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2007/01/26 第166回国会 参議院 参議院会議録情報 第166回国会 本会議 第2号
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2007/01/26 第166回国会 参議院

参議院会議録情報 第166回国会 本会議 第2号

#1
第166回国会 本会議 第2号
平成十九年一月二十六日(金曜日)
   午後二時四十一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第二号
  平成十九年一月二十六日
   午後二時三十分開議
 第一 国務大臣の演説に関する件
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 議事日程のとおり
     ─────・─────
#3
○議長(扇千景君) これより会議を開きます。
 日程第一 国務大臣の演説に関する件
 内閣総理大臣から施政方針に関し、外務大臣から外交に関し、財務大臣から財政に関し、大田国務大臣から経済に関し、それぞれ発言を求められております。これより順次発言を許します。安倍内閣総理大臣。
   〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕
#4
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 昨年九月、私は、総理に就任した際、安倍内閣の目指す日本の姿は、世界の人々があこがれと尊敬を抱き、子供たちの世代が自信と誇りを持つことができるように、活力とチャンスと優しさに満ちあふれ、自律の精神を大事にする、世界に開かれた「美しい国、日本」であることを国民の皆様にお示ししました。この新しい日本の姿の実現に向け、国民の皆様とともに、一つ一つスピード感を持って結果を出していくことが重要だと考えております。引き続き、日本の明るい未来に向け、全力投球することをお約束します。
 私は、日本を二十一世紀の国際社会において新たな模範となる国にしたいと考えます。
 そのためには、終戦後の焼け跡から出発して、先輩方が築き上げてきた輝かしい戦後の日本の成功モデルに安住してはなりません。憲法を頂点とした行政システム、教育、経済、雇用、国と地方の関係、外交・安全保障などの基本的枠組みの多くが、二十一世紀の時代の大きな変化に付いていけなくなっていることはもはや明らかです。我々が直面している様々な変化は、私が生まれ育った時代、すなわち、テレビ、冷蔵庫、洗濯機が三種の神器ともてはやされていた時代にはおよそ想像も付かなかったものばかりです。
 今こそ、これらの戦後レジームを原点にさかのぼって大胆に見直し、新たな船出をすべきときが来ています。「美しい国、日本」の実現に向けて、次の五十年、百年の時代の荒波に耐え得る新たな国家像を描いていくことこそが私の使命であります。
 自由民主党及び公明党による連立政権の安定した基盤に立って、美しい国づくりに向けたあらゆる政策を断固として実行してまいります。今後、具体的にどのように取り組んでいくのか、安倍内閣として国政に当たる基本方針を申し上げます。
 美しい国を実現するためには、その基盤として、活力に満ちた経済が不可欠です。日本が人口減少社会を迎える中で、国民が未来に夢や希望を持ち、より安心して生活できる基盤となる社会保障制度を維持するためにも、生産性を向上させ、成長力を強化することが必要です。今こそ、日本経済を中長期的に新たな成長の舞台に引き上げていくことが重要であり、今後五年間に取り組むべき改革の方向性を示した「日本経済の進路と戦略」を策定しました。これに基づき、私のリーダーシップの下、革新的な技術、製品、サービスなどを生み出すイノベーションと、アジアなど世界の活力を我が国に取り入れるオープンな姿勢により、成長の実感を国民が肌で感じることができるよう、新成長戦略を力強く推し進めます。
 約百年前、権威ある物理学者が空気より重い空飛ぶ機械は不可能であると断言したわずか八年後、ライト兄弟が初の有人飛行に成功しました。絶え間のないイノベーションが人類の将来の可能性を切り開き、成長の大きな原動力になります。二〇二五年までを視野に入れた長期の戦略指針、イノベーション25を五月までに策定し、がんや認知症に劇的な効果を持つ医薬品の開発などの実現に向けた戦略的な支援や、各国の特許制度の共通化への取組など、具体的な政策を実行します。
 イノベーションに併せ、ICT産業の国際競争力を強化するとともに、医療、農業など将来有望な分野で残る規制の改革やITの本格的活用により事業の効率性を高めるため、四月を目途に生産性加速プログラムを取りまとめます。減価償却に関する税制度を約四十年ぶりに抜本的に見直し、投資の促進を図ります。
 アジアなど海外の成長や活力を日本に取り入れることは、二十一世紀における持続的な成長に不可欠です。二〇一〇年に外国人の訪問を一千万人とする目標の達成に向け、今年は日中間の交流人口を五百万人以上にすることを目指します。大都市圏における国際空港の二十四時間供用化や、外国から我が国への投資を倍増する計画を早期に実現します。アニメ、音楽、日本食など、日本の良さ、日本らしさにあふれる分野の競争力を強化し、世界に向けて発信する日本文化産業戦略の策定も含め、人、物、金、文化、情報の流れにおいて、日本がアジアと世界の懸け橋となってともに成長していく、アジア・ゲートウェイ構想を五月までに取りまとめます。
 経済連携の強化は、お互いの国に市場の拡大という大きな恩恵をもたらし、国内の改革にも資するものであります。ASEANなどとの経済連携協定や日中韓の投資協定の早期締結と、WTOドーハ・ラウンド交渉の早期妥結に取り組みます。
 一人一人が、日々の生活に対して、誇り、生きがいや充実感、明日への希望を感じられることが大切であり、そのための経済成長でなければなりません。国民それぞれの個性や価値観にも着目し、働き方と暮らしを良くしていくことにこそ力を注ぎたいと思います。
 特に、私は、勝ち組と負け組が固定化せず、働き方、学び方、暮らし方が多様で複線化している社会、すなわち、チャンスにあふれ、だれでも何度でもチャレンジが可能な社会をつくり上げることの重要性を訴えてまいりました。様々な事情や困難を抱える人たちも含め、挑戦する意欲を持つ人が就職や学習に積極的にチャレンジできるよう、今般取りまとめた再チャレンジ支援総合プランに基づき、全力を挙げて取り組みます。
 具体的には、就職氷河期に正社員になれなかった年長フリーターなどに対し、新たな就職・能力開発支援を行うとともに、新卒一括採用システムの見直しなど、若者の雇用機会の確保に取り組みます。パートタイム労働法の改正により、仕事に応じて正社員と均衡の取れた待遇が得られるようにするとともに、正規雇用への転換も促進します。パートタイム労働者も将来厚生年金を受けられるよう、社会保険の適用を拡大します。経済的に困難な状況にある勤労者の方々の底上げを図るべく、最低賃金制度がセーフティーネットとして十分に機能するよう必要な見直しを行うとともに、自立の精神を大切にするとの考え方の下、働く意欲を引き出すような就労支援を図ります。
 社会の第一線をリタイアされた方が、誇りを持って第二の人生に取り組む場を提供することも大切なことです。熟練の腕を生かした再就職や、農林漁業への就業の支援、開発途上国に対する技術協力への機会の提供など、高齢者や団塊の世代の活躍の場を拡大します。
 女性の活躍は国の新たな活力の源です。意欲と能力のある女性があらゆる分野でチャレンジし、希望に満ちて活躍できるよう、働き方の見直しやテレワーク人口の倍増などを通じて、仕事と家庭生活の調和を積極的に推進します。子育てしながら早期の再就職を希望する方に対し、マザーズハローワークでの就職支援を充実します。配偶者からの暴力や母子家庭など、困難な状況に置かれている女性に対し、行き届いたケアや自立支援を進めます。
 障害者自立支援法の運用に当たり、きめ細かな負担の軽減など必要な措置を講ずるとともに、障害者、高齢者、女性などの再チャレンジ支援をする民間企業等への寄附金について税制上の優遇措置を講じます。
 地方の活力なくして国の活力はありません。私は、国が地方のやることを考え、押し付けるという戦後続いてきたやり方は、もはや捨て去るべきだと考えます。
 地方のやる気、知恵と工夫を引き出すには、地域に住む方のニーズを一番よく分かっている地方が自ら考え、実行することのできる体制づくりが必要です。地方分権を徹底して進めます。新分権一括法案の三年以内の国会提出に向け、国と地方の役割分担や国の関与の在り方の見直しを行います。その上で、交付税、補助金、税源配分の見直しの一体的な検討を進めるとともに、地方公共団体間の財政力の格差の縮小を目指します。道州制については、更に議論を深め、検討してまいります。
 地方が独自の取組を推進し、魅力ある地方に生まれ変われるよう、頑張る地方応援プログラムを四月からスタートします。地場産品のブランド化、企業立地の促進、子育て支援など独自のプロジェクトを考え、具体的な成果指標を明らかにして取り組む地方自治体を地方交付税で支援します。
 雇用情勢が特に厳しい地域に重点を置いて、雇用に前向きに取り組む企業を支援します。
 地方都市の商店街の活性化を図り、住みやすく、コンパクトでにぎわいあふれる、お年寄りや障害者にも優しいまちづくりを地域ぐるみで進めます。
 地域の主要な産業である農業は、新世紀の戦略産業として大きな可能性を秘めています。意欲と能力のある担い手への施策の集中化、重点化を図ります。おいしく安全な日本産品の輸出を二〇一三年までに一兆円規模とすることを目指すとともに、都市と農山漁村との交流の推進など、農山漁村の活性化に取り組みます。
 広島県の熊野町には、毛筆の伝統技法を化粧筆に応用し、内外の市場で高い評価を得ている中小企業があります。その地域にある技術、農林水産品や観光資源などを有効活用し、新たな商品やサービスを生み出す中小企業の頑張りを応援します。
 我が国財政は引き続き極めて厳しい状況です。歳出削減を一段と進め、財政の無駄をなくすとの基本方針は、安倍内閣においていささかも揺らぐことはありません。今後とも、経済成長を維持しながら、国民負担の最小化を第一の目標に、歳出歳入一体改革に正面から取り組みます。
 将来世代に責任を持った財政運営を行うため、二〇一〇年代半ばに向け債務残高の対GDP比率を安定的に引き下げることを目指し、まずは二〇一一年度には、国と地方を合わせた基礎的財政収支を確実に黒字化します。そのため、今後の予算編成に当たっては、税の自然増収は安易な歳出等に振り向けず、将来の国民負担の軽減に向けるなどの原則を設け、歳出削減を計画的に実施します。その第一歩である平成十九年度予算編成においては、新規国債発行額を過去最大の四兆五千億円減額することなどにより、合わせて六兆三千億円の財政健全化を実現しました。
 道路特定財源については、揮発油税を含め、税収全額を道路整備に充てることを義務付けているこれまでの仕組みを五十年ぶりに改めることとし、来年の通常国会に所要の法案を提出します。
 国や地方の無駄や非効率を放置したまま、国民に負担増を求めることはできません。徹底してぜい肉をそぎ落とし、無駄ゼロを目指す行政改革を進め、筋肉質の政府の実現を目指します。
 国の行政機関の定員について、五年間で約一万九千人以上の純減を確実に実施するなど、公務員の総人件費を徹底して削減します。公務員制度改革については、新たな人事評価を導入して能力本位の任用を行うとともに、官と民が互いの知識、経験を生かせるよう、官民の人事交流を更に推し進めます。予算や権限を背景とした押し付け的なあっせんによる再就職を根絶するため、厳格な行為規制を導入します。
 国や地方における官製談合問題の頻発は極めて遺憾であります。改正された官製談合防止法を厳正に執行するとともに、一般競争入札の実施を確実に進めます。さらに、地方自治体に対し、新たな再生法制を整備するとともに、地域における官民格差が指摘されている地方公務員の給与の引下げなど、行財政改革の推進と規律の強化を強く求めます。
 政策金融改革の関連法案を今国会に提出し、特別会計について、その数を半分近くにまで大胆に減らすとともに、郵政民営化については本年十月から確実に実施します。
 このように改革を徹底して実施した上で、それでも対応し切れない負担増に対しては、安定的な財源を確保し、将来世代への負担の先送りを行わないようにしなければなりません。本年秋以降、本格的な議論を行い、十九年度を目途に、社会保障給付や少子化対策に要する費用の見通しなどを踏まえつつ、その費用をあらゆる世代が広く公平に分かち合う観点から、消費税を含む税体系の抜本的改革を実現させるべく取り組んでまいります。
 教育再生は内閣の最重要課題です。現在、いじめや子供の自殺を始めとして、子供たちのモラルや学ぶ意欲の低下、家庭や地域の教育力の低下といった問題が指摘されています。公共の精神や自律の精神、自分たちが生まれ育った地域や国に対する愛着愛情、道徳心、そういった価値観を今までおろそかにしてきたのではないでしょうか。こうした価値観をしっかりと子供たちに教えていくことこそ、日本の将来にとって極めて重要であると考えます。
 教育再生会議における議論を深め、社会総掛かりで教育の基本にさかのぼった改革を推進し、教育新時代を開いてまいります。
 教育改革を実効あるものとするため、六十年ぶりに改正された教育基本法を踏まえ、関係法律の改正案を今国会に提出するとともに、新たに教育振興基本計画を早期に策定します。すべての子供に必要な学力を身に付ける機会を保障するため、ゆとり教育を見直し、必要な授業時間を確保するとともに学習指導要領を改訂し、国語力の育成、理数教育、道徳教育の充実など、公教育の再生に取り組みます。
 いじめについては、どの学校にも、どの子にも起こり得るという認識を持ち、教育現場においていじめ問題に正面から立ち向かうことを徹底します。いじめの早期発見、早期対応に努めるとともに、夜間、休日でも子供の悩みや不安を受け止めることのできる電話相談を全国で実施します。放課後に子供たちが自由に学び、遊んだり、地域の人たちとも触れ合うことができるよう、放課後子どもプランを全国で展開します。
 教員の質が教育再生のかぎを握っています。教員免許の更新制を導入し、適正な評価を行います。豊かな経験を持つ社会人の採用を増やすとともに、頑張っている教員には報いるよう支援します。
 教育委員会については、期待されている機能を十分に果たしているとは言えません。教育に対する責任の所在を明確にし、子供たちの未来のために、国民の皆様から信頼される教育行政の体制を構築すべく、断固として取り組んでまいります。
 戦後の日本の繁栄を支え、頑張ってこられた方々の老後に不安が生じないようにすることが私の大きな責務であります。自立の精神を大切にした、分かりやすく、親切で信頼できる日本型の社会保障制度の構築に向け、制度の一体的な改革を進めます。
 国が責任を持つ公的年金制度は、破綻したり払い損になったりすることはありません。官民の間で公平な年金制度とするため、厚生年金と共済年金の一元化を実現します。五十五歳以上の方に保険料の納付実績や年金の見込額をお知らせする、ねんきん定期便を年内に開始します。社会保険庁については、規律の回復と事業の効率化を図るため、非公務員型の新法人の設置など、廃止・解体六分割を断行します。
 医療や介護については、政策の重点を予防に移し、より長く元気に生活を楽しめるよう、新健康フロンティア戦略を年度内を目途に策定します。レセプトの電子化などにより医療費の適正化に努めるとともに、地域における小児科や産科の医師の確保、救急医療体制の整備など、安心な地域医療を確立します。
 子供は国の宝です。安心して結婚し、子供を産み育てることができる日本にしていかなければなりません。同時に、家族のすばらしさや価値を再認識することも必要です。次のような政策を実行に移すとともに、少子化に対し更に本格的な戦略を打ち立てます。
 児童手当の乳幼児加算を創設し、三歳未満の第一子、第二子に対する手当を倍増し、一律一万円とします。育児休業給付を休業前の賃金の四割から五割に引き上げるとともに、延長保育など多様なニーズへの対応を進め、仕事と子育ての両立支援に全力を尽くします。働く人が家族と触れ合う時間を増やすため、長時間の時間外労働を抑制するための取組を強化するなど、仕事と生活のバランスが取れた、働く人に優しい社会の実現を目指します。
 児童相談所、警察、学校、NPOなどが連携して、子供を虐待から守る地域ネットワークの市町村への設置を進めます。
 国民生活の基盤となる安心、安全の確保と美しい環境を守ることは、政府の大きな責務です。
 大規模地震対策や土砂災害対策など、防災対策を戦略的、重点的に進めます。迅速かつ正確に防災情報を提供し、お年寄りや障害者などの被害を最小限にするように努めます。
 全国各地域の防犯ボランティアのパトロールなどの活動を支援するとともに、本年春までに空き交番ゼロを実現するなど、世界一安全な国日本の復活を目指します。飲酒運転に対する罰則を強化し、地域社会と一体となって撲滅に取り組みます。
 京都議定書目標達成計画に基づき、地球温暖化対策を加速します。乗用車の燃費基準を二〇一五年までに二割以上改善し、世界で最も厳しい水準とするとともに、バイオ燃料の利用率を高めるための工程表を策定します。世界最高水準にある我が国のエネルギー、環境技術を活用し、中国を始めとするアジアに対し、省エネ・環境面での協力を進めます。さらに、国内外挙げて取り組むべき環境政策の方向を明示し、今後の世界の枠組みづくりへ我が国として貢献する上での指針として、二十一世紀環境立国戦略を六月までに策定します。
 自由、民主主義、基本的人権、法の支配といった基本的価値を共有する国々との連携の強化、オープンでイノベーションに富むアジアの構築、世界の平和と安定への貢献を三本の柱とし、真にアジアと世界の平和に貢献する、主張する外交を更に推し進めてまいります。
 世界とアジアのための日米同盟は、我が国外交のかなめであります。日本をめぐる安全保障の環境は、大量破壊兵器やミサイルの拡散、テロとの闘い、地域紛争の多発など、大きく変化しています。こうした中で、日本の平和と独立、自由と民主主義を守り、そして日本人の命を守るために、日米同盟を一層強化していく必要があります。米国と連携して、弾道ミサイルから我が国を防衛するシステムの早急な整備に努めます。
 さらに、世界の平和と安定に一層貢献するため、時代に合った安全保障のための法的基盤を再構築する必要があると考えます。いかなる場合が憲法で禁止されている集団的自衛権の行使に該当するのか、個別具体的な類型に即し、研究を進めてまいります。在日米軍の再編については、抑止力を維持しつつ負担を軽減するものであり、沖縄など地元の切実な声によく耳を傾け、地域の振興に全力を挙げて取り組むことにより、着実に進めてまいります。
 北朝鮮の核開発は、我が国として断じて認めることはできません。六者会合において解決を図るべく、対話と圧力という一貫した考え方の下、関係各国と連携を強化し、北朝鮮の具体的な対応を求めます。拉致問題の解決なくして日朝国交正常化はあり得ません。拉致問題に対する国際社会の理解は進み、国際的な圧力が高まっています。北朝鮮に対し、すべての拉致被害者の安全確保と速やかな帰国を強く求めていきます。新たに拉致被害者に向け政府のメッセージを放送するなど、引き続き政府一体となって総合的な対策に取り組みます。
 私は、総理就任直後、中国及び韓国を訪問して首脳レベルで胸襟を開いて話合いを行い、両国との関係を改善しました。中国とは、両国国民にとってお互いに利益となるよう、戦略的互恵関係を築いてまいります。韓国との間でも、未来志向の緊密な関係を築いてまいります。ロシアとは、北方四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結するとの基本方針にのっとり、領土問題の解決に粘り強く取り組むとともに、幅広い分野での関係の発展に努めます。
 ASEAN諸国や、基本的価値観を共有するインド、オーストラリアなどとも、経済連携の強化に加え、首脳同士の交流を拡大します。東アジア・サミット参加国を中心に、今後五年間、毎年六千名の青少年を日本に招く交流計画を実施してまいります。先日訪問した英国、フランス、ドイツなど欧州諸国とは、平和への貢献など人類共通の課題についての連携を更に深めていきます。
 世界全体の平和のためには、中東地域の平和と安定は不可欠であり、我が国の国益にも直結します。依然厳しい状況が続くイラクについては、航空自衛隊の支援活動やNGOとも連携したODAの活用により、我が国としてふさわしい支援を行ってまいります。アフガニスタンとその周辺での国際的なテロの脅威を除去、抑止する国際的な取組に対し、引き続き協力してまいります。
 ますます複雑化する外交や安全保障に関する問題に政治の強力なリーダーシップにより即座に対応できるよう、官邸の司令塔機能の強化に向けた体制の整備に取り組みます。あわせて、内閣の情報機能の強化を図ります。
 我が国は、国際社会における地位に見合った貢献を行うべきと私は考えます。包括的な国連改革に粘り強く取り組み、安全保障理事会の常任理事国入りを目指します。
 海洋及び宇宙に関する分野は、二十一世紀の日本の発展にとって極めて大きな可能性を秘めており、政府としても一体となって戦略的に取り組んでまいります。
 今後、以上のような政策を行っていくためにも、政治への信頼が必要です。政治家は、「李下に冠を正さず」との姿勢の下、常に襟を正していかなければなりません。政治資金制度の在り方について各党各会派において十分議論されることを期待します。
 「美しい国、日本」をつくっていくためには、我が国の良さ、すばらしさを再認識することが必要です。未来に向けた新しい日本のカントリー・アイデンティティー、すなわち、我が国の理念、目指すべき方向、日本らしさについて、我が国の英知を集め、日本のみでなく世界じゅうに分かりやすく理解されるよう、戦略的に内外に発信する新たなプロジェクトを立ち上げます。
 新しい国づくりに向け、国の姿、形を語る憲法の改正についての議論を深めるべきです。日本国憲法の改正手続に関する法律案の今国会での成立を強く期待します。
 お年寄りの世話をしている方や中小企業で働く方、看護師、消防士、主婦や、様々な職場、そして各地域で努力しておられる数え切れない多くの方々が毎日寡黙にそれぞれの役割を果たすため頑張っています。本来、私たち日本人には限りない可能性、活力があります。それを引き出すことこそ、私の美しい国づくりの核心であります。今このとき、それぞれの現場で頑張っておられる人々の声に真摯に耳を傾け、その期待にこたえる政治を行ってまいります。
 未来は開かれているとの信念の下、今年を美しい国づくり元年と位置付け、私は自ら先頭に立って、明日に向かってチャレンジする勇気ある人々とともに、様々な改革の実現に向け、全身全霊を傾けて、たじろぐことなく進んでいく覚悟であります。
 福沢諭吉は、士の気風とは「出来難き事を好んで之を勤るの心」と述べています。困難なことをひるまずに前向きに取り組む心、この心こそ明治維新から近代日本をつくっていったのではないでしょうか。
 日本と自らの可能性を信じ、ともに未来を切り開いていこうではありませんか。
 国民の皆様並びに議員各位の御協力を心からお願い申し上げます。
 ありがとうございました。(拍手)
    ─────────────
#5
○議長(扇千景君) 麻生外務大臣。
   〔国務大臣麻生太郎君登壇、拍手〕
#6
○国務大臣(麻生太郎君) 第百六十六回の国会の開会に際し、所信を申し述べさせていただきます。
 日本外交は今、新しい柱を立てつつあります。敗戦後、我が国は外交の基盤を三本の柱で支えてきました。日米同盟、国際協調、近隣アジア諸国の重視という三本柱であります。今これに四本目を加え、我が国の進路は一層明確となります。
 外交とは、はるか未来を望み、国益と国民の福利を伸ばす営みであります。そのためにふさわしい環境を世界につくろうとする営々たる努力の別名でもあります。外交はまた、あり得べき危機を極小化しなければなりません。これら外交本来の務めを果たすため、第四の柱、自由と繁栄の弧をつくろうとする方針は、我が国にとって必須のものと言えます。
 冷戦終結以来十有余年、今ユーラシア大陸の外周で弧を成す一帯に、自由と民主主義に基づく道を歩むか、今しも歩み出そうとする諸国が点在をいたしております。ここにおいて我が国は、自由の輪を広げたい。民主主義、基本的人権、市場経済、法の支配といった普遍的価値を基礎とする豊かで安定した地域をつくっていきたいと思います。
 今、重んじようとする価値とは、どこか異国の産物ではありません。我が国は、浮き沈みがあったとは申せ、近現代史を通じ、これらの価値を自分のものにしてきました。人類社会に普遍の価値は、我が国自身の価値でもあります。今や価値の外交の実践は、先進民主主義国として我が国の責務であると考えます。我が国が主張してきた人間の安全保障実現にも資するものです。
 自由と繁栄の弧の上で、民主化への長い道のりを走り出したか、走り出そうとしている諸国と我が国は相並び、ともに駆けるランナーになりたいものです。しかも、その営みを、価値観と志をともにする米国、豪州、インド、英仏独などの欧州各国、国連や国際諸機関と手を携えて進めてまいります。先般、私が中・東欧諸国を訪問したのも、正にそうした考えに基づくものであります。
 さて、普遍的価値と戦略的利益を共有する米国との関係は日本外交のかなめです。
 我が国は、米国と緊密な連携の下、北朝鮮やイランの核問題、イラク、アフガニスタンの復興、テロとの闘いといった国際社会共通の課題に対処しています。
 経済的繁栄と民主主義を通じ、もって平和と幸福を求める普遍の営みにおいて、安全保障上、礎の一つを成すのが日米同盟であります。今や我々は、日米同盟に世界とアジアのためのと呼ぶにふさわしい内実を持たせなければなりません。
 昨年北朝鮮は、弾道ミサイルを発射しました。続いて、核実験を行ったと発表しております。昨年は、我が国周辺の安全保障環境が依然極めて不安定であるという事実を改めて浮き彫りにした一年でもありました。
 今こそ我々は、日米安保体制の信頼性を高めなければなりません。弾道ミサイル防衛を始めとする日米安保・防衛協力を一層進め、加速いたします。また、在日米軍の兵力態勢の再編を引き続き進めます。これは、抑止力の維持と沖縄を始め地元の負担軽減という難しい連立方程式を解く方途です。その着実な実施に今年も取り組んでまいります。
 日米経済関係においては、両国経済の持つ重みにふさわしい互恵関係を更に発展させてまいります。
 近隣諸国に目を転じますと、まず中国との間には、一日一万以上、年間四百万人を超す相互の往来があり、経済関係がとみに緊密な現状を物語っています。本年も政治と経済の両輪を力強く回します。共通の戦略的利益に立脚した互恵関係を築いてまいります。
 日本と韓国は、互いにとって最も近く、基本的価値をともにする大切な民主主義国同士であります。そのような間柄にふさわしい未来志向の関係を打ち立てます。
 豪州と我が国は、戦略的利益を共有するパートナーとして、政治、安全保障、経済など多様な分野で広範な協力を進めてきました。本年から始まる経済連携協定交渉については、国内の農業関係者などの懸念、センシティビティーに十分注意を払いつつ進めてまいります。また、安全保障面での関係を強め、日米豪の戦略的対話を充実していきます。
 将来を大いに期待できるのがインドとの関係であります。本年は、経済連携協定交渉を含め、日印協力関係を拡充していきます。同時に、他の南アジア諸国の民主化、平和構築を支援してまいります。
 アジアの安定というものは、ASEAN諸国が民主的に落ち着いて栄えていない限りあり得ません。ASEAN諸国のうち、我が国の伴走を正に必要とする国々に対し、民主化と平和構築を助けてまいります。経済面での連携を進めつつ、ASEANの安定、強化を図っていく所存です。
 一月十五日、セブ島で開かれました第二回東アジア・サミットで、エネルギーの安全保障と若者たちが交わる大切さを共通の課題として確認しました。
 重要な隣国であるロシアとは、日ロ行動計画に沿って関係の更なる発展に努めます。同時に、懸案の北方領土問題については、四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結するとの基本方針に従い、これまでの諸合意、諸文書に基づき、双方が受け入れられる解決策を見いだすべく、粘り強く取り組んでまいります。
 北朝鮮に対しては、対話と圧力という不動の方針の下、拉致、核、ミサイルといった諸懸案の包括的解決に向け、粘り強く立ち向かいます。
 拉致問題の解決なくして日朝国交正常化はなく、北朝鮮の核開発は断じて容認できません。これらにつき北朝鮮から誠意ある対応を得るため重要なのは、国際社会と結束し圧力を掛け続けていくことです。そのためにも、安保理決議第一七一八号の着実な履行が必要であります。ただし、対話の窓口を閉ざすものではないことは言うまでもありません。
 その他の地域、国々との関係に触れます。
 日本が原油の約九割を輸入する中東地域の平和と安定は、世界全体の安定と我が国のエネルギー安全保障にとって不可欠の条件です。
 航空自衛隊の活動が続くイラクでは、治安の改善が最優先課題です。ODAを始め、イラクに対する支援は決して惜しみません。国際社会が実施するイラク支援にも積極的に関与していくことは当然の責務です。
 アフガニスタンでは、治安改善の取組に併せ、経済社会の復興と開発支援を進めなくてはなりません。この際不可欠なのは非合法武装集団の解体です。アフガニスタンに平和を築くため日本に何ができるか、NATOの友人たちも真剣な視線を寄せております。我が国はアフガニスタンに平和をもたらす努力をいささかも緩めようとは思いません。
 また、同国とその周辺地域では国際テロの脅威を除去、抑止する取組が続いております。テロ対策特別措置法に基づく海上自衛隊の支援活動を含め、協力を続けてまいります。
 イランの核問題は、国際的な核の不拡散体制を揺るがせ、中東全体の安定を損ないかねないものです。北朝鮮の核問題と並び、その深刻さは否定すべくもありません。安保理決議一七三七は、イランの核問題に対し、国際社会が一致した懸念を示したものであります。
 一方、我が国は、イスラエル、アラブの双方から信頼を集める数少ない国の一つです。その立場を生かし、イスラエルとパレスチナの共存共栄、和平実現のため献身しなくてはなりません。わけても、我が国が提案した平和と繁栄の回廊構想とは、域内の協力を通じヨルダン渓谷の開発を図るアイデアです。本年は、一歩でもその実現に近づけていきます。この際、対話による和平を求めるアッバース・パレスチナ暫定自治政府大統領を支援してまいることを申し添えます。
 日本が必要とする原油のうち、七割以上は湾岸諸国に負っています。湾岸諸国の重要性は明らかで、本年は同諸国との関係を一層強め、FTAをなるべく早く結べるよう努力します。相互の投資が、とりわけエネルギー分野で伸びるよう意を用いてまいります。
 アフリカは、依然、紛争や貧困、感染症など、問題を抱えた地域です。我が国は十四年前、東京にアフリカ開発会議を招集し、TICADと呼んで継続的なプロセスとしました。自助自立の精神をいかにはぐくんでいくか。アフリカの課題はそこに核心があります。来年、我が国は四回目のTICADを催します。アフリカ問題の解決なくして世界の安定と繁栄なし、TICADのこの基本精神へ立ち返り、成長を通じた貧困削減や平和の定着等に向けたアフリカ諸国自身の努力を一層強く支えてまいります。
 中南米では近年、開発を重視する政権の誕生が相次いでおります。その背景には、貧富の格差が埋まらない状況があります。我が国として重要な施策とは、中南米各国の社会経済が均衡ある発展を遂げるよう、必要な助言、協力を行うとともに、自由と民主主義が維持強化されるべく、対話と協力を続けていくことです。
 ここで、国際社会における法の支配の確立に向け期待される役割を果たすため、一つお願いがあります。国際刑事裁判所へ我が国として加盟するため、今国会で関連条約の締結につき御承認をいただきたいと思います。また、紛争の平和的解決に向けた各種国際裁判の活用に努めることを申し上げます。
 地域紛争、テロや組織犯罪、大量破壊兵器の拡散、地球環境の破壊や感染症の脅威など、人類が直面する挑戦に放置できる問題はありません。我が国はこれら難題に率先して取り組み、世界に範を垂れる国でありたいものであります。
 国連改革は国際社会が挑戦に立ち向かうためにも喫緊の課題です。安保理を始めとする国連の包括的改革が必要であり、これに取り組むことをお約束いたします。中でも安保理にかかわり続ける重要さは、理事国として我が国が主導し北朝鮮に関する決議を通した昨年の経験から、国民各位が改めて痛感されたことと存じます。安保理常任理事国入りを目指すため、新たな提案を検討し、主要国を始め各国と緊密に協議していく所存です。
 平和構築という仕事は我が国国際協力の柱を成すものです。平和構築の現場で働く人材育成事業を、対象を広くアジアからも求めつつ、来年度から始めます。
 本年四月、核兵器不拡散条約の二〇一〇年運用検討会議に向けた第一回準備委員会が、我が国のウィーン代表部大使を議長として開かれます。重責を担うべく、積極的に参加していくことは申すまでもありません。国際的な軍縮・不拡散体制の維持強化に取り組むことは、我が国が唯一の被爆国として長年自らに課した使命の一つです。本年も、意欲においていささかも衰えるところではありません。
 それにつけても、今後我が国が担うべき国際平和協力とはいかなるものか、議論を大いに尽くし、必要な制度を持てるよう検討してまいりたいと考えております。
 続いて、経済、開発援助などにつき短く申し述べます。
 貿易自由化を進め、多角的貿易体制を強めることは、我が国と世界経済の発展にとって重要です。WTOドーハ・ラウンド交渉の早期妥結へ向け、関係国とともに積極的に取り組みます。農業だけでなく、鉱工業品の市場アクセスやサービス分野を含め、バランスの取れた合意を目指します。
 WTOと並び重要なEPA、FTAは、スピード感を持って交渉、締結し、各国との経済関係を更に強化する所存です。
 知的財産権の保護強化に向けた国際的な取組にも、引き続き注力いたします。
 中長期的視野に立った安定的なエネルギー確保に努めるため、ロシア、アジア大洋州諸国、中央アジア・コーカサス諸国、中南米諸国、アフリカ諸国との関係強化を通じ、輸入国とエネルギー源双方の多様化を図ります。地球温暖化対策にも貢献すべく、バイオ燃料などの再生可能エネルギー、省エネ技術活用に向けて関係国との協力を進めていかなくてはなりません。
 ODAは、我が国外交の重要な手段であります。国際社会の一員としての責務を果たし、かつ、自らの繁栄を確保していくため、ODAを一層戦略的に実施します。自由と繁栄の弧形成のためにもODAを活用してまいります。
 人間の安全保障の理念に基づき、国際社会が挙げて取り組むミレニアム開発目標の達成、気候変動を含む環境、感染症対策、平和構築など、地球規模の課題を解くため、引き続きリーダーシップを発揮いたします。
 また、相手国の貿易・投資環境の整備、法制度整備、民主化・市場経済化支援にODAを活用していきます。資源・エネルギー分野では、省エネ推進などをODAによって進めることも重要です。そして、いわゆる新興援助国との対話、協力を今後強めてまいります。
 昨年、海外経済協力会議が発足いたしました。外務省の企画立案機能を強化し、ODAを一層積極的に進めるため生まれた新体制の下、関係省庁、経済界、NGOと連携しつつ、効果的にオールジャパンの経済協力を進めてまいります。
 その上で、ODA事業量の百億ドルの積み増し、またアフリカのODAの倍増など、対外公約を達成すべく努めてまいります。
 昨年、この本演説でお約束をいたしましたとおり、私は外務大臣として、我が外交の意欲と時に夢を明確な言葉に託して語るよう努めてまいりました。
 主張する外交とは、空威張りをしようというのではありません。何より、情報の収集と分析の更なる強化が不可欠であります。日本の主張に耳を傾けたいと相手に思わせることが重要であります。ポップカルチャー、サブカルチャーを活用することがふさわしい場合には大いにそうすべきです。日本語を学びたいという人々の意欲にこたえなくてはなりませんし、メディアの激しい進歩にも付いていかなければなりません。
 昨年は、与党を始め要路の皆様から、外交力強化の必要について力強い御支援を賜りました。改めて、心より感謝を申し上げるとともに、任務の重さを受け止め、国民の期待にこたえられるよう努めてまいります。
 外務省は、任務を担うにふさわしい組織を備え、人員を確保し得ているでありましょうか。足らざるを補うことは焦眉の急であります。同時に、国民の厳しい視線を前に、襟を正す姿勢を一瞬たりとも失ってはなりません。
 演説を終えるに際し、再び私はそのことを強調し、国民各位の御理解と御鞭撻を願うものであります。(拍手)
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#7
○議長(扇千景君) 尾身財務大臣。
   〔国務大臣尾身幸次君登壇、拍手〕
#8
○国務大臣(尾身幸次君) 平成十九年度予算及び平成十八年度補正予算の御審議に当たり、今後の財政政策等の基本的な考え方について所信を申し述べますとともに、予算の大要を御説明いたします。
 我が国経済は、長期停滞のトンネルを抜け出し、民間需要に支えられた景気回復を続けています。政府としては、こうした回復の動きを持続可能なものとするため、規制改革などの構造改革を今後とも強力に推進するとともに、イノベーションによる成長力強化を図り、引き続き、物価安定の下での民間需要中心の持続的な成長を図ってまいります。
 目を外に転じますと、経済がグローバル化する中で経済の活性化を図っていくためには、アジアを中心とする世界の成長と活力を取り込んでいくことが必要であり、アジアを含めた世界経済に貢献し、互いに発展していく関係を築いていくことが求められています。このため、G7、アジア諸国、国際機関等と協力を進めていくとともに、多角的自由貿易体制の強化及び経済連携協定の積極的な推進や平成十九年度関税改正における通関制度の改善、租税条約の改定等を行い、我が国の経済社会をオープンなものにしてまいります。
 平成十九年度予算編成に当たっては、財政の健全化を更に進めるとの考え方の下、徹底した歳出の削減、見直しに取り組み、一般会計全体の予算規模を八十二兆九千八十八億円といたしました。
 歳入面では、租税等の収入は五十三兆四千六百七十億円を見込み、その他収入は四兆九十八億円を見込んでおります。
 歳出面では、一般歳出について、徹底した歳出削減方針を貫き、多くの経費を平成十八年度当初予算より減額する中で、国民や地域に対して温かみのある取組に配慮しためり張りのある予算配分を行っております。その結果、税収について、平成十八年度当初予算に比べ七兆五千八百九十億円の増加を見込む一方で、一般歳出は四十六兆九千七百八十四億円にとどめております。これは、平成十八年度当初予算より六千百二十四億円の増加となっておりますが、電源開発特別会計の仕組みの変更に伴う三千百七十九億円の歳出増加を除けば、二千九百四十五億円の増加にとどまっております。
 地方交付税交付金等については、税収増により法定率分が大幅に増加する中で、地方歳出の見直し等により可能な限り抑制し、平成十八年度当初予算に比べ三千七百三十二億円増加の十四兆九千三百十六億円にとどめております。あわせて、交付税特別会計における国負担分の借入金十八兆六千六百四十八億円を一般会計に承継し、その償還を開始することといたしました。
 この債務償還費の増加一兆七千三百二十二億円を含め、国債費については、平成十八年度当初予算に比べ二兆二千三百七十二億円増加の二十兆九千九百八十八億円としております。
 これらの結果、新規国債発行額は、平成十八年度当初予算に比べ四兆五千四百十億円減の二十五兆四千三百二十億円となり、過去最大の減額を実現いたしました。これに加え、先ほど申し上げた債務償還の開始により、実質的に平成十八年度当初予算を上回る約六兆三千億円の財政健全化を図りました。
 また、この交付税特別会計借入金の一般会計への承継や電源開発特別会計における仕組みの変更は、透明性の向上や財政資金の効果的な活用にも資するものであり、質的な面に留意した改革となっております。
 次に、主要な経費について申し述べます。
 社会保障関係費については、少子化対策、医師確保対策等の推進を図る一方、社会保障制度について改革努力を継続し、歳出の抑制を図る観点から、雇用保険の国庫負担の縮減、生活保護の見直し等の取組を行っております。
 文教及び科学振興費については、教育再生を推進する施策への重点化を図る一方、義務教育費国庫負担金等の機関補助的な予算は着実に削減に取り組み、一層のめり張り付けを行っております。また、イノベーションを通じた経済成長の源である科学技術分野については、選択と集中の徹底を図りつつ、増額を確保しております。
 防衛関係費については、弾道ミサイル防衛や米軍再編事業等に的確に対応しつつ、一層の効率化を図っております。
 公共事業関係費については、全体として抑制しつつ、地域の自立・活性化、我が国の成長力強化に直結する投資等への重点化を行っております。
 経済協力費については、ODA事業量の確保に配慮しつつ、コスト縮減や予算の厳選・重点化等を通じ、抑制を図っております。
 中小企業対策費については、我が国経済活力の源泉である中小企業の活性化のため、めり張りを明確にしつつ、地域活性化や再チャレンジ支援につながる事業等を中心に重点化を図っております。
 エネルギー対策費については、特別会計の歳出の見直しや電源開発促進税の一般会計繰入れ方式への変更など、特別会計改革の内容を反映させるとともに、安定供給確保や地球温暖化対策への対応等を着実に進めております。
 農林水産関係予算については、農業構造の改革を推進するため、担い手への施策の集中化を図るとともに、担い手の育成確保、地域活性化等への重点化を図っております。
 治安関係予算については、治安関連職員の増員を始め、安全で安心して暮らせる社会の実現に向けた重点化を図っております。
 国家公務員の人件費については、平成十八年度を上回る二千百二十九人の国の行政機関の定員純減を行うこととするほか、給与構造改革の進展や官民給与の比較対象企業規模の見直しを的確に予算に反映させております。また、地方公務員の人件費についても、国の改革と同様に定員の純減や給与構造改革等の見直しを行い、地方歳出の抑制につなげております。
 特別会計については、行政改革推進法で定められた特別会計の統廃合などを実施に移すため、本国会において特別会計に関する法律案を提出しております。
 道路特定財源については、昨年十二月に決定した道路特定財源の見直しに関する具体策に基づく見直しを行い、特定の税収が自動的にすべて道路整備に充てられるという、制度創設以来、約五十年にわたり変わることのなかった仕組みを改めます。また、平成十九年度予算においても、改革の精神を実現すべく、納税者の理解を得つつ、一般財源の拡大を図っております。
 簡素で効率的な政府を実現する観点から、資産・債務改革に取り組む一環として、財政投融資については、対象事業の重点化、効率化等を図り、総額の抑制に努めた結果、平成十九年度財政投融資計画の規模は、対前年度五・六%減の十四兆一千六百二十二億円となりました。一般庁舎、宿舎などの国有財産については、民間の知見を活用した有効活用を更に推進してまいります。
 国債発行総額は百四十三兆八千三百八十億円と、平成十八年度に比べ二十一兆五千九百七十一億円減少し、過去最大の減額となりました。しかし、国債残高は依然として多額に上り、引き続き、国債管理政策を財政運営と一体として適切に運営していく必要があります。このため、国債発行に当たっては、安定消化とともに、中長期的な調達コストの抑制に努めることを基本とし、市場のニーズ、動向等を踏まえた発行に取り組んでまいります。
 税制については、現下の経済・財政状況等を踏まえ、持続的な経済社会の活性化を実現するためのあるべき税制を構築してまいります。
 企業が国を選ぶ時代となる中で、税制も国際的なイコールフッティングを確保する必要があり、平成十九年度において、我が国経済の成長基盤を整備する観点から、減価償却制度について償却可能限度額を廃止するなど、国際的に遜色のない制度とするよう見直しを行います。また、中小企業について、その資本蓄積を促進するため留保金課税制度の適用対象から除外することや、税源移譲後も中低所得者の減税額を確保するため住宅ローン減税の特例を創設するなど、国民生活等に配慮した中小企業関係税制や住宅・土地税制等の改正を行います。
 次に、平成十八年度補正予算について申し述べます。
 歳入面では、租税等の収入について、平成十八年度当初予算に比べ四兆五千九百億円の増加を見込んでおります。この一方で、歳出面において、国民の安全、安心を確保する観点から災害対策に対応するなど、必要性、緊急性の高い経費を計上するとともに、増加した租税等の収入は、できる限り財政健全化に充てることとしております。この結果、国債の発行予定額を二兆五千三十億円減額するとともに、平成十七年度決算上の財政法第六条剰余金の全額九千九億円を国債の償還に充てることとしております。
 このほか所要の補正を行い、平成十八年度補正後予算の総額は、当初予算に対し歳出歳入とも三兆七千七百二十三億円増加し、八十三兆四千五百八十三億円となっております。
 また、特別会計予算及び政府関係機関予算についても所要の補正を行っております。
 次に、我が国財政の現状と財政運営の基本的な考え方について申し述べます。
 平成十九年度予算では、平成十六年度に四四・六%であった公債依存度が、三年連続して改善して三〇・七%となり、一般会計のプライマリーバランスは、平成十五年度は約十九兆六千億円の赤字であったものが、四年連続して改善して約四兆四千億円の赤字にとどまるなど、財政健全化に向けて確実な一歩を踏み出しました。
 しかし、我が国の財政状況を見れば、決して楽観視できるような状態ではありません。国、地方を合わせた長期債務残高は、平成十九年度末で七百七十三兆円、対GDP比で一四八%になると見込まれ、主要先進国の中で最高の水準にあります。なお、他の国を見ますと、次に高いのがイタリアの一二一%、その他のヨーロッパ諸国や米国は五〇%から七〇%程度であります。他方、国民負担の指標として、所得の中で租税及び医療保険等の保険料の支払の比率を表す我が国の国民負担率は、平成十九年度において三九・七%であり、主要先進国の中で実質的に最低水準であります。同様に他の国を見れば、国民皆保険制度を取っていない米国の三二%を例外として、ヨーロッパ諸国は五〇%から六〇%程度となっております。ちなみに、高福祉の国として知られているスウェーデンは七〇%となっております。
 端的に申し上げれば、我が国財政の状況は、債務残高が主要先進国の中で最悪の水準である反面、国民の負担を表す国民負担率は最低の水準であるということであります。このような財政の姿について、財政制度等審議会は、中福祉・低負担とも言うべき状態と指摘しております。
 このような状況を踏まえれば、子供や孫の世代に負担を先送りしないためにも、財政健全化に向けた取組を着実に進めていかなければなりません。したがって、二〇一〇年代半ばに向け、債務残高対GDP比を安定的に引き下げていくことを目指し、まずは二〇一一年度までにプライマリーバランスを確実に黒字化することを目標に、歳出歳入一体改革に取り組んでまいります。
 しかしながら、歳出歳入一体改革の取組を進めるに当たり、非効率な歳出を放置したまま負担増を求めることになれば、国民の理解を得ることは困難であり、国民負担の最小化を目標に、歳出削減を引き続き徹底していく必要があります。それとともに、今後とも増加する社会保障給付や少子化への対応等について、国民が広く公平に負担を分かち合う観点に留意しつつ、基礎年金国庫負担割合の引上げのための財源も含め、安定的な財源を確保するため、抜本的、一体的な税制改革を推進いたします。
 こうした考え方の下、さきに述べましたとおり、平成十九年度予算では徹底した歳出削減を行ったところでありますが、さらに七月ごろに判明する平成十八年度決算の状況や医療制度改革を受けた社会保障給付の実績等を踏まえ、本年秋以降、税制改革の本格的、具体的な議論を行い、平成十九年度を目途に消費税を含めた税体系の抜本的改革を実現させるべく取り組んでまいります。
 国を支える税金を国民が負担することは民主主義国家の根幹であります。米国では、パトリック・ヘンリーらが唱えた「代表なければ課税なし」とのスローガンの下、独立戦争が戦われました。これは言い換えれば、代表あれば課税ありということであります。国の財政を支える税金は、取られるものではなく、自分たちの代表の決定に従い、必要な国の支出を支えるため自ら納めるべきものであるという自覚を持っていただくことが重要であると考えております。
 財政の問題は独り政府だけの問題ではありません。この問題は国民一人一人が自らの問題として考えていただくことが大切であります。
 財政再建の道のりはまだまだ遠く、引き続きたゆまぬ努力が必要であります。私たちが子供や孫の世代に負担を先送りすることは許されません。安倍政権の掲げる成長なくして財政再建なしとの理念の下、経済活性化と財政健全化を両立させることを目指し、この日本が将来に明るい展望の開ける活力に満ちた社会となるよう、全力を尽くします。
 以上、平成十九年度予算及び平成十八年度補正予算の大要等と、今後の財政運営の基本的な考え方について御説明いたしました。関係法律案とともに御審議の上、速やかに御賛同いただきますとともに、今後の財政運営について、国民並びに議員各位の御理解と御協力を切にお願い申し上げます。(拍手)
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#9
○議長(扇千景君) 大田国務大臣。
   〔国務大臣大田弘子君登壇、拍手〕
#10
○国務大臣(大田弘子君) 経済財政政策を担当する内閣府特命担当大臣として、所信を申し述べます。
 日本経済は、長い停滞のトンネルを抜け出し、ようやく正常な状態に戻りつつあります。今回の景気回復は、企業が設備、雇用、債務の過剰を解消させる過程であっただけに、正規雇用の回復が遅れるなど、雇用面での課題が残されています。また、地域間で回復のばらつきが見られます。こうしたことから、回復の実感に乏しいという指摘が聞かれます。しかし、バブル崩壊後の負の遺産を克服し、五年間の長きにわたって回復基調が持続しているということ、これは意義深く喜ばしいことです。
 これを更に息長く持続させることで、企業から家計へ、また日本全体へと回復を広げる必要があります。平成十九年度には、物価安定の下で、国内民間需要を中心に実質二%程度の成長を続けるものと見込んでいます。政府と日本銀行は、マクロ経済運営に関する基本的視点を共有し、物価安定の下での民間主導の持続的な成長のため、一体となった取組を行ってまいります。
 経済環境はこのように好転していますが、グローバル化や少子高齢化など大きな変化に対応した新しい経済社会の仕組みはまだでき上がっていません。これをつくることが安倍内閣の課題です。日本が目指すべき経済社会の姿と、それを実現するための経済財政運営の中期的な方針について、このたび「日本経済の進路と戦略」を閣議決定いたしました。
 これまでの改革は、日本経済の負の遺産を取り除くための改革でした。これから始まるのは日本経済の新たな可能性を切り開くための改革です。進路と戦略に沿って、経済財政諮問会議がエンジンとなって改革を進めてまいります。
 その目指すところは、人口が減る中にあって、成長を持続させ、生活の質を高くしていくことです。これは、人口増加を前提とした社会を、人口減少に適合する社会に変革せずには実現しません。未曾有の高齢化に直面する日本が優れた経済社会の仕組みをつくることができるならば、それは欧米だけではなく、急速な高齢化が見込まれるアジアのモデルになります。
 人口減少社会において目指すべき成長の姿は、家計を起点とした好循環です。イノベーションや規制改革によって、新しい商品、サービスが提供され、消費需要がつくり出されれば、それは質の高い雇用を生み出すことにもつながります。消費者の視点から供給サイドの大胆な改革を行うこと、すなわち消費革新を行い、家計を起点とした成長の姿をつくり出すことが重要です。
 成長のかぎとなるのは、生産性上昇、オープンな国づくり、そして人材の活用です。
 第一の生産性については、例えば生産性倍増のような明快な目標を掲げたプログラムを四月を目途に策定します。特に重視するのは、非製造業、すなわちサービス産業の生産性改革です。サービス産業はGDPの七割を占めますが、生産性の伸びは低くとどまっています。また、健康・医療の分野、教育・職業訓練の分野、家事や子育て支援の分野などでは、利用者のニーズが高いにもかかわらず、それにこたえ切れていません。消費者の立場に立った規制改革を進めること、それからITを本格的に活用することによって、この分野の生産性はまだまだ高めることができます。
 政府の分野も生産性を高めなくてはなりません。どうしても公務員でなければならない事業以外は市場化テストの対象とするなど、民間の活力と創意工夫を取り入れることが必要です。
 第二は、オープンな国づくりです。世界最大の成長センターであるアジアに位置する日本は、オープンな経済システムをつくることで成長のエネルギーを相互に生かすことができます。海外、特にアジアとの経済連携を強化することが必要です。WTOを基本としつつ、経済連携協定、EPA交渉を戦略的に展開するため、今年春までにEPA工程表を改定し、今後二年間で締結国を現在の四か国から少なくとも十二か国へと三倍にすることを目指します。
 また、対日直接投資を飛躍的に増加させることが、産業の空洞化を防ぎ、国内で質の高い企業間競争を行うために重要です。さらに、金融・資本市場の国際競争力強化など、グローバル化のための包括的な政策を打ち出していきます。
 第三は、人材です。すべての人がそれぞれの能力を生かし、働きがいを持ち、それが経済の活力と両立するような環境が整えられなくてはなりません。これまでの労働市場に残されている六つの壁、すなわち、正規・非正規の壁、働き方の壁、年齢の壁、性別の壁、国境の壁、官民の壁、この六つの壁を克服し、人口減少下で貴重な人材が生かされる労働市場の在り方を審議し、政策に反映させていきます。
 また、九〇年代以降の経済低迷期に新卒で社会に出た人々の雇用が問題になっています。正規社員への道が閉ざされ、技能を身に付ける機会がないまま不安定な雇用を余儀なくされているこれらの人々についても、人材活用の視点が重要であり、能力形成支援などを打ち出していきます。
 サービス産業の生産性向上、アジアとの連携強化、多様な人材の活用は、地域の活力を高めるためにも重要なかぎとなります。ヘルスケアや家事支援、観光などの需要拡大は、地域の消費と雇用に直結します。
 さて、成長への取組と並ぶ車の両輪として、財政健全化への取組を進めます。基本方針二〇〇六に沿って、歳出歳入一体改革を着実に推進し、二〇一一年度には国、地方合わせた基礎的財政収支を確実に黒字化させます。国民負担の増加を最小にするために、歳出削減の裏付けとなる制度改革を基本方針二〇〇七において取りまとめるなど、歳出改革を全力で進めます。また、財政再建と景気変動への対応を両立させるには、経済状況に応じて財政再建のスピードをコントロールしながら中期で予算を管理する必要があります。歳出改革がきちんと行われているかどうか、五年間にわたって点検することといたします。
 同時に、若い世代の負担が過重にならないように、医療・介護サービス分野のコスト構造の是正など、社会保障制度の一体的見直しを進めます。
 子供や孫の世代の公的負担を極力抑制することは私たちの責任です。高齢世代が未来の子供たちの選択肢を狭めることがないように、ほかの世代に過度に頼らない世代自立の社会構造を築くことが必要だと考えます。
 我が国は、これからの五年間で新しい成長経済への移行を目指します。最初の二年間をそのための離陸期と位置付け、集中的に改革に取り組みます。適切なマクロ経済運営の下で、こうした取組が行われることによって潜在成長率が徐々に高まり、今後五年間のうちに、人口の減少にもかかわらず、二%程度あるいはそれをかなり上回る実質成長率が視野に入ることが期待されます。
 我が国は、成長のための潜在的な力を十分に持っています。働く人々の能力が存分に生かされ、内外の資金が効率的に経済活動に活用され、そしてイノベーション、すなわち技術のみならず広く経済社会のシステムの革新が絶えず創造される環境が整うならば、人口減少下にあっても成長を続け、生活の質を向上させることができます。
 しかし、そのためには制度の大胆な改革が必要です。五年後には団塊世代が高齢期に到達することや経済のグローバル化が急速なスピードで進むことを考えれば、この五年間は日本がしっかりした成長基盤をつくるラストチャンスです。改革のために残された時間は決して長くはありません。
 昭和三十一年の経済白書は、もはや戦後ではないという言葉で余りに有名ですが、この白書の真骨頂は、世界技術革新の波に乗って日本の新しい国づくりに出発することが当面喫緊の必要事ではないであろうかと述べ、その後の技術革新を中心とした高度成長の姿を予見したことです。資源に乏しい日本はイノベーションが核となって成長してきました。これは、日本がイノベーションを生み出し、それを活用する優れた人材に恵まれている証拠です。この経済白書から五十年たった今、第三次産業革命と言われるIT革命のただ中で、日本は新しい成長の姿をつくり出し、新しい国づくりに出発するときを迎えています。
 私は、もう一度、日本の優れた人材の力を十分に引き出し、新たな成長につなげていきたいと思います。
 安倍総理のリーダーシップの下、緊張感を持って経済財政政策の運営と経済財政諮問会議の運営に当たります。国民の皆様と議員各位の御理解と御協力をよろしくお願い申し上げます。(拍手)
#11
○議長(扇千景君) ただいまの演説に対する質疑は次会に譲りたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#12
○議長(扇千景君) 御異議ないと認めます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時五分散会
ソース: 国立国会図書館
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