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2006/11/07 第165回国会 参議院 参議院会議録情報 第165回国会 内閣委員会 第3号
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2006/11/07 第165回国会 参議院

参議院会議録情報 第165回国会 内閣委員会 第3号

#1
第165回国会 内閣委員会 第3号
平成十八年十一月七日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十月三十一日
    辞任         補欠選任   
     足立 信也君     松井 孝治君
 十一月六日
    辞任         補欠選任   
     黒岩 宇洋君     峰崎 直樹君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         藤原 正司君
    理 事
                秋元  司君
                鴻池 祥肇君
                朝日 俊弘君
                工藤堅太郎君
    委 員
                佐藤 泰三君
                鈴木 政二君
                田村耕太郎君
                竹山  裕君
                林  芳正君
                山谷えり子君
                神本美恵子君
                木俣 佳丈君
                郡司  彰君
                松井 孝治君
                峰崎 直樹君
                風間  昶君
                白浜 一良君
                亀井 郁夫君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣官房長官) 塩崎 恭久君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)    溝手 顕正君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(少子化
       ・男女共同参画
       ))       高市 早苗君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    大田 弘子君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(規制改
       革))      佐田玄一郎君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  鈴木 政二君
   副大臣
       内閣府副大臣   林  芳正君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        田村耕太郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        鴫谷  潤君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       山浦 耕志君
       内閣官房内閣審
       議官       鈴木 敏郎君
       内閣府規制改革
       ・民間開放推進
       室長       田中 孝文君
       内閣府大臣官房
       審議官      荒木 二郎君
       内閣府食育推進
       室長       松田 敏明君
       内閣府男女共同
       参画局長     板東久美子君
       内閣府北方対策
       本部審議官    香川 弘明君
       警察庁生活安全
       局長       竹花  豊君
       警察庁交通局長  矢代 隆義君
       警察庁警備局長  米村 敏朗君
       防衛庁防衛政策
       局次長      金澤 博範君
       金融庁総務企画
       局審議官     河野 正道君
       法務省矯正局長  小貫 芳信君
       外務大臣官房審
       議官       佐渡島志郎君
       外務大臣官房審
       議官       梅本 和義君
       外務大臣官房審
       議官       八木  毅君
       文部科学大臣官
       房審議官     村田 直樹君
       文部科学省生涯
       学習政策局長   田中壮一郎君
       文部科学省初等
       中等教育局長   銭谷 眞美君
       文部科学省スポ
       ーツ・青少年局
       スポーツ・青少
       年総括官     西阪  昇君
       厚生労働大臣官
       房審議官     荒井 和夫君
       厚生労働大臣官
       房審議官     村木 厚子君
       厚生労働省医政
       局長       松谷有希雄君
       厚生労働省職業
       安定局次長    鳥生  隆君
       厚生労働省保険
       局長       水田 邦雄君
       経済産業大臣官
       房審議官     立岡 恒良君
       中小企業庁事業
       環境部長     近藤 賢二君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○内閣の重要政策及び警察等に関する調査
 (医療、教育、雇用をめぐる経済財政政策及び
 国民負担の在り方に関する件)
 (産科医療機能の充実に関する件)
 (北朝鮮による日本人拉致問題及び六者会合に
 関する件)
 (青少年の育成及び有害情報の規制に関する件
 )
 (再チャレンジ支援策に関する件)
 (食育推進の在り方及び栄養教諭に関する件)
 (教育基本法の改正に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(藤原正司君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十月三十一日、足立信也君が委員を辞任され、その補欠として松井孝治君が選任されました。
 また、昨六日、黒岩宇洋君が委員を辞任され、その補欠として峰崎直樹君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(藤原正司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 内閣の重要政策及び警察等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官山浦耕志君外二十六名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(藤原正司君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(藤原正司君) 内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○峰崎直樹君 おはようございます。民主党・新緑風会の峰崎でございます。
 今日は、財政金融委員会、今入っておるんですけれども、経済財政担当を実は民主党の中で担当しているもんですから、大田弘子大臣と一度議論させていただきたいということで、こちらの委員会に質問をさせていただくことになりました。よろしくお願いしたいと思います。
 そこで、時間が一時間少しということなんで、早速、いきなり内容から入っていきたいと思うんでありますが、実は私が、たしかあれは、国民負担率ということが法律に明記されたのはたしか財政改革法のときではなかったかなというふうに思っております。今、理事をされている朝日俊弘議員なんかと、どうもこの国民負担率という言葉は、ネーミングは余りふさわしくないんではないかというふうに私自身は思っているんですけれども、大田大臣は国民負担率という定義についてどのようにとらえられているのか、まずお聞きしたいと思います。
#7
○国務大臣(大田弘子君) 租税負担率と社会保障負担率の国民所得に占める割合ですので、言わば公的負担率ということだというふうに思います。ただ、いろいろな学者の間で国民負担率という言葉で使われ、それが定着してきたものと考えております。
#8
○峰崎直樹君 私は、今の大臣の答弁をお聞きしていて、やはり公的負担率というふうにとらえる、だから言葉を、あたかも租税とそれから社会保険料負担を合わせれば、それでもう国民の負担が終わったような印象を受けてしまうと。
 実は、経済財政諮問会議、たしかこれまで三回にわたって新しい内閣で開かれたと思うんですが、その中で奇妙な議論が展開をされたなと思っているんです。奇妙な議論というのは、尾身財務大臣、今日は残念ながらほかの委員会ありますんでお呼びできておりませんが、尾身財務大臣がその国民負担の問題で、日本はアメリカと並んで国民負担が非常に少ない国だと、低い国だと、三一%と三二、三%だったでしょうか、ちょっと数字を挙げられました。
 ところが、尾身大臣、経済財政諮問会議の議論の中で、これ議事録から拝見いたしますと、実はアメリカの場合は私的な保険に入っているから、それが大体GDPの中に占める割合は八%ぐらいあるんだと、日本はそれが二%ぐらいだとか、そういう議論を展開されて、実はこの比較の問題について議論されて、これは随分おかしな議論になっているんではないかなと。
 そういう議論を展開し始めると、例えば教育費の負担が全く掛からない、つまり公的な教育でですね、あるいは大学までの教育費が全くただの国があったり、日本のように教育費の負担が非常に私的負担が重いところがあったりですね、そういうものを全部比べないと実はよく分からないということになってしまう。そういう意味からすると、私はこの国民負担率という定義はもう一回改めて公的負担率というふうに言い直すべきではないかなというふうに思っております。
 今、大臣が公的負担率というところを国民負担率と言い換えて、それがいろんな人たちが使うからそういうふうになったんでしょうと、こういうことでございますが、これからもし政府が国民負担率ということを使われる場合には、括弧でもしても公的負担率というような形で私は展開すべきではないかなと思っております。
 さて、定義の問題はそれぐらいにしまして、実はこれと経済成長の関係について、たしか大田大臣が書かれた経済財政諮問会議の中身をいわゆるオープンにされた本がございます。
 その中にも記載をされているんですが、この国民負担率と経済成長の関係について、一体どういう関係あるんだろうねということについて、実は私はこのお手元にあります資料1、経済成長率と潜在的国民負担率の関係と。潜在的というのはいわゆる借金ですね、いわゆる国債に対するものも利払いも含めて入るということなんでありますが、そのGDP比とそれから経済成長率との関係を見ると、これは平成十五年版の経済財政白書でございますけれども、明らかに逆相関、つまり潜在的国民負担率が高い国ほど実質経済成長率の増加率が非常に低いというデータが出ております。
 それともう一つ、実は私、経済成長率と国民負担の関係について面白いデータをいただいたわけであります。
 資料の二ページ目を開いていただきたいわけでありますが、これを一九七〇年代、八〇年代、九〇年代、いずれもこのOECDでしょうか、のデータを参考にしながらデータを取ってみました。一九七〇年代ということは七〇年から八〇年のGDPの実質成長率でございます。一番上の表、ちょっと私なんかもう年取ってきているから、なかなかその字が見えにくいと思いますが、これは明らかに逆相関、すなわち実質成長率が、潜在成長率が、これは租税負担の比率になっていますけれども、それが逆相関になっていると。ところが、八〇年代になりますと、これが更に非常にきつくなってきていると。ところが、九〇年代になってまいりますと、このいわゆる比率が真っ平らになってしまうと。事実上、その相関関係なくなってしまったんではないかと、こういうグラフが出てきているわけでございます。これは、租税負担率と書いていますが、社会保障も含んでおりますから、先ほどの数字と同じでございます。この両方をごらんになって、最初の経済財政白書についてはかなり長いタームで取っていることは間違いない。
 私の今提示をいたしましたこれは生活経済研究所の小川正浩さんという人が推計されたデータでございますが、これは十年置きに取っておりますが、これをごらんになってどのようにお考えになっているかお聞きしたいと思います。
#9
○国務大臣(大田弘子君) 国民負担の大きさと経済成長の関係は長い間議論されてきまして、理論的にもいろいろな考え方がありますので、慎重な解釈が必要だと思っております。先生御指摘のように、取る年代によっても異なった結果が出る場合がございます。
 ここに掲げていただいた経済財政白書は三十年間のデータを基に、これOECD諸国のデータで逆相関が出るというふうになっております。つまり、ここから何かを言うときは、どのデータを使って判断したということを付け加えながら議論することが必要だと考えております。
#10
○峰崎直樹君 何でこういうふうに十年置きに出したかといいますと、いわゆる経済がグローバル化をする。そのグローバル化をするときのある意味では時期的設定を行った場合、七〇年代というのはまだ国境というものが一つグローバルな領域で比較的開かれ方が少ないといいますか、そういう時期だったと。ところが、八〇年代に入ってくると非常にこれは経済のグローバル化が進み始めると。そうすると、国境というものがなかなかお金の移動が非常に自由になってくる、もちろん物の自由もそうだと、人の自由が一番遅れていると思うんですが。
 この傾斜を見て、私はやはり明らかに、戦後の福祉国家体制を支えていた一つのお金の流れを含めて、国民経済の中で実は福祉というものがある程度完結していた時代だったと。ところが、八〇年代にこれは急速に崩れたんではないかと。そして、九〇年代入ってくると、これは東西の冷戦が崩れて、ソ連の崩壊、あるいは中国やあるいはベトナムを含めて市場経済どっと入ってくると、こういう時代になってきたと。
 そうした中で、実は全く相関関係がなくなってしまってきているというのには、というよりもっと言えば、いわゆる租税負担、国民負担と言われているものが高いところでも高い成長率が実現できるようになってきているところが出てきているんじゃないかと。それはなぜなのかということを、私はこの三つの指標を通じてしっかりと見ないと、これからの、今後の経済財政運営にとって非常に問題が起きるんではないかというふうに思っているんです。それは言うまでもなく、小さい政府を志向するというこれまでの経済財政諮問会議の流れというものが本当に正しいんだろうかなというところに私は帰着すると思っているんですよ。
 そういう点を含めて、この三つの成長率と国民負担の関係についての御意見をお伺いしたいなと思っているわけです。
#11
○国務大臣(大田弘子君) 九〇年代、グローバル化が進む中で、先進国共通の課題として様々な経済改革に取り組み、また財政再建も九〇年代にいろんな国で本格的な取組がなされました。その中で、この負担の増加が経済成長のマイナスに結び付かないような努力というのもなされてきたんだというふうに思います。
 歳出すべて悪いわけではなくて、やはりその中の無駄を省きながらなるべく効率的に歳出をしていくという取組は日本でも必要であり、その観点で日本でもこれから負担の重さが経済成長に結び付かないような構造改革というものを引き続きやっていかなくてはいけないと考えております。
#12
○峰崎直樹君 非常に重要な指摘なんです。それは、負担の増加が成長を阻害しないようにする必要があると。これまでは国民負担が増えればこれは成長を阻害するんだよと、こういうふうにずっと一般的に言われていたわけです。
 じゃ、この負担の増加が成長を阻害しないやり方といいますか、それはどういうことを考えておられるんでしょうか。
#13
○国務大臣(大田弘子君) 小さな政府の中で議論されておりますのは、負担そのものというより負担の伸びというのが重視されてきたというふうに思います。これから高齢化が進む中で負担の伸びを可能な限り抑制していくということが必要なんだと思います。
 改革としては、歳出の無駄がないようにするということ、それと日本の場合は特に高齢化が急速に進みますので、例えば社会保障ですと人口構成が一定ならば今払ったものはいずれ自分の給付にもなってまいりますけれども、人口が逆ピラミッドになっているときは、社会保障の範囲を非常に大きくしますとそれはそのまま後世代の負担にもなってしまいますので、日本のように高齢化が急速に進む中では、後世代の負担ということも常に念頭に置きながら歳出構造を見ていかなくてはいけないと考えております。
#14
○峰崎直樹君 ちょっと、この負担の伸びを少なくしなきゃいけないということでおっしゃったんですが、これは後で税のところと絡んでくるのでまたそのときにもお伺いしようと思っているんですが。
 そうすると、負担の増加率を減らせば成長を阻害しないだろうと、こういうことなんでしょうか。もう一回ちょっと、よく分からない。
#15
○国務大臣(大田弘子君) これから高齢化が進みますと、どうしても政府の規模というのは拡大していかざるを得ない点があります。それを、この規模としてどんどん削減していけばいいという話ではなくて、あくまで効率的で小さな政府を目指していかなくてはいけないと。そういう意味でいいますと、高齢化が急速に進む中で政府の規模の伸びを低くしていくという観点が重要だと考えております。
#16
○峰崎直樹君 ちょっとまだイメージがよく分からない。これも抽象的な議論をしてもなかなか進まないんだろうと思うんですが。
 そこで、次に移っていきたいと思うんですけれども、小さな政府を目指した小泉改革によって、私は具体的には医療の現場や教育や雇用といったところでどんなことが起きているというふうに認識されているのかなというふうに、まず総論的にそういう、これから多分、サービス分野の効率が一番遅れているというような指摘もこれまでずっと進められてきましたね。そうした中で、サービス分野といえば医療だとか保育だとか、あるいは教育とか、そういったところだったんです。
 そういう分野、医療、教育、雇用というふうに私は質問でお伝えしているんでありますが、どんな現象が今起きているんだろうかなというところで、今日はお医者さんも随分おられるし教育者の皆さん方もおられるんで、私は余りそこら辺、専門でないんでよく分からないところなんですが、専門家の人の資料を読んでいて、これは権丈善一さんという方です。学問に凝ることなかれという資料を読みまして、その方の資料を参考にさせていただいて、本当に今、私の今、北海道江別市というところに市立病院というのがあったんですけれども、これはお隣におられる公明党の風間先生が御勤務なさっていた病院だというふうに聞いておりますが、その江別の病院で内科医が一斉に辞めてしまったと。これは、いろんな要因があるんですべてというふうに思わないんですけれども、最近そういう勤務医といいますか、病院の勤務医がどんどん辞めていくという現状が出ているというふうに言われています。
 その要因というのは、まあ一筋縄でいかないところがあるんだと思いますが、実はこれ見て驚いたんですけれども、医師の多忙さを推し量る一次接近ということで、三ページ目に、一次接近というのは取りあえずの資料という意味だろうというふうに思いますが、そこに、ちょっとコピーのコピーですから見えにくいかもしれませんが、日本とアメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、そしてスウェーデンを挙げておられますが、医師一人当たりの外来患者数、医師一人当たりの病床数と。これを日本を一とすると、アメリカは〇・二、イギリスも〇・三から〇・四の間、ドイツも同じような、フランスも似たようなところですが、スウェーデンになるとこれは〇・一ぐらいでしょうかね、要するに十分の一。要するに、アメリカの五倍、スウェーデンのやや八倍から九倍、一番イギリスが医療では非常に劣っているというふうに言われていますが、そのイギリスよりも二・五倍や三倍近く一人当たりの外来患者や病床数というものが。これが実は、お医者さんが本当に今大変な状況になってきていると。
 医療過誤だとか医療ミスだとかいろんな問題もございますけれども、それはそれでまた一つの大きな要因にはなるんですけれども、こういう形で医療現場で起きてきていることを私がずっと見ていると、本当に大変な、これは医師のことを言っていますけれども、医療関係者というのは看護師さんもいればエックス線技師とか様々な方がおられます。そういう方々のことを見たときに、こういう現状について大田大臣、どんなような考え方を持っていらっしゃいますでしょうか。
#17
○国務大臣(大田弘子君) 医療をめぐる問題は、様々改革していかなくてはならない点があると考えております。
 先生が御指摘のように、医師一人当たりの外来患者数、医師一人当たりの病床数というのは、欧米諸国に対して確かに高くなっております。この背景として、外来患者の受診回数あるいは人口当たりの病床数が多いということも考えられると見ております。今回の医療制度改革で、必要性に応じた療養病床の再編成あるいは高齢者の窓口負担割合の見直しといったような改正が行われております。
 また、お医者さんが多忙であるという点については、地域と地域の間、あるいは診療科の間、それから病院と診療所の間の医師の偏在ということも大きい問題だと考えております。今、厚生労働省で小児救急電話相談事業の拡充、あるいは小児科医、産科医等の地域の拠点病院への集約化、あるいは地域での病院と診療所の連携体制というような改革が行われているというふうに認識しています。
 この医療の問題は、小泉改革というよりもその前から指摘されていた問題でもあります。このような取組を引き続き行っていくことが重要だと考えております。
#18
○峰崎直樹君 私は医療の専門家ではありませんので、細かい点、ちょっと触れられませんが、一番言いたいことは、これから経済財政諮問会議でそういうサービス分野と言われている医療とか教育とか保育とかですね、そういったところについての市場原理、また、小さな政府を目指してこれからより一層効率化を図っていこうと、こういう方向性が出されていますね。
 問題は、その先に一体何が見えてきているのかなというときに、本当に日本の医療というのは国際的に見て、その高い医療費水準、あるいはGDPに占める医療費の割合というのは高いんだろうかなというふうに見て、四ページ目見てください。資料6でありますが、G7における日本医療の位置ということで、まあG7というか、これはOECDの資料ですから二十五か国あるんでしょうか、今。医療費の割合を見ると、GDPに占める割合は日本は何と、イギリスが非常に低いと言われています。イギリスの医療はひどいというふうに言われています。私は聞いているだけでございまして、本当に今どうなっているかちょっと確かめようがありませんが、そのひどいイギリスとほとんど変わらない医療費のGDPに占める比率が日本は二十何位の中の十七位というところにありますね。先進国の中では本当に低い。一人当たりの医療費を見ても、これはアメリカが断トツで、日本が十八位というところでこの数字が出てきております。
 そして、もう一つ見ていただきたいわけでありますが、上の数字であります。今、混合診療とか、医療の中に持ち込まれようとしている様々な改革の中で一番典型的なのが混合診療を認めるべきじゃないかということでありますが、アメリカのように国民皆保険制度を欠いて、そして現実にどのようなその所得階層別の医療費支出が見られるのかと、それと日本が対比されています。
 日本は、医療はそれぞれの所得階層別に見ても医療費のサービス支出の比率というのはほとんど変わらない。ところが、アメリカの場合は階層別消費ということで、高額所得者は高い医療支出が出ているけれども、低額の所得の人は非常に低い医療支出しか出てない。同じように人間として生きているときに、その高い所得を持っている方がよく医療にかかって、病気になって、非常に所得の低い人が元気でなかなか医療にかからないということは私はないと思うんですよね。むしろ逆かもしれないと。
 そうしたときに、このような日米支出を見たときに、私は、この医療という世界というのは社会的共通資本とよく言われます、あるいは社会資本ともよく言われるんですが、そういう世界にこういう階層別の消費が持ち込まれるということは、私はあってはならないんではないかなというふうに思っている一人なんです。これは、私自身がそう思っているのか、皆さんがそう思っているかよく分かりませんが。
 そういう意味で、こういう医療に持っていくような、その医療に対する、何といいましょうか、サービスに対する効率化を進めなきゃいけないんだというふうにもし思っておられて改革を進めるとしたら、私はそれは間違っているんじゃないかなというふうに思うんですが、大田大臣、このようなデータをごらんになって、このサービス部門のこれからの医療の改革の方向性というのをどのように考えておられるのかなと。
#19
○国務大臣(大田弘子君) 先生の御提出の資料のように、まずこのGDPに占める医療費の割合ですけれども、欧米主要国に比べると低い水準にあります。
 ただ、日本ではこれから高齢化が急速に進みます。医療給付費は成長率を上回るスピードで増えていきます。日本の場合は、高齢者一人当たりに掛かる医療費と現役世代一人当たりの医療費を比べますと、比較的その倍数が高く、ヨーロッパより高くなっております。それから、高齢化が進む中で、この医療制度を持続可能なものにする取組は不断に必要だと考えています。
 ただ、先生がアメリカとの比較でお示しいただいたグラフにありますように、日本は国民皆保険がございますので、所得にかかわらず必要な医療が提供されていると。一方、アメリカはこのような仕組みがありませんので、無保険者が約四千五百万人もいて、所得の低い人が十分な医療を受けられないという先生御指摘の状況が生じております。この国民皆保険制度というのは、これまでも私ども国民の安心の基盤でした。これから先もこの国民皆保険というのは堅持していく必要があると考えています。
 その上で、じゃ医療の効率化に何をするかというときに、いきなり給付を切るというようなことだけではなくて、例えば電子カルテ、電子レセプトのようなことを進めることで、医者の先生方の負担も軽くなり、国民のサービスの質も上がるような方法というのを諮問会議の中で考えていきたいと思っております。
#20
○峰崎直樹君 こういう国民皆保険は維持していくと、私も是非維持していただきたいんですが、実質上、しかしこの混合診療とかそういうものが入ってくると、これは空洞化していくわけです。
 ちょっと質問の中に入れてませんでしたけれども、アメリカのゼネラル・モーターズという会社が今大変な目に遭っていますよね。余りいい、芳しい成績を上げてません。で、どうしてかな、トヨタがあれだけもうかって、まあ日本車が進出しているかなという、そういった点はもちろんあるんだろうと思うんですが、どうも聞いていると、退職者あるいは従業員に対する医療給付、これが物すごい金額になっちゃってるわけですね。
 つまり、その経済界の方々も、これ経済財政諮問会議には経団連の会長さんもお見えになっていますが、我々がやっぱり考えてもらいたいなと思っているのは、やがてはそれは、もしアメリカのような、まあ皆保険が維持するということでありますので、全くアメリカと同じようなものになると私は思いませんが、もし企業がそういう形でその自らのところの従業員にそういうものを約束をしてしまった、保険制度が非常に不備なために。そのことが実は自分たちに跳ね返ってきているということですね。
 そういう意味で、短期的にその日本の財政、私たちの、自分たちの負担ということを、その公的な負担というものの支払を、ある意味ではみんなで支え合うということが失われてしまうと、こういう形で逆に自分たちのその将来の負担に跳ね返ってしまうという、私はその一つのいい例だと思いますので、これらの点も含めて、まあいろんな様々な効率化を進めるということについては、もちろん私も大いに無駄なところは省いた方がいいという。だけど、必要なところに対する、先ほど何度もおっしゃっている高齢化に対して、きちんとそこに財政的あるいは保険料の問題も含めて手当てをしていくというのは私は必要だし、それが日本の社会の安定に寄与するんじゃないんだろうかなというふうに思っていますので、そこら辺の議論はお願いしたいと思うんです。
 ところで、もう一遍、その図表の三ページ目の4を見てください。公的教育支出のGDPに占める割合というのは、これはちょっと、何といいましょうか、コンピューターから写してコピーしたもんですからなかなか見えにくいかと思いますが、一番から二十九番までOECDの数字を挙げております。ルクセンブルクだけちょっと抜けていると、何か事情があって抜けているそうです。
 大田大臣、これ、日本は何番目だと思います。
#21
○国務大臣(大田弘子君) 済みません、何番目かということは存じておりませんが、OECDの中では低い方に属しているということは存じております。
#22
○峰崎直樹君 この二十九の前の二十八番目なんです。で、たしか二十九番目はトルコだったかなと思います。ちょっとこれは間違っていれば訂正したいと思いますが。
 ごらんのように、もう公的教育支出に占めるGDPの割合はこんなに減って、世界の国々に比較して本当に日本の教育水準というのは、教育費というのは物すごくやはり劣化してきていると、いわゆる財政的に見てもこういう状態になっているんですよ。私は、その意味で、その公的教育というものの割合というのはもっと増やさなきゃいけないというふうに民主党は主張していますし、先日も、私どもの教育担当をやっておられましたこの者から国会でもそのことを主張をさせていただきました。
 そういう意味で、先ほどのごらんになっていただいた、成長率と国民負担の関係の中で、何が言いたいかというと、そういう教育という、公的な教育にしっかりとお金を掛け、しかも努力をしてきた、例えばここでいえばフィンランドとかノルウェーだとかスウェーデンだとか、そういった国々は非常に経済のある意味では成長率というものもかなり順調に伸ばしてきているわけです。あるいは、フィンランドでしょうか、いわゆる競争力の、世界的な競争力のランクからいったら非常に高いところに位置するわけですね。そこの国民負担率等を見たらどうなるかっていったら、相当高いですね。
 ということは、二十一世紀、これからの社会は、これは大臣と私、一致すると思うんですが、やっぱり人材育成というものを、人的資本というものをどう強化するかというところが一番大きい問題だというふうに思っていまして、そういう観点からすると、この教育費支出、GDPに占める割合というものの余りのその低さは私は目を覆うばかりじゃないかなというふうに思えて、これだけ見て、ならないわけです。
 昨今、教育基本法の議論もされていますが、そういった点で、これからのサービスにおける効率性の追求ということは私は非常によく分かるんですけれども、この公的教育というものの充実というのは、多分これは、サービス業というのは人材、人が必要になってくるわけですから、そういうところにおけるこの財政支出といいますか必要なところの支出というのは、これは私は充実をさせていくべき分野ではないかなというふうに思うんですけれども、こういう点は大田大臣はどのように思っていますでしょうか。
#23
○国務大臣(大田弘子君) 人材をつくっていくということの重要性は、もう指摘のとおり全く大賛成です。
 この公的教育支出のGDPに占める割合ですけれども、この違いとして、日本の場合は就学前教育、幼稚園とか保育所です、それと高校と大学で私立学校の比率が高いということも一つの大きい背景だろうと思います。私立がいけないということではないと思いますので、その点も含めて教育の在り方というのは見直していく必要があると思います。その上で、必要な支出はしっかりとやりながら効率的な政府をつくっていくという観点が必要だと考えております。
#24
○峰崎直樹君 そこで、私はこれからの経済財政運営委員会の在り方について、今日は塩崎官房長官にもおいでいただいたわけですけれども、今お話をした医療とか教育とか、そういうある意味ではセーフティーネットというところに非常に、我々はそのセーフティーネットがあるがゆえにしっかり頑張れるんだと、競争社会でも頑張れるんだという、これは再チャレンジに恐らく、共通するのかどうか分かりませんけれども、そうした場合、もう医療や教育や、保育や介護やそういったところもそうなんですけれども、財政的な面からすれば相当かなりもう切り込んで、もうOECDの中でも相当低いところに入っちゃっていますよということは、今医療と教育のところだけちょっと一例を挙げさせていただきました。
 これ以上、ここのところに切り込んで小さな政府にしていきますよと、財政の負担というよりも、増税というよりも、それをもっと切り込んでいかなきゃいけないんだよと、こういうふうにセーフティーネットに対する、これ以上小さな政府を目指すことは、そこを破壊するんじゃないかという危険性が指摘をされているんですけれども、塩崎官房長官、この点はどのように考えておられますか。
#25
○国務大臣(塩崎恭久君) これまで、民でできることは民で、あるいは地方でできることは地方でというようなことでいろいろな改革をやってまいりました。特に小泉内閣においては、財政再建ということにおいても、歳出をカットしていくというのは歴代の総理の中でも余り試みられたことではなかったわけでありますが、それもやってきたということで、できる限り効率的な政府をつくろうということをやってきたと思っています。
 一方で、この人生のリスクに対するセーフティーネットの重要性というものは、これは普遍であって、それをどういう形で持続可能にしていくのかというところが極めて大事だと思います。
 先ほど来、医療の在り方あるいは教育の在り方で、財政支出あるいは国民負担との関係で峰崎先生から資料を含めていろいろお話がありました。正に、これはもう国の形を決めるもの、そのものだろうと思いますね。やはり、今日本の例えば医療なら医療制度の中で守るべきものというか満足をされていることは、先ほど大田大臣からも出てきたような皆保険制度というのは、やっぱり世界に冠たる制度だと思います。こういうものは守っていかなきゃいけないと思っておりますが。
 一方で、満足をしているというときにだれのおかげさまで満足をしているんだろうかということを考えてみると、社会保障というのは、基本的には自らの払う保険料と、それから税と、それからあとは医療であれば窓口負担という自己負担分という、そういうこの三つしかファイナンスの方法がないわけであって、それの組合せでどういう医療が、どういう福祉が、どういう教育が、まあ教育の場合にはもちろん保険料はありませんが、助け合いというのも、税が一番の助け合いの仕組みの原点でありますから、そういうことなんだろうと思うんです。
 したがって、我々としては守るべきもの、今まで日本が営々として構築してきたいいものについては守りながら、そしてセーフティーネットというものは、縮小するんではなくて、やっぱりこれはこれとして守っていく、しかし持続可能でないとならない。そのときにどういうファイナンスをしていくのかと。これをやっぱり大いにこの国会で議論をしながら形を決めていくというのがこれから我々やるべき改革ではないのかなというふうに思っております。
 雇用とか中小企業対策、そういったものについてはこれまでももちろんやってきたわけでありますけれども、まだまだ国会の議論を通じてどういう形での、それぞれの負担をする人たちというのが税でも保険料でも、それから窓口負担は正に本人だけですけれども、そういう負担がどういう組合せでこれから行われながら日本が、何しろ大事なのは活力を持って、さっきの国民負担がすごく高いところでも経済成長率が高いというところもあったりするわけでありますから、個々人の満足度というのが一番大事なんだろうと思うんです。それぞれの国はそれぞれの組合せで負担が行われて満足度というのは決まっている。これを、さっきの大田大臣の話ではありませんけれども、変化させるときの国民の皆さん方の声というものをよく聞きながら、どこまでが変化可能であり、そのことによって持続可能性というものが達成できるのかということを議論していかなければならないんじゃないかなというふうに思っております。
 基本的には、セーフティーネットをどんどんどんどん切っていけばいいなんということは更々これは考えているわけではなくて、守るべきものはやっぱりセーフティーネットとして安心感を皆さんに持っていただきたい。しかし、持続可能でなければなりませんから、それをどういう組合せでやっていくのかということを皆さん方と議論してまいりたいと思っているところでございます。
#26
○峰崎直樹君 今の持続可能というのはどっちの持続可能なんですか。財政の持続可能なんですか。それとも、そういうセーフティーネットの持続可能なんですか。
#27
○国務大臣(塩崎恭久君) 端的に言えば、国民が納得できる持続性というものがあって、なおかつ制度としての持続性があって、それが国民の満足につながっていくということだろうと思います。
#28
○峰崎直樹君 大田大臣にもお聞きしたいんですけれども、塩崎大臣にもですね。つまり、私がずっとさっきから言っているあれは、医療とか保育とか、いわゆる社会保障の分野とそれから教育の分野というのは、これは市場という一つのルートを通すと、これは配分原則は貢献原則、つまりどのぐらいあなたは頑張ってやったかということによって所得は高い低いが決まってくると。ところが、そういう医療とかあるいは教育とかという分野は、そういう市場のいわゆる貢献原則ではない原則というものが適用される分野じゃないかなと思っているんですよ。
 だから、そこのところへ、いや、持続性、財政的な持続性というものが非常に不十分だからその改革を求めていくというんじゃなくて、こういう社会、もちろん単純に現状のままでいいとかって言っているんじゃないんですよ。そういうセーフティーネット、あるいは社会の共通資本としてのそういうものの在り方というのは、これは一つの市場原理の貢献原則と言われているもので律し切れない分野じゃないですかと、ここは。
 そうすると、その在り方に対しては、絶えず住民参加を求めるとか、住民の納得性だとか、いろんなことが必要だと思うんですけれども、しかし、そこに入ってくる原則は市場メカニズムで通用している原則で割り切ろうとされたら、これは社会のセーフティーネットが壊れちゃいますよと。そのところの認識は同じ共通基盤に立っているのだろうかどうなのかなということを先ほどからちょっと質問をしているんですが、この点、塩崎大臣あるいは大田大臣にどのように考えているか、お聞きしたいと思いますが。どちらからでも結構です。
#29
○委員長(藤原正司君) まず、塩崎官房長官。
#30
○国務大臣(塩崎恭久君) 財政的な持続可能性というのだけを追求するわけでは決してございません。しかし、一方で制度として国民が満足できる制度を守り続けていくためには、財政的にも持続可能でないとこれは制度として守り切れないというところがあることは忘れてはならないと思うんですね。
 したがって、そういうことで、やっぱり一番大事なのは国民の満足度であって、負担があって、俗に言う給付ですね、負担と給付という、要するに負担をしながらサービスを享受すると。このバランスの在り方がそれぞれの国々によって全く違うということを先ほどお示しをいただいたわけであります。
 じゃ、それをどういうふうに変えていくのか。それは何のために変えるかというと、やっぱり皆さんが満足をしてもらえるような状態をどれだけ続けられるかというためにこの制度を変えていったり、あるいは効率性を重視したりということであって、市場原理がすべてだということであるわけはないんで、社会政策と経済政策というのはやっぱりちょっと違うと思うんですね。この社会保障というのは、やっぱり経済原理が生かされるときもあるけれども、基本的には社会政策であるわけでありますから、その中にどれだけの効率化のメカニズムを入れるのかということであって、それは市場原理である場合もあるし、そうじゃないやり方というものも、例えば監視のシステムとかいろんな形がやっぱりあると思うんですね。
 ですから、市場原理で全部切っていこうというようなことは、全く想定している我々の改革ではなくて、この社会保障という中で、いかに無駄を排するかというのは、要するに無駄があるということは支出に無駄があるということですから、だれかがそれを負担しているということですから、余計な負担を減らすために余計な支出は減らそうと。そのために、どういうメカニズムでその無駄を減らして負担も減らすのかというときに、市場原理を使うときもあるし、そうじゃないメカニズムを使うときがあるということじゃないのかなと私は理解をしております。
#31
○国務大臣(大田弘子君) 今先生が挙げられた教育、社会保障というのは、政府が関与すべき分野ですので、市場メカニズムだけで判断できないというのはもうそのとおりだと思います。これを財政負担の観点だけから議論すべきでありませんし、議論してきたつもりもありません。
 ただ、財政の持続可能性というのも私は重要な視点だと考えております。特に社会保障の場合は、持続性というのは世代間の公平性ということでもあります。したがって、今投票権を持つ人の満足だけではなくて将来世代のことも考えて制度を設計していくというのは、私たちの世代の責任なんじゃないだろうかというふうに考えております。そういう意味で、持続性という言葉を使っております。
#32
○峰崎直樹君 それでは五ページ目に、「社会保障制度の水準と負担のあり方」についての国民意識というのを、内閣府の調査でございます、ちょっと古いかなと思うんですが、去年十月の高齢化社会に関する特別調査というところで、負担増でも社会保障制度のより充実を求める、負担増でも社会保障制度の水準を維持してもらいたい、水準が下がってもやむを得ない、その他と、こう出てきているわけであります。この数字見ると、いずれも、要するに負担が増えても社会保障制度の充実をしてもらいたいんだという声が非常に強いわけです。
 そこでお聞きするんですけれども、日本の租税負担率あるいは先ほどの言葉で言えば公的負担率、これは先進国の中で非常に低い方の部類に属しますね。そうすると、ある意味では、その上に毎年三十兆円近い国債を発行しているわけであります。そうすると、こういう国民の意識からすれば、今財政の持続性とおっしゃいましたけれども、日本の財政というのは余りにも税収が足りなさ過ぎる、いや、確かにコストカットしなきゃいけない分野たくさんあると思いますよ。しかし、基本的な認識として、余りにも、これまでの減税政策だとか、いろんな意味でやってまいりましたけれども、そういうものの結果、税を余りにも徴収することができなくなった政府になっているんじゃないかなと。もっとも、最近何年間かは定率減税の廃止を始めとして相当の金額を国民の皆さんから負担をしていただいているということは間違いないと思うんですが、そういう意味で、それでもなおかつまだ、こういう意味でいうと、その税の負担水準というのは低過ぎるというふうにまず認識をしなければいけないと思うんですが、この点、大田大臣はどういうふうに認識されていますか。
#33
○国務大臣(大田弘子君) 受益と負担の感覚で見ますと、社会保障と他の支出は確かに異なります。社会保障の場合は、負担が増えてもきちんと給付があればいいと答えている人は比較的多くなっております。ただ、平成十五年度の経済財政白書で調査いたしましたときも、その社会保障がどの程度の負担まで、社会保障を増やすときにどの程度の負担を容認するかというと、やはり年齢階層別に違った答えが出てきたりしております。したがって、社会保障だからどこまでも負担を増やしてもいいということでもないんだろうというふうに考えております。
 先生御指摘のように、現在の国民負担率、言わば公的負担率は世界の中では決して高い方ではございませんけれども、これから先、世界未曾有の高齢化率になってくるというところを考えますと、税と社会保険料合わせてどんな負担がいいのかというのは、二つ合わせた上でしっかりと議論しなくてはいけないと考えております。
#34
○峰崎直樹君 ちょっと今日、資料を少し忘れてきたんで残念だったんですけれども、またいつか別の機会に議論をしたいと思っておりますが。
 要するに、いわゆるジニ係数をよく取るときに、今度は格差問題にちょっと入っていきたいんですが、一時所得のいわゆる格差というのがだんだんと拡大してきていると。その要因は、高齢化要因もあるけれども、最近は非常に若い方々の所得が非常に低くなって格差の拡大につながってきていると、こう思うんです。先ほどの国民負担率のところとの関係なんですけれども、むしろ所得再配分後のジニ係数の問題を見たとき、あるいはそのときの国民の負担を見たとき、日本というのはそこの所得再配分の機能というのが非常に弱まってきているんじゃないかなというふうに思われるわけです。
 そこで、まずお聞きしたいのは、小泉さんのこの五年半の小泉構造改革と言われているものの中で非常に、最近格差問題が非常に議論され始めました。まず、大田大臣はこの格差の問題についてどのように認識をされているのか、最初お聞きしたいと思います。
#35
○国務大臣(大田弘子君) 今先生がお挙げになりましたジニ係数というのは長期的に緩やかに上昇しております。その背景として、高齢者世帯が増えているという要因、あるいは世帯人員数が減っているという要因があります。ただ、個人単位の労働所得で見ますと、特に二十代、三十代で格差が拡大しております。この背景は、若年層で非正規雇用者が増えているというようなことが考えられます。これは将来とも格差拡大につながっていくと考えられますので、十分に注意が必要だと思っています。
 この格差のとらえ方は使うデータによっても、あるいは個人で見るか世帯で見るかによっても異なってまいりますので、社会のどんな層でどんな形で格差が拡大しているのかというのをこれからも注意深く見ていく必要があると考えています。
#36
○峰崎直樹君 一般的にこれからも注意深く見ていきたいということなんですが、私は相当もうひどい状態が、さっきちょっとワーキングプアの問題は話をいたしませんでしたけれども、非正規雇用労働者が一千六百万人に、つまりもう巨大な勢力になってきていますよね。そして、そういう方々が本当にこれ景気が良くなったら正規雇用になっていくのかねという意味でも、なかなかそういう動きというのは非常に私たちの目にはまだ出てきておりません。
 最近、これちょっとびっくりしたんで皆さんにも事例紹介したいんですけれども、三菱東京UFJ銀行が銀行窓口業務あるいはロビー案内業務ということを朝日新聞の広告に出していたわけなんです。時間当たり賃金幾らだというふうにお思いでしょうか。大田大臣、分かりますか。──分かりません。実は、時間当たり賃金は千七十円から千百七十円なんです。勤務時間は一日十時から十六時までと。そして、そのいわゆる時給も当初六か月間は九百九十円と。これが窓口案内業務で、どこの窓口かというと、日本橋、八丁堀、赤坂見附、虎ノ門、浜松町と、こういう言ってみればその辺にある窓口をやっておられる方なんです。そういうものを見て、これは年収ちょっと計算しても百五十万も行かないかもしれないということですね。片や一兆円を超す利益を上げる三菱UFJ銀行のところでこういう労働者をどんどん雇っていると。私もワーキングプアの現状というのはやっぱりそういうところまでどんどん押し寄せてきているんだろうなというふうに思っているわけですけれども、そういう意味で、雇用の現場も、さっき医療とか教育の話をしましたけれども、相当やはり格差の問題が深刻な問題になってきていると。
 これは、小塩隆士さんという方でしょうか、小塩隆士さん、「経済セミナー」の今年の十月号に、ちょっとこれ読んでみますと、日本の場合の所得再配分というのは比較的高齢者に対するあれは非常に割とまだ機能しているけれども、若年のこういう人たちに対する、その雇用問題深刻になってきているけれども、ほとんど対応ができていないということがこの中でちょっと指摘をされてですね、そういう意味で我々が考えなきゃいけない問題というのは、この雇用の問題というのは非常に重要なんじゃないかなと思ったときに、これは経済財政諮問会議のメンバーの選出の在り方なんですけれども、キヤノンのたしか御手洗さんが経団連会長ということで入られているんだろうと思うんですけれども、御手洗さんの会社も、今是正はされつつあるとおっしゃっていましたけれども、例の偽装請負の問題とか、こういう問題になっています。国会でも大分議論をしているんですが、こういう雇用とか格差の問題というのは、経済財政諮問会議の中では一体だれが提起をするのかな。民間議員の皆さん方がペーパーを作って議論されるという話だったんですが、この問題というのは、恐らくそういう方々から議論が出てくるんだろうかなと。
 そうすると、経済財政諮問会議の在り方というのは、もちろん経済を効率化させようとか、財政をサステナビリティーにしようとか、いろんな大きな課題があるというのはよく存じているんですけれども、日本の社会が今音を立ててこういう構造的な問題をもたらしてきているときに、こういう問題は、大田大臣あるいは官房長官、本当に議論をされていくんだろうかなということをちょっと、それと同時に、そういうところの実態というものを、本当に生々しい実態というものをつかんで議論がされていくのかなと、そういうちょっと心配を持っているんですけれども、その点について御意見をお伺いしたいと思うわけです。
#37
○国務大臣(大田弘子君) 経済財政諮問会議の主たる目的は、総理のリーダーシップを発揮した政策運営ということになっておりますので、民間議員は、総理が信頼した方を、見識ある方を個人として任命しているんだというふうに認識しています。
 労働市場の問題ですけれども、骨太二〇〇六の中にも、若年者への就職支援と併せて、パート労働者への社会保険の適用拡大ですとか、パート労働法の見直しですとか、有期労働契約をめぐるルールの明確化ということが書かれております。諮問会議で十月二十四日に民間議員が御提出された七大重点改革分野の中にも労働市場改革というのが書かれておりまして、機会均等と企業活力の両立を含めた労働市場制度の包括的改革、あるいは再チャレンジ支援と人材育成というのが書かれております。この骨太方針に沿って、今先生の御指摘の点も踏まえて、できるだけ早い時期に議論を行いたいと考えております。
#38
○峰崎直樹君 ちょっとこれ、質問要旨出してないんですけどね、官房長官、実は規制改革会議の議長をやっておられた宮内さんが辞められたんですけれども、随分私どもは、宮内さんが規制改革会議で提起をされたときに、自分のオリックスという会社の利益と非常に利益相反という問題が起きるんではないかというような話をして問題だということを指摘した委員会があるんですよ。経済財政諮問会議もそうなんですけれども、その場合に、いやそうじゃないというふうにもちろん指摘をされ、まあこれはいろいろと出てくると思うんですが、アメリカの場合、こういう場合に透明性を非常に情報公開というところで発揮していて、これはアメリカのことをよく御存じの塩崎さんにちょっと、突然で申し訳ないんですが、アメリカでは政府機関が作成した公文書は原則公開、議事録、幹部作成のメモ、外部と交わした手紙のコピー、こういったものも実は公開をされるというふうに聞いているんです。
 私は、まあ疑いの目で見れば何でも、かなり疑わしいことはたくさんあるんですけれども、そういう意味で、経済財政諮問会議というのは、正にこれは内閣の中の、予算を内閣がきちっと決めていくという、非常にこれまでの閣内大臣と、経済財政担当をする大臣はその中のまた一つ格が上の大臣というような感じがするんですが、そういうところをしっかり支えている事務局の問題も含めて、どんな議論が、どんな情報が交わされてそれを進めてきたのかということの情報を、恐らくこれは直ちにじゃないと思うんですよ、五年先だとか年限切ってもいいと思うんですよね。そんな直ちにやったら、議論に、発展に差し支えると思います。そういうところの情報公開をもっと徹底をさせていくというような考え方というのはあるんでしょうか、ないんでしょうか。
#39
○国務大臣(塩崎恭久君) 経済財政諮問会議についてのお尋ねだと思いますが、これに限って申し上げると、情報公開の仕組みはどうなっているかといいますと、議論が行われた直後に大田大臣の方からブリーフィングをいたしまして、三日後に議論の要旨がホームページにも公開をされるという形になっています。そして、議事録自体は四年後に公開という形になっているわけであります。
 アメリカのお尋ねがありましたけれども、もちろんアメリカでもいろいろな情報の扱いというのは、それぞれに応じて扱いが、ランクが分かれていると思っています。例えばクラシファイされた機密情報などは何年も出ないというのはもう幾らでもあるわけであって、特に我々、経済財政諮問会議の場合というのはマーケットに与える影響の強い人がたくさんいるわけですね、一番は日銀総裁であり、それから財務大臣。まあ何といっても一番は総理でありますが、私も一応官房長官という立場で、私は比較的言葉数が少ない人間でありますが。そういう形になっておりますので、やはりそのマーケットへの影響というものを配慮しながら今の仕組みを考えているというところでございます。
 したがって、いろいろな議論がきっちり行われることが大事であって、そのポイントについては大田大臣の方から、その当日と、それから要旨という形で公開を申し上げているということでございますので、マーケットとのバランスにおいて今のところがまあまあのところかなということで我々としては情報公開をしているところでございます。
#40
○峰崎直樹君 いや、そのレベルは知っているんですよ。しかも、その三日後に出てくるということで、私も議事録の要旨を興味深くいつも読んでいるんですけれども、そうじゃなくて、その土台になっているメモだとか幹部が交わした記録だとか、そういうものまで実は非常に、何年か後にそれが公開をされるということがアメリカではあるやに聞いていまして、今アメリカでもいろんなランクがあるんだとおっしゃいました。そういう意味で、私は、非常に重要な諮問会議などがたくさん今設置をされています、そういったものの情報を将来的に私はやはりオープンにしていくということは考えていいんではないかなと思っているんです。今日はこういう提起だけにさしていただきますが。
 時間も大分たってまいりましたので、そろそろまたあれなんですが、さっきのまた負担のところでちょっと言い忘れた質問がございます。
 それは何かといいますと、一体全体どのぐらい国民は、国民に税の負担を求めるときにはどんな条件が整ったときなのかということについてお聞きしたいんです。要するに、政治家というのは過去、増税を言って選挙で勝ったためしがないという意味で、選挙というのが非常に大きな難関であるということは私もよく知っているんですけれども、しかし、もうサステーナブルな状態を超えているんじゃないかというような議論がどんどん出てきておりますけれども。
 実は、小泉総理が、これは今年だったと思いますが、こういう発言を経済財政諮問会議でされているんです。歳出をどんどん切り詰めていけば、やめてほしいと、もうこれ以上はやめてほしいという声が出てくると、増税してもいいから必要な施策をやってくれと、こういう状況になるまで歳出を徹底的にカットしなければいけないと、こう発言されている。こうおっしゃっているんですよね。
 この発言を聞いたとき、これはいつまでたったらこれ税の負担を求める時期が来るのかなということで、私自身もこの小泉総理の発言というのは意味深長な発言だったと思うし、どういうふうに理解していいのかなというのがいまだによく分からないんですけれども。これは、大田大臣あるいは塩崎大臣、どういう条件がそろってくれば、じゃこれは負担増にしなきゃいけないのかねと。
 かつて、大田大臣、税の専門家でもありますから、論文を書いておられます、税の世界でですね。あれは「税研」という雑誌ですか、「財政赤字と税制」ということで、大田弘子教授と吉田有里さんという方、甲南女子大学の講師が書かれたわけです。これは共著ですから大田さんだけの説でないのかもしれませんが、ここでは、非常に今の財政は、このままでは幾ら景気良くなってそのことに伴う税が増えても、このままではいわゆる負担、サステーナブルじゃありません、税は増税をしなければいけない、こういうことをしっかりと述べられているわけですね。そういう意味で、どういう条件が整ったら出てくるのかなということについてどのように考えておられるのか。
 これは政治家でもある塩崎大臣もひとつお答えいただきたいと思います。
#41
○国務大臣(大田弘子君) 厳しい財政状況の中ですから、歳出歳入一体改革を真剣にやらなくてはいけないというのは多くの国民の皆さんは感じておられることだと思います。
 どういう条件でその納得が得られるのかというのはなかなか一義的に申し上げられないことですけれども、政府としては、やはり歳出構造の無駄をしっかりと省いていく努力が何より必要だと考えています。そういう努力を徹底してやった上で、それでも対応し切れない社会保障ですとか少子化に伴う負担増についてはしっかりと税制改革を行っていくと。
 このことをいろいろなデータでお示ししたり、あるいは分析をしたり、その前に、まず歳出構造の無駄をなくす努力をしたということを理解していただくということが大事なんだと考えております。
#42
○国務大臣(塩崎恭久君) どんな条件が整ったら増税が容認されるかと、こういうことでありますが、先ほど来、峰崎先生のお話を聞いていると、民主党も増税を積極的におやりになりたいのかなというふうに聞こえてくるわけでありますが、そう一足飛びにそこには行かないんだろうと思います。
 今、大田大臣からもお話がありましたように、まずは、やっぱり歳出というのは無駄なものもまだたくさんあるだろうということで、この無駄を排していかなければ国民の皆さん方は納得をしないと。
 そして一方で、やはり生活をしているときに、所得が伸びるだろうということ、すなわち経済全体が成長していくということ、こういうことがなければやっぱり将来に対する安心感も、セーフティーネットの問題先ほどありましたけれども、それを除いてみても、やっぱり自分の所得が上がっていくだろう、あるいは家族の所得が上がっていくだろうということが感じられるような経済、すなわち成長をやっぱり感じ取っていただかなければいけないんじゃないか。
 そのために、今回、安倍内閣としても、成長なくして財政再建なしと言っているのは、まずはやっぱり経済全体が元気になろうと。それで、先ほど来所得再配分の話がありましたけれども、非正規雇用がたくさん増えて、言ってみれば、事実上縮小均衡的にバランスをさせて利益が出るようになっている企業が集まった今の元気さではなくて、もっと全体的に拡大均衡的になるような形で成長していって、そして自分の、一人一人の国民の皆さんが、生活の中で所得が増えていくだろう、生活が豊かになるだろう、楽になるだろうと、こう感じてもらうということがまたもう一つの条件じゃないかと思っています。
 一方で、やはり二十一世紀のこの世の中で、今までのような税制の全体のバランス、税というのは、もう先ほど来お話が出ているように、助け合いの仕組みの基本でありますから、だれが何の税でだれのためにどれだけ負担をするのかということが大事であって、そのバランスを、やっぱり納得できるバランスでなければ国民の皆さんは増税だのというようなことは全くのめない話だろうと思います。
 そうすると、税体系全体も見直さなければいけないんじゃないかと。その中で、やっぱり足らず前についてどうしたらいいでしょうかということを国民の皆さん方の御意見を聞きながら、次なるステップとして税負担についてお考えをいただくという議論が始まると、こういうことだろうと思うので、もちろん、その間にあって、国際競争力を高めるというようなこととかいろんなことがあって、それがまた将来の自分の生活の安心感につながるわけですから、様々なことをやっぱりやった上でないとなかなか一足飛びに増税という話にはならないんじゃないかなと思っております。
#43
○峰崎直樹君 先ほど小泉前総理が、これ以上切り詰めたら、もうやめてほしいと、もうこれ以上カットやめてほしいというのは、私は、これはだれが言うことを、つまり国会でそういうものが出ることなのか、それとも本当に国民の皆さん方が反乱でも、むしろ旗を掲げて反乱でも起こすような状況で出てくるのか、ここら辺、本当は前総理に聞いてみたいなと思ったところなんですが、今のお二人の抽象的なお話を聞いていて、ちょっと何だか残念だなと思いながら、本当はそれに対する見解をお聞きしたかったわけであります。
 もう時間も少なくなってまいりましたので、非常に抽象的なところから、ちょっとやや余りにも生々しい、官房長官、政府税制調査会の会長人事を始め一連の何か改革が行われつつあるやに見えるわけであります。
 この背景というんでしょうか、首相周辺ではというふうに書いてあるんですけれども、首相周辺ってどなたかありませんが、あるこれはマスコミ報道によると、総会は首相官邸で開く、首相や主要閣僚の出席を増やす、事務局業務への内閣府の関与を強めると、こういう案を検討して、専門家による調査部会を設けることなどで調査能力を高めることも検討していると、こんなようなことが予測、観測記事で出てるんですが、今回、会長人事、新聞報道によれば、前会長が交代、交代というよりも、交代させられたのか本当の定期異動だったのかよく分かりませんけれども、そういったところを、どのような考え方でこういう政府税調の見直しを図っておられるのか、塩崎官房長官の御意見、お伺いしたいと思います。
#44
○国務大臣(塩崎恭久君) 政府税調の会長は委員の互選によって決まるわけで、今日最初の総会があって、ここで新会長が決まります。
 今お話がありましたように、この政府税調にいろいろな新しい風を入れていこうじゃないかと、こういうことが総理の意向としてございました。それは、やっぱり原点に立ち返って、政府税調というのは元々内閣府に置かれている税制調査会、そして任命権者は総理大臣。となれば、任命権者である総理大臣の意向というものを反映したやっぱり調査会になってしかるべきでありますし、それから、内閣府にあれば、やはりどこかの役所に偏った運営ではなくて、バランスの取れた、国民全体に目配りをした運営というものが行われるべきじゃないかという、今まではともかく、いずれにしても、ここで一回原点に立ち返ってこの政府税制調査会というものを見直そうじゃないかと。
 特に、やはりこれから国民にとって税制改正をするときに一番大事なのは、自分たちの生活はどうなんだ、あるいは経済全体がどうなるのかという、そういう議論が余りないままに今までは税制改正の話がぽんぽこ出てきた。しかし、そうじゃなくて、やはり税のプロを中心とした人たちが本委員となってミクロ分析、マクロ分析、そういったものに裏打ちをされたような税制改革論議というものをきちっと言い、そしてまた、その結果として生活や経済がどうなんだということをお示しをする。その時々の、国際競争力とか地方分権とかいろんな課題を背負った皆さん方に一緒にまた議論してもらうという形で特別委員の皆さん方に議論に加わってもらうと。
 そういうようなことをやる中で、より国民の声が反映をされて、そして、安倍政権としての言ってみれば将来への考え方というものを踏まえた税制議論、それも少し詰まった議論が行われることを期待をして今回のようなことを新しい風として吹き込んでいこうと、こういう総理の御意向でございました。
 どういう運営をしていくか、場所をどこにするか、それについてはいろんな報道がありますけれども、これも今日の総会でお互いメンバーの方々が議論してお決めになると思いますけれども、やはりその原点に立ち返ってみると大体おのずと方向は決まってくるのかなと、そんなふうに考えております。
#45
○峰崎直樹君 もちろん内閣を軸にして予算、予算の中には歳入と歳出が入ってくるわけですから、それに対して官邸の主導を強めていきたいという、そういう方向は私は分からないわけではないんですが、これ、これまで確かに建前上は内閣府の税制調査会だったけれども、これらについて、これまで財務省の主税局だとか、あるいは総務省の自治税務局ですか、こういったところがずっと今まで主導権持ってというか、実質切り盛りしてまいりましたよね。
 そういう意味で、いわゆる政府の税制調査会の改革というのがあるんですが、もう一つ実は与党に税制調査会というのが、もちろん自民党の中にも税制調査会あるし、我が党にももちろんつくっていますけれども、そういう政府・与党一体というふうになったときに、どうも税制調査会のところの分野だけは政府税調と、それから与党税調といいますか自民党税調と、ここらがどうも独立独歩といいますか、そんな感じで私どもお見受けしてたんですけれども、こういったところを、やっぱり政府・与党一体で、じゃそこまで内閣の力、力というか主導をやっていきたいということであれば、そういった政府、与党のところの税制調査会の在り方も、これは何か改革、ほかの政党のことだからおまえ余計なこと言うなというふうに言われるかもしれませんが、国民というか我々がはたから見ていると、政府税調で決まったことと与党で決まったことと二つあって、それはどういう関係なのかなといつもよく疑問に思ったりすることがあるものですから、その辺りを塩崎大臣、せっかくここまで改革をされていくというんだったら、もう一歩踏み込まれたらいかがなんでしょうか。
#46
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回は政府にある政府税調を、税制調査会を改革していこうということでございます。
 今御指摘のように、自民党は自民党、公明党は公明党、それぞれ税制調査会があって、与党でも調査会を組んでいるわけでありますけれども、そこは党の問題としてこれまで運営をされてまいりました。これについては、党として運営をされることは何も変わらないんだろうと思いますが、我々としては、政府の税調が変わることによって、やはり日本の税体系そのものを決めることでありますから、党と政府とのまあ言ってみればいい議論が行われることによっていい改革が行われることが一番大事なことでありますが、それがこれからどうなるのかというのは、党は党でまたお考えになることでありますので、我々が党の改革の話まで踏み込むということは、それはちょっと出過ぎた話でございましたので、まずは政府が自らですね、自らの考えで改革をやると。その後、党はそれをごらんになって、どういう御判断をするのか、それは党が判断をされることではないかと思っておりますが、我々の期待としては、やはり両々相まっていい改革ができるということが大事だと思っています。
#47
○峰崎直樹君 両々相まっていい改革ができることがいいんだというのは、それはそのとおりだろうと思うんですが、だんだん私たちの耳に聞こえてくるのは、これは税調マターでないのかもしれませんが、道路特定財源の一般財源化の問題について、どうもさきの内閣で決定をして、歳入歳出一体改革の中にも、骨太方針の中にも出ていましたよね。
 この秋までに結論を出すと、こうおっしゃっているんですが、どうもこれに対して異議を唱えるような動きがあるやに聞いております。それは、さきの小泉前総理が、もうこれ以上やめてほしいということの現れなのか、それとも今のそういう意見に対して、これ大田大臣のところでこの秋までに結論を、この経済財政諮問会議の中で当然のことながら方向性が出ているわけですけれども、これの最終的な責任っていいますか、これを決着付ける責任はどこに、どなたにあるんでしょうかね。これはむしろ塩崎大臣に聞いた方がいいかな。
#48
○国務大臣(塩崎恭久君) これ、所信表明演説でも、一般財源化を前提に見直しを行い、納税者の理解を得ながら年内に具体策を取りまとめますと、こういうふうに安倍総理は国会で国民に向かってお約束をしたということだと思います。
 したがって、これはどこで決めるのかといえば、それは内閣が決めるということであって、本格的な議論はこれからだと思います。
#49
○峰崎直樹君 それは経済財政諮問会議じゃなくて、どこで議論をされるんですか。もう方針が決まっているから、あとは閣議決定だけということなんですか。
#50
○国務大臣(塩崎恭久君) 諮問会議でも当然議論が行われると思いますし、ほかの様々なところ、もちろん税制調査会もそうでありますし、もちろん党でもそうでしょうし、それから与党、政府が議論する場もありましょうし、様々なところで議論が出てくると思います。
 今、峰崎先生おっしゃったように、これが使命かと、こういう話でありますが、我々としてはもちろんそういう声をきちっと聞きながら、国民に対する約束事は守るように、これ最大限の努力をしていかなければならないというのが使命だと思っております。
#51
○峰崎直樹君 もう時間も最後になってまいりましたので、私ちょっと、もしかして私の勘違いだったら塩崎大臣お許しいただきたいんですが、雇用問題について、先ほどちょっとワーキングプアの話をいたしましたですね。それを私は、たしか所信表明のときだったと思うんですが、総理が答弁の中で、同じ仕事をしている人には同じ待遇、まあ均等待遇の原則というか、そういうことについてやはり検討しなきゃいけないと、こういう答弁をされたやにちょっと聞いて、勘違いしていたら、いやそういう答弁はしていないぞというふうになるんですが、覚えていなければ覚えていないで結構なんですが、もしそういうことは、これは今後、我々も均等待遇の原則というのは非常に重要な原則だと思っているんです。
 つまり、雇用というのは何でもかんでも昔のような状態に戻せと言って、私自身は思っているんじゃないんです。そうじゃなくて、やはり同じ仕事をした人が同じ待遇、同じ労働条件、そして私は、できればそのときに社会保険制度、年金の掛金も、それからそういうものもきちんと払えるようになっていくという、そういうことが望ましいと思っているんですが、これは質問の要旨に書いたから大田大臣のところにもしかしたら振っているかもしれませんけれども、もしそういう均等待遇の原則ということを何とか努力したいという、法制化に向けて努力されたいということであれば、それは一体いつごろまでに、これは非常に重要なポイントだと思っていますので、今日ここで少しお聞きすればいいかなと思っております。
 以上、私、質問いたします。
 塩崎さん、いいですか。大臣。
#52
○国務大臣(塩崎恭久君) どの発言をおっしゃっているのかちょっとよく分からないので正確な答弁をしかねるわけでありますが、お気持ちはよく分かりますけれども、賃金を決めるというのはすぐれてそれぞれの企業や雇主の、まあ個人である場合もありましょうけれども、の方々が決めることであります。したがって、労働者の権利としてそれを侵すような決め方をされるということは許されることではないと思いますが、その他についてはこれ民間のそれぞれの経済主体が決めることでありますので、なかなか政府が一律に決めるたぐいのことは社会主義の国では日本はありませんのでなかなか難しいと思いますが、お心は、お気持ちは分かりますが、なおどういう発言をしたのかは、総理の発言については調べてみたいと思います。
#53
○峰崎直樹君 大田大臣も何か意見があれば。
#54
○国務大臣(大田弘子君) 今の点で、賃金というよりも非正規化がもたらす問題につきましては、先ほど少し触れさせていただきましたが、骨太二〇〇六の中にも言及されております。
 経済財政諮問会議の民間議員が重点改革分野として出した中にも入っておりますので、諮問会議でもできるだけ早い時期に議論を進めたいと考えております。
#55
○峰崎直樹君 ちょっと私もこれ不正確な、どういうところのどういう答弁だったかなということを調べないで、ちょっとあれなんで、またきちんと調べたいと思いますが。
 いずれにせよ、格差問題が非常に深刻になってきて、それを何らかのルール、そしてそれを歯止めをどこかで掛けないと本当に我が社会、日本という社会が大変な矛盾に満ちた不安定な国になっていく。それが民主主義というもののある意味では非常に危機というものをもたらさないとも限らないわけですから、そういう点で私はこれは非常に重要だというふうに思って、この点についての期待をしているところでございます。
 もちろん、これ、もう質問最後に、最後というよりもお願いがあるんですけれども、大田弘子大臣に、実は今まで私、財政金融委員会におりましてマクロ経済の財政とか金融とか、日銀総裁も来ていただいて絶えず論議をしていました。たまたま前回は金融担当大臣の与謝野さんが経済財政担当大臣であったために、その経済財政諮問会議の議論も実は財政金融委員会で非常に効率よくできたんで、なかなか内閣委員会に私がこうして出てくるというのは非常に異例なんで、財政金融委員会の方にも大田大臣、時間がありましたら是非出ていただいて、今日は本当は税の在り方について大分議論をしたいと思っていたんですけれども、それについてはまた論議はその場に譲りたいと思います。今日は本当にどうもありがとうございました。
 終わります。
#56
○木俣佳丈君 民主党・新緑風会に入れていただきまして、初めての質問をさせていただきます木俣でございます。
 今日は少子化対策、それから北朝鮮外交問題並びに財政問題ということで、多岐にわたって内閣委員会らしい質問をさしていただきますので、よろしくお願い申し上げます。
 まず、少子化対策からでございますけれども、高市大臣にお願いしたいと思いますけれど、私も四人子宝に恵まれまして本当に有り難いと思っております。私の後援会長の一人も実は九人お子さんがおありでございまして、やはり子供こそ宝かなと。片方で、欲しくてもなかなかできないという方も多々あるやにも聞いておりますけれども、やはり子供が輝く、昨日も中学校三年生百五十人に私もいろいろお話をしてきましたけれども、子供が元気であるということが何より日本の輝きかなと思いながら質問をさせていただきたいと思います。
 そういう中で、今日も峰崎委員の方からもお話がありました病院の出産の関係でございます。病院、特に今日も話題になりました勤務医でございますけれども、この勤務医不足の実態と対策ということでございます。
 出産を政府としても奨励し、子供をたくさん持つ社会になるべきであるという一方、先日も、奈良でございますでしょうか、本当に不幸な事件がございます。女性が脳出血起こしながら出産をする。その際に、十八の病院から断られて、十九番目の循環器センターですか、こちらの方で出産をしながら死亡をされるという、非常にもう、聞いても何ともこう言いようがないような、そんな事件がございました。
 各地で、それどころじゃなくって、今県知事選やっております福島等々でもいろいろな事件、事故がございまして、産科医が、出産できる病院数が十幾つその事件から減ったとかですね、正に出産難民なんていう言葉が普通にこう言われてしまっているというのが今全国の状況であるということを聞いて、非常に、近代国家、これだけの経済大国の日本でありながら一体どうなってしまっているんだろうかということを思います。多分大臣も思っていただけると思います。
 それを考えまして、実は私が住んでいる豊橋市というのがございます。そして、この豊橋市を包含する東の三河、三河の東半分を東三河地域と申しますけれども、実はかなり中都市、そしてまた豊田を始めとする非常に景気のいい地域の一つでございますが、ここですら非常に大変なことが起きているということを先般も伺いながら、ちょっと質問をしたいと思っております。
 実は、私の住んでいる豊橋市でも、平成二年に比べまして産科医はほぼ半減しております。現在、七個人の医院、病院と、それから市民病院のみでございます。これは、人口三十八万人でございますけれども、東三河地域では七十万の人口を後背地に抱える地域としては、市民病院一つだけ、病院がですね、ということで本当に大丈夫なのかな。私の実は妻も切迫早産になる気配が常にありまして、これはやはりそういう総合病院でないとなかなかケアできないというような目に遭ったものですから、非常に人ごとならない、そんな思いでございます。
 実は、豊橋市には旧国立病院ですね、今、国立病院機構ですか、こちらの方や、あと大きな個人、私立の病院も出産を取りやめまして、いよいよ市民病院一個しかなくなっていると。さらには、ちょっと目をそらしますと、隣の市の新城市という市がございますけれども、こちらの方も実は本年二月に産科を取りやめと、新城市民病院が取りやめているというようなことで、実はこの新城病院も、山の方を全般に診る中核病院でございましたので、やはり山間部の方々も、一体どこへ行ったらいいんだということで大変な思いをしているということでございます。
 一方、例えば豊橋市で見ると、出産数は、九五年から〇五年にかけまして四千人の子供が生まれていたのが三千五百人に若干減ってはおります。ただ、先ほども申しましたように医師は半減ということで、現状、一人の医師が一か月で扱える分娩数というのが十件ぐらいであればまあまあいいんじゃないかと、こういうふうに言われているそうでございますが、これが何と今一人当たりが大体月十八・三件という件数、二倍近いという件数になっていると。非常に、そういったことも考えますと、いろんな医療ミスも起きやすい状況も今現実のものとなってしまっているということでございます。
 まず、この辺り、全体的な意味で、今の話を聞いていただきながら、大臣の御感想をいただければと思っております。
#57
○国務大臣(高市早苗君) まずは、木俣委員におかれましては、お子様に恵まれたということでおめでとうございます。私の方は欲しくてもなかなか恵まれないんですけれども、それでも、今本当に自分の人生の中で子供が欲しいと切実に思っておられる御夫婦がいらして、産みたいんだけれども産めないという阻害要因があるとしたら、それを一つずつ取り除いていくのが私の大切な仕事だと思っております。
 特に地域において、日本全国を見ましても西高東低と言われておりまして、かなり産婦人科の体制には差がありますし、同じ都道府県の中でも県庁所在地に比べると郡部の方では少ないというようなことでございます。かなり差はあると思います。
 そして、木俣議員が例に挙げられました事件は、残念ながら私の出身県である奈良県で起きたことでございます。そういう意味では、周産期医療体制、これをきちっと整えるということについてはしっかりと厚生労働省の御協力も得ながらチェックを掛けていきたいと思っております。ただ、あの事件に関しましては、ちょっと脳の方の病気を早く発見できたら良かったのになという感想は持っております。
 それで、産婦人科医の廃業ですとかそれから閉鎖、これに伴う医師不足というのは確かに大きな問題になっておりまして、内閣府が中心になっておりますことでは、今年六月に新しい少子化対策を取りまとめた中で、特に周産期医療のネットワークの構築、それから産婦人科医の確保、産科医療の提供体制の充実ということが出ております。具体的に、例えば女性医師の仕事と育児の両立ですとか、いろいろアンケートを見ましても、子育てを終えたらまた医師の仕事に戻りたいという御希望も多うございますので、再就職支援ですとか、こういったことにも努めてまいりたいと思います。
 また、厚生労働省の方で今年八月に新医師確保総合対策取りまとめられておりますので、こちらの着実な実施にかけてもしっかりとチェックをさせていただきたいなと思っております。
#58
○木俣佳丈君 大変丁寧な御答弁ありがとうございます。
 今お話がありましたように、総合的に大臣の下で、これは一義的には厚生労働省の所管の事案でございますけれども、統括的に是非少子化大臣として頑張っていただきたいなというふうに思っております。
 医師のところに先ほども峰崎委員の方からありましたように焦点を当てさせていただきますと、産科医においては、二十四時間体制で宿直も月に三、四回。特に、宿直をしても、実働したところは時給は付くけれども、それ以外は付かないというような中で、例えばもう一回豊橋市に戻りますと、数年後には、現在十六名の医師がいらっしゃるらしいんですが、この方々が高齢化して、つまりは、今お話がありましたように、若年の医師の方が残念ながら産科医になりたがらないというようなこともあって、数年後には六十代に入って非常にこの厳しさが増すということを是非また御認識をいただきたいということを思っております。
 小手先の議論かもしれませんが、ひとつ提案並びにいろいろ御質問をさせていただきたいと思いますけれども、先ほどからありますような医師数の偏在というような問題、毎年実は七千五百名の医師がこの日本では誕生しているという中で、開業に回ってなかなか勤務医にならないというようなこと、さらにはその勤務医の中でも科がかなり偏在があるというようなこと、さらにはその地域の偏在があるというようなことで、非常に産科医の方にはなかなか行かないというようなこと。さらには、大学病院の医局制がかなり変更されて、医局の言うことを、まあ言うことを聞かないという言い方がいいのか悪いのか分かりませんが、医局の指示のように、研修でここの病院に行ってくださいよというような医師がかなり減っているというようなこと。さらには、平成十六年から始まった新臨床研修制度というんですか、こういう新しい研修制度が始まって、基本的にはフルラインナップの研修をしなさいよと、つまりはいろんなところをマルチに研修して立派な医者になりなさいという、どうも発祥は、我が名古屋大学の医学部から発祥になった制度らしいんですけれども、その改良版が平成十六年から施行される中で、実は緊急外来とか、それからまた研修医の偏在がより進んでしまったというのが、どうも私も勉強させていただきましたら現状のようでございます。
 さらに、この研修制度が始まって二年がたつわけでございますけれども、初期研修から後期研修ということで、ほとんどの病院がもう三年この研修医を抱えるというような事態と言っていいと思いますが、なってしまっていると。さらには、二年研修しても正規の医者としてその病院で雇われるかどうかも定かではない。こういうようないろんな中で、現在、特に夜間の救急の外来、さらには産科医不足、こういったものが非常に問題になっているということらしいんです。
 つまりは、一点突破というようなことでいうと、この研修医の制度というもの、又は地域で、今私も考えようと思っておりますが、実は豊橋の市民病院にはたくさんの研修医が来ている。そして、隣の豊川市の市民病院にもたくさんの研修医が来ている。しかしながら、新城のすぐ隣でございますが、この中核病院にはほとんど来ていない。で、夜間の外来ももうなくなってしまう。そして、渥美半島というのがございますが、この渥美の病院にも、渥美病院にも研修医がほとんど来ない。蒲郡にも来ない。つまりは、その偏在してしまっているのをこの地域間で若干その配分をし直すという言い方でいいのかちょっと分かりませんが、地域で考えると相当に直るんではないかというのが私の帰結でございまして、何とかそういう方向で考えることはできないだろうかというふうに思っておりますが、通告は厚生労働省になっているかもしれませんが、大臣からちょっと御意見伺いながら、サポート的にちょっと厚生省からいただければ。
#59
○国務大臣(高市早苗君) そうですね、地域による偏在に関しましては、やはりこの大学の医局、医学部の医局によってお医者様を配分していくというやり方から、やはり都道府県が中心に医師を派遣すると、この機能を確立することというのは非常に重要なんじゃないかなと思っております。
 確かに、夜間医療等の問題も起きておりますけれども、それぞれにお医者様の仕事が大変な中で、開業医の方々にもできるだけこの休日、夜間に関しまして御協力をいただくということで、勤務医とまた開業医の役割分担、連携、こういったことが大事な視点として指摘されているんじゃないかなと思います。
 その研修医の制度につきましては私がどうこう申し上げていい分野かどうか分かりませんけれども、ただ必ずしも、現在研修中のお医者様にアンケート等取りましたら、産科医を希望される人というのが現状の割合よりも低いという状態にはなっていないように聞いております。
 また詳しいことは厚労省の方で把握をされていると思います。
#60
○政府参考人(松谷有希雄君) 医師の関係でございますけれども、今先生御指摘のとおり、医師は毎年今三千五百人から四千人程度増加しているところでございます。医学校の卒業生が大体七千五百人ほどございますけれども、亡くなられたりリタイアされる方がいらっしゃいますので、差引きで大体三千五百人程度が毎年増えているという状況でございまして、十六年度末現在で約二十七万人、人口十万単位でいいますと二百十一・七人となっているところでございます。
 ただし、今先生御指摘のとおり、特に産科、小児科あるいは地域での偏在ということは大きな課題でございまして、特に産科医につきましては、産婦人科のお医者さんは実数で減ってきております。もちろんお産そのものが減っておりますので、出生当たりといいますか、お産当たりでいいますとちょうど横ばい、若干増えている程度の数字となってございます。
 これは三河地域、豊橋の数字をちょっと調べてみましたけれども、豊橋では平成十年に三十人いらっしゃったのが、十六年に二十八人ということで二人ほど減少されています。ただし、お産も十年には三千九百八十四人だったんですが、十六年には三千五百七人ということですので、出生当たりで見ますと若干増えているという状況になってございます。
 今先生御指摘の、医師の臨床研修制度その他によって医師の配分の仕方が大分変わってきたというのはそのとおりでございまして、この新しい臨床研修制度はローテーションによって基本的な診療能力を養っていただくということを基本としてございます。名古屋方式とかかつて言われていたものを採用したわけでございますけれども、これはこれでそれなりの意義がございますけれども、その中でもちろん産婦人科についても一か月以上の研修を義務付けているわけでございますけれども、いわゆるかつてのようにストレートで入局をするというやり方ではなくなったものですから、特にこの二年間、入局の時期が遅くなっている。それから、民間の病院で研修を受ける方がかつてより増えまして、かつては大学が七割、七五%ぐらい大学だったんですけれども、今は五割を切っているというような状況で、大学の医局での医師の配分ということが弱くなっているということは御指摘のとおりでございます。
 これにつきましては、大臣御答弁いただきましたけれども、都道府県がこれをサポートして大学の関係者も入って、先般の医療法の改正で都道府県に医療対策協議会というものを設置することにしてございますけれども、そこでの協議を踏まえて実効ある配分の新しい体制に取り組むということといたしているところでございます。
 長くなって恐縮でございますけれども、本年三月に臨床研修ちょうど二年終わったものでアンケートをしたところでございますけれども、産婦人科を希望する方がこのうち四・九%となってございまして、現在、若い方、二十代の方で診療で産婦人科をやっている方が四・二%でございますのでこれを上回っているという状況で、若い方は決して忙しいところ、大変なところをいとうということではなくて、むしろそういうところに進んで、小児科もこれ以上に増えているというアンケート結果でございまして、若いドクターはそれなりに意欲を持ってやっているんではないかと私どもは見ておりまして、それに期待しながら制度としてきちんとした体制をやっていきたいと思っております。
#61
○木俣佳丈君 後でちょっと、私の持っている数字とちょっと違ったものですから、いただきたいと思いますけれども。
 是非、高市大臣におかれましては、言ってよいのかどうかというよりも、全体的な統括、政策、テーマで、省を超えたやはり指揮を執っていただきたいと思いますので、積極的に是非お願いしたいと思います。
 今のお話の中で、初期研修が二年あって、ここの配分が非常に偏在化しているので非常に困るという話はさしていただきました。この後、三年間また後期研修ということで、ほとんどのところがまた三年ということで何か繰延べにするということは聞いておりますので、そうしますと、この偏在がまた三年直らないというような感じになってしまうわけなんですね。ですから、今、県単位の協議会というのは私も聞きましたけれど、やはり県全体というとなかなか、意思の疎通やら本音ベースの話も含めてなかなかこれ難しいと思っておりまして、是非、我々だとやはり流域圏、川の流域圏ということで東三河という豊川を中心とした流域になりますけれども、やはり流域ごとぐらいの単位で考えますと、大体いつも顔を合わせている方同士なものですから非常に話がしやすいということでございますので、この協議会もなかなか機能するのかなというようなちょっと思いがありますので、ちょっと御意見いただきたいと思いますが。
#62
○政府参考人(松谷有希雄君) 医療は大変地域的なものでございますので、先生おっしゃるとおり、県では広過ぎる場合がございます。したがいまして、医療法の中でも、二次医療圏という形で県内を幾つかの区域に区切って入院医療等の対応をするようにしてございます。東三河地域の二次医療圏、少し区域割りが時々変わったりしているようでございますけれども、豊橋を中心にやっていただくということでございます。
 先ほど申し上げましたとおり、その中で産科を志望するお医者さんはそれなりにいることはいる、それからお医者さんそのものはもう増えてはいると、したがってどこかにはいらっしゃるわけでございまして、その中でどこにお医者さんが集まっているのかということを調べて、そしてその集まっているところに御協力をいただくと。従前は、大学に集まっていることがはっきりしていましたのでそこからやっていただいたわけですけれども、今は集まっている病院が大学だけではなくなりましたので、そこら辺の体制をその地域ごとに取るということは先生の御指摘のとおり大事なことだと思っております。
#63
○木俣佳丈君 大変前向きな御意見いただきましたので、是非また大臣も、私もモデル的にどこまで、私も医療の分野は素人でございますけれども、非常に気持ちを持って、この東三河地域で何とかその偏在を解消できないかということでトライしてみたいと思いますので、サポートをいただけますでしょうか。
#64
○国務大臣(高市早苗君) 今日、大変いろいろ有益な御指摘も激励も、もっと積極的にがんがん言えというお話もいただきましたんで、私自身、各省が取り組んでいることと達成度ですね、いろんな計画出ますけれども、着実に達成されているかどうかということのチェックは割と怠りなくやっている方だと思いますので、引き続き頑張っていきたいと思います。
 先生のお地元の件も、今日初めて私も問題意識を聞かせていただきましたので、役所に帰りましてまた詳しく調べましてサポートできればと思っております。
#65
○木俣佳丈君 ありがとうございます。
 さらには、統廃合をされました国立医療センターですか、国立療養所豊橋、まあ旧国立病院ですね、なんでございますけれども、ここにやはり産科医を復活さしてほしいという嘆願署名がかなり来て、かなりというのは七千名強の嘆願が実は来ておりまして、できれば、実はエリアを見ていただくと分かるんですが、非常に大事なロケーションにこの国立病院が統合されておりまして、産科医は私も必要であるというふうに思っておりますが、また大臣もこういった嘆願を見ながらお考えを是非いただきたいと思います。ちょっと御意見を。
#66
○国務大臣(高市早苗君) 済みません、大変申し訳ないんですが、その嘆願書の文面について私まだ拝見いたしておりませんので、是非下さい。お願いいたします。
#67
○木俣佳丈君 はい。
#68
○国務大臣(高市早苗君) また読みましてから、お返事できることはさせていただきます。
#69
○木俣佳丈君 次に、外交問題に移りたいと思っております。北朝鮮をめぐるようないろいろな動きがございます。
 初めに、従来、数年前から私もずっと取り上げておりました日本人拉致の問題、国家公安委員長、警備局長にお願いしたいと思います。
 我が国では十一件十六名、うち五名が帰国をされたというようなこの拉致の問題がずっと懸案事項としてあるわけでございます。私も小泉前総理訪朝前の二〇〇二年の三月二十日、改めて私も議事録を自分なりに読ましていただきましたが、外交防衛委員会の中で種々の質問をさしていただきました。当時、警備局長が漆間現長官でございまして、非常にその後も積極的にこの拉致の問題、取り組んでいただく姿勢は敬意を表する次第でございます。
 この十六名の方が生存という前提の中で捜査を進められていると。先週も一人の工作員女性を国際手配、指名手配ということでございまして、一つ一つ日本としても主権の主張というか、言うことができているということで大変好ましいかなと思っている次第です。
 ただ、拉致事案が発生して三十年がたつわけでございます。残念ながら一人の犯人も起訴をされていないということが今ありまして、これは司法ですから独立した在り方ではあるとは私も思うわけでございますけれども、しかしこれだけ事件が、十一件がはっきりしているという中で実行犯がはっきりしているものがかなりあるのにもかかわらず、さらには国内潜伏しているということがはっきりしているというのにもかかわらず一人の犯人も起訴をしていないという状況を国家公安委員長はどういうふうに考えられますでしょうか。
#70
○国務大臣(溝手顕正君) 御指摘の話につきましては、我々、今鋭意捜査をしているという段階でございますので、どういう状況でどうなっているというのはなかなかお答えできる状況にないというのが現在の警察庁のスタンスでございます。
 一般論で申し上げますと、北朝鮮による拉致問題につきましては、時効成立の可能性の有無について明らかにするためには、拉致当時の状況、その後の被疑者の動きというのをもう少し明らかにしないと、警察としてははっきり解明したと言える状況にないという判断をしているところでございます。
 したがいまして、この事案については、いまだどの件についても時効は成立していないんだという前提に立ってこれからも捜査を進めてまいりたいと、このように思っておりますし、国家公安委員会としても警察庁を督励してまいりたいと考えております。
#71
○政府参考人(米村敏朗君) ただいま大臣の方から、この拉致事件に関して、時効の問題につきましては今御答弁があったとおりでございます。
 私ども現時点におきまして、すべての拉致事件について、すべての関係者につきまして時効は成立をしていないという前提の下で、そういう考えの下で鋭意捜査を行っているということであります。
 ただいま先生御指摘になられました、そうはいったって何がしかの関係者がいるではないか、これはどうなっているんだという御質問だろうと、こう思いますが、これはあくまでも捜査の中身の問題でございまして、それにつきましては答弁を差し控えさせていただきたいと思いますが、いずれにせよ、全容解明に向けて時効は成立をしていないものとして、それぞれの県警におきまして必死に捜査を行っているということで御理解をいただきたいというふうに思います。
#72
○木俣佳丈君 当時の記録を改めて見ますと、すべてというか、宇出津事件は時効になっているんじゃないですか。
#73
○政府参考人(米村敏朗君) 個別の事件について細かく申し上げることは捜査上の問題もありましてお答えが難しいかと思いますが、確かに先生おっしゃるとおり、平成十四年三月二十日に開催されました参議院の外交防衛委員会におきまして、当時の当庁の警備局長が、先生御指摘のいわゆる宇出津事件に関しまして、関係者について時効が成立をしているという答弁を行っております。しかし、それは、この宇出津事件の捜査の経過、いわゆる昭和五十二年九月から昭和五十五年九月までの捜査の経過を踏まえまして、そして関係機関における一定の処分というものを前提にしてそういうお答えをしたものだというふうに思います。
 しかし、その後、この件につきましては引き続き捜査を行っております。御案内かと思いますけれども、この宇出津事件に関しまして、平成十五年一月八日、この事案の主犯格であります金世鎬、これに対する逮捕令状を取得して、新たな事案の実態解明に引き続き取り組んでいるわけであります。
 それと併せまして、やっぱり拉致されて北朝鮮に連れていかれた拉致被害者の方々でありますけれども、そうした方々は実際上、北朝鮮に連れていかれた後もやはり北朝鮮当局の監視というか支配の下に様々な自由が奪われております。長期間にわたって極めて抑圧された環境に置かれた、そういう実態が次第に明らかになってきておるということでございます。
 こうした諸点を踏まえて検討をいたしました。国外移送目的拐取罪あるいは移送罪、この点について状態犯か継続犯か等々の議論があるわけでございますけれども、そういった拐取罪、移送罪と併せて監禁罪と評価される行為が行われているという疑いも極めて濃厚であるわけであります。これらの行為は実行行為の極めて重要な部分で重なり合っているということでございます。言わば観念的競合の関係などが認められるということでございますが、要するに北朝鮮に連れていかれた方々が北朝鮮内のいずれかの場所において監禁状態に置かれているというふうに見られる限りは犯罪行為は継続をしているという下で、我々は時効は成立をしていないということで捜査をしているということでございます。
#74
○木俣佳丈君 四年前と比べますと非常に歯切れがいい御答弁をいただいておりまして、ああよかったなと思っておりますし、時効と言われた宇出津事件も恐らく国会の場でまだ時効は成立していないというのは多分言っていないと、もちろんインターポールに国際手配をされているのはもちろん分かっていながらなんですが、この国の国会ではやはり言われていないということで、あえて言っていただいたわけでございます。
 時効は成立していない状況でございますが、ただ、やはり世論の、我が国の国民の非常に関心が、小泉前総理の訪朝以来、そしてまた安倍首相がなられてより高まっている中、そしてまた与野党挙げてとにかくこの事案を何とかしなければ我が国の主権の侵害であるということで盛り上がっている中で、やはり一人の犯人も起訴できていないという状況がいかがなものかということを重ねて国家公安委員長に申し上げたいと思っておる次第でございます。
 その理由は、政府認定の十一のうち四事件の六名、一人が亡くなっておりますので五名が実は日本国内に居住をしております。その一人も、個人名を挙げてこれはどうかとは思いますが、八尾恵でございますけれども、二〇〇二年三月の二十日のときにも、このときにも時効不成立であるという中で、その後逮捕されずに自由の身になっているという状況、こういったことを考えますと、その他、久米裕さん、この事案のお一人、それから田中実さんのお二人、それから原敕晁さんのお二人、有本さんのこの八尾ということで、亡くなった方も含めますと六名いるわけでございますので、これがなぜ逮捕されずにそのまま自由の身であるのかというのはちょっと理解に苦しむところでございますけど、委員長、どういうお考えなのかなと。
#75
○政府参考人(米村敏朗君) 今先生御指摘のそれぞれの事件につきましてでありますけれども、個人的なことでありますが、ほとんどのその事件に私タッチしておりまして、先生の今の思いというのはよく分かります。ただ、捜査上の問題としては今直ちにというわけにはなかなかまいらない諸点があるということで、その中身についてはちょっと答弁を差し控えさせていただきたいと、こう思います。
 先生御指摘のとおり、この種の拉致事件というのは明らかに北朝鮮の国家的意思が推認される形で行われているものでありまして、かねてより先生熱く語っておられますように、国家主権の侵害甚だしい行為でありますが、それと併せて、私どもの捜査の眼目というのは、北朝鮮に拉致された方々が一人でも二人でも多く日本に帰国できるように鋭意捜査を詰めて、向こう側に主張できるものをきちっと整えていきたいという面もございます。
 何とか全容を解明して起訴ができるように頑張っていきたいというふうに考えておりますが、答弁は、今申し上げましたとおり、捜査中のことでありますので御容赦をいただきたいというふうに思います。
 以上です。
#76
○木俣佳丈君 この辺は四年前と余り変わらないわけでございますね。まあ恐らく警備局長の思いというのは非常に分かる気がするものですから、それ以上のことは言いたくないんですけれども、しかし国民の意識というか、からすると、本当に何がどうなっているのか、もう少しはっきりとそれを国民の前に表してもいいんではないかと。
 特に、この六人、まあ五人の話だけではなくて、今北朝鮮の方に亡命というか帰って英雄扱いをされている辛光洙がいるわけですね。これも国際指名手配、この一月からされている、していただいておるわけでございますが、これは是非官房長官にお答えいただきたいんですが、六か国協議、次の質問に移る、移るというか、その橋渡しのような質問になりますけれど、ちょっと通告はございませんが、六か国協議に帰るとき、やはり今までも辛光洙のことを引き渡せということは恐らくは相当言ってきたとは思うんですが、明確にいるんですよね、北朝鮮に。そしてまた、その供述を韓国で身柄を拘束されたときにかなり述べている供述書があるわけですね。こういったものも出ない、そして身柄も取ることができない、そして六か国協議におめおめと帰っていくということでは、非常に納得できないと思うんですけれど、どうでしょうか。
#77
○国務大臣(塩崎恭久君) この拉致問題につきましては、政府のスタンスはもう一貫しているわけであります。それは、拉致された被害者については全員生存しているという前提で即時返還、そしてまた真相究明、さらに今御指摘の犯人の即時引渡しというものをずっと言ってきているわけであります。
 したがって、今先生御指摘の逮捕状が出ている人間につきましては、やっぱり即時返還ということはずっと言ってきましたし、今回の六者協議でも拉致の問題を取り上げるということは、昨日私もバーンズ国務次官とお話をしましたけれども、先方の方からもそういう話はきっちり出てきて意見の一致を完全に見ているところでありますから、我が方としてはそれは強く言い続けてまいりたいと思っております。
 六者だけではなくて、もちろん日朝が再開をされれば、またそこでも当然言っていかなければいけないことだと思っております。
#78
○木俣佳丈君 拉致の、生存を前提に、これはもう当然のことだと思うんですが、ただ明確に、明確に、例えば辛光洙を国際手配し、北朝鮮に潜伏しているというより帰っているということが明確になっているんですよね。ですから、要は、辛光洙を返すというのはまずはイロハのイじゃないかと、返すじゃないや、こちらに引き渡すというのはイロハのイじゃないかということは、是非六者に着く前にこれ言っていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
#79
○国務大臣(塩崎恭久君) それは、事あるごとに私ども北京の大使館などを通じて北朝鮮の、そういうことは言っているわけでございますので、今回も、六者はまあいつになるかまだ分かりませんが、それに向けてそういうメッセージは発していこうと思っております。
#80
○木俣佳丈君 いや、そういうことではなくて、六者が始まりますよ、そこへ着きますよという前の前提条件としてやはり、直接会えるかどうかはともかく、先方、北京の大使館通じてでなければ言えないのかもしれませんが、直接その担当者に、先方のカウンターパートに申し上げるということはできませんですか、そういうことを。
#81
○国務大臣(塩崎恭久君) いろんなコミュニケーションの方法はありますけれども、最近は、いろいろなことは北京にある北朝鮮大使館を通じてやっているというのが実情でございます。
#82
○木俣佳丈君 いや、いずれにしても、非常に明確なターゲットはまず一人と。金世鎬はまああれかもしれませんが、まずそのターゲットは一人と。映像がもうはんらんしているんですね、我が国の言わばマスコミ通じて辛光洙とはこういう人であるというのが明確になっている、さらに向こうで大きな出迎えを受けて英雄扱いをされている、これも、だから流れ続けているんですね。
 ですから、かなり大物の工作員の一人であるということは聞いておるわけでございます。供述書もきちっとした形で取ってあるということも聞いているわけでございますので、やはり言ったけどやらないんだというのでは済まないと私は思っておりまして、これはもう毅然として、これがもうとにかくできないなら六者協議なんかふざけるなということは少なくともメッセージで国民に対して言っていただきたいと私は強く思うんですけれども、いかがでしょうか。
#83
○国務大臣(塩崎恭久君) 今は、北京の大使館というのは直接的に言う場合の話でありますが、より人物対人物で北朝鮮と接することができるのは国連であります。つい先日も第三委員会というのがございまして、今、国連総会にこの人権決議というのをEUとともに共同提案をしておりますけれども、その際に、拉致家族の皆様方がいる目の前で日本の代表と北朝鮮の代表が議論をするという、言い合うという場面もございました。そういう場面では先生の御指摘のような基本的なスタンスから日本の強い姿勢を先方に伝えているわけでありますが、先方がどういうことを言っているかは先生も御案内のとおりでございます。
#84
○木俣佳丈君 私が申し上げたいことは、当然ながら実を取らなきゃいけない。それは、つまりは辛光洙の身柄をとにかくこっちへ渡せと、いや渡してもらうということは、これはもう絶対にしてもらわなきゃいけないと思っているんです。
 ただそれが、今おっしゃるように、何らかの阻害要因があってできないとしても、いや、というより向こうがそれに乗らないとしても、少なくとも国民に対してはメッセージを総理又は官房長官から、要するにこんなことでは、北朝鮮というのはどんな国なんだと一体、ふざけるなと、まあふざけるなというより、何というんでしょうかね、冗談じゃないよというようなことをメッセージとしてやはり出していただきたいというふうに思うんです。
 それは、例えば再三この六者の再開についても無条件で帰ってくるなんという報道がある中で、初めの質問にちょっと戻り、一番目の質問の方に行くんですけれども、再三、北朝鮮のメディアを通じて日本には入ってもらわなくてもよいんだというようなことを再三言っているんですよね。これ、本当にふざけるなという感じで私も受け取っておりまして、そこに日本が行かしてもらいますなんて言っていたら、これは本当に、教育基本法、今仕上げるどうのこうのという話でいろいろやっておりますけど、最も国民に対しては悪いメッセージ、国民の士気又は愛国心ということでいえば、これをそぐような、何だ日本の政府なんてそんなものじゃないかと、変わってないじゃないかというようなメッセージに私はなるんで、ですから、これに対してはふざけるなということをきちっとやっぱり言っていただくということは最低条件だと思うんですけど、いかがですか。
#85
○国務大臣(塩崎恭久君) どういうことを現実に言うかというのは別にいたしまして、この六者協議に北朝鮮が無条件で帰ってくるということで実際に今度六者協議が行われる流れになっているわけであります。他の五か国とも日本が入らないというようなことは全くあり得ないということで認識は一致しているわけでありますから、ここは淡々と無条件で帰ってくる北朝鮮と六者で議論をし、その中でこの拉致の問題についても強く日本の政府として言っていくという、これが基本的なスタンスだと思っています。
 まずは、やはりこの場に戻ってくるということが北朝鮮にとっての義務とも言えることであって、これは累次の国連の安保理決議でも明確にされているところでありますので、それをまず実現していかなければならないというふうに思っております。
#86
○木俣佳丈君 私が言いたいことは、つまり北朝鮮にとって、核を保有している、核を持つことが重要である、これが一点。二点目は、他の外交上の問題はもう関係ないんだというのが二点。で、資源は何かというと時間稼ぎというところが北朝鮮の大戦略で、全くそれに乗って九四年の危機以来進んでしまっているというのが今の現状だと私は思っておるんですね。ですから、またその繰り返し、つまりは時間稼ぎを北朝鮮はしたいんだと、少しでも時間を使いながら自分の有利な方に進めていくんだ、金正日の王朝をずっと続けるんだ、国民は虐げてもいいんだ、何百万人も死んだっていいんだということを彼らは思って、現政権はそれを続けようとしているわけですね。
 ですから、もう一回繰り返しますけれども、そのテーブルに着くということ自体が私は、これは個人としてですね、個人として私は六者協議の、今の段階で六者協議のテーブルに着くということが日本外交の失敗、負けになるんではないかということを思うんですけれども。つまりは、九四年の危機のときも結局駄々をこねた、カーターが行った、そして日本もそこに乗ったということでいろんなものを出さざるを得なかった。
 もちろん、北朝鮮の今の現状を見たら、この冬本当にWFPの援助がこれでまた、これが切れたときには相当な数の飢え死に等々が出るんではないかと思うことは非常に心が痛むんですね。先ほどの子供、同じ子供でございますから。ですから、そうは思うんですけれども、同じことをまた十二年、正に十二年たって、一周してきてまた同じことをするのかというイメージがどうしても払拭できないんですけれども、どうでしょうかね。
#87
○国務大臣(塩崎恭久君) 御心配していただくことは大変有り難いと思っています。
 六者協議というのは、最大の目的は、検証可能な朝鮮半島の非核化というのが一番の目的でございます。我々はこの六者協議の場というのが、拉致の問題を含めて包括的にこの北朝鮮の問題を解決する、現在考え得るベストな場ではないかというふうに考えているわけでありますので、その場に戻ってくる、去年の十一月以来でありますから戻ってくるという中で議論をしようということを言っているわけです。
 そこで、同じことを、失敗を繰り返すんじゃないかという御指摘がございました。そうなると、じゃその六者に日本の政府として着かないで、今おっしゃっているような様々な問題を解決する枠組みが、じゃほかにどういうのがあるんだろうかということが、もしいいお知恵があれば、木俣先生の方からお教えをいただければ有り難いなというふうに思いますが。
#88
○木俣佳丈君 なかなかいい知恵はないかもしれません。
 ただ、もちろん対話と圧力という言葉がある、これが、六者というのはもちろん対話のことだと思うんですけれど、今のその現状でいって、私は、やはりその圧力を強めざるを得ないし、強めるべきだと、これを強く思います。やはり北朝鮮は足下を見ている、日本の要するに攻撃能力がない、自分のところだけで攻撃というか自衛の能力もない、攻撃の能力もない、そういったところを、非常に足下を見られている。で、アメリカの意向に弱いんだ、中国の意向に弱いんだというところを私は日本が見られているというふうに思うんですね。
 私は、さっきから言いますように、この外交手段として何があるかと言われたときに、確かに今、金正日に対して、いや、もっと言うとテロリストに対して私は話すことが本当に可能なのかなと。これはブッシュ・ドクトリンではございませんけれども、やはりテロリストに位置するような人たちに対話をする私は必要はないということを思います。だからといって、別に武力で何かをしろということではないと思います。
 私はやはり経済制裁から始まって、まあ真綿で首を絞めるという言い方はちょっと余りしたくないんですが、やはりじわじわ外堀から埋めていくというのが私は常套手段であって、干上がるのを待つ、そのために中国や韓国にこれに協力してくださいよと、アメリカは協力するでしょうからということを日本は言い続けるということが一番私は大事なことではないかと思うんですけれども、いかがですか。
#89
○国務大臣(塩崎恭久君) 昨日、バーンズ国務次官との話合いの中でも、それから昨日たしか安倍総理の記者に対するコメントの中でも、この六者協議をやるに当たって一つ大事なことは、核保有国として北朝鮮を迎えるのではないと、これがまず第一だと思うんですね。
 もう一つは、話合いの場に着いても、先生のような御懸念の可能性というのはもちろんあるわけですから、我々はその制裁を国連決議で、安保理決議で決めているわけです。これは粛々と続けていくということを言っています。そして、我が国は安保理決議よりも前に追加制裁を決めているわけであって、そのことをとらえて北朝鮮は日本は来なくていいよと、こんなことを言っているわけでありますけれども、我々は淡々とこの圧力の具現化である追加制裁、そしてまた、国連の安保理決議が決めた制裁手段についてはこれは淡々とやっていくということでありますから、昨日のバーンズ国務次官と一緒に来たジョセフ国務次官というのは、このオペレーショナルな制裁について担当しているわけでありますので、それについても実務的に打合せをしているわけであります。
 今回、何で北朝鮮は戻ってくることを決めたのか。いろんな見方がありますけれども、やはりこれは国際的な、言ってみれば中国、ロシアを含めた一致したこの北朝鮮に対する強い姿勢が、北朝鮮をして今回の心変わりをさせた原因ではないかと思っています。
 我々は、圧力を圧力のためにやっているわけではなくて、問題の最終的な解決のために対話もする、そして対話が十分でなければ圧力も加えていくということで、対話の中でその先ほど申し上げた検証可能な朝鮮半島の非核化ということを実現していこうというのがこの六者協議の場であって、そこに日本が行かないというのであるならば、じゃ、どういうほかにやり方があるのかということを御提示をいただかないとなかなか代案にはならないのではないかというふうに思います。
#90
○木俣佳丈君 それでは、ちょっと質問を変えまして、北朝鮮に対する我が国の懸案でプライオリティーは拉致ですか、核ですか、どちらですか。
#91
○国務大臣(塩崎恭久君) これは、順番は特に付けるべきものではなくて、我々にとってはそのすべてが問題が解決されなければならないということで、包括的に解決する場としての六者協議を大事にしているわけであります。
#92
○木俣佳丈君 言いにくいんですけれども、これはすごく僕はこの中の委員もがっかりしているんじゃないかなというふうに思うんですよね。これ拉致問題は、確かに国家公安委員長が言うようにあった問題で、国家主権の侵害甚だしい話なんですよね。
 これは核、要は、つまり核を持つこともそれは条約上の、反するんだと。又は、日朝のこのコミュニケから反するんだということはあるかもしれませんが、レベルで言うと数段上の実は拉致問題というのは私は問題だというふうに思っておるんですけれども、もう一回ちょっと、是非御答弁いただければと思います。
#93
○国務大臣(塩崎恭久君) これはもう何度も申し上げているわけでありますけれども、我が国の基本的なスタンスは拉致問題の解決なくして国交正常化なしというのが大原則であります。
 また、昨日も私はバーンズ国務次官に申し上げましたけれども、アメリカにとって偽札とかいろいろな問題があって金融制裁をやっていると、こう北朝鮮は言うわけですが、しかし考えてみれば、偽札を造るというのは正に国家主権の侵害そのものであります。我が国にとっては、偽札以上に生身の人間を国内で拉致をするという信じられないほどの主権の侵害をしているわけでありますから、この問題が重要であることはもう論をまたないという気持ちで臨んでいるわけであって、ただ、これは先生を含めて大勢の皆さん方の御努力のおかげで国際社会でもこの拉致という問題を認知してもらえるようにやっとなってきたというところであって、これについては引き続き先生方のお力をかりて国際世論に訴え掛けをし、そして各国が今先生がおっしゃったような、言ってみれば国の主権を侵すような重大な問題だということに心をいたしていただくということをやっていかなきゃいけないんじゃないかと思っています。
#94
○木俣佳丈君 今言われましたとおり、我が国としてプライオリティーは拉致問題だということは間違いないんですね。これはもう、一というよりゼロの問題。つまり、始めの一歩の問題だと思うんですね。ですから、やはりこの問題の中で、じゃ何ができるかというと、まずその全容の解明というようなことがまだ全然されていない。まあ、少しずつされつつある。しかしながら、さっき言った辛光洙一人についても、彼をやはり拘束して全部吐き出させるということである程度のものがやはり出てくる可能性は十分にあるということはずっと言われているわけですよね。
 それから、今官房長官が言われた、ようやくそういった拉致の問題が浮上してきて国民的な話題になったということを言われますが、これは、やはり本当に拉致された方々の家族の方々を始めとして、その周りの救う会の方々、そしてまた官庁でいえば、やはり警察庁が本当に執念深くというか、頑張っていただいたおかげだというふうに思っておりますんで、そういったその苦労、三十年にも及ぶその苦労をやはりここでどういうふうに一つフォーカシングしてそれをまず解決していくか、その始めの一歩が辛光洙じゃないですかということを警察庁も念頭に国際手配してやっているわけなんですよね。
 ですから、それを呼応するように、まず第一歩はそこなんだと、一つの外交カードになるはずなんですよね。いや、まずはそれをやれよと。ゼロだからと。それをしなければ国家の侵害され続ける中で話なんかできるもんかという態度というのが私は国を愛する心を涵養するものだと思うんですけれども、いかがでしょうか。
#95
○国務大臣(塩崎恭久君) 事は外交でございますので、いろんな問題がございます。
 日朝交渉というのが今年の一月だったでしょうか、やっと再開をされたときには作業部会をつくって議論を始めたわけであります。その中で、先生今御指摘のような点については厳しくこちらから言い、そういった話合いの中で解決に向けての機運というのが出始めたところであったわけでありますけれども、日朝協議を含めて話合いが北朝鮮と全く国際社会、持てなくなったということでありますので、それについてはやはり私ども申し上げたとおり、包括的に問題を解決する場としての六者協議というものをしっかりとスタートをさせる、しかしそれは手放しでやれるような話で全くないと。そして、制裁についてもこれは我々として納得のいくところまでやるというところが基本中の基本だと思います。
 今、日朝協議のことについて申し上げました。一月じゃなくて二月にございましたけれども、それ以降は行われていないということでございます。
#96
○木俣佳丈君 今のお話の延長ですと、例えば、この経済制裁については相当長い間掛かってもとにかくやり続けると、日本単独でもやり続けると、こういうことでよろしいですね。
#97
○国務大臣(塩崎恭久君) 我々としては所期の目的を達成するところまでやらなきゃいけないと思いますが、様々、いろいろな情勢がこれありますので、中身はいろいろとありますので、六か月ごとの見直しがあるものもあります。
 そういったことを総合的に判断しながらやっていくということで、北朝鮮が我々が願っているようなことをきちっと対応していくということが基本だというふうに思います。
#98
○木俣佳丈君 私が言いたいことは、国連憲章第七章の四十一条の経済制裁、改めて調べたんですね。そうしたら、リビアに対してこれやったときに、十年以上掛かったんですね、実は、リビアが手を上げるまでに。ということは、十年、まあ十年は、それはリビアの例でありますが、戦後十七件、何かどうも経済制裁を加えた、国連決議に基づいてやったようでありますが、意外と長く掛かるということを私は言いたいわけなんです。いろんな、それは外交でありますし半年ごとの見直し云々ということも、それは動くものでございますから大事でありますが、今初めからそういうことを外に出すということは外交的にいかがなものかと私は思います。私は思います。
 だから、リビアのときでも十年掛かった。いや、我々は十年掛かっても二十年掛かっても経済制裁は一か国となってもやるんだという決意、もちろんいろんな偶発的なもので変えるというのは当然あると思うんですが、その最後まで多分シナリオを官房長官の場合には恐らく書きながら、すべて頭の中で計算しながら言われるんでそれがそのまま出ると思うんですけど、やはり決意するということと説明をするということは私は違うというふうに思っておりますので、その辺はやはり御注意いただきたいなというふうに聞いていて思いました。
 もう一点、ちょっと北朝鮮の脅威の話で申し上げたいと思うんですが、確かに弾道ミサイルも危険かと思いますけれど、私は、それよりもやはり国内潜伏している工作員がかなり、数百人の単位でいるということだと思います。これは警察庁を中心にして各県警が、私の実は町内にも一人そういう方がいるんですけれども、ずうっとマンツーマンで二十四時間体制で見張っているというような方が数百人いるということを、私も、別にその方から聞いているわけじゃなく、そういうことを言われているんですね。
 問題は、BCテロということが起きるんでは、いや、起きる可能性がかなりあるんじゃないかと。弾道弾でやってくるよりもそちらの方がかなりひどいことになるんではないかと。つまりは、サリン、マスタードガス含めて、炭疽菌、その他もろもろ、バイオケミカルの形でやってくるテロがあるんではないかと思うんですけれど、この辺の認識はまず官房長官に伺いながら、国家公安委員長にも是非、どういう体制でどういうことを考えられているか伺えればと思います。
#99
○国務大臣(塩崎恭久君) お答えする前に、先ほどの制裁の話は、先ほど所期の目的が達成するまでと言っているわけでありますから、先生と私と思いは変わらないと思いますし、そもそも今回、国連が決めた制裁よりも日本の追加制裁の方がはるかに厳しいものであります。したがって、北朝鮮は過剰な反応をしているということだと思っておりますので、その点は御理解をいただきたいと思います。
 それから、生物化学兵器テロの問題について先生今お取り上げをいただきました。一番大事なのはやっぱり未然に防止をするということが大事であって、起きてからではいけないわけで、これをどうやってやるかということで、これについては平成十三年の十一月に生物化学テロ対処政府基本方針というのがございます。関係省庁でいつもこれは連絡を取りながら体制を整えているわけでございますけれども、例えば感染症発生動向調査の励行とか、それから救急医療体制の整備と、それからワクチンの備蓄とか、いろんなものでまず未然に防ごうという体制をつくっています。万が一、もし起きてしまった場合というときにも、初期措置を迅速的確に行うことが一番大事で、最初が大事ですから、この初期について、初期、初動についてのマニュアルをきちっと作ってございます。
 警察あるいは海上保安庁、自衛隊、厚生労働省等関係機関と連携をしながら、被害者の対策、あるいはその拡大をどう止めるのか、それから犯人をどう捕まえていくのか、そういったことで、さらには国民が大変不安に思われるわけでありますので、国民に向かってどういうメッセージをどう迅速に発出していくのか、そんなようなことをふだんから整えているところでございます。
#100
○政府参考人(米村敏朗君) 今、具体的にBCテロの何らかの兆候があるかというと、それはあるわけではございません。しかし、テロとの戦いというのは、あくまでもこれを未然に防止するということがやはり眼目であろうということであります。そういう意味では、テロの兆候というものに関しましては、私どもは重大な関心を持って情報収集あるいは諸外国の関係機関等とも情報交換を行っているということであります。
 そして、万々一にもそういったテロが発生したということで、起こった場合には、これ地下鉄サリン事件の教訓を踏まえまして、警察、警視庁、大阪府警等々にはNBC対応部隊というものを設置し、これも関係機関と平素からいろんな訓練をやって、いざというときに迅速に対応できるよう平素から訓練を積んでいるということであります。
 いずれにいたしましても、九・一一の後、アメリカでいわゆる炭疽菌の問題がございましたけれども、この種の事案というのは社会的な影響がむしろ極めて大きい事案でありますので、今申し上げたとおりでございますが、未然防止に向けての情報収集、いざというときの対応訓練に引き続き取り組んでいきたいというふうに考えております。
#101
○木俣佳丈君 時間がもう少々でございますけれども、財政問題、済みません、遅れましたけれども、さしていただきたいと思います。
 昨日も、私の地元の中学校の三年生に財政問題話してくれということで、余り得意ではないんですけれども、話をさしていただきました。非常によく勉強されてます。私も実は中学三年生の子、中学二年生の子を持っておるもんですから、何か娘や息子に話をしているような、そんな気で話しました。
 話す前提はどういうことだったかというと、申し訳ないかなという、そんな気持ちがまず前提にありまして、もちろん先生がテーマとしてセッティングしたからだとは思うんですけれど、なぜそんなに一生懸命勉強しているのかなと。私どもが例えば中学三年のとき、まあ数十年前でありますが、財政問題なんというのは頭の隅にも全然なかった話、財政という言葉もほとんど分からない、借金という言葉も、国の借金というのがあるのかなんという、そういう時代だったと思いまして、そういう時代に生まれた者からすると、何か彼らに、現在、この年度末で八百兆近くになる、その債務を背負ってもらうんだということは到底私も何か言いにくいなというような印象で話をしたわけであります。
 話す以上に、先ほどから申しますように、豊橋の北部中学という中学校でありますが、彼らは思っている以上というか、非常にいいアイデア、じゃ、たばこ税というのがありますね、これを上げたらどうですかなんという具体的なかなり緻密な話をされておりまして、非常にびっくりしたわけでございます。
 二〇一一年度プライマリーバランス、国と地方を足した財政の黒字化ということで質問をさしていただきますが、これが当初、二十兆とか今年の二月時点では言われていたのが十五・五になったり十七兆になったり、最終的には六月の下旬に十六・五ということで、プライマリーバランスに持っていくためのプライマリー赤字がどのぐらいかというので右往左往するわけでございますが、初め二十兆と言っていたものが急遽、結局、与党に丸投げした結果十六・五になってしまう、その議論が結局全く分からないという意見があるわけですが、この辺については大臣、どのような御感想をお持ちですか、就かれてから。
#102
○国務大臣(大田弘子君) 歳出歳入一体改革は、今年の初めに諮問会議で議論して、四月に中間取りまとめを出した。春ぐらいから与党でも並行して議論が始まっております。その議論の経過を見ますと、諮問会議の議論が与党にフィードバックされ、与党の議論が諮問会議にもフィードバックされということで、相互にフィードバックされながら議論されておりますので、全く途中経過が分からなくなったということでもないと思っております。
 二十兆、十七兆、十六・五兆というのも、時間が限られておりますので説明省きますけれども、それぞれ違う根拠で出されてきております。何より重要なことは、諮問会議の議論も与党の議論も総理のリーダーシップの下でなされているということだというふうに思っております。
#103
○木俣佳丈君 違う根拠で数字が一杯出てくるのは、よくそれは理解はできるんですが、いや、それがおかしいということを僕は述べているわけでございまして、つまりは政府からいろんな数字が、要するに当初、経済財政諮問会議では二十兆、二月の時点で二十兆、最高ですね、これが、というふうに試算されていたものが十六・五に結局なっていくわけなんですよ。根拠が違うからそうなるに決まっているわけでありますが、しかしその数字が三兆五千億も違うというのは、消費税の一・数%分ということで大変違いがあると。だからそこがおかしいじゃないですかということを言っているわけなんですね。どうですか。
#104
○国務大臣(大田弘子君) 当初の二十兆円というのは、二月十五日の経済財政諮問会議で民間議員が提示した数字です。これは計量経済モデルを用いて「改革と展望」の参考試算をベースに行ったものです。まずその十六兆円という議論は、成長率を三%と置き、税収弾性値を一・一と置き、それから今まで出された政策効果を織り込んで、社会保障、公共投資、公務員の人件費を推計して機械的に出していった数字が十六・五兆円です。
 その前に、十七兆円という数字、これ確かに出ておりますけれども、これは医療制度改革が決まる前でしたので、医療制度改革を盛り込まない形で十七兆円という数字が出されました。これを後から医療制度改革を盛り込んで十六・五兆円という数字にいたしました。
#105
○木俣佳丈君 もう一点だけ、済みません、時間、昼食の前でございますけれども。
 金利と成長の話をちょっとさせていただきたいと思うんですけれど、二〇一一年で国と地方、国だけのバランスじゃないんですね、これ強調したいと思うんですが、地方も併せてバランスをするということでありますけれど、このときの金利、成長が非常にどうだろうかということを思うわけでございます。
 つまりは、竹中大臣は、戦後六十年で見ると成長の方が高いではないかということで金利より成長を高く見ながら計算をする癖があるようでございますが、しかしながら、実際、八〇年代、つまり金利が自由化されて以来、そこの統計で取ってみると、当然ながら大体一%ぐらいの、金利は成長より高いというのが、これはもう先進諸国の常識というより統計の常識でございますが、この辺の金利と成長のお話を一つ伺って質問を終わりたいと思います。
#106
○国務大臣(大田弘子君) 名目成長率と名目長期金利については、理論的に見ても実証的に見ても確立された理論はないというふうに思っております。重要なことは、プライマリー収支均衡した後は、成長率と金利の関係、重要になってまいりますので、なるべく財政再建をしっかり進めて金利のリスクプレミアムを低く抑えていくということだと考えております。
#107
○木俣佳丈君 終わります。
#108
○委員長(藤原正司君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時三十三分休憩
     ─────・─────
   午後一時三十分開会
#109
○委員長(藤原正司君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#110
○秋元司君 自由民主党の秋元司でございます。
 久方ぶりに内閣委員会の質問に立たせていただきます。前通常国会では委員会質問を七回させていただきました。今国会も何か私がたくさん質問をさせていただく機会が増えそうでございますので、どうぞ飽きずによろしくお願いしたいと思います。
 今日は、私の唯一通告をさせていただいた大臣、高市大臣だけでございますので、是非ともよろしくお願いしたいと思っております。
 今日は、まず、青少年の育成というこのテーマから始めさせていただきたいと思うわけであります。
 最近、非常に新聞紙上を見ますと、子供が親を殺すだとか親が子供を殺す大変痛ましい事件、又は悲惨な性的犯罪ということも含めた大変目を覆いたくなるような事件が頻発に起きておりまして、大変もう新聞を見るのも嫌になるわけでありますけれども、大変こういった事態に私も危惧をしている一人であります。
 どうしてそういったことにつながっていってしまうのか。これはいろんな要因が考えられるでありましょうけれども、まず犯罪を犯してしまう、大人にしても子供にしてもでありますが、それを行うような環境、いわゆる大人の人であっても小さいころに何かしらの心の傷や又は様々なショック、いろんな影響、そういったことが、子供のころに受けたことがずっと心の傷となって大人になっても引きずってしまう、そういったことも考えられるでありましょうし、又は、子供にとっては今現在この成長過程にある、まだ大人に成人してない未成熟な状態において、いわゆるこの有害な情報又はバーチャル的なものを、世界を、影響を受けることによって、現実の世界とバーチャルの世界の区別が付かなく自分の中でなって、結果的にそれが犯罪という形になってしまう。いろんなことが予想されるわけであります。
 そういったことの中で、私はやはり、大人になってからの様々な活動というのは、これはある意味自己責任でありましょうから致し方がない部分があるかもしれませんが、やはり成長過程にある青少年育成、子供たちに対する、ここにだけはやっぱりある程度社会が守っていかなくちゃいけない。そのためには、まずこの有害情報、今はやりであるDVDでもそうでありましょうし、又は図書、本等でもそうであります。もう一つは、インターネットで見れる配信の様々なコンテンツもそうでありましょうし、そういった有害情報というものをどう青少年から断絶していくか、離していくか。このことを国としては取り組んでいかなきゃならないと思っているわけでありますけれども、現在、政府としての取組について、どのような形で取り組んでいらっしゃるか、また心構えも含めて御答弁お願いしたいと思います。
#111
○国務大臣(高市早苗君) 青少年の成長過程における環境、特に有害情報については非常に私も強い問題意識を持っております。確実に人格形成に影響は出ているでしょうし、犯罪の誘発につながっているケースも多々あるんじゃないかなと思っております。
 政府としての取組なんですが、一つは、平成十五年十二月に策定いたしました青少年育成施策大綱、それから今年六月に子ども安全・安心加速化プランというものを発表いたしておりますが、この中で、情報化の進展、青少年を取り巻く有害環境への対応ということで、メディアを活用する能力の向上、それから各メディアを通じた有害情報対策、インターネット上の違法・有害情報への対応など施策を盛り込んでおります。
 関係省庁はそれぞれにまた対応しているんですけれども、例えば文部科学省でしたら、モデル地域で有害図書、ビデオから青少年を守る取組、広報啓発活動と、こういったことを推進していただいておりますし、警察庁では、サイバーパトロールの強化、それから児童ポルノ画像等の迅速的確な事案対処能力の向上といったことでございます。
 このほかにも、総務省、経済産業省と、それぞれの省庁が取り組んでおります。例えばフィルタリングの問題なんかは総務省と経済産業省の方でやっていただいているんですけれども、これからもとにかく関係省庁と協力しながら、この有害情報から子供を守る方法というのに力を入れてまいりたいと思います。
 あと、メディアなんかの関係業界につきましても、この自主規制を促進するよう要請を行っているところでございます。
#112
○秋元司君 今本当に政府としてもそれなりに対応しようということで努力していただいているのは非常に理解できるわけでありますが、それが実際現場において果たしてどうであるのかと、これが一番大事な問題であって、当然法を犯せば取締りということになって警察が動くということにつながっていくわけでありますけれども、一点、警察庁の方でバーチャル社会における弊害というのを何か懇談会を設けているという話も聞いておりますが、その点についてちょっとお伺いしたいと思います。
#113
○政府参考人(竹花豊君) 警察におきましても、青少年をめぐる有害情報のはんらん状況が青少年の健全育成にとって非常に大きな問題だと認識を持っております。
 委員御指摘のように、既存の法令、すなわち刑法のわいせつ罪の規定ですとか、あるいは四十六都道府県で制定をしておりますいわゆる青少年保護育成条例に基づく有害図書の規制にかかわる規定等を生かしまして、法令違反があれば取り締まるということで対処しておりますし、また、いわゆる出会い系サイトというものについては、十五年に施行されました出会い系サイト規制法に基づきまして様々な取組も行っているところでございます。
 にもかかわらず、現状は、大変な青少年の非行を助長するような情報がはんらんしているという現状がございまして、警察としても様々な取組を進めなければならないということで、一つは、今、高市大臣の方からも御説明ございましたけれども、サイバーパトロールの強化、あるいは新たにインターネット・ホットラインセンターという制度を設置をいたしまして、インターネットのユーザーの皆さん方から様々な違法・有害情報を御提供いただいて、それに基づいてプロバイダー等の御協力を得ましてそうした情報を削除をしていくという取組もこの六月から始まっているところでございます。
 今御指摘のいわゆるバーチャル社会がもたらす子供に対する弊害をどう防ぐのかということについて、この四月に警察庁におきまして有識者などから成る研究会を設置をいたしまして、様々な議論をいただいているところでございます。特に緊急の課題として、子供たちに今広がっております携帯電話の問題。この携帯電話の中にはやはり違法、有害な、子供たちにとって有害な情報がたくさんあるわけでございまして、この携帯電話を子供たちに持たせるとしてもどのような形で持たせるのか。フィルタリングといったような有害な情報を遮断するような形のものを持たせたらどうだろうかといったような御提言もこの九月にいただきまして、それに基づきまして、事業者、PTAの団体等も含めまして、啓発やお願いに当たっているところでございます。
 子供にとって有害な情報はこればかりではありませんで、非常に問題だと考えておりますのは、いわゆる児童ポルノにかかわる情報が非常にこれもはんらんしている状況にございます。いたいけな子供たちを性暴力の対象としてこれを描いているといったような情報も多々はんらんをしている状況にございまして、こうした問題についてもどうあるべきなのかといったことについて現在検討をいただいているところでございます。
#114
○秋元司君 本当に今警察の方から御指摘あったように、いわゆるわいせつ、これについては非常に何か児童ポルノとかそこまで踏み込んだ形、実態が明らかになればすぐ取り締まるということができるんでしょうけれども、聞くところによりますと、なかなかわいせつ認定が難しいということをよく聞きます。メーカー、こういったいろんな犯罪等を取り締まるためには、買うエンドもそうなんでしょうけれども、メーカーをまず取り締まるということも一つなんでしょうけれども、そうすれば作る方がいなくなるわけですから物が出ないということにつながっていくんでしょうけれども、今申し上げたように、わいせつというのはなかなか認定が難しいということにつながっていくんでしょうから、だからこそ、私は、いわゆる販売、ここをどう規制していくかということに私はつながっていくと思うんですけれども。
 ただ、規制というのは非常に言葉が難しくて、最近は規制改革という中で、経済行為を政府が口出しするということはいけないという今風潮がありますので、販売、売ることについてはある意味すべて自由だろうということの中で自由にいろんなものが販売をされているんでしょうけれども。特にこの有害情報関係を扱っている、有害情報物であるDVDであるとか本とか、こういったものは、これは有害情報であるというか、二十歳未満は見ちゃいかぬという、そういった表示をする中で、いわゆるこの販売の店舗の中にゾーニングをしているケースはあるんでしょうけれども、しかし私は、これはもう一歩踏み込みまして、本当は、いわゆるデパートであるだとか、最近はいろんなディスカウントショップもありますけれども、いわゆる量販店と呼ばれているところ、そういったところは別にそういった有害情報がメーンで販売をしているような店じゃないわけでありますから、こういうところには極力もうこういったものは置かないってね、そういったような本当は業界自主規制みたいなのが引かれると、極力そういったものが青少年の目に触れないということにつながっていくんじゃないかと思うわけであります。
 私はひとつここで御提案なんですけれども、先ほど警察庁の話ありましたように、この有害情報については条例なんですよね。現在、四十六ですよね。一県足りないんですよね、長野県についてはこの有害情報に対して条例はないということもあって。いよいよ私はこれ、国としては本当は法律を作って、有害情報に対する対処として私はこれは法律で決めていくべきであるし、実は私が国会議員になる前でありますけれども、青少年育成基本法というんですかね、国会でも実は議員立法として上がろうといった時期があったらしいんですけれども、残念ながらそれは立法化されてないということもありますので、いよいよこの点について本当は踏み込んだ形で少し政府側としても法律化ということを含めて議論をしていっていただけたらいいんじゃないかと思うんですけれども、その点についてちょっと大臣、見解をお伺いしたいと思います。
#115
○国務大臣(高市早苗君) 確かにおっしゃるとおり、ほとんどの都道府県で青少年保護育成条例ということで、例えば有害図書を他の図書と区分して陳列することも義務付けるとか、青少年に影響を与えると懸念されるゲームソフトも有害図書といったことでもう指定してしまうとか、そういう対策を取られております。この地方の条例に関しましても、その一つ一つの事案にはよるんですけれども、憲法の表現の自由ですとか通信の自由、これを侵すものじゃないかというようなことで再々法的に争われることもあるようではございますが、それぞれに都道府県で工夫をしてお取り組みをいただいているというところでございます。
 さて、国の方では、テレホンクラブに関する法規制ですとか出会い系サイトに関する法規制まではできているんですけれども、果たして一律に、有害情報だということで各種のメディアによる情報を一律に法律で規制するということができるのかどうか、これは悩ましいです。私も、その議員立法で検討されるまだその前の段階で、女性議員ばっかりでそういう規制が掛けられないか議員立法の検討をした経験がございます。このときも、やはりこの憲法との抵触、それからこれらの情報が有害だと認定する基準ですね、有害だと認定する基準、そしてその情報と例えば犯罪やいろんな問題が起きたということの、何というんですか、因果関係、それらを証明するのが非常に難しいということで実は法制化はかないませんでした。
 これは、国会の中でも賛否両論あることは私はよく理解いたしております。ただ、私自身は、やはり日本国憲法で保障されている自由というのは、公共の福祉に反しない限りという一種の制限も掛かっていると思いますが、先ほど申し上げましたような事情から、なかなかこの法制化が難しいというのが現状なんだろうと理解をいたしております。私どもも一生懸命検討を続けますし、議論もいたしますけれども、どうか国会の場でも幅広い御議論をいただけたらなと希望いたしております。
#116
○秋元司君 先ほどから申し上げますとおり、わいせつという形で認定をすればこれは簡単なんですけれども、しかしなかなかわいせつ認定が難しいということの中で、どうしたら青少年を守れるかという議論になりますと、やはり私はこれは有害というこの一くくりでやっぱり私は対処していかなくちゃならないものだという思いがあって、ただ、その有害に対する認定は難しいという話もあって、表現の自由云々ありますけれども、ただ、これはもう青少年に対して堪えられるか堪えられないかという話でありますから、そこは私は表現の自由というのは、その部分に対してはやはりこれは例外を設けるべきじゃないし、大人であれば、それはいろんな表現の自由、いろんな芸術性、いろんなことがあるんでしょうから、それはまあそちらに置いておいて、あくまでこれは青少年に限ったことでありますので、そこはある程度、青少年育成という観点からそういうグレーゾーンをもう残さないと、そういったものは別に子供に見せなくていいんだというぐらいの割り切りがあっても私は決して国民から怒られるような話にはならないと思います。
 で、一点、先ほどの販売に関することなんですけれども、やっぱりこの販売者責任というのをそろそろ我々国でも議論していかなくちゃいけないんじゃないかなと思っていまして、私が親しくさせてもらっている酒の団体もそうであるんですが、酒屋さんは今一生懸命、未成年者に対する飲料関係はなるべく徹底しようということで、コンビニエンスストアで昔は余り、何というんですか、買うときに身分提示ということはしなかったんですけれども、最近はアメリカ並みに、高校生っぽい又はちょっと幼いなと思ったら身分証明書を見せてくださいなんと言って、本当に二十歳かどうか確認してお酒を売るというところまで来ました。
 ですからこそ、この販売者責任を問う中で、いわゆるこういった有害情報っぽいものを売っている専門の店というのは明らかにそういう店でありましょうから、なかなか若手も行きづらい、普通の子供たちも行きづらいということがあるんでしょうけれども、いわゆる量販店というのはだれでも入れて、目的は別にそういった有害情報を買いに行くんじゃなくて普通のものを買うついでに、まあゾーニングされたところにあるということでしょうから、そういった販売者責任というのを徹底的に問う形まで持っていきさえすれば、いわゆるそういう量販店は、販売する売り子さんはアルバイトだとかそういう人が売っている場合が多いわけだから、社内連絡が徹底されなければ、その人が売ってしまった、それが後々子供がここで買ったということが分かるとすると取締りとか行政指導の対象になってくる。
 そういうことがやっかしくなってきますと、量販店も何かもうそこまでしてこういったものを置く必要がないんじゃないか、要するに売上げに貢献しないものを、後々処理が難しいものを置く必要はないということで必然的に、自主規制とは言いませんけれども、そういったものが店頭からなくなっていくという可能性もあって、何もそういう量販店で有害情報的なものを売る必要はないわけでありますので、そういったことから私は、なるべく業界が、又は販売店側が自主的に撤去をしてくれることを望むわけでありますけれども。
 しかし同時に、そういったある意味呼び水的なことを行わなくちゃいけませんから、どこかで、やっぱり条例とはいえ、都道府県に任せているとはいえ、やっぱり国がそれなりにイニシアチブを発揮して、強いて言えば都道府県に働き掛けるだとかいうことを、青少年育成という観点からやっぱり大臣がリーダーシップを持っていただくというのも一つの私は方策かと思いますんですけれども、ちょっとその点についていかがですか。
#117
○国務大臣(高市早苗君) 条例に関しましては実際の執行面、運用面ですね、これは各地方で責任を持っていただいていることとは思います。ただ、先ほど来先生が御提案いただいている問題を国全体としてどう考えるか、何らかの規制というものが法的に可能かどうか、憲法上もですね。これは関係省庁の御意見も伺わなきゃいけませんし、それから内閣法制局との議論で私が勝てるか勝てないか、実際にちょっと法律上の研究ももう一度、私も過去に随分やりましたけれども、やり直しながら研究を進めることをお約束したいと思います。
#118
○秋元司君 是非頑張っていただきたいと思います。
 繰り返しになりますけど、有害情報物であるかないかということ以前に、もはやこれはいわゆる二十歳以上のものだという指定されたものについて果たして量販店で置くか置かないかという議論の延長でもありますから、今既に認定されているものはどうするのかということをそれぞれの都道府県が判断していただいて、又は販売側が判断していただく、そういったやりやすいところからやるというのも一つの手だと思いますので、是非本当に御健闘をお祈りしたい。
 私も、それぞれ自治体に対しては、又はこういったことを売っている販売会社、メーカーに対しても引き続きこういった議論をしていきたいと思いますし、現に、たまたま私もあるシンポジウムに呼ばれて講演をする機会があったんですけれども、どうやら業界がもう、青少年育成という観点から自分たちもやっぱり襟元を正さなくちゃいかぬという思いがあって、こういったことを運動としてやって、我々みたいな人間呼んで青少年育成という観点から講演をしてくれということも依頼されるぐらい、業界も今は行き過ぎた部分については自分たちも本当に考えなくちゃいかぬということを思っているようでありますから、そういう業界が思うこの時期こそ、こういったものに突っ込んでいく必要性を感じておりますので、是非ともよろしくお願いしたいと思います。
 次に、テーマを移らさせていただきます。
 安倍総理が今回総理就任に際して再三掲げていらっしゃる再チャレンジ、今日は、あと残りはこの点から少し話をさせていただきたいと思うんですが、再チャレンジって一言で言われ、観念的には分かるんですけれども、非常にこの幅が広いと思うんですね、再チャレンジ。ですからこそ、どういうところから私も今日はお尋ねをしようかなと思ったわけでありますけれども、せっかく、今日は山本大臣はいらっしゃいませんけど、先日の大臣所信で述べられた内容、そこから少し、せっかく言及されましたもので、言及された内容を少しひもときながら質問をさせていただきたいと思うわけでありますけれども。
 まず一点目は、いわゆるこの採用・人事制度の柔軟化と、このことについて大臣は触れられておられました。
 確かに新規採用一括、このことについてはどうなのかなという疑問点があるのは当然でありまして、いわゆる平均寿命が延びたというこういった観点から、何も十代で高等学校を卒業して、そしてまた二十代前半で高等教育、大学を卒業して、そしてそれからそれなりの会社に新規採用で入って定年まで頑張るという時代から、価値観も多様化をしていますし、又はそういったサラリーマンを目指すだけじゃなく、いわゆるスポーツ界で頑張るだとか、世界にもっともっと出ていっていろんなボランティア活動をしてから、それから、ある程度してから普通の職に就くだとか、いろんな考え方があるわけでありまして、そういうところから考えますと、この新規一括採用、そこで採用された人がサラリーマンであれば出世街道を歩む、これも時代後れかなと、そういう思いがありますんで、この柔軟化というのは非常にある意味画期的な制度であると思います。
 ただ、これを本当に具体化して実行していくときに、公務員であれば、国が又は地方自治体が判断すればいいだけの話でしょうから、ある意味やりやすくなるんでしょうけれども、これを民間レベルに落とし込んでいくときに、どのような具体策をもって民間に対して、義務化というのはなかなか難しいでしょうから、いわゆる呼び水の政策としてどのような形を行っていくのか。今考えられる範囲だけで結構でございますから、お願いしたいと思います。今日はだれでしたっけね、御答弁、これしていただくのは。厚労省でしたっけ。はい、どうぞ。
#119
○政府参考人(鳥生隆君) 再チャレンジということで、今、若者の雇用情勢、新規学卒者の就職状況は改善傾向にございますが、新卒採用が特に厳しい時期、いわゆる就職氷河期に正社員となれないでフリーターにとどまっている若者が依然として多いということで、こうした若者に対する支援というのが極めて重要だということでございます。
 フリーターの対策としては、本年一月に若者の自立・挑戦のためのアクションプランを改訂いたしまして、各省と密接に連携しながら対策に取り組んでおりまして、年間二十五万人のフリーターの常用雇用化を目指すという目標を掲げまして、常用雇用を希望するフリーターに対しまして、ジョブカフェやハローワーク等においてきめ細やかな就職支援の実施、あるいは短期間の試行雇用を通じた早期の常用雇用の実現を図る若年者トライアル雇用事業の実施、あるいは企業実習と座学を連結させた教育訓練を行う日本版デュアルシステムの実施等に取り組んでおります。また、企業において新卒者以外にも門戸を広げていただくということが重要だということで、若者の応募機会の拡大について経済団体等へ働き掛けているところでございます。
 さらに、今後企業の努力義務とするなどの法的整備も含めた取組の強化を検討しているということでございますが、これにつきましては、若者の能力、経験の正当な評価及び採用機会の拡大等を事業主の努力義務に加えること、あるいはそのための指針を国が策定すること等について、現在労働政策審議会において議論を行っているところでございます。
#120
○秋元司君 フリーター対策、これは本当に進めていただきたい点もあるんですけれども、要するに、これは決してフリーター対策を反対するわけじゃありませんが、フリーターになってしまった人、これは多分それなりの理由があるはずなんですね、それぞれ個々によって違うでしょうけれども。ですからこそ、私は当然政府としてはこういうフリーター対策をしていかなくちゃいけないし、なるべく遊んでいる人もなくして若者はそれなりに職を持って働いてもらう、これは進めていかなくちゃならないんですが、ただ甘やかしとは違いますからね。やっぱり厳しさを持って、働くことの厳しさというものを同時に教え込みながらそういった対策を打っていくということが必要なので、国が施策をするとなるとついつい手厚くなりかねで、まともに働いている人間が何なんだと思うことがあっても決していけないでしょうから、その辺をバランスを見ながらやっていただきたいということが一つあるわけでありますけれども。
 もう一つ、ちょっとこれ現状の話でもあるんですが、今、非正規雇用が増えてきたということの中で、パートやアルバイト、そしてもう一つは派遣という、そういった非正規雇用の区分の人たちがどんどん増加して、派遣についてもかなり対前年比を比べても伸びてきたという現状がある。
 私は、何というんですか、全く職に就いてない人を当然職に向けるということの努力もあると思うんですけど、いわゆる非正規雇用を正規雇用に変えていく段階において、実際派遣として働いている人を、本当はその職場においてある程度何年間頑張った人は正規社員になってもらう、これが一番私はまともな、一番近道じゃないかなと思うんですね。大体業界の現状を聞いていると、そういうふうに今は法律も改正されて、派遣社員がそのままその会社に正社員になっているケースというのも多分にあるらしいんですけれども、しかし場合によっては、派遣をする会社にとっては、言葉は悪いんですけれども、その人が会社にとっての商品になってしまいますから、その方が実際正社員になってしまった場合においては、自分たちのいわゆる派遣企業としては営業先が取られてしまうということにもつながってしまって、非常に派遣会社とのトラブルということが時たまあるということも聞きますから、むしろそこを、何といいますか、行政的にサポートをどうできるか、そこを実は検討していただきたいなと思うんです。
 例えば、分かりやすい例で言うと、高齢者の方とか障害を持ってしまった方だとか、そういう人を会社として雇う場合には給料の二分の一を助成するという制度がございましたね、厚労省の方で。そういうのもあったわけですから、ですからこそ、それ、半分を助成するというのは行き過ぎにしても、少し呼び水的な政策を出してあげて、この切替え、転換のときに少し企業側に、人を雇う企業側に少し助成してあげることによって、いわゆる派遣社員が正規社員に切り替える、そういうきっかけといいますか、やりやすくする、そういったことを実はバックアップしていただければ、まあ非正規社員から正規社員に切り替わり、その数が増大していく、こういったことにつながっていくんじゃないかと思うんですけれども、その点ちょっといかがですか、私のこれ案ですけど。
#121
○政府参考人(鳥生隆君) 非正規雇用の増加要因というのは様々ございまして、企業サイドの要因、あるいは労働者の側が柔軟な働き方を求めるといった要因、多々ございます。ただ、正規雇用に就けなかったからということでやむを得ず非正規雇用に就いておられる方もございます。
 そういう中で、派遣の話、今ございましたが、派遣期間を超えて雇用をしようとした場合に、事業主に対する雇用の申込義務ということも現在法律で制定されておりますし、あるいは企業がその労働者の能力を正当に評価をして、あるいはキャリアアップの機会を進めるための能力開発機会等、正規雇用者と現在かなりその部分で差があるといったこともございますんで、提供していくと、そういったことも含めて、正規雇用への転換、あるいは求人も正規雇用の求人に現在増やしていただくように努力しておりまして、正規雇用の労働者数も最近は増加に転じているといった状況ございますが、様々な施策を検討して努力してまいりたいと思っております。
#122
○秋元司君 今現在もある程度のことをやっていただいていることはよく存じ上げておりますけれども、今私が申し上げたのは、一歩踏み込んだ形でどうできるかということの御提案でありますしね。
 一つ現状として知っていただきたいんですけど、いわゆる普通の外食産業なんかでアルバイトの人から最近は正規社員になるというパターン結構あるんですよ。なぜそうなるかといいますと、一生懸命頑張って、ホールのことも覚えて、まあいわゆるこの外食産業の中でレストランなんかを運営するということ、長年アルバイトやっているとある程度熟知するから、昨日、今日来た店長よりもそのアルバイトが知っているということで正社員になるという、昇進するというおめでたいケースもあるんですけれどもね。
 もう一つは、裏に隠された事情として、要するに月曜日から金曜日、場合によっては週六ぐらいでみっちりアルバイトに入りますと、正規社員よりも給料増えちゃうんですね、アルバイトの方が。だから、それを対策するために正社員にならないかという甘い声を掛けるという企業側の体質もあるわけでありまして、その点をよく、やたら正社員が増えたから喜んだというわけじゃなくて、そういった働き手の実態も同時に調査していく必要もあるかと思いますので、このことについて、なかなか現場レベルの話だから難しいんですけれども、いろんなことの中で、労働市場にはいろんな、何というんですか、状況があるということを踏まえた上で、これから総合的に議論をしていただきたい、このことをお願いを申し上げるところであります。
 次に、同じくこの大臣の所信で触れられていた点でありますが、いわゆる社会人としてのキャリアアップ、もう一つは、よりキャリアアップするためにもう一度大学で、今ある既存の大学に戻るというパターンもあるんでしょうけれども、もう一つは、今ある現在の大学の中にそういったキャリアアップのための講座をつくって、より社会人がキャリアアップできるような環境をつくるという、そういった教育機関に対して支援をしていこうということも大臣の所信で述べられていたんですけれども、これは具体的にどういったことを考えていらっしゃるのか。これは文科省ですかね、お願いしたいと思います。
#123
○政府参考人(村田直樹君) 文部科学省では、産業構造の変化等に伴いまして、社会人が大学で学ぶニーズが増大しているといったことを踏まえまして、従前から夜間や昼夜に開講する制度、あるいは長期履修学生制度などの社会人の履修形態に合わせた形での履修形態の弾力化、さらには社会人特別選抜の実施を促進するなどいたしまして、大学において社会人が学習しやすい環境の整備に向けて取り組んできたところでございます。
 こうした取組に加えまして、平成十九年度概算要求におきましては、国公私立の区別なく、大学等が産業界と連携をして社会人の再就職やキャリアアップ等に資する優れた実践的教育の取組に対して、財政的な支援を行う社会人の学び直しニーズ対応教育推進プログラムというものを新たに要求をしているところでございます。
#124
○秋元司君 今言われた点、非常に大事な点であると思うんですね。
 日本は極力、大学というのは非常にアカデミックな分野を追求するために、社会人となったときに実戦に乏しくて余り即戦力とならない、当然新人でありますから即戦力にならないわけでありますけれども、これは欧米に比べて非常に日本はそういった割合が多いということを言われていました。まあ、これは産業界側の責任もあると思うんですけど、産業界が常に大学に昔は言ったことというのは、別に元気な人間をやってくれれば、後は企業が教育するから大学は細かいことをしなくていいというふうに言われた時代があって、大学と産業界側に非常にすき間があったんです、今までね。それが、今おっしゃっていただいたようなことがあって、ようやくこの産業界と大学が距離が近づくようになって、いわゆる公開講座なんというものは大体この産業界から非常勤講師を招いて、何といいますか、そういった現状に即したことをやるというところまで来たんですけれども。
 まあこれは個々の大学によってもいろいろ違いがあると思うんですが、私は、今せっかく今回こういう形で支援されるというならば、一歩踏み込んでもっとやってほしいのは、大学にせめて、公開講座といいますと、これはまた特別受講料を払わなくちゃいかぬし、何か一般の普通の生徒というのはなかなか来づらい環境にあるんですね。これを、いわゆる今大学がそれぞれ何かキャリアセンターっていう、昔でいう就職部みたいなことが名前が変わってキャリアセンターというものをつくって、そこがいわゆる大学の四年間を、出口を決めて、出口というのは就職する、何か働く、そういった目的に、モチベーションを高めた上で四年間を卒業するというキャリアセンターみたいなのをつくって結構大学は取り組んでいるんですよね、御存じのとおり。そこに今申し上げたような産業界の人をどんどんどんどん送り込む。
 これは非常に方針としてはいいんですけれども、大学によってはなかなか、これは大学のカラーかもしれないんですけど、外から講師を連れていくということに非常に抵抗を持つ大学が多くて、いわゆる教授会というのはアカデミックな分野の人たちでぎしっと固まって構成されているんで、幾ら大学の、まあオーナー理事長がすごい剛腕の人がいれば別でしょうけれども、大体大学はオーナー理事長じゃなしに最近は普通のサラリーマン理事長みたいな人がいて合議制にしていますから、学部同士の力が強過ぎるとなかなか今申し上げたような斬新的なそういった現在に即したような政策というのはなかなか入れにくい傾向がありますから、そこに、実は今文科省として支援をするというならば、何かしらの助成金を付けてあげて、産業界からの人が入ったならば実際そこにそれなりの文科省としては応援をするということをしてもらわないと、大学がなかなか新しい人材を入れるということに対して抵抗を示すという傾向があるんですよ。
 ですから、文科省として、ちょっとそこまで現在のこの教育現場見てもらって、本当にそういう今申し上げたようなキャリアセンターみたいなのをつくるんだったら、実際現場を見てみて大学はどうなのかという、一校一校個別のヒアリングをして今みたいな方針を打ち出すというのも私は一つの手なんじゃないかと思うんですけれども、その点いかが御認識でありますか。
#125
○政府参考人(村田直樹君) 大学在学中の四年間を通してキャリア形成をどう支援していくかということは、高等教育の課題として非常に重要な課題だと考えております。
 実際に各大学におきましては、産業界と組織的な連携協定を結ぶ中で講師の派遣や人事の交流も進めながらより実践的な取組をしようとしている大学もあるというふうに認識をしておりまして、今年度、十八年度におきましては、いわゆる特色教育、あるいは現代的な課題、ニーズに対応した教育プログラム支援ということで、そうした大学のキャリア形成支援のプログラムにも財政的な支援をしているところでございまして、今後ともそうした点に十分配慮をしてまいりたいと考えております。
#126
○秋元司君 是非本当それやっていただきたいと思うんです。別に思想的なことを言うつもりありませんが、どうしてもこの大学というのは自分たちのその同じ思いを持った人で固まってしまうという、そういう教授の方のグループが存在するということは実際、事実でありまして、なかなかそこを外の外部理事が行って崩そうと思っても崩せないという現状もありますから、是非、文科省頑張っていただいて、大学の競争力の促進にもつながると思うんで、頑張っていただきたいと思います。
 続きまして、この同じく再チャレンジの中で私が一番大事な点と思っている件でありますけれども、バブル崩壊して十数年がたつ中で、まあ景気については今、大分景気が良くなってきてイザナギ景気も超える勢いだということが新聞紙上で躍っておりますが、もう超えたんですかね、そういったことが躍っておりますけれども、しかし、まだまだいわゆる我々が接する地元、地域経済、そこまではそういった大きな波がなかなか来てないんじゃないかなという思いがありまして、これは地域格差、企業間格差、また業界格差、格差という言葉で今様々な形で議論されて、政府も勝ち組、負け組の固定化をなくそうということで積極的に推進してもらっていることには大変私も評価をさせていただく点でありますが、大手と中小企業の大きな違いは何であるか。私はひとえにこの金融にあったと思うんですね。大手企業が倒産をする、まあ大変な状態に陥る。一番損をする、倒産したら従業員が損をして、過去において山一証券倒産して、その結果社員が散りばらになったということがありましたけれども、往々にして基本的に苦しむのは株主の方なんですよね。
 中小企業が倒産するとどうなるかというと、大体オーナーイコール社長が個人保証していますから、極論を言うと自殺に追い込まれるケースもあるし、もう一つは、個人保証を入れている分、家屋敷、担保全部取られて、結局何もなくなってしまった。事業だから、事業を行った人間の自己責任だといえばそういうことかもしれませんけれども、この再チャレンジという概念からすれば、もうそこまで追い込まれてしまっては、実は再チャレンジもできないという私は現状があると思うので、これから私はこの金融について、本当に我が国の中小企業に対する、また大手企業に対する金融の在り方というものをもっと私はきめ細かくする必要性を非常に感じておりまして、いわゆるこのグローバリゼーションという中で世界企業と一対一の競争社会に入っていくような企業は恐らく金融機関は都市銀行辺りが入っていくでありましょうし、いわゆる地域経済で生きているような普通の中小企業、零細企業は信用金庫、信用組合又は地銀、こういったところとの連携の中に商いをやっているという現状ありましょうから、まずこの都市銀行と、そして国内向けのそういう地域経済の中で生きている金融機関との金融のダブルスタンダード化、そして中小企業に対してはもっと、何といいますか、民間金融機関に対してもその個人保証というものに、最近担保、無担保については大分緩和されてきたということを聞きますけれども、その代表者個人保証についてももう少し緩和の方向に持っていく、そういった私は議論をしていく必要性を感じているんですけれども、金融の専門家であられる政務官、どのように御見解をお持ちですか。
#127
○大臣政務官(田村耕太郎君) 私も全く同じ問題意識持っていまして、金融庁ができたとき、あれは金融危機にあった中でできたもので、金融危機対応官庁の側面が強かったわけです。しかし、今、金融危機から金融平時に移ってきまして、やっぱり金融庁の役割もこれから大きくかじを切っていく、まあ切りつつありますけれども、それを大きく切っていくべきだと思っています。今までとは違って、悪いところを見付けるのも大事なんですけれども、これからはより金融産業を育てるとか金融機能を強化するとか、それを通じて地域の中小企業を中心として企業活動を活性化させるとか、そういうことを更にやってまいりたいと思っています。
 今おっしゃった中小企業のことなんですけれども、中小企業に対する金融につきましては、金融検査マニュアルの中の中小企業編というのがありまして、安倍総理も再チャレンジの中で言っておられます。我々金融担当の大臣、副大臣、政務官が再チャレンジもかまされたというのは非常に大きな意味があると思うんですね。担保や保証に過度に依存しない融資、これ総理が言っておられて、これ金融庁も前から目指しているものなんですから、結構実績ができてきまして、秋元先生よく御存じだと思うんですけれども、例えばスコアリングモデル、キャッシュフローを評価して、キャッシュフローに応じて融資額を設定していこうと、不動産や有価証券の担保だけじゃなくて、その企業が生み出すキャッシュフローを評価していこうというやり方も、今、結構日本じゅうで実例が出てきています。
 また、今おっしゃいました動産担保ですね、ABLというやつなんですけれども、商工中金を中心に、アメリカの外資系の金融機関も入ってきまして、マーケットが更に活性化されて地方でも始まりつつあります。また、大手や中小企業金融をやっているところ、それがリスクをシェアする形で、シンジケートローンという形でリスクをシェアしながら前向きに評価してやっていこうという動きも出始めていますので、それを更に活性化といいますか、育成する方向で何かできないか、しっかり検討しております。
 また、中小企業編ですね、あの中に、中小企業の規模や経営実態に合わせて債務者区分をしっかり見直していくということもやっておりますし、それを更に、検査官だけではなくて中小企業そのものの経営者の方々、そして地域金融を担われている方々、そういう方々に周知徹底して、それに応じて債務者区分分けをやっていただく、そういう作業も更に進めてまいりたいと思っています。
#128
○秋元司君 大変、政務官の言葉ですから、重く受け止めさせていただいて、非常にエールを送りたいと思っているわけでありますけれども。
 要するに、バブル崩壊したこの十数年間の間に、金融庁を別に責めるわけじゃありませんが、徹底的にある意味金融機関を検査してきましたね。それで、信用金庫、信用組合、それぞれいろんな、もうひどいところもありましたけれども、まあまじめにやっていこうというところもあったけれども、やっぱりある統一の基準でもってばさっと切られたということもありましたから、要するにそういった、言葉は悪いですけれども、弱小金融機関が恐れちゃっているんですよね。
 で、恐れちゃって、今政務官に言ってもらったようなことを行政として取り組もうと思うんだけれども、現場がいつまた締められるか分からないという危険性を持って、そしてまたいつ検査されて、なおかつ引当金の話になるか分からないという、びくびくしているという現状がありますから、もし本当にそういった形でかじを取られたということがあるのでしたら、これは本当に現場に対してもっともっとPRしてもらって、金融機関がびくつかない、金融機関がびくつくと融資が止まるわけですよ。そうすると、お金が流通しないわけですから地域経済は疲弊したまま、こういったことになっていますから、是非その点を力を入れていただいて頑張っていただきたいと思います。
 同時に、この国は、政府系金融機関もある中で、経済産業省としてもこの中小企業金融ということを積極的に頑張ってもらっているわけであります。それは大変日ごろの御努力には感謝を申し上げるわけでありますが、今回改めて再チャレンジという概念になりますから、その再チャレンジの中で、今までどっちかというと、中小企業、倒産をしてしまったということになったら、なかなか政府系金融機関は次の新しい融資については踏み込めないということがありましたけれども、今回この再チャレンジという概念でどう行政的に変わったのかということをちょっとPRも含めて言っていただきたいと思います。
#129
○政府参考人(近藤賢二君) お答えを申し上げます。
 今先生御指摘のとおりでございまして、我が国の経済社会の活力を高めるために、勝ち組と負け組が固定化しないで、だれでも再チャレンジが可能な社会をつくっていくということが非常に重要なポイントなわけでございます。
 ところが、現実の問題といたしましては、今先生るる御指摘のありましたような本人保証の問題、さらには連帯保証の問題、こういうものが要求されるために再挑戦が難しくなってしまうような現状がございます。また、一回失敗すると再挑戦のために資金調達ができないと、こういった現状もあるわけでございます。
 こういった状況を打破をいたしまして、再チャレンジすることができる社会をつくっていく、そのために起業家の資金調達を支援すると。今御指摘の個人保証に過度に依存しない融資の推進でございますとか、政府系金融機関や信用保証協会によります再挑戦支援のための融資・保証の枠組みの創設、拡充というところが非常に重要なポイントでございまして、今私ども全力を挙げて財政当局と議論を行っているところでございます。
 年末に向けて、この実現に全力を尽くして、この新しい仕組みでこういったものに十分支援ができるように、御報告できるように頑張っていきたいと、こんなふうに考えているところでございます。
#130
○秋元司君 是非本当、財務当局と徹底的に闘っていただいて、頑張っていただきたいと思いますし、一つ私からの提案でありますけれども、要はよく同族会社に多い例なんですけれども、お父さんが創業して、また代々引き継いで会社があった、息子さんは同じくその家業を手伝う形で取締役として入って、場合によっては会社に対する連帯、お父さんに対する連帯保証を取って、それで事業をしている場合において、お父さんの事業がだんだん衰退してきたなとなったときに、子供としては、まだ若いから自分は新しい分野でチャレンジしてみたいという子供が、お子さんがいたとすると、自分はその会社から独立して別事業を立てて新しい事業を始めようと思うんだけれども、しかし、残念ながら今の金融の、民間は分かりませんけれども、政府系の在り方でいうと、新しく独立しようと思っても、前にいた会社の取締役時代、連帯保証をしているからってそこで縛りを置いて、新しい会社で何かをやろうと思って融資を受けようとしても、連結扱いされて融資が出ないという状況があるんですね。
 そうなりますと、どんどんどんどん世代が替わる中に、自分は今までこっちやってきたけれども今度は違う形で頑張ろうというような場合においても、非常にそこで頑張ろうという意欲が、そのわずかなことによってしいられてしまうという現状がございますから、まだそこまで行っていないんでしょうけれども、政府系金融機関でも、今後はその分野についても実態を見て、明らかにえせ的に子会社をつくっているんだったら正してもいいでしょうし、今後、客観的に見て、努力して本当に別事業としてやっているんだなということを思われているときには、これは独立部門として考えるような柔軟な今後とも政策を打ち出していただきたいと、これは要望であります。よろしくお願いしたいと思います。
 次に、時間がそろそろ残り十分になります。規制改革について話をさせていただきたいと思います。
 実は、私は先般の通常国会でもこの件質問さしていただいたんですが、いわゆる調剤レセプトの直接審査・支払について、医療機関の同意、これを削除するということが規制改革会議の中で決まり、そしてまたこれ閣議決定されて、閣議決定の内容としては、十八年度、十八年早期までに措置をするということが決まったわけでありますけれども、私が知るところ、もう年末も近づいているんですけど、十一月、十二月でありますから、まだその方向性がどうなったのかということが聞こえてこないんですが、今現在どのようになっていらっしゃるか。
 これは厚労省ですかね。お願いしたいと思います。
#131
○政府参考人(水田邦雄君) お答えいたします。
 先生お触れになりました調剤レセプトの審査・支払についてでございますけれども、平成十八年三月の閣議決定におきまして、保険者が、処方せんを発行した医療機関の同意を経ることなく行えるようにするということにつきまして、平成十八年度早期に検討し、結論を得、その後速やかに措置するということが定められたところでございます。
 その進捗状況についてでございますけれども、保険者から、この同意要件の削除に関連いたしまして、ちょっと複雑なことになりますけれども、保険者におきまして調剤レセプトと医科レセプトを突合審査した後に減額査定が見込まれる場合には支払基金に審査を委託したいと、こういう要望がございます。この要望を受けまして、支払基金におきまして再度突合審査を実施する方向で手数料体系の検討を進めているというのが現状でございます。
 それからもう一つ、その減額査定が生じまして、保険者が保険医療機関に対して債権を有する場合に支払基金がどのようにかかわることができるかと、こういった法的な論点もございまして、引き続き閣議決定の趣旨を踏まえた見直しに向けて検討を進めているところでございます。
#132
○秋元司君 まあ理屈を言うとそういうことになると思うんですけれども、医科レセプトと調剤レセプトが突合する場合においては、今でも現在百十円という手数料を取ってやっていらっしゃるわけでしょう。ですからこそ、今回、今議論になっているのは、突合しないパターンの突合しない部分であって、これは今でも現在五十七円という形でこの支払機関から、健保組合等から来るという形になっているんでしょうけど。
 突き詰めると、支払基金、今現在、別に医科レセプトに対して全く今審査しないのに手数料という形で五十七円取っているわけですよね。これは言ってみれば運搬料みたいなものだという解釈でしているみたいですが、ですからこそ別に何というのかな、料金設定の問題とは関係私はないんじゃないかなという実は気がしているんですよ。ですからこそ、もしその料金設定というのならば、今回、今議論賜っているのは、もう少し支払基金の、何というんですか、手数料というんでしょうから、いわゆる売上げでしょうから、売上げを守るために何かやっているんじゃないかという、そういったことにも私は耳に聞こえてくるわけでありましてね。
 やはり、今回この規制改革でこの制度に踏み切ろうとした理由というのは、支払基金のやっぱり効率化ということも私は一因にあると思いますんで、特にこの今回の件は、私は大してそんな大きく議論することじゃなくて、別に医療機関の同意を削除することについても何の別に障害があるなんてことは思いませんから。現にこれが実行されたとしても、大体何万枚、何万件ぐらいの件数が直接請求されるのかというのもまだ未知数でありましょうから、取りあえず一歩早めに進めて、それで様子を見ながら、もし料金設定ということをいうんだったら料金設定決めるというのも私は一つの手だと思うんですけれども。
 その辺、局長、いかがですか。
#133
○政府参考人(水田邦雄君) お答えいたします。
 先生がただいま御指摘になりましたその手数料、百十何円という手数料は、その支払基金が、何と申しますか、点数の高いものも低いものも合わせて全部をやると、全部審査・支払を行うという前提でつくられた料金体系なわけであります。それに対しまして今回の御提案というのは、言わば保険者において医科レセプトと調剤レセプトを突合して減額査定が生じるというような見込みがあるという極めて限られた、大変そういう意味では密度の濃い審査をする部分でございます。まあこれは支払基金の審査に当たるかどうかという問題もあるんですけれども。
 したがいまして、おのずと、その薄い部分も含めての手数料とその密度の高い部分だけを集めた審査手数料というのはおのずとこれは違って、性質は変わってくると思いますので、その点につきまして、保険者、支払基金、それぞれ納得のいくようなやっぱり手数料というものをお話合いを深めていただきたいと、このように思っているわけでございます。
#134
○秋元司君 専門家の皆さんが寄って集まって議論をしていただくのは大いに結構だと思いますけれども。いずれにしても、閣議決定、十八年早期ということで決定をした、この決定を受けての今の状態でありましょうから、まあ閣議決定というのは重いんですよね、たしか郵政のときもそんな話をしたと思いますけれども。是非、その決定に従って早期の解決を私からも御要望させていただきますので、是非やっていただきたいと思います。
 次に、残り五分、同じくこの規制改革会議の中で議論されたんでしょうか。たしかこれ、内閣官房の方だったかもしれませんけれども、外国人労働者について、少し取扱いについて話をさせていただきたいと思います。
 今現在、外国人労働者に対する考え方というのは、いろんな産業界からのいろんな要望もありますし、又はこれは厚生労働省から見た立場もあろうし、又は法務省から見た立場もあるし、いろんな立場立場によって意見があると思うんですけれども、基本的に、政府として、今この外国人労働者について議論をしていこうというきっかけとなり、そしてまた実際どういうことが今問題視されているかということを、どういう議論がなされたのかということを含めて、ひとつ政府の方からコメントを出していただければと思います。
#135
○政府参考人(田中孝文君) 外国人労働者の受入れに関しましては、単純労働者ではなくて、専門的、技術的な労働者の受入れを積極的に図っていくと、これが基本でございます。
 ただ、現在の制度規制の下では、この専門的、技術的な労働者というのをどうとらえるかという範囲がいささか狭過ぎるのではないかというのがこれまで規制改革・民間開放推進会議の問題意識としてきたところでございます。
 現在、例えば、国内で働き得る様々な在留資格がございますが、技術でありますとか人文知識・国際業務という在留資格がございます。ここで入国が認められるためには、大学卒又は十年以上の実務経験を有するということが判断基準の一つになってございます。しかし、この技術革新の著しい現在、この基準が必ずしも実情に合っていないということで、例えばIT技術者に関しましては、同等の国家資格等がある場合には専門的、技術的労働者というふうにみなすということのような、その上陸許可基準を弾力化していただいております。
 今後とも、政府の閣議決定の中では、他の分野で同様の事案がある場合、随時そこで、必ずしも大卒十年以上でなくてもみなされるのかということを現実に即して随時検討をしていただくということになっております。
 このように、経済社会の変化に即応しまして、受入れ可能な専門的、技術的労働者の範囲というのを見直しを求めていくというのが規制改革・民間開放会議の基本的な考え方であり、今後そうした方向で審議がされるものと考えてございます。
#136
○秋元司君 せっかく経済産業省来ていただいているので、産業界からはどのような声が上がっているか、簡単で結構でございますから、述べていただけますか。
#137
○政府参考人(立岡恒良君) お答えいたします。
 外国人研修・技能実習制度につきまして、産業界、例えば経団連、日商あるいは個別の産業界もございますけれども、要望を受けております。内容といたしましては、一つは受入れ期間の延長、特に技術進歩に伴いましてなかなか三年間では十分な技術ができない等ございまして、そのため、より高度な技能を習得できるように期間を延ばしたい、あるいはその受入れ人数枠の拡大をしてほしいと、こんな要望を受けているところでございます。他方、本制度につきましていろいろ不適正な事案もあるという指摘もございまして、副大臣PTでも議論がされました。
 したがいまして、私ども、今、研究会を立ち上げまして、その不適正な事例を整理し、どう対応するかという点と、制度の充実をどう図っていくかという両面からの検討を今進めているところでございます。
#138
○秋元司君 時間がないから、簡単に述べさせていただきますけれども。
 日本に来たいという外国人、需要はあるということは事実なんですね。そして、産業界からは、今いわゆるこの単純労働という分野についても人がいないから外国人にやってもらえというそういった声もあるのも事実であります。ただ、私も、著しくこの単純労働者をどんどんと拡大していくことについては私もこれは反対でありまして、そんなに軽率にやるべきじゃないと思うわけでありますが、日本においては、私はこの外国人研修制度って、非常にこれある意味、これの弊害もいろいろ言われますけれども、これは非常に外国人の労働者と言っちゃ弊害がありますが、研修者を管理するという意味じゃ非常にすばらしい制度であると思うんですよね。ですからこそ研修する人の常にモチベーションを高めて、そして彼らに対して、最終的には本当に技術を習得したら日本での就労の機会を与える、就労のチャンスを与えるというのも私は一つの道であるし、こういう方向に持っていったからといって外国人だらけになるなんということは私はあり得ないと思いますし、今御提案があった三年から五年、五年を超えた後にはひょっとしたらその就労資格を与えるといった場合、百人いたら一人かいないかのそういった難しい高いハードルでありましょうから、しかし、そういう制度があるということが開かれた日本ということにもつながりますんで、まだこれ結論出ていないでしょうけれども、これから経済産業省も頑張っていただいて、各省での話合いを深めていただきたいと思います。
 時間でございます。以上です。ありがとうございました。
#139
○風間昶君 公明党の風間です。
 先ほどというか今、再チャレンジ支援についての質問がありましたんで、私も女性の再チャレンジ支援について高市大臣にお伺いしたいと思います。
 要するに、働きたいけどどこから何から始めていいか分からないとか、あるいは希望する仕事にどうやったら就いたらいいのかとか、あるいは働き続けるのが難しいという声がある中で、この女性の再チャレンジ支援プランというのが作っていただいたことは非常に私はいいと思う、入口はいいんです、これはもう非常にいいと思うんです。
 問題は、継続をどうやってするかということだと思います。女性の立場に立ってみれば、要するに、やっぱり短時間でも正規労働者として働きたい、あるいは正規でなくても正規の労働者と同じ待遇にしてもらいたいと、よしんば、それが無理だとしても、サービス残業はたまんないねということがあると思うんです。
 ですから、せめてこの再チャレンジ支援プランをきちっと遂行していく上で大事なことは、その働く女性の側に立って、立場に立って、少なくとも残業をなるべくさせないと、していただかないような担保がやっぱりないと、相談に行っても、いろんなメニューがあるんだろうけれども、具体的に踏み込んでいけないんではないかというふうに思いますけど、このことについてまず伺いたいと思うんですけれども。
#140
○国務大臣(高市早苗君) 女性の再チャレンジ支援プランで、確かに、再就職それから自分で起業すると、そういったところへの入口は整ったと思います。先生おっしゃいますとおり、せっかく就職できてもその後続いていかなきゃ何にもならないというのもまた事実で、非常にここは重い重要な問題だと思っておりますんで、子育てをしながらでも働き続けられる環境の整備ということ、これは政府としても仕事と生活の調和、ワーク・ライフ・バランスということがきちっと実現できるような取組を行っているところです。
 まだまだ新規でやらなきゃいけないことも、今継続中、始まったばっかりのこともございますけれども、例えば、厚労省、内閣府では、仕事と子育ての両立に関するまずは意識啓発、これも行っておりますし、あと、経済産業省の方でも厚生労働省の方でも、企業におけるやはり御理解を進めると、仕事と子育ての両立支援、きちっとこの取組の促進をする、評価をする。また、優良な子育てフレンドリーな企業に対して表彰を行っていく、こういった取組も始まっておりますし、やはり働き方の見直しということでは、これは時間外労働を行っているものを平成二十一年度までに一割以上減少していこうというような目標を立てて、厚生労働省の方でも積極的な取組がなされていると思っております。
#141
○風間昶君 今大臣がおっしゃったように、始まったばっかりというふうにおっしゃったけど、そうでもなくて、実は今すぐ仕事したい人が行く相談窓口に、何ですか、サポートプログラムというのがあるんですよ。これは実は二年前から始まっていまして、二年前の九月からスタートしているんです。実際に今現在どのぐらいになっていて、この中で、このサポートプログラムに乗っかって、今すぐ働きたい人が働いていく上での職場体験講習などのメニューがあるんですね、あるんですよ。これは何か所に今なっていて、これまで二年間でどのぐらい体験講習を受けた人がいらっしゃるのか、大臣は御存じないと思いますけれども、知っていますか、知っていればお答えいただきたいと思いますけれども。
#142
○政府参考人(村木厚子君) 数字でございますので、私の方からお答えをさせていただきたいと思います。
 今お話のございました再チャレンジサポートプログラム、平成十六年の十月一日よりスタートをしております。平成十六年、十七年と五つの都府県で実施をしておりまして、平成十六年度半年間の実績は、参加者百七名、職場体験を行った方が十一名、十七年度、二年目でございますが、これは参加者二百二名、職場体験を修了された方が二十七名ということでございます。今年度は、地域を拡大しまして十二都道府県でスタートをしたところでございます。面談を開始した、この事業に参加をした人が今のところ五百八十名という状況になっております。
#143
○風間昶君 大臣、こういう状態で、まあ少しずつ伸びてきてはいるんですけれども。
 問題はここで、そのサポートプログラムで、何ですか、再就職を希望する方への支援が終わったら、今度は実際に、今すぐであろうと、これから仕事をしたいという人が、具体的にどういうところが企業としてあるのか、あるいはどういうところがあるのかということで窓口行くわけですよ。その窓口行くのがマザーズハローワークなんですね。
 問題は、問題はこのサポートプログラムをやってらっしゃる場所とマザーズハローワークの場所が違うんですよ。例えば、赤ちゃん抱いてでも、まあ小学生でも幼稚園でも連れてまずサポートプログラム受けに行って、じゃ、今度こういうところに行きたいわといってマザーズハローワークに行くときに、離れていますから、一日掛かりになるか、あるいはその日はもうサポートプログラムで終わり、そして何日かしてからマザーズハローワークに行かなきゃならないということですから、本来ならば、一貫して連携してやらなきゃならないんだったら、同じ場所にしなければならないと私は思うんです。
 それは働く側の方に立って見ないと駄目だと思うんですけれども、そこのところはどうですかね。同じところにないと、とにかく不便でしようがないというふうに思います。
#144
○政府参考人(村木厚子君) マザーズハローワークと再チャレンジサポートプログラムの関係でございます。
 まず、再チャレンジサポートプログラムは、先ほど先生からもお話がありましたとおり、これから再就職をしたいと、だけど何から始めていいか分からないというような方を対象にしまして、再就職に向けた具体的な取組計画を作るお手伝いをしたりということをいたしております。そして、このプログラムを修了いたしまして、具体的に再就職の決意が固まり、就職に向けた準備ができたところで、今度はマザーズハローワークに行っていただき、同じ担当者がずっと付いてきめ細かな職業相談や職業紹介をしていく。
 また、マザーズハローワークの方では、先ほど先生からお話がありましたような、できるだけ例えば残業の少ない職場の求人開拓をする、働き続けやすい求人を探してくるというようなことをいたしまして、女性の再就職を支援をしているところでございます。
 そういう意味では、一日の間に両方をうろうろしていただくというようなことがあってはいけませんので、いろいろな工夫をしながら、まず通常は再チャレンジサポートプログラムを受けていただいて、それでしっかり準備が整えば今度はマザーズハローワークにバトンタッチをするというような形でしっかり連携を取ってやっているところでございますが、更に、先生の御指摘も踏まえまして、利用者の御不便がないように工夫をしていきたいというふうに思っております。
#145
○風間昶君 今伺って、まず場所が違うということははっきりしましたけど、同じ担当者が付いていただけるということは一つの救いだなというふうに思いますから、できるだけこの使う側の身になってきちっとした再チャレンジ支援を動かしていくようにしていただかないと、せっかくいいプラン作ってくださって、これが生かされるように、なおかつ全国五か所から始まってまだ十数か所ぐらいしかないわけですから、これもう少し拡大していけるように御努力をお願いしたいというふうに思います。
 次に、北方領土問題でちょっと伺いますが、千島歯舞諸島居住者連盟から、元居住者のための融資制度について対象者を拡大してほしいと、要件の緩和をしてほしいという要望を受けております。これはいろいろ条件がありまして、とにかくあの昭和二十年にソ連軍が侵攻してきてやむなく、北方四島で生まれたんだけれども命からがら引き揚げてきたというか、逃げてきた人たちもいるんですね。この人たちが実は対象に入っていないわけです、融資の利用の。そういうことで、だから対象にしていただきたいという要望を受けているわけです。
 そこで伺いますけれども、千島歯舞諸島居住者連盟の調べでは、元居住者が八千七十六人というデータがあります。ところが、北対協、独立行政法人に変わりました、特殊法人から変わりました北方領土問題対策協会のこの元居住者が八千七十六人ではないんですよね。つまり、この連盟の方々が調べた元居住者数と北対協、北方領土問題対策協会で把握している元居住者の人数の乖離があるわけで、これダブルカウントではないかというふうに思うんです。
 したがいまして、政府として、国が認めている元居住者は一体、これ両方のデータは三月三十一日データですけれども、違うわけで、どっちを国としては元居住者として今認めていらっしゃるのか、まず教えていただきたいと思います。
#146
○政府参考人(香川弘明君) まず御理解いただきたいと思いますが、私どもの把握しております元居住者の数字と千島連盟で把握しております元居住者の数字につきましてはいささかの相違もございませんで、終戦時におきましては一万七千二百九十一名、そして現在は、今年の、委員から御指摘ございましたが、三月三十一日現在の数字として八千七十六名ということで、相違はございません。
 それで、先生の御指摘の数字でございますが、合計の八千五百五十七の数字でございましょうか。
#147
○風間昶君 そうです。
#148
○政府参考人(香川弘明君) この数字の乖離でございます……
#149
○風間昶君 違っているんです。
#150
○政府参考人(香川弘明君) はい。これにつきまして御説明いたしますと、この数字、これは私どもでも使っている、北対協でも使っているところでございますけれども、この数字と申しますのは、先生も御案内のとおり、旧漁業権者法に基づきます融資制度の対象者の数字でございます。
 これも先生御案内のとおり、この融資対象者につきましては、平成八年に生前承継制度が導入されておりまして、私どもはその制度を導入後、その制度によりまして融資資格を承継した方の数字を加味した形での数字として把握しているところでございます。これが八千五百五十七名でございます。したがいまして、その融資対象者としては八千五百五十七名ということで、いささかも相違はないかと思います。
 ただ、もう一点、資料で、これは別の資料でもございますけれども、八千四百二十四という数字もございます。もしかするとこの数字でしょうか、先生がおっしゃっているのは。
#151
○風間昶君 だから、事ほどさように違うから。
#152
○政府参考人(香川弘明君) この数字との違いを申し上げますと、この数字につきましては、元居住者の数といたしまして、生前承継制度を導入後も、その制度、先ほど私どもがその生前承継制度によって承継いたしました数を入れているというふうに申しましたが、それをいわゆる加味しない形の数字、つまり現在の元居住者本人の数と死後承継者の数、これを加えた数でございます。したがいまして、それぞれの整理の仕方の違いによる結果ではないかというふうに考えられます。
#153
○風間昶君 ちょっと分かりづらいんですね。本当に今聞いていても分かりづらい。
 この北対協のでは、入漁権者とか定置・特別漁業権者入らないで、元居住者は今年の三月三十一日現在で八千七十六人ですよ。それから、千島連盟の調べによると、元居住者は今年の三月三十一日現在で八千七十六で、これは合っているんだけれども、協会の融資を利用できる方の元居住者はそれよりも少ないんですよ。
 これ、どこのデータか分からぬけれども、これは国のデータでしょう。
#154
○政府参考人(香川弘明君) ただいま先生御指摘の数字は恐らく七千二百三十二名だと思います、はい。これは、現在生きておられる八千七十六名の方の中から生前承継の方を差し引いた数字でございます。七千二百三十二名の方が生きておられて、なおかつ資格を持っておられるという数字でございます。
 この八千七十六という数字の中には生前承継を既にされた方もいらっしゃいます。八百四十四名でございます。その差は八百四十四名でございます。その方は、生きておられて元居住者ではございますけれどもこの法の対象者ではないということで、私どもが整理する際には、元居住者として対象者の数は七千二百三十二名という数字を使っております。ただし、その表の中に生前承継者という欄もございまして、千八十一、こちらの中に八百四十四名が入っております。したがいまして、トータルは八千五百五十七になるわけでございます。
 先ほど申しました八千四百四十七という数字はそこの生前承継制度を加味していない数字でございまして、本人の八千七十六の数字と死後承継者の数字を加えた八千四百二十四でございまして、これは法対象者とは全く違う数字でございます。
 それぞれ意味はあるんでございますけれども、ちょっとこの表が紛らわしいことになっているかと思いますけれども、数字の意味としてはそういう意味でございまして、あくまでも法の適用対象者という数字でいきますと八千五百五十七名でございます。
#155
○風間昶君 いや、これはちょっと、元居住者のほかに専用漁業権者、入漁権者、定置・特別漁業権者、それから死後承継者、生前承継者ということで細かく分かれているんだけれども、実際にじゃ国として、昭和二十年八月十五日までに引き続き北方四島に住んでいた、半年間住んでいた人だけしかこれは掌握していないわけで、それが正式に、だから元居住者、漁業権者とか何かを除いて、その人たちは何人なんですか、じゃ最終的に。
#156
○政府参考人(香川弘明君) 現在は八千七十六名でございます。終戦時におきましては一万七千二百九十一名でございます。
#157
○風間昶君 こうやって統計の取り方で違うということもあるんだけれども、問題は、その当時北方領土で生まれても、出生時期とか、あるいは旧ソ連軍が来て逃げ帰ってきて、実際に住んでいたという人は、生まれたという人はまだいるんですね、いるんですよ。つまり、同じ北方領土で生まれても、元居住者というふうにカウントされる人とカウントされない人がいるということからすると、正にこの北方四島全体の出身者の不平等感というか不公平感は免れないと私は思うんです。
 そこで、これ外務省にしても厚生労働省にしてもいろいろ調べていかなきゃならないと思うんですけれども、どういうふうにこれは調べていったらいいのか、全く調べるつもりはないのかあるのかを含めて、ちょっと教えてもらいたいと思うけれども。
#158
○政府参考人(八木毅君) 元居住者の方々に関する資料につきましては、外務省においても引き続き保管しているものがございます。これまでも元居住者に関する情報の把握に役立つ資料については、関係者に公開、提供してまいったところでございます。この中には、先生御指摘の終戦後に北方四島で生まれた方の人数の把握に役立つものも含まれてございます。
 外務省といたしましては、引き続き関係府省及び千島連盟等と連携を図りながら、元居住者に関する情報の把握調査に協力してまいりたいというふうに考えてございます。
#159
○政府参考人(荒井和夫君) 北方四島の元居住民の把握についてでございますが、昭和二十三年には北方四島地域からの引揚げが終了いたしておりますが、その間、私どもの方で引揚げ援護を行っておりました。その関係で、引揚げに際して、例えば引揚者乗船名簿が管理されてございます。これを分析すれば、どの地域から日本に戻ってきたかということが分かるものだと思います。また、外務省よりも北方四島地域の引揚げに関する資料を一部いただいてございます。
 したがいまして、私どもといたしましては、これらの資料の中で北方四島に係る業務に資するものがありますれば、当然ながら、必要に応じ、また求めに応じて関係省庁に提供してまいりたいと思っております。
#160
○風間昶君 この引揚者乗船名簿は残っているわけですか。
#161
○政府参考人(荒井和夫君) 一般的には残している文書でございます。ただ、北方四島からのものがどのくらい確実に把握できているかについては今調査中でございます。
#162
○風間昶君 この返還運動を継続していく上で、これは非常に不可欠だと私は思うんです。それはもう北方対策本部の皆さん方もそう思っていらっしゃるから努力を今までもされていると思うんですけれども、最終的に、じゃ生まれて、何にもなしで身一つで引き揚げてこちらに来ざるを得なかった方の調査、具体的に今の外務省さんと厚生労働省さんの突き合わせを含めて、内閣府としてどういう対応を取るのか、きちっとちょっとお伺いしておかなきゃならないと思っていますんで。
#163
○政府参考人(香川弘明君) 委員御指摘の点につきましては、既に相当な年月も経過しておりまして、困難を窮めることが想定されるところでございますけれども、外務省、厚生労働省など関係各省と緊密に連携を取りまして対応してまいりたいと考えているところでございます。
#164
○風間昶君 是非よろしくお願いしたいというふうに思います。
 それでは次に、本年の五月に成立しました消費者契約法の中での改正で消費者団体訴訟制度が成立いたしました。これは来年の六月に施行されるようになっております。法律上きちっと書いてあります。もうあと半年で施行ですから、それまでにきちっと準備しなきゃならないことが多々あると思います。適格団体の承認から国民の皆さん方への告知というか周知徹底とかということを含めると、どういう段取りで今進められているのか、教えてもらいたいと思います。
#165
○委員長(藤原正司君) だれに御指名でしょうか。
#166
○風間昶君 だれに御指名って、これは内閣府でしょう。
#167
○国務大臣(高市早苗君) この消費者団体訴訟制度でございますけれども、これは我が国初の制度でございますので、内閣府といたしましては、来年、平成十九年六月七日の改正法の施行、これを円滑にするために、現在制度の細目の策定、それから制度の普及啓発に努めているところです。
 具体的には、さきの通常国会におけます議論も踏まえながら、制度の細目につきまして内閣府令、ガイドライン等の策定を準備しております。もう今月の下旬には開催予定の国民生活審議会消費者政策部会における議論、それからパブリックコメントを経て、年内ないしは来年の頭、年初を目途に何とかお示ししたいと考えているところでございます。
 それから、消費者と事業者双方の制度に関する理解を進めるために準備していることは、制度を分かりやすく説明したパンフレット等の啓発資料を作成中でございます。これを広く配布いたします。それから、シンポジウムを今月下旬に東京と大阪で開催いたします。また、制度の説明会は十二月以降来年三月までの年度内に全都道府県で実施をする予定でございます。また、この適格消費者団体の認定の申請を準備している団体からの問い合わせがございましたら適切に対応するということで、制度の円滑な導入に万全を期したいと思っております。
#168
○風間昶君 ありがとうございました。順調に進められることをよろしくお願い申し上げます。
 続きまして、もう一つあります。去年の六月に成立しました食育基本法について若干伺いたいと思います。
 非常に国民の関心は高いと思います。朝御飯を食べない、偏食、一人で食べる、あるいは様々なこの食をめぐる言わば健康志向の中で、この食育基本法がきちっとやっぱりスムーズにいかなきゃならないと思いますが、子供たちと話していますと、今度、食育基本法というのができたから、「早寝早起き朝ごはん」だから一緒に食べようというふうに言っても、なかなか起きてこれない、起きてもすぐ口に物を入れづらいといったこともあって、そのときに、食育ってなあにって、こう聞かれると、小学校中学年の子に聞かれると、うっと詰まっちゃうんですよね。食育ってなあにって言われると。
 法案の審議のときにも議論になりましたけど、食育って定義付けがないんですよね。目的とか食育の普及とかということの方法論は結構あるんですけれども、食育ってなあにって、こう問われると、ぱっとこう答えられるものがないんですけれども、教えてくれませんか。
#169
○政府参考人(松田敏明君) 御説明申し上げます。
 先生御指摘のとおり、食育基本法には食育の定義規定設けられておりませんが、あえて一言で申し上げるとすれば、法の前文等から、食育とは、食に関する知識と選択力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てることと、という表現が妥当ではないかと考えられます。
 なお、基本法ではこのような食育の推進に当たりまして、単なる食生活の改善にとどまらず、食に関する感謝の念と理解を深めることや、食文化の継承等への配慮などが規定されているところでございます。
#170
○風間昶君 食を通じた人間教育というふうに簡単にとらえていいんでしょうか。食を通じた人間教育と。僕はそういうふうに答えたんだけどね、子供にはね。
#171
○政府参考人(松田敏明君) 食育基本法には、食育とは知育、体育、徳育の基礎となるものという表現がございますけれども、いわゆる教育の三本柱の基礎となるという位置付けから、先生おっしゃいました表現も一つの表現かとは思いますが、正式に定義かと言われますとなかなか難しいところを御理解いただきたいと存じます。
#172
○風間昶君 ないんだから聞いてもしようがないのかもしれませんけれども。
 そうすると、国民の多くの方々が関心持っているこの食、地産地消もそうでしょうし、学校やあるいは給食もそうでしょうし、家庭における御飯の、御飯というか食事の取り方もそうでしょうし、どういう形で具体的に国民に発信していくかということが非常に大事なんですよね。定義ない中で発信、よくできるなと思って私はいるんですけれども。私は、だから、食を通じた人間教育だというふうにとらえているから言っているけれども、どういう発信するんですか、具体的に。
#173
○政府参考人(松田敏明君) 具体的には、去る三月三十一日に策定いたしました食育推進基本計画に基づきまして、先ほどお話に出ましたような、家庭におきましては子供の生活リズム向上のための「早寝早起き朝ごはん」運動でありますとか、あるいは学校等におきます栄養教諭の配置等による指導の充実強化、あるいは地域では食生活改善のための食事バランスガイドの活用促進など、多岐にわたる様々な取組を進めているところでございます。
 私どもとしても、食育月間、六月に設定したり、あるいは毎月十九日を食育の日として広報啓発活動を展開していくなど、いろんな自治体、関係団体との連携の下で、食に関しまして国民に対して分かりやすく具体的な情報発信に努めてまいりたいというふうに考えておりますが。
 一言ということになりますと、今年の六月に例えば全国大会で標語で最優秀になりました、子供の部では「いただきます みんなでたべたら おいしいね」と。みんなで食べたらというところと孤食でない、あるいはいただきますという言葉が入る、そういったようなその一つ一つの、標語一つ一つですら食育には様々な切り口がございまして、なかなか一言で申し上げにくいということを御理解いただければと存じます。
#174
○風間昶君 「いただきます みんなでたべたら おいしいね」。なるほどね。まあいいとしましょうか。ぱちっとこないですよね。
 そこで、学校の部分で栄養教諭制度を導入いたしました。学校の職員、給食など担当する職員の方々に一定程度の講習を受けていただいて、栄養教諭制度を導入して二年目に入りましたけれども、これは従来の学校の給食あるいは献立をしていた職員の方々が栄養教諭になったんですけれども、それ以外にこの栄養教諭の具体的な役割というのは何かありますか、教えていただきたいと思います。
#175
○政府参考人(西阪昇君) お答えいたします。
 御指摘をいただきました栄養教諭でございますが、学校給食の管理ということはもちろんでございますが、それに加えまして、児童生徒に対します食に関する指導を一体的に行うということを職務とするということになってございます。学校における食育推進の中心的な存在ということでございます。
 食に関する指導の具体的な内容でございますが、学校における食に関する指導の全体的な指導計画の策定の中核的役割を果たすなど教職員間の連携、調整を図る、あるいは家庭や地域への啓発活動を推進するなど、学校内外の関係者の連携、調整ということがございます。
 それから、学校給食の時間を始めといたしまして、学校の中の特別活動でございますとか、あるいは関連の各教科あるいは総合的な学習の時間というのがございますので、こういう時間を活用いたしまして、学校教育活動全体の中で各学級の担任やあるいは教科の担任等と連携を図りながら児童生徒に対して指導をしていくということがございます。
 さらには、食のカウンセラーといたしまして、子供たちの肥満やあるいは食物アレルギーなど児童生徒が抱える個々の問題に適切に対応するために、栄養に関する専門的なものでございますので、子供たちに対してきめ細かな個別相談指導を行っていくというようなことが栄養教諭には期待されているところでございます。
 今後、各地域におきまして栄養教諭の配置が更に進むことにより、学校におきまして栄養教諭を中核といたしました指導体制が整備をされ、家庭や地域との連携を図りつつ、食育が積極的に行われることを期待しているところでございます。
#176
○風間昶君 もうちょっとぱちっ、ぱちっと答えていただきたいと思うんです、だらだらじゃなくてね。
 例えば、子供たちの中には食物アレルギーを持っている子供さんがいらっしゃいます。そういう場合、個別的に対応を栄養教諭の方がされるんですか、されないんですか。
#177
○政府参考人(西阪昇君) 栄養教諭の方が学級の担任とも相談しつつ児童生徒に対応していくということになろうかと存じます。
#178
○風間昶君 例えば、代替食だとか、それこそ除去食を含めた献立にかかわるということもあり得るんですか。
#179
○政府参考人(西阪昇君) そのような場合には栄養教諭がそのような対応をしていくということになろうかと存じます。
#180
○風間昶君 これ新聞記事ですからほんまかどうか分からないんですが、要するに、導入二年目で栄養教諭の数が二十四道府県で三百七人。一番多いのは鹿児島県の六十九人、京都府の五十八人、福井県の三十二人、北海道の二十九人と、都道府県別配置状況がゼロのところは、東京もゼロですし、神奈川もゼロ、栃木、群馬、首都圏はほとんど軒並みゼロ、兵庫県、和歌山県もゼロという形で、なぜこんな状態なんでしょうか。
 今、栄養教諭の高邁な役割をおっしゃっていただいた割には、この二年目で、小学校ですら、あなた、三万だっけ、知っている、先生、何ぼだったっけ、有名な学校、小学校、数、小中学校で二万五千、(発言する者あり)四万五千、小学校で二万、(発言する者あり)三万ぐらい、そのぐらいあるにもかかわらず三百七人の栄養教諭しかいないということは、これいま一つの感がありますけれども、これ文部科学省としては増員を含めた具体的方策は考えていらっしゃるんでしょうか。
#181
○政府参考人(西阪昇君) 学校栄養職員の方が栄養教諭になるためには、先ほど先生御指摘いただきましたように、講習におきまして一定の単位を取っていただく必要がございます。このため、昨年度から三か年計画で、希望する学校栄養職員の方々にはこの講習を受けていただけるように講習の開催を昨年度から開催しているところでございます。それによりまして一定の講習を修めていただきまして栄養教諭の免許を取得していただくということでございますが、先生御指摘いただきましたように、栄養教諭の本格的な配置というのが本年度からでございます。昨年は一部の県が先導的にと申しますか、配置がございましたが、制度的には本年度から本格的に配置が始まったところでございまして、本年の十一月一日現在で二十五道府県で三百二十人の配置ということでございます。
 先ほど申し上げましたように、まずは講習を受けていただいて免許を取得していただくということでございますが、そのような方々を具体的に栄養教諭として学校に配置していただくということは都道府県教育委員会の方の御判断になるわけでございまして、私どもとしましては、食育推進基本計画にも全都道府県における早期の配置ということが掲げられておりますので、各自治体に対しましてできるだけ早く配置をしていくようにという働き掛けをしていきたいというふうに考えております。
#182
○風間昶君 分かりました。
 都道府県単位の教育委員会マターだから、国としては、あれですね。そうすると、このお一人当たりの、この栄養職員の方が栄養教諭になった場合に一人当たりの給与というのはちょっと増えると思うんですけれども、財政的な問題については手当てを国としてはしないということでしょうか。
#183
○政府参考人(西阪昇君) 栄養教諭につきましても、学校の教職員でございますので、義務教育の国庫負担制度によりまして、他の教員と同様、国が給与等につきまして三分の一を負担しているところでございます。ということで、都道府県におきまして栄養教諭が配置をいただきましたら、国の方は三分の一の負担をするという予算的な手当てはしているところでございます。
 また、私どもといたしましては、栄養教諭制度ができまして、栄養教諭を中核といたしまして、できるだけその学校で、あるいは先ほど申し上げましたように、地域、家庭の方々へも食育ということで関心を持っていただきたいということで、本年度から栄養教諭を中核といたしました学校、家庭、地域の連携による食育推進事業というのを始めておりまして、積極的に学校におきましてこのような取組をするようなところを支援をしていくということを考えている、実施をしているところでございます。
 さらに、栄養教諭につきましては、全体的に教職員の定数厳しい中ではございますが、教育課題対策緊急三か年対策といたしまして、今後三か年にわたって九十四名の定数措置、増をしたいと考えておりまして、来年度の概算要求におきましても所要の要求をしているところでございます。
#184
○風間昶君 ありがとうございます。公務員純減の流れの中で大変お世話掛けますけど、よろしくお願いします。
 それでは次に、おととしの五月の二十七日、東名高速道路上でワゴン車が事故を起こしまして、一一九番経由でドクターヘリの要請がありました。聖隷三方原病院からドクターヘリが飛んできたんだけれども、現場上空に、ドクターヘリが高速道路の上に来たんだけれども、許可が下りずに降りれなかったという事例があります。結果的には、降りれなかったからということではないんでしょうけれども、七人中一人死亡して、二人重傷で四人が軽傷という事故がありました。
 何でこんなことになったのかということでありますけれども、事故が起こって一一九番通報によってドクターヘリが要請されて、離陸して現場上空に到着するまでたかだか五分で、現場に降りれないものですから、高速道路のわきの小学校の校庭にヘリが降りて、そこのヘリからお医者さんと看護師さんが車に乗って高速道路の上に行って、そこで初めて治療開始ということで、道路公団と警察がオーケーしなかったんです。いや、中身は分かりませんよ、そういう報道でしたから。で、そういう現場上空にドクターヘリが飛来していながら現場に降りれないという事態を警察庁としては教訓化しているんだろうかというのが私の問題提起です。
 その後どういう対応、二年前の話です、なったのか、そして、現在まで高速道路上における交通事故のためのドクターヘリの活用がどのようになっているのかをまず教えてください。
#185
○政府参考人(矢代隆義君) 御指摘の平成十六年五月二十七日の事案ですが、これは静岡県内の東名高速の下り車線でございます。
#186
○風間昶君 いや、それはもう分かりましたからいいんです。
#187
○政府参考人(矢代隆義君) はい。ございました。それで、その事故で、ドクターヘリから本線車道に降りたいということで、これは高速道路管理室の方に着陸したいということで要請がございました。
 そこで、その場所ですが、トンネルを出たすぐなんですけれども、片側二車線の場所でヘリの離着陸に対しての障害物になる街路灯あるいは防音壁等がありまして、即座にヘリの離着陸に関して安全確認ができなかったということで、ヘリの本線車道への着陸が困難であるということで回答いたしております。
 その後、この担当者、事故の後ですが、現場に行きまして調べてみますと、当該場所の百メートル西の方ですが、西側に中央分離帯が切れた開口部ございまして、路肩がもう少し広がっておるという場所がございますが、ここであれば、これ対向車線、上り車線の通行止めをする必要がありますが、二十分ぐらい掛けますと通行止めができますので、そうすれば着陸が可能であったというふうに判断いたしております。ただ、当時、その現場についても高速隊の現場指揮官、その可能性について考慮しておるようですが、そのような状況で、またガードレール等があるので十分な広さを確保できないというふうに判断いたしております。
 ただ、結果的にそのヘリは降りなかったわけでございまして、それで一名の方は橋から下へ落ちまして亡くなりましたが、本線車道上の重傷者は、これは救急車によりまして搬出されまして一命を取り留めたということでございますが、多々教訓を残した事案でございます。
#188
○風間昶君 だから、どういう教訓化したんですかと聞いているんですよ。事実の確認……
#189
○政府参考人(矢代隆義君) はい。それで、それを踏まえまして次のような……
#190
○委員長(藤原正司君) ちょっと済みません。直取りやめてください。
#191
○風間昶君 済みません、委員長。
#192
○政府参考人(矢代隆義君) そこで、平成十七年の八月までですが、関係省庁と協議いたしまして、次のような対応を取っております。
 一つは、高速道路上、このすべての本線上、これ調査いたしまして、幅員あるいは障害物の有無などを調査いたしまして、離着陸ができるかどうかということを調査いたしました。また、その際も対向車線を止める必要があるかどうか、こういうことをランク分けをいたしまして、これを地図に落としまして、関係機関でこの地図情報共有しておるということでございます。これによりまして判断をしていくということでございます。
 また、当時、この着陸の最終判断をだれがするか、あるいはどういう手順でやるかということの役割分担が明確ではありませんでしたので、これにつきましてもその手順について役割分担を明らかにして明確にしたということと、それから当時、警察の高速隊等とそれからヘリとの間で直接の通信手段がございませんでした。無線ができませんでした。それにつきましても、相互に連絡できるような通信手段を確保して、予算措置をして、今配分いたしております。
 そのような措置をとりまして、ドクターヘリ、必要な場合には高速道路上の本線上にも降りる必要があるわけでございますが、それがスムーズにできるように連携を密にし、対応しているところでございます。
#193
○風間昶君 済みませんでした。
 分かりました。現在までの発生例はというふうにも伺ったんですけど、それはいいです。
 現在、今ドクターヘリ法案を準備中で、この今のドクターヘリ着陸の場所の確保という項目をきちっと法案に入れ込むことを準備しておりますので、是非警察庁におかれましても御協力をお願いしたいというふうに思います。
 次に、五月の末に北海道に公明党の前代表であります神崎代表、来道されました折に警備車両が付いてくださいました。大変有り難いことでありますが、代表の乗った車、私の車はいわゆるETCが搭載されておりましたけれども、この警備車両はETCが搭載されていなくて、手間取ってタイムロスがあって、結果的にはずっと付いてきてくれたんですけれども。
 少なくとも、大臣やあるいは各党の要人を警備する車両に、高速道路を利用する際にETCはやっぱり欠かせないと私は思います。したがいまして、全国でどのぐらい警備車両あるか分かりませんけれども、ちゃんとETCが搭載されているのかどうか、ちょっと確認させていただきたいと思いますので質問します。
#194
○政府参考人(米村敏朗君) 現在、全国の警察本部で、いわゆる警護車両につきましては百六十六台ございます。そのうちETC車載器を搭載しているのが百三十七台ということでございまして、残り二十九台が未整備ということであります。
 御指摘のとおり、警護活動中、警護車両に間隙が生ずるということはあってはならないわけでありまして、未整備につきまして今後整備を図ってまいりたいというふうに考えております。
 以上です。
#195
○風間昶君 予算、応援しますから、是非一〇〇%に持っていってください。お願いします。
 次に飲酒運転の件につきまして、昨日のBSのニュースで、自民党さんが飲酒運転根絶に向けた厳罰法制化のチームを立ち上げたという報道がありました。
 私は、個人的には、もちろんきちっとした取締りやあるいはペナルティーを科すことは大事だと思いますけれども、そればかりに集中していても飲酒運転を根絶できないんじゃないかというふうに思っております。
 なぜならば、アメリカでは、飲酒運転の再発率が極めて高いので、その再発率の高さに着目して司法が強制的に再発防止策について介入しているわけであります。検挙されると、ドライビング・アンダー・インフルエンス、DUIプログラムというのを受講することが裁判所から命令で出されるわけでありまして、何もアメリカと同じようにせいというふうには言いませんけれども、日本も、付き合いの酒、あるいはアルコール依存症が今八十数万人いて、予備軍を含めると四百三十万人ぐらいいるというふうに言われていますから、この飲酒運転の事犯者に対する再発を防止することが私は是非必要だというふうに思っています。そこで、現在の飲酒運転事犯者に対する矯正処遇について若干伺いたいと思います。
 その前に、飲酒運転検挙者の推移は今どのぐらいなんでしょうか。警察庁さん、お願いします。
#196
○政府参考人(矢代隆義君) 本年九月末現在の状況を申し上げます。酒酔い運転で一千百九件、酒気帯び運転で九万七千七百三十八件を検挙しております。
 この飲酒運転の取締り件数は、ここ数年は、飲酒運転そのものが減少していると思いますが、減少傾向でございまして、昨年、平成十七年中の件数は、一年間で十四万八百七十三件で、対前年比一万一千九百五十件の減少の状況でございます。
#197
○風間昶君 この飲酒運転で、道路交通法違反だと思いますけれども、刑務所に入っていらっしゃる方はどのぐらいいるんでしょうか。法務省に伺いたいと思います。
#198
○政府参考人(小貫芳信君) 主たる罪名が交通事犯という者について、その受刑者について、取り急ぎの調査ではございますが、本年十一月一日現在の調査結果では、酒気帯び運転を含む飲酒運転が原因で受刑している者は全国で約一千二百名を若干超える数字でございました。
#199
○風間昶君 ありがとうございます。大変な努力していただいて集計出されたんだと思います。ありがとうございます。
 そこで、今行っている矯正処遇を含めて、飲酒運転の根絶に向けた取組を是非確認のためお伺いしたいと思いますけれども、よろしくお願いします。
#200
○政府参考人(小貫芳信君) 刑事施設、具体的には刑務所でございますが、ここにおいて飲酒運転が原因で受刑している者に対しましては、改善指導として、民間の方々の協力も得まして交通安全指導と酒害教育、酒の害の教育を行っているところでございます。
 そのうちの交通安全指導につきましては、標準プログラムに基づきまして、集団討議あるいは講義等の方法によりまして、飲酒が及ぼす身体、行動についての悪影響の理解を深めさせると、あるいはまた飲酒運転の危険性と防止策、被害者への対応策等について指導を行っております。
 続いて、酒害教育につきましては、グループワーク等を取り入れまして、酒の害についての理解を深めさせた上で、飲酒が周囲にいる者に対して及ぼす様々な影響、さらには断酒に向けた具体的な方策等について指導を実施しているというのが実情でございます。
#201
○風間昶君 それがだから功を奏すればいいんですけれども、功を奏しない可能性があるわけでありますので、だから先ほど冒頭に、アメリカでは飲酒運転の再発率の高さに着目して司法が強制介入してプログラムを受けるようになっていまして、アルコールが少しでも検出されると、このアルコール量が法定基準以下であっても十二時間のプログラム受講が言い渡されて、基準値以上で初犯の場合は最低三十時間以上の受講が義務付けられていると、カリフォルニア州ですけれども。ちなみにその費用は五百五十ドルというから六万五、六百円、本人払いでありますけれども、修了すると罰金が少し減ったり、あるいは免許停止期間の少し短縮ということもあるようであります。
 そういう意味で、飲酒習慣をきちっととらまえて、再生していく教育的な介入が私は日本の対策では抜けているんではないかというふうに思いますので、ここまで徹底しなくても、今お話のあった交通安全指導の標準プログラムにプラスしてできたらいいのではないかなというふうに思っているんですが、今日突然そんなこと言われてもと思うかもしれませんけれども、お考えがあったら、どうぞ。
#202
○政府参考人(小貫芳信君) 酒の害、交通安全指導、従来から行っておりましたけれども、今後、今の現状にかんがみますと、さらにそのプログラムの充実や、あるいは指導する者の育成というのが極めて重要でございますので、この点に努めるとともに、また外部のAAの方々等々の協力も得まして、今後なお指導内容あるいはその方法について充実させてまいりたいと、このように考えております。
#203
○風間昶君 大臣、以上のことをお聞きいただいて、この問題に関しては、まあ内閣が直接あれするわけではないでしょうけれども、是非教育的な介入プログラムを、いろいろ犯罪、何ですか、ドメスティック・バイオレンスの問題とか何かも同じようにこういう形でプログラム、介入してやっているわけですから、この飲酒運転の根絶のためにも私は必要だと思っていますけれども、御感想あったら、大臣、それで質問を終わりたいと思いますけれども。
#204
○国務大臣(高市早苗君) 今、警察庁ですとか、また法務省、これから文部科学省、いろんなところと連携をしながらできる限りの手段を尽くしていく、これが重要だと思っております。特に教育面での若いうちからのプログラム、こういったものの検討も非常に重要だと考えております。
#205
○風間昶君 終わります。
#206
○亀井郁夫君 国民新党の亀井でございますが、あと、今日は最後でございますから、もうちょっと我慢してくださいね。よろしくお願いします。
 今日は、教育基本法の問題について最初にお尋ねしたいと思います。
 安倍内閣の最大の政策ポイントとして挙げておる教育基本法の改正でございますが、改正するのはいいんですけれども、その中身がいろいろ問題がある。今日も、平沼先生を会長にする超党派の議員連盟、約三百八十名余りでつくっておりますけれども、その人たちや一般の教育民間臨調の人たちと一緒で、民間の人たちを中心に憲政記念館で大会をやっておりまして、そこへちょっと行ってきたんですけれども、もう立錐の余地ない集まりでございました。
 それだけ関心を呼んでいるこの教育基本法の改正でございますけれども、このように与野党の議員がいろいろと議論をされておる問題について、政府としては修正に応ずる気持ちがあるのかどうか、まず一点、官房長官にお尋ねしたいと思います。
#207
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、亀井先生からお話ございましたように、この教育基本法、昭和たしか二十二年にできたまま六十年近くたったわけでございます。極めて重要な法律でございまして、これは日本国憲法の施行よりも前に施行されたという、公布、施行された法律でございますから、本当に歴史のあるものでございますが、いろいろなこの間問題点が指摘をされて、各党でまた議論がされて今日を迎えているわけでありますが、私どもとしては、現在、教育基本法に関する特別委員会が衆議院で開かれておりまして、精力的な審議を今いただいているところでございます。
 政府としては、この法案が最善のものだということで提案をしているわけでございますし、今国会における成立を期してしっかりと今取り組んでいるところでございますので、今いろいろ今後の方針についてございましたが、私どもとしてはこの法案を是非成立をさせていただきたいということで頑張っているところでございます。
#208
○亀井郁夫君 多分そういう返事が出てくるだろうと思っておったんですけど、この法律は、御案内のように、戦後六十年間、いろいろな問題がありながら放置されてきたと。今回、せっかくの改正だから、改正するんならいいように改正してほしいと、安倍内閣で改正してよかったなというふうな、本当の意味での改正をやってほしいと我々は思うんでございますけれども。
 特にこの問題については、もう四年近くなりますか、中教審から答申が出て、それを受けて自民党と公明党のトップで検討会を始めたのは御存じのとおりでございますけれども、しかし、検討した内容は一切公表されない、公明党に考慮して一切教えない、資料も、当時どういう資料が配られたかも知らされなかったということで、むしろ二年間この問題については、三年間か、六十回ぐらいかやりましたけれども、一切口を封じられたのが実態だったわけであります。ですから、一年生議員や二年生議員はほとんどこの問題について議論しないでこの法案が出てきたと。そして、今年の四月二十八日にこの改正案が出された。自民党では、もちろん政調会でちょっと議論されたんですけど、ほんのちょっとの議論で、仕方がないから我慢しろよということで、どうしてもこうしなけりゃ、この内容でなければ与党の案が成り立たないから我慢しろということでやられたので、練られた案じゃないんです。
 本当に教育の問題考えるのであれば、いろいろな意見を聞いて、もっと時間掛けて自民党の方でももっとやられてよかったと私は思うわけでありますけれども、その意味ではこなされた法案ではないというふうに思いますけれども、安倍総理も同じような考え、本当は同じような考え方じゃないかと思うんですけどね。どのようにお考えですか、官房長官の意見を聞きたい。
#209
○国務大臣(塩崎恭久君) 亀井先生、自民党にあっては教育に関して非常に熱心なお取組をされていたのを私もおそばで拝見をさせていただいてまいった一人でございますけれども。
 この法案につきましては、ここに至るまでに、今お話がございましたが、その前に平成十二年に教育改革国民会議というのがございまして、これは小渕総理のときのものでございますが、この報告があって、これを受けてまた中教審で議論され、そして自民党の中でもかなり議論をされました。そして与党で、今お話がございましたように協議会では十回、検討会というのは七十回議論をしたというふうに承知をしているわけでございます。
 今、確かに資料については与党の判断で出してないという面があるようではございますけれども、このいよいよ最後の残された課題についての議論は、私はたまたま外務副大臣などをやっておったり他の部会が忙しかったり、いろんなことがあって行く機会がほとんどなかったわけでありますけれども、相当の回数の議論をやっていたというふうに理解をしております。
 したがって、最後まで残った論点、幾つかありますけれども、これらについてオープンな議論が私は行われたんではないか。ここに先生方おられますが、そういった議論にだれでも参加をして最後はやっていたような記憶がございますので、最善の案ではないという先生の御指摘でございますけれども、総理自身も「我が国の未来を切り開く教育を実現するにふさわしい法案」だというふうに答弁を国会でしていますので、これ以上の表現はないんではないのかなと、こんなふうに考えております。
#210
○亀井郁夫君 まあ立場上そういう言葉が出てくるんでしょうけれども、そう言っちゃなんですけどね。だけど本当に残念なことで、民主党からも提案がされているわけですけれども、私はむしろ民主党の案の方がいいと思うんですよね。だから、民主党の案と一緒になってやれば、両方悪いところは落としていけばいい案ができると思うんですよね。ですから、是非とも、この教育の問題は百年の問題なんですからこだわらないで、やっぱり民主党の案もぶち込んで、一緒になっていい案作ってほしい、超党派で取り組むべき問題だと思うんですけれども、超党派でやるべきことはノーだと言われるでしょうけれども、もう一度ちょっとお尋ねしたいんですが。
#211
○国務大臣(塩崎恭久君) 確かに、民主党さんも案を出しておられるわけであります。また、参議院に参りましたら是非亀井案も出していただいてもいいんじゃないかと思うわけでありますが、今、それはもう国会に預けられていることでございまして、今一生懸命、昨日も六時間やりました。地方公聴会を控えているわけでありますし、更に手続を踏んでいこうということで、各党が理事会で議論をしているようでございますので、その中で、お互いのいいところ足らざるところ出し合いながら答えに至っていただければ有り難いなというふうに思っております。
 いずれにしても、かなりの時間数を掛けて議論してきたことでございますから、これはもうそろそろこの結論を出していただかなければならないなというふうに私どもとしては大いに期待をしておりますので、国会の御判断をお待ちをいたしたいと、こう思っております。
#212
○亀井郁夫君 おっしゃるとおり、今かかっておって議論しておるところですけれども、残念なのは、自民党の中でも本当にこの問題を議論してこなかったのが実態だと思いますし、時間掛けたと言われますけれども、トップの方々が何人かだけ知っているようななんでね、本当にみんながこの問題を胸を張って言えるようなことになればいいなと、私は思うわけです。
 そういうことで、次に今度ちょっとお尋ねしたいのは、国を愛する態度という言葉がありますけれども、国を愛する心ということが議論されたんですけれども、それが態度に変わってしまったんですけれども、これも連立なんだからやむを得ないというのが理由ですけれども、そういうことでこの改正を行っていいんでしょうか。本当に態度じゃなくて人間の心の問題なんですからね。格好だけすればいいんじゃないと思うんですね。その辺についてお尋ねしたいと思います。
#213
○国務大臣(塩崎恭久君) 今先生が御指摘になられたのは、この法律案の第二条第五項というところで、我が国と郷土を愛するという表現についての御指摘でございました。
 これについては、伝統と文化をはぐくんできた我が国や郷土を愛し、さらに、その発展を願いそれに寄与しようとする態度、こういうことでありまして、このような態度を養うことと心を培うこととは一体としてなされるのではないかということをずっと説明をしてまいっているところでございます。
 また、この第二条第五項は、伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するという部分と、それから、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する、この二つのことを一体として規定することとしたところでございまして、これらを、二つを受けている語句として態度を養うというふうに表現をしたということでございまして、この態度を養うとすることが適当なんではないだろうかということを言っているわけでございます。
 党内でも、この国を愛することについては様々なこれ議論があって、先ほど、与党の協議ではごく一部の方だけが議論をして物事が決まったという先生のお言葉でございますけれども、私の記憶では、協議は大体与党でやるときにはそう人数は多いわけはないわけでありますけれども、それは必ず、自民党は自由民主党でございますので、民主的なプロセスを経て、それを持ち帰ってきて党内でまた議論をして、こういう結論に至ったというふうに私は理解をいたしております。
#214
○亀井郁夫君 今おっしゃったように、自由で民主的な党で自由民主党だと思って、私も当時入っておったんですけれどもね。ところがね、この教育基本法に関しては、自由でもなきゃ民主的でもない、本当に一方的な形で決められたのが実態ですからね。だから、官房長官、その辺もよく考えて、立場上いろいろあろうと思いますけれども、是非いい法案を作ってほしいと私はお願いするわけでございます。
 そういう意味では、トップが六、七人ずつ集まってやったことは事実ですよ。しかし、一切公表されなかったですよ。六十回も七十回もやったのに、何を議論したかというのは全然分からないんですからね。だから、その間は、二年余りの間は我々はこの問題を議論することが封じられておったから、政調でも全然やらなかったですね。そんなことが実際にはあったんですから、ひとつよろしくお願いしたいと思います。
 次に、時間がもうあと、新聞記者会見ですよね。済みません。後はまた鈴木さんにお願いしたいと思います。どうぞ頑張ってください。
 二つ目に、宗教的情操教育の問題ですけれども、これも同じように、これは不可欠な問題で、御飯食べるときにも手を合わせてやるのがなぜいけないのかと。子供のためには非常に大事だとみんな思っておられることなんだけれども、なかなかこれが問題だということになっている。特別な宗教についてこだわって宗教的情操教育をやるということではないんだから、しっかりやる必要があると思うし入れてほしいと思っておったんですが、なぜなんでしょうか。
#215
○内閣官房副長官(鈴木政二君) 亀井先生におかれては、もう近々でありましたけれども、また近々でありますけれども、国会対策も二年御一緒にさせていただいて、教育の問題は特に亀井先生の本当にライフワークで、いつもいつも感心をして聞いておりました。今日こういう形で私が御答弁するとはもう夢にも思いませんでして、何か御縁を感じます。
 今のお答えでございますけれども、現行法の九条、亀井先生よく御存じのとおりであります、宗教に関する寛容の態度と宗教の社会生活における地位を教育上尊重することなど、今日においても重要であり、このため改正案は第十五条になっておりますけれども、引き続きこれを規定をさせていただいています。また、国際関係が緊密化、複雑化する中にあって、他国の文化や民族について学ぶ上でもその背後にある宗教に関する知識や理解を深めることが必要であり、このため宗教に関する一般的な教養を教育上尊重することを新たに規定をさせていただきました。
 なお、宗教的情操については、その内容が多義的であり、また特定の宗教、宗派を離れて教えることが困難ではないかと、こういう御意見もあり、政府案には規定をしませんでした。現在、学校において道徳を中心に、また宇宙や生命の神秘等、人間の力を超えたものに対する畏敬の念をはぐくむ指導も行われており、こうした取組は今後とも重要だと思っております。
#216
○亀井郁夫君 宗教的情操教育については、特定の宗派について言うべきではないんで、そういう意味では全般的にいろいろやっていくんだということで考えておるわけですが、日本の場合にはどこにも神様がおるわけですから、だから家に帰ると山の神もおるということですから。
 冗談はさておいて、そういうことで、この問題は真剣に取り組んでほしいと思っておったことなんです。御理解いただければいいと思います。
 それからもう一つは、不当な支配に服することなくという条件を排除するか、あるいは教育行政についてはということで、行政という言葉を入れてやるか。そうしないとなかなか誤解も多くて、問題があって、教育委員会の活動も不当な支配として裁判まで行われたケースがあったわけですから、困っておるのは文科省だと思うんだけれども、そういう意味でこのところをもっとはっきりしてほしいというふうに考えておるわけですけれども、これについてはどうでしょうか。
#217
○内閣官房副長官(鈴木政二君) 今、亀井先生のお話は、改正案の第十六条の、教育が不当な支配に服することなくと、こういう項目だと思いますけれども、教育が国民全体の意思とは言えない一部の勢力に不当に介入されることを排除しまして、教育の中立性や不偏不党性を求める趣旨でありまして、このような考え方は今後とも大変重要であることで、引き続き規定をさせていただきました。
 なお、一部の教育関係者により、現行法の第十条の規定をもって教育行政は教育内容や方法にかかわることができない旨の主張が展開されてきましたが、昭和五十一年の最高裁判決におきまして、法律の命ずるところをそのまま執行する教育行政機関の行為は不当な支配とはなり得ないという判例が出ました。また、国は必要かつ相当と認められる範囲において教育内容についてもこれを決定する権能を有するということが判示された、これは御案内のとおりだと思います。
 なお、この趣旨を踏まえまして、今回の改正については、法律の定めるところにより行われるべきとの文言を加えており、国民の代表者で構成される国会において制定される法律に基づいて行われる教育は不当な支配に服するものではないことを明確にしたわけであります。これによりまして、先ほどのお話のように、法律の定めるところにより行われる教育委員会等の命令や指導などが不当な支配でないということが明確になったと私どもは考えております。
#218
○亀井郁夫君 この条項については、教育行政という、行政という二字を入れてやっていただければもっとはっきりするということで思っておったわけです。
 特に、私の地元の広島なんかではいろいろありましてね。自殺までした校長先生が十数人ということですからね、だからほってはおけない問題なんです。それだけに、真剣にこういう問題は取り組んでおいてほしいという思いでございますが、これからまた参議院でやられるんでしょうから、よろしくお願いしたいと思います。ありがとうございました。
 それから次に、まだ時間が十分だけあります、教育委員会の問題について、佐田担当大臣にお聞きしたいと思います。鈴木先生ありがとうございました。お忙しいからよろしゅうございます。
 佐田大臣にお尋ねしたいのは、教育委員会も規制の対象としていろいろ考えていくということですけれども、教育委員会の在り方が非常に問題なのは、今の履修の問題、問題になっておりますけれども、非常に問題だと思いますね。そういう意味で、どのような形で見直していくのか、いこうと考えておられるのか、お願いしたいと思います。
#219
○国務大臣(佐田玄一郎君) 亀井先生におかれましては、亀井先生が我が党におられたときも、部会等で本当に心から教育を良くしたいと、しっかりと子供さん方の教育をしたいというふうな議論をいつも私は拝聴をさせていただいておりました。私も同意見だと、こういうふうに思っておりました。このたび、私は行政改革であるとか規制改革の担当の大臣を拝命させていただきましたけれども、この子供さん方の教育につきましては、規制改革の方向でも、私はこれはメーンで、最も大事なこととして当初から議論をさせていただきたいと思いました。
 と申し上げるのも、実は私は十年ほど前に、皆様方も記憶にまだあると思いますけれども、大変、子供さんが子供さんをあやめるという、神戸で大変もう残忍な事件がありました。そのとき私は政務次官でありましたけど、すぐそこに行きまして、現場の教育委員会、警察、児童相談所、もちろん学校の校長先生、全部呼んで、二日にわたって事情をいろいろ聴きました。その中で一番感じたのは、どこに一体責任があるんだろうと。だれも本当のことを言ってくれないと。最後は後ろにいた職員の方が手を挙げて、話がちょっと違うと、こういうことを言ったほどでありました。
 私は、そういう現場を見たときに、本当の意味でいろいろこれから教育の議論を進めなくてはいけないけれども、おかしな部分というものはしっかりと私は直していかなくちゃいけないんじゃないかと思っています。それともう一つは、これは私見でありますけれども、やはり外交と防衛そして教育というものは、最終的には国が責任を取っていかなくちゃいけないんじゃないかと、そういうふうに私は思っている次第でございます。
 そういう中におきまして、先生はもうよく御存じのとおりでありますけれども、教育委員会制度においては一番の長は教育委員長であります。そして事務を担当する人間は教育長であります。そしてそれまでは、任命権は平成十一年までは国に、文部科学省にありましたけれども、平成十一年に改革が行われまして、任命承認制度がこれは地方に、要するに首長に渡されたわけでございます。
 そういう中におきまして、じゃその委員、もう言うまでもありませんけれども、委員を全部選定して、そして教育委員長、そしてまた教育長を決めていくという形で確立をされたわけでありますけれども、私はずっとこれを見ておって、都道府県そして市町村に至るまでの教育委員会を見ておって、果たして本当に教育委員会の中のガバナンスが確立されているのかどうかと。こういうことにもう本当にここの十年来、本当にいつも疑問を感じて、そして亀井先生のいろんな御意見も聞いてきた。広島でも不幸な事件がありました、本当に。私は、そういうことを考えたときに、本当の意味の責任者をきちっとしていかなくちゃいけない。それは最終的に国が持つとしても、教育委員会が独自に責任を持つ以上はしっかりと、教育委員長がトップ、そして事務をつかさどる教育長がしっかりとその辺の事務をしていく、そして地域に提言をしていく。そのためには、その方々には教育行政に明るく、そして識見、人格ともにしっかりとした人を選んでいく。こういうことを、これは私は当然のことだと思うんです、はっきり言って。それがはっきり言ってなされていないところもあると、私はそういうふうに感じておるんであります。
 教育委員会制度とともにもう一つ非常に重要なことは、やっぱり私は、学校教育法にかかわることでありますけれども、今の学校の体制です。これは教育委員会制度にもかかわることなんですけれども、これは法律では学校教育法でありますけれども、校長先生と教頭先生の下は全部平という、こういう世の中にないような制度であるということ、これが不自然なんです。広島であるとか東京では主幹という、このポストが間に入っているんです。これも相当に学校の中では批判されている。そして今、学年主任であるとか学科主任ってありますけれども、こんなのもう一年ごとに全部替わる。だから、一番最初に入った先生も五十幾つになった先生もみんな一緒なんです。教育する人もいない、先生を。果たしてこんな人事でいいのかどうかということを非常に私は危惧をしておるわけでございます。
 そういう中におきまして、今回いろいろと、福岡で先生が子供と一緒になって子供さんをいじめたとか、こちらでいじめた、最終的に責任がどこか分からないから学校の先生が自殺する、こういうこともたくさん起きている。
 私は、いろんな議論はあろうかと思いますけれども、不自然なものはもうここに来て直さなくちゃいけないと、こういうふうに思っておりますので、是非、それはもちろん文部科学省、そして官邸の教育再生会議とも連携をしながらしっかりとおかしなところは直していかなくちゃいけないと、こういうふうに思っております。
#220
○亀井郁夫君 ありがとうございました。
 大臣がそういうお考えであられることは本当に結構なことだと思います。
 今おっしゃったように、今教育についての責任はだれが持つのかということがはっきりしないのはそのとおりでして、いないんですよね。教育委員長は選挙で決めるわけじゃないしね。それで、だれかは分からぬですよね、正直言って。教育長は分かりますけど、だれかは分からない。県の教育委員会は人事権を持っているけど予算権はない。そして、地方の市町村の教育委員会も人事権も予算権もない。人と金について権限のない者が何が責任持てますか、実際ね。それが実態なんですね。その下で教育が行われているんですから、考えていかなきゃいけないことだと思いますね。
 そういう意味で、是非とも、教育委員会のこれからを変えていくという方向を是非とも頑張っていただきたいと思いますんで、ひとつよろしくまたお願いいたしたいと思います。
#221
○国務大臣(佐田玄一郎君) 頑張ります。ありがとうございます。
#222
○亀井郁夫君 じゃ、この辺で終わります。
#223
○委員長(藤原正司君) 終わりですか、はい。
 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後三時五十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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