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2007/05/24 第166回国会 参議院 参議院会議録情報 第166回国会 国土交通委員会 第17号
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2007/05/24 第166回国会 参議院

参議院会議録情報 第166回国会 国土交通委員会 第17号

#1
第166回国会 国土交通委員会 第17号
平成十九年五月二十四日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十七日
    辞任         補欠選任   
     中島 啓雄君     大仁田 厚君
     鰐淵 洋子君     魚住裕一郎君
 五月二十一日
    辞任         補欠選任   
     小池 正勝君     福島啓史郎君
     末松 信介君     櫻井  新君
 五月二十二日
    辞任         補欠選任   
     櫻井  新君     末松 信介君
     福島啓史郎君     小池 正勝君
 五月二十三日
    辞任         補欠選任   
     小池 正勝君     木村  仁君
 五月二十四日
    辞任         補欠選任   
     木村  仁君     小池 正勝君
     魚住裕一郎君     福本 潤一君
     後藤 博子君     長谷川憲正君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         大江 康弘君
    理 事
                末松 信介君
                脇  雅史君
                藤本 祐司君
                山下八洲夫君
                谷合 正明君
    委 員
                市川 一朗君
                岩井 國臣君
                大仁田 厚君
                太田 豊秋君
                木村  仁君
                藤野 公孝君
                吉田 博美君
                加藤 敏幸君
                北澤 俊美君
                輿石  東君
                田名部匡省君
                羽田雄一郎君
                前田 武志君
                福本 潤一君
                小林美恵子君
                渕上 貞雄君
                長谷川憲正君
   国務大臣
       国土交通大臣   冬柴 鐵三君
   副大臣
       国土交通副大臣  望月 義夫君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       藤野 公孝君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        伊原江太郎君
   政府参考人
       厚生労働省労働
       基準局安全衛生
       部長       小野  晃君
       厚生労働省労働
       基準局労災補償
       部長       石井 淳子君
       国土交通省海事
       局長       冨士原康一君
       国土交通省港湾
       局長       中尾 成邦君
       国土交通省政策
       統括官      平山 芳昭君
       環境大臣官房廃
       棄物・リサイク
       ル対策部長    由田 秀人君
       環境省総合環境
       政策局環境保健
       部長       上田 博三君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○政府参考人の出席要求に関する件
○港湾法及び北海道開発のためにする港湾工事に
 関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(大江康弘君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、鰐淵洋子君、中島啓雄君及び小池正勝君が委員を辞任され、その補欠として魚住裕一郎君、大仁田厚君及び木村仁君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(大江康弘君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(大江康弘君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に末松信介君を指名いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(大江康弘君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 港湾法及び北海道開発のためにする港湾工事に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に厚生労働省労働基準局安全衛生部長小野晃君、厚生労働省労働基準局労災補償部長石井淳子君、国土交通省海事局長冨士原康一君、国土交通省港湾局長中尾成邦君、国土交通省政策統括官平山芳昭君、環境大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長由田秀人君及び環境省総合環境政策局環境保健部長上田博三君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(大江康弘君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(大江康弘君) 港湾法及び北海道開発のためにする港湾工事に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○末松信介君 どうもおはようございます。自民党の末松信介です。掛け声を掛けていただきましてありがとうございます。
 まず、質問、これは本論ではないんですけれども、一度お伺いをしたいと思いまして、今日は親しい冬柴大臣でございまして、御地元でございますんであえてお尋ねをさせていただくことにしました。
 内容は、これは行政の用語として片仮名文字や横文字が大変多いということであります。アジア・ゲートウエーとかスリーR、ゼロエミッション、モーダルシフト、EEZ、これから今回私の質問で使う言葉でありまして、これも国交省のいろんな資料の中からピックアップさせていただいたわけなんです。これらの言葉の意味を国民すべて理解をしているかどうかということを一度私は考えた方がいいと思うんですね。(発言する者あり)脇理事からも、難しいと、国民が理解をなかなかするのは難しいというお話も今されました。私は、余りにも横文字の使用の頻度が強くなり過ぎているんじゃないかなということを思うわけなんです。このことは時々新聞の社説なんかでも指摘がされています。
 当然、新しい概念で日本に同等の言葉が見付からない場合であるとか、あるいは一九八〇年代ごろにアメリカが使用を始めたスリーRなどは、三Rなどは国際語としてそのまま使う場合もあってもいいと思うんです。しかし、それ以外で最適な日本語があるにもかかわらず、あえて未定義の横文字を使用している場合も多いんではないかということを思うんです。情報を的確に伝えるということを考えていきますと、分かりやすく伝えるということが大切であります。情報を的確に伝えるということを考えていきますと、今言ったようなことになるんですけれども、新しい概念であればあるほど詳しく説明をすることが大切だと思うんです。
 我々でも自民党の政調会、朝の勉強会出ておりましても、これどういうことだったかなと止まってしまうわけなんですよね。私もある水産調査会に出ておりまして、隣の先生が座ってきまして、末松君、これIQって何やと言われるんですよ。IQというのは、これ輸入割当てですよね。そうしたら先生は、わしは知能指数や思っておったと言うんですよ。なかなかこれ難しいわけなんですよね。
 中国では、コンピューターというのは電脳という言葉を使っていますし、インターネットは電網であります。電脳の発音はディエンナオということなんですけれども、ここまで徹底する必要はないと思うんですけれども、国、政府から発信される言葉というのは、これ地方行政の場においても大変大きな影響を与えますんで、できる限り分かりやすい言葉を使っていくということの工夫はそろそろ必要ではないか、検証していくべき時期ではないかなということを思うわけなんですけれども、決して使ってはいけないというわけじゃないんですよね。この辺りのことを大臣どうお考えか、ちょっとお尋ねをします。
#9
○国務大臣(冬柴鐵三君) 私も末松議員と全く同じセンスでございまして、余り横文字で、例えば、私はざんきに堪えないとか遺憾であるとか申し上げましたけれども、あのときも、コンプライアンスの徹底をいたしますと書いてあるから、私はそういうことじゃちょっと心に響かないんじゃないかと、むしろ割に合わないということを言って、大分、参議院の本会議でいろいろ、ちょっとその言葉はおかしいんじゃないかということで、まあ使わないようにはいたしましたけれども、もっと法令遵守しなければ、私は、雇用契約上の解雇、懲戒免職になったり、あるいは民事で、裁判で損害賠償を求められたり、刑事で公取新法による五年以下の懲役というようなものまでやられますよと、解雇されたときにはむしろ退職金はなくなるし年金まで減額されますよと、そういう説明を私は国土交通省の中で申し上げました、それがコンプライアンスの徹底ですと。私は、そういう言葉よりもむしろ、そういうことになるんですと、こういうことに手を染めれば人生間違うんですということを申し上げたわけで、もっと分かりやすくやった方がいいなと。
 それから、今日の法案の審査の中にも出てきますが、三Rというのも、リデュース、リユース、リサイクルらしいですけれども、本当これもどうなのかね。それを三つ合わせて今度は減容化という日本語になると、これもひとつまた分かりにくいなというようなところもありまして、ここは、例えばPTAとかGDPとかというようなところまでは、もうむしろそれを日本語に置き換えない方が分かりやすいのかなという部分もありますし、このアカウンタビリティーとかイノベーションって一杯使っていますけど、インセンティブ、スキーム、プレゼンス、ポテンシャルというような言葉も日本語に、説明責任、アカウンタビリティー、説明責任を尽くすと言った方が分かりやすいんじゃないかなと思いますし、そういうことを受けまして調べてみると、今年の二月九日に閣議決定で、近年の外来語、外国語、いわゆる片仮名文字のはんらんなどの状況や、放送、出版等の様々な媒体が人々の言語生活に及ぼす影響等を考慮し、公用文書等では、国民に分かりやすい表現を用いるように努めようというようなことを閣議決定しているんです。
 私はやはり、今、末松議員がおっしゃっているその趣旨は、閣議でもそのような同意だと、同じ気持ちだということがあって、できるだけこれ、EEZというのもこれ、排他的経済水域というのもこれ両方とも日本人分かりにくい、分からない言葉、専門用語だと思いますけれども、何かもうちょっと工夫をしなきゃいけないというふうに思います。
#10
○末松信介君 ありがとうございます。DDTは私、母親が種屋やって、種苗店していましたので、農薬で売っておりましたのですぐに分かったわけなんですけれども、大臣からそういうお答えをいただきまして、ありがとうございます。
 例文を言いますと、ヒートアイランド問題はタスクフォースで住民のアカウンタビリティーに努める、これあるんですよね、文章で。これは七十歳、八十歳の御年配の方では分からへんと、六十歳でも分からないですか。だから、そろそろお考えいただきたいと思うんですよ。
 この前、クリーンエネルギーとかいろいろありますね、クリーン庁舎ということになったら、これ非常に清掃された庁舎だと思いますけど、グリーン庁舎、これは環境配慮型官公庁施設ということになっておるんですけど。サードパーティーロジスティックとかシビックコアとかシーニックバイウエーとか、最近使っていますけど、オムニバスタウンでも、これは何か、ふろ屋の何かの話かなというような感じでなかなか難しいことですので、国民に分かりやすいということと、イメージだけ先行してなかなか実は実は上がっていないという、そういうことを心配します。
 それと、日本語を是非大切にしていただきたいということで、いずれのときか、ほかの省庁との問題もありますけれども、大臣の今のお言葉、どうか大切にしていただきまして、よろしくまた指導いただきますことをお願い申し上げます。
 ところで、本論のごみ問題ですけれども、ごみの歴史につきましてちょっといろいろと資料を目を通させていただいたんです、東京湾なんですけれども。
 東京湾におけるごみの埋立てというのは、これ江戸時代、明暦元年、一六五五年に実は始まったと言われております。当時は、やっぱりその当時から河川とか水路に人々はごみの投棄をずっとやっていたようなんですね。舟の航行をさせるため、しゅんせつ土砂や、特に火災の瓦れきなどの処分、この処分というのは大変問題になっていたと。あの明暦の大火ってありましたけれども、当時からやっぱりこの江戸というのは非常に火災が多かったということがうかがえるわけなんですけれども。
 一方で、江戸時代に入りましてから人口がやはりどんどんどんどん増加をいたしてまいりまして、土地の造成の必要性というものも高まってきたわけであります。隅田川の沿岸の各町が共同でごみを集めて、これ舟によって、隅田川の左岸にありましたこれは永代浦、脇先生に聞いたら永代浦だろうと言うんです、永代浦に運搬して、砂州にごみを埋め立てたということだそうであります。
 ずっと明治時代に入ってまいりまして、一八七〇年以降、干潟に仮のさくを設けてごみを埋め立てるようになったと。明治中期までには、今日ごみとなっているものでも、生ごみとか、これは肥料にすると、衣類はできるだけ再生をすると、そして木片などは燃料にするといった有効活用がされておりました。だから、その当時の埋立てのごみの中心、明治に入ってからのごみの中心というのは土砂、瓦れき、建設廃材だったそうなんです。しかし、時代とともにごみは増加しました。では、どういうものがやっぱり変化を与えてきたかといったら、これは、プラスチックの増加であるとか、非常にごみが多様化してきたということであります。そういうことがあるんですけれども。
 昭和に入りまして、十四号地、夢の島が整備されました。昭和四十年に、ところが自然発火とか悪臭、ハエ、ネズミ問題が大変大きな問題になりまして、十五号地、新夢の島に、ごみ投入、消毒、覆土という、このサンドイッチ工法というものが採用されて今日に至っているわけなんですけれども。大変な江戸時代から今日までの歴史があるわけなんですが、当然、港湾局長もよく御存じだと思うんですけれども。
 そこで、お尋ねをしたいのは、これぱっくりした質問でありますけれども、廃棄物の処理に関しまして循環型社会の形成が重要であると考えるんですけれども、港湾として循環型社会の形成に向けた取組はどうなのかということをお尋ねしたいのと、港湾においても計画的に海面処分場を整備することの必要性について理解をしておりますけれども、例えば港湾の持つ機能の一面であります、一つであります物流面でもこうした循環型社会の形成に貢献していくべきではないかと思うんですけれども、今までやってこられたことと将来の展望等も含めて御答弁をいただきたいと思います。
#11
○政府参考人(中尾成邦君) お答えいたします。
 港湾としての循環型社会の形成でございますけれども、先ほど委員おっしゃっていましたような言葉を使いますけれども、減量、これリデュースと呼んでいます。再使用、リユースと呼んでいます。再資源化、リサイクル。これ三つで三Rでございますけれども、これと最終処分によります廃棄物の適正処理というものが両輪となって機能することが重要であると考えております。
 こうした中で、廃棄物の海面処分場でございますけれども、必要性とかその規模を検討した上で、秩序立った港湾空間の利用を行う必要から、港湾の利用との調整を図りながら整備が行われているものでございます。
 港湾におきましては、減容化してもなお最終的な処分が必要となるものの処分場として海面処分場の整備を適切に進めまして、循環型社会の形成に資していきたいと考えております。
 また、物流面での循環型社会の形成という意味では、我々、リサイクルポートというものを指定しまして、港湾におきましては、広大な用地がございますし、そこでリサイクル、いろいろな資源、要らなくなったものを集めてそれを再利用するという用地もございます。それも大量に運べるということがございまして、さらに、それが再利用したときに出るごみとかそういうもの、最終処分場もございます。ここで行っている廃棄物処分場でございますけれども、そのようなものもございますので、そういう形で静脈物流というものを考えまして、先ほど言いましたリサイクルポート政策も進めているところでございます。
#12
○末松信介君 分かりました。
 大分時間たっていますので、この法案に関係する内容のちょっとお尋ねをしていきたいんですけれども、広域処分場にかかわる廃棄物埋立護岸に対する国の更なる負担のかさ上げでありますけれども、これが今回の一番の法案の中身なんですけどね。
 現在、都市部において各自治体が独自に廃棄物処分場を確保することが大変困難であり、広域廃棄物処分場の必要性が高まることが一層予想されているわけなんですけれども、私の地元の神戸でも埋立処分場がございます。大阪湾内四つあるわけですね。大臣のところにもあると。私の神戸の方では、近畿二府四県、百七十七市町村から廃棄物を受け入れる広域処分場を整備、運営するフェニックス事業が進められているわけなんです。これは平成九年から平成二十二年、受入れは平成十三年から始まったと思うんですが。ただ、さっきの三Rじゃないんですけど、これが大分進められまして、ごみが増加していたのが今横ばいになりましたので、平成三十三年まで受入れ可能ということに実はなっております。事業費は五百四十億円ぐらいだったと記憶しておるんですけれども。
 それで、今回、ロンドン条約を受けて更に規制を厳しくしていく上で、こうした政府から負担を更にかさ上げしてやるということなんですけれども、実は埋立護岸の整備には短期間に多額の事業費を必要とするとともに、現在、埋立地の売却益には余り期待ができないということなんですよね。今回補助率を三分の一にかさ上げをしていただくわけなんですけれども、その反面、実は一方でマイナス要因、マイナス要因というか、後退する部分があったわけなんですね。
 それ何かといったら、実はこれ財政的な問題ですけれども、一般廃棄物や上下水道汚泥にかかわる国の財政支援措置として都道府県単位で行う公害防止計画の策定を条件とする公害財特法によるかさ上げ支援措置が廃止になっています。今回の改正の効果を半減するというような声もあるわけなんですが、港湾管理者の財政的な現状というのは大変厳しいものがあります。二〇〇五年には大阪市が補助率の二分の一へのかさ上げを要望を出されているはずなんです。本音は補助金の引上げということを地元も望んでいると思うんですけれども、この辺りのことも総合的に念頭に置いていただきまして、補助率のかさ上げ等支援の拡充、今回のこの支援について大臣若しくは局長のお考えをちょっとお伺いします。局長で結構です。
#13
○政府参考人(中尾成邦君) 委員御指摘のとおり、これまで廃棄物埋立護岸の補助率でございますけれども、公害防止計画に位置付けられました一般廃棄物あるいは公共汚泥みたいなものについては、公害財特法で定める補助率の適用を受けてまいりました。一方、環境省が所管する廃棄物処理施設整備を公害問題の解決から循環型社会への形成の推進に位置付けまして、整備に対する国費率を既に三分の一に見直しております。最終処分場として廃棄物処理施設に含まれる廃棄物埋立護岸につきましても公害財特法で定める補助率が適用されない状況になりました。このような中で、港湾管理者からは費用負担の大きい廃棄物埋立護岸の補助率の引上げについて強い要望を受けているところでございます。
 国土交通省といたしましては、こうした背景もございまして、廃棄物埋立護岸の整備を循環型社会形成の推進に位置付けまして、国費率を三分の一にしてもらうということを行うものでございます。ある一定のところでは二分の一だったのを三分の一になると、確かに少なくなるということもございますけれども、全国的に見ると、やはり、四分の一から三分の一になるということで、若干の補助率の引上げになると考えております。
#14
○末松信介君 神戸市の埋立ては、一般廃棄物、上下水道汚泥、産業廃棄物、陸上残土ということになっているんですけれどもね。
 結局、今申し上げたように、この図で見ると、産業廃棄物と陸上残土がこれ四分の一から三分の一に上げていただいておると。しかし、一方で、今言ったように一般廃棄物と上下水道汚泥で下げられるということなんですよね。下げられるということについては、我々十分な情報を持っていませんでして、後で聞きましたんでね。だから、やっぱり、さすがにロンドン条約によって規制を強化して政府も対応してやろうということで喜んでおりましたら、上から物が落ちてきたというような感じで、何かそういうふうな感じを受けているわけなんですよね。
 これはもうこれ以上申し上げませんけれども、地元からも、また大阪市からもそういう御要望等が上がっていますし、いろいろとその財源措置する部署等の問題もあろうかと思います。こういう点について、結果としては、どういうような埋立処分場を造っていくのかということがこれ一番の課題でありますんで、その原点を是非大事にしていただきたいと思います。与党でありますのでこの程度のことでとどめたいということを、私はそう思いますんで、今、私の腹のうちを読んでいただきたいと思っています。
 次に、廃棄物埋立護岸の安全性につきましてお尋ねを申し上げます。
 廃棄物の最終処分場の海面を設ける場合、環境の安全性を確保することが大前提であります。これは言うまでもないんですけれども、衆議院の委員会質疑の中で、廃棄物から発生した汚水等が漏れ出さないように、護岸本体の中に遮水シートを敷設し、底の部分には粘土のような不透水性地盤を利用して安全性を確保している旨の政府答弁がありました。
 しかし、陸上の処分場で遮水シートが破れていたために、豪雨によって汚水がしみ出して周囲を汚染した事例であるとか、台風の被害で神戸市沖にある最終処分場の護岸が百十メートルにわたって崩壊したケースがあります。これは平成十六年の台風十六号のときなんですけれども、新聞でも大きく報道を地元ではされました。神戸のケースでは、この止水板をダイバーが目視調査して、結果、幸いに破損はなく、水質も基準内にとどまっており、有害物質は海に流出はしていなかったということなんですけれども、しかし、この事例を見聞いたしますと、その安全性という点において一抹の不安を覚えることがあるんです。見えないだけにどんなもんかと。沖合にありますしね。
 いろいろ、鋼管矢板とかH形のやつとか、いろんな資料を拝見したけど、なかなか我々素人では分かりません。今日恐らく民主党の加藤先生そんな御議論されるんかなということを資料上は思うんですけれども。安全性につきましてどうなのかということについて、局長、ちょっとお答えをいただきたいと思うんです。
#15
○政府参考人(中尾成邦君) まず、委員の御指摘の神戸の災害、災害といいますかフェニックスの被害の状況でございますけれども、これは平成十六年八月、台風十六号の高波によりまして、大阪湾広域臨海環境整備センター、これフェニックスセンターと呼んでおりますけれども、これが神戸港において整備した廃棄物埋立護岸が被災したものでございます。
 これ、全長四千三百メートルのうち、実は西側と南側の護岸が約二千メートルにわたって、これ上部の、上部工と呼んでいますけれども、水面より上の部分の擁壁のコンクリートが倒壊する被害が発生しております。幸い止水の部分につきましてはちゃんとしておりましたので廃棄物が周辺海域に流出するといった被害はございませんでした。これは、一つは想定以上の高波がこのとき来たということでございます。
 この台風十六号、ここ以外にも広島とかいろんなところで未曾有の災害をもたらしております。想定以上のことだったということでございます。ただ、そういうこともございますので、ここにつきましては、もう波浪観測とか推算精度の向上を図るようにしているところでございます。
 それともう一つ、廃棄物埋立護岸の安全性でございますけれども、これは、港湾の技術上の基準というものと、もう一つ、環境省の基準というものがございまして、それに基づいてまず整備をしております。それともう一つ、環境省の方で、廃棄物最終処分場の供用に当たりましては環境省環境部局の方からの検査がございます。その検査に合格して初めて最終処分場としての供用がなされるということでございますので、我々港湾部門だけですべて埋立てが、埋立てというか、廃棄物が埋め立てられるということじゃなくて、環境部局の検査も入った上で埋め立てるということになっております。
 さらに、例えばしゅんせつ土砂なんかを廃棄物埋立護岸に入れるときには、すべて埋め立てるときに周辺の水質監視もしております。そのようなことがございますので、万が一漏れた場合でもすぐに分かるような形にしております。可能性としては非常に少ないと思っております。
#16
○末松信介君 今いろいろとお話がありましたので、とにかく沖合にあるものですし、底は見えませんし、そういう点で是非、今お話伺えば一様にしてきちっとした対応はされておられるようなんですけれども、安全性確保に努めていただきたいと思います。
 時間が迫っております。今日、海事局長にお越しをいただいておりますので、先にちょっとそこを局長にお尋ねを申し上げます。
 実は海洋基本法が、これが与野党の枠を超えまして議員立法で成立をいたしました。首相のリーダーシップで海洋政策を一元的に進めて、国家戦略の観点から各省庁が連携して施策を実施するということであります。いろいろとこの基本政策の中にうたわれているのは、海洋資源の開発とかEEZの開発推進、海洋の安全確保、海洋の調査の推進、離島の保全とかいろいろ書かれているんですけれども、その中に海上輸送の確保として、効率的、安定的な海上輸送確保のため、日本船舶の確保と日本人船員の育成確保、こういったことが書かれているわけなんですよね。
 お尋ねしたいのは、日本の貿易量の九九%以上を担う海上輸送の重要性ということを改めて認識されるわけなんですけれども、特に問題が顕在化しているのは、日本船舶と日本船員の確保についてなんですけど、ここなんですけど、現在、日本の海運会社の外航タンカーやコンテナ船が全部で千九百隻あります。日本船籍は九十隻しかないわけなんですよね。皆さんは御存じのとおり、外国籍で所有する船が格段に税金が安いためであるということはよく分かっているわけなんですが、ただ、日本人の外航船員は一九七〇年代には五万七千人が従事されていたんですけれども、現在では二千五百人まで激減したということなんですよ。これはどうかなと。
 神戸でも海運のタウンミーティングがあって、海事局長おいでをいただきまして、やっぱり海運業界、そういうこんな状態でええんだろうかということは言っておられます。トン数の標準税制の前の大会もありまして、税制調査会でも話が出たように、我々もいろいろと検討を進めておるんですけれども、こういうことをすべて考えまして、やはりこの船、船員、こういった問題につきまして、国際戦略上の観点からこれをどういうように今後進めていくのかということ、この点について局長の御答弁を賜ります。
#17
○政府参考人(冨士原康一君) 日本人船員あるいは日本船舶、日本籍船の現状については、ただいま先生から御指摘があったとおりでございます。現在、日本籍船九十五隻、それから日本人船員二千六百人、外航の日本人船員ということでありますが、ここまで減少してしまったと。その非常に大きなきっかけは、昭和六十年にプラザ合意がございまして、その後急速に円高が進行したということで日本の海運会社が競争力を失い、結果としてこういうことになったという状況でございます。
 これは、九九・七%の多くを海上輸送に依存している日本にとって、やはり非常に大きな問題をはらんだものだというふうに私ども認識しております。これは、先生御指摘のとおり、海洋基本法でもこの部分についてはきちんと対処しなければならないという御指摘を受けているわけであります。
 このような状況に対応するということで、まず、国際海運は基本的に国際単一市場で競争しておるという状況をかんがみますと、やはり制度的な国際的な位置というのを長期的に図っていかなきゃいかぬという問題がございます。その中で日本籍船と日本人船員をどうやって確保していくのかということを考えるということでございまして、やはり昨年、税制改正要望でトン数標準税制の導入を要望したわけでございますが、この点につきまして、昨年の与党の税調で税制改正大綱で一定の道筋を示していただきました。安定的な国際海上輸送を確保するための外航海運の果たすべき役割、それからそれを達成するための規制等を明確にする法律を平成二十年に整備するということを前提として、平成二十年度改正において具体的に検討するというふうに整理をいただいたわけであります。
 これを受けまして、私ども、現在交通政策審議会におきまして、外航海運の果たすべき役割、それから日本籍船、日本人船員の計画的増加策等について総合的に今議論をいただいているということでございます。六月に中間取りまとめをしていただくということで今作業を進めていただいてございまして、私どもとしては、この御意見を踏まえて平成二十年には所要の法整備を行い、日本籍船、それから日本人船員の増加の道筋をつくっていくというふうに考えているところでございます。
#18
○末松信介君 とにかく国策として進めていっていただきたいと、我々も精一杯後押しをします。
 最後に、スーパー中枢港湾のことについてお尋ねしたいんですけれども、これはもう二年間連続この質問を港湾法の改正の中で行ってまいりまして、リードタイム一日、使っちゃいかぬ言葉ですけど、所要タイムは一日、それとコスト三割減ということが非常に大きな命題なんですけれども、今まで鬼頭局長の時代からいろいろと御答弁をちょうだいしまして、もう時間がないんで余り披露申し上げませんけれども、その今日までの取組と成果ということについて、依然としてこれは本当に三割のコスト減なんかができるんだろうかどうかということを我々疑念を持っています。この目標であるのが実現できるものか。やはり、人件費や荷役のことを考えていったら、もう根本的にベースが違いますので、果たして本当に三割減にして釜山港とかそういった港に近付くことができるのかどうか。この辺り、スーパー中枢港湾の取組につきまして局長の答弁を伺って、質問を終えたいと思います。
#19
○政府参考人(中尾成邦君) スーパー中枢港湾構想、これは前回も前局長が答弁したと思いますけれども、平成二十二年度までにコストの三割削減、リードタイムを一日程度にするということを目標にしてやっております。
 現在の状況でございますけれども、まず港湾コストを現行より三割低減させるために次のような施策をやっております。それによりまして、従来のコンテナ埠頭の一・五倍から二倍のコンテナを取り扱うことを目指しまして、要するに一個当たりの単価を下げようということでございます。
 一つは、特定コンテナ埠頭の運営者による荷さばき施設等の整備に対しまして無利子貸付けとか税制の優遇をやっております。それと二番目に、特定国際コンテナ埠頭の運営者による岸壁荷さばき施設等の効率的な運用、三番目に道路アクセスの整備など国内・国際物流が一体となった取組ということ、また今後コンテナターミナルと一体となった臨海部物流拠点の形成によりまして物流機能の更なる強化を図ると。これらの施策によりまして、先ほど言いました三割の低減ということを平成二十二年までにはやろうと思っています。
 それともう一つ、リードタイムにつきましては、現況を申し上げますと、平成十三年三月時点で三・一日だったものが、昨年の三月の時点で二・七日まで短縮しております。ただ、平日のみの取扱いで見ますと一・三日まで短縮しておりますので、これも着実に成果が上がっていると思います。
 先ほど言いましたコストにつきましては、なかなか今、整備が終わったもの、スーパー中枢港湾の中でまだ一年しかたっていないものがございます。そういうこともございまして、なかなかコストの面については今すぐ数字として上げることができないということで、先ほど申しました施策を更に進めていって三割低減ということをやっていきたいと思っております。
#20
○末松信介君 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
    ─────────────
#21
○委員長(大江康弘君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、魚住裕一郎君が委員を辞任され、その補欠として福本潤一君が選任されました。
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#22
○加藤敏幸君 おはようございます。民主党・新緑風会の加藤敏幸でございます。
 今回の法案審議は、単に廃棄物埋立護岸等の整備事業費用の国の補助率を引き上げるということに限定するのではなく、港湾整備の在り方の問題として論じることも大切だと考えております。
 港湾というのは、物流や工場立地などの経済活動を支える場、そういう役割、それから都市市街地の一部、例えば公園としての利用、あるいは今回の法案に関連する廃棄物の最終処理場としての港湾、言わば生活インフラとしての港湾、そういう視点、加えて、生態系を維持し様々な自然の資源を提供する場、こういうふうないろいろな機能を持っているということでございまして、それらの側面に照らしながら御質問申し上げたいというふうに思います。
 まず第一に、先ほど末松委員の方からも質問がございましたけれども、スーパー中枢港湾の整備状況と製造業の競争力強化と、こういう視点からお伺いをしたいと思います。
 まず第一に、物流拠点としての港湾の整備という課題でございますけれども、港湾は、製造業の国際競争力の維持にとって重要な産業インフラの一つでございます。ちょうど一年前、私はこの国土交通委員会において海上物流基盤強化のための港湾法等の改正案の審議で質問させていただきましたけれども、そのときも課題となった国家プロジェクトとして推進されるスーパー中枢港湾について、現在における整備状況をまずお伺いをしたい。
 あわせて、スーパー中枢港湾が我が国の三大港湾で進められていますが、港湾機能を一部の地域に集中そして整備することが果たして地域的にバランスの取れた産業振興に寄与していくのかどうか、私は今若干の疑問を覚えつつあるということであります。いわゆる上海、シンガポール、釜山、そういったアジアの各港に追い付くための貨物取扱量のボリュームを競うという港湾整備という視点ではなく、それだけではなく、京浜地区、中京地区そして阪神地区といった大都市圏を背景とした大工業地帯だけでなく、これからが大事なんですけれども、競争力を持った各地の工業地域や製造工場が港湾を通じた物流システムの改善によって更に競争力を強化する、そういった波及効果を持つことが、スーパー中枢港湾の整備の在り方、そういうことで問われているのではないだろうかと。いわゆるスーパー中枢港湾が高機能になればなるほどその近辺こそが工場立地として最高なんだと、こういうことになりますと、日本列島の中で、言葉がちょっと不的確かも分かりませんけれども、地域間格差、差別化を惹起するという、そういう問題もあり得るのではないかと。
 そういうような意味で、港湾整備と製造業の競争力にかかわる政策的スタンスについて、ここは大臣にお答えをいただきたい。二つでございます。
#23
○政府参考人(中尾成邦君) お答えいたします。
 まず、スーパー中枢港湾の整備状況等でございますけれども、先ほどお答えしましたけれども、スーパー中枢港湾プロジェクト、平成二十二年度までにアジア主要港をしのぐ港湾コスト、サービス水準の実現を目指しております。それで、京浜港、今は横浜でございます、それと伊勢湾は名古屋、阪神、大阪、神戸におきまして、官民連携の下でハード、ソフトが一体となった取組を進めております。
 現在、五つの特定国際コンテナ埠頭におきまして民間ターミナルオペレーターの運営事業の認定が行われておりまして、これと併せまして、八千TEU級の、八千個積みのコンテナですけれども、大型コンテナ船に対応した大水深高規格コンテナターミナルの整備を進めております。
 また、コンテナターミナルの効率的運営に資する取組といたしまして、周辺道路の混雑緩和などに資する共同デポ、いろんなところに皆さんが一緒に集まれる置場ですね、共同デポの整備とか、二十四時間やるための夜間検査に資する支援施設の整備、あるいは内航船との円滑な接続を確保するための社会実験、あるいは内航船から外航船に積み替える、内航フィーダーと呼んでいますけれども、それの実験とか、いろいろなことをやって現在進めているところでございます。
#24
○国務大臣(冬柴鐵三君) 地域間格差ということで、京浜、伊勢湾、阪神、三大スーパー中枢港湾をやるのはいいけれども、それ以外にもあるのではないかという、それはもう本当に適切な御意見でございますが、現実にはこの三つの港湾で日本のコンテナの八割を扱っているという事実があります。全日本の八割。特に輸出の場合は七八・六%、それから輸入の場合は八〇・五%ということで、平均すると七九・六%をこの三つの港湾で扱っているという事実がございます。したがいまして、まずそういう中枢港湾を強化して、そして周辺の、先ほど来言われる上海、釜山、そしてシンガポール等の強い港に劣るとも、まあ劣ることはない、それをしのぐとも劣ることのないような港湾を造っていくということに集中、まあわずかなあれですから、特化して集中するということであります。
 しかしながら、加藤委員のおっしゃるとおりでございまして、そこで止まるのではなしに、地上の道路網、それから鉄道網というものをその三大港から全国の主要な消費地あるいは生産地と結ぶ、そして国際コンテナが通行できるような道幅、橋梁の強化とか、そういうものも急がなければならないわけでありまして、そういう三大港を集中して整備するのと併せてそういうネットワークも張り巡らして、地方も置いてきぼりにならないようにこれはやっていかなければならない、このように思っております。そのような方法で進めたいと思っています。
#25
○加藤敏幸君 そういう方向性については私もそのとおりだというふうに考えているわけでありますけれども、問題は、例えば愛媛県新居浜市にある企業から見て、スーパー中枢港湾ができて、それが三割コストダウン、リードタイムが一日ということができたことが自らの事業構造、事業活動においてプラスやったということが実感できると、つまり、そこの企業、製造業、工場が、よくやってくれたねと、こういう評価をいただかなければ、幾らスーパー中枢港湾で競争力のあると言っても、最終的にはそういう利用者の評価を私はやっぱり大切にするということだと思うし、ここはもう一致していると思うんですよね。そういう方向に向けての課題だと。
 それから、私がこの前質問したときに、三割のコストダウンというのは、掛け声じゃ駄目ですよと。企業で三割コストダウンといったら、それはブレークダウンして、何々何々においてこれだけ、材料費においてこれだけ、人工費においてはこうだとか設計時間はこうだと、まあ非常にローカルな話を言えば、そういうことを含めて初めて計画というのはできますので、今日はこれ以上、ほかのテーマに移りますけれども、そういうふうなやっぱり継続的な努力を二十二年までやっていただきたいと、これは要望をさしていただきたいと思います。
 次に、港湾設備を取り巻く情勢の変化についてでございますけれども、我が国における海上物流を取り巻く環境というのは、私はやっぱりこれ時々刻々変化してきているのではなかろうかと思います。
 海運業の動向や実際の港湾の利用状況を見ますと、中国を中心としたアジアとの交易による貨物取扱量が急速に増えていると。このため、大型船の入港に対応する港湾の整備を急ぐべきだという考え方も強まっています。まあこれはこれなんですけれども、しかし、対アジアの輸出入貨物は、傾向として小規模、多品種の製品、部品がやっぱり中心になってきていると、またこの傾向が出てくるんじゃないかと。また、九州、山陰などでは、韓国や中国から近いということもあって、必ずしも大型貨物船で、大型コンテナ船の入港がどんどん増えていくとも限らないと、これは見通しがいろいろあると思います。さらに、海上モーダルシフトを拡大するためには、内航フィーダー船による輸送を増やすべく港湾の整備が求められていますし、またトレーラーごと運ぶローロー船の増加に対応する港湾の整備も急がれていると。
 私は、今後は、海上物流におけるジャスト・イン・タイムというこの発想が強まってくるということであれば、たくさんためてごそっとということじゃなくて、やっぱりタイムリーに物流をつくっていくと。そういうふうな新しい流通システムや新しい荷積み技術に対応できる埠頭やバックヤードの整備を政策的にも先取りする必要があるのではないかと、このように思います。
 巨大船に対応するための巨大な立派な埠頭を全国津々浦々に整備するということは、もうこれはある意味で不可能なところもございますので、そういうような点を踏まえて無駄な投資にならないような港湾整備を考えていただきたいと、こう思いますけれども、国土交通省としてのこの点についての現状認識と今後の方針についてお伺いをしたいと、こういうことです。
#26
○政府参考人(中尾成邦君) 委員御指摘のとおりでございます。
 三大湾のスーパー中枢港湾というのは、基幹航路を逃がさないということにしておりまして、基幹航路というのは欧米の長距離の航路でございまして、それ以外のところにつきましては、こういう認識でございます。
 経済のグローバル化の進展とか中国等の急速な発展によりまして、東アジア地域との物流が活発化しております。そのため、小ロット、多頻度、輸送ニーズの拡大など、いわゆる東アジア物流の準国内輸送化と呼んでおりますけれども、それが進展しております。準国内輸送化というのは、今まで国内輸送だったようなものが拡大して、東アジアとはもう本当、国内とほとんど一緒だと、そういう意味でございます。具体的には、釜山港と博多港を約六時間で結ぶカメリアラインというのがございます。それとか、上海港と博多港を約二十六時間で結ぶ上海スーパーエクスプレスというものがございまして、このようなものの就航など、迅速、低廉な輸送物流体系の構築が進められてきております。
 国土交通省といたしましては、これに対応するために、国際のローロー船、ロールオン・ロールオフ船でございます。国際フェリーなどに対応した国際ユニットロードターミナルの整備を進めてきております。また、これと併せまして、多頻度、小ロット、小さな小口の貨物です、貨物を国際海上コンテナとかシャーシなどへ円滑に積み替えるための物流施設の整備などを行うなど、港湾の機能向上に取り組んでおります。さらに、急増するコンテナ貨物の物流コスト低減のために、コンテナターミナルなどと一体的に機能する高度で大規模な物流拠点の形成が必要と考えております。
 我が国港湾を取り巻く情勢は大きく変化しております。これらのニーズを確実にとらえまして、急速な情勢変化に対しても的確な対応を図ってまいる所存でございます。
#27
○加藤敏幸君 それでは次に、環境問題としての廃棄物の海面処分の在り方についてお伺いをしたいというふうに思います。
 港湾埋立ての場合、技術的にもコスト的にもどうしても浅瀬や干潟が開発の対象になるということでございます。したがって、この問題は必然的に環境問題に波及してくると思います。特に、浅瀬や干潟は、自然の生態系の維持において、また多種の生き物、生物にとっても非常に重要な場であると、このように思うわけであります。
 今回の法案提出の背景には、廃棄物の最終処分を海面処理に頼っていかざるを得ない状況があり、環境省の方も、環境保全ということよりも、近年はむしろ廃棄物、ごみ処理対策に重点を置いているようで、環境白書も廃棄物の海面処分について積極的な立場を明らかにしております。しかし、埋立てできるキャパシティー、容量、日本語で言えば容量ということで、の問題があるにもかかわらず、どうも港湾に対しごみ処理問題が一方的に押し付けられているような、国土交通委員会の委員としてはそういう感じを受けるわけであります。この際、国土交通省としても、むしろ廃棄物問題に関して、減量化や最終処分にかかわる技術的な開発、そのことも含めて積極的に発言すべきではないかと考えるわけであります。
 どうも、大規模な埋立地造成事業のそばで、失われる干潟に代わる人工干潟の工事を行っている姿は港湾整備事業として本来のいい姿なのかどうか疑問に思うと、こういうことでございまして、廃棄物処理問題について御見解があればお伺いしたいと思います。
#28
○国務大臣(冬柴鐵三君) 大変、加藤委員の心配されるところでありまして、調整が非常に難しいと思います。平成十六年における海面で処分されたものの割合は、全国平均の二四%、約四分の一を占めているわけでございますが、陸上における最終処分地の手当てということが非常に難しくなっていることに照らし合わせますと、海面処分ということが今後増大をしていくという傾向にあることはもう否めない事実だと思います。
 しかしながら、こうした中、港湾における最終処分につきましても、その必要性あるいは規模を検討した上で、秩序立った港湾空間利用を行う必要から、港湾利用との調整を図るとともに、その調整に当たっては、周辺海域に影響を及ぼさないように、そして環境に十分配慮して進めていかなければならないと、そういう認識でおります。
 循環型社会の形成ということは非常に重要な課題でございまして、そのためには、いわゆる三Rと略しておりますけど、減容、これも分かりにくいんですが、減量、再利用、そしてリサイクルは分かりやすいですかね、もう一度使う、そういうようなものをすることによって、近年、ごみの量は確かに確実に減りつつあります。ありますけれども、しかし、せんじ詰めれば、減ってもやはり処分しなけりゃならない量は確実にあるわけでして、その廃棄物の適正処理と両輪になって進めなければならないという自覚でございます。
 可能な限り減量してなお最終処分が必要となるものが存在する以上、我々、港湾で受け入れるに当たりましても、野方図にこれを受けるということはそれはできない。けれども、海面処分場の整備を適切に進めながら循環型社会の形成にも資していかなければならないという、そういう非常に難しいところをやはり十分に認識しながら、今の干潟とか藻場とかを壊してしまうというようなことでないように配慮しながらそういう要請にもこたえていかなければならないと、このような自覚でございます。
#29
○加藤敏幸君 現実、ごみが大量に発生しているという状況の中での私はなかなか難しいお立場にもあるということでございますけれども、知恵の出しようについては後ほどの質問の中でも議論さしていただきたいと、このように思います。
 次に、干潟保護、海浜再生事業ということについて、この大切さについて少し御質問したいというふうに思います。
 御存じのように、東京湾は我が国において閉鎖的な内湾の最大級のものでございまして、これまでの港湾開発事業によって干潟、藻場の減少、貧酸素水塊、赤潮の発生による水質環境の悪化、生物資源の減少などの問題が引き起こされてきました。そして、これらの問題解決のために、平成十五年には東京湾再生のための行動計画も策定され、干潟再生を始めとする諸事業が行われています。
 しかし、依然として貧酸素水塊や赤潮の発生が見られているものの、東京湾の水質はまあ生態系、水質、これはかなり回復しつつあると、これは私もおすし屋さんに行ったりしてよく実感するところでございますけれども。
 それはそれとして、これからも努力する必要があると思います。また、三河湾においては約六百二十ヘクタールの干潟、浅場というんでしょうか、それが造成されまして、水質浄化や生物資源の回復に効果があったと、このように聞いております。
 現在、国土交通省が所管する国土技術政策総合研究所や港湾空港技術研究所などでも干潟の自然再生などの研究が進められておりますが、干潟や浅海、二百メートルまでの海ですね、は貴重な自然として残すべきではないか、こういう流れが強まりつつあります。また外国、海外においてもいろいろな形での自然再生の取組が行われていると、このように聞いております。
 国土交通省としては、近年、港湾行政のグリーン化ということで、これはクリーン化じゃなくてグリーン化ということでございまして、港湾の開発利用と環境の保全、再生、創出は両輪と、こういう立場を明らかにされております。
 具体的には、港湾行政、河川行政において、干潟や浅場などの再生事業を進められておりますけれども、海外の取組なども参考にしながら、更なる積極的な事業を推進してほしいと私は思いますけれども、国土交通省として、その基本的方針やスタンスについての見解をお伺いしたいと思います。
#30
○政府参考人(中尾成邦君) お答えいたします。
 今委員御指摘のとおり、港湾整備で発生する良質な土砂につきましては、これまで瀬戸内海の広島湾あるいは三河湾、三河湾は中山水道という開発保全航路がございまして、そこを掘ったいい砂でございますけれども、そういう砂を利用しまして、干潟の再生とか覆砂、汚い土の上にきれいな砂をまいて汚い部分が良質なようにするという覆砂、そのような材料として有効に活用してきております。
 また、国土技術政策総合研究所や独立行政法人の港湾空港技術研究所におきまして、人工干潟の実験施設、これは大きな水槽に砂を入れて何年も何年も波を当ててどういうものができるかという、干潟の再現装置みたいなやつですけれども、そのようなものを用いまして、底生生物、底にすんでいる生物の生息状況の把握など、干潟の機能の解明について調査研究を進めております。
 今後とも、しゅんせつ土砂につきましては、可能な限り自然再生に資するように有効に活用することとしております。
#31
○加藤敏幸君 やはり科学的知見に基づいて施策を実行するということが重要だと思いますので、更なる御努力を要請申し上げたいというふうに思います。
 さて次に、港湾埋立てを取り巻く情勢の変化について、二、三御質問申し上げたいというふうに思います。
 現在、国土交通省は、我が国産業の国際競争力強化等を図るための今後の港湾政策の在り方を交通政策審議会の分科会で検討されているというふうにお伺いしております。
 去る四月十二日の分科会の会合でその中間報告の素案が示されました。そこには具体的な施策は記述されておりませんが、規制緩和策として埋立地に係る諸規則の在り方に言及されております。恐らく未利用埋立地の処分に関するものと思われますが、事務当局としてどのような規制緩和策を想定されているのか、お答えいただきたいと思います。
#32
○政府参考人(中尾成邦君) お尋ねの交通政策審議会港湾分科会における議論でございますけれども、現在、我が国産業の国際競争力強化などを図る観点から四つほど大きくやっておりまして、一つはスーパー中枢港湾政策の充実、深化、二番目に増大するアジア物流の対応、三番目に埋立地に係る規制の在り方だったんですけれども、最近変わりまして、臨海部空間の積極的利活用という言葉にしております。それと、四つ目に、港湾手続の統一化、簡素化などの港湾サービスの一層の向上ということでございまして、これを主な視点として今後の港湾政策の在り方を議論していただいたところでございます。中でも、埋立地を含む臨海部空間の積極的活用につきましては、物流機能の強化と産業の活性化、立地の促進に向けまして、土地利用規制などの在り方だけでなくて、民間資金の更なる導入方策、インフラ整備の在り方などを含めて幅広く御議論いただいております。
 いずれにいたしましても、国土交通省といたしましては、特に臨海部空間が国際物流の拠点、産業活動の拠点として、我が国の国際競争力強化の視点から極めて重要な役割を果たすものと考えておりまして、審議会での御議論の成果を踏まえまして、必要な施策を講じていく所存でございます。
#33
○加藤敏幸君 関連いたしましてお聞きしますけれども、昨年の港湾法改正の審議で明らかになった点の一つが埋立地の処分がうまくいっていないという事実でございました。昨年の委員会での鬼頭港湾局長の答弁では、平成八年から十七年までの十年間に竣工した埋立地は全体で約五千二百ヘクタール、このうち、平成十七年末現在の未処分地が約一千三百ヘクタール、このうち、竣工後五年以上経過したものが約五百ヘクタールである、このように説明されております。未処分地が二五%も発生しているということでございます。
 港湾埋立事業は港湾行政の一つの柱であり、今回、廃棄物の海面処分場としての港湾埋立事業への支援策を打ち出されているわけでございますが、これ以上港湾の埋立てを進めてどうするのか、膨大な投資をしてペンペン草が生えた未利用の土地をどんどん増やしていってどうするのか、こういう疑問も当然のこと出てくるものとも思われます。
 昨年の法令改正でどのぐらい処分が進んだのか、この点について明らかにしていただきたいと。あわせて、活用されない無駄な埋立地が増えるのではないか、こういった懸念について国土交通省としてどのような説明をされようとしているのか、御見解を伺いたいと思います。
#34
○政府参考人(中尾成邦君) お答えいたします。
 まず、未処分の用地が、埋立地が存在している理由でございますけれども、それぞれの事情によって異なるものと思っております。中には、近年の厳しい経済情勢とか、これによる地価の下落傾向、民間企業の用地購買意欲の減退といった経済的、社会的条件の変化に伴いまして、当初の計画とは異なり、竣工後も長期間未処分の状態になっているものもあるものと思われます。
 そこで、昨年の法改正による規制緩和でございますけれども、これは港湾管理者が告示した区域を対象としております。この告示を行う前には、国が認可を行った埋立地についてはあらかじめ国に対して告示内容について協議を行うこと、またそれ以外の埋立地については報告することとなっておりまして、適切に処分がなされるものと考えております。
 それで、この法改正の施行、これ昨年の十月一日でございますけれども、それから七か月間たちますけれども、現在までのところ、複数の港湾管理者から問い合わせはございますけれども、協議、報告に至ったものはございません。
 それと、もう一つの御懸念でございます、活用されない埋立地の増加ということでございますけれども、これはまず埋立ての免許に際しましては、一つ、公衆への告示、縦覧、地元市町村長への意見聴取、利害関係者からの意見の受付など手続を経まして、二番目に、国土利用上適正かつ合理的であること、もう一つ、港湾計画に違背するものではないことなど、免許の基準というものがございます。これは公有水面埋立法四条でございますけれども、これを満たしているかということが厳正に審査されておりまして、今後とも適正に運用することによって、むやみやたらの活用されない埋立地が増えるということはないものと思っております。
#35
○加藤敏幸君 そういうことと先ほど議論はいたしました。
 やっぱり、ごみが増えるということで最終処分場が必要だという全体的な要請と、今言ったように、造ったものがどういう活用をされるのか、こういう二つの大きな挟み打ちにされておるような、こういう厳しい環境の中で、私は知恵をこれは尽くしていくということは今日時点では一番大事なことではないかと。
 それから、昨年法律を作ったことで、七か月ですけれども、やっぱり私はあのときも質問したんですけれども、そういうことについて私は、法律を作ったら作りっ放しということでは我々の責任は果たせないということなので、あのときに議論したことが本当に現実に合っているのか、そのとおり実行されたのか、駄目なら駄目で改正すべきなのかということを私は真摯に、まあしつこいようですけれども、継続は力なりと、反復連打これを質問をしていくということがここでの、必要だということで、また必要に応じ、次回、次々回、議論をさせていただきたいというふうに思います。
 次に、埋立地の護岸築造工事の在り方ということで、やや専門的というんでしょうか、細かなテーマになりますけれども、御質問したいというふうに思います。
 護岸築造工事につきましては、海底の地形や地盤あるいは潮流など、様々な条件によって工法が決められる、また幾つかの工法を組み合わせながら施工されております。
 そこで、護岸築造工事の工法に関し、その主なものを四つについて、コスト面や環境に与える影響など、事務所の方で大まかに分類し、参考資料として提出させていただきました。お手元のこの一覧表でございます。また、この裏には、護岸築造工事がどのような手順で行われるのか、その一例を図鑑にしたものでございますので、少し議論の材料として参照していただければというふうに思います。
 護岸の工事といいましても、この図のように大変手間が、我々が思っていた以上に手間を掛けて丁寧にされておるということでございます。こういったことが行われているということでございます。近年、海洋土木の技術は一段と進歩しているわけでございますけれども、基本的には護岸築造工事も環境面で最大の配慮することが求められていると考えます。工法にはそれぞれメリット、デメリットがございますし、コスト面では耐用年数やメンテナンスコストを含めて総合的に判断しなければならないということは言うまでもございません。
 そこで、環境面に絞り込みますと、特に最初の捨て石工法においては、初めの敷き砂投入、盛り砂投入、捨て石投入、被覆石投入などにより濁りが発生しやすい工法となっております。浮遊した、わき出た土砂が日光を遮り、藻場がなくなって漁場を荒らすということを引き起こすと。その他の工法でも、最初の地盤強化策等で何らかの砂や石がまかれたり、地盤改良工事としてサンド・コンパクション・パイルの打ち込みなど、濁りが発生しやすいということでございます。
 現在は土砂が拡散しないような護岸工事のやり方、例えば汚濁防止膜を張る対策が取られ、国土交通省としても港湾工事における濁り影響予測の手引などを出されて指導はされておりますけれども、更に工法の改善やモニタリングの技術の改善など、一段と汚濁防止策を徹底してもらいたいと思います。
 先ほどの末松委員の質問に重なる部分もありますけれども、御見解をお伺いしたいと思います。
#36
○政府参考人(中尾成邦君) 廃棄物埋立護岸だけでなくて、すべて港湾の工事におきましては、今委員のおっしゃったとおり、いろいろな対策を取っております。特に港湾における海上工事におきましては、従来から周辺海域に影響を及ぼさない措置をとっております。具体的には、今委員おっしゃったとおり、工事の実施に当たりましては濁りの周辺海域への影響を可能な限り低減するため、汚濁防止膜の展張、これは重要なところというのは二重にするとか、そんなことをやっておりますけれども、あるいは濁りの監視調査、つまり汚濁防止膜が展張されても、もしかすると外に漏れているかもしれないと、そういうようなこともございますので、濁りの監視調査などの水質汚濁防止対策を十分に行っております。
#37
○加藤敏幸君 次に、護岸工事において更に配慮すべきことは、護岸の遮水性の確保と護岸そのものの安全性の確保であると思います。
 具体的には、廃棄物に含まれる有害物質が護岸の外に出されないということ、これは提出した一覧表にも記載いたしましたけれども、捨て石工法は透水性が高く、厳密な遮水処理をすることが求められておりますし、重力式も矢板式も継ぎ目のところから水が漏れないための措置をきちんとしなければならないということでございます。さらに、埋立地の沈下に伴う護岸の保護も留意しなければなりませんし、阪神・淡路大震災の際に見られた液状化による護岸の被災を防ぐという課題もこれありと。さらに、護岸の上部の壁の高さをどうするのかという問題も重要であります。特に昨今、地球温暖化に伴う海面上昇、あるいは台風や低気圧による海面上昇や台風の巨大化によって高波が護岸を越え、埋立地が海水に浸るというようなことも想定されます。
 これら遮水性の確保や安全面に関する対策について、当然コスト面も考慮しながら十分な対応策を研究する必要があると、このように思いますけれども、御見解をいただきたいと思います。
#38
○政府参考人(中尾成邦君) 廃棄物埋立護岸、特に廃棄物でございますので、それについては十分注意しているつもりでございます。
 海面処分場におきましては、処分場を構成する護岸とか底層地盤、つまり廃棄物を埋め込む下の部分でございますけれども、そこから汚濁水等が漏れ出さないような構造にしております。
 具体的には、護岸本体背後に遮水シート、水が漏れないシートでございますけれども、それを敷設するとか、底層でございます下の部分につきましては不透水性層地盤を利用する、つまり粘土地盤みたいなところだと水が漏れ出さないのでそういうところを利用するとか、必要な遮水性の確保をしております。つまり、遮水性、水の漏れないようにするということでございます。さらに、先ほど言いましたけれども、港湾のしゅんせつ土砂を投入する際には、水質管理などを実施することによりまして、周辺海域に影響を及ぼさない措置をとっております。
 また、地震に対する安全性でございますけれども、他の構造物、他の港湾構造物と同様に、施設の供用期間内、おおむね五十年から六十年でございますけれども、それに発生する確率の高い地震に対しても所要の耐震性を確保しているところでございます。
 それと、地球の温暖化の話でございます。温暖化によって海面が上昇するという懸念、確かにあると思います。ただ、これがどの程度になるかというのはまだ確定したものがございませんので、これにつきましては、海面上昇への配慮につきましては、潮位の観測などを全国的に実施しておりまして、必要に応じ、適切な対応を図ってまいる所存でございます。
#39
○加藤敏幸君 温暖化による影響については、今日時点で確定的なことを前提に議論することはできないということであります。
 ただ、体感的に、最近の気候、気象というのが随分荒々しくなったなと、台風も妙に強くなったんではないかとか、あるいは近海の海面温度が上昇していますから、これは台風に対するエネルギー供給源という機能を持っているということから、やはりこれから発生する高波だとか、あるいは強風による波高、波力とか、こういうようなところは相当厳しくなるんではないかと、こういうふうなこともやはり留意をしていただきたいと、それを踏まえた今後の対策を検討していただきたいということは要望しておきたいというふうに思います。
 最後に、海面処理の限界性を視野に入れてということで、やっぱりごみがたくさん増えてくるし、陸地には処分地が限定化される中で、海面処分場への大きな期待が高まるということでございます。しかし、究極的には限界に突き当たるというこの事実を、先ほど申しましたように、まず認識しなければならない。
 そこで、知恵の出しようは何なんだと。もう質問する者も質問ばっかりしないとたまには知恵も出せよと大臣思っておられるかも分かりませんけれども、そのことを前提とすると、家庭ごみも産業廃棄物もしゅんせつ土も建設残土も、今後、いかに有効活用するかということに今真剣に取り組む必要があるのではないかということでございます。
 ごみは一括して全部ごみだということではなく、もう少し中身を分別して、それぞれよく考えてみると役に立つもの、使い方によるんではないかと、こういうこともあるというふうに思います。既に鉄鋼スラグや溶融スラグなどは様々な建設素材として実用化されております。例えば、重金属などを封じ込めた溶融スラグは廃棄物ということにはならず、有用物として海中に埋めることができるかもしれませんと。これはロンドン条約との兼ね合いもございます。
 現在、海洋土木の専門家から海面下埋立てという方法が提案されておりますけれども、こういった道が開かれれば、比較的水深の深い海岸や沖合が埋立地として活用できるということにもなります。関西国際空港の人工島の埋立ては、大水深で軟弱地盤の沖合の埋立てということで高度な工法が採用され、また地盤沈下への対応など膨大なコストが掛かったわけでございますが、有害物でない材料や有害物を封じ込めたケーソンなどを活用すれば、海面下埋立てはある意味で現実性を持ってくると、このように考えられます。
 これは廃棄物処理の一つのアイデアではございますけれども、国土交通省としても、廃棄物としてではなく有用物、リサイクル材料としてのこれらの活用について多方面からの研究や実証をしていただき、また各省庁とも連携をして、一言でごみということではなくて、やっぱり丁寧にそれらを仕分をして、有用物に活用できるならしていくと、そういう意味で資源化を図っていくというこの努力も必要ではないかということを踏まえまして、御見解をお伺いしたいと思います。
#40
○政府参考人(中尾成邦君) 港湾整備におきましてどういう例をやっているかということをお話ししたいと思いますけれども、建設の副産物とか産業の副産物をリサイクル材料として有効に活用しております。これまでも委員お話がありましたけれども、鉄鋼のスラグとか石炭灰、コンクリート殻など、港湾構造物の基礎材とか地盤の改良材などに活用しまして、天然資源の消費の抑制とか海面処分場の延命化に努めてまいっているところでございます。
 また、しゅんせつ土砂でいいやつ、砂質分のあるやつというのは、当然、先ほど言いましたように、三河湾とかいろいろなところで覆砂の材料などに使っておるんですけれども、しゅんせつ土砂でなかなか使われない粘土質のものがございます。それらにつきましても、こういうものに天然の砂とか鉄鋼スラグなどを混合することによりまして、干潟の材料とか覆砂の材料、貧酸素水塊の発生源と言われている海域の深掘りの埋め戻し、そのようなものに有効利用できないかということを我々の独立法人の港湾空港技術研究所等に検討をお願いしているところでございます。
 いずれにいたしましても、委員のおっしゃるように、建設廃材とかいろいろなものの有効利用は必要でございますので、各方面で各省庁一緒になって有効利用を図ってまいりたいというふうに考えております。
#41
○加藤敏幸君 提起されております法案そのものは極めて簡単な法案でございますけれども、ただ背景にある廃棄物、環境問題、物流、これは非常に大きなテーマでございまして、総合的に対応していくということではありますけれども、真摯に私は国土交通省の今後の取組を強く要請をさせていただきまして、予定しておりました質問は一応全部消化できましたので、大変名残惜しいんですけれども、以上をもって私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
#42
○谷合正明君 公明党の谷合です。
 今回の法案につきまして、特に補助率のかさ上げ等については触れずに、その周辺の例えば海岸の環境整備でありますとか、あるいは環境整備というか、ごみ問題でありますとか、港湾の競争力強化、そういったところに着目して質問をさせていただきたいと思います。
 まず初めに、海岸の漂着ごみの問題についてであります。
 これは最近、いろいろ新聞等でも、漂着ごみがたくさん増えてきたと、これまで流木等が中心であったと思いますけれども、いろいろな生活物資であるとか、あるいは日本語の表記がない外国から来たと思われる漂着ごみも増えてきていると、自治体がその処分に大変困っているということで、それはもう認識されているわけでありますが、ただ、どの程度その漂着ごみが我が国の海岸にあるのかといったところがなかなか実態が分かっておりませんでした。
 また、その所轄する省庁も、環境省であるとか国土交通省あるいは農林水産省とまたがっておりまして、例えば環境省の試算によりますと、漂着ごみの量というのは年間十万トンに達するとされております。一方で、国土交通省と農林水産省が行った実態調査によりますと、二万六千トンと言われておりますし、これは、環境省の方はその一年間で流れてくる量というか到着する量という、いわゆるフローの値だと、後者の二万六千トンというのは調査した時点でのストックの量だということでの違いがあるということで昨日説明を受けたわけでありますが、いずれにしましても、二万六千トン、四十フィートのコンテナにしますと約二千個分のごみが我が国の海岸にあるということが分かりました。
 今後、対策の一つとしては、例えば省庁の連携というものが大事になってくるわけでありますけれども、例えば実態把握、そして対策に関しまして、国土交通省の省庁間の連携についての見解をお伺いいたします。
#43
○政府参考人(中尾成邦君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、海岸の漂着ごみの実態把握とか対策に当たっては関係省庁が連携して推進することが重要であると認識しております。
 このため、平成十九年三月には、関係省庁の局長級で構成される漂流・漂着ゴミ対策に関する関係省庁会議におきまして、漂流・漂着ごみ問題に対する国の取組が取りまとめられたところでございます。また、平成十八年度には、海岸を所管する農林水産省、国土交通省の四つの部局が連携いたしまして、海岸漂着ごみ実態把握調査を実施いたしました。全国に漂着したごみの総量とか分布状況など、実態の把握を進めているところでございます。先ほど委員の御指摘したとおりでございます、約二万六千トン、推計でございます。ただ、これは十五万立米という体積だそうでございます。
 国土交通省といたしましては、このように関係省庁と連携して取組を引き続き推進してまいりたいと考えております。
#44
○谷合正明君 そこで、海岸の漂着ごみの処理対策の制度についてでございます。処理はどこがするのかという大きな問題はあるわけでありますが、国土交通省の中には災害関連の緊急大規模漂着流木等処理対策事業というものがございまして、ただ、これは従来は流木のみを対象にしておりました。
 そこで、補助対象となる処理量は、海岸のいわゆる漂着量の全量の七〇%が対象であったわけであります、これまでは。残りの三〇%はいろいろ流木以外のごみであるということが前提となったわけでありますが、今回、この平成十九年度の制度の改正で、ここに流木等だけでなく漂着ごみが規定されると、これは本当に大きな前進であると思っております。その結果、補助対象となる処理量も漂着量の全量、一〇〇%になるということでございます。ちなみに、国が二分の一を補助する制度でございます。
 しかしながら、自治体の中には、この制度を拡充したわけでありますが、喜びとともに更に拡充を求める声が上がっております。この制度、今一千立米以上を対象にしているわけでございますが、これをもう少し緩和してほしいであるとか、あるいは海岸保全区を対象にしたわけでありますが、海岸保全区以外もどうにか救ってほしいという声も上がっております。
 海岸保全区は日本の海岸の約四〇%、五〇%だというふうに昨日ざっくりと教えていただいたんですが、そう考えますと一歩前進いたしましたが、次年度以降に向けて制度の拡充を是非検討していただきたいと、行うべきであると考えますが、国交省の見解をお伺いいたします。
#45
○政府参考人(中尾成邦君) お答えいたします。
 今委員御指摘の制度の拡充でございますけれども、今年度の予算におきまして、既存の災害関連緊急大規模漂着流木等処理対策事業、これを拡充いたしまして、事業の対象を従来の流木などに限らないで漂着ごみに拡大するといったことと、補助対象となる処理量につきましても七〇%だったものを一〇〇%全部やるということにしております。
 これは、一つは、今年拡充したということでございますので、その推移をまず見ていただきたいということが一つでございます。それともう一つ、我々、農水省、国土交通省含めまして海岸の公共事業でこれをやっておるということがございまして、その場合、公共事業、海岸保全区域内ということに限られておりますので、できましたら、やり方といたしましては、海岸保全区域を広げるとかそのような方法。
 あるいは、もう一つの問題といたしまして、一千立米以上ということで、一千立米を処分する場合どの程度の額になるかといいますと、場合によりますけれども、一千数百万とかその程度の額でございます。一般的にいろんな補助事業で一千数百万というのは高い額かもしれませんけれども、公共事業といたしましては一件当たりにしますと非常に少ない額ということで、これをまた下げるとなりますとなかなか零細補助ということにも引っ掛かってくるということでございまして、いずれにいたしましても、十九年度始まった、拡充されたばかりということでございますので、もうちょっと推移を見守りたいというふうに考えております。
#46
○谷合正明君 今年の実績を把握した上で、この対象を是非柔軟な対応をしていただきたいと。一千立米以下の数字を規定するのは難しいかもしれないけれども、一千立米という、どの範囲をもって一千立米にするかというとこれはまた検討のしがいがあると思いますので、是非よろしくお願いいたします。
 あと、国際的な取組も必要だと思っております。質問をいたしませんけれども、特に今、東アジアを中心とした地域から発生源と見られる漂着ごみが大きな問題になっております。国際摩擦にもつながりかねない大きな問題であると思いますので、これは国交省のみならず政府挙げなければ解決できない課題でもありますので、是非、この点も含めましてこの漂着ごみ問題対策を推進していただきたいと思っております。
 続きまして、港湾の国際競争力強化についての質問をさせていただきます。
 我が国の港湾、先ほど来質問の中でスーパー中枢港湾等の話が出ておりましたけれども、まず初めに、港湾の競争力が低下してきた原因についてどのように把握されているのかなといったところを質問させていただきたいと思います。
 今、何というんですか、近代日本というのがちょうど百五十年前、明年二〇〇八年で開港百五十周年というところが、港があるわけでありますけれども、近代日本というのは港の開港とともに始まったと言われております。
 また、全国の都市を見て、五十万以上の都市、五十万都市で海に面していない都市というのは、古いデータかもしれませんが、札幌、京都、さいたま、相模原、八王子しかないと。要は、あとの五十万都市というのは二十ぐらい、全部で二十四ぐらいあるそうなんです、ちょっと古いデータかもしれませんが、あとは全部海に面していると。それほどこの海と港の関係というのは、我が国の町の発展、近代日本の発展に欠かすことのない要素であったわけであります。
 今、特定重要港湾でありますとか、重要港湾、地方港湾合わせて約一千ありますけれども、こういった港の問題の中で、例えば旧態依然とした各種規制、岸壁の水深の問題でありますとかIT化の遅れなどが課題となってコンテナの取扱量が、これはよく使われるデータでありますけれども、一九七七年から二〇〇四年の間で、神戸の港は当時は世界第二位だったけれども今は三十五番目に取扱量が落ちていると。七七年、東京は世界で十番目だったけれども、二〇〇四年では二十二番目に落ちていると。軒並み韓国、台湾など東アジア諸国に比べての競争力低下というのが激しくなっているわけであります。
 物流の改革というのは、国土交通行政の極めて星であると思っておりますし、また我が国の国家戦略でもあると思っております。物流の大部分は海上にゆだねているところでありまして、この港の問題というのは非常に大きいんだなと。そうしたときに、どうしてこの国際競争力がこんなに、我が国にとって大事な要素である港がどうして競争力が低下してきたのかという認識をまず初めにお伺いしたいと思います。
#47
○政府参考人(中尾成邦君) お答えいたします。
 確かに我が国港湾は相対的にその地位を低下しているというのは事実でございます。これは、一つはアジア地域の急速な経済成長に加えまして、アジア諸港を始めとする海外の港湾と比較してコンテナ一つ当たりの取扱コストが高い、あるいはリードタイムを始めとするサービス水準が低いなどによるものと認識しております。
 これはいろいろな要因が複合した結果でございまして、港湾のコストの面で見てみますと、一つは所得レベルの相違による労働コストとか物件費が割高であるということ、二つ目は我が国コンテナターミナルはこれまでワンバース単位で個別運営されていたため運営規模が小さいなど、運営の効率化が遅れてきたことなどが要因として考えられます。また、サービスの一つでありますリードタイムでございますけれども、これはアジア主要港より長くなっていると考えております。
 そのため、我が省だけじゃなくて、輸出入港湾関連手続の簡素化、統一化など、財務の関税局あるいは入管等々関係各機関との協力の下で、漸次その短縮に努めているところでございます。
#48
○谷合正明君 そこで、スーパー中枢港湾でございます。国家レベルでの新しい港湾政策が打ち出されまして、平成十六年度にスーパー中枢港湾が指定されまして、京浜、伊勢湾、阪神と指定されました。このスーパー中枢港湾施策というのは何を目指しているのかという質問と、これは私の前の委員の質問の中でも出てまいりましたので簡単に触れていただいた上で、その中で、スーパー中枢港湾政策の中で、官民連携の下でハードとソフトが一体となった総合的な施策を推進することとしておりますけれども、その具体的な内容について併せて説明をしていただきたいと思います。
#49
○政府参考人(中尾成邦君) スーパー中枢港湾の目的でございますけれども、これは相対的地位が我が国港湾は低下しております。我が国の発着の国際海上コンテナ貨物のうち、近隣のアジアの港湾において積み替えられる割合が急増しております。これは海外トランシップ率と呼んでおりますけれども、平成十年には五%だったものが平成十五年には一五%という具合に、直接海外、欧米に行くんじゃなくてアジアの国を経由して行ってしまうというような率でございます。
 このため、スーパー中枢港湾政策では、我が国輸出入産業の国際競争力にとって重要な基幹航路の維持、欧米等の航路でございますけれども、維持確保を図るために、港湾コストの三割低減、リードタイムの一日程度への短縮を目標にいたしまして、アジア主要港をしのぐ港湾コスト、サービス水準の実現を目指しております。
 その推進に当たりましては、政策的視点といたしましては、シンガポールのように国外から貨物の積替え需要を中心に発展していくモデル、つまりトランシップ率が八〇%程度でございます、シンガポールは。そのようなモデルじゃなくて、まず、相当量に上ります我が国発着貨物を中心に低コストで効率的なサービスを実現することが重要と考えております。引き続き、我が国輸出入産業の国際競争力の強化とか国民生活の質の向上に資する政策を推進してまいりたいと考えております。
 それともう一つ、官民連携の下でのハード、ソフト一体となった政策でございますけれども、もちろん、スーパー中枢港湾プロジェクトにつきましては、総合的な政策ということでソフト、ハード一体となった政策をやっております。
 具体的には、スーパー中枢港湾におきましては、水深十六メートル級の大水深岸壁、奥行き五百メーター程度のコンテナヤードを擁する次世代の高規格コンテナターミナルの早期整備を行うこととしておりますし、またソフト面では、その運用に当たりまして、大規模ターミナルを民間事業者が一体的に運営することでスケールメリットの実現を目指すということにしております。また、このようなターミナルの機能を更に高めるために、内航船との円滑な接続を確保するための社会実験、そういった共同デポ、鉄道の積替え施設など、効率的な運営のための必要な施設整備に対する補助も行っております。さらに、港湾行政における手続の統一化とか電子化ということも行っておりまして、このようなソフトの政策を通じましてスーパー中枢港湾を進めているということでございます。
#50
○谷合正明君 最後に出ました手続の統一化、簡素化に関連する質問でございます。
 次は、シングルウインドーの話でございまして、これも片仮名で、私が言っているわけじゃなくて、そう書いてありまして、いわゆる港の手続は煩雑であるという問題意識があり、平成十五年七月にシングルウインドー化というものができました。何のこっちゃという話もあるんですけれども、六府省七システムを連携接続して複数の手続が一回で済むというものだったんですが、更なる手続の簡素化、統一化の必要性がございまして、平成十七年十一月には、国際海上交通簡易化条約の対応も含めまして簡素化、統一化が図られたと。さらに、次世代シングルウインドーということで、平成二十年十月に稼働予定だと。要は、窓口を一本化すると言った方が話が早いのかもしれませんが、入港前の申請業務の統一、入港届け業務の統一、出港届け業務の統一を平成二十年十月に稼働予定であると、これが次世代シングルウインドーだということでございます。
 ただ、今もう一つ課題となっているのは、港湾の管理者であります地方自治体、この地方自治体ごとでさらに手続等が、あるいは書類等の、余り使われない書類も何か申請に出さなきゃいけないとか、そういった問題があり、国の方では一本化できたとしても地方自治体の方でまだまだばらばらなところがありますよといったところが今問題であると私ども認識しております。
 ちなみに、手続時間、日本は十二時間あるいは二十四時間、シンガポールは四時間で済むと、これが今の現状でございます。
 質問は、地方公共団体が主管する港湾手続についてはどのような形で次世代シングルウインドーへの一元化を推進していく予定となっているのかと。
 アジア・ゲートウェイ戦略会議の中で、貿易手続改革プログラムの中に、推進に関しては「次世代シングルウィンドウ稼働から一年程度で一定の成果が得られるような早期実現の工夫を、引き続き検討する。」となっておりまして、一年程度であるとか一定の成果であるとか、ある意味、目標が明確になっていないという指摘もございまして、その辺り、いつまでにやるのかといった工程に関してお伺いをいたします。
#51
○政府参考人(中尾成邦君) 次世代シングルウインドー、二十年十月、来年十月に行われますけれども、実はそれまでシングルウインドーと呼んでいたやつ、平成十五年十月ですか、そのときにできたやつは、シングルウインドーはシングルウインドーで、一つのところに入るとそこからまた次のところに入れるということだけであって、一つのデータを入れたら全部それができるというわけにはなっていなかったわけです。そのために、今回、次世代シングルウインドーというのは、二十年十月のやつは、一つある程度データを入れたらそれが全部のところに行くという、正にシングルウインドーという形でやるということでございます。
 実は、港湾の部分につきましては、港湾管理者というものが各自治体でございますので、港湾ごとに実は異なる港湾関連手続の申請様式というのがございます。例えば、ある港では引き船のことが要る、あるいは給水のことが要る、ある港では要らないとか、そのようなことでございますので、こういう申請用紙を各港共通の手続で入力情報の利活用の効果が高い手続につきまして、本年度中に、申請書式の統一モデルの様式というものを国が、国交省が作成した上で、港湾管理者へ通知して、採用を要請いたします。これは、港湾管理者ごとにそういう様式、条例で決まっている場合がありますので、そういうことで要請をするということでございます。
 また、平成二十年十月の次世代シングルウインドー稼働後できるだけ早期に、次世代シングルウインドーに機能を追加しまして、申請窓口の一元化を実現するように努めてまいります。
 さらに、各港湾の申請書式の統一化とか所要のシステム改修等の状況を定期的に調査とか公表を行いまして、今後三年間を集中改革期間と位置付けて達成を目指してまいります。
 このように、税関とか入管とか国だけでできるものと、我々の港湾管理者がやっております手続とが若干異なる部分がありますので、各自治体の条例等の改正とかいろいろなことがありますので、ちょっと時間をいただきたいということでございます。
#52
○谷合正明君 できる限り早くという御答弁でありましたけれども、平成二十一年の十月を目途にしっかり早期にやっていただきたいと思っております。
 最後に、大臣に、スーパー中枢港湾を始めまして、我が国の港湾の国際競争力の強化のために今後進めるべき政策、これについて大臣の最後に決意、御見解をお伺いいたします。
#53
○国務大臣(冬柴鐵三君) 少子高齢化、人口減少社会に突入しております我が国が継続して経済の成長を求めていくためには、勃興するアジアというそれの活力を日本に取り入れなければならないわけでありまして、そのためには、国際港湾をきちっと整備しておくということがもう非常に大事、必須の要件だと思います。
 日本に参ります貨物あるいは日本から出ていく貨物の九九・七%が外航海運に依存しておるという事実に照らしても、その積込み、積み上げ、荷揚げ、荷降ろしという部分をきちっとしなきゃならないわけであります。
 したがいまして、そういうことから、スーパー中枢港湾、日本の貨物の八割を扱っている三つの港湾を当面強化しようということでスーパー中枢港湾を政策を進めているわけでございまして、具体的には平成二十二年までにアジア主要港をしのぐコスト、サービスあるいは水準の実現を目標にしようということで頑張っているところでございます。
 また、大型コンテナ船に対応した水深十六メートル級の次世代の大規格コンテナターミナルの整備、あるいは埠頭公社を民営化する、あるいは国内輸送連携の強化など、ハード、ソフト一体となった取組を引き続き着実に推進していかなければならないと、このように認識を持っております。
 さらに、国際水平分業が進展する中におきまして、物流コスト、あるいは環境負荷の低減、さらにはアジア・ゲートウエー機能の向上をさせるためには、今後、スーパー中枢港湾等の高規格のコンテナターミナルと一体となって機能する高度で大規模な臨海物流拠点の形成、ロジスティックって、また横文字はいけませんけれども、そういうようなものの集積が次には絶対に必要だという認識をいたしております。そのような、スーパー中枢港湾の後背地にそのような物流のための拠点ですね、これを造っていかなければならないというふうに認識をいたしております。
#54
○谷合正明君 終わります。
#55
○小林美恵子君 日本共産党の小林美恵子でございます。
 本法案は、廃棄物埋立護岸及び海洋性廃棄物処理施設の整備を促進するため、これらの施設にかかわる港湾工事の費用に対する自治体への国の負担割合を引き上げる、そういう理由から成っている法案でございますが、そういうこととなりますと、ここで質問したいと思いますけれども、結局それは廃棄物の海面埋立てを補助を引き上げることによって促進をしていくということになる法案であるということになるんでしょうか。
#56
○国務大臣(冬柴鐵三君) いや、そうではなしに、我々は、可能な限り、可能な限り減容化を進めましてもどうしても最終処分が必要となる、そのような、まあごみと言ったらいいか、我々生活を営んでいきますとどうしても不可避的に出てくるものがあるわけで、どこかへ処分せなきゃいけない、それは必要なんですね。ですから、それを奨励しているわけではありませんので、どうしても生活を営んでいく上においては、いろいろ工夫をしてもどうしても残る、処分しなきゃならないものが残る、それは陸上の投棄所というものがだんだんだんだんもう求められなくなってきて、平成十六年には四分の一が実に海面ということですけれども、それが多くなりつつある、そこの調整をどうするのかということで、我々は野方図にいらっしゃいというようなことで、絶対にそんなことではありません。しかしながら、生活を営む上においてどうしても必要な処分というところが要りますということで、そこの調整を図っていこうというのがこの法律の趣旨でもございます。
#57
○小林美恵子君 野方図に埋立てを促進するわけではないという御答弁でございましたが、ではお聞きしたいと思うんですけど、ではこの補助の拡大で廃棄物の埋立事業がどの程度拡大すると予測されているのか、いや全く拡大しないと言い切れるのか、その辺はいかがですか。
#58
○政府参考人(中尾成邦君) お答えいたします。
 今大臣の御答弁のとおりでございますけれども、廃棄物の最終処分につきましては、内陸部における処分場の確保が困難となってきていることから、海面処分場への依存が高くなってきております。そのため、海面におきまして最終処分場を計画的に確保することが要請されております。
 廃棄物の最終処分場の確保につきましては、当該地域ごとに対応すべく、その必要性に応じまして計画的になされているものでございます。今般の法改正はその最終処分場の計画的な確保を図るものであって、廃棄物による埋立地の増加を促すものではございません。
#59
○小林美恵子君 計画的な確保とおっしゃいましたけれども、この補助を増やすことによってそれがどうなるのかというとこら辺の予測は今のところないということですね。
#60
○政府参考人(中尾成邦君) この法律で補助率が上がるということよりも、今まで廃棄物埋立護岸というのは港湾計画等で計画されております。それが着実にできるということになると思います。これは港湾管理者の方からも非常に要望が強くて、非常にお金が掛かるということで、なっておりまして、いずれにいたしましても、計画的に今まで計画されておりますので、それのための補助ということになります。
#61
○小林美恵子君 なかなか、私は今の御説明でも見通しが分からないという感じがいたします。そうした下で補助を引き上げるということは、余りにも無責任ではないかなという感じを覚えます。
 それで、ここで環境省さん、お越しいただいておりますのでお聞きしたいと思いますけれども、今の自治体の廃棄物の最終処分量について、一般廃棄物と産業廃棄物の、それぞれどのようになっているか、お答えいただけるでしょうか。
#62
○政府参考人(由田秀人君) 平成十七年度におけます一般廃棄物の最終処分量は約七百三十万トンであります。平成十六年度における産業廃棄物の最終処分量は約二千六百万トンとなっております。
 最終処分量は、一般廃棄物、産業廃棄物ともに減少傾向にありまして、一般廃棄物につきましては前年比約九%の減少、産業廃棄物につきましては前年比約一五%の減少となっております。
#63
○小林美恵子君 今お答えいただきました。
 産業廃棄物の業種別排出量を私は見てみました。そうしますと、製造業が三二・九%を占めています。中でも鉄鋼業、パルプ、紙加工品が多くて、そうしますと、もう大手企業の出すごみが上位ということになります。また、電気、ガス、熱供給、水道業、そしてまた建設業ということで、それぞれ約二割を占めています。これらは大企業一括で生産管理する場合が多いものでございます。
 こうした産業廃棄物は、本来は排出事業者が処理をするというのが私は原則であるというふうに思います。そういう処理のために野方図に受け入れるわけじゃないというふうにおっしゃいましたけれども、そのための海面埋立てを進めていくということは、これはやはり本来処理すべきところが本来あって、それが国と自治体で補助を出して処分をしていくということというのは私はどうもおかしいかなというふうな思いがいたします。この点についてどうお考えでしょうか。
#64
○政府参考人(中尾成邦君) 海面処分場にも確かに産業廃棄物は受け入れております。可能としております。ただし、公共由来の産業廃棄物、例えば上水道の汚泥とか下水道の汚泥でございますけれども、廃棄物埋立護岸の補助対象としておりますけれども、先ほど委員のおっしゃった、大企業等の産業廃棄物等につきましては補助対象とはしておりません。
#65
○小林美恵子君 それでは、自治体の廃棄物の最終処分量の今数値をお答えいただきました。
 本来、先ほども私申し上げましたけれども、廃棄物対策の基本といいますのは、廃棄物の排出事業者又は製造販売事業者の責任を強化するということが原則だというふうに思います。廃棄物そのものの、先ほどからも出ていますけれども、リデュース、減量、リユース、再使用ですね、リサイクル、再資源化ですね、いわゆる循環型環境社会、この取組こそやはり強化するということが最も重要で、安易な海面埋立ての処理に流れるというのはやっぱり問題だと私は思います。この点、改めて大臣の御見解を伺います。
#66
○国務大臣(冬柴鐵三君) 先ほど来申し上げているとおりでございまして、その三Rですね、循環型社会形成ということは大事でございますけれども、それを究極まで進めても最後に残るごみというものはあるわけでして、それどこへ持っていくかということなんですね。それは、陸地で処分できればそれは処分したらいいわけですけれども、そういう処分地がもうほとんど見付けることができなくなってきたということがあります。
 それからもう一つは、ロンドン条約という国際条約、御存じのとおりですけれども、しゅんせつ土砂を海洋に投棄してはならないと、これは規則的にきちっと区切ったところへそういうものは投棄しなきゃならないということになりますと、港湾には常に河川を通じて土砂が流れ込んでいるわけですから、そういうものはしゅんせつを常にしなきゃならない。しゅんせつ土砂というのは常に出てくるわけですね。それを処分する場所が今までは海洋に投棄していたけれども、それはしてはいけないということになりますと、それを港湾の一部を区切ってそこへ放棄をしなきゃならない、そういう必要性も出てくるわけでございまして、私は野方図にとか安易にとかそんなものを受け入れるというような趣旨でこれをやっているわけではないということはもう明確に申し上げなければならないと思います。
#67
○小林美恵子君 では、法案にかかわりまして、大阪湾フェニックス計画について質問をいたします。
 大阪湾フェニックス計画は、先ほどからも出ておりましたけれども、産業廃棄物などを海面埋立てに使って、その埋立地を港湾機能として活用するというものだと私は理解をしています。
 そこでお伺いしたいと思いますけれども、一般廃棄物、産業廃棄物等のこの計画に関する受入れ計画量、今後の受入れ容量の見込み、フェニックス計画、大阪湾全体と泉大津沖、尼崎沖の二地点についてお答えいただけるでしょうか。
#68
○政府参考人(中尾成邦君) お答えいたします。
 大阪湾フェニックス計画では、現在、泉大津沖と尼崎沖の埋立処分場におきまして平成元年度から廃棄物を受け入れております。これらの両処分場と神戸沖、それともう一つ大阪沖埋立処分場も含めまして、一般廃棄物二千百八十万立米、産業廃棄物等が千七百六十万立米、陸上残土二千四百八十万立米、しゅんせつ残土千百八十万立米、合計で七千六百万立米を受け入れる計画でございます。
 平成十九年三月末時点の速報値におきます受入れ実績値でございますけれども、計画値に対しまして一般廃棄物は約四三%、産業廃棄物等は約六八%、陸上残土は約六四%、しゅんせつ残土は約七三%、合計いたしますと約六一%を受け入れております。
 個別の施設につきましては、例えば泉大津沖処分場では、計画値に対しまして一般廃棄物は約九九%、産業廃棄物等は約八六%、陸上残土は約七四%、しゅんせつ残土は約六七%を受け入れております。
#69
○小林美恵子君 では、環境省にお伺いしますけれども、泉大津沖と尼崎沖に搬入される陸上残土、また建設汚泥ですね、これについて廃棄物扱いのものと廃棄物扱いでないものとの区別についてどういうふうに対応されているでしょうか。
#70
○政府参考人(由田秀人君) 建設工事に係ります掘削工事に伴って排出されるもののうち、含水率が高く粒子が微細な泥状のものは建設汚泥として取り扱うものでありまして、それ以外の土砂等については廃棄物処理法の対象となる廃棄物に当たらないというふうに考えております。
 この泥状の状態であるかの判断に当たりましては、土の強度を表す指標によりまして客観的に判断することといたしております。
#71
○小林美恵子君 廃棄物でないものと廃棄物扱いものの両方についての受入れ基準、そしてそのチェックについて教えていただけますか。
#72
○政府参考人(由田秀人君) まず、埋立処分の契約時に、大阪湾広域臨海環境整備センターの受入れ基準に基づきまして陸上残土及び建設汚泥の発生工程等の情報を提出さしておりまして、その内容を審査した上で、必要に応じまして分析結果等を提出させてチェックしたり、発生工程を現地において確認したりいたしております。その上で、搬入時におきましても目視検査等を行うとともに、必要に応じて展開検査等を実施しているところであります。
#73
○小林美恵子君 今、事前のチェックの話もありましたけれども、搬入時は目視検査をしているという話でございました。この計画のパンフレット見てもそのように書いてありましたけれども、そうしますと、搬入時の際に目視チェックでいきますと、例えばその残土とか汚泥の中に地下鉄トンネル工事などによる重金属類が混入されていないということはしっかりと断言することができるかどうかという、この点はどうですか。
#74
○政府参考人(由田秀人君) フェニックス事業におきましては、年間の排出量にかかわりませず、例えば河川、池等から搬出されるしゅんせつ土やあるいは工場跡地からの建設発生土につきましては、まず契約段階において、先ほど申し上げましたように重金属等の化学分析結果の提出を求めておりまして、分析結果を含めた書類検査のほか、必要に応じまして聞き取り調査、現地調査等を行った上で処理委託契約を締結しているところであります。十八年度からは、搬入時におきまして抜き打ちによります検体採取と化学分析を実施しているところであります。
 また、陸上残土につきましては、平成十八年度から搬入時におきまして受入れ検査の強化を図るために、抜き打ちによる検体採取と化学分析を実施しているところであります。平成十九年度からは、一件当たりの年間搬入量が一千五百トン以上のものにつきましては、申込時に化学分析結果の提出を求めているところであります。
 なお、建設汚泥につきましては、申込時におきまして全化学分析結果を提出させておりまして、搬入時には抜き打ち検査による検体採取と化学分析を実施しておるところであります。
 以上によりまして、環境保全には配慮いたしまして受入れを行っているところであります。
#75
○小林美恵子君 私、搬入時に目視チェックをして、それで検体検査も行うというふうにおっしゃっておられましたけども、それで本当にこういう危険物が混ざっていないかどうかということを言い切れるのかなという心配があるから言っているわけでございます。
 それと、もう一つは、残土に廃棄物対象外の土砂が含まれていないかどうかということもきっちりと確認できるのかなというのも一つ心配なことがあるんです。その点はどうなんですか。
#76
○政府参考人(由田秀人君) 先ほど御説明いたしましたように、残土に関しましても、かなり詳細な現場での事前の書類の提出、それから発生過程の状況、それから現場における抜き打ち検査等をやっております。ということによりまして、残土の中にすべての、何というんですか、細かく全部調べているというわけではございませんから、抜き打ち的にやりますので完璧であるかと言われるとそこはそうではないと申し上げざるを得ませんが、とにかくできるだけのことをやって、抜き打ち的にやっております。
 現在のところ、そのようなことになったということはないというふうに認識いたしております。
#77
○小林美恵子君 先ほどいみじくも、抜き打ちであるので完璧ではない、完璧であるとは言えないというふうにおっしゃいました。ですから、私は、こうして埋立てをする際にどんどんと搬入されてきて、そのものが大変危険なものであったり、埋立てに必要のないものがどっと来たりすると、幾ら処分場がたくさんあっても間に合わなくなりますから、この辺の基準のチェックというのはもっと厳しくやっていくべきことが必要だということを御指摘を申し上げたいというふうに思います。
 もう時間も参りましたのであれでございますけれども、先ほどからも議論がございました、例えば護岸事業において、遮水シートが破損が起こる場合があるとかいう事例もありました。また、汚濁防止膜が破れて生物の生息を阻害する原因となるような、そういう泥の粒子を含む土砂が流出したというのも沖縄の港湾でございました。
 私は、改めて、こういう海面を埋め立てる際に、遮水シートや汚濁防止膜も完全とは全く言えないというふうに思います。やっぱり海洋の環境保全のためにも有害なものは埋めないと、安易な埋立てはしないと、ここは本当に重要だということを改めて強調して、質問を終わります。
#78
○渕上貞雄君 社民党の渕上貞雄でございます。
 港湾の周辺問題についてお伺いをいたします。
 港湾労働者がいち早く問題といたしましたアスベスト対策についてお尋ねをいたします。
 アスベスト被害の流行は、正に始まったばっかりと言っていいと思います。今後数十年間、恐らく拡大をし続けることは間違いないことだと思いますが、アスベスト問題は終わった問題ではありませんし、これからの問題であります。
 しかし、アスベスト問題に関する関係閣僚会合は二〇〇六年九月以降開催されておりません。小泉内閣から安倍内閣へ引継ぎらしいものは何もあってないように思われます。公約であったすき間ない補償はだれが一体検証するんでしょうか。
#79
○国務大臣(冬柴鐵三君) 二〇〇六年六月二十九日だったと思いますが、クボタが新聞記者を集めまして、こういうことがあるということで、全面的に今までのことを新聞記者にあからさまに告白をされて、それに対する万全な措置を講じますということを言われたのが一番最初だったと記憶をいたしております。
 私も、その直後に、私の家からすぐ近くにクボタのその本社があるものですから、公明党でそこへ参りまして事情を聴いたことが始まりでした。これは、もう三十年、四十年という潜伏期間といいますか、そういうものがあって、中皮腫あるいは肺がんというようなことで、ほとんど一年か一年半の、発病してからお亡くなりになるという、大変な労働災害というふうに言っていいと思いますけれども、そういうものであると。
 ただ、労災だけではなしに、その近隣で通行している人、居住している人にまでそれが被害が拡散するというような特異な実態がありまして、現在はその病気と、死亡原因とアスベストとの因果関係というようなものが明らかにされなくても、これに対しては、最後、中皮腫とかあるいは肺がんとかいうことで亡くなったということが、あるいはそういうことが、亡くなるというよりも疾病がそういうことに診断されているという人に対しては、補償ではなしに給付金を払おうという形でこれを今法律を整備をいたしまして、大きな補償が行われているというふうに理解をいたしております。
#80
○渕上貞雄君 次に、港湾労働者の場合、船で輸入された石綿の荷揚げ作業にかかわった被害者が確認できただけでも十人ぐらいいると言われているんですが、労働者は取り扱う荷物は分からないわけですね。結果として知らないうちに石綿を吸っているという問題が実態としてあるわけでして、港湾労働者のアスベスト被害に対する問題について国はどのように認識されているか、お伺いをいたします。
#81
○政府参考人(小野晃君) お答えをいたしたいと思います。
 アスベストにつきましては、昨年の九月から労働安全衛生法施行令を改正をいたしまして、製造、輸入等を全面禁止をいたしたところでございます。
 また、今御指摘の、過去にアスベストに暴露された労働者の健康管理対策というのは非常に重要だというふうに私どもも考えております。今委員御指摘ありました港湾労働者であった方も含めまして、アスベストを取り扱う作業に従事をされていた方に対しましては、国として健康管理手帳制度というものを設けまして、一定の要件を満たされた方に対して手帳を交付をいたしまして、毎年二回、健康診断を無料で行っているところでございます。
 それから、健康管理手帳を持っておられない方に対しましても、できる限り健康診断を受けていただくようにという趣旨で、平成十七年の七月に、事業者に対して、こういう方々に対しても健康診断を実施いただくように要請を国として行っているところでございます。
 今後とも、そういうアスベスト作業に従事をされていた方の健康管理対策というものをしっかりと進めていきたいというふうに考えております。
#82
○渕上貞雄君 港湾運輸の業界団体と港湾労働者でつくる労働組合は、四月の十三日にアスベストによる健康被害の対策基金をつくるということで合意をいたしました。資金力のない中小企業も多く、健康診断も十分行われないなどとして、労働組合側が春闘で要求した問題でございますが、業界側が一億円を拠出をしてこの基金制度をつくったわけですが、石綿の健康被害で業界側がこのように独自に基金を設立するというのは私は珍しいことではないかというふうに思うんですが、このような基金を、今回のようなこのアスベスト対策基金についてつくったことについて国はどのように受け止めておられるか、考え方をお伺いいたします。
#83
○政府参考人(石井淳子君) 今先生おっしゃられましたように、アスベスト基金につきましては、去る四月の十三日に社団法人日本港運協会と全国港運労働組合協議会、そして全日本港湾運輸労働組合同盟との間で協定が締結をされて、アスベスト労使対策基金を設立する、資金は一億円とする、詳細については労使政策委員会で引き続き協議することが合意されたというふうに私ども承知いたしております。
 ただ、これは労使の間の自発的な取組でございまして、現時点ではその基金の使用目的を含め、具体的な中身も決まっていないというふうに承知をいたしておりまして、この段階ではなかなかコメントというのは難しいということを御理解賜りたいと存じます。
#84
○渕上貞雄君 これは要望ですけれども、やはり中小企業で集まっているところなんで、やっぱりお互い基金を出し合ってそういう制度をつくっているんで、できるなら国も何らかの援助ができるようなことをでき得れば検討いただきたいと、このように御要望申し上げておきたいと思います。
 国の港湾労働者に対する救援措置は遅々として進んでおりませんけれども、今後やはり必要な支援と協力は行うべきではないかというふうに考えるんですが、その点、いかがでございましょうか。
#85
○政府参考人(小野晃君) 先ほど御答弁を申し上げましたように、国として、特に健康管理は我々としては重要だと思っていますので、今までも事業者に対してそういう面で健康診断の実施等について要請を行ってまいりました。
 それから、十八年度、これは十八年度に限ってということなんですけれども、約二億円程度の予算の中でできるだけ健康診断を受けていただくということで、国としても無料の健康診断というような措置も実施をいたしたところでございます。
 それから、先ほど手帳制度等のお話もいたしましたけれども、例えば手帳制度等の対象にならない方もいらっしゃいます。しかし、実際に自分が過去いろいろな作業をされていて、ひょっとして暴露したんじゃないかというような不安を持っておられる方々もいらっしゃると思いますので、これは一昨年の夏以来、特にこういう健康面で不安を抱えていらっしゃる方々にできるだけ御本人あるいは御家族も含めて相談体制をしっかりしていこうということで、これは閣僚会議等でも議論いただいて決定をいたしました。全国の労災病院、あるいは全国の都道府県、四十七置いてあります産業保健推進センター等々でしっかりこういう不安に対応できるように相談窓口を設けてありますので、こういう相談体制を整備する中で、今御指摘のような協力、支援体制をしっかりやっていきたいと、こう思っております。
#86
○渕上貞雄君 次に、国土交通省は昨年の九月、日中韓物流促進会合において、日中韓の物流、貨物流動を更に促進する目的で、コンテナ輸送をシャーシの共通化によって相互乗り入れをするとの検討をすることで合意をいたしました。そして、二〇〇七年度の重点施策の一つとして物流の国際競争力強化などに取り組むこととしており、国際物流機能の強化策としてスーパー中枢港湾を始めとする主要港湾の効率化に着手するとともに、日中韓の航路に利用されるトレーラーシャーシは、各国の車検などの規制を適合し、シャーシ相互乗り入れを目的とするという位置付けになっていますが、現在検討状況はどのようになっているのか、お伺いをいたします。
#87
○政府参考人(平山芳昭君) お答えいたします。
 今先生御指摘のとおり、昨年の九月七日に初めての物流関係の大臣会合という、日本と中国と韓国、三か国の大臣会合が行われまして、そこにおきましては、非常に物流量が増えている北東アジアにおきますシームレス物流の実現に向けました意見交換というものがされました。その中で十二項目の行動計画というのが合意をされたわけでございますが、そのうちの一項目として、北東アジアにおけるシャーシの相互通行に関する調査の実施が盛り込まれたところでございます。
 このため、我が国といたしましては、まず各国にシャーシにかかわります法制度、これの実態調査を行いたいということで意見交換を求めまして、具体的には車検、安全基準、道路構造等のシャーシの運行に関します各国の法令をお互いに交換をし、分析をし、課題を明らかにしたいということをまずいたしておるところでございます。
 一方、国土交通省といたしましては、このような事務的な調査を引き続き実施いたしますとともに、国内におきましても関係者の方々から十分いろんな御意見を伺いながら、これから慎重に実現に向けての検討を行っていきたいというふうに考えております。
#88
○渕上貞雄君 日中韓の海上コンテナシャーシの相互乗り入れについては、港湾運送業者の業域、港湾労働者の職域を脅かすものとして、港湾業界、労使双方とも反対を表明をしているというふうに伺っております。特に、雇用問題に直結することが懸念されますので、国土交通省としてはどのようにこの問題を認識されておるか、お伺いをいたします。
#89
○政府参考人(中尾成邦君) お答えをいたします。
 このシャーシの相互通行につきましては、先ほど統括官の方から説明ありましたけれども、その法的な課題とか実現の可能性、施策の与える影響などにつきまして、今後十分な調査と慎重な検討が必要であると考えております。
 港湾運送事業の作業の減少などの御懸念につきましては、港湾運送事業を所管している立場から、これらの調査を実施していくに当たりまして、同事業に対する影響も十分に留意する必要があると考えております。関係部署とも十分にこの認識を共有してまいりたいと考えております。
#90
○渕上貞雄君 これからの問題であろうと思いますんで、今後ともひとつよろしく慎重に御配慮をいただきたいと思います。
 二〇〇五年の本委員会で、当時の北側大臣も、港湾に期待されております役割、機能というものを十分発揮していただくには、安定的な港湾輸送の確保が必要不可欠だと考えております。そのためには、港湾における労働関係の安定化ということが非常に大事なことでございまして、そこに十分配慮していくことが大切であると答弁をされております。
 そこで、今回の大臣にお伺いしますが、私も雇用問題についてはやはりしっかりと対応していただきたいと思うんでありますが、大臣の御所見をお伺いをします。
#91
○国務大臣(冬柴鐵三君) 先ほど来申し上げておりますように、我が国は四面環海の国でございまして、物流の九九・七%、うち食料も六〇%が海外からの輸送に頼っているわけでございます。原材料またエネルギーの九九%、これも海運に頼っているわけでございますから、それを港で処理をしていただく港湾労働者の方々、そういう方々の働きというものが非常に重要であるということは認識をいたしております。
 そういう意味におきまして、今回の日中韓の大臣会合、定期的に開かれることになっておりますが、そういう中で議論をする上におきましても、先ほど来我が方で答弁をいたしておりますように、関係する方々と十分意見の交換をしながら、それを検討していきたいという趣旨はそういう趣旨でございまして、北側大臣の答弁といささかも変わるところはございません。
#92
○渕上貞雄君 大いに期待をしておりますんで、冬柴大臣もよろしくお願いを申し上げますが、この問題は、やはり港湾における雇用問題というのは大幅に変化する要素を多分に持っておりますので、よろしくひとつ御検討のほどお願いをして、雇用安定のために御努力いただきたい。そのことを申し上げて、終わります。
    ─────────────
#93
○委員長(大江康弘君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、木村仁君及び後藤博子君が委員を辞任され、その補欠として小池正勝君及び長谷川憲正君が選任されました。
    ─────────────
#94
○委員長(大江康弘君) 他に御発言もないようですから、本案に対する質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#95
○小林美恵子君 私は、日本共産党を代表して、港湾法及び北海道開発のためにする港湾工事に関する法律の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。
 反対の理由は、本法案が廃棄物埋立護岸工事費用など国の負担割合を拡大し、廃棄物の海面埋立てを促進するものだからでございます。
 そもそも廃棄物対策は、循環型社会への取組を強化することを基本とし、海の自然環境を守るためにも安易に海面埋立処分に流れるべきではありません。今、国民が求めている廃棄物対策は、廃棄物の排出事業者や製品の製造販売事業者の責任を強化することを始め、廃棄物そのもののリデュース、減量、リユース、再使用、リサイクル、再資源化など、循環型社会への取組を強化することでございます。
 したがって、政府も自治体も廃棄物をごみと呼ばずに資源と呼んで、廃棄物を減らす取組を強化することに力を尽くすこと、重要であるということを申し上げまして、反対討論といたします。
#96
○委員長(大江康弘君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 港湾法及び北海道開発のためにする港湾工事に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#97
○委員長(大江康弘君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#98
○委員長(大江康弘君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時二十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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