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2007/03/14 第166回国会 参議院 参議院会議録情報 第166回国会 予算委員会 第10号
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2007/03/14 第166回国会 参議院

参議院会議録情報 第166回国会 予算委員会 第10号

#1
第166回国会 予算委員会 第10号
平成十九年三月十四日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十三日
    辞任         補欠選任
     山東 昭子君     常田 享詳君
     段本 幸男君     岩城 光英君
     木庭健太郎君     山本 香苗君
     福島みずほ君     渕上 貞雄君
 三月十四日
    辞任         補欠選任
     小川 勝也君     峰崎 直樹君
     藤本 祐司君     蓮   舫君
     渡辺 孝男君     遠山 清彦君
     鰐淵 洋子君     谷合 正明君
     紙  智子君     大門実紀史君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         尾辻 秀久君
    理 事
                愛知 治郎君
                金田 勝年君
                坂本由紀子君
                中島 啓雄君
                吉村剛太郎君
                小林 正夫君
                櫻井  充君
                芝  博一君
                澤  雄二君
    委 員
                大野つや子君
                太田 豊秋君
                加納 時男君
                佐藤 昭郎君
                中川 雅治君
                中川 義雄君
                南野知惠子君
                松村 祥史君
                松村 龍二君
                三浦 一水君
                山下 英利君
                山本 一太君
                足立 信也君
                浅尾慶一郎君
                池口 修次君
                喜納 昌吉君
                島田智哉子君
                下田 敦子君
                主濱  了君
                白  眞勲君
                広田  一君
                広野ただし君
                前川 清成君
                峰崎 直樹君
                蓮   舫君
                谷合 正明君
                遠山 清彦君
                山本 香苗君
                大門実紀史君
                仁比 聡平君
                渕上 貞雄君
   国務大臣
       総務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(地方分
       権改革))    菅  義偉君
       財務大臣     尾身 幸次君
       文部科学大臣   伊吹 文明君
       厚生労働大臣   柳澤 伯夫君
       農林水産大臣   松岡 利勝君
       経済産業大臣   甘利  明君
       国土交通大臣   冬柴 鐵三君
       環境大臣     若林 正俊君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        溝手 顕正君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策、科
       学技術政策、イ
       ノベーション、
       少子化・男女共
       同参画、食品安
       全))      高市 早苗君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    大田 弘子君
   副大臣
       財務副大臣    富田 茂之君
       厚生労働副大臣  石田 祝稔君
   大臣政務官
       文部科学大臣政
       務官       水落 敏栄君
       農林水産大臣政
       務官       永岡 桂子君
       経済産業大臣政
       務官       松山 政司君
       環境大臣政務官  北川 知克君
   衆議院事務局側
       庶務部長     山本 直和君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      山崎 史郎君
       内閣府大臣官房
       審議官      荒木 二郎君
       内閣府政策統括
       官        丸山 剛司君
       総務省自治行政
       局長       藤井 昭夫君
       厚生労働省健康
       局長       外口  崇君
       厚生労働省医薬
       食品局長     高橋 直人君
       国土交通大臣官
       房審議官     和泉 洋人君
       国土交通省自動
       車交通局技術安
       全部長      松本 和良君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○平成十九年度一般会計予算(内閣提出、衆議院
 送付)
○平成十九年度特別会計予算(内閣提出、衆議院
 送付)
○平成十九年度政府関係機関予算(内閣提出、衆
 議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(尾辻秀久君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 平成十九年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。
 本日は、一般質疑を百分行うこととし、各会派への割当て時間は、自由民主党二十分、民主党・新緑風会五十二分、公明党十五分、日本共産党八分、社会民主党・護憲連合五分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。
    ─────────────
#3
○委員長(尾辻秀久君) 平成十九年度一般会計予算、平成十九年度特別会計予算、平成十九年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、質疑を行います。山下英利君。
#4
○山下英利君 自由民主党の山下でございます。本日の予算委員会、トップバッターとして質問に立たせていただきます。
 本日の質問は、地球の温暖化、いわゆる京都議定書の目標達成ということに絞って私質問をさせていただきたいと思いますが、当参議院の予算委員会におきましても、片山虎之助委員のまず総括、最初の、初日においてまず温暖化の問題を取り上げていただきました。その後、委員各位の質問の中には本当に多くの温暖化に対する質疑が取り入れられております。それだけ今、温暖化という問題については国民が本当に関心が高く、しかも、やはりこの温暖化に対する対策ということは、これからの私たちの生活に本当に密着した部分で非常に関心が高いだけでなく、そして国民がどうすればいいのかということも併せてこれは政治の責任として示していかなければいけないと、そのような思いでございました。
 本日は、そういった意味におきまして、その温暖化、いわゆる温室効果ガスの濃度の抑制であります京都議定書の問題というのは、これからの温暖化に対して持続可能な社会的な枠組み構造を考えていくというのが必要ですが、そのまず第一歩として、いよいよ来年から始まる京都議定書の第一次報告期間と、もう待ったなしであるということが言われているところですけれども、なぜ待ったなしなのか。来年から始まる京都議定書の目標達成計画、この第一次報告期間というものの意味合いも含めて、まず環境大臣に御説明をいただきたいと思います。
#5
○国務大臣(若林正俊君) 山下委員は自由民主党の環境部会長として環境全般、とりわけ地球温暖化対策に熱心に取り組んでいただいておりますことにまず敬意を表したいと思います。
 御質問ございましたこの第一約束期間、京都議定書第一約束期間の意味合いでございますけれども、これは、二〇〇八年から二〇一二年の間にかけてこの義務を負うそれぞれの諸国が、日本でいえば一九九〇年比六%マイナスというように、それぞれ義務を負っているわけでございます。
 この六%マイナスというものの意味合いですけども、二〇〇八年から二〇一二年、五年間あるんですけども、このうち例えば二〇一〇年で六%、単年度で減らせばいいというものではなくて、二〇〇八年から二〇一二年までの各年、全体をならして平均で六%を達成しなきゃならないという意味ですから、この初年度、二〇〇八年あるいは二〇〇九年で積み残しをしてそれだけの削減ができないでいますと、それは後年度に全部かぶってくるということになるわけでございまして、後年度に集中的に削減しなければならないというような事態を招かないようにするためにも、初年度から思い切って削減に入っていかなきゃならないという意味で、今年待ったなしと、こう申し上げているわけでございます。
#6
○山下英利君 どうもありがとうございました。よく分かりました。
 要すれば、来年からもう一九九〇年比六%削減という形にしなければ、足りなければそれが翌年度に繰り越されると、後になればなるほどこれがきつくなっていくという仕組みだということだと思います。
 そんな中で、今、中央環境審議会、産業構造審議会合同でこの目標達成計画の評価、見直しということを進めていただいていると聞いていますけれども、やはりこれで本当に十分な対策となっているのかどうか、対策が進んでいるのかどうか、これは危惧する声も聞こえてくるところでございます。
 そういった意味で、今日は関係する四大臣の皆様に、この京都議定書の目標達成計画に対するお考え、そして取組をお聞きをしたいと思っておるところですが、まず最初に、やはりこの二酸化炭素排出総量、やはり一番大きい部分であります発電、産業部門というところがございます。そして、特に電力供給部門の取組ということについて、私は経済産業大臣に伺いたいと思うんですが、やはり今、電力供給、原子力発電に頼っている部分が大変多うございます。そして、これはやはり安全性というものを確保するということが国民の不安を払拭するためにはまず大前提でありますけれども、環境の面からすればクリーンなエネルギーであり、この原子力発電所が長期に止まってしまうということになった場合には、当然ながらこの二酸化炭素の排出量が増えてしまうということからすると、やはりこの安全性を確保した上で、今後どう稼働率の低下というものを回復させていただけるのか、これを是非、経済産業大臣に御所感をお聞かせいただきたいと思います。よろしくお願いします。
#7
○国務大臣(甘利明君) 先生御指摘のとおり、原子力発電所というのは、発電過程では二酸化炭素ゼロでありますから、しかも大容量で安定的に供給できるという、CO2に関しては優等生であります。
 過去、東電のトラブルで原発が止まったと、それがCO2を二・三%増やすという押し上げ効果になってしまったわけです。ですから、今、九〇年比八・一というのは、その中に二・三が含まれているということであります。
 御指摘のとおり、安全が大前提であります。これは譲ることができない大前提であります。その上でどう稼働率を上げていくかということでございます。日本の原発は欧米諸国に比べると稼働率はちょっと低いんであります。欧米では、点検から点検までの間の稼働の期間が長いとか、あるいは検査期間が短いということがあります。日本としては、どうやって安全性を更に向上させながら、その上で運転期間を延ばすことができるかとか、あるいはオンラインメンテナンスのどこが可能かと、これ技術的な検証がしっかり、重要です、安全性を犠牲にすることは絶対にできませんから。その前提で、稼働率を上げるべく、今技術的な見地から検討をしているというところであります。
#8
○山下英利君 排出の方では、この原子力発電所の安定的な稼働とそして安全性の確保というのが非常に大きなファクターでございますので、是非とも経済産業大臣、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 そしてさらには、この産業界といった中で、産業界、産業部門としての取組については、各分野で自主行動計画等も作っていただいて頑張っていただいているところでありますけれども、この自主行動計画と、そして産業部門での全体の整合性というんですか、その辺が見えない部分がございますので、その部分について経済産業大臣にお話をいただき、そして環境大臣にもお話をいただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
#9
○国務大臣(甘利明君) 京都議定書の目達計画、目標達成計画、この中に産業部門は自主的な取組として自主行動計画を作っております。現在では、経産省だけじゃなくて環境省や中環審も含めてこれをトレースしているわけでありますが、大変有り難いことは、参加する業界がどんどん増えていってくれるということ、それから既に参加している業界は、目標値をクリアすると自主的に目標値を更に上げてそれもクリアしていこうということをやっていただいているわけであります。
 さらに、我が省といたしましては、この自主行動計画の、に加えて、省エネ法に基づきまして一定規模以上の工場や事業所に対しては制約を掛けている。いろんな義務を履行してもらう。例えばエネルギー管理者の選任とか省エネルギーに関する計画書の作成、こういうのを義務付けて、それをきちんとクリアしてもらうと、そういうことをやっていただいておりますし、あるいはトップランナー方式で、いろいろ自動車や家電機器はその時点での一番性能のいいのを最低基準にしてそれよりも上をねらっていくというやり方をやっています。あるいは、高性能の工業炉、炉を使うところにはすべてこれを入れてもらうと。今までよりも三割ぐらいエネルギー効率がいいわけですから、三割ぐらいCO2を出さないということになるわけであります。
 この普及に向けての補助制度等、いろいろ縦横斜め各省と連携しながらCO2削減に取り組んでいるところであります。
#10
○国務大臣(若林正俊君) この地球温暖化対策全般にわたってでございますけれども、その中で削減についていえば、産業・エネルギー転換部門の対策が中心的な取組になると認識をしております。とりわけ、産業・エネルギー部門における排出量の九割を占めるのは七業種でございまして、鉄鋼業、あるいは化学工業、石油連盟、電気事業者連合、日本製紙連合、セメント協会、電機・電子四団体、この七業種の占める割合が大変大きいわけでございます。
 本年度、産業構造審議会と中央環境審議会が合同で、主に経団連加盟業界の、今経済産業大臣が御説明いたしましたような自主行動計画、この自主行動計画のフォローアップを行ったわけでございますが、その結果によりますと、CO2総量を目標、指標としている業界は三分の一程度にすぎません。つまり、CO2の目標、総量として規制しているのは三分の一程度でありまして、原単位でこれを目標としておるわけでございます。
 また、全体のCO2排出量も、基準年一九九〇年度から比較しまして実はやや増加いたしておりまして、一九九〇年度が四億四千万に対しまして二〇〇五年度の速報値では四億五千万と、若干増加をしている状況でございます。
 そこで、合同の審議会からは、今後の課題として目標の引上げを促進していく、目標達成の蓋然性を向上させる、未達成業種に対する策定の働き掛けを進めるといったようなことが指摘されているところでございます。
 環境省としては、自主行動計画の課題を克服するために、主要七業種を所管しております経済産業省を始め、それぞれの業種を所管する省庁とともに具体的な積極的な働き掛けを行うことに加えまして、京都議定書目標達成計画の評価、見直しの検討の中で産業部門の取組の強化を図り、産業部門で基準年比マイナス八・六%の目標達成に努めてまいりたいと思います。
#11
○山下英利君 ありがとうございました。
 ただいまのお話を伺って、自主行動計画と、そして部門全体の目標と、やはりここをしっかりとすり合わせながら確実に部門目標を達成させるようにしていかなければいけないと。そのためにも、今見直しという形で経済産業省、環境省合同で行っていただいているわけですから、それをしっかり踏まえた新たな目標という形にして、来年に向けての足腰を強めていただきたいなと、そのように思っているところでございます。
 そして、次に移らせていただきますが、今度は二酸化炭素の排出の伸びの一番大きい部門と言われておりますのが、いわゆる業務・家庭部門でございます。この部門についていえば、改正の省エネ法がありまして、いわゆるオフィスビル、住宅等に対する省エネという部分についての支援を決定をいただきまして、既に二千平方メートル以上の新築、改築のビルと住宅はこの規制対象としていただいたことを大変評価をしているわけですが、それも含めまして、国土交通大臣から、いわゆるオフィスビルあるいは住宅といったものに対する対策、これについての御所感をいただきたいと思います。
#12
○国務大臣(冬柴鐵三君) お説のとおり、民生部門、とりわけ業務・家庭部門のCO2排出量は残念ながらちょっと排出量が大きいものですから、これに対する対策といたしまして、今述べられましたように、オフィスビルについては平成十五年から二千平方メートル以上のものについて省エネ措置の届出義務を課しましたが、昨年、平成十八年には二千平方メートル以上の共同住宅についてもそれと同じような届出義務を課することとしたわけでございます。
 それから、住生活基本法におきまして、今まで木造建物は約三十年たてば壊して建て替えていたんですけれども、これには建築用廃材等から出るCO2も大きいわけでございまして、これはいいものを造ってきっちり手入れをして長く大切に使っていこうという方向に変えまして、この建築物の命数というのを長くするということも非常に大きな省エネ効果があると考えております。それからまた、住宅につきましても、住宅ローンの金利を五年間〇・三%引き下げると。省エネ、例えば断熱材を入れた天井、床、壁面とか、二重サッシとか二重ガラスですね、そのようなものについて平成十九年度予算では五百億円を予算計上したところでございまして、これから頑張っていきたいと思います。
 それらによって、住宅については二〇〇八年にはその五割を、そしてまた建築物については二〇〇六年には八割を達成するために、その効果が見込まれていることを考えておりますので、これらの省エネ対策の成果を踏まえまして、目標達成に努めてまいりたいと考えておるところでございます。
#13
○山下英利君 ありがとうございました。
 国土交通大臣、今そういった形で全般的な見直しをされているという中で、これ二千平米以上ということで今回お取り上げをいただきましたけれども、じゃそれ以下の部分についてどうするのかということも今後の議論の中で是非とも御検討をいただいて、やはり細かいものでも集まれば大量になってくると、そういったところまでどうやって細かく気を配っていくかということも重要な視点になろうかと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。今日は要望という形にさせていただきたいと思います。
 そして、家庭部門なんですが、家庭部門というのがこれが非常に難しい分野だと私は理解をしているところでございます。環境大臣にもお伺いしたいんですが、今、日本のいわゆる省エネ技術、これは世界でもトップですよね。もうあらゆる面での技術開発、これはもう世界的にも先端を行っていただいている。先ほど経済産業大臣の方からもお話もございましたトップランナーという形でもってやっていくときに、日本の技術というのが世界に先行しているという部分も大変多うございます。
 それで、それだけ頑張っていただいている中でいかにこの省エネの例えば機器を更新をしていくか、あるいは個人の家庭でいえばやはりライフスタイルというのも随分変わってまいりました。かつては一家に一台の家電だと言っていたのが、パソコンなどは一人に一台というふうなライフスタイルの変化と、そういうものも入ってまいりました。そんな中で、やはり省エネ家電に変えていく、これを促進していくというやっぱり努力続けていかなきゃいけないというふうに思いますが、そういったところで、例えば民間の金融機関でもって低利融資を組み合わせたような促進策のような提案も来ているというふうに伺っていますが、それも含めたお話と、そしてもう一つは、私は環境大臣に、国民にもっといわゆる環境問題、特にこの京都議定書の目標達成計画について強いメッセージを発していただきたい。
 ごみ一つ取っても、ごみが出ればそれで熱量を発生、そのごみ処理に熱を発生するわけでありますから、ごみを出さないということも大きないわゆる温暖化対策ということになるというふうに私は考えておりますが、その辺も踏まえまして、環境大臣からの御所見いただきたいと思います。
#14
○国務大臣(若林正俊君) 幅広い角度から温暖化対策への取組に御示唆をいただき、また御質問を賜ったわけでございます。
 先ほど、二酸化炭素排出量の伸びの大きい業務用、家庭用の対策として、オフィスビル、住宅の省エネ対策についてまずお話がございました。おっしゃるとおりでございまして、このオフィスビルと家庭用の排出量の比率を見ますと、オフィスビル六に対して家庭用が四というふうに推定をいたしておりますが、このオフィスビルというのは、企業などを中心としました都市部の事務所が大きいんですね。
 そういう意味で、企業などの努力も更に一層お願いして、オフィスビルと家庭と相まって温暖化のための省エネ努力を重ねていかなければならないと思っておりますが、家庭用や事務機器、事務についていいますと、家電や事務機器などの省エネ性能というのはもう世界でもずば抜けてすばらしい省エネ機能を持っております。これは長年にわたる電気関係の業者の皆さんの企業の企業努力、開発努力の結果でございまして、問題は、これがどのように家庭あるいはオフィスに普及していくのか、この省エネの機器を導入することによってどの程度それぞれの企業なり家庭なりが電気代あるいは暖房費を節約できるのかといったようなことが目に見えるような形にしないとなかなかこれが普及されない、こういうふうに思います。
 このことについては、先ほどお話ございました金融機関と地域の電気器具の商業関係の皆さん方が協力をいたしましてすばらしいシステムを提言をされ、実行に移しつつあるわけでございまして、これはちょうどまた続けて御紹介を申し上げますが。
 委員御指摘になりました中のもう一つ、つまりごみの減量、これがどれほどかCO2の削減に効果があるかというようなこともしっかりと普及していかなきゃいけないと思います。
 身近な例として言えば、レジ袋の削減などのごみ減量化を始めとした循環型社会の構築、もったいないの心を持ってする節約の努力というようなものがCO2削減に大変効果があると、こういうふうに考えているわけでございまして、その意味で、国民運動として幅広くこれを推進していかなきゃいけない、こんなふうに考えております。
 そういう角度で、実はこの国民運動の一つとして、チーム・マイナス六%の国民運動というのを呼び掛けておりまして、チームリーダーは安倍総理御自身でございまして、私がチームのサブリーダーとして呼び掛けました。今のところ、個人でこのチームに参加しております方が百八万人に達しまして、企業、団体で約一万団体が加入していただいております。やはり底辺から、そういう現場から国民の意識を高めていただいて、みんなで声を掛け合って、例えば温度調節をしっかりとして、例えば冷房は二十八度、暖房は二十度という目標を持つとか、水道などは小まめに蛇口を閉めていこうとか、先ほどの家電など商品を購入するときにはエコ製品を選んでいこうとか、自動車を運転するときにはエコドライブをしていこうとか、あるいは電気の使い方も、ただ止めるのではなくて、できるだけコンセントから抜きますと非常に省エネ効果が高いわけでございます。そういう身近なことをアピールをしていかなきゃいけないと思っておりまして、このチーム・マイナス六%も人口比で五%ぐらいを目標にこれから更に拡大をしていかなきゃいけないと、こんなふうに考えております。
 最後に、委員が御指摘になりました家庭におきます効率の高い省エネ電気製品などの普及の仕方の問題でございます。
 実は、平成十八年度に環境省呼び掛けまして、NGO、NPO、企業の環境政策について提言を求めたところでございますが、この提言の中で、御地元の滋賀県のびわこ銀行と滋賀県の電器商業組合、地球環境戦略研究機関の連名で家庭版のESCO実施スキームという提言が寄せられました。もう最優秀でありますということで、この最優秀提言として選定をさせていただいたわけでございます。
 簡単に申し上げますと、地域の家電販売店の人材を活用して、省エネ・ESCO診断士が家庭の電気冷蔵庫だとかあるいはクーラーだとか、そういうような今配置されているものを見ながら、これをもっと能率のいいものに切り替えていけばどれぐらい電力が節約されるか、暖房費が節約されるかといったようなことを相談に応じましてコンサルティングをして、そして提言をいたします。それで、消費者の側が、よし、それじゃそのようにしようと言ったときの資金需要に対しましては、これらの買換えを容易にするための優遇ローンを設定すると、こういう仕組みでございます。この仕組みは大変すばらしい仕組みだと考えておりまして、これからこれを全国に普及を、このシステムを導入するように指導するよう進めてまいりたいと、こんな考えでおります。
#15
○山下英利君 ありがとうございました。
 やはり官民知恵を絞って、例えば省エネ機器に替えていくとか、やはりライフスタイルが変わっていく中で温室効果ガスの抑制というものに知恵を出していかなければいけないと、そのように私は思っているところでございまして、私の選挙区滋賀県というのは琵琶湖がございまして、もう常に水質の保全管理ということで環境という問題に常に直面してきたわけですが、今は水とそれから空気ということで、また私もいろんな方から御指導等をいただいている立場でございます。
 そんな中で、今日、この京都議定書の質疑に際しては、まず排出の方の点に着目して質問させていただいておりますが、安倍総理の御答弁の中にもございましたいわゆる再生可能エネルギーの導入を加速化させる、いわゆるバイオマスの点につきまして各大臣の御意見をいただきたいと思うんですが、まず経済産業大臣にお話を伺いたいと思います。
 太陽光発電も含めたその他の再生可能エネルギーへの対応というものもありますけれども、今正にバイオエタノール、これはいわゆるアメリカ、EU等これの促進を図っていくという報道もされております。しかし、それを実際に日本の国内で促進をする場合には、いろいろな問題も克服していかなければいけないという点もあろうかと思います。
 経済産業大臣には、そのバイオエタノールに対する対策、いわゆる安全性の確認といったものも含めた部分ですね、そしてもう一方では、太陽光発電を含めたその他の再生エネルギーへの対応といった点につきまして御所見をいただきたいと思います。
#16
○国務大臣(甘利明君) バイオエタノールにつきましては、経産省、農水省、そして環境省と連携を取りつつ、この政策を推進していくということで具体的にいろいろ着手をいたしております。
 ただ、御指摘のように、どういうその懸念材料を克服すべきかというお話ですが、一つは供給の安定性でありまして、それからもう一つは食料との競合をどうするかという話、それから品質や安全の確保、それから脱税の防止、これらが課題になっているわけであります。
 昨年末に公表しました次世代自動車燃料イニシアティブというのがありますけれども、これに基づきまして、セルロース系原料からのエタノール製造技術の開発を進めますとともに、バイオ燃料の利用につきまして、安心、安全、公正といった原則にのっとって、品質あるいは徴税公平性のための制度面の整備を進めてまいるというところでございます。全力でバイオエタノールを含む新エネルギーの推進に取り組んでいきます。
#17
○山下英利君 ありがとうございます。
 これは、政府一丸となってそういった問題点を克服していく、このことが必要だと思いますので、是非よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 次に、国土交通大臣、自動車の安全を所管する立場から、このバイオエタノール、いわゆるE3とか言われていますバイオエタノールガソリンについての御所見をいただきたいと思います。
#18
○国務大臣(冬柴鐵三君) バイオ燃料は運輸部門の二酸化炭素排出量削減のための重要な手段であるほか、石油の代替燃料であるとも認識しておりまして、国土交通省といたしましては、沖縄におけるバイオエタノールの製造から使用までの実証事業に参画するなど積極的に対応しているところでございます。
 バイオエタノールにつきましては、ガソリンにエタノールを三%まで混合したE3は既存のガソリン車に使用できますが、それ以上の混合率の燃料を使用するためには燃料系の腐食の防止等の所要の対策を行うことが必要であります。そのため今、自動車交通局において、現在、E10、すなわち一〇%まで混合するものについての対応の車両の安全、環境上の技術基準の整備を進めているところでございまして、国土交通省としては、関係省庁との連携をしながら、バイオエタノールの普及に向けてこれらの所要の施策を進めてまいる所存でございます。
#19
○山下英利君 ありがとうございました。
 問題点の克服に対して、その技術の開発、これに全力を挙げていただいて、バイオエタノールの拡充に向けてお力添えいただきたいと、そのように思います。
 そして、農林水産大臣にも、このバイオエタノールという部分につきましては、国内の供給源としてあらゆる可能性を求めていくという中でお考えを聞きたいと思います。
#20
○国務大臣(松岡利勝君) 先生にお答えいたします。
 安倍総理が所信表明でもまた施政方針でも申されましたように、バイオマス燃料生産の加速化、この一大方針を受けまして私どもも積極的に取り組んでいるところでございますが、先生御指摘のように、この京都議定書、CO2の問題、これはやっぱり二つの方向から取組が必要だと思っています。一つは出すのを少なく、CO2を出すのを少なくと、一つはそのCO2の吸収を大きくと、こういうことだと思っております。
 そこで、まず出す方についてですが、バイオマス燃料、これは正に緑のクリーンエネルギーと、こういうことで、これを進めていくと、こういうことでございます。
 そういう中で、私どもといたしましては、昨年、総理から工程表を作るようにという御指示をいただきまして、二月の二十七日にその工程表を総理に提出をしたところでございます。この間、経済産業省はもとよりでありますが、国土交通省、さらには環境省、関係府省と連携、連絡を、協力をいただきましてその工程表を作成いたしたところでございます。そして、二〇三〇年には、これは私ども農林水産省としての試算でございますけれども、二〇三〇年には、今六千万キロリットルの自動車用のガソリン、これの一割、六百万キロリットルを是非とも生産を実現をしたい、こういうことでございまして、アメリカに比べますとまだまだ少ない割合ではございますが、これを何としても実現をしたい。
 そのためには、まずはいろんな技術開発も必要でございます。それからまた、原料となる作物も収量の多い作物がまた必要でございますし、それと、何といっても、もう一つは制度面の、外国並みの税制等も含めた制度面の条件整備と、こういったことも必要でございまして、そういったことを工程表を明らかにいたしましてしっかり取り組んでいこうと思っています。
 とにかく、十九年度におきましては八十五億円の、これを実用化に向けた正に取組を本格的に開始をすると。こういったことで、十九年度はそのようなモデル事業等の創設も含めまして今しっかり取り組んでいこうということでございますので、先生の是非ともまた御指導も、お力添えも強力にお願いをしたいと思います。
#21
○山下英利君 農林水産省、是非頑張っていただきたいんです。
 そして、来年からもう第一次の報告期間が始まりますから、ただいまの六百万キロリットルという話がありましたけれども、それよりもまず足下をしっかりと、このバイオエタノールを生産できるというふうな基盤整備を至急やっていっていただかなければいけないというふうに思います。欧米あるいはブラジル等の状況を見ましても、やはり日本がこの分野における遅れというのを取り戻していかなければいけないのかなというふうに思っておりますので、よろしくお願いします。
 それと、一方では、これは質問じゃないんですけれども、吸収する方も、これは農林水産省に頑張っていただかなきゃいけない部分です。特に山であります。森林をしっかりと整備をして、そして今度はしっかりと二酸化炭素を吸収していただかなければ、幾ら排出量を下げるといっても、吸収量が足りなかったら目標は到達できません。是非よろしくお願いいたします。
 そして、最後になりますけれども、環境大臣にこの代替エネルギー、いわゆる再生エネルギーについての総合的なお考えをお聞かせいただきまして、私は質問を終わらせていただき、松村議員にバトンを譲らせていただきます。
#22
○国務大臣(若林正俊君) バイオエタノールや太陽光などの再生可能なエネルギーの導入に関してでございますが、再生可能エネルギーの今までの累積導入量を見ますと、ようやく目標の半分を超えたところでありますから、第一約束期間終了までの今後六年間の間にこれを達成するというのは容易ならざることだというふうに考えておりまして、この本格的な導入を更に一層加速しなければならない、そういう意味でせっぱ詰まった状況にあるというふうに認識いたしております。
 とりわけ、輸送用バイオ燃料につきましては、原油換算で五十万キロリットルについてこれをE3あるいはエタノールを使っていこうということでございますが、これらについては関係省庁と連携を強化し、呼び掛けをいたしましてこの再生可能エネルギーの普及拡大を更に一層進めてまいりたい、このように考えております。
#23
○委員長(尾辻秀久君) 関連質疑を許します。松村祥史君。
#24
○松村祥史君 自由民主党の松村祥史でございます。
 山下英利先生の関連で、短い時間でございますけれども、中小企業政策に特化をいたしまして質問をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。(発言する者あり)ありがとうございます。
 今年は、特に中小企業予算関連におきましては九年ぶりに予算のアップをしていただいたと思っております。また、税制面でもいろんな優遇策が出ておりまして、正に成長段階を図っていく背景が整いつつあるなと実感をしておりますし、総理からも、頑張る地方の応援プログラムや、中小企業の活力は日本の活力だと、こんな心強いお言葉をいただいております。大変有り難いなと思いますし、地域に目を向けていただいて、正に地域の活力が日本の活力となっていくと、こんなふうに実感をしておりますけれども。
 そこで、経済産業大臣にお尋ねをしたいと思いますが、今回、経済成長戦略大綱、このことをお進めをいただいて、また関連三法案、このこともお進めいただきながらいろいろと成長戦略を図っていただいているものと思っております。
 金融対策も含めまして、今後、大臣の御所見をお伺いできればと思いますので、よろしくお願いいたします。
#25
○国務大臣(甘利明君) 中小企業政策の専門家であり、正に現場で指揮を執っていただいた先生が戦列に加わっていただいて大変心強く思っているわけでありますが、中小企業にとってやっぱり一番深刻なのは円滑な資金供給でありますので、過去にも、この円滑な資金供給を柱として、新事業への挑戦とかあるいは事業の再生に取り組んできたわけでありますが、今国会には、新たな商品とかサービスの開発に向けて、地域の資源といいますか、産地の技術とか農林水産品、それを商品や新サービスにつなげていくということの支援をするという中小企業地域資源活用プログラムというのを創設をしてまいります。このための法案を出したところであります。
 あわせて、産業活力、産活法を改正をいたしまして、中小企業の再生支援協議会、これを延長、強化をして、再チャレンジをする起業家への支援を行うと。
 それから、先ほどの金融に関しましてでありますけれども、信用保険法の改正をいたしまして、従来、不動産担保だとかあるいは個人保証に依存している融資というのをもうちょっとその依存度を下げていくという意味で、中小企業者が持っている売り掛け債権や在庫を担保とした融資に係る保証の活用、保証は今までは売り掛け債権だけでしたけど、これを保証を在庫にも広げていくということで、民間金融機関が在庫担保融資に乗り出してくれるような環境整備をしていくということであります。
 大綱関連の三法案を中心に地域中小企業を元気にしていく、それが地域の活力の源になればというふうに思っております。
 あわせて、底上げ戦略で中小企業の底上げを図っていくと。ITをいかに活用していくか、あるいは下請取引の適正化をどう図っていくか、これら併せて、中小企業の活力を更に伸ばしていこうというふうに思っております。
#26
○松村祥史君 同じく、大田経済財政担当大臣にもお尋ねをしたいと思いますが、生産性向上を図ることで経済成長を図っていこうと、これは国全体の話でございますけれども、その中での中小企業、この位置付け、どういう観点で成長戦略を考えていらっしゃるか、お聞かせをいただきたいと思います。
#27
○国務大臣(大田弘子君) 成長力の強化を図ります上で、今先生御指摘の生産性の加速プログラムというものが大きい柱になります。
 その第一弾は、今、甘利大臣からもお話ありました成長力底上げ戦略です。これは、人材投資と中小企業の生産性向上が重要な課題になります。
 第二の柱としまして、GDPの七割を占めるサービス産業の生産性向上の策を今取りまとめ中です。サービス産業におきましても中小企業が大きなシェアを占めますので、ここでも中小企業の生産性を高めるための、例えばITのネットワークをつくる政策ですとか、こういうものが重要な課題になってまいります。
 第三の柱としまして、新たな成長分野を開拓するための戦略、これも併せて策定中です。こちらも、ベンチャーを始め革新的な中小企業が重要な位置を占めると考えております。
#28
○松村祥史君 お二人の大臣から大変心強い答弁をいただいたものと思っております。
 特に、私も経営者をやっておりましたけれども、経営で一番大変なのは、金融対策、販路拡大、やっぱりこの二つが大変でございまして、昨今、中小企業は、特に金融対策は大変な面がございます。
 先ほどお話をいただいた売り掛け債権の話でございますが、これも私、経営者をやっていたときでございましたので、当初出始めのころは、この債権でいろいろ金融をやろうと、調達をしようとしますと、何だ、君のところはこんなのを使わないと危ないのかなんという風評被害がございました。しかしながら、地道なお取組のおかげで、こういったものがもう一兆円規模の取引にも広がったと聞いております。非常に有り難いなと。また、ある意味では、流動資産を担保として見ていただけるということは、これはもう非常に有り難いことであると思っております。そういう意味では、是非こういう広い周知をしていただいて、円滑な金融調達ができるように、今後また幅広い広報をやっていただきますように強くお願いをしたいなと思っております。
 次に、私も中小企業の一人でございましたけれども、現場におりましたころ、これ中小企業というよりもやはり小規模事業者なんですね、私どもは。全国に四百三十万の中小企業がいらっしゃいます。日本の全事業所の九九・七%、雇用の七割、これを占めると言われておりますが、四百三十七万社のうちの八七%、約三百七十五万社ほどがこの小規模事業者と呼ばれる方々です。個人事業主もいらっしゃれば、まあそこそこの会社もいらっしゃると。ここがやはり地域に点在しながら地域経済を支えていらっしゃると。このことは非常に大事なことですし、これから日本の経済を上げていこうという意味では、正に日本の経済を支えている底辺の部分ですから、大変大事な部分であると思っております。
 この小規模事業者という観点から、甘利経済産業大臣に、今後どういった成長戦略、また政策をお考えか、お伺いをしたいと思います。
#29
○国務大臣(甘利明君) おっしゃいますように、中小企業といってもその大部分が小規模企業であります。御案内のとおり、八七・一%は小規模企業。その小規模企業というのは地域密着型でありますから、地域の雇用を支える、あるいは地域のいろんな行事や文化面を支えているという、業として以外の地域のアイデンティティーも担っていただいているわけであります。だから、ここをしっかりとその足腰を強くしていくということが極めて大事なわけであります。おっしゃいますように、正に小規模企業はさらにその担保力や信用力という点で中小企業の中でもやっぱり足腰はそう強くないと、そこをどう強化をしていくかということであります。
 いわゆるマル経制度、これは合計で一千万ということになっておりますけれども、これをしっかりと引き続き政策の中枢に加えていくと。それから、おっしゃいましたように、金融とそれから販路の開拓、販売力、この二つが大きな二本柱といいますか、その点が大事ということで、そこで、販路開拓のための小規模事業者の新規事業全国展開支援事業と、これは国内的に。それから、物によっては、国際市場に小規模企業といえどもいい製品が出たらデビューさせていくという点も当然あろうかと思います。これはJAPANブランドの育成支援事業。内と外で販路の開拓に重点を置いて支援をしているわけであります。あわせて、創業や経営革新等に関しましても、経営革新塾、創業塾等々で経営資源のブラッシュアップをしていくということに取り組んでいるというところでございます。
#30
○松村祥史君 実に細かな政策まで打っていただいているものと思っております。
 そこで、これは大臣とも一度議論をさせていただきましたけれども、一昨年、三位一体改革によりまして、小規模関連予算ですね、このことが各都道府県に税源が移譲されました。そのときに私は、経済産業委員会の中で非常に心配をしているというお話をしたのを覚えております。と申しますのが、それぞれの県に参りますと、それぞれの知事の判断、また県財政も非常に厳しゅうございます、その中でいろんな見方がありますし、これが非常に手薄になるんじゃないかと。そこで、是非国の関与もひとつやりながら、このことは大事にしていただきたいし成長を図っていただきたいというお話をした覚えがございますけれども、これはそれぞれの県の判断もございますけれども、大臣には以前、各知事の皆さん方にはお手紙まで書いていただいて、しっかりやってくださいよというお願いをしていただいたと覚えております。
 しかし、実際私が現場を回ってみますと、やはり既にばらつきも出ております。そこに不安も出ております。そのことを格差とおっしゃるのかもしれませんし、やる気のある方々のやはり熱意をそいでいる部分もたくさんございます。是非、今後こういったものは国の関与も必要であると私は思っております、そういう意味では、是非大臣の御見解をお聞かせいただければ有り難いと思います。
#31
○国務大臣(甘利明君) 御指摘の小規模事業経営支援事業費補助金、これ、商工会等の経営指導事業に関する国の補助金で、これがいわゆる三位一体改革によりまして国から都道府県に移管をされたと。で、都道府県が自ら補助事業を行うと、税源移譲の下に。そのときにきちんと注文を付けたんであります。これはこういう趣旨ですからその趣旨にのっとってちゃんと使ってくださいと、ほかに、まあ悪い言い方すると流用はしないでくださいよということの限定を付けてお願いしたわけであります。
 これをちゃんとそのとおりやってくれている都道府県はかなりになりましたけれども、しかし、一部にはその要請どおりにやっていただいていないと、あるいは何かどうも意図的に減らしちゃったという県があるというような御指摘もあったわけでありまして、そこで、この趣旨を踏まえて執行してくださいということで、御指摘のように、私が就任してすぐ、昨年の十月でありますけれども、全国知事会長に対しまして、小規模事業者支援を確実に実施するようと、この予算の趣旨を踏まえてくれという要請を文書でしたわけでありまして、これに対して、翌月に知事から私あてに、大臣の趣旨を各県の都道府県知事に周知をしたということをお話をいただきました。
 周知はしたけれども実際にそのとおりになっていないという部分がまだあろうかと思います。これからも折に触れて要請をさしていただいて、移管した意図をちゃんと正しく理解してきちんと執行していただけるように取り組んでいきたいと思っております。
#32
○松村祥史君 大臣、ありがとうございました。大変心強く感じたところでありました。
 それぞれの経営者というのは、それぞれの自助努力、これが原点でありますけれども、なかなか企業形態や、やる気があっても体力がなかったり人材がいなかったりと、そのことを実際、成長させていくのが今回の目的である経済成長戦略であると思います。そのためのツールをたくさん出していただいたと、私はこう理解をしております。そういう意味では、やはり若い経営者、また中堅経営者がどんどん意欲ある方々が出てきてほしいなと、またそのことが我が国の活性化につながると、こう信じておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。
 その中で、次に御質問させていただくのが、今経営者のお話をしましたが、イザナギ景気を支えた経営者の皆様や、私たちみたいな、まあ現場におりましたときは若い経営者と呼ばれておりましたけれども、こういう若い経営者もたくさんおりますが、最近、中小企業の中での廃業も目立ってまいりました。大体年間二十九万社ほど廃業されるそうでありますが、そのうちの七万社、これが後継者がいないということを第一の理由に廃業をされているみたいであります。そのことを考えますと、雇用の維持や、貴重な技術の伝承の機会をなくしたり、またそういう小規模事業者の方々というのは地域に密着をしておりますから、地域経済の衰退や防犯、こういったものが衰退をしていく、こういうことを危惧しております。そういう意味では、円滑なやはり事業承継がこれは必要だろうと。
 しかしながら、我が国においてはなかなかまだ厳しい実情がございまして、これはまず会社の中でもございます。やはり小規模事業者というのはほとんど同族でございまして、間接的な資金に頼る、これはいわゆる株とかいうものに頼る企業よりも、どちらかというと自己財源でやる方々が多い。そうなると創業者、創業者の息子さんであったり家内操業ですね、こういう方々のやはり事業承継というのはなかなか親子であるがゆえに承継しにくい部分もございますし、税があるからというような部分もたくさんございます。しかしながら、このことは少しずつ円滑に進めながら、やはり世界で活躍いただく企業をつくっていく必要があると思います。
 このことについて、今後事業承継問題、どのように御見解をお持ちなのか、松山政司経産大臣政務官にお尋ねをしたいと思います。
#33
○大臣政務官(松山政司君) お答えします。
 中小企業の事業承継の円滑化は極めて重要な課題だと認識いたしております。スムーズな事業承継こそが活力に通じますし、雇用の確保につながるというふうに思っております。
 こうした観点から、経済産業省では、これまで累次の税制改正を通じまして、土地、自社株式に係る相続税の軽減措置を講じてまいりました。それから、平成十九年度の税制改正では、相続時精算課税制度の自社株式の特例の創設、種類株式の評価方法の明確化を図ることといたしております。また昨年は、スムーズに事業承継を行うための手引であります事業承継ガイドラインというのを分かりやすく作っております。十九年度からは、事業承継に関する新規予算措置、制度融資の創設等を実施することといたしております。
 今後は、これらの施策の具体的実施に努めますとともに、平成十九年度の税制改正大綱にも明記をされました中小企業の事業承継の円滑化を支援するための枠組みと、大変要望も多いかと思いますが、非上場株式等の税制措置について総合的に検討を行ってまいりたいと思っております。
#34
○松村祥史君 事業承継問題については、今後大変重要な課題になってくると思います。人口が減っていく中で、地域を支えるこの小規模事業者の方々の若い経営者を育てていくこと、やはり人材育成、これはとても大事なことでありますので、是非、今後強力に御推進いただきますようにお願いをしておきたいと思います。
 先ほど質問をさせていただこうと思っておりましたが、甘利大臣の方から政策金融のことについてもお話がございました。
 一つお尋ねをしたいと思っておりますが、これは、行政改革推進法案のこともよく熟知をしておりますし、政策金融改革についてもよく存じ上げております。今まで中小企業の金融パートナーでありました中小企業金融公庫や国民生活金融公庫、これはまた一つになるということで、これはこれで私は大切なことだと思っております。
 しかしながら、このことがしっかりと中小企業者の経営者の皆さん方に伝わっておりませんで、一体どうなるんだろうと、これまでどおりのしっかりとした金融調達ができるのかどうかなんていう声をよく聞くんですね。特に、小規模事業者の方々はマル経というものを大変大事にされております。これはもう先ほどおっしゃったように、最高で一千万ということでございますが、これは是非存続をさせていただきたいと思いますし、今後検討いただきたいのは、やはりクイック融資であるとか、こういったものも是非検討いただきたいと思っております。
 このことは要望に代えさせていただきまして、私の質問を終わらせていただきます。
#35
○委員長(尾辻秀久君) 以上で山下英利君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#36
○委員長(尾辻秀久君) 次に、蓮舫君の質疑を行います。
 速記止めてください。
   〔速記中止〕
#37
○委員長(尾辻秀久君) 速記を起こしてください。
 蓮舫君。
#38
○蓮舫君 民主党・新緑風会の蓮舫でございます。
 まず、松岡大臣に冒頭お伺いしたいんですが、今大臣は、日本で国民やメディアで最も関心のある政治家だという御認識はおありでしょうか。
#39
○国務大臣(松岡利勝君) お答え申し上げますが、どのように関心があり、また最もとかそういう順番とか言われますと、何と答えていいか、ちょっとお答えをしかねるところでございます。
#40
○蓮舫君 最も関心が高いと思うんですね。それだけ発言の影響力というのも大きいと思います。
 三月九日、会見で、水道水を飲んでいる人はほとんどいないと発言をしました。水道水は飲み水ではないという意味でしょうか。
#41
○国務大臣(松岡利勝君) あのときそのような表現があったという今御指摘でございますが、私といたしましては、最近ではペットボトルに入った水を買って飲まれる方も相当な多くに達していると、そういったような意味合いで申し上げたわけでございまして、(発言する者あり)申し上げたわけでありまして、まあ少し櫻井先生、聞いてください、こちらが言っているときは。水道水を否定するつもりは全くございませんし、そのようにもし受け止められたとしたらこれは不本意でございまして、そのような表現の仕方には十分気を付けなければならないなと、そのように今思っております。(発言する者あり)
#42
○蓮舫君 大臣、よく思い出していただきたいんですね。今、水道水を飲んでいる人はほとんどいないんじゃないですかねと発言されたんです。これはペットボトルのペットボトルという言葉もなかったんですが。
#43
○国務大臣(松岡利勝君) 今申し上げたとおりでございます。
#44
○蓮舫君 柳澤大臣にお伺いします。
 厚労省は、安全、安心な飲み水対策として水道施設整備を行っています。十九年度予算案、どれぐらい計上して、どんな要求をされていますか。
#45
○国務大臣(柳澤伯夫君) 水道施設整備費につきましては、平成十九年度予算におきまして千七十四億円を計上いたしております。
 その主な内容といたしましては、統合促進による水道事業の経営基盤の強化、それから地震などの災害に強い水道の整備、それから一時ございました異臭味、異臭とか異様な味の問題等に対応した、より安全でおいしい水の確保に必要な施設整備費を盛り込んでいるところでございます。
#46
○蓮舫君 安心、安全して飲用できる水道水のために厚労省は約八十八億円計上しているんですね。こうした努力をされているにもかかわらず、松岡大臣が水道水を飲んでいる人はいないと否定的発言をしたことに対して、柳澤大臣の方が不本意ではないでしょうか。どうお考えになりますか。
#47
○国務大臣(柳澤伯夫君) 水道水の供給は、そもそも飲用に適した水を供給するということがその本来の目的でございますので、できるだけ私どもの方もそういう消費者の気持ちにこたえるような水の供給に努めていかなければならないと、このように考えております。
#48
○蓮舫君 飲用に適した水を御努力されて供給しようとしている。松岡大臣の発言は歓迎するものでしたか。
#49
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私どもとしては、私どものいろんな予算を使っての供給に係る水を飲用水としてもできるだけお使いいただくようにお願いしたいという立場でございます。
#50
○蓮舫君 松岡大臣にお伺いします。
 山や森林、いわゆる水源を守る、そういう部分の所管大臣でおられる方が、先ほどの水道水の発言なんですけれども、おいしいきれいな安全な水を供給しようと努力している人たち、あるいは経済的問題でミネラルウオーターを買う余裕がない人たちに対して配慮を欠いた発言だと思います。私はこれは訂正された方がいいと思いますが、いかがでしょうか。
#51
○国務大臣(松岡利勝君) あのとき申し上げましたのは、私は一つの見方として、そういった今は水道以外の水を飲む方も相当多いんではないかというような趣旨を申し上げたわけでございまして、今、山を管理するとおっしゃいましたが、正に、私も元々営林署長もやってまいりましたし、森林を守る、又は森林を育成をしていくと。それはもちろん木材生産ということもございますが、やはり日本は国土が狭くて、そういう狭い国土の中で水をいかに確保していくかということは、そこに果たす森林の役割、重々承知をいたしておるわけでありまして、水道水はもとよりでございますが、また、ペットボトルになるその水もまた山を水源地としてくまれているわけでありまして、水というものの重要性というのは、飲み水もそうでありますが、それは工業用水、農業用水、あらゆる面にわたって水というのはやっぱり生命の源でございますから、私も水というものに対する思いは非常に強いものがございます。
 そういう意味で、蓮舫先生がおっしゃいますように、そのときの表現が皆様方にやっぱりそういう良くない印象を与えたということであれば、私はそれは本意じゃございませんので、それは、それを訂正をしたり、そのことは皆様方にそういう思いを抱かせたということにつきましては、それは申し訳ないと思っておりますし、それは訂正をすることについては全くやぶさかでございません。
#52
○蓮舫君 次に、大臣にとって、私、大臣になったことがないんで分からないんですが、国会の答弁というのはどういうものなんでしょうか。
#53
○国務大臣(松岡利勝君) それは、大変大事な、そしてまた責任のあるものだと思っております。
#54
○蓮舫君 私どもの小川幹事長の質問に対し、何とか還元水を付けております、光熱費は暖房なんなりが含まれている、詳細はにわかに覚えてないがきちんと確認してお答えしたいと思います、大変大事な責任の重い答弁です。
 いつ説明していただけるんでしょうか。
#55
○国務大臣(松岡利勝君) あのときも重ねて何度も申し上げておるわけでありますが、急に突然言われたものですから、私も定かに、どういう意味かということを、それを確認する上で、しっかり確認をした上で、必要な範囲において、必要に応じて、必要があればお答えを申し上げますと、こういうふうに必要ということも何度か、必要な範囲ということも何度か言っておるわけでございます。
 したがいまして、したがいまして、私は確認の結果、法律に定められた報告、必要な報告というのはもう既にいたしておると、そういう観点で申し上げたわけでありまして、したがいまして、法律に求められている、定められている必要なことはもう既に報告をいたしておりますと。中身に当たることにつきましては、法律でそれを報告するように求められておりませんので、そのことにつきましては、今ここで、ずっと今日までお答えは差し控えさせていただきたいと、こういうことを申し上げているわけであります。
#56
○蓮舫君 つまり、疑惑が持たれているとか説明責任が足りないんじゃないかという、こういう声に対しては必要ではないと判断しているんですね。
#57
○国務大臣(松岡利勝君) 法律に基づいて、その手続に従ってしっかりやっていることについて、一方的に疑惑と決め付けられましても、それはまた何を根拠にそうおっしゃるのか。私どもはきちんとした、きちんとした報告をいたしておるわけでありまして、それはもう法律で定められたことはすべて報告いたしておる。それ以上のことについてということであれば、これは制度の問題と絡む問題でありますから、制度の問題と絡む問題として、私は改めてそのようなその取決めができれば、それに従って今後は対応していくということは当然のことだと思っております。
#58
○蓮舫君 国会議員会館の部屋は家賃もただ、水道代もただ、電熱代もただです。きちんと報告しているというのであれば、なぜ三千万円の事務所費が計上され、一年間で五百万円、五年間で二千八百八十万円の光熱水費が計上されているんですか。
#59
○国務大臣(松岡利勝君) それはもう何度も申し上げておりますが、ちゃんと法律の手続に従って報告を申し上げておると、こういうことでございまして、法律に求められた、定められたものはすべて尽くして御報告をいたしております。そういうことでございます。
#60
○蓮舫君 大臣が自らお話しになられた何とか還元水、いわゆる浄水器だと思います、あるいは何とか暖房費関係、つまりこれは本来は備品、消耗品だというのは何度も私ども言わせていただいています。つまり、単独で水道代、電気代が出るとすれば、独自に水道管を引いてメーターを付けているとか、あるいは暖房器具は灯油とか石炭を使っているということになるんですが、そういうことでしょうか。
#61
○国務大臣(松岡利勝君) 何度も申し上げて恐縮でございますが、法律に定められておる報告はすべていたしております。中身にわたることにつきましては、そこまで法律では求められておりませんので、そこまでの報告をここで申し上げることは控えさせていただきたいと思います。
#62
○蓮舫君 総務大臣にお伺いします。
 一般家庭の年間平均光熱水費はお幾らでしょうか。
#63
○国務大臣(菅義偉君) 家計調査の平成十八年結果では、二人以上世帯における年間の光熱水道費は全国平均で一世帯当たり二十六万七千三百四十六円であります。
#64
○蓮舫君 平均で二十七万円。つまり、四十平方メートルの広さの国会会館で大臣は一般家庭の約二十一世帯分に当たる年間光熱水費を計上しているんですよ。この額というのは適正だと思っています、普通の人のお金の感覚と同じだと思っていますか。
#65
○国務大臣(松岡利勝君) まあ、適正と思っているか、適切と思っておられるかということですが、それは事実に基づいて報告しているわけでありますから、そのように私は報告を受けておりますから、それは適切とか適切でないかというよりも、そのような結果が報告をされていると思っております。
#66
○蓮舫君 いや、一般的なお金の感覚で電気代や水道代を計上していると考えていますか。
#67
○国務大臣(松岡利勝君) まあ、なかなかその一般的という、平均的ということだと思うんですが、それと比較してどうかということについては、私としてもそれは何とも答えようがないですね。
#68
○蓮舫君 お金の感覚がずれていてはいけないんだと思うんですね。大臣のこの三年間、公開されている組織活動費を見ると、新世紀政経懇談会の役員会とか幹部会とか打合せ会はほとんどが赤坂の一流料亭で行われています。つまり、お金の感覚が本当に一般の方たち、例えば水道代を払ってその上でミネラルウオーター代がなかなかない、家計が厳しいから水道水を飲むしかないんだとか、あるいは収入が減っているから食費の次に電気代や水道代を何とか節制している人たちの気持ちが果たして分かるのかどうなのかというのに疑問を持つんです。
 佐田前大臣がお金の問題で辞職をしました。安倍内閣の閣僚に求められるのは正にそのお金の部分のクリーンさだと思います。大臣はこれまでの答弁で自分はクリーンだということを一二〇%答弁していると自信を持っていますか。
#69
○国務大臣(松岡利勝君) これは明確に申し上げますが、私は法に違反したり法を逸脱したりしたことは一切ないと思っております。
 それと、今ホテルとかこういろいろおっしゃいましたが、これ私だけの問題じゃなくて、ホテルを使っている政治家というのは、全員かどうかは知りませんが、それは蓮舫先生、あなたの政党においてもホテルを使っておられる政治家、これはやっぱり一杯おられるんではないでしょうか。それは私だけの問題ではないと思いますし、私も通常、一般のホテルを使っていると思います。
#70
○蓮舫君 私は今、大臣のことについてお伺いしているんです。是非、御自身の政治と金について何の一点の濁りもないんだというんであれば、是非行動で示されていただきたいんですが。
 私たちは、三月六日に政治資金規正法改正案を提出しました。これまで義務付けがなかった事務所費あるいは光熱水費一万円以上は領収書の添付を義務付けるという内容です。この法案、賛成していただけますか。
#71
○国務大臣(松岡利勝君) その点については、これは私の個人の立場で答えるよりも、国会としての問題ですから、又は、そして政党としての問題ですから、私は当然自由民主党所属でありますから、自由民主党なり与党がどういう答えを出してくるか、それによって、それに従って私は判断をしたいと思っております。
 蓮舫先生も、私どもが幾らいい、自民党が幾らいい案を出しても、あなたは賛成されますかと言われて、民主党の立場を先に優先されるんじゃないかと思いますので、私もそのような趣旨から実はそういうふうに今申し上げたわけであります。
#72
○蓮舫君 是非、私たち以上の内容の対案を、独自案を自民党が出したら、私どもはもちろん賛成しますよ。その部分について積極的に行動していただけることが松岡さんが自分はクリーンだということの表明になるんだと思います。是非活動していただきたいと思います。
#73
○委員長(尾辻秀久君) 速記止めてください。
   〔速記中止〕
#74
○委員長(尾辻秀久君) 速記起こしてください。
 ただいまの質問に対して答弁をしてください。
 速記止めてください。
   〔速記中止〕
#75
○委員長(尾辻秀久君) 速記起こしてください。
#76
○国務大臣(松岡利勝君) 民主党さんのお立場にまで立ち入ったようなことを申し上げたことは撤回させていただきたいと思います。
#77
○蓮舫君 また機会があったら引き続き伺いたいと思っています。
 次に、年金についてお伺いします。
 柳澤大臣、去年の十二月に新しい人口推計が発表されました。この推計で、五十年後の日本の人口構成はどうなっていますか。
#78
○国務大臣(柳澤伯夫君) 蓮委員の御指摘のとおり、昨年十二月に新しい将来人口推計というものを発表いたしました。人口学の手法に基づきまして、過去のトレンドを将来に伸ばして作成した結果、前回推計よりも人口減少、少子高齢化が進むという厳しい見通しになりました。
 具体的に申しますと、中位推計で二〇五五年の人口構成は、総人口が八千九百九十三万人、六十五歳以上の老年人口が四〇・五%、十五歳から六十四歳のいわゆる生産年齢人口は五一・一%、十四歳以下の年少人口が八・四%となっております。
#79
○蓮舫君 この推計を受けて、厚労省が年金財政への影響を二月の六日に発表しました。これ、どうしてでしょうか。
#80
○国務大臣(柳澤伯夫君) 将来人口の見通しを推計いたします。これはその前年に行われる国勢調査というものがございまして、それが行われますと基礎がしっかりするということで、新しい人口推計を行うわけでございます。そして、新しい人口推計を行いますと、やはり次にその影響がいろいろ及ぶわけですが、その一つとして年金財政は一体どうなるか、こういう国民的な関心も深うございますので、それを受けまして新しい年金財政の見通しを、まあおおむねのところですが、明らかにしようということを考えたわけでございます。
 元々年金の正式な財政検証というのは平成二十一年度までに行うことになっているわけですけれども、先ほど申したように、新しい人口推計が発表されながら、一体年金財政がどうなるかという関心が高まるだけで放置するということよりも、やはり専門的な検証ではないんだけれども、従来の計算方式に基づいて数字を入れ替えてみたときにどうなるかという暫定的な試算としてこれを発表させていただいたわけでございます。
#81
○蓮舫君 新しい人口推計では、人口が減って少子高齢化が一段と進んでいると。
 〇四年次の経済前提のままで出生率を〇六年度の一・二六に当てて再計算をすると、所得代替率は幾つになりますか。
#82
○国務大臣(柳澤伯夫君) これも発表させていただいたわけですが、お尋ねの平成十六年財政再計算における経済前提は平成十三年ないし十四年ころの経済動向を踏まえて設定したものでございますが、この経済前提の下で出生率が中位推計で推移するとすると、最終的な所得代替率は四六・九%ということになるという見通しでございます。
 ただ、これは見通しでございまして、実際には、年金の方は五〇%を切るという見通しになる場合には制度そのものについていろいろな検討をするということになっておりますので、四六・九という数字がそのまま国民のものとして覚悟をしなきゃならないというわけではないと、こういうことでございます。
#83
○蓮舫君 お配りさしていただいている資料一に付けさしていただいております。
 四六・九になるものが、今回の唐突の暫定試算では同じ出生率でも所得代替率が五一・六と、政府公約に沿った内容になっているんですね。それは経済前提を〇四年次より明るい見通しを置いたからなんですよ。この暫定試算における経済前提はどうやって置かれたんでしょうか。
#84
○国務大臣(柳澤伯夫君) まず第一に、平成二十三年度までの足下の経済前提と私ども呼ばせていただきますが、それにつきましては、内閣府の日本経済の進路と戦略、参考試算の新成長経済移行シナリオというものを踏まえて試算をさせていただいたわけでございます。
 そういうことで、長期的にはまたいろいろ独自の私どもの仮定、前提を置かせていただいているところでございます。
#85
○蓮舫君 つまり一言で言えば、三年前の改正時における経済見通しから経済情勢が好転したから、だから暫定試算をしたら公約どおりの所得代替率が五〇%を超えるということだと思うんですが、年金財政を語るときに、年金制度で現役世代が御高齢者を支えると、少子化というのはやっぱり大変大きな要因になるんですね、制度を維持するために。ただ、一年間に生まれる赤ちゃんが倍増するというのは現実的にはないわけですから、少子化政策を推し進めると同時に、財政的にどうやって成長力を上げていくのかというのがこれも大きなキーワードになってくるんですが。
 柳澤大臣、基本的なことなんですが、厚生年金の年金財政において賃金の上昇率が相当大きく影響すると思うんですが、その仕組みについて教えてください。
#86
○国務大臣(柳澤伯夫君) 賃金の上昇率がどういう形で年金財政へ影響するかということでございますが、まず第一に、年金の保険料は賃金に応じて定まるわけですから、賃金上昇率が高まれば保険料収入が増加するという効果がございます。しかしながら、他方、給付費につきましても、長期的には賃金上昇率が高まればそれに応じて増加することから、賃金上昇率の影響、変化というものは長期の給付と負担の総額の関係に非常に大きな影響を与えるというものでは実はないというふうに考えております。
#87
○蓮舫君 御説明いただいたように、厚生年金保険料は定額ではなくて定率だから、賃金が上がると年金財政はこれは単純に潤うわけですね。
 振り返らせていただきます。
 〇四年度に厚生年金に集まった保険料の実績は総額幾らでしたか。
#88
○国務大臣(柳澤伯夫君) 平成十六年度、二〇〇四年度の厚生年金全体の保険料収入は二十・二兆円でございました。
#89
○蓮舫君 資料二に表を付けさせていただきました。左側の上なんですが、実際に集まった保険料が二十・二兆円。でも、これは〇年度には幾ら集まると推計されていましたか。
#90
○国務大臣(柳澤伯夫君) 平成十二年度、二〇〇〇年度でございますが、その年金改正時の厚生年金の財政見通しでは、二〇〇四年、平成十六年度の厚生年金の保険料収入は二十六・七兆円と見通していたところでございます。
#91
○蓮舫君 見通しから実績が六兆五千億円足りなかった。これは加入者が予想を下回ったことも原因としては考えられるんですが、賃金が思ったより上がらなかったという原因も大きいと思うんですね。これはどう分析されていますか。
#92
○国務大臣(柳澤伯夫君) 非常に改正時の見込みに比べまして実績の保険料収入が下回った原因としては、今委員も御指摘になったかと思いますが、不況によりまして被保険者数が見込みを下回った、それからまた賃金上昇率も見込みを下回ったということでございまして、加えまして、保険料率が平成十六年十月に一五・五〇%に上がるというふうにしておりましたけれども、そういうことではなくて少しずつ上げていこうということになりましたので、実際には一三・九三四%となった、こういうことでこの下回るという状況が起こったというふうに分析をいたしております。
#93
○蓮舫君 つまり、推定していた、予測していた様々な上昇率の見込みが外れたことが大きいと思うんですね。〇年には、〇四年次の賃金上昇率を厚労省は二・五%上がると想定していたんですよ。でも、実際には幾ら上がりましたか。
#94
○国務大臣(柳澤伯夫君) 平成十二年改正の際に行われました平成十一年財政再計算では賃金上昇率の見込みを二・五%と今委員仰せられるように見込んでおりましたが、平成十六年、二〇〇四年の厚生年金における賃金上昇率の実績はマイナスの〇・二%でございました。
#95
○蓮舫君 資料三に賃金上昇率見込みと実績というのをそれぞれ表を作って付けさせていただきました。国税庁の民間給与実態統計調査によれば、〇四年の賃金上昇率はマイナス一・一、厚労省の毎月勤労統計調査でも上昇率はマイナス〇・七。厚労省の見通し二・五%を大きく下回ったということが、これが想定していた保険料が集まらなかった大きな要因になっているんですね。
 でも、その〇四年次の見直しで、〇四年の賃金上昇率を〇・六%にしているんですよ、その前ずっとマイナスだったものを。それ以降ずっと賃金は着実に上がっていくと推計をしているんです。さらに、今年見直しをした、一番上です、青の字です。将来の年金財政暫定試算では、賃金上昇率等は更に上がり続けていく。これ相当甘い見通しではないでしょうか、柳澤大臣。
#96
○国務大臣(柳澤伯夫君) 平成二十三年度、二〇一一年度ですけれども、賃金上昇率は、内閣府の行いました日本経済の進路と戦略の参考試算の、先ほど申したようにいい方のケースですね、新成長経済移行シナリオに準拠をいたしております。
 具体的に申しますと、労働力人口一人当たりの経済成長に見合って賃金が上昇すると見込んでいることから、賃金上昇率は二・五%というような数値になると、こういうふうに見込んでいるところでございます。
#97
○蓮舫君 大田大臣に聞く前に、もう一つ確認をさせていただきたいんですけれども。
 国税庁の調査で、この八年間、賃金上昇率ってずっとマイナスなんですよ。どんなに政府がイザナギ景気を超えて景気が良くなったと言っても、働いている者にとっては実際自分たちの懐が潤っていないという、こういう思いがあるんですけれども。
 さすがに新しい暫定試算では、平成十八年度の賃金上昇率ってゼロから始めているんですが、十九年度いきなり二・五%、二十年は三%、二十一年三・五%、どんどんどんどんバラ色のように上がっていくんですね。これ、こんなに上がるんですか。
#98
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは従来からそういう方式を取っているんですが、賃金上昇率は基本的に労働力人口一人当たりの経済成長率とイコールというふうに置くわけです。これはもう従来から取っている方式です。
 それで、平成十九年度のことを申しますと、名目経済成長率が二・二%で、それから労働力人口の変化率がマイナス〇・三%ですので、一人当たりの名目経済成長率が二・五%、そういうところから二・五%という答えが出てくると、こういうことです。(発言する者あり)
 いや、それでですね、名目経済成長率が平成二十年度には二・八%、それから二十一年度には三・三%ということになりまして、それに労働力人口の変化率がマイナスの〇・二%、それから同じく二十一年度もマイナスの〇・二%ということになることによって、労働力人口一人当たりの経済成長率がそれぞれ三%、三・五%となるということから、それとイコールとして置く賃金もそのようになると、こういうことでございます。
#99
○蓮舫君 いや、大変分かりやすいんですが、つまり、従来からの試算が実績で全く反映されていないというところが問題ではないですかと、甘いんじゃないですかと。いいですよ。二・五%に給料が上がるんだったら私どもも全面的に柳澤大臣を応援させていただきたいと思うんですが。例えば春闘を見ると、自社努力で利益が出た大手自動車、電機大手でさえ千円の賃上げの見通しですよ。仮に月収四十万円としたらこの賃上げ率は〇・二五%です。大臣がおっしゃるように二・五%に上がるんだったら賃上げ率で一万円になりますよ。これ、こういうふうに反映されないのはどうしてなんですかって、私たちに分かりやすく教えていただけますか。
#100
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは、先ほど来申し上げましたとおり、(発言する者あり)いや、言い訳ではないんでちょっとお聞きいただきたいんですけれども、私どもは今回はまあ暫定試算ということで、数字を入れ替えるとどうなるかということで、従来の方式を完全に踏襲しまして数字を入れ替える。それは、人口の新しい将来人口推計も入れ替えるし、それから経済的な前提も入れ替えなきゃいけない。その場合にどこに依拠して入れ替えたかということをお話し申し上げますと、今申したように日本経済の進路と戦略というところの新成長経済移行シナリオの方に入れ替えるとこうなります、そうではなくて成長制約シナリオに入れ替えるとこうなりますということで、これはあくまでも二十一年に正式に行うところの財政検証、この検証までの参考資料にしていただくという意味で試算を公表させていただいているというものでございます。正式には、だから二十一年度までに行う財政試算という新しい法律の下の制度で最終的な見通しが公表されるということでございます。
#101
○蓮舫君 十六年度の年金改正で、少なくとも十六年以降は五年に一度の財政検証を行うことになったんですね。五年もたっていないのに、今暫定試算を置いて、あえて所得代替率が五〇%を守ることができるんだと明るい見通しを前提に置いていることが、なぜ選挙の年にわざわざやらなければいけないのかが分からないということを私は言わしていただいているんですが。
 大田大臣にも今日お越しをいただきました。ちょっと大田大臣の見通しで伺いたいんですが、政府の将来見通しでも賃金というのは厚労省が言うようにバラ色に上がっていくんでしょうか。
#102
○国務大臣(大田弘子君) 進路と戦略で年金暫定試算に使われております新成長経済移行シナリオ、これは成長力強化のための政策が十分に効果を発揮した場合に期待される成長率です。名目賃金ですけれども、今、柳澤大臣お答えになりましたように、労働力人口一人当たりの名目GDP成長率ですので、名目GDPの伸び率から労働力人口の伸び率を引いて計算して算出されております。名目GDPの伸び率は、その進路と戦略の新成長経済シナリオで私どもの推計をベースにしております。労働力人口の伸び率につきましては、ほぼ考え方は一緒ですけれども、厚生労働省では雇用政策研究会報告書に基づいて伸び率を出しておられます。高齢者の労働参加率の見方で私どもとは若干違いはございますけれども、おおむね同じ方向です。
 この成長力強化のための政策が十分に効果を発揮すれば、ハードルは低くはありませんが、可能なシナリオだと考えております。
#103
○蓮舫君 まあ、経済というのはいろんな外的要因によって、目標としていたものが、例えば上海発の世界同時株安もありますし、テロや大地震で不測の事態が起きるから、まあそこは確実な担保性というのはないというのはこれは分かるんですね。
 じゃ、ちょっと確認なんですが、この進路と戦略、四パターンに分けておられます、いい方から悪い方まで。簡単に御説明いただけますか。
#104
○国務大臣(大田弘子君) マクロ経済につきましては二つのシナリオを想定しております。一つは日本の潜在成長力を上げるための政策が十分に効果を発揮した場合、これが新成長経済移行シナリオです。もう一つは十分に発揮されない場合、あるいは今、蓮舫先生おっしゃった海外で例えば不測の事態が起こったりというような場合、これが成長制約シナリオ。
 この二つにつきまして、それぞれ歳出改革のやり方で二つのケースを置いております。骨太二〇〇六で歳出削減幅として十一・四兆円から十四・三兆円の幅が書かれております。歳出削減ケースAはこの十四・三兆円の削減がなされたケース、ケースBは十一・四兆円の少ない方の削減がなされたケースになっております。
 よろしいでしょうか。
#105
○蓮舫君 はい。
#106
○国務大臣(大田弘子君) 数字を申し上げ……
#107
○蓮舫君 はい、どうぞ。
#108
○国務大臣(大田弘子君) まず……
#109
○委員長(尾辻秀久君) 大田大臣。
#110
○国務大臣(大田弘子君) 済みません。
 新成長経済移行シナリオにおきましては、生産性向上の効果などから実質成長率が二〇一一年度にかけて二%台半ば程度まで徐々に高まっていくと見込んでおります。制約シナリオにおきましては一%台前半あるいはそれ以下にとどまると見ております。
 ただ、年金の試算は超長期ですので、足下が成長制約シナリオであっても所得代替率の違いは〇・二%にとどまるという試算になっております。
#111
○蓮舫君 いずれのシナリオにしても、政府が努力をして規制改革とか法改正を行って環境を整える、あとは民間がどれだけ頑張って結果を出すかによってどのパターンに落ち着くのかが分かると思うんですけれども。
 確認をさせていただきたいんですが、今御説明いただいた安倍内閣の進路と戦略は、小泉前総理時代の改革と展望の基本的な位置付けが違いますよね。そこ、御説明いただけますか。
#112
○国務大臣(大田弘子君) 御指摘のように、試算の性格が違います。
 まず、改革と展望の参考試算におきましては、過去のトレンドや足下の実績に基づいて改革の効果が平均的に現れると見積もっております。今回の進路と戦略は、成長力強化を目標とします安倍内閣で初めて示す中期展望ですので、政策の効果が十分に発揮された場合に達成される、期待されるシナリオとして描いております。
#113
○蓮舫君 改革と展望では、これまでは改革の効果を平均的に見積もっていたと、そこが平準値なんだと。それが、進路と戦略、安倍内閣では改革効果が十分に発揮されたものと。しかも、その中で、先ほど柳澤厚生労働大臣がいい方のケースとおっしゃいましたけれども、十分に発揮されたケースの中でも、効果が出た場合、最大期待される経済の在り方というのに、柳澤大臣にお伺いしたいんですが、安定財政を保たなければいけない年金財政にとって、効果が期待される経済の姿を経済前提に置くのは正しいんでしょうか。逆に言うと、私は、ここは成長制約シナリオを置いた方が何かあったときに下方修正をしないで済むと思うんですが、いかがでしょうか。
#114
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私ども、今回の暫定試算におきましては、先ほど来申し上げておりますように、日本経済の進路と戦略の参考試算を取り入れて試算を行っているわけですけれども、その性格が変わったことには当然留意をしているわけでございますが、しかしながら、視野に入ることが期待される経済の姿であるということでございますので、暫定試算においてもこれに準拠するということにいたしたわけでございます。
 なお、その発表の際にも申し上げているわけですが、政策の効果が十分発揮されず、かつ世界経済の減速など外的な経済環境も厳しいものになる場合のいわゆる成長制約シナリオに準拠した場合についても試算を行っておるわけでございまして、その場合、年金財政に与える影響を所得代替率で見た場合には、所得代替率を〇・二%ポイント低下させるということを発表している次第でございます。
#115
○蓮舫君 〇・二ポイントというふうに言われたのは、それは内閣府の見通しを経済前提に置いた二〇一一年までだけの数字ではなくて、二〇一二年以降、百年単位で超長期設定を厚労省が独自に行われているから、ここの数字が正しければ〇・二の所得代替率の差だと思うんですけれども。
 お伺いをさせていただきます。この二〇一二年度以降は何を根拠に前提を想定されているんでしょうか。
#116
○国務大臣(柳澤伯夫君) 平成二十四年度以降の長期の経済前提の設定に当たりましては、平成十六年度の財政再計算の際の手法を先ほど来申し上げているように踏襲をするということで計算をいたしております。近年の経済情勢を反映しまして、実質GDPの向上によって賃金上昇率が上昇すること、それから、実質長期金利の改善によって運用利回りが上昇するという設定になっているところでございます。
 それぞれについて説明をということであれば説明をさせていただきますが、非常に大きな要素として、まず物価上昇率について申しますと、消費者物価上昇率の過去二十年平均が〇・六%である、それから、先ほどの進路と戦略、参考試算における五年平均が一・四%であるということで、平成十六年再計算における長期の経済前提と同じ、経済前提が一%と設定したことも総合的に勘案しまして、今回も一%というふうに設定させていただきました。
 それから、賃金や運用利回りの前提となる全要素生産性上昇率、これ、非常に大きなウエートでこの試算に影響を与えているものでございますが、これは、内閣府の進路と戦略は平成二十三年度に一・五%程度とのシナリオが示されておりますが、私どものところでは、足下の実績を考慮いたしまして、これも一%というふうに置かせていただいております。
 それから、運用利回りですけれども、過去十五ないし二十五年の長期金利の実績を基に今後の日本経済の資本収益率の変化を織り込んで設定をいたしております。
 そういうふうなことで、私どもとしては、余り前のめりの数字を使っているということは申すつもりはありませんが、いずれにいたしましても、私ども、平成二十一年度までに行う財政検証の中で、経済前提の在り方についても、社会保障審議会年金部会において金融や経済の専門家の参画もいただきながら検討するという予定になっております。
#117
○蓮舫君 具体的に、ではお伺いします。
 平成二十四年度以降、超長期設定なんですが、資料の四枚目に、内閣府の経済前提に基づいて厚労省が暫定試算をした分と、長期設定は厚労省が独自に暫定試算をした部分なんですが、資料を付けさせていただいております。
 平成二十四年度以降、運用利回りが四・一%、賃金上昇率は二・五%、つまり、運用利回りが賃金上昇率より高ければ高いほど年金財政というのはこれが余裕が出てくるんですけれども、その前年度の政府の経済前提で見てもその差はわずか〇・三%のものが、長期の設定になるといきなり一気に一・六%に跳ね上がるんですね。年金財政がこれだけ余裕が出るんだと言われているんですが、何でこんなになるんでしょうか。何でこんな明るい見通しなんでしょうか。
#118
○国務大臣(柳澤伯夫君) 年金財政にとりまして、運用利回りを評価する場合に、今正に委員もおっしゃられたとおり、対賃金の実質的な運用利回りということが非常に重要だということになっております。十一年再計算の一・五%、これは一・五%だけ上回っているということですが、十六年再計算の一・一%、こういうものに対して、今回の暫定試算では一・六%になっているわけでございます。これは、十一年再計算の際の値とほぼ同水準であるということと同時に、過去十年間の平均の実績、約三・五%と比べても非常に異常に高いということではないということを御理解いただけるかと思います。
#119
○蓮舫君 過去十年間だけで超長期設定を決められていいのかなという素朴な疑問はあるんですけれども、一方で、先ほど大田大臣も指摘されましたが、この超長期設定については厚労省は独自に労働力率等も加味して推計をされているんですが、資料五枚目に労働力率の見通しについて、これ厚労省の考え方なんですけれども、女性の三十から三十四歳の労働力率、かなり改善されるんですね。今、六二・七%なものが二〇三〇年には八〇・四%になるんですよ。ただでさえM字曲線で、妊娠、結婚、出産、子育てで皆さんがお仕事を辞めざるを得ない谷間にある人たちが、かなりこれ労働力として参加をするという試算なんですが、これどうしてですか。
#120
○国務大臣(柳澤伯夫君) 労働力率につきましては、私どもの雇用政策研究会という研究会が平成十七年七月に報告書を出しております。目指すべき社会が実現した場合見込まれる姿としてその見通しを出しておりまして、これを今回の暫定試算では利用させていただいたわけでございます。
 これは、いずれにしましても、これからの人口推計によりますと、二〇三〇年に大体労働力というのは一千万人強減少しますよと。それに対して、それをほっておくというわけにはいかない、これをできるだけ労働力率の向上によって補いを付けていきたいということで、今申したような、今委員の指摘したようなそういう推計をいたしておるわけでございますが、いずれにいたしましても、女性の就業支援については、これは女性が仕事を続けやすい職場環境をつくることを政策の一つの眼目としておりますし、それからまた、すべての人が自律的に働くことができ、安心して生活できる社会を目指すべきというようなことをこの報告書では目標としておりまして、これが実現した場合、より多くの者が働くことが可能になって労働力率が高まると、こういうことでございます。
 したがって、厚生労働省としては、このような社会の実現に向けて雇用労働政策を展開していくということでございますので、これを暫定試算の前提として用いたということでございます。
#121
○蓮舫君 同じ研究所の試算では二つ数値が出されているんです。
 大臣が今おっしゃられた厚労省の暫定試算で労働力率、三十から三十四歳の女性、これが八〇・四%まで高まるというのは労働市場への参加が進むケースなんです。進まないケースは、同じ二〇三〇年度、六一・四%、今より下がっているんですよ。二〇ポイントの開きがあるんです。
 なぜ、あえていいところだけを取り上げられるのか。経済の前提もそうです。労働力率の参加もそうです。すべていいところだけの見通しの数値を置いて暫定試算をしたら政府公約の所得代替率五〇%を切らないから安心してくださいと言うのは、私は、これは国が老後の最低限のセーフティーネットを保障すべき年金財政においてはしてはいけないんだということを強く指摘させていただきたいと思います。
 時間が来ましたので、関連質問を主濱さんにお任せしたいと思います。
 ありがとうございました。
#122
○委員長(尾辻秀久君) 関連質疑を許します。主濱了君。
#123
○主濱了君 民主党・新緑風会の主濱了でございます。
 三月八日に引き続きまして、地球温暖化防止について質問をいたします。
 京都議定書目標達成計画では、温室効果ガス六%削減目標のうち三・八%分、これを森林の吸収量によって確保することにしております。改めて申し上げるまでもありませんが、京都議定書の第三条第三項と第四項で森林吸収源として認められている森林は一九九〇年以降の人為的活動が行われた森林で、育成林においては植栽、下刈り、除伐、間伐などが行われている森林だけと、こういうことでございます。結構お金が掛かるわけであります。この点につきましては、三月八日、若林大臣にしっかり御教示をいただいたところでございます。
 しかし、現在の森林整備水準で推移した場合、森林吸収源としての目標三・八%、かなりの量ですよね、三・八%、これを大幅に下回るということが見込まれております。六%削減の過半の三・八%のCO2吸収源である森林について、この新しい森林、林業整備計画における事業量と事業費、そして通常の整備計画では不足している追加事業量と追加事業費、すなわち国際約束達成に必要な森林の整備の事業量と事業費の、まずは全体像を明らかにしていただきたい。そして、その上で進捗状況、どの程度まで進んでいるのか、こういうことをお示しをいただきたいと思います。農林水産大臣、お願いいたします。
#124
○国務大臣(松岡利勝君) 主濱先生の今御指摘、御質問についてでありますが、これまで毎年、約間伐を三十五万ヘクタール、それを含めまして森林整備全体で五十五万ヘクタールを整備をしてまいったということでございます。それで十八年まで来たわけですが、先生が今も御指摘ございましたように、これを約束期間までに達成をするということになりますと、一千三百万炭素トン分の森林整備、それに対して百十万炭素トン分足りない、こういう今計算になっておりまして、そうすると百十万炭素トン分を間伐でもって森林整備に換算いたしますと、約百二十万ヘクタールを残された六年間でやらなければならないと、こういう今状況でございます。
 したがいまして、まず今後必要なものは、毎年三十五万ヘクタールの間伐に加えまして、五十五万ヘクタールの間伐を六年間で実施しなければならない。そういたしますと、五十八万ヘクタールの全体の森林整備というものが、これが七十八万ヘクタール必要なわけでありまして、ちょっとその六を掛けなきゃいけないんですが、ちょっとその計算、今ここで六を掛けた数字を出していないものですから、掛けてから後でちょっと。よろしゅうございますか。
 そして、今年はそういうことで、十八年度の補正と十九年度の当初予算で七百六十五億の追加の整備費を措置をいたした。これは、総理の特別の御英断もいただきましたし、また尾身財務大臣からの大変な特別の御配慮もいただきまして、思い切った予算措置をということでございますが、これに掛けることの六年と、こういうことが必要でございまして、まあ一年度目は今申し上げましたように一定の確保をしたわけでありますが、残りの五年につきましてはこの確保ができますように総力を挙げて努力をしてまいりたい、またその点につきましては主濱先生を始め皆様方からの御支援も賜りたい、このように思っております。
#125
○主濱了君 この森林吸収源で目標を達成するには六年間で二十万、これ追加分ですよね、あくまでね、あくまで追加分として二十万ヘクタールずつやっていかなければいけないと、こういうことでございます。
 一方、京都議定書目標達成計画の進捗状況の報告と、昨年の八月に発表されたものですけれども、これによりますと、森林吸収目標、当時は三・九%でありました。その森林吸収目標三・九%の達成に今後必要な事業量は、昨年、ですから二〇〇六年から二〇一二年のこの七年間の間に九十三万ヘクタール、これが必要だと、こういう報告が出されております。
 今のお話のあった、三十五万プラス二十万とのこの違いというのは何なんでしょうか。これ、目減り、目減りというか、作業分が減ってるんですよ。どうしたんでしょうかね。
#126
○国務大臣(松岡利勝君) お答えを申し上げます。
 平成十七年の四月に閣議決定されました京都議定書目標達成計画、これにおきましては、吸収量算定に必要なデータ等が、当時としては概略的な形でやったものですから、そういった意味では完璧ではなかったと、こういったことが端的に申し上げてございました。そこで、それから、現地調査も含めまして、いわゆる実測的な形でしっかりした精査を行ったところでございますが、その結果、今先生から御指摘ございましたように、十九年度以降六年間にわたりまして、間伐五十五万ヘクタールを含めて毎年七十万ヘクタール必要だと。いわゆる九十三万と言っておった一年間の森林の整備量が七十八万ヘクタールということで、十五万ヘクタール少なくて済むと、こういうことになったということでございますが、これは精査の結果、現地の実地調査等を含めて精査の結果そうなった、私はそのように今報告を受けているところでございまして、それ以上の具体的な込み入った数字ということになりますと、またこれは別途御説明をしなきゃならぬと思うんですが、トータルで申し上げますと以上のようなことでございます。
#127
○主濱了君 結局、一千三百万炭素トン、これをどうするかという問題です。それと、森林の面積が本当に合っているかどうか、これは今後の審議でまたもっともっと明らかにしていきたいなというふうに、こう思っております。
 このような事業量を実施するには、当然相当の事業費が必要であります。財源の確保が必要なわけですけれども、国際約束の六%の過半を占める森林の吸収分三・八%達成のために財源をどのように確保されるのかと、こういう問題なんですけれども、その温室効果ガスの削減に本当にほかの特効薬がない、過半を占めているわけです。ほかの特効薬がないのであれば、もう完全に森林をきっちり整備をして、そして吸収をさせなければいけないと、こういう道しか残されていないと私は思います。
 それで、来年度、平成十九年度は、森林整備のその追加事業に係る当初予算は、おおむね八万ヘクタールの整備分の二百三十五億円のみであります。二百億円ちょっとですね。これに対して、今年度の補正予算、これで十五万ヘクタールを追加していると、こういう状況であります。これでやっと今大臣のおっしゃった二十三万ヘクタールを確保しているということでございます。今年度の税収がたまたま予算を超えたから今年度は措置できたのではないかと、私はこういうふうに見ているわけなんですよ。非常に来年以降の予算の確保というのがおぼつかないのではないかというふうに、こう見ております。
 財政が厳しいことは十分承知しております。しかし、私たちが住んでいるこの地球ですよね、ちっちゃな地球です。これを守っていかなくちゃいけないと、こういうことで、いずれ国際約束を守るために、その約束した国がそれぞれの約束したものをきっちり守っていかなければいけないと、こう思っているんですが、いずれ財源の確保と、そして国際約束のための森林吸収源のために向けたその御決意を、これはまずは財務大臣から、それから農林水産大臣にお願いをいたします。
#128
○国務大臣(尾身幸次君) このたびは、補正予算及び十九年度当初予算におきまして先ほどの追加的な七百六十五億円の予算を確保いたしまして、現在の三十五万ヘクタールの間伐実施量に二十三万ヘクタールを追加いたしまして、合計五十八万ヘクタールの間伐実施に必要な予算を措置したところでございます。今後とも、森林整備の重要性にかんがみまして、所要の予算の確保に努めてまいりたいと考えております。
#129
○国務大臣(松岡利勝君) お答えいたします。
 私は、もうこの問題は主濱先生御指摘のとおりと思っております。何といっても、京都議定書という、ホスト国である立場でこれは締結された協定でもございますし、もちろん世界第二番目の経済大国というそういう立場からも、このCO2の問題、地球環境を守っていくという問題には、これはやっぱり責任を持って日本はその約束を果たしていく、これはもう是非とも必要なことだと思っております。
 そこで、ずっと今日まで、実はこういう、その財源どうするかという御議論があったわけでありまして、私どもの自民党の中でも、特に昨年は、なかなかこれは財源の確保が困難で難しいということから京都議定書森林整備目標達成検討チームというチームを、いわゆる農林関係だけではなくていろんな分野の、例えば経済産業の部会長ですとか、環境の部会長ですとか、税制関係のまた部会長ですとか、いろんな方に入っていただいてそのチームをつくりまして、そして財源をどうするかということで取り組んでいただいて、その後押しも受けまして、また全体的な、これは与野党を超えた後押しもあったと思いますが、そういった御支援をいただきまして、昨年は補正予算と当初予算で初めてこの追加的な整備の予算を獲得することができた。したがって、これを私どもは足掛かり、大きな一つのステップととらえまして、残された五年間で何としてもこの目標を達成を図ってまいりたい、このように思っております。
 したがいまして、今、尾身財務大臣からもそのようなお言葉をいただいたところでございますので、これはもう本当にいろんな皆様方の御支援をいただきまして、必ずその予算の獲得、確保に向けて全力を尽くしてまいりたいと、このように思っております。
#130
○主濱了君 ありがとうございました。よろしくお願いいたします。
 さて、これは御存じですか。これは「不都合な真実」ということで、アル・ゴア前アメリカ副大統領が書いた本であります。全編にわたって、地球温暖化防止に世界全体が今すぐ取り組むべきであると、こういったようなことが書かれております。表紙の方には、地球のためにあなたができる最初の一歩はこの事実を知ることだ、こういったようなお話がありますし、それから裏の方には、あなたにもすぐできる十のことといって、五番目には小まめに蛇口を閉めましょうと、こういったようなことも書かれております。
 さて、テネシー州にある調査機関でありますが、二〇〇六年のアル・ゴア氏の電気・ガス代、これ三万ドル、日本円にすると三百六十万円ほどになるわけですが、この三万ドルは彼にとって不都合な真実だとして非難したと、こういうふうに報じております。電気、ガスを国民の平均以上に使ったというだけでこれは非難をされているということでございます。
 まず、このことに関して御感想があれば、松岡農林水産大臣にお伺いしたいと思います。
#131
○国務大臣(松岡利勝君) 私もそれを確認もいたしておりませんし、ちょっと感想と言われましても、事実関係も知りませんのでコメントはちょっと申しようがないなと、そんな思いでございます。(発言する者あり)
#132
○委員長(尾辻秀久君) 主濱了君、質問してください。
#133
○主濱了君 はい。感想はないという御答弁なんでしょうか。いずれ私は、これ国民の平均以上に使ったというだけで非難されていると、このことに関して御感想があればお伺いしたいと、こういう質問だったわけですので、どうぞよろしくお願いいたします。
#134
○国務大臣(松岡利勝君) 主濱先生の御指摘は、前副大統領、「不都合な真実」をお書きになったゴア前副大統領のこのような金額に対してアメリカでは非難があると、それに対して私の感想はどうかと、こういうことでございますが、私もその事実関係等よく承知しておりませんので、まあゴア氏に対する感想は差し控えさしていただきたいと、こういうことでございます。(発言する者あり)
#135
○主濱了君 それでは、先ほど蓮舫委員の方からも指摘があったわけですが、三月九日の記者会見で松岡大臣は、今、水道水を飲んでいる人はいないでしょうと、こういうふうに発言された、これがテレビにも放映をされたということでございます。
 実は私、自治大学校の同期が東京都の水道関係の部署に勤めておりました。今日はいらっしゃってないんですが、木村仁参議院議員がかつて自治大学校の校長をやっておりまして、その下で一緒に勉強をさしていただいたということでございます。その彼が言っていたことには、東京都の場合ですね、元々の水質が大変だから苦労しますと、しかし安全は当然のことであって、日本一おいしい水道水を目指して都民に水道水を供給していますと、こういうふうなことを言っておりました。私は、地元岩手の水道水と同様に実は東京の水道水も、これは議員宿舎もそうですが、会館もそうですし宿舎もそうですが、そのまま飲んでいると。ごらんのとおり、至って元気であります、はい。
 そこで、厚生労働大臣にお伺いをいたしたいんですが、これは東京都もそれから熊本県も含めて、全国で供給されている水道水というのは安全なんでしょうか。どのような検査をして、判定をして、そして水道事業を許可されているのか。安心して飲んで間違いがないかどうか、お伺いします。
#136
○国務大臣(柳澤伯夫君) 先ほども御答弁申し上げましたが、水道の水は人の飲用に適する水質基準が定められておりまして、安心して飲んでいただけるものでございます。厚生労働省といたしましては、一時、平成二年ごろにカビ臭いというような問題がありましたので、その後高度浄水処理の普及などによりまして安全でおいしい水の供給に努めているところでありまして、引き続き水道への信頼を得られるように努力をしてまいりたいと考えております。
#137
○主濱了君 さて、農林水産大臣、お伺いします。
 今、水道水を飲んでいる人はいないでしょうという御発言のその趣旨、真意、これは何だったんでしょうか。
#138
○国務大臣(松岡利勝君) お答えいたします。
 先ほど蓮舫先生からもお話があって、いや、誤解を与えたり、まあそういったような思いをお与えしたとしたら、これは訂正をすることはもうやぶさかではございませんと申し上げましたが、今先生、改めて趣旨は何なのかと。私は決して、水道水が悪いとか安全でないとか、そんなような趣旨で申し上げたことではございません。それはもう全くただ事実として、今は水道水以外の水をお飲みになる方も相当多いだろうという、そういった事実的なことについて申し上げたわけでありまして、先ほどからお話ございますように、水道水を否定したりと、また安全でないといったような趣旨で申し上げたことではございません。そのことだけは、是非、明確に御理解をいただきたいと思います。
#139
○主濱了君 いずれにいたしましても、水道を利用している国民、さらには供給している皆様に対して、食の安全のリスク管理機関の一人ですよね。そういう方としては極めて不適切な御発言ではなかったかというふうに私は思います。これは私の思いだけを──もし御意見があれば。
#140
○国務大臣(松岡利勝君) これだけは是非明確に御理解をお願いしたいんでありますが、決して私は、これが安全でないとか、そういった趣旨で申し上げたわけではありません。もとより、水道水というのは、今厚生労働大臣からもお話があったと思いますが、もちろん安全性を十分クリアした上で、その上で供給されていることはもうこれは間違いがないだろう、それはもう当然のことと思って、その点は私は全く理解をしているつもりでございます。
 したがいまして、先ほどから申し上げておりますように、安全でないとか、そういった趣旨では全くなかったということは明確に御理解いただきたいと思うわけであります。
#141
○主濱了君 引き続いて質問いたします。
 一般論としてですね、一般論として、光熱水料が無償の議員会館の事務室で光熱水費として五百万を使う、一年間で五百万を使うケースについてどんなことが考えられるか、これ、農林水産大臣、一般論としてお答えをいただきたいと思います。
#142
○国務大臣(松岡利勝君) 先生、一般論として答えろということでございますけれども、それはもう私に対する質問でありますから、私のこととの関連でお聞きになっているということは明らかでございますので、そういった意味で申せば、私といたしましては、法律で定められ求められたことはもうすべてそのとおり御報告いたしておりますし、法律で定められた以上のことをお答えするということにつきましては、これはもう何度も申し上げさせていただいていますように、制度の問題、在り方とも絡んでくることでございますので、まあそれ以上のことは差し控えさせていただきたい。
 もちろん、今後そういった何か新たな決まりとかそういった扱いが決まれば、そのことに従ってその後は対応してまいるというのは当然のことと思っております。
#143
○主濱了君 熊本県の一戸当たりの年間収入額、これちょっと調べてみたんですが、これ平成十六年の全国消費者実態調査より調べてみたんですが、熊本県は五百三十万九千円と、こうなっております。松岡大臣の場合は、報告によりますと五百万円を超えている、光熱水費だけで超えていると、こういったような状況でございます。まず、熊本県民の納得得られるんでしょうかね。
 それから、先ほど申し上げましたけれども、アル・ゴアさん、アル・ゴア前アメリカ副大統領の関係ですが、これは三百六十万ほどで非難を浴びていると、こういうことでございます。もし御感想があれば承りたいと思います。
#144
○国務大臣(松岡利勝君) 先ほど申し上げましたとおり、感想を言えと言われましても、今先生からそういう内容の説明があったわけでありますけれども、ゴアさんとの関係につきましては先ほど申し上げたとおりでございますが、一般の方の年収がそのくらいだと、それと比べてどうかと、こういうことでございますけれども、これはちょっと比較的に、政治活動全体の中でのこれ経費でございますので、にわかに一般の比較を申せと言われましても、ちょっと私も感想としては思い付きませんし、主濱先生がそのような御指摘をなさったことはそのように受け止めたいと思っております。
#145
○主濱了君 続いてお伺いしますが、松岡大臣の会館事務室には何とか還元水とかそういったようなものが取り付けられておりますでしょうか、お伺いします。
#146
○国務大臣(松岡利勝君) これも、先ほど申し上げましたように、個別の具体的な内容にかかわることでありますから、私もあの先般の答弁で申し上げましたのは、必要な範囲において、必要があればと申し上げましたのは、法で定められ、求められているそのことに関して必要であればと申し上げたわけでありまして、そういった意味では内容にかかわることでございますし、法律で求められている以上のことでございますので、控えさせていただきたいと思います。
#147
○主濱了君 それでは、衆議院議員会館の各議員の事務室の平均光熱水費についてお伺いしたいと思います。これ、衆議院の方からお願いをいたします。
#148
○衆議院参事(山本直和君) お答えします。
 衆議院議員会館議員事務室の光熱水費である電気、水道の使用料につきましては衆議院で負担しておりますが、これらにつきましては衆議院で管理している本館、分館、議員会館等の施設につきまして一括して負担しておりますので、平均の使用料の算出は不可能でございます。
#149
○主濱了君 引き続きお願いをいたします。
 それでは、予算要求上、これは税金を使うわけですからね、予算要求上は単価幾らにして要求していますでしょうか。
#150
○衆議院参事(山本直和君) 予算要求上はいわゆる単価契約ということになっていますので、そのそれぞれの電気会社それからガス供給会社、水道局のそれぞれの単価に基づいて、およその年間の使用量を見て積算をしておりますけれども、実績としては、直近の実績といたしましては平成十七年度で申しますと総計で五億九千八百万円ということになっております。実績でございます、これは。
#151
○主濱了君 それでは、総務大臣にお伺いいたします。
 一般的に、これも一般的ですね、一般的に光熱水料が無償の議員会館で、光熱水料が五百万円も掛かるその可能性というのは考えられますでしょうか。政治規正法を担当されています総務大臣として、お伺いをいたしたいと思います。
#152
○国務大臣(菅義偉君) まあ総務省としましては、実質調査権がありませんので、事実関係を確認をすることはできませんので、お答えは差し控えさしていただきたいと思います。
#153
○主濱了君 確かに事実確認は難しいと、私も分かります。
 そこで、伺っているのは、一般論としてどうなのかと。水道料が掛からない、電気代が掛からない事務室で五百万も掛かる可能性というのはあるのかどうか、一般論としてどうなんですかと、こういうふうに伺っているわけであります。
#154
○国務大臣(菅義偉君) 今申し上げましたけれども、私どもはその事実関係を確認をすることが不可能でありますので、私からのお答えは控えさしていただきたいと。
#155
○主濱了君 一般論ではなかなか難しいようであります。
 それでは、菅大臣のところでは幾ら掛かっていますでしょうか、差し支えなければお知らせください。
#156
○国務大臣(菅義偉君) 確かかどうか分かりませんけれども、この問題がありまして一応確認をしたところ、たしかゼロだったというふうに思っております。
#157
○主濱了君 じゃ、また一般論で伺いますが、政治資金法上、報告の正確性の調査はどなたがどのような手続で行うのか、これお知らせいただきたいと思います、総務大臣。
#158
○国務大臣(菅義偉君) 政治資金規正法の第三十一条によって、総務相は、収支報告書について形式上の不備や記載すべき事項の記載が不十分なものがないかなどの形式的な審査を行うこととされており、立入検査や、今申し上げましたけれども、帳簿を調べるなどの実質調査権の権限はないと。
 現実的には、この政治資金の収支というのは、この法律の目的にもありますけれども、それぞれの政治団体の収支報告書の公開を通じて国民の監視の下に置かれておりまして、その是非などは、その収支報告書の内容に対する判断というのは国民にゆだねられるものであると考えています。
#159
○主濱了君 今の、資金法上の第二条の基本理念のところなんでしょうかね、国民にゆだねることとしているということで、この点については私ども、この国民の判断にゆだねることになる、国民の判断を仰ぐことになると、こういうことなので、この趣旨を速やかに実践をさせていただきたいなというふうに、こう思います。
 時間が参りましたので、私の質問終わります。
#160
○委員長(尾辻秀久君) 以上で蓮舫君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#161
○委員長(尾辻秀久君) 次に、足立信也君の質疑を行います。足立信也君。
#162
○足立信也君 民主党の足立信也でございます。
 一昨日に引き続きまして、高病原性鳥インフルエンザワクチン開発の残りの質問ですね、それと医薬品開発とイノベーション、そして今日は、がん対策基本法に基づく予算について、この三点をお伺いしたいと思います。
 まず、皆さんも御存じのように、高病原性鳥インフルエンザは、国内では今年、宮崎、岡山。そして、人への感染は、新たにナイジェリア、ラオス、エジプト、インドネシア。今年は十五人中十一人が死亡しております。死亡率七三%です。このような事態になっていまして、ワクチンの開発はもう急務です。
 そこで、鳥用も人用もこのワクチンの開発に有精卵が欠かせないという状況であるわけです。一昨日は、その有精卵の供給農家が移動制限区域内に入る可能性がある、だから特段の感染防御策が必要だと私は指摘したわけです。
 柳澤大臣にお伺いします。欧米では有精卵を用いないで組織培養でワクチン製造をする方法を取っていると、そのように聞いておりますが、日本ではなぜ有精卵を用いない組織培養法の開発が遅れているんでしょうか。
#163
○国務大臣(柳澤伯夫君) ただいまお尋ねの組織培養法を用いた新型インフルエンザワクチンにつきましては、世界の主要な製造企業におきまして研究開発が進められている段階であり、欧米では既に臨床試験を実施した企業もあると聞いております。
 他方、我が国におきましても、複数の製造企業によりまして研究開発が進められているところでございますが、品質、有効性及び安全性の面から、試作ワクチンの開発に取り組んでいる段階でございまして、実用化に向けた臨床試験等に着手するまでにはなお時間を要する状況であります。
 そのような事態に至っている理由といたしましては、国内企業は新型インフルエンザ対策として既存の有精卵を用いた方法によるプレパンデミックワクチンの開発を優先して行ったことや培養に用いる細胞組織の基盤技術の確立に時間を要したことなどが挙げられているようでございます。
 国としても、企業の開発努力を支援するための研究助成や必要な基盤整備に努めているところでございます。具体的には、国内製造企業と共同研究を行っている国立感染症研究所に組織培養法による製造や品質確保の研究が行える体制の整備を図っているところでございます。今後とも、早期の実用化がなされるよう国としても更に支援をしていきたいと、このように考えております。
#164
○足立信也君 十九年度予算、その組織培養法の研究開発で幾らでしょうか。
#165
○国務大臣(柳澤伯夫君) 平成十九年度予算案におきます組織培養技術による新型インフルエンザワクチンを生産する技術基盤の整備のための予算は百九十、失礼しました、千九百四十九万一千円でございます。失礼しました。
#166
○足立信也君 ですから、鶏卵を使わざるを得ないというわけで、十七年度補正予算の鶏卵の確保に七十七億円ですよ。組織培養の研究に二千万ですか。足りると御判断されているんでしょうか。
#167
○国務大臣(柳澤伯夫君) まあ、もっと力を入れていくべきだとは思いますが、取りあえず我々の国は非常に危機感も高いということもありまして、鶏卵によるワクチンの製造に力を尽くしているという状況でございますので、その点も御理解賜りたいと思います。
#168
○足立信也君 ですから、現状では鶏卵を使用せざるを得ないという状況になっているわけですね。
 一昨日の質問で、四つの工場があると、ワクチン製造工場。その四つの工場が大体三つから四つの農家と、鶏卵の供給農家と契約している。その農家は、また数戸の鶏舎を持っている農家に依頼していると。そういう形で、その実際の四つの会社、それからその先の農家、そういうのにどれぐらい回っているか、渡っているかということは、お聞きしましたが答えてもらえませんでした。
 そこで、専門家である松岡大臣にちょっとお聞きしたいんですけれども、鶏卵を供給する農家がございますね。そこは、例えばこの農家はひなを得るための種鶏のみ、あるいはこの農家は鳥用のインフルエンザワクチンの開発のみの鶏卵、あるいはこの農家は人用のインフルエンザワクチンの開発のための供給の鶏卵のみというふうに農家ごとに分けられるものなんでしょうか。
#169
○国務大臣(松岡利勝君) お答えいたします。
 先生から専門家と言われたんですが、私は、この有精卵とかワクチンということにつきましては全く科学的な、技術的な知見がございませんので、その鶏卵につきましても、分かれるかということにつきましても、ちょっとこれは確かめないとよく分かりません、正直言いまして。
#170
○足立信也君 分けられないんですね、やっぱり。実際は両方に携わっている農家も確かにあるんです。
 そこで、昨日、養鶏業関係者から十七年度に一千五百万円近い政治献金があったというふうに指摘されました。そこで、先ほど言いましたように、十七年度補正予算で鶏卵の確保に七十七億円の補助が出たんですね。それと関係あるかないかは別として、十六年度と、できましたら、もう報告今された直後だと思いますけど、十八年度のその養鶏業関係者からの政治献金と額を教えていただけますか。
#171
○国務大臣(松岡利勝君) 正直にお答えいたしますが、まず、一切関係はございません。
 私は、元々この、いわゆる先生は人のワクチンのことをずっと御質問されているんじゃないかと思うんですが、私、鳥のワクチン、鳥のワクチンですね、これにつきましては、もうずっと終始一貫、食品安全委員会というのがございまして、そしてまた、農林水産省には家畜疾病小委員会というまた科学的な立場の委員会がございまして、すべてこういう食の安全やそういったことに関するものは科学的な判断、根拠に基づくべきだというのが基本的な立場でございまして、したがって、今鳥の中のワクチンも、これは発症は防ぐけれども感染は防がない、こういうふうに私どもは聞いておりまして、したがって、まずは発症、発生をしたら、これはもう殺処分でもって、まあ大変それは残念なことでありますけれども、しかし、殺処分でもってすべてこれは封じ込めてしまう、これがもう大原則だと、このように私は認識をいたしております。
 したがいまして、あのワクチンの使用ということは、随分いろんな観点からお話がございますけれども、私は、それは我々が政治的に決めることではないし、判断すべきことではもちろんない、このようにずうっと終始一貫そういう対応を取ってまいりました。
 そして、今、一千五百万というとらえ方が、私もよく分かりませんのは、業界という関係をどこでとらえるかなんですけれども、個人なり団体なり業者という観点で見ますと、業者の方と団体の方が一番明確なんでしょうが、そういった方々から献金を受けたときも、私自身が直接お願いをしたことはございませんし、そしてまた、その方々から何か見返り、その方々の名誉のためにも申しておきますが、私自身ももちろんですが、何か依頼事があったり見返りを求めてということは一切ございませんので、そのことはもうはっきりと申し上げておきたいと思います。
 そして、七十八億とか七億とかおっしゃいましたが、これはもう全く私は関係はございません。厚生労働省の予算だと思いますので。
 それから、十六年の献金はどうかということでございますが、これにつきましては、団体と業者という形に限って言いますと、なかったというふうに報告を受けております。十八年のことにつきましては、三月一杯で御報告を申し上げるということになっておりますので、今の時点ではちょっとそこは控えさせていただきたいと思っております。
#172
○足立信也君 やっぱり私が先ほどお伺いしたように非常にお詳しいんです。
 それで、先ほど私が聞いたのは、じゃ、この農家は鳥用の鶏卵専門、この農家は人用の鶏卵専門と分けられますかと聞いたんですね。それは多分できないだろう。私はできないと思っている。両方供給しているところもあるようなんです。だから、これにかかわってくるんではないかという質問をしたわけですね。
 ただ、今十六年はないと、これはおっしゃいました。十七年が一千四百六十六万と。で、補正予算の先ほどの七十七億という話がどう関連してくるかはこれから私がもっと調べてまた質問する機会があれば質問したいと思っています。
 ですが、先ほどお答えになったのはもう公開されていますからそれはいいんだと思うんですね。政治資金規正法については非常にお詳しい、言いようによっては施行規則に詳しいという気がするんですけれども。私はこれから調べてまた質問しますけど、大臣は立法府である衆議院議員でもあるわけですね。ということは、政治資金規正法にのっとってという答弁がずっと続いております。これは政治資金規正法の立法趣旨というのがやっぱりあるわけですね。
 そこで、その立法趣旨、目的、大臣はどのように解釈されていますか。一言一句間違わずとは言いません。どのように解釈されていますか。
#173
○国務大臣(松岡利勝君) 私も、今ここに条文がありませんので、よく、ちょっと正確には言えませんが。
 ただ、先ほどの点、ちょっと言っておきますと、まあ、お詳しいというか、私も責任者の立場にいますから、インフルエンザのワクチンということにつきまして、鳥の中のですね、それがどういうものであるかと。正に発症は防ぐけれども感染は防がないと。したがって、ワクチンではこの対策が取れない、殺処分だと。それを知っているだけでそれ以上詳しい科学的なことはよく知っておりません。
 そして、有精卵とおっしゃいまして、私もそれは、有精卵というのはいわゆる精子のある卵だということまで分かりますが、それと、ワクチンに使うか使わぬかをどう仕分するか。まあ先生、七十七億とか七十八、よく調べていただきたいと思います。よくお調べいただければ、私が全く何の関係もないこともお分かりいただけると思いますので。
 あわせまして、今政治資金規正法の立法の趣旨ということでございますが、それは当然、政治資金というものを可能な限りその透明性、公開性を持たせるということ、そしてそれによって公にするということだろうと思います。
 そういう意味では、正に法で定められたことについて、みんなそれに従っておるし、私はもちろん当然従って対処していると、こういうことでございます。
#174
○足立信也君 やっぱりよく理解されていると私はあえて申し上げたいと思います。当然、目的のところですね、国民の不断の監視と批判の下に行われるようにということなわけです。で、法にのっとってやっているんだとおっしゃいます。そのとおりだと思います。
 だとしたら、政治資金規正法には、経常経費の光熱水費の内訳の記載や領収書の添付は義務付けられていない、これはそのとおりですね。しかし、三年間の保管義務はあるんです。それは大臣は保管されている。そのことはどうでしょうか。
#175
○国務大臣(松岡利勝君) それはもう先生の御指摘のとおり、そのことはよく存じておりますというふうに、私も、事務所の方からは帳簿なり領収書というものは三年間の保管義務があるということについて、そのとおりやっておるということは報告を受けております。
#176
○足立信也君 あるんですね。
 そこで、先ほど、公開の義務のあるもの、これはきちっとお答えするという話がございましたね。それでもう一つ、目的で、先ほど言いましたように、国民の不断の監視と批判の下に行われるようにということは、報告義務のないものは、国民が疑念を抱いた場合、政治家が説明するしかないんですよ、知る方法が、国民の皆さんは。それがこの立法の趣旨なんですよ。国民の皆さんは関心があると思っていられますか。
#177
○国務大臣(松岡利勝君) いずれにいたしましても、法律で定められたことをもってお答えするというのがやっぱり私は基本だと思っております。
#178
○足立信也君 先日、熊本に私講演で行ったときに、飛行機御一緒させていただきましたが、熊本県民の方は非常に関心を持っています。このことは間違いなく私言われましたからそう思っています。
 そこで、国民がそういう疑念を抱いている場合に、報告義務がないものに関しては政治家が説明するしか国民に知らす方法はないわけですね。それが立法の趣旨なんです。
 この点に関してはどうお考えになりますか。
#179
○国務大臣(松岡利勝君) これ、同じ繰り返しで大変恐縮でございますが、私は、やっぱり法律に定められたその事項に従ってそして御説明をするということで、法律としてその求められたそれによって国民の皆様方にそれをもってお答えするということにつきましては、そのとおり果たしていると思っております。
#180
○足立信也君 私先ほど、施行規則には非常に詳しいと、そういうふうに申し上げました。やっぱりこれは立法府の一員としての、立法の趣旨ですよ。そこをどう理解しているかです。そのことだと私は思っています。
 重ねてお聞きします。まず二点です。
 先ほど答弁の中で、主濱委員の答弁の中で、光熱水費に関して政治活動費だと、そのようにおっしゃったと思っておりますが、この認識どおりなんでしょうか。
#181
○国務大臣(松岡利勝君) それは、私が申し上げましたのは、政治資金収支報告というのは、政治活動全般にわたってのことが報告をされると、その中で幾つかの項目、区分けがあると、こういうふうに申し上げた、そのつもりでございます。
#182
○足立信也君 では、光熱水費は経常経費であるという認識はしっかり持たれているわけですね。
#183
○国務大臣(松岡利勝君) はい、そのように認識をいたしておりますし、そのように聞いております。
#184
○足立信也君 もう一点は、三月五日の予算委員会の我が党の小川幹事長の質問に対して、水道については今、何とか還元水とかそういったようなものを付けておりますと答弁されているんです。付けておりますか。付けていますか。
#185
○国務大臣(松岡利勝君) これも先ほどもお答え申し上げたわけでありますが、あの当時、必要な範囲において、確認の上、必要な範囲において必要であればお答え申し上げたいと、こういうふうに申したところでございます。
 そこで、今のお話でございますが、具体的な内容にかかわることにつきましては、法律で求められた報告ということに入っておりませんので、差し控えさせていただきたいと思っています。
#186
○足立信也君 その答弁はやっぱり通用しないんじゃないですか。この予算委員会で、水道については、のようなものを付けておりますと答えているんですよ、付けておりますと。必要なもの云々じゃないんですよ。付けておりますと。それは事実ですか。
#187
○国務大臣(松岡利勝君) そのやり取りがあった後で、最終的に、確認の上、必要であれば必要な範囲においてお答えをすると、だから私は、法に定められた必要な範囲においてお答えをすると、このように申したというふうに認識をいたしておりますので、今、先ほど申し上げたお答えのとおりであります。
#188
○足立信也君 先ほど申し上げました三月五日の答弁に虚偽はないと断言されるわけですか。
#189
○国務大臣(松岡利勝君) ずっと申し上げてまいりましたが、虚偽のことは一切ございません。きちんとその報告のとおりの内容でございます。
#190
○足立信也君 報告のとおりの内容じゃないんですよ。あなたの発言が虚偽ではないですかと。断定して、私はお答え願いたいんです。
#191
○国務大臣(松岡利勝君) ちょっと、足立先生、どこのところなのか、ちょっと今そこがよく分からぬのですが、何をもって虚偽じゃないかとおっしゃっているかということなんですが、どういう……。
#192
○委員長(尾辻秀久君) 速記止めてください。
   〔速記中止〕
#193
○委員長(尾辻秀久君) 速記を起こしてください。
#194
○足立信也君 文章はここで句切られているわけですね。まず、一文を言いますね。私のところは、水道については今、何とか還元水とかそういったようなものを付けております、これは事実ですかと聞いたんです。事実ですかと聞いたんです。
#195
○国務大臣(松岡利勝君) したがいまして、私が申し上げておりますことは、最終的にはそういった内容にかかわりますことにつきましては確認の上、必要な範囲においてと申し上げましたのは、法律で定められたその必要な範囲において報告すべきことがあれば報告をいたしますと、こう申し上げたわけでありまして、内容にかかわることでありますから差し控えさせていただきたいと思います。
#196
○委員長(尾辻秀久君) 速記止めてください。
   〔速記中止〕
#197
○委員長(尾辻秀久君) 速記を起こしてください。
#198
○足立信也君 さっきからその後の文章ということを盛んにおっしゃいますが、その後の文章は、思う、思うで終わっているんです。断定しているのはこの文だけなんですね、この発言で。だから、断定はそれは今でも正しいんですかということを私はお聞きしているんです。もう一回だけ答弁してください。
#199
○国務大臣(松岡利勝君) 足立先生はそこのところが正しいかどうかということを言えと、こういうことでございますが、私は一番最後の答弁のところではこう申し上げております。先生もそれをお持ちなんだろうと思うんですが。
 この段階においては、だから、小川先生の御指摘について、もしきちんと答えなきゃいけない範囲において、必要な範囲において確認をしたものがあれば答えますと、こう言っているわけです、必要な範囲においてですねと、これはあくまでも大前提としてここで申し上げておきたいと思いますと、こう言っているわけでして、いわゆるやり取り全体をとらえて私はここでこのように申し上げておるわけであります。
 で、必要な範囲といいますのは、これは法に定められた範囲において必要があればお答え申し上げますと、確認の上と、こういう意味でございますので、そのようなことで御理解をいただきたいと思います。
#200
○足立信也君 大臣に関しましては最後の質問にしたいと思います。
 こういう答弁を繰り返されていて、熊本県民の方々あるいは日本の国民の方々、又は安倍総理大臣に対してどういうお気持ちでしょうか。申し訳ないなという気持ちがありますか。
#201
○国務大臣(松岡利勝君) 私は、法律に基づいてきちんと報告をされていると、そこには間違いがないという報告を受けておりますし、また法令に違反したりそういったようなことは全くないわけでありますので、そういった点については、私自身これはもう御理解をいただきたいなと、こう思っております。
#202
○足立信也君 私は、立法府の一員として、立法の趣旨を尊重しながら活動していきたいと、そのように思っております。
 では、次の項目へ行きます。
 資料をごらんください。資料の一でございます。
 直近の日米の初回の治験届出数を教えてください。
#203
○政府参考人(高橋直人君) お答え申し上げます。
 我が国における新有効成分医薬品の治験に際して届けられました初回治験届出の数は、二〇〇三年が六十件、二〇〇四年が五十六件、二〇〇五年が九十六件でございます。
 一方、アメリカにおきましては、新有効成分のみであるか否かは不明でございますけれども、アメリカにおける新薬の治験に際して届けられたオリジナルINDの数は、二〇〇三年が三百九十一件、二〇〇四年が六百二十一件、二〇〇五年が六百三十七件でございます。アメリカのこのオリジナルINDの対象範囲は不明でございますけれども、我が国の初回治験届出数とアメリカのオリジナルINDのその数が大分大きく異なっております。
 それから、他方、我が国とアメリカの新有効成分として承認を受けた医薬品の数はほぼ同数である。
 こういったことから、アメリカなどの外国で一定の治験を行った後、日本で治験を行うものが多いことをこの数字の差は示しているのではないかというふうに見ております。
#204
○足立信也君 表の上ですね。グラフですね。これだけの差があるということを皆さん認識していただきたいと思います。
 下の方に行きます。これは、国際的に承認された薬が日本で承認されるまでのこの時間差ですね。ニュードラッグ・ラグと言いますが、これを示しているわけです。二年から四年、最長は十年。
 ここで書いておりますブリッジング戦略について説明をしてください、分かりやすく。
#205
○政府参考人(高橋直人君) お示しの資料の中には、そのブリッジング戦略というのは、ブリッジング試験を行って承認につなげていくものと、こういうことでございます。いわゆる、そのブリッジング試験というものは、医薬品の承認に際しまして、外国における臨床試験データを日本人に当てはめて利用することができるかどうかを検討するために実施をする試験でございます。多くの場合には、日本人と当該外国臨床試験データが得られたその地域の人々を対象にいたしまして、その当該医薬品の用量ごとの反応を比較検討する試験、これは用量反応試験と言いますが、これがブリッジング試験として実施をされております。
#206
○足立信也君 大臣、私は、なぜ国際的に認められている薬が日本では使えないのか、こういう患者さんの声が非常に大きいわけですね。その原因がどこにあったかということを明らかにしていきたいと思っているんですね。
 そこで、私は、分岐点は一九九八年、平成十年だと思っているんです。そこで、そのときの八月十一日局長通知と課長通知の概要をこれまた分かりやすく、大臣の解釈で結構ですから、説明してください。
#207
○委員長(尾辻秀久君) 高橋局長。
#208
○足立信也君 大臣。
#209
○政府参考人(高橋直人君) 申し訳ございません。局長通知、課長通知の内容でございますので、ちょっと事務方の答弁をお許し願いたい……
#210
○足立信也君 分かりやすい解釈と言っている。
#211
○政府参考人(高橋直人君) ちょっと内容のその説明をちょっとさせていただきたいと思います。(発言する者あり)
#212
○委員長(尾辻秀久君) 指名をしましたから、答弁してください。高橋局長。
#213
○政府参考人(高橋直人君) はい。済みません。
 新薬の承認審査に当たりまして、外国で実施をされました臨床試験データをそれぞれの国や地域で利用できるかどうかを判断する方法につきまして、日本、アメリカ、EUの規制当局及び産業界の代表によりまして検討の末、平成十年にガイドラインとして合意が得られております。この合意を踏まえまして、御指摘のその局長通知によりまして我が国で外国のその臨床試験データを審査資料として受け入れるための条件、これGCPの遵守とかブリッジング試験の実施などがございますが、これを定めるとともに、課長通知によりまして同ガイドラインで定めたブリッジング試験の具体的な方法などを示したものでございます。
 以上でございます。
#214
○足立信也君 大臣、すっと理解できましたか。
#215
○国務大臣(柳澤伯夫君) 新薬の承認審査に当たって、外国で実施された臨床試験のデータをそれぞれの国や地域で利用できるかどうかの判断をする方法につきまして関係の方面が検討した結果、ガイドラインとして合意が成ったということでございます。
 そういうことで、我が国で外国認証のデータを審査資料として受け入れるための条件を定めるとともに、ガイドラインに定めたブリッジング試験の具体的な方法等を示したものであると、こういうことを高橋局長は述べたものと私も受け止めました。
#216
○足立信也君 更に分かりやすく言いますと、これを契機に、それまでは日本人の臨床試験というのは原則必要だと、日本人に使う民族性もあるから、原則必要だという方向を変えたんですよ。日本人にはそういう原則は要らないということなんです。薬剤動態さえ分かれば外国で承認されたものは使ってもいいというふうに変えてしまったんですよ。新規医薬品の開発をこの国はあきらめたということなんです。
 元々高い費用が掛かるのに、それに見合った価格が設定されていないという問題もあります。これはお米の価格と同じだと思うんです。ただ、ここを契機に日本はやめていったということなんです。
 そこで、高市大臣にお聞きします。
 日本が取り組むべきイノベーション、私は、この分野は物すごい可能性を持っていると私は思っているんです。そのことについて、高市大臣、どうですか。
#217
○国務大臣(高市早苗君) 先般公表いたしましたイノベーション25の中間取りまとめの中で、目指すべき日本の姿というものを幾つか表示いたしておりますが、その中に生涯健康な社会というものを掲げております。その実現のためにも、新規医薬品、それから医療技術開発などのイノベーションというのは大変重要だと思っております。
 それから、第三期の科学技術基本計画ですが、平成十八年度が初年度となっておりますけれども、これも大学等における基礎研究の成果を創薬や新規医療技術に実用化し国民に還元する、つまり臨床研究、臨床への橋渡し研究を計画期間中に集中投資する戦略重点科学技術の一つに位置付けておりますので、私は積極的にこの研究開発の強化に取り組むということは重要なことだと思っております。
#218
○足立信也君 ちょっと違うんですね。
 日本にはシーズって一杯あるんですよ、その種は。イノベーションというのは、民族的あるいは地域的な文化じゃなくて、それを世界へ広める、文明にするという考え方なんです。そのための人材を育てる、流通させるかが問題なんですよ。
 日本にあるシーズ、例えば、高脂血症の治療薬スタチン、それから高血圧の治療薬のアンギオテンシンの受容体の拮抗薬とか、糖尿病の治療薬のグリタゾンとか、これ日本人が開発しているんですよ。でも、あと二者は日本人が開発したけど、それを流通に乗せたのはアメリカなんですよ。
 そういったように、戦略としてマーケティングが足りないんですよ。私が日本のイノベーションで取り組むべきことはここにあると思っております。その点に関してはいかがでしょうか。
#219
○国務大臣(高市早苗君) そこは大変いい御指摘だと私も思います。ですから、医薬品の開発戦略の策定というもの、そしてまた研究開発の支援というものは平成十九年度の予算案にも入っておりますが、これに加えまして、やはり国際競争力のある創薬環境も整備する、それから治験コーディネーターの養成研修もする、またデータマネジャーの養成研修もする、そして国際共同治験の取組というものもございます。世界に対するアピール、こういったものがまだまだ足りないという御指摘については十分考慮しながら対応してまいりたいと思います。
#220
○足立信也君 最後は、がん対策基本法施行に当たる予算でお聞きいたします。
 がん患者さんの悩みに対する相談体制、悩みを解決するための相談体制、どのように予算に反映されているでしょうか。
#221
○国務大臣(柳澤伯夫君) がん対策としての相談の支援でございますが、これに関する平成十九年度予算案はその充実が図られておりまして、前年度のおよそ五倍、約九・七億円が計上されているところでございます。
 相談支援に関する具体的な取組としては、まず第一に、従来に引き続きましてがん診療連携拠点病院に設置されている相談支援センターにおきまして、電話による相談のほか面接による相談等を行っていくほか、平成十九年度から新たに相談支援センター等における対応事例を収集、分析し、相談支援マニュアルを作成するということにつなげていくということと同時に、がん患者やその家族等に向けてシンポジウムを開催するほか、がんに関する分かりやすいパンフレットの作成等を行うことといたしております。
#222
○足立信也君 今の御説明、ちょっと詳し過ぎるかもしれませんけれども、どれだけの電話相談に応じられるというふうに想定されているんですか。ちょっと難しいですか。
#223
○国務大臣(柳澤伯夫君) 電話相談につきましては、二百八十六ございますがん診療連携拠点病院でこれを取り扱い得る体制を持っているところでございます。
#224
○足立信也君 資料の二をごらんください、カラーの。これは非常に分かりやすいと思う、私、いいデータだなと思っているので。
 これは何がいいかといいますと、がん患者さんが自由に意見を書いたものを、ですから意見は二万数千件あるんです、それを後で分析したやり方なんですね。選択肢が与えられてそれを選んでいるというわけではないんです。七千八百八十五人のがん患者の悩みというものです。これで、色分けしているから分かりやすいかと思うんですが、ここで答えている内容は、がん患者として悩んだこと、それからその悩みを軽減させるために何が必要かと、この二点なんですね。
 そこで、まず、将来に対する漠然とした不安というのはずっとあるんです。死を意識するというのもやっぱり上位の方に表れるんです。再発、転移の不安というのは、当然のことながら、初期のころよりもだんだんがんに関して詳しくなってくると、出てくるんですね。それから、ごく最近になってくると、抗がん剤による副作用の症状が気になったり、掛かる医療費が気になったりと。こういうふうに、これは診断されたとき、それから現在に至るまで、そして現在の心境と、こういうふうに分けられていまして、そういうことを取り出したものなんです。色分けして、私、出してみました。
 これをごらんになって、初期のころとそして今、どういう違いが、変化があるのかなと大臣思われますか。これは前もってお渡ししておりますので。
#225
○国務大臣(柳澤伯夫君) がんの診断を受けたばかりの段階におきましてはがんに関する情報が十分ではないんで、患者は告知を受けて混乱した状況にあり、先ほど委員の示されたように、将来に対する漠然とした不安というものがトップにランクされる、こういうことかと思います。一方、検査、治療等を受けている時期におきましては、再発、転移等についての不安、それからさらに、治療の副作用や医療費についての悩みを抱くようになる場合が多い、こういうことでございます。がん患者の悩みに対しては、適切な情報提供と相談対応がその軽減に役立つと考えております。
 厚生労働省といたしましては、全国に整備を進めているがん診療連携拠点病院に相談支援センターの設置を進めておりまして、がんに関する情報等を分かりやすくまとめたパンフレット等の配付等、相談への対応を行っております。こうした取組を通じまして、がん患者の方が安心して療養できる体制を今後とも整備していきたいということでございます。
#226
○足立信也君 がん患者さんは、初期のころは漠然とした不安、絶望感が強くて、自分が何が分からないのかも分からないんですよ。だれに何を相談していいのかも分からないんです。だから、コールセンターが重要なんです。私は、全国を東西に分けて七十五人のオペレーター、予算二十億ぐらいで二十万人の相談に対応できるというふうに試算しております。そのことだけは申し上げたい。ですから、理想的な形としてその下の部分に書いているわけです。この方が望ましいと私は思っています。
 最後に、これは少子化問題に関する集中審議のときに大臣には直接お聞きできませんでした。でも、聞かれておったので分かると思います。これ、生殖補助医療、不妊治療についてなんですね。
 全国のカップルの一四%が今不妊ですね。そこで、女性に対して排卵誘発剤、サイクルをきちんとするために排卵誘発剤を使うのは、これは病気であるとして保険診療です。ところが、そこに男性の精子の数が少ないとか弱いとか、そういう要素が加わって人工授精が必要になると、これ自由診療なんです。全額自己負担なんです。男性が加わっただけで、女性は、本来保険診療だったのが全部自己負担になってしまう、そういう矛盾があるんです。この点は是非私は解決するべきだと思っていますが、御感想いかがでしょうか。
#227
○国務大臣(柳澤伯夫君) 排卵促進剤は、まあ……
#228
○足立信也君 誘発剤。
#229
○国務大臣(柳澤伯夫君) ああ、誘発剤は、女性の生理を順調にするという意味で、治療という、そういうことかと思います。それに対して、人工授精ということになりますと、それ自体は治療というか医療というか、そういうことに当たらないということで保険の対象にされていないという、そういう整理がなされているかと思いますが、私は現在のところでは、私の心の中の基準においても、それはそれでそれなりに整理できることかなと、このように思います。
#230
○足立信也君 簡単に言いますね。
 女性だけの場合は病気であるから保険診療、その同じ状態に男性の精子が少ないとかいうことが加わるだけで、病気じゃないから全部自己負担、こういう矛盾なんです。
 あとは、また委員会で質問したいと思います。
 関連質疑者に替わります。
#231
○委員長(尾辻秀久君) 関連質疑を許します。下田敦子君。
#232
○下田敦子君 下田敦子でございます。よろしくお願いいたします。
 質問に入ります前に、松岡農林水産大臣に申し上げます。
 私は本日、張りのある質問を大臣に用意してまいりました。しかし、取りやめいたします。日本国国会の権威と、それから誇りのために。ここのところの連日の御答弁に対しまして、恥じ入るばかりです。本予算委員会の労働生産性、これも御所管外だと思いますが、いずれの機会にお答えをいただきたいと思っております。
 このままでは国民に申し訳ありません。背景に何があるのか分かりませんけれども、こういう国会のやり取りは、世界じゅう本当に恥じ入ることだと思います。私事で恐縮ですが、潮谷熊本県知事は、長い間、私は指導をいただいてまいりました。また、熊本県民も松岡大臣に大変期待していると思います。
 最後、私の所感ですが、日本の侍は己の名誉のために死も選ぶことを誇りとしてまいりました歴史がございます。大変、本日御足労いただきましてありがとうございました。
 それでは、質問に入らせていただきます。
 まず、格差社会についてであります。成長力底上げ戦略についてお伺いいたします。
 成長力底上げ戦略構想チームは格差是正策と基本構想を発表いたしましたが、人材能力開発あるいは就労支援、中小企業底上げ戦略に力を入れているようですけれども、肝心な産業構造の転換あるいは地域間格差是正策が見えてまいりません。
 そこで、お尋ねいたします。各都道府県の所得格差を示します変動指数、これは前年度より三年連続で〇・五%たしか上昇したようであります。該当する都道府県名をお尋ねいたします。
#233
○国務大臣(大田弘子君) 先生御指摘のとおり、一人当たり県民所得の変動係数は三年連続で拡大いたしました。これは全体のばらつきを表す統計数値ですので、それぞれの県がどの程度寄与しているかは一概には申し上げることができません。
 そこで、平成十四年度から十六年度の一人当たり県民所得が増加し続けた県と減少し続けた県をちょっと申し上げます。
 十四年度から十六年度まで三年連続増加しております県は、三重県、滋賀県、京都府、和歌山県の四府県でございます。同じ時期に三年連続で一人当たり県民所得が減少している県は、北海道、それから先生のお地元であります青森県、石川県、兵庫県、奈良県、島根県、岡山県、香川県、高知県、長崎県、それから私の地元であります鹿児島県、それから沖縄県の十二道県となっております。
#234
○下田敦子君 ありがとうございました。
   〔委員長退席、理事吉村剛太郎君着席〕
 県民所得のアップした都道府県ということでありますが、ダウンした県に今青森県をおっしゃっていただきまして大変恐れ入ります。ただ、青森県の学校給食費の納入率は全国第一位でございまして、これは青森県の品格として申し上げておきます。ありがとうございます。
 そこで、次にこのチームの皆様にお尋ねいたしますが、人材能力開発それから就労支援を予算化していらっしゃいますけれども、それにこたえられる企業が果たしてあるだろうかと。さらに、幸いにも能力開発の機会を得たとしても、この間の訓練生の生活費はどうなるのでしょうか。この点、イギリスの若年就労支援政策とはちょっと違います。この辺をお答えいただきたいと思います。
#235
○国務大臣(大田弘子君) 大変重要な点を御質問いただきました。この底上げ戦略では、企業の協力を得るということが大変重要だと考えております。そこで、政労使で構成する円卓会議を来週中にも設置いたしまして推進体制を構築してまいります。こういう場を通じて企業の協力を得てまいりたいと思います。
 まず、その人材能力開発につきましては、十九年度、先行プロジェクトを実施いたしますが、この中で厚生労働省と産業界が連携して取り組む実践型人材養成システムというものがスタートいたします。この中では、モデル事業主団体への支援を行うことにしておりまして、こうした対応で企業の確保に努めていきたいと考えております。
 それから、その訓練生への生活費です。これも大変重要なポイントです。プログラムの参加者あるいはその参加企業に対しては経済的な支援を行うことにしております。例えば、既に雇用保険の受給期間の延長ですとか、障害者、母子家庭のお母さんへの訓練手当などがございまして、こういったものを最大限活用していきたいと考えます。それから、今御紹介しました実践型人材養成システムでは、モデル事業に支援を行い、これを通して訓練生の経済的支援を行うこととしております。
#236
○下田敦子君 大変ありがとうございました。
 それで、産業構造の転換策について大田大臣にお尋ねいたします。
 今通常国会で所信表明がございました。私は、大変御前にして恐縮ですが、大田経済財政大臣の施政方針が一番明確で、時代に先駆けたインテリジェンスが感じられました。その以後もすべて会議録を私拝見させていただいているんですが、このところの介護保険会計の悪化によりまして、施設の入居希望者の待機者、いわゆる高齢者、特に療養型病床群の廃止の影響を受けまして非常に待機者が多くいるにもかかわらず、市町村の窓口はこういう開設、建設について非常に消極的であります。あるいは、その町村においてはもう受け付けませんと、そういう態度のところもございまして、ここでお伺いいたしますが、医療、福祉等のサービス産業の経済波及、その効果、それから雇用効果、これについてお尋ねいたします。具体例をもってお答えいただきたいと思います。
#237
○理事(吉村剛太郎君) どなたに。大田大臣。質問者、質問者、答弁はどちらに。
#238
○下田敦子君 甘利大臣に。
#239
○理事(吉村剛太郎君) 甘利経済産業大臣。
#240
○国務大臣(甘利明君) 国民の健康志向の高まりであるとか、あるいは高齢化が進展をします中で、健康、医療、福祉等のサービス産業は、市場として、市場と雇用の拡大が期待をされる重要な分野であるというふうに認識をしております。
 二〇〇五年現在でありますけれども、健康、医療、福祉関連サービス分野の市場規模でありますが、五十二兆、雇用規模は四百九十六万人。昨年、新経済成長戦略を取りまとめる際に行った試算によりますと、二〇一五年には市場規模が六十六兆円、雇用規模も五百五十二万人というふうに推計をいたしております。
 経済産業省といたしましては、この分野の発展を図るため、その生産性の向上に向けまして、医療機関におけるIT活用の推進であるとか、医療経営人材の育成であるとか、あるいは科学的根拠に基づいて確実に成果を出す健康関連サービス産業の発展のための基盤整備等に取り組んでいるところでございます。
 これからもこうした医療、福祉等のサービス産業の発展に向けて積極的な施策に取り組んでまいりたいと思っております。
#241
○下田敦子君 この問題に関しましては、いずれまた機会をちょうだいいたしまして、大田大臣並びにまた経産、甘利大臣にもお話をお尋ねいたしたいと思っております。
 この新ゴールドプランのできました当時からこういう研究はなされていました。結局、結論から平らかに申し上げますと、公共事業と何ら変わりない、むしろ非常に継続的で波及的で、そしてそういう付加価値誘発額というものも大変多いということの結論が出ております。ですから、これに対して今日はちょっと要望申し上げたいんですが、財務大臣に、いわゆる厚生労働大臣に、毎年社会保障費を二千二百億減らすということにおいては、これはある意味でその地域地域においては大変繁栄をストップしていくことであるということを要望申し上げたいと思います。
 じゃ、次に移らせていただきます。
 ここから、大変長々と悩んでいる問題であります。特別会計の見直しとエネルギー政策についてお伺いいたします。
 石油の特別会計、それと電源特別会計、このことの統合をこのたびなさいました。エネルギー対策特別会計を創設されましたが、その要因は何でありますか、お答えいただきたいと思います。
#242
○国務大臣(甘利明君) 特会がたくさんありまして、全体で三十一でしたか、これの整理合理化、統合を行う、併せて透明性を確保するということで、きちんと一般会計に入れて、そこをスルーして必要な予算を出すということにしたわけであります。その際に、エネルギーの特別会計ということで石油特会と電源特会を統合をしました。
 今申し上げましたように、電源特会に関しては、直接繰入れ、直接入っていたものを一般会計スルーをして必要額のみを特別会計に繰り入れるという仕組みにして透明性を図ったわけでございまして、エネルギー施策の効率よい運営に資するというふうに思っております。
#243
○下田敦子君 塩川元財務大臣のお言葉を拝借して申し上げますと、電源特会、促進勘定に繰り入れられております一千七百九十四億円、これは離れ家のすき焼き特会であります。それから、母屋の方はおかゆを召し上がっていると。ですから一般会計ということでありますが、この考え方からまいりますと、透明性を確保するということではありますが、私は、この資料をちょっといただきましたけれども、どうもこの資料を拝見する限りは素通りしただけではないかと、結局は。一般会計をくぐって、そして一千七百九十四億円を入れると。そして、次にエネルギー対策特別会計、まあこれ仮称でしょうけれども、大変多額の七千六百二十一億円、これを取り出す。これで一つのその、何なんでしょうね、これは。
 そういうことの意味が私どもはどうも理解できないんですが、いかがでしょうか。
#244
○国務大臣(甘利明君) 本来、電促税は入りも出も法律で縛りがありまして、こういう対策に使うためにこれだけ要するに税を掛けると。これ、消費者がその分だけお金を払うわけでありますから、消費者に対して、消費者が払う分がきちんとその目的に沿って使われている、これ流用されちゃうとこれは本来の目的に沿わないわけであります。消費者からいただいているお金はこの電促税の本旨に従ってちゃんと使われていますということで、入りと出がつながっていなきゃいけないと。ただし、一般会計全体できちんと特会の分も把握できるようにすると。つまり、離れで何をやっているかが母屋から見えないようにするんじゃなくて、母屋の中にその部屋も入ってもらうということで全体が見えやすくするということにしたわけであります。
 何に使われているかというのは、先生の御地元も電源立地に大変な御協力をいただいているわけでありますから、その費用に使われているということでございます。
#245
○下田敦子君 全国の原子炉も老朽化してきています。電事連が試算しました。この老朽化した炉を廃炉にしていく場合、三千二百九十億円という莫大なお金を必要とするということを発表されました。また、今まで必要であるから、持たざる国の悲しさからこの使用済燃料の再処理問題、これでMOX燃料の再処理事業をしてまいりましたが、あのとおり、御案内のとおり昨年二度にわたっての内部被曝事故も起こしました。いろんな問題がございます。
 そこで、今これから最も大事に考えていかなきゃならない問題をお尋ねします。
 高レベル放射性廃棄物最終処分についてお伺いいたします。
 全国の原子力発電所の運転により生じた使用済燃料から換算したガラス固化体、これは何本ですか。またさらに、フランス・ラアーグ、イギリスから今後返還されるであろうものは何本ですか。それから次に、返還されたガラス固化体は国内のどこに保管されて、今後何年間貯蔵される予定でありますか、お尋ねいたします。
#246
○国務大臣(甘利明君) 我が国におきまして、原子力発電所の運転に伴って発生をした使用済燃料をガラス固化体に換算をしますと、平成十七年末現在で約一万九千三百本になります。それから、今後原子力発電所の運転に伴い年間約一千百本から一千五百本ずつ発生することになりまして、平成三十二年、二〇二〇年ころには約四万本に達する見込みになっております。
 これは、中間貯蔵に関しては今六ケ所で造っていただいております。ここで三十年から五十年、除熱作用、除熱をして、まあ熱を冷ますわけですね、して、その後最終処分地、今公募をしていただいているところでありますけれども、地元の理解で適切なところが決まりましたらそこに建設をし、そこに、岩盤の中に管理保管するということに最終的にはなります。
#247
○下田敦子君 それでは、この保存、保存といいましょうか、半減期が来るまで保存するということでありますけれども、高レベル放射性廃棄物に含まれます放射性廃棄物の半減期は何年くらいですか。
#248
○国務大臣(甘利明君) 済みません。先ほどの御質問で答弁漏れがありました。外から入ってくるやつの数がお話をしておりませんでした。
 フランスからは平成七年以降順次返還されておりまして、十九年二月末現在で千百八十本が返還されています。今後、フランスからは百三十本、イギリスからは平成二十年以降約八百五十本のガラス固化体が返還される見込みということであります。
   〔理事吉村剛太郎君退席、委員長着席〕
 それから、高レベル放射性廃棄物、この半減期に関してであります。ばらばら、短いのから長いのまでたくさんございます。ガラス固化体の固化後の高レベル放射性廃棄物は、半減期が比較的短いのがセシウム137、ストロンチウム90、これらが多くを占めております。これらの該当するものは比較的早く減衰するために、高レベル放射性廃棄物の放射能レベルは、千年後という単位で取りますと当初の放射能レベルの三千分の一になります。それ以降は、半減期の長い種類でありますテクネチウム99、プルトニウム239等が多く残りまして、ゆっくり減衰をしていくわけであります。数万年後にはその元となった燃料の製造に使われるウラン鉱石と同程度の放射能レベルまで減衰をする。
 ですから、千年で三千分の一になりますが、その後、すべてがいわゆるウラン鉱山と同レベルになるにはやはり数万年を要するということであります。
#249
○下田敦子君 ツルでもカメでも生きていけない年数であります。千年後、数万年後、生きておれません。孫や子が東洋町の皆さんにこの悩みをどうやってお願いするのでしょうか。
 それから、ただいま大臣がおっしゃってくださいませんでしたが、炭素14というのは約五千七百三十年であります。気の遠くなるような半減期があるわけですが、これをガラス固化体に入れると安心だということをおっしゃっておられますが、そこで伺います。
 いわゆる原子力発電環境整備機構、NUMOでありますが、盛んに今コマーシャルを流しまして最終処分地の公募をしております。私も、このガラス固化体に入ったものを海外から戻ってきたというか、預かっていたのが青森の港に入って、入ってきたときには小雪の日でありましたが、物すごい発熱だとみえて湯気がぼうぼう立っておりました。何だろうと思いました。で、大変安全であると、ガラス固化体に入れると。これはフランスのコジェマ社、現在アレバという会社ですが、その会社が安全であるということで入れているんですが、このガラス固化体の耐震、いわゆる地震に対してですね、耐震強度の安全保証はいかになっているか、これをお尋ねします。
#250
○国務大臣(甘利明君) ガラス固化体として外国から返ってくるもの、そして国内でガラス固化体化するもの、それぞれその強度に応じて耐震能力はきちっと測っていかなければならないというふうに思っております。
 ちなみに、どう保管するか。ガラス固化体自身、安全でその辺に置いて大丈夫ですと言っているわけではありませんで、ガラス固化体、まあステンレスの容器にガラス固化体としてその高レベルを溶かし込んだものを流し込むわけであります。そうしますと外に漏れないと、ガラス材は外に放射性物質が流れ出ないという意味で外に出ないということであります。それをステンレスの筒にくるんで、それを数十センチの特殊金属の筒に入れまして、その外側を更に粘土でくるみまして、それを三百メーター地下の岩盤の中に保管するということであります。それだけ多重防護体制を取っているので安心をしてくださいというお話をさしていただいております。
#251
○下田敦子君 そういう安心なものなんであれば、別に東洋町の地下を三百メーター掘って預からなくてもいいんじゃないですか。その理屈からいけば、安全な地上に置いてもいいではないですか。まず、そういう理屈が成り立ちます。
 それからもう一つ、確認です。ただいまの大臣の答弁でちょっと、おや、変わったんだなと思ったのは、これは平成七年の二月の十七日ですが、内閣総理大臣、大分県出身、村山富市氏が、参議院の議長の原文兵衛さんに答えを出しています。ガラス固化体に関しての、容器に関してのものなんですが、これに関してはこういうことを言っていますね。国が当該仕様の確認を行うような法令に基づく制度はないとおっしゃっています。今の御答弁とどちらが本当ですか。
#252
○国務大臣(甘利明君) ちょっとその当時の村山総理が答弁された内容は確認しておりませんが、それは、既に国外でガラス固化体化されたものについて、その強度云々という発言なんですか。
#253
○下田敦子君 それは、どうぞ、私が答弁する立場ではありません。
#254
○国務大臣(甘利明君) きちっと外国で作られたもの、国内で作られたもの、その評価をいたします。そして、ステンレスの筒とかあるいは特殊金属の筒、あるいは地層深くといったこと……(発言する者あり)
#255
○委員長(尾辻秀久君) 速記止めてください。
   〔速記中止〕
#256
○委員長(尾辻秀久君) 速記起こしてください。
#257
○国務大臣(甘利明君) 青森県六ケ所村にある高レベルガラス固化体の貯蔵施設及びガラス固化体の海外からの返還の受入れについて、原子炉等規制法におきまして、廃棄物管理事業及び返還廃棄物に関する確認として安全規制を行っております。
 具体的には、この法律に基づきまして、海外からの返還に当たってはガラス固化体の放射能濃度や発熱量等が貯蔵施設で管理できるものであること等について確認を実施、そして貯蔵施設については、ガラス固化体の除熱、放射線の遮へい、放射性物質の閉じ込め、施設の耐震安全性などが確認されるよう厳格な規制を実施をしております。
 つまり、先ほど答弁申し上げましたことを具体的に申し上げますとこういうことになるわけであります。個々のものにこの法律に基づいてきちんと確認をし検証するということであります。
#258
○下田敦子君 最後に重要な確認をさせていただきます。
 青森県を最終処分地にはしないという公約が平成六年、北村知事時代に、あと、次にまた平成七年、木村知事時代にこれ明言されてありますが、間違いありませんか。
#259
○国務大臣(甘利明君) お尋ねの件でありますが、青森県知事の了承なくして青森県を最終処分場にしないとの国と青森県知事との間でなされた約束については変更はありません。
#260
○下田敦子君 最後に、格差是正に関連いたします公営住宅における一人親家庭の使用承継についてお尋ねいたします。
 平成十七年十二月の二十六日、国土交通省の通達によりまして、東京都が都営住宅の使用承継制度の見直しをされました。新規制度に適用されることになりました。これは、ある母子家庭でお母さんががんを患っておりまして、大変いつ亡くなるかということを心配されておりますおうちの一人親家庭なんですが、大学生の御長女、それから十五歳の御長男、半年で退去しないと提訴されるということで非常に心配をしております。
 一人親家庭の置かれた厳しい条件を理解しておられるのか、生活安定をも侵害することとなると思いますけれども、御見解をお伺いいたします。
#261
○国務大臣(冬柴鐵三君) 結論的には、この方に対して、十分お聞きをして必要に応じて他の公営住宅の紹介など、相談に乗らしていただくということでございますが、まず、質問に対する答弁といたしましては、公営住宅は、住宅に困窮する低額所得者に対して低廉な家賃で賃貸するということで、国民の生活の安定と社会福祉の増進に寄与することを目的としております。したがいまして、これら困窮者に対しては公平かつ的確に供給するということが必要なわけですね。
 ところが、今までの、この方はまだもちろん、がんとはいえもちろん御生存でございますが、もし賃借名義人が亡くなったと、いわゆる賃貸借が消滅するわけですが、その場合に、同居していた人が承継できるかどうかという問題について、これまでは、承継事由発生時、すなわち名義人死亡時、入居名義人の同居の親族について行うことができるものとするというようなことになっていたわけです。
 同居の親族ということになりますと、民法で六親等内の血族でございますので、これは無限に広がってしまいまして、それで、事実、こういう住宅に三十年以上入り続けていられる方が、世帯として、三割以上あるんですね。そして、しかも死亡とか退去による承継事由が二九・八%、すなわち三割の方が亡くなってもまた承継でずっといくということになりますと、新たに入りたいということでもう一生懸命毎回申込みする人が入れないわけですね。東京都の場合はその割合が実に二十八・五倍、全国レベルでいっても九・七倍あるわけです。
 したがいまして、そこの入っていない人と入っている人との公平性を保つためには、今言うように、亡くなった方の現に住んでいる配偶者、これは事実婚でも結構です、その方か、あるいは高齢であるとか身体障害であるとか、特に必要な人については特別にしますけれども、配偶者だけにしてほしいということです。そうしますと、未成年が残されたときどうするんだと。その場合は、未成年者の方が成年に達するまではいいけれども、その後は六か月で出てほしいということです。
 しかしながら、今聞いたような事情、冒頭私申し上げましたように、その方について具体的に私に知らしていただければ、住宅が困窮しないように、東京都との間で十分福祉施策としてやらせていただきますので、よろしくお願いします。
#262
○委員長(尾辻秀久君) 以上で足立信也君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#263
○委員長(尾辻秀久君) 次に、山本香苗君の質疑を行います。山本香苗君。
#264
○山本香苗君 公明党の山本香苗です。どうぞよろしくお願い申し上げます。時間が限られておりますので、早速質問に入らせていただきたいと思います。
 まず最初に、飲酒運転とアルコール依存症につきましてお伺いをさせていただきたいと思います。
 飲酒運転につきましては、二〇〇二年に道路交通法を改正し、罰則を強化いたしましたが、同法施行後も飲酒運転事故が後を絶たないのが現状でございます。今国会、こうした現状を踏まえて、更に罰則を強化する道路交通法改正案が提出されておりますが、関西アルコール関連問題学会での調査では、この二〇〇二年の改正道交法後も運転免許を持っていらっしゃるアルコール依存症患者の方の約半数が飲酒運転を続けていたことが明らかになっております。アルコール依存症ではない人の約八割がこの罰則が強化されたことによって飲酒運転をやめたという結果とは極めて対照的でございます。
 この結果から学会等では、厳罰化だけではアルコール依存症患者の飲酒運転を防ぐことはできないと、交通違反者がこの依存症かどうかを判定して、治療や予防教育など別の対応が必要なのではないかということを指摘しておりますが、溝手国家公安委員長の御認識はいかがでしょうか。
#265
○国務大臣(溝手顕正君) 今国会に提出しております道路交通法改正案では、飲酒運転に対する制裁の強化とともに、飲酒運転をした者について免許の欠格期間の上限を引き上げ、これらの者に対する行政処分を強化をいたしております。飲酒運転をした悪質危険な運転者について免許の取消しあるいは停止処分を適切に実施しまして、長期にわたり自動車の運転をできなくするということは、飲酒運転をする意味では効果があるものだと思っております。
 しかしながら、これは未然に防ぐ方法ではございません。アルコール依存症の方の飲酒運転をより根本的に防止するためには、予防的な観点からの対策が有用であると考えております。現在のところ、警察庁としてはこれについて確たるものを持っているわけではございません。どのような対策が可能か関係者と共同して検討していくことは極めて重要だと考えております。
#266
○山本香苗君 しっかり予防的な観点からそういった別の対応が必要であるという御認識を持っていただいているというふうに御答弁いただいたと思いますが、アルコール依存症患者は全国に約二百三十万人もいると言われておりまして、そのうち何人が運転免許証を持っているかというのは定かではございませんけれども、しかしかなりの数に上るんじゃないかと思っております。アルコール依存状態の人が運転を続けるということは、その人の命を危険にさらすだけではなくて、ほかの人の命も危険にさらす行為であります。常習的な飲酒運転の背景にはアルコール依存症があるのではないかという指摘もされております。
 そこで、アルコール依存症患者の方々の飲酒運転を防ぐために、先ほど申し上げたとおり、罰則の強化だけではなくて、治療や予防の教育をする仕組みが必要だから、そういうものを早急につくってもらえないだろうかというふうにお伺いを警察の方にしようとしましたら、治療につきましては厚生労働省、更生・矯正プログラム導入となると法務省となって、警察だけの話ではないと。先ほどの大臣のお話でもございますけれども、複数の省庁にまたがることなので内閣府からまとめて答弁してくださいということでございますので、内閣府の方にお伺いしたいと思います。
 アルコール依存症の方のいわゆる飲酒運転を防ぐにはどうしたらいいのかと、違反したアルコール依存症の方を治療にどうつなげていくのかとか、予防教育をどうやってやっていくべきなのか等々、関係省庁の間で、また有識者の方々も交えて構成するような検討会議を内閣府に立ち上げていただいて、早急に具体的な対応策を取っていただけないかと思いますが、いかがでしょうか。
#267
○政府参考人(荒木二郎君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、飲酒運転の根絶のためには、制裁の強化だけではなくて、アルコール依存症の人たちに対する治療あるいは飲酒運転の防止教育が大変重要であるというふうに私どもも考えております。
 このため、関係省庁と緊密に連携を取るのはもちろんでありますけれども、御指摘のありましたように、医療関係者あるいは学識関係者、さらには飲酒運転防止のために携わっておられます民間団体の方々等の有識者の方からも御意見を十分伺いながら、どういった常習的な飲酒運転の防止方策ができるのかということにつきまして、鋭意検討してまいりたいというふうに考えております。
#268
○山本香苗君 確認ですが、そういう場をちゃんとつくっていただけるということでよろしいですか。
#269
○政府参考人(荒木二郎君) そういう検討の場をつくってまいりたいというふうに考えております。
#270
○山本香苗君 各省庁にいろいろ聞きますと、そういう場がきちんとできれば検討できるんだと。単に緊密な連携を取るだけではなくて、そういう場をつくって具体的な成果を出していただきたいと思いますが、内閣府がまとめるにせよ、飲酒運転根絶ということになりますと中心は警察になります。そこで、大臣、しっかりとこのことについて取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#271
○国務大臣(溝手顕正君) アルコール依存症の方について、更にどのような対策が必要かということにつきましては、先ほど答弁しました内閣府や厚生労働省の関係省庁と協議しながら、よく、しっかりと研究するように警視庁を督励してまいりたいと考えております。
#272
○山本香苗君 今回の道路交通法の改正とは別にして、これはこれとして早急に手を打っていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思っております。
 大臣、済みません、せっかく来ていただいたのにここで。あとは大丈夫ですので。ありがとうございます。
 次に移らせていただき……
#273
○委員長(尾辻秀久君) 質問を続けてください。
#274
○山本香苗君 次に移らせていただきたいと思います。
 三月の十二日、特定疾患対策懇談会が開かれまして、難治性疾患克服研究事業の対象疾患にFOPとXPが新規追加されることが決定しました。
 FOPとは、筋肉や関節が骨になっていってしまう、骨化していってしまう難病でございまして、二百万人に一人、全国で三十人もいないのではないかと言われております。二月の八日の日に、そのFOPの患者団体の方々と一緒に、四十万三千三百六十一人の署名を持って石田副大臣の下に行かせていただきました。その際に、患者団体の方々から、もう涙ながらに、一日も早く治療方法を確立してもらいたいとか、ほとんどのお医者さんがこのFOP自体を知らないと、それによって誤診があって、逆に症状を悪化させてしまうこともあると、医師の養成課程においてきちんと教えるようにしてもらいたい等々の様々な要望がなされました。
 今回、その要望に応じていただきまして、早速難治性疾患克服研究事業の対象に新規追加されたことに対しまして、患者、家族の方々は大変喜んでおられましたけれども、今後、指定された後ですね、FOPに関します治療研究を国としてどういうふうに具体的に進めていただけるのか、直接お会いして要望を受けていただきました石田副大臣から力強い御答弁をいただきたいと思います。
#275
○副大臣(石田祝稔君) お答え申し上げます。
 委員が患者さんの団体の皆さんと一緒に陳情に来られまして、本当に大変厳しい実情も私も目の当たりにさせていただきました。
 今お話がありましたとおり、三月の十二日に開催されました特定疾患対策懇談会におきまして、FOP、進行性骨化性線維異形成症とXP、色素性乾皮症、この二つの疾患を難治性疾患克服研究事業の対象として追加すべきとの結論がまとめられました。これを受けまして、二疾患を平成十九年度から難治性疾患克服研究事業の対象とし、速やかに研究に着手できるよう体制を整えることといたしたいと思います。
 このため、平成十九年度の早いうちに、新たに両疾患に精通した専門の医師に研究班に加わっていただき、まずは疾病に関する情報収集や実態の把握を行うとともに、原因の解明や新たな治療法の開発に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
#276
○山本香苗君 今、副大臣、一点確認でございますが、新年度の早いうちにスタートしていただけるというふうに御答弁いただきましたけれども、その早いうちにというのはいつでしょうか。
#277
○副大臣(石田祝稔君) 新しい疾患の研究着手の具体的なスケジュールということでありますけれども、これは例えば、今回、百二十一の疾患に今回二疾患が加わったわけでありますけれども、前回は平成十五年に加わって、それ以来の追加でありますが、最近の例では、先ほど申し上げました平成十五年三月に特定疾患対策懇談会におきまして難治性疾患克服研究事業への新たな疾患の、追加すべきと、こういう意見がまとめられた際には、関係者への通知等の諸手続を経て十月から正式に対象疾患を追加し、平成十六年度から研究班を新たに組織するなどして研究を実施をいたしました。今回の追加に当たっては、研究の推進への切実な御要望にもかんがみまして、前回よりも速やかに手続を進め、予算成立後追加を正式に決定し通知するとともに、平成十九年度の前半にも研究に着手できるよう準備を進めてまいります。
#278
○山本香苗君 ありがとうございます。前回よりも早い対応をしていただけるという御答弁だと思います。
 先日お会いをしていただきました兵庫県明石市にお住まいの小学校三年生の患者のお母さんから早速お礼のファクスが届きました。そこには、息子も大変喜んでおります、一日も早く外で走り回りたいと申しておりました、近い将来そうできると信じておりますと書かれておりました。是非この願いをかなえられますよう、早く目に見える具体的な成果を上げていただきたいと思います。
 他方、今回、医療費の助成を目的といたします特定疾患治療研究事業については一切新規追加がなされませんでした。しかし、多くの難病患者の方々が特定疾患への早期指定を求め、想像を絶する生活をしておられます。
 先日、大阪でそのうちの一つでありますSMAの患者団体の方とお会いしました。SMAという難病は運動神経細胞の変性を原因とした神経難病で、ALSと同じく運動ニューロン疾患の一つです。かなり昔に難治性疾患克服研究事業の対象疾患に指定はされております。しかし、今なお根本的な治療方法は確立しておりません。また、特定疾患治療研究事業の選定要件を満たしているにもかかわらず指定されていない。そのために高額な医療負担を強いられております。
 この病気は、症状が進むと、お伺いしたところ、夜でも十五分から三十分置きにたんの吸引をしなくてはならないんです。御家族の方々は身体的にも精神的にも大変御苦労されていると、そういう現状をお伺いいたしました。今回、特定疾患に指定されなかったと、そういうことを受けて、残念な結果となりましたが、指定を受けられなければ、私たち患者、家族の過酷な生活は改善されませんと、早期指定をお願いしますといったメールをいただきました。
 そこでお伺いいたしますが、次の平成十九年度特定疾患対策懇談会はいつ開催をしていただけるんでしょうか。今後、特定疾患治療研究事業の対象疾患の追加、これにつきましてはどのように検討していただけるのでしょうか。その見通しと厚生労働省のお考えをお伺いしたいと思います。
#279
○副大臣(石田祝稔君) 今委員のお話がありましたSMAという病気も、現在克服研究事業にはなっておりますけれども、四十五ある特定疾患治療研究事業の対象にはなっておりません。この対象の見直しにつきましては、昨年末、特定疾患対策懇談会において検討をいたしました。
 これに対しまして、現在事業の対象となっているものの医療の継続を図ることなど様々な御意見があったことを踏まえまして、平成十九年度予算におきましては、これまでと同様の疾患に対して事業を実施をすると、こういうことにいたしたわけでございます。
 特定疾患治療研究事業の対象の範囲や疾患の追加の在り方については、必要に応じ適切な場で様々な御意見を伺いながら今後も引き続き検討をしてまいりたいと考えております。ですから、具体的にいつこのための会合を開くかということは今決まってはおりません。
#280
○山本香苗君 必要に応じということなんですが、こっちは必要があると思っているわけなんですけれども。
 SMAの方からは、特定疾患への早期指定とともに、医療現場でSMA自体が知られてないことから適切な対応は受けられない、そういうことがあるので、受けられるようにしてもらいたいんだという切実な御要望も受けました。
 先ほどの話でもございますけれども、FOPもそうですけれども、医療現場で医師と医療関係者がその病気自体のことを知らないことによって見逃されてしまって、後で取り返しの付かないようなこと、大変なことになってしまったり、誤った処置のせいで命が危険にさらされるといったようなことが起きているそうなんです。特定疾患への早期指定ということはもうもちろんこれからもずっと掲げて頑張っていきますということなんですけれども、こういったSMAの患者の方々が安心して医療が受けられるように、医療現場にSMAの診断方法だとかその対処ケアみたいなものの適切な対応の仕方をしっかりと徹底していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#281
○副大臣(石田祝稔君) お答えを申し上げたいと思います。
 この難病というのは元々対象の患者さんが少ないということが一つの要件になっておりまして、ですから、先ほど委員がお話しになったFOP、これ二百万人に一人だということで、一億二千万の日本人の中で割り算をすれば六十人と。ですから、ほとんどのお医者さんが見たことがない。そういう中で、委員が先ほどもおっしゃいましたように、かえって治療をすることによって、違う方向の治療をすることによって悪化をさせる、こういうことも現実に起きてきていると思います。
 ですから、これは文部科学省の管轄だろうと思いますけれども、大学の教育の中でもこれはやはり何か考えていただかなきゃいけないんじゃないかなと。これは私が申し上げるべきではないかもしれませんけれども、現場の方のいろいろな患者さんのお声も聞きますと、そういうことも率直に実感をいたします。
 ですから、あとは、そういうことも踏まえまして、今委員が必要だから言っているんだと、こういう強いお声もございまして、先ほど申し上げましたように、いつ懇談会が開かれるかはもちろんこれは決まっておりませんけれども、必要に応じて開くと、こういうことになっておりますので、そういう多くの皆さんのお声を受けてこれは研究も当然進めていかなきゃいけない、こういうふうにも思っております。
 ですから、あとは更に御質問いただければお答えをしたいと思います。
#282
○山本香苗君 いや、質問してるんですけれども。
 医療現場の方の対応の仕方の改善のところをちょっと御答弁抜けてたんじゃないかと思いますが。
#283
○副大臣(石田祝稔君) 失礼しました。お答えを申し上げたいと思います。
 SMAをお取り上げになりましたけれども、これも脊髄性筋萎縮症と、こういうことで、希少な難病として研究を推進するため、既に難治性疾患克服研究事業の対象疾患にはこれはおっしゃるように位置付けられております。
 具体的には、ALS、筋萎縮性側索硬化症等の他の神経疾患とともに、病態の解明、治療法の開発に向けた研究、在宅医療等も含めた医療体制の構築に向けた研究等に取り組んでいるところでございます。
 これまでの研究成果によれば、現在のところSMAに関する診療ガイドラインの作成には至っておりませんけれども、難病情報センターのホームページにおいて一般の方や医療関係者を対象にSMAの診断、治療等に関する情報提供を行い、正確な情報の普及に努めております。
 今後とも、研究班の研究者とも連携を密にしながら、診断、治療法の確立や普及啓発に努め、患者さんが受ける治療の水準が向上するよう取り組んでまいります。
#284
○山本香苗君 まだガイドラインができてないという話でございますけれども、是非ガイドラインを作っていただきたいと思っております。
 次の、引き続きまして、同じ難病ではありますが、小児難病の一つでありますムコ多糖症についてお伺いをさせていただきたいと思います。
 まず最初に、政府参考人から、ムコ多糖症の治療薬の承認状況及びそれに対する厚生労働省の取組状況についてお伺いします。
#285
○政府参考人(高橋直人君) お答えを申し上げます。
 ムコ多糖症とは、体内で細胞とその細胞の間で言わばクッションのような役割をしているムコ多糖を分解する酵素が先天的に欠けていると、そういう病気でございますが、それによりまして全身にムコ多糖が蓄積されまして様々な臓器障害をもたらすという進行性の先天性疾患ということでございます。
 欠損しているその酵素の種類によりまして六つのタイプに分類されますが、国内のその患者さんの数は各々のタイプによりまして数名から百五十名程度という報告がなされております。非常にまれな、希少な疾病であるということでございますが、このうちムコ多糖症の一型に対する医薬品につきましては、希少疾病用の医薬品としての指定、それから企業への早期開発の要請、こういったものを経まして承認申請が行われまして、優先的な審査をまた厚生労働省で行いまして、昨年十二月二十日に承認をいたしたところでございます。
 それから、ムコ多糖症の二型に対する医薬品につきましても大体同様でございまして、企業への早期の開発の要請、それから希少疾病用の医薬品としての指定を経まして、本年の一月末に承認申請が行われたという現状にございます。
 また、ムコ多糖症の六型に対する医薬品につきましては、昨年十月に企業側への早期開発の要請を行いまして、本年一月下旬に、国内の企業がアメリカの企業とこの六型に対する医薬品の国内導入に関する契約を締結をいたしたところでございまして、現在承認申請の準備中ということで承知いたしております。
 このように、企業側への早期開発の要請などを行いまして、できるだけ迅速に医薬品が提供されるように努力をいたしているということでございます。
#286
○山本香苗君 この件につきましては、昨年の六月に、全国から集まってこられました患者、家族の皆様とともに、当時の厚生労働副大臣の赤松副大臣に申入れをさせていただきました。
 ムコ多糖症は、今御説明していただきましたけれども、一型から七型ですよね、までに分類されて、そして、現在一型と二型と六型の治療薬が海外で承認をされております。しかし、国内におきましては、一型が昨年の十月にやっと承認されたところなんです。つまり、海外で一型の薬は使えるけれども国内で使えないという状況が千二百六十八日も続いたんです。日本の患者の方々は三年以上待たなくてはならなかったんです。この間にお亡くなりになられた方もいらっしゃいます。二型、六型の治療薬については、今御説明がありましたけれども、二型はアメリカで昨年の七月に、そして六型につきましては平成十七年の六月にもう海外で承認をされているわけなんです。
 ムコ多糖症という病気は、日々症状が進行していく病気です。後戻りしないんです。体内にたまっていくこのムコ多糖、今御説明いただいたムコ多糖が様々な臓器に障害を起こしていって、やがて今までできていたようなこと、歩いたり見たり聞いたり呼吸をしたり、そういうことすら徐々にできなくなっていくんです。病気の程度だとか症状だとかというのは個々の患者さんによって大分異なるようでございますけれども、患者さんの多くは成人に達する前にお亡くなりになられております。根本的な治療方法は残念ながら今のところありません。
 今最も期待されているのは酵素補充療法で、これは、薬を投与することによって患者さんの体内で自然に作ることができない酵素を補充して、体の中にたまったムコ多糖を分解するという治療法です。ですから、薬の投与が遅れれば遅れるほど患者の方は苦しむことになるんです。薬が間に合わなくて亡くなってしまう患者さんも出てくるわけなんです。
 もちろん、薬の安全性をないがしろにすることはできません。また、厚生労働省の方々が、この間いろいろ話をさせていただきまして、六型のことにつきましても早期承認のために同じ思いで一生懸命頑張っていただいていることは十分承知をしておりますが、承知をしておりますが、その上で副大臣にお伺いします。
 この二型、六型の治療薬を一日も早く承認できますよう重ねて何らかの手だてを講じていただけないでしょうか。今まで以上の最大の取組をしていただけないでしょうか。いかがでしょうか。
#287
○副大臣(石田祝稔君) ムコ多糖症二型の治療薬につきましては、本年一月末に承認申請され、現在審査を行っているところでございます。また、ムコ多糖症六型の治療薬については、現在承認申請に向け準備がなされております。いずれの薬も、患者、家族の皆様や委員を始めとする関係の方々から早期承認を望む強い声をいただいており、厚生労働省といたしましても、企業とも緊密に連携を図りつつ、希少疾病用医薬品の指定、そして優先審査品目として取り扱うなど、本剤について迅速な承認審査等に最大限努力をしてまいりたいというふうに思っております。
 私も、委員から質問があるということで、このムコ多糖症というのをわずかながら勉強もさせていただきましたけれども、おっしゃるように不可逆的に進行をしていくと、そういう中で種々の臓器障害をもたらす病気であると、骨の変形だとか関節の硬化とか大変な内臓疾患になっていく、こういうことも改めて勉強もさせていただきました。それと同時に、たくさんの苦しんでいらっしゃる患者さんがいると、こういうことも改めて私も認識をさせられまして、委員の御主張のように、これは早期承認に対しては厚生労働省としてもしっかりと最大限努力をしていかなきゃいけない、このように決意をいたしております。
#288
○山本香苗君 厚生労働省挙げて頑張っていただきたいと思いますが、四型については現在海外で開発中であると伺っております。そこで、もう一つお願いなんですが、この点につきまして、開発段階から海外と連携を図って、治験、承認申請、審査、承認というこの一連の手続を積極的にかかわっていただいて、世界と同時承認できるよう頑張っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#289
○政府参考人(高橋直人君) 今お話しのムコ多糖症四型に対する酵素補充療法の医薬品につきましては、現在、今お話しのように、海外において臨床試験の開始に向けた検討が行われるなど、これはまだ初期の開発段階にございます。そういうふうにあるというふうに聞いております。
 四型の患者さんにとっては、これは治療薬の開発が大変大きな期待があるというふうに私ども十分承知をいたしております。このため、私どもとしても、今後の開発の動きを注視しながら、必要に応じまして、やはり希少疾病用の医薬品の開発の支援制度とか、それから治験相談の制度などを活用いたしまして、早期の開発、迅速な承認審査に前向きに、そして積極的に取り組みたいというふうに考えております。
#290
○山本香苗君 待つことなく積極的にかかわっていただくということでございますが、私はムコ多糖症の子供たちが少しでも長く家族と一緒に笑顔で過ごせることを望んでいるだけです、我が子と一緒にいたいのです、たったそれだけですと、これはムコ多糖症の患者のお母さんが書かれた文章です。この思いを重く受け止めていただき、全力で取り組んでいただきたいと思います。
 今日はどうもありがとうございました。
#291
○委員長(尾辻秀久君) 以上で山本香苗君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#292
○委員長(尾辻秀久君) 次に、大門実紀史君の質疑を行います。大門実紀史君。
#293
○大門実紀史君 日本共産党の大門実紀史でございます。
 格差を是正する観点で質問したいと思います。
 まず、尾身大臣にお伺いいたします。
 今回延長されようとしております証券優遇税制、その減税の規模は幾らぐらいでしょうか。
#294
○国務大臣(尾身幸次君) 証券優遇税制の一年延長につきましては、制度の改廃ではないため、従来からの考え方に従いまして、その増減収額を計上していないところでございます。
 また、一年延長せずに廃止した場合の増収額が延長したことによる減収額になるのではないかとの御質問でございましたら、株式譲渡益につきましては、将来の株価や株取引高は予想できず、また、いつどの程度の額を売買するかは資産状況等を踏まえた個人の判断によるものでございますので、過去に改正を行った際においても影響額は見積もっていないところでございます。
 ただ、地方税におきましては、優遇税率の対象となる個人保有の上場株式の配当、譲渡益について源泉徴収しており、優遇税率を廃止した場合の増収額を総務省として試算しております。その試算に即して、国税について廃止した場合の増収額を機械的に試算するとすれば、配当に係る機械的試算額は二千四百億円、株式譲渡益に係る機械的試算額は三千六百億円となるというふうに計算ができるわけでございます。
#295
○大門実紀史君 試算として初めて数字が出ましたけれども、国税で約六千億ということは、先ほどありました、総務省が言っております一千五百億、合わせて七千五百億が一つの推計ですが、今政府が言われた、まとめとしてそういう数字と理解してよろしいでしょうか。
#296
○国務大臣(尾身幸次君) ですから、私どもとしては計算を、そういう試算をしていないんでございますが、総務省の試算から推計をするとそういう数字になると、こういうことでございます。
#297
○大門実紀史君 総務省の試算、そして今、それを基にすると国税で六千億と。これには、実は株式譲渡益の申告課税分が含まれておりません。したがって、それ以上、七千五百億以上になるというふうに思いますが、いかがでしょうか。
#298
○国務大臣(尾身幸次君) 先ほど申しましたように、これはあくまでも種々の影響を捨象して計算した総務省の計算でございますが、機械的な試算でございまして、いわゆる改正増減収と異なるものでございます。
 特に、株式の譲渡益につきましては、将来の株価や株取引は予想できないということ等から、先ほど申し上げましたとおり、過去に改正を行った際においても影響額は見積もっていないわけでございまして、この点御理解をいただきたいと思います。
#299
○大門実紀史君 分かりました。我が党の試算では七千五百、大きく超えるというふうに試算をしているところでございます。
 資料の一枚目をごらんいただきたいんですけれども、申告所得に占める金融所得の割合をグラフにしたものです。
 要するに、富裕層、お金持ちほど株などの所得が多いということでございます。したがって、その金融所得について減税するわけですから、富裕層、特に大金持ちほど、見てもらって分かるとおり恩恵を受けるのは明らかだと思いますが、いかがですか。
#300
○国務大臣(尾身幸次君) この証券税制の一年延長でございますが、これは、株式の配当及び譲渡益に対する課税につきましては、勤労性所得に対する税負担とのバランス、あるいは預貯金の利子の課税の中立性の確保、簡素で分かりやすい税制の構築といった観点が重要でございます。
 こうした観点から、金融所得課税につきましては、上場株式等の配当及び譲渡益に係る軽減税率を廃止して二〇%定率課税による課税方式の均衡化を図ることと、金融所得間の損益通算の拡大を進めることが課題となっております。
 こうした中で、十九年度の改正の議論におきましては、軽減税率の廃止に関しまして金融所得間の損益通算の範囲をどのように定めるか、軽減税率の廃止による市場への影響に関してどのような措置をとるかといった点が論点となっておりまして、これらについて更なる検討が必要とされたところでございます。十九年度改正におきましては、このような議論を踏まえまして、上場株式等の配当及び譲渡益に係る軽減税率についてその適用期間を一年延長し、この延長期間の間に金融所得間の損益通算範囲の拡大策や市場の混乱を回避するための特例措置等について検討を行った上で廃止することを決めたものでございます。
#301
○大門実紀史君 資料の次の二枚目をごらんいただきたいと思います。
 これは申告納税者の国税負担率でございます。これは説明するほど難しい数字ではございません。負担率が、グラフにしただけです。所得五千万を超えると負担率が下がります。
 大臣は、これなぜ下がるとお思いでしょうか。
#302
○国務大臣(尾身幸次君) 今、表を見せていただいたわけで、私がここでなぜ下がるかということを申し上げるのは、ちょっと僣越かなと思います。
#303
○大門実紀史君 じゃ、僣越ながら私が説明いたします。
 これには源泉分離課税が入っておりません。したがって、入れればもっと高額所得の方の負担カーブが下がるはずということです。なぜならば、日本は、先ほど言いました、資産課税のところで、証券取引とかですね、分離課税でできることになっております。したがって、その分で減税措置、先ほどの減税措置と合わせて富裕層ほど、所得の高い人ほどそういう所得が多いわけですから、さっきのグラフ、したがって、ここで負担率が下がるのは、正に総合課税になっていない、源泉分離になっているということと、先ほどの減税措置が継続されているからということでございます。アメリカは、ちなみにもう総合課税でやっておりますですけれどもね。したがって、申し上げたいのは、もう日本は累進税といっても、今や高額所得者、超高額のところへ行くともう累進になっていないと、累進が崩壊しているというふうなことを表すグラフでございますので、残余の質問は委員会でやりたいと思いますけれども、是非御研究をいただきたいというふうに思います。
 じゃ、委員長、続けて、柳澤大臣も来られましたので雇用の問題に入りたいと思います。
 まず、大田大臣にお伺いいたします。
 雇用労働面での格差是正について聞きたいわけですけれども、成長力底上げ戦略という中に人材能力戦略というのがあります。これは一体何でしょうか。
#304
○国務大臣(大田弘子君) フリーターですとか子育て後の女性など、これまで能力を開発する機会に恵まれなかった方に企業の現場で職業訓練を受けることをサポートしようとする制度で、ジョブ・カード制度と呼んでおります。職種ごと、業種ごとに作成されたプログラムに沿って企業の現場で訓練を受け、目標水準が達成された場合にその実績をそのジョブ・カードに記入していくと。
 日本の場合は職業訓練が企業の中で行われてきましたので、一度非正規雇用になりますと職業能力を形成する機会に恵まれないと、そのまま非正規を繰り返さざるを得ないということになりがちですので、職業能力を形成する機会を支援しようという制度です。
#305
○大門実紀史君 私は各省庁にも伺いましたけれども、これはもう中身はほとんど既にやっていること、あるいはそれにちょっと毛の生えた程度のことで、一個一個頑張ってもらうことは否定はしないんですけれども、余り、戦略といって大げさに言うようなことなのかと。これは何とか対策で十分じゃないかと思います。
 特に、そのジョブ・カードが分からないので、ジョブ・カードそのものについてもう少し詳しく説明してもらえますか。
#306
○国務大臣(大田弘子君) ジョブ・カードは、この職業訓練の全体の仕組みをジョブ・カード制度と呼んでおりますけれども、職を求める方が、まずキャリアコンサルティングを受けまして、企業の中でトレーナーに付いて職種ごと、業種ごとに作成されたプログラムで訓練を受けます。そして、その一定の評価に、実績に達したと評価された場合に、それがジョブ・カードに記入されます。他方、大学や専門学校でも実践型教育プログラムを用意して、それを受講した場合もジョブ・カードに記入されます。このジョブ・カードを求職活動の際に活用してもらうという制度です。
 実際のジョブ・カードの様式ですとか形、これは具体的に政労使で構成します円卓会議、この下に構想委員会を設置しますので、そこで検討を進めることとしております。
#307
○大門実紀史君 私は、そんなに一生懸命説明されるような話なのかなと思うんです。
 柳澤大臣、厚生労働省、お聞きしますけれども、かつてジョブパスポートというのがございました。これは一体何だったんですか。
#308
○国務大臣(柳澤伯夫君) ジョブパスポートでございますけれども、これは学生生徒や職業経験が少ない若者を対象にした制度でございまして、ボランティア活動や職場体験など、社会体験活動をジョブパスポートに整理をし記載することを通じまして若者が自らキャリア形成や職業選択について理解を深めることを促す、これがその制度の趣旨でございます。
 また、企業に応募する際に参考書類の一つとして活用することによりまして、職業経験が少ない若者が企業に対して社会参加への意欲や適正能力をアピールできるようにすること、これが二つ目のねらいでございますが、そういうことで平成十七年度より実施している事業でございます。
#309
○大門実紀史君 これは、普通の文房具屋さんに売っている履歴書と何が違うんですか。
#310
○国務大臣(柳澤伯夫君) ジョブパスポートの様式でございますけれども、インターネット上からダウンロードできるほか、ハローワークやジョブカフェなどにも置いておりまして、自由に入手、コピーすることができるため、その全体の実績を把握することは困難でございますけれども、インターネットだけにおけるジョブパスポートのダウンロードの件数は約一万二千件というように、かなり活用をされております。
 履歴書と何が違うかということですが、ボランティア活動歴であるとか、そういうことを記入する欄もありまして、まあ履歴書ですとなかなかボランティア歴のようなものはちょっと記載をする例は少ないのではないかと、このように考えるところです。
#311
○大門実紀史君 ここに用紙があるんですけど、これ履歴書ですよ、履歴書の用紙ですよ。これ、別に普通の売っている、コンビニで売っている履歴書にボランティア歴書いたって構わないし、技能講習何級って書いたって構わないですよね。これ、何のためにこんなものを作られたのか、何でこれがパスポートなのかですね。これ、履歴書なら文房具屋さんで買えばいいんですよ。こんなものを普及されたら文房具屋さん困っちゃうじゃないですか。
 では、大田大臣に聞きますけれども、先ほどのジョブ・カードとこのジョブパスポートはどこが違うんでしょうか。
#312
○国務大臣(大田弘子君) ジョブ・カードは、企業の中で職業訓練の機会を与えるというところに主眼があります。それを書く媒体であるカードに重きがあるわけではなくて、職業訓練の機会を提供するというところに重きがございます。
 これは、今まで企業の中で行われていた職業訓練を社会横断的な職業訓練へとかじを切るもので、私はとても重要だと考えておりますので、一生懸命力を入れて説明させていただいております。
#313
○大門実紀史君 大臣がおっしゃる訓練プログラムが大事なのは分かっているんですよ。このカードというのが結局履歴書になっちゃうんじゃないかと。職業訓練受けたのを自分で書けばいいだけでしょう。だから、あんまり新しい名前をぽんぽん出さないで、履歴書に書いてもらえばいいんですよ、こんなの作らなくったって、そのプログラムは大事だと思いますが。
 仮に、もしそれを、今勘違いをされているように、いろいろ名前で勘違いが起きているんですけれども、データベースをつくる、政府が、個人の職業訓練の、これ膨大な費用が掛かりますよ。それをICカードで出すなんていったらもう大変なことになりますよね。もう何千億掛かりますよ。尾身大臣、恐らくお許しにならないと思いますよね。もう大変な話です。
 だから、要するにこれは履歴書に書くって話なんですよ。だから、あんまりジョブ・カードとか使わないでいいんじゃないかと思いますから、もうちょっとやめたらどうですか、ジョブ・カードという言い方は。
#314
○国務大臣(大田弘子君) これは自分で書くわけではありませんで、きちんと企業の中でその訓練をやるトレーナーがいて、その人がある目標水準に達したということを評価した場合に書くということになります。自分で履歴書に書くわけではありません。
 それから、新聞報道で、一部ICカードという言葉が出ましたけれども、これまでの構想チームでそういうことはまだ検討しておりませんで、データベースを作るとか電子媒体でやるとか、そういうことはまだ何も議論しておりません。文字どおりのパスポートのようなものになるかもしれません。それはこれから構想委員会で様式や形については検討してまいります。
#315
○大門実紀史君 提案している大臣が勘違いされていますよ。企業が出すのは修了書です。履修証明書です。企業がその個人のに書いてあげるんじゃないんです。それをもらって自分で書くんです。だから履歴書に書くのと同じだから、誤解の受けるようなものはもうやめられた方がいいと申し上げたわけでございますので、円卓会議か何会議か知りませんけども、最初にもうやめるということを決められた方がいいんじゃないかと思います。
 こういうもう、こんなばかばかしい議論をしているよりも、正社員の雇用を増やすと、正社員と非正社員の均等待遇を実現すると、それに正面から取り組まれた方がいいんじゃないかと申し上げておきたいと思います。
 最後に大きな話をしたいと思いますけども、今の経済の根本問題は、大企業だけがもうかって家計が良くならないという話が続いております。大臣は、大企業主導の景気回復が家計などに波及するメカニズムは続いているとおっしゃっていました。一体どういうメカニズムなのか、そしたらいつになったらそれがつながって波及するのか、教えていただけますか。
#316
○国務大臣(大田弘子君) 今回の景気回復は企業のリストラの過程で回復が行われましたために、企業から家計への波及は、先生御指摘のとおり遅れております。ただ、失業率ですとか有効求人倍率を見ますと、改善傾向で推移しております。それから、正規雇用者も足下で増加しておりますので、企業から家計への波及は徐々にではありますが確かに進んでいると見ております。
 昨年の半ば以降、波及に足踏みが見られまして、賃金の伸びが鈍化しております。これが懸念されますけれども、他方で新卒の就職内定率ですとか初任給は改善しておりまして、労働需給は引き締まってきております。したがいまして、景気回復を持続させることで波及は今後も緩やかではありますが進むと見ております。
 さらに、原油価格が依然高水準ではあるんですが、一時よりは低下してまいりました。原油価格は中小企業の収益を押し下げる大きな要因でしたので、仕入れコストが低下することによって、常用雇用者の七割強を占める中小企業の収益圧迫が緩和されて、賃金全体に良い影響を与えると期待されます。
#317
○大門実紀史君 竹中大臣も五年前に同じことを言われてたんですね。もう一向にその話が続いているんです。ちょっと良くなった話をすぐ出されてね。
 資料を用意いたしましたけども、三枚目ですかね。要するに、これがすべて表していると思います、大企業の経常利益と労働分配率の推移ですけども。つまり、もうこれは、賃金だけじゃなくて、分配率ですから雇用も賃金も入ります。幾ら経常利益が出ても分配をしないと、そういう姿勢になってきちゃっているわけですよね。これがある限り、ちょこちょこっといろいろ数字がちょっと良くなったとか、いつも針小棒大に言われるんだけども、ずうっと変わらないわけですよ、ずうっとこの、この線で行っちゃっているわけですよ。ですね。ですから、まあいろんなことを言われるのは、もう私も竹中さんと随分議論いたしましたから、非常に聞き飽きた気がしてね。
 もっと、やっぱりもう直接に、雇用の問題でいえば正社員をどう増やすかということと、正社員と非正社員の均等待遇を本格的に、本格的にやるというようなことに踏み出さない限り、少しちょっとずついろんな数字を合わせても、結局いろんな答弁がずうっと続けられてもこうなってしまったということにあると思います。その辺の根本的なところに踏み込む必要があると思いますが、大田大臣のお考えを聞きたいと思います。
#318
○国務大臣(大田弘子君) リストラの過程でしたので、今回、労働分配率の下げがずっと続いてきております。ただ、企業を見ておりますと、これまで人件費を主にコストととらえてずっと抑制してまいりましたけれども、ここへ来て本当の人材投資というようなものが始まっているように感じております。労働分配率もやや下げ止まり感も出てきております。
 先ほどの底上げ戦略も含めて、やはり政府としては職業訓練の機会を与える、あるいは最低賃金の引上げに向けて議論をスタートさせると、そのようなことをすることが必要だと考えています。
#319
○大門実紀史君 今議論されている労働ビッグバンというのがございますけれども、経済諮問会議で。じゃ、労働ビッグバン進めれば労働分配率は上がりますか。
#320
○国務大臣(大田弘子君) 労働ビッグバンは、働く人全体の立場に立って、労働組合に入っていない人ですとか、これから社会に出ようとする若者のことも含めて、働き方の変化に対応した労働市場全体の在り方を中長期的な視点で考えようとしております。
 複線型でフェアな働き方を実現させるとともに、それが経済活力と両立するような環境の整備を図ることが重要だと考えております。このことが長い目で労働分配率の上昇につながると考えておりますので、この中で正規、非正規の壁ですとか、働き方の壁ですとか、性別の壁などを克服する方法を検討してまいります。
 特に平成十九年は、若者、女性、高齢者の就業率の向上、それからワーク・ライフ・バランスを推進するための施策の在り方を検討してまいりたいと考えています。
#321
○大門実紀史君 またこの議論はしたいと思いますが、今言われたのは就業構造のことばかりで、諮問会議あるいは専門調査会で議論され始めましたけれども、労働ビッグバンそのものは正社員も賃金下げようというふうなことがもう言われているわけですから、そうはならないということを申し上げて、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
#322
○委員長(尾辻秀久君) 以上で大門実紀史君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#323
○委員長(尾辻秀久君) 次に、渕上貞雄君の質疑を行います。渕上貞雄君。
#324
○渕上貞雄君 社民党の渕上でございます。
 政府は、教育再生関連法案の一つとして地方教育行政法の改正を提案しようとしていますが、その中で、教育委員会への国の権限強化を盛り込もうとしていますが、中教審答申を受けた総理は、総理の裁定で、いじめの問題のように生徒らの生命、身体の保護のため緊急の必要がある場合に限って、文部科学大臣の教育委員会に是正の指示ができる規定を設けること、また未履修問題などの場合、指示よりも弱い是正の要求をもできるようにするとのことである。
 旧地方教育行政法の第五十二条で規定されていた文部大臣による措置要求の復活のように受け止められるわけですが、具体的にどのような場合に是正の指示や是正の要求を発動しようとしているのか、お答えいただきたいと思います。
#325
○国務大臣(伊吹文明君) 時間が限られておって大変残念なんですが、簡単に申し上げます。
 まず、先生がおっしゃったように、中教審は何らかの国の関与が必要だということを答申をいただいております。それを受けて総理が私におっしゃったのは、指示は、いじめ等により生命、身体の保護のため緊急に児童を保護する必要がある場合、それから是正の要求は、教育委員会が未履修等の状況で学校を放置しており、それによって憲法に規定する国民の教育を受ける権利、そして教育を受けさせる義務が侵されると、侵害されているというように想定される場合には、地教行法上に、先生がおっしゃった指示あるいは是正の要求を書き込んで、一般の地方自治法とは別の規定を設けてほしいと、こういうことでございます。
#326
○渕上貞雄君 二〇〇〇年施行の現行地方自治法では、国、都道府県、市町村はあくまでも対等な関係であると定められております。国の都道府県及び市町村に対する関与又は都道府県の市町村に対する関与についてはできるだけ排除され、法的にも国はできる限り基本類型以外の関与を設けることのないようにしなければならないとされております。
 法定受託事務については是正の指示が認められているが、地方自治法の二百四十五条の七、自治事務についての関与は原則として助言、勧告、資料の提出の要求、是正の要求、協議の四類型に限定をされているわけですが、今回の法改正では分権改革を否定するようなものになるのではないかと思うんですが、その点いかがでございましょうか。
#327
○国務大臣(伊吹文明君) 先生が今お読みになったように、地方の自治事務ですね、これに関与するうち拘束力があるものとしては、もう御承知のように是正の要求をするわけですが、地方自治体は是正のために何らかの措置を講ずる義務はありますけれども、どういう具体的内容を是正するかは地方自治体の裁量にゆだねられているわけです。であるがゆえに、今回は是正の具体的内容を定めたものを地教行法上に書き、そして緊急の場合には指示を書いているわけです。
 ですから、言うまでもなく、憲法で保障する国民の権利を守るため、地方自治法の原則にもちろん配慮するわけですが、国が最低限の関与を行うため指示を行う、あるいは是正の要求を各法律で行うということは、これは今お話しになったように四十幾つあるわけですから、これは地方自治の大きな枠組みを決して離れる、外れるものではないという解釈を我々は取っております。
#328
○渕上貞雄君 確かに地方自治法の第二百四十五条の三第六項では、個別法の下での関与を一定の場合、国民の生命、身体又は財産の保護のための緊急性がある場合等に限定をして指示を認めています。
 しかし、自治事務には指示は異例であると考えますが、他の法律で自治事務に対する指示の規定をしているのにはどんなものがあるか、お知らせ願いたいと思います。
#329
○国務大臣(菅義偉君) 平成十一年の地方分権の一括法によりまして国の関与の在り方が抜本的に見直しをされ、指示という関与の類型が限定される一方、自治事務については指示を設けない、このことを実は基本といたしております。
 設ける場合は、生命、身体、財産の保護のため緊急の必要がある場合等に必要と認める場合に限るというふうにされています。そして、こうした点から自治事務に対する国の関与として指示を規定をしている例は多くはありませんけれども、例えば警察法や感染症予防法など幾つかの立法例が存在をいたしております。
#330
○渕上貞雄君 国の関与は必要最小限度のものであり、地方の主体性及び自立性に配慮すべきというのが自治法の考え方である。
 仮に、個別法による例外を設けるものであれば、現在文部科学大臣が持っている関与の権限、手段、義務教育等の自治事務について国が行うことができるものは、技術的な助言、勧告、それから資料の提出要求、協議、是正の要求で、何が不十分なのか、あるいは運用の問題なのかなどについて、やはり検証等を、分析をきちんとやはりなされなければならないと思います。
 教育委員会の再生のためになぜ地方自治法の二百四十五条の関与の類型では不十分なのかということについて、御説明願いたいと思います。
#331
○国務大臣(伊吹文明君) 先ほど来御答弁を申し上げましたように、地方自治法による一般的な是正要求、勧告ということについては、どのように内容を是正していくのかというのは地方自治体にゆだねられているわけですね。ですから、もし先生がおっしゃるように、現行制度ですべてうまくいくということであれば、本来は私は、地方自治体、教育委員を任命された地方自治体の長、あるいはそれに承認を与えておられる議会、これが一〇〇%地方自治の能力を果たしておられれば、未履修だとかいじめの隠ぺいだとかということは起こらないはずなんですね、地方自治で事後チェックをされているはずですから。
 しかし、残念ながらそのことが十分行われていないので、万一、万一ですね、例えば市場経済においても政府が介入するということは望ましいことじゃないけれども、ルールを破ったり、国会で決めたとおりやってもらえない場合は、公正取引委員会というものはやっぱりあるんですよ。そして、公正取引委員会を超えて、検察というものが、例えば村上ファンドだとかライブドアのときだって介入するわけですね。
 だから、国会で決めたことをしっかりと地方自治が担保できない場合の措置として、今回のことを考えているということでございます。
#332
○渕上貞雄君 これまでの地方自治法の二百四十五条の五に基づく是正の要求の発動状況はどうなっているのか。また、旧地方教育行政法の第五十二条では、文部大臣又は都道府県の教育長による措置要求が規定されていますが、その発動状況はいかがでございましょうか。
#333
○国務大臣(伊吹文明君) 地方自治法の一般的な発動状況については総務大臣がお答えいただくのが適当かと思いますが、旧地教行法については、これは二つあるんです。国が都道府県に発動できるという状況と都道府県が市町村の教育委員会に対して発動できるという状況と、二つあります。前者については発動した事例はございません。後者については率直に言ってかなりございます。
 なぜ国が旧来の五十二条を発動しなかったかというと、このときには五十二条というものがあると、あると。それから、教育長の事前承認制というものがあると。それを実は背中に背負いながら、指導をしたり要請をしたり調査をしておったわけです。従わなければ、五十二条による権限があるよと、そういう教育長は事前承認しないという権限があるよということを背中に背負いながらやっていたから発動しなくてよかったわけです。ところが、それは全く今はなくなっちゃっているという状況で、未履修の問題とかいじめの問題に対してどう対応するかという法体制をお願いしたいということでございます。
#334
○渕上貞雄君 発動されてないということでございますから、是正の要求すら今言われたように余り発動されていないと。このような文部科学大臣の関与を強化することについては少し後戻りになるのではないかという懸念がございますが、その点、地方分権の観点から見て、いかがなものかというふうに思うわけでございます。
 地方の自立という理念に反し、国の教育委員会に対する統制の強化というにおいがしないわけでもないと、このように思うわけでございまして、その点いかがなものかお伺いをし、質問終わります。
#335
○国務大臣(伊吹文明君) 私たちは、国、国というのはいろんな意味がありますが、先生がおっしゃっているのは文部科学省あるいは中央政府という意味だろうと思いますが、そういう意図は全くございません。
 むしろ、主権を持っている国民は、正当に選挙をされた代表である国会を通じてその意思を表すわけですから、国会で決められた法律が守られている教育委員会傘下の学校と、そうじゃない学校とがある場合には、国はやはりそこに何らかの指示、是正要求をして国民の意思を守らなければならないですよ。
 ですから、地方分権というのは、先生、もちろん大切なことです。私たちは地方分権の大切さを決して否定するものではございません。緊急やむを得ざる場合の国民の意思を担保する制度をつくっていただきたいと。いずれ国会に法案をお願いしますから、その際にもう少し時間を掛けて、奥深い議論を重ねさせていただきたいと思います。
#336
○委員長(尾辻秀久君) 以上で渕上貞雄君の質疑は終了いたしました。
 明日は午前十時から公聴会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後五時五十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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