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2006/12/01 第165回国会 参議院 参議院会議録情報 第165回国会 本会議 第16号
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2006/12/01 第165回国会 参議院

参議院会議録情報 第165回国会 本会議 第16号

#1
第165回国会 本会議 第16号
平成十八年十二月一日(金曜日)
   午前十時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第十六号
  平成十八年十二月一日
   午前十時開議
 第一 地方公共団体の議会の議員及び長の選挙
  期日等の臨時特例に関する法律案(内閣提出
  、衆議院送付)
 第二 関税暫定措置法の一部を改正する法律案
  (内閣提出、衆議院送付)
 第三 感染症の予防及び感染症の患者に対する
  医療に関する法律等の一部を改正する法律案
  (第百六十四回国会内閣提出、第百六十五回
  国会衆議院送付)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、貸金業の規制等に関する法律等の一部を改
  正する法律案(趣旨説明)
 以下 議事日程のとおり
     ─────・─────
#3
○議長(扇千景君) これより会議を開きます。
 この際、日程に追加して、
 貸金業の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(扇千景君) 御異議ないと認めます。山本国務大臣。
   〔国務大臣山本有二君登壇、拍手〕
#5
○国務大臣(山本有二君) ただいま議題となりました貸金業の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
 現在、多重債務問題が大きな社会問題となっている状況を踏まえ、貸金業の適正化、過剰貸付けに係る規制及び出資法の上限金利の引下げ等の措置を講ずるため、本法律案を提出した次第であります。
 以下、その大要を申し上げます。
 第一に、貸金業の適正化を図るため、財産的基礎要件として最低純資産額を五千万円に引き上げること等、参入要件を厳格化するとともに、貸金業協会を内閣総理大臣が認可する制度を設け、その自主規制機能を強化し、広告の適正化や過剰貸付けの防止等について自主規制規則を制定させ、当局が認可する枠組みを導入すること等としております。また、借り手保護の観点から、貸金業者に対する取立て規制の強化等の措置を講ずるとともに、新たに業務改善命令を導入すること等、所要の措置を講ずることとしております。
 第二に、借り手の返済能力を超えた貸付けが行われないよう、内閣総理大臣が信用情報機関を指定する制度を創設するとともに、貸金業者が個人向けに貸付けを行う場合に指定信用情報機関の信用情報を利用して返済能力の調査をすることを義務付け、年収の三分の一を超える貸付けを原則禁止すること等、所要の措置を講ずることとしております。
 第三に、借り手の金利負担の軽減を図るため、貸金業者に適用されてきたいわゆるみなし弁済制度を廃止し、業として行う貸付けにつき出資法の上限金利を年二九・二%から年二〇%に引き下げること等、所要の措置を講ずることとしております。
 第四に、やみ金融に対する罰則を強化するため、年一〇九・五%を上回る超高金利の貸付けに対する罰則を新設するとともに、無登録営業に対する罰則を懲役五年以下から十年以下へ引き上げること等、所要の措置を講ずることとしております。
 第五に、政府は、関係省庁相互間の連携を強化することにより、カウンセリング体制の整備、やみ金融の取締りの強化、この法律による改正後の規定の施行状況の検証等、多重債務問題の解決に資する施策を総合的かつ効果的に推進するよう努めなければならないこととしております。
 なお、貸金業制度の在り方や出資法及び利息制限法に基づく金利の規制の在り方について、この法律の施行後二年六月以内に、過剰貸付けに係る規定等や出資法及び利息制限法の規定を円滑に実施するために講ずべき施策の必要性の有無について検討を加え、その検討の結果に応じて所要の見直しを行うこととしております。
 以上がこの法律案の趣旨でございます。(拍手)
    ─────────────
#6
○議長(扇千景君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。峰崎直樹君。
   〔峰崎直樹君登壇、拍手〕
#7
○峰崎直樹君 民主党・新緑風会の峰崎直樹でございます。
 法案の質問に入る前に、総理にお伺いしたいことがございます。
 安倍内閣が誕生して二か月余りが過ぎましたが、安倍総理、せっかく戦後生まれで初めての総理になられたというのに、国民は少しもはつらつさを感じていません。
 というのも、総理、あなたのリーダーシップが見えていないからであります。閣僚や自民党幹部たちが好き放題の問題発言を繰り返しても放置したまま、最近では、いわゆる郵政造反組の復党問題で、自らは進んで泥をかぶろうとせず、自民党幹事長に丸投げ。そのためでしょう、内閣支持率は大きく低下しています。
 安倍総理、造反者の復党問題は国民の厳粛な審判に対する挑戦ではないですか。古い自民党が変わるのではないかという期待を一時的に持たせたものの、相変わらず選挙に勝つためには何でもありの元の自民党に戻ってしまったのであり、国民に対する裏切りではありませんか。明確な見解を求めます。また、支持率の低下についてどのように考えておられますか、お伺いいたします。
 次に、法案の前提となる現状認識についてお伺いします。
 小泉前内閣は、市場原理主義の下、日本の社会をとんでもない格差社会にしてしまいました。富める者と貧しい者の格差は広がる一方、貧困率も先進国で最悪の水準に落ち込んでいます。明らかに政府・自民党の政策の失敗によるものと言わざるを得ません。
 景気はイザナギを超えたと胸を張っておられますが、一部大企業はバブル期以上の好決算となっていますが、国民生活は一向に改善されず、内需には火が付いていません。その直接的な要因は、雇用労働者の賃金が上がるどころか低下し続けたままであり、非正規労働者が増大をし、ワーキングプアと言われる悲惨な状態が拡大しているからであります。
 その結果、例えば自殺者の数は三万人の大台を推移しています。しかも、遺書のあった自殺者一万三百六十人のうち、経済生活苦を理由にした自殺者は三千二百五十五人、三一・四%、おおよそ三人に一人です。つまり、借金苦による自殺なのであります。また、個人の自己破産の申立て件数は昨年十八万件を超えました。さらに、借金の取立てや多重債務を苦にして夜逃げをする人たちは年間数十万人を数えるといいます。
 安倍総理、こうした悲惨な数字を目の前にして、どうしてこのような結果が生じたのか、またどうすればこの悲惨さを救済できるとお考えでしょうか、お聞きしたいと思います。
 では、法案に即して質問をいたします。
 貸金業規制法改正案の作成において、政府・与党は、金融庁の当初作った法案をめぐり、迷走としか言いようのない失態を演じました。
 結果的には、我々民主党が七年前から主張してきた出資法の上限金利を二〇%にまで引き下げたわけで、問題の多かったグレーゾーン金利はおおむね三年後には廃止されることになりました。最高裁が、グレーゾーン金利の有効性を認めた貸金業規制法四十三条のみなし弁済規定の適用を否定する判決を出していることからいっても、三年近く待つのではなく、民主党の主張するように直ちに廃止をすべきと考えますが、金融担当大臣の見解を求めます。
 さて、このような金利の引下げによって今後の与信がどのようになっていくと予想しているのか、お聞きしたいと思います。もし仮に、本当に短期で少額のお金が借りられなくなる人たちが大量に出てくる場合、どのような対策を考えておられるのか。さらに、中小企業や自営業者に対する健全な貸し手が必要だと考えますが、その点について不安がないように万全の対策を取るべきと考えますが、金融担当大臣、いかがでしょうか。
 それにしても、我々民主党が一九九九年の改正時に提案していた引下げを実行しておれば、その後の多重債務者もこんなに増えなかったし、自殺者の数も減らすことができたことを思うと、政府・自民党の犯してきた罪は誠に重大だと言わねばなりません。
 また、この法案が施行されたとしても、現在二百万人以上存在すると言われる多重債務者に対する対策は、法律上は十分に書かれておりません。どのように進めていくおつもりか、金融担当大臣、具体的にお聞かせください。
 次に、消費者金融会社は借り手との契約の際、消費者信用団体生命保険に加入させ、死亡保険金で借金の返済に充ててきましたが、今回の法改正で、借り手が自殺したときに貸金業者に支払われる保険の契約を禁止しました。
 これは言わば借り手の命を担保にしたもので、金融庁の当初の調査によると、昨年に消費者金融大手五社が受け取った死亡保険金のうち自殺理由が一九・二%になるとしていましたが、ところが、この調査が誤りであったことが判明し、何と実際には二五・五%と、四人に一人になったという訂正が行われたわけであります。このことは、現在法案審査中という大切な時期に重要な資料が誤って調査、発表されたというもので、誠に重大な問題であります。金融担当大臣はその責任をどのように取られるおつもりか、お伺いしたいと思います。
 また、この点についても、当初は金融庁が禁止に消極的だったと言われ、金融庁の姿勢が国民よりも業者側に向いているという批判がありました。その点について、金融担当大臣の見解をお聞かせください。
 さて、非営利金融のNPOバンクは、今回の法改正に伴い、純資産額の基準の積み増しを求められます。すなわち、現在は個人営業三百万、法人五百万円となっているのを、法施行後一年で一律に二千万円に、上限金利の引下げ後には五千万円に引き上げなければなりません。首都圏や都市部が基盤のNPOバンクは一億円前後の出資金がありますが、大都市以外では多額の資金が集めにくいのが実情です。このため、半数近くのNPOバンクは存続の危機に直面し、全国NPOバンク連絡会は適用除外を求めています。
 こうした純資産の積み増しは、悪徳業者が隠れみのに利用することを防ぐためと金融庁は説明していますが、貸出し先と金利を公開するなど、対応策を取ることによって例外を認めるべきと考えますが、金融担当大臣の見解を求めます。
 次に、政府案においては、多重債務者発生を防止する方策の一つとして、原則、年収等の三分の一までという総量規制を導入しようとしております。しかしながら、資金需要者の返済能力については個々の資金需要者の属性により異なるものであり、単純に年収のみで判断できるものではありません。我々民主党は、単純な量的規制ではなく、一定件数を超える借入れを行おうとする際には、資金需要者がカウンセリングを受けたことを貸し手側に確認させる方がより実効性のある多重債務者対策であると考えますが、金融担当大臣、御見解を伺います。
 仮に総量規制を実施するとしても、その前提として、信用情報機関の整備が必要でありますが、政府案では、この信用情報機関に登録されている情報には、額としては大きい住宅ローン残高などは含まれないことになっております。このような、ざるとも言うべき信用情報を基に総量規制を実施しようとするその意図を金融担当大臣にお伺いします。
 次に、今述べました信用情報機関についてお伺いします。
 新聞報道によると、「消費者金融 個人情報悪用」というタイトルで、全国信用情報センター連合会が消費者金融各社に提供する利用者の個人情報が、過剰融資の温床と批判されている不動産担保ローンの勧誘に悪用されていたという事件が報道されております。
 政府案では、個人の信用情報を既存の信用情報機関内で相互に交流させるとなっていますが、相互交流などに力点を置く余り、本来、より重要な個人情報の保護という視点が不十分だと考えます。現在、個人信用情報については営業目的で使用するのは違法となっておりますが、罰則はなく形骸化していると言われております。このような事件が発生しているわけであります。また、近年多発している個人情報流出事件を見ると、犯人が意図しての情報流出に加え、管理者側が意図せざる形でも個人情報の流出が多数見られます。
 これらのことから、個人情報が流出、目的外使用されない体制づくりはもちろんのこと、仮に流出した場合に、被害を最小限に抑えるための対策についてきちんと整備することが重要であります。具体的な見解を金融担当大臣に伺います。
 さて、ここでリース業に関連することを伺いたいと思います。そもそもリース業について、貸金業規制の対象にならない理由を伺いたいと思います。
 一般にリース会社はリース料の支払において実効金利を開示せず、料率という業界独特の用語を用います。まず、問題点として指摘したいのは、この料率というのは、仕組み上、実効金利よりははるかに小さい数字で表現されるものであり、ユーザー側に立てばやはり実効金利をきちんと開示すべきであると考えますが、いかがでしょうか。
 加えて、現状においても、この料率設定の中でどのような金利設定をしても規制がありません。また、リース業としては参入規制もありません。そこで、この仕組みを利用して、いわゆる家具リースなどの形を変えたやみ金融事件も発生していると言われています。これらを総合しますと、リース業についても、所管官庁の縄張争いではなく、国民の視点に立った規制が必要と考えますが、いかがでしょうか。経済産業大臣並びに金融担当大臣の所見を伺います。
 今回の改正案において、貸金業においてみなし利息に関係するものとして、公租公課等指定のもの以外は名義を問わず金利とみなすとなっており、表面金利と実効金利の一致を目指す対策が取られることになりました。
 一方で、貸金業よりも厳しいはずの銀行業に目を向けると、拘束預金に始まり、先日も銀行が優越的地位を利用して立場の弱い貸出し先に金融派生商品を購入させるなど、手を替え品を替え、表面金利とは別に実効金利を上げる策を弄している例が見られます。国民の視点に立つならば、このような脱法的行為は許されるものではありません。厳しく対処すべきと考えますが、金融担当大臣、所見を伺います。
 また、この機会に、低金利の下でかつて税金を投入してきたメガバンクが空前の利益を上げているにもかかわらず、一銭も税金を納めていないことについて、国民の間から批判の声が上がっています。総理はそのことについてどのような感想をお持ちですか。また、このような銀行業界からの政治資金は受け取るべきではないと考えますが、いかがでしょうか。
 今回の改正案作りにおいて、自民党の相当数の議員が消費者金融会社を始め貸金業者から政治献金を受けていたことが明るみに出ました。また、全国貸金業連合会の顧問にも複数の自民党議員が名前を連ねています。国民の目からすれば、こうした政治献金や顧問就任は自分たち業者が有利になること、つまり何らかの利益誘導を期待してのものと映ってしまいます。そのせいか、一時は業者寄りの改正案になりそうになりました。
 また、貸金業者に対する旧大蔵省を始めとする各省庁や日銀からの天下りも見逃すことはできません。そのことが業界寄りの法案作りになる一つの要因になろうとしたことは否定できないと思いますが、総理大臣、この機会に国民から批判の強い天下りに対する厳しい方針を打ち出すべきときと考えますが、いかがでしょうか。
 このほか、アメリカの金融業界団体が対日投資意欲が衰えるなどの理由で上限金利の引下げに反対をし、書簡を金融担当大臣に送付するという圧力を掛けてまいりました。政治献金を受けた政治家や外資の圧力に金融庁はどう対処されたのか。金融担当大臣の認識をお聞かせください。
 最後になりますが、私は、人々が互いに信頼に基づき助け合う社会、また、人々が流した汗が報われる社会をつくるべきであると考えております。我々民主党は、国民から信頼される政権を担当するために責任を持って準備を整えております。安倍総理におかれましては、一刻も早く御自身の限界を悟られ、国民のためにも、また御自身のためにも安心して政権の座から降りて、我々民主党に政権を任せられるよう心から勧告をいたし、私の質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕
#8
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 峰崎直樹議員にお答えをいたします。
 いわゆる復党問題と内閣支持率の低下についてのお尋ねがございました。
 昨年の総選挙では郵政民営化の是非について国民の審判を仰ぎました。所信表明の中でもはっきりと述べたように、郵政民営化を進めてきている点で自民党の方針は昨年の総選挙のときから一貫しております。また、復党の判断過程においても、国民の目の前でオープンな形で行ってきたと考えております。私の新たな国づくりに対して同じ考え方を持っているなど、復党の基本的な条件については国民の皆さんに対して私から繰り返し明らかにしてまいりました。そして、最終的には自由民主党総裁として私が責任を持って判断を、決断をしたところでございます。
 また、私が自由民主党の総裁である限り、自民党が古い自民党に戻ることはございません。その上で、美しい国づくりに向けて政策を実行していくことによって、国民の皆様の御理解と御評価を賜りたいと考えております。
 社会の格差についてのお尋ねがありました。
 経済生活問題を原因とした自殺などの事件と非正規労働者の増加との因果関係は必ずしも明らかではありませんが、フリーターなど非正規雇用の増加が将来の格差拡大につながるおそれもあり、十分な注意が必要であると考えております。このため、フリーター二十五万人常用雇用化プラン等により正社員への転換を推進し、二〇一〇年までにフリーターをピーク時の八割に減らす、ハローワークにおいて正社員としての就職の支援に積極的に取り組む、正規・非正規労働者間の均衡処遇の実現に向けパート労働法の改正法案を提出するなど、だれもが自らの能力や持ち味を十分発揮できる雇用環境の整備を推進してまいります。
 銀行業界からの政治資金についてのお尋ねがありました。
 自民党では、公的資金による資本注入を受けている銀行からの献金については自粛をいたしております。しかし、一般論として、企業には政治活動の自由が認められており、政治資金規正法に基づき正当に行われる献金については自由な判断にゆだねられるべきであると考えています。いずれにせよ、今後とも政治献金については個別の状況を踏まえ、適切に判断をしてまいります。
 貸金業者からの政治献金についてお尋ねがありました。
 一般論としては、政治資金規正法に基づき正当に行われる献金については、企業、団体の政治活動の自由の観点から認められるべきものであると考えております。しかしながら、与野党を問わず、特定の企業、団体によるパーティー券の購入や寄附によって政策がゆがめられることがあってはならないと考えております。国民から誤解を受けることのないよう、議員それぞれが襟を正さなければならないものと考えております。
 貸金業界への再就職についてお尋ねがありました。
 国家公務員であった者が貸金業界に再就職することによって行政がゆがめられることがあってはならないのは当然でございます。また、権限等を背景とした押し付け的な再就職のあっせんは行うべきではないと当然考えております。いずれにせよ、国家公務員の再就職については公務員制度改革全体の中で検討をしてまいります。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣山本有二君登壇、拍手〕
#9
○国務大臣(山本有二君) 峰崎議員にお答え申し上げます。
 直ちにグレーゾーン金利を廃止すべきではないかとのお尋ねがございました。
 今回の改正では、いわゆるグレーゾーン金利を認めた貸金業規制法第四十三条のみなし弁済規定を廃止するとともに、出資法の上限金利を二〇%まで引き下げる等の措置を講じております。これらの措置によりまして、現在の借り手が大きな影響を受ける可能性があることを踏まえ、急激な貸し渋り等による家計や企業へのダメージを防ぎ、現在の借り手が無理のないペースで返済できるようにするなどの観点から、上限金利の引下げ等まで公布後おおむね三年間の準備期間を設けることとしております。
 次に、上限金利の引下げによる今後の与信の状況についてお尋ねがございました。
 今回の改正では、多重債務問題の解決のために上限金利の引下げや総量規制の導入等の措置を講ずることとしております。こうした措置を通じて、貸金業者が与信に当たって個々の借り手のリスクをより精緻に把握できるようになり、健全な競争の促進、更にはリスクに応じた金利の設定につながっていくと考えております。
 今回の改正で借入れができなくなる人や中小企業、自営業者のための対策についてお尋ねがございました。
 今回の改正では、急激な貸し渋り等による家計や企業へのダメージを防ぎ、現在の借り手が無理のないペースで返済できるようにするなどの観点から、上限金利の引下げ等まで公布後おおむね三年間の準備期間を設けることとしております。また、今回の改正では、指定信用情報機関を通じて貸金業者が借り手の総借入残高を把握できるようにしておりまして、これにより、貸金業者の貸倒れコストが低下し、より一層健全な借り手のニーズに対応できることとなると考えております。
 次に、既存の多重債務者への対策についてお尋ねがございました。
 今回の改正では、現在借入れを行っている家計や企業が急激な貸し渋り等によりダメージを受けることを防ぐなどの観点から、上限金利の引下げ等まで公布後おおむね三年間の準備期間を設けることとしておりますが、また、既存の多重債務者への対策としましては、カウンセリング体制の充実が大変重要と考えております。今後、内閣官房に設置される予定の多重債務者対策本部におきまして、関係省庁連絡の下、具体的な方策を検討、実施してまいります。
 次に、消費者信用団体生命保険の調査結果の訂正についてお尋ねがありました。
 金融庁がさきに公表し、国会にも提出した資料が不正確なものであったことにつきまして、改めておわび申し上げます。本件の原因につきまして、業者から提出されました回答内容に対する精査が十分でなかった点は否めないと考えておりますが、今回の反省も踏まえ、関係者にはそれぞれの任務に一層邁進してもらいたいと考えております。
 次に、消費者信用団体生命保険の加入禁止に金融庁が消極的であったのではないかとのお尋ねがありました。
 金融庁は、貸金業者が借り手を被保険者として契約する生命保険につきましては、従来より、借り手の保護の観点から適切に利用されることが極めて重要と考えております。こうした観点から、今回の改正では、保険契約の内容等について書面交付義務を課したほか、こうした保険契約が不適切な取立て行為を誘発するとの指摘も踏まえ、自殺により保険金が支払われる保険契約の締結を禁止することとしております。
 次に、NPOバンクについてお尋ねがありました。
 今回の法案では、貸金業者の登録要件として五千万円以上の純資産額を求めることとしておりますが、一定の要件を満たす業者につきましては、この純資産基準の適用除外を可能としております。御指摘のNPOバンクにつきましては、まずは実態把握を十分に行った上で、潜脱防止の観点も踏まえつつ、非営利で低利の貸付けを行う法人の参入と存続が可能となるよう配慮しながら、適用除外の具体的な要件等について検討を行ってまいります。
 次に、単純な量的規制よりカウンセリングの方が実効性のある多重債務対策ではないかとのお尋ねがありました。
 カウンセリングを制度的に義務付けることは、債務整理と家計管理指導を組み合わせたカウンセリングを提供できる機関が現状ではわずかしか存在しないこと等から、現実的でないと考えております。借り手に対するカウンセリングを有効なものとするためには、既存のカウンセリング機関の拡充や関係機関の間のネットワークの構築が重要であり、今後、内閣官房に設置される予定の多重債務者対策本部におきまして議論を行い、関係省庁等が連携して具体的な方策を検討、実施してまいります。
 次に、総量規制における住宅ローン等の取扱いについてお尋ねがありました。
 今回の改正で、貸金業者による年収等の三分の一を超える貸付けを原則禁止する総量規制におきましては、貸付けの実態等にかんがみ、住宅ローンは対象外としております。他方、貸金業者によるすべての個人向け貸付けは、住宅ローンも含め、指定信用情報機関への情報提供や貸金業者の返済能力調査の対象となっておりまして、これによりまして顧客の返済能力を超える貸付けが禁止されております。
 なお、銀行等の住宅ローンも含めた消費者信用全体のあるべき姿につきましては、まずは今回の改正後の多重債務問題の状況を見極めた上で検討を進めてまいりたいと考えております。
 次に、信用情報機関における個人情報保護についてお尋ねがありました。
 今回の改正では、指定信用情報機関等における個人信用情報の流出や目的外使用を防ぐため、刑事罰による信用情報の目的外使用の禁止、指定信用情報機関の役職員等の秘密保持義務、信用情報の適切な取扱いを確保するための貸金業者及び指定情報機関の体制整備等を盛り込んでおります。さらに、信用情報機関の信用情報について、目的外使用であることを知って貸金業者から提供を受けた者に対しましても刑事罰を科すこととしております。
 次に、金利の開示や参入規制など、リース業に対する規制の必要性についてお尋ねがありました。
 そもそもリース業は金銭の貸付けに該当しないため、貸金業法の規制対象とはなっておりません。リース業も含めた消費者信用全体のあるべき姿につきましては、まずは今回の法改正に伴う多重債務問題の状況の変化等を見極めた上で検討を進めてまいりたいと考えております。
 次に、銀行が実効金利を上げるために優越的地位の濫用等を行っているとの御指摘がありました。
 銀行では、最近、金融派生商品を始めとする取扱商品の多様化やフィービジネスの拡大など、貸出し以外にも様々な取組を進めております。こうした取組に当たっては、もとより利用者保護ルールの徹底が極めて重要でありまして、先般の独禁法上の優越的地位の濫用事案に関しましても厳しい行政処分を行ったところでございます。
 金融庁といたしましては、利用者保護ルールの徹底の観点から、仮に問題となる事案があれば、今後とも厳正に対処してまいります。
 次に、金融庁に対する外部からの圧力についてお尋ねがありました。
 今回の改正は、近年深刻さを増している多重債務問題の解決のために、借り手保護の観点から総合的かつ抜本的な対策を行うものでありまして、その検討に当たり、外部から何らかの圧力、影響を受けたということはございません。
 以上でございます。(拍手)
   〔国務大臣甘利明君登壇、拍手〕
#10
○国務大臣(甘利明君) お答えいたします。
 リース料も含めた実効金利の開示等、リース業に関する規制等の必要性についてのお尋ねがありました。
 一般のリース取引は、事業者双方の合意に基づく契約によりその内容を定め得るものでありまして、その限りにおきましては特段の問題は生じていないものと認識をしています。
 一方で、近年、消費者向けのリース取引が見られるようになりまして、悪質なものにつきましては特定商取引法に基づく行政処分を行うなど、取引の適正化に努めているところであります。経済産業省といたしましては、引き続き、消費者向けリース取引に関するトラブルの実態をしっかりと見極めまして、適切な対応を行っていく所存であります。(拍手)
    ─────────────
#11
○議長(扇千景君) 魚住裕一郎君。
   〔魚住裕一郎君登壇、拍手〕
#12
○魚住裕一郎君 私は、公明党、自由民主党を代表して、ただいま議題となりました貸金業法等の改正案に関し、総理並びに関係大臣に質問いたします。
 本来、金融の在り方、特に庶民向け金融は、その国の経済、社会、文化の在り方に深く根差したものであります。イスラム教圏においては、金利の概念が否定されながら、その教義にかなったイスラム金融が発達してきております。ノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌス氏のグラミン銀行などに代表されるマイクロクレジットは、途上国の貧困層向けの無担保融資として、生活の向上、発展に大きな役割を果たしております。
 我が国について振り返りますと、かつて庶民金融の代表といえば質屋でありました。質ぐさを担保に短期、少額の融資を行い、やむを得ない場合には質流れをさせるというこの制度は、消費者に対する信用供与制度が未発達な中で、消費者にとって安全かつ簡便な借入手段として社会に定着しておりました。かえって、信用借りできる資金需要者は、上場企業や中央官庁に勤めている者など、一部のエリートに限られていたのであります。
 しかし、今や、消費者向けの信用供与は大きく伸び、そして、その主役は貸金業者や信販業者に取って代わり、貸金業者による消費者向けの融資は、無担保融資だけでも十七兆余りに上る状況に至っております。昨今の消費者信用の増大、消費者金融業の隆盛がいかなる社会的、文化的な背景を持っているのか研究に値するものと考えますが、まず、今回の法改正の前提として、我が国においてここまで多重債務問題が深刻化してしまった社会的、文化的な背景をどのように考えておられるのか、総理の御所見を伺いたいと思います。
 さて、今回の改正は、二百数十万と言われる多重債務者の問題に対応するため、貸金業規制や金利規制の在り方を見直し、と同時に、貸金業制度の抜本的改革をなすものであり、かつて弁護士業務に従事していたころクレ・サラ問題に対処してきた私としても高く評価するものであります。また、議論の経過の中での特例金利の設定見送りや利息制限法の元本区分の変更見送りなど、敬意を表するものであります。
 そこで、まず金利規制の見直しについてお伺いいたします。
 今回の改正では、出資法上の上限金利を二〇%に引き下げ、利息制限法違反の金利による貸出しに対し罰則あるいは行政処分を科することで、これまで容認されてきた高金利貸付けを是正することとしております。いわゆるグレーゾーン金利による貸出しについては、本年一月の最高裁判決により、実際上、みなし弁済規定の効力は失われることとなりました。また、貸金業界においても、大手主要業者を中心に貸付金利を引き下げる動きが見られるようになってきております。
 金利引下げは、多重債務者や借り手の負担軽減に直結するものでありますが、立法措置に先立つこれらの動きを踏まえ、今回の金利規制の見直しを行う趣旨をまず総理にお伺いいたします。
 あわせて、今回の改正で保証料の問題や金利の概念についても見直しが行われております。出資法と利息制限法で範囲の異なるこれまでの金利概念を整理し、また債務者にとって金利負担と同様の負担となる保証料負担についても規制を行うこととしております。これらの措置が借り手の負担軽減にどのようにつながるのか、その見直しの効果について金融担当大臣の所見をお伺いいたします。
 次に、新たに導入される指定信用情報機関制度についてお伺いいたします。
 過剰貸付規制、貸付総量規制の導入は、今後の多重債務問題解決のための切り札であります。その規制の裏付けとなる指定信用情報機関による信用情報の信頼性の確保、向上が極めて重要なものとなってまいります。
 これまでの信用情報機関を見ると、情報の更新が月一回に限られているところがほとんどで、リアルタイム更新を行っている機関は限られているなど、現状の体制を前提にしたままではその信頼性を疑わざるを得ません。過剰貸付規制に対する実効性確保のために、信用情報機関に対し具体的にどのような規制を課す必要があると考えておられるのか、金融担当大臣の見解を伺います。
 また、これらの措置を講ずるに当たっては、十分な準備期間が必要であろうと考えております。過剰貸付規制については、できるだけ早い導入が望まれるものの、体制整備が不十分なまま拙速な導入は避けなければならないと考えますが、体制整備のための準備期間の確保について担当大臣の所見をお伺いいたします。
 あわせて、個人信用情報の目的外使用や情報漏えいの防止等、個人信用情報の管理体制に今まで以上に万全を期す必要が出てまいります。今回の改正で、指定信用情報機関等における個人信用情報の取扱いについてどのように対処されるおつもりなのか、金融担当大臣にお伺いをいたします。
 次に、カウンセリング体制の整備についてお伺いいたします。
 多重債務問題の解消のためには、金利規制、貸付規制に加え、借り手側の意識向上が極めて重要であり、カウンセリングの重要性が指摘されております。今回の改正においても、貸金業者に対してカウンセリング機関を紹介する努力義務が課せられるなど、所要の措置が講じられております。
 このようなカウンセリング制度の整備に当たっては、周知を図るとともに、アクセスしやすく、状況に応じて適切な助言を受けられることが肝要だと考えております。そのためには、貸金業者からのアクセスを確保するだけでなく、信販業者やあるいは警察、さらには日本司法支援センターといったように複線化したアクセスルートを確保し、各機関が連携して対処していく必要があると考えますが、このようなアクセスルートの確保や関係機関の連携の在り方についてどのように考えておられるか、金融担当大臣のお考えをお伺いいたします。
 次に、今回の改正が多重債務問題解決、借り手保護に資するものであることは論をまちませんが、その一方で、信用収縮により、資金を真に必要としている利用者が与信を受けられなくなることへの懸念も指摘されております。そうした懸念にこたえるためにも、個人や中小企業の切迫した資金需要に対応できるような金融・信用供与システムを、貸金業界のみならず、銀行を始めとする金融機関や信販業界なども含めた我が国の金融システム全体を見渡して整備することが必要であると考えております。
 新しい我が国の金融の在り方の中で、健全な貸金業者がその一翼を担うというビジョンを国民に提示すべきだと考えますが、総理の御所見をお伺いいたします。
 また、現在でも個人向けの生活福祉資金貸付制度や中小企業向けのセーフティーネット保証・貸付制度などが設けられておりますが、政策金融機関改革との整合性なども考慮しつつ、健全なニーズ、資金需要に適切に対応するセーフティーネットの充実強化が必要だと考えております。
 一方、民間、公的機関を問わず、融資に係る担保主義や個人保証主義からの脱却が求められているところでありますが、民間金融機関、公的金融機関のセーフティーネットの在り方と、担保・保証主義からの脱却について、金融担当大臣及び財務大臣の御所見をお伺いをいたします。
 以上、今回の法案の重要課題について確認してまいりましたが、多重債務問題の解決のためには、このほかにも、やみ金融の厳正な取締りや金融経済教育の充実等、対応すべき課題は山積しております。
 政府は、今回の改正を踏まえ、多重債務者対策本部を設置し、関係省庁相互の連絡強化により総合的かつ効果的な多重債務問題解決策を講ずることとしておりますが、この対策本部における今後の取組が非常に重要であります。二百数十万とも言われる多重債務者の救済に向け、具体的にどのように実効ある対策を立てていくのか、総理の決意をお伺いして、私の質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕
#13
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 魚住裕一郎議員にお答えをいたします。
 多重債務問題が深刻化した背景についてお尋ねがありました。
 我が国においては、銀行等が家計の借入れニーズに必ずしも十分にこたえてこなかった中で、貸金業者が手軽に借りられる手法を開拓し、業容を拡大してまいりました。貸付けに当たり適正な金利が設定され、借り手の収入で返済可能な貸付けが行われていれば今日のような事態には至っていなかったと考えます。貸し手の節度等に必ずしも期待できない現状を踏まえ、可能な限り総合的な制度面での対応を図るとともに、消費者教育やカウンセリング体制の充実に万全を期してまいりたいと考えております。
 金利規制の見直しを行う趣旨についてお尋ねがありました。
 今回の法案では、多重債務問題を解決をするために有効なあらゆる施策を講じることとしており、金利については最近の最高裁判決の動向も踏まえ、借り手の負担を軽減するために、いわゆるグレーゾーン金利を廃止し、出資法の上限金利を貸金業者の実勢金利を下回る二〇%まで引き下げることとしております。
 新しい金融の在り方のビジョンについてお尋ねがありました。
 今回の改正においては、貸金業者を消費者金融の重要な担い手としてきちんと位置付けるとともに、健全な競争の促進を通じてリスクに応じた金利が設定され、市場メカニズムが十分に機能する消費者金融市場の構築を目指してまいりたいと考えております。
 なお、資金を真に必要としている者への対策については、セーフティーネット貸付けの充実などにも取り組んでまいります。
 多重債務者の救済に向けた対策についてお尋ねがありました。
 内閣官房に設置する予定の多重債務者対策本部においては、多重債務問題の解決のために、関係省庁の連携の下、カウンセリング体制の整備、セーフティーネット貸付けの充実、金融経済教育の充実、やみ金融取締りの強化などに政府を挙げて取り組んでいく決意であります。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁をさせます。(拍手)
   〔国務大臣山本有二君登壇、拍手〕
#14
○国務大臣(山本有二君) 魚住議員にお答えいたします。
 今回の改正における金利概念の整理及び保証料に対する規制の見直しの効果についてお尋ねがありました。
 今回の改正では、業として行う貸付けの利息に契約締結費用及び債務弁済費用を含むことにするとともに、利息と保証料を合算して上限金利規制の対象とすることにしております。これらの措置により、上限金利規制の潜脱を防止し、借り手の実質的な負担が上限金利の範囲内に収まることとなり、借り手の保護が図られると考えております。
 信用情報機関に課す規制についてお尋ねがありました。
 今回の改正では、総量規制を導入する前提として、貸金業者が個々の借り手の総借入残高を把握できるようにするため、指定信用情報機関制度を導入することとしております。
 具体的には、個人向け貸付けについて、貸金業者が遅滞なく全件を情報提供すること、指定信用情報機関において借り手ごとの名寄せを行うこと、信用情報の漏えい防止や正確性の確保等を指定信用情報機関の業務規程に盛り込むこと等の措置により、過剰貸付規制の実効性を確保することとしております。
 次に、過剰貸付規制のための準備期間についてお尋ねがありました。
 過剰貸付抑制のための新たな総量規制の実施は、指定信用情報機関を通じて個々の借り手の総借入残高を把握させることが前提となりますが、これには貸金業者の指定信用情報機関への加盟や情報交流のためのシステム対応等が必要となります。これらを踏まえ、新たな過剰貸付規制の実施までに、公布後おおむね三年間の準備期間を設けることとしたところでございます。
 次に、指定信用情報機関等における個人信用情報の取扱いについてお尋ねがございました。
 今回の法案では、指定信用情報機関等における個人信用情報の保護のため、貸金業者に対し、信用情報の提供等について借り手から同意を取得するよう義務付けることとしております。これに加え、信用情報の目的外使用等の禁止、指定信用情報機関の役職員等の秘密保持義務、信用情報の適切な取扱いを確保するための貸金業者及び指定信用情報機関の体制整備等を求めることとしております。
 次に、カウンセリング体制の整備についてお尋ねがございました。
 多重債務者対策としてカウンセリング体制の充実は大変重要な課題でございます。既存のカウンセリング機関の拡充や関係機関の間のネットワークの構築等を進めていくことが必要と考えております。こうした施策につきましては、関係省庁等の連携が重要でございまして、今後、内閣官房に設置される予定の多重債務者対策本部におきまして議論を行い、具体的な方策を検討、実施してまいります。
 次に、セーフティーネットの充実と担保・保証主義からの脱却についてお尋ねがありました。
 セーフティーネットの充実は、多重債務問題の解消のために有効な施策を実施する観点から、関係省庁等が連携して検討すべき課題と考えております。今後、内閣官房に設置される予定の多重債務者対策本部におきまして具体的な対応を検討してまいります。
 また、金融機関が融資を行うに当たりまして、貸出し先のリスクに応じ適切に融資判断を行うことが重要でございます。民間金融機関に対し、不動産担保や個人保証に過度に依存しない融資を促してまいりたいと存じます。
 以上でございます。(拍手)
   〔国務大臣尾身幸次君登壇、拍手〕
#15
○国務大臣(尾身幸次君) 魚住議員の御質問にお答えいたします。
 公的金融機関のセーフティーネットの在り方と担保・保証主義からの脱却についてお尋ねがありました。
 政府系金融機関においては、経営改善貸付けや新創業融資制度など、個人保証や担保の不要な融資の活用を進めております。また、再チャレンジする起業家の資金調達を支援するための融資の枠組みの創設等を検討しているところであります。このほか、経済環境の変化等外的要因による一時的な業況の悪化により資金繰りに著しい支障を来している方に対しセーフティーネット融資を推進しております。
 御指摘のとおり、民間、公的を問わず、個人保証や担保に過度に依存せず、経営者の資質や中長期的な事業の見込み等を評価し適切に融資判断を行うことは重要と考えており、こうした認識の下、政府系金融機関においても引き続き適切に対応してまいります。(拍手)
#16
○議長(扇千景君) これにて質疑は終了いたしました。
     ─────・─────
#17
○議長(扇千景君) 日程第一 地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員長谷川秀善君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔谷川秀善君登壇、拍手〕
#18
○谷川秀善君 ただいま議題となりました法律案につきまして、政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、全国多数の地方自治体の議会の議員又は長の任期が平成十九年三月から五月までの間に満了することになる実情にかんがみ、国民の地方選挙に対する関心を高め、これらの選挙の円滑かつ効率的な執行を図るために、選挙の期日を統一するとともに、これに伴う公職選挙法等の特例を定めようとするものであります。
 委員会におきましては、地方選挙に国が関与し統一して実施する意義、統一率の低下傾向と対象範囲の拡大の可能性、地方公共団体の選挙管理委員会の執行体制の在り方、統一地方選挙と地方議会議員の年金制度とのかかわり、政治資金の規正とその透明性確保への取組、障害者の参政権拡大に向けての対策等について質疑が行われました。
 質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。
 以上、御報告を申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#19
○議長(扇千景君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#20
○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#21
○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数          二百十三  
  賛成            二百十三  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#22
○議長(扇千景君) 日程第二 関税暫定措置法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。財政金融委員長家西悟君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔家西悟君登壇、拍手〕
#23
○家西悟君 ただいま議題となりました法律案につきまして、委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、経済上の連携に関する日本国とフィリピン共和国との間の協定を実施するため、フィリピンの特定貨物に係る関税の緊急措置の導入、協定に基づく関税割当て制度の導入の措置等を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、東アジアにおける今後の経済連携の方向性、協定の締結が我が国に与える影響、関税割当て制度の在り方等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲ります。
 質疑を終了し、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#24
○議長(扇千景君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#25
○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#26
○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数          二百十三  
  賛成             二百四  
  反対               九  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#27
○議長(扇千景君) 日程第三 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律等の一部を改正する法律案(第百六十四回国会内閣提出、第百六十五回国会衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。厚生労働委員長鶴保庸介君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔鶴保庸介君登壇、拍手〕
#28
○鶴保庸介君 ただいま議題となりました法律案につきまして、厚生労働委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、最近の海外における感染症の発生の状況、保健医療を取り巻く環境の変化等を踏まえ、生物テロによる感染症の発生及び蔓延を防止する対策を含め、総合的な感染症予防対策を推進するため、病原体等の所持等を規制する制度を創設するとともに、入院、検疫等の措置の対象となる感染症の種類を見直すほか、入院等の措置に際しての患者への説明等の手続に関する規定を設け、併せて結核の予防等の施策に関する規定を整備する等の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、政府における生物テロ対策の取組、今後の結核対策の在り方、新型インフルエンザ対策を充実させる必要性、肝炎対策を早期に講ずる必要性等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 なお、本法律案の審査に先立ちまして、国立感染症研究所等の視察も行いました。
 質疑を終局し、討論に入りましたところ、社会民主党・護憲連合を代表して福島みずほ委員より反対する旨の意見が述べられました。
 討論を終局し、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#29
○議長(扇千景君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#30
○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#31
○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数          二百十三  
  賛成             二百八  
  反対               五  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#32
○議長(扇千景君) 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時五分散会
ソース: 国立国会図書館
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