くにさくロゴ
2005/05/18 第162回国会 参議院 参議院会議録情報 第162回国会 少子高齢社会に関する調査会 第8号
姉妹サイト
 
2005/05/18 第162回国会 参議院

参議院会議録情報 第162回国会 少子高齢社会に関する調査会 第8号

#1
第162回国会 少子高齢社会に関する調査会 第8号
平成十七年五月十八日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十七日
    辞任         補欠選任
     小川 勝也君     松下 新平君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    会 長         清水嘉与子君
    理 事
                中島 啓雄君
                中原  爽君
                山谷えり子君
                神本美恵子君
                羽田雄一郎君
    委 員
                荒井 広幸君
                岩城 光英君
                荻原 健司君
                狩野  安君
                後藤 博子君
                坂本由紀子君
                岡崎トミ子君
                加藤 敏幸君
                島田智哉子君
                松下 新平君
                柳澤 光美君
                山本 孝史君
                蓮   舫君
                山本  保君
                鰐淵 洋子君
                小林美恵子君
   事務局側
       第三特別調査室
       長        岩波 成行君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○少子高齢社会に関する調査
 (「少子高齢社会への対応の在り方について」
 のうち少子化の要因及び社会・経済への影響に
 関する件)
    ─────────────
#2
○会長(清水嘉与子君) ただいまから少子高齢社会に関する調査会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 昨十七日、小川勝也さんが委員を辞任され、その補欠として松下新平さんが選任されました。
    ─────────────
#3
○会長(清水嘉与子君) 少子高齢社会に関する調査を議題といたします。
 「少子高齢社会への対応の在り方について」のうち、少子化の要因及び社会・経済への影響に関する件について、本日は、委員各位の御議論を伺いたいと存じます。
 この件につきましては、これまで政府からの説明聴取及び質疑を、また、参考人からの意見聴取及び質疑をそれぞれ行ってまいりましたが、本日は、お手元に配付いたしましたテーマに沿って委員間で御議論いただきたいと存じます。
 議事の進め方でございますけれども、まず、各会派からそれぞれ十分以内で御意見をお述べいただきまして、その後、委員相互間で自由に意見交換を行っていただきたいと存じます。
 なお、御発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、御意見のある方は順次御発言願います。
#4
○中原爽君 自民党の中原でございます。
 十分以内ということですが、お手元に二枚ほど資料を配付させていただきました。これは少子社会の白書から引用したものでございますので、どこにでもあるものでありますけれども、最初の方をごらんいただきますと、西暦二〇〇〇年プラスマイナス五年というところですべてのデータが逆転したという現象がありますので、それを少し確認をしておこうと思います。
 ごらんいただきますと、二〇〇四年の時点で死亡者数と出生数が逆転をいたしました。この死亡者数というのは少し山になっておりますけれども、実際は二山に近い山でありまして、例の一次のベビーブーム、それから二次のベビーブーム、この関係のものがここへ掛かってくるわけなんですが、これ二〇五〇年までしか出ておりませんけれども、これが、いわゆる団塊の世代が、言ってはなんですけれども死に絶えてしまいますと、だんだん死亡率が下がってまいりまして、ところが出生率は伸びませんので、西暦の二一〇〇年ぐらいで死亡率が出生率に近づいていくというデータになります。そこだけちょっと確認をしておこうと思いました。
 これが最初のもので、二枚目は労働人口の関係でございますけれども、ゼロ歳から十四歳、これが年少の方の従属人口であります。六十五歳以上が年長の方というか老年の方の従属人口でございますけれども、これが一九九〇年代の後半で逆転をいたしました。これ五〇年まで出ておりますけれども、これも一〇〇年まで追ってみますと、この差は縮まりません。ずっとこのまま平行線で、ゼロ歳から十四歳がこういう低迷した曲線で伸びていきますし、六十五歳以上もこの間隔を保ったまま一〇〇年まで持ち越すということでありますので、元の一九〇〇年代のように、六十五歳以上の人口が減っているというか、若い十四歳までの人口が増えている、従属人口が増えるという状態には戻らない、決して戻らないということだそうでございますので、そのことを踏まえて考えていきたいということでございます。
 したがって、現在、二〇〇五年でございますので、二〇〇〇年プラスマイナス五年の上の方の五年ということですから、もうこの時代に入ってしまっておりますので、全くこのカーブが元へ戻らないということだけ確認をしたいというふうに思いました。
 以上でございます。
 それで、本日、自民党十分以内ということでありますが、会派の中で皆さんに御相談したわけでございませんので、今日の十分以内というのは私の勝手な、個人的なコメントで発表させていただくということになりますので、後ほど自民党の議員各位につきましてはそれぞれ御自由な御発言をお願いしたいということでございます。よろしくお願いをいたします。
 それで、先般、平成十七年度版の高齢社会の白書が来月の六月三日に閣議決定の予定だそうでございますが、まだそれ出ておりませんので、私の方、一応、十六年度の少子化社会の白書と今までの参考人の意見発表の中身を全部洗ってみたんですけれども、ほとんどおっしゃっておられることはどこの成書に出ているのと同じ内容でございまして、これといって取り上げるということはなかったような気もいたしますけれども。
 いずれにしても、少子という言葉なんですが、これは御承知のとおり日本語にはない言葉でありまして、こういうこの少ないという字と子供という字をつなげるということ自体が日本語の、何というんですかね、字配りには決して出てこないものなので、これ言いたくない言葉なんですけれども、結局、一九九二年の国民白書に初めて出てきたと。それから、それを引き継いで、一九九三年の厚生白書で使われたということでありまして、大変嫌な言葉なんですが、この少子化の状態を非常に困った状態だということで物すごく気になさって、参考人としてこの状態を何とかしろという方向でお話しになった方と、少子化は当たり前なんだと、これはこれで容認するんだという御意見の方、両極端に分かれるわけなんですけれども、少子化から起こってくる人口の減少というのは文明国の現象として当たり前なんだと、こういうふうに言われておりまして、結果として文明が発達して成熟した社会に到達するという場合には、こういう状態でいくと、未文化の国は多産多死であってたくさん子供が生まれると。つくって、その子供たちがまた労働人口になっているというようなことが未開の国なのであって、だんだん文明が発達するにつれて少子、少産少子になってくるということなので、現象としては当たり前なのだということなので、この人口減少社会で到達した成熟社会をどうするかということを考えろという意見があるわけでございますので、どっちを取るかというのは私もよく分からないんですけれども、結局、やはり先ほど申し上げたグラフから見て、いろいろなカーブの差が埋まらない、要するに少子化がずっと続いていくという状況になりますので、それを容認しながら成熟社会に到達したという、その成熟社会をどうまとめるかというふうに考えた方がいいかなというふうに今思っているわけでございます。
 そういうことでありまして、結局、少子化になったという現象は、逆に言うと平均寿命が延びたということになるんですが、基本的なのは周産期の死亡率が減ったということが少産につながっているということなんだそうですけれども、本当は多産であってもいいわけなんですが、そのところの考え方が結局、周産期死亡率が低下しているということと平均寿命が延びたというこの二つの状況はやはりその国のGDPに一致するんだということを言っておられる方がありまして、国民一人当たりのGDPが高い国は周産期の死亡率が減っているということと平均寿命が延びているという現象があると、こういう説明がありました。それが本当に正しいのかどうかということはよく分からないんですけれども。
 平均寿命というのは、今男子七十七歳とか女子八十三歳とか言われておりますけれども、結局、それは何なんだということなんですが、七十七と八十三という世代は最もそこの時点で多くの方が死亡しちゃっているわけなので、その七十七とか八十三という数字が出てくるのは、それ以下の年代の方の死亡率が減っているということも踏まえて七十七と八十三が出てくるんだと、こういう説明のようでございまして、単純に総人口の平均的に死亡率がどうだということではなさそうでございますので、そういう意味で、平均寿命をどうとらえるかということと、七十七歳、八十三歳がこれから先何年生きるかというのは平均余命の方ですけれども、この余命を考えるということが参考人の意見の中では一回も出てきませんでした。ですから、この平均寿命と平均余命ということの考え方をどっかで調べた方がいいかなというふうに思いました。したがって、今九十歳の方があと何年生きるかといっても、これは限りなくゼロに近いわけでありますので、そういう意味で、平均余命というものをこの平均寿命から割り出す必要があるのかなという気もいたしました。それを考えておりました。
 それで、結局、高齢化になっておりますので、高齢化比率というのはその国の総人口に対して六十五歳以上が二八%を超えた場合に超高齢社会だと、こういうふうに言うということなんですが、それも数字的なものでありまして、それ超えたからどうだということではなくて、結局、先ほどグラフでごらんいただいたように、労働人口の比率が、十四歳までが減ってしまって六十五歳以上が増えているという形の従属人口になっております。
 今後、労働人口を増やすということであれば、結局六十歳から六十五歳までの年代に働いてもらうと。その五歳の年代について労働人口に加わっていただくということでないと労働人口の数が維持できないということになりますと、結局、年金問題で今問題になっておりますように、年金支給年齢を六十五歳まで引き上げると、そういうようなことが起こってくるわけでありますので、その辺をこれからどう考えるのかと。先ほど申し上げたように、成熟社会という意味で、平均寿命が延びたという中で労働人口とその国の経済を維持するということをどう考えるのかということでありますので、結局、年金問題まで考えなきゃいけないということになるのではないかというふうに思いました。
 それから、先ほど、参考人のお話の中で、この出生率の低下というのは高齢社会の原因ではないんだと、出生率が減ったから高齢社会になったというんじゃなくて、初めに寿命が延びたということがあって、それに伴った現象で出生率が低下したというふうに言われるんですけれども、これも余りよく分かりません。
 総人口減少した社会が到来するのは必至で到来するんだということなんですけれども、その場合に、国、国家として総人口減少社会がいいのか悪いのかということをもう一回考えないと、先ほどの百八十度違うという意見を集約できないんじゃないかというふうに思いますので、やはり総人口減少社会が到来するというのはもう必至でありますので、先ほどのデータから見ると、グラフから見るともう絶対にそういう状況になりますので、それに対して国として是非を問うということをもう一回やるべきかなというふうに思いました。そうしないと、国家としての国土の割り振りといいますか、大都会と田舎という言い方になりますけれども、そういうところの割り振りとそれに伴った経済の活力というものをどう考えるのかということはやはり国が考えていくことじゃないかというふうに思いました。
 それから、出生率の低下というのは皆さん対応をいろいろ、参考人の御意見でも出てくるわけなんですが、要するに女性の高学歴化だとか就職率が増加している、労働力の率が増加していると。それに伴って女性の社会進出に伴ういろいろな家庭と仕事の両立をどうするかという問題、それからそれに伴う経済の消費面と子育てに伴う精神的、身体的な負担というものですね。そういったことを踏まえて、結局結婚年齢が上昇して晩産化になったということの中で、やはり二十五歳から二十九歳の未婚率が五〇%を超えているということと、それと、二人目のお子さんを産んでもらわなきゃいけない三十歳から三十四歳ぐらいのところのまた出生率が伸びないと。ここのところが一番大きな原因だというふうに皆さん説明されているわけなんですけれども。
 これがヨーロッパとかアメリカのように未婚の母のような現象が、日本の今の社会的な精神状態ではそれは伸びないということでありますけれども、アメリカ、ヨーロッパですと未婚の母の状況が五〇%に達しているというようなことも説明されておりましたけれども、そういう形で、我々の、単一国家でありますので、多民族国家のようになっておりませんので、日本人という中での単一民族でこういう未婚の状態で出産をしているということが本当に社会的にこれから容認されるのかという、その精神的なというか民族的な風土がないということでありますので、それもまあ問題かというふうに思います。
 どういうふうにこれからそれを考えるのかということなんですが、外国人をたくさん、移民をしてもらうということで、いわゆる多民族国家に近いような状況になっていいのかということもこれからの御意見だろうというふうに思います。
 それと、あと問題なのは、やはり一番問題なのはパラサイトシングルなんですね。これが結局フリーターを生み、ニートを生みという状況なんですが、結局、寄生されている親と寄生している子供の状態がこれいつまでもこういう状態じゃなくて、両方とも年を取るわけですから、これが結局、両者が高齢化していった場合にこのパラサイトシングルがいつの時点でどう壊れるのか、崩れるのかということをもう一回考えた方がいいんじゃないかという気がいたします。
 というのは、相続の問題が出てまいりますし、それと、やはり介護をだれがやるのかという問題が出てきます。それと、それに伴って、親を面倒を見るそのパラサイトの子供の方が一人っ子であるということがほとんどでしょうから、それに対して介護と相続と、それと、その親を見放した場合に、いろいろほかの委員会でも御意見が出ていました成年後見制度の活用を国としてどういうふうに推し進めるかのと、こういった問題が付いて回るということだと思います。
 それと、あと、私どもいろいろ視察に行きました子育ての支援関係の施設でありますけれども、これやはり幼保一体化ということで、今そこでとどまってそれをどうしようかという状況なんですけれども、本来は幼稚園と保育園という問題じゃなくて、ゼロ歳から二歳、それから三歳から四歳、それと五歳から六歳というこの区分を考えた方がいいんじゃないかという気がいたします。
 参考人の御意見ですと、ゼロ歳から二歳までのいわゆる家庭内で育児をしているという問題がいまだに表に出てこない。でも、ここがまた一番の問題でありまして、ここのところのお母さん方の精神的な、あるいは身体的な負担というものの状態が表に出ないまま幼保の中に紛れ込んでいるという状況があるのではないかというふうに、私もそう思うんですが、ここのところをどうやってきちっと助けてあげるかということだと思います。子供たちが、まあとにかく幼稚園なりへ置いていけばそれで用が足りるという状況じゃないわけで、やはり二歳までの状況というのは、動けないという状況の中でだれかがしょっちゅう面倒を見ているということですから、それがこういう施設でもってきちっと整理ができるのかということをもう一度確認する必要があるんじゃないかというふうに思いました。
 それと、あと、これからの幼保一体化の施設の中で、こういう年齢区分で考えていくのと、それからそれをごっちゃにした合同活動型と言うんだそうですけれども、そういうことの区分けというか、そういうシステムがこれから日本の社会としてどういうふうに発展させたらいいのかということは、私ども国会の方で目を通していくという必要があるかなというふうに思いました。
 それと、一応、先ほど申し上げたゼロ歳から二歳まで在宅で育児をしているというのは八割に及ぶんだそうですけれども、あと二割がこういう幼保の施設に入っているわけですけれども、結局、専業主婦なんですね。その専業主婦の在り方を年金制度と含めてどう考えるのかということももう一回見直した方がいいかなという気がいたしました。
 それと、あと就業。こういう女性の就業の環境ですが、いろいろな施設を見てまいりましたので、その施設なりにいろいろな労働基準法等の法令に準拠したことでいろいろやっていただいておりますし、出産手当だとか育児手当、休業手当と、これも一生懸命やっていただいているということはよく分かるんですが、それに対するやはり財政的な、国家としての、国としての措置をどうするかということももう一回見直すべきだと思いますし、それに伴って、都市集中の高齢社会になっていくと、いわゆる地方、田舎という領域との間の中の行政上の財政のやりくりというものもこういう子育て支援を含めてもう一度よく考えるということと、もう一つ、二人目のお子さんを産んでもらわなきゃいけないということの問題があると思うので、二人目のお子さんを、例えば一人目はこういう幼保に入れるのはいいんですけれども、二人目をどうするかということの支援を私どもは考える必要があるんじゃないかというふうに思いました。
 済みません、時間になりまして、申し訳ありませんでした。
#5
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございました。
#6
○神本美恵子君 民主党・新緑風会の神本美恵子でございます。
 昨年の十月の少子高齢社会に関する調査会、本調査会設置以来、鋭意調査を進めてまいりましたが、調査を通じまして感じた点について、私の方からは強調したい点にポイントを絞って述べさせていただきたいと思います。これは会派の皆さんの意見を集約したわけではございませんので、是非この後の意見交換で積極的に意見を述べていただきたいと思います。
 まず、出生率低下の要因につきましては、未婚化、晩婚化あるいは女性の高学歴化による社会進出の進展、若年世代の雇用情勢の悪化等が指摘されていますけれども、私は、一番の問題は、固定的な性別役割分担意識というものが依然として根強く、育児を含む家庭責任というものが女性に重くのし掛かっているという点が一番大きな問題ではないかと感じております。そのために相変わらず女性のみが仕事か出産かという二者択一を迫られる、そういう現状にあるのではないか。若い世代が結婚や出産そのものを先延ばし、いわゆる未婚や晩婚、先延ばししたり、出産をためらったり、そういうふうに感じるのも無理はないと思います。女性の就業の有無にかかわらず家庭責任は女性が果たすものということを前提とした現在の男性の働かされ方といいますか働き方が変わらない限り、少子化解消は難しいのではないかというふうに私は感じております。
 こうした中で、まずは、男女ともに長時間労働を強要されない、必要な休暇が取得しやすい、そういう職場環境、社会環境に変えていくことが必要であると思います。
 具体的には、一つには、時間外勤務手当の法定割増し率を国際水準である五〇%までに引き上げ、企業が時間外労働を自粛する、そういった体制整備を進めること。二点目には、勤務時間の短縮を制度化する。三点目は、多様な働き方をするためのワークシェアリングの検討。四点目は、育児休業については、これは我が党の多様なライフスタイルを選択できるというような男女共同参画施策の中にもあるんですが、パパクオータ制の導入、夫婦が一日四時間ずつ育児休業を取得するなどの分割取得の容認。五点目には、次世代育成支援に取り組む企業に対する優遇策の検討。
 こういったことを政治が率先して男女ともに仕事と子育ての両立を可能にする雇用環境の条件整備ということで進めることがまず最初の課題ではないかというふうに感じております。つまり、性別にかかわらず、結婚、出産、育児、介護、様々にライフステージの中で家族的責任が来るわけですけれども、その責任を果たすためにどのような働き方を選択しても不利益を被ることがない、そういう仕事と家庭の両立支援策を講じることが喫緊の課題ではないかと考えます。さらに、多様な働き方やライフスタイルを選択できるという観点からは、専業主婦世帯を前提とする現在の税制、社会保障制度を見直して個人単位の制度に変えていくことも必要ではないかと考えます。
 次に、昨年十二月には子ども・子育て応援プランが策定されましたけれども、残念ながら、政府としての取組に対する強い意思や姿勢が伝わってくるものではありませんでしたというのが正直な感想でございます。進行する少子化に真剣に対応するためには、子供を基本に据えた政策に国を挙げて取り組んでいく姿勢が求められているのではないかと思います。
 第一には、北欧、西欧、参考人の方からお話をお聞きしましたが、その例でも分かりますように、男性の働き方の見直しを含めた男女共同参画社会の推進が挙げられます。
 固定的な性別役割分担意識の解消などにより女性の就労及び就労の継続を促進することは、少子社会の中で労働力人口減少への対応にもつながるのではないかと思います。また、選択的夫婦別氏制の導入、婚外子差別解消なども、多様な家族の在り方を認めるということでライフスタイルに中立的な社会をつくる上でも重要であり、安心して子供を産み育てることができる社会につながると思います。
 第二に、子育てや教育の心理的負担の軽減が挙げられます。
 都市化や核家族化の進行により、地縁血縁のつながりが薄くなるなど子育てが孤立化し、子供に何かあった場合には親の責任を追及するという社会的圧力が強まっています。そういったことが子育てや教育に対する心理的負担を一層強めているのではないかと思われます。
 日本の保育施策は保育に欠ける子供を預かる措置制度として位置付けられていますが、少子化時代の子供の育ちの観点から考えますと、親以外の大人と接したり年齢の異なる友達と遊んだりする中で成長する場として保育所は重要な役割を担っていると言えます。
 そこで、親の就労の有無にかかわらず、先ほど中原理事からもお話がございましたが、幼保一元化による就学前の、ゼロ歳児から就学前までの保育、教育といった観点からの再構築が必要ではないか、また、NPOや市町村、自治体の協力、協働によって、つどいの広場、地域子育て支援センター、また就学してからは学童保育など、地域における子育て支援の拠点を整備し、子供は社会の宝だという考え方で、地域全体で子供の健やかな育ちを見守るコミュニティーの形成が重要であるというふうに考えます。
 第三に、子育ての経済的負担の軽減が挙げられます。
 理想の子供数を持つことができない最大の理由として、子育てや教育にお金が掛かり過ぎるという点が指摘されています。具体的には、児童手当について所得制限を外し支給対象年齢を義務教育終了まで引き上げるなどの拡充、また教育費の負担を軽減するために奨学金制度の拡充も必要です。
 第四に、社会保障給付費の配分の見直しです。
 我が国の社会保障給付費全体に占める高齢者関係給付費の割合が六九・九%であるのに対し、児童・家庭関係給付費の割合はわずか三・八%にすぎません。本日新聞でも報道されていましたけれども、少子化問題を政府の最優先課題として取り組んでいくのであれば、更に踏み込んだ議論を行い、十分な財源を児童・家庭関係の方に確保することは不可欠であると思います。
 以上述べてきた点は、少子高齢化をめぐる課題の大きさから見てそのほんの一端にすぎません。だれも経験したことのない少子高齢社会、人口減少社会をこれから私たちは経験していくわけですけれども、それを担っていくのは子供たちです。しかし、子供たちは選挙権を持ちません。その意見は政治に反映されにくいという現状にあります。したがって、未来を担う子供の健やかな成長とその支援策を考えるとき、常に当事者である子供の意見が政策決定過程に反映されるように、私たち大人が配慮することも考えていかなくてはならないのではないかと思います。
 最後に、税制、社会保障制度を始めとして、人口増加を前提としてつくられた社会のシステムを見直すことができれば、少子高齢社会、人口減少社会は成熟社会とも言えるわけですし、決して悲観すべき社会ではないのではないかということを申し上げまして、私の意見表明といたします。
 終わります。
#7
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございました。
#8
○鰐淵洋子君 公明党の鰐淵洋子でございます。
 二〇〇七年をピークに人口が減少に転ずる人口減少社会到来を目前に控えまして、本調査会におきましては、少子高齢社会への対応の在り方、少子化の要因及び社会経済への影響等、様々な角度から調査をほぼ毎週、精力的に行ってまいりました。
 その中で、様々な分野の方から大変有意義な御意見を伺いまして、また委員の皆様からも非常に活発な議論をさせていただきました。この場をおかりいたしまして、清水会長を始め委員の皆様、また関係者の皆様に感謝を申し上げたいと思います。
 本日は、本調査会の調査を踏まえた上で、公明党を代表いたしまして、意見を述べさせていただきます。
 我が党は、去る三月三十一日に、「チャイルドファースト(子ども優先)社会の構築に向けて」と題しまして、少子社会トータルプランの基本的考え方を示しました。また、それと併せまして、二〇〇六年度の予算で早期実現を目指すものも併せまして発表させていただきました。
 少子化をめぐっては、この帰結として発生する人口減少を肯定的に見るか、また否定的に見るかという見方もございます。また、別の言い方をしますと、先ほどもお話がございましたが、人口減少の社会到来により、我が国が今、多民族国家を容認するか、また日本人中心の国を継続するかとの考え方も存在するということであると思います。国民がどちらを選ぶにしましても、子育ての阻害要因を排除するのが国の責任でありまして、子供を安心して産み育てることのできる社会づくりとして少子化対策が最優先課題であると認識しております。
 また、少子化対策を進める上で、結婚、また子供を産み育てること自体は個人の意思にゆだねられているということが大前提であると思っております。その上で、結婚したい、また子供を産みたい、育てたいという意思があるのにそれができないという場合には、その障害となっているところを取り除いていく、また支援をしていくということが必要であると考えております。
 ここからは、先ほども申し上げました、我が党の少子社会トータルプランの基本的な考え方を基に、具体的に話をさせていただきたいと思っております。
 少子化の要因としまして、子育てにおいてお金が掛かり過ぎる、経済的負担が大きいということが挙げられます。参考人質疑の中でも、子育ての中、家庭に対して所得にふさわしい家賃の住宅を提供するとか、子供が病気になったときの医療費を無料にしたり、様々な方法があるのではないかといった御意見もいただきました。
 その中で育児保険という話も出ておりましたが、育児保険につきましては我が党としましてもマニフェストの一項目に掲げておりまして、社会全体が子育てを支えていくという趣旨からは、創設に向けて歩みを進めていきたいと思っております。
 また、児童手当につきましても、現在、小学校三年生までに拡充されておりますが、更に六年生までに対象年齢を引き上げていきたいと思っておりまして、あわせまして、所得制限も緩和することを目指していきたいと思っております。将来的には中学校三年生まで拡充していきたいと思っております。
 また、教育費の負担についても、参考人の質疑でもございましたが、奨学金の拡充、また教育費の軽減ということで取り組んでいきたいと思っております。
 そのほかにも、出産育児一時金、乳幼児医療費助成の拡充、新婚・子育て世帯の住宅確保など、様々な分野におきましても取り組んでいきたいと思っております。
 次に、参考人の方からも、仕事と子育てを両立できる環境が不十分であり、社会制度自体、女性が働くことに対応し切れていないとのお話もございました。
 そこで、例えば、保育所に迎えに行く時間なのに仕事が終わらない場合にはどうサポートするのか、育児休業の実質の取得率をどう上げていくかなど、仕事と子育てを両立する立場に立って考えられる方法を幾つもつくり、利用者が選択できるようにするといったようなきめ細やかな対応も必要かと思います。そういった意味で、働き方の見直し、特に、正規、非正規といった枠組みだけではなくて、それ以外の就労の在り方も含めて検討していく必要があるかと思っております。
 また、今までのお話は子育てをしている女性の視点で申し上げましたが、男性の皆様にも是非子育てをしていくという意識をもっと持っていただくことが重要かと思いますので、その推進のためにも、父親が育児休業を何日か取得する父親割当て制、先ほどもお話ありましたが、パパクオータ制の導入についても公明党は推進をしていきたいと考えております。
 加えまして、中小企業での育児休業の取得がなかなか進んでおりませんので、公明党としましては、従業員百人未満の企業におきましては育児休業取得者一人に対しまして百万円の助成を行うことで両立支援を奨励していきたいと考えております。
 次に、子育て予備軍ということで、これから結婚をして親になる若者に対する取組でございますが、そういった若者の抱える問題点ということで、フリーター、ニートといった実態もございます。こういった実態を踏まえた上で、若者、またフリーターの皆さんを支援していくような自立支援策、若者自立・挑戦プランについても今後、これから更に拡充していくべきではないかと考えております。
 ただいま少子化対策として幾つか具体的に申し上げましたが、改革すべき課題は、働き方、教育、広く生活全般にわたりまして、一種の社会改革を要するものになると思います。今後も各界の皆様の意見を聞きながら、いつまでに何をするのか、またどのように取り組んでいくのか、そういったことも明らかにすることが必要であるかと考えております。
 小泉総理がよく、構造改革なくして経済成長なしと言われておりますが、この経済成長を達成するための改革を進めていきますが、この構造改革の中心にこの子育て支援を据えて、プラスしてこの経済成長のことを考えていくことが望ましいと思っております。
 しかし、現在の経済の状況を考えますと、それは簡単なことではございません。国際競争の中で諸外国に負けない産業を育成する観点からすると、どうしても少ない人数で長時間働いてもらう方向に流れています。
 しかし、今の日本は、これ以上は生活時間に食い込んではならないという限界を迎えているかと思います。時間外労働はもう法律で制限されておりますが、現在より厳しくすることも検討しなければならないと思っております。また、時間外労働の割増賃金率は現在二五%以上ですが、これは先進国より、ほかの国よりも低く、日本では企業経営者に、労働者を減らして長時間労働をさせた方が得だという考え方が強いと思います。この点も検討して見直す必要があるかと思います。
 また、先ほども申し上げましたが、改革する課題が様々な分野にわたるということもありますので、しかし、それに対して、国の制度というのは縦割りになっております。一つの省や一つの局ではこの少子化の現状を打開するのは困難であると思います。そこで、少子化支援、子育て支援、これを最優先に取り組んでいこうとの政府一丸となって意気込みを示す上でも、我が党、公明党といたしましては、次世代育成特命大臣というものを設置して、次世代育成特命大臣ですね、これを設置することを求めていきたいと思います。そういった国の中心の政策として専任の大臣を置きまして、各省からも優秀な人材を集めて、また予算もしっかりと付けて、総合的な対策の推進役を果たしていくことが重要であると考えております。
 公明党は、これからも、先ほど申し上げました早期実現を目指す様々な政策もございますが、それと併せまして、子育てを中心とした構造改革の在り方を、二〇〇六年、来年の今ごろまでには具体的にトータルプランとしてまとめ上げたいと思っております。
 今後も本調査会におきまして精力的に調査研究をしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 以上でございます。
#9
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございました。
#10
○小林美恵子君 日本共産党の小林美恵子でございます。
 私は、日本共産党を代表いたしまして、少子高齢社会調査会における中間報告に向けての意見表明を行います。
 今、出生率は、日本の人口を維持する最低水準二・〇八を大きく下回る一・二九にまで下がっています。子供を産むか産まないかは一人一人の女性が決定する権利の問題ですけれども、少子化の現状はそれだけで済ますことができない日本社会の大きな問題があると思います。子供を産みにくい、育てにくい、だから子供が少なくなるというのは決して健全なことではありません。日本社会の存立にとっても重大なことです。でも、それは今の政治が暮らし抑圧型であり、個人の生活も家族の一員としての責任も無視した働かせ方を野放しにして、国民に社会保障の面でも雇用の面でも子育ての面でも不安をつくり出してきた、これが大きな原因だと思います。
 本調査会で意見を述べられてこられました参考人の多くの方が少子化の要因につきまして、生活の将来不安、雇用の不安定、雇用や収入の予測が立てにくくなっていること、男女労働者の働き方、働かせ方の状況、社会保障制度の不安定化などを含む勤労者の生活基盤の不安定化を指摘されてこられました。正に、少子化をつくり出した要因については共通の特徴があるということが本調査会でもえぐり出されてきたと考えます。この要因を直視しまして、暮らしを支える政治に転換することが、個人や家庭の生活が大事にされ、子供の未来を希望あるものにすることができるのではないかと考えます。
 この立場から、日本共産党は、少子化対策といたしまして、差し当たり次の五つの点を提案をさせていただきたいと思います。
 第一に、政府に対しまして、少子化対策にかかわるこれまでの施策の抜本的検証を求めたいと思います。
 私は、調査会のこれまでの参考人質疑で、少子高齢社会が与える経済的、社会的影響について有効な少子化対策があるか、また少子高齢化社会に対応するため必要な施策はどうかなどについてお聞きをしてきました。この中で浮き彫りになった課題は、先ほども述べましたけれども、社会保障の面でも雇用の面でも子育ての面でも今の政治が国民に対して将来不安を募らしている、そのことが共通の認識になったと言えます。しかし、その対策の施策については一致するものではございません。そこで、不安をつくり出したこれまでの政府の少子化対策に係る施策を検証して、有効、実効性のある施策に切り替えることが今本当に求められているというふうに思います。
 第二は、この少子化対策の根本的対策として、女性、男性を問わず、家庭生活と両立できる働き方にすることでございます。あわせて、子育て世代には男女ともに変則勤務や夜間勤務、単身赴任を制限し、残業も本人同意を必要とするなどの、そういう措置をとる必要がございます。育児休暇中の賃金保障も六割に引き上げる、保育園などの事情に応じて延長も可能にする、パートやアルバイトの労働者の実態に即した更なる育児休業法の改正が必要だと思います。さらに、代替要員の確保、職場への原職復帰、育休取得による不利益をなくすなど、男女とも育休を取りやすくする、そうした必要があると思います。
 第三に、若者に安定した仕事をつくることです。
 非正規雇用労働者が全体の三割を占め、中でも二十四歳以下の若者は四五・二%になっています。しかも、極めて低い低賃金です。これでは自立して子供を産み育てることはできません。正規雇用の拡充と、非正規雇用労働者と一般労働者との均等待遇を図ること、また若者の職業訓練や相談など、支援策を抜本的に拡充することが必要だと考えます。
 第四は、男女差別、格差をなくし、女性が働き続けられ、その力を生かせる社会にすることだと思います。
 男女の就業機会が平等な国ほど出生率が高くなるというのは世界の傾向であると思います。ところが日本では、女性の平均賃金はパートを除いても男性の六割強。男性の九割のオーストラリア、八割のイギリス、フランス、七割強のドイツなどと比べますと、国際的にも日本の場合は大きく後れています。日本の労働者の四割に上る女性の力をやっぱり正当に評価して生かせないようでは産業や企業の未来もありません。男女賃金格差の是正と女性差別の解消、企業に雇用のすべての面で男女平等を貫かせることが必要だと考えます。
 第五は、出産・育児と仕事の両立を応援することでございます。
 少子化の中でも保育所への待機児童は増え続け、昨年十月時点で、旧定義でいきますと六万八千四百二十人に達しています。その中で不幸な事件もベビー産業等では起こっています。産休明け、育休明けなどに機敏に対応できるような保育所の増設と体制の拡充は本当に急務です。その際、安上がりにするために安易な民間委託や定員の水増しなどによって保育条件を劣悪にさせないことが絶対に必要です。
 さらに、すべての小学校での学童保育を目指して、国の補助金を増額する必要があると考えます。
 なお、当面の緊急課題といたしまして、日本共産党は、少子化対策の予算を一兆円規模に拡大をして、第一子、第二子の児童手当を月額五千円から一万円に引き上げる改革をするとともに、教育費など含めて子育てに対する国民負担の軽減政策を行うことを提案したいと思います。
 以上のように、国民の暮らしを支え、人間らしい生活を取り戻す政治、経済、社会への転換こそ少子化社会を克服する道だと考えます。
 本調査会が上記の点で、政府の施策の検証も行い、実効性ある対策を打ち出せるように引き続き調査を深めていくことを求めまして、意見表明を終わります。
#11
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございました。
 各党の意見表明が終わりました。
 かなり幅広く御意見が出ましたので、これから各委員相互の意見交換に移りますけれども、便宜このお手元にございます四つのテーマに絞りまして、順次させていただきたいと存じます。幅広い御意見をお持ちの方は、その都度、そこの項目でやっていただくと大変有り難いと思っております。
 それではまず、「結婚、子育て、家庭」、このテーマ。
 坂本さん、どうぞ。
#12
○坂本由紀子君 少子化対策として一つ大事なのは、子供が健やかに育つ環境整備を早急に進めることだと思います。
 第一に障害児教育、これは学校教育だけではないのですが、発達障害の場合には早期発見、早期対応が必要だということに典型的に見られるように、幼児期から子供に対して必要な教育を始めとするサービスがしっかり提供できるような環境を整えるということが大事であろうと思います。
 このためには、特に、最近は親の教育力の不足というようなことも言われますので、保育園でありますとか幼稚園、学童保育、学校等々を早急に整えると。学校が義務教育としてすべての国民に開かれているのと同じように、子育てのサービスがすべての必要な人に十二分に届けられるということが必要ではないかと思います。このため、地方自治体にこういうことについてのもっと積極的な役割分担を担ってもらうための法制の整備であるとか、あるいは各種の資源を使えるような規制緩和、それから高齢者、NPOの力を始めとする地域力を結集した対応が必要ではないかと思います。
 二つ目は、特に小児救急医療に見られるような医療体制の整備が子育てについては不可欠だと思いますので、このような体制も含めたことに取り組むべきではないか思います。
 さらに、加えて、ちょっと二つ目のにも関連してくるんですが、子育てにおいて自立の心を育てるということが大事だという視点を忘れてはならないと思います。キャリア教育ですとかあるいは性教育についても、必要なときに必要な教育を行うということも大事ではないかと思います。子育てに関連して、子供を犯罪から守るという子育てに関しての留意点も大事にされる必要があると思います。特に、有害図書であるとか性犯罪というような点で、このような問題についてもっと積極的な政策を早急に打つべきであろうと考えます。
 以上です。
#13
○会長(清水嘉与子君) 狩野安さん、どうぞ。
#14
○狩野安君 私は結婚について一言お話ししたいと思うんですけれども、私たちの年代ですと、私の年代では、もうほとんど結婚というのはお見合いが多かったんですね。そういう意味で、現在の若い人たちの結婚での出会いがなかなかないということで、男性も女性も結婚する機会というか人に恵まれないという環境が、私は結婚というのをする人が増えてないというか、減っているということの一つの原因だというふうに思うんですね。
 よく芸能人が結婚をしますと、私もすごい拍手をもって、ああ、こういうみんな若い人たちがすてきな、好きな人が結婚するということは私もしたいわとみんな思ってくれるだろうなと思って拍手をするんですが、やっぱり若い人たちにとって結婚する相手の出会いがないということが大変あれなんで、今いろんなところで結婚の、いろいろ見合いのあれだとかといういろんなのがありますけれども、余り安心できるような出会いの場がないような感じがいたします。もっときちっとした、行政か何かできちっとした出会いの場をつくるような、そして私たちのようなおせっかいばあさんがどこかいろんなところでそういう場面をつくっていけるような、そういう機会というものはとても必要なんじゃないかなというふうに考えていますので、そういうことも、これからも何かいろんな形でみんなでやっていければいいなというふうに考えています。
#15
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございます。
 ほかにいかがでしょうか。
 羽田雄一郎さん。
#16
○羽田雄一郎君 民主党の羽田雄一郎ですけれども、家庭について少しお話をさせていただきますけれども、今、核家族化がやはり相当進んでおりまして、どうしてもまだまだ日本の場合は男性社会というんですか、先ほども中小企業の育児休業が進んでいないと。九八%以上が中小企業ですから、ほとんど日本の中では育児休業も男性では取りにくいという状況下の中で、やはり家庭の中で、核家族化している中で、母親一人が子供を見ていかなければならないというような状況が実際にはあるんだというふうに思いますし、やはりそういう中で、児童虐待の問題とか、また本当であれば自分のおなかを痛めた母親が子供に対して、一度はたたきたいと、子育てを放棄したいと思ったことがあるという方がほとんどであるというような状況があるのが今の現状であると。
 そういう中で、少子化対策ということで、二人、三人をということでありますけれども、なかなかそういう方向には行かないんではないかなと。やはりその部分、相談をする相手とか、地域にそういう子育て支援のセンターとか、やはり気軽に寄れるような、また相談できるような場所が必要なのかなと。また、ヘルパーとか、今、チャイルドマインダーというんですか、いろいろな形で家庭にも派遣して来てくれるというようなプロの方もいらっしゃいますから、そういう方が使いやすいように、やはりどうしてもお金が掛かるという状況ありますので、そういう意味ではいろいろな形の施策が必要なのかなということを感じています。
 以上です。
#17
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございます。
 ほかにございますか。
 蓮舫さん。
#18
○蓮舫君 いろいろな貴重な意見を様々な学者の皆様から聞かしていただいて、非常に有意義な調査会だったと思います。
 私自身としましても、ここまで、一・二九まで出生率が下がってきてしまったというのは、これまでの政府が真剣に子供対策に取り組んでこなかった、この部分は真摯に反省をして、その上で現実を見て施策を講じていかないと、少子化対策というのは全く進まないという危機感を持っております。
 その部分では、これまでの、例えば厚生労働省の取組のエンゼルプラン、新エンゼルプラン、あるいは子ども・子育て応援プランにしましても、重きを置いているのが託児という部分、いかに子供さんを預けて働いていけるかというところに重点を置いているんですが、今、様々な女性が多様な生き方をしている時代において、託児だけで、託児に中心を置いて、あるいは子ども・子育て応援プランではもうちょっといろんなメニューを用意していますよと省庁側はおっしゃいますけれども、それは余りにも、ここも言われると困るからという、総花的にいろんなプランを入れているだけで、全部が広く薄くというのは私は効果が出ないと思っていて、これからのアプローチは様々な種類に分けて考えるべきだと思いますが。
 まず一つは、結婚を、先ほど委員からもお話ありましたけれども、していらっしゃらない方たちがした場合、産む産まないという選択をするときに、もちろん自由な選択ですが、産みたいと思わせるような施策をどういうふうにまず講じていけるのかが一点。
 もう一つは、もう既に一人あるいは二人お子さんをお持ちになられていて実際に育児を経験されて、経済的にも精神的にも、こんなに大変だったらもう二人目、三人は要らないと感じていらっしゃる方たちに、どうやって、大変じゃないんだよ、楽しいんだよと思わせるような施策が講じれるのかが二点目。
 もう一つは、今一年間に百十二万人しか生まれなくなってきてしまった命を、虐待とかあるいは事件、性犯罪の事件とかあるいは誘拐、略取とか、こういう残念なことで、あってはならないことで、どうやって失わせないようにするのか。今ある命をなくさないというのも、私は大切な少子化だと思っています。
 この施策と、もう一つは、不妊治療で、治療で悩んでいらっしゃる方たちに対しての的確なドクターのケアですとか、あるいは、ある種誤解のある言い方になるかもしれませんけれども、やめどきといいますか、その女性の体が本当にぼろぼろになってしまわない前に、もうこれで可能性はという部分の、ある程度個別的にきっちりとした精神的な、肉体的な治療、ケアも含めて、不妊対策を総合的に、単なる経済援助だけではなくてやっていく必要があると考えています。
 そういうふうに、アプローチを、入口を変えて多様な生き方をしている女性や家庭に対しての施策を講じていかなければ、私は、少子化対策といっても単なる何か一過性のブームの政策だけに終わってしまうような気がしております。
 ありがとうございます。
#19
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございました。
 山本孝史さん。
#20
○山本孝史君 会長御指定の最初のパートで言いましたら、伝統的な家族観あるいは結婚観、日本人らしさというか日本らしさと言ってきているようなものをもう一度見直しをするということが、一番大変なところではなかろうかと思います。
#21
○会長(清水嘉与子君) ほかによろしいでしょうか。
 山谷えり子さん。
#22
○山谷えり子君 自由民主党、山谷えり子でございます。
 先日の遠藤順子参考人がおっしゃいました胎児とお母さんの応援の実績、あれを語られた、そのことを語られたわけですが、産めるかどうか悩んでいる妊婦に対しての相談、それから応援体制というのをもっと国として、民間が十分にできるよう、あるいは公ができるように進めていくべきだというふうに思っております。
 それから、年齢を考えない過激な性教育、結果としてフリーセックス教育をしているような現状、またジェンダーフリー教育や家族を否定するような家庭科の教育が行われておりますけれども、自己決定権を高めることをバランスを欠いて教えられている教育の現状というのが少子化を進めている面があるというふうに思っております。教育の正常化と健全育成のために諸施策を進めるべきだというふうに考えております。
 それから、国立成育医療センター名誉総長の松尾先生の言われた、幼い子の長時間保育は母子にとって良くない、育児は男女が均等に分担されるべきものと考える役割分担の混乱はどこまで続くのか、これでは母性が喪失してしまう、母性支援をしなければいけない、ジェンダーフリーが根拠のない思想であることを重く受け止めてほしいというお説には、私は大変感銘を受けました。
 保育所の政策や労働政策だけで問題は解決しません。多様な働き方の支援、これは進めねばなりませんが、なぜ進めなければならないかというと、子供が健全に育つために重要だからという視点で進めなければならないと考えております。生命と家族の尊重、伝統、文化、歴史といった根っこを大切にする教育を進めなければ、若い世代に命の連続性、家族のきずなの美しさ、神聖さが伝わりません。これが若者の自立や大人になること、結婚することをためらわせ、あるいは妨げているのではないでしょうか。
 また、女子大学の幾つかで子守歌やおとぎ話を聞きながら眠った体験のある学生がどのくらいいるかを聞いたところ、数%しかいなかったということを大学の教授から聞きました。子守歌を歌わない、あるいは歌えないお母さんたちが増えていることは、小さいようで大きなことです。社会全体として赤ちゃんを宝とする心を取り戻すことを軸に、財政支援、人間的政策を考えていくこと、自助、互助、公助のバランスの在り方を考えていくことが大切だと思います。
 それから、個人の様々なライフスタイルというのは重要なんですが、客観的な科学的なデータというのをもう少し国民に向けて出していいのではないかというふうに思います。例えば、結婚適齢期はないけれども出産適齢期はある程度あるわけでございますし、それから生殖補助医療の光と影というような客観的科学データはもう少し国民に知らせなければ国民が正しい判断ができないのではないかというふうに考えております。
#23
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございました。
 一つ目のテーマ、まだほかに御発言ございますか。
 山本保さん、どうぞ。
#24
○山本保君 ありがとうございます。
 一つ目ということを中心にしゃべりたいと思うんですが、私、実は毎回、時々申し上げますように、ちょうど一・五一ショックですか、あのときに厚生省の児童福祉の専門官というのをやっておりまして担当をしていました。大変なことだということになったときに、当時役所の中の最初の議論は、もっと子供を産んでもらおうということを出そうという話でまとまったんですが、あのとき海部総理大臣だったんですけれども、どこかの段階で大きく転回しまして、それで今日も皆様方、与野党ともにおっしゃっていた、子育てというものを健やかな子供が生まれて育っていくことを応援する社会にしようという、そういうのが海部内閣のときに出されたんですね。いまだにそれが続いております。
 やはり、今回のいろんな専門家の御意見聞きましても、もちろん、もっと子供が生まれていくことがいいんですけれども、やはり少子化というか、子供の数が減るということをまず前提とした議論をしましょうという先生が多かったなと思いまして、私もそれは、別に問題は逃げずに、だからこれでいいと言うかどうかは別としても、きちんと、もっと子供を産めというようなことを意味もなく言うよりはよほどいいふうになってきたかなと思っております。
 それで、先ほども蓮舫委員からこれまでの行政は何やっているんだという指摘がありました。私は別に弁護するわけではありませんが、どうなっていたかといいますと、正に最初の福祉というのは、弱者を対象とするというふうにずっと四十年ごろまで、以降は健全育成とか家庭ということを言い出したんですが、元々一般の健全な方というものについては福祉の対象ではないという考え方が非常に強かったということが一つあります。ですから、先ほど託児と言われましたが、正に労働者階級の子供が一般よりも弱者の立場にあるのだからそれを守るんだ、助けてやろうという施策だったということですね。
 これがやはり今になってみますと、幼保のこの前総合施設もごらんになったと思いますけれども、そういう考え方というのはやはり一面的ですし、またそれをやっている限り明るい展望というのは見えてこないというふうに今変化しつつあると思います。
 もう一つは、厚生労働省という名前になりましたように、私もやっていたころは、福祉というのは非常に狭い分野しかできないわけでして、実際には子育てというのは別に空中でやっているわけではなくて、だんなさんは仕事に行き、奥さんも実はパートに行き、そういうところでやっておりましたけれども、これまではもう行政の縦割りというのがありましたから、子育て家庭に対して応援をするといっても、児童手当を出すなり、あとは育児のサービスをするなりというものがもう精一杯でして、男性が、また会社が一緒になって子育てをやりましょうなんてことは厚生省として全然打ち出すこともできなかったんですね。それがやっと最近、まだまだこれからですけれども、ようやくそのことが課題になってきたと。こんな気がしておりますので、これからはもしもっともっと先生方の方の力強い御意見いただければ動くんじゃないかと思っております。
 それで、ちょっとだけ、私ちょっときつい言い方ですが、議論のために、今までの制度にはただ乗りをしている人が結構いるということについてちょっと言ってみようかと思います。
 例えば、一つは企業がただ乗りをしていると。保育所というのは正に企業のただ乗りでして、御自分で、この前ごらんになったような大企業であったり、自分で保育の施設をつくったり、それから、そのために育児休業をしっかり取らせて代わりの方を採ったり、こういうことをしますと、企業というのは大変なお金も掛かりますし、なんですね。ところが、その地域、自分の会社、工場のあるところに自治体が保育所をつくりますと、もうほとんどお金は、もちろん税金というのは出すわけですが、しかしこれは一般と同じでして、一般にならされるわけですから、実は企業は保育所に対してもうただ乗りで使っているということになると思います。ですから、この辺はもう少しきちんと企業から出していただく。御存じのように、今の児童手当というのは、企業のお金、企業から出してもらうというのが中心ですけれども、これはもっと考え方を変えて、もっともっと出してもらわなくてはいけないんじゃないかなという気がします。
 それからもう一つは、これは私も実はそうなんで言わしていただきますが、子供がいない人がおります。私も実はいないんでして、子供が大好きなんですが、まあ生まれませんでした。そうしますと、私どもは、やはり年金ということを考えましても、子供を育てている方に対してやはりただ乗りをしているということは、申し訳ないと思いますが、あります。もちろん、そう思いますから、時々ボランティア的に子育てを手伝ったり、そんなことをすればいいと思うんですが。
 ですから、今度は、やはり先ほど我が党の意見にもありましたように、育児保険とか子育て保険という形で、子供を持ってない人も皆分担してください、当然それが子供を持っている方にお金が行くんですよというような、そこで不公平をなくすような施策というのは非常に重要じゃないかなと。じゃ、出すばっかりで、子供がいないから出すなんておかしいと思ったら、さっき言いましたように、実は施設にはまだ一万人、二万人と、かわいそうな子供たちたくさんおりまして、そういう方を是非受けていただく、里親やっていただく。そういうときには当然そのお金を使えるようにすればいいわけですから、これは子育てということに参加した人にみんなで社会が応援する体制。税金だけだとなかなか厳しいですから、やはりこれは税金という形よりは、さっきのただ乗り論でいけば、当然一人一人出した方がはっきりするんじゃないかなと思うんですね。
 それから最後は、やっぱりこれはもう先生方同じです。男性がやはり女性にただ乗りと申しちゃいけないんですが、明らかにもう自分たちがずるい立場にいると思っております。子育てとか、ここでできない。そこで、例えば会社の昇進ですとか、もちろん制度がそうなっているとはいえ、基本的に女性が仕事ができないということを、逆に言えば、だから男性がやるんだということで社会をつくってきたのかなと。
 皆様で見学し、私もなるほどと思った、あの神戸のP&Gの会社ですか、あそこはやはり女性の力というものをどう引き出すかということが大きな観点にしているというのは私もなるほどなと感心しましたんですけれども、やはり男性としては、ここはもうはっきりと男も育児参加又は女性の少し後ろへ下がってもいいから応援しなくちゃいけないと、こんなことも考えております。
 ありがとうございます。
#25
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございました。
 それじゃ、加藤敏幸さん、どうぞ。
#26
○加藤敏幸君 第一の「結婚、子育て、家庭」という項目で、ちょっと全然視点は今までも出てないんですけれども、実は平安時代は通い婚であったと。こんな話も昔勉強したり、だから第一のここの項目というのが、日本の歴史の中で、今私たちが思い込んでいる家庭像だとか結婚観というものは、非常に二千年とか三千年ということからいくと、ある瞬間とは言いませんけれども、非常に幅の狭いある時期に確立されたことではないのか。
 そういうようなことで、歴史的にはなかなか解明されてはいないんですけれども、非常に家庭観ということだって、江戸時代の現実の庶民のレベルはどうだったのかと。しかし、そういう状況の中でもやっぱり子供を産み育てと再生をしてきておるわけですから、そういう視点の少し調査の項目というふうなことも書き加えて、やっぱり余りにも思い詰めて、これしかないということじゃなくて、やっぱりもっと幅のある、我が民族が歴史的にいろんな人たちと交わりながら形成してきたというような、そういう深度のある調査報告いうことも必要じゃないかなということを感じましたので。
#27
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございました。
 それでは、二つ目に移ってよろしいでしょうか。教育、いいですか。
#28
○岡崎トミ子君 教育。
#29
○会長(清水嘉与子君) それじゃ、どうぞ岡崎さん。
#30
○岡崎トミ子君 どうもありがとうございます。
 内閣委員会に所属をしておりましたので、障害者基本法と発達障害者支援法と、この一年間の間にこの二つの法律が成立をしているんですけれども、今、ここに来まして、子供が受難の時代というふうに言われていると。国会の方では、厚生労働委員会では、障害者の自立支援ということで、生活をしていくためには地域の中で自立して生活することができなければいけないので、支援費という問題があったけれども、これ全部お年寄りの人たちも介護保険、施設の中に入れておくというのはもう財政的にも難しいということになっているわけなんですね。
 もう一回基本のところに返ってくると、その根本的には何があるかというと、原則分離の分け隔てられた教育というのが日本の中にあって、障害を持つ人たちは全く別の場所で教育を受けてきた。そうすると、その子供たちというのは、お友達はヘルパーさん、それから介助してくれる人、そういう中で育って今大人になって、私たち大人は男女共同参画社会で自立をする、参加をするというふうになったんですけれども、今もう壁にぶつかっているというふうに思うんです。
 その壁の原因は、小さいときに障害を持つ人たちと一緒に生きるということのイメージがわかないんですね。そうすると、そのイメージがないというのは、超高齢社会は障害を持つ人とともに生きる社会だというふうに思うんです。これが現実の中で小さいときに分けられておりますから、何としても私は、統合教育の実現ということでこれまで文科省とも交渉をしてきました。
 そして、去年アメリカに、国連で障害者権利条約の採択をしていくその方向のためにアドホック委員会があるというのでオブザーバー参加として行きまして、アメリカと韓国と日本の場合というのをいろいろ比較しましたら、日本がとても後れている。その根本のところで、やっぱり統合教育、ともに学び、ともに支え、そしてともに遊んで、そういう時代を暮らした人たちが、将来高齢化社会になって、あるいは障害を持つ人たちが一杯いるときに、本当にみんなで手を差し伸べなきゃいけないんです。ところが、残念ながら、財源でもう頭打ちになっているという状況だというふうに思うんですね。
 で、インクルージョンというのはサッチャー政権があの時代に行っているんですけれども、彼女は、競争だけではなくて統合教育というのを中に入れて、そして、競争と統合教育、これを現実のものとしてやったわけなんです。それは、情緒的な、例えば一緒に、障害を持つ人と障害を持たない人と一緒にやらなければいけないねという面だけではなくて、もう経済的な面も含めてやらなければならないというのがサッチャー政権の時代のサッチャー改革の中身なんですけれども。
 私は、是非日本の中の基本的なところで分け隔てることのない教育ということをしっかりやって、将来みんなが手を差し伸べることができる、そういう社会をつくっていくということが、やはり安心して子供を産み育て、そしてともに生活する、そういう社会をつくっていく上で非常に大事で、そういう社会であれば、子供たちが受難の今の状況を少しでも解決することができるのではないかなというふうに思っております。是非とも統合教育の実現を目指していきたいというふうに思っております。
 一言、仕事の面なんですけれども、これも非正規の労働者が非常に多くなってしまいました。パートで働く人、ニートあるいはフリーターというところで、富める者はどんどん富める、貧しい者はどんどん貧しいという今二極化が進んでいるというふうに言われていますけれども、この非正規の人たちの働き方というものについてもう少ししっかり政治がかかわってきちんとやっていきませんと、子育てをして安心して生活できるという女性の状況ができていかない。女性がどんどん差別、格差ができてしまう社会になっていくのではないかというふうに思っておりまして、基本的に安心して生活をしていくための労働政策や社会保障政策あるいは労働の現場に根差した政策というのが日本の国政の中でしっかりと組まれていくことが大事だと思います。当然、そこには家族政策というものも基点にしてつくられていくことが大事だというふうに思っております。
#31
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございました。
 中島啓雄さん、どうも遅くなりました。
#32
○中島啓雄君 自由民主党の中島啓雄でございます。
 先ほど中原理事から、少子化の傾向を積極的に是正すべきではないかという論と、ある程度これは傾向としてはやむを得ないんで、それを受け止めてどうするかという二つの論がありますというのは誠にそのとおりなんですが、やっぱり我が調査会としては、一・二九がいつまでも続いていいということではないと思いますんで、少子化がこれ以上どんどん進まないようにするということについてはコンセンサスが得られるのではないかと思いますが、その辺はまた事務局の方で、どういうふうにまとめるか、御協議をいただければと思います。
 そういう前提で、やっぱり子供が育てやすい社会、子供に優しい社会ということをつくっていかなくちゃいけないんだろうと思いますが、そこで非常に重要なウエートを占めるのがやっぱり企業側の対応だと思うんですね。育児休業にしても、長時間労働をどうやって少なくするかにしても、保育施設をある程度充実するかにしても、やっぱり企業側がそういうことを認識をして、子供に優しい社会をつくりましょうと、そのために親も子育てに専念できるような社会をつくりましょうという企業風土というか社会風土をつくっていく必要があるんだろうと思いますので、その点で、ちょっと企業側なり、あるいは労働組合の方はもういいんでしょうが、そういった方の御意見というのが今まで余りなかったように思いますので、今後の課題としてメンションをされていただければ有り難いと思いますし。
 そういう企業風土をつくるといったって、それじゃ、それで残業しないで帰られたら企業は経営上問題ではないかというような負担の問題があると思いますので、そこはちょっとこの調査会の話とはやや話が広がり過ぎるかもしれませんけれども、ホワイトカラーの生産性といいますか、サービス部門の生産性というようなものも少し詰める必要があるんじゃないかなと。特に、アメリカなんかに比べるとサービス業の生産性というのは非常に低いという評価でありますから、ちょっとそんな問題意識を持ちました。
 ちょっと私、都合で早めに失礼させていただきたいと思っておりますので大変恐縮ですが、「社会・経済への影響」という意味で、これも、少子化の社会・経済へのインパクトというのがどういうものがあるかという、これもこの調査会としてできればある程度コンセンサスを得られればという感じがしておりますので、総合研究開発機構でその辺の、五百年後には十六万人になってしまうというような、すごいショッキングな想定をされたような本も出ておりますので、そんなことのヒアリングと併せて、今後の問題意識として持っていただいたら有り難いと思います。
 以上でございます。
#33
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございました。
 ほかに。
 山本孝史さん。
#34
○山本孝史君 企業が社会的責任をしっかり認識をするということと、働いている人あるいは企業も含めてですが、お金よりももっと大切なものがあるということの認識をどれだけみんなが共有できるかに尽きているんだと私は思います。どこまで少子化の出生率を回復しなければいけないかというような話ではなくて、今の世の中が進んでいくときに、いかなる状態であってもきっちりシステムとして対応していけるような、その改革を早く進めていくということが大変に重要だと思います。この十年、団塊の世代が引退をしてくるまでのこの十年間が大変に重要な十年だと思います。
 教育という問題でもそうですけれども、学校だけに任しておけばいいという話はやっぱり昔からもない、これからもないので、地域の底力をどれだけみんなが回復できるかに尽きていると思います。その意味では、NPOなり、あるいは会社人が社会人になるというか、早くお父さんおうちに帰ってくるということがとっても重要で、そこにしか社会の活力はない。特に日本のように人材が非常に重要なところでは、人材をもっと大切にする、単に働かせて幾ら稼ぐということではないということをみんなが共通認識として持つということなんだと思います。
 企業に負担を、何か社会保障制度を変えると企業の負担増になるから駄目だという話になる。あるいは育児休業にしても、あるいはその他の障害者の雇用促進等にしても、企業がやはり責任の一端を担っていただかなければいけないんだけれども、そこがもうけが薄くなるから駄目だというふうに言われると、なかなか日本は変わらないのだと思います。
 それと、もう二回目の発言ですから後のことも含めて、日本、今の厳しい財政状況の中で、今の小泉政権という中では経済財政諮問会議での議論、そこで出てくる骨太の方針がすべての方針を決めています。
 そういう意味では、社会保障等でいきますと、負担の中ですべてを賄う、負担なくして給付なしというのは、そういう言い方をされているのかどうか知りませんが、すべてに上限が掛かる、その上限の中ですべて賄えという話で、どんどんと言わば縮小均衡していく形になってくる。それはやはり必要な資源として確保ができないのだと思います。
 何でも公でやれと言うわけではありません。地域の底力と申し上げたのは、それぞれのものがそれぞれなりにかかわりを持たなければいけないと思います。何でも公でやれという声が強いのもそうだと思いますけれども、公私の役割分担というものを考えると、公は一定の範囲までしか持てないという認識の中で、あとそれのプラスアルファなり重層化するのは民間の活力、あるいはそれぞれ個々人が将来を見据えて自ら備えるという以外にはないと思うのです。
 そういう意味ではもう少し、まあ小泉さんといつも論議すると目的税はとらないと、こうおっしゃるわけですし、厚生省に任しておきますと全部保険方式になる。子供保険をつくるというのは、子供のその費用がないからそこを保険でやる。保険でやる。じゃ、子供を持つことはリスクなのかという話になって、必ずしも私はそうじゃないのじゃないかと、こう思います。
 たくらんでおられることはよく分かっておりますが、しかし、そうではなくて、もう少しいろんな仕組みというものを考えて、最低保障といいましょうか、最低限の公的なサービスと、それで民間の部分というものの組合せ、この議論が非常に重要で、実は政党間でもあるいは個々人でもそこの理念にかかわってきますが、ここの認識が違うんですね。そこをできるだけ近づけてくる、すり合わせてくるということが求められているのだと思います。
 大変に難しい調査会を引っ張ってきていただきまして、いろんなお話を聞かしていただいて大変参考になりましたということを、今日で最後じゃないんですかね、ということをお礼を申し上げて、発言とさしていただきます。
 ありがとうございます。
#35
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございます。
 たくさん手が挙がって──じゃ、中原さん、どうぞ。
#36
○中原爽君 ただいま、企業と就業の問題ですけども、中島理事からは労働組合関係の意見も聞きたかったというようなニュアンスのお話がございましたし、神本理事からは時間外労働の関係とかそういうことのお話もございました。
 ここを私も逃したんじゃないかと思うんですが、例えば都道府県の労働委員会、これは労働組合法の管轄になっていますし、それと労働基準監督署というのは労働基準法そのもので、先ほどの時間外だとかそういうものが全部絡んでいるわけですね。それと、職安のハローワークというのは結局労働者の派遣法であるとか、要するにニートとかそういう問題に絡んでいるところなんですね。こういうところが厚労省の管轄なんですけども、その管轄の三つの部分のお話を聞きたかったという気がします。そうしますと、時間外労働であるとか育児休業であるとか、そういう問題が浮かんできたような気がするんですけどもね。それを逃したような感じがいたしますので残念だったという気がいたします。
 都道府県の労働委員会に労使の問題を持っていきますと、じゃ適当に労働組合とそれから使用者側と団体交渉をやっておればいいじゃないですかという程度で終わります。それから、基準監督署へ違反があるんだということで持っていきますと、私どもは無理に罪人をつくるわけじゃなくて、きちっと基準法を守るように指導いたしますと、こういうふうに言います。そこで終わります。ハローワークへ行きますと、これも大体似たようなもので、派遣法に違反していなければ指導をするということで結構ですと、こういうことなんですね。それ、お役所です。
 ですから、本当に困った法定時間外の労働をどうするかという問題を突き詰めてやるということが、お役所仕事で途中で終わってしまうという傾向が非常に強いということがあります。それはやはり確認をしていかないと、この労働問題、この就業と企業の関係というのは表に出てこないままになるというふうに思いました。
#37
○会長(清水嘉与子君) それでは、柳澤さん、どうぞ。
#38
○柳澤光美君 私は、当選したときから、どちらかっていうと古い日本に戻るべきだという主張をずうっとしてきていまして、バブルがはじけて、私はどうしてもアメリカのダーウィニズムからくる、あらゆる人種が集まりましたから強い者しか生き残れない、しかも狩猟民族ですから獲物を捕った人が一番偉くて、社長が何十億も賃金もらう、働いている人も、この森に獲物がいなくなればむしろ獲物がいる森へ移っていかなきゃいけないという市場経済至上主義の論理がアメリカにはあります。それからもう一つは、非常に、もめ事が起こるとすぐ訴える、ですから訴訟社会で、石投げれば弁護士に当たるぐらいという。僕は、グローバルスタンダード、グローバルスタンダードって言っていますけど、基本的にはアメリカンスタンダードが今大きく世界を変えようとしていて、そのことを即日本に持ってくる、急激に持ってくることが私は無理があるというふうに思っているんですね。
 やっぱり日本は農耕民族で、一定の地域で一緒に住んで、一緒に田植をして、一緒に稲刈りをして、困ったら助け合ってという、簡単にほかには移っていかないという、しかも、これ言うと非常に右翼って言われますが、先ほどもありましたけど、単一民族でずうっと二千年やってきたと。で、バブルはじけて自信なくなって、それまでは非常に自信あったんですね、日本モデルが一番世界を引っ張っているだろうと、それを急激に揺り戻してきた。
 ですから、私がいつも言うように、日本の場合には、ですから血縁という縁と、それから地域の縁の地縁というのと、もう一個特色的なのは、私は組合の出身なんですが、日本の場合には企業別労働組合になっておりますから、職種別横断組合ではないんで、企業の中の職縁っていう、職場の縁っていう三つの縁の中で日本人というのはみんなで助け合って生きてくる。例えば、何かもめ事あるとすぐ訴えるんではなくて、日本の場合にはみんなの話合いの中で、先ほどの労働委員会だって和議とか何かで決まっていくんですね、白黒だけの問題じゃなくて。
 日本の場合でいえば村八分というおきてがあって、本当にみんなにはじかれるようなことをやると村八分ではじかれると。ただ、この言葉を聞くと非常にきつい言葉に聞こえるんですが、逆に言えば八分なんですね、二分はきちんと残っているわけです。人の生き死にの問題とか何かは、どんな悪いことをした人間でもみんなで助け合うと。決して村十分になっていないという日本の良さが、私は、今回いろんな先生来られて、経済の先生も評論家も、僕はマスコミも、何かもう日本的な前のものを、新しいのが出てくると全部それがデフォルメされて前のは全部駄目だという論調になってしまう。
 ですから、例えば労働組合で言わしてもらいますと、終身雇用っていうのは駄目だと、年功序列も駄目だと、企業別組合も駄目だというふうに、これはもう全部古いと。でも、逆に言いますと、日本の場合にはむしろ今、中小や何かでも終身雇用をきちんと守って先輩から技術と伝統をつないでいく。ですから、日本の場合は社風っていういわゆる風土がベースになっていますから、この会社の社風の中でできることが全く別の会社の社風へ行ってできるかというととっても難しいんですね。ですから、アメリカとはちょっと違って、その風土というものがありまして、それを使わないとできないということがたくさんあるんですね。
 そうすると、やっぱり技術だけではなくてその風土を知っていくという、ある一定期間勤めて積み上げていくっていう、年功じゃなくて、終身型のところは、全部とは言いません、いろんな勤め方がありますけど、根幹のところはやっていかないと、今途中で定期入社を入れていない企業が非常に苦しんでいるんです。そこが穴空いちゃうんです。つながらなくなるんですね。急遽、中間入社では風土が積み重なっていませんから非常に難しいということにやっと今気が付き始めている。
 それから、年功って、賃金が僕は公務員の皆さんみたいにこういうふうになっていくのが本当の年功で、今民間はそこまで行っていません。逆に言えば、ある一定の年功は必要なんです。その風土に根付いて習熟をするというのは大変強い能力なんです。机上論ではなくて、いわゆるOJTで身に付けていく。ですから、同じパートさんでも、一年間そこの職場を経験したというのは、新しい人よりははるかに一年間の習熟を持っているんですね。それから風土を知っている。ですから、こんな形ではなくて、例えば時給八百円のパートさんが、毎年十円ずつの定昇があったとして、百円上がるには十年掛かるんですね。という形の習熟度の部分まで全部駄目だという判断をしてしまう。
 ですから、余りにも、こうじゃなくて、一定の部分を押さえておいて、その上が少し動きますよというような組合せにならないで、能力主義だ、実力主義だ、成果主義だということで殺伐とした仕組みをつくってしまう。ですから、そのことを残していないところが後からみんな後悔しているんですけど、決してうまくいっているわけではないんですね。というふうに、終身雇用も。
 それから、企業別組合というのは、私は、日本の最大の武器で、ですからこういう生産性運動なんというのが本格的に持っているのは日本だけなんですね、労使できちんとやっていこうと。特にマンパワー産業というのは労使の、水をためるまで一生懸命やろうと。その代わり、分けるときはどうすると。ですから、家庭の中とか地域の中とか、それから企業の職縁の中に教育だとか先輩との人間関係だとか、いろんなものがつくられていた、それを全部壊してしまって国がやると、これは膨大な経費掛けてもそう簡単にいかないだろうと。
 ただ、私、今回なるほどと思ったのは、冒頭のときに、松谷先生でしたっけ、民間企業が変えると思いますという話が出てきたんですが、恐らくこんな形でもう一回民間企業は揺り戻しになって、例えばこの前行った資生堂さんは大きな企業だからできると。ただ、保育所も、例えば僕ら小売であっても、ショッピングセンターでつくって、しかも地域社会のお客さんもそこに子供を預けれると。そこに公的な部分で保健師さんだとかというふうに、これ連携を掛けるというふうにつくっていくという方策で随分変わってくるのかなと。
 ですから、今やっと、僕は経営者の皆さんも少し反省を始めていると思うんですが、本当は国を挙げて、経団連だとかそういうトップのところで、もう一回やっぱり人というのをいろんなところで大事にしていく。それから労働組合も、もうそろそろ経済闘争ではなくてNPO的な活動に動いて、地域の連携等にもはまっていくというような新しいジャパニーズスタンダードを私はつくっていくということが非常に大事なときになってきているんではないかなと、大変大ざっぱな話であれですが、そんな気がしています。
#39
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございました。
 小林美恵子さん、どうぞ。
#40
○小林美恵子君 先ほど障害者教育についての御意見がございましたので、そのことに関連して意見を述べたいと思います。
 私は、やっぱり個々の障害の特性に応じた教育というのは、やっぱりそれを無視してはいけないといいますか、それは絶対必要だというふうに思います。
 それで、実は私、先日、文教科学委員会で筑波技術短期大学に視察に行きました。視覚・聴覚障害者でございましたけれども、もうとにかく教材一つ取っても、その障害に合った、一人一人に合った教材がつくられています。
 そういうことがやっぱり、これは大学の話でございますけれども、義務制のレベルであっても、やっぱり今の養護学校とか盲・聾の学校というのは本当にその障害に応じた教育というのがなされていて、それはそれで大きな役割を発揮しているというふうに思うんですね。それを、一路統合となりますと、今の小学校とか中学校とか、例えば四十人学級であったりして、そして先生も多忙で、そういう体制の中だけではなかなか本当にその子供たちの発達を促すということはならないので、今は、今の障害児教育をもっと拡充するというか発展さしていくといいますか、充実させるということが政府としては求められているんじゃないかなというふうに私は思います。
 それと、就業の問題でございますけれども、やっぱり私は、別の調査会、雇用問題の調査会もできておりますけれども、今回のこの少子高齢社会を考えますと、今の非正規雇用の労働者の増大というのは少子化にかかわって重大な問題というふうに思います。ですから、この調査会でもそうしたことについてはやっぱり調査を深めていくということが大事ではないかなというふうに思うんです。やっぱりこれだけ、何といいますか、非正規の雇用の労働者が増大しますと、決して労働者の責任ではありませんよね。そういう労働者を生み出してきたのは、やっぱり私は、これまでの政府の労働政策にあったというふうに言わざるを得ないと思います。
 それで、本当に低賃金で不安定な時間帯の就労で、それでは将来が不安で、結婚して子供を産もうかという気にはなかなか本当になれないというふうに思うんですね。ここを抜本的にやっぱりメスを入れるというような深め方が必要だと思います。それは、その労働者の方の今後の生活、今の生活を支えると、それだけではなくて、日本のこれからの企業にとっても重大なことだというふうに考えます。それの上で、企業の社会的責任を果たすということは、これは極めて大事なことだというふうに思います。
 そういう点からいきますと、収益を上げるために低い賃金で労働者を雇う、こういう企業の在り方自身を抜本的にメスを入れるということも必要だと思いますし、同時に、収益を上げている、大きくもうけている、そういう大手の企業からはやっぱり財源的に、社会的に貢献をしていただくということは大変必要なことだというふうに思います。
 例えば、私どもが年金の政策を出さしていただいたときがございますけれども、そのことをちょっと紹介しますと、二〇〇〇年度の話でいきますと、国民所得、二〇〇〇年度の場合でいうと約三百八十兆円で、うち企業の税負担は十八・六兆円です。社会保険料の事業主負担は二十八・二兆円ということで、税と社会保険料全体の負担は、国民所得比でいきますと一二・三%です。世界では、イギリスは一六%、ドイツ一七・七%、フランス二三・六%です。そういう国々と比べても、日本の企業のこういう財源的負担というのは極めて低い水準にあると言わなければならないんです。
 こういう点でも、いわゆるもうけている大企業に対してはしっかりとその点の社会的貢献を果たしてもらうということは大変重要なことだと思いますので、そこは意見を述べたいと思います。
#41
○坂本由紀子君 就業について言えば、私は、働き方の見直し、雇用のルールの変更が必要ではないかと思います。
 先ほど、残業を減らすために割増賃金の率を上げたらいいという意見がありましたが、一見、割増賃金の率を上げると残業が減るのではないかということを思われますが、実際には、高い割増し率になると、むしろ働く人は、賃金が増えたいのでもっと働きたいという人が増えるのが実際ですから、残業を減らす政策としては必ずしも有効に機能しないというふうに思います。
 もちろん、全体としてそういう、育児期には男女ともに残業しないと、そして子供と一緒にいられるような働き方にするということが必要であると同時に、働くことについて今はもう労働時間の長さが基準になっているんですけれど、労働時間の長さだけで測れる仕事ではない仕事が増えてきている。つまり、仕事を就くに当たって、どういう職務をやるかということについての、具体的な職務内容について求められる能力だとか、求められる成果というものを明確にすることによって、より仕事についての時間ではない働き方が可能ではないか。そうすることによってもっと生産性を上げて、より短時間で成果が上がるという働き方に変わってくるのではないかと思います。
 そういう職務内容を明確にする、つまり能力評価をしっかりすることが社会の共通のルールとして徹底すれば、例えば子育て期にいったん退職した女性が再就職をしたいといったときに、求められる能力が明確になっていることによってより再就職も容易になる、適正な評価を受けるということになりますので、そういうことをやっていく必要があるのではないかというふうに考えます。
 それから、教育に関連して、今の教育が人格形成であるとか専門能力の付与について、特に大学教育においてどれだけの成果が出ているかということについてもう一度考え直してみる必要があると思います。
 教育費の負担が大きいというのが子育てに共通の課題として皆さんおっしゃいましたが、ほとんど全員が大学に行くと。大学に行くにはお金が掛かる。それだけのお金を掛けた成果が得られるのかといったら、今の大学教育はそこまでの成果が得られないのではないか。
 でありますので、もっとそういう教育に求められるものを、教育は社会のかがみでもありますので、求められる社会の中での能力というのが明確になることによって、教育内容についてもよりその見直しが図られるのではないかというふうに思います。そうすれば、フリーターであるとかいうような不安定な働き方も、そういうことを取っ掛かりにしてより安定的な雇用、処遇もきちっとした処遇が求められるところに変わっていけるのではないかと思います。
 それと、雇用に関連して言えば、これは少子化にあって特にそう思いますが、むしろ高齢者、それから障害者の能力をしっかり就業の場においても活用するということが大事だろうと思います。そうすることによって、全体としてのみんなの就業時間が軽くなってくるのではないかと考えます。
 以上です。
#42
○加藤敏幸君 加藤です。ありがとうございます。
 中島委員が離席されるんですけれども、ちょっとごめんなさい、御質問があったような気がして。
 民間の労使、組合がありますから、五人に一人ですけれども、二〇%しか組織できていませんから、その立場で、今言われた経費がたくさん掛かってくるからそれはもう受け入れられないという姿勢だけではないんです。
 なぜなら、もう二十年前からいろんなことやってきて、例えば育児、介護、労働時間、働き方含めて相当な制度変革を労使が受け入れるなり、法制化の前のテストケースとしてのある一定の普及ということを努力をしてきたし、本件については企業も相当協力をしたし、理解できています。少子高齢についても、ここ数年間やっぱり気持ちは全部持っているんです。
 だから、見えていませんけれども、ここの春の交渉のときに、賃上げはしないけれども、ベースアップは、配分交渉の中で配偶者手当、家族手当の考え方が相当今変わっています。極端に言えば、出産一回に関して二百万円まで出すと、そういうふうに、これは企業内の賃金の配分の体系を大きく変えればそのぐらいのことはできる。ただ、目立ち過ぎるからやめようとか、そういうふうな議論が出てきているということであります。
 それから、山本委員が言われた、やっぱりただ乗り企業の問題については、一つは、やっぱり企業も一員ですから、各種政策をいかに社会化していくかと、社会化していくことの費用の負担は税で見るのか何で見るのかという議論で、やっぱり合理的に仕組みをつくっていただければ、私は、民間の企業はそれほど頑迷固陋でもないしということで、私はしっかり枠組みをつくることが必要だと、こういうことで。
 済みません、足止めをいたしまして。
#43
○会長(清水嘉与子君) よろしいですか。
 じゃ、中原爽さん。
#44
○中原爽君 済みません。
 先ほどお話がありました時間外労働であるとか休日労働の件なんですけれども、例えば休日労働ということになると、これは法定の休日が指定されるわけで、週休二日で土、日休みでありましても、日曜日の法定休日だけが三五%の割増賃金が出ると、土曜日は協定によれば一銭も出ない場合もあるわけですね。そういう場合ですと、例えば基準監督署に何とかしてくれということで持ち込みますと、三六協定でおやりになっていて、三六協定が次の期限の三年までこれは動かせませんと、そういう返事になるんですね。
 ところが、やはり法定の休日だけ出勤すれば三五%もらえるんだけれども、そのほかの休日はたくさんあるわけですよ。それはみどりの日でも国民の休日でもたくさんあります。でも、そのときに駆り出されても一銭も出さないよと言われりゃそれっきりなんですね。そういう法律になっているんですよ。
 だから、そこのところが、やはりこれからこういう企業と就業ということの関係は見直す必要があるかなということで、先ほど、要するに基準監督署が、持ち込んでも法令上そうなっていますというふうに言われてしまうだけということなんですが、それでしたらフレックスタイムをどうするかと、女性の就業について、そういったところの指導をきちっとやってもらえるようなお役所じゃないといけないんじゃないかというふうに思っております。
#45
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございました。
#46
○柳澤光美君 関連で。
#47
○会長(清水嘉与子君) それでは、柳澤さん、どうぞ。
#48
○柳澤光美君 おっしゃるとおり、私、日本の場合に、労働組合もそうなんですが、企業もすべて賃金で払うというのがすべてになってきてたんですが、むしろ今時間というのをどう守るかという方が、少子高齢化もひっくるめてそうなんですけれども、すごく価値が高まっていると思うんですね。賃金払わなかったら賃金不払で大騒ぎになるんですが、労働時間は守られなくてもそう大きな騒ぎにならない。また、労働組合もだらしないところあるんですね。企業別組合ですから、本当に厳しくなるとやむを得ざるやる。ですから、賃金不払、残業辺りが見透かされる。
 しかも、製造業と違って、流通・サービス業というのは本当にもう二十四時間三百六十五日になってきまして、祝日つくってもらっても休めないんですね。サマータイム入れても何の効果もないというふうに思います。そうすると、非常に守れない。この辺が、さっき割増しやれば良くなるかって、決して駄目なんですね。
 私は二回ほどスウェーデン行っているんですけれども、スウェーデン辺りだったらメーカーは、向こうはもう六週間の有給長期休暇ですから、本当に取れるんだろうかということで、各デパートとスーパーと企業に入って調査したときに、実は向こうは時間というのにすごいウエートを置いているんです。ですから、各店舗に必ず時間マネジャーという方がいらっしゃるんですね。ですから、ほとんど女性の方が多かったんですが。例えば残業を命じると上司の責任なんですね。そうすると、二時間残業をやると、割増しではなくて、この残業の二時間は時間で返すようになるんですよ。ですから、今度は、その方は好きなときに遅く二時間来るか早く二時間帰れると。というぐらい、時間に対して、相手に負担を掛けたら、その人は今度好きなときに二時間ゆっくり来ますよというぐらいになる。
 で、年末から各売場単位に、一月一日から十二月三十一日までにどこで長期休暇を取るかというのが話合いで決まっていくんですよ。もめると、先任権で早く勤めた人の方が優先するんですが。そうすると、一月一日から十二月三十一日までに個人の年間のいわゆる計画が入ります。ここで足りないから、この期間、学生バイトをどう入れようかと、それでは、少し前に入れてどうつなごうかというふうに、時間マネジャーというか、いわゆる人と時間を管理をするマネジャーというのがいて組み込んでいく。
 ところが、日本はその部分が一番後れたんですね。何でも金で解決してしまうと。ですから、今回、女性の勤務の場合も、特に子育ての皆さんというのはお金じゃないんですね。決まった時間に来て決まった時間に帰れる以上に、子供が熱を出したら少し遅く来るとか、急に休み取るというのも非常に許してもらえるという納得感が取れるということをもう一回組み立て直さなきゃいけない。ところが、今非常に人をコストで考えて、利益ばっかりに行ってしまう。だから、働く人のニーズを、じゃ企業とのマッチングをどう図るかと。
 ですから、僕らは今パートさんの組合員になっていただくというのをやっているんですが、決して雇用均等法だけではなくて、特に学生バイト、パートの、いわゆるバイトの部分というのは夏休みとか何かで一定期間、常に辞めてもらう。子育ての皆さんのところというのは決して男女平等じゃないんですね。その期間はむしろ余り役職に就きたくないんです。きちんと早く帰れる方がいいんです。子育てが終わったら、男性に負けないように偉くもなりたい。そうすると、いろんなラインが引かれていて、それが乗り移れるようにしておきさえすれば制度上でできるんですよ。それを何か男女雇用均等法、平等だというんで、今やっている仕事が正社員もパートも一緒じゃないか。これだけ見ると一緒に見えるんですが、こっちの人はこのラインを上っていく過程でこれがあると。で、今の人はここにあるが、乗るんだったらこっちのラインに乗ればこっちに行きますよというふうにしないと、非常に矛盾を引き起こしてしまう。
 この辺が、高齢者の雇用もそうなんですが、今まではどうしても女性とか高齢者というのは製造業というふうに思ったんで、むしろサービス業が増えていまして、逆にサービス業というのは労働集約型の産業ですから、仕事は一杯あるんです。例えば、小売でいえば、開店前の朝二時間に商品を並べるなんて仕事は山ほどあるんですね、後片付けをするとかというふうに。あるいは、レストランでいえば、あのキャッシャーにだって、男性などもきれいになっていて、子供に声掛けれると。何も若い女性だけが必要じゃないと。それが一日二時間、週三時間でもできる。
 というふうに、企業がもう少し働く人のニーズとどう合わせて組み合わせるか。時間というのをうんと大事にしていくというふうに意識を少し切り替えていくと、それから、女性の働き方あるいは高齢者の働き方、働く人のニーズをどう組み込むかというふうに変えていくと随分変わってくるだろうなという思いはちょっとしています。ですから、余り割増しとか何かだけの問題でもないんだろうなと。
#49
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございました。
 大分このテーマ、まだまだ御発言があるようですが、また後で時間がありましたらまた戻りますので、取りあえず「出産、健康」の問題。
 後藤さん、どうぞ。
#50
○後藤博子君 ありがとうございます。
 どこで手を挙げようかと思って、待ち切れなくなって、最後の「その他」に行こうかなと思っていたんですけれども、ちょっと待ち切れなくなりましたので、つたない意見ですけれども、述べさせていただきたいと思います。
 私は、教育でもこの少子調査会でもそうなんですけれども、人をどう育てればいいんだろうという視点でいろんな物事を考えてきたつもりです。今も、この前の監禁事件だとか、溺愛された挙げ句に少女を監禁してというような、すごい痛ましい事件が起こって、どうしてそんな人が世の中に一杯できちゃったんだろうと、そういうことを思いながらやってまいりまして、出産という場、特に結婚、家庭、教育、出産、仕事、社会、すべてには私は行き渡ることだと思うんですけれども、その出産ということで、そこを視点に話をさせていただきますと、なぜ子供が生まれるんだろうと。それはあなた、男と女がセックスすれば生まれるよという簡単な問題じゃないんですね。
 もうこれずっと、私、議員になる前に、熊本の中原和彦先生という、産婦人科の医学博士の先生方が先生方で勉強会をつくっていまして、幸せ学という、これは宗教でも何でもないんですが、そういう医学的に見た出産ということで研究会を立ち上げていまして、毎回、何か月に一回かぐらいその講座があるんですけれども、一度その講座に聞きに行ったんですが、子供というのはセックスしたから生まれるんじゃないんだと。胎児という、赤ちゃんそのものが例えば後藤博子を選んでその子が出てくるんだよというような研究があって、非常に面白いなと思って聞いておりました。
 そうしたら、最近になりまして、十七年の三月二十二日の火曜日の新聞を目にちょっとしたんですけれども、胎児の記憶という、生まれる前から伝えているという、これが出てきまして、これもやっぱり中原先生たちが研究していることが、同じような研究が書かれているんですね。それは、すべてこのとおりかどうかは分かりませんけれども、明らかにそういう胎児の記憶の中に、生まれた後、三歳児とか小さい子供さんに聞きますと、胎児記憶というのがありまして、「おぼえているよ。ママのおなかにいたときのこと」というのがありまして、暗かったとか、産道出てくるときはトンネルを通ってきたんだよとか、何とも不思議なことを言う。やっぱり、ここにその記事があって、それが本当らしいです。
 ですから、そこをちょっと、何が言いたいかというと、子供は単に、だんなと結婚してただ単に産もうと思って産んだんじゃなくて、子供は生まれる前からそのお母さんの家庭の中に、家族の中に、自分がその家族に入りたいという思いがあってその子供が生まれてきたんだよということなんですね。その辺をもう少し教育の中でもっともっと教えていけば、自分勝手ではない、自分が勝手に産んだんじゃなくて、生まれた赤ちゃんは、何だ、自分を選んで来てくれたのかというような、そういう教育がなされれば、もっと私は産むということに関して前向きにとらえていくんじゃないかと思います。
 そして、そうやって産むと、単にできたからとか、できちゃったんだとか、できちゃった結婚したんだからということじゃないし、望まない出産でもないし、生まれてこなければよかったなんというようなこともないし、ああ、この子は自分を選んで、うちのお父さんとお母さんの間に生まれたいと思って生まれてきたんだからと、そういう視点で赤ちゃんの生まれるということを考えていけば、その赤ちゃん自身も、生まれたときの赤ちゃんの記憶の中には、前向きにお母さんたちが考えてくれた赤ちゃんは非常に前向きな行動をするそうです。そして、あなたなんか生まれてこなければよかったのになんというふうなことで産んだ子供さんは、どうしても後ろ向きなちょっと考え方があるというような、ちょっと摩訶不思議なことなんですけれども、そういうことがあります。
 そういうことがあるんだという、現実にあるんだということをもっと私たちは知るべきだし、だから単に結婚して子供を産むことが損だ得だとか、女性が産むのは損なのよ得なのよという視点じゃなくて、どうして命を育てるか、人を育てるかという視点が私はこの議論の中で、ずっと調査会の中でもいろんな先生方が参考人で来られておりまして、私も突拍子もない意見を時々言ったんですけれども、そういう視点が非常にちょっと抜けているんじゃないかなというふうに思っております。
 そして、そういう、じゃ、その前向きに産んだ子供をどこまで育てればいいのかとなると、前向きに産んだ子供はもう十八も十六も二十歳まで育てなくていいわけです。お母さんやら家族が、あるいは周りが、あるいは狩野先生のような周りの方が一緒に育てていくということを、三歳とか六歳でいいんですよ、やることはね。そして、三歳、六歳までしっかりとそうやって育てれば自立しますし、自分で物事を考えられる力もありますし、生きる力ももう備えられるんですよ。そういうことがないまま、ほら十歳じゃ、中学生じゃ、高校生だといって、今問題になっている子供たちをそこから、それはおかしいよなんということを言ったって、一番最初の生まれたときから、胎児のときから三歳、六歳までにしっかりとそこだけやっていれば子供は育つんだということをもっともっと私は言うべきだし、これからも私の中ではもっとそこを主張していきたいと思っております。
 そして、そういうことで子供を育てると。そして、子供を育てて、育て上がった、十年も二十年も育てるんじゃなくて、わずか人生八十年からいえば三年間、六年間の子育てをしっかりすると。そして、そのサポートをするのに国がお金を出したり、社会保障をそこでやればいいんであって、そして子供を育てた三年間、六年間の後にお母さんが仕事をしたいと思えば、そこに仕事をするための何というかサポートをしたりとか、女性たちにもっともっと社会に出たときに仕事をしやすいような環境があったりとか、あるいは熱を出したらちょっと帰れるような雇用の関係があったりとか、そういうものをやっていけばいいと思います。
 だから、そういう基本的なことをやっていると、今の世の中に出てきているような、少なくとも問題になっているような人間は私は少なくとも減っていくと思うし、そこをやらなくして、何か表面に出てくることばっかり追い掛けていってやっているような政策というか施策というか、そういうものでもう思ってしまいますので、これは私は生まれる前から伝えているというこのメッセージ、そして三歳から六歳までしっかりと家庭で育ち、そして家庭だけではもちろん育てられませんから、社会で育ち、地域が育ち、そしてそこに社会保障をしていくという、国が育てるということを基本的に置いていけるようなそういう少子化対策調査会であってほしいと思っておりますし、私もそういう点では、自分の主張としてはそこをしっかりともっともっと言っていきたいと思っております。
 以上です。ありがとうございました。
#51
○島田智哉子君 民主党の島田智哉子でございます。
 大変すばらしい調査会の委員にさせていただいて本当に感謝申し上げております。また、この調査会の特徴として、女性の議員の先生方が多いということもその一つ特徴かなと思っておりますけれども。
 結婚を機に大きく人生が変化が起こるというのはまさしく、男性と女性でいえば、どちらかといえばやっぱり女性ではないかなと思っております。それで、その変化とともに心と体というものの変化が大きいのも女性であると思っております。
 私が、個人的に成育医療センターに視察に行かせていただいたんですけれども、不妊治療に大変力を入れておられる先生が、もう少し早く不妊治療をしてもらえればもっと成功をする率が高くなるということを医学的な知識として男性も女性も知っておく必要があるのではないかと思います。
 仕事をしていて、たくさんのストレスを抱えている女性も大変多い。また、環境ホルモンもたくさんある。いろいろな食生活の乱れ、生活の乱れ、様々な要因で女性の体が子供を産みにくい体になりつつあるという、そういう変化で不妊治療をする人も多くなっていっている。また、不妊治療は個人個人のことですので、費用もかなり高い。病気ではないということで費用が高いのかもしれませんけれども、その部分の女性も、もっと手厚い支援もしていかなければならないのではないかなと、その視察で私が思ったことでございます。
 また、自分が産んだ子供ではなくても、これとはまた別ですけれども、里親、里子の制度ですとか、自分が産んでも育てていけない、結婚をせず自分だけで育てていくとか、いろいろな、婚外子のパターンですとか、里親、里子の制度のパターンですとか、いろいろ子供たちを支援していく、国全体で育てていくというふうなことがもっともっと必要ではないかなと思っております。
 ありがとうございました。
#52
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございます。
 狩野安さん。
#53
○狩野安君 少子高齢化調査会でいよいよまとめということになってきているわけですけれども、私はやっぱり少子高齢化って、ここで今までずっと議題に上がってきたことは、保育園待機児童ゼロ作戦とか、それから就業がどうだとかということになっていますが、やっぱり子供を産むということはやっぱり女性でしかできないわけですから、私たちがいろんな議論をしてもなかなかこの少子化問題というのは解決できないと思うんですね。
 私たちが手をかして、私たちが手を出せば子供が生まれるというものでもありませんし、だけれども、今まで議論されてきたことは、子供が生まれたということを前提とした話題が多かったと思うんですが、やっぱり子供を産むということは物すごい、出産は病気ではないという形で一般に言われておりますけれども、やっぱり出産を、というか子供を産むということに対して物すごく女性としては心理的には物すごい不安なんですね。お産が痛いんじゃないだろうかとか、子供が何か異常な状態で生まれてきているんじゃないだろうかとか、何かその病気を私、じゃないけれども、とにかく何かその病気が自分もあってその子供にあれしているんじゃないかとか、丈夫に育つだろうかとか、もういろんな不安があるわけですから、そういう意味でも女性が安心して子供を産みたいという気持ちになっていただくということは、大変これから、私たちが幾ら議論してもそれはできないと思いますけれども、出産に対しての対応というものはとても大事だというふうに思います。
 だから、出産に対して私もこの前調査会でお話ししましたけれども、出産に対して一時金が三十万円出ますけれども、やっぱり出産に対しては子供のいろんな費用が掛かります。産むまでに赤ちゃんのものを用意したりとかって、そういうことで何か健康保険が使うことができないかとか、それから若い人たちの、さっきも結婚の話がいたしましたけれども、若い人たちでも、若いカップルが子供を産むときには出産費用が実費だけでもただにできるとか、そういうことを私はこれからいろんな形で議論していくべきではないかなということが思います。
 私自身も子供を産むことに対しては、私は二人産んだんですけれども、やっぱり三人目になると、やっぱりあの痛い思いをするのは嫌だなと、二人も子供いればいいかなっていう、そういう気持ちになるわけですね。ですから、やっぱりそういう出産の痛みとかって、これは男の人には分からない痛みですから、出産のあれだけの痛みを耐えてくるんだから私はどんなあれでも耐えられるという、そういう精神的な強みもあるわけですが、やっぱり初めて子供を産むということに対しての物すごい、初めてというよりも子供を産むことに対する不安が物すごく女性にはあると思います。
 そういう意味でも、私はもっと社会的な問題としては、産婦人科の先生、それから小児科の先生とか、それから助産師さんというものはだんだん数が減ってくる、これも私、社会的な問題だというふうに思いますので、そういう面で少子化のこの調査会でも別な面で、生まれてくることをもう前提として、子供はいかに育てるか、それよりもいかにして若い人たちに結婚とか子供を、若いうちに子供を産みたいっていう、産むんだっていう気持ちにさせる、そういうものをもう一度、もう少し議論を深めていくことがとても大事なんじゃないかと思います。
 私なんか、幾ら手助けして、早く子供を産んでとかって言っても、そういう問題じゃありませんので、やっぱり不妊の治療でも私は健康保険が使える、自由に使える、そういう制度をつくることが大事だと思いますし、出産に関しての費用も、何か何らかの形で若い人たちの出産は無料にできるとか、そういう形の制度なども考えて、調査会で考えていければいいなと、議論を深めていきたいなというふうに思っております。
 以上でございます。
#54
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございました。
 坂本さん、どうぞ。
#55
○坂本由紀子君 済みません、度々。
 一九四〇年代生まれ、六〇年代生まれ、八〇年代生まれと、世代によってかなりその意識が違うのではないかと思います。この調査会、随分いろいろな方に来ていただいて御意見を伺いましたが、正にこの少子化の問題について言えば、結婚してほしい、産んでほしいという対象者は八〇年代前後の生まれだと思うんですが、そういう方たちの意見を聞く機会はなかったように思いまして、この場に来てそういう人がうまく意見を言えるかどうか分かりませんけれども、何らかの形で彼らの声を私たちが理解をすることは大事ではないか。特に性別役割分担の意識などは八〇年代生まれの人たちは随分違っているだろうと思いますので、そういう意味での今後の調査会での御検討をお願いしたいと思います。
#56
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございます。
 ほかにございますか。
 それじゃ、神本さん。
#57
○神本美恵子君 先ほどからちょっと、私、最初の意見表明で法定割増し率のお話をしましたら、随分ちょっと話題にしていただいてありがとうございます。
 ただ、本当に、それでもなお言いたいのは、今の日本のこの異常な長時間労働、特に男性がその中で自分の心身をもう削られながらやっているというこの働き方を変えないと、女性もまた家庭の中に閉じ込められるというような、心理的にですよ、に閉じ込められて、専業主婦であってもお昼間は子供をどこかに、ちょっと親に預けて自分は憂さ晴らしをしたいといって息抜きをしている方はまだいいけれども、そういう場も見付けられない人たちが密室の中で子育て不安に悩んでいるというような、この伝統的な性別役割分業観ではないかもしれないけれども、追い込まれている状況は依然としてあるということを、私は身近な自分のおいやめいの友達とか、いろんなところで聞くんですね。
 それから、働く女性の中でも、つい最近、新聞記者の女性の方が、本当に今せっぱ詰まっているんですと。夫も記者で、自分がここで出産をすると自分のキャリアがここで中断してしまう。かといって、夫にそのキャリアを中断せよというふうに言えない。やっぱり出産を先延ばしするしかないというようなせっぱ詰まった話なんですね。
 ですから、先ほどから言っていますその長時間労働だの、そういうふうに中断しても不利益を被らない、それは男であろうと女であろうと被らないという、そういう現実的な施策を取らないと、やっぱり先延ばし、ためらい、晩婚、未婚というふうになっていくんじゃないかというふうに思っています。
 ただ、これは私も何人かの人に聞いただけですので、坂本委員おっしゃったように、その年代の方たちの、今の本当に社会に対して、少子高齢社会ということを考えたときにどういうことを願っているかという当事者の声を聞くというのは非常に重要ではないかと思います。
 それからもう一つ、「社会・経済への影響」ですか。
#58
○会長(清水嘉与子君) 次に行きます。
 今の「出産、健康」、この項目でまだお話ございますか。
 なければ次のところに移って、神本さんから発言いただきますが、よろしいですか。じゃ、どうぞ。
#59
○神本美恵子君 先ほど言い忘れたんですけれども、中原理事からもちょっと触れられました、外国からの移民を受け入れるかどうかという、受け入れるかどうかというよりも、これからの日本社会を、これ最近読んだ本で、入管政策に携わった方の本を読んだんですが、その中で少子高齢社会になっていく、人口減少社会の日本で入管政策をどうするかという中の一つとして、移民をどんどん受け入れて、そして活力あるこれまでのように経済成長を続ける日本社会を選択するのか、それとも人口減少していっても、これだけの成熟した社会として、質素で、これ以上の経済成長はないけれども、一定の安定した小さな島国に小さな人口で安定した生活をしていくと、質素でいいという、スローライフというような、そういう社会を選択するのかということを、遠い五十年、百年先を見据えて、今の私たちは政治、行政の責任として判断をして、政策転換をしていかなければいけないというふうなちょっと本を読んだんで、そういう観点からの指摘は参考人からもちょっとちらちらとはあったような気がするんですけれども、人口減少社会を選択するのか、それとも活力ある社会を選択するために、産めよ増やせよだけではなくて、外国移民の方を受け入れて、受け入れるならば、そのための、どこの政策をどういうふうに変えていかなきゃいけないかということも検討が必要な課題だなと思いました。
 以上です。
#60
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございます。
 「社会・経済への影響、その他」でございます。
 今までで御発言というか、もっといろいろ広く発言したい方、どうぞしていただいて結構です。
 じゃ、荻原さん、どうぞ。
#61
○荻原健司君 済みません。
 社会・経済への影響ということなのか、ちょっと教育ということも関連するのかを含めて私の意見を述べたいと思うんですけれども、ニートであるとかフリーターというのは今非常に多くなってきて、これ社会問題になっておりますけれども、やはりそもそも彼らに働く意欲がないであるとかやる気がないなんということがよく言われる中で、やはり彼らにどういうふうにして仕事をする、就職をする、そういう意欲を持たせるのかというのが大きな課題だと思います。
 これは、例えば結婚をすることだとか子供を持つということもそうなんだと思うんですけれども、やはりいかに社会が例えば金銭的な支援をして、もう一人産めばこれだけ手厚い支援をしてあげるよといっても、やっぱりそもそもその一人一人に子供を持ちたいとか産みたい、家族を持ちたいという、そういう精神的な、意欲といいましょうか気持ちがなければ、これはなかなか難しいものではないかなというふうに思うんですけれども、そういったところからニート、フリーター、今の若者たちにもっとやはり、何というんでしょう、やる気又はある意味又は忍耐力とか我慢とか、そういう精神をきちんと持たせる取組、まあある意味教育も必要なのではないかなというふうに思います。
 先日、何でしょう、テレビだったですかね、見ておりまして、この春就職した若者たちの離職といいますか、そんなことも上昇傾向といいますか、増えてきたというようなお話も伺う中で、ちょっと私もある意味体育会系の人間なのかどうか分かりませんけれども、もっと今の若者たちには我慢とか忍耐とかが必要なんではないかなということをつくづく思います。
 その仕事を辞めた原因としては仕事とのミスマッチなんということがあって、私の個人的な意見としては、初めからぴったり合うような仕事なんというのはこの社会の中にあるのかどうかというのは非常に疑問でありますし、例えば希望する部署に就けなかったんで辞めたなんというようなこともやっぱり今の若者たちにはあるようで、やっぱりそこを我慢をしたり、じっくり腰を据えてチャレンジするという、そういったものが欠けてしまっているんではないかなというふうに思います。
 ですから、これは、例えば彼らが学校、勉強を終えてから取り組むということよりも、やはりもっと早いうちから仕事とは何ぞやというものであったり、やはり忍耐とか頑張るというものをもっと教えなければいけないのではないかな。これから、二〇〇七、八年ごろからですか、団塊の世代の方たちが一気に退職をされていきますけれども、そういった方たちに今のこういった若者たちに例えば自分の経験談を話す機会をつくるとか、何でしょう、学校教育の中でいえば、いろいろ賛否はありますけれども、何でしたっけ、ゆとり教育のあの授業にありますけれども、そういった中で地域のいろんな方々に、仕事というものであったり自分はこんなことをやってきたというものを、もっと経験談をきちんと伝えていくことも必要なのではないかな。
 私、ちょっと実家が商売をやっていたということもあって、小さいころから、両親が仕事を一生懸命して、その傍ら私たちのスキーを見てもらったりスキーの道具なんかもたくさん買ってもらったりという姿を見るたびに、本当に有り難かったなと思いますし、やはり非常に両親ともに尊敬をしているわけなんですけれども。やはり今の若者たちにとっても、僕は彼らに、あなたたちは尊敬する人はだれですかと質問したときに、真っ先にそれは私たちの両親ですという答えを引き出したいというより、やっぱり言ってもらいたい。
 やはり今、お父さんも仕事してお母さんも仕事して、家に帰るとお父さんもお母さんもいなくて、なかなかお父さんがどういう仕事をやっているか分からない、お母さんがどういう仕事をやっているか分からないという子供たちも増えてきているんじゃないかなと。そういう子供たちが、じゃ実質仕事というものに対してなかなかそのイメージがわかない、見たこともない、聞いたこともない中で成人をしたり社会に出ていったときに、やはり何というんでしょう、頑張るとか一生懸命耐えてやるんだというものがちょっと欠けている部分につながってしまっているんじゃないかな。もう少し早い段階での、教育の段階で仕事に対しての意欲、意識を持てるような取組をすることで、ニートとか今の若者の就職とか離職の問題を解決する一つにも、手だてにもなるのかなというふうに思いました。
 ありがとうございます。
#62
○後藤博子君 ありがとうございます。
 ちょっと言い足りなかったところということで、ゼロ歳児からよく出産した後に保育所に預けてしまいます。それが今ちょっとこう、そういう社会になっておりますし、それがいいとか悪いとかいう議論じゃなくて、この前も少子化の視察でプリスクールでしたかね、すばらしい幼保一元をもう既にやっているところも視察しまして、先生方の取組と、あるいは環境、子供たちを育てようとする温かいものが流れておりましたから、もう私が今主張しているように、まず家で育てるべきだよとか、母親がしっかり育てるべきだよということと今社会が少しずつやっぱり違ってきたのかなと。それはそれで認めなければいけないのかなと。でも、先ほどのような主張は、やっぱり根本的な主張としては大事に守っていかなければならないし、団塊の世代の私たちがもう言うしかないんですね。いろんなものを経験している、戦争の苦しさとかいろんなひもじい思いとかいうものを少し体験している私たちがもうそこを言うしかないのかと思いまして、今言っております。
 その中で、赤ちゃんの発達段階のことなんです。ゼロ歳児から本当に、簡単にという言い方は悪いんですけれども、本当に預けていいのかということで、何かいいものはないかと思っておりましたら、ずっと連載で新赤ちゃん学というのを皆さん読んだことがあると思うんですけれども、心の発達の過程等いろんなことを研究していまして、新赤ちゃん学というのを読んでおりますと、母親を認識する時間は、赤ちゃんにとっては十一時間で母親というものを認識していくと。それがはっきり分かってくるのが四か月ぐらいだと。なぜ母親というのを認識できるのかというと、やっぱりもう数しかないと。どのくらいの数母親と向き合うことによって赤ちゃんが母親ということを認識するのかというような研究も出ておりました。
 そういうことをずっと読んでおりますと、生まれ育った環境の影響によって子供はどう変わっていくのかということで、アメリカがやっぱり調査しているんですね。虐待を受けた子と養育を放棄された子、三歳児から五歳児を対象に表情の認識能力を調べる実験がアメリカで行われたんですけれども、その結果なんですが、成長の過程で見せ続けられた表情によってその子供がゆがめられてしまうということなんですね。ですから、養育を放棄された子は悲しみの表情をずっと持ち続けますし、虐待を受けた子は怒りの表情をずっと持ち続けてしまうという。そういうことがあるがために、結果、大きくなっていろんな問題を引き起こすんじゃないかと思います。
 ですから、今私たちは、正に子供から、幼児期、初等教育というか、子供を産んだ後の幼児の時代にどう育てるかということを是非この少子調査会の中でも取り上げていただき、人を育てるということに対する一つの、調べた結果としてでもそういう結果があるんだということを出していただければなと思っておりますので、その辺のことをよろしくお願いいたします。
#63
○会長(清水嘉与子君) ほかにございますでしょうか。
 それでは、加藤さん。
#64
○加藤敏幸君 ありがとうございます。最後の発言です。
 この「社会・経済への影響」と、これも最初のときに随分議論をしたし、一つの感じといいましょうか、見えてきたんですけれども、私は、経済にこんな悪い影響があるから少子高齢化問題をというとらえ方はメッセージとして少し違うんじゃないかなと、こんな気もするんです。だから、調査会として、そういう経済のための合計特殊出生率改善策だとか、年金を支えるための改善策ということとは切り離した私はやっぱり議論ということでないと、やっぱりちょっと、まあまあ、違うんじゃないかと。もう一つ言わせていただくと、この「社会・経済への影響」ではなくて、社会経済の影響を受けて少子化が起こっておるということもやっぱりあるんじゃないでしょうかと。だから、ここのところ、やっぱり私は少しく丁寧なというんでしょうか、そういう議論も必要じゃないかということだと思うんです。
 それから、非常に科学的、医学的なこういういろんな知見の中で、出産だとか子育てだとか、いろんなことが出てくると思うんですけれども、やはり少しく、思い込みで、一つのことが非常に大きなウエートを持っているということではやっぱりないと思うんです。非常に多くの事象、要因が非常に絡み合ったということもありますので、その辺のところはやっぱり幅広く要素をやっぱり扱っていくというようなこともいろいろ議論としては必要ではないかということでありました。
#65
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございます。
 ほかに御発言ございますでしょうか。
 それでは、小林美恵子さん。
#66
○小林美恵子君 「社会・経済への影響」に入る前に、私、先ほど「子育て」の項でちょっと意見を申し上げなかったので、最初に申し上げたいと思います。
 子育ての面でいきますと、今回の新新エンゼルプランは、今までの保育所だけの対策じゃなくて、幅を広げるという形になっておりますけれども、でも私は、やっぱり保育所の問題というのは子育てを考える上でも本当に重要なことだというふうに思います。そうした保育所に対しまして、やっぱり運営費交付金など、公立の場合はもう既に削減されましたけれども、そのことによって子育て世代の家計の負担といいますか、中には保育料を引き上げざるを得ないという市町村も出てきているわけですから、そういう影響があるということと同時に、その辺はやっぱり公的な財政措置というのは後退さしてはいけないというふうに思うんですね。
 もう一つは、先日、この調査会で視察に行きました、品川のプリスクールですね、そちらへ行かしていただきましたけれども、そちらの関係者の方も人件費はやっぱり抑制しているというふうにおっしゃっていました。つまり、人件費を抑制するということは子供に対する保育への質が結局は低下していくということにつながるわけで、そういう点においても、保育所に対する公的な予算措置というのは後退させるということにしてはいけないというふうに思います。
 と同時に、幼保一元化の問題が出ておりますけれども、これはその視察に行ったときにも議論になりましたけれども、やっぱり、例えば調理室の問題でありますとか、懸念される材料がたくさんございます。ですから、低い基準に合わせる一元化であるということは、これ自身はやっぱり子供たちにしわ寄せが行くということになりますから、この幼保一元化問題というのはしっかり慎重に研究していかなければならないというふうに考えます。
 「社会・経済への影響」についてでございますけれども、先ほどから人口減少社会にどう対応するのかという御議論もございますけれども、やっぱりこの調査会といいますのは、少子化を克服していくといいますか、そういう観点での調査を深めるということがやっぱり大事ではないかなというふうに思います。
 それで、経済に少子化が影響を与えているという見方をしてはいけないという先ほど御意見がございました。そうではなくて、経済とか社会の影響が少子化をもたらしているんだということでありましたけれども、それはもっともなことだと思います。しかし、そこがもたらして少子化になり、そして少子化がさらに、経済の面でも、それから産業構造の面でも、経済成長の面でも、税や社会保障の負担の構造の面でも、将来の労働力の問題でも、それから家族構成の問題でも、何よりも個々人の生き方についても大きく変化をもたらしていくということで、それはやっぱり重大なことだというふうに認識をした上で調査を深めないといけないんじゃないかなというふうに思います。
 そのためには、どういうふうにそのために認識を深めて、やっぱり政策的対策といいますか、そこをしっかり取っていくという面で、私はやっぱり、先ほどから予算の面の話が出ていますけれども、今、少子化に私は一兆円規模の予算をというふうな提案をさしていただきましたけれども、先ほど、いわゆる社会保障には六九%、それから少子関係には三・八%という対比の数字が出ていました。で、単にいわゆる高齢化対策と少子化対策ということで比べるのではなくて、高齢化の対策の費用もしっかりして、少子化の対策もしっかりするという観点がなければ、どっちを下げてどっちを上げろということでは、どちらもやっぱり不安になるということになりかねないというふうに思います。その意味で、総額として抜本的に国の予算の使い方にメスを入れることがやっぱり大事じゃないかなというふうに思います。
 で、最近、見ましたら、二〇〇二年度の行政投資実績というのを総務省が発表されました。それを見ますと、国と地方を合わせますと、三十五兆九千三十三億円、いわゆる公共事業費になっています。その多くが、例えば道路や空港、国土保全など、いわゆる大型公共事業の占める割合がその中では増えているんですね。一方、国立社会保障・人口問題研究所が昨年九月に公表しました社会保障給付費、二〇〇二年度の、その財源のうち国と地方を合わせた公費負担分はということで、その費用を出しています。それは二十六兆七千百四十億円です。ですから、やっぱり依然としていわゆる大規模開発の公共事業の予算が取られていて、そして社会保障の費用が下回っているといいますか、そういう現状にあるということで、そこをやっぱり変えるということが私は大事じゃないかなというふうに思います。
 そういうことをるる述べましたけれども、この調査会は、やっぱり少子化を克服していくという観点で、しっかりと今までの議論を踏まえて更に調査をしていくことがいいかなというふうに思っております。
#67
○会長(清水嘉与子君) ありがとうございました。
 ほかに御発言ございますでしょうか。
 大体、各先生方から広い分野でいろいろと御発言いただきました。大変参考になりました。ありがとうございます。
 皆様方からいただきました御意見を含め、そしてまた、今までやってまいりました調査の論点を整理いたしまして、私たちの調査会の中間まとめの作業、これから入りますので、しばらく調査会がお休みになるかもしれませんけれども、どうぞ、先生方からまた幾つかこれからの調査会にこういうことをしたいというような方針も出していただきましたので、今後また参考にさしていただきたいと存じます。
 今日はこれで一応終わらしていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
 散会いたします。
   午後三時二十九分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト