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2007/04/17 第166回国会 参議院 参議院会議録情報 第166回国会 内閣委員会 第9号
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2007/04/17 第166回国会 参議院

参議院会議録情報 第166回国会 内閣委員会 第9号

#1
第166回国会 内閣委員会 第9号
平成十九年四月十七日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月十二日
    辞任         補欠選任   
     尾立 源幸君     松井 孝治君
 四月十六日
    辞任         補欠選任   
     松井 孝治君     犬塚 直史君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         藤原 正司君
    理 事
                秋元  司君
                鴻池 祥肇君
                朝日 俊弘君
                工藤堅太郎君
    委 員
                佐藤 泰三君
                鈴木 政二君
                田村耕太郎君
                竹山  裕君
                林  芳正君
                山谷えり子君
                犬塚 直史君
                神本美恵子君
                木俣 佳丈君
                郡司  彰君
                風間  昶君
                白浜 一良君
                亀井 郁夫君
   国務大臣
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)    溝手 顕正君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    大田 弘子君
   副大臣
       内閣府副大臣   大村 秀章君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        田村耕太郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        鴫谷  潤君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      荒木 二郎君
       警察庁交通局長  矢代 隆義君
       法務大臣官房審
       議官       三浦  守君
       法務大臣官房審
       議官       吉田 秀司君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    中村 吉夫君
       国土交通省総合
       政策局次長    福本 秀爾君
       国土交通省道路
       局次長      原田 保夫君
       国土交通省自動
       車交通局技術安
       全部長      松本 和良君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○道路交通法の一部を改正する法律案(内閣提出
 )
○総合研究開発機構法を廃止する法律案(内閣提
 出)
    ─────────────
#2
○委員長(藤原正司君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十二日、尾立源幸君が委員を辞任され、その補欠として松井孝治君が選任されました。
 また、昨十六日、松井孝治君が委員を辞任され、その補欠として犬塚直史君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(藤原正司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 道路交通法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣府大臣官房審議官荒木二郎君外七名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(藤原正司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(藤原正司君) 道路交通法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○木俣佳丈君 おはようございます。民主党・新緑風会の木俣佳丈でございます。
 先週に引き続きまして、道路交通法の改正について質問させていただきたいと思います。
 特に今回は、昨週参考人の方から、特に飲酒ひき逃げ事犯に対して全国組織の協議会の高石さんからいろんな参考になる御意見を賜りまして、本当に私も子供を持つ身でありますので、大臣も恐らく見ていらっしゃると思いますけれども、名刺をいただきました。名刺をいただきましたら、御遺族の方が名刺の下に写真で写っていらっしゃる、その上に御本人の活動のときの様子が写っているという御名刺をいただくと、本当に胸の詰まるというか、言葉が出ない、そんな思いと、そういう協議会の方々が、御自身自体がもう被害者であるということにもかかわらず、とにかくこれから先一人でもこういうことがないようにと、これ以上悲惨な家族が生じないようにと、こういう思いで活動をされている姿にいたく思いを寄せたわけでございます。また、高石さんにおかれましては、北海道の方からわざわざお越しになって、大変貴重な御意見を賜りました。
 とにかく、今、飲酒の事故というのは、若干目減りはしておるようでございます。しかしながら、この協議会の方々の趣意書にありますように、飲酒で起こしていきながら、しかしながら、厳罰が下される危険運転致死傷罪の、危険運転の厳罰が下るのを非常に怖がり、その場を立ち去ってしまうひき逃げ犯というのが急増しているというくだりがございます。このひき逃げをとにかくなくそうという思いで質問させていただきたいというふうに思います。
 まず、冒頭でございますけれども、例えばアルコールを検知する検知器付きの自動車の開発、実用化という質問でございますが、もちろんまずは良識を持って、飲んだら乗るなと、乗るなら飲むなというのを徹底するというのは当然だと思います。しかし、人の罪というか、だらしなさということで考えますと、これをとにかく機械を使いながらとどめることはできないだろうかということがこのインターロック式の、アルコールインターロック装置の付いた自動車であると私は思っておる次第でございまして、まず初めに伺いたいのが、アメリカなんかでも実用化されているというふうに聞いておりますけれども、アルコール検知器付きの自動車の開発状況及び実用化に向けた取組について、警察庁及び国土交通省に伺いたいと思います。
#7
○政府参考人(松本和良君) お答え申し上げます。
 アルコールインターロックの開発、実用化につきましての現状、課題を検討するために、一月の下旬に関係省庁、そして自動車メーカー、専門家などから成ります検討会を立ち上げたところでございます。
 検討会におきまして、現状の技術といたしましては、今委員御指摘ございましたように、欧米において一部実用化されているものがございます。これは呼吸の中のアルコール濃度から血中アルコール濃度を検知すると、こういうものでございますけれども、本人確認が難しい、あるいは耐久性が十分でない、それから不正な改造が行いやすいというか、その対策がまだ難しいなどの技術的な課題があることが分かってきております。この検討会におきましてこれら課題への技術的対応について議論を進めているところでございます。
 現状こういう状況でございますけれども、将来的な技術といたしまして、運転者の瞳孔などを観察する方法、あるいは皮膚の分泌物からアルコールの血中濃度を検知する方法などが挙げられております。自動車メーカーにおいては、これらについての調査研究が行われているところでございます。検討会におきましては、これらの将来技術についても対象といたしまして、その開発が進むように技術的な課題の整理に取り組んでおります。これらを踏まえまして、年内に飲酒運転常習者への活用を念頭に置きました技術的要件の整理をしたいと考えております。
 それから、一般車両などでの活用に向けての技術課題の明確化につきましても検討を進めまして、今後の技術開発を促進してまいりたいと考えているところでございます。
#8
○政府参考人(矢代隆義君) お答え申し上げます。
 警察の行政からいたしますと、そのようなアルコールを検知するとエンジンが掛からなくなる装置が開発されますと、これをどのように活用するかという立場になりますが、今御説明がありました技術課題検討会には私どもも参画しておりまして、この技術が整理されていきますと、さらにそれをどのような活用が可能かということで一緒に検討してまいる、そういう状況でございます。
#9
○木俣佳丈君 今国交省の方の御答弁を聞いていて、まだ十分に検知が、特に参議院議員のこの質問主意書による政府答弁によっては、これが、今言われた吹き込んだ呼気が運転手のものであることを正確に認定すること等の有効性は確認されていないという御答弁を何かされているということでございますが、今の何かお話でもちょっと前向きさが欠けているように思うんですが、いかがですか。もう一度御答弁いただきたいというふうに思うんです。つまり、これはもう業者によっては二〇〇九年中にも実用化をされるという方針ということも聞いておるんですけれども、いかがでございますか。
#10
○政府参考人(松本和良君) 現状の技術につきましては、成り代わりと申しますか、呼気を吹き掛けてそれで検知するということなので非常に難しいということですが、それが一部実用化されているということは、制度で補完して、走行中も随時モニターするとか、取付けやメンテナンス費用もユーザーに負担していただくとか、こういうことも織り込みながら実用化が一部されているというところでございます。
 成り済ましを完全に防ぐような技術というのは、今のところ先ほど申し上げましたような例が挙げられているわけでございますけれども、いまだ調査研究段階というふうに認識しております。ただ、それを促進するためにこの検討会で開発の方向性を出していきたいと、こういうふうに考えているところでございます。
#11
○木俣佳丈君 これは日本経済新聞社の報道によっても、アメリカなんかでも導入されているこのアルコールインターロック装置を年内に技術指針を作成して道交法の改正を目指したいということになっているようでございますが、こういった動きはあるわけですか。
#12
○政府参考人(矢代隆義君) お答え申し上げます。
 ただいまの装置でございますが、結局これを使う者のシチュエーションがどうかで随分変わってまいります。つまり、運転者の方が自分で飲酒運転をしないようにしようということで、それを助けるために使っていくというような場合でございます。もう一つは、これを飲酒運転をさせないように強制的に確実に運転させないとするために使うか、この目的によって随分その技術は違ってくるわけでございます。
 そこで、自主的にこれを、飲酒運転をしないようにということで、禁煙では禁煙パイポのようなものでありますけれども、そういうことで使っていくということであればこれは使えるわけでしょうが、強制的に確実に、ほかの成り済ましでありますとか、あるいは取り外しですとか、そういうことがないということになりますと、これは今ほど部長の方から御説明がありましたとおりでございます。
 したがいまして、制度に乗せるという、そういう状況ではありませんで、あくまでその前の技術がどの程度かということを今検討しているわけでございます。
#13
○木俣佳丈君 これはアメリカなんかでは実用されているわけですね。
#14
○政府参考人(松本和良君) 米国で実用化されている例といたしましては、制裁、つまり飲酒運転違反をした者に対する制裁として一定期間アルコールインターロック装置を付けた自動車以外は運転してはならないと。その場合の運用の仕方といたしまして、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、走行中も随時、例えばピピピと鳴って、そこで呼気を吹き掛けないといけない、その記録がいつも取られる、あるいは、ある程度のコストがこれは掛かるわけですけれども、それは違反者に負担していただくというようなことによって実施しているというふうに聞いております。
#15
○木俣佳丈君 委員長、今のお話聞いていただいたと思うんですよね。要するに性悪説に立っていて、人間というのはやはり悪いことをしてしまうんだということで、酒酔い運転をした場合に、やはり一時期間はインターロック式のものに乗らなきゃいけないと。
 日本はなぜ、技術立国で自動車においては多分世界最先端であることは間違いないし、センサー技術もこれはどこの国より優れております。ですから、これ早急に、そういうアメリカのような方法で、ある一定の方々にはある一定の期間はとにかく徹底的にインターロック式のものに乗らなきゃいけないと、こういう方向で検討を是非いただきたいと思うんですが、委員長、お答えをひとつ。
#16
○国務大臣(溝手顕正君) 先生の御指摘もございますが、警察において長年にわたりまして飲酒運転対策に取り組んできておりまして、昭和四十五年の改正以降も五十三年、六十二年、さらに平成十三年、そして今回というように、アルコールの問題については大変皆さんの御協力を得ながら頑張ってやってきたと思っております。酒を飲めば絶対に運転せずと、運転する者には絶対に酒を飲ませないということでやってまいりました。今度、御指摘の点につきましても、これは有効な手段の一つであろうと考えております。
 どれを取りましても決め手というのはなかなか難しいところがございますが、御指摘のとおり、アルコールインターロック装置の問題については、我々としては今後の課題というように受け止めておりまして、引き続きその技術的な課題の検討会を精力的に進めてまいって、しっかりインターロック装置の活用方法について方向性を見いだせるように頑張ってまいるよう、警察庁にもしっかり督励してまいりたいと、このように考えております。
#17
○木俣佳丈君 次に、取消処分講習、停止処分者講習についてでございますが、道交法の三十八条の二項で取消処分者講習、また同条三項で停止処分者講習というのがございます。
 講習を受けると停止期間等々が短縮されるものでございますが、短くちょっとお答えいただきたいんですが、この中で飲酒運転に関する記述というのがないわけでございます。これは、要は施行規則における講習の内容にやはり飲酒運転の危険性を認識させるというようなその文言がない。だから、こういったものをやはり、これだけひき逃げ等々も含めた飲酒事犯が減ったといってもまだまだあるわけでございますから、入れるべきだと思いますが、局長、どうですか。
#18
○政府参考人(矢代隆義君) お答え申し上げます。
 講習の中の規定は、これは大まかな項目、内容とその手段について定めておりますので、確かに飲酒運転のことまでは書いてないんですが、実際には取消処分者講習や停止処分者講習などで相当やっております。飲酒運転の者だけを集めた飲酒学級などもつくってやっておりまして、したがいまして、この規則にはありませんが、その内容においては今御指摘のとおりの方向でやっているということで御理解いただきたいと思います。
#19
○木俣佳丈君 いや、もちろん内容はやっているというのは聞いてはおるんですけれども、やはり施行規則にその項目が載るかどうかというのは大変重要なことだと思うんですよ。これは大臣に是非、政治的な判断だと思うんで、これはもう載せていただけませんですかね、是非。
#20
○政府参考人(矢代隆義君) 飲酒運転、それから睡眠時症候群ですとか、あるいはその他講習の内容として教えるべき内容が随分ございまして、それでその中で飲酒運転が非常に大事であるというのは、これは我々も認識しておりますが、そのレベルといたしまして、規則の中に書く、その具体的なものは書いておりませんので、その並びでは何かいささか不適当かと思いまして、したがいまして、これは技術的な整理でございますが、規則に飲酒運転だけを突出して書くというのは少し難しいのではないかというふうに考えております。
#21
○木俣佳丈君 それは重要性をどういうふうに見るかということにもよると思いますので、これは是非検討を加えていただかなきゃいけないと思いますが、まだ大事な質問ございますので、次の質問に参りますが。
 アルコール依存症の方が日本で推計しますと四百二十七万人いるということを久里浜アルコール症センターの先生が言っていらっしゃいます。これは二〇〇四年六月十七日の朝日新聞でありますけれども。
 アルコール依存の方々というのは、私も余り存じ上げませんけれども、運転をするときに例えば手が震えるとか足が震える、そのときに体が震えが止まらない、アルコール飲むとそれが治るという症状もあるということを聞いております。逆に、だからこそ飲まなきゃ運転できないなんていうとんでもないようなことがあると伺っております。
 先ほどのアメリカのカリフォルニア州でも、DUIというプログラム、これはドライビング・アンダー・インフルエンスというプログラムだそうでございますが、裁判所がその決定をして、彼は要はまともな運転者ではない、アル中であるということが裁判で決まった場合には、そのDUIプログラムを受けない限り運転免許の再交付は受けられないということのようです。さらには、このDUIを受けるその費用は自費でやれと、つまりは自分でそれをお金払ってやれと、公的なものは一切まかりならぬという厳格なプログラムで、やりながら少しでも正常化させようということのようでございますが。
 こういった、何というんでしょうか、研修プログラム等々、先進的な、先ほどのインターロック式のものも含めて、米国等々に視察に行ってくださいと被害者の方々は何度も警察庁又は法務省にも言っているということを伺っておりますが、一向にだから視察すら行かないということのようですが、局長、これ事実関係ちょっと教えてほしいんですが、アメリカのこういったカリフォルニアのDUI等々の視察等々に行ったことがありますか。
#22
○政府参考人(矢代隆義君) 遺憾ながら行ったことはございません。
#23
○木俣佳丈君 是非、先進的なものはどんどんいいものは取り入れた方が私は当然ながらいいと思います。
 これは国家公安委員長に伺いたいと思うんですけれども、そんなに費用が掛かる問題でもございません。要はプログラムをどういうふうにカリフォルニア州がやっているかというのを見に行くだけのことでございますから、これは是非行っていただきたいというふうに思いますけれども、いかがですか。
#24
○国務大臣(溝手顕正君) 先ほど御指摘の問題も含めまして、日本のやり方がすべて正しいとは言えないわけですから、いろいろ勉強する必要は感じております。いろいろ手を打っていきたいと思っております。
#25
○木俣佳丈君 委員長が行ってくれということでなくても、なくても、是非委員長も行っていただきたいと思いますが、是非、局長も課長さんもいらっしゃいますから、ちょっと遣わしていただけませんか。どうでしょう。
#26
○国務大臣(溝手顕正君) 私が行くよりは、局長以下、事務的にしっかり勉強してくることも極めて重要であると考えております。
#27
○木俣佳丈君 行っていただけると確認させていただきます。
 あと、次の質問でございますけれども、免許取消し中のことで、いや、これはもうとんでもないなと思いました。これも被害者の方々からも伺いましたけれども、昨年の十一月二十七日の朝日新聞で、抜け穴があると。例えば、運転免許の取消しの処分を受けたけれども、出頭しなければ普通のドライバーと同じように運転できるということのようで、これは要するに行政処分であるから、本人がそれを認識して免許取上げのときにサインをしなければ、私は知らなかったと。例えば、東京の方が取消処分になっていたと。しかし、それは何度も何度も警察から通知が来ていたけれども、沖縄へ行って、逃げて、沖縄でずっと運転していたら、その期間運転ができるということのようで、さらには、そこで例えば事故を起こしたり又は検問で捕まっても単なる不携帯であるというような、無免許状態で運転していたんではないということですね。ちょっとその事実関係だけ、まずは。
#28
○政府参考人(矢代隆義君) 御指摘のとおりです。免許の取消処分ないしは停止ですが、本人に処分書を交付して行うということになっておりますので、交付して処分を行っていない段階では、まだ執行されていないということで、免許はまだ有効でありますし、したがいまして無免許にはならないわけでございます。
#29
○木俣佳丈君 これはもうとんでもない話じゃないかなと思うんですよね。つまり、善良なる方の方が、ああ警察から通知が来た、すぐ行かなきゃ、で、免許を返上してサインをして行政処分を受けるわけでありますが、悪意がある者になればなるほど、とにかく、まあそんなのほっとけと。要は、そういうことができるらしいよと、運転しときゃいいや、で、運転していた。ところが、そこで捕まったときに、又は、もっと言えば、そういう善良でない者が運転した場合の事故率というのは私は高いんではないかと推測するわけですね。
 つまりは、違反をしたから取消しになるわけです。委員長、そうですよね、当然ながら。そうすると、事故をしたときに無免許で事故をしたというふうにならないんですね、この場合は。これはちょっとおかしいと思いませんか。委員長、ちょっと、どう思います。御感想をいただきたい。委員長の感想をいただきたいと思います。
#30
○国務大臣(溝手顕正君) おかしいと思いますね。ですから、当然、さかのぼってでも、免許を持ってなかったんだというような処遇に向かって検討すべきだろうと思います。
#31
○木俣佳丈君 本当にありがとうございました。おっしゃるとおりで、全くおかしいと思うんですよ。無免許で運転していながら事故を起こした、だけれども、要するに免許不携帯であったということにしかならない。つまり、免許は有効であるということなんですね、取消処分がもう例えば二年前にあっても。これはとんでもない話なんで、今委員長が言っていただきました、常識的に、無免許で例えば事故を起こした、又は検問で捕まっても、これは無免許であるという方向に向けて、これは是非、今委員長が言っていただきましたので、変えていただきたいというふうに思います。
 次へ行きます。
 救護義務違反、ひき逃げの話でございます。
 ひき逃げが実はもう物すごい勢いで増えていることが分かりました。約十年前の平成九年では、ひき逃げ件数七千三百十件ございました。ついでに言いますと、検挙率は六三・五%でございました。平成十八年では一万八千三百六十六件、つまりは三倍ひき逃げが増えていると、ひき逃げが増えているということなんです。検挙率は三一・二%、それは悪質ですから、検挙は非常にしにくいということのようです。
 死亡事故においては九七・四%、かなりの率で検挙はされていると。これは警察頑張っていると私は思います。だけれども、軽傷の場合に激増していまして、三倍ぐらい増えているものですから、もう二八・七%の検挙の率になると。これはとんでもない私、話であると。これは、とんでもないというのは社会がとんでもない方向に行っているんじゃないかということを思います。
 そこで、今回も参考人の御意見もいろいろ承りましたけれども、特に我々民主党も言っておりますけれども、例えばひき逃げの場合、今回は十年以下の懲役又は百万円以下の罰金ということで引き上がるわけでございますが、これは本人のみでございまして、よくあるように二、三人が乗っていて、隣の方が、要は、まあいいや、ちょっともう逃げちゃえと、こんな軽い話だから逃げちゃえとか、こんなえらい事故だけど逃げちゃえば分からないよ、この間もありましたよね、何かそういう話が。
 これは私、同乗者の方も非常に悪質で、罪を同様に重くすべきであると思いますけれども、これはだから、局長に聞くより委員長どうですか。局長、はい、どうぞ。
#32
○政府参考人(矢代隆義君) お答え申し上げます。
 確かに大変悪質なわけでございまして、それで今現在どういうふうに整理するかと申しますと、同乗者が主導して運転者に逃げようというようなしむけた場合には、これは同乗者について救護義務違反をさせたということで教唆が成立いたしますので、これは本人と同じ処断刑ということになります。これは現在そのようになります。
#33
○木俣佳丈君 なりますか。安心しました。済みません、私の質問のミスだと思います。同様であるということで確認させていただきます。つまりは、十年以下の懲役又は百万円以下の罰金になると、ひき逃げについては。分かりました。
 続きまして、今回、併合罪の引上げということで、ひき逃げと業務上過失致死傷等の併合罪で今まで七年六か月であったもの、特に危険運転致死傷罪の最高刑が二十年ということであると余りにバランスが悪いということで、併合罪で十五年になるということでございます。
 ただ、十五年になるわけでありますが、いろいろ今回、先般も被害者の方からたくさんの事例を伺いながら、本当に何というのか、いろいろ御意見を伺って本当に何とも言えない気持ちになったんですけれども。逃げ得ですね、つまりは、十五年以下だから、取りあえず酒飲み運転したけれども逃げて、半日たってから、要は検知ができないような飲酒量になってからこの間の高石さんの犯人も出てきたというようなお話やら、それからひいた後でコンビニへ行って日本酒のカップ酒をあおったなんという、そして要は飲んでなくって、それでそのとき飲んだんだというような事案やら、又は、これもにわかに信じ難いんですけれども、二輪車で酒、この危険運転致死傷罪にはならないんだというような記事やら、本当にどんなにつらい思いを遺族の方々されているかなという、そんな気持ちでございます。
 いずれにしても、十五年に併合罪で上げたとしても、危険運転極まりない、どう考えてもこれは大量の酒を飲んで運転をしていたんだというような状況でも、なかなかそれが要は確実にならないというような中で、この差、五年というのがある中で、要するに当座逃げておけと、後で出頭しようというような話がある、いや実際あるということを、これは委員長、どういうふうに思われますか。いや、委員長。
#34
○国務大臣(溝手顕正君) 犯罪を犯した人にモラルを求めても致し方ないんですが、それは大変ゆゆしき問題だと思っております。とっさにそこまでの判断を本当にできるのかどうかという疑問もないことはないわけですが、さりとて現在のほかの犯罪を含めて、全体のバランスを考えた場合にということで、腐心の結果、今回の十五年という結論に達したわけで、我々としては今できることは、ひき逃げということに、逃げ得だということが、そんな思いを持っていただくことがないようにいろんな方向から捜査もやらなくちゃいかぬだろうし、注意喚起もやらなくちゃいかぬ。努力をして、そういう風土というかムードがなくなるように努力していかなくてはいけないと。是非警察にはそういって頑張って徹底して取締りをやってほしいと、このように督励をしてまいりたいと考えております。
#35
○木俣佳丈君 今委員長がおっしゃったとおり、悪いのは犯人なんですよね、警察じゃないんです。警察の方々はとにかく一生懸命社会悪を排除しようということで頑張っていらっしゃると思うんですよね。だけれども、当然ながら神の目ではないから一〇〇%というのはない。必ず、だから、その中から特に悪質なものであればあるほど抜けて出てしまうということだと思うんですよ。今委員長がおっしゃったように、とにかくそういうことが絶対ないように、この危険運転致死傷罪というのができた理由、その理由の御家族が今日いらっしゃいますね。
 本当に、とにかく捜査を丹念に是非していただきたいと思いますし、もう一度感想ということで私伺いたいのは、逃げ得になっているようなやはり状況というのが、実際にその可能性は、委員長、これ否定できませんよね。可能性は否定できませんよね。これだけちょっと委員長、伺いたいと思うんですが、可能性は否定できないということを。
#36
○国務大臣(溝手顕正君) 人間の業ですから、その可能性はそれは否定できないと思います。だから、警察としての立場は、とにかく逃げ得ということは絶対起こしちゃいかぬというのが基本的な捜査態度であろうと思い、徹底的に捜査、調査を進めていかなくちゃいけない、逃げ得がないように頑張っていくようにお願いをしてまいりたいと思います。
#37
○木俣佳丈君 本当に今委員長が言っていただいたそのお気持ちがすべてだと思うんですね。逃げ得になっているような可能性というのはやっぱりある。あるけれども、その可能性をとにかく減らさなきゃいけない。
 冒頭申しましたように、今日もお越しになっていらっしゃいますけれども、この飲酒・ひき逃げ事犯に厳罰を求める遺族・関係者全国連絡協議会のその方々、御自分たちは被害者なんですよね。しかし、今後そういうことが二度とないようにという思いでやっぱりやっていらっしゃるという、本当にそういう思いでいらっしゃいますので、我々も立法の不作為というものがないように、そしてまた行政の怠慢というものがないように今後とも見詰めてまいりたいと思いますので、是非よろしくお願いしたいと思います。
 以上で質問を終わります。
#38
○朝日俊弘君 民主党・新緑風会の朝日です。
 前回の質問に引き続いて幾つかお尋ねをしたいと思いますが、前回は聴覚障害の皆さんの問題に絞ってお尋ねをしました。今日は高齢運転者の問題を中心に質問をさせていただきたいと思うんですが、その前に幾つかちょっと気掛かりな点がありますので、先ほどの木俣議員の質問とも多少関連しますが、お尋ねをしておきたいと思います。
 まず、ちょっと質問の順番を変えますが、飲酒運転をどう食い止めるかということの中で、先日参考人の方もおっしゃいましたけれども、これだという決め手はないんだと、様々な総合的な手だてを講じていく必要があるんだと、そのことを通じて全体として効果が上がるように持っていかなければいけないと、こういうお話がありました。
 そこで、例えばお酒を飲んでいる人を感知するシステムをつくろうと、こういう話は先ほどございましたので、この部分については重複を避けますが、そういう技術的な研究開発、実用化と同時に、例えば飲んだ場合には乗らないと、そのためには、例えばよくあるのが運転代行を頼むという仕組みをもっと現在よりも利用しやすくするというか、そういう方法もあるんじゃないかと思うんですね。だから、この現状をどうとらえておられて、例えば法制度上改善の余地がありやなしや、今後どんなふうに検討されようとしているのか、この点ちょっとお尋ねしたいと思いますが。
#39
○政府参考人(矢代隆義君) 自動車の運転代行業者でございますが、平成十八年末時点で全国で六千四百四十七の業者がおられます。これは、平成十四年の六月に法律が施行されたわけですが、その十四年末は二千二百九十九の業者ですので、随分増えております。まだ増えるだろうと思うんですね。私ども、これは飲酒運転の防止に大いに寄与すると期待しておりまして、この業界の健全な育成を念頭に御指導も申し上げているわけでございます。
 そこで、この法律ができまして五年をたちますと、施行状況について検討を加えて、それで必要があれば、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとされております、法律上。これが本年六月でちょうど五年が過ぎるわけでございますので、私どもこれは国土交通省と一緒にやっておりますので、連携しながら現在業界のその後の詳細な実態について調査を今しております。これを踏まえまして、この代行業が更に適正化して、あるいは健全化する、あるいは問題点があればそれを解消するということで、その制度の改正の必要性について国土交通省と協議しながらこれを進めて検討してまいりたいと考えております。
#40
○朝日俊弘君 私も一つの方法として有効な方法だと思いますので、引き続き検討をお願いしたいと思います。
 さてその次に、飲酒運転というのは結構やっぱり繰り返す人が多いと、カリフォルニアへ行って勉強してこいという話が先ほどありました。それはそれで大いに委員長含めて行ってほしいと思うんですが。現時点で二通りに分けられると思うんですね。実際に刑務所に入った人に対してどういう対応をしているのかということと、実際に刑務所に入るまではいかないけれども飲酒運転で何らかの違反を起こした人たち、大きく分けて二通りに分けられると思うんですが。
 一つは、受刑中の方について、二度と飲酒運転を繰り返さないようにするための例えば矯正プログラムとか、そういう方法を現在実施しているのかどうか、あるいは今後どういうふうにされようとしているのか、ちょっとお伺いしたい。これは法務省にお伺いした方がいいと思います。
 それからあわせて、受刑中ではないけれども、どうも飲酒運転を繰り返す傾向のあるという人たちも結構多いわけで、そういう人たちについてのプログラムというか対応を警察庁としてどうされているのか、これは国家公安委員長にお尋ねしたいと思います。
#41
○政府参考人(吉田秀司君) お答えします。
 交通事犯受刑者に対しましては、監獄法の下におきましては処遇類型別指導として交通安全教育等を行ってまいりましたけれども、これらの指導は法律上の根拠が必ずしも明確ではなかったことから、受刑者に対して受講を強力に働き掛けることが困難な状況にあり、また指導プログラムにつきましても統一的あるいは標準的なものが存在していないなど十分とは言い難い面がございました。
 昨年五月に施行されました刑事施設及び受刑者の処遇等に関する法律の下では、受刑者に対し作業に加えまして必要な改善指導等を受けることを義務付けておりまして、飲酒運転が原因で受刑している者に対しましては交通安全指導や酒害教育などを行っております。
 交通安全指導は、市原刑務所を始めとします全国四十六庁の刑事施設におきまして、矯正局で策定したプログラムに基づき集団討議や講義等の方法により実施しております。その内容は、飲酒が身体、行動に及ぼす影響について理解を深めさせるとともに、飲酒運転の危険性と防止策、あるいは被害者への対応等について具体的に考えさせるものでございます。また、酒害教育につきましては、民間の自助グループであるAAや断酒会、病院などの御協力を得まして、グループワークなどを取り入れて酒の害について理解させた上で、飲酒が周囲にいる者に及ぼす様々な影響や断酒に向けた具体的な方策等について考えさせるための指導を実施しているところであります。
 今後も、引き続きプログラムの充実や指導者の育成に努めるとともに、外部の方々の専門的知識や経験を生かした指導、援助をいただくなどして、指導内容、方法の充実を図ってまいりたいと考えております。
#42
○国務大臣(溝手顕正君) 御承知のように、道路交通法では、悪質で危険な運転者については免許の取消しあるいは効力の停止処分を行うことにしておりまして、これはとにかく道路交通法の立場から排除をしようという考え方であって、排除することによって道路の安全を図るという行政目的の達成をねらうものでございます。
 今回の改正におきまして、飲酒運転の罰則を犯した者について運転免許の欠格期間の上限を引き上げたということは、こういった場所から、これらに対する行政処分によって、道路交通の場から更に長い期間排除をしていこうという考え方であることを御理解をいただきたいと思います。
 飲酒運転については、私も酒をよく飲むもので分かるんですが、日常的においても習慣的に飲酒をする者であるとか、さらにはアルコール依存性の傾向が強い者という存在が背後にありまして、この点を念頭に置いた対策を立てていかなくてはいけない、こういったことを念頭に置いた安全対策が必要であろうと、このように考えております。
 そこで、行政処分を受けた者に対する講習の中では、飲酒運転経験者を素材にしたざんげのようなものですが、教育ビデオの活用とか、いわゆる断酒会において飲酒運転経験者による講演をやってもらうとか、こういった飲酒運転の防止に配慮した運転教育というのをやっていかなくてはいけないだろうと。実際にそういう動きをしていることでございます。
 ただ、冒頭申し上げましたように、先生も専門家ですのであれですが、アルコール依存の傾向が強い者、強い人に、この飲酒運転を根本的に防止するためには、これだけでいいかというと、これはなかなかそうは言えない部分があるんだろうと思います。本当にどうやったら防止できるかということは、絶えず研究して検討していかなくてはいけない課題であろうと思います。
 各方面の御指導をいただきながら、絶えず前を向いて検討して改善していくように、警察庁に対してもしっかりと督励をしてまいりたいと、このように考えております。
#43
○朝日俊弘君 是非いろんな知恵と力を集めて対応をお願いしたいと思います。
 特に細かい点は触れませんけど、法務省の方からも御説明があったように、やっぱり自助グループというのか、自ら同病相哀れむ者たちが集まって助け合うという、この原理はいろんな場面で活用できるというふうに私は思いますので、そんな点も含めて、これからの取組をお願いしたいと思います。
 それでは、もう一つ気掛かりな点で、後部座席のシートベルトの着用の問題について三点ほどお尋ねします。
 まず、ドライバーがシートベルトをするというのはかなり定着してきていると思います。しかし、助手席となるとどうなのか。あるいは今度シートベルトを後部座席にも義務付けると、こういうことなんですが、国民の皆さんにこういう制度をやるに当たってやっぱり理解を得なければいけないと思うんですね。
 なぜ、今回後部座席にもシートベルトの着用を義務付けることにしたいと考えたのか。その理由というか趣旨を改めて御説明ください。
#44
○政府参考人(矢代隆義君) シートベルトを着用しますと確実に事故の際の被害軽減効果があるわけでございまして、今回御提案の後部座席についていえば致死率はおおむね四分の一になると、こういうふうに統計上出ておりますが。
 そこで、ただこの後部座席につきましては、昭和六十年以来努力義務のままとしてまいりました。この間、欧米諸国ではほとんどの国が既に義務化しておりまして、私どもそろそろということで、数年前からこの必要性についての広報啓発を強め、また着用率の実態調査などもやってまいりました。昨年世論調査をしてみますと、過半数が後部座席についても義務化について賛同するという状況もございますので、そろそろこの義務化を図る時期であるというふうに判断いたしましてこのたびの改正をお願いしているところでございます。
#45
○朝日俊弘君 それなりに趣旨というか理由は分かるんですが、ぶっちゃけて言うと、私も余りシートベルトを着けるの好きじゃなくて、もう少し着用を義務付けるとすると使い勝手のいいというか、工夫の余地がまだあるんじゃないかというふうに思うんですが、この点、これは国土交通省さんになりますか、どんなふうに認識しておられて、あるいは業界の方たちと工夫の努力をされているのかどうか、ちょっと伺いたいと思います。
#46
○政府参考人(松本和良君) 自動車の装備といたしまして後部座席のシートベルト、大変普及しているわけでございますけれども、装着率が今警察庁の方から御説明ありましたように低いということで、先生御指摘のように、より使いやすいものにするということは大変重要であると考えております。
 このため、自動車メーカー、関係団体とその改善の内容、それからスケジュールにつきまして意見交換をしているところでございます。
#47
○朝日俊弘君 お答えはそれでいいんですが、是非もう少し積極的な工夫をお願いしたいと思うんですね。もう少し使い勝手が良くなればもう少し利用もされるんじゃないかと私は思います。
 そこで、三点目ですが、今回、説明によると、後部座席のシートベルト着用を義務付けるけれども、当面高速道路での違反のみに限定するというふうに説明されているんですが、それは何でかなと。せっかく今回盛り込んだのに、一歩踏み込んでおいて半歩下がっているような感じがするんですが、どうなんだろうかと。しかも、それはどこでどういうふうに規定するのか、また当面というのはどれぐらい当面なのか、ちょっとお考えを聞かせてください。
#48
○政府参考人(矢代隆義君) お答え申し上げます。
 正に私どもも、今回後部座席の着用義務をお願いするに当たりまして、一般道まで含めて全体にするか、あるいは高速道路だけに点数を付けるようにするかということで随分議論もしたわけでございますが、もちろん全体について義務化、お願いしていますけれども、その違反点数も一緒にやるのが行政目的を達するためにはよりベターではあるわけですけれども、一方で、今委員御指摘のとおり国民の理解というものがどうしても必要でありますので、そこでどうしようかということで考えますと、高速道路におきましては、非着用の後部座席の致死率、これは一般道路の場合の同じく非着用の後部座席の致死率を見ますと、やっぱり高速道路の方が致死率が三倍なのです。随分やっぱり危ないんですね。
 したがって、ここについてはまず御理解いただけるだろうということでございまして、それでまた、世論調査をしてみましても、義務化については半数以上の方が賛成なんですが、端的に伺いますと、やはりまずは高速道路に点数を付けるというのがよかろうという意見の方が多かったわけでございまして、これも支えになっておりまして、そこで、私どもこのたび、義務化は一律お願いしますけれども、これは政令で決めることになりますので、私ども、法改正ができましたならば、政令を定める段階では高速道路の違反についてのみ点数を一点付けるようにということで考えておるわけでございます。
 そこで、では一般道路はということでございますが、今一般道路におきます着用率はまだ低いわけですが、これは恐らく今度の法改正とその後の啓発によりまして着用率は上がっていくだろうと思っております。今後の後部座席におきますシートベルトの着用状況の推移でありますとか、それからその時点での国民の理解の状況というものを見ながらそこで判断してまいりたいと、こう考えております。
#49
○朝日俊弘君 考え方はある程度理解できます。特に、いろいろ関係する皆さんの意見を伺っていますと、お客さんによってはなかなか着けることに協力をいただけない方もあるかもしれないと、その場合にドライバーの方に罰則が来るというのはちょっと困ったことだという御意見もいただいているので、法の趣旨は趣旨として十分理解しながら、運用面でいろいろ工夫の余地はあろうかと思いますので、そんな声も含めて検討をいただければと思います。
 それじゃ、今日の本題に移ります。
 今日の本題は、今回、危険運転、飲酒運転の罰則強化とともに、二つ目の柱として高齢運転者対策の推進と、こういうことで挙げられています。
 私、その皆さんがお作りになった高齢運転者対策等の推進という説明資料を見ていまして、どうも気になる点があるんですね、二点ほど。七十五歳というところに物すごくこだわっているんです。
 例えばですよ、認知症、かつて痴呆と言われた認知症の有病率に関してこういう説明をしているんですね。七十五歳以上では六十五歳から七十四歳までの三倍以上、認知症の有病率が報告されていると。つまり、それまでよりも七十五を超えると三倍ぐらい認知症が増えるという書き方をしているんですが、これ医学的に見ると違うんですよ。もう確実に年齢ごとに増えていくんですよ。だから、七十歳で切ってもやっぱり増えるんですよ。あえて七十五で切って、七十五以上は三倍以上に増えますという、あたかも七十五を過ぎると急に認知症が増えるかのごとき記載をしているのはいささか不正確ではないか。
 実は、いろいろ調べてみると案外ないんですね、認知症に関する有病率というか出現率というのは。それほどさように認知症というのは結構つかまえにくいというか、把握しにくい。診断の基準も違えば、いろんな病気の集合体ですから、これが認知症だというふうに言う先生もいればいない先生もいたりして結構難しいんですが、少なくとも大ざっぱな過去の統計データからいくと、年齢が増えるごとに確実に増えていくのであって、ほぼ直線的に七十五からこう増えるんじゃない。
 ところが、皆さんの資料は何かそんなふうに読める。これはちょっとデータの作り方を意図的に作り替え過ぎているんじゃないかと私は某テレビじゃないけれども批判をしたいんですが、どうですか。
#50
○政府参考人(矢代隆義君) お答え申し上げます。
 このたび、高齢運転者対策ということで、一つは認知機能の検査の導入と、一つは標識の義務化ということで、いずれも七十五歳でお願いしておるわけでございます。
 今委員御指摘の痴呆症の発生率との関係で申し上げますと、私どもの力不足といいましょうか、委員からの御指摘を受けまして改めて実は確認し直して、そのデータの引き方がやや不十分であったなということを反省しております。今御指摘のそのとおり、痴呆症について見ますと、年齢が進むにつれてその率は上がっていきますし、しかもかなり急速に上がっていくということでございます。
 ただ、私どもこれを検討する際に使いましたデータが実は十歳刻みで、六十五歳、七十五歳、それから八十五歳というものを使ったんですが、実はそれの原典がありまして、そちらは五歳刻みで実はありまして、したがって、私どもはこれは言わば孫引きのような形で引用したということになって、その結果、十歳刻みで見ていき、また実際のデータでも七十五歳から八十四歳までの認知症の有病率は、本当はもっと高いわけでしょうが、約七%ということで少し低めに出ているということになっております。
 ただ、御理解いただきたいと思いますのは、私ども今回高齢者対策をお願いするに当たりまして、あくまで交通安全のためでございますので、認知症の治療のためではありませんので、区切りましたのは主として、その重要な要素としては交通事故がどのように出ておるかということでずっと見ております。
 そういたしますと、七十五歳以上あるいは七十歳以上といろいろあるわけですが、この七十五歳から七十九歳、以上の方について、これはその層の免許保有者当たりの死亡事故件数、第一当になったものでございますが、見ていきますと、十万人当たりで十六件なのでございます。それで、初心運転者の方は、これはやはり十万人当たり十一件ですので、その一・五倍でございます。年齢層別に見ていきますと、若者層と言われる十六歳から二十四歳のこの死亡事故が伝統的に多いわけですけれども、これは十万人当たりですと十四件でございます。それを上回っております。ちなみに、七十歳から七十四歳で見ますと、これは十件ということでございまして、初心運転者よりも少し低い数字でございます。
 そこで、八十歳以上になりますと更にまた数字は増えるわけでございますので、その結果、七十五歳以上の高齢運転者については、免許保有者当たりの死亡事故が結局、七十から七十四歳までに比べますと約二倍、それから七十四歳以下全体につきましては二・七倍となっておりまして、このことを重く見てそこに一つ設定しておるということでございます。
 実は、年齢を何歳で引くかということについてはこの問題に対する懇談会でも幾つかの意見がございまして、高齢者講習が七十歳なのだから七十歳でいいではないかと、七十歳から認知機能が低下していく状況があるんだからという意見と、それから、若い段階でもあるのだからもっと早い段階からの認知機能検査を導入したらどうかという意見とございまして、もう一つ、ただ私どもの、これは同じ考えでございましたけれども、認知機能検査といいながらも個々に負担を課すことであるので、その危険度などによって顕著なもののところにターゲットを絞るというのもあるんではないかと、こういう意見に分かれまして、それで私ども七十五歳ということで御提案を申し上げておるわけでございます。
 今御指摘の痴呆症の発症率のところにつきましては、そこで引いてみますと確かにやはり急激に増えますので、それ以下よりは三倍、かなりの比率だということも負担をお願いする上での一つの納得できるデータであろうということでそれも実は使っておりますが、それ以上の他意はございませんで、あくまで今私が申し上げましたような経緯で七十五歳ということで御提案したわけでございます。
#51
○朝日俊弘君 大体、説明が長いというのは何か問題がある証拠なんです。
 それで、私が聞いたのは、二つに分けて聞いているんですよ。認知症の有病率についての記載の仕方が必ずしも正確ではないねと。それは素直にお認めいただいた上で、もう少し正確な表現をするように努力しますとおっしゃればいいのに、いろいろとぐだぐだぐだおっしゃるから、かえって疑いの念を強めざるを得ない、これが第一点。
 それから二点目に、七十五歳以上の今度は事故率の話をされましたね。それは皆さんがお作りになった資料にも載っています。私も見ました。平成十八年、免許保有者一万人当たりの死亡事故件数、これを見ますと、平均でいくと〇・七なのに、七十五歳から七十九歳でいくと一・四。だから、約倍あるというのは分かります。しかし、同時にずっと見ると、十六歳から二十四歳も一・三なんです。ほとんど同じなんですよ、棒グラフとしては。この資料に載っている表ですよ、十八年の。としたら、事故率で見るんだったら、七十五歳から七十九歳と同等の取扱いを十六歳から二十四歳にもしなければいけない。論理的にはそうなりますが、どうしてしないんですか。
#52
○委員長(藤原正司君) なお、答弁は簡潔にお願いします。
#53
○政府参考人(矢代隆義君) はい、今自覚いたしました。答弁が長いことについては自覚いたしました。
 一点目は今委員御指摘のとおりでございます。私どものデータの引き方が十歳刻みで不十分であったということでございます。
 それから二点目でございますが、これは実は十六歳から二十四歳といっておりますが、五歳刻みでいきますと、免許取れるのは十六歳からです。十六歳から十九歳、それから二十から二十四歳と、こう切っていきますと、二十から二十四歳というのがこれは一・一件でございまして、それで十六歳から十九歳のところがこれは圧倒的に実は高いんです。
 したがいまして、この免許取りたての十六歳から十九歳というのは本当に確かに問題のところでございますが、これに対しては実はいわゆる初心運転者マークも付けるようにしておりますし、それから違反があった場合には技術上の再試験をしてもらうと、そういうようなことで対応しているわけでございまして、したがいまして、七十歳からは事故率は確かにそこで上がってくる段階ではありますけれども、若者層と比べればまだその程度であるということでございます。
#54
○朝日俊弘君 だから、申し上げたいことは、もう少し正確に説明資料を作りなさいということなんですよ。何か初めに七十五歳ありきで、それに都合のいいデータを都合のよく切り方をして出してくるというやり方がどうもフェアじゃない。少なくとも私なりに、ある関係者の皆さんから見ると、何だこの数字はということにならざるを得ない。もう少し慎重な取扱いをしてほしいと思います。
 そこで、国家公安委員長にお尋ねするんですが、今回、高齢者を七十歳から七十四歳、それから七十五歳から以上と、こういうふうに分けて対応を変えていますね。七十歳から七十四歳までは表示を付けるのは努力義務だと、七十五歳からはいやもうこれは義務規定だと、付けなきゃ罰金だと、こういうふうに変えましたね。
 その根拠はといろいろ聞くと、七十五歳から認知症の有病率が高くなるとか、七十五歳から事故率が高くなるとか、こういう説明をされるんですが、それは一つ一つ少なくともそれだけが正確に理由としては成り立たないという説明を今したわけです。にもかかわらず、法律上は七十歳から七十五、それから七十五以上と、こう分けた。しかも、七十五歳以上はマークを付けないと罰金だと、こういう高齢者に対する扱いは私はいかがなものかと思うんですね。見ようによっては、高齢者を頭から危ない、運転させちゃならないぼけ老人だと決め付けているような気がしてならない。ここは何とか考えようがありませんか。七十五で無理くり、それまでは努力義務、七十五過ぎたら罰金、こういうのは納得いかない。委員長のお答えを。
#55
○国務大臣(溝手顕正君) 先ほど来いろいろ御指摘をいただいているのを聞いておりました。もう一つの考え方は、従来の七十歳でマークを付けていた、これは今までのやり方、方法ですが、ここで仕切るということに関しては、高齢化時代を迎えて、多くの皆さんが元気ではつらつと社会的にも活動されているから、七十というわけにはいかないだろうという一つの物の考え方があったんだろうと思います。じゃ、無制限でいいのかといったときに、いや、先ほどのデータ等の積み重ねの中で七十五ぐらいだろうか、最終的には私はそういう思考の中で七十五という線が出たんであろうと。これは犯罪の懲役の長さについてもそうなんですが、人間の決めることですから、どこかで割り切りをしなくちゃいけないだろうということで七十五というところに落ち着いたというように私は理解しています。それが一点です。
 それからもう一つの問題、いろんな御意見があるようですが、年を取るということは問題であるといえば問題であるんですが、みんな平等にその年齢に達するわけでございますので、お互いに注意をしていこう、何か一人だけ、ある人だけが極端におかしな差別的な待遇を受けるわけでもないし、一つの線で、七十五というところで、ひとつ国民の皆さん全体で交通事故が起こらないように御協力をお願いするために是非義務化ということをお受けいただきたいと、こういう発想であろうというように考えているところでございます。
 いろんな情勢が絶えず変化しております。したがいまして、これが絶対的な基準と申し上げるほどの自信を持って申し上げておるわけではないんですが、各種政策のミックス、コンプレックスの中での一つの交通安全対策を考えていかなくてはいけないというところから出た方針であるというように御理解がいただけないだろうか。
 是非、今後も様々な検討は絶えず進めていくということはあえて付け加えさせていただきますが、今日のところはこういうことでスタートをさせていただきたいと。まあ法律というのは基本はそういうところにあるんだろうと思いますが、是非御理解を賜りたいと、このように思います。
#56
○朝日俊弘君 今日のところはというのは参っちゃったな。ここで納得するかしないかということよりも、私、確実に高齢者の皆さんから反撃食らうと思いますよ。特に、これからいわゆる団塊の世代がどんどん高齢者の仲間入りをしてくる。黙っちゃいないと思いますよ、こういう制度は。だから、早々に改めた方がよろしいと思います。意図そのものは分からぬではないんだけれども、何か交通安全、交通安全とその頭だけで考えていて、もう少し常識的なというか感覚がどうも薄らいでいっているんじゃないか、あるいは抜け落ちていっているんじゃないかという印象がしてならない。
 今日のところはというお話ですから今日のところはこれにとどめますが、是非検討をしてください。確実に反撃を食らうと私は予想します。
 じゃ次、もう一つどうしても腑に落ちぬところがあるので聞きます。
 いただいた改正案の資料の法律案要綱を見ますと、その第二というところに高齢運転者対策等の推進を図るための規定の整備と、こういう大項目がございます。そこを見ますと、第一に認知機能検査に関する規定の整備、第二に高齢者講習を受講することができる期間に関する規定の整備、第三に七十五歳以上の者及び聴覚障害者の保護に関する規定の整備と、こういうふうに三項目挙げられているんですね。ところが、新旧対照表を見てみますと、実はその九十条の一のところに全く新しい条文が入っているんですよ。御承知のように、傍線が引いてあって、これは新しくここに盛り込みましたよという線が引いてある。そういう大きな、九十条というのは免許の拒否ですか、ということができるという項目なわけですよ。そのところに今まで入ってなかった認知症の項目がぽんと入ってきたんですね。それならそれで、ちゃんと要綱の二のところに書きなさいよと、正々堂々と、というふうに思うんですが、そこには書かずに新旧対照表のところでこそっと入れたのは何でか。
#57
○政府参考人(矢代隆義君) お答え申し上げます。
 第九十条とそれから第百三条の関係でございますが、この第九十条のところにつきましては、今回、認知機能検査を入れるに際しての、私どもが理解しますと手続的な整備ということで一体的でございますと考えられましたので、これは別途の要綱に立てなかったわけでございます。
 それで、これをちょっと御説明申し上げたいと思うんですが、現在免許には、新規免許を与える場合に、一定の事由があるとこれは拒否あるいは六か月間保留する、留保するということがございます。それから、免許を与えた後は、一定の事由がありますとこれは免許取消しあるいは半年以内に停止処分するということになります。
 それで、この認知症につきましては、従前より免許の取消し、停止の事由になっておりまして、今回、そのところをもう少し整理するわけでございますけれども、この認知機能検査を入れながらやっていくわけですが、そうしますと、免許の拒否、保留、つまり新規免許のときになぜ書いてないかというと、実はこれは免許をそういう人は取れないはずだということで、そもそも認知症の方については免許を取れないということでこの新規のところには書いてなかったわけでございます。
 ところが、実際の手続やっていきますと、実はうっかり失効というのがございまして、免許の更新期限が過ぎた後、免許センターに来て免許を取り直しますが、これは実は更新ではなくて新規免許になるわけでございます。したがって、これは事実上更新と同じことでございますので、この方々についても更新と同様に認知機能検査をそのときお願いするわけですが、そうすると、まれなことですが、仮にそのとき認知症であったということが分かったときに、免許を拒否し又は保留、六か月間保留して様子を見ぬといかぬと、こういうことになるんですが、今の制度でいきますと、そう書いてありませんので、いったん免許を与えましてすぐに取消しないし停止すると、こういうことになりますので、これはちょっといかぬということで、それでこちらの方も、手続のことでございますが、取消し、停止ではなくて、同様に拒否、保留ということでここに併せて整理させていただいたということでございます。
#58
○朝日俊弘君 それはあなたの勝手でしょうというか、あなたの都合をるる説明しただけで、納得いかないですね。
 もう手続的な話はこれ以上しませんが、一つは、そういう項目がぽんと入ったということに非常に、新旧対照表を見てあれっと思うんですね。何か読み方をすれば、たしか平成十三年のときでしたか、いわゆる欠格条項についての見直しをずっとして、欠格事由というのはやめにしたはずなんですね。その代わり、その個々の一人一人の人の運転能力と適性をきちっと評価して政令で決めていこうと、こういうふうに変えたはずなんですね。
 ところが、この九十条の一の二として付け加えられた文章は、介護保険法に規定する認知症である者というふうにそこでぽんと切っている。九十条の一には、例えば精神病とか様々な項目についてより細かい規定があって、例えば九十条の一の精神病についても、精神病すべてがその対象になるのではなくて、精神病の中の統合失調症で、しかも安全な自動車の運転等にかかわる能力がないという人について駄目だよと、こう規定しているわけですよ。つまり、政令でより範囲を狭く規定しているんですよ。
 ところが、新たに加えられた九十条の一の二の介護保険法に規定する認知症である者というので、政令で定めるものは入っていない。何か認知症は全部対象になるよという書き方なんです。精神病はいろいろあるけれども、精神病の中の統合失調症の中のこういうものだよという限定をしているわけです。これはおかしいんですよ。
 今日はもう何でこうなったのという説明を聞くとまた長々と説明するから聞かないけど、念のためあえて、私が今回気が付いてしまったので、見過ごすわけにはいかないから、問題点を指摘しておきますので、大臣、今後この問題については検討をお願いしたいんですが、どうでしょう。
#59
○国務大臣(溝手顕正君) 病気の概念や用語について我々の表現が一〇〇%適正であるということが必ずしも保証できないこともあり得ると考えておりますので、今後とも各界関係者と連携を取るとか、あるいは学説の展開というのも一つ重要な変更要素であろうと思いますので、そんなことをしっかり頭に入れながら、我々も絶えず検討は続けていく必要があると考えております。
#60
○朝日俊弘君 是非、これはちょっと正直言ってこれはこのまま法律に残り続けると恥ずかしいので、検討をしてください。
 それで、さっき言い忘れましたけど、七十五歳以上の話も、例えば六十代から症状の現れる若年性の痴呆症というのもあるんですね。だから、必ずしも七十五で切ったらそこのところが全部うまくすくえるとか、あるいは痴呆症というふうにくくったら全部すくえるとかいう考え方はやめた方がいいんですよ。むしろ、個々の人たちについてより厳密な適性検査をして、必要ならばより具体的なトレーニングをして、運転能力に問題のない人にはきちっと与える、しかし問題のある人には与えない、ごく単純にそういう考え方をすべきなんですよ。変に診断名をそのまま持ってきたりするべきではないんですよ。そのことを欠格事由のところで議論したはずなのに、また同じ間違いをしている。これはけしからぬというふうに指摘をしておきます。是非、再検討をお願いします。
 最後に質問、大臣に。
 これは国家公安委員長という立場を超えてでも結構です。私が思うのに、ある新聞でいろいろレポートがされています、連載されています「クルマ高齢社会」ということで。そこの記事を見ていますと、本当はやめたいんだと、運転は。だけど、やめたら足がなくなっちゃうんだと。地域の公共交通機関がないし、病院に行くのも困っちゃうし、隣のおばあちゃんも病院に行けなくて困っているから一緒に乗っけてあげているんだというふうな記事が出ているんですね。どうしてもやむを得ず日常の交通手段として車を使わざるを得ない高齢社会、こういう社会が到来しているわけ。
 特に最近気になるのは、学校とか病院とかに回るバスが廃止されたりしているんですね。どうせいというんだという。そういう意味では、もっと広い視野から高齢社会に対応する交通安全の仕組みというか、あるいはルール作りというか、あるいは様々な地域政策というか、そういうことの充実がより総合的に国家公安委員長としての役割を超えて必要だと思うんですが、この点についての大臣の所見を聞いて、私の質問を終わります。
#61
○国務大臣(溝手顕正君) 私も地方自治体の責任者としていろいろ対応してまいっておりますし、老人問題と地形、過疎の問題を考察した場合に、この道路交通法の厳罰化というか厳格化というのは必ずしもプラスの方向に動いていないということは、これは認めざるを得ないと思います。
 私が思うに、最大の問題点は、政治家として判断した場合には、地域、基礎的な自治体の責任であろうし、これをサポートする政府の責任というのが大きいのではないかと思っております。過疎バスとか今言った福祉バスとかいろんなことも、私自身もいろいろやってまいりましたが、そのときに、これは想定をされてない、現在の税体系では想定されてないような問題が過疎地に起こっているということは紛れもない事実だろうと思います。
 特に、国土交通省なんかの関係で申し上げますと、過疎バスに対してずっと補助制度あるいは助成制度というのはずっと続いておったわけですが、これはいつの間にか交付税に付け替えになったと。付け替えになって交付税が圧縮されてしまって、いつの間にかバスが動かされなくなったというような実態があるということも承知をいたしておりまして、今後の大変大きな課題であると認識をいたしております。
 また、コミュニティーバスとか様々なマイクロバスの用途を多目的に使用しなくちゃいけないといった場合に、現在の我々の持っている法制がマイナスに大きく作用しているということも事実だろうと思います。これは、更なる規制緩和ということの中で、新しい過疎における交通体系をつくっていかなくてはいけないんだろうというように思っております。
 しかしながら、原点に戻るわけですが、道路交通法ということで、過疎を無視していいかということは、それは言えないと思いますが、一般的な道路交通法、交通安全をしっかり守っていこうという現在の立場で申し上げますと、大変問題を抱えながらの前進で心苦しい面はあるわけですが、多くの皆さんに対して少しでも前進ができればという観点にとらわれているということは否定ができない事実であるということは申し上げておきたいと思います。
#62
○朝日俊弘君 終わります。
#63
○亀井郁夫君 国民新党の亀井でございますが、道交法というのは非常に一般の人たちに密着した法律ですから、もっといろいろな点で、今日も指摘ありましたけれども、分かりやすく作っていく必要があると思いますから、いろいろ研究してほしいと思うんですけれども、今日これから何点か、私も素人でございますけれども、常識の観点からお聞きしたいと思うわけでございますが。
 普通自転車については、児童や幼児については車道又は交通の状況に照らして歩道を通行することができるということになっておるんですけど、普通自転車がね、普通自転車が歩道を走ることができるということになっているんだけれども、ほとんどの人が今ごろは交通事情が厳しいからみんな歩道を走っている人が多いんですけれども、どういう場合に歩道を走ることができるか。その認定はだれがするんですか。そして、それはどういう形で表示されているんですか。どこにもそういうことは書いてないんで、その辺がどうなっているんでしょうか。
#64
○政府参考人(矢代隆義君) お答え申し上げます。
 現在の道路交通法では、自転車は車道を通行することが原則と、それから都道府県の公安委員会が普通自転車歩道通行可の規制、これは標識を立てますが、した場合には車道を通っても歩道を通ってもいいということになっております。したがいまして、基本的には各都道府県公安委員会がそれを判断して歩道通行のできる場所を決めていくと、これが大原則でございます。
 そこで、今回の改正ではこれに加えまして、児童、幼児等が運転する場合、あるいは車道の交通の状況に照らしまして自転車の通行の安全を確保するため当該自転車が歩道を通行することがやむを得ないと認められる場合ということでございますが、このやむを得ないと認められる場合というのは、これは客観的に決まるというふうなものでございまして、道交法でやむを得ない場合というのは極めて限定的な意味でありまして、言い換えますと、どうしてもそうせざるを得ない状況のことを言っております。
 したがいまして、例えば道路工事が行われておってそこを通れない、あるいは駐車車両が連続的に存在しているというような場合、あるいは狭い車道で大型車が連続してどんどん来る、通れない、進めないと、そういうような場合が想定されるわけですが、これを一つ一つずっと書き出すのはなかなか容易でないわけですけれども、交通の方法に関する教則、これは国家公安委員会が定めておりますので、その中でこのやむを得ないというのはこういうことなんだということをよく示していく考えでございます。だれが決めるかということになりますと、これは客観的にもう決まってくるものであると、こういうことでございます。
#65
○亀井郁夫君 どうも分かったような分からないような、客観的に決めるというんだけれども、決める人がたくさんおるわけだから困っちゃうわけですね。そうすると、道路を走るんだといっても、普通自転車を運転している人が危ないと思ったら歩道を走っていいんですね。そうすると、おかしいじゃないかと言っても、それは自分がそう思っていたからと言えばいいんであれば、そんなふうにだれでも決められるようになってはいかぬし。また、国家公安委員会が決めたというんだったら、決めたところをある程度はっきりしておけばいいと思うんだけれども、そういう点でもおかしいと思います。その辺どうなんですか。
#66
○政府参考人(矢代隆義君) このやむを得ない場合について、自転車の利用者の方が自分で判断して、言葉を換えて言えば勝手に判断していいというわけではありませんで、やはりそういう客観的に先ほど私が申し上げましたような状況でないにもかかわらず、自分はやむを得ないと思ったんだと、こういうふうに言われましても、それはやはりそこで現場では、それでは違反になるということで指導することになると思います。
 それで、なぜそのようにせざるを得なかったかと言いますと、公安委員会の規制というのは標識を立てるわけですので、この道路はいいか悪いかと決めますと、これは二十四時間三百六十五日もうオール・オア・ナッシングでございまして、それで、交通の道路の変化というような状況ですとか、交通の状況にちょっと対応できない場合がやっぱりあるわけなんですね。そういうことを考慮いたしまして、そこで先ほど申し上げましたように、大原則は公安委員会が決めていきますけれども、それによることができない場合があるであろうから、それについて法定事項とさせていただくと、こういうことでございます。
#67
○亀井郁夫君 依然としてよく分かりませんけれども、まあそれはそれにして。
 次に、自転車が通る道をいろいろ造ってあるケースがあるんですね。歩道のそばに専用の自転車道を造ったり、あるいは歩道を広くしたりやって非常に安全に通れるようにできるようになっているんですけれども。そのことについて、道路には金を掛けないという形で盛んに言われているんだけれども、そういうふうな交通安全については金を掛けてもいいんだと思うんですけれども、今自転車が通れる道路はどの程度造られるようになったんでしょう、造られておりますか。
#68
○政府参考人(原田保夫君) お答えいたします。
 道路管理者の立場で申し上げますと、自転車の走行環境を整備するという観点で、昭和四十五年に、自転車道と自転車歩行者道を初めて道路の構造の基準として位置付けました。さらに、平成十三年に、自動車と自転車両方の交通量が多いというケースにつきましては自転車道を原則設置するというような基準にしております。そういった基準に基づきまして、自転車の走行空間の整備を今まで進めてきているところでございます。
 その結果、現在の現況でございますが、平成十七年度現在で、自転車道、自転車歩行者道とを合わせまして整備延長は約七万八千キロメートルということになっております。そのうちで専ら自転車が走れる走行空間ということで申し上げますと、約二千四百キロメートルということになっております。
 今後の取組でございますが、道路を新しく造ったりあるいは拡幅したりするケースにつきましては、先ほど申し上げました道路の構造基準に基づきまして、歩行者と自動車、自転車の分離を基本として自転車の走行空間の確保に努めていきたいというふうに思っております。
 更に申し上げますと、市街地の中につきましては用地上の制約が大きゅうございますので、既存の道路を活用して道路空間の再編をする必要があるのではないかというふうに思っております。具体的に申し上げますと、車道の路肩等をカラー舗装化することによりまして自転車の走行スペースを確保する、あるいは歩行者と自転車のふくそうが問題になっている幅の広い自転車歩行者道につきましては、歩行者と自転車を簡易に分離するようなやり方等々が考えられます。
 いずれにしましても、現地現地で事情が異なりますので、警察庁などとの関係機関と連携しながらそれぞれの地域において関係者間で協議ができるような体制を整えまして、それぞれの現地の創意工夫が反映された道路空間の再編というものに努めて、これから自転車の走行空間の確保を図っていきたいというふうに考えております。
#69
○亀井郁夫君 今、七万八千だとか二千とか言われたけれども、大体何%ぐらい。
#70
○政府参考人(原田保夫君) 失礼いたしました。
 お答えいたします。
 自動車専用道を除きまして、全道路の延長が百十九万キロメートルございます。したがいまして、自転車道、自転車歩行者道を合わせました整備延長七万八千キロは約七%ということになります。それで、専ら自転車が通れるというのを先ほど二千四百キロと申し上げましたけれども、先ほどの自転車走行空間の中で二千四百キロメートルは約三%ということになっております。
#71
○亀井郁夫君 七%や三%ということで低いんで、これがやっぱり自転車を利用しようということではもっともっと安全に使いたいから、そういう意味では、金は掛かるけれどもどんどんこういうのを増やしてほしいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それから、自転車や軽二輪の走行するところは、さっき言ったように歩道を走っているケースが多いんだけれども、今のお話で原則として車道ということだということですから、自転車は車道を走るのが正しいわけですか、再度確認します。
#72
○政府参考人(矢代隆義君) 公安委員会が規制していない、つまり自転車歩道通行可の規制をしていない区間におきましては、車道を通るのが正しい走行方法でございます。
#73
○亀井郁夫君 この間の参考人が来たときには、海外で中央を走っている写真を出しておられましたけれども、走り方でも端を走るのと真ん中走るのといろいろあるんだけれども、自動車に乗っている我々の目から見ると、どうも真ん中走るのは危ないなと思うんですけれども、車道で広いんですけれども、真ん中と端っこはどっちが正しいんですか。
#74
○政府参考人(矢代隆義君) ただいま御指摘の点は、先般の参考人質疑で古倉参考人の方から、欧米では、レーンがあるところでは、レーンの中では中央を走ることが推奨されていると、こういう趣旨の御説明があったかと思いますが、あれは交通安全上、対自動車との関係では自転車の存在を自動車によく認識をさせる必要があるということで、そのためにはそのような走り方が良いという、こういうお話だったかと思います。
 それで、諸外国の法令が、基になる法令がどうなっておるかというのは私も正確には承知しないわけでございますけれども、車道を通る場合ですが、我が国ではまず自動車、車両一般はそうですが、道路の左側を通るというのが大原則です。それで、さらに自転車などの軽車両ですが、車道の左側を通る場合であっても左側端に寄って、左側の方に寄って走るように、これは道路交通法で、私どもの道路交通法で、十八条第一項ですが、そのように規定をしております。これは、自動車とそれから自転車では速度がおのずから異なりますので、そうしますと、追い抜き追い越すことを考えますと、やはりそのようにした方がスムーズに交通が流れると、こういうことでそのような規定にしておるわけですが、その際も、自転車がそこを走っているということを自動車に十分認識させることが重要でございまして、したがって、車線数やそれにもいろいろよると思うんですけれども、我が国ではそれ以上に通行帯を指定してそれで真ん中を通るという、そういうところまでは考えていないわけですね。通行帯を通ればいいと、こういう考え方でございます。
 この問題は冒頭に、今御指摘ありましたように、自転車の存在を自動車が十分認識できることが重要でありますので、したがって、その際に端を通るかあるいは真ん中を通るかというのは相対的な問題ではないかと、このように考えております。
#75
○亀井郁夫君 自転車は端っこを走るんだということですけれども、単車なんかの、自動車に乗っていると、端っこを走ったり真ん中を走ったりして非常に危ない運転が多いんだけれども、あれはどうなっているんですか、単車の場合。
#76
○政府参考人(矢代隆義君) 単車と申しますと、自動二輪あるいは原付などでございますが、それで、これは、今申しましたのは自転車などの軽車両、つまり人の力で走る車両のことを私は申し上げましたが、そうでない原動機が付いておりますものは、これはもう車線がありましたらば一車線をその車両が使って走るということが、これが原則でございます。したがいまして、その車線、レーンの中でどこに位置取りをするかというのは、これは自動車の場合には幅がありますからなかなか難しいわけですけれども、二輪車の場合には前後の見通しを取りながら、かつその車線をキープすると、こういうことでございますので、全体の流れとしてその走行車線の中を位置取りを、自分の安全な場所に位置取りをしながら走ってもらえばいいと、こういうことでございます。
 ただ、これが車線をむやみに変更したり、それから擦れ違って止まっているところを抜いていったり、いろいろな挙動がございますが、これはそれぞれ、はみ出し禁止でございますとか、あるいは進路変更の禁止ですとか、幾つかのルールがありましてそれに抵触してくるわけでございまして、一般に蛇行してジグザグで走るような単車というものはそのどれかに違反する場合が多いわけでございます。
#77
○亀井郁夫君 次に、道路交通法の改正時に、交通切符のほかに今度は交通反則切符ができることになったんですけれども、自転車や軽車両についてはこの交通反則切符を使われていないというのが実態だと聞いておりますけれども、いわゆる赤切符が中心で青切符はないということですけれども、どういうわけでそうなったんでしょうか。
#78
○政府参考人(矢代隆義君) 交通反則通告制度でございますが、これは昭和四十二年に導入されたわけでございます。そのときに、自転車についてはこの対象から外されました。いわゆる青切符ではなかったわけです。
 その考え方でございますけれども、自転車については特に悪質なものに限って検挙していくということで、大量にいろいろな違反をすべて検挙するという、そういう考えはなかったわけでございまして、つまり、反則制度自体が大量処理ということを念頭に置いていましたので、それの必要性がないという、これが一つでございます。
 それからもう一つ、反則通告制度を入れましたのが、自動車の違反というのはもう類型化されていまして、非常に定型的に現場で現認して、そして違反が検挙できる、そういうものなんですが、自転車の場合には自動車の運転者に比べますと年齢が様々で、子供もおりまして様々でございまして、その法令の知識なんかについて様々でございます。そうしますと、反則通告制度というのは定型的に、もう全く一律に処理してしまいますので、そうしますと、ほとんど情状というのは判断いたしません。したがって、こういう定型的な処理にはなじまないのではないか、こういうことで見送られた経緯があるわけですが。
 今回、この法案を提案するに当たりましてもこの点についてレビューしてみましたけれども、今の状況を見ると、やはり自転車について大量に検挙していくという状況にはないんだろうと、こういうふうに思いまして、この問題については特に踏み込んでおらぬわけでございます。
#79
○亀井郁夫君 分かりました。
 だけれども、青切符使ってないと自転車の場合は赤切符からすぐに犯罪ということになっちゃうんで、その間に青切符があった方がいいんじゃないかという意見もあるけれども、その点についてはすべてのことに、分けないで、一応適用はするんだというような建前にしておいた方がいいんじゃないかと。そういう意味では、この青切符の利用についてどう考えていくかと、公安委員長、これについてお考え聞きたいと思います。
#80
○国務大臣(溝手顕正君) 先ほど局長から申し上げましたように、交通反則通告制度、いわゆる青切符につきましては大量の取締りを想定するもので、現時点では、自転車の交通違反については一部の危険なもの、悪質なものを除いて指導、警告を中心とした対応をするのが適当であるという考え方に立っております。
 その場合、御指摘のように、自転車の違反によってたちまち罰金ということが理論上、理屈上は考えられるわけでございますが、警察の立場としましては、現在は自転車の秩序、交通秩序の回復を図っていくこと、あるいはルールを守っていただくように指導していくこと等に力点を置いておりまして、今のそのギャップについては、差があるということは十分考えた上で法の適用というのをやっていくべきだと、このように考えているところでございます。
#81
○亀井郁夫君 次の問題として、去年から交通違反関係で民間委託を始めましたけれども、どの程度の民間委託によって警察の方が減ったのか、民間の方が採用されたのか、その辺について、これちょっとお答え願いたいと思います。
#82
○政府参考人(矢代隆義君) お答え申し上げます。
 昨年六月から開始されました放置車両の確認事務の委託でございますが、全国で二百七十の警察署において約千六百人の駐車監視員が現場で確認事務に従事しているところでございます。
#83
○亀井郁夫君 警察では何人ぐらい減ったんですか。警察官の減少は、千六百名減ったんですか。そんなに減ってないでしょう。
#84
○政府参考人(矢代隆義君) この事務を警察官が仮にやるとするとそれに見合った人数が必要なわけですが、従前、制度が入る前は、駐車違反の取締りは警察署の交通警察官とそれから地域の警察官ですが、これが一緒になって分担しながらやっておりました。そこで千六百人の駐車監視員の委託ができましたので、負担は軽減はされるわけですけれども、地域の警察官については、結局いろいろなパトロールその他の合間に駐車違反も検挙する、そういうことですので、その部分がやらなくてパトロールその他に振り向けることができると、こういうことになっています。
 それから、交通警察官の方ですが、これはどのくらいの人員の変動があったかというもので見てみますと、平成十八年度と十七年度を比較しますと、全国の交通部門は、配置基準は七十五人減少しております。ほかのところは増員の中で随分増えているんですけれども、交通部門は減っておりました。
 駐車対策との関係でいいますと、今申し上げましたように現場の確認などの事務はしなくても済む、委託者で済むわけですけれども、それ以外に、今度は使用者に対していろいろ通知をしたりその他のその後の処分の手続を取るとかそういう事務も必要ですので、軽減された部分と少し余分に手間が掛かる部分と両方あるわけですが、そういうものを入り繰りしてそれで七十五人と、こういうことになっていると思います。
 十九年度において更にどうなっていくかというのは、もう少しちょっと調査してみないと分かりませんものですから。
#85
○亀井郁夫君 少なくとも七十五人の効果はあったということですね。そういうふうに理解はできますね。
 それから最後に一つ、代行業務なんですけれども、これ非常に重要なわけですけれども、この前広島の方に帰っておりましたら、代行業務をタクシー会社が始めたと。だからタクシー料金、タクシーが今非常に困っていますよね、空車ばっかりでね。だものだから、タクシー業者が代行業務を始めて、普通の運賃に加えて五百円だけくれれば行ってきますと、行く場合に一人連れていきますというふうなことを始めたタクシー会社もあるらしいんですよ。だけど、それはそういう影響はかなりあるんじゃないかと思うんだけれども、代行業務についてはどのようにお考えでしょうか。
#86
○政府参考人(矢代隆義君) 代行業については、先ほども御説明いたしましたが、飲酒運転の防止に寄与するということで私ども健全な発展を期待しているわけですが、それで今御指摘の代金がどうなっておるかというのは、ちょっと子細に状況が十分には把握しておりません。
 それで、今のお話伺いますと、少なくとも代行業であっても安全に車を運行する体制というのが必要なわけですので、したがって、どのようなことになっているのか分かりませんが、少なくとも一定の要件を満たした経営なり運営が保険加入も含めましてきちんとなされておる必要がございまして、各都道府県警察それから国交省関係者と両方でこれは見ておりますけれども、不都合なところについては実は是正も指導もしてきておるところなんです。ただ、運賃の方になりますと、これは基本的には自由な設定になりますので、そこまで立ち入ったものは無理かと思いますが、その結果としての経営の幾つかの必要な要素については必要な指導をしてきております。
 先ほども申し上げましたが、現在、制度を開いていただきましてから五年が経過しようとしておりますので、その後の施行状況がどうなっているかということを今調査しておりますので、その中でまた実態というのは少しずつ、もう少し分かってくるかなと思っておりますが、それを踏まえまして更に健全な発展につながるような要改善事項があればそのようにしてまいりたいと考えております。
#87
○亀井郁夫君 代行業務については、タクシー会社が空で走らせるよりは代行業務やった方がいいということで五百円ぐらいのオンでやっているというのが実態ですから、よく調べてもらって、そうじゃないと代行業者が困っちゃうからね、タクシー会社がやっちゃうとね。だから、そういう意味で、代行業務とタクシー会社との関係なんかもちょっと考えてもらって、よく検討してください。よろしくお願いします。
 委員長、これで終わります。
#88
○委員長(藤原正司君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 道路交通法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#89
○委員長(藤原正司君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、工藤堅太郎君から発言を求められておりますので、これを許します。工藤君。
#90
○工藤堅太郎君 私は、ただいま可決されました道路交通法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党及び国民新党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    道路交通法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の事項について万全を期すべきである。
 一、飲酒運転等の悪質・危険運転の根絶に向け、本法をはじめとする関係法令の適正かつ厳格な適用に努めるとともに、国、地方公共団体等が一体となって、飲酒運転等に対する国民の一層の意識改革が図られるようにすること。
 二、アルコールを検知するとエンジンがかからなくなる「インターロック装置」等の技術開発の促進、自動車運転代行業の更なる利用のための環境整備を行うなど、飲酒運転を防止するための総合的な対策を講ずること。
 三、七十五歳以上の高齢運転者及び聴覚障害者が普通自動車を運転する際の標識の表示義務については、本法施行後の事故実態等を分析し、関係者の意見を十分聴取しつつその在り方に検討を加え、必要に応じ見直しを行うこと。
 四、聴覚障害者に対する普通自動車免許の付与についての施行状況を見ながら、運転免許の付与条件の妥当性について引き続き検討を行うとともに、原動機付き自転車等、運転することができる自動車の種類の拡大について調査・検討を行うこと。検討に当たっては、諸外国の状況に配意するとともに、聴覚障害者団体との意見交換を実施すること。
 五、自転車による交通事故の減少に向け、本法の的確な実施を確保するとともに、都市空間における自動車、自転車及び歩行者の各交通主体が円滑な通行を行うことができるよう、関係省庁等が密接な連携を図り、自転車の走行空間の早期整備に努めること。
 六、自転車の車道通行の原則及び自転車利用者のルールについて国民各層に周知徹底するため、適時適切な広報活動を行うとともに、学校、地域社会等において十分な教育、啓発を行うことができるよう環境整備を行うこと。また、交通の教則における自転車の通行ルールに関する記載を充実するとともに、地域交通安全活動推進委員に対して自転車の通行方法についての講習を実施すること。
 七、後部座席のシートベルトの着用についてはその効果に関する積極的な広報活動に努め、国民の理解を得るとともに、後部座席におけるシートベルトの着用率が低迷している背景を十分に分析し、締めやすいシートベルトへの改善を促進する等、着用率向上のための有効な施策を講ずること。
 八、本法に係る政令等の制定及び運用に際しては、本委員会における議論を十分に尊重するとともに、国民への周知徹底を積極的に図ること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#91
○委員長(藤原正司君) ただいま工藤君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#92
○委員長(藤原正司君) 全会一致と認めます。よって、工藤君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、溝手国家公安委員会委員長から発言を求められておりますので、この際、これを許します。溝手国家公安委員会委員長。
#93
○国務大臣(溝手顕正君) ただいま可決されました附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ、適切に対処してまいりたいと存じます。
#94
○委員長(藤原正司君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#95
○委員長(藤原正司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 どうぞ、溝手国家公安委員会委員長は御退席いただいて結構でございます。
    ─────────────
#96
○委員長(藤原正司君) 次に、総合研究開発機構法を廃止する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。大田内閣府特命担当大臣。
#97
○国務大臣(大田弘子君) 総合研究開発機構法を廃止する法律案につきまして、その提案理由及び概要を御説明申し上げます。
 総合研究開発機構は、現代の経済社会及び国民生活の諸問題の解明に寄与するため、総合的な研究開発の実施及び助成等を行うシンクタンクとして、昭和四十九年に設立された認可法人であります。
 本法律案は、平成十七年十二月に閣議決定された行政改革の重要方針を踏まえ、特殊法人等の改革等の一環として、総合研究開発機構法を廃止し、認可法人である総合研究開発機構を財団法人とするための措置を定めるものであります。
 次に、この法律案の概要を御説明申し上げます。
 第一に、総合研究開発機構法を廃止することとしております。
 第二に、認可法人である総合研究開発機構を平成二十年三月三十一日までに財団法人へと組織変更するとともに、機構に対する政府の出資金を無利子貸付金に振り替え、八年以内に割賦償還させるために必要な規定等を整備するものであります。
 以上が、この法律案の提案理由及び概要でございます。
 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
#98
○委員長(藤原正司君) 以上で本案の趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後零時四分散会
ソース: 国立国会図書館
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