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2007/12/27 第168回国会 参議院 参議院会議録情報 第168回国会 外交防衛委員会 第16号
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2007/12/27 第168回国会 参議院

参議院会議録情報 第168回国会 外交防衛委員会 第16号

#1
第168回国会 外交防衛委員会 第16号
平成十九年十二月二十七日(木曜日)
   午前十時二分開会
    ─────────────
   委員の異動
 十二月二十五日
    辞任         補欠選任   
     米長 晴信君     喜納 昌吉君
 十二月二十六日
    辞任         補欠選任   
     喜納 昌吉君     谷岡 郁子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         北澤 俊美君
    理 事
                浅尾慶一郎君
                犬塚 直史君
                藤田 幸久君
                佐藤 昭郎君
                山本 一太君
    委 員
                佐藤 公治君
                谷岡 郁子君
                徳永 久志君
                白  眞勲君
                牧山ひろえ君
                秋元  司君
                浅野 勝人君
                木村  仁君
                小池 正勝君
                佐藤 正久君
                浜田 昌良君
                山口那津男君
                井上 哲士君
                山内 徳信君
       発議者      浅尾慶一郎君
       発議者      犬塚 直史君
       発議者      白  眞勲君
       発議者      佐藤 公治君
   委員以外の議員
       発議者      直嶋 正行君
   国務大臣
       外務大臣     高村 正彦君
       防衛大臣     石破  茂君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 町村 信孝君
   副大臣
       外務副大臣    木村  仁君
       防衛副大臣    江渡 聡徳君
   大臣政務官
       外務大臣政務官  小池 正勝君
       防衛大臣政務官  秋元  司君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        堀田 光明君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       鈴木 敏郎君
       外務大臣官房審
       議官       木寺 昌人君
       外務省総合外交
       政策局軍縮不拡
       散・科学部長   中根  猛君
       外務省中東アフ
       リカ局長     奥田 紀宏君
       外務省国際協力
       局長       別所 浩郎君
       外務省国際法局
       長        小松 一郎君
       防衛省防衛参事
       官        小川 秀樹君
       防衛大臣官房長  中江 公人君
       防衛大臣官房技
       術監       佐々木達郎君
       防衛省運用企画
       局長       高見澤將林君
       防衛省経理装備
       局長       長岡 憲宗君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○国際的なテロリズムの防止及び根絶のためのア
 フガニスタン復興支援等に関する特別措置法案
 (直嶋正行君外八名発議)
○政府参考人の出席要求に関する件
○テロ対策海上阻止活動に対する補給支援活動の
 実施に関する特別措置法案(内閣提出、衆議院
 送付)
    ─────────────
#2
○委員長(北澤俊美君) ただいまから外交防衛委員会を開会をいたします。
 委員の異動について御報告をいたします。
 去る二十五日、米長晴信君が委員を辞任され、その補欠として喜納昌吉君が選任されました。
 また、昨日、喜納昌吉君が委員を辞任され、その補欠として谷岡郁子君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(北澤俊美君) 国際的なテロリズムの防止及び根絶のためのアフガニスタン復興支援等に関する特別措置法案を議題といたします。
 発議者直嶋正行君から趣旨説明を聴取いたします。直嶋正行君。
#4
○委員以外の議員(直嶋正行君) 私は、民主党・新緑風会・日本の発議者を代表して、ただいま議題となりました国際的なテロリズムの防止及び根絶のためのアフガニスタン復興支援等に関する特別措置法案について、その提案の趣旨及び内容の概要を御説明いたします。
 この法律案は、平成十三年九月十一日にアメリカ合衆国において発生したテロリストによる攻撃に関連して採択された国際連合安全保障理事会決議第千六百五十九号を踏まえ、アフガニスタンにおける武装集団が行っている武器を用いた不法な抗争を停止し及びその停止を維持する旨のアフガニスタン政府と当該武装集団等との間の合意の形成の支援その他アフガニスタンの国内における安全及び安定の回復に資するための措置を講ずるとともに、アフガニスタンの国民の生活の安定と向上に向けた自主的な努力を支援すること等により、我が国がアフガニスタンの復興の支援を通じて国際的なテロリズムの防止及び根絶のための国際社会の取組に寄与し、もって我が国を含む国際社会の平和及び安全の確保に資することを目的として提出するものであります。
 以上が、この法律案の提案の趣旨であります。
 次に、この法律案の内容について、その概要を御説明いたします。
 まず、政府は、アフガニスタン復興支援活動のほか、国際社会の協力を求めつつ、アフガニスタンにおける武装集団が行っている武器を用いた不法な抗争を停止し、及びその停止を維持する旨のアフガニスタン政府と当該武装集団等との間の合意の形成の支援その他アフガニスタンの国内における安全及び安定の回復に資するための措置を講ずるものとしております。
 次に、アフガニスタン復興支援活動については、第一に、この法律に基づき実施されるアフガニスタン復興支援活動を治安分野改革支援活動及び人道復興支援活動とし、これらの活動のいずれかを実施することが必要な場合には閣議の決定により基本計画を定めることとしております。なお、治安分野改革支援活動として実施される業務は、不法な武装集団の武装解除の履行の監視及び武装を解除された者の社会復帰等の支援、警察組織の再建などの治安分野改革に対する支援であり、また、人道復興支援活動として実施される業務は、被災民の生活又はアフガニスタンの復興支援に必要な道路、水道、農地、農業用施設などの復旧・整備、医療、被災民に対する食糧、衣料、医薬品などの生活関連物資の輸送、配布等であります。
 第二に、基本原則として、アフガニスタン復興支援活動の実施は武力による威嚇又は武力の行使に当たるものであってはならないこと、人道復興支援活動については抗争停止合意が成立している地域等で行うことなどを定めております。
 第三に、基本計画には、アフガニスタン復興支援活動に関する基本方針、活動の種類及び内容、活動を実施する区域の範囲、自衛隊が外国の領域で活動を実施する場合は部隊等の規模等を定めることとしております。
 第四に、内閣総理大臣は、基本計画の決定又は変更があったときはその内容、また、基本計画に定めるアフガニスタン復興支援活動が終了したときはその結果を遅滞なく国会に報告しなければならないこととしております。
 第五に、内閣総理大臣は、基本計画に定められた自衛隊の部隊等が実施するアフガニスタン復興支援活動については、その実施前に国会の承認を得なければならないこととしております。なお、自衛隊の部隊等が実施するアフガニスタン復興支援活動は、人道復興支援活動に限るものとしております。
 第六に、アフガニスタン復興支援活動の実施を命ぜられた自衛隊の部隊等の自衛官は、自己若しくは自己とともに現場に所在する他の自衛隊員等若しくはその職務を行うに伴い自己の管理下に入った者の生命若しくは身体を防衛するため又は当該アフガニスタン復興支援活動の実施に対する抵抗を抑止するために、一定の要件に従って武器の使用ができることとしております。
 次に、アフガニスタン復興支援活動の迅速かつ円滑な実施を図り、アフガニスタンの人間の安全保障に寄与するため、内閣府にアフガニスタン人間の安全保障センターを置くこととしております。
 次に、国際的なテロリズムの防止及び根絶のための国際社会の取組に積極的かつ主導的に寄与することを含む我が国の安全保障の原則に関する基本的な法制の整備が速やかに行われるものとし、当該法制の整備において、日本国憲法の下での自衛権の発動に関する基本原則及び国際連合憲章第七章の集団安全保障措置等に係る我が国の対応措置に関する基本原則が定められるものとしております。
 また、国際の平和及び安全の維持又は回復に係る取組を補完する新たな国際連合の組織の設置、国際連合の総会又は安全保障理事会の決議に基づくテロ対策海上阻止活動に対する参加について検討するとともに、政府は、公海における航行の自由の確保のための国際社会の取組に積極的かつ主導的に寄与するものとしております。
 なお、この法律案は、施行の日から起算して一年を経過した日にその効力を失うこととしております。
 以上が、本法律案の提案の趣旨及び内容の概要でございます。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願い申し上げます。
 以上でございます。
#5
○委員長(北澤俊美君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
    ─────────────
#6
○委員長(北澤俊美君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 テロ対策海上阻止活動に対する補給支援活動の実施に関する特別措置法案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官鈴木敏郎君外十名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(北澤俊美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#8
○委員長(北澤俊美君) テロ対策海上阻止活動に対する補給支援活動の実施に関する特別措置法案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#9
○谷岡郁子君 おはようございます。民主党・新緑風会・日本の谷岡郁子でございます。今日は、普通の国民の単純な素朴な思いということを代表いたしまして質問させていただきたいと思います。
 まず最初に、十二月十八日の朝日新聞にこのような記事がございました。社説でございますが、「だが、それにしてもこの三カ月近くというもの、首相はたったひとつの政策課題にあまりにとらわれすぎたのではないか。インド洋での海上自衛隊の給油活動である。」と。そして、しばらくおきまして次のような表現がございます。「だが、いま国民が求める最大の政策課題が給油再開だと思っているとすれば、首相の政治センスを疑う。」と。これは一新聞の一記事でございます。しかし、多くの日本人の釈然としない思いというのを代表しているのではないかというふうに私は感じます。
 本来首相にお聞きすべき質問かもしれませんけれども、官房長官、政府が、つまり首相がということは政府がということでございますが、余りに一つの、この給油再開という課題にこだわり過ぎてはしまいかという、この疑問に対してどのようにお答えになるのでしょうか。
#10
○国務大臣(町村信孝君) 日本の国家、いろいろな課題に直面をいたしております、政府。国内の問題、海外の問題、またいろいろございます。そういう中にあって、この旧テロ特措法の下でインド洋における補給活動を通じて国際的なテロリズムの防止、根絶のための取組をやってきた。
 今、民主党の皆様方からもこうした法律が出されてきた。やっぱりそれはこうした国際的な取組の重要性というものを民主党の皆さん方も御認識をされ、もとより私ども政府はそういう認識を持ち、与党も持ち、そしてこうした形で対案というものが今出されてきたんだろうと。もし重要でないと民主党さんがお考えであれば、こういう対案は多分出してこられなかったんだろうと、まず私はそう思うわけであります。
 そして、このテロとの戦いというものが依然として国際的に続いている。国際社会ももちろんそれぞれ、アメリカにしろヨーロッパの国々にしろ、みんなそれぞれいろんな国の国内問題、国際問題を抱えている中にあって、アメリカにしろあるいはいろいろな国が若い兵士の犠牲者を出しながらもテロとの戦いの重要性というものに注目をして、そしていろいろな活動をやっております。
 日本もその活動の一環として、お金の面ではODAを千四百億円以上出して民生復興支援活動等々をやっている。しかし、やはりそれだけでは不十分であろうということで、自衛隊を海上阻止活動における補給活動に参加をさせて、言わば車の両輪という形で今日まで六年間余活動をしてきたわけでございます。
 そして、その活動は、日本もどちらかというと、湾岸戦争までは口で平和を唱えるけれども何も具体的な活動をしてきませんでしたよね、ようやっとそうした国際舞台の中にあって、日本も国際社会の一員として責任ある行動を取るようになってきて歓迎をするという世界じゅうのメッセージが今届いているところで、日本がこの法案の十一月に期限が切れたということでそのテロとの戦いの戦線から離脱するということが本当にこれ許されるんだろうかと。
 よくどれだけの弊害が出てきたか、やめて一か月、二か月、どれだけの弊害が出てきたかと。それはすぐそんなに出てくるものではないでしょう。しかし、日本の国際的な評価、日本の海外におけるプレゼンスというものは一日や一か月では変わりません。しかし、長い目で見たときに、日本ってやっぱり頼りにならない国だよね、そういうことになったとき受ける日本の国益上のマイナスというものは私は絶大なものがあるんだろうと思います。
 そういう意味で私は、今回のこの法案というものは非常に日本の国家の根幹にとって重要な法律である。それはC型肝炎の皆様方のことも大事です。原油高に悩む多くの国民生活の方々にとってもそれは重大問題です。しかし、それがあるからといってこの国際社会における日本の役割を果たしていく上にとって重要なこの法案の重要性というものが否定されるものでも何でもないわけでありまして、そういう意味から私どもは、この法案を是非成立をしていただき、そして給油活動が再開をできるようにするということが極めて重要であると、このように考えている次第でございます。
#11
○谷岡郁子君 今のお話はとても理解できるお話だと思います。しかし、その一方で我々が申し上げているのは、この問題が重要でないということではなくて、これがなぜそこまで突出して重要なのかということが理解ができないという話ではなかろうかというふうに私は考えるわけであります。
 今ありましたけれども、国会が二度も延長をされると。しかも、この法案が六十日の期限というものを超して三分の二で採決できるための期日としか思えないような期日まで延長されているということがございます。ガソリンの値上げの問題について国会の審議は一体何時間行われているでしょうか。C型肝炎に関して一体何時間行われているでしょうか。今おっしゃいましたけれども、実は国会を動かすということについて与党はこの問題さえ動けばいいと私たちには思える、そういう対応をずっとなさってきていらっしゃる。つまり、ほかの国民の問題に比べてもはるかに重要に扱っていらっしゃるとしか私どもには思えないわけであります。
 そして、国際的に名誉ある地位、日本は信頼できる国だということが大事である、私もそう思います。京都議定書で日本は約束をしております。二〇一二年までにマイナス六%の二酸化炭素換算での削減目標ということが割り当てられております。これは今達成できないというふうに言われております。この九月から始まりました国会におきまして、環境委員会が審議をした回数は六回であり十二時間四十七分でございます。その中で温暖化が取り扱われたということは大した量ではございません。
 また、世界で名誉ある地位を目指すということであるならば、今世界が基本的な、普遍的な価値であるとしているところの多くのものに日本がどれだけ真摯な努力をし、名誉ある地位を持っているかということがやはり日本の信頼度あるいは日本に対する評価ということで大変大事ではないかと思います。
 たくさん取り上げられませんので、一つだけ取り上げさせていただきますと、これも官房長官管轄の内閣府の問題であろうと思いますけれども、男女共同参画社会の問題がございます。二〇一〇年までに日本は女性教員の割合を、これは大学教員の割合でございますが、二〇%に引き上げる。二〇一四年までに育児休業取得率を男性一〇%、女性八〇%にすることを目指すとおっしゃっています。
 もう育児休業については語るまでもないと思いますけれども、私の管轄として調べさせていただきました。大学教員の男女比率は一四・四%、女性ですけれども、とどまっております。そして、一番低いのは国立大学でございまして、これは九・四%にとどまっております。これが一体この短い期間の間でどこまでできるのか。国別に見た女性管理職の割合、九・七%。そして、男女の賃金格差ということでは、日本は正社員だけで六五・七%、パートを含む場合は五一・三%。
 このような問題について、この国会でどれだけの時間が割かれて一体審議がされておりますでしょうか。実は、ほとんどされていないのであります。つまり、多くのたくさんの国際公約ということに関して真摯な誠実な態度を取らない一方で、この問題だけが異様に突出して政府が熱心に取り組まれた問題だと私たちは言わざるを得ないということを申し上げたいのであります。そこまでの重要性、この問題が重要でないなどとは申し上げません。でも、そこまでの重要性がこの問題にあるのかということが国民の不信感を高めているということを私は申し上げたいのであります。
 官房長官、どのようにお答えになりますでしょうか。
#12
○国務大臣(町村信孝君) それぞれ、環境問題でありますとか教育の問題でありますとかあるいは原油高の問題でありますとか今言われた男女共同参画社会の形成でありますとか、それぞれ重要な問題がございます。そのためにいろいろな委員会があります。
 その中でどれだけの御審議をなさるのか。これは、政府がもっと審議をしろとかするなとか言う話ではございません。これは、谷岡委員始め委員の皆様方がそれぞれの力量において、それぞれの御見識において、それぞれの委員会においてどれだけ審議をなさるのか、なさるべきであるか。そこは、どうぞこれは委員の皆様方、理事の皆様方がお決めになることで、そのことが、政府に対してもっと審議をしろとかするなとかおっしゃるのはいささか筋違いではないだろうかと。
 どんどんそれは審議をしていただいて結構でございます。また、国会の活性化という意味からそれは本来望ましい姿なのだろうと、こう思っておりますので、それ以上国会の審議の在り方について政府の方から申し上げるのは差し控えさせていただきます。
#13
○谷岡郁子君 ありがとうございます。大変力強い応援をいただいたというふうに思っております。
 民主党、我々の会派の理事が何度も委員会を開くように、一般質問をさせるようにということを様々な委員会で申し入れております場合に、官房長官の同じ党のお仲間である理事の方々が委員会を開くということに積極的ではないというような状況が続いてきております。どうか皆様に、同じ党の皆様にも今おっしゃったことをおっしゃっていただきますように私からお願い申し上げたいというふうに思います。
 さて、次に移らせていただきたいというふうに思います。
 この法案に関しましては国会承認ということが避けられております。これは、国会承認の必要がないということが様々な形で御答弁をいただいておると思いますので、その答弁を繰り返していただく必要は私はないかと思います。
 しかし、国民はその答弁に釈然としてはいないというふうに私は思うのであります。つまり、必要がないということは、してはならないということなのかということでございます。野党もこのことを問題にしている、マスコミも多くの国民もそのことを問題にしている。ならば、してはならないのでしょうか。国会承認してもいいんではございませんか。そのことを私は、これはだれにお聞きしたらいいのか分からないんですけれども、お聞きをしたいと思います。
#14
○国務大臣(町村信孝君) 詳しくは、もう委員もこの委員会等でずっと審議をお聞きだろうから、同じことを私は説明を申し上げません。今までの国会承認事項はすべてこの法案の中に入っていると、それ以上詳しい説明は多分要らないんだろうと思います。
 一般的に国会承認が要るか要らないかということについて私は一般論を申し上げているつもりはありません。必要な場合に国会承認がある。それは、旧テロ特措法においても国会承認が、事後承認がありました。それぞれの場合の承認というのはあってしかるべきだろうと思います。
 しかし、今回の法案について言うならば、従前の旧テロ特措法の国会承認事項がすべてこの法案に入っているんですから、これ以上の国会承認、国会の議決というのは国会の承認そのものですから、それで私は必要にして十分なものだと、こう思っておりますし、それによってシビリアンコントロールは十二分に果たされていると、こう思っております。
 衆議院でもそういう御質問があったので、私は、大変失礼ではあったんですがあえて申し上げたんですが、それでは、今の法律を前提にしていただいて結構ですが、何を国会承認事項とすべきという具体の御提案があるなら私ども考えますとまで申し上げたんです。何かこういう事項を国会承認事項にしたらどうなんですかという具体の御提案があれば、私どもそれを前向きに考えます、その柔軟性はあるんですと申し上げたけれども、残念ながらこういう事項を国会承認にかけるべきであるという御提案は何一つございませんでした。それでは、承認しろ承認しろと言っても、承認する事項がないのにどうして承認にかからしめるということを法案上定義することができるでしょうか。
 私はそう考えておりますので、どうぞ、承認しろとおっしゃるのならば、こういう事項を国会承認事項としてこの法案に書き込めと御提案いただければ幸いかと思います。
#15
○谷岡郁子君 今必要がないという御答弁をいただいたと思いますけれども、してはならないという御答弁はやはりいただけなかったと思います。
 政治というものは、国民が自らの税金を用いて行うことについて必要だと思うこと、そしてそうしてあってほしいと思うこと、そしてこのように自衛隊が海外に出るというようなことについてはより手続論としてのもう一段加えたところでのチェック機能が働くこと、それ自身を求めているのだと思います。具体的に細かい内容の問題で、これを承認しろ、これを承認するなというようなことではないと思います。手続の問題として、ステップとしてそのワンステップがあるということが国民にとっての大きな安心感になるのだと思います。(発言する者あり)とても私も大事なことだと思っております。それがあることによって国民の多くが安心するという現実がある以上、私は承認をしてはならないとおっしゃるその理由というものが今も理解できておりません。
#16
○国務大臣(町村信孝君) ですから、私は一般的に承認が不要だと言っているわけではございません。この法案において、承認事項が全部この法案の中に書いてあると申し上げているんです。ですから、承認が、手続が、一般が必要であるとかないとか私は言っていないんです。しかし、どうしても承認手続がこの法案の中に含まれるべきであるとおっしゃるのであれば、こういうことは承認事項にしたらどうですかという御提案をしていただければ考えるとまで言っているんです。どうぞその提案を、まあ議員に提案するのはこれは甚だ僣越かもしれませんが、真剣にお受け止めいただければと思います。
#17
○谷岡郁子君 官房長官は明らかに次元の違う問題をお話しになっているというふうに私は感じます。ただ、この問題を固執するつもりはございませんので、次のところへ行かせていただきたいと思います。
 この法案には、テロによってもたらされた脅威がいまだ除去されていない現状ということが述べられておるわけですけれども、どういう状況になれば除去されたとみなされるのか、だれが判断なさるのか、何を基準として判断なさるのか、具体的に教えていただきたいと思います。
#18
○国務大臣(高村正彦君) この法案におけるテロ攻撃による脅威でありますが、旧テロ対策特措法におけるのと同様に、九・一一テロを行った者等による同様の攻撃が再発する蓋然性が高い状態が継続していることを意味しているわけであります。そうでありますから、いかなる状況になればこうした脅威が除去されたと判断されるかについて一概に申し上げることはそう簡単ではないわけでありますが、アフガニスタンにおけるテロ組織の活動の規模や動向等諸般の状況を総合的に考慮の上、我が国として主体的に判断する、我が国が判断すると、こういうことでございます。
#19
○谷岡郁子君 今、規模と何とおっしゃいましたか。
#20
○国務大臣(高村正彦君) 規模や動向、どういう動向を示しているかということですね。
#21
○谷岡郁子君 はい。その規模や動向は……
#22
○委員長(北澤俊美君) 谷岡郁子君。
#23
○谷岡郁子君 申し訳ありません。
 規模や動向は、今現在どういうふうになっておるんでございましょうか。
#24
○国務大臣(高村正彦君) 規模や動向は、正にいまだにアルカイダの頭目であるオサマ・ビンラーディンも捕捉されておりませんし、アフガニスタンの治安も良くなっていない、いろいろアルカイダ並びにそれを取り巻く、支援するタリバン強硬分子の活動が続いていると、こういうことでございます。
#25
○谷岡郁子君 そして、この脅威が除去されるために様々な国々が努力をなさっているわけですけれども、その国際的な戦略、これからのその展開、展望ということに対しましては今どのようなことが考えられておるんでございましょうか。
#26
○国務大臣(高村正彦君) これはここで何度も答弁しているように、日本国政府とすれば車の両輪ということでありまして、テロに対して直接対処する、テロリストたちに直接対処することと、それと同時に、そのテロを生むような土壌をなくす民生復興支援、そういうことを行うと、その両輪でずっとやってきているわけであります。そういう状況の中で、民生部門が少しずつ良くなっているという点もあるわけでありますが、なかなかその治安状況が良くならない、これは長い戦いになるなと、こういうことでございます。
#27
○谷岡郁子君 その長い戦いになるといいながら、この法律がずっと時限立法で、しかも今回は一年というような形でなされているということ、それは明らかに次の展開、次にはもっとこういうふうに法律が変わるんだろうというようなことがお聞かせいただけるんじゃないかというふうに思ったのですが、そのことがなされなかったのは大変残念でございます。
 今、日本の国民は、訳の分からない形でずるずるとこのテロ特措法というようなものが続いていき、給油活動が続いていき、その出口が全く見えないということに釈然としない思いというものを抱いているのではないかというふうに私は思うのであります。
 そしてもう一つ、いま一つの課題をお聞かせいただきたいんですが、私が議員になりまして最初の新鮮な状況の中で、安倍前首相もそして福田首相もずっと言われてきましたことは、中断することがあってはならないのだ、中断がいかに恐ろしいものなのかというようなことでございました。しかしながら、現に今中断されております。その問題がどこまであるのかということを今私は申し上げようとしているのではありません。中断しているからこそ、次に出すまでに、やはり信頼に足る状況というものをつくってから出すということが筋なのではないかと思うわけであります。
 イージス艦の機密漏えいの問題についてシーファー大使は、これは新聞で読んだことでありますけれども、防衛省の不祥事等については日米同盟の運用能力に影響を及ぼしかねないというような懸念を示しているというふうに書かれております。日本にとって一番安全保障上大切な米国の大使が今この自衛隊、防衛省の在り方について懸念を抱くような状況がございます。守屋前次官を含めまして、航海日誌の廃棄ですとか給油の取り違えですとかあるいは水増し、日米平和・文化交流協会という怪しげな存在の怪しげな出没、こういう状況が続いております。そして、国民は大変大きな不信感を持っております。税金を払うという形でこの日本国の運営に株主としてある国民たち、そこへの説明責任ということが今求められております。そして、その健全化が求められております。
 防衛省そして自衛隊というこの組織が直接にかかわるようなこの法案の内容、これを行う前に、それがちゃんと国際的な信頼を持って義務を遂行することができるような状況、これを確保してからでも遅くないのではないかと思うわけでございますが、これに対しまして、この疑問に対しましてはどのようにお答えになりますでしょうか。
#28
○委員長(北澤俊美君) どなたに答弁求めますか。
#29
○谷岡郁子君 防衛大臣、お願いできますでしょうか。
#30
○国務大臣(石破茂君) 委員の御指摘は、それは真摯に承らねばならないものだと思っております。今回のイージス艦の情報の問題あるいは補給量の取り違え、次官の問題、それは今官邸においても有識者会議で御議論をいただき、そして防衛省内でも昨日も会議をいたしましたが、議論をした。これは議論だけしておったって仕方がない、そのとおりです。
 では、それを抜本的にどう変えていくのか。文民統制の在り方は本当にこれでいいのか。国会に対する情報の開示はこれでいいのか。そのときに秘密というものが、安全保障でございますから、全部開示してしまえば安全保障にも何にもならないわけでございます。そのときにどのようにして秘密が担保され、その中において情報が開示できるか。そういうことを一つ一つ具体的に詰めていき、場合によっては法改正というものも必要になるのかもしれません。そのためには相当の時間が掛かると私は思います。一生懸命努力もし、私はそのことを糊塗していい加減にしてこの補給再開なぞということを言っておるつもりはございません。ただ同時に、委員御指摘のようにシーファー大使からもそういう指摘をいただいている。しかし同時に、国際社会から再開を求めるという声も多いのであります。
 防衛省の不祥事等についてめどが付くまで補給は再開すべきではないというのは、私はそれは同時並行であるべきではないか。防衛省の問題をきちんと正すということと、日本が国益を守り、そして国際社会に対する責任を果たすということがなぜ同時並行であってはならないのか。私はそれは同時並行であるべきだと。だから、補給の再開も努力をしつつ、防衛省のいろんな問題の解決のためにも全力を尽くし、その両方が並行することが日本の国家のためである、私はそのように考えます。
#31
○谷岡郁子君 ありがとうございます。
 日本の国民というのは本当に世界の平和を望んでいると思います。そして、それに対する努力をするなと言っているわけではないと思います。しかし同時に、株主としてバランスの取れた国政を、そしてバランスの取れた対応をということを望んでいると思います。その説明責任を果たしてほしいと思っていると思います。そして、この釈然としない思いというものを抱えて、まだ明快ではない状況の中でなぜこれほどお急ぎになるのかという疑問は消えていないと思います。
 これで質問を終わりたいと思います。
#32
○犬塚直史君 今日は二十五分という限られた時間の中で質問通告十五しているんですけれども、できるだけ簡単明瞭に御答弁をお願いをして、そして官房長官も途中で退席されるということですので、なるべくテンポよくやりたいと思いますので、御協力をお願いします。
 まず、平成十九年度の補正予算案でアフガニスタン関連支援の概要というものが発表され、プレッジをした中で、今回は百三億円ですか、拠出を決定したということなんですけれども、この中を見ますと、例えばテロの温床の撲滅ということで難民の帰還支援、これは具体的にはUNHCR、警察の体制強化支援、これは具体的にはUNDPの中のUNFPA、そして三番のDDRで回収された武器の管理体制のためにはNATOの下にあるNAMSAと、こういう言わば国際機関に資金を拠出するという説明がされたんですけれども、こういう機関に勤務をする日本人の数を教えてください。
#33
○副大臣(木村仁君) 政府といたしましては、アフガニスタン復興支援を一層強化するために補正予算で百三億円の計上を閣議決定をいたしたところでありまして、これは急を要しますので、国際機関を通じた支援として実施していく考えでございます。
 そこで、日本の顔が見えるような実施を行いたいということで、我が国の二国間援助との相乗効果を見いだせる案件についてはこれら案件と積極的な連携を図るということで、日本の顔が見えるように人を使いますけれども、国際機関に対しましても、日本のNGOや邦人職員を積極的に活用するよう働き掛けているところでございます。
 この関連で申しますと、UNDPに二名、UNHCRに一名、UNICEFに二名、WFPに一名、UN―HABITATにやがてまた職員を派遣するはずであります。IOMにも一名と、さらに重要なポストに日本人を、邦人を配置して実施をいたしておるところでございます。
#34
○犬塚直史君 まず、外務大臣の御認識をここで伺いたいんですけれども、日本が資金を拠出してこういう国際機関を使ってアフガニスタンの復興支援をすると、それは分かるんですけれども、やっぱり余りにも日本人職員の数が私は少ないと思うんです。プレッジをしたものを拠出をすると決めて、そうした言わば力を持ってこの活動に参加するわけですから、そこにはやっぱり日本人の現地の担当者というものをもっと育成しなければいけない。余りにも数が足りないと思うんですが、大臣の御見解はいかがでしょうか。
#35
○国務大臣(高村正彦君) この点だけじゃなくて、国際機関において邦人職員が全体として少ないということもそのとおりなんだろうと思います。方向性として、日本人ができるだけ多くなるように、これは外務省が人事するわけじゃありませんけれども、外務省としても、努力できるところは今後とも委員のお述べになった方向で外務省としても努力をしていきたいと、こう思っております。
#36
○犬塚直史君 ありがとうございます。
 それでは、配りました資料の三番のところを見ていただきたいと思います。これは、武力行使の正当性にかかわる、国際法局がこれは多分お書きになったと思うんですけれども、の見解なんですが、今回のアフガニスタンにおける武器の使用というものは、OEF、ISAFも含めて、国連憲章で言うところの武力行使ではない、あくまでも当該国家の要請による警察行動の補完あるいは治安の維持回復のための補完的な活動であると、こう言っているんですけれども、この認識というのはアメリカとも共有しているんでしょうか。共有しているとすればいつからなんでしょうか。国際法局長、お答えください。
#37
○政府参考人(小松一郎君) 今御指摘の国際法上の考え方でございますが、これまでの米側とのやり取りを通じまして、日米間に基本的にそごはないものと考えております。
 いつからどのようなやり取りでそれが確認されたかという点でございますが、九・一一テロ攻撃の発生以降、米国との間で様々な経路、レベルで、法的根拠を含め緊密に意見交換を行っておりまして、その結果このように考えている次第でございます。
#38
○犬塚直史君 そこで、アメリカの考えているこのOEFのミッションを、資料の六番のところを見ていただきたいんですが、外務省、これは英語の資料ですので、仮訳で結構ですので、日本語で読み上げてください。
#39
○政府参考人(小松一郎君) あくまでも仮訳ということでございますが、取りあえず私どもで日本語にしてみたものを読み上げさせていただきたいと思います。
 二〇〇六年には、アフガニスタン連合軍司令部、CFC―Aは、テロリストを殺害、拘束し内乱を無力化すること。経済的、政治的な進展が図られ、正統性のある政府機構が形成され根付くよう必要な保護を提供すること。そして、能力を有するアフガニスタン治安部隊を訓練し構築することに継続して焦点を当てる。さらに、アフガニスタン連合軍司令部は、NATO部隊がアフガニスタンにおいて追加的な責任と担当領域を引き受けるに当たり、迅速な権限移行が確保されるようNATOとともに努力し、また同国全域での麻薬対策の取組を支援する。
 以上でございます。
#40
○犬塚直史君 これは米軍の司令官による米国の上院軍事委員会におけるステートメントですので、米国の考え方と言ってよろしいかと思うんです。
 そこで、この二行目の下線を引いてあるテロリストを殺すこと、これが目的の一つになっていると。テロリストを殺すことは、私は警察行動とは一線を画する、いわゆるテロリストの掃討作戦であると。その下のところは、確かに警察行動の補完的業務であると。しかし、先ほど法局長がおっしゃったアメリカと認識を共通しているということはこの一番のところならないんじゃないんですか、どうでしょうか。
#41
○政府参考人(小松一郎君) 先ほど読み上げましたように、下線の部分でございますけれども、テロリストを殺害、拘束し、内乱を無力化することということをこの米軍人、米軍陸軍司令官がおっしゃっているわけでございまして、この内乱を無力化するというその治安活動の一環としてテロリストを拘束する、また必要があれば、やむを得ないことではございますけれども殺害することもあり得ると、これは治安活動の一環として観念し得るものだと考えております。
#42
○犬塚直史君 テロリスト、アルカイダの掃討作戦、軍事作戦ですから、殺害、せん滅を目的とするのは当たり前、しかしそれを警察行動の補完の一環とするのは私はいかにも無理がある。アメリカとの意識の共有というのは果たしてどこまでできているんだろうなという疑問を抱かざるを得ません。
 配付資料のAのところをごらんになってください。
 外務大臣にお尋ねをします。
 前回の外務大臣の発言で、我が国は不朽の自由作戦自体に参加しているわけではないという御答弁があったんですけれども、この確認をお願いします。これでよろしいでしょうか。
#43
○国務大臣(高村正彦君) 不朽の自由作戦と言われるときに、非常にそのコアの部分、狭義に使う場合と割と広く使う場合と、こうありますが、少なくとも狭義に使う陸上の掃討作戦あるいは治安維持活動、そういったもの自体には参加していないわけであります。
#44
○犬塚直史君 これは確かにそのとおりでして、OEFには参加をしていないということははっきりと文書でも書いてあるんですね。しかし、テロとの戦いには参加をしておるという理解だと思うんですね。
 もしそうであれば、これは今年の十一月五日付け外務省のホームページで発表されている「テロ対策特措法失効に関する各国政府の反応」よりというページがあります。ここで、十一月一日に外務省が外交ルートを通じて取ったコメントとして、ドイツ外務省のコメントが載っています。今読み上げます。「国際社会の連帯の維持のためにも、OEFに出来るだけ多くの国が参加することが重要。この観点からも、日本のOEFへの参加継続は重要。」と、こうコメントが書いてあるんですね。ということは、ドイツ外務省の認識の間違いということでよろしいんでしょうか。
#45
○国務大臣(高村正彦君) 政府といたしまして、当該ドイツ外務省担当部員が用いた言葉の逐一について説明する立場にはありませんけれども、この発言は、我が国が旧テロ対策特措法に基づいて実施してきていた不朽の自由作戦の海上阻止の要素に対する貢献についてこれを評価し、その継続の重要性を表明したものであると、こういうふうに受け止めております。
 先ほど申し上げたように、OEFというのを陸上の作戦に限って使う場合もあるし、いわゆるOEF―MIO、海上阻止活動まで含めて使う場合もありますし、それからOEF―MIOといっても日本の補給活動みたいなものを含めて使う場合と使わない場合といろいろの、どれかじゃなきゃいけないということじゃなくて、そのときそのときで、狭義で使う場合と広義で使う場合があると認識をしております。
#46
○犬塚直史君 今まで累次の外務省あるいは防衛省による我々に対する説明資料の中でも、OEF―MIOという形で累次説明をされてきたんですね。こういう今でも載っている外務省のホームページにも、ドイツ大使館のコメントとしてOEFに対する日本の参加に感謝をすると、こう書いてあるんですね。しかし、実質は日本はOEFには参加していないわけですね。ここのところはやっぱりきちんと明確に、私もこれは最近認識したような話ですから、日本はOEFに参加していなかったのかと、議論に参加している委員がこの様子では、とても国民の理解は得られないと思うんです。やっぱりこのまずホームページは訂正をすべきだと思うんですけれども、いかがでしょうか。
#47
○国務大臣(高村正彦君) 私、どういうふうに表示されているのかちょっと分かりませんけれども、少なくともドイツの方が言ったことを載せているんだと思うんですよね。人が言った言葉を訂正するとか、そういうことでは必ずしもなくて、それをどういうふうに理解するかということでありますが、私たちは現実の問題として、OEFといった場合に、狭義のOEF、正に陸上におけるいろいろ治安の活動、その作戦に限って言う場合と、先ほどから言っていますようにOEF―MIOも含む場合と、そしてOEF―MIOの場合でも我が国がやっているような補給活動を含む場合と、国際的でいろんな方がいろいろ使っているということは事実でありますから、そういうことなんだろうと、こういうふうに思います。
#48
○犬塚直史君 今年の九月十九日の例の安保理決議一七七六、いわゆる感謝決議という中でも、OEFコアリションですか、OEFを支援するという、そういう海上阻止活動に対しての感謝が表明されたというふうにも取れるんですけれども、これもやっぱりOEFの直接参加ではなくて、そういうOEFなどの指揮下には入らないで日本独自のできる範囲で海上阻止活動を助けていった、そういう活動に対して評価の言葉があったと、そういう理解でよろしいんですね。
#49
○国務大臣(高村正彦君) 安保理決議第一七七六号においては、海上阻止の要素を含む不朽の自由作戦への多くの国の貢献が評価され、不朽の自由作戦を含む持続的な国際的努力の必要性が強調されたわけであります。
 この決議は、我が国が旧テロ対策特措法に基づいて実施してきた不朽の自由作戦の海上阻止の要素に対する貢献についても、これを評価し、その継続性の必要性を表明したものであると受け止めております。これは、私たちもそう受け止めておりますし、今までの国会の審議の中でも、野党の方もそのことを前提にして、何で日本の外務省はそんなことを取るために一生懸命やったんだとか、そういう質疑もあったやに記憶しております。多くの人がそう受け止めていると、こう思っております。
#50
○犬塚直史君 こういうことをまた蒸し返したのは、要するに言いたいのは、あたかも、有権者の方々を含めて一般の理解は、OEFという作戦があって、その全体の作戦にはっきりと指揮系統も含めていろんな国が参加をしておると、ですからそのチームワークを乱すことは非常に大きな損失になるというような認識が今まで持たれていると思うんですよ。
 いや、実際はそうではないと。決して日本はOEFに参加しているわけではない、日本独自のやり方で日本独自の指揮系統を持って、日本ができることをOEFの外側で給油活動をやっているということなんですね。もしそうであれば、別にその給油に、目を真っ赤にして給油だ給油だと言う必要は全くないわけでありまして、やっぱり日本ができることをもう少し広い視野から見ていくことが必要だろうというふうに思うわけであります。そこで──済みません、次に行かせてください。
 そこで、前回のアフガニスタン政府の治安維持補完活動の要請の事実が確認できなくてもいい、知る必要もない、また知らない、いつそんな要請があったかは知らないという高村大臣の御発言があったんですが、そういう認識でよろしいんですか。
#51
○国務大臣(高村正彦君) この点も何度もお答えしているわけでありますが、二〇〇一年十二月二十二日、アフガニスタンに暫定政府が成立した後に、同国の領域内で行われているISAFやOEFの下での米軍等の活動は、国際法上は、基本的には領域国であるアフガニスタンの同意に基づいて、同国の警察当局等の機関がその任務の一環として行うべき治安の回復又は維持のための活動の一部を補完的に行っているものと観念されるわけであります。
 各国が具体的にいかなる形で同意を得ているかについては逐一把握しているわけではありませんが、例えば二〇〇二年一月に、ブッシュ大統領とカルザイ・アフガニスタン暫定行政機構議長が発出した米国とアフガニスタンの新しい関係に関する共同宣言において、両国は、タリバンの残党やアルカイダのネットワークを根絶するため継続して協力するというコミットメントを再確認したと、こうしているわけであります。また、二〇〇四年三月にベルリンで開催されたアフガニスタン復興支援会議で採択されたベルリン宣言においては、ISAFやOEFがアフガニスタン政府の要請と歓迎に基づくものであることを明記した上で、その関与が新しいアフガニスタン治安部隊が十分に組織運用されるまでの間、継続されることにつき合意されているわけであります。
 これらのことから分かるように、ISAFやOEFの下での米国等の活動が、領域国であるアフガニスタン政府の同意に基づき国際法上適切に行われてきていることは明らかであります。
 アフガニスタンの要請とか同意の事実は、これはなければいけないわけでありますが、それがいつどこでどういうふうに、最初の時点はどうだったんだと、そういうことまで具体的に我が国が知る必要はないと、こういうことは申し上げましたが、同意がある、要請がある、これは今述べたように明らかなことであると、こう思っております。
#52
○犬塚直史君 アメリカを中心とする二〇〇一年の十月七日に行われたこの武力行使は自衛権の行使として行われたと。それがいつの時点からは分からないけれども、アフガニスタンの政府の要請に基づく治安の維持回復活動に変質をしたと、それがいつの時点か分からない、どの文書に基づいてそうなったのかも分からないというお答えは、私は到底納得できません。
 これは、石破大臣には御賛同いただけると思うんですけれども、質問はしません。後方支援は、兵たんですね、後方支援は私は作戦そのものだと思うんです。後方支援なくして作戦はあり得ないんです。ですから、いかに海上阻止活動で給油をしたとしても、その前方でどのような活動が行われているのか、どのような国際法上の根拠に基づいていつから行われているのかということについて、外務大臣が認識する必要がないというのは、私はどうしても納得ができません。
 あと……(発言する者あり)
#53
○委員長(北澤俊美君) 高村外務大臣。
#54
○犬塚直史君 ちょっと、端的にお願いします、それじゃ。
#55
○国務大臣(高村正彦君) いつからというか、いつからというのは、カルザイ政権が成立して以来はそうだということを、国際法上そうだということを言っているんで、そのときだれとだれがどういうことを言ったかということまで確認する必要はないと、こういうことを申し上げているだけでございます。
#56
○犬塚直史君 この件については、また引き続きやらせていただきます。
 間を全部飛ばしまして、これは防衛大臣と外務大臣に、短い時間ですがお伺いいたしますが、日本の武器禁輸政策についてです。
 今まで六十年以上にわたって、日本が歯を食いしばって武器は輸出してこなかった。配付資料を見てください。配付資料の一番です。これは、SIPRIという大変有名な研究所が作った武器輸出の各国のランキングをここに出しておるものです。二〇〇二年から二〇〇六年にわたってランキングが出ているんです。いいですか、一番から六十四番まで、皆さん見てください、これ。資料を見てくださいよ、一番から六十四番まで、見てください、これ。
 この中で、日本という名前は出てこないんですよ。日本がこれまであらゆる犠牲を払って、それは、市場原理入れれば武器は安くできるのは当たり前なんですよ。現場の意見を聞けば、市場原理を入れてマーケットを大きくして効率を良くしてやっていけという意見になるのは、私は当たり前の話だと思うんですよ。しかし、日本がこれまで頑張って歯を食いしばってやってきたその結果として、例えば、前回、二〇〇三年から二年間にわたって行われたアフガニスタンにおける武器の回収、武装解除の中身を見ますと、そのほとんどがP5の国が輸出をした武器なんですよ。そういうことは当然、アフガニスタンの人たちがカラシニコフを持っていれば、そこにどこの国のメーカーかというのは書いてあるわけですから。幸いなことに、ただの一つも日本製がないんですよ。そういう今までの日本が六十年間築き上げてきた実績に基づいてDDRの成功があったと私は思っているんです。
 そういうことをきちんと踏まえて、この政策決定、意思決定の場面でやっぱりいろいろな角度から議論をしていただきたいと思うんですが、最後に防衛大臣と外務大臣の御意見を伺います。
#57
○国務大臣(石破茂君) 政府として武器輸出三原則を変更するというようなことは全くございません。
 ただ、御党においてもいろんな議論がある、我が党においてもいろんな議論がある。その戦がないということが、バランス・オブ・パワーということで考えたときに、武器輸出をするその国が非常に国際の平和や秩序に対して良からぬ動向に出たときにはもうそれは止めてしまって、その国がそういう挙に出られないようにする。あるいは、ある国とある国のバランスが崩れそうになったときにそれを取る。つまり、バランス・オブ・パワーの理論をどのように考えるのかという議論が私はあるんだろうと思います。
 委員御指摘のように、確かに高い、リスクも大きい、インターオペラビリティーもない、高かろうがリスクが大きかろうがインターオペラビリティーがなかろうがこれはこれでいいんだという議論。政府としては、とにかく武器輸出三原則を守ってきたということはそういうことなのだ。そうでなければ、国民の皆様方に御負担もお願いできない、武器開発のリスクが非常に大きいということも甘受お願いできないということあるんだろうと思う。だから、それを除去するために武器輸出三原則を解除する、こういう議論が片っ方にある。
 しかし、もう一方、その根底において議論しなきゃいかぬのは、バランス・オブ・パワーの議論というものをどう考えるかということなんだと思います。同じ敗戦国のドイツに、私、この問題だけではありませんが、昨年も今年も行きました。ドイツはここの表にありますように相当の武器輸出国になっております。そこで議論したのは、バランス・オブ・パワーの議論と、もう一つ輸出はしないが輸入をたくさんするという行為をどう考えるんだという議論がございました。
 その辺りは極めて本質的な議論であり、私は、前の防衛庁長官のときから、政府として武器輸出三原則を解除する考えはございませんということを申し上げつつ、国会においてまさしくそういう議論が行われ、政府もそれを拝聴させていただきたい、そうしなければこの議論はいつまでたっても神学的なものになってしまうのではないかということを感想としては持っております。
 政府として武器輸出三原則を変更する考えは現在ございません。
#58
○委員長(北澤俊美君) 時間が過ぎておりますので、お答えは簡潔にお願いします。
#59
○国務大臣(高村正彦君) 基本的に武器輸出三原則は守っていくべきものだと思っております。ただ、安全保障上の観点から柔軟に解釈すべき点があるのかどうかということについては、いろいろ国会でも議論があっても、それは武器輸出三原則を厳守するということと必ずしも矛盾することではないと、こう考えております。
#60
○犬塚直史君 終わります。
#61
○佐藤正久君 自民党の佐藤正久です。
 本日、民主党の議員の方から対案というものの趣旨説明がありました。政府提案の新テロ特措法を審議する上でも論点がより明確になるので非常に良いことかなというふうに思っております。
 一番最初に、安保理決議に関する認識あるいは見解を外務省の方にお伺いしたいと思います。安保理決議一六五九においては、アフガン・コンパクトを是認して、その完全な実施を各国に求める決議であって、日本政府もこれまでその決議に基づきまして、人道復興あるいは治安改革の分野で支援を行ってきたというふうに認識しています。民主党案の方もこの点をとらえて、一六五九に基づいて治安分野の改革の支援とか人道復興支援を行うというふうに書いてあったというふうに思います。
 他方、九・一一の米国同時多発テロを受けて採択されました安保理決議一三六八号も各国に一定の活動を要請するものでありまして、政府提案の旧テロ特措法あるいは新テロ特措法もこの一三六八号を受けてのものだというふうに思っております。国連が各国に活動を要請するという点では一三六八も一六五九も同じ意義を持っていると私は考えます。
 私は、一六五九号は、まあ一六五九、これは自衛隊の活動を行う根拠となって一三六八は根拠にならないということは論理的におかしいんではないかなというふうに思いますが、外務省の見解をお伺いしたいと思います。
#62
○国務大臣(高村正彦君) 安保理決議第一六五九号は、二〇〇六年一月のロンドン国際会議において採択された、アフガニスタン政府が同国の国づくりの決意を表明し、国際社会としてこれに対する支援を表明するアフガニスタン・コンパクトを是認する決議であります。この決議はアフガニスタン政府や各国等に対して同コンパクトを履行することを要請していますが、各国に対して特定の活動を行う権限を授権したものではありません。
 米国における九・一一テロ攻撃を受けて採択された安保理決議一三六八号は、テロ活動によって引き起こされた国際の平和及び安全に対する脅威に対してあらゆる手段を用いて戦う決意を明確にした上で、テロ行為を防止し抑止するため一層の努力をするよう国際社会に求めております。このように安保理決議一三六八号も各国に対して特定の行動を行う権限を授権したものではなく、各国に対して一定の活動を要請するものであります。その意味において安保理決議一六五九と同様の性格のものと考えられるわけであります。
 端的に言って、委員がおっしゃるとおりであると思います。
#63
○佐藤正久君 ありがとうございます。
 やはり安保理決議というのは非常に議論の上でも大事な分野ですので、このとらえ方というのは大事だと思います。今、私も、一六五九と一三六八、これは要請を行ったという点では同じですけれども、それを実行、権限を与えたものではないという点では同じだと。なれば、今回、自後改めて民主党さんの対案というものを議論するときには、そこの整合性というものはしっかり図っていくべきではないかなと思っております。この点については後ほどまた時を改めてお伺いしたいと思います。
 次に、アフガニスタン本土での治安維持に関し質問をいたします。
 まず、DDRとかDIAGと、あるいはISAF、PRTというものに対して実態を余り我々はつかんでいない、あるいは十分理解が進んでないという感じがいたします。それによって議論というものを、実効性ある議論というものも生まれない可能性もあるんではないかなというふうに危惧しております。
 まず、DDR、DIAGとよく言葉は聞くんですけれども、その実態というのはやっぱり認識が多くの議員の中でもまちまちのような気がいたします。非常に重要な分野で、民主党さんの対案の方でも治安分野の改革というのは重要だとうたわれておりますけれども、これは日本がすべて行ったというふうなイメージを持っている方がいらっしゃると思いますけれども、多分これは間違いであって、確かに移行政府ができて非常に不安定なときに日本政府が移行政府のやったものを支援したと、そのリード国という形では非常に効果があったと思いますけれども、やっぱりいろんな国々が支援をしたというのが多分実態であって、日本が全部やったということではないと思います。その中で、日本政府としては政策調整とかあるいはODAというものを用いながら支援国の取りまとめをやっていったというのが実態かなと思います。
 今やっておりますDIAGという活動についても、実際にはまだ、一部の地域では成果が現れていますけれども、まだ多くの地域ではこれからという段階にあるというふうに説明を受けました。特にDDRの場合は、その対象はアフガニスタン全土あるいは全部の軍閥を対象にしたものではなく、タリバンと対峙をしていた北部同盟の軍閥と正規軍と言われる主体に対して行ったものであって、やっぱり多くのそれ以外の非合法の軍閥あるいは非合法の組織が漏れたということから今DIAGをやっているということだと思います。
 そういう場合、DIAGが今考えている非合法の武装組織というものは具体的にはどういう組織をいうのか。多分かなり国会議員の中でもイメージがまちまちだと思います。本当に軍閥という分野からあるいは部族の自警団という分野まで含んでいるのか、あるいは個人が持っている火器というものまで対象としているのか、あるいはその対象地域もアフガニスタン全土なのかあるいは今のタリバン地域を除いた地域なのか等々、いろんな検討すべき課題というものは多くあると思います。
 特に、部族の自警団とか個人から銃を取り上げるとなると、これはかなり実態面は多くの課題というものはあるような気がします。私がいたイラクであっても、非常に彼らは自分の身を守る、あるいは彼らの文化からしても銃というものは、特に男性はなかなか放したくない。よく結婚式があると銃を撃ったり、うれしいことがあったら銃を撃つというようなセレブレーションファイアというものも彼らの文化の一つとしてあります。そういうことを考えると、銃というのはなかなかそういう個人レベルになると渡しにくいというのが実態で、アフガニスタンも恐らく同じではないかなと思います。
 そういう非合法の武装組織から銃を取り上げるというようになると、単にその交渉だけでは無理で、やはりいろんな分野との連携、軍の改革あるいは警察の育成、復興支援、いろんな分野と連携しながらやっていく必要があるというふうに私は思います。
 そこで、今の現在のDIAGというものについての分かりやすい説明というものは、DDRとの違いを含めて、これをもう少し議員あるいは国民の方に説明をしていくというのがこれから非常に大事ではないかなと、民主党の対案を議論する上でも、あるいはこれからいろんな場面でのアフガニスタン支援の議論をする上でも非常に大事なポイントかなと思っています。
 そこで、DIAGというものについてどういう組織を対象として、今現在の活動状況はどうなっているんだということをもう一度外務省の方から説明を願いたいと思います。
#64
○政府参考人(奥田紀宏君) DIAGについてのお尋ねでありますが、DIAGにつきましては、正にDDRのときに北部同盟を中心として国軍に編入された軍閥が対象となって武装解除をされ、社会復帰をしたわけですけれども、その残余の、すなわち正式な国軍にカウントされなかった軍閥、軍事グループというものを対象にしたものであります。
 これが一体全国に幾つぐらいあって、何人ぐらいの人がそこに属しているのかというようなことについてはまとまった統計はないのですけれども、県ごとないしは郡ごとにNATO、ISAFそれから国連等が情報を調べまして、その情報に基づいてアフガニスタンのDR委員会、武装解除・社会復帰委員会というのがありますけれども、そこが主体となって、まず最初にその政治的な話合いを地元の県知事とともに軍閥の長としながら話を進めていく、そういったところからこれまでは基本的に合意ベースで武器を決められた場所に持ってこさせるというようなことで行ってきております。
#65
○佐藤正久君 その非合法武装組織の具体的なイメージ、これは単なる軍閥なのかあるいは部族の自警団まで含むのか、その辺はどうなんでしょう。
#66
○政府参考人(奥田紀宏君) いろいろな場合があると思いますが、端的に申し上げればすべて含むというのが現在のアフガニスタン政府の考え方です。すなわち、アフガニスタン政府としては、いわゆる法の支配というものを達成するためにこのDIAGをやっているという考えでありますので、およそ武器というものが野方図に法律に基づかずに持たれているということをこれから改善していかなければならない、その一環としてこのDIAGをやるのだということを言っております。
#67
○佐藤正久君 もっと末端部隊のそういう部族の自警団的なものまでを対象として武器を取り上げるというのであればあるほど、やはりほかの治安分野との連携というのはますます多分必要になると一般的には言えると思います。警察の育成あるいは軍の育成あるいはその地域の復興支援のプログラムと、いろんなものと連携をしながら行っていく必要が、多分リード国、支援をするリード国としてはあるのかなという感じがします。
 そういう意味で、今後DIAGというものの実際の活動状況というものはまた改めてお伺いしたいと思いますけれども、どんどんどんどん分かりやすく発信をしていくということが大事だと思います。DIAGをやっているということも知らない国民も多くいるかと思います。これからいろんなところで議論を深めていく上でもこういう実態というのをどんどんできるだけつかんでいただいて、それでできる部分は発信をしていくということが大事かと思います。
 同じように、ISAFとPRTという分野についても実態はどうかというと、余り私含めて十分な情報を持っていないということが言えるんではないかなと思います。これがつかんでいないと議論が、本当に結果を出し得る議論にならないと私は思います。
 今お手元の方にお配りしました資料というものの一ページをごらんになってください。これはISAFのホームページから抜粋したものですけれども、ここにISAFのそれぞれの編成のあらあらしたものが書いています。ISAFというものは、ここにトータルの人数あるいは各軍管区ごとの人数、トータルでは四万一千七百名の軍人がいる、各軍管区ごとそれぞれの編成というものが書いてあると。一番分かりやすいこの真ん中の右側のリージョナル・コマンド・ノースというこの四角の箱を見ていただきたいと思います。ノースは大体勢力が三千四百名と。その中の編成を見ますと、本部を除いてからはフォワード・サポート・ベースという兵たん部隊、あと残り五つのPRT部隊から成っているというふうに、これがここから読み取れます。
 二ページ目のISAFに参加している各国の軍隊のそれぞれの十二月五日現在の参加国の兵士の数が書かれています。これと見比べますと、リージョナル・コマンド・ノースの場合、PRT以外に治安維持を行っているような専門の部隊というものは、数を計算してみたら分かりますけれども、ないんですよね。ということは、ISAFとPRTの区別ということを考えた場合、ISAFのほとんどがPRTであるということが一般には言えると思います。だから、PRTが復興支援というものをやりながら治安維持もやっていると。一番下に書いているナショナル・サポート・エレメントという、これはそれぞれ自国に対する連絡調整とか自国の関係する部隊ですので、除くと、ほとんどがPRTであると。ISAFイコールPRTというのが今の実態のような感じがします。
 四ページの方に、これは富田圭一郎さんという方が調べられたPRTの代表的な四か国の活動状況というものを書いていますけれども、これにもあるように、PRTといっても復興支援というものをやっているだけではなくて、一番は各地方のガバナンスの支援をやっていると。国によって違いますけれども、そこの中で治安維持というものも行っているというのが実態と思います。ややもすると、PRTイコール復興支援であって、ISAFイコール治安維持というような間違ったイメージを持ってしまうと、これからいろんな議論が実態と懸け離れたものになってしまうと。実際にこれから派遣される文民の方を含めても、行ってみたらおいおいおいおいという感じになってしまうという感じがします。
 ここはやっぱり外務省の方にどんどん調べていただいて、ISAFの実態はどうなんだ、PRTとの違いはどうなんだ、各軍管区ごとにやっているPRTはどうなんでしょうかということが今後のいろんな一般法を作る上でも非常に大事な分野だと思います。これについてもっと情報を取って明らかにしてもらう必要があると私は思っています。これについては外務省の見解をお伺いしたいと思います。
#68
○政府参考人(奥田紀宏君) まず、ISAFでありますけれども、ISAFは国連安保理決議、先ほど出ましたが、国連安保理決議の第一三八六号に基づき設置されたものでありまして、ISAFが安保理決議によって付与された任務といいますものは、アフガニスタン当局者それから特に人道復興支援に従事する国連要員その他の国際的な文民要員等が安全な環境で活動できるように、アフガニスタン国内の治安維持について同国政府を支援すること等が任務となっていると承知しています。
 他方、アフガニスタンにおけるいわゆるPRTでありますけれども、その組織や活動の態様というものは、先ほどの表にもあるように、それぞれ様々であります。一般に各国が派遣している軍人及び文民復興支援要員から構成される軍民混成の組織であるということと承知しております。また、その活動は治安が不安定なために復興活動にも支障が生じているアフガニスタンにおいて、治安改善と復興事業を同時に推進することによって開発支援の実を上げるとともに、もってアフガニスタン政府の影響力の地方への拡大を支援するものであるというふうに理解しています。
 以上でございます。
#69
○佐藤正久君 ちょっともう一度質問いたします、論点を変えまして。
 ISAFの中で治安維持を専門に行っているPRTではない部隊はあるんでしょうか。外務省の方にお願いします。
#70
○政府参考人(奥田紀宏君) ISAFの中でPRTでない……
#71
○佐藤正久君 治安維持を担当している。
#72
○政府参考人(奥田紀宏君) 治安維持を担当している。済みません、今ここに確実な情報はございませんが、地方によっては、例えば今ヘルマンドというところでこれまでタリバンの手中にあったムサカラというところが米国、英国それからアフガニスタン軍の力で取り戻されたところでありますけれども、そこで活動している英国軍は、これはISAFであると思います。
#73
○佐藤正久君 ということは、その部隊はPRTじゃないんですね。
#74
○政府参考人(奥田紀宏君) 済みません、これについてちょっと後で確認したいんですが、今まで聞いているところによりますと、PRTでないというふうに理解されます。
#75
○佐藤正久君 ここはもう大事なところで調べてほしいんですけれども、やっぱり普通これ静的に見る限りは、PRTが治安維持をやっている部分も地域によってはかなりあると思うんですよね。今までISAFイコール治安維持、PRTイコール復興支援みたいな間違ったイメージこれすり込みされてしまうと、実際にこれが実行を命ずる議論をするときには大きく間違ってしまうと思います。OEFとISAFは違いますから、OEFの部隊が掃討をやっているのは分かります。今ISAFの話をしています。
 これ見ますと、この数字を並べてみましても、普通の軍事的な常識から考えてみても、これを見る限りはISAFの中にPRT以外で治安維持をやっている部隊は何か数字で見当たらないような感じがします。これについては後ほどまた調べていただきまして報告の方を求めたいと思います。
#76
○国務大臣(高村正彦君) PRTの軍事部門につきましてはISAFの指揮下にあるということは、これは間違いないことであります、委員が正におっしゃるように。
 ただ、我々としては、ISAFが全部PRTになっているかというと必ずしもそうではないと、こう理解しておりますが、今新しい指摘がありましたので、更に詳しく調べてみたいと思います。
#77
○佐藤正久君 このISAFにしてもPRTにしてもDDRにしてもDIAGにしても、余りにも情報が少な過ぎるという感じがします。今後、アフガニスタンの支援国会合の中で人道復興支援、治安分野の改革をどんどん日本として進めようというのであれば、もっとどんどん情報を取っていただきまして、実態はこうなんですということをやっぱりこの委員会の方で説明していただければと思います。御協力よろしくお願いいたします。
 次に、法の施行後どのぐらいの期間で活動が行われるかという観点で質問をさせていただきたいと思います。
 一般的に自衛隊を派遣する場合は、何らかの法的な根拠がなければ一般旅行者と同じような扱いに現地でなってしまいます。それが場合によっては地位協定であると、そういうものが必要になるかと思います。我々イラクへ派遣された場合は、当初はCPAオーダー十七号というものを担保にし、途中から多国籍軍の地位協定を用いたというふうに理解しています。
 今後自衛隊を派遣するというふうな場合、ISAFの地位協定を利用するのかあるいは日本単独の地位協定を結ぶのか、これは分かりませんけれども、ISAFの中に入った場合はその指揮を受ける受けない、これはまた集団的自衛権の関係でいろいろ議論がなされる分野だと思います。また、ISAFの中に入ってもその指揮を受けないとなるとNATOとの調整なんかも必要になると。要は、その地位協定的なものを一つ取ってもかなりの調整の時間が必要だということが言えると思います。一昨日の外交防衛委員会でも、派遣に当たってはスピードというものは非常に大事な要素であるという議論があります。事前の調査等時間が掛かると思います。
 今日説明いただきました民主党の対案の特措法によりますと、施行から一年の期限というふうになされています。中を見ますと、公布後いろんな調査をやったり、特に治安の情勢、どこにどういう復興支援ニーズがあるんだということを踏まえて地域の決定もしないといけないでしょうし、復興支援の職員の募集もすると。また、アフガニスタン人間安全保障センターを設立しての教育訓練というものを行う。また、地位協定あるいはそれに代わる法的担保の確保、実施計画の作成、国会の事前承認ということまで考えていきますと、かなり公布、施行から行うべきことが多くあって、実行を命ずるという法律ですけれども、アフガニスタンで実際どのぐらいの活動期間が担保できるかなと、一年という中でどれだけ実際の活動ができるのかなという感じを先ほど受けました。
 今回の政府の新テロ特措法の場合、公布、施行から一体どのぐらいの準備期間があれば活動が再開できるのか。今回の政府提案の方も一年という期限ですけれども、どのぐらいの準備期間で再開できるのか。答えられる範囲で防衛省の方にお尋ねしたいと思います。
#78
○政府参考人(高見澤將林君) お答えいたします。
 補給支援特措法案が成立した場合でございますけれども、この活動は現在まで行っていたわけでございますので、現地の経験もございますし、それからどのような形で迅速に派遣されるかということについてのノウハウもございます。ですから、私どもとしては法案成立後補給活動をできるだけ早期に再開するということで、その時点から迅速に準備をしていきたいということでございます。
 ただ、どうしても海外任務に必要な各種機材を整備しなければいけないとか、いろんな手続がございます。しかし、これまでの経験から勘案いたしますと、これらの準備は何とか二週間ないし三週間程度で完了させることができるのではないかと思います。ですから、出港して現場に着くまでの期間というのは通常三週間掛かりますので、その程度の時間が必要であるということでございます。
#79
○佐藤正久君 向こうで活動を継続するためには燃料タンクとかまたバージの確保というのも必要になると思いますけれども、それにどのぐらいの期間が掛かるかと。多分二、三週間よりも掛かるんじゃないかなという感覚は持っていますけれども、それについてお伺いいたします。
#80
○政府参考人(小川秀樹君) お答え申し上げます。
 仮に補給支援特措法案が成立して海自補給艦が出港する場合ということでございますけれども、一般的な段取りを申し上げますと、出港する際に補給タンクを含めて燃料を満載して出港するということになると考えられるところでございます。これによりまして、現地までの航行はもちろんでございますけれども、当初の補給活動まで実施可能と考えられまして、そういう意味では迅速な対応が行い得ると考えられます。
 御質問の現地での調達の件でございますけれども、そういう活動をしておりますその間に本格的な補給用燃料の現地調達の手続を行うということになると考えられるわけでございますけれども、これも一般的に申し上げますと、できる限り透明性、効率性の高い調達手続を行いたいということで、公募等の競争的な手続、供給能力調査、契約、そういった手続でございまして、おおよそ一、二か月程度要するのではないかというふうに考えておりまして、契約締結後に企業側の準備がなされて現地で実施ということになるわけですけれども、いずれにせよ、そういった両方のプロセスを経まして、法案成立した場合に補給活動の円滑な実施に支障を来すということのないよう万全を期してまいりたいというふうに考えております。
#81
○佐藤正久君 トータルしますと一番早くて一か月強、掛かっても二か月強ぐらいという認識でよろしいでしょうか、すべてトータルしまして。
#82
○政府参考人(小川秀樹君) 現地調達の実施というまでで考えますと、法案成立からすればやはり二か月から場合によると三か月ぐらい要するかもしれませんけれども、その辺りはこれから全力を挙げていろいろと調整をしてまいりたいと。
 先ほど御答弁申し上げましたとおり、当然、出港の際はこちらで満載していくというのは現地調達ではございませんので、これはもう迅速な対応が可能でございますので、その間にということで努力してまいりたいということでございます。
#83
○佐藤正久君 今までやった活動であってそのぐらいの時間が掛かると。法の有効期間が一年といっても、実際には現地の活動はやっぱり十か月あるいは九か月ぐらいということになるのかもしれません。
 よって、法案を審議する上においては、じゃ、実際どのぐらいの準備期間が掛かるんだということも考えながらいろいろ議論をしないと、行ったはいいけれども、もうあと一か月で終わってしまうということにもなりかねませんので、今後、民主党の対案ということを審議する際にもこの辺の時間というものを考えながら、またいろいろな面で質問をさせていただきたいと思います。
 以上で私の質問を終わります。
#84
○浜田昌良君 公明党の浜田昌良でございます。
 幾つか既にこのテロ対策補給新法については議論がなされてまいりましたが、本日私からは、いわゆるアフガニスタン本土又はインド洋上での対策の効果また現状について質問したいと思っております。
 まず、外務省にお聞きしますが、この六年間におけるOEF―MIOによる麻薬の押収量またその市場価格、また武器の押収量、さらには近年、無線照会件数が減っているということもありますが、そういう不審船の減少の状況、これらについて簡単に御説明いただきたいと思います。
#85
○政府参考人(木寺昌人君) 浜田委員にお答え申し上げます。
 海上阻止活動の具体例につきましては、現時点で公表可能な十六件を整理し、公表しております。これら十六件はあくまでも具体例の例示でございまして、必ずしも過去六年間の成果の全体像を示すというものではございません。
 しかし、乗船検査の結果、大麻、ヘロイン、覚せい剤などが押収されております。このうち、例えば押収量が判明している七件の事例を取りまとめますと、大麻等計九千キロ以上でございまして、そのうち推定価格が判明している二件の事例のみでも大麻約二十三億円相当が押収されております。
 それから、武器等についてでございますが、押収例でございますけれども、あくまでも具体例の例示として公表している十六件のうち、乗船検査の結果押収された武器としては、小銃、軽機関銃、十四・五ミリ機銃、携帯対戦車ロケット及びそれらの弾薬等多数が挙げられます。
 例えば、二〇〇四年の五月に米艦艇が立入検査した船舶からは五百三十五丁のAK47及び千二百三十九個の同弾倉、七丁の軽機関銃及び一万二千発の同弾薬、二丁の十四・五ミリ機銃及び八十四発の同弾薬が押収されたと承知しております。
 以上でございます。
#86
○浜田昌良君 じゃ次に、陸上の方ですが、この六年間といいますか、開戦前に比べまして国内外の難民の減少状況また経済成長、初等就学率、医療分野の改善等々についてはどのように変わっているでしょうか。
#87
○政府参考人(奥田紀宏君) アフガニスタンの中の状況でございますが、まず国内避難民でございますけれども、アフガニスタンの国内避難民につきましては、UNHCRによりますと、一九九〇年代後半には約三十万人前後で推移しており、二〇〇一年末には約百二十三万人に増加をしました。その後の国際社会等による帰還支援の実施により、昨年末時点の避難民数は約十三万人とされています。
 それから、アフガニスタン国外の難民でございますけれども、同じくUNHCRによりますと、一九九〇年代の後半には二百七十万人前後で推移をしており、二〇〇一年末には約三百七十万人に増加をしました。その後、国際社会等による帰還支援の実施により、昨年末時点の人数は約二百八万人とされています。また、このほかにもパキスタンの難民キャンプ外に居住するアフガニスタン人が百三十万人程度おり、その一部は難民に該当する可能性があるとされています。
 それから、アフガニスタン国内の二〇〇一年以降の様々な社会的な指標でございますけれども、国際社会によります復興支援によりましてアフガニスタンでは以下のような成果が見られております。
 二〇〇三年から二〇〇六年のGDP成長率は年平均約一〇%でありまして、着実な経済成長を達成している。初等教育就学率は、二〇〇〇年には一九・二%でありましたものが二〇〇五年には八六・五%に向上したということでございます。子供の就学数は五年前の百万人超から現在は五百四十万人以上に増加をしておりまして、特に女性の就学率は〇%から三五%に増加をいたしました。はしか予防接種を受けた子供について見ますと、二〇〇〇年は三五%であったものが二〇〇五年には六四%になったというふうに報告されております。
 以上でございます。
#88
○浜田昌良君 ただいま外務省より御報告がありましたように、OEF―MIOは十六件の例示でございますけれども、それについても既に麻薬の相当な量、現金換算すれば報告があった二件だけでも二十数億と。さらには、生活改善分野については、難民等については九〇年代以前の状況よりも低くなっている、また経済成長は一〇%程度とかなり改善しているという指標があるわけですが、一方で、なかなか難しい判断と思いますけれども、アフガンのケシの生産量は逆に〇二年から〇七年までの五年間で二・五倍にもなっている、またテロ活動、そういう紛争が二〇〇六年の一か月間平均事件数が百二十三件だったものが〇七年では五百四十八件と増えていると、こういう指標もあるわけでありますけれども、今までの洋上又は陸上の世界の支援に対してうまくいっているという指標もありながら、なかなかテロ活動が収まっていないという現状について、その原因また今後日本として更に付け加えて行う分野について外務大臣に所見をお聞きしたいと思います。
#89
○国務大臣(高村正彦君) 国連薬物犯罪事務所の報告によれば、アフガニスタンでケシ栽培が増大した理由としてタリバンの存在を挙げて、例えばタリバンの活動が活発化しているアフガニスタン南部、南東部のパキスタンとの国境沿い五県においてケシ栽培全体の約七〇%を占めている、あるいはタリバンが最近麻薬経済を通じて武器、資材や民兵への支払の財源を得ていると指摘をしているわけであります。また、この報告書は、麻薬問題解決の方策として汚職の撲滅、司法制度の強化、周辺国の国境管理の強化、あへん消費国による需要削減努力等を挙げているところでございます。
 我が国は、麻薬問題の主導国である英国を始めとする国際社会との協調の下、アフガニスタン政府の取締り能力強化、代替生計支援、麻薬の需要削減などのため約六百五十万ドルの支援を行ってきております。また、我が国が治安分野改革、SSRでありますが、その中で主導してきた元兵士の武装解除、動員解除、社会復帰、いわゆるDDRへの支援を通じて麻薬対策実施環境の醸成に努めてきているわけであります。我が国は、引き続きアフガニスタン政府の取締り能力強化、代替生計支援等を通じ、麻薬問題の解決に向け積極的に取り組んでいく所存でございます。
 それから、アフガニスタンの治安情勢の悪化の原因に関しては、例えば本年九月付け国連事務総長報告は、増え続ける汚職と脆弱な統治のためアフガニスタン政府や政治指導者に対する同国民からの信頼が特に地方において不安定であること、タリバン及び関連の反乱分子が完全な治安の確立を阻み続けていること、自爆攻撃、待ち伏せ攻撃及び直接攻撃の大胆さ及び頻度が増していること等を指摘しているわけであります。
 我が国は、アフガニスタンが再びテロの温床とならないようにするためには人道復興支援と治安・テロ対策の双方に取り組むことが必要との認識の下、これまでにODAによる支援と海上自衛隊によるインド洋における補給活動を車の両輪として実施してきました。このようなアプローチは現在においても正しいものでありますし、これからも続けていかなければいけないと思っております。
 復興支援については、我が国は、厳しい治安状況の中でも知恵を絞りつつ、幅広い分野で総額千四百億円以上の支援を実施してまいりました。日本で計四回の国際会議を開催したほか、治安分野の改革支援としてDDRを主導してきたわけであります。
#90
○浜田昌良君 大臣、簡潔で結構です。
 今、既に外務省又は外務大臣から御報告ございましたように、かなり成果を上げている部分もありますが、まだまだという分野もあると。そういう意味で、洋上又は陸上において日本の支援が必要だと思っております。
 本日、民主党から対案が趣旨説明があったわけでございますけれども、本日は提案者には質問はできませんので、一般的な認識として、簡単で結構でございますので、お答えをいただきたい分野といたしまして、アフガンの陸上の中に抗争停止合意が成立すると、そういうような地域とか、また復興支援活動に対する妨害その他の行為による住民の生命又は身体に対する被害が生じることがないと認められる地域というのはどれぐらいあるとお考えか、外務大臣にお聞きしたいと思います。
#91
○国務大臣(高村正彦君) 民主党から提案、提出された法案でありますから政府として確定的にお答えすることはできないわけでありますが、あえて気付きの点を申し上げますと、抗争停止合意に関しては、カルザイ政権がタリバン等の反政府戦闘員に対する投降を呼び掛けていることは事実であり、実際に投降しているタリバンもいると承知しておりますけれども、カルザイ政権がアルカイダやテロリストネットワークに参加するタリバンとの間で和解や政治的妥協を行うことは非現実的じゃないかなと、こういうふうに思います。
 また、民主党の法案が政府がアルカイダを始めとするテロリストとの合意の形成を支援するものであるとすれば、日本政府としてこれを推進することや支援することは困難でありますし、適切でもないのではないかなと、こういうふうに考えているわけであります。また、現在のアフガニスタンの情勢にかんがみれば、そもそも住民の生命若しくは身体に被害が生じることがないと認められる地域を同国内に特定することは困難ではないかとも考えております。
 いずれにしても、政府といたしましては、補給支援活動を早期に再開することが必要であると、こう考えているところでございます。
#92
○浜田昌良君 時間もありませんので、簡単にお答えいただいて終わりたいと思います。
 一つは、防衛大臣にお聞きしたいんですが、今言いましたような、抗争停止合意が成立しているような、いわゆる安全と言われるような地域が実際あるかどうか分かりませんけれども、そういう地域において自衛隊を派遣するのに、現状のいわゆる自然権的権利、権限を越えて職務遂行のための武器基準まで高める必要があるのかどうなのかという点でございます。
 あともう一点は、これ官房長官にお聞きしたいと思いますが、こういうアフガンに人を派遣するときに、今言ったような非常に安全な地域には自衛隊の人を派遣し、そうでない危険な分野に内閣本府に出向させた一般の公務員を派遣するというこういう考え方は少し私は安全上矛盾すると思うんですが、この二点について、一言ずつで結構ですが、お答えいただいて終了したいと思います。
#93
○国務大臣(石破茂君) 民主党さんから今承ったばかりでございますが、委員御指摘のように、非戦闘地域という概念をあえてお避けになったんだろうと思います。そこで、住民の生命若しくは身体に被害を生じないことが認められる地域というふうな概念を設定されて、まさしく安全という点に着目された概念であろうということだと思います。
 そうすると、安全な地域、つまり住民にもそういうことがないんだよという安全な地域が設定をされたとして、そこにおいて、では任務遂行が妨害される場合に対する武器使用という概念、どういうイメージなのか、どういう場合なのか、それが九十五条でもなく、正当防衛、緊急避難でもなく、任務遂行が妨害されている場合に対して武器を使用するというのは、そこまでやらねばならない事態というのはどういうことなのか、御説明を是非承った上でまた御議論をいただくべきものだと思っております。
 なかなかイメージがちょっとわきにくいことであって、こういうことなんだよということを是非是非御教示をいただきたいと、気付きの点を申し上げました。
#94
○国務大臣(町村信孝君) やっぱり自衛隊が行った方がいい地域というのは、自衛隊が持っている自己完結性といいましょうか、自分で食事もできる、水も備えることができる、通信もできる、あるいは必要な輸送もできる、あるいはそれに伴ってまたいろんな舗装をしたりとかいろんなことができる、そういう自己完結性があるというところが大切なんだろうと思います。それを一般の文民に求めるのはほとんどの場合無理なわけであります。
 そういう意味で、やはり自衛隊の活動が今度の対案で、私もよくまだ勉強しておりませんが、民主党さんの案では、先ほど両大臣からお話あった、抗争停止の合意が存在するとか住民の生命若しくは身体に被害が生じることがない、どちらかというと安全そうな地域に自衛隊を送りますと。それで、文民はむしろそういう条件がない、多分より危険な地域に文民を送ります。これはどう考えても現実的ではないなと私はそう思いますが、是非この点は私も質問者になって民主党の提案者にお聞きをしたい。すばらしいお答えが返ってくるんだろうと期待をしております。
#95
○浜田昌良君 終わります。
#96
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。
 前回に続きまして、防衛省技術研究本部における労務借り上げの問題について聞きます。
 我が党は、この制度が癒着の温床になっているんではないかということをかねてから指摘をしてまいりました。そして、日当が余りにも高いんではないかということも批判をしてきました。
 その中で、昨年の六月十六日に出されました防衛施設庁入札談合等再発防止に係る抜本的対策という報告書の中でもこの労務借り上げ契約の見直しというものが打ち出されております。その後に加えられた項目も含めまして、前回の質問の際に四点にわたって見直しを行っているという旨の答弁がありました。
 では、その見直しが果たして実効を上げているのかということが問われるわけです。
 前回の質問の際に、この見直しが行われてきた今年度の契約について、十一月末までの実績を出していただきたいと。質問までに出るというお約束だったわけでありますが、質問が終わった直後に出てまいりまして、大変私は遺憾に思っておるんですが。
 そこで、今日は出していただいた今年度の契約実績についてお聞きをしたいと思います。
 まず、この間言われた四つの見直しの一つ目の項目は、契約方式の見直しでありました。公募にするという話だったわけですが、今年度の十一月末までの実績についてお聞きをいたします。契約金額の上位二十社のうち、財団法人防衛技術協会を除く十九社について、競争入札で落札したのはどれだけになっているでしょうか。
#97
○政府参考人(佐々木達郎君) お答えを申し上げます。
 技術研究本部が実施しております技術支援契約につきましては、先生御指摘のように、平成十九年度当初から一般競争入札あるいは公募手続を経て契約相手方を選定してきております。そのうち、今年の十九年十一月末の時点まででございますが、防衛技術協会を除く契約金額上位十九社の契約につきましては、すべて公募手続を経て契約相手方を選定しているところでございますが、公募の結果、複数社が応募し、指名競争入札を行って契約相手方を選定したものは五件でございます。
#98
○井上哲士君 お手元の資料ありますように、十一月までの契約状況を出しております。防衛技術協会を除く全体の契約件数は三百七件ですから、結局、競争入札による落札というのはわずか一・六%ということでありますから、全く改善になっていないと言わざるを得ない状況なんですね。しかも、入札によって価格の面で効果が上がっているのかどうかということも問われます。
 日当を見ますと、これはお手元の資料にありますように、一日当たりのこの労務借り上げに払われる対価でありますが、昨年度の平均が九万八千七百五十九円だったのが、今年度十一月末まで見ますと十万五千八百八十九円とむしろ上がっております。それから、上位三社などを比べましても、今年度の場合、トップがダイセル化学工業十六万七千九十二円、次が日本電気十五万四百四十五円、三番目が日本油脂十四万五千二百四十三円ということで、軒並み昨年からも上がっているという状況になっているんですね。
 元々、昨年五月、これは当委員会でも当時の額賀防衛庁長官が、金額が高いという批判を踏まえて予定価格の算定方法について見直すという答弁もされました。それから、先ほど紹介しました昨年六月の報告書でも、労務借り上げの契約金額が高いという批判を踏まえて見直しを行うと、こういうことになっていたわけですね。そして、先ほどあったような、この間あったような四つのことが行われたと。にもかかわらず、逆に日当は平均でも最高額でもむしろ上がってきているというのは全く逆行だと思うんですけれども、一体なぜこういうことになっているんでしょうか。
#99
○政府参考人(佐々木達郎君) 今先生からの御質問二点あるかと思いますが、十分競争性を担保するようなやり方でやってきたかということと価格の件ということだと思いますので、お答えさせていただきます。
 まず一点目、競争性のある契約方式をちゃんと取ったかということでございますが、技術支援契約の契約手続に当たりましては、平成十八年度に政府全体としてこの件に取り組みまして策定されました公共調達の適正化の方針であります財務大臣の定めました公共調達の適正化についてという指示に従いまして、この契約を履行するに当たって必要な技術をまずホームページ等に具体的に明らかにして参加者を募っております。ここで競争性及び透明性を担保した上で行ってきておりますので、やり方として適正に行われているものとして我々認識しております。また、防衛省との契約実績を参加資格とするようなといった企業の新規性を阻止するような条件を付したりしないよう注意しまして、適正な競争性の確保に努めてきたところでございます。
 今回提出しました契約実績におきましては、公募から指名競争入札に移行した件数が五件ということで少ない状況にありますが、その理由につきまして、年度の途中でもあり詳しく分析できていない現状でございますが、今後引き続き十九年度の契約実績を分析して、競争性及び透明性が十分に担保されているかどうかというふうな観点から改善されるように努めてまいりたいと思います。
 なお、経費につきましてですが、十九年十一月末までの技術支援契約の契約実績につきまして、先ほどの上位十九社について、一人当たりの平均金額、二十社につきましては、先生御指摘の、お示しのとおりでございますが、十九年度の契約実績において平均契約金額が上昇した理由につきましては、年度の途中でもありますし詳しい分析が行われておりませんが、現時点で考えられる要因として、企業業績の回復により単価自体が上昇したものがございます。また、各年度ごとに実施する研究開発事業がその年度年度で異なりますので、それに応じて試験の内容も異なり、技術支援契約の内容も異なってきているということが考えられます。
 これがその平均的な契約金額の変化に影響した可能性があるというふうなことも考えられておりますが、いずれにいたしましても、労務借り上げ契約につきましては、昨年度見直しを行い、十九年度からすべて競争性のある契約に移行したところでありますが、今後引き続きこういった十九年度の契約実績を分析しまして、適切な形で技術支援契約を結ぶように努めてまいりたいと思います。
#100
○井上哲士君 競争的な契約について、確かに形は整えられたんだと思うんです。しかし、結果としてやはり一・六%しか競争による指名ということになっていないという状況があるわけでありまして、じゃ、この間の様々な防衛省のいろんな不祥事のたびに組織はいじる、形はいじるけれども中身が整っていないということがここでも起きているんだと思うんですね。そして、業績ということも言われましたけれども、決して労働者の賃金がこの間、大きく上がっているかというとそうではないわけでありまして、こうした状況は私は説明になっていないと思うんですね。
 最後、これは大臣にお聞きをいたします。
 先日の答弁で、公正性、透明性を高めるべく今まで尽力をしてきたというふうに言われました。ただ、今も申し上げましたように見直しをしたといっても実態はちっとも変わっていないという状況があるんです。
 昨年の六月に出されました抜本対策の報告書の中で、労務借り上げの部分では、当庁が予定価格計算のために行っている原価計算は、各企業が実施している原価計算の方法を基礎としている、しかし今後多様な契約形態に対応したより客観的かつ合理的な原価計算が実施できる態勢を整備する方向で検討を行っていると、こういうふうに言っております。つまり、現状は各企業が実施しているその方法を基礎としているわけですから、事実上やっぱり企業側の言い値になっているということが私はこういう高値ということになっていると思うんです。
 あの調達本部事件の後の改善検討のための会議が行われたときの議事録を見ますと、例えば、参考で来られた日本防衛装備工業会、防衛調達の公正性、透明性に力点が置かれ過ぎているというような発言もあるわけでありまして、やはり国民から見て客観的かつ合理的な抜本的改善というところまで踏み込むべきだと思いますけれども、そのお考えはあるでしょうか、お聞きして質問を終わりたいと思います。
#101
○国務大臣(石破茂君) 御指摘は基本的にそのとおりだろうと思っております。要は、企業のそういうやり方を基礎としながら、それは基礎にしなきゃいけませんが、本当にそのやり方正しいんですかということは調本事件のときからずっと指摘をされておるところであります。
 ただ、防衛産業の場合にはいろいろな特殊性はありますが、しかし防衛省としてそれを見て、その原価計算は本当に正しいですかということを見る目はもう一度点検をし直してみなければいかぬだろうと思っております。なかなか、物が物でございますので、競争という原理がどこまで働くかということはございますが、本当にその原価計算が国民の税金を使うにふさわしいものであるかどうか、これは調達の在り方一般に言えることだと思っております。そういう見る目をきちんと養うべく努力はいたします。
#102
○山内徳信君 社民党の山内徳信でございます。
 私は、最初に海上警備巡視艇の件につきましてお伺いいたしますが、これは、十二月二十日に財務省は二〇〇七年度の補正予算を計上しておりますが、その中身が防衛省とも関係があると思って質問をいたします。
 日米合意によって辺野古の海上基地、いわゆる沿岸案が決まっていくわけであります。そのときの長官はたしか額賀防衛長官、あるいはその後久間長官に替わられていったと思います。
 さて、財務省は、今申し上げましたように十二月二十日に、〇七年度の補正予算に、海上保安庁の方からは巡視艇三隻の予算要求があったわけでありますが、気前よく更に八隻を上乗せをしまして十一隻の予算、三十七億円を計上しております。そのことが地元の新聞にも大きく載っております。私は、今予算が厳しいというのにこんなにも気前よく額賀さんは予算を付けるんだろうと、こういうふうな思いもあります。
 キャンプ・シュワブ沖での新たな米軍基地の建設の警備体制の強化が目的であると言われております。防衛大臣の立場もそのことを、事前にお話合いがあったのかということもちょっとお伺いしておきたいと思いますが、今年の五月に、前にも質問しましたように、「ぶんご」が出動して物議を醸したわけです、これは沖縄県内で。今度は、海上保安庁の巡視艇に警備をされながら新たな米軍基地を造るという意図が読み取れるわけであります。
 財務省のその説明には、米軍再編に伴う海上警備という位置付けがされております。アメリカ軍のためならば、自衛艦も海上保安庁の巡視艇も何でも動員するというお考えなのか。こういうふうなことになりますと、実力部隊をもって国民を威嚇する、県民を威嚇する、あるいは襲い掛かるという表現にもなるのかもしれません。
 したがいまして、これは準備もされていらっしゃらないと思っておりますから、お答えは簡単にイエスかノーかぐらいで結構です。どうぞ、防衛大臣にお願いします。
#103
○国務大臣(石破茂君) 海洋基本法が成立しましたときの附帯決議におきまして、海上保安庁の能力について言及がございました。これは、何でもかんでも自衛隊が出ればいいというものではなくて、やはり海上保安庁にできるものは海上保安庁にお願いしようということでなければいかぬのではないか、国家の資源配分というのはそういうものだと思います。
 先回も委員にお答えいたしましたが、海上自衛隊が出るのは、といいますか自衛隊が出るのは、緊急性であり公共性であり非代替性と、この三つを充足したものでなければいけないということで、本当に万やむを得ない場合に出るのでございます。掃海母艦を出したとき、あのときは非代替性があるという判断をしたわけでございます。
 ただ、私としては、今後の現況調査などに海上自衛隊が協力する必要が生ずることはないと、現在の状況を踏まえますとそういうことだというふうに考えておりまして、委員が御指摘のように威圧とか、ましてや襲い掛かるとか、そんなことはゆめさら考えておるものではございません。海上保安庁の予算というのは、それはそれなりに国家の治安の在り方、海上保安庁設置法にありますように、海洋の治安というものをどうやって守るかということに力点を置いて、海洋基本法の趣旨を踏まえたものと存じます。
#104
○山内徳信君 私は次に、在日米軍再編に伴って、地方自治体の苦悩とその地域の住民が分断されている状況をひとつ申し上げておきたいと思います。
 これはさきにも申し上げたことでございますが、沖縄への基地の押し付けに伴って、名護市長の比嘉鉄也さんのお話申し上げました。その後継者の岸本建男市長のこともさきに申し上げてございますから、今日は中身には入りません。
 私は昨夜、テレビを通して山口県の岩国市の井原勝介市長の辞職を知り、私は基地の村の首長の経験もあっただけにショックを受けました。私は井原市長のことは全く存じておりません。お付き合いも何もございません。ただ、昨日のテレビを見ていて、日本の中央政府と地方自治体がこんなにも、とにかく政府の言うことには有無を言わさず従わす、従えと、こういうふうな主従関係ではいかぬだろうと、こういうふうに思っております。
 したがいまして、血も凍るような、そういう言葉は少し強いかもしれませんが、弾圧とか抑圧とか理不尽な兵糧攻めをしていくような、そういうことは私はあってはならぬだろうと思っているんです。そして、市議会は空母艦載機の受入れを容認しておる人が多数を占めておる。市長は、市民投票の結果、反対者が八七%と、こういうふうに八割を超えていたわけです。その民意を受けて艦載機はお断りしますと、こういうことは、これは首長としては当然であります。これは石破大臣が将来どこかの県知事になられても、市民投票、県民投票があればそれを尊重する立場です。
 したがいまして、この間、あれ座間の市長さんでしたか、何か本部の、司令部のオープニングに案内受けたが行けない、参加できないという記事が新聞にございました。私は、この日米再編は日米政府だけで決めてありますから、かなり日本全体の地方の首長たちあるいは県知事の皆さん方には非常に苦悩を強いておると、こういうふうな思いです。防衛省は、この岩国市の市庁舎建設補助金三十五億円を見送るというそういうことを決定をして、いわゆる水攻め、兵糧攻めをしておるわけです。こういうふうなことは、これはやはり基本的にはもっともっと話合いをしていくことが必要だと思います。
 市民がなぜ艦載機の移転に反対しておるかは、ここで申し上げるまでもございません。専門家でございます。ただ、そこに住んでいないという実体験のない方もいらっしゃると思います。生活環境を守りたい、爆音被害はもうこれ以上御免だと、あるいはかつて岩国から飛び立ったジェット機が墜落したことがあります。沖縄の新聞にもそれが載ったことあります。こういうふうな基地被害の体験も持っている市民たちは、なぜ自分たちのところに滑走路が一つ沖合に増えたからといってそれが移ってくるんだろうと、こういうふうな純粋な気持ちだと思います。
 したがいまして、住民の声も首長たちの声も全く聞かずに日米再編の方向付けが決まってしまったわけです。私は、首長には住民の、市民の生命と財産、安全に暮らしていける、そういう安全を守っていく責任が法律上負わされておるわけであります。
 したがいまして、日米再編のために日本国民の意思や、あるいは板挟みになって苦悩している首長たちの気持ちを防衛大臣あるいは外務大臣、官房長官、お考えになられたことがありますでしょうか。私はここでは、これからも長いお付き合いになりますから、石破防衛大臣の率直なお気持ちを本当にお伺いしたいと思いますが、こういう事態になってもなお、政府の立場からはやはりいい方向に問題解決をしていく、そういう水面下の努力もあってしかるべきだと思います。人間が解決できない問題はないと思っております。そういうふうに考えておりますので、石破大臣の本当に血の通った人間的なお答えをお願いしたいと思います。
#105
○委員長(北澤俊美君) 時間が過ぎておりますので、お答えは簡潔に願います。
#106
○国務大臣(石破茂君) 私も首長の方々がどれだけ苦悩しておるか、岸本さんが本当に病に侵されて多くの苦渋の決断をされたのを見てまいりました。本当に住民の方々の意向を受けて首長は苦悩されると思います。ただ、米軍再編はどうやって強化しようかということではなくて、どこかが負っている負担を何とか分散できないか、あるいは安全、騒音等々に配慮をしてどこか適地はないかということと米軍の所要、それは日本の独立と平和、極東の平和と安全、これに寄与しなければならない軍事的ニーズをぎりぎり満たしたものとしてお願いをしておるわけでございます。沖縄の飛行機の移転訓練もそうであります。どこも受け入れたくない、ウエルカム、ウエルカムと言うところはない。ですけれども、日本全体のために何とかお願いできませんでしょうかということを辞を低うして誠心誠意お願いをしなければいかぬものだと思っております。
 委員御指摘のように、あめとむちというようなやり方を私自身は好みません。基本的に、いかにして誠心誠意お願いをするか、そこが受け入れてくださることによってどれだけ日本の独立に寄与するか、そしてどれだけ他の地域の負担が減るかということは、やっぱり政府として辞を低うして誠心誠意行うべきものであると私は考えております。
#107
○山内徳信君 終わります。
#108
○委員長(北澤俊美君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後零時十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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