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2007/06/19 第166回国会 参議院 参議院会議録情報 第166回国会 厚生労働委員会 第31号
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2007/06/19 第166回国会 参議院

参議院会議録情報 第166回国会 厚生労働委員会 第31号

#1
第166回国会 厚生労働委員会 第31号
平成十九年六月十九日(火曜日)
   午前十時十分開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月十八日
    辞任         補欠選任
     荻原 健司君     野村 哲郎君
     森 ゆうこ君     藤本 祐司君
 六月十九日
    辞任         補欠選任
     神取  忍君     二之湯 智君
     坂本由紀子君     末松 信介君
     武見 敬三君     木村  仁君
     野村 哲郎君     岸  信夫君
     小川 敏夫君     松下 新平君
     辻  泰弘君     尾立 源幸君
     谷合 正明君     弘友 和夫君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         鶴保 庸介君
    理 事
                阿部 正俊君
                中村 博彦君
                足立 信也君
                津田弥太郎君
                浮島とも子君
    委 員
                木村  仁君
                岸  宏一君
                岸  信夫君
                坂本由紀子君
                清水嘉与子君
                末松 信介君
                武見 敬三君
                中島 眞人君
                中原  爽君
                二之湯 智君
                西島 英利君
                野村 哲郎君
                尾立 源幸君
                櫻井  充君
                島田智哉子君
                下田 敦子君
                辻  泰弘君
                藤本 祐司君
                松下 新平君
                柳澤 光美君
                弘友 和夫君
                小池  晃君
                福島みずほ君
   衆議院議員
       発議者      石崎  岳君
       発議者      谷畑  孝君
       発議者      宮澤 洋一君
       発議者      福島  豊君
   国務大臣
       厚生労働大臣   柳澤 伯夫君
   副大臣
       総務副大臣    田村 憲久君
       厚生労働副大臣  石田 祝稔君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        松田 茂敬君
   政府参考人
       金融庁総務企画
       局参事官     山崎 穰一君
       総務省行政評価
       局長       熊谷  敏君
       総務省自治行政
       局公務員部長   上田 紘士君
       財務大臣官房審
       議官       佐々木豊成君
       財務大臣官房参
       事官       香川 俊介君
       財務省主計局次
       長        鈴木 正規君
       文部科学省高等
       教育局私学部長  磯田 文雄君
       厚生労働大臣官
       房総括審議官   宮島 俊彦君
       厚生労働省職業
       安定局長     高橋  満君
       厚生労働省保険
       局長       水田 邦雄君
       厚生労働省年金
       局長       渡邉 芳樹君
       社会保険庁長官  村瀬 清司君
       社会保険庁総務
       部長       清水美智夫君
       社会保険庁運営
       部長       青柳 親房君
   参考人
       財団法人厚生年
       金事業振興団常
       務理事      横田 吉男君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○日本年金機構法案(内閣提出、衆議院送付)
○国民年金事業等の運営の改善のための国民年金
 法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議
 院送付)
○厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付に
 係る時効の特例等に関する法律案(衆議院提出
 )
    ─────────────
#2
○委員長(鶴保庸介君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日までに、荻原健司君、森ゆうこ君、神取忍君、谷合正明君及び小川敏夫君が委員を辞任され、その補欠として野村哲郎君、藤本祐司君、二之湯智君、弘友和夫君及び松下新平君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(鶴保庸介君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 日本年金機構法案外二案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、社会保険庁長官村瀬清司君外十三名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(鶴保庸介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(鶴保庸介君) 日本年金機構法案、国民年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律案及び厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付に係る時効の特例等に関する法律案、以上三案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○辻泰弘君 民主党・新緑風会、辻泰弘でございます。
 日本年金機構法案等について二回目の質問をさせていただきますけれども、当初いろいろ用意いたしました質問項目がまだ半分までしかいっておりませんで、あと二回、三回と質問できることを期待しつつ、今日の質問に入らせていただきたいと思います。
 そこで、まず、今日、閣議決定があったようでございます。かねてよりの懸案でもございましたし、おっしゃっておった流れでございますけれども、年金記録確認第三者委員会という名称になったようでございますけれども、これにつきまして、直接は所掌は総務省と聞いておりますので、総務省の方からこれにつきまして簡潔に、どういうことが決定されたのか、お聞かせください。
#7
○政府参考人(熊谷敏君) 本日の閣議決定におきまして、総務省に第三者委員会を設置すると、これは中央にも置きますし、各都道府県にも置くということでございます。それと、委員の定数あるいは委員の守秘義務等が定められておるところでございます。
 中央委員会の役割といたしまして、今後、この年金記録につきまして、総務省、総務大臣が今後あっせんするというに当たっての基本方針あるいは個別案件の議論、審議といったことがその役割として定められているところでございます。
#8
○辻泰弘君 そうすると、従来の総務省が各行政機関に対してなされるあっせんの一環だという位置付けでしょうか。
#9
○政府参考人(熊谷敏君) この委員会はあくまでもあっせん案の御審議をいただくということで、あっせんそれ自体は総務大臣から社保庁長官に行うというものでございます。
#10
○辻泰弘君 そうすると、従来型のあっせんの範囲内といいますか、その枠内という理解でいいですか。
#11
○政府参考人(熊谷敏君) おっしゃるとおりでございます。
#12
○辻泰弘君 それで、厚生労働大臣にお伺いしたいと思いますけれども、そういうことで第三者委員会で従来型のあっせんということ、私はむしろもう少し強いことがあるのかと思っておりましたけれども、必ずしもそうでないようです。
 それで、そのことについて、それを受け止められてどうされるのか、このことについて基本方針をお伺いしたい。
#13
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今委員から御確認の御質疑の形での御発言があったわけですけれども、本朝の閣議におきまして年金記録確認第三者委員会令が閣議決定されまして、年金記録確認第三者委員会が総務大臣の下に設置されるということになりました。そして、その設置法上の根拠は、総務省設置法の第四条第二十一号にあるあっせんということであるということが確認されたわけでございます。
 年金記録について、国民の皆様方と社会保険庁の調査結果というものが一致しない場合に国民の皆さんの側の申出に基づいてあっせんが御審議の上、行われるということでございますが、そのあっせんの結論については、私どもとしてはこれを尊重して、社会保険庁長官による裁定に結び付けてまいりたいと、このように考えております。
#14
○辻泰弘君 そうすると、いろいろな報道等で尊重義務を課すとか、そういったことでの担保を何らかの形で付与するというふうなことも言われておりましたけれども、形としては少なくともそういうことではないということですね。大臣、いかがですか。
#15
○国務大臣(柳澤伯夫君) そのとおりでございまして、あっせんというものが行われる、それに対して社会保険庁長官はそのあっせんの趣旨というか結論を尊重して裁定に結び付けるということでございます。
#16
○辻泰弘君 そうしますと、確認ですけれども、第三者委員会が出されて、それに対しては尊重はするが、最終決定権は社保庁にある、厚生労働省にある、こういうことですか。
#17
○国務大臣(柳澤伯夫君) 形式的にはそのとおりでございますけれども、実質的に私ども尊重する気持ちを重ね重ね表明しているところでございますので、実質的にはこのあっせんの内容が裁定に直結するということでございます。
#18
○辻泰弘君 最終決定が、第三者委員会がするというふうな理解だろうと思いますけれども、これは公布の日からということになりますけれども、いつから機能することになりますか。
#19
○委員長(鶴保庸介君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#20
○委員長(鶴保庸介君) 速記を起こしてください。
#21
○政府参考人(熊谷敏君) 六月二十二日から施行でございます。
#22
○辻泰弘君 それで、これは一応そこのことはここで区切りにしておきたいと思います。
 もう一つ、総務省の下に年金検証委員会の方が先日、発足しているんですけれども、このことの検証する内容、それから報告時期、このことについて方針をお示しください。
#23
○政府参考人(熊谷敏君) 年金記録問題検証委員会、これにつきましては、総務大臣決裁により総務大臣の下に置かれた委員会でございます。
 委員会の役割といたしまして、このような年金記録問題が発生したそもそもの経緯、原因、責任の所在等について調査、検証を行うものということでございます。特に、こういう問題が発生した原因がどういうところにあるのかといったことにつきまして徹底して調査、検証を行ってまいりたいというふうに考えております。
#24
○辻泰弘君 その中に、報道等では、記録漏れの経緯、それは今おっしゃったところですね。歴代厚生労働大臣の、あるいは社会保険庁長官の責任問題も調べると、こういうことですけれども、それは一環としてそういうことになるんでしょうか。
#25
○政府参考人(熊谷敏君) この問題の経緯、原因を徹底的に調査した結果、おのずからその責任の所在というのは明らかになるんではないかというふうに考えておるところでございます。
#26
○辻泰弘君 それで、さっきの第三者委員会も含めてですけれども、いわゆる政府の機関としてどういう機関としての位置付けなのか、八条委員会とかいろいろあるわけですけれども、それについて、第三者委員会の方とこの検証委員会の方、お示しください。
#27
○政府参考人(熊谷敏君) 第三者委員会は政令に基づき設置されるいわゆる審議会でございます。検証委員会の方は行政運営上開催される会議ということで、総務大臣決裁というものでございます。
#28
○辻泰弘君 また後で検証の関係でお伺いしたいと思いますけど、まず、このことについては当面、一区切りさせていただいて、次のテーマに入りますけれども。
 まず、お手元に資料を配っていただいたわけでございますけれども、前回の私の質問のときに、三年前からの懸案である無年金者数の推計について、三年もたっているのにまだ方針も示していないじゃないかということで御質問いたしまして、数か月のうちに答えを出したいと、決定版を出したいという意欲ある御答弁もいただいたわけですが、それに向けてどういう方針でいくのかということを活字で出してくれと、こういうふうに申し上げておったわけでございます。それがこの答えとなっているわけですが、一ページ目ですけれども、それについてちょっと御説明いただけますでしょうか。
#29
○政府参考人(青柳親房君) 無年金者の推計につきまして、ただいま委員からもお話ございましたように、前回御質問の際にお尋ねがあったものをまとめさせていただきました。お手元にございますものを、一部重なるところがあるかと思いますが、私の方から御説明をさせていただきます。
 まず、無年金者数そのものをダイレクトに推計する方法といたしましては、現在、抽出調査でございますところの公的年金加入状況等調査という調査がございまして、最新のものは平成十六年の調査でございます。この調査の結果によりますと、六十五歳以上で約六十三万人、世帯の中で配偶者が年金をもらっておるというような方を見てみますと、これを控除いたしますと、世帯単位で見ますと無年金というふうになる方が約四十四万人という把握をしているところでございます。これが第一番目の点でございます。
 それから、このほかに、社会保険庁の方で持っております納付記録等のデータの集計によりまして、これまでも、無年金である方あるいは将来、無年金になるおそれのある方ということの把握をさせていただいておりました。そのうちの一つが、平成十六年の十一月に会計検査院の報告におきまして、五十九歳以下の無年金者の数が、これは無年金者になるおそれのある方というのが正確な表現だろうと思いますが、その数がおよそ三十九万人であると推計されること、それから平成十六年八月に長妻衆議院議員から提出いただきました質問主意書に対する答弁書におきまして、六十五歳以上の無年金者の数がデータからは約四十万人推計できると、この二つをお答えをしているところでございます。
 ただし、これらのデータにつきましては、一つは、被保険者資格を喪失した後の死亡者の方、あるいは合算対象期間や期間短縮によって受給資格要件を特例的に付与されている方々が考慮されてない点、あるいは六十歳から六十四歳までの方々について同様の数字を把握できていない点など改善すべき点も多いということが私どもの悩みの種でございました。
 したがいまして、無年金者対策というのは焦眉の急であるということにかんがみますれば、ただいま申し述べました社会保険庁が保有するデータの集計結果を基本といたしまして、数か月の作業期間をいただいた上で、ただいま申し上げた改善すべき点を改善し、公表できるように努力してまいりたいというふうに考えております。
#30
○辻泰弘君 三年来の懸案でしたので、これで当面、青柳さんの肩の荷も下りたのかもしれませんけれども、数か月後の成果を期待したいと思いますけれども。
 ただ、一つ、無年金者対策が焦眉の急であることにかんがみ、これはまあこれでいいんですけれども、この結果の後考えていくということになりますか。
#31
○政府参考人(青柳親房君) 結論をまずちょっと先取り、今の段階ではできませんけれども、私どもといたしましては、そもそもこの無年金の問題に対しては、例えば三十五歳通知であるとか四十五歳通知という比較的早い段階で加入履歴を御通知して、無年金になるおそれがあるということをきちんとアナウンスをするということが一つの正攻法というふうに考えておりますので、将来に向けてはそうした三十五歳通知、四十五歳通知等の活用によりまして無年金対策を進めていくというのが一つの方法であろうと考えております。
#32
○辻泰弘君 私ども、無年金をなくすために最低保障年金、税方式でと言っているわけですけれども、このことは今後ともまた議論していきたいと思います。
 それから、次のポイントで、ちょっと通告順序は先になりますけれども、大臣にお伺いしたいんです。
 ストレートな話、役所に皆さん方の短期給付と長期給付の共済があるわけですけれども、厚生労働省に現在、共済組合が幾つあるのか、そのことについて大臣、御答弁ください。
#33
○政府参考人(宮島俊彦君) お答えを申し上げます。
 現在、厚生労働省関係におきましては、厚生労働省共済組合ということで、これが厚生労働本省、労働局などで三万一千百五十九人の共済がございます。それに対しまして、厚生労働省第二共済組合というのが五万七千百七十二人、これはナショナルセンターや国立病院機構の職員あるいはハンセン病療養所の職員、それから社会保険関係で社会保険職員共済組合、一万六千八百三十三人、があって三つあるということでございます。
#34
○辻泰弘君 今次、法律改正によってそのうちの一つが統合されるということでしょうか。その点、確認させてください。
#35
○政府参考人(宮島俊彦君) 今回の日本年金機構の設立に伴う社会保険庁の廃止ということに伴いまして、社会保険職員共済組合、これは廃止することとなっております。新たに設置される日本年金機構は非公務員型の法人ですが、これは機構に採用される職員は民間被用者として健康保険と厚生年金保険に加入することとなるということでございます。
#36
○辻泰弘君 それでは、大臣にお伺いしたいんですけれども、大臣もよく御存じのことだと思うんですけれども、いろんな経緯はあることでございましょうけれども、やはりどう見ても共済の一覧表を見ても各役所に三つもあるということはないわけで、今回のことの統合によって二つになるわけですけれども、名前からして第二というふうに付けている共済組合があるということですね。これは労働省と厚生省が一緒になったときはそちらは一緒になったけれどもと、こういうことだと思うんですね。その辺も経緯もよく分からないところもあるんですけれども、やはり厚生労働省として年金制度は一元化すると。まあ一元化自体中身がないと私どもこれは思っていますけれども、しかし、とにかく方向性としては一元化ということをおっしゃる。そしてまた、保険についても統合ということをいろいろな形でおっしゃっている。再編統合をおっしゃっている。過般、船員保険も全国健保の中に、統合ではないですけれども、しかし一つの組織体としては中に入るというようなことがあったわけですね。
 そういった中で、まず隗より始めよということがあろうはずだと思うわけですけれども、そしてまた実はこれは私は三、四年ぐらい前ですか、五年ぐらい前ですか、ここの委員会でも聞いたことがあるんですけれども、そのときは取り組みたいとおっしゃっていただいたんだけれども、しかしいまだに二つあるわけです。これは私はやっぱり、今回のことをきっかけに一本化されるのかと思ったらそうもなっていないんですね。そこはやっぱり厚生労働省として、やはり隗より始めよだと思うんですけど、いかがですか。
#37
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今、政府参考人の方からお答え申し上げましたとおり三つあるわけですが、そのうち今回の日本年金機構の発足に伴って一つは廃止をされると、こういうことでございます。そういうことになりますと、あと残るのは二つでございますけれども、二つを一つに統合すべきではないかと、こういう観点からの問題の提起でございますが、今、政府参考人の方から御説明申し上げたとおり、いわゆる第二共済組合というものは国立病院の、まあ経緯的にいうとその系統の者とかあるいはナショナルセンターという新しいところの者をもって構成いたしております。これらにつきましては、例えばナショナルセンターにつきましては、平成二十二年度に非公務員型の独立行政法人へ移行するというようなことも予定をされております。
 そういうことからいたしますと、私ども、この厚生労働省第二共済組合の在り方については、こうした組織全般にわたる在り方の検討に併せて共済組合としてもその在り方を検討していくべきではないかと、このように考えているというところでございます。
#38
○辻泰弘君 いつも、厚労省のみならずではありますけれども、厚労省もお手盛りというか、自分のところは非常にいいようにつくっているというのがもう歴史的にあるわけで、去年議論いたしました高額療養費におきましても、これはほかの共済もそうでしょうけれども、非常にその本人が高額療養費の自己負担限度額のかかわりで、本人がサインすればいいところまで集約してくれるわけですよね。しかし、その政管健保の人たちはまだまだそんなことができていない、国保はましてやという状態にあるわけですけれども、そういったことで、私は、厚生労働省自体がそういった他の役所、あるいは現実に国民が享受しているという水準をやはりしっかり踏まえてやっていくべきだと思うことの一つに当たるわけでございます。
 そしてまた、そのことは今回先ほど聞いたように総務省にゆだねられたわけですけれども、まあ最終権限は社保庁にあるということで、最後の何というか矜持は保たれたようなところがありますけれども。しかし、やはりそこの根底に、まあ仄聞するところ総理を始めとする方々がやはり厚生労働省では信頼できないということがあったと私は思うし、実際そういうことだと思います。
 ですから、私が前言ったように、厚生労働省って大事な役所だと思っていますけれども、しかし社保庁解体と同様に一遍解体してもう一遍ゼロからつくった方がいいんじゃないかと、これぐらい思うぐらいかなり私はいびつになっているし、腐っているし、かねてより言っていましたように、いろんな不祥事が多発しているわけです。それについてのお取組も不十分だと思いますけれども、そういったことの反省の上に立って、私は、この問題についても、今はその三つが二つになるからということが理屈になるし、いろいろあるんだけど、今まではずっとたなざらしにしてきたわけなんですね。今回のこの年金機構ができることによってそういうことが促進されるんだけど、そのこと自体の追求の結果ではなかったわけですよ。
 そういった意味で、私はやはり大きく問題だということを指摘しておきたいと思いますが、同時に、私どもが、皆さん方、政府案に対峙して社保庁と国税庁を統合すべしということを言っているゆえんは、やはり私どもは社保庁のやってきたことというものを一度、厚生労働省の範疇から外すということが極めて大事だと、このように思っているということでもあるわけですね。ある意味では厚生労働省の抜本改革だと、こういうことに私どもは思いがある。そして、財務省から国税庁をある意味で独立させるということにもつながるかもしれません。徴収機関としての独立機関としてつくるということで、ある意味で権限を分散するということがあるんでしょうけれども、しかし厚生労働省は当然嫌がるし、財務省は当然嫌がるわけですよね、そういう徴収権限という極めて大きな権限を奪われることは。
 ですから、私は、これ政府内でも検討された経緯は知っていますけれども、やはり私は、今回の政府案というのはある意味で官僚が嫌がることを先に除いておいた後に出てきたものだと私は思っています。ですから、私どもの方が抜本的な改革だと思っておりますし、総理もこの間何か少し激高した形でおっしゃっていましたけれども、根本的に私は間違っていらっしゃると思っています。
 それで、一つ聞いておきたいんです。この間、六月十四日に総理が、国税庁との統合のことについて質問をされたところに対して、総理は、今までの体質を温存して国税庁と一緒にしたのでは国税庁もそうなってしまう危険すらあるんだろうと思うと、こうおっしゃっている。それから、与党の自民党の幹事長の中川さんは、社会保険庁を国税庁と統合すると民主党は言うが、税の世界まで不祥事が広がり国を滅ぼす結果になると、このようにまでおっしゃっているんですね。
 そこで、社保庁長官にちょっとお伺いしたいんですけれども、このことについてどのような見識をお持ちになるか、所感をお持ちになるか。社保庁の繁殖力というのは国税庁をそこまで陥れるほど、国を滅ぼすほどの繁殖力を持っているというふうに評価されているでしょうか。
#39
○政府参考人(村瀬清司君) 私がお答えできる範囲でお答えを申し上げたいと思います。
 社会保険庁改革というのは、社会保険庁の内向きで閉鎖的な体質を抜本的に改め、国民の視点に立って業務遂行を行う組織、人員にしていくこと、これが最も大切だというふうに考えております。
 したがいまして、今回新たな組織ということで、ガバナンスの強化、それから非公務員化によりまして、能力と実績に基づく人事評価制度を導入し職員の意識改革を図る、そして働く人が報いられるやはり組織にしていくべきではないかと、このように考えております。
 また一方、国民のニーズに応じた業務運営を的確に行うことによりまして更なるサービスの向上と事業運営の効率を図る、これが必要だというふうに考えておりまして、社会保険庁、根本的な行動原理の改革を自らやっていきたいという形で今回、法律案を出させていただいているところでございます。
#40
○辻泰弘君 余り面白くない答えでしたけれども。
 そこで、一つだけ問題点を指摘しておきますけれども、中川幹事長は、昨年の十月に、年金保険料の強制徴収に限り類似する税金徴収と一元化して国税庁、税務署に移管するのも一つの方法だと、このようにおっしゃっていたんですね。そして、そのことをもっと詳しく御説明になっていて、年金は特別会計で給付と負担の関係が明らかになっており、税方式になることはないと、こういう説明もされていたわけです。
 ですから、私は、私どもが申し上げていた国税庁との統合を中川幹事長はこのころおっしゃっていた、その当事者が何か一緒にすると税の世界まで不祥事があって国を滅ぼす結果になるとまでおっしゃっているのは、非常に何か不見識といいますか、その辺の脈略はよく分からないですけれども、すぐ二転三転されるのかもしれませんが、その点は問題点として指摘しておきたいと思っております。
 さて、次に行かせていただきますけれども、厚生年金基金の代行返上のことでございます。
 この代行返上が非常に厳しい状況の中で企業がそういうお取り組みをされたわけですけれども、その過程で社保庁が持っている記録と企業サイドが持っている記録とが違ったということがあったということをかねてから言われておったわけです、最近の報道もあるわけですが、この点についてどのように状況を掌握されているか御説明ください。
#41
○政府参考人(渡邉芳樹君) 御指摘のとおり、厚生年金基金の数年前をピークといたしました代行返上の際に、社会保険庁と厚生年金基金の記録の不一致により厚生年金基金の記録を訂正した場合も数多くございました。そうした場合には、受給権者等への周知など適正な事務処理を行う必要がございました。
 こうしたことは当然でございますが、年金記録の訂正はあくまで厚生年金基金の内部の事務処理に関する事項でもあり、私ども年金局といたしまして厚生年金基金サイドから統計的な処理及び集計というのは行っておりませんので、大変恐縮ながら、統計的な数字でお答えができないことをお許しいただきたいと思います。
#42
○辻泰弘君 その二つの、社保庁と企業が代行返上ということの過程で、やはり早く代行返上したいという思いがあれば、その部分、社保庁の記録に合わせてしまうということで、結果として払った人のことをネグってしまうというか、その分を不問に付してしまうといいますか、きつく言えば抹殺してしまうといいますか、そういったこともあり得たろうと類推できるし、そういう指摘がかねてからあったわけですね。このことも一つ実は大きな問題でございまして、ここは大事なポイントで、今後とも代行返上のことはあるんでしょうけれども、そのことについてはやはりしっかりとある意味では丁寧に対応すべきだと思っています。その点についての今後の方針をまず確認します。
#43
○政府参考人(渡邉芳樹君) 御指摘のように、社会保険庁の記録に合わせて訂正するケースも数多くあった、またその逆も、少数ではございましたが、ございますが、社会保険庁とそれから厚生年金基金との事務処理の関係でございますが、真ん中に事業主というものがございまして、事業主は資格取得、報酬月額の変更、資格喪失時等の様々な届出を社会保険庁と厚生年金基金の双方に行うという事務処理の基本となっております。その後、事業主が届け出た社会保険庁への情報がまた事業主を経由して厚生年金基金に届く、こういうような流れがございます。
 いずれにしても、事業主からの届出に基づき年金記録の整合性を保つということがこの制度、事務処理の仕組みの根幹でございますので、そこをしっかりしていかなければいけない。もとよりヒューマンエラーといいますか、一定の誤りがどんなメカニズムでも発生する可能性も否定することまではできないわけでございますが、今般の厚生年金をめぐる様々な年金記録の照合、訂正の中で、当然、厚生年金基金加入者や受給権者に影響のあるケースも出てまいります。
 したがいまして、厚生年金基金加入者、受給権者に通知された記録の訂正情報をしっかりして厚生年金基金等の記録もしっかり整備される、こういうことを目指していかなければいけない、こういう考え方で必要な注意の喚起などをしておるところでございます。
#44
○辻泰弘君 総務省にちょっと求めておきたいんですけど、今の厚生年金基金の記録の統合というか、その部分も実は一つ大きなポイントだと思うんです。ですから、今すぐ答えが出るわけじゃないんですけれども、私は一つの検討対象といいますか、やはり一つの見詰めていただくポイントに、お取り組みいただきたいと思うんです。その点だけ御方針、教えていただきたい。
#45
○政府参考人(熊谷敏君) 検証委員会におきましては、年金制度そのものについて議論する場ではないというふうに理解しておるところでございます。
 今回の記録問題発生の経緯、原因、責任の所在、これらについて調査、検証する中で、あるいはその制度に起因する問題があるかどうか、そういうことも含めて議論していくというようなことはあり得るんではないかというふうに考えております。
#46
○辻泰弘君 私も実務的なことを十分追っ掛け切れてはおりませんけれども、聞いたところ、やはり実際問題、データの共有ということはないわけなんですね。こっちがこう持っている、こっちがこう持っていると。ずうっとそれが歴史があって、あるところで会ったら違っていると、こういうことのようですから。ですから、やはり共有するということは大事だと思うんですね。今どきそれができないということはないと思う。だから、そういう意味で、総務省の方も、そういったことにもつながっているわけですし、元々仕組みの問題としてですね、そもそも厚生年金基金がなぜできたのということもあるかもしれませんけれども、いずれにしても、そのことについては是非ウオッチしていただきたいということを申し上げておきたいと思います。
 それから、質問にはもういたしませんけれども、社保庁でコンピューター入力を始めたころに、非常に変換辞書というんでしょうか、そういったシステムでかえって混乱させたということがあったようですが、そういったことも検証委員会の方で取り組んでいただきたいと、このように要請しておきたいと思います。
 それで、もう一つ確認をしておきたいと思います。
 厚生年金に加入義務がある事業所が、当然五人以上とかあるわけですけれども、その事業所が、社員から保険料を徴収していながら社保庁に納めていないということが現実にはあるわけですね、極めて望ましくはないことですけれども。その場合、被保険者は救済されるのか否か、そのことをお示しください。
#47
○政府参考人(青柳親房君) ただいまのお尋ねの場合には、少しケースを分けて整理をする必要があろうかと思います。
 まず、事業所が従業員から保険料を徴収しておきながら厚生年金に加入していないという事例といたしましては、一つは、そもそも事業所自体が加入手続をしていないということで、事業所が丸ごと未適用事業所になっているようなケース、それからもう一つは、事業所は適用事業所になっておるわけですが、そのうちの従業員の一部の方について本来行うべき被保険者の届出を行っていないと、だからその個人の方が抜けているというケース、この二つが考えられようかというふうに思います。
 それで、いずれにいたしましても、私どもの仕事のやり方といたしましては、まずはその被保険者の資格というのを事業所調査その他の機会を通じて確認をするということをやっておるわけでございますが、まずは、そういう意味で、事業主の届出漏れというようなことが原因であるということでそういう食い違いが起きているということが分かった場合には、基本的には、事業主から届出をきちんと出し直していただいて記録を訂正するということが基本になってまいります。
 ただし、この届出がそういった届出漏れから二年以内に行われました場合には、保険料を徴収することによりまして、最終的にその当該期間を保険給付に結び付けるということが可能になるわけでございますが、こうした事業主からの届出が二年以上経過した場合には、保険料の徴収権が二年で時効消滅するということから、二年を超える期間に掛かる保険料の徴収をすることができないということになるわけでございます。したがいまして、こうした当該期間について保険給付を行うことはできず、この問題については、最終的には事業主と御本人との民事上の問題として御解決をしていただく必要が出てくるということになろうかと存じます。
#48
○辻泰弘君 冷たい論理でいくとそういうふうになるんでしょうけれども、しかし、そもそも適用事業所、すなわち義務化されている事業所をそのまま放置していたということがまずあって、そこから出発する話ですよね。本人は全くそれは意識がないわけですよね、はっきり言いましてね。そのときに、本人がその事業所と訴訟して勝たなかったらできないよということは、やはり、今の状況を考えますときに、その個人に非常に負荷を求めているということではないかと私は思うんです。この点も、やはり私は何らかの改善策があってしかるべきだと思うんですけれども。
 大臣、まあ実務的にはそういうことになるかもしれませんけれどもね、しかし、やはり本人は、意識が、知らないまま天引きされているわけですから、払っているし、実際そうなっているわけですね。それが、事業主が正規に納めてないがゆえにそうなってしまっていると。それは、元々そのことをないようにするのが厚生労働省の責務でもあるわけですね。
 その点において、やはり私は何らかの対応策が、今のしゃくし定規なことよりももう少し救済的な方向での取組があってしかるべきだと思うんですけど、いかがですか、大臣。
#49
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私どもは、保険料を納付をしていただいている方々、この方々が給付漏れになるということは、これは一人たりとも断じてあってはならない、これは総理も度々御発言になっていることでございまして、私どもも正にそのとおりだというふうに考えます。なるがゆえに、今回、会計法の命ずる消滅時効の厳格さというものにつきましても、やはりこれの修正をお願いする法律案を与党の皆さんのお力で出していただいておるということでございます。
 一方、保険料の納付がなかった方々については、私ども、これについて給付を行うということは、他のきちっと納付をしていた被保険者の方々との関係からいって、適切な処理というわけにはやはりまいらないというふうに考えるわけでございまして、基本的にというか、私どもが踏まえるべき基本というものは、やはり保険料の納付者に対してこれを給付でもって、もちろんこれは支給要件が満たされた場合ですが、おこたえするという制度運営であると、このように考えております。
#50
○辻泰弘君 支給要件を満たした人にのみ給付するということを基本とするということが今のことについての答弁であるのは非常に寂しい話で、せめて、そういった、本来、加入義務を負った事業所であるにも納付していない、そこをなくすために努力するんだと、こういう答弁で私はあるべきだと思いますけど、その点、どうなんです。本来そうあるべきじゃないですか。それを言われないのは、非常に官僚答弁ですよ。
#51
○国務大臣(柳澤伯夫君) いや、物事の筋を申しておると私は思うのでございます。
 もちろん、加えまして、私どもは、もとよりそうした加入をされている適用事務所、事業所において、その事業主がきちっとした対応をするべく私どもは行政を展開しなければならないというふうには考えております。
#52
○辻泰弘君 大臣も大蔵省の御出身で、ずっと御答弁をお聞きしても、今の枠内での御答弁の域をなかなか出ないということでございますけれども、私どもはその点は根本的に不満を持っております。そのことを申し上げておきたい。
 それから、基礎年金番号のいわゆるダブりのことでございます。
 過般の厚生労働委員会におきましてもその点の議論がございました。そして、大臣が、基礎年金番号のダブりというのは今後だって起こる可能性があると。まあこれこれしかじかということで、こういうようなことで起こりがちなんですと御説明まであるわけです。で、現在、二万件ダブっているのは、これは歴史的なところもあるんでしょうけれども、しかし、今後だってダブりが起こるということをこれだけ高らかにおっしゃると、じゃ、今五千万件を突合していこうということをここまでやろうとされているのに、今後の人までダブりがあるというふうな、そんな体制だったらできないじゃないかと思うわけですね。これは、私はやっぱり非常に寂しい話というか、極めて問題だと思いますよ。今後ダブりがある、それは絶対ということはないわけですから、あり得るかもしれませんけれども、しかし、基本的には、こんな例示まで挙げて、こういうときは残るんですなんて、こういうことが中心の答弁であることは私は本当に問題だと思います。その点どうですか。
#53
○国務大臣(柳澤伯夫君) 基礎年金番号のダブりというものは、これは言うまでもなく、私どもは最大限の努力でそうしたことが発生しないように努めていくということが大事でございます。
 しかし、例えばということでせんだっても申し上げたことで、それを委員から今御注意をいただいているわけでございますので、これは繰り返しませんけれども、やっぱり私どもといたしましては、私どもとしての行政も頑張る。しかし同時に、これは被保険者の皆様の御協力、これはせんだって山本委員の御発言にもありましたけれども、そうしたことについても私ども御期待をさせていただいておるということでございます。
 もとより、それは今の制度でということで、私ども、これから先、いろいろシステムそのものについても、被保険者の方々の協力が非常にお忙しいとかいろいろな事情でそんなに多く期待できない場合でも、そのシステムが所期のシステムになるように、システム自体の見直しもいたしてまいらなければならないというふうには思っておりますけれども、今のこの年金制度ということについて言えば、そうしたこともあり得ない、今も委員もお認めになられるように、全くないということではないということでございます。別に声高に申し上げているつもりはございません。
#54
○辻泰弘君 しかし、これだって、学生が、要は親御さんが払っていらして、息子さんが例えば離れたところへ大学に行っているということもあるでしょうし、近くにいることもあるでしょう。例えば、離れたところにいても、保険証は多分、遠隔地で出しているんじゃないかと思うんですね。同居していれば当然、保険証は一緒でしょうね。近隣でも保険証が一緒であれば離れたところに住んでいてもそこでチェックできるんじゃないかと。
 だから、住民基本台帳とのチェックというのはまだできていないとしても、厚生労働省が所管している健康保険のそのことを通じてのチェックということで、私は、おっしゃっている部分はかなり解消できるだろうし、そしてまた国民年金を掛けていても、息子さんが、息子さんでも娘さんでもいいんだけど、勤めるということになった段階で国年の保険料は納付が止まるはずですわね、常識的には。そしたら、そこでその後どうなるのというのを見るわけだから、そしたらそれとの突合というのは、私は、元々三情報があっての話で、住所が違っていたとしてもですよ、それぐらいやれなかったら、五千万件をやるということにはならないじゃないですか。
 今おっしゃっていることを、ほんのレアなケースのことを言っても、そんなことを例示に出されること自体が私は非常に寂しいというか心もとないというか、根本的に私は足らないと思っていますけど、どうですか、その点。
#55
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私は起こり得ることの例示として申し上げたわけでございまして、別段それを非常に、だから私どもとしてはダブりは仕方がないんだと言って別に開き直るというような気持ちは毛頭ございません。
#56
○辻泰弘君 さっき申し上げたように、やっぱり役人の域を出ないというか、どうも私は、こういうことをなくしていくんだという、今の基本的な状況を打開していくという基本的な、積極的な姿勢が見えないことばかりだと思います。その点は御指摘申し上げておきたいと思います。
 そこで、次のポイントに移らせていただきますけれども、まず、過般、大臣が記者会見をされておりまして、歴代の厚生労働大臣の責任についてということでおっしゃっているんですね。監督責任、管理責任というものの観点からというふうなことをおっしゃっているんですけど、その点について御所見を求めます。
#57
○国務大臣(柳澤伯夫君) 基本的に先ほど総務省の政府参考人が申したことでございますけれども、私ども、今回のいわゆる年金記録問題というものの経緯、よって来る原因、さらには責任の所在というものについて検証をされるということになれば、当然それは歴代の厚生労働大臣も始めからこのらち外に立つというわけにはいくまいということについて申し上げているわけでございます。
#58
○辻泰弘君 そこで、確認させてください。基礎年金番号導入、閣議決定時の内閣は何内閣でしたか、大臣。
#59
○副大臣(石田祝稔君) 基礎年金番号については平成八年三月八日に閣議決定されまして、そのときの内閣総理大臣は故橋本龍太郎総理大臣でございました。
#60
○辻泰弘君 それから、実は前回、自民党のビラをやって変わってはいるし、余り進歩がないようにも思うけれども、しかし基本的に、指摘していた閣議決定というとき厚生大臣の名前が菅さんと書いているんだけれども、閣議決定というのは考えてみれば総理大臣が閣議決定しているわけですからね。そこも一つあったんですね。
 それから、切替え業務のことも、これちょっと時間がないんであれだけれども、実質、これは事務的に決めているわけだから、あのときも言いましたけど、これが何か責任を問われるようなことでは全くないわけですね。
 それともう一つ、制度設計ということで言われているわけですけれども、省令のことを聞く前に、その前に、一応五千万件というのが今日問われているわけですけれども、五千万件の発生の原因というか根源は何であったか、何ゆえ残ったかと、この点について見解をお示しください。
#61
○政府参考人(青柳親房君) 五千万件の問題についての背景、経緯というお尋ねでございました。
 御存じのように、我が国の公的年金制度は、それぞれの制度ごとに独自の番号の下に年金記録を管理してきたという経緯が長らくございました。しかしながら、届出漏れの防止あるいは一人一人の年金記録を統一的に管理するという目的の下に、平成九年に基礎年金番号を導入したという経緯がございました。
 その基礎年金番号導入の際に、公的年金の被保険者、受給権者お一人お一人に基礎年金番号をお知らせし、またあわせて、他の制度等の加入歴の有無を照会するという統合作業などによりましてこの記録の統合というものを行ったという経緯がございます。しかしながら、結果的に十年を経過した現在におきましても五千万件に及ぶ未統合の記録が存在しているということが経緯でございます。
 このことの原因ということについては、お尋ねの中にもございましたが、当初の制度設計などが不十分であったということは現時点では認めざるを得ないのかなと考えておりまして、具体的には、一つには、既に老齢年金を受給している方々の年金記録については、当時、基礎年金番号に統合されていない年金記録との突き合わせを行わなかったこと、またもう一つには、基礎年金番号への統合状況をその後きちんと進捗管理する仕組みを設けなかったこと、これらが原因ではないかというふうに考えている次第でございます。
#62
○辻泰弘君 私は、この五千万件が残った理由が制度設計かどうかというのは後でまた議論しますけれども、根本的に、結局、今おっしゃったように、受給権者を追っ掛けなかったわけですね、まず根本的に。ただ、共済は追っ掛けましたけどね。そこもちょっとよく分からないんだけど。それから、被保険者の突合、統合というような作業をやったわけだけれども、千八百万件、これが極めて不十分だったわけです。ですから、受給権者を対象としなかった、それから被保険者の突合が十分できなかったという、導入後といいますか、対象とする制度というのは平成八年十一月なんでしょうけれども、そこの問題であって、制度設計だと私は思わないです。これまた後で議論したいと思います。
 ただ、この間の総理の発言でも、統一をするという設計をした段階からいろいろな問題があったのは間違いがないと、このようにもおっしゃっていたりするわけですね。それから、当初の設計段階の詰めが不十分であったというのは柳澤さんがおっしゃっている。それから、これまた総理も、統合方法の企画が番号導入前に十分に検討されたか大いに反省すべき点があると、このようにおっしゃっている。それから、この間、片山参議院幹事長が、基礎年金番号を振るいろんな意思決定をしたのは私は八年だと言っているから菅さんのことを言ったんだと、こういうトーンでおっしゃっている。こういうことなんですよ。
 そこで、そこまでぎりぎりと最近に至るまでおっしゃるものだから、私は、客観的、冷静に考えてどうなのかということを私なりに検証委員会を開きたいと、このように思って質問するわけなんですね。
 それで、省令が問題だということを自民党のチラシで御指摘がありました。平成八年十月です。この省令がやはり私は制度設計だと思うわけです。平成八年十月十一日と平成八年十月三十一日に官報で示されているのが制度設計だと思います。当然そうあるべきだと思います。
 その中では、受給権者に限るとか、被保険者の突合の計画はないけれども、しかしその制度設計をして前へ進めていこうということが決められているわけですよ。その時点でその後のこともきっちり決めているべきだったというのはそれは後追い的な理屈としてあるかもしれないけど、あと、そんなのいい加減にやるということを想定して、それをいい加減にしないように先に計画を立てておきなさいというのを今から求めるというのもこれも酷な話で、いいものを作ったんだから、制度導入の後、運用をしっかりやっていけばいいものを、運用をたなざらしにしたり中途半端にして、後でまた言おうと思いますけれども、そのことが問題なんだと私は思っています。
 確認したいんですけれども、省令改正が問題だったということでこの自民党のビラでも菅直人大臣になっているんですけれども、この省令改正が制度設計だと私は思いますけど、まずそのことの確認と同時に、その制度設計においては受給権者を対象としないとか被保険者について突合の方針はどうするとか書いていないけれども、しかし、いずれにしても後で問題になったことについてはこの時点では両方追っ掛けると、両方追っ掛けるということを前提とした設計だったと思うんですけど、どうですか。
#63
○政府参考人(青柳親房君) 制度設計は何かというところについてはお考えの違いがあるのかもしれませんが、そもそもこの基礎年金番号の統合していくための様々な準備作業を含めた一連の作業の一環の中に、ただいま御指摘のあった省令を作ったという作業もあると理解をしております。その意味で申し上げれば、元々、平成八年の四月からこの基礎年金番号、九年一月導入するための様々な準備作業が始まったという経緯がございます。
 具体的には、厚生年金の被保険者の住所というのは、それまで事業所経由で様々な届出が行われたことから住所管理をしておりませんでした。したがいまして、例えばこの年の二月に、別の省令でございますが、そもそも厚生年金被保険者の資格取得に係ります届出事項の中で住所を追加するというようなことをいたしまして、まず厚生年金の被保険者の住所を把握するという作業をいたしました。また、あわせまして、遺族年金の受給者についてその年金証書の番号をきちんと集めるとか、共済についても住所を集めるとか、こういうところの準備作業からまず始まりました。
 そこで、今お尋ねのございました省令が八年の十月に基礎年金番号をまず定義をいたしまして、それから導入時の基礎年金番号に係ります通知書の交付などを規定した。さらに、十月三十一日の省令第六十号におきまして、国民年金の一号又は三号被保険者から二号被保険者となった場合には基礎年金番号があるから届出を改めてしなくていいということを規定したと、こういう経緯がございます。
 したがいまして、先ほど申し上げましたように、準備作業から含めて最終的に基礎年金番号の通知をさしていただき、さらにこれを名寄せによって統合していくという一連の作業の中に、お尋ねのございました省令によるところの様々な手続を規定したというものが言わば織り込まれておるというふうに御理解を賜りたいと存じます。
#64
○辻泰弘君 だから、省令においては、省令改正においては受給権者に限るということは出ていないわけですよ。受給権者にも被保険者に対してもサービスを向上させていくという精神で貫徹されているんですよ。そのことを私は申し上げている。そのことが受給権者だけに限るという、すなわちそのことによって三千万近い、五千万のうちの三千万近いものの温存といいますかね、解消できない状況につながったことを決めたのがいつかということなんですね。
 私、資料、この間と同じで配っていますけど、社保庁からのやつで「基礎年金番号の実施に向けて」というようなペーパーありますよね。これ、社保庁のペーパーですけど、これはいつのペーパーで、どういう、いつの発表ですか。
#65
○政府参考人(青柳親房君) 平成八年十一月二十五日に記者発表させていただきました資料でございます。
#66
○辻泰弘君 それで、私は前も言ったけれども、ここで初めて基礎年金番号導入に当たって受給権者は返信を求めないということが明確に打ち出されたわけですよね。これについては柳澤大臣もおっしゃっているとおりですよ。基礎年金番号の本来統合するときに、受給権者とその基礎年金番号のこの突合という、突き合わせということをやらなかった、今この五千万の年齢階層別の状況が分かると、これ真っ先に手を付けるべきだということになりましたと、こうおっしゃっているんだけれども、本来この部分は当初から取り組んでおくべきことだったはずなのに、ここの時点で初めて受給権者には返信を求めないとしたわけですよ。共済は求めたんだけどね、そこもよく分かりませんけどね。そのところで私は明らかになった。この十一月二十五日のときの厚生大臣はどなたですか。
#67
○政府参考人(青柳親房君) たしか小泉純一郎厚生大臣であったと記憶しております。
#68
○辻泰弘君 私はまず、被保険者の方は後で言いますけど、受給権者について、この五千万の温存の過半を占める受給権者についての突合が行われなかった根本原因はこの平成八年十一月二十五日のこの方針で打ち出された受給権者を外すと、共済だけは外していないけれども、そのことに根源があると私は思っている。そして、その省令改正という制度設計を菅直人厚生大臣のときに、十月十一日、十月三十一日に省令改正出していらっしゃる、まあその前後もありますけどね。
 基本の制度設計は私はここであって、このときには受給権者を外すとか別にそういうふうなことは決めていないわけですよ、何ら決めていないんですよ。このときは両方追っ掛ける、そういうことを制度設計しているんですよ。それを十一月二十五日に、小泉厚生大臣になって、その運用に当たっては、実際問題として年金受給権者、もう既に既裁定の方々については追っ掛けませんということをここで方針を明らかにしているわけですよ。ここに根源的な半分以上の責任が私はあると思います。
 そういった意味で、私はこのときの、十一月二十五日のこのことを管理監督すべきであった。これは社会保険庁が記者クラブに持っていったのかどうか、記者発表されたのか知りませんけれども、いずれにしてもこれが平成八年十一月二十五日のペーパーであることは間違いない。このことを国民に公表せしめた最初の文書だと私は理解しておりますけど、このときの管理監督責任が当時の厚生大臣にあったことは、これは大臣が言われる管理監督ということからいえば、当然そのときの大臣になります。
 だから、そういった意味で、私は、この五千万が残った、その過半を占める年金受給権者、その時点での既裁定の方はもう突合いたしませんと、より厳密に五十五歳に限ったから、そのときの五十五から六十の人も追っ掛けなかったわけですけれどもね。いずれにいたしましても、その点についての管理監督責任という意味で私は当時の厚生大臣、責任は重大、極めて重大だと思っています。
 その点においては私は、菅さんに持ってくるというのが本当によく分からなくって、小泉さんに最初に来ているんなら私はその後でという道義的といいますかね、制度設計ということであるかもしれないけれども、しかし最初に菅さんが来るというのはよく分からないですね。
 大臣、どう思います。
#69
○国務大臣(柳澤伯夫君) 通常、記者発表というのは、これは決められた方針の記者発表ということだというふうに私は理解をいたすわけでございます。したがって、新聞記者発表が何か行政の対応について実体的なことをそこで決めるというふうに解するのは、私はちょっとそこまで言い切る自信はないわけでございます。
#70
○辻泰弘君 ですが、私はこれ以前に何かあるのかというのをお聞きしたら、ないとおっしゃるんですね。だから、私は、だからこれをもって、少なくとも国民に明らかにしたのはこの時点なわけですから。ですから、それは当然それ以前から検討は事務的にあったかもしれませんよ。しかし、菅さんが終わって小泉さんになって、その後の十一月二十五日に受給権者は追っ掛けませんということをこれははっきり公表しているわけですから、このことについての管理監督責任は当然、管理監督責任と言われる限りにおいてそれはやっぱり当然追及すべきことだし、その点について私は、大きな責任の所在はそこにあると、まず一つそこを申し上げておきたいと思います。
 それから、時間の関係で走りますけれども、資料を用意していただきました。前回、私が質問をしたとき答えが出なかったといいますか、まだ出ていないものもありますけれども、一つ、三枚目になりますけれども、「複数の年金手帳記号番号を有すると思われる者への照会状況」というのがありました。このことについて簡単に御説明ください。
#71
○政府参考人(青柳親房君) 複数の年金手帳記号番号を有すると思われる方に対して照会をいたしましたことにつきましては、委員から三枚の資料をお寄せいただいたものの二枚目に、まず内訳として各年度ごとにどういう照会をしたかということがございまして、そのトータルがただいま御指摘のありました三枚目の数につながってまいります。
 したがいまして、まず、総数一千八百十八万人という方に対して平成十年度から十八年度まで照会をさせていただいたと。このうち、確認ができた方が一千二百五十三万人であり、確認ができなかったものが五百六十五万人であると。この確認ができなかったものの内訳がさらに、回答がなかったもの四百八十万人、送達不能なもの八十五万人になっておるという内容でございます。
#72
○辻泰弘君 前回、私、申し上げましたように、実は、これは平成十六年に総務省が厚生労働省に対して勧告をしていたことの今日版になっているんですね。その時点ではまだ五百五十万が照会予定ということになっていて、まだ対応ができていないということだったから、その五百五十万はどうなっているんですかというふうに前回聞いて、今回も求めたけれども、それは分かりませんと言うんですね。だけど、十六年のときに総務省が五百五十万についてこうやってしっかりやっていきなさいよと言っていたのを、三年たって十八年度末で区切って終わっているわけですよ。それなのにその五百五十万がどうなったかというのは分からないというのは、これも本当にお粗末な話だと思いますけれどもね。その点、出ないんですか。
#73
○政府参考人(青柳親房君) 前回の委員のお尋ねの中でお尋ねのあった点でございますが、一部判明している部分と判明していない部分がありますので、併せて御報告をいたします。
 まず、お尋ねの年金に関する行政評価・監視結果報告の時点、平成十六年の時点でこの報告をいただいたわけですが、この時点では平成十六年度から平成十八年度までの間に約五百五十万人の照会予定があったということが御指摘をされております。実際には、平成十六年度に百六十七万人、平成十七年度に百六十三万人、平成十八年度に百五十六万人ということで、結果的に実際に照会いたしましたのが四百八十六万人の方に照会したと。十六年度で五百五十万人と予定しておったものが実際には四百八十六万人であったということは判明いたしました。
 しかしながら、その五百五十万人についてのその十六、十七、十八の内訳はどうかということも併せてお尋ねがございましたが、私どもその回答結果については各年度ごとにどうなったかということを把握をいたしておりません。したがいまして、特段のその内訳がないわけでございますので、平成十年度から十八年度までやりました全体の数について、先ほど御報告をしたような形での把握をしているというふうにとどまっているということでお許しをいただきたいと存じます。
#74
○辻泰弘君 これも語るに落ちた話で、毎年度のことが集計できていないという、そのことは何なんだと。例えば、そんなことまで菅さんに制度設計しておけと言っているのかということですよね。こんなの別に当たり前のことだと思いますよ、これ。しかも、十六年度に総務省が言って、これからしっかりやっていけよと。五百五十万という数字が変動するのはそれはある程度仕方がないかもしれませんよ。しかし、その内訳が十六、十七、十八でどうなったかというのを全然分かっていないという、この体制自体が根本的におかしいし、そんなことの制度設計まで菅さんのときしてくれなかったからできていないんですという、そういう論理というのは全くおかしいですよ、これは。筋違いだし本当に私には理解できませんね。
 そして、もう一つ、この配っていただいた二ページ目の過去記録の整理実施状況、これは恐らく初めて出していただく資料なんだと思いますよ。そのこと自体はいいといえばいいんだけれども、しかし、ここから見えることは、まあ各年度ごとが出ていないということもあるんだけれども、同時に、お聞きしておきたいのは、この平成十年度の他制度加入照会回答者に対して整理実施を始められたわけですね。それから名寄せ対象の方にもそれをやられた。この実施時期はいつですか。
#75
○政府参考人(青柳親房君) 平成十年の十月というふうに記憶しております。
#76
○辻泰弘君 名寄せの方も十月ですか。
#77
○政府参考人(青柳親房君) 十一月であろうかと存じます。
#78
○辻泰弘君 そこで、私、根本的に疑問に思いますのは、さっき言いましたように、受給権者を外したのも一つ大きな問題ですが、同時に、被保険者は追っ掛けることになったわけですね。被保険者は追っ掛けることになって一応はがきで回収したのが九百万、あと、中で突合した九百万と合わせて千八百万を追っ掛けたと、こういうことになっているわけですよね。
 それで、その返信があった九百万というのは、平成八年の十二月に基礎年金番号を通知し、新年金証書も出した、そのときに被保険者の方から回収をして、そして締切りは平成九年の二月二十八日だったわけですね。とすると、常識的に考えれば、平成九年の三月ごろには大体返ってきている。まあもちろん五月雨的に返ってくることもあるでしょう。そして、それは平成九年の三月ですよ。それなのにこの他制度加入照会回答者に対する記録の整理というのを始めたのは今おっしゃったように平成十年の十月ですよ、十月六日と聞いていますけれどもね。とすると、この間一年七か月ぐらい空白があるわけですね。この間何をやっていたのということですよ。どうしてこんなに、返信用のはがきが来たのにそれのチェックの着手が一年七か月後でしかなかったんですか。
#79
○政府参考人(青柳親房君) ただいま委員からもお話がございましたように、九百十六万人の方から他の年金手帳番号を有するという回答をいただいたわけでございますが、過去記録の整理を進めていく上では、回答のない方についても御存じのように三項目による名寄せを行わせていただきまして、他の年金手帳番号を有する可能性のある方の抽出を行ったということでございます。これらの準備作業を結果的に平成九年の三月から平成十年にかけて行いまして、最終的に改めて平成十年十月から照会を開始させていただいたというのが事の経緯でございます。
#80
○辻泰弘君 だから、それに一年七か月も掛かったと、なぜそんなに掛かるのかということですよね、根本的にね。
 それで、私は、だから問いたいのは、はっきり言って九百万もはがきが返ってくるわけですよね。そういう仕組みをつくったことは当時の大臣だったら当然分かっているでしょう。九百万も返ってくるんですよ。そして、その在任中に、あの九百万はどうなったのかなと、どういうふうに対処したのかなと、何かしなくていいのということぐらい素人的に考えてもあってしかるべきだと思うんですよ。私は、基礎年金番号を作るときの制度設計のときにそんな将来の運用のことまで決めなきゃ駄目だということを問われておっしゃるけれども、私、それ以上に、実際、現実に九百万のはがきが返ってきたときに大臣やっている人が、それどうなっているの、ちゃんとやらなくていいのと言う方がよっぽど大臣としてやるべき仕事だし、素人的と言っては失礼かもしれないけれども、そのことで出てくる話だと思いますよ。だから、私はそこが根本的に問われているポイントでもあると思いますよ。
 念のためお聞きしますけど、平成十年十月時点では大臣はだれですか。
#81
○政府参考人(青柳親房君) 宮下創平大臣であったと承知しております。
#82
○辻泰弘君 じゃ、ちなみに、それは多分書いてあるんだろうから、小泉さんはいつまでですか。
#83
○政府参考人(青柳親房君) 平成八年の十一月の七日から平成十年の七月三十日まで小泉純一郎大臣であったと思います。
#84
○辻泰弘君 だから、返信用のはがきが届いてから一年七か月放置していたんだけれども、そのうちの一年五か月は小泉さんだったんですよ。私は、だからここも実は大きな問題だと思いますよ。大臣の責任を問うということであれば、私は前も言ったように、個別の大臣の責任を問うというのは本当はどうかというふうに思っておるところはあるんだけれども、しかし、これだけのこういう形で来ている限り、私はやっぱり一言、我々にある意味で矢を向けられているようなところがあるわけだから、そこの部分ははっきり申し上げておかざるを得ないわけですけれども。この一年七か月放置していたわけですよ。せっかく返信が来るようになって、一年七か月放置していたんですよ。そのうちの一年五か月は小泉さんだったんですよ。これは極めて大きな大臣の責任だと私はとらえざるを得ない、このように私は申し上げたいと思います。柳澤大臣、どうです。
#85
○国務大臣(柳澤伯夫君) この一年有余は、九百十六万の方々、この方々は自らが他に年金手帳番号を持っていますということを御回答いただいたわけでございますけれども、同時に、それだけに依存するのではなくて、社会保険庁の側としてもやはりできるだけ統合すべきは統合するということで、この三情報の一致の方々を見付け出すということで名寄せを行っているわけでございまして、これについて何か無駄な時間を費やしているというふうには、これはこのことも相当、分かったのが九百二万人であるということを考えますと、それなりに有効な時間の費やし方をしていたということではないかと私は思うのでございます。
#86
○辻泰弘君 九百二万とおっしゃいましたが、九百二十七万の記録統合を行った、このことですかね。まあそれはそれで、九百万でいいですけどね。ただ、大臣、申し上げておきますけど、千八百万も追っ掛けたんですよ。そして、九百万の統合処理を行ったんです。すなわち九百万残っているんですよ。そして、その九百万が残ったときの時点は十八年度末でございます。十八年度末で九百万残ったんですね。そのときの大臣はあなたですよ。この九百万が残ったことをあなたはいつ報告を受けました。大臣に聞いています。
#87
○政府参考人(青柳親房君) 事実関係について。
#88
○辻泰弘君 大臣に伝えてないということ。
#89
○政府参考人(青柳親房君) ただいまのお尋ねに一点ちょっと誤解があるかと思いまして手を挙げさせていただきました。
 九百万というふうに今委員からお尋ねがございましたが、一千八百万のうち、確かに基礎年金番号につながったものは九百二十七万ということでございますが、御返事は一千二百五十三万いただいております。すなわち、お返事いただいた一千二百五十三万と九百二十七万の差の三百万余については、これは自分は該当がないという回答をいただいた方ということでございまして、また未回答ということで最終的に確認できたもの五百六十五万でございますので、私どもとしては、九百二十七万の統合を行ったことによりまして、この一千八百万については、未回答五百六十五万を除いてはすべて確認ができたものというふうに認識をしておりますので、これを前提にお尋ねをいただきたいと存じます。
#90
○辻泰弘君 いずれにしても、千八百万を追っ掛けたけれども、未回答五百六十として、六百万近いものが残っているわけです。そのことを大臣、報告を受けましたか。
#91
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私は、このそれぞれに、十七年度までの分と十八年度に今正に動いている分ということで、これについては当然報告を受けてございます。
 十七年度までの分については、十七年度末に千六百六十万に対して千百四十七万の回答をいただいた、それから十八年度の百五十八万については五十四万人の、これは十九年二月末でございますけれども、五十四万人の回答をいただいている。そのうち、それぞれに、千百四十七万人については、統合済みが八百四十一万人、重複なしが三百六万人、さらに二月末ではそれぞれに、統合済み三十万、重複なし回答二十万というようなことで、それぞれ未済というか未回答というものについてはこれを、これはもう私は御党からの予備的調査の回答という形で承知をしたところでございます。
#92
○辻泰弘君 それで、もう一点確認しておきますよ。
 この過去記録の整理実施のとき、五十五歳以下を対象にしたわけですね。しかし、当初、被保険者全体を追っ掛けたわけじゃないですか、返信を。それなのに五十五歳以下に限ったというのはどこで決めましたか、いつ決めました。
#93
○政府参考人(青柳親房君) この検討に当たりまして、当時、五十五歳以下の方から順次、手帳番号をお持ちかどうかの照会を行ったわけでございますが、五十五歳以下といたしましたのは、五十五歳よりも上の方については、受給年齢が早い方もいらっしゃいますし、年金の権利確定のための記録確認が必ず年金請求時に行われるということで、従来どおりの手続で足りるのではないかというふうに判断した次第でございます。
#94
○辻泰弘君 いや、そうじゃないよ。だから、それを決めたのはいつかって聞いているんじゃないですか。答えなきゃ駄目だよ、それを、ちゃんと。違うことを答えないでよ。止めてください、そんなもの。
#95
○政府参考人(青柳親房君) これは平成十年の十月から、御存じのように、他制度への加入照会を昭和十七年度生まれの方から開始をいたしましたので、これまでの間にそういう方針を決めて対応したものと承知しております。
#96
○辻泰弘君 今の意味は、平成十年の十月の前に考えて決めただろうということでしょう。
#97
○政府参考人(青柳親房君) そのとおりでございます。
#98
○辻泰弘君 とすれば、それもやはりさっきの話のとおり、小泉さんか宮下さんか分からないけれども、そのときにこのことを、当初は被保険者全部と言っていたのに五十五歳以下だけに限ったわけですよ。このことだって後追い的に運用の問題として、結果として五千万の残存につながっているわけですよ。そのことはやっぱり一つ大きなポイントとして申し上げておかなきゃなりません。
 それで、時間が限られていますけれども、私が申し上げたいのは、大臣もおっしゃっている、青柳さんもおっしゃっているんだけれども、導入当時にはそういうことは認識はある程度あったけれども、しかし、いろんな手だてを講ずることによって解消することができるという見通しを持っていたと。そのことが甘かったかもしれないと言っているけれどもね。しかし、そういう見通しだったと。実際、段階的に解消が図られるだろうということの考えであったと。そういう見通しだったと。私はそれは素直なことだと思いますよ。基礎年金番号というある意味じゃ画期的なことをやるときに、それはやっぱりある程度やっていくだろうということで制度設計して、実際それを運用していったわけですよ。そのこと自体、私は間違っていたとは思いませんよ。
 しかし、それを実際に運用する過程で受給権者を外した、共済はやったけれども。それで、被保険者についても、時間が遅れて、しかも被保険者の中の五十五歳以下ということに、後で、後追い的に限定しているわけですよ。そういったことというのは、制度設計の問題ではなくて運用の問題だと私は思いますね。
 大臣もいろんなところで、総理も制度設計が良くなかったと言うんだけれども、私は今までのをずっと見てきて、制度設計がどこが悪かったのかなと率直に言って思いますね。後の運用の部分においてやっておけばよかったし、しっかりやっておけばよかった。だから、あえて言えば、菅さんのときに、後々の自民党の大臣が大したことできないからこういうことはしちゃ駄目だよと、そういうことを計画に盛り込んでおくべきだったというんなら私は分かるんですよ。そういうことでしか理解できませんよ、この議論というのはね。だって、菅さんのときに、後でそんな制約的なことをしたり、しっかりしないということを予見するということはないでしょう、それははっきり言って。物事を進めていくときはやっぱり明るい展望を持って、いい方に行くだろうと。実際それがいい方向に行ったことは間違いないわけですね。
 しかし、ここで後追い的に、象徴的に言えば、小泉さんのときに受給権者を外したというのは、これは明らかに、内部的に検討したことはあるでしょう、しかし、そのときの管理監督責任は当然当時の大臣にあるわけですから。ですから、そのことによって、今回の五千万の宙に浮いた年金記録、このうちの三千万近いものは、受給権者を外した、そこに責任があると言わざるを得ないし、それと同時に、さっき言いましたように、平成九年の三月から平成十年十月までの一年七か月間、全く整理統合の作業に着手されなかったわけですけれども、そのうちの一年五か月は小泉さんが大臣をされていたときであると。こういうことであるわけでございますし、五十五歳以下に限ったということがあったわけですけれども、これも小泉さんなのか宮下さんなのか分かりませんけれども、そのときの大臣のことでございますよ。
 ですから、私は、そういった……(発言する者あり)いや、それと、よくみんなの責任だとおっしゃるんですよ。しかし、私はつくづく思うんだけれども、この間、総理もおっしゃっている、みんなの責任だとおっしゃる。だけれども、じゃ、私らに何の責任があるのと、民主党がどう責任を取って、あるいは私個人がどう責任を果たす道があるのって。共有し合うって、私、今まで全然参画しておりませんよ、はっきり言いまして。民主党がどうやって参画したんですか。
 だから、その議論というのは本当に一面的で、非常に何かこう、何かどっちも責任あるじゃないですかという言い方になっているんだけれども、それは筋違いだと私は思いますよ。基本的に、これは自民党の政権、自民党の内閣でずっとやってきたことですからね。だから、そこに私は根源の問題があると、このことを申し上げておきたいと思いますけれども、大臣、所見を一言お聞きしたい。
#99
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私は、基礎年金番号の導入というのは、どこから考えても当然とるべき措置であったと、このように考えるわけでございます。
 そのときに、一体、過去に加入をした年金の、他の年金の加入の記録というものをどう統合するかということについては、今日これだけ、五千万件という未統合のものがあることを考えると、後知恵ではあるんだけれども、やっぱりそこは慎重に統合のための工夫をもっともっとしておくべきだった、こういうことを単純に言っているわけで、そのときの大臣がだれで、このときはだれだというようなことを私としては余り言うということについては、私自身はそういうことを慎んでいるつもりでございます。
 要は、しかしながら、今から考えると、基礎年金番号導入時の前後のいろいろな設計、これがやっぱり今から考えれば不十分であったということは否めない、このように考えるわけでございます。
#100
○辻泰弘君 時間が来ているので終わらなきゃなりませんけれども、じゃ大臣だったらどう設計したとおっしゃるんですか。
#101
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私は、自分だったら、あるいはこういうことが分かった段階でどういうことが考えられるかということをいろいろと考えはいたしますけれども、ここでそれを制度設計の問題として申し上げるだけの準備というか、そういうことを言うことは慎んでおきたいと、このように思います。
#102
○辻泰弘君 分かった段階でとおっしゃったんですよ。分かった段階というのはその後ですよ。だから、私は、そこは今答えられないということですべてが要約されているんですよ。だから、それは制度設計に問題があったというよりも、それを運用した過程においてもっとしっかりやっておけばこういうことにならなかったのに、それを放置していた、十分やらなかった、そこに責任の所在があると私は申し上げておきたい。同時に、総務省の検証委員会が行われるわけですけれども、今日議論いたしましたことも踏まえて御検討いただきたい。そのことを申し上げて、辻泰弘検証委員会を終わります。
#103
○櫻井充君 民主党・新緑風会の櫻井充です。
 済みません、ちょっとこれ通告しておりませんが、今日の新聞報道をちょっと見て、許し難い記事なので、まずこれについての大臣の御感想をお伺いしたいと思いますが、我々がサンプル調査をしてくれと言った際に、僕らは四件だという報告を受けました。しかし、これは三十五件か三十五件でないかは別として、少なくとも、名前の読み仮名、住所、生年月日の入力ミスというのが五件あったということからすると、最低でも、ここの残りの何件かに対してはこれは議論があるとしても、少なくともこの五件は明らかにミスですね。
 まず、私はこれは明らかにミスではないのかというふうに思いますが、大臣としては、この五件に関してどう思われますか。
#104
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは、私どもといたしましては、このサンプル調査の結果、納付記録の不一致ということで申し上げたのが四件ということでございました。それで、それ以外のものにつきましても、これはもうこの委員会を通じて、委員会の各委員に私どもとしてはその全貌を明らかにしているということでございます。
#105
○櫻井充君 大臣、僕は今日、厚生労働省の役人の方の答弁求めておりません。僕は、先週だったかと思いますが、国土交通委員会に行きましてタクシーの問題について質問させていただいた際に、我々がタクシーの惨状を見て、特区を申請したことに関して、局長はまあ言い訳に始終しておりましたが、冬柴大臣はそのことに関して、今振り返ってみれば、我々としてみたらあのときにそのことをもう少し重くちゃんと受け止めて検討すべきではなかったのかと、そういう答弁いただいているんですね。
 僕は、官僚は官僚組織を守るためにもう本当にしようもないへ理屈だけを繰り返して、それは官僚の役割ですから、それはそれで仕方がないものだと思いますよ。しかし、前回の委員会でも申し上げましたが、大臣は国民の代表として国会議員として選出されていて、その立場として官僚組織を統括されるということであれば、私は今のような御答弁にはならないんじゃないのかなと、そう思います。
 今日は、私は、大臣に対してお願いしておきたいことは、国民の代表者として国会議員として選ばれて、そしてその所管省庁を統括する意味でその立場におられるということで御答弁をいただきたいと、そのことをお願いしておきたいと思います。
 その上で、もう一度端的に御答弁いただきたいんですが、私は、少なくともですよ、少なくともこの報道が正しければ、九件のミスはあったと、その後のことはこれから議論しなければいけないので、この場ではもう時間がありませんし、詳細分かりませんが、少なくともこれは九件はミスだったというふうに思わなきゃいけないんじゃないか、そう思いますが、大臣はいかがですか。
#106
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私は、要は情報の開示ということについては極めて積極的に取り組んでおるわけです。したがいまして、この調査結果につきましても、もう全部洗いざらい出しなさいということを私、指示しました。ですからこういうふうに全部分類されたものが出ているわけでございまして、それはそれぞれとして、ここの納付記録の不一致を始め、後ろから申し上げますけれども、氏名の濁点、生年月日のずれ等ということで本人の特定可能ということでございますが、それはもうそれぞれの評価で、私は評価できるような材料を提供しているわけでございます。
 そういう意味合いで、何か櫻井委員も、また他の委員もいろいろ御注意をいただいて、それはもう十分今後とも踏まえて対処したいと、このように思います。
#107
○櫻井充君 この間、それでは四件だったと。
 もう一度お伺いします。大臣は、そうすると、四件で間違いないんだという今の御答弁ですか。私はこの部分に関していうと、これだけ見ると九件ではないのかというふうに判断いたしますが、大臣の認識は四件だと、ですからこの間の国会報告で間違いないということですね。
#108
○国務大臣(柳澤伯夫君) 納付記録については納付記録の不一致は四件だということでございます。本人の特定が可能だけれども、氏名の濁点や生年月日のずれがあるということは五件であるということでございます。
 したがいまして、あの当時に、この分類もその後もいろいろ何か数字がちょっと異動したようでございまして、ですからこれをすべて出しているということでございますので、ですから、どういうんでしょうか、氏名の濁点や生年月日のずれ等ということで本人の特定は可能とわざわざ書かせていただいているわけですけれども、五件ということになって、これ事実を書いているわけでございます。
 ですから、私どもは、頭数は落としているものはありませんとかいうことを含めて報告させていただいたわけですが、それはもうすべて資料が明らかになっておりますので、是非それをお受け止めいただいて、今後どうすべきかということを私は考えていただきたいと、こう思うのでございます。
#109
○櫻井充君 大臣、大臣、答弁になってませんからね。
 もう一回申し上げますよ。じゃ、我々はあの時点で御報告いただいた、あの報告だって問題があったわけでしょう、たしか。要するに、最初にマスコミなんかに知れて、ああいう問題があったわけでしょう。そのときに我々は四件だというふうに受けたし、だったらそのときに氏名のこういう入力ミスだなんというのは一行も書いてませんよ。我々に対しての報告書は、情報公開、情報公開とおっしゃるけど、国会に対しての報告書には書いてないじゃないですか。
 もう一度お伺いしますが、じゃ大臣は、そうすると、問題のあるのは何件だという認識なんですか、大臣からすれば。サンプル調査の中で、これは数字だけ言ってください、大臣の判断として、数字は結構です、大臣の判断として問題があると思うのは何件ですか。
#110
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは氏名の濁点、生年月日の数日のずれ、それから納付記録の不一致、オンライン収録後の各月展開時の表示相違等々、ここに出させていただいたものを御検討いただくということでございます。
 なお、私はどういうふうにこれをその当時、御議論をいただいた後、私、発言させていただいたわけですけれども、この収録されている各月の納付情報の一部、すなわち保険料の免除と納付の記録の一部についてマイクロフィルム記録とオンライン記録が一致していないものが四件ありましたと、こういうふうに申し上げております。
 もちろん、ですから、これもやっぱりそのときに挙げるべきであったということであれば、それを私、強いてここで反論しようとも思いませんけれども、その後において私、このすべての全容を委員会の委員の先生方にお示ししているということでございます。
#111
○櫻井充君 駄目だよ。止めてよ。これは数を聞いているんだから。その上での判断した数聞いているんだ。
#112
○委員長(鶴保庸介君) 速記をお止めください。
   〔速記中止〕
#113
○委員長(鶴保庸介君) 速記を起こしてください。
 じゃ、再答弁をお願いいたします。
#114
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私どもといたしましては納付記録に非常に重大な関心を払っておりまして、四件ということを申し上げましたけれども、他の事項についての言及が十分されていない結果、この四件だけが問題ということに印象を与えたとすれば、それは大変不適切であったと、このように存じます。
#115
○委員長(鶴保庸介君) お続けください。櫻井充君。
#116
○櫻井充君 なぜここまでこだわるかというと、名前の入力ミスというのは支給漏れにつながるわけでしょう。だから、問題視しているわけであって、その濁点付いている付いていないで、実はこれ長妻委員が指摘していることですがね、濁点付いている付いていないがすごく大きいわけですよ、漢字の入力がなかったような時代について見ればですよ。ですから、それから生年月日が数日ずれていたという話ですが、それじゃ合わないわけですよ。でしょう。だから、それは支給漏れにつながる可能性があるものだから、我々からすればこれだって当然問題なわけですよね。私はそう思いますよ。ですが、それをそういうふうにとらえていないから、またいろんな問題が僕は起こってくるんじゃないのかというふうに思うわけですよ。だからしつこく聞いているんですよ。ですから聞いているんですよ。我々に報告来たのは四件ですよ。これは支給漏れにつながる可能性があるということだったんでしょう。しかし、この五件だって支給漏れにつながりませんか。濁点とそうでなかったものというのは、これは合わせていないんですからね。
 ですから、こういったものもちゃんとしてもらわないと困るんじゃないかということで、再度お尋ねしますが、大臣、大臣の判断として、私は、だから何回も申し上げているとおり、残りの二十六件、これ三十五とありますが、その二十六に関して詳細分かりませんから、現時点では少なくとも九件は問題じゃないのかというふうに私は何回も申し上げている。ですから、大臣としての見解としてどうなのかということをお伺いしたいんですよ。
#117
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私どもとしては、本人の特定ということについては可能だという考え方を取っておりますけれども、委員からそういう濁点とか、そういうことも納付の記録において欠けるところが出てくるおそれがあるという御指摘があるわけでございますが、それは私どもとしてはそういうふうに、特定可能というふうに思っておりますけれども、やはり我々としても重大な注意をしていかなければならない事案だと、このように考えます。
#118
○櫻井充君 もうこれは平行線ですね。
 じゃ、濁点であろうが、それから誕生日が数日ずれてあろうが、ちゃんと合わせられるんですね。そういうことですね、今の答弁はね。
#119
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今度の目視というか、生資料との突合ということを考える場合には、コンピューター同士の突合ということとは違う面があるんではないかと、このように考えているわけでございます。
#120
○櫻井充君 そうすると、まずコンピューター使ってはねるわけでしょう、一回ね。多分、コンピューター使ってやった場合には、濁点があるのと濁点がないのだったら全部はねますよね、これはね。それから、誕生日が数日ずれていたら、これ全部はねますよね。つまり、それは相当コンピューターではねられることになっていて、そうなると一体何件また残って、どういうふうになるんですか。
 こういうことまで、これは今の大臣の御答弁は、大臣の御答弁は、これは結局、小さな問題だというようなとらえ方ですよ、僕らからすれば。僕らは、これは支給漏れにつながる大きな問題ではないかというふうに言っているわけですが、大臣はそうではないという御答弁ですよね。そういう認識でよろしいですか。
#121
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私どもは、かねてから申し上げておりますように、五千万件と他のオンライン上の記録との突合はコンピューター上で行うわけでございますけれども、それと同時に並行して、この原資料と申しますか、そういうものとオンライン上の記録との突合も行うということを申し上げているわけでございまして、確かに委員が言われるように、コンピューター上の突合ということになりますと、いろいろとそこにわずかの不一致でもはねられるというか、統合されないということがあるのではないかと、こういう御意見、御発言でございますけれども、私どももこの程度の、この程度というか、どの程度になるか、これからのプログラムの開発の方々の努力に負うところが多いんですけれども、できる限り、濁点程度のことであれば、それが突合の可能性を持つようなプログラムをお願いしたいというようなことで、今この検討を依頼をしている段階でございます。
#122
○櫻井充君 見解の相違で、これが一年たった時点で、どちらの議論が正しかったのかと。僕は、それは大臣のおっしゃるとおり、それで本当にうまくいってくれるんだったら、こんなにいいことはないですよ。
 これは、我々思いは一緒のはずなんですが、私はもう少し危機管理が、何というんでしょうかね、強いといった、危機感が強い。それを大臣は大丈夫だということですが、私はこれで本当にうまくいくのかどうか、かなり疑問です。
 それでは、僕、この間もこの厚生年金保険制度回顧録、一部抜粋させて質問させていただきましたが、全部読みました。すばらしい本でした。厚生年金の要するに歴史的なものがすべて分かりました。しかも、本音で随分書いてくださっているので、裏話も相当よく分かりました。
 そこの中で、まず最初にお伺いしておきたいのは、この本は一体何冊発行されたのか。つまり、四千七百円、これは昭和六十三年当時、四千七百円の本なんですね、六十三年当時。それで、この本が一体何冊発行されて、一体どの財源でこれが作られたのか、これは極めて大きな問題でして、その点についてまず御答弁いただけますでしょうか。
#123
○参考人(横田吉男君) 御説明申し上げます。
 今御指摘の本は、私どもの前身である財団法人厚生団編集、社会保険法規研究会発行というふうになっております。
 私ども、御指摘を受けまして当時の記録をあれこれ探しましたけれども、決裁を取った原議等は既に廃棄されているか何かで見当たりませんでしたけれども、当時の会計帳簿によりまして発行部数等を見ますと、千三百部、私どもがこれを購入した記録がございました。発行部数につきましては、出版社の方にも照会してみましたけれども、十九年前ということで分からないという返事でございました。
 以上でございます。
 失礼しました。
 財源につきましては、本部の事業費の一環として支出されておりまして、すべて厚生団の自主財源ということでございました。
#124
○櫻井充君 これは厚生団が編集したんですよね、その当時。ですから、それは出版は別かもしれないけれども、これは厚生団で何回も何回も会議というんでしょうか、お互いにインタビューが行われていて、厚生団そのもの自体がこのことを知らないとは私はとても思えないんですね。
 改めてお伺いいたしますが、全部で何冊作られたんでしょうか。
#125
○参考人(横田吉男君) 何冊作られたかという記録はございませんので分かりませんが、私どもが、ただいま申し上げましたように、購入した冊数が残っておりまして千三百冊ということでございます。
 当時として、そう売れる本としても考えられませんので、ほぼこれで大体尽くしているのかなというふうに考えておりますけれども、出版社の方について発行部数問い合わせた結果、今のところ分からないということでございますので、私どもといたしましても、発行部数総体につきましては分かっていないわけであります。
#126
○櫻井充君 そうしますと、要するに厚生団で編集したものを結果的には厚生団が全部買い取ったと、ほとんどですね、今の御答弁だと。そういう認識でよろしいんですね。
#127
○参考人(横田吉男君) 発行部数総数が分からないということでございますので、あくまで私どもが購入した分が千三百冊であるということが確かであるということを申し上げたいと存じます。
#128
○櫻井充君 それほど売れる本ではないのでと、ですから先ほどは大体我々が買ったんじゃないかということをこれ答弁されていますよ。
 それじゃ、何の目的でこの本を編集されたんですか。
#129
○参考人(横田吉男君) これも当時の企画に関する原議等が残っていないので詳細は分からないわけでありますけれども、年金制度に関する様々な方々の意見を記録して残したいという意図があったというふうに考えております。
#130
○櫻井充君 大臣、たしか厚生団、それから、今の厚生年金振興事業団といいましょうか、ここは国家財産を管理する財団ですね。それで私の認識はよろしいんでしょうか。
#131
○参考人(横田吉男君) 私どもの厚生年金事業団は、国が設置した病院、会館等の施設につきまして、これを委託を受けて運営をしているという団体でございます。したがいまして、財産その他はすべて国有財産でございます。
 現在におきましては、整理方針に従いまして、病院、終身老人ホームを除く施設につきましては年金・福祉施設整理機構の方に移管されているわけであります。国有財産としては病院、終身老人ホームが残っております。
#132
○櫻井充君 これ、国有財産法によると、行政財産の管理の機関というところに当たるんだろうと、そう思います。その行政財産の管理の機関というのは、各省庁の長がその所管に属する行政財産を管理しなければいけないと、こういうふうに国有財産法に定められております。
 そこでですが、ここの財団は基本的には今申し上げたような役割を果たすべきものであって、こういう本を購入するというのは本来の趣旨から私は逸脱しているんではないのかなと、そう感じますが、行政の長は大臣ですから、大臣としてはいかがお考えでしょうか。
#133
○参考人(横田吉男君) 私どもの事業の主たるところは、今申し上げましたように、国有財産である各施設の運営ということでございますが、そのほかに年金制度に関する普及啓発、文化事業等も行っておりまして、この本の出版、企画につきましてもそういった事業の一環として行われたというふうに考えております。
#134
○櫻井充君 普及啓蒙であったとすれば、それほど売れる本ではないということであったとすると普及啓蒙活動にはつながらないんじゃないですか。
#135
○参考人(横田吉男君) これは、一応、出版社を通じて売れるものなら売りたいという意図もあったと思いますけれども、その辺りの総発行部数につきましては先ほど申し上げたように不明でございます。
 ただ、こうした記録を残すという意図はそれなりの価値をあるということで編集作業が行われたというふうに考えております。
#136
○櫻井充君 確かに価値はあるんですよ。これからその価値を、私にとって物すごく価値のある本なので、その点についてこれから質問させていただきたいと思います。
 それで、一つの問題は、僕は、今、辻議員からもいろんな指摘がありましたが、この本を読んでみてよく分かったことがあります。つまり、制度上元々無理があったと、そのことがもうここの中に随分書かれています。ですから、制度上元々無理があった、それなのになぜそういうことをやったのかというと、これは前回の委員会で申し上げましたが、自分たちの既得権益を広げたいがためにそういうことをやっていったと。これはここに書かれていますから。ですから、そこに僕は最大の問題があるんだと思っているんです。
 そこで、まず、昭和四十四年の改正のところを読んで、私は本当に驚きました。今日は皆さんに資料をお配りしておりませんので済みませんが、前回と同じように読ませていただきますが、何がすごいのかというと、要するに物価スライド制を導入しなきゃいけないんだけれども、それはなかなか難しいから、取りあえずスライドをしないで、ここからそのとおり、伊部さんという方が言っているんですが、スライドをしないで、実際にスライドする何かいい方法はないかというので、三十二年以前の切捨て、これはコンピューターに入っていない時代なのですね。そして、戦争中に台帳が相当燃えたり何かしていますから、必ずしも全幅の信用は置けないのですね。当時としては、一生懸命職員は努力したと思いますけれども、移動したり燃えたりしていますから。しかも、コンピューターに入れるというのが大変な作業で、それで手が付いていないわけです。事務上からいっても三十二年十一月以前は資格期間だけなら分かると思うから、それを残して切ってしまおう、それによって実質的スライドをしようとしたわけですというふうに書かれておりまして、消えた年金がここにございました。消した年金と言った方が適切なのかもしれませんが、三十二年以前はそういうことで全部処分したということが書かれております。
 大臣、四十四年の改正について、どのように御判断されますか。
#137
○国務大臣(柳澤伯夫君) 昭和四十四年ということになりますと、日本の高度成長がほぼ十年間の高度成長の時期を終えようとしていると、こういうことの時期でございます。そういたしますと、恐らくその十年間には物すごい日本経済の変貌というものがあったというふうに、今、何の資料もありませんけれども、そういうふうに考えるわけでございます。当時の国民生活水準の向上と人口の高齢化傾向が出てきているというようなことの中で年金の給付が大幅に改善されるべきである、こういうことでこの四十四年改正というのは行われているということです。
 具体的に今委員がおっしゃられたことでもありますけれども、厚生年金保険法の改正では、報酬比例部分の平均標準報酬月額の算出に当たって、昭和三十二年十月以前の低い標準報酬月額は計算の基礎としないと、それ以降の標準報酬月額を用いること等によりまして、新たに発生する年金の平均的な年金額、これがおおむね、妻に対する加給年金を含めてではありますけれども、月額二万円になるような改善が行われたと、こういうことでございまして、今委員が指摘をされるような制度の調整が行われた結果、今言ったような年金の水準の大幅な改善というものが図られたと、こういう改正であったと考えております。
#138
○櫻井充君 大幅な改正は大幅な改正でいいんですよ。僕は、ここの内容よく分からないところがあったんです、実際のところはですね。
 三十二年以前の切捨てを行おうと、こういうふうに言っているわけです。戦争で焼けたんだったらそれはそれで理解しまして、なぜ昭和二十年八月とか若しくは昭和二十一年ぐらいからというふうにしなかったのかと。つまり、三十二年以前の管理そのもの自体が、ここに書いてあるとおりです、事務上も大変で、やっぱりその当時、事務の方も一生懸命やったかもしれないけど、相当ずさんだったんじゃないのかなと。その三十二年のところ以前の切捨てを行っているということは、ここに書かれているとおりであるとすれば、資格期間だけなら分かると思うからと。資格期間だけならです。つまり、もう納入額とか、そういうものは全く分かっていないと。だから、実質しようがないから、それで、ここからもう一回、ゼロから始めようじゃないかと。実際そういうことだったのかなという感じがするんですがね。そういう認識でよろしいんでしょうかね。
#139
○国務大臣(柳澤伯夫君) まあまあ、厚生年金は昭和十七年から始まったわけでございます。そういうことで、戦時中はやはり、社会保険の中央組織だけに台帳があるということは戦災による焼失ということのおそれがあるのでこれはまずいということで、各地域の社会保険事務所にこの台帳を移管したりしているわけでございます。
 そういうことでございますが、そこでうたわれていることというのは、余りにも、昭和十七年のそのスタート時点と、昭和三十二年あるいは昭和四十四年というような時代の物価水準というようなものももう大幅にこれは変わっているはずでございます。そういうことを受けて、ここでは昭和三十二年以前の報酬月額そのものは問題にしないで、加入期間というか納付期間というか、そういうものを基礎として、標準報酬月額については三十二年十月というか十一月以降のものを用いると、こういうことをして、実際の給付額について適切なレベルと考えられているところを実現しようと、こういうふうに図ったものと私は解するわけでございます。
#140
○櫻井充君 ですから、そうすると、それまでに納めたお金というのはどういう扱いになったんですか。
#141
○国務大臣(柳澤伯夫君) どういうふうになったかということですが、これはもう当然、特会で管理をしているわけでございますけれども、その特会のところで何か現在価値に換算するというようなことはこれは当然できないわけでございまして、この金額というものは特会においてはそうだと。しかし、実際の給付についてはできる限りその価値というものを現在価値というか物価というか、そういうものでやろうということなんですが、その調整の方法というものを、今申したように、三十二年十月以前については月額の金額そのものを問題にするんではなくて、納付期間、あるいは加入期間と申してもいいと思うんですが、そういうものをメルクマールにして、それで、実際どれだけ保険料を払われた期間があるかということを中心にして、公平を維持しながら年金の水準はその当時の世相に合った水準を実現しよう、こういうことで改正が行われたものだというふうに解するわけでございます。
#142
○櫻井充君 これ、給付のことについては、それは大臣、御答弁されているとおりなんですよ。
 ただ、問題は、もう一つここに書いてあることは、今の三十二年以前の切捨ての議論をした際に実務ベースというのを随分頭に置いてやったのですねと。今までは制度的な問題だけで、実務に乗るかどうかは問題にならなかった。この改正で初めて業務課を呼んで随分議論してやったのですねと。今日では実務の問題なしに制度の改正は考えられないと。つまり、この間申し上げましたが、その花澤さんという課長が作られた際に、これは膨大な量になって大変なことになると、今までやったこともないけど、とにかくえいやっとやってしまえということで始まった制度で、ここの中で、途中でも相当カードがあって山積みされていて、処理がされていなくて大変だとか、そういうことも全部出ているんですよ。
 ですから、実務上追い付いていなかったということは、これは僕は事実だと思うんですね。ですから、その納付額が、標準月額ですか、それを切り上げて計算しましょうは計算しましょうになったけれども、だけど、そういうことをやったのは、給付の問題もあるけれども、もう一つは、もう整理が付かないから、実際のところ、こういうことのところでいえば、公平のところはちょっとまあ、ある種ですよ、ある種もう度外視してしまって、もう一回ゼロベースで始めなきゃいけないという話に僕はここでなったんだと思っているんですよ。いずれにしても、そういう処理そのもの自体が随分行われてきているわけですね。
 もう一つ、この間申し上げましたが、その実務ベースのところでいうと、通算制度のところについても、この間これも読み上げましたが、もう一度これを申し上げれば、国民年金制度を導入する際に相当な議論がされているわけですよ。しかし、ここの中で、極端なことを言えば、通算などはできるわけがないという議論も一方にあって、そういうこともまず言われていて、通算そのもの自体が極めて難しいと、これは認識しているわけですよ。しかし、結局はこの問題にけりを付けなければ国民年金の法律が出せないということになってしまっては困るので、結果的に、国民年金の法律は三十四年に成立させる、けれども、どうせ拠出制は三十六年から実施されるのだから、通算については三十四年に最終結論が出なくても、三十六年までに結論を出せばいいので、一応切り離していいのではないかという決断をしたと。つまり、この決断があったからこそ国民年金の導入に踏み切れたんだと、このように書かれていると私は思います。そして、そこの中で、最終的に、通算は後で時間を掛けてやればいいという見切り発車論ですよと。ですから、通算はできるかどうか分からないけど、取りあえずやるだけやってしまおうということをここでうたっているわけですね。
 そして、この本を読んでいった際に、その通算のことについてこの後出ていないんですよ。つまり、給付を幾らにするかとかその後はどうするかというお金の計算などはよく出てくるんですよ。ですが、通算をどうしようかという議論、これは全くないんですね。僕は、ここに根本的な問題があるんじゃないのかなというふうにまず考えているんです。
 ですから、制度設計そのもの自体が全く無理なのに、あの当時の厚生労働省、まあ厚生省ですね、厚生省そのもの自体が、厚生年金、これ小さくなってまた大きくしなきゃいけないと。そうじゃないと、ほかの共済組合をつくられて大変だとかいろんなことを書かれていますが、つまり自分たちの厚生年金の既得権益を守るために相当無理をしたんだと思うんですよ。だから今のような問題が起こっているんじゃないのかなと、そう考えています。
 もう一度、これは大臣、ここいいですか。つまり、問題もう一つあるのは、問題があるのは、こういうことが分かっていたけれども、自分たちの勢力を拡大するためにこういう格好で、見切り発車とかでやり続けてきていたその厚生省そのもの自体に問題の本質があるんではないんでしょうか。
#143
○国務大臣(柳澤伯夫君) その御著書、今お触れになられた著書そのものの内容について私は一々コメントをするということは差し控えたいと思いますけれども、今の櫻井委員の御主張について、私の感じというか私の印象、考え方を申し上げますと、厚生年金の記録につきましても結局、社会保険事務所の名簿というものと台帳というものが二本立てになっていたということでして、結局この厚生年金については、この名簿が最終的にはマイクロフィルムに全部十七年以降のものが撮られて現在も保存されるということになっていると私は認識をいたしております。
 そういうことからいたしますと、やや、その方々、どういう方々、どういうお立場の方か私も存じませんけれども、いろいろ今も問題になるわけですが、厚生年金に関してはこの名簿がきちっとマイクロフィルムに保存されているということが一方にありますので、国民年金との間の言わば通算というかつなぎというものも、そういう制度設計をすればその期間の通算というようなものも可能だと。こういう、言わば今委員が言及されたお言葉で言えば、実務的にはそういうことになっていたという私は認識をするわけでございます。(発言する者あり)
#144
○委員長(鶴保庸介君) 御静粛に。
#145
○櫻井充君 冷静に議論をさせていただきたいと思いますが、私は別に勝手な言い方をしているわけでも何でもなくて、この本を読んだ私なりに、こういうことでいいのかということをお尋ねしているのであれば、それは違っていれば違っているということで御答弁いただいた方が僕ははっきりすると思っているんです。
 私は何を申し上げたいのかというと、今これは、私の立場でこんなことを言うと殴られるかもしれませんが、与野党の問題でないというところもあるわけですね、お互いにこれ、いい案ちゃんと出さなきゃいけないというところ。それからもう一つは、責任は一体どこにあるのかという議論は、これははっきりさせなきゃいけないと思っているんですよ。
 まずその前に、じゃ、そういう観点から申し上げると、社会保険庁というのはこれは、社会保険庁に仮に責任があったとして、社会保険庁、これ解体されたら、社会保険庁のこれ、責任問えるんですか。
 まず、その点からちょっと僕は、じゃ、まず何でこういうことをやっているのかというと、社会保険庁そのもの自体に今回のその宙に浮いた年金の問題があった場合に、社会保険庁をここで解体してしまったら社会保険庁に責任は我々問うことができるんですか、大臣。
#146
○国務大臣(柳澤伯夫君) 社会保険庁の組織としての問題というのはこうした記録の問題にとどまらず、その以前から御指摘をいただいたような数々の不祥事ということがありまして、組織全体としては、何というか、編成替えになるという形で我々はこれを改革しようと。ある意味では、それは責任を問われているという姿だろうと思うわけでございます。
 具体的に、それじゃ職員に責任があるというようなことについてどうするかということでございますけれども、私どもとしては検証委員会というものはかなりスピーディーに動いていらっしゃるというようなことを見ましても、二十二年一月の社会保険庁が日本年金機構としてスタートをするという時期までにはそうしたことは明らかにされるであろう、我々としてはそういうことを期待いたしたいと、こう思います。
 加えまして、それじゃ日本年金機構の発足後はどうなるかということでございますが、私どもとしては、当然これは厚生労働省本省にこの機構を管理するための組織、私はずっと管理官室というような言い方をしておったんですけれども、こうした組織をきちっと整えることによっていろんな形で責任の追及というか、そういうことができ得る体制というものも同時に保持していこうと、こういうような考え方をしているというわけでございます。
#147
○櫻井充君 そうすると、要するに厚生労働省本省のところで責任を取ることになるんだということでよろしいんですか、端的に申し上げれば。
#148
○国務大臣(柳澤伯夫君) 責任を取るということの形態というか形式をどういうように委員がイメージされているか私もちょっと分からないわけでございますけれども、私どもとしては、組織全体としてはもうこのような大改革、大きなメスが入るということで、これが改革されるということで責任が追及されているというふうに考えるわけでございます。
 加えて、個々の職員についてのことについては、まず原則的に検証委員会でお取り扱いになられるわけですが、これについては、今のスピーディーな事務の運びからいって二十二年一月の発足前にいろいろな形で出てくるだろうと。その後において、じゃそれでもうすべて一巻の終わりかというとそうではなくて、私どもとしては、そういったことが出てきた場合にはそれを受け止められるそういう組織を厚生労働本省の中にきちっと整備しておかなければならないと、こう考えているということでございます。
#149
○櫻井充君 ちょっと済みません、理解力がなくてよく分かんないところがあるんですが。
 金融庁にそれではお伺いしますが、もし仮に民間の保険会社が、今回のように例えば宙に浮いた生命保険でも何でも結構ですが、それから記録が消失するとか、そういうようなことがあった場合にはどのような処分を受けることになるんでしょう。
#150
○政府参考人(山崎穰一君) 全くの一般論としてお答え申し上げますが、保険会社の業務は様々ございます。その中に当然、保険契約の管理という業務も入ってくると思いますが、各保険会社においてはいろいろな業務を健全かつ適切に運営する必要がございまして、金融庁ではこれらの保険会社の業務について問題が認められた場合には、保険契約者等の保護の観点から報告徴求や立入検査のほか、必要に応じ行政処分を行うなどの対応を取ることとしてございます。
#151
○櫻井充君 行政庁を行政庁が処分するということは、これはあり得ないことですから、ですから、民間の部分と公的な部分とは一致しないんだろうとは思います。ただし、問題は、もう一つあると、共通項が何があるのかというと、幾ら、行政庁であったとしても、保険者機能は持ち合わせているということですね。
 まず、民間の方からしてみたときに、その保険者機能というのは一体どういうものを指して、どういう役割を担っていかなきゃいけないんでしょう。
#152
○政府参考人(山崎穰一君) 保険者機能という言葉は一般的な定義があるわけではございませんが、具体的な保険会社の主な業務としては、保険商品の開発、それから保険の募集、引受け、保険料の収受、保険料として収受した金銭等の資産の運用、保険契約の管理、保険金の支払といったものであろうと考えております。
#153
○櫻井充君 その保険金の管理とかそういう収受の場合に、だれからどのぐらいその保険料をお預かりしているということは、これはきちんと記録するというのは、これは当然のことですね。
#154
○政府参考人(山崎穰一君) それは保険契約の管理として当然の業務であると考えております。
#155
○櫻井充君 もしその記録そのもの自体を例えば紛失していた場合は、行政処分の対象になるんでしょうか。
#156
○政府参考人(山崎穰一君) 先ほどもお答え申し上げましたように、これらの業務については保険会社は適切に運営する必要がございまして、業務について問題が認められた場合には、保険契約者等の保護の観点から必要に応じて適切な対応を取るということでございます。
#157
○櫻井充君 そうしますと、大臣ね、これもこの本の中に書かれていて、特に裁定をだれがやるのかと、裁定というか、この時点でもやっぱり予測しているんですよね。保険者そのもの自体に、あなたは払っていませんと、それから被保険者が私は払いましたという問題が起こったときに、だれかがどういう形で決めるのかということを決定しておかないと後々問題が起こるだろうと。これは実際今起こっているわけですよ。そこもちゃんと予想しているんですよ、みんな。
 そこの予想の中でどういう決定になったのかというと、その当時の法制局は、被保険者がもう雇用されているという段階で権利が発生しているから一々その裁定などしなくてもいいと、そういう立場を法制局は取ったわけですよ。ところが、それに対して厚生労働省側は、それじゃまずいと。それで、何とか自分たちが裁定するシステムをつくらなきゃいけないということで、彼らは何と言ったかというと、まあ今の社会保険庁のこれは多分前だと思いますが、要するに、行政庁としての役割を担っている、権限を持っているのだから、だからその行政庁として裁定を下すことが可能なんだと、そういうふうに言っているわけですよ。ですが、今、ですからそこのところだけが随分前面に出てきていまして、ですから、さも社会保険庁のところに行ってお上から裁定を受けないと我々はその年金を受け取ることができないという、そういうシステムになっちゃったわけですよ、この時点で、この人たちの制度設計の中で。
 僕は、これはこれで法制局がこうやって抵抗したということはやっぱり問題があるんだと思うんです。これは時間があったらこの次またやらせていただきますが。
 その上で、もう一つは、保険者機能を持っているわけです。これはちゃんとそのときに議論になっているんです。そうすると、保険者というのは、今民間のところでお伺いしましたが、記録はちゃんと保管しておかなければいけないと、そういうふうになっているわけですよね。それをきちんとしていない場合には行政処分になるわけですよ。
 そういう点でいうと、社会保険庁というのは保険者機能をきちんと果たしていると言えるんでしょうか。
#158
○国務大臣(柳澤伯夫君) 保険者機能とは何ぞやということがあるわけですが、その中でも、被保険者のための保険料の納付記録というようなものが、あるいはその管理というものが非常に死活的に大事だということは私は言うをまたないことだというふうに考えるわけでございます。
 しからば、その役割を果たしているかということでございますけれども、今それが正に問題になっているということで、国民の皆様に大変御迷惑を掛け、あるいは御心配をお掛けしているというのが実態でございますけれども、しかしながら、それじゃそれを何もかもいい加減にしているのかといえば、私、先ほど申したように、厚生年金についてはマイクロフィルムでの記録が残されているということでございますし、それからまた国民年金につきましても、まあここが判断のミスといえば判断のミスかもしれませんけれども、この電子計算機あるいは電磁あるいは磁気的な、そういう新しい技術を活用してその管理には取り組ませていただいたと。そして、その際にやっぱりこのミスが起こったと見られると、こういうことでございまして、これをいかにこれからその修正に努める、それからまた、どうしても被保険者の皆さんあるいは受給者の皆さんとの間でこの見解が対立するような記録の状況にあるということでありますれば、それに対して適切な判断をするように、今回、第三者委員会というものがスタートをしたということでございまして、私どもとしては、年金記録についてとにかく今欠けるところがあるということはもうはっきりしたわけでございますから、それの修復についてまず全力を挙げさせていただきたいということをお願い申し上げている次第でございます。
#159
○櫻井充君 大臣、それはそれで理解いたしますが、これは民間だっていろんな努力をしてきちんと保管するようにするのは、こういうのは当たり前のことですよ。今るるお述べになったことはこれは当然のことであって、しかしその当然なことであったかもしれないけど、だからこれは、僕は、実は申し上げたいのは、やっぱり制度上に問題があったんじゃないか。つまり、実務的にもう追い付かないのが分かっていながらやってきたことそのもの自体に僕は本質的な問題が実はあったんじゃないのかなというふうに考えているんですよ、この歴史を振り返ってみると。
 ですから、みんなで例えば、今の大臣のだれがどうだとか、これはこれでまた一つ、その後処理をする際においてこれは議論しなければいけないことかもしれないけれども、本来はもう少しさかのぼって考えなきゃいけないんじゃないかなと思ってこの本をずっと読んでおりました。そうすると、様々参考になるところがあるわけですよ。
 ただ、それはそうとしても、僕はちょっと、何というかな、理解できない点が一つだけありまして、例えば、我々がもしその納付記録をなくしてしまえば受け取る権利がなくなっている可能性があるわけですね。我々がなくしていて、たまたま社会保険庁が持っていてくれたらそれはそれでオーケーですが、そうでない場合、今度は我々が、社会保険庁そのもの自体がこれは持っていなかったと仮定した場合、社会保険庁が持っていなかったと、社会保険庁、本来、これ保険者機能でいえば、管理しておくのはこれは当然ですね、ここのところは。その当然なものが彼らは持っていないと。そして、我々はもし仮に持っていないとどういうことが起こるかというと、我々は払ったはずなのに証明できなきゃもうそれでアウトで、それは被保険者はめちゃくちゃ損するわけですよ。特に、二十五年ルールに引っ掛かりそうな人がいて、もう二十四年何か月で切られてしまったら、もう全くゼロですよ、これはゼロ。ですから、そういうことから考えれば、被保険者にとってこれは損害はめちゃくちゃ大きいわけですよ。
 ところが、社会保険庁はその手のものをなくしておいたって別に痛くもかゆくもないんですね、これ。今一般の人がそれを持っていくと、ああそうですか、ああどうもといって判こ押して終わりですから。それは根本的な間違いですよ。
 つまり、片側はなくしたら自分の財産すら形成できないような状況になり、片側の人は自分たちのそのミスでそういうことがあったとしても、処罰されないか、若しくは処罰されないだけではなくて全く損を受けないということであれば、僕はこれはアンフェアだと思いますね。大臣、いかがですか。
#160
○国務大臣(柳澤伯夫君) 公的な年金ということで、その管理あるいは保険者機能というものも公的な機関でもって取り扱われているということでございます。民間会社であれば、A社、B社というものがあって、仮にA社というものがそういう不始末をするということになったら、B社とかあるいはC社とかというようなことで顧客はこれを、次の代わりを選ぶということができるわけですが、そういうことができないというのが公的な機関の仕事ということでございます。
 したがいまして、そうしたことができないということでございますから、これは改革ということで、これを正にそういう役割を担うにふさわしい形にいかに改革していくかということが私ども問われていることだというふうに考えるわけでございまして、今回私どもとしては、それを私ども御提案させていただいているようなそういう形にするということで、この改革をして保険者機能あるいはこの記録の管理というものをもっとしっかりできるような組織にしていきたいということを御審議いただいているものだというふうに考えております。
#161
○櫻井充君 これははっきり言えば、僕は憲法にだって抵触すると思っているんですよ。つまり、国民の財産権の侵害でしょう、こんなの。自分たちが記録しておかないことによって、行政庁がそういうことをやって、大臣としてこんなこと許されるんですか。つまり、今のはその先のことやります、その先のことやりますですが、そういうその前に、保険者機能をちゃんと果たしていない人たちに対しての処分というのはないんですか、これは。おかしいでしょう。
 そして、先ほども申し上げたとおり、社保庁をここで解体してしまったら責任うやむやになる可能性があるんだから、僕はおかしいと思いますよ。ちゃんと責任の所在をはっきりさせてからやるべきことであって、そういうこと、当たり前の筋の通ったことを一つ一つやらないからこれだけ問題になっているんじゃないですか。私はそういうふうに思いますよ。
 大臣、もう一回お伺いしますが、被保険者とそれから保険者である人たちが記録を持っていなかった、そのときに、余りに不公平ですよ、差が出てきてしまって。ですから、私はそういうことそのもの自体がおかしいんじゃないかと。そして、しかも行政権だけはあるところ出してくるわけですよ、自分たちが裁定しますと。自分たちが保険者としてそういった記録をなくしておいても、自分たちが持っていようがいまいが関係なく、そこのところに関しては関係なく自分たちが行政権限で裁定権だけを持つことそのもの自体がおかしいですよ。私はそう思いますけれども、いかがですか。
#162
○国務大臣(柳澤伯夫君) そういうことでございますが、裁定権ということについては、もっと、基本権そのものも認めることなく裁定そのものからすべてをスタートさせようという、そういう考え方もあるわけです。
 したがいまして、今の場合には、基本権というものを認め、そして、それをある種確認の作業ということの一環で裁定をさせていただいている、こういうことでございまして、それは、しかも時効については、従前から、基本権については時効を適用しないと、しかし、支分権については会計法の厳格な法規があるからこれは認めることにしようということですが、今回はそれを不適用にしようという法律の改正案を出させていただいているわけで、そういう意味で、支分権についても裁定の時期云々というのがそれほど大きな問題にならないという、そういうことに今度は改正させていただいているわけでございますけれども。
 今回、繰り返し申し上げますように、組織としてはこういうような改革の対象になったということが、これで責任を問うたんだということがあるんだということを是非ひとつ織り込んでいただいた上での御議論を賜りたいということでございます。
#163
○櫻井充君 それが、国民は納得していないんですよ。それが国民感情ですよ。
 我々からすれば、これだけ怠慢をやっていて自分たちの財産が侵害されているんですから、とてもそんなことで納得しろなんと言われたって納得できやしませんね。そこの感覚の差が僕は最大の問題だと思いますよ。
 それはもう、あと議論してもしようがないので一応ここで止めておきますが、そういう感覚でやられているから国民の皆さんから僕は理解されないんだというふうに思います。社会保険庁そのもの自体の、もうちょっときちんと明確な責任を追及し、本当に、彼ら減俸でも何でもいいし、全部退職金なしで首にしたって僕はいいと思いますよ。そのぐらいのことをやらないとおかしいんじゃないか、民間だったらそういうふうにされているんですから。
 もう一つ、先ほど、だれなのかという話になったときに、四十年当時の局長だった方がこういうふうに言われているんですが、保険局長というのはすごく楽だと。なぜかというと、みんないろんなことを言うからそれをまとめりゃいいだけだからと。ところが、年金局長はそれがないと。相談するところがない、最後は一人で決めなければいけない、それが大変つらかったですねと。まあそうです。そういうふうに言っているわけです。そしてその上で、それから当時は大臣もよく知らないものですねと。今は随分勉強されていますがと。まあ大臣も随分なものだなと思いますが。だけど、この後更に続けているんです。それでも、要するに専門家である年金局長がこうだと言えば違うとおっしゃる大臣はまずないでしょうと。
 これが僕は厚生の年金の官僚の実態なんだろうと思っているんですよ。つまり、彼らは全部自分たちがエキスパートで何でも知っていて、あとは、ほかの人たちは何も知らないんだと。
 ですから、僕は、責任の所在というのは、一番大きいのは、制度設計上いったら、歴代の大臣よりもむしろこういった局長の方がはるかに責任が重いんじゃないのかなと、私はそう思っております。
 その意味で、今日はせっかく与党から提案者に来ていただいていますから、与党から見たときに一体どこにその責任があって、今回改正されていますが、責任があるというふうにお考えなんでしょうか。
#164
○衆議院議員(宮澤洋一君) 与党から見てということを代表して申し上げる立場では恐らくないと思いますけれども、個人的に申し上げさせていただきますが、いずれにしても、年金制度を管理運営する責任は社会保険庁にあるということでございますから、社会保険庁の責任というのは極めて重いものだろうと思っております。
 ただ一方で、それに至る過程において、働いている方の問題等々、我々からいえば組合の問題といった問題もございますし、また、それを認めてきた管理者といった問題もあるし、恐らく、おっしゃるような制度の欠陥といったものは内在する部分が幾らかあったということも私は同感でございまして、そういった意味を含めて、今後、総務省において、有識者で正に責任の所在の検討をされるということでございまして、きっちり原因究明をしていただきたいと、こういうふうに思っております。
#165
○櫻井充君 そこで、この間、二十五万人は救済されるんだと、与党の案だとですね。それで十分だというふうにお考えなんでしょうか。
#166
○衆議院議員(宮澤洋一君) 二十五万人について、法律の提案の後ろの方に付けさせていただいておりますが、これは一部であります、委員御存じだと思いますけれども。
 この法律におきましては、既に裁定を受けられ、さらに、再裁定を受けられているけれども時効によって給付が受けられなかった方と、既に裁定を受けられているけれども今後正に五千万件等々ということで再裁定になる方というものは恐らくたくさんいらっしゃると思いますが、そういう方が再裁定を受けられたものにつきまして、消滅時効、五年を経過している、消滅時効が完成していても給付するということでございまして、前段の既に再裁定まで受けられて、しかも時効があって給付を受けられなかった方が二十五万人程度と推計をされておりますが、今後どれだけの方が出てくるかということについては正にやってみなければ分からないということでございますが、そういう方についても、当然、今回の法律で、消滅時効にもかかわらず給付をするという手当てをさせていただいております。
#167
○櫻井充君 本当にこれでまず二十五万人の方が救済されるのであれば、それはそれで意義はあると思いますが、実はもっと多くの方もいらっしゃいます。
 なおかつ、この間は税金のことについてお尋ねいたしましたが、税金に付随するものが一杯ありまして、例えば医療の保険料、介護の保険料などは一体どうなるのかとか、それからもう一つ申し上げれば、これ、変な話ですけど、税の延滞料というのは一体どうなるのかとか、その辺のことについてどうお考えなんでしょうか。
#168
○衆議院議員(宮澤洋一君) まず、税の延滞税につきましては、最終的には、これは政府においてどう取り扱うかということでございますけれども、少なくとも延滞税は取らないという法制度がございますので、その適用をする、延滞税は取らないというふうに聞いております。
 一方で、国保の保険料等々に跳ね返りがあるという御質問でございます。
 今回、一括して交付をした給付につきましては、それぞれの年に発生したということになりますので、それぞれの年の所得が多くなると、こういうことでございますが、税の方は五年の時効ということでございます。
 一方で、それの結果、国保料とか介護保険料の跳ね返りがあるということについてどうかということでございますけれども、国保料とか介護保険料につきましては、いずれにしても二年の消滅時効がございますので、三年以前のものというものは、増えたとしても保険料には跳ね返らないということでございます。
 一方で、過去二年間の分、増えた分はどうかということでございますけれども、これにつきましては、一般的には各市町村の条例等で、特別の理由があると認められる場合には免除することができるとされているようでございます。ない市町村もあるということでございますので、きっちりこの辺は政府の方から指導、助言をさせるように我々としても気を遣っていかなければいけないと思っております。
#169
○櫻井充君 できれば、その方々が不利益を受けないようにきちんと制度設計、これは与野党関係なしにやっていかなければいけない問題じゃないかなというふうに思います。
 それからもう一つ、この本の中で興味深かったのはシャウプ勧告の問題なんですが、要するに、大蔵省がこれは年金だけではなくて医療保険もすべて一括して徴収するようなやり方をした方がいいんじゃないかとこれは勧告されましたが、結果的には、どうも大蔵省が法案を提出したけれども、今の縦割りのやり方になってしまったと。
 ここのところでそういう一括の徴収の形にしておくとこれほど大きな問題にはならなかったんじゃないのかなと思うんですね。なぜこの当時、そのシャウプ勧告を受け入れなかったのか、その点について財務省から御答弁いただけますか。
#170
○政府参考人(佐々木豊成君) 昭和二十四年の九月に発表されましたシャウプ勧告は、恒久的、安定的な税制を確立しまして直接税を中心に据えた税制を構築するという理念の下で様々な提言を行っております。
 これを受けまして、翌年、昭和二十五年にこの勧告の基本原則におおむね則しつつ、我が国の国情に適合するように必要な調整を加えて税制改正を行っているところでございます。
 御質問のシャウプ勧告に提言された社会保障税ということでございますけれども、これは、シャウプ勧告が出ました昭和二十四年の十二月に、各社会保険の保険料を一本にまとめて税として税務官署によって徴収し、納税者の便宜と徴収事務の簡素化を図ることを目的としました社会保険税法案が作成をされまして、まず社会保障制度審議会に対して諮問をされたということでございます。
 しかしながら、その社会保障制度審議会におきましても、社会保険についての徴収と給付が別々になり、給付につなげる事務手続がかえって複雑になるといったような様々な御議論があり、法案提出には至らなかったものというふうに承知をいたしております。
#171
○櫻井充君 僕、これの中で興味深いのは、先ほど、カードがあって、そのカードの整理をする際に、もう自分たちでどうしようもないから実は大蔵省に頼みに行っているんですね、相談に行っているんですね。つまり、そういうノウハウもなくして、自分たちが権限だけを取りたくて、そういう理屈を付けてやったというところに実は根幹の問題があるんじゃないのかなと。
 ですから、あの時点で、この回顧録の中にもあるんですが、我々集めることだけ、給付だけのことになったらすごく小さな組織になっていたよなって、そんなようなことも書かれているわけですよ、実際のところを言うと。そうすると、既得権益の争いの中で、何十年後かです、結局は彼らの時代ではありませんでした。その何十年後かに相当な不利益を被る人たちが出てきてしまったというところに実は大きな問題があって、行政というのは継続しているものですから、基本的に言うと、最終的には今の行政の長がこの責任を取らなければいけないのかもしれないんだと思うんです。
 ただ、僕は、それは極端な言い方すると、ここまでさかのぼって取れというのはなかなか大変なことだとは思いますが、しかし一方で、僕は、行政の長よりも、先ほど申し上げた年金局長が我々がこう決めれば大臣でもみんな納得するんだというような言い方をしてきたことから考えてくると、むしろ年金保険局長、それからその昔の年金保険課長という人たち、そのもの自体の問題というのが極めて大きいのではないのかなと。
 ですから、前にこちらに参考人招致をお願いしておりますが、繰り返しお願いしておきたいのは、そこの年金保険局長ですね、この人たちで今呼んで来ていただけるような方々は全員にそろっていただいて、一体どういうような運営管理をしてきたのかということを議論できるような場を定めていただきたいということをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。
#172
○委員長(鶴保庸介君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後二時から再開することとし、休憩いたします。
   午後零時四十二分休憩
     ─────・─────
   午後二時開会
#173
○委員長(鶴保庸介君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、辻泰弘君及び野村哲郎君が委員を辞任され、その補欠として尾立源幸君及び岸信夫君が選任されました。
    ─────────────
#174
○委員長(鶴保庸介君) 休憩前に引き続き、日本年金機構法案外二案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#175
○尾立源幸君 民主党・新緑風会の尾立でございます。柳澤厚生労働大臣を中心にお聞きをさせていただきたいと思います。
 御承知のとおり、これまで年金保険料を使って様々な施設が全国各地に造られてきております。今日はグリーンピアを中心に取り上げさせていただきたいと思っているんですが、今回なぜこれまで保険料が使われてきたのかなということを検証しておりますと、条文の中に、福祉増進のためには必要な施設を造ることができるというのが根拠法だということでございますが、実は今回の新しい年金機構法の中においてもそれに似たような教育及び広報、相談その他の援助、被保険者等の利便の向上に資する情報提供、こういうことが保険料を使ってできるということになっておりますし、また、今回までは特例措置で認められておりました年金保険料の事務費への流用というのがこれまた恒久的に認められるという、このような法案になっているということをまず指摘しておきたいと思いますし、これで本当にこれまで行われてきたような年金保険料の無駄遣いともいうべきことがきちっと歯止めが掛けられるのかと、こういう大変な危惧を持っておりますので、そういった意味で今回の法案がすこぶる欠陥法案ではないかと、このようにまず指摘をさせていただきたいと思います。そういう前提でこれから質問をさせていただきたいと思います。
 それではまず、グリーンピア、特に象徴的な施設でございますが、これまで国会でもう幾度も取り上げられてきておりますけれども、改めてこのグリーンピア建設、また維持にかかわる費用、そしてこれは財投にこの施設に使わずに預けておけば得られたであろう利息というものも当然あるわけでございまして、そういう機会費用の総額を教えていただきたいと思います。
#176
○政府参考人(渡邉芳樹君) お答えいたします。
 御承知のとおり、グリーンピア事業は今日のように年金の給付が本格的になるに至っていない時代、年金受給者に比べて多くの被保険者が保険料を払っているだけではないかとよく指摘されていた時代において、昭和四十六年、昭和四十七年の年金積立金を被保険者に福祉還元すべきとの国会の附帯決議を踏まえまして、これらの被保険者等の福祉の向上を目的として行われてきたという歴史的な背景がございます。
 昭和五十年代を中心に建設され開業されるというような経緯でございますが、グリーンピアの事業、建設費として千九百五十三億円が用いられました。それは基本的には旧資金運用部、現在の財政融資資金から借り入れる形で賄われました。その借り入れた後の建設費の償還でございますが、借入れ利息千五百六十億円及び施設の維持管理費二百十五億円というのが後で掛かった経費でございます。
 この辺りが今御質問の点にかかわることと思いますが、これらの借入金元本や利息、それから維持管理費につきましては、最終的に年金の財政で負担をしたということから年金の財政で建設されたと一般によく言われるものでございます。
 そういうことで、長い歴史でございますが、当時としてはグリーンピアの効用ということで約四千五百万人に利用されたと、などなどのいろいろな役割はあったと思いますが、後々私どもの方での検証委員会でもありますように、やはり時代の流れ、世の考え方の移ろいというものを十分取り込めなかったということで廃止に至る決断、それからそのプロセスが大分遅くなったのではないかという指摘を受けておるところでございます。
#177
○尾立源幸君 質問に答えていただいておりません。
 建設費、借入れ利息、固定資産税等々というのがお答えいただいておるとは思うんですが、私はこのお金を建設やその他の運営に使わなかったとした場合に、財投なりに預けておいた場合に幾ら預けておいたお金から利息が付いたんですかと、機会費用得べかりし利益、これを聞いております。お答えください。
#178
○政府参考人(渡邉芳樹君) 先ほど少々長々申し述べましたのは、そういう経緯がある中での事業であるので、それを今御指摘のような機会費用という形で申し上げることはなかなか困難な点があるというような側面を申し上げましたが、もう少し割り切って申し上げれば、借入れ利息千五百六十億円と申し上げました。これは後で年金財政が負担をしたということを申し上げました。
 この部分というのは、ある意味で御指摘のような財投が別の領域で運用しておれば年金財政として負担をしなくて済んだ額ではないかという御指摘にかなう部分ではないかと承知しております。
#179
○尾立源幸君 三千七百億円ほどお金をいろんな意味で利息も含めて突っ込んでいるわけでして、これを使わなければ元々建設費を含めて通常に運用しておればどれだけの機会費用が得られたんですかと、利息が得られたんですかということを聞いておりまして、これレクを受けたときに担当の方はよく分かっておられましたよ。何で局長になるといきなり頭が固くなっちゃうんですか。もう一度、これはお答えいただくという約束で今日まで待っておるんです、私。
#180
○政府参考人(渡邉芳樹君) 委員御承知のとおり、当時の旧資金運用部の財政投融資の資金というのは年金資金でかなりの部分が賄われたわけでございます。ある意味で、今御指摘のように、現在における市場運用をしておる年金積立金と同じ役割を資金運用部の年金資金が担っていたというふうにも見ることができるわけでございます。
 したがいまして、その資金運用部の資金運用としてその貸付先をこうした事業を選び、そしてその利息を資金運用部の当時の利率をベースにしっかり資金運用部として返済してもらうという形で資金運用部にあった年金積立金というものが保全されるというメカニズムではございますが、さはさりながら、それでは一千五百六十億円というのはだれが払ったのかといえば、結局、年金財政であるということから、その部分はもし仮に別の用途に資金運用部が資金運用していれば必要のなかった額ではないかというふうに考えておるわけでございます。
 なお、あえてもう一点、先ほど利子のほかに実際の大規模修繕費、維持管理費に一定額の支出が年金財政があったということを少し触れさせていただきましたけれども、維持管理費及び大規模修繕費を合わせた支出が年金財政から二百五十三億円ございました。御承知のような廃止に伴う譲渡収入が四十八億円ということでございましたので、その差の二百五億円ということが、これも少し違った見方でございますけれども、年金財政があえてこの事業のために負担せざるを得なかった金額というふうに見ることができて、千五百六十億円とか今申し上げました二百五億円というのはお尋ねのように、ほかに運用先を資金運用部が求めていれば年金財政としては負担する必要のなかった逸失した利益とでも言いますか、そういう要素を持っていると評価されているということでございます。
#181
○尾立源幸君 いまだに明快な答えはいただけていないんですけれども、利息も利息を生みます。そういったトータルの機会費用というものをしっかり計算して、また後で出していただきたいと思います。
 それで、取りあえず今おっしゃったトータルは幾らになるんですか。
#182
○政府参考人(渡邉芳樹君) トータルでございますが、三千七百二十七億円の費用が掛かったということでございます。
#183
○尾立源幸君 明確にしておきたいのはそれプラスアルファ掛かっておるということですが、その計算が出せないという前提で話を進めさせていただかないとこれ以上時間が費やせないので、総額については後でお答えいただきたいと思います。
 それでは、この三千七百二十七億円掛けて造ったこのグリーンピアが結局幾らで売れたんですか。
#184
○政府参考人(渡邉芳樹君) 先ほども少し中で触れさせていただきましたが、グリーンピアの事業に要した費用三千七百二十七億円でございますが、少し言い漏らしをいたしましたけれども、各施設の運営費は設立当初より運営を委託された地方公共団体などが負担しておりますので、そちらには年金財政からの関与はございません。
 その上で、譲渡に当たって様々な条件をクリアして最終的に譲渡額がどうなったかという点でございますが、四十八億円でございました。
#185
○尾立源幸君 三千七百二十七億マイナス四十八億円が直接的に年金保険料からなくなってしまった金額でございますし、先ほど言った機会費用を加えるともっと多いということでございますが、じゃ、こういうふうに損害を与えた中でだれか責任取ったんですか、厚生労働省。大臣、大臣。
#186
○国務大臣(柳澤伯夫君) グリーンピア事業等の意義とか実施の経緯等については、ただいま渡邉年金局長が御答弁申し上げたとおりでございます。
 この事業につきましてはいろいろと御議論をいただいてきたということでございますので、その経緯の中で当時の厚生労働大臣が検証会議というものを設けられまして、有識者でその間の事情についていろいろ御議論をいただきました。その点については先ほども局長も触れたとおりでございますけれども、福祉施設事業の拡大を制御する仕組みや潮目の変化を判断する仕組みがそもそも設けられていなかったではないかと、こういう問題点の御指摘をいただいたわけでございますけれども、そのときには責任問題というような形での御議論はいただいていないというふうに承知をいたしております。
#187
○尾立源幸君 検証会議をやったんだけれども、責任問題は一切議論されていないという理解でよろしいんですか。
#188
○国務大臣(柳澤伯夫君) 少なくとも、議論はあったのかなかったのかということは、私、今この段階で承知をいたしておりませんけれども、平成十七年九月に取りまとめられました報告書においてはそうした指摘というものはないというふうに承知をいたしております。
#189
○尾立源幸君 なぜこれだけの損害を与えながら責任論が一切出てこないのか、そして今回の宙に浮いた年金のときだけ責任論が出てくるのか、これ、どういうことなんですか。どう違うんでしょうか、大臣。これは直接的な損害ですよね、年金財政に対する。これに対しては何ら一切責任問題が出てこない、しかしながら今回は責任問題が出てきている。どう切り分けていらっしゃるんですか。
#190
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは、先ほど渡邉局長の方から御答弁をいただきましたように、当時の年金の成熟度というようなものを背景といたしまして、昭和四十六年及び四十七年に国会の附帯決議におきまして年金積立金を被保険者に福祉還元すべきということが言われたわけでございまして、そうしたことを踏まえてこれらの施設が被保険者等の福祉の向上を目的として行われたと、こういう背景もあるわけでございまして、そういうことで、ただし、今はこの報告書で指摘があったように、拡大を制御する仕組みや潮目の変化を判断する仕組みが欠けているという御指摘はあったものの、そもそもこの建設そのものは今言ったような事情を踏まえて行われているということも背景にあったのではないかと、このように考えます。
#191
○尾立源幸君 そこで、冒頭に申し上げました、これまでの条文では「福祉を増進するため、必要な施設をすることができる。」と、これがあって、今回、じゃそこがどうなったかというと、教育及び広報、相談その他の援助、被保険者等の利益の向上に資する情報提供と、一見狭まったようには見えていますけれども、同じ理屈で国会で認めたじゃないかと、だれもこれでは責任取らなくていいんだと、こう言いかねないような条文になっているんですけれども、大臣、どうですか。
#192
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは、かなり私は両者の間には距離があるというふうに考えるのでございます。前は福祉施設というようなことで、これはソフト、ハード両方あるということでございますが、今のようなハードの施設がこの規定を根拠として実行されたということに比べますと、じゃ年金相談というものは必要がないのか、それから年金の教育、広報は必要ないのか、それからまたいろんな情報の提供といったことは必要なものではないのかというような観点から、やはりこれは明示的に真に必要なものに限って列挙されているというふうに考えておるわけでございます。
#193
○尾立源幸君 ですから、我々は必要ではないと言っていません。この部分は税金でやるべきだと、こういうふうに言っているわけでございまして、保険料からどんどんどんどんまた何か分からないものに使い続けられるということを防ぐためにもはっきりファイアウオールというか、線引きをすべきだというのが我々の主張であるということでございます。そういった意味で、今回もまだ欠陥を残している法案であるということをまず指摘したいと思います。
 そこで、今回、グリーンピアを私も見てまいりました。これは党の活動の一環で見てまいったんですけれども。
 その前に、このグリーンピア、十三全国各地にございました。これが各地方自治体や、二つは民間に売却されたわけなんですけれども、まずこの経営状況について御説明をいただきたいと思います。
 初年度に赤字を計上した施設がほとんどだと報道されています。その後の経営状況もお聞きしたいと思います。そして、自治体がこの経営に関して公費を、税金を投入しているというところもあります。その金額についてはこの資料の一ページ目に一覧にさせていただいておりますけれども、この自治体が投入した税金は、施設が黒字になれば自治体に返還される予定なのか、これも併せてお聞きしたいと思います。
#194
○政府参考人(渡邉芳樹君) お答え申し上げます。
 旧年金資金運用基金から地方公共団体に施設が譲渡された後においては、それぞれの地域の実情に応じて、それぞれの地方公共団体が工夫をして運営が行われているというものと考えております。御指摘のように、譲渡した施設の初年度における収支は私どももいずれの施設も赤字であったものと、こういうふうに承知しております。
 なお、直近の状況についてどうかというお尋ねでございまして、十八年度の状況については今各地方公共団体が取りまとめ最中でございますので、今後、定期報告等において把握して、また御報告したいと思いますが、平成十七年度における一施設当たりの平均の赤字幅というのは約四千九百三十三万円と承知しております。
 それぞれの施設に対しまして、譲渡を受けた地方公共団体から公費が支出されている例もございますが、当該公費の支出は運営委託費や利用再開のための改修費用等と承知しておりまして、運営費の赤字補てんという性質の公費ではないというふうに承知しております。
 したがいまして、その運営が今後どのように展開するのか。それに伴ってこうした初期投資と申しますか、そうした公費の支出がどのように地方公共団体本体に回収されるという計画になっているのか。そういう点については私ども地方公共団体の御判断だろうということで、全体としての把握はしておらないという状況でございます。
#195
○尾立源幸君 ここに私がまとめた数字がございますけれども、これは見ていただいていますよね、判明した公金投入額ということで。
 ちょっともう一度お聞きしたいんですが、これは各自治体が運営のために支出している金額なんですけれども、これは将来返還される予定なのか、改めてお聞きしたいと思います。
#196
○政府参考人(渡邉芳樹君) 私ども承知している限りでは、自治体からさらに運営委託をする団体に委託したときの費用でありますとか、そうした初期における施設の改修費等ということでございますのでつまびらかにはしておりませんが、各地方自治体がこの部分を、この投入した公費を回収するというお考えなのかどうかというのは私どもは承知していないというのが実情でございます。
#197
○尾立源幸君 じゃ、場合によっちゃ、これは持ち出しで、また県なり市町村の負担になるという可能性があるということでございますね。
 それでは次に、五番目の質問に行かせていただきたいんですが、今回この資料の一ページを見ていただいた中で一つだけ特異なものがございます。それは南紀の部分でございますが、初年度赤字の部分で事業計画がとんざというふうに書かせていただいておりますが、なぜとんざしているのか、その理由、経緯について簡単にお聞かせください。
#198
○政府参考人(渡邉芳樹君) 結論から現時点の私どもの認識を言えば、新聞報道にありますような事業計画がとんざという状態にあるとは承知しておりません。
 この具体のグリーンピア南紀につきましては、旧年金福祉事業団が約百二十二億円を掛けて建設し、昭和六十一年四月に和歌山県に委託されて開業したものでございます。平成十五年三月末に運営を停止し、十七年八月に現地の那智勝浦町及び太地町へ約二億七千万円、それぞれ八千二百六十九万円、一億八千七百三十六万円で譲渡されたものでございますが、グリーンピア南紀につきましては、宿泊施設、キャンプ場、コテージについて利用の再開が遅れているということは事実として承知しております。
 譲渡された施設のうち、テニスコート、多目的ホールなどについては既に地元の方々に供用が開始されているということでございますが、宿泊施設等の再開が遅れている背景といたしまして、大部分が那智勝浦町にある宿泊施設でございますが、太地町所有の浴場施設部分というものを那智勝浦町が借り受けて、さらに同町から運営を頼む会社の方に貸し出すという準備を進め、ようやくこの五月に両町の間の賃貸契約が結ばれたと承知しております。また、ゲストハウス整備に着手したところ、ゲストハウス予定地近くにある農業用水にも使用されている池の保全に関する地元関係者との調整がなお続いているということによるものというふうに那智勝浦町から私ども報告を受けております。
 那智勝浦町部分の賃借を受けた民間企業が同町との契約に基づき仕事を進めていただけるものと考えておりますが、現時点でその企業の方から事業計画の見直しの表明があるというような報道等もございますが、現時点において、当該那智勝浦町自身は予定どおり事業を進める意向を変えていないというふうに報告を受けております。両町と密接に連絡を取り、速やかな事業の実施を促してまいりたいというのが私どもの立場でございます。
#199
○尾立源幸君 これは委員長の御地元でもございますので、ごらんになられたことあるかと思いますけれども、私も行ってまいりました。計画が遅れているのか、とんざなのかという論争はありますが、計画と全く今違う状況であるということだけは指摘しておきたいと思いますし、その契約等々についてこれから精査をしていきたいと思います。
 そこで、グリーンピアを自治体に売却する際には、まずどのような条件、大まかに、簡単にで結構でございますが、ほぼ三つ大きな条件があると思いますが、改めておっしゃってください。
#200
○政府参考人(渡邉芳樹君) では、簡単にはしょって申し上げさせてもらいます。
 廃止に当たりまして、各施設が年金資金を用いた資産であったこと、それから地域の活性化、雇用の確保等の役割を果たしてきたこと等を踏まえて、地元の地方公共団体等への譲渡を優先して行うという方針に基づいて譲渡が行われたわけでございますので、委員御指摘の三つの条件というのが付けられました。
 一つは資産全体を一括して譲渡すること、二つは譲渡後も公共的用途に一定期間用いられること、三つ目、職員の雇用が確保されることといった条件の充足を求めたわけでございます。その度合いに応じて、不動産鑑定により時価評価した額から一定額、最大五割を減額して譲渡を行ったというものでございます。先ほどの御質問はこの三点でよろしいかと思いますが。
#201
○尾立源幸君 さらに、年金局からいただいた資料によりますと、その譲渡した後、施設の利用状況を確認し、施設の有効な活用及び公共性を確保しているかどうかをしっかりチェックしていくと、こういうふうに書いてございますが、それは間違いございませんね。
#202
○政府参考人(渡邉芳樹君) 譲渡後も、旧年金資金運用基金の契約でございますが、契約当事者として定期的な毎年の報告を受け、今おっしゃられたような公共的な用途、すなわち地方公共団体としてしっかり判断された必要な用途ということだと思いますが、そういうことで使われているかどうかを報告を受け、必要に応じ相談をしていく、契約当事者としての責任を果たしていく、こういうことであると思っております。
#203
○尾立源幸君 分かりました。
 それでは、その三条件、一括譲渡、公共的用途に使うということ、職員の雇用を確保する。職員の雇用というのは、この場合もう閉鎖されておりましたので該当はしないかと思いますが、まず公益性、公共性についてお聞きしたいと思います。
 配付資料の三ページ、これは二つ書いてございます。利用計画(那智勝浦町該当部分のみ)というところと南紀ボアオ事業計画と。つまり、まず町が購入したときの事業計画に該当する部分がこの真ん中の部分です。詳しく書いてあるところです。そして、町が今度ボアオという、これからまたお話をしますが、民間の会社に、まあこれは賃貸とは言っていますが、売却なんですけれども、そのときに結んだ契約のときに提出してきた事業計画でございまして、これ見ていただければ非常に一目瞭然だと思うんですけれども、私は、この那智勝浦町が作った利活用計画を忠実に南紀ボアオが実行することが私は公益性、公共性を確保するポイントではないかと、こういうふうに思うわけでございますが、見ていただきますと、ほとんどすかすかの状態なんですね。
 南紀ボアオを見ていただけますか。温泉施設の充実、スパ、エステなど、これは宿泊施設へ行けばどこでもありますわね。次、世界遺産の活用、これは熊野の近隣の古道の話でございますが、これも当たり前。さらに、下、特色ある料理メニュー、地元食材の活用、これも普通の宿泊施設で当たり前に言うことでございます。
 そういった意味で、町が最初出している計画と、これではきちんと公益性、公共性を担保するためにボアオがやるというふうに私、言えないと思うんですけれども、御意見をお聞かせください。
#204
○政府参考人(渡邉芳樹君) 那智勝浦町及び太地町は、このグリーンピア南紀の譲渡を受けるに当たりまして、御指摘のように、旧年金資金運用基金との間の譲渡契約で事業計画及び利用計画に相当するものとして平成十七年四月に、今御指摘のありましたグリーンピア南紀施設利活用基本計画というものを作成して、指定期間、十年間はその計画に基づき施設を使用することと、こういうふうになっておるものでございますから、私どもも関心を持って見ておるところでございます。
 他方、那智勝浦町と御指摘の民間企業との賃貸借契約におきまして、企業側は那智勝浦町及び太地町が作成した当該利活用計画に基づき施設を使用することという契約になっているわけでございます。
 今御指摘のように、こう対比していただいておりますけれども、その企業が最近、那智勝浦町へ提出した事業計画からの引用かと承知いたしますが、それを両町の側でどのように今評価しているか、とりわけ、賃貸借契約の相手方である那智勝浦町はどのように評価しているのかという点がポイントとなろうかと思うわけでございます。
 当然、地方自治体たるその町が判断すべきものでございますが、那智勝浦町としてこの利活用計画との整合性について問題ありという認定をされるようになってまいりますと御指摘のような懸念も様々生じるわけでございますが、現時点で私どもが正式に聞いておる直近の話によりましても、那智勝浦町としては両計画の整合性について特段問題ありということではなく、引き続き事業の実施に向けて鋭意努力したいと、こういうお話でございますので、近々また年に一回の報告もあると思いますので、改めてその町当局の考え方などもよく聞いてみたいと思いますが、私どもが承知している限りは計画続行というふうに御判断をなさっているように承知しております。
#205
○尾立源幸君 町が町がとおっしゃいますけれども、最初に私は念押さえをさせていただきました。売却するときの三条件、その後のフォローとして、施設の利活用状況を確認し、施設の有効な活用及び公共性を確保しているかどうかを年金局がチェックすると、そういうことですよね。
#206
○政府参考人(渡邉芳樹君) ちょっと細かな話になりますが、契約上は旧年金資金運用基金が契約当事者になっておりますが、当該特殊法人が廃止されたために、法律上、その権利義務について国が承継するということになっております。これまでの経緯があり、現時点で私どもの局がこれをフォローさせていただいているということでございます。
 そういう中で、御指摘のような三条件、三つ目は職員の雇用の話でございますが、公共的目的と申しますか、そういうものにしっかり利用されることということでその十年の期間がスタートしたわけでございまして、二年、三年とたっている中での評価をどうするか、またこの先、ある時点においての評価をどうするかということはよく、その今の所有権者であり、譲渡契約の相手方である、そして利活用計画を持っておられる那智勝浦町と、また、一緒に利活用計画を立てておられる太地町とも併せて相談をして判断をしていかなきゃならない、こういうものだと考えております。
#207
○尾立源幸君 いずれにしても、まだまだ年金局の皆さんにはこれをしっかりとモニタリングしていく責任があるわけでございます。
 そういった中で、この利用計画の中でも、例えば青少年の研修ゾーンをつくるというようなことがあるんですが、今現実に何が行われているかといいますと、ゲストハウスですね、富裕層対象のセカンドハウスみたいなものを建てて、まるで別荘地のようにこれからしていこうじゃないかと、こんな計画が進行しつつあるということをしっかりまず御認識をいただきたいと思います。それをもって、青少年の研修ゾーンだの何だのと絶対言わせないようにまずしていただきたいと思いますし。
 もう一つ、この十年間の転売禁止条項について、これももう議論があったことだと思いますけれども、まずその二十条ですね。これは、皆さん、ちょっとお手元にはお配りをしておりませんが、不思議な本当に契約書でございます。これは相当手の込んだ契約書でございまして、プロが作ったやつではないかなと私どもは推測しておるわけでございますが、十年間賃料を払うわけですが、それを売買代金とみなして所有権が移転できると。分割払じゃないですか、これ、通常、普通に、常識的に考えればですよ。分割払の譲渡契約じゃないですか、これは。どういう御認識ですか。
#208
○政府参考人(渡邉芳樹君) いろいろな御議論がこの契約の理解の仕方としてあるんじゃないかということを国会においてもしばしば指摘を受けてまいりました。私どもは、結論的に言うと、この両町、あるいは那智勝浦町がその民間企業と締結した賃貸借契約は、やはりこれは賃貸借契約であるというふうに考えております。
 また、割賦販売ではないかというような点につきましても、いろいろ見させていただいておるわけでございますが、賃貸借契約期間の満了三か月前までに企業の側が町に当該施設を買い取る、買い受ける意思があることを書面で申し立てること、賃貸借契約期間の十年間の期間中に当該民間企業が誠実に契約を履行していることを同町が確認すること、賃料の最終支払を同町が確認することというような条件が満たされた場合に所有権を移転することができる旨の契約という条項で、おっしゃるように、よく考えたのかなという感想も持ちますが、そうした契約条項になっております。所有権移転が自動的に行われるというふうに読まれないように工夫はされている、つまり賃貸借契約というものの性質をやはりきちっと維持したいということが表れているのかなというふうに、感想めいたことでございますが、私どもは見させていただいております。
 要は、これは民事契約でございますので、どういう契約形態、内容の表現ぶりにするのかというのは各当事者にゆだねられるわけでございますが、私どもとしては、譲渡契約に基づく基本的な要件というものに照らして、譲渡契約上、相手方がしっかり期待にこたえて義務を果たしていただけるかどうかということがポイントになると思いますので、いずれにしても、毎年毎年の報告、状況等を得ながら、両町とよく相談して適切な判断をしてまいりたいというふうに考えております。
#209
○尾立源幸君 この契約書、素直に読めば甲からの拒否権はないわけですよね。乙に有利なことばっかり全部書いてあるんですよ、これ。ごらんになりました、局長。これを持っていれば、もう普通の民間の方は、乙が、ボアオがこの土地をもう手に入れたんだなと、こう理解できる文書なんですよ。それはお分かりですか。そういう意味でちょっとおかしいな、手の込んでいるなとおっしゃっているのかもしれないですけれども、そういうあいまいな言い方じゃなくて、はっきり言ってください。
 それと、もう一点。特に、この土地と建物、賃貸借期間を分けているんですけれども、総額で十年間で一億六千万、土地と建物で賃料の内訳が書いてございません。その一方で、建物だけは十年プラス五年間延長すると、そして延長したとしても、賃料一億六千万は増額しないと書いてあるんですね。これは要は無償で建物を貸すと、有利に有利に、更に有利なこれ契約書になっているんですけれども、この辺もごらんになっておかしいと思いませんか。なぜこんなふうな契約になっているんですか。
#210
○政府参考人(渡邉芳樹君) グリーンピア、十三か所、各自治体、様々な財政事情、それから様々な現地における経緯というものがあるように承知しております。そういう中で、いわゆる民間団体を活用する場合にも、運営委託型をして財源を全部町なり、それから都道府県なりとセットで見るというようなパターンもありますし、今御議論いただいておりますような賃貸借契約ということで、賃料を一部利活用しながらこの十年間の売買契約の当事者としての義務を果たすと、こういうようなところもございます。
 先ほど、率直にいろいろ申し上げましたけれども、これは少し触れましたように、那智勝浦町と民間企業との間の民事契約書でございます。両当事者がこの性質について賃貸借契約としてしっかり理解をしておられるということに全く変わりはなく、その中身についてこれ以上私どもとしては論評するような性質のものではないというふうには思っており、必要なことは、しっかり売買契約にうたわれたような精神にのっとって事業計画をこの十年の間に事業として展開していただくということではないかというふうに承知しております。
#211
○尾立源幸君 まず最初に、年金資金運用事業団ですか、と勝浦町の契約で、転売禁止十年間、これがうたわれておりますが、私は、皆さんにはお示しをしておりませんが、那智勝浦町とボアオの間で結ばれた契約書というのは全くそれに違反する脱法行為のこれは契約書であるということを明言をしておきたいと思いますし、こんなことが許されるんだったら十年間転売禁止というのは全く骨抜きにされていきます。しっかりこれは、年金局の方で更に改めて精査をしていただきたいと思います。
 しかしながら、何でこんな複雑なことをやっているのかなと思いますと、いろいろ理由が分かってまいります。特に、参入の経緯、ボアオという会社がこの勝浦町にやってまいりまして、このグリーンピアを借りたい、取得したいと、その経緯でございますが、これも何度も指摘がされていると思いますが、資料の五ページ目を見ていただきたいと思います。
 これは、町議会の特別委員会で提出されたものだと思いますが、これまでグリーンピア南紀利活用計画というのに基づきまして、いろいろ民間の方のお知恵をかりたい、また民間の方の手をかりながら運営をしていきたいということで、様々な民間企業と接触を持ってきたと、その経緯が書いてあるものでございますが、私はそれ自体は問題ないことだと思います。
 しかしながら、この七番目、そしてその後に行きます、十八番目、この辺でちょっとお聞きしたいんですけれども、七番目に、二階議員の使命により、現地調査、河合技研、鵜飼土地開発、オフィスオオイ、シグマ・エンジニアリングとある。これはまずどういう意味か教えていただきたいと思います。
 そして、その後、もう続けて質問しますが、十八番目ですね。基金、天田氏、二階議員の友人がグリーンピアを見たい。中国、蒋暁松氏、向山徳子さんというんですかね、氏ほか三名と、ホテル浦島成田部長(案内)来勝とある。これはどういう意味か、教えていただきたいと思います。
#212
○政府参考人(渡邉芳樹君) 委員もお話ございましたように、このグリーンピア南紀を那智勝浦町及び太地町へ譲渡する際、那智勝浦町に様々な企業から問い合わせがあったというふうに私どもも聞き及んでおります。
 委員御指摘の、そして今御提出された資料というのは、私どもこういう資料としては承知しておりませんが、そうした状況の中で推察すれば、同町として取りまとめ、私ども確認はできていませんけれども、御指摘のとおりだとすれば、町議会へ報告されたものではないかと推察されます。が、もう一点の二点、七番目と十八番目についての記述でございますが、私どもこの記述を読んでここから何を読み取るのかというのは、なかなか私どもとしては判断の付かないところでございます。
 いずれにしても、そうした町議会への報告資料の一部なのかなと推察はされますが、その詳細について私どもが把握する立場にもなく、申し訳ないんですが、詳細は私ども承知しておりませんので、十分なお答えができないというのが現状でございます。
#213
○尾立源幸君 これは公になっておる資料なので、是非確認をまたしておいていただければと思いますが、この後に、十六年三月一日に、那智勝浦町長が、この蒋氏を最優先のパートナーとする覚書を残していると報道をされておりますが、事実関係を教えていただきたいと思います。
#214
○政府参考人(渡邉芳樹君) 御指摘の覚書と言われるものについても、私どもは全く承知しておりません。
#215
○尾立源幸君 ここにあるんですけれども、蒋さんあての中村さんと濱中さんの町長の公印が押してあるやつでございまして、私でもこれ持っているんですけど、何で年金局持っていないんですか。蒋さんを一番のパートナー、ベストパートナーとしてお迎えをしたいと、こういうことが書いてあるわけでございます。
 私、おかしいなと思うのは、こういう、何というんですか、パートナーを選ぶときというのはやはり公明正大に、公平にこれ決めていかなきゃいけないと思うんですが、この経緯を見ていますと、ある意味これ随意契約なんですよね、随契。何でこういうことが、もう少しオープンな公募というような形を取って、条件等も含めてされていないのか、この件に関して年金局はどうお思いになられますか。
 といいますのは、これ評価額の半分で町に売っていますよね、有利な条件でね。町としてもできるだけこれやっぱり条件のいいところ、いい企画のところで活用してもらうのが町民のためでもあるわけですよね。その大本をいえば、年金保険料が食いつぶされているわけですから、少なくともまた損を、二度、三度損をするようなことがないようにきちっとその辺を、選定プロセスを守るべきだと思うんですけれども、これは正に随契なんです。
 いかがですか、こういう、いいんですか、随契、だれかの紹介でこの人だと言われたら、それで契約結んでいいんですか。
#216
○政府参考人(渡邉芳樹君) 一般的にはそうした観点からの御意見も多々あるとは承知いたしますが、私ども、当時この業務を担当しておりました特殊法人年金資金運用基金というものから、当時以来聞いておりました。今その基金はございませんが、当時の基金からの報告等によりますと、様々な企業からの打診はあったけれども、結局その他の企業は競争入札をするもしないも、それ以前に撤退といいますか、あきらめて辞退をされたというようなことで、時が迫ってくるとそのボアオという企業以外はいなかったというような状況の展開であったというふうに承知しております。
 したがいまして、その時点で改めて一般競争入札という手続を経ることが手続上、現実的な問題としてできたのかどうかという点について、私どもは大変難しい状況の中で相手方を選択されたのだなというふうな承知の仕方をしたというものでございます。
#217
○尾立源幸君 いえいえ、グリーンピア土佐横浪ですか、これを運営を委託された、またそして単年度に黒字を出した方も、深田さんというのがコメントで出していらっしゃるんですけれども、この施設を利用すれば十分再生は可能だというふうにおっしゃっていまして、応募する企業というのはほかにもあるんではないかと、こうプロがおっしゃっているんですよ、プロがおっしゃっている。それを難しいと言う理由は、やってみないと分からないじゃないですか。やらずして、何かごそごそっと決まってしまうと。
 この不透明さというのをまず指摘したいと思いますし、さらに、この契約、那智勝浦町とボアオとの契約というのが、当時の二階経済産業大臣の大臣応接室で交わされていると、こういうことでございます。大臣室や大臣応接室でそのような契約というのが交わされることあるんですか。町長は公印を持って二階大臣のところまで上京されて判を押す、私、これは普通の姿じゃないと思うんですね。契約する場合は、町にボアオの社長さんなり本人が行って契約するというのが普通なんですけれども、何で経済産業大臣の、当時は大臣室と言われておりましたが、今は応接室というふうに言い換えられておりますけれども、まあどっちでもいいんですけれども、いずれにしても、こういうことというのはよくあることなんですか。だれですか、厚生労働大臣やね、柳澤大臣。柳澤大臣も時々こういう判こを押すのに使わせるんですか、応接室、大臣。
#218
○国務大臣(柳澤伯夫君) 大臣応接室というものは、大体どこの大臣も大臣応接室を大臣室のわきに持っておるかと思います。これはまあいろんな使用の仕方があるわけでございまして、大体、大臣がそこへ応接のために行くというよりも、お客様がお待ちになるということの用途に使われることが多いのではないかと、このように思っております。
 しかし、いろいろな、私はそういった経験はございませんけれども、いろいろな、大臣も、一つは行政官庁の長ということもございますが、また国会議員というような立場もあるというようなことで、いろいろな便宜で時間の節約等のため活用されるというケースも全く考えられないわけではなかろうと、このように思うわけでございます。
#219
○尾立源幸君 これ、管轄は厚生労働大臣ですよね、このグリーンピアはね。だから、柳澤大臣のところでお使いになるというのは、私、百歩譲ってよく分かるんですけれども、何でその当時、全然関係ない二階経済産業大臣が部屋を提供するんですかね。そういうことってよくあるんですか。ないでしょう。
#220
○国務大臣(柳澤伯夫君) その契約というのはいつだったかということでございますが、私はこの勝浦町とも当該の企業とも御縁がないわけでございまして、そうしたことから私の応接室を使われるということはちょっと考えにくいと思います。
#221
○尾立源幸君 柳澤大臣は、その当時、調印したとき多分、大臣じゃなかったと思うんですよ。だから、所轄の大臣のところで、部屋を貸してくれと言われて貸すことはあっても私はいいのかなと思うんですよ、百歩譲ってね。しかしながら、全然関係のない経済産業大臣の部屋を使うというのはいかがなものですかと聞いているんです。
 いや、普通に常識的にそういうことがあるんですかと、よく。いや、ちょっとおかしいならおかしいでいいんですよ。
#222
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは何と申しますか、それぞれ御縁があるということで、まあ国会議員というのは非常に広い問題を扱うこともあり得るわけでございますので、そうしたいろいろな事情、背景を考えますと、そうしたことも全くあり得ないわけではないと。他の、つまり事務方が待っていたり、自分が面会する者が待っていたりというようなことだけではない他の使い方もあり得ようというふうに考えるわけでございます。
#223
○尾立源幸君 正に、勝浦町に行きますと、何でこんな契約をしているんだという町の雰囲気を聞きますと、まあ二階さんがお勧めしてくれてるからというようなもう意見が大半なんですよ。正に保証を大臣が与えているという、これはもうどう見てもそういう、一般に考えれば、ああ、大臣がお墨付き与えているから大丈夫なんだと、こういうふうに誤解をされるわけですよ、普通は。誤解か本当なのか分かりませんけどね。
 そういうことってやっていいんですかって聞いているんです。それが疑われるのであれば公募をしろと、そのことを私は申し上げたいんですよ。大臣、どうですか。ちょっとまずかったのかなと思われるのか、いや、こういうことは支援者の関係で大臣室よく使ってもいいんだと、こう思われるのか、改めてお聞きしたいと思います。
#224
○国務大臣(柳澤伯夫君) 那智勝浦町というのも、私は詳しくは存じませんけれども、二階大臣のお地元、あるいはお地元のお近くだというふうに承知はしております。そういうようなときに勝浦町から頼まれるというか、そうしたことも十分あり得ないわけではないということで、そうした御縁というか背景をもって、他に、何と申しますか、適切な場所がなかったかどうか、それは詳しくは存じませんけれども、便宜そうした利用のされ方をされたのではないかと、このように考えます。
#225
○尾立源幸君 それでは、もう一つおかしさを御披露したいと思います。憶測で物を言うなと言われたんで、それじゃ証拠を出させていただきたいと思いますが、四ページの資料をごらんください。
 まず、現契約においては、このボアオさんというのが当事者なんですけれども、これは十三条に、例えば、甲又は乙が相手方が次の各号のいずれかに該当したときは本契約期間中であっても本件契約を解除することができるということで、一番、乙が賃料の支払を怠ったとき、これは当たり前でございます。二番、財務状況の悪化や破産あるいは民事再生手続、会社更生手続等申立てをし云々と書いてございます。
 それでは、このボアオという会社が資金力がきちっとあって開発ができる会社なのかということが、この契約のとき、また現在でもきちっと検証されているのかどうか、これを皆さんに御披露したいと思いますし、そこで御意見もお聞きしたいと思います。
 この四ページ目の香港ボアオというのがこの契約当事者でございます。その上はずっと今まで御説明してきたとおりでございますが、これを調べました。香港の私の知人の会計事務所に問い合わせました。そうすると、確かに登記をされておりますが、平成十七年八月十日に設立、つまり賃貸契約は平成十七年十二月二十六日でございます。四か月前に設立されております。
 じゃ、この会社がどれだけの会社なのかというと、実体のないペーパーカンパニーでございます。しかも、資本金一万香港ドル、約十五万円、そして出資者がだれなのか、ここまではちゃんと登記で見れます。蒋さんが二〇パー、八〇パーがオール・コースト・インベストメント・リミテッドという英領バージン諸島、ブリティッシュバージンアイランド、これはまあライブドアや村上ファンド等でも使われるようないわゆるオフショアカンパニーでございます。タックスヘーブン。
 そうすると、この八〇%の出資のオール・コースト・インベストメント・リミテッドということの中身は全く分からない仕組みになっております。そうすると、秘密裏にこの出資、はてなと書いてありますが、これ以上分からないんですよ。これは何ぼでも動かせるんですね、株式は、だれにも知られずに。そうすると、実際、この香港ボアオという会社はだれのものか分からなくなります。そうすると、この契約自体も、だれが契約当事者なのか全然分からなくなってしまうんですよ。大臣、こういうことを御存じですか。どう思います。
 それで、この契約にも書いてあります。十二条に、甲に書面での承諾を得ないで本件契約第二条第一項に規定する事項の遵守を書面にて確約しない第三者に対して本物件の賃借権の譲渡若しくは転貸又はこれと同様の結果が生じるような行為をすること、つまり、売っちゃいけない、又貸ししちゃいけないというふうになっているんですよ。これではまず確かめられない、このストラクチャーというか仕組みでは、そういうことが起こったとしても確かめられない。
 しかも、私、那智勝浦町の方にも聞いておりますけれども、財政状況がいいのか悪いのか、BS、PL、財務諸表も一切取っていないというんですよ。よくそれでこんな一億六千万もの契約が資本金十五万円の会社と結べるんだなと、私はびっくりしましたよ。
 年金局、これどうですか。
#226
○政府参考人(渡邉芳樹君) 譲渡を受けた地方自治体が地元の実情、経緯等に沿いまして譲渡後の運営方法、形態を決めたということであろうと思いますが、その中で、当時の年金資金運用基金や国がどのように関与したかと申しましても、やはり同庁が契約相手方との関係で、どういう事情を掌握し、そして御判断をなさったのかということになるわけでございまして、私ども、当時の年金資金運用基金も含めてどういう御判断であったのかという詳細については承知しておりませんが、契約書はきちっとあるという前提で私どもは譲渡契約の立場で事業の実施を期待しておるというものでございます。
#227
○尾立源幸君 契約書の中で、財務状況の悪化の場合は契約解除するよとか、また所有権を移すような行為をしたときには契約解除するよと書いてあるんですよ。それをどうやって確かめられるんですか、町は。さらにまた、それをどうやって年金局は確かめられるんですか、このような状態で。お答えください。私は確かめられませんよ、こんなペーパーカンパニー使ってこんなオフショアの会社、八〇%も持たせておいてどうやって確認するんですか。
#228
○政府参考人(渡邉芳樹君) 私どもは売買契約の当事者として定期的な報告を受けつつ、予定された事業が何とかこの十か年の中で適正に実行されるということがポイントでございまして、こうした相手方企業の財務状況とかあるいは町としての判断のプロセスとか、そういうものをすべて監督官庁のごとくつまびらかにするというような立場にはないということで、毎年毎年きちっとフォローをしていくということの中で必要な対応を売買契約書に基づいて考えると、こういうことではないかと思います。
#229
○尾立源幸君 それでは、私は今日これを明らかにいたしました。事実をもう知ったわけですよね、御存じになりましたよね。その上で対応を考えていただけますか。
#230
○政府参考人(渡邉芳樹君) 近々、那智勝浦町からも年に一度の正式の定期報告が上がってまいりますので、そうした際に御指摘の点も含めて状況をよく町の方に確認をさせていただきたいというふうに考えております。
#231
○尾立源幸君 普通、契約を結ぶときに、相手の会社がどんな会社なのか、資本金がどのぐらいあって、売上げがどれだけあって、どんな人がいて、どんな事業をやっているのかぐらいは普通把握して私はこれ、町の大事な財産を貸し出すわけですから、ある意味もう売っちゃうわけなんですよ。それぐらい確認すると思うんですよ。こういうプロセスが全く今回のこの契約では抜けている。言いなりですよ。このボアオという会社が買いたいんだ、借りたいんだ、事業計画、この薄っぺらいのを持ってきました。それで、しかも大臣室の応接室を使って契約をする、まあ憶測かもしれませんけれども、こんな事実があるわけです。
 これ以上は申し上げませんが、是非この部分は、私、もう明らかにいたしましたので、きっちり年金局としてこのてんまつをけりを付けていただきたいと思います。よろしいでしょうか。
#232
○政府参考人(渡邉芳樹君) 私どもが承継しております契約、売買契約書に基づきまして適切に対処したいと思います。
#233
○尾立源幸君 厚生労働大臣、いかがですか。
#234
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私どもとして肝要なのは、要するに譲渡契約において勝浦町に、あるいは太地町に約束していただいたことがしっかり履行されることであると、このような見地から今局長が申したような取組をしていかなければならないと、このように考えております。
#235
○尾立源幸君 いずれにしても、こういう実態の分からない会社とよくも随契ができるものだな、信頼のあるところであるならばまだしも、よくこんなことが許されるんだなと、私は常識人としてそういうふうに思っておりますので、そのことも付け加えたいと思います。
 最後に、年金受給権の時効について、二、三質問をさせていただきたいと思います。
 今回の委員会で支給漏れ、年金の受給申請を忘れたなどによって時効になった金額が、平成十一年から平成十五年だけで千百五十五億円に上ることが先日の委員会で明らかになりました。
 それで、まずこの資料というのは三年前にもどこかの党に出されているというふうに聞いておるんですが、いかがですか。三年前。これはだれがお答えいただけますか。
#236
○国務大臣(柳澤伯夫君) 資料についての御指摘でございますけれども、これは国会議員への説明資料として提出されたものというふうに承知をいたしております。
#237
○尾立源幸君 いつ、どこの国会議員に対して出されたんですか。
#238
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは平成十六年の九月というふうに承知をいたしておりますけれども、これを、こうしたことに非常にいろいろ問い合わせをされた国会議員がいらっしゃいまして、それにお答えしたものというふうに承知をいたしております。
#239
○尾立源幸君 その国会議員さんって、すごく今日の事態を予想されている先見の明があったということなんですかね。すばらしい方だと思うんですが。
 平成十六年九月というのは、正に三年前の年金選挙ともいうべき参議院選挙が終わった後でございます。大きく国民的にも関心のあった部分でございますが、どの党のどなたがそれはリクエストされたんですか。
#240
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは、今は国会議員お辞めになっておりますけれども、私は中村正三郎先生というふうに承知をいたしております。
#241
○尾立源幸君 どの党の方でしたっけ。
#242
○国務大臣(柳澤伯夫君) 先生は自民党の議員でございます。
#243
○尾立源幸君 そのほかの方、以外の議員の方はこの資料をごらんになってないんですか。
#244
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは私、つまびらかにいたしておりません。
#245
○尾立源幸君 党の中で御議論があったというふうに聞いておりますが、なかったんですか。
#246
○国務大臣(柳澤伯夫君) そういうふうには私は承知をいたしておりません。
#247
○尾立源幸君 年金局長、こう手を振られましたけれども、どういう意味ですか。何か御事情を御存じのようなので、もう少し詳しく、柳澤大臣は、最近というか去年、大臣になられたばかりなので、継続性の面から、年金局長、ちょっともう少し詳しく説明してください。
#248
○政府参考人(渡邉芳樹君) 年金局の資料ではないのでございますが、当時、社会保険庁業務センターから当該議員に提出されたものというふうに承知しておりまして、先般、衆議院におきまして御質疑があった際に、これはその与党の会議の中で議論に供された、したことがあるのかということを含めたお尋ねがございまして、社会保険庁からお答えすべきでありましたけれども、そのときの政府参考人の指定その他もございまして、便宜私の方から、当時そうした与党の会議の中で議論されたという事実はないということをお答えした経緯があるものですから、それで、それを大臣に思い起こしていただくべく、ちょっとジェスチャーをさせていただいたというものでございます。
#249
○尾立源幸君 そうすると、個人的な利用にとどまったということでよろしいんですか。
#250
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私どもとしてはそのように承知をいたしております。
#251
○尾立源幸君 当時、中村正三郎氏は部会はどういう部会に入られていたんですか。
#252
○国務大臣(柳澤伯夫君) ちょっと、その当時、先生がどの部会に属されていたかというのは、ちょっとつまびらかにいたしておりません。
#253
○尾立源幸君 それでは、個人的な利用だったということでございますが、少なくともその当時から時効で大変な被害に、時効のために被害に遭っている方がたくさんいらっしゃって、その額も巨大だと言っていることは分かっていたということでよろしいですね、よろしいですね。まあ一部の方にはということでしょうけれども。
 しかしながら、その次、今回、平成十一年から十五年だけの千百五十五億ということが議論になっておりますが、これだけが年金受給権が消滅しているわけではないと思います。
 例えば、平成十六年から現在まで、また平成十年以前は何人、何円の年金受給権が時効で消滅しているのか、教えていただきたいと思います。
 把握していなければ、調査をして委員会に提出していただきたいと思います。委員長、よろしくお願いします。
#254
○国務大臣(柳澤伯夫君) 時効によりまして年金受給権が消滅した件数及び金額につきましては、平成十六年以降及び平成十年以前のいずれにつきましてもシステム上把握する仕組みになっていないということから、もしそういう作業を必要とするということでございますと相当の作業を要しますので、直ちにお答えできるという状況にはないということでございます。
#255
○尾立源幸君 五年間はどうして把握できたんですか。大臣。
#256
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは、どういう御要請があったのかということもございますけれども、恐らく相当時間をいただいて特別な作業を要した作業だったのではないかと、このように思います。
#257
○尾立源幸君 じゃ、その特別の作業をしていただけませんか。
 個人の議員さんからのリクエストにはこたえられて、委員会のこういう大事な質問のときにはリクエストにこたえられないんですか。大臣。
#258
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは、要するに特別な作業が必要になってくるということを申しているわけでございまして、今委員がそういう御質疑でございますけれども、我々としては、今直ちにこの場で、それでは御提出を、あるいは調査をさせていただくということを申し上げるような今ちょっと状況にないものですから、したがいまして、また我々少し適切な時期に適切な対応をさせていただくということは申させていただきますけれども、今そういう特別な作業をするということをここでなかなかお約束できない状況にあることを御賢察賜りたいと思います。
#259
○尾立源幸君 いや、この五年間が出てきているというのは、何か統計持っていらっしゃるんじゃないんですか、そもそも。そんな特別に、千百五十五億なんというのがすぐ計算できるわけじゃないですから。
#260
○国務大臣(柳澤伯夫君) 当時の資料によりますと、先生から具体的な作業依頼を受けましたのが二年ほど前になるのでしょうか、そういうことがあったようでございまして、実際に、三年……
#261
○委員長(鶴保庸介君) 速記をお止めください。
   〔速記中止〕
#262
○委員長(鶴保庸介君) 速記を起こしてください。
#263
○国務大臣(柳澤伯夫君) 当時の資料によりますと、作業依頼がございまして、半年以上後に提出をさせていただいたという記録でございます。
#264
○尾立源幸君 じゃ、今回は年金国会とも言われておりますので、非常にこれ大事な部分だと思います。
 また、扱いについては委員長、理事にお任せしたいと思いますが、早急に出していただきたいと思います。
 委員長によろしくお願いします。
#265
○委員長(鶴保庸介君) 理事会にて協議をいたしたいと思います。
#266
○尾立源幸君 それでは、今回、議員立法で出していただいております年金受給権の、年金時効救済法案についてお聞きしたいと思いますが、この法案では、既に支給漏れが過去に発覚しているが、受給で、請求権がない人たちの救済ができるのか、それとも、これから支給漏れが見付かった場合だけなのか、御説明いただきたいと思います。
#267
○衆議院議員(石崎岳君) お答えいたします。
 現行制度におきましては、年金記録が訂正され年金額が増額された場合、その増額分について、五年を経過していない過去分について支給されますが、五年以上前の支払分については消滅時効が完成して支給されない取扱いとなっております。今回の法案では、この場合において消滅時効が完成していた部分についても支払うよう特例を設けるものであります。
 施行日後に年金記録の訂正が行われた場合だけではなく、施行日前に年金記録が訂正され、年金額が増額された場合についても特例の対象となるように必要な経過措置を置いております。法案の附則第二条では、施行日前に記録した事項の訂正がなされた場合においてこれを準用するという規定を設けております。
#268
○尾立源幸君 その中で、納付記録の紛失など国の責任が明確な支給漏れとうたってありますが、それはどのような場合なんですか。
#269
○衆議院議員(石崎岳君) 国の方で明らかに瑕疵があるというような場合、これを適用の除外とするということでございます。
#270
○尾立源幸君 中身聞いているのでございまして、納付記録の紛失など国の責任が明確な支給漏れ。納付記録の紛失など、ほかに何があるんですか。
#271
○衆議院議員(石崎岳君) ですから、先ほど申し上げましたように、記録事項の訂正がなされて、その場合においてそれを適用するということでございますが。
#272
○尾立源幸君 いや、訂正がなされるのは分かるんですけれども、国の責任が明確な場合っておっしゃっているじゃないですか。それを聞いているんですけどね。
#273
○衆議院議員(石崎岳君) 法文にはそういうニュアンスは特別入っておりませんけれども、理由は問いません。
#274
○尾立源幸君 じゃ、まだいろいろ出てくるけど、これから考えてやるということですか。国の責任が明確な場合というのは、定義付けがまだできていないということですか。
#275
○衆議院議員(石崎岳君) 御趣旨がよく、いま一つ分からないんでありますが、これから記録の訂正という作業においていろんな状況が発生するかというふうに思いますが、そういう場合において時効の解除、しっかり対応するということでございます。
#276
○尾立源幸君 まあ何度聞いても、どういった場合が国の責任が明確な場合かそうでないかということがよく分からないので、またちょっと次の質問の方々に追及をしてもらいたいと思います。私の持ち時間があともう二分しかないので。
 もう一点、消えた雇用保険というショッキングなまたタイトルが出ておりましたけれども、これも、データが昭和が明治というふうに記録されていたために失業手当の給付期間が減らされたということでございますが、まず、雇用保険の被保険者番号は現在、何件存在しておるのでしょうか。それで、何件給付を受けていらっしゃる方がいるのか、教えてください。
#277
○政府参考人(高橋満君) 雇用保険の被保険者にかかわる記録でございますけれども、現在、雇用保険トータルシステムというシステムで管理をいたしておりますが、労働者が入職をいたしました場合、あるいは離職をいたしました場合に事業主が記載をして届出をいただくわけですが、それら届出いただいたものを電子データ化しております。
 現在、雇用保険トータルシステムの電子データとしては約一億八百八十四万件の被保険者データを管理をいたしております。また、受給者でございますが、現在、十九年四月末現在で受給者実人員は約五十四万人というふうになってございます。
#278
○尾立源幸君 雇用保険料を払っている人と給付を受けている件数は三千六百九十万件でいいですね。いいですね。
#279
○政府参考人(高橋満君) 現在、被保険者資格を持っておられる方が三千六百四十万人、それから受給者実人員、実際に受けておられるのが五十四万人ということでございます。
#280
○尾立源幸君 そうすると、この約三千六百九十万が実際に動いている方たちで、それを含んで一億八百八十四万件がデータにあると。残り七千万件ぐらいは、もう受給権のなくなった方とか亡くなった方とかいろんな条件に合わなかった人たちという可能性があるということですね。それと、場合によっちゃ、さっきの例のように、行方が分からないようなデータもあるかもしれないということなんですが、これもコンピューター化されていますよね。制度は二十二年にできて、三十九年に電子データ化、五十六年でOCRで読み取り開始ということでございます。
 元の台帳というのは保管してあるのかどうかということが一点、これ最後の質問でございます。そして、今回も明治と昭和で番号で間違っていました、一と二の番号によって昭和と明治が違っているということなんですけれども、こういったことがほかにも起こっている可能性があるので、私はサンプル検査をこれはやるべきだと思うんです。
 まず、このサンプル検査については、これはまた委員長にお願いをしておきたいと思います。こういう間違いはまたあっちゃ困りますからね、後から次から次へと。まず、紙データが保存されているのかどうか、改めてお聞きします。
#281
○政府参考人(高橋満君) 現在、私ども電子化したデータとして保存をいたしておりますが、これは、今委員お尋ねございましたように、昭和四十年からずっと電子データとして処理をいたしております。それ以前は確かに紙で処理をいたしておりましたが、これは昭和四十年の電子データ化に伴いまして、この紙データというのは、この雇用保険制度上は正直申し上げて給付日数に影響を与えますのは被保険者期間二十年まで、二十年を超えますと給付日数というのはここで上限になりますので、基本的にそれ以降のデータとして保有していれば十分だということでございまして、その昭和四十年の電子化の際のそれ以前の紙データが残っているかどうかということについては、ちょっと今のこの場でお答えはできませんが、その四十年以前におきます紙データと電子データとを突き合わせるという必要性は制度上はないのではないかというふうに理解をいたしております。
#282
○尾立源幸君 年金記録のときも問題ないと初めはおっしゃっていまして、ハローワークも、まさかとは思いますが、ずさんな管理をしていないとも限りませんので、是非このサンプル調査をやっていただくことをお願いしまして、私の質問とさせていただきます。
 ありがとうございました。
#283
○藤本祐司君 民主党・新緑風会の藤本でございます。
 時間もちょっと少なくなりまして、テンポよく私も前置きなしで聞いていきますので、前置きなしでお答えいただければというふうに思っておりますが。
 まず、厚生年金のことについてお聞きしたいんですが、午前中に同僚の辻議員の方が代行返上の話をされました。私も二十年以上サラリーマンをやってきましたものですから、この厚生年金にずっと加入をしておりまして、正に平成九年の基礎年金番号の付番のときにやはり会社から厚生年金についていろいろ確認事項がありまして、それで確認をしたことが、うろ覚えではあるんですが、記憶をしております。記憶というのは基本的には風化するものですので、正確には覚えてはいないんですが。
 厚生年金について基礎年金番号を付番する、このときに、各いわゆる加入事業所、事業所に対して社会保険庁は確認の要請文書を、個々人に確認してくださいという要請文書を送ったかなというふうに記憶をしているんですが、それはその認識でよかったのか。そして、もしよかったということであれば、それはどういう内容の確認をするようにということで文書を送ったのか、お願いします。
#284
○政府参考人(村瀬清司君) 今委員御指摘の平成九年一月でございますけれども、基礎年金番号通知につきましては、国民年金に加入される方については直接御本人にお送り申し上げました。一方、厚生年金保険に加入されている方につきましては、個人ごとに封書に入れて事業主に一括して送付し、事業主から従業員の方へ配付をお願いをしてございます。
 基礎年金番号を通知した際、被保険者の方には、現在加入している制度以外に公的年金に加入したことがある、又は二つ以上の年金手帳をもらったことあるのいずれかに該当する方はその旨を申し出ていただくような返信用はがきを同封いたしまして照会を行い、結果として厚生年金、国民年金合わせて九百十六万人の方は回答いただいている、こういう結果でございます。
#285
○藤本祐司君 要するに、会社なりを経由をしてその個人個人の方に確認の文書が渡ったということであろうかと思いますが、今度その逆に、個人から要するに返信用はがきが今度、それはもう直接に社会保険庁の方に行っているんだろうと思いますけれども、これは確実に会社側がそれぞれの個人に渡したかどうかという確認はされたんでしょうか。
#286
○政府参考人(村瀬清司君) 実務的にはそこまではやってございません。基本的に個人に渡るという前提で事務フローを考えていたということでございます。
#287
○藤本祐司君 ということは、記録についてはもしかしたら会社側は個人に渡していない可能性というのも否定はできないという、そういうことでよろしいんですか。
#288
○政府参考人(村瀬清司君) 今委員おっしゃるとおりだと思います。
#289
○藤本祐司君 年金記録の記録管理の責任というのが最終的には社会保険庁長官がお持ちだというふうに認識しているんですけれども、それでよろしいわけですよね。
#290
○政府参考人(村瀬清司君) 記録につきましては基本的に、厚生年金の場合につきましては、事業主から届出をいただきまして、それに基づきまして記録を管理をしていると。国民年金につきましては、当時は市町村経由で事務所経由、一人ごとに保険料を徴収させていただいた方々については記録を管理していると、こういう仕組みでございます。
#291
○藤本祐司君 ということは、厚生年金の記録管理責任というのは、厚生年金の場合は一義的には会社側にあるということですか、それとも社会保険庁にあるということですか。
#292
○政府参考人(村瀬清司君) 基本的には、社会保険庁の方から企業の方にお願いをしておりまして、企業から手続を取っていただくという形を取ってございます。
 したがいまして、例えば具体的な従業員の方を適用する場合のリストであるとか、それから個々人に対する保険料の徴収等についても引き落としということで企業が負っていただいているということでございます。
#293
○藤本祐司君 分かりました。
 じゃ、これはもし、今厚生年金について言うと、転職したことがないとか転勤したことがない人は自分は大丈夫だというふうに思い込んでいる人が大変多いわけなんですが、実際にはそうでない記録というのも出てきているということもあろうかと思いますので、そうなってくると、会社側にこれは再度確認を、要するに返信をしていない人たちも当時いたわけでございますので、そこのところはやはり確認をして、ちゃんとあのときやっているのかどうか、そのとき確認をしたかどうかというのを会社側に対して確認をすべきだというふうに私は思うんですけれども、いかがでしょうか。
#294
○政府参考人(村瀬清司君) 今回、まず一つは、被保険者の方々という観点からいきますと、来年度からねんきん定期便ということで一人一人に対して加入記録をお送り申し上げます。その中で、今委員御指摘のように、例えば一か月何らかの形で適用が漏れているだとか、そういうことが起こり得るかどうかというのは、御確認いただくことによって記録の補正はできていくんだろうと。そのときに、現在でも、年金の相談強化月間等でも御自身の記録、厚生年金の方でない、あるということがございますけれども、その部分につきましては個別に御相談しながら対応しているという、これが今の現状でございます。
#295
○藤本祐司君 分かりました。
 ちょっとここだけやっているわけにいかないので、次の質問に移りたいと思いますが。
 検証委員会と第三者委員会、正確には年金記録確認第三者委員会というんでしょうか、このことについてお聞きしたいんですが、午前中、辻委員の方からも、それぞれどういう役割持っているのかということを、それぞれでの質問をされたわけなんですが、ちょっとここで、先週の議論を聞いていると若干整理が付いていない部分がありまして、検証委員会と年金記録確認第三者委員会の整理がちょっと付いていない部分があるので、それぞれの設置目的とそれぞれの役割についてお答えいただきたいんですけれども。
#296
○副大臣(田村憲久君) まず、年金記録問題検証委員会でありますけれども、この記録問題発生の経緯だとか原因でありますとか、また責任、これの所在につきまして調査、検証を早急に行うものであります。年金記録問題発生の原因がどこにあるのかということを、社会保険庁に組織としてどのようなまた構造的な問題があったかというのを徹底的に隅から隅までこれを検証していく、これが年金記録検証委員会の役割であります。
 それから、第三者委員会でありますけれども、これはもうずっとお話が出ておるものだと思いますが、要は、御本人も領収書を持っていない、当然物的な証拠もない、それをもってして社会保険庁で御自身の主張が認められない、こういう方々の申出に伴いまして、言うなれば、その方の立場に立ってしっかりとその方のいろんな御主張をお聞きをしながら、なるべくその方の御意向に添えるような形でいろんな証拠やそういうものもともに探しながら結果的に判断をしていく、それをもってして総務大臣にあっせん案を提示しまして、総務大臣の方から厚生労働大臣の方にそのあっせん案を提示すると、こういうような流れであります。
#297
○藤本祐司君 ありがとうございました。
 また、検証委員会についてちょっとお聞きしたいんですが、これ報道ですので、報道によるとということになりますので一〇〇%正確かどうか分かりませんが、菅総務大臣がこの検証委員会については、今お話がございましたとおり、年金記録問題の発生の原因とか責任の所在、そして社会保険庁の組織にどのような構造的な問題があったかを検討するというふうに言われているんですけれども、それはそれでよろしいんですか。
#298
○副大臣(田村憲久君) それも当然検証の一部であろうと思います。
#299
○藤本祐司君 じゃ、ちょっとまた後でお聞きしますが、村瀬長官にお聞きしたいんですが、そのときに長官、検証委員会の初会合の席上で、これも私、直接長官の言葉を聞いたわけではないので一応確認させてもらいたいんですが、今後新たな問題が出てくることはないと明言したというふうに報道されています。これは一つの新聞だけじゃなくて複数の新聞で書いてあるんですが、そのようにやはり初会合の席上で明言されたんでしょうか。
#300
○政府参考人(村瀬清司君) 私は、六月四日、「年金記録問題への新対応策の進め方」を発表させていただきまして、その中で、今後、国民の皆様に信頼を回復するための様々なことにつきましてしっかりやっていきたい、また現在、我々が把握している問題の中で新たな問題は、記録に関する問題は発生しないというふうに考えていますと、こういう形でお話し申し上げて、明言という言葉がどういうものを使って出てきたのかということにつきましては、私自身は正直言って分かりません。
#301
○藤本祐司君 いずれにしても、今後新たな問題出てくることはないだろうというような発言をされているんですが、新たな問題が出てくることはないと明言なのか、そういう言葉を発したということだと思うんですが、その根拠というのがちょっと私はよく分からなくて、これだけいろんな問題が次から次に数字が出てきているのにもかかわらず、新たな問題は出てこないだろうと言えるその根拠というのは何だったんでしょうか。
#302
○政府参考人(村瀬清司君) 先ほども申し上げましたように、これから様々な手だてを講じていくという前提でお話し申し上げておりますので、例えば大臣からもお話ありますように、マイクロフィルムとデータとの突き合わせについては四半期ごとにどういう方向でいくかというのも御報告申し上げるということを申し上げておりまして、そういう点ではいろんな手だてをこれから講じていきますという前提でお話を申し上げたつもりでございます。
#303
○藤本祐司君 その検証委員会の初会合で言われたそれを聞くと、もうこれで新しい問題は生まれないと、手だては講じていくとしても今の時点で出ているものはほとんどすべて出てしまっているよというように取られがちだと思うんですけれども、そういう意味ではないんですね。もう一度ちょっと確認をしたいと思うんですが。
#304
○政府参考人(村瀬清司君) 私自身はこれからもそんな出てくるとは思っておりませんし、それがそういう言葉になったんだろうと思いますが、じゃ絶対ゼロですか、ありますかということを今私に求められても、ちょっと申し訳ないんですけれども、これ以上のお答えはできません。
#305
○藤本祐司君 ということは、新たな問題出てくるかもしれないし出てこないかもしれないけれども、出てこないことを期待するという、ある意味願望的な、そういう発言だということで、絶対出てこないわけではないという、そこの確認だけなんですが。
 絶対に出ないよということは言い切れていないということでいいんですよね。
#306
○政府参考人(村瀬清司君) 先ほども申し上げておりますように、何をもって新しい案件かというのは、多分、認識によっても違いがあると思いますから、その点を今私に絶対あるかないかということで確約を取られようとしても、ちょっと、残念ながら私自身も確約するわけにいきませんし、ただ、当然、今までずっと様々な形で我々としては開示をしてきたつもりでございますので、新たなものは出てこないだろうというのは、私自身はそういうふうには思っております。
#307
○藤本祐司君 ちょっと、じゃそこで質問なんですが、昨日、おとといかな、一九九二年から九六年に就職した会社員の大部分が大学時代の国民年金加入記録が基礎年金番号に統合されていなかったということが判明したわけなんですけれども、これは五千万件に含まれているということになるんだろうと思うんですけれども。
 ただ、考え方としたら、今までそういうことは、こういうところが抜けていたよというところが出てきていなかったものがここ二、三日で出てきている。それは初会合の後だということを考えれば、とらえ方からすればこれは新しい問題、新しいところで分かったことだというふうに言えると思うんですけれども、長官としてはそういうものはもう五千万件の中に含まれているから特に新たな問題であるという認識をされてはいないんでしょうか。
#308
○政府参考人(村瀬清司君) 検証会議の席上でも座長からお話しいただきましたけれども、五千万の中身、今まで、例えば平成八年以前に受給をされていて亡くなった方々で基礎年金番号に統合する必要のない方入っていますよ。それから、脱退一時金をお支払いしていて、本来、空期間としては計算しますけれども給付にはつながりませんよということは、様々、大臣も答弁をされているわけでございまして、そういう点でこの五千万の中身には、受給者の方々と若しくは被保険者の方々と名寄せすることによって寄せられる記録と、それからそもそも給付には結び付かない記録と、これが偏在しているわけでございまして、やはりこれをどういう形で明確にしていくかというのも並行して、五千万件の名寄せと同時に我々としてはやらなきゃいかぬというふうに考えておりまして、そういう点では今委員御指摘なのはその一つだというふうに考えております。
#309
○藤本祐司君 じゃ、総務副大臣にお聞きしたいんですが、これもまた報道なんですが、検証委員会は今後一か月をめどに必要な対策の方向性の中間発表を取りまとめ、秋までに最終報告をまとめるということを報道では書いてあるわけなんですが、今ちょっと村瀬長官とお話しさせていただいていた新たな問題がもう出ないよということ、あるいは現在、政府が取ろうとしている方策、それを前提に検証委員会は考えるのか、そういうことは前提にしないで、もうその責任の所在とか年金記録問題の発生というのは全く白紙の状況から調べようとしているのか、どちらなんでしょう。それを、今まで出てきたものを前提で考えるのか、全く前提としないで新しくきちっとゼロから責任の所在なり、あるいは発生の原因なり、社保庁の構造的な問題を調べようとしているのか、どちらなんでしょうか。
#310
○副大臣(田村憲久君) ちょっと御質問の御趣旨がなかなか理解できない部分があるんですけれども、基本的には座長始め委員の先生方がどういう立場に立って検証されるかという話になるんだろうと思います。ただ、新たな事実が出てきた場合、それがまた重大な何か問題があるような事実であれば、その中において、それがなぜ起こったんだということは、国民の皆様方の不安をいろいろと取り除いていく意味では非常に意味合いがある問題であるならば、それを検証することはあり得るというふうに思います。
 ちなみに、現状において、私も前回の委員会の方、出席をさせていただいておりましたけれども、今ほど来、社会保険庁長官がおっしゃられましたとおり、その五千万件の中身をもう少し分かりやすく分類をして、国民の皆様方にその点をある程度理解できるような形で示していった方がいいんではないかと、こういうような御意見が出たのは事実であります。
#311
○藤本祐司君 この中で、一か月後ぐらいにまず中間的な取りまとめを出すというふうな話もあるんですけれども、秋ごろに最終報告を出すと。今、先ほどもおっしゃったような責任の所在であるとか、年金記録問題の発生の原因とか、社保庁の構造的な問題というのは出しますよというお話なんですが、中間報告というか、一か月後に出るものってどのようなものをイメージされているんでしょうかね。
#312
○副大臣(田村憲久君) これも座長始め委員の先生方がどういうお進め方をこれからされるのかによってくるんだろうと思いますけれども、基本的にやはり最終報告というものは秋口まで待たざるを得ないであろう。それはなぜかといいますと、やはり実地検証でありますとかいろんなことをやっていかなければならないんだと思います。そういう意味からいたしまして、あっ、ごめんなさい、実地調査ですね、調査なんかもやっていかなきゃならないと。
 そうなってきますと、参考人といいますか、事情をいろいろとお聞きする方々もお招きしなきゃいけませんから、一か月でそれをやれというのはなかなか難しい。しかし、なるべく早く何らかの形を国民の皆様方に示していきませんと、何のために検証委員会があるんだと、こういう議論になってまいりますので、まあ一か月を目途に、それまでに分かってきた事実等々を踏まえて中間報告というものをなされるものではないかというふうに現状推測をさせていただいております。
#313
○藤本祐司君 今のお話聞くと、中間取りまとめというよりは、それまでやってきたものを取りあえず公表するという、そんなイメージになるのかなというふうには思うんですが、その間に検証委員会で、まあ十四日にやりまして次が二十六日という、十二日間は間は空くわけなんですけれども、これで一か月後に中間報告が、何ができるのかなという、ちょっとここ十二日間も空いてしまっていいのかなというのはあるとしても、このやり取りというか、会合の中でのいわゆる議事録とか、どういう議論があったかとか、どういうことが分かったかとかということを要するに公開をしていく、そういうおつもりはあるんでしょうか。
#314
○副大臣(田村憲久君) 前回、第一回目の委員会におきまして、基本的には委員の総意をもちまして非公表とされました。その理由は、やはり自由濶達な議論もしていかなければなりませんし、先ほど申し上げましたとおり、ある程度いろんな方々を、関係者、聞き取り調査をしなきゃならないと、そういうものをそのまま原則公表という形で出すわけにはなかなかいかないであろうということでありますが。
 しかし、一方で、精神としては議論をしたものをしっかりと公表していくということは、これはもう座長がおっしゃられておられますとおりでありまして、一回目のブリーフも、座長ブリーフもかなり、ごらんいただいたかどうか分かりませんが、委員会の内容がすべてそこで座長の方から発言されているというような内容でありますし、提出されている資料に関しましても、基本的にはすべて出すような方向で議論をいただいているところであります。
#315
○藤本祐司君 精神が公表するんだということであるならば、特に当事者、利害関係者がいないんであれば、これはやっぱりちゃんと議事録というのは公開をしないといけないんじゃないかな。これだけ関心があって、これだけ皆さんが不安に思っている以上、やっぱりこれはつぶさに皆さんに公表できるような、みんながアクセスできるようにしておくべきだというふうに思うんですけれども、どうでしょう。
#316
○副大臣(田村憲久君) 委員の先生方もそういうお気持ちであろうと、議論の中ではそういうお気持ちでありました。
 ただ、先ほど申しましたように、すべて公表という話になりますと、お招きをした、要するに事情をいろいろとお聞き取りをさせていただく方々がどうしても本音を言われなかったりだとか、いろんな問題が生ずる、そういう可能性があると。ですから、はっきり言いまして、かなりの関係者、どういう案件を検証していくかということにもよりますけれども、問題の中枢に触れる方々をお招きする可能性もあると思うんです。そのときに、公表ですと言われて本音を言われないというような形になりますと、やはりなかなか本当の意味でのどういう事実があってどういうことが起こったのかということを検証できないということで、それでこのような形で、もう精神は公表するけれども、そういうところを勘案しながら非公表という形であるということをお聞きをいたしております。
 いずれにいたしましても、事実については包み隠さず公表していくということでございますので、そういう意味では御心配の点はないんであろうというふうに思います。
#317
○藤本祐司君 事実については包み隠さず公表するけれども、差し障りがあるから公表しないというのは、ちょっと、聞いている方は全く分からないんですよ。結局は公表しないということになっちゃうんじゃないですか。
#318
○副大臣(田村憲久君) 基本的には、原則は非公表でありますから、それは公表はしないということでありますが、今も申し上げましたとおり、本人がいろいろと、呼ばれた方々がどうしても公表されては困るということもあろうと思いますから、そういうことを勘案しますと、包み隠さず事実はすべて公表するけれども、原則としては非公表という形を取るという形であるんだと思います。
#319
○藤本祐司君 これが理解できる方は相当頭がいいか相当そうじゃないのかなというふうに思うんですが、やっぱり、それは公表しないということだというふうにはっきり言ってもらった方が、非公表なんだよというふうに言ってもらっちゃった方が多分すっきりするんだろうと思うんですよね。精神は公表するんだということを言われても、やっぱり形として載ってこないものは公表されていないことだというふうに思います。
 だから、やっぱりこれは公表しないんだというふうに理解をしていいんですよね。
#320
○政府参考人(熊谷敏君) 若干補足させていただきます。
 副大臣申し上げたとおり、議事録の取扱い、これについては非公表ということでございます。座長ブリーフ、これは先般、一時間近く掛けて詳細にブリーフしたところでございますが、今後もそういう方針でやると。ただ、それに加えまして議事要旨、これにつきましては公表することとしております。それと、最終的に明らかになった事実、これにつきましては包み隠さず公表する方針ということに委員会としていたしておるところでございます。
#321
○藤本祐司君 この公表か非公表かだけでずっとやるわけにいかないので、次に移りますけれども、これはやっぱり公表してみんなが分かるようにしていただかないと、結局何か隠しているんじゃないのということになってしまうと思いますので、そこのところは積極的な対応をしていただいて、その精神面だけではなくて、形にそれは表していただきたいというふうに思います。
 ここで、その検証委員会で歴代厚生労働大臣、社会保険庁長官の責任の所在といいますか、どういう責任があるのかということも検証するというふうにおっしゃっておるんですが、安倍首相が一番責任があるのは私だと非常にいい格好をしているわけなんですが、これを検証するのが私の責任であるということを言われています。
 では、過去の社保庁長官あるいは厚生労働大臣の責任というのはどういう責任の取り方があるんでしょうか。その辺は検証委員会で検討するものなんでしょうか。
#322
○副大臣(田村憲久君) 委員の先生方がどういう御議論をされるかは分かりませんが、責任の所在がどこにあるかということはここで検証していくんであろうと思いますけれども、責任の取り方というのは、基本的にこういう検証会で検討する議題ではないんではないかというふうに思います。
#323
○藤本祐司君 それと、もう一つ、先ほどグリーンピアの話が尾立委員からありましたが、このような保険料の流用の問題とか、グリーンピアの問題というのも、こういうことについても、元々の一つの社会保険庁の体質だとかそういうことを含めて、こちらもやはり議論するような形になるんでしょうか。今の段階で想定されているんでしょうか。
#324
○政府参考人(熊谷敏君) 検証委員会は、あくまでも年金記録問題発生の経緯、原因について調査、検証するということでございますんで、今お尋ねのようなテーマにつきましては委員会で議論は今のところされていないところでございます。
   〔委員長退席、理事阿部正俊君着席〕
#325
○藤本祐司君 今のところされていないのは、まだ一回しかやっていないんでされていないんだろうと思うんですが、今後もそれはするつもりはないんですね。今回の年金の問題だけに絞り込むということで認識してよろしいんですか。
#326
○副大臣(田村憲久君) 今お話をさせていただきましたことに関連してくる話であれば、当然それは今のような議論のところも入ってくるのかも分かりませんが、基本的には、今回の記録漏れに関して検証していく、なぜこういうことが起こったのか、こういうことを議論していく場でありますから、関連がない限りはそこに積極的に話が及ぶということはないんではないのかなというふうに思います。
#327
○藤本祐司君 そして、先ほども何度か繰り返して言いましたが、社会保険庁の構造的な問題を調査するというふうに言われているんですけれども、構造的な問題を含めて調査をするというのであれば、すべての問題点というのをやっぱり明らかにしていかないといけないんだろうなと、それでないと中途半端になってしまうということになるんですが。
 ということは、今社会保険庁の構造的な問題というのは明確になってはいないと、だからやるんだということでよろしいんですか。要するに、もう明らかになっていることだったら別にやることはないのかなというふうに思うんですけれども、まだまだ足りないんだよと、構造的な問題の詰めがまだ甘いよと、だからこれからもやっぱりちょっとここのところも検証委員会の方で検討しているんだよと、そういう認識でよろしいんでしょうか。
#328
○副大臣(田村憲久君) 私どもは厚生労働省ではございませんので、厚生労働省が社会保険庁をどのように検証といいますか、組織的、構造的な問題があるということをお調べになられたのかということはこれは存じ上げませんけれども、少なくとも我が省が今回このような検証委員会を置いて検証する中において、社会保険庁の構造的問題というものは今まで調査したことはございませんので、ここでしっかりと調査、検証をさせていただくということであります。
#329
○藤本祐司君 ありがとうございます。
 それじゃ、柳澤厚生労働大臣にお聞きしたいんですが、今のお話でいくと、今まで社会保険庁の構造的な問題というのを調べたことがなかったので今回も調査するんだよというお話でありましたけれども、それであるならば、何で社会保険庁改革案が出るんでしょうか。要するに、構造的な問題がまだ明確になっていない、明らかになっていない、全貌が分かっていないという段階でどうしてこれで改革案というのが出せれるのか、ちょっとそこのところを御説明いただきたいんです。
#330
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私どもは、今回、社会保険庁を解体的な出直しをさせるということで日本年金機構というものを法案として提出しているわけでございます。これはもとより、私どもとして、自分自身を省みて、そしてどこに一体この社会保険庁の問題があったのか、これはもう当然、その反省を厳しくしたところからスタートをしているわけでございます。
 したがいまして、例えば地方事務官制というのは、その後、私どものところにこの所掌事務というものをはっきり移して、国の組織としてこれに当たるということが明らかになったわけでございますが、しかし、例えば今社会保険事務局というものは依然として各県別に置かれている、そういったことについて、これをブロック単位にして人事というものをもっと果断に、また広範囲に行っていく、こういうことで、かつての地方事務官制度の中ではぐくまれてきたような悪弊というようなことを克服していく、こういうようなことを提案をいたしているわけです。
 もちろん、非公務員型にするというようなことも、同じく公務員ということで身分保障が行われているということが結果において社会保険庁のいろいろな意味での問題を醸成したと、こういう反省もいたしておりまして、したがいまして、公務員の身分ということではなくて非公務員型で行うというようなこと、そういうようなことを中心として、一々ここで法案をすべて申し上げるわけにはまいりませんけれども、私どもは、自らを反省して自らの問題とするところを克服するという考え方の下で今回、法案を提出しているということでございます。
#331
○藤本祐司君 法案の中身というか、社保庁の改革案の中身をお聞きしているんではなくて、課題とか問題点というのがまだ全部が分かっていないような段階で、要するに今から調べますというふうにおっしゃったわけなので、そういう段階で改革案というのがどうやって出てくるのかと。
 普通であれば、何か問題点があれば、その課題はこういうところにあるんだということが明らかになって、その課題を克服していく、変えていくというので改革するという改革案が出てくるもの、これは組織の改革だけではなくて何でもそうだと思うんですけれども。そう言っているやさきで、これから構造的な問題を解明していくと言っていると、ちょっとこれ、まだ課題というのが全部出てないじゃないかと。出てないうちにどうして改革案が出てきているんですかというのをお聞きしているんであって、それを非公務員型にするとかそういう中身を聞いているんじゃなくて、どうしてまだ分かんないことがあるのに改革案が出てしまったんですかというのをお聞きしているんです。
#332
○国務大臣(柳澤伯夫君) 構造的な問題があればというのは、私自身の言葉ではありません。私どもの法案というのは、これは総務省も加わったところで閣議決定をされているということでございまして、私どもとしては、構造的な問題、こういったことについても十分な反省とその克服のための方策、こういうものを練った上で今回、法案を出しているということでございます。これはもう明確でございます。
 そういう中で、総務大臣でしたか、私どもちょっとつまびらかにはしませんけれども、構造的なというお言葉を使われたやに承っておりますが、私はそういった意味合いで、特に総務大臣に真意は何ですかというようなことは尋ねてはおりませんけれども、しかし私どもとしては、この検証委員会の、先ほど田村副大臣が言われたように、この社会保険庁の隅々にまで視野を広げて、問題があればそこを、記録の問題絡みで検討されるということの御発言だったと思いますが、そのことについて、私どもがこれを横合いからもうそこは検証をしないでくれとかいうようなことを申すつもりはなくて、全くどうぞやっていただきたいというふうに存じてはおりますが、私どもとしては、自らの構造的な問題を含めて諸般の問題についてもう厳しく反省をして、その反省の中から法案を作り上げたということであります。
#333
○藤本祐司君 厚生労働省としてはこうだというふうに言っていますけれども、やはりそうじゃないというふうに……
#334
○国務大臣(柳澤伯夫君) 閣議決定しているんだから。
#335
○藤本祐司君 そうですよね、閣議決定されているということですので、それであれば構造的な問題を云々これから探るというのは、何かちょっとそこは一致してないんじゃないかなということと、あと実際に、ここで先に社保庁改革の問題が出て、先にといいますかほぼ同時になんですが、この五千万件の問題が出てきていると。この五千万件の問題の発生源は何だったかということをこれから調べると。それ自体もやはり社保庁の問題点、課題であるんじゃないかなと思うので、順序が逆なんじゃないかなというふうに私は思って申し上げているんですよ。ですから、これは多分、水掛け論になると思いますのでこれでやめますけれども、基本的には順番が逆で、この問題を全部明らかにして、明らかになりましたよということを国民の皆さんのところに提示をして、それから初めてどういう形にだからしますよというのが正論じゃないかなというふうに私は思っておりましたのでそのことを質問させていただきました。
 次の質問に移りますが、そのことだけは申し上げておきます。
   〔理事阿部正俊君退席、委員長着席〕
 第三者委員会について次にお聞きしたいんですが、これは十四日そして今日もいろいろ午前中議論があったわけなんですが、ちょっとここで確認をしたいんですが、基本的には領収書もないとか証明するものがないとかといった場合に、その意見を聴くということでこの第三者委員会が立ち上がっているんだろうというふうに思いますが、具体的に私が相談に行くといったような場合には、まず最初に社会保険事務局に行くのか、あるいは社会保険審査会というのもありますし、あるいは地方版の第三者委員会もあるし、中央の第三者委員会というのもある。これ、実際に私がもし相談に行く、領収書がないよといったところで行く場合に、もう今までに社会保険事務所へ行った方は別なんでしょうけれども、これから行くといった場合、どこに行けばいいんですか、これは。
#336
○政府参考人(村瀬清司君) まず、記録の問題ということになりますと、まず一番初めにはやはり社会保険事務所へお越しいただく形になるんだろうと思います。その中で記録がない、じゃ記録がないのは何だろうかという中で、御本人も、先ほど委員おっしゃったように、領収書もない、だけど自分はこういう形で納めた記憶があると、こういうものがありましたら、まず社会保険事務所で御提出いただく、一番近いところですから、これが通常のやり方なんだろうと思います。
 ただ、じゃ初めからないんだから第三者委員会へ話を持っていきたいといった場合には、当然、第三者委員会の方もそういう資料をお受けになるということはあるんだろうと思います。で、具体的な手続についてはまだ総務省としても御検討されているんだと思いますけれども、どちらにしましても被保険者のために便利な仕組みをやっぱり講じていくのが今回の考え方だと思いますので、当然、社会保険事務所でも、かつ第三者委員会でもということで、あらゆる機会でとらえるような形にしていかなきゃいかぬだろうと思います。
 ただ、先ほど申し上げましたように、一番初めの出足はやはり社会保険事務所での記録の確認というところからスタートすると思いますので、社会保険事務所で丁寧な扱いをした上で第三者委員会の方へ資料等をお送り申し上げるという形が一番スムーズにいくんではなかろうかと、このように考えております。
#337
○藤本祐司君 そうなんだろうと思いますが、結局のところ、そこで認められなければ、地方版の第三者委員会というんでしょうかね、例えば各都道府県に置かれるような、全部で五十ぐらい置かれるというような話もありますが、そこに行くことになるだろうと思うんですけれども、この数として相当な数が、人数というか、がそのようなケースに当てはまるんではないかなというふうに思うんですね。
 というのは、平成十八年の八月二十一日から十九年三月三十一日の間で、年金保険料を納付したと申し出ているにもかかわらず、記録がないとか領収書がないとして却下されている人数が二万人を超えて二万六百三十五人いたという報告があるわけなんですが、これから考えると、その被保険者、受給者全員を対象として同じようなケース、記録もないよ、領収書もないよという方の数というのは相当の数になるんですが、これをそれぞれ一人ずつ、一人ずつですね、第三者委員会、これ第三者委員会になるんですかね、まずは社会保険事務所へ行って第三者委員会、これ第三者委員会で一人ずつ相談に乗って解決するということになると相当の数になるんだろうと思うんですけれども、それはそれでよろしいわけですね。
#338
○副大臣(田村憲久君) まず、ちょっと冒頭、申し訳なかったんですけれども、先ほど申しました検証委員会の件ですけれども、あくまでも総務省としては構造的な検証をしていないということでありますので、厚労省さんは厚労省さんで自らが監督官庁でありますから、それは十分に社会保険庁の実態というものは御理解をされておられて法案を出されておられるんであろうと、私はこのように思っております。
 今の点でありますけれども、言われましたとおり地方第三者委員会の事務局にお越しをいただく、これも一つであります。それから、先ほど社会保険庁長官がおっしゃられましたとおり、社会保険事務所の方に申し出ていただくというのも一つでありまして、第三者委員会の事務局だけですと全国で五十とかそれぐらいの数になってくる可能性がありますので、そういう意味では社会保険事務所をお使いをいただいて、その上で第三者委員会の方に申出をいただくと、そこを窓口にしていただくと、こういうこともルートとしてはあるというふうに認識いたしております。
#339
○藤本祐司君 これ、実際何人ぐらいいるかって推計値で出せるんだろうと思うんですけれども、実際に考えてみると、先ほども申しましたように、私が相談に行ったような場合というふうに想定をしているんですけどね。社会保険事務所に行って、領収書もないよ、証明するものがないよといって、駄目だよと言われて、今度新しい事実がなければ、新しい何かがなければ、結局、第三者委員会でも同じようなことが起きるじゃないかということなんですが、そこのところが大変微妙な回答が、今まで答弁が続いているのでもう一度お聞きしたいんですが、全くそれにプラスして何かがなければやっぱり駄目、第三者委員会は受け付けてもらえないのかどうか、ちょっとそこをはっきりお答えいただきたいんですが。
#340
○副大臣(田村憲久君) 今ちょっと、審査会の方の話ですか。じゃなくて、窓口で、社会保険庁の方で駄目だと言われたもので同じ内容でという。
#341
○藤本祐司君 第三者委員会事務局の話。
#342
○副大臣(田村憲久君) 第三者委員会に来た場合ですか。
 そういう案件があるだろうということで第三者委員会はつくられておりますので、当然、同じ材料しかなくても第三者委員会は受け止めさせていただいて、それに対しての判断を下していくことになろうと思いますし、あわせて、いろいろと御本人とのディスカッション等々の中で新たな何か証拠となるようなものがないかということもともに探していくということになろうと思います。
#343
○藤本祐司君 じゃ、まず、いずれにしても第三者委員会事務局というか、地方各五十か所つくるところに行かないといけないんですが、柳澤大臣も私と同じ静岡でございますので静岡県の大体地理的なことは分かっていると思いますので、具体的にちょっとお聞きしたいと思うんですが、例えば私が下田に住んでいるとします。下田というのは伊豆半島の南の方なんですけれども、大体、第三者委員会の事務局というのは大体多分、静岡県でいうと静岡に設置されるんだろうなと。そこに、社会保険事務所はもう本当に身近なところにあるからいいんですが、五十か所ということになると、下田から、私は下田に住んではいないんですけど、下田に住んでいると仮定してです、行く場合に、例えば午前中の十時ぐらいにそこで話をしようということになると、大体七時ぐらいにもう電車に乗らないといけないんですね。やっと静岡に着いて、すぐに予約でも入れといてくれればいいんですが、そこで待たなきゃならないと。仮に一時間待ったと。一時間待って話をして、また帰ってくると大体四時か五時ぐらいになっちゃうんですよ、家に帰ってくると。そこのところで費用が、大体一万円を超える費用が、いわゆる交通費が出るんですね。この交通費というのはやっぱり本人負担になるわけですか。
#344
○副大臣(田村憲久君) まず、窓口は社会保険事務所でも窓口になります。
#345
○藤本祐司君 その後の話です。
#346
○副大臣(田村憲久君) その後ですね、今の御議論は。あと、いよいよと判断するためのいろんな手続といいますか対応が始まったときに、地方の第三者委員会の事務局までお越しをいただく、その旅費等々をどうするか、まだそこまでは明確に決まっておりません。これからつくっていくところでありますから、そこまでは明確に決めていないところでありますが、場合によっては本人確認ができれば電話等々で対応するでありますとか、いろんなことが想定はできるんであろうと思います。
#347
○藤本祐司君 要するに、今は下田だから一万円ぐらいです、逆に言うと済むんですけれども、電車も通ってないところから出ていくとか、そうすると物すごい労力が掛かって、それは全部本人がやっぱり負担をしなきゃいけないんですかと。まだ何にも決まってないんですね。そこのところ、決まってないんですね。
#348
○政府参考人(熊谷敏君) おっしゃるとおり、全国五十か所といいますのは基本的に県庁所在地ということであります。ただ、総務省には総務大臣が委嘱した行政相談員というのが全国に五千人、必ず一市町村に一人以上配置されておりますので、そういう行政相談員を受付窓口にするということも当然考えておるところでございます。
#349
○藤本祐司君 これだけ年金のことというのは複雑で、構造上、年金の構造というのは複雑だし、年金記録に当たらないといけないわけですよね。だから、第三者委員会のところに行けば自分の年金記録がどうなっているかということも併せて見ることができる、そういう状況だと思うんですが、その行政相談員がいるところに行ってそういうことが全部できるわけですか。
#350
○政府参考人(熊谷敏君) 行政相談員はあくまでも受け付け、かつ取り次ぐということであります。
#351
○藤本祐司君 だから、結局は第三者委員会の事務局に足を運ばなきゃいけないんでしょう。
#352
○副大臣(田村憲久君) 旅費の話はまだ詰め切っておりません、本人負担になるかどうか。ただ、やはり御本人の立場に立ってということがございますので、そういう意味からいたしますと、今の行政相談員をうまく活用しながら、例えば本人確認ができれば電話で対応できるものは電話でするとか、いろんな方法論があるんだと思います。
 ですから、そこも含めて、これからなるべく御本人に御負担を掛けないように、また御本人がお越しになれないような場合もあるわけですよね、これは。例えば御病気であるとか、いろんなことがあると思います。そういう場合の対応も含めて、なるべく御本人に御負担を掛けないような形でこれからいろんな検討をさせていただきたいということであります。
#353
○藤本祐司君 それはどこが検討するんでしょうか。
#354
○副大臣(田村憲久君) 具体的に、やはりそれは委員会においてそのようなことを指示……
#355
○藤本祐司君 第三者委員会。
#356
○副大臣(田村憲久君) そうです。第三者委員会。
#357
○藤本祐司君 要するに、今回の問題って皆さんが不安に思っているんですよ。不安に思っている中で、これから検討しますばっかり出てくると、全然不安って解消されない。疑心暗鬼になってしまって、かえって不安になっちゃう。だから、これはちゃんと決めた後に、こういうふうな仕組みで、枠組みでやりますよということを示して初めてこれは動き出すということだというふうに思うんですけれどもね。
 例えば、先ほど来から、一緒になって記録を探しますよというお話がありました。例えば、厚生年金なんかの場合、転職を繰り返している方だっているわけですよ。元同僚とか元雇主に確認に行くと言っていますけれども、じゃ具体的に考えて、本当にその元雇主、元同僚、どうやって調べるんですか。これを自分に当てはめたら、どこにだれがいるか、あの人は今みたいな話になっていますからね。それをどうやって調べるのかというのが全く理解できないんですけど、その辺についてはもう当然のことながらイメージされているんだろうと思いますので、ちょっと御披露いただきたいんですが。
#358
○副大臣(田村憲久君) まだそれは立ち上がっているわけではありませんから、それも含めて、立ち上げる中で基本方針等々を決めて動き出すわけでありますから。
 だけど、今の話はどう探すかというような話でありますから、これは本当にどこにおられるか分からない方であるならば、それは探す方法というものを検討しなきゃならぬのは当たり前の話でありまして、どういう情報に頼るのかという議論になってくると思いますよ、それは。
#359
○藤本祐司君 だから、そういうところが、やっぱり自分に当てはめてみたときに、他人事だったらそれで言えるんですが、自分に当てはめたときに本当に分かるかなと不安になっちゃうわけですよ。本当にそうやって調べてくれるのかなと。自分が調べなきゃならないなんといったらもうとんでもないことでありますから、調べてもらえるんだろうなと。でも、普通に考えたら、二十年も前のことでだれがどこにいるかなんて分からないんじゃないかなと思いまして、これが本当にだからうまく稼働するのかということがとってもよく分からないんですよ。で、そういうことをお聞きしているわけなんですが。
 大臣も、六月十四日の委員会で、自民党の片山議員の質問で、元同僚とか元雇用者に証言をもらうために経団連にも協力してもらうというような発言があったんです。でも、被保険者とか受給者って別に経団連の、いわゆる大企業というか優良企業に勤めている人ばかりではないので、そこを、じゃどうやって何を協力してもらうのかが全く私は、ごめんなさい、頭が悪いからなのかもしれないけど、イメージができない。これどういうふうに協力してもらえるんでしょうかね。
#360
○国務大臣(柳澤伯夫君) 経団連にも私ども御協力をお願いいたしました。
 それで、一つは、元あるいは現従業員から自身の年金加入記録の漏れなどに関する問い合わせがあった場合は、企業の皆さん、誠実かつ迅速に対応してくださいというようなことで、場合によっては問い合わせ窓口を設置してくださいというような、企業の中でですよ、いうことを呼び掛けていただいております。また、従業員には、これは私どもの仕事の効率ということをお考えいただいているわけですけれども、社会保険庁のホームページからこのIDパスワードを取得して、これインターネットのことですが、そういうことで、企業の方々はインターネット操作というものにも親しんでいらっしゃる方が多いんで、できるだけインターネットを利用した履歴確認をしてくださいというようなことをお願いしていただいております。それからまた、今の話題になっております第三者委員会の活動についても、例えば第三者委員会から問い合わせがあった場合などには、できるだけ協力して、利用可能な資料を活用するなど適切に対応してくださいという呼び掛けをいただいております。
 それやこれや、細かくはもう触れませんけれども、要は、今回のこの年金記録の問題というのは、言わばこれ非常に大きな大事な問題なんで、早期解決に向けて官民を挙げて協力体制を整える必要があると、こういう考えの下でいろいろな意味で協力体制をしいてもらっていると、こういうことでございます。
#361
○藤本祐司君 私は別にいじめるつもりで言っているわけじゃないんだけど、自分で考えて、本当にこういうのができるかなというとやっぱりイメージができないものですからね。そのイメージをやっぱり皆さんが共有して、国民の皆さんが、ああ、これならできるんだなということがイメージできなかったら、これはただの絵にかいたもちになっていて、いいことだけは言うけど実際にはできないんじゃないかなというふうに思わざるを得なくなっている。だから、そこのところはやっぱりもっとイメージを早く皆さんに示しておくべきだというふうに思ってはいるんですね。
 あと、正にコンピューターに入力されていない場合というのもあります。これは紙台帳に当たらなきゃ、あるいはマイクロフィルムに当たらなければいけないといった場合は、コンピューターの場合、オンラインでこう見えますので、どこへ行っても多分大丈夫なんですが、紙台帳とかいわゆるこういうハードに残っているものについていえば、これは社会保険事務所かやっぱり市区町村に行かなきゃならないわけですよね、結局は。そこででないと見えないわけですよね。引っ越しを繰り返しているような方の場合、どこの第三者委員会に、今の住所地の住所、私は静岡であれば静岡の第三者委員会に行けばいいのか。その前、ずっと引っ越しを繰り返していたから、全然違ったところだったらどこに行けばいいのか。それで、紙台帳がどこにあるか全く分からない、自分では分からないんですが、その場合どうすればいいんですか。
#362
○政府参考人(村瀬清司君) まず、現在の記録の確認ということからお話し申し上げますと、最寄りの事務所でできます。したがいまして、居住地の事務所へ来ていただきますと、御本人の記録がどうなっているかということを確認できます。そこから必要のところについていえば事務所間で連絡をいたします。したがいまして、今回の問題も、お住まいになっているところで基本的にお手続を取っていただくことは可能だろうというふうに思っております。
 それから、先ほど記録の問題についていろいろお話ありましたけれども、現在でも社会保険庁へ来ていただきますと、記録の中で厚生年金、それから国民年金、いつどこでお住まいになっていましたか、いつどこどこの企業にお勤めになっていましたか、ということを確認をしながら記録を確認をする仕組みになっております。そして、データに入っていれば、名寄せの中で受給者も被保険者もそれ以外の記録が見付かると、こういう仕組みになってございます。
 したがいまして、問題なのは、その御記憶になっているものと記録がない場合にどういう手続を取るかということだろうと思います。そうしますと、その一番のポイントは、いつどこでどういうお名前でお住みになっていたかということは、御本人がお分かりにならないとなかなか行き着かない。一方、企業につきましても、どの企業のどこどこ支店にいつからいつまでお勤めになっていたかということがないと記録にたどり着けない。これが今の仕組みでございます。
 したがいまして、御本人がその記憶があった場合に、その当時に一緒に働いていた仲間であるとか隣近所に住んでいた方々とかと、こういう方は覚えていただいていますと比較的事実関係というのは調べやすいと。そこが全くない場合に、役所サイドからどうやってつなげていくかということは極めて難しい、そこをどう工夫するかという部分だろうと思います。
#363
○藤本祐司君 正にそこのところが、私でさえも最近、記憶力より忘却力の方が優れていますので、物事忘れちゃうということありましてね、二十年前のことなんて大体覚えていないという、そこのところが一番問題で、やはり問題点としては、領収書があれば別に問題ないし、記憶がきちっとしていれば問題ないんだけれども、そうじゃない方は結構多いだろうということを考えたときに、そこのところがちゃんと行き着けるんでしょうかねというところが一番問題なのかなというふうに思っておりまして。
 先ほどの、ちょっと最初の質問に戻りますけれども、ですから、私が例えば北海道の方に行って、そこに紙データとかマイクロフィルムが北海道に仮にあったとしても、それはネットワークの中でそれは見ることができますよということなんだろうと思うんですが、そうすると、私は逆に北海道まで全く行く必要もなくて、それは全部、社会保険庁の方で調べてやっていただけるということでよろしいんですか。
#364
○政府参考人(村瀬清司君) 今委員おっしゃいましたように、社会保険庁の中の記録という観点からいえば、どこの事務所でも全国至る所の中身は確認ができます。
 問題は、そのときに記録がないという場合については、先ほどもありました、例えば国民年金でいいますと、どこにお住まいになっていたかということがあるから、あるないが分かるわけですよね。そうすると、北海道のどこどこにいつからいつまでこういう名前で住んでいましたと、住所も記憶からいきますとどこどこの住所ですと、こういうものがあって今度、次のステップが始まるんだろうというふうに思います。
#365
○藤本祐司君 記録がないというところが問題だというのは、ありましたから。
 もう一つ、記録が間違って記載されているということもあり得るんだろうというふうに思うんですね。本人であれば分かるけれども、他人、他人というか社会保険事務所の方だとその本人の当事者じゃありませんから、なかなかそこのところは見付からないということも起こり得るのかなということと、もう一つ、やっぱりあなたのことは記録にありませんでしたといったときに、いや、私はどうしてもそこが、本当にあるかどうかを確かめたいんだというようなケースも起こり得るのかなというふうに思いまして、これはそんなことは余りないだろうと皆さん思われるかもしれませんが、実は私も、年金ではないんですが、別な顧客カードというのがありまして、私の名前が見付からなくて、自分だったら見付けられたというケースがあるんですよ。
 例えば、片仮名で私の名前、フジモトユウジなんで、ユがこう伸びるじゃないですか、ここが伸びていなくてコに見えちゃう。そうすると、フジモトコウジさんという人がいるんですがというふうに言われたんですが、私の祐司という名前はコウジとは絶対に読まない名前なんですね。そのときに、あれっ、おかしいなと思っていろいろなほかのデータとかを調べてもらって、あっ、ここが私ですというのが自分だったら分かるんです。でも、ほかの人は多分それで、藤本祐司さんはありませんで終わっちゃうんだと思うんです。
 そういうことがもう正に身近にあるとなれば、自分で行って確かめたいというふうに思うこともあるんだろうなと。その場合は、隣町ならいいですけれども、遠くのところへ引っ越しをしてきた場合、先ほどの交通費じゃないですけれども、それと同じように、そういう北海道に行く旅費、交通費というのも掛かってくる。これもやっぱり全部本人が出さなきゃならないのかなという、そこのところは今どういう検討されているのか、これから検討するのか分かりませんが、そこのところはどのようにお考えになっていらっしゃるんでしょうか。
#366
○政府参考人(村瀬清司君) まず、五千万のデータの名寄せのやり方の問題で、今様々な形で検討しておりますけれども、一つは漢字名寄せの世界へどこまで持っていけるかというのが一点ございます。
 それから、お名前でも、今ございましたように、ユとコがあるんであれば、例えば上が一緒であれば生年月日、姓で寄せるというやり方も一つあるのかということで、確率論からいってどういう形ができるのか、これ様々な形で考えていかなきゃいけない。ただ、先ほどおっしゃったように、すぽっとは多分当てはまらない。可能性ある人があるかどうかというところまで見付ける仕組みはできるんではなかろうかと。
 これは、今後、実際どういうシステム開発をしてもらうかに大いに関係するところで、今業者と、間でいろいろ頭の体操をしながら、できるだけ多くの方々が寄せられる仕組みは考えられないかということを検討しているということでお答えにしたいと思います。
#367
○藤本祐司君 ちょっと、もう少し第三者委員会の話を聞こうと思ったんですが、もう時間も七、八分しかなくなってしまったので次の質問に移りたいと思うんですけれども、電話相談と窓口相談、ちょっとここについてお聞きしたいんですが、実は私も、この電話相談と窓口相談についてちょっと資料提供をお願いをしてあったんです。六月の十四日というか、先週の木曜日になりますが、ここで資料提供をお願いをしてあったんですが、出てきたものが不完全な状況で、今日の九時半ぐらいに出てきたのがやっとなんです。
 中身が難しいことを言ってきているわけじゃなくて、ねんきんダイヤル、これ通話料が有料のもの、それとねんきんあんしんダイヤル、これフリーダイヤルですね、これについてのアクセス数と処理数がどのぐらいですかとか、窓口の相談員とか電話相談が何人ぐらいいるんですかとか、全国の社会保険事務所の待ち時間が大体最大どのくらいで平均どのくらいですかとか、そんな非常に単純な、新聞にも載っているようなものを、これを十四日の木曜日にお願いをして、それを基にちょっと質問しようと思ったんですが、出てきたのがねんきんダイヤルとあんしんダイヤルのアクセス数と処理数が出てきただけ、窓口の相談員が出てきただけ、この二点だけしか出てこなかった。もう一つ、年金相談の委託、外部委託されていますので、委託先の業者リストとか業者の契約書なんかを出してくださいという話もしていたんですが、これも一切出てこない、全く出てこないんですね。
 これ、先週出してくださいと言っておったんですが、これが出てこない理由が私はどうもよく分からない。要するに、新聞なんかでもさっきのアクセス数とか出ているわけなんで、それが今日の九時になって、九時ちょっと過ぎかな、になって出てきているという、そこの、資料を出してもらえないというその何か理由があったんでしょうか。
#368
○政府参考人(村瀬清司君) 出せないんじゃなくて、出す資料が残念ながら集まらない、これは大臣からも厳しく言われているんですけれども、今処理をするのに精一杯でございまして、いろんな管理データが後追い後追いになっているということで御了解いただけたらと思います。
 したがいまして、今すぐ出せるものは何かといいますと、毎日、ねんきんダイヤルとねんきんあんしんダイヤル、これについては総呼数と応答呼数、これについては何としてでも応答率を出さなきゃいかぬということで、現在、一日一回でございますけれども、数字をとらえていると。それが、先ほど委員おっしゃいましたように、十七日までのデータがやっとそろいまして、先ほどお届けしたんだろうというふうに思います。
 御存じのように、六月十一日からフリーダイヤルを始めまして、ねんきんあんしんダイヤルということで約四十七万件のお電話がありまして、そのときには応答数が約一万七千ということで、非常に残念ながら応答率が極めて低いと。したがいまして、その後、電話本数等を増やしまして、六月十五日の金曜日であれば総呼数が約半分の二十一万件に減りまして、三万五千件の応答呼数がありまして、約一六%ちょっと、一六・三%の応答率になったと。十六日、十七日になりますと大幅に電話が減りまして、十六日であれば応答率が三〇・五、それから十七日であれば六二・三というところまで応答率は上がってきている、これが今の数字でございます。
 一方、年金相談の窓口の方でございますけれども、御存じのように、最高込んでいるところが所沢、川越等の埼玉の住居地でございまして、ここはおっしゃるように二時間、三時間のときがございました。一方、地方の方であれば、これはそのまま即対応できるところもあるということで、非常にばらついてございます。
#369
○藤本祐司君 出なかった理由を教えてくださいと言ったんですが、数字を言っていただきました。
 その数字については、本当はいろいろ質問したかったんですが、もう残りが三分しかないので一問だけ、一問だけといいますか、お聞きしたいんですが、今、村瀬長官がおっしゃったように、ねんきんあんしんダイヤルをやったときというのはほとんど応答できなかったと、三・六%だという。そのときに安倍首相が、マンパワーと電話回線を増強するというふうに言って、具体的にどこからどう持ってこいというところまで指示されたとは思えませんが、とにかくマンパワーと電話回線を増強するということになったんですが、具体的にはどこからこの追加マンパワーというのを持ってこられたんでしょうか。いわゆる外部委託ということでよろしいんでしょうか。
#370
○政府参考人(村瀬清司君) 二点ございまして、外部委託と、それから職員を全国から集めまして対応するという、二つの方法でやらせていただいております。
 具体的には、目黒に二百人規模のコールセンター、これは取りあえずコールバック方式という形で機械なしで対応しておりますけれども、ここは二百ブースございますけれども、二十四時間対応ということで、五百名の職員とそれから百名の社会保険労務士さんに御協力いただきまして現在対応してございます。
 それ以外に、例えばもしもしホットラインであるとかトランスコスモスとか、従来、社会保険庁の年金相談を受託していたところに対しまして外部委託ということでやらせていただいている。そのダイヤル数が増えたことによって、先ほど申し上げましたように、一万六千から三万六千まで拡大したと、こういう形でお考えいただけたらと思います。
#371
○藤本祐司君 年金記録にアクセスできるオペレーターと年金記録にアクセスできないオペレーターがいるというような報道なんかもあるわけなんですけれども、これから多分、電話で相談を受けながら年金記録にアクセスできるようなオペレーターの数を増やしていくということになるんだろうと思いますけれども。
 ここで、ちょっと私は実は契約書、委託業務契約書を下さいというふうにお願いをした、一社で、トランスコスモスとか代表的なものを下さいと申し上げたのは、実は、アルバイトとか、それを雇って、そういう業者が人数を増やすということがあるわけなんですが、それはどういう、アルバイトなんかも増やしている、あるいは社保庁のアルバイト、あるいは外部委託の人もアルバイトを増やしているという、そういう認識はあるんでしょうか。
#372
○政府参考人(村瀬清司君) 基本的には、外部委託した業務委託業者等に対して委託契約を結んでおります。その中で、オペレーターにつきましては、業務仕様書におきまして、本業務に従事する前に必要な業務知識を習得させた上で本業務を履行するように委託業者に義務付けておりますし、バックオフィスとして、よく年金を分かる方が、例えばオペレーター何名に対して何名以上入れることということを義務付けると、こういう契約方式を取ってございます。
 したがいまして、そのオペレーターの雇用形態というのは、各委託業者単位にしておりますので、先ほどその方々の中で一部アルバイトの方を使っているというところはあるかも分かりません。ただし、そのときの品質という問題は我々としてはきちっと委託業者に対して確認をして使用していただいていると、こういうふうに考えております。
#373
○藤本祐司君 もう最後の質問になってしまいますけれども、そこで、アルバイトなり外部委託というところで、いわゆる品質のところは大丈夫だというお話はありましたが、まあ研修も短いなりにもやっているんだろうというふうに思うんですが、いわゆる守秘義務ですね、年金記録個人情報ですから、ここの守秘義務については、きちっとこの契約書には明記されているのか、あるいはアルバイトを雇う場合も、アルバイトとのいわゆる契約を結ぶときにちゃんと守秘義務というものを規定されているのか、それを見たくてちょっと業務委託契約書を下さいと言ったんですが、それがなかった。
 まあ、ないので、今手元にないので、私の方から指摘できませんので、そこのところはきちっと業務委託契約書と、あるいはアルバイトを雇うときの雇用契約書、そこに守秘義務というのが明記されているかどうか、お答えいただけますか。
#374
○政府参考人(村瀬清司君) まず、委託業者の選定のときに、個人情報の問題をきちっと管理できる業者かどうかということで確認をした上で委託契約を結んでおりますので、そういう点では企業との間では御心配になることはないだろうと思います。
 一方、企業は、当然のことながら個人情報を扱うことを前提に仕事をさせますので、アルバイトも含めて個々人との間では、そういう点での記録の、記録といいますか、個人情報の漏えいの問題はないような仕組みで雇用していると。これ、我々としてはそういう形でお願いをしております。ただ、問題は、じゃ、そのとおりやっているかどうかということで、幾つか抜き打ち検査をやったりなんかをしてございます。
 今回の問題について言えば、特に緊急案件もあるということで、再確認をさせていただけたらというふうに思っております。
#375
○藤本祐司君 どうもありがとうございます。
 ただ、先ほど来から第三者委員会については、領収書がない人、大丈夫かなとみんなが思っている。だけど、それは、これから検討中というのがまだ何項目かあるわけなので、そこのところはやはりちゃんとイメージができる、分かりやすく示していただく、できるだけ早く、というか、早急に示していただかないと不安というのは取り除くことができないんだろうというふうに思いますので、あと、個人情報は漏れないだろうなという、必ず絶対漏れないんだということを明らかにしていただくように出していただかないといけないかなというふうに思います。
 それを申し上げまして、私の質問を終わりにします。ありがとうございました。
    ─────────────
#376
○委員長(鶴保庸介君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、武見敬三君が委員を辞任され、その補欠として木村仁君が選任されました。
    ─────────────
#377
○委員長(鶴保庸介君) 引き続き、質疑を続けます。
#378
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 この間、二回ほどやって、今日三回目になるんですが、保険料の納付記録を送るという問題なんです。これを、今、保険料払っているいわゆる加入者、それから年金受け取っている受給者、ここにやっぱり至急、直ちに送るということがなぜできないのかという問題、最初にお聞きをしたいと思うんですね。
 社会保険庁には一週間で百七十四万件もの電話が掛かっているというふうに聞いておりますし、その九・三%しか応答ができていない。だから、逆に今の対応が新たな不安を呼び起こすようなことになっていると思うんですよ。これ、ほっとけないと思うんですね。
 やはり、問い合わせを待つ、言わばこの年金行政の根本問題として申請主義ということがあって、待ちの姿勢であるということが以前から指摘をされていたと。やはり、その問い合わせを待って、心配な人に教えますよというのではなくて、やはり政府が自ら持っている情報を提供する、これこそ私、社保庁の仕事の改革のやっぱり第一歩ではないかというふうに思うんですよ。なぜ、これができないのかと。
 大臣は、前回、私自身もそう思ったくらいですからごく自然な考え方だと思いますっておっしゃいましたよね。やっぱり、普通そう思うと思うんです。持っている記録だから、これは出せばいいじゃないかと。ところが、現実には、コンピューターの中に入ったデータというものを引き出すというのは、やっぱりそう簡単ではないというふうにおっしゃいました。
 そこで、ちょっとお聞きしたいんですけれども、大臣も、私もそう思ったと言うぐらい、これは普通考えれば、真っ先にこれやったらどうなのかという話がなぜこんなに難しいのか。簡単ではないというふうに大臣はおっしゃったわけですが、政府参考人の方から、一体具体的にはどういうことがこの問題ではネックになるのか、ちょっと分かりやすく説明してください。
#379
○政府参考人(青柳親房君) まず、何をするかということを少し触れさせていただく必要があるかと思います。
 御存じのように、特に年金の受給権者の方々については、年金給付のファイルというものを高井戸で、いわゆる日立のシステムという形でありますが、ここで管理をしております。したがいまして、住所等についてもこの高井戸にございますファイルでこれを管理しているということがあるわけです。一方、五千万件のいわゆる加入記録につきましては、記録ファイルということでございますので、これは三鷹のいわゆるNTTデータのファイルという形で管理をしておると。
 この二つの異なるファイルをどうやってインターフェースするかということからまず取り組みませんと、いわゆる名寄せと申しますか、五千万件のものと三千万件のものを突き合わせるということができないということがございますので、インターフェースができるような形を作った上で更にその名寄せを行うというステップが必要だと。これが直ちには対応できないということの一つの理由でございます。
 さらに、そういう形で、特に加入履歴の通知について優先順位をどうやって付けるかということについては、私どもは優先順位を特定の方々に付けるということで準備をさせていただいているわけですが、その理由といたしまして、通知を差し上げる方はやはり年金の記録が統合されていない可能性があるということをアナウンスした上で御通知をした方が、御本人もそういう気持ちになって真剣に取り組んでいただけるのではないだろうかということが一般的には予想されるだろうと。
 また、現在、年金を受けている方々は、基本的には年金を決定する際に、御自身の年金加入記録についていったんは確認の上決定しているというようなことがあるだろうと。それから、これから年金を受ける方々については、これまでも一度は名寄せ処理を行っているということがあるということがありますので、これまで全くそういう意味では行ってない方で、かつ年金の記録が統合されていない可能性がある方というのをやはり最優先にするということが、全体の作業を限られた時間で実施する上でも効率的な方法ではないかと現在考えておるということでございます。
#380
○小池晃君 いや、だから、ちょっと今のじゃ納得できないんですよ。だって、それは名寄せは大変だと思いますよ。大体、給付システムと加入者のシステム全く別だということ自体、これはどうなんだろうなと思うんですが、それをインターフェースして名寄せする、それは確かに私も時間掛かると思うんです。ただ、私が言っているのは、そういう作業をするということじゃなくて、今あるデータそのものを、それぞれ加入者についての納付記録、受給者について納付記録を出すというだけの話を言っているわけで。
 できない、できないと言うんだけれども、これは受給者については、突合作業をやった後で来年九月から納付記録をこれ送るという予定ですよね。これを早くできないのかという話なんです。
 それから、加入者についても、三十五歳、四十五歳、五十八歳でねんきん定期便を送ると。これをこういう十年置きじゃなくて全年齢に広げるというのは、それほどソフトの基本構造を変えるということじゃないでしょう。昨日の参考人質疑でも、社会保険新組織の実現に向けた有識者会議の座長である佐藤英善さんが、これはやらなきゃいけない、三十五、四十五、五十八という、こういう刻みでやっているけれども、今の事態は世代関係ないんですねと発言をされております。
 別に、その五千万件の突合を後回しにしろとは私は一言も言ってないんです。それを一年間でやるというのはこれは大事なことだし、それは徹底してやるべきだというふうに思うんです。急いでやっていただきたいが、しかし、今、ある意味では、その二つのシステムを統合する名寄せのプログラムの開発をやっているのであれば、同時並行で全加入者そして全受給者の納付記録を送るというシステムをつくる。これは何か、名寄せをしてからその上にやる作業ではなくて、理論的に言えば、実務的にどうか分かりませんけれども、同時並行でできるはずの仕事ではないのかと私、申し上げているんですね。名寄せのプログラムを作るよりは、よっぽどそのデータを引き出すプログラムを作る方が手数としては少なくて済むのではないかというふうに考えるんですよ。
 大臣、いかがですか。これ、やっぱり私は、優先順位ということじゃなくて、五千万件、後にしろというんじゃないんです、これくれぐれも言っておくけれども。同時並行でもう一気に、これだけ国家的に重大課題になっているんだから、お金も人も投入すればできるではないかと。ここはやっぱりひとつ政治の決断という、そういう話なんじゃないかと思うんですが、大臣、いかがですか。
#381
○国務大臣(柳澤伯夫君) いろいろな方がいろんなことを言っていただいておるわけでございます。それよりも何よりも、今オンラインの記録を紙台帳やマイクロフィルムに突合して、それを正しくすることが大事だと言う人もいる。
 私どもの選択については、今運営部長が言うように、やはりまず五千万件というのは、一回も突合したことがないものが二千八百万以上あるわけでございますので、それをまずやらせていただきたい。それからもう一つは、紙台帳それからマイクロフィルムに入っているものと今のオンラインとの突き合わせの作業にも取り掛からせていただきたいと、こういうことをもう発表させていただいているわけでございまして、是非そういった方向で着実にやっていく。
 時間は、まず受給者の人たちが最も大事でございまして、あと今の被保険者の方々については、そう我々も暇を、時間を下さいというわけではありませんけれども、いずれにしても、時効ということはもう適用しないということをお決めいただきましたので、私どもとしてはまず一番大事なところから手掛けて、そしてまたいろいろと御指摘をいただいているオンラインの記録の必要な修正というものに取り組ませていただいて、そういう、そうしたものを、また逐次皆さんにしっかり段取りを組んで加入履歴というものをお送りさせていただきたいと、こういうことを考えて、それをやらせていただきたいということを申し上げているわけでございます。
#382
○小池晃君 私の言っていることに正面から答えていただいていないと思うんですが、紙台帳あるいはマイクロフィルムとの突合をやってから、それで修正してから突合というのは、それは段階論になっちゃうと思うんですよ。だから、それは同時並行でやるという性格だと私は思うんです。
 ただ、そうではなくて、これは国民に対する説明という性格の問題で、その点でいえば、今あるデータなわけですよ。何か作業をしなければ、もちろんコンピューターのシステムから引き出すという作業は必要かもしれないけれども、修正をしたりあるいは突合したりという作業をせずとも、それぞれの方の納付記録を出すということは、これはコンピューターのシステムから出すという以上の作業は必要ないんじゃないかと。
 だから、これはその作業と突き合わせの作業と同時並行でなぜできないのか。だから、優先するということじゃなくて、そこにやっぱり、人手が足りないでできないというんだったら、それはそれで率直に言っていただければいいと思うんですけれども、だとすれば、しっかりそこに人もお金も投入すれば私は同時並行でできる性格の問題なのではないですかと、そう申し上げている。
 もしそれをやらなければどうなるかというと、結局、今の計画では、五千万件の突合を行って、宙に浮いた記録の該当者と推定された人でも、通知が届くのは来年夏以降ですよね。それから、年金を受給する年齢に達していない加入者については、これ十年ごとの定期便で送ることになるわけですから、これは十年掛かりで順次届いていくということになるわけで、それまで国からは何の知らせも届かない。
 私、これほどひどいことないんじゃないか。これだけ事態起こっているんだから、それこそ内閣総理大臣安倍晋三のおわびの手紙でも付けて、あなたの納付記録はこうなっていますというふうに送る。これを二年も三年も、加入者については十年も待たなければ何にも国から言ってこないというのは、私は余りに不誠実ではないかと言っている。
 大臣、私、これ何か政治的な対決みたいなことじゃないと思うんですよ。これは本当に、前回も言いましたが、ある意味では国家の管理運営能力、それに属する性格の問題なんではないかと。だから、私はここはやはりしっかり、国民がこれだけ不安に思っているんだから、やはりまず、だって本人の納めた記録なんだから、本人の記録なんだから、これを知る権利というのは国民にあるわけだから、それを知らせるという仕事がなぜできないのかという性格の問題として申し上げているんですよ。お答えください。
#383
○国務大臣(柳澤伯夫君) 委員は何年掛かりだと、こうおっしゃるわけですけれども、私どもは、二千八百八十万件の突合をまずする。そして、そこで同一人物である可能性があるということについてこれを送る。それから、被保険者についてもすぐに次に突合をして、そして、これは平成九年にやったことだということなんですが、そのときにはしっかりした納付の月数か何かしか、あるいは年金の種類しか送っていないわけでございますが、今度の場合には事業所等もしっかり教えて、教えるというか、そこに示して、そしてチェックをしていただく。
 そういうようなことをやるわけでございまして、まずそういう、何と申しますか、五千万件の中の漏れと、五千万件の中に自分の記録があって、今の受給だとかあるいは年金履歴の中に入っていないということをまず片付けて、それと並行して、今申したように、この年金記録を正すという作業に着手するということをやらせていただきたいということを私ども新しい対応のパッケージとして決めさせていただいて、これを国民の皆様に公表もしておるところでございまして、そういうことでこれを取り進めていきたい、こういうことで、着々と着実に順番を追ってこの問題に取り組んでいきたいと、このように考えているということでございます。
#384
○小池晃君 そういうふうに順番付けるのは私はおかしいと思います。やはり、国民の不安にこたえるために何をするのかということで私は前向きな提案として申し上げているんだから、しっかり検討していただきたい。
 それから、共済年金の問題についてちょっと今日質問したいと思っているんですが、国家公務員共済、地方公務員共済、私学共済であります。
 これ、九七年に基礎年金番号を導入した際のことをちょっとお伺いしたいんですが、まず国家公務員共済、財務省の方にお伺いしたいんですけれども、九七年に基礎年金番号を導入した際に国家公務員共済ではどういう対象にこれは基礎年金番号を付番する作業を行ったんでしょうか。
#385
○政府参考人(鈴木正規君) 国家公務員共済につきましては、そもそも論で恐縮でございますが、共済年金の過去記録というのは、共済独自の組合員番号を付したり、あるいは必要に応じて組合員原票の移管を行うなどいたしまして、同一人については単一の履歴として記録を管理しているというのがそもそもの仕組みになっております。
 そこで、御質問の基礎年金番号が導入された時点でございますが、その時点で国家公務員共済組合員及び年金受給者に対しまして社会保険庁より基礎年金番号が付されたということでございます。
#386
○小池晃君 要するに、九七年当時の現職組合員と受給権者に番号を付番されたということは、九七年の時点で退職をされていて、かつ受給権者になっていない人の保険料の納付記録には基礎年金番号が付番されていないという理解でよろしいですか。
#387
○政府参考人(鈴木正規君) お話がございましたように、平成九年の基礎年金番号を付した時点で既に退職をされており、しかしながらまだ受給権者になっていない方々につきましては、その時点では基礎年金番号は付さずに、これらの方々が年金を受給する時点で付番するという取扱いを行ってきました。
 こうした取扱いにつきましては、国共済におきましては、先ほど申し上げましたように、単一の履歴により管理してきておりますので、同一人について複数に分かれたままで記録が存在するということがないことから、年金額の不支給につながるリスクがほとんどないという事情によるものというふうに承知しております。
#388
○小池晃君 同じことを地方公務員共済についてもお伺いしたいと思います。
 地方公務員共済についても、これは九七年に退職をしていて、かつ、その時点で受給権者になっていない人には基礎年金番号は付番されていないということになるんでしょうか。
#389
○政府参考人(上田紘士君) 地方公務員共済につきましても仕組みは国家公務員と同様でございますので、共済をどういうふうに管理していくかということの目的に応じて、その時点において年金受給者とか一定の要件に該当する者については同時に付するけれども、先生のおっしゃるような者については今次長が申し上げたように年金受給の開始のときに決定をするという、そういう仕組みでございます。
#390
○小池晃君 それでは、続いて私学共済についてもお伺いします。
 同じ質問になりますが、九七年で退職をしていて、かつ受給権者になっていない人の納付記録には基礎年金番号は付番されていないということですか。
#391
○政府参考人(磯田文雄君) お尋ねの平成九年一月の前に私学を退職された方のうち年金給付に至っていない方につきましては、現在、私学共済の記録上は基礎年金番号は付番されておらず、従来より、この方々が年金受給時に基礎年金番号を付番してきたところでございまして、考え方は他の共済と同様でございます。
#392
○小池晃君 ちょっと厚労省、社会保険庁にお伺いしますが、宙に浮いた年金記録というものの定義は一体どういうことなんでしょうか。
#393
○政府参考人(青柳親房君) 宙に浮いた年金記録というのは私どもが命名したネーミングではございませんので、私どもがそういうふうにお尋ねを受けたときには、基礎年金番号に未統合の記録というのが五千万件あるというふうにお答えをしているところでございます。
#394
○小池晃君 だとすると、今お話のあった国家公務員共済、地方公務員共済、そして私学共済の九七年の時点で退職をされていて、かつ受給権者でなかった方の記録については、その後、年金受給が始まったときに基礎年金番号が付番されていれば付番されているわけですが、そうならなければこれは基礎年金番号に統合されていない年金保険料の納付記録ということになるわけです。これ、宙に浮いた記録は五千九十五万件だけではなくて、共済年金にも含まれているということになるのではないでしょうか。
 続いてお伺いしますが、国家公務員共済について、九七年に退職していて、かつ、その時点で受給権者になっていなかった人、何人当時おられたんでしょうか。
#395
○政府参考人(鈴木正規君) 国家公務員共済年金の裁定支給に当たりましては基礎年金番号を使わずに、先ほど申し上げましたように、国家公務員共済独自の組合員番号によって管理しているということが現状でございます。したがいまして、今お尋ねの平成九年当時の基礎年金番号が付されていない納付記録がどれだけあるかということについては、直ちにちょっとお答えするのが難しいということをちょっと御理解いただければ有り難いんですが。
#396
○小池晃君 これは数字を出していただきたいと思います。
 地方公務員共済について、同じように、九七年退職していて、かつ受給権者になっていない人、どれだけいたんでしょうか。
#397
○政府参考人(上田紘士君) 大変申し訳ございませんけれども、共済組合の方の情報管理のシステムをやっておりますものですから、次長が申し上げたと同様、国共済と同様、今すぐに数字というのはちょっと御勘弁いただきたいと思います。
#398
○小池晃君 これも出していただきたいと思います。
 私学共済についてはどうでしょうか。
#399
○政府参考人(磯田文雄君) 私どもも、他の共済同様、基礎年金番号ではなく、私学共済独自の番号による記録を基に対応しておりますので、御質問の件数について即答することは困難であるということは御理解いただきたいと思います。
#400
○小池晃君 私、大臣、基礎年金番号に統合されていない記録、これが問題になってきたわけですね、この間。ある意味では、厚生年金、国民年金については五千九十五万ということで出てきたけども、共済年金にも同じような性格のものがあるわけじゃないですか。いや、先ほどきちんと管理していたから違うんだみたいな、何か、社会保険庁駄目だけど財務省はいいんだみたいな、そういうこともおっしゃっていますが。
 私の下にいろいろ寄せられている声でいうと、例えばこの方は、若いころに陸軍軍属として勤務していたけれども、厚生年金と通算して受給権が発生することを知らずに請求していない、これどうなるんですかという問い合わせも来ました。あるいは、一九二三年生まれの男性で、この方は、一九四一年から海軍工廠で勤務をして、その後、中国戦線に行かれて、ソ連軍、ソ連に強制連行されたと。四十二か月分の海軍共済組合の天引き共済年金税がどうなったのか、請求権あるんじゃないかという問い合わせも来ています。
 そんなにきちんと全面的に管理されているとは言えないのではないかという実態あると思うんですが、大臣、今まで政府は、基礎年金番号に統合されていない記録の突合は一年以内に行うというふうにおっしゃっていました。ある意味では、共済年金の基礎年金番号に統合されていない納付記録というのはこれに当たるじゃないですか。だとすれば、一年以内に統合する、突合する、ここには五千九十五万件だけではなくて、共済年金で生まれた記録についても突合しなければいけないということになるんじゃないですか、いかがでしょう。
#401
○政府参考人(青柳親房君) ただいまの件について、二点、事務的にちょっと申し上げさせていただきたい点がございます。
 一点目は、先ほど、共済、各省所管の各省からもお話ございましたが、いわゆる五千万件と共済の未統合番号に質的に違いがあるということをお答えしなければならないだろうと思います。これは、基礎年金番号を共済組合の記録については共済年金の決定の際に必ず統合されるということが予定されているわけでございますし、また共済組合については同一人について複数の加入記録が存在するというようなことがない、あるいはそれぞれの共済組合で過去の記録についてはきちんと確認がされているということから、いわゆる未支給につながるリスクが非常に極めて少ないという点をまずは五千万件との違いとして御理解を賜りたいと存じます。
 また、あわせまして、この問題については、既に平成十八年の四月二十八日に閣議決定がされております被用者年金制度の一元化等に関する基本方針、この中で年金相談等の情報共有化の推進ということがはっきり明記されておりまして、私ども、被用者年金制度の一元化を展望いたしまして、計画的に共済組合と協力して基礎年金番号への統合ということを既に対応を開始しておるところでございますので、その限りにおきましては、これはこの問題が起こります前から私ども、計画的に取り組んでいるという点を念のために付け加えさせていただきたいと存じます。(「外交防衛委員会で強行採決がなされました。私どもは、抗議の意味を込めて当委員会を退席をさせていただきます」と呼ぶ者あり、その他発言する者あり)
#402
○委員長(鶴保庸介君) 委員長として申し上げます。御着席をいただきたいと思います。審議の継続をお願いをいたします。
#403
○小池晃君 ちょっと待ってください。(発言する者あり)
#404
○委員長(鶴保庸介君) 速記をお止めください。
   〔午後五時一分速記中止〕
   〔午後五時二十一分速記開始〕
#405
○委員長(鶴保庸介君) 速記を起こしてください。
 小池晃君の質疑を続けます。
#406
○小池晃君 先ほどの年金記録、基礎年金番号統合されていないという性格でいえば、私は共済年金の問題も、厚生年金、国民年金の問題も、性格としては同じであるというふうに考えます。大臣は、基礎年金番号に未統合のものを統合するということが我々のゴールであるというふうにも言われている。一年以内に基礎年金番号に統合するというふうに言われたのであれば、私は共済年金の基礎年金番号に統合されていない納付記録も、これは一年以内に統合するというのが国民に対する約束だというふうに思います。それをきちっとやっていただくということを求めたいと思います。
 それから、議論の中で出ました各共済年金で基礎年金番号に統合されていない記録の数については、委員長にお諮りします。これ、是非この法案の審議中に出させるように関係省庁に求めたいというふうに思いますが、お願いしていいでしょうか。
#407
○委員長(鶴保庸介君) 理事会協議にさせていただきます。
#408
○小池晃君 よろしくお願いします。
 現時点で非常に委員会は不正常な状態になっております。これも与党が強行採決を繰り返すような姿勢が原因であるというふうに考えますが、こういう不正常な状態では質問、委員会の続行というのは、私はこれ以上続行することには反対いたします。
 以上で終わります。
#409
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 ワンビシアーカイブズという倉庫に視察をさせていただきたいと申しているんですが、青柳運営部長、いかがでしょうか。
#410
○政府参考人(青柳親房君) 厚生年金保険の旧台帳等の保管を委任しておりますワンビシアーカイブズの倉庫、紙台帳のほかにマイクロフィルム、あるいはオンラインのデータのバックアップデータ等を保管しているというところでございます。この紙台帳等を保管しております倉庫につきましては、個人情報の保護とかセキュリティーの観点から、所在地等は積極的に公表しておらず、私も実は存じておらないわけですが、視察については御遠慮申し上げているというところが現在までの取扱いでございます。是非とも御賢察願えればと存じます。
#411
○福島みずほ君 全く理解ができません。私たちは、高井戸をどうぞ見てください、文京をどうぞ見てください、三鷹、どうぞ見てください、マイクロフィルムを是非見てください、台帳もこの範囲でどうか見てください、そう言われています。なぜかこの民間倉庫、ワンビシアーカイブズの視察だけができないんですね。ワンビシアーカイブズに保管されているもののリストを示していただきたい。
#412
○政府参考人(青柳親房君) リストについては、早急に作成すべく検討させていただきたいと存じます。
#413
○福島みずほ君 リストについてこの委員会に早急に提出してくださるよう求めます。委員長。
#414
○委員長(鶴保庸介君) 理事会協議とさせていただきます。
#415
○福島みずほ君 旧台帳のうち、マイクロフィルム化した千七百五十四万件については、その紙台帳は破棄したということで間違いないですね。
#416
○政府参考人(青柳親房君) 昭和五十年から五十二年にかけましてマイクロフィルム化いたしました旧被保険者台帳一千七百五十四万件につきましては、マイクロフィルム化によりまして紙台帳の記載内容を明らかにしておりますことから、平成十一年度においてこれを破棄したと承知しております。
#417
○委員長(鶴保庸介君) 速記をお止めください。
   〔速記中止〕
#418
○委員長(鶴保庸介君) 速記を起こしてください。
 大臣を出していただいてよろしいですか。
#419
○福島みずほ君 大臣がいないところで質問できません。
#420
○委員長(鶴保庸介君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#421
○委員長(鶴保庸介君) 速記を起こしてください。
 委員会を休憩いたします。
   午後五時二十六分休憩
     ─────・─────
   午後五時五十八分開会
#422
○委員長(鶴保庸介君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、坂本由紀子君が委員を辞任され、その補欠として末松信介君が選任されました。
    ─────────────
#423
○委員長(鶴保庸介君) 休憩前に引き続き、日本年金機構法案外二案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#424
○福島みずほ君 旧台帳のうち、マイクロフィルム化した千七百五十四万件については、その紙台帳は破棄したということで間違いないか、継続してお聞きします。
#425
○政府参考人(青柳親房君) 先ほどお答え申し上げましたことの繰り返しになりますが、昭和五十年から五十二年にかけてマイクロフィルム化いたしました旧被保険者台帳一千七百五十四万件につきましては、マイクロフィルム化によりまして紙台帳の記載内容を明らかにしておりますことから、平成十一年度において紙台帳を破棄したところでございます。
#426
○福島みずほ君 旧被保険者台帳は紙ではなくマイクロフィルムでよいと確認された文書は何ですか。
#427
○政府参考人(青柳親房君) ただいま申し上げましたように、旧被保険者台帳、五十年から五十二年にかけてマイクロフィルム化したところでございますが、昭和六十三年十月一日から適用されております社会保険業務センター文書保存規程、こういった規程がございますが、この中で記録文書は原則として原本により整理、保存するものとし、総務部長が必要と認めるものについてはマイクロフィルム等に収録して整理、保存するものとするというふうに規定されておりますので、これに基づきましてマイクロフィルムで保存をすることとしたものでございます。
#428
○福島みずほ君 社会保険庁の規程により、紙台帳、旧台帳は永年保存となっておりました。この昭和六十三年にできた、先ほど読み上げられたものは、社会保険業務センター文書保存規程の三条、記録文書は原則として原本により整理、保存するものとし、総務部長が必要と認めるものについてはマイクロフィルム等に収録して整理、保存するものとすると。つまり、旧台帳は永年保存をすべし、原則として原本により整理、保存すべしとなっていたにもかかわらず、総務部長がこれはマイクロフィルムでもよいと判断して破棄したということでよろしいんでしょうか。
#429
○政府参考人(青柳親房君) 紙台帳を破棄する際には、マイクロフィルムの品質や保存状態の確認とか紙台帳の使用頻度の確認等を行った上で、マイクロフィルムが原本に代わる原簿であるということで破棄すること自体に問題がないということの確認、それから紙台帳を保管していた倉庫のコスト、こういったものを考慮して最終的には判断をしたものと承知しております。
#430
○福島みずほ君 指示はいつ出されたんでしょうか。だれが出したんでしょうか。
#431
○政府参考人(青柳親房君) だれがいつという記録についてはちょっと私、現在時点で確認をしておりませんが、最終的に平成十一年度において破棄をしたということのみ確認済みでございます。
#432
○福島みずほ君 全く理解ができないんですね。
 国民年金については、昭和六十年、六十三年にマイクロフィルム化して、台帳破棄について通知を出しているのが昭和六十年です。このタイミングなら分かりますが、厚生年金の場合、マイクロフィルム化したのが昭和五十年から五十二年であるにもかかわらず、平成十二年一月まで紙台帳を保管していたことになります。なぜ、約二十年間保管をしていたのでしょうか。なぜ、平成十二年に破棄をしたんでしょうか。
#433
○政府参考人(青柳親房君) 細かい事情については私もつまびらかには承知しておりませんけれども、あくまでもマイクロフィルムが原本に代わる原簿であるということについての性格は変わりないわけでございますので、あとは、破棄すること自体に何か問題が生じるかどうか。それから、紙台帳を保管するということになりますと相当倉庫のコストも掛かるということもありましたので、そういったことを総合的に判断した上で最終的に平成十一年度に破棄をしたという、判断をしたものと認識しております。
#434
○福島みずほ君 倉庫のコストのために永年保存とされていた旧台帳を破棄するというのは言語道断です。
 一つは、永年保存となっていた、しかも原本により整理、保存すべしとなっていて、総務部長が必要と認めるものはマイクロフィルムでもよい。ところが、ずっと保管をしていた、それはやっぱり紙台帳が重要だと考えていたからじゃないですか。二十年以上、マイクロフィルム化した後も保管をしていた。しかし、平成十二年に捨てたのは、このワンビシアーカイブズに倉庫を移転するときに、スペースの問題、倉庫の問題、コストの問題で捨てたのではないですか。
#435
○政府参考人(青柳親房君) 繰り返して大変恐縮でございますが、そこら辺のつまびらかな事情は私、承知をしておらないところでございますが、ただ一言委員に申し上げたいと思いますのは、マイクロフィルムも原簿でございますし、現在、マイクロフィルムで取っているものは比較的容易にその検索をいたしまして、これを正に照合するという形ができるような形で保存をいたしております。
 したがいまして、原簿が元々紙でありますから、これはどう考えましても、長い時間がたちますと永年で変化して読みにくくなったり、それ自身が破れてしまったりという可能性があるのに対しまして、マイクロフィルムの場合にはこれに比べてより耐久性があり、かつ、検索しやすいような形での保管をすることによりまして、紙で保存するより照合等の作業にはむしろ適しているという判断もあったものと承知をしております。
#436
○福島みずほ君 しかし、厚生年金については、マイクロフィルム化したのが昭和五十年から五十二年であるにもかかわらず、二十年近くちゃんと保管していたんですよね、紙台帳、旧台帳。永年保存をすべしというのもあった。
 私も文京の保険センターでマイクロフィルムを見せていただきましたが、実は極めて見にくい。ディスプレーの中で見るわけで、非常に青く、あるいは非常に見にくい。マイクロフィルムに取る際にきちっと、うっかり取れなかった例がある。あるいは、よれていることがある。あるいは、マイクロフィルム自体が極めて見にくい。
 やはり、何かというと紙台帳に戻った方が安全なので、二十年間これは紙台帳を保管していた。しかし、ワンビシアーカイブズ、民間の倉庫に移転するときに、えいやっと捨ててしまった。それが真相ではないですか。
#437
○政府参考人(青柳親房君) 繰り返しのお尋ねで恐縮でございますが、ワンビシに移したことが契機で廃棄したということは確認できておりません。
#438
○福島みずほ君 ワンビシアーカイブズにこのマイクロフィルムなどを移転したのはいつですか。
#439
○政府参考人(青柳親房君) 平成九年度から移したというふうに確認しております。
#440
○福島みずほ君 平成九年から何年までですか。
#441
○政府参考人(青柳親房君) 平成九年度から今日に至るまでワンビシの方に移したという、ワンビシの方に移しましたのは平成九年度から今日までということでございます。
#442
○福島みずほ君 先ほど青柳さんはコストというふうにおっしゃいました。これがちょうど捨てたのが、やはりこの永年使用があり、かつ原則として原本により整理、保存するとなっているにもかかわらず、これやっぱり移動するときに旧台帳をぼいっとやっぱり捨てちゃったというのが真相ではないかと思います、真相だと思います。ちょうど時期的にも、じゃ、ちょっと質問変えます。
 平成九年から今までマイクロフィルムが移動するということなんですが、じゃ一体、いつ旧台帳を捨てたかは平成十二年ですが、マイクロフィルムのほとんどを移動したのはいつですか。
#443
○政府参考人(青柳親房君) マイクロフィルムについては少し変遷がございまして、元々は旧高井戸庁舎で紙台帳を保有していたものを電子データ化、マイクロフィルム化をしていったという経緯があるわけですが、昭和六十三年度にこの記録の管理部門が三鷹庁舎に移った際に、三鷹の方にある倉庫にこれを移したということがあったようでございます。それから、平成五年度にこの倉庫が契約期間が過ぎたために、田無の方の倉庫に紙台帳とマイクロフィルム化した正本を移したということがあって、それから平成九年度以降ということになるという経緯を経ておりますので、最終的に紙台帳の破棄は先ほど申し上げましたように平成十一年度と、そういう経緯をたどっているようでございます。
#444
○福島みずほ君 それでは逆に、共済年金については紙台帳、マイクロフィルム、磁気化など、どのように年金情報を保管しているのでしょうか。
#445
○政府参考人(鈴木正規君) 国家公務員共済の場合でございますが、現役組合員の年金の情報につきましては、電算入力によりまして磁気媒体で記録管理を行うとともに、いわゆる紙媒体での保存もしております。また、退職者につきましては、電算入力による磁気媒体での記録管理と、いわゆる今申し上げました紙媒体の保存管理を行ったものに加えまして、マイクロフィルムで撮影した記録も保存管理しているというのが現状でございます。
#446
○福島みずほ君 つまり、国家公務員共済組合は紙台帳とマイクロフィルムと入力と全部、三点セットあるんですよね。
 地方公務員についても紙のある情報についてはすべてデータが入力されていて、紙も完全に保管している、これでよろしいですね。
#447
○政府参考人(上田紘士君) 地方公務員の共済組合に係る記録につきましては、まず各共済組合で紙ベースの原票、これはすべて保管をしております。それから、マイクロフィルム化につきましては、これは各共済組合の事情によって、そういう縮刷版が必要なところはしているところもありますが、すべてでやっているというわけではございません。それから、年金情報については、もう基本的には電算入力の方はいたしております。
#448
○福島みずほ君 国家公務員共済年金それから地方公務員に関しては、紙媒体は全部残っている、そして入力もされている、これでよろしいですね。
#449
○政府参考人(鈴木正規君) 国家公務員共済については申し上げたとおりでございます。
#450
○政府参考人(上田紘士君) もちろん原票がありますし、電算入力しているものはしているということでございます。
#451
○福島みずほ君 共済年金については紙媒体全部きちっと残しているんですよ。でも、厚生年金、さっきの話ですと、旧台帳は昭和十七年から二十九年、永年保存となっているものは破棄しちゃったんですよ。なぜやっぱりそこで破棄するのか。紙媒体はやはり安心というか、かさばるけれども安心なのでちゃんと保管をしている。おかしいじゃないですか。共済年金については三点セット、多くは三点セット、それから紙媒体と入力はやっている。しかし、厚生年金についてはぽいと捨てたというのでは、これはやっぱりとてもおかしいですよ。
 安倍総理はこれから突合すると言っていますが、私はすべての残っている資料のコピーを取って全部突き合わせをやるぐらいのことをやらなければならないと思っています。しかし、旧台帳を捨てていると、この現実は本当にひどいというふうに思っています。大事な国民の記録を一体何と思っているのか。
 ところで、お尋ねします。入力されていない千四百三十万件と船員保険三十六万件についてはいつごろ入力されるのでしょうか。それとも、もう既に入力は終わっているのでしょうか。
#452
○政府参考人(青柳親房君) この千四百三十万件と三十六万件の取扱いにつきましては、既に六月四日に公表させていただきました「年金記録問題への新対応策の進め方」の中にもございますように、社会保険庁のマイクロフィルムあるいは市町村が保有する被保険者名簿等の記録と社会保険庁のオンライン記録との突き合わせを計画的に実施するということ、その実施の仕方についてはその進捗状況について半年ごとに公表するということにしておりますので、この言わばグループの中で対応していくということになるわけでございますが、オンライン記録との全件突き合わせについては最優先で取り組むということで現在取り組ませていただいているところでございます。
#453
○福島みずほ君 今は入力されていないということでよろしいでしょうか。それから、いつごろ完了するのでしょうか。
#454
○政府参考人(青柳親房君) 千四百三十万件については、そのうちの一部は言わば基礎年金番号までつながっていく記録が入っているものもありますので、千四百三十万件全件を改めて入力する必要があるかどうかということは少し論のあるところではございますが、いずれにいたしましても、これらは現時点ではどういう形で具体的にオンライン記録との突き合わせをするかということを今後早急に詰めさせていただきたいというふうに考えておりますので、そのような対応というふうに御理解賜りたいと存じます。
#455
○福島みずほ君 基本的には入力するということでよろしいんでしょうか。それから、見通しとしてはいつまでに完了すると考えていらっしゃいますか。つまり、これは十年前に入力されていないことが明らかで、ある意味放置をしてきたわけですよね。ですから、いつごろの見通しか、教えてください。
#456
○政府参考人(青柳親房君) あくまでもこれ、入力するというようなことを決めてはおりません。どのような形で正に被保険者名簿なりマイクロフィルムの記録を付き合わせをするのがよいのかということを今後早急に詰めさせていただくというグループでございますので、その中での最優先課題であるという認識のみにとどめさせていただきたいと存じます。
#457
○福島みずほ君 千四百三十万件と三十六万件の件については、当事者からも非常に問い合わせがあります。船員だった人の、いわゆる夫が亡くなって、妻から、夫はこれもらえたはずじゃないかとか、千四百三十万件についてもたくさん問い合わせがあります。入力を基本的にしなければ記録がつながらないわけで、入力しないというのが、じゃ一体これはいつ解決するのか。今通知を出したところで不十分な通知でしかないじゃないですか。
#458
○政府参考人(青柳親房君) この点については、この委員会でも繰り返しお答えをさせていただいておりますように、まず私どもはいわゆる五千万の記録、特にその中でも二千八百八十万と言われております年金受給者の方々の記録を早く統合するということを最優先課題で取り組ませていただいております。したがいまして、この最優先課題をどうやってクリアしていくかということを大前提に置いた上で、ただいまお尋ねのありました一千四百三十万プラス三十六万について、その台帳グループの課題としては最優先課題として取り組ませていただくということでございます。
#459
○福島みずほ君 結局、安倍総理の提言もそうですが、五千万件についてのコンピューターの照合しか実は言っていないんですよ。あとの一千四百三十万件と船員保険の三十六万件については入力するということすらまだ決めていないわけじゃないですか、今日の答弁でも。
 そうすると、いつまでも不完全な記録のまま照合と言ったってしようがないし、本当は全部やっぱり引き出して入力できるものは大至急入力する、そしていろんなところにある台帳をコピーをもらって大急ぎで台帳とマイクロフィルムと入力されているものの突合をしなければ、結局、これは申請主義なわけですから、いつまでも不完全な情報のまま五千万件のただただコンピューター上の照合をするだけで、本当に問題の解決には全くなりません。
 この十年間の間に被保険者については照合したわけじゃないですか。だから、新しくやるのは実は受給者だけなんですよ、五千万件の中で。たかだかそれを、一年間にやることを鳴り物入りでやってどれだけの解決ができるのかと。安倍総理が言っている解決はほんの一部の表面的なものでしかなく、データの入力も不完全だということを主張します。入力については大至急検討してください。
 ところで、昭和四十四年から五十二年までの間で旧台帳のデータを磁気テープ化したデータはすべてオンライン入力されていると説明を受けました。とすれば、なぜワンビシに磁気テープを保管しているのでしょうか。
#460
○委員長(鶴保庸介君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#461
○委員長(鶴保庸介君) 速記を起こしてください。
#462
○政府参考人(青柳親房君) 大変失礼しました。
 現在、オンラインで私どもが所有管理しておりますデータの言わばバックアップデータという形で磁気テープのデータを持っているものと承知しております。
#463
○福島みずほ君 本日、外交防衛委員会、参議院の外交防衛委員会でイラク特別措置法案が強行採決をされ、文教科学委員会で教育三法が強行採決をされました。良識の府と言われる参議院での強行採決は極めて残念です。衆議院から続いている強行採決、全部合わせれば二十件近くになる、あるいは二十件ぐらいあるんじゃないかとも言われています。時期が来れば遮断機を下ろすように強行採決をしていく。これは本当に、遮断機を下ろすみたいに強行採決するのはこれはやっぱりおかしいというふうに思います。イラク特別措置法案にしても教育三法にしても、もう本当にこれは重要なテーマで、学校現場のことやイラクの現状を考えれば、強行採決をするべき筋合いのものでは全くないというふうに思っています。
 この年金の問題についても、今日も台帳やどんな情報を厚労省が、社会保険庁その他が持っているのか聞きました。明らかになっていないこともとてもたくさんあります。こちらが要求をしてようやく出てくることもあります。本当は今日、第三者委員会やいろんなことについても本当はどうなのか。審査請求と第三者委員会の関係、審査請求を経なければ裁判は起こせないんですよ。じゃ、第三者機関の効力って一体何なのか。じゃ、第三者委員会で認められなければ、もう一回審査請求、再審査請求に行って、じゃないと提訴できないんですよ、裁判所に行けない。じゃ、一体この関係ってどうなのということも含めて、あるいは今までのたくさん起きている審査請求の中身の分析すら社会保険庁はやっていないと。今までどんな苦情があるかを精査していれば、特例給付の問題点などもっと早く、データが消えていることも含めてもっと早く社会保険庁は理解をすることができたというふうに思っています。
 たくさんたくさん質問したいことがありますが、今日、残念ながらこの不正常な状況で質問続けなければならないことは大変本当に残念です。これは、強行採決やっぱりすべきでないと。強行採決すれば、私たちはやっぱりこれは問題で、民主主義の破壊だと抗議せざるを得ませんし、それは極めて残念なことです。
 参議院で本日行われたイラク特別措置法案と教育三法の強行採決に強く抗議をし、この厚生労働委員会ではとことんうみを出し切るまで国民の声にこたえて審議をすべきであるということを申し上げ、私の質問を終わります。
#464
○委員長(鶴保庸介君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後六時十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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