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2007/04/04 第166回国会 参議院 参議院会議録情報 第166回国会 災害対策特別委員会 第3号
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2007/04/04 第166回国会 参議院

参議院会議録情報 第166回国会 災害対策特別委員会 第3号

#1
第166回国会 災害対策特別委員会 第3号
平成十九年四月四日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十六日
    辞任         補欠選任
     藤本 祐司君     榛葉賀津也君
 三月二十九日
    辞任         補欠選任
     山本 香苗君     魚住裕一郎君
 四月三日
    辞任         補欠選任
     中川 義雄君     岡田 直樹君
     松村 祥史君     岸  信夫君
     榛葉賀津也君     藤本 祐司君
     仁比 聡平君     井上 哲士君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         福本 潤一君
    理 事
                田村 公平君
                西島 英利君
                松下 新平君
                水岡 俊一君
    委 員
                岩永 浩美君
                大仁田 厚君
                岡田 直樹君
                岸  信夫君
                倉田 寛之君
                小池 正勝君
                小斉平敏文君
                段本 幸男君
                小林  元君
                那谷屋正義君
                広田  一君
                藤本 祐司君
                魚住裕一郎君
                井上 哲士君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        溝手 顕正君
   副大臣
       内閣府副大臣   平沢 勝栄君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        谷本 龍哉君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        伊原江太郎君
   政府参考人
       内閣府政策統括
       官        増田 優一君
       警察庁長官官房
       審議官      小野 正博君
       総務大臣官房審
       議官       椎川  忍君
       消防庁国民保護
       ・防災部長    小笠原倫明君
       文部科学大臣官
       房審議官     布村 幸彦君
       文部科学大臣官
       房審議官     西阪  昇君
       文部科学大臣官
       房文教施設企画
       部技術参事官   岡  誠一君
       厚生労働大臣官
       房総括審議官   宮島 俊彦君
       厚生労働大臣官
       房審議官     宮坂  亘君
       厚生労働大臣官
       房審議官     御園慎一郎君
       厚生労働省医政
       局長       松谷有希雄君
       農林水産大臣官
       房政策評価審議
       官        中尾 昭弘君
       経済産業省製造
       産業局次長    内山 俊一君
       資源エネルギー
       庁資源・燃料部
       長        岩井 良行君
       資源エネルギー
       庁原子力安全・
       保安院審議官   佐藤  均君
       中小企業庁事業
       環境部長     近藤 賢二君
       国土交通大臣官
       房総合観光政策
       審議官      柴田 耕介君
       国土交通省道路
       局長       宮田 年耕君
       国土交通省住宅
       局長       榊  正剛君
       国土交通省港湾
       局長       中尾 成邦君
       防衛省運用企画
       局長       山崎信之郎君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○災害対策樹立に関する調査
 (平成十九年能登半島地震による被害状況及び
 その対応に関する件)
 (能登半島地震の特徴と復旧対策に関する件)
 (被災者生活再建支援制度の見直しに関する件
 )
 (高齢者等災害時要援護者への対応に関する件
 )
 (罹災証明等の手続の簡素化に関する件)
 (学校及び病院の耐震化に関する件)
 (被災した伝統工芸産業への国の支援に関する
 件)
    ─────────────
#2
○委員長(福本潤一君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。
 議事に先立ち、平成十九年能登半島地震により亡くなられた方に対して、御冥福をお祈りし、謹んで黙祷をささげたいと存じます。
 どうぞ御起立をお願いします。黙祷。
   〔総員起立、黙祷〕
#3
○委員長(福本潤一君) 黙祷を終わります。御着席ください。
    ─────────────
#4
○委員長(福本潤一君) 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、山本香苗君、中川義雄君、松村祥史君及び仁比聡平君が委員を辞任され、その補欠として魚住裕一郎君、岡田直樹君、岸信夫君及び井上哲士君が選任されました。
    ─────────────
#5
○委員長(福本潤一君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 災害対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府政策統括官増田優一君外二十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(福本潤一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(福本潤一君) 災害対策樹立に関する調査を議題といたします。
 平成十九年能登半島地震による被害状況及びその対応について政府から報告を聴取いたします。溝手防災担当大臣。
#8
○国務大臣(溝手顕正君) 平成十九年能登半島地震による被害状況等について御報告いたします。
 まず、この災害により不幸にして亡くなられた方の御冥福をお祈り申し上げますとともに、御遺族に対し、深く哀悼の意を表します。また、被災された方々に対しまして、心よりお見舞いを申し上げます。
 三月二十五日午前九時四十二分ごろ、能登半島沖を震源とするマグニチュード六・九の地震が発生しました。この地震により、石川県七尾市、輪島市、穴水町で震度六強が観測されました。気象庁は、翌二十六日に、この地震を平成十九年能登半島地震と命名したところであります。
 被害状況につきましては、昨日夜の時点で、死者一人、負傷者二百九十七人、全壊三百六十三棟、半壊四百三十一棟などとなっております。この地震により、避難勧告を受けた六世帯九人のほか、石川県で七百六十七人の方が現在もなお自主避難されております。
 ライフラインにつきましては、災害時には北陸電力管内で最大約十六万戸の電力供給が停止しましたが、現在すべて復旧しております。水道につきましては、最大一万三千戸を超える数の供給停止が発生し、現在も二百八十一戸で断水が続いております。
 インフラ関係の被害としましては、能登半島を縦貫する能登有料道路が現在も一部の区間で通行止めとなるなど、各地で道路等の被害が発生しております。
 さらに、文教施設、社会福祉施設、医療施設などにつきましても多数の被害が生じております。
 次に、政府の対応でございますが、地震発生後直ちに緊急参集チームが官邸の危機管理センターに参集し、情報収集に当たるとともに、被害状況の確認と住民の安全確保に万全を期すようにとの総理の指示の下、政府一体となって初動対応に当たってまいりました。
 また、総理からの指示を受け、私自身が政府調査団の団長として、直ちに現地に向かい、翌日にかけて被災状況の調査等を行うとともに、情報共有や今後の対応の確認を行いながら、政府一体となって災害応急対策に取り組んできたところであります。
 災害現場では、自衛隊が、石川県知事からの災害派遣要請に基づき、給水・給食支援、入浴支援等を現在も行っているほか、警察広域緊急援助隊、緊急消防援助隊が救助活動に当たったところであります。
 なお、被災地には多くのボランティアが駆け付け、被災家屋の土砂の撤去や清掃、ごみ処理などの支援活動が展開されています。
 被災された地方公共団体から、国に対して、応急仮設住宅の建設支援や高齢者を始めとした被災者の生活支援、水道等のライフラインや能登有料道路等の道路の早期復旧、観光・伝統産業の早期再開に向けた支援など多岐にわたる要望がなされております。
 これらの地方からの要望への対応も含め、当面の課題に対しましては、先月三十日に、関係省庁連絡会議を開催し、関係省庁が一体となって迅速に取り組み、万全を期すことなどについて申合せを行ったところであります。
 具体的な対応としましては、応急仮設住宅につきましては、石川県が主体となって、輪島市で百十戸、穴水町で二十戸、志賀町で十戸、合計百四十戸の建設に着手いたしました。高齢者を始めとした被災者支援につきましては、県が中心となり、心のケアも含めた健康管理体制を整えるなどの対応が行われております。また、道路を始め各種の復旧工事を鋭意実施しているほか、断水の続いている地域に対しましては自衛隊等が給水支援活動を行っております。さらに、観光・伝統産業の早期再開に向けて、中小企業等に対する相談窓口の設置などの支援対策を講じているところであります。
 地元地方公共団体によるこうした取組に対しては、政府としましても、現地連絡対策室等を通じて、地元からの要望等を把握し、関係省庁間の緊密な連携を図りながらきめ細かい支援を行ってまいる所存であります。
 なお、この地震被害に対しまして、災害救助法が石川県輪島市など七市町において適用されております。また、被災者生活再建支援法につきましては石川県内全域において適用されております。
 現地では現在もなお余震が続いておりますが、政府といたしましては、被災された方々が一日も早く安心して生活できるよう、被災者への支援や被災地の速やかな復旧・復興に向けて関係省庁が一体となって全力を挙げて対応してまいる所存であります。
 以上、報告させていただきます。
#9
○委員長(福本潤一君) 以上で政府からの報告聴取は終わりました。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#10
○岡田直樹君 自由民主党の岡田直樹でございます。
 今回の能登半島地震で犠牲となられた宮腰さんに心から御冥福をお祈り申し上げますとともに、多くの被災者の方々にお見舞いを申し上げたいと存じます。
 そして、私は、石川県選出の議員といたしまして、全国から被災者に、被災地に寄せられました物心両面での御支援に対し、心から御礼を申し上げたいと存じます。
 ただいま大臣が御報告なさいましたとおり、今回、政府の対応は極めて迅速でありまして、特に防災担当大臣であられる溝手大臣が地震の当日この現地に入って視察をされたことは大変心強く感じました。石川県や輪島市の関係者も大変喜んでいたところであります。平沢副大臣にも現地に入っていただきまして、我々自由民主党の調査団と一緒に現地を回っていただきました。避難所で副大臣がごあいさつをなさっているときに、御高齢の方が手を合わせて拝んでおられた。本当に純朴な方々であります。
 そうした方々が、決して豊かとは申せませんが、穏やかな生活を送ってこられた、その生活基盤が今回一瞬にして奪われてしまったわけであります。何としてもああした被災者の方々に救いの手を差し伸べる、そのことこそ政治の使命ではないかと、こう痛感をしているところであります。
 溝手大臣また平沢副大臣には、現地をじかにごらんになって、また被災者ともお話しになってお感じになったところ、また今回の災害の復旧に当たっての御決意、こうしたことを、今日は多少時間もいただいておりますので、じっくりとお話をいただきたいと存じます。大臣、お願いします。
#11
○国務大臣(溝手顕正君) まず、私の方から申し上げたいと思います。
 まず、この災害により不幸にして亡くなられた方の御冥福をお祈りするとともに、被災された方々に対しまして心よりお見舞いを申し上げる次第であります。
 私は、三月二十五日の地震発生の一報を受け、直ちに総理の指示を受けて被災地へ急行し、翌二十六日の朝にかけて政府調査団の団長として現地の被災状況の調査を行い、改めて今回の地震による被害の大きさを痛感したところであります。
 現地に伺いましてまず私が感じましたことは、被災者の方々の多くが高齢であること、御高齢の方々が避難所に身を寄せられている姿に心が痛んだ次第でございます。
 今後の対応策としては、まず、避難生活時の高齢者の方々の健康面へのケアに万全を尽くしつつも、地域コミュニティーの確保にも配慮しながら、仮設住宅等の整備を急がなければならないと認識しております。
 まず、地域の復旧・復興に向けて、ライフラインの早期復旧が急務であります。また、被災地は過疎化、高齢化が進行している地域でもあり、高齢者を始めとする被災者の住まいの確保、農業等の生業や日常生活を支える商業、さらには医療、福祉サービス等の確保を図る必要があります。これらを通じて被災地の地域コミュニティーの維持をいかに図り、被災者の皆様が安心して住み続けることができる環境をいかに再生していくかということが最重要の課題であると考えております。
 私といたしましては、総理の指示の下、各大臣とも緊密な連携を図り、これらの応急対策、復旧・復興の課題に全力で取り組んでまいりたいと考えております。
#12
○副大臣(平沢勝栄君) まず、このたびの災害によりまして不幸にして亡くなられた方の御冥福をお祈りしますとともに、被災された方々に対しまして心よりお見舞いを申し上げたいと思います。
 私は、三月二十七日に、被災状況の把握と現地の関係者の御要望をお聞きするために被災地に入らせていただいたところでございますけれども、被災地では依然として強い余震が続いておりまして、被災された方々が不安な思いをされておられることを肌で感じたところでございます。
 避難所で、避難されている方々に直接何が一番お困りですかということをいろいろ聞かせていただいたんですけど、健康面の不安を抱いておられる方も大勢おられました。そして同時に、仮設住宅を早く造ってほしい、それから入浴をしたいと。それから、仮設トイレが一杯置いてあるんですけれども、年配の方には、その仮設トイレというのは工事現場で若い人なんかが使える言わば段差のある仮設トイレですので、年配の方には非常に使いづらいということで、この仮設トイレもできれば配慮してほしいと、こういったような御要望もあったところでございまして、これらについてはその後改善されたと聞いておりますけれども、そういった御要望を受けたところでございます。
 いずれにしましても、被災地は大変に高齢化率が高いところでございまして、そして同時に財政基盤も弱い市町村が多いわけでございまして、国としてもしっかりと支援していかなければならないのではないかなと感じたところでございます。
 今後、被災地の復興に向けましては、今、溝手大臣の方から答弁がございましたように、地域のコミュニティーを維持しつつ、地域の実情に即した復興対策を国としても全力で支援していかなければならないのではないかなと感じたところでございます。
#13
○岡田直樹君 大臣、副大臣、ありがとうございました。
 今、副大臣がおっしゃった、おふろに入りたいという願望については、自衛隊の方々も出動をして野天ぶろを造っていただいて多くの方が入浴することができた、それからトイレについては、仮設トイレでも洋式の腰掛け式のものを持ち込みまして一部ではその問題が解決されたと、このように伺っております。
 今、大臣、副大臣ともに高齢化、過疎化の進む地域での被災だったと、こういう御指摘がありました。副大臣と一緒に避難所に行きましたときに、杉本さんという石川県の副知事がごあいさつに詰まって、本当に男泣きに泣いてもう言葉も出なかったところを見てびっくりされたと思うんですけれども、あの副知事は平素比較的淡々とした人で、ああいう感情を外に表すことの少ない人なんですが、どうしてあれだけ泣いたかなと後で思ってみますと、やはり杉本副知事自身が能登の方である、能登出身の人である。そして、能登というところは地震がなくても非常に環境の厳しいところでありますし、殊に一番被害の大きかった輪島市の門前町、昨年輪島市と合併をして輪島の一部になりましたが、以前は単一の自治体でありまして、その高齢化率、六十五歳以上の御年配の方の比率は四九%といっておりました。お二人に一人が六十五歳以上という非常に高齢化の進んだ地域にありまして、独り暮らしのお年寄りも多い。そういった方々が晩年になって家を失い、どうしてこんなむごい目に遭わなくてはいけないのか、私もそう思いましたし、杉本さんもそういういろんな思いが込み上げてああいうおえつにつながったのではないか、そう思っております。
 今回の震災の特徴は、今、大臣、副大臣御指摘のとおり、高齢化が進む過疎地型の震災であるという点であります。都会が震災に直撃された場合、信じ難いような大きな災害になるということは阪神・淡路でも経験をいたしました。しかし、中越やまた今回の能登半島地震のように過疎地で地震が起きますと、これは復興が非常に難しい、至難の業となるわけであります。被害の数字はあるいは阪神・淡路のような都市型の地震よりも少ないとしても、その復興は非常に難しい。まず、あの御高齢の方々にこれから住宅を自ら建て直すだけの気力が残っておられるかどうか。その場合、人口の流出が懸念されます。そして、過疎化に拍車が掛かる、コミュニティーが崩壊してしまう。そして、その復旧に当たる自治体は非常に財政力が弱い、経済基盤も弱い。
 そうした中で、都会型の震災とは異なる過疎地型の地震あるいは災害というものに対する復旧策、救済策の枠組みというものは都市型のそれとは少し違ったものを、独自のものを考えてみる必要があるのではないかと、こういうふうに思うわけでありますが、溝手大臣、この点について御所見をお伺いしたいと思います。
#14
○国務大臣(溝手顕正君) 今回の地震は、マグニチュード六・九と、地震の規模としては新潟県の中越地震を上回るものであると言われておりますが、そのため、多くの高速道路あるいは道路、水道、下水道、ライフラインの被害が生じたのも事実でございます。
 しかし、私の受け止めたことは、そういったインフラの被害もさることながら、個々の住宅の損壊というのが非常に目に付く被災状況であったと、このような受け止め方をしております。
 佐呂間の竜巻それから山古志村、それぞれ訪れる機会を得ましたが、その比較で申し上げましても、特に住宅の損壊というのが非常に特徴的であるという印象を持っております。しかも、門前町なんかを見ますと元々新しいうちがほとんどないと、恐らく何十年にわたって過疎化が進んできた。もう既に住む人もかなりなくなっていた古い家並みが一挙に地震で壊れてしまったということで、先生が御指摘のとおり、例えば災害救助法の適用とか被災者生活再建支援法という法律では想定、カバーし切れないような問題点が出てくるんではないかと。
 再建する意欲をお持ちの人がどれくらいいるんだろうか、それだけの経済的な負担に耐えられることがどうだろうかと。それから、復興には時間も掛かる、その時間に耐えられるだけの体力が果たしてあるんだろうかという、そういう高齢者の問題がこれから一番大きな課題になってくる。そのために、地域のコミュニティーをいかにして維持をして、これから、補充というんですか、補強していくかということが大きな特徴になるというか課題になって、今回の災害の大きな特徴ではないかと私は考えております。
#15
○岡田直樹君 次に、激甚災害の指定についてお伺いをしたいと思います。
 溝手大臣も市長の経験がおありでありますので、こうした災害の際には激甚災害の指定ということが一番有り難いと、こう御理解をいただけると思います。
 地震の翌日、私どもも、地元の議員として安倍総理にお願いをし、非常に前向きなお答えを、印象を受けたわけであります。また、溝手大臣も記者会見で前向きに御発言をされたと伺っております。もちろんルールのあることでありまして、しっかりとした査定をして、それを国の方でチェックする、その基準を満たさないといけない、このことは十分承知をいたしました上で、あの能登の非常に厳しい現状を見るときに、多少ハードルを下げてでも政治の温かい手を差し伸べていただきたいというのが率直な実感でございます。この点について、改めて、局地をも含む激甚災害指定をお願いし、その見通しを大臣にお伺いしたいと思います。
#16
○国務大臣(溝手顕正君) 激甚災害制度につきましては、その適用の措置ごとに一定の基準がございます。そのため、通常では地方公共団体からの被害報告を受けて、関係省庁において指定の前提となる復旧事業費等を把握するという手順が取られるところでございます。
 しかしながら、今回の能登半島地震につきましては、被災地方公共団体は現在のところ多数の避難者の応急対策、応急対応に最優先で取り組んでいる状況でありまして、新潟中越地震のときと同様、地方公共団体の報告を待っていては事が前に進まないという一つのジレンマを持っております。我々としては、地方の対応は対応として、報告を待つことなく激甚指定の可否の判断を行うための作業を進める必要があると、このように考えております。
 また、一つの問題点として、早期に物事を処理しなくてはいけないということだろうと思います。そういう意味で、具体的には被災額、被害額の推定について作業を進めなくちゃいけないだろうということ、それから国土地理院の地図とか航空写真等を利用した素早い被害査定が必要だろう、さらには本省や、あるいは地方機関のいわゆる職員を派遣して市町村と共同で早急に事を進めると、こういうような対応が必要であろうと考えております。
 もう一つの激甚災害のメリットは、補助率の問題があるわけで、早い対応と補助率のメリットを受けるという点に関しまして一刻も早い結論を出していくのが我々の責務であると、このように考えているところでございます。
#17
○岡田直樹君 国や出先の方々には大変御苦労さまでありますが、自治体の職員と一体となってどうかこの作業に早急に当たっていただきますように、そして是非前向きの結論が出されますようにお願いを申し上げたいと思います。
 それから、先ほど大臣のお言葉の中にも被災者生活再建支援法のことが出てまいりました。高齢の方々がどの程度この制度を活用して家を再建できるかという問題はさておきまして、この法律自体は阪神大震災を契機に作られて十六年に改正をされました。このとき、限度額が当初の百万円から住宅再建支援金を含めて限度額三百万円になったと承知しております。ただ、使い勝手が悪い、こういう評価もございまして、お聞きしますと、実施率は二八%にとどまっておるということであります。より使い勝手を良くするために現在内閣府で有識者の会議も開いておられて、来年をめどに見直しの作業中ということでありますが、来年と言わずこの見直しのスピードアップができないかということをひとつお伺いをしたいと思います。
 附帯決議に、四年後をめどにとあるそうでありますが、四年たたなきゃならぬものでもないと思うわけで、現在のこうした災害に応じてスピードアップを是非お願いをしたいと、この点をまずお尋ねをし、また、現在は壊れた住宅の解体とか整地に関してはこの支援金が活用できますが、住宅本体の再建にはこれを使うことができない、この点について是非弾力的に御検討をいただきたいと思うんであります。
 これは、私有財産の形成に公金を投入できないというこの理屈は十分分かるわけでありますけれども、やはり災害を受けた地域は、大臣も副大臣もごらんになったように、コミュニティーの維持が、あの集落自体の存続が危うくなっております。そんな中で個人が住宅を建てるということはコミュニティーの再生、維持に寄与すると、こうした公共的な意味合いも強いわけでありますから、是非、再建支援法の対象としていただきたい、このことを溝手大臣にお願いをし、そのお考えを伺いたいと思います。
#18
○国務大臣(溝手顕正君) この支援法につきましては、御指摘のとおり、十六年の法改正の審議のときに、四年をめどとしてこれを見直すという附帯決議がなされております。これを受けまして、我々としては制度の再検討を進めるということで、既に先月、学識経験者や自治体関係者などのメンバーを選定し、検討会を発足させたところでございます。スピード感を持った見直しということでございますが、我々も夏ごろまでには検討会としての方向付けをする必要があるのではないかということで検討を急いでいただきたいと、このようにお願いをいたしたところでございます。
 この検討の問題点の中の一番大きい問題点は、今あなたの方から御指摘があったとおりで、いわゆる財産形成に国庫の金が投入できるかどうかというそもそも論がございまして、これがずっと今日まで続いた議論でございます。これに対しては当然のことながら一つの結論を出さないといけない、これは避けて通れない議論であろうと思っております。それからもう一つは、全半壊はいいんですが、半壊についてもこれは支給対象になっておりませんです。この問題も大きな課題であろうと思います。様々な御意見、要望があることは承知いたしておりますんで、十分これを踏まえて検討してまいりたいと思います。
 ただ、私のこれは個人的な意見でもあるんですが、門前町の住宅再建はこの住宅再建支援法の少々の改善ではとても解決できるような問題ではないと私は感じております。それだけの気力と体力と時間とお持ちの方を対象にした、この再建支援法というのは門前町の人を前提にした法律ではなかったんではないかというふうに受け止めております。したがいまして、全体のお困りになった人に対してどう対応するかというのはまた別の観点から考えていく必要があるんではないかと、このように思っております。
#19
○岡田直樹君 ただいま大臣がおっしゃったとおり、この再建支援法というものはどちらかというと都市型の、阪神・淡路のように被災者の方々、一段落付けば気力もあり経済力もあるといった状況の中で住宅の再建を支援する、こういった趣旨の法律ではないかと思います。これを今回、門前町、旧門前町でどの程度活用できるかということは私も懸念をしているところであります。
 輪島市の方では、むしろ恒久的な公営住宅を建設して、そこに、仮設住宅を経てそこにお入りをいただくと、そうした中で、単なる公営住宅ではなくして、高齢者を対象にした福祉的な機能も併せ持つ公営住宅、あるいは地域のコミュニティー、例えば集会所でありますとか談話室であるとか、そういったものを公営住宅に設けて地域のきずなというものを保っていくと、こういうことも想定しているようでございまして、こうした過疎地型の対策に対してまた格段の御支援を賜りたいと思うわけであります。
 また、付随して一つお願いがございます。
 内閣府で検討をしておられるその有識者の方々に是非能登の方へお入りいただいて視察をいただきたいというのが私の希望でございまして、この点、大臣、いかがでございましょうか。
#20
○国務大臣(溝手顕正君) 有識者の皆様方には是非能登を訪れることを御案内し、時間の取れる方は是非現地に足を運んでいただくよう便宜を図ってまいりたいと、このように考えております。
#21
○岡田直樹君 どうもありがとうございます。能登の実態もごらんになって、またその検討を進めていかれることを切に希望いたします。
 それと、これ、一つ、昨日の今日で御通告できなかったんですが、昨日、石川県の谷本知事が官邸を訪れて安倍総理に対し御報告や御要望申し上げたその中で、安倍総理は来週にでも現地を視察したいと、こういうお気持ちを示されたと伺っております。大臣も御同席になったということで、通告にない御質問でありますが、安倍総理、どのようにおっしゃっておられましたでしょうか、概略だけで結構でございますから、お願いいたします。
#22
○国務大臣(溝手顕正君) 残念ながら私が命令をするわけにはいかないんですが、是非、能登の人にお目に掛かって、この災害の話で対応してみたいという強い御意志をお持ちだと感じました。恐らく来週辺りのスケジュール調整をされているんじゃないかと想定しております。
#23
○岡田直樹君 ありがとうございました。
 次の質問に移りまして、今回の地震はマグニチュード六・九、あの中越の地震が六・八でありました。我々、石川県に住んでおりまして、余り地震と縁のないところであると思ってきました。ですから、今回のような大きな地震に遭ったのは初めてであります。
 地震調査研究推進本部というところがあるそうで、ハザードマップを作っておられる。その中に、能登半島北部は今後三十年以内に震度六以上の揺れに見舞われる可能性は〇・一%未満と、こういうふうになっているというふうに聞いております。しかし、一年で震度六強の地震が起こってしまった。地震の予知というものの難しさ、困難さを痛感させるものではないかと思っております。
 大臣所信を拝見しても、東海地震あるいは東南海・南海地震、また日本海溝や千島海溝周辺の海溝型地震、あるいは首都直下型地震と、こうした地震については大綱などを策定して対策を練っておられるわけでありますが、西日本は新しい地震活動期に入ったと、こういう説もあるようでありまして、日本海側も含めて全国どこでいつ地震が起きてもそれは不思議ではない、これは当然のことであり、また極めて予知も対策も困難なことでありますが、こうした地震に対してどのような対応を取られておるか、この点についてお伺いをしたいと思います。
#24
○政府参考人(増田優一君) お答えを申し上げます。
 先生御指摘のように、これまで政府の地震対策につきましては、防災基本計画の中で大きな地震というものに対応するということで国の基本的な方向性を示しまして、それぞれこれは全国の都道府県がそれを受けて地域防災計画を作りまして、それぞれのエリアで地元の特性を生かしながら計画を作っているところでございます。
 ただ、御指摘のように、国の中央防災会議において、これまで個別の地震を対象にして様々な計画は作っているわけでございますけれども、例えば東海地震でありますとか東南海・南海地震、それから日本海溝、千島海溝型と、海溝型地震を中心にして作業を進めてきたわけでございます。あわせまして、首都直下地震でありますとか、阪神・淡路を契機として、都市型の直下型地震についても現在作業を進めているところでございます。
 ただ、これは阪神・淡路大震災等を契機といたしまして、今回の能登地震もそうでありますけれども、どこでも起こり得るということを前提にいたしまして、実は平成七年に地震防災対策特別措置法が制定されまして、これは全国の都道府県に地震防災対策のための五か年計画の策定をさせる、それに基づきまして、地震防災施設の整備を推進するという法制度がございまして、これも既に今第三回目の見直しを行っているところでございまして、全国でそういった地震防災施設の整備も実は進んでいるわけでございます。
 あわせまして、昨年、これは建築物の耐震化という非常に、今回の能登半島地震でも建物の耐震化というのは非常に重要だということが再認識されたわけでございますけれども、耐震化促進法も一部改正になりまして、これも全国を対象にした住宅でありますとか建築物の耐震化を進めているわけでございますので、今御指摘ありましたように、決して特定の地震だけということではなくて、これからも改めて全国どこでも地震は起こるということを前提に、全国の都道府県と一緒になって地震防災対策を強化してまいりたいというふうに考えております。
#25
○岡田直樹君 どうもありがとうございます。
 今お答えをいただきました増田さんはたまたま石川県の御出身ということで、国家公務員は余りどこの出身というようなことを考慮してはいけないのかもしれませんが、どうか日本海側の地震に対してもしっかりと目配りをお願い申し上げたいと思います。
 この後、各省に対してその地震に対する対応等についてお伺いをしたいと思います。
 まず防衛省にお伺いを申し上げたいというよりも、まずお礼を申し上げたいのは、輪島に航空自衛隊のレーダーサイト、分屯基地があります。その方々が直ちに偵察に走っていただき、また金沢の第一四普通科連隊を主力として、第一〇師団ほとんど総力を挙げての御支援をいただきました。現地で給水・給食、そして先ほども申し上げました野天ぶろをつくって、本当に何日もふろに入れなかった方々の入浴サービスもやっていただいて、住民は本当に自衛隊を頼りにして、また喜んでおります。
 今回の自衛隊の災害派遣、被災地での活動について、その概況をお伺いしたいと思います。
#26
○政府参考人(山崎信之郎君) 岡田先生の方から自衛隊の活動につきまして評価をいただきまして、ありがとうございました。
 防衛省・自衛隊におきましては、三月の二十五日、九時四十二分ごろに発生をいたしました地震に対処するために、四十五分に防衛省の中に災害対策室を設けまして、情報の収集等を始め対応について検討を開始をいたしまして、先生御指摘のとおり、同日の午前の十一時八分に石川県知事の方から陸上自衛隊の金沢駐屯地司令の方、これ第一四普通科連隊長でございますが、に対して災害派遣要請があったことを受けまして、輪島市等におきまして給水・給食及び入浴支援等の活動を実施中でございます。現在、延べ二千五十人、車両としてやはり七百七十両、航空機四十五機を出動いたしまして支援をしておる最中でございます。
 簡単に地区別に申しますと、輪島市の門前町に対しては先生御指摘のような入浴の支援のほかに給水・給食支援、あるいは毛布の貸与、穴水町に関しましては給水・給食支援、志賀町に関しましては給水支援、それから七尾市の中島町に対しても給水支援ということを実施をしている最中でございます。
#27
○岡田直樹君 どうしても阪神・淡路のときのことを思い出すわけでありますが、今回は石川県知事からすぐに派遣の要請がありました。しかし、阪神・淡路の際には兵庫県知事がなかなか要請をせずに、また時の総理からの命令も遅かったというふうに記憶しております。そんな中で、自衛隊は見るに見かねて自主的に出動をしたと記憶しておりますが、当時と比べて現在の自衛隊の災害派遣の体制、法制度等も含めて変わったところがございますか。この点についてお伺いをしたいと思います。
#28
○政府参考人(山崎信之郎君) 阪神・淡路大震災の教訓を踏まえまして、まず災害派遣に関しましてとった改善措置としまして装備品等の充実がございます。これは、ヘリコプター等により収集をしました映像情報を伝送するシステム等、あるいは人命救助システム等を装備をするように各逐年で整備をしております。
 それから、災害救援活動の円滑な実施のための必要な権限としまして、例えば災害対策基本法の一部を改正をしていただきまして、例えば警察官等がその場にいない限りにおいて自衛隊の緊急通行車両の円滑な通行確保にかかわる権限を付加していただいた。あるいは、先ほど御指摘がありましたような自主派遣に関しまして、自主派遣につきましては法律にも規制が整備されておりましたんですが、自主派遣にかかわります判断基準がなかったわけでございますので対応が遅れた部分がございます。それに対して、派遣の基準を定めて、例えば強度の地震が起こった場合には自衛隊の情報収集のために直ちに航空機等を飛ばしまして情報収集ができるようにしたとか、あるいは都道府県知事さん等が災害派遣にかかわる要請を行うことができないと認められる場合につきましては、当方の方から救援の措置をとるということができるように基準を定めた等の改正を行ったところでございます。
#29
○岡田直樹君 次に、厚生労働省の方に、災害時の救急医療体制、特に今回のように、交通の便も必ずしも良くない過疎地で災害が起こった場合の救急医療体制についてどのように考えておられるか、現状どうであるか、御説明をいただきたいと思います。
#30
○政府参考人(松谷有希雄君) 災害時の医療対策につきましては、全国いずれの地域におきましても迅速な対応が可能となるように、多数の重症患者を受け入れる機能等を持つ災害の拠点病院の整備、また被災地に直ちに出動して機動的に医療活動を行う体制を整える災害派遣医療チーム、DMATと言っておりますが、この養成、さらに、災害時において関係機関等が医療情報を相互に収集、提供するための広域災害・救急医療情報システムの整備を進めているところでございます。
 今回の能登半島地震におきましては、当該地域の三つの災害拠点病院が被災者の診療に当たったところでございます。また、石川県内の他の地域にございます四つの医療機関から、先ほど申し上げました災害派遣医療チーム、DMATが四チーム出動したほか、他県からも同様のチームが複数出動したところでございます。
 厚生労働省といたしましては、今後とも施設設備の整備や医療チームの訓練、研修の機会の提供など、都道府県や関係機関等に対しまして必要な支援に努めてまいりたいと考えております。
#31
○岡田直樹君 今お話しのありましたDMAT、石川県には四チームあるわけでありますが、それはどうしても金沢か金沢の周辺に集中してしまうわけでありまして、なかなか現地に、能登半島の先端まで入るということは、今回はともかく、これ以上の災害が起こったようなときには非常に困難ではないかと思うわけであります。そんな意味で、石川県にはまだドクターヘリもありませんが、このドクターヘリの法案、是非推進をしていきたいものだと思っております。
 もう一つ、これは西島先生の御専門に属するかと思いますけれども、避難所の中の特に御高齢の被災者の方々のケア、心身両面のケアというものが必要であると思います。避難所生活が長期化してきますと、だんだんとストレスがたまって精神的にもつらくなりますし、またノロウイルスではないかと疑われる胃腸障害の流行というものもあるようであります。
 こうした高齢者が多い避難所生活の心身両面のケア、こうしたことについて何か御示唆をいただければ有り難いと思いますし、もう一つ、介護の要る方は現地の施設等への収容というものも行われているということでありますが、その実態、また介護認定とかあるいは負担、こうしたものがどういうふうに措置されておるか、御説明をいただきたいと思います。
#32
○政府参考人(宮島俊彦君) 私の方から、高齢者のケアの方についてお答えいたします。
 今回の被災者の方の、特に高齢者の方の健康管理、これは石川県県内各保健所から輪島市内の避難所に保健師を常駐させたり、あるいは日本赤十字社の救護班も巡回診療の健康相談を実施しております。また、国立病院の金沢医療センターからは、医療班、介護士を派遣し、厚生労働省から、いわゆる廃用症候群の予防対策あるいはエコノミークラス症候群の予防対策についての情報提供を行っております。また、心のケアに関しましては、国立精神・神経センターから専門家を現地に派遣するなど、そのような様々な対応を行っておりまして、今後とも関係機関と緊密に連携を取りながら、高齢者、被災者のケアに当たってまいりたいと考えておるところでございます。
#33
○政府参考人(御園慎一郎君) 要介護高齢者の皆さんに対する対応でございますけれども、介護が必要な方々に対するサービス、円滑に利用が可能になるように介護保険制度の弾力的な運用というのを定めておりまして、これを関係自治体に通知しているところでございます。
 具体的には、要介護認定の取扱いにつきましては、原則としては要介護認定の申請日からサービスの利用の効果が発生するということにしているわけですけれども、このような災害の場合には、特例として、要介護認定の申請前であっても市町村の判断で介護保険サービスを受けることができることにしております。これを通知しておりますし、それから、介護保険施設などにおいて空きスペースがあれば、これを活用して定員を超過する受入れを可能にすることにしておりますし、定員を超過して受け入れていただいた場合には、通常では定員を超過した場合には介護報酬の減算を行いますけれども、災害の場合は減算を行わないことにしておりますので、これも通知しております。
 また、避難生活が必要となって避難している場合は、避難所において居宅のサービス、従来受けておられたサービスが受けられるようにしておりますので、このようなことを通知しておりまして、これらの措置を活用することによって、現在承知しているところでは、避難者をショートステイということで七十四人受け入れていただいているというような状況になっているようでございます。
 被災地の要望をいち早く収集して関係自治体との連携を密にしたいということで、私どもの職員も現地に派遣しておりますので、今後とも、これらの職員も活用しながら、現地の情報を的確に収集いたしまして必要な措置を迅速に講じていきたいというふうに考えております。
#34
○岡田直樹君 是非、現場でしっかりとしたケア、またしっかりとしたサービスが行われるように目配りをお願いしたいと思います。
 それと、一刻も早い仮設住宅の建設が望まれておりまして、輪島市の方でも、もう場所の選定とか、そうした受皿をつくりつつあるわけでありますが、これも御高齢の方に対応した、バリアフリーというんでしょうか、いろんな配慮が必要だと思いますが、この辺り、いかがでございますか。
#35
○政府参考人(宮島俊彦君) 仮設住宅につきましては、今百四十戸の建設を決定し、さらに増設について早急に対応を検討しているところであります。
 高齢者の方が多いということでありますので、必要に応じて談話室を設置するですとか、あるいは仮設住宅でも手すりやスロープなどを設置し、高齢者に配慮した仕様にするというようなことで、いろんな措置を講じてまいりたいと考えておるところでございます。
#36
○岡田直樹君 次に、総務省にお願いをしたいことがございます。
 復興に当たる自治体は非常に財政力の乏しいところが多くありまして、総務省では普通交付税の繰上げ支給を御決定いただいたようであります。六月分を四月にということかと思いますが、その辺りの概要を御説明いただくとともに、特別交付税もまたお願いをしたいところでありますが、それはやはり十二月まで待たないといけないんでありましょうか。
 そもそも、なぜこの特別交付税が三月と十二月、こういうふうに支給時期が定められておるのか、特別交付税というからにはもっと臨機応変にできないのかなというようなことも思うわけでありますが、この辺りも含めてお答えをいただきたいと思います。
#37
○政府参考人(椎川忍君) 地方公共団体の財政負担の問題についてお答えをしたいと思っております。
 今回の大災害で関係の地方公共団体、応急対策、復旧対策に多額の財源を要することになるわけでございまして、これに対しまして、まずは各省で国費の手当てを十分にしていただくということが基本だろうと思っておりますけれども、その場合の地方負担、さらには国庫補助対象にならないような経費もたくさん出てまいります。そういう実情を十分お伺いをいたしまして、私どもといたしましては地方交付税、さらには地方債による措置を講じまして、その財政運営に支障が生ずることのないよう対処してまいりたいというのが基本でございます。
 その中で、特別交付税の御質問でございましたけれども、災害による特別な財政需要につきまして、その被害額、復旧事業費を調査をいたしまして、それに基づいて算定、交付するというものでございまして、現行の交付税法によりますと、十二月と三月に決定をいたしまして現金交付をするという仕組みになってございますので、今回の能登半島地震につきましては、平成十九年度の十二月分の特別交付税において適切に対処してまいりたいというふうに思っております。
 しかし、被災団体におきましては経費支出が非常にかさんでまいりまして、現金の資金のやりくりというものも大変困難に直面をするわけでございまして、これに対しましては、普通交付税の方が非常に額が大きいということがございまして、この普通交付税の繰上げ交付で対応することといたしておるわけでございまして、既に私どもといたしましては、今回の被災団体三市四町に対しまして、六月に交付する普通交付税の概算交付額の一部、二十六億二千九百万円を四月十二日に交付すべく準備を進めておるところでございます。
 さらに、四月の三日には定例交付、普通交付税の四月の定例の概算交付というのがございまして、これにつきましても既に八十七億七千七百万円を交付しておるところでございまして、当面の資金繰り対策としては十分対応できるのではないかというふうに考えておるところでございます。
#38
○岡田直樹君 現地の自治体が十分な対応をできるような手当てをお願いしたいと思います。
 次に、国土交通省の関連で、能登有料道路という能登半島の幹線を成す言わば頸動脈のような道路が五十三か所で決壊、亀裂、かなり寸断と言っていいほどの被害を受けて、今も一部通行が止まっております。これは有料道路ではありますが、能登の住民にとってはなくてはならない生活道路と言ってもいい道でありまして、また観光のためにも大変必要な道路であります。これが寸断されたままでは能登の復興もままならないということでありまして、是非連休前にも一部でも復旧をと思うわけでありますが、その応急復旧の見通しをお伺いしたいと思います。
 それと同時に、本格復旧はどうか。今回崩壊した部分の多くは、谷間、谷筋に土を盛り上げて道路にした、そういう部分が液状化を起こして、特に能登の赤土というのはもろいものだそうでありまして、こうした赤土が液状化を起こした、それでこうした山崩れ、破断のような状況になったというふうに言う学者もいるわけであります。
 こうした地震対策、今後はこうした状況を起こさないための耐震性ということも考慮に入れた本格的な復旧ということについてお伺いをしたいと思います。
#39
○政府参考人(宮田年耕君) 能登有料道路でございますが、先生御指摘のように八十三キロの自動車専用道路、有料道路でございます。そのうちの四十八キロの区間で大きな被害を受けまして、一時通行止めにいたしました。羽咋市にあります柳田インターチェンジから七尾市にあります徳田大津インターチェンジ二十一キロ、これはどちらかというと震源から遠い南側区間でありますが、これにつきましては三月の二十九日に二車線、上下二車線で通行止めを解除しております。残りますのが北側区間、七尾市の徳田大津インターチェンジから穴水町の穴水インターチェンジ二十七キロでございますが、これは現在も通行止めが続いております。
 この北側区間につきましては、徳田大津インターチェンジからちょうど中ほどにあります横田インターチェンジまでの十一キロは四月二十日ごろに応急復旧ということでございます。それから、横田インターチェンジから穴水インターチェンジ、これは約十六キロございますが、四月二十七日までに通行止めを解除して全線での供用を目指すというふうに聞いております。
 ただ、この北側区間、大きな崩落が三か所ございました。区間にしますと一・二キロでございますが、現時点では、上下二車線の供用ではなくて片側交互通行の一車線での開放になるというふうに聞いております。
 本格復旧でございますが、石川県とそれから石川県の道路公社におきまして、学識経験者等で構成されます復旧工法検討委員会が三月二十六日に設置されております。復旧工法についてこの委員会で検討されておりますが、国交省からの方も専門家を委員として派遣をしております。なかなか、先生御指摘のように高盛土の被害でございますので、そんなのも含めて、今後、排水とか耐震とか、そういうものも考慮して復旧工法が決められるというふうに理解しております。
 国土交通省といたしましても、一日も早い復旧に向けて技術的、財政的支援を行ってまいりたいと考えております。
#40
○岡田直樹君 どうかよろしく、一日も早い復旧をお願いいたします。
 それともう一つ、国交省の関連で、観光面での被害についてお伺いをしたいと思います。
 能登の主要産業は観光と言っても過言ではない。輪島にも温泉はありますし、また朝市があります。そして、七尾市には和倉温泉という能登で一番大きな温泉街がありまして、ここに加賀屋という大きな旅館があるんですが、ここには近年台湾からのお客さんが大変多数お越しになって、チャーター便でどんどん能登や小松の空港に降りてくる。ビジット・ジャパンの一翼を担っておるような感じもあるわけでありますが、こうしたところが今キャンセルが続出をして、現在は店自体も営業できないような状況であります。これが一段落した後も、また風評被害によって悩むことになるのではないかと、この辺りを懸念しておりまして、風評被害の払拭について国内外への情報発信ということをしっかりお願いをしたいわけでありますが、この辺りの対策はいかがでしょうか。
#41
○政府参考人(柴田耕介君) 先生御指摘のとおり、この地域では観光が重要な産業であるというふうに認識をしておりまして、台湾等からも大変たくさんの外国人の方々多いことから、風評被害対策というのは大変重要な課題であるというふうに認識しております。
 本日も旅館のうち一軒が営業を再開したというニュースがございますが、旅行者の方々に現地の正確な情報が適切に提供されるよう旅行会社に対して協力を要請してきております。今後とも、海外への情報提供も含めまして、国際観光推進機構、また日本観光協会、こういったところの事務所を通じまして、最新の情報を提供することによりまして風評被害が起こらないように努めていきたいというふうに考えてございます。
#42
○岡田直樹君 次に、これは経済産業省の関連かと思いますが、輪島は何で知られるかというと、やはり輪島塗であろうと思います。人間国宝を輩出した芸術でもあり、また国内有数の産地でもあるわけですが、高級品が多いこともありまして、バブル経済がはじけた後ずっと低迷を続けてまいりました。最近ちょっと明かりが見えてきたと聞いて少し喜んでおったところにこの地震の被害でありまして、製造現場もあるいは商店も非常に打撃を受けたと。
 この輪島塗というもの、単にその地域の、一つの地域の産業というだけでなくて、やはり日本が誇る伝統産業の一つ、こういう位置付けをいただいて、是非その救済あるいは振興にお力をいただきたいと、こう思うわけでありますが、経産省の方から何かお考え、対策がございましたらお伺いをしたいと思います。
#43
○政府参考人(内山俊一君) お答えいたします。
 四月二日の日に当省の伝統工芸品産業室長が現地に赴きまして、関係者からお話を伺い、また被害状況を確認をしたところでございます。
 今回の能登半島地震では、伝統工芸品産業でございます輪島塗の事業所におきまして、漆の上塗りをする作業所の多くが湿度、温度等の制御管理に適した土壁造りになっておりまして、これらが老朽化しておりまして、また耐震構造ではないために土壁が崩れるなどの被害がございました。また、店舗や倉庫におきましては高価な商品が散乱し破損するなどの被害を受けております。
 経済産業省といたしましては、石川県に災害救助法が適用されたことも踏まえまして、三月二十六日に、被災しました伝統的工芸品産業の事業者の方々を含めました中小企業者への対策といたしまして、政府系中小企業金融三機関等に特別相談窓口を設置をいたしました。そしてまた、政府系中小企業金融三機関におきます災害復旧貸付けの適用などの措置を講じております。
 さらに、委員御指摘にございます日本の誇る伝統的工芸品である輪島塗の産地の今後の一刻も早い復旧を図る観点から、例えば財団法人の伝統的工芸品産業振興協会におきまして輪島塗の需要拡大を支援するための輪島塗特別展示会の開催を検討するなど、地域の御要望を十分踏まえて、当省といたしましても支援等に万全を期してまいる所存でございます。
#44
○岡田直樹君 最後に農林水産省にお伺いをしたいと思います。
 今回の地震による農業関係の被害、林野関係の被害、漁業関係の被害、これについて概要を御説明いただき、農業関係ではやがて田植の時期になりますし、また漁業は能登の方はイカ釣りの漁期に近づいてくるということもあります。こうした時期を控えての復旧策、どのように考えておられるか、お伺いをしたいと思います。
#45
○政府参考人(中尾昭弘君) 能登半島地震による農林水産関係の被害状況につきましては、地震発生直後から北陸農政局等を通じまして情報の収集に努めております。
 これまでのところ、石川県、富山県、新潟県及び岐阜県におきまして、農道、林道の損壊、集落排水施設のパイプ破損、林地荒廃及び漁港の岸壁舗装面の陥没、ひび割れ等の施設被害が生じておりまして、全体で百八億円。内訳を申し上げますと、農業関係で約四十億円、林野関係で十七億円、水産関係で五十一億円というような被害が発生しておるところでございます。
 農林水産省といたしましては、北陸農政局長を始め本省担当官も含めまして被災地に担当官を派遣いたしまして、被害状況の早期把握に努めるとともに、査定前着工を活用するなど、早期復旧にも努めているところでございます。引き続き、関係各県と連絡を図り、応急工事を始め災害対策に万全を期していきたいと考えております。
 また、委員の方から田植のシーズンを控えて用水の確保等についても重要な課題であるという御指摘ございましたけれども、このようなことに対応いたしますため、北陸農政局などを中心といたしまして農地・水路復旧支援室というものを設けまして、農地や用水路等の点検作業等について対応するということとしております。
 それから、水産関係につきましては、先ほど申しましたように、漁港などを中心に被害が生じておるわけでございますけれども、これらにつきましては、現在、査定前の着工ということで補修工事等に入っているところでございまして、今後、農林水産業がきちんと行えるように対応に万全を期してまいりたいと考えております。
#46
○岡田直樹君 本日は、地元の議員といたしましてこうした質疑の時間をちょうだいいたしましたことに心から感謝を申し上げたいと思います。
 今の国会でも格差があるかないかという議論はずっとなされておりますけれども、私は、やはり地域の格差、これはいかんともし難い地域の格差というものはやはり存在をするのではないか、こうしたふうに思っておりますし、今回の地震がそうした格差というものを一層広げることのないよう、むしろ安倍総理のおっしゃる頑張る地域、頑張る地方がたくましく再生していくことのできるような、そうした施策をいただきますようお願いを申し上げまして、質問を終わりたいと思います。
 どうもありがとうございました。
#47
○水岡俊一君 民主党の水岡俊一でございます。
 私からも、まず、亡くなられた方に心からの御冥福をお祈りするとともに、負傷なさった方の早期の回復、更には被災者の皆さんができるだけ早く安心して生活できるようになることを心から願っているところでございます。
 四月一日と二日にかけて、民主党の対策室として、この隣にいます松下新平理事とともに、私、能登の現地を調査に行ってまいりました。そこで感じたのは、わずか二十四時間ほどの滞在でありましたが、その間に何度も余震を感じました。大変強い余震でありました。そういった余震を感じる中で不安になり、なかなか現地の方が安心して生活できる、そういう環境を取り戻すのは難しいなということを強く感じたところであります。被災地を調査をした中で感じたことからまず質問をさせていただきたいと思います。
 大臣、避難所の様子を私見て、実は私、十二年前、阪神・淡路大震災のときは神戸におりまして、その大変な中におったわけですが、そのことを思い出しながら避難所の様子を見てまいりました。やっぱり感じたのは、非常に窮屈だな、避難をされている方々が大変狭い場所で不便を感じておられるんだろうなということを強く感じました。
 災害対応としての避難所としては、一人当たりのスペースといいますか面積というのは一体どの程度がいいというふうに考えられるのか、つい私はその様子を見ながら考えてしまったところでありますが、これは消防庁にお聞きをした方がいいと思うんですが、この避難所の一人当たりのスペース、これはどういうふうに考えたらいいんでしょうか。
#48
○政府参考人(小笠原倫明君) お答え申し上げます。
 現在、昨日の十八時現在で、石川県内におきまして避難所といいますのは二十五か所設置されております。現在、昨日の十八時現在で七百八十九名の方々が避難されておるところでございます。昨日、県の方から御報告を受けました数字によりますと、これらの避難所において避難者の方々が通常使用されている部屋の面積といいますのは、平均で一人当たり六平方メートル程度というふうになってございます。
 ただ、若干付言いたしますと、避難所として利用している施設、その利用形態というのは避難所によって様々でございまして、今申し上げました通常使用しているスペース以外にも、浴室あるいは食堂などの共用のスペースがあるところもございまして、なかなか一概に申し上げることは難しいという面もあるかと思います。
 ただ、先生御指摘のスペースの基準といったものにつきましては、現在、国においてそういうふうな基準は設けていないというふうに承知しておるところでございます。
#49
○水岡俊一君 これは大臣にお伺いをしたいんですが、避難所というのは、これ災害発生をしてから最大七日間という制約があるというふうに私勉強したところでありますが、これは、これまでの多くの災害を見ますと、七日間にとどまらず長期化をするという実態にあるというふうに思っておるんですけれども、じゃ、長期化をするということが前提であるならば、避難をされている方ができる限り安心して、そしてプライバシーをできる限り確保しながら生活をしていくということから考えれば、これはある程度のもう基準が必要なんではないかというふうに私は思いますが、大臣としてはどのようにお考えでしょうか。
#50
○国務大臣(溝手顕正君) 避難所というのはいろんな形で、どこで災害が起こるか分からないし、市町村でそれなりの準備はしているわけですが、必ずしもその災害の規模に応じて万全であるとは言えないと思います。そういう意味で、できるだけ早く出ていくために七日間とかというような数字も出てくるんだろうと思うんです。
 私は、やっぱり先生御指摘のとおり、一定のスペースというのは考える必要があると思います。ほとんど学校の体育館とか公設の公民館とかというのを利用しておりますので、場合によってはどうしようもない、対応し切れないところもたくさんあろうかと思いますが、ただ、御指摘の点はしっかり把握して対応していかなくてはいけないんではないかという感想を持っております。
#51
○水岡俊一君 一人当たりの面積ということだけにとどまらず、先ほど申しましたけれども、間仕切りであるとか、ちょっとしたパーティションを付けるということでプライバシーを保つことも可能であり、またそれも必要だというふうに思うんですね。そういったことを今回の避難所、私は門前西小学校、それから阿岸の公民館ですか、の方を見たんでありますが、パーティション、まだ入っているところと入っていないところとありますし、中に間仕切りがきちっと入っていく段階にまだなっていなかったように思うんですね。
 政府として、大臣として、そういうパーティションだとかそういうものをきちっと入れていくというようなお考えというのは今のところないんでしょうか、大臣。
#52
○国務大臣(溝手顕正君) このパーティションについては例の山古志村で、あの中越地震のときにいろいろ学んだ教訓として出てきたアイデアと伺っております。非常にいい発想であろうと思いますし、各市町村が非常態勢の一つとしてパーティションを準備するということはこれから検討していく必要があるんではないかと思っております。
#53
○水岡俊一君 ありがとうございます。
 そういった意味では、パーティションを付けることが必ずしもすべて正解だとは思いません。いろいろコミュニティーだとか、あるいは家族のつながりであるとか親戚のつながりであるとか、そういったもので支え合っている避難者生活を見たときに、それがすべてをカバーするとは思いませんが、プライバシーを確保していくということは長期間の生活のためには非常に必要なことだと私は思うんですね。そういった意味では、今大臣がまたこれから考えていくということですので、ひとつよろしくお願いをしたいというふうに思っております。
 そこで、私、今回現地を見ますと、門前町というのは輪島と合併をした町なんですね。こういったところで現地にいち早く入って活躍をしているボランティアの人たちにちょっと話を聞きました。そういうボランティアの人たちは、これまでの数々の災害地に行っていろんな活動をしてきているわけですが、そのボランティアがこういうふうに言うんですね。つまり、合併によって自治体はどんどんどんどん大きくなる、しかし、大きくなるけれども、逆に小さくなっているのが防災力ではないかと。つまり、大きくなる自治体に小さくなる防災力、そういったものを感じると言うんですね。
 その理由は何かというと、やっぱり、合併によって自治体が大きくなると、それに伴って相対的に行政職員の数を減らしていくんですね。そうすると、一たび災害が起こったときに防災力あるいは災害対策の一つの大きな力が減っていくんではないかというような指摘を受けたわけですが、そのことについて大臣はどういうふうにお考えでしょうか。
#54
○副大臣(平沢勝栄君) 御指摘のように、地域によっては防災担当の職員が減少しまして、対応に非常に困っているところもあるやに聞いておりますけれども、そういったときの対策のために、平素から自治体は県の、あるいは市町村間との言わば協力関係、あるいは県外の市町村との防災の協力関係を締結しておりまして、そういったところとの言わば万が一の場合には応援の派遣が得られるということで考えておりまして、今回の場合も、輪島市の場合もそういった防災関係のノウハウといいますか、経験のある新潟の関係者も現地に入ったということも聞いておりますし、また地元では、職員は大変に数が足らないんですけれども、消防団とかそういったボランティアの方もいろいろと支援に携わってくれたということで聞いておりまして、いずれにいたしましても、これからも合併市町村におきましては地域の行政のニーズを踏まえつつ、効果的な防災体制の構築に努めていくことが必要ではないかなと考えております。
#55
○水岡俊一君 今、平沢副大臣からお答えがありましたが、確かに近隣の県からの応援をお願いをする、そういう連携というのは非常に大事だと私は思うし、今大臣おっしゃったとおりだろうと思うんですが、今私が申し上げたのは、やっぱり合併によって自治体が大きくなって、そういう中において職員数が相対的に減ってきて、いざこういう地震災害が起こったときに住民の命を守ったり生活を守ったりすることがなかなか難しくなっているんではないかということを感じているけれども、平沢副大臣としてはどうかという、その点についてちょっともう一度お答え願えませんか。
#56
○副大臣(平沢勝栄君) 職員数が減少しているわけでございまして、その点は全くそのとおりだろうと思いますので、合併した市町村においては、いつこういった災害が起こらないとも限らないわけでございまして、そのときの対応についてふだんから万全の体制を準備しておくことが必要ではないかなと考えております。
#57
○水岡俊一君 実際、大臣も副大臣も現地に入られて、そういったマンパワーの不足は恐らく感じておられるんだろうと思うんですね。そういう部分を自衛隊の皆さんであるとか、あるいは警察の広域援助隊であるとか、消防の援助隊であるとか、そういった方々がカバーをしている、あるいは他府県の行政職員もカバーをしているという実態があるんだろうと思いますけど、これは日本のこの間の大きな市町村合併が生み出してきた一つの形だろうと思うんですね。やっぱりそこのところを今の政府としてはきちっととらえていく必要が私はあると思います。その点は、今後のまた取組の中で是非お考えをいただきたいと思います。
 今度の輪島の状態を見ましても、輪島市の対策本部は輪島市の庁内にありました。しかし、大きな被災を受けているのは門前町で、その距離かなりありますし、移動のためには大変な状況でありましたので、そういったところからすると、大きな自治体、小さな防災力という指摘は僕は的を得ているんだろうと思うので、こういったことにどう対処していくかはこれからの大きな課題だと私は思っています。
 それから、課題という面ではこういった指摘も受けました。
 新潟の中越地震の際には非常に御苦労いただいたと思うんですが、東からあるいは南からあるいは西から、非常に厳しい道路事情の中、多くの救援の手が差し伸べられたというふうに思っております。
 そういう中にあって、今回は能登半島という半島の先の方で災害が起こったわけですね。これは中越地震と大きな違いが私はまたあるんだと思うんですね。だから、その半島の先の部分にボランティアであるとか救援チームであるとか、そういったものをどんどん送り込むというのはなかなか難しいんではないかなと。道路事情、今回はメーンとなる道路が寸断をしたというような状況にあるわけで、非常にこの点については半島で起きる災害というものの一つの大きな問題点といいますか、我々の課題というものが示されたんではないかなというふうに思っておりますが。
 これは考えてみますと、東南海地震、南海地震、そういったものを考えたときにも、半島とかへさきとか、こういう、一杯、交通の便がなかなか行き届かないところで起きる災害というのがあるんですよね。そういったときに、これからの、日本の政府として災害が起こったときにどういうふうに救援をしていくのかということに私はつながる大きな課題だと思うんですね。その辺りはどうでしょうか。
#58
○大臣政務官(谷本龍哉君) 私は正に半島である紀伊半島の和歌山県でございますので、お答えをしたいと思いますけれども、東南海地震があるいは南海地震が発生した場合の対応、どのようにして救援部隊を送り込むか、あるいはボランティアを受け入れるのかという御質問だったと思います。
 これにつきましては、まず救助活動、消火活動、医療活動等に従事する応援部隊の派遣につきましては、平成十八年の四月に中央防災会議で東南海・南海地震応急対策活動要領というものをこれを既に決定をしておりまして、この中で大枠の活動を決定して定めているところでございます。さらに、今年の三月に、この要領に基づいて派遣人数あるいは輸送ルートの確保等、具体的な活動内容について計画を関係省庁で申し合わせたところでございます。
 これらの計画では、陸海空のあらゆる必要な手段を利用して緊急輸送活動を行うこととしておりまして、全国各地の部隊が様々な経路で現地に入れる、こういう体制を構築しているところでございます。また、現地入りに際しての支障をできるだけ取り除く対策といたしましては、道路、港湾、飛行場等の応急復旧、鉄道交通の確保、航路の障害物除去、輸送活動支援のための交通規制等、関係機関が全力を挙げて実施することと決定をしております。
 また、ボランティアの部分ですけれども、これに関しては、関係省庁や関係地方公共団体がお互いに協力をしてしっかりと情報提供を行い、また広域ボランティアセンターの開設に関係する調整を支援していくという決定をしております。これによって現地での円滑な受入れを図る計画ということになっております。
 以上の計画を円滑に実施するために、今後とも訓練等を重ねて万全を期してまいりたいと考えております。
#59
○水岡俊一君 今お答えがあったんですが、そういった計画に基づいていろいろな訓練もというお話がありました。
 一つ具体的にお話を聞きたいなと思うのは、海上輸送というのは大きな方法だと思うんですね。そういった中で、海上路を使って救援隊あるいは救援物資を運ぶという計画というのは具体的にあるんですか。どうでしょうか。
#60
○大臣政務官(谷本龍哉君) 海路を使っての輸送というのもしっかり計画に入っております。
#61
○水岡俊一君 その部分では、今回は海上輸送を使った支援というのはあったんでしょうか。
#62
○国務大臣(溝手顕正君) 一か所孤立しまして、国道を寸断されましたんで、あれは当日だったと思いますが、避難をする人たちが船を使って輪島の港へ入ってきたという例はございました。あとは、すぐ復旧できて輸送ができたと聞いております。
#63
○水岡俊一君 海上輸送というのは、それはもうだれもが考えることだと思うんですが、問題なのは、海上輸送をしようとしたときにその船舶があるのかないのかという問題というのは、もう当然ながら出てくることだと思うんですね。
 そういった意味では、今、東南海・南海、東海地震が起きたときにそういう船舶をどうやって確保するのかということが一つの計画の中に入ってこないと私は具体性がないんだろうというふうに思うので、そういった辺りの計画を更に詰めていただきたいな、そういう船舶をまた確保していただきたいなと、こういうふうに思うところであります。
 さて、平沢副大臣から関係近隣県との連携というお話がございましたが、実は輪島の市役所に参りまして、対策本部の方にちょっとお話を伺いました。そういう中でお聞きをしたのは、建物を壊す際に罹災証明をちゃんと取っとかなきゃいけないということがございますね。しかし、この罹災証明を取るためには、やっぱり阪神・淡路大震災のときは本当にどうしようもなかったときですから、もうとにかく申請さえすればすべて認められたんですが、やはりその後の災害では、きちっとそのことを判断する、診断する資格を持った人が建物を見て、これは壊すべきだとかいうようなことを決めていくことが必要だというお話を聞きました。
 しかし、非常にたくさんの家屋が倒壊をしておりますし、また倒壊のおそれがあるという中で、これを判断する資格を持っている人を近隣の県から応援をいただいているというようなお話も聞いたところで、大変そういった面では組織的に取り組まれているなということを感じたんですね。
 しかし、これは、このたびはマグニチュードから見ても、その被災の地域というのは非常に限定をされていた。被災をされた方には大変申し訳ないですが、大きな意味でいきますと、数がそれほど多くなかったという中において、それが対処が可能な部分というのはあると思うんですね。ところが、これが非常に、例えば金沢市であるとか、もっと都市型の部分のところに災害が集中すればそういった応援部隊ではもう間に合わないというようなことは当然また考えられるわけですよね。
 そういったことで、私、何が言いたいかというと、やっぱり被災者生活再建支援法とかその他の補助金をどういうふうにして出していくかというような手続をこの際もっともっと簡単にすべきじゃないかなというふうに思うんですね。きちっとそういった診断をしてもらえる人に見てもらって、その証明書を発行していくという手順も必要な部分はあろうかと思いますけれども、それだけでは対応できないような災害がこれから多くの都市型災害にはぶち当たっていくんではないかなというふうに思うんですが、そういった面の認定の簡略化とかそういった部分については今政府のお考えがあるんでしょうか。
#64
○政府参考人(増田優一君) 委員御指摘のように、現在具体的な検討の場といたしましては首都直下地震の検討をしている中央防災会議の専門調査会がございます。御指摘のように、首都直下地震ということになりますと、八十万棟近い全壊、それから多くの半壊、一部損壊が生じますので、御指摘のように罹災証明書を出すのは実は公務員でなければならない、危険度判定等はいろいろプレハブ協会の方とかいろんな業界の方を、民間の方も活用できるんですが、罹災証明書の発行というのはこれ行政事務でございますので、確かにおっしゃるように、罹災証明書の発行事務は大変な膨大な作業になります。したがいまして、今専門調査会ではそういう場合にもっと簡潔に証明書等の発行ができないかということを検討しています。
 一つの例として申し上げますと、ハリケーン・カトリーナがニューオーリンズを襲ったわけでありますが、膨大な数の被害が出ましたんで、これはアメリカの例でございますが、航空写真でもって、写真判定で罹災証明書を出すような試みも実は検討されていますので、そういった内外の例も踏まえながら、これからしっかりと検討したいと思っています。
#65
○水岡俊一君 今、増田さんの方からお話のあった航空写真を利用した判定というのは私も申し上げようと思っていたところでありまして、今や非常に精密な航空写真が政府としては手に入るだろうと思われますので、そういったものを利用しながらいち早く罹災証明を出していくということが私は必要ではないかというふうに思っています。
 実際に現地の方に聞いてみますと、こんな話が出ました。二軒のおうちがあって、一軒のおうちが非常にもう傾いてしまって隣の家にもう触れ合うぐらいまで来てしまっている、これを早く取り除かないとこちらのまともに建っている家までつぶれてしまうというような状態にある中で、この倒れ掛かっている家をつぶす、つぶさないという問題が早く判断できないというようなことで、その二軒のおうちの間で非常に大きなトラブルになっているというようなお話も聞いたところなんですね。
   〔委員長退席、理事田村公平君着席〕
 ですから、今の手続を早くする、あるいは現場でそういったものをもう判断する、そうしないと被害が更に大きくなるわけでありますし、地震によって被害が起きた家屋じゃない家屋までがそれの余波を受けて被害を受けてしまうということもこれは考えられるわけですね。ですから、この辺りはもっともっと手続の簡略化を図らなきゃいけないと思いますが、増田政策統括官としてはその辺りはどうでしょうか。
#66
○政府参考人(増田優一君) 今回の能登半島地震におきましても、先生おっしゃったように、道路に倒れ掛かって非常に危険な状態の家屋が多数ございます。ただ、おっしゃいますように、きちっとその被害認定をして、罹災証明書がない状態で壊してしまいますと、後々やはりトラブル、証明上の支障になるというような思いがございましてなかなか壊せない。
 また、困っているという話をたくさん伺いました。私どもはそういう場合に、できるだけ近隣の方が出向いていただいて、後で、後々証人になって証言していただきゃいいわけですから、特段罹災証明が出ないから壊せないということはございませんと、その辺のところはできるだけ臨機応変に機動的にやってくださいという指導もさせていただいていますんで、そこはケース・バイ・ケースで是非今回の地震についてはやっていただきたいし、そういうお願いを今現地にしています。
 今度、一般的に、じゃ罹災証明をもっと簡略化ということにつきましては、これは関係機関もございますので、是非これから至急検討さしていただきたいと思います。
#67
○水岡俊一君 今朝ほどの衆議院の災害対策特別委員会の様子を私少し見ておったんですが、政務官の方からもお話があって、写真を必ずしも撮っていなくても、いろいろな契約書であるとかあるいはいろんな人のお話、証言であるとか、そういったものを利用しながら対応できるんだというお話、今も伺いながら非常に安心しているところなんですね。
 ですから、そういったことを被害を受けている方々にやっぱりきちっと伝えていくということは大事だと思うんですね。そういった意味では、政府の方々、また石川県の皆さんにはきちっとお願いをして、その辺り、よく分かりやすいように伝えていただくということをお願いをしたいなというふうに思っております。ただでさえ被災をして非常に困っておられる方々ですので、何かそういったことでもその人方、その人たちの助けになるようなことを是非お願いをしたいなと、こういうふうに思っております。
 さて、被災者生活再建支援法のことをちょっと更にお話をしてみたいと思うんですが、今回、能登半島地震においては石川県全域にこの支援法が適用されたということをお聞きをしました。非常に何よりだというふうに思っております。
 そこで、二〇〇三年の被災者生活再建支援法の改正における附帯決議というのがあって、そのときに居住安定支援制度等の充実を図るため、四年を目途として、制度の施行状況等を勘案し、制度の見直しを行うなどの総合的な検討を加えることとされていると、そして、内閣府では今年の一月から、被災者生活再建支援制度に関する検討会を設置をして、同制度の見直しの検討を開始しているというふうに私は聞いたところであります。
 阪神・淡路大震災のときも本当に私たちは思ったのでありますが、やっぱり、岡田委員の方からもお話のあったように、住宅の再建ということに多くの皆さんの思いがある中で、住宅再建本体へ何とか資金の援助ができないのか、こういうことを強く思うところですね。そういう中にあって、このたび石川県ではこの再建支援制度のほかに百万円でしたか、別枠で用意をされて、そして新築であるとか建築、購入、補修、そういったものも全部カバーできるようなことをやられているというお話を聞いたところですね。
 そういう部分は、やっぱりこのたびの災害が一部想定されるところで起こったんではなくて、地震の可能性も非常に低いと思われていたところでまた起こった。つまり、そういう、言い換えてみれば日本全国どこでも災害が起こってもおかしくないという状況でまたこの災害が起こったわけですから、住宅を再建したいという被災者の思いをここでひとつもう政府としてきちっととらえ直して、もう一回住宅再建本体への支援ができないものかという辺りをお考えいただきたいと思うんですが。
 先ほど溝手大臣の方からも、この再建支援制度は、この門前町の高齢化が進んだあの町でこの法律が生きるのかどうなのかというのはなかなか難しいところだなというような御感想を述べられていたと思いますので、そういった観点からも、この際、大臣の英断をいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
#68
○国務大臣(溝手顕正君) 現在の再建支援制度は、十六年の改正のときに全壊に加えて大規模半壊というような制度を加えたり、要するに何とか制度をうまく変えてできるだけ対応できるようにしようじゃないかという皆さんの知恵を出し合ったような制度だろうと思うんですね。何か言葉としては、居住関係経費についてはその支給対象にするということで、財産そのものに対して幾らお金を出すとか出さないとかというところまでは最終的には踏み込んでいないわけです。ですから、そこがもう基本的にこの法律の問題点というか、限界があるということは我々受け止めなくてはいけないんだろうと思います。
 ですから、これは非常に、その次に踏み込むというのは大変なステップだろうと思いますし、これはかなり大きな議論をしていかなくてはいけないんだろうと思います。例えば先ほど、今統括官が言いました八十万戸、やはり出たときに掛け算してみると大変な数字になるわけですね。さあこれどうしたらいいんだという問題は、今とても私一人で判断できるような状態ではない。ある程度規模が限定されないと、やあっと飛べと言ってもなかなか飛べるような代物ではないと実は思っております。
 したがって、私としては、現在の制度が使いにくくなったのは、今までみんなが何とかしようじゃないかという、みんなの好意と知恵でかえって使いにくくなったと。だから、それをもう一回原点に返って、非常に使いやすいいい制度に変えていこうという結論は出せるんじゃないかと思っておりますが、あなたのおっしゃるように、ぼんとやろうかという話は、私、今自信がないというのがもう正直なところでございます。
#69
○水岡俊一君 まあ大臣としては苦しいところかと思いますが、ただ、やはりこれは現地をごらんになった方にとってみれば、本当にこれは切実な問題として受け止められると思うんですよ。これまでの被災地と違って、この町で一体、壊れた家のうちのどれだけの家が再建ができるんだろうか、御老人だけしかいないおうちで新しい家が建って、またそこに人が住むということが実現できるんだろうかということを考えると、本当に今度の災害のある意味での大きな問題点が出てくるんではないかと。これがより過疎につながっていって町の機能が失われていくんではないかというふうに考えると、これは、これまでの災害対策だけにとどまらず、新たな展開、新たな決断が要るんではないかというふうに思っているところです。
 そこで、これは統括官にお聞きをした方がいいのかも分かりませんが、先ほど私、内閣府の方で検討委員会が開催をされたと、開始をされたというようなお話を聞いたというふうに言いましたが、その中でも、やっぱりこれ自治体が石川県のように今百万円プラスするとかいうような、要するに今の国の制度をカバーするような方向を考えているんではないかと、やっぱりここに不十分な点があるんではないかというような指摘が出たようにも私は聞いたんですが、その辺り、統括官どうですか。
#70
○政府参考人(増田優一君) 第一回の検討会、委員の御指摘のように、少なからない委員からは、やはりこの際もう一段踏み込んで、住宅本体の新築あるいは補修にも使途を広げるべきじゃないかという御意見も当然出ましたし、これ実は自治体の知事さんにも委員に入っていただいているんですが、はっきり言えば、国の制度が足らざるところをやむを得ず幾つかの自治体で補っているんだというような御主張もございました。
 ただ一方では、やはりこの制度の経緯、生い立ちからいいまして、先ほど大臣からも御答弁ありましたように、今の制度そのものがかなりやっぱりハードルを理屈を付けて越えているというところになっているわけですから、これは財産形成には税金を使わないというところを踏みとどまった制度になっていますので、そこから先はかなりやっぱり大きな議論が必要だという、これも強い委員からの御指摘もございました。
   〔理事田村公平君退席、委員長着席〕
 それともう一つは、これも大事な御指摘としてありましたのは、当然これ自助、共助、公助の全体の連携の中でやっていますので、余りその公助、つまり国の手厚い制度を入れることによって、かえって、自分で保険に入ろうだとか、そういった自助を阻害するようなことがあってはいけない。つまり、政策が決して逆戻りをするようなことがあってはいけないという強い御主張もありました。
 ただ、それぞれの委員の方で共通したのは、やはり非常にその制度が煩雑だと、いろんな条件がかみ合って煩雑なので使い勝手が悪いと。今回せっかく検討するわけですから、せめて使い勝手のいいような形というのは各委員共通の意見だということでございます。
#71
○水岡俊一君 公助の部分が強くなり過ぎると自助の部分が阻害されるのではないかというお話がちょっと今ありましたけれども、私はそれほど公助の部分が大きいとは思わないんですよね。これが、支援の額が例えば一千万であるとか一千五百万であるならば、大き過ぎてそれに頼っちゃうことがあるかも分からないけれども、今、何だかんだとこうして上限三百万のところまで来たところでありますけれども、これでもなかなかそれは及びが付かないというところだろうと思いますから、そういった意見もいろいろ出ているということは今お伺いしてよく分かりましたけれども、足りないという意見、それから、もっと住宅再建本体に入れるべきだという意見も強いということですので、今後、是非とも前向きに検討をお願いしたいということで、この問題は終わりたいというふうに思っております。
 続いて、今回は門前西小学校が避難所となっておりました。それから、門前東小学校は対策本部あるいはボランティアの本部ということで使われておりました。
 やっぱり公立学校施設というのは、こういうふうに災害時に避難所になったりあるいは対策本部を置くような、そういうケースが非常に多いんですけれども、これは文科省にちょっとお聞きをしたいと思うんですが、文部科学省が三月二十九日に発表した公立学校施設の耐震改修状況調査によると、耐震診断調査では幼稚園の診断実施率が五七・一%と、悪いという結果が出たようです。なぜ幼稚園の調査が進まなかったのか、ちょっとこれ、文科省にお尋ねをしたいと思いますが。
#72
○政府参考人(布村幸彦君) お答えいたします。
 今回の調査結果によりますと、公立幼稚園の耐震診断実施率が五一・七%と、公立の小中学校に比べても低い状況となってございます。
 その原因につきまして市町村等に確認いたしましたところ、一つ目としましては、避難所に指定されていく小中学校がまず優先されるという事情がございました。また、財政的な事情によりまして耐震診断に要する経費の確保が困難であると、これらが主な理由として上がってきたところでございます。
 この耐震診断の実施につきましては、平成十八年末までに完了するようにこれまで指導してまいったところでございますけれども、今回の調査結果におきまして、いまだ完了してない市町村が多かったことは極めて遺憾な状況でございました。
 文部科学省におきましては、これまでも耐震診断実施状況を文部科学省のホームページで市町村ごとに公表をしてきたところでございますけれども、この三月二十九日の結果の発表と同時に通知を出したところでございますが、その通知の中におきましては、市町村に対しまして幼稚園ごとの耐震診断実施状況の公表を求めるということとともに、耐震診断が完了してない市町村に対しましては早急に耐震診断を実施するよう指導を重ねて実施したところでございます。
#73
○水岡俊一君 ちょっと理解に苦しむんですが、耐震化率がどれだけ進んだかという質問をしたのであれば、いろいろと経費の問題もあるという理由は一つ出てくるかもしれません。しかし、診断をしていないというようなことはそういった理由で片付けられるんでしょうか。
 今回、九時四十二分ですよね、発生時刻が。幼稚園の子供はもう幼稚園へ行っているわけですよ。つまり、今回の地震の特徴は、子供が学校に行っている時間に地震が起きている。もしも耐震化の状況が余りにも悪ければ建物が倒壊する可能性があって、子供が、幼い子供の命が失われる可能性もあったわけでありますよね。
 それで、文科省としては、これまでから耐震化診断については前倒しで十八年度中にはあるいは十八年中にはというお話があったんだろうと思うんですが、そういうことで、とにかく多少の経費も使いながらとにかくやるんだと、徹底的にやるんだというお話を私、文科の委員会で聞いたように思うんですが、なぜ幼稚園は進まなかったか、これもう一度聞かせていただけませんか。
#74
○政府参考人(布村幸彦君) 繰り返しのような御説明になりますけれども、理由の一つとして財政的な事情ということを申し上げました。耐震診断に要する経費の確保は額的にはそれほど大きなものではございませんけれども、この耐震診断の経費とその耐震後の改修とのセットの補助金、補助事業になってございますので、そういった面で、その耐震化の改修の経費も市町村で確保された上で全体として取り組みたいと、そういうお考えもございまして耐震診断が遅れているという状況でございますが、先生御指摘のとおり、園児の安全にかかわる問題でございますので、市町村において速やかに取り組まれるよう引き続き強く指導してまいりたいと考えてございます。
#75
○水岡俊一君 もう是非それはきつく文科省の方も、各都道府県との連絡を取りながら耐震化診断だけは早く行って、もしもそれで耐震化の状況が良くないということであれば、それはいろんな工面をしながらでもそういった施設の耐震化を進めてほしいと私は思うところですね。
 そこで耐震化率、じゃ、その耐震化率はどうなのかというのを見ますと、昨年末で小中学校五六・八%、高校が五八・四%、特殊教育諸学校で七六・二%、幼稚園で五二・二%。学校施設の耐震化がやっぱりまだ進んでいないということが言えますが、これもやっぱり経費がないと、こういう理由でしょうか、文科省どうでしょうか。
#76
○政府参考人(岡誠一君) お答えいたします。
 公立小中学校施設の耐震化率について、先ほど先生が御指摘のように、十八年十二月三十一日現在の調査では、全体の半数程度ということで五六・八%という形になっております。
 耐震化が十分に進まないという理由につきましては、市町村に対してアンケートを行った結果によりますれば、財政上の理由を挙げる市町村が最も多かったということでございまして、そのほか、そもそも学校施設はほかの公共施設と比べて絶対量が多いこと、それから学校の統廃合計画を検討しているためなどの理由が挙げられているところでございます。
 しかしながら、先生御指摘のように、学校施設は災害時に避難場所ともなるなど、その耐震化が最重要の課題ということであり、文部科学省としては今後とも学校施設の耐震化の推進について所要の予算の確保など最大限努力してまいる所存でございます。
#77
○水岡俊一君 この門前町には二つの小学校、東小学校と西小学校、そして一つの中学校がございます。この三つの小中学校の校舎の耐震化の状況はどうだったんでしょうか。
#78
○政府参考人(岡誠一君) 先生の御質問にございました門前西小学校、門前東小学校、それから門前中学校につきましては、いずれも昭和五十七年以降の新耐震基準に基づいて建設されたものというふうに県を通じて設置者に確認したところでございまして、私ども耐震性を有するものと認識しているところでございます。
#79
○水岡俊一君 新しい建築基準に基づいて建設をされた学校についてはまあ一定の耐震能力があるというふうに理解をされるということだろうと思いますが、最もその三校の中で新しい学校が門前中学校であったと思います。その門前中学校に私行ってまいりました。
 ところが、メーンの大きな柱にひび割れがあって、建築の専門家はこれは危険だというふうに言っているというお話もありました。だから、文科省としては五十七年度以降の新しい基準で建てられているから大丈夫だと言うだけでは、これは緊急的に避難所になったり、あるいは子供たちの命を守る施設としてはこれは安易に考え過ぎじゃないですか。いかがですか、文科省。
#80
○政府参考人(岡誠一君) 今の門前中学校でございますけれども、新耐震設計基準に基づくものというふうに申し上げました。新耐震設計基準ですけれども、震度六強から七の大規模の地震時に対して、建物に部分的な損傷は生じるものの倒壊など大きな損傷を防ぎ人命が失われないようにするというのが新耐震設計基準の趣旨でございまして、今回は建物にひび割れが生じたというのは今の基準上ではやむを得ないものと考えております。ただ、倒壊をしないということで児童生徒の安全を守れるとともに、建物の所要の性能が発揮できたものというふうに考えているところでございます。
#81
○水岡俊一君 それはそうでしょう。それはそうだと思いますが、それは新しい設計基準のものだから何とかそれを堪え忍んだという中で、子供たちの命を奪うところまで行かないだろうし、そういった部分で安心なんだという理由は今お聞きをしましたが、そういう理由を前面に出すんであれば、やっぱり耐震化率を早く一〇〇%にせないかぬでしょう、やっぱり。違うんですか。これが五十何%だということは、あと四十何%はそれに合致しない校舎ですよ。そうすると、今のお話のあるように、命を奪うところまで行かないのが五十七年度以降だったら、命を奪うことになるかもしれないという意味では怖いところがあと四十何%あるということじゃないですか。
 だから、これは大臣、やっぱりこれは日本の国において小中学校というのは地域コミュニティーの中で非常に重要な部分なんでしょう。これはもう避難所となる意味でもそうだし、そういった意味では、これ、いまだにじりじりと五十何%をうろうろしているようなこの耐震化率というのは、大臣、ちょっと通告にはありませんでしたが、大臣のお考えとしてはちょっとどうでしょうか。
#82
○国務大臣(溝手顕正君) 今議論は篤と聞かせていただきましたし、御指摘ももっともだと思います。我々としては、様々な耐震の計画を立てる中で、公共建物は是非耐震性を持つべきであるということを主張しておりますし、今後も内閣府としては各省に対してそういう要請をしてまいりたいと考えております。
#83
○水岡俊一君 大臣、そういう意味では、これ学校だけの話じゃなくて、私非常に今問題となるのは次は病院だと思うんですよ。病院が耐震機能を持っているのか。じゃ今、日本全国のどれだけの病院が、地震の例えば六であるとか六強であるとか、そういったものに堪え忍ぶことができるのかということはこれは大きな問題だろうと思うんですね。
 実際には、二〇〇五年の二月に調査をして、一部の建物が新耐震基準に従って建設された病院というのは三六・三%、新耐震基準に従って建設された建物が一切ないという病院が一七・七%。ということになると、病院もこれは学校に勝るとも劣らないというか、学校よりひどいかも分かりませんね、この状況からいくと。そういう意味では、避難所となる公共施設とかあるいは災害時には大変重要となる病院の施設が耐震性能が非常に低いということは、これは日本の防災対策としては非常にゆゆしき問題だと私は思うんです。
 そういった意味では、今の病院のことも含めて、多くの病院が自治体の病院ですよね。ですから、自治体の力によって、ちゃんとした病院があるのか、耐震基準を持っている病院があるのか、耐震基準にしっかりと合致する学校があるのかという意味では、自治体によってその差が出てくるというこの格差の問題というのは非常にこれは捨ておけない問題だというふうに思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
#84
○国務大臣(溝手顕正君) 御指摘のとおりで、各都市間の格差につながることになればそれはゆゆしき問題であろうと思います。
 この件に関しまして、政務官が一生懸命勉強してくれておりますので、ちょっとそれを披瀝したいと思います。
#85
○大臣政務官(谷本龍哉君) 非常に重要な問題だととらえて内閣府としてもしっかり今取り組もうとしているところですが、もう委員御指摘のとおり、学校というのは、一義的には子供たちがおりますから耐震性非常に大事です。また災害時には避難場所になる。あるいは病院は通常患者さんがいらっしゃいますし、また災害時にはその負傷者の治療も行わなきゃいけない。さらには、公共の施設というのはそういう災害対策本部になったりあるいは情報提供をする場所であったりと、非常に災害時には重要な機能を果たすということでありますので、それが今委員指摘のようにまだまだ耐震化率が低い、あるいはまだその耐震性の診断がなされていない、この事態は憂うべきだと考えております。
 我々の内閣府の方といたしましては、地震防災対策特別措置法に基づいて今三次目、第三次の五か年計画、地震防災緊急事業五か年計画を行っております。これに基づきまして、しっかりと防災拠点となる公共施設等の耐震化を促進していきたいと思っております。
 それともう一つは、これは直接は国土交通省の所管になりますけれども、耐震改修促進法、これに基づきまして学校や病院等の耐震診断あるいは耐震改修、これを地方公共団体の判断によって、状況に応じて指導や助言ができるという形になっております。
 いずれにしても、非常に重要な問題でございますので、各種制度をしっかりと効率的に使って進めてまいりたいというふうに考えております。
#86
○水岡俊一君 よく分かりました。ひとつよろしくお願いを申し上げます。
 次に、ちょっと視点を変えまして、ハザードマップのお話をちょっとしてみたいというふうに思います。
 地震、それから火山の噴火、それから水害、土砂災害、津波、あらゆる災害にかかわって、ハザードマップを整備するんだということはこれは非常に大きな課題に今なっていると思いますが、各自治体ごとのハザードマップ作成の進捗状況というのは、これは内閣府あるいは担当大臣の方で掌握をされているんでしょうか、いかがでしょう。
#87
○副大臣(平沢勝栄君) ハザードマップというのは、地域の方々が地域の自分の身の回りあるいはその地域の災害のリスクを知りまして防災意識を高める上で極めて重要なわけでございますけれども、このハザードマップの整備状況でございますけれども、平成十七年度の段階で、地震につきましては約六%、それから津波につきましては約二八%、洪水につきましては約二五%、火山につきましては主要な三十七火山ということになっております。
 ちなみに、地震につきましては約六%と申しましたけれども、全国の市区町村のうち私どもで把握しているのは昨年九月の時点で百二十七市区町村でございまして、まだまだハザードマップを整備しているところは極端に少ないという状況でございまして、今御指摘がありましたけれども、私たちとしてはこのハザードマップの作成とそしてこの周知について一層努力していかなければならないんではないかなと考えております。
#88
○水岡俊一君 平沢副大臣、本当にそれは大事なことだというふうに思います。
 というのは、今回、住民の方々がまとまって避難をしたいといって元々計画にないところに避難をされたというお話出ましたですよね。ところが、後で気が付いたら海抜ゼロメートルだったと。これハザードマップがあったら、これ津波とかそういうものでもうここは最も危険なところだというそのマップに載ってくるわけですよね。そこに避難をしていたということになるとすれば、これはもうゆゆしき問題ですから、やっぱりハザードマップをちゃんと整備をして、そしてそれを機能させるということは本当に重要なことで、今回は不幸中の幸いだったと言わざるを得ないんだろうというふうに思うんですね。
 津波がなかったからよかったものの、これ津波が、例えば五メートルでも津波が来れば多くの人命が失われて、それもそういうハザードマップがあれば落とすことのない命だったかもしれないという大きな反省が出るわけですから、是非これは教訓にしていただいてハザードマップの整備を進めていただきたいと、こういうふうに思うところであります。
 ちょっと病院の話に戻ります。
 先ほどの岡田委員の質問の中にもありましたが、お答えを大臣からいただく中で災害拠点病院とかいうお話が出てまいりました。それで、私、一つ、透析患者に限ってちょっとお話をしたいと思っております。国内の透析患者は二十六万人いらっしゃるというふうに私は聞いております。今回、能登半島地震において、この地域で透析を必要とされるというような方々にはどういう対応をなされたのか、ちょっとお聞きをさせてください。
#89
○政府参考人(宮坂亘君) 厚生労働省でございますが、厚生労働省におきましては、地震発生当日、すなわち三月二十五日でございますが、この時期に石川県を始めといたします被災地及び日本透析医会等に対しまして、厚生労働省防災業務計画に従って人工透析の提供体制の確保を図るよう要請するなど対応を行ったところでございます。
 具体的には、地震後、石川県におきまして二つの医療機関におきまして断水の影響が出まして、この二か所につきましては、一か所につきましては給水車で応急給水によります透析の実施がなされたところであります。また、その断水の影響が、その病院ではなかなか応急給水が間に合わないというような病院におきましては、石川県内の他の透析医療機関への入院なり通院によりまして人工透析が確保されたところであります。
 以上です。
#90
○水岡俊一君 大臣、透析患者の支援体制というのは、これはこれからますます大きな問題になるんではないかと思うんですね。
 それで、阪神・淡路大震災のときはもう透析患者がどこにいるかも分からない、そして、もうその人たちは自分が動いても全くその治療を受けられる可能性がないから、もうとにかくひたすら我慢をして待つだけだったというようなこともありました。そういった意味では、今の拠点病院で透析の治療をされるということも一つですが、何かこれは新しい、例えば移動式のバスだとかそういったものを仕立てる中で透析患者を救うというようなこともこれから必要になってくるんではないかというふうに思うんですが、大臣、この点はどうでしょうか。
#91
○国務大臣(溝手顕正君) 透析の問題については、正直なところ、私は医者じゃございませんのでどの程度対応ができるかは厚生省にゆだねたいんですが、最近では健康保険も適用できるし、透析患者随分いろんなところで見掛けております。我々が知っていたころより随分ある意味では非常に普及しているということになって、その対応についても従来以上に意を用いていく必要があるのではないかという感じを持っております。具体的にはちょっと厚生労働省の方からお答えをいただきたいと思います。
#92
○政府参考人(宮坂亘君) まず、透析の実態でございますが、委員御指摘のように、今透析が必要な患者さんの数は全国で約二十六万人でございます。一方、透析をできる、透析医療ができる病院というのは全国で約四千ございます。また、その透析の医療機関に備え付けられております透析の装置数は九万七千、約十万ぐらいあるということでございます。
 御指摘の透析医療を確保するといったときに、バスというお話もございましたが、実は今やっておりますのは、先ほども日本透析医会の話を申し上げましたが、正に阪神大震災のときの反省にも基づきまして、まず、どこで地震が起きてその病院が断水とか、それとか、病院自体が震災に遭ってしまって透析ができなくなるということになるか分からないわけでございまして、そういうときに、今は日本透析医会の方のホームページで地震が起きたところの近隣の透析可能医療機関が自分のところでできますとか、それとか、こういうところで確保しておりますとかということでどんどん情報を書き込んで、そういうどんどんどんどん情報を蓄積することによって一番身近なところで透析が受けれるというようなことを今確保するということで、まずそういう情報を、どこの医療機関で透析が可能かという情報をいかに早く伝達するかと。
 また、そういう医療機関に対して当然、水とか医薬品の供給ということが必要になるわけでございまして、これは、全力を挙げまして県なり市町村なりが、また備蓄をしている医薬品なり、また近隣の病院からそこに持っていくというような体制を取っているということでございます。
#93
○水岡俊一君 ありがとうございました。
 是非、この透析患者をいかにしてケアをしていくか、これは今後の大きな課題として取り組んでいただきたいというふうに思っております。
 それで、今お話にあったように、被災者用のいろんな医療物資であるとかあるいは生活物資であるとか、そういったものをやはりこれまでの災害の経験によって県内の幾つかの場所に分散をしながら蓄積をしていくというようなこともこれからどんどん必要になってくるんだろうと思うんですね。兵庫県の場合なんかは、県内何か所かにそういった大量の物資を蓄積をしながら今後の災害に対応していくという、そういう経験が生きているんですが、こういったことを全国に広げていただきながら、是非、防災担当大臣のリーダーシップを発揮をしていただいて災害に強い日本にしていただきたいというお願いを申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#94
○魚住裕一郎君 公明党の魚住裕一郎でございます。
 私からも、このたびの平成十九年能登半島地震によりまして亡くなられた方に御冥福を、また被災された方に心からお見舞いを申し上げるものでございます。
 また、防災担当の大臣として溝手先生には当日直ちに現場に入られて、また平沢副大臣も現場で陣頭指揮を執っておられることに対しまして、心から敬意を表するものでございます。
 また、今、水岡先生からも学校の耐震の問題について御質問がございましたけれども、政府挙げて、たしか平成十八年度補正予算だったと思いますけれども、二千八百六億円ですか、補正で計上してございまして、野党の皆さん、補正に参加されなかったから覚えていないのかもしれませんけれども、政府挙げて取り組んでおられることに対して心強いものを感ずる次第でございまして、大臣先頭にしっかり取り組んでいただきたいなというふうに思うところでございます。
 私も三月二十五日、夕刻になってしまったんですが、七尾から穴水、そして輪島の方に夜にかけて行かさしていただきまして、お見舞いとまた激励と現場の状況を拝見をさせていただき、また翌二十六日、月曜日には我が党の太田昭宏代表に現場に行っていただきました。二十七日に安倍総理に五項目にわたって緊急の対応に対する申入れをさせていただいたところでございます。
 そんな経緯がありましたけれども、十日間ぐらいたったわけでございます。ようやく復旧に向けて足取りも強くなってきているなというふうに思っておりますが、最初に能登半島地震の特色についてということでお聞きしたいと思ったわけでございますが。
 先ほど来から高齢地、また過疎地であるということ、半島であるということ、また大臣からもお話ございました、コミュニティー維持どうしたらいいだろうかというような非常に核心を突いたお話があったところでございますが、確かに私もそのように思うところでございますが、しかし考えてみれば、日本全体がこれからどんどん人口が減ってくる、少子対策一生懸命やっているつもりでございますが、今後三十年間ぐらいずうっと人口が減り続けるんではないのかなというふうに思うところでございまして、やはり高齢少子社会におけるこの災害対策をどうしていくのか、そんなことも踏まえて、この能登半島地震に対する、まず冒頭、決意を大臣、特色を踏まえた決意を大臣の方からお願いをしたいと思います。
#95
○国務大臣(溝手顕正君) 先ほど来よりいろいろと議論をしてきたところでございまして、本当に能登の被災地というのは我が国でも特に高齢化と過疎化が進んでいる地域でございまして、避難所においても高齢者、要援護者と思われる人を見掛けるわけで、これは大変な事態だなということを改めて痛感したところでございます。したがいまして、先ほど来より議論になっておりました再建支援法の適用よりも、その以前に大きな問題を抱えていると思わなくてはいけないなという思いを強くしたところでございます。
 加えまして、過疎地ということは、被災地の市町村というのは財政力が極めて弱いということでございますので、財政力が弱ければ市町村自体でやれる対策もおのずと限界があるということだろうと思います。国としてこれはしっかり対応をしていかなくてはいけないんだろうと思います。
 それから、特に、あえて私の私見を申し上げますと、これは非常に減少していると言われている公共事業というのをやっぱり少しは色を付けて、少し景気の回復の支援をするぐらいの気持ちがあってもよろしいんではないかと、私からも冬柴大臣によくお願いをしたいところでございますが、そんなことで、全体でスクラムを組んで、少しでも元気付ける必要があると、このように考えております。
#96
○魚住裕一郎君 高齢化の地域であるということでございますが、それは即災害時要援護者という問題が出てくるわけでございますが、昨年の三月ですか、災害時要援護者の避難支援ガイドラインというのを出されておりますね、検討会で。これは、今回どのぐらい、自己評価になっても構いませんが、有用性はどうだったんでしょうか、内閣府の方から。
#97
○政府参考人(増田優一君) 御指摘のありました災害時要援護者の避難支援ガイドラインの普及状況でございますが、実は現時点でなかなか普及していないというのが実情でございます。
 これは、御案内のように、平成十六年の大水害の際に、やはり独り暮らしのお年寄りが孤立してしまった、避難が遅れたという反省で、ここ三年ぐらいを掛けまして、内閣府と、それから消防庁、それから厚生労働省、三省庁で対策を取ってきて、大体ガイドラインとマニュアルができて、各県、市町村には通知をさせていただいたんですが、はっきり言って対策は緒に就いたばかりということです。
 ただ、この地域、実は非常に独り暮らしのお年寄りが多いところでございまして、特に被害の大きかった輪島市門前町地区におきましては、従来から高齢者等要援護者マップというのが既にできておりまして、今回、独り暮らしのお年寄りを含め、そういった要援護者の安否確認が非常にうまくいった、あるいは声を掛け合って避難所に避難が円滑にできたということで、この援護マップが本当に機能したというふうに伺っております。
 したがいまして、今後、これ、防災面というよりはむしろ福祉の関係でできていたマップでございますが、そういったものを踏まえて防災対策もしっかりと生かしていきたいというふうに思っております。
#98
○魚住裕一郎君 今お話しになりました要援護者マップ、たしか阪神・淡路大震災のときからだというふうにお聞きしておりますけれども、この地域はずっとそれを毎年更新してきていると、毎年末に。それで、色分けして、独り暮らし、それから要介護者、それから夫婦者含めて色分けしていたという、そういう大変現場に即した使いやすいものになってきていると私も承知をしておりますが、ただ、いわゆる個人情報保護の問題もあってもうやめてしまったといいますか、そういう地域も多くあってきていると。ここのある意味では特色だったんだろうなというふうに思うわけですから、しっかりこれを全国普及といいますか、やっていただきたいなと思っておりますが。
 それにしても、もう一点、たしか報道であったと思いますが、聴覚障害者の方が二、三日取り残されたといいますか、百七十名ほどおられるようでございますけれども、本当にだれも声掛けないで二日間か三日間過ごしてしまったといいますか、そういう状況があったというふうに思っておりますが、その辺も含めてしっかり対応していただかなきゃいけないと思いますが、いかがですか。
#99
○政府参考人(増田優一君) 要援護者の中の障害をお持ちの方につきまして、特に聴覚障害をお持ちの方に電話連絡ができないものですから、手話通訳者等を派遣して適宜適切な誘導することが必要なんですが、一時この手の災害のときに未確認な情報が飛び回るんでかなり難渋されたというようなお話もあったんですが、私どもで確認いたしましたところ、非常に素早い対応をしていただいたみたいでございまして、発災翌日にはもう社会福祉法人石川県聴覚障害者協会の皆さんが中心になりまして能登半島震災聴覚障害者対策本部がすぐに立ち上がりまして、この本部が中心になりまして、石川県輪島市と連携いたしまして手話通訳者を派遣いたしまして、この方々が中心になりまして、そういった方々の安否確認でございますとか避難所への誘導等しっかりとした対応ができたというふうに伺っておりまして、現地で今確認しましたところ、特に聴覚障害者の方々も安否確認もスムーズにいきましたし、避難対策も十分にいったというふうな報告を確認いたしたところでございます。
#100
○魚住裕一郎君 要援護者はいろんな態様があるわけでございまして、この聴覚障害者についても、例えば弁当が支給される場合もなかなか連絡届かなくて一番最後に並ぶみたいな、そんなことがあります。いろんな障害、いろんなパターンがあるわけですから、きめの細かい対応できるような方策というものをしっかり取っていただきたいなというふうに思うところでございます。
 次に、被災者への支援ということで、先ほど来から住宅の再建支援についてるる質問がなされておりますが、大臣も何か飛び越えるとか飛び越えないとかいろいろ答弁がございましたけれども、その話を伺って、たしか鳥取西部地震だったと思いますけれども、あのときに、平成十二年の十月ですか、片山知事がとにかく町並みを再建しなきゃいけないんだというようなことで飛び越えたなといいますか、そんなような思いを持っております。
 ただ、一方で、ここまで過疎が来るとそのまま、地震がなくてももしかしたら消滅する集落もあるかもしれないということを考えると、本当にどこまで手を差し伸べるか。ただ、現にお住まいで頑張っておられる方にしっかり支援しなきゃいけないというふうに思うところでございまして、この住宅再建支援について、特に高齢者につきまして、再度大臣の決意といいますか、お聞きをしたいと思います。
#101
○国務大臣(溝手顕正君) 実は、今日の答弁の中では触れておりませんが、私は一番初めに想定をしたのは再建資金の、これはグループホームのようなものを公営でつくって、そこへ、幸い平地が多くて敷地は取れそうな土地が多いものですから、そういうような方向で考えた方がいいんじゃないかなと思ったりしたわけでございます。これは、私かつて地方自治体の長をしていたことからそんな印象を持ったわけですが、自分の所掌だけで考えますと先ほどみたいな答弁になるわけです。
 それで、でもこの問題、災害というのはやっぱりトータルに災害を受けるわけですから、一省庁だけで判断をしてしまうというのはやっぱり問題があるだろうと思います。本当に住民にとって、被災された人にとってどういう回復が一番いいんだろうかというのを考えること、議論をする機会はあるべきだと、このような思いでおります。
 お答えにならないかもしれませんが、そんな思いでおります。
#102
○魚住裕一郎君 大変難しいところだと思います。
 ただ、仮設住宅を造るにしても、何か団地形式でわあっと一杯並べて、そして五十戸以上になれば集会所も造れるよというようなそんなことよりも、一か所に集めるよりも、各、今まで住んでおられた場所に配慮しながらやっていく。そしてまた、集会所、あるいはそこで調理をしたりコミュニティーが図れるようなそういうような体制を是非取っていただきたいし、その運用上で可能であればそのようにやっていただきたいと思いますが、この点はいかがですか、仮設住宅について。
#103
○政府参考人(宮島俊彦君) お答えいたします。
 応急仮設住宅ですが、今、石川県内で百四十戸の建設を予定しております。輪島市が百十戸、穴水町が二十戸、志賀町が十戸というようなことで、この輪島市の中でも、百十戸の中でも門前町は九十戸、それもまた二か所に分かれているというようなことでして、実際のその仮設の用地の選定に当たっては居住地に近い場所に設定いたしまして、入居についても居住地の集落ごとに入居できるような配慮がなされております。
 また、集会所などもなるべく設置可能なようにして、コミュニティーが壊れないような形で仮設での生活が送れるように配慮をしてまいりたいと考えておるところでございます。
#104
○魚住裕一郎君 それから、先ほどもちょっと出ておりましたが、特に高齢者の場合、廃用症候群、ずっと避難所で毛布にくるまって寝ているとか座っていると、一週間もたてば本当に筋肉が落ちてしまう、歩けて畑仕事をやっていたものも立てなくなってしまうという、そういうようなことが中越のときもあったようでございますし、また今回もそれが、経験があるわけでございますんで、その辺の対処方はどうなっているでしょうか。
#105
○政府参考人(御園慎一郎君) お答えいたします。
 御指摘のとおり、避難生活の中で、被災した高齢者の方々、動かないというようなことで生活が不活発になるということで全身の機能が低下する廃用症候群は大変危惧しているところでございます。
 厚生労働省としても、地震発生した翌日に被災した自治体に対しまして、廃用症候群を予防するために、避難所に常駐している保健師、これはもうすべての避難所に保健師さんおられますので、その保健師さんによって、高齢者の皆さんに対して廃用症候群についてまず知ってもらう。それから、なるべく歩くなどの体を動かすように促していただくというようなことだとか、それから、それだけではなくて必要に応じて介護予防事業という、専門にそういうことをやっている保健師さんが訪問をして指導をさせていただくとか、また、不幸にして廃用症候群を発症してしまった場合にはかかりつけ医の皆さんとの連携が適切に行われるようにというようなことを通知をしているところでございますし、これを受けまして、すべての避難所において保健師の皆さんなどによって、高齢者の活動状況の把握をした上で改善に向けた指導が行われているということを私どもとしても確認をしているところでございます。
 今後とも、廃用症候群の発生の予防に必要な情報を収集して、適切に対処していく所存でございます。
#106
○魚住裕一郎君 テレビでやっておりましたけれども、特にその廃用症候群の予防のために、例えば避難所でこそ高齢者にゲートボールとか、動かしやすいようにした方がいいよと。ゲートボールをやるから、そんな災害地で不謹慎だと、そういうんじゃなくて、この廃用症候群の予防のためにも、しっかりそのぐらいの柔軟な発想で取り組んでいただけるように現場に言っていただきたいというふうに思います。
 それから次に、ボランティアの状況でございますが、私も三月二十五日、まあ夕刻以降になってしまったんですが、道路が空いたところは逆に金沢へ戻る車が一杯あったんですね。要は、金沢等で息子や娘がいて、親がどうなったんだというので多分駆け付けたと思うんですね。だから朝方から昼にかけては大渋滞になったと思いますが、その逆はまた帰りの車で大変な状況になったというふうに承知をするものでございますが、このボランティア、やっぱり現場で若い手といいますか後片付けも必要でございますし、現在における受入れ体制の状況はどのようになっておられますでしょうか。
#107
○政府参考人(増田優一君) お尋ねのボランティアの関係でございます。
 当初、かなりボランティアの方々から御不満がございまして、つまり、どこに連絡してどこに入ったらいいのかというのはありましたが、そういったことも踏まえて、早速石川県では、県として災害対策ボランティア本部を立ち上げて情報の受付をやったと。それから現地では、輪島市、七尾市、穴水町等、それぞれの市と町で災害対策の現地のボランティア本部をつくりまして情報交換をしたと。
 それから、特に今お話しありましたように、幹線道路が今寸断されているものですから、どうしても地元の道を伝いながら現地に入るものですから大変交通が錯綜しておりますので、ボランティアの方にはマイカーでの現地入りは御遠慮いただきたいということで、県のボランティア本部が実は金沢市、羽咋市にステーション、基地を設けまして、そこでマイカーを乗り換えていただいて、シャトルバスで現地に送ると。現地でお泊まりするところもありませんので、日帰りでまた夕刻には戻すというシャトルバスの一日そういった往復をやりまして、ボランティアの方々を今整然とボランティア活動に入っていただくような準備をしております。
 これにつきまして、日本赤十字でありますとか共同募金会等々が大変な御尽力を今いただいておりますので、そういった皆さんとともに、ボランティアに今整然とした活動をやっていただいているというふうなところでございます。
#108
○魚住裕一郎君 まあボランティアはいいんですけれども、そうじゃない方も現場でうろついているようなこと伺っておりまして、どうも物を物色をしているんではないのかとしか思えないような人もいるというふうに情報が入ってきておりますし、また、雨が降るぞと言ったらブルーシートを屋根に掛けて法外な請求をしてくるような、まあ不届き者といいますかそういう業者も出ているやに聞いておりますが、その辺の対応はどうなっておりますか。
#109
○政府参考人(小野正博君) お答え申し上げます。
 警察におきまして、今回の地震発生直後から被災者の救助、二次災害の防止等に取り組みますとともに、地域の混乱や被災者の不安感に付け込んだ空き巣や所持品の盗難、悪質商法等の犯罪被害を防止するために被災地における昼夜間のパトロールを行いましたり、パトロールカーや広報車による防犯広報を行っております。
 またさらに、今先生御指摘ありましたように、被災者をねらう例えば家屋の復旧に名をかりた悪質商法でございますとか、家族や官公署の名をかたった振り込め詐欺等の発生も懸念しておりますので、こういうことにつきましての具体的な防犯上の注意を記載しました地域安全ニュースというものをつくりまして、避難住民へ配付し、また避難施設で掲示する等の活動を実施してきております。
 また、女性警察官を避難所に派遣いたしまして、住民からの各種の相談や要望の聴取に当たるなど、被災された方々の心情に配慮した警察活動を実施しておるところでございます。
#110
○魚住裕一郎君 しっかりやっていただきたいと思います。
 それから、この地域、西側に志賀原発があり、東側の七尾のところに石油ガス国家備蓄の基地がある。それから、七尾大田の火力発電所もある。火力発電所も大田ですから、液状化になっているというようなこともありまして、この辺の安全対策というのは問題ないんでしょうか、経産省。
#111
○政府参考人(佐藤均君) お答え申し上げます。
 まず、志賀原子力発電所でございますが、地震時、一号機、二号機とも稼働しておりませんでしたが、地震後の北陸電力の点検では、一部建屋コンクリートのはがれなどが見付かったものの、安全上問題となる異常は見付かっていないというふうに聞いてございます。また、外部への放射線の影響はなかったことから、近隣住民に影響を与えるようなこともなかったと承知しております。
 一方、七尾大田火力発電所は、地震によって二号機が自動停止しました。また、一号機は定期検査の準備のため停止中でありました。地震後の北陸電力による点検では安全上問題となる異常は見付かっておらず、三月三十一日までに発電を開始いたしてございます。
#112
○政府参考人(岩井良行君) 引き続きまして、石油ガス関係のことについて御説明を申し上げます。
 御指摘のように、この地域には大規模な石油ガス関係の施設として、七尾の国家石油ガス備蓄基地、並びにそれに隣接いたします液化ガスターミナル株式会社七尾製造所がございます。
 御指摘の七尾国家石油ガス備蓄基地につきましては、落石がございまして周辺フェンスの一部が傾いたですとか、構内道路の舗装の一部に亀裂が生じたというようなことはございましたけれども、いずれも軽微なものでございまして、安全上全く問題なく操業をしております。
 また、液化ガスターミナル株式会社七尾製造所につきましては、石油ガスをタンカーからタンクに受け入れるための専用の配管の中の継ぎ手部分のシール材がはがれたということがございましてガス漏れがありましたけれども、それは配管の中にとどまっておりまして大気に漏れるということもなく、直ちにそのガスを回収し、翌日には部材を交換して復旧をしてございます。
 以上のように、安全面でも問題なく順調に稼働しておるというのが現状でございます。
#113
○魚住裕一郎君 電力各社、隠ぺい体質云々ということも言われておりますから、そう信じたいということですね。しっかりその辺、またよく見ておいていただきたいなと思っております。
 そこで、もう最後の、時間がなくなってまいりましたが、今後に向けて、先ほどもお話ございましたけれども、やはり今、地域おこし、地域再生というのは非常に大事な観点になっておりますが、能登においてもしっかりやっていこうという地域再生計画等もございますけれども、やはり地域資源として輪島でありあるいは温泉であるというようなことなんだろうと思います。谷本知事も台湾の代表処長に、是非台湾のお客さんも来ていただきたいと要請をしているということを報道されておりましたけれども、官民挙げてしっかり取り組んでいく必要があるのかなと思いますが、特に中小企業、大変お困りだろうと思いますが、この辺につきまして経産省の方から御答弁ください。
#114
○政府参考人(近藤賢二君) お答えを申し上げます。
 今先生御指摘のとおり、能登半島地震では、伝統的工芸品産業でございますとか、ホテル、旅館等、非常に多くの被害を受けているところでございます。
 私どもの方では、石川県に災害救助法が適用されたことを踏まえまして、政府系中小企業三機関、それから商工会連合会、それから主な商工会議所といったところに特別相談窓口を直ちに設置をいたしました。また、災害復旧貸付けの適用でございますとか、既往の債務の返済条件の緩和、さらには小規模企業の共済災害時即日貸付けといったものを適用をスタートさせてございます。四月の二日までに既に九十一件の相談が寄せられておりまして、既に実際の融資もスタートしておるところでございます。
 引き続き、こういった対応をしっかり取ると同時に、関係機関と協力をしながら被災をした中小企業の方々の支援に万全を期してまいる所存でございます。
#115
○魚住裕一郎君 最後になりますが、大臣、三月十六日の大臣の所信表明で、中越地震につきまして本当に一生懸命取り組んできて、最後に、「今後も引き続き、この地域が魅力ある地域として復興されるよう、力を尽くしてまいります。」という決意を表明されておられます。
 もちろん、その後に今回のこの能登半島地震も起きたわけでございますが、この決意はこの能登半島地震についてもまた同じであり、一生懸命取り組んでいくという表明であるというふうにお聞きしてもいいわけですね。そこの点だけ確認でお願いします。
#116
○国務大臣(溝手顕正君) 能登半島というのは極めて風光明媚で伝統のある産業を持ったすばらしい場所でございます。これを殺してはならない、しっかり支えていくのが我々の使命だと思っております。
#117
○魚住裕一郎君 終わります。
#118
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。
 私からも、このたびの能登半島地震でお亡くなりになられた方への心からの御冥福と被災者の皆さんへのお見舞いをまず申し上げたいと思います。
 私も、あの地震の発生を聞いて、当日、夜になりましたけれども現地輪島市に入りまして、市の対策本部にもお邪魔をし、お見舞いをするとともに、実情も様々聞いてまいりました。それから十日、対策本部や避難所のスタッフ、市の職員、地域住民、ボランティアの皆さんなどなど、関係者の皆さんの懸命な努力の結果、一定の復旧が進んでまいりました。
 避難所における健康の問題、住宅再建の問題など、様々問題あるわけでありますが、新しい課題も見えてきている。今日は、やはり復興の土台となる産業の復興ということをまずお聞きをしたいと思います。
 先ほどの質疑にもありましたが、輪島市といえば輪島塗なわけでありますが、まず、この輪島塗の被害状況についてどのようになっているか、御答弁ください。
#119
○政府参考人(内山俊一君) お答えいたします。
 四月二日に当省の伝統工芸品産業室長が現地に赴きまして被害状況を確認をいたしましたところ、今回の地震におきまして、輪島塗の事業所におきまして漆の上塗りをする作業所の多くが土壁が崩れるなどの被害、また店舗や倉庫におきましては商品が散乱し、破損するなどの被害を受けてございます。
#120
○井上哲士君 輪島の商工会議所にお聞きしますと、市内に約六百三十ある輪島塗の関連事業所の大半が棚に並べていた木地が落ちるなど何らかの被害を受け、中には六千万円の被害を受けた事業所もあると、こういうふうにお聞きをいたしました。
 輪島市の産業の中での輪島塗の位置付けを見ますと、生産額でいいますと約三分の一ということでありますし、就業人口でいいますと市内の就労人口の約一二%を占めておりまして、この輪島塗の復興なしに市の復興もないと思いますし、全国的に見ましても、全国の木製漆器の中で生産額でいいますと約二五%を占めていると、こういうふうにお聞きをしております。
 同時に、そういう地域産業として非常に大事だということと同時に、国として保存、振興を位置付けてきた伝統産業でもあるわけですね。室町時代から長い時間を掛けて幾世代にわたって受け継がれ、創意を重ね、技を磨いて常に進化を続けてきたのが輪島塗だと思います。七五年に伝統工芸品に指定され、七七年には重要無形文化財に指定をされ、八二年には制作用具など三千八百四点が重要有形文化財に指定をされている大変貴重なものであり、ある意味でいいますと日本の宝だとも言っていいものだと思うんですね。
 こういう国として伝統産業と位置付けて保存、振興してきた輪島塗が大変な被害を受けている、私は放置できない深刻な事態だと思いますけれども、まず大臣の御認識をお聞きしたいと思います。
#121
○国務大臣(溝手顕正君) 能登半島の今回の地震におきまして、輪島塗が大きな被害を受けたということは承知をいたしております。
 防災担当大臣としては、関係省庁、地方公共団体と連携を取りながら、いわゆる総合力を結集してこの輪島塗産業の復興に努力をしてまいりたい、誠心誠意頑張ってまいりたいと考えております。
#122
○井上哲士君 そこで伺うわけですが、先ほども今回の震災で作業所となる土蔵の多くが被害を被ったという答弁がありました。輪島塗の場合は、温度や湿度を一定に保って、ちりやほこりのない中で塗りと乾燥を繰り返すというために、この作業所である土蔵は欠かせないものとなっております。この土蔵が大きな被害を受けているということが、今この作業再開の大きな支障になっております。
 しかも、現地に伺いますと、この土蔵というのは通りに面していることは少ないんですね。大抵家の裏に建てられて、隣接の家とも近接して建てられている。ですから、もう出入口もほとんど家屋を通って中に入ってそこにある、道もない、非常に狭いというところですから、重機も入らないわけですね。ですから、今倒壊したり損壊をした土蔵を解体修理しようと思っても重機も入らない。中には土蔵の周りが四方全部家屋だという土蔵もありまして、この壊れ掛けた土蔵が傾いて隣の住宅が危険になっていても、正に地元の業者も解体をできない、重機も入らないということで非常に困惑をしているということも随分お聞きをしております。
 こういうやはり土蔵の解体修理に当たっては、これは地元任せにせずに、やはり工法の問題でも、それから財政的な問題でも私は国が特別な支援をすることが必要ではないかと思いますけれども、この点、財政的な面、それから様々な工事のやり方の面で国としてどういう支援ができるのか、それぞれまずお答えいただきたいと思います。
#123
○政府参考人(榊正剛君) 基本的に土蔵造りということでございますので、壁若しくは屋根が土塗りということかと思いますので、古い民家と同様の解体ということになろうかと思います。
 重機が入らないということでございますので、まず足場を組んでシート養生をしていただいて、屋根がわらを手作業で解体すると。その後、粉じん防止のために防護シートで囲いまして、まず散水を行いながら解体するといったような、言わば手作業になろうかと思います。
 一応、どのような工事が行われるかというところにつきまして、例えば石川県とか富山県には構造物解体協会というのがございまして、そちらの方の協会で相談を受け付けておりますので、そういうところを通じまして必要な情報提供ができればというふうに考えているところでございます。
#124
○政府参考人(内山俊一君) 豪雨や大規模地震によりまして被害を受けた伝統的工芸品産業の活性化に当たりましては、被災した地域や産地の皆様の要望をよく聞かせていただき適切に対応する、これが重要であると考えております。
 今回の地震により被害を受けた伝統的工芸品産業につきましても、私ども経済産業省といたしましては、地元石川県などとも緊密に連携をしながら、被災地の要望をよく聞かせていただき、最大限産地の支援に取り組んでまいる所存でございます。
#125
○井上哲士君 一般論での御答弁なんですが、先ほど融資のことなどもありました。しかし、もっと踏み込んだ支援が私は必要だと思うんですね。
 二〇〇四年七月の福井豪雨のときに、主な地場産業で伝統工芸でもある越前漆器などに着目をして、福井県が伝統的工芸品産地活性化緊急支援事業というのをやっておりますけれども、これは今までにない制度でありました。非常に喜ばれたわけでありますが、これは内容を御承知されているでしょうか。
#126
○政府参考人(内山俊一君) 委員御指摘の福井県の伝統的工芸品産業への対応につきましては、今委員が御指摘されましたような伝統的工芸品産地活性化緊急支援補助金制度を創設したものと承知をしております。
#127
○井上哲士君 中身も答弁いただきたかったんですが、これは都道府県としては初めて行った措置だったわけですね。被災事業所の生産設備の修繕や買換えに要する経費の一部を最高三百万円まで産地組合を通じて補助をする、こういうことでありました。
 福井県はなぜこういう制度をつくったのかと、こういうふうに提案説明をされておりますが、今回の災害が引き金となっての廃業等により、伝統的工芸品という福井が誇る産業、文化や産地の地域コミュニティーの存続が危ぶまれるところであり、地域が一丸となった再生への取組を緊急に支援することが求められているんだと。つまり、伝統産業というのは、正に地域の誇りであると同時に、文化や産地の地域コミュニティーの中心なんだと、そこに着目をして新しいこういう制度をつくっているわけですね。
 私は、国が伝統産業としてこういう輪島塗についても位置付けてこれまでも様々な振興の支援をし、保存のためにも支援をしてきたわけですから、市や県任せにすることなく、国が率先して支援をしていく。それでこそ地元自治体や産地の皆さんのやる気も起こさせて復興の前進になると思うんですね。
 こういう今回の土蔵のように被災事業所の生産設備の修繕や買換え、これに対する直接的な支援ということを国としても考えるべきだと思うんですけれども、いかがでしょうか。
#128
○政府参考人(内山俊一君) 委員の御指摘、直接的な生産設備への補助についてどうかということでございますけれども、いずれにいたしましても、現在、被害状況を確認をしつつ、地元の石川県などとも連携を取りながらよく被災産地の御要望を聞かせていただいて、できるだけ国としての支援に努めていきたいというふうに考えております。
 その中では、例えば輪島塗の需要の拡大、これを支援するための輪島塗特別展示会の開催、こういったものも検討するなど地域の御要望を十分踏まえて支援に努めていきたいというふうに考えております。
#129
○井上哲士君 この福井の制度は、例えば越前漆器に対する生産設備復旧支援事業、二百六十社のうち六十二件使われておるんですね。比率でいいますと二四%、非常に高い事業所が活用をしております。それから、この福井の災害の後に中越地震もあったわけでありますが、このときも新潟県が伝統的工芸品生産設備等復旧支援の事業ということで、いわゆる小千谷つむぎに対するこうした同様の被災した中小企業に対する支援を行っております。
 ですから、先ほど地元自治体の要望を聞いてということを言われていましたけれども、こういうやはり地域において伝統産業を守るということは特別の意味を持っている。だから、必要だからこういうふうに活用もされているし、新潟県でもつくられたわけですね。
 今までの国の支援の枠組みでいいますと、住宅の復旧には様々な形で、先ほど大臣からもいろんな知恵を出してきたということがあったわけです。
 今、この間の福井にしても中越にしても、そして今回の輪島にしても、本当に地域のコミュニティーの核であり、しかも国が伝統産業として支援をしてきたという枠組みがあるわけですね、日本の宝だと。これは私は、特別のやはり支援の枠組みということを考えることが必要だと思うんです。そういう伝統産業、国が支援をしてきた伝統産業というところに着目をした、更に踏み込んだ国としての支援ということを考えられないのか、いろんな知恵が出せないのかと思いますけれども、もう一度答弁をいただきたいと思います。
#130
○政府参考人(内山俊一君) 委員の御指摘のように、輪島塗は日本の誇る伝統的工芸品でございます。したがいまして、その産地の今後一刻も早い復旧を図る観点から、私どもといたしましても、地域の御要望、これからその産地におきましていろいろと被害の実情についても精査をされるというふうに聞いておりますので、そういった実情を踏まえた御要望を十分考えて支援等に万全を期していきたい、こういうふうに考えております。
#131
○井上哲士君 融資ということもありましたけれども、今この輪島塗自身が全体として生産量が減ってきているというお話もありました。新しい設備投資などができるかということは、いろんなやっぱりちゅうちょがあると思うんです。
 まず、今この壊れているものを正すという点でまず支援をするということが、私は今緊急に求められておると思いますし、そういう点で様々な国としての知恵も力も出していただきたいと重ねてお願いをいたしまして、質問を終わります。
#132
○委員長(福本潤一君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後四時散会
ソース: 国立国会図書館
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