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2007/05/31 第166回国会 参議院 参議院会議録情報 第166回国会 環境委員会 第11号
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2007/05/31 第166回国会 参議院

参議院会議録情報 第166回国会 環境委員会 第11号

#1
第166回国会 環境委員会 第11号
平成十九年五月三十一日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十九日
    辞任         補欠選任
     秋元  司君     真鍋 賢二君
     芝  博一君     岡崎トミ子君
 五月三十日
    辞任         補欠選任
     西田 吉宏君     山本 順三君
     真鍋 賢二君     秋元  司君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         大石 正光君
    理 事
                大野つや子君
                福山 哲郎君
                加藤 修一君
    委 員
                愛知 治郎君
                秋元  司君
                矢野 哲朗君
                山崎 正昭君
                山本 順三君
                岡崎トミ子君
                小林  元君
                山根 隆治君
                荒木 清寛君
                草川 昭三君
                市田 忠義君
                荒井 広幸君
                島尻安伊子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        渋川 文隆君
   参考人
       京都大学環境保
       全センター教授  酒井 伸一君
       ユニー株式会社
       環境部長     百瀬 則子君
       株式会社市川環
       境エンジニアリ
       ング代表取締役  石井 邦夫君
       日本自治体労働
       組合総連合現業
       評議会清掃委員
       会委員長     鈴木  満君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律
 の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送
 付)
    ─────────────
#2
○委員長(大石正光君) ただいまから環境委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、西田吉宏君及び芝博一君が委員を辞任され、その補欠として山本順三君及び岡崎トミ子君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(大石正光君) 食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本日は、本案の審査のため、参考人として京都大学環境保全センター教授酒井伸一君、ユニー株式会社環境部長百瀬則子君、株式会社市川環境エンジニアリング代表取締役石井邦夫君及び日本自治体労働組合総連合現業評議会清掃委員会委員長鈴木満君の四名に御出席いただいております。
 この際、参考人の皆様に一言ごあいさつ申し上げます。
 本日は、御多忙中のところ本委員会に御出席いただき、誠にありがとうございます。参考人の皆様には忌憚のない御意見をお述べいただきまして、本案の審査の参考にさせていただきたいと存じますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 本日の委員会の進め方でございますが、まず、酒井参考人、百瀬参考人、石井参考人、鈴木参考人の順でお一人十分程度で御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
 なお、参考人、質疑者ともに御発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、まず酒井参考人から御意見をお述べいただきます。酒井参考人。
#4
○参考人(酒井伸一君) 京都大学の酒井でございます。今日はこのような場を与えていただきまして、どうもありがとうございます。
 お手元に資料をお配りをさせていただいているかと思いますので、それに沿って御説明させていただきたいと思います。
 一ページ目の下のスライドのところに今日の申し上げたい論点、ポイントを書かせていただいております。
 この一つ目は、まず循環型社会形成に向けた階層対策と統合対策、いわゆる階層対策、スリーR対策と呼ばれますが、そのスリーRを優先するということと、それと総合的なリサイクル、廃棄物対策の必要性、ちょっとその二つの点から意見を述べさせていただきたいと思います。そこを踏まえまして、今回の食品リサイクル法改正の意義につきまして整理をしてまいりたいというふうに思っております。
 それから、あと、今後この食品リサイクル、特にこの食品を中心とした有機性資源、これは炭酸ガス抑制の視点から見ても非常に重要な資源となってまいります。そういった意味での地域でのシステム統合への展望ということで最後まとめさせていただきたいと思っております。
 一枚おめくりいただきまして、二ページのところに、廃棄物対策としての階層的な考え方をピラミッドの形で示してございます。いわゆる廃棄物対策としての最優先として減量、再使用、再生利用、エネルギー回収、最終処分、こういう物の順序で物を考え、その中でもこの上位の減量、再使用、再生利用、ここを優先しようという考え方、これは循環基本法等の中でも示されているところでございます。この上のスリーR、リデュース、リユース、リサイクルということで、いろんな対策が進められていることは皆さん御承知のとおりかと思います。
 その一方、その下のグラフのところには、この対策の効用と限界ということで書いておりまして、左側の方にはこのスリーR対策のいい面、すなわち、無用なものを購入しなければごみは発生しない、再使用することでごみの発生は最小化できる、こういうスリーRの上の方の対策のメリットというのはあるわけでございますが、その一方、あらゆる製品の使用をやめるわけにはいかない、あるいは製品を永久に繰り返し使い続けるわけにはいかない、いわゆるその上位対策だけでは全体のシステムが完結しないということ、この両者を考えていく必要があるという、そういう意味でございます。そうした点から今回の食品リサイクル法を再度眺めさせていただきました。
 三ページに参ります。今回、食品リサイクル法の改正の議論の中で、この食品廃棄物等の発生抑制に係りますところの議論、ここは多くなされました。すなわち、第一次のこの食品リサイクル法では、再生利用率目標等々で、いわゆる再生利用を非常に重視した考え方になっていた。そこの部分に発生抑制単独で達成すべき目標を設定すること、こういったところを先進的な取組を行う事業者の事例等を参考にして原単位を設定する、いわゆるこういうトップランナー方式の発生抑制目標に向けて動いていこうという、こういう議論が出てきたところは高くその意味では評価できるんではないかと思っております。
 その一方、従前の再生利用の部分でございますが、三ページの下のスライドに参りまして、ここでいわゆる優先順位として飼料化、肥料化、これを上位として優先しようということは、これはほぼそういう意味では合意されているところでございます。それに加えまして、エネルギー利用も明確にやはり位置付けた方がいいんではないか。という意味は、メタン化によるエネルギー利用と同等以上の効率で焼却等の手法が利用できる場合にはそれを使っていいんではないかという、ここの議論がなされたことを鮮明に覚えております。その理由は、その三ページの一番下のところに書いてございますが、いわゆる枯渇性資源である化石燃料の使用量、これを減らしていくことができる限りは、温暖化対策の面からもここには正義があると、いわゆるカーボンニュートラルという意味での意義がここに出てくるという、こういう整理をしております。
 こういった意味で、先ほど申し上げた食品リサイクル、いわゆるその上位の飼料化、肥料化、ここは大事なんだけれども、その下のメタン発酵、あるいはエネルギー利用のところも、地球温暖化抑制のそういう視点から総合的に考えていく方向が重要であるというふうに考えている次第でございます。
 次、四ページに参りまして、四ページのところでは、であれば、それぞれどんな具体的なスリーR方策、技術があって、そのときにどういう注意をしなければならないかということを個別にまとめてございます。
 すなわち、飼料化の部分では、どうしてもやはり異物の混入がないこと、あるいは有害物質が含まれていないということがやはり求められる。一方、ですから、そういう意味では食の安全との関係がここに出てまいるということでございます。堆肥化も、そういう意味ではコンポスト堆肥として、有機性肥料としてできることは非常に結構なことなんですけれども、あわせて、やはり雑菌の死滅といったような意味での安全管理が必要である、こういったところに配慮しながら進めていかねばならない。そういう中で、最近出てきている技術がこのエコ燃料化というところであろうかと思います。
 四ページの下のスライドには、ちょうど私の地元でございます京都市の方が熱心に進めておりますいわゆる廃食用油からのBDF、バイオディーゼル燃料製造、このプロセスを紹介してございます。家庭からの廃食用油、これを熱心に集めることでもって、市バスとかごみ収集車、ここでのディーゼル燃料の混合率も非常に高い形で実用化されているという状況でございます。
 その次、五ページの方では少しメタン発酵システムの現状の紹介をさせていただいております。メタン発酵システムに関してもいろいろ開発がされておりまして、相当のバリエーション、特にここの下の表で湿式、乾式というふうに書いてございますが、それぞれ、食品廃棄物を非常に水分の多い状態で進めていくプロセス、それと水分が少ない状態で進めるプロセス、それぞれがほぼ実用化されてきているということでございます。
 ただ、五ページの下の表に示してありますとおり、これがすべて最終的なエネルギー回収までに至っているかというと、そういう状況でもないということで、この辺に関してはより一層促進をお願いできれば有り難いというふうに思っています。
 それから次、六ページでございますが、六ページのところでは、更にこのシステムを地域にシステム展開していく上でのポイント、これは後でも御紹介あろうかと思いますが、いわゆるリサイクルループの考え方が今回出てきた。それぞれの事業者さんがそれぞれ作って、使うところまでちゃんと面倒を見るという、そういう意味での一つの完結型のシステムが今回概念として示されて、ここは非常に結構なことだと思います。
 ただ、リサイクルループだけでまた輪が完結しないことも事実でありまして、そういった意味では、今回、学校給食、学校の現場でこの食品リサイクルの展開を求めることを模索してはいかがという議論がなされたことも結構なことであったというふうに考えております。
 今回の食品リサイクル、主に事業系の食品廃棄物が中心でございますが、今後のことを考えますと、やはり家庭の生ごみ処理、こことの接点でまた物を考えていく必要もあろうかと思っております。
 家庭の生ごみ、そもそもは感染性微生物、これをいかにこの社会からうまくコントロールするかということで始まったごみ処理の経緯の中で生まれてきたものと思っております。そういう中で、堆肥化ということも評価しなければならないとは思っておりますが、その一方、堆肥需給バランスの調整の難しさ、また、堆肥利用に伴うリスク管理の必要性、この辺のところを考えていく必要もあろうかと思います。ただ、将来のメタン発酵を含めた全体の生ごみ処理のシステムとしては生物由来廃棄物として明確にこれは位置付けていく必要があろうと思っております。
 全体のバイオマス量、その次、七ページのところにグラフとして示してございますが、かなりあるバイオマスの中で、最も社会として重要であるこの食品廃棄物のところに今回更に次の一手を踏み出そうとしていること、そこを大変高く評価したいと思っております。
 七ページの下のところには少し私どもの方の研究成果を示してございますが、うまくメタン発酵システムを加えていくことでもって全体の炭酸ガス量というのは相当に抑制できる方向での計算結果を得ているというところでございます。
 若干時間が超過して申し訳ございません。以上でございます。
#5
○委員長(大石正光君) ありがとうございました。
 次に、百瀬参考人にお願いいたします。百瀬参考人。
#6
○参考人(百瀬則子君) 私は、ユニー株式会社環境部の部長をしております百瀬則子と申します。
 ユニー株式会社は、一都十九県下に百七十ほど店舗を展開しているチェーンストアです。私は、平成十七年十月から十八年十二月まで食料・農業・農村政策審議会食品リサイクル小委員会の委員を務めまして、また、平成十八年八月からは中央環境審議会食品リサイクル専門委員会の委員も務めました。この一年余りにわたる議論を踏まえた上で、食品の小売をなりわいとする食品関連事業者としての立場から、今回の食品リサイクル法の見直しにおけるポイントについて意見を述べさせていただきます。
 このポイントにつきましては、私は四点を挙げます。
 まず一つは、リサイクルループの構築です。私ども小売業は、食品残渣、いわゆる食品再生資源を排出する立場にあります。また、それがリサイクルされて商品として戻ってき、それを消費者に提供する立場でもあります。そのループの一番最初と一番最後が私どもの役割と考えております。そこまでに至るまでの経緯を御報告いたします。
 また、二番目としましては、定期報告制度が今回挙げられています。私ども小売業に関しましては、こういった、これは私どもの環境レポートでございますが、毎年毎年、廃棄物の発生量ですとかリサイクルの量につきまして、消費者の皆様またその他の皆様方に御報告申し上げておりますので、報告につきましては現行どおりのような形で報告させていただければと思います。
 また、発生抑制についてでございます。これは私どもの企業もそうなんですけれども、廃棄物の中には、製品としての廃棄物、要するに売れ残りですとか食べ残しという部分と、それから、例えばキャベツを畑から持ってきて市場を通って当社に来ます、キャベツの外側の葉っぱは消費者の方は食べられないわけです。そうしたものですとか、それから、一本のブリを市場から買ってきます、そうしますと、お刺身を取った後の頭ですとか骨はそれは食べられないものです。そういったものがお店の中でたくさん発生します。それらを再利用するということが廃棄物から再生利用につながるということだと考えております。そうしますと、私ども、売上げが上がれば上がるほど廃棄物が多くなってしまうわけです。そうしたものをきちんとリサイクルしてリサイクルループに取り込むということが私どもの小売業の役割かと考えます。
 それから、四つ目には、せっかく消費者の方たちにそうしたリサイクルループでできた安全で安心な食品を提供するに当たって、何かマークのようなもの、そういったものを作っていただきますと、お客様方にも御理解いただきまして再生利用がつながっていくんではないかと考えております。
 では、一番最初に、私どもの取組とリサイクルループの構築について、ここにあります画面を使いながら御説明したいと思います。(資料映写)
 これは、私どもの環境理念、環境方針でございますが、この一番の中に、環境負荷の少ない安全安心な商品及びサービス提供に努めますとあります。このリサイクルループでできた製品が安全であり安心であるということが言えなければ、せっかくリサイクルされたということがあったとしても、お客様には提供することができません。ですから、この辺につきましても、私どもの取り組んでおります、一緒に取り組んでおります愛知経済連の方たちと一緒に研究を進めてまいりました。
 また、三番目にあります法の遵守がございます。後からも申し上げますが、私ども小売業はチェーン店で展開しています。例えば、一つの農協と取り組んだとしましても、農協は、一つの市、一つの町で一つの農協ではございません。大体三つから四つの市町村で一つの農協になっております。そうしますと、現行の廃棄物処理法であれば、市町村をまたいで私どもが排出する一般廃棄物である食品残渣を利用することができません。ですから、今回の法律の見直しでそういったことがクリアできれば、農協さんと組んでリサイクルが進むものと思っています。そのことでも、法律を遵守するということが私ども願いでございました。
 また、四番目にありますように、廃棄物の発生抑制やリサイクルを推進しますということで、こういった方針に基づきまして私どもユニー株式会社は進めてまいりました。
 これは簡単な廃棄物のフローでございます。店が一軒建ちますと、廃棄物というのはいろんな方向から入ってまいります。例えば、先ほど申しましたように生鮮食品で食べられない部分も廃棄物になりますし、また、それのこん包材である段ボールなども廃棄物になります。また、お客様がお持ち帰る商品の中でも、牛乳パックは牛乳を飲んだ後もうこれは廃棄物でございますし、ビールも飲んでしまった後のアルミ缶は廃棄物です。そうしたものをすべてリサイクルできないかということで私どもは進めてまいっております。
 これが私どもの店舗で発生する廃棄物です。これは平均的なお店でございますが、たくさんの廃棄物の中でも、やはり段ボールですとか再生紙のようにこん包材で使われるものが多うございます。また、一般廃棄物と呼ばれるものの中で焼却ごみ、これはなかなか分別が難しく、リサイクルに難しいものですが、食品に関しましては、多くは魚のあらですとか、それから野菜のくずですとか、そういったもので再生利用が可能なものが含まれております。
 私どもの企業では、これらを十九分類に分けまして、それぞれ全部量っております。ですから、食品リサイクル法が改正になりまして、あなたのところから排出する量はどのくらいなの、リサイクルする数量はどのくらいなのという形で報告をしなければならないときにも、こういった方法できちんと量っております。これは、全店にこの計量システムを入れております。
 私どもユニーが食品リサイクルを進めるに当たって、四つのルールを作りました。
 一つは、安全であり環境負荷が少ないこと。これは二〇〇一年、このリサイクル法が施行されまして、当初は、例えばコンポストにする機械がありますとか、水溶性のバクテリアを使ったらいかがでしょうかと、いろいろな提案がありましたが、まずは水質汚染ですとか大気汚染をしないこと、それから多くのエネルギーを使わないことというのを条件にしました。
 また、再生資源として有効であること。今度はこれがリサイクルループにつながっていくんですけれども、堆肥作りました、でもだれも使いません、そういったものを作るのをやめましょうと。
 そしてまた、これらは一般廃棄物として私どもは公共の料金を支払っております。市町村に廃棄物処理料を支払っているのですが、それよりも大幅にコストの上がるものはどこかでとんざしてしまう可能性がありますので、経費も抑えられること。
 最後に、絶対に継続できる方法であること。途中でそのループが止まってしまうと、それはみんな廃棄物になるわけです。そういったことをきちんとクリアする方法を模索してまいりました。二〇〇五年には、当社では一九・四五%のリサイクル率になっております。
 これらは、二〇〇〇年からいろいろな方法に取り組んできた歴史です。機械を入れて乾燥させたり、それから富山市のエコタウンでガス化にチャレンジしたり、いろいろやってまいりましたが、最終的には、やはり当社で出した廃棄物を利用してもらってそれをまた製品として売りましょうと、そういう輪が完結する方法を何とか構築しようということで努力してまいりました。
 これが、このたび再生利用事業計画ということでこの一月に認定されましたリサイクルループです。これは、愛知県の刈谷市、知立市で営業しております店舗から排出しました食品残渣をヒラテ産業というところで堆肥にしてもらい、それをJA海部に買い取ってもらって、それを使った作物をすべて私どもが買い取って販売するというループです。これは非常にお客様に好評でした。これは、特にリサイクルでできたから買われるということではないんです。おいしくてまた新鮮であるから販売し、また購入していただく、またその評判を呼んでお客様が購入していただくということで、リサイクルしたからということよりも、良質な作物を作ってもらい販売できたということだったと思います。また、お客様方も、大きな看板がこれ付いておりますので、最終的には、ああ無駄がない農業なんだなということを御理解いただいたと思っております。
 また、私どもほかにもいろいろリサイクルループをやっております。豚肉にしたり、それから大根を刺身のつまにして使ったりというようなことをやっております。また、そうした中で消費者との交流、消費者と生産者との交流を推進しております。これらが、お客様方そしてまた子供たちにも、食品を大事にし、そして食品の残渣を少なくするような食生活が進んでいくという方向ではないかと考えております。食育にも役に立っております。
 最後でございますが、これから進めていく上で、このたびの法律の見直しで私どもの食品のリサイクルループが進んでいくということで大変有り難いお話だと思っております。私たち排出する側も、またそれを堆肥にする方たちも、そしてそれを使って農業製品にする方たちも、私たちが売る、そして生産者と私どもは消費者の間に入ってこういったことを進めていけるというのは大変幸せなことだと思っております。
 最後でございますが、またこのループがいろいろなところで構築できますように御協力を仰ぎたいと思います。
 以上でございます。ありがとうございました。
#7
○委員長(大石正光君) ありがとうございました。
 次に、石井参考人にお願いいたします。石井参考人。
#8
○参考人(石井邦夫君) 私は、市川環境エンジニアリングの代表取締役を務めております石井でございます。本日は、このような席にお招きをいただきまして、ありがとうございます。
 私どもの会社は、昭和四十年代後半から首都圏、東京、千葉を中心に廃棄物の処理事業、それから汚水の維持管理、リサイクル事業の事業を営んでおります。本日のテーマであります食品リサイクルに関する私どもの事業についてのお話をさせていただきます。
 最初に、私どもの関連会社でありますバイオエナジー会社の設立経緯についてお話をさせていただきます。
 このバイオエナジーの会社案内、それと参考資料がございますので、それを御参照にお聞きしていただきたいと思います。
 バイオエナジー社は、平成十四年四月に東京都が公募しましたスーパーエコタウン事業に、食品リサイクル法にのっとりまして、食品廃棄物を原料としましたバイオマス発電施設として、私が代表取締役を務めます市川環境エンジニアリングを代表としましたグループで応募し、同年七月四日に東京都から選定をいただいたときからスタートをしました。翌年、平成十五年七月十四日にバイオエナジー社を設立し、その後、農林水産省の補助金事業の対象としても御承認をいただくことができました。
 私どもは、長年、廃棄物処理業として食品廃棄物を扱い、家畜のリキッド飼料や堆肥の再生事業をしてきましたが、この方法で再生利用するためには排出事業側での厳しい分別が要求され、この分別が難しく、リサイクルができず、焼却処理されていたのが現実でありました。このため、食品リサイクル法の施行に伴い、排出事業者の方々から、分別が不十分でもリサイクルできないかといった強い要望があったことや、堆肥は季節的な需要の変動があることから、大都市東京で再利用するためには、より望ましい手法としまして、メタン発酵システムによる電気を取り出しリサイクルすることを選択いたしました。
 当社では、受け入れましたこれらの生ごみを破砕、選別しまして、包装容器等のプラスチックや紙類などと生ごみを選別しまして、発生したメタンガスを利用しまして燃料電池とガスエンジンによる発電事業を行っております。生ごみのみを原料としてメタン発酵させ電気にリサイクルしている事業としては、当施設は国内最大の施設ということになります。
 続きまして、バイオエナジー社の事業概要について御説明いたします。
 最初に、受け入れます食品廃棄物は、食品リサイクル法に指定されております食品製造・加工業から発生いたします産業廃棄物と、デパート、スーパー、コンビニエンスストアなど食品流通・販売業、レストランなど外食産業やホテルなどで発生する事業系一般廃棄物であります。処理能力は、固形の食品廃棄物で一日百十トン、牛乳やジュースなどの液状ものが一日二十トン、計百三十トンで、年中無休、二十四時間の受入れをしております。
 皆様方のお手元の資料一をごらんをいただきますと、当社で受入れをしております生ごみの写真がございます。この写真の例のような分別状況で、当社では標準のごみ質と言っておりますが、このようにプラスチック容器が入っていたり、割りばし、紙類、スプーン、小皿等が入っておりますが、このような分別程度では家畜の飼料や堆肥にはリサイクルされないために、今まで焼却処理されていたわけであります。水分の多い生ごみを焼却するのには焼却効率の低下につながり、化石燃料の投入の増加やダイオキシンの発生といった問題を引き起こします。
 このような生ごみを破砕、選別しまして、生ごみとプラスチックまた紙などの発酵に向かない不適物を機械選別いたしまして、発酵不適物として同じスーパーエコタウンの中にあります東京電力さん等が行っておりますガス化溶融発電事業の発電燃料として再利用をしております。
 当社は、この一年間でこのメタン発酵システムを運転した結果、そのシステムの特徴はおよそ以下のとおりでございます。
 お手元資料二で、生ごみの種類によるメタン発酵の特性を示しております。ごらんのように、生ごみといってもそれぞれ発生するガス量が異なりますので、野菜類に比べて御飯、パンなどの穀物が圧倒的にメタンが多いのが分かります。したがいまして、いろんな種類の生ごみを入れた方が安定したガスが得られるということが分かりました。
 二番目に、フル活動に必要なメタン菌を培養、育成するのには、最初の稼働から約六か月以上の時間がかかり、徐々にそのメタン菌を培養、育成するということが必要であります。設備が完成しましてもすぐにフル活動にならないのがこの施設の欠点であります。要するに、徐々にメタン菌を育てる必要があるということであります。
 また、メタン菌は、その活躍を阻害しないような、洗剤、薬品、高濃度の塩分を含むものについては受け入れないように受け入れ管理に十分配慮する必要がございます。
 それから、発酵後の廃液は水処理して当工場では下水道に放流しておりますが、処理水の一部は工場内で再利用をしております。地方ではこの廃液は液肥として利用可能でありますが、何せ都市部でありますので下水道放流に求めることになりました。また、そこから発生する汚泥は、乾燥して現在、プラスチック等と同じガス化溶融発電燃料として再利用しておりますが、肥料化やまたセメントの原料としても再利用が可能と考えております。
 次に、お手元の資料の三番に、当社で回収するエネルギーの概要を取りまとめてみました。
 一日百トンの生ごみを受け入れた場合、電力として二万四千キロワット、約二千四百世帯分に相当し、回収熱量は七万七千四百メガジュール、千世帯分が使う熱量に相当します。またCO2は一日約十四トン、年間五千トンの削減効果が期待できます。発電しました電力の約四五%を社内で使用しておりますが、残りの五五%はバイオマスエネルギーということでRPS法適用電力としまして、現在、東京電力に売電しております。
 簡単に言いますと、三トンのごみ収集車で重油ドラム缶一本、二百リッターのエネルギー回収をしたことになります。現在、当工場の稼働率は六六%にもかかわらず、発電電力は八百五十キロワットアワー前後でありまして、東京電力さんにはこのうち三百キロワット程度を毎時売電していることになります。このことは、当初設計に比べますと約三〇%ほどガス発生量が上回っております。この結果、フル活動をした時点ではメタンガスは余ることが予測されますので、この余剰ガスを精製しまして、CNG車等の燃料等で有効活用する方法を現在検討中でございます。
 また、現在、当社には多くの自治体の関係者が視察に来られております。このことは、自治体における家庭系の生ごみをメタン発酵させ、バイオマスエネルギーとして再生利用することを検討されているものと考えております。私どもは、自治体の皆様に対してこのような施設の事業計画を立案し御提案を申し上げ、生ごみを焼却処理するのではなく、エネルギーとして有効利用すべく協力してまいりたいと考えております。
 今後は、中核都市を目安にこのような施設を造る必要を強く感じておりますが、公共事業におけるPFI事業の適用として、また自治体と同じような条件で交付金の措置や食品関連事業者の適用範囲の拡大などが必要であろうと考えております。
 以上で私の意見を述べさせていただきました。
 ありがとうございました。
#9
○委員長(大石正光君) ありがとうございました。
 次に、鈴木参考人にお願いいたします。鈴木参考人。
#10
○参考人(鈴木満君) 食品リサイクル法の改正に当たりまして意見を述べる機会を与えられたことに感謝をいたします。
 私は、自治労連現業評議会清掃委員会の委員長をしております鈴木満といいます。仕事は所沢市の東部クリーンセンターに勤務している所沢市の職員です。
 私たち清掃委員会では、地球環境問題をベースにして、自治体の清掃行政を考えています。地球環境を守ることが地域の生活環境を守ることであり、最大の市民サービスだと思っています。食品リサイクル法改正に当たっても、環境問題をベースにして意見を述べさせていただきます。
 まず、今回の法改正の大きな主眼の一つは熱回収ではないかと思っております。
 熱回収と一くくりにすると大変誤解を生みやすいものです。熱回収には、バイオマスによるバイオエタノール化、バイオディーゼル化、メタン発酵によるガス利用といったガス化型のエネルギー回収と直接焼却による熱源利用の二つがありますが、ガス化型の熱回収は大いに推進すべきであると思います。しかし、直接焼却による熱回収というのは、食品循環資源の再生利用の促進という法改正の趣旨には矛盾するもので、認めるべきではないと考えています。
 なぜなら、食品自体は自燃するカロリーは持っておりません。自燃というのは自分の力で燃えるということでありまして、要するに食品廃棄物を燃やすためには重油、灯油、都市ガスなどを助燃剤として燃やさなければ燃えないということであります。ですから、直接焼却を熱回収と言うことは成り立ちません。少なくとも、食品廃棄物はこれまで堆肥化やえさ化、バイオガス化による熱回収などの方法で再利用されて、焼却処理による熱回収は再生利用の手法から外されてきました。それは、技術的には十分資源化に対応できるということからです。今回の法改正ではこの二つが一緒に扱われており、明確ではないということをまず指摘しておきます。
 一般廃棄物は年間約五千万トンで、このうち七六%ほどが自治体の焼却炉で焼却されています。五千万トンのうち、三〇%から四〇%は事業系廃棄物とも言われています。所沢市では、年間約十二万トンのうち三四%に当たる四万一千トンが直接許可業者等によってクリーンセンターに持ち込まれているごみです。そのほかにも、一般市民ごみと一緒に集積所に出される事業系もあると思われるごみも相当あるかと思います。
 許可業者によってクリーンセンターに直接持ち込まれる事業系ごみの中には、食品廃棄物も相当な量が含まれています。スーパーやコンビニエンスストア等の商品の売れ残りばかりでなく、食品加工業者から排出される食品廃棄物も多く持ち込まれています。野菜くず、パンくず、豆腐のおからや、時には売れ残った大量の野菜、ニンジン、ネギなど段ボール箱ごとパレットで持ち込まれることもありました。多くの自治体の現場から同様な話を聞いています。
 所沢市では、事業系の可燃ごみとして十キロ当たり百五十円、トン一万五千円で受けています。所沢市の近郊でも、多少の差はあっても同様な処理手数料となっています。そういう料金体系の中で、事業系廃棄物は事業者責任としながらも、自治体の焼却炉には多くの事業系廃棄物が持ち込まれているのが現状であります。熱回収の中身をあいまいにしたまま法案を認めれば、一層事業系食品廃棄物が自治体の焼却炉に集中することが危惧されます。事業者は、トン当たり一万五千円の処理手数料ですから、食品残渣を分別し堆肥化するより圧倒的に処理経費は安く付きます。堆肥化した後のことまで考えなくてもよいということもあります。
 いずれにしても、焼却処理手数料を払ってしまえばそれで責任を果たしたことになってしまうからです。現在、再生に回っているものまで発電という熱回収を名目に焼却に走る事態が危惧されています。事業系廃棄物は事業者が責任を持って処理することは廃棄物処理法でも定められた大原則です。
 しかし、事業系ごみが自治体の施設に持ち込まれることによって、自治体は大きな処理能力を持つ施設を確保し、維持しなければならなくなりますから、ごみ処理基本計画まで見直すことも出てきます。結果的に自治体の施設に持ち込むことによって事業者責任を自治体責任へと転嫁することになってしまいます。これでは自治体のごみ減量化計画に水を差すことになってしまいます。事業系生ごみを可燃ごみという名目で自治体の施設に持ち込まれないようにしていただきたい。
 次に、発生抑制という点から。将来、地球温暖化により世界の穀物生産量は急激に低下すると言われています。少ない食料を世界の人口で分け合うことになりますから、国際的な食料事情を踏まえた視点も入れる必要があります。具体的には、できるだけ無駄な食品廃棄物を発生させないということで、食品リサイクル法では第一条の目的において発生抑制とうたわれていますが、具体的な条文がありません。今回の法改正で報告制度を義務付けるとしていますが、発生抑制を位置付けた減量計画の作成や、計画どおりに実行しているかフォローアップを行うなど、実効性のある報告制度にすべきと考えます。
 法が施行されて五年経過して、食品リサイクルの取組がなかなか進まないという背景として、経費が掛かる問題や異物混入のリスクが言われています。経費問題では、商品化された食品がほとんどパッケージされておりますから、それを分別してリサイクルにするというのはだれしもが手間暇が掛かる、大変であるということは分かります。
 しかし、一方では地球温暖化問題は深刻な事態を迎えており、京都議定書で約束した温室効果ガス排出量のマイナス六%をどうして達成するか、日本にとっても大きな課題であります。今回の改正では、せっかく固定化された炭素を更に助燃剤の炭素を加えて二酸化炭素として大気に放出されるわけですから、こんな大きな矛盾はありません。事業者サイドからすれば、経費削減のためにできるだけ一括で処理できる焼却を望んでいるかもしれませんが、地球環境問題を前にこうしたことは許されません。ましてや、人手さえ掛ければ技術的に難しいことは全くありません。むしろ、廃棄物処理に対する経費を惜しむ企業体質あるいは社会事情が問題だと思います。この問題は地球温暖化を前にして事業者が超えなければならない社会的責任があると考えます。
 私は、この四月からISO14001番の環境マネジメントシステムの担当になりました。自治体は、地球環境のために小まめな消灯やガスの節約、節水に気を遣っています。そして、コピー用紙一枚でも節約し、廃棄物を減らしたり温暖化ガスを減らす努力をしています。そして、数字的に結果を残さなくてはならないということで苦労しています。こうした活動が温暖化の速度を緩めることであることはだれしもが認めるところであります。
 こうして大変な思いをして温室効果抑制を図っている一方で、技術的対応可能なものまで事業者の経費節減のために焼却処理を認めることは、そうした取組に水を差すものにほかなりません。
 異物混入の問題は、再生利用の安全性を確保する上でも重要です。そのためには、排出する段階で分別することが最も効果的、効率的です。例えば、食品廃棄物を三ランクに分類し、第一の分類では調理前の野菜くずなど、第二の分類は調理後で異物なし、第三は異物混入のおそれがあるものとして、第一、第二の分類はえさ化や堆肥に、第三はバイオガスなど、用途分けをしたらどうかと思います。産業別分類が分かりやすいかもしれません。
 各地で堆肥化施設を造って実践されているところも多く出てきましたが、堆肥にしたけれど、なかなか利用先が近郊にないということで苦労されているところもあるようです。しかし、安全で良質な堆肥は人気があります。安全性を高めるシステムづくりも念頭に置いた法の枠組みが必要です。
 最後に、日本は食料の大きな割合を海外から輸入しています。そして、残った食品廃棄物やし尿、汚泥を国内で処分してきました。一方海外では、土壌の流出や温暖化による乾燥で砂漠化が広がっています。日本の有機性廃棄物やし尿汚泥堆肥、自治体で相当の量が焼却されている樹木の伐採の枝葉を焼却しないで堆肥化して、砂漠の緑化につなげられないかと考えています。異物の混入や油分、塩分、あるいは種子の混入などのリスクもありますが、最優先されるべきは、地球上の緑地を広げ、木を植え、大気中の二酸化炭素の固定化が最優先されるべきだと考えます。これが可能であれば、無限に堆肥化は進めることができます。
 地球上から森林が消失していく中で、有機性廃棄物は基本的に大地に戻す、そのことが私たちが目指す循環型社会ではないでしょうか。
 以上、自分が清掃の現場に三十年携わったごみ問題と環境問題の最終結論であります。
 終わります。
#11
○委員長(大石正光君) ありがとうございました。
 以上で参考人の皆様からの意見の聴取は終わりました。
 これより参考人に対する質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#12
○福山哲郎君 おはようございます。民主党・新緑風会の福山哲郎でございます。
 本日は、参考人の皆様におかれましては、大変お忙しいところありがとうございました。今、意見陳述を拝聴させていただきまして、大変参考になり、興味深いお話をたくさんいただきまして、心からまず冒頭感謝を申し上げたいというふうに思います。
 時間がありませんので、私の時間十五分しかありませんから、もう早速行きたいというふうに思います。
 今回の法案の改正の一つの大きな目玉としては、やはりリサイクルループの問題があるというふうに思います。
 まず冒頭、百瀬参考人にお伺いをしたいと思います。
 ユニーの取組、御社の取組に対しては大変敬意を表したいと思いますし、こういった形の取組が全国に広がることを願っているわけでございますが、実際、現場として食品循環資源の分別の際の品質管理をどのように確保しているのかということと、それに対して従業員からこんな面倒くさいことをやるのかというような話が、先ほどのお話でいうとかなりの数の百七十店舗というふうにおっしゃっておられましたので、従業員の方からどのような反応があって、それに対してどう教育をされているのかということも含めて、まず冒頭お話をいただけませんでしょうか。
#13
○参考人(百瀬則子君) 百瀬でございます。
 まず一番目の課題でございますが、分別と品質の管理ということでございます。
 今画面にも出ておりますが、当社では十九分類に廃棄物を分けております。食品廃棄物に関しましては、ここにも出ておりますけれども、魚のあら、そして食品残渣、いわゆる生ごみ、天かす、それから食用廃油、その四種類でございます。
 今御質問にありましたのは多分生ごみという部分だと思いますが、当社では作業場の中にきちんと分別できるようなごみ箱を置きまして、そこの前で分別しておりますけれども、従業員はさほど苦に思っておりません。どうしてかと申し上げますと、私たち主婦がパートさんとして働いております。ですから、家庭での分別がかなり進んでおりますので、当社の作業場の中では分別に対して困ったというお話は聞いておりませんし、また、それを売場ごとに全部量っております。そうしますと、私の体重もそうなんですけれども、量ると抑制につながります。先月五十キロ、ちょっと多いなと思った、今月は何とか五%減らしましょうという形で。
 特に分別が厳しいのは、売れ残ったパッケージに入った商品だと思うんですね。それに関しましては、作るときの計画ですとか、それから天候や気温に合わせましてきちっとした計画の下に作っておりますが、分けるときにはそういった私たち主婦は手慣れたもので、きちんと分けております。
 また、品質の管理ですけれども、これらは廃棄物庫は冷蔵庫でございます。当社の廃棄物庫は温度が五度から十度の間に管理されておりますので腐敗するということはございませんので、そのまま肥料や飼料の原料として出すことができます。
 そういったところでよろしかったでしょうか。
#14
○福山哲郎君 ありがとうございます。
 先ほどお話もいただきましたが、そのリサイクルループでいろんな形で商品が戻ってくると。それで、それに対して消費者の反応は、いい、良質なものだから売れたのではないかというふうに先ほど参考人おっしゃられましたけれども、情報発信というか、こういう形でリサイクルして物が戻ってきていますよということをどのような形で消費者に伝えられているのか。
 それから、例えば先ほどもコストをなるべく掛けないで継続性をということを言われましたが、ほかのチェーンストアさんとの比較でいうと、お客様の反応も含めて、どんな状況かお知らせいただけますでしょうか。
#15
○参考人(百瀬則子君) まず、こちらの画面でもございますが、売場の方にはリサイクルして作った堆肥を使って栽培した方たちの顔写真付きで並べております。まずはお客様方は、商品がおいしそう、新鮮、また買ってみたら本当においしかったということで人気が出ております。ぱっと見ますと、リサイクルですよという看板ですとか、だれだれが作りましたというような表示がされています。そのことによってお客様方は、非常に安全で安心であって、リサイクルという無駄を省くというような、そういった観点からも有効であるということを分かっていただいております。また、これらはホームページですとか環境レポートの方で発表しております。
 ただ、このリサイクルループを作っている地域というのはたくさんではありません。ですから、これから先法律の見直しがなされて幾つかのループができてくると、たくさんのお店に広まってくると思います。
 また、コストの面でございますけれども、先ほど参考人の方もおっしゃっていましたけれども、私どもは廃棄物に関して、公共の処理場に出したとしても焼却のコストが掛かります。また、それを配送するための配送コストも掛かります。それらが、例えば名古屋市の場合は一キロ当たり焼却コストが二十円、一キロ二十円です。運搬費が十五円から十七円です。そうしますと、三十五円から三十七円ぐらいのコストが掛かっているわけです。それよりも掛からないコストで対応できれば問題はないのですけれども。現在のところ、食品残渣というのは有価物として売ることができます。堆肥の材料として買ってもらっています。また、その堆肥は、堆肥を作る方が買ってもらっています。そして、その堆肥を使って作られた作物を全部買い取るということで、経済の輪がきちっと回っています。経済の輪がきちっと回っていれば、どこも負担をすることなく、またお客様にも喜んでいただくということで、売れ残りがございませんので、コストの面では非常に良い状況で回っております。
#16
○福山哲郎君 ありがとうございます。
 次に、もっとお伺いしたいんですが時間がないので、酒井参考人にお伺いをしたいと思います。
 今回改正されるわけですけれども、前回の食品リサイクル法が施行されたときが平成十三年度、年間発生量が千九十二万トン、平成十七年度は千百三十六万トンと、食品リサイクル法が施行されても実は微増で、減っていないんですね。
 先ほど先生がおっしゃいましたけれども、やはり発生抑制というのが非常に重要な観点だと思うんですが、先ほどの先生の御説明もいただきましたが、先生がお考えになる一番重要な発生抑制の今後のポイントというものがあれば御示唆をいただければ有り難いなと思います。
#17
○参考人(酒井伸一君) 具体的な発生抑制の目標ということに関しては、今現状でつかめているデータがどの程度かということに関しては、これは経験的にはやはり極めて乏しい状況にあるんだろうと思います。
 そういった中で、今おっしゃいましたこの五年間の実績として結果的に増えているという方向でいけば、やり方としては、やはり報告を出していただきながら、それで一体それがどういう努力でどう減ったのかということを積み重ねていきながら今後物を考えていかなければならないんではないかというふうに認識をしております。今こういうことをやれば、こう簡単にぱっとそれぞれの食品事業者から減るんではないかというふうに打ち出の小づち的な対応は恐らくはなくて、そこは少し議論の中でも注意したポイントは、かえって、海外からもうともかく調理済みのものばっかりを買ってくるというような、そういう状況にするとこれまた本末転倒だというところもうまく合わせながら、やはりそれぞれの工夫を社会に蓄積していくような仕組み、そういったところがやはり発生抑制に対しては一番のポイントではないかなというふうには思っております。
#18
○福山哲郎君 今回、定期報告制度が導入されて、そこがじわじわと効いてくるのではないかという今先生のお話だと思いますが、では、その中で、中小零細企業にどうそれを広げていって実効性を上げていくのか、この課題は僕はずっとまだ残っていると思うんですが、このことについては先生、どのようにお考えでしょうか。
#19
○参考人(酒井伸一君) 極めて難しいポイントをお考えいただいているということを理解さしていただきました。
 基本的には、やはり大手で取り組めることと、それと、極めて商店的な中小で取り組めること、ここにある種の濃淡が出てくることはやむを得ないというふうに思っております。
 そういう中で、当面、中小対策としてのやはり公共の在り方ということもそういう意味では頭に入れながら、いわゆる事業系ごみをその地域でどううまく活用して、結果として地域としてどのようにうまくエネルギーを回収し、あるいは堆肥を作り、あるいは炭酸ガスを抑制していくかという、いわゆる地域のそういう意味ではそこは計画というところが非常に重要になっていくんだろうと思います。それで、それをやりながら、同時に抑制のことも忘れずにお願いをしますというような、そういうちょっとバランスのいい政策の展開を期待をしたいというふうに思っております。
#20
○福山哲郎君 ありがとうございました。
 石井参考人にお伺いをしたいと思います。
 大変御努力をされていますし、石井参考人の会社のこの標準のごみ質から、このような形で選別し、破砕をして分別ができて、なおかつエネルギーに変わるということで、未来も感じて楽しみなんですが、先ほどのお話でいうと、三百キロワット毎時でしたっけ。
#21
○参考人(石井邦夫君) 今現在ですね。
#22
○福山哲郎君 今現在、三百キロワット毎時売電の方に回しているというお話があったんですが、実際、得られた電気を売電することによる収入が、リサイクル料金などを含んだ全収入のうちどの程度の割合を占めるのか。それから、それが実際にビジネスとしてこれからいろんなところへ広げていくための工夫は、どのような形ならばマーケットメカニズムに乗っていく可能性があるのかということで、何か課題とかアイデアとか、今問題意識をお持ちになられればお知らせをいただければなと思うんですけれども。
#23
○参考人(石井邦夫君) 私どもの現在の施設で、売電収入は、施設がフル活動しても年間三千万程度と考えております。それでありますので、製造原価を引き下げることには寄与しますが、事業収支の基本はあくまでも処理料金をいただくということから成り立ってこの事業は営んでおります。
 それと、食品リサイクル法、いろんな御承知のようにバリエーションがあります。私どもも処理業者でありますので、お客さんのニーズに従いまして、要するに、えさ化を進めてください、若しくは堆肥化を当社の廃棄物は進めてほしいということで私どもは承っておりますけれども、最終的にその方法ができないようなやつについてはガス化を進めるというところであります。
 それで、私ども当然、東京二十三区内に立地しておりますので、その施設の土地代、またいろいろ経費が掛かりますので、やはり一番の競争相手は市町村の処理料金ということになろうかと思います。
#24
○福山哲郎君 最後に鈴木参考人に、もう簡潔にお答えをいただきたいと思うんですが、今回、廃棄物処理法との関係でいうと、ある種の規制緩和が進みました。自治体と、例えばリサイクルループの関係でいうと、どのような形での連携や地域での取組、先ほど酒井参考人からも中小零細もやっぱり地域での取組が必要だということがあったわけですが、そのことについて何か言及をしていただければ。本当に時間がなくなって恐縮なんですが、短く簡潔にお答えください。
#25
○参考人(鈴木満君) 自治体は一般市民の生活ごみが処理責任として中心になるわけです。しかし、食品リサイクル法では百トン以上という対象事業者と。そういう中で、百トン以下であってもやはり相当の食品廃棄物は出るわけですから、そこがやっぱり自治体の役割だというふうに思います。民間のノウハウをかりながら、やっぱり自治体の中に堆肥化施設等を造って、市民ごみとともに再利用への道を、方針を取った方がいいかというふうに思っています。
#26
○福山哲郎君 ありがとうございました。
#27
○加藤修一君 公明党の加藤修一でございます。
 今日は、四人の参考人の皆さん、大変ありがとうございます。
 まず最初に、石井参考人にお伺いしたいわけでありますけれども、先ほどバイオエナジー社で回収するエネルギーの関係でお話がありまして、回収熱量が、これは七万七千四百メガジュールですか一日当たり、千世帯に相当するということですけれども、これはどういう形で利用されているかということが一点目です。
 それで、パンフレットによりますと世界初のリサイクル施設、都心に誕生するそういう施設であるということで、そういった意味では新しい試みでありますので相当苦労された部分もあると思うんですけれども、どういう点が一番苦労されたか。私は、品質管理もなかなか、先ほどの資料の説明もありましたけれども、難しいところでなかったかなと思いますけれども、どういう点で大変苦労されたかと。
 その辺、二つ、まずお願いいたします。
#28
○参考人(石井邦夫君) 今現在は、発生するメタンガスは稼働が三分の二でありますから、六六%の稼働でありますので、全量発電の方に回しております。
 それで、私どもの一年間の経験から、バイオガスが持つエネルギーは約一立米当たり五千百から五千三百カロリーでありまして、このバイオガス一立米当たりを燃料電池に利用した場合は約二・七キロワット、ガスエンジンに利用した場合は約二キロワットの電力を取り出すことができます。したがいまして、一トン当たりの生ごみから約四百から五百キロワットの電力を取り出せることになるということでありまして、全量電気に使っているということであります。
 また、この電気を起こす段階で、燃料電池等で使っておりますので、燃料電池の反応に伴いまして、そこから出る熱といいますか、そういう反応熱があるわけでありますけれども、その熱を五〇%という発電率で発生する排出ガスを熱回収しまして、コージェネレーションと言われておるわけでありますけれども、それを変えることによって、総合効率では約七〇から八〇の有効利用できる省エネルギー性に優れた今装置で稼働しているというのが現状であります。
#29
○加藤修一君 それでは、酒井参考人にお尋ねしたいんですけれども、先生の配付資料の中にライフサイクルアセスメントということで、これは非常に大切な考え方だと思っておりまして、低炭素社会それから循環型社会、これは私は紙の裏表だと思っておりまして、ただ、それを政策的にどうつなげるか、そこはまだ非常に希薄だな、薄いなと思っておりまして、やはり今後そこは政策的にしっかりと結合させていかねばいけないな、その場合の一つとしてライフサイクルアセスメントがあるんではないかなと思っております。酒井参考人のケースは、これは資源の関係においてライフサイクルアセスメントを適用しているようなお話で、これは、ダイオキシン類とか重金属類による人への健康影響あるいは埋立地の逼迫なども考慮したというふうに書いております。
 私が実はお聞きしたいところはどういうことかといいますと、もう少し広げた範囲ですね、製品アセスメントとか。いわゆる最初の原材料、それを調達する段階、それを輸送する段階、生産をします、またそれを今度消費の方に持っていく、消費されて最終的には廃棄物になる、廃棄物の処理、処分の過程が生じるということに当然なるわけでありますけれども、それは全体的に、すなわち最初の方に話を戻しますと、低炭素社会と循環型を結び付けるという意味ではリサイクルアセスメントというのはしっかりやっていくべきだと思っておりまして、その前に、結構大企業辺りもしっかりやり始めているように私は理解しておりまして、さらに今後中小企業という段階になってくれば、それはそれで政策的な支援とかそういうことも必要だとは思っております。
 簡単に、質問ということになれば、ライフサイクルアセスメントをどういうふうに適用すべきかというか、やっていくべきであるということについてどのようにお考えでしょうか。
#30
○参考人(酒井伸一君) どうもありがとうございます。
 先ほど資料のこの七ページのライフサイクルシステム解析の結果を詳細にちょっと御紹介できなかったわけでございますが、左側のグラフは、基本的には、一トンの厨芥を様々なこういうバイオマスの利用方法であるいは廃棄物処理方法で組み立てたときに何キログラムのCO2が発生するかという意味で、ここは評価軸を、炭酸ガス、CO2、ここはもちろんメタンとか亜酸化窒素とか温室効果ガスで関係するものはすべて計算して含めておりますけれども、あくまで一トンの厨芥がこの四つのシステムでどうかという、こういう比較をしております。
 今、加藤先生の御質問の趣旨は、これを最初の製品を作る段階でまたいろんなエネルギーが掛かっているだろう、そこで炭酸ガスも出しているんではないか、あるいは運搬しているときにまたそれは掛かっているんではないか、こういったところで、全体を見てどう評価をして考えていくのかという、こういう御趣旨と理解をいたしましたが、我々、これ評価の境界、バウンダリーの境界問題と呼んでおるわけですが、今回の場合は、厨芥からの後のシステムを比較するというそういう趣旨で進めておりますけれども、当然、例えばバイオ燃料というようなことを考えていく場合になりますと、それぞれのバイオマスを生産する過程で生じる炭酸ガスあるいはエネルギー、ここは極めて重要なポイントになります。ですから、そういう意味でいけば、バイオ燃料等の評価にいけば、もっとこれはシステムを拡張して評価を当然していかなければならないということになろうかと思います。
 それから、先ほど来、ユニーのリサイクルループの取組ということを御紹介ありましたけれども、これが全生産工程に、中で一つのループになっていくんであれば、それは全体としてそのシステムを評価していかねばならない。個別個別、そういう意味では地域とかあるいは企業とかあるいは国とか、そういった単位でそれぞれ模索すべきところはしていきながら、最終的には政策としてつくり上げていただくときに全体を見通していただくという、こういう考え方が必要ではないかと認識しております。
#31
○加藤修一君 それでは、百瀬参考人と石井参考人に同じ観点からの質問なんですけれども、先ほど百瀬参考人からは、リサイクルループの関係で、当社としては環境負荷の少ない安全安心な商品及びサービス提供に努めていますという話がありまして、そういった意味では今のライフサイクルアセスメントという視点というのは非常に私は大事だと思っております。その辺についてどうお考えかという点であります。
 それから、石井参考人につきましても同じ視点なんですけれども、配付資料の中では、事業所の環境負荷がどうすればゼロになるかを考え提案したということを考えてみますと、やはりライフサイクルアセスメント、こういった考え方をいかに普及定着を社会の中にさせるかということは重要だなと思っておりまして、この辺についても、ライフサイクルアセスメントについてどのような見解をお持ちかということでお願いいたします。
#32
○参考人(百瀬則子君) 私どもの、このちょうど画面に出ているところでございますけれども、リサイクルループによる作物の生産ということを例にして申したいと思います。
 まず、堆肥を使ってできた作物が安全であり安心であるかどうかということにつきましては、一番最初に愛知経済連辺りと協議したときに、小売業が自分たちが勝手にコンポストという名前で堆肥と称されるものを作って農地に入れるということについては非常に安全性を疑うということを最初に言われました。私どももそういうことは非常に感じました。例えば、食品残渣の中に有害なものがあったり若しくは化学物質が入ってしまっていたり、そういったものを原料にした堆肥ですとか飼料を使って作られた農作物をお客様に提供してしまうことの危険性というのは、非常に販売する側としても感じております。特に、生産者の皆様方にしてみれば、土壌が汚染されるということについて非常に危機を感じていらっしゃいました。そこで、私どもは、食品残渣がまず有害でないことということの証明を、そういった利用していただく農業者の皆様方と一緒に進めてまいりました。
 ですから、まず、私どもが食品残渣として堆肥の原料にする段に当たって一番懸念されましたのが、重金属が混入していないかどうか、カドミウムですとか水銀ですとか六価クロムですとか、そういうものがないかどうか、それから化学物質が入っていないかどうか。それにつきましては愛知経済連の研究室の方でよく調べてもらいましたし、また土壌に入れる前の堆肥の段階でも製品についてはよくそういったところを検査して、そしてそれから使っていただくようにしております。また、作物につきましても、作物そのものの安全性についても定期的にきちんとそういった検査をするということで進めてまいっております。
 それから、エネルギーのことに関しましても、よくフードマイレージという言葉を最近お聞きするんですけれども、地産地消というのを私どもは非常に大事にしております。ですから、地元の農業従事者と一緒に私たちは組んでやっていきましょうと。ですから、農作物も遠いところから運べば取れてから食卓に上るまでに時間が掛かってしまいますし、また輸送のときにエネルギーを使ってしまいますが、近くで取れたものをすぐに食卓に上がるような、そういうシステムも一つのリサイクルループの魅力だと思っております。
 以上でございますが。
#33
○参考人(石井邦夫君) 社会全体でLCAの考え方を導入することには異論がありませんが、食品の場合、腐敗して食べられないだけではなく、人体に危険を及ぼすなど管理面でも重要でございます。逆に、これらを防ぐために防腐剤などを利用し、食の安全面でも問題があるわけであります。
 私どもは、単に余った食べ残しを処理するだけでなく、人が食べられない食品廃棄物を受け入れて電気に変えておりますので、LCA的な考えで見れば、最終面での正に適正処理を行って、なおかつCO2の削減に寄与していると考えております。また、カーボンニュートラルも実現し、余剰ガスのCNG車向けの燃料として活用も本格的に検討しているところであります。
 当社はその意味から、他の主体の方々にフィードバックをしているということが言えます。資源やエネルギーを可能な限り世の中に戻しているということであります。つきましては、私どものような産業廃棄物処理・リサイクル業者だけではなく、原料や調達に携わる輸入業者の方々、また食品加工メーカーの方々、運輸、流通業界の方々と上手に手を組みまして、御指摘のようなLCAに基づいたリサイクル事業を推進していきたいと考えております。
#34
○加藤修一君 時間が来てしまいまして、済みません、鈴木参考人、ありがとうございます。
#35
○市田忠義君 日本共産党の市田忠義です。
 参考人の皆さんには大変貴重な意見をありがとうございました。
 鈴木参考人にお伺いしますが、今回の法改正では、再生利用事業計画が主務大臣の認定を受けた場合、食品廃棄物の収集運搬について、現行法では荷降ろしのみ当該市町村長の許可が要らないとなっていたのを、荷積みについても当該市町村長の許可を要らないようにすると、こうなるわけですけれども、私は今回の特例措置の拡充に伴って不法投棄や環境汚染が引き起こされることが絶対にあってはならないというふうに考えているんですが、一般廃棄物として事業系の生ごみの多くが持ち込まれている自治体の現場で、収集運搬事業者に対する指導監督に大変な努力をされているとお聞きしているわけですが、その内容について紹介していただいて、自治体の廃棄物処理の現場から見た特例措置拡充に伴う懸念といいますか、その対策として望んでおられることについて述べていただきたいと思います。
#36
○参考人(鈴木満君) おっしゃるとおり、収集運搬業の許可というのは市町村の許可ですけれども、この許可制度の下で現行ではどこからどのくらいの量が排出されるか、あるいはどういう車両を使ってどういう人たちがそういう業務に携わるかということが市の方で管理されているわけです。それから、現場の方では、車両管理ということで車両の整備状況等を点検をしております。もしそれがなくなれば、えたいの知れないごみがえたいの知れない車両でクリーンセンターに持ち込まれるということも危惧されているわけです。これが崩されると、ごみ処理の原則である自区内処理原則というものが崩れるのではないかということが考えられます。
 また、車両については、整備不良で汚水をまき散らすものや清掃の行き届かない車両が町じゅうを走るということなので、衛生上も、市民感情からいってもよくありません。ごみの管理、車両の管理をする上でも、許可制度というのはやっぱり継続、存続すべきだというふうに考えております。
#37
○市田忠義君 引き続き鈴木参考人に伺いたいんですが、参議院環境調査室が作成した資料を見ますと、一般廃棄物である事業系の食品廃棄物のうちのおよそ八割、八二%は焼却処理されて、産業廃棄物である食品廃棄物のうち約三六%が焼却処理されていると、そういう数字が出ています。
 もちろんこれらが自治体の焼却炉にすべて持ち込まれるわけではないわけですけれども、自治体の廃棄物処理の現場からごらんになって、先ほど鈴木参考人は、再生利用の手法として熱回収が認められることによってこれまで以上に自治体の焼却炉に食品廃棄物が持ち込まれるのではないかと、そういう懸念を表明されました。この間の実態から、事業系ごみの増加と自治体の焼却炉の施設現場がどのような関係になっているのか。それから、この事業系ごみの本来の処理の在り方について簡潔にお答えいただけるでしょうか。
#38
○参考人(鈴木満君) 所沢市の条例によれば、事業系ごみでも木くず、紙くず、繊維くず、そういったものは可燃ごみが受け入れるということになっております。これに基づいて許可業者による搬入ごみが全体の三四%を占めているという状況にあります。所沢市に五つの焼却炉がありますから、三四%といえば一・五炉、一つ半の焼却炉がそれに充てているわけですね。
 ここ二、三年、市民のごみが減少傾向にあります。しかしながら、事業系ごみというのは増加にあります。ですから、ごみ総量からいえばプラスになっています。ここでまた熱利用ということで認められれば、更に持ち込まれるごみが、発電という名目で、熱回収という名目で持ち込まれるごみが増えるという可能性も出てきますし、所沢市全体のごみ処理計画やあるいは施設計画等を見直すことになってくるのではないかということを危惧しております。
#39
○市田忠義君 熱回収を再生利用の手法に加えるということにかかわって、再生利用事業に直接携わっておられる石井参考人にお尋ねいたします。
 食品廃棄物の処理については、再生利用するより単純焼却の方が安いと一般に言われていますね。今回、再生利用の手法として追加する熱回収は単純焼却ではないんですが、焼却した場合と、飼料化、肥料化、メタン化など、それ以外の再生利用した場合を比較したら、キログラム当たり処理単価はどれぐらい違うのか。実際に自ら取り組まれている手法と、関係する自治体で焼却処理した場合の処理単価について、もしお分かりでしたら具体的に紹介していただきたい。また、現状において食品関連事業者としてはどちらの処理方法を選択する傾向が強いのか、お聞かせ願えれば有り難い。
#40
○参考人(石井邦夫君) 私どもはいろいろな処理をしておりますけれども、じかに施設として運用しているのはこのバイオエナジー社のみでありますので、バイオマス発電のこの施設に持ってきた場合は、この施設は東京都のスーパーエコタウンの選定しました城南島にございまして、羽田の北側に、そこは東京都の港湾局から約七十万前後、坪で買い入れました。そこで、そこに施設を造って総工費が約四十二、三億掛かりまして、そこから処理料金を算定しますと、やはり三十五円前後の処理料金をもらわないと事業採算性に乗らないということが推定できます。
 そこで、今委員の先生が御質問の地元東京二十三区は十二円五十銭、御承知のように。十二円五十銭でございますので、当然食品リサイクル法に定められた品物で、なおかつ二〇%は私どもに来るという考えはございますけれども、残りの八〇%はそちらの方に依存するということが考えられております。よろしいでしょうか。
#41
○市田忠義君 百瀬参考人にお伺いいたします。
 自ら取り組まれているリサイクルループで再生資源について分別を徹底して一切の異物が混じらないように細心の注意を払っているとお伺いしました。また、再生利用品で飼育、栽培などしたものは販売する時点で含まれる化学物質その他について厳しくチェックしているということもお伺いいたしました。私はこれは非常に重要な問題だと考えています。
 ただ、再生利用品をめぐるトラブルだとか事件なども多く発生している下で、このリサイクルループを推進していく上では、第三者機関による客観的な検証機能といいますか、そういう特別のチェック体制が必要と考えるんですが、この点については、百瀬参考人、どのように考えていらっしゃるでしょうか。
#42
○参考人(百瀬則子君) 私も、安全性につきましては、きちんとした調査ですとか、それからその結果の公表が必要かと考えられます。
 先ほども私申しましたけれども、食品残渣、いわゆる生ごみの中でも再生資源として有効なものと、例えば腐敗ですとかどうしても異物混入が避けられないもののように、再生利用資源として有効ではないものをきちんと見極めて利用を考えるべきだと考えております。ですから、当社の生ごみ、いわゆる食品残渣の中にも使えるものと使えないものは確かにありますので、それを有効に使うことが食品リサイクルループの有効な輪だと思っております。
#43
○市田忠義君 酒井参考人にお伺いします。
 今日、調査室からいただいた資料の中に先生の循環型社会における食品循環資源のリサイクルと適正処理という文章がありますが、その中で、物質循環、とりわけ食品や飼料のリサイクルにはこうした残留化学物質の循環も付きまとう問題であることを意識し、そのモニタリングや制御方策についての研究、検討を進めていかなければならないと、そう述べられています。
 これ、先ほどの百瀬参考人への質問ともダブるんですが、このリサイクルループの推進に伴う再生利用品をめぐる安全性の確保について、第三者機関によるチェック、モニタリングなど、これ担保する仕組みをつくることが大事だと私考えるんですが、この問題について酒井参考人の見解をお聞かせいただければ有り難いんですが。
#44
○参考人(酒井伸一君) 今御指摘のとおり、循環型社会というのは、資源も循環すると同時に、下手をすれば気になる化学物質も循環させてしまう可能性のある社会ということになります。そういった意味での確認体制というのは、それは恐らく回っているその地域あるいはその主体等々で工夫をしつつ、そして今おっしゃられましたような第三者機関等の力もかりながら、社会としてどう確認していくかということがまず最も重要なことかと思います。
 あわせて、それが余り過大な負担にならないような配慮もしてまいるというようなところで、資源の循環と、それと良からぬ化学物質の循環がないような、そういうような仕組みを模索していくべきではないかと、そう考えております。両方が重要かと思います。
#45
○市田忠義君 最後に、鈴木参考人にお伺いします。
 各地で生ごみを食品循環資源として堆肥化する取組などが広がっているわけですけれども、こういう多様な取組にかかわって、要望などがあればお聞かせいただければと思います。
#46
○参考人(鈴木満君) 自治体では今生ごみ処理機の補助やコンポスターの補助という形を取っておりますけれども、やはり自治体でやることには限界があります。施設を造るというためには大きな資金が必要ですし、その資金の補助ということでは国の方で相当補助をしていただかないと、なかなか地元だけで、地元の企業と一緒に造るというのは非常に難しい部分だというふうに思います。ですから、その辺の補助のことを是非国の方でバックアップをしていただければというふうに思っております。
#47
○市田忠義君 終わります。
#48
○荒井広幸君 荒井でございます。今日はどうもありがとうございます。
 今の市田先生の質問に関連して鈴木参考人にお尋ねをいたしたいと思いますけれども、今回は家庭から発生する生ごみは対象となっておりませんけれども、これについての御見解と、そして、今施設助成的なお話がありましたけれども、こうした家庭の生ごみの再生利用というものもしていくべきだと、こういう見解もあるわけですが、この二点について御意見をお聞かせください。
#49
○参考人(鈴木満君) 家庭の生ごみの一番の問題というのは、やっぱり収集の難しさです。非常に異物の混入というのがあるわけですけれども、これは自治体の中でやはり堆肥化、イコール堆肥化という形ではなく、バイオ化あるいは堆肥化しても、その利用先、用途を直接畑ということではなくて、もう少し先ほど言った地球環境の緑化につなげられるようなシステムをつくっていただきたいなというふうに思っています。
#50
○荒井広幸君 ありがとうございます。
 酒井参考人にお尋ねしたいんですけど、バイオディーゼルは対象内なんですね。ところが、バイオエタノールはカウントされないわけです。カウントされないといいますか、今回の中には目標達成の中に入っていないんですけれども、このバイオエタノールをカウントしないというんですか、中に入っていない。ディーゼルはあります。これについて酒井参考人はどのようにお考えになりますでしょうか。
#51
○参考人(酒井伸一君) 今こういう技術開発途上の技術をどう見るかというところにそういう意味では収れんしていくんではないかと思いますけれども、技術が十分確立して、そして利用できる状況というのが出てまいりますれば、それは十分考えていくべきだと思っております。
 特に、いわゆるこういういったん廃棄物になったものからのバイオ燃料生産というところに関しては、これは世界的に見てもやはり非常に大きな技術チャレンジだというように認識をしておりまして、各方面で御努力がされている状況であろうかと思いますので、それを促進させていくという方向の努力もまた必要ではないかなというふうに思っております。
#52
○荒井広幸君 技術として、また会社として、このバイオエタノールの可能性を、石井参考人、どのように見ますか。
#53
○参考人(石井邦夫君) 仄聞するところによりますと、バイオエタノールについては北九州で今実証実験をされているということでありますので、私どもも、バイオエタノールになるであろう原料としての食品残渣といいますか食品廃棄物を多量に発生する地域でこういう業務を営んでおりますから、将来の技術としてバイオエタノールについては大変関心を持っております。
#54
○荒井広幸君 新日鉄エンジニアリングというところで五年から九年まで実験をやっているんですが、一〇%の混じりがあっても可能じゃないかと今のところあるようなんですが、残念ながら、今回の安倍イニシアチブの中の原点になると思うんですが、中環審ですか、この答申、「二十一世紀環境立国戦略の策定に向けた提言」というのが出たんですが、この中でも非常に弱いんですね、この部分が。食品残渣、生ごみからのバイオエタノール、こういったところの展開が非常に弱いと思って考えておりますので、また折あるごとに御指導を参考人の皆さんにはお願いしたいと、このように思います。
 百瀬参考人にお尋ねしたいんですけれども、印象的でございましたのは、リサイクルのループと、ちょっと経済性からいう経済のループという表現も先ほどお使いになりました。やっぱり支持する消費者がいないと結果的には回っていかないということだと思うんですが、大変つかぬことですが、売上げは、そういう取組によってその部門の売上げというのはとんとんなのか、あるいはそういうものは二次的であって、企業のイメージというのに非常に貢献してお客様が増えて売上げが上がっているとか、こういったことでどのような具合でございましょう。
#55
○参考人(百瀬則子君) 今ここに出ております食品リサイクルループでの作物の売上げは二〇〇六年度、私どもの、二月二十一日から二月二十日の一年間でございますけれども、約八千万円の売上げでございます。
 では、通常の食品売場にプラスして八千万かというと、そうではやはりございません。ですから、お客様が、例えば一般的なトマトを選ばれるのか、それともこのリサイクルループでできたトマトを選ばれるのかということになるかと思われます。ですから、売上総量が上乗せして増えるということにはなかなか難しいことでございますけれども、ただ、こういうリサイクルループで作った商品が現在のところ非常によくできた作物であるという評価を受けて売上げは好調でございます。
#56
○荒井広幸君 先ほどのそうしたところの安全性のお話は各先生からもありまして、重金属のところのお話も、検査をしている大学との関係もまた公表をしていくと、こういうようなこともお話をされているわけでございまして、大変参考になるわけですが、そういったもののトップランナー方式を参考にして、また私たちもそういった、そのような一つの基準とかルールとか、そういったものをまた考えていきたいなと、このように思うわけです。
 この辺についてはどうですか。その一定の手続ですね、安全性の、再利用のところの、この辺できちんとしたルール化、制度化ということについてはどのように、百瀬参考人、お考えになりますか。
#57
○参考人(百瀬則子君) 私は専門家ではございませんので余り存じ上げませんが、ただ、堆肥に関しましては堆肥の有効性をきちんと証明する法律がございますし、また飼料に関しましてもそういった法律が制定されつつあると聞いております。その中で私たちは、できた製品につきましての安全性というものは、小売業としてきちっと責任を持って調べ、また開示できるような仕組みがあればと思っております。
#58
○荒井広幸君 酒井参考人、そういう意味ではそれぞれの法律はあるわけですよね。だけど、やっぱりこのリサイクルのループの中でそういう法律をきちんとつなげてみせる、あるいはつないだときにまたちょっとはっきりしないものが出てくるとか、そういうこと大いにあろうと思うんですが、この辺のルール化、取組というのはいかがなんでしょうか。
#59
○参考人(酒井伸一君) 正に循環型社会、この二十一世紀に入って本格的につくりに入っているわけでありますけれども、その中でのどの場面、何を対象に何をはかって、どう情報を把握し、そして公表していくか、ここに関しては正に今から模索をしながらルールをつくっていかなければならないんだろうと思います。
 一九九〇年に起こったあのベルギーでのいわゆる食肉あるいは卵等のダイオキシン汚染というのは欧州社会を揺るがしたわけですけれども、あれは正に循環の過程である種起こった非常に不幸なアクシデントという私は認識をしておりまして、そういった経験からどう今後システムをつくっていくか。正に今、先ほどの、さっきの質問でトップランナーとして期待をしたいと御発言されたその趣旨、それをうまく社会にフィードバックしていきながら、それじゃどこでどの程度の情報をそれでつかんで、それをだれがモニタリングするのかといったことのルールづくり、これは進めていかなければならないと思いますし、またすぐに今また答えが、なかなかこういうシステムがいいんじゃないかということで出るものでもない、正にこれからやっていかなければならないところだろうと思います。
#60
○荒井広幸君 石井参考人にお尋ねしたいんですけれども、先ほど処理料金が専らの収益であるということでございますけれども、そうなってくると、やっぱり都市部でやる場合には土地、民間の場合としては土地を求めなきゃならないわけですね、当然。同時に、公営の場合、公の場合にはそういったところは非常に負担が小さいわけですね。ですから、当然コストに反映されるのは小さいわけですね。
 私は、やっぱり官民のすみ分けというのは非常に重要だというふうに思っていますので、その意味では官民のすみ分け、例えばいろんなすみ分けありますが、先ほど言いましたけど、家庭の部分と事業者の部分というようなもので分けることもできるでしょうし、また地域循環という意味でもまたその二つのすみ分けもいろいろあるんだと思うんですが、そういう意味では、今後、公の部門のこの処理も、家庭の方のごみに対しても、自分で出す前にきちんと対応することと、最後に出しちゃうということもあるわけで、それをまた再利用するということもあります。ある意味でライバルにもあるわけですね。
 しかし、共存していくというのは私は非常にいいことだと思うんですが、この辺について石井参考人の、これからの都市部、特に都市部なんでしょうけれども、事業展開とそういう官と民のすみ分け、こういったことについての何か御見解あればお聞かせいただきたいと思うんです。
#61
○参考人(石井邦夫君) 家庭系のごみでも、生ごみでも事前の選別程度がしっかりされていれば、当社で造ったようなバイオマス施設でも対応できるわけであります。
 それで、我々のこういう施設は、建築基準法で迷惑施設に該当されておりますので、なかなか民間ではできないと、火葬場、それから下水道施設と同じような。ですから、今先生が言われたように、公で成り得ること、それから我々で成り得ること、そういうことはいろいろあろうかと思います。それで、先ほど最初に、私も冒頭に言いましたように、PFIでするのも一つの方法かと思います。また、官設民営で、我々がオペレーションとメンテナンスをするOアンドM、そういうことも可能かと思います。
#62
○荒井広幸君 ありがとうございます。
 ちょっと時間を残していますが、終わります。
 どうもありがとうございます。
#63
○島尻安伊子君 島尻安伊子でございます。
 もう大変に参考になるお話を今お聞かせいただいているんですけれども、まず、酒井参考人からいただいているこの資料の中に、「食品リサイクルの進化の方向性」という中で、学校教育、学校給食から発生する残渣が、今回の制度といいますか、今回は、現行制度においては食品関連事業者とされていないという指摘があるんですけれども、ちょっとこの辺もう少し詳しくお聞きしたいというふうに思っております。
 もちろん、このリサイクルループの中に私もこの学校給食の残渣というのも入ってしかるべきかなというふうにも思っているんですけれども、ちょっとその辺のことをお聞かせ願いたいと思います。
#64
○参考人(酒井伸一君) 中央環境審議会と農水省の合同会議に参加した折に拝聴した意見でございまして、私が考え付いたというわけではない部分なんですけれども、かなりもっともだなというふうに感じたものですから、今日はあえて資料にも書かせていただいたんですが、やはり地域に参りますと、その地域地域のリサイクルの輪づくりにやはりある種の学区というのは極めてやっぱり重要な場であるという実感を強くしております。
 それは幾つか恐らく意味があって、実際の場所という意味での有効性という、そういうこともありますが、それ以上に、やはり次代を担うその子供を核に一つのルールの下で一つリサイクルの輪をつくっていくということを教育の現場と連携しながらやっていくこと、そういうことの重要性ということを感じているという、そういうわけであります。
 法的な仕組みの中でここがどのような形でどういう法の中で扱っていただくのがいいのかということに関しては特段の持論を持つものではありませんけれども、結果として、やはり地域でこういう学校を中心とした一つのリサイクルの輪づくりというのは今後もっと力を入れて取り組んでいっていい方向じゃないか、そういう趣旨でちょっとここの一文入れさせていただいたという、そういう趣旨でございます。
#65
○島尻安伊子君 ありがとうございます。
 各参考人に同じ質問をさせていただきたいんですけど、いかがでしょうか。
#66
○参考人(百瀬則子君) 私ども小売業に関しましても、子供たちと一緒にリサイクルを進めるというのは、非常に大きな課題と、そしてまた活動の、これから進めていくところでございます。
 特に、学校給食もそうですけれども、子供たちにとって今食事がどのように位置付けられているかというと、甚だ寂しいところがあるかと思われますが、ただ、子供たちにとって、私ども、食品リサイクルの輪の中で作物の収穫体験ですとか、それからそれを食べたり調理したりする実習のような食育もやっておりますけれども、食品ができる過程というのをしっかり目で見て体験し、そしてそれが自分たちの体をつくっていくのであるということを実感していけば、食べ残しですとか食品を粗末に扱うようなことが起きないのではないかと考えております。
 その中で、例えば私どもの企業と一緒に、子供たちのもし給食での食品残渣が発生されましたら一緒に堆肥化するですとか、またその農場で取れた野菜や果物を給食の中の食品として使っていただくですとか、そういったことは十分に考えられることでございます。
#67
○参考人(石井邦夫君) 私どもの例でありますけれども、学校給食につきましては、それぞれ自治体が直営で給食の提供をしているところについてはこの食品リサイクル法に該当しません。しかしながら、昨今では、各自治体が食品製造業者といいますか給食業者に外注といいますか委託をしている市町村が結構あったり、また、学校給食事業をPFI事業で営んでいるというようなケースも見られますので、その二つのケースについては私どもの施設に学校給食が入ってきて、なおかつ市の教育委員会といろいろ連携しまして、学童の一つの研修の場になっております。
#68
○参考人(鈴木満君) 学校給食のほかに、福祉施設あるいは病院とか、自治体の中には食品廃棄物が出る施設が結構あります。自治体が地域の中ではリーダーシップ的な役割を発揮しないと、やっぱり地域全体が動いていかないというところもあります。
 そんな中で、私は、学校給食であろうと病院であろうと、やっぱりそこは対象に含めてやるということが今後食品リサイクルを進める一つの大きなかぎであろうというふうに思います。
#69
○島尻安伊子君 ありがとうございます。
 大変に参考になるお話だなというふうに思っているんですけれども、やはり子供たちの食育という点からも、特にいろいろな、今鈴木参考人からもありましたけれども、特に福祉施設という考え方もありますけれども、やはりまず学校教育の中での食育というのもありますから、そういう点で、是非このリサイクルループに入れるべきかなというふうには思っているところであります。
 また、先ほど百瀬参考人の方から、経済の輪という大変に面白い表現をお聞きいたしましたけれども、例えば、飼料価格の価格の変動性といいますか、の可能性があるのかどうか。例えば、今トウモロコシの値段とか上がっておりますけれども、そんな中で、例えばここのサイクルの中に入っている飼料の値段が、トウモロコシの値段ががんと上がったときに重宝されるような可能性とか、そういうのがあるのかどうか。ざっくばらんなお話で結構ですので、お話しいただければと。
#70
○参考人(百瀬則子君) 飼料化の件でございますけれども、ユニー株式会社、当社では、豚の飼料の原料として販売段階で売れ残ってしまったパンと、それから野菜の調理前のくずを提供して、飼料として使っていただいて育てていただいた豚を、豚肉を販売するということをやっております。
 その中で、じゃ、パンですとか野菜くずは飼料の中のどこと入れ替わるかといいますと、やはりトウモロコシですとか大麦、燕麦といった雑穀類と入れ替わりにして使うということで、現在、愛知県農業総合試験場でそういった食品残渣の原料としたパンのくずですとか、それから野菜の調理残渣と雑穀類とを入れ替えて、何%までそれが可能であるかですとか、それからそれを使った豚の食味ですとか品質について調査実験をし始めて二年目になりますが、大体三五%ぐらい入れ替えた段階で非常に食味とそれから商品の安全性が確認されています。
 それらがトウモロコシですとか雑穀の輸入品の値上がりに伴って進んでいくということは可能性があるということをお聞きしておりますので、当社ではそういったことに取り組んでおります。
#71
○島尻安伊子君 ありがとうございます。
 そういう実際に取組があるという今お話だったんですけれども、将来に向けて飼料のそうしますとブランド化だとか、そのブランド化された飼料を食べた、それで育った豚のブランド化だとか、そういうことができていくのかなという、新しい事業といいますか、新事業の可能性も考えられるところかなというふうに思っております。
 それで、もう一つお聞きしたいと思うんですけれども、これは是非酒井参考人、それから同じく百瀬参考人にお聞きしたいんですけれども、この収集業者の、今回収集の形態が変わるということでありまして、これまでの自治体の許可といいますか、これがある意味、軽減されるといいますか、この許可のハードルといいますか、先ほどもちょっとその話に触れられたところがありますけれども、その現場の声といいますか、実態はどうなのか。
 例えば、私が考えるところでは、例えば業者さんの食品リサイクルに関する意識も変わったりとか、そういうこともあるのかなというふうにも思うんですけれども、この収集の形態が変わるということで、何かそこに起こる問題といいますか、メリット、デメリットあると思うんですけれども、その辺についての御意見を是非お聞かせいただきたいと思います。
#72
○参考人(酒井伸一君) 百瀬さんのところの取組であるこういうリサイクルループ、こういう方向を模索をしてまいりますと、一定の緩和措置的な対応というのはやはり必要なんだろうというふうに認識いたします。
 ただ、さりとてまたそのループだけで世の中が全部完結するものではないという方向をまた考えますと、一定の仕事の担保をするための許認可というのは社会にどうしても欲しい制度であるという、そういう意味で、目指すべき方向にそれぞれうまくマッチしたような形での政策の方向性ということをお考えいただいている結果であろうというように認識をしておりますので、先ほど、こういうような結果として不法投棄はあってはならない、これはもう全くおっしゃるとおりであろうと思いますので、そういったむやみな緩和の方には至らないという方向もやっぱり重要であろうと。すなわち、正に両方大事だろうというふうに思います。
#73
○参考人(百瀬則子君) 私どもの進めていますリサイクルループに関しまして述べさせていただきます。
 私どもが進めますリサイクルループが再生利用計画として認定されるに至ったときに一番問題だったのが、私どものチェーンストアですと、いろんな市町村に店があります。その市町村から出る食品残渣というのは大体一日六百十キロぐらいあります。そうした中で、魚のあらですとかそれから野菜のくずですとか、堆肥に向いているものが約四百五十キロから五百キロぐらい排出されるわけですけれども、それだけでは一つの堆肥を作る単位にはなかなかなりません。ですから、五つですとか六つですとか、そういった数の店舗から集めまして、それを一つの堆肥場で堆肥にリサイクルしていきたいと考えたわけです。ところが、現行の廃棄物処理法の中では市町村で一般廃棄物は処理されるということが原則でございますので、一か所にそういった食品再生資源を集めるということが不可能だったわけなんです。
 それにつきまして、再生利用を、排出する側であり、またそういった製品を売る側である私ども事業者が主体者となって進めたらそれは可能なんではないかということで、地方自治体、私どもは愛知県刈谷市でございますが、と一生懸命協議いたしました。その有効性が分かっていただきまして、その堆肥場に一般廃棄物処理業の資格をちょうだいしたわけです。
 ですから、私どものリサイクルループが全く今までの廃棄物処理法から逸脱したものであるわけではなく、収集運搬しているところは全部その搬入するところの許認可を持っておりますし、また、その処理場は一般廃棄物処理業の許認可を持っているということが現行の食品リサイクル法だったわけです。
 この見直しによって、一般廃棄物処理業の業の許可がなくてもリサイクルすることができるというような形で取り組まれているということでお聞きしているんですけれども、その中で、やはり一番責任がありますのは私ども排出する事業者であって、またそれを販売する事業者はその製品について責任があるということで、非常に重い責任と感じています。
 また、そういった中で、先ほども申しましたように、コストも、きちんとそれぞれがリサイクルの輪と同じようにコストも回っていないと、どこかで破綻してしまうとそれが要らないものが発生してしまう、また作ろうとしたリサイクル品がまた廃棄物になってしまうというような非常に懸念される結果になってしまうんではないかと考えています。
 ですから、今回食品リサイクル法が見直しをされまして、市町村の承知しないところで食品残渣が流通してしまうようなことが非常に懸念されているわけですけれども、これは、このループに関しましては、排出する、また販売する私ども小売業がどのようにして安全性ですとかそれから有効性をつくっていくのかというのが大きなかぎになるのではないかと思っております。
#74
○島尻安伊子君 ありがとうございます。時間が参りましたので、これで終わりたいと思います。
 本日はありがとうございました。
#75
○委員長(大石正光君) 以上で参考人に対する質疑は終わりました。
 参考人の方々に一言ごあいさつ申し上げます。
 本日は、長時間にわたり貴重な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。委員会を代表して厚く御礼申し上げます。(拍手)
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時五十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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