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2005/04/19 第162回国会 参議院 参議院会議録情報 第162回国会 環境委員会 第9号
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2005/04/19 第162回国会 参議院

参議院会議録情報 第162回国会 環境委員会 第9号

#1
第162回国会 環境委員会 第9号
平成十七年四月十九日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月十四日
    辞任         補欠選任
     尾立 源幸君     福山 哲郎君
 四月十八日
    辞任         補欠選任
     福山 哲郎君     松下 新平君
 四月十九日
    辞任         補欠選任
     竹中 平蔵君     秋元  司君
     西田 吉宏君     二之湯 智君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         郡司  彰君
    理 事
                大野つや子君
                真鍋 賢二君
                谷  博之君
                加藤 修一君
    委 員
                秋元  司君
                狩野  安君
                関口 昌一君
                中川 雅治君
                二之湯 智君
                矢野 哲朗君
                大石 正光君
                芝  博一君
                島田智哉子君
                林 久美子君
                松下 新平君
                高野 博師君
                鰐淵 洋子君
                市田 忠義君
   国務大臣
       環境大臣     小池百合子君
   副大臣
       環境副大臣    高野 博師君
   大臣政務官
       環境大臣政務官  能勢 和子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        渋川 文隆君
   政府参考人
       総務大臣官房総
       括審議官     荒木 慶司君
       総務省行政管理
       局長       藤井 昭夫君
       環境大臣官房長  西尾 哲茂君
       環境大臣官房廃
       棄物・リサイク
       ル対策部長    南川 秀樹君
       環境省総合環境
       政策局長     田村 義雄君
       環境省地球環境
       局長       小島 敏郎君
       環境省自然環境
       局長       小野寺 浩君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○環境省設置法の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
○地方自治法第百五十六条第四項の規定に基づき
 、地方環境事務所の設置に関し承認を求めるの
 件(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(郡司彰君) ただいまから環境委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十四日、尾立源幸君が委員を辞任され、その補欠として福山哲郎君が選任されました。
 また、昨十八日、福山哲郎君が委員を辞任され、その補欠として松下新平君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(郡司彰君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 環境省設置法の一部を改正する法律案及び地方自治法第百五十六条第四項の規定に基づき、地方環境事務所の設置に関し承認を求めるの件の両案件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務大臣官房総括審議官荒木慶司君外六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(郡司彰君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(郡司彰君) 環境省設置法の一部を改正する法律案及び地方自治法第百五十六条第四項の規定に基づき、地方環境事務所の設置に関し承認を求めるの件の両案件を一括して議題といたします。
 両案件の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○関口昌一君 自由民主党の関口昌一です。
 限られた時間ですので、早速質問に入りたいと思います。
 環境省の現行の地方組織は自然保護事務所と地方環境対策調査官事務所の二系統の組織でありますが、これがまた十月に、一日ですね、施行されて地方環境事務所に統合されるということでございますが、現行のこの二系統の組織、これらの組織と地方自治体との関係並びに役割分担の現状はどうなっておりますか、まず質問さしていただきたいと思います。
#7
○国務大臣(小池百合子君) 今日の環境行政、幾つかテーマがございます。各地の廃棄物の不法投棄問題であるとか地球温暖化防止への国民的取組といったようなことで、地域の実情に応じた機動的できめ細かな対応が求められてまいりました。それによって、また国が責任を持って実施すべき事務も増えてまいったわけでございます。これまでの役割分担、地方公共団体とそして国との役割分担ということもございますが、今申し上げましたようなことから、国が責任を持って実施すべきこと、こういったことに的確に対処していくということで今回この法律の改正をお願いをしたところでございます。
 これまでの環境対策調査官事務所、そして自然保護事務所というのはそもそも法律上の組織ではなかったという、そういったことで限界が生じていたわけでございまして、今回改正していただくことで、今後、権限と責任を持って機能を発揮することができるように今回の地方環境事務所の設置をお願いしているところでございます。
#8
○関口昌一君 今大臣の方からも現行の役割というのを御説明いただいたんですが、これが実際十月から地方環境事務所に統合されるということになりまして、地方自治体との関係はどのように変化していくかと思われるでしょうか。
#9
○国務大臣(小池百合子君) 基本的に、環境行政におきましては、地域での創意工夫を生かした施策を実施する地方公共団体の役割も大きいところがございます。これまでも連携協力には力を注いでまいりました。
 今回、この地方環境事務所の設置ということで、国の施策の実施体制が強化されると同時に、地方公共団体ともより一層、そしてまた迅速、綿密に連絡をすることができると、このように考えております。こうした地方環境事務所の機能とそして地方公共団体との連携と両者がうまく相まって、地域における環境行政の一層の成果が上げられることを期待をしているところでございます。
#10
○関口昌一君 統合されるということでございますので、今大臣の御答弁のように、より実効性のある、効率ある行政の運営に努めていただきたいと思っております。
 そして、今、自然保護事務所ですね、全国に十一か所、また調査官事務所が全国に九か所ということでございますが、実際統合されることによって、地方環境事務所が全国に七か所設置されると。縮小されるという言い方はちょっと不適切かもしれませんが、こうしたことによってきめ細かな環境行政を展開するということでありますが、そのために実効性をどう担保するかを伺いたいと思います。
#11
○政府参考人(西尾哲茂君) お答えいたします。
 今回の設置法改正によりまして、機構、組織という意味では地方環境事務所は全国七か所に統合するわけでございまして、こういたしまして権限と責任を持って効率的な行政を行っていくということは当然のことでございます。他方、環境ということの性質上、地域に密接した環境問題を取り扱うということでございますので、必要な場所に必要な要員を前線配置して機能的にきちんとやっていくということが必要でございます。
 現在の自然保護事務所、地方環境調査官事務所を設置している場所につきましても、今まで地域ともいろいろなつながりを経てきております。それから、現在でもその事務所の傘下に地域ごとの現場管理要員を充てるサブとなる事務所を置くというようなこともやっておりますので、今後、地方環境事務所発足後におきましても、機構という意味ではございませんが、それぞれ所要の場所に前線事務所といったようなところを置きまして所要の人員を配置するということによりまして、地域で実情に応じた機動的できめ細かな施策をやっていく、そういうことで実効を上げていきたいというふうに考えております。
#12
○関口昌一君 一ブロック当たりの管轄区域が非常に広域になるということでありますので、やっぱりしっかりとまた対応もしていただきたいと思っておりますし、この後また質問でちょっと触れさせていただきますが、私、委嘱審査のときにもちょっと質問させていただきましたけれども、職員の数という問題ですね、そうしたことも含めて対応しなければいけないんではないかなと思っております。この職員の数について、この後また質問をさせていただきたいと思っております。
 次に、地方環境事務所長の大臣の権限の委任についてということでありますが、環境大臣の権限を定める二十二本の関係法律によって、権限を地方環境事務所長に委任できることになるということであります。具体的に委任する法令の権限の範囲については法案成立後に政省令で定めることになるかと思いますが、実際にはまずどういった権限を下ろすことを想定されておりますか、伺いたいと思います。
#13
○政府参考人(西尾哲茂君) 地方環境事務所に委任いたします権限につきましては、今後政省令で具体的に書いていくと、こういうことになるわけでございますが、今回二十二本の法律を改正いたしまして政省令で権限を委任することをできるようにいたしました。
 具体的には、廃棄物処理法に基づく産業廃棄物処理業者等に対する緊急時の報告徴収や立入検査がございます。それから、大気汚染防止法等、公害規制法に基づきまして緊急時に報告徴収や立入検査を行うというものがございます。それから三番目には、自然公園法などに基づきましてそういう保護すべき地域内でいろいろな開発を行う、そういう行為の許可をする、あるいは野生生物の関係の法律におきましてその捕獲の許可をするといったような権限がございます。それから、この二十二本の改正法律以外にも、既に容器リサイクル法等のリサイクルの関係の法律におきましては支分部局に権限を委任できるという規定がございますので、そういったものにつきましての報告徴収、立入検査というようなものを委任することを想定いたしております。
 発足時におきましては、今申し上げましたような権限のうち、やはり基本的な報告徴収、立入検査といったような権限、それから自然を守るための行為許可といったような権限につきましては委任をいたしたいというふうに考えております。
#14
○関口昌一君 ここで、私もちょっとこの本題に触れさせていただきたいと思うんですが、環境省の地方環境事務所は、他の省庁の地方支分部局のうち、私もちょっと調べてみたんですが、国土交通省の地方整備局、また経済産業省の経済産業局、これは両方八ブロックありますが、地方整備局は約二万二千五百九十六名、経済産業局ですか、八ブロックで二千百七十六名、地方環境事務所においては七ブロックにおいて三百六十九名なんですね。委嘱審査のときもちょっとこの質問をさせていただきましたけど、もう果たしてこの人数で対応できるのかという多くの不安を持っているというのが現状であります。
 その前に、格段にこの人数が少ないということにおいて、他の省庁の組織と十分に対峙することができるとお考えでありますでしょうか。
#15
○政府参考人(西尾哲茂君) 人数が、地方支分部局といたしましては非常に小ぶりな人数ではないかということでございますけれども、従来から自然保護事務所、地方調査官事務所、各省からの定員の振替等によりまして近年格段に増強しておりまして、ようやく、十七年度で三百六十九人というところまで参りました。今後とも、量の面におきましてはそういった工夫もしていただきながら充実を図っていきたいというふうに思っております。
 それから、こういうことで関係省庁から来ていただく人も含め、近年、やはり環境問題ということにおきまして職員も非常に意欲を持って取り組んでおります。そういう者に対しまして研修を行って質を向上させるといったようなことも非常に必要であろうと思います。そういう面で、質の面でも上げていく。質の面、量の面、両方とも努力をいたしまして、託された地方における環境行政をきちんと遂行できるという組織に育て上げていかなければならないというふうに考えております。
#16
○関口昌一君 今お話も、答弁も聞かせていただいたんですが、私はちょっといろいろ、何かうまい方法ないかなということでちょっと調べてみたんですが、平成十五年の六月に農林水産省の食糧事務所が廃止されたということであります。これに合わせて、十三年ぐらいからですか、旧食糧庁の職員数の削減のため他の省庁への職員の振替が行われてきており、また環境省も継続してその受入れを行ってきたというお話も聞いております。
 これ総務省に対しての質問なんですが、各省庁の機構、定員を所管する総務省は、真に必要な部門に適切に定員を配置して政府部内全体の定員の再配置を推進するという方針で定員審査を行っていると思いますが、効率的な行政運営の観点から、各省庁の必要性の低下した事務事業について見直しを徹底的に行うべきであると私も思っておりますし、それで、他省庁の振替による環境省の、私は環境省の今の職員の数は少ないと思っておりますんで、その増員を積極的に検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#17
○政府参考人(藤井昭夫君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおりでございます。行政管理局といたしましては、一方では、政府全体、効率的でスリムな政府を実現するというとともに、必要なところにはやっぱり必要な定員措置をするということが要請されているというふうに認識しております。
 それで、スリム化の方についてはもう昭和四十三年度から始まるんですが、十次にわたる定員削減というものを実施しておりまして、これで厳しく削減すると。あともう一つは、独法化のようなアウトソーシングというような形で政府の定員をスリム化するという一方、毎年度の予算編成時に定員要求が出てきましたら、その要求内容を精査させていただいて、必要なところには増員措置するということで対応させていただいております。ちなみに、それによりまして、昭和四十二年度末には約九十万人の一般行政部門の定員がいたのが、平成十七年度末には三十三万人というスリム化している状況でございます。
 そこで、環境省の地方環境事務所の体制の問題についてでございますが、これも委員御指摘あったところでございます省庁間の配置転換ということも含めまして、こういう厳しい定員事情の中でございますが、具体的に環境省の方からの増員の要望があった段階で精査をした上で適切に対処をする必要があるというふうに考えているところでございます。
#18
○関口昌一君 異動される方の省庁の方からすると、かなりの抵抗もあるかと思うんですが、私は今国民の求めているというのは、今地方では合併が進んで議員の数も減ったり職員の数も減る、もうそういう努力をしているわけですね。国においても、私は効率的なまた異動も、他省庁からの異動も含めて積極的に行っていくべきであると。まあこちら側よりこっちへ向かって言った方がいいかと思いますが。ちょっと総務省の方、下向いちゃっているんであれなんですが、是非国民の支持が得られるような定員の異動というのを頑張っていただきたいと思っております。
 これを私農林水産省やまた環境省の方からも答弁求めようかと思ったんですが、ちょっと失礼も多いかと思いましたんで、総務省に対して質問させていただきました。なぜか横で中川議員がうなずいているのがちょっと不思議なんですが。これは恐らく、私はもう本当に環境委員会に出席をさせていただくたびに、まあ県会でもおりましたけど、環境行政を十分に対応するには、これ、この程度の人数では当然対応できないと思っておりますんで、しっかりと、環境省からも要望があればというようなお話も、今ちょっと答弁もありましたんで、大臣含めて積極的に御要望していただきたいと思っております。
 これを突っ込んで三十分やろうかと思いましたけど、ほかの質問もありますんで、次の質問に移らせていただきたいと思っております。
 外来生物対策、特に外来生物の問題についてはもう大臣も積極的に対応されているということであります。この新設される地方環境事務所では、自然保護関係では従来の自然保護事務所で行われていた業務のほかに、外来生物対策が追加されたということであります。外来生物については、昨年、特定外来生物被害防止法が成立したところでありますが、まず、環境事務所長に委任される大臣権限としては、特定外来生物の飼養等の許可、防除事業の実施などが考えられるということであります。地方環境事務所は特定外来生物の防除に具体的にどのようにかかわっていくのか、また地方自治体やNGOが行う防除事業にどのように連携を図るつもりであるか、能勢政務官、お疲れだと思いますが、お答えをいただきたいと思います。
#19
○大臣政務官(能勢和子君) 御案内のとおり、先生よく御存じだと思いますけれども、特定外来生物の防除を行う場合には、外来生物法の第十一条に基づきまして、国が公示を行って防除を実施することとなっておるわけでありますが、これに加えまして、生態系等への被害が生じています地域の実情に精通いたしております地方公共団体、そしてまたNPOが防除を行うこともできることになっているわけでありますが、この場合は、防除の実施計画を作成の上、環境省に申請していただき、そして地方公共団体にありましては確認、NPOにおきましては認定を受けることになっています。環境省といたしましては、これらの防除が積極的に進められることを期待しているところであります。
 先生の今日の御質問にありますその新たに設置されます地方環境事務所がどうかかわるかということでありますけれども、地方環境事務所におきましては、環境省が自ら行う防除事業を行うほかに、今申し上げました地方公共団体あるいはNPOが行う防除の確認、認定の事務を担うこととしています。また、効果的な防除の手法の紹介とか、そういう専門的な知識も紹介しながら行ってきて、全体として効果的な防除が進むよう、現場レベルでも調整とか連絡を進めていく、そういう形で今、地方環境事務所が効果を上げれるように頑張っていきたいと。
 ただ、先生御指摘のとおり、そのためには有能な人員も必要だということを先ほどの御支援の声を聞きながら強く感じたところであります。今後ともよろしくお願いいたします。
#20
○関口昌一君 この外来生物対策を円滑に推進していくためにはやっぱり地方自治体とかNGOとの関係というのが、非常に連携というのが重要になってくるかと思いますんで、よろしくお願い申し上げます。
 次に、地球温暖化対策関係、これはまた委嘱審査のときにちょっと質問していたんですが、過日、パブリックコメントが十三日までに行われたということであります。
 まず、目標達成計画の概要を地球温暖化対策推進大綱との相違点を踏まえて簡潔に御説明していただきたいと思います。また、パブリックコメントではどのような意見が多く寄せられたか、ちょっと御説明をいただきたいと思います。
#21
○政府参考人(小島敏郎君) 京都議定書目標達成計画の案の概要でございますけれども、計画案は京都議定書の六%削減約束を確実に達成をするということと、地球規模での温室効果ガスの更なる長期的、継続的な削減を目指すという、この二つを掲げております。
 具体的には、環境と経済の両立、あるいは技術革新の促進、すべての主体の参加・連携、透明性の確保、情報の共有、多様な政策手段の活用、それから評価・見直しプロセス、プラン・ドゥー・チェック・アクションと言っておりますけれども、これの重視、国際連携の確保というような基本的考え方の下に具体的な対策を掲げております。
 パブリックコメントにつきましては、三月の三十日から四月の十三日まで、十五日間でございましたけれども、内閣官房が事務局でございますが、ここにおきまして意見を募集をいたしました。
 意見の件数は、最終的な集計をしておる最中でございますが、約千九百件でございます。メールでいただきましたのが千四百、ファクスで五百というのが概数であります。内容は多岐にわたっておりますけれども、環境税、それから原子力、京都メカニズムと、こういうところに関する意見が比較的多かったということでございます。
 これから、寄せられた意見について精査をいたしまして対応するということにしております。
#22
○関口昌一君 パブリックコメントで寄せられた意見、いろいろあったということでありますが、この意見を参考にして、国民の要望に沿った温暖化対策が実行できるように頑張っていただきたいと思っております。
 そして、実は、この実行計画の策定状況、地球温暖化対策推進法で義務付けられている、これを見ますと、都道府県レベルでは全四十七都道府県において策定済みでありますが、市区町村レベル、これでは千六十六市区町村が策定しているにすぎません。まだ地方においてはそういう状況になっていないということであるかと思います。また、地方推進計画を策定した自治体は都道府県で四十四、市区町村ではわずか五十六市区町村にとどまっているというお話も聞いております。
 産業界に厳しい取組を求めるだけではなく、自治体の取組も推進するように国と地方の連携を一層強化していただきたいと思いますが、埼玉の先輩の高野副大臣にお伺いいたします。
#23
○副大臣(高野博師君) 議員御指摘のとおり、温暖化対策は国と地方が連携を緊密に取って取り組むことが極めて重要だというふうに認識をしております。
 現行の地球温暖化対策推進法の第二十条には、都道府県及び市町村は、その区域の自然的社会的条件に応じて、温室効果ガスの排出の抑制等のための総合的かつ計画的な施策を策定するように努めると、努力規定が載せられております。地方の経済社会あるいは産業インフラ等の特性に応じて温暖化対策を進めることが大切でありまして、そのための町づくりとか、あるいはバイオマス等の新しいエネルギーを町として導入するとかということを進めていくということが重要であろうと思います。
 この推進計画、地域の推進計画の内容は、地方の自治権を、あるいは地方の自主権を尊重するということを前提にしておりますが、環境省としましては、計画的な取組が実施できるようにガイドラインを作っております。そしてまた、地方公共団体との各種意見交換会の開催とか、あるいは地域推進計画に位置付けられた再生可能エネルギーの導入事業の支援、これは民間でありますけれども、二分の一の補助等をこの計画で位置付けられたプロジェクトに対して支援を行っているところであります。
 さらに、京都議定書目標達成計画の中には地方公共団体が実施することが期待される具体的な施策例を掲げておりますし、もう一つは、関係府省が協力して地域における取組をバックアップするために、地方公共団体等と連携しながら、地域エネルギー・温暖化対策推進会議、これは国と地方と企業、あるいはNGO、NPO等の合同の推進会議を各地域ブロックごとに設置することを盛り込んでおりまして、この会議の中で情報交換とかあるいは共同のプロジェクトを実施していくということを期待しております。
 今後とも、地方との連携を緊密にしていきたいと思っております。
#24
○関口昌一君 副大臣の方から丁寧に御答弁いただいたんですが、一生懸命取り組む姿勢というのは非常に大臣、副大臣、政務官の答弁からも感じるものが多いわけであります。環境行政に対する国民の要望というのは非常に強い、地方に行けば行くほどそういう私は声が高いと思っております。
 もう時間も迫ってまいりましたんで、最後に大臣にちょっと質問を、最後に締めくくって質問させていただきたいと思います。
 十月から現行の二つの事務所を統合して地方環境事務所が新設するという、十月に施行するということであります。先ほどの話に戻りますけれども、環境省の職員の数、特に廃棄物の対策等も含めて、私はやっぱり更に増員、増員というのはなかなか今の環境では難しいと思うんで、他の省庁からの異動も含めて取り組まなければいけないんではないかなと思っております。その辺については大臣も微妙でありますんで答弁は結構ですが、私は、そうした二つの事務所が一つに統合されて更にきめ細かな環境行政を運営するということでありますんで、最後に小池大臣の力強い決意を伺わさせていただきたいと思います。
#25
○国務大臣(小池百合子君) 今、環境行政は、脱温暖化社会ということと、そして循環型社会の構築という二つの柱を抱えているわけでございます。また、そのターゲットといいますのは、今日の社会経済を持続可能な社会へと大きくパラダイムシフトしていくという大変大きな課題を担っていると感じているところでございます。
 また、環境政策は、廃棄物・リサイクル法なども含めて、極めて現場に近くあって、そしてそういった効率をより高めていかなければならないということもございます。地球温暖化対策については非常に各国、国際的な面もありますけれども、やっぱり国際的な声を大きく発信するためにもきちんと国内のことをやっていなければならないということだと思っております。
 今回、この地方支分部局、今政府の流れとすればむしろどんどんスリム化していくという中にあって、私どものこの環境行政の重要性ということにかんがみて、今回このような形でむしろ支分部局を新たに設置させていただく。数の上では七つというふうにこれは統合するわけですけれども、逆に、コアの部分は七つでありますけれども、むしろそれによって地方の現場により多くの神経を注ぐような形になっているというふうに自負しているわけでございますけれども、地域における行政の実施のための組織体制、これによって充実強化されると、つまり、環境行政にとっては大きな一歩をこれで歩み出されるというふうに思っております。
 地方環境事務所を十分に活用するということと同時に、先ほどもお答えさしていただきましたけれども、何よりも地方自治体、そして国民、事業者、民間団体、こういったところとの連携をより確かなものにしていくということで実効性ある環境行政を邁進していきたいと、このように考えております。
 よろしくお願いいたします。
#26
○林久美子君 民主党・新緑風会の林久美子でございます。
 本日は、引き続きまして環境省設置法の一部を改正する法律案についてお伺いをさせていただきます。
 さて、このたびの改正では、これまで全国十一か所にあった自然保護事務所と九か所にあった地方環境調査官事務所を統合いたしまして、環境省の地方支分部局として全国を七ブロックに分けて地方環境事務所を置くことになりました。その大きな目的としましては、廃棄物不法投棄対策、地球温暖化対策、外来生物対策など、国として軸足を地域に置いた環境施策の展開が求められている、これに対応し、地域の実情に応じた機動的できめ細かな施策を実施するためであるというふうにされております。
 先ほどから質問、そして御答弁等々ありましたけれども、確認としてもう一度お伺いをいたします。
 これまで全国で組織二十か所あったものが、これが七か所になるということでございます。本当にこの環境行政というのは、地域にいかに密着をするのか、どのように連携を図っていくのかというのが大きなキーワード、大きなかぎとなると思いますけれども、改めまして、きちっと業務の的確な実施の実効性がそれぞれの区域において担保されるのかどうか、まず冒頭、小池大臣にお伺いいたします。
#27
○国務大臣(小池百合子君) 今回の地方環境事務所を設置するポイントでございますけれども、これまでと違いまして、法律上の組織であるということでございます。それによって責任と権限が大きくなるということでございまして、地域における環境行政の推進という点では、この責任と権限をそれぞれの事務所に置くことによって、より効率的に、より機動性ある形で行われるものと、このように考えております。
 この地方環境事務所を置く以上、まず、先ほども人数少ないじゃないかということでございましたけれども、所要の要員の確保、人でございますね。それから、自然公園などの必要な現場に適切に配置をするということで、場所。そしてまた、担当者の研修などの能力向上という意味では、人の質ということでございますけれども、質と量、それぞれに充実したものにしていくということを考えております。
 まずは地方支分部局としてスタートさせていただきまして、これからもその充実には力を注いでまいりたい。数の上で七つのコアポイントになりますけれども、むしろそこは本籍地みたいなもので、そして現住所についてはそれぞれまた確実に充実をさせていくという形になっておりまして、七という数字だけでかえって少なくなるんじゃないかというのは、それはまた違う話ではないかと思っておりますので、御理解いただきたい。
#28
○林久美子君 是非とも、本当に機能低下とかサービスが低下のすることのないように重ねてお願いを申し上げます。
 では次に、事務権限の委任についてお伺いをいたします。
 今回の改正案では、環境大臣の権限を定める個別法につきまして、地方支分部局の長に権限を委任するための規定の整備を行うというふうにされております。先ほど来御議論ありましたけれども、今回提案されている二十二本の法律のかかわる部分で委任される事務というのは、不法投棄対策など様々あるわけでございますけれども、今回の委任によって具体的に何がどう変わるのかということを、手続的なことも含めて御答弁をお願いいたします。
#29
○政府参考人(西尾哲茂君) 説明をさせていただきます。
 今回の地方事務所の設置に伴いまして、地方事務所にしかるべき権限を下ろすということでございます。このため、二十二本の法律を改正いたしまして権限が委任できるようにいたしました。それによりまして、環境事務所の発足時に委任します権限の主たるものということでございますが、廃棄物処理法に基づきますその業者に対する緊急時の報告徴収や立入検査と、こういう事務がございます。それから、大気汚染防止法等公害規制法に基づく緊急時の報告徴収や立入検査という事務がございます。それから、自然公園法に基づきまして、国立公園内の特定の地域で開発の許可等が要るというような場合の許可等をいたす事務。それから、野生生物などにつきましては、こういうものを捕獲していいかという許可等を行うという事務がございます。そのほか、この法律で改正するもののほか、実は既に容器包装リサイクル法などのリサイクル法につきましては、地方支分部局に権限を下ろすことができるという規定がございますので、同様の立入検査等の権限は下ろしたいと思っております。
 現在、廃棄物等の事務、廃棄物の不法投棄といったような事例につきましても、本省からそういう事例があるんじゃないかというようなことになりますと、そういうところに調査に行く、情報を聴取するということを行っております。その際にも、私どもの環境対策調査官事務所の者を派遣するということはいたしておるわけでございますが、現実には権限がございません。したがいまして、本省の廃棄物・リサイクル部に併任をするとか、そういう変則的な形をもってその現場に行くというようなことも命令しております。
 しかしながら、現実にいざ、これは法律に基づく立入り権限というのは最後の言わば武器でございますから、そういうものを背景にしながらいろいろ調査をすると、こういうことでございますが、そういうものが現に持っていないわけでございます。おのずと調査等をやれということになりましても限界がございます。
 それから、自然保護等の許認可につきましても、これは終局的な権限は現在は本省にございますので、現場の事務所でそれに当たりましても、権限的にいえば取次ぎをしているという形になります。そういう面では、きちんと責任と権限を持った仕方ではないわけでございますが、今後は権限を下ろすことによりまして、それが現場におきまして迅速で責任を持った形で実施ができると、そういう形に変わるということでございます。
#30
○林久美子君 今いろいろと御説明ありがとうございました。
 今回、こうした権限を委任の対象として選ばれたその基準というものは何なのでしょうか。
#31
○政府参考人(西尾哲茂君) 環境大臣の権限のうち、これは現場におきまして、現場に近いところにおきまして迅速に判断をして行動をしなければいけない、あるいは現場に近いところにおきまして、地方公共団体あるいは関係の団体、NPOの方々あるいは関係者、住民の方々と密接に連携してやっていくことが必要な事務ということでございます。
 そういう事務といたしまして、おおむね大きく分けますと二系統のものが出てくると思っておりますが、廃棄物でございますとか公害行政につきましては、いざというときの権限といたしまして、緊急のときの立入検査でございますとか報告徴収の権限がございます。こういう権限を背景にいたしまして、常時必要な調査をいたしたり監視を行っていくというのが一つでございます。もう一つは自然関係の事務でございます。これはやはり、現場でその自然をよく見ている者という者は非常によく分かっておりますので、そこで判断できるということで自然関係の許認可等を行わせると、そういう基準で事務を委任したいと思っております。
#32
○林久美子君 それでは、今回それぞれの権限につきまして「委任することができる。」という表現がなされておりますが、今回の法改正ではどれだけの権限をどういう順序でいつまでに委任をされるのかという優先順位も含めてお答えいただけますでしょうか。
#33
○政府参考人(西尾哲茂君) 現在、改正する法律にも環境大臣の権限いろいろございますけれども、基本的には先ほど申し上げました廃棄物、公害行政における立入検査や報告徴収というのは基幹的な権限でございます。それから、自然保護行政におきます行為の許可や鳥獣の捕獲の許可という規範的な権限がございます。こういう権限につきましては、こういう基本的な権限は十月のスタート時にできるだけ委任したいというふうに思っております。
 ただ一部、例えば外来生物法に係る許可などにつきましては、そもそも今、その法律に基づきます種の指定の手続を現在進行中でございます。それに合わせていろいろな対応体制も取らなきゃいけないというようなものもございますので、そういうようなものについてはその実施、本体の実施スケジュールと合わせて、事務所でいつどのようにその事務をやっていくことができるか、精査していく必要があると思っています。そういう部分もございますので、細部については今後更に詳細に煮詰めたいというふうに思っております。
#34
○林久美子君 今回の法律がいかに地域に密着をして生きたものになるのかということは、やっぱりどういう権限をいつまでにどのような形できちっと委任をするのかという部分に懸かってくると思います。具体的に、その時期的なものは考えていないというお答えもありましたけれども、どうかしっかりと、その辺の優先順位も含めてきちっと御検討いただきまして、自治体との意思疎通を図りながら体制整備を進めていただきますようにお願いを申し上げます。
 では次に、先ほど御答弁いただきましたけれども、不法投棄への現場への立入調査、立入検査などについて今回権限が委任をされるということでございます。こうした不法投棄の問題というのは非常に重要でございまして、私の地元の滋賀県でも本当にあちらこちらにそういう問題が発生をしていると、深刻な状況となっております。さきの衆議院の環境委員会でも取り上げられましたけれども、昨年三月の岐阜の大規模不法投棄事案では不法投棄量がおよそ七十二万トン、また、昨年一年間における国内の不法投棄量は九十万トンにも及ぶと推定をされている状況でございまして、正にこれは非常事態、不法投棄の問題の未然防止や解決は喫緊の重要課題となっているというふうに考えます。
 一方で、改正廃棄物処理法が平成十五年十二月一日から施行されまして、環境大臣による緊急時の立入検査を地方環境対策調査官事務所が行うようにできるということになりました。
 そこで、改正法が施行されて以降、この地方環境対策調査官事務所が法的権限に基づいて行った不法投棄事案に対する立入調査件数をお伺いいたします。
#35
○政府参考人(南川秀樹君) これまでのところでございますけれども、正式な手続を取りましての法律二十四条の三に基づきます立入検査につきましては、本省、それから地方調査官事務所を含めまして、ございません。
 ただ、環境省のそういう法的権限があることをベースに、私どもも含め、特に地方調査官事務所は活発な調査活動を現地で行っておるところでございます。実際に、不法投棄などの現地情報収集、あるいは都道府県、市町村に対する助言、調査、そのために現地調査を行っておりまして、例えば平成十六年四月から十二月の九か月間で百二十一件の調査を行ったところでございます。
#36
○林久美子君 それでは、お伺いをしたいんですけれども、立入調査の権限があるのになぜ行使をされなかったのか。権限を機能させられなかったのか。すなわち、立入調査をしなかった理由は何かあるのか、お答えをください。
#37
○政府参考人(南川秀樹君) 法的に正式に立入調査をするのか、あるいは実質的な調査になるのかということについては、そのケース・バイ・ケースだと考えておるところでございます。
 具体的に、次に何か法的な処分をするとか、あるいは現地に立入りをしようとした、調査をしようとしたときに相手が拒むと、そういったときには正式な手続を取った、いわゆるその法律に基づくものである必要があると思っております。
 ただ、それ以外につきましては、立入りして調査をしたいといったときに相手が拒まなければ、それについて、それがその法律に基づくものか、あるいは法律の権限を背景にした実質的な調査なのかについては、これまでのところ大きな問題にはなっていないと考えております。
#38
○林久美子君 私が事前に環境省の方にお話を伺いましたところ、この法律に基づく立入検査につきましては、生活に非常に大きな影響を与えるものであるとか緊急性を要するものに関して行うんですという御説明をいただきました。
 それで、ちょっと伺いたいんですけれども、では、十五年の十二月一日以降ですね、環境省からごらんになって、生活に大きな影響を与えるもの、あるいは緊急性を要するような不法投棄事案はなかったという認識をしていらっしゃるということでしょうか。
#39
○政府参考人(南川秀樹君) 子細に分析はしておりませんけれども、なかったとは言えないというふうに考えております。
#40
○林久美子君 なかったとは言えないという御答弁でございましたけれども、すなわち、それはあったという理解でよろしいのかなというふうに思います。
 具体的に今どの事案が頭をよぎられたのかなと想像いたしますに、恐らく十六年三月の、先ほども少し触れましたけれども、岐阜県における産業廃棄物処理業者が処理施設に隣接する谷地に建築廃材を大量に不法投棄をした、非常に大きくマスコミにも取り上げられましたけれども、この事件などはまず最初に思い浮かばれたのではないかなというふうに推察をいたします。
 この岐阜の膨大な量の不法投棄は緊急性を要する事態であったというふうに私は認識をいたすわけでございますけれども、環境省としてはこの事態についてはどのような認識をしていらっしゃいますでしょうか。
#41
○政府参考人(南川秀樹君) 岐阜市の案件につきましては、当然ながら、量からしましても、原因者が複数の都道府県にまたがる、あるいはその影響が生活環境上極めて大きいものであるというおそれがあったというふうに考えておるところでございます。
#42
○林久美子君 それでは、なぜこの岐阜のケースで法律に基づく立入調査を実施されなかったのでしょうか。
#43
○政府参考人(南川秀樹君) 警察が、県警が強制捜査に入ったという情報を得て、次の日に職員を早速派遣いたしました。これは相手の企業にも連絡せずに行った、出させたつもりでございますけれども、そのときも職員は調査官事務所の職員とともに特に抵抗なく入っておりますし、また、私もその次の週末に、自分自身が現地で調査をしたいということで参りました。そのときも、国の方、環境省の方ならどうぞということで入れられたということもございました。
 ただ、そのときに、マスコミの方、私行ったとき、マスコミの方も一緒におられたものですから、マスコミの方も入ろうとしたんですけれども、マスコミの方は調査権限がありませんからと、駄目ですといって断られたということでございます。したがいまして、そこには当然ながらその法的な権限があるということが背景にあったというふうに考えております。
#44
○林久美子君 私がなぜこの岐阜の件を例に出したかと申し上げますと、正にその権限が有効に機能するのかというところが問題であるというふうに考えているからなんです。
 今回の法改正の中で二十二本の法律が委任をされるということでございますけれども、じゃ、権限があってもきちっと使われていないと、環境行政全般にとってどういう大きな効果があるのかというところに結び付かないのではないかなというふうに考えるわけでございます。正直、こういう実例を考えますと、大丈夫かなという気持ちを持たずにはいられないということもございます。
 そこで、今回の法改正で地方環境事務所全体で二十八名の増員、そして、このうち廃棄物・リサイクル担当という方は一ブロック平均では大体六人から七人ぐらいになるのではないかというふうに見られているということでございます。
 一方、地方環境対策調査官事務所が受理をした平成十六年四月から十二月までの各種申請や届出件数を見てみますと、総計で五百二十六件。そのうち百八十五件、実に三五・二%が廃棄物・リサイクル対策と一番多い実態にもございます。今回の措置により人員は全体としては確かに増えるわけなんでございますけれども、この不法投棄対策に当たる、一ブロック当たり六人から七人ということでございますが、これでこれだけ膨大な事務量あるいは深刻な事案に適切に対応することができるのかどうか、お伺いをしたいと思います。
#45
○政府参考人(南川秀樹君) 不法投棄関係を考えますと、非常に、できるだけ職員を充実していきたいというふうに考えております。
 特に、実際に現場に出向きますときは、一人で行くと危ないということもございますし、それは山道をかなり行く場合も多いものですから運転が危ないこともありますし、また、相手によっては非常に安全が保障されない相手も多いというようなこともございます。それからもう一つは、そういった身の危険以外にも、実際にその書類を調べるということについても、マニフェストを含めて膨大な書類の調査が必要になるわけでございます。そういう意味で、是非とも充実を図っていく必要があると考えております。
#46
○林久美子君 この廃棄物という問題は特に専門性も要求されるかと思いますので、十分に職員の方の研修も積んでいただきながら、実態に即した、的確でそしてスピーディーな対応を是非ともお願いを申し上げたいと思います。
 では次に、地球温暖化対策の推進と自治体の取組についてお伺いをいたします。
 京都議定書が発効いたしまして、本当に六%の目標達成というのが、現時点からでは一四%の削減が必要ということで、厳しい状況ながらも確実に達成をしていかなくてはならないという状況に日本は置かれているということが言えるかと思います。
 この議定書の六%削減の目標達成には、民間企業や地域住民の協力、あるいは国や自治体が自ら率先をして省エネや新エネルギーの利用に取り組み、自らの事業及び事業に関する温室効果ガスの削減を図る必要性もあるというふうに思います。
 そこで、小池大臣にお伺いをしたいんですけれども、行政活動に伴いまして、エネルギーの使用等による温室効果ガスを排出する一事業者としまして国はどのようにこの削減に取り組んでいらっしゃるのでしょうか。
#47
○国務大臣(小池百合子君) 政府においては、平成十四年の七月に閣議決定されております政府の実行計画というのがございまして、それに基づいて、財そしてサービスの購入、使用に当たって配慮する、まあ言ってみればグリーン購入のような形、そして、建築物を建築する際、また管理などに当たっての配慮ということで精力的に取り組んでいるところでございます。
 例えば、分かりやすい例で言うならば、今度の総理公邸でございますけれども、建物は古いけれども、エネルギーの観点から申し上げると、定置型の燃料電池を配するとか風力発電を入れるとか、一つ象徴的な意味でもありますけれども、それは政府としての取組を正に象徴するのではないかと思いますし、また私ども環境省につきましては、この八月ごろから環境省分のエネルギーの転換といいましょうか、そのバックアップ、バックアップじゃないですね、転換ですね、ということで、環境省としても定置型の燃料電池を入れるような、そういう算段を今取っているところでございます。
 そういった形で政府自らが取り組むというのは大変重要なことでございまして、この実行計画を更に進めてまいりたいと考えております。
#48
○林久美子君 ありがとうございます。
 そして、地球温暖化対策の推進に関する法律の二十一条では、平成十一年度からすべての都道府県と市町村に自らの行政活動に伴う温室効果ガス削減のための実行計画を策定するように義務付けております。これは、国だけじゃなくて県も市町村も一緒になってやっていこうということであるかと思いますが、しかし実際はどうかと申し上げますと、この四月現在で四十七の都道府県はすべて策定をしているということでございますが、市町村では千六十六、すなわちおよそ三六%が削減しているにすぎないという状況にございます。
 環境省は、施行直後から市町村マニュアルによる指導や実行計画に基づく事業への支援措置を講じてきたとこれまでの委員会の質疑で述べられておりますが、今まで具体的にどのような支援措置を講じてこられたのか、お伺いをいたします。
#49
○政府参考人(小島敏郎君) 地方自治体の事務事業に伴う温室効果ガスの排出の抑制のための措置、これは自身の実行計画でございます。これは、御指摘のとおり、法律上の義務でございます。全都道府県についてはそれが果たされておりますけれども、市区町村におきましては、御指摘のとおり、三千のうち約千ということになっております。これは、当初からこの国会でも御議論をいただきましたけれども、同じ市区町村でも、大きな市もあれば小さな市もある、町もあると。ここをどういうふうにして全市区町村に実行計画を作っていただくのかということで、それぞれの能力に応じた実行計画を作っていただこうと、こういう御議論を踏まえまして、実行計画の策定マニュアルを地方自治体向けに作成をいたしますとともに、地方財政措置あるいは実行計画に掲げられた事業についてはこれを補助するという形でそのインセンティブを与えてきたということでございます。
 今般、市町村の大合併ということで、市の能力というものが大きくなるということに私どもも注目をしております。その市町村合併に伴って新たにこの実行計画を策定するという作業ももう一度されると思いますけれども、そこにおきまして、多くの市において法律の規定に従って実行計画が策定されますよう、対話あるいは支援もしていきたいというふうに思っております。
#50
○林久美子君 それでは、関連をして総務省にお伺いいたします。
 総務省は、市町村の実行計画の策定、推進について、自治体への指導をしていない、通知を出して督促をしたことはないと先日他の委員会で御答弁をしていらっしゃいます。しかしながら、総務省は、国と地方公共団体との連絡網ということを任務ともしていらっしゃいますし、地方交付税や地方債を所管していらっしゃる立場でもございます。これまでどのように実行計画の推進に取り組んでこられたのか、お伺いをいたします。
#51
○政府参考人(荒木慶司君) お答えいたします。
 地方公共団体は多くの庁舎を所有しておりますほか、公用車もたくさん運用しております。また、廃棄物の処理事業でありますとか下水道事業あるいは公営バスの事業などを行っておりまして、温室効果ガスの排出者でもあるわけでございます。このため、地方公共団体におきましては、民間事業者に範を示すためにも率先して削減目標を定めた実行計画の策定に取り組むことが必要であると考えております。
 総務省としましては、地球温暖化防止対策を推進するために、地球環境保全対策としまして、まずソフトの経費としましては地方公共団体の計画策定の経費等、ハードの経費としましては低公害車の導入あるいは太陽光発電システムの整備、こういった経費に対しまして所要の地方財政措置を講じているところでございます。さらに、京都議定書が去る二月十六日に発効したところでございますが、政府が京都議定書の目標達成計画の策定作業を進めていることを受けまして、私ども総務省としましても、四月十五日付けで地方公共団体あてに、地方財政措置を講じていることにも言及をしながら、実行計画の策定及び推進に取り組んでいただくように通知をしたところでございます。
#52
○林久美子君 初めてこの通知の中に実行計画という文言を盛り込まれたというふうにも伺っております。しっかりと今後ともフォローアップをお願いしたいと思うわけですけれども。
 それでは、これ、いろいろと総務省さんの方も事情がおありかと、あるのかなという気もいたしますけれども、それでもやっぱりこの環境という問題は、環境省そして総務省一体となって取り組んでいかなくてはならないというふうに思っております。今後どのようにフォローアップをしていかれるのか、簡潔にお願いいたします。
#53
○政府参考人(荒木慶司君) 京都議定書の六%の削減目標の確実な達成を図りますために地方公共団体の責務は大変大きいと考えておりまして、私ども総務省としましても、環境省を始め関係機関と連携を図りながら地方公共団体に周知徹底を図っていきたいと考えております。
 それで、総務省としましては、毎年度、全国の都道府県の財政課長、市町村担当課長の会議を行っておりますが、これはたまたま明日にございますが、こういった会議の席などを通じまして地方団体に周知を図ってまいりたいと考えております。
#54
○林久美子君 是非よろしくお願いいたします。まあとにかくこの環境行政を推進をしていくためには、各省庁の連携、そして地域の方の協力、そして地方自治体の積極的な取組というのが欠かせないかと思います。
 それでは、最後に小池大臣に、この地球温暖化の達成に向けて御決意をお伺いしたいと思います。
#55
○国務大臣(小池百合子君) 地球温暖化防止ということは官民挙げて取り組んでいかなければならない。その意味では、地方自治体ときっちりと連携をしていかなければならないと考えております。そしてまた、今回のこの事務所の設置ということによってそういった地球温暖化対策ということも各地域でも進める、その後押し役としてそういった機能をしっかりと果たせていくようにこれからもしっかりと後押しをしてまいりたいと、このように考えているところでございます。
#56
○林久美子君 地球温暖化の問題というのは、正にもう今だけではなくて、子供たちの世代、孫たちの世代にも大きな影響を与える問題であると思います。
 聞くところによりますと、この実行計画の策定が市町村でなかなか進まない原因といたしましては、どうしてもこの地球温暖化という問題は大き過ぎて、国がやる仕事じゃないかというような意識もあるという声も聞かれました。ですから、どうか各省庁に幅広く、環境税の導入の問題などもございますし、幅広く協力を呼び掛けていただくのとともに、国民一人一人、そして自治体の皆さんにもその必要性を十分に理解をしていただけるように粘り強い広報活動をまたお願いをいたしまして、私の質問とさせていただきます。
 どうもありがとうございました。
#57
○谷博之君 民主党・新緑風会の谷博之でございます。
 早速質問に入りますが、一つは、国立公園における許認可事務の法定委託といいますか、それの問題についてお伺いしたいと思いますけれども。
 これ、私の地元の話でございますが、日光国立公園内の那須塩原地域、これは今年の三月、この法定受託事務の期限が切れるわけですが、それを更に三年間延長して事務の代行に当たると、こういうことを決定して環境省に報告をしたと、こういうふうなことがございますが。
 今後、まず冒頭お聞きしたいんですが、こういう許認可事務の都道府県のいわゆる法定委託が新しい地方環境事務所の新体制の整備によってこれが直接環境省が今後行うような方向に進んでいくのか、あるいは従来型のこういう都道府県の委託事務として行っていくのか、その辺のこれからの動きをまずお示しいただきたいと思っています。
#58
○政府参考人(小野寺浩君) 自然公園法の法定受託事務は都道府県の申出によって法律的に位置付けて行うということになっております。今現在、対象国立公園を持っている県が四十一都道府県ありますが、そのうち二十四の都県が法定受託事務を実施しているところであります。
 したがって、申入れがあって、法定受託事務を継続するところは今までどおりお願いするということになりますが、長期的には環境省の事務所で自然公園の許認可等の判断をするということになると思います。
#59
○谷博之君 今、私、法定委託と言いましたが、法定受託ということで正式に言い換えさせていただきますが、この法定受託事務のこれ資料をいただきましたところ、過去三年間に六つの県でこの返上をしておりますね。平成十五年三月に返上したのが、これが和歌山県ですね。そして、十六年の三月に四つの県が返上しております。岩手県と秋田県と、そして島根県と大分県ですか。そして、平成十七年の三月に、直近では愛媛県が返上しているわけですが、この返上している理由は一体どういうところにあるんでしょうか。
#60
○政府参考人(小野寺浩君) 国立公園は、地方分権の議論をして国と地方の役割分担を整理しましたときに、国立公園については原則国で行うということにしておりました。
 しかしながら、それまでの間、自然公園法に係る国立公園の許認可の一部を機関委任事務として持っている県はすべて行っていたという経緯があって、そこの過去の経緯からの関係でかなり多くの県が法定受託事務を行ってきたんだと思います。
 今、返した六県、過去の、最近の六県の返上したところについて詳細には分かりませんが、恐らく自然環境の行政事務というのが極めて大きくなっている中で、地方と国との役割の整理の中で、自然公園に係る法定受託について返上するということになったんではないかと思います。
#61
○谷博之君 これはいずれも各年度末に返上してきているわけなんですけれども、環境省に聞きますと、じゃ残っている二十四の都県が今後いつまでこの法定受託事務を継続するかについては分からないと。
 要するに、この法律、自然公園法という法律のこれ附則に出ているんですよね。なぜ都道府県がそういうことになっているかというと、この自然公園法の法律に規定する環境大臣の権限に属する事務の一部は、政令で定めるところにより、当分の間、政令で定める都道府県の知事が行うこととすることができると、これも附則に出ているわけですけれども、だから、当分の間ということはこれは当分の間ですね。ですから、当分の間が過ぎれば当然これは国が直接やらなきゃならぬと、こういうことになるわけなんですが、そこら辺の動きについては、これはあくまであれなんですかね、都道府県の姿勢待ちということなんでしょうか。
#62
○政府参考人(小野寺浩君) 自治体の御判断というのがまず第一でありますが、事務的に一部をおやりいただくという側面と、国立公園というのは国の、国民全体の資産であるという面と、地域にとって非常に重要な資源、自然環境であるという面があって、そういうものを地域の中で考えていくときに、自治体が関与していくということの意味というのはかなりあるんではないかというふうに思います。
#63
○谷博之君 言わんとすることは分からないわけではないんですがね。特にそれ、こういう自然保護のそういう立場からいうと、環境省の今の体制でどこまでできるかということについてはいろいろ議論があると思いますが、ただ、要するに、都道府県のこういう力をかりなきゃならないということが一つ前提にあります。
 しかも、しかしそれは、都道府県がかなりこれから将来にわたって返上してくる可能性があるということですね。当然、それを国が直接やらなきゃならない、こういうふうなことになってくるわけですから、そういう場合に、果たしてそれが今度のこの設置法の改正によって、この問題に限らず、後にもいろいろ触れますが、そういうことについて対応し切れるかというその体制の問題として、一つのこれ具体例として申し上げましたが、その辺はいかがでしょうか。
#64
○政府参考人(小野寺浩君) 業務全体が分野も含めて非常に拡大していく中で、大変になることは間違いありませんが、法定受託事務が都道府県から返ってくるということも含めて、今回の組織の充実、それから仕事の仕方というものを効率的に行う、あるいは根本的には職員の増員を、これまでもやってきましたけれども、更に求めていくというようなことを含めて、それらの問題を克服してまいりたいと思っております。
#65
○谷博之君 最後に申し上げますけれども、ともかくこういう許認可の問題についてはいろんな切り口というか、そういう問題があるわけですけれども、要は、その許認可を行う際の受ける側の体制の問題と、そしてそれを活用する側の方の部分と、両方あるわけですけれども、やっぱり都道府県が法定受託することによるメリットというのもあるわけですよね。ですから、これは何も待ちだけだと、報告を受けるだけだということではなくて、私は、もう少し関係都道府県とのそういうふうな、将来、今後継続するためにはどうするかとか、そういうことも含めた議論がやっぱりなされるべきであって、何か話を聞いていると、ただ報告を受けるだけなんだと、こういうふうな待ちの姿勢にすごく見えるものですから、ここのところ、ひとつ是非今後検討していただきたいと思っております。
 それから、増員の問題がありましたけれども、先ほどそれぞれお二人の先生から質問がありましたように、二十八名の増員、そのうち、聞くところによると旧食糧庁から十四人ですか、回ってくるということです。
 いろんな業務が考えられますが、特にその中でも動物の保護とかあるいは外来生物に対する規制だとか、こういうことで、かなりこれ専門性を発揮したやっぱり立場で業務をしていただくということになると思うんですが、そういう意味でのまずその研修の問題ですね。そしてもう一つは、例えば食糧庁から来た方々に対しては特に、私、今回の外来生物の規制の中でもオオマルハナバチ、セイヨウマルハナバチの規制も是非入れてほしいと思ったんですが、これは残念ながら外れてしまいました。しかしそれは、それを活用する、特に北海道の農家の皆さん方たくさんおられます。そういう意味での、規制がもし将来掛かったときのそういう調整の問題とか今後の先の対応の問題とかというのは、やっぱりそういう意味では食糧庁出身の方々のそういう一つの技術なり経験というのがあると思うんですよね。そういうものをどうやってうまく活用するかという、こんなような事柄もあると思いますので、まとめてそこら辺の考え方を是非お聞かせいただきたい。
#66
○政府参考人(西尾哲茂君) 地方環境対策調査官事務所、これまでの事務所とそれから自然保護事務所には、実はこれまでも関係の省庁から受け入れているわけでございまして、環境省の発足の十三年一月から十六年度までの間、旧食糧庁を含めました他省庁から百二十人を超える定員を受け入れております。
 これらの方々は、廃棄物の現地調査でありますとか地球温暖化に関します啓発イベントといったような問題、あるいは国立公園の現場、いろいろ幅広い事務を行っていただいております。
 したがいまして、こういう他省庁の出身者を含め、それからもちろん私どもの職員もではございますが、この二つの事務所の職員に対しては、専門知識の習得のために分野ごとに環境省の本省でございますとか、環境省にございます環境調査研修所で研修を実施しております。十六年度の実績では、延べ百三十九人の調査官、それから百十五人の自然保護官が参加しているということでございます。それから、御指摘のように、十七年度にも旧食糧庁の十四人を含め新たに十七人の定員を他省庁から受け入れるということになります。
 御指摘のように、それぞれの方の今までのキャリアに照らして、外来生物とか得意な分野をやっていただくということも大切でございます。ただ、最近、関係の省庁からおいでになる方も、地球の環境の問題をやりたい、あるいは自然のことをやりたい、いろいろな抱負、希望を持ってやってきていただいている。こういうことでございますから、それぞれの方々の希望、夢というものと、それから適性というものを踏まえました上で、より幅広い業務あるいはある業務について専心していける、そういったようなことにつきましてこれからも研修等により計画的な人材育成を図る、それを生かして適正な職員配置を行うということに努めてまいりたいというふうに考えております。
#67
○谷博之君 是非そういうことで体制を整備していただきたいと思っておりますが、もう一点、ちょっと別の問題を少し触れてみたいと思いますが、外来生物の規制の法律ができたとき、その前後からいろいろ第一次指定の問題が出てきておりますけれども、一つは管理釣り場の問題ですね。
 いわゆる大型の釣堀、これはいろいろ問題が出ておるわけですけれども、いろんな情報なんかを見ておりますと、全国のネット情報では三百か所以上、そういうふうな施設があると。そのうち関東地域が半分ぐらいあるということで、東京から日帰りで通って釣りができるような、そういうふうな、俗に言う釣堀ですね、これがあるわけですけれども。問題は、その情報はあるけれども、具体的にどういうところにどういう施設があるということがこれなかなか分かっておりません。共管の水産庁などに聞いても、これ分からないということですね。
 私たちの地元の、例えば栃木県の佐野というところにフィッシング・パル佐野というのがあるんですが、あるいはまた埼玉県には朝霞ガーデンというのがあります、朝霞市にですね。こういうところはもう大変な釣りマニアが来ているということですね。釣った魚をキャッチ・アンド・リリースするようなところもあれば、持ち帰っているところもあると。こういうことなんですが、しかし、そこに入っている、池に入っている魚はいろんなバス類ですね。特に、ストライプドバスなんという、大変、規制していないような、そういう新しい種の外来魚もそこに入っていると、こういうことが情報としてあります。
 六月以降はこの外来生物の規制の対象になってくるわけですけれども、こういう施設の、いわゆる特定飼養施設といいますかね、そういうところのこれからの許認可とか管理とかということについて当然これは関係が出てくるというふうに思うんですが、今後それらについてどのような体制を組もうとしておりますか。
#68
○政府参考人(小野寺浩君) 魚釣り場については、所管の法律、役所というのがないというのがまず一番難しいところで、まとめてデータを持っているところは実は今現在ではありません。
 それで、当然のことながら、外来種法の一部が対象になるわけですから、今いろんな形で情報を取っておりまして、概略、オオクチバスを対象とする釣り場その他については概要は把握したところです。より詳細なものを、関係の業者とか都道府県とか、いろんな形で現場を見に行くことも含めて把握して、法律の施行に向けて準備をしたいと、そう思っております。
#69
○谷博之君 そういう中で、これは大臣にお伺いしたいんですけれども、何か四月の二十二日ですか、第一次指定が閣議決定されるというような話聞いているんですが、その中には、オオクチバスとかコクチバス、外来生物の規制のですね、あるいはブルーギルとか、そういうふうなバス類も入るというふうに聞いておりまして、これは非常に私たちとしては大臣のそういう考え方に敬意を表したいと思っておりますが、問題は、そういうふうな、いわゆるサンフィッシュ科と言われていますけれども、いわゆる、例えばさっき申し上げたようなストライプドバスとか、あるいはスポッテッドバス、あるいはホワイトバスと、こういうバス類がいろいろあるようなんですが、こういうふうな、いわゆる交配種も含めた広い意味でのいわゆるバスですね。魚のバス類、こういうものももう既に、これは未判定外来種ということで、その判定が出るまでは外国から、ほかから入れないというふうなことになっているんですが、もう現実にはそれは入ってきていますね。
 こういうふうなものの駆除も含めて、これは是非、いわゆるオオクチバス、コクチバス、ブルーギルというこの三種以外に、三つのバス以外に早急にこれは規制の対象に全体としてやっぱり考えていくべきではないかなというふうに思っているんですが、この辺はどのように考えておられますか。
#70
○国務大臣(小池百合子君) オオクチバスとコクチバスについては、生態系に対しての被害を防止するということから、今回第一次の特定外来生物として政令で指定をする、そういう運びになっております。
 それから、今ございましたストライプドバスなどでございますけれども、第二次選定作業を七月末を目途としておりますけれども、そこから作業を始めますけれども、そこの中で取り上げて検討を進めてまいりたいと、このように思っているところでございます。
#71
○谷博之君 是非それはお願いをしたいと思っておりまして、委員長と狩野先生の地元の茨城県の霞ケ浦では、これ、いわゆる規則の中にそういうものも既にもう入れていますね。都道府県で先進的に、そういう取り組んでいる漁業調整規則みたいなものの中で入れておりまして、非常にこれは、いわゆる要注意リストにもこの種は入っているわけですから、是非次の早急に検討ということで考えていただきたいというふうに思っております。
 最後に一点、大臣にお伺いしたいんですが、この法案とはちょっと別の問題になりますが、四月の十五日に新石垣空港、沖縄の、それの建設について、環境大臣として環境アセスメントについての意見書を実は出しております。
 これは、時間がありませんからもう省略をしますが、この空港の建設の予定地になっているところに、小型の希少のコウモリの生息する洞窟がたくさんあります。これを、洞窟を埋めたりするということだとそのいわゆる希少なコウモリが絶滅するのではないかというふうな心配をされておりまして、それから、工事によって赤土が海に流れ出して、それによってサンゴ礁がやっぱり影響を受けるんじゃないかと、こんなようなことも言われておりまして、非常に警告を含めた意見書が出ておりますけれども、今後の、特にこういうふうな意見書の中にありますけれども、小型コウモリ類への影響のその対応についての、保全に万全を期すというこの文面が出ておりますけれども、これは、最終的な環境保全措置として空港建設位置の変更や代替案の検討にまでつながっていくものなのかどうなのか、この点についての御見解をお伺いしたい。
#72
○国務大臣(小池百合子君) 御指摘のように、今回沖縄県が作成した環境影響評価書に対して環境大臣意見を出させていただきました。
 評価書の中で二つ、二点ですね、先ほどの赤土の問題もそうですし、もう一つ、この小型のコウモリ類の保全ということ、評価書の中でも、出産、保育の場として重要な洞窟を保全すると。えさ場、移動経路を保全して、そしてなくなってしまう、消失する洞窟以外の洞窟を利用させるということを述べているわけですけれども、これに対して、今回出させていただきました環境大臣意見として、これらの措置の、それに加えて、小型コウモリ類に利用されているそのほかの洞窟についても専門家の指導、助言を得るべしと、そして、それを得た上で可能な限り保全をせよということを申し上げたところでございます。
 保全という中には、例えば工事の騒音とか、そういったことにも注意をするというような、そういった指摘などもさせていただいているわけでございます。今回の意見は空港建設の位置をこうしなさい、ああしなさいといったような変更について述べたものではございませんけれども、小型コウモリの出産、保育の場として利用しているこの洞窟が繁殖上特に重要であるということから保全に万全を期すように意見を申し上げたところでございます。適切な対応をしていただけるものと考えております。
#73
○加藤修一君 公明党の加藤修一でございます。環境省設置法の一部を改正する法律案について質疑を行いたいと思います。
 環境省は環境省設置法あるいは環境基本計画などを踏まえまして環境行政を進めておりますが、戦略的に進めなければいけないという発言を聞く機会が少なからずあります。大臣は環境行政の戦略性をどのように考えているかということになるわけでありますけれども、今回の改正についてもその一環でしょう、一環だと思っております。私は、地方に対して着目する、それはそれで非常に重要であるとは思っていますが、しかし地球環境保全の関係、すなわち国際展開にどういうアクセントを置いていくかということも、これはもう極めて重要な点でないかなと思っています。
 環境省の深謀遠慮というか、かなり用意周到な計画があるかもしれませんが、一九九七年の気候変動枠組み条約、京都議定書が採択されるころでありますけれども、当時言われていたことは、これからは環境外交の時代だと、そういう意見が強かったように記憶しております。そのとき、当時の環境庁ということになりますけれども、そのときのスタッフも国際社会とか会議における意見交換等に対する意気込みが横溢していたと、そんなふうに私は感じておりましたし、ただ、現在私が感じる限りは、当時と比較するとまあ少しは減退しているのではなかろうかと思います。そんなふうに、これは個人的な見解でありますから、客観的な問題としてはどうなのかというのは当然あると思います。
 それで、環境行政は環境省だけがやるものではないと。これは環境外交、外交という名前が付いておりますから、これは外務省が専管的にやるものではないというふうに私は言えると思うんですね。もちろん、国際社会に対する窓口は外務省に、一つになっているわけでありますけれども、環境省も多くの外交に、環境外交にかかわる国際協力プロジェクトを進めていると。その統合的、戦略的に集約化された方向性は一体何であるかということも私は環境省の今後の戦略の考え方によって日本の将来が大きく変わり得るという意味では非常に私は大事な局面に来ているんではないかなと、そんなふうに考えております。
 まず、将来世界にとって何を戦略的な課題として考えて、我が国の環境のグローバルガバナンスに向けた戦略性を持ち得るかということは非常に重要でありまして、例えば地球温暖化問題、これについては戦略的に取り組む対象であると思っておりますが、将来の日本の国家の姿を考える場合、よく言われますように環境立国が一つの在り方だと考えております。そういった中で、非軍事的なODAを含めた経済力というハードパワー、あるいは諸国あるいは人々を魅了するという、そういう力、いわゆるソフトパワーというふうに言っていいと思いますけれども、それがお互いに相補的にバランスを考えて進めていく、そういった環境ガバナンスを強化していくことが極めて重要ではないかなと、そんなふうに思います。
 それで、質問の意味というのは、私は単純な見方をしているかもしれませんが、地方着目よりはやはり地球環境保全関係、こういった面についてのアクセントを強くしていくべきであると、重視するべきであると、そういう転換、方向性を考えるべきではないかなと、こんなふうに考えておりますので、よろしく御見解のほどをお願いいたします。
#74
○国務大臣(小池百合子君) 加藤委員におかれましては、副大臣の際にもこの人員の確保ということでも大変御尽力をいただきました。もう一けたぐらい多く欲しいなと私も思ったり、また副大臣もそのように思われたのではないかなと思います。
 今回、この委員会では地方環境事務所の設置ということで、まあ御論議をいただいて、質疑をいただいているわけでございますけれども、欲を言えばどっちもというのが私の本心といいましょうか、やはり地球の環境問題を語る上においては、やはり地元である国内がしっかりしていないと幾ら世界の場においてああすべし、こうすべしと言っても、やはり国内においてその環境問題しっかり取り組んでないと言葉に迫力というものがなくなるのではないか、説得力がないんじゃないかというふうに思うわけでございます。
 ただ、今日御指摘いただいているのは、地球温暖化問題という、地球環境問題にもっと大きなプレゼンスを示せという、そういった御指摘なのではないかと思いますし、またそのとおりであろうというふうに思います。
 平成十三年に環境省が設置、つまり環境庁から環境省に昇格したわけでございますけれども、その際に地球環境局が設置されたというのは、そういったこれまでの環境庁時代の部分と、環境省のそのこれからの仕事ということについての、その意味では大きなシフトが既にあったところでございます。そういった意味で、この地球環境という問題について、さらに環境省としてもしっかり取り組んでいくということは言うまでもございません。
 と同時に、今回の地方環境事務所の設置についても、地球温暖化防止という国民運動をそれぞれの地域の足下から積極的に展開していただこうというものでございまして、それが相まって内外ともに充実をしていくということによってこの日本、我が国の地球環境問題への取組ということが更に一層充実していくのではないか、さらには国際的なリーダーシップを振るっていくと。よく言葉では言われることなんですけれども、それを実行に移すための正にインフラになっていくのではないかな、このように考えているところでございます。
#75
○加藤修一君 この問題はなかなか整理しづらいところがありますので、まあ別の機会にまた取り上げたいと思っておりますが、増大する環境問題に対応するためには、また一方できめ細かな対応を考えていかなければいけないと。そういったことを考えた場合には、やはり国際的なアクターとしても存在性が極めて注目されておりますNGOとかNPOとの連携をどういう形で深めるか、緊密化するかということは、環境省として戦略性がそこに持ち得るということであるならば、おのずとその環境省としてのいわゆる対応が変わってくると言わざるを得ない。行政資源の配分の仕方とか人材配置、そういったものに変化が生じてくるというふうに考えざるを得ないわけでありますし、あるいは今国会で国土総合開発法が出されておりますけれども、その総合開発という言葉がなくなって国土形成法という形になると、それと国土利用計画法との関係性、この中でいわゆる環境省の所掌範囲といいますか、相まってこの計画の中身を進めていくという極めて重要な文言が追加されているわけでありますので、これは国土の総合的なデザイン、グランドデザインを考えていくとき極めて重要な法律でないかなと思っております。そういった意味では、どういうふうな対応を環境省が考えるかということが、極めてこういった意味でもしっかりと把握していかなければいけないなと、そんなふうに思います。
 それと、本年の三月二十四日でありますが、二〇五〇年低炭素社会シナリオに関する国際シンポジウムがありました。その副題が「脱温暖化シナリオ構築とその政策効果について」ということで、これも非常に骨太といえば骨太で、大事な課題がたくさんあるなというふうに思っておりまして、気候変動防止に向けての国際分担ということで、一人当たり排出量、世界で一律分担しようというふうに考えていった場合には、一人当たり〇・三から〇・五トンということで、日本はそういった意味では二〇五〇年目指して、この辺の時期についてはいろいろとあるようでありますけれども、七五から八五%をこの四十五年間の間に削減しなければいけないという話になっているわけですね。この問題と、この問題というのは実は非常に大変だなと思っておりますのは、そういう社会ビジョンの形成を考えていかなければいけない。その中身には、都市、交通、産業、エネルギーシステム、そういった面についての長期的な先を見た柔軟なロードマップを作成しなければいけないというふうに発表されているわけなんですね。ですから、先ほどの法律の改正と同時にこういった面を考えていくと、相当のことを環境省としては戦略的に考えていかなければいけないということが結論として出てくるんではないかなと、そう思います。
 そういった面も含めて、非常に大事な展開になりつつあるなというふうに考えておりますので、是非真っ正面からの積極的な取組をお願いしたいと思います。
 それで、次に、二つ目の話でありますけれども、先ほどの話とも若干つながってきておりますけれども、地球環境分野にかかわる部分の拡充強化という質問になるわけでありますけれども、例えば海外に派遣している環境省のスタッフ、この枠の拡大ということをやはりしっかりとしていくべきではないかなと、そんなふうに思います。別の視点から見れば、キャパシティービルディング、これを強化していくということでも当然あるわけでありますけれども。そういう、例えば国際社会の現実とか、また方向性などをしっかりと情報収集するということも重要なわけでありまして、あるいは国益を踏まえた上で日本の立場を説明する力、そういうのもますます必要とされているわけでありますので。
 一方、外務省が、これが十分できるかどうかということについてはいろいろ議論があると思いますけれども、やはり環境省が持っている専門性、これをやはり積極的に生かすべきことじゃないかなと思います。また、その専門性に対して、もっともっと拡充していくという、人員の関係も含めて、人員というのは国際社会における活動できる人員をどうやって増やしていくかという、極めて私は重要であると思っていますけれども、この辺について、環境大臣の決意を是非いただきたいと思います。
#76
○国務大臣(小池百合子君) 環境行政、より国際的に発揮をしろという御質問、また後押しだったかと思います。
 先ほど来御答弁させていただいておりますけれども、環境省となって地球環境局を設置したということも申し上げましたけれども、それ以前からも国際的な取組は環境省としてもしっかりやってきた歴史もございます。そういった中で、特に環境省となって、地球環境局という形で本省には置くと同時に、これまでもスタッフを在外公館などにも、また国際機関に送ってきたという歴史がございます。ちなみに、現在、環境省全体で千百三十四人おりますけれども、うち十五名を在外公館、国際機関、JICAなどに派遣をしているところでございます。
 これから地球環境問題を始めといたします国際的な課題への取組というのはますます広がるということが考えられるわけでございまして、国際機関や在外公館への人材派遣というのは大変重要なことでありますし、また、必要なところに送ると、必要なところに必要な人材を送る、まあ当たり前の話でございますけれども、それが可能となりますように関係機関などとの調整をしっかりと進めてまいりたいと思っております。
 今副大臣がおっしゃったことは正にそのとおりだと私も思っているのは御存じでしょう。
 以上です。
#77
○加藤修一君 いや、もう既に私は環境省の職員じゃございませんので。
 それで、ちょっと事務方にお尋ねしたいんですけれども、今十五名という話でありましたけれども、私は例えば国連の環境計画とかUNDPとかあるいは国連気候変動枠組条約事務局、あるいはIPCCの事務局、あるいはEUの事務局などを含めて、これは積極的にこれから十分対応できるようなことを具体的にしていくべきでないかなと、そう思いますけれども。
 今使われている言葉を使えばロードマップを作れという話になるんでしょうけれども、その辺について構想とかお考えがあるならばお示しをいただきたいと思います。
#78
○政府参考人(小島敏郎君) 今御指摘をいただいたことはこの何年かの課題でございまして、特に地球温暖化の観点からいえばEUの動きが非常に重要でございますし、今後の京都議定書以降のことを考えると条約事務局も非常に重要な場所でございます。
 限られた人数の中で優先順位を付けていきまして、具体的に話をこれまでもしてきているわけでございますが、国際機関の場合には空きポストがいつできるかという事柄、それからやはり国際機関で力を発揮するにはできる限り上のポストを占めたいと、そういう機構になっておりますので、そういうことも考えながら実現をしていきたい、そのための努力をしていきたいと考えております。
#79
○加藤修一君 どうかそういった面について、積極的な対応を今後とも続けていただきたいと思います。
 それでは次に、環境省における今後の展開の一つとして移管の問題が、まあこれはなかなか難しい問題で、質問してもそれは政治の分野の話ではないかと言われそうなんですけれども。二〇〇一年の一月に、省庁再編によりまして環境省ができまして、正に二十一世紀、環境の世紀の中で環境省として産声を上げたということでありますけれども、先ほども若干申し上げましたように、環境にかかわる問題というのはますます増えてきておりまして、環境省の守備範囲も拡大しつつあるというのはもうだれしも認めるところだと思います。
 ただ、環境に第一義的に関係があると見られている他省庁と共管のものも多く残されているなということで、それはそれなんでありますけれども、具体的には産業として一歩後退しているように見えられます森林の関係でありますけれども、こういう森林行政にかかわる件についても、やはり私は、いろいろ議論があって環境省が所管として考えていくべきでなかろうかという、そういう話もございますし、あるいは本年度から始まりました汚水処理交付金の関係で、これは内閣府が一括予算計上している話でありますけれども、総合的、統合的な水資源管理の観点からも、これは水の問題であるというところから、環境行政、環境省として一元化すべきではないか、そういった言い方をする方もおります。
 また、これは様々な背景がありますから簡単に言える話じゃございませんが、諸外国では環境行政組織、環境省で取り組んでいるものとして非常に目が付くものは、いわゆる下水道行政でございます。こういった面もございますし、あるいは更に言えば放射能の汚染防止、こういった問題については先進諸国では環境省と言われる組織が取り組んでいるということを考えてまいりますと、私は、これは行革の対象になってくる話なんでありますけれども、将来環境省としてこういった方面の射程というものを考えていくべきではないかなと、そんなふうに思っておりまして、その環境省の方向としてこれは考えていく内容だと私は思いますけれども。
 なかなか難しい答弁かもしれませんが、環境大臣としてはその辺の御見解はどのようにお持ちでしょうか。
#80
○国務大臣(小池百合子君) 御指摘ございましたように、平成十三年、二〇〇一年の省庁再編で環境庁から環境省へと、そこでかなり整理もされたところでございます。
 すなわち、公害規制、廃棄物対策、それ、専ら環境保全を目的とする事務ということでは環境省に一元化されたわけであります。一方で、森林、下水道、それから放射性物質など、環境行政の性格上、その対象分野にほかの目的を含むということについてはほかの省庁と共同で取り組むということになったわけでございます。こうした幅広い事務を担当することから、政府全体の環境政策に関しての基本的な施策、企画立案、推進と、関係行政機関の事務の調整と環境保全経費の見積り方針と、取りまとめをしたりということで、こういった機能も持つことになったわけでございます。
 なかなか、分かりやすい言葉で言うと、役所の縄張というのはいろいろその辺でどう動かすかというのはかなり力仕事でもあるわけですけれども、例えばイギリスの場合、私のカウンターパートになる大臣などは、これは狂牛病が多分ベースになって、それをきっかけに環境省と農水省と地方自治とを兼ねたような、そういう構成になっているんですね。ですから、やはり環境保全ということを究極の目的にしたときにはどういう構成がいいのかということで、今このような状況で、今のそれぞれの分野が整理をされたということだと思います。まずは政府全体の環境保全施策が効果的、効率的に展開されるように、今のこの機能を十分に活用してまいりたいと思っております。
 これからさらにこの環境分野というのは、これまでなかったところで起こってくることも十分考えられると思っております。いずれにしましても、環境に対しての仕事を環境省が一生懸命やるという当たり前のことをまずはしっかり進めてまいりたいと考えております。
#81
○加藤修一君 時間がなくなってきましたので、次に勧告の関係でありますけれども。
 環境省設置法第五条には、環境大臣の権限で勧告し、その結果に対しての報告を求めることができると、こういうふうになっておりまして、環境庁の時代から考えますと勧告は過去三件あると。新幹線の騒音の問題等で、八十五ホン以上の地域については被害住宅に対して騒音防止措置を施すよう勧告しているわけで、これに対応して現実の問題も大きく変わったというふうに聞いているところでありますけれども。
 今、これまでになかったところで発生している問題もこれからあるという、想定されると、そういう話が、答弁があったわけでありますけれども、私はやはり効率的な環境行政の推進という観点からも考えて、こういった勧告については、何というんでしょう、俗っぽい言葉で言いますと、伝家の宝刀はそう簡単に抜くべきではないというようなふうに考えないで、やはり抜くべきときにはしっかりと抜かなければいけないと、そんなふうに考えておりますし、それから、環境大臣の意見の言える部分の関係についても非常に限定されているというふうに言わなければいけないなと思います。
 辺野古沖の海面埋立ての問題についても、法的な立場の意見の表明ができないことになっているわけでありますので、こういった面について、やはり私は変えていかなければいけない、改正していかなければいけない、そういうことに集約できるんではないかなと思いますけれども、この意見の関係について、環境大臣、どのようにお考えでしょうか。
#82
○国務大臣(小池百合子君) 御質問はアセス、中でも辺野古とおっしゃいましたけれども、いわゆる公有水面の埋立法に基づく事業についての環境大臣としての意見についてだと、このように理解をいたします。
 国の直轄事業で行われるこの公有水面の埋立事業ですけれども、都道府県知事などの判断に基づいて承認が行われるということで、環境影響評価法、公有水面埋立法、ともに環境大臣が意見を述べることとされていない、環境保全上の観点から知事などが意見を述べると、今御指摘のとおりでございます。
 ただ、こういう法律的な整理はいたしましたけれども、環境保全上必要な場合には環境省としても適宜助言などを行ってきております。例えば、同じ沖縄でございますけれども、泡瀬の埋立事業がそうでございます。環境省としては、今の法律の制度の中でありましても、個々の事業の実情を踏まえて、必要に応じた環境の保全の観点からの考え方を示す、そういった対応を適宜適切に行ってまいりたいと考えております。
#83
○加藤修一君 終わります。
#84
○市田忠義君 日本共産党の市田です。
 今回の法改正の中心点の一つである環境大臣から地方環境事務所長に委任する権限に深くかかわる問題で、私が、ちょうど一か月前ですが、三月十八日の当委員会で取り上げた福岡県筑紫野市の産廃処分場の問題について、小池大臣、次のように答弁されました。環境省が昨年末に実施した調査の結果と県の対応などを改めてチェックして、その上でとるべき措置を進めたい。
 あれから一か月たったわけですが、どんな措置をとられたか、大臣にお伺いします。
#85
○国務大臣(小池百合子君) この件でございますけれども、一言で申し上げるならば、継続的に福岡県に状況の確認を続けているということでございます。
 福岡県の方では、改善命令の履行期限が今年の八月三十一日なんですね。ということで、確実に改善命令が履行されるように毎週立入検査を実施するということに加えまして、排水のモニタリングを毎月実施するということで、監視、指導に万全を期しているということを福岡県の方から御報告受けております。
 環境省としても、引き続きまして、この八月というのが改善期限でございますので、改善命令の履行に向けました福岡県の対応を注視してまいりたいと思いますし、また必要に応じて指導、助言を行ってまいる考えでございます。
#86
○市田忠義君 最近、この処分場とかかわって新しい事件が発生しているはずですが、掌握しておられますか。
#87
○政府参考人(南川秀樹君) この近くでございますけれども、古畳などが産興の職員などによって投棄されたという事件があったことは承知をしております。
#88
○市田忠義君 昨日、古畳二千二百枚投棄、七人書類送検と。元社長の相談役と同社の元統括工場長など不法投棄の疑いで書類送検された。目的は肥料にするためだったというふうに言っているそうですが、県警は肥料にならないと、同社が処分料を取って集めたものだということであります。
 それで、あのときにも私指摘しましたが、二十万人もの人が毎日使う水質にかかわる問題で、地元の人たちは一刻も早い改善を願っているわけで、改めて今後、どういう決意と対策を取るおつもりか、お聞かせ願いたいと思います。
#89
○政府参考人(南川秀樹君) 本件につきましては、御指摘の地元の住民から私どもに対して行政不服審査請求が出ております。去年の終わりに職員を派遣したこと、この前申し述べたとおりでございますけれども、その後も県、それから産興から関係の書類の提出をさせております。現在、早急に裁決をすべく分析作業を急いでおります。
 私ども、実際、現地に職員参りまして現地調査を行いましたが、その結果、強度の硫化水素臭などについては認められませんでしたけれども、一部の廃プラスチックの破砕が不十分である、あるいは許可区域を越えて埋立てが行われておるおそれがあるということが認められておるところでございます。
 調査後に、取り寄せました図面、あるいはマニフェスト、多くの文書を併せまして、現在廃掃法違反の有無、あるいはその程度についての分析作業を急いでいるところでございます。
#90
○市田忠義君 さきの委員会で同処分場をめぐる問題について私は、もちろん産廃業者、県の責任あるけれども、環境省の責任についても私、指摘しました。この間、何度も国会でこの問題は取り上げられながら事態がここまで来るまで放置してきた責任は大きいと私は言わざるを得ないと思います。
 今度の法改正で環境大臣から統合される地方環境事務所長に委任された権限の中で、不法投棄現場への緊急時の立入検査、報告徴収が主な内容として位置付けられていますが、その権限にどれだけ実効性を持たせるか、私は環境省の姿勢に懸かっているというふうに思います。
 そこで、具体的な事実を確認したいんですが、筑紫野市の産廃処分場の問題について、これだけ大きな問題になっているわけですから、これまで当然地元の住民や団体から地元の九州地区環境対策調査官事務所に通報や調査要請などがあったと思うんですが、それに対して同事務所はどう対応してきましたですか。
#91
○政府参考人(南川秀樹君) この案件に関しまして、具体的に現場に立ち入ったというのは、昨年二十四日に本省職員と合同で行政不服審査請求に関する調査の一環として行ったということでございます。
 ただし、それまででございますけれども、地元の水源地域を活用しておられる住民の方と四回にわたってお会いして直接お話を伺っております。それから、福岡県とも連絡調整を行っておりまして、私どももその情報については逐次報告を受けております。
#92
○市田忠義君 この問題で、同事務所では重大事案と認識してきたというふうに聞いています。しかし、地方段階で判断をして立入調査、報告徴収などを行う権限がなかったと。
 本省に報告して指示を仰いできたわけですが、どういう指示をしましたですか。
#93
○政府参考人(南川秀樹君) まずは、具体的に県が対応したことについて、それと、県が対応したわけでございますけれども、例えば県が住民にどのような対応をしておるか、説明をしておるかということは求めております。
#94
○市田忠義君 立入調査、報告徴収を行いましたか。
#95
○政府参考人(南川秀樹君) 立入調査につきましては、法律に基づくものではございませんけれども、事実上、昨年末に私どもが、本省が行った際に一緒に入ったということでございます。
#96
○市田忠義君 結局、法律に基づく立入調査はやっていないということですね。
 先ほど、あなたは林委員の質問に対して、相手が拒んだような場合には法に基づく立入調査をやるけれども、そうでない場合は余り変わらないと、あるいは、生活に大きな影響を及ぼす場合というのが要件になるということをおっしゃいましたが、硫化水素が原因で三人が死んでいる、繰り返し繰り返し法違反をやっている、しかも、二十万人の飲み水に関係していると。これは生活に大きな影響を与える問題だと思うんですが、それでも立入調査、報告徴収を行わなかったのはどうしてですか。
#97
○政府参考人(南川秀樹君) 昨年、私ども現地職員を出したときも、特に現地で職員の立入りを拒むということはございませんでしたし、具体的にどの施設を見てはいけないということもなく、全く職員は見たいものを見れたわけでございます。
 したがいまして、根っこに法律があるからそういうことができたわけでございまして、手続を取ってやるかどうかということとまた別だと思います。
#98
○市田忠義君 そうすると、普通の現地調査と法に基づく立入調査とは何も変わらないということですね。
#99
○政府参考人(南川秀樹君) 具体的に拒まれれば、それについては法的手続を取って行う必要がございます。それから、その案件につきまして具体的にその調査結果ですぐに行政処分などを行うという場合については、当然ながらそういった手続も必要になると思います。
#100
○市田忠義君 先ほどの林委員の質問にも、法に基づく立入調査というのは一件もないという説明がありました。もう私、それを聞いて本当に驚きました。
 不法投棄事案の改善を図るための地方環境対策調査官事務所の役割、位置付けについて見てみますと、産廃行政についての国の権限が強化された二〇〇三年の法改正当時、当時の大臣の答弁、これは鈴木大臣だったと思いますが、こうおっしゃっています。
 国自らの立入りについては地方環境対策調査官の活用を積極的に考えていきたい、これは二〇〇三年二月二十八日の衆議院環境委員会です。廃棄物の未然防止には現場により近いところに環境省の職員を配置することが極めて重要、現場への立入調査や地元の自治体、国の他の機関と協力して対応していくことが極めて重要と。いずれも鈴木大臣です。
 今国会の衆議院環境委員会では、いよいよのときは権限に基づいて立入り等を行うことができる、自治体ともそういう強い権限に基づいて緊密な連携の下に取り組んでいくことができると、こう答弁されています。
 しかし、現行の運用のままでは一体いよいよのときというのはいつ来るのか、いつまでも来ないんではないかと、そういう懸念を持たざるを得ない実態であります。今回の法改正で今度は現場で判断できるようになるわけですから、今度こそ、この権限が委任される地方環境事務所に立入り、報告徴収について実効あるものとして活用されると、そう認識していいですね。
#101
○政府参考人(南川秀樹君) 当然、実効あるものとして活用されねばならないというふうに考えております。
 私ども、去年の夏からでございますけれども、ホットラインをもちまして不法投棄の監視をやっております。これも私どもの調査官事務所がそのホットラインを受けて行く、現地へ行くということで、都道府県あるいは市の職員も一緒に行くわけでございます。これは、ますます今回の制度改正をきっかけに、契機に実効あるものにしていきたいと思います。
#102
○市田忠義君 時間がありませんから、最後に環境大臣に決意を伺いたいんですが、筑紫野市の産廃問題に権限を持つ自治体が業者に対して毅然とした態度で対応をしてこなかったと。福岡県のだらしない態度については私、具体的事実を挙げて述べました。だからこそ、国の果たすべき役割が重要だと思うんです。筑紫野市、筑穂町などの関係自治体の住民というのは、産廃処分場の問題をめぐって福岡県の環境行政に対して大変怒りを持っていますし、著しい不信感を抱いています。
 このように、産廃処分場が設置されている自治体レベルでは事態の改善を求めていても、権限を持つ県の段階ではなかなか思うように動いてくれないと。対応を見ているうちに事態が悪化して、問題が拡大していっている。だからこそ、報告徴収、立入調査は、国として県に指導が必要かどうか、それを見極める上でも大変大事だし、実態を正確に把握するための有効な手段として重大な問題になる前に機動的に対応するということが重要だと思うんです。
 私は、今回の法改正に当たって環境省の責任をきちんと果たしていただきたいと、大臣の考え、決意をお聞きして、質問を終わります。
#103
○国務大臣(小池百合子君) 不法投棄対策、残念ながら、今の福岡の例などを始めとして各地で、香川県の豊島の例を始めとして多々あることは事実でございます。
 不法投棄対策、基本的には未然防止、拡大防止ということが重要であるわけですけれども、まずは都道府県などが早期に発見し、そして廃棄物処理法に基づいて行政処分などを速やかに、かつ厳正に実施するということになっているわけでございます。一方で、廃棄物は広域的な移動を伴う。青森の事案などでもはるばる東京辺りから出ていたというようなこともありまして、そんなことで、国が関係の自治体、そして警察などと密接に連携調整して効果的な対応を進めるということが極めて重要でございます。
 今回、この地方環境事務所を設置させていただくことによりまして、より現場に近い地方環境事務所が不法投棄の情報をより直接的に収集をすると、そしてまた、地方自治体との連携を一層強化するということで、これまで以上に監視体制が強化されまして、不法投棄の未然防止、拡大防止に大いに役立つということと考えているところでございます。
 総合的にこの不法投棄問題に対しましても取り組んでまいらなければなりませんし、さらに今回、この形、つまり地方環境事務所をつくらせていただくということでアクションプランも設けさしていただいておりますけれども、不法投棄の撲滅に向けまして一層の努力をしてまいりたいと考えております。
#104
○委員長(郡司彰君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
    ─────────────
#105
○委員長(郡司彰君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、竹中平蔵君及び西田吉宏君が委員を辞任され、その補欠として秋元司君及び二之湯智君が選任されました。
    ─────────────
#106
○委員長(郡司彰君) これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 まず、環境省設置法の一部を改正する法律案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#107
○委員長(郡司彰君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、地方自治法第百五十六条第四項の規定に基づき、地方環境事務所の設置に関し承認を求めるの件の採決を行います。
 本件に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#108
○委員長(郡司彰君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。
 なお、両案件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#109
○委員長(郡司彰君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時二分散会
ソース: 国立国会図書館
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