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2007/03/16 第166回国会 参議院 参議院会議録情報 第166回国会 本会議 第10号
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2007/03/16 第166回国会 参議院

参議院会議録情報 第166回国会 本会議 第10号

#1
第166回国会 本会議 第10号
平成十九年三月十六日(金曜日)
   午前十時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第十号
    ─────────────
  平成十九年三月十六日
   午前十時 本会議
    ─────────────
 第一 特別会計に関する法律案(趣旨説明)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 議事日程のとおり
     ─────・─────
#3
○議長(扇千景君) これより会議を始めます。
 日程第一 特別会計に関する法律案(趣旨説明)
 本案について提出者の趣旨説明を求めます。尾身財務大臣。
   〔国務大臣尾身幸次君登壇、拍手〕
#4
○国務大臣(尾身幸次君) ただいま議題となりました特別会計に関する法律案の趣旨を御説明申し上げます。
 本法律案は、行政改革推進法を踏まえ、特別会計の廃止及び統合、一般会計と異なる取扱いの整理、企業会計の慣行を参考とした特別会計の財務情報の開示その他所要の措置を講じるものであります。
 以下、その大要を申し上げます。
 第一に、行政改革推進法において定められている特別会計の廃止及び統合をすべて盛り込み、現行三十一ある特別会計を平成二十三年度までに十七とすることとしております。
 第二に、剰余金の処理や借入金規定などの一般会計と異なる取扱いを整理するため、各特別会計法ごとに個々に定められていた会計手続を横断的に見直し、第一章総則に各特別会計に共通する規定を定め、第二章各節に各特別会計ごとの目的、管理及び経理についての規定を定めることとしております。
 第三に、資産及び負債の状況その他の決算に関する財務情報を企業会計の慣行を参考として作成、開示することを法定化するなど、特別会計に係る情報開示を進めるための規定についても整備することとしております。
 以上、特別会計に関する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げた次第であります。(拍手)
    ─────────────
#5
○議長(扇千景君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。発言を許します。尾立源幸君。
   〔尾立源幸君登壇、拍手〕
#6
○尾立源幸君 民主党・新緑風会の尾立源幸です。
 私は、ただいま議題となりました特別会計に関する法律案に対し、民主党・新緑風会を代表して質問いたします。
 私たち民主党は、特別会計について、その規模の大きさ、複雑さから国の財政状況の一体的な把握ができないこと、既に役割を終え、あるいは不要不急な無駄な事業が多く行われていること、多額の剰余金、積立金が放置され、効率的な財政運営が行われていないこと、官僚の天下り先確保のために特別会計を通じて独立行政法人、公益法人に多額の補助金、交付金が流れていること、天下りが関与した談合によって公共事業関連の特別会計の資金がだまし取られていることなど、その問題点について具体的な事例を挙げて度々国会で指摘してきました。
 その結果、政府もようやく重い腰を上げ、行政改革推進法に特別会計の見直しが明記され、今回の特別会計法案の提出に至っています。
 私自身も、初当選から三年にわたって特別会計の問題点を指摘し続けてきましたが、その理由は本当の政府の姿は一般会計と特別会計を合わせなければ見えないからです。特別会計の歳出純計は百七十五兆円に上り、一般会計と合わせた二百九兆円は我が国のGDPの約四割を占めます。
 このように、国の財政の根幹にかかわり、国民生活に大きな影響を与える法案にもかかわらず、衆議院では所得税法等改正案、公債特例法案と合わせてわずか五時間という前例のない短時間審議で自民党、公明党は強行採決に及びました。良識の府である参議院においては、この重要法案について時間を掛けて審議するよう先輩、同僚議員に呼び掛けさせていただき、本法案に対する質問に移ります。
 我が国の特別会計は、明治二十二年の旧会計法によって制度として確立しました。旧会計法においてはわずかにその雑則で、特別の須要により本法に準拠し難きものあるときは特別会計を設置することを得と規定し、特別会計は財政制度上、全くの例外措置であることを明らかにしています。特別会計の抜本的な改革に必要なのは、旧会計法に見られた特別会計は全くの例外措置であるという視点です。
 民主党はこのような考え方に立ち、特別会計の事業についてゼロベースで見直すとともに、国債整理基金特別会計と財政融資資金特別会計の二つを除いて、すべて一般会計に統合する案を提案しています。
 これに対して政府は、特別会計の統廃合について、一つ一つの特別会計について抜本的な見直しを行い、三十一の特別会計を十七に統廃合すると主張していますが、同じような種類の特別会計を統合しただけで、実質的には何も変わっていません。さらに、勘定ベースで見ると六十二勘定から五十勘定とわずかに減少するだけであり、省庁の縦割りも維持されたままです。
 まさか、これで特別会計改革が終わったとお考えではないと思いますが、今後、不要となった特別会計や事業について廃止していくお考えがあるかどうか、財務大臣の御所見をお伺いいたします。
 特に、新設される食料安定供給特別会計においては、自作農の創設という終戦直後に行った農地解放を引き継いだ事業をいまだに実施しています。このような役割を既に終えた事業は廃止しなければならないと考えますが、農林水産大臣の御所見をお聞きいたします。
 また、特別会計では、官僚や族議員がお金と天下り先を握れるため、正に権力の源泉となっています。そのため、これまでも今回も中途半端な改革で終わっているのです。
 そこで、官僚や族議員の抵抗を排除して不要な特別会計を廃止するために、特別会計を設置する際は、例えば十年という期間を設定して運用し、その期間が過ぎれば自然消滅させるサンセット条項を提案いたしますが、財務大臣の御所見をお伺いいたします。
 今回の法案は、先ほど述べた特別会計のわずかな統廃合以外は、一般会計からの繰入れ対象経費の明示、公債、借入金の規定、剰余金、積立金の処理、財務情報の開示など、特別会計にかかわるルールを整理したものです。言わば仕組みをつくっただけであり、不要な事業の見直しなど、特別会計の中身については毎年の予算や政府の施策に依存しています。今後の特別会計改革の中身について国民が監視できるよう情報公開が不可欠ですが、政府の姿勢については大いに疑問を感じます。
 例えば、政府の取組をアピールした「特別会計の見直し」という資料で、特別会計改革の結果、剰余金等を活用することで財政再建に貢献できると説明されています。しかし、中身を精査すると、一兆八千億円のうち約九割の一兆六千億円が毎年行われている外国為替資金特別会計の剰余金の繰入れであり、特別会計改革の結果では全くありません。政府の言う一兆八千億円のうち二千億円だけが本当の特別会計改革の成果なのです。特別会計改革について国民への説明責任を果たすためには、自分たちの成果を偽ることなく真摯な態度で情報公開に取り組む必要があります。財務大臣の御所見をお伺いいたします。
 このほかにも、政府の説明には首をかしげたくなるところが多々あります。
 政府は、「特別会計のはなし」という資料で、特別会計の見直し対象とすべき事務事業の規模について論じています。そこでは、平成十八年度の特別会計歳出純計の二百二十五兆円から、国債償還費、利払い費、社会保険給付、財政融資資金、地方交付税交付金などを除いた十二兆三千億円が特別会計の見直しの対象額であると主張しています。しかし、国債償還費、利払い費については他の特別会計の不要な剰余金や積立金を国債償還に充てることによって利払い費を軽減することができますし、財政融資資金についても繰上償還に伴う補償金の免除を行わないことで収支を改善させることができます。したがって、特別会計の見直し対象額がたったの十二兆三千億円であるという説明は問題を矮小化するものであり、見過ごすことはできません。私は、特別会計の見直し対象額は、平成十八年度においては二百二十五兆円であると考えますが、財務大臣の御所見をお伺いいたします。
 情報公開については、本法案第十九条、二十条において財務情報の開示を規定しています。資産、負債の状況、その他決算に関する財務情報を開示するための書類を企業会計の慣行を参考として作成し、会計検査院の検査を経て国会に提出しなければならないとされています。しかし、これまで作成してきた特別会計財務書類を会計検査院の検査を経て国会に提出するだけでは情報開示の取組としては不十分です。
 最も大きな問題は、特別会計財務書類の作成スピードの遅さです。特別会計財務書類は、決算を基に約四か月掛けて手作業で作成されています。そのため、平成十九年度予算を審議している現在、私たちの手元にあるのは平成十六年度の特別会計財務書類であり、約三年前の財務情報を見ながら予算の議論をしなければならないのが現状です。これでは、刻々と変化する社会情勢、国民のニーズに予算が全く対応できません。国民からも国は一体何をやっているんだと大変厳しいおしかりの声が届いています。財務書類作成の迅速化が意味ある財務情報の開示に必要不可欠と考えますが、財務大臣の御見解をお聞きいたします。
 また、特別会計財務書類は、歳入歳出決算、国有財産台帳、物品管理簿などを基に作成されているため、これらの台帳等が適正に作成されているかどうかによって財務書類の信頼性は大きく変化します。本法案においては、財務情報を開示するための書類について会計検査院の検査を経ることとされていますが、会計検査院は何について検査を行うのでしょうか。会計検査院は、国有財産台帳、物品管理簿等の検査について、民間企業の会計監査で行われているような適正性を保証することを目的とした検査は現在行っていないと理解していますが、台帳等が適正に作成されていることも検査しなければ、私たちが利用する財務書類が適正であるとは言えません。財務大臣の御見解をお伺いいたします。
 さらに、平成十六年度の特別会計財務書類を拝見すると、負債が資産を上回っている、いわゆる債務超過の特別会計が六十三勘定中十三勘定もあります。債務超過の特別会計勘定について今後どのように財務状況を改善していくのか、財務大臣にお聞きいたします。
 登記特別会計は平成二十二年に一般会計に統合されますが、四百四十三億円の債務超過のまま一般会計に統合されると将来の国民負担につながるおそれがあります。登記特別会計の創設後、コンピューター化の費用を賄うという名目で手数料が引き上げられる反面、法務省の天下り法人である財団法人民事法務協会への割高な外部委託の存在が指摘されています。法務省の特別会計運営の失敗と天下り法人への割高な業務発注のツケを国民や登記の利用者が払わされることがないように、業務の徹底した効率化によって財務状況を改善すべきだと考えますが、法務大臣の御所見をお聞きいたします。
 このほかにも、厚生保険特別会計と国民年金特別会計は将来の国庫負担が見込まれております。これらを負債に計上すれば、両特別会計とも債務超過になると考えられます。平成十六年度末においてどの程度将来の国庫負担が見込まれているのか、厚生労働大臣にお聞きいたします。
 これまで、特別会計の情報公開についてるるお話をお聞きいたしました。情報公開は特に見せたくないものを見えるようにすることです。その結果、浄化作用が働き、美しくなります。また、特別会計の情報公開を進めていくためには、その主体である内閣の情報公開が不可欠です。しかし、残念ながら、ある大臣の光熱水費をめぐる問題についても適切の一点張りで、具体的な説明は一切なされていません。まさか見られたくないものを隠すため、積極的な情報公開、説明義務を拒んでおられるのではないでしょうが、内閣の政治資金に関する情報公開をいかにして進めていくのか、内閣官房長官にお聞きいたします。
 今、若い青年も勇気を出して不都合な真実を明らかにしました。今こそ内閣も情報公開をすべきではありませんか。官房長官、このままでは薄汚れた内閣になってしまいますよ。
 最後に、今回の法案には、独立行政法人化されることが前提とされている特別会計があります。しかし、特別会計が離れですき焼きであれば、独立行政法人は地下室でどんちゃん騒ぎのようなもので、国民の視点に立ったチェック機能が働いていないのが現状です。
 独立行政法人都市再生機構は約六千億円の繰越欠損金を抱え、約九千億円もの補償金の免除を財政融資資金特別会計から受けています。
 さらに、規制改革・民間開放推進会議において、賃貸住宅の規模が過大で、その質においてもセーフティーネットの役割を果たしていく上で問題のあるものが多いと指摘されているにもかかわらず、都心に高層マンションを建設し続けています。
#7
○議長(扇千景君) 時間が超過しております。簡単に願います。
#8
○尾立源幸君(続) また、独立行政法人雇用・能力開発機構は、国民の労働保険料を使ってスパウザ小田原などの保養施設を建設し、それを二束三文で売却したことが非難されましたが、それにも懲りず、私のしごと館やアビリティガーデンといった施設を建設しました。
 今、私たちに……
#9
○議長(扇千景君) 簡単に願います。
#10
○尾立源幸君(続) 必要なのは、貴重な税金や保険料を、国民の視点を無視し、暴走する組織に使わせるのではなく、国民の不安や不満を敏感に感じ取り、国民の命を守り、持続可能な社会をつくるために使うことではないでしょうか。
#11
○議長(扇千景君) 簡単に願います。
#12
○尾立源幸君(続) そのために、特別会計改革を一層進めることを政府に強く求め、代表質問を終わらせていただきます。(拍手)
   〔国務大臣尾身幸次君登壇、拍手〕
#13
○国務大臣(尾身幸次君) 尾立議員からの御質問にお答えいたします。
 今後の特別会計やその事業についてのお尋ねがありました。
 特別会計やその事業の廃止については、行革推進法の制定に当たり、まず事業の必要性の乏しい特別会計を廃止し、次に、国が行う必要性が薄いものについては民営化又は独立行政法人化する一方、区分経理する必要性の薄れた特別会計は一般会計化することとしております。その上で、存続する特別会計についても、事業類型が近似している場合には、行政改革の効果を確実に出すことを前提に統合するとの視点に立った徹底した見直しを行ったところであり、今回の法律案はその成果を実施に移すものであります。
 行革推進法には、このような方針に沿った今後の検討についても定められており、今後とも、こうした行政改革推進法の方針に沿って特別会計の見直しを行ってまいりたいと考えております。
 いわゆるサンセット条項導入についてのお尋ねがありました。
 特別会計の新設については、行革推進法において、事務及び事業の合理化若しくは効率化又は財政の健全化に資する場合を除き、行わないこととされております。また、特別会計の存続についても、行革推進法において、平成二十三年四月一日において設置されている特別会計について、その存続の必要性を検討するものとし、その後においても、おおむね五年ごとに同様の検討を行うものとされております。
 このように、行革推進法においても特別会計の新設の抑制、存続の必要性の検討を行うことが定められているところであり、今後とも同法の趣旨に沿って適切に検討を進めてまいります。
 特別会計の剰余金についてのお尋ねがありました。
 十九年度予算における一・八兆円の特別会計剰余金の一般会計への繰入れは、外国為替資金特別会計の一・六兆円の繰入れも含め、一般会計の厳しい財政状況を勘案し、行革推進法の相当と認められる金額を繰り入れるとの規定を踏まえたものであり、行革推進法に定められた特別会計改革の趣旨に沿ったものであると考えております。
 いずれにせよ、特別会計改革に当たっては、政府として十分な説明責任を果たしていくことが重要であることから、今後とも、改革の成果等について真摯な情報開示に努めてまいりたいと考えております。
 特別会計改革の見直し対象額についてのお尋ねがありました。
 平成十九年度予算における特別会計の歳出総額三百六十兆円のうち、特別会計間の資金の入り繰りなどの重複計上分を除いたものは百七十五兆円となりますが、このうち国債償還費、利払い費等七十八・九兆円については、財政構造改革全体の中で財政健全化を図ることを通じて対応してまいります。
 地方交付税交付金等十四・八兆円については、毎年度の地方財政対策の中で地方歳出の抑制などの改革を進めてまいります。社会保険給付五十一・四兆円については、持続可能な社会保障制度を構築する観点から改革を進めてまいります。財政融資資金への繰入れ十八・八兆円については、財政投融資改革の観点から、対象事業の一層の重点化、効率化などの改革を進めてまいります。その他十一・六兆円についても、公共事業を始めとする事業の見直しのほか、無駄遣いの排除の観点から改革に取り組んでまいります。このように、特別会計の歳出純計全体について改革を進めてまいります。
 特別会計の財務書類についてのお尋ねがありました。
 現在の財務書類は、現金ベースの歳入歳出決算等の計数を事後的に加工して作成していることから、作成、公表までには相当の期間を要しているところであります。このため、財務書類の作成、公表の早期化を図るためのシステムの導入について検討を進めてまいりたいと考えております。
 特別会計に係る財務書類の適正性の確保についてお尋ねがありました。
 本法律案におきましては、企業会計の慣行を参考とした特別会計の財務書類を作成し国会に提出することとしておりますが、国会に提出する際には、当該財務書類が作成基準に基づき適正に作成されているかなどについて会計検査院の検査を受けることとしております。
 財務書類の計数の基礎となる国有財産や物品等の状況については、法令の規定に基づき、各省庁は国有財産台帳や物品管理簿等を備え適正に管理することとし、さらに、国有財産や物品等の毎年度の増減及び毎年度末の現在額については、会計検査院の検査を受け、国会に報告しているところであります。
 債務超過となっている一部の特別会計についてお尋ねがありました。
 御指摘のとおり、平成十六年度の特別会計財務書類では、一部の特別会計の勘定において資産、負債差額がマイナスとなっております。その要因は個々の特別会計により様々でありますが、各特別会計それぞれの事情を踏まえながら、毎年度の予算編成の中で必要に応じて適切に対応してまいりたいと考えております。(拍手)
   〔国務大臣松岡利勝君登壇、拍手〕
#14
○国務大臣(松岡利勝君) 尾立議員の御質問にお答えいたします。
 終戦直後の自作農の創設の事業をいまだに実施していることについてのお尋ねでございますが、食料安定供給特別会計で経理することとしている自作農の創設の事業は、戦後の農地解放の際に強制的に買収した土地、道路敷、水路敷等のうち、立地条件等から売渡しができなかったものについて管理、処分等を行うものであります。
 したがって、新たに自作農の創設を目的とした土地の購入等を行うものではなく、強制買収した財産について旧所有者へ売払いする必要があること等から、他の普通財産と区分して特別会計で経理するものでございます。(拍手)
   〔国務大臣長勢甚遠君登壇、拍手〕
#15
○国務大臣(長勢甚遠君) 尾立源幸議員にお答え申し上げます。
 まず、登記特別会計において、四百四十三億円の債務超過のまま一般会計に統合されると将来の国民負担につながるおそれがあるとの御指摘がありました。
 登記特別会計の財務書類においては負債が資産を上回っておりますが、これは将来の負債も明らかにするため、登記特別会計のすべての職員に係る退職給付引当金を負債として計上していることによるものであります。このように、債務超過の内容は借入金等によるものではありません。したがって、仮に現状のままで一般会計に統合したとしても、国民負担につながることにはならないと考えております。
 次に、コンピューター化の費用を賄うという名目で手数料が引き上げられる反面、財団法人民事法務協会への割高な外部委託の存在が指摘されているとの御指摘がありました。
 登記事項証明書等の交付等に係る登記手数料の額は、物価の状況、登記事項証明書の交付等に要する実費その他一切の事情を考慮して定めることとされており、また、各種手数料についてはおおむね三年ごとに見直すこととされております。
 今後とも、引き続き、物価の状況、登記事項証明書の交付等に要する実費、利用状況等に応じて適時適切に見直しを行ってまいる所存であります。
 なお、平成十九年度は登記手数料の見直しの時期に当たっていることから、本年四月からオンラインによる登記事項証明書交付請求等について引き下げることとなっております。
 財団法人民事法務協会に対しては、従来、登記簿のコンピューター化移行作業、登記相談業務等を委託してきましたが、その中でも経費の大部分を占める移行作業については、毎年ノルマアップや事務処理の見直し等により経費の節減を図ってきており、適正に委託していると認識しております。
 さらに、これらの業務等については、作業、業務の性質にかんがみ、これまで随意契約によっておりましたが、随意契約の見直しに係る政府の方針を踏まえた結果、平成十九年度から一般競争入札に移行することといたしました。
 今後とも、同協会に委託してきた業務はもとより、他の業務についても適時適切に見直しを行い、経費の節減を図ってまいりたいと考えております。
 最後に、登記特別会計に係る業務の徹底した効率化によって財務状況を改善すべきであるとのお尋ねがありました。
 昨年六月三十日に閣議決定された「国の行政機関の定員の純減について」の中で、登記関係については、登記事項証明書の交付等の証明事務について市場化テストを実施し民間委託を行うこと、法務局、地方法務局の支局、出張所の統廃合を実施すること、登記申請事件等処理事務のオンライン利用率五〇%を実現することとされており、また登記特別会計の物件費の中心である登記情報システムは、大型のメーンフレームコンピューターを使用したレガシーシステムを中核として構築されておりますが、システムの効率化を図るため、現在、システムの再構築等に取り組んでいるところであります。
 このような施策を実施することで、引き続き登記特別会計に係る業務の徹底した効率化を図るとともに、健全な財務状況を確保するよう努めてまいりたいと考えております。(拍手)
   〔国務大臣柳澤伯夫君登壇、拍手〕
#16
○国務大臣(柳澤伯夫君) 尾立源幸議員からは、厚生年金と国民年金の将来の国庫負担の見込額についてお尋ねがございました。
 将来の国庫負担は、平成十六年財政再計算時における見込みでは、平成十六年度末の価格に換算すると、二通りあるわけですが、割引率として積立方式的な考え方に基づき運用利回りを用いますと、厚生年金は三百四十兆円、国民年金は百五十兆円と算出されます。また、割引率として賦課方式的な考え方に基づき賃金上昇率を用いて計算しますと、厚生年金は五百四十兆円、国民年金は二百三十兆円となっております。
 なお、公的年金制度は、給付の財源をその支払を行う時点の保険料並びに国庫負担で賄うという、いわゆる賦課方式を基本といたして運営されておりますことから、将来の国庫負担や保険料で賄われることが制度的に予定されている給付費を負債として計上することは適切ではないと考えております。
 以上でございます。(拍手)
   〔国務大臣塩崎恭久君登壇、拍手〕
#17
○国務大臣(塩崎恭久君) 尾立議員にお答えを申し上げたいと思います。
 政治資金の問題についてお尋ねがございました。
 政治資金の収支につきましては、政治資金規正法にのっとって適切に報告されなければならないものと考えております。
 なお、安倍総理は自由民主党総裁として、政治資金の公表の在り方について党改革実行本部において検討するよう指示をされ、既に議論が行われているところと承知をしているところでございます。
 この問題は、政治活動の自由、政治資金の透明性等の観点から、各党各会派においても同様に十分御議論をいただきたいと考えております。(拍手)
#18
○議長(扇千景君) これにて質疑は終了いたしました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十時三十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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