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2007/04/25 第166回国会 参議院 参議院会議録情報 第166回国会 経済・産業・雇用に関する調査会 第3号
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2007/04/25 第166回国会 参議院

参議院会議録情報 第166回国会 経済・産業・雇用に関する調査会 第3号

#1
第166回国会 経済・産業・雇用に関する調査会 第3号
平成十九年四月二十五日(水曜日)
   午後二時二分開会
    ─────────────
   委員の異動
 二月二十一日
    辞任         補欠選任
     岡崎トミ子君     和田ひろ子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    会 長         広中和歌子君
    理 事
                小池 正勝君
                南野知惠子君
                松村 祥史君
                尾立 源幸君
                小林  元君
                澤  雄二君
    委 員
                大野つや子君
                神取  忍君
                北岡 秀二君
                小泉 昭男君
                西島 英利君
                松田 岩夫君
                伊藤 基隆君
                下田 敦子君
                藤本 祐司君
                柳澤 光美君
                和田ひろ子君
                井上 哲士君
                渕上 貞雄君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        田村耕太郎君
       厚生労働大臣政
       務官       松野 博一君
   事務局側
       第二特別調査室
       長        富山 哲雄君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      齋藤  潤君
       内閣府男女共同
       参画局長     板東久美子君
       厚生労働大臣官
       房審議官     森山  寛君
       厚生労働大臣官
       房審議官     村木 厚子君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○経済・産業・雇用に関する調査
 (派遣委員の報告)
 (「成熟社会における経済活性化と多様化する
 雇用への対応」のうち、ワーク・ライフ・バラ
 ンスへの取組について)
    ─────────────
#2
○会長(広中和歌子君) ただいまから経済・産業・雇用に関する調査会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、岡崎トミ子さんが委員を辞任され、その補欠として和田ひろ子さんが選任されました。
    ─────────────
#3
○会長(広中和歌子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 経済・産業・雇用に関する調査のため、本日の調査会に内閣府大臣官房審議官齋藤潤さん、内閣府男女共同参画局長板東久美子さん、厚生労働大臣官房審議官森山寛さん及び厚生労働大臣官房審議官村木厚子さんを政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○会長(広中和歌子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○会長(広中和歌子君) 経済・産業・雇用に関する調査を議題といたします。
 先般、本調査会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。南野知惠子さん。
#6
○南野知惠子君 委員派遣の御報告を申し上げます。
 去る二月二十二日から二十三日までの二日間にわたり、新潟県において、経済・産業・雇用に関する実情について調査してまいりました。
 派遣委員は、広中会長、小林理事、澤理事、神取委員、和田委員、井上委員、そして私、南野の七名でございます。
 以下、調査の概要を申し上げます。
 まず初めに、新潟県庁を訪れました。冒頭、泉田新潟県知事より、地方で育てた人材や、地方で生産した商品の富、付加価値が都会に流出しており、地方は大変厳しい現状に置かれている、地方を良くすることが日本全体の明日の解決策になる旨ごあいさつがありました。
 続いて、新潟県の経済概況と産業・雇用施策について説明を聴取しました。
 新潟県の県内総生産の産業別構成比の特徴は、全国平均に比べて農林水産業、建設業、電気・ガス・水道業の占める割合が高いことですが、近年では、建設業の割合が低くなる一方、サービス業の割合が高くなるなど、産業構造も若干変化しております。また、製造業では、小規模事業所が多く、従業者一人当たりの製造品出荷額は全国で四十二番目と下位にあり、その理由としては金属加工や繊維など労働集約型産業が多いためとのことでした。
 こうした状況の下、県では、「将来に希望の持てる魅力ある新潟県の実現」を基本理念とする新潟県「夢おこし」政策プランを策定しております。同計画では、付加価値創造型産業の振興を図るため、第一に、今後市場の伸びが期待される健康・福祉・医療関連産業を重点的に支援する、第二に、中国などの海外製品との厳しい価格競争にさらされている金属加工や繊維といった県を代表する地場産業を支援する、第三に、洋食器などの生活関連製品をヨーロッパの国際展示会に出展し、世界的に新潟ブランドを確立することとしています。
 雇用状況については、平成十六年の中越大震災の復興需要が下支えとなり、全国を上回る有効求人倍率で推移していますが、本年には災害復旧事業もほぼ終了するため、その後の雇用動向には不安が残るとのことでした。若年者の有効求人倍率は、専門・技術職で高い一方、事務職で低いなど、職種間のミスマッチが存在しています。県の雇用施策ですが、安定した雇用の場の創出、確保のため、付加価値創造型産業の振興や企業誘致の推進を図るほか、企業ニーズに応じた人材を育成するため、ジョブカフェ事業や若年者の職業能力開発などを推進しているとのことでした。
 派遣委員からは、正規・非正規雇用の現状、清酒用の米の流通状況、建設業に対する振興策、企業誘致の状況、地場産業振興計画に基づき作られた商品の特徴などについて質疑がありました。
 次に、朱鷺メッセを訪れました。朱鷺メッセは、一万人収容可能な国際展示場、六か国語の同時通訳が可能な国際会議室、ホテル、万代島美術館などが一体化した国内有数の複合型コンベンション施設で、平成十五年にオープンしました。運営主体は、新潟県、新潟市などが出資する指定管理者の第三セクターであり、近隣に新潟大学医学部がある関係から医学系統の学会が多く開催されています。また、県と市によるコンベンション開催に係る補助制度を活用しているとのことです。派遣委員からは、施設の維持管理にかかる経費、ホールの稼働率などについて質疑がありました。
 次に、新潟商工会議所から、新潟の地域経済状況などについて説明を聴取しました。全国的に商店街の衰退に歯止めが掛からない中で、新潟市は恵まれた方ではありますが、大企業がないため景気が良いとの実感はなく、現在の好景気は地域間格差、企業間格差があると感じているとのことでした。また、製造業では、原材料の高騰が収益を圧迫している、自動車などの好調な企業とそうでない企業の二極化が進んでいるとの説明がありました。派遣委員からは、新潟市への一極集中が周辺地域に与える影響などについて質疑がありました。
 次に、新潟スタジアムを視察し、スタジアムの概要及びスポーツによる街おこしについて説明を聴取しました。新潟スタジアムは、平成十三年にオープンした収容人員約四万人の総合スタジアムで、ビッグスワンの愛称で県民に親しまれています。二〇〇二年ワールドカップの会場となったほか、Jリーグ所属のサッカーチームであるアルビレックス新潟の本拠地でもあります。サッカー以外にも、陸上などのスポーツはもちろんのこと、コンサートなど様々なイベントに利用されており、年間入場者数は百十五万人に上り、県内観光の拠点としても評価されています。入場者の大半はJリーグの観客であり、試合では常に満員にしたいとのことで、招待券を配布するなど様々な工夫をしているとのことでした。アルビレックス新潟は、地域密着の理念の下、第一に、新潟の子供たちに夢を与える人づくり、第二に、地域の人々と活気あふれる街づくり、第三に、豊かなスポーツ文化の創造を活動の基本としており、サッカーの試合だけではなく、例えば子供たちのフットサル教室の開催などにより、地域住民の満足度を高める努力をしているとのことでした。派遣委員からは、アルビレックス新潟の経営構想、すそ野の広い後援会の必要性、高齢者に観客となってもらう方策、アルビレックス新潟の経済波及効果などについて質疑がありました。
 翌二十三日は、まず、小林工業株式会社を視察しました。小林工業は、燕市を代表する洋食器メーカーであり、明治元年にかじ業として創業、大正四年に金属洋食器の生産を開始し、今年で九十二年目を迎えます。洋食器の生産工程は複数社で分業するのが一般的な中、同社は日本で唯一、一貫生産し、ラッキーウッドのブランドで販売しています。現在、洋食器産業は、中国などが低賃金労働で生産しているため、国際競争の中で戦わなければならず、また、原材料の価格が高騰しているといった問題を抱えていますが、付加価値を高め、良い商品を作り、世界に認められるようチャレンジしていきたいとのことでした。工場内は、板状の原材料からスプーンなどの形を作るプレス工程、仕上げを行う研磨工程、不良品を見付ける検品工程に分かれておりました。瞬時にわずかな傷でも発見する検品工程などを見ても、我が国の高度なものづくりは、こうした製造業に携わる人々の努力によって支えられていると実感できました。なお、派遣委員からは、宣伝方法の工夫の必要性、社員の雇用状況などについて質疑がありました。
 最後に、朝日酒造株式会社を視察しました。朝日酒造は、長岡市にある新潟を代表する酒造メーカーであり、天保元年に創業しております。「酒造りは米作りから」の考えから、多収穫ではない品質本位の米を契約栽培し、製品の質的向上を図っており、また、財団法人を設立し自然環境の保全活動に助成するなど、地域に根差した活動にも取り組んでいるとのことでした。工場内は、蒸し米、こうじ造り、もと造り、もろみ仕込みの各工程があり、温度・湿度調整ができる近代化された設備と杜氏の熟練した技術が相まって、伝統的な日本酒が造られておりました。
 なお、今回の派遣に当たっては、新潟県並びに関係者の皆様から多大な御協力をいただきましたことに対し、厚く感謝の意を表し、報告を終わります。
#7
○会長(広中和歌子君) どうもありがとうございました。
 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。
    ─────────────
#8
○会長(広中和歌子君) 「成熟社会における経済活性化と多様化する雇用への対応」のうち、ワーク・ライフ・バランスへの取組について内閣府及び厚生労働省からそれぞれ説明を聴取いたします。
 なお、御発言は着席のままで結構でございます。
 まず、内閣府から説明を聴取いたします。よろしくお願いいたします。田村内閣府大臣政務官。
#9
○大臣政務官(田村耕太郎君) 内閣府で経済財政政策を担当しております大臣政務官の田村でございます。
 経済財政諮問会議におけますワーク・ライフ・バランスに関する検討状況につきまして概要を御説明申し上げます。
 昨年十二月に経済財政諮問会議の下に設置されました労働市場改革専門調査会におきまして、働く一人一人が働きがいと意欲を持ち、かつ、経済活力が維持されることを目指し、今後十年程度の中長期的な労働市場改革の在り方の検討を開始いたしました。
 また、本年一月、経済財政諮問会議におきまして、本年の主な政策課題の一つとしまして、ワーク・ライフ・バランス実現に取り組むとされています。
 こうした中で、同専門調査会におきましては、働き方の視点から労働市場政策の在り方につきまして検討を行い、去る四月六日に第一次報告を取りまとめ、同日の経済財政諮問会議に報告されました。
 同報告におきまして、個人のライフスタイルやライフサイクルに合わせた多様な働き方の選択が可能となり、性や年齢にかかわらず生涯を通じて仕事と家庭生活、地域生活との調和を図ることができるようにすることは日本の将来にとって緊急の課題であるとの認識から、「ワークライフバランス憲章 働き方を変える、日本を変える」との策定が提案されたところで、また、同日の経済財政諮問会議では有識者議員から、同憲章を基本的な考え方とし、官民挙げて仕事と生活の両立を目指す働き方を変える行動指針、これを策定すべきとの提案がなされたところです。こうした提案も踏まえつつ、今後、政府一体となりましてワーク・ライフ・バランスの実現に向けた取組を推進してまいりたいと考えております。
 ただいま御紹介申し上げました労働市場改革専門調査会の第一次報告の詳細につきましては、事務方から御説明いたします。
 また、内閣府の男女共同参画会議におきましても、同会議の下に設置されました専門調査会におきましてワーク・ライフ・バランスに関する検討を行っているところであります。検討状況につきましては事務方から御説明いたしますので、よろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。
#10
○会長(広中和歌子君) どうもありがとうございました。
 内閣府齋藤大臣官房審議官。
#11
○政府参考人(齋藤潤君) それでは、私の方から、経済財政諮問会議によって設置されました労働市場改革専門調査会が本年四月六日に取りまとめました第一次報告について御説明をいたします。
 お手元にお配りしております報告書の骨子を参考にしていただければと思います。
 本専門調査会は、昨年十二月に設置された専門調査会でございまして、八代尚宏国際基督教大学教授を会長に、それから樋口美雄慶応大学教授を会長代理に置きまして、労働経済、労働法、社会学等の専門家や弁護士あるいはシンクタンクの所長等の有識者によって構成されております。その役割は、働き手の視点から労働市場の現状を点検し、中長期的な改革の基本的な方向性と数値目標等の政策目標の在り方を検討することにございます。
 議論すべき課題は広範に及びますけれども、四月六日に取りまとめられました第一次報告におきましては、若年、女性、高齢者の雇用問題と労働時間短縮を中心にいたしまして、ワーク・ライフ・バランス実現の取組に焦点を当てて取りまとめられたところでございます。
 第一次報告は、「はじめに」と「おわりに」を別にいたしますと三章立てになっております。第一章は問題認識、第二章は目指すべき労働市場の姿、そして第三章はワークライフバランス憲章の策定というふうになっております。
 まず、第一章の「問題認識 六つの「壁」の克服を目指して」でございますけれども、ここでは、まず一のところで働き方をめぐる環境変化を企業をめぐる変化と働き手をめぐる変化に分けて整理しております。
 そして、これを受けまして、続く二のところでは克服すべき課題を整理しております。その課題を一言で申しますと、現在、働き方をめぐって大きな環境変化が見られる中で、労働市場がそれに対応できていないことにあるというふうにされております。より具体的に課題を見ますと、働き手にとりましては働き手が直面する六つの壁として整理できますし、マクロ経済的には経済成長に対する制約として整理できるというふうにされております。
 それから、続く第二章、「目指すべき労働市場の姿 多様で公正な働き方を保障」では、十年後を念頭に、目指すべき労働市場の姿を整理しております。その柱は、一のところにありますように、生涯を通じて多様な働き方が選択可能になることを始めといたしまして、以下、八つの項目にまとめられておりますが、一言で申し上げますと、多様で公正な働き方を保障されるような、そういう労働市場が目指されるべきであるというふうにされております。
 そして、第三章でございます。「「ワークライフバランス憲章 働き方を変える、日本を変える」の策定」というふうにございますが、この表題でも分かりますように、ワーク・ライフ・バランスの実現を主題にしております。ここでは、働き方と生活の間に存在する不均衡を是正し、ワーク・ライフ・バランスを実現することは日本の将来にとって緊急の課題であるという問題意識の下で、その実現に当たっては、すべての就業希望者にとって充実した働き方が可能になるよう就業率の向上を図る必要がある、また、そうした就業が豊かな家庭・地域生活と両立するように、労働時間の短縮を合わせてその取組を進めなければならないというふうにされております。その上で、就業率の向上と労働時間の短縮につきまして数値目標を掲げて取り組む必要があるというふうにされているわけでございます。
 数値目標の考え方につきましては、一のところにあるとおりでございますが、具体的に申し上げますと、まず就業率につきましては、就業希望者が就業できるようにするということを基本的な考え方としておりまして、数値目標が設定されております。
 まず、若年者の就業問題を念頭に置きまして、十五歳から三十四歳層の男性につきまして就業率を四%ポイント引き上げるということ、それから十五から三十四歳層の未婚の女性について三%ポイント引き上げることが目標として掲げられております。
 次に、女性の就業問題を念頭に置きましては、二十五から四十四歳の層の既婚女性につきまして一四%ポイント引き上げるということが目標として掲げられております。
 それから最後に、高齢者の就業問題を念頭に置きましては、六十から六十四歳層につきまして一三%ポイント引き上げること、六十五から六十九歳層につきましては一二%ポイント引き上げることが目標として掲げられております。
 以上が就業率に関する数値目標であります。
 次に、労働時間につきましては、特に仕事と生活の間の不均衡が拡大していると考えられますフルタイム労働者の労働時間を短縮するということを基本的な考え方としております。その上で、完全週休二日制を一〇〇%実施すること、年次有給休暇を一〇〇%取得すること、残業時間を半減させることを目標に掲げておりまして、これによってフルタイム労働者の年間実労働時間を一割短縮するということを数値目標として掲げております。
 最後に、二のところでございますが、ここでは、ワーク・ライフ・バランスを実現するには、政労使による国民運動を巻き起こし、大胆な意識改革を図るとともに、具体的な取組を果敢に進める必要があるというふうにした上で、ワーク・ライフ・バランスの実現に向けた本格的な取組を進めるために、「ワークライフバランス憲章 働き方を変える、日本を変える」の策定を提言しております。
 これは、そこにありますように五か条から成り立っております。第一条は、多様な働き方の権利を含め、働き方の共通原則を確立すること、第二条は、税・社会保障等、働き方に中立的な制度への改革を行うこと、第三条は、多様な保育サービスの提供、保育所の整備により待機児童を解消すること、第四条は、働き方の見直しを通じた仕事の効率化で年間実労働時間を大幅に削減すること、そして最後に第五条は、政労使による合意形成の仕組みを構築することというふうにされております。
 以上、簡単でございますが、労働市場改革専門調査会の第一次報告のあらましについての御説明でございます。
#12
○会長(広中和歌子君) どうもありがとうございました。
 では次に、内閣府板東男女共同参画局長、お願いいたします。
#13
○政府参考人(板東久美子君) 男女共同参画局長の板東でございます。
 お手元に資料をお配りをさせていただいておりますが、私の方からは、男女共同参画会議におけます仕事と生活の調和、ワーク・ライフ・バランスに関する検討の状況につきまして御説明を申し上げます。
 男女共同参画会議におきましては、本年二月に専門調査会を設けまして、仕事と生活の調和、ワーク・ライフ・バランスについて調査検討を開始をしたところでございます。この専門調査会は、それまで設置されておりました少子化と男女共同参画に関する専門調査会における検討結果も踏まえまして発展的に改組されたものでございます。
 少子化と男女共同参画に関する調査検討の中でワーク・ライフ・バランスに関連する報告、提言がなされておりますので、それも含めまして今までの検討状況を御説明申し上げたいと思います。
 お手元の資料の表紙をおめくりいただきまして、一ページのところをごらんいただきたいと思います。
 少子化と男女共同参画に関する専門調査会は、平成十六年から二年余りにわたって様々な検討データなどの解析を通じまして、少子化と男女共同参画の関係につきまして調査検討を行い、幾つかの報告や提言を取りまとめております。その中にはワーク・ライフ・バランスに関連をした分析結果や提言が含まれております。
 まず、一ページの上にある二つの報告書でございますけれども、これは、少子化と男女共同参画に関する社会環境、特に少子化対策と男女共同参画推進に共通して重要な環境要因というのは何であるかということにつきまして、国際比較による分析と都道府県のデータに基づく国内分析を行ったものでございます。
 これらの報告書によりますと、まず、出生率と女性の労働力率の関係は時系列的に変化をしておりますけれども、近年では女性の労働力率の高い国や高い県の方が出生率が高いという傾向が見られるということ、それから、両者に関係する社会環境を改善をするということが双方にいい影響を与えると考えるわけでございますけれども、この共通する環境要因といたしましては、特に働き方の見直し、長時間労働の是正や非正規問題への対応あるいは柔軟な働き方といったことを含めました働き方の見直しや、地域における社会的な子育て支援環境の構築というのが大きな課題であるということが明らかになっております。
 また、これを踏まえまして専門調査会は、この真ん中にございますけれども、平成十八年の五月に少子化と男女共同参画に関する提案というものを出しております。
 この概要につきましては、次の二ページをごらんいただきたいと思います。
 この提案におきましては、子育て世代の両立支援というのを契機とするわけではございますけれども、しかし、それだけにとどまることなく、すべての人を対象とするワーク・ライフ・バランスの推進が必要であるというふうにしているところでございます。そして、具体的な施策といたしましても、意識啓発や、組織における雇用環境整備や、多様な働き方の導入などを始めといたしました制度整備などの施策の推進を掲げているところでございます。
 また一ページ目にお戻りいただきたいと思いますけれども、最後にございますが、さらにこの専門調査会は、企業が取り組む両立支援やワーク・ライフ・バランスの推進が企業活動にどのような影響を与えるかについて検討いたしました。一ページの下にございますように、平成十八年十二月に両立支援・仕事と生活の調和推進が企業等に与える影響に関する報告書という報告書を出しております。このときに行いました調査により、現状や企業への影響につきまして幾つかの点が明らかになっております。
 お手元の資料として、まず三ページをごらんいただきたいと思います。
 この三ページにございますように、ワーク・ライフ・バランスに関する希望と現実がどうなっているのかということでございますけれども、既婚者だけではなく、独身男女も仕事と生活のバランスを取りたいというふうに考えているわけでございますが、現実は希望どおりになっていないと、特に男性は希望と現実が大きく乖離をしているという状況、仕事優先になっているというのがこの中に出ているわけでございます。
 また、次の四ページをごらんいただきたいと思います。
 両立支援制度などの利用によって職場にどのような影響があるかということでございますけれども、これについては管理職の調査から、どちらかというとプラスであるという答えの方がマイナスであるというよりも多くなっているわけでございます。特に、この右の方のグラフにございますように、仕事の進め方を見直すきっかけになったというような答えが最も多くなっているところでございます。
 また、ワーク・ライフ・バランスの実現と仕事への意欲との関係ということでございますが、次の五ページにございますように、既婚、独身とか男女を問わず、ワーク・ライフ・バランスが図られていると感じている人の方が仕事への意欲が高くなっているという状況が明らかになっております。
 こういった調査結果を踏まえまして、この報告書では、また一ページにお戻りいただきますと、一ページの下にございますように、広く仕事と生活の調和が図れるような取組は、すべての男女にとって仕事の意欲や満足を高めるという意味で重要であり、また、仕事の進め方の見直しやサポートする職員の能力向上などにもつながっていくということ、それから、日ごろからチームでの連携などの仕組みをつくっていくといったような職場のマネジメントが重要であることなどが指摘事項になっております。
 次に、この少子化と男女共同参画に関する専門調査会の検討結果を踏まえまして、先ほど申しましたように、今年の二月に仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)に関する専門調査会を男女共同参画会議に設置したところでございます。これにつきましては六ページをごらんいただきたいと存じます。
 六ページにございますように、この専門調査会では、一番上に目的が書かれておりますけれども、男女がともに、人生の各段階において、仕事、家庭生活、地域生活、個人の自己啓発など、様々な活動を自らの希望に沿って展開できる社会の実現を目指し、仕事と生活の調和の推進に関する調査検討を行うということを目的としております。この専門調査会の委員としては、企業、経済団体、自治体などを始めとしまして幅広い方々に参加をしていただいているところでございます。
 この専門調査会におきましては、主な検討事項といたしまして、ワーク・ライフ・バランスの意義、重要性や、取組の大きな方向性に関しての調査検討を行うということとともに、このワーク・ライフ・バランスの推進に資するような統計データや事例などの分析を行うということを検討事項としております。
 次の七ページをごらんいただきたいと思いますけれども、この専門調査会の調査審議に当たっての考え方でございますけれども、先ほど申しましたように、ワーク・ライフ・バランスに関しては、女性の子育て時期というだけではなく幅広くとらえているところでございますが、これについては、個人、それから企業・組織、家庭、地域、それぞれに対してワーク・ライフ・バランスの推進というのがプラスの効果、プラスの影響があるというふうに考えております。この専門調査会の審議は、企業における取組の推進の在り方を中心としながら、幅広い角度から様々な分野にわたり検討することが必要だと考えているところでございます。
 この専門調査会はこれまで四回開催をいたしまして、そのうち三回はワーク・ライフ・バランス推進の具体的な取組につきまして、実際に取り組んでおります大企業、中小企業、大学、あるいは推進をしております経済団体や自治体、それから、こういったワーク・ライフ・バランスの推進を支援をしていくサービスを行っている事業者、働く個人自身、それぞれの立場から取組の状況とか課題、行政に求めることなどについて発表いただき、議論を行っているところでございます。
 今後、更に議論を深めまして、経済財政諮問会議、その他の様々な会議、省庁とも連携を取りながら、できるだけ早く議論の集約をお願いをしたいというふうに考えているところでございます。
 以上でございます。
#14
○会長(広中和歌子君) ありがとうございました。
 では次に、厚生労働省から説明を聴取いたします。松野厚生労働大臣政務官、よろしくお願いします。
#15
○大臣政務官(松野博一君) それでは、ワーク・ライフ・バランスについて、厚生労働省の施策を説明をさせていただきます。
 私、厚生労働大臣政務官の松野でございます。どうぞよろしくお願いをいたします。
 少子高齢化が進行し、また働く方々の仕事と生活に関する意識やニーズが多様化をしている中、仕事と仕事以外の活動のバランスの取れた働き方、すなわち仕事と生活の調和の実現が今後ますます重要になってくるものと考えております。
 仕事と生活の調和に関して、労働時間の現状と労働時間対策の概要について御説明をさせていただきます。お手元のワーク・ライフ・バランスについてという資料に沿いまして説明をさせていただきます。
 まず、労働時間の現状についてですが、資料二ページのとおり、全労働者の平均年間総実労働時間は千八百時間台前半まで短縮をしたところですが、パートタイム労働者を除く一般労働者については二千時間台で横ばいです。また、労働時間が週六十時間以上の労働者が平成十八年には一〇・八%である一方、労働時間が週三十五時間未満の労働者の割合が平成十八年には二二・五%であるなど、労働時間の分布の長短二極化が生じております。また、年次有給休暇の取得率については、資料三ページのとおり、平成十二年以降、五〇%を下回る水準です。
 このような現状を踏まえ、長時間にわたる時間外労働の削減、年次有給休暇の取得促進に重点を置いた取組を推進するため、平成十八年四月一日に施行された労働時間等設定改善法に基づき、労使の取組を支援しているところであります。
 資料の四ページ目をごらんください。
 労働時間等設定改善法の概要は資料の左側であります。
 同法は、労働時間等の設定改善のための事業主の努力義務、厚生労働大臣の労働時間等設定改善指針の策定、労働時間等設定改善委員会の設置等について定めたものであります。
 また、同じく資料の四ページの右側には、労働時間等設定改善法に基づき厚生労働大臣が策定する労働時間等設定改善指針の概要があります。
 同指針は、事業主が労働時間等の設定の改善に適切に対処するために必要な事項について定めたものであります。労働時間等設定改善法の実効を上げるため、国の支援策として、中小企業を対象とした労働時間等設定改善援助事業、労働時間等設定改善推進助成金といった事業を行っています。
 労働時間等設定改善援助事業とは、仕事の内容や進め方にまで踏み込んだ助言、指導を行う専門家を地域の主要な事業主団体に配置し、労働時間等の設定改善に積極的に取り組む中小企業団体に対して、個々の会員、事業場の実情を踏まえた指導、援助を行うものであります。
 労働時間等設定改善推進助成金とは、計画年休制度の導入又は連続休暇の取得促進等、労働時間等の設定改善を団体的取組として行う中小企業団体に助成を行うというものです。
 また、これらの取組と併せて、普及啓発の促進のため、労使を始め地域の関係者が仕事と生活の調和の重要性について認識を共有するとともに、その実現に向けて各企業における自主的な取組を促すため、仕事と生活の調和推進会議の開催、企業の労使関係者の参集を求めシンポジウムを開催する等により、関係労使を始め広く国民が仕事と生活の調和の重要性や必要性を踏まえた取組を行うための仕事と生活の調和キャンペーンの推進を実施をしております。
 仕事と家庭の両立支援策の概要について御説明をいたします。
 五ページをごらんください。
 ワーク・ライフ・バランスへの取組の中でも、特に仕事と家庭の両立支援が重要となっています。厚生労働省としては、希望する者すべてが子育て等をしながら安心して働くことができる社会を実現するために、大きく分けて三つの施策を行っています。
 一つ目は育児・介護休業法等の施行で、妊娠、出産、子育てをしても仕事を続けることができるよう、産前産後休業、育児休業などの法制度を整備し、事業主への指導、労働者への相談等を行っております。
 二つ目は事業主の両立支援への取組を促進するための施策で、次世代法に基づく事業主の取組の推進、助成金を通じた事業主への支援、仕事と家庭のバランスに配慮した柔軟な働き方ができるファミリー・フレンドリー企業の一層の普及促進に取り組んでおります。
 三つ目は労働者への支援で、保育ニーズへの対応や、育児等によりいったん離職した方への再就職・再就業支援を行っております。
 「次世代法に基づく企業の行動計画策定・実施について」ですが、六ページをごらんください。
 仕事と家庭が両立できる働き方を実現するためには企業における取組が重要であります。このため、各企業に対し、次世代法に基づく次世代育成支援のための行動計画の策定をお願いをしております。現在、行動計画の策定、届出義務のある従業員三百一名以上の大企業においてはほぼ一〇〇%の企業に届出を行っていただいているところです。従業員三百人以下の中小企業においても行動計画の策定が進むよう積極的に取り組んでまいります。
 また、本年四月から、行動計画を策定、届出し、計画期間終了後一定の基準を満たした企業を厚生労働大臣が認定する仕組みがスタートしたところです。認定を受けた企業は次世代認定マーク、愛称「くるみん」としてありますが、その商品や求人広告などに使うことができ、自社が子育てフレンドリーな企業であることを広くアピールすることができます。
 男性も育児参加ができるワーク・ライフ・バランス企業へ。七ページ目をごらんください。
 ワーク・ライフ・バランスの実現のためには企業の意識を変えていただくことが重要であることから、厚生労働省においては、日本アイ・ビー・エム株式会社の北城会長を座長として、企業経営者や経営者団体、有識者の御参加の下に、男性が育児参加できるワーク・ライフ・バランス推進協議会を開催し、昨年十月に企業経営者向けの提言を取りまとめていただいたところです。この提言には、男性も日常的に育児参加ができるような柔軟な働き方や、短くて効率的な働き方によるワーク・ライフ・バランスの実現によって、優秀な人材の確保、定着、従業員の意欲、生産性の向上、仕事の内容や進め方の見直し、効率化など、企業経営にとってもメリットがあるといったことが盛り込まれております。
 「子どもと家族を応援する日本」重点戦略検討会議について説明をさせていただきます。八ページをごらんください。
 政府では、「すべての子ども、すべての家族を大切に」という考え方の下に、本格的に少子化に対抗するため、本年二月九日に「子どもと家族を応援する日本」重点戦略検討会議を発足したところです。
 九ページをごらんください。
 現在、この会議の働き方の改革分科会の下、家族がともに過ごす時間が持てるワーク・ライフ・バランス、子育てしながら働き続けられる多様で柔軟な働き方の実現などについて検討をしているところであり、六月までに重点戦略の基本的な考え方の取りまとめを行うこととしております。
 以上でございます。
#16
○会長(広中和歌子君) どうもありがとうございました。
 以上で説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 本日の質疑は、あらかじめ質疑者を定めずに二時間程度行います。質疑及び答弁の際は、挙手の上、会長の指名を待って着席のまま御発言くださるようお願い申し上げます。
 なお、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますよう、答弁及び追加質問を含めた時間がお一人十分程度となるよう御協力をお願いいたします。
 それでは、質疑のある方の挙手をお願いいたします。
#17
○松村祥史君 自由民主党の松村祥史でございます。
 田村、松野両政務官を始め、両省にはお時間をいただいて御説明いただき、ありがとうございました。短い時間でございますけれども、今の御説明を下に少々質問させていただきたいと思いますけれども。
 まず、松野政務官にちょっとお尋ねをしたいと思います。
 現在我が国においては経済は回復したと、こう言われておりますが、若干地方においてはまだまだ厳しい実情であると。これはもう政務官も御認識をされておられると。そんな中で、経済と産業と雇用、このバランスをどう取るかというのは大変重要なことでございますが、非常に難しい問題でもございます。そんな中で、中小企業は我が国に四百三十万社と、こう言われておりますが、ここがしっかりとこういった国の施策を理解をいただき頑張っていただくことは非常に大事なことだと、こう思っております。がしかし、実情においてはいまだ会社の存続を懸けた闘いの方が先だという経営者の方が多いんではないかなと。働く、働いていただく側の観点というのはこういう施策は大事だと思います。がしかし、働いてもらう側、要は経営者側の方々、こういった方々に理解をいただくという意味ではいろんなツールが出ていると、今説明いただいたとおりでございますが、もう少し具体的に、中小企業に関して、国の支援策、これは、四ページに示されております労働時間等設定改善援助事業、労働時間等設定改善推進助成金、これについてもう少し詳しく、何か説明がございましたらお尋ねをしたいというのが一点。
 それから、五ページにございます仕事と家庭の両立支援対策の概要の中で事業主への支援・取組促進の中に、助成金を通じた事業主への支援、この中に各種助成金を支給というふうにございますが、これは大変有り難いことだと思いますが、これをもってどのように四百三十万社ある中の企業を、今後こういった取組を浸透させていくか、御所見があればまず一点お伺いをしたいと思います。
 それから、もう一点だけ、田村政務官にもお尋ねをしたいと思いますが、先般、田村政務官の御地元にお邪魔をいたしました。今のようなお話で、中小企業者の皆様方、それは分かる、雇用についてはとても大事だ、しかしながら、やはりいまだ厳しい状態だと。今回、総理におかれても、経済成長戦略大綱を出されて、その関連三法は今参議院でも審議をしております。地方に対するいろんな施策も出ておりますが、がしかし、やはり厳しいのが実情でございます。こういった点から、やはり中小企業をいかに育てていくかというのはとても大切なことでございます。
 同じような質問でございますが、今後、この中小企業をいかに育てて、そして地域経済をいかに活発化させ、そのことによって、雇用やワーク・ライフ・バランスを取っていくかという観点で、いろんな御所見があれば是非お聞かせをいただければと思います。
#18
○大臣政務官(松野博一君) ワーク・ライフ・バランスを推進をしていく、その必要性があるということは多くの国民の方々にも認識を深めていただいているところであるかというふうに思います。
 しかし、委員御指摘のとおり、大事なことは、ワーク・ライフ・バランスを進めるとともに、同時にしっかりと雇用を確保していかなければならないということでありまして、この雇用の確保ということにおいては、雇用の多くの部分を占める中小企業にこれは適切に過度の負担がないように施策を進めていかなければいけないということであろうかというふうに思います。
 厚生労働省の様々な施策に関しましては、先ほど説明をさせていただきましたとおり、三百一人以上の大企業と三百人以下の中小企業において、それぞれお願いをする事項、義務若しくは努力義務というふうに振り分けながら、先ほど申し上げましたとおりの、中小企業経営に過度の不安がないような中で進めていきたいというふうに考えておりますし、施策の策定、また実現、実行に当たりましては、労使双方の意見をしっかりとお聞きをして、特に中小企業経営者の声をお聞きをしながら努めてまいりたいというふうに考えております。
 個々具体の施策に関しては、事務方の方から御説明をさせていただきます。
#19
○政府参考人(森山寛君) まず、労働時間等設定改善推進助成金というものでございますけれども、これは先ほど来政務官の方からお話ございますように、中小企業の方々が例えば年休促進とかあるいは時間短縮していく場合に、いろんな具体的方法とかそういうことで相談があるということでございまして、そういうことで、中小企業の中でその事業主団体がそういう設定改善に積極的に取り組むという場合に、その団体に対して助成金を出すものでございます。
 具体的には、そういういろんな相談がございますけれども、年休取得の促進とかそういう形で、上限五百万円ということでそこの団体に助成金を出していくというものでございます。それが改善推進助成金でございます。
 それから、労働時間等設定改善援助事業でございますけれども、これは、そういういろんな団体が同じような形で推進をする場合に、具体的には労働時間等設定改善アドバイザーという方をその団体のところに配置をいたしまして、その方にいろいろと指導していただくというものでございまして、これにつきましては、大体一団体当たり百三十万円程度でそういう専門のアドバイザーを配置をしていくという内容のものでございます。
#20
○政府参考人(村木厚子君) 中小企業ですが、特に子育てと仕事の両立等々につきましても、中小企業向けの対策を取っております。
 一つは、まず中小企業の方々にワーク・ライフ・バランスをしっかり取るということは企業にとってもメリットがあるということをしっかり御理解をいただくという周知、広報。それから、特に事業主の立場に立ってアドバイスができるという意味では、事業主団体に主体になっていただいて、そこで情報収集等をして中小企業向けに具体的な事例等を提供をするということ。それから最後は、お金の支援でございますが、例えば従業員百人以下の中小企業で育児休業や短時間勤務制度の利用者が初めて出た場合に一定の助成金を支給をするとか、それからいろんな制度が使いやすいように企業風土を変えるというようなお取り組みをいただいて、実績が上がった中小企業には助成金を支給するというような形で援助をしているところでございます。
#21
○大臣政務官(田村耕太郎君) 地方の中小企業の活性化政策ですね。松村先生は地方で御自身で中小企業を経営されていまして、現場の視点をよくお持ちで、もう常日ごろ一生懸命頑張られていますけど、私も先生からいろいろ御指導をいただいています。そういうことと、内閣府の取組を含めてお答えを申し上げようと思います。
 我々、地方の中小企業を支援するために、私、今内閣府では経済財政、金融、再チャレンジ、あと成長力底上げ、いろんな担当を持っているんですけど、例えば再チャレンジとか金融とか成長力底上げ、ここでもしっかり取り組んでまいっています。中で、中小企業を見て、地方の中小企業を見て取組の重点、どの辺に視点を付けるかということなんですけど、一つは金融ですね。あとは人口を増やすということ。その人口を増やす中にも人材を都市から地方に持っていくということ。あと販売力ですね、いいものを作っているんですけど、全国的にもっと売ることを支援してあげる、この辺を重点的に考えています。
 まず金融なんですけど、地域の金融、これ円滑化させようということで、安倍政権が、担保や保証に頼らない融資、これを増やしていきましょうということで発足したわけですけど、具体的に言いますと三つの柱を立ててこれ推進しています。
 一つは、担保や保証に頼らない、その事業の将来性、これを評価してお金を貸し出す。これスコアリングモデルというやり方なんですけど、これもしっかり地域の金融機関にお願いして浸透していただいています。
 次が、今担保、代表的な担保でいいますと不動産と有価証券なんですけど、土地や建物や有価証券は差し出さなくてもいい。例えば在庫を担保にする、養豚業者でしたら豚そのものを担保にする、野菜そのものを担保にする、ちくわ屋さんや豆腐屋さんでしたらちくわや豆腐を担保にする。これ動産担保ということなんですけど、動産担保融資、これも広がりを見せています。
 また、一つの中小企業に対して一つの金融機関が融資するんではなくて、リスク分散の視点から、多数の金融機関がチームになって融資をしていく。これシンジケートローンというやり方なんですけど、リスク分散しながらしっかり中小企業さんにお金のアクセスを付けていくということでシンジケートローン、これもお願いして徐々に広まりつつあります。
 人口と人材に関してなんですけど、暮らしの複線化研究会というのを立ち上げました。これは、Iターン、Uターン、Jターン、人生二毛作、二地域間居住、こういうものを進めていって、都市から地方へ人口を移動してもらおうという政策です。これ内閣府の試算なんですけど、二〇三〇年に一千十八万人、これ大胆な予測ですけど、都市から地方へ人口を移動する、そういう希望者がいるという試算が出ています。例えばその一割、また一%でも十万人、百万人というオーダーですから、地方が人口をしっかり取り込んでマーケットを大きくしていく、こういう支援もやっていきます。
 また、人材のことなんですけど、OB人材マッチングというのをこれ中小企業庁と一緒にやっていまして、これは何かといいますと、大都市の大企業でお働きになっていて退職された方、その方の中で地方の中小企業で第二の人生にチャレンジしてみたいという方を登録いただきまして、逆に今度は地方の商工会議所、この方に中小企業の方の要望を、こういう人材、こういうノウハウや実績を持った方、こういう方が欲しい、販売のノウハウを持った人が欲しい、研究開発のノウハウを持った人が欲しい、製造のノウハウを持った人が欲しい、こういうのを今度は商工会議所の方から挙げてもらいまして、お見合いする形でマッチングさせていく。我が鳥取県なんかでももう既に四名、その実績ができたんですけど、都市から地方へ人材を移転させていく、そういう試みをやっています。
 人口を増やしていく、人材を移転していく、金融を円滑化していく、そしていろんな技術を都市から地方へと広めていく、こういうことを含めて一体的に中小企業を支援していこう、そういう取組をやっていますんで、また、まだまだ改善の余地、まだまだやっていくこともたくさんあると思います。再びこれからも御指導をよろしくお願いします。
 以上でございます。
#22
○会長(広中和歌子君) よろしいですか。
#23
○松村祥史君 はい。ありがとうございました。
#24
○会長(広中和歌子君) どうもありがとうございました。
 では、次、小林元君。
#25
○小林元君 民主党の小林でございます。
 三点ばかりお尋ねをしたいと思います。
 一つは、この専門調査会の冒頭に、先ほども御説明がございましたけれども、働き手の視点から検討すると、これは従来になかった表現というか、本当にそうかどうかは私にもまだ信じられないんですけれども。具体的にこれは、この調査会の一次報告の中で、やっぱり今までは働き手の方もあるいは会社側もどちらかといえば、先ほど来話も出ていますが、会社優先、仕事優先、そういう形で高度成長時代を含めてずっと来ました。ここへ来て安定というか、長いトンネルの中でいろいろ考えが変わってきたんだと思いますけれども、やっぱり労働市場、採る側ばかりではなくて、働きたい、だから採ってやるみたいな考えでずっと来たんではないかなと。だから、やっぱりこれから少子高齢化の中で日本の労働市場、大変厳しい状況にあるということは皆さん御承知なんでしょうけれども、そういう労働市場の必要性とか、あるいはこれからの人材ということを考えればやっぱり働き手の視点というものが非常に大事だと思うんですが、その辺について、具体的な視点というか、各所にちりばめているのであればその辺を、これは内閣府の田村政務官、あるいは松野政務官、それぞれお考えがあればお話をいただきたいなというふうに思います。
 それから、二つ目は労働時間短縮の問題でございます。
 これは厚生労働省の方かもしれませんが、改善法というものがあってこういうふうにやるんだと、事業主が自主的に取り組む、あるいは労使と相談をしてやっていくんだと。しかし、週四十時間とかそういう規制があるわけでございますけれども、イギリスなどでは四十八時間ですか、週、それ以上はそれぞれの従業員とが合意しなければ駄目なんだというような。つまり、週四十時間なら四十時間という一つの枠組みではなくて、週とか月とか年とか、あるいは連続してどうのこうのとか、いろんなルールがあるんだと思いますけれども、そういうことを決めていかないとなかなか、EU並みにするかどうかも議論があるところでございますけれども、こういうワーク・ライフ・バランスというような問題にやっぱりしっかり取り組むためにはそれなりのやり方も工夫が要るんではないかなというふうに思います。その辺について厚生労働省の方のお考えを聞かせていただきたい。
 それから、ワーク・ライフ・バランスでございますけれども、女性就業率、二十五歳から四十四歳、一四%増やすんだと。掛け声はそのとおりだと思いますし、そういうふうにしてもらいたいと思うんですけれども、これは小泉内閣の時代から待機児童ゼロ作戦という、もう六年以上たっているわけですよね。一向に、今もゼロ作戦、ゼロ作戦とこう言っているのは、私もいかにも理解し難いんですよ。こんなに掛かるのか。確かに、それは財政的な困難性はあるでしょう。しかし、やっぱり本当に大事ならばきちんとやらなきゃいけないんじゃないか。だから、掛け声だけでゼロ作戦、ゼロ作戦ではなくて、きちんとして、いつまでにこうするというようなことも、文章だけではなくて数値目標を定めるんだと、こういうふうに言っていますから、内閣府の方も厚労省の方も、その辺をきちんとやっていただかないといけないんではないか。それで、条件整備をしなければやっぱり女性の就業率を高めるといっても、空振りに終わってしまうんではないかな。
 そういうことで、やっぱり子供が生まれても、イギリスのように大変就業率が高いというような状況も御存じなわけでございますから、どうかその辺についてのお考えを、内閣府、厚労省、お考えを聞かせていただければと思います。
#26
○会長(広中和歌子君) じゃ、まず第一の御質問に対しまして、どちらから。松野政務官、お願いします。
#27
○大臣政務官(松野博一君) 委員御指摘のとおり、働く側の視点ということをしっかりととらえていくということが、今後の雇用労働政策にとって非常に重要なことであるということを認識をしております。
 これは労働問題、雇用問題というのがもう従来の産業政策という範疇から、今例えば少子化の問題であったり、地域、家庭とのかかわり方の問題であったり、日本が抱えている様々な重要な問題と密接に絡み合っている、社会問題化しているということに根本のところがあるのかなというふうに考えております。
 ワーク・ライフ・バランスというこの方向をしっかりと進めていくことが、先ほども説明をさせていただきましたとおり、働き手にもまた企業側にもメリットがある、そういう方向につなげていきたいというふうに考えておりますし、もう一つは、人口減少によりまして当然日本の労働人口というのも減少をしてくるわけでありますが、このことに対応するためには、今まで労働市場に参画することがなかなか難しかった層、また今その機会を逃している層、若者、女性、高齢者の方々にも積極的に労働市場に参画をしていただかなければなりません。
 そのためには、今までそれらの方々が労働市場に参加しづらかった様々な問題点というのは、働き側の視点に立って一つ一つその障害を取り除いていくことが重要であり、こういった労働人口の減少に対応するためにも働く側の視点というのが重要性を増してきているというふうに認識をしております。
#28
○会長(広中和歌子君) じゃ、同じテーマで田村内閣府大臣政務官、ございますか。
 それじゃ、齋藤審議官、お願いいたします。
#29
○政府参考人(齋藤潤君) 私の方から、最初の御質問であります労働市場改革専門調査会で働き手の視点から見るというふうにあるけれども、例えばどういうところでそういうのが見れるかということがお尋ねにございましたので、幾つかお示ししたいと思います。
 先ほどの骨子で申しますと、おっしゃるように、この専門調査会の基本的な視点としては、働き手の視点から見るというのが強調されているというのが、例えば「はじめに」というところの副題にありますように、「働き方を働き手の視点から見る」というふうにございまして、ここに端的に表れていると思いますが、次に第一章のところを見ていただきますと、その問題認識が書いてございます。その問題認識で課題を整理するときにも、働き手が直面する六つの壁ということで、現在、労働市場が直面している問題を、まず働き手の視点から整理してございます。
 六つの壁のうち幾つか御紹介いたしますと、例えば正規、非正規の壁ということで、正社員、非正社員間に賃金等で不合理な差がある。あるいは、働き方の壁ということでは、就業継続と結婚、出産、子育てが両立できないような状態にある。あるいは、性別の壁ということで、男女間に賃金等で不合理な差、役職に就く比率に差があるというようなこと。こういったことを指摘しているということでございます。
 もちろん、現在、日本経済が直面する問題というのを見たときに、マクロ経済的な問題もございます。ここではそれが経済成長に対する制約という形で整理されておりますが、それもここでは働き手が直面する六つの壁と非常に深く関連していると。その働き手が直面する問題を解決することなしにはマクロ経済的な問題も解決できないという、そういう問題認識があるかと思います。
 それから、第三章のところで、先ほども御説明いたしましたように、ワークライフバランス憲章というものの策定を提言しておりますけれども、ここを見ましても、基本的に働き手の視点というものが基本に据えられまして、そういった観点から若年者、女性、高齢者を取り上げて就業率目標というのが出ておりますし、労働時間の短縮という問題についても数値目標が掲げられているということでございます。
 以上でございます。
#30
○会長(広中和歌子君) 労働時間短縮についてです。森山審議官、お願いいたします。
#31
○政府参考人(森山寛君) 労働時間につきましては、先ほど来申し上げていますように、長時間労働の抑制、これを図ることが必要だというふうに考えております。そのために、先ほど来お話しになっています労働時間等設定改善法に基づいて様々な支援を行っているところでございますが、そもそもこれ労働基準法におきましては、当然週四十時間、それを超える場合には労使協定を結ばなければ当然違反になります。
 そういう中で、この時間外労働につきましては限度基準というのを設けておりまして、例えば一か月では時間外労働については四十五時間とするようにというような形の限度基準というのを設けております。それで、私ども、監督署等におきましてそういう限度基準を守るようにということで指導等を行っているところでございます。
 なお、今度の国会に労働基準法の改正で割増し率のアップもお願いしているところでございまして、そういうものを含めて、時間外労働、こういう長時間労働の抑制というものに努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
#32
○会長(広中和歌子君) じゃ、三番目のテーマですけれども、女性の視点からワーク・ライフ・バランスということで、お二人、女性の、まず板東男女共同参画局長、それから続いて村木審議官、お願いいたします。
#33
○政府参考人(板東久美子君) ただいま小林先生から御指摘ございましたように、これからの我が国にとりまして、女性の活躍、活用という問題は非常に重要であろうというふうに思っております。特に多様な人材を、活躍していただく社会にならなきゃいけない、それが経済社会の活力につながってくると。その中で特に重要で基本的な多様性の確保ということで考えますと、女性の活躍というのがまず第一歩になろうかと思います。
 そのためにどういうことが必要かということでございますけれども、御指摘のように、子育て支援のいろんなサービス、保育などというのも整備が必要なわけでございますが、この今御議論いただいておりますワーク・ライフ・バランスの実現を図ることができるような働き方の見直しあるいは意識改革といったような問題も非常に重要な課題であるというふうに思っております。
 先ほどちょっと御紹介を申し上げました少子化と男女共同参画に関する専門調査会の中で、国際比較、国内分析をしたわけでございますけれども、出生率を上げながら女性の労働力率も上がっている、この二つがともに向上しているという国というのが、例えばアメリカ、ノルウェー、オランダといったような国々あるわけでございますけれども、それらの国々と我が国との一番の違いは何かという社会環境を見てまいりますと、やはり働き方の問題、労働時間の問題であったり、それから、その働き方の柔軟性それから多様性といったようなところに大きな違いがあるということが出ておりますので、この部分について改善、改革をしていくということは出生率の向上にとってもプラスになりますし、女性の活躍、労働力率の向上ということにも大きく寄与する、ウイン・ウインの関係をつくっていくことができるということであろうかと思います。
 そういった点で、先ほど申しましたように、女性の活躍の問題とワーク・ライフ・バランスの推進の問題というのは非常に密接不可分であるということ、そして、それはさらに、女性だけではなく男性も含め、いろんな方々も含めて全体として考えていく必要があるということで、現在の新しいワーク・ライフ・バランスを検討しております専門調査会で議論させていただいているところでございます。
#34
○政府参考人(村木厚子君) 引き続きまして、女性が働くことと子育てをすることとどちらか一つしか選べないという状況を早く改善するということは非常に大事なことだというふうに思っております。特に、実際問題としては、妊娠、出産を機に約七割の女性が離職をしているという状況にございます。そういった意味では、労働政策とともに、特に保育、委員が御指摘になられました保育サービスの充実、非常に大事だろうというふうに考えているところでございます。
 待機児童ゼロ作戦、掛け声だけでなかなかゼロにならないというふうに御指摘をいただいたところでございます。平成十五年に待機児童二万六千人、これがピークでございまして、やっと、少しずつ減らしてきておりますが、まだ、平成十八年に二万人を少し切った、初めて一万九千人台になったというところでございます。子ども・子育て応援プランなどでも待機児童解消はもう最重点課題ということで、平成二十一年度までに保育所の受入れ児童数を二百十五万人まで拡大をする、現在およそ二百八万人でございますので、しようというふうに思っております。
 それから、とりわけ、特に自治体でかなり格差がございまして、都市部等で待機児童が非常に多いところがございますので、今待機児童が五十人以上いる市区町村につきましてはこの解消のための計画を作っていただいて、きちんと待機児童がゼロになるように、少なくともまず五十人を切っていただくということなんですが、そういったことで、市町村と協力をし合いながらできるだけ早く待機児童を解消したいということで施策に努めているところでございます。
#35
○会長(広中和歌子君) では次の御質問。
 澤雄二さん。
#36
○澤雄二君 公明党の澤雄二でございます。
 ワーク・ライフ・バランスと女性の、何といいますか、労働力の向上といいますか、働き場所を拡大するということの関係の中で、出産後の女性の再就職についてちょっとお話を伺いたいというふうに思います。
 女性の労働力、これから少子化になるとますますそうでございますけれども、大変重要だということは今まで議論されているとおりでございます。それで、今御説明いただいた労働市場改革専門調査会の数値目標の中でも、二十五歳から四十四歳の既婚女性の就業率を五七%から七一%に一四%引き上げる。この一四%引上げというのは相当高い数字であります。だから、高い数字であるということはここに問題があるというようなことがよく分かると思います。ですから、そういうことが必要だというのはよく分かるんです。二十五から四十四歳の既婚女性ということは、多分出産後の女性の就業率を上げようということもここに多分に入っているんだというふうに思うんですが。
 一つお聞きしたいのは、ワーク・ライフ・バランスと結婚後の女性が働くということについてどういうお考えを持っていらっしゃるか。具体的に言いますと、つまり、出産後の女性というのは子育てというすごく大事な仕事があると思うんですよね。働くということは、子供から母親が離れていくということですよね。おまえいつまでもそんな昔の封建的なことを言うんだとおしかりを受けるかもしれないけど、ここのところの問題を乗り越えるというのはすごく大事な問題だというふうに思うんですよ。ですから、ここのところをどういうふうに考えていらっしゃるのかということであります。
 このワーク・ライフ・バランスという今の厚生労働省の資料の中にも、「子どもと家族を応援する日本」重点戦略というのを御説明いただきましたけれども、この中に、基本的な考え方というのは「すべての子ども、すべての家族を大切に」ということですから、子供を大切にという視点がありますよね。それから、具体的な検討体制の説明の中にも、家族がともに過ごす時間が持てるワーク・ライフ・バランスという考え方が入っている。こういう考え方からいくと、出産直後の女性が働くということについて、ワーク・ライフ・バランスとの関係をどのように乗り越えられておられるのかということをお聞きしたいことが一つ。
 それからもう一つは、出産後の女性が働くということは、多分これパートではなくて正規社員として働くということを目指していらっしゃるというふうに思うんでありますが、出産後の女性が正規社員として働く、働きたいという希望とそれを受け入れるという企業との間で何かすごいギャップがあるような気がします。結婚、出産前の女性が、例えばすごい高いスキルを持っているとか、その会社で男性社員と伍していく、若しくは男性社員を上回るような仕事をしていた女性というような方たちというのは、もしかしたら出産後できれば早く帰ってきてというようなことがあるかもしれません。でも、そういう女性たちといえども、例えば五年、六年というような空白期間が、どれだけ今までずっと継続して働いていた男性と同じ仕事ができるのかというのは一つ問題があるかもしれないと思います。
 そうでなくて、今までの女性というのは割合、結婚までのという方たちが多かった。その結婚までのという女性たちが、結婚するよりも独りでこうやって余り難しくない仕事をやっていた方がいいわという方もたくさんいるかもしれない。そういう方たちがたまたま結婚して出産して戻ってくるというときに、これは会社側、企業側が受け入れたいという人材との間ですごい多分ギャップがあって、それだけの年を取った女性を雇うんだったら若い男性を雇った方がよっぽどコスト的にもいいとかという、これ結構大きな問題だろうというふうに思いますね。これをどのように乗り越えられるのかなと。
 これは厚生労働省のワーク・ライフ・バランスの中でも「仕事と家庭の両立支援対策の概要」と書いてあって、解決策の、こういうものを目指すというのが書いてあるんですけど、それを見ても、例えば妊娠・出産後の母性保護、母性健康管理なんということが書いてありまして、軽易な業務への転換とか時間外労働・深夜業の制限とか、医師の指導に基づいて通勤緩和、休息、休業等の措置を事業主に義務付けとか、それから仕事と家庭を両立しやすい諸制度の整備なんというのも、子供が一歳に達するまでの育児休業等の権利を保障、子が三歳に達するまでの勤務時間の短縮等の措置を事業主に義務付け云々なんて書いてあると、ますますこういう条件の付いた女性を雇うことは、普通に考えたら経営者はちょっとつらいなというふうに思うと思うんですよね。だから、これは多分出産後の女性が職場に帰るときのすごく大きな問題ではなかろうかと思う。ここを具体的にどのように乗り越えられようとしているのかということについて、ちょっとお考えを聞かせていただきたい。
#37
○会長(広中和歌子君) どなたに。
#38
○澤雄二君 どなたか分からないんですけれどもね、我はと思う方。
#39
○会長(広中和歌子君) じゃ、まず村木審議官、お願いいたします。
#40
○政府参考人(村木厚子君) 大変難しい御質問でもございますが、ワーク・ライフ・バランスと女性の働き方ということでございますけれども、女性が仕事をしていく上でも子育てと両立をする仕組みをつくっていくというのは非常に大事でありますし、また、委員が御指摘になられましたように、そのことが企業にとってマイナスになるということではこれは企業が女性労働者を敬遠するということになってまいりますので、おっしゃられた点は非常に私どもも大事な点だというふうに思っております。
 まず、女性自身の中でも、できるだけキャリアは継続をしていきたい、その上で子供も産み育て、仕事もしたいと思っている方がたくさんいらっしゃいます。今のところはその中でやむを得ず環境が整わないために辞めるという方が大変たくさんいらっしゃいます。
 先ほど、就業率の目標である七一という数字が出ましたが、これは御本人が就業を希望していらっしゃる女性がちゃんと希望どおりに働ければという数字だというふうに思いますが、そういう意味ではそこにまず手当てをしていくということが必要だろうと思います。特に子供は小さいときに大変手間が掛かりますので、生まれた直後はやはり休業制度のような制度をうまく使っていくということでございますし、それから、後、少し子供への手間の掛かり方が少なくなっていけば、これは例えば短時間制度ですとかフレックスタイム制といった形で仕事と家庭が両立しやすい仕組みをつくっていくということでございます。
 それからもう一つは、子育ては非常に実際は長い期間でございますし、本来子育ては父親と母親と両方の責務でございますので、今は女性にだけ偏っている仕組みをできるだけ父親の方も一緒に子育てにかかわっていただけるようにという意味で、特に男性の正社員の方々の長時間労働を少し抑制をしていく、そこの政策も併せて非常に大事になってくるというふうに考えているところでございます。
 それから、企業との関係では、一つは女性自身もお休みから、あるいは男性でもいいんですが、休業から復帰したときに円滑に復帰ができるようにしていく、それを応援していくということが企業にとっても御本人にとっても大事でございますので、休業中にどれだけ例えば情報を流せるかとか、スキルを落とさないようにするかというところの応援をしっかりするというようなことも大事だと思います。
 それからもう一つは、公平な処遇ということがきちんとしていけば、実際に労働能力が下がったときにはそれに合った処遇、あるいは逆に下がっていないのに、立派なスキルがあるのに、あなたは子持ちだから低い処遇ということがないように、公正処遇という雇用管理の仕方について企業にしっかりとノウハウを持っていただく、そこを応援するということがあろうかと思います。
 それから、実際には辞められる方も現実問題いらっしゃいますので、その方々については仕事と家庭が両立しやすい形の仕事をあっせんができるようにマザーズハローワーク、今年からマザーズサロンというのもつくりまして、全県に配置ができるように、設置ができるようになりましたので、そういったところでしっかり応援をしていきたいというふうに考えております。
#41
○会長(広中和歌子君) 板東さん、いかがですか。
#42
○政府参考人(板東久美子君) 今、村木審議官の方から詳しいお話いただきましたので、幾つかそれに加えての点だけ補足をさせていただきたいと思いますけれども、やはり柔軟な働き方、多様な働き方という、いろいろなメニューというのがこれから必要になってくるかと思いますが、育児休業だけではなく短時間の勤務とか、あるいは場所の問題といたしまして、例えばテレワークなどのようにIT、ICTなんかも活用した形での新しい働き方、そういった時間、場所、そういったところの柔軟な働き方を確保していくということが重要になってこようかと思います。
 また、子育てをしながら働いている女性が多い我が国の県などを見てまいりますと、やはり今までは世代間支援、両親がそばにいたとか同居していたという世代間支援などが割合多かった地域が多かったわけでございますが、これは地方、それから都市部を含めましてだんだんそういったものが少なくなってきている、核家族化をしつつあるという中で、地域における様々な人材を活用しての子育て支援の仕組みを更に強化をしていくということも公的な保育サービスなんかの提供などに併せましてやはり必要になってこようかと思います。
 それから、スキルを身に付けていくという点につきましても、やはりITを活用していくという、そういったサービスも最近広がってきておりますので、そういったイノベーションをいろんな形で活用しながら、女性の働く、働き続けることができる、あるいは再チャレンジできる環境を充実していくということができるのではないかというふうに思っております。
#43
○澤雄二君 委員長いいですか、ちょっと。
#44
○会長(広中和歌子君) 澤さん。
#45
○澤雄二君 よく分かりました。
 男性も子育てをしなきゃいけないというのは私も全くそのとおりだと思います。私にはそのチャンスはもうないから言えるかもしれませんけれども。ただ、抱きしめられたときに、母親と父親に抱きしめられるというのは、もしかしたら一緒、関係ないですかね。一緒ですか、男性でも。(発言する者あり)分かりました。
 ということだそうですが、一つ言いたいのは、ワーク・ライフ・バランスというのは多分企業にとってはコストなんですよね。ですから、これはちゃんとしたコストが掛かるんだ、いろんな経常的な掛かるコストと全く同じなんだという意識を企業の中に完璧に定着をさせないと、企業収益だけを考えていくとワーク・ライフ・バランスというのは全部飛ばされていきますので、この価値観を植え付けるということが一番大事ですね。そうなると、やっぱり税制その他を全面的にバックアップするようなことを同時にやっていかないと、こんなワーク・ライフ・バランスというのは日本の中では定着はしないのかなという気がします。
 それから、この調査会で参考人に伺った中で一つびっくりしたのは、スウェーデンかノルウェーかだったと思うんですが、結婚した女性が再就職するその行き先といいますか、地方公務員の八割が女性だというんですよ。それで、あれは何でしたっけ、介護だとか保育園とかそういうところとおっしゃっていましたっけ。公務員が八割で、その働き場所が介護とか多分保育園だとか。そういうところを集中的に女性に働く場所を与えている。だから、そういうところだと企業と余り関係ありませんので、幾らでも出産した後も働く場所が与えられるというようなことがあるので、総合的にそういうことを考えていかないと、言葉だけ幾ら飾っても現実には難しいかなと思いますので。
 答弁要りません。
#46
○会長(広中和歌子君) でも、いかがですか、政治家として。政務官お二人いらっしゃいますけれども。
#47
○大臣政務官(松野博一君) 私自身も余り育児参加を今はしていないものですから、反省をしながら御意見を拝聴していたところでありますが。
 直接、澤先生の御指摘の中で私が感じましたところは、女性が子育てと仕事を両立をさせていくということはもう非常に重要なことであって、それに対しての様々な行政側がやるべき制度というのは、具体の話は今説明をさせていただきましたけれども、その中にあって、どの程度個人の価値観として育児、家庭に時間を割くのか、どの程度仕事の方に重点を置きたいと思っているのか。個々の判断に関しては、これはあくまでその女性本人の若しくはその御夫婦、家庭内の価値観で判断をされるべきことなんだなと。そして、その判断の多様性というのをしっかりとサポート、フォローしていく行政の仕組みというのをより充実していかなければいけないんだなというふうに思いましたし、先生の社会的な制度の中でというお話は、確かに、税制も含めて、個々の企業に頑張っていただくということはもちろんでありますけれども、社会制度として行政、国全体、また地域全体で取り組んでいくべき施策というのも重要だなということを感じましたので、勉強させていただきます。
#48
○大臣政務官(田村耕太郎君) 後段の話、税制のインセンティブを与えるという話ですけど、それも一つのアイデアだと思いますし、例えば環境なんかでは、環境に配慮してISOなんかを取得している企業の株価が上がったりそういう商品が売れたりというところがありますので、税もそうですけど、投資家とか消費者も、そういうことをしている企業に対して行動を起こすということも広めていく、そういうことも重要じゃないかなと感じました。
 以上です。
#49
○会長(広中和歌子君) ありがとうございました。
 次に、井上哲士さん。
#50
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。今日はありがとうございます。
 昨日の夜、たまたまテレビでいわゆるネットカフェで寝泊まりする若者の特集を少しやっていましたけれども、これはかなりこの間いろんな話題になっていましたが。私、驚いたのは、更に進んでといいましょうか、ハンバーガーショップなどにそのまま寝る、その方が安く付くわけですね、というのがかなり広がっているということも出ておりまして、ワーク・ライフ・バランスといっても、そのバランスを取るべきライフの部分が非常にゆがんでいるといいましょうか、存在しないといいましょうか、という部分が更に広がりを見せているということで大変深刻だなと思って見ておりました。
 それで、今日の報告の中でも多様な働き方という言葉が何か所か出てくるわけでありますけれども、この間、一貫してこの多様な働き方ということが言われまして、一連の規制緩和なんかが行われる中でこういう非正規雇用ということが出ていましたし、昨日出ていましたのは、派遣に登録をして、携帯電話で明日はあっち、あさってはあっちというふうに日々日雇みたいな、こういう働き方になっているということになっているわけですね。
 二極化というお話があったわけですけれども、相当部分にこういうことが広がっているということになっておりまして、そうしますと、今幾つか報告があった多様な働き方ということが、やっぱりこの間のこういうことができたことの反省とか、それから原因をしっかり見ておかないと、ワーク・ライフ・バランス以前の非正規のそういう人たちを新たにつくり出してしまうことにならないかという思いがしておりまして、その辺どうお考えか、それぞれからお聞きしたいというのが一点です。
 それから、ワーク・ライフ・バランスといった場合に私は大きく二つの柱があると思うんですが、一つは、人間らしく生きられる労働時間という問題と、それからその時間でやはり生活費が保障される賃金がきちっと払われるという、二つが要ると思うんですね。
 それで、まず労働時間の問題でいいますと、先ほど全体の残業時間の規制のことなんかお話があったんですが、例えばヨーロッパなどで非労働時間ということをやっていますね、休息時間というものをきちっと定めると。旧西ドイツの労働時間法なんかで、一日の労働時間が終わったら少なくとも十一時間の非労働時間が中断なく与えられなくてはいけないというような規定があって、ヨーロッパなどに広がっていると思いますが、今のいろんな変形労働時間などを適用する場合とか、交代勤務の間でもこういうのをきちっと確立するというのは過労死などをなくすという点でも健康の面で大事だと思うんですが、こういう制度を取り入れるという点でどうお考えか、これは厚生労働省にお聞きしたいということです。
 もう一つは、生活費が保障される賃金ということなんですが、八代調査会長のこの骨子でいきますと、かなり働き方、時間の問題というのを言われるんですが、いわゆる生活費を保障される賃金という、少しそういう観点が私はちょっと見えてこないんですが、この辺はどのようなお考え方があるのかという、以上、お聞きしたいと思います。
#51
○会長(広中和歌子君) それでは、最初の御質問に対して、まず政務官がお答えになりますか、どなたか。
 それでは、まず村木審議官、お願いいたします。
#52
○政府参考人(村木厚子君) まず、一つ目の御質問でございますが、先生が御指摘になられました問題意識は、私どもも同じような問題意識を持っておりまして、お配りした資料の九ページに、「子どもと家族を応援する日本」という重点戦略検討会議の資料が一枚、九ページに付いてございますが、その働き方の改革分科会の中で、柔軟な働き方を実現をしていくということと並びまして、若者の社会的、経済的自立を支援し、能力、才能を高めていくための人材力強化というようなことで、結婚して子供を持てるような働き方、収入というところをしっかりと施策的にも併せて並行してやっていかなければならないというふうに私どもも思っているところでございます。
 パート労働法を始めとしまして、特に多様な働き方が進めば進むほど、その働き方が違っても公正な処遇が受けられるという施策が大事になるというふうに思っておりますので、そういった方の施策も併せてしっかり進めていきたいと考えているところでございます。
#53
○会長(広中和歌子君) 内閣府の方で何か付け加えることございます。
 では、次のテーマでございますけれども、厚生労働省森山審議官、お願いいたします。
#54
○政府参考人(森山寛君) 労働時間を短縮していくという一つの方法でいろんなパターンがあると思います。各国も、先生も御案内のように、そもそも時間を限定しているのもございますし、それから今おっしゃったような休息時間のこともございます。
 今回の労働基準法を改正するに当たりまして、いろんな審議会でも私ども、いろんな審議会といっても労政審議会におきましていろいろ御議論あったわけでございますが、その中で私どもやはり基本的に、今の基準法というのが基本的に四十時間、一日八時間、四十時間を決めて、あとは労使の協定があった場合には違法じゃなくなると、そういう手法を守っていくということで、その中で全体の時間外割増し率を引き上げていくという手法で、今回時間外の抑制をしていこうということで合意が成ったということでございまして、現在としましては、こういう内容の法律を国会に提出をしているということでございます。
#55
○会長(広中和歌子君) 三つ目の御質問に対してどなたか。
#56
○井上哲士君 賃金の問題で、内閣府に。
#57
○政府参考人(齋藤潤君) 今のお尋ねになりました賃金について生活保障という観点がないんではないかということなんですが、専門調査会ではそういう議論はございませんでしたので、その点について直接お答えするわけにいかないんですけれども、賃金の問題について専門調査会でどういうまとめ方をしているかといいますと、まず、その問題認識としては、先ほどもちょっと触れました、例えば正規、非正規間の壁ということでいうと、正社員、非正社員の間で賃金等で不合理な差があるというような認識、それから性別の壁のところでも男女間に賃金等で不合理な差があるという認識がございます。
 そういったものがどういうことに由来するのかというようなことにつきましては、目指すべき労働市場の姿というところで若干触れられていると思いますけれども、ここでは一つは、今いろんなその賃金差があって、それは例えば企業規模別等でもあると。それは一部は企業内訓練によって形成される企業特有の技能の違いによるところもあるけれども、それ以外に、例えば外部労働市場が未整備であるということで企業間での労働移動が制限されているということもあるのではないかということで、外部労働市場が整備されて賃金が競争的に形成されるようになるということが必要なのではないか。そういうふうになれば、専門性を重視した職種別賃金の形成につながると。賃金については、例えばそういうような認識が示されてございます。
 以上でございます。
#58
○会長(広中和歌子君) どうもありがとうございました。
 では、次の御質問者、渕上さん。
#59
○渕上貞雄君 社民党の渕上でございます。
 内閣府と厚労省の方からそれぞれワーク・ライフ・バランスの問題について御説明がございました。いろんな切り口があるものだなというふうに思いながら拝聴しておりました。
 そこで、八代労働市場改革専門委員会の調査報告が出ておりますが、その中にあります働く側としての壁、八つの問題を提起されております。もちろん、この認識において私も一致するところでございますし、この克服は大変なことだなというふうに思っております。
 大変だなというふうに思うのはなぜかというと、働かせる側がこの壁についてどう理解しているのか、この壁をどのように克服していくのか。それは労使の問題ですよと言ってしまえば終わりの話でありまして、国の労働政策として働かせる側の視点というものをもう少しきちっと掘り下げておかないといけないのではないか。働く側だけの問題だけの提起というのは少し問題ではないかなというふうに思いましたので、働かせる側の壁という問題、その壁をどのように働かせる側は理解しておるのか、御説明いただければというふうに思います。
 そこで、もう一つ、二つ目の問題は、働かせる側の問題として、長年我が国が言われておる長時間、低賃金という言葉になっていますように、長時間働いても残業手当を払わないという問題が出てきているんですね。これも一つの大きな社会問題になってきている。同時に、非正規の問題だとかという問題というのは、いかにして低賃金に抑え込んでいこうとする構造になっているかということは既にいろんなところで論評あるところでございますから、お分かりのとおり。
 したがって、この長時間労働、時間外をしても払わないようなやり方、だから一方としてはノー残業デーとかいうのが労働運動側としてあるわけですが、そういうところの認識についてどう考えているのか。
 もう一つは、やはり長時間、低賃金の中で、そういうようなことが生まれてくる背景というのは雇用の契約の在り方が問題だと思いますね。ですから、正規、非正規の問題、臨時、パートという問題等々あります。そこで、ここのところは雇用の契約の問題を少しやはりきちっと深く切り込んでおかないと、多様な働かせ方といってもすとんと、言葉上は分かりますけれども、では多様な働き方というのはどういうことを指すのかということをやはりもう少し整理しておかなければならないのではないかと、このように思いますので、そこら辺りの理解、どのようにあるのか、お考えを示していただきたい。
 次に、いわゆる地域で私は子育て、働き方というのを考える環境というのをやはりつくっていかなくてはならないというふうに思います。それは、先ほどお話ありましたように、中小企業がこれだけ多い企業の中で、そこで働いている人たちの子育てだとかいろんなことを考えたときに、なかなか企業の負担としてやっていくには大変難しい。だとすれば、地域が子育て支援にどうかかわっていくのかというところがやはり大事な視点ではないかと思うんですが、その点は働きやすい環境をつくっていくためにもこれから先は、企業と家との関係だったのが、企業と地域との関係、そして個人と地域との関係で働くというようなことを考えていかなくてはならない時代になってきているんではないか。というのは、やはり家族制度そのものが崩壊をしてきているわけですから、そこでどのようにして生活をしていくかといった場合に、いわゆる両親が子供を見てくれない。だとすれば、女性が働きに行くというのは大変困難な状況、そこからいろんな問題が発生しているわけですから、そこのところを住宅とそういう施設というものを考えて、地域全体が子育てをやっていく施策というのをやはり考えるべきじゃないかと思うんですが、その点どういうふうに考えているのか御質問申し上げて、終わります。
#60
○会長(広中和歌子君) 渕上先生からは四つぐらい大変重要な御指摘もいただいたわけですが、どういうふうにお答えいただくのか。
 まず、それでは齋藤審議官、お願いいたします。最初は、働く側については言われているけれども、働かせる側の壁への認識ということでございますよね。
#61
○政府参考人(齋藤潤君) 今お尋ねの、働かせる側の視点はどうなっているかということ、あと幾つかおっしゃっていることとも関連すると思うんですけれども、労働専門調査会で議論してないことも随分ございますので、私がどこまでお答えできるか分かりませんけれども。
 働かせる側の視点ということに関連していると思われることを幾つか申し上げますと、働き方をめぐる環境変化として、専門調査会の報告で企業をめぐる変化というのも見ております。そこではグローバル化に伴う国際競争圧力の高まり、あるいはIT分野での技術革新の急速な進展があるということを言っておりますけれども、いずれもこれらは企業にとっては生産性向上あるいは高付加価値化を求めるようなモメンタムになっているという認識がございます。要するに、企業としても生産性を向上しなきゃいけない、それから高付加価値化をしていかなきゃいけないということですが、実はこういったことを考えますと、これから企業としても人材をいかに確保するかというのが非常に大事になってくると。もちろん人口が減少してくるという環境の中にあるわけですが、その中でも、高付加価値化に貢献できるような優秀な人材をいかに確保するかというのが企業にとって非常に重要になってくるということかと思います。
 そういうことで申しますと、先ほどもちょっとワーク・ライフ・バランスについて御議論がございました。ワーク・ライフ・バランスというのは企業にとってはコストではないかというお話でございました。そういう面も確かにあると思いますが、他方で、これから企業が先ほど申しましたような環境の中で企業として生き抜いていくためには優秀な人材を確保していかなきゃいけないし、そのためにはワーク・ライフ・バランスといった働き手にとって好ましい環境をつくっていくというのは大事になってくると思いますし、それによってまた、さっきもこちらの御説明からもありましたと思いますけれども、結果的に生産性が高まる、効率が高まるといった面もございます。ですから、ワーク・ライフ・バランスというのを必ずしもコストだけではなくて、それに取り組むことによって企業にとっては力になっていく、そういう面もあるのではないかというふうに思いました。
 それから、多様な働き方ということをもう少ししっかり考えるべきだというお話がございました。これは専門調査会でもこれからまたいろいろ議論になっていくかと思いますけれども、多様な働き方を確保するというときの問題意識といたしましては、男性、女性を問わず、若年者、高齢者を問わず働く意欲を有する者が働けるような、能力や希望に応じて働けるような環境をつくるということが大事だというのは基本認識としてございます。それにこたえるような多様な働き方を用意する必要があるということでございまして、例に挙がっていますのは短時間就業とか、あるいはイギリスで取られています学期間就業といったもの、あるいはテレワークのようなもの、あるいは在宅勤務のようなものが挙げられていますけれども、それ以外に様々あると思いますけれども、基本的な認識といたしましては、先ほど申しましたように、働く意欲を有する人が働けるような環境をつくるという意味での多様な働き方を確保ということではないかと思います。
#62
○会長(広中和歌子君) 今のその点でございますけれども、御質問の中身というのは、多様な働き方は結構だけれども、それでもきっちりとした雇用契約というのが必要だということでございましたよね。それについてはいかがでしょう。
#63
○政府参考人(齋藤潤君) 雇用契約のところの問題についてはまだ専門調査会で十分議論していません。これから議論されることになると思います。
#64
○会長(広中和歌子君) それでは、今度は厚生労働省、森山さん。
#65
○政府参考人(森山寛君) 先生が御指摘になった、サービス残業といいますか、賃金不払の関係ございまして、その点ちょっと私どもの大意を御説明させていただきたいと思います。
 これ先生御案内のとおりでございますけれども、私ども、この賃金不払残業というのはこれは基準法違反でございますので、これは絶対にあってはならないということで、私ども平成十五年に賃金不払残業総合対策要綱というのを定めまして、これをきっちり指導していこうということで、これも御案内のように賃金不払残業解消キャンペーン月間というのを毎年設けております。
 そういう中で、全体として、企業全体としましての主体的な取組を促すとともに、しっかりと重点的な監督指導をしていこうということでやっているところでございます。ちなみに、十七年ではそういう違反となったものについては二百三十三億円の支払を企業に命じているというふうな形でございまして、今後ともこういう賃金不払についてはしっかり監督指導していきたいというふうに考えているところでございます。
#66
○会長(広中和歌子君) 四番目の、地域で働き方とか子育てを考えるべきだという点について、村木審議官お願いします。
#67
○政府参考人(村木厚子君) 子育てを地域が支えるというのは御指摘のように本当に大事なことだと思います。特に、家族の単位が小さくなっておりますので、家族だけに任せるということは非常に大きな負担を家族に掛けることになると思います。
 そういう意味で、まず次世代法では都道府県や市町村もしっかり計画を作っていただくということで自治体の取組をしっかりやっていただくということがまず一つございます。それから、子育てをサポートをするという意味で、保育所ももちろんなんですが、それ以外に地域の子育て支援の拠点のようなものをできるだけ身近なところにつくりまして、おうちの中ではなくて、そういうところで助けが求められるようなサービスをしっかりしていきたい。それから、実際にそういう拠点ができましてもそこまで行けるお父さん、お母さんはまだいいんですが、そこまで行かずにおうちで孤立をして子育てをするという方もいらっしゃいますので、今年度からは、とにかく赤ちゃんが生まれたら四か月以内に全部の家庭をまずこちらから訪問をしようという事業も始めまして、その中で、何かしらこれはハンディがあるとかこれは大変そうだということがあればサービス提供を積極的にしていくというようなこともやっていきたいと思います。
 今そういういろんな施策をやっておりますが、さらに、先ほど申し上げた重点戦略会議でも分科会の一つにわざわざ地域・家族の再生分科会という看板を掲げまして、そこでも更に御議論をいただいておりますので、そこからまたいろいろな御提言が出てくれば、それを政策に生かしていきたいというふうに考えております。
#68
○会長(広中和歌子君) よろしゅうございますか。
 それでは、神取忍さん。
#69
○神取忍君 自由民主党の神取忍です。今日はどうもありがとうございます。
 私は、ワーク・ライフ・バランスというのは、すべての人が仕事と生活の調和を取れることを目指していると私は理解しているんですけれども、このワーク・ライフ・バランスについて、障害を持っている人の対応は余り議論されてないんじゃないかなと思います。
 そういった中で、これからは、福祉から雇用へのキーワードがあるように、働きたいと希望する障害者の方々に仕事をもうちょっと提供することによって人生の生きがいとかが出てくるんじゃないかなと思うんですけれども、そういった中で、今後、ワーク・ライフ・バランスの施行を行うときに障害を持つ人に十分配慮してほしいと思うんですが、その辺はどのような考えをお持ちになっているか、ちょっとお伺いしたいと思います。
#70
○会長(広中和歌子君) どなたがお答えいただけますでしょうか。
#71
○政府参考人(村木厚子君) ワーク・ライフ・バランスというときに、どうしても働く場を持っていて家庭生活と両立できるようにという話がまずメーンに参りますが、御指摘のとおり、今働くチャンスに恵まれてない方々がしっかり仕事をして生活も楽しめるということは大変大事なことだろうと思います。
 特に、障害者の方で、実は一定のサポートがあれば働けるという方がまだ働けていない状況にあるというのは大変大きな問題でございまして、障害者雇用政策とそれから福祉サイドでも、働くことを応援するような福祉のサービスということにこれから非常に力を入れていきたいというふうに考えておりますので、ワーク・ライフ・バランスといったときに、そういったところが目がうまく行き届かないことがないように留意をしてまいりたいと思います。
#72
○会長(広中和歌子君) どうもありがとうございました。
 よろしいですか。
#73
○神取忍君 大丈夫です。
#74
○尾立源幸君 民主党の尾立でございます。
 最後でございますので、できれば簡潔にやらせていただきたいと思っております。皆さん、どうもありがとうございます。大きく三つの質問をさせていただきたいと思います。
 まず一点目、これは内閣府と厚生労働省の方にお伺いしますが、今回、このレポート、第一次報告ですね、基本方針二〇〇七に盛り込むことを最終的なゴールとされているというふうに伺っておりますけれども、この中には当然数値目標、政策提言というのも入ってくるということだと思いますが、そうした場合に、厚生労働省さんの場合はこれを受け入れてやるということになるんでしょうか。単純なちょっと質問でございますが、一問目はそういうことでございます。
 それともう一つ、この調査会が立ち上がったのが昨年の十二月末でしょうか、第一回目。当時、ホワイトカラーエグゼンプションの議論が花盛りだったと思うんですが、働く側、働き手の視点からということではあったんですけれども、ホワイトカラーエグゼンプションの話というのはここでは全く触れられてなかったのか、触れられたけれども落としたのか、その点、内閣府。
 また、厚生労働省の方も、このワーク・ライフ・バランスという観点から今回プレゼンテーションいただいておりますけれども、そこには一言も恐らくホワイトカラーエグゼンプションの話は出ていないんですけれども、この点は、今日の日付の資料でございますので、議論が当時あったんだけれども、世論として受け入れられなかったので落としちゃったというのか、その辺の内情を教えていただきたいなと思います。
 それともう一つ、グローバル化経済の中でということで、この辺は、田村政務官がアメリカにもいらっしゃったのでグローバル企業の行動の仕方というのは非常によく御存じだと思いますが、グローバル企業の場合は、世界的な競争の中で、どんどんコストをやはりいかに一円でも安くというところに目が行くわけでございまして、国まで転々とする、生産基地も変えていくと。
 そういうことは当たり前の企業行動なわけでございますが、日本の大企業の場合、国際企業の場合、やはり同じような競争にさらされていると思うんですね。そうすると、製造業なんか考えた場合に、大きな費用としましては材料費や外注費や自分のところの人件費ということになるんですけれども、どうしても外注費的な、下請という言い方がいいのかどうか分かりませんが、外への支払を抑制していこうということで何とかコスト削減ということを図っていくと普通は考えると思うんですね。
 そうなった場合に、日本国内でそういう行動が取られますと、ワーク・ライフ・バランスを余裕を持ってやろうとした場合に、大企業は下請に対する支払をぐっと圧縮することで余剰を生み出すようなことも可能かとは思うんですが、押し付けられた方は厳しい収入の中で、先ほど皆さんもちょっとおっしゃっていますが、どうしても余裕的な部分がなくてワーク・ライフ・バランスにまで取り組めないというような、そういうことも直観的には私は非常にあるんではないかと思っております。
 そういった意味で、先ほど渕上先生おっしゃった、働かせる側の壁というのをおっしゃいました。私はもう一つ、大企業と中小企業の壁というものもこの報告の中にはあってもしかるべきじゃないかなと思っております。それが証明されていますのは、この厚生労働省さんの六ページ目の、「次世代法に基づく企業の行動計画策定・実施について」でも、明らかに大企業と中小企業を分けて考えられておられるわけですよね。やはり一概に企業という一くくりでは私はいけないんじゃないかなと、こういう問題意識を持っておりますが、内閣府としてはその点に対してどういうふうに考えられているのかということをお聞きしたいと思います。
 そこで、ついでなんですけれども、厚生労働省さん、この六ページの表の中で、黄色い真ん中のところ、届出状況ということで、三百一人以上企業の九九・八%は出していますよ、これ義務だから当然だと思うんですが、三百人以下企業の場合はパーセンテージじゃなくていきなり数になっていますよね。何かこれ意図的なものがあるのか、母数が分からないから出してきた数だけを書かれているのか。私は、先ほど中小企業四百数十万社というような話がある中で、パーセンテージにすると大変これは低いんじゃないかと思うので、この辺何か分かりにくい、私たちにしてみると、この表示の方法は。どっちかに統一してもらいたいなと。その辺の意図をちょっと教えていただきたいと思います。
 あと、報告書の中の十六ページの(6)の、セーフティーネットが就労機会促進型になっていることということで、非常に私もこの点は、これからのあるべきワーク・ライフ・バランスの中で非常な大事なポイントだと思っております。その中で、Bで福祉から雇用へという項目があります。
 たまたま今日の新聞、読売新聞でございますが、これまた経済財政諮問会議の民間議員の方の考え方ということで、低所得者の税軽減提案ということ、これはイギリスやカナダ、アメリカでも実施されている制度なんですけれども、負の所得税ということで、税額控除、つまり働いている人に税額控除をすること、プラス、税が発生しない方には手当で差し上げようというような発想で、そのことによって、例えば生活保護を受けていた人が働き始めると、普通手取りは増えることになっているんですけど、今の実は制度では、生活保護の方が一万円の収入を得ていたといたします、その方が九万円頑張って働いたとしても、手取りではたった一万三千七百六十円しか増えないという、八万円も増えているのに手取りは一万三千七百六十円しか増えないと。こういうことでは、私は、生活保護から抜け出て自立したいと思ってもなかなかこれできないんじゃないかと、こんなふうに思っているんですね。
 そんなことで、これは所得が低く納税額発生しない時点では社会給付で手取り額を確実に増やして、所得が増えて納税が始まった時点では税額控除で税負担を軽減して、手取りがきちっと働いた分だけ手に入るような、こういう制度だということなんです。これをまずこの調査会では議論されたのかどうか。
 そして、厚生労働省さんの方にお聞きしたいんですが、今申し上げました生活保護の方が何とか就労に移るための制度としてこういった制度が世界ではもう導入されておるんですが、この制度をどう評価されているのか。今後やっていこうかなと、こんなふうに思っていらっしゃるのか、教えていただきたいと思います。
 以上でございまして、どうもありがとうございます。
#75
○会長(広中和歌子君) ちょっとメモしておりましたら四点ぐらいあるんですけれども、だれがどのようにお答えいただくのか。まず第一点目について、齋藤審議官、お願いいたします。
#76
○政府参考人(齋藤潤君) まず第一点目でございますけれども、数値目標を基本方針二〇〇七に盛り込むのかということでございますが、この数値目標は、御承知のように、この専門調査会の報告書に含まれております。
 この報告書は、公表の同日に開かれました経済財政諮問会議で議論をされました。そのときには民間議員から、このワークライフバランス憲章を基本的な考え方として、官民挙げて仕事と生活の両立を目指す、働き方を変える行動指針というのを作るべきだという提言がございました。その行動指針の中に数値目標も掲げて、PDCAサイクルで検証していくべきだという提言がございました。それについていろいろ議論ございましたけれども、最終的な取りまとめとしては、政府としてワークライフバランスに本格的に取り組むと。この専門調査会のワーク・ライフ・バランス憲章を基本的な考え方とする、働き方を変える行動指針を取りまとめていくという方針が打ち出されております。
 ただ、じゃその行動指針をいつ作るかということでございますけれども、先ほど政府側からも御説明ありましたように、男女共同参画会議の専門調査会の報告なども出てまいります。それから、「子どもと家族を応援する日本」重点戦略会議の報告なども出てまいります。ですから、それらも受けました上で基本方針二〇〇七に臨むことになると思いますが、その時点では多分時期的な問題もあって、その行動指針をどのように作るかという体制とか手順というものが中心になるのではないかというふうに思っています。
 ですから、基本方針二〇〇七ということで申し上げますとそういうことでございますが、行動指針を作っていくという方向にあるということは申し上げられるかと思います。
#77
○会長(広中和歌子君) それを受けて厚生労働省、どなたか。
#78
○大臣政務官(松野博一君) 労働市場改革専門調査会の御提言を受けて厚生労働省としてはどうかという御質問であったかと思いますけれども、本提言は、今後十年間程度の期間におきます労働市場の中長期的な基本的な方向、数値目標の在り方を御提言をいただいたものでありますけれども、個別具体的には様々に幅広く御提言をいただいておりますが、さらに議論が様々な観点からされる必要があるというふうに考えております。
 特に、個別の具体的な法制度の在り方に関しましては、より具体的な運営を確保し、実効性を高めていくという観点からは、労働問題の当事者であります公労使三者における議論を進めながら合意形成をしていくことが不可欠ではないかというふうに考えております。
 以上でございます。
#79
○会長(広中和歌子君) では次に、ホワイトカラーエグゼンプションはもうなくなったのかどうかということで、齋藤審議官、お願いいたします。
#80
○政府参考人(齋藤潤君) 専門調査会の議論の中でホワイトカラーエグゼンプションについて触れていたのかということでございますけれども、今回の報告は、先ほど申しましたように、ワーク・ライフ・バランスの実現というものを主眼に置いて、若年とか女性とか高齢者の雇用問題、あるいは労働時間の短縮の問題に焦点を絞っていますので、ホワイトカラーエグゼンプションの議論はしておりません。また、この報告書にそれは入っておりません。
#81
○政府参考人(森山寛君) 今の点でございますけれども、ホワイトカラーエグゼンプションでございますけれども、これは自己管理型労働制ということで、これは労働政策審議会で議論をさせていただきました。
 それの私ども提案をさせていただいたのは、これは正に、一定のホワイトカラーについて自分で労働時間を管理をしていくということは、仕事と生活の調和のためにも、そういう弾力的に働ける、あるいは効率的に働けるということで、労使双方にとってメリットがあるということで提案をさせていただきました。ところが、委員の御案内のように、国民の理解がなかなか得られてないということで、今回の基準法改正案には出せなかったところでございます。
 しかしながら、いずれにしましても、このホワイトカラーを含めた労働時間……
#82
○尾立源幸君 この中にはないんですよね。
#83
○政府参考人(森山寛君) 済みません、そこには出していません。労働基準法の、今国会に出している法案の中には入ってないということでございます。
 しかしながら、このホワイトカラー労働者の働き方につきましては、これはいろんな観点から国民の御理解を得ながら進めなきゃいけない課題と考えておりまして、今後ともこの在り方については検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。
#84
○会長(広中和歌子君) 次に、大企業と中小企業との格差が存在する中で、ワーク・ライフ・バランスについてどういう対応ができるのかと。つまり、中小企業はもうそれどころではないんではないか、もちろん企業にもよりますでしょうけれども、というその壁について御指摘があったんですが、どなたかお答えいただけますか。
#85
○大臣政務官(田村耕太郎君) 先生の問題意識、そのとおりだと存じまして、まだ壁という表現は使ってないんですが、十三ページに「企業規模の違い等により、」ということで問題意識は含んでおりまして、また先生の御提言を含めて、これから何を検討するかということ自体を検討してまいりますんで、しっかり対応してまいりたいと思います。
#86
○会長(広中和歌子君) それから、最後の御質問ですが、目指すべき労働市場、セーフティーネットということで、内閣府、どなたかお答えいただけますか。
#87
○政府参考人(齋藤潤君) お尋ねは負の所得税の議論というのがあるのかということでございますけれども、先ほど御指摘になったセーフティーネットのところでは明示的に書いてございませんけれども、女性の就業率向上に関連いたしまして、具体的に申しますと二十二ページでございますが、出産、子育ての費用負担の軽減について触れているところがございます。その中で、給付と税制の一体化の考え方を踏まえて、子育て費用の税額控除を導入するとともに、課税最低限に満たない世帯については、負の所得税を創設して、子育て費用の給付を受けられるようにするというような表現がございまして、負の所得税の考え方というのは一部入ってございます。
#88
○政府参考人(村木厚子君) 失礼いたしました。
 先ほどの中小企業との関連のところで、次世代法に基づく行動計画でございます。
 三百一人以上の企業につきましては九九・八%ということで比率が出ております。これは三百人以上の企業は義務でございますので、義務が課されている企業をすべて、これは都道府県の労働局がやっておりますが、これを把握しておりますので、最後の一社までやるということでこのように比率まで把握をしております。
 三百人以下は、これは任意でございますので、PRはもちろんしておりますし、是非出してくださいとお願いはしておりますが、強制はしておりませんので、分母につきましては細かい数字は持っておりませんが、ただ統計データで中小企業の数は分かるわけでございまして、正直申し上げまして四百万とかいう中小企業の数があるわけでございますので、これを比率にいたしますと大変小さい比率でございます。
#89
○尾立源幸君 負の所得税。
#90
○政府参考人(村木厚子君) 大変大きな課題で、今ここできちんとした考えを説明することは難しゅうございますが、私ども、やはり生活保護を受けておられる方の中で働ける方について、できるだけ自立、働いて御自分でしっかり稼いでいただけるような環境をつくっていく、サポートをするということはしっかりやりたいと思っておりますし、そのためには、おっしゃるようにインセンティブということも大変大事なことだろうと思いますので、いろんな施策についてしっかり勉強していきたいというふうに考えております。
#91
○会長(広中和歌子君) よろしいですか。
 皆様方から何か付け加えて答弁なさることございませんか。
 他に御発言もなければ、本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後四時十分散会
ソース: 国立国会図書館
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