くにさくロゴ
2007/06/06 第166回国会 参議院 参議院会議録情報 第166回国会 本会議 第33号
姉妹サイト
 
2007/06/06 第166回国会 参議院

参議院会議録情報 第166回国会 本会議 第33号

#1
第166回国会 本会議 第33号
平成十九年六月六日(水曜日)
   午前十時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第三十三号
  平成十九年六月六日
   午前十時開議
 第一 特定放射性廃棄物の最終処分に関する法
  律等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆
  議院送付)
 第二 食品循環資源の再生利用等の促進に関す
  る法律の一部を改正する法律案(内閣提出、
  衆議院送付)
 第三 株式会社日本政策投資銀行法案(内閣提
  出、衆議院送付)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、地方公共団体の財政の健全化に関する法律
  案(趣旨説明)
 以下 議事日程のとおり
     ─────・─────
#3
○議長(扇千景君) これより会議を開きます。
 この際、日程に追加して、
 地方公共団体の財政の健全化に関する法律案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(扇千景君) 御異議ないと認めます。菅総務大臣。
   〔国務大臣菅義偉君登壇、拍手〕
#5
○国務大臣(菅義偉君) 地方公共団体の財政の健全化に関する法律案の趣旨につきまして御説明申し上げます。
 この法律案は、地方公共団体の財政の健全性に関する比率の公表の制度を設け、その比率に応じて、地方公共団体が財政健全化計画等を策定する制度を定めるとともに、当該計画の実施の促進を図るための行財政上の措置を講ずることにより、地方公共団体の財政の健全化に資することを目的とするものであります。
 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
 第一は、健全化判断比率の公表に関する事項であります。
 地方公共団体の長は、毎年度、前年度の決算の提出を受けた後、速やかに健全化判断比率及びその算定基礎を記載した書類を監査委員の審査に付し、その意見を付けて当該比率を議会に報告し、かつ、公表しなければならないこととしております。
 第二は、財政の早期健全化に関する事項であります。
 地方公共団体は、健全化判断比率のいずれかが早期健全化基準以上である場合には、議会の議決を経て、財政健全化計画を定めなければならないこととしております。また、毎年度、計画の実施状況を議会に報告し、かつ、公表しなければならないこととしております。
 第三は、財政の再生に関する事項であります。
 地方公共団体は、再生判断比率のいずれかが財政再生基準以上である場合には、議会の議決を経て、財政再生計画を定めなければならないこととしております。また、財政再生計画について、総務大臣に協議し、その同意を求めることができることとしております。
 第四は、公営企業の経営の健全化に関する事項であります。
 公営企業を経営する地方公共団体の長は、毎年度、当該公営企業の前年度の決算の提出を受けた後、速やかに資金不足比率等を監査委員の審査に付し、その意見を付けて当該比率を議会に報告し、かつ、公表しなければならないこととしております。また、資金不足比率が経営健全化基準以上である場合には、議会の議決を経て、経営健全化計画を定めなければならないこととしております。
 以上が地方公共団体の財政の健全化に関する法律案の趣旨でございます。(拍手)
    ─────────────
#6
○議長(扇千景君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。発言を許します。小川勝也君。
   〔小川勝也君登壇、拍手〕
#7
○小川勝也君 民主党・新緑風会の小川勝也でございます。
 私は、ただいま議題となりました地方公共団体の財政の健全化に関する法律案につきまして、民主党・新緑風会を代表して質問いたします。
 この法律案は、地方分権が進展する中で、地方財政の規律を回復させる観点から、財政再建の要件となる対象を、普通会計だけではなく、公営企業、一部事務組合、地方独立行政法人、地方公社、第三セクターなどに拡大し、これらの分野を含む新たな財政指標等の作成、公表を行うことにより、住民や議会のチェック機能を有効に発揮させ、地方公共団体の財政破綻を未然に防ごうとするものと理解しています。また、それぞれの財政指標についてある一定の基準を国が定め、それに該当した地方公共団体は財政健全化計画ないし財政再生計画を策定することが義務付けられ、地方公共団体の財政再建を二段階で行う仕組みを導入することが法案の中心です。
 北海道夕張市に見られるように、財政破綻した地方公共団体の住民が過大な負担や不利益を被ることにかんがみ、また地方公共団体の財政情報が広く公開されることになることから、その方向性には一定の理解をさせていただきます。しかしながら、国と地方の関係、真の意味での分権の在り方、また国が責務を負わなければならない国民福祉の観点など、この法律案の審議に際し、大きな疑問からスタートしなければならないのも事実です。
 第一に、夕張市の財政破綻に関する国の責任についてであります。夕張市の財政破綻は、身の丈を超える観光事業に進出したことが原因とされております。このような事業に進出したのは、基本的には夕張市の自己責任でありますが、国にも一定の責任があるのではないでしょうか。
 その一つは、国策の変更に伴い石炭産業に代わる新たな産業振興を自らが行わざるを得ない状況に追い込まれたことであり、もう一つは、国の景気浮揚対策の肩代わりをさせられたということであります。特に、国が景気対策の目的で地方単独事業を奨励していた時期には、起債充当率を高め、地方債を発行させ、その元利償還を補てんすることを認めていました。また、公共事業を行えば、その分を交付税で上乗せするという政策を取った時期がありました。複数の自治体関係者から、上乗せどころか毎年交付税が減り、やりくりが厳しくなったと耳にいたしました。その後の三位一体の改革で、力の弱い自治体の交付税がどのように変化したかは皆様がもう御承知のとおりでございます。
 夕張市の財政破綻は、このように国の政策の変更に振り回されたことと無縁ではないと考えます。国に何らかの責任があったことを認めるところから地方財政の問題を論ずるべきと考えますが、総務大臣、あわせて経済産業大臣のお考えをお伺いをいたします。
 総務大臣も夕張に行かれ、市民の生の声を聞いていただきました。夕張市民は、新しい市長も選び、新しいスタートを切りました。行政サービスが低下したので、あの成人式に見られたように、正に市民の手作りの市政運営、まちづくりがスタートいたしました。地方自治の学者からは、正に自治の原点、悪い面ばかりではないという励ましの言葉もありましたけれども、依然として市民は大きな不安を抱えています。
 最高の住民負担と最低のサービスと言われる夕張市がどれほど人口を維持できるのか。すなわち、現在一万二千八百人と言われている夕張市の人口が十八年後には七千三百人になると予想していますが、予測以上の人口減少が進めば財政再建計画に狂いが生じてきますし、再建計画の再策定が必要となります。余りにも厳しい計画は、再建への市長、職員、市民の意欲低下にもつながりかねません。実は、市長のコメントが地方紙に載っておりました。分かってはいたけれども大変ひどい、何もできない。窮状を訴え、夕張をアピールするため市長会に出席したかったが、旅費が賄えないのであきらめた。こんなコメントが載っておりました。
 総務大臣に伺います。夕張再建への見通しをどのようにとらえているのか。また、計画の見直し、新たな支援策の検討状況なども併せてお聞かせください。
 平成の大合併で市町村の数が大きく減りました。住民説明会や合併協議会などの議論の中で、進むも地獄、引くも地獄などという嫌な表現を耳にいたしました。合併後のそれぞれの自治体の満足度を総務大臣はどのように把握されておられるのか、お伺いをいたします。
 全国には、合併を視野に入れながらも財政問題がネックになり合併を選択しなかった、あるいはできなかった自治体が多数存在します。三位一体改革に伴い、地方交付税は五兆円の削減が行われました。このままの交付税の推移では、財政健全化計画や再生計画を立てなければならない地方公共団体が多数出現することになるでしょう。総務省は、自治体の自主的判断と言いながらも合併を奨励してきました。この法律による財政の健全化と合併を促す政策を今後どのように関連させていくのか、その方途について考えを伺います。
 この法律の目的が国や財務省が目指す地方財政の緊縮化だとするならば、大きな役割を果たすことは間違いないでしょう。しかし、本当の意味での分権化時代における輝ける住民自治の健全なる発展を目指しているとするならば、余りにも心配な点が多いことも指摘しなければなりません。
 私の懸念の第一は、新たな財政指標の導入と早期健全化基準、財政再生基準という物差しの出現と、国からの無言の圧力で地方公共団体の行財政運営が過度に萎縮してしまうことです。財政健全化が求められる余りに、地方債発行を抑制し、最低限の事業しか行わない地方公共団体が増えてしまうのではないでしょうか。こうした事態を招かないために、地方自治の観点から、地方公共団体が自主的、主体的に財政再建に取り組むこととし、国の関与は極力制限する必要があると考えますが、総務大臣の答弁を求めます。
 もう一つの懸念は人口減少社会です。厚生労働省は二〇三五年までの人口推計を発表いたしました。それによれば、十九道県で人口が二割以上減るということであります。県別では二割でも、自治体別になるともっと厳しい数字になります。北海道内でも顕著に見られるように、県庁所在地に人口が集中する分、人口が流出する地域の減少率はもっとすさまじい数字になるでしょう。言うまでもなく、財政が著しく悪化する自治体は、夕張がそうであるように、かつて人口の規模があって財政のサイズが大きく、急激な人口減少が行政のスリム化を追い越すという状況に生じやすいと考えられます。国際競争力や人材の確保の面から地域の中心企業の撤退や工場の閉鎖など、今後自治体財政を大きく圧迫する事態も予想されます。
 二〇三五年、秋田県の六十五歳以上の老年人口の割合は四一%になると予測されています。そこで心配なのは超高齢社会における高齢者福祉です。厚生労働大臣にお聞きいたします。外国人看護師、介護士等の話も出ていますが、抜本的な解決にはほど遠いと思います。人口減少及び高齢化率の高い地域における高齢者福祉の確立のためには、未来予測とともに周到な施策の準備が必要と考えます。答弁を求めます。
 また、軒並み全国の人口が減少すると予測されている中で、沖縄とともに東京はまだ人口が増えると予測されています。明らかに政策の大失敗です。かつて、全総では国土の均衡ある発展、多極分散型国土の形成とうたっていました。今の政治はふるさとの破壊です。首都機能の移転話は鳴りを潜めましたが、今こそ一極集中から脱却するための施策が必要です。施策の大転換を図るべきと考えますが、国土交通大臣にお伺いをいたします。あわせて、今後の都市と地方の在り方について基本的な考え方もお伺いいたします。
 また、健全化に向かう自治体は、基本的にはぎりぎりまで支出の抑制、見直しを行った後であり、その後の計画では夕張の計画で見られたような大変厳しいものになることが予想されます。財政が破綻した地方公共団体の住民であってもシビルミニマムは保障されると言われておりますが、夕張市の財政再建計画を見ると、下水道料金や保育料が引き上げられる一方、小学校、中学校の統合等が予定されており、行政サービスの水準は低下する一方です。これに対し、東京都二十三区のうち相当の区が中学生までの医療費を無料にする施策を行っております。
 このように、居住する自治体間で住民が受けられるサービスの格差が拡大していると考えますが、このような格差はどこまでが許容範囲なのでしょうか。総務大臣、明確にお答えください。
 現在、私の出身地であります北海道の各地域の最大の問題は地域医療、病院問題です。どうあがいても赤字にしかならない公立病院が市町村の大きな負担になります。医師、看護師の確保問題も深刻です。
 厚生労働大臣に伺います。国民の医療へのアクセスは国が大きな責務を持たなければならない分野だと考えますが、現状をどう考えておられますか。また、医療制度、診療報酬体系、一律の規制など、細やかな配慮によって工夫の余地があると思われますが、地域医療、特に公立病院の存続、充実に向けての検討をお願いいたします。
 各市町村は血のにじむような支出の削減を続けてきました。しかし、現行制度では病院の赤字だけはどうにもなりません。自治体が存在している地理的要因だけで大きなハンディを背負っています。様々な指標に病院経営の赤字が組み込まれます。財政の健全度に住民の命と健康を守るために必要な病院会計の赤字が組み込まれるのは大変酷な話です。基準の算定に当たり、何らかの特例的な扱いを検討する必要があると思われますが、総務大臣、明確な答弁をお願いをいたします。
 この法律も御多分に漏れず、連結実質赤字比率、将来負担比率等の具体的要件という肝心な部分が政省令にゆだねられています。特に、下水道会計に関する点、職員の退職金の将来負担比率への算定の仕方など、余りにも現実と懸け離れた考え方に基づいているなど、不安と不満の声が多く聞かれます。政省令の策定及び運用の際は丁寧に地方六団体との協議をする必要があると考えますが、総務大臣、いかがでしょうか。
 国はいつから地方に対してこんなに冷たくなったのでしょうか。子供を育てて都会に送り出す、そして地方出身者は社会人となって税金は都市に落とし続けます。その間、大学生などの学生の親は都市に所得移転を余儀なくされます。交付税の算定基準たる人口を増やしたいために、各自治体は定年世代のUターンや定住促進を訴えています。そして、医療、介護などの支出が増えます。都市で働く人たちがふるさとの親を心配しなくていいように様々な思いが詰まっているのが地方交付税交付金制度です。小学校の社会科の教科書では、ばりばりの太字でございました。田舎の小学生だった私は、この地方交付税交付金という文字を見て、私はいい国に生まれたなと実感したものでした。地方公共団体の無駄遣いは許されませんが、交付税はいたずらに減らしてはいけないのです。ふるさと納税のアイデアはいいのですが、その前にやらなければいけないことがあるのではないでしょうか。すなわち、地方が求める交付税の総額の確保の実現に向けて最大限尽力することであります。総務大臣、お答えください。
 小泉政権が誕生して以来、経済効率優先主義の社会が地方を壊しています。富の再配分、そして地域間の調整、この二つは政治にだけ課せられた重大な使命です。今の政治は使命を果たせていません。
 急激な人口の移動は、後で大きなツケを受け取ることになります。少子化も治安の悪化もモラルの低下もその一つです。国民の心と暮らしの安心が今失われています。肥大化した首都東京に大地震が起きたとき、我が国は大きなダメージを受けます。食料の自給ができない国が長く栄えた歴史はありません。地方が豊かな自治によって栄えれば、その国は正に真の繁栄を享受できます。国民の幸せは国の経済力で推し量られるものではありません。現在の我が国は決して豊かとは言えません。
 民主党は、都市も地方もすべて国民が安心で豊かな生活を営める国をつくるため、政権交代を目指すことを改めて表明して、質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔国務大臣菅義偉君登壇、拍手〕
#8
○国務大臣(菅義偉君) 小川議員の御質問に順次お答えをしてまいります。
 まず、夕張市の財政破綻に関する国の責任についてお尋ねがありました。
 バブル経済崩壊後の景気対策等により地方財政全体が悪化しましたが、これは国、地方を通じて景気を下支える観点から行ってきたものです。また、近年は財政健全化を進めるため、国と地方が歩調を合わせ、懸命の行革努力を行ってきております。
 一方、それぞれの地方公共団体の財政運営は、それぞれの責任で行われるべきであると考えます。夕張市が多額な赤字を抱えるに至ったのは、炭鉱の閉山に伴う人口急減による歳入の大幅な減少に対応した行政サービス水準の見直しや組織のスリム化が遅れ、また観光事業等へ過大な投資を行い、さらに不適正な財務処理を行ったことによるものと理解をいたしております。
 次に、夕張市の財政再建の見通しや計画の見直し、支援策についてお尋ねがありました。
 夕張市の財政再建計画は、策定時点で見込み得る人口の減少を前提とし、今後の歳入歳出を見込んでおり、この計画を着実に実行することが基本であると考えております。しかしながら、今後、予測が困難なことが起きた場合には、必要に応じ、再建法に基づき総務大臣に協議し、同意を得た上で計画を変更することもあり得るものであります。
 また、夕張市に対する支援については、北海道において、財政再建が確実かつ早期に進められるよう、低利資金の貸付けや職員の派遣を始め、一定水準の行政サービスを維持するため総合的な支援を行うとともに、総務省といたしましても、職員を派遣したほか、北海道の取組に対し財政面を含めた支援をしてまいりたいと考えております。
 次に、合併後の自治体の満足度についてお尋ねがありました。
 合併した市町村の合併効果や課題等の状況については、市町村合併に関する実態調査や、頑張る地方応援懇談会における市町村長との意見交換を通じて把握をいたしております。合併市町村では、地域の課題に対応しつつ、新しいまちづくりを円滑に進めるため様々な取組を進めており、総務省としてもこうした取組を着実に支援をしてまいります。
 次に、財政の健全化と市町村合併の促進との関係についてお尋ねがありました。
 地方分権を更に進めていくためには、地方公共団体の財政規律を確立をし、財政の健全化を進めることが極めて重要であると認識をいたしております。そこで、本法案により、地方公共団体の財政指標の開示を徹底するとともに、財政の早期健全化及び再生を図るための制度を整備することとしたものであります。また、分権を進める中、行財政基盤の強化を図る重要な手段が市町村合併であると考えており、引き続き推進することが必要だと考えております。
 次に、財政の健全化に当たっての国の関与の在り方についてお尋ねがありました。
 私は、更に地方分権を推進していくために、地方公共団体の財政規律を確立をし、住民によるチェックという自治体本来の機能を効果的に発揮をさせることが重要だと認識をいたしております。本法案は、このような観点から財政指標を整備し、その開示や財政健全化計画の策定などの基本的なルールを定めるものであり、国の関与については、地方公共団体の自助努力を促し、あるいは確実な財政の再生を図るための必要最小限のものにとどめております。このような制度が整備されることで、地方公共団体が住民の理解を得つつ、自らの判断により必要な事業を推進していく基盤になるものと考えております。
 次に、住民サービスの格差についてお尋ねがありました。
 全国どのような地域であっても、福祉や教育など一定水準の行政サービスを受けられるようにすることは不可欠であります。このため、まず交付税等の一般財源総額を確保することが重要であると考えております。十九年度は前年度を五千億円上回る一般財源総額を確保いたしました。また、近年の地域間の財政力格差の拡大については早急に対応すべき課題であると考えております。今後、偏在の小さい地方消費税の充実と併せ、法人課税の配分の在り方の見直しなど、格差が拡大しないよう検討してまいります。
 本法案に定める基準の設定における病院事業の取扱いについてお尋ねがありました。
 病院事業についての具体的な基準の設定に当たっては、全国的な公立病院の経営状況や地域の実態を踏まえつつ、地方公共団体の意見を十分聴きながら検討を進めてまいりたいと考えております。なお、病院事業については、救急医療に要する経費など、能率的な経営を行っても採算を取ることが客観的に困難な経費は一般会計が負担することとされております。したがって、資金不足が生じている場合には経営努力が不十分である等の何らかの原因が考えられますので、まずはコスト削減や収入の確保、民間的経営手法の導入などの経営改革が必要と考えております。
 次に、政省令の策定及び運用に係る地方六団体との協議についてお尋ねがありました。
 本法案においては、財政指標の詳細な算定方法や、財政の早期健全化や再生の具体の基準等は、法案の規定の趣旨にのっとって政省令において定めることといたしております。財政指標や基準に係る政省令は年内に整備をしたいと考えておりますけれども、その策定及び運用に当たっては、地方六団体を始め地方公共団体からの御意見についても十分伺ってまいります。
 最後に、交付税総額の確保についてのお尋ねがありました。
 交付税の総額については、基本方針二〇〇六に沿って地方歳出の見直しを行いつつも、先ほども申し上げましたように、全国どのような地域においても一定水準の行政サービスを確保できるようにしっかりと確保してまいりたいと考えております。
 なお、ふるさと納税につきましては、ふるさとに貢献したいという真摯な思いを生かし、地方の活性化にも資する仕組みを税制として構築する趣旨でしっかりと検討してまいりたいと思います。(拍手)
   〔国務大臣甘利明君登壇、拍手〕
#9
○国務大臣(甘利明君) 夕張市の財政破綻と石炭政策の変更との関係についてのお尋ねであります。
 政府は、石炭産業の構造調整による影響を是正するために産炭地域振興臨時措置法により措置を講じてきましたが、同法は目標をおおむね達成し、平成十三年に失効をいたしました。夕張市と同様に炭鉱の閉山に伴う問題を抱える産炭地域の多くは、自治体の努力、国の支援等を通じて、おおむね閉山の影響から立ち直っております。
 夕張市の財政破綻は観光事業への過大投資等の要因が大きく、石炭政策の変更が原因としてしまうべきではないと考えておりますが、同市を含め閉山の影響が残っている地域に対しては、地域活性化のための基金造成への補助を行うなど、最大限の支援を行ってきたところであります。(拍手)
   〔国務大臣柳澤伯夫君登壇、拍手〕
#10
○国務大臣(柳澤伯夫君) 小川勝也議員にお答え申し上げます。
 二つ御質疑がございました。
 まず、高齢化率の高い地域における高齢者福祉についてお尋ねがございました。
 人口減少とともに高齢化率が高まる地域におきます高齢者の福祉につきましては、御指摘のとおり、将来の見通しを踏まえながら、中長期的に必要となる保健・福祉サービスを計画的に整備していくことが重要であると考えます。このため、各都道府県におきまして、高齢者をそれぞれの住み慣れた地域で支えていくための地域ケア体制整備構想を策定していただき、それに基づき施策の中長期的な取組を促進していくことを考えております。
 次に、地域医療の確保についてのお尋ねでございます。
 御指摘のとおり、国民が地域において必要な医療を受けられることは重要でありまして、この見地から、医師不足を訴える声をしっかりと受け止め、地域に必要な医師を確保していくことが必要であると考えております。
 この要請にこたえ、政府・与党におきましては、先般五月三十一日に緊急医師確保対策を取りまとめたところでありますが、この対策には医師不足地域に対する緊急臨時的医師派遣や地域医療を支える公立病院への財政的支援など、様々な対策を盛り込んだところであります。今後速やかに本対策の具体化を図り、実効ある取組を行ってまいりたいと考えております。(拍手)
   〔国務大臣冬柴鐵三君登壇、拍手〕
#11
○国務大臣(冬柴鐵三君) 東京一極集中から脱却するための施策の転換と、今後の都市と地方の在り方についてお尋ねがありました。
 東京一極集中の是正は、これまでの国土政策においても重要な課題として取り組んできたところであります。しかし、金融、情報等の諸機能は引き続き東京に集中しているとともに、近年は東京圏への人口の集中傾向が現れる一方、地方圏では転出超過が続いています。東京圏のみに諸機能が集中することは、国土の適切な利用の観点からも、災害発生時等の危機管理の観点からも好ましいものではありません。国土全体での機能分担と連携を図りつつ、東京圏への過度の機能の集中を是正していく必要があります。
 このため、現在策定中の国土形成計画では、広域ブロックを単位とする地方がその有する資源を最大限に生かして地域戦略を描き、特色のある独自の発展を目指すこととしています。さらに、広域ブロックの内部においては、大都市や地方中核都市のみならず、ブロック内の各地域が固有の文化や自然、歴史といった地域資源を生かして知恵と工夫による地域活性化を図るとともに、互いに異なる特色を持つ地域間で相互に補完し合うことにより地域の維持発展を図っていくことが重要であり、これがバランスの取れた国土の発展にもつながるものと考えております。(拍手)
#12
○議長(扇千景君) これにて質疑は終了いたしました。
     ─────・─────
#13
○議長(扇千景君) 日程第一 特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。経済産業委員長伊達忠一君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔伊達忠一君登壇、拍手〕
#14
○伊達忠一君 ただいま議題となりました法律案につきまして、審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、第一に、原子力発電環境整備機構が行う放射性廃棄物の最終処分の対象範囲を拡大し、その費用に充てるための拠出金の納付を再処理施設等設置者に義務付ける、第二に、放射能濃度が一定の基準を超える放射性廃棄物を地層処分しようとする事業者に対して核燃料物質等による災害の防止を義務付ける等の措置を講ずるものであります。
 委員会におきましては、一つ、核燃料サイクルの着実な推進に向けての方策、一つ、高レベル放射性廃棄物の最終処分地選定の在り方、一つ、原子力施設における安全確保等の諸問題について質疑が行われました。
 質疑を終了し、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対して附帯決議を行いました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#15
○議長(扇千景君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#16
○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#17
○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数          百九十六  
  賛成            百八十四  
  反対              十二  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#18
○議長(扇千景君) 日程第二 食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。環境委員長大石正光君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔大石正光君登壇、拍手〕
#19
○大石正光君 ただいま議題となりました法律案につきまして、環境委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、食品循環資源の再生利用等を促進するため、食品廃棄物等を多量に発生させる食品関連事業者に食品廃棄物等の発生量等に関し定期の報告を義務付けるとともに、再生利用事業計画に位置付けられた食品循環資源の収集又は運搬を行う者について、一般廃棄物に係る廃棄物処理法の許可を不要とする等、所要の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、新たな再生利用等実施率目標の在り方、熱回収を再生利用等の手法とすることへの懸念、家庭からの生ごみ対策の在り方、再生利用事業計画認定制度普及のための方策等について質疑が行われたほか、参考人からの意見聴取を行いましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終了し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#20
○議長(扇千景君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#21
○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#22
○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数          百九十五  
  賛成            百九十五  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#23
○議長(扇千景君) 日程第三 株式会社日本政策投資銀行法案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。財政金融委員長家西悟君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔家西悟君登壇、拍手〕
#24
○家西悟君 ただいま議題となりました法律案につきまして、委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、いわゆる行革推進法に基づき日本政策投資銀行を完全民営化するとともに、その長期の事業資金に係る投融資機能の根幹を維持するため、現行の組織を解散して新たに株式会社日本政策投資銀行を設立し、その目的、業務の範囲等に関する事項を定めようとするものであります。
 委員会におきましては、現行政投銀の果たしてきた役割と民営化の意義、新会社のビジネスモデルと組織形態の在り方、公的資金に頼らない新会社にしていく必要性、災害復旧等の危機対応業務の重要性等について熱心な質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲ります。
 質疑を終了し、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して大門実紀史委員より本法律案に反対する旨の意見が述べられました。
 討論を終了し、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#25
○議長(扇千景君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#26
○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#27
○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数          百九十六  
  賛成             百十一  
  反対             八十五  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#28
○議長(扇千景君) 本日はこれにて散会いたします。
   午前十時四十一分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト