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2007/03/13 第166回国会 参議院 参議院会議録情報 第166回国会 厚生労働委員会 第3号
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2007/03/13 第166回国会 参議院

参議院会議録情報 第166回国会 厚生労働委員会 第3号

#1
第166回国会 厚生労働委員会 第3号
平成十九年三月十三日(火曜日)
   正午開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十三日
    辞任         補欠選任
     櫻井  充君     芝  博一君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         鶴保 庸介君
    理 事
                阿部 正俊君
                中村 博彦君
                足立 信也君
                津田弥太郎君
                浮島とも子君
    委 員
                岸  宏一君
                坂本由紀子君
                武見 敬三君
                中島 眞人君
                中原  爽君
                西島 英利君
                南野知惠子君
                芝  博一君
                島田智哉子君
                下田 敦子君
                辻  泰弘君
                森 ゆうこ君
                柳澤 光美君
                山本  保君
                小池  晃君
                福島みずほ君
   国務大臣
       厚生労働大臣   柳澤 伯夫君
   副大臣
       厚生労働副大臣  石田 祝稔君
       厚生労働副大臣  武見 敬三君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       菅原 一秀君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        松田 茂敬君
   政府参考人
       厚生労働大臣官
       房技術総括審議
       官        西山 正徳君
       厚生労働省医政
       局長       松谷有希雄君
       厚生労働省医薬
       食品局長     高橋 直人君
       厚生労働省職業
       能力開発局長   奥田 久美君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    中村 吉夫君
       社会保険庁総務
       部長       清水美智夫君
       社会保険庁運営
       部長       青柳 親房君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○地方自治法第百五十六条第四項の規定に基づき
 、社会保険事務所の設置に関し承認を求めるの
 件(第百六十四回国会内閣提出、第百六十六回
 国会衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(鶴保庸介君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、櫻井充君が委員を辞任され、その補欠として芝博一君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(鶴保庸介君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 地方自治法第百五十六条第四項の規定に基づき、社会保険事務所の設置に関し承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、社会保険庁総務部長清水美智夫君外六名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(鶴保庸介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(鶴保庸介君) 地方自治法第百五十六条第四項の規定に基づき、社会保険事務所の設置に関し承認を求めるの件を議題といたします。
 本件の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○島田智哉子君 民主党・新緑風会の島田智哉子でございます。
 本題に入ります前に、厚生労働省の科学研究費補助金をめぐる詐欺事件についてお聞きをいたします。
 まず、現在まで厚生労働省として把握されている内容についてお聞かせください。
#7
○政府参考人(中村吉夫君) お答え申し上げます。
 今回の詐欺事件で問題となっております研究は、平成十三年度、十四年度で実施されました厚生労働科学研究、精神障害者等が快適に安全に生活するためのインフラ整備に関する研究でございます。当時、鹿児島県の保健福祉部長を務めておりました中村容疑者の部下であった鹿児島県庁の職員が分担研究者に含まれております。
 事案といたしましては、中村容疑者がこの部下に指示して、配分された研究費補助金から発生した剰余の計約二百十万円について、業者と共謀して消耗品を購入した事実がないのに購入したかのように見せ掛け、厚生労働省に対して返還を行わなかった容疑でございます。
#8
○島田智哉子君 三月の十一日朝日新聞によりますと、逮捕容疑となった二〇〇一年度、二〇〇二年度の厚生科学研究費補助金を受給し研究事業を行った京都府内の大学の教授によると、同研究事業では教授の下に中村容疑者の部下を含む八人の分担研究者が参加した。しかし、いずれも研究前に厚生労働省側が参加メンバーを選定しており、教授側には、旧知の厚生労働省職員から主任研究者になるよう要請があったというと、このように報道されております。
 この事業は、公募により研究課題及び研究班を募集して、そして評価委員会の評価を経て採択を決定すると、このような手続が取られていると承知しておりましたが、ここに書かれているように、研究前に厚生労働省が参加メンバーを選定するとか主任研究者になるよう要請すると、そういったことは実際に行われているんでしょうか。
#9
○政府参考人(中村吉夫君) 報道では、厚生労働省の職員が分担研究者の選定に関与したという話がございますけれども、事実関係につきましては現在までのところ不明でございます。
 本件につきましては、現在既に捜査中の事案でありますので、当省といたしましては捜査当局の捜査に全面的に協力したいと思っております。
#10
○島田智哉子君 事前に担当者の方から緊急時以外にもそのようなケースはあるとお聞きしておりますが、再度御答弁をお願いします。
#11
○政府参考人(西山正徳君) 厚生労働科学研究費補助金は先生おっしゃるように公募が原則でありまして、基本的には研究課題の大枠を公表し、全国の研究者が公募するというようなことであります。この中で、特に行政と大きく関連するものについては、事前に研究者から意見を求められたり、逆に行政から意見を出したりする場合がございます。
 ただし、本件のように不正を目的として分担研究者を入れることはあってはならないことでありまして、今後どのような対応できるのか検討してまいりたいと考えております。
#12
○島田智哉子君 今回のこの事業は公募により採択されたということでよろしいんでしょうか。
#13
○政府参考人(西山正徳君) そのとおりでございます。
#14
○島田智哉子君 今日の毎日新聞によりますと、この容疑者は二〇〇一年一月から鹿児島県保健福祉部長に出向した後、厚生労働省の障害者福祉の担当者から研究者を紹介してくれないかと相談されたと、このようにも報道されているわけですけれども、あらかじめ厚生労働省が選定した研究者が行う事業と全く一般から応募する事業が一緒になっている中で公平な評価を行うことができるんでしょうか。
#15
○政府参考人(西山正徳君) 先ほど申し上げましたように、この案件では厚生労働省が分担研究者の選定に関与したということでございますけれども、現在、既に捜査中の事案でございます。捜査の進展を待って、詳細について検討してまいりたいと思っております。
#16
○島田智哉子君 この事案とは別に、一般的に答弁していただきたいと思うんですが。
#17
○政府参考人(西山正徳君) 一般的には、先生おっしゃいますように、行政の方からこういう調査がやりたいとか、あるいはこういう研究をやってほしいというようなことを研究者と一緒に意見交換するという場がございます。
#18
○島田智哉子君 決算段階でのチェックシステムについてですけれども、補助金を受けた主任研究者から研究活動分担する研究者の間には領収書など支出を証明する証書付きの決算報告書を提出するとされているものの、主任研究者が厚生労働省に提出する際には領収書などの提出を求めていないということですが、これはどういうことでしょうか。
#19
○政府参考人(西山正徳君) 一般論で申し上げますけれども、この研究費補助金の決裁については、以前より領収書を始めとする経理に関係する書類は、主任研究者が確認し、事業完了後五年間保存する仕組みになっています。
 私どもとしては、決算時に疑義が生じた場合など、必要に応じて領収書等を確認していると、こういうシステムになってございます。
#20
○島田智哉子君 私は、とてもそれで十分なチェックができるとは全く思いませんけれども、今度の捜査による事実の解明を待つとしましても、再発防止対策としての審査委員会の在り方、収支のチェックシステムの在り方等々について、その検証と、場合によってはシステムの見直しにつきまして、厚生労働省として検討していく必要があると思います。柳澤大臣のお考えをお聞かせください。
#21
○国務大臣(柳澤伯夫君) 当省から埼玉県に出向中の職員が研究費に係る詐欺容疑で逮捕されたことにつきましては極めて遺憾なことであると、このように考えております。
 今後ですけれども、私どもといたしましては、まず捜査当局に全面的に協力して、捜査あるいは司法当局による事案の解明というものをしていただくということが大事であると、このように考えております。その中で明らかになった事実関係を踏まえまして、適切な再発防止のための措置、対策というものがいかなるものかということをよく検討してその対策の取組に努めていきたいと、このように考えております。
#22
○島田智哉子君 是非とも公平公正な科研費のシステムをつくっていただきたいと思います。
 それでは、社会保険事務所設置承認案件についてお聞きをいたします。
 今回、新設する事務所三か所、統合により廃止する事務所三か所、この設置というのは首都圏の状況における緊急措置としての対応ということをお聞きいたしておりますけれども、どういった状況にあるのでしょうか。
#23
○政府参考人(清水美智夫君) お答え申し上げます。
 社会保険事務所の配置についてでございますけれども、国民年金関係事務が平成十三年度までは市町村において行われていたわけでございまして、社会保険事務所におきましては、企業対象の政管健保、厚生年金の適用徴収業務、これに重点を置いた配置が行われていたわけでございます。しかしながら、十四年度以降、国民年金事務も社会保険事務所でやるようになりまして、近年に至りまして、国民年金の保険料の徴収事務でございますとか、厚生年金、国民年金の個人さんからの年金の相談業務、そういうものの比重が増加しているわけでございまして、社会保険事務所の配置にアンバランスが生じているというような状況になっておるわけでございます。特に首都圏におきましては、社会保険事務所の管内人口が一つの事務所当たり百万人を超えると、そういう大規模事務所が存在してございます。
 社会保険事務所におきましては、国民年金保険料の収納対策の強化でございますとか、年金相談への対応というものを図ることが急務になってございます。このため、今回提案申し上げて、提出いたしておりますように、こうした大規模な事務所の管轄区域を分割する。で、人口増加地域におきまして、埼玉県の越谷市、千葉県の市川市、東京都の青梅市、この三か所に社会保険事務所を新設するということにしています一方、これに先行いたしまして、東京の都心部におきましては、一つの区の中に二か所の社会保険事務所が設置されていたものがあったわけでございますんで、それらにつきましては、一つの区に一つの社会保険事務所にするという形で三つの事務所を廃止していると、こういう事情でございます。
#24
○島田智哉子君 相談件数という点では、二〇〇七年問題を背景として、今年に入りましてから、これはどちらの事務所においても急増しているようにお聞きしております。
 例えば、埼玉社会保険事務局管内を見ますと、昨年十一月から今年一月までの間に社会保険事務所を訪れた人は前年同期に比べて九千八百四十三人増、また、その中でも今回対象となっている春日部事務所が最も多く二千五百五十八人増の一万三千九百八十五人ということで、いずれの事務所も相当混雑しております。中には二時間以上待たなければいけないという状況もある中で、土曜日、日曜日についても相談業務の実施をしたり、また予約制にするなどの対応をお取りになっているということのようですけれども、その一方で、二〇〇七年問題で相談者が急増することは分かっていたわけですから、その体制の在り方等々、社会保険庁として事前の対策が取れなかったのかと、現場サイドからはそうした不満、批判もあるようですけれども、社会保険庁としてどのようにお考えでしょうか。
#25
○政府参考人(清水美智夫君) お尋ねの件についてでございますけれども、いわゆる団塊の世代の大量退職に伴いまして、御指摘のとおり、年金相談などの業務量の増加が見込まれておるところでございます。
 このため、事務所におきましては、状況に応じまして、予約制でございますとか、混雑情報インターネット提供でございますとか、相談ブースの増設といった取組も進めておりますけれども、そもそもお客様が事務所に御来訪いただかなくても必要な年金情報が入手できるような取組も社会保険庁としては進めておるところでございます。
 具体的に申し上げますと、一つには、五十八歳到達の方への年金加入記録の事前通知や希望する方への年金見込額試算、これは十六年の三月からやってございます。
 また、二つ目には、五十八歳通知によりまして記録確認を行った上で、年金支給開始年齢の直前に、あらかじめお客様の氏名、住所、年齢、加入記録などを記載いたしました裁定請求書を御本人様あてに送付するサービス、これは平成十七年十月から行ってございます。このようなものを行ってございます。
 また、年金相談と実質目的が一緒ということでございますけれども、インターネットを活用いたしました個人年金情報の提供、これは平成十七年一月から行っておるわけでございます。
 今後とも、ねんきん定期便の一環といたしまして、年金記録の情報提供を五十五歳以上の方に拡大するなど、団塊の世代の皆様方が年金受給権を取得する年齢になることに伴う年金相談などの業務量の増に対応する方策を適切に講じてまいりたいと、このように考えてございます。
#26
○島田智哉子君 社会保険事務所や社会保険事務局の現場の職員の方々の声でありましたので、その点はしっかりと内部での御調整をお願いしたいと思います。
 また、そのほかにも、現場が直面している課題としてお聞きしましたのは、この問題と併せて不服申立て件数が相当増えていると、また、その中でも特に精神障害者の方々の障害年金についての審査請求、再審査請求が増えているということなんです。
 例えば、ここ数年の審査請求の件数と、そのうち精神障害者の方々からの障害者年金についての件数、それぞれの推移についてお聞かせください。
#27
○政府参考人(青柳親房君) 不服申立てについてのお尋ねがございました。
 不服申立てにつきましては、言わば第一審に当たる各都道府県ごとの社会保険事務局に社会保険審査官というのが置かれておりまして、ここでまず不服申立てをお受けするわけでございますが、その受付件数については、平成十三年度から平成十七年度まで各年の数字を申し上げますと、平成十三年度で二千九十一件、平成十四年度で三千二百二十件、平成十五年度で三千四百十一件、平成十六年度で三千八百十三件、平成十七年度で三千九百五十五件ということで、年々増加をしているところでございます。
 ただ、これらの件数のうち、その受付件数のうち老齢、障害などの年金種別ごとがどうなっているか、あるいはその障害年金の原因別の件数がどうなっているかということについては私ども把握をしておりません。申し訳ございません。
#28
○島田智哉子君 審査請求についてはその時々の状況がかなり反映されるものと思いますので、できる限り、そう把握していないとおっしゃらず、細かく区分分けをして統計をお取りいただければと思います。
 このところ、精神障害者の医療が急速に外来中心に変わり始めております。地域生活を送りながら、様々なリハビリプログラムを利用する中で生活の自立へと御努力されている方々にとりまして、障害年金は生活の大きな支えであるわけですから、まあしかしながら現実の年金制度では制度を利用しようとしても複雑で分かりにくく、その手続も難しいことから、手続に挫折をするという場合も多くあるとお聞きいたしております。その意味では、障害者の方々に対する相談業務については、より丁寧な対応をいただかなくてはならないと思います。
 しかし、この二〇〇七年問題を含め、社会保険事務所の相談窓口が混雑している状況を見ますと、そうした社会保険事務所の窓口だけでなく、そのほかの機関、例えば精神障害者地域生活支援センターなどを活用する中で相談業務を充実させるなどの対応が必要ではないかなと考えますが、いかがお考えでしょうか。
#29
○政府参考人(青柳親房君) 最初に私の方から社会保険事務所における障害者の方々への相談の対応についてお答えを申し上げまして、後ほど障害保健福祉部長の方から精神障害者地域生活支援センターについての対応をお答えさせていただきたいと思います。
 まず、社会保険事務所における対応でございます。
 年金相談につきましては、申すまでもなく、お一人お一人の年金それぞれの御事情を言わばきちんと対応するということで、丁寧に対応させていただくということが旨であるということは申すまでもございません。
 障害年金につきましては、特に、その初診日における保険料の納付要件等の確認、それから医師の診断書に基づく障害等級の認定ということが必須となるわけでございますので、医学的判断等がかかわってくるという意味で、年金相談においてこういった医学的判断を行うということは著しく困難であるというのが実際の事情でございます。とりわけ、様々な数値で示すことの容易な、例えば外傷性の障害に比べまして、内部性の、内部疾患やあるいは精神障害といったようなものについては、最終的には認定医が医学的判断をするということが必要であるということについて御留意賜れればと存じます。
 このため、現在その年金相談の現場におきましては、例えば診断書等の必要な書類がきちんと備わっているかどうかをきちんと確認した上で申請書等をお預かりして、裁定までにある程度お時間が必要になるということを理解していただくということが何よりも現場的には重要になっているというふうに認識をしております。したがいまして、プライバシーの配慮、あるいは御説明の内容の十分な理解をいただくためにより丁寧な対応を行えるよう近年、予約制の活用というものも導入しておりますので、これを推進してまいりたいと考えております。
#30
○政府参考人(中村吉夫君) お答え申し上げます。
 精神障害者の相談支援につきましては、年金を含めて生活上の様々な相談に対応するため、お話にございましたように、精神障害者地域生活支援センターの整備を進めております。その設置数は、平成十二年に百九十四か所であったものが、平成十七年には四百七十二か所に増えてございます。
 障害者の相談支援事業につきましては、障害者自立支援法の施行によりまして、平成十八年十月から、利用者の最も身近な地域において支援が受けられますように、これまで市町村と都道府県に分散していた実施主体を障害種別にかかわらず市町村に一元化し、市町村が必ず実施しなければならない必須事業と位置付け、実施しているところでございます。これによりまして、精神障害者地域生活支援センターで行ってきました精神障害者の相談支援につきましても市町村が実施主体となりまして、各地域において総合的な相談支援体制の構築を図っていくということになりました。
 障害者が地域で安心して暮らすためには地域における相談支援体制の整備が不可欠でございますので、引き続きその整備に努めてまいります。
#31
○島田智哉子君 元々、年金制度が相当複雑になっております上に、障害者年金の場合などは、今の精神疾患のように、その実態把握をすることについても困難なものへと変化してきております。そこに、相談件数の増大と複雑化という状況の中で、事務処理体制の在り方、また、そのほかの機関との連携など、被保険者への利便性向上に向けてなお一層の充実を図っていく必要があると思いますが、大臣のお考えをお聞きいたしまして、質問を終わらせていただきます。
#32
○国務大臣(柳澤伯夫君) 年金におきましては、まずお一人お一人の記録に基づいて支給が決定されるものでございます。また、今委員御指摘のように、複雑な制度という実態もありまして、これを反映して申請書類もなかなか分かりにくい状況にもあると、こういう事情がありまして、社会保険事務所等にわざわざ出向いて年金相談を受けられるケースが少なくないという実情でございます。さらに、相談者が増加する中で混雑によりお時間が取られるということもございますが、このようなことは相談者にとって御負担になっているものという認識を持っております。
 このため、ねんきんダイヤルによる電話相談を拡充すると、あるいはインターネットを活用して年金個人情報をあらかじめ提供する、あるいは五十八歳到達者に対して年金加入記録を御通知申し上げて、これに基づいて年金裁定を行うなど、なるべく現場に年金相談においでいただかなくても年金支給が行われるように工夫をいたしております。また、五十八歳だけではなくて、五十五歳以上の方についてもねんきん定期便を先行実施して、年金記録の情報提供を拡大する等の方策も講じる予定といたしております。
 その上で、診断書等が必要な障害年金の方、あるいは二つ以上の年金のいずれかを選択しなければならない方などにつきましては、お一人お一人の状況にきめ細かく対応していくことが必要であることは申すまでもございません。
 このため、こうしてどうしても窓口においでいただいての御相談ということが必要な方々のために、毎週月曜日の年金相談時間の延長、毎月第二土曜日における年金相談の実施、さらには先ほど来度々話題に上っております年金相談の予約制といったようなことを実施することによりまして、できるだけ相談者に御負担にならないように、利便性の向上に今後とも努めてまいりたいと考えております。
#33
○島田智哉子君 ありがとうございました。
#34
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 今回は、緊急の措置として、年金相談業務の急増などを踏まえて、社会保険事務所の統合、分割を実施するというものであります。人員格差の是正は当然のことであって、賛成であります。
 問題は、今回の分割による新たな事務所の設置で、年金相談の業務が急増している中、これに対応できるのか。そして、対象となる業務が本当に加入者、被保険者本位に改善されるのかというところだと思います。あるいは、職員が意欲を持って働ける職場に近づくようになるのかだと思います。
 その点で、今回再編される越谷、市川、青梅について、職員一人当たりの対象人口、これは全国平均と新たな三か所の対象人口を示していただきたい。
#35
○政府参考人(清水美智夫君) 全国三百十二か所の社会保険事務所の管轄区域におきます職員一人当たりの人口は、約一万人ということになるわけでございます。
 それから、今御提出申し上げております三増の事務所、これにつきまして職員一人頭の管内人口数見てみますと、まず越谷につきましては約二万人ということになるわけでございます。市川につきましても約二万人、二万一千人程度ということになるわけでございます。東京の青梅につきましては約一万二千人程度と、このようになるわけでございます。
#36
○小池晃君 三か所設置しても、特に越谷、市川については全国平均の二倍なわけですね。実態をお聞きしても、やはり土曜日開くようになっても相談件数は増え続けていて、待ち時間の長さというのが問題になっております。
 職員の過重労働も大変懸念されると思います。いただいた資料で、一年間で一月以上の長期病欠者が、社会保険庁で〇一年二百八十人だったのが二〇〇四年三百九十人、二〇〇五年が五百十八人と。しかも、精神疾患がそれぞれ九十四人、二百五人、三百十二人と激増をしている。一方で、職員定数は〇五年以降の三年間で六百四十四人純減になっています。
 大臣にお聞きをしたいんですが、人員の現状をどう認識されているか。実態に合わせてやはり必要な人員を確保していくことが必要ではないかと思うんですが、その点いかがでしょうか。
#37
○国務大臣(柳澤伯夫君) 社会保険庁の職員の定員、常勤職員の定員ですけれども、一昨年末の人員削減計画に基づきまして、業務の集約化や外部委託を推進するなどによりまして、全体として今委員が御指摘になられたような削減をいたしておるわけですが、そういうことをいたすと同時に、今後、強化すべき業務等については増員を行いまして適切な配置を図って対応しようと、こういうことで運営をいたしているところでございます。
 また、外部委託の推進であるとか、あるいは年金相談の予約制の導入、それから混雑情報の提供、それからインターネットによる年金個人情報の提供などの取組も進めておりまして、できるだけ職員あるいは被保険者の皆様方に御負担にならないようにといった取組を進めておるところでございます。
 今後とも、これら全体によりまして業務の円滑な実施を図ってまいりますが、その際、定員の配置等についても十分目配りをしていく所存でございます。
#38
○小池晃君 全体変えずに中で異動するだけということではやはり解決しないと思うんで、しっかり利用者や現場の職員の声を聞いて対応をしていただきたいと思います。
 この際、来月から施行される改定医療法十九条の問題についてもお聞きをしたいと思います。
 近年、安全、安心だけではなくて、満足のいくお産をしたいということで助産所での出産ということが増えてきております。実際、助産師取扱いの分娩数というのは、全体の出産件数が減少する中、一万人、一万件程度で推移している。母児同室、立会い出産など、開業助産師が進めてきたそういう成果が医療機関にも広がってきております。
 大臣に、まず基本的な認識として、助産所での出産というのは、病院と比べてやはり満足度が高いということが一般的に言われておりますが、大臣はこうした役割をどのように考えておられますか。
#39
○国務大臣(柳澤伯夫君) 委員御指摘のとおり、妊娠期の妊婦の保健指導等にかかわるなどのきめ細かな対応、あるいは、分娩時だけではなくて、産後も産婦や新生児の保健指導を一貫して行うことなどによりまして、助産師が行うお産には満足度が高いという声があることは承知をいたしております。現実に、私どもの利用できる統計でもそのことは裏付けられているということでございます。そうした助産師が機能を発揮する場として助産所も一定の役割を果たしていくものであると、このように認識をいたしております。
#40
○小池晃君 やはり、満足のいくお産、喜びを持って子供を産むということは本当に大事なことだと思うんですね。そういう声にこたえている助産所の役割は大きいと思います。
 ところが、四月から施行される改定医療法十九条によって廃業に追い込まれるんではないか、あるいは新規開業が不可能になるんではないかという声が寄せられております。NPO法人お産サポートJAPANの調査では、助産所の約三割が、今回義務付けられる嘱託医、嘱託医療機関の確保が難しいと答えているわけです。これは、助産所と医療の連携をしっかり行って一層安全、安心を促進するというのがその趣旨だというふうにされていました。しかし、私は、助産所側にこういう医療機関の確保の責任を負わせるという仕組みには大きな問題があるのではないかというふうに思っております。
 大臣は助産所の役割を評価するというふうにおっしゃったわけですが、しかも産科医不足が深刻化している中で、法律の改定が原因となって今ある助産所が閉院に追い込まれる、あるいは開業の意思を持ちながら断念せざるを得ないと、こういうことはあってはならないと思うんですが、大臣、どうお考えですか。
#41
○国務大臣(柳澤伯夫君) 従来とも嘱託医制度があったわけでございますが、この制度につきましては、その嘱託医が専門外の医師が選任されているという場合がある、あるいは異常産の中には異常度や緊急度等によって嘱託医だけでは対応が困難な場合があるというような指摘がなされておりまして、このために、先般の医療法改正において産科医療の安全を確保するために十九条の改正を行ったところでございます。産科又は産婦人科を有する等の要件に該当する病院、診療所には、これら法改正の趣旨を踏まえて、積極的にこの嘱託の関係をお引き受けいただくことが望ましいというように考えております。
 今後、関係団体等に対しても本制度への協力を呼び掛けますと同時に、制度の施行状況についても注視をいたしまして、医療法十九条の制度があるがために適切に運用されている開業助産所が廃業に追い込まれるといったようなことがないようにしかるべく対応をしてまいりたいと、このように考えております。
#42
○小池晃君 具体的にお聞きしたいんですが、嘱託医療機関として届けられた医師あるいは医療機関に何らかの新たな義務というのは発生するんでしょうか。
 それから、いろいろお聞きしていると、嘱託医療機関になってくれるようにお願いしたけれども、書類を交わすのではちょっと困るということで断られたと、こんな声も出ているんですが、その辺いかがでしょう。
#43
○政府参考人(松谷有希雄君) 今般の医療法第十九条、そしてそれを受けまして省令案を今パブリックコメント中でございますけれども、ここにおきましては、嘱託医師や連携医療機関になることによりまして一般的な応招義務以上の義務を課すことは考えておりません。
 なお、従来の嘱託医制度におきましては、助産所の開設者は、都道府県知事に対しまして、嘱託医師となる旨の医師の承諾書及び免許証又はその写しを届け出る必要があったわけでございますけれども、現在パブリックコメント中の新しい省令案では医師が作成する書類はないようにいたしておりまして、助産師が特定の医師及び医療機関に対して嘱託医師及び連携医療機関になることを嘱託した旨の書類を用意すればよいということといたしているところでございます。
#44
○小池晃君 産婦人科学会などは契約書のモデルなどを示して、かなり、まあ私が見てもこれではなかなかちゅうちょをするような中身になるようなものも示しているようですが、文書は必要ないんだということであります。
 同時に、やはり周産期ネットワークに助産師を組み込んで医療機関との連携を進めていると。助産師の活用を図るというのであれば、私は、公的な病院、大学病院あるいは国公立病院の役割というのは非常に大きいのではないかと思うんです。現在、厚労省が示しているパブリックコメントで産科及び小児科を有して周産期医療を提供できる、総合医療機関に限っていますので、なおさらだと思うんですね。
 しかし、実情をお聞きをすると、実は民間病院に比べて公的病院、大病院の方がむしろ助産所との連携には消極的な傾向があるということをお聞きをしております。まあ病院は病院で医師不足という困難を抱えているわけですから、それは事情は承知しているんですが、やはりでも、いろいろと探したけど、結局、嘱託医師や嘱託医療機関を見付けられないで廃業するということはあってはならないと、先ほどそういうことはあってはならないという大臣の答弁もございました。
 私は、やはり嘱託医療機関の確保については、公的医療機関あるいはその設置主体に対して国からかなり、単にお願いしますというんじゃなくて、やっぱりしっかり確保できるような取決めをすべきだと思うんですが、その点いかがでしょうか。
#45
○政府参考人(松谷有希雄君) 嘱託医師及び連携医療機関につきましては、地域の産科医療の安全を確保するために、要件に該当する病院、診療所には、公私を問わず、積極的に引き受けていただくことが望ましいと考えております。
 地域において中核的な機能を担うような国公立病院等の公的病院につきましては、その公的な性格にかんがみまして、必要な場合にはこれらの役割を引き受けてもらえるものと考えているところでございまして、適切にその業務を行っている助産所が改正法の施行後も運営していけるよう十分配慮していきたいと思っております。
#46
○小池晃君 なかなかそういうふうになってないという実態をお聞きしているんでね。やっぱりもう一歩踏み込んでほしいなと私は思うんですが。
 四月から義務化までこれは一年間の猶予期間を置くということで、一年あるからという説明もされているようなんですけど、実際、お産というのは、妊娠三か月、四か月の時期にはどこで産むか決める。だとすると、一年間あったとしても、助産所の側は先の見通しなければ引き受けることができないわけで、一年の猶予期間といっても、実はかなりせっぱ詰まっている事態になっているというふうに思うんです。もう今年のそれこそ夏前ぐらいまでには嘱託医、嘱託医療機関を決めなければ、これは引き受けできないということになるわけで、私は余り時間的猶予はないと思うんですね。
 これは、四月以降、これが実施されることになるわけですが、やはり実施状況、直ちにしっかり見据えて、嘱託医師や医療機関を確保できないような助産所について、やはり速やかに救済の手だてを取るというようなことを踏み込んでやっていく必要があるんじゃないかと思うんですが、その点いかがですか。
#47
○政府参考人(松谷有希雄君) 今般の医療法第十九条の改正は産科医療の安全を確保するために行ったものでございまして、産科又は産婦人科を有する等の要件に該当する病院、診療所につきましては、嘱託医師や連携医療機関となることを積極的に引き受けていただくことが望ましいと考えているわけでございます。
 また、今回の改正に際しましては、施行の時点で助産所が嘱託医師及び連携医療機関が確保できない場合であっても運営が続けられるようにする一方、産科医療の安全の観点からはできるだけ早期に嘱託医師及び連携医療機関が確保されていることが望ましいということから、経過措置を法施行後一年と定めたところでございます。
 こうした経過措置の趣旨を踏まえまして、助産所は引き続き嘱託医師等の確保に御尽力をいただきたいと考えておりますけれども、私どもといたしましても、今後、関係団体等に対しまして本制度への協力を呼び掛けるとともに、制度の施行状況についても注視いたしまして、先生御懸念のようなことが起きることのないよう、しかるべく対応をしていきたいと思っております。
#48
○小池晃君 やはり、満足のいくお産を求める願いにしっかりこたえていただきたい。
 助産所と医療機関の真の連携というのを進めるためには、私は改定された医療法十九条の早急な見直しも必要なのではないかというふうに思っております。いずれにしても、積極的な努力を求めて、質問を終わります。
#49
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 社会保険事務所の設置承認案件については賛成です。
 社会保険事務所の混雑緩和のための統廃合ですが、川越事務所などが一時間や二時間の待ち時間が生じております。職員の配置なども含めて混雑緩和をするべきではないですか。
#50
○政府参考人(清水美智夫君) 年金相談窓口の混雑の緩和についてでございますけれども、これまで事務所の事情に応じての予約制の導入あるいは混雑情報の提供など、また毎月曜日の時間延長、毎月第二土曜日の休日相談といったような取組を進めてきております。
 また、具体的に川越社会保険事務所について申し上げますと、年金相談窓口を十四窓口から二十五の窓口へ、所沢につきましては七から十五の窓口を増やすなどやってまいったところでございます。また、お客様に直接事務所に御来訪いただかなくても済むよう、五十八歳通知でございますとか、裁定請求書のターンアラウンド方式、あるいはインターネットによる年金情報の提供といったことを、取組も進めておるところでございます。
 今後も、ねんきん定期便の一環といたしまして、年金記録の情報提供を五十五歳以上に拡大するなどの取組を進めまして年金相談の業務量増に適切に対応してまいりたいと、このように考えております。
#51
○福島みずほ君 ヤングジョブスポットの統廃合についてお聞きをいたします。
 十四か所あるうち十二か所が統廃合をされます。厚生労働省側の都合で施設を設置したり廃止したりすることは、施設を運用する側にとってもスタッフのノウハウの損失につながるのではないでしょうか。
#52
○政府参考人(奥田久美君) お答えをいたします。
 今の委員御指摘、お話ございましたヤングジョブスポットといいますのは、平成十五年度から本格的な実施を始めまして、現在、全国の主要都市十四か所で実施をしているところでございます。
 十四年度にこの事業を始めまして、その後、十六年度には若年者のための就職活動を支援するということでジョブカフェというものが始まりまして、これが今現在四十六都道府県、九十五か所に設置をされているというような状況、それから、十八年度からはニート等の就職支援を行うためにということで地域若者サポートステーションという事業を始めておりまして、これを今十八年度は二十五か所設置をいたしましたが、来年度はこれを五十か所に拡大をするというようなことをしております。こういう中で、このヤングジョブスポットといいますのは、若者の就職支援ということでは先駆け的な役割を果たしてきたわけでございますけれども、その後、いろんな事業が充実をしてまいりまして、事業の間の関係について重複をなくしていくというようなことも迫られてきたわけでございます。
 今般、そういう状況の中で、私ども、利用者の多い等の理由で東京と大阪のヤングジョブスポット二か所については残すことにいたしましたけれども、それ以外のところにつきましてはいわゆる広場型という形のヤングジョブスポットは廃止をするということにいたしまして、今後、残り十二か所以外の、全都道府県を実施箇所といたしまして、いわゆる出前型といいますか、若者の集まるところに出掛けていって事業を開庁すると、そういったことに、言わば全国的にこのヤングジョブスポットの事業は拡大をしようということで、十二か所についてはやむを得ざる理由によりまして閉鎖をすることとしたところでございます。
#53
○福島みずほ君 一言答えてくだされば結構です。今からのことについてです。
 サービス水準の低下はないということでよろしいですね。
#54
○政府参考人(奥田久美君) 近接のところにジョブカフェでありますとかがございますので、そういったところに利用者を誘導をするということにしております。できるだけそういった利用者の不便が生じないように努めてまいりたいというふうに思っておるところでございます。
#55
○福島みずほ君 みんな心配しておりますので、サービスの低下がないようよろしくお願いします。
 肝炎についてお聞きをいたします。
 三月二十三日に薬害肝炎東京訴訟の判決があります。苦しんでいらっしゃる人が多いので、一刻も早い全面救済を求めたいと思います。
 お手元の資料をごらんください。これは厚生労働省から出ているものです。いろんな書類から類推し、一九八七年当時、官民挙げての薬害肝炎の被害隠し、情報操作をしていたのではないですか。資料のAのメモには、マスコミの動きには十分注意すること。資料Bメモ、血液製剤が使われた場合の患者の不利益についてやむを得ないことを述べている文献を用意できないか。資料Cメモ、基本方針、肝炎問題には一切触れない。病院、代理店向け案内、回収には一切触れない。支店への指示、肝炎には触れない。いかがですか。
#56
○政府参考人(高橋直人君) お話の資料は、厚生労働省が平成十四年に、フィブリノゲン製剤の投与によるC型肝炎ウイルス感染につきまして事実関係に関する調査を実施した際、三菱ウェルファーマ社に対しまして薬事法に基づく報告命令を発出しまして、同社から報告を受け、厚生省側の資料と併せて一般に公表した資料でございます。
 それらの中身はいろんな、今委員の方からそれぞれ該当部分のお話がございましたが、当時の、二十年前の話でございますので、こういった紙がどういった意思の下で書かれたかというのは今ちょっと私どもつまびらかにできませんが、当時のその状況を申し上げれば、十四年八月にこの調査結果を取りまとめておりますけれども、この報告書によれば、当時の厚生省は三月二十四日、昭和六十二年、八七年の三月二十四日に青森でのその肝炎の集団発生の連絡を受けて、それから同月二十六日にはミドリ十字社に対しまして全国調査を指示をしたと。さらに、その後のその調査の中で更に青森で三例があったとの報告を受けたことなどから、四月二十日にミドリ十字社の自主回収に至っていると、こういった経緯でございます。
 このミドリ十字社のその自主回収決定を機に報道された当時の新聞記事におきましても、投与された産婦が急性肝炎のため止血剤を回収へというふうな報道もございます。それから、ミドリ十字社も自主回収の際に医療機関に対しまして、青森での急性肝炎の集団発生の事実につきましてこれを明記した文書を配付しております。そういったことから、当時の関係者が御指摘のような隠ぺいとか、そういったようなことを行おうとしたというふうには考えにくいというふうに見ております。
#57
○福島みずほ君 いや、この内部資料を見て私は驚きました。肝炎問題には一切触れない、マスコミの動きには十分注意すること、こういうふうに双方で答えることにするってなっているじゃないですか。これは明らかに隠ぺい、あるいはこういうことに気を付けてやりましょうという内部資料だと思いますが、いかがですか。
#58
○政府参考人(高橋直人君) 今申し上げましたように、昭和六十二年の四月二十日時点で次の、このフィブリノゲン製剤についての加熱の方の、加熱製剤の承認申請、これ四月二十日に出ております。この文書はそのちょっと前でございますけれども、この四月二十日後から自主回収の動きに入っておりますけれども、そのときにはもう青森での急性肝炎の集団発生がありましたのでこういった回収をさせていただきますというようなことも言っていますので、そういったところから見て、そういったものを隠そうといった意図はなかったというふうに今考えております。
#59
○福島みずほ君 いや、肝炎問題には一切触れないとか、内部の資料からはとても不自然だと思います。
 資料Dなんですが、これは一九八七年四月二十日に承認申請を行うこと。でも、三十日に承認を行うことまで二十日以前に決めていらっしゃいますよね。しかも、本来は血液製剤調査会がやるにもかかわらず、厚労省が三十日に承認を行うということまで加熱製剤について決定をしているという資料です。おかしいじゃないですか。
#60
○政府参考人(高橋直人君) 先ほどちょっと一つ申し上げるのを忘れましたが、資料のCは昭和六十二年の十一月の資料でございます。加熱の承認の方がいろいろ問題になっていたのは、その年の四月の話がありますので、ずっと後のその十一月の時点で何か加熱問題については一切触れないという、こういったやり取りがミドリ十字の中でどういう意図で行われていたかについては私ども、ちょっと全く分かりません。
 それから、今のお尋ねの四月二十日のその承認申請、それから四月三十日の承認ということで資料Dに書いてある記載でございますが、これは、ずっとこれ、それ以前の経緯から申し上げれば、ミドリ十字社ではそれ以前から加熱フィブリノゲン製剤の承認の申請の準備を進めていたところでございます。厚生省としては、青森県での肝炎集団感染の報告を受けまして、六十二年の四月九日に加熱製剤への切替えを急ぐよう指示したところでございますが、資料Dの加熱製剤の承認申請は四月二十日を予定との記載は、これは文字どおり承認申請者からの申請予定日を記載したものであるというふうに考えております。
 それからまた、予定どおり四月二十日に申請された場合に、血液製剤調査会を開催日として四月三十日という日付を想定いたしまして、同調査会での審議によって承認が可とされた場合には承認に至るというスケジュールを、こちらの方はそういったスケジュールを想定して記載をしたものにすぎないというふうに見ております。
#61
○福島みずほ君 いや、おかしいですよ。はっきりこう書いてありますよ。加熱製剤の承認申請は四月二十日を予定しており、四月三十日の血液製剤調査会で審議を行い、同日付けで承認するって書いてありますよ。調査会に全く審議を掛けていないにもかかわらず、同日付けで承認する予定かもじゃないんですよ。もしかして否決されたらどうするんですか。これ、厚労省の内部資料で同日付けで承認するというふうになっております。これは全く違いますよ。
 それから次に、資料Dでも、加熱製剤を治験用に無償で供給させていたということがあります。承認前の薬を殊更に供給させることの是非について、どうお考えですか。
#62
○政府参考人(高橋直人君) 資料Dの後ろの方でございますけれども、当時、青森県での肝炎集団感染の報告を受けまして、できる限り早く、より安全性の高い非加熱から加熱の方へのフィブリノゲン製剤を供給することが急がれていたということでございます。そういった状況におきまして、加熱製剤の治験用のサンプルの無償提供を行ったというのは、これは緊急的な措置でやむを得なかったというふうに見ております。
#63
○福島みずほ君 先ほどの、三十日で承認するというふうに書いていることについてはいかがですか。
#64
○政府参考人(高橋直人君) これは当時、この資料Dの文書を書いた人間の意識の問題ですからあれですけれども、私ども、例えば今後のスケジュールを考えるときに、現在の私ども、普通のやり方ですけれども、ペーパーを落とすときにもちろんそういう予定のものをこういう格好で書くということはしばしばあるわけでございまして、ただ、調査会を実際にやってみて実際には結論が違えば、それは当然承認にはならないわけでございますから、そういった段でいった場合にはということを想定したスケジュールを書いたものにすぎないというふうに見ております。
#65
○福島みずほ君 いや、その下の表を見てくださいよ。厚労省はきちっと審議をせず、血液製剤調査会で審議をする前の段階で、こうやって、こうやって、こうやって、こうやって、こうやってする、加熱剤を交付するというふうに全部もうスケジュール化しているんですよ。つまり、全く形骸化している。申請をする前から、配るところまでのスケジュールをなぜ申請する前に厚労省が勝手に決めることができるんですか。
 そして、資料Dによれば、非加熱製剤の回収の際、医療機関が不審に思わないか、肝炎対策の万全を期すためと説明し加熱製剤を使用してもらうとあり、非加熱製剤の感染報告を隠ぺいしたのではないですか。
#66
○政府参考人(高橋直人君) スケジュールの方は、想定される一番早いようなスケジュールを紙に落としたというふうなことだろうというふうに推測はします。
 それから、後の方で、回収の際に医療機関が不審に思わないかと、あるいは肝炎対策の万全を期すためと説明し加熱製剤を使用してもらうと、こういった記載がございます。これは、非加熱製剤の回収は昭和六十二年の四月の二十日から行われているところでございますけれども、その当時の新聞報道におきましても、ミドリ十字社の自主回収の決定を機に、投与の産婦が急性肝炎のために止血剤を回収へといった報道があったと。あるいはミドリ十字も、先ほど申し上げましたように、回収の際に医療機関に対しまして、青森の急性肝炎の発症の事実について明記した文書を配付をしているということでありまして、そういった意味では、医療機関に対して回収に回ったときに、現在承認を取っているものについては近々別のものを、いずれ承認になるかもしれませんけれども、そういったものについて、今承認のあるものについて回収ということで若干不信感を持たれないかなという、そういったことを少しメモしたのかなというふうに考えております。
 それから、医療機関に対しまして、青森のそれまでの肝炎の発生の事例はまだ少数の例でございましたので、そういった意味では、肝炎発生と薬との因果関係を把握するのがはっきりしない段階で、余りあおらないような格好にならないようにというふうな気を遣ったのかなという、これはあくまでも推測でございます。
#67
○委員長(鶴保庸介君) 時間が来ておりますので、手短にお願いします。
#68
○福島みずほ君 非常にひどい答弁です。これ、はっきり非加熱製剤の回収の際、医療機関が不審に思わないかとかやっているわけですね。
 結論として、非加熱製剤による感染報告を受けていながら、それを公にするということの措置をとらず、また有効性に問題があるということを知りながら加熱製剤の承認という誤った対策を取って、また、その誤った対策について期限を設定してまで主導したのが厚生省だったんですよ。(発言する者あり)そのとおり。だから、これは拡大をしたことについて厚労省は明確に責任があると考えます。
 一刻も早い救済をするよう、全面救済をするよう強く要望し、私の質問を終わります。
#69
○委員長(鶴保庸介君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 地方自治法第百五十六条第四項の規定に基づき、社会保険事務所の設置に関し承認を求めるの件を承認することに賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#70
○委員長(鶴保庸介君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#71
○委員長(鶴保庸介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時五十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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