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2006/11/07 第165回国会 参議院 参議院会議録情報 第165回国会 外交防衛委員会 第5号
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2006/11/07 第165回国会 参議院

参議院会議録情報 第165回国会 外交防衛委員会 第5号

#1
第165回国会 外交防衛委員会 第5号
平成十八年十一月七日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月二日
    辞任         補欠選任
     松岡  徹君     白  眞勲君
     水岡 俊一君     喜納 昌吉君
     紙  智子君     緒方 靖夫君
 十一月六日
    辞任         補欠選任
     喜納 昌吉君     広田  一君
     大田 昌秀君     福島みずほ君
 十一月七日
    辞任         補欠選任
     浅野 勝人君     中川 雅治君
     川口 順子君     神取  忍君
     福島啓史郎君     尾辻 秀久君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         柏村 武昭君
    理 事
                岡田 直樹君
                山本 一太君
                浅尾慶一郎君
                柳田  稔君
                高野 博師君
    委 員
                尾辻 秀久君
                神取  忍君
               北川イッセイ君
                小泉 昭男君
                櫻井  新君
                関口 昌一君
                中川 雅治君
                犬塚 直史君
                佐藤 道夫君
                榛葉賀津也君
                白  眞勲君
                広田  一君
                浜田 昌良君
                緒方 靖夫君
                福島みずほ君
   国務大臣
       外務大臣     麻生 太郎君
   副大臣
       内閣府副大臣   平沢 勝栄君
   大臣政務官
       防衛庁長官政務
       官        大前 繁雄君
       防衛庁長官政務
       官       北川イッセイ君
       外務大臣政務官  関口 昌一君
       外務大臣政務官  浜田 昌良君
       財務大臣政務官  椎名 一保君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        泊  秀行君
   政府参考人
       内閣府政策統括
       官        東  良信君
       防衛施設庁施設
       部長       渡部  厚君
       外務大臣官房審
       議官       八木  毅君
       外務大臣官房参
       事官       梅田 邦夫君
       外務省北米局長  河相 周夫君
       外務省国際協力
       局長       別所 浩郎君
       財務大臣官房参
       事官       香川 俊介君
       財務省国際局次
       長        玉木林太郎君
       文部科学省科学
       技術・学術政策
       局原子力安全監  袴着  実君
   参考人
       国際協力銀行理
       事        武田  薫君
       独立行政法人国
       際協力機構理事  黒木 雅文君
       財団法人日本国
       際協力システム
       理事長      佐々木高久君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○独立行政法人国際協力機構法の一部を改正する
 法律案(内閣提出、衆議院送付)
○外交、防衛等に関する調査
 (ドミニカ移住者に対する特別一時金の支給等
 に関する法律案に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(柏村武昭君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、水岡俊一君、松岡徹君、紙智子君及び大田昌秀君が委員を辞任され、その補欠として白眞勲君、緒方靖夫君、福島みずほ君及び広田一君がそれぞれ選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(柏村武昭君) 政府参考人の出席要求に関する件及び参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 独立行政法人国際協力機構法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、政府参考人として、理事会協議のとおり、内閣府政策統括官東良信君外八名の出席を求め、その説明を聴取することとし、また、参考人として国際協力銀行理事武田薫君、独立行政法人国際協力機構理事黒木雅文君及び財団法人日本国際協力システム理事長佐々木高久君の出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(柏村武昭君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(柏村武昭君) 独立行政法人国際協力機構法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○山本一太君 麻生大臣に御質問させていただきたいと思いますが、JBICとJICAをめぐる問題については、JBICの在り方というものが政府系金融機関改革の目玉として浮上して以来、我が党でもODAのプロジェクトチームをつくる等々で、まあとにかく関係省庁も巻き込んでけんけんごうごう、かんかんがくがくの議論をやってきたということはもう外務大臣もよく御存じだと思います。
 一々一つ一つ細かい話をまた蒸し返すつもりはありませんが、援助と国際金融は違うんであって、やっぱり理念の違う組織を一緒にしたということはこれは間違いなんだというもちろん議論もありましたし、いやいや、JBICは五年六年やって、いわゆる円借款と実は国際金融のコラボレーションの効果も出てきているんだと、中央アジア辺りの電力開発のプロジェクトなんかについてもコラボがあるんだというような議論もあって、いろんな議論をやってきたわけですが、この今日の法律案も含めて、方向性としては、やはり技術協力、無償資金協力、そして円借款という三つの援助のツールを一体化をすると、こういう方向でまとまったわけでございます。
 まあ、これについてはもう大臣、何十回も答弁をされていると思います。私も外交防衛委員会でこの問題を取り上げて麻生大臣に御質問をした記憶がございますが、今日、いよいよこの独立行政法人国際協力機構法の一部を改正する法律案を今日質疑をして、成立に向けて議論が佳境に入っていく中で、改めて、なぜこのJBICからいわゆる借款の部分を分離をして、技協、無償とくっ付けて新しいJICAをつくらなければいけないのか、その必要性、この法律改正の意義について、簡単で結構ですから大臣のお言葉で御説明をいただければと思っております。
#7
○国務大臣(麻生太郎君) これはOECFとJBIC、合併するそもそもの話にさかのぼって、あの時代からこの話は長く協議をされてきました。そのときにあって、御記憶かと思いますが、片っ方は十年据置き、二十五年の返済なんというのはそれは銀行業務と言えるかと。そんな三十五年先の話だと。傍ら輸銀の方はきちんとやっていくというので、これは全然性質を異にするものを、当時大蔵省の下にある二つの国際関連の金融だからという理由だけでそもそもの理念も違うものを一緒にしたところがそもそもの間違いだったのではないか。それは当時からあった議論でもあります。
 しかし、当時合併をさせた、しかし、現実問題として、今、日本の海外におけますODAとかまた技術協力とかいろんなものは極めて評価の高いものになってきました。そういう中にあって、ODAといわゆる無償資金協力とかいろんなもの、有償資金協力とかいろんなものががちゃがちゃになっていますんで、これをきちんと整理しないと、まず調査の点から、両方でやって、全く同じものを両方で調査と、これ無駄も多いし、きちんとした政府として一元化して、これはもう技術協力と、そしていわゆる、何というんですか、有償資金協力というものと無償資金協力、こういったものをきちんとした方がいいじゃないかという話からこれが、効率性というのが非常に大きなものになった背景だと思っております。
 それで、私どもとしては、こういったものをきちんとまとめておかないと、何となくばらばらというかな、個別個別にそれぞれやっております。人も支店も海外も随分重なっているところもありますので、そういったものは合理化されていくというのが正しいというのが今回の議論を大きくまとめていった背景というように御理解いただければと存じます。
#8
○山本一太君 今大臣がおっしゃったように、私もこのJBIC成り立ちの経緯をずっと見てまいりまして、最初からその旧OECFの部分と輸銀をくっ付けるというのは反対でした。当時、自民党の行革本部長、どなただったかということは申し上げませんけれども、この方がこの件についていろいろ提案のあるやつは持ってこいとおっしゃったので、山本一太私案というのを作りまして、これはやはり借款の部分は分離をして、これはやはりJICAの方とくっ付けるべきだという、まだ取ってあるんですが、山本私案を出したんですが、完全に無視をされたとは言いませんが、議論の俎上にも上らなかったということで、私、この間、臥薪嘗胆、いつかチャンスがあれば必ずJBIC改革をやるというふうに虎視たんたんと情勢をにらんでいたところ、今回の政府系金融改革の流れの中でようやく正しい議論が出てきたということで、これは、大臣御存じのとおり、関係各省のいろんな利害もありましたし、いろいろと考え方の違う国会議員同士のせめぎ合いもありましたが、これ、結局、援助の現場で仕事をやった者とすれば、やはり援助のツールを一体化をすると、同じ理念の下に組織を集めるという、こういう流れになったことについて、麻生外務大臣が強力なリーダーシップを発揮していただいたということにつきましては感謝も申し上げたいと思いますし、私は大変敬意を表したいと、そういうふうに思っております。
 さて、大臣、JICAが、新しいJICA、これJICAがJBICの一部を吸収するのではなくて、JBICの優秀な人材とJICAが融合をして新しい組織になると、私はこう言った方が正しいと思うんですけれども、さて、このJICA、新JICAがスタートしたと。予算の制度とか組織の制度等についてはその関係省庁、さらにはその実施機関同士で詳細いろんなところを今いろいろ議論して詰めているところだと思うんですが、実は、大臣、私、一つどうしても気になることがあるんです。
 それは、昨日、ちょっと新JICAの予算制度を少し、紙に書いてあるものを少し見ていたんですが、新しいJICAの予算制度について当然二つの勘定があるということはこれは仕方がないと思います。一つのどんぶりでできないというのは分かります。一般勘定、すなわち技協、無償なんかが入っているこの一般の勘定と、それから有償、円借款ですね、円借款の勘定と、これは二つに今のところ分けざるを得ないというのはよく分かりますが、この有償の勘定の中に、大臣もこれは御存じだと思いますが、政府関係機関予算と、それと事業費である事業予算と、こう二つに分かれているわけなんですが、政府関係機関予算というのは、これは利子収入とか運用収入、これ残高一兆円の運用をやっているわけですからこの運用収入、交付金等ということになっていまして、事業予算の方は、これは七千七百億あるんですが、財政投融資、出資金、自己資金等から成っていると。
 私が一番気になるのは、この政府関係機関予算が、これが議決予算、この制度のまま残るということなんです。これについては、これも細かいことを言っていると質問の時間もなくなってしまうのでいろいろ細かいことは申し上げませんが、これを残す、これをこういうシステムにしなければいけないという財務省側の理屈も分かります。ただ、新しいJICAがスタートして組織の一体化を図っていかなきゃいけない、組織の一体化を図っていく中で援助の効率を今大臣がおっしゃったように向上させていかなければいけないと、この新しい独法の機能を強化していかなければいけないということを考えますと、JICAの、特に技協の予算は、これも大臣御案内のとおり、三年から五年の中期目標というのを立てて、その中期目標で中期計画というものを外務省、財務省とも相談しながらということですが、主務官庁である外務省の認可を受けると。その後は、予算としてはJICAにとってはかなり使い勝手がいいというか、かなり裁量の利く予算なんですね。
 ところが、このこちらの新JICAの下に来る有償の勘定の中に議決予算というものが出てくると、つまり、例えばJICAで調査団を送る、私が何かその調査団を送るアレンジをしていたとしても、調査団を送るとその中に技術協力のスタッフが入る、さらには無償資金協力のスタッフが入る、円借款関係の有償の人も入れると、こういうときに、人件費の中でJICAとして裁量の利く部分と裁量の利かない部分、年度ごとに縛られちゃうわけですから、議決予算なんで。こういうものがあるというのは、実際に恐らくその現場で仕事をしている実施機関、つまりその新JICAのスタッフにとっては極めてやりにくいし、むしろその新しい独法の、何というんですかね、機動性を奪うことになっちゃうんじゃないかと。私はこのことだけは非常に懸念をしておりまして、大臣がこの件についてどう考えておられるか。
 さらに、将来的に、まあ今のところなかなかこれ一つの勘定にするということはできないと思いますが、これから十年、二十年たっていけば、まあちょっと五年、十年たっていけば円借款の役割等々も変わってくると思うんで、この議決予算の制度、ここだけぼこっと入っているわけなんですが、これを将来的に見直していくというお考えがあるのかどうか、そこら辺いかがでしょうか。
#9
○国務大臣(麻生太郎君) これは山本先生御指摘のありましたように、これはまず有償の方の規模がでかいんですよね。こちらの方の規模とこんなに違いますんで、大企業や零細企業とは言いませんけど、こんな感じのものになっております。
 例えば、片っ方は資本金八百八十億、片っ方は七兆円とか、元々のあれが違いますんで、そういった意味では、これはなかなか急に一緒にすると、これは勘定区分をきっちりしておかないと、いろいろ、片っ方外務省、片っ方財務省で全然育った文化も違うんでしょうから、かなり違うところもあろうと思います。ただ、仕事は似たようなことを海外でやるということになりますんで、しばらくの間はちょっときちんと勘定区分をしていかないとおかしなことになりゃせぬか、片っ方はけたが違いますんで。そういった意味では、資産の規模でも千百億対十一兆円と、これで十倍ぐらい違いますしね。そういった意味ではいろんなものにしばらく時間が掛かると思います。
 ただ、今言われましたように、五年、十年たっていろいろ人事の交流やら何やら進んだ段階で、今言われたように、いわゆる議決予算と言われるいわゆる政府関係機関の予算というのは、御存じのような形で別のあれができていますんで、そこのところをやらなくてもきちんとうまくいったじゃないかという五年なり十年なりの実績が出てきた上で、もう一回検討をしていけるという可能性はその時点で考えられるものだと思います。
#10
○山本一太君 ありがとうございました。
 なかなか一朝一夕というか、あした、あさって、一か月後、一年後には難しいかもしれませんけれども、是非そういう問題意識は大臣の中に持っていていただいて、必要な時期が来れば見直しも是非考えていただきたいと思います。
 少し時間が残っているので、この法律のことから離れて、一つだけちょっと大臣に御質問させていただきたいと思うんです。
 大臣、実は私、先般ある討論会に出席をいたしました。北朝鮮問題についての討論会だったんですが、いわゆる北朝鮮に大変詳しい専門家、ジャーナリストや大学教授や評論家やそういう方々が大勢出席をされたパネルだったんですけれども、今回の北朝鮮の六か国協議への復帰の声明あるいは六か国協議の展望、北朝鮮の核問題の今後の見通し等々についていろいろ議論をいたしました。
 いろんな意見が出まして、六か国協議をやってもなかなかうまくいかないんじゃないかという意見もありましたし、いやいや、それはちょっと違うんじゃないかと、今回の六か国協議は今までと違って、例えば北朝鮮の核問題というのはグローバルイシューになっているとか、中国が今までよりも怒っているから雰囲気が違うんじゃないかとか、あるいは北朝鮮も実は相当食料に困っていて、WFPの試算だと、一年五百六十万トン必要な食料が百三十万トンぐらい不足するんじゃないかという見方もあって、どうも軍の規律も弱っているということを考えると、今度の六か国協議は今までと違うんじゃないかというような意見も出ました。
 さらに、中国については、これは北朝鮮の誤算だったんじゃないか、すべて計算どおりにいかなかったんじゃないかと。中国の今回の反応というのはやはり北朝鮮が考えたよりも厳しかったんじゃないかとか、あるいはこの国連の制裁決議があって、これはもう麻生大臣を含めて日本政府が相当イニシアティブを取ったわけですが、この国際的な圧力というものがあったから北朝鮮が戻ってきたと言う人もいれば、いやいや、最初から冷徹な計算の下に戻ってきたんだと言う人もいたんですね。
 いろいろ意見は百出したんですが、実は、残念ながら、そのパネルの一つの結論として出てきたのは、六か国協議をやっても結局一年か二年後には北朝鮮は核兵器保有国として出現するんではないかと。それは、例えば今アメリカが北の核実験を非難をしている、国際的な包囲網は解かないというふうには言っているけれども、実はアメリカにとって核保有は、北朝鮮の核保有は、直接の脅威ではなくて、むしろ核が拡散をしてテロリストに渡ったり、ならず者国家に渡ったりすることを恐れていると。中国は相当怒っていますが、しかしながら、例えば石油、原油のパイプライン止め、食料を止め、北朝鮮を崩壊させるような、レジームチェンジをさせるようなところまでやらないだろう。韓国に至っては、まあちょっと表現が良くないかもしれませんけれども、ほとんどノーホープであると、これはちょっと表現が良くないかもしれませんが。こういう中で実は、六か国協議が再開をされても一年か二年後には結局核保有国北朝鮮が出現してしまうのではないかと、こういう意見が大勢だったんです。
 そこで、外務大臣にお聞きしたいのは、北朝鮮が核保有国として名実ともに認められるということで最も不利益を被るのは、大臣が何回もおっしゃっているとおり日本だと思うんですね。日本の安全保障にとって最も良くない状況、最悪のシナリオが出現をするかもしれない。そういう中で、アメリカや、あるいは韓国、中国、もちろん北朝鮮もそうなんですが、日本ほどの切迫感がないのではないかと。
 こういう中で、日本外交として、日本にとって最悪のシナリオ、すなわち北朝鮮がこの制裁やいろんな各国のいろんな圧力をのらりくらりとかわしながら結局核保有国になってしまうということを防ぐために、日本外交としてどんな働き掛けをしていこうと考えておられるのか、大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
#11
○国務大臣(麻生太郎君) 基本的には、今言われた懸念というのは、これはもうずっと言われているところで、何も核実験をやったから急に出てきた話でも何でもない、昔からよく言われ続けてきた一つの懸念だと思っています。
 したがいまして、こういったことの起きないように、今言われたような状況にならないようにするために、まず六者協議に復帰するに当たっての条件というのは一七一八、それから昨年の六者協議の結論等々、御存じのとおりですので、五か国としては核保有国としての北朝鮮の参加は認めない、これはもう非常に明確に出てきております。
 また、昨日、バーンズ・アメリカ国務省次官が日本に来て、今日、今、韓国に行っているか、今日は中国かな、行っていると思いますが、少なくとも日米両国におきましていわゆる北朝鮮を核保有国としていわゆる認めるということはしないということは改めて確認をしております。こういう認識というのは、これは他の中国とかロシアとか韓国とか、他の三者おりますけれども、こういうところでもほぼ共有をされております。私ども電話でやったところでは、今そういったことは言えると思っております。
 したがって、核実験を今後ともまた繰り返す可能性というのは十分ありますので、そういったことはとても容認できるものではありませんので、そういうことをすれば結果的にはえらい国際的な圧力が高まって、結果としてはこういった、何というか挑戦が高いものに付きますよという結論をやっぱり知らせる、知らしめるというのがすごく大事なところ。
 したがって、今回、五者の間で今回の北朝鮮に対する六者協議を今急ぐことはしません。少なくとも我々は、五者の連携というものをきちんと結束、そういったものをきちんと確立をしていくというのが優先順位が高くて、それがきっちりした上で改めてという形でしていかないと効果は極めて限られたものになると、そう思っておりますので、日本だけで、日米だけでとか、日韓米だけでではなくて、今幸いにして五か国の意見はほぼ共有されておりますので、その結束を維持しつつ、今言われた懸念に対して対応できるようにしていかねばならぬと思っておりますし、少なくとも六者協議以外に今この北朝鮮に対するいろいろなものを考えた場合に、効果を上げるのはこの六者協議が一番と思っておりますので、要は残りの五者の結束ということになろうと思いますので、それを優先順位の一番にして対応してまいりたいと思っております。
#12
○山本一太君 終わります。ありがとうございました。
#13
○委員長(柏村武昭君) 続いての質疑者、挙手をお願いします。白眞勲君。
#14
○白眞勲君 民主党・新緑風会の白眞勲でございます。
 今同僚の山本議員から六者協議についていろいろな質問がありましたので、まず、独立行政法人国際協力機構法の一部を改正する法律案についての質問の前に、幾つかの点について質問させていただきたいと思います。
 先ほど、今、まず、五者の結束が六者協議においては一番重要であるという麻生大臣の御発言とともに、六者会談については急ぐつもりはないということですけれども、もう一度確認します。それは、急ぐつもりではないということは、すぐにはやらなくてもいいじゃないかということだということなんでしょうか。
#15
○国務大臣(麻生太郎君) 五者協議を急ぐ余り五者協議の結束を乱すということはしないと申し上げているのであって、今からいろいろ出します話に当たって五者の結束が乱れてまで急ぐことはないという意味であって、五者が今の条件、北朝鮮が今我々出している条件をすぐのむというのであれば今でも開けます。
 ただ、なかなかさようなわけにはいかないであろうと思いますので、少なくとも御存じの一七一八のあの条件とか、前回六者協議が九月に出した条件とかいうのはあれがありますので、それらのものを認めた上で出てくるんだよという条件になっていますので、そんな簡単に出てくるはずはないと思いますが、我々としてはあれを、六者協議というのはこれは単なる手段であって目的ではありませんから、その意味では、六者協議の結果、核の廃絶というものにつながっていかないと意味がありませんので、私どもとしては、この五者の結束が優先順位の一番で、優先順位の一番というのは、結果的にその目的達成するためには五者の結束が一番大事という意味です。したがって、今すぐ六者協議を開く、そのためには向こうに出す条件を妥協して譲ってまで今六者協議の開催をすぐ急ぐつもりはないと、そういうように御理解いただければと存じます。
#16
○白眞勲君 つまり、その結束が、五者の結束が重要であると。と同時に、北朝鮮がまず無条件に復帰するということであって、何か条件を付けるようだったらば、まだする必要はないんじゃないかということでよろしゅうございますか。
#17
○国務大臣(麻生太郎君) 私どもとしては、年内、今二〇〇六年、平成十八年内に開催される可能性はあると思っております。APECの前とかよく言われてまして、私、そんな早く話はすんなりいくはずはないと思っていますので、年内にある可能性は十分にあると思っております。
 また、具体的な条件というのはいわゆる、何というのかな、それを一つのまなければ、のまなければ開かないとまで言うつもりはありませんけれども、少なくとも我々の五者としての意見がそろってないと効果が薄いと思うんですね。日本とアメリカだけまとまっていて、ほかの三つはまとまってなかったというのでは相手に与える効果が薄いと思いますので、私どもは、六者会合を開くのは手段であって目的ではありません。したがって、五者が結束しているというのが結果として目的を達成できると思っております。
#18
○白眞勲君 その中で、最近ですか、北朝鮮側が日本は出てくるなというようなことを言っているわけですけれども、日本政府としては、やはりそういう五者が結束したという条件と同時に、無条件で北朝鮮が復帰というものをのんだ後の六者協議が開かれた後に、二国間協議、つまり日朝間の二国間という協議もするつもりでいらっしゃいますでしょうか。
#19
○国務大臣(麻生太郎君) 私どもとしては、今、日朝間の直接交渉を直ちに開けるような状況では全くないと思っております。
 少なくとも今、日本は一七一八とは別に、日本の別のいわゆるサンクション、制裁というのをやっているのは御存じのとおりなので、これを緩めて日朝交渉を個別にやるというような気はありませんので、六者の枠内では、あれですよ、六者にいながら、ここで六人でやっていて、この陰で二人だけでやります、そういうのはありますよ。ただ、日朝だけで全然別個にやるというような考えはありません。
#20
○白眞勲君 今そういう中で、昨日ですか、アメリカの国務省のバーンズ次官、それからジョセフ次官との会談で北朝鮮による拉致の問題を六か国協議で議題とする方向で一致したということですけれども、それでよろしゅうございますか。
#21
○国務大臣(麻生太郎君) この件につきましては、拉致という問題は我々日本にとっては極めて大きいんであって、拉致、核、ミサイルは三点セット、一緒なんだと、そういった点は前から言ってありますし、この点につきましてはバーンズという人と主にしましたが、これは向こうの方から、拉致の問題については言及されないでも我々の方はよく分かっている、この問題については避けて通れない大きな問題、日本にとっては大きな問題だし、これは人道上も非常に国際的に見て大きな問題なんだということは明確、向こうの方から先に言い出すぐらいですんで、かなりこの拉致の、いわゆるアブダクションという言葉は、少なくとも国連の総会でも使われた言葉でもありますし、この話はかなり浸透してきていると私どももそう思っております。
#22
○白眞勲君 つまり、その六か国協議でも議題として上げるということでしょうか。
#23
○国務大臣(麻生太郎君) そうです。
#24
○白眞勲君 そうしますと、最近警察庁で発表した曽我ミヨシさん、ひとみさんの拉致容疑として逮捕状を発付した被疑者、通称キム・ミョンスクですか、の引渡しも当然六か国協議で日本側は要求すべきと考えますけれども、麻生大臣、ほかの被疑者のことも含めてその引渡しについては要求しますでしょうね。
#25
○国務大臣(麻生太郎君) 取り急ぎはこれは、白先生、まずは核ですよ。どう考えても最初は核の話ですよ。この核の話で皆集まっておるわけですから核の話なんであって、まず人権問題というのが当然そこに次に出てくる話なんであって、その中、ちょっと個別に名前がざっと出ていきますんで、例の千番台の話とかいろいろありますんで、そういった個別のところまで入れるかどうかは別にいたしまして、このいわゆる全体問題としてのアブダクションという話はこの議題の中に上がってくると思っております。
#26
○白眞勲君 ただ、警察庁でこの前そういうキム・ミョンスクという名前が挙がり、マスコミでも相当報道され、そして日本国民の関心も非常に高いという中でこういう六か国協議が開くタイミングでは、日本政府としてはこれをやはり北朝鮮に向かってやはり引渡しを要求すべきであると私は考えますけれども、大臣のお考えはいかがでしょうか。
#27
○国務大臣(麻生太郎君) その場の状況にもよろうと思いますけれども、日本としてこのアブダクションの話が出た場合、新たにこういった問題もあると、新たにこの種の話が出てきている、日本では逮捕状を新たに請求してきたというような話がその場で出てくるという状況になり得ればいいなと、私どもそう思っております。
#28
○白眞勲君 つまり、そのなり得た場合には当然、なり得たというか、そういう状況になったらそれは要求するということでよろしゅうございますか。
#29
○国務大臣(麻生太郎君) 具体的な名前を挙げるかどうかというのはいろいろまた分かれるところではあろうと思いますけれども、六か国協議の中においてこの問題が取り上げられるということに関しては、そういうものは取り上げられることになるというように考えております。
#30
○白眞勲君 ちょっと、その取り上げられることになるって何が取り上げられることになるのか、ちょっともう一度。
#31
○国務大臣(麻生太郎君) アブダクションの、拉致の話です。
#32
○白眞勲君 つまり、その拉致の中でのこの被疑者の要求ということも取り上げるつもりでいるかどうかということを聞いているんですけれども。
#33
○国務大臣(麻生太郎君) 拉致のことについては先方から言うほどこの問題については、我々の最大の関心事を向こうが言うくらいですから、当然日本の方から言うのは当然です。
#34
○白眞勲君 先日、ベーリング海で操業していた日本漁船四隻がロシア国境警備当局に連行されましたけれども、その後の情報についてどうなのか、外務省、お聞きしたいと思います。
#35
○国務大臣(麻生太郎君) 今現在ロシア当局において、いわゆる、今拿捕というのは正確ではなくて、これはいわゆる向こうに行っていて、いわゆるあらし、海上の状況が極めて悪かったので、ちょっと船の状況が具合が悪かったのでカムチャツキー港に、いわゆる連行とか拿捕ではなくて、同行を要請されたのを受けておりますんで、これは拿捕とか連行とかいうのとは全く違っております。
 その上で、これは西ベーリング水域においてスケトウダラの操業を行っていた四隻、そのうち、これは日ソ、これは条約が古いんで日ソになっておりますが、日ソのいわゆる沖合漁業協定によってこれは二百海里ということになって、相手国の漁船に対して、自国の二百海里内に対して相手国の漁船に対しては必要な措置をとるということは双方で、日本もソ連、今のロシアとの双方で認められておる。これに基づいて検査を行っておるということで、その詳細については確認をいたしておりますが、四隻の日本漁船のうち、今、ロシアの国境警備隊によって確認をしたところは、現場海域荒天であったことから日本漁船に対しペトロパブロフスク・カムチャツキー港に向かうよう要請、四隻の日本漁船は任意で向かったという上で、これらの四隻のうち一隻は既に所要の検査を終了して、ペトロパブロフスク・カムチャツキー港を出港して今現在日本に向かって航行中と聞いております。残り三隻ありますので、現在検査が行われていると思っておりますが、この点につきましては、在ウラジオストク総領事館を通しまして、ロシア国境警備局に対して検査が終わったんだったら早急に帰還させるように申入れを行ったというのが現状であります。
#36
○白眞勲君 私もこの漁船が現在ロシア当局の検査を受けているという報道を受けているわけなんですけれども、検査ってそんなに、魚の検査だったらそんなすぐ分かるわけでして、そんなに時間掛かるわけないなというのが私の印象なんですけれども、それについては大臣どうでしょうか。
#37
○国務大臣(麻生太郎君) 私もこの種の検査のことにそんな詳しいわけじゃありませんので、取っていい魚と取って悪い魚というのの区別というのはどういう具合にやっているのか、多分きちんと見てやるんでしょうけれども。その魚の区別というのが、いつもスケトウダラのはずのものが別のものを持っていったりなんかしているという話はよくある話なんではありますけれども、いずれにいたしましても、これは、少なくとも時間的に長期間勾留されるいわれがないわけだから、早急に検査が終わり次第帰してもらいたいということを重ねて申し上げております。
#38
○白眞勲君 正に今大臣がおっしゃったように、そんなに長く勾留、勾留というんでしょうかね、ずっといるいわれはないというのはそのとおりだと私も思うんですね。検査の結果だったらすぐ分かるわけですから、早く結論を出して早急に対処してもらいたいというふうに是非お願いしたいというふうに思います。
 それともう一点、ちょっとこの新JICA法の前にもう一点お聞きしたいんですけれども、核保有論議を容認する中川発言については与党内においてもいろんな波紋を投げ掛けているということですけれども、麻生大臣もこの問題については議論を封殺するべきでないと今までも発言されていますが、今もその御認識でよろしいんでしょうか。
#39
○国務大臣(麻生太郎君) これはもう何遍となくその他の民主党の議員の方々にもお答えをいたしましたんで、同じ話で大変恐縮ですけれども、日本が核兵器を持たず、作らず、持ち込ませずといういわゆる通称非核三原則というものを堅持することにつきましては、これまで歴代内閣が累次にわたって明確に表明をされてきておるのはもう御存じのとおりだと存じます。その意味で、そういった原則というのに加えて、日本の場合は原子力基本法という法律もあります。この法律によって日本の原子力のあれはいわゆる平和利用に限定されているという、法律で決められております。
 加えて、いわゆるNPT、何でしたっけ、核不拡散、ノン・プロリフェレーション・トリーティーか、条約。だから、その非核兵器国として核兵器の製造、取得は行わない義務を負っておりますので、このような点から見て、日本の国が核兵器を保有することはないというのは私どもが累次にわたって申し上げてきたところです。
 だから、今言われましたように、こういった話は、国としてきちんと決められております法律に従って我々はやっておるんであって、そういった今状況の変化に立って、いろいろな議論が国民の間で出てくるというのを封殺するというつもりは私の立場としてはありませんと申し上げているだけです。
#40
○白眞勲君 つまり、変わらぬということでしょうか、今までと。
#41
○国務大臣(麻生太郎君) 今までというのの条件は、どういうデフェニション、定義はどういう意味ですか。
#42
○白眞勲君 ですから、今まで国会で度々麻生大臣が御答弁されたのと何ら変わりはないということでございますか。
#43
○国務大臣(麻生太郎君) 今まで申し上げたとおりのことであって、議論を封殺するということを私ども、私どもは政府としてはきちんと今までどおりやります。それはもう全くそのとおり申し上げている、閣内の一員としてもそうですと、これも申し上げております。
 ただ、いろいろな意味で議論をしちゃいかぬというような話をされ、いろいろ出ますから、私どもの方は、私の方から積極的に申し上げていることは一回もないんですけれども、質問されるたんびに答弁するとまた言われるから。で、集中審議をしようなんと言われると、またそれまた議論をされたいのかなと私ども思わざるを得ないぐらいなんですが、私の方からこの種の話をしたことは一回もありません。それだけはちょっと議事録を読んで、よく読んでいただくとそういうことになっておりますので、その意味では変わっていないと御理解いただいて結構だと存じます。
#44
○白眞勲君 それでは、新JICA法に移らさせていただきます。
 まず、今回の改正案ですと、JBICの円借款を簡単に言えばJICAにやらせるということだと思うんですけれども、その場合、今までJBICが行ってきた国際金融業務、つまりアンタイドローンの途上国の構造調整等に資する日本からの資材料調達を条件としない資金協力、あるいは途上国政府等への公債発行等に対する保証についてもある意味広い意味での援助であると認識ができるわけで、だとすると、このような分野についてもJICAが事業をした方がいいのではないかという議論があると思うんですけれども、ここで財務省にお聞きしたいと思いますが、その辺りの線引きというのはどういうふうにお考えになっているんでしょうか。
#45
○大臣政務官(椎名一保君) 途上国支援的な業務、今おっしゃられた公債の保証などは新政策金融機関ではなくJICAに移管すべきではないかというお話でございます。
 国際協力銀行、JBICの業務についてですが、円借款等の海外経済協力業務は途上国支援を目的とするODAであり、同じODAである技術協力及び無償資金協力との一元的な実施を図るためにJICAに承継いたします。
 国際金融等業務は、我が国産業の国際競争力の維持向上や重要資源の確保などを目的とする非ODAであります。業務を限定した上で新政策金融機関に承継することとしており、この旨行革推進法に規定されておるところでございます。
 御指摘の債券発行への保証などは準商業ベースでの信用供与であって、非ODAでございます。したがって、国際金融業務等として新政策金融機関において実施されることになります。
#46
○白眞勲君 JBICの海外事務所については今後どのようにするつもりなんでしょうか。JBICの方、お答えいただきたいと思うんですが。
 と同時に、JICAの在外事務所とはどういう関係になるのか、JBICと統合されるのかどうかをJICAにお聞きしたいと思います。
#47
○国務大臣(麻生太郎君) ちょっと済みません。ちょっとお待ちください。──ちょっとお待ちください。
#48
○委員長(柏村武昭君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#49
○委員長(柏村武昭君) 速記を起こしてください。
#50
○国務大臣(麻生太郎君) 済みません。今御指摘のありましたものの中で、現JICAで五十六在外事務所、現JBICは二十七駐在事務所に拠点がありますので、今のJICAと今のJBICの事務所の統合が予定される国は十九か国になろうと存じます。名前を申し上げますか。
#51
○白眞勲君 いえ、いいです。
 そうしましたら、それ、JBIC、JICAさん、別にお答えしなくてももうはっきりとおっしゃっていただいたんでいいですけれども。
 今回、ODA改革においていわゆる海外経済協力会議というものを内閣に設置したということですけれども、調べてみると、この会議三回開かれていると。最後に開かれたのは八月で、その後開かれてないという中で何で開かれないんでしょうね。どんどん開いた方がいいなというふうに思うんですけれども。
#52
○政府参考人(別所浩郎君) 海外経済協力会議につきましては、新しい内閣の下でできるだけ早く開くということで、今内閣官房の下で調整が行われているというふうに伺っております。
#53
○白眞勲君 私は、この会議を基盤としてより戦略的にこのODAを実施していこうということは理解できるんですけれども、実際会議が開かれていない状況で新JICAだけがどんどん先走るというか、そういう形になるのはいかがかなとも思うわけでして、まず会議の結果を見ながら、個々の国々に対する援助体制をどのように実施していくかということもよく検討してから法律を変えてみたらいいんじゃないかなとも思うんですけれども、大臣、どういうふうにお考えでしょうか、その辺は。
#54
○国務大臣(麻生太郎君) これはたしか最初に中国の円借の再開の話が多分第一回目だったと記憶するんですが、それ以後、今は海外経済協力会議って、当時は安倍まだ官房長官のときだったと記憶しますが、そのときにスタートをさせて、一応月ごとにやっていこうじゃないかというような話をいろいろしたというのが経緯だったと記憶をいたします。
 で、この地域この地域ということで地域ごとに大まかの枠だけは何か月も先も、一応この問題について討議する、中央アジアについて討議すると、いろんな形で地域ごとに割っていったと記憶をしております。それで引き続き、いずれにしても外務省がこの調整のいわゆる中核として企画とか立案とかをやっていくことになるんだと思いますんで、そういった意味では、外務省の中においてもこの企画立案本部を設置して地域担当部局の連携というのをこれ強化しないとやっていけませんので、そういった意味では外交政策とこういったものを整合性の取れたものでやっていかにゃいかぬということで、結構いろいろ内閣とこっちと個別に詰めたりしているのはきちんと詰めている最中でありますんで、総合的な会議を開いていないというところだけであって、現実問題としてかなりのところは個別にいろいろ詰めておるというのは事実だと存じます。
#55
○白眞勲君 ここで人事についてお聞きしたいと思うんですけれども、JICAにおける円借款業務の遂行においては、十月二十五日の衆議院外務委員会の御答弁によりますと、その分野、つまり円借款の部分についてはJBICのノウハウが必要である関係上、職員はJBICから移ると理解しております。それだけではなく、円借款部門は今までのJICAの勘定とも区分していくということ、まあこれは先ほど山本委員も御指摘のとおりです。
 つまり人も別、勘定も別。これって単にJBICの職員がJICAの看板にすげ替えられたというか、極端なことを言えば名刺がJBICからJICAになっただけだと、もうともすればそういうふうにも言われかねないと思うわけですけれども、それでは意味がないだろうと。ですから、もう少しそのメリットの、具体的なメリットについてちょっと説明していただければなというふうに、ですから、JBICとJICAが統合したときの、今言ったように人も別、それから勘定も別だというんだったら、何のために統合しているのかと、いろいろあるとは思いますけれども、簡単でいいですので、一言で言うとこんなことだよということを国民の皆さんに分かりやすく説明いただきたいと思います。
#56
○国務大臣(麻生太郎君) 全くごもっともな御指摘なんだと思いますが、少なくともこのJICAというものはいわゆるODAの三つ、有償、無償、技協と、いわゆる三つのいわゆる協力、いわゆる通称何々協力というものを一元的に実施する機関というのをやりたいということなんですが、これ援助の手法というのは技術協力と無償協力と有償協力とありますんで、そういったものにとらわれないようにやっていくというのが大事なのではないか。
 具体的なことを言った方が分かりやすいと思いますが、例えば箱物を造りますと、有償なら有償、無償なら無償で。その中でオペレーションする人はだれがやるんですというと、これはまた全然別に、これはJICAからいわゆる人の協力をやりますという話になっているんだと存じます。そういうことを考えて、あと運営する運営資金はというと、それまた別のところということになりますんで、そういったものを一緒にやれるというのは極めて効率的になりますし、加えて、それをやるについて調査するのに別々にみんな調査人員出すわけです。そういう意味からいきますと、その一つのプロジェクトに対してその三つに分かれていたものが一つになりますと、調査をするのも極めて、一回でその調査ができるのは可能だと思いますんで、それぞれの人が皆、技協から一人、こっちから無償から一人といって出して、まとめていってその場で打合せができるということは効率的だというのはもう明らかだと思っております。
#57
○白眞勲君 今調査という、一元化という話だと思うんですけれども、JICAの組織には国際協力総合研修所というのがあり、またJBICにおいては組織に開発金融研究所という部署がありますけれども、結局それは統合するということでよろしゅうございますか。
#58
○政府参考人(別所浩郎君) 今外務省、JBIC、JICAが入りまして新しいJICAの制度設計、作業をやっているところでございます。その中でいろいろとした結論が出てくると思いますけれども、先ほどの御質問の中で、そのまま円借款をやる人間が移ってくるだけじゃないかという御質問がございました。
 それについて一言申し上げますと、その辺につきましても、制度設計で今議論しておりますのはそういうその縦割りの組織をつくるのではなくて、地域、国を着目したそういった組織をつくっていって、横断的な組織をつくった方がいいんじゃないかという議論を今しているところでございます。
 それから、今の研究所の話につきましては、正にどういうふうに効率化を図っていくかというところで議論しているところでございまして、方向性としては何らかの統合ということを考えるのかなとは思っております。
#59
○白眞勲君 何か議論している、議論していると言うんですが、議論してから法律案を出していただきたいなというふうに思っちゃうんですね、これね。今、麻生大臣が非常にはっきりぽんぽんと、例えばあれは、海外事務所の件でも十九だというふうにぽんと言ってくださると。そういう形にしていかないと、国民に非常に説明しにくい部分があるんじゃないかなと思うんですね。
 ちなみに、その十九というのは、後でいいですから資料でちょっとお出しいただきたいと思います。よろしゅうございますね、それ。
 ですから、もうちょっと、この調査の研修所の部署という、研修所と研究所ですか、の部署の一元化というのは、麻生大臣、どうお考えなんでしょうか。
#60
○国務大臣(麻生太郎君) 基本的には、片っ方は金扱うところ、片っ方は技術扱うところですから、かなり育てる人の種類は違ってくるんだとは思いますけれども、いずれにしても、こういったようなものは効率よくやるときには、一つの研修所の中に二つの部門を置くとか、やり方はいろいろあろうと思いますので、効率化されていくというのは、行政法人になっていくと自然と合理化されていかざるを得なくなろうと思っておりますけれども、私どもとしては合理化する方向で検討させたいと思っております。
#61
○白眞勲君 新しいJICAの人員は何人ぐらい増えるんでしょうか。JICAの方、お願いします。
#62
○参考人(黒木雅文君) お答え申し上げます。
 現在のJICAの職員が約一千三百六十名ございますけれども、JBICの方はまだ円借款の部門と国際金融部門が必ずしも明確に分かれておりませんけれども、現在、JBICの方が全体で約八百名いるというふうに承知しております。そのうち一部分が円借款ということで新JICAの方に来られるということになっております。
#63
○白眞勲君 全然答えていませんけれども、だから何人になるんですかと聞いているんですけれども。
#64
○参考人(黒木雅文君) JBICの職員の分割につきましてはまだJBICの中で検討中というふうに承知しておりまして、何名新JICAの方に来られるかということはまだ決まっておりません。
#65
○白眞勲君 そうしますと、検討中だと、人が増えるのも検討中だということは、施設の工事やシステムの統合などで当然新たな費用が掛かるというふうに思いますけれども、この見積りについても検討中ということでよろしいんですか、JICAさん。
#66
○参考人(黒木雅文君) 現在、JICA、JBIC及び政府との間で新JICAにつきまして、組織、運営、業務、人事等の制度について検討中で、議論をしているところでございまして、統合に伴う必要な経費については現在のところまだ決定しておりません。
#67
○白眞勲君 今も一つの御答弁の中で検討中ですと、議論がありますと、論議をしているみたいなことをおっしゃっていると、議論をしている、検討中だ、検討中だ、議論をしているだけだと先へ進めなくなってきちゃうんですよね。
 ちょっとまた、もう一つお聞きしたいんです。給料についてお聞きしたいと思います。
 さきの衆議院外務委員会で、水準を適切に対処しなければならないということですけれども、これちょっと職員の皆さんには微妙な問題だと思うんですね、給料ですから。予算がもうもちろん幾らでもありゃ、それはJICAの人たちの給料を上げれば足りるということになるでしょうけど、かといってJBICから来た職員を逆に下げれば、それは彼らだってそれなりの生活という、水準というものを維持していきたいと思うわけで、もうこれ働いている方の立場としてはどっちにしたってちょっとねという感じがするんですけれども。
 適切に対処とおっしゃっていますけれども、結局これ給料を上げるか下げるかのどっちかになるわけですよ。これどうなっているんですか。
#68
○国務大臣(麻生太郎君) 役人じゃ答えにくいところでしょうから、私の方から。
 これは民間の会社の合併も同じなんですよ。どこの会社でも皆そんな、みんな給料が横並びで全部一緒なんてことは、製鉄会社でも違いますしね。その間、合併して、当面はその差のままいくわけです。そして、次第に時間を掛けてやっていく。相手も、組合もある話ですから、そういったものは時間を掛けてやっていかにゃという以外にほかに方法がないということでありますので、外務省というのがこれは間に立たないとしようがありませんので、この新組織の人事制度と給与の問題については、これは関係機関と引き続き協議をして、関係機関というのは組合も入りますけれども、そういったところで引き続き協議をして検討を進めていかなきゃしようがないという、現実問題としてそうです。
#69
○白眞勲君 要するに、今も、これからいろいろ調整するということですよね。
 そうしますと、結局、今まで御答弁で私がお願いしたことに、お聞きしたことについてはほとんどまだ決まっていないということになると。ましてや、JBICもこれからどうなるかということについては、今やっている最中と。通常国会で出すというような話も聞いているんですけれども。だったら通常国会まであと二か月ちょっとだから、併せて出したらどうかと思うんですけれども、外務大臣、何でこちらの方だけ新しく先に、先走ってやろうとしているんでしょうか。
#70
○国務大臣(麻生太郎君) やっぱり海外におけます効率性というものを考えた場合に、今、我々としてはいろいろなところから日本のODAに関して、これはアフリカに限らずいろんなところからの要請は多い。それに対応していくために、実施機関について、やっぱりそれを効率的に整えていかにゃいかぬということにつきましては、これはJICAが、何というんですか、技術協力、有償資金協力及び無償資金協力というのを、いわゆる今まで全然ばらばらでやっているのを一元的に実現していこうと思ったら、これは結構、今までと組織も違いますんで、時間も掛かる話でもありますので、なるべく法整備はきちんとできるところから速やかにやっていかないと、現場の対応というのは、それに対してどういうことになるのか分からぬというと、みんな腰が引けてなかなか動きにくくなりますので、できれば現場を預かる我々として、我々というか、新JICAとしては、現場を持っている方としてはなるべく早く、一元化というのが方向で決まっているんだったら、早くそういった方向で動かしていきたいと。
 それが背景です。
#71
○白眞勲君 何か検討します、議論をしますと言われてて、さあ法律だけ通してくださいと言っても、何かまるでそれでは白紙委任じゃないかと。枠だけ決めて、あとは私たちの方でよしなにやりますからみたいな感じになってしまうということでは、ちょっと私としては気になる部分なんですけれども。
 そこで、ちょっと別の観点からお聞きしたいんですけれども、JICAさんにお聞きします。
 JICAさんをお辞めになって民間の建設会社に行かれた方もいると聞いているんですけれども、過去五年間で結構ですので、一部上場の建設会社あるいは大手のコンサルタント会社に再就職したJICAの職員、あとJBICさんにもお聞きしたいんですね、JBICの職員について数を教えてください。
#72
○参考人(黒木雅文君) JICAとして承知している範囲では、過去五年間に退職した役職員で一部上場の建設・土木会社及びコンサルタント企業へ再就職した例は、早期退職者については一件ございまして、企業数は一社で、人数は一名でございます。
#73
○白眞勲君 JBICさん、お願いします。
#74
○参考人(武田薫君) お答えいたします。
 国際協力銀行におきまして、役員あるいは部長級等の幹部級の職員につきまして、私どもが承知している範囲におきましては、企業数は一社で、人数は一名でございます。
#75
○白眞勲君 今、JICAさん、早期退職者というふうにおっしゃったと思うんですけれども、定年退職者は含まれてないんですか。
#76
○参考人(黒木雅文君) 定年退職者も含めて調査しました結果として、早期退職者について一件あったということでございます。
#77
○白眞勲君 最後何と言った。最後何て言った。早期、早期……
#78
○参考人(黒木雅文君) 早期退職者について一件あったということでございます。定年退職前に退職して、途中退職して企業の方に行ったという方でございます。
#79
○白眞勲君 ですから、その定年退職ですよ。定年退職についてはどうなっているんですか。定年退職者いないの。
#80
○参考人(黒木雅文君) 定年退職者についてはございません。
#81
○白眞勲君 それちょっと、JICSさんは、いらっしゃっていると思うんですけれども、JICSさんはこの新しい法律について影響は受けるんでしょうか。
#82
○委員長(柏村武昭君) どなたに質問ですか。
#83
○白眞勲君 JICSさんですよ。JICSさん、お願いします。
#84
○参考人(佐々木高久君) お答えいたします。
 現在までのところ、JICSがどうなるかについては、具体的な議論は行われていないと承知しております。
#85
○白眞勲君 JICSがどうなるか分からないというと、職員の皆さんはすごく動揺すると思うんですけども、その辺はどう御認識されているんでしょうか、理事長さん。
#86
○参考人(佐々木高久君) お答えいたします。
 いろいろなケースを想定いたしまして部内に一応タスクグループ的なものを設けまして、いろんなケースに基づいて可能性、こういう場合はどうするかというようなことは検討しております。
#87
○白眞勲君 インドネシアの津波関連についてJICSさんにお聞きしますけれども、放送局用の家具の調達について、お手元に資料をお配りしましたけれども、答弁の、提出資料@のところの線の引いた部分ですが、机については、家具については「情報省より情報をいただいて、それを、十一社を選んだ」と明確に答えていらっしゃるわけですね。ところが、その後に私が、これは十一月に提出した質問主意書とその答えが次のページ、次の次のページにあるわけなんですが、三ページ目に、同じことを聞いたところ、「JICSが独自の市場調査に基づき対象となる業者のリストの原案を作成した上で、」というふうに書いてあるわけでして、これ矛盾していませんか。JICSさん、どうですか、ちょっと答弁で明らかにしていただきたいんですけれども。
#88
○参考人(佐々木高久君) お答えいたします。
 私も私の答弁ぶりにつきまして議事録をもう一度読み返してみましたけれども、五月九日及び二十三日の国会答弁で、JICSがインドネシア政府と協議した上で十一社を選定しました、また、JICS独自で判断したものではございませんで、インドネシアサイド、情報省とかの関係者と協議した上で決定いたしましたと答弁いたしました。
 この私の答弁によりまして多少誤解が生じた嫌いがございますので、もう一度整理してお答えいたしますと、まず第一に、十一社の業者リストの原案につきましては、JICSが現地の取扱業者に関して調査を行ってリストを作成いたしました。そのJICSが作成しましたリストの原案をインドネシア側に提出しまして、インドネシア情報省、ラジオ局にコメントを求め、協議を行いました。その結果を、協議の結果を踏まえまして指定の十一社を選定したということでございます。
#89
○白眞勲君 これ、多少誤解じゃないですよ、これは。これ、どう考えたって、その最初の提出資料@を見れば、これはどう考えたって、「情報省より情報をいただいて、」と書いてあるじゃないですか。これを言っているわけですよ。これ、どういうことなんですか。もう一度御答弁いただきたいと思います。これ、おかしいんじゃないですか。
#90
○参考人(佐々木高久君) JICSはインドネシア政府の調達代理人として働いておりまして、何か仕事する際にはその施主であるインドネシア政府の関係者と十分協議すると、そこから情報を得ることもございますし、いろいろ協議をすると、そういう意味で答えたものでございます。
#91
○白眞勲君 全然答えとなっていませんよ。これは質問主意書の答弁書によると、「JICSが独自の市場調査に基づき対象となる業者のリストの原案を作成した上で、」というふうに言っているわけじゃないですか。つまり、これはどういうことかというと、原案はJICSが作成したということですよね。今も御答弁ではそうおっしゃったわけですよ。ところが、実際に五月の、今の五月の九日のこれ、私に対する答弁では逆のことを言っているわけじゃないですか。多少誤解じゃないですよ、これは。これ、全然誤解どころじゃないですよ。これ、皆さん、このいらっしゃる皆さん、それはおかしいという話になりますよ、これは。これについてどうなんですかと聞いているんですよ。矛盾していませんかということを聞いているんですよ。それについてお答えください。
#92
○参考人(佐々木高久君) お答えいたします。
 繰り返しになりますけれども、このリスト自体はJICSが作ったということでございまして、その作成過程においていろいろな先方政府と協議をいたしましたということは事実でございます。
#93
○白眞勲君 ですから、全然答えになってないじゃないですか。じゃ、何で五月の九日の日に「情報省より情報をいただいて、」というふうに言ったんでしょうか。これ、言ったということはここから物事がスタートしたということなんじゃないんですか。そういうふうにこれ理解できますよ。
 それについてお答えください、もう一度お答えください。ちゃんと答えてください。
#94
○参考人(佐々木高久君) したがいまして、リストを作ったのはJICSであると。その作る過程においていろいろ意見交換、協議をしたのが情報省なりラジオ局であるということでございます。
#95
○白眞勲君 ですから、そこはもう私何度も申し上げているんです。要するに、リストを作ったのがJICSであるということであるならば何でこういう言い方をしたんですかというふうに聞いているんですよ。それを聞いているんですよ。ちゃんと答えてください。
#96
○参考人(佐々木高久君) 事実関係は今ほど私がお答えしたとおりでございますが、五月九日の答弁でこういう答弁をしたと、で、多少といいますか、誤解を生じたということについては反省をしておりまして、今後そういう誤解が生じないように努力したいと思います。
#97
○白眞勲君 つまり、誤解が生じたということですけれども、もう一度聞きますけれども、これ、いいですか、リストを作ったのがJICSであるならば何でここで言わなかったんですかということなんですよ。それを誤解を生じたということですね。つまり、この答弁間違っていたということですね。
#98
○参考人(佐々木高久君) お答えいたします。
 先ほども御説明しましたように、インドネシア政府と十分協議をしていろんなこと、インドネシアでJICSは行動しておりますので、そのインドネシア政府といろいろ意見交換するという点を強調してこういう答弁をしたということでございます。
 したがいまして、インドネシア政府の情報即リストの業者名になったというわけではございません。
#99
○白眞勲君 インドネシア政府のことを強調する必要はどこにあるんですか。
#100
○参考人(佐々木高久君) それは、JICSがインドネシア政府の調達代理人としてインドネシアで活動しておるということでございますので、あくまでも施主としてのインドネシア政府の意向を尊重するということでございます。
#101
○白眞勲君 私は、答弁で何でじゃそんな大切なことをここでのせなかったんですかということなんですよ。JICSが原案を作成したんだということを何で言わなかったんですか、それをお聞きしたいんです。もう一回お答えください。
#102
○参考人(佐々木高久君) 結果としてこういう答弁をしてしまいましたけれども、事実関係は先ほど申し上げたとおりでございます。
#103
○白眞勲君 それは結果としてという、ごまかしですね。結果としてそういう答弁をしてしまいましたけれども事実はこうですというのは、それはごまかしということじゃないんですか。
#104
○参考人(佐々木高久君) お答えいたします。
 そういう意識は答弁した当時、私は持っておりませんでした。
#105
○白眞勲君 認識じゃないんですよ、事実なんですよ。事実を私は聞いているんです。佐々木理事長さんの認識なんかは私は聞いてないんですよ。事実がどうだったかを聞きたいから私はこうやってお聞きしているわけですよ、しつこくと言われても。
 ですから、これは、じゃ答弁のそごがあったということでいいんですね。理事長さん、お答えください。
#106
○参考人(佐々木高久君) 答弁に不十分なところがあったということは事実でございますが、事実関係は先ほどお答えしたとおりでございます。
#107
○白眞勲君 今JICSが、答弁が不十分であったということですけれども、この質問書の答弁書に書かれている、委員会の御指摘の答弁もこの趣旨に沿ったものと考えると書いてあるわけですね。これ、いわゆる不十分だというふうに認めた以上、外務省としてはこの答弁書を不十分であるということで認めた結果になるということでいいですね。外務省さん、お答えください。
#108
○政府参考人(別所浩郎君) 白先生の質問主意書に対する答弁でございますが、私どもは、事実関係を確認した上で、それに基づいて事実を答弁申し上げた次第でございます。そして、それが事実でございますので、JICSの理事長の国会における答弁もそういう事実を反映させるべく答弁したのであろうということを私どもの認識として申し上げたわけでございます。
#109
○白眞勲君 今、JICSが不十分だというふうに、答弁が不十分だということをお認めになったわけですよ。そういうことにもかかわらず、今まで私に対して何の働き掛けも何もなかったじゃないですか、この答弁について。それについて、外務省としてどういうふうにお考えになっているんでしょうか。
#110
○政府参考人(別所浩郎君) 今、事実関係については繰り返されているとおりでございますので、私どももそれを認識したわけでございます。また、JICSに対しても当然ながら事実関係を照会したわけでございますが、それに対して自分たちとしての認識はこういうことだという説明がございましたので、それを踏まえて答弁を作成したということでございます。
#111
○白眞勲君 でも、この最初の十一月の、失礼しました、五月の九日の答弁が、これが不十分だったということは、この答弁書を書く自体で分かるはずですよね、外務省さんとしては。その辺については外務省さん、どうなんでしょうか。
#112
○政府参考人(別所浩郎君) 今、JICSの理事長御自身が不十分だという認識を示されたわけでございますが、私どもといたしましては、事実関係を注視し、それを踏まえて白眞勲先生の質問主意書に対しては誠実に答えたというふうに思っております。
#113
○白眞勲君 JICSさんにもう一度お聞きしたいんですけれども、これは日本側のJICSがリストを出したということで、インドネシア側はリスト出さなかったんですか。
#114
○参考人(佐々木高久君) JICSがリストを作りまして提出いたしました。インドネシア側からはそういうリストの提出はございませんでした。
 なお、先ほど不十分だったと私お答えしましたが、白先生に対して誤解を与えてしまったという意味において不十分であったということでございます。
#115
○白眞勲君 私に対して誤解を与えたから不十分だったんじゃなくて、これどう見てもこれは不十分なもの、答弁が不十分なものは不十分じゃないですか。
 それと、今リストを出したのが何か日本だけで、JICSは出していないということでしたね、ごめんなさい、インドネシア政府側は出していないということでいいんですね。
#116
○参考人(佐々木高久君) お答えいたします。
 そのとおりでございます。
#117
○白眞勲君 それで、私この五月の二十三日の外交防衛委員会でのJICSさんの答弁、これ質問で私がこの件についてこう言っているんですね。ちょっと読みますね。
 「この家具の調達において、十一社の業者を決める際、情報省から情報をいただいたという御答弁をされたんですけれども、そのリストにはファクス番号や担当者名も書いてあったんでしょうか、それとも業者名だけが書いてあったんでしょうか。」。つまり、そのインドネシア側のリストにはファクス番号や担当者名や業者名が書いてあったのかと聞いたところ、佐々木理事長さん、こう答えているんですよ。「電話番号は書いてございました。」って。
 今リストないと言ったじゃないですか。リストないのに何で電話番号書いてあるんですか。おかしいじゃないですか。
#118
○参考人(佐々木高久君) お答えいたします。
 JICSがそのリストを作りまして、その業者名とか電話番号とかを記載したものをインドネシアサイドにこれでいいでしょうかということで提出したという意味でございます。
#119
○白眞勲君 そうすると、この五月二十三日のこの御答弁はうそですね。
#120
○参考人(佐々木高久君) お答えいたします。
 そのリストの中に電話番号も含まれておりましたという趣旨で答弁いたしました。
#121
○白眞勲君 私は、これ聞いているのは、これ情報省、もう一度読みますよ、もう一回聞いてくださいよ、ちゃんと。後でまたこれ議事録見ていただければと思うんですけれども。「情報省から情報をいただいたという御答弁を」、これ括弧して佐々木理事長さんがというふうにしておきますけれども、「をされたんですけれども、そのリストにはファクス番号や担当者名も書いてあったんでしょうか、それとも業者名だけが書いてあったんでしょうか。」と私は聞いているわけですよ。これは、ですからインドネシア政府のリストには書いてあったかと聞いたら、佐々木理事長さんこう答えている。「電話番号は書いてございました。」と書いてあるんですよ。
 つまり、これはどう考えたって、リストがあったことを認めた、その前提の上で電話番号ということが書いてあるんじゃないんでしょうかということなんですけれども、いかがでしょうか。
#122
○参考人(佐々木高久君) お答えいたします。
 インドネシアサイドから提出されたリストという趣旨で答えたものではございませんで、日本側で作ったリストには電話番号は書いてございましたという答弁をいたしました。
#123
○委員長(柏村武昭君) 白眞勲君、時間の方が来ておりますが。
#124
○白眞勲君 はい。じゃ、最後の質問になります。
 それで、この選定にかかわって、「インドネシア情報省のどの部署のだれがリストを出したんですか。」と聞いたんですよ、私は。そしたら、佐々木理事長さん、こう答えた。「現時点でちょっと承知しておりませんので、後ほど調べた上でお答えいたします。」と言っているんですよ。これは完全に答弁うそついたということじゃないですか。佐々木理事長、最後にお答えください。
 おしまいにします、これで。
#125
○参考人(佐々木高久君) 私はそういう意識はございませんで答弁しておりました。
#126
○白眞勲君 終わります。
    ─────────────
#127
○委員長(柏村武昭君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、福島啓史郎君が委員を辞任され、その補欠として尾辻秀久君が選任されました。
    ─────────────
#128
○委員長(柏村武昭君) それでは、質疑のある方、挙手をお願いいたします。高野博師君。
#129
○高野博師君 それでは、JICA法の改正について、何点かお伺いいたします。
 昭和四十九年に国際協力事業団ができまして、それからもう三十数年、四十年近くになりますが、新しい、今回新しいJICAになるということであれば、これまでのJICAについての総括、評価、これはどういうものなのか、お伺いしたいと思います。
#130
○国務大臣(麻生太郎君) 少なくともJICAがこれまでやってきた事業の中で技術協力事業というものが余りよく言われないところで、スポット当たらないところではあるんですが、私は、これ開発途上国の人材育成ということに関しましては、私は途上国にとにかく自助努力なんですよという話をやり、あとは、日本がいなくなった後もちゃんと自分で持続していくということをやるためには、これ、まず自分できちんとやるという基礎というものをつくり上げるというのに私はこれが一番大きく貢献したかなと、いろいろなところに行ってみてそう思います。特に離陸していった、いろいろなアジアの国々の中で最貧国からどんどん離陸していったところを見るとそう思っております。
 また、この技術協力というのは、いわゆる現場で顔の見える援助という意味において、一つの典型だと思います。したがって、日本人のいわゆる専門家、技術の専門家が現場で額に汗し手にあぶらして働いてみせるというところが基本的には、いわゆる労働に対する美徳とか日本人の勤勉さ、そういったものを、いわゆる労働に対する考え方というようなものを日本人としては確実に伝えていった。これインドなんかの評価は一番大きいのはここにあるように思っておりますので。外交上の点からいきまして言えば、やっぱりいわゆる中長期的な信頼関係の構築という意味においても、これは大きな効果があったと思っております。
 今、平成十五年に独立行政法人へ移管して以来なんですが、JICAというのは、先ほど白先生からの御質問にもあっていましたけれども、ここのところは効率的でやっぱり質の高いものにしていく、やっていかにゃいかぬという話からいわゆる効率性を重んじたものに変えてきたんだと思いますが、基本的には現場主義というのは結構貫かれてきておりまして、こういったものでいわゆる在外の強化というもの、在外の現場の強化というものは今後やっていかにゃいかぬところだと思っておりますが、少なくともその点につきましては独法の評価委員会からもそれなりに評価を受けていると思っております。
 平成二十年にこれが発足することになるんですが、新JICAが平成二十年に発足することになるんですが、例の三つの、有償、無償、技術協力のこの三つにつきましては、いわゆる援助の手法というものをJBICと違って三つ一緒にやることになりますので、そういった意味では、主務官庁になります外務省としては、このJICAによりますODA事業というものの適切な実施というものをこれまでの経験に基づいてこれをやれるということになると思いますので、全く新たに発足するのと違いますので、これまでの経験則が生かせると思って、これまでの評価としては、幾つかばらばらにやってきたとは言われながらも、私どもはその部署部署においてはかなりの効果を上げてきた結果としてこういった今日の評価を得ておるものだと、私どもはそう理解をいたしております。
#131
○高野博師君 ODAの円滑な実施という点でのJICAの役割は大きかったかなと思いますし、被援助国でのJICAに対する評価、感謝というのは非常に高いものがあるというふうに思っておりますが、今大臣がおっしゃられたように、顔の見える援助という点ではやっぱり若干弱かったんではないかなという気がいたします。
 それから、最近JICAが非常に組織的に硬直化してないのかなという気がするんですね。これは、事務的にあるいは官僚的に非常になってしまって、裁量の範囲内でやれるということも余りやらなくなっているような私は個人的に印象を持っているんですね。余り面白くなくなってきたなんて、これは個人的な感情であります。しかし、一番重要な点は、やっぱり顔の見える援助という点での、そのODAを通じて日本のプレゼンスを高めるという、そういう点でJICAは、新しいJICAはもっとより大きな力を発揮してもらいたいなと思っております。
 もう一つ。官邸に海外経済協力会議ができました。そして外務省があり、今度JICAが円借款と無償と技協と、これをやると。この三つの機能的な連携というのはうまくいくのかなという気がいたします。衆議院での質疑の中の答弁で、官邸で戦略をつくる、そして外務省で政策を練る、JICAがそれを実施すると、こういう答弁を副大臣がやっておりますが、政策と戦略というのを、僕はちょっと若干頭の整理をしたいと思うんですが、戦略があってから政策があるんでしょうか。むしろ僕は逆なんじゃないかと思うんですね。ODAの戦略を練る前に、これは僕のまた持論なんですが、国家戦略というものがない中でODAの戦略というのはあり得ないのではないかという。したがって、大方針があり大戦略があって、そしてその下で戦略、政策というのは練られていくのかなと思うんですが、ここのところはどういうふうに大臣は認識されているんでしょうか。
#132
○国務大臣(麻生太郎君) 全く御指摘のとおりだと思いますが、基本的には、日本というのは少なくとも経済的繁栄を通じて平和と幸せをというのは、多分戦後六十年間一貫した日本の中におけるコンセンサスだったと思います。経済的繁栄というものが大事。したがって、経済的繁栄ないという、いわゆる貧しいところにおいていわゆるテロとかいうことにつながっていく大きな理由の一つにもなっております。したがって、この経済的繁栄を日本という国が如実に示しております。資源もない、そういった、しかも場所的には極東の一番東端にある国が世界第二位の経済大国になった、領土も極めて限定されておるという中にあってこれだけのものをかち得たというこれまでの実績というものを、他国に対しておれたちはこうやってきたというような話をしていく、それが結果として世界の経済的繁栄につながっていく、それが平和につながるというようなのが多分日本の戦後持ってきた一貫した考え方だったと思います。
 それが戦略として意識されていたかといえば、それは高野先生、私も政治家がそういったことを全体に体系別にきちんと戦略として頭に入れていた政治家がどれだけいたかというのは甚だ疑問です。しかし、結果としてそういったものの流れになってきたんだと、私自身はそう思います。
 したがって、それに沿って今効率的に事業をやり、いろいろなところをやっていくに当たって、今アフリカ辺りでも資源のないところはむしろ政治的には安定している、資源のあるところの方が内紛が絶えない、例外もありますけれども、もちろん。そういったようなことを見ていくときに、やっぱり日本として、おれたちのやり方として政治的に安定し、結果として政策に一貫性ができ、それが社会の秩序につながりというようなのが我々のやってきたこれまでの経緯ですけれども、そういった形を押し付ける形じゃなくて、これだけが絶対だなんて押し付けるつもりじゃなくて、これはおれたちがやってきたことということで言っていくというのの一助に、この新しいJICA法に基づく三つ一緒で、いろいろおまえの国に適しているのはこれ、しかし向こうの言うのは、いや、おれたちはこれやりたいんだ、いや、その前にこれやっておかないとこっちにつながりませんよというようなことを一体的にやっていった方が効率が高いと、私どもはそう思ってこの新JICA法をお願いをしておるという経緯です。
#133
○高野博師君 それでは、ODAの広報についてちょっとお伺いしたいんですが、被援助国一般にはJICAとかJBICという名前はかなり浸透している部分もあると。しかし、必ずしもこれがジャパンだということを分かっている人がどのぐらいいるのかなという気がしまして、海外に行くたびに、JICA、JICAと言うんだけどジャパンとは言わないんですね。で、一般国民が、向こうの被援助国の一般国民がJBIC、JBICとか言うとかJICAって言っているだけで、もっと日本の国民がそちらの国民に、相手国の国民に対して援助しているんですよと、あるいは、日本の政府がそちらの国に援助しているんですということをきちんと分からせるような広報というのは必要なんじゃないかと思うんですね。
 JICAと日の丸だけあるけれども、これで本当分かっているのかなという気がするんですが、その辺はどうお考えでしょうか。
#134
○大臣政務官(関口昌一君) ODAを一層国家的に展開していくために、日本国民の理解と支持が大変重要になってまいります。また、我が国の貢献について被援助国民の認識を得るとともに、評価を高めていくことがODAの重要な目的の一つであります。このため、国内、海外を問わず、ODA広報に積極的に取り組んでいかなければならないと思っております。
#135
○国務大臣(麻生太郎君) 高野先生、これは全くおっしゃるとおりでしてね。逆に一時期は名前が売れ過ぎて控え目にしろと、アンタイドローンで全部やれなんというのが国会でじゃんじゃん言われたんですよ、当時の野党側の方から、ひも付きはけしからぬと。しかし、今ほかの国はほとんどひも付きで、日本だけがひも付きじゃない比率が圧倒的に高くなっちゃっているのが現実なんですが、日本というところがなかなか見えにくくなってきているというのは事実です。
 ただ、別の意味で今どんなことをしているかといいますと、多分、この間のイラクの派遣のあの給水車に「キャプテン翼」のマークが付いていたというのが一番有名になったところですけれども。
 あれは、翼というのはアラビア語でマージドと言うんですけれども、ジダンにしてもトッティにしても、みんなMVPを取ったサッカーの選手が、何を見てあなたはサッカーをやる気になったんですか、キャプテン・マージドとみんな答えている。それは日本のコミックが出している、今じゃ「ヤングジャンプ」というのに載っているんですが、これから出ている話で、日本の国旗よりこっちの方が日本というのは信用が高い。これが今現実なんですよ。したがって、あの給水車は絶対襲われない。これはキャプテン・マージドのでかいロゴが張ってありますから。これ、日本の国旗よりはるかに効果が高かった。しかし、これが日本のコミックだということはかなりこれは知られた話になっていますので。
 今どんな形で入っていくかというのはちょっと正直、外務省の広報というものもちょっと、ただただ紙配って、パンフレット使って何とかという話じゃないんじゃないのかと思ってこういったものを、いろんな形で、今、別の広報というのを考える必要があると思って、今外務省でいろいろ全然別の角度から。役人でやりますと大体ろくな広報考えませんから、大体向いてません、向いておらぬと。だから、そういった意味で、広く考えろということで、別の視点を使って考えろということで今話を進めております。
#136
○高野博師君 もう少しそこの話を、議論を進めたいんですが、ちょっと別なのを用意してありますので、もうちょっとお伺いしたいと思います。
 六か国協議との関係でいいますと、昨日、バーンズ国務次官と大臣は会談をされたかと思うんですが、北朝鮮を核保有国として参加させることには反対だと、認めないと、こういうことなんですが、核保有国として認めないということの条件というか対応はどうすればいいんでしょうか。事実上核を持っていくということもあり得るわけですが、そこはどういう対応が必要なんでしょうか。
#137
○国務大臣(麻生太郎君) いわゆる核査察機構、いわゆるIAEAの査察を受け入れる。例えば、日本の場合はプルトニウム含めて持っておりますが、少なくともこれについて世界から疑われていることは全くない。なぜなら、日本はIAEAに全くオープンで見せておりますから。そういったようなことをやり、その中から核を持つための施設というのは、これは生物兵器とかまた化学兵器と違って、核の場合は兵器としてやるにはかなり大掛かりな装置も要りますので、私どもとしてはこういったようなものはきちんと査察をすればきちんと出ますんで、そういった意味では、核というものは持っていないということをきちんと分からせるためには、それを履行をしてもらうということをしてもらわない限りはなかなか先には進まないということだと思います。かつ、核開発を引き続き継続しているというような感じなんでありますが、それはもうとてもじゃないということになろうかと存じます。
#138
○高野博師君 昨日、潘基文韓国外務大臣と私も太田代表と会いました。で、国連改革とか在日外国人の地方参政権の問題とか、北の核、ミサイル、拉致、こういう問題にも言及しました。短時間でありましたが、非常に好人物だなと、人柄もいいなという感じを受けたんですが、テレビのインタビューで、この潘外相が日本国内の核議論に懸念を表明していると、あるいはそれは日本の未来にとって望ましくないと、こういう発言をしていました。それから、日本には歴史認識の問題があるんだと。で、国連改革、国連での日本の役割については近隣諸国の信頼を得ることが重要だと、こういう発言をされているんですね。
 そこで、次期国連事務総長が我が国の歴史認識に対して強い意識を持っているということに私は若干心配があるんですね。というのは、より公平な立場でならなくちゃいかぬと思うんですが、歴史問題を私は二国間関係の入口に置かない、あるいは国際問題の入口に置かないというのがこれは国際関係において非常に重要だと思うんですね。潘氏は外務大臣ですから、韓国の、そういう意識はもう当然強いものを持っていると思うんですが、国連事務総長になった場合にはこれはやっぱり好ましくないんではないかなと思うんですが、そこは大臣はどう認識されておりますか。
#139
○国務大臣(麻生太郎君) 国連事務総長、まだ十二月の三十一日まで外務大臣、まあ来週辞めるのかな、正式には。外務大臣辞めて一月一日から就任することになりますんで、今、現職はまだ外務大臣ということになろうと存じます。
 したがって、その意味で、二国間のいわゆる歴史問題、日本と韓国の歴史問題というのは、今歴史の共同研究等々がこの年内に第二回目を、第二回のあれを立ち上げると思って、内閣府の方でもいろいろやっておられると存じます。
 したがって、こういった問題というのは一つの大事な視点だとは思いますけれども、同時に、この人は、事務総長に就任をすることを境に、これからは韓国ではなくていわゆる事務総長として国際的な立場に立っていろいろ物を進めていきたいと考えている、したがって拉致問題については前より一層国連の立場に立ってやりやすくなるであろうということを向こうから自分で、先月でしたか、今月か、韓国に我々が、私どもが行ったときにその話を向こうからしておりましたし、これまで何回ですかね、去年の十一月からですから七回ぐらい会ったんだと思いますけれども、少なくとも昔、七回前と一年前に比べりゃ、雰囲気は大分変わってきたと思っております。
 事務総長後も日韓関係というものについては引き続き自分としては最大の関心事でもあるので見守っていきたいということも言っておりますし、いろんな意味で、そういった個人的なものをこれに含めてどうのこうのと言うような感じの男ではないと、私はそのように理解をいたしております。
#140
○高野博師君 それでは、あと二分ぐらいありますので、一問だけお伺いしたいと思います。
 イラクの元フセイン大統領に対する判決が出ました。人道に対する罪ということで絞首刑だと、こういうことであります。
 いろんな評価があると思うんですが、アメリカの中間選挙の直前でもあると、何らかの政治的な背景があったんではないかと、こういうことも言われておりますが、旧ユーゴ戦犯の国際法廷判事をやられた多谷千香子教授は、これは国際法廷ではなくて国内法廷であったという問題がある、あるいは判事は政府が、イラク政府が任命したということで独立性が保たれたのかということ、あるいは一年という短期間で審理が十分尽くされたのかと、あるいはフセイン側は弁護人三人が殺害されたということで弁護権というのが十分保障されたのか、あるいは、一番重要なことは、戦犯法廷の目的には歴史の真実を明らかにして反目し合う民族の和解につなげることもあると、そういう意味での真相の究明というのが十分されたのかと、こういう意見を言っておりました。
 私も全く同感でありますが、今回の判決によってスンニ派とシーア派の対立が激化するというようなことにはならないかどうか。マリキ首相が、これは正義の判決だと、法が支配する新生イラクの始まりだという、独裁者の時代は終わったと、こういう発言をしております。また、ブッシュ大統領はこれを歓迎して、アメリカのイラク政策が成功したということだということで、歴史的な判決だと評価をしておりますが、外務大臣はこれをどう評価されているんでしょうか。
#141
○国務大臣(麻生太郎君) 少なくとも、イラクにおいては選挙を行い、そして憲法を制定し、それによって正式に内閣をスタートさせ、その下でいわゆる司法というものを、いわゆる行政、立法、いろいろのものをきちんとしておりますので、少なくとも、イラク人による法の支配の下で今回の判決がなされたというのは事実だろうと思います。
 そういった意味で、やっぱり判決はきちんと尊重せにゃいかぬということになるんだと思いますので、今回、当然、フセイン被告人の方は控訴するということは十分考えられるし、事実、すると存じますが、そういったものに対してきちんと二審がどうするかというようなところは見守っていかにゃいかぬところだと思います。
 ただ、今回下ろした判決の主たる理由は、一九八二年のシーア派のいわゆる村民大量殺害事件というのに基づく人道に対する罪というのが主な罪ということになっておって、それに対して有罪という判決を下ろしておりますので、いわゆる平和に対する何とかとかいうのではなくてこの人道に対する罪というところで、きちんと縛りはそうなっておるというのは一つの、私どもとしてきちんと見ておかねばならぬところかなと思っております。
#142
○高野博師君 終わります。
#143
○委員長(柏村武昭君) 次の質疑者はどうぞ挙手をお願いいたします。緒方靖夫君。
#144
○緒方靖夫君 JICA法改正案には賛成でございます。
 今日の質問は、去る九月十四日、在日米海軍横須賀基地において原子力潜水艦ホノルルの出港の際、海水から放射性物質が検出された問題について伺いたいと思います。
 文部科学省は本件に関し、十月の五日、原子力艦放射能調査専門家会合を開催いたしまして、調査結果を発表いたしました。それによると、結論として、コバルト58、コバルト60は原子力潜水艦由来である可能性は否定できないとしながらも、断定することはできないと述べております。
 今回の放射能漏れについて、文科省は断定できないというのがこの調査の説明なんでしょうか。
#145
○政府参考人(袴着実君) お答えさせていただきます。
 文部科学省におきましては、原子力潜水艦ホノルルが横須賀港を出港した際に採取しました海水からごく微量のコバルト58、それと60が検出された件につきまして、先ほど先生がおっしゃられましたように、十月五日に原子力艦放射能調査専門家会合を開催し、放射能調査についての評価、検討を実施いたしました。
 一般的に言いまして、原子炉の一次冷却水中には放射化生成物としてコバルト、ニッケル、マンガン等の放射性核種が発生してまいりますが、この本専門家会合におきまして、今回の放射能調査結果について、今回検出されたのはコバルトのみでございまして、ニッケル、マンガン等が検出されていないということ、そして、コバルトは一つのサンプル、五つの海水サンプルから検出があったのではなくて一つのサンプルのみから検出されたものであり、検出限界に近いごく微量であったということから、原子炉や冷却系の事故、トラブルに起因したものとは考えられない旨指摘されております。
 こうしたことから、専門家会合におきましては、検出されたコバルトは、原子力潜水艦ホノルルに由来する可能性は否定できないものの、断定することはできないというふうにされたものでございます。
#146
○緒方靖夫君 今説明がありましたけれども、核実験の影響とは考えられない、それからまた横須賀市内の事業者の影響とは考えられない、そういうことも調査の中で述べられております。
 それで、そういう消去法でいくと、結局ホノルルが原因と考えられる、そういうことになるんじゃありませんか。
#147
○政府参考人(袴着実君) 今回検出されましたコバルト58、そして60につきましては、先ほど先生がおっしゃられましたように、どのような原因で検出されたかということの可能性につきまして、周辺のアイソトープを利用する事業所あるいはフォールアウトの可能性についても検討をいたしました。
 そして、先ほど申し上げましたように、今回検出されたコバルトはごくごく微量であり、コバルト以外の放射性核種が検出されていないということもあって、これは原子力潜水艦に由来するものだということは断定することができないということで、専門家の意見が出されてございました。
#148
○緒方靖夫君 否定できない、しかし断定できない。私は大変奇妙な結論だと思うんですけれども、端的に、なぜ断定できないんですか。
#149
○政府参考人(袴着実君) 先ほども申し上げましたように、もし原子炉や冷却系の事故、トラブルでございましたら、コバルトという核種のみでなく、ニッケル、マンガンなどのほかの核種が検出されてもおかしくはないと。通常そういう核種が同時に発生してまいりますので、今回コバルトのみがごくごく微量、しかも一時的に検出されたということでもって、こうしたモニタリングの結果からでは断定することができないということでございました。
#150
○緒方靖夫君 私は、その会合での議論をいろいろ見ましたけれども、結局、原因としては全部消去法でやっていくとホノルルしか考えられないと、そういう議論があったということも伺っております。
 外務大臣に伺いますけれども、外務省は米側に照会したとのことですけれども、米側はどう言っているんでしょうか。
#151
○国務大臣(麻生太郎君) 横須賀においてコバルトの検出ということに関しましては、このことが判明した後、直ちにアメリカ側に調査を依頼をいたしております。
 アメリカは、日本政府からの調査の依頼に応じて翌日、十月五日、調査結果を、事実関係を調査した上で、九月の四日ですから一か月後の十月五日、調査結果を日本政府に連絡するとともに、対外発表もいたしております。
 米側の調査は、今文部科学省の言われたのとほとんど同じですけれども、いわゆる意図的若しくは不慮の事故のいずれの排出も一切生じていなかったとの事実が確認されたといたしております。これがアメリカ側の言い分であります。
 私どもとしては、少なくとも日本政府としては、従来どおり、この種の原子力艦というのは何千回と寄っておりますけれども、この種の話が起きたことはありませんし、その上で、今般のことも、米側の対応は極めて迅速でありましたし、かつ誠実に事実関係を調査の上、原子力の艦船の安全性について地元を始めこれは日本の国民の理解を得にゃいかぬという、当然のことなんですが、その観点から結果を直ちに公表、もう全くオープンにしております点を評価をいたしておりますし、その内容につきましては今文科省の結論とほぼ同じ結論でありましたので、私どもとしては調査結果と符合するものであるというように考えております。
#152
○緒方靖夫君 事故だったら、あるいはわずかの事故だってこれは大変なことなんで、米軍のその説明に対して大臣が今評価されたことというのは、やはり私はそれでいいのかなということを率直に申し上げたいと思うんですけれどもね。
 文科省に伺いますけれども、米軍の主張の内容について独自の検証が必要ではないかと思いますが、どうですか、安全という点では。
#153
○政府参考人(袴着実君) 先ほども御説明いたしましたように、専門家会合におきましては、今回の放射性コバルトの検出は、原子炉あるいは冷却系の事故、トラブルに起因したものとは考えられないと。
#154
○緒方靖夫君 独自の検証が必要かと聞いているんです。
#155
○政府参考人(袴着実君) はい。それで、先ほど米側からの調査結果につきましても、原子力潜水艦ホノルルに意図しない事故、トラブルがありません、そして放射性物質、意図した放出もないという調査結果が出ておりますので、実際に放射線の人体あるいは環境に与える影響も極めて小さくて、これまでの放射性物質に関する専門家会合の意見等も踏まえますと、更に検証を行うという必要性はないんではないかというふうに考えております。
#156
○緒方靖夫君 米側から原子炉の構造や部品の材質、排水機構の詳細に関するデータの提供や具体的な説明というのは行っているんでしょうか。それを基にした検証なんでしょうか。
#157
○政府参考人(袴着実君) 文部科学省では、米国が行いました独自調査の結果につきまして外務省を通じて提供を受けておりますが、具体的なデータについては提供は受けておりません。
#158
○緒方靖夫君 文科省の調査では、原潜の原因の可能性が否定できないと書いてあるわけですよ。しかし、米側からのそうした詳細な説明等々については受けていないということで、結局は原潜の直接調査ができずに、あるいはまた排水経路についてはやみの中で、しかし、今述べられたように問題がないということを言われる。私は、それが非常にやっぱり重大な問題だと思うんですね。
 外務大臣に伺いますけれども、ホノルルに的を絞った調査を継続するという、そういうことについてはお考えはないんですか。
#159
○国務大臣(麻生太郎君) 日本側の専門家会合というのは、多分これ文部科学省でなさったんだと思いますが、この会合の評価、分析というのはもう既に発表をされております。それによれば、今回のコバルトの検出というものは、原子炉事故、冷却系の事故などに起因するものとは考えられず、同潜水艦に由来するとは断定できないとの結論が出されたものと承知をしております。
 したがいまして、外務省といたしましては、若しくは政府としては、本件につきまして、文科省の専門家の会合で結論が出たというものを受けまして、これ以上調査を継続することは現在考えておりません。
#160
○緒方靖夫君 実際ホノルルで何が起きたのかということについて、これを把握せずに、今後いろんな形でこの種の問題が起こる可能性がある。私は、そういうことからしたら、やはり事故あるいはいろんな問題を防止するという点から、やはりきちっとした保証が必要だと思います。その点で、再調査をしないというのが今の大臣の御答弁だと思いますけれども、そのままにして、今後、ホノルルの入港あるいはまた出港する場合のそういうホノルルの動き、これは問題なく政府は認めるという考えでしょうか。
#161
○国務大臣(麻生太郎君) アメリカ側の調査によれば、原子力潜水艦ホノルルが横須賀寄港中に、いわゆるその潜水艦の放射性、いわゆる液体、物質が意図的又は不慮、いずれの場合でも排出は一切生じなかったとの事実が確認をされているのが一点、また、日本側の専門家会合も、今文科省の方からお話があったとおりに、今回のコバルトの検出は、原子炉事故、冷却系の事故などに起因するものとは考えられず、米原子力潜水艦ホノルルに由来するとは断定できないと結論が出ておりますので、この以上の二点を踏まえますと、日本及びこの地域の平和と安定に重要な役割を果たしております米原子力艦船の運用を見直すというような考えは今ございません。
#162
○緒方靖夫君 一つは、米軍の説明のうのみだということがあります。それからまた、日本の調査も、結局米軍の排水経路やあるいは艦の構造等々について調べているわけではない、そういう問題があります。
 ですから、私はこうした問題について、原潜は千何百回も出入りしているわけですから、そうした中でこういう問題起きたときには迅速に、この問題についてきちっとした形で明快な透明性のある調査を行う、このことが正に求められていると思います。
 したがって、私はそういうことが正に求められているんだということ、それからまたソードフィッシュという事件が以前にありましたけれども、この件についても、このときには通常の放射能の数十倍というそういう規模のものでしたけれども、そのときも検証可能な調査データ、示されなかったと思います。そうですよね、示されていますか。
#163
○委員長(柏村武昭君) どなたですか。
 関口外務大臣政務官。
#164
○大臣政務官(関口昌一君) 昭和四十三年ですね、先生御指摘……
#165
○緒方靖夫君 示されたかどうかだけで結構です。
#166
○大臣政務官(関口昌一君) 示されたかどうか。
 米側から関連するデータそのものの提供は行われませんでした。
#167
○委員長(柏村武昭君) 時間が来ておりますから。
#168
○緒方靖夫君 はい。
 そういう問題があるわけで、私はやはりこれは科学の問題だと思います。ですから、科学的な究明がやはりきちっと行われる、このソードフィッシュの事件のときも、調査に当たった原子力委員会が甚だ遺憾と表明する事態がありました。
 したがって、こういう問題を、やはり教訓的にきちっとやっていくためには、やはり日本としてきちっとした調査をアメリカに対して求めていく、それが正に求められているんだということ、アメリカの海軍が安全だと言うから安全だという、そういう形では済まされない問題だということを指摘して質問を終わります。
#169
○委員長(柏村武昭君) 次の方、挙手をお願いします。福島みずほ君。
#170
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 ODAに絡んで、フィリピンの政治的殺害についてお聞きをします。
 アロヨ大統領が就任した二〇〇一年以降の事件数は警察発表では百十四件、実際には二百四十件以上あります。とりわけ、二〇〇六年五月に殺害されたサンロケ・ダム反対運動リーダーであるホセ・ドトン氏の事件について、日本政府はどう認識されているでしょうか。
#171
○国務大臣(麻生太郎君) これは、フィリピンにおけるいわゆるいろいろな意味での政治的な殺害ということについてはもう実に様々な報道がありますのは、もう福島先生御存じのとおりです。これは今に始まったことじゃなくて、昔から結構いろいろあるところでもあります。大統領候補が撃たれたりするようなところでもありましたから。
 しかし、国家警察というものの発表によりますと、二〇〇一年以降、百十二名が殺害されているというように私どもは承知をしております。フィリピン政府も結構これは事態を深刻に考えておりまして、五月に国家警察内に特別捜査班を、八月には警察から独立した調査委員会を設置しております。一連の事件の早急な解明に取り組んでいると私どもも聞いております。アロヨ大統領のあれを見ますと、七月の施政方針演説において、政治的殺害を強く非難、そうした事態の発生を防ぐように努力する旨発表しておられるところでもあります。
 今、福島先生が言われたホセ・ドトンの事件につきましては、五月の十六日、ルソン島中部においてバイクに乗っていた二人組というものに銃撃されて死亡したということは承知をしております。容疑者及び事件の背景につきまして、フィリピン当局、現在捜査中であるということでいまだ明らかになっていないということも承知をいたしております。
#172
○福島みずほ君 問題は、アロヨ大統領の演説以降も政治的殺人が続いていることです。しかも、問題なのは、日本のODAが、日本のODA資金がこのダム建設に利用されていて、反対運動をやっている人たちが皆殺されていっているということです。これは日本政府も共犯関係になり得る、まあ故意ではありませんが関与しているという点が問題で、日本政府としてはっきりフィリピン政府に対してメッセージ、ODA大綱上問題があるんじゃないかということを言っていただきたいということを強く要望しますが、一言いかがですか。
#173
○大臣政務官(関口昌一君) ODA大綱との関係をどう考えるかということであるかと思います。
 簡潔に、特にこのODAについて、民主化の促進や基本的人権及び自由の保障状況に十分注意を払う旨規定されております。先生御指摘のとおり、今後もこの地域において人権状況について十分注意を払いつつODAの供与を検討していく所存であります。
#174
○福島みずほ君 厚木基地の爆音問題についてお聞きをします。
 東京高裁で本年出た判決が七月二十六日に確定をしました。違法状態にある爆音を放置してきた政府の責任を明確に認めたものです。
 政府は、この判決の結果をアメリカに伝えましたか。
#175
○長官政務官(大前繁雄君) お答えいたします。
 この事案は被告を国として訴えのあった事件であることでございますので、米側には判決内容を伝えておりません。
#176
○福島みずほ君 全く理解ができません。日本政府が爆音を放置してきたことは違法だと国家賠償請求認められたんですよ。
 米軍の協力が必要です。アメリカ政府の協力が必要です。アメリカは司法を重要視している国です。なぜこの判決の結果をアメリカ政府に、アメリカ軍に伝えないんですか。
#177
○長官政務官(大前繁雄君) 判決の内容につきましては、米軍も報道等により、特にその準機関紙でございます星条旗新聞に判決内容が詳しく報じられておりますので、当然承知していると思いますけれども、そういうことで、今後適切な機会をとらえて米軍に伝える方向で対応してまいりたいと思います。
 今日、先生から御指摘をいただいたからというわけではございませんが、本日中にでも、ニューサンノー米軍センターで施設特別委員会の連絡会議がございますので、その場で議題に供したいと思っております。
#178
○福島みずほ君 日本政府は、裁判所から完膚なきまでに放置してきたと批判されているわけです。報道ではなくて、日本政府として伝えるべきだと考えます。今日伝えられるということで、この爆音の減少をするために政府の努力を期待します。
 次に、普天間基地問題についてお聞きをします。
 お手元に資料を配っておりますけれども、アメリカで二〇〇二年、米海軍作戦本部司令官及び海兵隊司令官から航空施設整合利用ゾーンについてのプログラムインストラクションが示されております。これによれば、普天間基地は、この周辺に学校や住宅が密集しておりますから、アメリカの基準からいえば普天間基地はあり得ないというものです。利用禁止区域及び事故危険区域に学校や住宅地が密集した状態となっており、米国の安全指針に明確に適合しません。これは琉球新報にも報道されておりますが、米国では許されないような危険な地域に普天間飛行場は存在をしています。
 二〇一四年では遅いんですよ。アメリカではあり得ないこの基地のありようについて、今すぐ普天間飛行場を閉鎖、移転すべきと考えますが、いかがですか、大臣。
#179
○副大臣(平沢勝栄君) 御案内のとおり、普天間基地の移設については今鋭意進められているところでございます。
 この前、私も見てきましたけど、今、福島先生おっしゃったとおり住宅街にあるわけでございまして、これは私は早く移設すべきであるというふうに、もう閣議決定も出ていますので、私は移設作業を急ぐべきだと、これについては全く同感でございます。
#180
○福島みずほ君 米国海兵隊司令官のマイケル・ハギー大将はアメリカの下院軍事委員会で、海兵隊の老朽化した所属ヘリが設計上の使用率の二倍から三倍のペースで使用されていると陳述をしています。つまり、古い飛行機が、本当に古い米軍ヘリが使われている。
 私は二年前、沖縄国際大学に米軍ヘリが激突した現場をすぐ見に行きました。すさまじい事態で、これも非常にひどいと。二〇一四年までに、この普天間基地を使い、かつこの老朽化した米軍ヘリをぶんぶん飛ばしていたら、必ずや事故が起きる、必ずやすさまじい事故が起きると私は予言をしたいというふうに思っております。
 大臣、このように老朽化したものが使われているということをアメリカの下院軍事委員会で証言が出ているんですよ、陳述が。すぐさま飛ぶのをやめさせるべきだと考えますが、大臣、いかがですか。
#181
○国務大臣(麻生太郎君) 私、私ですか。
#182
○委員長(柏村武昭君) 麻生外務大臣ですか。
#183
○福島みずほ君 はい。
#184
○国務大臣(麻生太郎君) 私はちょっと、正直申し上げて、防衛担当大臣ではありませんので、聞かれるべきはこちらの副大臣だと存じますが。
#185
○福島みずほ君 はい、じゃどうぞ。
#186
○委員長(柏村武昭君) 大前防衛庁長官政務官。
#187
○福島みずほ君 ちょっと、てきぱき答えてください。
#188
○委員長(柏村武昭君) どなたか。よろしいですか。
 では、大前防衛庁長官政務官、どうぞ。
#189
○長官政務官(大前繁雄君) 御指摘のございましたAICUZの基準につきましては報道により承知はいたしておりますけれども、飛行場の騒音や安全面に関する措置を規定したものと承知しておりますけれども、あくまで米国が地元の都市計画当局に対してガイドラインとして示しているものでございます。
 政府としましては、米、アメリカ側の基準についてお答えする立場にないと思いますので、コメントは差し控えさせていただきたいと思います。
#190
○福島みずほ君 質問聞いて答えてください。
 私の質問は、古いヘリコプターが飛ばしているということをアメリカの下院で陳述があることです。古い、米軍ヘリの二倍、三倍を飛ばしている。これを飛ばしていたら必ず二〇一四年までに事故が起きると私は予言します。どうですか。
#191
○長官政務官(大前繁雄君) そういう問題につきましては、政府としては本年五月一日のロードマップにおいても安全性の問題に対処するものとされまして、また五月三十日の閣議決定においても周辺住民の生活の安全に留意して進めることとされており、代替施設及びその周辺施設の安全確保を図ることを十分踏まえた上で具体的な計画について米側と協議しているところでございますので、一日も早く普天間飛行場の移設・返還に向けて全力で取り組んでまいりたいと思っております。
#192
○福島みずほ君 質問が分かっていらっしゃらないようですが、この区域が問題だということが一点。それから、現在飛んでいる米軍ヘリがアメリカの下院の委員会の中でも古いと、二倍、三倍使っているものであるということが、二倍、三倍のペースで使用されていると陳述があることです。だから、危ないんではないか、飛んでいる飛行機も危ない、地域も問題ということで言ったわけです。
 これについて、是非、早期、即時返還と米軍ヘリ、沖縄国際大学に現に激突をして、整備不良だということまで出たわけですから、調査報告書で。米軍ヘリを飛ばさないように、危ないと指摘されたことについて飛ばさないように強く要求いたします。
 次に、麻生外務大臣の核武装発言の議論についてお聞きをいたします。
 これについては、外務大臣がこういう発言をすることに非常に怒りを感じています。核武装、核保有のオプションはないでしょう、日本には。
#193
○国務大臣(麻生太郎君) 先ほど、白先生でしたっけね、同じことをまた答弁をさせていただきますので、重ねて恐縮ですけれども、日本という国が核兵器を作らず、持たず、持ち込ませずという三原則、通称いわゆる非核三原則というものにつきましては、これを堅持することにつきましては、歴代内閣は累次にわたって説明をし続けてきたところでありまして、これを堅持していくということに対しましては全く変わりはございませんとずっと前提で答えております。
 また、法律上も、日本には原子力基本法という法律があります。この法律によって、日本の原子力活動というものは平和利用に限定をされております。それが日本の法律であります。原則じゃなくて法律。
 加えて、日本の場合は核不拡散条約、通称NPTという国際条約に非核兵器保有国として、我々は核兵器の製造や取得などは行わないという義務を負ってこのNPTという条約に入っておりますので、このような観点から見ましても、日本が核兵器を保有することはありませんと、これはずっと同じことを申し上げております。
#194
○福島みずほ君 非核三原則を堅持するのであれば、議論するという、あるいは議論を封殺する必要はないと外務大臣が述べる必要は一切ありません。核武装、核保有のオプションがないんであれば、そんなことを外務大臣が言う必要はないんです。全く理解ができません。ずるくてですね、核武装の保有の余地もあり得るということをやっぱり認めているんですよ。
 これは十月二十六日、国連総会第一委員会において、日本政府が提出国となった核兵器の全面的廃絶に向けた新たな決意が採択をされました。賛成百六十九か国、反対はアメリカ、インド、北朝鮮、三か国、棄権八か国。圧倒的多数で採決をされています。これは私は日本の外務省、よくやっていると、日本国はよくやっていると思います。百六十九か国を説得をして、核兵器全面的廃絶の決議が採られると。これこそ日本がやるべきことです。
 原爆で亡くなった広島、長崎の人たち、核兵器をなくそうと努力をしてきた市民の人たち、いまだもって被爆二世、三世、亡くなっています。そして、日本政府もこれで努力をしてきた。外務大臣の発言は日本の戦後の六十年間の本当に重みと思いと、亡くなった人たちと努力と、つい最近日本政府が百六十九か国賛成取り付けてやった決議を無にするものだと、踏みにじるものだと思いますが、いかがですか。
#195
○国務大臣(麻生太郎君) 外務省の努力を初めて褒めていただきまして誠にありがとうございました。努力していると思いますね、あの百六十九か国につきましては、正直なところ。外務省で最近よくやっているのは、この北朝鮮の問題に関してのいわゆる安全保障理事会でのいわゆる制裁決議案の取付けとこの百六十九か国、この二つは最近の外務省の中で高く評価されてしかるべきところだと、私どももそう思っておりますんで、誠に有り難く、評価に関しましては、こういった場で褒めていただいたのは初めてですんで、大変印象に残ります。
 二つ目の点に関しましては、先ほどから何回も申し上げておりますように私は核を持てなどということは、言ったことは、議事録見ていただいて、一つもありません。政府としてはきちんと……
#196
○福島みずほ君 はい。
#197
○国務大臣(麻生太郎君) まだ発言中ですから。
 基本的には、私どもとしては歴代内閣は累次にわたって言ってきた非核三原則は堅持するということをずっと申し上げてきております。
#198
○委員長(柏村武昭君) 福島みずほ君、残り時間少ないんです。
#199
○福島みずほ君 言論の封殺をしないというふうな議論をおっしゃると。要するに、オプションとして核保有、核武装の余地を認めているんですよ。外務大臣の発言として極めて不適切です。外務省がやってきた、あるいは戦後でやってきた六十年間の核廃絶の努力を外務大臣のこの発言で全部ぶっ飛びましたよ、ぶっ飛びますよ。日本は四十四トン、プルトニウムを持っています。北朝鮮はわずか十キログラム、二十キログラムです。日本がなぜかくも大量のプルトニウムを六ケ所村に、あるいは国外に保有しているか。これは日本が核武装をするんじゃないかと海外からは言われ、これは発表をされています。だからこそ、外務大臣がこの時点でこういう発言をすることは明らかに問題です。外務大臣として、麻生外務大臣は外務大臣として不適任であると、不適切であるということを強く申し上げ、私の質問を終わります。
#200
○委員長(柏村武昭君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
    ─────────────
#201
○委員長(柏村武昭君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、浅野勝人君及び川口順子君が委員を辞任され、その補欠として中川雅治君及び神取忍君がそれぞれ選任されました。
    ─────────────
#202
○委員長(柏村武昭君) これより討論に入ります。──別に意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 独立行政法人国際協力機構法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#203
○委員長(柏村武昭君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#204
○委員長(柏村武昭君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#205
○委員長(柏村武昭君) 外交、防衛等に関する調査のうち、ドミニカ移住者に対する特別一時金の支給等に関する法律案に関する件を議題といたします。
 本件につきましては、尾辻秀久君から委員長の手元にドミニカ移住者に対する特別一時金の支給等に関する法律案の草案が提出されております。内容はお手元に配付のとおりであります。
 この際、まず提案者から草案の趣旨について説明を聴取いたします。尾辻秀久君。
#206
○尾辻秀久君 ただいま議題となりましたドミニカ移住者に対する特別一時金の支給等に関する法律案の草案の趣旨及び主な内容について御説明申し上げます。
 昭和三十一年から昭和三十四年までの間に実施されたドミニカ共和国への移住は、国が企画及び立案を行い、財団法人日本海外協会連合会が移住者の募集等の実施事務を行うことによりその事業が進められてまいりました。しかし、入植予定地の事前調査や移住条件についての情報提供が適切に行われなかったことなどにより、移住者の生活基盤の構築に多大な困難を生じさせ、移住者の方々は、長年にわたる御労苦を余儀なくされてまいりました。このように、同国への移住については、他の移住先には見られない特有かつ特別の事情があったと認められます。
 この問題につきましては、国会においても再三取り上げられてまいりましたが、平成十六年三月十日の参議院予算委員会におきまして、当時の小泉総理から、ドミニカ移住者に対する今後の対応についてしかるべく考えていきたい旨の発言がなされました。
 また、本年六月七日、東京地方裁判所においてドミニカ共和国日本人移住者損害賠償請求訴訟の第一審判決が下され、その判決の中では当時の政府の対応について、入植予定地の事前調査や移住条件についての情報提供が適切に行われなかったとの指摘がなされました。
 その後、七月二十一日にドミニカ共和国移住問題の早期かつ全面的解決に向けての内閣総理大臣談話が閣議決定され、政府として反省とおわびを表明するとともに、当時のドミニカ移住者の方々に対して特別一時金を給付することとし、立法府においてこれを実現するために必要な措置が早急に講じられるよう協議を進めるとの方針が示されました。
 この総理談話は、七月二十九日にドミニカ共和国で開催された移住五十周年記念式典に、私、尾辻が総理特使として派遣されました際に、現地の方々にも直接説明をいたしたところでございます。
 本法律案は、以上の経緯を踏まえ、移住者の方々に多大な御労苦をお掛けしたことについて国として率直に反省し、また、移住者の努力に報い、移住者が幾多の苦境を乗り越えて我が国とドミニカ共和国との友好関係の発展に寄与してきたことに深い敬意を表するとともに、引き続き、両国の良好な関係の発展に資するよう、ドミニカ移住者に対する特別一時金の支給等に関し必要な措置を講じようとするものであります。
 以下、この法律案の主な内容につきまして御説明申し上げます。
 第一に、本法律案には、特に前文を付し、ただいま御説明申し上げました本案制定に係る経緯及び趣旨を明記しております。
 第二に、ドミニカ移住者又はその遺族に特別一時金を支給することとし、その特別一時金の支給を受ける権利の認定は、これを受けようとする者の請求に基づいて、外務大臣が行うこととしております。
 第三に、特別一時金の額は、ドミニカ移住者のうち、早期の帰国者・転住者の方は五十万円、それ以外の方は百二十万円としております。さらに、移住事業の経緯及び実態、移住者の実情を明らかにするための諸活動について負担をする等特別の労苦があった者として外務大臣が認める者には八十万円を加算することといたしております。これにより、移住者の方々による訴訟活動に伴う御労苦に報いることができるものと考えております。
 第四に、国は、ドミニカ共和国において移住者とその御家族の支援等を行う民間の団体の活動に対しまして援助など必要な施策を講ずるものといたしております。なお、この援助につきましては、先ほど説明いたしました移住事業の経緯や実情等を明らかにするための諸活動につき特別の負担をした方々の費用の一部を補てんする措置への援助として、総額で邦貨二千万円に相当する額の資金を国より供与することを含むことといたしております。
 第五に、この法律は、一部の規定を除き、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。
 以上がこの法律案の草案の趣旨及び主な内容であります。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#207
○委員長(柏村武昭君) 本草案に対し、質疑、御意見等がございましたら御発言願います。──別に御発言もなければ、本草案は予算を伴うものでありますので、国会法第五十七条の三の規定により、内閣から本草案に対する意見を聴取いたします。麻生外務大臣。
#208
○国務大臣(麻生太郎君) ドミニカ移住者に対する特別一時金の支給等に関する法律案の御提案に当たり、柏村委員長及び関係各位による御努力に深く敬意を表する次第です。
 政府として、本法律案につきましては異存はございません。
#209
○委員長(柏村武昭君) それでは、本草案をドミニカ移住者に対する特別一時金の支給等に関する法律案として本委員会から提出することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#210
○委員長(柏村武昭君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 なお、本会議における趣旨説明の内容につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#211
○委員長(柏村武昭君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時九分散会
ソース: 国立国会図書館
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