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2007/11/22 第168回国会 参議院 参議院会議録情報 第168回国会 総務委員会 第5号
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2007/11/22 第168回国会 参議院

参議院会議録情報 第168回国会 総務委員会 第5号

#1
第168回国会 総務委員会 第5号
平成十九年十一月二十二日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月二十日
    辞任         補欠選任
     足立 信也君     吉川 沙織君
 十一月二十一日
    辞任         補欠選任
     行田 邦子君     金子 恵美君
 十一月二十二日
    辞任         補欠選任
     世耕 弘成君     古川 俊治君
     吉村剛太郎君     牧野たかお君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         高嶋 良充君
    理 事
                加藤 敏幸君
                那谷屋正義君
                内藤 正光君
                河合 常則君
                末松 信介君
    委 員
                梅村  聡君
                加賀谷 健君
                金子 恵美君
                榛葉賀津也君
                武内 則男君
                外山  斎君
                長谷川憲正君
                吉川 沙織君
                礒崎 陽輔君
                岸  信夫君
                二之湯 智君
                古川 俊治君
                牧野たかお君
                溝手 顕正君
                魚住裕一郎君
                弘友 和夫君
                山下 芳生君
                又市 征治君
   国務大臣
       総務大臣     増田 寛也君
   副大臣
       内閣府副大臣   山本 明彦君
   政府特別補佐人
       人事院総裁    谷  公士君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        高山 達郎君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官
       兼行政改革推進
       本部事務局審議
       官        根本 康王君
       人事院事務総局
       職員福祉局長   吉田 耕三君
       人事院事務総局
       給与局長     出合  均君
       総務大臣官房審
       議官       須江 雅彦君
       総務省人事・恩
       給局長      藤井 昭夫君
       総務省自治行政
       局公務員部長   松永 邦男君
       社会保険庁総務
       部長       吉岡荘太郎君
       経済産業大臣官
       房審議官     瀬戸比呂志君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改
 正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消
 防、情報通信及び郵政事業等に関する調査
 (国民の利便向上を図るための郵政事業の推進
 に関する決議の件)
    ─────────────
#2
○委員長(高嶋良充君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、足立信也君及び行田邦子君が委員を辞任され、その補欠として吉川沙織君及び金子恵美君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(高嶋良充君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官兼行政改革推進本部事務局審議官根本康王君外七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(高嶋良充君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(高嶋良充君) 一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○加藤敏幸君 おはようございます。民主党・新緑風会・日本の加藤でございます。今日は公務員給与関連法案に関する質問を行いたいと思います。
 まず最初に、幹部職員の給与の在り方ということでございますけれども、増田大臣に二点、まず最初は、今回の給与法案の改正の内容は人事院勧告を一〇〇%ということではないということでございまして、一部、指定職職員の改定見送りという内容になっておるということでございます。なぜそのことを、ここだけやらないということの根拠なり理屈について御説明をいただきたいという点と、二点目は、そのことは一体どういうことなんだと、いいのか悪いのか、いろいろな観点から、そのことの中身についてという、二本立ての大臣に対する質問ということでございます。
 余り私の方から申し上げる前に、この指定職職員の改定見送りということについて、率直に政府の方の考え方を述べていただきたいと思います。
#7
○国務大臣(増田寛也君) お答えを申し上げたいと思います。
 まず、今回の給与改定に関する考え方、そして政府の立場でございますけれども、まず、一つ申し上げておきたいのは、この人事院勧告制度というものでございますけれども、これは、いわゆる憲法上の労働基本権制約の代償措置の根幹を成していると、こういう制度でございますので、常に、今回も、今先生の方から御指摘いただきましたような内容になってございますが、今回も政府として人事院勧告制度を尊重すると、こういう基本姿勢に立っているということをまず申し上げたいというふうに思います。その上で、職員の士気の向上ということにできるだけ配慮すると、こういうことでございました。
 そういうことで、給与関係閣僚会議の中でもいろいろ議論がなされたわけですが、一方で、やはり今、国の財政事情が大変厳しいということ、それから現下の社会経済情勢、そしてさらには国民世論の動向というものもいろいろと見定めして、ぎりぎりの判断として、国の幹部職員の中核であります指定職の職員でありますが、この指定職職員の給与改定を見送ったというものでございます。
 結論に至るまで、やはり相当な中での議論がございました。例年に比べて、給与関係閣僚会議の回数も四回ということを数えましたので、なかなか結論を見いだすためにも難しい判断でございましたが、今私が申し上げましたようなことを背景として、ぎりぎりの判断として一部見送ったところはございますけれども、人事院勧告制度を尊重するという、そういう基本姿勢はいささかも揺るぎない立場で今回の結論を見いだしたということでございます。
#8
○加藤敏幸君 難しい判断だったという御説明ですけれども、大臣が今お話しされたことは余り回答にはなっていないんです。
 なぜなら、結局、政府の恣意的な勧告に対するつまみ食い的な適用だと、そういう批判に対して、難しい議論をしたから、四回もやったんだから、世論の動向、そういうふうなことと指定職の、言わば偉い立場の人だから文句も言わないだろうと、見方を変えると見せしめ的にここの賃金を上げないと、こういうことで世論に対して対応を操作すると、こういう姿勢が、人勧制度というのは基本的労働権を与えないことの代償措置だということを五十年間言い続けてきたわけでしょう。その結果として、こういうふうなそのときそのときの政府の恣意的な判断で変えていくという姿勢が正しいのですか、それが今言われたことのお答えにはつながっていないんじゃないでしょうかということなんです。
#9
○国務大臣(増田寛也君) お答え申し上げますが、私どもとしては、人事院勧告制度、これはやはり憲法上も、労働基本権が制約されている代償措置でございますので、常に、そしてまた今回も、この人事院勧告制度を尊重するという基本姿勢に立っているということでございます。
 そして、そのことと今回の内容とのことを関連付けてどのように説明するかということでございますが、やはりこの人事院勧告制度を尊重するというその立場はいささかも崩していないというふうに考えておりますが、やはりその中で、財政状況も毎年毎年、その都度都度変わってくるものでございますし、社会経済情勢というものもやはり国として総体的に、国というか政府として判断しなければいけない部分もあるというふうに思っておりますので、正にここは、先ほど私はぎりぎりの判断というふうに申し上げましたけれども、そういったぎりぎりの判断を今回させていただいたと。
 やはりこの人事院勧告制度というのは、結局は職員の士気の向上ですとか、そうしたことにいかにつながるかということに向けて、よくその与える効果も考えていかなければならないというふうに考えておりますので、そうしたことも含めて総合的に判断をしたものでございます。
 今、現下の厳しい状況もございますのですが、是非この点について御理解を賜ればと、このように考えております。
#10
○加藤敏幸君 ぎりぎり、何がぎりぎりなんですかと。これがまず一つお答えをいただいていないということと、士気に配慮する、指定職を改定見送りしたことが国家公務員の士気にプラスになるんですか、議論の中でそういう議論をされたんですか、士気に配慮するということは具体的にどういうことなんですかということを、私は、財政が厳しいというのだったら全面的に人事院勧告について政府は決然と改定しないと、そこまでの決意を固めるのか、そんなことはできはしないから一部指定職の人だけ、そういうふうな判断なのか。
 私は、まあ大したお金じゃないだとか、対象者は全部内閣の言ってみれば部下なんだからと、そういうことで済まされるということじゃないと思うんですよ。制度に対して政府は最も規範性をと、高いモラルでそれを適用していくというのが品格じゃないんでしょうかということを含めて、あえて更に質問をいたします。
#11
○国務大臣(増田寛也君) 今、私の方でも職員の士気の問題を申し上げましたんですけれども、やはりこの職員を構成している中で、今回の勧告の内容が特に若い人たちに向けて給与を上げるといったような、本当に久しぶりの改定でございました。そうしたことをやはり十分、今回の勧告の内容の重みというものを考えなければいけないということであります。
 それから、一部指定職について見送りをしているわけでございますが、これはやはり指定職、いろいろと職務を遂行するに当たりまして重たい責務というものを持っている人間でございまして、そうした人間に対しては確かに見送りという形になっております。それも同じ職員でございますけれども、厳しい財政状況あるいは現下の社会経済情勢、それから国民の世論の動向というものについて、そうした人間はやはり重たい職務を遂行するに当たっていろいろな今後に向けての判断もしていただけるだろうということで、内容についていろいろ私どもも考えたものでございまして、こうしたことをいろいろ考えるに当たりまして、私どもも制度の、繰り返しになりますが、制度の根幹はきちんと人事院勧告制度ということの重みを意識した上で、今回こうした内容にさせていただいたものでございます。
#12
○加藤敏幸君 限られた時間の中で私どもも質問をするわけですし、給与法の改定のタイミングからいくと今日ぎりぎりのタイミングだということもございますし、地方の皆さん方への影響もあって、この一点でもってすべてを反対するということにはなりませんけれども、是非大臣、これから少しまた申し上げますけれども、あなたは執行権者なんだから、やっぱりここだけは、私はプライドのある仕事をしてもらうためにも、やっぱり小さなことでも守るべきときは守ると、こういう姿勢が必要ではないかというふうに思うわけであります。
 私は、今、ここ数年、ある意味で公務員バッシングという言葉が飛び交っています。公務員制度改革のときの私は質問の中でも相当申し上げたんですけれども、もちろんバッシングされるような中身があることは事実ですよ。今だって、国会で議論しているその内容について、こんな恥ずかしいことはない。公務員の皆さんそう思っていますよ。ある省庁の仕事ぶりについてだって、国民の目線が厳しいということもそのとおりなんです。
 しかし、そういう公務員バッシングというある種の風が吹いている中にあっても、やっぱり公務サービスというものは政治のインフラなんですよ。国民生活を守る基本なんです。そういうふうな視点で内閣がそのことを最も守る、そういう気概でなければ、国家公務員並びに地方公務員を含めて命懸けで仕事をしていくと、世間の風は厳しいけれども、その中でやっぱり住民との関係で誠意を尽くし頑張っていくときのバックボーンとなる骨は何なんだと。世間の風に吹かれて内閣が、いやあ、ちょっと評判が悪いから、この辺で頭をぽかんとたたいておけば皆さん納得してもらえるから取りあえずという、そういうふうなことでは私は士気は守れない、モラルとモラールは守れないと、こういうことを申し上げたいし、民間でやってきた私どもは、この賃金の問題については極めて厳しい。簡単に賃金カットだとか会社役員の報酬カットだとか、我々組合は簡単にはイエスと言わなかったんです。安物の経営者は要らない、簡単に賃金を引き下げてこれで言い訳するような、そんな経営陣は要らないんだと。堂々と取ってください、その代わりいい仕事をしてくださいよと。
 今公務員バッシングの中にある本当の国民の声というのは、それは学歴だとか能力だとかいろんな銘柄に応じていろいろありますよ。だから、水準の問題よりもいい仕事をしてほしい、ここのところを増田総務大臣がやってくれなきゃだれがやるんだというのが、昨日もいろんな方の御意見を聞きましたけれども、そう言っておりました。どうですか。
#13
○国務大臣(増田寛也君) やはり、国民が求めているもの、それは公務員に、今先生からお話がございましたとおり、良い仕事をしてほしいと、いい仕事をしてほしいと、こういうのがやはり国民の率直な期待感であり、またいい仕事をした人にはきちんとその対価をお支払いすると、これが国民のやはり素直なお気持ちであろうと私も思うわけでございます。
 この人事院勧告制度でございますけれども、民間賃金との適正な均衡ということで、そうしたことも踏まえて勧告がなされているわけでございますが、やはり政府としてそういう勧告の重みというものも十分理解した上でこれの実施に当たっていくと、このことが必要であろう。先ほど、今回の勧告に当たっての政府の対応を申し上げたところでございますが、いずれにしても、今先生の方から御指摘いただきましたそういう世の中のいろんな風潮というのは確かにございますけれども、その中でいい仕事を公務員の皆さん方に、職員の皆さん方にしていただくためにも、やはり我々の方でこういう給与の問題というものをしっかりと考えるということが必要かというふうに思っております。
#14
○加藤敏幸君 さて、次の質問は、いきなり各論に入るわけですけれども、今お手元に一枚の資料を配らせていただきました。これは人事院の参考資料あるいは物価統計調査から引っ張り出してきたんですけれども、地域手当という支給項目がございまして、地域手当制度は平成十七年四月に従来の調整手当に代えて支給されることになったわけで、民間賃金の高い地域に勤務する職員の給与水準の調整を図ると言われながら多くの地域では実質的な給与水準の引下げとなり、公務労働者からもこれはいろんな声が出ていると、こういうことでございます。
 そこで、私も資料をずっと見ておったんですけれども、兵庫県、そこに市域、行政市市域が書いてますけれども、芦屋から川西、その他と。国の方は、芦屋が二級地であり姫路が六級地だと。したがって、支給割合ということでは、十九年度が二級地、三級地が一二%と、二十年度が芦屋が一三%、西宮、宝塚一二%、神戸、尼崎が一〇%と、こういうふうになっておるわけであります。
 一つは、この地域手当の考え方でございますけれども、当該地域における民間の賃金水準を基礎とし、当該地域における物価等を考慮して人事院規則で定める地域に在勤する職員に支給すると、こういうことになっているんですけれども、物価等を考慮に入れてという部分がどの程度反映されているのかよく分からないということがございます。ちょっとその辺について人事院にお伺いをしたいと、こう思います。
#15
○政府参考人(出合均君) お答えいたします。
 地域手当は平成十七年の勧告に基づきまして、平成十八年度から実施している給与構造改革の柱の一つであります地域間給与配分の適正化の一環として導入したものでございます。その支給地域につきましては、当該地域における民間の賃金水準を基礎とし、当該地域における物価等を考慮して定めることとされておりますが、具体的には、厚生労働省の賃金構造基本統計調査による賃金指数の十か年平均が一定以上であるものを基本として定めております。
 御指摘の物価につきましては、一般には賃金決定の際に考慮され、民間賃金水準に反映されていると考えておりますこと、それから近年の物流システムの発達であるとか生活の向上などにより物価又は生計費については平準化が進んできていること、こういうことから、地域手当における支給地域の決定に当たりましては、対象となる地域の物価水準を見つつ、原則として賃金指数に基づき民間賃金が高い地域に支給することとしております。
#16
○加藤敏幸君 簡単に言えば、余り物価の方は気にしていないと、こういうことだし、それは元々データとしての賃構で言っている賃金そのものに物価というのは反映されているから、更に見ると二重に物価を配慮することになるというのは理屈だというふうに思うんですけれども。
 これをつらつら眺めていますと、これ兵庫県に住んでいる方はすぐ分かるんですけれども、芦屋というのは駅でいうと一つか二つしかないですよね。隣に西宮、西に神戸、極めて狭い地域です。伊丹も同じように狭いところですけれども。阪神間という一つの経済圏、行政圏、行政としては広域行政しかございませんけれども、の視点から見ると、どうもこの支給割合がこういう市の区分で、つまり芦屋に勤務している人が一三%、西宮が一二%、西隣の東灘区、神戸が一〇%、こういうふうなもの、本当に合理的説得性はあるのかと、末松理事にもお伺いしたいぐらいですけれども。ちなみに兵庫県の支給割合、これ全部、三田までですよ、三田は国が四%だと、それで三田まで含めて一〇%と、このぐらいにくくっておるわけなんです。
 余りこの地域のことを詳しく言う気はございませんけれども、一体これが地域手当として、地域地域の賃金水準を十年平均賃構を、賃金構造調査から見てやるということが本当に、普通に考えてみて、特に同じ職域、公務員として働いている仲間の皆さん方の給与体系、賃金体系として、内部に持つ公平性、説得性、そういうふうなことにかなうのか。私は公務員の皆さんというのは随分おとなしいなと。私が公務員でこの表を見せられたら、ちょっとおかしいんでないかと、尼崎と芦屋と同じアが付いておるけれども、何の違いがあるんだと、こういうことではないでしょうか。
 この点について、お考えをいただきたいんですが。
#17
○政府特別補佐人(谷公士君) 先生が実際にお住みになった御実感から申されておられますことにつきましては、私も何とも申し上げようがないのでございますが、ただ、この地域手当の導入に当たりまして、その支給地域の単位を定める必要があるわけでございまして、その際に、行政単位以外に客観的、合理的な基準というのは存在しないとやっぱり考えざるを得ないわけでございまして、その場合、市町村よりも広域であります都道府県を単位とすることといたしました場合には、都道府県内で賃金の高い地域と低い地域が同一の格付となると、そういうことも起きるわけでございます。そういたしますと、賃金水準が相当低い地域が支給地域に指定されるということが起こるわけでございまして、地域における賃金水準が適切に反映されないこととなると考えられましたので、この市町村を単位とするということをいたしました。
 これは、確かに御指摘のようなこともあろうかとは思うのでございますが、やっぱり全国的に一つの基準を設け、考え方を整理していくということになりますと、どこかでやはり割り切らざるを得ないということがあったと思うわけでございます。
 そういうことで、私どもといたしましては、このことによりまして、一応今回の改革で目的といたしました民間の賃金、地域における民間の賃金がより適切に反映される制度となったというふうに考えておるところでございます。
#18
○加藤敏幸君 私は、人事院的硬直性のあるお答えだと、それは国会の場で答弁することですから、まして総裁の答弁ですから、これはこれで後先考えてということだと思いますけれども。
 全国的にと言われても、全国的にも似たようなケースは起こっているんですよね、調べたら。これはもう我々は、基本自治体の問題と広域行政という形で長い間いろいろ議論されてきたし、職域、労働市場の問題、商域、商圏の問題、あるいは物流と言われますけれども、交通網の問題含めて、例えばこの地域は阪神間という形で、やはり文化も含めて一つの地域なんですね。同じように、京浜あるいは中京地区、北九州、こういうふうなある種固まった地域、地域性、こういうふうなくくり方もあるわけですよね。
 私は、働いている人たちが、しようがないよな、こういう矛盾もあるよなということでのみ込むということなんですかと。これは働いている人たちの仲間間の公平性をどう担保するかというテーゼなんですよ、賃金の問題といえば。それは、これは行政区でくくるしかないんだから、ほかに手がないからこれで我慢しろよという言い方だけでこの賃金の問題を私は解決するのにはややきめが粗過ぎる、もう少し賃金というのは、かゆいところに手が届くというぐらいな形でしてあげないと、働く人たちの気持ちというのは、結局は賃金というものは一番大きなインセンティブであり、本人の仕事を表現する価格なんです。そのことは、ほかに方法論がないからしゃああるまいという理屈だけで私はやり過ごせない。
 だから、お願いをしたいのは、やっぱり、より合理性のある賃金体系なり、その理論ということ、並びにその実践について、私は人事院の皆さん方の更なる努力、研究、そのことをお願いをするということでございますけれども、総裁の方で何かお答えありましたら。
#19
○政府特別補佐人(谷公士君) 従前、全国の平均に合わせるという考え方を取ってまいりまして、これは恐らく公務員全体、国家公務員全体としての一体性ということを考えての措置だと思います。しかし、やはり地域地域における民間の賃金を反映させるべきであるというお声が非常に強くなってまいりまして、今回このような措置をとりました。
 私どもといたしましては、いろいろ考えた上での結論でございまして、まずはこの方式でその状況を見てみたいと考えておりますが、御指摘のように、制度は常に状況の変化に応じまして最適なものを志向していくというのは当然でございまして、それこそが私どもの存在理由でもあるわけでございますので、今後とも勉強を怠らずに検討を進めていきたいと考えております。
#20
○加藤敏幸君 総裁のお答えの中で、私なりに理解していただいたんだなと、こういうふうな思いがありますので、今日はただいまの答弁をもって多として、私としては質問を終わりたい。優しいということではないんです。
 終わります。
#21
○那谷屋正義君 おはようございます。民主党・新緑風会・日本の那谷屋正義でございます。
 今日は、給与法に関する法案についての審議でありますけれども、この機にどうしても聞いておかなければならないことについて、一、二お尋ねをしておきたいというふうに思います。
 それは、平和基金の慰藉事業についてであります。これはもう御案内ですけれども、シベリアに代表される戦後強制抑留者の方々への慰藉事業ということで、今年度は二十七万件程度を想定をされている、そしてその対象者の平均年齢が八十五歳というふうなことでありまして、事業そのものを行うに当たっても非常に迅速さ、そうしたものが求められているというような御指摘を通常国会の中ではさせていただいたところです。その結果、当初の十二名だったものから二十五名体制へということで増員をしていただけたわけであります。
 しかし、この間の旅行券、交付状と一緒に贈られてまいりました総理大臣の交付状というものを私も見させていただきましたけれども、非常に粗末なものと言わざるを得ない。縦十三センチ、横十七センチということで、本当にぺらぺらなものでありまして、本当にこれで慰藉事業というふうに言えるのかというようなことで私どもの同僚の議員が官房副長官に掛け合ったところ、これは皆さんのお怒りはもっともだということで、その交付状も出し直しされたというようなことがございました。そのことは非を認められたということで評価できるものでありますけれども。
 そしてさらに、電話回線を十回線増設して四十三回線へするというふうなことで御努力をいただいているところであります。
 ところで、今年度行っているこの事業、現在までどのぐらいの申請、そして交付等々が終えているのか、また、目標であります二十七万件程度というものの終了の見込みというものをどのようにお持ちなのか、お答えをいただきたいと思います。
#22
○政府参考人(須江雅彦君) 独立行政法人平和祈念事業特別基金におきましては、本年四月から実施しております特別祈念事業について、十月末現在で約九万二千件の御申請をいただいております。このうち、既に六万一千件を認定しているところでございます。
 先生御指摘のとおり、対象となる方々は極めて御高齢ということもございまして、現在、平和祈念基金が行っておりますこの特別祈念事業の周知徹底を更に図っていくことが極めて重要であるというふうに考えております。
 このために、これまで新聞広告の実施などマスメディアの広報や全都道府県市町村に対するポスターの掲示や広報誌への掲載の要請、さらには、平和祈念基金や関係諸団体が実施しております各種フォーラムや展示会など様々なイベントを通じた事業の紹介や相談への対応などに取り組んできているところでございます。
 今後は、それらに加えまして、口コミなどの効果を期待して、全国の老人クラブのリーダーの方々へのお知らせや、民生委員、行政相談委員など地域に密着した活動をしている方への周知や協力の御依頼など、きめ細かな方策も実施してできる限り効果を上げてまいりたいというふうに考えております。
#23
○那谷屋正義君 今、いろいろと御努力をいただく中で口コミ等々にも期待をするというようなお話がございましたが、この件につきまして私の方でもう一点是非やっていただきたいとお願いしていたことについての答えは相変わらずゼロでありました。それは何かと申し上げますと、いわゆる対象者と思われる方への悉皆通知のことであります。
 年金の加入記録の問題で、当初は政府が不安をあおるだけとしり込みしていたものを、七月にすべての方々に年金の特別便として加入履歴についてお知らせをすることになりました。この問題と、そして慰藉事業は政府が措置すべきというものであって同種のものではないかというふうに思うわけでございます。
 聞くところによると、今回が最後の事業だから申し込んでみようかというふうに思われて、その手続をしようとしている間に残念ながらお亡くなりになったというような方のお話も聞いているところであります。
 是非、まだ手続のされていない方への悉皆の通知、このことがいわゆる政府が最後の慰藉事業というふうに言っているものであるならば、当然行われるべきものであるというふうに思いますけれども、その決意をお願いをしたいと思います。
#24
○国務大臣(増田寛也君) この慰藉事業でありますけれども、それの通知についてのお尋ねでございますが、いろいろ私の方でも事務方の方にどういうことが可能なのかを検討させました。
 御案内のとおり、今回のこの事業を個別に通知することについて大変困難な部分も実際にあるようですけれども、申し上げたいことは、今お話ございました旧事業の名簿を手掛かりにしてそれで通知をするということをやっぱりやるべきではないかというふうに思いまして、いろいろ聞きますと、死亡の方もおられるでしょうし、随分御高齢でございますので、それからその間に転居をされたと、消息がなかなか分からないという方も確かに随分おられるであろうと。したがって、旧名簿を前提にやるということについてはいろいろと限界もあるであろうと、これもございます。いろいろ限界もあるだろうという、この点だけは是非御理解をしておいていただきたいところでございますけれども。
 前回もこの点について御指摘をいただき、それから私も、やはりできる限りこちらの方で相手方をお捜しをして、そしてこの慰藉事業に出していただくということは必要であろうと思うので、事務方の方にも、この旧事業の名簿で一度通知をして、その上で今言ったような分からないところはまた何か別の手を尽くす、今いろいろ口コミを始めいろんなことをやっていますので、そういったことで捜すと、そういう姿勢が大事ではないかというふうに思いますので、そういう旧事業の名簿で通知する方向で、どうやったらそれが一番的確なのか、そういう考え方で今後この事業に臨んでいきたいというふうに考えております。
#25
○那谷屋正義君 今大臣の方からかなり前向きの答弁をいただきました。
 限界もあるということを、やる前からそうだなというふうに認めるわけにはまいりませんが、しかし、とにかくできる限りやるんだというお話を今いただいたところでありますし、その旧名簿だけではなくて、様々なこれにかかわる団体の方たちもいらっしゃるわけですから、そういう方たちの名簿たくさんありますから、そういったものも御協力をしていただきながら、是非ここに充てられた予算がしっかりと執行されるような形でお願いをしたいというふうにこの場で意見を申し上げておきたいというふうに思います。
 それでは、本法案についての御質問に移らせていただきたいと思いますが。
 今、同僚の委員の方からも質問がございました。また、さきの大臣の所信のときにも私の方から御質問させていただきました。人勧の完全実施に向けて最大限の努力を行うというふうなお答えであったというふうに思いますけれども、しかしながら、今回は完全実施に至らなかったというところ、この部分については、やはり私の方からも、これは問題であると言わざるを得ないということをまず御指摘を申し上げたいというふうに思います。
 そんな中で、どんな努力をされていたのか。最大限の努力をされるというふうなお話があったわけでありますけれども、四回の給与関係者の会議の中で増田総務大臣としてどのような努力をされて最大限の努力というふうにお話をいただけるのか、お伺いをしたいというふうに思います。
#26
○国務大臣(増田寛也君) 今回、私ども、主張は従来と同様、いささかも揺るぎなく、そして変わらずに申し上げたことは、この人事院勧告制度をやはり尊重するという基本姿勢に政府が立たなければいけないと、このことを一貫して申し上げたところでございます。
 そうしたこともございまして、大変会議自体は難航をいたしまして、回数、もちろん回数が多ければそれだけでいいと言うわけでは決して、そういうことを申し上げるつもりはございませんが、会議自体も大変難航いたしましたし、それから、そうした表の給与関係閣僚会議以外にも、個々に官房長官のところに大臣が集まってそこで意見交換をするという場も別途ございましたし、相当な回数やはり検討いたしました。
 結果として、やはり全体を、完全実施という形になっていない、これはもう事実として私どももそのことは認めなければいけないというふうに思っておりますが、やはり政府の姿勢としては、この人事院勧告制度を最大限尊重するという基本姿勢に総体としては立っていると。最後は私もぎりぎり判断をしたわけでございますが、そういうせざるを得ないような状況でございましたが、しかしいずれにしても、私としては、回数が多ければということを申し上げるつもりはいささかもございませんけれども、最大限、従来の同じような主張を一貫して行ってきたつもりでございます。
#27
○那谷屋正義君 そこで、今度は勧告を出された人事院の総裁にお尋ねをしたいというふうに思いますが、総裁は談話の方で遺憾であるというような見解を述べられていらっしゃるわけですけれども、法律的にも制度的にも公正中立な機関として権能が付与されている重責にかんがみて、政府が不完全実施をしたことについて人勧制度そのものが大きく傷付けられたのではないかという認識をお持ちかどうか、お尋ねをしたいと思います。
#28
○政府特別補佐人(谷公士君) 今回の政府における御決定の過程におきましては、ただいま総務大臣からも御答弁ございましたように、この人勧制度を基本的に尊重するという姿勢の下で様々な御議論、御判断があったことだと推察はいたしますけれども、しかし人事院勧告制度は国家公務員の労働基本権制約の代償措置であるわけでございますので、結果といたしまして一部の改定が実施されないということになりますことにつきましては誠に遺憾であると考えております。
 ただ、私といたしましては、今回この政府の御決定のみによって人勧制度の存在が危うくなる、失われるということまでは考えておりませんで、今回のことは特別な事態であるとは考えますけれども、これはもちろん決定ではございません。この後、国会の御判断があるわけでございますけれども、この制度の趣旨にかんがみまして、この制度を基本的に尊重していただいてお取り組みいただくということを今後とも政府を始め関係の方々に訴え続けていかなければならないと考えております。
#29
○那谷屋正義君 今ある人勧制度の下では今の総裁の決意というのは一定理解はできますけれども、しかし特例というのが毎年毎年行われるようでは本当に人勧制度の根幹に大きくひびが入るんではないかというふうに思うわけでありますから、もうこれは今年限りというふうに本当にしていただかなければいけないんではないかなというふうに思いますが、実はここで一つ提案がございます。
 今回実施が見送られた指定職、先ほどもお話がありましたけれども、この指定職の今日的な役割とか、いろんなお話も大臣がされましたけれども、そうしたことを考えますと、一般職と一緒にして人事院勧告の中に入れておくというそのことについて、そろそろ限界が来ているのではないかというふうにも思うわけであります。
 この間、なぜ指定職を見送られたかというところについては先ほど質問がありましたけれども、どうもはっきりした答弁が返ってきません。いわゆる官僚等々の不祥事等々があって、これは国民にこれで給与が上がるんでは理解が得られないだろうというふうなことが関係閣僚会議の中でも話があったやに伺っておりますけれども、そういうふうな中で、この指定職というのをもう一般職と一緒にしないで考えるということも実はあるのではないかなと。
 この間、指定職のされていることを見ていると、もう政治家以上に非常に政治的な動きもされているというような状況もありますので、そういう意味ではそういう考え方も出てくるんじゃないかなと思いますが、いかがでしょうか。
#30
○国務大臣(増田寛也君) 今先生の方から一つ御提案がございましたんですが、この一般職とそれから特別職との区分がどうなっているのかというところから少し答弁をさせていただきたいと思います。
 まず、今一般職と分けて特別職とされている職といいますのは、これは一つは三権分立の中で行政機関に属さない職、いわゆる国会の、立法府の御関係の方、それから裁判所の職員、こういった人たち、そのグループが一つございます。それからもう一つが国務大臣、私のような国務大臣、それから副大臣、大臣政務官といったような自由任用により任用される職、これがまた特別職の方に入っている。それからもう一つの、三番目のグループが防衛省の職員など、これは職務の特殊性ということから任用、服務について一般職とは別の管理を行う必要がある。大宗この三つのグループが特別職というふうに区分けをされておりまして、これが国家公務員法や一般職の例の給与に関する法律が適用されないと、こういうことになっているわけであります。
 今お話がございましたような御指摘の指定職の職員ですね、総務省であれば事務次官や局長、部長といった人間がこれに当たりますけれども、この指定職の職員については、その職責の重大性という面から俸給表で区分けをして、そしてその職責の重大性ということに着目して特別な別の扱いをしているんですが、職務と、職責ではなく職務という観点からいえば、防衛省の職員のようなそういう特殊性ということは見いだせないだろうと。職務としてはやはりそれ以外の職、一般職と同じような職をしているんだけれども、責任という意味での重大性、こういうことが考え方として妥当ではないかと、こういうふうに思っているわけであります。
 今私が申し上げましたようなことは、これは現行制度のある種説明ということでもございますんですが、こういった人事院勧告制度の中でも、やはり今私が申し上げましたようなそういう説明が一番制度としても妥当であろうということで、一般職それから指定職の職員について取扱いが異なるということでございまして、直ちに指定職の職員を特別職というそちらのくくりにするということについては、そちらの方がいいというふうな判断はできないわけでございますけれども、今先生の方からの御指摘ということもございました。
 こうした人事院勧告制度の関係から、そういった指定職を特別職の方にするというのは、しかしやはり職務の特殊性という観点を考えるとそういう御提案のような考え方はなかなか取れないのではないかと、このように判断しているところでございます。
#31
○那谷屋正義君 その職務が大変重たいものがあるというふうなことの中で今回、言葉は悪いかもしれませんが、いわゆる値切られたわけでありますけれども、職務が重たければ重たいほど値切るというのは本当はおかしい話だろうなというふうに思うわけでありまして、私がこの提案をしたのは、これをそういうふうな形に、指定職を別な形にするならば今回は完全実施であったというふうにも取れなくはないわけであります。別に、すべて全体を完全実施にしろということで、それでよしというふうにする形だけの完全実施がいいというわけではないんですけれども、今日的ないろいろな考え方の中で、指定職というものの在り方というものはもう一回検討されてもいいのではないかなというふうに御提案申し上げたところであります。
 いずれにしても、今回のような事態になったというふうなことになりますと、人勧の全体的な破綻にまでなっていないという総裁のお話ではありましたけれども、もうこの賃金に関してやはり労使が直接交渉で決める制度というものに変えていく、それがいわゆる今日的な動きなんだろうな、流れなんだろうなというふうに思うわけであります。
 そういうふうな方向性に持っていく決意、そしてまた、その持っていくために是非労使の協議の場を設けていただく必要があるんではないかというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
#32
○副大臣(山本明彦君) 那谷屋委員から労使で直接交渉をしたらどうかという御指摘がありました。こうした公務員の労使関係につきましては、行革推進本部の専門調査会というのがございまして、そこで公務員の労働基本権について議論をしていただいておりまして、十月の十九日に報告書を提出していただいたところでありますけれども、その中におきまして、今公務員の現業職員については協約締結権があるわけでありますけれども、報告書の中身をちょっと申し上げますが、一定の非現業職員、まあ一部ですね、非現業職員の一部でありますけれども、この協約締結権を新たに付与するとともに、第三者機関の勧告制度を廃止して政府が主体的に勤務条件を与え、職員の意見を聞いて決定できる機動的かつ柔軟なシステムを確立すべきだと、こういうふうに報告をいただいております。
 しかし、これがコストアップにつながることであれば、なかなか国民の理解も得られることができないということもございまして、報告書の中に、改革に伴うコスト等に十分留意しつつ慎重に決断する必要がある、国民の理解を得ることが必要不可欠であるというふうにも報告をいただいておるところであります。
 政府といたしましては、こうした報告を踏まえまして、公務員制度改革の一環として、国民の理解が得られるか関係方面と十分議論した上で総合的に判断をしていきたいと、このように考えております。
#33
○那谷屋正義君 なかなかその辺については時間が掛かる問題であろうというふうにも思いますけれども、そろそろやっぱり結論を出していかないと、なかなかその公務員制度改革というものが見えてこないのではないかなというふうに思うわけでありまして、労働基本権というものはある意味憲法で保障された部分でもあるわけですから、是非そこのところを早急に検討の結論なり、そういったものを得るように是非努力をお願いしたいというふうに思います。
 今回のこの給与法案が閣議決定をされたときに、ちょっと看過できない文言が出てきています。それは何かといいますと、いわゆる官民比較方法見直しの再要請ということでございます。
 実は昨年、人事院は、まあ百人以上の企業規模、百人以上のものを五十人規模というふうな形で落として、そしてそれを基に、給与構造改革でしたか、それを手掛けてきているわけでありまして、その基本になる数字が今はっきりと、今そういうふうになって基本の数字があるにもかかわらず、その基本の数字の基にその給与構造改革が行われていくはずなのに、その改革がされているさなかにまた比較の対象を変えるというふうなことがあっていいわけがない。これは政府が決めたことですから、その政府が決めたことに対して、またそのようなことをしてくるということは一体何なのかなと言わざるを得ないわけでありますけれども、それについてどのようにお考えか。答弁お願いしたいと思います。
#34
○国務大臣(増田寛也君) 今の点でございますけれども、少し私の方から背景を説明させていただきたいと思いますが、やはりこういった公務員給与については常に国民の理解を得るための最大限の努力をしていかなければならないと、このように考えているところでございます。
 したがいまして、人事院に対して、今申し上げましたような民間給与のより一層の反映のための更なる方策について検討をお願いをするという文書を付け加えさせて、ここに書いてあるわけでございますが、その前段として、今の地域における給与水準のことについてやはり引用してございまして、今年度の給与改定について、やはり十八年度全体、御承知のとおり、給与構造改革として俸給表の水準を全体として四・八%引き下げつつ、民間の賃金水準が高い地域に地域手当を支給する措置を五年掛けて段階的に実施している最中だということも明示をさせていただきまして、やはりそうした内容について今どういうことをやってきているかということもきちんと書かせていただきました。
 しかし、やはり国民の中に地域の民間給与のより一層の反映が必要と、そういったような指摘も厳然としてあるわけでございますし、そのことがまた骨太の今年度の方針などにも書かれているわけでございますので、そうしたことを受けて、人事院の方に更にそうしたより一層の反映のための具体的な方策の検討をお願い申し上げたということでございます。
#35
○那谷屋正義君 財務大臣がお話をされるんであれば今の話は何となく理解できるわけでありますけれども、確かに税金で給料が賄われるわけですけれども、国民の理解というものについて今まで総務省がどんな努力をされてきたのかということについては余りにも疑問が多過ぎる。この人事院制度、人勧制度というものについて国民にどれだけの説明をしてきて、公務員の給与というのはこういうふうにして決められているんですよということをどうやって国民に理解を得ようとしたのか、そういう努力は全く私には記憶がありません。
 本来やるべきことは、総務省がやるべきことは、そうしたことに努力をすることが最善のものでありまして、それでは単なる公務員バッシングの流れに乗っかっているだけじゃないですか。それでよく公務員の士気が上げようなんてことが言えますかね。全くおかしいですよ、それは。やはりこういう制度があって、国民に理解を求めるのであるならば、まず公務員の賃金というのはこういうふうなものになっているんですよ、高い高いと言われていますけれども、本当にそうなんですか。
 今日、本当は時間があれば、総務大臣に公務員の賃金って高いと考えられているかどうかということをお尋ねしたかったんですが、実は二代前の麻生総務大臣のときに私はその質問をしました。まあ、大臣が替わったので見解が変わるかもしれませんが、しかし麻生大臣は、公務員の賃金が高いというふうに言われているけれども、必ずしも私は、あっ、声まで似させなくていいんですけれども、必ずしもそうは思わないと。やはり公務員のこれまでの国民的にどういうふうなサービスをするのかという、そういうふうなことを考えるならば、一定今の人勧制度というものをきちっと実施していく、そのことによって公務員の存在というものを見て、そしてやはり人材確保だとか、そういったものにもこたえていくような考え方を持たなければいけないと、こういうふうな答弁をされて、私は全くそれについては同意、同じ意見だというお話をさせていただいたことがあります。
 今の大臣のお話では、単なる公務員バッシングの流れに一緒になって乗っかっていってしまっている。これでは地方公務員なんなりの人材確保という部分についても到底かなうものではないというふうに思うわけで、そのことを強く指摘をさせていただきながら、時間が来ましたので、最後に私の今の意見に対して感想等があればよろしくお願いしたいと思います。
#36
○国務大臣(増田寛也君) この公務員の給与の考え方でありますけれども、やはり公務員が果たしている役割ですとか、それから公務員の仕事の質ということに対して国民が大変大きな期待をしていると。このことを十分頭に置いて考えていく必要があるだろうと。
 いろいろ最近、確かに公務員、しかも幹部公務員の不祥事等もありますので、世間の流れが公務員バッシングといったようなことに傾きがちでありますけれども、その中で、しかし多くの公務員が黙々とまじめに本当に必要な仕事をしているわけでございますので、そうした職員が更に士気を高めるようなそういうもの、これはやっぱり給与もきちんと水準を決めていかなければなりませんし、私は、そういうことからいえば、今の人事院勧告でいろいろ御努力をされて官民比較もしておられますので、そうしたことを最大限尊重して、きちんとしたものをお支払いするということが必要だろうと思います。国民の間にいろんな多様な意見ありますけれども、仮に国民の目が厳しいとはいっても、お支払いするものはきちんとお支払いする、あるいは確保するものはきちんと確保する。そういう姿勢がなければ、また職員も政府というものを中でも信頼しませんので。
 私も、したがいまして、そういうことから言いますと、決して高いというふうにも思いませんし、人事院がやはりおっしゃっているようなものが適正な私は水準だろうと。しかし、そうした中でいろいろな議論もありますので、私は、謙虚にやはり国民の声にも耳を傾けながらこの制度の根幹というものをきちんと守っていきたいと、このように考えております。
#37
○那谷屋正義君 終わります。
#38
○武内則男君 民主党・新緑風会・日本の武内則男です。
 本日は、質問の機会を与えていただきました先輩、同僚委員の皆様方に心から感謝とお礼を申し上げます。ありがとうございます。
 限られた時間でありますので、早速質問に入らさせていただきます。
 初めに、先ほど加藤委員、那谷屋委員の方から指摘もございました。今回提案されています法律案は、指定職以外の職員について、人勧に基づき提案されているものの、全体としては公務員の労働基本権制約の代償措置としての人事院勧告が不完全実施となっているという観点から、現在課題となっています公務員制度改革、特に公務における労働、労使関係の改革についてお伺いをいたしたいというふうに思います。
 本年四月二十四日に閣議決定されました「公務員制度改革について」に盛り込まれ次期通常国会に提出される基本法は公務員制度の総合的な改革を進めるためのものとされていますが、これは、パッケージとしての改革を進めていくことが必要という閣議決定の趣旨を踏まえ、公務員制度のすべての課題にかかわるものと理解をいたしますが、いかがですか。
#39
○副大臣(山本明彦君) 武内委員の御質問にお答えさせていただきます。
 先ほど増田大臣からもお話ございましたけれども、一部の公務員の不祥事等によりまして国民の信頼を少し損ねておるのが今の公務員だというふうに思います。そうしたこともありまして、公務員の採用試験の応募者数も減っておりますし、若いうちから退職していく公務員も増えてきておるということであります。やはり、自信を持って働きがいのある職場をつくる、魅力のある職場をつくるということが大変大切。
 そんなこともありまして公務員制度改革を今進めておるところでありますが、その公務員制度改革、今お話ありましたように、パッケージというお話がございましたけれども、採用から退職まで、中の研修だとか官民の交流だとか能力開発、いろんな意味も含めましたパッケージで公務員制度改革を進めていくことはこれは絶対に必要だ、こんなふうに考えております。
 そのために、公務員制度につきましては、採用から退職までにわたる課題につきまして、総理の下に有識者懇談会がありまして、そこで総合的に整合的な検討を進めております。この懇談会で来年一月をめどに報告書をまとめていただく、こんなスケジュールで今進んでおるところであります。この有識者懇談会での検討結果を踏まえまして、公務員がそれぞれ高いモラルを持ち、能力を高め、誇りを持って職務に専念できるような、そうした公務員制度改革を進めていきたいと、こう考えております。
#40
○武内則男君 ありがとうございます。
 それでは、少し具体的なところでお伺いをいたしたいというふうに思います。
 公務の労働、労使関係の改革については、第百六十六通常国会では、五月九日の参議院決算委員会で現渡辺行革担当大臣が、専門調査会に対し十月をめどに最終的な結論を出すよう求めていること、あるいは五月十五日の衆議院本会議において総理が、専門調査会におけるできるだけ早期の結論と、労働基本権を含む公務員の労使関係の問題についても改革の方向で見直すべきとの見解を明らかにしております。それを踏まえて専門調査会が十月の十九日の報告に至ったものというふうに理解をしております。そして、十月十七日の参議院予算委員会においても総理が、閣議決定は重いものでそう簡単に変えることはできないという認識も示されております。
 これらの経過を踏まえた下で、公務の労使、労働関係の改革というのは当然基本法に盛り込まれるものと考えていますが、いかがですか。
#41
○副大臣(山本明彦君) 今、武内委員御指摘がありましたとおり、先ほども御答弁申し上げましたけれども、専門調査会におきまして、労働基本権、こうしたものを議論していただいておりますし、公務員制度の総合的な改革に関する懇談会、いわゆる制度懇といいますけれども、この制度懇を設けまして総合的な公務員制度改革について今検討中であります。
 当然、この基本法の中にも、国家公務員制度改革基本法に盛り込む中につきましては懇談会のこの議論を踏まえつつ新しいいい制度をつくっていきたい、このように考えておりますので、よろしくまた御指導をいただきたいと思います。
#42
○武内則男君 是非前向きにしっかりとした議論の下に出された専門調査会の方向を持って取り組んでいただきたいというふうにお願いをするわけですが、答弁については要りません。通告しておりませんが、いわゆる経過上のことについて若干申し上げたいのは、二〇〇〇年の十二月の行政改革大綱の閣議決定以降、いろんなやっぱり幾多の紆余曲折を踏まえ、公務員制度全体の改革が延々と進まない下で、さきの通常国会で、これはあくまで一部でしかない能力あるいは実績主義や再就職の規制の問題に限定をした国家公務員法の改正が強行されました。その意味において、全体的な改革は待ったなしという我々の認識であります。そのことを政府の決意として明らかにされたのが四月二十四日の閣議決定だという私の認識を申し上げておきたいというふうに思います。
 それでは次に、地方自治体行政からの視点に基づいて何点かお伺いをいたします。
 地方自治体においては、一九九〇年代から国の経済対策への協力に続き、小規模自治体での段階的補正のカットあるいは地方交付税の削減、国の財政再建に偏重した三位一体改革への協力などによる大変厳しい財政の中で、市町村の合併の推進、それに伴う都道府県組織の再編等による大幅な人員削減、集中改革プランによる定員の削減、民間委託の推進等々、地方は本当に血のにじみ出るような様々な地方行革、行財政の合理化や効率化に取り組んできています。
 こうした中で、地方公務員の過去十年間の減少の状況はどのようになっているのか、また特例条例による自治体独自の賃金カットの状況はどのようになっているのか、総務省の調べで結構ですので動向を紹介をしていただきたいと思います。
#43
○政府参考人(松永邦男君) お答えいたします。
 地方公務員の総数でございますけれども、これは現在、平成十八年四月一日現在で二百九十九万八千人でございますが、十年前と比較いたしますと、数では二十七万六千人、率では八・四%の削減ということになっております。
 それから、地方公共団体におきまして、いわゆる独自の給与カットと、こういうものがどういうふうになっているかということでございますが、平成十九年四月一日現在におきまして、特別職につきましてこういう措置をとられているという団体も含めますと、全国の地方公共団体の約六割に当たります千百四十五団体におきまして、影響額としては年額約一千五百億円の独自の給与の抑制措置、こういうものがとられているというふうに承知いたしております。
#44
○武内則男君 ただいま報告をいただきましたが、平成六年をピークに定数は下がり続けていっています。削減され続けていって、昭和五十年代当初の水準にまで地方公務員の数というのは減っていっています。あわせて、賃金についても独自で大幅なカットを多くの自治体がやられているということが今の報告で明らかになりました。果たしてこれで現状において、また将来においてはなおさらのこと、自治体が提供すべき公共サービスの量と質が維持をできるのか、直営であろうと民間委託であろうと、安全と安心の住民生活のための行政の責任が担保できるのか、職員の士気はどうなっていくのか、あるいは自治体職員の優秀な人材確保はできているのか、甚だ疑問でもあり、また地方自治体にいた私としては非常に不安であります。
 こうした各地方自治体の努力が継続をされている中で、総務省は今回、人事院勧告の取扱いの閣議決定を踏まえた事務次官通知、地方公務員の給与改定に関する取扱い等に関してにおいて、中立第三者機関である人事委員会への注文、自治体への給与改定の国公準拠や地域民間給与への準拠など、様々な要請による関与を行っています。機関委任事務制度が廃止をされた今日において、このような指導に値する関与は是非改めていただきたい、そのように考えますが、いかがですか。
#45
○国務大臣(増田寛也君) 今先生からお話ございましたとおり、確かに私どもの方で事務次官通知を今回閣議決定に合わせて出しているわけでありますが、私も自治体の首長をやっていた際に、職員の給与決定を行う際、やはり国家公務員の給与決定の状況というもの、それが給与決定を行うに際して考慮すべき重要な要素でございました。そうしたこともございまして、やはりどういう考え方で国家公務員の給与を決めたのかといったようなこともいろいろ詳細について理解をする必要があると、こういうふうに思っていたところでございます。
 今回、通知をしている内容については、これは毎年こうした通知を総務省の方の次官から発出をしているようでございますが、中身が専門的な、客観的な立場から示す指針ということでございまして、今こうしたことについてやはり以前のようなそういう縛ると、そういったもので縛るという時代よりも、むしろこうした通知を参考にして各自治体が給与決定を行う際に適切に判断していただく材料としていただく、こういう趣旨でございまして、これを十分に参考にしながらも、やはりそれぞれの自治体が議会の中でよく御相談をして決めていただきたい、このように考えております。
#46
○武内則男君 大臣、人事院勧告が出されて、そして閣議決定がされ、国会で承認がされ、施行がされていく、その後、地方で確定闘争が始まっていきます。いいですか、勧告が出されてそれで事務次官通達というものが、出す方は参考というふうに言いますが、それを受け取った側の地方自治体の使用者側はこのことを重く受け止めてやっているんですよ。いいですか、そうしたときにその事実をきちっとやっぱり掌握をしてもらわないと、認識を変えてもらわないといけません。このことによって、いわゆる地方の民間給与だの準拠だとかそうしたことによって物すごいこの勧告、人事院勧告が人事委員会に対しての出されたこの事務次官通達によって大きく左右されているということを少し認識を改めてください。ちゃんと調査していただければ分かりますので、是非お願いをしたいというふうに思います。
 先ほど大臣言われましたように、増田総務大臣は分権改革の旗手として本当にこの間頑張ってこられましたし、そのことを自負をするのであれば、先ほど若干前段も私申し上げましたが、自らが所管をする政令あるいは省令、各種通達の点検並びに見直し、廃止というものを是非大臣在任中に取り組んでいただくことを強く要望いたしますが、御所見があればお伺いをいたします。
#47
○国務大臣(増田寛也君) 各省もそうなんですが、特に私が大臣であり、そして私が所管しているこの総務省、この中においては、今先生がお話しになりましたとおり、やはり総務省所管の法令ですとか、それから先ほどの御指摘いただいたもの、これも通知という形で出しておりますけれども、そうしたものについて不断にやはり見直しをするということは必要でありますし、私も今そうしたことを事務当局に指示をしてきちんと見直しをしろと申し上げております。
 その見直しをする視点あるいは方向性というのは、公共団体に対しての国の関与というのは常に総務省は必要最小限にしてくれということを各省にも言っているわけでありますので、まず自らの足下で何か出すときも最小限のものにしなければなりませんし、決して、公共団体の自主性とか自立性を十分に配慮したそういう内容でなければいかぬと、そこを損なうようなものであっては、やっぱりいささかも損なうようなものであってはいかぬと、こういうふうに考えておりますので、そのことも言いまして、その上で、今総務省の所管しております法令、通知について見直しをしているところでございます。これも今後もきちんとまず足下のものについて行っていきたいというふうに考えております。
#48
○武内則男君 ありがとうございます。前向きな御答弁をいただきました。是非点検をしていただいて、本当に真の地方分権の下におけるやっぱり自立した地方自治体、地方というものができていけるような、そうした取組を是非なお強力に推し進めていっていただきたいというふうに思います。
 そうした国の関与という部分から、若干具体的なことも含めて次に御質問をしたいというふうに思います。
 地方公務員法第二十四条三項には地方公務員の給与について考慮すべきことが規定をされています。担当官、条文を読んでいただいた上で、考慮すべき五つの要素を明確に述べていただけますか。
#49
○政府参考人(松永邦男君) お答えいたします。
 地方公務員法第二十四条三項でございますが、このように書かれております。「職員の給与は、生計費並びに国及び他の地方公共団体の職員並びに民間事業の従事者の給与その他の事情を考慮して定められなければならない。」と。ここに挙げられております考慮することとされている事項でございますが、生計費、国の職員の給与、他の地方公共団体の給与、民間事業の従業者の給与、その他の事情、この五つでございます。
#50
○武内則男君 ありがとうございました。
 そこで、大臣にお伺いをいたしますが、十月三十日の閣議で決定された「公務員の給与改定に関する取扱いについて」の文書において、また同じ日の総務大臣談話におきまして、地方における民間給与水準への準拠の徹底という表記が盛り込まれていますが、これは政府の文書では骨太方針二〇〇六で初めて使用されたと記憶しています。この主張、考え方は、今読み上げていただいた地方公務員法二十四条三項の趣旨とは明らかに異なるのではないですか。お答えをいただきたいと思います。
#51
○国務大臣(増田寛也君) この趣旨でございますけれども、これは地域の民間給与の水準をより重視していこうと、こういうことで二十四条の三項ですね、地方公務員法の二十四条三項の均衡原則を適用すると、そういうことを要請するものでございまして、この法律の趣旨という中でそういうことを要請しているというふうに考えております。
#52
○武内則男君 それでは少しお伺いをしますが、総務省の昨年三月の研究会報告では、地域の民間給与水準の徹底とまでは述べていません。また、地域の民間給与にも配慮しなくてはならないのではないかという意見については私も理解ができますが、私が指摘したいのは、地方における民間給与水準への準拠の徹底という表現は、先ほども読み上げていただいた地方公務員法二十四条三項で考慮すべきとされている五つの要素、一つには生計費、二つ目には国の職員の給与、三つ目には他の公共団体の職員の給与、四つ目に民間事業の従事者の給与、五つ目がその他の事情となっています。先ほど報告されたとおりです。
 そのうち殊更四番目の民間給与のみを取り上げて、この二十四条三項の趣旨とは全く異なるものになっているのではないかということです。地方公務員法二十四条三項で職員の給与について考慮すべきと規定しているのはあくまで五つの要素であり、これらを総合的に勘案して給与が決定されるべきであることをちょっとお互いに確認をしたいんです。
 私も地方で地方の公務員の給与の決定に携わってきました。国の勧告、そして類似する公共団体、あるいはその地方における生計費、民間、そしてその他の事情、この五つがきちっと地方公務員法で定めた、二十四条で定められたこの五つの要素を前提にしてお互いが決定をしてきたという、そういうことを地方は一生懸命やっています。
 しかし、今回はこの四つ目だけを殊更取り上げて出しています。それは、総合的に勘案して給与は決定されるべきであるということ、このことについて、大臣、お互いに確認をしておきたいんですが、いかがですか。
#53
○国務大臣(増田寛也君) お答えを申し上げますけれども、おっしゃるとおり地方公務員法のあの二十四条三項、そこに考慮すべき複数の事項が列記をされておりますので、そうした事項を総合的に勘案をして給与が決定されるべきと、ここは正に御指摘のとおりでございます。そのことはきちんと申し上げておきたいと。
 そして、やはり今まで、昨年の三月の私どもの報告書の中でも指摘をされておりますけれども、国公準拠という形で御案内のとおり今まで決められていたわけでございますが、そうした要素を一番強く重点に置いて決められていたわけでございますが、いわゆる均衡原則を、均衡の原則を適用する際には、地域の民間給与の水準、これをやはり、そこを重視するということもやはり国民の理解ということで重要なことでございますので、そのことを今回要請をしておりますが、やはり法律の規定というものをその前提に置いてそして決めていくということ、すなわち五つの要素を列挙されている、それを総合的に勘案するということについては正に委員の御指摘のとおりというふうに思います。
#54
○武内則男君 大臣のそれこそ御認識と、それからあるべき方向について御答弁いただいたんですが、それとやられている通達のことが大きくやっぱり懸け離れている、矛盾をしているということについては、改めて指摘を最後にもしますが、しておきたいというふうに思います。
 若干、ちょっと視点を変えて御質問をしたいというふうに思います。
 地方のいわゆるとりわけ小規模企業では、公務員給与を基準にして賃金を決定をしている事業所があります。事実、医療や介護や福祉や観光や様々なところで、のみならず、あるいは土木建設なんかもそうですが、そうした公務員給与が決定をされた後に、それで地場におけるそうした動向を踏まえて変えていくというこれからの作業に入っていくところも実はある、そういうふうに伺っていますし、実際にございます。
 そうした地域における公務員給与の更なる引下げは、それら事業者に雇用されている人々の賃下げにつながっていって負のスパイラルをもたらすのではないか。別の見方をすれば、公務員の給与水準というのがある意味地方における賃金のセーフティーネットの役割を担ってきたはずなんです。
 今日、都市と地方の格差が問題になっています。そうした中で更なる格差拡大をもたらすことは賢明な方策とは考えられないが、いかがですか。
#55
○国務大臣(増田寛也君) 私も以前知事をしておりまして、そのときの経験から申し上げますと、やはり地域の経済をその地域の中で総体、マクロとして見た場合に、地方公務員の給与水準、これは県のみならず市町村も含めて、市町村の場合には県を見ながらいろいろ決める場合が多いわけでございますので、そうした中で地方公務員の給与水準が引き下げられるということがございますと、一般論として言えば地域経済に与える影響はないとは言い切れない。そこはやはり影響があるだろうというふうに思いますが、どの程度のそのことが影響が出てくるか、ここはなかなかいろいろ私も行政をしておりまして確たることは申し上げづらいなというふうに思っておりました。
 一方で、今セーフティーネットというお話がございましたんですけれども、地方公務員、例えば県なら県の職員、あるいは県庁所在地の市の職員が、そうした地域の様々な職種に就いておられる民間の方々の給与の、何といいましょうか、機関車のような形でそこが給与の水準を引っ張っていくということは、一方でまた、なかなか県民の皆さん方あるいは市民の皆さん方の御了解を得るという意味では難しいことがあるのかなというふうに思っておりまして、その点については、一方で住民の皆さん方の理解が得られるような水準ということを正に議会の中でそれぞれ合意形成を図っていくしかないのではないかというふうにも思っておりました。
 したがいまして、やはり地方公務員の給与について、各地域の人事委員会の内容を十分に踏まえながら決定をされていくわけでございますけれども、そうしたことについて、やはり民間の皆さん方の水準ということを十分に念頭に置きながら、理解が得られるよう決め方をしていくということが重要ではないかというふうに考えております。
#56
○武内則男君 大臣は岩手県知事をされていましたので、県内におけるそうした公務員賃金が地場の経済やあるいは消費といったところにどういった影響を与えるかと、そのことについては在任中随分見てこられたというふうに思いますが、私の方からも少し御紹介だけはしておきたいというふうに思います。
 決して、公務員賃金の独自のカットをしてきたり引き下げるということについてやってきたのは、この間における三位一体改革や交付税の削減を含めて、地方が国の景気対策のために動員をされて多額の裏負担をさせられて、それで財政が逼迫をしてきて返さにゃいかぬ借金がどんどん膨らんできた。その膨らんできた借金を倒産させないために先送りをして、いいですか、先送りをしながら、職員の賃金を削減をし、特殊勤務手当を削減をしていって、何とかこの三年間を乗り切ろうという形でやられてきたのが独自のカットを含めこの間の地方の実情です。
 この実情に照らしたときに、地域における商業や様々な商店街の人たちは、公務員賃金が高い高いなんて批判をする人たちばかりじゃありません。夜の町だってそうです。だから、そういう地域のそうしたいろんな消費なんかがどんどんそのことによって落ち込んでいっている。そのことが民間の企業にも影響を与えているということについて、是非調査も含めいろんな地方の声を大臣自らが聞いていっていただきたいなと、そういうふうに思っております。
 最後に、これは通告をしておりませんので、もし御所見があればお伺いをしたいんですが、私の方からの最後の御報告になりますが、一九九〇年代の第一次分権改革の大きな成果は機関委任事務制度の廃止であります。これによって、国と地方の関係というのは上下主従の関係から対等協力の関係に大きく変化をしてまいりました。
 私たちは、我々は、分権改革派知事であった増田総務大臣に、国と地方との間の行政、財政全般にわたる分権改革を期待したいところであります。
 公務員給与に関する議論も様々あるところでありますが、この間、特に白矢が向けられている地方公務員給与に対する国からの人件費攻撃には、全国知事会からも不適切であり改めるべきとの声が要望書としても上がってきています。
 是非、増田総務大臣には、国の立場から地方に対して一方的に指導するのではなく、文字どおり第一次分権改革の原則であった対等協力の関係を基本に、地方自治の発展そして地方公務員の勤務条件への対処に当たっていただくことを強く要望をいたしまして、質問を終わります。
#57
○又市征治君 社民党の又市です。
 今日は、党首会談が急遽設定された関係から、自民党、公明党及び共産党さんから御了解をいただいて、先に質問をさせていただきたいと思います。
 さて、今回の法案は、一般職については九年ぶりにわずかながらも改善という人事院勧告どおりの給与改定ですから、賛成の意を初めに表しておきたいと思います。ただし、先ほどから同僚議員の皆さんが御指摘なさっているように、指定職だからといってこの点について据え置きますというのは、勧告完全実施の原則に照らせば問題だという点も強く申し上げておきたいと思います。
 そこで、今日は、こうした人事院勧告が、じゃ一体全体現場でどうなっているのか、極めて空洞化をしているんじゃないのかということについてただしたいと思います。
 皆さんのお手元に資料をお配りいたしましたが、この自治体の給与のラスパイレス指数が近年大きく下がってきています。裏に付けておるものはそのうちの最低の十団体、これを示したわけですが、ひどいのは国の三分の二というひどい低賃金の実態があります。
 これはそもそも労働基本権制約の代償として人事院勧告があるし、多くの市町村がこれを準用する、県では人事委員会勧告が置かれておって、これが実施されてきているということなんですが、実は、公務員バッシングに悪乗りをしてこの勧告を切り下げてこれを押し付ける、こういう自治体が増えてきていることをこの推移は表しているわけですね。にもかかわらず、依然として財政審議会であるとかあるいは諮問会議などは無法な給与引下げ論がまかり通っている。
 こういう状況にあって、正に分権自治に公然と干渉し、マスコミを通して世論をミスリードしている。こんな格好で、今るる武内委員から出ましたように何が一体分権改革か、対等平等がどこにあるかと、こう言いたくなる、こんな状況が現実にはまかり通っている、こう思う。
 そこで、総務大臣、こうした低給与の自治体の実態、地方の格差をあなた自身どう見ておられるのか。岩手県の知事もなさってきていろんなことを見ておいでになったわけですが、正にこの福田内閣として格差是正を最近言われるようになりました。今見たように、勧告を値切って低賃金を実施している自治体に対して、正にそういう意味では、労働基本権の代償という視点からも人事院勧告や人事委員会勧告は守りなさいよ、少なくとも勧告の凍結であるとか、二〇%も三〇%もこれを切っていきますなんということは不適切ですよというくらいの助言をするのは当然じゃないのか、私はそう思う。
 現実には、正に引き下げなさいという、あなた方は指導するが、こういうひどいところについて何一つ、ちょっとひど過ぎるではないか。さっき地方公務員法二十四条第三項、御丁寧に五つ示された。そのことに照らしたって余りにもひどい。三〇%カットまで出ているんでしょう。
 こういうことについて、一体全体そこらのところを是正指導するぐらいのつもりはないのかどうか、その点含めて見解を伺いたいと思う。
#58
○国務大臣(増田寛也君) 今のこの表を見ておりまして、こうした給与カットの率が大変高いところが出てきている。これを拝見しますと、市というよりも財政力の大変弱い町村、ここが大変今厳しい状況に置かれているということで、恐らくこの背景、それぞれの町村のいろいろな財政事情もあると思いますし、その町村の方で財政投資をした事業がうまくいかなくなったということの状況もあるでしょうけれども、やはり、全体として言いますと、昨今の厳しい財政状況、交付税も随分カットされてきた、そうしたことに起因することによってどうしてもやむを得ざる形でこうならざるを得なかったと、そういうこともあるだろうと思います。
 したがって、今の先生の御指摘を踏まえて申し上げますと、そうした各自治体がきちんとした財政運営ができるようなものをやはり交付税の確保も含めてしっかりとやっていかなければならないということと同時に、職員の給与決定についても、私どもはやはりそれぞれの人事委員会の勧告というものを十分踏まえた職員の給与決定がなされるべきと、このことは一般論として申し上げられるだろうというふうに思います。
 そして、恐らくその上で、今の個々の町あるいは村、いずれもこうした状況に至ったことについて随分新聞でも報道されましたし、いろいろな大議論が議会等でもありまして首長さんも決断されたということでございますので、やはりそのことについては私どもは尊重する。それぞれの自治体の御判断というものを、条例もできておりますので、そういったものについては、やはりそうした状況というものも理解をしながら考えていかなければならないというふうに思っておりますが、その経緯等も理解をしなければならないと思っていますが、いずれにしても、大変それぞれの町村が厳しい状況に置かれていることに対して、その財政事情を少しでも好転させるような努力は総務省としては行っていかなければならないと、このように考えております。
#59
○又市征治君 先ほど出ましたように、武内委員も言いましたけど、財政事情が悪いなんというのは国が悪くやったんですよ。景気が良くても一生懸命公共事業増やしなさい、景気悪くなったら余計公共事業増やしなさい。みんな負担取られているんでしょう。それで地方財政が悪化をしていって、それでなおかつそこに追い打ちで地方交付税五兆円も削ってきてしまったということであって、さっきの地方公務員法の二十四条じゃないけれども、一番頭に出てくる生計費、この長野県の王滝村なんて見てごらんなさいよ。こんなひどい状況で一体全体住民サービスがどうなっていくのかということが問われているんです、これは、こういう指数というのは。
 そういうものを余り何か客観的に第三者みたいなお話しにならないで、こういうところは国の責任ということを含めながら、やはり労働債権しっかり、少なくともここで生活が要るわけだから、少なくともその点は、国家公務員や他の地方公共団体と匹敵したところぐらいは何とかするように努力してくださいよというぐらいは言うべきですよ。
 それを全くやらないで、ちょっと出ているところは一生懸命合理化やんなさい、退職手当債の、それでさえも何かちょっと、国が言っている四・八%削られていないからこれはいかがなものかなんてすぐそういう口出して、それで県で混乱を起こしているところが幾つか出てきている。こういうばかなやり方というのは駄目だと、これは是非改めるようにしてもらいたい。この点は余りそれ以上突っ込みません。
 さて、次に人事院総裁にお伺いをしますが、この賃金、労働条件の問題では、経済白書も初めて触れましたように、労働分配率が低下をして、特にワーキングプアなんていう言葉がたちまちに、新語が定着してしまった。こういうことのように、アルバイトであるとかパート、派遣、そして下請など、非正規雇用者の賃金、労働条件が大変悲惨な状態にある、こういう状況です。今や日本の勤労者全体の三分の一、一千七百万人超が非正規労働者だと。こんなひどい状況にまでなってきている。
 人事院は今回の報告で非常勤職員の給与等を取り上げているわけですが、公務職場も、長年の職員定数削減によって現場では非常勤職員の雇用が増加をし、また長期化している。いわゆる常勤的非常勤ですね。
 人事院は既に各省について一定のヒアリングをしたそうですけれども、公務における非常勤職員の給与やその他の処遇はどんな状態なのか、現時点で課題をどう整理をし、そしてまたどういうスケジュールで考えておられるのか、給与以外の具体的な検討項目も紹介をいただきたいと思いますが、例えば昇給とか有給休暇なども含めるんだろうと思うんですが、その点についていかがでしょう。
#60
○政府特別補佐人(谷公士君) 人事院は、非常勤職員につきましても常勤職員同様、その適正な処遇の在り方について考えていく立場にあるわけでございまして、そういう検討の一環といたしまして、今年五月から六月にかけまして、各府省の給与担当者に対しまして非常勤職員の職務内容や給与についてヒアリングを実施いたしました。
 その結果、著しく問題のある取扱いというのは見受けられなかったわけでございますけれども、しかし、例えば同じ県の地方機関に勤務いたします非常勤職員が類似の職務に従事しておりましても、所属する府省の違いによりまして必ずしも均衡が取れた取扱いを受けていないということも判明いたしました。そこで、現在更にその実態について聴取を続けますとともに、問題点の整理を行っているという段階でございます。引き続き、関係者の方々の意見も伺いながら、それぞれの職務の実態に合った適切な給与が支給されるためにはどのような方策を取るべきかについて検討を進めていきたいと考えております。
 それから、有給休暇の取扱いにつきましては、従来より民間準拠を基本に措置してきておりまして、今後とも引き続き民間の状況を把握しながら適切に対処していきたいと思っております。
 そこで、非常勤の問題を検討するに当たりましては、今申し上げました給与、休暇等、勤務条件の問題にとどまらずに、公務組織の中における非常勤職員の位置付け、それから御指摘のありました任期の問題、定員の問題等、非常に多岐にわたる検討を行うことが必要なわけでございます。こうした課題につきましては、政府全体で取り組んでいくことが不可欠でございますので、関係機関が連携して検討する必要があり、そのように私どもも取り組んでいきたいと考えております。
 今後のスケジュールにつきましてでございますけれども、今のところ明確に申し上げる状況ではございませんけれども、いずれにいたしましても着実に検討を進めてまいりたいと考えております。
#61
○又市征治君 是非しっかりと調べていただいて改善に結び付けていただきたいと思いますが。
 そこで、この報告の中で、まあ言わずもがなだと思いますが、民間の状況も見つつ、その位置付け等も含めて検討を行いというくだりがありまして、これはまさか民間の非正規労働者の悲惨な待遇を公務の非常勤もそれ同等まで引き下げろという意味ではないだろうと思いますが、念のためにお聞きをいたします。
#62
○政府特別補佐人(谷公士君) 最初に申し上げましたように、私どもはいずれにいたしましても、非常勤職員の適正な処遇の在り方について検討する立場にあるわけでございまして、先ほど申し上げましたこの調査につきましても、非常勤職員について適正な処遇を図る必要があるわけでございますが、その取扱いについて府省によって差があるのではないかと、そういう問題意識から行っているところでございますので、今御懸念を示されましたような観点とは違います。
#63
○又市征治君 ただ、百人規模を五十人へという前例もあって、どうも気になりますけれども、政府としては、低水準の不安定な雇用を容認するのではなくて、むしろ民間の非正規雇用にも模範となるような正当な賃金、労働条件を確立する調査及び提言となるように強く要望しておきたいと思うんです。
 次に、総務省に伺いますが、非常勤職員の処遇については地方自治体でも大きな問題になっているのはさっきも申し上げたとおりですが、前からこれ私も要求していますけれども、二〇〇五年に初めて行ったそうで、それ以後も増え続けているのではないかと思いますが、取りあえず、実態と問題点、紹介してください。
#64
○政府参考人(松永邦男君) 地方公共団体におきます臨時非常勤についてでございますが、全地方公共団体の臨時非常勤職員、ただ、いわゆる任期付短時間勤務職員など一定の職員を除いておりますが、こういう職員の方で、任用期間が六か月以上あるいは六か月以上となることが明らか、こういう職員の方で、かつ一週間当たりの勤務時間が二十時間以上の職員の方ということで、平成十七年四月一日現在におきます状況の調査を行いまして、その数としては約四十五万人になるというふうに把握いたしたところでございます。
 ただ、御案内のとおり、いわゆる臨時非常勤職員につきましては、その勤務の実態ですとか職種、これは多様でございます。団体によりましてもとらえ方も様々であるというようなことがございまして、この調査の精度につきましては一定の限界があろうと考えておりますので、今申し上げた数字につきましては、少し幅を持って御理解等いただく必要があろうというふうに考えておるところでございます。
#65
○又市征治君 地方自治体で本来ならばすべて公務員でなきゃならぬところが四十五万五千人余りもいる、ただその実態把握はできていない、ちょっと不十分ですよね。是非、人事院の先例も参考にいただいて、更に調査を深めてもらって、その実情、実態ですね、もう少し中身を把握いただくように求めておきたいと思います。
 そこで、引き続き、正規職員が定数削減で減らされる中で、それぞれの現場では非常勤職員を増やして、常勤並みに恒常的な業務に従事をさせて公務を支える大切な一員となっているわけでありますが、仕事上は正規職員と区別がない部署もたくさんある。これ、大体おかしい話なんだよ、これね。
 地方公務員法二十二条には、臨時的任用と確かに定めていますよ。しかし、臨時的任用してよいというのは、緊急の場合あるいは臨時の職に関する場合と、こう書いてあるわけですから、つまり緊急の場合なんというのは災害時だとか、あるいは臨時の職というのは国勢調査がありますとかあるいは国体がありますとか正に臨時的に仕事が起こってくる、恒常的じゃないという問題なんですけれども、その場合にのみこの臨時的任用は認めているということ、これが基本的な地方公務員の置かれた状況、本則はあくまで常雇用ですよね。現実に業務を恒常的に行わせているという者については、本来、正職員でなきゃならぬということですよ。百歩譲って、この常勤的非常勤者にはそれなりの処遇をするように人事院に倣って自治体をむしろ指導すべきじゃないかと、こう思うんですが、その点はどうされているんですか。
#66
○政府参考人(松永邦男君) 臨時非常勤職員につきましては、本来は臨時的あるいは補助的な業務、こういうものに従事されるということが前提であろうかと思いまして、そもそも恒常的な業務につきまして長期にわたって勤務するということは、言わば地方公務員法制では想定がしていないところかというようなところがあろうかというふうに思われます。
 こういう臨時非常勤職員の、ただ、給与その他の勤務条件等につきましては、これは地方自治法あるいは地方公務員法あるいはそれらに基づきます条例の規定など関係の諸法令、こういうところが定めるところにのっとりまして、勤務の形態あるいは職務の内容に応じまして、民間におきます状況等、こういうものも勘案しながら、それぞれの自治体が、地方公共団体が自主的に御判断をされているものというふうに考えております。
#67
○又市征治君 最後に意見だけにしておきたいと思いますが、少し早めに切り上げたいと思いますが。
 この常勤的な仕事を非常勤身分のまま使っている職場では、いわゆる雇用の中断期間という矛盾が恒常的に生じるわけですね。中断期間をつくるということは、仕事を命じている方から見ればこれは極めて非能率、非効率、雇われている側から見れば実質的に部分失業、手取り総賃金の低下ということになるわけです。この点の訴えは随分と私のところへも寄せられているわけですが、この問題は、業務量を全く無視して、ただ単に定数を削れ削れと総務省がしりたたいてきた結果ですよ、これ。無理なこういう方針を職場に押し付けた結果、こういう弱い立場の非常勤職員がどんどん増えて今や四十五万五千人を超えている。これは二年前の四月でしょう。まだ増えていると。そういうしわ寄せが起こっているわけです。格差是正を政府も言うようになったんですから、今政府及び自治体も自ら生み出したこういう格差の解消に乗り出すべきですよ、大臣ね。この件を含め、非常勤職員という名目によってではなく、実際の勤務実態に見合うように適切な処遇を私はなさらなきゃならぬと思う。
 人事院が着手をされたようですけれども、正に自治体の非常勤職員については、総務省が勤務実態、給与水準等をやっぱりきちっと調査をして処遇改善を是非進めてもらいたい。大臣、この点、是非進めるという点についての御確約をいただきたい。この後、附帯決議にも盛り込まれると思いますが、是非格差是正の一端として早急に取り組んでいただくことを含めて、大臣の最後の答弁を求めて終わりたいと思います。
#68
○国務大臣(増田寛也君) 今いろいろ非常勤の職員についてのお話がございました。私どもも、人事院の方でもいろいろ調査等行われているわけでございますので、そうしたことも含めながら、私どもも十分検討していきたいというふうに考えております。
#69
○礒崎陽輔君 自民党の礒崎陽輔でございます。
 大臣にお伺いいたしますが、最近どうも公務員が元気がないような気がいたします。それを評して萎縮しているというような表現をする人もいるわけでありますけど、これは政治家の方も、与党も野党もですけど、やっぱり先ほども出ましたけれども公務員バッシングというものをちょっと考えなきゃいかぬと思います。もちろん、悪いことは悪いことと言うのは必要でありますけれども、やはりもっと国家公務員があるいは地方公務員が生きがいを持ってばりばりと前向きに働いていただくことが非常に私は必要であると思います。
 総務省としても、やはり公務員を守って、あるいは公務員の士気を上げるためにしっかりとやっぱり対策を講じていくべきだと思いますが、大臣はどのようにお考えでしょうか。
#70
○国務大臣(増田寛也君) やはり、公務員がやる気とそれから心意気を高く仕事をしていただかないと、その結果というのはやはり国民にしわ寄せが及ぶと、こういうことでございますので、職員、公務員全体ですが、これは国、地方を問わず士気高く働いていただくために、そのために勤務条件をきちんと整えたり、それから一方でめり張りの利いた人事管理と、信賞必罰という言葉ありますけれども、めり張りの利いた人事管理というものを行いながらその公務員制度というものをきちんと運営していくと、こういうことが大事ではないかと。
 やはり、今先生の方から御指摘ございましたとおりいろいろな不祥事等もございますけれども、その中で公務員がやはり前向きに仕事をしていけるような、そういう環境条件というものを私どもも全力を尽くしてつくり上げていきたいと、このように考えております。
#71
○礒崎陽輔君 私も多くの公務員は一生懸命まじめにこつこつと働いていると思いますので、どうぞよろしくお願いをいたしたいと思います。
 給与問題に移りたいと思いますが、総務省は地方分権の御本家というか総本山であるわけでありますけど、地方公務員給与だけずっと国家公務員準拠という原則と言っているんですね。
 もうラスパイレス指数の改善も先ほどの資料のようにもうほとんど終わってきたんですが、まだこの国家公務員準拠の原則というのは地方公務員について有効なんでしょうか、お伺いします。
#72
○政府参考人(松永邦男君) お答えいたします。
 地方公務員の給与につきましていろいろな考え方がございますが、この地方公務員の給与水準につきまして従前から、先ほどもございましたが均衡の原則ということで、地方公務員法の二十四条三項の規定に基づいて運用されているところでございます。
 ただ地方公務員の給与の水準の問題につきまして、私どもといたしましては、国家公務員での給与の構造改革が行われるということに合わせまして地方公務員につきましても給与の構造改革ということに取り組んでいただいておりますが、さらに従来の国公準拠の考え方ということにつきましては、いわゆる刷新をした地域民間給与をより適切に反映していただくというような形で、この均衡の原則というものについて適用していただきたいと考えているところでございます。
#73
○礒崎陽輔君 私は先ほど言いましたように公務員の士気を高めなきゃいかぬということで、別に給与の是正だけすればいいというものではありませんけど、例えば大分県でこういう事例がありました。
 日田市というところがありまして、これは前市長が当時やっていたんですけど、やはり市役所の給料が特段その地域で高いんですね、職員の。しかも、市役所の職員というのは御夫婦のことが多いんですね。したがって、何かこれは調整できないものかというようなことをその市長が言って話題になったことがございます。ただまあ、これは男女共同参画社会がありますから、夫婦だから調整するというのは、これは私も別に賛成はできませんけれども、地域の中でそれくらい市役所の給料は高いという現状が一つあったということは分かると思うんです。
 もう一つが、これ先ほど又市委員の資料の中にもあって、大分県の姫島村というところがあるんですけれども、大分県の国東半島の東国東郡というところが四町合併して国東市になったんですが、離島である姫島村だけが合併しなかったんです。その理由がやっぱり給与にありまして、姫島村というのはもうそんなに産業もないわけですから就職先もない、若い人の就職先がないと。そういうこともあって、ワーキングシェアの考え方を取ろうと。給料は安くする代わり、役場でたくさん若い人を雇用しようと。私それも地方分権、地方自治の在り方としてあると思うんですね。
 だから、したがって、これが先ほどの又市委員の資料のような数字になっていると思うんですが、私は給与というのはやはり多様化、地方公務員給与の多様化というのを認めていくべきではないかと思います。今言ったようなその国家公務員準拠で全国同じ給与である必要なくて、私は別に下げろと言っているわけではありません、上げてもいい場合はあると思います。
 やはり、私の考え方では、地域給与準拠という考え方をもう少し出していくべきではないかと思うんですが、大臣の御所見いかがでしょうか。
#74
○国務大臣(増田寛也君) 今の公務員の給与の在り方というのは実は様々な今意見があって、それぞれの意見にやっぱり我々も謙虚に耳傾けながら考えていかなければならないというふうに思います。その上で、やはり今一番問題になっているのは地域の民間給与をどのように反映させていくかということであろうと。
 いろいろこの点についても御議論があるわけですけれども、士気を高揚していくということから外れないようにしながら地域の皆さん方の、住民の皆さん方の御理解をいただくという観点が大事でございますので、私ども二十四条三項のああいう条文の中で民間給与の適切な反映ということを今、各公共団体の方に強く要請をしているところでございますので、今先生の方からもそうした地域給与準拠の考え方というお話がございましたんですが、今我々が各公共団体の方にいろいろお願いをしてございます地域民間給与の適切な反映と、こういうことを通じてやはりそれぞれの地域の皆さん方から御理解をいただけるような、そういう給与水準にしていただく、その趣旨の徹底をそういうことを通じて図っていきたいというふうに考えております。
#75
○礒崎陽輔君 先ほども言いましたけど、どうも給与の部分だけ地方分権がなかなか難しいんですね。これはいろいろ理由があると思うんですけど、私はむしろ今言ったように自由化をしたらどうかと思います。余り国が給与指導をいつまでもするんではなくて、自由化してもいいと思う。ただ、自由化をすると今度はまたむちゃくちゃなことをしてもらってもこれ困りますから、今の地方公務員法というのは余り給与のことを細かいこと書いてない、地方自治法に少し規定があるんですけれども、余り細かいことを書いてない。むしろ地方にゆだねることとした上で、もう少し法律できちんとした給与の準則を決めてはどうかと思うんですが、大臣いかがでしょうか。
#76
○国務大臣(増田寛也君) 今そういうお話がございまして、それで我々、国公準拠から地域民間企業の重視という方向に、今ちょうどそういったことを各自治体の方にお願いをしているところでございますので、それをやはりきちんと徹底をすると。そして、その上でそれぞれの自治体の給与がどのような形のものになっていくかと、それをよく見ながらこうした問題を考えていきたいと思っております。
#77
○礒崎陽輔君 今すぐの問題ではないと思いますけど、早急にまた御検討をいただきたいと思います。
 ただ、その中で一つ聞きたいのが、給与の分権化が進まない理由に、地方公共団体が給与表の作成能力がないんですね。これは人事院の特許というわけじゃないんでしょうけれども、人事院が独占的に給与表の作り方の技能を持っていまして、地方公共団体は正直言って給与表を作る能力が余りないんですが、こういう技術的な指導もきちんとやっていくべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
#78
○政府参考人(松永邦男君) お答え申し上げます。
 今委員から御指摘がありましたように、人事行政、実際に勤める場合につきましてはいろいろと技術的な面におきましても実はいろいろノウハウが要るというところがございます。そういうような点につきましては、こういう技術的な能力、今お話がございました給与表の作成をすると、こういうふうな能力につきましてもやはりこういうものを高めていくということが、住民の理解と納得を得られる給与、こういうものが実現するためにも大変重要であろうというふうに認識いたしております。
 総務省といたしましても、関係団体とも連携を取りながら、こういう人事委員会あるいはその人事行政を行っていられるセクションに必要な能力の向上、こういうものにつきましてはいろいろな努力、こういうものをしてまいりたいと考えております。
#79
○礒崎陽輔君 是非検討いただきたいと思います。
 私ももう、給与指導というのはもうちょっと時代的に違うのかなと思い、もう少しここもやっぱり法律に準拠したやり方で地方分権を進めて、その上で、かつ全国的な均衡を保つようなルールづくりをしていくと、それは法律でですね、そういう体制にしていくべきだと思いますので、これは長期的な観点でございますので少し御検討いただければと思っております。
 少し財政の話、最後にさせていただきたいと思いますけれど、いろんな会議があるんですが、なかなか、この前三位一体の話で大臣と御議論をさせていただきましたけど、非常にこれ理解がされてないですね。はっきり申し上げて、我が党の幹部の皆さんもほとんど理解していないような感じがありまして。
 この前言いましたように、四・七兆円の補助率カットをした、一兆円の事務事業の削減をした、それで八千億円を交付金化した、大体残った三兆円に相当する額を税源移譲したということで、ここは確かに税源に変わった、補助金が変わったものですから偏在はしたわけですけど、それはもうその当時も地方六団体も分かっていまして、そこで、要は補助金のカットと税源移譲ということはここまでは話がもう終わった話だというはずなんですけれど。地方も、この前聞いてみましたら、地方の人もそこはよく理解しておるとおっしゃっているわけなんですね、そこまでは。ところが、どうもそこのところまでが、やっぱり総務省、もう少し説明をしていただかないと、その部分でまだ総務省からだまされたんだとかなんとか言っておる人がいろんなところでおりまして、私、説明の仕方が足らないんじゃないかと思うんですね。
 問題は、この前も言いましたように、それとは別に行財政改革の名の下に五・一兆円という地方交付税が削られたというところが問題なんで、この辺については、この前大臣もそういう趣旨で言っていただいたと思うんですけれど、若干削り過ぎではなかったのかという議論があったんではないかと思うんですね。
 それに対して、今総務省ではいろいろ御検討をいただいて、復元の方向をいろいろ御検討いただいていると思います。これは大変、骨太の方針二〇〇六がある中で、大変私としては多としたいと思ってはおりますけど、何かその三位一体の経緯が誤解されたまま地財対策に臨むというのは私は非常によくないと思いますので、是非とももう少し総務省の方から各国会議員、与党、野党の国会議員に対してもう少し今までの三位一体改革の背景について御説明をいただきたいと思います。
 その中で、いよいよ地方財政協議が始まるわけですが、法人二税の偏在の是正ということを今大きく総務省打ち出していただいておりまして、私はこれは賛成でございます。ただ、いろいろとまだ都市部の団体の方からも反対もありますから、一生懸命調整をしていただきたいとは思っておりますが、やはりこの前の地方分権推進会議の全国知事会会長の福岡県知事の発言のように、必ずしもまだ地方公共団体が納得していないような状況にあると思います。
 私も、法人二税の偏在の是正は賛成でありますけど、これだけでは確かに地方がなかなか納得が得られないのではないかと思っておるところであります。増田大臣のことでございますから、きっと合わせ技とか隠し技があるのではないかと私は思っておりますが、やはり総務省がもう一頑張りしていただくことが私は、今後の地方との関係を、国と地方の健全な関係、信頼ある関係を続ける上で私は必要だと思います。
 もちろん私たち国会議員がしっかりと頑張っていかなければならないと思いますが、そういう御覚悟を望んで、できましたら地方交付税の相当額の確保、どのぐらいの額がいいかいろいろ御議論あると思いますが、について総務省としてもしっかり御尽力を賜りたいと思います。この点は御要望にしておきますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 終わります。
#80
○魚住裕一郎君 公明党の魚住裕一郎でございます。
 今回は九年ぶりのプラスの人事院勧告だということでございます。ただ、結果出てきたのが指定職は見送るよということでございます。給与関係閣僚会議、四回も開催したということはかなり異例かなというふうに思っているところでございますが、先行委員からの質問もあったわけでございますが、やはり人事院勧告尊重という観点からすると、どうもまだ、この指定職見送りというのがすっきりすとんと理解ができない。
 国民の立場からすればですよ、不祥事ばっかりやないかというそういう全体としての思いはあるわけでございますけれども、やはりすっきりと、やるならやる、やらないならやらないみたいな、そんなこともあってもいいのかなというふうに思っておりまして、関係閣僚会議において大臣はどのような立場から発言をし、また、この指定職の見送りについての御説明を、すっきりとする説明をちょっとお聞かせいただきたいと思います。
#81
○国務大臣(増田寛也君) まず、この給与関係閣僚会議で私がどういう立場を取ったかということから御説明申し上げたいと思うんですが、総務大臣として、この労働基本権制約の代償措置として定められておりますこの人事院勧告制度、これはもう従来どおり最大限尊重すると、こういうことを、その立場に立つべしということを主張いたしました。したがいまして、具体的な内容としては、完全、いわゆる完全実施と、こういうことを主張を申し上げたところでございます。
 そうした立場で何回も会議を重ねたわけでございますが、これも申し上げましたが、一方で、現下の財政状況、それから今後の社会経済情勢、そして国民の理解と、こういう観点からいろいろ異論もございました。そういうことも含めて何回も会議を開催いたしまして、最終的には、それぞれ出たものがぎりぎりの判断として指定職職員の給与改定を見送ったと。これも決してすっきりとしたそれぞれが思いを持っているんでは恐らくないだろうと、私もそういう意味では主張どおりの結果が得られませんでしたけれども、最後はやむを得ないものとして了解を、理解をいたしましたけれども、やはりそういう決定がなされた以上、それに従って、今この内容の法案を通すべく先生方に御理解いただくように努力しているところでございます。
 もう一度申し上げますが、したがいまして、人事院勧告制度を尊重するというその基本姿勢は今後も政府として揺るぎないものとして考えているところでございますし、また、それぞれの職員の皆さん方が将来に対して希望を持って、そして意気軒高として士気高く仕事をしていただくと、こういうことに今後も我々は環境整備として努めていきたいというふうに考えております。
#82
○魚住裕一郎君 今回のこの十月の三十日の閣議決定でございますが、後ろの方で、不祥事を起こした国家公務員に対する退職手当の取扱いについて云々と、制度の在り方について検討会を開催をするということが出てきております。
 ちょうどこの秋、付き合っていた女性を撃ち殺したお巡りさんから始まってですよ、今は事務次官の話まで出てきているわけでありますが、国民から見ると本当に不祥事ばっかりやなと。社会保険庁の問題だって、もちろん起訴しろみたいな話もありますけれども、本当に泥棒に追い銭なんという表現もありましたけれども、ちょっとそういうような感覚をみんな国民の皆さん持っていると思っておりますが、今の閣議決定にありましたこの返納させる制度を検討するということでございますが、大臣の御決意のいかんをお聞きしたいと思います。
#83
○国務大臣(増田寛也君) この国家公務員の退職手当返納させる制度ということですけれども、これにつきましては、今お話がございましたとおり、いわゆる不祥事が発覚した時点がいつかということによりましてやはり国民の目線から見て少し不都合なことが生じていると、こういうことでございます。
 現行制度は、御案内のとおり、退職手当を支給した後に、かつて在職をしていた期間中の行為に対して禁錮以上の刑が処せられたときだけ返納を命ずることができると、これが御案内のとおり現行制度であるわけでございますが、しかし某省の前次官のことを申し上げるわけでもありませんけれども、やはり退職後に例えば懲戒免職に相当するような行為が発覚したと、仮にそうしたことがあった場合にも現行制度では返還ができない。もちろん、任意で返してもらえばいいわけですが、何か任意で、相手方の意思によって左右されるというのは、これはまた国民から見てなかなか理解できないことであって、それは、先ほど先生がお話しございました地方公務員の中でも、警視庁の警察官でしたでしょうか、が同じような状況があって、やはりおかしな事態が生じているということでございまして、やはりここを正さないと給与の問題について国民全般の理解が得られないというふうに思っておりますので、退職した元公務員に対する退職手当返納制度についてきちんとした制度づくりに向けて見解を持ちたいということで検討会を立ち上げて、第一回目の会合を、来週でございますが、十一月二十八日に開催をして、そして来年の春までに結果をいただきたいと、こう考えております。
 それで、なぜ、じゃ、すぐに法律改正等、おかしいということであればそうした法律改正を行わないのかという、こういう御疑問もあるかもしれませんが、実はこの返納制度については、かつてもこの内容については検討した経緯もございまして、この退職金ということの性格につきましてなかなか法律上も意見が幾つかございます。
 したがいまして、これを今国民が納得いただけるようなものにしていくためには、やはり相当権威をお持ちの有識者の皆さん方に一度検討していただかないとなかなか難しいであろうということもございましたので、こういう検討会を立ち上げて、しかし余り時間を結論を得るまでに掛けるわけにいきませんので、時間を来年の春までというふうに区切って、そして国民の目線に立った制度の見直しを行えるように、私ども最大限の努力で取り組んでいきたいと、このように考えております。
#84
○魚住裕一郎君 退職後の生活保障という側面あるいは給与の後払いとかいろいろあると思っておりました。安心して職務に精励できるという観点、非常に大事だというふうに思っておりますが、そんなことも、しかし、でも、国民からいって何か本当にもうとんでもないなという事態になったらやはりいけないわけであって、しっかり議論をしていただきたいと思っております。
 今回、専門スタッフ職俸給表の新設が出てきているわけでございますが、専門スタッフ職どんどん増えると予算が大変なことになるなというふうには実は思っているわけでございますが、やはりこの俸給表の水準が適切なレベルであるということが大事なポイントになると思っておりまして、この俸給表の給与の水準を何を基準に決めるという形になるんでしょうか、お聞きしたいと思います。
#85
○政府特別補佐人(谷公士君) 専門スタッフ職俸給表でございますけれども、三級構成といたしておりまして、各級の給与の水準につきましては、公務において職員が培ってきました高度の専門性を評価いたしますとともに、本府省の課長補佐級から課長級までの水準を基礎といたしまして、二級、三級につきましては自立性を発揮した職務遂行がより強く求められておりますので、したがいまして、勤務時間の計測になじまないということも総合的に勘案いたしましてその水準を設定いたしました。
 他方、専門スタッフ職俸給表が適用される職員につきましては、自立的に調査研究等を行うこととなりますので管理監督等の特殊性が認められないわけでございますから、俸給の特別調整額、いわゆる管理職手当は支給しないことといたしております。
 この具体的水準についても申し上げたいと存じますが、年間給与で見まして、専門スタッフ職俸給表の三級の職員は年間給与が約九百八十万から一千百十万ぐらいの間でございます。それから、二級の職員は年間給与で約八百六十万円から九百九十万円ぐらいの水準でございます。これをラインの職員と比較をいたしてみますと、本府省の課長、行(一)の九級、これから専門スタッフ職俸給表の三級に異動したといたしますと、二百万から二百二十万円程度の年間の減収額となります。また、本府省の室長、行(一)の八級、これからスタッフ職の二級に異動いたしました場合で考えますと、百三十万から百四十万程度の年間の減収となるというふうに見込んでおります。
#86
○魚住裕一郎君 この専門スタッフ職というのは、もちろん経験を生かす等もありますが、早期退職慣行を是正をしていくということでございますが、いわゆる天下り問題、これを根絶するには定年まで働いていただくというようなことが重要だと思っております。
 今政府が進めている早期退職慣行の是正状況についてお知らせしていただきたいということと、定年まで働くことができますように、総務省として今後どのように取り組んでいくつもりか、併せてお答えをいただきたいと思います。
#87
○政府参考人(藤井昭夫君) まず、私の方から早期退職慣行の是正状況についてお答えいたします。
 国家公務員の早期退職慣行につきましては、公務員としてできるだけ長期間活力を持って勤務できるような環境を整備するため、平成十四年十二月の閣僚懇談会申合せに基づき、政府一体となって段階的、計画的な引上げに取り組んでいるところでございます。具体的には、各府省の幹部職員の勧奨退職年齢を申合せを行った当時に比べて平成二十年度には原則として三歳以上高くすることを目標としているところでございます。
 これまでの実績でございますが、平成十七年八月の段階での勧奨退職者の退職年齢というようなものは、先ほど申し上げました申合せ当時に比べて一・四歳、計画では三歳ということになっていますが、今のところ一・四歳上昇したというところでございます。
#88
○国務大臣(増田寛也君) それで、今実態は局長からお話し申し上げましたような状況であるわけでございますが、やはりこうした昇進年次の延長ですとか、それから在職期間を延ばすということで各府省にもっともっと真剣に取り組むよう我々としても促していきたいと。それから、今回の専門職スタッフというのが新たに設けられましたので、それも活用して、やはりきちんとして長くそこで専門能力を発揮していただくと。そして、いわゆる天下りといったようなことが安易に行われるようなことは根絶に向けてやっぱり政府全体で努力していく。
 総務省の方でよくそうしたことを各府省の方にもこれから促していきたいと思いますし、また、例の公務員制度改革が今懇談会の中でいろいろ議論されていますけれども、そうした議論の推移ということも見ながら、やはり政府全体でお互い連携をしながら、こうした先生が今お話にございました天下り問題ということに真剣に取り組んでいかなければならない、我々も、総務省としてもそのために全力を尽くしたいと、このように考えております。
#89
○魚住裕一郎君 終わります。
#90
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。
 本改正案は、指定職を除く一般職の給与等の改定を行い、俸給表、年間給与の引上げを行うものであり、賛成であります。
 そこで、今日は、人事院勧告で触れられております新たな人事評価制度について質問したいと思います。
 民間企業が一九九〇年代から導入しているいわゆる成果主義について、経済産業省が行った人材マネジメントに関する報告書が出されております。その中では、民間では成果主義をどう位置付けているか、また成果主義の導入によってどのような弊害があったと分析されておりますか。
#91
○政府参考人(瀬戸比呂志君) 御指摘の人材マネジメント研究会は、当省から社団法人日本能率協会への委託事業の中で行われたものでございます。その報告書では、九〇年代以降、多くの民間企業において、仕事の成果に応じて賃金やボーナスを決定する仕組みでありますいわゆる成果主義がコスト削減を主目的として緊急避難的に導入されたために、本来成果主義が達成すべき効果が得られず、働く人の納得感の低下や組織力の低下などが認められたと指摘されております。
#92
○山下芳生君 導入時に想定されていなかった納得感の低下、不安感の増大、仕事の細分化、個人化、個人間競争によるチーム力の低下、偏った目標管理による挑戦の阻害などなどが弊害としてあったというふうに報告をされております。
 そこで、総務省は人事院と共同して公務員に対する新たな人事評価制度の三回の試行を行いまして、人事評価制度を任用や給与、分限処分などに直接反映させようとしておりますけれども、これでは先ほど報告のあった民間と同じような弊害が公務の職場でも生まれてくるのではないかと危惧されますが、いかがでしょうか。
#93
○国務大臣(増田寛也君) 私も、公務部門でやはり能力のある人間が登用されていったり、それから成果を上げた者がきちんと評価されるというのはやっぱり大事なことだというふうに思います。
 その中で、この人事評価の具体的な制度設計というのはなかなか、やり方がいろいろ公務ということについて目に見える形でどういうふうにそれを評価していくのかということ、なかなか難しい点があると思います。それは、民間企業の例えば売上げを伸ばすということがもう最大の至上命題であるということであればそれは数字で出てきますけれども、公務というのはなかなかそういうふうに評価できない部分がございますので。
 したがって、そこで、今いろいろと御相談をして、人事評価の試行、試みの行いですが、それを何回か繰り返して、そういった中でどういう制度設計をしていったらいいのかということを、今きちんとその試行の結果を基に制度設計にしていこうと、そういうことでございます。
 したがいまして、今成果主義の、いわゆる成果主義の弊害というようなことで御質問ございましたし、研究会の方でもこういったことがあったというような報告もあるようでございますが、そうしたいわゆる成果主義の弊害に陥らないようにすることは大変重要だと私どもも思っておりますので、そういう観点を含めて、この試行で得られた知見というものを十分生かして今後の制度をつくり上げていきたいというふうに考えております。
#94
○山下芳生君 大臣おっしゃったように、公務での人事評価というのは難しいと。そのとおりだと思います。憲法では、すべての公務員は全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではないと書かれてありますし、国家公務員法でも、国民に対し、公務の民主的かつ能率的な運営を保障することを目的とするということがうたわれておりまして、やはり公務員の仕事の評価の物差しというのは、いかに国民に奉仕するか、国民に良質なサービスを提供するか、これによって測られるべきであろうと思います。
 したがって、いろいろな人事評価制度、今その内容が試行の中で固められつつあると聞いておりますけれども、それをどのように活用するのかという点については、やはり国民に良質なサービスを提供するために資するように人事評価が活用されなければならないと考えます。
 何万人という中から選ばれたのが国家公務員の皆さんでありますので、大変意欲は高いと思います。人事院の調査でも、公務員になろうとした理由の中で、公共のために仕事ができるが六八・九%、仕事にやりがいがあるが七三・七%と断トツでありまして、給与等の勤務条件が良いとか、将来性があるなどは四%にも満たない。
 やはり国民の役に立つ仕事がしたいと思って公務員になられる方が圧倒的に多いわけですから、そういう方々の仕事ぶりを評価して活用する際には、その意欲をより引き出すように教育し育成するような活用の仕方が私は基本であってしかるべきだと思いますが、大臣いかがでしょう。
#95
○国務大臣(増田寛也君) 今先生の方から国家公務員法の第一条のところを引用してお話がございましたんですが、やはりここのところに書かれておりますとおり、国民に対して公務の民主的かつ能率的な運営を保障すると、やっぱりこの観点は決して忘れてはいけない観点だろうと思いますし、そういう意味で、やはり評価ということについても、国民のための行政というそういう観点から評価をするということが大事であろうというふうに思います。
 公務員を志す人たちのその思いというのが、国民のために尽くしたいと、こういうことが本当に大きな動機になっていると。これは、大変私どもにとりましてもうれしいことでありますし、そういう皆さん方が本当に安心して働けるような、そういう職場という意味で、この人事評価ということの制度設計に当たっても、その視点というものを十分に考えながらこの制度設計を行っていきたいというふうに思っております。
#96
○山下芳生君 国民のために役に立ちたいという意欲を持っている公務員の中で、今メンタルヘルス、心の病が非常に増えているということを私も危惧しております。
 人事院から報告を聞きました。平成十三年度、八年度及び三年度の長期病休者の傷病別順位の比較というものがございます。これを見ますと、平成三年度、精神、行動の障害、いわゆるうつ病などは件数で九百十四件、順位で四位だったのが、平成八年度は一千五十件、二位、そして平成十三年度は千九百十二件、第一位というふうに急増しております。平成三年度一位であった消化器系の疾患、あるいは平成八年度第一位であったがんなど新生物による疾患はその後ずっと実数が減っているにもかかわらず、順位だけではなくて、このメンタルヘルス、心の病だけは実数も増えながら順位は一位になっていっていると、非常にゆゆしき事態だと思っております。
 しかも、最新の平成十八年度の調査を見ますと、このメンタルヘルス、心の病にかかる公務員の皆さんの年齢別の割合を見ますと、三十五歳以下の方が五三・三%、四十歳までの方まで合わせますと七二・五%、非常に若い方に多い。これは大変な事態だと思います。若く、そして有望な働き盛りの公務員の皆さん、係長とか課長補佐クラスの方が多いと思いますけれども、そういう方は心の病になって長期休暇をせざるを得なくなっている。これは、御本人にとってもまた家族にとっても大変な事態だと思いますが、国民にとっても大変大きな損失ではないかと私は思います。
 この原因がどこにあると考えておられるでしょうか。
#97
○国務大臣(増田寛也君) お答え申し上げますが、先ほど先生の方で引用されました人事院の調査以外に、何か総務省の方でも調べたものあるかなと思ったんですが、特に詳しく総務省の職員についていろいろ調べたものを今持っていないようですが、この原因ということについて、やはり私は、恐らく仕事や家庭それぞれの、両方の原因ということが考えられるんだろうと思いますけれども、家庭の方の事情については少し私どもの方でも分からない部分が多いわけですが、職場ということについて言いますと、いろいろそうした心の健康を害する人に接した人たちの話から考えますに、やはり職場環境の変化が大きいですとか、あるいは職務の内容が多様化してきている、あるいは複雑化してきているといったようなことに伴って職員のストレス要因が増加をしてきている、こんなことが接している職員のところから出てきているようでございます。
 かつて私も地方自治体の首長をやっておりましたときに、やはり同じようなことによっていろいろ心の病を持っている人が増えてきているということを感じておりましたんですが、そうしたこと、職場環境の変化といったようなことが職員の様々な健康を害する、特に心の健康を害するといったところに影響してきているのではないかと、こんなふうに考えているところでございます。
#98
○山下芳生君 私もいろいろ資料を見せていただいて、非常に典型的な職場が社会保険庁の職場だというふうに感じております。社会保険庁でメンタルヘルスを含む病気休暇取得者の割合が六・四%という数字が出ております。すべての省庁の平均が一・三%でありますので、一・三と六・四ですからこれはもう異常な突出ぶりだと思います。何でそうなっているか。今いろいろ大臣、原因、要因、お考えになることをお述べになりましたけれども、一つはっきり相関関係があるのはやはり勤務時間の長さではないかと思います。府省別超過勤務時間数というものをいただきましたけれども、この間、四年連続調査した中でずっとトップになっているのが社会保険庁でありまして、けたが違うほどの超過勤務時間数になっている年もあります。
 これは、こういうことを見ますと、やはり心の病、メンタルヘルスの大きな原因として国家公務員の長時間労働、超過勤務と精神疾患の急増というのははっきりと相関関係にあると見て取れると思うんですが、そういう問題意識、政府としてあるでしょうか。
#99
○政府参考人(吉岡荘太郎君) お答え申し上げます。
 今、山下委員御引用のように、私ども社会保険庁、御案内のとおり、平成十六年から本格的な改革に取り組むと。その中で、従来必ずしも十分でなかった国民の皆様へのサービスの向上ということで、とりわけ年金相談につきましては、全国の三百十二の社会保険事務所におきまして、土曜日、日曜日も開庁する、あるいはウイークデーにおきましても勤務時間の延長ということで体制を組んできております。いろいろシフト勤務とかあるいは週休日の振替という形で工夫をして職員の超過勤務をできるだけ抑制する措置を講じてはおりますけれども、また今年に入って更に出てきました年金記録問題への対応ということもあり、現場の職員においては大変な努力をいただいて、またその中で長時間勤務がそういう健康を損なわれる、あるいはメンタルにも影響するということも私はあり得ることだと考えております。
#100
○山下芳生君 実態を私も見てまいりまして、社会保険業務センター、東京にありますけれども、行ってまいりまして、その仕事は年金の再裁定をやっておられまして、これまで年間四万件大体再裁定をされていたそうですが、今お話のあったように年金問題が国民の大きな関心になりまして、ですからこれまでは年間四万件、月三千件ぐらいの再裁定の処理数だったんですが、私が九月の末に行ったんですけれども、七月は一万四千件再裁定の件数が、処理しなければならない件数が増えたと。八月は二万件来ていると。いろいろ支援体制組んでいるんだけれども、昨年までなら再裁定の要請があって二か月で大体本人に裁定されましたという通知が行くということになっていたそうですけれども、もうどんどんたまっていると。私もちょっと現場を見せていただきましたら、再裁定をされる方というのはやっぱり、だれでもできる仕事じゃありませんね。書類を見て裁定をできる能力が、経験がないとできませんから、ベテランの職員の方、それから非常勤の方でもずっと長いことやられている方が当たっておられました。ところが、その後ろにもうどんどんどんどん書類がたまっているんです、どんどんどんどん。
 ですから、これは、今総務省もこの消えた年金問題の解決の責任の一端を担っておられますが、今日の報道でももう年金記録の年内修復完了は、舛添大臣は年内完了というのはちょっと撤回せざるを得なくなったとか、それから社会保険事務所や年金記録確認第三者委員会にいろいろ言ってもなかなか連絡がないと。まだまだ処理されたというのは非常に低いパーセンテージになっておりますけれども、こういうものが全部解決されたとして、いよいよ再裁定だということになったときに、今の社会保険業務センターのような人員体制ですと物すごい待ち時間が膨れ上がることはもう容易に想像できました。
 ですから、一生懸命頑張っておられる、それがメンタルヘルスの要因にもなっているとおっしゃいましたけれども、私は、メンタルヘルスをなくすという問題、もちろん大事でありますし、それはやらなきゃいけません。同時に、この問題を放置していたら国民の年金権をしっかりと保障するという意味でも大変大きな障害になりかねない問題がもうあるなというふうに思いましたので、是非これはメンタルヘルスの解決からも、年金権の保障という点からも緊急に人員体制の補強をやるべきだと思いますが、社会保険庁、それから、社会保険庁に直接責任はありませんけれども、年金解決という点で大きな一翼を担っておられる総務大臣の、連携して人員体制ちゃんと取るようにすべきではないかと思いますが、見解を伺いたいと思います。
#101
○国務大臣(増田寛也君) 業務をやはり徹底して見直したりしまして、そうした仕事を職員の皆さん方がきちんとした形で行えるようにしていかなければならないと思いますし、それから、社会保険庁、いろいろ事情を抱えていると思いますが、これは厚生労働大臣、いろいろお考えになっておられると思いますけれども、私どもも、特に今後、第三者委員会ですね、こういう大事なお仕事を第三者委員会の中で役割を果たしていかなければなりませんので、今第三者委員会の委員、それから事務局の大幅な今体制、増強を行っているところでございまして、これは厚生労働省以外の他省あるいは公共団体、それから様々な団体からも御協力いただいて体制を倍増させるということでそのめどを付けつつあるところでございますが、今後とも、その第三者委員会のみならず、ほかにも監視委員会等も私ども所管してございますが、こうした年金の問題の解決を図っていく上でもきちんとした体制を整えて仕事を行っていきたい、その中で仕事をしていく職員の皆さん方の様々な業務量ということも勘案しながら体制を整えていきたいと、このように考えております。
#102
○山下芳生君 社会保険庁、どうですか。
#103
○政府参考人(吉岡荘太郎君) 今般の年金記録問題につきましては、これは政府を挙げての取組ということで、とりわけ総務省を始め関係省庁に大変お力添えをいただいております。特に現場での、今ほど山下委員がおっしゃったような再裁定の業務など、それぞれ、必ずしも職員が全員ができない、ある程度ノウハウのある職員がやらないといけないということも念頭に置きながら、併せて社会保険庁のOB職員の活用でありますとか、さらには専門家としての社会保険労務士さんの御協力ということも組み合わせながら、この大きな問題でございます年金記録問題に対処してまいりたい、その際に職員が健康あるいは精神面で病気等にならないようにこれからも私どもとして努力をしてまいりたいと、このように考えております。
#104
○山下芳生君 終わります。
#105
○委員長(高嶋良充君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
    ─────────────
#106
○委員長(高嶋良充君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、世耕弘成君及び吉村剛太郎君が委員を辞任され、その補欠として古川俊治君及び牧野たかお君が選任されました。
    ─────────────
#107
○委員長(高嶋良充君) これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#108
○委員長(高嶋良充君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、那谷屋君から発言を求められておりますので、これを許します。那谷屋正義君。
#109
○那谷屋正義君 私は、ただいま可決されました一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会・日本、自由民主党・無所属の会、公明党、日本共産党及び社会民主党・護憲連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府及び人事院は、本法施行に当たり、次の事項に配慮すべきである。
 一、人事院勧告制度が労働基本権制約の代償措置であることにかんがみ、人事院勧告を尊重する姿勢を堅持し、完全実施するよう努めること。
 二、専門スタッフ職俸給表の導入がライン中心の人事管理を見直し、複線型人事管理を実現することに資するものとなるよう、専門スタッフ職職員に適用される制度の不断の見直しに努めること。また、採用試験の種類にとらわれない人事管理を行うなど、幹部職員の選抜及び育成に係る制度の抜本的な見直しに着手すること。
 三、官民給与比較の在り方の検討については、平成十八年度に始まる給与構造改革の実施途中にあること、及び、人事院が公務員人事管理をつかさどる独立性の強い中立第三者機関・専門機関であることに、十分に留意すること。
 四、いわゆる常勤的非常勤職員について、勤務実態の調査に基づき、職務内容、勤務条件等を速やかに検討すること。
 五、公務員制度改革の一環として検討が進められている公務の労使関係の見直しに当たっては、職員団体等の十分な意見聴取と理解の下、国民の理解が得られる結論を得ること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#110
○委員長(高嶋良充君) ただいま那谷屋君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#111
○委員長(高嶋良充君) 全会一致と認めます。よって、那谷屋君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定をいたしました。
 ただいまの決議に対し、増田総務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。増田総務大臣。
#112
○国務大臣(増田寛也君) ただいまの附帯決議につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
#113
○委員長(高嶋良充君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#114
○委員長(高嶋良充君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#115
○委員長(高嶋良充君) 行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査を議題といたします。
 長谷川君から発言を求められておりますので、これを許します。長谷川憲正君。
#116
○長谷川憲正君 私は、民主党・新緑風会・日本、自由民主党・無所属の会、公明党、日本共産党及び社会民主党・護憲連合の各派共同提案による国民の利便向上を図るための郵政事業の推進に関する決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    国民の利便向上を図るための郵政事業の推進に関する決議(案)
  日本郵政公社平成十七年度及び平成十八年度決算においては、郵政三事業とも連続の黒字を確保し、中期経営目標の利益水準を達成したが、平成十八年度の純利益は前年度に比べ減少するなど、依然として厳しい経営環境が続いている。こうした中にあって、去る十月一日、郵政事業が民営化された。政府は、国会における審議や本院の附帯決議の内容を十分に踏まえ、国民の利便の向上及び経済の活性化が図られるよう、次の事項に特段の配慮をすべきである。
 一、国民の貴重な財産であり、国民共有の生活インフラ、セーフティーネットである郵便局ネットワークの重要性にかんがみ、郵便局の現行の設置水準を維持すること。また、簡易郵便局の一時閉鎖、集配局の再編等により、万が一にも国民の利便に支障が生じないよう、万全を期すこと。
 二、郵便業務については、IT化の進展や競争の激化等により収益の減少傾向が続いている中、健全な経営が確保され、経営体質の強化が図られるよう努めること。また、ユニバーサルサービスを堅持するとともに、サービスの一層の多様化を図ることにより、国民への利益実現につながるよう、適切な措置を講ずること。
 三、銀行業務及び生命保険業務については、地域に信頼される金融機関として財務基盤の一層の強化を図り、職員の専門知識の向上に努め、利用者に対し引き続き十分な説明を行うとともに、過疎地域における金融業務を維持し、国民に身近な郵便局におけるサービスの低下につながらないよう、指導すること。
 四、法令等遵守の徹底、内部管理態勢の充実が図られ、国民の信頼確保に引き続き努めるよう、適切な指導に努めること。
 五、職員の労働条件及び処遇環境の向上に向け、職員の勤労意欲が低下することなく、良好な労使関係が維持されるよう、十分配慮すること。また、メルパルクなどの廃止又は譲渡に際しても、雇用に十分配慮すること。
 六、郵政民営化については、国民生活に無用な混乱が生じることのないよう、民営化の進捗状況及び民営化会社の経営状況を総合的に点検・見直しを行い、国民生活に必要な郵政事業に係るサービスの適切な提供に向け、必要があれば経営形態の在り方を含め、総合的な見直しを行うこと。また、激変緩和のため消費税の減免など税制について所要の検討を行うこと。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#117
○委員長(高嶋良充君) ただいまの長谷川君提出の決議案の採決を行います。
 本決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#118
○委員長(高嶋良充君) 全会一致と認めます。よって、本決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定をいたしました。
 ただいまの決議に対し、増田総務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。増田総務大臣。
#119
○国務大臣(増田寛也君) ただいまの決議につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
#120
○委員長(高嶋良充君) 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時四十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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