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2007/06/19 第166回国会 参議院 参議院会議録情報 第166回国会 内閣委員会 第20号
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2007/06/19 第166回国会 参議院

参議院会議録情報 第166回国会 内閣委員会 第20号

#1
第166回国会 内閣委員会 第20号
平成十九年六月十九日(火曜日)
   午後一時三十分開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月十八日
    辞任         補欠選任   
     神本美恵子君     水岡 俊一君
     黒岩 宇洋君     高嶋 良充君
 六月十九日
    辞任         補欠選任   
     松井 孝治君     小川 敏夫君
     松下 新平君     木俣 佳丈君
     水岡 俊一君     神本美恵子君
     白浜 一良君     澤  雄二君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         藤原 正司君
    理 事
                秋元  司君
                鴻池 祥肇君
                朝日 俊弘君
                工藤堅太郎君
    委 員
                小池 正勝君
                佐藤 泰三君
                末松 信介君
                田村耕太郎君
                竹山  裕君
                林  芳正君
                山谷えり子君
                小川 敏夫君
                神本美恵子君
                木俣 佳丈君
                主濱  了君
                高嶋 良充君
                風間  昶君
                澤  雄二君
                亀井 郁夫君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣官房長官) 塩崎 恭久君
       国務大臣     渡辺 喜美君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  鈴木 政二君
   副大臣
       内閣府副大臣   林  芳正君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        鴫谷  潤君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官
       兼行政改革推進
       本部事務局次長  株丹 達也君
       人事院事務総局
       職員福祉局長   吉田 耕三君
       人事院事務総局
       人材局長     鈴木 明裕君
       人事院事務総局
       給与局長     出合  均君
       警察庁長官官房
       長        安藤 隆春君
       総務省人事・恩
       給局長      戸谷 好秀君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国家公務員法等の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(藤原正司君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨十八日、黒岩宇洋君が委員を辞任され、その補欠として高嶋良充君が選任されました。
 また、本日、松下新平君、松井孝治君及び白浜一良君が委員を辞任され、その補欠として木俣佳丈君、小川敏夫君及び澤雄二君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(藤原正司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国家公務員法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官兼行政改革推進本部事務局次長株丹達也君外五名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(藤原正司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(藤原正司君) 国家公務員法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○末松信介君 自民党の末松信介でございます。
 昨日の参考人質疑に続きまして、今日も質問させていただくことになりました。今日、警察官房長の方お越しいただいております。ありがとうございます。
 まず最初にお尋ね申し上げますのは、望まれる公務員像についてということをお尋ね申し上げたいと思います。
 実は、何年か前にこういう話を聞いたことがございます。十年間日本で生活をしたことがありますあるアメリカ人のジャーナリストが本国に帰って大変困ったそうであります。何に困ったかといいましたら、実はある言葉を英語に訳せということで困ったそうなんです。その言葉というのは、私たちが日常よく使いますおかげさまでという言葉であります。この訳し方に大変困ってしまったと。困り果てた末、英語でどう訳したかといいましたら、こう訳したそうなんです。ビコーズ ウイ アー リビング アンダー ザ シャドー オブ ジャパニーズ ガバメントと。林副大臣はさすがに、渡辺大臣も英語が堪能だからすぐにお分かりになったと思うんですけれども、つまり日本政府の庇護のおかげでというように訳したそうなんです。私たちでしたら、普通、御先祖様とか、あるいは信心深い方だったら神様とか、あるいは御近所の皆様のおかげでと訳すと思うんですけれども、その方がそう訳されたそうなんです。
 しかし、これが絶対おかしいかといったら、あながちそうも言い切れないと。なぜかと聞きましたら、欧米というのは必ずヒーローになるのはロビン・フッド、ウィリアム・テル、中国では孫悟空、これは当時の権力者に立ち向かった民間人がヒーローになるということが特徴なんです。ところが、日本人でヒーローになるというのは、大岡越前の守、遠山金四郎、大石内蔵助、また暴れん坊将軍、こうした方々がヒーローになるというのは、常に公務員若しくは公務員に準ずる方がヒーローになるということが、これが国民性の大きな違いであると。
 ですから、私たち、厳格な権利認証制度であるとかあるいはいろんな個別の法律があります、建築基準法もそうですし、こういったことが実際は憲法の下で、制約の中で本当にこれは有効なのかどうかということについて、違反じゃないかという裁判というのはそんなに起こされないわけなんです。だから、こういったお上、公務員というものに対しての尊重、信用、信頼というのは大変強いものがございます。しかし、そのお上、公務員というのが随分おかしくなってきたわけであります。それが今回、天下り問題、官製談合の問題もありますし、時々いろいろなほかの不祥事もあるわけでございます。
 この十年、よく制度疲労ということを耳にするわけなんですけれども、公務員制度そのものも疲労してきたということは一つの原因だと思うんですけれども、今回、国家公務員法等の一部を改正する法律案提案理由説明を何度となく読みました。こう書いています。公務員は、戦後レジームの中で、国家運営の担い手として、国民と国家の繁栄のために積極的な役割を果たしてきた。しかしながら、今日、本来優秀な人材が集まっているにもかかわらず、その能力が十分になされていない状況にあると。文章は続きまして、一方で、予算や権限を背景とした押し付け的なあっせんや官製談合に対して国民の強い批判があります。冒頭、このように書かれているわけであります。
 かつて、私が在籍をしました議会でも、問題があるたびに積極的に、期待される議員像というものをみんなで考えてみんなでつくったことがあります。私、いろいろと思い出があるんですけれども、非常に特徴的な思い出の話をもう一つだけさせていただきたいんですけれども。これは公務員のある省のトップまで行った方が、退職後、こういう話をされたんですよ、もう十年以上前なんですけれども。
 バブルで地価が高騰しました。狭い日本なのに、これは日本の地価全体の価格がアメリカの全土よりも高くなってしまったという時代があったんですよ。最初に、監視区域をあの当時設定をしました、土地取引の届出制度なんですけれども、価格の指導が行われたわけなんです。それでも地価は簡単に下がらなかったと。何をしたかといったら、総量規制を実は行ったわけです。徐々に徐々に土地が下がり始めてきたわけなんです。下がり始めてしまって、今度は不良債権の心配が出てきたというときになったんです。みんな監視区域を外してほしいと思ったんですけれども、都道府県は、もしか自分のところが先に外して上がり出した場合に大きな責任を問われるということで、国交省もにらむ、他府県もにらむという状況が続いていたわけです。そのある役所のトップの方が来られて、この問題についてお話をなさったと。実は、参議院の比例代表にかつてお出になった方なんですけれども、この方がどういうことを演説したかといったら、監視区域の問題、役人は始めるのも遅い代わりに役人はやめるのも遅いんだと言ったんですよ。私は、最初拍手を送ったんですけれども、数秒後、何だおかしいなと、それだったらなぜ在職中にそのことを言わないんだというのが私の実は思いだったわけでございます。
 そのことを県のトップの会議で申し上げまして、知事にこういう話があったんですということを言いました。要は、私は、役人というのは、官僚というのは個人の発想と集団の発想というものが異なるというところ、やはり省益、局益というものが常に頭にあるんだなということを思うんですけれども。そのときに、知事にどう思いますかと言ったら、今は参議院議員で当時総務部長でありました森元恒雄さんが横におられて、森元君どう思うということを言ったんですけれども、森元恒雄さんがどう答えたかということは選挙前なのでお話し申し上げませんけれども。知事はそのときに腕組みをして言ったことは、やっぱり保身かなというそういう言葉を使われたわけでございます。
 私は、期待される公務員像ということ、国民に明確なメッセージを送る意味で、改めて期待される、あるいは理想の公務員像というものを大臣から是非お答えをいただきたいなと。昨日も参考人の方から、これからの公務員というのはやっぱり幅広い知識と同時に、国際競争力で勝っていく、こういうセンスというのは大事であるということを言われていましたので、その理想の望まれる公務員像についてお尋ね申し上げます。
#7
○国務大臣(渡辺喜美君) この委員会で何度か申し上げてまいりました期待される公務員像というのは、ありきたりのように聞こえるかもしれませんが、やはり国家と国民の繁栄のために高い気概を持っていること、そして使命感と倫理観を持っていることが大切であります。何といっても、公務員というのは国家と国民に奉仕をする存在でありますから、国民から信頼をかち得なければなりません。幅広い知識、経験に裏打ちされた高い企画立案能力、管理能力を保有している必要がございます。また、時には専門的な知識、教養に裏打ちされた経験をスペシャリストとして生かしていくことも大事な資質でございます。
 いずれにしても、今日のように世界が一体化をしてしまった、かつてのような二十世紀型の、特に日本においては右肩上がり時代という大変幸せな時代があったわけでございますが、上がったり下がったりの時代に既に突入をしてしまったわけでありますから、まさしく未来を洞察をし、その未来に向かって積極果敢にチャレンジしながら、情熱を持ってきちんと責任の取れる、そういう資質が大事であろうかと思います。
 我々、選挙選抜公務員の方は選挙の洗礼を受けるわけであります。一方、試験選抜公務員の方は何年かに一回の通過儀礼がないわけでございますから、これはもうまさしくふだんの研さんが必要になるわけでございます。右肩上がりの幸せな時代が終わって久しいわけでありまして、我々は新しい公務員像の確立に積極果敢に取り組むのが正に今回の公務員改革の第一歩であると考えます。
#8
○末松信介君 力強い御答弁をいただきましてありがとうございます。
 私は、公務員の方が自分たちの公務員像と聞かれたときにどう表現されるかということがやっぱり気にはなっていました。確かに一つの言葉で理解するということは大事だと思うんですよね。今のお話でしたら、洞察力、行動力、失敗を恐れない勇気という言葉になるのかなということだと思います。過去、有馬元文部大臣が生きる力って何だと、我々も困ったんですけれども、きれいに表現していただきまして、自分で問題点を見付けて自分で問題を解決する力と、そういうものになっていきますので、是非それを実践していただきたいと思います。
 質問項目が、あした、あさって、また質問が当たるかもしれませんので、やり切れになってはいけませんので、警察関係の質問を先にさせていただきたいと実は思います。
 私が住んでいます兵庫県、五百五十万県民がおりまして、警察官の数が一万一千人強いるわけなんです。変則的な勤務であるとか、夫婦二人で駐在所に勤務されて非常に御苦労いただいている姿も見ますし、テロとかいろんな犯罪があったときに出動する特殊部隊の存在とか、いろいろとあろうかと思うんです。そういった第一線で活躍される方々の姿を見るわけです。
 とりわけ、警察官一人で国民を何人守るかといったら、数字上、今日本では五百三十四人という数字になっています。これは大変な数字なんですよね。アメリカは警察官一人で三百五十三人、フランスは警察官一人で二百七十五人、ドイツは三百十二人ということですから、日本の警察官の負担数というんでしょうか、国民を守る数というのは大変多いなということを驚いたわけなんですけれども、それで厳しい物件費等々もあるんですけれども、精一杯頑張っていただいておるということはよく分かるんですけれども。
 今日お尋ねしたいのは、実は府県警察の人事、主要ポストのことについてちょっとお伺いしたいんですけれども。
 警察機構というのは警察庁を頂点にしましてあるというのは体制上当然のことなんですけれども、問題はその採用の、地元採用、地方採用の警察官が、階級上は警視長が最高で、なかなか本部長にはなれないと考えられています。実際、兵庫県警でも生え抜きがなったということはないわけで、仕組み上なれませんわね、これ。過去、例外的に大阪府警の地元幹部の方が東北地方の県警本部長に就任したことはあったようなんです。
 私は、能力的に優れた人物というのは、本人のためにも、また多くの地方採用の警察官のためにも、この士気の高揚のために積極的に登用していくべきじゃないかということを思っておるわけなんです。幾人かおられるということを聞いておりますんですけれども、この点についてどうお考えなのかということをお尋ね申し上げます。
#9
○政府参考人(安藤隆春君) お答えいたします。
 今、現行の制度について若干御説明いたしますと、御案内のとおり、警察行政事務というのは国家的性格と地方的性格を併せ持つという特殊性がございます。それをどう切り分けるかというのはなかなか難しいわけでございますので、戦後の警察制度の中では、都道府県警察官のうち本部長を含む警視正以上の者については国家公務員である地方警務官として国家公安委員会が任免を行うと、こういう制度設計をしておるわけであります。
 その理由というのは、先ほど申し上げましたように、警察事務がそういう二重性を持っているということでございます。その上で、やはり一面において国家的性格を有する警察事務というものが、特に都道府県警察の最高幹部クラスにつきましては、単に都道府県の利益のみにとらわれることなく、国家的視野に立って公正かつ円滑に遂行される必要があるとか、あるいは都道府県警察の最高幹部クラスは、全国的見地からやはり広く人材を求めて、人事管理の適正とか警察の機能水準の保持向上を図る必要があると、こういうような幾つかの観点から地方警務官制度、すなわち警視正以上につきましては国家公務員として国家公安委員会が任免すると、こういう制度設計がされているということをまず御理解いただきたいと思います。
 その上で、地方採用の警察官につきまして本部長にどれぐらい任命されているかということでありますが、都道府県で採用された人が最後に警察本部長になるというのは、これは別の意味でいろいろ問題があるということであります。すなわち、都道府県警察の最高責任者である警察本部長というのは、警察行政の中立性とか人事の公平性をやはり担保するために、地縁、血縁等のつながりのない当該都道府県警察採用者以外の者を任用することが適当であるということで、これまで中央人事といいますか、警察庁採用を中心に人事を行っているということであるわけであります。
 そういうことを踏まえまして、それでは都道府県警察採用の人がどのくらい本部長になるかということで、今委員御指摘のように、かつて神奈川とか大阪で、ずっと最後まで、退職間際まで勤務されて他県の本部長になられると、こういうケースがございましたのと、それからもう一つは、地方採用で途中から警察庁の採用になるという推薦制度というのがございまして、現在八十数名ぐらいのグループを形成しておりますが、警察庁の中にそうした推薦者のカテゴリーというのがございまして、大体それは各都道府県で警部補で採用されて、その後警察庁勤務ということで、その後各県の勤務とか警察庁の勤務、そういう推薦者の中でどれぐらいかということでありますが、現在、岩手、富山、鳥取、島根県の県警の本部長と、それから北海道につきましては北海道方面本部長、北見でございます、五名を登用しているところでございます。
 引き続き、意欲と能力のある推薦者、つまり地方採用者の警察官の警察本部長への積極的な登用を図ってまいりたいと思います。
#10
○末松信介君 そうしたら、途中からいわゆるキャリアになるというんでしょうか、こういった方々でもって本部長になられる方が五人おられるということなんですね。分かりました。
 それで、警察庁の幹部の方とか地元の県警の幹部の方にお話を聞きましたら、意外と地元で採用された警察官が自らの希望でもって他府県の県警本部長になっていきたいなとか、そういうことを積極的に希望される方は少ないと。他府県で働くということを希望される方は割合少ないということは聞いたんです。しかし、地元のいろんな部長にはなっていってトップまで上がりたいという希望を持たれる方は大変多いわけなんですけれども。
 兵庫県警の場合だったら、刑事部長、警備部長、警務部長、この三部長は、それと本部長もそうですけれども、確実にこれは東京のキャリア組の方が来られるということになっているわけなんですね。過去採用していた府県警からの推薦組の代わりに出てきた本庁採用職の二級職の採用人員が増えつつあると。将来、府県警の部長等の主要ポストに就くことも十分、拡大していくことが考えられると思うんですけれども、そうなると、必然的に地元採用者のポストは減少してくるんじゃないかということも考えられるわけです。
 今、国家公務員制度改革の中で、T種、U種、キャリア、ノンキャリアの採用、人事評価についていろんな議論がなされているわけなんですけれども、府県警察本部の部長のポストに警察庁からの出向が就く場合と地元出身者が就く場合があるわけですけれども、このバランスについてどう考えているのかということ。地元出身者にチャンスを与えるためにポストを固定化させるべきではないと思うんですよ。過去ずっとポストは固定化されているんですよ。このことについて我々はどう受け止めたらいいんですか。
#11
○政府参考人(安藤隆春君) お答えいたします。
 全国的に見ますと、都道府県警察本部の部長ポストというのは合計しますと二百六十三あるわけでありますが、そのうち、地元の都道府県警察出身の部長というのは百八十六名でございまして、約七割を占めております。
 先ほども申し上げましたように、都道府県警察本部の部長ポストについては、全国的視野に立った高度な調整能力とか捜査指揮能力が要求される重要なポストであるというふうに考えておりまして、それにふさわしい人を地方警務官にいたしまして採用するといいますか、配置をするということでございます。
 今申し上げましたような実態的な比率でありますが、これは、警察庁からの中央人事の出向ポストとそれから地元の占めるポストというのは必ずしも固定しているわけではございません。端的に言いますと、それぞれのカテゴリーについて得意な分野というのがありまして、各県の幹部というのは、恐らく指揮能力とか専門分野における能力で非常に専門性が高いと。あるいは警察庁からの出向者というのは、企画調整力とか組織管理、もちろん指揮能力を各県で経験しています。そういうことで、一言で言うと、それぞれの能力等に応じて長所を発揮して県警全体が総合力を発揮する、こういう形でバランスを取っているんじゃないかと思います。ただ、今委員御指摘のように、ポストを固定すべきではないということは全く御指摘のとおりであります。
 我々としても、当該都道府県出身者にその部長ポスト、つまり中央人事が占めているそのポストについて、適任者がいる場合は固定することなく、その地元の警察官を部長に就けるということも現在やっておりまして、例えば昨年、十八年中でございますが、全国で五ポストにつきまして、そういうように地元の人を中央人事の者が占めておりましたポストに就け替えをする、こういうようなことをやっております。
 委員御指摘の兵庫県につきましては、これは最近はございません。昔、随分昔といいますか、平成七年当時は、警備部長、あるいはその前でございます地域部長につきまして、それぞれ中央から地方、地方から中央と、こういうような、それぞれ人材がいる場合はそういうことをやってきております。
 いずれにしましても、そういうバランス感覚を持ってこれからも配意していきたいと思っております。
#12
○末松信介君 分かりました。
 二年、三年来られると、中央から。望んでいるのは、現場に強い警察官というのをやっぱり望んでいますから、現場に溶け込んでいただかなきゃならぬということでありますので、そういう点で、別に兵庫県警の方がどうこうしたというわけじゃなくて、我々はずっと長い間横から見ていて、どうなのかなということで思いを伝えたわけなんです。
 それで、ここの項目で最後の質問なんですけれども、警察官も、巡査さんになって、巡査部長さんになって、警部補になって、警部になって、警視になって、警視正になるということなんですけれども、結局、警視正になった場合は、これ警視から警視正になったら国家公務員になるんですよね。
 そこで何が起きるかといったら、結局、家に帰って、お母さん、僕、警視正になったよと言ったところが、奥さんは喜んでくれますけれども、後で給料袋を見たら給料が四万円下がっているということになっているんですね、これ。階級が上がって、下がるという、これは国家公務員と地方公務員の問題なんですけれども。しかし、少なくとも、そういった推薦組でキャリアの路線に乗っていくとかいう制度がない限りは何も変わることはないんですよね。法律はそれだけの身分が変わるだけであって、中身は何も変わらないと。
 こういうことについて、警視正のまま、警視正でもって地方公務員であってもいいんじゃないかと私は思うんですけれども、この点についての御見解をお伺いします。
#13
○政府参考人(安藤隆春君) お答えいたします。
 確かに、今御指摘のように、地方警察官から地方警務官、警視正に任命されるときに、ある県では給料が下がる、もちろんそのままというのもありますし、多少県によっては上がるというところもありますが、そういう点はかねて御指摘されておりまして、我々としても、それは給与、格付の問題でございますので、担当当局に対して、より処遇の改善についてこれまでもいろいろ申し上げてきたところでありますが、そういう事実はございます。
 地方公務員のままでよろしいんではないかという御指摘でありますけれども、先ほど申し上げましたように、なぜ地方警務官が導入されているかという制度、趣旨とほぼ同じことでございますけれども、やはり警察業務というものが国家的性格というものも帯びているということで、そういうことを踏まえますと、都道府県警察の最高幹部クラスにつきまして、つまり各県警の部長あるいは大規模警察署の署長、そこにつきましては、やはり警察事務を全国的な観点から統合調整したり、そういう視点が必要ではないかということ、あるいは人材を広く全国的に求めるとか、そういう理由などによりましてこの制度を導入しているわけであります。
 昭和二十九年警察法改正以来、今日まで、そういうことで運用してまいりましたけれども、もちろん完璧という制度はございませんけれども、これにつきまして、実態的にも制度的にも合理的な運用がなされているものと思って我々は考えております。
 以上です。
#14
○末松信介君 いろいろと御答弁をいただきまして、考え方は分かりました。キャリア、ノンキャリアとか、あるいは推薦組で途中からキャリアの線に乗っていくとか、いろいろな形が警察人事にあるわけなんですけれども、いずれにしましても、やる気のある人間が、そして目指したら何でもやっぱりなれるという、目指せば努力が報われるという、可能性一〇〇%ないということのないような仕組みをつくっておいてほしいと、私はそう思うんです。現にそうなっていますけれども。ですから、広くやっぱり人材をよく見てもらいたいと思います。
 今回、東京事務所長をされていた方とよく話をします、このことについて。公務員の人事評価という点について、地方公務員の場合はやる気を、どっちかといえばやる気を見る、国家公務員の場合はスキルを見ると。この視点が最初のまずスタートからちょっと違いますねという話を聞きました。その点はよく、どちらも大事なことですから見ていっていただきたいというふうに思います。
 警察関係の質問は終わりましたので、どうぞお帰りいただいて結構でございます。
#15
○委員長(藤原正司君) 安藤官房長、どうぞ。
#16
○末松信介君 続きまして、また質問、大臣の方に戻ってまいります。
 実は私、今回、小池先生と一緒にこちらの方へ、内閣委員会の方へ出稼ぎに参ったわけなんですけれども、実は国土交通委員会でも、国際競争力という問題がよく議論されます。同時に、大臣も御存じのとおり、党内においても戦略的社会資本検討委員会というのができていると、国際競争力とか安全、安心とかあるんですけれども。
 私は、自分が神戸の港というのを過去ずっと見てきまして、私が小学生のころというのは、貨物の取扱量というのは、コンテナ取扱量というのは世界二位から四位だったんですよ。今三十二位から三十六位ぐらいを来ていると。いろいろと調べてみましたんですけれども、今全国の貨物の取扱量というのは千五百万トンなんですよね。上海は一つの港で二千二百万トンですよ。日本は千五百万トンの貨物を六十二のコンテナ港で、これ合計してですから、割ってですからね、これ。ですから、当然人件費とかコストの問題というのはもう比較にならないぐらい、これは勝負にならないという状況が続いているわけなんです。
 二年前の例を取り上げましたら、例えば、広島の港で四十フィートのコンテナを一個載せて、釜山に持っていって釜山で積み替えて北米へ持っていったら、これ六万五千円と聞いています。ところが、広島で載せて、そして神戸へ持っていって載せ替えて北米へ持っていったら一個九万円と。二万五千円の差があるということなんです。これは具体的な数字として教えられたんですけれどもね。
 これは港湾荷役の問題もあります。岸壁の使用料の問題もあります。しかしながら、平成八年のときぐらいに、東アジアの荷物が日本を経由せずして、ほかの港で日本を抜港して出ていくという状況がずっと出ていたんです。シンガポールでもトレードネットとかあるいはポートネットといういろんなシステムで手続の簡素化をしていたわけなんですけれども、あのころにしっかりとこの時代を見据えればよかったと。ただ、国土交通省がその努力ができていなかったかといったら、そうではなくて、やっぱり非常に元々の今言ったように人件費の問題がありますし、土地の高い問題もありますから、そうは思うようにいかなかったことは確かなんですけれども、しかし、民間の視点という点においては、私は少し目線を下げておくべきではなかったかなということを、そういうことを実は考えてしまうわけなんです。
 これまで、官民の人材交流ということが行われてはきているわけなんですけれども、これまでの公務員の制度では十分対応できていないという一面も見受けられると思うんですけれども、現在までの人事交流制度及びその具体的な評価につきまして、特に省庁の中で行政がどのような変化をしたのかということを、これをお伺いいたします。
#17
○政府参考人(戸谷好秀君) 官民人事交流でございます。過去に、ここ近年いろいろ制度を整備させていただいておりますが、最初ございましたのは中途採用という形のものでございます。それに加えまして、平成十一年に官民人事交流法というのを次に作っていただきまして、来ていただいてまた民間に戻る、あるいは官から出て戻るという形のものが一つできています。それから、この翌年の十二年に、任期付き職員を雇うということで、任期をもって職員になっていただいて、任期が終わればまた元に戻っていただくというような制度を整備しているなど、順次制度の整備をお願いしております。昨年には、民間企業の身分を持ったままでも交流採用を可能とできるというような官民人事交流法の一部を改正させていただきました。
 この結果でございます。平成十八年八月十五日現在で切りまして、国の行政機関で働く民間から受け入れている方ということでございます。非常勤で来られておられる方が四百名ございます。これを含めまして、約二千四百名という方が国の行政機関で民間から民間経験を持って働いていただいているということでございます。
 省庁別でございますが、厚生労働省が五百名余ということで、これはお医者さんとか研究の方という方が多いというふうに思っています。それから経済産業省が四百名弱でございます。特許の審査、この辺のところでやはり相当に規模を早急に広げるということで来ていただいています。それから金融庁でございますが、金融証券検査ということで経験を、あるいは知識を持たれた方ということで二百五十名来ていただいています。それから国土交通省が四番目でございまして、約二百名余ということで、海難審判等というような業務に従事していただいています。
 いろいろ私どもとしてアンケート等で各省から伺いますと、やはりまず上がってまいりますのは、専門知識を業務に生かして、ひいては公務能率が向上したと。特許の審査、あるいは金融証券検査、それから衛生情報みたいに、いわゆる衛生情報センターのようにかなりその道でやっていただいた方が来ていただいて動かしておるというようなものもございます。それから、受け入れた社員を通じて職員の視野が広がった、あるいは民間企業の仕事のやり方や効率性が公務に取り入れたことで公務能率が向上したということで前向きな評価をいただいているところでございます。
#18
○末松信介君 今国際競争力の話を申し上げたんですよね。だから、諸外国と比べて、今おっしゃっているのは評価いただいているということなんですけれども、ダイナミックな形でダイナミズムのようなものが働いておるのかどうか。我々その評価というのは、もう端的にお答えいただいて結構です。どうなんですかね。
#19
○政府参考人(戸谷好秀君) 雇用情勢、いろいろ国によって違いますので一概にお答えできないと思いますが、まだまだ、一定程度進んでいるということで、官からもっと行ってもらうということも必要だと思いますし、私どもとしてはもうちょっと広げていきたいというふうに考えております。
#20
○末松信介君 それでは、今回の法案におきまして、内閣総理大臣は官民の人材交流の円滑な実施のための支援を行うとありますが、ここに示される円滑な実施のための支援というのは具体的にどういうことを想定されておられるのか、お伺いをいたします。
#21
○政府参考人(株丹達也君) 官民人材交流センターの事務についてのお尋ねでございます。センターの事務につきまして非常に簡単に申し上げますと、幅広い人事交流について現行制度を前提とした上で各省庁が行います人事交流、人材交流の円滑化のための支援を行うと、こういうのが法律案の規定でございます。
 具体的な制度設計につきましては、今後、官房長官の下に設置をされます有識者懇談会の意見を踏まえ検討するということではございますけれども、今のお尋ねが法律の言葉としての支援の内容ということでございますので、現時点で私どもが想定をしておりますことを申し上げますと、例えば、民間あるいは各省庁、両方からでございますけれども、人事交流の希望を募りまして、それぞれの相手方に対しての情報提供なり、あるいは必要なあっせんを行うことですとか、人材交流の仕組みなり意義なりにつきまして広報あるいは啓発活動を行うという、幅広い官民の人材交流の窓口的な役割を果たしていくというようなことを想定をさせていただいておるということでございます。
#22
○末松信介君 分かりました。
 有識者懇談会、ここでも議論されるのは有識者懇談会での結果を待ってと、設置をして結果を待ってということで、非常に有識者懇談会ということを昨日も参考人質疑の中で盛んにその点ではっきりしないんだということでありましたけれども。
 今お聞きをしたいのは、国と民間企業との間の人事交流に関する法律というのが既にあるわけなんですよね。いわゆる官民人事交流法が存在しているわけなんですよね。ここにも法律書いています、これ。それで、今回の法律案と規定と官民交流法との関係というのはどのように解すればいいのか。二つ存在してくるんじゃないかということも考えられるわけなんですよね。整理ができているのかどうかということは、これちょっと、株丹さんでも結構ですし大臣でも結構ですので。
#23
○政府参考人(株丹達也君) お尋ねがございましたのが官民人事交流法と今回の官民人材交流センターの事務との関係でございます。
 一般的に、官と民の間の交流というのは、先ほど総務省の方から御説明がありましたようにいろんな形がございますけれども、官民人事交流法につきましては、公務とそれから民間の組織、簡単に言ってしまえば民間企業との間の人事交流と、これを双方向で行おうとするものでございます。ポイントとして、要は、民間企業、極端に言いますと、だけを対象とした法律というところがございます。
 他方で、今回の法律案で人材交流センターとして事務を行おうとしておりますのは、官民人事交流法に基づきます人事交流だけではなくて、つまり、民間企業との組織対組織の交流だけではなくて、それ以外の例えば非営利法人なんかも交流対象という考え方を持ってございますし、また、任期付職員法ですとか任期付研究員法ですとか、最近になりまして法律ができたわけでございますが、そういうものに基づきましての職員を選考採用する、そういういろいろな制度によります人事交流全般を指して対象としようと。言葉として人事交流ではなくて人材交流というふうに規定をしましたものも、今の官民人事交流法だけではないよというようなことも明確にしたいという趣旨もございます。非常に広い範囲での交流というのを推進していこうという考え方でございます。
#24
○末松信介君 ということは、この官民人事交流法も、当然、任期付職員法も任期付研究員法も、これらは残っていくというように判断していいわけですね。分かりました。いろいろと法律があるんだなということを思ったわけなんですけれども。
 それでは次、ちょっと大分時間が経過してきましたので、進みたいと思うんですけれども。
 官と民との関係と併せて入口について質問をしたいと思うんですけれども、昨日の参考人の方にちょっとお尋ねを申し上げたわけなんですが、最近、若い人の官僚離れが甚だしくなってきておりまして、本年度の志願者数は昨年度よりも一五%減っていると。特に顕著なのは東大卒の官僚離れであると。しかし、この話をしたら、いいことじゃないかということを言われる方もおられたんですよね。そのことはともかくとしまして、九〇年度三百十六人だったものが〇五年度には百六十二人に減っております。このことについては、先週、小池先生も副大臣に御質問されたそうなんですが、現在、特に農水省の東大卒の入省者は〇五年度がゼロ人、昨年は二人と極端に回避されているという感じを受けるわけなんです。志願者だけではなくて、キャリアの退職者も過去五年間で二百九十二人、年平均六十人の方々が自己都合で退職をしているということなんです。
 かつて究極のエリートとして国家の中枢で国の基盤をつくると、やりがいがあると思っていたそういうキャリアの方がどんどんどんどん官庁を離れていくということなんですけれども、確かに、一般的な近ごろの若い人の動向かもしれないんですが、最初の就職先に長くいないという点もあるんですけれども、内部的な要因としてこれをどのように考えておられるのかということにつきましてお伺いをいたします。
#25
○副大臣(林芳正君) 今先生からお話しになったことは、前回か前々回、今御指摘ありましたように小池先生からもお話があった大事なところでございまして、一般的にいろんな不祥事があって、公務員バッシング、こういうこともいろいろ言われておるわけでございますし、そういったことが、一度入った方がお辞めになっていってしまう、また今から志望する人が減ってくる、全体的に影響が出ているんではないかと思いますが、正にいったん入った方が省庁を離れていく内部的要因ということになりますと、その大きな要因としては、この間も申し上げましたように、年功序列人事の存在があるんではないかというふうに考えておるところでございます。
 同じ年に入った者がずっと横並びで昇進していって、一年下の人には追い越されないし、一年上の人は必ず追い越せないと。こういうことであれば、特に最近はほかの民間の企業ではもう能力・実績主義というのがある程度浸透してきておりまして、若いうちから能力を発揮すれば抜てきをされるということが民間の世界で見えてくるということもあって、長い間ずっと横並びでやるということが、非常に公務に入ってきた特に若い人のやる気というものに悪影響を及ぼしているんではないかというふうに考えておるところでございまして、これは実は平成十三年でちょっと昔なんでございますけれども、二月にやはりこの検討を、公務員制度のしておったときに、若手官僚の実はヒアリングというのをやっておりまして、ここにかなり赤裸々に、匿名だったということもあっていろんな意見が出ておりますが、そこで多く見られたのは、年次一律主義は時代遅れと、公務員にも信賞必罰を徹底すべきと、評価結果を任用、給与等に反映させて職場に競争原理を導入すべきというのが多数実は出ておったわけでございまして、もうかれこれ四、五年ぐらい前からそういうことがアンケートでもヒアリングでも表れていたということでございまして、正に今回の法案ではそういうことも踏まえて、採用年次や試験区分にとらわれずに能力・実績主義を貫徹するということを盛り込ませていただいたと、こういうことでございます。
#26
○末松信介君 いろいろとアンケートもお取りになったというお話を今聞きまして、確かに能力、そして実績主義を取っていくということが今回の一番大きなウエートでありまして、昨日も参考人の方にお話し申し上げたんですけれども、過去、そういうことを運用すればできていたんですけれども、長い間できていなかったということでありまして、今回これの改正によって具体的にそれが運用されることを望むわけなんですけれども、確かに若い人、実際は、これはこのエコノミストに書いていますけれども、ある方は、積極的に民間企業を選ぶというよりも、官僚スキャンダルの続発で官僚の世界は私利私欲の原理で動いているということを言っている方もいますし、企業弁護士や国際弁護士など華やかで稼ぎがいい仕事を目指す学生が増えているということも出ていますし、いろいろな形があるわけなんですけれども、いずれにしても、きちっと評価をされるということ、このことがやっぱり一番大事だなということであります。
 何度も言うように、民間の企業の場合は生産性というのがありますから評価されるんですけれども、公務員の場合はなかなか数字で表れにくいと。事業をやっているところは分かりますよ、道路造ったら車の台数が何台走るかとか分かるんですけれども、政策系とか、十年後や二十年後にやっぱり評価が出されるということについては分かりませんし、こういった方々の能力というのはなかなか本当に正しいものかどうかって分かりづらいものもあります。
 ただ、人間性ということについては、やはりそれは協調性も大事だと思うんですよね。こういった、例えば宴会の幹事だってこれも一つの能力になってくると。いつか林副大臣お話しになったように、正にこの能力というのは、ある面では潜在的経済成長の部分と実質経済成長の部分というそういう見方もできるんだというお話があって、なるほど、うまい説明の仕方だなということを私も感じたわけなんですけれども。
 それで、次、お尋ね申し上げたいんですけれども、ちょっと質問を、少し時間が来ましたので飛ばしたいと思うんですけれども、入れ替えます。
 人事評価のことにつきましてちょっとお伺いしたいんですけれども、民間の実態から見ると明らかなんですけれども、人事評価というのは、今申し上げたように大変難しいわけなんですね。私思うんですけれども、民間の実態から見ると、一度人事当局で勤務すると、長期にわたってその社員に対して影響力を行使するということがあると思うんですよ。これは会社でも一緒ですよね。一人ににらまれたら、もう十年、二十年、こいつはこういう者だということが残ってしまって、なかなか改めてその人間を評価してくれないと。これは公務員の世界にもあるし、民間の企業にもあるわけです。
 私は、この人事評価ということについて、複数合議制でやった方がいいと思うんですよ。是非こういう考え方というのに立てないかどうか。同僚からの意見も聞く、もちろん上司がそれを見るということで、質問をちょっと三つほどすっ飛んでいますので、ジャンプしていますので、こういうことについてどうお考えかということにつきまして、お伺いをいたします。
#27
○政府参考人(株丹達也君) 現在やっておりますのが、現行の勤務評定の制度に基づいてということではあるんですけれども、新たな人事評価の方向性に資するために試行をやってございます。
 いずれにしましても、今後、こういった試行の状況を踏まえながら、どういうふうな人事評価制度というのが実効性あるものかというのを検証しつつ構築をしていくという考え方でございますけれども、これまでのところの試行なりの状況を申し上げますと、今やっております試行でいきますと、評価される者の上司が評価をする、さらにその評価をする者の上司に当たります者が調整を行うと、こういう仕掛けを取ってございます。直接の言わば職場の上司が人事評価を行うというのがこれまで考えておりますものの流れでございますけれども、この考え方は、人事評価というものは職員の執務の状況について行うということであるために、状況を最も適切に把握をし得る立場にある者ということで職場における直接の上司が人事評価を行うというのが適当だという考え方でございます。
 ただ、単純にそれだけでよろしいかどうかということを考えていきますと、上司が、直接の上司が評価をする者ということになるんですけれども、評価をいたしました後に、さらにその上に立つ者が評価の公正性を確保すると、こういう観点から、言わば見落とし等がないか、評価者が直接見ているつもりなんだけれども、見落としをしてないか、あるいは評価に偏りがないのか。それから、評価をする者が複数おれば、まあ甘い辛いといいましょうか、大変厳しく見る者もいれば比較的寛大という者もいると、こういうことがあると思いますから、そういう甘辛の差がないかどうかというような視点で調整をすべきかどうかという判断をさせていただくと。必要に応じて調整を行って、最終的な評価はこうですよということを確定をすると、こういう流れというのがこれまでの考え方というふうに思ってございます。
 今の勤務成績の評定制度というのは、基準の方が必ずしも明確でない、あるいは使われるということについてきちんとした法的な位置付けがしっかりしてなかったというようなことでいろいろ問題があるわけでございますが、今の成績の評定制度におきましても、その評定というのは職員を監督する立場の者の中から評定をする者を指定をすると、評定者が職員の言わば上司に当たる者、監督をする者の中から指名されてこれを行うと、それから、さらにその上の立場に立つ者が調整を行うと、こういう流れがございます。勤務成績の評定自体にはいろいろ欠点もあるわけでございますが、調整の仕組み自体についてはそれなりに評価もできるんではないかというふうに思ってございます。
 ただ、いずれにしましても、今やっております試行、これの中で得られます知見も踏まえて、その上で、評価が単独でいいのかどうかという御指摘、今あったわけでございますけれども、評価結果などを調整する仕組みというのをどう整備していくかということも検討をさせていただこうと、こういうふうに思ってございます。
#28
○末松信介君 いろいろと工夫はされているのは分かりましたです。上司がこれを評価していって、その上司がまた監視をされながら、いろんな意見を聞きながらやっていくということで。ただ、もう屋上屋を重ねていくようなシステムになってくるわけですけれども、端的に私は、その上司の方がきちっと友人から聞くということもいいんですけれども、何よりもそういったよく知っている方で同じぐらいのレベルの方でもって、客観的に冷静に見れる方という方で、きちっと透明感を僕は持たせる意味で合議制ということを明記した方がいいんじゃないかということを常々思ったわけなんですよ。
 会社も、会社の場合はさっき言ったように、これは例えば偏向人事があってもまずは生産性なんですよね。きちっとやっぱり売上げが上がっていくということで、それさえきちっと成り立っていれば、制度としていろんな偏向人事があったとしてもこれは許されざるを得ない部分が出てくるわけなんですけれども、公務員の場合はそれはないわけなんですよね。ある面で出世をしていくために派閥人事をつくってしまうということも僕はないことはないかもしれない。それは、株丹さん、そういうことは全然、そんな人事でもって派閥をつくるようなことないんですか、こういうことは、官僚の世界においては、一般的に。
#29
○副大臣(林芳正君) 人が三人集まると派閥が二つできると、こういうふうにある方が言われたということでありますが、客観的なこういう今システムの説明を、今試行段階でございますけれども、株丹さんから説明をしてもらいましたけれども、正に今委員がおっしゃったように、人事の上下になりますと、どうしてもそういうものができると。私も、短い経験でございましたけれども、民間で働いたときも、やっぱり一緒に同じ仕事をする人の数というのは限定をされるものですから、同じように緊密に仕事をしたことがない人の方が、実は会社の中で偉くなっていって部下がたくさんできますと、どうしても出てくると。そういう場合にきちっと、自分から意図してそういう派閥をつくろうということは論外でございますが、いろいろ客観的にやっているつもりでも、どうしてもそういうふうになってしまうというようなことを、こういう制度設計としてどうやってなくすようにしていくのかと、そこが大きな我々問題だと、こう思っておりまして、正に今申し上げましたように、やっぱりその評価をする人をまた上で評価をしていくという仕組みをつくることによって、そのときの評価の客観的な調整というのもできますし、仕組みとして、余りそういう傾向が強く出る人は、今度はその人がその組織の中での評価というものがちょっと落ちてくると、こういうことにもなってくるわけでございまして、そういう多層段階的な仕組みを入れることによってそういうことが起きないようにしていく必要があるというふうに我々も考えているところでございます。
#30
○末松信介君 林副大臣のお言葉を率直にお受けをいたしたいと思います。
 時間があともう五分を切りましたので、この項目で十一番になろうかと思うんですけれども、お尋ね申し上げたいんですけれども、もう読み上げます。
 今回の官民人材交流センターの創設ということにつきましてですけれども、素人目に見ましても、官民人材交流センター、官から民への動きというものにおいて、これは非常に良くなかった慣習ではありますが、お土産がない民間への公務員の再就職に対して企業ニーズが果たしてあるのかどうかという疑問があるわけなんですね。多くの皆さんがお持ちだと思うんですけれども、そしてまたそこに業務の透明性の確保を明確になさなければ、国民の目からもただの隠れみのにすぎないんじゃないかと。これはもうトンネル機関であるとかいろいろとここで、ずっともう衆議院の議事録見ても出てきましたので、こういった疑問を多くの方々が持っておられます。実際の需要があるのかどうかということを、その新人材バンクにあるのかどうかということも昨日の参考人質疑でも出たわけなんですけれども、いま一度大臣に答弁をいただきたいと思います。
#31
○国務大臣(渡辺喜美君) 今現在、再就職を受け入れていないところでも、恐らく相当隠れたニーズがあるのではないかと思います。
 と申しますのは、先ほど来委員が国際競争力という言葉を使って御説明されておられるとおり、世界経済が一体化してもう十年以上たつわけであります。そういう中で、世界経済とつながっている企業や地域は非常に繁栄を遂げている、景気がいい、一方、そうでないところは余り良くないという厳然たる事実がございます。今は中小企業、零細企業であっても、これから世界経済とつながって大きく飛躍をしていこうと考えるところは少なくございません。今現在、全くそういう人材はいない、しかし官民人材交流センターができればそういった世界的な視野を持った人を応募してみようじゃないかと、こういうことが起こり得るのではないでしょうか。私は、そういう観点から、今の国家公務員の再就職先だけがこれから先も再就職先であり続けるなどということは全く筋違いだろうと考えております。
 元々、国家公務員になってくる人たちは、本来能力の高い人たちがなってくるはずであります。かなり厳しい試験に合格をし、公務の中でいろいろな経験をし今日あるわけでございますから、そういう人材をむしろ死蔵しかねないのが今の天下りシステムなのであって、逆にこの有能な、優秀な人材を広く世に活用していただくと、そういう観点から我々は官民人材交流センターを考えたわけでございます。
 いずれにいたしましても、現役の時代も能力・実績主義、再就職をするときも能力、実績がきちんと評価されて、市場価格で再就職をしていくというのが我々の考えでございます。
#32
○末松信介君 市場価格で再就職していくという大変印象的なお言葉、よく頭に入れておきます。ありがとうございました。
 それで、官民人材交流センターを創設するに当たりましては人員や予算というのが多く必要になってくるとは思うんですけれども、小規模にせいという御意見もあるんです。特に、このセンターに属する人員というのは職業紹介等に携わった経験者であったり、そのノウハウを取得している人が大変望ましいと思うんです。官房人事課の方に、以前務めていた官房人事課長に聞いたんですけれども、あの方々の仕事というのは、八割がOBの方のお世話をするというんでしょうか、情報を取ったりする仕事で、二割が現役の方に対する人事のウエートなんですよね。そういうことを聞きまして、ああ、そんなものだったのかということを僕は思ったわけなんですけれども。
 いずれにしましても、今後、大臣官房の人事課の方が再就職の今あっせんをしているわけなんですけれども、その人たちの、官民人材交流センターへの出向なのか、この場合、それは片道切符と言われるように各省庁からセンターへの移籍なのか、あるいは現在元気な人材派遣業など民間からの登用も視野に入れているのかどうか、この辺りのことにつきましてお伺いします。あわせて、予算規模や人員規模につきまして、センターとしてどのようなものを想定されておられるのか、答弁等がありましたら、お話がありましたら。
#33
○副大臣(林芳正君) 大変大事なポイントでございまして、この法案と同時に閣議決定をさせていただきました「公務員制度改革について」という中に、この官民人材交流センターに関する方針というのを定めておりまして、そこに、センターは内閣府に置き、中央組織と地域ブロック別の拠点から成る組織・人員体制を整備し、各府省等からの中立を徹底し、実効性のある効率的な組織・運営とすると。そこに書いてございますように、センター職員は出身府省職員の再就職あっせんを行わないこととする、これも閣議決定で定めておりますので、こういうことをなぜ決めたかというと、当然、今ない組織をつくるわけでございますから、いろんなところから今委員がおっしゃったように職員が来るということを想定してこういうあらかじめの原則を定めたということでございます。
 ですから、その場合に、内閣府に新しいものがいろいろできたりする例がいろいろあるわけでございますが、必ずしもすべてがノーリターンかといいますと、それはその方が大変若い年次で来られたときと、もうすぐ、もうかなり上になってから来られる場合と、いろんな場合があると思いますので、そこは今後詳細に詰めていきたいと、こういうふうに思っておりますが、必ずしも全員ノーリターンというふうにしますと、非常に人事が窮屈になるんではないかなというのは一般的に考えられることであろうと、こういうふうに思っております。
 また、規模等につきましては、大体の、今の退職者数の全体の数を精査していかなければいけませんけれども、大ざっぱに言って、一万人ぐらい退職される人のうち勧奨退職が大体四千人ぐらいだという統計がございます。このうち、あっせんをして勧奨退職というのが半分程度かなと。こういうふうな推計もあるようでございますので、そういう人数を対象に置きながら、先ほど申し上げましたような中央と地方にどういうものを置く必要があるのかということを考えていかなければならないと、こう思っておりますし、前回も御答弁を申し上げましたように、自衛隊で若年自衛官を含めてやっておりますので、ああいうものも一つの参考になるかもしれませんし、また民間でこういうヘッドハンティングみたいなことをやっているところもいろいろ参考にしながら、具体的な詰めをしていかなければならないと思っておるところでございます。
#34
○末松信介君 時間が参りました。たくさん質問を通告いたしておりましたんですけれども、また次回質問が当たりましたらこの質問をさせていただきたいと思います。
 長時間お付き合いをいただきまして感謝申し上げます。ありがとうございました。
#35
○小池正勝君 自由民主党の小池正勝です。私は三回目の質問ということですから、重なりのないように質問をさせていただこうと思っております。
 まず初めに御質問をさせていただきますのは、一回目のときも二回目のときも取り上げさせていただいて、林副大臣から御答弁をちょうだいした国家公務員志望者の減というお話でございます。
 一回目、二回目のときに、公務員というのは志の高い職業なんだというお話がありました。私もそう思います。また、今大臣は能力のある人が公務員になっているんだというお話をしておられました。私もそう思います。しかし、志願者がどんどんどんどん、志の高い職業であるにもかかわらず志願者が減っている、そして入っても途中で早く辞めてしまう人が増えているということが現にあるわけであります。
 その理由はというと、先ほどもお話がございましたが、能力主義が徹底されていない、年功序列で能力が十分発揮できない、そういう職場になっているから国家公務員を辞めてしまうんだと、こういうお話でございました。確かにそういうところはあるんでしょうし、特に若い人からすれば、やる気満々で入ってきて、年功序列の中でゼロックス焼くばっかりというのでは何ともやりきれないと、これはもうそのとおりだろうと思いますから、これは正に能力主義でやっていくということは大切なことだと思っているんですが。
 それはそれで、正に志の高い職業であるからそれはそれでいいと思うんですけれども、一方でこういうデータに接しました。高校生の間でも公務員の人気は急低下していると、こういう記事であります。
 一ツ橋文芸教育振興会と日本青少年研究所が二〇〇六年十月から十二月にかけて、日本、米国、中国、韓国の高校生を対象に行った職業意識調査によると、将来就きたい職業について、政府機関の公務員と答えた日本の高校生は全体の九・二%にとどまっておった。前回調査、これは一九九六年だそうですが、からすると二二・六%も減少したと、大変急激に減っているということであります。これに対して中国では二八・六%と、前回比五・七%も上昇、企業の経営、管理に次ぐ人気の職業であったと、こうなっています。それから、韓国では二四・四%。米国では八・七%、これは日本より低いわけですけれども、しかし米国は逆に前回はもっと低かったんで、六・四%も上昇していると、こういう記事が出ています。つまり、日本だけがこの十年の間に二二・何がしかも急激に減っていると、こういうことなんですね。その結果、日本が高校生は公務員になりたいのは九・二%、十人に一人もいないと、こういう状況になりました。中国は二八・六%、韓国は二四・四%。
 この数字からして、志の高い職業であるにもかかわらずこの数字というのはどう考えたらいいんでしょうか。
#36
○国務大臣(渡辺喜美君) 公務員の世界は政府の役割ということと密接な関係があろうかと思います。政府の役割が非常に大事でかつ広範囲にわたってその国のいろいろな場面でコントロールが行われている、そういう国にあっては、恐らく公務員の志望者はたくさんいらっしゃると言っても過言ではないのではないでしょうか。一方、政府の役割というものを極力小さくしていこうという場合に、公務員志望者が殺到するという現象はあり得ないことだろうと考えます。日本がどっちの方の国に属するかは、もう言うまでもございません。
 かつて右肩上がりの時代にあって、日本が最も成功した社会主義国家であったなどという評価を受けた時代もございました。そういう時代には官主導の様々な政策が行われ、民がそれに従っていくということがごく普通であり、かつそれが非常にうまくいった時代だったろうと思います。もう既に平成の大改革の中で、我々は事前の統制型システムから事後チェック型のシステムに移行していこうという大決断をして久しいわけでございます。事前の統制型のシステムというのは、すなわち官主導であり、官僚支配のメカニズムを有する時代背景がございました。一方、事後チェック型のシステムというのは、ごく当たり前の自由社会の基本的なシステムであります。自由社会において官の役割、公の役割、公務というものが全くないわけではございません。まさしく自由社会において最も大事な原理原則、倫理というものは強き者が自己抑制をするということでございます。したがって、ふだん、国家というのは一番強い存在でありますから自己抑制をする、それがいわゆる法の支配原理であろうかと思います。
 したがって、そういう社会にあって、公務員志望者がやたらたくさんいるというのも、これもおかしな話でございまして、優秀な人材がいろんな分野に散らばっていくというのはごく自然なことではないでしょうか。事後チェック型のシステムに転換をするということになれば、まさしく事前の統制型の分野から事後チェック型の方に人材の移動が行われているというのもごく自然なことでございまして、最近よく言われるように、東大法学部の学生さんが国家公務員試験でなくて司法試験、ロースクールの方に流れているなどというのは、その典型例ではなかろうかと思います。
#37
○小池正勝君 今の大臣のお話は、日本の高校生を例に取りますと、十年前は、先ほども申しましたけれども、に比べて今九・二%しか志望していない。つまり、十年間の間に二二・八%も志望者は減したと。それは逆に政府の役割というのが、もうある程度の成長をした日本でございますから、むしろ民にゆだねる部分が増えてきたので、当然、政府の役割は減ったんだから、小さくなったんだから、むしろそれは当然の流れなんだと。逆に言うと、裏を返して言うと、志の高い職業であるのは事実だけれども、能力のある人を公務ばっかりに引き付けるんではなくて、広い分野に能力のある人が行ってもらうということがむしろ、らしい姿といいますか、そういう方向に進んでいるんだと、こういう理解でよろしいんでしょうか。
#38
○国務大臣(渡辺喜美君) この委員会で何度か申し上げておりますように、優秀な人材が公務の世界に入ってきていただく必要があるのは言うまでもないことでございます。それを今のように、大学出てT種、U種、V種という試験区分に応じて採用をし、その試験区分に応じた昇進のシステムを取っていく、それも年功序列型のシステムで人事をやっていく、そういうやり方でないやり方によって優秀な人材を確保をするという道もあるのではないでしょうか。すなわち、我々が今回考えております能力・実績主義の導入と官民の垣根をできるだけ低くして官民の人材を交流しながらやっていこうというのは、正にそういった発想で優秀な人材を確保をしていこうということにほかならないわけでございます。
 今までのパラダイムで考えますと、これだけ志望者が減っちゃっているのは大変なことだという御心配をされるかもしれませんが、我々のように、官民の垣根を低くして、優秀な人材は別に大学出たての人材でなくてもいいじゃないかと考えるのであれば何ら不都合はないのではないでしょうか。
#39
○小池正勝君 今、私の手元に元官房副長官の石原信雄さんという方の談話が載っておる文書があります。この方は、正に日本の高度経済成長を、自治省の事務次官まで行かれて官房副長官、支えられた、正にキャリアの中のキャリアというような方なんだろうと思いますけれども、その方の談話でこういう表現になっています。
 国家公務員は国家の一翼を担って政策形成に参加できる。そのやりがいが中央官庁に就職する動機だろう。同時に、若いうちは多少民間の一流企業より給与が劣っていても、長い目で見ると再就職先も確保されており、安んじて公務に全力投球できるという思いがあって初めて一流の人材が集まってきた。そうした人材が政策の企画立案に携わって、この国が国際社会の中で何とか立ち行くような状況をつくってきた。これからの国際競争を考えると、再就職に不安を持たせることで有能な人材が集まらなくなることが心配だ。いわゆる二流、三流の人材しか公務員にならなくてもいいと言い切れるのだろうか、大いに議論してもらいたい。タイトルは、三流の人材でいいのかと、こういうタイトルになっているんですが、これはどうお考えになりますか。
#40
○副大臣(林芳正君) 石原元副長官は私も何回かお話を聞いたことがあるすばらしい方でございますが。
 多分、今我々が考えなければいけないのは、能力というのが一つの尺度で一流、二流、三流と、こういうふうになるのかと。先ほど大臣からもお話がありましたように、正に石原さんがここでおっしゃっているように、国の政策を企画立案するということにおける能力と、例えば、ちょっと例は適当ではありませんが、大リーグに行って活躍する能力とか、民間で営業をやって成績を上げる能力、また新しいビジネスモデルを考える能力というのはおのずから異なった山があるんではないかなと、こういうふうに思うわけでございまして、正に公務でそういうことに適した、志の高い、能力のある人をやっぱり引き続き公務の世界に入ってきてもらう必要がある、こういうふうに我々は考えているわけでございまして。
 また、国際競争力という意味で申し上げますと、例えば、民間でそういう経験を積んだ方がいろいろな蓄積を持って今度は公務の世界に入ってきてもらうと。先ほどの例で申し上げますと、例えば自分でベンチャー企業をやってみた人が今度はその経験を持ってベンチャー企業の育成の政策をしてもらうと。例えば、商社でそういう商売を国際的にやっていた人が今度はその分野での国際交渉に携わっていただく、こういうことが非常に専門的な見地を深めるという意味ではとても大事なことになってくるんではないかと我々は思っておりまして、諸外国を見ておりましても、どうもそういうスペシャリストの育成、官民交流というのを大いにどうやってやるかをそれぞれ切磋琢磨しておるようでございますので、正にそういった意味では大学を卒業したときの一つの試験ということのみならず、総合的にやはりいい人材をこちらの方でも官に入ってきてもらっていい仕事をしてもらうためにはどうしたらいいかと、こういう基本的な視座に立って今回のものを設計させていただいたと、こういうことであろうかというふうに思っております。
#41
○小池正勝君 今のお話は、優秀な人材というのはもちろん官も要るし民も要るし、ただそのときに正に官民の垣根を低くして、民にいた人でも官に入ってもらい、官にいた人も民に入ってもらって、新卒のときの試験区分だけで一生を決めてしまうということではないんだと、こういう御趣旨のことを言っておられるんだろうと思いまして、これは正に大切な話だろうと思っております。
 総論的なお話はそこで終わらせてもらいまして、各論に入らせてもらいます。
 まず、今回のこの法案で天下りの関係でございますけれども、天下りというのは、その前に勧奨というのがあるわけですから早期退職勧告というのが現に行われておるわけでありまして、現在、そもそもこの試験区分、T種、U種、V種とあるわけですが、この勧奨で辞める年というのは一体何歳なんでしょうか。
#42
○政府参考人(株丹達也君) 総務省の方の統計で退職に関しますデータがございます。それによりますと、平成十七年度に退職をされた常勤職員の方の場合、勧奨退職の時点における平均年齢でございますけれども、五十六・七歳ということになっておるということでございます。
#43
○小池正勝君 T種、U種、V種で分かれば教えていただきたいんですけど。
#44
○政府参考人(株丹達也君) これは、採用試験種別の退職者の数ですとか年齢というのは必ずしも総務省の方では把握をしておらないということで、全体としての平均の年齢でございます。
#45
○小池正勝君 今現在、政府の方ではこの勧奨についてはできるだけ遅くしようということで、引き延ばすというか遅くしようとしているわけですけれども、やり出してからどれほど遅くなったんでしょうか。
#46
○政府参考人(株丹達也君) 今御指摘のように、政府としての取組でございますけれども、早期退職慣行の是正につきまして、これは平成十四年の閣僚懇談会の申合せでございますけれども、幹部職員の平均の勧奨退職年齢を平成二十年度には、五年を掛けてということなんでございますが、平成二十年度には原則として三歳以上高くするということを目標としてこれまで取組をしてございます。
 先ほど私、常勤職員の平均年齢、T種、U種、V種の別がないというふうに申し上げましたけれども、T種の職員につきましての勧奨退職者の平均年齢については、先ほど申し上げた五十六・七歳のデータとは別に調査がございまして、これで見てまいりますと、当初、平成十四年にスタートをしました段階、これが五十四・四歳、T種の職員の方についての平均年齢と、こういうことでございまして、直近、これまでの取組によりまして五十五・八歳ということになってございますので、取組によって一・四歳上昇したということになってございます。
#47
○小池正勝君 そうしますと、今のT種の方のお話ですと、五十四・四、今は五十五・八だというお話ですが、いずれにしても六十ではないわけですけれども、今回のこの法案が通りますと、スタッフ職等のお話がありましたけれども、正にこの勧奨というのがなくなって六十歳まで行くと、つまり五十五・八が六十となると、こう考えてよろしいんですか。
#48
○副大臣(林芳正君) 基本的には小池先生がおっしゃるように、その方向で考えておるところでございます。
 能力・実績主義を入れますと、先ほどどなたかのお話であったように、例えば五十八年の人は五十七年の人を追い越すと、入省の年次でですね。また、下から追い抜かれることもあるということで、このピラミッド型の人事構成そのものが変わってくるということでございますし、今お触れいただきましたように、スタッフ職というのも、もう早ければこの秋にも人事院の方から勧告が出ると、こういうことでございますので、こういうことが相まって、これは小泉総理のときでございますが、平成十四年の七月二十三日に閣僚懇で小泉総理がおっしゃった早期退職慣行の是正というものが進むと、こういうふうに考えておりますが、一つだけちょっと申し添えさせていただきたいのは、いわゆる退職金の割増しがある勧奨退職、これは制度としては退職手当にあるわけでございまして、この仕組みそのものは早期退職慣行というものがなくなっていっても一定の役割は残ると我々は考えておるところでございまして、そのことは留保した上でこの早期退職慣行、いわゆる今言われているこの慣行はなくなっていくと、こういうふうに考えておるところでございます。
#49
○小池正勝君 そこで、この官民人材交流センターというお話に行きますけれども、これを、いろんなところで出てきている話ですが、要らないと、ハローワークでやればいいじゃないかと、こういうことをおっしゃっている方がいらっしゃるわけですが、これについてはどのようにお考えになりますか。
#50
○副大臣(林芳正君) 実は、衆議院の審議でも今のような御議論が随分あったわけでございます。もとより、ハローワークに行くことは今回の法律でも特に禁止をしているわけではございませんので、その道は当然あるわけでございますが、それに併せてこの官民人材交流センターというものを置くということについては、今回この御提案しておる中で各省庁による天下りあっせんを全面禁止をするということをまずしていると。また、在職中の求職活動の規制というものも罰則を含めて厳しい規制を掛けておりますから、ここがイコールフッティングではないということがあるわけでございまして、こういう厳しい制約の中でこういうセンターも何もつくらずに、行きたければハローワークへどうぞと、こういうことにいたしますと、公務員は御存じのように身分保障というのがありますので、それではもう自分は役所に残ろうと、こういうことになりかねないと、こういうことでございまして、今一生懸命この五年で五・七%というものも決めさせていただいて、行政の減量効率化と、こういうことをやっている中で、それに逆行するようなことになってしまってはいけないということが一つでございますし、もとより我々の考え方は、官民の交流を活発化して、先ほどお話がありましたように、双方向でいい人材が全体として国のために活躍をしてもらいたい、そういう発想でございますので、そのことをどんどん進めていくためにも、この人材交流センターが透明な仕組みできちっと再就職の支援を行う、そのことが必要であるというふうな設計にしたところでございます。
#51
○小池正勝君 正に今おっしゃったように、優秀な人材、官にも民にもいる、それが民にいた人は官に来て、官にいた人は民に行って、それで、日本国全体がこう上がっていくと、これがもういい姿であるのはおっしゃるとおりだし、大学卒業のときですべて決まってしまうというのはおかしい、そのとおりだと思うんですね。
 ですから、公務員として終わった後、再就職するときに交流という面で民に行く、これは大変いいことだと思うんですが、であれば、その規制期間を二年から更に五年に広げるなんというのは逆行だと思うんですが、いかがでしょうか。
#52
○副大臣(林芳正君) 正にこの行為規制で規制をきちっとしていくと。二年、五年というのは言わば外形的な標準でございますので、こういう交流を一律に規制をしてしまうという側面があるわけでございますので、長い短いいろいろあると思いますけれども、守られるべきはこの公務の公平、中立性、またそれを国民の皆さんから見たときの信頼感、これが守るべき法益だと、こういうふうに思っておりますので、その守るべき法益と、先ほど申し上げました官民の活発な人材の交流ということを両立させるためには、この期間を長くする、外形標準のですね、ということではなくて、その保護法益を侵すような行為については厳しく刑罰も含めた罰則を掛けることによってその保護法益を担保していこうというのが今回の我々の考え方でございます。
#53
○小池正勝君 それでは、天下りのお話は少し離れまして、実は私の手元に平成十八年の十二月に経済財政諮問会議有識者議員というのが四名連名で公務員制度改革についてという提言を、提案をしているという紙がございまして、これは正に官民の人材交流というのを推進しようという立場でこの四委員は提言していただいているんですが、この提言、十八年十二月ですからもう一年近く前に、一年近くまでいきませんか、何か月か前になるわけですが、この提言についてどのようなお考えなのかをちょっとお伺いしたいんですが、具体的に申し上げますと、官民間の人材流動化の障害となっている諸制度、給与、年金、退職金などを官民のイコールフッティング実現の観点から見直すべきであると、こう言っているんですが、これはどうなっているんでしょうか。
#54
○国務大臣(渡辺喜美君) 御指摘のうち、年金については御案内のように共済年金と厚生年金の一元化というシナリオが進行しているところでございます。
 一方、この十二月七日の経済財政諮問会議において民間議員が提案されたペーパー、実は私、当時、経済財政担当の副大臣として田村大臣政務官とともにこの議論をバックベンチャーとして拝見をしておりました。大変すごいバトルが行われた記憶がございます。その数ある提案の中の一つが今御指摘の給与の問題でございまして、たしか民間議員の中には今の国家公務員の給与が安過ぎるんではないかという指摘をする方もいたような気がいたします。イコールフッティングというのであれば、民から官へというルートを広げるのならば、民間の例えば上場企業クラスの役員クラスの給料を出さないとそう簡単には来てくれる人がいませんよと、そういう声はよく私も耳にしていたところでございます。
 いずれにしても、イコールフッティングを目指すというのは、言ってみれば程度問題という観点もあろうかと思います。今の給与体系というのは年功給与システムでございますから、年を取るほど、地位が上がるほどそのカーブが急カーブになっていくということだろうと思います。そこで、もう既に給与の支給率カーブのフラット化という御提案がなされていることは御案内のとおりでございまして、まさしく今回我々が提案をしている能力・実績主義の導入というのはこうした流れに沿ったものであることを御理解をいただきたいと思います。
#55
○小池正勝君 それからもう一つ、この四委員連名のペーパーの中にもう一つこういうのがあるんです。これは政府というか人事院になるんでしょうか。現在、公務員の給与水準の決定に当たっては、国や自治体の財政事情を勘案することになっていないことから、その見直しを行うべきである、これが一つ。もう一つは、地域に勤務する公務員については、地域の民間の給与水準の反映が十分とは言えないことから、その見直しも必要であると。この二点を指摘しておるんですが、これはどうなっているんでしょうか。
#56
○副大臣(林芳正君) 国家公務員の給与とそれから、この文言は、国や自治体の財政事情と書いてございますので、多分地方公務員のことも併せておっしゃっているんだろうなと、こういうふうに思いますが、御案内のように、もしあれでしたら後ほど人事院さんからもお答えいただければと思いますけれども、民間準拠ということを基本に人事院の方で勧告を行っていただいておると。我々政府側としては、この勧告制度を尊重するという原則の下で、財政事情や民間の経済情勢など国政全般との関連について検討を行った上で最終的に給与改定を決めている、こういうことでございまして、その十八年の四月から地域の民間賃金の的確な反映などを柱としまして給与構造改革というものをもう既に実施をしてきておるわけでございます。
 平たく言いますと、国家公務員のそれぞれの働いている場所によって地域調整手当みたいなものが付くんでございますが、これが実際に東京と地方で余り差が付いていないということがございましたので、この差が付く限度をかなり広げたと、こういうことを既にやったわけでございますし、また、官民給与比較ということをするときに対象となる企業の規模が、従来は百人の企業というものが最低限度で、それ以上のところと比較をするということでありましたので、地方へ行きますとなかなかそういう企業がないところもあるわけでございますから、したがって、役場の人が一番給料が高いと、こういうことが実際に起こってきているんではないかと、こういうことがございまして、この対象になる企業の規模を百人から五十人に引き下げる、こういうことも既にやっていただいておるわけでございまして、そういうことを合わせてかなりの削減効果が既に出ておるところでございますけれども、去年の十二月のまた御指摘がありましたので、更にそういうことを続けていかなければならないというふうに思っておるところでございます。
#57
○小池正勝君 人事院さん、いかがですか。
#58
○政府参考人(出合均君) 今、林副大臣の方から、我々の方と政府の方で議論をして進めておるところを大体御説明をいただきました。
 地域の給与の公務員への反映につきましては、平成十七年に勧告を出させていただきまして、それまで全国平均の官民給与の較差に基づいて俸給水準を定めておりましたけれども、民間賃金が最も低い地域に合わせまして四・八%俸給水準を下げて、その上で俸給水準の高い地域については地域手当を出すという形で調整を始めております。これは平成十八年度から二十二年度までの五年間掛けて段階的に実施する予定となっております。
 それから、財政事情の点でございますが、財政事情につきましては、人事院の勧告というのは、先ほどもお話がございましたように、民間賃金準拠で出させていただいておりますので、その過程において財政状況を反映するというようなことは考えておりません。人事院としては、あくまでも民間の賃金を正確に把握をして、それを勧告に反映させるという形で勧告を出させていただいているところでございます。
#59
○小池正勝君 正にその部分なんですが、民間準拠、これはもう大原則ですからそれはそれでいいんですが、しかし国の財政が非常に厳しくなってきている、それをどう考えるんだと、こういうお話なんだろうと思うんですね。これは非常に難しいお話、後ほど御質問させてもらう労働基本権との絡みも出てきますから、そんな簡単な話ではないというのはよく分かるんですが、人事院さんは全く考慮されないということでよろしいですか。
#60
○政府参考人(出合均君) 先ほども申し上げましたけれども、人事院の勧告というのは公務員の労働基本権制約の代償措置として公務員に対して社会一般の情勢の給与を適用した適正な給与を確保するというのが使命でございますので、民間の賃金の状況を正確に把握した上で勧告をするということでございます。
#61
○小池正勝君 ここは非常に大きな議論のあるところでございますから、これはもうこれ以上は申しません、これは大議論になるだけのことでございますから。
 林副大臣、何かありましたらお願いします。
#62
○副大臣(林芳正君) 小池委員は地方の首長さんも御経験をされておられますから私よりも御専門であろうと、こういうふうに思っておりますが、今人事院からお話がありましたように、人事院の勧告というのはそういう考え方でやる、しかし一方、それが出てきた我々としては、先ほどちょっと申し上げましたように、財政事情等いろんなことを勘案して決めていくと、こういうことになっているわけでございます。
 また、今お話がありました地方公務員につきましても、実はもう実態として同じような、人事委員会というふうになりますでしょうか、そういうところから出て、勧告が来るわけでございますけれども、当該地方公共団体の財政事情が非常に悪い場合には、もう人事委員会勧告よりもかなり厳しい条件で実際にやっておられるところというのが出てきておりまして、平成十八年の四月一日ですからちょっと一年前でございますけれども、千百四十九団体で、全体的に千六百五十億円ぐらいになるそうでございますが、独自に給与の抑制措置は既にやっておられるというのが既に出てきておるところでございますのでちょっと補足をさせていただきました。
#63
○小池正勝君 そこで、その労働基本権のお話の御質問をさせていただこうと思うんですが、これももちろん大議論になるわけですから。
 ここで御質問したいと思いますのは、政府の行政改革推進本部専門調査会というのが、労働基本権を含む労使関係を改革方向で見直すべきだという中間報告をまとめたという記事に関連してのことでちょっとお伺いしたいんですが、これは産経新聞ですが、この中間報告を受けた渡辺行政改革担当大臣は二十四日、スト権などを一定の範囲で付与する方向で検討し、秋までに結論を出してほしいと調査会に要請したとありまして、その後にこういうことが書いてあるんです。基本権付与については、渡辺氏はかなりの積極論者で、中間報告で基本権付与の方向性を具体的に出すように調査会に求めていた(政府関係者の話)と、こう書いてあるんですが、そうなんでしょうか。
#64
○国務大臣(渡辺喜美君) 私が専門調査会に申し上げましたことは、公務員の労働基本権の在り方について、私の方から専門調査会において協約締結権、争議権を一定の範囲で付与する方向で検討し、秋ごろ、十月くらいを目途に最終的な結論を出していただきたいということを申し上げたのでございます。
 この私の話を受けて、先ほど御指摘になられた佐々木座長がおまとめになられました中間整理、議論の整理においては、労働基本権を含む公務員の労使関係の問題について、改革の方向で見直すべきであるという中間的な取りまとめをいただいたものでございます。
#65
○小池正勝君 公務員の、先ほどは協約締結権と争議権の一部と、こういうことをおっしゃられましたが、公務員の争議というと、昔、国鉄のスト権ストなんというのがありまして、もう大変な混乱に陥ったということがあったわけです。最近はそんな大きなのはありませんけれども、あるいは、外国ではニューヨークの交通局でニューヨークが麻痺してしまったというようなことも、これはつい最近、平成十七年でしたかにたしかあったと思うんですが、いずれにしても公務員のストというのは国民生活に大変な影響を与えるということだと思うんですね。
 そんな中で、渡辺大臣が積極論者ということになるとすると、どういうことなんだろうかと、こういうことでお伺いしたいんですが、いかがでしょうか。
#66
○国務大臣(渡辺喜美君) まず、なぜ公務員の労働基本権が制約されたかと、この歴史的な事情は今更解説するまでもございません。まさしく占領時代の昭和二十三年、見てきたような口を利いて申し訳ございませんが、私は影も形もございませんでしたけれども、マッカーサー指令によってこの基本権が制約をされたという歴史的な背景がございます。安倍内閣が目指すものはまさしく戦後レジームの大転換であります。そういった文脈から考えますと、この基本権の制約というものはそのシンボリックなものの一つではなかろうかと思います。
 いずれにしても、こうした基本権が制約された中で人事院制度というものが創設をされ、そしてその後日本の公務員制度がどのような経緯をたどり今日のような体質になってきたかということを考えたときに、やはりパラダイムシフトを考えるならば、構造改革を考えるならばこの問題は避けて通れない問題であり、私は戦後レジームの脱却という立場に立って考えるべきではないかということを申し上げているところでございます。
#67
○小池正勝君 今の話は、積極でも消極でもなくて、戦後レジームからの脱却ということをおっしゃっているだけだと。逆に言うと、当然公務員のストというのは大変国民生活に大きな影響を与えるわけですから、その点を踏まえなければいけないと思うんですが、その部分はいかがでしょうか。
#68
○国務大臣(渡辺喜美君) 私は、先ほども申し上げましたように、専門調査会において協約締結権、争議権を一定の範囲で付与する方向で検討をしてほしいと申し上げております。
#69
○小池正勝君 分かりました。もうこれ以上は申しません。
 最後に大臣に、この法案の成立に向ける決意を、度々お伺いしていますが、お伺いして質問を終わりたいと思います。
#70
○国務大臣(渡辺喜美君) やはり今回の公務員制度改革は小泉内閣において二回ほど議論が本格的に行われました。しかし、それが閣議決定にも至らず、安倍内閣に引き継がれたわけでございます。小泉内閣の最後のころに、いわゆる中馬プランという官民交流を活発にしようというプランが出てまいりました。
 しかし、残念なことに、この中馬プランが天下りを解禁するものであるという批判を受け、安倍内閣において、小泉内閣の時代から議論をしてまいりました能力・実績主義の導入、そして官民交流を活発にする一方で官民癒着の防止を図っていこうということで、天下り規制を二本柱にして今回の国家公務員法改正案を提出をしたところでございます。
 まさしくこの二大テーマから始めたということの意義は、年功序列人事というものが岩盤のように行われ、そしてこの年功序列の結果、肩たたきシステムがばっこし、天下りネットワークがつくられ、これが税金の無駄遣いとともに国民の大変な不信感を買ってしまっているという問題認識がございます。したがって、能力・実績主義と天下り規制、この二本立てで公務員制度に突破口を開けようという試みでございます。
 恐らく、世の中というのは、岩盤のようにそびえ立っている強固なものであっても、一点突破全面展開というシナリオがあり得るのではないでしょうか。つまり、天下り規制を掛け、能力・実績主義を導入をするということの影響が殊のほか意外な広がりを見せるのではないでしょうか。
 例えば、行政改革を平成の時代に何代もの内閣にわたって行ってまいりました。壮大な省庁再編と官邸主導型の枠組みを橋本内閣において打ち立てたわけでございます。車に例えてみれば、ボディーのフルモデルチェンジを行ったところでございます。しかし、モデルチェンジを行った車がどうも昔の具合のようにしか走らないではないかという感じを持っているのは私だけではないでありましょう。結局、何が変わっていないのかといいますと、エンジンが昔の旧式ポンコツエンジンなのではないかというところに行き着くのでございます。つまり、実態的なルールが昔のままである。このルールは法律に書いていない本音のルールでございます。すなわち、それが先ほど来申し上げている年功序列主義であり、肩たたきシステムであり、天下りネットワークであるということでございます。
 したがって、まさしくそういった実態的なルールを変換をしていくということに今回の公務員制度改革の大きな意義があるということを御理解をいただきたいと思います。
#71
○小池正勝君 終わります。
#72
○風間昶君 公明党の風間でございます。
 今ほどハローワークの話を聞かせていただきました。昨日、実は家内と、何でハローワークじゃ駄目なのと率直に言われまして、いやいや、いろいろあるんだよと言ったんですけれども、今ほど同僚議員の質問で、答弁では、ハローワークでは官民の双方向の交流ができず、センターはしたがって必要というふうに今大臣はその理由を挙げておりました。
 本当に積極的な求職活動あるいは一般的な求職活動、いろいろ比較きちっとすればあるんでしょうけれども、あるんでしょうけれどもというか、どちらもあれがあるんですけど、端的に、私の家内に言うように、これだから官民交流センターが必要なんですということを是非大臣の口から私を通じて家内に言ってもらいたい、そう思うんです。
#73
○国務大臣(渡辺喜美君) 先ほど林副大臣も答弁したことでございますが、まず第一に、今行われています天下りあっせん、これを全面的に禁止をするわけであります。これは画期的なことであって、画期的であるがゆえにあれだけ大きな摩擦と抵抗を生んだわけであります。
 各省人事当局のあっせんというのは、言ってみれば聖域のようなものでございました。法律には書いていない事実行為として行われてきた経緯もございます。余り公にならない、また聞いても答えない、そういう時代が延々と続いてきたのではないでしょうか。しかし、安倍内閣においてはこの各省による天下りあっせんを全面的に禁止をしてしまう。一回目どころか二回目、三回目も全部禁止であると、人事当局が職員の再就職先と接触することも全面禁止をすると、こういうすごい規制を掛けるわけでございます。
 一方、現職の職員に対しては、密接な関連企業に対して求職活動をすることをこれまた制限を掛けるわけでございます。今現在、こういう現職職員の求職活動はございません。民間企業であったら、転職を考えるときに同業種とか密接関連先とか、そういうところをまず念頭に置くのが普通であります。しかし、公務員の場合には、まさしくこういうことを法律によって規制を掛けるわけでございますから、じゃ公務員は一切再就職はするなということなのかといったら、我々は官と民の垣根をできるだけ低くしようではないか、そして官民の人材交流を進めていこうと。官民癒着の防止を図ることは当然であるが、交流を進めていく以上は何らかのゲートウエーが必要なのであって、まさしく官民の交流ゲートウエーとして官民人材交流センターというものを構築をしようということでございます。
   〔委員長退席、理事朝日俊弘君着席〕
#74
○風間昶君 よく分からないですね。聞いているうちにきっと分からなくなってくると思います。
 要するに、公務員のための特別なあっせんの仕組み、これが効率的にできるかどうかというぐらいぱんと言ってあげないと、一般の国民の人は分かりづらいと思いますけれども、くだくだの説明はいいですから、一言で。
#75
○国務大臣(渡辺喜美君) 天下りは根絶をいたします。その代わりに官民交流は進めます。そのためのセンターをつくるということであります。このセンターは天下り根絶センターでありますから、二回目、三回目の渡り鳥は認めません。
#76
○風間昶君 そういうことの方がずっと分かりやすい答弁であります。
 そこで、この官民人材交流センターと各省の遮断をするということが議論ありました、これまでもね。私は、これは全くフィクションではないかなというふうに思っているんです。なぜなら、センターが再就職あっせんきちっと行うためには、対象となる退職公務員の方の履歴が、各省でどこでどういうことをやってきたのか、どんな実績としてあったのか、こういうことが詳細に把握していなければできるわけないわけですよ。だからといって、この法案反対だとか、そう言っているんじゃないですよ。要するに、ちゃんと付いているわけですよ。そうでなければ、官民癒着防止のチェックが適正にできないと私は思うからです。そういう意味で、本当にこの人事担当部局と綿密な情報交換というのが正に一体として機能する必要があるというふうに思っております。
 そこで、内閣法の六条って、大臣、知っていますか。突然のあれですから。
#77
○国務大臣(渡辺喜美君) 内閣法六条というのは、内閣総理大臣は、閣議にかけて決定した方針に基づいて行政各部を指揮監督するという条文でございます。
#78
○風間昶君 そのとおりでございます。
 センターで官民癒着防止を図りながら再就職あっせんをきちんと行うためには、この内閣法六条、内閣総理大臣の指揮の下、官房長官、各省大臣が一体として協力、行動する必要があるわけでありますけれども、これは同意できますよね。
#79
○国務大臣(渡辺喜美君) 今回の法律案におきましては、官民人材交流センター長は、官民人材交流センターの所掌事務を遂行するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、資料の提出、意見の開陳、説明その他必要な協力を求め、又は意見を述べることができるという規定が置いてございます。
   〔理事朝日俊弘君退席、委員長着席〕
 一方、総理大臣の指揮監督は、先ほどの内閣法六条において、閣議にかけて決定した方針に基づいて、内閣の首長としての内閣総理大臣が行政各部を指揮監督するものでございます。閣議決定が行われれば、これに基づいて各省大臣は内閣総理大臣の指揮監督に服することになります。各省大臣を始めとする関係行政機関の長は、内閣官房長官をもって充てられるセンター長の求めに応じて可能な限り協力を行うものと考えられます。
#80
○風間昶君 今、内閣法では、閣議に基づいて総理大臣がきちっと指揮監督して、官房長官や各大臣一体連携で行動するということが言われましたし、また書いてあります。
 この公務員制度改革、今年の四月の二十四日、閣議決定していますよね。確認したいと思います。
#81
○国務大臣(渡辺喜美君) そのとおりでございます。
#82
○風間昶君 それで、憲法六十六条の第三項、ちょっといろいろ調べたんですけれども、そこには、内閣は、行政権の行使について、行政権を行使するときに国会に対し連帯して責任を負うというふうに規定しています。これは正に、内閣が総理大臣の統率の下で一体として行政権を有し活動するものであり、国会に対しても一体として責任を負うという、規定していると思います。
 ところで、十四日、前回の審議のときに大臣はこうおっしゃっていますね。政府案には官民癒着の防止のための措置が至る所に埋め込まれているとおっしゃいました。その発言をされた以上は、この法律が施行後に、現在のような官民癒着の状態が蔓延するような事態はなくなるはずだというふうに考えていますけれども、どうですか。
#83
○国務大臣(渡辺喜美君) 官民癒着を防止する措置は、何度も申し上げておりますように、かなり厳格な行為規制が今回適用されることとなります。官民人材交流センターにあっせん機能が一元化されるまでの間は、今の国家公務員法百三条のいわゆるクーリングオフ規定も残りますので、そういった意味で、二重、三重の規制が事前から事後にかけて行われるわけでございます。
#84
○風間昶君 今大変重要な御発言がありました。それはちょっと、次に行きますけれども。
 この法律が施行後に本当に現在のような官民癒着の状況が蔓延する状態が続けば、これはまた憲法七十三条の一項にあるんですけれども、内閣は法律を誠実に執行するという規定に反することになるわけです。法律を決めて、それでも官民癒着が起こったとなると、この七十三条一項に抵触します。さらに、憲法六十六条の三項に、内閣は、行政権の行使について国会に対して連帯責任を負うという規定で問題になってくると思います、法律施行後、問題が起こったら。
 そうなりますと、内閣総理大臣と官房長官が中心になってこの官民癒着防止の責任を負う仕組みなんでありますから、大変な問題に私はなると思いますけれども、どう思いますか。
#85
○国務大臣(渡辺喜美君) この委員会で何度も申し上げておりますように、官民癒着の防止は国家公務員法の改正のみによって防止されるものではないと考えております。
 例えば、入札制度の改革、あるいは独法から公益法人に至る行政委託体制の大幅な見直し等々も正にその一環でございまして、そういった人、物、制度、様々な側面から官民癒着の防止は進めていく必要があろうかと考えます。
#86
○風間昶君 私の質問に答えていませんね。防止措置が、この国家公務員法百三条を削除しながら、あらゆる癒着防止措置が講じられていると言っても理解をされるのは難しいわけであります。
 この間もちょっとお話しさせていただきましたこの第十八条の五項に、内閣総理大臣は、職員の離職に際しての離職後の就職の援助を行うというのが第一項にあります。二項に、この官民の人材交流の間の人事交流に関する法律第二条第三項に規定する交流派遣及び民間企業に現に雇用され、また雇用されていた者の職員への第三十六条第一項ただし書の規定による採用その他これらに準ずるものとして政令で定めるものをいう、この法律の円滑な実施のための支援を行うというだけでは私は駄目なんだと思うんです。
 何度も言うように、センターが再就職のあっせんをするときに、官民癒着防止ということの審査を行うとともに情報公開によってセンターの業務の透明性を図るということを、私ならこの十八条の五の三項目に、私、法律作れと言われたらそういうふうにしますよ。それがないとこれはやや抜けている法律と言わざるを得ないわけであります。
 このことについて、前にも話しましたように、あっせんが総理大臣に一元管理されることに併せて官民癒着防止もきちっと総理大臣が直接の責任を負うということを明らかにしなければならないと思うんですよ。その分についての御意見をいただきたいと思います。
#87
○国務大臣(渡辺喜美君) この点に関しては以前もお答え申し上げたかと思いますが、まず、再就職をしたOBについては働き掛けについて規制が掛かります。不正な働き掛けを行えば刑事罰が掛かってまいります。不正なものに限らず外形的な規制も掛けられます。また、外部監視機関の厳格なチェック体制も構築されるわけでございます。したがって、そういった今はない新たな規制の導入によって官民癒着の防止は図られていくものと考えております。
#88
○風間昶君 再度申し上げますけれども、今この法律案を修正することは私は大事なことだと思っていますが、これまたえらい厄介なことになりますから、少なくとも新しく今度パッケージとして出てくる基本法にこの官民癒着防止の審査をきちっと行うということと情報の透明性確保ということをきちっと私は入れるべきだというふうに思いますので、そのことについては理解していただけますか。
#89
○国務大臣(渡辺喜美君) 先ほど御指摘になられました四月二十四日の閣議決定文書においても、人材センターのあっせんによる就職の実績等の公表も含め業務の透明性を確保する、外部監視機関が厳格に事後チェックを行うと書いてございます。センターは二十年中に設置をし、三年計画であっせん取扱いを拡大をいたします。このため、センターの設置後、随時、効率性、実効性の観点から見直しを行います。必要な追加措置を講ずることによって、再就職ニーズに十分対応できる体制、業務の仕組み等を整備をいたします。
 今委員が御指摘になられました、来年御審議をいただく予定のプログラム規定は、今国会の議論を踏まえて総理の下に有識者懇談会が設置をされる予定になっております。その懇談会においては、当然のことながら、国会の議論を踏まえて議論をしていくことになるはずでございます。
#90
○風間昶君 そのときに、是非大臣がこのまま大臣でいていただきたいことを切に希望するものでございます。
 今大臣が御発言ありました、今年の四月二十四日の閣議決定、公務員制度改革によれば、今回の公務員制度改革は、美しい国をつくる担い手として、国民から信頼され、かつ世界に誇れる公務員を我が国につくっていくことを目指すというふうにきちっと書いてあります。この美しい国というのは、日本の国内からだけではなくて世界のあらゆる人々からというか、多くの人々から見て美しいということでなければ意味がないわけであります。
 じゃ、そのために、そういうような条件をクリアするためには、最低条件何が必要かということを是非、官房副長官、お時間取っていただきましたことを、同僚官房副長官の御入院にもかかわらず──まだか、済みません、余計なこと言いました。最低条件として何があるかということをどのように考えていらっしゃるのか、お答えいただきたいと思います。
#91
○内閣官房副長官(鈴木政二君) 今、風間議員の話、お答えさせてもらいますけれども、国民主権や民主主義といった現行の憲法の基本原則は戦後の日本を繁栄させたのはこれ事実でありますし、また我が国にこの民主主義という言葉が非常に定着したことも事実です。
 風間議員も私もそうであります、同じ世代でありますから、子供のころはよく民主主義という活字が新聞、いろんなところで出ましたけれども、もう今本当に、生活の行動や生活の中でもこの民主主義という言葉を出さなくても、その民主主義というものを非常に、潜在的にみんな心の中に持っているという今状態の中で、今お話ありましたように、安倍内閣はこの二十一世紀の国際社会に新たな規範となる美しい国をつくることを目指しているわけでありまして、その際、今議員の御指摘の、国民主権の、法の下の平等といった民主主義の基本原則を、やっぱり普遍の価値を常に継承して、今後ますます維持発展をしていかなければならないということが最低な条件だと思います。
#92
○風間昶君 正にこの国民主権と法の下の平等における民主制国家ということが、私はクリアしなきゃならない最低条件だというふうに思います。
 これは、だけど言葉の遊びじゃありません。問題は、国民のための生活の安全や安心のために日夜活動している公僕、公務員の方々が、本当に徹底的にそれを理解していらっしゃる方がどれだけいるかということ、どれだけつくるか、なっていただくかということが極めて大事だと思っておりますけれども、その点における自信のほどはいかがですか。
#93
○内閣官房副長官(鈴木政二君) 今回の法案の中で、おっしゃるとおりでありまして、先ほどお話が出ました、この改革では、世界に誇れる公務員として、国家、国民のための繁栄のために、やっぱり強い気概といいますか、高い気概というか、そして使命感、そして最も大事な倫理観を持った優れた私は企画立案能力や管理能力を持った公務員でなければ実現できないと思っております。
#94
○風間昶君 官房副長官、大変ありがとうございました。御退席、結構でございます。
#95
○委員長(藤原正司君) 鈴木官房副長官、退席していただいて結構です。
#96
○風間昶君 そこで、今言葉は使わせていただきましたけれども、この国民主権と法の下の平等に基づく民主制国家において、公務員は職務の遂行に当たりすべての国民に対し平等に対応しなければならない、それから、公務員は公務員であることにより特権的立場に立つことは許されないということは先般もう主張させていただいて、これは論理上当然のことであります。だから、憲法十五条に言う、公務員は全体の奉仕者であって一部の奉仕者ではないという、本来はこの二つの強い意味を持っているというふうに思います。公務員倫理規程第一条もこの趣旨で書かれているというふうに思います。
 したがいまして、公務員の方々に対するこの公共精神、公共哲学に関する研修は、この趣旨をきちっと踏まえた内容になっているものを実施しなければならないというふうに考えているわけでありますけれども、人事院がこれまでやられてきた研修制度にきちっとこの精神と趣旨が透徹されていたのかどうかを含めてお伺いしたいと思いますけれども。
#97
○政府参考人(鈴木明裕君) お答えいたします。
 御指摘の憲法第十五条及び倫理規程の第一条は公務員の在り方の根本を規定したものでございまして、公務員に対する公共哲学や公共精神に関する研修は当然これらの趣旨に沿った内容とすべきものと考えております。
 一例で申し上げますと、人事院が実施しておりますいろんな研修に使います人事院と各府省の研修担当官会議が共同で編集をいたしております初任者向けの公務員の研修教材というものがございます。その第一分冊の中で公務員としての心構えというセクションでは、まず、すべて職員は国民全体の奉仕者として公共の利益のために勤務し、かつ職務の遂行に当たっては全力を挙げてこれに専念しなければならないとする国家公務員法第九十六条の服務の根本基準に触れまして、職務に専念するということは公務員に限らず職業人一般に共通する心構えであるが、公務員は公共の利益のために働くことが求められており、給与も税金によって賄われていることをしっかり認識しておく必要があると説いた上で、その上で、憲法第十五条第二項では、すべて公務員は全体の奉仕者であって一部の奉仕者でないとしている。すなわち、行政を進めていく過程で、特定の個人、集団や一部の社会勢力に偏ることなく厳正にその機能を果たすことが求められているのである。まだ続くんですけれども、このような形で心構えを示しているところでございます。
 これは初任者向けの一例でございますけれども、このほかにも、例えば幹部クラスを対象にしたものでは、古今東西の古典を素材にしたいわゆるアスペン方式による対話・思索型のセミナーを行うなど、いろんな階層の研修におきましていろんな形で公共精神や公務員の在り方を考えるようなプログラムを取り入れているところでございます。
#98
○風間昶君 初任者や一定程度の幹部の方以上に、もっと上のレベルの幹部の方々に、私は、暗記するぐらい、公務員の言わば倫理にかかわる問題でありますから、研修としてやっていただけるように是非お願いしたいと思います。これ人事院できますか。
#99
○政府参考人(鈴木明裕君) お答えいたします。
 人事院では、審議官クラス、局長クラスの方を対象にしたセミナー等も行っております。そういう機会を通じまして、御指摘の趣旨も踏まえまして取り組んでまいりたいと思います。
#100
○風間昶君 本当にやっているかどうか途中できちっと伺いますから、その覚悟をしておいていただきたいというふうに思います。
 そういうことがきちっとなされた上で、今度、人事院の持っているノウハウを含めて研修をきちっとやっていただくようにこの間渡辺大臣にはお願いした以上は、人事院がそれをきちっとやっていただかないと困るわけであります。
 次に、先ほどの同僚議員からの質問につながる話ですけれども、この国民主権と法の下の平等に基づく民主制国家ということを徹底的に理解した公務員の方を求めるならば、同時に、先ほどの基本権の問題にどうしても踏み込まざるを得ません。やっぱり公務員の方々にも法の下の平等で市民的権利あるいは政治的権利を保障しなければ、これはバランスを欠く話であります。公務員も民主制国家の一員であるからであります。
 日本ほど公務員の市民的な権利を一律に大幅制限している国は私はないと思います。そういう意味で、公務員制度改革の議論の中で、私は労働基本権だけがえらい注目しているような感じが受けるわけでありますけれども、私は、一般論として、世界各国でもなされているように、政治的行為の制限も議論すべきではないかというふうに思いますが、この点に関して人事院ではどのように考えていらっしゃいますか。
#101
○政府参考人(吉田耕三君) 国家公務員の政治的行為についてのお尋ねですが、現在の国家公務員につきましても憲法が保障する表現の自由が認められているところでございますが、他方におきまして、国の行政は法規の下に民主的かつ能率的に運営されるべきものであるということから、国の行政運営に携わる一般職の国家公務員につきましては、その職務遂行に当たって、国民全体の奉仕者として政治的に中立的な立場を維持し、一部の政党やあるいは政治団体に偏することがないようにするということが求められているために、政治的行為の制限が設けられております。
 この制限は、国民全体の重要な利益を守るという観点から、行政の中立的運営を確保するための制約というふうに理解されておりますので、これを見直すことについては慎重な検討が必要かと考えております。
#102
○風間昶君 私は見直せとは言っていません。議論すべきではないかというふうに質問したんですが、議論もしないということになりましょうか、そうすると。
#103
○政府参考人(吉田耕三君) この点につきましては、過去、いろいろ裁判例等もございまして、その中では、合理的で必要やむを得ない限度にとどまる限りこうした制約が憲法上許容されるというふうになっておりまして、現行の仕組みも合憲であるという判断がされておりますので、そういうことも踏まえた上で、いろいろな観点からの議論を行うことは意味があるというふうに考えます。
#104
○風間昶君 分かりました。
 先ほど大臣もちょっと御答弁の中でお話しされていました、この公務員の方の基本権の大幅制限の経緯について若干、若干というか触れていただきましたけれども、もう一回、大幅制限した分、中央人事行政機関である人事院が設立されたと、人事行政を厳正公平に行っていただくということの国家公務員法改正があったわけでありますけど、この点の、国公法百三条導入の歴史的な経緯を若干お話ししていただいて、問題は、このままでいいのかどうかということが人事院の中でやられているのかどうかも含めて御答弁いただきたいと思います。
#105
○政府参考人(戸谷好秀君) 歴史的経緯の関係につきまして、古い話でございまして、書物等で読んだところでございます。
 まず、公務員の労働基本権でございます。終戦直後には原則として争議権等が認められていたわけでございますが、昭和二十二年のいわゆる二・一ゼネストなど、官公労が相当に動いた労働運動というのが激化したことによりまして、昭和二十三年に連合国最高司令官の内閣総理大臣あて書簡に基づく政令、いわゆる政令二百一号、二〇一号と言っておりますが、によりまして、公務員の争議権及び団体協約締結権が否定され、その後、昭和二十三年の国家公務員法の改正によりこれが法定されたという状況にございます。
 この昭和二十三年の国公法改正では、労働基本権に加えまして、服務規律を強化するというような観点から、政治的行為の制限の強化や公務員の私企業からの隔離の強化を措置するとともに、公務員の福祉と利益の保護機関としての人事委員会の人事院への改組などが措置されております。
#106
○風間昶君 経緯については分かりました。後段の御質問に対して答えてください。
#107
○政府参考人(吉田耕三君) この政治的行為の制限につきましては、いろいろな歴史的経緯を踏まえて、現在私どもとしては定着をして安定的な運用が図られているというふうに理解しておりまして、今の時点での見直しの検討というようなことは議論しておりませんが、先生御指摘のような国家公務員法の全体の中における様々な歴史的な変遷に対応していく意味での勉強といいましょうか研究といいましょうか、こういうものは引き続きやっていきたいというふうに考えております。
#108
○風間昶君 昭和二十三年にマッカーサー書簡に基づく改正というのが行われて、ある意味では自立しないでそのアドバイスによって改正がされたわけですから、自立していくためにも私は一つの、それこそだから戦後レジームの脱却ということがこの中に入るんだと私は思うんですよ。したがって、議論をきちっとやっていただかないと困るというふうに思います。是非お願いしたいと思います、議論を。
 それで、今回のこの公務員制度改革は、何回も戦後レジームからの脱却の中核的な改革の一つというふうにされています。この戦後レジームからの脱却というのであれば、正に私は今回のこの国家公務員法改正法案が、何度も大臣もおっしゃっていますが、実績・能力主義と再就職規制だけがテーマで、そのために人事院の権限の縮小を結果的に伴っている内容になっています。どう見ても、どう見てもですよ。
 それで、その他については後からパッケージ改革で基本法、仮称基本法をやるというふうに、提出するということでありますけれども、だったらそのときに、この私は公務員の方の労働権の、基本権だけでなくて政治的な行為についても、ある意味では階層に応じたとか、あるいは公安とか管理とか非管理職とか、何というんですか、種類に応じた制限にするような制度改正を検討すべきだというふうに思いますけれども、大臣、今のお考えはどうでしょうか。
#109
○副大臣(林芳正君) 先生おっしゃるように、諸外国でもいろいろ例があるようでございまして、例えばイギリスでは職員を三つのグループに分けて、政治的に非常に自由で、現業職員なんかは勤務時間外の政治活動は自由である、こんなようなグループと、それから許可を受けて地方自治に関する活動ができると、また、中間のグループとして、もう少し緩やかな、許可を受ければ地方自治に限らず政治的活動ができる、こういうようなことをやっておるようでございますし、現行の我々のところの規制も、細かく人事院さんの方で規則を定められておりますけれども、政治的目的というのを八つほど掲げまして、政治的行為というのも十七ほど、いろんな類型を定めておるわけでございますので、当然、今度例えばスタッフ職みたいなことを検討する、こういうことがいろいろ進んでいきますと、一体元々決めてあったものは、そもそも今先生がおっしゃるようなことにかんがみて、戦後レジームから脱却していこうということになればどういったことをしていかなければならぬのかというのは当然私どもは議論になると、こういうふうに思っておりまして、きちっと政治的行為の種類、それから公務員の類型等に応じて議論をする余地が出てくるんではないかと、こういうふうに考えておるところでございます。
#110
○風間昶君 是非、その部分を議論をしないでいきますと、正にフルパッケージにならない改革の基本法になるんではないかというふうに思いますので、議論をきちっとやっていただきたいというふうに思います。
 次に、先ほども大臣は天下り全面禁止、これがもう何回も何回も言ってきています。いいんですよ、何も、私全然耳障りじゃないんで。だけど、もうこの天下り根絶ということが余りにも前面に出ていて、それほどだから政府が喫緊に対処すべき重要法案だなというふうにとらえているんだなと思います。ただ、そうはいっても、総理の言う美しい国、世界に誇れる公務員という、公務員制度改革ということでいうと、まだまだ緒に就いたばかりだなというふうに思うわけであります。
 そこで、十八条の五の二項に、内閣総理大臣は官民の人材交流の円滑な実施のための支援を行うという項目がきちっと法文上あります。この官民交流の抜本的拡大ということがきちっと明記されております以上は、ますます官民交流を拡大しなきゃならないと。しかし、今、現在の天下りが全部駄目、官から民は駄目と、そういうイメージでとらえられるわけでありますけれども、そうすると、この官民の人材交流の円滑な実施ということの逆に阻害になってしまうんじゃないかと思う部分もあります。
 もちろん押し付け的あっせんは論外としても、今後パッケージ改革の中で進めていくべき官民交流の拡大について、まあモデルと言うとおかしいですけれども、モデルケースになるようなもの、なかなか難しいかもしれない。むしろ国民の皆さん方に理解が得られるようなそういう官民交流の拡大のケース、例を含めたPRがもう一つは大事だと思うんですけど、この点についてはまず、人事院も今までやってきていることだろうから、ちょっと伺って、それで政府に伺います。
#111
○政府参考人(鈴木明裕君) お答えいたします。
 官民交流、議論に出ておりますように、官民交流法に基づきます官民交流のほかにも、専門的な知識、経験を有する民間の人材を中途採用したり任期付きで採用したりというようないろんな制度で行っておるところでございます。
 それで、モデルケースと言えるかどうかは分かりませんですけれども、官民交流法に基づきまして官民交流で交流された方の体験談を私ども聞いたものがございまして、ちょっとそれ一つ御紹介させていただきたいと思いますけれども。
 これは、国土交通省から官民交流法に乗りまして、今のKDDIですね、KDDIに派遣された方の例でございますけれども、この方は、この方の手記ですと、配属された部署は法人向け通信サービス用設備の建設、保守を担当する部門で、私がこれまで担当していた公共事業とは異なる世界でした。当初は打合せなどで飛び交う専門用語の意味も分からずに必死に光通信のイロハについて勉強しました云々と書いてあり、ほかに、業務経験や会社生活を通じて私が感じた官民交流のメリットとしては、異なる業務の分野や仕事のやり方を経験できることによって仕事の幅が広がる、それから民間の良いところ悪いところ、公務員の良いところ悪いところを再認識する、異なる職場環境で働くことによって自分自身がこれまで常識と考えていたことをもう一度見詰め直す、働き、その対価をいただくということの意味について真剣に考えるなどの機会が得られる点が挙げられますと。このような民間での経験が私自身に少なからず変革の意識をもたらし、公務の遂行にも好影響を与えている点については疑いのないところですというようなことを述べておられます。
 御紹介させていただきました。
#112
○風間昶君 ちょっと待ってください、政府。
 今のそういったことは、改めて言うまでもなく、民間はもう当たり前にやっているんですよね。そういうことが公務員の方々に対する中で言われているというのは、もう本当にそういう意味では世間知らずのばかでないかと思うんですけれども、そう思いませんか。
#113
○政府参考人(鈴木明裕君) これもまた別の方の体験談なんですけれども、こうしたことは出向前からある程度は知っているつもりでしたが、現実の経験を経て一層その重要性について認識が高まりましたというようなことも言っておられまして、やっぱり実際に実地に会社の中へ入って体験をしてみるということによって、思っていたこと聞いていたことだけでない目を開かされることがあったということではないかと思っております。
#114
○風間昶君 じゃ、政府の方お願いします。
#115
○副大臣(林芳正君) 今、人事院からもお話があったところでございますが、やはり私も社会人がサラリーマンからスタートいたしましたので、まず礼儀みたいなところから入るんですね。タクシーに乗るときにどういう順番で乗るかとか、電話の掛け方と。こういったようなことをたたき込まれて営業に出ていくわけでございまして、こういったようなところがなかなか、役所に最初から入りますと必要とされていないというところがあるんではないかなというのが時々実感をいたします。今問題になっている社会保険庁なんていうのは、その最も最たる例ではないかと、こういうふうに思いますけれども。
 そういうことを実地に経験してもらって、向こうに行くとどういうことを実はその役所に対して民間の人が見ているかというようなこともずっとやっぱり学んでもらうと、こういうことでございますし、先ほどどなたかの御質問のときに申し上げたように、逆にそういう精神論だけではなくて、役所にいた方が民間に出ていって例えばベンチャー企業を起こす、そういったことがあるわけでございまして、今度は、そういう人が今度実際にベンチャー企業を起こした経験でもってもう一回役所に帰ってきていただいて、ベンチャーの振興のためにはどういう政策をじゃ国としてやったらいいかということになりますと、やはり実際の経験が生きてくるんではないかと、こういうことも思っております。
 昨日、参考人の質疑の中で、加藤参考人からは、私が今まで余り気が付かなかったところを言っていただいておりまして、公務員が民間企業に行く場合に、国際化の推進やそれからコーポレートガバナンスの確立、こういうところで活躍する場が多くあるのではないかと、こういうことをおっしゃっておられまして、これはちょっと私が今まで余り考えたことがなかった新しい側面であろうかなと、こういうふうに思うわけでございます。
 法令遵守とかコーポレートガバナンスといった分野は、我々が会社に入社したころには余り言われてなかったことでございますけれども、逆に言うとそういうことが今企業に求められていて、そういうことは公務の世界では本業としてきちっとやっていたと、こういうこともあるわけでございますので、この民間と公務の世界というのは、どんどんどんどん二つともある意味では変化をしていくわけでございますから、その時々のそれぞれニーズというのはあると思いますけれども、そういうことをよく見た上でこの官民人材交流というのをきちっとやっていく必要があるのではないかというふうに考えておるところでございます。
#116
○風間昶君 分かりました。
 もう一回、ちょっと繰り返しになりますけれども、大臣、今この官民交流拡大で、本当にパッケージ改革で進めていくことで官と民の垣根をできるだけ低くするという、そして人材交流あるいは移動を拡大していくということなんですが、やっぱり引っ掛かるのは基本権の問題なんです。ここをきちっと市民的な権利を保障してやっぱりあげないと民主制国家というのは成り立たないんでないかというふうに思います。
 重ねて、垣根を低くした国家運営をしていくことで、必要なこれは土台になるわけでありますから、人材交流は重要だと考えるならば、公務員の基本権の制限全般についてやっぱり速やかに検討すべきだというふうに思います。これは、何にも増してやっぱり先に人間としての権利をきちっと担保していかないとならないと思いますので、第一番にやるべきだと思いますけれども、重ねて大臣にもう一回御答弁いただきたいと思いますけれども。
#117
○国務大臣(渡辺喜美君) 公務の世界でもし今まで欠けているものがあるとすれば、その一つは緊張感ではなかったかと思います。つまり、労使の関係というものが当事者同士の緊張関係の上にガバナンスの利いた体制が行われてきたかどうかはもう一度検証する必要があるのではないでしょうか。やはりなれ合いとかそういった体質に染まっていってしまうことが果たして国民のためになるかという観点からも考える必要があろうかと思います。
 いずれにしましても、基本権を一定方向で付与していくということは、こうしたガバナンスを利かせる体制に向かうものと考えます。
#118
○風間昶君 よろしくお願い申し上げます。
 そこで、今度はいわゆる能力・実績主義の件でありますけれども、何年か掛けて今の年功序列システムを廃止して新しくしていくということでありますけれども、じゃ、今までの年功序列システムの弊害ばっかりが今言われてきましたけど、本当に長所はなかったのかどうかということを私はもう一つは検証しておく必要があるんではないかというふうに思います。どっちにしたって何年か掛けてなくしていくわけですから、年功序列システムは残って、次第に漸減していってなくなっていくということなわけですから、ぱつんと切ることはできないわけです。
 できない分メリットがあるんだというふうに、だから今まで営々とやられてきたんだと思うので、そこの部分の検証をきちっとしていくことと、この能力・実績主義が導入されてもなおかつ、きっと年功序列システムの、何というんですかね、気持ちと思い入れというのは残っていきながらだんだん薄まっていくという、予測です私これは、現実的に。それを考えると、能力・実績主義とそして今までのこの年功主義との補整をどうやってやっていきながら軟着陸させていくか。技術論かもしれませんけれども、この部分はよくよく考えてやっていかないとスムーズにソフトランドできないんではないかと思いますけど、どうでしょうか。
#119
○国務大臣(渡辺喜美君) 確かに、今国会で法律を通していただいて、来年から全く年功序列システムがなくなっちゃうということは考えにくいわけでございます。かつての年功序列システムというのが右肩上がりの時代に、年功を積んだ者が能力と豊かな経験を持って指導力、判断力も増していくという時代はあったのかと思います。それは霞が関行政モデルにおいてのみならず、永田町政治モデルにおいてもそういう時代はあったんだろうと思います。したがって、その時代の状況において年功主義が妥当であるのかどうかという検証は行われてもよいんだと思います。
 しかし、今のこの時代にあって、果たしてかつて有効であった年功主義が合理性を持ち得るかというと、我々には到底そうは思えないわけでございます。やはり年功主義の様々な弊害、天下りもその一つであると考えますが、そういったものを取り除いていく新たなルールが必要であるかと思います。
 そうした観点から考えますと、やはりこういった年功主義から能力・実績主義に転換をしていく我々の提案が正当性を持ち得るものと考えております。
#120
○風間昶君 もう一つ、人事評価について伺いたいと思います。
 この人事評価の公平性あるいは客観性をどう担保していくかというのは極めて重要であると思っております。職員の採用試験の種類や年次にとらわれずというふうに一応なっているけれども、つまり試験の区別やキャリア、ノンキャリアの別なく評価されるということになっているんだけれども、実際に運用が始まりますと、結果、キャリア組の人が評価する側に回って、能力主義に名をかりた現行のキャリア制度を合法化することにならないかといった指摘も実は出ておりますので、この指摘に対してはどうお答えしていただけますか。
#121
○副大臣(林芳正君) 昔、アメリカでグランドファーザーズルールというのがございまして、黒人の差別をするときに、おじいさんが投票権を持っている人には投票権を与えると、こういうことにいたしますと、いつまでたっても黒人には投票権が与えられないと、こんなようなことがございましたけれども、今、風間先生の御質問を聞いておりまして、正にそういうことがあってはならないなと。今の現状の、この年功序列で今までやってきた現状からは、上司というのはほぼT種の方が多いわけでございますから、そういう人がそういうことでやって、不公正にやっていきますと、いつまでたってもそういうことが繰り返されると、こういうことがあるわけでございますので、そういうことをなくしていくというためにも、わざわざ法律においては、評価をする場合に採用の区分やこれにとらわれてはいけないと、こういうことをまず原則として書いた上で、この評価を基準を作ってやっていこうというふうにしたわけでございます。
 今総務省の方で人事評価の第二次試行というのをやっておりますけれども、小池委員からも先ほど御質問があったように、評価をした後で、この評価をした人の上司である人を調整者と、こういうふうにいたしまして評価の公正性を確保する、これは客観性ということにもなろうかと思いますが、評価者が見落としている点がないか、その評価をしている人がいろんな複数の人の評価をしている場合に偏りがないか、またこの評価者は大体辛い点を付ける傾向があるとか、別の評価者は少し甘めに付けるとか、こういう甘辛差というのがないのかと。こういうふうなところになってきますとかなり客観性という側面が強くなってくると思いますけれども、そういう視点からメタ評価ということになろうかと思いますけれども、この調整というものを、要否を判断して必要に応じて調整を行う、こういうことで評価を確定させるということが今試行で行われているところでございますので、正にそういったことをきちっと位置付けることによって評価結果というものが決めた原則どおり公正に行われるということが大変大事だと、こういうふうに思っておりますし、そういうことを意図的にやっていないにしても、評価というのはなかなか今までやったことのないことだとすれば、どういうふうにやったらいいのかということの訓練等も含めてきちっと我々としてはやっていく必要があるというふうに考えておるところでございます。
#122
○風間昶君 それからもう一つ、人事評価を定期的にやるというふうになっています。この定期的というのは、例えばボーナスごと、半年とか何か月ごととかということなのか、ちょっとどのぐらいのスパンなのかお聞かせ願いたいというふうに思います。一年という場合もあると思います。ただ、私は一年でも極めて短期だろうなというふうに思います。
 そうすると、短期間だけの評価に陥ってしまいますと、本当にその人の持っている、言わばその人の持っている使命感とかやる気とか、あるいは人間としての規範性という部分、これは学校の先生が生徒を評価するのと同じく、成績だけで評価できない部分を、数学全然駄目だけど図工は図画がすごいうまいとかというのと同じく、持っているものの良さをどう加味して評価するかということは極めて短期的なスパンだと私は難しいと思うんです。
 だから、そこはもうちょっといろいろ議論する必要があるんではないかというふうに思いますけれども、この人事評価のスパンをどのように考えておいでになるのか。人材の質を求めるということがポイントだと私は思うんで、これについてのお考えをお聞きしたいと思います。
#123
○副大臣(林芳正君) 大変大事な御指摘であると、こういうふうに思います。
 我々の方の今回の御提案の中に入っておりますのは、職務行動評価部分と役割達成度評価部分、この二つを評価していこうと。これだけ言うと何のことかよく分からないんでございますが、正に今委員がおっしゃられたように、今年といいますか、ボーナスのサイクルですと半年ということになりましょうか、人事でいうと一年と。今の試行も半年でやっておりますが、その期間に実際に実績として出したものというのがまずあるわけでございまして、これが役割達成度評価部分ということでございますが、さらにその仕事ぶりを通じて、この人はこういう能力があるなという、正に今委員がおっしゃったような少し中長期的な能力面を見るところを職務行動評価部分と位置付けようと、こういうことでございます。
 もとより、全く分からないような頭の中をのぞいて、この人は本当に能力があるというようなことをやろうといってもこれは全くできない、科学的なものでもございませんから。もとより、その部分もふだんの仕事ぶりから抽出をしていくということになるんでございますけれども、たまたまその時期に法律を閣議決定するところまで至らなかったとしても、それに向けて非常に努力をしたということがある場合があるわけでございまして、それが結果に結び付くか付かないかというのは、その時々の状況や、まあ変な言葉を使えば運みたいなところも当然あるわけでございますから、運が良かった人だけが役割達成度評価だけで行くということではやはりいけないと。
 こういうことで、民間の方でもそういうことをやっておられるようでございますけれども、この両方を組み合わせてきちっと評価をしていくというのを今正にその試行でやっていただいているわけでございますので、そういうことを今度は本格的に実施するに当たっては取り入れてやってまいりたいと、こういうふうに思っておるところでございます。
#124
○風間昶君 終わります。
#125
○委員長(藤原正司君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#126
○委員長(藤原正司君) 速記を起こしてください。
 暫時休憩いたします。
   午後四時二十四分休憩
     ─────・─────
   午後四時五十七分開会
#127
○委員長(藤原正司君) ただいまから内閣委員会を再開いたしますが、民緑及び国民新党の会派から、国会不正常につき、これ以上内閣委員会の出席をできないという申入れがございました。したがいまして、このまま委員会を再開、継続しますと与党だけということになります。
 したがいまして、委員長としましては、本日の委員会はこれをもって終わります。
 散会します。
   午後四時五十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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