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2007/05/17 第166回国会 参議院 参議院会議録情報 第166回国会 内閣委員会 第14号
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2007/05/17 第166回国会 参議院

参議院会議録情報 第166回国会 内閣委員会 第14号

#1
第166回国会 内閣委員会 第14号
平成十九年五月十七日(木曜日)
   午後一時三十分開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十五日
    辞任         補欠選任   
     尾立 源幸君     松井 孝治君
 五月十六日
    辞任         補欠選任   
     鈴木 政二君     松村 祥史君
     郡司  彰君     犬塚 直史君
     松井 孝治君     水岡 俊一君
 五月十七日
    辞任         補欠選任   
     松村 祥史君     岸  信夫君
     犬塚 直史君     郡司  彰君
     神本美恵子君     林 久美子君
     黒岩 宇洋君     小川 敏夫君
     水岡 俊一君     藤末 健三君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         藤原 正司君
    理 事
                秋元  司君
                鴻池 祥肇君
                朝日 俊弘君
                工藤堅太郎君
    委 員
                岸  信夫君
                佐藤 泰三君
                田村耕太郎君
                竹山  裕君
                林  芳正君
                山谷えり子君
                犬塚 直史君
                小川 敏夫君
                木俣 佳丈君
                郡司  彰君
                林 久美子君
                藤末 健三君
                風間  昶君
                白浜 一良君
                亀井 郁夫君
   国務大臣
       国務大臣     渡辺 喜美君
   副大臣
       内閣府副大臣   林  芳正君
       総務副大臣    大野 松茂君
       財務副大臣    田中 和徳君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        岡下 信子君
       内閣府大臣政務
       官        田村耕太郎君
       財務大臣政務官  椎名 一保君
       防衛大臣政務官  大前 繁雄君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        鴫谷  潤君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官
       兼行政改革推進
       本部事務局次長  大藤 俊行君
       内閣官房内閣審
       議官
       兼行政改革推進
       本部事務局審議
       官        鈴木 正徳君
       総務大臣官房審
       議官       椎川  忍君
       財務大臣官房審
       議官       山崎 達雄君
       財務大臣官房参
       事官       香川 俊介君
       財務省主計局次
       長        松元  崇君
       農林水産大臣官
       房政策評価審議
       官        中尾 昭弘君
       農林水産大臣官
       房審議官     吉田 岳志君
       中小企業庁事業
       環境部長     近藤 賢二君
       防衛大臣官房審
       議官       山内 正和君
   参考人
       国際協力銀行理
       事        森本  学君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○株式会社日本政策金融公庫法案(内閣提出、衆
 議院送付)
○株式会社日本政策金融公庫法の施行に伴う関係
 法律の整備に関する法律案(内閣提出、衆議院
 送付)
    ─────────────
#2
○委員長(藤原正司君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十五日、尾立源幸君が委員を辞任され、その補欠として松井孝治君が選任されました。
 また、昨十六日、鈴木政二君、郡司彰君及び松井孝治君が委員を辞任され、その補欠として松村祥史君、犬塚直史君及び水岡俊一君が選任されました。
 また、本日、松村祥史君、神本美恵子君、黒岩宇洋君及び水岡俊一君が委員を辞任され、その補欠として岸信夫君、林久美子君、小川敏夫君及び藤末健三君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(藤原正司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 株式会社日本政策金融公庫法案及び株式会社日本政策金融公庫法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官兼行政改革推進本部事務局次長大藤俊行君外九名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(藤原正司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(藤原正司君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 株式会社日本政策金融公庫法案及び株式会社日本政策金融公庫法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案の審査のため、本日の委員会に国際協力銀行理事森本学君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(藤原正司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(藤原正司君) 株式会社日本政策金融公庫法案及び株式会社日本政策金融公庫法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案、両案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○犬塚直史君 民主党の犬塚でございます。
 簡素で効率的な政府をつくるということは、正に国民の大きな利益につながるわけですから、これはもう絶対に成功させなくてはいけないと、こう思うわけでありますが、この中身をいろいろと見させていただいて、やっぱり簡素で効率的な政府をつくるのは人間ですから、枠組みはできているんですけれども、その中で人間がどういうふうに動いていくのかなと、目標をどういうところに置いているのかというのが本当に見えにくいという法案ですので、今日はそういった観点から幾つか質問をさせていただきます。
 まず、目標なんですけれども、政策金融約九十兆円、この貸付金をGDP比で半分にするという目標ですね、平成十八年の行革推進法の四条一項二号、これはもう関係機関を統廃合した時点で既に達成されたことになります。具体的には、日本政策投資銀行、商工中金、そして公営企業金融公庫、この三つが外れた段階でもう達成されるということになってしまうわけですが、目標としてはいかがなものかなと。実際に新しい枠組みになって、さあ一生懸命やろうというときに、もうできたら目標が達成してしまっていると、これはちょっとどうなのかなと。ただ単なる看板の掛け替えになってしまうんではないでしょうか。大臣、どうですか。
#9
○国務大臣(渡辺喜美君) 今回の一連の政策金融改革が実現をしますということは、これは単なる看板の掛け替えとは大違いでございます。
 かつて日本の金融の中で統制金利で行われていた時代もございました。いわゆる護送船団方式と言われる、銀行の免許や出店規制を盾に取って金融の世界を官がコントロールするという時代が非常に長く続いてきたわけであります。
 一方、政策金融の世界にあっては、そうした護送船団の中で、その一部を担って財政資金による金融が行われておりました。大体、午前中の質疑でもございましたように、一九七〇年のころは全貸付残高の一割ぐらい、バブルの初期、八六年ぐらいでも一割ぐらいという時代もございました。その後、日本経済がバブル崩壊からデフレに見舞われて政策金融のシェアが上がっていったわけでございますが、御案内のように、護送船団型行政とは決別をしたわけでございます。
 したがって、国民のお金をいかに有効に効率的に運用していくかということにおいて、やはり大き過ぎる財政資金による政策金融というのはあくまで民業補完に徹するべきではないかと、その必要性は認めるにしても、必要最小限のものにすべきであるというのが今回の目標設定の根幹にあることでございます。
 したがって、この統合が実現をいたしますと、民業補完の観点から次の政策金融のあるべき姿についての不断の見直しを行っていくわけでございまして、国会の審議も踏まえながら、私どものところの行政減量・効率化有識者会議のワーキンググループをつくりましてその見直しを行っていく予定になっております。
#10
○犬塚直史君 午前中の会議でも、景気が良くなると貸出し残高が減っていくと、景気が悪くなると必然的に政策金融がやっぱり活躍する余地が出てくるというようなお話だったと思うんですけれども。
 まず、今の制度の見直しということについて、大臣、不断の見直しとおっしゃっていますけれども、実際のこの制度の見直しは附則四十七条二項によると五年後に行うという悠長さなんですけれども、これはちょっといただけないと思うんですけれども、こんなことで本当に緊張感持ってできるんでしょうか。
#11
○国務大臣(渡辺喜美君) これは、この法案においてきちんとガバナンスを利かせる仕組みができております。新公庫においては、民間的手法によるガバナンスを発揮できるようになりますし、また政府のガバナンスもバージョンアップされます。国会によるガバナンスは更に利かせていただくわけでございます。
 そうした中で、評価委員会による再評価も運用上行われてまいりますし、先ほど申し上げました行政減量化・効率化会議のワーキンググループにおいても不断の見直しを行っていくわけでございますから、五年たたないと見直しをやらないということではなかろうと思います。
#12
○犬塚直史君 もう一つの観点は、頭に株式会社と付いておるわけですね。民業補完ということで、しかも頭に株式会社を付けて効率化を図っていくという趣旨だと思うんですけれども、しかし中を見ると、株式は全額政府の所有で、しかも必要なときは政府出資がある、あるいは無利子の貸付けがある、そして会社法の各種の適用除外があるというような形で、もちろん株式会社という名前は付いているんですけれども、とても株式会社の倒産と背中合わせになって緊張感を持ってやっていくというような枠組みには思えないわけでありますが、これどうして株式会社にしたんですか。
#13
○副大臣(林芳正君) 新しい新公庫の法人形態でございますが、まず政策金融は必要なものを残すということで、引き続き必ず政府としてこの業務をやっていただかなければならないという基本原則がございます。
 その上で、今委員が御指摘のありましたように、ガバナンスを発揮する、また透明性の高い効率的な事業運営の実現をするということを両方実現するために何があるのかと、こういう検討をした結果、この株式会社でありますけれども、正に委員が御指摘になりましたように政府が全額株式を持っているというような形にしたわけでございまして、言わば特殊会社というふうなことが言えると思います。
 運営はそういうことでございますので、基本的に会社法に従いまして、そして民間企業会計や会計監査による監査の実施、取締役会や監査役による企業的組織運営による透明性の高い効率的な運営をそういう枠組みで目指すと、こういうことでございます。
#14
○犬塚直史君 どうも本当にこれで簡素で効率化、しかもいろんなチャンスが出てくるという組織になっていくのかなと思うわけです。
 午前中、渡辺大臣がビジネスマッチングのお話だとか、あるいは米を輸出してすし米として非常に高く売れるとか、あるいは経営コンサルのいろいろなノウハウをこの中で育てていくんだというような大変前向きな話をされたんですけど、要はそういうことだと思うんです。やっぱり人間がやるわけですから、箱だけつくってやれよと言ってもそれはなかなかできないわけで、例えば日産の場合だったら、あれだけ経営危機に陥ったところが、クロス・ファンクショナル・チームというんですか、縦割りの弊害を取り除いていくというようなことを本気で経営者が取り組んだ、その結果としてたったの一年で経営の再建ができたという非常にいい例があったわけですよね。
 今これだけ衆知を集めてこの法案をやっているときに、やっぱり大臣が是非リーダーシップを取っていただいて、少なくとも縦割りの弊害を打破するためにはこれをやるんだと、そして目標が何もないわけですよ、これをやるんだというような目標を何か一つおっしゃっていただけませんか。
#15
○国務大臣(渡辺喜美君) 縦割りの弊害を除去することは、これはもう当然のことだと思うんですね。四つの機関を一つに統合いたします。先ほど申し上げましたように、ガバナンスを利かせるためにはいろんな角度からチェックをしていく必要がございますので、勘定区分は分けますけれども、お客様の利便性を考えたときには、縦割りであっては利便性が向上しないわけでありますから、当然のことながらワンストップサービスや、それぞれの機関が蓄積したノウハウを持ち寄ってビジネスマッチングをやったり、コンサルティングをやったりしてもらうわけでございます。したがって、数値目標というのとはちょっと違ったレベルでこういったことの評価は行っていかなければならないと思います。
 いずれにしても、シナジー効果が発揮をされ、例えばもう既に中小公庫のお客様の中には海外展開をしておられるところが相当ございます。言ってみれば、一種の出世魚のように、最初は小さな零細企業からスタートした、国金からお金を借りた、次第に大きくなって中小公庫から借りるようになった、さあ今度は海外展開だ、じゃその輸銀のノウハウを借りて世界に飛び立っていくというようなことがあったって、それはもうジャパニーズドリームで大いにあってしかるべきだと思うのでございます。
 したがって、そういうことがこれから縦割りの弊害を小さくしていく、除去していくことによって大いに可能になっていくことを我々は期待をしておるところでございます。
#16
○犬塚直史君 どうも大臣のお答えを聞いていると、箱を一緒にして全員が同じ会社にいればそういうシナジー効果が自然に出てくるような、そんな、甘いといいますか、とてもそんなものじゃないと私は思うわけであります。
 縦割りの弊害を打破するということは、もう長年の我が国の課題でありまして、いまだにそれはとてもではないけど打破できていないわけですから、箱を一緒にしたぐらいでそう自信を持っていただいたのではちょっと困るなというふうに思うわけであります。
 この株式会社ではありませんが、公営企業金融公庫、これも今度地方公営企業等金融機構に移るわけですけれども、これも地元で話をいろいろ聞きますと、皆さん大変心配しておられる。もうただでさえ今地方が景気悪いのに、これから一体どうなっていくんだというような、皆さん心配を持っておられるんですね。
 中を読むと、地方の創意工夫だとかあるいはいろいろいいことが書いてある。国から見ると、国は新たな出資、保証及び人、物、金のすべての面における関与を行わないと、こう書いてあるわけですので、株式会社にして箱だけ替えるというのとはこれは違うなと思うんですが、しかし一方、地方は大丈夫かなと、こう思うんですけれども、副大臣、こちらの方のこれからのまずは御決意をお聞かせください。
#17
○副大臣(大野松茂君) 住民生活に密着した社会資本の整備、殊に上下水道であるとか病院あるいはまた交通などでございますが、これらにつきましては引き続き地方公共団体が行う必要がございます。これらの事業に対する、民間からの調達が難しい長期あるいはまた低利資金のニーズは極めて高いものと認識をいたしているわけでありますが、これらの資金を供給することで、必要な社会資本整備を円滑に進めることができるだけではなく、公共料金負担の抑制にもつながるものと考えております。
 そして、総務省といたしましても、貸付け対象事業の重点化も念頭に置きながら、今後とも、地方公共団体の御意見や、また事業の資金需要などを踏まえまして、地方公共団体の資金調達に支障が生じないよう配慮してまいりますと同時に、地方のニーズにこたえていく、その決意でございます。
#18
○犬塚直史君 質問通告の七番から十一番までは飛ばします。午前中に大変詳しい財務省の関連の質疑がございました。
 ここで一言だけ申し上げておきたいのは、主計局が平成十六年度に作っていただいた国の財務書類、これが大変使い勝手がいいということを一言申し上げておきたいと思います。これだけいろいろなところにかかわってくる法案を、これだけを見てもかなり全体像が分かっていくと。ただし、こんな薄いものじゃなくて、やっぱり、今回もお願いしたんですが、貸倒引当金の内訳ですとか、そういったこともしっかりとこの中に今後は入れていっていただきたいということを要望をしまして、十二番の方に飛びたいと思います。
 附則の第十九条の評価委員が行おうとしておりますデューデリジェンス、これの内容を聞かせていただきたいんですけれども。午前中からデューデリジェンス、デューデリジェンスという話があるんですが、これやる人間は評価委員がやるというふうに聞いています。評価委員というのは、発起人としての役割のみで経営とか管理には関与しないと、こう聞いておるんですが、これはどうなんでしょうか。新経営陣がここにもう既にかかわって、現状をしっかりと自分でも把握をして将来の設計図を一緒にかいていくというのがデューデリの当然の姿だと思うんですけれども、その辺いかがでしょうか。
#19
○政府参考人(大藤俊行君) デューデリジェンスに関するお尋ねでございます。
 まず、行革推進法におきまして、政府が現行の政策金融機関の統合を行うに際しまして、現行政策金融機関の資産及び負債を厳正かつ詳細に評価し、新政策金融機関その他現行政策金融機関の業務を承継する機関が将来にわたり業務を円滑に遂行する上で必要がないと認められる資産で政府の資産に係るものについては、これを国庫に帰属させることという規定がございます。この規定等を踏まえまして、日本政策金融公庫法案第十九条でデューデリジェンスに関する規定を設けているところでございます。
 ということでございまして、新公庫が現行政策金融機関から承継する資産及び負債の評価につきましては公正性、透明性が確保されることが重要でございまして、公正中立な第三者である外部専門家を含めた評価委員がその資産及び負債の価額を厳正かつ詳細に評価することとしております。資産及び負債の評価は、企業会計原則にのっとり行うこととなります。個別具体的な資産及び負債の評価の方法の詳細については、今後設置される評価委員会において定められることとなると考えております。
#20
○犬塚直史君 大臣、そういうことなんですけど、要は現状がどうなっているのかをしっかりと把握すると、正にそれに尽きるという今のお答えなんですね。
 私は、それだけではやっぱり大変もったいないというか、将来の負担が増えていく一方ではないかなという気がするんですよ。その一つのいい例がこの在沖縄米海兵隊、八千名の海兵隊員と家族九千名のグアム移転にかかわる費用、これの負担の件なんですね。合計で百二億ドル、一兆円を超えるんですが、このうち日本側が六十一億ドル、約七千億円、これをJBICを通して手当てをすることになっているんですね。
 これで一番不思議なのは、国際協力銀行が、今度はグアムにある事業主体、ここではSPEと呼んでいるんですが、ここに再度出資をするということになっているんですが、この事業主体が株式会社になるのか特殊法人になるのか、日本法人なのかあるいは米国法人なのか、そういうことも一切決まっていないんですね。要は、国際協力銀行が事業主体に出資をしますよ、それだけ決めて、あとは法案が通ってからデューデリジェンスも行う、そしてこれからの事業設計もしていくという、こういう今格好になっているわけですね。
 そこで、いろいろあるんですが、まず伺います。この予算請求はどういう形で行っていくんでしょうか。
#21
○大臣政務官(大前繁雄君) 海兵隊のグアム移転に伴う施設、インフラの整備に係る経費の日本の分担金、今おっしゃいましたとおり六十・九億ドルでございますけれども、これは民活事業の導入によって四・二億ドルの節約が見込まれるから実際には五十六・七億ドルということになっております。そのうち、政府による直接的な財政支援は二十八億ドル、出資が十五億ドル、融資等が十三・七億ドルということでアメリカ側と合意しておるわけでございます。
 日本の分担額というのはあくまで検討段階におけるアメリカの見積りでございますので、あくまで概算でございます。このために、日本の分担に係る事業を実施するに当たりましては今後日本側で具体的な事業スキームや積算の細部を精査する必要がございますので、その上で所要の予算要求を行って国会の審議を受けていくということになるわけでございます。
 したがいまして、どのような形で予算措置をしていくかにつきましては、現時点では具体的に申し上げることはできないというところでございます。
#22
○犬塚直史君 現時点でどういう予算請求をしていくかということは決められないというお答えなんですけど、しかし、もう交渉は既に始まっているわけですよね。米軍が出してきた家族住宅の一つのたたき台として、一住宅当たり日本円にして約八千万円という大変高額なものがまずたたき台として持ってこられたと。日本の方は、この事業主体がどういう法人になるのか、そもそもこのグアム準州の法人税が三五%なんですけど、現地の法人になるのか日本の法人になるのかすらもまだ決まっていないと。
 ということは、要するに、交渉のテーブルに着くときに後手後手になって相手のペースに今はまってしまっているという印象を私は受けているんですけれども、例えば、この新公庫の法人税、事業所税、これは非課税措置を規定しているんですが、グアムの米軍基地関連業務を行うSPEにもこれは適用されるんでしょうか。
#23
○大臣政務官(大前繁雄君) この法案で非課税措置が規定されておりますのは日本政策金融公庫に対してでございまして、同公庫が出融資を行う事業主体、おっしゃいましたSPEにつきましては非課税措置を規定するものではないと承知をいたしております。
 現時点では、事業スキーム等について日米間で協議中でございますが、いずれにいたしましても日本が、つまりこの事業主体の税負担ができるだけ少なくなるように措置をしてまいりたいと。米国法人にするのか、日本法人にするのか、あるいは株式会社にした方がいいのか、あるいは特殊法人にした方がいいのか、こういうことはグアム準州の課税方針をもっと研究していかねばならないわけでございまして、そこら辺りしっかりと今度取り組んでいきたい、そのように考えておるわけでございます。
#24
○犬塚直史君 課税方針はそれほど難しい話ではないわけでして、法人税三五%で固定資産税が掛からないとか、あるいは外国法人の場合は利子の支払に源泉税が掛かるとか、そんなに難しい話ではない、調べればすぐ分かる話であって。
 何を言いたいかといいますと、デューデリジェンスでいろいろ調べるんだよと、今現状の負債とかそういうもののしっかりした数字を確定するというのはいいんですけれども、これだけ大きな改革をやるときに、少なくとも日本に有利になるような形で、もう一歩踏み込んだ調査をして、最も有利な形で投資ができ、あるいは経営ができていくような事業主体の形を今考えないと相手のペースにはまってしまうと思うんですけど、この辺は、大臣、いかがでしょうか。
#25
○国務大臣(渡辺喜美君) JBICに成り代わって御答弁申し上げますというわけにもいきませんので、行革大臣の立場としては、いたずらに国民負担につながるようなことにならないようにウオッチをしてまいりたいと考えます。
#26
○犬塚直史君 是非お願いをしたいと思います。
 それでは、配付をしました資料を見ていただきます。
 まず、行革担当の方に伺います。
 人員の削減は何名ぐらい予定されているんでしょうか。
#27
○政府参考人(大藤俊行君) まず、今後人員の削減に取り組んでいくわけでございますけれども、行革推進法に基づく総人件費改革によりまして、既に五年間で五%以上の人員の純減又は人件費の削減を行うということになっております。これに加えまして、本店の間接部門の一元化等によりまして、円滑な業務遂行に必要な職員は確保しつつ、更なる縮減の努力を行っていただき、できる限り行革推進法に基づく削減に上乗せをしていただきたいと考えているところでございます。
 まず、具体的な目標につきましては、新公庫の経営責任者に業務の効率化の視点からよく御検討いただくことになると考えております。行政改革推進本部といたしましても、行政減量・効率化有識者会議にワーキングチームを設けていただき、そこでしっかりと見ていただきたいと考えております。
#28
○犬塚直史君 今、人員削減の目標は五年間でお持ちなんですけれども、これ一つ心配なのは、例えば地元に行って、中小零細企業の人たちに対する融資は今でさえもそれほどみんな頼りにしているという感じはないんですね。最終的に頼りになるのはやっぱりサラ金かなと、そんな感じがするぐらい地元は大変苦労をしているわけなんですけど。
 この新公庫の縦割りを防止して、しかも人員削減の計画を実施していくのはいいんですけれども、一体これを、ガバナンスを、だれが責任を持ってリーダーシップを振るって、必要なところは残す、あるいは増やしていく、人員削減はこういうところを行っていくということを、だれがガバナンスは最終的に責任取るんでしょうか。
#29
○政府参考人(大藤俊行君) ガバナンスについてのお尋ねでございます。
 御承知のとおり、新公庫は零細事業者への貸付けから国際金融まで多様な業務を担っております。したがいまして、それぞれの政策分野に責任を持つ主務大臣がきちんと業務実施を監督していくこととしております。ただし、新公庫の運営が縦割りになってはならないことは当然でございまして、シナジー効果の発揮に努めて人員の削減等を円滑に進めていくということが必要であると考えております。
 このため、各主務大臣が相互に緊密に連携し、新公庫が経営責任者の下で一体的な組織運営を行えるよう指導監督を行っていくことが必要であると考えております。主務大臣の間の円滑な連絡調整の在り方につきましては、新公庫の発足までにきちんと主務大臣間で検討、整理していただくことが肝要であると考えております。政府の行政改革推進本部といたしましても、運営が縦割りとなるようなことがないようにしっかりと監視していくこととなります。
#30
○犬塚直史君 時間がなくなりましたので、最後にします。
 四月二十四日の内閣委員会で林大臣が、JBICの起債時にどういう、格付は今までのとおりで、マーケットがリアクションするのかというようなことについては不明であると、よく分からぬというような趣旨の答弁をされましたが、この点は統合のデメリットと考えてよろしいんでしょうか。
#31
○副大臣(林芳正君) 衆議院の方で調達のお話をさせていただきましたが、マーケットが最終的には判断をするという趣旨で申し上げましたので、今よりも良くなるのか悪くなるのかも含めて、これはマーケットが御判断いただくと。
 しかし、我々といたしましては、新しい公庫の経営陣になるべくいろんな組合せをやってマーケットの状況をよく見て、午前中のお話でもありましたように、大きくなるわけですから、資金調達としてはより一層いろんな点で有利になるところもあるわけでございます。そういった点を含めて、有利になるように、効率的になるようにしていただきたいということでございますので、必ずしもデメリットになるという意味で申し上げたわけではございません。
#32
○犬塚直史君 JBICの職員の人たちとほかの職員の人たちの給料を比べると、多分JBICの人はかなり高いんではないかと。それで、同じ株式会社になると。そうしたときに、給与の公平性、あるいはJBICの人たちの今まで取っていた給料をもっと伸ばしてあげなきゃいけないと思うんですけれども、それに対するモチベーションというか、モチベーションと公平性をどういうふうに確保していかれるんでしょうか。
#33
○副大臣(林芳正君) これは新しい公庫の経営陣が、それぞれの分野、またそれぞれの専門性を持った方を一番いい形でモラールを持って働いていただけるように適切にやっていただくと、今の時点でここをこうするというよりも、その経営陣の方にきちっとやっていただきたいと、こう思っておるところでございます。
#34
○犬塚直史君 終わります。
#35
○小川敏夫君 私は、農林漁業金融公庫が統合されることになっておりますので、農業分野の方から視点を当てて質問させていただきたいと思っております。
 農業というのは、作る側の立場の人からいえば農業なんですが、国民全般からいえば、むしろ食料問題というふうにとらえております。私は選挙区は地元東京で、余り農業がないところですけれども、それでも農水委員会にいるのは、むしろ食料問題という観点でしっかりこの農業を支えていかなくてはいけないという考えから取り組んでおるわけでございます。
 そして今、日本の農業の現状、自給率が四〇%と大変低い状態でございまして、将来の展望が開けておるわけではございませんが、今国民の食料、自給率が四〇%ですから六〇%は輸入に頼っておるわけです。ただ、これが将来的にも輸入に頼るということで、国民の食料あるいは食生活が十分に安心できる状態になっていけるのだろうかという危惧を抱いております。
 また、近年、アジアでも中国やインドの台頭ということがありまして、今石油や天然ガスのエネルギー分野、あるいは鉱物資源などで国際的にそれを獲得する競争があると、そういうことから言わば価格も上がっているというような状況がございます。まだ農業分野、食料でそのような状況が生じているとは思いませんが、私は、間違いなく将来的にそういう食料を国際的に取り合う状況が来るんではないかと。
 中国やインドが国民生活が豊かになれば、野菜しか食べない人が肉を食べるようになる、あるいは様々な食料を豊かにするようになるということになれば、これは必然的に食料を輸入することになるということになって、私はそう遠くない将来に食料問題でも今のエネルギーや鉱物資源のような国際的な獲得競争が生ずるんではないかというふうに不安を抱いております。
 そうした中で、石油などは日本から出ないものは出ないんだから、これはある意味では手の打ちようがないわけですが、日本は農業、これはしっかりと支えれば国内で食料を供給できる、農業を振興できるということによって、必ずしもすべて海外に頼らなくてもいいということが政治の努力によって私は解決できる部分が多くあると思うわけでございます。
 そうした観点から、農業をどうしても私は国民の食料問題という観点からとらえて、今後の政治の取り組む姿勢として最大限の努力を払っていただきたい、農業を大切にしたいというふうに思っておるんですが、そうした観点から行革を進めるに当たっても、農業はどうでもいいという考えは大臣持っていらっしゃらないでしょうけれども、その農業に対する大臣のお気持ちをまずお聞かせいただきたいと思いますが。
#36
○国務大臣(渡辺喜美君) 実は、私自身、お米を作っておる人間でございます。売るほどたくさんは作ってないんでございますけれども、私の作るお米の食味点数は七十九点、百点満点ではございません、八十点満点でございます。したがって、いかにおいしいお米を素人の私が作っているか、これはプロのインストラクターの教えのとおりに作っているからできるわけであります。
 創意工夫をすることによって、日本の農業の可能性は無限大に広がっていくと考えております。今農業が長期衰退産業のように言われるのは、私にとっては非常に悲しいことであります。また、日本の農産物が委員御指摘のように世界的なインフレ傾向の中でなぜデフレ傾向から脱却できないのかという問題も、私の長い間の課題の一つでありました。
 つまり、お米一つを取ってみても、日本ではお米を作る生産能力が恐らく一千万トンぐらいはあると思うんですね、正確かどうかは農水省に聞いていただきたいと思いますが。一方、消費者が食べるお米は八百六十万トンぐらいでしょうか、大変な需給のミスマッチがございます。つまり、供給過剰ということになっているんですね。一方、じゃその農業を支える担い手はどうかというと、後継者難に見舞われて耕作放棄地が埼玉県と同じぐらいにあるという非常にミスマッチだらけの世界が今の農業分野なのではないでしょうか。したがって、このミスマッチの解消ができれば日本の農業は無限大で発展していけるはずだ、私は強い信念を持っております。
 今供給が過剰であるというんであれば、これ需要サイドを掘り起こしができればいいんですね。例えば、私の地元では人の数より牛の数の方が多いんじゃないかとさえ言われていますが、もちろん人の数の方が多いわけでございますが、例えば牛乳の消費が落ちてしまいました。ですから、酪農家などはもう生産したミルクを粉ミルクにして、捨てるか保存するかというようなことを迫られているわけでございます。
 一方、香港辺りに行きますと、私が去年飲んだ牛乳は余りおいしくないんですね。これは牛乳ですかと聞いたら、これはモンゴルから輸入しているものですと言っていました。これは馬乳と違いますか、いや、これは牛乳なんですよということなんですね。だったら、おいしい日本の牛乳を香港まで持っていったらいいじゃないかと。香港の食材業者に聞いたら、ロングライフにしてくれれば幾らでも買いますと、こういう時代なんですね。
 したがって、これはいかに需要を付けるかということが一つの課題であって、もう一つの課題は、やはり供給サイドを更にバージョンアップしていくことが必要かと思います。したがって、この両面から需要と供給のミスマッチ解消策ができれば、日本の農業の発展は飛躍的なものがあると私は思っております。
#37
○小川敏夫君 大臣がおいしいお米を作るということは大変いいお話だと思いますが、是非、国民全般、消費者全般もおいしいお米を食べられるような、そうした農業を実現していきたいというふうに思っております。
 大臣が農業というものを大事にされ、そして何も悲観することはないというお考えであるということをお伺いしました。
 今日は、言わば農業の具体的な分野じゃなくて金融の面からお尋ねするわけでございますが、農業事業者が事業資金を必要とした場合、一般的には農地、農地はこれ自由に売買できるわけでありませんので、言わば換価性がないということで担保に入らないというような状況もございます。したがいまして、農業者が事業資金を借りるという場合に、民間金融機関から借りるということは、言わば担保がないということで困難な面があるわけでございます。そうした面から、この農林漁業金融公庫が農業を支えるという意味において金融面の側面から果たしてきた役割は非常に大きいと私は理解しておるんですが、大臣はその点の御理解はいかがでしょうか。
#38
○国務大臣(渡辺喜美君) インフレのときには、お金を借りて長期資金を調達をするという政策手段は非常に効果を発揮をしたと思います。一方、デフレ的な環境にあってお金を借りるということは、実は私の経済論からいくと余りお勧めできないたぐいのものでございます。つまり、デフレ下にあっては借金というのは自動的に増え続けていってしまうからでございます。インフレのときには借金した方が有利なんですね。しかし、デフレで農産物価格が延々と下がり続けるというときに借金をすればどうなるか、借金の方が自動的に膨らんでいってしまうということにほかならないわけでございます。
 そこで、私が政府でなくて党の方にいた時代の話であって、これは政府の見解ではございませんけれども、やはりデフレ的な環境の中では、融資という政策手段よりももっと効果的なところは資本を供給をすると、あるいは贈与という形でお金を流すという方がはるかに効果が高いんじゃないんですかというような議論をした記憶がございます。
#39
○小川敏夫君 事業者から見れば、お金借りるよりも、それは贈与してもらえばこんな有り難い話はない、これは別に農業に限らずどこでもそうだと思うんですが。ただ、農業にとって、つまり農林漁業金融公庫が言わば日本の農業を支える中で果たしてきた役割ということの意味をお尋ねしたんですが、ちょっとその大臣の答弁はインフレ、デフレの一般論だったような気がするので、そうすると、例えば余りデフレ下では金借りるのが好ましくないから、この農林漁業金融公庫は余り果たしてきた役割は少ないというふうに大臣はおっしゃられているんですか。
 私は、そうじゃなくて、インフレだろうとデフレだろうと、事業者に資金需要があればその要請にこたえてきた農林漁業金融公庫が果たしてきた役割は大きいと思っておるんですが、そこはいかがでしょう。
#40
○国務大臣(渡辺喜美君) 私は、農林漁業金融公庫の役割が駄目だったというようなことを言ったつもりは全くございません。農林漁業金融公庫の果たしてきた役割を評価した上で、足りなかった政策として申し上げたつもりでございます。もちろんこれは、私が政府ではなくて党の方にいたときの議論であるということも申し上げました。
 したがって、農林漁業金融公庫がこれから統合後に果たす役割はもっと広がっていくと思うんですね。今までは農業という縦割りの世界で政策金融としてやってきたわけでございます。一方、最近では建設業者がリースホールド方式で農業分野に参入をすると、こういう事例があちこちで特区をつくり、始まっているんですね。これは恐らく全国展開の様相を見せていると言っても過言ではなかろうと思います。
 建設業者が、これは農業者ではありません、しかしそのリースホールド方式で農業を始めるという場合には、恐らく農林漁業金融公庫もお金を貸してくれると思うんですね。これからはもっとそういった縦割りの壁を低くしてもらえれば、もっと遊休農地の多い地域にあってそういった異業種の方が参入してくれるということになるんではないんでしょうか。
 建設業者なんというのは工程管理は非常に得意ですからね。ですから、農地がばらばらにあっても、最近は農道が整備されていますので、多少離れたところにあっても工程管理さえきちんとできれば相当効率的な農業機械の使用が可能になるわけでございまして、そういった観点から見ても、農林漁業金融公庫が更なる地平を広げていくという可能性は大いに期待をしたいところでございます。
#41
○小川敏夫君 大臣の答弁の中でも、農林漁業金融公庫が果たしてきた役割は大きいし、今後もその役割をきちんと継続していかなくてはいけないというふうにお伺いしました。
 そこで、更に具体的にお尋ねいたしますが、今回の統合によって農林漁業金融公庫の業務のうち、株式会社日本政策金融公庫に引き継がれる業務とそれから引き継がない業務と、こういうふうに分かれる部分があるんでしょうか。もしあるんであれば、どの分野を引き継ぎ、どの分野を引き継がないのか、御説明をお願いいたします。
#42
○副大臣(林芳正君) 今大臣と先生のやり取りの中で農業の特殊性、またそれに対する公庫の果たす役割、御議論があったわけでございまして、そういう議論を踏まえた上で業務の限定の議論をさせていただいたわけでございまして、正にそういう意味で資本市場からの調達ができない、こういう資金の貸付けということをまず限定をしたということと、それから食品産業の貸付けでございますが、中小企業者に対する償還期間が十年を超える貸付け、これに限定をするということといたしまして、それ以外の業務は新公庫がしっかりと承継をするということにいたしたところでございます。この法案の別表の一の八号から十三号までに具体的には明確に規定をしておるところでございます。
#43
○小川敏夫君 ほかからは融資を受けられない分野だけを引き継ぐというと、じゃ、ほかのところはもう農林漁業金融公庫の業務としては役割を終えて、民間なら民間から借りろ、あるいは農協から借りろと、こういうことになるわけでしょうか。
#44
○副大臣(林芳正君) 基本的には政策金融は補完に徹するという大きな全体の原則がございますので、ほかでできる部分についてはそこでやっていただくと、そこでできない部分を公庫でしっかりと補完をしていくと、こういう考え方であろうかと思います。
#45
○小川敏夫君 どうも十年を超えるというようなことだけでなくて、やっぱり先ほど言いましたように、そもそも農地は担保に入らないという特殊性がありますので、少し引き継ぐ範囲が狭いんじゃないかと私は思うんですが、そんなことはないんでしょうか。
#46
○副大臣(林芳正君) ここは最終的にこの決めをいたしますときに、農林省並びに公庫の皆様方、また御利用いただいている皆様方からのヒアリング等を通じてこういう仕切りにしていただいたわけでございますので、補完という原則に徹してこういうことになったというふうな理解をしておるところでございます。
#47
○小川敏夫君 そうですか。いろいろ議論をしたといっても、どうも、言わば実際の統合する機関の経営者側あるいはそうした政府側が意見を交換し合っただけで、実際に融資を受けている農業者の意見はそれほど反映されていないんじゃないかというふうに思うんですが。
 補完に徹するといっても、元々補完という以前にかなり融資は受けにくいと思うんですね。特に、この農林漁業金融公庫は、長期でそれから低利ということが魅力といいますか、意味があったわけであります。農業といえば農協ということになるでしょうけれども、農協の場合、必ずしもこの公庫に比べれば長期とか低利ということもないんで、農業者にとって余り、なくはないとは言わないけれども、メリットは公庫の融資を受けるほどは大きくなかったと思うんですが、これを十年以上の分野に限定してしまって補完といいますと、十年以下の分野については全く放逐してしまうといいますか、言わば金融支援の枠の外に置いてしまうような気がして、少し農業者に対して冷たいんではないかと思うんですが、どうでしょう。
#48
○副大臣(林芳正君) 済みません。さらさらと申し上げましたので、あるいはちょっと言葉足らずだったかもしれませんが、十年を超える貸付けの方はこれは食品産業の部分だけでございまして、農林漁業者に対する貸付けの方は、資本市場からの調達が困難な資金と、こういう限定でございますので、年限を問わずに、資本市場からできないものはこちらできちっとやると、こういうことでございます。
#49
○小川敏夫君 じゃ、その点は分かりました。
 それで、その業務を引き継ぐということですが、いわゆる長期それから低利ですね、特に低利で融資するという、こうした融資条件、これはこれまでと同じ姿勢で取り組んでいくということでよろしいんでしょうか。
#50
○政府参考人(大藤俊行君) 新公庫が農林漁業金融公庫から引き継ぎます融資業務に係る利率、償還期限、据置期間の上限等につきましては、農林漁業金融公庫法と同様に、新公庫法案の別表第四及び第五に具体的に規定をしているところでございます。
 したがって、農林水産業向けの資金の融資条件につきましては、引き続き、この別表に定められた金利や利率等の上限の範囲内で、政策の必要性を踏まえた主務大臣の適切な監督の下、定められていくことになります。
#51
○小川敏夫君 あと、全体の融資枠、これはどうなんでしょうか。維持されるんでしょうか、あるいは将来的には縮小ということを考えているんでしょうか。
#52
○政府参考人(大藤俊行君) 農林水産業関係融資を始めまして新公庫の融資の実施に当たりましては、行革推進法の審議の際に国会からいただきました附帯決議も踏まえまして、政策金融として果たすべき機能を的確に果たしていく必要があると考えております。このため、新公庫の成立後、民業補完を旨としつつ、民間金融機関の動向等や地域経済の実情を十分把握いたしまして、政策金融として必要なところに、農林水産業関係につきましても資金が的確に供給されるよう運営していくことが重要であると考えているところでございます。
 なお、具体の貸付規模につきましては、必要な財政上の措置も含めまして、毎年度の予算の国会議決の過程で御議論をいただきまして、政策ニーズを踏まえた必要な融資を実行していくことになると考えております。
#53
○小川敏夫君 これまで農林漁業金融公庫は、例えば平成十九年度ですと、一般会計からの補給金ということで四百十九億円ですか、こうした資金を受けておりました。こうした枠組みは将来どうなるんでしょうか。
#54
○政府参考人(大藤俊行君) 今回の新公庫につきましては、政策的に必要な財政措置につきましては引き続き講じ得るということになっております。ただし、その財政措置につきましては、今までのかなりの部分を占めておりましたような、いわゆる収支差補給というような形ではなくて、あらかじめ明確な基準をできる限り定めまして必要な財政措置を講じていくということになろうかと思っております。
#55
○小川敏夫君 あらかじめ明確な基準を定めるというと、例えばこれからはそうすると物差しを変えるというふうにも聞き取れるんですが、そうすると、やはり融資枠、融資総枠といいますか、これは基準を変えることによって厳しくなって融資総枠は減っていくような気がするんですが、いかがでしょう。
#56
○副大臣(林芳正君) 収支差補給金というのは、今までは一年たって、どんぶりで最後赤が出るとそこを埋めると、こういうことがありまして、そういうやり方ではなくて、あらかじめ必要なものはきちっと付けていこうということでございますので、やり方が変わったからその結果枠が減るということではなくて、どんぶり勘定で無駄な部分は今後は見ていかないということでありますが、枠をきちっと定めて、その理由に合ったものがお申込みがあればそれはきちっと対応していくと、こういうふうに御理解いただけたらというふうに思います。
#57
○小川敏夫君 そうすると、あれですか、農業者から見て、農林漁業金融公庫の融資を受ける、この実情は変わらないというふうに受け取ってしまうような答弁だと私は受け止めたんですが、そういうことなんでしょうか。
#58
○副大臣(林芳正君) 必要な政策として認められた政策金融はきちっと確保いたしますので、そういうことを今までもやっておられた方にとっては変わらないと、こういうことであろうかと思いますが、一方で、枠が余ったから、本当は必要がないのにどうですかと、こういったようなことは厳に行革の立場から慎まなければならないと。
 そういうことでございますので、きちっとその政策目的に沿って御利用いただいている方にとっては今までどおりきちっと政策金融が行われると、こういうふうに御理解いただけたらと思います。
#59
○小川敏夫君 ちょっと聞き方を変えて、今農林漁業金融公庫の分野についても聞きましたけれども、今の言われた精神は、これは中小金でも国金でもすべて同じことですね。
#60
○副大臣(林芳正君) これは農林分野だけにとどまらず、全体について今回の改革の基本的な考え方でございます。
#61
○小川敏夫君 そうすると、今回統合するメリットは、統合しなくとも、枠が余って無駄なものはやらないということは、これは統合しなくたって当然の論理なんで、統合するメリットというのは、そうすると、業務そのものをそれぞれ合理化するということよりも、組織を統合して言わば管理費の分野でより合理化を図ろうと、こんなような姿勢が基本なんでしょうか、今回のこの統合法案は。
#62
○副大臣(林芳正君) 正におっしゃられたように、必要な政策金融はやっていくと。ただ、今、先ほど申し上げましたように、例えば食品産業の十年を超す部分でないもの等とか、いろんなところでやめる部分もございます。そういうところの業務に附帯するものというのもきちっと効率化の実を取っていかなければならないと思いますし、先ほど御議論がありましたように、管理部門を中心として人員の削減等も図る、また統合することによって外形的にも、支店が同一地域にあるものは統廃合すると。いろんなメリットが出てくると思いますし、さらに資金調達の分野でも一つにまとまってまた調達ができていくと、こういうメリットが出てくるんではないかと考えておるところでございます。
#63
○小川敏夫君 また農林漁業金融公庫の業務の点についてお尋ねしますが、現在、全国で二十二店舗の支店を展開しております。また、役職員九百二十四名体制ですが、こうした支店網、支店網といいますか、あるいは農業者から見て融資の申込み等を行う事務体制ですね、こうした体制はどういうふうに変わっていくんでしょうか。
#64
○政府参考人(大藤俊行君) 新公庫への統合に際しましては、管理部門等の共通する業務の一元化や、同一地域に複数の支店が存在する場合に統合するといったような取組を行っていくわけでございますが、他方、支店の統合等に当たりましては、利用者の利便性の維持向上が図られるようきちんと対応していく必要があると考えております。具体的には、各支店に各専門分野に明るい担当者を適切に配置し、主要な支店等において新公庫のすべての金融サービスに関するワンストップサービスを提供するというふうなことが考えられるのではないかと思っております。
 農林漁業関係について申し上げますと、全支店におきましてその融資制度に関する情報提供体制をまず整備をいたします。それから、公庫全体として適切に支店の一元化を図ってまいるわけでございますけれども、農林漁業関係の個々の案件の受付窓口の整備でありますとか、政策に精通した専門人材による融資の審査実行につきまして、これまで二十二支店ということでございましたので支店が存在しない都道府県というのがあったわけでございますけれども、すべての都道府県でのそういったことにつきましての対応を可能とすることを基本として体制を検討してまいりたいと考えております。
#65
○小川敏夫君 要するに、農林漁業金融公庫だけなら二十二店舗だったけれども、人員も九百二十四名だったけれども、今度は統合した、まあ統合した後整理が多少あるだろうけれども、全部の店舗が取り扱うから増えるんだと、サービスも良くなると、こういうことでよろしいんですかね。
#66
○副大臣(林芳正君) 御指摘のとおりでございまして、例えば今ですと、秋田県には農林店舗ございますが、山形、福島、茨城、栃木、群馬とないわけでございまして、当然そこには今、国金や中小企業金融公庫がございますので、そこに統合していった新しい会社の店舗ができると、そこに行けば秋田に行かずとも農林漁業金融公庫のサービスが受けられると、こういうふうになっていくものというふうに考えておるところでございます。
#67
○小川敏夫君 この附則四十七条で、この法律の施行状況を勘案しつつ、いろいろ検討を加え、場合によっては廃止する業務があるということでございますが、これはどうなんでしょう、例えば農業分野について、具体的に廃止を予定しているという部分は今はないかもしれませんが、どうなんでしょうか、そういう可能性というものは、このいわゆる農林漁業金融公庫が扱っていた業務に関して、五年間の経過を見て業務が廃止されるというような見通し状況はいかがでしょうか。
#68
○政府参考人(大藤俊行君) 御質問でございますが、四十七条の条文についてまず御説明を申し上げますと、四十七条は一項と二項から成っております。四十七条の一項というのは、不断の業務の見直し、公庫の業務の在り方についての検討でございまして、これについては五年という期限は規定されていないところでございまして、これは不断にその政策金融が担っている業務が民業補完の観点から適当かどうかということで検討を行っていくということでございまして、これは農林漁業関係に限らず、すべての分野に及ぶものでございます。
 それから、二項に五年ということで、公庫の成立後五年を経過した場合において云々と書いてございますが、これは今回、危機対応制度というのを整備しております。そこで、指定金融機関ということで民間金融機関を指定いたしまして危機対応の業務を行っていただくということでございまして、この指定金融機関に係る制度について検討を加えるというものについて、五年をたった後、その施行状況等を見ながら検討していこうというものでございますので、業務の見直しに係る部分につきましては不断に見直しを行っていくということでございます。
#69
○小川敏夫君 今農業は、言わば担い手、仕組みですか、一定の面積の農地を備えたものがこれから中心となって国も応援していく、補助もすると。しかし一方、その要件を満たさない中小零細の個人農家は言わば補助の対象から外されて切り捨てられていくんではないかというような不安を覚えている。現実に不安を感じている人が多いと。
 正に今年から始まっておるわけですが、こうした政府の担い手として扱われない小規模あるいは個人の農業者に対する金融は今後どういうふうになっていくんでしょうか。
#70
○政府参考人(中尾昭弘君) 農林漁業金融公庫の資金制度は、食料・農業・農村基本法に基づく基本計画において明らかにされた政策目標を達成するために、意欲ある担い手の経営改善に必要な資金、また農業の生産基盤の整備に必要な資金、地域の振興に必要な資金、災害復旧に必要な資金など、多種多様の資金を用意をしております。
 認定農業者以外の農業者につきましても、農業所得が過半となっている農業者の経営改善に必要な資金を始めといたしまして、その他の農業者におきましても、用排水路の改良、圃場整備、山村過疎地域の振興、農産物の生産、流通、加工、販売に必要な共同利用施設の整備、不慮の災害により被災した施設の復旧に必要な資金というように、利用できる資金が用意をされております。
 これらの資金は農林漁業金融公庫から日本政策金融公庫に移管されることになっておりますので、今後とも必要な資金の確保に努めてまいりたいと考えております。
#71
○小川敏夫君 ちょっともう一度確認したいんですが、そうすると、担い手とその担い手の対象にならない人と差はないということですか。それとも、差はあるけれども、一応担い手にならない農業者にも用意していると、こういうことですか。
#72
○政府参考人(中尾昭弘君) 私ども、担い手向けの資金というものと、それから担い手でないけれども農業をやっておられる方々の資金、両方用意をしておりまして、例えばその貸付けの条件などにつきましては差異はございますけれども、それぞれの方々に対した融資制度を持っていると。これは、今後ともそういう形で資金を用意していきたいということでございます。
#73
○小川敏夫君 農業者に対する金融で農協のことがまた大きなこれから話題になっていくと思うんですが、規制改革会議は農協を信用と共済と経済と、こうした各事業に分割しようという方向で議論を進めているんではないかと思うんですが、この点は、この議論の状況、あるいは将来の方向等を少し教えていただきたいんですが。
#74
○政府参考人(中尾昭弘君) 農協についての御質問でございますけれども、農協につきましては、私どもの認識といたしましては、農業者の協同組織として大きな役割を有しております。この農協が時代に即応した改革を進めていくことは当然のことであると考えております。しかしながら、農協はあくまで組合員である農業者の相互扶助を目的に農業者自らが組織した民間団体でございまして、その改革も農協及びその組合員自らが行うべきものであると考えております。
 現在、農協は、組合員の利便性の向上を図るとの観点から、経済事業、信用事業、共済事業などを総合的に営み、窓口を一元化したサービスを提供しているところでございます。こうしたことは組合員である農業者自らが選択したものでありまして、これら民間組織である農協の事業につきましては、国が強制的に分離分割を進める等、組織に介入することは適当ではないと考えております。
#75
○小川敏夫君 じゃ、最後の質問にさせていただきますが、この農林漁業金融公庫の融資、大変有り難いんだけど、審査が期間が長くて、あるいは手続がやや煩瑣だという声もあります。今後、統合後の業務につきましてはそこら辺のところも是非改善していただければと思うんですが、取り組む考えはいかがでしょうか。
#76
○政府参考人(中尾昭弘君) 農林漁業金融公庫資金の融資につきまして、借受け希望者にとって過重な負担にならないよう、また分かりやすく使いやすいものとなるように、融資手続の簡素化、迅速化のための運用改善を行っていくこと、重要なことであるというふうに認識をしております。
 このため、平成十九年度におきましては、スーパーL資金で比較的小口の一定額につきましてスコアリングの手法を活用することにより手続の簡素化を図る、また、融資審査期間につきましても最速一週間で無担保無保証人での融資の可否を判断すると、そういう仕組みを導入したところでございます。
 新公庫への統合後も、担い手の育成確保を通じた国内農林水産業の体質強化を早急に進めるため、農林漁業者の方々にとって使いやすくなるように、引き続き資金の借入れ手続の簡素化、また迅速化に努めてまいりたいと考えております。
#77
○小川敏夫君 終わります。
    ─────────────
#78
○委員長(藤原正司君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、犬塚直史君が委員を辞任され、その補欠として郡司彰君が選任されました。
    ─────────────
#79
○委員長(藤原正司君) 引き続き質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#80
○藤末健三君 民主党の藤末健三でございます。私は、中小企業政策金融につきまして中心に質問させていただきたいと思います。
 皆様御存じのように我が国の中小企業は雇用の四分の三、そして企業数でいきますと九九%、私たちの経済、産業を支える一番大きな基盤となっています。また同時に、次の世代を支える新しい産業の芽ということでございまして、新しいベンチャー企業が育ち、そして次の世代を支えてくれるということでございます。私は、中小企業の政策におきまして非常に重要なのは、やはり補助金というものではなく、税制やまたこういう政府系の金融支援だと考えています。
 本日の法案におきましては、中小企業金融公庫、そして中小企業関係では国民生活金融公庫の統合の問題、また同時に商工中金、商工組合中央金庫の民営化の議論もされているところでございますが、私はこのような動き、非常に効率化を求めるという意味では正しい方向ではないかとは思うんですが、やはりこの市場至上主義と申しますか、市場に任せればすべてうまくいくということは、行き過ぎてはいけないというふうに考えます。政府の役割は何かと申しますと、市場の失敗、市場で調整できないものをいかに政府がカバーするかというのが使命でございまして、この市場の失敗をどうカバーするか、そういう考え方に基づき御質問したいと思います。
 ちなみに私は全国区の参議院議員でございますので、いろんなところを回らさせていただきまして、今中小企業の経営者の方々、雇用者の方々とお話ししますと、やはりまだまだ、景気がいいという話はございますけど、苦しい状況にございますし、またこの月曜日と火曜日には経済産業委員会で北海道を視察してまいりました。北海道のワイン工場、住宅工場、そして食品メーカーを伺ってきたんですけど、もうその三つとも中小公庫や商工中金の支援で事業をどんどんどんどん拡大された方々です。
 その中で印象に残りましたのは、先ほど渡辺大臣から香港で牛乳の話をおっしゃられましたよね、その中の一社が名前を言いますとふうどりーむずという会社がございまして、今赤字なんですけど、国のお金でどんどんどんどん技術開発をしまして冷凍牛乳というのを開発しました。牛乳というのは凍らせますと脂肪分とたんぱく質が分解して飲めないんですよ。ところが、それをうまく凍らせる技術を開発しまして、今台湾とか、あとシンガポール、香港に売り出そうとしているんですよ。赤字なんですね、まだ。それでもリスクマネーを政府が提供しているからこそ、彼らは新しい分野に乗り出せるという状況でございまして、この政府系金融の役割何かということをやはりきちんと我々は議論しなければならないんではないかということをまず冒頭に申し上げさせていただきたいと思います。
 私が一番冒頭にお聞きしたいのは、今後の政策融資についてどうあるべきかということでございまして、新公庫の設立後においても、政府系金融として担うべき役割は先ほど申し上げましたように非常に重要じゃないかなと。例えばセーフティーネットの構築や事業の再生、また先ほど申し上げましたように、経営を革新していくことなど、この点につきましてはリスクが高く、民間金融機関では十分に対応できてないと考えます。そのような点に資金を供給を行うというのは政府系金融ではないかと考えるんですが。
 例えば、中小企業は非常に厳しい状況にございまして、二〇〇六年の有利子負債の償還年数を見ますと、中小企業は十・六年ということで十年超しているんですね、有利子負債の償還年数が、十年超すレベル。ちなみに大企業を見ますと四・七年ということで、半分以下なんですよ。ですから、非常に中小企業というのは資金繰り苦しいという状況がまだ続いているということでございます。
 私が考えますのは、この新公庫ができて、私が中小企業なんかに行くと、新公庫が、経営状況が悪化するとしても、やはり政策金融であることを忘れちゃいけないんじゃないかという、積極的な政策誘導のために金利を抑えることや、また、リスクが高くても民間機関が出せないようなところに融資をしていくということをやっていかなければならないんではないかと思っております。そうしなければ政策金融としての位置付けがなくなってしまう。
 今後とも、リスクに見合った金利よりも低い水準での金利の貸付けを行うことが必要だと考えますが、そのためには当然ながら財政措置が必要でございます。その財政的な措置は必要十分に確保されるかどうかについてお答えいただきたいと思います。
#81
○副大臣(林芳正君) 正に藤末先生おっしゃられるように、なかなか市場ではできないところ、これをきちっと政策金融として担っていくというのが大変大事なことである、そういう基本的な考え方で今回の改革を行いましてこの法案を提出させていただいたわけでございまして、必要に応じ、今委員がおっしゃったように市中金利よりも低い金利水準を設定する、またなかなか取れないリスクを取ると。
 ちょっと余談になりますけれども、今の香港の牛乳、大臣がおっしゃった話ですけれども、例えば資本市場でそういうリスクキャピタルを調達できないのかと、こういう観点からも検討した上で、やはりそこは難しいという部分は何らかの政策金融が果たす役割があるんではないかと私も思っておりまして、そういう意味で、金利水準その他いろいろなことについて政策的な措置を講じる必要があるというふうに我々も考えておるわけでございまして、そうした措置をとるためには、当然市場よりも有利になるということで、今先生がおっしゃったように、補助金等の財政措置が必要になるということでございます。
 先ほどの議論でありましたように、あらかじめきちっとした基準をつくって、どんぶり勘定ではなくて見積もっておく方式という方向で考えておりますけれども、そういうことをきちっと手当てをして新しい公庫が政策目的をきちっと実現をしていけるようにするということでございまして、もちろん国会の議決というのをいただいた上で予算措置をしていく、こういうことになろうかと考えております。
#82
○藤末健三君 是非財政措置はしっかりやっていただきたいと思います。これがなければもう政策金融というものが我が国に非常にもう存在しないと同様になりますし、また林副大臣から今お言葉がありました直接金融、市場を通した資金の調達なんですけれども、正直申し上げてまだできてないんです、我が国は。できていれば私は直接金融にリスクを取らせることはできると思うんですけれども。
 ちょうど市場が今あり、何が起きているかというと、逆三角形なんですよ。大企業は市場でどんどん調達できますよと。ある程度、超ハイリスクな企業はまた調達できますよと。ところが、ちょうど中間的なもの、売上高が百億円で利益を毎年五億円上げますよと、有利子負債が二十億円ありますという企業あります、実際に。そういう企業はできないんですよ、今、市場で調達は。逆三角形になっているんですね。大きくなればなるほど市場で資金を調達できますけれども、小さな企業は市場で調達できない。アメリカは逆です、これは当然。アメリカは小さい企業がどんどんどんどん何万社という、ピンクシートとかQボードとかいろいろあるじゃないですか、下の方の組織が。
 そういうのが日本にはないんで、私は、そのリスクマネーが今調達できる仕組みがないままに政府系金融をどんどんどんどん細らせるんじゃなく、これは是非林副大臣にお願いしたいのは、我が国の産業金融というか、中小企業金融含めて、全体像の金融システム、これは間接金融の中でもうただ政府系金融だけの議論に閉じこもっているんですよ。じゃなくて、やはり政府系金融だけじゃなく、民間の融資はどうあるべきか。
 この民間融資、今、中小企業に対してはこの五年間で二割も落ちているんですよ。十年以上前と比べたらもう四、五割落ちているんですよ。その中で民間の融資がどうあるべきか、そして同時に、直接金融を育てるという話でずっと新興市場等をつくってきていましたけれども、年間三十社とか四十社じゃないですか、上がっているのは。四百三十万社ある中小企業をじゃどう支えるんですかという議論には僕は答えていないと思うんですよね。
 是非これはもう、林副大臣にお願いする話じゃないかもしれませんけど、金融システム全体の設計の中でのこの政府系金融の在り方というものを議論した上での政策の構築をしなければ、私はどんどんどんどんひずみが出てくるんではないかなということを申し上げさせていただきたいと思います。
 私、既存の政策融資につきまして、次の質問に移らさせていただきたいんですけど、これまで中小金融公庫等の政策金融機関におきましては、バブル崩壊後の貸し渋り、貸しはがしの時代に中小企業を支えたり、また大事なのは、例えば中越の地震とか、先ほどの能登半島大地震、あと洪水なんかの災害が起きたときに、リスクが高い方に対しても積極的に対応していただいたと思います。
 このようなリスクが高い方々に対して行っていただいた貸付けについても、今後貸倒れが生じるなど新公庫の負担が増える可能性が大きいわけでございますが、貸倒れとかそういうものが生じたときに、その部分は政府が責任を持って支援する必要があると私は考えますが、その財政的な措置というものはどのようになっているかということについてお答えいただきたいと思います。お願いいたします。
#83
○副大臣(田中和徳君) 現行機関が行っている貸付けについては、機関において自己査定を行って、リスクに応じて必要な貸倒引当金を適切に計上しておるところでございます。また、二十年の十月の統合に当たっては、資産評価委員会において貸倒引当金を含め現行機関の資産全般を評価の上で、日本政策金融公庫に適切に引き継がれることになると思います。
 今お話ありましたように、新公庫に引き継がれた貸付金は新公庫においては管理され、貸倒れが生じた場合には、基本的にはあらかじめ計上された貸倒引当金によって適切に対処されると、このように考えております。
#84
○藤末健三君 ちょっと追加の質問を申し上げますけど、私この間新潟に伺ったときに、新潟で洪水が起きたんですよ。そうしますと、機械がもう泥に埋まって動かなくなっている。そうすると、機械を買い換えなきゃいけないんですよね、もう修理できないんで、泥に埋まってもう水浸しで。そのときに融資したのが中小公庫と、あと商工中金なんですよ。恐らく、彼らが貸されたものについては非常にリスク高いと思うんですよね。一時期工場が止まってしまって、それからたしか二か月、三か月で機械を導入できて復活できたということをおっしゃっていました。遅れたらもう契約が切れちゃうらしいんですよね、対応が遅れると。
 もし大きな災害が起きたときに、相当大きなリスクマネーを提供しなきゃいけない状態が生じると思うんですよ。そのときも責任を持って政府はやるかどうかというのは非常に重要だと思うんですけれども、その点、いかがでございましょうか。
#85
○副大臣(林芳正君) 正に今、まだ現行の商工中金が、委員がおっしゃったように、災害で、例えば台風のときですとか、新潟県の中越地震があったときとか、また鳥インフルエンザのときとか、いろんな対応をしていただいております。また、政投銀もBSEのときにそういう災害復旧や運転資金の供給等をやっておりまして、こういった機能はなかなか民間で急に、いろんな災害や緊急時が起こったときにすぐというわけにいかないわけでございまして。
 正に今回の法案にも民間の金融機関を活用した危機対応制度というものを規定をいたしまして、内外の金融秩序の混乱又は大規模な災害、テロリズムというのも入っておりますが、若しくは感染症などの危機による被害に対処するために主務大臣がこの認定をすると。どういう場合に認定するかというと、一般の金融機関が通常の条件により貸付け等を行うことが困難であるという場合、また指定金融機関が危機対応業務を行うことが必要であるということを認定した場合にこのシステムを作動しようと、こういうことにしてあるわけでございます。
 また、今申し上げました商工中金それから政投銀は今度は民営化の方向に向かっていくわけでございますが、これはもう自動的に指定したものとみなすということで、この危機対応の仕組みに最初から入っていただくと、こういうことになっておるわけでございまして、今委員が御指摘になったように、とっさのときになかなか民間では行けないところを政投銀やこの商工中金を使って、また更にそれを広げて民間の銀行指定ということで、指定したところに今度は政策、この株式会社日本政策金融公庫がいろんな援助をすることによってそういう対応をきちっとしていくということをこの法案に入れたところでございます。
#86
○副大臣(田中和徳君) 今、林副大臣から丁寧な御答弁がありまして、我が省も同様の考えを持っております。
#87
○藤末健三君 是非、財務省には資金の手当てをお願いしたいと思います。
 恐らく、私は金融公庫の方々とお話をしていて感じますのは、政府の後ろ盾がもうきちんとしていないと、やっぱりいざというときに走れないと思うんですよ。何か大きな災害が起きましたよと、緊急に手当てをしなきゃいけないときに、いや安心してください皆さんと、政府がきちんと支えてくれるんですよということを一言言えるかどうかというのが僕は大きな違いだと思いますので、もうそこはきちんと政府が支えるということをやっぱり明確にしていただきたいんですけど、田中副大臣、いかがですか、これでよろしいですか、副大臣。
#88
○副大臣(田中和徳君) 今回のこの新しい制度のスタートに当たりまして、今委員からもいろいろとお話がございましたし、はっきり言うと信頼の問題であり、使う立場でどのようにしっかりと使っていただけるのかということが大切でございまして、今の御指摘はもう十分踏まえて対応していきたい、このように思っております。
#89
○藤末健三君 次に、林副大臣にまたお聞きしたいんですけど、先ほど危機対応についても前向きな発言を本当にありがとうございました。また、同時に、危機対応ということを言いますと、災害や貸し渋りという話もございますけれど、今は数がちょっと減ってきましたけど、大規模な倒産の、連鎖倒産というのがございます。古くはマイカルグループの問題とか福助の問題等がございます。そういう大規模な倒産による連鎖倒産みたいなものを防ぐという意味での危機対応、これについてはいかがでございましょうか。
#90
○副大臣(林芳正君) あらかじめこういうケースはというのはなかなか言いにくいところがございまして、その都度きちっと判断をしていただくと、こういうことになろうかと思いますが、今、藤末先生がおっしゃったマイカルや福助というのは、先ほど私がちょっと御紹介を申し上げました商工中金が対応した例で、大型の企業の倒産関連ということで対応した事例の中に含まれているものでございます。
 そういったものも含めまして、商工中金や政投銀、民営化の方向へ向かってもこの枠組みの中ではやれるようにということもあって、こういう危機対応制度をつくったわけでございまして、そういう企業の大型倒産に際しての、どうしても取引先の中小企業といったものの資金繰りが厳しくなると、こういうところにきちっと手当てをするといったことや、貸し渋り、金融システム不安対応と、また先ほどお話がありましたような鳥インフルエンザのような危機的な状況と、こういうところにも対応してまいったわけでございますので、この危機対応、新しくつくる制度についても、こうした対応実績をきちっと参考として主務大臣に適切に判断していっていただきたいと、こう考えておるところでございます。
#91
○藤末健三君 私、危機対応にちょっとこだわりがあるんですが、危機対応につきましては、先ほどお話ししましたように、いかに早く危機から立ち直っていただくかというのは非常に重要でございます。その新潟でお聞きしたのも、本当に素早く融資をいただき、もう数か月で機器を入れ替えて稼働できたから取引先を失わずに済んだということをおっしゃっていたんですよ。早さが大事だと。ですから、一回もう間が延びて立ち上がりが遅くなっちゃうと、その間にもう取引先を失ってしまうということをまた教えていただきまして、私は本当にそれはもう実感させていただきました。
 そこで、私はその危機対応に対する手順というのが非常に重要じゃないかと。特に早く資金提供を行わなきゃいけないのではないかと考えております。例えば、現状におきましては、災害のときにおいては災害救助法の適用がなされた翌日から特別相談窓口ができるようになっています。そしてまた、企業倒産のときは、民事再生手続の申立ての翌日から特別相談窓口ができるということで、災害が起きたとき、また倒産の翌日から対応ができるようになっているという状況でございます。
 特に、地方の方の話をお聞きしていますと、地方のある程度、東京から見たら小さいかもしれませんけれども、ある程度の企業が倒れますと、もうとてつもない連鎖が起きる可能性が非常に大きい。そのような中で、迅速な対応がこれからも求められると思うんですけれども、これはここがポイントでございまして、個別の危機に対して一々閣僚会議に諮るということが起きますと迅速な対応ができなくなるんじゃないかなと思うんですが、今後も今までのように、災害救助法が適用された翌日から特別窓口で相談するとか、あと、企業が倒産した場合、連鎖倒産を防ぐために民事再生手続の申立ての翌日から特別相談窓口を設置するような迅速な対応が可能かどうかということをお答えいただけませんでしょうか。お願いいたします。
#92
○副大臣(林芳正君) 委員が御指摘のところは大変大事なところでございまして、せっかくお金を供給したのに、一週間遅れたのでもう意味がなくなったということはあってはならないことであると我々も認識をしておりまして、お尋ねの関係の閣僚会議というものは、政策金融改革に係る制度設計という、これは閣議決定をいたしたものですが、そこに記載はされておるんですが、法案そのものには書いてございません。法案には、先ほど申し上げましたように、主務大臣が認定をすればすぐできると、すぐというのは書いてございませんが、認定をすると、こう書いておりますので、閣議決定した、内閣総理大臣を長として、関係大臣等が参画する閣僚会議というのは、あくまで開催することができるというふうになっておりますので、必要に応じて開催をすることを検討していくということになろうかと、こういうふうに思いますので、基本的な考え方としては、委員がおっしゃったように迅速に対応するということが大変大事であると我々は考えております。
#93
○藤末健三君 是非ともその考え方は徹底していただきたいと思います。運用になったら、できるだからやりましたというふうになっちゃいますととんでもないことになりますので、この場でもきちんと、もうこれはできるであって、やりませんよというぐらいのことをちょっとおっしゃっていただきたいんですが、よろしくお願いいたします。
#94
○副大臣(林芳正君) 正に委員も役所におられましたのでよく御存じであろうと思いますが、危機の発生に伴って主務大臣の認定が行われるたびに閣僚会議を開催する必要はないというふうに考えております。
#95
○藤末健三君 是非とも引き続き迅速な対応ができるようにお願いしたいと思います。やはり実際に現場の中小企業の方のお話なんかをお聞きしますと、政府系金融機関の危機対応のサポートというのはやはり民間にはできないというのはもう明確でございます。明確です、これは。ですから、引き続き危機対応の手順も迅速にやっていただきたいと思います。
 それと同時に、危機対応体制につきまして、商工中金が完全民営化を、今回の国会で法案が審議され、多分実施されると思いますし、あと政策金融機関の縮小による穴埋めということをやらなきゃいけないんじゃないかということを思っております。そのしっかりとした穴埋めというのは、これまで商工中金とかが行っていた危機対応の対応と同じ水準の金利でなければいけないんではないかなと考えるわけでございますが、これもまた、今までと同じような危機対応金利の水準を維持するとしますとやはり財政措置が必要となると考えますが、その財政措置につきまして、見解はいかがでございましょうか。これは田中副大臣と林副大臣にお聞きしたいと思います。お願いします。
#96
○副大臣(田中和徳君) 危機対応については、民営化後の商工組合中央金庫や日本政策投資銀行等の金融機関が災害等の危機時に円滑な資金供給が行えるよう、日本政策金融公庫法案において所要の制度的な手当てを行っておるところでございます。
 財政措置については、商工組合中央金庫や日本政策投資銀行などの政策金融機関がこれまで果たしてきた危機対応機能を念頭に置きつつ、今後必要な措置が検討されることになるものと考えております。
 以上でございます。
#97
○副大臣(林芳正君) 私の方からお願いしようと思っていたことを今財政当局の副大臣から御答弁がありましたので、重ねる必要はないと思いますけれども、今まで果たしてきた機能、商工中金や政策投資銀行等のやってきたところを踏まえて、念頭に置きつつ必要な財政措置というのを検討していきたい、我々もそういうふうに考えておるところでございます。
#98
○藤末健三君 やはり、特に今地方の経済、正直申し上げてそれほどまだ元気じゃないというか、まだまだ疲弊していると思います。私の故郷は熊本というところなんですけれども、この五、六年で熊本に本社を置いている上場企業はもう何社も倒産しているんですよ、実は。そのたびに地方経済は大混乱という状況でございまして、この状況を経験した人間、地方のやっぱり方々にとっては、皆様地方から来られた方が多いと思うんですけど、やはりこの危機対応がきちんとなされると連鎖倒産は防げますよと、もし災害があっても大丈夫なんだよという安心感はやはり政府が付与しなきゃいけないと思いますので、是非とも明確にこれを伝えてほしいです、中小企業の方々に。安心してくださいと、危機があってもちゃんと政府が見るんですよということをきちんとお伝えしていただきたいと思うんですけど、林副大臣、いかがでございましょうか。
#99
○副大臣(林芳正君) ここは、私がここに来る前に与党で検討しておったときも大変大きな議論でこういう制度を新たにつくるということになったわけでございまして、正に委員がおっしゃるように、特に地方の営々と中小企業を営んでいらっしゃる皆様方にとっては生命線とも言えるべき部分でございます。
 我々としても、この法案を可決いただきますれば、その広報、政府全体としてきちっと取り組んでまいりたいと、こういうふうに思っております。
#100
○藤末健三君 危機対応に関しましては、政府系金融機関が初めの早い時期にわっと支えるということが重要だと思うんですけど、その後をフォローアップするのは、やはり中小企業の融資の九割、八割を支える民間金融だと思います。
 今私がいろいろな地方の金融機関の方にお話をしていますと、これは正直申し上げて、金融庁の検査は何か厳しくやり過ぎじゃないかなというところも少しあると思います。私は専門家じゃないですから余り申し上げる立場じゃございませんけれども、あるんではないかとは思います。
 もし地方の例えば災害とか連鎖倒産が起きそうなときに、民間金融機関が迅速な対応をしたと、そして地方の産業、企業を支えたというときに、自己資本比率の低下を気にして動けなくなるという懸念が私は正直あると思います。一生懸命地元の企業の危機を救ったのに金融機関は金融庁から早期是正措置など厳しい措置をとられるということが起きますと、恐らくこの民間金融機関が主導を握る危機対応というのは機能不全になるんではないかなと思うわけでございますが、この点につきまして、金融監督行政上配慮が必要じゃないかということにつきまして、是非、金融担当政務官の田村先生、あと林副大臣ですか、ちょっとお答えいただきたいと思います。
#101
○大臣政務官(田村耕太郎君) 藤末先生もう御案内のとおり、この法案の中にはリスク補完措置というのがしっかり書かれていまして、指定金融機関が危機対応業務の一環として貸付けを行う場合は、その利子補給ですとか損失補償ですか、これをしっかりやるということになっていまして、ただ、この詳しい内容は今後政令等で主務省庁がしっかり検討を重ねていくことになると思います。ですので、その中で、金融庁としても円滑な対応を阻害しない形でしっかり対応することを念頭にきっちりやっていきたいと思います。
 あと、ちょっと金融庁が今やっていることを宣伝させていただきますと、済みません、大臣もちょっと前まで金融庁にいらっしゃったので、済みません。間接金融と直接金融で市場全体でミドルリスクマーケットをしっかり育てていこうという話をされたんですけど、先生御案内のとおり、既にもうやっておりまして、金融審の方でも諮問会議の方でも専門的な審議会をつくりまして、資本市場、そしてまた市場型間接金融を使って証券取引所の改革、新興市場を含めた、それをやっていくこと、スコアリングモデルですとかシンジケートローンですとか動産担保ですとか、そういうことも通じて、言われたようなミドルリスクマーケットをしっかり育てていくことをしっかり頑張ってやってまいりたいと思いますので、今後とも御指導よろしくお願いします。
#102
○副大臣(林芳正君) 田村政務官からもう御答弁あったとおりであろうと思いますが、自己資本比率というのは分母と分子で計算をいたすというふうに私もうろ覚えで覚えておりますので、なるべく影響しにくいような、この日本政策金融公庫としてのお手伝いの仕方というものをきちっと考えていくということが一つあろうかと、こういうふうに思っておりますけれども、金融庁の方でもそういうお考えを持っていただいているということで、きちっと連携をしてやってまいりたいと思っております。
#103
○藤末健三君 是非、田村政務官におかれましては、先ほど私が申し上げたミドルリスクマーケットに直接金融の資金を提供するというのを是非確立していただきたいということと、もう一つお願いは、市場の国際競争力を付けてほしいと思うんですよ。正直言って、今のままだとまずいと思いますよ、私は、我が国の市場は。もうNYSEとかLSEとか、僕はシンガポールにも負けるんじゃないかと心配しております、ちなみに。ということをちょっと思っていますので、是非とも審議していただきたいということと、もう一つお願いは、リスクを補完するという話は法にいつも書いていただき有り難いと思うんですけれども、結局は省令とか検査マニュアルの世界なんですよ、これは。検査マニュアル、省令に書かれても、現場の検査官が使わなければ全く意味ないですよ、全く意味ないです、これ。ですから、現場まで徹底するというのを是非政務官にお願いしたいと思います。
 もう既に中小企業検査マニュアルございますよね。これも正直申し上げて、きちんとなされているかどうか僕はちょっと疑問だと思っています。中小企業に出す貸出しについては、不良債権を少しは緩く見るというのは僕はやるべきだと思うんですよ。実際にマニュアルにはそう書いてあるけれども、本当にそれを現場の検査官の方が適用しているのかというのは正直疑問でございますので、是非政務官のイニシアチブで、我が国の本当に雇用の四分の三を支えている中小企業に適正な金融が行われるようにやっていただきたいと思います。もうずっと下がり続けているんですよ、今。これをちょっと状況を変えてください。
 今調べたデータだと、ずっと民間金融機関の貸出しはこの五年で二割落ち、そして今でも四割の民間金融機関は中小企業への貸出しを減らし続けているという状況でございますので、この一因としてやはり私は金融庁の監督の問題もあるんではないかと思いますので、是非とも政治のイニシアチブでやっていただきたいと思っております。よろしくお願いします。
 そして、次にございますのは、これは非常にちょっと大事なことでございまして、貸出し残高の数値目標ということをちょっとお話しさせていただきたいと思います。
 これは、貸出し残高の数値目標につきまして、中小企業者等の資金ニーズに機動的に対応する観点から、機械的にこの数値目標を決めるということは絶対やるべきじゃないと私は思っています、機械的に決めることは。なぜかと申しますと、中小企業の状況を申し上げますと、企業統計でいきますと、二〇〇一年から二〇〇四年、開業率はたった三・五%でございます。これは四年ごとの統計でいくと戦後最悪、三・五%。一方、廃業率はどうかというと、会社がどれだけやめているかというのを見ますと、六・一%。もう倍近い状況。例えば、開業率をほかの国と比べますと、我が国は三・五%のところ、アメリカは一〇・二%。アメリカは高そうな気がしますが、イギリスは一〇%、フランスは一二・一%なんですよね。もう三倍から四倍の開きになっているという状況でございまして、この状況をどう考えるかということをやはり常に考えていただきたいと思います。
 例えば、日本アプライドリサーチの調査によりますと、開業するときの最大のネックは何か、苦労するところは何かという質問がありまして、その一番、ナンバーワンはやっぱり資金調達なんですよ、開業の問題点は。四八・七%の方々が資金調達で開業が大変だったんだということをお答えいただいている。実際にデータを見ると、開業者に対する政府系融資の割合は大体開業者の二割から三割ぐらいおられるんですよね。それだけの効果を持っているんではないかということはございます。
 この新公庫法案の審議の中においても、衆議院においてはその旨が附帯決議で決議されて、渡辺行革担当大臣から、その附帯決議についても、その趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じますという答弁をいただいているところでございます。それにもかかわらず、今月の九日に開催されました経済財政諮問会議の民間議員から、これは民間議員でございますが、民間議員からの資料においては、政策金融全体としての縮減目標、削減目標の設定を行うべきではないかということが記載されている。経済財政諮問会議の民間議員から政策金融全体の縮減目標を示すべきではないかということが出されています。
 これは、国会の議論を多分御存じなかったのかなという気はしますが、これについての見解を是非とも教えていただきたいと思います。お願いいたします。
#104
○大臣政務官(田村耕太郎君) 今度は経済財政担当の立場でお答え申し上げます。
 先生も今言われましたとおり、衆議院の内閣委員会の方でそのような附帯決議が付されたということは十分承知しております。
 諮問会議の方なんですけれども、これも先生も御案内のとおり、有識者議員ペーパーといいますのは、有識者議員が諮問会議の議論のたたき台として議論に資するという形で有識者議員の責任において作るペーパーでございまして、これは政府の立場、政府の見解ということではございませんので、国会軽視と、そういうことには当たらないと、そういう見解でございます。
#105
○藤末健三君 田村政務官にお聞きしたいのは、これはやはり、あくまでも政府としては政策金融の全体の削減目標を機械的に決めることはないということでよろしいんでしょうか、引き続き、お願いします。
#106
○大臣政務官(田村耕太郎君) 衆議院の委員会に付されました附帯決議、これをしっかり尊重するという立場でございます。
#107
○藤末健三君 是非ともしっかり、こちらの参議院でも議論ございますので、私は、政府系金融機関の削減目標を機械的に決めるべきではないということを提言させていただきたいと思います。
 先ほどお話ししましたように、なぜかと申しますと、まず一つ大事なことは危機対応でございます。何か問題が起きたとき、例えば災害が起きたとき、大きな倒産が起きたときに、その被害を防ぐのは政府系金融機関しかありません、迅速にできるのは。民間金融機関ではリスクを取りかねます。
 そしてまた、同時に何があるかと申しますと、今中小企業はますます厳しい状況にございまして、これからどうなるか分からない。民間金融機関も融資を絞る中、そして廃業率もどんどんどんどん高まる中、開業率は高まらない中、本当に中小企業政策に特化して申し上げますけれども、機械的に決めるものではなく、やはり我々国会の政治家が議論をして私は決めるべきものだと考えておりますので、その点を委員各位に申し上げたいと思います。
 続きまして、中小企業の金融につきましては、私は一つ懸念していますのは、第三者保証人の点でございます。お金を融資を受けるときに、第三者保証人を付けなければお金を貸しませんよということがずっと長い間我が国の金融の慣習だったわけでございますが、商工中金や今中小公庫の話を聞いていますと、ほとんどもうすべて第三者保証人は取っていないということになっている。そしてまた、信用保証制度につきましても、昨年四月から第三者保証人を取ることをやめたという状況になっております。しかしながら、金融公庫におきましてはまだ引き続き多くの第三者保証人を取っているんではないかということを聞いております。これはデータ調べましたけれども、データはなかったです、私が調べた範囲では。
 この国民公庫における第三者保証人を不要とするこの融資制度、今取り込んでいますよということをお聞きしてはいますけれども、実際に経営者本人以外の第三者という定義で置いて第三者保証を全く取っていないということが明らかになっている融資の残高ベースはどのくらいあるのかということ、実績を教えていただきたいということと、その第三者保証人を取っていないという融資の全体に占める割合がどのくらいあるかということを財務省にお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。
#108
○副大臣(田中和徳君) 今委員の御指摘の点についてパーセント等をお答えをしておきたいと思います。
 国民生活金融公庫の融資を保証人の有無並びに保証人の種類別に見ると、まず一つは無保証のもの、もう一つに経営者保証によるもの、さらに社内役員等の保証によるもの、そして四つ目にはそれ以外の第三者の保証によるものと、このように整理をいたしてみました。
 このうち、第三者保証を取ってない融資、すなわち無保証のもの、経営者保証によるもの、社内役員等の保証によるものは、平成十七年度のフローベースで件数では五五・七%、金額では五八・六%になっています。また、第三者や社内役員等の保証によって融資しているものを除いた融資、つまり無保証の融資及び経営者本人の保証によるものは、平成十七年度のフローで件数では二九・八%、金額では二四・八%となっております。
 以上でございます。
#109
○藤末健三君 田中副大臣にお聞きしたいんですけど、完全に無担保というか無保証のやつはどのくらいなんですか、ちなみに。もし御存じだったら教えていただけませんでしょうか。
#110
○副大臣(田中和徳君) 数字的に見ますと、平成十六年度で二一・八%、十七年度で二二・一%、十八年度で二一%という数字でございます。
#111
○藤末健三君 これは、いろいろ判断はあると思いますけれど、やはり無保証の枠を増やすような動きは進めていただきたいなと思います。
 やっぱりお聞きしたとおり、第三者保証の枠のシェアが大体四割ぐらい占めていますし、あと完全無保証というのは二割ぐらいしかないわけですよね、そうしますと。今データを見ますと、上場している大企業の倒産件数というのは二〇〇二年ベースで二十九件あったものが二〇〇六年には二件に減っているということで、大企業の倒産はどんどん減っているという状況でございますが、ただデータを見ますと、負債総額が五千万円以下の倒産というのはずっと増え続けているんですよ。
 やっぱり倒産が起きていると何が起きるかと申しますと、保証されている方々は全財産を失うこともあるということでございまして、非常に厳しい状況に置かれてしまうということでございますので、この無保証、保証のやり方、特に私がこだわっているのは第三者保証でございますけれど、そういう、国民公庫におきましてもこの第三者保証をなくすという方向をまず進めていただきたいと思います。
 これは本当に非常に私は重要なことだと思っておりまして、私の実は母は、もう相当前ですけれども、昔パーマ屋をやっていまして、パーマ屋をやるときに国民公庫からたしかお金お借りしたんですよ。それで新しく事業、事業といっても小さなものでございますが、パーマ屋を始めたということがございまして、この国民公庫の、零細というのは失礼な言い方ですけれど、小さなやっぱり事業者の方々を支える力というのは非常に重要だと思いますので、より一層やっぱり社会のために役立つような仕組みに変えていただきたいと思っております。
 もう一つ質問ございますのは、国民公庫において本年度から第三者保証を不要とする融資制度の拡充を図るということをお聞きして、その取組は非常に評価できると私は考えますが、他の政策金融機関等との取組と比較しますと、商工組合や、私は中小公庫とかの話をお聞きしていますと、それに比較しますとまだまだ取組が遅いと考えますが、今後、国民公庫におきまして第三者保証人を取らない融資を一層拡大していく必要があると考えますが、それにつきまして田中副大臣の御見解を伺いたいと思います。
#112
○副大臣(田中和徳君) 御指摘のとおり、個人保証だとか担保に過度に依存しないで適切に融資判断を行うというようなことが重要だと私も考えておるところでございます。
 こうした認識の下で、国民生活金融公庫においては、従来から無担保無保証人の経営改善貸付け等に取り組んできておりまして、さらに十三年七月に創業者向けの無担保無保証人の新創業融資制度、さらに十五年一月に第三者保証人等を不要とする融資を創設し、更に取組を進めてきたところでございます。
 今後とも、国民生活金融公庫においては、借り手のニーズを踏まえ、無担保無保証人融資制度や第三者保証を必要としない融資制度を推進をしてまいりたいと思っております。
 以上でございます。
#113
○藤末健三君 是非、田中副大臣には、この国民公庫の、より一層、社会とか産業に役立つことを進めていただきたいと思います。
 これは登録をしていないんですけど、田村政務官にちょっと質問がございまして、私は、ちょっと途中で申し上げましたけれど、今の金融庁の仕事の一番大きいところは何かというと投資家保護になっているんですよね、実は。すぐ何があるかと、投資家保護、投資家保護とおっしゃると。しかし、実際に金融庁のパンフレットを見ますと、一番初めに挙げている項目は何かと申しますと、活力ある産業、経済を育成しますと書いているんですよ。そして、イノベーションを推進しますということを、金融を通じてですよ、イノベーションを推進しますということが一番目に書いてあるんですよね。
 ただ、私は、その検討をなされているかどうかというと、まだやっていないんじゃないかなと思います。ですから、私は金融というのは何かというと、やはりお金という、資金という血を体じゅうに巡らせてどんどんどんどん体を強くするというのが私は金融の役割だと思うんですけど、今一生懸命何か金融庁がおっしゃっているのは、お金、この栄養を出すところ、何か胃腸を大事にしましょうねということはおっしゃっているんですけど、市場である金融機関、心臓は弱いし、あとお金を使う、血を使う筋肉のこと全然考えてないような気がするんですよ、私は正直申し上げて。
 是非とも政務官にお願いがございますのは、全体をつくっていただきたいんですよね、我が国の金融は何ぞやと、どこがお金を提供し、だれが使うかという話。直接金融、間接金融あるじゃないですか。そして、市場の役割、そしてその中に初めて僕は政策金融というものが位置付けられると思うんですけど、その全体の位置付けがないまま政策金融を変えるという議論だけがこれは進んでいると私は思います、正直申し上げて。全体像が見えない。そういう意味で、是非、政務官のイニシアチブでやれると思うんですよ。是非我が国に本当に必要な金融というのを議論していただきたいと思うんですけど、いかがでございましょうか。
#114
○大臣政務官(田村耕太郎君) まだ金融庁の宣伝が足りないかもしれませんけど、渡辺大臣が副大臣のときに、大分金融庁の中も今の大臣が改革されまして、今まで、確かに危機対応の中で生まれた省庁でしたので、どちらかというと預金者保護、投資家保護という色彩が濃かったかもしれませんが、これから、一応メガバンクの不良債権が終わって、安倍政権全体の政策として、製造業だけじゃなくてサービス産業の生産性を上げなきゃいけない。その中で、代表的なサービス産業としては金融にもっと活力を持ってもらわなきゃいけないということで、金融イノベーション、金融産業の、金融産業立国ですね、こういうものを目指していこうということを副大臣でいらっしゃったときに渡辺大臣と私がお仕えさせていただきまして、山本大臣とともに三人で、そして金融庁の中の幹部の方、いろんな方がいろいろ活躍いただきまして、今先生が言われたようなことをしっかり取り組んでおりますので、またあれでしたらいろんな資料もお届けしますので、宣伝も頑張りますので、どうか御理解いただきたいと思います。
#115
○藤末健三君 是非頑張ってください。
 私が最後に申し上げたいのは、今回この政府系金融機関、民営化、統合という話はできておりますけど、まず一つは、全体的な枠組みの中でどうあるべきかという議論がまだまだ不足しているのではないかということ、そしてもう一つは、やはり政府の役割は市場の失敗、市場でできないところをどう補完するかということに尽きると思いますので、その機能は必ず維持していただきたいということを申し上げまして、質問を終わらさせていただきます。
 どうもありがとうございました。
#116
○委員長(藤原正司君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。
 これより両案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより順次採決を行います。
 まず、株式会社日本政策金融公庫法案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#117
○委員長(藤原正司君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、株式会社日本政策金融公庫法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#118
○委員長(藤原正司君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、秋元司君から発言を求められておりますので、これを許します。秋元君。
#119
○秋元司君 私は、ただいま可決されました株式会社日本政策金融公庫法案及び株式会社日本政策金融公庫法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案に対して、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党及び国民新党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    株式会社日本政策金融公庫法案及び株式会社日本政策金融公庫法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、両法律の施行に当たっては、次の事項について留意し、その運用に万全を期すべきである。
 一、株式会社日本政策金融公庫(新公庫)の組織運営に当たっては、国民一般、中小企業者及び農林水産業者の資金需要に質量ともに的確に応えるものとし、そのために必要かつ十分な財政措置等を講ずるとともに、欠損金処理を行う場合には、透明性を確保しつつ、これまでの政策遂行のために行われた貸付けにより生じたコストについては、適切に財政措置等を講ずること。
   なお、財政措置等を講ずるに当たっては、その目的を明確化すること。
 二、新公庫の組織設計・運営に当たっては、統合効果により効率的な事業運営の実現とガバナンスの向上に努めるとともに、業務の態様の違いを踏まえて内部組織を編成し、専門的能力を有する職員の窓口配置・育成を適切に行うなど、利用者の利便性の維持・向上を図ること。
 三、新公庫の組織設計・運営に当たり、特に、生活衛生関係営業者については、個人営業者等零細な事業者が多いことや公衆衛生の向上に資する事業であることを踏まえ、引き続き、きめ細かい対応が行われるよう、十分に配慮すること。
 四、新公庫が国民生活金融公庫から承継する教育資金貸付の貸付対象範囲の見直しにより、民間金融機関からも新公庫からも貸付けを受けられない層が生ずることのないようにすること。
 五、中小企業金融公庫の一般貸付の廃止に際しては、その時々の経済金融情勢及び政策ニーズを踏まえ、必要に応じ特別貸付制度においてメニューを新設・拡充するなど、中小企業者の資金需要に機動的に対応するよう努めること。
 六、新公庫においては、過度な担保主義・保証人主義からの脱却を図り、特に、第三者保証を必要としないようにすること。
 七、新公庫においては、国際協力銀行が果たしてきた資源・エネルギー確保や国際競争力確保等の機能を引き続き適切に果たすため、政府開発援助の円借款等との有機的な連携を図りつつ、国際協力銀行部門の対外的信用の維持と業務の積極的展開が一貫した体制の下で可能となるよう、適切な人材の確保を含めた体制の整備に努めるとともに、国内部門の勘定と収支相償原則に基づく国際部門の勘定とを明確に区分すること。
   また、新公庫は、我が国の国際競争力の強化に資する環境・省エネルギー対策についても積極的に取り組むこと。
 八、危機対応体制については、新公庫における機動的な対応及び完全民営化機関をはじめとする民間の指定金融機関の機能やノウハウの積極的な活用により、これまで商工組合中央金庫、日本政策投資銀行等の政策金融機関が行ってきた危機対応と同水準の条件及び範囲の危機対応が確保され、危機時に必要な者に資金が円滑に供給されるよう必要かつ十分な財政措置等を講ずるなど制度の運用に万全を尽くすこと。
   また、指定金融機関が的確に危機対応を行い得るよう、金融監督行政において十分に配慮し、柔軟性を持った対応を行うこと。
 九、新公庫の貸付残高に係る数値目標の要否の議論は、現場の意見を尊重し、中小企業等の資金需要、民間金融機関の動向、内外の経済金融情勢の変化等を十分に踏まえ、政策金融改革の影響を見極めつつ、慎重に行い、機械的な目標設定はしないこと。
 十、新公庫の業務の在り方の見直しに当たっては、国内金融業務及び国際協力銀行業務における統合効果についても十分に検証を行うこと。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#120
○委員長(藤原正司君) ただいま秋元君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#121
○委員長(藤原正司君) 全会一致と認めます。よって、秋元君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、渡辺国務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。渡辺国務大臣。
#122
○国務大臣(渡辺喜美君) ただいまの附帯決議につきましては、その御趣旨を十分尊重してまいりたいと存じます。
#123
○委員長(藤原正司君) なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#124
○委員長(藤原正司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時三十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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