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2006/10/25 第165回国会 参議院 参議院会議録情報 第165回国会 少子高齢社会に関する調査会 第1号
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2006/10/25 第165回国会 参議院

参議院会議録情報 第165回国会 少子高齢社会に関する調査会 第1号

#1
第165回国会 少子高齢社会に関する調査会 第1号
平成十八年十月二十五日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員氏名
    会 長         清水嘉与子君
    理 事         荻原 健司君
    理 事         岸  宏一君
    理 事         中原  爽君
    理 事         円 より子君
    理 事         森 ゆうこ君
    理 事         鰐淵 洋子君
                狩野  安君
                川口 順子君
                坂本由紀子君
                関口 昌一君
                田浦  直君
                中村 博彦君
                矢野 哲朗君
                朝日 俊弘君
                加藤 敏幸君
                下田 敦子君
                羽田雄一郎君
                林 久美子君
                松下 新平君
                蓮   舫君
                山本 香苗君
                山本  保君
                小林美恵子君
                荒井 広幸君
    ─────────────
   委員の異動
 九月二十六日
    辞任         補欠選任
     荒井 広幸君     後藤 博子君
 九月二十七日
    辞任         補欠選任
     朝日 俊弘君     島田智哉子君
     加藤 敏幸君     主濱  了君
     下田 敦子君     神本美恵子君
     円 より子君     足立 信也君
 十月四日
    辞任         補欠選任
     岸  宏一君     有村 治子君
     関口 昌一君     岡田  広君
     中村 博彦君     沓掛 哲男君
     矢野 哲朗君     山崎  力君
 十月二十四日
    辞任         補欠選任
     林 久美子君     前川 清成君
     森 ゆうこ君     下田 敦子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    会 長         清水嘉与子君
    理 事
                荻原 健司君
                川口 順子君
                中原  爽君
                足立 信也君
                島田智哉子君
                鰐淵 洋子君
    委 員
                岡田  広君
                狩野  安君
                沓掛 哲男君
                坂本由紀子君
                田浦  直君
                山崎  力君
                神本美恵子君
                下田 敦子君
                主濱  了君
                羽田雄一郎君
                前川 清成君
                松下 新平君
                蓮   舫君
                山本 香苗君
                小林美恵子君
                後藤 博子君
   副大臣
       内閣府副大臣   平沢 勝栄君
       文部科学副大臣  池坊 保子君
       厚生労働副大臣  武見 敬三君
   事務局側
       第三特別調査室
       長        岩波 成行君
   政府参考人
       人事官      小澤 治文君
       人事院事務総局
       職員福祉局長   吉田 耕三君
       内閣府政策統括
       官        柴田 雅人君
       文部科学大臣官
       房審議官     布村 幸彦君
       文部科学大臣官
       房審議官     辰野 裕一君
       文部科学省生涯
       学習政策局長   田中壮一郎君
       文部科学省スポ
       ーツ・青少年局
       スポーツ・青少
       年総括官     西阪  昇君
       厚生労働大臣官
       房審議官     村木 厚子君
       厚生労働大臣官
       房審議官     白石 順一君
       厚生労働大臣官
       房審議官     森山  寛君
       厚生労働省職業
       安定局次長    鳥生  隆君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○参考人の出席要求に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
○少子高齢社会に関する調査
 (「少子高齢社会への対応の在り方について」
 のうち少子化対策等の取組状況)
    ─────────────
#2
○会長(清水嘉与子君) ただいまから少子高齢社会に関する調査会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、荒井広幸さん、円より子さん、朝日俊弘さん、加藤敏幸さん、岸宏一さん、関口昌一さん、中村博彦さん、森ゆうこさん及び林久美子さんが委員を辞任され、その補欠として足立信也さん、島田智哉子さん、神本美恵子さん、主濱了さん、有村治子さん、岡田広さん、沓掛哲男さん、山崎力さん及び前川清成さんが選任されました。
    ─────────────
#3
○会長(清水嘉与子君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が三名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、会長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○会長(清水嘉与子君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に川口順子さん、足立信也さん及び島田智哉子さんを指名いたします。
    ─────────────
#5
○会長(清水嘉与子君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 少子高齢社会に関する調査のため、今期国会中、必要に応じ参考人の出席を求め、その意見を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○会長(清水嘉与子君) 御異議ないと認めます。
 なお、その日時及び人選等につきましては、これを会長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○会長(清水嘉与子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#8
○会長(清水嘉与子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 少子高齢社会に関する調査のため、今期国会中、必要に応じ政府参考人の出席を求め、その説明を聴取することとし、その手続については会長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○会長(清水嘉与子君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
    ─────────────
#10
○会長(清水嘉与子君) 少子高齢社会に関する調査のうち、「少子高齢社会への対応の在り方について」を議題といたします。
 本日は、少子化対策等の取組状況について、内閣府、文部科学省、厚生労働省及び人事院から順次説明を聴取し、その後、質疑を行うことといたします。
 なお、質疑につきましては、あらかじめ質疑者を定めず、自由に質疑を行っていきたいと存じます。
 また、説明、質疑及び答弁のいずれも着席のままで結構でございます。
 それでは、まず、内閣府より説明を聴取いたします。平沢内閣府副大臣、どうぞ。
#11
○副大臣(平沢勝栄君) 内閣府副大臣の平沢勝栄でございます。内閣府における少子化対策について、その概要を申し述べます。
 我が国は、昨年初めて総人口が減少に転じていく人口減少社会を迎えました。厚生労働省が公表した人口動態統計によりますと、二〇〇五年は、出生数が前年よりも約四万八千人減の約百六万三千人であるのに対しまして、死亡数は約百八万四千人となり、一八九九年の統計開始以来初の自然減となりました。また、合計特殊出生率も一・二五と前年の数値を大きく下回り、過去最低の水準となりました。
 こうした急速な人口減少は、経済産業や社会保障の問題にとどまらず、国や社会の存立基盤にかかわる重大な問題であり、第二次ベビーブーム世代がまだ三十歳代である残り五年程度のうちに速やかに手を打つ必要があると考えております。
 政府は、平成十六年六月に決定されました少子化社会対策大綱及び同年十二月に決定されましたその具体的実施計画である子ども・子育て応援プランに基づき少子化対策を推進してきたところでありますけれども、更に出生率の低下傾向の反転に向け少子化対策の抜本的な拡充強化、転換を図るため、政府・与党の合意を得て本年六月、「新しい少子化対策について」を決定いたしました。
 本対策では、親が働いているいないにもかかわらず、すべての子育て家庭を社会全体で支援すること、出産前後や乳幼児期における経済的負担の軽減を含め、子育て家庭に対する総合的な支援を行うこと、子育てを応援する観点から働き方の改革を進めていくこと、子育てのすばらしさ、家族の価値を社会全体で共有できるような意識改革に取り組むことといった点を柱とし、四十項目にわたる具体的な政策を掲げているところでございます。
 平成十九年度予算の概算要求におきましては、関係省庁から、「新しい少子化対策について」を踏まえた要求がなされているところであり、その中にも子供の成長段階に応じた施策として、妊娠、出産から乳幼児期においては、小児科・産科医療体制の確保や不妊治療の支援などの充実、未就学期においては、すべての子育て家庭を対象に、子育て不安を解消するために相談等を行う地域における子育て支援拠点の拡充、小学校期においては、放課後時間を有意義にかつ安全に過ごすための放課後子どもプランの全小学校区での推進、中学・高校・大学期においては、教育費の負担の軽減を図るための奨学金事業の充実などに必要な予算額を要求しております。また、児童手当に係る経費につきましては、今後の予算編成過程において検討することとしております。
 年末の政府予算案決定に向け、これらの予算、必要な予算を確保できるよう、関係省庁と密接に連携を取りながら全力で取り組んでまいる所存でございます。
 厳しい財政状況を踏まえつつも、少子化対策を国の基本にかかわる最重要政策課題とする一致した認識の下で、出生率の低下傾向の反転に向け、関係省庁と密接に連携しながら少子化対策を強力に推進してまいりますので、清水会長、理事及び委員各位の御理解と御協力をよろしくお願い申し上げます。
#12
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございました。
 次に、池坊文部科学副大臣、どうぞ。
#13
○副大臣(池坊保子君) 文部科学副大臣の池坊保子でございます。
 文部科学省といたしましては、平成十九年度概算要求における少子化社会対策の主な事項について、子ども・子育て応援プランの柱に沿って御説明いたします。
 少子化の進行は、社会や経済の活力の低下とともに、子供の教育面にも大きな影響を及ぼす重要な課題であると認識しており、平成十九年度概算要求においては、少子化社会対策関連として、前年度の約一千八百三十五億よりも六百十三億、三三%増の二千四百四十八億円を要求しております。
 お手元に配付資料がございますので、ごらんいただけたらと思います。
 まず、若者の自立とたくましい子供の育ちの支援についてお話しいたします。
 若者の就労支援の充実として、児童生徒の勤労観、職業観を育成するため、キャリア教育を推進しているところでございます。中学校を中心に五日間以上の職場体験を行うとともに、地域の教育体制を構築するキャリア・スタート・ウイークを実施しております。
 また、来年度からは新たに、高等学校、特に普通科でございますが、におけるキャリア教育の在り方について調査研究を実施することを予定しております。
 また、奨学金事業の充実として、学ぶ意欲と能力のある学生が経済的な面で心配することなく安心して学べるよう、日本学生支援機構の奨学金制度による支援を推進してまいります。来年度は、無利子有利子合わせて奨学金事業全体で五万九千人増の百十五万一千人への貸与を予定しております。
 また、私立学校における経済的に修学困難な学生への授業料減免措置等に対する補助を引き続き実施してまいります。
 さらに、体験活動を通じた豊かな人間性の育成として、学校内外を通じて、児童生徒の豊かな人間性をはぐくむため、自然の中での長期宿泊体験活動など多様な体験活動の一層の充実に努めてまいります。
 次に、子供の学びの支援については、学習意欲の向上や習熟度別・少人数指導の推進等の個に応じた指導の充実、国語・英語力の増進、理数教育の充実、総合的な学習の時間の推進等をねらいとする学力向上アクションプランの拡充を図り、確かな学力の向上に努めてまいります。
 次に、仕事と家庭の両立支援と働き方の見直しについてお話しいたします。
 これにつきましては、科学技術分野における女性の活躍促進が求められていることにかんがみ、優れた女性研究者がその能力を最大限発揮できるよう、大学等の公的機関を対象とし、女性研究者が出産、育児等を両立するためのモデルとなる優れた取組の支援を行ってまいります。また、優れた男女の研究者が出産、育児による研究中断後に円滑に研究現場に復帰できるための支援に努めてまいります。
 次に、生命の大切さ、家庭の役割等についての理解の促進についてでございます。
 これにつきましては、全国の学校におきまして、生命の大切さや家庭の役割、保育体験を含む子育て理解等に関する教育を推進しているところでございます。
 また、新たに、生命にかかわる仕事や研究に携わる者などの授業への参画や講演等を通じた、命や思いやりを大切にする心をはぐくむ教育のモデルづくりについて新規要求しております。
 さらに、豊かな体験活動推進事業や家庭教育支援総合推進事業においても、生命や家族の大切さについての理解を促進するための取組を推進してまいります。
 また、安心して子供を産み育てることができる社会形成のため、青少年がメディアを安全、安心に利用するための推進体制の整備を行うとともに、意識の醸成やメディア対応能力等の育成を推進してまいります。
 次に、子育ての新たな支え合いと連帯の構築についてお話しいたします。
 生涯の人間形成の基礎を培う大切な時期である幼児期に質の高い幼児教育が提供されることは極めて重要であると考えております。骨太の方針を踏まえまして、保護者負担の軽減策の充実など、幼児教育の振興に努めてまいります。
 このため、就学前の児童の教育・保育の充実として、保護者の所得状況に応じて経済的負担の軽減等を図ることを目的とし、保育料等を減免する就園奨励事業を実施する地方公共団体に対し、引き続き補助の充実に努めてまいります。
 また、通常の教育時間終了後、希望する園児を対象に預かり保育等を実施する私立幼稚園に対し、引き続き補助を行ってまいります。
 なお、就労の有無にかかわらず施設を利用したいなどといった多様なニーズにこたえるための新たな枠組みとして、認定こども園制度が平成十八年十月からスタートいたしました。今後、地域の実情に応じて活用が図られるよう、その促進に努めてまいります。
 また、来年度、幼児教育の保護者負担の軽減策に関する調査研究について新規要求しております。
 次に、放課後対策の充実として、新たに、放課後や週末等に小学校の余裕教室等を活用して子供たちの安全、安心な活動拠点を設け、地域の多様な方々の参画を得て、様々な体験活動等を推進する取組を、厚生労働省と連携した総合的な放課後対策、放課後子どもプランとして実施してまいります。この中で、学びの場として、家庭の経済力等にかかわらず、学ぶ意欲がある子供たちの学習機会を提供する取組の充実も図ってまいります。
 放課後子どもプランとして、来年度は、原則としてすべての小学校区約二万か所での実施を目指しております。
 次に、家庭教育支援の充実として、乳幼児から中学校までの子供を持つ親を対象とした家庭教育手帳の作成、配布や、様々な課題、困難を抱える親などに対する訪問型の支援、妊娠・出産期や乳幼児期のライフステージに応じた学習機会の提供、若い世代が幼児やその親と触れ合う機会の提供など、すべての親やこれから親となる若い世代に対するきめ細かな家庭教育支援の充実を引き続き行ってまいります。
 また、「早寝早起き朝ごはん」国民運動の全国展開を推進するための普及啓発事業や先進的な実践活動等の調査研究を実施するほか、新たに、脳科学等の科学的知見を踏まえ、乳幼児を中心とした実践的な調査研究や指導資料の作成、企業との連携による全国的な普及啓発活動を推進したいと考えております。
 次に、児童虐待防止対策については、不登校、暴力行為、いじめ、児童虐待、高校中退の未然防止、早期発見、早期対応などの児童生徒の支援を行うための効果的な取組について調査研究を行ってまいります。
 次に、子供の健康の支援についてでございます。
 平成十七年四月から栄養教諭制度が開始され、本年三月に食育推進基本計画が決定されたところでございます。子供が望ましい食習慣などを身に付けることができるよう、栄養教諭を中核として、学校、家庭、地域が連携しつつ、学校における食育の推進を図ってまいります。
 次に、子供の安全の確保として、各学校を巡回して警備のポイントなどの指導を行うスクールガードリーダーをすべての小学校に巡回していただけるよう配置するなど、地域ぐるみで子供の安全を見守る体制を整備するとともに、警察等と連携し、より実践的な防犯教室を実施しております。また、新たに、通学路の安全確保のためのスクールバス活用推進事業を要求するなど、通学路を含めた子供の安全確保に向けた取組を進めていくこととしております。
 最後に、税制改正要望についてですが、少子化対策として、家庭における教育費の負担の軽減を図るため、現行の扶養控除について、例えば所得控除から税額控除に改める、控除額を増やす、あるいは子供が多いほど優遇されるようにするなどの見直しを行うよう要望を行っております。
 その際、教育費負担の特に重い十六歳以上二十三歳未満の者について重点的に支援するという現行の特定扶養控除の考え方を堅持していきたいと考えております。
 加えて、特に教育費負担の重い高等教育段階について、奨学金制度の一層の充実を図るため、学生本人が卒業後、日本学生支援機構に奨学金を返還する際、返還金の利子相当額を所得税の税額から十年間にわたり控除する制度の創設を内閣府と共同して要望しております。
 以上、文部科学省としては、子ども・子育て応援プランや「新しい少子化対策について」等を踏まえ、今後とも関係省庁と連携を図りつつ、少子化社会対策の推進に全力で取り組んでいきたいと考えております。
#14
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございました。
 次に、武見厚生労働副大臣、どうぞ。
#15
○副大臣(武見敬三君) 本日は、少子高齢社会において、この対応の在り方というテーマに基づきまして、厚生労働省における少子化対策について、お手元に配付させていただいております少子化対策という資料に沿って御説明をさせていただきます。
 中表紙で少子化対策全般についてというのをこれ、おめくりいただきまして、二ページ目をごらんいただきたいと思います。この我が国の少子化の現状につきましては、平成十七年の合計特殊出生率、一・二五になりました。過去最低を記録するとともに、出生数も約百六万人と、第二次ベビーブーム期の約半数となりました。
 三ページ目、ごらんいただきたいと思います。出生率の低下の原因についてでございますが、未婚率の上昇、晩婚化の進行と夫婦出生児数の減少で説明されておりますけれども、その要因については様々な社会的な背景があると考えられます。大きく三つ挙げておりますけれども、一点目は働き方の見直しに関する取組が進んでいないこと、二点目は子育て支援サービスがどこでも十分に行き渡っている状況になっていないこと、三点目は若者が社会的に自立することが困難な社会経済状況となっていることであります。これらどれか一つが問題ということではなくて、これらの諸問題がこれ折り重なって作用をしておりまして、それらが急速な少子化につながっているというふうに考えられます。少子化の問題は、これらの要因の一つ一つにメスを入れていく総合的なアプローチが必要であると考えております。
 四ページ目、おめくりいただけますか。このような観点から、平成十六年の十二月に少子化社会対策大綱に基づく重点施策の具体的実施計画として、子ども・子育て応援プランというものを策定いたしまして、若者の自立、働き方の見直し、地域の子育て支援など、幅広く取組を進めております。また、これと呼応する形で、次世代育成支援対策推進法に基づきまして、都道府県、市町村、それから従業員三百一人以上の企業に次世代育成支援の行動計画を策定していただきまして、取組を推進していただいておるところであります。
 少子化対策につきましてはこのような政策的な枠組みが構築されているところですが、昨年、予想より早く人口減少社会に突入したことを踏まえまして、対策の一層の強化を図るために政府・与党において検討が進められ、今年の六月に「新しい少子化対策について」が決定されたところです。
 五ページ目でございますが、ここでは子ども・子育て応援プランの概要を示しております。
 六ページ目には、平成十七年度から取り組んでおります子ども・子育て応援プランに基づく主な事業の進捗状況をまとめております。
 七ページ目でございますが、次世代育成支援対策推進法に基づく地方公共団体及び従業員数三百一人以上の企業による行動計画の策定状況を示しております。今年の九月の末までにすべての都道府県と市町村、策定完了しております。また、従業員三百一人以上の企業でも、今年の九月末の時点で九九・七%の事業所から策定の届出が出されているところです。
 八ページ目に入りますけれども、今年六月、「新しい少子化対策について」の決定を踏まえまして、現在、各省庁で来年度に向けて概算要求あるいは法律改正などの検討が行われているところでございますが、厚生労働省関係の主なものをまとめております。
 主なものを御説明させていただきますと、すべての子育て家庭の支援という観点を加えた子育て支援の拡充につきましては、生後四か月までの乳児がいるすべての家庭を訪問して、子育てに関する情報を提供するとともに、養育環境を把握し、適切なサービスの提供につなげていく事業を実施するとともに、地域の子育て支援拠点の拡充につきましては、つどいの広場、それから地域子育て支援センターを合わせて二十一年までに六千か所整備するという子ども・子育て応援プランの目標を前倒しをいたしまして、十九年度の達成を目指すこととしております。
 また、厚生労働省が実施いたします放課後児童クラブと文部科学省が実施いたします放課後子ども教室推進事業を一体的あるいは連携して実施する放課後子どもプランの創設などに取り組むこととしております。
 次に、この待機児童ゼロ作戦の更なる推進と多様な保育サービスの提供に関しましては、引き続き、待機児童解消のための施設整備に取り組むとともに、病児・病後児保育事業の拡充に取り組むこととしております。
 子育ての経済的負担の軽減に関しましては、児童手当の乳幼児加算について、財源の確保も含めて予算編成過程で検討を行うこととしているほか、後ほど詳しく触れますが、不妊治療への公的助成の拡大について、年額の上限を現在の十万円から二十万円に引き上げることを要望しております。
 最後に、働き方の改革に関しましても、後ほど詳しく触れますけれども、労働契約法制や労働時間制度の見直し、パートタイム労働法の改正について労働政策審議会で審議を進められております。
 また、女性の継続就労、再就職支援の関係では、育児休業取得者に経済的支援を行う企業への助成によりまして休業しやすい環境整備を進めるとともに、マザーズハローワークサービスの全国展開により女性の再就職を支援していくこととしております。
 ワーク・ライフ・バランスに関してでございます。
 十ページ目をごらんください。
 少子高齢化などの中で、働く者の意欲、能力が最大限発揮できることの必要性、働く者の仕事と生活に関する意識やニーズの多様化を背景といたしまして、働く者一人一人が職業生活における各々の段階において、仕事と、家庭、地域、学習といった仕事以外の活動を様々に組み合わせ、バランスの取れた働き方を安心、納得して選択していけるようにする、仕事と生活の調和の実現が重要です。こうした観点から、厚生労働省としてワーク・ライフ・バランスにかかわる所要の取組をこれから申し上げるとおり推進しているところでございます。
 まず、労働時間などの現状を御説明します。
 十一ページ目をごらんいただきたいと思います。
 近年、全労働者の年間総実労働時間は減少傾向にありますが、その原因は、十二ページ目にありますように、主として短時間労働者の割合が増加したためと考えられます。一般労働者については依然として長時間労働の実態がございまして、労働時間の長短二極化の進展など新たな課題が発生しております。
 一ページ飛ばしまして、十四ページをごらんいただきたいと思います。
 これに対応するために、労働時間等の設定を労働者の健康と生活に配慮するとともに多様な働き方に対応したものへ改善するために、時短促進法を労働時間等設定改善法へと改正し、今年四月一日から施行したところです。同法に基づき、労使の自主的な取組を推進することを通じまして、所定外労働の削減、年次有給休暇の取得促進を進めることによりまして長時間労働の是正に取り組んでおります。
 十五ページ目をごらんいただきたいと思います。
 長時間労働者の割合の高止まりが見られる中で、労使双方が安心、納得した上で多様な働き方を実現できる労働環境を整備するとともに、仕事と生活のバランスを取ることができるようにするため、長時間労働の抑制など労働時間法制について現在検討を行っております。
 十六ページ目をごらんください。
 ワーク・ライフ・バランスへの取組の中でも特に仕事と家庭の両立支援が重要となっています。厚生労働省としては、希望する者すべてが子育てなどをしながら安心して働くことができる社会を実現するために、育児・介護休業法などの施行、事業主の両立支援への取組の支援、労働者への支援を行っております。
 十七ページに参りまして、仕事と家庭が両立できる働き方を実現するためには企業における取組が重要です。このため、各企業に対しまして、次世代法に基づく次世代育成支援のための行動計画の策定をお願いしております。
 現在、行動計画の策定届出義務のある従業員三百一人以上の大企業においては、ほぼ一〇〇%、企業に届出を行っていただいています。今年度は、従業員三百人以下の中小企業においても行動計画の策定が進むよう積極的に取り組んでまいります。また、来年度からは、行動計画を策定、届出し、一定の基準を満たした企業を厚生労働大臣が認定する仕組みがスタートいたします。認定を受けた企業は、次世代認定マークをその商品や求人広告などに使うことができます。
 十八ページ目でございますが、ワーク・ライフ・バランスの実現のためには、企業の意識を変えていただくことが重要です。厚生労働省においては、日本アイ・ビー・エム株式会社の北城会長を座長といたしまして、企業経営者や経営者団体、有識者の御参加の下に、男性が育児参加できるワーク・ライフ・バランス推進協議会を開催をいたしまして、去る十月十三日に企業経営者向けの提言を取りまとめていただいたところです。
 今回の提言には、男性も日常的に育児参加できるような柔軟な働き方や、短くて効率的な働き方によるワーク・ライフ・バランスの実現によって、優秀な人材の確保、定着、従業員の意欲、生産性の向上、仕事の内容や進め方の見直し、効率化などといった企業経営にとってもメリットがあるといったことが盛り込まれております。
 最後に、不妊治療、生殖補助医療について御説明いたします。
 二十ページをごらんください。
 不妊治療につきましては、その経済的負担の軽減を図るために、配偶者間の不妊治療に要する費用の一部を助成する特定不妊治療助成事業という制度がございます。この制度によりまして、一年度当たり十万円、通算五年を上限として助成を行っておりますが、来年度、この増額を予算要求しております。
 また、最近、代理懐胎の問題が社会的に大きく取り上げられておりますけれども、平成十五年に厚生労働省の審議会で報告書がまとまっており、その報告書では実施すべきではないとされております。この問題、国民の生命倫理、家族観にかかわる重要な問題でございまして、本日も御議論賜りたいと考えております。
 少子化対策に関する説明は以上でございます。
 厚生労働省としては、今後とも、関係省庁と連携しつつ少子化対策の推進に全力で取り組んでまいりますので、皆様方の御理解と御協力をよろしくお願いいたします。
#16
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございました。
 次に、小澤人事官、どうぞ。
#17
○政府参考人(小澤治文君) 人事官の小澤でございます。よろしくお願いします。
 本日は、少子高齢社会に関する調査会におきまして、近年、人事院が進めてきました国家公務員の仕事と家庭の両立支援に係る取組等について御説明申し上げる機会を与えていただいたことに対し、厚く御礼申し上げます。
 人事院は、本年八月八日、公務員の給与に関する勧告と併せまして、国会と内閣に対し、育児のための短時間勤務の制度の導入等のための国家公務員の育児休業等に関する法律の改正についての意見の申出を行いました。以下、意見の申出の概要を中心に、お手元の資料に沿って御説明いたしたいと思います。
 まず、資料の一点目は、育児のための短時間勤務の制度の導入等についての意見の申出の概要でございます。
 我が国の急速な少子化に対応するためには、職業生活と家庭生活との両立支援を推進することが求められております。
 人事院は、従来より、職員の健康管理、少子高齢化への対応などの観点から職員の仕事と家庭の両立支援策の充実を図ってきたところでございます。その方策の一つとしまして、人件費や定員の増加を伴うことなく、常勤職員のまま一週間当たりの勤務時間を短くできる育児のための短時間勤務の制度、そしてその後補充のための任期付短時間勤務職員を採用できる制度を導入することが適当と認め、国家公務員の育児休業等に関する法律を改正されるよう意見の申出を行いました。
 人事院といたしましては、本制度は長期間にわたる育児と仕事の両立を可能にするとともに、男性職員の育児参加の拡大に資するものと期待しております。
 意見の申出の具体的な概要についてでございますが、まず、職員のための育児短時間勤務について御説明いたします。
 任命権者は、職員が小学校就学始期に達するまでの子を養育するため請求したときは、公務運営に支障がない限り短時間勤務を承認することになっております。この場合、働く時間ですが、一日当たり四時間、週二十時間、それから週三日、週二十四時間などの型から勤務形態を決定いたします。
 短時間勤務職員は定員一とカウントされますが、今回の申出によりまして、一官職に一定の条件の下で二人の二十時間勤務の育児短時間職員を任用する、いわゆる並立任用制を導入することにしております。これによりまして、一人分の定員で二人で占めるということで、その結果、空いた官職には常勤職員を採用することができるということになっております。
 それから、待遇ですが、俸給、地域手当、それから特別給は勤務時間に応じた額ということになります。
 それから、昇給、昇格につきましては、フルタイムの者と同じ考えで行うことになっております。
 それから、兼業規制ですが、これらにつきましては、フルタイム勤務時と同様に適用されるということになります。
 それから、退職手当、共済、宿舎等についてでありますが、これは常勤職員であるわけですから、適用の方向で総務省及び財務省において今検討していただいているところでございます。
 それから次に、後補充としての任期付短時間勤務職員についてでありますが、これは任命権者は、育児短時間勤務職員が処理できない業務に従事させるため、任期付短時間勤務職員を任用できることになっております。勤務時間は週十時間から二十時間までの範囲内で定めるということになっております。
 それから、任期付短時間勤務職員は非常勤でありますが、常勤職員と同様の職務に従事するわけでありますから、俸給表を適用しまして、俸給、地域手当、特別給は勤務時間に応じた額になります。
 ただ、月例の手当、扶養手当あるいは住宅手当等、月例の手当については原則として非支給ということになります。
 それから、兼業についてですが、兼業は、非常勤でありますが常勤職員と同様の職務に従事するわけですから原則は禁止となるわけですが、その上で国家公務員法百四条、兼業の許可について、勤務形態等が一般の常勤職員と異なることを考慮して運用するということになります。
 それから、退職手当、共済等につきましては、非常勤職員であるということで適用されないということになります。
 それから、現在、関連法案の内容につきましては政府で準備中でございますが、人事院としては、来年度のできるだけ早い時期に実施できるよう早期の立法措置を期待しているところでございます。
 それから二枚目は、国家公務員の仕事と家庭の両立支援策について近年人事院が行ったのを、いろいろな施策をまとめたものですが、まず一つは、既に一部の女性職員には従前から育児休業制度というのはあったわけですが、平成三年四月に、これを男女を問わず国家公務員全体に適用しようということで意見の申出を行っております。
 その結果、平成四年四月に、男女を問わず国家公務員全体に育児休業、部分休業を導入いたしております。
 それから、平成十三年八月に、これまで適用対象児童というのは一歳未満ということだったんですが、これを三歳まで引き上げようということで、十三年八月に引上げの意見を申し出て、平成十四年四月から、育児休業、部分休業の対象となる子の年齢を一歳から三歳未満に引き上げております。
 それから、平成七年に、経済援助が必要だろうということで、国家公務員共済組合制度の中で育児休業手当金を創設しております。支給額は標準報酬の百分の二十五ということになっております。その後、平成十三年一月に、この育児休業手当金の支給額を百分の二十五から百分の四十に引き上げております。
 あとは、そこに書いてあるようないろいろなことをやっております。
 次の三枚目の資料ですが、これは育児休業等の取得状況、これは人事院が毎年行っている実態調査から抜粋したものでありますが、平成四年度、育児休業取得者は四千二百二十四人、その後、国立大学等の法人化によりまして対象職員数が大幅に減っておりますが、平成十七年度は、育児休業取得者が八千九百九十一人、そのうち新規に育児休業をした女子職員は四千六百九十五人であります。この四千六百九十五人という数字は、十七年度中に新たに育児休業取得可能になった女子職員の九二・四%に達する数字であります。
 それから最後は、最後の資料ですが、これは主要国の国家公務員の短時間勤務制度がどうなっているかというのを現時点で把握したものをまとめた資料でございますが、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、いずれも職業と家庭生活の支援策をかなり取っております。いずれもかなり整備された制度だというふうになっております。
 以上、育児短時間制の導入等のための意見の概要等を御説明申し上げました。
#18
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございました。
 以上で説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。質疑はおおむね午後三時三十分をめどとさせていただきます。
 なお、質疑者及び答弁者にお願い申し上げます。質疑及び答弁の際は、挙手の上、会長の指名を受けてから御発言いただくようお願いいたします。
 また、できるだけ多くの方が御発言できますように、一回の発言はおおむね三分程度とさせていただきたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
 それでは、質疑のある方は挙手をお願いいたします。
 中原爽さん。
#19
○中原爽君 自由民主党の中原でございます。
 厚生労働省にお尋ねしようと思いますが、少子化対策の資料につきまして、武見副大臣からページを追って御説明をいただいたところであります。
 この資料の十四ページになりますが、「労働時間等設定改善法の概要」という項目がございまして、ちょうど左側の中ごろに労働時間等設定改善指針、厚労大臣が策定されるということのようでありまして、右側に四角囲ってあるその指針の概要が記載されております。一が「基本的考え方」、二が「事業主等が講ずべき措置」ということでありまして、この指針の主な内容は、事業所、事業主に対する指針というニュアンスが強いように見受けられます。
 ページを少しさかのぼって前に戻っていただきますと、十一ページでありますけれども、年間の総実労働時間の推移というページでありますが、これは一年間の総労働時間ということでありましょうが、ここで説明されておりますのは、右側の平成十七年度までの状況で、この総労働時間とそれから労働基準法で言っております所定の労働時間の差が一向埋まらない。本来であれば総労働時間と所定内の労働時間が一致するということがいいわけだと思うんですけれども、この棒グラフにありますように所定外の労働時間が減ってないというところから、こういうような状況がいつまでも続くということだと思います。
 その次のページの十二ページでありますけれども、「労働時間の長短二極化」というところで、一週間の労働基準法上の所定の労働時間四十時間と見積もれば、それより少ない三十五時間未満の者、それから四十時間より多い六十時間以上の者、この両者が四十時間を前後して増加しているということになるわけなので、これが一向減らないということですから、表の中ほどにありますように、三十五時間以上六十時間未満が黒の三角になっているという状況がいつまでも続いているということだと思うんです。
 これを改善するというのが、先ほどの十四ページにありましたように、この労働時間等改善指針を出すということは労働時間を縮めようということが現在の厚生労働省の主なテーマといいますか、労働基準法を含めてこういうことを改善しようという意味合いでお出しになっていると思うんです。
 ところが、その三十五時間未満の者というのは恐らくパートタイマーが主体でありますし、六十時間以上というのは正規の労働者が六十時間以上になっているということですから、この二極化は、何も事業所がこういうことをやっているんじゃなくて、世の中全体がこういう方向になっている。自由な働き方を求めるということであればパートタイマー的な労働者が増えていくということは自然の流れでありますし、事業所としては正規の労働者をたくさん雇うよりもパートタイマーで事が済むならばという雇用の形態になっていくということが現状だと思うんですね。
 このこと、この二極化と先ほどの厚労大臣が定められます改善指針との考え方というのは、ただ事業所に対する指針を出せばいいというものじゃないというふうに思いますが、この辺のところは政府参考人の方でお答えいただきたいと思いますが、いかがでしょう。
#20
○会長(清水嘉与子君) それでは、武見厚生労働副大臣、よろしいですか。
#21
○副大臣(武見敬三君) 大変に悩ましい、難しい問題の御指摘だというふうに理解をいたします。
 確かに、経営者の立場から見て、経営の効率化を図るために正規雇用よりも非正規雇用に頼って、そしてできるだけ人件費を節約しながら経営を図りたいというふうに考えるのは自然の流れだろうと思います。ただ、その一方において、実際にその長時間労働に従事している人たちの多くは正規雇用が多いという傾向が現実にあって、しかも特に子育て等にかかわる三十代の人たちのこうした長期の労働時間への従事というものが極めて高いと。
 こういった状況を見た中で考えなければならないことは、やはりこうした、いわゆる三百一人以上のこうした企業に対して様々なワーク・ライフ・バランスをきちんと確保できるような、そういった社内の施策をしっかりと計画的に策定をして実施していただく。そしてまた、他方で、非正規雇用の中にも実は意外と様々な職場条件があるようでございますので、そういったところでの職場条件の改善というものを同時に図っていく。これらの政策を幾つか組み合わせながら全体として進めていくという方向で対応するということになるのではないかというふうに考えます。
#22
○会長(清水嘉与子君) 中原さん、よろしいですか。
 ほかにいかがでしょうか。
 小林美恵子さん。
#23
○小林美恵子君 日本共産党の小林美恵子でございます。
 私、今御説明いただきました政府の六月二十日に出されました新しい少子化対策にかかわって、内閣府と厚生労働の副大臣にお聞きをしたいというふうに思います。
 この新しい少子化対策では、その推進の財源問題として、歳出歳入一体改革の中で必要な財源確保と併せて二〇〇七年度予算で検討するとあります。税制面においても少子化対策を推進する観点からの必要な措置の検討というふうになっております。
 一方、その六月二十日以前に出されました、五月十五日に出された少子化社会対策推進専門委員会の報告を読みますと、経済的支援やサービス拡充に関する財源問題で、税制の見直しなどによる方法に加えて、育児保険や子育て基金などで社会で負担を分かち合うというふうに述べられています。
 そこでお聞きしたいんですけれども、六月二十日のこの新しい少子化対策には育児保険や子育て基金という文言はございません。この点にかかわりますと、要するに、政府としては、この育児保険や子育て基金ということについては今は検討には入れていないということで理解をしていいのかという点をお聞きしたいと思います。
#24
○会長(清水嘉与子君) それでは、まず武見厚生労働副大臣からどうぞ。
#25
○副大臣(武見敬三君) 現状においては、中長期は別として、当面の課題としては今その検討の項目の中には入っていないということだそうです。
#26
○会長(清水嘉与子君) 平沢内閣府副大臣もございますか。
#27
○副大臣(平沢勝栄君) 今、武見副大臣がお答えしたとおりでございます。
#28
○会長(清水嘉与子君) 小林さん、いかがですか。何かありますか。どうぞ。
#29
○小林美恵子君 私がなぜそのことをお聞きしましたかといいますと、佐賀県の育児保険制度構想というのがございました。それを見ますと、二十歳以上から保険料を徴収して、更にその上に、例えば保育所などを御利用なさる場合は利用料二割徴収という、正に今の介護保険制度のような仕組みの構想が出されていました。
 こうした制度といいますのは、所得の低い方に対しては正に負担の増大になりますし、国民の皆さんにも広く負担の増大になっていくというふうに思いますと、そういう構想というのは少子化克服からいってもやはり本末転倒になるのではないかということを懸念をして、先ほどお伺いした次第でございます。
 質問二つ目よろしいでしょうか。
#30
○会長(清水嘉与子君) はい、どうぞ。
#31
○小林美恵子君 次の質問は厚生労働副大臣にお伺いしたいと思いますけれども、この調査会も五月に提言を出しました。その中で、結婚、出産、子供を何人にするかなどは当事者の選択の自由であるということを前提にしつつも、意思があるのに阻害する要因は除去する早急な政策的対応が必要というふうに提言で指摘をしました。それは御存じのとおりだと思いますけれども、二〇〇六年の国民生活白書を見ますと、育児休業が取りにくいとか保育環境が不十分だとか、労働環境が厳しいというふうに育児期の女性のライフスタイルの三つの壁という形で指摘をされていました。
 私、この点で、今日は時間がありませんので、保育環境の問題でお伺いしたいんですけれども、この間、元小泉総理の下で待機児ゼロ作戦というのを打ち出されてまいりました。その結果、待機児童解消がどこまで進んだのかと、人数的にどうなったのかということと同時に、定員の弾力化に伴って受け入れているという否めない事実がございます。その定員の弾力化に伴って何人の子供たちを受け入れてきたのかということをちょっとお聞きをした上で改めて聞きたいというふうに思います。
#32
○会長(清水嘉与子君) それでは、村木審議官、どうぞ。
#33
○政府参考人(村木厚子君) 待機児童の問題でございますが、待機児童の解消につきましては平成十四年から政府として一生懸命取り組んでまいりました。保育所の定員の受入れを増やすと同時に、今度は供給を増やすとニーズも増えてくるということで、多少追い掛けごっこをしながらでございますが、何とか、平成十五年、このときに約二万六千人でございますが、ピークを迎えておりまして、それから今日まで三年連続で待機児童の数については減少しておりまして、十八年、今年の四月でございますが、一万九千七百九十四名ということで、初めて二万人を下回ったところでございます。
 先生御指摘のように、また、この委員会で何度か先生からも御指摘をいただいておりますように、待機児童、保育所の定員増だけではございませんで、例えば保育所の定員の弾力化でございますとか、それから幼稚園における預かり保育とか、そこを増やしていくとか、様々な方法で待機児童解消に取り組んできたところでございます。
 国全体として定員の弾力化で受け入れた部分というのは数字がございませんが、ちょっと私ども、非常に待機児童の解消にこの間取り組んできた一つの自治体でございますけれども、ちょっと数字をいただきまして、ある自治体の例でございますが、平成十六年から十八年の三か年間で六千人の定員増をする一方で、弾力化によって約二百名ほど受入れの増を図ったというような数字が出ております。全国一律にこれを普遍化できるかどうかは分かりませんけれども、そういう対策をしている現状ということでございます。
#34
○会長(清水嘉与子君) 小林さん、続けて御発言ですね。まとめてくださいませ。
#35
○小林美恵子君 はい。今、一つのところを取って二百名の定員の弾力化によって受け入れたという話がございました。
 定員の弾力化が一年において制限なしに受けられるというのが十月からだというふうに思いますけれども、これを見ますと、私が持っている資料を見ますと、二〇〇五年でいきますと、トータルで二百六万一千百四十八人の保育所定員に対して入所児童数が二百十一万四千三百九十五人、一〇二・六%の充足率です。つまり、約五万三千人の子供たちが弾力化によって受け入れられているということになるんです。しかし、弾力化によって受け入れられるといいますのは、やっぱり子供のこととか職員のことを考えますと、質的にいくとやっぱり不十分だと私は指摘せざるを得ないと思うんです。
 ですから、待機児童ゼロ作戦というふうに、解消をというふうにおっしゃるのでありましたら、ここはやっぱり質的な面も含めまして充実させるということで取り組んでいただきたいということを改めて申し上げたいと思いますけれども、この点、武見副大臣にお伺いして、質問を終わります。
#36
○副大臣(武見敬三君) 御指摘の点は全くそのとおりだと思います。
 当面、こうした待機児童ゼロ作戦をなるべく早急に進めて、そしてその間、また同時に質的な面についても拡充させていくという、そういう短期、中期、長期の政策の中で解決していくべきだと考えます。
#37
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございました。
 ほかにいかがでしょうか。
 それでは、坂本由紀子さん、どうぞ。
#38
○坂本由紀子君 自由民主党、坂本由紀子です。
 二点質問があります。
 一点は、武見副大臣にですが、少子化対策の中で、私は、最近は脚光を浴びてないんですが、やはり予算の増だとか対策を強化しなくてはいけないと思うのは、児童養護施設等、本当に保護を必要とする子供たちに対してしっかりとしたサポートをすることではないかと思うのであります。里親や養子縁組制度の充実等も含めて、この点について今後各段の力強いお取組をしていただきたいということでお考えを伺いたいというのが一点です。
 それからもう一点は、文部科学副大臣にお伺いしたいのですが、子育て家庭の経済的な負担は教育費の問題が大きいと思います。
 教育費については、奨学金を充実させてそれによってサポートするという考え方があると思うのですが、現行の奨学金の額ではやはり地方から来ている学生には非常に額的に不十分ではないかという意味で、金額的な充実でありますとか、あと、今回、税制改正要望を出してくださっているんですが、画期的なことではあるのですが、内容を伺うと、これは有利子の奨学金を単に無利子にするのと同じ効果でしかないように思いまして、そういう意味では、若者が奨学金を借りて自分たちで返すというときには、これまでの政策に引きずられない、もっと思い切った税制改正をしてサポートするということが必要だと思いますので、是非、政治家としての文部科学大臣のリーダーシップに御期待を申し上げまして、お願いをする次第であります。
 以上でございます。
#39
○会長(清水嘉与子君) それでは、初めに武見副大臣、どうぞ。
#40
○副大臣(武見敬三君) 御指摘の点は極めて重要な点で、こうした養護施設については、できるだけ家庭的な雰囲気というものをこうした子供たちがしっかりと味わって生活をして育っていくことができるような小規模化というものを充実するという方向が一つ柱として出されております。
 それから、里親の点についても、これを更に充実させていくということ、これも方針として明確に出てきております。ただ、その中身について、常にやはりこうした子供たちの立場に立って考えなければなりませんから、その里親制度の充実というものを図るときにも、常にそうしたやはり基本的な視点というものを大切にしながら里親制度というものを充実していくという、そういうきめの細かい配慮はやっぱり非常に大切なんだろうと思います。
#41
○会長(清水嘉与子君) それでは、池坊副大臣、どうぞ。
#42
○副大臣(池坊保子君) 委員がおっしゃいますように、勉学に励む人間にとっての奨学金制度の拡充というのは大切なことだと思います。委員も御存じのように、今まで無利子しか貸与しておりませんでしたのが有利子制度というのを創設いたしまして、今や六十三万人の方が有利子でお借りになっております。これは、学力に関係なく勉強したいと思う子供たちにはすべて勉強できる環境を与えてあげたいという願いからでございます。
 基本的には、私は、借りてそれをまた返す、そうすると次の世代の方がまたお借りになることができる、いい意味の循環があるのではないかということが貸与制の最大の要点だというふうに思っておりますが、それとともに、また、給付しているところもございます。私立大学、国立大学、減免も、授業料の免除というのもございますから、これはやはり拡充する方向を取っていかなければいけないと思います。
 来年度はやはり拡充していきたいと思っておりますし、奨学金制度の日本学生支援機構のは、今まで百六万人でしたのが、これは三三%、予算を取りまして増やしていくところでございます。
 また、民間の企業におけるこの給与、授業料減免というのもございます。両面、貸与を大きくする、それから給与、授業料を減額している、その免除も増やしていく。
 それからもう一つは、やはり、余りにも規模が小さいじゃないかという御意見を伺いました。この税制の問題がございますが、私どもは階段を一歩一歩上がるように、まあ目標は高く掲げておりますが、余り大きいことを申しましてもなかなか目的には行きませんから、まずは一歩一歩、でも必ずこの奨学金制度の拡充というのは私は力を注いでいきたい一つでございますので、これは委員の御意見はしっかりと承って、来年度の予算に反映してまいります。
#43
○会長(清水嘉与子君) 坂本さん、よろしいですか。
 ほかにはいかがでしょうか。
 山本香苗さん。
#44
○山本香苗君 公明党の山本香苗です。
 武見副大臣、連続で大変申し訳ありませんが、「新しい少子化対策について」の中に「出産・子育て期の医療ニーズに対応できる体制」ということも書いてありますので、妊娠、出産にかかわることで二点ほど御質問をさせていただきたいと思っております。
 まず一点目につきましては、奈良県で今年八月に起きた、分娩中に重体となった妊婦が県内外の十九病院でたらい回しに遭ったことにつきまして、本当に、子ども・子育て応援プランについて、厚生労働省においては、二十一年度分を十九年度末までに前倒しをして周産期医療センターを設置していくような形になっていたけれども、奈良県を含め八県においては未整備であったと。各県それぞれの状況が異なって、県が頑張らなくちゃいけない、これは国がやるわけではなくて、県がしっかり頑張らなくてはいけない話ではありますけれども、このあと八県をしっかり体制を整えていただくために、国としても、どこでどういうふうな形でつまずいているのかと、どういう形でやっていくことによって実現ができるのかと、そういうことをしっかりと把握をしていただけるようにお願いしたいと思っております。
 具体的に、副大臣のリーダーシップでどういう形でなされようとされておられるのか、一点目、お伺いしたいと思っております。
 二点目につきましては、現場の声でございますけれども、先日、未成年の妊娠中絶につきまして、クリニックで働いている方より御意見をいただきました。
 人工妊娠中絶につきましては、母体保護法に基づいて行われることになっておりますけれども、未成年であれ成人であれ、本人の責任で行えると。未成年であれ、親の同意というものは必要ないという形で法律上なっているために、親にないしょで中絶しているケースが最近多く、またリピーターも多いということが指摘をされております。親の同意が必要という形にしますと、妊娠を告げられずに中絶期を越えてしまって大変なことになってしまうと。望まない妊娠という形になってしまうということから同意を不要にしているということも分からないでもないんですが、近年の未成年の中絶の背景にはいろんな、まあ援交の話やいろんなちょっと、しっかりとした調査というものがなされていないためにいろいろ言われているわけですけれども、少なくとも親が子供のこの現実をしっかりと知って、親子がともに成長していけるようにするためには、こうした中絶について、未成年の中絶につきましては、しっかり実態を把握していただくとともに、中絶の前に、予防のいろんな教育はされているとは思うんですけれども、中絶をした後の子供のケアというものが全くない状況になっているそうですので、そういったケアの在り方もしっかりと考えていただけないだろうかということを現場の方からお伺いしてまいりました。
 本当に、若いうちに、余り先にこういうことになるということを分からないままに何度も何度も中絶してしまって、後になって取り返しが付かないようなことになってしまうケースというものもあると思いますので、是非この未成年の妊娠中絶という実態についてしっかりとした調査をしていただくとともに、中絶前後についてのいわゆるカウンセリング、サポート体制についても是非御検討をいただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
#45
○会長(清水嘉与子君) それでは、武見副大臣、どうぞ。
#46
○副大臣(武見敬三君) 奈良県のまずケースでございますけれども、確かに周産期医療体制に不備があったと言われても仕方がないような状況で、実際にこの周産期医療ネットワークというのが整備されていない残り八県のうちの一つであったというのは事実です。したがって、こうした残りの県につきましても早急にこうした周産期医療ネットワークを整備していただくよう、やはり国としても積極的に働き掛けを行うということは当然のことだと思います。
 それから、今の未成年の中絶の問題というのは、御指摘のとおり、恐らく実態がなかなか正確に把握できていないという問題があるんだろうと思います。
 ただ、まず第一に考えるべきは予防という点が一つあります。こうした妊娠をしないということについて、やはり事前にそうしたある一定の性教育といったようなものも私は適切にこうした未成年の人たちに対して行われることがまず徹底されなきゃいけないだろうと思います。そして、また同時に、そうした実際に未成年者で妊娠をしてしまうというようなケースになった場合の対応についてのカウンセリングが早い時期にしっかりとできるような体制を整備することというものも確かに必要だろうと思います。
 そして、その上で、親の立場から見てそうした子供の実態がつかめないという状態であることは、家族の在り方から考えてみても健全ではありません。したがって、そういう点についても、親の立場からも、こうした自分の子供が妊娠してしまうというような事態に陥った場合に、どのようにしっかりと親との間でも話合いができて、そうした問題を家族で更に解決していくことができるかということを考えることが不幸にして中絶をした後のフォローアップを考えたときにも極めて重要なポイントになるのではないかというふうに考えます。
 いずれにせよ、こうした事態をしっかりとまず調査する研究のサポートというものは厚生労働省としてもしていくという考え方でございます。
#47
○会長(清水嘉与子君) よろしいですか。
 ほかにいかがでしょうか。
 それでは、蓮舫さん。
#48
○蓮舫君 民主党・新緑風会の蓮舫でございます。
 質問させていただく前に、この委員会というのは今の日本、そしてこれからの日本が抱える少子化、高齢化という大きな問題を調査させていただく委員会で、どうやら自民党の方たち相当の方が御欠席をされているというのは非常に極めて遺憾で、姿勢というものが本当に問われるものではないかということをまず言わせていただきたいのが一つ。
 で、御質問させていただきますが、まず武見副大臣にお願いをいたします。
 御丁寧な御説明をありがとうございました。いろいろ不備な点たくさんあるとは思うんですけれども、中でも児童虐待についてお伺いをさせていただきたいんですが、京都、大阪でつい最近も小さなお子さんの虐待という事件が連続して起きて、大阪の件は五歳、六歳の御兄弟、命は助かったんですけれども、京都の方は残念ながら三歳の男の子が亡くなった。この違いは何かというと、児童相談所の警察との連携の仕方だったんですね。大阪においては児相が早い段階から保護者を、お父さんと祖母ですけれども、警察に対して摘発をしていて、警察が迅速に動いた。ただ、一方で、京都の方は警察に対して対応を取らなかった、怠っていた。
 だから、この部分で厚労省さんがこれからやっぱり児童虐待はあってはいけないと取り組むのであれば、改めて児相の体制の在り方とか連携の強化ですとか、あともう一つ言うと、児童相談所も人が余りにも今少ないとか、児童福祉司の数も確保し切れていないとか、福祉司さん一人が二百件とか三百件の虐待の件数を抱えていてバーンアウトというのも出てくる。児童養護施設も全く同じ状態なんですけれども、そういった部分も含めて、現実的に子供の命は人が守るんだという意識で予算を付けていくのであれば、もっとここの部分は厚い対応をしていただきたいという御要請をさせていただくのと同時に、文部科学副大臣には、問題を抱える子供たちの自立支援事業、極めて大切なことを新規で予算をお付けになられておりますが、不登校も暴力行為もいじめも、児童虐待、高校中退未然防止も、それぞれ一つ一つが一つのテーマとして枠で予算付けなければいけない深い問題だと思っているんですね。それを一くくりにしているのは私は極めて遺憾だと思っていることと、それと、早期調査、調査というのも、とっても研究も大事だとは思うんですけれども、調査研究を行っている間に時間はたって、その結果をまとめている間に時間がたって、実際問題、現場で起きているいじめとかあるいは不登校とか虐待とか、子供たちが出している心のサインに気付けない期間がその間あってはいけないと思うんですね。結果、自殺というか、命がなくなることへつながってはいけないと思いますので、この部分を是非副大臣のリーダーシップで、予算を付けたで終わるのではなくて、もっときめ細やかな、そして調査研究をまとめるまでの間の措置はどうするのかというのも細やかにケアをしていただきたいと思います。いかがでしょうか。
#49
○会長(清水嘉与子君) それでは、武見副大臣。
#50
○副大臣(武見敬三君) 御指摘の点は全くそのとおりだと思います。
 児童相談所のその対応というものの中に、やはり残念ながら完全なものではなかったということは御指摘のとおりです。そのための実際に人員の増強ということは、私たちも問題意識としては大変強く持っています。ただ、これはあくまでも地方が運営しているところであって、その地方行政当局にしっかりとそういう認識を持って人員の確保を図っていただかねばならないということがありますから、厚生労働省としては、総務省を通じてこうしたお願いをしているところです。
 それから、警察との連携。これはちょうど、実はこの事件には間に合わなかったんですけれども、九月の時点でこうした児童相談所等と警察との連携というものを進めるということを警察当局とも話合いをして、そしてその具体的内容についての通達を出していたばかりでございます。しかし、残念ながら今回はそれに間に合わず生かされなかったという経緯がございますが、今後はこうしたやはり連携を更に徹底して、一件でも多くこうした問題を事前に防止をして、子供たちの命を救うということが必要だと思います。
#51
○会長(清水嘉与子君) それでは、池坊副大臣、どうぞ。
#52
○副大臣(池坊保子君) 委員がおっしゃいますように、一人の子供が様々な年代によって問題を抱えているわけですから、そこの間に、個々に問題解決するのではなくて、やっぱりその支援にはつながりがなければならないと思います。新規に十九年度には問題を抱える子供たちの自立支援事業というのを私どもは考えております。
 その中では、不登校、暴力行為、いじめ、児童虐待、高校中退、これは一人の子供がすべてかかわっていくかもしれない問題であるわけですから、これに対しては子供の状況の把握の在り方、小さなことについてもSOSを発信する前に気が付くような、こういうようなことを大切にすること、そして、それとともに関係機関とのネットワークを活用した早期の支援の在り方、そしてそれを、支援をどういうふうにしたらいいかというようなことを総合的にこれから考えていき、これは実際に行動して解決していこうというふうに思っております。
 教育相談体制の充実ということも必要でございます。それから、自殺予防についても大切で、これは連携を取りながら、それぞれの分野でどうすべきかを今きちんと、例えばスクールカウンセラー、今ございますけれども、本当にそれが子供たちにとって有効なのかどうか、活用されているのかどうか、そういうことのもう一度検証も必要だと思っておりますし、また子供だけでなく、親が相談できる体制づくりということも必要だと思います。
 ですから、連携を取りながら、文部科学省としては、子供たちが健やかに育っていくための環境整備にこれからも力をかしてまいります。
 特に児童虐待は、私、議員になりましたときにこの児童虐待防止法の制定にかかわりまして、すごい思い入れもございます。児童虐待などが不登校を呼んだり、あるいは長じて高校中退を呼んだりいたしますから、これは厚生労働省とよく連携を取り合いながら、小さな子供のときからその芽がないようにというふうに今いろんな施策を実行しているところでございます。
 おっしゃるように、調査研究している間にいじめに遭って死亡するようなこともあるではないかと、おっしゃるとおりで、これは私は、早期にしなければならないこと、それから中期に、いじめを生まないような子供を育てるにはどうしたらいいか、こういうことも、体験活動とか読書とかがあるんではないかと思います。
 文部科学省では、私が本部長となりまして子どもを守り育てる体制づくり推進本部というのをつくりました。ここで立ち上げて、健やかな成長が今危機にさらされております。そのためには、学校、家庭、地域、教育委員会、国、すべてが連携を取る、そういう中で施策を実行していきたいと思っております。
#53
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございます。
 今、蓮舫さんから御指摘をいただきましたこちらの席が空いているという御指摘につきましては、今日、ODAの委員会と兼ねている方が何人かいるんですね。そういうこともありますが、やはりちょっと目立ちますので、これは理事を通してしっかりと次からこういうことないようにしたいと存じます。よろしくお願いいたします。
 ほかにいかがでしょうか。
 それでは、神本美恵子さん。
#54
○神本美恵子君 民主党の神本美恵子でございます。
 今日は御説明ありがとうございました。
 これは、男女共同参画推進本部ニュースという内閣府が出しているものだと思いますが、これに男女共同参画会議の少子化と男女共同参画に関する専門調査会が少子化と男女共同参画に関する社会環境の国内分析報告書というのを出しておりまして、それによりますと、日本の国際比較における、男女が子供を産み育てるという環境がどうなのかということでは、非常に大きな問題として三点、共通の課題として挙げられています。
 今日の御説明にもありましたけれども、長時間労働の是正、非正規化による雇用の不安定化への対応、地域における社会的な子育て支援体制の構築ということが指摘をされているんですけれども、もう一つ、それについては、それぞれ内閣府も厚生労働省も、こういうふうにこれからやっていきます、これまでもやってきましたということが言われているんですが、いま一つ、じゃ本当に、具体的に長時間労働の見直しをどのようにやっていくのか、あるいは非正規化による雇用の不安定化のために、特に年収が二百万未満の人たちが非常に増えているというようなのも別の調査で出ていますので、年収二百万未満で結婚しようとか結婚して子供を産み育てようとか、現実的に無理な、もうこれは本当に喫緊の課題だと思うんですね。そこが解消されないと、何とか解決されないと、幾ら若者に自立しましょうとか再チャレンジしましょうと言ったって、この少子化対策とは連動できないんではないかということを思っております。
 具体的に一つお聞きしたいのは、厚労省の中で、次世代育成支援法に基づく企業の行動計画策定、これは三百人以上のところは義務ですので九九・七%が行動計画策定されたというふうに言われております。しかし、三百人以下は努力義務なので二千七百五十四社、実際にこれは、全体の企業の中の何%が行動計画策定できたということになるんでしょうか。大企業と三百人以下の事業規模とを比べると、恐らく八、九割が三百人以下ではないかと思われますので、全体の策定状況はどうなのかということを一つお伺いしたいのと、それからもう一つ、この男女共同参画ニュースの中にある調査報告で、これも家庭教育に関する国際比較調査というのが出ているんですが、日本の父親が平日子供と過ごす時間は三・一時間。唯一韓国と比べればちょっと長いけれども、ほかの、タイ、アメリカ、フランス、スウェーデンと日本、韓国の調査なんですが、他の国に比べて非常に短いと。日本の母親が子供と過ごす時間はこの六か国中最も長い、父親と母親の子供と接触する時間差が最も大きくなっているということなんですね。特に、つまり母親任せになっていると。
 そこで、内閣府の御報告の中に、家族の日とか家族の週間を設けて、国民運動的に子供を大切にしているということをやりましょうというふうに書かれているんですが、具体的に、例えば学校の授業参観日とかが設定されていますけれども、授業参観や保護者会に父親が参加しようと思っても会社を休めないというような現実があると思います。
 例えば、これは私は随分前から提言というか提起しているんですが、教育の日あるいは学校の日ということで、会社を休んでも、子供の参観のために休むのは有給休暇でもないという、何というかな、そういう教育参観のための休暇というのを設定できないものか。そうすれば、それだけでも随分違うと思います。ここにおいでの男性の方でお父さんの方は、子供の参観日にどのくらい行きたいときに行けているでしょうかということ、一つ提言です。
 それから、しかし父親だけを責められる問題ではなくて、日本の父親の約四割は子供と接する時間が短いというふうに悩んでいるんです。これは大変父親の意識が変わってきた前向きな数字だと思いますので、しかもこれは平成六年調査の二八%から四一%に増えているんですね、行きたいけど行けないと。ということは、行く条件を整えればいいと。
 これはやっぱり国なり地方自治体なり企業なりの努力によることではないかと思いますので、以上のような全体的なところから、是非安心して子供を産み育てられる環境整備ということでお願いします。
#55
○会長(清水嘉与子君) それでは、厚生労働省の方からお願いします。村木審議官からどうぞ。
#56
○政府参考人(村木厚子君) 次世代法の行動計画でございますが、三百一人以上のところは九九・七%、それ以下のところはまだ二千七百五十四社ということで大変小そうございます。今ちょっと企業数、手元にないんですが、三百一人以上で従業員ベースで全体の四割を大体カバーをしております。そういう意味では、四割のところまでは計画が作られたということで、これから中小企業に広めていくことによってそれを五割、六割というふうに拡大をしていくということになろうかと思います。
#57
○会長(清水嘉与子君) それでは、平沢副大臣、どうぞ。
#58
○副大臣(平沢勝栄君) 今の最後の御指摘の家族の週間あるいは家族の日を設けると、これは私はそれなりに大きな意味があるんじゃないかなと。日本では、おっしゃるように父親が余り子供と向き合う時間が少ないと、これはもう全くそのとおりではないかなと。
 ちなみにこれ、個人的な経験で恐縮なんですけれども、私の子供はイギリスの小学校に入れたんですけれども、イギリスの小学校に入れたときに、夜、言わば父兄との面談というのがありまして、それで、家内だけ行きましたら学校の先生から怒られましてね、父親はどうしたんだと、父親はなぜ出てこないんだということで怒られまして、要するに、父兄の面談というのは父親とそれから母親と両方が行くのが向こうでは当たり前のことでございまして、ただ、私、日本で、もちろん地元でもいろんな学校の行事に行きますと、どこでも出てくるのは、PTAでも何でもそうですけどほとんど母親で、PTAの会長だけが父親というようなところが圧倒的に多いわけでございまして、もっと父親が向き合えるような、そういった時間的、そういった環境をつくってやる必要があるんじゃないかなと。
 ですから、要するに、子育てというのは母親だけでやるものじゃなくて父親も一緒にやるものだと、そういった環境をつくってやることが必要なんじゃないかなと、そういう意味も込めて家族の日とか週間というのをつくろうということなんですけど、ただつくるだけじゃ意味がないんで、中身の伴うような形にしてやる必要があるんじゃないかなと思います。
 それからもう一つは、非正規雇用とか収入の問題についての御指摘もございましたけれども、私もこれは大変に御指摘のとおりじゃないかなと。ちなみに、子供の数が少ないということについてはいろんな指摘がなされているんですけど、一つは収入が絡んでいるんですよね。
 例えば、年収四百万円未満の世帯においては子供のいない世帯の占める割合が高いと、こういう数字が出ていまして、例えば、子供がゼロというのは年収四百万未満の世帯では二〇%、ところが、それが収入がどんどん上がっていきますとだんだんと子供が増えていくんですよね。
 ですから、収入とそれから子供の数というのもある程度の相関関係があると。いろんな要因があるでしょうけれども、これも相関関係があるようなので、おっしゃるようにこの辺もしっかりと私たちは考えていく必要があるんじゃないかなと思います。
#59
○会長(清水嘉与子君) 神本さん、よろしいですか。
 ほかにございますでしょうか。
 それじゃ、岡田広さん。
#60
○岡田広君 今の関連ですけれども、一つは厚生労働省にお願いをしたいんですけれども、今の厚生労働省の資料の七ページ、今質問がありました次世代育成支援のための行動計画策定ですが、今、人員でいえば、企業の関係ですけれども、四割というお話でありましたけれども、中小企業二千七百五十四社ということで、これは恐らく中小企業の数がなかなか確実な数が確定できないということでこのパーセンテージ出てないのかと思いますけれども、やっぱり日本の九八%は中小企業ですから、これ下に広げていくというのはこれからとても大事なことであろうと思います。そういう中で、是非中小企業の方にもこの啓蒙、広げていく、企業企業でやっぱり企業でできる、中小企業でもできる行動計画策定をしてもらうというのはとても大事なことだと思います。そのことをお願いをし、それからもう一つ、策定済み、これについての計画に基づいての推進をされるように厚労省の方に要望しておきたいと思います。
 もう一点、要望ですけれども、文科省に、この五ページの放課後子どもプラン、これ約百三十七億、この新規予算ですけれども、これ非常に各市町村要求しているところでありますので、子供たちの居場所づくりとか地域との交流について大変大事なことですから、この予算獲得も是非お願いをしたいと思っています。
 質問は二点あります。
 一点は、文部科学省、是非修学旅行の在り方を一度見直しをしていただければと思っています。なぜかといいますと、修学旅行は御承知の観光型から体験型とか、そういうことにほとんど変わってきていると思います。
 そういう中で、厚生労働省の応援をするわけではありませんけれども、京都に私のしごと館という職業体験をする施設があります。新聞でもいろいろな意見は出ていますけれども、私もあそこへ行きまして、大変すばらしい施設だと思っています。子供たちに夢を与える施設だと思っていますので、今度東京で民間でもそういう施設をお台場かどこかにできるということを聞いていますけれども、是非修学旅行の中でこういうところを組み込んでもらうような指導をしてもらいたいということを是非要望したいと思います。
 それで、もう一点ですけれども、この文科省の二ページの体験活動を通じた人間性の育成という中で学校教育における長期宿泊体験活動推進プロジェクトとありますけれども、これも非常にいい事業だと私は思っていますから是非この予算獲得をお願いをしたいと思いますが、この事業、前に実は宿泊体験なんかを地方公共団体でやるときには文部科学省から補助金が出ていたんですけれども、それは打切りになりました。これは、例えば船で船中泊を行くと、そういうときに今地方独自で単独予算で継続しています。国の補助がなくなったものですから、例えば北海道、茨城から行くのに船で行くんですけれども、現地三泊を一泊減らして二泊にして父兄の負担を上げない、公共団体の負担も増やさないでやっているんですが、こういう事業、今までやっていた事業に対してもこの予算というのは出るんでしょうか。この仕組み、全く違うんでしょうか。ちょっとこれ教えていただけますか。
 以上です。
#61
○会長(清水嘉与子君) それでは、池坊副大臣、よろしいですか。
#62
○副大臣(池坊保子君) まず、三点ございまして、放課後子どもプランというのは、これは来年度は百三十八億、文科が要求しておりますし、それから厚生労働省とこれからは連携を取りながら、子供たちの放課後は、私どもが文科がやっておりましたのは居場所づくりでございましたが、御存じのように厚生労働省がやるのは放課後クラブでした。これを一体化してほしいという、それを受けますのは子供たち一人なんですから。これは厚生労働省から二百億予算が出ておりますが、いろんなところから持ってまいりますと一千億ぐらいでこれはやっていきたい。それで小学校全部、二万か所にやりたいというふうに考えております。これ一千億であっても、空き教室なんかを利用してボランティアの方々の力をおかりするんですが、例えば空き教室を少し変えなければならないとか、いろんな設備もございますので、地方自治体はこれは足りないからと言ってきているぐらいで、これには力を注ぎ、是非これは成功させて強力に推進してまいりたいと思います。
 それから、修学旅行、私のしごと館というのは私がおります京都にございます。維持管理が高いじゃないかという批判を受けておりますが、あります以上は使わないと私も損だと思いますので、今京都には修学旅行生たくさん来るんですが、お寺を見て回って、でも中学生ぐらいというのはまだお寺の良さが分からない時代なんですね。私も東京の学生でしたから修学旅行に京都に参りまして、もうお寺なんか何軒も何軒も回るという感じで、最後はホームシックにかかりました。今、この年代ですと、本当に一つのお寺に対しての自分の思い入れとか思索というのが深められて、私はやはり年代、寺院の良さを分かるというのは年代もあるんじゃないか。幾つも見るからいいというもんじゃないと思いますので、私のしごと館は、また是非これを修学旅行の中に取り込むようにということは申しておきたいと思います。
 そして、私は、東京に来る修学旅行生には、ディズニーランドもいいけれども文化芸術体験もしてほしいと。それで、今地方から来ます子供たちがバレエだとかあるいはミュージカルとか、夜そういうのを見ております。歌舞伎を見たりしてどうと言うと、生まれて初めて歌舞伎見た、すごくいいなといって感激をいたしております。私は、やっぱり魂のこの感動ですね、感受性豊かなときに是非そういう体験をさせたいというふうに思っておりますので、修学旅行は是非そういう方向に持っていきたいというふうに思っております。
 それから三つ目の体験活動ですが、私はこれもライフワークと思うほどにこれら体験活動を奨励いたしております。いじめの予防のためにも心豊かに生きることが必要で、それは幾つかの体験活動がある。自然体験、文化芸術体験、職場体験というふうに申しております。豊かな人間性や社会性をはぐくむ長期宿泊型体験活動等の推進というのは十九年度でもしっかりと予算を計上いたしております。これは、体験活動推進地域というのを、すべての学校にするわけにできませんので、推進校七百五十二校、それから地域間の交流推進校ですね、都市と農村あるいは漁村に交流をする、これは百四十一校いたしておりますし、また長期の宿泊体験推進校としても二百八十二校というふうに考えております。
 ですから、決してこれは国がこのことに対して推進していないということはございません。私は、これは大変大切なことだと思っておりますので、是非これはきちんと継続して進めていくつもりでございます。
#63
○会長(清水嘉与子君) 岡田さん、よろしいですか。
 それでは、お待たせしました。前川清成さん。
#64
○前川清成君 民主党の前川ですが、先ほどの蓮舫さんの質問に関連して、児童虐待における児童相談所の役割についてお伺いしたいと思っています。
 今回の京都のケースでも、児童相談所はあらかじめ認識し得る状態にあったにもかかわらず死亡という最悪の結果を回避することができませんでした。これ、今回が初めてではなくて、例えば最近も岸和田で同種のケースがあって、それは死という結果は招かずに済みましたけれども、大きな後遺症が残ったというふうに聞いています。
 そこでお伺いしたいんですが、児童相談所が認識しながら死亡という結果を惹起してしまったのは個々の公務員の資質に問題があるのか、そうじゃなくて児童相談所の仕組みに問題があるのか、その点どうお考えなのか。児童相談所の仕組みに問題があるとしたら、今回がこれ初めてのことではありませんから、これまでにどういうふうな改善や改革をしてこられたのか、この点をお伺いいたしたいと思います。
#65
○会長(清水嘉与子君) 厚生労働省、どなたがお答えいただきますか。
 武見副大臣、どうぞ。
#66
○副大臣(武見敬三君) まず最初に、私の方からお答えさせていただきます。
 先生御指摘の点は全くもっともな問題意識で、今回も京都の件については、その六歳のお姉さんの方は保護されたにもかかわらず、その三歳の方のお子さんの方を守ることができなかったのはなぜか。その間、実際に児童相談所の方には幾つものいろいろな連絡があったにもかかわらず、その担当者が実際に機敏に対応できなかったということが実際何を原因として起きたかと、ここが今先生のおっしゃった問題意識に直接かかわる議論のポイントだと思います。
 この点は、今実は調査団、調査団というとちょっと大げさかもしれませんけれども、そういったミッションを現地に送って徹底した調査を行うという今状況にございます。その中で、過去の経緯も含めてやはりこの体制自体に問題があるのか、そうした個々の資質に問題があるのか、こういったことについてもしっかりと検討をして、そしてやはり常により良いこういう児童相談所の体制をつくっていくという努力をしておくという、まずその基本姿勢が大事だというふうに思っております。
#67
○会長(清水嘉与子君) 平沢副大臣、どうぞ。
#68
○副大臣(平沢勝栄君) 私は、この種の問題の一つの問題は、学校の問題もそうですけれども、児童相談所の問題ですけれども、できる限り警察マターにはしないと。
 ですから、それはそれでいいんですけれども、刑事事件になるような極めて悪質な、しかも死に至らしめるような状況が起こるようなケースの場合には、あるいはその一歩手前でできるだけ早く、私は、この種のケースは児童相談所も、もうこれは学校の中でも同じなんですけれども、いじめの場合も同じ、これはできるだけ警察に早く通報して、もうこれはやっぱり警察の事件として早く取り上げるべきではないかなと。そうしないとなかなかこの種のものの、やっぱり事前に防ぐというのは難しいんじゃないかなという感じがしますけど。
#69
○会長(清水嘉与子君) それでは、池坊副大臣、どうぞ。
#70
○副大臣(池坊保子君) 今学校のいじめの話が出ましたので、ちょっと文部科学省として申し上げたいと思います。
 最終的に警察の力をかりることがあるかもしれませんけれども、まず大切なことは、学校で起きました問題は隠ぺいをしないこと。それから、学校だけが抱え込むのではなくて、保護者、地域、この連携の下に共通認識を持ってともに解決していくという意識が大切だと思いますので、まあ私は、この警察のお力をおかりするのは児童に関しましてはもう本当に最後の最後であって、それまでにはすべてのそういう保護者や地域の方々のお力こそが必要であるというふうに考えております。
#71
○会長(清水嘉与子君) それじゃ、前川さん、どうぞ。
#72
○前川清成君 私がお尋ねしたのは、例えば、二年ぐらい前ですけれども、岸和田でああいうケースがありました。それを受けて、これまで政府がどういう取組をなさったのかをお尋ねしたんです。
#73
○会長(清水嘉与子君) その点につきまして、村木審議官、どうぞ。
#74
○政府参考人(村木厚子君) 児童相談所がかかわりながらそのお子さんを救い出せなかったということには幾つかの要因があると思います。私ども、いろんな事例を検討しながら、一つは児童相談所の体制の問題、スタッフの数の問題、それからもう一つは児童相談所のスタッフの質の問題、そして関係機関との連携の問題、この三つぐらいが非常に大きい問題だというふうに考えてまいりました。
 スタッフの数については、この間、まだまだ少ないとおしかりは受けると思いますが、平成十八年度で児童福祉司の数が全国で二千百四十七、大変少ないですが、平成十二年度に比べますと一・六四倍というところまで来ております。これだけでは十分でなくて、今、市町村にも一次的な相談を受けていただいて難しい相談を児相で対応するというような分業をするとか、あとはスタッフの研修ですとか、もう少し採用のところまで踏み込んでいかなければいけないところもあるのかもしれませんが、それから警察や関係機関との連携ということで、これは先ほどお話も出ましたように、九月に警察庁からも通達を出していただき、私どもからも通達を出して連携をするというような努力をやってまいりましたけれども、また同じような案件が起きてしまいましたので、先ほど副大臣からも話がありましたように、ここ何回かの児童相談所がかかわりながらうまくいかなかった案件について専門委員会でやると。特に今度の長岡京の案件につきましては、専門委員会のスタッフと、それから私ども行政の人間と一緒に現地まで行って関係者皆さんと御相談をして、お互いに率直に何がいけなかったのかというようなこともお話をして、そこから改善策を持ち帰りたいというふうに思っております。
#75
○会長(清水嘉与子君) よろしいですか。
 それでは、足立信也さん、どうぞ。
#76
○足立信也君 民主党の足立信也です。
 ちなみに、私は父親が参加すべき学校の行事は全部出ました。もう過去形になってしまいましたが。
 今日のこのヒアリングの位置付けは、この臨時国会でワーク・ライフ・バランス、それから生殖補助医療、そして不妊治療、これをテーマにしようということで、今現在の政府の取組ということでまずはお聞きしようということだったわけですね。
 先ほど武見副大臣が今後議論が活発にされるでしょうからということでさっと流されましたけれども、次の皆さんの議論に資するような、例えば生殖補助医療でいうとほかの医療となぜ代理懐胎が違う扱いになっているのかという説明とか、あるいは不妊治療の中で特定不妊治療と称するものがなぜそこだけ選ばれて行われているのか、そういったような説明は短時間では多分できないと思いますので、次のために資料をお願いしたいなと、それが一つです。
 もう一つは、これは人事官の方になるかと思うんですが、今年の国民生活白書でも、女性の職場復帰ということなんですけれども、一年以内では二割近い方が職場復帰、常勤という形でされている。ところが、二年、一年超えて二年以上になってくると、これがもう九%台にたしか落ちていく。先ほど説明があったのはこれ一般職なんですが、先国会の医師不足の問題あるいは会長が御専門の五十五万人の潜在看護師の問題等、私は専門職の方にかなり問題が来ているんじゃないかと思っているんですね。
 そこで、先ほどの話からいいますと、やはり専門職という方はブランクを置くことができないんですね。それが長ければ長くなるほど、たとえ女性のバンクを用意しても戻れないんですね。ということについて、その専門職、専門職の短時間雇用ですかの状況等、分かれば教えていただきたいと思います。
#77
○会長(清水嘉与子君) それは国家公務員のですね。
#78
○足立信也君 はい、国家公務員の。国家公務員の、人事官。
#79
○会長(清水嘉与子君) それでは、吉田職員福祉局長、どうぞ。
#80
○政府参考人(吉田耕三君) 今先生からお話のありました専門職の育児休業の状況あるいはその復帰の状況でございますが、先ほどお示しした数字は女性で九二%余りの方が育児休業を取っているという数字でございますが、これはいわゆる行政系だけの全体の状況でございます。
 それを更にブレークダウンした数字というのはちょっと今手元にございませんが、国家公務員の私たちの所管している状況で申しますと、例えば研究所であるとか大学であるとかあるいは国立病院等も、中心的な部分というのはすべて民営化といいましょうか、非公務員化しておりますので、このデータの外になっております。いわゆる専門職といいますのは、例えば一般の私たちの行政以外に、刑務官でありますとか、あるいは税務署で国税を徴収している方でありますとか、そういう方でありまして、そういう方たちは比較的行政の事務をやっている方と同じような形で休業等を取っているというふうに認識しております。
#81
○会長(清水嘉与子君) よろしいですか。どうぞ。
#82
○足立信也君 いえ、全然よろしくないです。実際まだ国立で、感染症研究予防所ですか、あるいは国立がんセンターはまだ、これ五つ六つあるんじゃないですか。
#83
○政府参考人(吉田耕三君) ございます。
#84
○足立信也君 データがないということ。
#85
○政府参考人(吉田耕三君) 今手元にはそのデータは持ってきておりませんが、そこがまた特別、例えば育児休業を取っている割合が低いとか離職率が高いとかということではないというふうに想定しております。
#86
○足立信也君 想定。
#87
○政府参考人(吉田耕三君) 今手元に数字がありませんので。
#88
○会長(清水嘉与子君) 足立さん、どうぞ。
#89
○足立信也君 じゃ、並立任用についてもそうですか、先ほどの。
#90
○政府参考人(吉田耕三君) 並立任用制という、先ほどの御説明は、現在私どもが意見の申出という形でこういう、つまり短時間勤務制度を国家公務員に導入してほしいということを人事院として意見を申し上げたものでございまして、これをやるためには育児休業法の改正が必要でございます。その改正は、まだ国会に法案が提出されておりませんので、これはまだ実現しておりません。
 そういう意味では、その並立任用制、それから短時間の育児休業というのも現実には取っている人はいないという状況でございます。
#91
○会長(清水嘉与子君) いいですか、それで。
#92
○足立信也君 はい。ありがとうございました。
#93
○会長(清水嘉与子君) 武見副大臣、どうぞ。
#94
○副大臣(武見敬三君) 足立先生からの御指摘、しっかりと受け止めまして、代理懐胎の問題等について改めて御説明できる機会がいただければ幸いです。
 特にこの問題は本当に複雑です。倫理上の側面というものがあるとすれば、今度は法律上の相続等にかかわる側面がありますし、さらには、これに加えて医学、医療の観点からの側面というものもございます。したがって、これらをよりきめ細かくしっかり議論をしていくということが必要である。しかも、この問題はやはり国民的なコンセンサスがどこまできちんとできるかという点も一つの大きなかなめの議論になってくるものですから、しっかりとこうした場で御議論をさせていただくことは極めて適切だと思います。
 それから、今回の調査会の御趣旨について、ワーク・ライフ・バランスや少子化対策でこういう議論の場をつくっていただけたことは、私は極めて大きく、深く今時代状況の中で意味があると思います。
 実際に、私も厚生労働省の労働担当の副大臣になって、改めてこうした問題を勉強してみて気が付いた深刻さというのはどこにあるかというと、やはり今正に国家の在り方とか、それから職域社会の在り方とか、地域社会の在り方とか、そして家族の在り方とか、そして個人の在り方とか、そういったことが今極めてそれぞれ流動的な状況になっている。そういう中で、改めてそれぞれの在り方についてどこまで国民的なコンセンサスをつくって、そしてそこでしっかりとしたそのアイデンティティーが確立して全体として日本の社会というものが安定していくことができるかどうかという議論を、実は私たちは今具体的にこの場でしているわけですね。
 したがって、そういう極めて日本社会にとっての本質的な、基本的な立場に立ってこうした具体的な議論をするということは、今の時代状況の中では非常に重要になっている。それを是非先生方に御指導いただいて、そういう極めてこの全体的な国の在り方というものを国民が理解しやすいようにこうした具体的な議論を重ねていかせていただけるということができれば、私は極めて有意義になるだろうと思います。
#95
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございます。
 参考までに、この臨時会で私たち調査会ではこの問題を取り上げて検討することにしておりますので、また御協力いただく機会もあろうと思います。よろしくお願いいたします。
 それでは、川口順子さん、どうぞ。
#96
○川口順子君 幾つか個別個別の質問がございます。
 まず、人事院に対してなんですけれども、こういった形で意見を今出していらっしゃるということで、まず国家公務員から始めないと先に民間企業なかなか進まないというところもありますので、是非これを更に先に進めていただきたいと思います。
 それで、そのために育児休業法の改正等が必要であって、今ここにある、退職手当、共済、宿舎等について総務省及び財務省と議論中であると、あるいはそこにおいて検討中であるというふうにございますが、それが、その検討の見通し、いつごろ具体化しそうかということについてお伺いをできればと思いますし、人事院の立場から総務省、財務省となさっていらっしゃる検討の状況をお聞かせ、取りあえず今日のところはいただければというふうに思っております。
 それからもう一つは、このペーパーで、二人で一人にするという発想でやっていらっしゃって、これはもちろんそういうことなのかなと思いますけれども、国家公務員の定員を増やしたりする議論をするときに、私の記憶が間違いなければ、これはそれぞれの例えば課とかそういうベースで、どういう仕事があって何人必要だというベースで交渉を総務省ないし財務省としていくというのがやり方なんだろうと思いますけれども、一つのところで二人、短時間の正社員、正社員というか正職員を入れないと、常勤職員を入れないといけないということは、実効性においてなかなか難しいんじゃないかなと思うんですね、今、一つの課の人数が非常に減ってきているわけですから。
 という意味で、考え方としてはもう多分それしかないのかなと思いながら、実効性がどうなのかなというところが一つ疑問を持っておりますので、教えていただければと思います。
 それが人事院でして、それから厚生労働省に対してなんですけれども、育児休業について、これは七割ぐらい取れているという数字がございますけれども、実際に子供を出産までの一年間に七割辞めているというのが裏にあるわけでして、結果としてあるのはその三割の七割という形に、しか取っていないということになるわけですよね。それだけしか取っていないというのは実は非常に少ない数でして、そのときに、その一年以内に辞めてしまう、出産までの一年間で七割が辞めてしまうということの原因分析をどのようになさっていらっしゃるか伺いたいと思います。もちろん子育てを自分でしたいからという人もいるでしょうし、ほかに様々理由があると思うんですが、その分析からスタートするべきじゃないかなと。
 それからもう一つ、これは簡単な質問なんですが、行動計画、仕事と次世代と育成支援のための行動計画について、大企業では九九・七というお話がありましたけれども、私は、これはもう単純な事実関係の質問ですけれども、行動計画の一番のベースというのは残業がどれぐらい少ないか、それから有給休暇がどれぐらい消化されているかということなんだろうと思うんです。それがワーク・ライフ・バランスの基本ですし、それが一番大事で、この部分はその計画に当然入っているということで理解してよろしいでしょうかというのが質問です。
 それからもう一つ、文科省に対しての質問なんですけれども、この文書の一番最後のところに税制改正要望についてというのがございます。この中で、「教育費負担の特に重い十六歳以上二十三歳未満の者を重点的に支援するという、現行の特定扶養控除の考え方を堅持していく。」というふうにございます。これは、私個人の意見を申し上げているもちろんわけですけれども、十八歳までは高等学校、今、日本は高等学校にほとんどの人が行っているということで、十八歳までは分かるんですけれども、それ以降、専門学校あるいは大学に入っていく世代において特定扶養控除が果たして必要かどうか。これは学校の費用を見るということでして、ですから考え方としては、文科省としては、むしろこれを奨学金によって行っていくということではないだろうかと思うんですね。大学あるいは専門学校に行くに際して、所得が低い家庭の子供たちで、そもそもその段階であきらめてしまうという人たちも大勢いるわけですから、仕事をしていない、学校に行っているからという理由で特定扶養控除の対象になるというのは、私は公平という意味からいえばバランスを失するんじゃないかなと。むしろ十八歳でやめて、そしてそれ以降は奨学金でやる、働ける人は働いてもらうという考え方の方が妥当な考え方ではないかというのが私の意見なので、御意見を伺わせていただきたいと思います。
 それからなお、「所得控除から税額控除に改める」というふうに上に書いてありますけれども、これについては、私は個人としては大賛成です。
 以上です。
#97
○会長(清水嘉与子君) それでは、まず人事院の方からお願いします。吉田職員福祉局長、どうぞ。
#98
○政府参考人(吉田耕三君) 先生の御質問の一点目の、育児休業法の改正の状況がどうなっているかということでございますが、私どもの方は意見の申出をいたしまして、現在総務省を中心に政府部内で検討がされているというふうに承知しております。
 検討の中身でございますが、私どもは一般職の職員について育児休業法を改正するということを申し入れておるわけでございますけれども、これの対象には特別職も含まれてまいります。人数的に多いのは、例えば防衛庁の職員であるとか、あるいは国会の職員、あるいは裁判所の職員と、こういうところにも同じ制度を適用するのかという問題がございますので、そういうことを含めて制度全体の整合性を取る観点から検討がされていると。
 それから、今先生から御指摘がありました共済や退職手当への適用をどうするかということについても、併せて最終的な詰めがされているというふうに聞いておりまして、来年度の早い段階に実施されるように法案の処理をお願いしたいというのが私どもの立場でございますし、そのようにやっていただけるものというふうに思っております。
 それからもう一点でございます。並立任用というのは、余り実現可能性がないというか、使い勝手が悪いのではないかという御指摘だと思いますが、先生御指摘のように、定員というのはそれぞれの官職ごとに一人というふうに決まっております。一つの官職に二人という場合には、例えばある課に一人半日勤務を希望する人がいたと、そこにはほかに半日勤務を希望する人はいないと。そうしますと、半日勤務の人はその半日勤務になるわけですが、〇・五のところが空いてしまってこの制度が使えないのではないかという御懸念だと思います。
 各省庁にも聞きましたが、言わばジョブシェアができるような、そういう官職というものもございますので、例えば調査をしたり研究をしたり、あるいはいろいろなものを集約したりするような、そういうポストに本人の希望も聞きながら異動させるということで、一つの官職に二人の人を充てるといいましょうか、そういうような運用をすることによって現行の一官職一人という定員査定とも矛盾しない形で弾力的な運用が可能にできるというふうに各省庁の人事運用の中でも話がされているところでございます。
#99
○政府参考人(村木厚子君) まず、育児休業を取るまでにも至らず、その前に辞めている女性が大変多いということはそのとおりでございます。
 理由でございますが、これは平成十五年に調査がございまして、出産一年前には雇用者で出産のときはもう辞めていたというような方について、辞めた理由を聞いております。このうちの五二%、半分強でございますが、これは御自分で家事、育児に専念をしたいということで自発的に辞められた方でございます。そういう方が半分いる一方で、仕事を続けたかったが、仕事と育児の両立の難しさで辞めたという方が二四・二%、四人に一人でございます。このほかに、両立とは関係ない理由で辞めた方が七%。それから、これはあってはならないことでございますが、職場から退職勧奨とか何らかのプレッシャーがあって辞めたという方が五%強おられるというような数字が出ております。
 そういう意味で、私ども政策としては、特に解雇や退職勧奨、これはもうとんでもない話でございますので、これは今回均等法の強化ということでそこの差別禁止を強めたところでございますし、あとは仕事と家庭の両立が難しいからというところについて、次世代法ですとかファミリー・フレンドリーとか、いろんなコンセプトで施策を推進していく、また保育のサービスの方を充実していく、そういう形で対策を立てていくというふうに考えております。
 それからもう一つ、次世代法の計画の中で、特に両立という意味でいきますと、残業が余りないことと、それから有休が取れるかどうかというのは、これは本当に非常に大事なことだろうと思っております。次世代法の計画につきましては、中身そのものは企業が自主的にお定めになるということで、余り細かくこれを入れてくださいというところまでは申し上げておりませんが、働き方の見直しの項目を是非立ててくださいということを申し上げております。実際に今データとして私どもが持っております具体的な計画の中で、所定外労働の削減というのを項目として取り入れていただいている企業が四三・一%、それから年次有給休暇の取得の促進という数字が四一・四%ということで、四割強の企業はそういうことを計画に取り込んでいただいているという状況でございます。
#100
○会長(清水嘉与子君) それでは、池坊副大臣、どうぞ。
#101
○副大臣(池坊保子君) 少子化対策としての教育費負担の軽減については委員も御賛同いただいているのではないかと思っております。
 平成十八年の少子化についての世論調査の中でも、子育てのつらさの内容として一番挙げられておりますのが子供の将来の教育にお金が掛かることというふうになっております。そしてこれは、幼稚園段階からお金は掛かってまいりますけれども、特に高校、大学になりますと下宿代等々などを入れますと四年間で八百万ほど掛かるということがございます。
 特定扶養控除は御存じのように平成元年に創設されまして、消費税導入に伴い教育費等の経済的負担がより重いと認められる世帯の負担軽減策として導入されました。消費税の引上げなどが今後検討されるとするならば、その役割はますます重要になってくるのではないかというふうに思います。
 委員がおっしゃいますように、大学生になったらもう自立すべきではないか、そのための奨学金制度があるのではないかとおっしゃる御意見は確かに私もそのとおりであるというふうにも考えますが、授業料だけでなくて、例えば地方の人が東京に参ります場合には下宿代、生活費等が掛かりますので、どうしてもアルバイトをするとか、あるいは親の負担に、親の支援を頼むというようなことになってまいります。二十三歳、まあ大学を出ますまでは親が多少やはり日本の場合には特に子供の教育に対しては加担してあげたいと思うのが人情でございますので、そういうことを考えますと、やはりこの控除があります方が子供が育てやすい。そして、親が多少授業料等あるいは生活費等を大学生に手助けすることが親の子供への関与として、うれしいというとおかしいですが、親の役目だというふうに感じている親が日本人の場合は多いように思いますので、これは私は必要じゃないかと思いますけれども、奨学金がもっともっと充実いたしましたならば私は自立していくべきだというふうに思っておりますから、そういう意味では、この控除をなくすならば奨学金を私の目指しますようにもっともっと拡充していきたいというふうに思っております。
 片方が、奨学金が今のままでこの控除がなくなるということは多少つらいのではないか。有利子の場合は今上限が十万でございます。十万ではとっても生活ができませんので、これを上げるとか、片方で奨学金の充実ということが私はあるのではないかというふうに思っております。
#102
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございました。
 ただいまのところ、私のところに質疑応答をという御意見が出ておりますのが、主濱さん、後藤さん、島田さんとございますので、その順序でお願いしたいと思います。
 主濱さん、どうぞ。
#103
○主濱了君 民主党の主濱了でございます。
 今日は平沢副大臣、それから池坊副大臣、更には武見副大臣に御出席をいただいております。私からは、三副大臣に是非ともお伺いをしたいなというふうに思っていることがございます。
 これまで少子化につきましては様々な施策が講じられているところであります。しかしながら、現状は合計特殊出生率が一・二五と、こういうことでございます。先ほど来、三副大臣からそれぞれのお立場から少子化対策の御説明をいただいたわけですが、どうもその決め手に欠くと。これといったものはないというふうに感じられました。
 あえてお伺いいたします。三副大臣それぞれ、それぞれのお立場で最も優先して進めるべき施策は何か。それぞれのお立場で最も優先して進めるべき施策は何か、この点についてひとつお聞かせをいただきたいと思います。
#104
○会長(清水嘉与子君) では、平沢副大臣からどうぞ。
#105
○副大臣(平沢勝栄君) この少子化というのはアメリカみたいに移民を受け入れている国は別として、先進国ではある程度共通に見られる現象なんですけれども、私はやはり子供というのは要するに家庭の宝であると同時に社会全体の宝であるという考え方を徹底し、そして同時に、子育てというのは、これは中心となってやるのはこれは家庭なんですけれども、同時に、子育ては家庭だけに任せるものじゃなくて、社会全体でみんなで協力してやると、こういったシステムをつくらないとなかなか少子化に歯止めを掛けるのは難しいんじゃないかなという感じがしております。
#106
○会長(清水嘉与子君) それでは、池坊副大臣、どうぞ。
#107
○副大臣(池坊保子君) 決め手に欠くとおっしゃるとおりであって、出生率を上げるためのこれという方策が、これが一つあれば絶対というのはあるわけないと私は思っております。大人たちが生きているのがすばらしい、生きていて良かったと思ったら、子供を産んで育てると思うんですね。だけど、自分がまず生き生きと輝いて生きていなければ、子供を産もうという気に私はならないのではないかというふうに思っております。
 目的、目標を持って生きる、その過程の中で、やっぱり次世代に自分の価値や意義や存在や、そういうものを残しておきたいと思って私は子供を産むのではないかと思いますから、教育を始めとした社会環境の整備というのが必要であるというふうに考えております。
#108
○会長(清水嘉与子君) それでは、武見副大臣、どうぞ。
#109
○副大臣(武見敬三君) 必ずしもすべてヨーロッパと同じとは思いませんけれども、ヨーロッパ諸国の中では、先進国の中でこうした出生率の低下を食い止めたフランスのような国や、スカンジナビアの幾つかの国のようなケースがありますですね。
 そういうケースの中では、国、社会における経済的な支援というものがやはり大きな効果を持ってきているというふうに言われておりますし、それから、あとやはり労働時間の管理ですね。これが日本の中ではまだまだやはり、昔は会社人間なんて言われたぐらい、こうした職域社会というのが一人の人間の人生の中のすごく大きな部分を占めてきたと。その流れが今日においても私はまだ厳然としてあると思いますね。
 したがって、その流れの中で、なかなかそれが家族との調和というものをまだ引き続きうまく調和させ切れない要因になっている。これをどのように改善して、そして時間的な面でこうした子育てがしやすい家族環境を整備できるかという点がその次にあるんだろうと思います。
 一番最後の部分は、実は一番基本的な部分になるかと思いますけれども、やっぱり子供を持って育てることに楽しみをきちっと感じて価値を見いだすような、そういうその意識を国民がかなり幅広く持つかどうか。フランスなんかでも、子供を持って育てるということをすごくみんながやはりいいことであるというコンセンサスが相当しっかりこれ定着していますですよね。昨今、我が国の中では、それがどうも怪しくなってきている。
 そういったことをも含めてやはり考えて、優先順位が設定されて計画的に実施されると。先生の御指摘のようなウルトラCがあればいいんですけれども、なかなか私は日本の場合にはないだろうなと思います。
#110
○会長(清水嘉与子君) よろしいですか。
#111
○主濱了君 ありがとうございました。
#112
○後藤博子君 国民新党の後藤博子でございます。よろしくお願いいたします。
 今、副大臣、皆さんおっしゃいましたことに本当関連してしまうんですけれども、いじめも、いろんな新聞紙上で虐待も、それはもう人間の質によると思うんですね。先ほど池坊副大臣、心強い発言をいただきまして、本当にさすがやっぱり女性だなと、大変失礼ながら思いました。大変心強いです。
 そういうところで、先ほど武見副大臣もおっしゃいましたけれども、フランスの例のように、フランスは家族対策ですかね、家族ということを根本的な基礎として、そこにすごい手当てをしているわけですね、もう釈迦に説法だと思いますけれども。そういうことを日本でも、今日もすばらしい、各々の施策、対策見ればすごい対策ですばらしいとは思うんですけれども、この人間の質の根源は子供を産んで育てられるやっぱり家族にあると思うんですね。だからといって、私は家族の中にお父さんがいなさい、お母さんがいなさいとか縛るものではないと思うんですけれども、家族の質によって子供の質が変わってくる、資質が育てていかれると思っております。
 でも、我が国ではまだまだその少子化になって日が浅いですし、先ほど武見副大臣おっしゃったように、フランスではもう百年余りの切磋琢磨しながら今政策をやっているので、まだ我が国ではもっともっと議論しなければいけない状況にはあるとは思います。ただ、先ほど申し上げていたように、その間に子供たちの命が危ぶまれているこの現状をどう乗り越えていくかということが今の対策の中に出てこなければいけないと思っております。
 それで、フランスでは家族対策というか家族政策への支出がもう国内の総生産の比でいきますと三・八%ぐらいあるそうなんですね。我が国を見ますとまだ〇・八七%しかないという、四倍近い差があるということについて、家族に対する質の対策を、その財源を含めてどのようにお考えになっていらっしゃるのかということを質問をしたいと思います。
 それから、それぞれの副大臣の皆様方に、やはりその国をリードしていくリーダーの考え方によると思うんですね。だから、それぞれの副大臣の皆様方が家族というものに対してどうお考えになるのかという、この日本の、日本というか世界もそうですけれども、一番、その社会を構成している家族ということについて、家族をどう考えるかによって対策、政策が生まれてくると思いますので、私は一番家族が大事だと思っておりますから、家族の中におけるお父さんの働き方やお母さんの仕事の見直しとか、今日いろいろ出ておりますけれども、そういうことの調和をどう図っていくのかということも含めてお考えをお聞きしたいと思います。
 よろしくお願いいたします。
#113
○会長(清水嘉与子君) そうしますと、前段の質問は厚生労働副大臣でよろしいでしょうか。そして、あとはそれぞれの副大臣にお願いします。
#114
○副大臣(武見敬三君) 後藤先生の御指摘、誠に私もよく理解できます。
 OECD基準で家族分野への社会支出の対GDP比の国際比較というのが二〇〇一年基準でありまして、これ見ると、日本はGDP比でわずかに〇・六〇%ですね。それで、フランスが二・八一%。それから、スウェーデンが一番高くて二・九二%ですね。こういう観点から、社会的な支援を家族機能を維持するためにどこまですべきかという議論をやはり相当やらなければいけないだろうと思います。
 ただ、他方において、そういう社会的な支援をすればするほど逆に今度は家族機能が弱体化するという社会現象も私は起きてくると思います。そうすると、社会的支援をしながらも、我々が理想とする家族の在り方とか家族機能というものをむしろ壊さずに育て、復活させていくということをするには、そういう当面の社会的支援をしながらも、更に何をしなければいけないのか、政策として。それをやはり考えるべきだと思いますが、これは恐らく教育という問題にかなり密接にかかわってくる議論だと思います。
 そういうやはり視点からこの問題をとらえなければいけないだろうと思いますが、私自身、例えば今、少子化対策を担当して、全国に約六千か所、つどいの広場だとか子育て地域支援センターというようなものをつくるわけです。そうすると、保育園のような場合にはお子さんを預かるだけですけれども、こういうところの目的というのは、ただ単にお子さんを預かるだけじゃなくて、そういう小さなお子さんを抱えているお母様方もそこに集っていただいて、そしてふだんの悩みを打ち明けて、相談に乗ってさしあげる。
 しかも、そこでは、お母さん方はもう三世代同居ではなくなって、おばあちゃんたちがどっか遠くにいて相談もできない。それから、地域社会も壊れてきていて、隣近所のいわゆる世話焼きおばさんみたいな人もいないで相談もできない。そういう中で孤立して、悩める若いお母さんたちがノイローゼになる。そして、こういうノイローゼになるお母さん方の中には、先ほどのチャイルドアビューズの問題ですけれども、正に幼児虐待に走る方さえもが出てくるような社会病理現象が今深刻になってきた。その幼児虐待の中で致死率が一番高いのはゼロ歳児だという悲しい現実が今あるわけですね。
 したがって、こういう問題を考えたときに、いかに我が国の今日の社会の中で家族というものが壊れているかということ。そして、それを社会的に支えるために、かくも多くの税金を投入して、かくも多くの各関係省庁が連携して支援しなければ、我が国の社会の基礎的なものを維持していくことができないような状態になっている。
 この問題はやはり相当深刻に受け止めて、社会的支援を早急にすると同時に、我々はしっかりと本来の家族のあるべき姿や機能について再びコンセンサスを国民的につくって、そしてそれを回復させるための施策を同時に取りまとめていく必要があると思います。
#115
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございます。
 では、あとお二人の副大臣に家族観についてお話しいただくんですが、ちょっと時間が迫ってまいりましたので簡潔によろしくお願いします。
#116
○副大臣(平沢勝栄君) 国も社会も、その最初の基本的な構成単位は家族だろうと思います。したがって、その家族を持つことの大切さといいますか、楽しさといいますか、このすばらしさと、こういうものを私たちは、今、武見副大臣からありましたけれども、教育等も含めてしっかりと教えていかなければならないなと。そういう観点から、先ほど冒頭で申し上げましたように、家族の日とかあるいは家族の週間、こういったものを効果的に活用したいなと思っております。
#117
○副大臣(池坊保子君) 私も家族が我が命、我が宝でございます。でも、私は出生率を上げる前に、まず生まれ出た子供を大切に慈しんで育てるということが大前提ではないかと思います。子供を産み育てるための環境整備は必要ですけれども、片方で週一回親によって虐待されている子供がいる、それを見ていたら、若いお父さん、お母さんが安心して子供を産もうかという気持ちになるのだろうかと。まず、そういうようなことをきちんと整理する必要が片方ではあるのではないかというふうに考えております。
 「早寝早起き朝ごはん」、あるいは食育基本法、子ども読書推進法など作っておりますが、これは本来なら家庭でやっていたことです。でも、それを国民運動としてしなければならないというところに私は今の日本が抱えている問題があるんじゃないか、つまり家庭の教育力が低下したんだと思います。それは、やはり教育の在り方にも確かに問題があると思います。教育基本法では個の尊厳というのがあって、これは大変にすばらしい文言ではありますが、個が尊重される余りに人と人とのつながりとか家族のきずなとかそういうものが喪失されてきたのではないかというふうに思っております。
 今や死語になりつつある、例えば義務だとか使命とか責任とか、特に使命なんていうのは今の若い子供には通じませんけれど、私は人間は生まれたからには何か使命があるのではないかと固く信じている人間で、そういういいものを次の世代に受け渡していくのが私たち先を歩んでいる人間の私は義務というふうに考えておりますので、社会がそういうふうに醸成されるように働き掛けることが必要かと思います。
#118
○後藤博子君 是非よろしくお願いいたします。
#119
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございました。
 それでは、最後の質問になるかと思いますが、島田智哉子さん、どうぞ。
#120
○島田智哉子君 民主党の島田智哉子でございます。
 各副大臣、本日は御説明ありがとうございました。
 私からは周産期医療についてお聞きしたいと思うんですけれども、これからの調査会のテーマの一つに不妊治療がございまして、不妊治療などの普及による多胎妊娠が増えているわけですけれども、周産期医療の向上によって死産というものは大幅に減少しているんですが、また、出産年齢の上昇などによって低出生児の赤ちゃんのNICUへの入院が増えてきている。
 また、その一方で、NICUについては常に満床状態で、多くの周産期医療センターにおいては搬送依頼がありましても受入れができない状態にございます。例えば、私の地元の埼玉県の埼玉医科大学の総合医療センターの場合で、二〇〇四年の数字でございますけれども、母体搬送依頼の五〇%以上断らざるを得ない状況にあったということでして、非常に大きな問題になっております。
 前国会で審議されました医療制度改革での附帯決議に、小児科医療・産科医療両者の連携・協力の下に、地域における周産期医療体制の整備を図るとともに、NICUの確保と、その長期入院患者の後方支援施設も含めた支援制度の構築に努めることとの項目がございますが、財政面のみならず、医師、看護師など人の確保という点からしましても、また、リスクの高い妊産婦の方々が今後安心できるような対策というものが必要になってまいります。
 こうした点の現状の認識をお聞かせいただきたいと思います。
#121
○会長(清水嘉与子君) 厚生労働省武見副大臣、どうぞ。
#122
○副大臣(武見敬三君) 基本認識を先に申し述べさせていただきたいと思います。
 私もその附帯決議を一緒に作らせていただいた者の一人でございますので、基本認識は同じくしております。政府の立場としても、その附帯決議についてはこれを尊重して努力することになっております。
 私自身も、今政府の中においてこうした少子化対策を担当する副大臣としてこの問題については積極的に取り組んで、正に御指摘のとおり、やはり安心してお子さんを産み育てるためのまず最初の部分がしっかりと充実させていく必要ありという基本認識を持っております。
 あとは、ちょっとこちらから。
#123
○会長(清水嘉与子君) それでは、村木審議官、どうぞ。
#124
○政府参考人(村木厚子君) 御指摘のように、NICU、それからその後方支援施設、非常に大事だと思っております。
 NICUは、それだけではなくて、周産期の医療ネットワーク、特に緊急の場合の高度の医療を提供できる体制というのは、私どもも補助金等々を使ってこれはしっかりやっていきたい。それから、後方支援施設につきましては、先生御承知のように十二年度、十八年度、診療報酬改定をやっておりますので、これらがどれぐらいの効果があって運営状況がどういうふうになるかということをしっかり見て、今後の在り方を考えていきたいというふうに思っております。
#125
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございます。
 ほかに、どうしても御発言したい方、ありますか。よろしいでしょうか。
 それでは、質疑も尽きないようでございますけれども、予定の時間も参りましたので、本日の調査はこの程度にとどめたいと存じます。
 次回は来る十一月八日午後一時から開会することといたしまして、本日はこれにて散会いたします。
   午後三時二十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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