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2007/06/07 第166回国会 参議院 参議院会議録情報 第166回国会 厚生労働委員会 第26号
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2007/06/07 第166回国会 参議院

参議院会議録情報 第166回国会 厚生労働委員会 第26号

#1
第166回国会 厚生労働委員会 第26号
平成十九年六月七日(木曜日)
   午前十時十五分開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月五日
    辞任         補欠選任
     末松 信介君     南野知惠子君
     二之湯 智君     坂本由紀子君
     下田 敦子君     平野 達男君
 六月六日
    辞任         補欠選任
     南野知惠子君     秋元  司君
     櫻井  充君     羽田雄一郎君
     島田智哉子君     峰崎 直樹君
     平野 達男君     下田 敦子君
     松岡  徹君     山本 孝史君
     弘友 和夫君     山本  保君
 六月七日
    辞任         補欠選任
     秋元  司君     小泉 昭男君
     峰崎 直樹君     島田智哉子君
     山本 孝史君     福山 哲郎君
     山本  保君     弘友 和夫君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         鶴保 庸介君
    理 事
                阿部 正俊君
                中村 博彦君
                足立 信也君
                津田弥太郎君
                浮島とも子君
    委 員
                秋元  司君
                岸  宏一君
                坂本由紀子君
                清水嘉与子君
                武見 敬三君
                中島 眞人君
                中原  爽君
                西島 英利君
                藤井 基之君
                下田 敦子君
                辻  泰弘君
                羽田雄一郎君
                福山 哲郎君
                峰崎 直樹君
                森 ゆうこ君
                柳澤 光美君
                弘友 和夫君
                山本  保君
                小池  晃君
                福島みずほ君
   衆議院議員
       発議者      石崎  岳君
       発議者      宮澤 洋一君
       発議者      福島  豊君
   国務大臣
       厚生労働大臣   柳澤 伯夫君
   副大臣
       厚生労働副大臣  石田 祝稔君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        田村耕太郎君
       財務大臣政務官  椎名 一保君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        松田 茂敬君
   政府参考人
       内閣法制局第四
       部長       近藤 正春君
       金融庁総務企画
       局参事官     山崎 穰一君
       法務大臣官房審
       議官       後藤  博君
       財務省主計局次
       長        鈴木 正規君
       厚生労働大臣官
       房総括審議官   宮島 俊彦君
       厚生労働大臣官
       房審議官     荒井 和夫君
       厚生労働省保険
       局長       水田 邦雄君
       厚生労働省年金
       局長       渡邉 芳樹君
       社会保険庁長官  村瀬 清司君
       社会保険庁総務
       部長       清水美智夫君
       社会保険庁運営
       部長       青柳 親房君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○日本年金機構法案(内閣提出、衆議院送付)
○国民年金事業等の運営の改善のための国民年金
 法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議
 院送付)
○厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付に
 係る時効の特例等に関する法律案(衆議院提出
 )
    ─────────────
#2
○委員長(鶴保庸介君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日までに、二之湯智君、末松信介君、松岡徹君、弘友和夫君、島田智哉子君及び櫻井充君が委員を辞任され、その補欠として坂本由紀子君、秋元司君、福山哲郎君、山本保君、峰崎直樹君及び羽田雄一郎君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(鶴保庸介君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 日本年金機構法案外二案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、社会保険庁長官村瀬清司君外八名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(鶴保庸介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(鶴保庸介君) 日本年金機構法案、国民年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律案及び厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付に係る時効の特例等に関する法律案、以上三案を一括して議題といたします。
 柳澤厚生労働大臣から発言を求められておりますので、これを許します。柳澤厚生労働大臣。
#6
○国務大臣(柳澤伯夫君) おはようございます。
 去る五日の当委員会におきまして、約五千万件の保険料納付記録について関係資料の要求があり、私から次回の委員会において見通しを述べたい旨お答え申し上げました。
 現在の社会保険オンラインシステムはいわゆるレガシーシステムであり、業務の状況や進捗を管理し分析するための仕組みがシステムに組み込まれておらず、その都度、管理等に必要なデータを析出するためのプログラムを開発しなければならない状況にあります。このため、現在、システムを抜本的に刷新し、平成二十三年度をめどに簡素で効率的な新システムの構築を進めているところであります。こうした状況の中で、現在の最優先課題は、約五千万件の記録について、今後一年間でプログラムを開発し、基礎年金番号の記録との名寄せを確実に実施した後、対象となる方々に確認を行うことにより、保険料納付記録の統合を迅速かつ着実に進めていくことにあると考えます。
 前回の当委員会において御要求いただいた資料につきましては現時点で御提出することはできませんが、その作成につきましては、プログラムを開発し、記録の統合作業の支障とならないよう、所要のデータの抽出、分析等をできる限り早期に行ってまいりたいと考えております。
 また、国民年金被保険者特殊台帳のマイクロフィルム記録とオンライン記録との突合に係るサンプル調査につきましては、マイクロフィルム記録にはあるがオンライン記録には収録されていないという例はないことが確認されておりますが、収録されている情報の内容が一部一致していない数件について更に精査を行っているところであり、近日中に終わり次第、結果を御報告いたしたいと考えております。
#7
○委員長(鶴保庸介君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#8
○委員長(鶴保庸介君) 速記を起こしてください。
 柳澤厚生労働大臣から再び発言を求められておりますので、これを許します。柳澤厚生労働大臣。
#9
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私、先ほど国民年金被保険者特殊台帳のマイクロフィルム記録とオンライン記録との突合に係るサンプル調査につきまして進捗の状況を申し上げましたが、更に補足をして申し上げます。
 現在、先ほども申したことですが、マイクロフィルムだけに記録があってオンライン記録には収録された記録がないという例はまず皆無であるということが確認されているわけでございますが、収録されている情報の内容が一部一致していない数件につきまして、現在この精査を行っておりまして、最大限週末まで努力をして、来週早々には結果を御報告いたしたいと、このように考えております。
#10
○委員長(鶴保庸介君) これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#11
○辻泰弘君 民主党・新緑風会、辻泰弘でございます。
 まず、今の件で確認しておきますけれども、収録はまず皆無とおっしゃいました。皆無ですか。
#12
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私、現段階ではそのように把握をしているということでございます。
#13
○辻泰弘君 それはまた、出た段階でそのことについて御質問したいと思います。
 さて、この本題に入る前に、社会保険庁あるいは厚生労働省にかかわることについて若干お聞きしておきたいと思っています。
 いささか社保庁のこの年金記録のことでかすんだ感もありますけれども、しかしやはり大事な問題として社会保険庁の指導医療官が逮捕されたという事件、このことも非常に役所の体質というもの、社会保険庁の従前からの不祥事がぬぐえなかった、そのことを改めて示したものと私は思っております。
 そこで、このことについての現段階での状況把握、認識について大臣から御答弁いただきたいと思います。
#14
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今委員御指摘のように、栃木社会保険事務局の職員が収賄容疑で起訴されておりまして、このこと自体極めて遺憾であると、このように考えております。
 厚生労働省といたしましては、この指導医療官の逮捕等捜査が行われたわけでございますが、これについては全面的な協力をいたす一方で、四十七都道府県の各社会保険事務局長に対しまして本省担当課から改めて綱紀の保持について職員一人一人に指示徹底する旨を、逮捕当日、直ちに指示を行ったところでございます。
 加えまして、現在、社会保険大学校において開催されております指導医療官に対する研修の冒頭、六月五日でございますが、更なる綱紀粛正の徹底を重ねて厳しく説諭をしているところでございます。
 現況として、取りあえず以上申し上げます。
#15
○辻泰弘君 私、このことについて事務方から御説明を聞いてびっくりしたんですけれども、要はそのことを受けて具体的に役所の中で調査をしたりそのことを踏まえての対応方針を決めていくという、そういった体制が全然できていない。今一応指導をしたとか、そういうことをおっしゃいましたけれども、しかし要は、調査されている段階だから、逮捕されてその後の段階だからそこにゆだねていると、こういうことなんだけれども、しかし、私は、事の性質上、とりわけ体質的なことが言われているわけですね。ある意味ではなかなか制度的に無理があるかもしれない。そういった意味において、言われていることの本質は役所の中で当然分かっているはずだと思うんですね、結果として出てきたことがそうであろうとも。ですから、そういう意味で、私は、自らの役所の中でこのことについてもっとしっかりと、何ゆえそういうふうになったのか、そのことについて自浄能力があってしかるべきだと思うんですね。
 何か本当に役所に頼っていて、今回の年金の記録も、結局総務省に検証委員会を設けることになったわけですね。そのときに総務大臣がどう言っているかというと、厚生労働省で原因調査をやったら国民から理解されない、有識者に客観的な情報を提出できるということで、この年金の納付記録の宙に浮いている問題について総務省が検証委員会をすると言っているんですね。総務省がやるのが悪いとは言いませんけれども、厚生労働省独自で自分らのやってきたことを検証するといいますか、そういった努力というものが全然ないじゃないかと言わざるを得ないわけでございます。
 そういった意味で、この指導医療官の逮捕のことも、私は役所が、厚生労働省が、大臣がしっかりとそういうことを踏まえて、どうしてこうなったのかということについて調査をされて対処されるべきだと。とりわけ、この方について、大体二、三年で変わられるというのに、この方は十一年やっていらしたようです。そういったことも役所の中の問題だし、今回の法案、そのまま通ったとしても地方厚生局に移管される、こういうことになるわけで、引き続き厚生労働省の中に位置付けられるわけですけれども、こんなことをいつまでたっても、三年前もこの委員会でいろんな不祥事がありまして、私も議論いたしましたけれども、いつまでも続いているわけですよ。
 私が何よりもあれなのは、起こったこともさることながら、それを受けて厚生労働省独自でこのことについてしっかりとチームなりつくってそれをただしていく、なぜそうなったのか。警察とか検察とかそちらに任せるのは、それはその部分もありますけれども、しかし、はっきり言いまして、図式は分かっているでしょう。無理があるんだと思うんですよね、仕組みとしてですよ。そういうことをしっかりやるべきだと思うんですね。それをなぜできていないかと不思議で仕方がないですよ。だから、私は、今度は社保庁解体と言うけれども、私は厚生省も一遍解体すべきだと思うんですよね。
 一遍、大臣、今のことどう思っていますか。取り組んでくださいよ、しっかりと。
#16
○国務大臣(柳澤伯夫君) この種の事件が起きましたことにつきましては、もう先ほども申したように、私ども、綱紀の粛正という面からもう本当にゆゆしい、遺憾千万なことであるというふうに考えているところでございます。今捜査、さらに裁判ということで、司法上の手続が進んでまいりますので、その進捗状況を見守っているところでございますが、いずれにしても、その司法でも事実の解明が行われることと思いますが、私どもといたしましては、このことについてはとにかく事案の解明がなされることに対して進捗を見守っていくということでございます。
 そのほかに、今委員が御指摘になられたような部内での調査ということにつきましては、今後我々いろいろと改革に取り組んでいかなければなりませんで、それについての準備の作業も私いろいろと指示をさせていただいているわけでございますけれども、もちろん、国会で法律が通過しているわけではありませんから、法律の成立後に行うべきことということで申しているわけではありませんけれども、しかしこれは、心積もりというようなものについては、日ごろからしっかりと知恵を絞っていく必要があると、心構えておく必要があるという意味で申しているんですが、そうしたことを指示をしているわけですが、同時に、そういう中で、今後二度と再びこのようなことを起こさないための体制づくりというものがいかにあるべきかというような、そういう再発防止の観点から必要な調査もいたさなければならない、こういうことは当然感じているところでございます。
#17
○辻泰弘君 こういうことの是正に向けての熱意が全く感じられませんね。未来の調査と言いましたね。将来の調査といいますか、いつか司法の結果が出たときに考えるかもしれませんよと、こういうことですよ。全くこのことについての是正といいますか、この状況認識について極めて薄い、深刻にとらえていない、このことを申し上げなければなりません。
 ということは、結論的に言うと、当面このことに向けて厚生労働省として、本省として、本体として調べていく、調査していく、そのことに向けて対処していくということを今すぐに立ち上げるというつもりはないと、こういうことですね。
#18
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私ども、必要ということの場合にはこれを立ち上げますけれども、今、当面そうした日程を具体的に持っているわけではありません。
#19
○辻泰弘君 ということは、今は必要でない、必要な段階じゃないということですね。はっきりしておいてください。
#20
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは、いわゆる医療Gメンのチームを今度は社会保険庁から切り離して厚生労働省に移し、具体的には、今委員が指摘されたように、地方の局に移していくということが想定されているわけですが、そういう新しい体制になって、今起こったようなことを二度と再び起こさない、こういうことのために、また、それに至るまでにつきましても、当然のことながらこの再発があってはならないわけでありまして、そういうことについて考えを巡らし、必要だということを感じた場合には調査もいたさなければならないと、このように感じております。
#21
○辻泰弘君 いつもながらむなしい言葉、むなしい言葉ばかりですよ。はっきり言って、このことについてのこういった役所の体質を変えていくということについて熱意が全く感じられないし、極めて温存的な体質といいますか、大臣自身がそういう中で生きてこられたということかもしれませんけれども、極めて問題だと思います。このことについては継続的に申し上げたいと思います。
 もう一点、厚生労働省の体質といいますか、そのことに関連いたしますけれども、厚生労働省所管の旧特殊法人年金資金運用基金、今は、その引き継いだ形は年金積立金管理運用独立行政法人になっておりますけれども、ここにおいて裏金作りがされて、十年間に二億数千万作られた。そして、職員の飲食代、忘年会費用、旅費などに充てられたと、こういうふうに言われているわけです。このことについて、状況をどう把握されていますか。
#22
○政府参考人(渡邉芳樹君) 旧特殊法人年金福祉事業団、その後の年金資金運用基金が先年までございましたが、その間、御質問の事案につきましての御指摘が衆議院での審議の過程でございました。こうしたことも受けまして、現在の年金積立金管理運用独立行政法人において調査を行い、去る五月十八日に御指摘のような調査結果の公表があったところでございます。
 その独立行政法人による調査の結果、簡単におさらいいたしますと、本件は法人本来の業務にかかわるという形ではなかったわけではございますが、職員の間で融資申込書等の販売収益の一部を職員間の飲食代等に費消していたこと、その収益の一部について適切な税務処理が行われていなかったこと、それから旧年金資金運用基金が解散し、この独立行政法人が設立されるに当たり、当該関係の活動を行っていた年金福祉研究会という組織は、任意団体は解散されましたが、解散時の預金残高の処理についても不適切な行いがあったということなどが判明したわけでございます。
 当該調査報告書におきましても述べられているところでございますが、適切かつ早急な処分が必要という報告でございまして、独立行政法人において、現在、関係者の処分のための手続が進んでいると承知しております。公正な処分のためには、やはり対象者に対して弁明の機会を提供するなど、まだ若干の時間を要する状況にあると承知しておりますが、いずれにせよ、本件は大変に遺憾な事案であることは間違いなく、近々、独立行政法人における手続を終え、関係者に対する処分が行われるものというふうに承知しております。
#23
○辻泰弘君 この事案でやはり重要なのは、旧特殊法人の年金資金運用基金ですけれども、ここの総務部長は厚生労働省のOBが行っていらした、そして総務課長は厚生省の出向の方がやっていらしたという、こういう状況の下で起こっているわけでございます。そしてまた、現在の年金積立金管理運用独立行政法人の総務部長も厚生省のOBの方が行かれて、その方が四百万円の残金の流用をしたと、こういうことになっているわけです。
 やはり根本的に、その部分の体質というものを、今までずっと言われながらもいまだに引きずっていると。そして今次、年金機構をつくられるんだけれども、そのことについてしっかりと是正をしていくという取組姿勢が、先ほどの言葉、別のことではあるけれども、厚生労働大臣から全く感じられないわけなんですね。
 だから、今回の年金機構の提案があるわけだけれども、不祥事に対するこれまでの政府の不徹底な取組を思えば、この年金機構においても時間の経過とともにこのようなことがまた再発されるんじゃないかと、このように懸念を持つわけですけど、大臣はその点についてどうお考えですか。
#24
○国務大臣(柳澤伯夫君) こうした社会保険庁の関係の団体において新たにこうした不祥事が見付けられたということ、これはもう前々から起こっていたことでございますけれども、私どもといたしましても誠に遺憾千万なことであると、このように考えております。
 この住宅融資の貸付けの書類を販売するというのは本来だれが負担すべきことなのかということもありますし、もしこれを利用者に負担させるのであれば、それはもう本来業務だということで、この法人自体の事業として考えるべき筋合いのものであったというふうに思いますけれども、そうしたことではなくて、自らの言わば裏金として処理をして、これをいろいろな方面に費消したということは、やはり今委員が指摘されたところでございますけれども、社会保険庁全体の不祥事と一脈通じる、一脈も二脈も通じるものがあるということでございまして、その体質の改善のために、今回私どもは社会保険庁の解体、再編ということを御提案させていただいているところでございます。
#25
○辻泰弘君 前々から起こっていたとか一脈通じるものがあるとか、極めて人ごとのような言い方になっていますね。本当にこれ自らのことだというとらえ方が、大臣、私は希薄だと思います。このことでばかり時間を取るわけにいきませんけれども、私はこの二つのことに表れている、その根底というものは払拭できていないと。大臣自身が前々から起こっていたというふうにおっしゃっていますけれども、前々から起こっていたらなぜ今しっかりと取り組まないのか不思議でなりませんし、今までの御答弁は全くそのことについて熱意がない、このように言わざるを得ません。そのことを御指摘申し上げて、質問を移したいと思います。
 それで、今回の審議の過程で、衆参それぞれですけれども、いつものことながら、提出するとか言いながら結局遅れ遅れになっている、結局出さないまま時間稼いで、結局出さないまま終わっていると、こういうようなことが多いわけでございます。
 そこで、その一つの象徴としてお伺いしておきたい。順番は若干変わるかもしれませんけれども、青柳部長に聞いておきたい。三年前から青柳さん、運営部長で頑張っていらっしゃるわけでございますけれども、ずっと頑張っていらっしゃる中でずっと答えが出ていないことがあるわけでございます。無年金のことでございます。
 平成十六年の十一月に当時の厚生労働大臣が、無年金者八十万人という数字は一定の条件の下に二十五年間の受給期間を満たさない可能性のある者を集計したと、これらのデータについても調査をいたしまして公表する方向で検討してまいりますと、このようにおっしゃいました。それを受けて、私は平成十六年十二月に、このことを踏まえてどうなのかと聞いたところ青柳さんの方から、大臣もおっしゃっておられますので、私どももその方向で一生懸命努力をさせていただきたいと考えているというのが平成十六年十二月でございます。そして過般、この委員会において、三月二十九日、今年でございますけれども、私はこの点を再度お伺いしましたところ、青柳部長の方は、調査が遅れておることについてはこの場をかりておわび申し上げますけれども、私ども一日も早くこの整理をしたいということで努力をさせていただいておりますと、このようにおっしゃっているんですよ。
 これもうずっと三年前から言っていて、結局何も答えが出ていない、たなざらしで、いろんな記録とかの議論もありますけれども、本当にここまで言っていて、大臣の言ったとおりやりますよと言っていて、結局三年たっても何も出ていないんですね。このことをどう形を作っていただけるんですか。
#26
○政府参考人(青柳親房君) 辻先生にはいつも、この無年金の問題について大変毎回適切な御指導をいただきまして、大変感謝を申し上げております。
 今お尋ねございました無年金者の調査の点でございますが、これは辻先生も御存じのように、これまでも何回かいろんな形でこの無年金者の数字というものを私どもも公表したり、あるいはお答えをしたりしているというのは既に御存じのとおりでございます。
 それで、これは実はそれぞれの調査が従来、一言で申し上げれば、帯に短したすきに長しという点がございまして、なかなか無年金者そのものをつかむところに言わば届いていないという嫌いがございました。私どもその意味では、直近の数字については、言わばこの調査方法等について様々検討しなきゃいけないという課題を持ちながら整理をさせていただいているところでございます。
 一例を挙げさせていただきますと、例えば死亡者数の把握につきまして、被保険者資格喪失後の死亡者の見込みというようなものをどのようにとらえるか。あるいは、受給要件の判別条件、従来は六十歳から六十五歳の間の人を国民年金の記録のみで判断していたのをもうちょっと詳細に調べることはできないか。あるいは、社会保険庁で保有をしておりません合算あるいは共済の期間についてどのように取り込みができるか。それから、公的年金制度の全期間を集計した受給要件みたいなものをどういう形で判定できるか、こういった技術的な様々な条件を一つ一つ精査をいたしまして、これを踏まえて言わば決定版とも言うべきものを何とか出したいということで努力をしておるという点を是非とも御理解を賜りたいと存じます。
#27
○辻泰弘君 技術的なことはいろいろあるでしょう。しかし、三年前に大臣がそのように示されて、青柳さん自身も大臣のその方向で一生懸命努力をさせていただきたいと言っていて、いまだに答えが出てないというのはどういうことですか。技術的な詰めって、何が三年間できなかったのか。できないんなら、最初からできないと言うんならそれは一つ分かりますけれども、技術的な問題をやってきたと言って、三年間もたなざらしになっているじゃないですか。どうしてなんですか、そんなの。めどを示してくださいよ。
#28
○政府参考人(青柳親房君) いずれにいたしましても、これまで国会の御答弁、主意書等に対する御答弁でお答えをしたものや、会計検査院の検査報告、あるいは私どもがいわゆる六十五歳以上の方についての公的年金の加入状況の調査という様々な形で出しておるものをきちんと整合性を取って、先ほど申し上げましたように決定版ということでお出しできるように努力をさせていただいておりますので、いましばらくお待ちをいただきたいと存じます。
#29
○辻泰弘君 決定版ということで提出したいとおっしゃっているのは、それはそれで一つの答えかもしれませんが、じゃ、いつごろめどですか。
#30
○政府参考人(青柳親房君) 具体的にちょっといつの時点でということをなかなかお示ししにくいところがございますけれども、いずれにいたしましても、可及的速やかに御報告をさせていただくということでお願いを、お許しをいただきたいと存じます。
#31
○辻泰弘君 今可及的速やかとおっしゃいました。三月二十九日は一日も早くとおっしゃいました。部長にとっての一日というのは何時間なのか分かりませんけれども、これはやっぱりある程度めどを付けくださいよ。だって、これだけ三年前からやっていて、この場をかりておわびを申し上げますけれども私ども一日も早くこの整理をしたいということで努力させていただいておりますと言って、それはそれで、これだけ見ればいいですよ。今も可及的速やかにとおっしゃった。だけど、そんなことでずっと来ているじゃないですか。
 これはやっぱり、このこともいろんなことの一連の問題ですよ。やはりこのことについてもいつごろまでに出されるか。やはりその上に立って無年金者対策をやっていくべきだということで言ってきたわけです。ずっとそのまま引きずって、実態調査ないまま来ているわけですよ。めどを示してください。
#32
○政府参考人(青柳親房君) 繰り返して恐縮でございますが、私どもといたしましては、いずれにいたしましても、誠実に着実にこの作業を進めさせていただきたいということでお許しを賜りたいと存じます。
#33
○辻泰弘君 誠実に着実にと言ったって、三年たって、今まで、じゃ、誠実に着実にやっていたのか分からないじゃないですか。それは三年もたっていたら、何かこういうことでやったけれどもこういうことの前提でこうだったとか、申し訳ないけれどもできなかった、できないならできないということですよ。その答えはやっぱり三年ぐらいたって出てないって、こんなのおかしいですよ、それは。委員長、しっかり答えさせてください。
#34
○政府参考人(青柳親房君) 重ね重ねのおわびで申し訳ございませんが、私どもといたしましては、いずれにしても、これを何か放置をするとかあるいは適当に扱うとかという気持ちは全くございません。
 先ほど申し上げましたような様々な技術的条件がなかなかクリアをすることが難しくて今日まで至っているという点については繰り返しおわびを申し上げますけれども、我々としては、一応そういった問題点も絞り込まれてまいりましたので、一日も早くその問題点をクリアして御報告をしたいと考えております。
#35
○辻泰弘君 問題点を絞り込んできたのに三年掛かったということですか。しかし、いずれにしても、一日も早くとか可及的速やかにとおっしゃったんだけど、これはそこまでおっしゃるならめどが当然あるはずですよ、いつごろまでとか。それはやっぱり出してもらわなかったら駄目ですよ、そんなのは。委員長、お願いします。
#36
○政府参考人(青柳親房君) 昨日、今日ということでできるものではないということは御理解を賜っておると思いますが、私どもとしては、いずれにいたしましても、この点について最直近の様々なデータが利用できるような条件が整い次第ということで、そうお時間をいただかないうちに何とか御報告が部分的でもできるように努力をさせていただきたいと存じます。
#37
○辻泰弘君 具体的に言ってよ。具体的に言ってよ。だって、このままじゃ進められませんよ。委員長、答えさせてください。
#38
○委員長(鶴保庸介君) 引き続き答弁いただけますか。青柳運営部長。
#39
○政府参考人(青柳親房君) 私ども、努力をいたしまして、何とか数か月のうちには形が出るものを御報告できるように努力させていただきたいと存じます。(発言する者あり)
#40
○辻泰弘君 数か月とおっしゃいましたけれども、そうしたら……(発言する者あり)おっしゃるとおりです、数か月と一日は違うんですよ。一日も早くと数か月、まあしかし、気持ちが分からなくはないけれども。しかし、いずれにしても、三年間やって今年じゅうに何とか出すという話かもしれませんけれども、しかし、ここまで言っていて、あなたはおわび申し上げるとまで言って、一日も早くと言って、可及的速やかと言い、ここまで詰めてやっと数か月ですよ。この誠実さのなさというか、本当に極めて不誠実だし、国会の議論というのを全く無視していると。この間、櫻井さんから青柳さんについて話があったけれども、やはり答弁は流暢だけれどもその心がないという、そのことはこの社保庁の行政そのものに通ずるものがあると私は思います。
 だから、数か月と答えるというのは、それはそれで了とするとしても、今国会というか、次回の委員会までに、どういうことで取り組んでいて、どこに問題があって、今後どういうふうにやっていくかという、そのことについて活字でペーパーで出してください。その約束はできますか。
#41
○政府参考人(青柳親房君) そのように努力いたします。
#42
○辻泰弘君 じゃ、次の委員会にそれを出すという理解でいたいと思いますけれども、委員長、それでいいか確認してください。
#43
○政府参考人(青柳親房君) そのようにいたします。
#44
○辻泰弘君 では……(発言する者あり)そうです。ここまでやらなかったら出てこないという、この体質自体が問題なんですね、本当に。情けない限りです。
 そして、このことは、そういうことを踏まえて無年金の対策をどうしていくか。我々は税方式による最低保障年金を言っていますけれども、政府のは、結局、八割目標を掲げて六五%、いまだに十六年度当初の足下の目標すら達成できてないという、実質的に無年金対策はできてないわけですよ。だから、こういうこと一つ取っても基本の部分を満たしてない、本当にそこは突き詰めていったら、結局、国民生活と暮らしというものに全く思いがないと、そういうことに行き当たらざるを得ないわけです。そのことを申し上げておきたいと思います。
 そこで、この配付させていただいております資料に関連してお聞きしておきたいと思います。
 特例法案の提出者である石崎岳先生、自民党の厚生労働部会長をされているというふうにお伺いしておりますけれども、このチラシが出たわけでございます。もちろん、御本人がお作りになったとは思いませんけれども、しかし、やはり自民党のホームページに載っているのがこの一、二、三ページのチラシでございますし、私、現に昨日ですか、取ったのがこれでございます。変えるというふうな話も出ているようですけれども、しかし、いずれにしてもこれから議論する問題点はあると思いますが、これは何の目的で作られたんでしょう。自民党としてどういう目的だったのか、御存じであれば教えていただきたい。
#45
○衆議院議員(石崎岳君) 本日、私は年金の時効に係る特例法案の提出者として出席をさせていただいておりますので、自民党のパンフレットについて答える立場かどうかというのは疑問がありますけれども。
 このパンフレットは、今これだけ国民の間に年金の記録の問題に係って不安が広がっている、そして我々も政府と一体となって対策を考えているところでありますが、その内容を国民に知らせるべく作ったというふうに思います。
#46
○辻泰弘君 国民に知らせるならば、しっかりと事実関係をはっきりと正確なところを伝えていただかないと困るわけなんですね、政権与党なんですから。
 そこで、大臣にちょっと確認をいたしますけれども、大臣ももちろん自民党の方であるわけでございますけれども、このお配りした二ページ目に、自民党があなたの年金を守りますというところに、右の下の方に、年金記録、約二億口が、五千万口になって、名寄せ完了と、こういうことになっているわけですね。大臣が示しておられる方針は、今後一年間でプログラムを開発し名寄せを確実に実施する、それが二十年五月まで、すなわち一年後と、こういうことでございます。すなわち、名寄せを実施することが一年後に終わるということで、そういう意味においてこの名寄せ完了というのは間違っているとは言いませんよ。
 しかし、この図式は二億、五千万、これがゼロになると、こういうふうになっているわけですね。しかし、そのことまでもやるということではないんでしょう、大臣、どうですか。
#47
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私どもは、この五千万件の未統合の年金の記号番号につきまして、これを基礎年金番号に統合をしていく、それをまず、五千万件のうち二千八百八十万件の年金の受給者あるいは受給権者と申し上げてよろしいかと思いますが、そういう方々をまず最優先にして名寄せをする。
 それからまた、今度は、受給権者三千万のうち名寄せの可能性というか、ほかに持っている、記号番号を持っている可能性のない方々にもそれをまたお知らせをして確認をする。さらに、最後に被保険者についても同様に年金記録の確認を求めるということをやるわけですが、その手始めのオンラインの記録の上での突合、名寄せの作業というものを一年間掛けてこれを行うと、こういうことを私ども決めさせていただいているところでございます。
#48
○辻泰弘君 聞いていることに的確に答えてくださいよ。名寄せを確実に実施ということと、ここで、自民党のチラシの名寄せ完了というのは、それは理解できるというか、それなりに分かるんですよ。しかし、これが、五千万口がこれの表で見ればゼロになるわけですよ、全部終わると。全部基礎年金番号の方に統合する作業が終わるという意味合いになっているわけですよ。だから、それは政府から見たときに、この表というのは政府が考えていることと違っているんでしょうと、このことですよ。
#49
○国務大臣(柳澤伯夫君) 五千万件の中には、かねてから申し上げておりますとおり、死亡をされた方、あるいは年金の受給要件を満たす、あるいは満足させていない方も含まれておりますということを申し上げましたので、そのような方々は、基礎年金番号を当然死亡者は持っておりませんので、それと名寄せをするというようなことは、これは除外をして考えざるを得ない。それから、さらにまた、基礎年金番号に完全にじゃ一致できない人が全く残らないのかということについては、私ども、仮に残った場合でも、そのいろいろな属性というものを明らかにしたいというような考え方で取り組ませていただきたいと、こう思っておりますけれども。
 いずれにせよ、基礎年金番号に言わば相方があるというか、そういう場合にこれを名寄せできるということでございまして、死亡者のように、もう相方として基礎年金番号を持たない方には名寄せをしないということで、名寄せできないものとして残るということも当然想定されるわけでございます。しかし、それは確かめられたということは言えるわけでございます。
#50
○辻泰弘君 この図表がゼロになっているということについては極めて問題だということをまず申し上げておきたいと思います。時間がないので、全部は申し上げられないけど。
 それから、三ページですね。まず、大臣にお伺いします。基礎年金番号導入はいつですか。
#51
○国務大臣(柳澤伯夫君) 平成九年の一月でございます。
#52
○辻泰弘君 そのときの厚生大臣はどなたですか。
#53
○国務大臣(柳澤伯夫君) 平成九年一月の厚生大臣は小泉純一郎氏でございます。
#54
○辻泰弘君 この自民党のチラシの中に、基礎年金番号設計・導入時の大臣は菅直人厚生大臣と、こう書いてあるわけです、現行の民主党の代表代行ですと。これ違うじゃないですか、導入時の大臣は今厚生大臣がおっしゃったように小泉純一郎さんじゃないですか。そうですね。
#55
○国務大臣(柳澤伯夫君) ここにありますように、平成八年三月、基礎年金番号導入の閣議決定等々、それぞれの手続ごとにその当時の所管の大臣について記述が行われているのではないかと、このようにお見受けいたします。
#56
○辻泰弘君 私は、政党のビラに対する大臣としての所見を求めているわけです。
 それで、ここで設計時の大臣はということになれば、これは間違っていませんよ。しかし、導入時の大臣は、大臣がおっしゃったように平成九年の一月一日なんですから、導入時の大臣は小泉純一郎さんだったんですよ。そのことは明確なことであって、これは公党が、そして総理がですよ、それなるがゆえに私どもの菅さんに対して、菅さんが時の大臣だった、今言っているあの人ですよというふうなことを公言しているわけですよ。(発言する者あり)そうですよ。だから、それは何も政党だけの次元のことじゃなくて、むしろ総理自身が持ち込んできているわけですよ。私どもは何もこういうことで、そのときの大臣というのが必ずしもこういうことをすべて分かっていて、それで指示を出したと必ずしも言えないと思いますよ、突き詰めたところは。しかし、しかし、こういう議論をしてくるならそういうふうになるというし、そういうことを言わざるを得ないわけですよ。だから、導入時の大臣が小泉純一郎さんであるということを明確にすべきだ、このチラシは完全に間違っているということを指摘を申し上げます。そして、もちろんこれは政党のことですけれども、しかしやはり大きな国民に対するうその宣伝をしていると、このことについては明確に申し上げておかなければなりません。これは対応をまた今後とも考えたいと思います。
 そしてほかに、このことを、まず「与党は、社会保険庁を解体し、」と書いてあるんですよ、この三ページですけれどもね。しかし、御承知のとおり我々は三年前のあの年金改革のときに社会保険庁の解体を言い、そして国税庁との統合を言ってきたんですよ。で、政府の方はむしろ平成十六年の所信表明演説ではそのことは全く触れてなかった。十六年の十月の小泉さんの所信演説の中では、社会保険庁については、業務と組織を抜本的に見直しという、抜本的見直ししか言ってないんですよ。それから、平成十七年一月の小泉さんの施政方針演説では、社会保険庁の信頼回復をしなければならない、抜本的に見直しますと、こう言っているのが平成十七年一月ですよ。平成十八年一月でも、社会保険庁については、解体的出直しを行いますというのが平成十八年一月の小泉さんの演説ですよ。そして、やっと十九年、今年の一月二十六日になって、社会保険庁については、廃止・解体六分割を断行しますと、こういうことになっているわけです。これは事実関係としてそうですね。
 ですから、私が言いたいのは、何も私らのことを言うという意味じゃなくて、いかにも何か政府・与党の方が解体を先に言っていた、我々の方が言っていなかったみたいな、そんなトーンになっているんだけれども、それは根本的に事実関係として間違っているということをまず申し上げておきます。
 それと、社保庁の労働組合イコール自治労国費評議会は、民主党の最大の支持母体ですというのも、これも客観的事実に反するし、私どもの意識から全く離れた指摘であることを申し上げておかなきゃなりません。最大の支持母体が、最大の支持母体が労働組合のナショナルセンターである連合であると、そういう指摘であるならばそれは正しい、正しいという理解もある。そしてまた、連合の最大の産別が自治労であると、このことも正しい。しかし、自治労国費評議会が民主党の最大の支持母体であるというのは全く見当外れの指摘でしかありませんよ。そしてまた、私ども民主党の議員がこんなことを思って政策活動や国会活動をやっているとか、全くそんな事実はない。このことを明確に申し上げておかなければならないし、最後に書いてある「民主党は公務員の労働組合を守るため、社保庁改革に反対しています」というのは、これは噴飯物でございまして、私どもは三年前から国税庁との統合を明確に打ち出してきた。そのことは恐らく当該労働組合にとっては嫌なことだったと思いますよ。しかし、私どもはそれを言ってきているんですよ。そして、私どもは改革に反対しているわけじゃないですよ。私どもは、国税庁に統合せいと言うけれども、このことは皆さん方からすると、議論、おっしゃっているけれども、私たちは厚生労働省から完全に切り離すという意味ですからね。皆さん方のは厚生労働省の中に温存しておくということですからね。このことについては、私どもは社会保険庁の改革に反対していますというのは全く、全くポイントがずれているというか全く反対の、私どもが取り組んできた事実関係をしっかりと踏まえないこのようなデマのビラを配るということを本当に、政権与党たる自民党がするということは本当に情けない限りで、その先頭を総理大臣が切っているということは本当に嘆かわしい限りだ、このように指摘をしておきたいと思っております。
 さて次に、時間も限られておりますので、菅さんの責任論が言われておりますけれども、そのことに関連してお聞きしておきたいと思います。
 これは、まず、何ゆえ五千万件が出てきたかということにつながるわけですけれども、まず厚生労働省に聞いておきたいと思います。
 平成九年の基礎年金番号が導入されたときに、その当時は被保険者及び年金受給者に対してのチェックをして基礎年金番号への統合を図っていこうと、こういう精神で始められたはずですけれども、しかし、そのときに結果としては被保険者だけしか追っ掛けなかったわけですね。年金受給権者には追っ掛けなかったわけです。それはなぜですか。
#57
○政府参考人(村瀬清司君) まず、平成九年一月でございますけれども、一億の皆さん方に基礎年金番号を設定いたしまして通知をさせていただきました。したがいまして、この段階ですべての人に基礎年金番号という形で通知はしてございます。これは加入者並びに受給者も含めてでございます。そして、現在加入されている制度以外に公的年金に加入したことがありますか、また、二つの年金手帳をお持ちになっていることがありますかというおはがきを返信用で出させていただいております。その際、九百十六万人の方々から回答をいただいているということでございます。
 ただ、回答をいただけていない方々に対しまして、氏名、性別、生年月日による名寄せをしております。この名寄せは被保険者のみでやらせていただいております。この方が九百二万人でございます。(発言する者あり)ちょっとよろしいですか。それに基づきまして、平成十年から十八年度まで、他の基礎年金、年金手帳番号を有する方々に対しまして、約千八百万人でございますけれども、計画的に記録確認をやらせていただきまして、十八年度末には千二百五十三万人の方から回答をいただき、そのうち九百二十七万人の方について統合を完了している、こういう形でございます。
#58
○辻泰弘君 簡潔にお答えいただければいいんですけれども、要は、被保険者しか追っ掛けなかったということなんですよ、今おっしゃっていることはね。返信のはがきもやったのも被保険者だけなんですよ。年金受給権者には年金証書を新しいのを出しただけなんですよ。そうでしょう。そこを確認してください。
#59
○政府参考人(青柳親房君) ただいま議員のおっしゃったとおりでございます。
 また、その前のお尋ねでどういう理由でそういうことをしたのかというお尋ねがございましたので、補足の答弁をさせていただきたいと存じますが、これは御存じのように、年金の裁定の際には、基礎年金番号などが導入される以前からそういうことであったわけですが、裁定請求をいただきましたときにお一人お一人の加入履歴を基本的にお申し立ていただくと。もちろん、年金手帳等をお出しいただいて被保険者番号が分かれば、これに基づいて私どもの加入記録を参照していくわけでございますが、そうやって加入履歴を言わば確認をして裁定請求を一つ一つやっているというのがこの制度上の基本前提でございます。
 したがいまして、一度そういうふうに加入履歴を、今から見ると不十分かもしれませんが、確認をさせていただきました方に重ね重ねに例えば加入履歴をお送りしたりするというのはいかがかという判断を当時したものというふうに承知をしております。
#60
○辻泰弘君 これは総務省の勧告の中にも出ていることですけれども、最近の結果をまず押さえておきたいと思います。
 複数の年金手帳記号番号を有すると思われる者への照会状況というのが表としてあって、平成十六年から十八年までの照会予定者五百五十万となっていました、これ十六年段階で。これはどういうふうな形になったか、結果を教えてください。すなわち被保険者を追っ掛けた結果ですね。
#61
○政府参考人(村瀬清司君) 先ほども申し上げました被保険者の皆さん方におはがきをお出しいたしまして、九百十六万人の方から他の番号がある、丸印でもってあるという形で御回答をいただいたと。それからあと、先ほど申し上げました名寄せによりまして九百十二万。トータル千八百万の方々に対して平成十年から十八年にかけてフォローをしてきていると、こういう形でございます。
 それで、最終的に、基礎年金番号以外の年金手帳番号、先ほど言いました九百二十七万、他の年金手帳番号がない旨の回答をいただいた方が三百二十六万、回答がない方が四百八十万、送達不能になった方が八十五万という内訳でございます。
#62
○辻泰弘君 私がお聞きしているのは、その十六年から十八年までの照会予定数五百五十万の内訳を聞いているんですよ。
 止めてくださいよ。時間を止めてくださいよ。
#63
○委員長(鶴保庸介君) 速記をお止めください。
   〔速記中止〕
#64
○委員長(鶴保庸介君) 速記を起こしてください。
#65
○政府参考人(青柳親房君) 大変失礼いたしました。
 お話しございましたのが、要するに、複数の年金手帳記号番号を有すると思われる方千八百八十万人のうち照会を行ったのは約千三百三十万人であるから、残りの五百五十万という意味でよろしゅうございますでしょうか。
#66
○辻泰弘君 そうです。
#67
○政府参考人(青柳親房君) 大変失礼いたしました。
 これは先ほども長官の方からも申し上げましたが、いずれにしろ、千八百八十万人については、御回答がいただけた方が千二百五十三万人で、該当がない方等、送達不能になった方が合わせて五百三十五万人でございますので、差の部分は時点の違いで若干の違いがございますけれども、いずれにしろ、回答をいただいた方千二百五十三万人のほかは、回答のない方四百八十万人と送達不能になった方八十五万人というふうに御理解を賜りたいと存じます。
#68
○辻泰弘君 これは後でいいですから、要は、十六年から十八年の照会予定件数がどうなったかというのは、ここは大事なところですよね、一つのね。この段階で一応十五年までのことは書いてあるわけですよ。だから、要は、その三年間掛けてこれをやったわけでしょう、五百五十。だから、その内訳は、悪いけど当然あるはずだと私は思っていたけれども、それがすぐ答えになってこないというのは不思議な話ですけど、またこれも統計の取り方がどうこうと言われるのかもしれませんけれどもね。
 さてそこで、私は実はここがすごく大きなところで、五千万件が残ったのは何ゆえかということの本質の部分ですね。すなわち、基礎年金番号が付番されて三億から五千万に一応集約されてきたということ自体は、その五千万の問題はもちろんあるけれども、方向性としては悪くはなかったということでは、そういう見方もあり得ると思うんですね。すなわち、基礎年金番号を導入したがゆえにそちらの方向に進んだことではあるわけですよ。だから、それはそれで。
 だから、私が言いたいのは、基礎年金番号自体はそれなりに制度設計として私は間違っていなかったと思っているわけです。その点については、大臣、どうですか。
#69
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私も、いろいろな年金の記号番号が言わば林立しているというようなことでは、実際の裁定受給というものが本格化してまいりますと、これはもう本当に容易ならざる状況になる、そういうことを控えて、統一的な、一元的な把握の方法として基礎年金番号を導入した、そのこと自体は私は正しい選択であったと、このように考えます。
#70
○辻泰弘君 そして、先般の議論の中で青柳部長も柳澤さんも、当初の基礎年金番号を導入する際にそういう複数のことが、認識はあったと、ただ、時間の経過、いろいろな手だてを講ずることによってそれを解消することができるのではないかと、こういう見通しを持っていたと、このように柳澤さんも答えていらっしゃる。恐らくそうだったと思うんです。
 すなわち、基礎年金番号を導入したことは、そのこと自体は間違っていなかったし、私は、制度としてもそれなりのものだったし、それなるがゆえに制度としては今日に至るも変わっていないわけですよ。ただ、共済との連動というのができていないというのはこれは別の議論としてありますけれども、ただそれは運用のことかもしれません。それはまた別の議論として。
 基本的な制度設計として私は間違っていなかったと思うんです。その点について、再度、大臣、どうですか。
#71
○国務大臣(柳澤伯夫君) 先ほども申したように、一元的管理のための基礎年金番号の導入ということは正しい選択であった、しかしそのときに、私も申したのでありますけれども、このようないわゆる未統合の記号番号が大量に発生をする、またその統合が大変円滑に進まない、恐らく当初はもっと円滑に短期間に進むという想定を立てたんだろうと思うけれども、それがなかなか現実かなわなかったということであっただろうと思います。
#72
○辻泰弘君 青柳部長も、当時のことを振り返って、個々の被保険者の方にお問い合わせをする、あるいは機械でこれを突き合わせをするということによって段階的に解消が図れるだろうという考えであったと、このようにおっしゃっています。
 ですから、このことはもう一遍事務方にも確認しておきたいけれども、基礎年金番号というものが制度設計としてはそれなりのものであったというか評価すべきものであって、その後の運用のところで十分でなかったと、このことだと思うんですけれども、どうですか。
#73
○政府参考人(青柳親房君) 制度設計と運用の部分について、どちらが制度設計に入るのか運用に入るのかはグレーゾーンと申しますか、どういうふうに整理したらいいかという点は正直言ってあろうかと思いますが、具体的にまず申し上げれば、二つ恐らく問題があったろうというふうに思います。
 一つは、先ほども委員からもお尋ねがございましたが、老齢年金の受給者の方についてのきちんとした突合なりという作業が、被保険者は行ったのに受給者は行わなかったと、これについての見通しの今日的に申し上げれば誤りという点が一点、問題としてはあったろうと思います。
 また、同時にこの五千万件の問題が正にそれを象徴しておりますように、そうやって統合作業をしていったその進捗管理状況というのをきちんと把握するということを制度設計時にきちんと織り込まなかったということ。
 この二点は、運用の問題であると同時に制度を導入する際にきちんと見通しを持って計画を立てなければならなかった点というふうに今日顧みて考える次第でございます。
#74
○辻泰弘君 私は、基礎年金番号の、今度掛かることになるわけですけれども、結局五千万件残ったのは、最初にも言いましたけれども、導入のときに結果として被保険者だけを追っ掛けた。年金受給権者も当然視野に入っていたけれども、そこの方は見切りを付けたといいますか、追っ掛けない選択をして、結局、平成八年の十二月に基礎年金番号の通知をされて、その中に被保険者に対しては返信用のはがきを入れておられた。しかし、年金受給権者に対しては新年金証書を送っただけだったということですね。すなわち、年金受給権者に対してチェックするといいますか、その方に直接返答をもらうということにはしていなかったわけですよね。それから、突合の部分もそういう方々についてはやっていなかった。そういった中での千八百万を追っ掛けてきたこの十年間と、こういうことだと思うんですね。ですから、その最初に、なぜそこの受給権者のところを追っ掛けなかったのかということなんです。
 ですから、私はこれは、どこが制度設計かということはあるとおっしゃったけれども、しかし、基礎年金番号のその制度の問題ではなくって、どこまで追っ掛けるかということを考えたということで、それは運用の問題、運用のことだと私は思うんですけど、そこはどうですか。
#75
○政府参考人(青柳親房君) 先ほどのお答えとちょっと重なるところがあるかもしれませんが、やはり新しい制度を導入しようといたしますときに、これがその制度をスタートをさせた後にどのような姿になるかということをある程度展望して、それに基づいて具体的な実施の、言わば各年度ごとの実施計画というのを立てていかなければならないというのがこういった事業を始める場合の一つのスタンダードであるとすれば、残念ながら、この基礎年金番号の導入の際にはその点が不十分であったということを認めざるを得ないかなと現時点では考えております。
#76
○辻泰弘君 また評論家のような言葉だけ巧みで流暢ではございますけれども、人ごとのように感じられてなりませんね。
 それで、このこともいろいろ追っ掛けていきますと、そのことをどこで決めたのか、すなわち、年金受給権者は追っ掛けないということをどこで決めたのかが実は分からないままになっています。ですから、それは追っ掛けても、まあ古いことでもあるし、そもそもこういう議論というのも、当時の大臣に責任があるという議論をされるからそういうことに突き当たるので、私は、最初言ったように、個々のこういったことについて当然、審議会や研究会をやって、時間を掛けてやってきて、そしてその上に立って事務方が上げて、大臣が決裁をしてということだろうと思うから、そのときの大臣がイコールそのときにいたからといってそのことのすべての責任を負うということではないと私は常識では思っているんですけれども、しかし、そのことを総理というお立場の方がやられるものだから、そのことの議論の上である程度やらなかったらやられっ放しという話になるわけですからね。だから、そのことで議論をさせていただかざるを得ないわけです。
 そこで、私は私なりに教えていただいたり調べさせていただいて、そのことにつながることが具体的に何があったのか、何がそのことを直接的に国民に訴えた、公表した、そのときがあるのかというのをいろいろお聞きしてみますと、このもう一つの方の私が配付させていただいておりますペーパー、基礎年金番号の実施に向けてという社会保険庁から出していらっしゃるペーパーに行き着くわけでございます。
 これは、基礎年金番号が平成九年一月から実施される、導入される、これに向けて一か月ほど前に出されているわけです。そして、このことは、十二月に具体的にその通知を送りますよということを宣言をされて、その内容について資料配付を記者クラブにされたと、こういうことのように聞いておるわけです。そういう意味においては、別にそのこと自体は私は結構なことだと思っていますし、それは当然のことかもしれません。
 そこで、問題は、ここで言っていることは、一ページにありますけれども、上から四つの部分ですね、すなわち、国民年金被保険者三千百万人、厚生年金保険被保険者三千三百万人、共済組合員五百九十万人、共済組合年金受給権者三百六十万人、この四つのカテゴリーといいますか、そこに所属される方に対しては基礎年金番号通知書を送りますと、こういうことが明確に出ているわけです。そして、基礎年金番号通知書というのはその後ろの後ろの三ページ目にあります基礎年金番号通知(表)というやつでございまして、ここに「ご照会」ということで、社保庁に、私は二つ持っていますとか、そういうことについての答えが来るようになっているわけですね。ですから、この方々に対しては今後ともチェックさせていただきますよということを、できるだけ統合していきますよということを宣言しているということでもあるわけです。
 片や、国民年金・厚生年金保険年金受給権者という二千八百万の方々、この部分に対しては新年金証書を通知すると、こういうことになっているわけですね。その新年金証書というものがこのお手元に配っている中では五ページ目になっていて、これをお渡ししたきりといいますか、その返送用のはがきが入っていない、ですから、そこでチェックはしないということをここである意味では宣言したにイコールになると、こういうことだと私は思うわけです。
 それで、これもそれは当然経緯があるでしょうけど、しかし、少なくとも、平成八年十一月二十五日に記者クラブに配付しているこの資料、このことが実は基礎年金番号のそれまでの年金番号の記号番号によるデータとの突合等につなぐということについて、被保険者だけに限るということを公にしたのがこのときなんですよ。
 ですから、私は、元々の議論のあれはありますけれども、しかし私が申し上げたいのは、このときも、十一月二十五日は小泉厚生大臣だったんですよ。ですから、たとえどういう経過があろうとも、このことを被保険者だけに限って年金受給権者はしないんだということを、そのことをやったときの当該大臣は小泉純一郎さんなんですよ。
 だから、そのことも、私は元々このことで議論をしたいと思っているわけじゃないけれども、しかし、そういうことを総理がされてくるからはっきり申し上げておかなきゃならないけれども、元々の自民党のビラに、導入の閣議決定のときが平成八年三月、菅大臣、平成八年四月、切替え業務開始、それから省令改正。切替え業務の開始というのは、それまで被保険者の個人の住所を管理していなかったのをそれを管理するということだけ。基礎年金番号をやるなら当然のことで、これは何もこんなことを決めたから悪いということはあり得ないわけですよ。それから、省令改正だって、その導入に向けてだから、こんなの悪いわけじゃないですよ。
 事の本質は、このことについての事の本質を言えば、被保険者だけに限って年金受給権者を対象にしないということを決めたのがどこかということなんですね。それは、経過は内部的にはあるでしょう。しかし、少なくともそのことを天下に周知せしめたのは、この平成八年十一月二十五日、記者クラブ配付されたこのことで公表されているわけですよ。で、そのときの大臣は小泉純一郎さんであり、一貫して橋本総理でやっていたし、自民党政権でずっとこれまで十年間やってきていることなんですよ。
 ですから、私は、そのときの大臣がというのは、何遍も言うけれども、そのときに責任があるとは必ずしも思わないよ。だけど、だけどですよ、しかし、天下に年金受給権者は追っ掛けませんということを宣言した、公表した時点の大臣は小泉さんだったんですよ、この平成八年十一月二十五日、記者クラブに配付した。だから、そのことは明確にしておかなければならないし、そのことが事の本質であるし、また、私どもの代表代行に対していろいろおっしゃっていますけれども、事の本質はそこにあるんだから、菅さんが、いや、設計したときの時点の大臣というのはそれはそれで間違っているとは言いませんよ、そのときの責任を逃れることもないでしょう。そんなつもりもないでしょう。しかし、事実関係として、天下に、何遍も言いますけれども、国民にこの基礎年金番号に、実施に当たって、これまでの年金手帳における記号番号によるデータですね、それと突合する、そのことに向けての姿勢を持って対処したというのは、それを宣言したのはこの平成八年十一月二十五日なんですよ。そのときは大臣は小泉さんなんですよ。
 だから、そういう意味で私は、この自民党のビラというのはそういう意味においても全く根本的におかしいと思っています。これは政党の次元だということはあるけれども、しかし、大臣も自民党のお方なんだ。その点については、与党との会議もあるんでしょう。しっかりとやはり客観的事実に即して、政権与党なんですからしっかりとやってもらいたい。このことについては強く御指摘を申しておかなければならない。
 それで、時間も限られておりますから幾つか付随してお聞きしておきますけれども、まず六月四日に年金記録問題の新対応策の進め方ということをおっしゃいました。これについて、最終的な、マイクロフィルムや市町村が所有する記録とオンライン記録との突合をやって、半年ごとに進捗状況と、こういうことでした。これについてのめどは出せないということだったと思います。
 しかし、やはりどれぐらいのめどでやるかということを私は示すべきだと思う。少なくとも機構発足の前にできるのかどうか、これぐらいははっきりさしていただきたい。大臣、いかがでしょう。
#77
○国務大臣(柳澤伯夫君) この現在の社会保険庁のオンライン記録と、言わばこの形成過程の一番諸元的な資料である社会保険庁のマイクロフィルム、あるいは市町村が保有する記録と、こういうものとの突合をいたしまして、その限りでこの社会保険庁のオンライン記録の更に正確さを引き上げていくということを考えておるわけでございますが、これはもとより非常に手作業、相手が手作業の手書きの記録である、それを写真に撮ったものでもあるわけですが、そうしたものである、あるいは手書きのままであるというような記録との照合でありますから、当然に考えますとその作業は手作業になるということでございまして、これがどのくらいの時間を要する仕事になるかということでございます。
 したがいまして、私ども、今いろいろとこれをどういうところから手を付けていこうか、どういう方法でこの仕事を処理していこうかということを考えておりますが、そうした上で計画というものを作りまして、そして、そこに書かれていることは、その進捗状況を半年ごとに公表すると、こういうことにいたしているわけでございまして、今まだ計画も確定していないこの段階で最終作業の終了時についてめどを申し上げるという状況にないことは御理解賜りたいと思います。
#78
○辻泰弘君 じゃ、機構発足に間に合いますか、間に合いませんか。そのめどぐらいは立つでしょう。
#79
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私ども、今、最短距離の手法をいろいろ考えて検討を始めようとしているところでございますけれども、今この段階で、できるだけ早く完了しなきゃいけないという気持ちはもうやまやまなんですけれども、じゃ、機構発足の平成二十二年一月の以前にこれを仕上げることができるかということについては、なかなかこれを言い切る見通しは立ち得ないと、このように申し上げます。
#80
○辻泰弘君 できないんならできないということを言っていただきたいと思いますね。何か、今のだったら、できるという可能性をかなりあるような心証を受けますけれども、そういう意味ですか。
#81
○国務大臣(柳澤伯夫君) なかなか難しいということでございます。
#82
○辻泰弘君 それで、これは与党の中でも、五千万件の宙に浮いた年金記録、これを公表すべきだと、すべてを公表するようにすべきだということを政調会長も社会保険庁に要請されたというふうに聞いています。
 もちろん、すべての情報をすべてオープンにするということは、これはいろいろな問題があるだろうと思いますけれども、しかし、要は、御本人がアクセスをして、例えば何年何月何日生まれということだったら、それヒットできると思うんですね。で、それだけで、ああこれだということがあるかもしれない。そして、その後御自身が説明をされて、それこそ同僚が証言があればというふうなこともあったわけだけれども、そういうことでやっていくということがあり得ると思うんですね。
 そういった意味で、今だったら、実は国民から見たとき国民が接するということが何もできないわけですよ。やはり公表するということが模索されてしかるべきだと思いますけど、その点はいかがでしょう。──ちょっと、どうなってんの。
 止めてくださいよ。
#83
○国務大臣(柳澤伯夫君) 基礎年金番号に統合されていない年金手帳記号番号の記録を統合するためには、御本人からの申出と社会保険庁の管理する記録が一致することで初めて御本人の記録として確定するものでございまして、基礎年金番号に統合されていないこの記号番号の情報をすべて公表するということについては、やはり個人情報保護の観点から私ども問題があると考えております。
#84
○辻泰弘君 個人情報としては大事だと思いますけれども、しかしどなたのことか分からないという情報なわけですね。それで、それを全部が全部出せないと思うんです。それは、専門家がいろいろ御議論をいただいてと思うけれども、しかし国民がそれに接することができる、自ら探すことができるということは、今の時代だったら考えたらあり得るんじゃないかと思うんですね。それ大事なことだと思うんです。
 今のやつだと、結局社保庁なり厚生労働省がやるということの作業で、国民は蚊帳の外でしかないわけです。しかし、この公表する、何らかの形でこれは私のものじゃないかということを、二十四時間直接今の時代だったらできるわけですから、そういったことにつなげていく努力というのは私は大事なことで、このことについての一つの対応として大事なところだと思うんです。
 大臣、もう一度いかがですか、この点、おやりになりませんか。
#85
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私ども、今手始めにやらせていただく考え方のものは、先ほども御説明いたしましたように、まず基礎年金番号と突合をして、そこにヒットするものについてはこの五千万件の中に基礎年金番号、一人に対して二つあった、あるいは場合によって三つあるというようなこともあり得るわけで、その可能性をお知らせして、そこにまたその方の年金の記録を配付して、それでここが穴が空いているけど、今こちらで可能性があると言っているじゃないかというようなことが明らかになる、そういうことによって申出を受けて、突合というか確認を進めていきたい、これやらせていただきたい、こういうことを申し上げている。
 しかし、先ほども辻委員が御指摘になられたように、じゃ五千万件がゼロになるとおまえは考えるのかということとのかかわりで申し上げるんですけれども、私どもはこの残った五千万件、統合し切れない五千万件のマイナスアルファですね、統合されたものをアルファとすると、そういうものについて、さあ、これをどのように処理していくかというときに、今委員が御提案されているようなことを考えることも必要かなということを考えているわけでございまして、今、こうした手続に入ろうとしている、できるだけもう個人情報保護のことも尊重して、それからそれは絞った上でということを考えますときに、今この段階で私どもはこの五千万件の記録を開示するということは考えにくいわけであります。
#86
○辻泰弘君 これは私は、公表をして国民の前にしっかりと見せると、そこから出発すべきだと、このことを申し上げておきたいと思います。
 時間が限られておりますので簡潔にお聞きしたいと思いますけれども、今回の特別立法で五年を、時効を外して昔にさかのぼることができることになるわけです。そうすると、十年、二十年ということもケースによっては出てくるかもしれません。そうすると、そのときの実質価値が担保されるのかということがあるわけです。私、今までは五年だったわけですけれども、しかしこれは十年、二十年にさかのぼることがあるわけですね。その当時に保障されていたはずの価値が全く現在価値に置き換えられないということは、私はこれは極めて問題だと思うわけです。
 ですから、そういった意味で、その点についてはどうお考えかということと、もう一つ、時間ありませんから、その国保の納付率、八〇%をずっと掲げてこられて、私も大臣に聞いて、直近は六五・五%のようですけれども、平成十六年度に目標を持って八割と決めて、XイコールAプラスBプラスCなんというそんな表も作って、十九年度八〇%目標をつくられたけれども、全く絵そらごとで何も進捗してないし、足下さえ満たしていないという、これでも、今でもまだ八〇%目標を掲げられるのかどうか。まだ下ろしてはおられないんですね。今年度に八〇%を六五からどうやって持っていくのか、そのことが問われるわけです。
 その二点、簡潔にお答えください。
#87
○国務大臣(柳澤伯夫君) 年金の給付の裁定の請求が遅れるということで、その支払が本来の支払期日より遅れることがあることは法が予定しているところでございますが、現在こうした場合に遅延利息を付す旨の規定は設けられていない、それからまた判例におきましても、裁定が遅れて過去分についてまとめて支払うこととしても遅延利息は生じないということを示されているというふうに承知をいたしております。
 そういうことで、現行と比べて、もしそれに遅延利息を付するというようなことになりますと、いろいろと行政実務の面でも、例えば請求を遅くするという方向に誘因が生ずるのではないかというように考えておりまして、これについては消極的な考え方でございます。
 また、納付率の目標と現状との関係でございますが、現在はもう委員も御指摘のとおり八〇%ということを目標といたしておりまして、いろんな手だてを講じてその目標達成に向けて努力をいたしておりますが、今後なお私どもは最大限の努力をするということを現時点で申し上げたいと思います。
#88
○辻泰弘君 時間が参りましたので、残余の質疑は次回に譲ることとし、以上で終わります。
    ─────────────
#89
○委員長(鶴保庸介君) この際、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 日本年金機構法案外二案の審査のため、本日の委員会に内閣法制局第四部長近藤正春君及び法務大臣官房審議官後藤博君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#90
○委員長(鶴保庸介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#91
○委員長(鶴保庸介君) 引き続き、質疑を続けたいと思います。
#92
○峰崎直樹君 民主党・新緑風会の峰崎でございますが、厚生労働委員会に出向いて質問をさしていただくというのはもう十数年ぶりかなというふうに思います。十数年というのはちょっと間違えましたけど、十二、三年前に福祉機器の問題について一回議論したことがございますが、それ以来だと思いますので、どうも勝手がなかなか、とりわけ、この部屋がちょっと大臣や答弁者と私との間が余りに距離があり過ぎて、これは今の社会保険庁、厚生労働省と国民との関係とよく似ているなと、こう思いながら、願わくば第一委員会室で質疑さしていただければもっと迫力ある質問もできるかなと、こう思ったりもしますが。
 そこで最初に、新聞紙上をにぎわしておりまして、これは厚生労働省にとって大変大きな問題であります、コムスンという会社ありますね。介護保険に民間企業、とりわけ株式会社という形態で企業が入ってきている。そのコムスンという会社が介護不正をしたということで当然行政処分も下ってまいったわけでありますが、このことについて、これ大変大きな問題だと思いますので、まず大臣、どのように考えておられるのか、どんな処分をされたのか、明らかにしていただきたいと思います。
#93
○国務大臣(柳澤伯夫君) 現在、このコムスンは訪問介護を中心としていろいろな介護サービスを行っている民間の企業でございますが、私ども、従前からこのコムスンの事業所に対して各都道府県が監査に入っておりまして、そういうようなことでいろいろと法令に違反するような事案が見付かるというようなことがあったわけでございます。しかも、その後、処分を逃れるようなそういう行為も認められるというようなことの中で、今このコムスンに対して、全国の事業所の新規指定及び更新ができないという旨を通知をいたしたところでございます。
 詳細につきましては、現在コムスンの事業所を利用されている方々については指定更新が早くても来年四月以降に来るということでございますので、それまではサービスが提供され、引き続き安心して利用いただけるということについてしっかりとそれが伝わるようにということで考えているところでございます。
#94
○峰崎直樹君 何だか、先ほどまでの答弁は力強かったところもあるんですけれども、全然非常に何をおっしゃっているのかよく分からないというのがあれです。これは後でまた福山委員もこのことに対して質問がされるということなんで。
 どうも、要するに厚生労働省は、介護の不正があった、不正があったからこれを処分したと。当然取消しになりますよね。取り消した後が実はまた大問題になっているわけでしょう。グッドウィルという一つの持ち株会社の中に入って、そして、別の持ち株会社の中の日本シルバーサービスというところにこれを譲渡するというんですね。こういうやり方を取ったということなんです。当然それは、入っていらっしゃる方はもう心配でしょうからね。その方々のその介護をずっと継続していくというのは、私は当然何らかの措置をとられるべきだと思うんですが。
 こういうやり方をしていったら、グッドウィルという会社は何の責任も、実は不正は犯したけれども何の責任も取らないで次に自分の会社にそのまま横に移っていったにすぎないんじゃないですか。こういうことが許されるんですか、まず大臣、そういうことについてどう思われますか。
#95
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私ども、そういうようなことを当該会社が公表したと、新聞等に公表したということについては承知をいたしておりますが、私どものところにそうしたことについてまだ詳細報告をいただくという段階になっておりませんので、これについては直接今知っていると、認識しているという状況にないのでございます。
#96
○峰崎直樹君 どう思いますかということで、皆さんの、まあ新聞でしか私どももまだ知りませんが、同省老健局の古都賢一振興課長は、コムスン側からの連絡はないとした上で、譲渡先はグループ会社であっても法的には問題ない、譲渡先が新規指定の申請をすれば都道府県が審査をすることになるが、コムスンの役員が入るなどしなければ欠格事由にはならないと、こういうことをもうやっちゃっているじゃないですか。そういう意味では知らないということはないはずですよ。まあ恐らくもう年金問題でもうとてもそんなコムスンの方までレクチャーする暇がなかったのかもしれません。それは同情することにやぶさかではないんですけれども、しかし、責任者としてこれは大変な問題だと思いますよ。
 そこで、こういう問題が起こるがゆえに、実は先ほどから民営化、つまり、私たちは社会保険庁を歳入庁ということで提起しています。私も歳入庁構想を提起した一人ですから、そちらに賛成なんですよ。それは、いや、いわゆる、あなたたちは公務員を残そうとしているんじゃないかと。いや、公務員として責任を取らなきゃいけない重要な部署というものは当然これは責任を取らなきゃいけないから公務員にしなきゃいけない分野は私たちあると思っているんですよ。何でもかんでも民間に下ろせばいいというものじゃないというのはこの典型的な例じゃないですか。株式会社でしょう、これ。持ち株会社であり株式会社ですよ。大問題が起こってきた原因というのはこれ、何にあると思います。法務省、今日突然呼びましたから、法務省はこのことについてどう感じていますか。
#97
○政府参考人(後藤博君) 法務省といたしまして、個別の事案について申し上げることは差し控えさせていただきます。
 会社法を所管する立場から一般論として申し上げますと、会社の事業譲渡につきましては株主総会の特別決議を経るものとされております。企業グループ内の会社間における事業譲渡でありましても、特に要件が厳しくなっているということではございません。
#98
○峰崎直樹君 要するに、これ金融ビッグバン、あるいは一九九五年だったでしょうか、六年だったでしょうか、持ち株会社の解禁をやったんですよ。規制緩和をやって、金融機関の中でもう持ち株会社でない金融機関は珍しいぐらいですよ。これは田村政務官も来ていらっしゃいますが、よく御存じです。一般の民間企業だって、純粋持ち株会社をつくって、その下にその子会社をぶら下げていくというやり方をどんどんと広げているんですよ。
 そこで、法務省、そういう解禁がなされたときにやらなければいけない課題というのはたくさんあったんです。一つ、企業結合のための連結納税、これはやりましたね。だから、要するに連結決算、連結納税までは行ったんですよ。ところが、一番肝心なことがこれ抜けているんですよ。何が抜けていると思います。
#99
○政府参考人(後藤博君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、企業組織、企業再編の容易化につきましては、商法の改正あるいは会社法の制定等によりまして規定の整備を図ってまいりました。他方、実態の問題として、近年、企業グループの形成が進展しておりまして、企業グループに関する適切な規制を行うという観点から、いわゆる企業結合法制の整備の必要性を唱える声があるということは私どもも承知しております。
 我が国におきましても、会社法において様々な、例えば親会社の株主による子会社の計算書類等の閲覧請求等、この観点からの法整備を行っているところでございます。他方で、企業結合法制に対する対応は、国際的にもその手法、内容が様々であるところ、規制強化や制度の創設につきましてはかえって企業活動の妨げとなるおそれもあるという指摘もございます。
 私どもといたしましても、今後、グループ経営の進展に伴う利害関係者の利益の適切な保護は重要な課題であると考えておりますので、今後とも実務における問題の状況を勘案しつつ、企業結合法制の整備については検討を進める所存でございます。
#100
○峰崎直樹君 企業結合法制をつくらなきゃいかぬという問題意識は持っています。これをやらなかったら何が一番問題かというと、責任なんですよ。
 グッドウィルというグループの責任者は、利益を上げることについては自由にその子会社から利益を上げているんですよ。そうでしょう。そして、グッドウィルという会社の子会社が犯罪を犯したら、当然そのグッドウィル全体に対してこれは波及しなきゃおかしいんじゃないですか。波及しないから、自分の別の子会社にこれはやらせてもいいということになっているんじゃないですか。その責任の逃れる体系がこの持ち株会社を通じてでき上がっているんですよ。そうじゃないですか。どうですか、法務省。
#101
○政府参考人(後藤博君) 今申し上げました企業結合法制の整備でございますけれども、企業結合法制は、主に企業グループや結合企業の運営の局面におきまして、少数株主や債権者の保護の在り方を念頭に置いて議論されている問題であると承知をしております。
 このような観点から、先ほど申しましたとおり、利害関係者の利益の適切な保護を図るという観点から、実務における問題の状況を勘案しつつ、企業結合法制の整備については検討を進めてまいりたいと考えております。
#102
○峰崎直樹君 もうここは厚生労働委員会ですから、法務省だとかあるいは金融庁の財政金融委員会じゃないんですけれども。
 先ほどから議論になっている、民間に任せればうまくいきますよと。民間に任せたら責任のない、いいとこ取りされるような企業ばかり今増えていっているんでしょう。そこを穴埋めしないで、今度は社会保険庁を六分割して、はい、民間に下請させますよと。下請したところがこういう責任感持たない企業だったらどうするんですか、これ。柳澤大臣は金融担当大臣もやられました。こういういわゆる企業実態の下で本当に任せて大丈夫だろうか。大丈夫でないんじゃないんですか。
 企業結合法制を入れないのは、それは経団連は反対しますよ、それは、責任が問われるということだから。だから、あの純粋持ち株会社を解禁したあの規制緩和、大変な規制緩和だったと思いますが、そのときに同時にやってなきゃいけないものがずっと続いているからこんな不祥事が起きているんですよ。ちょうど社会保険庁の、このいわゆる年金問題の番号の、これの問題とよく似ているんですわ。
 だから、この問題を私たちは法務省に、法務省はやる気ないんだったら、会社法の管轄は全部もう経済産業省か、あるいは金融庁に移されたらどうですか。
 いつまでにやるんですか。取りあえず、めどだけは聞いておきたいと思います。いつまでにこの企業結合法制の整備はやるんですかと。早くやらなければこういうしり抜けの、いわゆる持ち株会社ばっかりたくさん増えますよと。どうですか。
#103
○政府参考人(後藤博君) お答え申し上げます。
 先ほど申し上げましたとおり、近年の企業グループの形成の進展ということから、整備の必要性につきましてはそのような指摘があることを承知しております。
 他方で、どのような規制、制度を設けるべきかという点につきましても十分検討する必要があるということでございますので、私どももグループ経営の進展に伴う利害関係者の利益の適切な保護は重要な課題であると考えておりますので、実務における問題の状況を勘案しつつ検討を進めたい。いつまでということはここの場では申し上げることはできません。
#104
○峰崎直樹君 ということは、ほとんどもうやる気がないということなんですよ。法務省、会社法の管轄はもう全部、先ほど言ったように譲ったらどうですか。田村さん、どうです。金融庁として会社法をしっかり受けてやりましょうよ。どうですか。
#105
○大臣政務官(田村耕太郎君) 金融庁の立場としましても、私、内閣府の方もやっていますけど、一つ議論があるのが公開会社法というやつで、まあ民主党さんもこれ提案されていますし、内閣府の中でも議論していますけど、会社法の中で上場企業にかかわるところだけ、昨年できました金融商品取引法と併せて上場企業の公開会社法として、こういう問題も含めてしっかり整備していくというのは一つの方策として検討していますので、法務省さんと連携しながら、より良いコーポレートガバナンスがしっかり、いろんな組織体系の中でも利いていくように頑張ってまいりたいと思いますので、また御指導よろしくお願いします。
#106
○峰崎直樹君 それで、公開会社法、私たちも今検討していますよ。もう法案の要綱まで作られているところがあるんです。どうです、田村さん、いつまでにやります、それ。
 とにかく、これ民間に委託委託というのでどんどん進んでいるんですよ。株式会社は、待ってましたとばかり利益の対象に、恐らく今、あれじゃないですか、介護だけじゃなくて医療だとか出てまいりますよ、これ全部。いや、現に、もう民間企業へいったらホールディングだらけですよ。世界でこんなにホールディング会社がたくさんあるというのは日本だけですよ。なぜ多いか。要するに責任は取らなくてもいい仕組みがあるからなんです。どうです、これを早く直さないと、民間委託の民の字も言っちゃいけないんじゃないんですか。田村さん、どうですか。
#107
○大臣政務官(田村耕太郎君) 本当に早急にしっかり対応してまいりたいと思います。
#108
○峰崎直樹君 まあ、時期はいつまでといっても、なかなか政務官にはその権限が与えられてないのかもしれませんが、私どもは、これを早急にやってもらわないとできないということだと思います。
 さて、コムスンの問題に移りますが、これ、いわゆる不正な利益を上げたわけですから、それは没収するんでしょうね。そうすると、当然この没収というのは、コムスングループ、いわゆるグッドウィルグループ、ここに対しては処分は行くんですか、行かないんですか。
#109
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今回の不正の事実が確認されましたのはコムスンが運営する介護事務所ということでございますので、今回の私どもの処分と申しますのは、当然、この株式会社コムスンということになるわけでございます。
#110
○峰崎直樹君 持ち株会社はそのところには処分は行かないと、こういうことなんですか。現行法上は、要するにそういうところは予定していませんと、こういうことなんですね。
 そうすると、これから起きてくる様々な問題については、絶えず、そういうことが許されれば、これは法の抜け穴としてどんどん行きますよ。いや、現に法の抜け穴だからやられているんですよ。厚生労働大臣、直ちにこの企業結合法制をしっかり作って、そしてその責任をきちんと明らかにするような体制をつくってもらいたいと、これを要請すべきじゃないかと思うんですよ。あるいは閣議でそういうことを提案されたらどうですか、あるいは閣僚懇談会で。どうですか。
#111
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私ども、この対象の企業の対応の仕方については、冒頭、御質問に対して答弁を申し上げましたように、今現在、その詳細を知るところではないわけでございますが、今の委員の基本的な考え方、一般的な考え方については、私ども首肯する面が多いなと思いながらお聞きいたしておりましたので、田村政務官もいらっしゃることですが、また政府部内で適切な機会をとらえて、この検討の俎上にのせるべく発言をしてまいりたいと、このように考えます。
#112
○峰崎直樹君 いずれにしても、もう私、十二時でやめてくださいということなんですが、この問題で最後終わりたいと思いますが。
 コムスンのこの事件が起きたら、ほかの株式会社で介護事業やっているところの株価が上がったなんていう、何だか私の方からするとおかしな現象が起きてきているわけでありますけれども、いずれにせよ、いわゆる民が民間で、すなわち社会保険庁を民間に、公務員から民間に変えるから体質が変わるという、そういうおっしゃり方をされていましたけれども、少なくともこういう出来事が起きてきているということを考えると、民間に任せるということはとんでもないことを起こすなと。そして、それに対する本当の実際の責任者は処罰をされない、責任を追及されない、こんなおいしい制度があるんだなということだけは理解をしておいていただきたいと。そして、それを直すのを早くやっていただきたいというふうに思います。
 ちょっと十二時までは三分早いんですけれども、大変申し訳ないんですけれども区切りとして、昼からは本題である年金の方に移っていきたいと思いますので、この辺で私の質問を午前中終わらせていただきたいと思います。
#113
○委員長(鶴保庸介君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時から再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時五十七分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#114
○委員長(鶴保庸介君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、山本保君が委員を辞任され、その補欠として弘友和夫君が選任されました。
    ─────────────
#115
○委員長(鶴保庸介君) 休憩前に引き続き、日本年金機構法案外二案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#116
○峰崎直樹君 午前中に引き続いてまた質疑をさせていただきますが、その前に、法務省からお見えになっている方について、私、先ほど非常に厳しいことを言いましたけれども、是非大臣にもしっかりと伝えていただきたいなということを申し上げて、法務省からの政府委員の方は今日これで結構でございます。
#117
○委員長(鶴保庸介君) 後藤審議官、退席していただいて結構です。
#118
○峰崎直樹君 それでは年金の問題に移っていきたいと思いますが、冒頭、実は柳澤大臣の方から、この五千万件の宙に浮いた年金記録問題、これについて、今までこの委員会に出さなきゃいけないデータというものについて、残念ながら具体的な数字が出ませんでした。私も、そのことを実は最初に冒頭、聞こうかと思いました。
 そこで、時間も余りありませんので、この年金の宙に浮いた問題についての最大の争点は何だろうかなというふうに私ずっと見ていまして、先日の党首討論で、小沢代表とそれから安倍総理大臣とのやり取りの中で、やはりこの年金記録をいろいろこれから精査をされる、統合される、そしてどうにも物証がない、あるいは証拠がない、こういう方々で、どうもやはり状況を見たらこの方の言い分があるんではないかというようなことについての、これは挙証責任をどちらが持つのかということについての、私は非常にそこがポイントじゃないかというふうに思っているんです。
 その前に、今度の法案には記載をされておりませんが、この問題について政府の方は、第三者委員会を設けて物証のない年金記録の調査に当たると、こうされているわけです。この第三者委員会なるものはどういう法的な根拠でもって置かれるのかということについて、まずお聞きしたいと思います。
#119
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今回、私ども、年金記録の問題についていろいろと国民の皆様に御心配をお掛けいたしております。
 そういう中で、御自身には納付の記憶がある、しかし記録は別に持ち合わせていない、そういうことで申出をされて、当然のことながら社会保険庁の方に記録があるはずだと、こう言ってこられた方が、実は社会保険庁の方にも記録がないと、こういうことで、いろいろとこれまで我々の方も対応をさせていただいてきました。
 もとより、当初は非常に社会保険庁における対応が不親切だというようなことで御批判もあったことを我々十分反省しまして、できるだけ親切に、また丁寧に調査をさせていただくということで、峰崎委員には初めてお答えしますので、我々、三段構えのそういう調査をいたしておるわけでございます。
 しかし、その一番上の本庁における調査のチームによる、これはかなりベテランでいろんな事情に通じているという者で構成しているわけですけれども、そういう方々のこれまでの調査についての経緯の見直しみたいなものをさせているわけですけれども、今回新たに第三者委員会というものでもって、そうした言わば当事者の言い分が対立したままになっている、対峙したままになっている、そういうような場合に、言わばこの当事者とは違う第三者の立場からこのお訴えをよく聴いて、公正な立場で、また有識者としての立場で御判断をいただくと、こういう機関をつくらせていただいて、この問題の解決に資そうと、こういう考え方でございます。
 今委員から、その第三者委員会はいかなる法的な根拠に基づくものかというお尋ねでございますが、これは、私ども格別に法的な根拠を設けて設立するということの仕組みにはなっておりません。
#120
○峰崎直樹君 そうすると、法的な根拠がなくて、そして、そこで判断をして裁定をして、この方は年金を復旧しましょう、こうした方は駄目ですよと。こういうものは、法律に基づかないでそういうことができる権限というのはあるんでしょうか。どうでしょう。
#121
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私どもとしては、やはり裁定というものは、これは社会保険庁長官ということに裁定権者はなっているわけでございまして、そういうことですが、事実上こういうことで、我々の記録の体制のいろいろな問題からこうしたことが起こっているということでございますから、これを現実問題として処理していくということのために、第三者の御意見を聴くということで裁定にこれを生かしていこうと、こういうことでございまして、現実の処理ということのために考えた措置だということでございます。
#122
○峰崎直樹君 そうすると、この委員会はどこに置かれて、どういう設置基準で、そして、今、社会保険庁長官の権限を委任するのかしないのか、こういったことがはっきりしないと、この委員会というのは一体何だろうねと、そこへ持っていっても本当にやってくれるのかねと、あるいはそこのやっていくときの委員の方々は国会の同意人事になるんだろうか、どういう人選を選ぶんだろうか、こういったことについては何にも明らかになっていないじゃないですか。
 これは、私たちこのことを、じゃ、その最終的な出す出さないの裁定を、保険を、この宙に浮いたものを、これを復旧するときに、こういうあいまいなもので権限を与えるというのは、これはちょっと無責任じゃないかなというふうに思うので、この点は私はやはりどうしても納得できないなというふうに思えてならないんですけれども、改めて、大臣、これはもっとそういった形できちっとした性格付けをしないと私はまずいのではないかと思うんですけれども、その点、いかがでございましょうか。
#123
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは、要は、社会保険庁長官の裁定、あるいは実際、記録の訂正による再裁定の裁定ということにさせていただきたいのでございますけれども。
 そういうことでございますが、やっぱり社会保険庁の下でいろいろとこれまで努力してきたことに加えまして、そういう機関と申しますか、そういう諮問の機関を置いて、そして、いろいろ総合的な、また丁寧な立場、それからまた第三者の立場、こういうようなもので御意見を聴かせていただくということでございまして、したがいまして、我々の言わば足らざるところについて気配り目配りというものを十分にしていただいた上で御意見を言っていただく、我々としてはそれを尊重して裁定につなげさせていただくということでございまして、現実の問題の解決のためにこうした仕組みを取らせていただくということでありまして、これは我々としては、社会保険庁長官の裁定というものをより国民から信頼していただけるように、この今起こっている記録の問題についてこうしたことを考えているということでございます。
#124
○峰崎直樹君 そうすると、これは具体的には、職種で構いませんから、どういう方を委員に委嘱されようとしているんですか、何名ぐらいの委員で。ちょっと角度を変えてお話聞きますが、その点はいかがなんでしょうか。
#125
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは、今現在、この委員会を私どもとしては社会保険庁内に置いていただくのがいいんじゃないかと、こういう考え方を取っているわけでありますけれども、今このように社会保険庁内に置くということが、せっかく第三者の機関を置きながら、相変わらず社会保険庁がいろいろと資料提供等で方向付けをしていくと、この特に記録問題に関する事案だけでございますから、そういうようなことになってはということでございまして、別途の考え方もあり得るということで今検討をしているところでございます。
#126
○峰崎直樹君 さっぱりよく分からないですね、これ。こういうところで実は大切な年金が裁定が下されていくということについて、どうしてもこれは私は納得できないので、この点はどうしても今の答弁では、私どもは国民の皆さんに責任を持って答えることできないんじゃないかと思うんですね。
 これ、ちょっとまた角度を変えていきますが、今私たち民主党の中で、この年金の問題についてのいろんなファクスをいただいたりあるいはメールをいただいたりして、大変たくさんの来るわけであります。消えた年金記録一一〇番と、こういうふうに呼んでいるんですけれども、そこの中には、本当にああこれはひどいなと、時間があれば読み上げたいところがたくさんあるんですけれども、もう、それがもう何十通あるいは何百通、そして手紙その他も参ります。
 この勢いでいくと何十万件も、どのぐらい来るのかという予想が付きませんけれども、私の記録はないけど、証拠はないけれども、私は確かに払っているんだと、もう一遍調べてもらいたいというような方が、何十万、何百万という方がこれ来られたときに、その第三者委員会で直接調べるんですか。それとも、先に一回は、それは社会保険事務所の窓口で取りあえず窓口の担当官との間でやり取りをして、そして、いやどうもよく分からない、じゃこれは第三者委員会に上げると、こういうことなんですか。そこら辺の実際の実務をどういうふうにやられるんですか。
#127
○国務大臣(柳澤伯夫君) ちょっと先ほど触れた点でございますけれども、私ども、まず現在の手続のうちでどこにこの第三者委員会を位置付けるかという観点で御説明させていただきたいのでございますが、まず何といっても社会保険庁の窓口に、社会保険事務所の窓口においでいただきたいと、このように思います。そして、まず第一段階はオンラインのスコープの上で記録を見ていただく。これであれば、もうそれで解決でございます。
 それから、それでないということになって、そして、その場合には照会の申出というか申請をしていただきますと、今度は社会保険庁内でございますけれども、その方の、先ほど申しましたようなオンラインの記録の土台になったいろいろな資料、原資料です、つまり、オンラインのコンピューター上のファイルにする前の資料、こういうものがいろいろ諸種ございます、そういうものに当たっていただく。これはかなり手間も掛かる場合もあるんです。関係の市町村に行って市町村の受付の名簿まで当たっていただくというようなことをやりますから、そういうことをやる。それを第二段階にして、それでまた御返答するわけです。
 それでもなおまだいろいろ見付からないと、一部しか見付からないとかというようなことがあるわけでございますけれども、そういう場合には、今は本庁で、先ほどちょっと申し上げたようなそういう専門家の集まったチームが編成されておってその問題をいろいろ吟味していただくという仕組みになっているんですが、今回はそれに言わば代えるような形で第三者委員会というものを設置させていただいて、そこで、言わば、ですから今のチームは言わばいろいろ御下命があって、ここはどうだ、あれがどうだというようなことを、御下命があればでございますが、そういうようなことを調べるというような立場で、今度、第三者委員の方々にお求めになるいろんな資料、背景の資料、周辺の関連の資料もいろいろ御提示をさせていただいて、そこで総合的な見地から御判断をいただく、そういうような結果を我々は今度の裁定に生かさせていただくと、こういうような仕組みでもって現実の問題の解決に当たっていこう、こういうことでございまして、したがって、第一段階、第二段階というところは変わらないというふうに御理解をいただければと思います。
#128
○峰崎直樹君 何か金融庁長官時代の柳澤さんを思い出して、もう本当に説明が右行ったり左行ったりしてよく分からないことがありますので、端的に答えていただきたいなというふうに思います。丁寧に答えておられるんだろうと思いますが、非常に分かりにくい答えになっています。
 それで、細かいやり取りのことよりも、私は基本的に、いろいろ手続を取った、そして最終的にどうも証拠がない、物証がない、しかしこの方の言っておられることはどうもやはり間違いないんじゃないのかなというふうに思えると、蓋然性が高い、その議論を衆議院でやっておられます。
 最終的に何が問題になったかというと、安倍総理がおっしゃったように、じゃ、民主党さんの言っているのは申請してきた方には全部出しなさいということを言っているんですかといったら、全部出せと言っているんじゃないんですよと、いろいろ挙証責任というのを、最終的に我々国民の側、つまり今まで掛金を納めた側に求めるんではなくて、最終的な挙証責任はこれは社会保険庁、国がこれは挙証責任を持つんですよ、こういうふうに転換をすべきじゃないですかということを言っているんです、最後のところまで。
 ですから、この新しい、先ほど、あいまいもことしている第三者委員会の態度、姿勢も、これは挙証責任は最終的には国があるんだというふうに転換をするかしないか。ここのいわゆる姿勢について、ここで、この議会の場できちんと方向を出さなかったら、実はその第三者委員の方も、それは挙証責任は今までどおりでいけば、これは国民年金法あるいは厚生年金の法律に従えば、申請届出主義に基づく記録管理体制と、こうなっていたわけですね、今まで。それを変えなきゃいけないんですよということを明確に、大臣の口から出るか出ないかなんですよ。そこのところがあいまいだったら、どなたがやられてもきっと、これは証拠がないなと、しかし、どうもおっしゃっていることは正しいと思うんだけどなと思えても、実はそれについて、いや、これはなかなかどっちの立場に立っていいか分からぬねと、こうなっちゃうんですよ。
 どちらの立場に立っているんですか。最終的な挙証責任は国にあるんですか、それともいわゆる年金を納めた方にあるんですか、どっちなんですか。
#129
○国務大臣(柳澤伯夫君) 専門的ないろいろ挙証責任についての法理論というのは、私ここでちょうちょう論ずるつもりもないし、またそうしたことを申し上げることでもございませんけれども、いずれにしても、この問題というのは、両方でいろんなことを申し上げる、それで共同して真実に近づいていく努力をするということが基本であると思います。
 それは一般の私法、民事でもやっぱり基本的には、ここに法律の専門家もいらっしゃるかもしれませんが、私はそうしたものだろうと、こういうように思うわけでございまして、そういう考え方に立っておりまして、私ども、挙証責任が国民の側にあるとかあるいは社会保険庁の側にあるというようなことを申し上げているわけではありません。
 ですから、我々がこれ、いずれ第三者委員会がスタートをするときに、いろいろまたそうした考え方の基準というものも、いろんなある程度問題の所在というものを御説明させていただきながらお考えいただくことになると思うんですけれども、その場合でも我々が最後に言うところは、国民の側に立ってお考えいただきたいということは付け加えて言うつもりでございますが、それが即、この立証責任というか挙証責任というものの転換というような、そういうリジッドな法律論とつながる形で我々申し上げるということよりも、実際にこの問題を解決をしていただく上で、こういうことでお願いしたいということを申し上げることになろうと思います。
#130
○峰崎直樹君 大臣、今、日本のこの年金制度、物すごく危うい存在になっているんじゃないですか、制度そのものが。消えた年金記録、未納がどんどん増えている、社会保険庁の不祥事の問題たくさんあったと。国民の皆さん方は、本当に自分の年金というのは一体大丈夫なのかな、安心なのかなという、制度の根幹が揺らいでいるんじゃないですか。そういう認識をお持ちですか、お持ちでないですか。
#131
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私は、年金の問題というのは実態面と、今委員がお触れになられたこの事業運営の運営面と、この二つがあろうと思っております。
 年金の制度の実態面については、十六年の年金改革でもって、私どもは、持続可能なそういう年金制度というのはかくかくしかじかの措置によって確保されるということになりますということを御説明させていただいたわけでございます。しかし、一方の年金の事業の運営というものを社会保険庁でこれまでやってきたわけでございますけれども、これについては、今委員もお触れになられた数々のいろんな不祥事、そういうようなこと、それからまた、このところ国民の皆さんから多大の関心を寄せ、また不安も募らせているところのこの年金記録の問題、この問題によって私は非常に国民の皆さんに心配を掛けている、不安を募らせているということは、私も本当にそのとおり認識をいたしておりまして、この点についてはおわびをして、もう早くにこの問題の解決を図って信頼を回復したいと、こういうことを考えているわけでございます。
#132
○峰崎直樹君 おわびをしたいと、信頼回復に努めたい、国民の立場に立って最終的に判断していきたい、そうですよね。
 私は何でこの話をするかというと、このいわゆる五千万件に及ぶ、あるいは今日の新聞によれば更に増えるかもしれないと言われているけれども、そのいわゆるどこに行ったか分からないこの記録について、大体これ全部、最大限、これを申請されてきた方々に照らし合わせて、最終的にどの程度、質問ではこういうふうに言っていますが、その年金記録について、もしこれが全額支払わなければならないとしたら、概算でどの程度の財源が必要になるんですか。
 これは、実は今朝の質問の要旨の、出てきて、本当はその数字をもらえればあれなんですけれども、どのぐらいだというふうに、大臣、概算で、この場合は概算で結構ですが、考えておられるんでしょうか。
#133
○国務大臣(柳澤伯夫君) この問題は、先ほど私が冒頭発言させていただいたように、今の私どもの利用させていただいているこのコンピューターによるシステムというものが非常に古い型のシステムでして、そうして、そういうようなことをもし抽出するという、析出するということになると、新たなプログラムを組んでそのコンピューターに働き掛けないと、ディマンドしないといけない、要求しないといけない、コマンドですね、そういうシステムなのでございます。
 したがいまして、今現在そのことに、先生にすぐにお答えする用意がないと、大変恐縮ですが、お答えできないということでございます。
#134
○峰崎直樹君 今、年金制度に対する運営の問題をめぐって、私は事業の根幹でも不信感、信頼感が失われているところはあると思っていますけれども、要するに、国民にとって大切なこれはインフラなんですね。社会的共通資本というふうに言い換えてもいいと思うんです。これが今揺らいでいるんですよ。
 ちょうど同じように、過去揺らいだ問題があります。柳澤大臣が担当された金融です。バブルの後に大手の銀行が、名立たる銀行が全部不良債権を抱えて、あっちもこっちもいったわけですよ。金融担当大臣、もう既に、今まで何兆円あるいは何十兆円お金を入れたんでしょうか。そして、もう既に、これは返ってこない、もう確定したいわゆる国民の税金、失われた税金はどのぐらいの金額に今上っているんでしょうか。
#135
○大臣政務官(田村耕太郎君) 峰崎先生御案内のとおり、一口に公的資金と申しましても、資本増強、資産買取り、金銭贈与、その他含めました資金援助全部、あえてトータルしますと四十六兆七千億円、これに上ります。また、そのうち現時点で国民負担として確定している部分は、これペイオフのコストを超えた部分、この金銭贈与なんですけど、これが十兆四千億円となります。この部分、この差額につきましては、預金保険機構、整理回収機構、両機構が国民負担をできるだけ極小化する、このためにしっかり回収に取り組んでまいりたいと思います。
 以上です。
#136
○峰崎直樹君 四十六兆費やしています。恐らく優先株で少し上がって返ってくるやつもあるかもしれない、プラスになっているかもしれない。まあ、それは除きましょう。しかし、もう既に十兆円を超えて返ってこないお金があります。何のためにこれをやったんですか。銀行を救うためにやったんですか。柳澤大臣、これ銀行を救うためにやりましたか。お答えください、簡単に。
#137
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは預金者保護のために、要するに銀行にこの資金、穴の空いた、まあ贈与という形を取りましたけれども、それを注入することによって預金者の預金の払出しというものに支障がないようにいたしたということでございます。
#138
○峰崎直樹君 もっと言ってくださいよ。金融システムが、金融恐慌が起こるかもしれないと。金融システムを守らなきゃいけないから、この二十兆、三十兆、四十兆という金額を用意して、そして、具体的、現実にそれを適用したんでしょう。これも実は国民にとって重要なインフラだから、我々も、いろいろ意見があったけれども、この公的資金の注入ということは認めたんじゃないですか。
 今、年金制度も同じようになっていて、しかも、どちらに責任があるかということはもうはっきりしているんじゃないですか。納めた人に責任があるんですか。それともそれをきちんと管理しなかった側の方に主たる責任があるんですか。それはもう明確なんじゃないですか。だとすれば、いろいろ衆議院段階で議論になっているときに、挙証責任が国の側にありますねと言ったときに安倍総理はこう言ったんですよ。じゃ、あなた方は申請してきた人に全部それを認めるんですかと。私たちは、その物証が全然なくても、その蓋然性が高いと思われるような人たちに対してはこれは支払うべきだと。そして、それは間違っていますよ、あなたは払っていませんよという挙証責任は国の側がやるべきですよと、こういうふうに私たちは考えているんですよ。
 そのときにモラルハザード問題が起きる。もちろん私も起きる可能性があると思いますよ。どの世界だって脱税だとかというのは、日本は脱税天国だと言われている。そのときに、脱税した場合には厳罰で本当は臨まなきゃいけないんですよ。アメリカで脱税というのは、およそその次の仕事が、自分の仕事がもう駄目になってしまうぐらい厳しいというふうに言われています、その脱税に対してはですよ。まあ節税というのがあるかもしれない。こういうモラルハザードが起きるんであれば、起きる可能性があるんであれば、それは罰則によってきちんと担保をすれば、私たちは性善説に立ちながら、もしそれを裏切るようなことがあったら厳しい罰が待っていますよと、これで解決できるんじゃないですか。どうですか、柳澤大臣。
#139
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私どもも、今回のことについてはとにかく、まあ物証があればそれにこしたことはないわけですが、物証がない場合でも、周辺の事情、あるいは関連する事情、こういうようなものをよく丁寧にお聞き取りをさせていただいて、そうして適切な判断をしたい、その判断に当たっては基本的に国民の側に立って考えたい、こういうことを申し上げているわけでございまして、そうしたことを当事者の立場から距離を置いた第三者の有識の方々によって的確に遂行していただくということを期待して、今回このような措置をとらせていただくということでありまして、その方向性において峰崎委員と私どもがそんなに違ったものではないんじゃないかなと思いつつ、今委員の御発言を聞いておりました。
#140
○峰崎直樹君 違うじゃないですか。ずっとお話ししていてですね、最終的には、もう最後の、最後のところに来たところは、私は挙証責任は政府が負いますと。
 角度を変えます。あっ、金融担当の、結構でございますので、委員長、田村政務官、お引き取りください。
#141
○委員長(鶴保庸介君) どうぞ、よろしければお引き取りください。
#142
○峰崎直樹君 それで、もう私も時間が余り多くありませんので、この挙証責任のところを別の角度から言いますよ。
 今まで私たちに年金の様々な過去のデータ、これは過去債務ですよとか、いろんなことを、データを取ってくるときに、この五千万件の宙に浮いた年金記録のデータというのはカウントされていたんですか、カウントされていないんですか、マクロでお答えください。
#143
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは、十六年のときの財政改革に伴う年金財政の計算のときにも、基本的には納付される保険料というものを基本として負担と給付の関係の計算をし、その見通しを出すわけでございまして、その納付されている保険料というものの中には当然これも含まれているということになっております。
#144
○峰崎直樹君 だとすれば、このいわゆる国民が納めた納付記録というのは、当然それは年金給付となって跳ね返ってくるときのカウントされているわけですよ。そうすると、これをある意味ではいろいろ突き合わせして、最終的に当然出てくると思うんです。そうしたら、それは元々国民の年金の掛けた財源であり、当然、それはだれのものか分からないけれども、一般論で言えば、それは払わなきゃいけない財源なんじゃないですか。
 だとすれば、それはまず払って、間違った人がいれば、それは罰則付きで返還させる。これで筋が通るんじゃないんですか、国民に対して。どうですか。
#145
○国務大臣(柳澤伯夫君) 基本のところはそのとおりでございまして、以下は峰崎委員に対して釈迦に説法のようになりますけれども、年金というのは掛け捨てになる方もいらっしゃるし、自分が納めた保険料以上に給付をいただく方もあると。そういうような形で成り立っているということもちょっと念頭に置いていただきたいというのが、私、大変恐縮ですけれども、お願いでございます。
#146
○峰崎直樹君 確かに、それは二十五年というその掛金、それを足りなければ本当に支給されないという、権利として当然確定するかしないかというのは個々に決まってくることは私もよく知っております。しかし、問題は、今、国民皆年金ということで国民の皆さん方が私は納めたんだと、そして現実にその年金をもらいながらその分が不足をしているんだとか。
 当然、お願いしたいのは、今、年金もらえないというふうになっちゃった人も、例えば二十三年八か月、私も実は国民年金、今から三年前の選挙で、大変恥ずかしい話なんですが、未納だった一人なんです。幾らそのときまで払っていたかというと、二十三年八か月だったんです。ああ、このままだったらもちろん二十五年に達しないなと。厚生年金にももちろん入っていましたけれども。そうすると、こういう二十三年八か月なんという人はざらに出てくると思うんですよ。
 そのときに、もらえない、自分は無年金だと思った方も、実はひょっとしたらその昔に二年ほど掛けていたかもしれない、死んだ母親がそういえば掛けてくれたかもしれないと。調べに行ったけれどもなかったとか、そういうのが出てくると思うんですよ。そういうときに、どういう対応をしなきゃいけないのかというときに、先ほども何度も強調しているんですけれども、そういう無年金の、権利が取れなかったと思われる方も、取れるかもしれない方にも私は手当てが必要だと思うんですよ。
 そういう意味で私は、いま一度言いますけれども、もう安倍総理がああいうふうにおっしゃったから総理以上のことは言えないのかもしれませんけれども、私は挙証責任というものは、この機会に、最終的には国が負いますと、そしてそれに違反をした人が、挙証責任で我々が見付けたら、それについては追徴すると同時に罰則も付きますよと。こういうシステムを是非、窓口にも言わなきゃいけないですよ、社会保険事務所の窓口にも。そして、この第三者委員にもそういう観点でやってくださいねというふうにやらないと、恐らく私は、この問題は、本当に不幸な方々を救えないんじゃないかというふうに思いますよ。
 是非、そういう観点でやっていただきたいと思いますので、最後にそのことをお伺いして、私の質問は終わりたいと思います。
#147
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私どもは、これまでの第一段階の調査、それも今までとは気持ちを入れ替えて本当に親切にやらなくちゃいけない、丁寧にやると。それから第二段階の調査、これももう徹底的にやると。それから第三段階におきましては、今申したような新しい方々による御審査というものをお願いする、そして、しかもそのときには国民の立場に立ってということをお願いしたい、このように考えておりまして、そういうことで、非常に国民の皆さんの信頼を揺るがせているこの年金記録問題の解決を一生懸命やらせていただきたいと、このように考えております。
#148
○峰崎直樹君 前を見たら十三時五十一分までいいということで、見たら十二、三分ありますので、まだ残っておりますので、実は先ほどの前言を取り消していただきたいと思います。何をか勘違いしておりましたので、大変失礼いたしました。
 じゃ、そこで次に、今度のいわゆる、ちょっと細かいやつはもう除きます、いわゆる事務費の流用問題ということについてちょっと移っていきたいわけでありますが。
 その前に、社会保険庁には、IT調達に関するCIOを任命しておりますでしょうか。
#149
○副大臣(石田祝稔君) 社会保険庁につきましても、CIO補佐官の役割というのは、全省庁的な立場で業務システム最適化の進捗管理を行うと、こういうことでございまして、厚生労働省では、現在、四名補佐官を任命いたしております。
#150
○峰崎直樹君 そうすると、社会保険庁の、いわゆるNTTデータに今発注してレガシーシステムを使っていらっしゃいますが、今度、この年金記録、またコンピューターを使われるということなんですが、それはどこに発注されるんですか。
#151
○副大臣(石田祝稔君) どこに発注するかということになりますと、これは最終的にまだこの場でお答えすることはなりませんけれども、どこのところが一番最適にやっていただけるかということは、当然検討していかなきゃいけないと思います。
#152
○峰崎直樹君 NTTデータに今、ばあっとたくさんの、私も見に行ってきました、先日三鷹に行って。ここにあるんですよって壁の向こうから見せてもらいました。入れないです。社会保険庁の人でも入れる人って、もう限られたIDカード持っている人しか入れない。それを使うんでしょう。そうしたら、もうこのNTTデータに丸投げするというのははっきりしているんじゃないですか。
#153
○副大臣(石田祝稔君) これは調達をどうするかということになると思いますけれども、私もいろいろと決裁をする中で、著作権の問題だとかこういうことを考えてみると、また委員御指摘のように、過去のいろいろな累次のデータ蓄積と、こういうことを考えれば、やはりNTTデータにお願いするようになるのではないかと、こういうふうに思っております。
#154
○峰崎直樹君 そのとき、ITのCIOは何をなさるんですか。
#155
○副大臣(石田祝稔君) これは先ほどお話ししましたように、CIO補佐官というのは厚生労働省で四名任命しておりますけれども、外局である社会保険庁についても支援、助言等を行っていただくと、こういうことになると思います。
#156
○峰崎直樹君 いやいや、そういうことを聞いているんじゃないんです。外注するときに、どのぐらいの時間数でどういう人でこの作業はやるのかという見積りを各社から取って、そしてそれの要する費用はどのぐらいなのかといった、そういう正に調達をするときの競争だとか、そういうことはおやりになるんですか、どうですかと聞いているんです。
#157
○副大臣(石田祝稔君) この問題につきましては、庁内のシステム検証委員会を設置をして、専門知識を持つプロジェクトリーダー、CIO補佐官等の参画を得てシステム開発の必要性、開発規模の妥当性の検証を行っていくと、こういうことにしたいと思います。
#158
○峰崎直樹君 そういうものについての内部の、もちろん競争させるわけでしょうから、そういうデータというのは当然国会に明らかになるんですか。
#159
○副大臣(石田祝稔君) ちょっと御質問の趣旨を取りかねているかもしれませんが、そういうデータというのはどういうことを指して言っていらっしゃるんでしょうか。済みません。
#160
○峰崎直樹君 要するに、このNTTデータはこういうシステムで、こういう何人工の仕事でこういう作業をおやりになると。別のそういうシステム会社はこういうことで来ているというような、比較できるような対照表で実はかくかくしかじかだからこちらにお願いいたしましたと、こういういわゆる競争条件というものが明示されるのかどうかということです。
#161
○副大臣(石田祝稔君) 全部をすべての数字というわけにいかないかもしれませんが、結果についてはお知らせができると、このように思っております。
#162
○峰崎直樹君 全部ではないけど、結果はお知らせできると。いずれにせよデータを、そういった情報を是非出していただきたいんですが。
 そこでお尋ねするんですが、こういう今度のあれに掛かってくる費用というのは一体どのぐらい掛かるんだろうかと。そして、その費用は社会保険の年金の今までの掛金の中から出すんだろうか、それとも税金の方から出てくるんだろうか。この点は、どのように考えていらっしゃいますでしょうか。
#163
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今回、この記録問題が起こりまして、この問題を解決するためということでございまして、私どもとしては、この問題を解決するというのは従来のルーチンの業務及び経費というものとは別個のものだというふうに位置付けたいと、このように考えております。
 そして、今回の問題に発するところのこの別個の経費の負担につきましては、これは一切保険料からこれを充当するということは避けたい、もうあってはならないと、このように考えておりまして、ではどうするかということですけれども、これはまずもって社会保険庁、あるいは場合によっては厚生労働省のいろいろな一般の経費というものを節減することによりましてそういうものを調達してまいりたいと、このように考えているところでございます。
#164
○峰崎直樹君 いわゆる庁費といいますか、厚生労働省のいわゆる内部のコストといいますか、財政の中でやっていける範囲でこの問題は終わるんですか。どのぐらいになるというふうにごらんになっているんですか。
#165
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私どもといたしましては、これは契約あるいは契約による支払の方法というもので年度会計との調整というものが必要だというふうに思いますけれども、当面この十九年度につきましては、私どもそうした既定の経費の節減でもってその必要な予算を確保してまいりたい、こういうように考えております。
 また、次年度以降についても財政当局との折衝の問題は残しますけれども、基本的にそういった経費の節減努力というようなもので賄えるようにやっていかなければならないと、このように考えております。
#166
○峰崎直樹君 実は今回限りとこういう、おっしゃられているわけですね。今回限りというのは、今年度って来年の三月三十一日で終わるんですか。まだ来年度のこともございますよね。
 そうすると、来年度のことも実は経費の削減の中でやっていくということなんですか。もう単年度主義ですからね、予算というのは、いいか悪いか別にして。私は余り単年度主義、よくないと思いますが、憲法の規定もあるんでしょう。
 そうすると、この年度で終わらないでずっと作業が続いていくときも、その費用は来年度のことまでもう既に、あれですか、それはやはり経費の節減で、国の財政の方から支出します、こういうことなんですか。
#167
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私ども、これまでの御答弁におきましても明らかにいたしておりますけれども、まず、先ほど申したようにレガシーなシステムでございますので、これに対してコマンドをする新しいプログラムをつくらなければならない。これをどの時期までにできるかということも一つ問題でございますし、それからまた、現実の、少し手作業が入る名寄せの事業、あるいはさらに、私ども、発送の事業、確認の事業、それからまた、今のオンラインのデータとそれがよって来るところの元のデータとの照合の作業というものも今回の記録問題の解決策、対応策の一つとして想定をいたしております。
 これらの作業というものがすべて今年度に終わるということを考えていないわけでございまして、前者の五千万件の問題については、今年、来年程度で終わりたいと、こう思いますが、しかし、これもまた、実際の受け手である国民の皆さんの対応いかんによって時間がそこで収まるかどうかという問題が残ります。
 それからまた、先ほど言ったオンラインのデータとその元の資料との突合というのはかなり時間も掛かるということで、今めどを申し上げられないということを申し上げているわけですけれども、これらについても必要な費用というものが生ずるでございましょうし、その言わば費用の負担という問題が生じます。
 これらについての基本的な考え方として、私は今申したようなことを考えて、まず保険料に、もって充てるというようなことは、これはもう全く考えないということでございまして、そして一般の国庫財源を充てるという場合にも、でき得る限り既定の経費の節減をもって充てると、こういう基本的な姿勢で臨みたいということを申し上げているわけでございます。
#168
○峰崎直樹君 本当は、要するに今年だけでなくて、年金給付以外には年金の掛金は使わないということを、これはもう前の総理大臣も約束したんじゃないですか。議事録、後で調べてみたら、おっしゃっていますよ。それから、大野功統衆議院議員も、実は、もう年金以外に年金保険料はびた一文使いませんと、こう言っているんですよ。ところが、新しい法案を見ると、事務費をいわゆる年金教育だとか、あるいは年金の徴収にかかわる費用だとか、そういうものも含めて全部それをこれからは年金事務費を使いますよということが法案に明記されているんですよ。
 それで、先ほど、いや、今回は使いませんよと、こうおっしゃっているけど、どうもおっしゃっている意味が、私、今回も使わないと同時に、これから本当は使っちゃいけないんじゃないですか。
 その点について、重大な過去の言質に対する違反があるんで、私は本当に、委員長にお願いしたいのは、前総理大臣の小泉純一郎さんと、それから大野功統衆議院議員をこの場に参考人としてお呼びしたいと思うんですよ。どうでしょうか、是非御検討ください。
#169
○委員長(鶴保庸介君) 後刻、理事会にて協議をいたしたいと思います。
#170
○峰崎直樹君 是非、いろんな問題を含めて、この問題、特に年金の基礎年金番号をつくったというのはすばらしい私は英断だったと思います。私は納税者番号制度を入れた方がいいというふうに思っていますが、歳入庁ということで今日は議論をしません。またいつか時間をいただければ歳入庁の問題についても議論をしたいと思いますが、皆さん方のよりもはるかにいいということについて。
 やっぱり番号というのは、こうやってみると、本当に番号がなかったら大変だったんじゃないですか、今、これ入れてなかったら。もうくっ付けくっ付け、もう大変なことだったと思います。そういう意味で九七年のいわゆる導入というものはすばらしい。その後の名寄せのプロセスが一体どうだったのかと、これには私は大変問題が残ると思っていますので、是非そういった点について参考人としてお呼びしていただきながら、是非この場でしっかりと議論して、国民の皆さんに問題点を明らかにしていきたいというふうに思いますので、よろしくお願いします。
 以上で終わります。
#171
○福山哲郎君 民主党・新緑風会の福山哲郎でございます。初めて厚労委員会で質疑に立ちます。よろしくお願いいたします。
 二問だけ、今日午前中に峰崎委員から御指摘のありましたコムスンの問題について質問させていただきます。
 厚労省がコムスンの事業所の新規指定や更新を認めない方針を決めて、それを都道府県に通知をしたと。そして、今問題になっているのは、そのコムスンが事業を日本シルバーサービスに譲渡することを言ったと。これ、日本シルバーサービスから各都道府県に事業の指定申請が行われたときに都道府県が当惑をし、判断ができなくて厚労省にどうしたらいいのかと問い合わせが来たときには、厚労省、どう判断するんですか。
#172
○国務大臣(柳澤伯夫君) コムスンの、今のちょっと委員のこのお話が私十分のみ込めませんでしたけど、コムスンの事務所から相談が来たときということでございますか。
#173
○福山哲郎君 違います。その譲渡した先の日本シルバーサービスから申請が来たときに、各都道府県は対応に多分苦慮すると思うんですね。そのときにはどう判断、厚労省に問い合わせが来たときにどう判断するんですかとお伺いしたんです。
#174
○国務大臣(柳澤伯夫君) ちょっと委員の御質問が私どものスピードに比べましてかなりスピーディーでございまして、私ども今、シルバーサービスへの譲渡ということについては直接当事者から伺っていないわけでございまして、そういう意味で、この問題についてそれが、譲渡があったということを既定の事実としてこれに対してお答えするのは、ちょっとそのまだ段階に至っていませんので、御容赦を賜りたいと思います。
#175
○福山哲郎君 ということは、あれですか、コムスンとか、この日本シルバーサービスからその譲渡についての報告か何かがあれば、そのときに対応、もう一回協議し直すということですか。それ、協議し直すということですか、厚労省は。
#176
○国務大臣(柳澤伯夫君) いずれにしても、この事業譲渡をした先については新たな指定ということが必要でございますので、その指定を前提にして、それぞれ全国のまた事業所からのというようなお話には、ちょっとまだ私どもそこの段階にまで至っていないということでございます。
#177
○福山哲郎君 そこまで想定していないということでございますね。ですから、その場合には、これ大変各都道府県で混乱が起こると思います。現実にはコムスンの問題は、その地域にいるお年寄りも含めた、その介護事業をどう継続していくかという地域の問題にもかかわってきます。ですから、これは相当慎重に対応していただかなければいけないと思いますし、これで、もう一問だけ。
 厚生労働省が教育訓練給付でニチイ学館というところに百六十二億円給付をしているんですが、このニチイ学館は非常にコムスンという会社と連携をしている会社でございますし、そういったことは理解をした上で、そしてこの今回の処分を決めたのかどうか、その事実関係だけ教えてください。
#178
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今回のコムスンに対する通知と申しますか措置でございますけれども、これはコムスン社の不正事実が確認されたという事実に基づきまして行われているものでございまして、その他の事情について何か勘案がされたかということは、そのような事実はございません。
#179
○福山哲郎君 私は、コムスンのいろんな不正受給について大変怒りと憤りと、介護事業に対する信頼を失ったと思っておりますが、その対応を厚労省がどうするかによっては、これ地域で本当に混乱が起こりますので、今後早急にやっぱりこの対応、譲渡の判断も含めてお願いをしたいと思います。
 それでは、年金に移らせていただきます。
 私は、世間はひょっとすると、永田町で考えるよりもずっと大きく国民は揺れているような気がします。昨日、おとといと、ちょっと地元にも帰ってまいりましたが、実は会う方会う方、年金の話が飛び交います。それも、怒りも含めて、大変不安が増大をしています。
 この束を見ていただければと思いますが、民主党の消えた年金記録一一〇番というものに来ているメールや手紙、自らの年金手帳のコピーまで送って、どうにかしてくださいと。要は、先ほど峰崎委員が言われました申請主義も含めて、門前払いを食らった方の、国民の本当に怒りも悲しみも含めて、たくさんのお便りやメールが来ているわけです。
 私は、この厚労委員会というのは、まず一つ第一の目的は、国民の不安を取り除くことがこの委員会の目的だと思います。政府や安倍総理がいろんな形で救済をすると。私は救済という言葉自身がもうけしからぬと思っておりますが、何で社会保険庁のでたらめな仕事ぶりで不利益を被った国民が救済されるようなことを言われなきゃいけないんだと、もうその了見からして私はおかしいと思っているんですけれども。要は、政府や安倍総理が言われる救済策、助かるというような話がいかに実効性があるかどうか、そのことがこの委員会の大変な目的だと思っていますし、その実効性が上がらなければもらえるはずの年金をもらえない国民がたくさんこれからも存在し続けることになるわけでございます。
 ですから私は、まずそのためには、情報と実態解明が第一の私は条件だと思っています。今の厚労省や社会保険庁のスタンスは全く理解に苦しみますし、全く信頼に足るものではありません。今日の委員会の冒頭で柳澤大臣が言われたことに対しては僕は後で質疑の中でいろいろ明らかにしていこうと思いますが、もっと情報は出せるものは速やかに出していただきたい、それが国民に本当に年金は大丈夫なのかどうかを示す最大の私は方法だというふうに思っておりますので、まずは冒頭そのことを申し上げたいと思います。
 二つ目は、じゃ、こんなでたらめな仕事をした社会保険庁どうしてくれるんだと、これがやっぱり国民の思いなんです。何でのほほんとしているんだと。現実の自民党の社会保険庁の解体か分割かよく分からない法案では、実はこの年金機構の後に幾らでも民間に天下り自由にできるような法律、状況になりつつあるわけです、公務員制度改革とセットで考えると。そのことも含めて、私はこの委員会でちょっといろんなことを議論していきたいと思います。
 まず冒頭申し上げます。
 お手元にお配りをしている資料、何枚かございますが、一枚目の資料をごらんください。もう皆さん周知の事実かもしれませんが、あえて用意をいたしました。昭和六十年のいわゆる元帳を廃棄しろといって命令を出した正木長官以降の十二人についての前職、社会保険庁長官の前職とその後の再就職先の一覧表になっています。これを見ていただければお分かりのように、いかに厚労省の中で社会保険庁長官というのが恵まれたポストなのか、事務次官になられた方もなられなかった方もいらっしゃいますけれども、要は官僚の出世競争の中でこれだけのわたりの天下り先まで用意をされているポストが社会保険庁長官だったということは明らかなわけでございます。
 その中で、例えばでございますが、正木元長官のこの一、二、三、四か所、四か所の退職金推定額、お答えいただけますか。
#180
○政府参考人(宮島俊彦君) ちょっとお待ちください。済みません。
#181
○委員長(鶴保庸介君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#182
○委員長(鶴保庸介君) 速記を起こしてください。
#183
○政府参考人(宮島俊彦君) 再就職先の退職金額ですけれども、厚生省の方では情報を持っておりません。それで、また個人情報の公開ということですと、その情報を所有する団体が本人の同意を得る必要があるのではないかというふうに考えておりまして、我々としては持っていないということでございます。
#184
○福山哲郎君 私は昨日の事前通告、おとといも含めて申し上げたはずです。現状、これらの特殊法人のいろんな給与規程を見れば退職金規程も書かれているわけですから推定できると。本人にもらった金額ではなくてもいいから、現状推定できる金額は、給料だって明らかですし退職金規程も明らかなので、当然推定できるはずだからその推定金額を出してくださいと私は申し上げたはずです。それが出せない場合には前職全員本人に当たれと、本人に当たって聞いてきなさい、これだけ国民に迷惑を掛けているんだからと私は申し上げたはずですが、そのことについてどちらで、じゃ、お答えいただけるんですか。今、いろんな規程が公になっているもので推定でお答えになるのか、本人一人一人当たって聞いてくるのか、どちらか、明確にお答えください。
#185
○政府参考人(宮島俊彦君) 役員等の退職手当、推定というお話ですが、今の法人の持っている現行の規程と、その方が退職した退職時の規程で異なる場合があるということ、あるいは規程の中には業績を勘案して退職手当を出すという要素を、業績勘案がありますので、役所ではそのような要素について評価しようがありませんので、推定するというのは困難であります。
#186
○福山哲郎君 ごめんなさい。ここにそれぞれの支給規程あるんですよ。例えば、理事長は月額給料が幾らで、退職手当は退職の日における給料月額掛ける〇・一二五掛ける在任期間の月数とちゃんと書いてあるわけですよ。これ、計算すれば推定で出るじゃないですか。なぜ出せないんですか。
 もう一度、明快にお答えください。僕は昨日はっきり申し上げたわけです。推定でもし出せないんだったら本人に聞いてきてください、これだけ国民に迷惑を掛けているんだからと私は申し上げましたが、はっきりしてください、どちらで出すのか。出せないんだったら、委員長、これ審議できませんから。
#187
○政府参考人(宮島俊彦君) 今お答えしましたように、そういう報酬月額の百分の十二・五に相当する額に在職月額を乗じてというのもありますが、それにさらに業績に応じて決定する業績勘案率というようなものもありまして、これについては各個人の業績勘案ということですので、推定は困難ということで申し上げております。
#188
○福山哲郎君 私は、そのことについても昨日申し上げました。そのことについては、じゃ、百歩譲って、一番低い額でいいと、一番低い額でいいから推定額を出してくれ、そうでないと国民が納得しないと申し上げましたが、それでも出せないとおっしゃいますか。
#189
○委員長(鶴保庸介君) 宮島審議官、お答えください。
#190
○政府参考人(宮島俊彦君) そういう業績勘案ということもあるということと同時に、退職した、役所を離れた人間の個人の情報というか、そういうものにかかわることですので、それを出すのは予断を与えるという意味で適切であるのかどうかということで考えております。
#191
○委員長(鶴保庸介君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#192
○委員長(鶴保庸介君) 速記を起こしてください。
#193
○政府参考人(宮島俊彦君) お答えいたします。
 業績勘案をどういうふうに勘案するかということもありますが、そこについても一定の推定を置いた上で、その規程に基づきまして、それぞれの団体の規程に基づいて推計したものを次回までに準備させていただきたいと思います。(発言する者あり)
#194
○委員長(鶴保庸介君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#195
○委員長(鶴保庸介君) 速記を起こしてください。
#196
○政府参考人(宮島俊彦君) ただいまは数字持っておりませんが、本日の委員会の審議中に、今から計算いたしまして、一定の仮定の下にお示しすることとさせていただきたいと思います。
#197
○福山哲郎君 出せるなら早く出してください。冒頭申し上げたとおりでございます。
 じゃ、この歴代社会保険庁長官が、こう再就職先がずっとあるんですが、この再就職先の中の退職金で保険料を原資とするような状況があった団体があればお答えください。
#198
○政府参考人(青柳親房君) ただいまのお尋ねが保険料原資というふうにお尋ねをいただきましたが、お金は、私どもこれらの関係団体に、例えば委託費その他の事業でお出しをしております。したがいまして、直接にその退職金を補てんしているということにはならないかもしれませんが、委託費という形でこれらの団体にお金が回っているものでよろしければお答えができますが、よろしゅうございますでしょうか。
#199
○福山哲郎君 結構です。
#200
○政府参考人(青柳親房君) それでは、お答えをさせていただきます。
 ただいまお示しをいただきました歴代長官の再就職先とされている団体の中で、社会保険庁が所管している法人でございます全国社会保険協会連合会、それから財団法人の厚生年金事業振興団、それから財団法人の社会保険健康事業財団につきましては、平成十六年度までは厚生年金の保険料、国民年金の保険料を財源といたしました委託費等が支出されておりますが、十七年度以降は支出はございません。
 なお、社会保険庁が所管する法人以外の団体につきましては、私もちょっとつまびらかに承知をしておりませんので、お許しをいただきたいと存じます。
#201
○福山哲郎君 お金には名前が付いておりませんが、いわゆる保険料からこちらに委託料が出て、そこは退職金として払われているということだと思いますが、実はこれ、先ほども申し上げましたように自民党の提出している、総理がどうしても法案を通したいと言われている公務員制度改革の天下りの人材バンクとも絡んでまいります。今の人材バンクの法案でいうと、この法案にかかっている年金機構から民間へは天下り自由自在になってきます。
 現実問題として、この社会保険庁が年金機構に今回移行するという状況の中で、今現状、社会保険庁がどのぐらい、この社会保険庁長官だけではなくて、ほかの職員も含め、天下り先に移動しているのかというのは、大変重要な今回の公務員制度改革も含めてポイントでございまして、その社会保険庁からの天下りの一覧を是非、この一両日中に出していただきたいと求めますが、委員長、どうかお諮りをいただきたいと思います。
#202
○委員長(鶴保庸介君) 後刻、理事会にて協議をいたしたいと思います。
#203
○福山哲郎君 どうかよろしくお願いを申し上げます。
 それでは、二点目行きます。
 もう先ほどから我が党の委員の先生方とも議論が柳澤大臣の間でたくさんあるんですが、やはり名寄せ、五千万件の名寄せなのか、統合して結合するまでなのかというのは非常に重要なポイントでございまして、大臣、これは統合、結合までを含めて五千万件は一年以内なのかどうか、明確にお答えください。
#204
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは、私どもが申し上げておりますのは、このコンピューター上の名寄せと、要するに発送前までが五月末と、こういうことでございます。それを年金の履歴と一緒に、同一人の可能性がある方が見付かっていますよと、これはいろいろまた工夫をするわけですが、そういうことを知らせながら確認を求めると、こういうことが必要でございまして、それは言わば相手の、国民の皆さん方の対応ということもどうなるかということに係ってくるわけでございまして、それは、国民の皆さんの対応が早ければその確認は時間的にははかどりますし、それからまた、それだけではありませんけれども、少しお遅れになるというようなことだとそれに随伴して時間が掛かると、こういうようなことになるわけでございます。
#205
○福山哲郎君 そうすると、自民党のチラシ若しくは対策にあります、年金の未払いが判明した場合は時効によって過去五年分しか受けなかったのを全額支給するようにしますということと、それから、第三者委員会で判断してもらって年金受給権を認めますという話は、全部名寄せが終わってからですから一年以内には行われないわけですよね、大臣。
#206
○国務大臣(柳澤伯夫君) もちろん、こういうことの、何というか、集団的な手続でございますと、先ほども申したように、私どもが主としてコンピューター上の作業プラスアルファというようなことで、来年五月末までに名寄せを終了するということになりますが、その後は資料を発送すると。そうすると、国民の皆さんの対応ということにも係ってまいりますので、そういうようなことで、一年以内に終わりますのは名寄せという段階ということになるわけでございますが、そういうことで、我が方だけでできることについて申しているということでございます。
#207
○福山哲郎君 つまり、今はっきり申し上げられたと思うんですけど、名寄せをやるということは結合、統合ではないということははっきり柳澤大臣お認めいただけますね。結合、統合ができないことには、実は現実の国民は救われないわけです、名寄せの段階ではまだ。そして、そこで不服があっても、そこから先、証拠があるのかどうかという議論が出てきて、領収書を持ってこい、領収書がなければその後第三者委員会という状況になりますから、一年以内には全くできないと。結合、統合ではないということはもうお認めいただいたと思っていいですね。
#208
○国務大臣(柳澤伯夫君) ちょっといろいろ議論が混乱したかと思いますが、この統合というのは、これはある意味で番号ベースで申しているわけでございます。基礎年金番号に同一化されるということを統合ということになるわけでございますが、それによって確認をすればそれで訂正が行われるということでありまして、この段階では領収書云々ということは関係ありません。これはもう名簿上のことを主に考えて、私どもとしてはそれを御確認すれば、これ統合するということになるわけでございまして、領収書が要るというこの話というのと、この五千万件のコンピューター上の統合というのはちょっと切り離してお考えいただければ幸いでございます。
#209
○福山哲郎君 安倍総理の一年以内にすべての記録と突合することをお話しさせていただきたいというのは、柳澤大臣で言う突合と統合はどう違いますか。
 つまり、安倍総理の言う突合というのは、恐らく領収書を含めて全部の、国民がすべて、浮いたものが統合していく結果を一年以内だというふうに私は安倍総理は答えられていると思うんですが、今の柳澤大臣の話では違いますよね。そこはずれがあるということはお認めいただけますか。
#210
○国務大臣(柳澤伯夫君) 突合ということは、文字どおり突き合わせるということでございますので、それを名寄せという言葉で言ってもそんな間違いではないんじゃないかと私は考えております。
#211
○福山哲郎君 今のポイントはすごく重要なんです。ずっと名寄せ、名寄せ、名寄せで、名寄せというある種の抽象的な議論で逃げられてきたんですが、今突合と名寄せが一緒だとおっしゃった。ということは、現実の基礎年金番号に統一して、統合が、一人の例えば基礎年金を付番していただいて、その付番したものが全部統合されてしっかりとした年金を受給できるまでには一年以内には至らないということを柳澤大臣はお認めになったということでいいんですね。
#212
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは、先ほども申し上げましたように、御通知をさせていただいて、それに対して国民の皆さんがどういう御返答を、御回答をいただけるかということにも期間の問題が掛かりますので、そういうことを勘案しますと、私どもだけでできることについては期限を設定できますが、国民の皆さんの取組が絡んでまいりますと、やはり我々だけで期限を設定するということはやはりできかねるというところでございます。
#213
○福山哲郎君 もう明快でした。要は一年以内に名寄せはすると、名寄せをしてから通知をするから、そこから統合作業が入るということは、一年以内に今の不安に思っている国民は救われないということは明らかになりました。
 そこだけははっきりしたのは、実は非常に僕は重要な御答弁だったというふうに思いますので、そこは柳澤大臣、お認めになられますよね。
#214
○政府参考人(青柳親房君) 申し訳ございません、一言補足をさせていただきます。
 不安をお持ちの方は、事務所の方にお申出をいただけますれば、一日でも早くその統合のための作業をさせていただきますので、もし御不安のある方には是非ともそのようにお勧めをさせていただきたいと存じます。
#215
○福山哲郎君 今のは非常に重要なポイントだったというふうに思っております。つまり、一年以内には統合はできないというふうにお認めいただいたということだと思っています。
 ただ、いろいろその名寄せの問題でも、大臣、昨日長妻委員とも質疑やられたと思いますが、元々二億件を、基礎年金番号を付番してない二億件をぐるっとコンピューターで回して、氏名と年齢と生年月日でやって、二億がどんどん減って今五千万になっているわけでしょう。その作業と実は今同じ作業をされようとしているわけですよね、現実には。ですよね。
 村瀬長官が多分今手を挙げられたということは、いや違うと、今までコンピューターでぐるっと名寄せの作業をしてなかった基礎年金番号を付与されている一億も一緒にやりますよということを多分言っているので違うと思うんですけど……(発言する者あり)じゃ、長官、どうぞ。
#216
○政府参考人(村瀬清司君) 辻委員のときにも御説明申し上げましたけれども、基礎年金番号の名寄せのときには、先ほど言いました被保険者については平成九年度の段階でやっておりますけれども、今回、受給者の皆さん方にも基礎年金番号と名寄せをするということ、これが一つ大きな違いでございます。
 それからもう一点大きな違いは、年金を裁定していただいた方々に対して裁定時の記録をきちっとお送り申し上げると、これが一番違うところだと思います。
 そうしますと、受給者の皆さん方にとってみれば自分がどういう記録で裁定されたかというのが分かりますので、その中にもし仮に少しでも穴が空いているのであれば、それが何だったのかということが確認できると。また、すべてがきれいに期間がそろっているということであればもう心配はないと。こういう形で対応のあれが違ってくるんだろうと思います。
 それから、先ほど青柳が言いましたように、八月から特別強化月間を開いておりまして、その中で十二月まで、八月から十二月まで二百十五万の方がお見えになりまして、その中で百八十三万の方が実はそれこそ突合が終わってございまして、基礎年金番号にその方々については既存の番号が変わっていっているということでございますので、そういう点でも、両方からやはりきちっと国民の皆様にお知らせをして、しっかり基礎年金番号に記録を一体化していくと、これが非常に大事なことなんだろうというふうに思っております。
#217
○福山哲郎君 元々氏名と生年月日と性別で突き合わせできなかったものがあったわけですが、これ、元々はそのプログラムがあったんですが、今回、今新たに受給者もやると言われましたけれども、それで、あれなんですか、プログラムの開発に一年も掛かるんですか。だって、元々あったんでしょう。元々二億はやったわけですよね、それは。
#218
○政府参考人(村瀬清司君) 今回、プログラム上で一番期間が掛かるのは何かといいますと、裁定記録をどういう期間でもってやったかということをきちっと調べ上げてつくり上げる、これが一つ大きな違いでございます。
 それからもう一点、実は基礎年金番号の記録と受給者の場合の記録というのは、先ほど会社の名前出ておりましたけれども、記録はNTTデータが開発したものでございます。一方、給付の方は日立さんが開発しておられたと。これを一緒にしなきゃいかぬという、これの名寄せをするわけでございまして、ここの名寄せの部分が新たなプログラムを開発してやらなきゃいかぬと、ここに若干時間が掛かると、こういう形でお考えいただければよろしいんじゃなかろうかと思います。
#219
○福山哲郎君 そのプログラムの開発をする、できる期間はどのぐらいなんですか。だって、一年以内に名寄せ完了するんでしょう。プログラムを開発をして、その後コンピューターを回す期間があって名寄せができるわけですから、そのプログラムを開発するのがどのぐらいの期間を今想定されているんですか。
#220
○政府参考人(青柳親房君) 現在までのところは、プログラムを開発をいたしまして、そして名寄せまで終えるということで来年の五月までの期間を想定しておりますので、これをそれ以上言わば詳細にまだ展開していないというのが現時点でございます。お許しいただきたいと存じます。
#221
○福山哲郎君 だって、それじゃあれじゃないですか、全然、全く説得力ないじゃないですか。だって、そのプログラムを作って名寄せするんでしょう。そのプログラムができるのはいつですかと聞いているんですよ。
#222
○政府参考人(青柳親房君) プログラムを作りまして、そしてこれを名寄せするまでの一連の作業として私ども現在までこのスケジュールを組み立てさせていただいております。したがいまして、現時点で申し上げることができますのは、来年の五月までにこの一連の作業を終えるということで現在検討、詳細を詰めておるという点を御理解いただきたいと存じます。
#223
○福山哲郎君 全く実は理解できないんですが、でもその一年間の間にプログラムで名寄せをする作業がまあまあ、百歩譲ってそれを作業していただくとして、じゃ、長妻委員を始め我が党が言っている、今どこに埋もれているか分からない紙台帳やマイクロフィルムや、そういったものも一緒にそこにはめ込んで突合する作業をすれば、その名寄せはより統合する可能性が早くなるんじゃないんですか。我々はその話をしているわけです。
 今、だってマイクロを探しに行ったり、どこに段ボールで隠れているか分からない、社会保険事務所や市町村に隠れている紙台帳を一々一々探して、ある、ないと言って作業して時間が掛かっているわけでしょう。それを全部合わせてコンピューター上に載せて、そして今言われた作業をすれば、統合したものがすぐに分かるじゃないですか。今の話だと、もう一回通知をして、それでも駄目でしたといって返ってきたら、またどこに入っているか分からない紙台帳やマイクロをもう一回作業しなきゃいけないんですよ。どう考えたって不合理じゃないですか。どうですか。
#224
○政府参考人(青柳親房君) 紙台帳あるいはマイクロフィルムという形で様々に各社会保険事務局、あるいは国民年金の場合には市町村に被保険者名簿という形で散在をしております。
 したがいまして、これらが全体どうなっているかということを現在調査を一生懸命進めておりまして、その全容を今把握しようとしておるわけでございますが、その全容が分からない段階で、ただいまお話しのような手順で進めるよりは、私どもといたしましては、一応機械の上にデータの載っておりますもの同士を名寄せをいたしまして、一日も早く受給者の方々あるいは被保険者の方々にお届けをするという方法を、方途を選択させていただいているという次第でございます。
#225
○福山哲郎君 今の話は正にそうなんです。散在をしているとおっしゃいました。社会保険事務所や各市町村に紙台帳やマイクロが散在をしていると。
 自民党の先生方もよくお分かりでしょうけれども、そうしたら、社会保険事務所や市町村に余っていたり今あるマイクロフィルムを一か所に集めてくれと、それを全部集めて、どこかに一か所に集めて、それを今抜けているコンピューター上に入れてから先ほど言われたプログラムをする方がよっぽど合理的だと自民党の先生は思われませんか。散在しているのを認めたんでしょう。調査しているんだったら、それ全部持ってこいって言えばいいじゃないですか。何でそれをそのままキープしたまま、散在をしたのをキープしたまま、維持したまま、またプログラムを作ってお金を掛けて、そこで一回名寄せをした後もう一回国民に、あなたの合っていますかって今やっている作業をやるんですよ。で、もう一回そのマイクロ探しに行くんですよ。どっちが正当性あるか考えてみてください、自民党の先生方。どうですか、これ。
#226
○政府参考人(青柳親房君) 例示を例えば市町村にございます被保険者名簿に取らせていただきますと、被保険者名簿というのはあくまでも市町村がこの国民年金の仕事をやっておりましたときの言わば控えとして持っております書類でございます。したがいまして、それ自身の保管を今後どうするかということは私どもだけで決定できる話ではございません。また、市町村さんはこの書類を、この情報を既に電子化して、御自分の言わばシステムの中に組み込んでおられる市町村もあるやに聞いております。
 したがいまして、そういったことを言わば全体像として把握する前に、ただいまお話のありましたような御提案をちょっと実現することは私どもとしては難しいかと考えている次第でございます。
#227
○福山哲郎君 非常事態だぞ。何言ってるんだ。国民これだけ不安に思っているんですよ。捜してもないとかいって、領収書を持ってこいと言われてもないのをどうしたらいいのかって国民がみんな不安に思っている状況で、今散在しているって認めたじゃないですか。それ市町村に行って集めてくださいと、マイクロも集めてください。それを一応全部集めて、今の不備のあるオンライン情報に全部載せて統合します、やってみますと、それからプログラムをして、国民一人一人が統合しているかどうかもう一回確認しますという方がよっぽど合理的じゃないですか。今やったやつやったって、もう一回同じ作業するんですよ。青柳さん、違いますか。
#228
○政府参考人(青柳親房君) 私どもは基本的に、先ほど申し上げましたように、オンラインに載っている、機械上に載っている情報同士の名寄せを行うことの方が、時間的に見ても早期に確実に実行できるであろうということをまず選択をいたしましたので、御提案のようなやり方についても確かに一つのやり方とは存じますけれども、私どもとしてはそのような形で選択をさせて、これから動かさせていただきたいと考えている次第でございます。
#229
○福山哲郎君 今のデータは欠落していることばっかりがあるんでしょう。だからこういう状況が起こっているんでしょう。その欠落している情報同士突き合わせるよりかは、何で欠落しているのかといったら、そのマイクロや市町村にある紙台帳が合わさってないからなんでしょう。その欠落したもの同士をもう一回統合して、そこで外に散らばっている、散在しているやつを入れなかったら同じことが起こるじゃないですか。違いますか、青柳さん。分かっているはずでしょう、あなたは。
#230
○政府参考人(青柳親房君) 重ね重ねの答弁で大変恐縮でございますけれども、おっしゃるような方法論というのも確かにあろうかと存じますが、それをいたしますためには、正に散在と私申しましたけれども、そのような状態にあります各種の情報の全体像をつかみ、これを整理するという作業が必須になってまいります。
 その作業をいたしておりますと、先ほど来申し上げております機械の中での名寄せの作業自身に支障が生じてまいりますので、まずはこの機械の中にある情報から早く着手をさせていただき、一日も早くお手元に加入履歴を届けさせていただきたいという気持ちで取り組ませていただいております。
#231
○福山哲郎君 もう簡単にお答えください。
 市町村では紙台帳を保管しているかしてないかの調査はされましたよね。それは分かっていますよね。イエスかノーかで答えてください。
#232
○政府参考人(青柳親房君) 取りあえず、大変簡易な方法で被保険者名簿を所持しているかどうかということについての言わばアンケート調査をさせていただきました。
#233
○福山哲郎君 社会保険事務所では紙台帳が残っているかどうかの調査をしていますか。
#234
○政府参考人(青柳親房君) 社会保険事務所に保有しておりますのは、正確に申しますとマイクロフィルムという形で、昔の紙台帳をそのような形で保管しているわけでございますが、これについても、現在、全国でどのような保存状態になっているかと、またマイクロフィルムだけでなく場合によっては紙の昔の台帳が残っているものもあるのではないかということで、全体調査は現在進行しているところでございます。
#235
○福山哲郎君 済みません、大臣、この私のお配りをしたペーパー、ちょっと一枚飛ばしてください。
 昨年の八月の十五日に事務連絡ということで、地方の社会保険事務局長あてに年金事業室長補佐から、市町村における被保険者に関する記録の確認依頼というのがあって、もう細かいことは言いません、一番、下の@見てください。市町村に被保険者名簿が現存する場合、保存期限にかかわらず廃棄等の処理を行わないよう記録保全の措置を講ずるよう依頼する。二番、現存しない場合は、廃棄等を行った時期と方法について確認する。三番です、これが重要なんです。既に社会保険事務所等に移管している場合は、その時期と、次です、社会保険事務所等における現在の状況を報告すると書いてあるわけです。一番下見てください。五、一から四の結果については平成十八年八月三十一日までに別紙様式により、年金保険課メール特殊アドレスまで回答願いますという、調査して答え来ているじゃないか。青柳さん、どうなんですか。
#236
○政府参考人(青柳親房君) ただいまございましたことでございますが、いずれにいたしましても、それぞれ市町村のものは、国民年金のものはもちろん市町村に元々ありまして、それをこのような形で確認をしておりますが、これとは別に、今厚生年金の関係のマイクロフィルムその他の記録がまた社会保険事務所等にございます。
 したがいまして、そういった全体像を現在集約中ということで御理解を賜りたいと存じます。
#237
○福山哲郎君 これ、不誠実なんですよ。市町村についてはさっき調査やったと言った。社会保険事務所については調査中だと言ったと。ここに一個出ているんです、結果はもう既に。厚生年金も多分並行してやっているんですよ。これね、やっぱりこういうことを出さないと国民は本当に信用しないですよ。
 これ、本当に社会保険事務所に紙台帳とかがあるかないかって何でそんなに時間掛かるんですか。これいつか分かりますか、皆さん。八月の十五日にいつまで結果よこせと社会保険庁が言っているかというと、八月三十一日まで。たった二週間で結果をよこせと言っているんですよ。それはそうですよ。社会保険事務所とか市町村にどのぐらい物が残っているかなんて二週間もあれば、家捜しすれば出てくるに決まっているんだ。八か月も九か月も掛かって調査中だなんて絶対うそなんだ、やる気があれば。どういうことですか、これ、大臣。
#238
○国務大臣(柳澤伯夫君) この前お話をした中で、今市町村の数が千八百少しでしょうか、ある中で、まだこの回答がないというかそういうところもありますし、また市町村合併が行われたものですから、仮に回答があったとしてもその実態、つまり二つの町が合併していったときにそれぞれが被保険者名簿を持っていたわけですが、それが合併して、合併したところに我々はその調査をお願いした、その調査も言わば官印のない調査で、簡易な調査をさせていただいたということで、ありますという返事があったとしても、そのあるという意味がこの二町村分すべてあるというのか、そのうちの一町村が、一町があるというのかということが分からないということで、最近において公文書でもってこれを正規のお願いということでやっているということが現状でございます。
#239
○福山哲郎君 そしたら、余っているもの全部どこかに一か所に寄せてみんなチェックしたらいいじゃないですか。八月の三十一日までに二週間で寄せてこいと言っているぐらい早くできる話でしょう、こんなもの。だって社会保険事務所と市町村にあるマイクロと紙台帳を全部集めなさいと、それを全部社会保険庁の職員が徹夜でもいいからやると、それで合わせると、国民に申し訳ないからやると、当たり前じゃないか、そんなこと。大臣の今の答弁は申し訳ないけど全く理由になっていない。
 もう一つ言います。
 今日問題になった三千人のサンプルの調査ですよ。最後のペーパー見てください、ちょっと順番飛びますが。
 これは、今日問題になった、冒頭、三千人の調査に対しての四月の二十七日に社会保険事務局から、事務局長から社会保険業務センターに出した業務の依頼書です。で、現実に突合作業をしろということはそのとおりでございますけれども、これ見てください。平成十九年の五月の二日までに社会保険庁電子メールにより回答していただきますようよろしくお願いしますと。二十七日に依頼をして、五月の二日、これ何日ですか、二十七、二十八、二十九、三十、三十一、一、二、一週間。(発言する者あり)ない。六日間。六日間で答えをよこせと言っているんです。だって三千名ということは三百十二の事務所でしょう。一か所、十人でしょう、十件でしょう。十件の突合で一体、一月掛かっていて、どうやって五千万の突合を一年でやるんですか。十件なんですよ、一事務所。それでたった六日で回答をよこせと言っているということは、六日でできると社会保険庁自身が認識しているから六日で回答よこせと言っているんでしょう。で、今日の段階ではまだ調査中だと。
 とんでもないよ、こんな答弁は。こんなんで委員長、悪いけど質疑できません。今日の朝の大臣の答弁も含めて、ちょっともう一回理事会で協議してください。
#240
○委員長(鶴保庸介君) 答弁ございますか。(発言する者あり)ちょっと待ってください。答弁を聞いてから、まずは御答弁を聞いてから。
 青柳運営部長。
#241
○政府参考人(青柳親房君) 作業についての指示は、ただいま委員から御指摘のとおりでございますが、実はこうやって各社会保険事務所から戻ってきました情報そのものが非常に分かりにくい形で私どものところに報告が参りました。これは無理もないことでございまして、言わば時点が違います。すなわち特殊台帳をオンライン化した時点から、オンラインの記録の方には、その後新しい情報が当然のことながら追加がされているわけでございます。したがいまして、オンラインの記録を当時のところまでさかのぼらせて突合し、その異動の理由を一つ一つつまびらかにするという作業がこの間必要でございました。
 したがいまして、現実には手戻りの作業を何度も事務所と私どもの間でせざるを得なかったという事情がございますので、その点は是非御拝察をいただきたいと存じます。
#242
○福山哲郎君 ごめんなさいね。僕、ちゃんと、どういう回答表を送れと言ったかの指示の回答表まで持っているの。すごい簡単なの。
 じゃ、これ全部出して。これを、要は各事務所から来ているんでしょう。それを見たら、大変今ややこしかったから時間掛かっているとおっしゃるんだったら、この回答表が三百十二事務所から全部来ているはずですから、この三百十二枚を全部この委員会で提出をしてください。委員長、お願いします。
#243
○委員長(鶴保庸介君) 後刻、理事会にて協議をさせていただきたいと思います。
#244
○福山哲郎君 それを見て、本当に今、青柳さんが言った、時間が掛かっているとか、大臣が冒頭おっしゃったことが正当なのかどうかは国民が判断することだと僕は思いますよ。
 そういう形で情報を出さない、相手側には六日ぐらいでよこせと言いながら、一月たっても国会にも出さないような状況で、何で信頼ができるんですか。何で国民の年金が本当に救われるか国民が理解できるんですか。全く私には理解できないので、本当に注意をしていただきたいと思いますし、本当に早急に指示を出してください。
 次に行きます。
 お手元にお配りをした資料の中の二枚目です。これもさんざん社会保険庁に言って、ようやく出てきて、現物はこれです。社会保険庁が頼りにしている五十八歳通知。五十八歳通知というのは、これでいいですかということを送って、さっき柳澤大臣が正におっしゃいました名寄せをした後送りますと。それを送って、それに対して国民が回答してくれる、正に大臣がおっしゃられた作業が五十八歳の方には平成十六年の三月から行われています。私は、何とかこの十八年九、十、十一、十二月末の五十八歳通知の結果を手に入れました。これ見ていただいたらお分かりなんですが、例えば平成十八年十二月末見てください。四百六十六万八百九十九人の方に、延べで言うと郵送していると。はがきとして国民から返ってきているのが三百三十一。そのうち、要は、これは駄目ですよと、この社会保険庁から来たのでは自分の履歴とは合っていませんと、おかしいからもう一回調査してくださいと言っている方が四十一万二千五百十八名いるということになります。そのうち、社会保険庁が調べて、そして回答したのが三十四万六千四百九十七名かな、これは七人。そして、調査をまだしていますと言って、恐らくこの調査は、マイクロやなくなっているかもしれない紙台帳を当たっている数が六万六千あるというのが今のこれ現状でございます。
 これはすごく重要な情報が入っておりまして、御案内のように、右を見ていただければ、月平均十七万人の方に通知を送っています。つまり、誕生日ごとに送りますから、五十八歳の何月生まれの方に十七万人ぐらい平均して送っていると。そうすると、毎月回答が十一万返ってきていると、約六割。そして、そのうちの、おれは違うよと、社会保険庁が言っていたコンピューターのオンラインのデータとは違うよと言ってくれる方が約一万五千と。これ、見事に毎月、(c)割る(a)、つまり返ってきた数の中でそれは違うと言ってきた方の比率が八・九%前後でございます。
 青柳さん、基礎年金番号を付与されて、今一億四百万人ですが、大体何人ぐらいの方が実際に自分の履歴が欠落をしていたり、統合していない人が何人ぐらいいらっしゃるんでしょうかね。その数は把握していますか。
#245
○政府参考人(青柳親房君) 直接に今お尋ねのような数をちょっと把握する手段がないので、残念ながら持ち合わせておりません。
#246
○福山哲郎君 この回答一点張りなんですね。でも、推計できるんですよ。
 現実には、基礎年金番号を付与されている方が約一億四百万人。三十歳未満の方は二十歳の時点で、もうその時点で基礎年金番号を付与されていますから、その方々は問題ないとして約千五百万人引きます。約八千九百万人の中で、実は三千万人の受給者も統合されていない、欠落している人もいる。そして、残りの人たち、被保険者は、五十八歳通知の状況を見ると、約八・九%ぐらいが自分は違うと言ってきているんです。そうすると、推計すると、八千九百万人のうち八・九%を掛けると約七百九十二万人。
 で、現実に集中月間がありましたね。集中月間のときに、社会保険庁とは違うと、コンピューターのオンラインのデータとは違うからもう一回調査をしてくれと言われた方の比率が約一四%。強化月間だから、問題意識のある人、ひょっとして自分は欠落しているんじゃないかという人がどんどんどんどん窓口に運びます。
 この五十八歳通知はそういう方ばかりではありません。全然、年金のこととか忘れている人のところにも来ます。だから、百三十万人の方が平均してはがきも回答してくれません。強化月間はそれだけ問題意識があるから、一四%で比率が上がるのは当たり前。そうすると、大体九%から一四%の間で、基礎年金番号が付与されていたとしても欠落をして統合できていない五千万件と合わせなきゃいけない人が、それぐらいの数がいるというのが推計できるわけです。そうすると、私なりに言うと、多分、最低で八百万人以上、それ以上の方が要は自分の持っている年金履歴がコンピューターと自分とがずれていると。
 私のこの推論、推論として成り立つかどうか、青柳さん、お答えいただけますか。
#247
○政府参考人(青柳親房君) 推論そのものについてちょっとコメントをするのは差し控えたいと存じますが、ただ、一言だけ私どもの方から申し上げさせていただきますと、五十八歳通知というのは、正に今委員が御指摘になりましたように、年金の裁定前に記録を確認をしてその誤りなきを期すということが本来の目的でございました。
 したがいまして、基礎年金番号統合時にも、その基礎年金番号統合のために様々な、いわゆる千八百万件と呼ばれます調査、それからこちらの名寄せでお便りをして統合を図ったものをやったわけですが、それ以外にもこの年金裁定時に統合されていくものは当然あるということは念頭に置いておりました。それをより徹底するために、五十八歳という、年金裁定よりも早い段階でこういう作業をさせていただいておりますので、私どもとしては、この五十八歳通知というのが所期の言わば成果を出しているということの証左をこの数字は示しているものと承知しております。
#248
○福山哲郎君 大臣、重要なのは次の数字なんです。
 この五十八歳通知の状況で、実は回答しているのが三十四万六千四百九十七あるわけです。その下の六万六千二十一がこれ調査中なんですが、この三十四万六千四百九十七が本当に被保険者にとって正しいかどうか分からないんです。この三十四万件で、被保険者からの依頼どおりに社会保険庁が、そうですねと、あなたの依頼どおりにあなたの履歴はここにありましたから統合しましたよという数と、依頼者、被保険者から来て、いや、あなたのは履歴がありませんでしたと、コンピューターにもありませんでしたと、マイクロにもありませんでしたと、紙台帳にもありませんでした。ひょっとしたらなくなっているかもしれないわけですから。だから、あなたのこの履歴の変更届は履歴が違うということは駄目ですよと言って拒否をした方、この三十四万六千四百九十七のうち受け入れた人と拒否をした方の数字というのは、これから先裁定を行っていくためにすごく重要な数字なんです。この三十四万六千四百九十七が、拒否をした数と、その被保険者の申出どおりにちゃんと厚労省が変更した数、出してくれと言っても全然出してくれません。これ早急に、材料として重要な材料です。だって、これからどんどん欠落をしている人、統合できてない人が、自分で気付いてどうしようと思うわけですから。
 この三十四万六千四百九十七の今申し上げた拒否か受け入れたかの数について、早急に数を出していただけるように、大臣、御答弁いただけませんでしょうか。
#249
○国務大臣(柳澤伯夫君) この点は同様の趣旨の質疑が既にございまして、それに対して私からだったと思うんですが答弁をさせていただいておりまして、これは調査をさせていただいて出すわけですが、大変恐縮ですがかなりの期間が掛かるということを御答弁させていただきました。具体的には二年程度ということをそのとき言わせていただいたわけでございます。
#250
○福山哲郎君 三十四万件のもう結果をした人たちが、拒否をされたか受け入れられたかについて二年掛かると。さっき、五千万の名寄せだとおっしゃいました。あれは確実に名寄せだったんです、大臣がおっしゃるように。それからまた通知を出してこれと同じ作業をする。つまり、五十八歳通知と同じ作業をすると言っていて、この三十四万件がどうだったかというのが今二年掛かると。
 じゃ大臣、この六万六千二十一、こっちがもっと問題なんです。これ調査中なんですね。これ多分、相当混乱しているはずです、この六万六千は。物がないとか領収書がないとか。この六万六千の今の状況はどういう状況か、つまびらかにできますでしょうか。
#251
○委員長(鶴保庸介君) 速記をちょっと止めてくれますか。
   〔速記中止〕
#252
○委員長(鶴保庸介君) 速記を起こしてください。
#253
○政府参考人(青柳親房君) 大変失礼いたしました。
 通常の場合でありますと、こうして調査未済という形である時点で調べたものにつきましても、およそ一年ぐらいたてば最終的にその回答はさせていただいているというふうに今確認をいたしました。
#254
○福山哲郎君 いや、一年は分かるって、それは回答は分かりますよ。回答の結果はどう分かるんですかと、我々にと。
 じゃ、一年程度で回答した、今どのぐらい回答しているか分からない、回答の比率。要は、社会保険庁が訂正を受け入れたか拒否をしたかの比率を、もう今ある段階でいいですよ。要は、平成十六年の三月からこれ、五十八歳通知ずっとしているわけでしょう。この調査をした結果で、受け入れたか拒否したか、それはすごく重要なんですよ。だって、この救済法案では、訂正して初めて時効があれなんですから。訂正されて初めて救われるんですからね。そのすごい重要なサンプルがここにあるわけです。そのことについて、青柳さん答えていただけますよね。
#255
○政府参考人(青柳親房君) ただいまのお尋ねの意味が六万六千というよりは、要するに全体としての、最終的には四十一万二千五百十八がどうなったかという意味で理解をさせていただきましたが、この点については先ほど大臣から申し上げましたように、いわゆる予備的調査の際にも、これらの分析をするのには大変申し訳ございませんが二年程度の時間が必要だということで回答させていただいておりますので、これは同じ回答だというふうに御理解いただきたいと存じます。
#256
○福山哲郎君 ごめんなさい、何で二年掛かるか教えてください、それじゃ。
#257
○政府参考人(青柳親房君) この回答につきましては、要するに言わば原票に当たるような原書類というものを業務センターという私どもの組織のところで保管をしているわけでございますが、それを一つ一つ言わばその原議にさかのぼって確認をしていくということが必要でありまして、機械で何か処理ができないという、つまり人海戦術でなければ処理ができないという事情があって二年という日時を回答させていただいたと承知しております。
#258
○福山哲郎君 でも、被保険者には回答しているわけでしょう。被保険者に回答している記録は全然残ってないわけですか。
#259
○政府参考人(青柳親房君) 正に被保険者に回答させていただいておりますが、既に回答済みのものも言わばさかのぼって全部探し出して処理をしなければいけないということで日時が掛かるということですので、逆に原議があるので調べることができるという言い方もできようかと存じます。
#260
○福山哲郎君 大臣、でも、これすごい重要な情報なんですよ。大臣、これは早急にね、二年っておかしいでしょう。
 そしたら、分かりました、平成十六年の三月から五十八歳通知が始まっています。その一月の、最初の一月で結構ですからその結果を教えてください。こういう特定の仕方だったらやりやすいですよね。
#261
○政府参考人(青柳親房君) ただいまのお尋ねのような前提でどこまで何が作業できるか、にわかにはお答えできませんが、特定の期間を絞って原議を探してみるというやり方について少し、どこまで何ができるかということについて検討させていただきたいと存じます。
#262
○福山哲郎君 検討させていただくということは、やるというのか、やらないというのか、どっちなんですか。
#263
○政府参考人(青柳親房君) 要するに、どのような形でできるかということについて検討させていただくということですので、やらないという結論を持って検討するわけではないというふうにお受け止めいただければと存じます。
#264
○福山哲郎君 大臣、やってもらえますよね。
#265
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは私は、今の福山委員のお話を聞きながら、ちょっとこの五十八歳通知ですともう過去のものになりまして今のような答弁になりますが、これは五十八歳通知というのは毎月やっているわけでございますから、これからやることについてやると、こう言うと、またこれが返ってくるのとか、またそれが時期がまた相手次第みたいなところがあって、それをまた調べるとなると非常に困難なんですが、適切な時期を選んで、一か月を仮に選びますとね、そうするとそれが返ってきていると、四十一万として返ってきて、申出があって、それに対して三十四万何がしのものがこの回答したというようなことで完結している月があれば非常にこれはとらえやすいと思いますが、検討させます。
#266
○福山哲郎君 大臣、ちょっとさっき大臣に確認するの忘れたんですけど、青柳さんには確認しましたが、さっき私が言った推計、八千九百万、二十歳から三十の方はいいとして、約九千万人の受給者と被保険者の中でこの五十八歳通知でいうと約九%から一〇%、相談窓口には一四%ですけれども、延べでいえばやっぱり一割前後の方が基礎年金番号を付与されている方でももう欠落をしていると。そうすると、最低限で八百万人から九百万人、ひょっとすると一千万人の大台を超えるかもしれないという推計についてはどのようにお考えをいただけますか。
#267
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私は、率直に申して、今委員がお示しになられたこの(a)分の(c)というものが、非常にまあ乖離の少ない幅でというか、三つはもう同じでございますから、並んでいるということに大変大きな関心を持ちました。
#268
○福山哲郎君 ほぼ今のは認めていただいたと思いますが、とにかくそのぐらい、要は八百万、九百万から一千万のオーダーで、基礎年金番号を今付与されている一億四百万人のうちの一千万近くの人がもう実は統合されてない可能性があるんだと。これはやっぱり大事件ですので、そのことはよく認識をしていただきたいと思います。
 もう時間がないので、実は基礎年金番号が付与されずに五千万人の中に紛れてしまった別の数字について確認をしたいと思います。平成九年の不在者登録をされている方の人数をお答えください。
#269
○政府参考人(青柳親房君) 失礼しました。
 平成九年の基礎年金番号付番時の国民年金の不在者の人数、約百十万人と把握しております。
#270
○福山哲郎君 この百十万人には基礎年金番号は付与されましたか。
#271
○政府参考人(青柳親房君) 基礎年金番号の導入時に不在者として登録をされていた方には、基礎年金番号をその当時は付番をしておりません。しかし、その後、居所が判明した時点で速やかに基礎年金番号を付番させていただいております。
#272
○福山哲郎君 その数は把握をしていますか。
#273
○政府参考人(青柳親房君) 現在、基礎年金番号を付番されている方がかつて不在者であったかどうかという形の記録を持ち合わせておりませんので、申し訳ございませんが把握しておりません。
#274
○福山哲郎君 これは、住所が例えばもう一回明らかになったり移転をしたりして被保険者本人が言ってこない限りは基礎年金番号は付与されませんよね。
#275
○政府参考人(青柳親房君) 平成十四年にこの国民年金の仕事が市町村から国に移る前は、実は住民票の事務とこの国民年金の適用の事務は一体でございました。したがいまして、その際に例えば住所が明らかになる、すなわち、あるところに移転をされて住民票を起こすということになりますと、市町村の窓口で確認をした上で手続を取り、基礎年金番号が付番されるというのが一般的であったと承知しております。
#276
○福山哲郎君 つまり、このときに百十万の人が不在者登録をされていて、基礎年金番号が付与されていないわけです。実は、その方たちには一切通知が行かないわけですから分からないわけですね。これは、要は五千万件の中に含まれていたと思っていいわけですね。もちろん、順次御本人が気付かれたりして自ら基礎年金番号を付与していただくような方があったのは分かっていますが、自らが気付かない限りはそのまま放置され続けてきて、五千万件の中に含まれていると思っていいわけですね。
#277
○政府参考人(青柳親房君) これは、その方が例えば他の手帳の記号番号をお持ちであるということを前提にしてよろしいと思うわけでありますが、いずれにいたしましても、可能性として、五千万件の中に含まれている可能性はあろうかと存じます。
#278
○福山哲郎君 つまり、これもそのときに不在者登録をたまたましていただけで百十万の方の何割かはそこで復帰をされている方がいらっしゃると思いますけれども、実は五千万の中に含まれているような状況が放置をされています。これに対して、不在者ですから社会保険庁が何かできるかというとなかなか厳しいと思いますが、しかし市町村に問い合わせるなり、今言われた平成十四年からやられてきたことも含めて積極的にやらないと、つまりそこを放置してきた事実は間違いないわけですが、そのことに対する責任はどうお考えですか。
#279
○政府参考人(青柳親房君) 国民年金の不在者登録につきましては、甚だ不面目ではございますが、昨年の不適正免除問題の際にこれがかなり不適切に運用されているということが顕在化いたしました。
 したがいまして、私どもは、現在この不在者で登録されている方について一件一件を市町村に御協力をいただきながら言わば消し込みをすると、すなわち本当に不在であるかどうかということの消し込みをしていくという作業をしておりますので、その作業の過程で、ただいまお尋ねのあったような、例えば基礎年金番号がいまだに付番されていない方の解消も徐々に図られるかなというふうに考えておる次第でございます。
#280
○福山哲郎君 私が言おうと思ったことを青柳さんわざわざ言っていただいたわけですが、昨年の不適切な処理のときに、要は納付率を上げるために、分母を減らすために、大臣、不在者登録を勝手にしていたんですよ。去年、不在者登録十万件していたんですよ。これが過去においてもやっていたかやらないか、それはつまびらかではありません。しかし、少なくともさっき申し上げた基礎年金番号を付番したときの百十万人の方は、先ほど言われましたけど、不適切なことがあってから市町村で一個一個いわゆる確認するようにしていくようになったとおっしゃられましたけど、要はずっと、平成九年からですから、九年間社会保険庁は放置し続けたんですよ。その百十万人の中でどれほどが社会保険庁が不適切な、勝手に不在者登録をしてきたかまでは、私はそこは問うつもりはありません。しかし、少なくとも百十万の方が基礎年金、付番をされなくて五千万件の中に含まれていたという実態があって、やっと改善されたのは、自分たちが十万人も一年間に不在者を勝手に登録した結果反省を踏まえてと、これやっぱりお粗末過ぎませんか、大臣。
#281
○国務大臣(柳澤伯夫君) これはもう全く不適切極まる事務処理でございまして、そういうことで、この不適正処理については直ちに元に戻しまして、それで改めてまた確認をしながら、本来の不在の方について、本当に一軒一軒戸別訪問して確認しながら適切な処理の方に戻しているという状況でございます。
 いずれにしても、厳しく反省しないといけないと、このように思います。
#282
○福山哲郎君 つまり、当時の不在者の百万人も実は五千万件の中に入っているんですよ。それを一つ一つ統合していく形で、先ほど確認ができたので、もうしつこく言いませんが、一年でそれが全部できる統合ではないということは明らかなんです。ただの名寄せなんです。それでは国民は救われないんです。そのことを申し上げて、時間になりました、私の質問を終わらせていただきます。
 どうもありがとうございました。
#283
○委員長(鶴保庸介君) 引き続き質疑を続けたいと思います。ちょっと待ってください。よろしいですか。
#284
○森ゆうこ君 民主党の森ゆうこでございます。
 宮島さん、帰らないでください、今質問をするので。
#285
○委員長(鶴保庸介君) 宮島総括審議官、いらっしゃいますか。
#286
○森ゆうこ君 呼び戻してください。
 先ほどの福山委員の質問の中にありました歴代の長官の退職金の報告をということで、この委員会の質疑の時間内に回答いただけるということになっていると思うんですけれども、宮島さん、どうでしょうか。今来られますか。
 宮島さん、準備はできましたでしょうか。先ほどの福山委員の歴代の長官の退職金の報告をこの審議時間内にということですが、今報告できますでしょうか。
#287
○政府参考人(宮島俊彦君) もう少し時間をください。今計算中でございます。
#288
○森ゆうこ君 それでは、私の質問の最後にお聞きしたいと思いますので、それまでの時間内に大至急よろしくお願いいたしたいと思います。
#289
○委員長(鶴保庸介君) 森先生、席外されててもいいですか。作業のために中座されててもよろしいですか。
#290
○森ゆうこ君 いや、彼が作業するわけじゃないでしょう。
#291
○政府参考人(宮島俊彦君) お答えさせていただくときに、一つお願いがございますのは、各団体において一定期間勤めた場合に幾らの退職金が出るというのを、今の現在の規程によってお答えさせていただくというようなことでお答えさせていただきたいと思います。それを今計算中でございますので、よろしくお願いいたします。
#292
○森ゆうこ君 先ほどお約束いただいたものと違うんじゃないでしょうか。歴代の長官の推定の、それぞれの長官に対する推定の退職金の報告をというふうなお願いだったと思いますし、それについてのお約束だったと思うんですけれども、ちょっとそういうふうに変えないでいただけますか。
#293
○委員長(鶴保庸介君) 宮島大臣官房総括審議官、よろしいですか。お答えください。
#294
○政府参考人(宮島俊彦君) 個人の退職者ということでございますから、個人の退職金というような形でお示しさせていただくということは、個人のものでございますので、推定ということで出すにしても、個人のものだという予断を与えるということで、そういうことではなくて、その団体において一定期間勤めればこのぐらいの退職金の金額になるということでお許し願えないかということでございます。
#295
○委員長(鶴保庸介君) ちょっと速記止めてください。
   〔速記中止〕
#296
○委員長(鶴保庸介君) 速記を起こしてください。
#297
○森ゆうこ君 それでは、先ほどのオーダーのとおりに後ほど御報告をお願いしたいと思います。
 まず、この問題に関して……
#298
○委員長(鶴保庸介君) 森先生、中座してもらってもいいですか。質問通告の部分ではありませんので。
#299
○森ゆうこ君 それでは、質問の最後の時間辺りに戻ってきてください。
#300
○委員長(鶴保庸介君) じゃ、そういうことで御退席ください。
#301
○森ゆうこ君 去る一日の未明、衆議院本会議におきまして、我々野党が慎重な審議を求めたにもかかわらず、社会保険庁改革関連二法案と年金救済特例法案が可決されました。本来は、年金行政に対する国民の深い不信感を払拭するために、このような問題が生じた背景、過去の責任の所在、個々の国民又は国民全体に生じた損失の程度、そして最も効果的な救済策について、第三者による公平な調査を踏まえて検討すべき問題でもあるにもかかわらず、安倍総理も急激な支持率低下を焦ったのか、非常に美しくない方法で処理しようとしております。この結果、国民の年金行政に対する不信感を大きくあおったことは、結果責任としても政府の罪は重く、我が国の皆年金制度の根幹を揺るがす問題の責任をしっかりと取っていただかなければならないと思います。
 さらに、衆議院においては、政府が犯したミスを正す法案が閣法ではなく議員立法で提出され、審議もたったの四時間で打ち切られ、さらに強行採決という暴挙に出たことに対しては、この問題に早くふたをしたいという政府の焦りと稚拙な考えが透けて見え、私は強く抗議したいと思います。
 そもそも、消えた年金記録問題は以前から民主党が本格的に追及してきたところでありまして、それに対して政府は当初真剣に取り合ってこなかった。今になって政府が慌て始めたのは、各メディアが民主党の主張を取り上げ、それが国民の皆さんに浸透し始めたからではないでしょうか。国民の関心が最も高い年金の話であり、参議院においては国民の立場にじっくりと立って慎重に審議を行い、決して三年前のあの年金国会のような数の力による強行採決を行わないということを冒頭、まず私は強く要求したいと思います。
 まず最初にお聞きしたいと思うんです。現在、そして歴代の社会保険庁長官以下幹部の責任の取り方について大臣に伺いたいと思います。どのように取るべきなのか、大臣に伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。
#302
○国務大臣(柳澤伯夫君) 社会保険庁の年金記録に関する問題については、平成八年の基礎年金番号導入に当たっての設計の段階、それからまたその後の運営の問題について、今日に至るまで社会保険庁長官を含めてすべての関係者には大きな責任があると考えておりまして、私としても、かねてから申し上げておるように、国民の皆さんに不安を生じさせていることにつきまして、大変申し訳なく思っております。
 今回の問題の発生の原因、経緯、それから責任の所在等につきましては、今回改めて総務省に設置されることになります有識者から成る検証委員会におきまして、しっかりと調査、検証をいたしていただくことにしているところでございます。
 私といたしましては、今回の新しい対応策を確実に実施し、記録の統合等に懸命の努力をすることによりまして、そういうことを通じて、この大変重い責任を少しでも果たしていくことといたしたいと、このように考えております。
#303
○森ゆうこ君 具体的な責任の取り方というのはそれだけですか。歴代の社会保険庁長官以下幹部の責任の取り方等に関しては、いかがお考えでしょうか。
#304
○国務大臣(柳澤伯夫君) これはもういろいろ経緯のある長きにわたる問題でございまして、したがいまして、この場で私がこれを云々するということではなくて、有識者から成る検証委員会においてしっかりと調査、検証をしていただくということ、そしてそれを踏まえまして、それぞれにまたこの責任の所在というものが明らかになっていくであろうと、このように考えております。
#305
○森ゆうこ君 自らそのような責任の取り方について考え、言及するというお考えはないんでしょうか。総理及び厚生労働大臣及び厚生労働省の幹部の責任の取り方についてはいかがでしょうか。
 総理は、我が党の菅代表代行に責任をなすり付けるような発言をしたりするなど、この問題をかえって複雑かつ国民の怒りを買うような発言もされております。そういうことも含めまして、総理及び厚生労働大臣及び厚生労働省の幹部の責任の取り方についてはいかがでしょうか。
#306
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私は、過日、菅総務大臣に対して、この検証委員会を設立をお願いするということでしばらくお話合いをさせていただきましたが、その際申し上げましたことは、この平成八年の基礎年金番号導入当時からということではなくて、本当に社会保険庁というものがスタートをしたとき、さらにまた、必要とあらばそれをさかのぼって、本当にこの年金の事業運営の問題について徹底的に検証をしていただきたいということを申し上げましたし、また、それではいつまでの問題についてこれをそれぞれ検証していただくかということにつきましても、それはもう今日ただいまといいますか、そういうことで、もう限定しないで検証をしていただきたいということをお願いを申し上げたところでございます。
 そういう意味合いにおきまして、検証委員会で本当に一つ一つそのいきさつをお調べいただいて、責任の所在もまた明らかにしていただければ有り難いと、このように考えております。
#307
○森ゆうこ君 責任の所在、そして、なぜこのようなことになったのか、その細かい原因等々を明らかにしない限り、正しい対策も打てないと思います。
 それで、先ほどからもう議論になっておりますけれども、やみくもに対処をすれば、更に新たな、例えば昨日もありました、いろんな新しい数字が出てきて、そのたびに国民の皆さんの不安はまた大きくなるんです。もっときちんと、まずは原因の特定、そしてそれに対する有効な解決策を検討すべきではないかと思いますが、いずれにせよ、まず自民党の広報によれば、先ほど来質問が続いておりますけれども、私の方からも確認させていただきたいと思います。一年間で五千万件すべての名寄せをしてすべての不安を解消する、このように約束しているわけですけれども、五千万件すべてを確認し、ゼロにすることを社会保険庁としてお約束できるのでしょうか。確認をさせていただきたいと思います。
#308
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私ども、五千万件のこの未統合の記号番号があるということを前にいたしまして、まず一番先に取り上げられるべきは、二千八百五十万プラス生年の不明の名簿三十万を加えて二千八百八十万というものが言わば受給が既に始まっている方だと、そういうように推定されるわけでございます。
 したがって、この方々の受給の不足が起こるというようなことは最も早期に解決をしなければならないということでございまして、そういう意味で、この二千八百八十万の受給権者の方々と五千万件のこの符号、番号の突合をまずいたし、その後に被保険者の名簿の突合をするという段取りで進めたいのでございますが、一年間ということは、その作業のためのプログラミングと、それからまた若干の手作業的なもので突合を済ませて、そして今の基礎年金番号をお持ちの方々について、この五千万件の中に他にまだ本当だったら統合すべきそういう記号番号がある可能性があるということをお知らせをするという、そういう段階に至るわけですが、言わばその準備をする名寄せというものが終了するのが来年の五月ということで私どもとしてはスケジュールを考えているということでございます。
#309
○森ゆうこ君 自民党の広報紙によれば、一年間で五千万件すべての名寄せをしてすべての不安を解消する、政権与党が言っているんですから、議会制民主主義においては政府、与党イコールですよね。こんな無責任なの出していいんですか。大臣、こんな無責任なチラシを、広報紙を出していいんでしょうか、政権与党として。大臣としての見解をお聞きしたいと思います。
#310
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私どもも、この五千万件の未統合のものを統合したいということで考えているわけでございまして、それをできるだけ早くに、実際、先ほど申したように受給権者を始めこの問題の解消をしなければいけない、このように考えておるわけでございまして、そのための名寄せを一年後に完了するということを考えているわけでございます。
#311
○森ゆうこ君 端的にお答えいただきたいと思います。
 このチラシは、厚生労働大臣として適切だとお考えですか。適切だとお考えかどうか、それだけお答えください。
#312
○国務大臣(柳澤伯夫君) ここに「名寄せ完了」というふうにあることを私、今見させていただいておりますけれども、そのことは私どもとして想定しているスケジュールと同じであるというふうに考えます。
#313
○森ゆうこ君 この「名寄せ完了」の、ここの、ここだけのことを言っているんですか。ここだけが適切だと言っているんですか。その上に、「オンライン化されていないが、マイクロフィルムや市町村にある記録についても手作業で突き合わせいたします。」、これで適切なんですか、本当に。
#314
○国務大臣(柳澤伯夫君) 「名寄せ完了」というのを「一年後」の上に私、今見ているわけでございますが、これは私どもが想定しているものと同じでございます。
 その上に、色が違いまして、白色の、白地のところに、「オンライン化されていないが、マイクロフィルムや市町村にある記録についても手作業で突き合わせいたします。」ということでございまして、この部分は何をちょっと示しているかでございますけれども、マイクロフィルムや市町村にある記録について手作業を伴った突き合わせをするということは、片っ方の、突き合わせする相手方というのはオンライン化された記録であるということでございますれば、これは私どもとしては定期的に進捗状況を報告いたしますけれども、その期限は、私どもとして、めどとしても申し上げることが難しいということを答弁しているところでございます。
#315
○森ゆうこ君 ということは、このチラシは適切じゃないということを大臣自身がお認めになったということなんですよね。適切じゃないじゃないですか。これ普通に見たら誇大広告ですよ、じゃ。これ見たら、名寄せ完了、一年後、その上に、突き合わせますと書いてありますから、一年後にこれもやるというふうに見るのが普通じゃないですか。これ本当に適切だと思っていらっしゃるんですか。じゃ、適切だと思っているんだったら適切だとおっしゃってください。(発言する者あり)そうじゃなくて、自民党のチラシについて厚生労働大臣として適切かどうか、この表現が適切かどうかということを質問しているんですよ。適切だと思うんなら適切だとお答えください。適切じゃないと思うんなら適切ではないとお答えいただきたいと思います。一言でいいですよ。
#316
○国務大臣(柳澤伯夫君) この白抜きの部分の意味もちょっと多義的だと思います。そこで、私としてはこれについてはちょっとコメントしかねる感じがいたします。
#317
○森ゆうこ君 今、詐欺的と言ったんですか。(発言する者あり)多義的。詐欺的って、詐欺的というふうに認識をされているのかと思いました。
 もうこういう問題をやっていてもしようがないので、次に行きたいと思います。
 消えた年金問題に関連して、システム導入に際し、データの入力作業の具体的な手順及び外部委託の状況について伺いたいと思います。
#318
○政府参考人(青柳親房君) システム導入に際してのデータの入力作業についてお答えいたします場合に、記録の持ち方について少しお時間を賜りまして御説明をさせていただきますことをお許しいただきたいと存じます。
 まず、いわゆるオンライン導入前の状況を簡単に申し上げますと、国民年金の記録につきましては、昭和三十六年の制度発足から四十年までの間は、市町村からの報告に基づきまして各社会保険事務所におきましてこれを被保険者台帳に記録し管理を行っておりました。その後、昭和四十年の四月からは、この被保険者台帳の管理に加えまして、社会保険事務所で記録を紙テープに収録し、これを社会保険庁本庁に進達をするということをいたしました。社会保険庁本庁におきましては、これを磁気テープで収録し管理するというやり方をいたしました。
 続きまして、厚生年金保険の記録でございますが、厚生年金は昭和十七年が制度発足でございますが、当初、被保険者台帳及び被保険者名簿によりまして社会保険事務所において管理を行っておりましたが、昭和三十二年の十月から、当時の、これは厚生省の保険局の年金業務室という組織がございまして、そこに被保険者台帳を順次移管をいたしました。保険局の年金業務室は、移管された被保険者台帳を基に、ここで磁気テープに記録を収録し管理をしていたというのが前段階としてまずございます。
 したがいまして、様々な記録の漏れ等が生じた場合には、この磁気テープを作成するまでの過程において、市町村から進達ないしは社会保険事務所へ事業主から様々な報告を送る場合、様々な過程で漏れが生じたという可能性はこの磁気ファイルまでの間にあったということをまず御理解賜りたいと存じます。
 続きまして、オンラインの導入の際の手続でございますが、昭和五十九年以降、順次、磁気テープで管理する記録を基に、国民年金それから厚生年金保険の磁気ファイルを作成いたしました。これがオンライン化をするための言わば媒体上の前提となる作業ということであったわけでございます。この磁気ファイルの作成に当たりましては、現存する被保険者につきまして、社会保険事務所において記録の補正や確認の作業を行っております。したがいまして、この過程で、つまり磁気ファイルを作成する過程での補正あるいは確認の作業の中で様々な紛れが生じた可能性が否定できないということかと承知をしております。
 以上のような過程でデータの入力作業というものをやってまいったわけでございますけれども、それをどういう形で委託なりをしてやったのかということにつきましては、当時の作業状況を確認できる関係書類が残念ながら保存期間を経過しておりますためにございません。したがいまして、外部委託先や入力チェック体制についてはお答えできない点をお許しいただきたいと存じます。
#319
○森ゆうこ君 それでは、過去の様々なミス、その問題の責任の所在、実際の作業の、それはどこにあるかということは社会保険庁としては把握が全くできてないという、そういうことですか。
#320
○政府参考人(青柳親房君) 先ほど申し上げましたように、現在のオンラインに至るまでのそれぞれの過程の中でデータの移管なりそれから管理というものが行われてきたわけでございますので、これは、先ほども一例を申し上げましたように、例えば市町村の関係者の方がかかわっている場合、あるいは事業主の方がかかわっている場合、そして社会保険事務所からの進達の過程において、あるいは最終的に磁気ファイルを作成する場合の補正、確認作業の過程において、様々な過程において結果的に漏れが生じたというふうに現時点で私ども理解をしております。
#321
○森ゆうこ君 実に、本当に何と言って表現していいか分からないほど、これまで様々な時点でずさんな事務作業が行われてきたということだと思うんですけれども、それでは現在はどうですか。現在も具体的な入力等は外部委託されていると思うんですけれども、その作業についてはいかがでしょうか。
#322
○政府参考人(青柳親房君) 現在、特に個人の方の記録にかかわる部分についての入力は基本的にオンライン入力という形でされておりますので、これは社会保険事務所の職員がするケースがございます。
 ただ、様々な給付等の手続については、現在、私ども事務を集約をしておりまして、各県単位の事務センターというところに事務を集約しております。この事務センターには委託あるいは派遣という形で様々の形の外部の職員の方に実際の入力をしていただいておりますが、それらの作業の責任は私ども社会保険庁の職員が最終的な監督者としてこれを監督するという体制を取らせていただいております。
#323
○森ゆうこ君 入力業務について外部に委託しているという資料は私もいただきました。
 そこで、確認したいんですけれども、過去の様々な信じられないようなずさんな事務管理もありましたが、現在の入力業務についてどのようにミスをチェックするシステムができているのか、どのようにやっているのか、お答えいただけますでしょうか。入力ミスのチェック体制はどういうふうになっているでしょうか。
#324
○政府参考人(青柳親房君) これは様々なケースがあろうかと思いますが、御本人から様々に申請ありました書類についてオンライン上これを入力をしていくわけでございますが、この入力は基本的には例えばダブルチェックという形で、一人がやったものについてもう一方の人間が同じようにしてみて、両方の結果が合わなければ入力ができないというようなことや、その他一般的に、例えば本来あり得ないようなデータミスが入った場合にはシステム上これを警告を出すというような仕組みがあるなど、それぞれの言わば入力されるデータなり仕事の種類について今お話のございましたようなチェックシステムを設けているということでございます。
#325
○森ゆうこ君 システムの導入時にデータの入力等に瑕疵があった場合の補償等、契約内容についてはいかがだったでしょうか。
#326
○政府参考人(清水美智夫君) 紙台帳の記録をデータ入力する業務につきまして委託をした業者と取り交わした契約書でございますが、何せ三十年、四十年という相当期間を経過してございますので、現在は保管されておりません。文書の保管期限は通常五年でございますので、保管してございません。したがいまして、契約内容については確認できません。
 ただ、現在でも当然入力業務を委託しておるわけでございまして、現在の契約書について申し上げるならば、ちょっと読まさせていただきたいんですが、納入物品について納入後十二か月以内に隠れた瑕疵を発見したときは、直ちに乙に期限を指定して、他の良品に引き換えさせ、あるいは修理させ、又は損害賠償金として甲乙協議の上、決定した金額を支払わせることができる、かような規定を契約書に盛り込んでいるところでございます。
#327
○森ゆうこ君 現在はそのような瑕疵担保責任というものが設定されているわけです。ただ、その過去のものが全くないということであれば、仮に検証をしていった時点で、責任がそういうところにあった場合に何も責任を問えないということになるかもしれません。
 それで、システム設計と今回の問題についての関連性については現在どのようにお考えでしょうか。
#328
○政府参考人(青柳親房君) システム設計の問題は、システム設計をして、開発をして、それに基づいてプログラムを組み、仕事をするという流れになるわけですが、これは、例えばそれによって給付の誤り、支払の誤りであるとかあるいは未払が生じるというようなことで、これも三年前に大変御迷惑をお掛けをした大きな出来事があったわけでございますが、これについてはそれぞれシステム開発をした業者との間で責任関係を明文にしながら、必要があれば損害賠償ということをやっていくということになるわけですが、先ほど来お話のございました、つまり、例えば入力によるところのミスでありますとか、あるいは進達の書類がどこかで漏れが出るというような形がこの消えた年金記録問題というものの背景にあるのであるとすれば、これはシステム設計との間に直接の関係はないものというふうに認識をしております。
#329
○森ゆうこ君 つまり、今の段階では、今回の問題の中で様々な既にいろいろな原因をこの間御答弁されていますけれども、システム設計と今回の問題についての関連性があるかどうかということまでは検証できていないということですか。
#330
○政府参考人(青柳親房君) 当時委託をした業者が例えば現在システムを、例えば運営を委託している業者と同じであるかどうかという場合には、たまたま会社が同じだということでその責任関係云々という議論はあり得ると思いますが、あくまでもシステム開発についての仕事の言わば委託内容、それに伴う責任関係等、それから委託業務ということに伴う、入力等の委託に伴う仕事の中身あるいは責任関係というものは別個のものであるというふうに認識をしておりますので、システム障害が原因で例えばこのようないわゆる消えた年金記録問題というのが生じているという認識には至っておりません。
#331
○森ゆうこ君 それで、今ほど三年前の未払、過払いの話、あの三年前の年金国会のときに大量の未払、過払いの問題が発生いたしまして、それで私も業務センターに長妻議員と行きました。
 様々なお話を聞かせていただく中で、先ほどもお話が出ていたんですけれども、社会保険庁に、要するに私があのとき所長さんに質問したのは、これだけ膨大な要はシステム管理をしているわけですよね、業務センターは。であれば、当然自前のSEは何人かいらっしゃいますよねというふうに質問させていただいたんです、その場で。そうしましたら、何という答えが返ってきたと思いますか。当然自前のSE数人いますよねというふうに質問しましたら、所長さんがSEって何ですかというふうに答えられたんです。私はそのとき唖然としました。そして、所長さんに、民間のそんなに大きくない会社でも、中小企業と言われる、百億程度、中堅と言われるような、百億とか一千億未満の会社であっても、システム開発をするときには、その発注者の意図がしっかりと伝わるように、また業者の言い値でどんどんシステム経費が高くならないように自前のSEを雇うのが普通じゃないですかというふうに御指摘申し上げたんですよ。
 だから、そういうことを管理できる、社会保険庁でそういう人がいなかったということ自体が物すごい驚くべきことなんですけれども、長官、現在はどうなっているんですか。
#332
○政府参考人(村瀬清司君) 現在は基本的にシステムの委託先は日立並びにNTTデータで、そちらに大量のSEはいるわけですけれども、じゃ社会保険庁側がどうなっているかということを言いますと、現在はシステム改革担当として民間からITにかかわる専門家を、知識、経験を有する者ということでプロジェクトリーダーを始め若干名、具体的な人数で言いますと、三名おりましたけれども、今現在二名になってございます。それから、あと中途採用ということで六名を採用いたしました。
 さらに、これでは不足するということで、今後計画的にSEスキルのある人間をつくっていくと同時に、その補完といたしまして、システム業者に基本的なシステムの設計にかかわっていただきまして検証をする、業者任せにはしないと、こういう仕組みをつくってございます。
 そして、実質、システム開発に当たっては、先ほど青柳が一部言いましたけれども、システム検証委員会というものを庁に設けまして、これは月に二回ほどやっておりますけれども、その中で実際のシステム開発の中身まで検証をして確認をし、ゴーサインを出していると、こういう仕組みでやってございます。
#333
○森ゆうこ君 三年前と本当一つも進んでいないなと思っていたんですけれども、若干SEが入ったぐらいは、少しは改良されたということですか。
 それで、皆さんのところに資料をお配りしてあるんですけれども、平成十三年度から平成十七年度までの今申し上げましたシステム関係の、これは事務費ということなんですけれども、毎年毎年約一千億円ですよね、一千億円。それで、国民の立場からしますと、過去のことも、これまでのずさんないろいろなことがあるとしても、現在、毎年毎年一千億円ものこういうシステム管理経費を拠出していながら、本当にひどい記録の管理状況だなと。一体、この一千億円のお金で何をしていたんだろうというふうに思ってしまうんですけれども、この点に関して、長官、何かコメントすることございますか。
#334
○政府参考人(村瀬清司君) システムのコストの問題とデータ管理の問題、ちょっと分けてお考えいただきたいと思うんです。
 一つは、先ほど基礎年金番号導入時等の話がありましたけれども、現在、記録管理ということからいえば、約三億件のデータを扱ってございます。そのデータの三億件のデータの中に基礎年金番号が一億ある、基礎年金番号に通じているものが一億五千万あると、こういう形で、基礎年金番号に通じていないのが五千万あると、こういう流れでございます。
 そうしますと、そもそも基礎年金番号に通常の付番がつながらないというのは、これシステムの問題というよりは事務処理の問題でございまして、一件一件付番をお持ちになっている方をシステム上簡単につなげるということからいえば、正に住所、氏名、年齢を最新の情報で持っていればできたわけでございますけれども、平成八年以前のデータというのは古いデータであり、かつまた厚生年金の場合は御存じのように住所なしと、こういう形でございますからなかなか突合がシステム上でも難しいと、こういう限界がございます。
 一方、先ほど、特に国民年金で多うございますけれども、一部市町村並びに事務所からデータに入るという中で、十分うまく入ってない、データがないんじゃないかということは、これはシステム上の問題というよりは事務処理上の問題でございます。
 したがいまして、基本的に機械の金額が大きいからそもそもどうなっているんだということではなくて、事務処理と機械でどうするか、仕事をするかというのはちょっと別と。
 また一方、ここに書いてございますように、毎年一千億近い金をお支払いしているという部分について、これでいいのかという問題意識は我々もありまして、正に最適化をやらなきゃいかぬということで、最適化計画で平成二十三年度までに何とか新しいシステムに替えて、これのランニングコストを減らしたいんだということで考えておりまして、お手元にデータはありませんけれども、ざくっとした話で申し訳ないんですけれども、運用コストを三百億ぐらいは減らないんだろうかということで、現在新しいシステム開発に臨んでいるというふうに御理解いただけたらと思います。
#335
○森ゆうこ君 システム管理、長官の言い分としてはシステム管理と事務作業は違うというふうにおっしゃいますけれども、国民の側から見ると一緒ですよ。国民の皆さんの大切な年金の管理にこれだけの巨額のお金が毎年毎年、平成十七年度一千二十六億九千四万九千四百八十五円ですか、これだけの巨額のお金が使われていて、それでこの始末ですからね。一体何をしておったんですかと。
 それで、確かに長官おっしゃるように、私は、この間の例の国年保険料免除問題に関する検証委員会、この報告書を見まして唖然といたしました。「社会保険オンラインシステムへの入力行為の重要性が十分に周知徹底されていなかった」。これはどういうことですか。社会保険オンラインシステムの被保険者記録は、将来の年金権に直結する極めて重要な個人記録である。今回、免除承認の記録を同システムへ取りあえず入力し、申請書を入手できない場合は取消し処理を行っていた事例が見られた。社会保険システムへの入力行為は、被保険者記録に変更等を加える重大な行為であるにもかかわらず、上記の事例のように入力行為の重要性に対する認識が不十分なケースが少なくなかった。社会保険庁では、電磁的記録の取扱いに関する注意事項等について、職員に対する周知徹底が不十分であったというふうに報告されているんですよ。
 これを見て、本当にもうあきれるとしか言いようがないですよ。このことについて、コメントございますか。
#336
○政府参考人(村瀬清司君) 昨年度の免除の問題でございますけれども、免除承認というのは私の権限でございまして、私の権限を大量の処理が必要だということで事務所長に渡してございます。事務所長が本来免除についてはしっかり権限としてチェックをしなきゃいかぬという形でございますけれども、システム上、そのチェック機能が付いていなかったというのが現状でございます。
 したがいまして、昨年、それを受けまして、事務所長から事務局長に権限を移行いたしまして、そこで確認をして大丈夫なものでなければ承認をしないと、こういう形で変えさせていただいております。したがいまして、先ほど委員おっしゃいましたように、免除という観点で直接記録が修正されていたということは起こり得たという現実を遅まきながら直したということでございます。
#337
○森ゆうこ君 いや、私はそういうことを言っているんじゃなくて、要するに、記録上、例えばさっきから、もう掛け捨ての二十五年という話がありましたけれども、記録が正確でない場合、その本来持っている権利が行使できない。そして、その記録がなければもう門前払いを食らって全く取り合ってくれないというような状況の中で、その一番根本となる被保険者の記録、これのデータの管理というものがこんなふうに扱われていたのか、勝手に改ざんしたり、勝手に免除承認の記録をまず入力したり、それを勝手にまた削除したり、こんなことがやられていたのかということに対してどうお思いですかということを言いたいんですよ。
#338
○政府参考人(村瀬清司君) 今委員御指摘のように、システム上のチェックが必ずしも十分でなかったというふうに考えておりまして、それに対する対応策を講じたというふうに考えております。
#339
○森ゆうこ君 それで、今、先ほど、現在システムの最適化が進められているというお話がありましたが、レガシーシステムから新システムへの移行の現状、そして、及びスケジュール、簡単にお答えいただきたいと思います。
#340
○政府参考人(青柳親房君) 社会保険オンラインシステムの見直しというのは政府全体のレガシーシステムの見直しの一環でございます。平成十七年度に策定した最適化計画に基づきまして、十八年度から二十二年度までの五か年計画ということでシステム構築をしておるというのが第一点でございます。
 具体的にどんな中身かということについて触れますと、被保険者の記録等を管理する記録管理及び基礎年金番号の管理システムにつきまして、これをオープン化によって再構築を行う。専用の機器でやっておりましたものを汎用機器へ移行する等のオープン化を図るということが一つの内容、分かりやすい内容かと存じます。
 また、新システムの構築につきましては、基本設計工程と詳細設計工程以降の工程に分割をいたしまして、更に基本設計工程を五つに分割をして調達を行うと。分割発注ということでございます。そして、本年の三月末に基本設計書の作成が完了した状況にございます。現在、法案の審議状況を踏まえまして詳細設計以降の調達の準備を行っているところでございます。
#341
○森ゆうこ君 今、こういうふうに記録の問題で混乱している中でいろいろな問題がトラブルを起こさずにレガシーシステムから新システムへ移行できるんでしょうか。一方で、消えた五千万件の年金の記録突合、まだまだコンピューター自体に載っていない記録の問題次々に出てくる中で、一方でレガシーシステムから新システムへのということが同時進行できるほど社会保険庁は事務処理能力があるんでしたっけ。
#342
○政府参考人(青柳親房君) 元々、今回の記録の問題が起きる前から、レガシーから新システムへ切り替えるという際には専門家からも様々な御懸念をいただいておりまして、十分な安全性、信頼性を確保しつつ構築を行うということが課題となっておりました。そのため、設計や開発の過程におきまして適切なプロジェクト管理を行うために外部の専門家に工程管理という業務の部分を委託して、全体の工程が円滑に実施できるようにという工夫をさせていただいているわけでございます。また、設計開発受託業者が行います総合テストと社会保険庁及び工程管理業者が行う受入れテスト、これに必要な期間を十分確保することにより、先ほど申し上げました安全性、信頼性というものに配慮をしているところでございます。
 今回の問題については、基本的にはシステム上の対応は現在のシステムで行うことになろうかというふうに存じますが、いずれにいたしましても、新システムへの引継ぎに当たりましては十分な安全性、信頼性を確保した上で構築してまいりたいと考えております。
#343
○森ゆうこ君 それでは、法案の審査状況によっては、まだ分かりませんけれども、いろいろまだまだこれからトラブルも問題もまた更に出てくる可能性もありますよね。その場合に次期システムへの作業を中止することもあるんでしょうか。その場合、業者に対し違約金等金銭面での補償措置が契約上は必要になるのか、その金額及び予算の手当てについてお聞きします。
#344
○政府参考人(青柳親房君) 先ほどのお尋ねの中でも一部申し上げましたが、この新システムの構築に当たりましては基本設計の工程と詳細設計の工程を分割して調達を行っております。基本設計の工程につきましては昨年八月に調達を行いまして、本年の三月末に基本設計書の作成が完了した状態にございます。
 今後、法案の審議の状況を踏まえながら詳細設計以降の工程について調達を行うということを考えておりますので、法案によるところの影響につきましてはこの詳細設計以降の工程に十分に取り込んでいくということを予定しております。したがいまして、現段階では御懸念のような違約金等、金銭面での補償措置の問題は生じないというふうに考えております。
#345
○森ゆうこ君 先ほど峰崎委員への回答の中で、その業者の選定はもう決まっているんじゃないかという質問に対してはお答えにならなかったんですけれども、もう決まっているんですよね、これは。
#346
○政府参考人(青柳親房君) 先ほどのお尋ねは今度の言わば五千万件の名寄せ等についてのお尋ねかと存じますので、ただいまの新システムの問題とは一応別の問題というふうに認識をしております。新システムにつきましては、先ほど申し上げましたように、各工程に分離をいたしましてそれぞれに一般競争入札をして業者の選定は進んでおります。
 なお、先ほどお尋ねの点について副大臣からの御答弁を失礼ながら若干補足をさせていただきますと、いずれにいたしましても、先ほど私も触れましたように、五千万件の機械による名寄せ等の作業は現行のシステムでこれを行わざるを得ないだろうというふうに考えております。そういたしますと、現行のシステムは、記録管理それから基礎年金番号についてはNTTデータがこれを行い、それから年金の給付記録については日立がこれを行っているシステムでございます。それぞれについてレガシーでございますし、著作権の問題ということもございますので、一義的にはこれはNTTデータなり日立にそのプログラムを作っていただかざるを得ないという認識でございます。
#347
○森ゆうこ君 それでは、もう引き継がざるを得ないということであれば、そのシステム経費の削減というのはどうやって、競争入札するわけにいかないわけでしょう、さっき三百億削減したいというふうに長官おっしゃいましたけど、それはどういうふうに行うんですか。
#348
○政府参考人(青柳親房君) 先ほど来長官からのお答えの中にもございましたシステム検証委員会という組織を、これ部内に設けております。これは、先ほども申し上げましたがITの専門家も加わった組織でございまして、このシステム検証委員会では、まず様々なシステム開発の事業計画が参りました際に、その必要性、更にその開発規模、これに掛かっております人員でありますとか、それから開発のスケジュール、そして個々の具体的な言わばプログラム作成に至る時間、経費、こういったことを詳細にチェックをさせていただいております。
 したがいまして、随契で事業を行わざるを得ない、例えば今回のNTTデータあるいは日立の案件につきましても、私どもとしてはベンダーの言い値ではなくその中身を、支援業者の助けもかりまして、この部分は必要ないんではないか、あるいはこの部分は過大ではないかと個別に言わば査定をいたしまして、必要最小限の経費でそれぞれの事業を行わせていただいております。
#349
○森ゆうこ君 それで、これまでのいろんな議論を聞いていますと、与党側の委員の先生方、そして政府の答弁は、今回の問題を解決するには社会保険庁をこの今回の法案によって変えるというのがもう最善の方策であって、これさえやれば万々歳なんだというような御答弁をずっとされているんですけれども、私はどう考えてもそうは思えません。
 それで、若干詳しく聞きたいんですけれども、ガバナンスを強化するとかしっかりとやるとか頑張りますみたいな話だけで、具体的に本当にこの法案に基づいてやることが国民の皆さんのためになるのか全くもって分かりませんので、具体的に少しお聞きしたいんですが、日本年金機構に対する実績、そして経営努力、財務規律の評価について、年度計画、中期目標に基づいて厚生労働大臣が実績評価をするというふうになっているんですが、その基準というのは決まっているんでしょうか。そして、その評価が低かった場合はどうするんでしょうか。
#350
○政府参考人(村瀬清司君) 今委員御指摘がありましたように、基本的に新しい日本年金機構の中期計画並びに年度計画も含めましてすべて厚生労働大臣が認可をするという、こういう仕組みになってございます。現在も社会保険庁は厚生労働省に評価を受けておりまして、それをもっと細部にわたってやっていくという形になろうかと思います。
 具体的には、提供するサービス、それから品質の向上、業務運営の効率化、業務運営における公平性、公明性、こういうものを確保するような中期目標を定めまして、機構が毎年度の年度計画を提出すると同時に財務諸表や事業報告書、こういうものを厚生労働大臣が事業年度ごとの業務実績を評価すると、こういう仕組みになろうかと思います。
 また、この中期目標の達成状況に対する報告書については、厚生労働大臣、公平を保つということで、社会保障審議会の諮問を経て当該達成状況を評価をすると、こういう仕組みになろうかと思います。
 そうしまして、この評価に基づきまして、もし十分なされてないということであれば改善命令、また役員の人事、解任だとか不再任、こういうことが起こるんだろうというふうに思っております。
#351
○森ゆうこ君 財務諸表の公表、財務諸表は民間の会計原則に基づいてということなんですけれども、日本年金機構というのは何なんですか。特殊法人なんですか、それとも独立行政法人なんですか。民間の、これは一体どういうものなんですか。
#352
○政府参考人(清水美智夫君) 独立行政法人ではございません。特別の法律に基づいて設立されると、そういう点におきまして、一種の特殊法人でございます。
#353
○森ゆうこ君 本当に特殊な法人だと思いますよね。これ、賃金、要するに職員の報酬はすべて税金で見るわけですよね。そうですよね。
#354
○政府参考人(清水美智夫君) この機構は独自財源を持ちません。したがいまして、その運営に要する費用、職員の給与等人件費を含めまして、国からの交付金になるということでございます。
 そこで、国の方の予算措置の考え方でございますけれども、現在は職員人件費は国費財源をもって充てるという考え方になっておるところでございます。
#355
○森ゆうこ君 財務規律とか経営努力とか、ガバナンスの強化というのは親方日の丸体質から、言わば民営化ではないけれども特殊な法人にするということによって今後はガバナンスの強化が図られるのだとか、財政規律が保たれるのだとか、経営努力が行われるのだというふうにいろんな説明があったわけですけれども、大臣にちょっとお聞きしたいんですけれども、いわゆる民間の会社においてガバナンスの強化が図られる、それはなぜ。民間の会社ではそういうふうに自主的にやるわけですよね、国が命令しなくても。自主的にガバナンスの強化を図り、自主的に財務の規律を自ら図っていくわけですけれども、それはなぜだとお思いですか。
#356
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは民間の企業というものを前提にいたしますれば、これはもういろいろなステークホルダーと申しますか、関係の方々がいらっしゃるわけでございます。株主もおるし、従業員もおるし、役員もおるしと、さらに取引先もあるしというようなことで、いろいろな関係の方々がいらっしゃるわけでございます。
 そういう中で、取引業者から信頼を得、また株主からの期待にもこたえ、そしてまた役職員としても自らしっかりした業績を上げて報酬を取ると、それからまた従業員の皆さんにはしっかりした賃金を払う。こういうようなことを行うためには、しっかりした内部統制、ガバナンスを利かせていかないと、そういうもろもろのステークホルダーの期待にこたえ満足をかち取れるというようなことは当然できないわけでございまして、そういうことに精出すということのためにいろいろと工夫をしている。
 財務の健全性あるいは監査ということになると、外部の監査役を入れたり、あるいは外部の監査法人の監査を受けたりというようなことをもって、投資家もそうなんですけれども、そうした方々の期待にこたえていくという仕組みが、もういろんな今のステークホルダーのそういう満足を得る、期待にこたえるということの中で、いろんなベクトルの規律がそこで確保されているというふうに考えております。
#357
○森ゆうこ君 長く御説明いただきましたけれども、答えは一つだと思うんですよ、大臣。
 ガバナンスが強化され、財務規律がきちんと保たれる、きちんと仕事ができなければ会社は倒産するんです、民間の会社は。だから、必然的にきちんとガバナンスの強化が図られ、財政規律が保たれ、いろんな業務改善を行うんですよ。これは当たり前のことですよね。
 それで、ガバナンスの強化、コンプライアンスの徹底、法人化による経費削減の何とかとかいろんな説明をされるんですけれども、私はさっきも言いました、お給料は全部税金なんでしょう。事業費も事務経費も全部税金で見るんでしょう。親方日の丸と何も変わらないじゃないですか。何が違うんですか。何か違う、何が違うんですか。職員の首を切れるということぐらいでしょう、違うんですか。
#358
○政府参考人(村瀬清司君) まず一つは、人件費という観点でいきますと、先ほどお話がありましたように原則国の税で賄うという形になっておりますが、仮に総枠が決まったとしますと、現在の公務員法の中では級別給与であるとか様々な制約がございます。そうしますと、この部分で、仕事に合わせて給料を払える仕組みであるとか、それから、若くても能力ある方が上のポストに就けるだとか、そういう意味での仕事のやり方を変えるということが可能になってくるんだろうと思います。
 また、ガバナンスの強化ということからいきますと、一つは、現在考えておりますのは、理事会というものが合議制で持たれまして、その理事会、民間企業でいいますと取締役会でございますけれども、そこで具体的な意思決定機関として仕事をやっていくと。また、現在は、私はたまたま外から参りましたけれども、人材は厚生労働省の出身者並びに社会保険庁の出身者で固めておりますけれども、外部から人材を求めることが可能になると。また、被保険者、事業主等の意見、業務運営を反映させるための運営評議会、こういうものを設けまして、外部からの牽制も可能になると。
 一方、国の機関であれば会計検査院、それから総務省の行政監察を受けるわけでございますけれども、更に加えまして、組織内に監事というものを設けまして、業務監査、会計監査を行う。また、外部からの監査法人による財務諸表等の監査。こういうことを様々やれば、今まで以上に効率的、効果的な組織ができ上がるんだろうと、このように考えております。
#359
○森ゆうこ君 今まで以上にとおっしゃいますが、今は全く効率的にというか、基本的なことさえもきちんと行われていないのが現状じゃないでしょうか。
 今あたかも、公法人化することによってそのようなことが様々図られるというふうな御答弁でしたけれども、実は昨年、この委員会におきましても、独立行政法人に関する改正の様々な議論をさせていただきました。私もその審議でいろんな問題を提起をさせていただきました。あのとき、会計検査院の方からは、独立行政法人等についての財務諸表がそもそもその法人の経営状態をきちんと反映したものになっていない、著しく乖離している場合もある、こういうふうに指摘されているんですね。そして、要は、どんなことをしようとお給料は全部税金で保障してくれるわけですよ。
 ちなみに、退職金はどうですか。退職金の、日本年金機構における退職金引当金とか計上されますか。
#360
○政府参考人(清水美智夫君) 日本年金機構の会計基準、法案の第四十条で、企業会計原則によるわけでございますので、退職手当引当金の取扱いの問題が出てくるわけでございますが、独自財源は持っておりません。国からの交付金により予算措置がされるものでございますので、退職一時金の財源についてもこの交付金による予算措置ということになると考えられます。
 ここで、毎年のこの交付金予算措置におきまして、仮に退職給付引当金という考え方を導入するとするならば、それは資金の余剰、言葉を換えて言えば貯蓄を発生させるということになるというふうに考えられるわけでございます。これは公費の用い方等々からしていかがかという点があろうかと思いますので、通常、このような独自財源を持たない法人、独法もそうでございますけれども、それにつきましては、退職手当引当金というものは計上いたしませんで、各々毎年必要な退職一時金を交付金により財源措置すると、そのような考え方になっておるところでございますので、機構もそうなるのではないかというふうに考えておるところでございます。
#361
○森ゆうこ君 退職金はお手盛りなんですよ。つまり、昨年の審議の過程においても私は指摘させていただいたんですが、例えば累積欠損金、六千万円ぐらいの累積欠損金を出している中小企業退職金共済機構、そういうところでも、理事、理事長に対して、わずか六年ぐらいしか勤めていないのに二千万円近くの退職金を払っているんですよね。どこが企業会計原則で、どこがガバナンス、どこが財政規律なんですか、それで。同じようにやるわけでしょう、この日本年金機構も。違うんですか。全く違うと、もっと厳しくやるんだと、何か特別な成果を上げない限りそういう退職金は出ないんだというふうにここで言えますか。
#362
○政府参考人(村瀬清司君) 基本的には、設立委員会というのを厚生労働大臣の下に求めまして、そこでいろいろ御検討をいただくという形でございますから、当然そこら辺りは通常の法人よりは厳しい中身になるんだろうというふうに思います。
#363
○森ゆうこ君 いや、全く説明になってないと思うんですけど。単なる看板の掛け替えじゃないですか、これは。全くそのような規律が図られていくという具体的な証明になるような御答弁とは私は思っておりませんが。もう少し具体的に詰めたいと思ったんですけれども、さっき時間を取ってしまいましたので、一つ、年金・健康福祉施設整理機構について伺っておきたいと思います。
 景気回復の影響もあって年金施設の売却が順調に推移しておりまして、〇六年度の出資時点の評価額を上回る金額で落札されておりますが、処理物件の落札者に対して、落札後の物件の取扱いについて契約上の縛りの有無はありますか。そして、出資時点の評価額の算定方法、機構の運営経費と国庫返納金の関係、そして機構の解散時期に関しましても併せて続けて伺いたいと思います。
#364
○政府参考人(青柳親房君) 立て続けにちょっと御質問ございましたので、一つずつお答えをさせていただきたいと存じます。
 まず、売却した物件の落札者に対しまして、落札後の物件の取扱いについて何か契約上の縛りはあるかということでございました。
 この独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構の年金福祉施設の売却は、原則といたしまして、できるだけ高く売却してこれを年金等の原資に充てるという観点がございますので、特段の譲渡条件を付けない一般競争入札が原則でございます。ただし、その落札された施設の用途につきましては、一義的には買受け者のもちろん判断でございますが、機構と買受け者との不動産の売買契約書の中におきましては、例えば風俗営業あるいは暴力団の構成員等の活動のために利用する等、公序良俗に反する使用は禁止すること、また買受け物件の所有権を第三者に移転する場合にも同様に公序良俗に反する使用を禁止するというような契約書をまず交わしております。
 また、買受け者と機構が取り交わしました契約の機構解散後における取扱いにつきましては、独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構法の二十条二項におきまして「機構の資産及び債務は、その解散の時において国が承継する。」とされておりまして、具体的な内容は機構解散時に整理することになりますが、まずは原則として国が承継するという整理でございます。
 また、売却につきまして、出資時点の評価額についての算定方法のお尋ね、それから国庫納付金の見込みのお尋ねがございました。
 まず、出資時点の評価額についてのお尋ねでございますが、出資した年金福祉施設等の評価は、土地、建物等を一体といたしまして、売却を前提とした市場性を踏まえた不動産鑑定士による評価を採用しております。この評価額につきましては、独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構法附則第二条及び第三条に基づきまして、不動産鑑定士、公認会計士、それから行政の職員等から成る資産評価委員会というものを設けまして、ここにおいて決定されたものでありますので、適正なものと認識をいたしております。
 また、十八年度における機構の運営経費、それから国庫納付金については決算が確定しておりませんけれども、機構は、運営経費について約十八億円を見込んでいるものと承知をしております。国庫納付金は、決算が確定した後で、譲渡収入からただいまの運営経費等の必要経費を差し引いたものとして速やかに確定することとしております。
#365
○森ゆうこ君 私が最初に配らせていただきました資料は、現在のこの独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構による施設の売却状況でございます。
 非開示となっている部分がございます。私は、この非開示というものがそもそも許せない。合計一兆四千億円余りの国民の年金保険料を使って造った年金福祉施設にかかわるこの売却行為ですよね。なぜ非開示なんでしょうか。
 そして、一兆四千五十億円使ったんですよ、グリーンピア含めて。今、グリーンピアの南紀の問題が大変問題になっておりますけど、その転売先、本当に公序良俗ってよく分かりませんけれども、きちんとどのように運営されているのかということをだれが責任を持って追及するのか。二束三文で売り払って、そして転売して、どうなっていくのかって、どこが責任を持っていくのかが全く不明確じゃないかと思いますけれども、簡単で結構です。大臣、いかがですか。
#366
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今、この年金・健康保険福祉施設の整理機構、売却機構としてスタートしておるわけでございますけれども、施設の売却と申しますのは、それぞれにいろいろなことを考慮して地方公共団体等を中心として売却をすると、そして、できる限り当初目的が確保されるようにということで、公共目的等を契約条件として付する場合もあるというふうに理解しておりますけれども、同時に、できるだけまた高い値段で売って、収支のしりに対して負担を与えないということから、地方公共団体ですとどうしても値引き等も行わざるを得ないということで、民間の企業に売ることもあるということでございます。
 そういうことで、いろいろな公共目的、また財務への影響等を考えてそれぞれにベストを尽くしてくれているものと認識をしている次第でございます。
#367
○森ゆうこ君 時間がないので、今度の質問のときにまた確認したいと思いますが、先ほどの歴代長官の現在の規定による退職手当額の推計をお答えいただきたいと思います。
#368
○政府参考人(宮島俊彦君) 先ほど来のお尋ねでございますが、現在の規定によりまして退職手当の推計をしております。
 それで、最初の方に相当するものですが、最初の方は、全国社会保険協会連合会に一年一か月、それから社会保険診療報酬支払基金に六年一月、医薬品副作用救済機構に三年十一か月、それから社会保険健康事業財団に六年二か月勤続いたしまして、合計の退職金推計額は二千三百四十六万八千八百七十五ということでございます。次の方が、厚生年金基金連合会理事長八年四か月、三千四十六万円。次の方が、厚生年金事業振興団理事六年、財団法人長寿社会開発センター理事長九年四か月で合計三千百四十八万円。次が、社会保険診療報酬支払基金に四年一月と国民健康保険中央会九年一月で千八百八十五万円。次が、年金住宅福祉協会二年、社会保険診療報酬支払基金六年一月で二千十二万円。次の方が、医薬品副作用救済機構理事長二年二か月で二百九十六万円。次の方が、医薬品副作用救済振興調査機構四年で五百四十六万円となっております。
#369
○森ゆうこ君 もう時間がありませんが、これは最低の金額なんでしょう。何かあるんじゃないですか、いろんなこの上乗せ規程。
#370
○政府参考人(宮島俊彦君) 業績率というのがありまして、理事長なら理事長の働きによって業績率を上げたり下げたりするというような規程があります。それで、今の業績率は、ですから、これは一として置いてあります。そういう仮定を置いています。
 以上です。
#371
○森ゆうこ君 この数値については後で精査が必要だと思いますが、責任問題も含めて、歴代長官を参考人としてこの委員会に呼ぶことを、委員長、御協議いただきたいと思いますが。
#372
○委員長(鶴保庸介君) 後刻、理事会にて協議をいたしたいと思います。
#373
○森ゆうこ君 終わります。
#374
○委員長(鶴保庸介君) 引き続き質疑を続けます。
#375
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 資料要求について、前回、委員会で私、求めました五千万件の記録に係る厚生年金、国民年金別の平均加入月数、保険料総額、そして給付費総額幾らか。二つ、マイクロフィルム台帳とオンライン記録の突合に係る三千件のサンプル調査の結果。三つ目、過去六年間の再裁定件数二十二万件について増減額別の人数、受給額の変化。そして四つ目に、五十八歳通知における記録調査の申出があった三十六万件について却下件数及び訂正件数。
 先ほど大臣の冒頭の発言ありましたが、全くこの要求にこたえるものになっておりませんので、委員会として要求していただくように御検討をお願いします。
#376
○委員長(鶴保庸介君) 後刻、理事会にて協議をいたしたいと思います。
#377
○小池晃君 五千万件の宙に浮いた年金記録に加えて、昨日の衆議院厚生労働委員会で、旧台帳の千四百三十万件がマイクロフィルムのままになっていてオンラインに入力されていないということが明らかになりました。この千四百三十万件の中には基礎年金番号に統合されていない、いわゆる宙に浮いた年金記録も含まれているという理解でよろしいですね。
#378
○政府参考人(青柳親房君) ただいまお尋ねのございました厚生年金の旧台帳でございますが、これは、厚生年金保険の被保険者期間を有する方であって、昭和二十九年四月一日現在で厚生年金保険の被保険者資格を喪失していた方の記録でございます。そのうち、その後に例えば厚生年金に再び加入した方につきましては、適切な届けが出ている限り厚生年金保険の被保険者資格を再取得し、当然のことながらオンラインの記録上にこの旧台帳に記録がある旨の表示がされます。そこで、これらの方が平成九年一月に被保険者又は年金受給者であれば基礎年金番号が付番されるという形で基礎年金番号につながります。
 また、その他の方についても、裁定等を契機に未統合のオンライン記録が基礎年金番号に統合されれば、旧台帳上の記録も基礎年金番号につながることとなります。
 しかしながら、ただいま申し上げたような基礎年金番号に付番される、つながる契機がなかった方については、委員お尋ねのように、五千万の方に含まれている可能性があると承知しております。
#379
○小池晃君 最後の一行だけでいいんですよ、答弁はね。
 この千四百三十万件の中にはいわゆる宙に浮いた年金記録に相当するものが入っている。これも含めて一年以内で統合することができるんですか。
#380
○政府参考人(青柳親房君) 一千四百三十万件につきましては、先ほどのように、基礎年金番号に統合されているものもございますし、また何よりも大変に古い時代の記録でございますので、最終的に年金に結び付かず、例えば脱退手当金その他の年金に結び付かないものも多数あろうかと存じます。したがいまして、これらにつきましては、様々なマイクロフィルム等の台帳を全体を突合するという作業をこの五千万件のいわゆる名寄せとは別に計画をさせていただきますので、その中で対応させていただくということを現在考えております。
#381
○小池晃君 いろいろ言うんだけれども、その中には五千万件の宙に浮いた記録と同じような性格を持つ記録が入っている。これは先ほどもお認めになった。これは一年以内に名寄せすべき記録であることに違いないと思うんですよ。ここは間違いないですね。
#382
○政府参考人(青柳親房君) 一年以内の名寄せの前提は、先ほど来申し上げておりますように、機械に入っております記録をぶつけて名寄せをするということを念頭に考えております。したがいまして、マイクロフィルムの記録については、機械には全部の記録が入っておりませんのでこれができないというふうに考えておりますが、最優先で解決すべき課題であるという委員の御指摘はごもっともと存じますので、私どももそのような考え方で対応させていただきたいと考えております。
#383
○小池晃君 ちょっと聞き方変えますが、機械に入っているかマイクロフィルムに入っているかの違いはあるけれども、本来はやはり名寄せ、統合すべき性格の記録がそこにあるという認識でよろしいですね。
#384
○政府参考人(青柳親房君) 機械でなければ一年以内にできないという前提をまずは申し上げた上で、旧台帳に入っている記録についても、そのいわゆるマイクロフィルム台帳グループで今後その記録を統合していくものの中では最優先のグループとして対応すべきものとの認識でございます。
#385
○小池晃君 私、やり方がおかしいと思うんですよ。
 その新聞報道では、名寄せのためのコンピューターソフトの完成というのは来年三月だというふうに言われている。まだ九か月もあるわけですね。先ほどの答弁では、何か月掛かるか分からないと、それは答えられないとおっしゃったけれども、しかし、コンピューターソフトできるまでに相当の時間が掛かることは間違いないんですよ。だったら、その間、何もしないで手をこまねいているということになるんですか。
 だったら、真っ先にこのマイクロフィルムにあるものを、まあ市町村まで全部含めてそれができるかどうかというのは、これは何十年も掛かるという話もあったからあれかもしれないが、しかし、少なくとも昨日明らかになった千四百三十万の記録については、コンピューターソフトができるまでの時間はたっぷりあるんだからそれぐらいは全部チェックして、五千万の中に加わっていくのかどうか、その作業をした上で、そして来年コンピューターソフトを回す、これが当然やるべき仕事であって、それをしないで、まず五千万件だけコンピューターへ入れて、それが終わってから千四百三十万件をまたやると。だから、五千万件処理しても、まだあと一千万件残っているかもしれないというふうになるわけですよ。やり方おかしいじゃないですか。
 大臣、やっぱり私はこれ、不完全なデータのまま名寄せしたって結局二度手間になるんだから、コンピューターソフトができるまでの間に、少なくとも昨日明らかになった千四百三十万、それ以外ももちろんそうですよ、できる限りの努力をして、これは完璧なデータに近づいた上でそしてコンピューターを回す、これが当然の合理的なやり方だと思いますが、大臣、いかがですか。
#386
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私どもの年金記録問題への新対応策の進め方におきましても、社会保険庁のマイクロフィルムや市町村の保有する記録と社会保険庁のオンライン記録との突合を計画的に実施し、進捗状況を半年ごとに公表するということを申し上げておりまして、社会保険庁のマイクロフィルムと、今委員も御理解いただいていると思いますが、オンライン記録との突合をすればどれだけオンライン記録に入っていないかということもここで明らかになりますので、この作業は五千万件の作業とは言わば別のトラックでこれはできる限り早くやるということを今も青柳部長の方から御答弁させていただいているということでございます。
#387
○小池晃君 いや、私の言ったことに答えてくださいよ。
 少なくとも、じゃ千四百三十万件は、それが終わってから別のトラックでやるというんじゃなくて、一定の時間があるわけだからその間に処理して、そして来年のまあその三月なり四月なりコンピューターソフトができ上がったところで入れればいいじゃないかと言っているので、そのことに正面から答えていただきたい。
#388
○国務大臣(柳澤伯夫君) 五千万件が終わってからとは私は申していないつもりでございます。これはもう本当に、また五千万件とは別の作業で独立してできるわけですから、それはもうできるだけ早く着手をしていくと、こういうことでございます。
#389
○小池晃君 だったらばせめて、国民は、五千万件と言われていたところが実は六千万件だったのかと今みんな驚いているわけですよね。だとすれば、こういう国民のやっぱり不安にこたえるのが政治の責任だと。だから、別のトラックでと言うけど、急いでやって、そしてコンピューターソフトでき上がるまでに少なくとも昨日出てきた千四百三十万の中のものはこれは入れるんだと、このくらいのことを言ってください。
#390
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私どもは、五千万件のことについては、その中にもう非常に早くしなければならないものがあるというそういう想定を立てておりまして、そういうことで受給権者のことから着手したいということでございますので、これはどちらが大事だというわけではないわけですけれども、まずこれが大事だという考え方を我々は取っております。
 ですから、この別の言わばトラックというかそういう仕事として、これももうできるだけ早くやりますので、それができるまで五千万件待ってと言うんだったらちょっとこれは我々の考え方と違うわけですが、基本的にはできるだけ早く五千万件のチェックのときに、これはもう一件でも多く間に合わせるということが可能なわけでございますから、そういう考え方で進めさせていただきたいということでございます。
#391
○小池晃君 私は、それが終わるまで待てなんて言っていないんですよ。だから、それはそれでやっていただいて、だから、市町村にあるまでも含めて全部、元台帳とチェックしてからとなるとそれは一定遅れるというのは、それは理解できますよ。
 しかし、少なくとも千四百三十万は業務センターにあるわけでしょう、マイクロソフトのカセットが。だったらば、コンピューターソフトを作っている間は時間が掛かるわけだから、だって、その二千八百八十万だってすぐに着手するわけじゃないわけだから、コンピューターソフトでき上がるまでは待つわけだから。その待っている間に少なくとも今回出てきたマイクロソフトのカセットぐらいはこれちゃんと処理して、そしてそういうのを含めたデータだとして、それでコンピューターへ入れたらどうなんだと言っているんです。ちゃんと聞いてください。そのくらいやるって言ってくださいよ。
#392
○国務大臣(柳澤伯夫君) 余り変わらないと思いますね。余り変わらないと思いますのは、我々はこの今言ったマイクロフィルムの突合作業の中では、この昨日の千四百三十万件というのを真っ先に取り上げるという考え方、これはもう委員の御主張と合致しているわけです。ただ、それをやり切って五千万件に掛かれという意味だったとしたら、我々は五千万件の方を早くやって、同時並行的に作業をしたいんですということについて御理解を求めているところでございます。
#393
○小池晃君 私、やっぱりこれでは国民の不安、解消しないと思いますよ。やっぱり今のやり方は本当に余りにも不十分だし、千四百三十万件、だったら、来年の春ぐらいまで九か月ぐらいあるんだから、そのくらいできないのに、何でじゃ五千万件、来年の五月までにできるのかという話になるじゃないですか。私は、今のでは非常に不十分だし、やはり国民の不安にこたえることにならないというふうに思います。
 私は、前向きに解決の一つの提案としてお話ししているつもりですよ、きちっと。そういったことはしっかり受け止めていただきたい。国民は不安に思っているんだから、やっぱりそれにこたえる必要あるんですよ。
 それから、同一人物であると思われる記録が見付かった場合の話なんですが、昨日も議論いたしまして、同一人物の記録が存在する旨を通知するという例の話ですよ。その記録見せないと。青柳部長は、記憶を呼び起こしていただくと言った。大臣は、記憶を呼び起こしていただくよすがになることは提供すべき、検討すると言った。よすがなんという古風な言葉を使ってよく分からないんだけど、そうじゃなくてちゃんと情報を提供すりゃいいじゃないかというのに、よすがだと言う。じゃ、よすがというのは一体何ですか、何を示すんですか。
#394
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私が申し上げたのは、記憶を呼び起こす、まあよすがという言葉を使ってしまったんですが、手掛かりに資するような、そういうことを検討をいたしますということを申し上げたということです。
#395
○小池晃君 だから、それは何かと。
#396
○国務大臣(柳澤伯夫君) それはこれから検討するということを申し上げているんです。
#397
○小池晃君 やはり、情報は元々これ被害者のものなんですよ。国のものじゃないんですよ、その人が納めた保険料の納付記録なんだから。何だか出しちゃったら、そうでない人が、あっ、これ自分だという、何か自分の納付記録だとしてしまうんじゃないかなんというのは非常に私はおかしな考えで、基本的にはやっぱり被害者に対して、もちろん、前回も言いましたが、工夫する必要はあると思いますよ。工夫はする必要はあるけれども、基本的にはその本人の持ち主の記録なんだから、きちっと中身を示して、記憶を呼び起こしていただくなんという努力を強いるのではなく、やはりきちっと情報を提供するということを基本的な考え方に据えてやるべきだと。
 よすがよすがなんて、そういうあいまいなことでは駄目ですよ。この委員会の審議中にどういうやり方で示すのかをはっきり示すことを求めます。工夫しながら原則公開すべきだと思います。
 それから、前回に引き続いて時効の問題を取り上げたい。
 これは、時効特例法、与党が出した法案の対象というのは、裁定時には納付記録が見付からずに、その後見付かって加入記録が訂正されたというケースですね。しかし、前回議論したように、そういったケースでも、これまで社会保険審査会の裁決を経て時効を適用しなかった例があるということを紹介しました。青柳部長は、前回の委員会で、これは社会保険審査会の裁決というのはあくまで不服申立ての結果だから、これは行政の裁量で行ったというのと違うんだという答弁をされましたが、しかし、社会保険審査会の裁決の性格というのは、最初の行政処分を取り消して新たな行政処分を行うということでいえば、これは正に行政権の範囲内の決定であるという性格だと思うんです。
 前回指摘したように、例えば二〇〇五年にも時効を理由とする不支給決定を取り消す裁決が行われております。この裁決はあくまで行政処分です。だとすれば、これらの裁決というのは行政処分の先例となるべきものなのではないですか。
#398
○政府参考人(青柳親房君) ただいまの委員のお尋ねが、行政処分という意味では、例えば社会保険庁長官の行う処分と同様の性格のものではないかというお尋ねであったかと存じます。
 しかしながら、これは様々な権利の確定といったような事柄につきまして、これを迅速かつ、しかもかつ公平に処理するために、あえて社会保険審査会という特別な機関を設け、ここにおいて言わば社会保険庁長官の行った処分の言わば可否というものを改めて判断するという仕組みを設けております現在の社会保険の審査会の全体の構成から考えますと、長官が裁量権で行うものとはやっぱり違う、別の種類の言わば行政処分であるというふうに私ども理解せざるを得ないだろうと思います。
#399
○小池晃君 しかし、社会保険審査会の裁決というのはちゃんと裁決集に載っているわけで、これは厚生労働省が編集して、裁決集出ていますよね。その中に、例えばその二〇〇五年の裁決も含めて、時効に掛かることを理由として過去の五年を超える遡及支払、そういう例、ひっくり返した例というのはちゃんと先例として出ているわけですから、私は、最初のその決定と違う行政処分下されてそれが先例集に載っているのであれば、基本的にはそれに基づいて行政を運営していくというのは当然のことではないかと思うんですよ。ところが、厚生労働省はその裁決の後も時効に掛かることを理由として過去五年を超える遡及支払をしてこなかった。私、これ責任重大だと思うんです。
 しかも、時効を理由に訴えを退けてきただけではないんですよ、いろいろ調べると。今まで再裁定のときに、訴えた被害者に対して時効までの五年分しか要求しないという申立て書を書かせていた、こういう事実があると思いますが、お認めになりますか。
#400
○政府参考人(青柳親房君) 裁定変更につきまして、五年を超える部分について時効消滅する旨の同意を一部の社会保険事務所において任意の様式で実施しているということを認識をしております。これは、裁定変更が決定されまして裁定通知書を御本人が受け取ったときに、申請より五年以前の年金が消滅するということの説明を受けたことをお忘れになられてトラブルになるといったようなことを避けるために、申請時に同意をいただいているというふうに承知しております。
#401
○小池晃君 私、これとんでもないと思うんですよ。これ、私の手元に関西地方の男性が書かされた時効に関する申立て書がある。この方は六十歳で厚生年金受給するときに、若いときに払った厚生年金の保険料について、これは申請したんだけれども、社会保険事務所の方から記録がないというふうに却下されたと。あきらめていたんだけれども、七十五歳になって偶然当時の被保険者証が見付かって、再申請して認められたというケース。ところが、六十歳から十五年分のうち十年分は時効だということで支払われていないんです。
 ちょっと聞きたいんですが、こういう方のケースでは、これはあくまで納付記録なくしたのは社会保険事務所ですよね。これは十五年間立証できなかったというのを被害者に責任を求める、これは全くおかしいんじゃないですか。何の責任もないと思いますが、部長いかがですか。
#402
○政府参考人(青柳親房君) これは裁定のときに確認ができなかったということで、その受給者の方も不本意ではあったろうかと存じますが、御同意をいただいて裁定をしたというふうに私どもとしては受け止めざるを得ないだろうと思います。今回御審議をいただいております時効の特例法というものが成立いたしました暁には、このような方についてもこれの対象になるものというふうに認識しております。
#403
○小池晃君 いや、私が聞いているのは、この被害者には責任ないでしょうと言っているんですよ。イエスかノーかで答えてください。
#404
○政府参考人(青柳親房君) 責任というのをどのようにお受け止めすればよいか分かりませんが、後々に見付かったその古い被保険者証があったという点については、この被保険者証の管理について、御本人が六十歳の時点でお出しいただければより円滑に事務が進んだのではないかなと承知しておる次第でございます。
#405
○小池晃君 とんでもないよ。記録なくしたのは社会保険事務所じゃないの。それはそのとき見付けられなかった本人が悪いというわけですか。こういうことでやってきたから国民の不信どんどんどんどん高まっているんじゃないですか。私、今の発言本当にとんでもないと思う。
 しかも、こういう人に対して時効に関する申立て書を提出させるんですよ。何て書いてあるか。年金の再裁定請求が下記の理由により遅延したことを申し立てます。なお、年金の支給は時効による五年前までの遡及であることを了承しますと、こういうふうに書いてあるんです。その後事情を書かせるわけですよ。要するに、何で再裁定遅れたのか理由を書かせるわけですね。その上で、時効の分については請求を放棄するということをこう申立て書を書かせているんです。それであきらめさせるわけです。
 先ほども言っていましたけれども、こういうことがやられていたということは事実としてお認めになるんですね。
#406
○政府参考人(青柳親房君) 一部の社会保険事務所とはいえ、そういう形のことが行われていたということは認識をいたしております。
#407
○小池晃君 大臣ね、時効に関する申立て書だ、さも請求者に責任があるかのように、再裁定請求が遅延した、遅れた理由まで書かせる、そして支給の遡及は五年間に限るということを了承させる、こういう書類を出させるというのは、私、全く許し難いことだと思います。
 大臣は、責任者としてこういうことがやられてきたことをどのように感じておられますか。
#408
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは安倍総理も言及されたところですけれども、営々として保険料を支払ってきたという事実があるわけでありますから、そういう方々の年金の権利、これを、会計法の非常に強い規定とはいえ、それに服するということではありますけれども、時効ということをもってそうした財産権を結果において侵害するようなことということは今後はもう全く不適切であるというふうに考えまして、今回の法律で安定的な形でそうしたことについて停止をするということを取らせていただいたということでございます。
 したがいまして、委員の御指摘については私も、過去のことも適切でなかったという反省の上に立って今回の法案を、与党の皆さんの提出がなされているわけですけれども、是非御理解を賜りたい、このように考える次第であります。
#409
○小池晃君 こういうケースで時効を適用しないという社会保険審査会の裁決あったわけで、少なくとも、こういう裁決を契機にして行政を転換していれば事態は深刻にならなかった、被害者出なかった。私は、これは政府自ら時効を利用して国民の権利を奪ってきたんだから、消えた年金じゃなくて消した年金だと思いますよ。で、この消えた年金だけじゃなくてやっぱり消した年金、時効を使って権利奪った責任も極めて重大だと。
 だったら、今大臣が言うように、今度の特例法でじゃその問題が全面的に解決するのかという問題であります。
 提案者にお聞きをします。
 時効の扱いについて、この年金時効特例法では受給権者と被保険者で扱いを変えていますが、その仕組み、それぞれについて簡潔に御説明ください。
#410
○衆議院議員(宮澤洋一君) 今委員御指摘のとおりでございまして、受給権者、既に裁定が行われている方につきましては、まず第一条、第二条と附則の第二条とで、二つに分けて書いてございます。第一条、第二条は、まあ簡単に言えばこれまでに裁定が行われた人であって、まだ再裁定は行われてない方について規定しております。附則の二条におきましては、既に裁定が行われ、更に再裁定が行われた方について附則の二条で規定さしていただいております。
 そして、附則の三条、五条で、これから裁定が行われる方についての規定が記されております。
#411
○小池晃君 そういう条文の構造じゃなくて、その扱い、時効の扱いがそれぞれどうなっているのか説明してほしいと言っている。
#412
○衆議院議員(宮澤洋一君) 既に裁定が行われた方でまだ再裁定が行われてない方、また、裁定が行われ既に再裁定が行われている方につきましては、この条文に書いてございますように、消滅時効が完成した場合においても、当該権利に基づく保険給付を支払うものとするということが規定されている、必ず支払うということが書いてございます。
 それから、今後裁定が行われる方につきましては、これは附則の三条、五条に規定されているわけでございますけれども、いわゆる年金の基本権と支分権、受給権の中の基本権と支分権につきまして、これまでは、いわゆる基本権につきましては民法にさかのぼるということで時効を援用するかしないかという判断ができたわけでございますが、支分権につきましては絶対的な消滅時効という規定でありましたけれども、これを改定いたしまして、支分権につきましても援用が、するしないという判断ができると、こういうふうに規定しております。
#413
○小池晃君 つまり、この法案の構造というのは、その法施行時の受給権者で再裁定を行った方等については、これは一〇〇%年金受給権を、支払うということになっているわけですね。ところが、この法施行時の被保険者である人の債権というのは、これは時効によって自動消滅する債権から時効を援用しなければ消滅しない債権になったと、そういう理解でよろしいですね。
#414
○衆議院議員(宮澤洋一君) そのとおりであります。
#415
○小池晃君 このようにこの法案が時効について受給権者と被保険者でなぜ扱いを変えたのか、説明してください。
#416
○衆議院議員(宮澤洋一君) 受給権者につきまして時効が消滅をいたしましても給付するという規定を設けておりますけれども、これは正直申しまして、法律的には大変大胆な私は決断だったと思います。いろいろ国民生活の安定というようなことで時効という制度がございますけれども、時効にかかわらず、すべての方にこれをお支払いするという規定を受給権者の方については規定させていただきました。
 一方で、今後裁定を受けられる方につきましては、ねんきん定期便等々ということで、かなりお知らせが行き、毎年チェックできる体制というものがこれからできるというような状況の中で、恐らくほとんどの方がそういう段階で消滅時効五年に掛かるというようなことはない状況が実現すると期待をしておりますが、一方で万々が一漏れてくる方という方がいらっしゃる。その場合に、じゃ、この方にすべての時効というものはなしでいいのかどうか。政府の側に当然責任がある場合には時効を援用しないということでお支払ができるわけでございますけれども、その辺を少し分けて書かせていただいたと、こういうことでございます。
#417
○小池晃君 つまり、その受給権者については、確かに与党の言うように、時効によって言わば消した年金は支払われるようになる。しかし、今の現役世代、加入者について言えば、これは支払うかどうか、すなわち時効を援用するかどうかについては行政が判断するということになるわけであります。
 そこで、運用する政府の側にお聞きしますが、これは再裁定が行われた場合に、時効に掛かる年金があったような場合、これはすべてのケースで時効の援用を行わないという運営をするということなのでしょうか。
#418
○政府参考人(渡邉芳樹君) 今後の裁定にかかわる万が一の将来の時効のルールの適用に関してのことでございますが、私ども従来の基本権における取扱いの例を踏まえますと、この時効の援用をするということは行わないというふうに考えておるところですが、先ほど宮澤議員から説明がありましたように、それではどのように法律上規定するのかという点において、そもそも年金給付に関して時効制度というものは無縁であるという法律規定をするというのは民法、会計法の時効制度の立法趣旨に照らして、そもそも法律関係の早期安定という趣旨をよくよく踏まえれば、やはり本来の原則的な法規定に置いておくべきであるという御判断は私ども適当であると考えております。
 例えば、具体的に逆のケースで、国が過誤払をした場合において、国がいつまでも返還請求を行うことができるという制度をつくっていいのかということもよく考えなければならないということだと思いますので、従来の基本権における運用、原因が行政のミス等、責めに帰すべきものであるときは時効を援用しないという謙虚な立場で臨んでいくというのが適当かと思っております。
#419
○小池晃君 結局、じゃ、その年金受給権者にとってみれば、これは一〇〇%救われるかもしれないけれども、今の現役世代は結局同じことになるんじゃないですか。これは政府の責任があるかどうか帰責性が問われるという中で、個々やっぱりこれは受給権者の責任だと言って切り捨てられると、そういう危険があるんじゃないですか、それはどうなんですか。一〇〇%、これはこういうケースについては被保険者についてもこれは時効を援用しないと断言できますか。
#420
○政府参考人(渡邉芳樹君) そもそも今後の裁定にかかわる方については、裁定までの間にこうした法律の必要のないようにしっかりと運用をしていって裁定に結び付けていくということだと思いますが、法律でございますので、万々が一のためにということで置く場合の規定がどのようなものがふさわしいかということだったと思いますが、今のお尋ねは、じゃ、その上で従来の基本権におけるように援用しないという運用をするのかということでございますが、私ども全く同様だと思っておりますので、法律論として一〇〇%という議論をするのは法律を扱う者としていかがなものかと思っておるんですけれども、おっしゃるように、この援用をするしないにつきましては、従来の基本権同様、私ども、そうした援用を行う考えはございません。
#421
○小池晃君 分かりました。
 それから、前回の質問の二万人問題なんですが、要するに、その本人が記録の誤りを申請したにもかかわらず証拠がないとして却下された人が、昨年八月から今年三月までのほぼ半年だけで二万六百三十五人いると。これは本当に直近ではねられた人なんだから、これは直ちに救うべきでないかという話をしましたら、大臣は申し出てくれれば対応するって答弁したんですね。これ何の反省もない態度ではないかと思うんです。
 今日、資料をお配りをいたしました。こういう二万六百三十五人の人に、じゃ最後、どういう通知が送られたのかということでお配りしたのがこの通知なんですよ。こういうのが来ているんです。あなたの検討した結果こうですと、回答しますと。なお、再調査を希望する場合は、いろいろ書いてあるんです、資料を添えて提出願いますって書いてあるわけですね。これが送られて今終わっているわけです。これを受け取った人はどう思うか。国の方はあなたの記録はないと言っている、資料を出せと言われている、資料ないからもうあきらめるかと、泣き寝入りするかと、そういうふうになっているんじゃないですか。
 だから、私言っているのは、今こういうふうになっているんだから、これをこのままにしておいていいのか、こういう人たちの中から申出があったら、じゃ救いますという態度でいいのかということを私は前回言ったんです。何も第一段階、第二段階をもう一回繰り返せと言っているんじゃない。私は、被害者の側に立証責任を押し付けた今までの行政の姿勢が誤っていた、これは誤っていたっていうわけですよね。だとすれば、やっぱり最近半年間に皆さん方が却下した人たちに対して、まずどういう態度を取るのか、これが本当に行政としては問われているんじゃないかと思うんです。
 私は、この二万六百三十五人にこういうのを送り付けて今ここで終わっているのだとすれば、こういう人たちに対して改めて通知をして、そして、ここでは資料を出してやってくださいと言ったけれども、いろいろと今議論があってその方針変わってきているんで、是非相談に応じますと。やっぱりそのくらいの、何か言ってくるまで待つというんじゃなくて、どういうやり方かはもうそちらが考えることだと思いますが、私は、厚生労働省の側からこの二万人に対してやはりしっかり働き掛けをするということは当然やるべきことであって、大臣は前回申出を待つと言いましたが、それは撤回していただきたい。きちっと何かやるというふうにすべきではないかと思うんですが、いかがですか。
#422
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今、小池委員も第一段階、第二段階の調査をやり直せと言っているわけではないということをおっしゃられたんで、私もそれは十分御理解いただいているということを有り難く拝聴したわけでございます。
 その上で申し上げるわけですけれども、この二万六百三十五人の方々につきましては、今度は、今の制度でございますと本庁の年金記録審査チームに対してお申出をいただくということが一番の道でございますけれども、これからはここが第三者委員会ということになるわけでございます。したがいまして、この第三者委員会が発足した暁におきましては、これはまた別途に、このような方々が申出ということで非常に更なる確認のことをちゅうちょするというようなことのないように取り計らってまいりたいと、このように考えます。
#423
○小池晃君 こんなことも言えないんですか。申出を待つって、やっぱりその総務省の第三者委員会になったとしても申出待つって言うんですか。そうじゃなくて、行政の側からアプローチすると、待ってるって、申請主義、そういう立場じゃなく対応すべきじゃないかという考え方を私聞いているんですよ。はっきり答えてください。
#424
○国務大臣(柳澤伯夫君) いや、我々は、今回第三者委員会が発足した暁には、それはまた第三者委員会の方でまたいろいろお考えいただく面もありますが、しかし我々の方も現にこの方々に対してはいろんな取り計らいを考えていくことになるだろうと、こういうことを申し上げたわけでありまして、相変わらず申出を待つんだというようなことを申したつもりはありません。
#425
○小池晃君 じゃ、そういうことでやっていただきたいと思います。
 最後、コムスンの問題についてお聞きをしたいと思います。
 まず、ちょっと大臣に確認したいんですが、今回の処分で、六万人と言われる利用者がいるわけですが、こういった人たちには何の責任もないわけです。私は、こういう人たちの中から介護を受けられなくなるような、介護難民なんということが新聞にも出ていますが、こういう人を一人も出してはいけないと思うんですが、その手だてについてどのようにお考えか、お聞かせください。
#426
○国務大臣(柳澤伯夫君) まず、本当に皆さんにある意味で安心していただきたいんですけれども、今回、コムスンが法令違反を犯して指定取消しに相当する事実が確認されましたので、これらすべての事業所において更新等が認められないということになるわけでございます。しかし、こういうことが最初に出てくるのは来年の四月以降でございますので、その意味では利用者の皆さんにはすぐに影響が出ることがないというふうに私どもは想定をいたしまして今回の措置をとったわけでございます。
 厚生労働省としては、この点については、しかしながら、四月以降だから大丈夫ということではなく、対象企業のいろんな動きもあることでございますので、対策本部を設置し、自治体等と連携して、利用者の受皿となる代替サービスの確保など、サービスの円滑な移行に万全を期してまいるつもりでございます。
#427
○小池晃君 これをきちっと引き継ぐということは事業体の方には義務付けられていると思うんですが、そこのところをちょっと説明してほしいんですが、省令がちゃんとあると思うんですけど、そこをちょっと言ってくれというふうに言っておいたはずなんですが。
#428
○副大臣(石田祝稔君) これは、基準の中で提供拒否の禁止と、こういうことで、指定訪問介護事業者は正当な理由なく指定訪問介護の提供を拒んではならないと。そして、サービス提供困難時の対応としても、やはりこれは適当な他の指定訪問介護事業者等の紹介その他必要な措置を速やかに講じなければならないと、このように書かれております。
#429
○小池晃君 利用者に犠牲を強いるようなことは絶対にあってはならないというふうに思うんです。
 そこに加えて、先ほどからちょっと若干議論のあることなんですが、このコムスンが、親会社のグッドウィルグループがそのグループ企業の日本シルバーサービスに譲渡すると、これホームページに出ているんです。もうはっきり出ているんです、昨日の段階から。
 私、これ調べてみてびっくりしたんだけども、日本シルバーサービスというのは、元々昨年八月にコムスンが子会社にした会社なんですよ。コムスンの子会社に事業譲渡するという。
 見てみたらば、これグッドウィルグループのホームページに全部出ていることなんですが、今回の厚労省の処分発表直前の六月一日に、コムスンが保有している日本シルバーサービスの全株式をグッドウィルグループ内の別会社に譲渡しているんですね。コムスンの子会社から外しているんですよ、六月一日に、その日本シルバーサービスという会社。これ実は、その売った別会社というのはあのクリスタルグループの一員だった会社なんですね、グッドウィルが買収した。そういうことを六月一日にやっておいて、そして今度は、コムスンの事業をかつてコムスンの子会社だった日本シルバーサービスにこれを譲渡するというんですね。子会社からグループ内の別会社に替えたわけですよ、直前に。私、本当にひどいやり方だと思いますよ、これ。看板の掛け替えにしても余りにも悪質じゃないですか。
 大臣、これは全部はっきり公開されている情報です。ホームページに全部出ているんです。私、こういうやり方で、元々子会社だったところをわざわざ直前に、株のやり取りをしてグループ企業に付け替えて、そこに事業を譲渡する。では、名前変わったからもういいですよ。これで、こんなやり方認めていいと思いますか、大臣、ちょっと率直な感想でもいいです、お聞かせ願いたい。日本経団連の理事企業でこういうことをやっているというのは、本当、私、日本資本主義も地に落ちたなというふうにつくづく思いますけれども、大臣、こんなやり方を認めていいと思いますか。
#430
○国務大臣(柳澤伯夫君) この事業譲渡につきましては、午前中もお答えしたかと思いますが、私自身は実はまだその状況の報告も受けておりませんし、委員は今、ホームページに出ているということで広く知られた事実であるということを言われましたけれども、私自身は詳細には承知をしていないと、こういうことでございまして、いずれにしても、今後十分に精査する必要があると考えております。
 そういうことで、これから私どもは、利用者のサービスの確保、それから譲渡先事業者における法令遵守の徹底が重要であるということでございまして、こうしたことをまず具体的に見極めながら対応していかなければならないと、こういうように思いますけれども。
 今、委員から紹介をされて私、初めて知ったわけですけれども、そういうことであれば、私どもも非常に対応においてなかなか難しい局面になるというふうに言わざるを得ませんけれども、今、委員は日本の資本主義も地に落ちたということで、そういう私も感じを持つ面もありますけれども、しかしまた他方、我々は法治国家であるということで、私ども、法律に基づく行政ということも同時に遵守しなければならないということの中で、先ほど冒頭申したように、十分事態を把握して今後のことを考えてまいりたいと、このように思います。
#431
○小池晃君 こんな法の網をかいくぐるようなやり方を絶対認めちゃいけないというふうに思います。
 終わります。
    ─────────────
#432
○委員長(鶴保庸介君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、峰崎直樹君が委員を辞任され、その補欠として島田智哉子君が選任されました。
    ─────────────
#433
○委員長(鶴保庸介君) 引き続き質疑を続けます。
#434
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 先日、六月五日の日に、三つの段階で問題があったのではないかということを御質問いたしました。青柳さんはそのときに、一九八〇年代の漢字を仮名に変えるときの問題に関して、御本人に確認のしようがないものですから、そこで漢字で書かれた台帳を適宜振り仮名を振ってコンピューターに入力をしたというふうに承知をしておりますというふうに答弁をされています。
 これは驚くべきことで、日本の名前はいろんな読み方ができます。哲というのはサトシと読んだりテツと読んだり、健がタケシだったりケンだったり、裕子さんがヒロコとユウコ、幸子がサチコとユキコというふうに、もう名前もたくさんあります。
 勝手に漢字を入力する人間が仮名に書き換えて入力していれば、それは行方不明になる、消えた年金じゃないですけれど、行方不明の年金記録になることはだれが考えても明らかだというふうに思います。この点について、今、反省はありますか。
#435
○政府参考人(青柳親房君) 当時の様々な仕事のやり方につきましては、体系的な形で今日私どもの方に記録が残っていないところが多うございます。
 私も、知り合いの人に言わば断片的に、当時どういう仕事をしていたかということについて幾つか確認をしながら材料集めをしているような段階でございますが、その段階で、例えば、これも先日委員にお答えしたかと思いますけれども、ちゃんとダブルチェックという形で入力の打ち込みをそれなりにしていたというようなことも、そういった断片的にいろいろ集めている情報の中で私、承知したものでございます。
 この仮名入力につきましては、前回申し上げましたとおり、漢字で記載されておりました台帳をコンピューターに入力する際にどのようなルールでやったかということにかかわるところでございまして、私としても、まだそういう意味で当時の事実、全般的には掌握しておりませんので、きちんと調べましてこれは整理をさせていただきたいと考えております。
#436
○福島みずほ君 前回、本人に確認のしようがないと答弁されていますね。
 ダブルチェックを幾らやろうが、勝手に仮名を振っていれば、外れた人たちは、その記録は消えてしまった、迷子になった、行方不明の年金記録になるじゃないですか。
 本人に確認のしようがないと、前回確認できなかった事情というふうに答弁されましたが、その事情とは何ですか。
#437
○政府参考人(青柳親房君) 現在のように、オンラインのように御本人から出てきた情報を直ちに入力するような仕組みであれば、例えば事業所に問い合わせるなどして御本人の名前の読み仮名をチェックするということは可能かと存じます。ただ当時は、例えば昔から、古くからたまっておりますような書類を入力する際に、既に例えばその事業所がなくなっていたような事情も含めまして、御本人に確認できない事情の場合にはこれは確認のしようがなかったものですから、そのときの判断で入力をせざるを得なかったという事例を御紹介したような次第でございます。
#438
○福島みずほ君 そもそも本人に全部確認をしたのか、確認を全部、ほとんどやったんだけれども、たまたま事業所がなくて確認ができなかった事情があるのか、どうですか。
#439
○政府参考人(青柳親房君) つまびらかに承知をしておりませんけれども、ただ、古い例えば台帳なりを入力するときに確認をできたとは到底思えませんので、前回のような事情の下に変換をしたものもあったというふうに承知をしております。
#440
○福島みずほ君 コンピューター入力の際に、読み方が違えば全く別人になります。同一性の確保ができなくなるということで、これは十分予想できることです。違う名前で登録されているわけですから、別人になって、自分に年金が来ないことなんか当たり前じゃないですか。ワガツマと登録されるかアガツマと登録されるかで、あ行とわ行でもう全く違ってきます。
 今の段階から、当時明らかにミスがあった、間違いがあった、無責任だったというふうに考えていらっしゃいますか。
#441
○政府参考人(青柳親房君) 当時の状況すべてを掌握しておるわけではございませんが、当時なりに一定のルールの下にこの漢字の変換ということをやろうとしたということを、やっておったという未確認の情報もございますので、私といたしましては、そういったことをすべて確認した上で、どのようなことであったかということを整理させていただきたいと考えております。
#442
○福島みずほ君 青柳さんも答弁されていらっしゃるじゃないですか、本人に確認のしようがない、だから漢字を仮名に振り換えたと。当時としては当時なりにと言うけど、間違いですよ。青柳さんの名前だって、別の名前で登録されて、あなたに年金来なかったら激怒するでしょう。
 当時明らかにミスがあった、お認めになってください。
#443
○政府参考人(青柳親房君) この仮名の問題のみならず、先ほども森委員のお尋ねの中でお答えをいたしましたように、当時、それぞれの段階で進達上ないしは転記上の漏れがあったことが今日のこの問題の根本背景にあるということは御指摘のとおりかと存じます。
#444
○福島みずほ君 いや、もっと厳しくこれを受け止めてください。
 裕子というのはユウコとヒロコと読めるけれども、一律にユウコとしたというふうにも聞いていますが、そういう事実はありますか。
#445
○政府参考人(青柳親房君) 何せ未確認の情報ではありますが、ある字を仮名に換えるときに、何か職員がそれぞれ勝手に付けたというのではなくて、一定のルールをもって付けたのではないかという未確認の情報も私承知しております。
#446
○福島みずほ君 未確認で結構ですが、何という名前を何とだけ読ませたんですか。
#447
○政府参考人(青柳親房君) 大変申し訳ありませんが、個別のルールについてはつまびらかに承知をしておりません。
#448
○福島みずほ君 だって、今おっしゃったじゃないですか、未確認情報があると。つまり、複数の多義的な読み方のある名前を一義的にやったわけでしょう。何という名前を何と一義的にやったか教えてください。
#449
○政府参考人(青柳親房君) これ以上つまびらかに事を承知しておりませんので、お許しいただきたいと存じます。
#450
○福島みずほ君 おかしいですよ。いろんな読み方がある名前をこれでやれといって仮名で転換したら、そうでない名前の人にとっては、自分が保険料を払っているのにその人にくっ付かないじゃないですか。
 これをやってきたところが問題で、反省が足りないですよ。青柳さん、どうですか。
#451
○政府参考人(青柳親房君) 当時の技術的な制約があるとはいうものの、今日から見ますれば不十分な対応ではなかったかと承知しております。
#452
○福島みずほ君 いや、当時だっておかしいですよ。だって、違う仮名に、別人になっちゃうわけですから。ここが根本的に、駄目ですよ、こんなやり方で入力したら、それが問題です。
 もう一つ分からないのは、仮名で入力をしている、しかし現在は漢字と仮名で入力されているわけですね。漢字と仮名、これはどういう突合をやったんでしょうか。
#453
○政府参考人(青柳親房君) 当初のいわゆるコンピューターの中では仮名でしか入力ができなかったものが、技術がその後進む中で、現在では漢字も入力できるようになっております。したがいまして、具体的にどの段階でどのような情報をどういうふうに切り替えたかについて現在つまびらかに承知をしておりませんが、いずれにせよ、それを台帳に場合によってはさかのぼるなりして復元をして替えたものというふうに認識をしております。
#454
○福島みずほ君 ちょっと分からないんですね。
 仮名であって、漢字と仮名の部分がある。そうすると、必ずしも漢字と仮名が符合しているわけではありませんから、どういうふうにこれを照合したのか教えてください。
#455
○政府参考人(青柳親房君) まず、新たに入力するものについては、当然のことながら仮名と漢字が一体でありますから、これは入力できると思います。また、仮名で入力したものであっても、被保険者番号ということで連続性、同一性が確認できるものについては、当然、例えば新たに出てきた書類なりというものをその同じ被保険者番号でつなげるということができるというふうにも考えられますので、そうした様々な手法によって今日の漢字と仮名を両方入力できるシステムへの切替えが行われたものと推測しております。
#456
○福島みずほ君 谷沢さんが、谷沢で漢字も谷沢、仮名もタニザワ、だけれどもヤザワとかつて仮名で登録されていたら、これ符合しませんね。
#457
○政府参考人(青柳親房君) そのような場合には、先ほど申し上げたように、一つは被保険者番号によって同一性を確認するという方法がございます。また、裁定の際、今日でいえば五十八歳通知の際でもそうですが、そういう際に御自分から記録をお申し出になれば、例えばそういう仮名の読み間違いという可能性についても、これを考慮して氏名索引をしてみるということを行っておりますので、多少お時間をちょうだいするかもしれませんが、何とかお探しをして記録の統合というものを行わせてやることはできるかと承知しております。
#458
○福島みずほ君 仮名から漢字、仮名の統合をいつおやりになったんでしょうか。
#459
○政府参考人(青柳親房君) ちょっと正確な年代は承知をしておりませんので、もう少し調べさせていただきたいと存じます。
#460
○福島みずほ君 それは集中的にちゃんとおやりになったんでしょうか。
#461
○政府参考人(青柳親房君) この点についても少し調べさせていただければと存じます。
#462
○福島みずほ君 合ってないんですよ、絶対。だって勝手に仮名を読んでいるわけだから、これはよっぽど丹念にやらない限りは合わないですよ。
 お手元に「過去記録の整理」実施状況をお配りをしています。平成十年度から平成十八年度までに関してどういうことをやってきたかということがあります。今朝、辻委員からも出ました、基礎年金番号導入時二十歳以上五十五歳以下の者を対象として、約この十年間、いわゆる名寄せというものをやっております。
 根本的な疑問です。なぜ受給者については排除をしたんでしょうか。
#463
○政府参考人(青柳親房君) これは、午前中のお尋ねの中でもあったかと存じますが、私ども承知しておる限りでは、受給者は年金の裁定の際に御本人の加入履歴を確認をして最終的な裁定を行うというステップを必ず経るものですから、その際にこういう加入履歴の確認が行われているというふうに一義的には判断したものと推測しております。
#464
○福島みずほ君 とすると、ところが、受給者、今受給し、この十年前に受給している人たちも、あるいは自分につながってない情報もあったと思うんですね。一々その人にどうですかってやってないわけですから、なぜ受給者については排除したのか。五千万件宙に浮いた、当時は三億件あるわけですから、これについては、私は保険者もそうだし被保険者もそうだし受給者もきちっと名寄せをやるべきだったと思いますが、いかがですか。
#465
○政府参考人(青柳親房君) 今から顧みますれば、そのような部分が、手抜かりがあったということで、今回の名寄せの作業におきましては受給者についても行わせていただくというふうに考えております。
#466
○福島みずほ君 いや、ひどい話なんですよ。これ、受給者はもらっているからいいんじゃないかという意識があったんじゃないですか。
#467
○政府参考人(青柳親房君) むしろ、裁定の際に基本的には加入履歴を確認をさせていただいているという判断であったと承知しております。
#468
○福島みずほ君 だとすると、受給者の人にはほかの宙に浮いた年金は基本的にないという理解でよろしいですか。
#469
○政府参考人(青柳親房君) これは、やはり名寄せをさせていただく過程でそういうものが見つかる可能性はあるというふうに考えております。
#470
○福島みずほ君 不親切じゃないですか。つまり、その人たちだってかつて違う名前で、ユウコ、ヒロコも、ヤザワもタニザワもあるかもしれない。本人にどうですかと言っても思い出せないかもしれない。あるいは、裁定のときに十分そのチェックや、あなた、どうですかって、ないかもしれない。
 全く理解できないのは、受給者については今までやってこなかったということなんですよ。これは私が推測するには、もらっているからいいじゃないかと。でも、本人にとってみれば、自分の払った保険料、全部それに見合うものをもらってないんですよ。
 この間、私は火曜日に質問したときもやっぱりひどいと思ったのは、年齢百歳以上の人について質問したときの青柳さんの答弁はこうなっています。
 日本の国民皆年金は昭和三十六年以降でございますから、それ以前は、例えば厚生年金でも二十年の加入期間がなければ、残念ながらその方々は掛け捨てという形になっておったことが十分考えられるわけでございます。百歳という年齢の方々のことを考えますと、その意味では皆年金という形で必ず年金受給に結び付くという機会がそもそも制度的に保障されていなかったから無年金になった方もいると考えるのは、役人の言い訳でも何でもないんじゃないかと。
 ちょっと引用が長くなりましたが、百歳以上の人が百六十一万件あって、生きている人は三万人しかいない。だとすると、その人に結び付かずに亡くなった方もいるんじゃないかという質問に対する答弁がこれなんですね。結局、多くはこれ、結び付いてないからいいじゃないか、掛け捨てだったんだからいいじゃないかという答弁なんですね。
 同じように、受給者についても、なぜこの十年間やってこなかったか。私は、その中にはやっぱりもらっているからいいじゃないか、大体もらっているからいいじゃないかという意識があったのだと思います。
 最近も、事務所に電話があった女性は、社会保険庁の事務所に行って、私はこれがあるんじゃないかと言ったら、もう十分生きられたからいいじゃないですかというふうに言われたそうです。
 やっぱりおかしいですよ。十年かけてちんたらちんたら、二十歳以上五十五歳以下の人たちをこの十年かけてやった。ここに関しては、受給者をなぜわざわざ除外をしたのか。しかも、未回答件数も、五百六十五万件とか、非常に多いわけですよ。
 それで、お聞きをいたします。厚生労働省が六月四日、年金記録問題への新対応策への進め方を発表されました。受給者については二十年八月までに名寄せを行うと、被保険者については二十一年三月までにやるということを発表されました。被保険者については過去にやっていらっしゃるじゃないですか。どんな新しい事実が出てくるんでしょうか。
#471
○政府参考人(青柳親房君) 被保険者については、確かに平成九年から計画的に実施をさせていただいておりましたが、今回はこれに加えまして、特に名寄せをする方については事業所の情報というものを追加させていただきたいと思っております。平成九年の際には加入期間の情報しかございませんでしたので、例えば事業所の情報がなかったと。事業所の情報を加えることによって、よりその前後で、ああ、この事業所の前にはこういう会社に勤めておったことがあるはずだといったような、記憶を呼び起こしやすくするという点については工夫をさせていただきたいと考えております。
#472
○福島みずほ君 受給者については二十年八月までとありますね。安倍総理は、一年以内にこのコンピューターの照合をやると言っています。ところが、それは結局、今までこの被保険者についてやっていたことを単に受給者に拡大するだけであって、何も新しいことはないじゃないですか。いかがですか。
#473
○政府参考人(青柳親房君) まず、平成九年に実施いたしましたのは確かに被保険者だけでございまして、被保険者の場合には、実は加入記録同士の突合、名寄せをすればこれを行うことができたわけでございますが、受給者の場合には、受給者ファイルという別のファイルをこれは持っておるわけでございます。したがって、その受給者ファイルという別のファイルから言わば加入記録を復元いたしまして、その復元した加入記録を言わば名寄せをするというステップが必要になってくるわけでございます。
 したがいまして、申し上げておりますような開発期間を経て名寄せを行うということがどうしても必要になってくると御理解賜りたいと存じます。
#474
○福島みずほ君 この間、基礎年金番号を導入して十年たつまで、受給者について、当時受給者に関して一切名寄せをこういう状況ではやらなかったという点は、今から考えて、無責任だった、落ち度があった、マイナスだった、あるいは欠陥があった、反省すべき点がある、いかがでしょうか。
#475
○政府参考人(青柳親房君) 先ほどの答弁の繰り返しになる部分はお許しいただきたいと存じますが、いずれにいたしましても受給者についての当時の判断は裁定時に一定の加入期間の確認があったということが考えられます。また、ただそのことは、今日顧みますれば、必ずしもそういう判断は適当な判断ではなかったということがございますので、今回の新対応策におきましては、受給者につきましても名寄せをさせていただくというふうに考えた次第でございます。
#476
○福島みずほ君 安倍総理はこの一年間の間でコンピューターで照合するということを言いました。何か救済されるというふうに思うけれども、結局この十年間全くやらなかった受給者への照合を、名寄せをやるということだけしかすぎないんですよ。何も新しいことはない。今までやっていてさぼってやらなかった受給者、当時年金を受給していた人たちについても拡大をするだけの話であって、何の新しいところは実はないんですね。
 しかも、この過去記録の整理実施状況を見てみますと、名寄せ対象者という、当時やった人について、仮名氏名、生年月日及び性別が一致する者というふうになっています。基礎年金番号と国民年金及び厚生年金保険の情報を突合し、仮名氏名、生年月日及び性別が一致する者。コンピューターに入力をする際に勝手に仮名登録しているわけですから、幾ら名寄せをやっても合わない人たちが相当出てきたと思いますが、いかがですか。
#477
○政府参考人(青柳親房君) 不十分ではあるんですけれども、読み仮名につきましては、濁点を取って例えば名寄せをするということは平成九年の当時から試みておったようでございますので、もちろん十分とは申しませんけれども、不十分なりにできる範囲で名寄せ、例えば読み仮名の誤りといったようなものについても対応をさせていただきましたし、引き続き今回もさせていただきたいと考えております。
#478
○福島みずほ君 でも、ヒロコがユウコで濁点というのはよく分からないんですが、教えてください。
#479
○政府参考人(青柳親房君) 濁点ということでございますので、例えばタケダがタケタというふうになっていたものは、両方を名寄せの対象とできたというふうに御理解賜りたいと存じます。
#480
○福島みずほ君 いやいや、その濁点はごく一部ですよ。だって、さっき言ったようにタニザワ、ヤザワはどうしようもないわけですし、このかつて十年間やってきた名寄せ対象者、だからこそ五千万件残ったとも言えるわけですが、これ、仮名氏名なんですね。
 元々根本は、入力する際に勝手にやっている、だからだれにも結び付かないものが出てきて、三段階ぐらいにわたってそれぞれ厳しく反省すべき点があるというふうに思っております。
 それで、一つは、当時のコンピューターの照合がなぜ受給者にもやらなかったか。もちろん入力の際の問題もあるわけですが、基礎年金番号導入時に記録を統合する計画がなかった、これも致命的だと思いますが、村瀬長官、いかがでしょうか。
#481
○政府参考人(村瀬清司君) 非常に難しい問題を言っていただきまして、基本的には、その平成八年以前というのは一人一番号ではなくて、例えば国民年金であっても番号を二つお持ちになっていたり、それから厚生年金であれば事業所ごとでお持ちになって複数の番号をお持ちになっていたわけですね。
 その部分を何で寄せるかということで四十九年から手帳でその中で寄せようとしているわけですけれども、なかなか十分寄せ切れてなかったと。それを、基礎年金番号を作ることによって今後はそれに統一するということはやれたわけですけれども、じゃ前のやつをどうするかということについては、これ幾らコンピューターが発達しても、まずどうしようもないんですよね。やはり、個々人の御協力を得てやっていかざるを得ない。
 そのときに、やはり社会保険庁として十分できなかったのは何かというと、被保険者の方について言えば、お手紙をお送りしましたけれども、十分な形でフォローができてなかった。そのときに、一人一人親切に、あなたどういう手帳番号をお持ちになっていますかと対面でもして全部やっていれば、今こんな問題は多分起きなかったんだろうと思います。
 今後も、基本的には被保険者の皆さんの御協力を得ない限りこの部分はできない。したがいまして、現在、我々としては、御疑問の方は是非、事務所若しくはインターネット、いろんな形で確認していただけませんかとやっているのはそういう意味でございます。したがいまして、今後は、やはり個々人の方々がどんな記録をお持ちになっているかということを広く呼び掛けて、やはり一緒にしていくというのは並行してやらざるを得ないんだろうと。
 それから、先ほど委員おっしゃいましたように、受給者の方々に対しては、当時は裁定をやっているときに基本的には記録が一本化したという前提でもってやらなかったという、今回それを反省いたしまして、やろうと。やると同時に、年金受給者に対しては、先ほども申し上げましたように、どういう形の記録で裁定をさせていただいたかというのをリストでお配りをして確認をしていただくと。これが私は実は一番大事な部分だと思っていまして、その中にたまたま期間がないということが、まず認識していただければ、そこからどこに記録があるかというのは探せるんだろうと。それがありませんと自分の一生の中の記録をどう探していいか分からないわけですから、そういう点では、今回我々が個々人に対して、特に受給者に対してお送りする裁定記録というのは極めて大事な仕事だろうと、このように考えております。
#482
○福島みずほ君 基礎年金番号の導入時に、単にコンピューターを照合するだけではなく、それから受給者も本人忘れていることもあるので、コンピューターで照合すれば随分また変わっていたと思います。それから、当時、やはり入力がそういう勝手に仮名振ってやっているわけですから、マイクロフィルムとそれから基礎年金番号の記録を統合する、このことをやっていればこれは随分変わっただろうと。
 これは基礎年金番号導入時に記録を統合すべきだったというふうに思いますが、いかがですか。
#483
○政府参考人(青柳親房君) 正に記録の統合と申しますのは、番号によってその同一性、連続性を確保するというのが正に記録の統合でございます。したがいまして、基礎年金番号を導入することによって、それぞれ制度ごとに分立していた番号を一つの番号につなげていくと、このことによって、その番号に言わば付いておりますところの記録が統合されてくるというメカニズムになっておるかと存じます。
#484
○福島みずほ君 それが全く統合されていなくて、宙に浮いた年金が五千万件あるからこうやって問題になっているわけでしょう。私が言っているのは、納付記録のコンピューター台帳あるいはマイクロフィルムされたものと年金の基礎年金番号をきちっと突き合わせをしてチェックすることが必要だったんではないか。
 これからようやく、何十年掛かるか分かりませんが、これからマイクロフィルムと台帳とそれを突き合わせると、オンライン化されたものを。で、半年ごとに進捗状況を報告すると。どれだけ掛かるか分かりませんが、政府は答弁をしています。そのことを実は基礎年金番号導入時にきちっとやるべきではなかったかという質問です。
#485
○政府参考人(青柳親房君) これは、基礎年金番号導入以前に、まずオンライン化をするときに、どこまでそういった台帳とオンライン上の記録というものの突合なり整合なりを図っておくべきであったかという問題に結局は行き当たる点ではなかろうかと思います。
 この点につきましては、先ほども申し上げましたが、それぞれの段階で磁気テープを作り、あるいは磁気ファイルに改めるという過程を経る中で、それぞれの際の確認なり整備というものが不十分で漏れが出たものがあったということの積み重ねではなかろうかと存じます。
 そういったものを今度は基礎年金番号に統一いたしますときには、先ほど申し上げましたように番号というものを寄せていくことによって言わば記録そのものを統一化していくという作業が必要だったわけでございますので、これは基礎年金番号以前にもし委員のおっしゃるようなことをやらなきゃいけないとすれば、取り掛かる契機がもっとあったんではないかということは反省の点になろうかと存じます。
#486
○福島みずほ君 これは明らかに政府の落ち度で、きちっとやっていれば全然状況は変わっていたというふうに思います。
 ところで、昨日、衆議院の厚生労働委員会で出てきた千四百三十万件、全くコンピューターに入力されていない部分、この千四百三十万件について厚労省はいつ知っていたのか、放置していたのはなぜですか。
#487
○政府参考人(青柳親房君) この一千四百三十万件の性格につきましては、先ほども申し上げましたように、厚生年金保険の被保険者期間を有する者であって昭和二十九年の四月一日現在で厚生年金保険の被保険者資格を喪失しているものでございます。したがいまして、これらについては、その後厚生年金に再び加入した場合には、これがオンライン上の記録等に結び付き、最終的には基礎年金番号に結び付いているものもありますし、その後に厚生年金の資格を取得しなかった場合には、例えばそれはこの旧台帳の中にしか記録がないものもあるという、こういう性格になっているわけでございます。
 旧台帳という形でその二十九年前の記録を管理していたということは、例えば御紹介のございました社会保険庁の二十五年史等にも記載されておりますので、件数のボリュームについてはともかく、そういった形の旧台帳があるということは、私も年金局におりました当時から承知をしておった次第でございます。
#488
○福島みずほ君 そうだとすると、千四百三十万件オンラインに載っていないものがあるわけですね。これは、年金の受給には反映してないわけでしょう。
#489
○政府参考人(青柳親房君) 先ほど申し上げましたように、千四百三十万件が丸々オンラインに載っていないということではなく、その中の再び厚生年金の資格を取得したものについては、オンライン上のその方の記録の中に、この方については旧台帳の記録のこれこれの番号のものがこれにくっ付くものであるという表示がされます。したがいまして、旧台帳の加入履歴そのものがオンラインに載っておらなくても、オンライン上その表示があることによってその方の記録に基づき裁定等を行う場合には旧台帳までさかのぼることができると、こういう仕掛けになっておりました。
#490
○福島みずほ君 いや、私は青柳さんの答弁聞いていると分からなくて、つまり、救済されている人もいるけれど、救済されてない人もいるわけじゃないですか。厚生年金に入ってない人は救済されてないわけですよ。
 私が問題だと思うのは、一件でも二件でも十件でも百件でも、漏れたりつながらないという点は問題なんですよ。おおよそ厚生年金とつながっていて、旧台帳にあるというふうに、でも、全員があるわけじゃないじゃないですか。一千四百三十万件のすべてが、じゃ救済されているということですか。すべて救済されるという意味ですか。
#491
○政府参考人(青柳親房君) まず、その二十九年四月一日以降に再び厚生年金に加入された方については、届出が適正に行われている限りは必ず表示が付いておりますので、これは年金に結び付くか、ただ、その方自身の加入期間が短いために結び付かないケースはあると思いますが、いずれにしろ、オンライン記録に反映はされているというふうに考えております。
 また、このオンライン記録に反映されておらずに、正に旧台帳にしか載っておられないような方というのは、昭和十七年から二十九年までの十二年間という非常に短い加入期間の方でございますので、こういう方については多くの方がなかなか老齢年金給付に結び付かず、例えば脱退手当金等の支給の対象になっているということも十分考えられると認識をしております。
#492
○福島みずほ君 百歳以上の人の話と一緒なんですが、どうせこの人は期間が短いから余り反映されてないだろうという趣旨の答弁じゃないですか。それは完璧に間違っていますよ。きちっとすべて反映をして、あなたの年金はこうですと言われれば納得するけれども、大体グロスの話じゃないですか、大まかこうだろうと。じゃ、漏れた人はどうなるんですか。本当は自分でフルに年金の保険料をもらうはずが、少なくしかもらってない可能性がある。この十年間だって、受給をしていた人たちの少なくない人たちは本来もらうべき年金よりも少なかった可能性があるんですよ。あるいは泣く泣く、あなたあきらめなさいと言われるか、資料がないでしょうと言われるか、ごく最近思い出して、時効ですと言われるか、死ぬのを待つか、あきらめるのを待つか、忘れているのを待つかという、そういう状況だったわけじゃないですか。
 だから、この一千四百三十万件についてはきちっとやるべきだったんですよ。どうですか。
#493
○政府参考人(青柳親房君) 一千四百三十万件の取扱いについては、一義的には、まずはオンライン記録と結び付ける、的確にこれがすべてオンライン記録と結び付いておれば恐らく問題はなかったのではないかと思います。したがいまして、この一千四百三十万件の扱いについては、これをオンラインと結び付けるという点において、例えば届出等が適正に行われなかったために同一性が確保されなかったという残念なケースがあるというふうに認識をしております。
#494
○福島みずほ君 素朴な疑問で、一千四百三十万件について、なぜ調査し、精査し、それをなくそうとされなかったんですか。
#495
○政府参考人(青柳親房君) 詳しい記録は残っておりませんが、例えば、先日御紹介のあった社会保険庁の二十五年史の中にも、これらが利用される頻度が非常に低い記録であるからというような記述があるように、当時の判断としては、そういう形でオンライン上に表示をしておけば必ず利用ができるのであるから、これ自身をオンライン記録に載せる必要はなかったという判断がされたのではないかと推察をしております。
#496
○福島みずほ君 でも、すべてのものがオンラインに反映していないじゃないですか。厚生年金に入っていない限りオンラインに反映してないわけでしょう。じゃ、厚生年金にその後入らなかった人は駄目じゃないですか。要するに、面倒くさいからほっておけということだったんじゃないですか。
#497
○政府参考人(青柳親房君) オンラインに載っておらない方のケースというのは三つのケースが考えられると思います。
 一つは、厚生年金にはその後加入しなかったけれども、国民年金その他に加入した人があるんではないか。それから二つ目には、厚生年金に再び加入したけれども、何らかの事情で別の手帳番号で記載をされている方のケース。それから、厚生年金にも国民年金にも加入しなかったという方のケース、三つのケースがあるだろうと思います。
 一番目のケース、二番目のケースは、いずれにいたしましても、その記録統合を例えば裁定の際に図る際に、必ずこれたどっていくことがその限りではできるわけでございますので、そういった契機において記録統合を図るということが可能であったというふうに思われます。
 したがいまして、一番問題になるのは三番目のケース、すなわち、その後に国民年金にも厚生年金にもお入りにならなかった方のケースということになるわけでございまして、その場合には、先ほど申し上げましたように、年金給付に結び付かない形で、この記録というのが最終的に年金給付に結び付かないままになったというふうに理解するのがよろしいかと存じます。
#498
○福島みずほ君 だから、その最後のケース、厚生年金にも国民年金にもその後入らず年金給付に結び付かなかった人は、じゃ一体どうなるんですか。一千四百三十万のケースを少なくとも少なくしていく、なくしていくという努力は必要じゃないですか。
#499
○政府参考人(青柳親房君) 最後のケースの場合には、昭和十七年から昭和二十九年までの十二年間の加入でありますので、その後に公的年金制度に加入をしない場合には、これは残念ながら、当時の制度の中においては脱退一時金なりの支給対象ということで、元々年金給付に結び付かない方々ということになるわけですので、私どもとしては、この結び付かない方々を何らか対応するということは、今回の、例えば五千万件の名寄せをやった後でも、それはいわゆるいろんな対応のらち外の話ではないかと認識をしております。
#500
○福島みずほ君 一千四百三十万件のケースについては、そうだとすると、記録上は元にたどれるので、きちっとそれは全員について反映をされている。そして、反映されていない人は、とにかく年数が足りないので年金の給付に反映していなくても構わない。一千四百三十万件のケースのうち問題があるケースはないという理解でよろしいんですか。
#501
○政府参考人(青柳親房君) 福島委員は今二分法で物事を整理されましたけれども、私はその二分法の一番目のジャンルの中に、今後例えばそういう形で結び付くケースというものも含まれるんではないかと思います。
 先ほど順番にケース分けをしたものの中に、オンライン記録には載っているけれども、平成九年の段階で基礎年金番号の付番に至っていない方というのがあるわけでございますので、この方々は、いわゆる五千万件の中で宙に浮いたというふうに表現されております記録の一部となっていると認識をしております。
#502
○福島みずほ君 そうしますと、五千万件の一部と千四百三十万の一部が重なるということでしょうか。
#503
○政府参考人(青柳親房君) 私が申し上げましたように、オンライン記録には結び付いているけれども、したがって表示があるけれども、平成九年段階で基礎年金番号が付番されていないという方については重なるというふうに認識をしております。
#504
○福島みずほ君 そうすると、五千万件の件は五千万件で解決をする、そして、三分類のうちの一分類は五千万件の中に入る、二の部分は反映しているからいい、三のケースは年数が足りないのでこれはもらう必要がないと。私の確認で、五千万件のケースがきちっと解決をもしすれば、なかなか難しいけれども、一千四百三十万件の件は問題とはならないという理解ということでしょうか。
#505
○政府参考人(青柳親房君) 基本的にはそのように認識をしております。
#506
○福島みずほ君 ただ、このことについても、やっぱりその五千万件の宙に浮いた年金と同じように放置をしてきたのは事実じゃないですか。今、宙に浮いた五千万件の年金が大問題になっているので、その一千四百三十万件のケースのうち五千万件と重なる部分などについては問題になっていますが、今まではほっとけと、何かどこか押し入れの中にほっとけっていう状態だったわけでしょう。それも極めて問題だと思います。
 ところで、安倍首相は二十八日、渡辺行革担当相と首相官邸で会談し、この問題について歴代社会保険庁長官の責任について明らかにする必要があると指示し、渡辺大臣は記者団に、歴代社会保険庁長官の退職金を返還させるとか、今後の天下りあっせんを禁止することだと語っています。
 新しく今回提案をされている法案は天下りの規制がありません。厚生労働省の外庁にならないわけですから、天下り規制もありません。
 まず、社会保険庁長官の責任について、今日も聞かれていますが、厚生労働大臣、いかがでしょうか。
#507
○国務大臣(柳澤伯夫君) 先日の委員会におきましても御答弁申し上げましたけれども、社会保険庁の年金記録に関する問題については、この平成八年の基礎年金番号導入が一つの節目ですけれども、それ以前からもろもろの問題があったと、このように思っております。したがいまして、この社会保険庁長官の歴代の方々を含めてすべてのこの関係の関係者にはやはり大きな責任を感じてもらわなければならないと、私としてもまた大きな責任を感じているところでございます。
 このため、今回の問題の発生の原因や責任の所在につきましては、有識者から成る検証委員会におきましてしっかりと調査、検証をしていただくことといたしておりまして、この検証委員会における検討、検証を待って私としては状況に対処をしてまいりたい、このように考えます。
#508
○福島みずほ君 渡辺大臣は、歴代社会保険庁長官の退職金を返還させるとか、今後の天下りあっせんを禁止することだと語っています。こういうこともやっぱり考えられていいだろうと思います。
 先ほどからありますが、歴代の社会保険庁長官のこの委員会への出席を強く求めます。後ほど理事会でお願いします。
#509
○委員長(鶴保庸介君) 後刻理事会で協議をさせていただきます。
#510
○福島みずほ君 終わります。
#511
○委員長(鶴保庸介君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後五時四十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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