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2006/12/12 第165回国会 参議院 参議院会議録情報 第165回国会 内閣委員会 第8号
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2006/12/12 第165回国会 参議院

参議院会議録情報 第165回国会 内閣委員会 第8号

#1
第165回国会 内閣委員会 第8号
平成十八年十二月十二日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十二月十一日
    辞任         補欠選任   
     黒岩 宇洋君     松岡  徹君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         藤原 正司君
    理 事
                秋元  司君
                鴻池 祥肇君
                朝日 俊弘君
                工藤堅太郎君
    委 員
                佐藤 泰三君
                鈴木 政二君
                田村耕太郎君
                竹山  裕君
                西銘順志郎君
                林  芳正君
                山谷えり子君
                神本美恵子君
                木俣 佳丈君
                郡司  彰君
                松井 孝治君
                松岡  徹君
                風間  昶君
                白浜 一良君
                亀井 郁夫君
   国務大臣
       国務大臣     佐田玄一郎君
   副大臣
       内閣府副大臣   林  芳正君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        岡下 信子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        鴫谷  潤君
   政府参考人
       内閣官房構造改
       革特区推進室長
       兼内閣官房地域
       再生推進室長
       兼内閣府構造改
       革特区担当室長
       兼内閣府地域再
       生事業推進室長  大前  忠君
       内閣府「道州制
       特区」推進担当
       室長       山崎 史郎君
       総務省自治行政
       局長       藤井 昭夫君
       国土交通省北海
       道局長      品川  守君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○道州制特別区域における広域行政の推進に関す
 る法律案(第百六十四回国会内閣提出、第百六
 十五回国会衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(藤原正司君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨十一日、黒岩宇洋君が委員を辞任され、その補欠として松岡徹君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(藤原正司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 道州制特別区域における広域行政の推進に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣府「道州制特区」推進担当室長山崎史郎君外三名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(藤原正司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(藤原正司君) 道州制特別区域における広域行政の推進に関する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#6
○工藤堅太郎君 おはようございます。
 民主党・新緑風会の工藤堅太郎でございますが、道州制特区法案、大分議論が進んで、いよいよ大詰めというような段階で質問させていただくことになりましたが、その前に、佐田玄一郎先生、このたび大臣に御就任をされまして、旧知でいろいろ御指導をちょうだいした仲でありますので、心から祝意を表させていただきたい、このように存じます。どうぞ御自愛の上、大なる御活躍を心から祈念を申し上げております。
 さて、これまでいろいろ質疑が繰り返されてまいったわけでありますが、私はそのほとんどをこの席におりませんでした。実は、WTOの年次総会がありまして、スイスのジュネーブの方に院の派遣で出ておりまして、ほとんどお聞きをしておらなかったわけであります。帰ってまいりまして、おまえも何か質問しろといったようなことになりまして、それでこれまでの議事録、できるだけ丁寧に丹念にという、そういう気持ちで読ませていただきました。重複する点が多々あろうかと思いますが、御理解をいただき、御答弁をちょうだいできればと、このように思っているところでございます。
 それでは、まず、いろいろ語られてまいったわけでありますが、道州制の定義というものについてまずお伺いをいたしたいと存じます。
 安倍内閣総理大臣、所信表明演説の中で本格的な導入を目指すと、このように述べておられるわけでありますけれども、佐田大臣はこれまで、例えば基本的にはかなり広い行政区画でありますとか、広域行政の拠点と理解いただきたいとか、こういうようにお述べになっているわけでありますけれども、明確な定義というような感じがしないわけであります。議論のスタートでありますので、断片的なイメージだけではなくて、道州制の定義といったものについてきちっと明確な御答弁をまずお伺いしておきたいと存じます。
#7
○国務大臣(佐田玄一郎君) 工藤先生におかれましては、大変温かいお言葉を賜りまして、ありがとうございます。工藤先生、衆議院におられたときも私もともに議院運営委員会の理事として大変御指導を賜ったこと、心から感謝を申し上げる次第でございます。
 その上で答弁をさせていただきます。
 道州制の定義ということでありますけれども、道州制は、最近の市町村合併の進展や、都道府県を越える広域行政課題の増加といった社会経済情勢の変化を踏まえまして、広域自治体改革の具体的な方策として議論されておりまして、第二十八次地方制度調査会の道州制のあり方に関する答申では、広域自治体として現在の都道府県に代えて置くものと位置付けられているところでございます。
#8
○工藤堅太郎君 よく分かったような分からないような、そういう気がするんでありますけれども。
 それでは、安倍総理は参議院の予算委員会、今年の十月十二日に道州制に言及をされておられますけれども、具体的な話、ことは何も見えてこないような、そういう感じがするんでありますが、この理念といいますか、何を目指すのか、これについてお聞きをしておきたいと思いますが、今年二月に地方制度調査会の道州制に関する答申が出されました。また、七月には、その答申に言及する地方分権二十一世紀ビジョン報告書が出されました。
 安倍内閣は、小泉内閣の路線を継承しつつ、さらに担当大臣置かれるといったようなことで、道州制の導入実現に向けて積極的な姿勢を示していると、このように思うんであります。
 安倍内閣の考える道州制の理念とは一体何なのか、道州制を導入することによって何を目指すのか。先ほどの話などではちょっと分からない点が多いわけでありますが、現行の都道府県制度の評価、そして問題点、これに対処するためになぜ道州制の導入が必要なのか、他の制度では何で駄目だというのか、そういうようなことも含めて御答弁をいただければと思います。
#9
○国務大臣(佐田玄一郎君) 今回の道州制特区推進法と道州制というのは一つの移行的な法律であろうと、こういうふうに考えております。
 その理念としては、道州制の導入は、国と地方の双方の政府の在り方を再構築して、国の役割を本来果たすべき役割に重点化しまして、内政に関しては広く地方公共団体が担うという我が国の新しい政府像を確立しようとするものであると認識をしておるわけでありまして、現在の都道府県は広域自治体として幅広い役割を担っていますけれども、最近の市町村合併の進展、都道府県を越える広域行政課題の増加といった社会経済情勢の変化への対応や、更なる地方分権改革の担い手などの観点から、その在り方が問われているものと受け止めているところでございます。
 第二十八次地方制度調査会の答申では、こうした都道府県制度に関する課題にこたえるためには、広域連合や自主的な都道府県合併の活用が考えられるとしつつも、更に進んで、我が国の将来を見通して広域自治体改革を国の形の見直しにかかわるものと位置付けるならば、道州制の導入が適当であるということを言っているところでありまして、これから広域行政の重要性というものを考えると同時に、やはり今回の法案については、その導入に際しては、まず第一は何といっても地方分権を進めると。そしてまた、ひいては行政改革にもつなげたいという部分もあります。それと同時に、もう一番大事なところというのは地方の意見を聞いて分権を進めていくと。今回の道州制特区推進法につきましても、このスキームはかなり、今回の特定広域団体は北海道ですけれども、北海道の道民の皆さん方の意見をできる限り吸収していこうというスキームが練られているというふうに考えております。
#10
○工藤堅太郎君 北海道の道民の声を聞いてというような、そういう御答弁でありましたが、その件に関しましては後にまた申し上げたいと思いますけれども。
 次に、安倍内閣が策定しようとしている道州制ビジョン、これは一体何なのか、中に何が書き込まれようとしているのか、それを明確に御説明をいただきたいと存じます。
 佐田大臣はこれまで、御答弁の議事録を読ませていただいたのですが、どうもよく分からないというようなことでありまして、例えば今回の場合は八つの権限移譲ですけれども、これから何十、何百になってくるわけでありますから、そういう中でビジョンを作っていく。北海道は北海道、例えば九州は九州、関東は関東ということで、いろんなやっぱり風土も違いますし、歴史も違いますから、その中で地方分権の在り方もかなり違ってくると思いますけれども、私どもとしては、懇談会をつくり、その中でビジョンを作成していくなんというような、こういう御答弁をされているんでありますが、これ、中に何が書き込まれていくのかといったようなことを明確にお答えをいただきたいと思います。
#11
○国務大臣(佐田玄一郎君) 今、私が前から答弁をしたお話をされましたけれども、正にそういうことでありまして、基本計画をまず立てて、それを、今回の特定広域団体であります北海道について申し上げるならば、今八つの基本方針が練られておるわけでありますけれども、これを北海道の方で、特定広域団体で計画を立てていただいて、それが要するにうまくなじんでいるかどうかの知見をして、そしてその後にもっとこれは必要じゃないかと、税財源の移譲、権限の移譲は北海道についてはこういうところが必要じゃないかと、こういうことが相当に出てくるということを考えておるわけでありまして、道に対する権限、税財源の移譲も基礎自治体の方から相当出てきています、今、道に対しても。ですから、そういうところを踏まえて、これから相当に、本部には北海道の知事さんに入っていただいて、いろんな税財源、権限の移譲をこれからどんどん進めていって、北海道の場合の地方分権がどうあるべきかということを道民の皆さん方に御判断をいただいてこれを確立していくと、こういうふうなプロセスになろうかと、かように考えております。
#12
○工藤堅太郎君 この点も後でまた申し上げたいと存じますが、関連して、道州制ビジョン、具体的な手順とか検討を行う組織等についてそれでは御説明をいただきたいと思いますが、このビジョン策定後に本格的な道州制の導入に向けた取組をどのように進めていこうとされておられるのか、この点もまたお願いします。
#13
○国務大臣(佐田玄一郎君) 先生、その後にこの法案を通していただいたならば、私的懇談会でもあります道州制ビジョン懇談会を立ち上げさせていただきたいと思っております。
 なお、この法律は一般法として、今回は北海道の特定広域団体でありますけれども、三つ以上の要するに県が合併した場合はこの対象になるわけでありますから、全国にかなりそういう御希望があるということでありまして、私の方にも九州の経済界の方やら、そしてまた関西の経済界の方やら、そしてまた地方自治体の首長の方々がお見えになっております。そういう中において、非常に積極的に御議論もいただいておりますから、このビジョン懇には日本全国からそういう大変興味を持って推進をしようという方々に御参加をいただいて、そして御議論を賜り、そして将来に向けてそういうふうな形でどういうふうな地方分権がやはり日本になじむのかということを御議論いただいて、その中で提案をして、そして各地域に手を挙げていただくと、こういう方向で進めていきたいと、かように思っております。
#14
○工藤堅太郎君 ただいま佐田大臣、全国各地からいろんな声が出ていると、希望が出ているといったようなお話、御答弁をいただきましたが、これについてもまた後で申し述べさせていただきたいと思いますが。
 次に、憲法第九十五条の関連で、このいわゆる住民投票、この法案必要ないというように理解をしてよろしいのかどうか。これまでも政府はこの憲法第九十五条の適用を受けないというように御答弁をされているわけでありますが、そういうことでよろしいんですか。
#15
○国務大臣(佐田玄一郎君) この辺は非常に微妙なことなんで、よく説明をさせていただきたいと思います。
 憲法第九十五条においては、「一の地方公共団体のみに適用される特別法は、法律の定めるところにより、その地方公共団体の住民の投票においてその過半数の同意を得なければ、国会は、これを制定することができない。」と、こういうことで、かなり立法権にもこれは絡んできておるわけでございます。そういうふうに定められておりまして、同条では規定する「一の地方公共団体のみに適用される特別法」とは、特定の地方公共団体の組織、運営及び権能について他の地方公共団体とは異なる特例を定める法律をいうものと解されているところでございます。
 本法案においては、広域行政の推進の観点から、その対象となる特定広域団体として北海道と限定せず、今後地方自治法に基づく合併により広域の地方公共団体が現れる可能性も考慮し、広域行政の推進にふさわしい一定の要件を整えた都道府県であれば一般的に適用があるものであるということでございまして、憲法九十五条に基づく住民投票の要否は、最終的には国会が判断されるものではありますけれども、政府としては、本法案は一般的に適用されるものであり、憲法第九十五条に規定する「一の地方公共団体のみに適用される特別法」には該当せず、住民投票は不要であるというふうに考えておるところでございます。
#16
○工藤堅太郎君 要するに、全国を対象とする法案であるという立場で立案をされたということだろうと思うんでありますが、佐田大臣、北海道以外の特定広域団体が実際に誕生するというようにお考えですか。先ほど来、もう全国あちこちからいろんな声があるというように御答弁なさっておられましたけれども、本気で出てくるというようにお考えでしょうか。
#17
○国務大臣(佐田玄一郎君) 先生、先ほど、私も、例えば市町村合併のときにも、まさかこの歴史ある、ずっともう百年近く続いた市町村やら、まあ昭和の大合併で合併したところもありますけれども、そういうところが本当に期間を決めて合併するのかなと私も疑問に思いましたけど、実は群馬県の私の選挙区ではもう半分ぐらい、ほとんど半分ぐらいの市町村になりました。そういうことを考えたときに、やはりそういう要望が相当にあると。
 そして、私もこの職務に就かしていただいてやはりびっくりしたのは、相当情熱を持って何年も、九州にしろ、例えば関西にしろ、中国地方にしろ、そして私どもの関東にしろ、先生の方、東北の方にしろ、非常に勉強されていると。そして、特に、その温度差はありますけれども、かなりの情熱を持ってこの道州制を進めたいと言っている方々おりますんで、その中でできる限り、この地方分権、行政改革という一つの流れというものは国民運動に近いような形でそういう形になっておるわけでありますから、その中でやはり責任ある立場の人たちは当然のことながらこれを進めていく、そのためにはこのビジョンをしっかりと私どもも作っていきたいと、こういうふうに思っておりますし、そのビジョンに基づいて各地域これから合併をしていただき、そして道州制に向けての端緒としていただきたいと、こういうふうに考えておるところでございます。
#18
○工藤堅太郎君 今相当の議論が進んでいる地域もあるといったようなお話がありまして、これまで林副大臣、議事録拝見しておったんですが、九州地方とか北東北地方とか中部地方等で既にといったような御答弁がありました。
 よそのことはよく分からないんですよ、九州とか中部。ところが、北東北ということになれば、私もその岩手県なもんですから、北東北は岩手県、秋田県、青森県といったようなところなわけなんですが、この三県のことをおっしゃっているんだろうと思いますけれども、これは、じゃしからば、合併、三県が合併しようとかそんな話をしているなんということはあるとは思ってもおりません。というのは、こんな話はしているということは聞いたことありますよ。例えば夏祭りのときに、秋田の竿燈には何日で、それで青森のねぶたには何日、そうするとルートで、岩手県のさんさ踊りはこの日ごろやった方がいいんじゃないかとか、そういうような話とか、そういうたぐいの話はあったというようなことなんですけれども、その三県が合併して道州制なんというのは一言も県民なんかの間では語られたことは私は一度もないと。
 それは、中で知事さんが、そういうようになったときにはどうだこうだといったようなことは、それは雑談の中であったのかもしれないし、それから、そういうようなことを話をしていれば、予算の獲得等で国の方に来たときに非常に受けがいいような気分になって、そういうような私はたぐいの話だろうというように理解しているんですよ。
 よそは分かりません、よくは。例えば九州とか市長会が云々といったような話もありますけれども、ただ、北東北に限っては、私はよく知っているつもりなものですから、ですから、こういうものも中に入っているとすれば、同じたぐいのものだというふうに解釈をすれば、私はどうかなと。そういう考え方は、いわゆる御都合主義といいますか、都合のいいように解釈をして、そしてこれは北海道限定ではないというようなことを言うための方便に使っているんではないかというように思えてならないんですよ。
 何か御発言があればお聞きしたいと思います。
#19
○副大臣(林芳正君) 詳細に、答弁させていただいた内容を一字一句記憶しておりませんが、北東北の例を出させていただいたのは、もう先生が御出身でございますから一番お詳しいんだろうと、こう思いますが、青森県の実は県の未来研究会というところがございまして、ここが「青森県の地方自治の姿」ということで、北東北三県合体という言葉を使っておりますが、合体に向けてというような文書を出されております。そこの最後のところに、「道州制に向けて」というところで、県が合体後、十年程度で道州制へ移行すべきであるというようなことが、これ、勉強会の御提言だと、こういうふうに思いますので、今議員が御指摘のように、何年後にすぐこういうふうになっているということではなくて、いろんな勉強会のようなところでそういう構想についてはいろいろ議論をされておられるようだと、こういうような趣旨で申し上げたわけでございまして、委員が御指摘のように、もう決まっていると、こういう趣旨ではないということだけは御理解賜ればというふうに思っておるところでございます。
#20
○工藤堅太郎君 いや、これは決まっているとかなんとかともうほど遠い話なわけなんで、そんなことは言っているわけじゃないんですが、さっきも申し上げたとおり、そういうところで話し合っていれば、来年度の予算を獲得するなんというようなときに国の方に来て少し受けがいいんじゃないかといったたぐいのことだろうと、私はそういうふうに理解して、大体、例えば佐田大臣、先ほど平成の大合併の話をされました。これは確かに、予算でというか補助金で縛ったりなんかしてやっていけなくなって、そしてもう泣く泣く合併するといったような、そういうやり方を取って、そして全体の国のいわゆる台所の事情といったようなこともあってそういうふうなことをせざるを得なかったと、それはそれで分かるんですよ、そのやり方が。
 ただ、県の合併と、三県以上ということになった場合にはそんな簡単な話ではないと、こういうふうに思いますので、例えば特定広域団体が誕生すると仮定をしますよ、その前提で、都道府県の合併にはどの程度のそれでは期間が必要だというようにお考えなんでしょうか。
#21
○副大臣(林芳正君) 今御指摘のありました都道府県の合併でございますが、委員御承知のように、地方自治法の改正というのをやりまして、六条で元々あった条文は、「都道府県の廃置分合又は境界変更をしようとするときは、法律でこれを定める。」と、これしかなかったわけでございますが、そこに六条の二というのを定めまして、前項、第一項の規定によるほかということで、それぞれの議会で議決をされまして、申請をして、閣議、国会の同意を得て、最終的には総務大臣の告示によってその効力を生じるという新しい合併の規定を作ったところでございます。
 総務省の方に聞いてみましたら、どれぐらいの時間が掛かるのかというのは、まだ例もないし、この申請の例がまだないわけでございますので、実際の例はないということで、一体どれぐらいの実現するまでの期間について掛かるのかということでは現時点では申し上げることはできないというようなことでございました。
 今お話がありましたように、市町村の方でございますが、これはもう今、委員が御指摘のように、いろいろ例があるところでございますけれども、法定協議会ができてから実際に告示がなされるまで平均で二十二か月という数字だそうでございますので、二年弱ぐらいと、こういうのが平均的なスケジュールだというふうに伺ったところでございます。
#22
○工藤堅太郎君 市町村の合併ということで大体二年弱というようなことでありますけれども、この都道府県の合併ということになれば、これはもう佐田大臣言われるように、地方自治法によって合併のハードルがかなり下がったというような、こういうようなことが言えるとしても、例えば、衆議院の参考人として出席をされた石井岡山県知事も指摘をしておられましたけれども、極めてハードルが高いと、難しいというような、そういう答弁をされているわけでありますが、三つ以上の都道府県の合併をするというようなことを前提として特定広域団体を考えているのであれば、それは現在、都府県の合併について政府として実現に向けた環境整備がなされていなければならないと、そういうように持っていかなければならないというように思うんですけれども、内閣府と総務省、連携が取れてきちっとなっているんでしょうか。その辺、お答えをください。
#23
○国務大臣(佐田玄一郎君) 内閣府は政府の官房の方の仕事も承っておりますし、そういう意味においては連携はしっかりとできておると思います。地方分権等の委員会も内閣府に置かれるわけでありますから、それは御理解いただきたいということと、先生の言われるように、これは三県が合併するって、これは大変なことじゃないかと、私もそう同じように思っております。
 これに際しましては、先ほど林大臣の方からもありましたように、地方自治法の改正を行って、ただ今回は、市町村合併と違うところというのは、協議会又は法定協議会をこれ置かずに、基本的には、県民の御理解をいただき、県議会の議決をいただいて、そして申請を行いまして、そして国会の同意をいただき、告示をしていくと、そういうプロセスでありますので、それに対する県民の合意等をいただいていくというのに相当な時間は確かに掛かると思います。
 そういう中において、じゃ果たしてできるのかと、こういうお話でありますけれども、我々も全力で、この法律を通していただけるならば、代替として今回の北海道の特定広域団体に対して八つの権限の移譲をするわけですけれども、これがどんどん増えて、そしてこういうふうな形で地方分権が進んでいます、そして行政改革もこういうふうに将来進んでいくんじゃないですかと、こういうことをしっかりとPRをして、そして各地域、地域、熱を持って議論していただいているところにも出向いて、そして御指導いただきながら、できる限りこのビジョンを基に道州制に向けての対応をしていきたいと、こういうふうに思っている次第でございます。
#24
○工藤堅太郎君 同様の趣旨でありますけれども、先ほど佐田大臣からもいろいろ御説明があったんですが、この法律が所期の目的を達成するということになるんであれば、北海道以外の特定広域団体が誕生してその取組の知見が共有される、これが必要であるというような、そういうことですよね。しかし、特定広域団体誕生の前提となる都府県の合併について、具体的な手続を政府は検討していないと思うんですよ。それとも、検討しておられるんでしょうか。
#25
○政府参考人(山崎史郎君) お答え申し上げます。
 先ほど林副大臣の方からお答え申し上げましたが、地方自治法におきまして従来こういう自主合併というものがほとんどございませんでしたから、それに関しまして地方自治法を改正するという形で、言わば都道府県においてそういう、これは三県以上に限りませんが、それぞれの合意の下で合併していくという形の法文上の規定といいましょうか、これを整備したところでございます。
 それを踏まえた上で、先ほど大臣からお話し申し上げましたように、まさしくこれは各地方のそれぞれの状況がございますので、一方的に国が決めるという、政府が決めるようなものでございませんので、それぞれの各地方における議論を、それぞれ私どもなりに議論の論議を深めていくことを支援していくという形で、まさしくこういう合併の問題についての側面的な支援といいましょうか、それを果たしていきたいと、このように考える次第でございます。
#26
○工藤堅太郎君 今の御答弁、一方的に政府でということではなくやっていくんだというような、検討してないというようなことなんだろうと思うんでありますが、私にはどうも北海道限定の法律であると、政府の本音がそこで見えるような気がするんですけれども、これはまあ後でまた申し上げたいと思いますが。
 憲法第九十五条の運用の問題点について、次に質問させていただきます。
 かつて、政府憲法調査会において、東京都の知事をやられた鈴木俊一参考人、この憲法九十五条に触れてこのように発言をしております。九十五条にかけることが適当だと思うような一つの地方公共団体に形式的にも実質的にも適用されるような特別法は、皆政令で適用範囲を規定して憲法九十五条の適用を免れ、実質的には特別投票などで決める必要のない法案、法律が特別投票に付されていると、このように述べたことがあります。
 この見解をどのように評価をされるんでしょうか。本法案の扱いについても同様のスタンスだというように思われてならないんですが、余りにも安易過ぎるなという、そういう感じを持つんですけれども、御答弁をお願いいたします。
#27
○副大臣(林芳正君) 昭和三十五年の政府憲法調査会におきまして、今委員が御紹介あったように鈴木俊一参考人から今のような見解の御披露があったわけでございますが、当然今の九十五条の政府全体としての解釈は先ほど大臣から御答弁があったとおりのことでございまして、これはあくまで鈴木参考人の御見解ということでございますが、それを踏まえるとということでございましたので、まず鈴木参考人の、当時は副知事でいらっしゃったようでございますけれども、御見解は、今正に委員が御指摘になったように、政令で適用範囲を規定して九十五条の適用を免れているということであるので、きちっと逆に九十五条を変えるときにはこの特別法というものの範囲を決めるべきではないかと、こんなような御趣旨の御見解だったようでございます。
 この法案との関連で、今の鈴木参考人の御見解というものとの関連でどうなるのかというお尋ねでございましたけれども、今回のこの法律は特定広域団体を具体的な都道府県に限定をしておりませんで、先ほど御議論があったように、地方自治法の規定からこの広域の地方公共団体が現れる可能性が当然あるということでございまして、それで政令でこの特定広域団体を定めるということにしておりますので、そもそもその法律事項にないことを政令でということではなくて、法律に基づいて出てくる特定広域団体というものがまずあって、それを政令で定めると、こういう仕組みになっておりますので、この鈴木参考人のおっしゃっているものには今回の法案は当たらないんではないかというふうに考えておるところでございます。
#28
○工藤堅太郎君 いろいろこれまで御質問を申し上げ、御答弁をちょうだいしてまいったわけでありますけれども、この北海道以外の特定広域団体、これが誕生するということは、仮に佐田大臣、皆無ではないとしても極めて実現性に乏しいと、低いというように私は思えてなりません。また、政府全体の取組として道州制の本格導入を考えるということであるんであれば、都道府県合併を行うための環境整備をもっともっと行ってしかるべきだろうと、考えていくべきだろうと、このように思うのでありますが、そのような姿勢も見えてこない。実質的に北海道限定の法律について、憲法九十五条の適用を回避するための措置が講じられているんではないかというように思えてならないわけでありまして、このような対応は極めて疑問であると、このように申し上げておきたいと思います。
 次に、広域行政とは何かということについてお伺いをいたしますが、本法案でも重要な用語の一つで、広域行政、この意味がどうもこの法律案からは明瞭ではないと。というのも、法案で移譲される事務事業の数が少ないということもありますけれども、同時に余りにも小粒で、そこから広域行政というイメージが、これ何かといったようなイメージがどうも沸いてこないんですよね。どのような行政事務が対象になっていくんでしょうか、説明してください。
#29
○副大臣(林芳正君) この法案で広域行政と言っておりますのは、特定広域団体により実施されることが適当と認められる広域にわたる施策に関する行政のことと、こういう第二条二項がありますが、今委員がおっしゃったように、この規定ぶりだけではトートロジーのようなことでございまして、今年の二月に出ました道州制の在り方に関する地制調の答申で、一体国と道州はどうやって事務配分をしていくということを考えたらいいのかということを答申の中に書かれておるところでございまして、正に国が最低限のことをやって、それ以外はなるべく地方分権ということで道州にやっていくという考え方の中で、専ら国がじゃ担うのはどういうことかということを書かれております。
 それの中には、国際社会における国家としての存立に直接かかわる事務と。外交防衛といったことがこれになるんだと、こういうふうに思います。それから二番目に、全国的に統一されるべき基本ルールや地方自治に関する準則に関する事務と。三番目でございますが、国家規模でネットワーク形成や事業構築等を図る必要がある事務と。四番目、国家として取り組むべき高度な科学技術や希少な資源等に関する事務で、道州制において実施することが困難であり、又は効率的でないもの。五番は、まあ当たり前のことでございますが、国の行政組織の内部的管理に関するものと。こういうふうにしておりまして、それ以外の事務については次に掲げる考え方に応じてやっていくと。
 こういうことでございますので、地制調の答申は国ではもう最低限こういうことをやっていくんだと、それ以外の場合について、補完性の原則というのがございますけれども、最も身近な基礎自治体でなかなか行うものができないと、市町村でですね、住民に最も身近なところでできるものはこれは市町村でやるわけでございますので、今申し上げました、国で最低限これだけのことをやる、市町村でできることは市町村でやる、その残ったところが広域行政と、こういうような考え方で答申が出ておりますので、これを踏まえてやっぱり仕切りをしていかなければならないんではないかというふうに考えておるところでございます。
#30
○工藤堅太郎君 何が広域行政に該当するかということが明確でなければ、この法案の所期の目的を達することはできないだろうと、このように思うんです。北海道で行うものはすべてそれに当たるとの趣旨の御発言もあったようでありますけれども、これなどはもう極めて無責任極まりない話だというように思います。
 地方の提案を尊重する仕組みを取っているにしても、道州制特別区域基本方針の中で明確に例示をされる必要があるだろうと、このように思うんですが、そのような扱いとすることを佐田大臣、確約できますか。
#31
○国務大臣(佐田玄一郎君) 要するに、広域行政の具体的なことを書き込めるかどうかということですね。
 今回の法律についての場合は、先ほども申し上げましたように、事務事業の移譲ということでございますけれども、そういう中におきまして、やはり、今回の基本方針は八項目でありますけれども、それを非常に伸ばして、またいろいろな税財源の移譲、権限の移譲、こういうことも含めて特定広域団体、いわゆる北海道の方から御提案を賜って、それを本部の方で閣議決定をして、そして加えていくと、こういう作業でありますので、その辺の手順については御理解をいただきたいと思います。
#32
○工藤堅太郎君 じゃ、次に進みますが、現在の第六期北海道総合開発計画、これは平成十九年度までの計画でありますが、平成二十年度からは第七期ということになるわけであります。この第六期計画までは道州制特区への言及は一切なかったと。次期計画作成時には、この法律案が通ればこの施策が開始されているということになるわけであります。次期計画において、道州制の先行実施が開始したとすれば、どのような事項を盛り込んでいくことが考えられるんでしょうか。
 また、平成十九年度を最終年度とする道州制北海道モデル事業を通じた知見はこの中に盛り込まれることになるんでしょうか、その辺を御説明をいただきたいと思います。
#33
○政府参考人(品川守君) 今、委員から御指摘ございました今法案に基づく今回の取組でございますけれども、これにつきましては、国と地方の役割分担に係る将来的な検討にも寄与するものというふうに思料されますので、そうした検討を行うことについて関係府省と協力して取り組んでまいりたいというふうに考えております。
 御指摘のございました北海道総合開発計画につきましては、現在、目標年次間近に迫っております。現在、国土審議会の北海道開発分科会におきまして、その点検と新たな計画の在り方について審議をいただいているところでございます。この中には、北海道知事部局あるいは自治体の代表の方も参加をしていただいているところでございます。
 こういった、先ほど申し上げました重要性を認識いたしまして、今後、計画を策定するまでの間に適切な取扱いについて検討してまいりたいというふうに考えてございます。
 それからもう一点、道州制北海道モデル事業について御質問がございました。
 公共事業の実施に関しまして、地方の自主性、裁量性をより拡充するために創設した制度でございまして、私どもといたしましては、地方の実情に応じました広域的な地域づくりに大きく寄与しているものというふうに考えております。今後行います平成十九年度実施分も含めまして、その効果や制度についての評価を行うことといたしております。
 それらの状況を踏まえつつ、計画の検討におきまして、例えば事業の実効ある進め方というような部分でその知見を生かしてまいりたいというふうに考えてございます。
#34
○工藤堅太郎君 いろいろ御答弁をいただきました。
 これ、ここまでをちょっとまとめて申し上げれば、この法案、北海道開発法の下で行われてまいりました北海道開発の政策の大きな転換を図る、そういう可能性を秘めている、そういう法案であると、このように思うわけでありますが、事務事業の北海道への移譲が、結果的には法の目的であります北海道地方の自立的発展に反することも懸念をされるわけであります。次期北海道総合開発計画で、道州制北海道モデル事業の成果、あるいはまた道州制特区法に基づく施策がどのように位置付けられるかもまだ明確にはなっていないというように思うわけであります。北海道で先行実施する理由も、行政改革を主目的とするのであれば納得がいきます。道州制の導入に向けたパイロット事業としても決定的な理由が示されているわけではないと私は思うんであります。
 先ほど佐田大臣、御答弁されていましたが、この本法案の立案過程において、道民の不在については参考人からも指摘をされておりまして、真に北海道民のための法律だとはなかなか素直に、大臣が道民の声を聞いてといったような、そういう御答弁をされたんですけれども、なかなか素直に受け取れないというような、そういう気持ちを持っております。
 次に進みますが、これまで質疑は何回も繰り返されておったんですが、あえてお尋ねをするのでありますが、政令指定されるためには三都府県以上の合併が必要だということなわけでありますが、その理由は一体何ですか。今までの御答弁の内容は知っています。国の主なブロック機関の最小単位がほぼ三県だとかいろいろ答弁をされているんでありますが、まだほかに何かないんですか、それをお答えください。
#35
○国務大臣(佐田玄一郎君) 前にもこれ御答弁させていただきましたけれども、今回の特定広域団体の北海道は国土の五分の一と、こういう広さが、これは広さ的な要素なんですけれども、それと、やっぱり先生のところの東北もうちの関東もみんなその歴史もありますし、その中でやっぱり自然、経済、社会、文化等、こういうところをしっかりと配慮し、又は人口の問題、そして地方支分部局の範囲の問題、いろいろなことを加味して、その中で本部の方で閣議決定をさせていただくと、失礼しました、政令で決めさせていただきたいと、こういうことでございますので、御理解をいただきたいと思います。
#36
○工藤堅太郎君 それでは次に、沖縄県についての取扱い、これについて伺ってみたいと思うんですが、佐田大臣は、いろいろな地域的要素とか又はその歴史そして文化、こういうものをかんがみた場合に、例えば沖縄に隣接した県と、県が三つ以上集まれば対象になってくるといったような、要するに沖縄単独では駄目だというようなことをおっしゃっているわけでありますが、九州のどこかの県と合併しなければ特定広域団体にならないというようなことなわけですが、沖縄については、これまで北海道以上に開発を始め別途考慮が払われてきているのではないかというような感を持っているわけであります。また、この道州制について議論される際には、沖縄県は、第二十八次地方制度調査会答申で示されております三つの区割り例はもとより、一県で一区域として考えられることが多いんではないかと、このようにも思います。
 それにもかかわらず、実際に特定広域団体が誕生するかどうかという議論とは別に沖縄県をこのように取り扱っているのはいかなる理由によるものだとお考えか、お答えをいただきたい。
#37
○国務大臣(佐田玄一郎君) その前に、この法案におきましては、特定広域団体は、当初から地元の要望等を踏まえて具体的な対象として想定してきた北海道地方のほかに、北海道に準ずる地域ということでやっておりますけれども、確かに先生の言われるように、沖縄の今までの、例えば隣県ということはないわけですから、沖縄の場合は、それは九州とは限りませんけれども、今回の法案につきましてはこれは三県以上ということでありますけれども、このビジョンを作る過程においていろいろと沖縄のいろいろな、先ほども申し上げました、自然、経済、社会、文化、こういうことも踏まえて議論をさせていただきたいと、こういうふうに思っております。
#38
○工藤堅太郎君 時間もだんだん過ぎていきますんで、北海道開発局の職員の削減についてお聞きをしておきたいと思います。
 この法律案の立案過程における主要な論点の一つが、財源措置をめぐるものであったと思います。道州制特区、これは国と地方の権限・責任配分と、財源、人の事務配分が適正かという問題に帰着するという議論もあるように、権限の移譲、財源の移譲、北海道開発局の職員の移籍と、それに伴う人件費の負担、これがセットで検討をされてしかるべきであろうと、このように思うわけでありますが、財源について交付金の交付が規定をされております。職員の移籍には触れられておりません。
 この法律案の施行に伴って、北海道開発局から六十名削減されるというように聞いておるんでありますが、その人員は北海道庁に採用されるということになるわけでありましょうか。また、道庁と調整中のようでありますけれども、現在の状況を御説明をいただきたいと思います。
#39
○政府参考人(品川守君) 御指摘ございました定員につきましては、本年六月に閣議決定をされました国の行政機関の定員の削減についてにおきまして、北海道開発関係で千三人の定員削減を実施するということとされているところでございまして、この中には、御指摘の道州制特区法案が施行され、所定の事業の移管を北海道が受け入れることを前提といたしまして、該当いたします事業にかかわります職員六十人が含まれているということでございます。
 当該移譲事務に必要な職員につきましては、原則といたしまして北海道が受け入れる方向で調整をいたしてまいりたいというふうに考えておりますが、職員の移籍の問題につきましては、今後、北海道との間で事業の引継ぎにかかわります具体的な調整の過程で協議することといたしております。
 なお、北海道との間で職員の引継ぎについて合意をいたしますためには、北海道における現在行政改革の実施状況や、北海道における受入れ体制等についても十分配慮して調整をしていく必要があるものというふうに理解をいたしております。
#40
○工藤堅太郎君 内閣府が本法案の説明のために作成をした交付金のイメージについての案によれば、開発道路の改築事業を移譲する場合について、移籍する人数に合わせて人件費を交付金に積算と説明があります。委員会でも大臣は同様の答弁をしておられます。人件費が交付金に積算されると、これは結局、事業費から人件費分がマイナスになるということなんでしょうか。仮にそうであれば、事業への影響が懸念をされるわけであります。使いでがいい交付金という説明をしておられたようでありますけれども、このような交付金支出がなされるのであれば極めて問題が多いというように私は考えるんでありますが、いかがでしょうか。
#41
○政府参考人(山崎史郎君) お答え申し上げます。
 御指摘の職員の受入れの関係でございますが、私どもが考えておるのは、人の受入れがある場合に移籍する人数に応じまして人件費を交付金に積算すると、その中に加えるというものでございます。それとともに、退職金相当額についても在籍期間に応じて国が北海道の負担に配慮して補てんをすると、こういうことでございます。
 したがいまして、今後、実際の職員の移籍の必要性を検討する段階におきまして、こういう基本的な考え方に基づいて、北海道の意見を踏まえながら政府において検討をしていきたいと考えておりますので、検討に当たりましては、移籍する人数によって例えば事業に影響が生ずるということがないよう十分配慮してまいりたいと、このように考えている次第でございます。
#42
○工藤堅太郎君 この事務権限の移譲が今後どの程度進んでいくかは、実際のところ未知数でありましょう。しかしながら、本法案の仕組みをつくったからには、国と地方の権限・責任配分、財源、人の事務配分の適正化を確保する仕組みもまた同時に必要であると、このように思います。
 大臣はその都度検討するかのような答弁をしておられたように思いますが、それで法律の適正な執行をすることができるんでしょうか。権限移譲を受ける特定公共団体に対して基本的な考え方を示してこそ、変更提案権の行使につながっていくと考えるわけでありますが、いかがでしょうか。
#43
○国務大臣(佐田玄一郎君) 本法案では、特定広域団体が国からの権限の移譲等について基本方針の変更という形で内閣総理大臣に提案することができることとしておるところでありまして、この変更提案については、内閣総理大臣を本部長としてすべての国務大臣を本部員とする道州特別区域推進本部において、総理のリーダーシップの下、検討することとしているところでありまして、今後、本部において御指摘のような権限・責任配分、財源、人の事務配分の適正化等の観点からも適切に検討を行い、道州制に向けた先行的な取組となるように進めてまいりたいと思っております。
 また、この点につきましても、本部には北海道の知事さんも参与として加わるということでありまして、その辺も適切に話し合って、道民の声も入れていきたいと、こういうふうに思っております。
#44
○工藤堅太郎君 まあよく姿勢が明らかじゃないといいますか、何かこう、もっともっときちっとしたものをつくって対処していかなければ駄目だろうというような、そういう思いがして、こういうことが今後住民サービスの低下につながっていくことも考えられるわけでありますから、そういうのも懸念されるなという、そういう思いをいたしているんでありますが、北海道の自立的発展にとってより具体的な懸念が生じてくるんではないかなという、そういう思いをどうしても捨て切れないと、こういうふうな気がしてなりません。
 次に、もう一時間近くになったものですから、地方分権改革推進委員会での議論の基軸は何かというふうなことをお聞きしてまいります。
 去る八日の参議院本会議で、地方分権改革推進法が成立をしました。この法律案は、本法案とともに地方分権を目指すもので、車の両輪を成すわけでありますが、道州制特区法案、これは先国会に出されていた、継続審議になったものでありまして、同時並行的に議論が進められているというようなことで、林副大臣、これまで述べてまいったわけでありますが、確かに両者は地方分権を目指す点で共通性を有するわけですけれども、現行の都道府県に権限を移譲することと、将来的に道や州としてより自立した存在となることも想定される特定広域団体への権限の移譲を一くくりにして構わないのかどうか、これ疑問があります。
 地方分権改革推進法で、道州制についての規定が一切置かれておりません。道州制担当大臣が置かれ、道州制については佐田大臣の下で内閣府で行うということがその理由のようでありますけれども、同法により設置される地方分権改革推進委員会、現行の都道府県制度を前提とした地方分権の在り方が議論されるということになるんでしょうか。この点をお聞かせください。
#45
○政府参考人(藤井昭夫君) 十二月八日に成立をさせていただきました地方分権改革推進法の調査審議事項についてのお尋ねでございますが、今回の分権改革推進法というようなのは、三年間を限って集中的に国から地方への地方分権改革を進めようとするものでございまして、そのための言わば理念、推進体制、手順、そういったものを定めているということでございます。
 したがいまして、分権委員会において具体的にどういう審議をなされるかというようなのは、正に審議会が設立をされた後、委員会が自ら判断されるということではございますが、ただ、私ども法案を立案した立場といたしましては、現在の都道府県、それから市町村、これは相当合併が進展して、また政令市、中核市、特例市、そういった体制整備された市町村というのは増えてきているわけですが、私どもは、やっぱり今のこういう都道府県と市町村の体制の中でもまだまだ国から地方への地方分権、そういったものが可能ではないかという、そういった観点からやっぱり現在の地方行政にかかわる法律、政策全般を見直していただくと。見直ししていただくに当たっては、第一次分権改革での言わば宿題と言うべき、分権はまだまだできるものがあるんではないかとか、あるいは法令等による枠組み、基準、そういった部分、そういったものが今回予想される分権改革推進委員会の主要課題ということになろうかと思っております。
 道州制については、そういう意味では直接この分権改革推進委員会で御審議いただくという課題というふうには認識しておりませんが、ただ、もう一方、佐田大臣のところで分権についての相当議論がなさることになると思いますので、いろいろ関連して出てくることは議論の対象にはなるかというふうには思っておりますが、あくまでこの法律の主要課題というようなのは、現行の都道府県、市町村、それと国との関係でやっぱり抜本的な見直しをしていただくと、そういう観点からこの法律を立案したということでございます。
#46
○工藤堅太郎君 それでは、都道府県への分権というものと道州への分権、これは質的に同じかどうかといったような観点をお伺いをしたいんでありますが、都道府県と道州を考えるに当たって重要なのは、単に面積の大小だけではないだろう。第二十八次地方制度調査会の答申でも、道州制の導入、これは都道府県制度の見直しにとどまらず、国と地方の双方の政府の在り方を再構築するものと位置付けられるべきである、このように指摘をされております。そうであれば、都道府県に対する地方分権と道州に対する分権の在り方には質的な相違があると考える必要があります。
 現行の都道府県への分権と道州に対する分権の考え方のベクトルが異なってくる懸念はないんでしょうか。この点をお答えください。
#47
○政府参考人(藤井昭夫君) 当委員会でも御論議があったかと思うんですが、道州制のイメージについてはまたいろいろな論者によって多様なものがあるというふうに認識しております。であるからこそ、佐田大臣のところで道州ビジョンというものを作っていただいて、国民のコンセンサスを得ながら、そういったどういう道州制が望ましいのかというようなことから議論していただくということになろうかと思っております。
 ただ、委員御指摘のとおり、現在の都道府県の体制の下でも分権改革を進めようとしておりますが、道州制はそれに対して、都道府県が幾つか合体した広域自治体という位置付けになろうかと思いますが、単に現行の都道府県の役割、機能、そういったものを寄せ集めたもの、それが道州制ということではなくて、やっぱり広域自治体、都道府県を越えた大きな広域自治体と、そういうものができるんだということを認識した上で、やっぱり既存の関係を広範に、また抜本的に見直していただく必要があるというものではないかというふうに私どもとしては認識しているところでございます。
#48
○工藤堅太郎君 次に、佐田大臣、大臣は三年後には道州制と地方分権の議論がきれいにかみ合って一つのものになると、このように御答弁をされておられますが、それでは、三年後にこの道州制特区法に基づく取組と道州制ビジョン策定を受けた道州制の本格実施の方向性と地方分権改革、これがどのようにかみ合って国民の前に示されることになるんでしょうか。整理をして御説明していただけませんか。
#49
○国務大臣(佐田玄一郎君) 最初の先生の御質問は、道州制特区法と地方分権改革推進法、そして道州制ビジョンの関係ということでありますけれども、道州制の特区推進法案につきましては、特定広域団体からの提案を踏まえて、広域行政を推進する観点から、当該団体の区域において国から特定広域団体の事務事業の移譲を推進するものでありまして、そういう中におきまして、先ほどの話でくどくなって恐縮なんですけれども、北海道の方からいろいろな提案を出していただいて、それを一回その基本計画の変更を閣議決定するのに大体一年ぐらいだと思いますんで、それを三年ぐらいすることによってかなりの税財源、そして権限の移譲になってこようと、こういうふうに推測をしておるところであります。
 また、地方分権改革推進法は、関係法令の一括した見直し等によりまして国と地方の役割分担の見直しを進めるとともに、国の関与、国庫補助負担金の廃止、縮小等を図るための推進体制を整備しようとするものでありまして、全国的に、全体的に地方分権改革を推進するという内容であります。
 また、道州制ビジョンにつきましては、本法案が成立した後に私的懇談会として設置する有識者による懇談会での議論を踏まえまして、道州制を導入する場合に実現する新しい国と地方との政府像というイメージをつくっていくということでありまして、三年ぴったりで全部それがうまくいくと、これはちょっと、それは完全ということではありませんけれども、ほぼ三年くらいで大まかなビジョンができてくるであろうと、こういうふうに考えておるところでございます。
#50
○工藤堅太郎君 まだ大分時間が残っておりますけれども、実はこの原稿を時間が足りなくなるだろうという観点で三分の一ぐらい削ってしまったものですから、もうこの辺でまとめに入らせていただきたいと、このように思うんですが。
 これまで行ってまいりました道州制特区法案の議論を踏まえて、私が感じておりますことを忌憚なく述べさせていただきたいと思います。
 この法案の提出に至るそもそもの端緒が何であるかということはさておきまして、この法案が当初、北海道限定であったことは紛れもない事実であると、私はこのように思えてなりません。いや、そうでなくて、全国を対象にした法案だと、こう言うんであれば、私は、言葉が悪いんでありますが、ろくに考えずに道州制をもう口に出してしまった。
 これはもちろん前々から、昭和の初めのころから道州制という話がありますよ、これ出ております。出ておりますけれども、ろくにどのような形で持っていくかといったようなことを考えずに、全体をですよ、全体を考えずにもう口に出してしまった。三県以上合併することが難しい、口に出してしまったんで、三県以上、北海道と面積が余りにも違っては駄目だといったようなことで、この三県以上といったようなことだろうと思うんですが、それをやるのは、これは口に出したけれども非常に難しいと。十年、二十年先になるかも分からない。三十年先になるかも分からない。もう口に出してしまったので、まあ変な言い方ですが、格好が付かないといえば変ですけども、もうこれは、合併はこれはしなくてもいいような、北海道を対象にして取りあえずえいやっとやろうというような、そういうことで考えていたのではないのかなと、こういうふうに思えてならないんですよね。それに伴って九十五条の適用を回避するために全国適用の法案の形を取ったわけでありますが、これによってまた多くの矛盾点が出てくることになったんではないかというように思えてなりません。
 また、小泉政権から安倍政権に替わる中で、安倍総理が道州制の導入に関して積極姿勢を取ることとしたにもかかわらず、この中で本法案の位置付けを明確にしなかったことを強く指摘をしておきたいと思います。
 安倍総理は所信表明演説におきまして、道州制の本格的な導入に向けた道州制ビジョンの策定など行政全体のグランドデザインを描くと、このように述べておられるわけでありますが、道州制の議論は、この国の在り方にかかわるものとして究極的には憲法改正にも結び付く可能性がある大きな問題であると、このように思うわけであります。安倍内閣も本気でこの問題、これに取り組むのであれば、道州制についての明確な理念と信念に基づいて議論の土俵を設定して国民的な議論を喚起すべきであります。かかる政治の意思が示されることが何よりも必要である。残念ながら、リーダーシップに基づく強力な意思が示されているとは言い難いとしか言いようがないわけであります。
 繰り返しになりますが、この法案は北海道限定であるというように思います。しかも、参考人からも指摘をされておりますように、立案過程で道民、住民不在の形で、霞が関と北海道庁の間で話が進められてきた、住民不在の法案でもあるわけであります。先ほど来、佐田大臣はそんなことはないと、北海道民の気持ち、心を大事にしながらと言っておりますけれども、道民どのぐらいこの法案を理解しているのか、私はとても疑問に思うわけであります。
 構造改革特区とか地域再生のように小さく産んで大きく育てる、こういう発想は理解できるんでありますけれども、北海道に限定して考えても、今後の事務や権限の移譲がどのようになされるのか、財源措置はどうかといった点、これは必ずしも明らかではなくて、従来の北海道の開発政策と一線を画する可能性があるにもかかわらず、十分な方向性は示されていないとしか言いようがないと私には思えてなりません。
 道州制という国と地方の統治制度の根幹にかかわる問題について議論を行うには、余りにも枝葉の議論が先行しているのではないか。地方分権との関係も明確には整理をされておりません。先ほどのお話のように三年後に整合性の取れた全体像が見えてくるとは到底私には考えられない。道州制の全体の絵が浮かび上がってきたところで、新たな法案によって現実的なパイロット事業の展開を検討していくべきではないか、その方がずっといいんではないかというような感じを持っております。
 再言しますけれども、小泉前総理の思い付きに端を発した、熟慮されずに制度設計がなされたのがこの法案であると私には思えてなりません。このまま押し通せば必ず悔いを残すことになるんだろうと、このように思います。三十年、五十年という長期のスパン、これで見ればともかくとして、十年とか十五年何も恐らく変わらぬだろうと、これ以上他の地域でこの道州制が進むとはとてもこの十年や十五年思えない、私には思えないのであります。官邸機能の強化を目指す安倍内閣であれば、強力なリーダーシップを発揮して道州制の問題に対処するべきであろうと思います。その第一歩はこの法案を撤回することを英断することだと、私はこのように思います。
 以上をもって私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
#51
○亀井郁夫君 国民新党の亀井でございます。
 今、工藤先生からお話ありましたけども、大体同じような考え方でございますけども、何点かお尋ねしたいと思うわけであります。
 今先生がおっしゃったように、この法案は北海道の道州制の特区推進法案というふうに言うんであれば分かるんだけども、それを道州制の全国に適用するような形にちょっと直して出されたということではないかと思いますけども、そこに大きな問題があると。そしてまた、道州制のビジョンについても三年先だということでございますし、そういう意味では大臣自身も困っておられるんじゃないかと思うんですけども、何点かお聞きしたいと思いますけども。
 一つは、第八条で国の援助と規定しておりますけども、果たしてどのような援助ができるのかと、この援助の内容分かりませんけども、どういうことを考えておられるのか、お聞きしたいと思います。大臣。
#52
○委員長(藤原正司君) 山崎室長。
#53
○亀井郁夫君 大臣に聞きたかったんです。
#54
○委員長(藤原正司君) 佐田大臣。
#55
○国務大臣(佐田玄一郎君) 第八条に、国は、特定広域団体に対し、道州制特別区域計画の作成及び円滑かつ確実な実施に関して必要な助言その他の援助を行うよう努めなければならないと。
 今回の場合は、先生に申し上げておきたいのは、いわゆる北海道特例に見合う、今まで補助金であったものを交付金にすると。これは前ありましたけれども、そういう中で、先ほど工藤先生からも言われましたけれども、北海道だけじゃないかとか今先生も言われましたけれども、これはあくまでも一般法としてお願いをしているものでありまして、この援助につきましては要するに国の権能としてやらしていただくと。
 憲法九十五条においては、組織、運営、そして権能ということなんですけれども、この憲法九十二条と九十四条ですね、九十二条には組織と運営のことが、地方自治体の要するに根本にあるということが書いてあります。そしてまた、権能につきましては憲法九十四条に書いてありますので、それに従って、憲法九十五条においてその三つにおいて要するに違う場合の例でありますので、今回は正に北海道以外のところもやる一般法で、そして国は、援助に対しては国が持つ権能であるということを御理解いただきたいと思います。
#56
○亀井郁夫君 次にお尋ねしたいのは民の声でございますけど、まあ民の声を聞くと言っておられるんですけども、聞く建前になって知事は参与という格好で入る形にはなっていますけども、もっと民間の声を積極的に聞いていく必要があると私は思いますけども、北海道の場合どのように考えておられるのか、お聞きしたいと思います。
#57
○国務大臣(佐田玄一郎君) 今ちょっと資料がありませんけれども、基本的に、前から申し上げているように、北海道の説明会は四百回以上これを開かせていただいております。また、我々の下に北海道議会、そしてまた市町村長会、そして議長会、こういうところからの陳情をかなりいただいておりまして、また提案に当たりましては条例の制定を検討するなど、道民、市町村、経済団体からの幅広い意見についてオープンな議論をし、提案内容を取りまとめていくものと聞いておりまして、これは道議会においてもかなりの議論を長時間にわたってやっていると、こういうふうに聞いておりますので、その辺のことは、ただそれだけでは先生、足りないじゃないかと。確かに私も、そういう意味におきましてはもっともっと周知徹底というのは図っていくべきだと、こういうふうに思っておりますし、またこの法案を通していただけるならば、私的懇談会をつくって、そしてその中で、北海道のみならず日本全国からこれに一生懸命、よく御存じで、そして情熱を持って道州制に向けて御議論をいただいている方々にビジョンを作っていただき、またビジョンを作るだけでなくてしっかりと周知徹底を図っていきたいと、こういうふうに思っております。
#58
○亀井郁夫君 先日、私も北海道へ行きまして、会う人にいろいろこの道州制の問題についてお尋ねしたんです、道会議員もおればその他の人もおられましたけれども。そうしたら、皆さん方のお答えがそれぞれ違うんですよね。ということは、道州制のことを四百回説明したと言われるけれども、官の説明であって、みんなそれぞれ自分に都合のいいように理解しているというところが多分にあるんじゃないかと思いますけれども、三年先に道州制のビジョンを作るというんじゃなしに、もっと早く作らないといかぬのじゃないかと思いますけれども、それは、道州制のビジョンを早く作ることについては大臣はどう考えられますか。
#59
○国務大臣(佐田玄一郎君) 一回目の基本方針は八つということで、これ少ないじゃないかと、こう言われております。ただ北海道の、私も議員の方々、議長を含めた議員の人たち、それと知事さんも含めて、それで財界の方々、こういう方々に聞いておると、かなりの分権の要請というものはあるようでありまして、基本的に税財源の移譲、権限の移譲を我々がこれを進めて、できるだけ多くのものを、一年でもいいんです、それはもうわあっとやる場合もありますし、それをまた、その権限、税財源の移譲を基礎自治体に対しても同時に行っていくと、そういうふうな形で進めるわけでありますから、先生、それは一年で、例えばこの基本計画の変更が一年で行われてかなりの分権が進むということも当然これは考えられますから、それは我々としてももう本当にできるだけ早くビジョンを作っていきたいと、こういうふうに思っております。
#60
○亀井郁夫君 平成十九年度からは、十九年度といったら来年ですね、来年からは特定保安施設関係の整備事業と、それから三年たった二十二年からは砂防や道路、それから河川等について特定工事が移管されるということになっておりますけれども、いろいろ、地方では直轄事業といいますわね、県じゃなくて、直轄事業を全部やってもらっていますけれども、北海道の場合は直轄事業の割合が非常に多いんだろうと思いますけれども、その関係についてお尋ねしたいんですけれども、これを移譲しちゃうと北海道については直轄事業はなくなるんですか。
#61
○国務大臣(佐田玄一郎君) 徐々にこれは進めていくことでありまして、今のところ直轄事業の中の要するに補助金の部分について、これは特例があるわけですね、北海道特例、その部分についての見合う補助金部分を交付金と、こういうふうにしていくわけでありますから、基本的に直轄事業であるということは、これは変わらないわけですから、それは全部それが一時になくなるということは、これはないと思います。
#62
○亀井郁夫君 北海道は特殊な事情があって、この前も話出ましたが、ほかの県より以上に負担しているということで、七割も八割も国が持っているというケースもあるわけですが、そうした北海道だけの重いというか特別な負担を切っていこうということであれば、そういうものとしてやればいいことなんであって、道州制一般の問題としてこの問題を取り上げるべきではないんじゃないかと思うんですけれども、大臣はどう思われますか。
#63
○国務大臣(佐田玄一郎君) 今も申し上げましたように、この交付金は今北海道の直轄事業におけるいわゆる特例部分の補助金を見合った形でやるということでありまして、決してこれを減らすということでは、要するに補助金をひいては減らしていくとか、そういうことではないということであります。
 ただ、先生、この道州制によってこの北海道特例を担保していくと、そういう法律ではないということは御理解いただきたいと思います。
#64
○亀井郁夫君 ちょっとよく分からないんですけれども、直轄事業は残すということは、これはこれまでやった仕事はそのままやっていくということですか、国が。そうすると、道州制になった北海道はどうなるんですか。何か今までもあった補助金が交付金に変わるだけで、何も変わらないんじゃないかという感じになるんですけれども、その辺はどうなんでしょうか。
#65
○委員長(藤原正司君) 早くしてください。政府側は早く答弁してください。
#66
○国務大臣(佐田玄一郎君) 失礼しました。
 いわゆる国としての直轄事業という形を取っていたものが、これは交付金に変わりますので、交付金に変わりますから形態的には変わってくると、補助金じゃありませんので、交付金という形になってくるということでございます。そういうふうに移行してくると。
#67
○亀井郁夫君 そうすると、北海道は国のやる仕事はなくなるわけですね、北海道が全部やるということで。今、広島なんかもそうですが、道路でも大きいところは一部分直轄事業ということでやってもらっていますけれども、北海道ではその分が大きいんだと思うけれども、それが交付金に変わって、それで直轄事業はなくなるということです。そうすると、あそこにいる国土交通省の人はいなくなってもいいと、いなくなるということなんで、ゼロになるんですか。
#68
○国務大臣(佐田玄一郎君) 先ほども申し上げましたように、すぐに直轄事業がなくなるということではなくて、一部に要するにそういうふうな交付金を入れて道に移管していくということでありますから、そう極端に変わるわけでありませんし、その補助金の在り方等についても平成二十七年には見直しも行っていくと。だからといって、これを減らすとか、補助金分だったものを、要するに見合いの分を減らすとか増やすとか、そういう問題ではなくて、できるだけ道に仕事を移譲していくと、こういうことだと思います。
#69
○亀井郁夫君 今の話だと、直轄事業はある程度残してそれは減していくという考え方なんですね。そうすると、広島なんかあの辺のところでは、直轄事業については道州制になれば国ではなしにそういうところは全部まとめてやるような格好になるんじゃないかと思ったけれども、その辺はどうなんですか。国土交通省はなくなるんですか。
#70
○国務大臣(佐田玄一郎君) ですから、できるだけだんだんだんだん直轄事業を地方に移譲していくということなんですね。すぐになくなるということじゃなくて、だんだんだんだんこれ移譲していって、最終的にはそのほとんどの事業を地方に移譲していくと、こういうことになっていこうかと思います。
#71
○亀井郁夫君 まあ、分かりました。
 これを契機に北海道のそういう仕事が減らないようにひとつ十分やっていかないと、下手をすると補助金が交付金になったりいろいろな形で、その過程で仕事の量が減って、今もクマが走る道路は要らないとかいろいろ言う人がいるから、そうじゃないんでね。だから、やっぱり大事な道路は道路として守っていかなきゃいかぬと思いますから、是非ともよろしくお願いいたしたいと思います。
 そういう意味では、小さく生んで大きく育てるということを言っておられるんだけれども、その意味でございますけれども、今言ったように、最初は小さくやって後はどんどん地方に譲っていこうという考え方ですか。
#72
○国務大臣(佐田玄一郎君) 先生の言われるとおりでありまして、最初に小さくて、それは最初は八つですから少ない基本方針かもしれませんけれども、これを要するに次の基本方針の変更になってくるとかなりの数になってこようかと思いますから、そういう意味では最終的にはかなりの量の分権が行われると思います。
 北海道は北海道で分権が進み、そしてまた手を挙げていただいたところはまたそういうそれなりの分権を行っていくと、こういう内容だと思います。
#73
○亀井郁夫君 これに絡んで地方分権との関係ですけれども、地方分権のことについても今内閣に委員会ができておると。そういう意味じゃ二つになっちゃうわけですね。それから、今度、特区についても特別の委員会がありますから、そういう意味じゃ三つあるわけですけれども、それについてまとめていかれるのは佐田大臣だと思いますけれども、それぞれどのように運用していかれるつもりですか。
#74
○国務大臣(佐田玄一郎君) 先ほども答弁させていただきましたけれども、要するに構造改革特区は地域を限定をして、そして規制の特例措置を講ずるものでありまして、地域再生は、省庁横断的な交付金や、地域の貢献をする株式会社への課税の特例等を通じて地域の独自の取組を支援すると、こういうふうな形でありまして、本法案は、将来の道州制に向けての先行的取組として、国から特定広域団体に事務事業を移譲するものでありまして、それによって地方分権の推進や行政の効率化等を進めるものであります。
 いずれにいたしましても、地方分権の推進は内閣の重要課題でありまして、構造改革特区、地域再生の推進を図る上においても、地方分権の推進という視点を十分に踏まえつつ各本部が連携をしてやっていきたいと。将来はやっぱり地方分権推進委員会も内閣府に置きますから、そこで連携をしっかり取りながらやっていきたいと、かように思っています。
#75
○亀井郁夫君 じゃ、終わります。
#76
○委員長(藤原正司君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 道州制特別区域における広域行政の推進に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#77
○委員長(藤原正司君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#78
○委員長(藤原正司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時三十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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