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2007/03/14 第166回国会 参議院 参議院会議録情報 第166回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第2号
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2007/03/14 第166回国会 参議院

参議院会議録情報 第166回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第2号

#1
第166回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第2号
平成十九年三月十四日(水曜日)
   午後零時十分開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         黒岩 宇洋君
    理 事
                有村 治子君
                西銘順志郎君
                主濱  了君
                円 より子君
    委 員
                秋元  司君
                魚住 汎英君
                佐藤 泰三君
                伊達 忠一君
                小川 勝也君
                喜納 昌吉君
                藤本 祐司君
                山根 隆治君
                遠山 清彦君
                渡辺 孝男君
                紙  智子君
   国務大臣
       外務大臣     麻生 太郎君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策))  高市 早苗君
   副大臣
       内閣府副大臣   平沢 勝栄君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        谷本 龍哉君
   事務局側
       第一特別調査室
       長        三田 廣行君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する
 調査
 (沖縄及び北方問題に関しての施策に関する件
 )
 (派遣委員の報告)
    ─────────────
#2
○委員長(黒岩宇洋君) ただいまから沖縄及び北方問題に関する特別委員会を開会いたします。
 沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する調査を議題といたします。
 沖縄及び北方問題に関しての施策に関する件について関係大臣から所信を聴取いたします。
 まず、高市沖縄及び北方対策担当大臣から所信を聴取いたします。高市担当大臣。
#3
○国務大臣(高市早苗君) 沖縄及び北方対策を担当する内閣府特命担当大臣として所信の一端を申し上げます。
 まず、沖縄政策について申し上げます。
 昭和四十七年の本土復帰以来、沖縄の振興開発のため諸施策を積極的に講じてきた結果、社会資本整備面を中心に、次第に本土との格差が縮小し、また観光や情報通信産業の振興等においても成果を上げております。しかしながら、今日なお沖縄の社会経済は、全国に比べ低い県民所得や高い失業率に示されるように厳しい状況にあります。
 本年は、沖縄振興計画の後期五年に入る節目の年に当たります。近く取りまとめられる後期展望も踏まえ、昨年末に就任された仲井眞知事とも連携協力しながら、地元自治体と一体となって、自立型経済の構築に向け一層精力的に取り組んでいく所存です。
 リーディング産業である観光業については、年間入域観光客数が五年連続で最高を更新するなど、好調に推移しております。引き続き、通年型、滞在型の良質な観光・リゾート地の形成を進めることにより、更なる振興を図ります。
 情報通信産業については、高度人材の育成や、高度ソフトウエア開発などのより付加価値の高い分野の振興、IT津梁パーク構想などを進め、アジア最先端の高度情報通信産業の集積を目指します。
 沖縄科学技術大学院大学設立構想については、整備法人を中心に研究事業や施設整備等に取り組んでいるところですが、本年は恩納キャンパスの造成工事に着手するなど、世界最高水準の大学院大学の設立に向け、より一層取組を進めてまいります。
 沖縄の離島については、その自然や伝統文化は大変魅力的である一方、生活環境には厳しいものもあります。医療等の島の基礎的な生活条件の整備や、各島の魅力を生かした特産品開発の支援など、その活性化を図ります。
 このほか、新たな発展に向けた社会資本整備を着実に進めるとともに、各種産業の一層の振興や、人材育成、科学技術振興などに取り組みます。
 基地負担の軽減については、沖縄における米軍の存在が、我が国の安全及びアジア太平洋地域の平和と安定に貢献する一方、在日米軍施設・区域の約七五%が沖縄に集中しており、県民の皆様に大きな御負担をお掛けしていることから、その整理、統合、縮小に向けて取り組んでまいります。普天間飛行場の移設・返還についても、沖縄を担当する大臣として、地元の意向をよく伺い、沖縄との橋渡し役を務めていきたいと考えております。跡地対策、基地所在市町村の振興や、北部振興についても、地元の要望を踏まえながら着実に推進いたします。県民の皆様の御負担を軽減できるよう、引き続き誠心誠意取り組んでいく所存です。
 次に、北方領土問題について申し上げます。
 私は、昨年十二月に根室管内を訪問し、納沙布岬から貝殻島や水晶島を間近に見、北方領土は我が国固有の領土であることを改めて実感しました。また、現地で元島民の方々や地元関係者のお話を伺い、生まれ故郷を追われた御労苦や四島返還への切実な思いの深さを痛感し、北方領土問題の解決に向けて決意を新たにしました。
 二月七日の北方領土の日には、安倍総理出席の下、黒岩委員長を始め多くの御参加を得て北方領土返還要求全国大会が開催され、この日を中心に全国各地で様々な活動が展開されたところです。
 北方四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結するという我が国の一貫した基本方針の下、この問題が一日も早く解決されるよう、国民世論を結集し外交交渉を後押しする返還要求運動を着実に推進します。また、国民世論の啓発について、より効果的な取組を検討し、特に次代を担う青少年への啓発を重点的に進めます。さらに、元島民への援護措置や北方四島交流等の着実な実施にも努めてまいります。
 黒岩委員長を始め理事、委員の皆様方の一層の御理解と御協力をお願い申し上げます。
#4
○委員長(黒岩宇洋君) 次に、麻生外務大臣から所信を聴取いたします。麻生外務大臣。
#5
○国務大臣(麻生太郎君) 沖縄及び北方問題に関する特別委員会の開催に当たり、黒岩宇洋委員長を始め委員各位に謹んでごあいさつを申し上げ、所信を申し述べさせていただきます。
 まず、沖縄に関する事項について申し述べます。
 昨今の北朝鮮の行動に見られますとおり、アジア太平洋地域には依然として不安定性と不確実性が存在をいたしております。その中で、日米安保体制とこれに基づく米軍の存在が、我が国の安全と地域の平和と安定にとり今後とも不可欠であると存じます。我々は、日米安保体制の信頼性を更に高めなくてはなりません。弾道ミサイル防衛を始めとする日米安保・防衛協力を一層強め加速いたします。
 一方で、沖縄に在日米軍施設及び区域が集中していることにより、沖縄県の方々に多大な負担をお掛けしていることは十分に認識をいたしております。在日米軍の兵力態勢の再編は、抑止力を維持しつつ、沖縄を始めとする地元負担を軽減するという難しい連立方程式を解く方途であり、引き続きこれを着実に進めていく考えであります。
 次に、日ロ関係及び北方領土問題について申し述べます。
 ロシアは重要な隣国であり、日ロ関係の発展が両国に恩恵をもたらす潜在的な可能性は大きいものがあります。政府は、ロシアとの間で、これまで日ロ行動計画に基づき、幅広い分野で日ロ関係の進展に努めてまいりました。このような進展を踏まえ、本年一月には初めて日ロ戦略対話が行われ、先月末にはフラトコフ首相が訪日をしております。
 日ロ間の最大の懸案である北方領土問題につきましては、今日もなお日ロ双方の主張が平行線をたどっております。こうした現状を今後も永遠に続けることは、日ロ双方にとりまして利益に合致せず、現状を打破する必要があります。
 日ロ間では、従来より、北方領土問題に関して、これまでの諸合意及び諸文書に基づき、日ロ両国がともに受け入れられる解決策を見いだす努力を行うことで一致しております。この点につきましては、先月訪日したフラトコフ首相と安倍総理の間で改めて確認されたところでもあります。
 政府としては、このような両国の一致した認識を踏まえ、北方四島の帰属の問題を解決して平和条約を早期に締結するとの基本方針に従い、引き続き強い意思を持って交渉を進めていく考えであります。
 これらの諸問題に取り組むに際し、黒岩委員長を始め本委員会の皆様の御指導と御協力を賜りますようお願いを申し上げ、所信とさせていただきます。
#6
○委員長(黒岩宇洋君) 以上で所信の聴取は終了いたしました。
 本件に対する質疑は後日に譲ることといたします。
 両大臣は御退席いただいて結構でございます。
    ─────────────
#7
○委員長(黒岩宇洋君) 次に、先般本委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。円より子理事。
#8
○円より子君 先般行われました委員派遣につきまして、その概要を御報告申し上げます。
 平成十九年一月十一日及び十二日の二日間、北方領土及び隣接地域の諸問題等に関する実情調査のため、黒岩委員長、有村理事、主濱理事、紙委員及び私、円の五名が北海道に派遣されました。
 昨年十一月のベトナム・ハノイでのAPEC首脳会議の際の日ロ首脳会談では、北方領土問題解決のため、更に精力的に交渉していくことが確認されました。本年一月には、日ロ外務次官級による戦略対話が開始され、二月のフラトコフ・ロシア首相の訪日の際には、麻生外務大臣の本年前半の訪ロが合意されるなど、北方領土問題の解決に向けた今後の動きが注目されております。
 また、昨年八月には、貝殻島付近の海域で第三十一吉進丸の乗組員一人が死亡するという痛ましい銃撃・拿捕事件が起きました。このような悲劇が二度と起きることがないよう、再発の防止と安全かつ安定的な漁業の確保が求められております。
 こうした状況の中、今回の委員派遣におきましては、北方領土問題及び隣接地域の振興等に関しまして現地の実情視察を行うとともに、北海道を始め国の関係機関、北方領土隣接地域の一市四町の関係者などから概況説明及び要望等の聴取を行うことに努めてまいりました。また、北方四島の元島民や根室支庁管内の漁業関係者などの方々と率直な意見交換を行う機会も得ることができました。
 以下、その調査の概要について、日程に沿って報告申し上げます。
 第一日目は、まず、北方領土問題の原点の地である根室市の納沙布岬において北方領土の島々を眺望しました。当日は天気にも恵まれ、歯舞群島の貝殻島の灯台をはっきりと見ることができ、改めて北海道本島からの近さを実感いたしました。また、パトロール中の海上保安庁の巡視船やウニ漁を行うロシア漁船等を確認することができ、ロシアに実効支配されている北方領土の周辺海域の厳しい現実を目の当たりにしました。この後、引き続き、同岬内に所在する啓発施設である北方館等を視察しました。
 次に、北海道立北方四島交流センターにおいて、北海道から北方領土隣接地域の振興対策の支援強化等について、根室支庁管内の北方領土に隣接する一市四町の関係者から北方領土問題等の解決の促進のための特別措置に関する法律の改正等について要望をそれぞれ聴取するとともに、国土交通省北海道開発局から北方領土隣接地域の安定振興について、根室海上保安部及び水産庁北海道漁業調整事務所から北方四島周辺海域における主要業務について説明をそれぞれ聴取し、質疑を行いました。
 その後、引き続き、同センターにおいて、独立行政法人北方領土問題対策協会から概況説明を、千島歯舞諸島居住者連盟、北方領土復帰期成同盟及び北方地域漁業権補償推進委員会からそれぞれ要望を聴取し、意見交換を行いました。ここでは、北方四島に対する日本の主張はビザなし交流が大きな役割を果たし相当程度進んだと思うが、最近のロシア政府の閣僚などによる相次ぐ四島への訪問や公共事業の資金投入などが四島在住ロシア人にかなりの意識変化を生じさせており気掛かりとの意見のほか、北方領土の早期一括返還、北方四島渡航に使用する専用船舶の確保、後継者の育成強化のための支援、北方領土教育の拡充強化と青少年に対する啓発活動の促進、旧漁業権に対する補償措置などについて要望が示されました。
 第二日目は、まず、重要港湾に指定されている花咲港において、港湾の概況と最近の漁獲量などについて港湾の管理者である根室市から説明を聴取し、あわせて港内の状況を視察しました。
 次に、北海道立北方四島交流センターに移動し、根室支庁管内漁業協同組合長会及び管内の八漁業協同組合長から意見、要望を聴取するとともに、意見交換を行いました。ここでは、操業の安全確保や漁業者の減少、高齢化など、根室支庁管内水産業を取り巻く環境は非常に厳しいとの意見や、第三十一吉進丸の乗組員の遺族への補償について国においても特段の配慮をしてほしい、北方四島周辺水域で漁業者が安心して操業できるよう負担が課せられている入漁料への支援をしてほしいなど、率直な意見、要望が示されました。
 この後、同センターを視察し、最後に、同センターにおいて記者会見を行いました。記者会見では委員長から、北方四島の面積折半論の議論が前提ではなく、我が国固有の北方四島の帰属をはっきりさせることが我が国政府の根本の方針であり重要と考えるとの意見、北方四島周辺水域における操業でロシア側に支払う漁業協力金の問題は、領土返還がなされていれば漁業者が負担することはないものであり、国としても考えていかなければいけないとの意見が示されました。また、派遣委員からは、北方四島は固有の領土であることを日本国民や四島在住ロシア人、さらにはロシア政府にも理解してもらうことが必要であり、北方領土の不法占拠とその返還については、全世界の世論を通じて進めていかなければならないとの意見、面積折半論は、歴史の経過に照らしても問題があり、中ロによる領土の解決とは同列視すべきではないとの意見、元島民の財産権や漁業権に対する補償の問題は、戦後問題の一つとして取り組んでいく必要があるとの意見、第三十一吉進丸の乗組員の遺族への補償は重要であり、国として何かできないのか調べてみたいとの意見などが示されました。
 今回の派遣におきましては、元島民を始め地元の関係者の方々との率直な意見交換を通じて、住み慣れた島を追われた大変な苦労や、四島返還の切実な願い、北方領土隣接地域の厳しい現状を肌で感じることができ、改めて北方領土の返還を早期に実現させなければならないとの思いを強くしました。
 最後に、今回の委員派遣に際して、多大な御協力をいただいた北海道を始め国の関係機関、北方領土隣接地域の市町、北方領土返還要求運動関係団体、根室支庁管内漁業関係者及び視察先の皆様に厚く御礼を申し上げます。
 なお、委員派遣の文書による報告書につきましては、本日の会議録の末尾に掲載されますようお取り計らいをいただきたいと思います。
 以上でございます。
#9
○委員長(黒岩宇洋君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。
 ただいまの報告につきまして、別途、詳細にわたる報告書が提出されておりますので、これを本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#10
○委員長(黒岩宇洋君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時二十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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