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2007/11/26 第168回国会 参議院 参議院会議録情報 第168回国会 本会議 第9号
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2007/11/26 第168回国会 参議院

参議院会議録情報 第168回国会 本会議 第9号

#1
第168回国会 本会議 第9号
平成十九年十一月二十六日(月曜日)
   午後二時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第九号
  平成十九年十一月二十六日
   午後二時開議
 第一 国務大臣の報告に関する件(平成十八年
  度決算の概要について)
 第二 温泉法の一部を改正する法律案(内閣提
  出、衆議院送付)
 第三 銃砲刀剣類所持等取締法及び武器等製造
  法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議
  院送付)
 第四 一般職の職員の給与に関する法律等の一
  部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付
  )
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、日程第一より第四まで
 一、国会議員の秘書の給与等に関する法律の一
  部を改正する法律案(衆議院提出)
     ─────・─────
#3
○議長(江田五月君) これより会議を開きます。
 日程第一 国務大臣の報告に関する件(平成十八年度決算の概要について)
 財務大臣から発言を求められております。発言を許します。額賀財務大臣。
   〔国務大臣額賀福志郎君登壇、拍手〕
#4
○国務大臣(額賀福志郎君) 平成十八年度の決算の概要を説明いたします。
 平成十八年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書、政府関係機関決算書、国の債権の現在額総報告並びに物品増減及び現在額総報告につきまして、その概要を説明申し上げます。
 まず、平成十八年度の一般会計の決算につきましては、歳入の決算額は八十四兆四千百二十七億円余、歳出の決算額は八十一兆四千四百五十四億円余であり、差引き二兆九千六百七十二億円余の剰余を生じました。
 この剰余金は、財政法第四十一条の規定により、既に平成十九年度の一般会計の歳入に繰り入れております。
 なお、平成十八年度における財政法第六条の純剰余金は八千二百八十六億円余となります。
 以上の決算額を予算額と比較いたしますと、歳入につきましては、予算額八十三兆四千五百八十三億円余に比べて九千五百四十三億円余の増加となります。この増加額には、前年度剰余金受入れが予算額に比べて増加した額一兆九千百四十三億円余が含まれておりますので、これを差し引きますと、歳入の純減少額は九千五百九十九億円余となります。
 一方、歳出につきましては、予算額八十三兆四千五百八十三億円余に、平成十七年度からの繰越額一兆九千二百八十二億円余を加えました歳出予算現額八十五兆三千八百六十六億円余に対し、支出済歳出額は八十一兆四千四百五十四億円余であり、その差額は三兆九千四百十一億円余となります。このうち平成十九年度への繰越額は二兆千三百五十一億円余であり、不用額は一兆八千六十億円余となっております。
 なお、歳出のうち、予備費につきましては、その予算額は二千五百億円であり、その使用額は二百九十八億円余であります。
 次に、平成十八年度の特別会計の決算でありますが、同年度における特別会計の数は三十一であり、これらの決算の内容につきましては、特別会計歳入歳出決算のとおりでございます。
 なお、歳入歳出決算に添付されている国の債務に関する計算書による債務額につきましては、平成十八年度末における債務額は八百九十四兆四千二百四十八億円余であります。
 このうち、公債につきましては、平成十八年度末における債務額は六百七十四兆二千二十九億円余であります。
 次に、平成十八年度における国税収納金整理資金の受入れ及び支払につきましては、同資金への収納済額は六十三兆六千六百七十億円余であり、一般会計の歳入への組入額等は六十二兆八千六百十四億円余であります。
 次に、平成十八年度の政府関係機関の決算でありますが、その内容につきましては、それぞれの決算書のとおりでございます。
 次に、国の債権の現在額につきましては、平成十八年度末における国の債権の総額は三百十六兆七千九百九億円余であります。
 次に、物品の増減及び現在額につきましては、平成十八年度末における物品の総額は十兆六千三百二十一億円余であります。
 以上が、平成十八年度の一般会計歳入歳出決算等の概要であります。
 何とぞ御審議のほど、よろしくお願い申し上げます。
 以上です。(拍手)
    ─────────────
#5
○議長(江田五月君) ただいまの報告に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。直嶋正行君。
   〔直嶋正行君登壇、拍手〕
#6
○直嶋正行君 民主党・新緑風会・日本の直嶋正行です。
 ただいま議題となりました平成十八年度決算、防衛省の問題を中心に、会派を代表して質問いたします。
 まず、福田総理の外交姿勢について伺います。
 総理は、初めての外国訪問先として米国、次いでASEANを訪れ、米国、中国、韓国の各首脳らと会談されました。
 総理は、所信表明演説の中で、共鳴する外交、シナジー外交を提唱されました。つまり、「日米同盟の強化とアジア外交の推進が共鳴し、すべてのアジア諸国において安定と成長が根付くよう、積極的アジア外交を進めます。」と強調されました。これは、日本外交の軸足を従来の米国追随型から中国などアジア重視に移すねらいを込めたものなのですか、それともアジア重視は付け足しにすぎないのですか。明快に福田外交が目指すものは何か、あなたの父上がアジア外交で提唱した福田ドクトリンに相当するような外交の基本指針があるならば、是非お示し願います。
 次に、ブッシュ米大統領との会談で見逃すことのできないのは、米国の北朝鮮に対するテロ支援国家指定の解除をめぐる動向であります。
 日本としては、拉致問題の解決を抜きにして指定解除を認めることは断じて納得できるものではありません。国民のそうした思いを受け止めて、ブッシュ大統領にきちんと解除しないよう要求されたのですか。報道によると、儀礼的なものにとどまり、突っ込んだ確認はされなかったようですが、事実はどうなのですか。米国内の見方では年内にも解除手続が開始される見通しのようですが、総理は首脳会談でどのような感触を持たれたのか、率直な御見解を伺います。
 一方、中国、韓国の両首脳との会談では、北朝鮮との関係について、不幸な過去の歴史の清算と拉致問題の解決を表明し、両国に協力を要請したと伝えられていますが、果たしていかなる協力を取り付けたのでしょうか。なぜなら、六か国協議をめぐり中韓両国と日本の立場は明らかに異なっているからであります。そして、総理があえて過去の清算を強調されたことの真意はどこにあるのですか。また、拉致問題に関して具体的にどのような進展があれば国交正常化に向けて動き出せると考えておられるのか、日朝関係の打開について総理のお考えを伺います。
 次に、防衛省と山田洋行など防衛関連企業との疑惑についてお伺いします。
 防衛庁長官などの経験者は、防衛省に絶大な影響力を持つだけに、防衛関連企業との付き合いは厳に慎むべきであります。守屋前防衛次官の証言で名前の挙がった額賀財務大臣や久間元防衛大臣は、自ら山田洋行との関係についてその全容を明らかにすべきであります。
 福田総理は、額賀大臣と山田洋行の宮崎元専務との会食について、額賀氏から、仮に出席していたとしても、だれが出席したか覚えていないと報告があったとし、それ以上のことを聞くつもりはない、そのような会合に出ることは政治家としてはよくあると記者に語ったと報道されておりますが、会食、車代の授受、パーティー券の購入、ゴルフ接待、土木工事への口利き疑惑など、次々に業者との癒着が明らかになりつつあります。総理のこの発言が事実であれば、このような総理の感覚が腐敗の温床をつくっていると言わざるを得ないと思います。総理自ら事情を聴取し、国民に対して説明責任を果たす考えをお持ちでないのか、お伺いいたします。
 次に、大臣の政治資金調達を目的としたパーティー開催についてお尋ねします。
 額賀大臣の資金管理団体、福志政経懇話会の収支報告書によると、二〇〇二年から二〇〇六年までの間、額賀福志郎君と新しい時代を創造する会と銘打ったパーティーが毎年四回、計二十回開かれました。額賀大臣はこのパーティーを百人程度の小規模な朝食会としていますが、総額実に二億七千万円、一回当たり平均で一千三百万円もの収入が計上されています。しかも、そのうち四回は額賀氏が防衛庁長官を務めていた一年間に開催されています。
 国務大臣、副大臣及び大臣政務官規範では、「政治資金の調達を目的とするパーティーで、国民の疑惑を招きかねないような大規模なものの開催は自粛する。」と定められております。
 平均収入が一千三百万円以上の規模のパーティーを、額賀氏が大臣を務めていた一年の間、年四回も開催されていたということは、さきの大臣規範に違反すると思いますが、福田総理の見解をお伺いします。
 この際、関連業界・企業との癒着という疑念を持たれないためにも、大臣規範のパーティー開催について自粛から一切禁止に変更すべきと考えますが、総理のお考えをお聞かせください。
 また、久間元防衛大臣については、大臣在任中に、本年度のCXエンジン契約についてメーカーと直接契約できないか、次官や担当局長に相談せず、担当課長に直接指示していたことが明らかになっています。さらに、先日の証人喚問において守屋前次官は、久間元大臣に退官のあいさつに行った際に、このことを聞かされ、退職した人間にそういう話をされ違和感を持ったと証言しております。
 これは、通常の命令、指示の伝達系統を無視した異例の措置であるばかりでなく、特定の企業の側に立った言動であると見られますが、総理の御所見をお伺いいたします。
 次に、山田洋行の防衛省に対する不正水増し請求事案に関してお尋ねします。
 山田洋行をめぐる疑惑の中には、敵のレーダーを攪乱するチャフ・フレア・ディスペンサーという装備品に関し、山田洋行がメーカーの見積書を偽造して水増し請求を行い、守屋前次官がそれをもみ消したとされるものもあります。水増し請求が真実ならば、山田洋行は詐欺罪、守屋前次官は詐欺の共犯とあっせん収賄罪に問われる可能性もありますが、防衛省として刑事告訴という厳正な対応を取るお考えはあるでしょうか。石破大臣、お答えください。
 また、水増し請求にかかわった防衛省職員に対しても同様の厳正な対応を取るべきと考えますが、石破大臣、お答え願います。
 水増し請求については、山田洋行以外でも、例えば生物偵察車において一台当たり八千万円、計四台で三億円以上の水増し請求が報道されています。この報道の事実関係について石破大臣にお伺いいたします。
 また、山田洋行と他の契約、他の業者も含め水増し請求や業者との癒着が業界のあしき慣行として横行していないと断言できますか、石破大臣に伺います。
 次に、大手防衛産業幹部との関係についてお尋ねします。
 防衛、外交の関係者なら知らない人はいないと言われているのが社団法人日米平和・文化交流協会です。ここが事務局となっている安全保障議員協議会があり、歴代の防衛庁長官らが理事や役員として名前を連ねております。国会近くの高級マンションに事務所を構え、事務局長は秋山直紀氏です。たしか福田総理も一時、理事を務めておられたと聞いております。この協会が守屋前次官の接待疑惑に関連して東京地検特捜部の家宅捜索を受けたことがつい最近報道されました。
 そこで、まず額賀大臣にお尋ねします。
 大臣は、今年の五月一日、米国で開かれた安全保障協議会主催の第九回日米安全保障戦略会議に出席されたようですが、事実ですか。その際、日本の大手防衛産業の三菱重工、三菱商事、丸紅エアロスペースらの幹部が同席する会議が行われたとされていますが、この会議の費用はどこが負担され、防衛産業幹部とはどのような話合いをされたのですか。お答えいただきたいと思います。
 また、現職の長官時代にこれら大手防衛産業幹部としばしば懇談されたことはありましたか。そのときに何らかの便宜供与を行ったようなことはありませんか。率直にお答えください。
 また、石破大臣、あなたも秋山事務局長とは大変懇意にされているそうです。世間ではこの秋山氏のことを防衛装備調達のフィクサーと呼んでいるようですが、大臣は秋山氏についてどのような印象をお持ちですか。仮にいかがわしい側面のある人物であるなら、現職の大臣がお付き合いすることに問題はありませんか。いつものように明快に答弁ください。
 在日米軍再編問題については、昨年五月に再編の最後の取りまとめであるロードマップが日米間で合意されましたが、合意から一年半たっても地元自治体の了承が得られていません。去る十五日、本院の外交防衛委員会に参考人招致された米津山田洋行社長は、本年八月にグアムで米国政府が再編に関する企業説明会を開催したことを明らかにしました。このように、米国や防衛関連商社が再編の全容が明らかになる前に着々と既成事実を積み重ね、米国からは外圧として、財界からは利権が絡む献金を背景とした強い要請として政府に決断を迫ってきているのではないでしょうか。
 いまだに国会では在日米軍再編のマスタープランが示されず、地元自治体の了承も得られておらず、かえって話がこじれる懸念もあります。正に日本軽視、国会軽視も甚だしいと言わざるを得ません。
 総理は、この米国政府の再編に関する企業説明会の実施時期について、何ら問題ないと考えておられますか。関係住民の感情を踏まえて、米国政府に勇み足はやめてほしいと抗議すべきではありませんか。総理の見解をお伺いします。
 次に、防衛省の構造的問題についてお尋ねいたします。
 今回の山田洋行による水増し請求事件のように、防衛装備品に関して、一九七九年のダグラス・グラマン事件や九八年の調達実施本部をめぐる背任事件を始め、調達をめぐる疑惑は絶えません。また、昨年は防衛施設庁幹部による官製談合事件もありました。さらに、極め付けとして、今年、イージス艦中枢情報が海上自衛隊員同士で手渡しされ、外部に流出する事件まで発生しました。
 国を守るべき防衛省がこのような失態を繰り返す中、政府が日米安保体制強化、国際平和協力活動などと耳触りのいい美辞麗句を並べてみても、米国は本音では防衛省に不信を募らせているのではないでしょうか。
 また、日本はよく平和ぼけしていると言われますが、実は一番平和ぼけをしているのは政治家も含めた防衛省幹部ではないのでしょうか。事件が起こるたびに防衛省では内部に調査検討委員会を設置し、再発防止策を発表しておりますが、新たな事件の発生はこれまでの再発防止策が何ら役に立たなかったことを物語っています。これほど不祥事が頻発しているのは、個人的な問題ではなく、構造的な欠陥と言わざるを得ません。
 庶民には想像すらできない莫大な血税を惜しげもなく注ぎ込み、売手の言い値で常に新しい装備を求める自衛隊の在り方や、省に昇格した初年度から続々と組織的欠陥をさらけ出した防衛省を再生するには、防衛省改革に関する有識者会議などというところで議論するという手ぬるいことではなく、防衛省を庁に降格し、総理の下で管理を厳しくするぐらいの英断が必要と考えます。総理の御所見をお聞かせください。
 随意契約が横行している問題は、防衛省に限ったことではありません。
 政府が締結している契約について、平成十八年四月から十二月までの九か月間で随意契約が八万件と契約全体の約六割を占め、総額一兆三千億円にも上っています。政府は、随意契約見直し計画に基づいてその適正化を進めていますが、競争的手続に移行したにもかかわらず、入札条件の設定により、結果として特定の者と随意契約を交わすなど、随意契約の見直しの骨抜きが行われている事態も明らかになっています。政府は、不適切な事案が明らかになった場合には厳正に対処するとしていますが、どのように厳正に対処するのか、具体的に総理に伺います。
 次に、消えた年金問題への対応について伺います。
 年金記録問題検証委員会は、基礎年金番号に未統合の約五千万件の記録についてサンプル調査を行っております。その結果によりますと、名寄せで対応可能となることが明確なのは四分の一にすぎず、年金受給の対象とならないと考えられる記録や基礎年金番号に統合済みの記録を合わせても四割にしかなりません。
 しかも、厚生労働大臣は、これまで約五千万件の記録のうち氏名などが欠落している五百二十四万件については年内に補正作業が完了すると説明しておられましたが、去る十一月二十一日には、そのうち一五%についてはまだ氏名などが確認できておらず、すべてを特定することは困難であるとして、その舌の根も乾かぬうちに国民との約束をほごにしました。
 政府・与党は、平成二十年三月までに五千万件の記録とすべての方の記録との名寄せを実施するとしてきましたが、三月までにどれだけが名寄せで基礎年金番号に統合できると考えているのでしょうか。厚生労働大臣は、就任時の記者会見で、五千万件の記録について最後の一人、最後の一円まで頑張ると公約しておられますが、すべての記録についていつまでにどのように解決するおつもりか、厚生労働大臣にお伺いいたします。
 社会保険庁のずさんな年金記録の管理による年金記録問題や、社会保険庁職員等による年金保険料の横領事案等の様々な不祥事により、公的年金制度に対する国民の信頼は地に落ちています。年金記録問題を解決することは、国民の信頼を回復するための第一歩です。安倍前総理は、最後のお一人に至るまですべて記録をチェックし、正しく年金をお支払いしていくと述べられましたが、最近の厚生労働大臣の発言からも、その実現には危惧を抱かざるを得ません。
 年金記録問題の解決に向けて福田総理はどのようにリーダーシップを取っていくおつもりか、御見解をお伺いいたします。
 最後になりますが、福田総理が十一月二日に我が党の小沢一郎代表との会談でいきなり大連立を持ち掛けられたのは、一体いかなるねらいがあったのでしょうか。ねじれ国会の現状は、政権党の思いのままの政治を不可能にいたしました。その窮状を打開するため、とりわけ直面する給油新法を成立させるとの思いがあったのは間違いないでしょう。
 しかし、今や本院で第一党の座を得た私たちは、民意に従い、正々堂々と次の総選挙で勝利し、政権交代を実現させるべく日々の研さんに努めているところであります。何も弱り切った自民党政治を助けるための大連立を組む必要はいささかも感じておりません。もちろん、国民生活に直結する大事な法案などについては、オープンな話合いを拒否するような狭い了見は持ち合わせておりません。
 国民の皆さんの期待は今や私たちに向いております。この民意に沿って一日も早く解散・総選挙を実施し、総理の座を明け渡すよう強く求めて、私の質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣福田康夫君登壇、拍手〕
#7
○内閣総理大臣(福田康夫君) 直嶋議員にお答えを申し上げます。
 外交の基本方針についてお尋ねがございました。
 アジアが平和で繁栄し、開放的であることは、我が国を始めとするアジア諸国はもちろんのこと、米国を含む国際社会全体に利益をもたらします。そのため、我が国は、アジアの自助努力を基本としつつも必要なときは助け合うという意味での自立と共生の精神に沿い、大きな役割を担ってまいります。
 同時に、日米同盟が我が国外交のかなめであるとの基本的考え方には変わりはありません。この点をしっかりと押さえておくことが筋の通ったアジア外交を展開する上で重要であります。さらに、中韓を始めとするアジアとの関係を深化させることにより、日米の同盟関係もより強固になります。このようにして、アジア諸国からパートナーとして、米国から同盟国として一層信頼される日本こそ、アジアの平和と繁栄に有意義な貢献を行うことができます。
 こうした考え方にのっとって、日米同盟の強化と積極的アジア外交を今後とも推進してまいります。
 福田政権の目指すアジア外交に関するお尋ねがございました。
 福田ドクトリンが打ち出された三十年前に比べ、アジアをめぐる状況は大きく変化しております。中国は目覚ましく発展しており、インドについても更なる経済発展が期待されるなど、アジアは経済的な成長センターとして力強く発展しております。一方で、アジアには依然、域内格差、脆弱性も見られ、環境、国境を越える問題など、新たな課題にも直面しております。こうした大きな変化を踏まえた上で、これからの日本のアジア外交を考える必要がございます。
 我が国としては、アジアに平和と繁栄を根付かせるために一層の統合を促進し、国境を越える課題にもアジア諸国とともに取り組んでいく外交を展開してまいります。
 北朝鮮に対するテロ支援国家指定解除についてのお尋ねがございました。
 十六日の日米首脳会談では、私はこの問題をブッシュ大統領との間でしっかり話し合いました。具体的なやり取りの詳細を明らかにすることは差し控えますが、私からは、我が国が北朝鮮に対して拉致問題での進展を求めており、特に被害者の帰国を重視していることなどを具体的に説明いたしました。これに対してブッシュ大統領からは、拉致問題の日本における重要性は理解している、日本政府と日本国民の間には、米国が拉致問題を置き去りにして北朝鮮との関係を進めるのではないかとの心配があると理解しているが、拉致問題を決して忘れることはない、北朝鮮は完全かつ正確な申告を含め非核化措置をきちんと実施しなければならない、日朝関係の改善も核問題と並行して進めていく必要がある等との発言がございまして、日米間で今後緊密に連携していくことで一致いたしました。
 政府は、拉致問題を始めとする諸懸案を解決し、日朝関係を進めるための真剣な努力を行っているところであります。米国も我々のこうした努力を最大限支援することを明らかにしております。今回のブッシュ大統領の発言は、こうした米側の姿勢を伝えるものであると考えます。
 日朝関係に関する日中韓の協力と過去の清算についてお尋ねがございました。
 先般の日中韓首脳会談では、私から、六者会合における非核化プロセスの進展を評価し、北朝鮮の核放棄を実現することの重要性を指摘するとともに、我が国として、拉致問題の解決と不幸な過去の清算の双方を実現すべく努力する考えである旨述べ、中韓両国の支援を求めました。これに対して中韓両国からは、北朝鮮の核問題の平和的解決の重要性と併せて、拉致問題の解決に対する理解と協力が表明されました。
 我が国としては、六者会合の共同声明を全体としてバランスよく実施することが重要であると考えており、朝鮮半島の非核化と拉致問題を含む日朝関係の双方をともに前進させるよう、中国、韓国を含む関係国と緊密に連携協力しながら、最大限努力を行っていく考えであります。また、政府として、日朝平壌宣言にのっとって拉致問題を始めとする諸懸案を包括的に解決するとともに、不幸な過去の清算を果たし、国交正常化を実現するとの立場は従来から一貫しております。
 拉致問題の進展と国交正常化についてお尋ねがございました。
 十月の六者会合成果文書においては、日朝関係についても明記され、日朝双方が平壌宣言に従って不幸な過去を清算し、懸案事項を解決することを基礎として早期に国交を正常化するため誠実に努力すること、また、そのために日朝双方が精力的な協議を通じて具体的に行動を実施していくことが約束されました。我が国はこれまでも日朝協議に真剣に取り組んできておりますが、北朝鮮が拉致問題の解決に向けて具体的な行動を取ってきていないことから、残念ながら日朝関係については具体的な進展は得られておりません。
 政府としては、引き続き日朝平壌宣言にのっとり、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して日朝国交正常化を早期に実現するとの方針の下に最大限努力を行っていく考えであります。北朝鮮側にも、十月の成果文書にあるとおり、拉致問題を含む諸懸案の解決に向けた具体的な行動を求めたいと考えます。
 額賀財務大臣の会合への出席等に関する説明責任についてのお尋ねがございました。
 両者との関係等について問題を指摘されるようなことがあれば、まず大臣においてしっかりと説明をし、疑念を解く努力をすることが必要と考えております。額賀大臣にあっては、御指摘のあった件について、これまで記者会見や委員会等において丁寧に説明されているものと考えております。
 額賀大臣の防衛庁長官時代のパーティーについてお尋ねがございました。
 内閣としては、大臣等規範において、国民の疑惑を招きかねないような大規模なパーティーの開催は自粛するよう定めております。額賀財務大臣自身の説明によれば、防衛庁長官時代の御指摘のパーティーは朝食勉強会であり、これを聞く限り大規模なものとは認識しておりません。
 いずれにしても、引き続き内閣として大臣等規範を徹底し、政治と行政への国民の信頼の確保に努めてまいります。
 大臣等規範に関するお尋ねがございました。
 政治団体が政治資金規正法に従い政治資金パーティーを開催することは認められているものであり、これを国務大臣等に限って一切全面禁止するということは適切ではないと考えます。国務大臣等の公職にある者として、いやしくも国民の疑惑を招くことのないよう、政治と行政への国民の信頼を確保する観点から、大臣等が自ら律すべき規律として大臣等規範を定めているところでございまして、その趣旨が徹底されるよう努めてまいりたいと考えております。
 CXエンジンの契約方法についてのお尋ねがございました。
 御指摘の久間元防衛大臣の指示等とも言われるものについては、現時点で防衛省においてその具体的な事実関係を把握しておりませんので、お答えを差し控えたいと思います。
 いずれにせよ、CXエンジンを含めた防衛装備品の調達手続は、防衛省において一般競争入札を行うなど、関係法令等に基づき、透明性、公正性を伴った形で行われるべきものと考えます。
 在沖海兵隊のグアム移転に係る米政府の対応についてお尋ねがございました。
 政府としては、米政府が実施した在沖海兵隊のグアム移転に係る企業説明会の件を含め、米軍再編の実施につき米政府との間で緊密な連携を維持しております。米側が、グアムの経済社会事情や関連する法制等について、可能な範囲で企業に対する説明会を行うことについて問題があるとは考えておりません。
 次に、防衛省の管理の強化についてお尋ねがございました。
 防衛省は、国の防衛等という任務の重要性を踏まえ、省として位置付けを行ったものであります。他方、防衛省で様々な問題が発生していることは極めて憂慮すべき事態と考えております。
 今般、政府において防衛省改革に関する有識者会議を設け、文民統制の徹底、厳格な情報保全体制の確立、防衛調達の透明性等について検討することといたしました。ここでの議論も踏まえ、国民の信頼に堪える防衛省の在り方について基本に立ち返り検討してまいります。
 次に、随意契約についてのお尋ねがございました。
 随意契約については、競争性、透明性を高め、適正化を図るべく見直しを鋭意進めてきたところでございます。しかしながら、見直しの趣旨に照らして不適切との指摘もあったことなどから、先般の閣僚懇談会において、競争的な手続に移行するとされたものについて競争性が真に確保されているかどうか点検すること、その実施状況の監視のため、すべての府省にすべての契約の監視を行うため、外部の委員から成る第三者機関を設置すること、総務省が各府省の取組が厳正に行われているかどうか更に監視を行うことなどを指示したところであります。
 今後、随意契約の見直しの趣旨に照らして十分でない運用が見られる場合には、公募等の手続における応募要件の緩和や、より競争性の高い契約方式への移行など必要な措置を講じるとともに、仮に契約事務の執行に関し法令違反など不適切な事案が明らかになった場合には、個々の事案に応じ法令等に照らして厳正に対処する所存であります。
 いずれにしましても、政府としては、無駄を排除する観点からも、こうした取組を通じて引き続き随意契約の適正化、透明化を行い、骨抜きにならぬよう努めてまいる所存であります。
 年金記録問題の解決に向けたリーダーシップについてのお尋ねがございました。
 年金記録問題に対する国民の不安を解消していくことが重要でありまして、これまでも内閣の最重要課題の一つとして、年金記録問題に関する関係閣僚会議を設置するなど、政府を挙げて取り組んでまいりました。今後も、本年七月五日に政府・与党で決定した方針に基づき、問題解決に向け全力を尽くしてまいります。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣額賀福志郎君登壇、拍手〕
#8
○国務大臣(額賀福志郎君) 第九回日米安全保障戦略会議についてお尋ねがありました。
 御指摘の日米安全保障戦略会議は、日米同盟関係や安全保障をテーマにいたしまして、日米両国の各界有識者による講演及び討議を通じまして日米間の信頼構築を目指すという趣旨の会議でございます。これまでも、また今回も、与野党の国会議員、学識経験者等がその趣旨に賛同して参加をしておりまして、私も同様にその趣旨に賛同をし、第九回の会議に出席し、基調講演を行ったところであります。
 会議には民間企業の方も参加されておりましたが、私は当該会議の趣旨に賛同し参加費を払って参加する一参加者の立場であったために、個別の会議にどなたが参加されていたかといったことや、その費用負担について知っているわけではありません。
 会議におきましては、日米の安全保障などに関連して出席者から様々な意見が出され、幅広い議論がなされました。民間企業の方も参加されておりましたので言葉を交わしたことはありますけれども、会議の趣旨を離れた話合いをしたことはありません。
 現職の長官時代の懇談についてお尋ねがありました。
 私が防衛庁長官をしておりました際に、例えば経団連等の新年会パーティーなどの場において民間企業の方とお話ししたことはありますけれども、便宜供与を図ったことは一切ございません。
 以上です。(拍手)
   〔国務大臣石破茂君登壇、拍手〕
#9
○国務大臣(石破茂君) 直嶋議員にお答えをいたします。
 まず、チャフ・フレア射出装置の契約についてのお尋ねをいただきました。
 御指摘の契約につきましては、約八億一千万円の当初契約を、平成十四年に約六億二千万円に減額する契約変更を行ったものであります。
 山田洋行につきましては、去る十一月二十二日、ほかの契約案件におきまして、製造メーカーが提出した見積書を改ざんする手法により過大請求を行った事実が明らかになりましたことから、取引停止の処分を行うとともに、同社との過去の契約のすべてについて徹底的に調査をいたすことといたしております。御指摘の契約につきましても、白紙的に当時の調査の過程を洗い直し、事実関係の解明を行い、具体的な犯罪事実を把握し、刑事事件になるとの確証を得ました場合には、関係当局に対し刑事告発等を行うことも含め、厳正に対処をいたしてまいります。
 次に、水増し請求にかかわった防衛省職員に対する対応についてのお尋ねをちょうだいいたしました。
 チャフ・フレア射出装置の変更契約については、現在、白紙的に当時の防衛庁における調査の過程などを調査しており、また、山田洋行とのほかの契約案件すべてにつきましても徹底的に調査をいたすことといたしております。これによって明らかになりました事実関係を踏まえまして、厳正に対処をいたしてまいります。
 次に、生物偵察車の水増し請求に関する報道につきましての事実関係と、水増し請求があしき慣行として横行していないと断言できるかにつきましてお尋ねをちょうだいをいたしました。
 生物偵察車につきましては、山田洋行の子会社であります日本ユ・アイ・シがその使用機材の輸入を行っており、現在、事実関係の調査を実施いたしております。現時点で同社が水増しを請求したとの事実は確認できておりません。
 また、防衛省の契約企業において過大請求があしき業界の慣行として一般的に行われておるとは考えておりませんが、株式会社山田洋行との契約につきましては、先日、十一月二十二日でございますが、二件の過大請求事案が判明したところであり、今後、防衛省と同社の全契約について過大請求などの問題がないかどうか徹底的な調査を行いますとともに、一般輸入に係る契約を締結しておりますほかの企業に関しましても調査を実施いたします。
 最後に、私と秋山直紀氏について、秋山直紀氏についての印象などに関しましてお尋ねをちょうだいをいたしました。
 私は秋山氏のことは存じております。ただ、何をもって大変懇意にしているとされるのか、あるいはどなたがそれをおっしゃっておられるのか、判然しませんままでお答えすることも失礼かとは存じますが、特定の民間人について防衛大臣たる私が有している印象を述べることは適切ではないと考えておりますので、コメントは差し控えさせていただきます。
 なお、私は、防衛大臣に就任する半年以上前から秋山氏とお話をしたこともございません。秋山氏個人とも特段のお付き合いはございません。
 以上であります。(拍手)
   〔国務大臣舛添要一君登壇、拍手〕
#10
○国務大臣(舛添要一君) 直嶋議員より五千万件の年金記録問題への対応についてお尋ねがございました。
 五千万件の記録への取組につきましては、本年七月五日に政府・与党で決定しました方針に基づきまして、平成二十年三月までを目途に基礎年金番号に未統合の五千万件の年金記録について名寄せを実施し、記録が結び付くと思われる方に加入履歴をお送りする予定であります。その後の統合のためには、御本人による確認が不可欠であります。
 また、婚姻により姓が変わったなどの理由により名寄せだけでは結び付かない記録が出てくることも想定されますが、こうしたケースにつきましては、来年四月以降も記録に結び付けるための取組を進めていくことといたします。
 このため、すべての記録が統合される時期をお答えすることは困難でございますが、五千万件の年金記録の統合や内容の解明に向けて今後ともできる限りの努力を続けてまいります。(拍手)
    ─────────────
#11
○議長(江田五月君) 浅野勝人君。
   〔浅野勝人君登壇、拍手〕
#12
○浅野勝人君 私は、自由民主党・無所属の会を代表して、十八年度決算と内外の重要課題について総理の見解を伺います。
 総理は、ワシントン訪問に次いで間髪を入れず東アジア・サミットに出席されました。矢継ぎ早の日米、日中の首脳会談は、右手に日米、左手で中国を中心とするアジア重視の姿勢を示す巧みな機会となりました。まずは順調な福田外交の滑り出しと見受けます。
 双方で共通のテーマとなった拉致問題は、圧力と対話から対話と圧力に微妙に変化させた福田総理の思いが、とりわけ、温家宝国務院総理と盧武鉉大統領に届いた手ごたえをお感じになりましたでしょうか。
 また、拉致問題と関連して、アメリカ政府は北朝鮮に対しテロ支援国家の指定を解除するのではないかという観測が盛んです。この五月、外務副大臣の職にあった折、パリのOECD閣僚理事会に出席した際、アメリカのネグロポンテ国務副長官と会談する機会がありました。拉致問題が進展しない限り、テロ支援国家の指定を一方的に解除するようなことがあったら日米同盟にひびが入りかねないと申しましたら、日本との協議なしにそんなことはあり得ないと当時は明言をいたしましたが、核のディスエイブルメントの進展をめぐるその後の米朝関係の変化が、ブッシュ政権の方針に何らかの影響を与えている節があるのでしょうか。
 日米首脳会談で指定解除を牽制する福田総理の要請にブッシュ大統領がどんな反応を示しましたか、おっしゃることのできるぎりぎりの範囲で重ねてお聞かせいただきたいと存じます。
 ブッシュ大統領からは、インド洋での給油活動ができるだけ早く再開してほしいという要請があったと承知しています。補給艦の帰国が世界の国々に、日本がテロとの戦いから退いたと誤ったメッセージに受け取られることは避けなければなりません。そのためには、新しいテロ特措法を国民の皆様と野党各党の御理解を得て、この国会で成立をさせていただくことに尽きます。そのための総理の決意を、党首会談とは別に、国会の場で改めてお伺いいたします。
 少しく指摘しておきたいと存じます。
 これほどまでに我が国の外交並びに安全保障政策にとって重要な時期に、防衛省と納入商社との不祥事が表面化して、国会運営を一層困難にする要因となっていることは迷惑至極です。山田洋行は、二十二日、外国のメーカーが提出した見積りを改ざんする手法で過大請求をしていたことを認め、防衛省は取引停止の処分をしました。
 もっと具体的に申しますと、十五日の外交防衛委員会の参考人質疑で指摘したとおり、外国のメーカーの請求書を偽造し、サインを偽装し、防衛省に水増し請求をして得た資金で過剰接待を繰り返していた疑惑が事実だったことになります。官民一緒になって税金を詐取していたと言われても反論できません。
 政府税調は、社会保障を継続する立場から消費税を引き上げる必要性を求めていますが、将来はともかく、今増税をお願いできる環境にはありません。李下に冠とか、襟を正すなどという言葉を超えて、人の道から出直す必要を自らへの戒めを含めて痛感いたします。総理も同じ思いでいらっしゃるのではないでしょうか。
 参議院での決算の審査は、改革協議会の合意以来、審議を充実してまいりました。会計検査院に対しても検査の請求を積極的に行い、その結果、随意契約やODA、NHKの問題点が明らかにされました。予算が適正に執行されているか、透明性は確保されているか、引き続き厳格な調査とそれに伴う審議を尽くしてまいります。
 参議院の決算改革の取組について、総理の御意見を承りたいと存じます。
 十八年度の予算は、歳出を厳しく見直す一方、重点配分を徹底することによって効率を高める努力が成果を上げております。その結果、一般歳出は五年連続で前の年以下に抑えられ、税収も好調だったため、公債の発行は二十七兆五千億円にとどめることができました。
 十八年度の経済財政運営と、その結果である決算について、総理の総括的な所見を伺います。
 決算と同時に提出された決算検査報告によりますと、去年も保険料の徴収不足や過大な支払などにより、国が損害を被った例や、行政による無駄遣いが後を絶たず、四百五十一件、三百十億六千四百二十万円指摘されています。
 指摘金額が一番多かった役所は、十八年度も厚生労働省でした。年金保険料の徴収不足など数々の問題がありますが、不適正な旅費の支出や超過勤務の手当の支給をめぐって、参議院本会議で三年続けて警告決議を受けている労働局の在り方がとりわけ課題のようであります。例えば、ある県の労働局長が、会計検査院の実地検査を受けているさなかに、保管しておく必要のある文書を廃棄するよう部下に指示していたことが判明した例などです。
 私は、この際、裏金づくりをしたり、それを指示した者は懲戒免職を原則とする従来の内規に加え、検査院の調査を妨害するような、社会通念から判断して不適正な行為は懲戒免職とするなど懲罰の対象を広げ、仕事は厳しく、されど日々働きがいのある楽しい職場に変身させる必要を常々感じております。毎年繰り返されているこれらの事態を改善させるため、各省に対し、総理の適切な指導を要請しておきます。
 随意契約についてですが、去年は四月から年内一杯の九か月間に全省庁でおよそ八万件、一兆三千七百七十億円あって、契約全体の六割を占めています。予測どおり平均落札率は九七%余りで、競争契約と比べて一一ポイントの開きがあります。せめて随意契約の妥当性に検討の余地があると指摘された百五十一億円については、競争を原則とする契約に切り替えるべきだと考えます。
 総理は、この実態をどのように認識しておいでなのか、独立行政法人を含め、随意契約の適正化に向けた取組の方針についてお聞かせいただきたいと存じます。
 参議院決算委員会は、既に十時間充実した質疑をしてまいりました。予算の衆議院に対して決算の参議院をいささか意識してのことではありますが、もし、法案が付託されていない委員会だからだとしたら、今国会を象徴する姿の一つです。参議院が党利を離れ、審議を徹底する役割を怠ってしまったら存在意義を失います。国民に対する参議院の責任について、党派を超えて胸に手を当ててみたいと自らに問い掛けております。残る会期の中で、精力的に審議が促進されることを願って、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣福田康夫君登壇、拍手〕
#13
○内閣総理大臣(福田康夫君) 浅野議員にお答えをいたします。
 拉致問題への取組と日中韓の協力についてのお尋ねがございました。
 政府として、日朝平壌宣言にのっとって拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して国交正常化を実現するとの立場は従来から一貫しております。今後とも、対話と圧力の間の適切なバランスに意を用いつつ、北朝鮮に対し、拉致問題を含む諸懸案の解決に向けて具体的な行動を求めていく考えであります。
 先般の日中韓首脳会談では、私より、我が国として拉致問題の解決と不幸な過去の清算の双方を実現すべく努力する旨述べ、中韓両国の支援を求めました。これに対して、中韓両国より、北朝鮮の核問題の平和的解決の重要性に関する発言とともに、拉致問題の解決に対する理解と協力が表明されました。政府としては、今後とも、中国、韓国を含む関係国と緊密に連携協力しながら日朝協議に真剣に取り組んでまいります。
 北朝鮮に対するテロ支援国家指定解除についてのお尋ねがございました。
 十六日の日米首脳会談では、私はこの問題をブッシュ大統領との間でしっかり話し合いました。詳細を申し上げるわけにいきませんけれども、ブッシュ大統領からは、拉致問題の日本における重要性は理解している、日本政府と日本国民の間には米国が拉致問題を置き去りにして北朝鮮との関係を進めるのではないかとの心配があると理解しているが、拉致問題を決して忘れることはない、北朝鮮は完全かつ正確な申告を含め非核化措置をきちんと実施しなければならない、日朝関係の改善も核問題と並行して進めていく必要がある等の発言があり、日米間で今後緊密に連携していくことで一致いたしました。
 政府としては、引き続き、テロ支援国家指定解除の問題を含め、米国と緊密に連携していく考えであります。
 補給支援特措法案成立に向けての決意についてお尋ねがございました。
 インド洋における海上阻止活動は、多くの国が各々の力を持ち寄り、協力して実施しております。我が国も、その持てる能力と憲法の範囲内で何ができるかを真剣に検討した結果、これまで補給活動を実施してまいりました。テロとの戦いが道半ばである現在、他の国が忍耐強く協力している中で、我が国だけが補給活動から脱落することはできません。
 また、我が国は資源や食料の多くを輸入し、また、国内で加工したものを海外に輸出することによる利益によって経済が成り立っております。このことを考えると、我が国は国際社会の一員としての務めを果たさなければならないという自覚を強く持たなければなりません。
 そのような観点からも、国際社会が取り組んでいる本活動に我が国が引き続き参加するべきと考え、本法案を今国会に提出したところであり、その速やかな可決、成立に全力を尽くしてまいります。
 防衛省改革についてのお尋ねがございました。
 防衛装備品の調達の公正性、透明性に疑念を生じさせる事案が発生していることは、防衛行政に対する国民の信頼を損ねるものであり、極めて憂慮すべき事態と考えております。
 これらの問題を踏まえ、今般、政府において防衛省改革に関する有識者会議を設け、文民統制の徹底、厳格な情報保全体制の確立、防衛調達の透明性等について検討することといたしました。ここでの議論を踏まえ、国民の信頼に堪える防衛省の在り方について、基本に立ち返り検討してまいります。
 参議院の決算改革の取組についてのお尋ねがございました。
 国民的な視点に立って審査を行う国会の決算審査や内閣から独立した機関として会計検査院が行う検査の重要性については、政府としても十分認識しているところであります。参議院においてこれまでも特に決算審査を重視され、会計検査院への検査要請の積極的な活用や決算の早期提出など、種々の改革を進められてきたことに対し、参議院の決算重視の姿勢につき、改めて敬意を表します。
 政府としては、今回の決算及び決算検査報告についても、十分な審議をお願いする観点から早期に国会提出したところであり、その結果を予算編成に的確に反映させてまいります。
 平成十八年度の経済財政運営と決算についてのお尋ねがございました。
 平成十八年度におきましては、規制、金融、歳出、税制等の各分野にわたる構造改革を進めることにより経済活性化を実現し、民間需要主導の持続的な経済成長を図るという方針で経済財政運営に当たってまいりました。このように、経済、社会全般にわたる構造改革に取り組んできたのでありますが、その結果、景気は回復し、雇用は拡大するなど一定の成果が上がってきております。
 平成十八年度決算については、公債発行額は補正予算における過去最大の公債発行減額を経てようやく三十兆円を下回ったほか、税外収入の増加と歳出の不用から、なお剰余金が生じることとなったところであります。
 決算検査報告の内容、改善への取組についてのお尋ねがございました。
 今般の決算検査報告では、会計経理が適正かどうかに加え、契約の競争性や透明性が十分に確保されているかといった観点などから種々の指摘や問題提起がなされております。行政に対する国民の信頼を取り戻すためには、政府における無駄を徹底して排除するよう取り組んでいく必要があります。このため、先般、各閣僚に対して、決算検査事項について確実に改善することはもとより、随意契約の見直しや入札制度の改善を着実に実施するよう指示したところであります。
 なお、御指摘の会計検査に際しての隠ぺい行為等は許されないことであります。このような行為に対しては厳正な処分が行われる必要があります。今後とも、綱紀の粛正等に万全を期すとともに、予算の質の向上に向けて政府一体となって取り組んでまいります。
 国及び独立行政法人の締結する随意契約についてのお尋ねがございました。
 国及び独立行政法人の締結する随意契約については、競争性、透明性を高め、適正化を図るべく、見直しを鋭意進めてきたところであります。しかしながら、見直しの趣旨に照らして不適切という指摘もあったことなどから、先般の閣僚懇談会において各閣僚に指示をいたしまして、各府省が策定した随意契約見直し計画を適切に点検し、より競争性の高い契約方式へ移行するなど、必要な措置を講じることによる厳正な実施の徹底、第三者機関又は独立行政法人評価委員会等による監視体制の充実強化、同連絡会議の対象を国の随意契約に加え独立行政法人の締結する随意契約に拡大し、随意契約の適正化のための政府のフォローアップ体制を強化するなどの措置を行うこととしたところであります。
 政府としては、無駄を排除する観点からも、引き続き、こうした取組を通じて随意契約の適正化、透明化に努めてまいる所存であります。
 以上であります。(拍手)
    ─────────────
#14
○議長(江田五月君) 遠山清彦君。
   〔遠山清彦君登壇、拍手〕
#15
○遠山清彦君 私は、公明党を代表し、ただいま議題となりました平成十八年度決算検査報告について、総理並びに関係大臣に質問いたします。
 決算の質疑の前に、いわゆるねじれ国会状況下における国会運営の在り方に関連し、福田総理大臣の御所見と御決意を伺いたいと思います。
 私は、ねじれ国会を選挙結果を経た民意の表れであると厳粛に受け止めております。他方で、憲法により唯一の立法機関であると定められている国会が立法府本来の機能を十全に果たすことができなければ、国民の更なる政治不信を招くばかりか、行く行くは国民生活に深刻な悪影響を及ぼす懸念を持たざるを得ません。この懸念は、本院において与野党の多くの同僚議員の共有する認識であると思います。
 ゆえに、真に国民にとって必要な法案、法改正案については唯一の立法府である国会として必ず成立させていく、そのための知恵を与野党で出し合っていくことが重要であると考えます。例えば、今日余り機能していない小委員会を活用し、事前の党議拘束も外し、国民から見える場所で政府案と野党の対案を毎日でも審議し、法案の成立を図っていくような努力が不可欠であると考えます。このような取組について、与党自民党の総裁でもあります福田総理のリーダーシップを期待しておりますが、率直な御見解と御決意を賜りたいと思います。
 さて、平成十八年度決算報告では、四百五十一件もの不当・不適正処理が指摘され、その総額は約三百十億円に上ります。会計検査院は、政府並びに政府関連機関の活動全般を検査対象としているとはいえ、経費、人員の制約等から、例えば実地検査などは対象機関事務所等三万二千六百か所余りのうち、その一割に満たない二千七百か所について実施されているのみであります。にもかかわらず、今般の報告にあるような巨額の税金の無駄遣いが毎年指摘されるという事態は極めて深刻であり、遺憾であります。
 国民の多くの声は、財政難を嘆く暇があったら、まず無駄遣いをなくせというものであります。公明党は、最近新たな対策検討プロジェクトチームを立ち上げましたが、この国民の声にこたえるべく、必要ならば会計検査院の機能強化のための法改正等も行い、税金の無駄遣いを徹底してなくしていく決意であります。
 以下、何点か具体的に伺います。
 不当、不適切な経理処理がなくならない背景には、まず会計関係書類の保存義務等を定めた法律がないという問題があります。現状では、行政機関の保有する情報の公開に関する法律に基づく政令で定めているだけで、極めて緩い行政文書管理体制と言わざるを得ません。その結果、関係書類が不当に廃棄され、会計検査が阻害されるという事例が今日まで続いています。これはもはや看過できない重大な法制度上の欠陥と考えますが、総理大臣の所見を求めます。
 今回の決算報告では、超過勤務手当の不適正支給の指摘を受けた長野県の労働局の局長が、実地検査直後に関係書類の廃棄を指示するという不正が内部通報により発覚し、報告されております。これは、検査妨害行為であるだけでなく、刑法第二百五十八条規定の公用文書等毀棄罪に該当する可能性もある犯罪性の高い行為であり、厳正な処分が必要な事案です。結局、この局長は減給処分となっておりますが、官に甘く民に厳しい処分の典型ではないのか、厚生労働大臣の所見を求めます。
 また、会計検査院においては、本来ならば、本件については、会計検査院法第三十三条に基づき検察当局に通告することが妥当だったのではないかと考えますが、通告いたしておりません。そもそも、問題を起こした職員が所属する省庁に懲戒処分などを任せてしまい、結局身内に甘い処分が下されるという現在の政府の問題処理構造そのものに国民は納得していないのではないでしょうか。会計検査院や検察庁、そして人事院など関係機関が連携し、公務員の不正・不当行為により厳しく対処する体制を構築すべきと考えますが、総理大臣の見解をお伺いいたします。
 同時に、再発防止の観点から、同じ省庁や機関について同種の不正・不適切行為が決算検査報告で指摘された場合、その省庁、機関の次年度予算を自動的にマイナス査定にするなどのペナルティーを科すことも検討すべきではないかと考えますが、総理大臣の御答弁を求めます。
 会計検査院は、毎年度の決算報告で、問題に関与した公務員のモラルの低下と綱紀の緩みについて指摘しております。再発防止策として、人事院による公務員倫理研修の強化、特に過去の不正経理事例等に焦点を当てた集中研修の導入などが考えられますが、その根拠となる規定が国家公務員法にはありません。公務員倫理研修の強化について、総理大臣の御決意をお伺いします。
 政府は現在、三十一ある特別会計を平成二十二年度末までに十七に統廃合するとともに、同会計の剰余金や積立金等を一般会計に繰り入れ、二十兆円程度を目標に財政健全化に役立てる方針を示しております。既に平成十八年度予算には十三・八兆円、十九年度予算には一・八兆円の繰入れが行われ、二十兆円目標達成まで四兆円強となりました。しかしながら、国の長期債務残高は六百兆円を超え、国債利払いも毎年二十兆円前後という中で、特別会計からの財政健全化への貢献は二十兆円を超過しても継続すべきではないかと考えますが、総理大臣の御見解を伺います。
 また、天下り問題や外部監視が甘い、巨額の隠れ損失があるとの指摘もある独立行政法人の改革も喫緊の課題と考えます。今回の決算報告には、十五の法人が独法移行の際、それらの繰越欠損金解消のために計五兆四千六百億円余りの政府出資金が充てられたことが記載されております。現在、百一ある独立行政法人の事業の多くは、公益性は高いが採算性が低いとされ、巨額の運営費や補助金が政府から交付されております。他方、効果に疑問のある事業や公益性が減じている業務もあり、また対国家公務員指数、いわゆるラスパイレス指数の平均が一〇七・四と、役職員の給与水準が高いなどの問題もあります。
 政府としては、公明党が従来からマニフェスト等で主張している事業仕分方式を更に厳格に適用し、独立行政法人業務のスリム化を図るべきと考えますが、行政改革担当大臣の御決意を伺います。
 最後に、若年者雇用支援について伺います。
 私は、平成十六年三月に若年者雇用促進策の柱の一つである若年者トライアル雇用制度の利用年齢上限を三十歳未満から三十五歳未満へ引き上げることを政府に提案し、すぐに運用の改善を行っていただきました。年長フリーターの数はいまだ九十二万人おり、フリーターのまま三十代後半へ移行している人も多いことから、可能な限り若年者雇用施策の三十五歳未満とされる利用年齢上限を弾力的に取り扱っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 またあわせて、従業員三百人以上の企業でトライアル雇用を利用している人の割合は全体の一・八%にすぎない状況にかんがみ、政府として経団連などに大企業の積極的な参加を呼び掛けて制度の実効性を更に強化すべきと考えます。
 以上二点につきまして、厚生労働大臣の明快な御答弁を求め、私の質疑を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣福田康夫君登壇、拍手〕
#16
○内閣総理大臣(福田康夫君) 遠山議員からお尋ねの件につきまして、お答え申し上げます。
 まず、国会の審議における小委員会の活用についてのお尋ねでございますが、現在、いわゆるねじれ国会の下で、多くの法案の成立が困難な状況にあります。こうした状況が長引けば国民生活に悪い影響が生じる可能性もあり、深刻に受け止めております。
 こうした状況を打開し、国家国民のための政策を一つ一つ実現していくことは、与野党の立場を超えた、政治に携わる者の責任であります。御指摘の小委員会の活用も含め、政策実現のため何らかの枠組みをつくり上げていかなければならないと考えております。
 会計関係書類の管理についてのお尋ねがございました。
 御指摘のような不当、不適切な経理が発生することはあってはならず、再発防止に努めることは大変重要なことと認識しております。また、会計関係書類を含め、政府の保有する行政文書の管理は、行政に対する国民の信頼を確保するという観点から不可欠の前提であり、関係書類が不当に廃棄されるような事態はあってはなりません。行政文書について、現行の法令や規則に基づき一層適切に管理するとともに、その管理を一層充実するための法制度の在り方についても検討を進めてまいります。
 公務員の不正・不当行為への対処についてのお尋ねがございました。
 懲戒処分は任命権者が行うこととされており、各府省において問題を起こした職員に対し厳正な対応を取る必要があります。行政に対する国民の信頼を取り戻すことは喫緊の課題であり、公務員の不正・不当行為に対しては、関係機関が十分連携を図って、いやしくも身内に甘いといった批判を受けぬよう厳正に対処すべきものと考えます。
 不正・不適切行為に対する次年度予算における対応についてお尋ねがございました。
 各年度の予算において、不正・不適切行為が行われることのないよう、無駄を徹底して排除することが重要です。政府としては、施策ごとの必要性や効率性の洗い直しを行い、各省庁において不正、不適切な予算執行が指摘された予算についてはゼロベースで査定することとし、再び同様の問題が生じることのないよう厳正に予算を見直してまいります。
 倫理研修の強化についてお尋ねがございました。
 最近、公務員の不祥事が相次ぎ、そのモラルの低下と綱紀の緩みが指摘されることにつきましては、国民に対し申し訳なく思っております。公務員が公の立場にあることを常に自覚し、職務を忠実に遂行し、自己に恥じることのないようにしなければなりません。行政に対する国民の不信を率直に受け止め、国民の信頼の回復を図るため、各府省の幹部職員が公務員の使命、原点に立ち返って綱紀の厳正な保持と倫理の向上に全力を尽くすよう指示したところでありますが、さらに御指摘の公務員倫理研修について、その充実と倫理保持の再点検を徹底してまいります。
 特別会計の剰余金等の活用についてのお尋ねがございました。
 政府としては、行革推進法において、特別会計の剰余金の縮減等により、平成二十二年度までの五年間で総額二十兆円程度を財政健全化に役立てることを目標としております。平成十九年度予算においても、特別会計に関する法律に基づき、七つの特別会計から合計一・八兆円の一般会計への繰入れを行うこととしており、平成十八年度予算における十三・八兆円と合わせて合計十五・六兆円の活用を実施したところであります。
 今後とも、政府としては、行革推進法や特別会計に関する法律に定められた方針に沿って、毎年度の予算編成において最大限財政健全化に活用するため、剰余金等を厳格に精査してまいりたいと考えております。
 残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣舛添要一君登壇、拍手〕
#17
○国務大臣(舛添要一君) 遠山清彦議員にお答えいたします。
 まず、御指摘のありました書類等の廃棄指示は、会計検査院の調査活動に対する不誠実かつ不適切な対応であるのみならず、会計経理の適正化に取り組む労働局の姿勢に対する信頼をも損ねるものでありまして、極めて重大な問題と受け止めております。
 廃棄を指示した労働局長につきましては、局長の職を解くとともに、人事院の定める懲戒処分の指針を参考としつつ、減給十分の一、三か月の懲戒処分としたところであり、各労働局に対しこの事案の内容を具体的に示した上で、再発防止を徹底したところであります。
 なお、今後、二度とこのようなことが行われないよう会計検査への協力及び適切な対応について徹底してまいります。
 続きまして、御指摘のように、年長フリーターのまま三十五歳を超えていく方に対する支援も必要となっていると考えております。各種の若年者雇用施策のうち可能なものにつきましては、個々の対象者の置かれた状況等に応じて支援の対象とすることができることとなっていますが、引き続き適切に対応してまいります。
 また、御指摘いただきました経済団体への働き掛けにつきましては、若年者トライアル雇用制度が大企業も含めて積極的に活用されるよう、利用状況等を踏まえつつ要請を行うことを検討してまいります。(拍手)
   〔国務大臣渡辺喜美君登壇、拍手〕
#18
○国務大臣(渡辺喜美君) 独立行政法人についてのお尋ねでございます。
 独立行政法人の見直しにおいては、百一の独法事務事業の必要性や組織の在り方について、本年八月十日に閣議決定した基本方針に基づき、原点に立ち返って徹底的に見直しを行い、本年内に整理合理化計画を策定することといたしております。
 九月以降、各法人の整理合理化案について、内容が不十分なものについては随時再検討を求めております。また、行政減量・効率化有識者会議において個別法人に関するヒアリングを集中的に行うなどして、各法人が実施する個別の事務事業ごとに真に不可欠なものかどうかといった観点から議論を行ってまいりました。
 今後、国民の立場に立った整理合理化計画の策定に向け精力的に取り組んでまいります。(拍手)
    ─────────────
#19
○議長(江田五月君) 山下芳生君。
   〔山下芳生君登壇、拍手〕
#20
○山下芳生君 日本共産党を代表して、二〇〇六年度の決算について、福田総理に質問します。
 この決算は、貧困と格差が広がる中、弱い立場の人々を更に容赦なく切り捨てる小泉構造改革の総仕上げともいうべきものでした。その下で国民がどれほど苦汁を味わってきたか、私は六年間、人々の声をじかに聞き、一つ一つ胸に刻んできました。
 わずかな年金でおかずのない御飯を何回も食べています、年配の女性がうつむいたまま話してくれました。こういう方の住民税まで三倍、四倍に引き上げたことに怒りを覚えます。
 昨年末、滋賀県で、四十三歳の父親と障害を持つ二人の娘さんが無理心中する事件がありました。新聞には、障害者自立支援法による負担が重くのし掛かったとありました。娘の通う養護学校の体育祭に手作りのお弁当を持っていく優しいお父さんだったといいます。一体どんな気持ちでと思うと、胸が詰まりました。
 総理、さきの参議院選挙で与党が大敗した根底には、二〇〇六年度決算でも明らかな、こうした政治の冷たさ、負担の重さにあえぐ無数の民の怒りがあることを肝に銘じるべきではありませんか。そして、参議院での決算審議を生かし、これまでの政策を転換する決意はありませんか。
 そこで、具体的に聞きます。まず、高齢者医療についてです。
 政府は、来年四月から、七十五歳以上の人を後期高齢者医療制度という新たな制度に移し、年金から高い保険料を天引きしようとしています。診療報酬も別建てとなり、必要な医療さえ受けられなくなるのではと心配されています。とんでもありません。ヨーロッパ諸国など国民皆保険制度を持つ国の中で、年齢で被保険者を切り離し、保険料や医療の内容に格差を付けている国などどこにもありません。こんなやり方は絶対にやめるべきです。
 自民、公明が合意した負担増の一部凍結では解決になりません。総選挙が終われば負担増というこそくなやり方ではなく、後期高齢者医療制度そのものを中止すべきではありませんか。
 与党は、参議院選挙後、障害者自立支援法の抜本的見直しを検討すると言いました。しかし、いまだに具体的な進展はありません。部分的な手直しで済ませるのでなく、障害が重い人ほど負担が重くなる応益負担の撤回という障害者と家族の根本要求に正面からこたえるべきではありませんか。
 奈良県では、昨年の産婦死亡に続き、今年もまた妊婦の搬送先が見付からずに死産するという不幸な出来事が起こりました。深刻な医師不足の下、全国各地で産科、小児科など診療科の廃止や公立病院の縮小が現在進行形で広がっています。世界第二の経済大国で、安心して赤ちゃんを産むことすらできない、命の重さに地域格差がある、こんなことは絶対にあってはならないことです。
 こうした事態を招いた根本には、二〇〇六年度決算で示されている政府の医療費抑制、医師抑制政策があります。医師は不足でなく偏在などという現実離れした認識に基づく小手先の対策では現状は打開できません。医師数抑制の閣議決定を撤回し、医師の抜本増員に転換することこそ政治の責任ではありませんか。
 国民生活と社会保障の充実を図るためには財源が必要です。日本共産党は、史上空前の利益を上げながら、国に納める税金を減らしている大企業、大資産家に対する行き過ぎた減税を是正し、巨額の軍事費にメスを入れることによって賄うべきだと考えます。
 総理は、先日、我が党の志位委員長との党首会談で、政府税制調査会が社会保障の財源として消費税率の引上げを選択肢の一つとしていることについて、同じ考えだ、そうせざるを得ないと言い切りました。これは重大な発言です。
 そもそも消費税は、所得の低い人ほど負担が重くなるという逆進性を持った弱い者いじめの税金です。立場の弱い人々を社会全体で支えるのが社会保障の基本理念です。その財源に弱い者いじめの消費税を充てることほど本末転倒はありません。断じて認められません。
 消費税はこれまで、導入のときも、税率を上げるときも、一度も国民の審判を受けずに強行されてきました。私たちは反対ですが、総理が消費税率の引上げがどうしても必要だと考えているのなら、選挙の争点になることを避けるのでなく、次の総選挙できちんと国民の判断を仰ぐべきではありませんか。
 最後に、二〇〇六年度決算審議の重大な問題となっている軍事利権疑惑について聞きます。
 国民には増税や社会保障の負担増を押し付けながら、軍事費に年間五兆円もの税金をつぎ込む。しかもそれが、水増し、口利き、天下りなどで日米の軍需企業、政治家、官僚の食い物にされているのではないか、国民はそこに憤慨しているのであります。国民の税金が浪費や腐敗の対象となっていることの真相解明なしに政治の信頼回復はあり得ません。
 我が党は、関係者の証人喚問で真相を徹底解明することを強く求めます。同時に、総理こそ予算編成の責任者であり、自衛隊の最高指揮官、そして自ら任命した大臣が疑惑の渦中にある問題なのです。人任せにせず、自ら真相解明の先頭に立ち、国民への説明責任を果たすのが当然ではありませんか。総理の認識を尋ねて、質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣福田康夫君登壇、拍手〕
#21
○内閣総理大臣(福田康夫君) 山下議員にお答え申し上げます。
 さきの参議院選挙の結果を反省すべきではないかとのお尋ねがございました。
 さきの参議院選挙においては、与党に対し国民の強い不信が示されたものと受け止めております。構造改革は今後とも進めていかなければなりませんが、私は、現実に起きている様々な問題から目をそらすことなく、国民の皆さんの目線に立って一つ一つきちんとした処方せんを講じてまいる決意でございます。
 後期高齢者医療制度についてのお尋ねがございました。
 七十五歳以上を対象とする後期高齢者医療制度は、今後、高齢化に伴う医療費の増大が見込まれる中で、現役世代と高齢者の負担の公平化を図るとともに、後期高齢者の心身の特性にふさわしい医療を提供することを目的として、昨年の医療制度改革において創設することとされたものであります。本制度の理念や方向性については適切なものと考えておりますが、一方で、後期高齢者医療制度が高齢者の方々の生活に深くかかわるものであることを踏まえ、こうした方々が置かれている状況に十分配慮する観点から、きめ細かな対応に努める必要があると考えております。
 こうした考え方の下に、先般、与党において激変緩和措置について取りまとめが行われたものであり、政府としてもこれを適切に実施したいと考えております。
 障害者自立支援法についてのお尋ねがございました。
 障害者自立支援法の目的にも定められているように、障害の有無にかかわらず、すべての人々が安心して暮らすことができる地域社会を実現していくことが重要であると考えており、御指摘のような痛ましい事件が生じることのないよう、障害者の方々にとって必要とされる様々なサービスや支援が適切に提供されていくことが大切であると考えております。
 利用者負担につきましては、利用者の方に最大一割の負担をお願いしていますが、障害が重い方の負担が過大なものとならないよう、所得に応じた負担上限の設定などきめ細やかな軽減措置を講じているほか、本年四月からは特別対策により、更なる負担軽減措置を講じております。
 今後は、与党のプロジェクトチームにおける議論や、法律の施行後三年を目途とした見直し規定、特別対策の政策効果も見定めながら、抜本的な見直しに向けて制度全体にわたる検討を行ってまいります。
 医師数についてお尋ねがございました。
 今日、全国各地で医師が不足しているとの声が高まっていることを受け、地域にお住まいの方が必要な医療を受けられるよう、医師を確保していくことは喫緊の課題であります。本年五月末には政府・与党が一体となって緊急医師確保対策を取りまとめ、緊急に講ずべき措置から中長期的な対策まで各般の対策を盛り込んだところであります。これを受け、医学部の定員増等の様々な対策を具体化してまいります。
 次に、社会保障財源と消費税についてのお尋ねがございました。
 政府としては、歳出改革に徹底して取り組むとともに、それでも対応し切れない社会保障などに伴う負担増に対しては、安定財源を確保し、将来世代への負担の先送りを行わないという方針の下、社会保障及びそれを支える税制改革の在り方について本格的な議論を進めているところであります。その際、まずは社会保障などについて将来のあるべき姿を描くことが必要であり、直ちに消費税について云々という話ではないと考えております。
 もとより、社会保障や税制は国民生活に深くかかわるものであり、国民的な合意を形成していくことが不可欠であります。このため、国民生活の安心にとって何が必要なのか、その財源をどうするのかということを与野党で真剣に議論していくことが重要であります。社会保障の財源として消費税をどのように考えるかについても、こうした議論の中で幅広く検討してまいりたいと考えております。
 防衛費をめぐる問題の真相究明と国民への説明責任についてお尋ねがございました。
 国の防衛は、国民の信頼がなくしてはなし得ないものでありますが、前防衛事務次官による倫理規程違反行為等をめぐり、防衛行政に対する国民の信頼を失わせるような事態が生じていることは誠に遺憾であります。
 報道等により指摘がなされた場合には、仮にも国民に疑念を招くことのないよう、自らの判断で事実関係について説明する努力をすべきものと考えますが、政府としては、国民の信頼を回復するため、防衛省が抱える問題について、基本に立ち返り、検討を行ってまいります。
 以上でございます。(拍手)
    ─────────────
#22
○議長(江田五月君) 又市征治君。
   〔又市征治君登壇、拍手〕
#23
○又市征治君 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、二〇〇六年度決算審査の開始に当たり、福田総理に財政運営の基本姿勢を伺います。
 まず、参議院は五年前から、全会派一致して決算審査の充実に努め、その結果を翌年度予算に反映するため、政府に対して措置要求や警告決議などを発してまいりました。改めて総理に、決算審査を重く受け止め、翌年度の政策に生かす決意を伺いたいと思います。
 さて、今、政府に対する国民の最大の願いは、格差社会が広がった現実を直視をし、切り下げられた福祉、医療など公共サービスや非正規雇用の急増などで低下をした賃金、労働条件を回復し、国民の暮らし向きを改善することであります。そのためには、史上空前の増収増益を五期にわたって続ける企業に対して、政府が収益にふさわしい適正な税負担や賃上げなどの社会的責任を求めるべきであって、間違っても逆進性の強い消費税を引き上げたり、福祉、公共サービスの削減策などは取るべきではありません。総理の見解を伺います。
 決算の具体問題に入ります。
 消費税率引上げが盛んに喧伝されていますが、国民のために今すぐ活用できる財源は、増税ではなく、政府財政の中にあります。すなわち、我が党が決算審議の中で一貫して提案をしてきた特別会計の余剰資金の活用であります。小泉改革は国民生活に多くの改悪をもたらしましたが、一つ評価できる点は、この特別会計の活用に初めて手を付け、五か年で二十兆円を一般会計などへ繰り出すと決めたことであります。
 しかし、今回の決算でも積立金や剰余金は、外国為替特別会計で約二十兆円、財政融資資金特別会計で約二十一兆円、電源開発及び石油特別会計で四千五百億円など、依然巨額であります。これを、国民には何の犠牲も伴わずに国民生活の改善に活用が可能であり、福田内閣として、この特別会計の余剰資金の活用について新たな目標を設定するよう求めます。総理、いかがでしょうか。
 私たち社民党がなくせ格差と叫び続けて数年、ようやく政府も認めるようになりました。福田総理は、総理就任直前のインタビューで、規制改革の経済合理主義的な部分が強くなり、正規職員を非正規職員にするなど企業本位の雇用関係をつくった、その結果、賃金が下がったと反省の弁を述べられております。正に今、全勤労者の三分の一に当たる一千七百万人が非正規労働者であり、年収二百万円未満の勤労者が一千万人を超える異常ぶりであります。これでは健全な社会の持続的発展を期すことはできません。
 総理自身がそこまで認識されているのですから、憲法二十七条の勤労の権利を保障する立場から、抜け穴の方が大きくなった派遣労働制度の規制や、生活保護基準にも満たない年収二百万円未満の世帯をなくすために最低賃金を時給千円に引き上げることなど、格差是正策を提示をすべきではありませんか。見解を伺います。
 さらに、格差是正の具体策を幾つか伺います。
 いわゆる今日、限界集落が七千八百に及び、加えて郵政民営化が日常の金融窓口も奪い、新聞も届かない地域を生んでいます。また、地方の医療格差は産科や小児科、高齢者などに深刻です。
 こうした地方格差に対処すべき地方交付税は五兆円も削減され、地方の小さな自治体では義務教育すら隣の市に依存しようかと言い出す状況であります。大都市でも就学援助を受ける児童が四割という教育格差が生まれています。これらは憲法二十五条の生存権や二十六条の教育権の空文化を表しています。総理は、これら格差の是正にどのような方針で臨まれるおつもりか、見解を伺います。
 さて、総理は先週、各党の党首らを招かれ、給油新法の成立に協力を等々と要請をされました。しかし一方で、在日米軍の再編が進められ、日本側負担は約三兆円、グアム移転だけで七千億円と言われ、その建設利権にも守屋前次官や元防衛庁長官の名が絡んでいると報道をされています。
 そして今、あなたの下で来年度予算編成に当たる額賀財務大臣は、山田洋行や宮崎氏、日米軍需産業、守屋氏との深い関係、いわゆる疑惑が各委員会で指摘をされています。来年度予算ではグアム移転やミサイル防衛を始め五兆円近い防衛予算の査定を始めとして一般会計、特別会計合わせて約四百数十兆円が査定されるわけですから、だから新聞の社説でも額賀財務相、予算編成を任せられるかと書かれる事態であります。
 こうした財務大臣と予算編成をめぐる国民の疑念に総理としてどうおこたえになるのか、明確にすべきではありませんか。
 以上、二〇〇六年度決算審査の皮切りの代表質問といたします。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣福田康夫君登壇、拍手〕
#24
○内閣総理大臣(福田康夫君) 又市議員にお答えを申し上げます。
 決算審議を翌年度の政策に生かす決意についてのお尋ねがございました。
 政府としては、従来より、決算にかかわる国会での審議や警告決議などの指摘内容を予算に的確に反映させることとしてきているところであります。行政に対する国民の信頼を取り戻すためには、政府における無駄を徹底して排除するよう取り組んでいく必要があります。このため、先般、各閣僚に対して、国会での審議内容を踏まえた改革に自ら率先して取り組み、二十年度予算に的確に反映させるよう指示したところでございます。
 今後とも、予算の質の向上に向けて、参議院における決算審議の内容を参考にさせていただきながら、政府一丸となって取り組んでまいります。
 格差が広がった現実を直視し、政府の財政政策を見直すべきではないかとのお尋ねがございました。
 構造改革を進める中で、格差と言われる様々な問題が生じております。自立と共生を基本に、老いも若きも、大企業も中小企業も、そして都市も地方も、自助努力を基本としながらも、お互いに尊重し合い、支え、助け合うことが必要であるとの考えの下、一つ一つきちんと処方せんを講じていくことに全力を注いでいるところであります。
 財政運営につきましては、歳出改革に徹底して取り組んでまいりますが、必要な歳出までもが削られ、国民生活に影響が生じる事態は避けなければなりません。このため、国民生活に密接にかかわる社会保障などに伴う負担増に対しては、安定的な財源を確保し、将来世代への負担の先送りを行わない等の方針に沿って、社会保障制度及びそれを支える税制改革等の在り方について今後とも議論を重ねてまいります。
 特別会計の剰余金等の活用についてお尋ねがございました。
 政府としては、行革推進法における特別会計の剰余金の縮減等により、平成二十二年度までの五年間で総額二十兆円程度を財政健全化に役立てることを目標としております。
 平成十九年度予算においても、特別会計に関する法律に基づき、七つの特別会計から合計一・八兆円の一般会計への繰入れを行うこととしており、平成十八年度予算における十三・八兆円と合わせて合計十五・六兆円の活用を実施したところであります。
 今後とも、政府としては、行革推進法や特別会計に関する法律に定められた方針に沿って、毎年度の予算編成において最大限財政健全化に活用するため、剰余金等を厳格に精査してまいりたいと考えております。
 労働の格差是正のための具体策の指示についてお尋ねがございました。
 構造改革を進める中で、労働分野も含め格差と言われる様々な問題が発生しており、こうした事態から目をそらさず、一つ一つきちんとした処方せんを講じていくことが重要であります。私は、十一月二日の閣僚懇談会において、働く人を大切にする雇用という観点も含め、消費者、生活者の視点に立って、安心で質の高い暮らしに向けて行政の総点検を行うよう各閣僚に指示したところであります。
 御指摘の労働者派遣制度については、本年九月から具体的な見直しの検討を開始したほか、最低賃金については、現在御審議いただいている最低賃金法改正法案の早期成立を図り、その趣旨に沿って適切に引き上げるなど、働く人たちの労働条件の改善に向け努力してまいります。
 また、地方の格差是正の方針の指示についてもお尋ねがございました。
 地方の格差の問題についても、先ほど申し上げましたような認識の下で、いわゆる限界集落についてはしっかりと目配りしながら、地域の実情、住民の意向を踏まえ、各省が連携しながらきめ細かな対策を講じていく必要があると考えております。
 産科、小児科を中心とした医師不足の問題については、本年五月の緊急医師確保対策を受け、対策の具体化を進めることとしております。
 義務教育については、地域の財政力や保護者の所得による格差を生じさせないよう、公教育の再生に取り組んでまいります。
 地方税財政については、地方間の税収の偏りの是正に取り組むとともに、地方交付税を含め、所要額を確保してまいります。
 地方の格差の是正のためには、自立と共生の考え方の下、個々の地域の活性化を図ることが不可欠であり、十月に地域再生などの実施体制を統合し、地域活性化統合本部を立ち上げ、現在、地方再生のための総合的な戦略を取りまとめております。その際、地域の創意工夫や発想を後押しすることを中核に据えて、政府を挙げて積極的な取組を進めてまいります。
 財務大臣の件についてお尋ねがございました。
 額賀財務大臣は、指摘のあった件につきまして、これまで記者会見や委員会等において、調査を行った上で丁寧に説明されているものと考えております。
 いずれにせよ、平成二十年度予算は、歳出全般にわたる見直しをこれまで以上に徹底的に行いつつ、めり張りを付けて国民の安全、安心に必要な歳出は確保するという困難な課題を伴うものであり、額賀財務大臣に引き続き平成二十年度予算編成に全力を挙げて取り組んでもらいたいと考えております。
 以上であります。(拍手)
#25
○議長(江田五月君) これにて質疑は終了いたしました。
     ─────・─────
#26
○議長(江田五月君) 日程第二 温泉法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。環境委員長松山政司君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔松山政司君登壇、拍手〕
#27
○松山政司君 ただいま議題となりました法律案につきまして、環境委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、温泉の採取等に伴い発生する可燃性天然ガスによる災害を防止するため、法目的に可燃性天然ガスによる災害の防止を加えるとともに、温泉の掘削に係る許可基準の見直し、温泉の採取に係る許可制度の創設等の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、災害の防止に関する技術基準の内容及び策定時期、大深度掘削に伴うメタンの噴出や温泉資源への影響、分離したメタンの有効利用の促進等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終了し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおりに可決すべきものと決定をいたしました。
 なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#28
○議長(江田五月君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#29
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#30
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十九  
  賛成           二百二十九  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#31
○議長(江田五月君) 日程第三 銃砲刀剣類所持等取締法及び武器等製造法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。内閣委員長岡田広君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔岡田広君登壇、拍手〕
#32
○岡田広君 ただいま議題となりました法律案につきまして、内閣委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、最近における暴力団等による銃器を使用した凶悪犯罪の実情等にかんがみ、組織的なけん銃等の発射及び所持に関する罰則を新設すること、営利目的によるけん銃等の輸入、譲渡し及び譲受けに関する罰則を引き上げること、営利目的による銃砲の無許可製造等に関する罰則を引き上げること等を主な内容とするものであります。
 委員会におきましては、最近の銃器犯罪の状況と法律改正による抑止効果、インターネット上の銃器に関連する違法・有害情報規制の在り方、銃器事犯における暴力団の首領等幹部の責任追及の在り方等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終わり、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し五項目から成る附帯決議を行いました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#33
○議長(江田五月君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#34
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#35
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十八  
  賛成           二百二十八  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#36
○議長(江田五月君) 日程第四 一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。総務委員長高嶋良充君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔高嶋良充君登壇、拍手〕
#37
○高嶋良充君 ただいま議題となりました法律案につきまして、総務委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、本年八月八日の人事院の給与改定に関する勧告にかんがみ、一般職の国家公務員について、指定職俸給表を除く各俸給表の俸給月額、扶養手当及び勤勉手当の額の改定並びに専門スタッフ職俸給表及び専門スタッフ職調整手当の新設等を行おうとするものであります。
 委員会におきましては、人事院勧告制度の意義並びに勧告尊重堅持に対する大臣の決意、指定職職員の給与改定を見送る理由、公務の労使関係の見直しに対する政府の姿勢、地方公務員の給与決定における民間準拠重視の妥当性、地域手当支給の根拠とそのアンバランスの是正、公務の民主的、能率的運営に資する人事評価制度の確立等について質疑が行われました。
 質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し五項目から成る附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#38
○議長(江田五月君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#39
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#40
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十九  
  賛成           二百二十九  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#41
○議長(江田五月君) この際、日程に追加して、
 国会議員の秘書の給与等に関する法律の一部を改正する法律案(衆議院提出)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#42
○議長(江田五月君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。議院運営委員長西岡武夫君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔西岡武夫君登壇、拍手〕
#43
○西岡武夫君 ただいま議題となりました法律案につきまして、委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 国会議員の秘書の給与等に関する法律の一部を改正する法律案は、政府職員の給与改定に伴い、議員秘書の勤勉手当の支給割合を一般職の例に準じて改定しようとするものであります。
 委員会におきましては、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#44
○議長(江田五月君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#45
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#46
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十九  
  賛成           二百二十九  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#47
○議長(江田五月君) 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時三分散会
ソース: 国立国会図書館
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