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2007/03/22 第166回国会 参議院 参議院会議録情報 第166回国会 厚生労働委員会 第6号
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2007/03/22 第166回国会 参議院

参議院会議録情報 第166回国会 厚生労働委員会 第6号

#1
第166回国会 厚生労働委員会 第6号
平成十九年三月二十二日(木曜日)
   午後一時十七分開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十二日
    辞任         補欠選任
     辻  泰弘君     神本美恵子君
     山本 孝史君     林 久美子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         鶴保 庸介君
    理 事
                阿部 正俊君
                中村 博彦君
                足立 信也君
                津田弥太郎君
                浮島とも子君
    委 員
                岸  宏一君
                坂本由紀子君
                清水嘉与子君
                武見 敬三君
                中島 眞人君
                中原  爽君
                西島 英利君
                南野知惠子君
                藤井 基之君
                櫻井  充君
                島田智哉子君
                下田 敦子君
                辻  泰弘君
                林 久美子君
                森 ゆうこ君
                柳澤 光美君
                山本  保君
                小池  晃君
                福島みずほ君
   国務大臣
       厚生労働大臣   柳澤 伯夫君
   副大臣
       厚生労働副大臣  武見 敬三君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        松田 茂敬君
   政府参考人
       内閣法制局第四
       部長       近藤 正春君
       厚生労働省健康
       局長       外口  崇君
       厚生労働省医薬
       食品局長     高橋 直人君
       厚生労働省雇用
       均等・児童家庭
       局長       大谷 泰夫君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    中村 秀一君
       厚生労働省老健
       局長       阿曽沼慎司君
       厚生労働省保険
       局長       水田 邦雄君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○児童手当法の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(鶴保庸介君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、山本孝史君が委員を辞任され、その補欠として林久美子君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(鶴保庸介君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 児童手当法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省雇用均等・児童家庭局長大谷泰夫君外六名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(鶴保庸介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(鶴保庸介君) 児童手当法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○足立信也君 民主党の足立信也でございます。
 予算委員会等を通じてこのことに関しましては柳澤大臣と何度かやり取りしましたので、まず大臣に、最初に確認だけしたいんです。
 確認ですけれども、この児童手当法の改正案で、第一子、第二子は、三歳未満には一万円の給付、そして三歳以上小学校修了までは月当たり五千円の給付、第三子以降は年齢に関係なく月当たり一万円の給付ということでよろしいですね。
#7
○国務大臣(柳澤伯夫君) そのとおりでございます。
#8
○足立信也君 では、局長にお伺いします。
 例えば三人兄弟で、中学生が一人、小学生が二人の場合、給付額は、第二子、第三子が該当するわけですけれども、第二子が五千円、第三子が一万円で、計一万五千円でよろしいですか。
#9
○政府参考人(大谷泰夫君) おっしゃるとおりだと思います。
#10
○足立信也君 今、そのとおりだということで、その根拠となる条文はどこにあるんでしょうか。
#11
○政府参考人(大谷泰夫君) まず、三歳以上それから小学卒業までの子供につきましては第七条、それから、その上の子供が除外されていることにつきましては、児童手当の本則の──それも同じく七条でございます。
#12
○足立信也君 附則の第七条という今お答えだったですね。
 もう少し詳しく、条文としてはどこに書いてあるというのは。七条もかなり長い文ですから。
#13
○政府参考人(大谷泰夫君) まず、第七条につきまして、その一項それから四項で書き分けがあるわけでありますけれども、三歳以上小学校修了前の児童に係る特例給付につきまして、まず、第七条の第一項におきましてこれは二つの要件を書いておりまして、その三歳以上小学校修了前の児童についてこれは支給対象要件児童とすると。それから、ロで、三歳以上小学校修了前の児童を含む二人以上の児童ということで、そういった三歳前とそれから三歳以上小学修了前のお子さんを持った親を対象とするということが規定されておりまして、四項で今度はそれぞれについて、どういったケースについて幾らを支給するかという規定があるわけでありますけれども、四項の第一号について、これはそういう年上のお子さん、既に、だから児童手当の、小学校を卒業したお子さんのいないケースについて第一項で書き、それから第二項でその上のお子さんがいる場合には特に第三子の支給額が変わりますんで書き分けたということで、支給要件が整理されているわけであります。
#14
○足立信也君 私がお聞きしたのは、中学生が一人、三人兄弟の場合ですね、小学生が二人いた場合の、先ほど月々一万五千円というのはどこに書いてあるかということに対して、今の答弁であれば、附則第七条の四項の二号に書いてあるという解釈でよろしいですね。
#15
○政府参考人(大谷泰夫君) はい、そのとおりです。
#16
○足立信也君 では、今三人兄弟の話していますから三人兄弟で言いますが、三人がすべて小学生の場合、給付額は幾らになり、その根拠はどこに書いてありますか。
#17
○政府参考人(大谷泰夫君) そのケースは、特に附則第七条第四項の一号に該当するケースでありますけれども、第一子、二子が五千円ずつ、それから第三子が一万円というふうになると思われます。
#18
○足立信也君 分かりました。附則第七条四項の一号に書いてあるということだと思います。
 では、同じく三人兄弟で、上二人が小学生、一番下の子が二歳の場合、この場合は給付額が月々幾らになり、その根拠はどこにありますか。
#19
○政府参考人(大谷泰夫君) ただいまのケースであれば、まず、三歳未満のお子さんにつきましては今回の改正法によりまして一万円になります。それから、その第一子、二子に当たる小学生お二人については、これは第四項の規定に基づきまして五千円、五千円ということで、合計二万円になろうかと思います。
#20
○足立信也君 今根拠と言いましたが、附則第七条四項の何号に書いてありますか。
#21
○政府参考人(大谷泰夫君) 繰り返しになりますけれども、三歳未満のお子さんに対する支給額の根拠はこれは本則の六条になるわけでありますし、その三歳以上小学修了前のお子さんについての根拠は、これは今第四項の第一号の一人又は二人いるケースでありますから、イに当たるというふうに考えます。
#22
○足立信也君 第七条四項の第一号には、「小学校修了前特例給付支給要件児童のすべてが三歳以上小学校修了前の児童である場合」という条件が付いております。先ほど私が挙げた条件はこれを満たさないんではないですか。
#23
○政府参考人(大谷泰夫君) この「すべて」の読み方について若干詳しく御説明を申し上げたいわけでございます。
 児童手当のこの附則第七条でありますけれども、これは、三歳以上小学校修了前の児童に対するこれは特例給付に関する規定であります。第一項で今言いましたように支給の要件を定め、第四項で今度は技術的な算定方法を決めているわけであります。
 そして、そのまず附則の第七条第一項によりまして、さっき申しましたように、その三歳以上小学校修了前の児童を一人有するという養育者につきましてはこの特例給付の対象であるということが明らかになるわけであります。その次に七条四項で、これがその算定の技術的規定でありますけれども、二つのケースを書いております。一つが、特例給付の対象である三歳以上小学校修了前の児童のみの場合、これが第一号。それから二つ目で、小学校修了後の児童が含まれる場合、これが第二号であります。この二つに分けて技術的に算定方法を書くと。
 まずその三歳未満と、それから三歳以上小学校修了前のこの両方の児童を養育する場合の考え方でありますが、この文面から見て、一、今申した二にも該当しなくなって、三歳以上小学校修了前の児童に関する特例額の算定ができなくなるのではないかということでのお尋ねだと思うんでありますけれども、これにつきましては、むしろ附則第七条第一項の規定によりまして、まず明らかにその当該三歳以上小学校修了前の児童に係る養育者もこれは支給の対象になります。そして、附則七条第四項が三歳未満の児童の有無によって技術的に算定額がこれは左右するわけではないわけでありますから、そういうことも明らかでありますので、この御指摘の場合も附則第七条第四項第一号の規定によりまして、これは当該三歳以上小学校修了前の児童に係る特定給付の算定はなされるものということでございます。
#24
○足立信也君 先ほどお聞きしたのは、附則第七条四項の一号、要件児童のすべてが三歳以上小学校修了前の児童である場合の話なんです。
 私が、小学生が二人、一番下が二歳の場合は、すべてが三歳以上小学校修了前の児童である場合に該当しないんではないですか。そこで、それを根拠に払われるんだと、給付が受けられるんだということは、間違っていませんか。
#25
○政府参考人(大谷泰夫君) まず、三歳未満のお子さんについては本則でこれはもう支給がはっきりしておりますし、それからそのお二人の方については、先ほど申しましたみたいに技術的な算定根拠としてこの規定は書き加えられているわけでありまして、この場合、さっき申しましたように、その第三子が三歳未満であることによって額が左右されるわけではないわけでありますから、この規定の中で、これは小学生が二人おられればそれはお二人分支給ができるというふうに読むわけでございます。
#26
○足立信也君 すべてが三歳以上小学校修了前の児童である場合というのは、どういう意味なんですか。
#27
○政府参考人(大谷泰夫君) この場合は、その算定に当たるその三歳以上のお子さんのことを、三歳以上小学校修学前の子供のことをここでは言っているというふうに考えております。
#28
○足立信也君 そういう文章ではないと思います。
 順番に行きます。
 まず、資料一をごらんください。私は、子供二人おりまして、もうどちらも成人しておりますから直接は関係ないんですが、実際自分の子供が年齢を重ねていったらどうなるのかなと思って計算してみていたんです。そこで、資料一には子供が一人の場合、二人の場合、三人の場合、四人の場合と、こう書いていったんです。年齢が三歳未満、全員が三人未満、だんだん年を取ってきて三歳以上になってきた場合どうなるのかなと。
 最初は、厚生労働省の方からの説明で、黒字で書いていったんです。それでも、例えば三人で見た場合、三万、二万五千、二万って、こう減っていくんですね。でも、この条文を、法案が参議院にやってまいりましてからこの条文を読んでいると、今の附則第七条を読んでいっておりますと、どうもすべてが三歳以上小学校修了前にならなければ、この一番右に赤字で書きました、該当しなくなるんではないか。となると、例えば四人で見た場合、だんだん減っていくんですね、四万、三万、二万、一万。説明ですと、例えば四人の場合、一番下から二番目ですけど、三歳未満が一人で、三歳以上小学校修了前が三人という場合は三万円というふうになるわけですけれども、今の条文をそのまま読むと、どうも一万円になってしまうんではないかという懸念が生じてきたんですね。
 そこで、順を追って質問いたします。
 まず、その附則第七条第一項で、ここに小学校修了前特例給付支給要件児童という定義がありますね。この定義、具体的に教えてください。
#29
○政府参考人(大谷泰夫君) この支給要件児童につきましては、この項のイ及びロに掲げる児童でありますので、三歳以上の児童、それからそれが十二歳に達する日の最初の三月三十一日まで、いわゆる小学校修了前の児童、それからもう一つが三歳以上小学校修了前の児童を含むということでは、ゼロ歳から十八歳までを全体の幅としたお子さんを育てる二人以上の児童を持った親ということになるわけであります。
#30
○足立信也君 つまり、小学校修了前特例給付支給要件児童というのは、三歳以上小学校修了前の子供と、そのお子さんを兄弟に持つ十八歳未満の児童ですね。
#31
○政府参考人(大谷泰夫君) 支給要件児童は、今申しましたみたいにその三歳以上小学校修了前のお子さんを持つ親と、それから先ほどのその三歳以上小学校修了前のお子さんを含めてもう一人、ですからその三歳以上小学校修了前でも構いませんが、ゼロ―三歳、あるいはその小学校修了後十八歳のお子さんを持つ親という形でございます。
#32
○足立信也君 答弁が間違っています。小学校修了前特例給付支給要件児童とは何かと聞いているのに、親ということは間違っていると思いますよ。訂正してください。
#33
○政府参考人(大谷泰夫君) 今、支給対象を申し上げました。要件児童は、この条文どおりイ、ロでございます。
#34
○足立信也君 そこで、だから私は確認したんですよ。小学校修了前特例給付支給要件児童というのは、三歳以上小学校修了前の児童とその児童を兄弟に持つ十八歳未満の児童ですね。
#35
○政府参考人(大谷泰夫君) そうです。
#36
○足立信也君 そうですね。その方々に対して、その方々の親に対して、給付されるわけですね。その金額が四項で定められているわけですね。そして、今要件児童、要件児童と言いましたが、そこに書いてあるんですよ。小学校修了前特例給付支給要件児童のすべてが三歳以上小学校修了前の児童である場合なんです。ここには三歳未満の児童のことが書かれてないんではないですか。
#37
○政府参考人(大谷泰夫君) ここには確かに書いておりませんが、三歳未満の児童につきましては本則で定められておりますので、排除されているわけではございません。
#38
○足立信也君 じゃ、どこに、三歳未満の兄弟を持つ三歳以上小学校修了前の子供に対してどれだけの金額を払うというのはどこに書いてあるんですか。
#39
○政府参考人(大谷泰夫君) これは条文の立て方の問題になるわけでありまして、この第四項の規定は、これは技術的な算定方法の規定でございますから、こういったケースにこういう額を払うというこれ計算根拠の規定になるわけで、支給の要件そのものは、これは第六条と、それからこの七条の第一項に規定されているところでございます。
 そして、さっき申しましたけれども、あと二つのケースとして、その金額が、定めるときに、一つが対象児童が三歳以上小学校修了前児童のみの場合の計算方式と、それからその上にお子さんがいる場合に額が変わりますので、それぞれを書き分けて規定しているということでございます。
#40
○足立信也君 額のことを言いましたが、いいですか、ここは、先ほど言いました小学校修了前特例給付支給要件児童を持つ父母に対する給付の仕方を書いてあるんです。そして、第四項第一号に、先ほど言いました、長いので要件児童と言いますが、要件児童というのは先ほどおっしゃったとおりです、十八歳未満のすべての子供、兄弟に持てば入るわけですね、三歳以上小学校修了前。その要件児童のすべてが三歳以上小学校修了前の児童である場合と書いてあるんですよ。ですね、先ほど書いてあるとはっきり言いましたから。だとすれば、すべてじゃない場合はどこにあるのかなと考えるのが当たり前じゃないですか。そのすべてじゃない場合を教えてください。
#41
○政府参考人(大谷泰夫君) これもくどくなりますが、これは法の立て方、法文の立て方の問題でございまして、その第七条一項に規定する対象の児童に幾らお支払いするかというときに、変動のあるケース、第四項の第一号においては、そのお子さんがすべて三歳から小学校修了に入っている場合の計算式。それから、上にいる人についてはこういう変化が起きるということでこれは書いているわけで、その三歳未満のお子さんがいたケースをここで消し去っているわけではございません。
#42
○足立信也君 消し去っているわけではございませんってどういう意味ですか。
#43
○政府参考人(大谷泰夫君) 含まれているという意味でございます。
#44
○足立信也君 含まれている。それが要件児童がすべて三歳以上小学校修了前の児童である場合に三歳未満の子が含まれているんですか。
#45
○政府参考人(大谷泰夫君) この場合の条文によりますと、さっき申しましたが、立て方として本則で第一項で要件を定め、額を第四項で定めている関係上、その第四項の読み方としては、三歳未満のお子さんがいるケースがこれは排除されていないと、すべて含まれているというふうに考えるところでございます。
#46
○足立信也君 私は日本語で聞いているんですよ。いいですか。要件児童というのは、さっき言ったことでもう繰り返しません、そのすべてが三歳以上小学校修了前の場合と書いてあって、三歳未満の兄弟がいる子が全部入っています。その日本語は正しいですか。
#47
○政府参考人(大谷泰夫君) 日本語と言われますとなかなかお答えがつらいものがありますけれども、法律の条文の立て方として、必要な給付とそれから対象の額を最小限の規定で書き下ろすとこういった形になっておるということになるわけでありまして、その御指摘の三歳未満のお子さんが、今回の法律改正の条文の中でそういうお子さんを持ったいわゆる特例給付児童、それが排除されるということは、これはこの法律ではないというふうに読んでいるところでございます。
#48
○足立信也君 排除されないと今おっしゃいましたよね、全部入っていると。だから、すべてが三歳以上小学校修了前の児童である場合と書いてあるから、じゃ、すべてじゃない場合を挙げてくださいとさっき聞いたんです。
#49
○政府参考人(大谷泰夫君) 繰り返しになりますけれども、ここで言います小学校修了前特例給付要件児童、その対象にはまった児童のうちのすべてのお子さんと、このすべてについては先ほどの三歳未満は除外されていないという前提でのみ込んでこれは解釈しているわけでございます。それはさっき申しましたように、三条と七条一項の関係から見て、そこが除外されていることとしては読めないということで、これは含んでいるというふうに考えているわけであります。
#50
○足立信也君 そのすべてがということが今おっしゃいましたよね。すべてじゃない場合はどういう場合かということを私は聞いたんですね。
 これは、すべてじゃない場合というのは、一つ考えられるのは、三歳未満の児童と三歳以上小学校修了前の子がいる場合ですね。それから、三歳以上小学校修了前の子と小学校を修了した子がいる場合、あるいはその三段階全部があるでしょうね。それはお認めになりますか。
#51
○政府参考人(大谷泰夫君) ケース分けとしてそういう三つのケースが存在することは御指摘のとおりだと思います。
#52
○足立信也君 そのケース分けであれば、そのケースが存在すると今はっきり言われました。そして、この第四項の中に、小学校を修了した子供がいる場合はこういうふうに払いますよと書いてあるわけです。そうすると、先ほど私が挙げた三歳未満の子がいる場合と三歳以上小学校修了前の子がいる場合のそのケースというのは書かれてないんじゃないですか。
#53
○政府参考人(大谷泰夫君) この支払の額を決める技術的規定におきまして、そういったケースにつきましてはこの算定額の支払に影響を与えないということでありますので、言わばその上のお子さんがいた場合に第三子で一万円になるという変動が起きることについては書き分けてありますけれども、その第一項におきまして、そのお子さんが仮に三歳未満のお子さんがおられても、これは金額等変動がないということで、第一項で包括的に読み込んでいるところでございます。
#54
○足立信也君 先ほどから、読み込む、あるいはむしろ解釈するということが多いんですけれども、さっきはっきりこういうケースがあるとおっしゃいました。これはもう間違いないことだと思うんです。だったら、そのケースごとに書いてあるのにどうしてそこが抜けるんだろうと思うわけですよ。そして、すべての中に、もう繰り返しますけど、すべてが三歳以上小学校修了前の児童である場合って書いていて、そして三歳未満も入るんですというのは、これはちょっと理解できない、私はそう思いますけれども。
 これが、そこのすべてに、じゃ一体そのすべて、先ほどケース分けをした場合に、このケースがあると言った中で触れられていないところが条文に明記されていないところはないという意味なんですか。
#55
○政府参考人(大谷泰夫君) この法律の本則六条、附則七条それから七条の一項、四項の組合せの中ではすべてのケースが網羅されているというふうには考えますが、御指摘のように、先ほどおっしゃった三歳未満とその三歳以上小学校修了前のケースを含む家庭について、その家庭を特掲した記述、項目はないということはおっしゃるとおりであります。
#56
○足立信也君 いや、ですから、項目がないんですよ。ないんですね。
 これ、やはり私、先ほど自分の子供に想定して考えてたって言いました。そこに該当した場合、あれ、ないなって思っちゃったんです、私は。これだけそれ以外のケースをきちっと書いてあって、それに該当しないケースはあると、今存在するとはっきりおっしゃって、ところが書いてないんですよ。これ給付する側はどうやって決めればいいんですか。それがまず私、疑問なんですね。
 ですから、金額には変わりないと先ほどから何度も言います。でも、それは第七条の一項に児童手当に相当する給付を行うということで、今回、金額が非常に類似したというか、三歳未満はきちっと決まっているからということをおっしゃるんですが、ケースがいろいろ分かれている中で、書かれてあるところと書かれていないところがあるって今はっきり明言されて。
 私は書くべきだと思うんです。いかがですか。
#57
○政府参考人(大谷泰夫君) 法律の書きぶり、繰り返し申しておりますが、本則とそれから附則を組み合わせて必要最小限でこれはその給付と額を定めるということで法律が構成されているわけでありますが、おっしゃるとおり、その含まれているということについてが条文上それ明記されていないのはおっしゃるとおりであります。
 そういうことにつきまして、これは実施の段階で何らその前後の給付にかかわりはない、変動はないということについては明らかにし、それは実施面において担保していくことについては大切なことだろうと思っております。
#58
○足立信也君 今の御説明、御答弁は、法案が通った後周知させれば、周知させることが大事だということ、意味でおっしゃったんですか。
#59
○政府参考人(大谷泰夫君) 法律が解釈上分かりにくいという御指摘があった場合には、それについて明らかにしていくということは大切なことであると申し上げたわけでございます。
#60
○足立信也君 ですから、今、よりいい、分かりやすい法案を作りたいと、立法府の一員として私はそう思うわけですよ。
 いろんなケースがあって、あと、残りのほとんどは明確に書かれている、金額までしっかり。条文にですよ、政省令ではないわけですね。でも、このケースは抜けているとお認めになって、そこはしっかり書くべきではないかということを私は言っているわけです。
 例えば、三歳未満からずっと成長していって三歳以上になったからそれがなくなるんだということはないということをおっしゃったわけですけれども、これ、外国人の方が日本に来た場合に、これは、住民登録してあれば、まず、この児童手当は給付されるんですよね。
#61
○政府参考人(大谷泰夫君) されます。
#62
○足立信也君 そこで、給付を受けようと思ったときに、さっきのように上二人が小学生、一番下の子が二歳だということですね。じゃ、これはどういうふうに給付されるんだろうと思いますよね。そのときには、この条文は、先ほどから答弁にありますように、そこは書かれていないんですよ。給付されるかどうかが疑問になってきているわけです。そのことについてはどう思われますか。
#63
○政府参考人(大谷泰夫君) 条文が書かれていないという意味ではありません。
 先ほどから申しておりますように、含まれている、包含されているということで、条文から抜けているんではなくて、そこはのみ込んだ形になっていると。これは法律の構成でございます。
 したがいまして、その外国の方が給付要件を確認するときにはこの法律の条文を見せるわけではございませんので、その支給について分かりやすく、パンフレットなりそういった資料において徹底していきたいというふうに考えます。
#64
○足立信也君 当初の答弁では今おっしゃったことを言っていましたが、私と質疑、まあ答弁の途中で、ケースがこれだけあって、それが小学校を卒業した児童がいる場合のことは書かれてある、三歳未満の子と三歳以上小学校修了前の子がいる場合は書かれていないということはおっしゃいましたよ。
#65
○政府参考人(大谷泰夫君) そういうケース分けが存在するとは申しましたが、そのケースについては、第七条第四項第一号の中に包含されているというふうに申し上げたつもりでございます。
#66
○足立信也君 議事録を確認しますね。
 それから、これは小学校修了前特例給付支給要件児童、ここに三歳未満の児童を除くとあれば、すべて私は問題ないんだろうと思っております。これで、第七条の第一項で、先ほどから何度も申し上げましたように、対象は十八歳未満、そこに三歳以上小学校修了前の児童がいれば対象は十八歳未満の児童を持つ親なんです。それが要件児童なんですよ、ですね。もう繰り返しになります。要件児童なんです。そこから、あらかじめ三歳未満の子を除いておれば、第四項の一号、二号で話は通じるんですよ。違いますか。
#67
○政府参考人(大谷泰夫君) 明確に抜いてあれば、それはそれでより明確にはなると思いますが、現行法でもそこは特段問題なく読み込めるというふうに考えております。
 ただ、その方がより明確であるということはおっしゃるとおりだと思います。
#68
○足立信也君 そこで、今、より明確になるとおっしゃいました。今の改正案では解釈できるということを言っておられます。そして、もっとより明確になるだろうということをおっしゃいました。
 改正前の文では三歳に、要件児童、略して要件児童、要件児童の中から三歳未満の児童、三歳に満たない児童を除くということが書かれてあるわけですよ、附則の七条でも八条でも。そうやって、間違いのない、分かるように、分かりやすいように書いてあったんですよ。
 今度もやっぱり、先ほど言いました第一項が、先ほど、十八歳未満を広くとらえているのに、その第四項からすべてがとなって、そして小学校を修了した子供が、児童がいる場合となって、だからそこが抜け落ちているという解釈というか、そういうふうに読めるんですね。
 私が先ほどから何度も言っていますように、附則第七条の第一項で、先ほどから略しています要件児童、ここからやはり三歳未満の児童を除くというのを一文加えるだけでもっとはっきり分かるんだと思いますが、その点は先ほど更に分かりやすくなると言われました。
 そこで、今回はあえて、三歳に満たない児童を除くという、現行法制からこの文を除いた、削ったわけですね。そして、今回は、まあ金額は変わらないだろう、解釈はできるだろうということなんですが、明らかに三歳以上の小学校修了前の子供に対する給付ということがはっきり明文化されている条項はほかにございますか。
#69
○政府参考人(大谷泰夫君) 実は前回のこれまでの規定とそれから今回の規定において、そこの三歳に満たない児童を除くというふうにかつてあった部分が削除されていることについてのこれは御質問であろうかと思います。
 ちょっとこれは話が長くなりますけれども、この両者、実はかなり性格を異にする記述でありまして、改正前の附則の七条と申しますのは、改正後のこの規定と同様に、第一項で三歳以上小学校修了前の児童に係る特例給付の支給要件を定めまして、第四項で特例給付額の算定方法等を定めておりました。ただし、この附則第七条第一項は、改正前でも、これは本則の準用ではなくて、附則第七条においてこう書き下ろしているのに対しまして、特例給付額の算定方法というのは、これ極めて技術的事項でありますから、改正前は第四項において、三歳未満の児童の算定方法を規定しました本則の第六条の第一項を読替え準用をしていたという複雑なプロセスがあったわけであります。しかし、今回、改正後の附則第七条四項と申しますのは、今回の改正で三歳未満児童に係る手当額が三歳以上小学校修了前の児童に係る特例給付と大きく異なることになりましたので、本則の第六条一項は明快な一万円のみの規定になりましたから、読み替えて準用することができなくなりました。そのために新たに、三歳以上小学校修了前の児童に係る特例給付額のこの算定方法を書き下ろして規定したということでありまして、三歳以上小学校修了前の児童の養育者に対する特例給付の支給要件や額の算定方法を変更するものではないわけでありますし、じゃ、これまでの規定についてもどうであったかというと、入念的に書いてあったものではないかというふうに考えることもできるのではないかというふうに思うところでございます。
#70
○足立信也君 資料の三をごらんください。
 今いろいろ質問と答弁の中で、私がこの条文を読んで理解したことをこのように、まあ理解したことといいますか、この条文を理解するために、頭の中を整理していただくために依頼して作成していただいたんです。ですから、私はこう思う、だからこう書いてくれではなくて、この条文そのものはどういうふうに理解されるんだろうということで依頼した、その結果がこの資料三なんですね。
 先ほど局長の答弁の中で、今回は一子、二子、三子で金額が異なってくるから、それをより詳細に四項に書き記したんだということでしたね。で、現行法制では、その四項に相当するところには、先ほどから何度も言っています三歳以上小学校修了前の子供に対することですから、三歳に満たない児童を除くというふうに、ずうっとこう書いてあるわけです、分かりやすく。それが抜けてしまっているがために、先ほどのすべての解釈になるんですけど、すべての中に要件児童のすべてが三歳以上と書いてある中に三歳未満が含まれていますというのはどうしても考えられない。ですから、私だけとは言えませんね、これは。附則七条の解釈を分かりやすくしてほしいという結果がこれですから、やはりそのように理解するのが私は通常なんだろうと、そのように思うんですね。
 この資料に対して、簡潔に、いや、そうではないんだと、全部を書かれてあるんだということをもう一度説明していただけますか。
#71
○政府参考人(大谷泰夫君) 私どもの考え方は、これは政府としての考え方を申し上げる繰り返しになるわけでありますけれども、最初の方で言ったことと繰り返しで恐縮です。
 児童手当のこの附則第七条は、三歳以上小学校修了前の児童に関する特例給付に関する規定で、第一項で支給要件を定め、第四項で給付額の算定方法を定めると。
 まず、その附則第七条の第一項によって、三歳以上小学校修了前の児童を一人以上有する養育者がその対象であるということについては、ここは同じでございます。
 そして、その技術的な給付額の算定方法としてありますのが七条の四項でありまして、一つ目が三歳以上小学校修了前の児童のみの場合と、それから二の小学校修了後の児童が含まれる場合と。その三歳未満と三歳以上の児童を養育されるケースでありますけれども、これは第七条第一項の規定から明らかに三歳以上小学校修了前の児童に係る養育者もこれは給付の対象になると。また、七条四項が、三歳未満の児童の有無によって、これ算定額が左右するということでないことが明らかでありますので、御指摘の場合もこれは附則第七条四項第一号の規定により三歳以上小学校修了前の児童に係る特例給付が算定されると、こういうふうに繰り返し申し上げるところでございます。
#72
○足立信也君 ですから、明らかに前提条件として三歳以上小学校修了前の子供には給付されると今おっしゃいましたよね。その給付額はどこに書いてあるのですかと、明らかに前提条件としてということをお聞きしているんですよ。
#73
○政府参考人(大谷泰夫君) 今三歳前とおっしゃったですか。
#74
○足立信也君 三歳以上小学校修了前の子供、これは前提条件として支給されると今おっしゃいましたよね、ですよね。そのことは条文のどこに書いてあるのですかと聞いたんです。
#75
○政府参考人(大谷泰夫君) これは七条の第一項で定められているというふうに考えております。
#76
○足立信也君 七条の第一項の「児童手当に相当する給付を行う。」、そこに書いてあるという意味ですか。
#77
○政府参考人(大谷泰夫君) 七条第一項の読み方といたしましては、三歳以上小学校修了前の児童を一人以上有する養育者がこの特例給付の対象であるというふうに読んでおります。
#78
○足立信也君 そこで、具体的な給付額が、先ほどからもう何度もなります、四項に書かれてあるわけですよね。
 だから、前提として、先ほど三歳未満には月一万円、三歳以上に関しては給付をするというのが定められているということをおっしゃったわけですよね。その金額が、先ほど抜けたケースの場合には定められていないではないですかということを聞いているんですね。お分かりになります。
#79
○政府参考人(大谷泰夫君) また冒頭の議論の繰り返しになりますが、これは法文全体の構成からして本則六条と七条一項とを組み合わせて四条を読み込みますと、三歳未満のお子さんのいる三歳以上小学校修了前のお子さんについても、この第四条の第一項の規定による給付額が算定されるというふうに考えているところでございます。
#80
○足立信也君 余り長くこのことを言うのも何ですが、端的に言います。すべては、先ほど言いました小学校修了前特例給付支給要件児童のすべてが三歳以上小学校修了前の児童である場合という中に三歳未満の子も含まれるということですね。
#81
○政府参考人(大谷泰夫君) この法律全体を解釈すると、すべてが含まれるというふうに読んで誤りでないと思います。
#82
○足立信也君 私は、それは間違っていると思います。
 委員長、この件に関しましては、私、先ほど、ある意味提案もさせていただきました。これはやはり分かりやすく理解しやすいようにあるべきで、法案はそういうものだと私は思っておりますので、これ修正を求めたいと思いますが。
#83
○委員長(鶴保庸介君) 後刻理事会にて協議をいたしたいと思います。
#84
○足立信也君 そこでまず、今の応答の中での、これから大臣に御質問したいんですが、今のをお聞きになって、どうもやっぱり無理があるんではないかと私は思っているんですが、まずは大臣の御感想をお聞きしたいと思います。
#85
○国務大臣(柳澤伯夫君) ただいま児童手当法一部改正法案の本則の記述及び附則の記述につきまして、特に附則の方におきますいろいろな計算規定の細目につきまして御議論を賜ったわけでございますが、私どもといたしましては、この法律の施行に際しまして、十分に周到な周知徹底を図ることによってこの法律の趣旨が円滑に履行されることを確保していくということによって、委員の御議論も今後の運用に生かしていきたいと、このように考えております。
#86
○足立信也君 もうおっしゃるとおりで、大臣としてはそういうふうに是非やってもらいたいと思うんですが、現時点でできることもあると私は思っているんですよ。今の段階からもっと明確にできるんではないかと、そのように私は思うから、今日、この件に関してかなり長い時間を費やしながら質問をしているわけですね。
 せっかく大臣に今決意を述べていただきましたので、ちょっとやはり私が疑念を持っているその一つの解釈だけは大臣の意見を伺いたいと思って、もう一度だけ聞かせていただきます。よろしいですか。
 先ほどから何度も出ております要件児童ですね、小学校修了前特例給付支給要件児童ですね、これは先ほどから出ました、そこに該当する児童というのは十八歳未満なんですね。この「すべてが三歳以上小学校修了前の児童である場合」という中に、「すべてが」ですよ、三歳未満の子も中学生の子も高校生の子も入るという解釈はできますか。
#87
○政府参考人(大谷泰夫君) 繰り返しまして誠に申し訳ございません。
 ここでは、法律の構成上、のみ込んで含んでいるというふうに読んでおるところでございます。そのすべてのお子さん、お子さんが三人なら三人おられて、その方が三歳から小学校修了前の間であればこういった計算式になるということでございます。
#88
○足立信也君 私、今ちょっと内容を変えて質問したんですよ。
 大臣にお聞きしたのは、すべて三歳以上小学校修了前の児童である場合ということの中に三歳未満の子も中学生も高校生も入るという解釈をされますかということを聞いたんですね。今の答弁は内容が違う。先ほどから話をしている答弁だけですよね。ですから、私の今の質問に対しては、特に中学生、高校生のところはどのように解釈すれば、私が解釈すればよろしいんでしょうか。
#89
○国務大臣(柳澤伯夫君) 小学校修了前特例給付支給要件児童というもののありようにつきまして、その在り方の場合を分けてここで規定をいたしておるわけでございますけれども、その規定の趣旨をこの条文全体から解釈をするということによって過ちなくこの法律の運用ができるということで、事務当局もその旨の答弁をいたしておりまして、私といたしましてもその形で運用に万全を期してまいるということで進んでまいりたいと、このように思います。
#90
○足立信也君 感想を求めただけですので、それ以上の答弁はやむを得ないかなという気がしております。あとは、先ほど委員長へ申し上げましたとおり、私は修正が必要なんだろうと、そのように思います。
 そして、先ほどからありますように、すべてという中に三歳未満だけが含まれて、中学生、高校生は含まないと。どうしてそのように解釈をここで変えることができるのかなと、これが疑問として残るわけです。中学生、高校生がいる場合は別に号立てをして書いてあるわけですね、このようにすると、ですね。じゃ、三歳未満の子がいた場合というのはこれすべてですというのは、どうしてもあたわないんではないかと私は思いますが、ありますか。
#91
○政府参考人(大谷泰夫君) 中学生、高校生がいる場合に書き分けておりますのは、上にお子さんがいることで第三子になって五千円が一万円に変化するということが起きるので、これは条項を立てて書かなければ額が変動いたしますからこういう取上げをしておりますが、ゼロ―三歳のお子さんがいても三歳以上小学校修了前のお子さんにこれは金額が影響しませんのでここは書いていないということでありまして、上のことだけ書いていることが偏っているということではない、意味があっての書き分けであるというふうに考えております。
#92
○足立信也君 いや、おっしゃりたいことはよく分かりますよ。そこで、三歳未満にはもう支給することが決まっている、給付されることが決まっている、三歳以上も決まっているから、すべての中に三歳未満を含むと解釈してもいいんだということをずっとおっしゃっているわけですね。
 じゃ、そのケースを分けたときに、三歳以上小学校修了前まではこれだけ払いますというふうにほかの条文にはどこにも書いていないということを私は言っている。だから、ここで書く必要があるんではないか、あるいは、三歳未満をそこから除いているという一文を加える必要があるんではないかということをずっと申し上げているわけです。これは御理解いただけると思います。
 そこで、大臣への質問を続けさしていただきます。
 これは予算委員会でも資料としてお出ししました資料二です。私どもの我が党は、やはり子供が生まれた順番、そしてその一人一人の子供を見た場合に、その年齢によって児童手当の給付額というものが異なってくるというのはやはり正しくないと、私もそうですし、我が党もそのように考えているんですね。
 そこで、資料の二をごらんになりながら、予算委員会と同じ答弁になるかもしれませんが、なぜ子供の年齢によって、そして生まれる順番によって給付額に差を設けるのかと、その説明をお願いします。
#93
○国務大臣(柳澤伯夫君) 現行の児童手当は第一子五千円、第二子五千円、第三子以降一万円というふうにしておりますけれども、これは立法当時の考え方としては、出生順位による手当額の差については、子供の数が増えるほど就業中断の期間が長くなりまして家計の収入減につながることが多いであろう、そういうようなことなどを考えますと、子育ての負担が大きくなるわけでございますから、これについて支援の幅をできるだけ大きくしようと、こういう考え方に出たということでございます。
 今回の改正でございますけれども、今回の改正は、とにかく限られた財源の中で一番どこが厳しいだろうかということを考えたときに、三歳未満の乳幼児を養親、養育する親は一般的に年齢が若くて所得も低い水準に相対的になる場合が多いと、こういうことを考えまして、ここのところに乳幼児加算という形で現行の第三子以降と同じ額になるように上乗せを図ろうと、こういうように考えたということが実態でございます。
 この措置をとる場合でもその財源をどのように工面するかということについてはそれぞれ大変関係の方々の御苦労をいただいたというのが実情でございまして、そういう意味で必要最小限のことを取り掛からせていただいたと、こういう次第でございます。
#94
○足立信也君 なかなか苦しいお答えで、結局はやっぱり財源の問題だと思うんですけれどもね。やはり今日も、子供が一人のところは比較的若くて収入が乏しいと、だんだん年を経るに従って収入も増えてくるだろうというお話もまた今日も繰り返されました。これは、子供を持つ世帯の収入という観点と、やはり掛かる費用のどちらの観点からも話をしなければいけない問題だと思うんですね。
 そこで、これは資料としては出しておりませんが、我が党で調べました子供が育つために掛かる費用、最低費用といいますかね、食費や被服及び履物ですね、それと基礎的な学費、こういうものをいわゆる生活費とした場合に、やはり子供は年を経るに従ってそこに必要な金額というのは増えていくんですね。例えば、一歳から三歳であれば平均の年額として二十五万八千、ところが四歳から五歳というふうになると平均の年額で四十八万というふうに増えていくんですね。掛かる費用は増えていく。しかしながら、第一子、第二子では三歳になると一万円から五千円へ減る。この必要な費用に対して給付が合わないんではないかということが一点。
 それから、二点目が、じゃ収入はどうなんだということが資料二でございます。
 これは平成十六年の全国消費実態調査からのものです。まず、上の段が総収入といいますか、実収入ですね、夫婦のみ、夫が三十代の場合は四十六万。で、子供が一人できますと三十九万八千円、約七万少なくなる。で、二人になると更に減ってくる、収入がですね。これはお子さんが生まれたときに恐らくは母親が離職された、あるいは転職されて正社員から非正社員になった。しかし、二人目が生まれたら、更にその正社員から非正社員になった方も離職された、こういう形で収入そのものが減ってきているわけですね。
 で、下の段は可処分所得後の違いですね。当然のことながら手当、扶養手当がございますから、上の段の収入ほどには開きませんが、それでもお子さんが一人できると五万五千円ですか、二人になると、更にそこから一万一千円も可処分所得で見ても少なくなる。つまり、先ほどの話からいきますと、掛かる費用も増えてくる、世帯収入も減ってくるわけですよ。これでいて、なぜお子さんが二歳から三歳になって給付が減るのかなということが私の純粋な疑問なんですね。
 ですから、少なくても夫婦だけの世帯の収入あるいは可処分所得に相当するような収入まで持ち返すのは、第一子が小学生になって以降なんですね。この間のやはり手当というものが私はもっと大事なんだろうと思っているんです。この上、下のグラフでも、夫婦だけに相当する収入まで、可処分所得までは、どうも第一子が小学生になって以降じゃないとそこまで戻らないと、こういうデータなんですね。
 ですから、お子さんがいることによって掛かる費用と、そして世帯ごとの収入と、この二つの観点から児童手当の在り方というものを、財源の問題を言いますとなかなか難しいところではありますが、柳澤大臣、この実際の収入それから可処分所得をごらんになって、それから掛かる費用、先ほど私が口頭で申し上げましたことを含めて、児童手当はどうありたい、どのように持っていきたいという御意見を伺いたいと、そのように思います。
#95
○国務大臣(柳澤伯夫君) 児童手当の在り方を全般的に論じますと、これは、私は主として党内でも議論に参加をしたことがございますけれども、甲論乙駁、かなりいろいろその見方については論議のあるところでございました。
 したがって、それをここで繰り返すというつもりはございませんけれども、今御指摘の計数については、やはりここにもうはっきり出ておりますけれども、長子であれ、子供が二人の場合であれ、いずれにしてもここの収入金額、あるいは実収入でしょうか、あるいは可処分所得というものが一番厳しい状況に置かれているということは見て取れるわけでございますので、限られた財源の中でどこが一番喫緊の状況にある、そういう事態であろうかということを考えまして、今回御提案のような、とにかく一歳、二歳、三歳未満の子供に対するいわゆる乳幼児加算という形で児童手当の上乗せを図ったということでございまして、望むらくは夫婦だけでいる世帯の実収入あるいは可処分所得ぐらいのところまでこの児童手当でもって加算してやったらどうかという御提案のお気持ちは分かりますけれども、私ども、限られた財源の配分の中で御提案させていただいているということにも御理解を賜りたいと思います。
#96
○足立信也君 よく分かります。私も、あえてといいますか、そこまでは申し上げていないです。
 やはり、女性が妊娠、出産、育児を契機に職を辞めなくて済む、むしろそちらの方がはるかに世帯ごとの収入に関してはいいわけですから、今後、雇用関係の法案の審議がございますけれども、もう、これはまた後で触れようかと思いますが、予算委員会の席では、今の勤務している女医の現状は分かっていますかということで言いましたね、小児科学会の調査では、妊娠、出産を契機に半分の方が常勤を辞められる。ついこの間読売新聞で、今度はあれが出ていましたね、産科婦人科学会の記事が出ておりました。やはり五〇%以上が三十代で、医師になって十一年目で五四%がもう既に出産を取り扱っていないと、こういう事態です。やっぱり半分以上の方が辞められていると、常勤をですね、少なくとも。
 女性が仕事を辞めなくても出産、育児ができると、そういう社会をつくっていくというのがもう何よりも欠かせない大事なことだと思いますので、その点は私も努力したいと思いますし、どうかよろしくお願いします。
 そこで、先ほど財源の話を言っていたわけですが、そこまで御苦労されて三歳未満の児童手当に関しては頑張って付けられたと。ですが、これが例えばドイツやフランスやスウェーデンなんかを参考に見ると、なぜそれが公費でできないのかなと。日本のこの社会の目指す方向性として幼い子供の手当ぐらいはと、公費でできないのかなという疑問がまず、私は思います。これも少ない財源からということですので、この秋からの抜本的な税制改正の中で出てくる話だと思いますが、やはりこの部分は公費でできるのが本来の姿ではないかなと私は思います。
 そこで、局長にちょっとだけお伺いしたいんですが、来年度予算で社会保障給付費、その中で高齢者関係と児童・家庭関係、こうありますよね、その社会保障給付費の中で何%を占めているかと。例えば平成十六年度は高齢者関係が七〇・八%、児童・家庭関係が三・六%。これは十九年度予算ではどのような割合なんでしょうか。分かりますか。
#97
○政府参考人(大谷泰夫君) これは、給付費ベースで算定しておりますので、現時点で予算段階ではまだ数字がないわけであります。
 高齢者の関係の予算は医療、介護、年金も伸びておりますが、児童関係の予算も政府全体で一二・三%増加しておりますので、その増加がどっちが大きくなるか現在では確定した数字は持っておらないところでございます。
#98
○足立信也君 これからは、お年寄りももちろん大事に社会保障の分野でやらなきゃいけないけれども、より子供に対して向けていくという姿勢だけは確認できていると思います。
 そこで、先ほどから本日の議題であります児童手当法の改正なんですが、この趣旨は総合的な少子化対策を推進する一環だと、これはもうそのとおりだと思います。
 そこで、先般私が質問を通告してはあったんですが質問できなかった生殖補助医療についてちょっとお聞きしたいと思います。
 その前に、生殖補助医療ってまあ三段階というか、三種類が主に頭に思い浮かぶわけですけれども、まず予算委員会でも指摘したのは、第一段階である人工授精のときに、それまでは女性の排卵周期が一定しないというか、明らかな排卵がないというか、排卵誘発剤を使ってタイミングを計る、これは病気だから保険診療だと。しかし、そこに男性の精子の数が足りないとか、男性の要因が加わって人工授精をやる場合は病気ではないから保険診療ではないと。これは考え方として間違っていませんかと。少なくとも人工授精の中でも、女性に対する排卵誘発剤の部分は保険適用であるべきだということを一つ人工授精の段階では申し上げたわけです。
 まずは体外受精、今度は体外受精のことなんですけれども、これは日本全国やられている施設はそうはありませんけれども、非常に患者さんにとって、患者さんって言わないのかもしれませんが、不妊カップルにとっては負担が大きいということですけれども、その体外受精に掛かる原価ですね、その原価と実際にその施設で支払っていただいている金額、このデータがあるでしょうか。
#99
○政府参考人(大谷泰夫君) 原価のデータは今持ち合わせませんが、この体外受精の治療につきましては、これ自由診療でありますために、その治療費について公的に関与するものではございませんので、各医療機関においてそのサービスに応じた価格が設定されているのではないかというふうに考えております。
#100
○足立信也君 十二月に、参議院の少子高齢社会に関する調査会というところで、実際に生殖補助医療をされている先生をお招きして資料をいろいろいただいたんですけれども、その中には、今、原価と、それから実際にどれだけお金が支払われているか把握していないというお答えでしたが、この原価に関しては五万八千円から十三万円、わずか四施設の見当ですけれども、それぐらいなんですね、五万八千円から十三万円。しかしながら、実際に支払っていただいている金額というのは、これは全国生殖補助医療施設調査、二〇〇三年のデータなんですが、最低は九万、最高は六十三万、一回の体外受精、一サイクルといいますかね、なんですね。九万から六十三万。
 先ほどちらっとお答えされていましたが、なぜそのように差があるんでしょうか。
#101
○政府参考人(大谷泰夫君) 体外受精を実施する医療機関からの聞き取りによりますと、医療機関によりまして治療費が異なる要因といたしましては、医師、看護師、カウンセラー等の技能、経験や、使用する薬剤の種類であるとか、あるいは治療器具等に関する工夫などがありまして、こういった要因によって価格が異なっているものというふうに認識しております。
#102
○足立信也君 一言で申し上げれば、保険外診療、自由診療だからなんですね。
 そこが、今、四十七万組ですか、不妊治療を受けておられる、推定だと百二十万組じゃないかと。そして一三から一四%が不妊治療を受けていると、カップルの中で。その中で、今住んでいる場所によって、同じようにお子さんが欲しいと思っていて、住んでいる場所で、あるいは交通の便によって、先ほど挙げました九万から六十三万まで開きがある。これは、私は、同じ望みを持つ日本に住んでいる方にとっては全く希望に対する格差なのかもしれません、平等ではないととらえるんですね。そこが、果たしてこの事態をそのままにしておいていいんだろうかと。一つの手としては、保険診療である一定の線を出せば、これは金額というものは安定するのかもしれません。それだけの開きがある、それは自由診療だからそのままでいいと、住んでいる場所、交通の便によってそれだけ格差があるということに対してはどうお考えになりますか。
 少なくとも、お答えづらいでしょうから、これは大臣にお聞きしたいのは、例えばこれは、あるところまで年齢が行かれた方も生殖補助医療があるからいつだって妊娠できるじゃないかと、やめられないというのもあるんですよ。それが非常につらい、強いプレッシャーになっているというのもあるんですね。そういうことも含めて、あるいは子宮機能から考えても卵巣の機能から考えても、体外受精のピークは三十二歳だと、女性の場合は。そういう年齢的な要素も非常に、これ人間も動物ですからね、当然あるわけです。そして、先ほど申し上げた、住んでいる地域によって非常に格差がある、この問題を解決するためには、やはり、ある何回までとか、保険診療で縛って何回までは可能とか、そういうことが私は必要なんではないかなと思っているんです。その点に関してはいかがでしょうか。
#103
○国務大臣(柳澤伯夫君) 不妊治療につきまして、まず第一に、これを医療保険制度の対象にするかどうかということが基本であると考えておりまして、これについては、そもそも医療保険の対象とすべき疾病は有効性、安全性の確立した治療を対象にすると、こういうことが基本の考え方になっておりますので、不妊の原因となる疾病の治療を目的としたものと言えるのかと、不妊治療というものがそうした保険医療が目的とした疾病であるかと、疾病と言えるのかという根本問題があるほかに、またその成功率が必ずしも高くないということ、つまり有効性の原則、安全性の原則等からいって現時点ではなかなか難しいと、こういうことになっておりますが、今の足立委員の質問は、さらに、そういう今の制度の枠の中では自由診療ということにならざるを得ないけれども、そうなると、これはもうお住まいの地域によってそのサービスのレベルというか質も違うだろうし、またいろいろと値段、費用も違ってくるというようなことが、同じ悩みを、不妊という悩みを解消しようとするときに非常にまた更に難しい問題を国民の間に提起しているのではないか、こういう問題であろうかと思います。
 私どもは、国民皆保険というものを非常に大事に思っているということを度々申し上げておりますが、そういうことからいっても、今お挙げになられたことについても改めて国民皆保険の重要性を思い出させられるわけですけれども、まずこの問題については、その前段階の保険制度の対象とすべきかどうかということについてなお議論が必要になる。今のところは、我々として困難と思わざるを得ないという立場にございますので、それ以上の点についてはここでコメントを差し控えさせていただいた方がよろしいかと思います。
#104
○足立信也君 かなり慎重であるべきなのは確かで、私もこれからいろいろ協議していきたいと思いますが、一つだけ申し添えたいのは、参議院の調査会の参考人として来ていただいた方の病院では、先ほど効果が不確かだということがございましたが、不妊治療で生殖補助医療を受けた妊娠率、トータルで四九%ですね。私はがんの専門医でしたから言うんですが、日本でがんに有効だと言われている薬は、せいぜい三割の有効率があれば有効だという認識になっていますね。四九%というのはかなり高いと思いますよ。その点だけ申し添えておきます。
 次に、代理懐胎についてなんです。
 これは、今までいろいろ専門委員会あるいは部会等でやられてまいりました。結局は、日本にはこれに関する法律がないと、こういうことはもう間違いない共通の認識だと思いますが、やはり問題は、例えばイギリス、フランスは出産した女性が母親だと、アメリカはいわゆる自由かなという感じで、イギリス、フランス、ドイツはやっぱり法律がきちっとあるわけですね。
 で、アメリカで、アメリカに渡って代理懐胎でお子さんを授かった方はもう百人を超えていらっしゃるということの中で、アメリカでは親子関係が認められて、それが日本に帰ったときに親子関係を認定する要するに法律がないということですね。その準拠すべき準拠法がないということですね。
 この点に関して、昨年は武見副大臣にこのことをお聞きしたんですが、柳澤大臣は、準拠するべき準拠法がない、この問題点と、今後この法整備に関してどのように考えておられるか、その点をお聞きしたいと思います。
#105
○国務大臣(柳澤伯夫君) 代理懐胎につきましては、かなり有名な方がそうしたことをアメリカで実現をしまして、それをまた日本の戸籍法で実子として入籍を試みたわけでございますけれども、これがそうした目的を達せられなかったというようなことから大変大きな話題になってまいりました。潜在的にはずっと、この問題は足立委員なぞもうかなり前からいろいろな形で御意見を表明されておられた重要な問題でございますでしょうけれども、私もこの問題を放置しておくことはやはりよくないんではないかと、このように考えて、法務大臣等ともお話ししましたけれども、基本的には、これはもう非常に生命観、倫理観等、これはもう政党の枠を超えて議員個人個人が考えていただくことの方になじむテーマではないかということになりまして、基本的には立法府での議論を見守ると、こういうことになったわけでございます。
 そうは言いながらも、私は、やはり同時に専門家にもひとつこの問題をいろいろ専門的な見地から考えていただいて、それをまた立法府にいろいろ意見表明していただくというようなことで、立法府の議論がそこでまた促されるというか進むということも期待されるのではないかと、このように考えまして、先般、これはいろんな方面の学問に関係もあることでございますので、たまたま日本学術会議の今、会長さんがお医者さんであるということも好都合ということで、それに学術会議ですから、法学、医学、倫理学なぞ、いろんな学術の先生方を動員できるということをいい機会というふうにも考えましたので、先生にお願いをいたしまして今後の御議論をお願いをしたという経緯でございます。
 私どもとしては、この先生方の御議論の動向を見守っている段階でございます。
#106
○足立信也君 一言だけ申し上げます。
 学術会議の会長は金澤先生で、私、一緒に手術したことございます。
 児童手当法なんですが、やはり先ほどからお答えになっているのは、解釈できる、解釈できるということだけなんですね。私は、やっぱりこれは明文化、きっちりと条文に書くべき問題だと思っておりますので、そのことは先ほど委員長に申し上げたとおりでございます。
 以上で私の質問を終わります。
#107
○島田智哉子君 民主党・新緑風会の島田智哉子でございます。
 今回の改正案では、第一子と第二子の支給額をゼロ歳から三歳未満については月額五千円から一万円に引き上げるという御提案について、これまでの柳澤大臣の御答弁の中でも、少しでも助けていこうではないかとおっしゃっていたように、大臣も恐らく今回の引上げで十分だと思っていらっしゃるわけではないんだと思います。
 また、内閣府の少子化に関する意見募集に対する少子化担当大臣のお返事の中にも、今年は児童手当制度に乳幼児加算を創設するため、必要な法律案を今国会に提出いたしました。子育て家庭の御負担をトータルで軽減すべく努力しておりますので、財源の都合もあり十分に御満足はいただけないかとは存じますが、御理解くださいとございまして、御満足はいただけないとありますように、政府としても今回の引上げをもってそれが十分ではないという御認識であるんだと思います。
 この点に関して、大臣の率直なお考えをお聞かせいただきたいと思います。
#108
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今回、乳幼児加算を行わせていただきました。その要点はもう今、島田委員が御指摘になられたとおりでございまして、三歳未満の児童の言わば乳幼児加算という形でこの児童手当の拡充を図らせていただいたということでございます。
 このレベルについて、一体どういうふうに考えているんだということでございますけれども、私どもは、この児童手当につきましては、本当に子育て世代への経済的支援の在り方というのがどうあるべきかということにつきましては、実は党内にもいろんな議論がございます。ございますけれども、このところは割と児童手当の拡充ということをずっと図ってきたということでございまして、その延長線上で今回乳幼児加算をすべき親御さんたちの所得の状況というのを考えると、これが一番緊急を要する状況ではないか、こういうふうに考えまして今回の措置をとらせていただいたわけでございます。
 その意味では、これからこの児童手当を含めて子育て支援というものを総合的に考えていく中で、この児童手当の問題もこの延長線上でいくのか、あるいはまた別途の道をたどるのか、あるいは児童手当と扶養控除との関係をどう整理していくべきかというようなことをいずれ総合的に考えなければならないと、このように考えている次第でございます。
 今回のことについては、高市大臣も遠慮しながらそういう御感想を公表されているのかもしれませんけれども、もとより、これからもっともっと努力をしていかなければならない分野であるという認識は私も同じでございます。
#109
○島田智哉子君 当然、その財源の在り方なしでは制度そのものが成り立たないわけですから、そこには各党のそれぞれの考えがあって、そしてその違いに対して有権者が選挙によって御判断されるわけですけれども、しかし、その前提として、それぞれの御家庭における私費による子育ての費用に対して、社会的としてどの程度を支え合うことが望ましい姿であるかということは改めて、これは国会だけの議論にとどまることなく国民的な議論が必要になっているのではないかと、私はそのように思っております。
 この点についてはいかがお考えでしょうか。
#110
○政府参考人(大谷泰夫君) 費用の面から見ても、この手当額の水準をどう考えていくか、これは非常に難しい問題でありますが、この手当額の水準というのが、この制度の趣旨や目的から、一概に幾ら幾らと決まるものではなかなかありませんで、厳しい財政状況を踏まえながら、社会経済状態とか児童、家庭を取り巻く環境の変化、あるいはそのほかの少子化対策との関係等を踏まえて総合的に検討するということになりまして、子育て費用について例えば一定のバランスでとか、こういった考え方にはなかなか立てないところでございます。
 ただ、今回の改正でもそうでありますが、所得の少ない若い世代に手厚く、こういったことは今回取り組んだところでございます。
#111
○島田智哉子君 児童手当が発足をした昭和四十七年からの制度の変遷をたどってまいりますと、昭和四十三年十二月二十日に、当時の厚生大臣の私的諮問機関であった児童手当懇談会による報告の中で、子供一人三千円を提案されております。そして、なぜその三千円という額を定めたか、その点については次のように書かれております。
 手当の額。児童手当は、家計における児童養育費の負担軽減を目指すものであるが、養育費を完全にカバーするものではないと。各国の例を見ても、養育費を親と社会が分担するという考え方に立って、多くの場合、その手当額は養育費の半額程度を目安としている。この考え方は、我が国では児童手当の額を定める場合にも手掛かりとしてよいであろうと。昭和四十二年の調査によれば、義務教育終了前の児童が三人いる月収三万円以上六万円未満の勤労世帯の家計では、児童一人当たり現金支出は六千五百四十七円である。この額を参考とし、手当の額は月額三千円とすることを一つのめどに置いたと。また、児童手当の額は、生活水準、経済事情の変動等に応じて改定することとする措置を定めるべきであるとも書かれているわけですけれども、手当額はその後、五千円まで上がった昭和五十年以降、十五年間にわたって引上げが行われてきませんでした。つまり、この基準というのはその後何ら考慮されてこなかったんだと思います。
 その背景にはどういったことがあったとお考えでしょうか。
#112
○政府参考人(大谷泰夫君) 手当額でありますが、制度創設当時の考え方というのは今お話にあったとおりでございます。
 その後の変遷でありますけれども、これ対象児童を、例えば当初は第三子からでスタートしておりますけれども、それが変動したり、あるいは金額についても、これ平成四年で第三子に一万円に上げて、四年から言わば一子五千円、二子五千円、三子一万円になったと、こういった変化があったわけでありますが、これはその時々の経済とか財政状況の中で、いろんな議論の中で見直されてきたと。その平成四年以降は、この金額の推移はこのまま五千円、一万円で現状まで至って、今回乳幼児について加算がされたというわけでありますが、特にその後の動きを見ますと、これは物価変動や財政調整を見ながら、むしろ対象となる児童の数を拡大するということが優先されて、むしろ額は据え置かれて推移してきたのではないかというふうに考えるところでございます。
#113
○島田智哉子君 昭和四十七年以降、昭和六十一年、平成四年の改正については、第二子、第一子と拡充をした反面、年齢については切り下げると。しかし、平成十二年度以降は、今度は拡充することに転じたわけですけれども、これまでの児童手当制度そのものに対して一貫性がなかったと申しましょうか、その時々の状況に振り回されてきたという状況にあったんだと思います。
 そこで、今回の見直しが行われたとして、現状の子育て負担に対する児童手当の給付水準について見てみたいと思いますけれども、内閣府の少子化社会白書、十七年度版によりますと、ゼロ歳から五歳までは公費負担六十二万、私費負担が五十二万、六歳から十一歳では公費負担が百万、私費負担が八十二万、十五歳から十七歳では公費負担が百三万、私費負担が百十四万とされております。ゼロ歳から五歳の私費負担は年間五十二万ということですから、今回の案の三歳未満まで一万円としたとしても四分の一以下、また一人目、二人目については三歳から小学校修了まで五千円ということですから十分の一以下ということになります。
 創設当初の二分の一からは大きく懸け離れた額になったわけですけれども、現状の私費による子育て負担額に対して、児童手当の水準について大臣はいかがお考えになりますか。
#114
○国務大臣(柳澤伯夫君) 先ほど雇・児局長の方からもお答えいたしましたとおり、児童手当の歴史あるいは沿革といったようなものを見ますと、確かに当初の昭和四十七年、制度発足のときには、今説明があり、また委員からも御指摘がありましたように、費用、養育費というものを根本に置きまして、これについて支援をしていくと、こういうような考え方をスタートとして取ったわけでございます。
 しかし、その後の推移を見ますと、必ずしもそれで一貫させるということではなくて、対象になる子供の数を増やしていくとか、あるいは場合によっては年齢を高めていくとか、あるいは所得の制限を拡大していくとかというように、そのときそのときの要請というか、政策的な優先順位の判断に基づいてその施策が行われてきたということでございます。
 そうした意味合いにおいて、今委員の方からは子育て費用との関連について厳しい御指摘をいただいたわけでございますけれども、私どもとしては、今回の改正といいますものは、かねて御説明をいたしましているとおり、小さいお子さんを育て始められたその時期の若いお父さん、お母さんの所得のレベルというものが相対的に非常に低い状況にあると、困難な状況というものが相対的に強いのではないか、こういうように考えますところから、このような措置をとらせていただいた次第でございます。
 御指摘は御指摘として承っておきますけれども、今回の私どもの改正の趣旨について御理解を賜れれば有り難いと思います。
#115
○島田智哉子君 仮に制度創設当初の二分の一で見ますと、およそ二万円から三万五千円という計算になるわけですけれども、私は所得に着目すると同時にやはり、大臣もおっしゃいましたが、子育ての負担にも着目した制度設計が必要なんだと思います。その意味で私どもは、子育てを支援するために、経済負担を軽減するだけでなくて、子供が育つための基礎的経費を保障すべきであるとの考えの下、新たな子供手当制度を創設すべきと考えをお示ししておりますので、更に議論を深めてまいりたいと思います。
 それでは次に、運用上の問題についてお聞きをしたいと思います。
 これまでの国会でも御議論があった問題だと思いますが、昭和五十七年に導入された特例給付制度によりまして所得制限が実質的に二重化されました。この制度によりまして、主な生計維持者が被用者である場合は、収入が児童手当の所得制限を超えたとしても、特例給付の所得制限未満であれば特例給付を受けることができるわけですけれども、その限度額の格差についてお聞かせください。
#116
○政府参考人(大谷泰夫君) いわゆる被用者、サラリーマンと、それから自営業者等の間で所得制限の限度額が異なるということでありますが、これは、昭和五十七年に行財政改革の観点から所得制限を大幅に強化した際に、被用者とそれから自営業者等の間で所得分布が異なるといった事情から、被用者の相当部分が児童手当を受けられなくなり、一方、両者で児童手当の支給率に著しい格差が生じたということでありますので、特例給付を設けることによって被用者、それから自営業者の支給率を同程度に保つようにこの制度をつくったものでございます。
 このような経緯を踏まえまして、これまでも所得制限限度額については被用者と自営業者等の間で支給率がほぼ同程度となるように設定をしてきているところでございます。
#117
○島田智哉子君 被用者でない方々についてはより厳しい所得制限を受けるわけですけれども、そうした方々の中には法人でない零細自営業者や厚生年金に加入できない非正規労働者、そして失業者もいらっしゃいます。例えば、大企業の正社員の父が子を扶養する家庭よりも非正規身分で働く一人親の母親が子供を扶養する家庭の方がより厳しい所得制限を受けるということについて、実情は別にして、制度の考えとして矛盾しているのではないかとの指摘もございます。
 例えば、これまで特例給付を受けていた父親が失業した場合、失業によって特例給付の受給資格が失われることになりますけれども、しかし、それにもかかわらず、前年の所得が児童手当の所得制限限度額を上回っていれば児童手当の受給に移行することができないという事例がございます。この場合、お母さんがいらっしゃる場合には、お母さんがお父さんに代わって受給権を取得できるということになるんでしょうか。
#118
○政府参考人(大谷泰夫君) 失業等で、被用者、それが自営業者と、こう資格が変わった場合については、所得制限が変化するというのは御指摘のとおりであります。
 それで、まず所得制限でありますが、現在所得制限を拡大してまいりまして、給付を拡大してまいりまして、今おおむね九割程度は給付対象になっておりますので、相当高額な方以外はほとんどの方が受給されるように現在は自営業者、被用者ともなっているんではないかと思いますが、それを前提にして申し上げますけれども、例えばお父さんとお母さん、父母がサラリーマンでその父が失業した場合ということを想定いたしまして、父がその家計の主宰者でサラリーマン世帯の特例給付の所得制限限度額未満であった場合、失業の時点で自営業者世帯の所得制限限度額の場合には、これは受給資格が消滅することになると。この父が失業等の場合に母が家計の主宰者と認められる場合には、これは新たに母の所得をサラリーマン世帯の所得制限限度額に基づき認定して新たな認定を行う。また、そういったケースで、母のまた資格に応じて被用者あるいは自営業者によって所得制限が動くということになるわけであります。
#119
○島田智哉子君 実態に即した運用をお願いしたいと思います。
 ただ、そうした状況の中でも、お父さん、お母さんだけの一人親世帯であれば、児童手当法第五条の規定によって受給できない期間が生じるということになると思いますが、この点についてはいかがでしょうか。
#120
○政府参考人(大谷泰夫君) 一人親の場合で、その親御さんが失業等をしたという場合でありますけれども、その親がサラリーマン世帯の特例給付の受給者であった場合で、その失業等の時点で自営業者の世帯の所得制限限度額以上と、こういったケースにおいては受給資格が消滅するという幅は確かに存在すると思います。
 ただ、所得の見方につきましても、これちょっと日付、年月の刻みがございまして、一月分から五月分につきましてはその前々年の所得、それから六月分から十二月分につきましては、これは前年の所得を用いるということが法律に規定されておりまして、これは所得を市町村民税をベースに把握するという、市町村のこれは事務処理上の便宜からきておるわけでありますが、こういったものも所得制限にある程度関与しておるということもそのとおりでございます。
#121
○島田智哉子君 本当に手当が必要な世帯に行き渡らないと、そういった矛盾と、そして児童手当を受給されているお母さん、お父さんの疑問としてよくお聞きしますのが、支給開始は誕生月の翌月からであるのに支給対象期間の区切りは年度になっているということで、誕生日月によっては丸々一年近く違うというのは不公平ではないかと、そういう声も現実に多くあるんですね。その意味では、この手当の担う役割とは何か、そしてそのために必要な手当額の水準は現状でいいのか、もちろん財源の在り方も含めて抜本的な見直しが必要であると思いますが、大臣の御見解をお聞かせいただきたいと思います。
#122
○国務大臣(柳澤伯夫君) こういう制度の場合は、やはり事務処理の便宜というものをかなり重視をして掛かりませんと事務が混乱するというようなことからそうした区切りをしておろうかと思いますけれども、これは今後また検討課題とはさせていただきますけれども、事務処理の便宜あるいは効率性といったところから受忍をしていただかなければならないことになるかもしれません。いずれにしても、この御議論、せっかくの御議論ですので、事務方に注意を喚起してみたいと、このように思います。
 それから、その他全般、子育て世帯への経済的な支援の問題ですけれども、これはもういろいろ、児童手当などの経済的な支援にとどまらず、地域の子育ての施策であるとか、あるいはそもそもお父さん、お母さんの働き方にかかわる問題でもあるというようなことが今総合的に各方面からも指摘をされ、我々もその考え方に立っているわけですけれども、いずれにせよ、そうした考え方に立って総合的な取組をしていかなければならないと、このように考えております。その意味では、今回内閣でスタートをする「子どもと家族を応援する日本」重点戦略検討会議におきまして、ほかの少子化対策と併せまして総合的な検討をしてまいりたいと、このように考えます。
#123
○島田智哉子君 それでは、残された時間で子供を取り巻く問題についてお聞きしてまいりたいと思います。
 先日の予算委員会でも熊本市の「こうのとりのゆりかご」、いわゆる赤ちゃんポストについて御質問させていただきました。望まない妊娠の予防対策についても併せてお伺いいたしましたけれども、女性が望まない妊娠をする背景には様々な事情があるわけですけれども、例えばDVで暴力を受けた相手との妊娠であった場合には、胎児に対しても虐待が行われるという現実がございまして、また遺棄される子供のほとんどがゼロ歳児から一歳児となっておりまして、その中でも、生まれてすぐに遺棄、死亡させるという事件も少なくないわけです。その生後一か月未満の死亡事例についてどのような検証結果となっているでしょうか。
#124
○政府参考人(大谷泰夫君) 厚生労働省で、社会保障審議会児童部会の下に専門家による児童虐待等要保護事例の検証に関する専門委員会を設置して児童虐待による死亡事例等の検証を行っているところでございます。
 昨年三月の第二次報告によりますと、平成十六年一月から十二月の一年間に厚生労働省が把握しました五十八人の死亡例のうちでゼロ歳のケースが二十四人、約四〇%、そのうち一か月未満のケースが八人、約一四%ございました。
 こうした一か月未満の死亡のケースのうちに、死亡の原因が遺棄及び放置、これが三、窒息が三、絞首が二といったことが確認されております。加害者はすべて実母ということで、そのうち三人が十代、またその五人は望まない妊娠であったということであります。また、七人は妊娠の届出がなく、行政機関が妊娠を把握することができなかった、こういった事例でございました。
 こうした乳児の死亡例が多かったことから、第二次の報告では、思春期に乳幼児との触れ合い体験などを通して子供を慈しむ心をはぐくみ、生命の尊さを学ばせるとともに、妊娠期の支援体制の充実を図る必要があるというふうに指摘されているところでございます。
#125
○島田智哉子君 十代の若い方々が望まない妊娠をした場合に、まず妊娠を認めたくないとか、だれにも相談できない、ましてや親に言うことができずに一人で悩み、その結果として一人で子供を出産するということが現実にございます。
 そこで、お聞きしたいのですが、未成年者における人工妊娠中絶について、医師としては親の同意がなければ人工妊娠中絶手術を行うことができないのかどうか、母体保護法上の解釈についてお聞かせください。
#126
○政府参考人(大谷泰夫君) 母体保護法上は、人工妊娠中絶の際、本人及び配偶者の同意というものは求めておりますが、本人等が未成年である場合に親や親権者の同意を求めるという構成にはなっておりません。
#127
○島田智哉子君 親の同意がなければならないとしている医療機関、あるいは本人のみの同意によって手術を行うとしている医療機関、その実態はどのように把握されているんでしょうか。
#128
○政府参考人(大谷泰夫君) 未成年者が人工妊娠中絶を行う場合に、医療機関において、その当該未成年者の親権者に対する同意を求めているかどうかについては、その実態をつまびらかに把握しているわけではございませんが、幾つかの母体保護法指定医療機関に対して聞き取りを行ったところによれば、同意を求めているというところを聞くところでございます。
#129
○島田智哉子君 正確に把握されていないということですけれども、国立系の一部の病院でも未成年の場合には親の同意を求めることにしている病院がございますし、それは決して少なくないんですね。
 そして、その同意を必要とするのかしないのかということは、そうした少女の心と体の健康面で見ても、実は大変に深刻な問題でもあるんです。だれにも相談できない状況で妊娠をした中で、悩み、苦しんだ結果、中絶を決断した場合に、親の同意を求められることで、親に話すことができればそれにこしたことはないんでしょうけれども、それができないから、悩み、苦しむんであって、その親の同意がとても大きなハードルになってしまっているのも現実なんですね。もちろん、逆に、親の同意を求めないことで、安易に中絶を繰り返してしまうということで、そこを問題にされる声もございます。
 もちろん、同意書を求めるべきとか、求めなくてもいいとか、簡単に結論付けることはできないと私自身もそのように思っておりますけれども、しかし、現実に、そうした若い世代がそういった状況の中で苦しんでいる、悩み、苦しんでいるのか、そこを直視する中で支援対策、支援策の在り方を見いだしていく必要があるんだと思いますが、この点につきまして、大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
#130
○国務大臣(柳澤伯夫君) 母体保護法上、未成年者が人工妊娠中絶を行う場合の要件としては、先ほど雇・児局長からもお答え申し上げたとおり、親権者の同意を求めておらないという状況です。
 しかし、人工妊娠中絶手術などの診療行為を行う場合には、一般的には、その診療契約を明確に成立させることが前提としてあるでしょうし、その場合には、契約を交わす能力、法律行為を行う行為能力を有していることが必要でございますので、それを有しない未成年者の場合には、親権者の同意を求めるということが必要になります。したがって、現にそういう観点からその親権者の同意を求める医療機関が多いというふうに考えられるわけでございます。
 妊娠中絶を行う場合の背景としては様々なことが考えられるわけですけれども、十代の望まない妊娠につきましては数々実はいろいろ施策もございます。思春期クリニック事業ということで電話や面接の相談を行うとか、あるいは妊娠について悩んでいる方に対して相談、援助事業を行うとか、あるいは一般的に女性の健康支援センターを設けておるとかいうことで、こういう施策を展開しておりまして、是非、お医者様や助産師等による相談、指導にいろいろとまた問題を投げ掛けていただいて、この方々の御指導や支援に沿っていただきたいと、このように思います。
 今後とも、こうした支援によりまして、思春期の保健対策に真剣に取り組んでまいりたいと、このように考えます。
#131
○島田智哉子君 是非そのようにお願いいたします。
 それから、これも昨年御質問させていただきましたけれども、児童相談所における常勤の児童精神科医の問題ですけれども、このような虐待を受けた子供たちの心と体の治療でありますとかあるいは親子関係の修復といった場合に、医学的な立場からの関与が必要とされている中で、健やか親子21の目標とその実態がかなり懸け離れておりました。
 川崎前大臣の昨年三月、当時の御答弁では、目標を見直されるといった御趣旨の御答弁であったと思いますが、その後どのように見直されたでしょうか。
#132
○副大臣(武見敬三君) 平成十七年において、その中間年であったことから健やか親子21推進検討会を開催をし、中間評価を行い、常勤の児童精神科医がいる児童相談所の割合を一〇〇%とする、それから親子の心の問題に対応できる技術を持った小児科医の割合を一〇〇%とするなどの指標について、現実とは乖離しており、見直すべきという御指摘、これを受けました。これを受けて今般、指標の見直しを行いまして、まず子供の心の専門的な診療ができる医師がいる児童相談所の割合を一〇〇%とする、それから親子の心の問題に対応できる技術を持った小児科医の数を増加傾向とするというふうに見直しをしたところでございます。
#133
○島田智哉子君 実際、目標が引き下げられたことについては大変残念でございますけれども、しかし見直された目標についても、現実に児童精神科医の数そのものが不足している中で、その実現についてもそうそう簡単なことではないと思いますけれども、厚生労働省に設置されている子供の心の診療医の養成に関する検討会について、間もなく報告書が出されるということをお聞きいたしました。その概要についてお聞かせください。
#134
○政府参考人(大谷泰夫君) 発達障害やそれから引きこもりなど様々な子供の心の問題に対応できる小児科医やあるいは精神科医の養成方法を検討するために、平成十七年三月より二年間にわたりまして子供の心の診療医の養成に関する検討会というものを開催してきたところでございます。今月末に報告書を公表すべく準備中でございます。
 その検討会の経過を申し上げますと、一つは子供の心の診療医が身に付けるべき知識と技能というものを詳細に定める、また数種類の研修テキストの作成を行う、また養成方法の具体的な議論、こういうことが行われたというふうに承知しております。
 今月末に報告書が取りまとめられました段階で、地方自治体あるいは関係学会等の関係者に対しましても広く周知を図ってまいりたいと思います。
#135
○島田智哉子君 その報告書の中では、各都道府県において少なくとも一か所はこうした乳幼児期から青年期までの子供の心の診療及び研修を専門的に行える中核的な医療機関が必要である、そのため各都道府県において子供の心の診療体制に関する整備計画を策定することが求められると、このような指摘が盛り込まれるものと承知をいたしておりますけれども、この点については今後具体的に厚生労働省としてその実現に向けてお取り組みになるお考えがあるのかどうか、大臣にお伺いいたします。
#136
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今担当局長の方から御報告申し上げましたように、子供の心の診療医の養成に関する検討会、これが今月末に報告書を公表する予定でございます。
 検討会におきましては、今後このような子供の心の問題に対応できる医師を増やすため、各都道府県に少なくとも一か所は子供の心の診療及び研修を専門的に行える中核的な医療機関の整備等を行うことなどを通じまして、子供の心の診療体制を確立していく必要がある、こういう議論がなされているところでございます。
 こうした中核的な医療機関を中心といたしまして、他の医療機関、保健、医療、福祉、教育等と連携をいたしまして、子供の心の診療体制が整備をされ、子供の心の診療医の養成が推進されますよう、今後鋭意検討していきたいと考えております。
#137
○島田智哉子君 その場合、やはり診療報酬上の問題を抜きにして始まるものも始まらないと思うんですけれども、この報告書にはそうした整備を進めていくには診療報酬上の適正な評価が求められるとありまして、言い返せば現状は適正な評価ではないとも読み取れるわけですけれども、現状の診療報酬の評価についてどのように認識され、また今後の方針についてのお考えをお聞きして、私の質問を終わりたいと思います。
#138
○国務大臣(柳澤伯夫君) 検討会におきましては、この子供の心の診療につきまして、家族への対応や他の機関との連携が必要であって、一人の子供さんの診療に手間と時間が掛かるなどの特徴、特性も指摘されているところでございます。
 このため、今後、子供の心の診療及び研修を支える医療機関へ支援の充実を図っていくためには、今委員の御指摘のような診療報酬上適正な評価が行われるということが求められるわけでございます。
 いずれにいたしましても、中医協での御議論などを踏まえながら、的確な対応に努めてまいりたいと、このように考えます。
#139
○島田智哉子君 終わります。
    ─────────────
#140
○委員長(鶴保庸介君) この際、委員の異動について報告いたします。
 本日、辻泰弘君が委員を辞任され、その補欠として神本美恵子君が選任されました。
    ─────────────
#141
○山本保君 公明党の山本保です。
 児童手当法に関連しましてお聞きいたしたいと思っております。
 今、島田先生のお話にもありましたように、昭和四十六年にこの制度ができ、四十七年、八年、四十九年からですか、完全実施となったわけであります。当時の新聞などを私も見てみますと、昭和四十三年に、まだ当時新しかった公明党も独自の議員立法で児童手当法などを出しまして、なかなか、まあ野党でありましてそううまくいくはずはないと思ったんですが、四十五年、四十六年の辺の新聞には、まあいろんな意味があるんでしょうけれども公明党の圧力でというようなことが新聞の見出しにあると。いろんな御批判もあったのかもしれませんが、今となってみますと大変重要な施策を私どもの先輩、また周りの方が当時の厚生省、作っていただいたんだなというふうに思っております。しかしながら、まだまだ十分なものではないというお答えは正に私もそう思っております。
 先般、十一月二十四日に参議院本会議で総理に御質問をさせていただいたときにも、せめて一万円という言い方をしましたのは、やはり子供の、子育てについての費用についての直接的な支援という観点で言えば、もう少しやはり必要であろうという気がしたからであります。
 ただ、こういう財政、特に今回はこのための増税というようなものは全く認められない状況下でありましたので、こういう点ではぎりぎりこれがうまく成立といいますか、の運びになったと。乳幼児加算ができるようになったということについては大変良かったと思っております。
 私は、ただ、児童手当だけでもちろん子育て支援というものができるものだとは思っておりません。こういう直接的な家庭での経済的な支援というものだけではなく、例えば保育でありますとかベビーシッターでありますとか社会的な子育てのいろんなチャンスを選べる、そういうサービスをつくること、この中には、後でまたお聞きしようと思っておりますけれども、育児休業という形で、確かに中小の会社も含めて、お父さん、お母さんが直接子供の子育てに参加できる体制をいかにつくっていくのかということが大きな問題となりますし、もっと広く言えば、それも含めて私ども働き人間と言われてきた働きバチの日本がもっと子育てやまた社会貢献、先回もそういうことを申し上げましたけれども、自己実現とよく言いますが、私は自他実現と言っておるんですけれども、自分だけではなく社会全体のベースのQOLというんでしょうか、そういうものを上げていけるような中で子育てというものが位置付かないと、なかなか子育てだけに、つまり子供のいる方だけが何か得をする、若しくは逆に損をすると、休むと損をするというようなこういう状況というのは打破できないのではないかと思っておりますので、この主に三種類の施策というものが必要でありまして、これを一つにまとめ上げて一つでやるというよりは、やはりこういう多様なニーズのときですから、この制度全般に一つ一つ各々充実させていく必要があるというふうに思っております。
 先ほどお話もありましたように、まだ昭和四十六年の当時には余りそういう体系立った議論はなされていないようでございまして、見ておりましたら、やはり育児の費用というものについて、すべてといいますか大半をこの児童手当でというような考え方を散見いたしました。やはり、現在ではもう少しそこは柔軟に考えていくべきだろうと考えております。
 そこで、まずこれは当然のことですが、最初に大臣に、今回の児童手当の乳幼児加算の創設がこれでできることになるわけでございますが、その内容と考え方についてまとめていただきたいと思っております。
#142
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今回の児童手当の乳幼児加算は、昨年六月に取りまとめられました「新しい少子化対策について」という文書に、若い子育て世帯等の負担軽減を図るためにこの施策を是非実現すべきであると、こういうことがうたわれておりまして、具体的には、三歳未満の児童の養育者に対して、児童手当の月額を第一子及び第二子について月額五千円増額し、出生順位にかかわらず一律一万円とするということにいたしたものでございます。
#143
○山本保君 それで、まずその財源について少し、この前の委員会でも、短い時間でしたので少し総理にはお聞きしたわけですが、もう少し大臣に丁寧にお答えしていただきたいなと思っておりますのは、今回、税を上げずにこの創設といいますか加算ができたと。児童手当法本体の形からして、まず事業主負担を上げたと。そして、残りの公費分については、これは大変苦労されたところだと思いますけれども、偶然といいますか、雇用安定の基金の方で使われなかったものがあり、これを今回すべて地方にも特例交付金という形で出すと。
 こういうことで今回の制度ができたというふうに伺っておりますけれども、そうしますと、やはりすぐに気が付きますのは、じゃ、来年度以降といいますか、来年度といいますか、再来年、二十年度以降ということになりますか、こちらについて、事業主の方はともかくとしまして、公費分、きちんとこれが手当てされるのだろうか、一年で終わってしまうようなことはないだろうかと、こういう心配もあるものですから、大臣から、もちろん、来年度、再来年度の予算について細かくお約束するということはできないことはもう当然承知しておりますけれども、これを進めていく立場の大臣としてどのような決意でおられるのかということをお聞きしたいと思います。
#144
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今回の児童手当の拡充に伴いまして必要な財源をどうしたかということでございますけれども、基本的に、国、地方、それから事業主ということでは、これ三者で従来の比率を踏襲する形で負担をしたところでございます。
 事業主についても、これは三歳未満の子供たちへの手当てであるということに着目いたしましてお願いをして、これが実現いたしました。国、地方の負担でございますけれども、これはもうほとんどの予算がシーリング等の枠の中で決定をした後での交渉というようなタイミングでもあったこともありまして、緊急雇用創出特別基金から国庫返納を前倒しすることによって措置をすることにいたしまして、国、地方の負担分につきまして手当てをさせていただいたところでございます。具体的に地方の負担分については、平成十九年度分については地方特例交付金によって措置をするとされたところでございます。
 そういう応急的な措置でありましただけに、平成二十年度以降、公費財源について一体どうするかという問題が当然あるわけでございますけれども、この点については、平成十九年度与党税制改正大綱におきまして、少子化対策のための国、地方を通じて必要な財源の確保については、税制の抜本的、一体的改革の中で検討するという一文を盛り込むことをお願いしまして、これが実現しておりますので、そのことを踏まえて適切に対応していきたいと、このように考えております。
#145
○山本保君 税制の一体的対応というんですか、そのことでちょっとだけ気になりますのは、よくこれで言いますのは、歳入歳出の一体改革というような言葉がよく出まして、消費税上げるんではないかというような議論があると。それはそれで重要なことでありまして、これはまたこれからきちんと議論をし、その中身については考えていくんだろうと。我が方はまだそれは認めた気はないわけですけれども、客観的にそういう意味であろうとは思うんですが。
 これ、児童手当は今回これでできましたので、これを税一体というよりは、正に地方と中央のいろんな配分、若しくは総務省の方の厳しい自治体へのきちんとした交付税と、こういうふうな形で進めていく。額としても、歳入歳出なんというところの議論の一割にも満たないような小さな額の話なんですから、その辺のところは大臣、ちょっと余分なことかもしれませんけれども、よく認識していただいておかなくては困るなと思うんですが、大臣、どうですか。
#146
○国務大臣(柳澤伯夫君) 仮にこの児童手当の問題をちょっとわきに置きましても、今年の秋からは、いずれにしても来年度以降、基礎年金の国庫負担の二分の一への引上げという大きな課題があるわけでございまして、それはいろいろ考える可能性の一つとしては、歳入改革、税制改革をしなくてもというような見方もないわけではないんですが、通常考えると、やはりそうしたところも視野に入れて、それを包括的に考える中で解決していくということが必要になるだろうと、こういうことが通常の普通の見方ではなかろうかと、このように考えます。
 したがいまして、この文章も、確かに、何と申しますか、児童手当の国、地方の負担分だけを考えますと、もうちょっと、何と申しますか、非常に小さな課題であるにもかかわらず非常に大きな、何というか、措置を絡めて考えるというように、ちょっと課題の大きさが少しちぐはぐではないかという御指摘かと思うんですけれども、それはそのとおりですけれども、これは少子化対策と全体に構えて書かせていただいておりますので、この点は是非御理解をいただきたいと、このように考える次第でございます。
#147
○山本保君 この辺は議論になるところだとは思います。
 しかし、今回うまくといいますか、私もここで主張したのは、ちょうど雇用保険等々の利率の引下げもあると、こういうときにこの形で持っていけるのではないかというようなことを考えたわけであります。
 ですから、おっしゃるとおりでして、大きな話というのはもちろんあるんですから、その理由にこの児童手当を少し上げたからねなんということを、はっきり言って言ってもらっては困るなというのが私の本心でありまして、そのためにも今年これをつくっておく必要があったというふうに思っておりますので、ちょっとくぎを刺させていただきます。
 それで、それにつきまして、ちょっと、じゃ話を少し順番を変えますが、局長の方で結構です。
 今のように、事業主負担のことで、これは当初から非常に珍しいといいますか、今となってみますと保険とか、しかし雇用保険の分野などではこれは当たり前の制度のようでありますけれども、一般当時の福祉の考え方からいきますと、事業主に負担をしていただくというのはどうだと、先ほども、あれは全部税でやるべきではないかというような議論があった。私はどうもそうは思わないわけでありまして、これはやはり働いている会社の規模、そして働いていても子供のいる方、いない方、こういうところの公平性というようなことから見て非常に分かりやすい議論ではなかったのかなと。
 一般に、私は教育が専門で最初ありましたが、教育などでは、子供、学校、家庭、地域などと言いまして、企業は出てこないわけでありまして、子供分野では企業というのはなかなか出てこないという今までところがあったんですよ。実際働いているのは企業ですが、福祉や教育分野という人はそれを余り、嫌がる、出てこないが、こういうところで事業主負担というものをきちんと入れていくというのは私大事だと思っておりますが、ただ、今回は大変苦労したんじゃないかなとは思いますけれども、今回のこの加算に関して、先の参考のためにも、事業主側の反応とか、それに対する説得はどのようにされたのか、局長の方からお願いいたします。
#148
○政府参考人(大谷泰夫君) 事業主負担の制度でございますけれども、今お話しのとおり、これ創設のときから入った制度でありまして、当初も様々な議論がございましたけれども、一つは、次代の社会を担う児童の健全育成、あるいは資質向上を図ることによって将来の労働力の維持確保につながるという見方、そういうことで事業主にも一定のメリットがあると。それから二つ目として、児童手当が従業員に対する福利厚生的な性格を有すること、こういったことを踏まえて当時導入されたというふうに承知しております。
 今回の児童手当の乳幼児加算の創設につきましても、現行制度の財源枠組み、ゼロ―三歳については事業者負担ということで、この枠組みを維持する観点からこれは事業主にも御負担いただく必要があると考えまして、昨年末、公費の財源手当てができるとともに経済界にお願いをしておったということでありますけれども、御懸念の声があったわけでありますけれども、この改正の趣旨、あるいは少子化の動向等を御説明、御理解をいただきまして、今回の事業主負担の大幅な拡充につながったというところでございます。
#149
○山本保君 大変短期間に頑張っていただいたということを改めてお礼を申し上げたいと思います。
 それともう一つ、今度はこの将来像でございます。
 所得制限の話もございまして、所得制限というので一割の方が受けられないというのはこういう手当の制度としてどうであろうかという意見もあるようでございます。また、額ももっと増やすべきではないかという考えもあるようでございますし、小学生ではなくて中学以降までも伸ばすべきだという様々な意見があり、我が党もいろんなことを出しておりますけれども、これらについて担当者としてはどういうこれからの見通しを持っておられますか。
#150
○政府参考人(大谷泰夫君) まず、所得制限の関係でございますが、児童手当の所得制限につきましては、例えば高額所得者で児童の養育費の負担が相対的に低い、こういった所得階層にまで支給する必要性とか効果、これは少ないということから、厳しい財政状況の中で設けられた制度でありますが、こうした制度創設時の考え方は現在においても変わってはいないんではないかと考えております。しかしながら、実際のもう支給率は九〇%と、今回の三歳児未満の乳幼児加算に限定しますと九八%の支給率ということでございますので、言わばほとんどの方々に給付が行き渡る制度になっているんではないかというふうに考えます。
 それから、今後の姿でありますが、児童手当の支給額、それから支給年齢、こういったものの引上げについて様々な意見があるところは承知しているところでありますが、子育てに関する負担というのは経済的なものもありますが、それ以外にも様々な要因が考えられまして、この児童手当や経済的支援のみならず、地域の子育て支援策の拡充、あるいは働き方にかかわる施策、こういったものを含めて総合的な取組を国、それから地方、企業が一体となって進める必要があるというふうに考えております。
 今申しましたような観点を踏まえまして、この児童手当など経済的支援の在り方についても、他の少子化対策と併せまして「子どもと家族を応援する日本」重点戦略検討会議と、こういう場で御議論をいただきまして制度、政策、意識改革などあらゆる観点からの効果的な対策の再構築、実行を図ってまいりたいと考えております。
#151
○山本保君 いろんな議論がこれから出てくると思っております。私は個人的には中学生というような人については、親が全部見ているという、こういう一つのイメージを持つのではなくして、まあいつも雇用関係のときに申し上げますが、いろんな形で社会参加若しくは社会のためのことをやったときに、いわゆるアルバイトといいますか、教育的な意味でお金がちゃんと出てきて、そこで勤労への意欲を増すような、そのようなまあ言わば正にこれは教育ですが、こういうものも考えてやるべきだと思っておりまして、いたずらに親の元にいる子供だから全部公的な形でお金を出すということについては私個人としてはどうかなという気もしておりまして、そういう意味から特に小さな子供さんにということは重要だというふうに論じてきたと思っております。
 そこで、じゃちょっと児童手当とはこれで。先ほど、最初に設定しましたように、次の課題で、子育て支援全般、特にこの中で育児休業、特にこれも中小の普通の会社におられる方の育児休業をいかに増やすのかということがやはり大きな課題でございます。
 で、坂口、我々の大臣がおられたときにたしか発表した覚えがありまして、小さな会社で育児休業を、大変なところで育児休業を取られると。若しくは育児休業というのはなかなかもう厳しいけれども、その分残業をなくしたり短時間の仕事をすると。こうなりますと余計、場合によっては育児休業以上にその会社の経営者なり管理者としては非常な手間が掛かると。このためにその手間賃というか、そのための助成金を出して、そしてまあこれは形だけ見れば、その働いている方が何らかの形で元々の仕事と縁を切らない、又は会社としても助かるということでもありますし、元々そういう制度があるということで育児休業を取ってもいい、若しくは子供を産んでもいいと、こういう形の社会になっていくという、その会社の中でそういう風土ができるということで大変いいものだと思っておりますが、たしか昨年の四月からこの制度が動いていると。まだ一年たっておりませんから、今の段階で結果がどうということは私は申し上げませんが、ただ、現場でいろいろ聞いておりますと、どうもほとんど理解されてないんじゃないかと、まだまだ使われてないんじゃないかという気がしております。
 で、その理由も、もちろんまだ一年目ですからはっきりこれ分かりませんが、どうも私思いますに、育児休業六か月というのはこれはまあ今までの流れでいいと思うんですが、いろんな形で残業を減らしたり短時間勤務にするというのも六か月、あらかじめ申し出ないとこの制度の対象にならないとなっているんですね。これは中小の会社にとってどうも現実離れしておるんではないか。別にお金を高くしろとは申し上げませんが、今六か月で六十万円というふうだそうですけれども、例えば一月間でもまず試しでもいいですから、生まれた直後まず一月、大至急毎日帰る、若しくは一日、二日、週に何回も休むと、こういうような形で一月取ってみると。そして、それでこれはもっとこのままでいけそうだ、会社の方もそれで応援をすると、そうすれば二か月、三か月、四か月と延びていくし、そのうちまたいろんな関係で戻ってこれるかもしれない、こういう使い方がどうもできない制度になっておるようですね。
 この辺が一つ今後のこの制度の運用の課題ではないかと思いますが、まあ具体的な話になりましたけれども、いかがでございますか。
#152
○政府参考人(大谷泰夫君) 今お話のありました中小企業の子育て支援、その助成金という制度が現在実施されているわけでありますが、中小企業における仕事と家庭の両立を図りますために、従業員百人以下の中小企業において、初めて育児休業や短時間勤務制度の利用者が出た場合に一定額を支給するという制度でございます。
 この助成金におきまして、短時間勤務制度について申し上げますと、三歳未満のお子さんを持たれる労働者が六か月以上利用した場合に、その利用期間に応じて六十万円、八十万円、百万円を支給するということの制度でございます。
 しかしながら、今御指摘ありましたように、利用期間について考え方がございます。この助成対象となる短時間勤務制度の利用期間でありますが、今の考え方は、子育てをしながら働き続けることを容易にするという、まずはこの短時間勤務制度の制度の趣旨、それから、制度定着促進の観点からある程度まとまった期間の利用支援とすることが適当であるということで、六か月ということで現行制度スタートしたところでございます。
 いずれにしても、この中小企業子育て支援助成金でありますが、これの周知を更に努めまして、これ十分活用しながら、中小企業における仕事と育児の両立が図れるよう事業主の取組を促すとともに、また、その実施の中でまた制度の改善等必要な問題点があったら手当てしてまいりたいと考えております。
#153
○山本保君 ここは、私の考え方は、やはり育児休業という考え方に、ほとんど女性ばっかりですよね、いろんなデータ見ましても男性が取っている例は本当に少ない。なぜかと。この育児休業というのは六か月以上ぽんと休むということを前提にしているんじゃないか。それはつまり代替の利く仕事、こういうことを言っては、これは差別じゃない、実態として。そうなりますと、女性の方が休むことを前提としておって、その仕事の中核の男性は休むということはとても使えるはずがないという制度になっている。
 ですから、この育児休業制度自体が私は問題だと思いますが、幸い今回のこの助成金、お金が出ると、その手間賃が出ると。これは育児休業だけではなくって短時間勤務等のいろんな組合せで使えるということですから、それならば、これは是非、百人の小さな会社でも、中心になっている方にも、実際には会社との縁も切れるというか、正にリモートコントロールしていただくようなことももうやっていただかなくちゃいけない。そうでなきゃとても休むような体制になるはずがない。
 であるならば、この六か月なんということを、何も育児休業に合わせてする必要はないわけでして、一月なり、もっと柔軟に使えるようにすべきだというのが私の主張でございますので、是非検討していただきたいと思っております。
 最後に一つだけ。
 こうなってまいりますと、今のは育児でございましたが、働き方全体の見直しということが問題になるだろうと思います。ワーク・ライフ・バランスという言葉が最近あるようでありまして、どうも私はちょっと、自分自身この言葉はどうも、バランスというのはやはり。そうではなくって、子育てや社会活動や、この前も申し上げましたが、貢献活動若しくはお手伝い、そういういろんな、NPOへの参加、こういうようなものは必ず仕事にもプラスになる。
 昔から大学というのが、ヨーロッパ以来、大学教授というのは十年やりますと一年休みが取れると。これは決してサボるためで教授が落ちるわけではない。研究しなくっても、こういうところできちんと休みを取れば、研究者としての、また教育者としての意味が、価値が上がるということが、これ体験的にもうなってきた制度じゃないかと思うんですね。
 もちろん、大学教授と全部は比較できないにしても、私たちの生き方というものはそういうものではないか。いろんな多様なところで頑張る若しくは評価されるということが生きてくると。バランスではなくて、両方が両方とも良くなっていくようなものだという気がするわけですけれども。
 それができませんと駄目だというのは、やはり子供、私も実は子供がおりませんで、前にスウェーデンに出張させていただいたときに、ちょうど八割か九割の育児休業給付が出たときで、直後に見学に行きまして、向こうの大臣にどうでしたかと言いましたら、男性がみんな休むようになってしまったのが予定外であったという話が出ましたもので、私もまあ軽口で、そうなりますと子供がいない男性というのは昇進が余計良くなるわけで、これは非常に不公平になるんじゃないかと、こういうことを言いましたら、大臣が、いや、そういう方にはだから社会的ないろんな、当時まだNPOなんて私知りませんでしたが、社会的な活動にいろいろ出ていただくんだと。まあ、できたのかどうか。しかし、そのことが、すぐに答えがぱっと返ってまいりました。もう二十年以上前の話でございます。私はそのとき非常に感動しまして、なるほど、こういう働き方をしている国があるんだと。我々は働きバチだけれども、なるほど、こういう国があるんだという気がいたしました。
 これからこういう形でしていきませんと、育児だけでは、子供のいる人いない人、結婚しない人おられるわけですよ。そうなりますと、今度は逆に、そちらの方としてみれば、あの人たちは休んで給料もらっていいねというまた逆の差別意識が出るかもしれない。こういうものをちゃんと直すためには、いろんな形で生活とそして仕事というものの全体を考えていく必要があるんではないかと思っております。
 これはもちろん育児ということだけではなくって全般の働き方の問題でありますけれども、この辺について最後にそれをお聞きして、質問を終わりたいと思います。
#154
○政府参考人(大谷泰夫君) ただいま御指摘いただきましたとおり、子育て期の労働者が育児休業などを取得しやすい環境を整備していくということで、そういう考え方に立ちますと労働者全員のワーク・ライフ・バランスを実現するということが極めて重要であると考えております。
 厚生労働省といたしましては、法律に基づく休暇以外に、企業における様々な目的のための休暇の普及を図りますために、労働時間設定改善法に基づきまして、中小企業団体に対する支援を行うほか、来年度からは周知啓発事業を実施することとしております。
 また、企業におきまして男性が育児参加できるような柔軟な働き方の整備を推進するために、昨年十月、男性が育児参加できるワーク・ライフ・バランス推進協議会といったところで経営者の方々が集まっていただいて提言をいただきました。この貴重な提言の普及に現在取り組んでいるところでございます。
 こういった取組によりまして、安心して育児休業等あるいは短時間勤務等、こういったことの取得しやすい環境整備というものに取り組んでまいりたいと考えております。
#155
○山本保君 終わります。
#156
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 児童手当の拡充は国民の要望でもあり、当然だと思います。今回の措置は決して十分ではありませんが、子育て世代の経済的負担軽減のため更に拡大を図るべきだと思っています。
 その点で、昨年の法改正については三位一体改革の名の下に国の負担を半分に減らす、地方に負担を押し付けるということで、私ども反対いたしました。その中で、やはり国が財政責任を維持すべきだということを主張したんですが、最初にお聞きしたいんですが、今回の児童手当の拡充で新たな負担を地方に負わせることはないというふうに理解してよろしいんでしょうか。
#157
○政府参考人(大谷泰夫君) お答え申し上げます。
 今回の児童手当の拡充に必要な財源のうち、平成十九年度の国、地方の負担増、この負担増分につきましては緊急雇用創出特別基金から国庫返納を前倒しするということで措置することとされておりまして、御指摘の地方負担分につきましても地方公共団体の負担増とはならないように、平成十九年度分は地方特例交付金によって措置することとされたところでございます。
#158
○小池晃君 今後のことは課題として残っているわけですが、そういうことだと。
 子育て世代の悩みについてはいろんな調査結果がありますけど、やっぱり費用が掛かるというのがトップです。内閣府の十七年版国民生活白書を見ますと、一人の子供を二十一歳まで育てる費用が千三百二万円、二人目が千五十二万円、三人目が七百六十九万円ということで、これではやはりちゅうちょをするのも当然だと思うんです。
 今回、若い子育て世代等への経済的負担の軽減を図る観点からということで、三歳未満の乳幼児について第一子から一万円、しかし三歳になった途端にこれは第一子、第二子はまた五千円に戻ってしまうことになるわけです。
 資料をお配りしておりますが、さきの国民生活白書を見ますと、これは教育費に関していいますと、ゼロ歳から二歳まではもちろんほとんど掛からない、しかし三歳から五歳になるとこれは一挙に増大して二万円を超えます。特に授業料については、これ高校、大学に次いで大きな額、一万八千八百円、幼稚園の費用が掛かるわけですね。
 三歳までの拡充というのはこれ必要なんですが、三歳になったら半分になってしまうということでは、これは生活実態に照らしても合理性がないのではないかと思うんですが、この点いかがですか。
#159
○政府参考人(大谷泰夫君) 御指摘のとおり、今回の児童手当の拡充は、比較的収入が低いと考えられます若い子育て世代等の経済的負担の軽減を図るために、厳しい財政状況の中で政府として最大限の措置を講じたものでありますが、この子育てに関する負担は経済的なものだけでなくて、御指摘のように様々な要因も考えられまして、児童手当などの経済的支援のみならず、地域の子育て支援策の拡充や働き方に係る施策などを含め、総合的な取組を進める必要があるというふうに考えております。
#160
○小池晃君 しかし、三歳になったらまた元どおり元に戻るということでは、やはり子育て世代の願いにこたえることはできないというふうに思うんです。
 諸外国見ますと、アメリカを除く先進国のほとんどで手当制度があって、フランスが一番手厚いわけですが、そのほかスウェーデンは十六歳まで支給、第一子、第二子は一万六千円、第三子一万九千円、第四子二万七千円、第五子以降は三万円と。それからイギリスは第一子から支給で十六歳未満まで、第一子一万六千円、第二子一万円。ドイツは第一子から第三子までは約二万三千円、第四子からは二万七千円、十八歳未満までですが、学生の場合は二十七歳まで出ると。
 こうした、大臣にお伺いしたいんですが、外国の支給水準に照らして、私は決して十分とは言えない、かなり不十分だと。しかも、今挙げた国はどこもやはり財源の中心は国庫負担、公費負担なんですね。少子化対策が政府の最優先課題だというのであれば、やはり国が財源にもっと責任を持つ。全部国が責任を持つとは言いません。企業負担もやはりあってしかるべきだと思いますが、でもやっぱり国がもっと責任を持つ仕組みにしていく必要があるんではないかと思うんですが、その点、大臣いかがですか。
#161
○国務大臣(柳澤伯夫君) 御指摘の子育てに関する給付につきましては、我が国より相当高い国民負担率となっていることを背景として、諸外国においてかなり手厚い給付が行われているということも事実でございます。
 いずれにせよ、子育てに関する負担は、私どもとしては経済的なものだけではなくて様々な要因が考えられるという考え方でございます。児童手当などの経済的支援にとどまらず、地域の子育て支援策の拡充やらあるいは働き方にかかわる施策などを含めて総合的な取組を国、地方、企業が一体となって進めていく必要があると考えているわけです。
 このような観点から、今回、内閣に重点戦略検討会議が置かれましたので、そこでこの子育て支援に関して議論を行って、制度、施策、意識改革などあらゆる観点からの効果的な対策の再構築、実行を図っていきたいと、このように考えているところでございます。
#162
○小池晃君 ほかの制度も充実していて、だけど児童手当が少ないというのであればともかく、ほかもやはり子供に対する支援全体に少ないわけですから、やっぱり見直す必要があると。
 我が党は、衆議院で予算の抜本組替え案、提案しましたが、児童手当については第一子、第二子、月額一万円に倍増すると。〇七年度は国庫負担七百億、児童手当交付金千四百億、計二千百億円で、不要不急の無駄遣いあるいは大企業向けの設備投資減税や、あるいは大金持ち優先の証券優遇税制を改めるということで提案をしております。暮らしを守る予算に転換すべきだということを申し上げたいと思います。
 少子化対策として大事な施策として乳幼児医療の無料化がありますが、私どもかねてから国の制度として実現せよと言ってまいりました。〇二年、〇四年には参議院に無料化法案も提出をしました。国がなかなか重い腰を上げない中で、すべての自治体において何らかの形での軽減がやられていますが、局長にお聞きしたいんですが、六歳未満の医療費の自己負担分、これは現在幾らになっているでしょうか。
#163
○政府参考人(水田邦雄君) お答えいたします。
 六歳未満と申しますか、制度的には未就学児に係る医療保険の自己負担の総額になろうかと思いますけれども、平成十九年度におきまして約二千四百億円と見込んでございます。
#164
○小池晃君 六歳未満の未就学児の医療費の無料化を行うとすれば、国の負担というのは一体いかほどになるんでしょうか。
#165
○政府参考人(水田邦雄君) この未就学児の自己負担を無料化した場合でございますけれども、医療保険の給付費につきましては給付改善に伴ってその波及増がございますので、平成十九年度におきましては三千八百億円程度増加すると見込まれるわけであります。
#166
○小池晃君 そうすると、国庫負担二分の一というようなことにすれば千九百億円程度の国の負担になるかと思うんですが、そういうことでよろしいですね。
#167
○政府参考人(水田邦雄君) 仮にその二分の一を国庫負担とした場合には、必要となる額は千九百億円程度と見込まれるわけであります。
#168
○小池晃君 少子化に歯止めを掛け、子育てを支援する、その上でやはり国の制度として乳幼児医療費の無料化を実施していくべきだというふうに思います。
 続いて、今日、原爆症の認定訴訟で、東京地裁で二十一名については原爆症の認定申請却下処分を取り消すという原告勝利の判決が出されました。一昨日の仙台地裁に続くものであります。
 今日、資料二枚目にお示しをしましたが、これ九〇年代以降の原爆症の認定訴訟について、まあ十二連敗とよく言いますが、十二回の判決すべてが国の認定行政について違法を認めて、国側敗訴であります。ところが、今までの判決についてはすべて国は上訴している。
 裁判期間短縮しているとはいえ、国側が徹底的に争っていることがあって時間掛かっております。松谷訴訟では提訴から確定まで十二年、小西訴訟は十三年、東訴訟は五年。で、その結果見ずに東さんは亡くなられた。現在進行中の集団訴訟は第一次提訴から三年経過をしているんですね。被爆者の皆さんは高齢化が進んで、一番若い方でもこれは六十二歳、平均七十五歳。
 これ、先日から与党の議員からもこの問題は指摘があるわけですが、大臣、実際、集団訴訟に加わっていた方の中でも相当の方が亡くなっているわけですよ。私、これ、大臣、率直な思いとして、こういう形でその判決が出て上訴繰り返すと、いたずらにね、司法の場で争い続けるようなやり方をいつまでも続けていていいのかと、このことについてはどうお考えですか。
#169
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私も原爆の原爆症を患う方々、こういうような方々が高齢化しているという現実は、本当によく胸を痛める現実として受け止めております。
 ただ、この訴訟ですけれども、これは放射線と疾病の関係に関する科学的な知見が争点になっているということでございまして、この各地裁の判決が医学放射線学の上で一般的な理解と異なる議論の下で行われてきているということでございますので、国としてはやはり上級審の判決を、判断を仰いでいかざるを得ないというところでございます。
 なお、今日、今回の仙台地裁判決、東京地裁判決につきましては、現在判決内容を精査中でございまして、今後の対応につきましては、判決を精査した上で関係省庁とも協議した上で決定することといたしたいと、これが私どもの態度でございます。
#170
○小池晃君 一般的な知見と異なると言うけれども、負け続けて負け続けて、しかし司法で争い続けるという方が私は一般的な理解と懸け離れた態度だと思いますよ。こういうやり方はやっぱりやめるべきだと、到底国民の理解は得られないと思うんです。
 しかも、具体的に実態見てみると、これ専門家による審査会で意見を聴いてやっているからいいんだと、認定行政正当なんだというふうに国がおっしゃるわけですが、しかしこの審査が一体どうなのか。局長、実際にこの原子爆弾被爆者医療分科会の審査対象者の資料というのは、これは事前配付ではなくて当日配付だと聞いていますが、それはそういうことですか。
#171
○政府参考人(外口崇君) 申請者から提出される情報でございますけれども、これは当日配付でございます。
#172
○小池晃君 このやり方自体も、小西訴訟の東京地裁判決でも違法だというふうに言われたわけです。これ実態見ますと、一件当たりの審査時間はおおむね三分から八分だと、平均四分だというんです。
 広島県の医師会長で二年間にわたって委員を務めた碓井静照さん、この方が読売新聞のインタビューでこう言っている。数式の中に入らないものは除外される、結局は放射線の被曝の距離で機械的に処理されていますと、絵をかいて被曝の状況を説明したり、仲間とのやり取りを記したり、中には不自由な手で書かれているものもあります、しかし審査員は基準を満たして認定されると分かればほとんど読みませんし、認定されていない人のものを見ることはありませんと、被爆者の真の訴えにはほとんど目を通していません、実際には読む時間がないんですと、こういうふうに実際にその審査員やられた先生はおっしゃっている。
 資料は当日配付ですから、ほとんど目を通す時間だってないわけですよ。きちんと資料を読むことできない。これでは結局、幾ら専門家集めても、私は審査基準の機械的な適用にならざるを得ないんじゃないかというふうに思うんですが、いかがですか。
#173
○政府参考人(外口崇君) 原爆症の認定審査は、原子爆弾被爆者医療分科会におきまして申請者から提出された認定申請書や医師の意見書などを委員に当日配付し、これは当日配付というのは個人情報が含まれておることからでございます。そして、審査の方針に基づきまして個々の状況を総合的に勘案して審査が行われているところであります。
 審査は、原則午前十時から午後五時まで丸一日の時間を掛けております。審査をするに当たりましては、事務局において事前に書類の確認を行い、十分な審査が効率的に行われるよう努めているところであります。また、案件によりましては次回以降の分科会に繰り越して議論を続けているケースもありますし、また審査の方針の中でも、原因確率等を機械的に適用するものではなく、当該申請者の既往歴、環境因子、生活歴等も総合的に勘案して個別に判断するということとされております。
#174
○小池晃君 いや、そういうふうにちゃんとやっているんだったらいいんですよ。しかし、やられていないって現に二年間委員やった先生が言っているわけですよね。個人情報と言うけれども、名前のところ隠せばいいじゃないですか、そういう事前配付のものは。そんなことは幾らでもできるはずなんですよ。
 私、司法ではこの間こういう結論が出続けている、しかし国が上告していると、司法判断と違う認定基準になっていながらその見直しを行わないと、こういうことでは認定行政が信頼されるはずがないと思うんですね。
 大臣、もうこれは私だけが言っているんじゃない、与党からもそういう指摘があるわけですね。恐らくこれからもまたどんどんどんどん出てくると思いますよ。これは正に超党派の声に今なってきている。やっぱり認定行政の在り方を見直す方向に一歩踏み出すべきじゃないですか、これだけの結論が出てきたんだから。是非、その検討をするということを言っていただきたい。
#175
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今、小池委員の御指摘にもございましたけれども、与党の一部にもこのままでいいのかというような考え方の下でいろいろ解決案の模索をしていらっしゃる方がいることは私も承知をいたしております。しかし、その方々も、当然といえば当然なんですけれども、つまり政治的解決というようなことの観点からのいろんなお話のようでございまして、現在私どもが依拠している科学的な考え方、これに基づいた審査に対して、別にそれに対してまた理論的ないろんな違う考え方を提示していただくというようなことでは全くないわけでございまして、我々としては、これまで随分先生方にも専門的なことをお願いして、御検討をお願いして、そうしてこの審査基準というものを確立してきた立場からすると、やはりそういったものに安易、すっと乗っていくというような考え方はなかなか取りにくいと私自身は思っているわけでございます。
#176
○小池晃君 安易に乗っていくという話じゃないでしょう。十二回の司法判断ですよ。そういう発言は非常に問題だと私は思いますね。
 やっぱり冒頭申し上げたとおり、この仙台地裁判決、東京地裁判決とも、これ以上司法の場で争い続けるということはやめるべきだと。これは、控訴は絶対にしないでいただきたい。あわせて、やはり科学科学とおっしゃるけれども、その科学が司法の場では断罪され続けてきているんですよ、科学の名によって行われていることが。科学でないというふうに司法の判断が下っているんですよ。だから、やはり本当にこれは見直し、踏み出すべきだということを申し上げておきたいと思います。
 それから、おとといタミフルの問題を質問いたしました。局長は、おととい、異常行動や突然死とタミフルの関係は否定的だとおっしゃいました。しかし、その数時間後に十代への使用制限を深夜の記者会見で発表されました。これは、厚労省としてもタミフルの服用と異常行動ないし突然死、これに何らかの関係があるという疑いを持ったということですね。
#177
○政府参考人(高橋直人君) 私どもの手元に、それぞれの症例について情報がきちんと集まっているものというのは昨年のシーズンまでのものでございます。
 ですから、二月の二つの転落事例、それから今回の事例は情報としては少のうございますけれども、そういった意味ではきちっとした証拠なり情報に基づいた因果関係の判断というのは特に変わっておりません。
 ただ、やはりこういったインフルエンザ脳症とかそういったものについては、実際のお医者さんでの診療時間というのは大変短うございます。そういった意味で、元々情報が制約されている中での情報ですから、私どもこれまでの、過去のこれまでのいろんな事例も含めまして、再度もう一回精査をしたいと、その上でもう一回審議会にかけまして、そういった判断についてもまた改めて審議をいたしたいと、かように考えております。
#178
○小池晃君 おかしい。何も変わっていないんだったら何で十代使用制限したんですか。十代使用制限したということは、何らかのこれ問題があると思ったから使用制限したんでしょう。しかも、昨日タミフルの異常行動が〇四年以降十五件報告されていることが分かったんですよ。九件については今回初めて明らかにしたんですよ。何でこれ今回報告、今まで報告しなかったんですか。隠ぺいじゃないですか。
#179
○政府参考人(高橋直人君) 死亡事例はこれまでも折々きちっと出しています。それから、審議会の方には、異常行動とか譫妄とか、そういったもので、それらについての副作用があったということで報告されております。
 ですから、今回のものの中で、私どもとして公にしていなかったのは、三月以降に四件のものがあったと思いますけれども、それを今回の事例と一緒に公表したということでございます。
#180
○小池晃君 国民に対して正確な情報を流すというのは最低限の務めだと思うんですけれども、それを隠ぺいする。しかも、成人の異常行動も報告されているわけですよ。夜中の報告というのは、これは十代だけの使用制限なんですね、ところが。何でこれでいいんですか。九歳だったらいいんですか、二十歳だったらいいんですか、そのことに科学的根拠はあるんですか。
#181
○政府参考人(高橋直人君) ですから、今回の措置、二月のあれもそうですけれども、私ちょっと先ほどちょっと言葉足らずだったかもしれませんが、手元にある情報では因果関係についての判断は変えていませんけれども、もう一回これまでの事例を精査してみて見直したいということを今申し上げているわけです。
 それから、成人ほかその他の事例につきましては、これまでも、昨年までの分については死亡症例とかそういったものは全部出しておりますし、それから、そのほかのものについても審議会でそういった異常行動とか譫妄というか、そういうものは出ております。
#182
○小池晃君 私の質問に答えていない。何で十代に限ったんですか。それには何か根拠があるんですか。十代に限ったということは、じゃ九歳の子はもういいわけですか。二十歳の子はいいんですか。科学的根拠があって十代に限定したんですか。
#183
○政府参考人(高橋直人君) 今回の措置は、ですから、手元にあるそういった情報とか証拠とか、そういうものに基づいた措置を少し、それこそ予防的に考えて必要な措置をとったと。二月の末にそういった措置を一回とっておりますけれども、今回はその警告のレベルを上げたということであります。
 ですから、それについて、十代までに限るということは、これまでの転落事例が大体十二歳から十七歳に集中していると、それから、十代の方は元々は丈夫な体ですから、家でゆっくりお休みになっていれば自然にはインフルエンザは回復するということでありますので、そこは使用を最低限のものにしてほしいという要請であるということでございます。
#184
○小池晃君 だから、予防的にとおっしゃるけれども、予防的に処理しなければいけないようになったのには何か根拠があるんですかと、今回そういうことに踏み切った根拠は一体、じゃ何なんですかと。だって、今までの知見は変わっていないとさっきからおっしゃるじゃないですか。それにもかかわらず変えたのはなぜなんですかと言っているんです。
#185
○政府参考人(高橋直人君) ですから、インフルエンザの発熱を見てからタミフルの投与は四十八時間以内ということになっております。インフルエンザ脳症の発生というのはいろんな時間にわたりますけれども、これまでのものを見ていますと、発症のころ、これは人間の体の中はどうなっているか分かりませんから分かりませんけれども、そういったインフルエンザウイルスが中枢神経系で何かの作用を起こしていると、その結果ともう一つはタミフルによる副作用、この二つが、いずれかどちらかが因果関係の原因としては考えられている。結果は異常行動、こういうふうになっているわけであります。
 ですから、原因について、どっちかという議論を続けていても結果というものを招いてはいけませんので、とにかくそこは予防措置として、原因はまだはっきりしませんけれども、結果の回避のために予防的にこういう措置をとったということでございます。
#186
○小池晃君 原因究明を待たずに予防的措置をやるということ自体は否定いたしません。そのことは大事だと思います。しかし、どういう根拠でやったのかと。十代なら十代を制限した根拠というのは一体何なのかと、それが極めてあいまいなんですよ。実際、十代以外の被害者だって出ているわけですよ。にもかかわらず、十代に限る。現場ではやっぱりこういう本当にその場しのぎのやり方やるからいろんな不信が生まれたり混乱が生じたりしているんだと思うんです。
 私は一昨日、提起いたしましたけれども、これ考え方を明確にすべきだと。要するに、インフルエンザというのは、もちろん脳症の危険はありますが、基本的にはこれ自然治癒する疾患なわけですから、やっぱり基礎体力のある人は除いて、やっぱりハイリスクグループに限定して使う。そういうやっぱり考え方を国として、厚生労働省として示さないと、十代は制限するという根拠もないようなやり方をすればますます混乱するんじゃないですか。それ、どうですか。
#187
○政府参考人(高橋直人君) ですから、これ経験的にということで申し上げれば、十代での転落の例というのは、ほとんどは十代に集中しています。それから、それ以外の転落の例はこれまでには十八年に二つの死亡例ございますが、これいずれも自殺のようなケースということで昨年見られておりまして、そういった意味では、そういった経験的なデータから見て十代にまず集中して考えようと。
 ただ、もう一つは、過去のこれまでのデータをもう一回精査しますんで、その上でもう一回判断はしたいということでございます。
#188
○小池晃君 私は、その何か経験とか本当にさじ加減みたいな形で行政をやっていくというのは、本当に国民の行政に対する信頼を揺るがせると思いますよ。
 加えて、やっぱり、おととい取り上げた中外製薬に天下りした安倍道治氏のことについてまたお聞きしたいんですが、安倍さんは一九八四年十月から当時の薬務局生物製剤課課長補佐務めていた、間違いないですね。
#189
○政府参考人(高橋直人君) 安倍道治氏は、一九八四年の十月から八七年九月まで、三年弱、生物製剤課に在職しております。
#190
○小池晃君 その当時の上司、生物製剤課の課長は一体だれですか。
#191
○政府参考人(高橋直人君) 安倍氏は三年ほど生物製剤課におりますが、その前半の二年間の上司は松村明仁氏であります。
#192
○小池晃君 松村明仁氏というのは、正に薬害エイズ事件に深くかかわった、刑事裁判の被告になった方であります。
 松村被告に対する検察の冒頭陳述、私、見てみましたが、ここに八か所、安倍道治氏の名前が出てくるんですね。かなり深くこの問題にかかわった人物であるということがこの検察冒頭陳述を見ても分かるわけです。
 一昨日、問題にいたしましたが、厚生労働省を退官した後、二年一か月だけ薬事行政にかかわる財団法人に一時避難してから中外製薬に天下って、今は執行役員になっているわけですよ。一昨日、大臣はこれは法律違反でないんだということで開き直りの答弁をしましたが、しかし、天下りに対する国民の批判というのは今物すごく強いんですよ。しかも、ましてや政官業の癒着の構造が常に薬害の温床、背景になってきたというふうに言われてきたわけでしょう。しかも、この安倍道治という人物は、正に薬害エイズ事件に深く関わってきた松村明仁氏の下でやってきたと、そういう人物ですよ。
 私、こうした構造を一掃することが本当に必要ではないかというふうに思うんですが、こういう事態でもやはり法律にのっとって天下りしたからいいとおっしゃる、そういうことなんですか。
#193
○国務大臣(柳澤伯夫君) いや、私はその中外製薬に入ったこと自体を小池委員が問題にされたというふうに質問をとらえましたので、それは法律に照らす、あるいは国家公務員のそうした転職へのルールは守っているんではないですかと、こういうことを申し上げたわけでございます。
 私は、いずれの薬剤でありましても、これはもう本当に国民の健康、安全に直結する問題でありますから、一切そういう、何というか、まあ何という言葉を使ってよろしいでしょうか、その利害関係が判断をゆがめるような、そうした事態というのはもう断固避けなければならないと、私はそのように考えております。
#194
○小池晃君 断固避けなければいけないと言いながらですよ、実際に研究者には、厚生労働省の研究班の主任研究者には製薬企業から何百万円も寄附金行っているわけじゃないですか。これでどうして公正なんですか。そして、中外製薬には、正に薬害に深くかかわってきたような人物が天下りしているんですよ。これ、国民から見たらどう見えますか。正に政官業の癒着、政の問題、自民党に対して、国民政治協会に対して中外製薬からの政治献金も多額なものがあるんですよ。それはまた引き続き問題にしたいと思いますが、しかし、そういう癒着の構造の中で起こっているんだと。正に大臣おっしゃるように、そういったことで行政がゆがめられているんじゃないかと見られても仕方がないじゃないですか。そういう構造にメス入れなければ駄目だというふうに思います。大変、非常に今の政府の姿勢は問題が余りにも大きいというふうに申し上げたいと思います。
 質問を終わります。
#195
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 本案に入る前に、私も原爆症の、今日、東京地裁でありました、東京地方裁判所民事三部の判決についてお聞きをいたします。
 先日も、この原爆症認定集団訴訟に関して私は質問をいたしました。今日出た東京地方裁判所の判決も、線量推定方式であるものには評価決定に限界があり、計算値を超える被曝が生じている可能性がないと断定してしまうことはできない。また、残留放射能、放射性降下物、誘導放射物については、広島原爆、長崎原爆とも誘導放射能及び放射性降下物について十分な実測値が得られていない。内部被曝について、ガンマ線及び中性子線以外にアルファ線及びベータ線が影響すること、外部被曝と比べ至近距離からの被曝となり、人体への影響が大きいことを理論的に否定し去ることができないと、こういう判決が出ました。
 科学的、科学的といいながら、裁判所の中で今まで全部負けていると、裁判所から完膚なきまでにきちっと認定せよというふうに言われているわけです。私も改めて、本判決を踏まえて、もう皆さん高齢になっていると、先日も、与党の自民党、公明党の議員の皆さんからも質問が出ましたけれど、この判決を踏まえて、厚労省は態度を変更すべき、あるいはきちっと救済をすべきだと考えますが、改めて、いかがですか。
#196
○政府参考人(外口崇君) ただいま御指摘の東京地裁判決については、現在判決内容を精査中であります。国としては、これまで科学的知見に基づいて原爆症認定を適正に行ってきたと考えております。
 今後の対応につきましては、判決を精査し、関係省庁とも協議した上で決定することとしたいと考えております。
#197
○福島みずほ君 いや、もう本人たちはどんどん年を取っていく、六十年以上前の話で、そしてこれが控訴をされると、また控訴審、上告審と非常に長期になります。結局、大阪地裁、広島地裁、愛知訴訟、ずっとこれは放射線起因性について原因確率を機械的に適することによって、真実、原爆放射線による申請に係る疾病が生じた者について放射線起因性を否定する結果を生じさせることは可能な限り避けなければならないという厳しい判断がもう出たわけですよね。これで十分じゃないですか。司法判断としてきちっと出たと、十五人の裁判官が今まできちっと精査をしてこの判決が出ているわけですよね、それぞれ判決が出ていますから。
 ですから、この判決を精査して今後どうするというのはもちろん当然ですが、是非控訴をしないでほしい、それから、今後きちっとこの問題について当事者の救済をきちっとやってほしいと、もうその段階に達していると考えますが、いかがですか。
#198
○政府参考人(外口崇君) 今後の対応につきましては、判決を精査した上で、関係省庁とも協議した上で適切に対応したいと考えております。
#199
○福島みずほ君 先日も司法判断を愚弄するなと、司法判断を尊重せよというふうに申し上げました。国側の代理人として、厚労省は裁判の中で当事者として争い、結局、こういうふうな判断が出たわけです。これ以上、控訴審、上告審に行っても、私は全く同じ結果が出るだろうというふうに思っています。あるいは、裁判を継続することで当事者の救済を遅らせてしまう、それは非常に人道的な理由からも妥当ではないというふうに思います。
 私は改めて、控訴をするなということと、控訴審については取り下げてほしい、それから裁判所の認定に応じて当事者をきちっと救済をしてほしい、今までの形式的なやり方で、金銭的な理由からか分かりませんが、当事者をとにかく認定しないというやり方は変えていただきたいということを強く申し述べます。
 次に、私もタミフルのことについてお聞きをいたします。
 これは衆議院の予算委員会、厚労委員会で、社民党の阿部知子さんがタミフルについて随分早い段階で質問をしております。その段階で対応していれば、もう少し死亡例やいろんなことについて救済ができたのではないか、救済が遅れたのではないかということについて、それはいかがですか。
#200
○政府参考人(高橋直人君) どういった情報のその集まり具合でこういった対応を取るかというのは、それはいろんなケースがあります。ですから、今回の場合には、昨年末までのケースについてはそれぞれの症例を検討して、因果関係は薄そうだと、それから否定的だと、あるいは疫学的な二千八百名の調査をして、タミフルを飲んだ方々と飲んでいない方の統計的な比較をやって有意な差はないと、そういった結論の中でこれまでのその施策を取ってきたわけです。
 そういった意味で、二月の事例、それから今回の事例ございましたけれども、因果関係はまだ、先ほども小池委員の御質問に答えましたけれども、きちっとしたその情報は私どもの手元に集まっていません。ただ、その中で結果を避けるために、仮にそれが本当の原因であったならば、この結果を招くのはこれ以上は良くありませんので、私どもとしてはきちっとしたその予防的対応を取りたいということでありました。もし、それが遅い判断かは、私どもの口からはどうこう自分のことを評価するという考えはございません。
#201
○福島みずほ君 二月の段階で症例が出ていて、国会の中でも予算委員会や厚生労働委員会でこのタミフルの件が議論されていたわけです。その段階で、パロマの事故ではないけれども、局長の元にどういう症例でどういう問題があるか、すぐさま情報を上げるべきではないですか。
#202
○政府参考人(高橋直人君) 二月の二つのケースは、それぞれ転落死のケースでございまして、最初警察から話が入った模様であります。私どもその後、通常の、これは副作用の情報はメーカーでまず一義的にやりますけれども、ちょっとプライベートな話、それぞれの医療機関とかいろんな関係者の方々、プライベートな話でございますんでつまびらかには申し上げられませんが、ちょっと情報収集に手間取っているというのが現実でございます。今回の二例につきましては、むしろ医療機関の方から比較的早く私どもに情報提供があったということで、私どもとしても今回の緊急安全情報の命令に踏み切ったということでございます。
#203
○福島みずほ君 しかし、新聞報道を見て大変驚いたのは、今まで死亡例がほかにもあるということが新聞報道で見て、正直私は驚いたわけです。
 今まで、タミフルの結果、転落死や事故がこれだけあるということを局長が知ったのはいつですか。
#204
○政府参考人(高橋直人君) タミフルの死亡例、これは十代の、それからそれ以外の年代も、それぞれその死亡があった際にはそれぞれの症例について情報を集めまして、審議会の方でもきちんと検討してあります。それは審議会は公開でございますんで、すべて情報は出ております。
 私自身、おまえは知っていたのかと言われれば、まあ今までの、もちろん今のセクションにおりませんけれども、個人的なことを申し上げれば農林水産省におりましたけれども、タミフルのそういった問題については知ってはいたということでございます。
#205
○福島みずほ君 知っていないんですか。
#206
○政府参考人(高橋直人君) 知っておりました。
#207
○福島みずほ君 国会の委員会の中で、タミフルの問題が衆議院の段階で取り上げられて、私自身はとにかく薬害の問題については素早く厚労省としては対応すべきであると。今回の点についてももう少し情報公開なり、私たちも審議会の議事録を見れば分かるかもしれませんが、国会で議論になっている段階でもっと機敏に是非対応していただきたいということを申し上げます。
 あした、肝炎についての判決が出る日です。ちょっと話が大きくて済みませんが、薬害問題、これはもう厚労省の中で、サリドマイド、HIV、それから肝炎とずっと問題が続いて、訴訟が起き、救済が言われ、薬害の根絶ができないということが常に言われております。
 この薬害をどうやって改善をしていくのか。肝炎やタミフルなど薬害や副作用についての問題発生が続いていると、このような薬害をなくすために厚生労働省として、大臣、どのような対策を行っていくと思っていらっしゃいますか。
#208
○国務大臣(柳澤伯夫君) 医薬品は人体に対しては元々異物でありまして、効能効果が期待されると同時に有害作用も避けられないと、避け難いという二面性を持っているものでございます。
 厚生労働省といたしましては、これまでの医薬品等による健康被害を真摯に受け止め、医薬品の有効性及び安全性の確保に最善の努力を重ねてきたところであると私は思っております。具体的には、医薬品の承認審査体制の充実、それから医薬品安全性情報の収集体制の強化、それから市販後における予測・予防型の安全対策の実施等に努めておりまして、今後ともこうした努力を重ねてまいりたいと、このように考えております。
 本当に、私もこの職に就きまして以降、もうこの種の薬害あるいは副作用の問題につきましては真剣に取り組んでいるわけでございますけれども、今回のタミフルの問題も火曜日の夜ですか、局長から電話で相談がありましたときに、もう即刻、それはもうそうしましょうということで、とにかく予防的な措置であり、まだ私どもこの因果関係についてはっきりした認識を持っているわけではありませんけれども、とにかくもう一段、その安全性に対する情報、警告というものを引き上げて対処しようというようなことで努めているところでございます。
#209
○福島みずほ君 しかし、既に、今回のタミフルの件も実証的な研究などはこれからあると思いますが、ただ現実に副作用が生じたのではないか、あるいは肝炎の場合は明らかに薬害が起きているという。ですから、今後やっぱり救済の必要もありますし、それを招いた責任ということも非常にあります。つまり、この薬害や副作用を生じた責任と今後どう救済していくのか、それから根本的にはどうやって薬害を根絶していくのか、その点について厚労省としての取組をまた今後も聞いていきたいというふうに考えています。
 では、本案の児童手当の問題についてお聞きをいたします。
 児童手当が拡充することについては大賛成です。しかし、ちょっとここでそもそも論で申し訳ないんですが、諸外国はというか、今回の法律は、法案の中身についてはこれでいいのですが、ヨーロッパなどは児童手当について親の所得制限を設けておりません。そして、親の所得制限はなく子供に対する手当というふうに考えております。
 例えば、スウェーデンの社会科の教科書でも、子供がどのようにその手当を使うかということなどが載っていたり、そもそもその児童手当というのが子供に対するものだという制度になっております。
 日本の制度が複雑なのは、その子供支援が児童手当と扶養控除の二本立てになっていることです。ですから、奇妙なことに年収例えば三百万円の世帯で九万九千円、年収二千万円以上の金持ち世帯では扶養控除というか特定扶養控除が働きますので、例えば合わせると扶養控除、要するに控除は収入が高いほど有利になりますので四十万四千四百円となると。
 私、社民党は、むしろ控除の制度ではなく所得制限を取っ払って手当という形で子供に払うべきだという子供支援策を発表しております。ちょっとそもそもの制度論になりますが、そういう考え方について、大臣、いかがでしょうか。
#210
○国務大臣(柳澤伯夫君) 児童手当と特定扶養控除を比較するのはちょっと見当外れというか少し比較すべき対象が異なるのではないかと、このように真っ先に感じました。
 いずれにせよ、しかしながら、児童手当とこの扶養控除との間にはどういう考え方を取るべきかということについて非常に考えなきゃならない課題がそこに存在しているということは私どもも強く認識をいたしております。これから、内閣に置かれた重点戦略会議等でもそのことが非常に問題になろうかと思いますけれども、その場での論議にまちたいというのが今日私のここでの御答弁でございます。
#211
○福島みずほ君 子供手当の創設をもう少しきちっと抜本的にやることこそ子育て支援になるということを申し上げます。
 ところで、児童扶養手当とシングルマザーの話についてお聞きをいたします。
 三月十三日、参議院議員会館において母子家庭の実情を聞く会というのがありました。切々とした話をまた改めて私たちは聞くことができました。当事者の皆さんからの話ですが、その会には厚労省雇用均等・児童家庭局母子家庭等自立支援室長も同席をされていました。報告があったと思いますが、当事者の生の声を厚労省としてはどうお聞きになられたでしょうか。
#212
○国務大臣(柳澤伯夫君) 三月十三日、参議院会館におきまして母子家庭の実情を聞く会というものが開催されて、そこに当省の担当官も出席をさせていただいたということで、いろいろな御意見があったことを私も聞いているところでございます。
 そのようなお話も、今後、この児童扶養手当の改正につきましては参考にさせていただきますけれども、基本的に、私どものこのような母子家庭への支援というものが経済的な支援から就業自立に向けた支援へ転換を図っているというのが基本的な考え方でございまして、そういうことから、今後もいろいろと母子家庭の皆さんの諸団体、それから法改正時の附帯決議なぞもよく踏まえまして、その改正について考えていきたいと、このように考えております。
#213
○福島みずほ君 ところで、児童扶養手当を削減されると非常に困る、あるいは生活保護の母子加算を削減されると困るという生の声が大変ありました。また、母子家庭の人たちの平均年収が、例えば二〇〇六年八月のしんぐるまざぁず・ふぉーらむの調査では、正社員などですと年収は三百五十五万円、しかしパート、アルバイト、派遣社員などの非正規雇用も含めると、全体で平均二百四十七万円というデータがあります。結局、就労支援がうまくいっていない、ワーキングプア状態のシングルマザーが大変多いということが問題です。ですから、就労支援がうまくいっていないにもかかわらず、児童扶養手当や生活保護の母子加算を削るというそちらの問題が非常にあって、みんなからは非常に困るという意見が大変出ました。
 児童扶養手当の削減なんですが、当事者の声を聞いても、五年たって削減、それが妥当だと考えますか。現状を見て、削減額を最小に行うという検討は行っているのでしょうか。
#214
○政府参考人(大谷泰夫君) 先ほど大臣からお答え申し上げましたことの延長になりますが、この平成十四年度の改正におきましては、離婚等における生活の激変を緩和するための給付へとその位置付けを見直して、その受給期間が五年を経過した場合にはその一部を支給停止するという仕組みを導入したところでありまして、この制度を平成二十年四月から実施に移すということになっているわけでありますが、今後、その一部支給停止の対象外となります方の範囲、また支給停止する額について検討を進めることになります。
 具体的には、夏ごろにまとまります全国母子世帯等調査の結果などを踏まえますとともに、また法改正時の附帯決議、これをいただいておりますので、この内容を踏まえながら、改正法の施行状況なども勘案しながら検討してまいりたいと考えております。
#215
○福島みずほ君 母子家庭調査は十一月一日に行われていると思うんですが、夏ぐらいまで掛かるということで、とても時間が、もちろん調査ですから正確を期すのかもしれませんが、余りに時間が掛かり過ぎている。この委員会でもこの児童扶養手当の質問はずっとしてきていますが、現状、やはり生活が苦しい、年収が低い、就労支援がうまくいっていないにもかかわらず削減することは大問題だというふうに思っています。
 是非、その母子家庭調査をできるだけ前倒しでもう早くやっていただいて、現状を見ていただいて再検討していただきたいということを強く申し上げます。
 母子家庭等就労自立支援センターのことなんですが、紹介は求人が殺到していたり、短期雇用への就労を多く支援しているという体制では全く利用者にとってプラスとなっていないという報告があります。さらに、高度技能訓練促進費では、地方の財政難などの関係もあり、取得したい資格が取れないという声も上がっております。
 就労支援がうまくいっていない、あるいはこれは正社員ではなくて余り労働条件として良くないとか、いろんな声を私は聞いておりますが、その就労支援についてはいかがですか。
#216
○政府参考人(大谷泰夫君) 就労支援の状況でございますけれども、具体的には、例えばハローワークにおける積極的な取組を図るとともに、マザーズハローワーク、マザーズサロンといった子育て女性を重点的に支援する、こういった拠点を整備しているところでございます。
 それから、先ほど御指摘にありました地方自治体の福祉部局において母子家庭等就業自立支援センターや自立支援教育訓練給付等を進めていただいてきたところでありまして、成果としても、特にハローワークの方では大きな数字が改善しておりまして、例えば平成十四年から十七年の間に、紹介件数で約一・五倍、二十七万件、それから就職件数で一・四倍、約六・六万件に増加したというような実績がございます。
 また、その自立支援センターにおきましても、地方自治体の実施率が八九・九%になって、平成十五年四月から十七年の十二月までの間に七千九百四十四人の方が就職された、こういった実績もあるところでありますけれども、こういった状況をより直近で踏まえながら、今後の制度改正の検討を進めたいというふうに考えております。
#217
○福島みずほ君 就労支援で頑張っていただいているのは有り難いのですが、中身を聞くと、やはり労働条件が悪いという声が伝わってきます。先ほども七千七百四十六名という話がありましたが、全国の母子家庭は物すごいやっぱり数が多いわけですね。就労支援はやっていくにしても、それが児童扶養手当や生活保護の母子加算をカットする理由には全くならないというふうに考えています。
 改めて、もし二〇〇六年十一月一日に実施した母子世帯等調査の結果がどうであれば児童扶養手当を削減を見直すんですか。この結果をどう生かすおつもりでしょうか。
#218
○政府参考人(大谷泰夫君) これ、最初のお答えに戻るわけでありますけれども、結局、対象者をどう考えるか、それから支給停止する額をどうするかということに検討内容が集約するわけでありますが、これはやはり実際の就労の状況であるとか経済、生活状態等を総合的に勘案して進めるということで、まだ具体的にその基準があるわけではございません。
#219
○福島みずほ君 年収も低いし、子供を抱えて一生懸命働いているいわゆるワーキングプア、女性の貧困の問題がここにあるので、是非児童扶養手当をカットしないでほしいという立場から私は質問しています。
 五年で削減を始めることが妥当かというのはこの委員会でもずっとやってきましたが、NPOしんぐるまざあず・ふぉーらむの調査によると、児童扶養手当の削減が開始されたらどうするかという問いに、どうしていいか分からない、四一・五%、仕事を増やすと答えた人が四三・九%、塾や習い事を削らざるを得ないと答えた人が三四・一%です。
 母子家庭の人たちの平均年収は二百万ぐらいですよね。本当に苦しい中で仕事を掛け持ちして暮らしていると。国の支援をなくすことによって、どうしていいか分からない、途方に暮れると答えている人が半数もいると。更に子供の教育費を削っていくしか道が残されていないと。削減前の不安だらけのこの現状を改めて厚労省はどう考えるんですか。
#220
○政府参考人(大谷泰夫君) 冒頭、御指摘のありました、最近の、三月十三日のそういう会の御意見も承っております。また、直近のデータ等も現在収集しております中で、あとは生活の実態等、やはり繰り返しになりますが、総合的に考えて、どういった自立支援、それから就労、それから制度の改正の趣旨を組み合わせていくか、慎重に検討したいと考えております。
#221
○福島みずほ君 今、地域格差、教育格差、所得格差と言われていますが、教育格差が明確に生じてしまう。親の財布の大きさが子供の未来を決める。親の資産によって高校、大学進学をあきらめたり中退をしたりしなくちゃいけないというのがもう歴然と広がっています。その意味で、ここはやっぱりカットするというのが、社会にとっても子供たちにとってもいいわけがないというふうに思っています。何を削るかという、最もやっぱり削ってはならない部分というふうに考えますので、是非、再検討をよろしくお願いします。
 これも削ってはならないという点で、リハビリの問題についてこの委員会でずっと質問してきました。それで、厚労省がアンケート調査をされたわけですが、これについてもいろんな委員からも質問が出ました。
 それで、厚労省の調査によっても、例えば心筋梗塞や狭心症では、改善の見込みがあると診断されたのに日数制限のためリハビリを打ち切られた患者が一一%。関節の痛みや炎症では一四%に達していると。脳卒中など脳血管系の疾患では二・二%。実際、リハビリの期間制限より中で済んだ人もいるけれども、実際にそれ以降、日数制限のためリハビリを打ち切られたケースが、少なくないケースが出ております。この結果について、厚労省、どうお考えですか。
#222
○政府参考人(水田邦雄君) 今回の十八年度の診療報酬改定におきまして、この発症後早期のリハビリを重点的に重視する、それから、長期にわたって実施されている効果が明らかでないリハビリの見直しを行うということから算定日数の上限を設けたものでございます。
 こういった早期リハビリの充実という点につきましては、これはリハの専門家からも高く評価をされているところであります。したがって、こういった早期のリハを促進するという観点から、私どもとして、この明確な目標を定め、設定した期間内で実施するというこの算定日数上限の考え方は今後も維持することが適当と考えているところでございます。
 それから、今委員が数値をお示しになりましたけれども、これは全体として見ますと、大半の患者が算定日数の上限内に終了しておりますので、この上限の設定についてはおおむね実態に見合ったものであったと理解しておりますし、今回の検証結果を踏まえて、そういった除外疾病につきまして、必要な除外疾病については追加をするという形で迅速に対応を行ったわけでございますので、これで全体として必要なリハは確保されていると、このように考えております。
#223
○福島みずほ君 いや、非常におかしいですよ。
 つまり、期間の制限内でリハビリが終わった人もいるかもしれないけれども、厚労省が変な診療報酬改定をやったために、それから必要なのにリハビリを受けることができなかったという人たちが歴然といるわけじゃないですか。一一%という人たちは、じゃ一体どうなるのか。
 それから、アンケートの厚労省の結果によっても、何も受けていない、自宅に引きこもっているという人も出ているわけです。つまり、いろんな人に手を差し伸べるべきが、このへんてこりんな診療報酬改定をやったために明らかに切り捨てられた人がいるわけですよ。その人たちは一体どうなるのか。これは、できたときから私たちは批判をしてきました。リハビリこそ個別の人の症状に応じてやるべきじゃないですか。今まで切り捨てた人に対して、厚労省、どうお考えですか。
#224
○政府参考人(水田邦雄君) 私どもといたしましては、今回見直しを行ったわけでありますけれども、これは今委員が御指摘になりました調査、検証を踏まえてよりきめ細かな対応を実施するものでございまして、このようなきちんとした検証、これを踏まえたきめ細かな対応を迅速に行うことで責任を果たしているものと考えております。
#225
○福島みずほ君 障害者自立支援法についても、今、各自治体は、その自治体ごとに加算をする、減免措置を設けるということを多くの自治体がやっています。しかし、財政がない自治体はそれができない、また、補正予算で予算を付けなくちゃいけない。障害者自立支援法の制度設計は間違っていたんです。今回、リハビリについてこのような制度設計の見直しをしなくちゃいけないのは、実は診療報酬改定があの時点で間違っていたんです。きめ細かなというけれども、当時からこれは問題ではないかというふうに言われていました。社民党としては、そもそもこの期間制限そのものがやはり個別ケースと合っていないというふうに考えております。
 この間、前回の質問で、これは医療から介護へ移るというふうになっておりますが、その間にすき間があったり、介護に関して、介護のリハは医療のリハと違いますから、十分受けることができない。これについて厚労省の答弁は、何か所ありますという答弁でしたが、質の問題として十分だとお考えでしょうか。
#226
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 一昨日だったですか、答弁で申し上げましたけれども、量の話だけしか申し上げませんでしたけれども、質の問題についてお話を申し上げますと、昨年の診療報酬、介護報酬の改定におきましては、介護の方は維持期のリハビリを担うという観点で、日常生活の機能を維持向上させるということを目的としております。
 それで、診療報酬なり介護報酬の改定の中で、介護保険のリハビリテーションの質の向上という意味で、リハビリテーションマネジメント加算というものをつくりまして、多くの職種が協働して個別の計画を作るというふうな加算を認めておりますし、また、個別かつ短期集中的なリハビリテーションについても評価をするという形で、介護のサイドでも個別リハビリテーションを実施できる仕組みをつくったところでございます。
 ただ、今回、保険局長も話しておりますように、中医協で報告されましたリハビリテーションの調査結果を見ますと、医療保険から介護保険のサービスを紹介されたけれども、介護保険によるリハビリを受ける予定がないということが、いらっしゃるのも事実でございます。また、介護保険によるリハビリを受けていない理由を見ますと、医療施設と同じ施設、同じ病院でリハビリを受けたいとか、長期間拘束されるのではなくてリハビリだけを短期間、短時間受けたいといったような指摘があったことも事実でございまして、こうしたことを踏まえまして、今回当面の対応という形で、維持期のリハビリ対象者についても医療保険の給付の対象とするという形で対応をしているということでございます。
 私どもとしては、介護保険のリハビリの充実のために、十八年度から短時間のリハビリをどうしたらいいかということを今後課題として調査研究を進めておりまして、その結果に基づいて適切な対応をしていきたいというふうに考えております。
#227
○委員長(鶴保庸介君) 時間ですから、まとめてください。
#228
○福島みずほ君 制度設計そのものが間違っていたと思います。白紙撤回をすべきだということを申し上げ、質問を終わります。
#229
○委員長(鶴保庸介君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時四十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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