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2007/10/24 第168回国会 参議院 参議院会議録情報 第168回国会 国民生活・経済に関する調査会 第2号
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2007/10/24 第168回国会 参議院

参議院会議録情報 第168回国会 国民生活・経済に関する調査会 第2号

#1
第168回国会 国民生活・経済に関する調査会 第2号
平成十九年十月二十四日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十月二十三日
    辞任         補欠選任   
     犬塚 直史君     白  眞勲君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    会 長         矢野 哲朗君
    理 事
                佐藤 公治君
                広田  一君
                藤本 祐司君
                愛知 治郎君
                加納 時男君
                松 あきら君
    委 員
                加賀谷 健君
                小林 正夫君
                友近 聡朗君
                中谷 智司君
                白  眞勲君
                姫井由美子君
                藤原 良信君
                舟山 康江君
                増子 輝彦君
                石井 準一君
                佐藤 信秋君
                長谷川大紋君
                森 まさこ君
                山田 俊男君
                澤  雄二君
                大門実紀史君
   副大臣
       内閣府副大臣   中川 義雄君
       総務副大臣    佐藤  勉君
       総務副大臣    谷口 隆義君
       農林水産副大臣  岩永 浩美君
       国土交通副大臣  平井たくや君
   事務局側
       第二特別調査室
       長        今井 富郎君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      竹林 義久君
       内閣府政策統括
       官        藤岡 文七君
       内閣府政策統括
       官        齋藤  潤君
       内閣府政策統括
       官        柴田 雅人君
       内閣府男女共同
       参画局長     板東久美子君
       総務大臣官房技
       術総括審議官   松本 正夫君
       総務大臣官房審
       議官       河内 正孝君
       総務大臣官房審
       議官       松井 哲夫君
       総務省行政評価
       局長       関  有一君
       総務省自治行政
       局長       岡本  保君
       総務省自治財政
       局長       久保 信保君
       総務省総合通信
       基盤局電気通信
       事業部長     武内 信博君
       総務省郵政行政
       局長       橋口 典央君
       農林水産大臣官
       房審議官     佐々木昭博君
       農林水産省総合
       食料局次長    中尾 昭弘君
       農林水産省農村
       振興局長     中條 康朗君
       林野庁森林整備
       部長       針原 寿朗君
       国土交通大臣官
       房総括審議官   大森 雅夫君
       国土交通大臣官
       房審議官     内田  要君
       国土交通大臣官
       房審議官     菊川  滋君
       国土交通大臣官
       房審議官     川本正一郎君
       国土交通大臣官
       房技術審議官   佐藤 直良君
       国土交通大臣官
       房技術審議官   竹内 直文君
       国土交通省河川
       局次長      田中 裕司君
       国土交通省自動
       車交通局次長   神谷 俊広君
       国土交通省政策
       統括官      伊藤  茂君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国民生活・経済に関する調査
 (国民生活・経済に関する調査会及び経済・産
 業・雇用に関する調査会の提言等に対する政府
 の対応等について)
    ─────────────
#2
○会長(矢野哲朗君) ただいまから国民生活・経済に関する調査会を開会をいたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、犬塚直史君が委員を辞任され、その補欠として白眞勲君が選任をされました。
    ─────────────
#3
○会長(矢野哲朗君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国民生活・経済に関する調査のため、本日の調査会に政府参考人として内閣府大臣官房審議官竹林義久君外二十五名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○会長(矢野哲朗君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○会長(矢野哲朗君) 国民生活・経済に関する調査を議題とし、国民生活・経済に関する調査会及び経済・産業・雇用に関する調査会の提言等に対する政府の対応等について、内閣府、総務省、農林水産省及び国土交通省からそれぞれ説明を聴取をいたします。
 なお、発言は着席のままで結構でございます。
 まず、内閣府から説明を聴取したいと思います。中川内閣府副大臣。
#6
○副大臣(中川義雄君) 内閣府で国民生活、少子化対策、男女共同参画を担当しております副大臣の中川義雄です。内閣府の対応状況について御説明申し上げます。
 我が国は、一昨年初めて出生数が死亡数を下回り、人口減少社会が到来しました。少子化の進行等に伴う人口減少は、経済産業や社会保障の問題にとどまらず、国や社会の存立基盤にもかかわる大きな問題です。政府としては、平成十五年七月に議員立法により制定された少子化対策基本法に基づき少子化社会対策大綱を策定し、その後、大綱の具体的実施計画でもある子ども・子育て応援プランや、従来の少子化対策を抜本的に拡充した新しい少子化対策についてを策定し、総合的な少子化対策に取り組んできたところです。
 しかしながら、我が国の少子化の状況を見ると、本年に入って出生数、婚姻数とも対前年比で減少しており、また昨年末に公表された新人口推計において前回推計よりも出生率が下回り、高齢化率が上回るなど、今後も少子化、高齢化が一層進むとの厳しい見通しが示されました。現在の急速な少子化の原因としては、若年の未婚化、晩婚化の進行や夫婦一組当たりの持つ子供の数が減少していることがありますが、その背景には、結婚したいけれどできない、子供を産みたいけどちゅうちょするといった、結婚や出産に対する国民の希望と実態との乖離の拡大があります。
 このような状況の中で、改めて国民の健康や出産に関する希望を実現するには何が必要であるかに焦点を当て、効果的な対策の再構築、実行を図るため、子供と家庭を応援する日本重点戦略の検討を進めております。本年六月の中間報告では、ワーク・ライフ・バランス実現のための働き方の改革は最優先課題である、多様な働き方に対応できるよう子育て支援策を再構築すること、実効ある対策を進めていくための一定規模の財政投入に必要な財源について、税制改革や社会保障制度改革の中で総合的に検討することが示され、現在これらの方向性に基づき具体的な施策について検討が行われているところですが、今後、税制改革等の議論も見極めながら、本年末を目途に子供、家族を応援する日本重点戦略を打って立て、安心して結婚し、子供を産み育てることができる社会の実現を目指します。
 また、ワーク・ライフ・バランスの実現については、少子化対策のみならず、男女共同参画や労働力確保等を通じた、我が国が社会経済の長期的安定の実現の観点からも重要であり、これまで経済財政諮問会議の専門調査会を始め、「子どもと家族を応援する日本」重点戦略検討会議、男女共同参画会議の専門調査会など、数々の場でその重要性が指摘されています。
 これを受けて、総合的かつ体系的な施策の展開を図るため、経済財政改革の基本方針二〇〇七において、本年内を目途に、ワーク・ライフ・バランスの実現のための憲章及び行動指針を策定することとしています。このため、本年七月に、経済界や労働界のトップ、地方の代表者、関係会議の有識者並びに関係閣僚で構成するワーク・ライフ・バランス推進官民トップ会議を開催し、八月には、その下に「働き方を変える、日本を変える行動指針」作業部会を立ち上げ、検討を進めております。
 次に、男女共同参画社会の実現について。
 男女共同参画社会基本法に基づき平成十七年十二月に策定された第二次男女共同参画基本計画を総合的かつ計画的に推進しております。本計画では、重点分野の一つとして、男女の職業生活と家庭・地域生活の両立支援を挙げております。具体的な施策の方向性として、仕事と家庭の両立を困難にする職場風土の改革、特に男性が家庭生活に参加することができるような働き方の見直しや、育児休業を取得しやすい職場復帰がしやすい環境の整備を行うなど、仕事と家庭の両立支援と働き方の見直しを推進することとしております。また、多様なライフスタイルに対応した子育て支援策の充実や、家庭生活、地域社会への男女の共同参画の促進を盛り込んでおり、現在、各府省において施策の着実な実施に取り組んでいるところです。
 また、意識啓発推進については、企業及び国民各層を対象に、仕事と家庭生活の両立に関する男性も含めた働き方の見直しや性別役割分担意識の見直しなど基本計画に盛り込まれており、様々な団体、関係機関と連携して取り組んでおります。このような中で国民の意識も変化しつつあります。今後とも、男性も含めた男女共同参画に関する広報啓発活動を一層推進してまいります。
 次に、ユニバーサル社会の実現について。
 ユニバーサル社会の形成促進に関する決議においても指摘されており、急速な少子高齢化が進む我が国において、活力と魅力に満ちた国づくりを進めるためには、障害の有無、年齢等にかかわりなく、国民一人一人が社会の活動に参画し、社会の担い手として役割と責任を果たすことができる社会を目指していくことが必要であると認識しております。
 障害者施策については、障害者基本法に基づき、平成十五年度から二十四年度までの十年間に講ずべき障害者施策の基本的方向を定めた障害者基本計画を取りまとめ、障害者施策を総合的に推進しております。本計画の前期五年間において重点的に実施する施策及びその達成目標を定めた重点施策実施五か年計画は本年度で最終年度を迎えるため、本年中をめどに新たな重点施策実施五か年計画を策定します。また、先月末には障害者の権利に関する条約が署名されましたので、今後、条約の早期締結を目指して、関係省庁とともに検討を進めてまいります。
 高齢社会対策については、高齢社会対策基本法に基づく高齢社会対策大綱を取りまとめ、就業、所得、健康、福祉などの各分野における施策を総合的に推進しております。特に、高齢者の地域活動については、高齢社会対策大綱において、政府が積極的に取り組む課題の一つとして地域社会への参画促進を掲げ、高齢者の地域社会への参画を促進することとしております。現行の高齢社会対策大綱は策定から五年が経過しており、その後の経済社会情勢の変化を踏まえ、世界で最も高齢化が進んだ我が国における今後の中長期的な課題と高齢社会対策の方向性等について検討を進め、必要な見直しを行ってまいります。
 バリアフリー化の推進については、政府が一体となって社会のバリアフリー化を推進するための具体的指針として、バリアフリーに関する関係閣僚会議において、バリアフリー化推進要綱を平成十六年六月に決定しており、内閣府としては同要綱に基づきバリアフリー化推進功労者表彰を実施しております。
 次に、ボランティアに関して。
 ボランティアの活動の中心的役割を担っている特定非営利活動法人については、制度発足後約八年間でその数が三万件を超え、福祉、教育、文化、町づくり、環境、国際協力など様々な分野で活動が広がっています。特定非営利活動法人は、行政でも企業でもない新たな社会づくりの担い手として、多様化する社会のニーズや課題にきめ細かく機動的に対応するものとして今後も大きな役割を果たすことが期待されています。
 こうしたことから、内閣府においては、ボランティア活動を始めとする市民が行う自由な社会貢献活動が活発化するための環境整備に努めています。そのため、市民活動情報の提供として、ホームページで内閣総理大臣認証の特定非営利活動法人に関する閲覧書類等の公開や、都道府県知事認証の法人も含めた全国の特定非営利活動法人の基本情報を一元的に入手できるNPOポータルサイトの運営等を行っています。さらに、市民活動の担い手育成のため、特定非営利活動法人と多様な主体との協働事業への支援等を実施してきたところです。また、特定非営利活動促進法は、市民活動を行う非営利団体に対し、簡易な手続による法人格付与と、市民への情報公開に関する仕組みを導入することで市民活動が我が国に根付き、人々にとって身近なものとなることに貢献してまいりました。
 しかしながら、特定非営利活動法人の組織運営や情報公開などの課題が残されていることから、平成十七年十一月以降、国民生活審議会総合企画部会の下にNPO法人制度検討委員会が設置され、同委員会で特定非営利活動促進法の見直しに向けての審議が行われ、本年六月に報告が取りまとめられたところであります。本報告では、特定非営利活動法人制度が市民の自由な社会貢献活動を推進するという基本的な考え方に基づいている点を再確認しつつ、広範な情報公開によって特定非営利活動法人が幅広い信頼を得ながら活動していくための制度上の規則やその運用、さらには環境整備の在り方について整理されています。
 内閣府としては、特定非営利活動促進法の見直しに向けて、本報告が関係者の幅広い議論の材料として活用されるよう努めるとともに、市民活動の促進に向けて特定非営利活動法人が十分に活躍できるための環境整備に引き続き取り組んでまいります。
 以上、内閣府の取組状況について説明いたしました。
#7
○会長(矢野哲朗君) 次に、総務省から説明を聴取をいたします。佐藤総務副大臣。
#8
○副大臣(佐藤勉君) 総務副大臣の佐藤でございます。
 これまでに調査会にていただきました提言や本会議でいただきました決議に対する総務省の取組につきまして御説明をいたします。
 申し上げるまでもありませんが、総務省は、平成十三年一月に三つの省庁が合併してできた、所管する分野のすそ野の広い行政機関であります。そこで、本日の説明は谷口副大臣と分担をして行いたいと思います。よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 それでは、資料中の一、情報通信関係をごらんをいただきたいと思います。これは提言の番号の一から三に対応をしております。
 提言の一におきまして、情報通信の利用によって国民生活のあらゆる面で多様なサービスが可能となることから、しっかりとした情報通信基盤の整備が必要との御指摘をいただいておりました。これは非常に重要な御指摘でありまして、総務省では、ブロードバンド、携帯電話の普及を二本柱としつつ、インフラの促進に努めております。
 具体的に、ブロードバンドの整備につきましては、電気通信基盤充実臨時措置法に基づき、事業者に対する利子助成、税制優遇措置等による投資インセンティブの付与を行ってまいりました。さらに、過疎地域等の条件不利地域等における整備のため、地方公共団体に対し交付金等の支援措置を講じてきたところであります。その結果、本年六月末現在で、ブロードバンドサービスのサービスエリアの世帯カバー率でありますが、九五・六%、ブロードバンド契約数は二千七百十五万契約に達しているところであります。
 携帯電話の不感地帯の解消につきましては、従来から、移動通信用鉄塔施設整備事業によりまして基地局整備の支援に取り組んでまいりました。さらに、平成十七年度からは、無線システム普及支援事業による伝送路整備の支援も開始いたしまして、過疎地域等のエリア整備が困難な地域に対する支援拡大を行ってきたところであります。これらの結果、平成十九年三月末現在で、携帯電話サービスエリアの人口カバー率は九九・七%に上っております。
 以上述べましたとおり、様々な支援措置を精力的に講じてきたわけでありますが、依然としてブロードバンド未提供の地域や携帯電話の不感地帯が残っているのも事実でございます。そこで、それら地域を解消するための具体的な検討を行う場として、今月、省内にデジタル・ディバイド解消戦略会議を立ち上げたところでありまして、今後とも、官民が連携をいたしまして情報通信インフラの整備に取り組んでいく所存でございます。
 次に、提言の二の情報通信の技術研究開発に関する取組について御説明をいたします。
 提言内容は、国や公的研究機関の研究開発施設の高度化を図りつつ、民間との共同研究、共同利用を進めることで我が国の総合的な研究開発力を高めていく必要がある、他方、だれも利用しやすい機器、ソフトウエアの開発にも十分留意しなければならないというものでありました。
 これにつきまして、総務省では、所管する独立行政法人情報通信研究機構、NICTと申しますが、を通じまして、一つには、次世代ネットワーク関連技術等を開発するための研究開発テストベッドネットワーク整備の高度化、二といたしまして、企業、大学等の研究機関に対する研究開発テストベッドネットワークの開放、三、保有する先端技術に係る情報の公開や民間企業との共同研究、四といたしまして、高齢者、障害者の利便増進につながる通信・放送サービスの開発を行うための研究開発の助成を実施しております。
 このように、我が国の総合的な研究開発力の向上を意識しながらも、社会的な弱者にも配慮いたしました取組を着実に進めてまいります。
 続きまして、提言三の情報通信の利用者保護について御説明をいたします。
 ここでは、情報化の進展に伴い生じる様々な問題に対応した法整備やガイドライン策定等を進めるべきという提言をいただいておりました。提起されておりました一つ一つの問題に適切に対応しております。
 まず、いわゆる迷惑メールの問題につきましては、送信者に対し、同意を得ないで送信される広告宣伝メールに対し、受信拒否者に対する再送信禁止などを規定するいわゆる迷惑メール法が平成十四年に成立し、その適正な執行に努めております。
 虚偽情報の発信や公序良俗に反する情報の流通といった問題に対しては、インターネット上の他人の権利を侵害する情報の削除等を行った場合のプロバイダー等の損害賠償責任の制限、明確化などを規定することを内容といたしましたいわゆるプロバイダー責任制限法が平成十三年に成立をしております。これを受けて、業界団体による同法のガイドラインの策定に対する支援や周知を行っているところであります。
 ネットワークを利用した犯罪等として、携帯電話が振り込め詐欺等の犯罪の手段として悪用される問題が起きております。これについて、携帯電話事業者に対し、契約締結時及び譲渡時の本人確認を義務付けて、メール、携帯電話不正利用防止法が平成十七年に成立しておりまして、その適切な執行に努めているところであります。
 プライバシー侵害に対しましては、平成十六年に電気通信事業における個人情報保護に関するガイドラインを告示し、その適切な執行に努めているところであります。
 次の地方財政関係及び政策評価関係につきましては、後ほど谷口副大臣から御説明をさせていただきたいと思います。
 資料を二枚おめくりをいただきまして、郵便関係について御説明をいただきます。
 調査会の提言六にもございますとおり、郵便局ネットワークは国民の貴重な財産でありまして、十分に活用することが重要であることは論またないところであります。
 今月一日に郵政民営化が始まりました。郵政民営化後にも郵便局で郵便、貯金、保険のサービスが確実に提供され、国民の利便に支障が生じることのないよう、また郵便局ネットワークの水準が適切に守られるよう、しっかりと法令等において手当てをしているところであります。
 このほか、従来から、地方公共団体の特定の事務の郵便局における取扱いに関する法律に基づきまして、郵便局で地方公共団体が行う住民票の写し等の証明書の請求の受け付けや引渡事務を取り扱うことができるようになっているほか、いわゆるひまわりサービス等を通じ、地域住民の利便の増進に寄与しております。民営化後もこうした業務が継続しつつ、さらに経営判断によりまして地域住民にとってより一層の利便性向上につながる多様な業務に進出することができるよう、制度の整備を行ったところであります。
 以上で、情報通信関係及び郵便局関係に関する提言に関する取組について御説明を終わらせていただきます。
 続きまして、谷口総務副大臣にバトンタッチをいたします。
#9
○会長(矢野哲朗君) 谷口総務副大臣。
#10
○副大臣(谷口隆義君) 総務副大臣の谷口でございます。
 私の方からは、国と地方の税財源配分の在り方、政策評価及びユニバーサル社会における地方公共団体の取組支援について御説明をさせていただきます。よろしくお願いを申し上げます。
 それでは、資料を二枚お戻りいただきまして、提言四にございます国と地方の税財源配分の在り方関係について御説明をさせていただきます。
 平成十五年から十八年にかけて行われました三位一体改革におきまして、地方にできることは地方にという方針の下、国庫補助負担金の改革を行い、廃止する国庫補助負担金の対象事業の中で引き続き地方が主体となって実施する必要のあるものについては、国から地方へ税源移譲することとされました。これにより、今年度、国税である所得税から地方税である個人住民税へ約三兆円の税源移譲が実施されたところであります。
 また、平成十八年に成立した地方分権改革推進法におきまして、地方の自主性、自立性が十分発揮できるよう、国と地方の適切な役割分担の下、地方への権限移譲等を推進するとともに、国と地方の役割分担に応じた地方税財源の充実確保の観点から、補助金、交付税、税源配分等の財政上の措置の在り方について検討を行うこととされているところであります。
 次に、提言五にございます政策評価について御説明をいたします。
 政策評価につきましては、平成十七年十二月十六日に閣議決定された政策評価に関する基本方針に基づき、政策の特性に応じて、必要性、効率性、有効性を始め適切な観点を選択して総合的に評価することとされており、ユニバーサル社会形成において必要な公平性の観点についても選択して評価することとされております。また、各府省が策定する政策評価に関する基本計画においても同様の事項が定められているなど、ユニバーサル社会形成の観点にも留意したものとなっております。
 最後に、調査会にて提言をいただきました七及び本会議におけるユニバーサル社会の形成促進に関する決議について、一括して御説明をさせていただきます。
 各地方公共団体においては、ユニバーサルデザインによる町づくりを目指して取り組んでいるところであり、総務省ではこれらの取組に対する支援を行っているところであります。具体的には、ユニバーサルデザインの町づくり計画の策定や、町のバリアフリーに取り組む団体等に対する活動助成等のソフト事業に対して地方交付税措置を講じるところとしております。また、公共施設のバリアフリー化、共生社会を支える市民活動支援のための施設整備等について、地域活性化事業債の少子・高齢化対策事業の対象として、その元利償還金について地方交付税措置を実施しているところであります。
 さらに、各省の障害者関連施策に関しましても、例えば高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律に基づく市町村によるバリアフリー化を推進するための基本構想の作成、鉄道駅のバリアフリー化及び障害者自立支援法に基づく介護給付等の地方負担について地方財政措置を講じているところであります。
 総務省といたしましては、急速な少子高齢化や国際化等により住民のニーズが多様化する中、障害者や高齢者を始めとして、女性や子供、外国人等すべての人が自立して生き生きと生活し、人と人との交流が深まる共生型の地域社会を築くことが重要であると考えております。今後とも、ユニバーサル社会の形成のため、地域が個性を発揮できるような地方公共団体の取組に対し引き続き支援をしてまいります。
 以上をもちまして、総務省からの説明を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。
#11
○会長(矢野哲朗君) 次に、農林水産省から説明を聴取いたします。岩永農林水産副大臣。
#12
○副大臣(岩永浩美君) 農林水産副大臣の岩永浩美でございます。
 農林水産省関係といたしましては、森林保全、都市と農山漁村の二つのテーマについて説明をさせていただきます。
 まず初めに、森林保全についてであります。
 我が国は温帯モンスーン気候に属し、降水量に恵まれていますが、狭く急峻な地形に一億三千万人が住んでいることから、限られた水資源をいかに大切に利用していくかが重要であります。また、降水量は梅雨と台風の時期に集中しており、雨水の多くは利用されず、海に流れ出てしまうだけでなく、洪水などの災害を引き起こします。このため、雨水を河川にゆっくりと流し出すことができれば、我々が利用できる水の量が増え、洪水等を軽減することが可能になります。
 森林においては、雨水が土壌のすき間に浸透し、一時的に蓄えられ、ゆっくりと河川に流出をいたします。このように森林には雨水をゆっくりと河川へ送り出す働きがあり、このことによって河川を流れる水量を安定させていきます。また、森林は土壌の働きによって水質を浄化します。これらの機能は総称して森林の水源涵養機能と呼ばれております。日本の国土の約三分の二は森林で覆われており、森林は水源涵養機能を始め、山地災害の防止、地球温暖化の防止、自然環境の保全などの多面的機能を有しています。このような森林を適正に整備保全していくことによって、その多面的機能を発揮させていくことが我が国の国土保全施策の重要な柱の一つとなっています。
 このため、農林水産省では、水源涵養等の森林の有する多面的機能を維持増進する観点から、水源涵養保安林を始めとする保安林の指定拡大を図りながら適切な管理を行うとともに、森林所有者等の林業生産活動の一環として行われる造林、間伐などの森林施業を助長する森林整備事業や、国や都道府県が治山施設の設置や保安林等の森林の整備を行う治山事業などにより、森林の整備保全を推進しているところであります。
 また、平成十八年九月に閣議決定された森林・林業基本計画に基づき、地球温暖化の防止、山地災害の防止、環境教育の場の提供、生物多様性や景観の保全、花粉の発生抑制などの国民の多様なニーズにこたえるため、森林の有する多面的な機能を持続的に発揮できるよう、健全な森林の育成のための間伐はもとより、立地条件等に応じて広葉樹林化、針広混交林化、長伐期化などによる多様な森林整備を推進しているところであります。
 さらに、近年喫緊の課題となっている地球温暖化防止については、森林による二酸化炭素の吸収目標を確保するために、平成十九年度から六年間、毎年二十万ヘクタールの間伐を追加的に実施する必要があります。このため、平成十九年度は平成十八年度補正予算と併せ二十三万ヘクタールの間伐に相当する追加予算を措置したところであります。
 このような森林の整備保全を確実に推進していくためには国民の理解と協力が不可欠であり、平成十九年二月から、間伐の推進と多様な森林づくりを目標に「美しい森林づくり推進国民運動」を官民一体となって展開しているところです。今後とも、水源涵養機能を始めとする森林の有する多面的な機能の発揮に向けて、関連する施策の推進に努めてまいる所存です。
 続いて、都市と農山漁村についてであります。
 初めに、都市と農山漁村の交流について現在行っていることを御説明をいたします。
 この都市と農山漁村の交流も含めました農山漁村の活性化方策につきましては、農山漁村活性化法が八月一日に施行され、同法に基づく農山漁村活性化プロジェクト支援交付金によって、農山漁村地域の活性化の取組支援を確実に推進することといたしております。
 また、現在、今村副大臣を本部長とする農山漁村活性化推進本部において、農山漁村の活性化のための方策について、現地に出向き、農林漁業者を中心に関係者から御意見を伺う「みずほの国・防人応援隊」の取組を行っております。今村農林水産副大臣が中心となり、局長クラスと分担し、現地に出向き、農林漁業者を中心に関係者からの声を直接伺っているところであります。この防人応援隊は全国九か所で行うこととしており、本日までに既に六か所の地域で開催をされました。地域で伺った御意見については、都市と農山漁村の交流の推進も含め、今後の政策展開にどのように反映できるか検討していきたいと考えています。
 次に、都市と農山漁村の共生・対流のこれまでの活動と成果を簡単に御説明をいたします。
 都市と農山漁村の共生・対流については、平成十四年度に官房副長官と関係八府省の副大臣から成るプロジェクトチームを設置し、重要施策として政府一体となった推進を図っているところです。
 これまでの活動の成果については、まず、共生・対流は国民的な運動として推進することが必要との観点から、平成十五年度に養老孟司氏を代表とする民間の推進組織であるオーライ!ニッポン会議を立ち上げ、ポータルサイトの構築やシンポジウムの開催などの情報発信活動を行っております。さらに、優良事例に対し内閣総理大臣賞を授与するなどの表彰を通じた普及活動を行い、都市と農山漁村の共生・対流の国民的な運動の機運醸成を図っております。
 また、平成十八年度には共生・対流の一層の推進に向けた提言を取りまとめ総理に報告したところであり、この提言を受けて、関係省において農家民宿にかかわる規制緩和の推進や予算措置の拡充を行っております。
 さらに、平成十八年二月に公表された都市と農山漁村の共生・対流に関する世論調査の結果を受けて、平成十九年度予算において更なる予算措置等強化を行ったところであります。
 このような取組を通じて、ここ数年で、農山漁家民宿の新規開業件数が平成十五年百八件であったものが、平成十八年度には四百二件に増加するなど、共生・対流の先進的な取組事例が増加し、地域の活性化の効果が明確になってくるなど、その効果が徐々に現れてきていると考えております。
 今村副大臣が主査をしている現在の副大臣プロジェクトチームでは、現在、本年六月二十一日に取りまとめた府省連携の対応方向に基づき、関係府省の連携の強化に向けた施策の具体化を検討しているところであり、これらの取組を通じて共生・対流を更に進めてまいる考えであります。
 国民生活・経済に関する調査会からの提言への対応状況を具体的に御説明をいたします。
 農山漁村における取組と都市側からの働き掛けがかみ合うことが重要だという御提言をいただいております件については、農山漁村における取組と都市側からの働き掛けがかみ合うよう配慮する観点から、平成十八年二月に公表された都市と農山漁村の共生・対流に関する世論調査により、都市住民も含め、国民の意識を把握しつつ取組を推進をいたしております。
 この世論調査では、団塊世代や二十代の若者が、他の世代に比べて共生・対流の実践願望が高いという結果が見られることから、これを受け、副大臣プロジェクトチームにおいて、団塊の世代、若い世代の願望、二つ、子供たちの体験学習、三、多様な主体の連携と参加を視点とした強化策を取りまとめたところであります。この強化策については、関係各省の平成十九年度の予算に反映されております。
 また、省庁横断的な規制緩和による地域活動の活発化についての御提言をいただいておりますが、省庁横断的な規制緩和への取組については、これまで副大臣PTで検討し、その結果も実践してまいりました。都市と農山漁村の交流における宿泊受入先となる農林漁家民宿の開業を促進するため、関係省と連携し、旅館業法の規制緩和や消防法等の運用改善が構造改革特区又は全国的な対応として措置されているところであります。
 具体的には、農林漁家民宿に関する全国的な措置として、一つ、旅館業法の面積要件の撤廃、二、旅館業法上、宿泊者を対象に行う送迎のための輸送が可能であることの明確化等の規制緩和が行われております。また、都道府県に対しても、農林漁家民宿にかかわる食品衛生法上の取扱いに関する条例改正等を要請し、規制緩和を進めてまいっております。
 地域におけるコーディネーターの育成などが必要だという御提案については、体験活動の受入れ促進の重要な役割を担う地域のコーディネーター等の育成については、人材育成の研修を実施し、平成十八年度までに千七百二十九名の指導者等を育成してきているところであります。
 また、農山漁村における体験学習や体験活動についての御提言もいただいております。
 農山漁村における体験学習や体験活動については、従来から受入れ地域づくりを推進し、体験施設の整備や体験学習の指導者育成等の取組を行っております。また、平成二十年度からは文部科学省、総務省と連携した取組として、子供の農山漁村交流プロジェクトを立ち上げ、農山漁村での長期宿泊体験活動を一層積極的に推進することといたしております。また、子供たちの受入れを契機に、子供でなく大人の受入れも可能な体験学習や体験活動の受入れ体制を整備していく方針であります。
 住宅の取得などを容易にするための施策についての御提言もいただいております。
 住宅の取得等については、副大臣プロジェクトチームで本年六月に取りまとめた府省連携施策において、国土交通省と農林水産省、総務省が連携し、定住や二地域居住を願望する都市住民等が住居を安価に入手する手段として、空き家の活用を促進していくことといたしております。
 また、長期休暇の取得を容易にする施策についても御提言をいただきました。
 長期休暇の取得については、副大臣プロジェクトチームで平成十七年七月に取りまとめた都市と農山漁村の共生・対流の一層の推進に関する提言において、有給休暇の取得率向上に向けたPR活動を推進する方針を出しており、関係省でPR活動を行ってきているところであります。
 農業の多面的な機能に対する費用負担の在り方について更に検討を深めるべきだという御提言もいただきました。
 国土や自然環境の保全、水源の涵養、良好な景観の形成など、我が国の農業が有する多面的機能は、農村のみならず都市を含めて広く国民生活及び国民経済の安定のために極めて重要な役割を果たしております。農業の多面的機能は、農村において農業生産活動が持続的に行われることにより発揮されるものであることから、農業の持続的な発展と、その基盤である農村の振興を図ることが極めて重要であります。このため、農林水産省としては、担い手の育成や農業基盤の整備など各般の施策を講じているところであります。
 平成十二年度からは、耕作放棄地の増加等により多面的機能の低下が特に懸念されている中山間地域等において、農業生産の維持を図りつつ多面的機能を確保するという観点から、中山間地域等における農業生産条件の不利を補正するための支援策として、中山間地域直接支払制度を実施しているところであります。
 また、農地、農業用水等の資源は、食料の安定供給はもとより、多面的機能の発揮の観点からも重要な社会共通資本でありますが、過疎化、高齢化、混住化の進展に伴い集落機能が低下し、その適切な保全も難しくなりつつあると認識をいたしております。こうした状況の中、平成十九年度から農地、農業用水等の保全向上を図る地域ぐるみの共同活動と環境保全に向けた先進的な営農活動を一体的に支援する地域振興対策として、農地・水・環境保全向上対策を導入いたしております。
 以上のように、農林水産省としては、従来より農業を持続させ、多面的機能を発揮させる観点から各般の施策を講じてきたところでありますが、近年はこれらに加え、新たな政策手法による支援措置も導入しているところであります。こうした施策の推進とともに、多面的機能の国民的理解の形成に向け、パンフレットやホームページによる多面的機能の内容と発現メカニズムについての紹介や、都市と農山漁村の共生・対流を推進し、都市住民を含む幅広い国民が農山漁村や農業に実際に触れる機会を拡大すること等を通じ、国民的理解の形成に向けて取り組んでまいる所存であります。
 都市住民に対して発信していく情報ネットワークの充実強化が必要であり、そのための人材育成について積極的な措置を講ずるべきだという御提言をいただきました。
 都市住民に対する情報発信については、都市と農山漁村の共生・対流の国民的な運動を推進しているオーライ!ニッポン会議において、民間団体や行政機関等で整備している共生・対流に関連する情報を都市住民が利用しやすいよう、一元化して情報発信を行うオーライ!ニッポンウエブの運用を行っております。また、オーライ!ニッポン大賞表彰の実施、シンポジウムの開催、新聞、雑誌等の各種マスメディアを通じた情報提供など、民間事業者とも連携して情報発信を行ってきているところであります。
 さらに、これらの情報発信を支える人材として、農山漁村地域の情報を紹介、提供するインストラクターを四百二十五名育成をいたしております。また、農家民宿お母さん百選を核とした良質な農林漁家民宿の全国ネットワークづくりを進めていくことといたしております。
 今後とも、関係府省とも連携し、都市と農山漁村の共生・対流の取組の推進に努めてまいります。
 以上で説明を終わります。御清聴ありがとうございました。
#13
○会長(矢野哲朗君) 次に、国土交通省から説明を聴取します。平井国土交通副大臣。
#14
○副大臣(平井たくや君) 国土交通副大臣の平井でございます。
 参議院国民生活・経済に関する調査会の提言につきまして、お手元の資料で整理されている提言の順番に沿いながら説明をさせていただきます。
 まず、提言一、社会資本の整備は国民のニーズや経済社会の変化に十分対応したものでなければならないとの提言でございます。
 社会資本整備につきましては、これまでも災害復旧への対応や地域の整備状況、ニーズ等に的確に対応しながら臨んできているところです。公共事業関係予算については大変厳しい状況にありますが、今後とも、事業評価の厳格な実施、入札・契約制度改革等の効率的な施策展開に向けた取組を徹底させながら、国際競争力の強化、地域の活性化、地球環境問題や少子化、高齢化への対応、国民の安全、安心の確保等の真に必要な分野における社会資本整備や総合的な交通政策の推進に重点的に取り組んでまいります。
 また、公共投資基本計画の総額について見直しを検討すべきとの提言もございます。
 公共投資基本計画については既に廃止されておりますが、平成十五年に閣議決定された社会資本整備重点計画においては、計画内容を従来の事業費から国民から見た達成される成果に転換しており、重点的、効果的かつ効率的な社会資本整備事業を展開しているところであります。
 次に、公共事業の効果的、効率的な実施を確保するために費用便益分析を行い、投資の優先順位を決めることが重要との御提言でございます。
 国土交通省では、公共事業の効率性及び透明性の一層の向上を図るため、公共事業の事業評価を平成十年度から導入し、BバイC及び貨幣換算の困難な事業効果項目を含めた総合的な評価を行っているところであります。再評価の結果、平成十八年度までに三百六十八件、総事業費約七兆円の事業を中止しており、今後とも事業評価の厳格な実施に努めてまいります。
 また、各種事業間の連携と整合性を確保する必要があるとの提言もございます。
 これにつきましては、社会資本整備重点計画に基づき、例えば河川、ダム等で水質浄化対策と下水道の整備の事業相互間の連携を確保しながら重点的、効果的かつ効率的な社会資本整備事業を推進しているところであります。
 次に、住宅について居住水準の向上を図るとともに、高齢者が安心して生活できるようにすべきとの提言でございます。
 平成十八年閣議決定の住生活基本計画では、若年単身世帯の最低居住面積水準を従来の十八平米から二十五平米に引き上げるとともに、大都市圏の子育て世帯の誘導居住面積水準達成率を平成二十七年度には五〇%に引き上げるとの目標を設定し、同計画に基づき住宅の質の向上に関する施策を展開しております。
 また、高齢者等が安心して生活できるよう、公的賃貸住宅のバリアフリー化を進め、バリアフリー機能に優れた住宅の購入資金に係る金利優遇措置の実施、バリアフリー改修促進税制の創設等、融資、税制度の充実を通じて住宅のバリアフリー化を推進しております。
 快適な生活圏を形成するために、都市公園や下水道などの生活環境施設について重点的に整備を進める必要があるとの御提言でございます。
 国土交通省では、国民の快適な生活環境を確保するために、都市公園や下水道などの生活環境施設の整備を着実に推進しているところです。その結果、平成十八年度末現在で、下水道については下水道処理人口普及率が七一%まで、都市公園については一人当たりの都市公園等面積が九・三平米まで改善するなどの成果が上がっているところであります。
 また、都市計画の作成段階における住民の参画を義務付ける必要があるとの御提言もございます。
 都市計画決定手続については、従来からの都市計画案の縦覧と住民からの意見書の提出等の手続に加え、住民参加を一層促進するために土地所有者等による都市計画の提案制度を平成十四年に創設したところであります。
 安定的な水供給、安全でおいしい水の供給、水の循環利用や節水への取組の必要性に関する御提言でございます。
 地球温暖化の影響により渇水リスクの増大等が懸念される中、安定的な水の供給等の観点から、国土交通省では、平時より河川流況の監視や適切なダムの運用などに努めているところですが、既存施設の有効活用や必要な施設整備に加え、需要面での対策検討、渇水のおそれがある場合には利水者自らの節水や関係者間の円滑な渇水調整を促すなど、国民生活への影響が最小限となるように努めているところであります。
 さらに、水の循環利用について、雨水、下水処理水を水洗トイレ用水や散水用水など様々な用途へ再利用する取組に対して支援を実施しています。
 安全でおいしい水の確保については、水道用水として浄水場に取水される河川水の安全性を高める方策を検討しているところであります。
 また、大気汚染対策の推進に関する御提言もございますが、これにつきましては、自動車の排ガス規制の強化に加えて、予算措置などの支援により環境に優しい低公害車等の開発と普及促進に努めるとともに、通過交通の都心部への流入抑制のために都市圏の環状道路の整備を推進しております。
 各交通機関の連携が取れた総合的な交通ネットワーク整備の必要についての御提言でございます。
 交通ネットワーク整備に当たっては、各交通機関がその特性を生かし十分な連携を図ることが重要ですが、社会資本整備重点計画等に基づき、空港や港湾と都市のアクセスを円滑にする道路、鉄道等の整備など、事業間の連携の強化を図りつつ、交通ネットワークの整備をしております。
 また、バランスの取れた交通ネットワーク整備のための道路特定財源の使途の見直しを検討することが課題との提言もございます。
 これまで、道路特定財源の活用により、連続立体交差事業等、公共交通機関関連の事業を支援、推進してきたところです。また、平成十五年度以降は遮断時間短縮のための踏切システム高度化等、道路整備に密接に関連する事業に道路特定財源を活用してきたところです。
 今後も、道路特定財源の使途については、制度の趣旨を踏まえ、納税者である自動車利用者の理解を得られるものとすることが不可欠ですが、いずれにしても、道路特定財源については、全体として納税者の理解が得られるものとなるよう、各方面と連携しつつ、昨年末に閣議決定した道路特定財源の見直しに関する具体策の実施に向けて鋭意検討を進めてまいります。
 公共交通機関のバリアフリー化や公共空間の移動の円滑化を推進すべきとの御提言でございます。
 国土交通省では、従来の交通バリアフリー法及び改正ハートビル法、これら二つの法律を統合、拡充して平成十八年十二月に施行されたバリアフリー新法に基づく施策や各種支援制度等により、公共交通機関、建築物、道路などのバリアフリー化を行ってきたところであります。
 御提言の中で指摘されております低床バスの普及、駅のエレベーター設置につきましては、各種補助制度、税制特例措置等の支援措置を講じることにより、低床バス等のバリアフリー化された車両等の普及、鉄道駅においてはエレベーター設置等の旅客施設のバリアフリー化を推進してきたところであります。
 また、同じく御提言で指摘されております歩道の整備、自転車道の整備、道路照明の設置につきましては、例えば平成十七年に、歩道と車道の境界を段差について二センチを標準としたこと等、新たな基準を設けることなどにより、公共空間での円滑かつ安心な移動の確保に向けた取組を行っているところです。
 少子高齢化に対応した質の高い住宅や生活環境施設の重点的な整備が必要であるとの御提言でございます。
 国土交通省では、住生活基本計画等に基づき、子供から高齢者までのすべての人々が安心して生活できる質の高い住宅や生活環境施設の整備を進めてきたところです。
 バリアフリー化された高齢者向け住宅の供給については、平成十三年に制定された高齢者の居住の安定確保に関する法律に基づく取組のほか、各種補助事業による助成、融資、税制等により新設、既設を問わずバリアフリー化された住宅の供給支援を行っております。
 子育て環境の改善に関する御提言でございます。
 国土交通省では、子育て世帯向けのゆとりある住宅確保のため、地域優良賃貸住宅制度による整備費助成及び家賃減額助成や高齢者が所有する戸建て住宅等の子育て世帯への賃貸への支援等を実施しております。
 また、都市公園における遊具の安全性を確保するための指針策定、周知、防犯等に配慮した公共施設等の整備、管理等の取組を推進しております。
 都市と農山漁村との交流を推進すべきとの御提言でございます。
 国土交通省では、各種地方振興施策の実施により、都市と農山漁村との交流を積極的に推進しております。
 具体的には、地域づくりや地場産業体験等に大都市圏の若者を派遣する体験交流活動の支援や、地方の住民と都市の子供の交流などを促進する都市と農山漁村の連携推進事業の実施や、二地域居住等の推進に向けて農山漁村等の空き家状況の収集、提供等を行っているところであります。
 ユニバーサル社会形成への取組を一層推進していくことが必要であるとの御提言でございます。
 国土交通省では、障害の有無、年齢、性別等にかかわらず国民だれもが安心して生活できるユニバーサル社会を形成することが重要との考えの下に、平成十七年に策定、公表されたユニバーサルデザイン政策大綱や平成十八年に施行されたバリアフリー新法に基づく施策や各種支援制度等により、公共交通機関、建築物、道路などのバリアフリー化を進めるとともに、バリアフリー新法において国等の責務として位置付けられた心のバリアフリーの考え方に基づき、普及促進などのソフト面での施策を実施してきたところです。
 また、御提言の中で指摘されております障害者の方々に対する公共交通機関の運賃割引については、従来より事業者等の関係者に対し協力を求めてきたところですが、今後とも引き続き協力を求めてまいります。
 少子化対策推進に関する決議においては、男女がともに仕事と子育てを両立できる雇用・職場環境の整備及び子育てしやすい住環境等生活環境の整備に重点的に取り組むべきである旨決議されております。
 国土交通省としては、仕事と子育てを両立できる環境の整備については、ITを活用したテレワークを推進し、育児等の事情を抱えた人の仕事と家庭の両立を支援するとともに、子育てしやすい生活環境の整備については、調査会の御提言に対する対応として、先ほど御説明しましたとおり、新婚、子育て世帯のゆとりある住宅の確保や、子供が安心して健やかに成長することができる環境づくりに向けた各種取組を推進しているところであります。
 ユニバーサル社会の形成促進に関する決議においては、ユニバーサル社会の形成促進のため、法制度及び財政上の措置を含めた取組やバリアフリー化の推進等を一層強化すべきである旨決議されております。
 これらにつきましても、調査会の御提言に対する対応として、先ほど御説明いたしましたとおり、バリアフリー新法に基づく施策等を活用してユニバーサル社会の形成に向けた取組を鋭意進めているところであります。
 以上が国土交通省の取組についてでございます。
#15
○会長(矢野哲朗君) 以上で説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入りたいと思います。
 本日の質疑でありますけれども、あらかじめ質疑者を定めずに一時間程度行いたいと考えております。質疑及び答弁の際は、挙手の上、会長の指名を待って着席のまま御発言いただいて結構であります。さようお願い申し上げます。
 また、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますよう、答弁及び追加質問を含めた時間がお一人十分以内となるように御協力をお願いしたいと思います。
 それでは、質疑のある方の挙手を願います。姫井由美子さん。
#16
○姫井由美子君 民主党・新緑風会・日本、姫井由美子と申します。
 まず最初に、内閣府について質問をしたいと思います。
 少子化対策の問題は非常に日本では深刻な問題になっていることと思います。その中で、働き方の改革、子育て支援等、今言われましたワーク・ライフ・バランス等も必要ですけれども、特に格差社会、これが若年の未婚化、晩婚化を進めていることになるかと思いますし、また、年収二百万以下の低所得者の存在も今では問題になっているかと思います。こういった新たな格差社会がもたらす問題の把握についてどのように把握され、取組の中に入れていかれようとしているのか、お一つ聞きたいと思います。
 続いて、内閣府はもう続けていってよろしいですか。
 男女共同参画の推進ですけれども、これにつきましても、私も県議八年間しておりましたが、私の県でも大変条例や基本計画、苦労いたしました。全国的にはまだ条例すらでき上がっていない都道府県があるというふうに聞いておりますけれども、地域でこそ男女共同参画の推進、促進を急がれるところではあります。これに関して、地方あるいは地方自治体に対する格差の把握と、それから啓発をどのように行っているのかをお伺いしたいと思います。
 内閣府、三点目が、ボランティア、NPOについてです。
 先ほど、平成十七年からこの制度についての新たな調査をし、本年度六月にその報告を受けてこれから取り組むというふうなことを述べられました。
 私も、八年以上前からNPOの活動をしておりますし、NPO法人の設立や運動にもかかわってまいりました。いろんなところからアンケート調査等もありまして、その都度いかにNPOが資金面で大変で、常勤のスタッフを置くことができずに継続が厳しい状態かということもアンケートの中では答えてまいりましたが、なかなか改善等は行われていません。特に、今回のこの報告を受けまして、認定NPOの条件緩和等、急がれるものがたくさんあるかと思われますけれども、この取組についての方向性や見通し、予定についてお伺いしたいと思います。
 以上、三点です。
#17
○副大臣(中川義雄君) 今内閣府に関して三点の質問がございましたが、まず、少子化対策について、特に格差社会における対策をどうあるべきかという観点からの質問だったと思いますが、私もこのことが本当に大切なことだと、こう思っているんです。
 先ほども申し上げましたように、子供を産みたくても、育てたくてもできないというような家族といいますか、いろんな方がいる。これは間違いない事実でありまして、そのために総理は自立と共生と、こういう話をしているわけですが、自立できるような経済社会をどう構築するかという問題、これにやはり積極的に取り組んでいかなければならない。
 しかし、残念ながら、今のところはまだ、そういった格差があることによって少子化問題も大きな問題になっていることは事実ですから、その中で、共生社会、お互いに助け合って、そういった方をどうするかという観点からもこれは取り組んでいかなければならない問題だと思っていますが、いずれにしても、御指摘の点は非常に大切な点だと思いますので、十分配慮しながらやっていきたいと、こう思っています。
 それから、男女共同参画社会、これは私はどちらかというと、男性なものですから、この問題については男性の立場から話させていただきたいと思うんです。
 それは、男性の立場からというのはあくまでも、私自身もそうでありますが、基本的にやっぱり日本人の意識というような中で、改革すべきものはしっかり改革しなければならないと思っておりますから、特に男性の意識をどう改革していくかということを私は大事にして、私自身もこういう内閣府の担当副大臣になった以上はしっかりと取り組んでいきたいと思いますので、細かい話と言ったらなんですが、政府参考人に答弁させていただきたいと思います。
 それから、ボランティアの中で特に非常に大きな役割を果たしているのはNPOでございまして、今これをどうやって内閣府としては活性化するかということ、ボランティアを活性化するということは、NPOの活動を国民に具体的にどうやって周知するかということを主体にしてやっております。
 今、政府が直接関与するNPOの数というのは比較的小さくて、自治体が関与しているNPOの数が非常に多いわけでありまして、今それを何とかいろんな、特にITといったものを使ってそれを広くやりたいと。政府関係については非常に細かい情報の提供ができるんですが、自治体が関与している大部分のものについては今のところ細かくはできないんですが、それでもなお少しでも、三万件からあるこのNPO活動については少しでも周知できるようなことをやって国民の理解を大きくすると。そのことによってボランティア活動が国民の全体のものにしていきたいという形で取り組んでおりますので、御理解いただきたいと思います。
#18
○会長(矢野哲朗君) その他、ありますか。
#19
○姫井由美子君 男女共同参画の続きが。
#20
○政府参考人(板東久美子君) それでは、内閣府の男女共同参画局でございますけれども、先ほどの副大臣の御説明に補足させていただきまして、御質問の中で、地域においてかなり取組に差があるではないかという御質問がございましたので、その現状につきまして簡単に御説明をさせていただきたいと存じます。
 先ほど条例のお話がございましたけれども、基本計画というのも、これは国だけではなく都道府県までの段階におきましては全部が定めるということになっております。市町村につきましては、これは努力義務ということで、計画の策定は努力義務ということになっておりますけれども、今、市については八割、それから町村につきましては大分率が少なくなってまだ三割弱ということでございますけれども、この辺りの計画の策定、基本計画の策定というのも今少しずつ進みつつございます。
 ただ、御指摘のように、自治体によりましてかなり差が大きいということで、例えば今の基本計画の策定率で申しますと、市町村の策定率が八割を超える県が八県ございますけれども、二割を切ってしまうという県も一県あるというように、これはかなり都道府県によりましても市町村の計画策定率に大きな違いがございます。
 内閣府といたしましては、様々な機会をとらえまして普及啓発を行わせていただくとともに、条例や計画の策定についての自治体の取組を支援をさせていただく、様々な情報提供などをさせていただいているところでございます。
 以上でございます。
#21
○会長(矢野哲朗君) その他、関連で答弁ありますか。姫井君、よろしいですか。
#22
○姫井由美子君 はい。
#23
○会長(矢野哲朗君) その他、質疑のある方の挙手を願います。加納時男君。
#24
○加納時男君 加納時男でございます。じゃ、座ったままでということで。
 まず、高齢社会対策について伺いたいと思います。
 高齢社会対策基本法に基づく高齢社会対策大綱が現在見直し中であると先ほど中川副大臣が言われました。私の問題意識は、一体高齢者とは何なのかということであります。
 現在は高齢者といいますと六十五歳以上ということにしておりますけれども、実はこれは大分昔に、人生わずか五十年とか六十年、七十歳といったらこれはめったにないので、古来まれなりといった大昔の話なんですね。そのころ国連で一体どのくらいが高齢者かというのを調べて、そのときに、これ極めて比率が少ないところで線を引いたら六十五だったというので、今日、六十五歳の人はもう現役ですよ。すごい若いです。七十二でも七十三でも若いですね。ここの中にもそういう方がおられるかもしれませんけれども、非常に若いわけであります。
 そういうことでありまして、この六十五歳で切ってしまうということはちょっとおかしいと思うのは、例えば、高齢者と言われている方々はよく問題だというのは、コストの面でしか見ていないんですね。コストの面というのは、年金とか医療とか介護とか、様々な面で社会的なコストが掛かりますと。しかも所得がないという前提ですね。ですから、社会としては、支えられる人が高齢者、支える人が六十五歳未満の人が支えていく、このアンバランスで非常に今社会保障で私ども苦しんでいるわけであります。
 解決策があると思うんです。それは支えられている人と支えている人との役割固定を変えてしまう。男女の役割固定じゃないんですけど、この役割固定を変えていく。そして、六十五歳以上の人でもやれることが一杯ある。
 具体例で言いますと、私がこの世界に入る前に企業で仕事をやっていたんですが、そのときに、関係する会社の中で、六十五歳以上の人に限定して、その人が経験したことのある仕事、要するにOBに対して、管理的な仕事なんですけれども、専門知識を持った管理的な仕事を、週に三日でもいい、四日でもいい、午前でも午後だけでもいい、その人の希望にかなうような形でフレキシブルに雇いたいということをいったら大勢応募がありまして、そこで試験的に十五人採って仕事をしてもらった。
 その結果が面白いんですね。しばらくたってから集まってもらってインタビューしたら、どうですかといったら、いや、元気になりましたと。なぜ元気なのといったら、いや、今まで何か社会を卒業しちゃって社会のお荷物になっているんじゃないかという何となくひがみがあったけど、もう今や仕事の第一線にいる、社会の中に参加しているんだという意識でとても元気ですと、気分がとてもいいというんですね。その結果、ここからが大事なんですけど、その結果、病気をしなくなった。
 私風に翻訳すると、医療費がなくなった、そしてまた仕事でお金が入ってくる、年金と合わせ技にするとちょっとしたお金になる、孫にも小遣いがやれるというと孫からも人気が出る、そしてまた、少し時間とお金ができたんでいろんな社会的な行事に参加するようになる、するといろんなすてきな方とも出会う、だからおしゃれになるということなんですね。これを私風に翻訳すると、所得が増えて税金を納め、そして消費活動を支えていくということで、経済の活性化にこれなるわけであります。こんなふうに考えていくと、実はこの制度は面白いんじゃないかと思います。
 最近、今日質問する前にと思ってちょっと調べたら、十五人でスタートした制度がどうなったかというと、二百人に今なっているそうです。だから、こういう制度をやっていくということは、実は社会的なコストをオポチュニティー、機会に変えていくという、コストとオポチュニティーと両方ある場合に、暗いことだけ考えずに、明るい面を引き出していくと暗い面が克服できるといういい例だと思うんですけど、こんなようなことはどのように内閣府では考えているか伺いたいというのが第一点であります。
 時間があったら第二点まで行きますが、取りあえず第一点、お答えいただけたらと思います。
#25
○副大臣(中川義雄君) 今の先生のお話は全く私も同じ考え方を持っておりまして、私も六十九歳なんです。六十九歳で六十五歳以上を高齢化という形で特別に見られることの方が、何となくこれでこれからいいのかなというような感じを持っている。
 そういう中で、高齢社会対策大綱等というのがあるんですが、その中で、内閣府としては、これからそういった点を入れて、ユニバーサル社会といったような感じで、若くても大変ハンディキャップを持っている方もおれば、お年を召していても大変活力のある方がある。そういう様々な方が社会に参加できるような社会を目指していくということ。これをやはり、私どもはそれに向かって、要するにユニバーサル社会の形成というものを大事にして、その中には男女とか、それから又は高齢者で弱った高齢者と強い高齢者もいる。それからまたハンディキャップ、身体障害等のハンディキャップを持っている方もいれば元気な方もいる。持病もある方もいればない方もいると。そういった人の特性を見ながら社会活動を上手にやるということがこれからの日本の社会を明るい希望の持てるものにできるのではないかと、そういう観点からやっていきたいと思っております。
#26
○加納時男君 ありがとうございました。
 時間がまだ少しございますので、もう一つだけ聞かせていただきたいと思います。これは政府参考人、男女共同参画局長に特に伺いたいと思っております。
 先ほど、中川副大臣は、私は男性だからと言いましたけど、私も男性でございます。ただし、私は母子家庭の育ちでありまして、五歳で父親を亡くして、母親が働きながら育ててくれました。その中で、私は、女性がどんなに能力があっても社会でとかく差別されたり低賃金であったり、非常に差別と偏見に満ちた中で大きくなったわけで、現在、高齢者になっておりますけれど。
 そんなことで、その場合に最大のことは、結局私は、男女が、男は仕事、女は家庭という役割固定じゃなくて、それぞれが公平に共生できるような社会を目指したいと思っているんですが、その中で一番つらいのが、問題は子育てだと思うんです。子供というのは、実は大変食費が掛かったり教育費が掛かったり、あるいは病気になったり大変なリスクがありますけれども、大変にこれまたオポチュニティー、光がありまして、家族のきずなであり、掛け替えのない宝であり、そして未来からの留学生であるといった、こういう子供たちをしっかり育てていきたい。そのためには、世代間の協力、男女両方の協力、地域の協力、こういうので幾つも成功した例があると思うんです。
 私、たまたま子供に四人恵まれまして、全部結婚して、孫は今八人いるんですけど、これ全部働いている、孫は働いていないけど、子供は全部働いている、女性もみんな働いていますが、これを支援していく。例えば、大学の今教師やっている娘もいますけど、それは子供三人育てています。大変なんですけど、これはやっぱり家族、私どもの世代も協力する。だから、世代間の協力、コミュニティーでの協力というのでやっていきたいと思っているんですが、これについてどう取り組んでいくのか、特に働く女性の子育てについての支援策、これを伺いたいと思います。
#27
○政府参考人(板東久美子君) 大変大きなテーマでございますので、ちょっと十分なお答えになるかどうか分かりませんが、先ほど副大臣の方からも御説明を冒頭させていただきましたように、男女問わずワーク・ライフ・バランスの推進、働き方の見直しというのが一つ大きな課題としてあろうかと思います。
 これは、今まで子育て期の女性を中心として働き方の問題というのは考えられていたところがございますが、やはり現実には子育てだけではなく介護などの問題も含めて、家庭生活の両立に関する問題というのは様々な問題、事情があるということ、これは男女問わず必要になってくる事柄かと思います。
 また、やはり職場全体が、女性だけに限らず、働き方の見直しにより仕事と生活の調和ができ、また相互に助け合うことのできる環境づくりをしていくというのが、子育て期の女性が休みやすい環境をつくるとか働きやすい環境をつくるという上でも非常に大きなやはり効果を生むのではないかと思っております。そういった仕事全体の見直しを含めての職場環境づくりというのがまずあろうかと思います。
 また、当然のことながら、保育などを始めといたしまして、これは必ずしも保育所だけではなく、ただいま委員御指摘の、例えば地域におけるサポートの様々な仕組み、体制づくりといったようなことも含めまして、子育て、介護などを支援をしていくサポート体制というものがまた一つ大きな課題としてあろうかと思いますし、また意識の問題、先ほど御指摘がございました社会全体の意識改革、固定的な役割分担意識などを含めての意識改革の問題、また職場などでの意識改革の問題というのが非常に重要であろうかと思います。
 以上のようなことを総合的に進めさせていただいているところでございます。
#28
○加納時男君 時間です。終わります。ありがとうございました。
#29
○会長(矢野哲朗君) 引き続き質問のある方。
 取りあえず一巡をして、それからまた自由質疑に入りたいと思いますので、御協力を願います。
 松あきら君。
#30
○松あきら君 公明党の松あきらでございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 今の加納先生の御質問、私も全く同感であります。今、日本は少子化というものが急速に進んでおりまして、私はやはりこの少子化対策というのはワーク・ライフ・バランスとは正に一体であると、これが進まないと少子化対策も進まないであろうというふうに思っております。
 内閣府にお伺いするんですけれども、内閣府が今年八月に発表いたしました女性が出産や育児やあるいは介護で仕事を辞めることがなければ四十四万人も雇用が増えて、そして経済効果が〇・四ポイントアップするということを発表されました。女性の力はすごいという私も認識を新たにしたんですけれども。
 自立と共生というお話も出ましたけれども、なかなか女性は今お話ししたような様々なことで辞める、あるいは辞めざるを得ない状況になるわけでございます。その中で、もちろん男性も育休取得率あるいは有休取得率も低い、こういうこともあります。
 例えば、今イギリスなどは政府主導の子育て支援、ワーク・ライフ・バランスが進んでいると、こう言われているんですけれども、実は喫緊は、企業が中心となっているという例があるんですね。これはどういうことかといいますと、例えば子供の学校の学期中に働いて、夏休みなどには親が完全に休むという、こういうような働き方ができる英国では企業が一四%にも上っているそうです。そして、これがどんどん進んでいるそうなんですね。
 なぜこういうことが起こってきたかというと、もちろんこれは一九九〇年代半ばから非常に好景気です。今も景気がいいのが続いている。それが理由があって人手不足、あるいは優秀な人材が欲しいと、企業の方はそう思っている。また、働き手の方にすると、時間や場所に縛られない働き方をしたい。こういう両者が相まってこういう制度が今どんどん進んでいるそうなんですけれども、幾らいい人材が来ても、業績が悪化しちゃえばこれは企業はそうはいかないわけで、そのために政府は何をしたかというと、生活と仕事の調和についての専門家による一年間の無料コンサルト、この制度をつくったんですね。そして、例えば在宅で仕事をすると新規採用コストと比較して五百万ポンド、つまり年十二億円も削減した例えば大手の電話会社の実例などを挙げてどんどん企業に進めていったわけですね、これを。そういうことをしていったと、つまり官と民が協力をして進めていっているんですね。
 私は、いろいろな事例を出して積極的に企業に啓蒙するのは大事なんですけれども、それとともにやはり企業には何かインセンティブを与えないと、ただやれやれといったってそうはいかない。フランスでは、ワーク・ライフ・バランスあるいは子育て支援に手厚い企業は減税、つまり税のインセンティブを与えているという話も聞いておりますけれども、こういうことに対して、まず内閣府、どういうお考えか、お聞かせいただきたいというふうに思います。
#31
○副大臣(中川義雄君) 松先生から本当に非常に大切な話があったわけでありまして、このことは、内閣府としてもワーク・ライフ・バランスというものをどう持っていくかということを今最重点の課題として取り上げておりまして、ワーク・ライフ・バランス推進官民トップ会議というものをつくって、その下に「働き方を変える、日本を変える行動指針」策定作業部会、これが八月に立ち上がりました。
 その中で、これを実現するための憲章、行動指針、そのことについて鋭意各界の、またいろんな地域の方々の意見を聞きながら今策定中であります。その中で先生のような話も十分取り上げていくべきであると、私は副大臣としてそう思いまして、もっともっと、後からでも結構ですからいい話を聞かせていただきたいと思っております。
#32
○松あきら君 もちろん、内閣府だけではこの問題に対してすぐにはお答えがいただけないというのを分かって私は申し上げているんですけれども、やはり生活の質と企業業績をともに高めるという、こういう二十一世紀型の働き方というのを本当に求めていかないと少子化対策も進まない、男女ともに働いていく生活と仕事の調和というのが進んでいかないという思いであります。
 もう少し時間がありますので、じゃ、もう一点質問させていただきたいと思います。次は農水省にお伺いをしたいというふうに思います。
 私は、以前、やはりこの委員会でも家族経営協定という話をいたしました。これは、実は農水だけではなくて、この制度を例えば商店街、今空き店舗などが増えておりまして、商店、小規模企業の方にもこういうのを取り入れるといいんじゃないかというのを申し上げたんです。
 なぜならば、農業も商店なども、小規模の商店なども、奥さんやあるいはお嫁さんや娘さんはただの働き手と、こういうふうに思って、賃金やあるいは休暇などもない状況にあるんですね。そうすると、なかなかこれが大変、やっぱり一生懸命働いてももうお小遣いももらえないような、あるいは休みももらえないような状況になる。ですから、こういう考え方も例えば商店などにも入れるといいんじゃないかなんということを申し上げたことがあるんですけれども。
 例えば、現在、農家も今大変な状況であると思いますけれども、この家族経営協定のようなこういう状況が進んでいるのかどうか、機能しているのかどうか、また、これについてのお考えというものを農水省にお聞かせ、短く、二分で終わりますので、よろしくお願い申し上げます。
#33
○副大臣(岩永浩美君) 今、松先生から、農業に携わる家族の中における協定、これは先進的な農家の人たちの中ではそういう事例が多々見られることがありますが、全体的に見て、家族協定を結んで休暇を取ったり賃金体系を確立してやっているというところまで進んでいる状況には今はないと思います。
 詳細、細かい統計等があれば事務局からちょっと説明をさせますが、私の今知る限りにおいて、あらゆるそういう一つの家族協定等を結んでやっていく農業を具体的に企業化したような、それぞれの農家がやっぱり企業の形態を持ってやっていく合理性を求めていかなければいけないことが本来の姿だと思いますけれども、日本の農業は非常にやっぱり規模も小さいし、そういう一つの企業の形態を取ってやっていくまでの段階には至っていないというのが今は実情なので、そういうことを含めて新たな農業政策の中で、担い手に集約しているといういろいろな御意見もありますが、やっぱり競争力に打ちかっていくためには、大きな規模の農家も小さな規模の農家も、それぞれの見合いの一つのやっぱり協定が結んでいかれる合理性を求めてやっていく農業政策を推進していく必要があると私は思っております。
#34
○会長(矢野哲朗君) 関連して政府委員、先ほど挙手いただきましたけれども。中尾総合食料局次長。
#35
○政府参考人(中尾昭弘君) 農業の世界におきましては農業就業人口の過半を女性が占めるというので、大変、現在、女性の役割高いわけでございますけれども、女性の四割の方が積極的に農業経営に携わりたいというようなことも考えておられます。そういう背景を持ちまして家族経営協定の締結促進を進めているところでございます。
 具体的には、農業改良普及事業の中で協定の締結の促進をするとともに、農業・農村男女共同参画チャレンジ総合推進事業、こういったものの中で協定の締結に向けた活動を進めているところでございます。
#36
○松あきら君 ありがとうございました。岩永副大臣、すばらしいお答えをありがとうございました。
 以上です。
#37
○会長(矢野哲朗君) 引き続き質疑があります。大門実紀史君。
#38
○大門実紀史君 大門です。
 今日は、調査会報告についての各省庁どう対応してきたかというフォローアップですけれども、個々の問題、少し切りがないので、ちょっと素朴な疑問をお聞きしたいんですけれども、そもそも調査会報告、提言が出たときに、その時点で各省庁が本当にそれを読んでいるのか、ちゃんと周知されているのかというところなんですけれども。
 実は、二、三年前に私、ある委員会の質問である省庁を呼びましたら、たまたまそのテーマが参議院の某調査会の提言が出ていたテーマでしたので、その提言知っているかと言ったら、知りませんという答えがありましたので、今日はもちろんこういうあれですから、提言に対応して準備されているのは分かるんですけれども、出したときに、今日フォローするんじゃなくて、出したときに、ずっと追い掛けて本当にいただいているのかなと思うんでちょっと具体的に聞いてみたいなと思うんですけれども、報告書、提言が出た後、どういうルートでどういう扱いがされているのかと。
 報告書、提言というのは三年ぐらい掛けてまとめる、時間掛けてまとめる大変重要な文書なんですけれども、まとまった後、各省の国会連絡室に届けられるそうです、会長名で大臣あてにと。したがって、国会連絡室ですから、その後は各省庁の文書課、官房あるいは総務課辺りに行くんだと思います。
 その後どうなっているかが分からないんですね。まさか棚上げ、どこかの棚に積んであるとは思いませんけど、例えば局長会議で、こういう報告が出ているという提案、報告があるのか、あるいは各担当部局に、該当するところに文書で徹底がされるのか、どういうふうになっているかというところですね、具体的にどうなっているかを教えてもらいたいなと思いますので、これは今日官房来られていると思いますので大臣官房の方で結構ですが、簡潔に、どういう扱いされているかと、周知徹底されているか、教えてもらえますか。
#39
○会長(矢野哲朗君) 各省の官房の答弁だろうと思いますけれども、まず内閣府、提案を受け付けた後の手続、説明願います。
#40
○副大臣(中川義雄君) 今、内閣府、担当の官房がここへ来ていません。本当に申し訳ないんで、来ていません。
 それで、今言われたことは非常に大切なことなものですから、内閣府に関する限りは、私の方から官房を通じて、こういった問題についてしっかりと扱うように指示したいと思っておりますので、御了解いただきたいと思います。
#41
○会長(矢野哲朗君) よろしくお願いをいたします。
 引き続き答弁させます。
#42
○副大臣(佐藤勉君) 私どもも今官房が見えておりません。
 先生の御質問については、詳細に調べまして先生のところにまた御報告に行かせていただきたいと思いますが、私どもが行ってきたこと等につきましてはすべて、何といいますか、盛り込んだ部分についてはやらせていただいているということもございますので、そういう観点でお考えをいただければ有り難いなというふうに思っております。
#43
○会長(矢野哲朗君) 続きまして、農林水産省。
#44
○副大臣(岩永浩美君) 私のところも官房は出席いたしておりませんけど、この提案については、それぞれ決議が示されてこちらに御提案をいただくから、その決議に基づいて各局にすぐ指示をして、それをその政策の中に生かしていくという方法を取っております。
#45
○副大臣(平井たくや君) 国会連絡室から大臣官房、そして各部署で真摯に検討しているということですが、うちは官房来ておりますので、官房の方からも答弁していただきます。
#46
○政府参考人(大森雅夫君) 今、平井副大臣申し上げましたように、提言いただきますと、我々官房の方で受け止めまして各部局に流します。流して検討をさせていただいているところでございます。
#47
○会長(矢野哲朗君) その後は、その後。
#48
○政府参考人(大森雅夫君) それぞれの課題につきまして、御提言を踏まえて各種施策に反映させていただくと。
 先ほど、平井副大臣申し上げましたように、各提言に関して検討し、先ほど述べさせていただいたような政策にまとめさせていただいているということでございます。
#49
○大門実紀史君 今後の調査会を進める上で大事なことだと思うんで、私は、中川副大臣に答弁してもらったように、具体的にどの会議で徹底しているとか、そういうことを後で御報告いただくように理事会で協議してもらえればと思います。
#50
○会長(矢野哲朗君) 後刻理事会で協議したいと思います。
 その他。藤原良信君。
#51
○藤原良信君 藤原良信でございます。
 提言への対応と現状等について、ただいまそれぞれ御説明等ございまして、御報告がございましたけれども、国民生活、経済に関する大変重要な事項ということで、原油の高騰に対する対応等々について御質問をさせていただきたいと思います。
 このことにつきましては、こういう発言をさせていただくことにつきましては、会長、そして理事の皆様方の御配慮に心から感謝申し上げたいと思います。
 その理由について申し上げたいと思いますけれども、これは内閣府でございますが、内閣府は設置法の中で、第三条で、その任務は内閣の重要政策に関する内閣の事務を助けることを任務とするとなってございます。その中身をかいつまんで申し上げますと、経済その他の広範な分野に関する政策に関する政府全体の見地からの関係行政機関の連携を図るとともに、内閣総理大臣が政府全体の見地から管理することがふさわしい行政事務の円滑な遂行を図ることを任務とするとなってございます。すなわち、各省庁を連携をして調整をする役割を内閣府が持っているということになりますね。
 ですから、この原油高騰の問題というのは様々な分野に、国民生活に影響を及ぼしてございます。御案内のとおりでございます。ですから、縦割りの、エネルギーについては経済産業省、あるいは食料関係についてはこれは農水省、あるいは物流関係については国交省とか、それぞれ分かれてはおりますけれども、すべからく行き着くところは国民生活すべて影響してきます。
 物価が高騰いたしますと、増税と同じことになります。これは食料も影響してきておりますけれども、原油が高騰しますと、当然、エネルギーということでエタノールが注目されておりまして、小麦が大分それで高騰していると。それから、身の回りの食品の容器等もこれは当然高騰していると。そういう先高感等、様々な世界情勢の関係から、いろんな意味での株安にもつながっているということになります。
 そこでなんですが、この中身については御案内のとおりであろうと思いますから、そのことはそのことといたしまして、これをどうとらえて内閣府はいらっしゃるのかと、原油の高騰からくる国民経済に及ぼす影響。
 実は、内閣府は物価を担当するこれは省庁ともなります。それから、もちろんのことでありますけれども、経済財政諮問会議も所管してございます。ですから当然、内閣府は中心になって各省庁を束ねて瞬時にこういう問題については対処していく、そういう責任を僕は持っていると思いますね。ですから、どう把握をされてどう各省庁と連携をしようとしているのか、今の現状をお示しをいただきたいと思うんであります。
#52
○副大臣(中川義雄君) 今の話は非常に大切な基本的なお話でありまして、私自身も副大臣になってまだ一か月早々ですから、そういう機能がしっかり果たしているかどうかということまですべて習知しているわけではありませんが、今のお話は非常に大切なことだと思うんです。特に、石油というのは、生活でもそうですし、経済社会全体にも大きな影響をするものですから、この石油の高騰が日本の経済や、そしてまた国民生活にどのような影響を与えるのかということをやはり真剣に考えることから始まらないと、いろんな施策というものはばらばらになってしまって、整合性の取れたしっかりとしたものにならないと。
 ですから、今のお話について、私自身は全く、今の先生のお話が非常に大切だという基本認識だけは持たせていただきますが、ただ、今それを具体的にどこでどうやっているかというところまで今私は残念ながら掌握していないのは事実であります。しかし、今ここに担当の者も来ていますから、もし担当の者でそういったものを掌握していることがあるならばここで報告させていただきますし、それも掌握していないということであれば、これは重大な問題ですから、しっかりと会長の下に報告させていただきたいと思っております。
#53
○政府参考人(藤岡文七君) お答え申し上げます。
 先生おっしゃるとおり、今世界の石油需要が急増してございます。その影響で原油価格が上がっておるわけでございますが、今我々内閣府といたしまして、物価全体としては今安定した状況にあるというふうに認識いたしてございます。しかしながら、最近原油価格が急激に上昇していることですから、これらが石油製品価格に与える影響につきましては、内閣府といたしまして、関係省庁とも連携しつつ、今後とも注視してまいりたいということでございます。
 体制でございます。物価につきましては、実は過去、昭和四十年以降、石油ショック、我が国、大きな経験を経てございます。現在の体制を申し上げますと、物価問題……
#54
○藤原良信君 簡潔にお願いいたします。
#55
○政府参考人(藤岡文七君) はい。物価問題に対する閣僚会議というものがございまして、その下に各役所、所管物資を持っております物価担当官という者が局長クラス、審議官クラス、指名されてございまして、物価担当官会議というものが、我々が庶務をしておるわけであります。そういう体制でございます。その下で個別の物価、経済に与える影響、国民生活に与える影響、しっかりウオッチしているという体制にございます。
 以上でございます。
#56
○藤原良信君 時間もない、割当ての時間が少ないわけでありますので、答弁の方は簡潔によろしくお願いしたいと思います。
 安定といいますけど、これは四年前から見れば三倍の水準なんです。様々な深刻な影響を及ぼしていると私は認識しております。
 ですから、これは提言をさせていただきますけど、逆にですね。内閣府が中心になって、私は、これは総理大臣を補佐する、そういう役割を持っているわけですから、是非この対策をやっていかれるよう申し上げておきたいと思います。
 それで、あわせてなんですけど、このことに関しまして、農水省、それから国交省にお尋ねをいたしますけれども、食料品の価格上昇及び農業、水産業、これは様々なことに影響が出ておりますけれども、特に食料に関しましては、生活クラブ生協連合会というのがございますけど、十月から十一月にかけて、共同購入用の牛肉一〇%、豚肉七%、それから鳥肉三%、それぞれ値上げをすることを決めたということが報道されました。
 これら等々を含めまして、農水省といたしまして、ただいま申し上げました食料品の価格上昇のそういう状況下についての認識と把握とその対応をお示しをいただきたいと思います。
 国交省につきましては、これは物流です。船舶から、それから各物流のいわゆる経営難が相当出てきております。様々な税制改正とか等々がこれは要望されておりますけれども、税制については、これは財務省と総務省になってまいりますから、それらを除きこれらの対応についてはどうされているのか、時間の範囲内で簡潔にお願いいたします。
 以上です。
#57
○副大臣(岩永浩美君) 今御指摘をいただいた食料品の価格上昇の件ですけど、小麦や大豆等々も値上がりし、かつまた原油価格が上がってきていることに付随して、海上運賃が非常にやっぱり上がってきております。
 そんな中で、加工食品メーカーあるいは第一次産業で製造コストが上昇して、正に企業経営にも影響が出てきていることを我々も承知をいたしております。そんな中で、そういう一つの要因を踏まえて、ある程度合理的な一つの範囲、あるいは消費者がある程度理解できる範囲で小売価格への転嫁ということは当然あり得ると私は思うんです。ただ、そういうことの背景は分かっても、便乗値上げというのがこういうときによくあるんで、それについては十分なやっぱり監視をしていかなきゃいけないと私は思っているんですね。
 そういうことを踏まえて、ある程度合理的な範囲の中で転嫁ということは承知しても、こういうときに、いろいろな不祥事件が出ておりますけれども、安全で安心な適正な食品を供給をしていただかなければいけない、それを監督する農林水産省の立場としては、そういうものが完全な形でやっぱり生産をされているかどうかということの監視をし続けていかなければいけないと、こういうふうに私どもは思っております。
 それにしても、ここのところ急激に、小麦粉あるいは大豆、穀物の価格が非常に変動が激しいから、そういう点の情報等々を十分に把握して、メーカー等に対するその情報の提供をして、物価の安定化に即することができるように農林水産省としても情報の提供を進めていきたいと思っております。
#58
○副大臣(平井たくや君) 先生御指摘のとおり、平成十五年度の三倍近い水準で原油価格が推移していますので、当然運輸業界に対しては極めて大きな影響があります。特に、トラック、内航海運の物流業界ですね、これは運賃等が荷主との相対取引で決定される、原油価格の高騰による増加コストの運賃等への価格転嫁が十分に進んでいないという現状を認識しています。また、タクシー、バス、離島航路を含む旅客船等の旅行業界においても、これは需要の低迷、運送収入の減収ということと相まって大変厳しいという状況です。
 そういう中で、トラック、内航海運の物流業界対策としては、これは昨年、北側国土交通前大臣が業界トップから直接事情を聴取したことを受けて、事務次官が日本経済団体連合会の副会長と日本商工会議所の会頭にそれぞれ訪問して、業界の窮状と今後の価格転嫁に対する荷主側の理解と協力を要請したと聞いておりますが、それをフォローしていかなきゃいかぬなというふうに思います。
 また、タクシー、バス等の件に関しては、今、運賃値上げに関する認可申請について、これは道路運送法等の個別事業法規に照らしてこれから適切に判断するんですが、これはドライバーさんの給料の問題というのが大きくクローズアップされていますので、そのことも関係してきます。
 あと、省エネ、脱石油体質の強化ということも非常に重要で、省エネ車両等の購入に対する支援とか、石油に依存しない業界体質にしていくために圧縮天然ガス、石油代替エネルギーの普及に努めていきたいと考えています。
#59
○藤原良信君 ありがとうございました。
#60
○会長(矢野哲朗君) よろしいですか。
 その他、質疑ございますか。森まさこ君。
#61
○森まさこ君 自民党の森まさこでございます。
 私は、内閣府の方に質問したいんですが、国民生活局の方、本日おいでかどうか存じ上げませんけれども、消費者問題についてお伺いしたいと思います。
 昨今、大規模な消費者被害が頻発しており、国際化、そして大きな規模だということで、消費者に大きな、甚大な被害を与えております。また、大企業が不祥事を起こすことが多くなっておりまして、その中での発覚が遅れたり、発覚をしていても発表が遅れたりしてますます被害を大きくしていることでございますが、このような問題について内閣府では、消費者基本法ができましたときの国生審議会の中間報告の中で、まず、情報が収集されていないために、そのような情報が収集されるように消費者行政の一元化を図るべきだというような中間報告が取りまとめられております。
 このような消費者被害が起きたときに、加害者の方、又は加害企業の方は職種に応じてそれぞれの省庁に監督機能が分かれておりますので、そのような中で情報が散逸してしまうという問題がございますし、また、加害企業の方へ監督がなされたとしても被害者の方の救済はなされていない。
 この被害の救済について内閣府の方で一元的に取り組むべきだというふうに考えますが、この点についてお答えをよろしくお願いしたいと思います。
#62
○政府参考人(竹林義久君) お答え申し上げます。
 消費者行政の関係につきまして今御指摘いただいたところでございますけれども、いろんな諸事案あった場合、基本的にまず消費者苦情ということでいろんなデータが来ます。国のレベルでは独立行政法人の国民生活センターの方に情報が集まるようになっていまして、都道府県の場合では消費者生活センター等がございます。それらの情報につきましても、これまでは蓄積でためるというだけだったところを、かなり分析をして、各省庁も含め、あるいは国民の皆様方にも、いろんな個人情報とかで秘匿するところもございますけれども、より広く情報を提供して、皆様方にいろんな製品安全の関係も含めまして注意を喚起するということで努力しております。
 また、あと民事の分でいわゆるADR、裁判外の紛争処理という関係もございまして、それにつきましても、今回、国民生活センターの在り方検討の中で、国民生活センターにおいてもそういう裁判外の紛争処理制度の機能を持たせてはどうかという提言もございますので、これらにつきましても実現方に向けて今後引き続き努力しているという状況にございます。
 以上でございます。
#63
○会長(矢野哲朗君) いいですか。
 その他御質問、いかがですか。澤雄二君。
#64
○澤雄二君 澤雄二でございます。
 内閣府に二つお伺いをいたします。短く聞きますので、短くお答えをいただきたいと思います。
 ユニバーサル社会のことでございますけれども、バリアフリーについては随分進んできたと思います。バリアフリーは、体の不自由な方、お年寄りの方たちが自由に生活ができるようにということでバリアフリー進んできたわけでありますが、単に段差をなくすだけではなくて、例えば車いすのまま机の下に入ることができるとか、それからパソコンなんかでも目線でもって操作ができるとか、いろんな意味でバリアフリーが進んできたと思うんですね。
 これからのことでありますが、そういうバリアフリーの時代を迎えたときに、今度はそういう障害者の方、それからさっき高齢者の方の話がありましたが、そういう方たちが今度社会に自分たちは貢献しているんだと、場合によってはタックスペイヤーになるんだと、それが社会の底上げにもなるんだと、そういう方向の政策というのが必要だと考えますけれども、どういうふうにお考えなのかということが一つ。
 それからもう一つ、ワーク・ライフ・バランスのことでありますが、これは去年、この調査会でも一年間議論してまいりましたけれども、これもこれから先のことでありますが、大事なことは、要するにワーク・ライフ・バランスというのはコストが掛かるんだという認識でいくとなかなか世の中進まない。さっきの松委員のイギリスの例もその答えの一つかもしれませんが、ワーク・ライフ・バランスはコストが掛かるんじゃないんだと、負担増になるんじゃないんだと、そのことが逆に社会、企業にとってメリットになるんだと、利益になるんだという考え方を広げていかないとワーク・ライフ・バランスというのも普及をしていかない。その辺はどのようにお考えなのかということ。
 あと五分ぐらいでお願いいたします。
#65
○政府参考人(柴田雅人君) 二点お尋ねがございました。
 まず一点目の、障害者をタックスペイヤーになっていただくという政策を進めるべきではないか。正にそういうことで、今まで障害者はどちらかというと福祉の対象という感じが強かったんですけれども、福祉から就労へ、福祉から労働へという形で今施策を進めているところでございます。
 それからもう一つ、そのワーク・ライフ・バランスはコストだけでとらえるんではなくてというお話がございました。正にそういう議論を今しているところでございますけれども、企業にとっても、例えば生産性の向上につながるとか、それからいい労働者を確保できるとか、そういうメリットがあるということをきちっと言う。そういう意味では、コストではなくて将来に向けた投資だという議論を今しているところでございますので、憲章をまとめるときにも、そういう趣旨のことを明確にしていくことになるんではないかというふうに思っております。
#66
○澤雄二君 ありがとうございました。
#67
○会長(矢野哲朗君) その他。藤本祐司君。
#68
○藤本祐司君 総務副大臣にお二人来ていただいたんですが、質問が余りなかったようでございますので、一問だけ急遽質問をさせていただきたいと思うんですが、情報通信のことで少しお聞きしたいと思います。
 情報通信基盤が大分整備されて、ブロードバンドのサービスエリアの世帯カバー率がもう九五%を超えましたよとか、あるいは携帯電話のカバー、人口比が九九・七%になりましたよという、そういう非常にいい面を、実際に基盤が進んでいるという面を先ほど御説明をいただいたわけなんですが、いわゆるユビキタス社会、あるいはICT社会をつくっていこうという中でそういう基盤整備というのを進めているということは非常によく分かるんですが、このネットの場合はやはり光と影の部分があるだろうということで、影の部分での悪用の問題とか個人情報の問題とか、そちらの方にも御苦労をされているんだろうなというふうに思います。
 ただ、いわゆるカバー率がそこで増えたからといって本当にデジタルディバイドの問題が解消されるのかというと、物理的にはそうなんでしょうが、実際問題として使い勝手ということを考えた場合には、年齢の問題、高齢社会の問題を含めて考えると、本当にそれが活用できるのかということになると、その部分に対する普及活動といいますか、そういうのをどのような形でやっていらっしゃるのかと。
 例えば、北欧なんかの場合は、実際にこういうネット社会をきちっとやるためには、先にパソコンを全部配って、全部研修して、さあできましたよという段階で、わっと移行するという、そういうような対応というのが取られているんだろうというふうに思うんですけれども、そういうような参考事例もあろうかと思いますが、具体的にどういう普及活動をされているのか、ちょっと教えていただきたいと思います。
#69
○副大臣(佐藤勉君) 今おっしゃられたとおり、パーセンテージは確かに高くなっていると思いますが、対応できない人口数からすると四十数万人いらっしゃるという現状もございます。したがいまして、これをなるべく早く一〇〇%にすべく対応しているというのがまず基本的にはあると思います。
 また、そのブロードバンドを利用する利用者の立場からすれば、なかなか今パソコンを使ってボタン一つですぐにそれを機能するという方向にはありません。したがって、できるだけ簡単に、簡易に、例えばお年寄りがボタン一つ押せばブロードバンドがつながるというような研究開発等々もいろんな分野でやらせていただいているということもございます。
 また、総務省だけではなくて、官民一体となってそういうものを解消できるべく、いろんな促しをさせていただいておりますし、補助金制度等々もその中に組み込ませていただきながら、今先生がおっしゃられたようなこと等々を一刻でも早く、より多くの国民の皆さんが簡易にそういうものが本当にわだかまりなく使える方向に、総務省としては進めてまいりたいという意向でございます。
 細かいことに関しましては、また事務局から何かありましたら、どうでしょうか。
#70
○副大臣(谷口隆義君) 今おっしゃったことでありますが、先ほど加納先生のお話聞いておりまして確かにそうだなと思ったんですが、先週、私、徳島県の上勝町といって、いろどりの葉っぱビジネスというのをやっているところを見に行きました。八十二歳のおばあちゃんが農家のところに光ファイバーを引っ張ってきてパソコンをやっているんですね。やっぱり元気で、お金もうかるわけですよ。ある人はもう一千数百万もうかるというんですから、葉っぱで。ここでは医療費も掛からないというようなことで。こういうファイバーの引き方もあるだろうし、お年寄りだからといってなかなかなじめないということもないだろうと。
 総務省の方は、このファイバーを引くことにいろんな相談を乗らせていただいて今やっておるわけですけれども、そういうようなやり方、もう先入観でお年寄りはなかなか向かないのじゃないかということではなくて、いろいろやり方があるんだろうと思って帰ってまいりました。
 総務省の方でも、そういう観点で今やっておるところでございます。
#71
○会長(矢野哲朗君) 佐藤副大臣に関連して、答弁。松井官房審議官。
#72
○政府参考人(松井哲夫君) 今の両副大臣の答弁で基本的に足りておるわけでございますけれども、私どもといたしましては、まず一つには、コンピューターとかICTが使いやすいということでの教育、普及啓蒙というのがまず第一でございますけれども、さらにもう一つは、今両副大臣からお話がございましたように、使いやすいような機器の、あるいは設備の普及といったことについてもお話申し上げておりますし、またそういったことが使いやすいサービスの在り方といったことについても啓蒙してまいりたいと思っております。
#73
○会長(矢野哲朗君) よろしいですか。
 この際、私から一言申し上げます。
 参議院における調査会、これは参議院の独自な組織でありまして、これからこの会としても、国民生活・経済に関する調査会、調査項目を決定をさせていただきます。三年にわたって二十五人の委員でもって協議をし、検討し、そして最終的には議長に報告をするというふうな一つの手続になっております。
 今日の過去十年間にさかのぼっての経過報告を聞き、まあ十分に我々の提言等々、真摯に取り組んでいただいたかなというふうな当初の思いだったんでありますけれども、我々の提言を受けてどう省内で処理するか、それが非常に未確定というようなことが改めて判明したものでありますから、しっかりこの我々の提言というものをどうするんだと、改めて省内で整理をいただき、会長に御報告をいただきたいと思います。
 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会をいたします。
   午後三時一分散会
ソース: 国立国会図書館
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