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2007/05/22 第166回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第166回国会 本会議 第33号
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2007/05/22 第166回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第166回国会 本会議 第33号

#1
第166回国会 本会議 第33号
平成十九年五月二十二日(火曜日)
    ―――――――――――――
 議事日程 第二十七号
  平成十九年五月二十二日
    午後一時開議
 第一 核によるテロリズムの行為の防止に関する国際条約の締結について承認を求めるの件
 第二 裁判員の参加する刑事裁判に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 日程第一 核によるテロリズムの行為の防止に関する国際条約の締結について承認を求めるの件
 日程第二 裁判員の参加する刑事裁判に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
 放送法等の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明及び質疑
    午後一時三分開議
#2
○議長(河野洋平君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 日程第一 核によるテロリズムの行為の防止に関する国際条約の締結について承認を求めるの件
#3
○議長(河野洋平君) 日程第一、核によるテロリズムの行為の防止に関する国際条約の締結について承認を求めるの件を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。外務委員長山口泰明君。
    ―――――――――――――
 核によるテロリズムの行為の防止に関する国際条約の締結について承認を求めるの件及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔山口泰明君登壇〕
#4
○山口泰明君 ただいま議題となりました核テロリズム防止条約につきまして、外務委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本条約は、平成八年に国連総会で採択された国際テロリズム廃絶措置に関する決議に基づき、平成九年二月から国連総会のもとに設置された国際テロ撲滅アドホック委員会において条約草案の検討が行われました結果、平成十七年四月十三日、国連総会において採択されたものであります。
 本条約の主な内容は、
 不法かつ故意に、死もしくは身体の重大な傷害または財産の著しい損害等を引き起こす意図をもって行われる放射性物質の所持または使用、原子力施設の使用または損壊の行為等を犯罪とすること、
 締約国は、この条約に定める犯罪を自国の国内法上の犯罪とし、その重大性を考慮した適当な刑罰を科することができるようにすること、
 容疑者が所在する締約国は、その容疑者を引き渡さないときは、訴追のため自国の権限のある当局に事件を付託すること、
 この条約に定める犯罪は、締約国間の犯罪人引き渡し条約における引き渡し犯罪とみなされること
等であります。
 本件は、去る五月十五日に外務委員会に付託され、翌十六日麻生外務大臣から提案理由の説明を聴取し、十八日質疑を行い、引き続き採決を行いました結果、全会一致をもって承認すべきものと議決した次第であります。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#5
○議長(河野洋平君) 採決いたします。
 本件は委員長報告のとおり承認するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。よって、本件は委員長報告のとおり承認することに決まりました。
     ――――◇―――――
 日程第二 裁判員の参加する刑事裁判に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
#7
○議長(河野洋平君) 日程第二、裁判員の参加する刑事裁判に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。法務委員長七条明君。
    ―――――――――――――
 裁判員の参加する刑事裁判に関する法律等の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔七条明君登壇〕
#8
○七条明君 ただいま議題となりました法律案につきまして、法務委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案は、司法制度改革関連法の円滑な実施を図るための法整備を行おうとするものであり、その主な内容は、次のとおりであります。
 まず第一に、裁判員制度のもとにおいて、裁判所に同一被告人に対する複数の事件が係属した場合に、裁判員の負担を軽減するため、区分した事件ごとに部分判決をした上、これを踏まえて、全体の事件について終局の判決を行う部分判決制度を創設することといたしております。
 第二に、裁判員の参加する刑事裁判の審理において、証人尋問等を記録媒体に記録することができるものとしております。
 第三に、検察審査員の資格の有無の判断を検察審査会が行うこととするなど、検察審査員の選定手続を整備しております。
 本案は、参議院先議に係るもので、去る五月十五日本委員会に付託され、十六日長勢法務大臣から提案理由の説明を聴取し、十八日質疑を行い、採決の結果、本案は全会一致をもって原案のとおり可決するべきものと決しました。
 なお、本案に対し附帯決議が付されたことを申し添えて、報告とさせていただきます。(拍手)
    ―――――――――――――
#9
○議長(河野洋平君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#10
○議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 放送法等の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明
#11
○議長(河野洋平君) この際、内閣提出、放送法等の一部を改正する法律案について、趣旨の説明を求めます。総務大臣菅義偉君。
    〔国務大臣菅義偉君登壇〕
#12
○国務大臣(菅義偉君) 放送法等の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。
 通信・放送分野の改革を推進するため、日本放送協会について、監査委員会の設置等、業務の適正な執行を確保するための内部組織の強化等の措置を講じるほか、二以上の地上系一般放送事業者を子会社とする持ち株会社の制度を創設するとともに、無線局の開設に関するあっせん・仲裁手続の創設等、電波の有効利用を促進するための制度を設ける等の必要があります。
 これらが、今般、この法律案を提出した理由であります。
 次に、この法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
 第一に、日本放送協会のガバナンスを強化するため、経営委員会について、監督権限の明確化、一部委員の常勤化、議決事項の見直し等を行うとともに、経営委員会の委員から構成される監査委員会の設置、外部監査の導入等を行うこととしております。
 また、我が国の対外情報発信力を強化するため、日本放送協会の国際放送の業務を外国人向けと在外邦人向けに分離し、それぞれに適合した番組準則を適用し、外国人向けの映像国際放送について番組制作等を新法人に委託する制度を設けることとしております。
 第二に、経営の効率化、資金調達等のメリットを有する持ち株会社によるグループ経営を経営の選択肢とするため、複数の地上放送事業者の子会社化を可能とするマスメディア集中排除原則の適用緩和や外資規制の直接適用等を内容とする認定放送持ち株会社制度を導入するとともに、相当数の有料放送契約を代理等する有料放送管理業務、いわゆるプラットフォーム業務の影響力が増大していることを踏まえ、受信者保護を図るため、その業務を行う者に、業務開始の事前届け出と業務運営の適正確保のための措置を講じることを義務づけることとしております。
 第三に、虚偽の説明により事実でない事項を事実であると誤解させるような放送により、国民生活に悪影響を及ぼすおそれ等がある場合、総務大臣は、放送事業者に対し再発防止計画の提出を求めることができることとしております。本法律案において新たに設けることとされております再発防止計画の提出の求めに係る規定については、放送事業者が虚偽の説明により事実でない事項を事実であると誤解させるような放送であって、国民経済または国民生活に悪影響を及ぼし、または及ぼすおそれがあるものを行ったことをみずから認めた場合のみを適用の対象とすることといたしております。
 なお、今般の再発防止計画の提出の求めに係る規定の新設と時を同じくして、日本放送協会及び民間放送事業者が自主的にBPOの機能強化による番組問題再発防止への取り組みを開始したことにかんがみ、BPOによる取り組みが機能していると認められる間は、再発防止計画の提出の求めに係る規定を適用しないことといたします。
 第四に、新しい無線通信サービス等の迅速かつ円滑な実現のため、電波利用の技術的な試験や需要調査のための無線局を開設できる制度を創設するとともに、無線局を開設する場合等に既存無線局との間で行う混信等の防止に関する協議を促進するためのあっせん及び仲裁の制度を創設することとしております。また、柔軟な電波利用の実現のため、無線局の免許人等以外の者に一定の条件のもとで無線局を運用させることができる制度を創設することとしております。
 第五に、電気通信事業の運営が適正かつ合理的でないため電気通信の健全な発達及び国民の利便の確保に支障が生ずるおそれがあるときに、電気通信事業者に対する業務改善命令が行い得るよう、その要件を見直すこととしております。
 以上のほか、所要の規定の整備を行うこととしております。
 なお、この法律は、一部の規定を除き、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。
 以上が、この法律案の趣旨でございます。(拍手)
     ――――◇―――――
 放送法等の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
#13
○議長(河野洋平君) ただいまの趣旨の説明に対して質疑の通告があります。これを許します。田嶋要君。
    〔田嶋要君登壇〕
#14
○田嶋要君 民主党の田嶋要です。
 私は、民主党・無所属クラブを代表し、ただいま議題となりました政府提出の放送法等の一部を改正する法律案につき、質問いたします。(拍手)
 現代社会を特徴づけるキーワードは幾つかありますが、その中の一つとして、恐らくだれもが異論ないものに情報化があります。インターネットに象徴される情報通信産業は、世界第二の経済大国となった我が国にとって、今後さらなる経済的な発展と同時に、夢と潤いのある社会を実現するためのかぎであります。既に成熟産業の観があった放送と通信が、デジタル技術あるいはIP技術との出会いによって第二の勃興期を迎え、今後さらに成長産業として変貌を遂げていくためには、まさにドッグイヤーと言われる猛スピードでの技術革新におくれをとらぬよう、制度、法整備を進めていくことが不可欠であります。我が国の経済社会に多大な貢献をするはずの技術的可能性が時代おくれの規制によってその芽を摘まれてしまっては、国益に大きく反します。
 残念なことに、今回の法案は、以上述べたような情報通信産業の置かれた歴史的な位置や使命を踏まえ、今後の技術的な方向性を見据えた抜本的な法整備の対極であります。いわば従来からの制度的フレームワークを前提とした、微調整の集積という中身にとどまっています。NHKの一連の不祥事や近未來通信、「あるある大事典2」の問題などを受けた対症療法にすぎません。
 そこで第一問。地上波放送と固定電話網とを主眼に設計された現在の制度的枠組みを、デジタル技術、IP技術を前提とした情報通信産業として、通信と放送の融合を視野に入れて根本から大構想するという、その発想は一体いつになったら政府から出てくるのでしょうか。総務大臣にお尋ねします。
 そもそも、法案名、放送法等の等の字がくせ者であります。英語では、悪魔は細部に宿るという表現がありますが、法案にこの等の字が出てきたら要注意です。未来を見据えた制度設計が一向に始まらない一方で、内容的にはばらばらの寄せ集めの法案をだんごにして提出してくるこの手法は、最近の政府が多用する国会軽視の提出方法ではありませんか。総務大臣、いかがでしょう。
 以下、そのばらばらの寄せ集めの法案に対して、順次聞いてまいります。
 まず、NHKのガバナンスについて。
 ガバナンスの強化ということが法案化されています。NHKの不祥事が続いたのでやむを得ない面はあります。しかし、実際の法案を読むと、例によって総務省令に授権をしている項目が多くあります。例えば、最高意思決定機関である経営委員会の開催頻度や運営方法など、思わず関係者が自分たちに任せておいてほしいと叫びたくなるような中身です。総務大臣、言うまでもなく、NHKは国の機関ではありません。NHKの自主性、独立性の確保の観点から、ガバナンス強化の方向性が間違ってはいませんか。
 加えて、経営委員会の長についてお伺いします。
 最近の新聞報道によれば、新しい委員長に安倍総理の勉強会のお仲間とされる方が内定したということです。しかも、その方のお名前は、総務大臣が御提示された委員長の候補リストには入っていなかったという話です。総務大臣、リストになかったのは事実でしょうか。
 NHKという組織は、言うまでもなく、政治との距離感が最も難しい組織の一つであります。国営放送と誤解を受けぬよう、慎重な人事が求められます。たとえ人格識見にすぐれていても、総理大臣の仲よし人事は無用な憶測のもとです。選ばれた方も心労が絶えないでしょう。ですから、意識してそうした人事は避けるべきと考えます。総務大臣もさぞ不本意だと拝察する今回の人事でありますが、経営委員会経由でNHKに対する官邸の介入が行われる、あるいは強まるおそれはないのか、総務大臣にただします。
 さらに、常勤委員についてお尋ねします。
 今回、経営委員会に常勤メンバーが誕生することになったのは、改革の望ましい方向性だと考えます。しかし、常勤の、権限を強化されたその経営委員が、NHK会長らには従来から禁止をされている放送事業等に対する投資、株保有を禁止されておりません。日銀総裁の村上ファンド問題も記憶に新しいところです。よくありがちなこのトラブルの種をまかないためにも、常勤委員に関しても同様の禁止規定を適用すべきと私は考えますが、総務大臣、いかがでしょうか。
 次に、NHKの新たな映像国際放送についてお尋ねします。
 我が国のことをもっと外国の方々に知ってもらおう、日本の情報発信力を強化しよう、その方向性は正しいと考えます。ただ、それは本来、国の仕事であり、NHKが国内の受信料収入をベースに考えることではありません。ましてや、民放が事業性度外視に飛び込むことは、株主利益にも反します。
 そこで、総務大臣にお尋ねします。
 政府は、この国際事業の財源に少なからず受信料収入を充てていく考えであると理解しますが、それはどう正当化されるのでしょうか。また、その場合、番組編集権の政府からの独立は担保されるのでしょうか。
 さらに、第十条には、この国際放送の実施に当たって、民放等に対し、NHKが資料の提供等その他必要な協力を求めることができるという、民放側から見れば何とも気持ちが悪い一文が入っております。協力はあくまで民放側の自発的意思に基づく協力であること、有償ベースであること、そして出資を意味するものではないことを総務大臣に確認いたします。
 なお、先般行われてしまいました命令放送に関連した法改正についてもお尋ねをいたします。
 今回、文言を「命令」から「要請」と変えることは、素直に読めばNHKの判断を尊重するということであり、NHKもそのように解していると聞いております。そうであれば、こういう条文を跡形もなく削除するのが望ましいと考えますが、総務大臣、いかがでしょうか。
 また、改正案では、NHKは要請を断る自由は間違いなく担保されているのですね。総務大臣、イエスかノーの一言でお答えください。
 そもそも、このような法改正を今回行うのであれば、先般の駆け込み的に行われた命令放送、あれは一体何だったのでしょうか。大方の反対にもかかわらず総務大臣が命令放送を強行し、そして、わずか二カ月足らず後に、大臣みずからが今回の改正を持ち出した意図を明らかにしてください。
 次に、認定放送持ち株会社制度についてお尋ねします。
 いわゆるマスメディア集中排除原則の適用緩和に関連した本制度導入の条文では、これまた総務省令への授権が多用され、規制緩和の核心の部分は、役所が国会を通さずして決める構造になっています。総務大臣、このような授権は合計何カ所で行われていますか。そして、このような多くの授権を含んだ立法にしなければならない必然性はどこにあるのでしょうか。総務大臣にお尋ねします。
 今回の適用緩和は、特にローカル放送局の厳しい経営環境を踏まえ、経営の選択肢、自由度をふやすのが主たる目的と理解します。では、マスメディア集中排除原則と並んで、放送事業規制の特徴である県域免許のあり方に関しては、総務大臣、今後どのような方向性を打ち出していくお考えでしょうか。
 次に、いわゆる「あるある大事典2」関連で伺います。
 放送事業者に対する行政指導が続いてきた中で、これまでの業界による自主的な再発防止を超える、行政処分を課す中身となっています。一方で、総務大臣は本年四月六日の会見において、本制度適用に当たっては、放送事業者が捏造等をみずから認めた場合のみに適用し、かつ、BPOの機能強化による対策が機能している場合には本制度を発動させないと明言しています。であるならば、このような発動要件を今回の法案には盛り込まない理由は何なのか、総務大臣、明らかにしてください。
 また、あるある問題では、国民経済または国民生活に悪影響を及ぼすおそれがあると指摘されていますが、その可能性という点において、放送を凌駕するのも時間の問題であるインターネットにおいて、虚偽報道は言うに及ばず、重大な犯罪を誘発し得る情報、とりわけ青少年への深刻な影響が懸念される情報もはんらんしています。しかし、一方で、米国を初め各国とも、憲法で保障された表現の自由とのバランスに大変苦慮している様子もうかがえます。
 我が国政府としては、今回のあるある問題を超えて、未来を担う子供たちにも影響の大きい情報化社会のこの影の部分に関して、今後どのような方針で臨んでいく考えか、これは官房長官から御所見を賜ります。
 近未來通信事件関連についてもお伺いします。
 一つの詐欺的事件を契機に、今回、他の法改正とは無関係の電気通信事業法の改正もだんごで提案をされています。内容的にも、必要性が疑問の法改正と言わざるを得ません。そもそも、投資というのはリスクが伴うものです。そして、投資対象の商品というのは、時代とともに次々に新しい形のものが登場してまいります。今回はたまたま通信事業であっただけで、それはバイオテクノロジーでもナノテクでもあり得る話です。
 したがって、一般投資家保護は、投資対象の商品横断的に、情報開示の強化などによって行われるのが筋であると考えます。本来あるべき対応とは別に、事業法の業務改善命令の発動要件を追加するという新しい規制強化を行おうとするその意図を、総務大臣、明らかにしてください。
 同時に、先般法改正が行われたいわゆる投資サービス法によって、今後いろいろな事業分野に登場してくるであろう新種の投資商品に対して、切れ目のない一般投資家保護は確実に担保されたのかどうか。これは金融担当大臣に、イエスかノーかの一言でお答えください。
 先般お亡くなりになりました故城山三郎氏の著書「雄気堂々」、その主人公でもある近代日本資本主義の父、渋沢栄一翁は、私利を追わず公益を図るの信念のもと、官界にとどまるのではなく、官界から、みずから実業界に身を転じました。もちろん、それは天下りではありません。そして、その生涯に、金融や製造業、インフラ事業など、五百を超える起業や社会貢献事業など、その後の我が国の経済発展に決定的に大きな足跡を残しました。
 今日、情報通信分野を初め、そうした先人たちによって積み上げられてきた産業のさらなる発展の可能性の芽が国の誤った政策や天下りによって摘み取られてしまう懸念が、ますます強くなっています。そのようなことはゆめゆめ起こしてはならない。そして、それと同時に、今の政権のままではそれもかなわぬ夢であると、国民の声も最後に代弁をさせていただき、私の質問を終わります。(拍手)
    〔国務大臣菅義偉君登壇〕
#15
○国務大臣(菅義偉君) 田嶋議員からの質問に、順次お答えをしてまいります。
 まず、デジタル・IP技術への制度的対応についてのお尋ねがありました。
 デジタル・IP技術の革新に対応した総合的な法制度の構築は、通信・放送の融合、連携の推進等の観点から、重要な課題であると認識をいたしております。
 総務省では、昨年六月の政府・与党合意に基づき、既に、通信・放送の総合的な法体系に関する研究会を設置して、二〇一〇年の法案提出を目指して鋭意検討を進めているところであります。
 次に、内容的に関連のない法案を取りまとめて提出しているのは問題ではないかというお尋ねがありました。
 今回の改正案は、世界最先端の通信・放送に係るインフラサービスを実現するためのものであり、政策の趣旨、目的を同じくすること、さらに改正事項が複数の法律にまたがっていることから、一本の法律案として提出をしたところであります。
 次に、NHKのガバナンス強化の方向性についてお尋ねがありました。
 今回のNHKのガバナンスの強化は、近年のNHKにおける不祥事の続発等を踏まえ、公共放送としての社会的使命を確保するために行うものであります。
 経営委員会の運営等に関する今回の措置は、経営委員会の自主性、独立性を確保しながら監督機能等の強化等を実現するものであり、法改正の目的に沿ったものであります。
 次に、NHKの経営委員長人事についてお尋ねがありました。
 NHKの経営委員は、放送法第十六条第一項の規定により、両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命することとされております。
 なお、経営委員長は、同法第十五条第二項の規定により、経営委員の互選によることとされており、特定の方が新しい委員長に内定しているという事実はないものであります。
 次に、経営委員会についてお尋ねがありました。
 NHKの経営委員は、両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命することとされており、また、経営委員長は、経営委員の互選によることとされております。このように、経営委員長を含む経営委員の任命に当たっては、あらかじめ国会における審査を受ける仕組みとなっております。
 次に、常勤の経営委員の放送事業等に対する投資、株保有の禁止についてお尋ねがありました。
 今回新設する常勤の経営委員には、非常勤の経営委員と比べ、付加的な権限を付与しておりません。したがって、常勤の経営委員のみについて、現在の規定を改め、放送事業等に対する投資、株保有の禁止規定の対象とする必要はないと考えております。
 次に、国際放送と受信料の関係についてお尋ねがありました。
 国際親善の増進等、国民全体への利益をもたらす国際放送は、NHKの本来行うべき業務であり、その経費が受信料によって負担されることは妥当であると考えております。
 放送番組編集の自由は、当然、放送法で確保されており、また、受信料の使途についても、国会におけるNHK予算等の審議により、その適切性が担保されているものであります。
 次に、映像国際放送の協力規定についてお尋ねがありました。
 一般放送事業者は、NHKから第十条の協力の求めがあった場合、誠実にこれに対応することが求められますが、応諾するか否かについては事業者の任意で、また、有償か無償かを限定するものではありません。出資も含めさまざまな協力が得られることを期待はいたしておりますけれども、本条に定める協力には、出資は想定されておりません。
 次に、要請放送についてお尋ねがありました。
 国際放送は、我が国の見解や国情を正しく外国に伝えること等の使命を有するものであります。国として実施することが必要な国際放送を確保することは今後も必要であることから、従来の命令放送制度を番組編集の自由に配慮した要請放送制度に改めるものであります。
 次に、NHKが国際放送についての要請を断る自由についてお尋ねがありました。
 NHKは、総務大臣から国際放送についての要請があったときは、その応諾義務はないものの、応じるよう努力すべきことを規定したものであります。
 次に、命令放送の改正の意図についてお尋ねがありました。
 命令放送については、昨年十一月、人道上の問題に配慮して、私は、「北朝鮮による日本人拉致問題に特に留意すること。」との放送事項の変更を行いました。従来の命令放送を要請放送に改める旨の改正は、その際の議論を踏まえ、行ったものであります。
 次に、認定放送持ち株会社制度に関する総務省令への授権の件数についてお尋ねがありました。
 認定放送持ち株会社制度に関する総務省令への授権については、放送による表現の自由享有基準等、合計十八カ所で行っております。
 次に、認定放送持ち株会社制度に係る総務省令への委任の必要性についてお尋ねがありました。
 総務省令では、放送による表現の自由享有基準のほか、総資産の額の計算方法、認定の申請書の様式、外資比率の公告方法などの手続的な事項、技術的な事項について、骨格は法律で明示した上で、省令で規定することとしたものであります。
 次に、県域免許の今後の方向性についてお尋ねがありました。
 地上放送について県域単位の放送を基本としているのは、地域に根差した情報発信メディアとして地域性を確保すること等を目的としているものであり、現時点において、その必要性は変わっていないものと考えます。
 次に、再発防止計画の求めの制度の発動についてお尋ねがありました。
 今回、捏造番組の放送等の非常に深刻な事態が生じている中で視聴者保護を図るため、再発防止計画の求めという必要最小限の措置を講じたものであります。BPOの新たな取り組みに期待する観点から、放送事業者がみずから認めた場合にのみ適用することも含め、御指摘のように運用することといたしております。
 最後に、電気通信事業法の業務改善命令の見直しについてお尋ねがありました。
 専ら投資者保護を目的として金融商品の販売、勧誘業務を規制する観点からは、投資サービス法などの金融法制の問題として、しかるべき対応がなされるものと考えます。他方、電気通信の健全な発達や国民の利便の確保を図る観点からすれば、電気通信事業法においても適切な対処が必要であります。
 今回の改正法案は、近未來通信の事案を踏まえて、不適正な事業運営を行っている事業者に対し、より迅速そして機動的に対応できるように、電気通信事業法上の業務改善命令の要件を見直しをすることとしたものであります。
 以上です。(拍手)
    〔国務大臣塩崎恭久君登壇〕
#16
○国務大臣(塩崎恭久君) 田嶋議員にお答え申し上げます。
 インターネット上における違法・有害情報対策についてお尋ねがございました。
 インターネットの普及に伴いまして、インターネット上において子供に有害な情報が掲載されるなど、さまざまな社会問題が発生をしているところでございます。
 このようなインターネット上の違法・有害情報等に関係府省が連携して迅速かつ適切に対応していくため、内閣官房を中心として、関係府省から成るIT安心会議を設置し、対策を講じているところでございます。
 一昨年六月には、フィルタリングソフトの普及、プロバイダー等による自主規制の支援などを柱とする「インターネット上における違法・有害情報対策について」を取りまとめており、現在、これに基づき、各府省において対策を進めております。
 また、本年四月に取りまとめました「IT新改革戦略 政策パッケージ」においても、ネット上の違法・有害情報による被害の抜本的減少を目指した集中対策を実施することとしており、今後とも、政府が一丸となって対策を講じてまいります。(拍手)
    〔国務大臣山本有二君登壇〕
#17
○国務大臣(山本有二君) 先般法改正が行われたいわゆる投資サービス法によって、今後いろいろな事業分野に登場してくるであろう新種の投資商品に対して、切れ目のない一般投資家の保護は確実に担保されたのか否か、イエスかノーかで答弁しろという仰せでございます。
 それであるとするならば、イエスでございます。(拍手)
#18
○議長(河野洋平君) これにて質疑は終了いたしました。
     ――――◇―――――
#19
○議長(河野洋平君) 本日は、これにて散会いたします。
    午後一時三十六分散会
     ――――◇―――――
 出席国務大臣
       総務大臣  菅  義偉君
       法務大臣  長勢 甚遠君
       外務大臣  麻生 太郎君
       国務大臣  塩崎 恭久君
       国務大臣  山本 有二君
 出席副大臣
       総務副大臣  田村 憲久君
ソース: 国立国会図書館
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