くにさくロゴ
2007/03/13 第166回国会 参議院 参議院会議録情報 第166回国会 経済産業委員会 第2号
姉妹サイト
 
2007/03/13 第166回国会 参議院

参議院会議録情報 第166回国会 経済産業委員会 第2号

#1
第166回国会 経済産業委員会 第2号
平成十九年三月十三日(火曜日)
   午後零時三十分開会
    ─────────────
   委員の異動
 二月二十日
    辞任         補欠選任
     前川 清成君     若林 秀樹君
 二月二十一日
    辞任         補欠選任
     下田 敦子君     広野ただし君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         伊達 忠一君
    理 事
                加納 時男君
                小林  温君
                藤末 健三君
                渡辺 秀央君
    委 員
                魚住 汎英君
                倉田 寛之君
                松田 岩夫君
                松村 祥史君
                松山 政司君
                岩本  司君
                小林 正夫君
                直嶋 正行君
                広野ただし君
                若林 秀樹君
                弘友 和夫君
                松 あきら君
                田  英夫君
                鈴木 陽悦君
   国務大臣
       経済産業大臣   甘利  明君
   副大臣
       経済産業副大臣  山本 幸三君
       経済産業副大臣  渡辺 博道君
   大臣政務官
       経済産業大臣政
       務官       高木美智代君
       経済産業大臣政
       務官       松山 政司君
   政府特別補佐人
       公正取引委員会
       委員長      竹島 一彦君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        世木 義之君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査
 (経済産業行政の基本施策に関する件)
 (平成十八年における公正取引委員会の業務の
 概略に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(伊達忠一君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、前川清成君及び下田敦子君が委員を辞任され、その補欠として若林秀樹君及び広野ただし君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(伊達忠一君) 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査を議題といたします。
 経済産業行政の基本施策に関し、甘利経済産業大臣から所信を聴取いたします。甘利経済産業大臣。
#4
○国務大臣(甘利明君) 第百六十六回国会における経済産業委員会の御審議に先立ち、経済産業行政を行うに当たりましての私の所信の一端を申し上げます。
 現在、我が国経済は、総じて見れば堅調な景気回復を続けている一方、消費に弱さが見られます。企業部門の好調さが家計部門に波及することにより、バランスの良い景気回復が実現されることが必要です。また、我が国は、人口の減少、巨額の財政赤字、国際競争の激化など、構造的な対応が迫られる課題を数多く抱えております。私は、経済産業大臣として、これらの課題を克服するために、昨年七月に取りまとめた経済成長戦略大綱の施策を一層充実強化をし、新しい政策を実行してまいります。
 まず、人口減少下での力強い成長を実現するため、イノベーションによる生産性向上の促進や地域中小企業の活性化を図るための経済成長戦略大綱関連三法案を今国会に提出いたしました。
 具体的には、サービス産業の生産性向上の促進、包括的ライセンス契約を保護する新しい登録制度の創設、中小企業等の事業再生の円滑化、産業技術力の強化等を図るため、産業活力再生特別措置法等を改正する法案を提出いたしました。
 また、産地の技術、農林水産品、観光資源を活用して、創意工夫あふれる商品・サービスの開発や販売等を行う中小企業の取組を支援するための中小企業地域資源活用促進法案、地域が主体的に描く戦略的なグランドデザインに基づく企業立地を促進するための地域産業活性化法案を提出いたしました。
 これらの施策を講ずるに当たっては、関係省庁と十分連携し、あらゆる政策資源を総動員します。
 また、企業の設備投資を促す減価償却制度の抜本的な見直しや、企業結合審査の予見可能性の向上など企業関連制度の整備に取り組みます。
 生産性の向上のかぎとなるITの活用については、電子タグや電子商取引の基盤整備、ソフトウェアの共通化、中小企業のIT活用を推進するため、ITフロンティア・イニシアティブを今春を目途に取りまとめます。また、サービス産業の生産性向上を加速させるため、生産性向上に向けた行動指針とサービス産業生産性協議会の基本構想を今春を目途に取りまとめます。
 研究と市場の間の好循環を構築するイノベーション・スーパーハイウェイ構想の実現に向け、新世代自動車向け電池、知能ロボット、次世代航空機や革新的な情報活用技術等の研究開発や、医療・健康関連産業の発展のための基盤整備を推進するとともに、産学官の連携を促進します。あわせて、昨年新たに設定をした国際標準化戦略目標の達成に向けて官民一体で取り組み、研究成果を速やかに市場につなげる仕組みを強化します。
 成長を担う人材を育成するため、大学等を活用した産学連携の実践的教育や、地域産業の協力によるキャリア教育、理科授業づくりを推進します。
 知的財産の分野においては、イノベーション促進のための特許審査改革加速プラン二〇〇七に基づき、特許審査の迅速化、効率化等を進めるとともに、一つの発明が世界じゅうで円滑に保護される世界特許の実現に向けた国際的な知財制度の調和・審査協力や模倣品対策など、グローバルな課題にも積極的に取り組みます。また、弁理士の資質向上を図ることなどを内容とする弁理士法の改正法案を提出いたしました。
 コンテンツ産業の競争力強化を図るため、映画、アニメ、ゲームなど多様なコンテンツを取り扱う国際的なフェスティバルの創設やコンテンツグローバル戦略の策定に取り組みます。また、感性は経済価値を生むとの認識の下、「東京発 日本ファッション・ウィーク」の推進やデザイン力の強化等を含めた感性価値創造イニシアティブを推進します。
 だれでも再チャレンジ可能な社会を実現することも大きな課題です。人材育成の道筋の複線化に取り組むとともに、再生局面にある中小企業者や再起業を行う方々への資金供給の円滑化や、在庫等の流動資産を活用し、不動産担保や個人保証に過度に依存しない融資を推進するため、中小企業信用保険法の改正法案を提出いたしました。
 また、成長戦略の一環として、中小企業の生産性向上等を通じて、成長力底上げ戦略を推進してまいります。
 行政改革推進法等に従って完全民営化される商工組合中央金庫については、完全民営化までの移行期に係る商工組合中央金庫の在り方を定める法案を提出いたしました。改革の結果誕生する新しい金融機関が、中小企業者にとって真に頼れるものとなるように取り組んでいきます。
 また、競輪等に係る特殊法人の見直しなどを図るための自転車競技法等の改正法案を提出いたしました。
 対外政策では、経済協力を戦略的に活用してアジア諸国の経済発展を支援しつつ、イニシアティブを力強く発揮して通商政策を展開します。
 大詰めを迎えたWTOドーハ・ラウンド交渉については、本年中の妥結を目指し、主要国の一員として取り組みます。また、二〇一〇年のAPEC日本開催に向け、その機能強化に取り組むとともに、OECDやIEAなど国際機関との連携を積極的に進めます。
 経済連携については、我が国と密接な経済関係にある東アジア諸国、資源産出国等との交渉を強化してまいります。さらに、ASEAN、日中韓、インド、豪州及びニュージーランドの十六か国を対象とした東アジアEPAの構築に向けた研究を進めます。あわせて、アジアの頭脳を集めた国際研究機関を創設し、その域内格差の是正に向けた協調を進め、東アジアの経済統合の推進力とします。
 さらに、アジア等からの優秀な留学生の日本企業での活躍を促進するためアジア人財資金構想を推進するとともに、アジア域内の物流コストの半減を目指す国際物流競争力パートナーシップを関係省庁と連携しつつ、推進します。
 世界的にエネルギーの需給が逼迫している中、天然資源の少ない我が国としては、エネルギー・環境問題は極めて重要な課題です。省エネルギー、新エネルギーの推進や、バイオエタノールの導入促進を含む次世代自動車燃料イニシアティブの推進、石油自主開発の推進等による資源の安定供給の確保、さらには安全の確保を大前提とした核燃料サイクルを含む原子力発電の推進など、総合的なエネルギー政策に取り組んでまいります。この一環として、高レベル放射性廃棄物等の安全かつ確実な処分のため最終処分法等の改正法案を提出いたしました。また、世界最高水準にある我が国のエネルギー・環境技術を活用して中国を始めとするアジアへのエネルギー・環境協力を推進し、世界全体でのエネルギー問題の解決に貢献する考えです。
 また、京都議定書目標達成計画について、評価、見直しを行いつつ、これを着実に実施し、目標達成に向けて最大限努力します。次期枠組みについては、米国、中国、インド等の主要排出国も参加し、かつ、これまでの各国のエネルギー効率改善の努力を適正に反映した衡平な目標を設定することが不可欠であり、この実現に向けて国際的な議論を主導します。
 北海道北見市のガス漏えい事故に対しては、安全確保と再発防止に取り組むとともに、電力会社によるデータ改ざんについては、徹底した事実確認を行い、厳正に対処します。また、ガス機器事故の再発防止に取り組むとともに、製品事故情報の報告・公表制度の実施等を通じて製品安全文化の定着を図ります。さらに、取引における消費者保護の充実に取り組みます。
 我が国及び国際社会の平和と安全に対する重大な脅威である北朝鮮に対しては、引き続き、経済制裁を厳格に実施し、誠実な対応を促します。
 以上、私の所信の一端を申し上げました。国民各位の御理解の下、経済産業行政の推進に全力を挙げてまいる所存であります。委員各位の御理解と御協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
#5
○委員長(伊達忠一君) 以上で所信の聴取は終了いたしました。
 次に、平成十八年における公正取引委員会の業務の概略について、竹島公正取引委員会委員長から説明を聴取いたします。竹島公正取引委員会委員長。
#6
○政府特別補佐人(竹島一彦君) 平成十八年における公正取引委員会の業務について、その概略を御説明申し上げます。
 公正取引委員会は、以下に申し述べる施策に重点を置いて、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律、いわゆる独占禁止法等の厳正な執行及び競争政策の積極的な推進に取り組んでまいりました。
 重点施策の第一は、迅速かつ実効性のある法運用であります。
 課徴金制度の見直し、課徴金減免制度の導入、犯則調査権限の導入及び審判手続等の見直しを主な柱とする独占禁止法の改正法が平成十八年一月四日から施行されたところですが、公正取引委員会は、改正法により新たに導入された制度を活用しつつ、独占禁止法違反行為に対して引き続き厳正に対処し、価格カルテル事件、入札談合事件、不公正取引事件九件について法的措置をとったほか、三十六件の価格カルテル・入札談合事件について、延べ四百八事業者に対して総額二百四十一億六十四万円の課徴金の納付を命じました。
 また、し尿処理施設建設工事に係る入札談合事件について、十一事業者等を検事総長に告発しました。
 さらに、合併等の企業結合事案につきましては、事案処理の一層の迅速化及び透明性の向上に努めているところであり、平成十八年におきましても、引き続き企業結合審査を的確に実施するとともに、事前相談への適切な回答及びその公表内容の一層の充実に努めました。
 第二は、ルールある競争社会の推進であります。
 市場における公正な競争を確保するため、中小事業者に不当な不利益を及ぼす不当廉売、優越的地位の濫用等の不公正な取引方法に該当する行為に対し、迅速かつ厳正に対処いたしました。また、平成十七年に制定した「大規模小売業者による納入業者との取引における特定の不公正な取引方法」、いわゆる大規模小売業告示が施行されて一定の期間が経過したことを踏まえ、大規模小売業者と納入業者との取引実態を把握すること等を目的として、納入業者に対する調査を実施し、その結果を公表しました。
 下請代金支払遅延等防止法、いわゆる下請法に関する業務については、下請代金の減額、支払遅延等の違反行為に対処し、十一件の勧告、公表を行ったほか、三千百八十八件の警告を行いました。
 不当景品類及び不当表示防止法、いわゆる景品表示法に関する業務については、過大な景品類の提供及び不当表示の排除に努め、三十六件の排除命令及び九件の警告、公表を行いました。
 第三は、競争環境の積極的な創造への取組であります。
 公正取引委員会は、市場における公正かつ自由な競争が確保されるよう、規制制度等について様々な調査、提言を行うとともに、独占禁止法上の考え方を明らかにしてきております。
 平成十八年におきましては、企業の法令遵守、いわゆるコンプライアンスについて、現在の状況とその向上のために取られるべき方策について整理を行い、企業のコンプライアンス整備について支援を行うため、報告書を取りまとめ、公表いたしました。
 また、入札談合が公共調達の仕組みと関係することが多いことから、入札制度に関して地方公共団体を始めとする発注機関を対象としたアンケート調査を実施し、その調査結果を踏まえた考え方を明らかにしました。
 以上、簡単ではありますが、業務の概略について御説明申し上げました。
 今後ともよろしく御指導のほどお願い申し上げます。
#7
○委員長(伊達忠一君) 以上で説明の聴取は終了いたしました。
 大臣の所信等に対する質疑は後日に譲ることといたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時四十五分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト