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2005/05/10 第162回国会 参議院 参議院会議録情報 第162回国会 環境委員会 第12号
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2005/05/10 第162回国会 参議院

参議院会議録情報 第162回国会 環境委員会 第12号

#1
第162回国会 環境委員会 第12号
平成十七年五月十日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十日
    辞任         補欠選任
     竹中 平蔵君     中村 博彦君
     西田 吉宏君     小池 正勝君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         郡司  彰君
    理 事
                大野つや子君
                真鍋 賢二君
                谷  博之君
                加藤 修一君
    委 員
                阿部 正俊君
                狩野  安君
                小池 正勝君
                関口 昌一君
                中川 雅治君
                中村 博彦君
                矢野 哲朗君
                大石 正光君
                芝  博一君
                島田智哉子君
                林 久美子君
                福山 哲郎君
                高野 博師君
                鰐淵 洋子君
                市田 忠義君
   国務大臣
       環境大臣     小池百合子君
   副大臣
       環境副大臣    高野 博師君
   大臣政務官
       環境大臣政務官  能勢 和子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        渋川 文隆君
   政府参考人
       警察庁生活安全
       局長       伊藤 哲朗君
       総務省自治財政
       局長       瀧野 欣彌君
       林野庁森林整備
       部長       梶谷 辰哉君
       経済産業省製造
       産業局次長    塚本  修君
       環境大臣官房審
       議官       桜井 康好君
       環境大臣官房廃
       棄物・リサイク
       ル対策部長    南川 秀樹君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○廃棄物の処理及び清掃に関する法律等の一部を
 改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(郡司彰君) ただいまから環境委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 廃棄物の処理及び清掃に関する法律等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、警察庁生活安全局長伊藤哲朗君外五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(郡司彰君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(郡司彰君) 廃棄物の処理及び清掃に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#5
○阿部正俊君 こういう機会を得まして環境委員会で初めての質問でございますので、素人論議かもしれませんけれどもお尋ねいたしますので、あるいは意見を申し上げますので、政府側のお答えをちょうだいしたいと思っております。これからの環境行政を行うことについて、非常に素人だとは思いますけれども、かなり原則論に近い話を申し上げますので、どうか心してお答えいただければ有り難いなというふうに思います。
 まず、今回の廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部改正でございますが、背景をお聞きしますと、いわゆるその産廃について、不法投棄ということが前提にあるように思います。特に、岐阜県の例などが一つのきっかけになって取り組まれたと聞いていますが、どうも私、もう一つ残念だなと思いますのは、非常に長期間にわたって無届けの事業所がそこにあって、何か山が二つも三つもできるぐらいの量がそこに積み上げられているということ、これは本当に人里離れてだれも住んでいない山奥ならいざ知らず、そうではないようにも思います。実験したことないんで確信持って言えないんで申し訳ないんですけれども、民家も散在し、そんなに市の市役所等からも遠隔、山奥でもないという境遇の中で、なぜそういう事態が起こるのかなというふうに、大きな疑問でございます。
 市役所の怠慢ということを言うのは易しいんでございますが、大変恐縮でございますが、場合によったら地域住民ももう少し関心を持ってもらって、鋭敏な感覚で廃棄物ということについて、皆、地域のみんなの問題なんだよということで関心を持ってもらえれば、もう数年前に少なくともその取組が始められたんじゃなかろうかなと思いますけれども、そういう意味で廃棄物処理については、一般住民の廃棄物も含めて、これはもう是非共通の地域社会として、人間としてというか生活者として是非対応しなきゃならぬのだよという、もう少し鋭敏な感覚を持っていただくためには、掛け声だけではなくてこれから申し上げる施策も必要なんじゃないかと思ってあえて申し上げます。
 一言で言いますと、産業廃棄物についてはPPPの原則がある、排出者責任ということになっているはずでございます。それから、事業系ごみについては、これは必ずしもはっきりしないんですけれども、何か廃棄物、排出者責任なのか、手数料を取るだけなのか、よくはっきりしないんですけれども、どうもそれに近いような感じ、中間的な位置付けにある。で、もう一つ日常的に見られる家庭の一般廃棄物、これについては、そうですね、自治体では粗大ごみ以外はほとんど無料に近い自治体が多いのではないかなと思いますけれども。
 お尋ねしますが、産廃についてはPPPの原則があり、一般廃棄物については無料であるというようなところは、あるいはPPPの原則が適用されないということについて、なぜそうなっているのか。経過は結構でございますけれども、環境行政、グローバルな形で取り組まなきゃならぬ環境行政という立場から見て、どこに合理性があり、合理性がないのか、どうか考え方をお聞かせ願いたいと思います。
#6
○政府参考人(南川秀樹君) 私ども、このごみの問題、日ごろから産廃もそうでございますけれども、一廃も大変大きな問題だと思っております。
 特に、最近ここ数年でございますけれども、その苦情の件数が大変一般廃棄物で増えております。五年前ですと、全体で、廃棄物のその不法投棄絡みの苦情というのが全体で五千ほどございまして、そのうち一般廃棄物が三千で産廃絡みが二千ということでございましたけれども、今手元にございます平成十四年度のデータでいえば、全体が五千で、三千、二千だったのが、今は約一万四千になりまして、内訳は一万以上が一般廃棄物、三千五百程度が産業廃棄物ということで、一般廃棄物の問題、実は非常に多くの方の関心を集めるというのが現状でございます。
 ただ、私ども、これにつきましては、今一般廃棄物、多くの市長さん、町長さんと不法投棄の問題を含めて一般廃棄物のごみをどうやって減量化していこうかと、あるいはリサイクルしようかということをよく話合いをいたします。また、審議会でもよく話題にしておりまして、非常にざっくばらんにお話しする機会を持っておりますけれども、率直に現状を申しますと、市町村自身がその財源から経費を負担するということについて、ほとんどの首長さんは疑問を持たれておりません。むしろ、実際のその市町村の仕事の中でその市民の目に見える仕事だという認識を持たれておるところでございます。実際に週に三回あるいは四回、市役所の職員の方あるいはその委託を受けた方がその住宅の近くに回っていってごみを集めるということで行政の仕事として、市町村の仕事として非常になじみやすいと、そして市町村が相当部分を負担してやることについてその首長さん自身も自然だと思っていると、そういったことから、有料化一部もちろんございますけれども、一般的にはその一般廃棄物処理についての排出者責任というのは現在のところ持たれていないということだと思います。
#7
○阿部正俊君 経過はいいんです。市町村長のことを聞いているんじゃないんです。環境省としてどうなのかということを聞いているんです。合理的な説明ができるかと、産廃はPPP、一般廃棄物は出し放題、税金の使い放題、これで合理的なのかということを聞いているんです。大臣、お答えください。
#8
○国務大臣(小池百合子君) 先ほどおっしゃいましたように、この不法投棄の問題でございますけれども、産廃そして一廃、それぞれ処理について排出者責任が、一般廃棄物の処理に関しては排出者責任を認めていないという御指摘だと思います。
 その前に、岐阜の場合もですね、何であんな近いところであったのにそれまで分からなかったのかというお話ございました。私は、そういった点も含めて、かえって近いところで、その市の方にそういったことを住民の方がおっしゃっても逆にそれがちゃんと扱われないというケースも間々あるようでございますので、そういった意味で、より、逆に遠いんですけれども、まず国の方に連絡をいただいて、そういったことから、今度は国の方からそれぞれの地域の方に戻していくというようなそういうチャネルも必要ではないかという観点から不法投棄ホットラインというのを国でも設ける形にしたところでございます。
 その御質問の件ですけれども、ごみが散乱することなく適正に処理をされて、それから生活環境の保全、それから公衆衛生の確保上支障のない社会を実現するというためには、市町村自身がその財源から経費を負担するということをこれまでもお願いをしてきているわけですし、またそれも自然な対応であろうかということを考えているわけでございます。そういった意味から、実際にごみ処理を担われておられる市町村長からもこのことに対しては要望は提示はされていないわけでございます。
 一方で、一般廃棄物の処理について、例えばその排出者責任というのを別の言葉で言うと一定の料金を徴収する有料化ということになろうかと思いますけれども、ごみの減量化のためにこれは大変有力な一手段であるというふうに考えております。ただ、一方で、その料金負担の水準が高過ぎますとかえって不法投棄を推し進めてしまうという結果にたどり着くこともあるわけでございますので、特に家庭系のごみを対象とする場合はその負担が過大とならないような、そういった配慮も不可欠であるというふうに考えております。
 こういった考え方の延長といたしまして、まずはごみの減量化を進めていかなければならない。そして、それを促すための有料化ということについては、国の基本方針としてこれから進めていくということで、こういったごみの散乱そして不法投棄を防止しながら有料化を導入していくためのガイドラインを作成していこうというのが今の、今の現状というのはおかしいですね、今ある考え方でございます。
#9
○阿部正俊君 大臣の発言とも正直思えません。環境行政というのはそんな微温なことでいいんでしょうか。
 ましてや、京都議定書の批准というのを世界の中に働き掛けていく、そんなようなときに先進国の日本としてどれだけの努力をしているのか。六十数億の中で、これだけの文明、CO2排出につながるわけですけれども、なっているものは一億にも満たないでしょう。ほかの方々にどういうふうにこれからやってもらおうかとしたときに、先進国なりの新しい視点で環境行政というのを取り組んでいますという矜持を持たなきゃやっていけないじゃないですか。
 今のままでいいということですな。自己財源でとおっしゃったけれども、環境省は補助金を出しているじゃないですか。年間出している廃棄物処理施設に対する、一般廃棄物を含めて、産廃には一銭も補助金出していないようですけれども、一般廃棄物に対しての補助金というのはこれ税金ですよ。これ、何で補助金出すんですか。自己財源でやるというなら補助金廃止しましょうよ。できますか、大臣。
#10
○国務大臣(小池百合子君) 循環型社会の形成というのは、今おっしゃいましたように、地球温暖化対策とともに、私ども環境行政の二つの柱のうちの一つでございます。
 せんだっても、そういった意味でスリーRイニシアチブ閣僚会合ということで、東京でこの国際会議を開かせていただきました。その中で、日本が循環型社会を形成していくと、そういったメッセージを発信しようと。と同時に、国内の足下もしっかりしていないのに世界に向けての発信をするというわけにもいきません。ということから、改めて国内の循環型社会の形成ということをしっかり推し進めていこうということを決意した会議でもあったわけでございます。
 先ほどの補助金の関係でございますけれども、今年度からは循環型社会形成推進交付金という形で創設をさせていただきました。これは、循環型社会を形成するという大きな国としての目標を推し進めるものでありまして、その基盤となります廃棄物の処理施設の整備に国が広域的な観点から、実際にごみを処理しておられるのは市町村でありますので、そこと一体となって取り組むためのそのツールとしての交付金でございます。
 また、この整備も、処理施設を造るというのは正に二十年に一度ぐらいの割合でございまして、これは常に必要というよりも、そのときにどんと必要になってくる事業でございまして、巨額の費用が生じるという観点からその資金需要も偏在するわけでございますので、国としてこの交付金制度でもってこの循環型社会をつくるというその一環としての交付金の創設をこのたび決めさせていただき、既にそれに従いまして事業を進めさせていただいているということでございます。
 今御指摘ございましたけれども、循環型社会の形成というと、早い話がごみをどうやるのか、どう出さないようにするのか、また、どのようにして不法投棄というのを未然に防ぐことができるのか。そういった法律、それとそれの運用、さらにはそれを進めていくための資金と、この三つをうまく活用することによりまして、世界に向けての循環型社会の形成ということを胸を張って言えるようなそういう日本にしていきたい、これが一番大きな目標でございます。
#11
○阿部正俊君 大臣、簡潔にお願いしますね。
 交付金、結構でしょう。それじゃ、交付金は廃棄物処理施設の建設予定の費用に比例しないということを明言できますね。一人当たり幾らで、定額制で、自主財源で、廃棄物処理する施設を造るか、あるいはリデュース、廃棄物を減らす人に補助金を出すか、勝手ですということになっていいですか。廃棄物処理施設に比例するということは絶対ないということを明言してください。いいですね、局長。いいですな。
#12
○政府参考人(南川秀樹君) 私の理解が間違っていれば恐縮でございますが、施設整備についての補助金ということでございます。したがって、その施設整備について、現在でございますと三分の一の割合で交付するということでございます。
#13
○阿部正俊君 それじゃ何も変わってないじゃないの。廃棄物処理施設を造れば補助金は出るということ、変わりないじゃないか。それで何で自主財源なんですか。それ、おかしいでしょう。
 一人当たり幾らで出して、あとは自由に使いなさいと。廃棄物処理施設を造ろうが、あるいはリデュース、ごみを減らすようにするか。あるいは例えば交付金を出すにしても、有料化といいましょうかな、有料化という言葉は私は生ぬるいと思うんですけれども、むしろあれでしょう、それは自主財源で、ごみ多く出している人に対して補助金多く出す仕掛けだということなんです。補助金、補助金と言いますけれども、そういうふうな形での誘導策を講じているということを自覚持ってくださいよ。
 環境行政としてスリーRなんて格好いいことを言っている。リデュースした方が得だという仕掛けになっています、なってないじゃないの。言葉だけじゃないですか、一般人については。ごみを多く出した人に対して補助金多く出しているんでしょう。それが廃棄物処理施設の補助金じゃないですか。違うんなら違うって明確な分かりやすい言葉で言ってください。
#14
○政府参考人(南川秀樹君) 今回の交付金でございますが、個々の施設ということじゃなくて、ある程度五年なら五年という期間を見て、しかも広域的にどのようなまずリデュース、リユース、リサイクル関係の対策が取られるかということで計画を作った上で、それに必要な施設整備についてその支援をすると。その中で、当然ながら、施設間の流用も自治体の裁量で可能でございますし、年度間の流用も可能でございます。
 また、やってみないと分かりませんけれども、全体として財源が不足すれば、そこは当然ながら、そのスリーRに努力をするというところから順序を付けて交付をしていくという意味でございまして、何もごみを多く出しているからその施設についてどんどん支援をしていこうという趣旨ではございません。
 しかも、従来のように単に燃やすとか埋め立てるというところは対象から排除いたしまして、明らかにそのスリーRに資するということで努力している自治体について、その施設造りを応援したいということでございます。
#15
○阿部正俊君 局長、その指導とか有料化の状況とかリユースの状況聞いた上でなんていうような抽象的なことじゃ駄目。事前に標準をはっきりさせてください。
 そしてそれを、しかもリデュースに対して明確に誘導した方が市民向けにもいいんだよということを言えるようにしてください。そこは市民との、市町村長との対話みたいなことは任しておいて、あとはもう、何というかな、拘束されない中で適当に環境省が指導し意見聞いて決めるの、交付金額を。事前に交付金の計算方法というのを示してくださいね。
 私は少なくともリデュースなり有料化なり取り組むということを、これぐらいな、この程度の基準で取り組んだらこうしますということを、明確になることも必要なんじゃないですか。そうしなければ言葉だけですよ、リデュースとかなんとか、スリーRとか言っても。環境立国日本なんて、よく言ったものだとおれは思う。そういう意味からすると、元々やはり一般国民の認識というのは決して高くはないと、私自身も含めてね、私はそう思います。
 そういう意味で、何か産廃とかそういうことだけ、事業系ごみとかいうことだけ何か知らぬけれどもあれをして、あとは、さっき局長言ったように、市町村長の認識も、それが行政として無料でやるのが当たり前だと思っているなんということを、いたら、私は市町村長に会ってみたい、その市町村に。
 地方自治の、今日は旧自治省さん、総務省、来ていただいていると思いますけれども、金がない金がないとおっしゃっているじゃないですか。何でそれでごみを多く出す人に対して補助金出しているんですか。
 PPPの原則みたいな視点を変えて見ると、無料か有料かの話じゃないんです。ごみを多く出した人に対して多くの補助金を税金から出しますということをやるということじゃないですか。産廃についてなぜ補助金出さないんですか、それじゃ。環境に対する負荷という意味じゃ同じでしょう。なぜ違うんだということをまだ明確な説明がない。それが一つ。
 それからもう一つは、水との比較において考えましょう。水道料金どうなっています。原則全部利用者負担ですよ。利用者に比例して取るじゃないですか。ライフラインとして、阪神大震災持ち出すまでもなく、水なのか廃棄物なのかどっちですか、ライフラインという、大事なのは。水について皆さんからコスト全部出すことを原則にして、例外ありますよ、だけどそれにして、廃棄物について、むしろ一般廃棄物については原則無料化だというのはなぜなんですか。ごみの山は十日間ほったらかしたって場合によっては死にはしません。水は十日間なかったら死にますよ。ライフラインとしてどっちが大事ですか。
 それくらいの覚悟で廃棄物ということを考えないと、本当の意味でのスリーRとか環境立国日本なんて言えないと私は思う。そういう意味での、国民のライフスタイルを変えていくんだという視点に立ってこれからの環境行政を進める志を環境省は持ってもらいたいと僕は思う。
 昔は環境庁と言っていました。環境庁のときには、例えば京都議定書、あれは環境庁ですよ。環境省になってどこが変わったんですか。事業官庁になったら途端に何となく現状維持になったんじゃないですか。五十年先、百年先のことを考えて、そのために今何をしなきゃならぬということを提言していくのが環境省の省としての私は一番の役目じゃないかと思う。その志はどこへ行ったんですか。
 異議あるならば、大臣、副大臣、答えてください。
#16
○国務大臣(小池百合子君) 異議はないんですけれども、私どもの環境行政もっとしっかりしろというお励ましの言葉として受け止めさせていただきたいと思います。
 今スリーRの、まあ格好良くとおっしゃいますけれども、やはり基本的に、ごみを抑制をするということのリデュース、そしてそれをまた使っていきましょうというリユース、さらにはそれをリサイクルしていきましょうと、この三つのRの並べ方、そしてその精神というものは私は間違っていないと思っております。では、それをどのようにして進めていくのかというところが、そこが行政の役目であり、またそれを大きく国民に対して啓発をしていくというのも私どもの、そしてまた各地方自治体との連携の中でやっていくこと、これが一番重要なことであると、このように思っているところでございます。
 そして、それをまた法律、さらには交付金、補助金といったようなツールを使いながら、全体としての循環型社会の形成ということを目指していくという観点につきましては、これを更に一層推し進めようというのが、今回のスリーR閣僚会合というのが大きなモメンタムになっていく、またそうさせていきたいというふうに思っているところでございます。
 やはり最近では、これまでの一番新しいところでは自動車リサイクル法を含めまして、世の中の生産、消費、そして廃棄というその全体の流れそのものも大きく今シフトしつつあるところでございます。それを更に一層理想に近い形に進めていくために、そのために我々環境行政を進めていかなければならないということについては、環境庁のときもそうでございますけれども、更に環境省になってその責任は増したと職員全員で思っているところでございまして、今のお言葉につきましてはお励ましと受け止めさせていただいて、これからも環境行政を更に推進させていこうと、このように思っているところでございます。
#17
○阿部正俊君 何かきれい事にしか、答弁しかいただけないんですけれども。
 私は率直に言って、先ほど、まだ答弁ないんですけれども、産廃と一般廃棄物で、片っ方PPP、片っ方は無料化と、原則無料化にそれはしたいと自治体が、市町村長さんが多いとかって局長言っていましたね。それで結構だと、こういう話ですわな、これ。
 で、だから、ここに資料ありますけれども、これは環境省からいただいたんですけど、いわゆる政令指定都市、札幌以下福岡まで十幾つありますけれども、その中で家庭系ごみについて北九州を除いて全部無料です。ここにいる皆さん方も無料の方がいいという、こう賛成される方もいるでしょう。私は、有料化というよりも、PPPの原則の方から見れば同じなんですよ、環境という負荷から見れば。同じでしょう、どこが違うんですか。合理的理由があったら言ってください。なかったら答弁なくても結構ですけれども。理由はないですよ、多分。──ちょっと待って。
 それで、こう見ると、札幌市、仙台、さいたま市以下、広島市、福岡市まで含めて全部家庭系ごみについては一切お金、排出者責任というか何にも、有料化ということでいえばそうだと思うんですけれども、仮に有料化をしても、取ってないですよ。これはそれで結構だということですか。
 唯一北九州市だけはごみ袋について、家庭系ごみも一袋わずか十五円、小さいのでは十二円、極小八円というお金取っていました。実は私、ここに、この質問があるんで北九州に行って見てきました。で、ここだけだって、僕はびっくりしましたよ。今地方自治体で、後で総務省さんに聞きますけれども、地方が金がない金がないと言っているじゃないですか。金があるじゃないですか、これ。
 こんなことやっていて、それで一方で補助、廃棄物処理施設造った補助金が行って、交付金も何か比例するかしないか分からぬ。僕は、交付金作るときにもう一回見せてよ、私はもう是非、自主財源だったら勝手にさせりゃいい。廃棄物処理施設の計画を作って何とかだって言うんだったら、あらかじめ標準を示してやってください。下手な指導なんてやめなさい。環境省としての行政のスタイルとして合いませんというようなことを申し上げますが。
 で、北九州以外は取れてないことについて、ほかの市は市でそれで結構ですということを言うのか、それとも何かの通知なりなんなりの対応するのか。何かするんだという、多分なるんでしょう。二月に環境審議会ですか、いうことで、有料化の推進とかって答申出しています。随分遅いなって感じです。しかも、有料化とか、無料が原則で有料化ということなんですね、これ。じゃなくて、むしろ私は、PPP原則に立って、視座に立ってどうするかということを決めなさいというのが本来だと思うんです。
 というようなことをどうされますか。その対応について、自治体の評価と、環境行政の上でいい行政なのか良くない行政なのかというのをはっきりさせることと、それから交付金の交付、この基準化についてお尋ね申し上げます。
#18
○政府参考人(南川秀樹君) まず、資料は先生お持ちのとおりでございます。私ども、最新のデータをお出ししております。その中で、当然ながら、その家庭ごみについて有料化ということは、粗大ごみを除きますと北九州だけが政令市で対応しているということは、そのとおりでございます。
 これにつきまして、私ども、今回の交付金制度のことも併せまして、やはり減量化という観点から有料化ということは一つの大きな手段だろうと思っております。したがって、何も家庭ごみについて無料化なのが望ましいと言っているわけじゃございませんで、むしろ減量化する観点から有料化ということを是非有力な手段として考えてほしいということでございます。したがって、中央環境審議会でもそういった方向で議論いただきましたし、私どもそれを受けて、廃掃法上の基本方針も変えて、減量化の観点から是非有料化ということを有力な手段で考えてほしいということをこれから各市町村などとの打合せ会でもお話をしていきたいというふうに思っております。ですから、何も現状北九以外の政令市がこういった有料化をしていないことについて、それでよしというふうには思っておりません。
 それから、交付金でございますけれども、交付金自身はあくまで公共事業費の中で、そういったスリーRを作る交付金でございます。私どもとしては、もちろん公共事業費でございますから使途は限定されますけれども、その中で一定期間、なおかつ複数の施設について市町村が自由にできるような、そういった裁量を持たせたいと思っておりますし、またその際には、財源がショートすれば、当然ながら、スリーRをより迅速に進めると、効果的に進めるところについて優先的に支援をしていくということで対応したいと考えております。
#19
○阿部正俊君 端的にもう一回言ってください。本当に北九州だけ今言ったようにあれで、例えば、政令市だけですけれどもね、ほかの市町村も似たり寄ったりでしょう。むしろ無料化する市町村長の方がいい行政しているねという住民の評価なんじゃないですか。それほうっておくというのはおかしいでしょう。環境省さん、どうですか。それはそれで、先ほどの局長の答弁では、それは自治体の判断だとおっしゃっていましたけれども、じゃないと思う。それだったら環境行政成り立たない。
 やはり、まあ有料化というのは、何というのかな、何かその、無理無理、無理無理何か有料化有料化とやるが、まあ意識改革に役立つ。答申にも書いてあります、確かに。消費者の意識改革につながることから一般廃棄物の発生抑制等に有効な手段と考えられると、有料化がね。有料化というよりも、むしろ環境負荷という意味では一緒なんだから、そういう観点から物を見てくれと。むしろ、拠出者責任、有料化する方が優れた行政スタイルだよということをどこかで言えますか、言わないんですか。通知いつ出すんですか。
 それから、その交付金が具体的な形でそれにつながるような、そういうスリーRをするようなインセンティブが働くようにあらかじめ設定して、市町村長にはっきり示さなければいけない。個々別々に聞いた上で補助金と交付金を決めるなんて、そんな勝手なこと僕はいかぬと思う。それはもう、むしろ住民から抗議ありますよ。有料化してけしからぬ、けしからぬって。どうしても住民というのは、これは税金の使い方として、みんなにやってもらった方がいい、負担が増えない方がいいというようなことをよく安易に考えますけれども、本当の自治というのはそうじゃないと思う。どういうふうに公正に、この社会をつくっていくために、必要最小限のコストで必要最小限の負担でやっていくのかということについてインセンティブが働くことが大事な地方行政じゃないんじゃないんですか。みんな無料化がいいなんてだれも思っていない、まあ思っている人もいますけれども、私は思わない。それが本当の自治じゃないですか、後で総務省に聞きますけれどもね。
 そういう意味からも、具体的に交付金の交付基準をいつごろどうやってどういうふうに明確に事前に示すのかということ、それから有料化についての、北九州以外は全部無料化ということについてどういうふうに評価をするのか、それについて通知を出してください。いいですね。
#20
○政府参考人(南川秀樹君) まず、有料化の問題でございます。これにつきましては、政令指定都市が、たまたま北九州以外が有料化していないということがむしろ非常に少ないという印象を持っております。正確な統計ないんですけれども、全国の市で考えれば、三割程度の市で何らかの有料化はしておるというふうに私ども承知をしておりまして、非常にむしろ政令指定都市については少ないというふうに考えております。これにつきましては、現在、中環審の答申も受けまして、有料化についての基本方針をできるだけ早く出したいと思っておりますし、当然、それを踏まえた上での通知といったことも示していきたいというふうに考えております。ただし、どう判断するか、最後は市町村長の責任で決めていただくことになると思います。
 それから、交付金につきましてはスリーRにつながるような運用をきちんとしていく必要があるというふうに考えております。これについては、まだ始まったばかりでございますので、今、各市町村との勉強会も頻繁にやっております。そういう中でどういう形で運用するのが最もスリーRに資するか、よくこれから考えていきたいと思います。
#21
○阿部正俊君 少なくとも、有料化とかってするのは財政的に要するにまずい財政運営をしているんだなんて評価を受けないようにやってくださいよ。市町村住民等に対して市町村長さんは苦労されているんですよ。だから、むしろ有料化してやる方がより優れた行政、首長さんですよというような評価が成り立つように環境省がリードするのが本来じゃないですか。いずれにしても、市町村独自の判断ですなんてことで逃げないでください。そんなこと言うなら、環境行政は成り立たないですよ。環境行政というのは未来志向で、現在をどう変えていくかなんですよ。現状、やっているのどうのって、基本的には自主性ですなんということをやめてくださいよ。局長、そういうふうなことを軽々しく言うようじゃ駄目ですって。少なくとも志を持ってやらにゃいかぬのじゃないですか。どっちの方がいいんだということについて、むしろ有料化と審議会で言っているけれども、まあ今もう、遅かりし由良之助じゃないけれども、遅いと思うんだけど、私は十年前から言っていますけれどもね、PPPの原則の方から視点考えろと。もちろん、そうすると、先ほど言ったように、そうすると不法投棄が増えるとかなんとかすぐ出てくる。PPPだって産廃だって、不法投棄出たって、それはそうでしょう。だけれども、それを徹底的にやはりやっていくということが、公共のみんなの利益ということにつながることに対する行政の姿勢じゃないですか。
 不法投棄が増えるから全部無料化なんて、そんなばかげたことないですよ。徹底的に取り締りましょう、それじゃ。そういうことについて、やりもしないで言いなさんな、そういうことを。これはそう思いますよ。それでなきゃ、それが環境省としての環境行政に当たる私は志じゃないかと思います。
 どうかお願いしたいと思うし、事前にお願いしたいのは、交付金化について、そういったふうなインセンティブが働くようなことになっているかどうなのか、事前にお見せください。事前に明確にしてください。個別の実情を聞いて、事情を聞いて、経過がどうなるというのを聞いて何かやるなんということ、そんな密室の中のような行政やめてください。市町村長さんが勇躍して有料化に取り組めるような環境づくりをしてください。それが環境省の方針であり国の方針であり、環境行政を担う立場からしての先進都市であるということの自覚を持って勇躍やれるようにしてくださいよ。そうでなきゃおかしいでしょう。
 だから、あえて言いますけれども、評価しませんけれども、評価しないようですけれども、この十三都市の中で北九州以外は私は落第だと思う、環境行政上。そういうことを言えますか。言えないでしょう、多分。でも、具体的な措置としてそれをそうした方がいいんだよと、有料化した方がいいし、何もその、何というかな、財政上何とかというだけじゃなくて、長い目で見てもいい仕事をしているんだよということに誇りを持ってやれるようにしてください。最後、それはお願いです、お願いというか要請しておきます。
 と同時に、その補助金の裏ですけれども、総務省さんに来ていただいておりますのでお答えいただきたいんですが、総務省は、まあ言わば地方自治ってうたっております。自主財源ということでやるということになると環境省次第ということ、言葉が返ってくるかもしれませんけれども、それは禁句にしてください。地方自治というふうな視点から見て自主財源というのはどうなのか、廃棄物処理施設を多く造ったら多くの交付金が行くようなことになっているのか、なっていないのか、そこを明確にし、これからの方向性を出してください。本当の自治というのは、金があるからやるんじゃないんです。なくても、やはり税金の使い方として、財源の使い方として、本当にみんなで税金ででもしなきゃいかぬことだけしかやらぬと、その公正さというのを要求されるんですよ。そう思いませんか。
 そういう意味で、ごみ処理施設の施設整備あるいはそのコストについて、基準財政需要額というんですか、いうことの上でどういうふうに算定し、これからの交付金の在り方としてどんな方向で考えを実行していくのか、お聞かせ願いたいと思います。
#22
○政府参考人(瀧野欣彌君) 廃棄物処理につきましての地方の財源のお話でございますが、現在、交付税におきましては、標準的な団体におきまして廃棄物処理がきちんとできますようにという考え方から標準的な経費を交付税に算入をしているわけでございます。例えば、廃棄物の施設整備をいたしました場合には補助金が出まして、その裏、地方負担につきまして地方債を充当いたしまして、その元利償還金の一部を交付税で見ていくというような形を取っております。
 これは結局、廃棄物につきましては地方団体あまねく普遍的に行う事務でございますので、標準的な経費というものを、人口十万人の団体を標準団体として取りまして、その標準的な経費を算入をするという考え方の中で、この施設整備につきましてもそういう考え方を取っているわけでございます。
 それから、経常的な経費につきましては、現在、今いろいろ税金でやるのか手数料でやるのかという議論がございましたけれども、私どもの方では、そこのところは大きな、廃掃法におきます財源の税主義なのか、あるいは手数料主義なのかという大きな考え方でございますので、そこのところは所管の省庁でいろいろこれから更に詰められると思いますが、現状では、人口十万人程度のところでは大体一般廃棄物につきます処理費用の一割程度を手数料で取っているという実態がございますので、そういったことを勘案して残りの財源が賄えますように交付税で措置をしております。
 そのことは、翻ってみますと、標準的な経費以上に手数料を取っているところはそれだけ財源が余裕が出てくるということでございますし、標準的以下の手数料しか取っていないところはほかの税金を注入しなきゃいけませんので財源的にはきつくなる。そういう意味では、手数料をきちんと取るという方向に交付税が機能しているというふうに考えております。
 以上です。
#23
○阿部正俊君 交付金については、今の地方税の、総務省の交付金については一〇%というのは僕は低いと思います。正に平均で一〇%ですけれども、まあわずかながらですけれども、北九州は一九%です。多分、環境省の先ほどの意気込み、もうひとつ感じられないんですが、あれから見ると二〇%を超すぐらいのことを標準にするんじゃないかと思うんですけれども、高めてください。
 ということで、ごみ処理施設を造るのは損であり有益ではないんだということの方に働くように、是非、総務省さんは総務省さんの自身の在り方として、私は、環境省に何もお伺いを立てる必要ありませんから独自の判断でやってください。それが総務省の地方自治への転換の道だと思っています。
 最後に一言申し上げます。
 環境行政というのはやはり、現在から未来を見るんではなくて、五十年、百年という未来から見て、それを前提にして、今何をしなきゃいかぬかと考えるんだと思うんです。その視点を是非忘れないでください。今の上の延長線上から少しずつ変えていくということでは駄目なんだということです。社会保障も同じです。年金なんか典型的です。五十年先、百年先の状態を見て、今何をしなきゃいかぬのかという、見るんだ、視座が違うんですよね。それが右肩上がりの経済ではなくて、これからの成熟社会への私は行政の在り方の基本じゃないかと思います。環境行政はそういう意味での非常にモデル的な行政だと思いますので、志を持って、未来を見て、未来を見ていって、未来から現在を考えるということの視点でやってくださることをお願いをして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
#24
○福山哲郎君 おはようございます。民主党・新緑風会の福山でございます。
 阿部委員から大変厳しい本質的な質問が出まして、与党の先生方の意気込みを拝聴いたしまして、力強く感じているところでございます。我々も厳しくやりたいと思いますが、根が優しいもので、ゆっくりやりたいと思います。
 ちょっと事前の質問していないんですけれども、廃掃法の質疑は私も毎年のようにやっています。十五年、十六年、十七年と三回連続でやらせていただいておりまして、いつまでたっても余り本質的に変わらないなと思って残念に思っているところでございますが、小池大臣、不法投棄ってなぜ行われると思われますか。
#25
○国務大臣(小池百合子君) 不法投棄は残念ながら増加しているというような指摘もございます。
 今お配りいただいたのはその表なんでしょうか。
#26
○福山哲郎君 いや、関係ありません。
#27
○国務大臣(小池百合子君) これは違う、はい。
 例えば、小さな規模の不法投棄であったとしても、それがそのまま見過ごされることによって、あ、ここには不法投棄してもいいんだなというような感覚から、そこがいつの間にか大きなごみの山になっていくというようなことがよくあるわけでございます。かつて、ジュリアーニ・ニューヨーク市長が破れ窓の理論というのをおっしゃいました。それによってドラスチックにニューヨークの安全が守られるようになった。これは正に不法投棄にも同じことが言えるわけで、ですからできるだけ初期の段階でその不法投棄を見付けて、そしてそこで取り除いていくということをしていくと人間の心理として捨てにくくなると。ある部分ではモラルというものに訴え掛けるということもありますけれども、しかしながら、やはり一度見逃していくと、そこはいつの間にかごみの山になって、それが不法投棄の大きな事例につながっていくというのが、これが繰り返されてきたというふうに思っております。
 そのためにも、不法投棄撲滅アクションプランということで、撲滅という言葉を使わせていただきました。昨年の六月に策定したものですけれども、まずはその柱の一つに、身近な散乱ごみの対策を強化しようというのは、正にその破れ窓理論から発想を得ているわけでございます。
 そのほか、この不法投棄に結び付くのは、よくリサイクル法で言う、いわゆる先ほどの御質問ではありませんけれども、有料化をしたことによって逆に不法投棄につながっているという残念な例もないことはないわけですけれども、そういった不法投棄をできるだけ小さいところからそれを正していくということによってそういったことも防いでいくことができると、このように思っております。
 ちりも積もればごみとなると、いえ、ごみとなるではなくて山となるという、正にその例ではないかと思っております。
#28
○福山哲郎君 確かに、どこかに不法投棄があって、ここに捨てていいんだなといってそこに集まってくると。大臣がそこの本質を分かっていただいているんで少しほっとしたんですが、じゃ、なぜそうなるか。ちりも積もって少し不法投棄をされているものがなぜ撤去されないのかということが問題だと思っているんですね。
 私の地元に、実は京田辺市という市があります。ここは、何と市が把握しているだけで不法投棄されている箇所数が百十三か所、これ平成十六年で百十三か所です。そのうち頻繁に不法投棄される、先ほど大臣が言われた、あそこごみ捨ててあるからいいやといってどんどんどんどんみんなが頻繁に不法投棄をするようになっている場所が、百十三か所のうちの九か所あります。そして、更に大きくなると、産廃も含めて、いわゆる環境省が把握をされるであろう十トン以上の産廃の不法投棄箇所が実は三か所ございます。これ、わずか一つの市でこれだけのものがあるわけですね。それで、大住内山地内とか三山木芝山地内とか天王大尾地内とか本当に三か所大きな場所があって、産廃、建築廃材、それからいわゆる硫酸ピッチ等も捨てられていて、京都府が対応したわけですけれども。
 なぜこうなるかというと、まず最初にごみを捨てられているところの土地の所有者は、被害者意識があるんですよ。だって、自分の土地に物が捨てられるわけだから。撤去費用自己負担なんですよ。被害者意識があるのに、何でおれがこのごみ、だれかに捨てられたか分からないのにおれが金出してこれを撤去しなきゃいけないんだと、やっぱり思うわけですよね。これでまず遅れるわけです。それから、さくをじゃ設けて防止をしましょうという、これも私有地ですから自分の負担になるわけです。これ、何で人のごみを捨てられるのを自分の金でさくを、防止して自分で守らなければいけないんだという議論になると、これもやっぱり遅れるわけですよね。
 それから、正に次が大臣の言われたことで、その不法投棄された箇所に、早く撤去しなきゃいけないんだけど、それを土地の所有者は何で何で何でと言っているうちに、大臣の言われたように、あそこ捨てられるんだといっていろいろなところから集まってきてどんどんたまってくるわけです。その不法投棄の現場が大きくなればなるほど、土地の所有者はもうそんなお金自分が出す必要ないと思うわけです。ところが、行政も実際そこにお金が出せるかというと出せない。そういう状況の中で不法投棄がどんどん繰り返されます。行政の持っている土地とか市の管理地の不法投棄ならば速やかに撤去することができるけど、民有地だとなかなかそこは時間が掛かるんですよ。
 つまり、大臣言われたちりも積もればというのは、具体的に制度的に限界があるんです。だって、持っている者にしたらたまらぬでしょう、それは。何でおれが金払わなきゃいけないんだと。じゃ、この不法投棄した人間を早くとにかく取っ捕まえてくれと、取っ捕まえて損害賠償請求なりなんなりしたいといったって、なかなかそこは警察も把握できない。こういう本質的な問題があって、一つの市でも百十三か所というような、大中小合わせてですが、こういう現場が起きてくるわけです。
 これが全国にあちこちで広がっていって、先ほど大臣も言われたように不法投棄なかなか減らないと、こういった本質的な問題があって、そして実は環境省が国として把握している十トン以上のもの、不法投棄というのが毎年毎年千件ずつ見付かるんです。これは千件ずつ顕在化をするんです。いいですか、新たにできたとかじゃないんです。毎年、これおかしいんですよ、実は環境省の数字。平成十二年千二十七件、平成十三年千百五十件、平成十四年九百三十四件、平成十五年八百九十四件、ちょっと減っていますという議論されるわけです。違うんですよ、これ。新たに見付かったところが毎年安定的に千件ずつぐらいあるということは、千件ずつくらいが顕在化をするということなんです。分かります。つまり、これで減ったとか増えたとかいう議論はそもそもできないんですね。こういう状況があるということについて、大臣はどう思われますか。
#29
○国務大臣(小池百合子君) 私も省内でそういった数字、年々の推移を見せてもらって、今の傾向とかいろいろ議論をいたしております。ただ、これは我々がある意味で一生懸命やればどかっと増えるんですね。だから、撲滅プランというのは、やりようによっては何も探さなければむしろないことになるんだけれども、それはただダチョウが頭隠して自分だけが見ないふりをしているというのと同じこっけいな状況になってくるというふうに思っております。
 また、今御指摘ありました正に顕在化しているか否かの数字でありまして、毎年度発表しておりますこの実態調査の結果というのは、過去に不法投棄されていた事実が、その年度になって新たに把握したものを取りまとめている数字でございます。しかしながら、じゃそれはまず顕在化を明確にしていく、そしてその次にそれをどのように対応していくかというのはそこから決めていくわけでございますけれども、その意味で早期発見というのは重要なことでございまして、その意味で許可業者とか許可施設への立入検査のノウハウを提供していく。
 先ほどありましたのは、全然知らない人が自分の土地に捨てていってしまうという例を挙げられましたけれども、一方で、不法投棄が、その業者が持っている土地にまだこれは作業中ですとかいろんな理由を付けてやっている例が実は極めて多いことも事実でございます。
 そういったことで、その許可業者、許可施設に立入検査をするというのは重要な話でございますし、またそのノウハウを環境省として提供する。それから、産廃アカデミーなどで担当職員の資質の向上をしていくということ。それから、先ほど申し上げましたけれども、不法投棄ホットラインなどによって住民の方から通報してもらうという、それによって迅速な対応が取れるようにしていく。さらには、せんだって、この法律改正をしていただきましたけれども、このたび環境省として地方環境事務所を置くことになりました。より機動的な対応ができるというふうに考えておりまして、また警察を始めとした関係機関との連携も強化していく。
 今御指摘ありました、この顕在化したにすぎない数字を云々することよりも物の本質を見るべしというような御質問だったと思いますけれども、その本質から考えまして、まず早期発見ということのために今申し上げたような方策を考えているところでございます。
#30
○福山哲郎君 最初御発言をされた、一生懸命やればやるほど顕在化する数が多くなって、何もしなければ何も出てこないという話は聞き捨てならなくて、もし本当に環境省が一生懸命やって顕在化する数がどんどん増えて摘発が出れば、それだけ不法投棄の、現実にやろうという者に対する抑止力は働くわけです。大臣がそんなことを言っちゃ駄目ですよ。そんな言い方しちゃ駄目だよ。それは、こういう安定的に千件ずつ出てくるような形じゃなくて、本気でやるんだったら、どこかで顕在化すれば、それは逆に言うと国民は認めるんですよ。それを、何もやらなければ出てこないじゃないかみたいな話は僕はけしからぬと思いますよ。それで、だから、こういうふうな、何か安定的に千件ずつぐらい出てくるようなこういう調査の状況でいいのかというふうに私は聞いたわけですよ。それに対して、まあ私は失礼な答え方だと思いましたけれども。
 じゃ、もう一回聞きます。それで、頑張らなきゃいけないという話は長々とお話をいただいたんでよく分かりましたけれども、こういうふうな調査の仕方で、じゃ適当だと、これでいいんだというふうに大臣はお考えなんですね。
#31
○国務大臣(小池百合子君) 今申し上げたのは、正に顕在化しているかどうかの数量であって、そしてその本質論を見なければならないということを申し上げたんであって、ですから、そこの、今どれぐらいの分量があるかということの過多だけで、それで問題の本質を語ってはいけないということで申し上げたんであって、むしろ探さなければいいということを言っているわけでは全くないわけです。
 そのために、今回、より地域に近いところに環境事務所を置き、そしてその通報システムを整えようとしているわけでございますから、むしろその早期発見のために、これまであった不法投棄について全国でできるだけ多くまず発見していく。もちろん、その前にはどうやって不法投棄を止めるかという議論があるわけでございますので、今私が申し上げたのは、そういった御質問の、この数値の問題についての御疑問があったのは正にそのとおりだということを申し上げたわけでございます。
#32
○福山哲郎君 大臣の言われた立入検査も、実は十一万件とか十二万件のレベルで立入検査されているわけですよ。でも、顕在化しているのはその百分の一なわけです。そういった点が私は問題だと思っているんですが。
 二点目、各委員の方にお配りをしたペーパーがありますが、ちょっと見ていただきたいと思います。これは中央環境審議会や環境省の資料によって作成をしたものですが、これ実は、今大臣が言われた正確に把握をしなければいけないという話とはちょっとずれた話になります。
 一番下の、ちょっとややこしいんですが、十四年度を見てください。十四年度の四月の一日、年度初めの残余容量、いわゆる産廃、最終処分がどのぐらい受け入れられるのかという残余容量が一億約七千九百万トンになっています。年度の新規の埋立て容量、要は新規に新たに最終処分ができる量が増えたのが一千百万トンになっています。そうすると、普通に考えれば、この平成十四年度で、一番下ですが、足し算をした年度の総埋立て量というのは一億九千万トンに約なるわけです。最終処分量がここに実は四千万トンあるということは、一億九千万トンから四千万トン最終処分したということは、一億五千万トンが実は残余容量のはずなんですね。分かります。ところが、年度末の残余容量は一億八千万トンになっているんです。この数字、ちょっと見にくい数字なんですけれども、よくお分かりいただけますでしょうか。
 つまり、環境省が出している数字でいうと残余容量が一億八千万トン実はないはずなんですよ。だって、最終処分は四千万トンしているんだから。ところが、残余容量が一億八千万トンあって、実は、このデータでいうと約三千百万トン誤差が生じているんです。三千百万トンというと、ほぼ年間の七割方の産廃の処分量のデータに誤差が生じるわけです。
 つまり、こういう状況をつくっていて、さっき大臣が言われた、正確に把握するとか早くするとかというものよりももっとでかい話でこれだけ誤差が生じていることについて大臣はどうお考えなのかと。なぜこんな誤差が生じるのか、お答えをいただけますか。
#33
○政府参考人(南川秀樹君) 事務的な部分ございますので、御説明させていただきます。
 今の福山委員のお話ですと、残余容量が一億八千百万立米ですか、これが本来ならば一億五千万であるべきだと、比重が一とした場合ということだと思います。それについては御指摘のとおりでございまして、私ども、こういう問題意識、非常に何年か前から持っております。私ども、この職に就任しましてからおかしいという問題意識持っておりまして、これについて手は打ちつつございます。
 ただ、計算上の問題でございますけれども、こういったその数字の違いが出てくるということについては、一つは集計方法が最終処分量が推計だということと、残余容量は処分業者からの報告ということで、若干の誤差が出るということはある程度はやむを得ないと思います。
 ただし、大きな要因としましては、例えば昭和五十二年以前に設置された処分場、これについては実態がはっきりしません。それから、ミニ処分場、これは安定型処分場であれば三千立米未満、管理型であれば千立米未満で平成十年の前に設置されたものがございますが、これについても、許可制度等ございませんので実は実態が分かりません。ですから、大変多くがむしろそこに流れ込んだんじゃないかというふうに認識をしておったところでございます。しかも、それは、そういうことでございますから、十分な環境保全上の管理もされてないだろうと、本当に不法に投棄され、なおかつそれが非常に不適正な処理だろうということだと思います。そういったこともございましたので、私ども、一つは、今年の四月からでございますけれども、処分場を持つ者には必ず残余容量の定期的な把握とそして報告を義務付けたところでございます。
 それからもう一点は、さっき申しました古い処分場あるいは小さな処分場でどれだけあるか分からない、どう捨てられたか分からないということでございますが、これについてはなかなか把握が難しいんですけれども、規制を強化しまして、新しい処分場と同じような形の水処理とかできるようなことでなければ、それを発見した場合にはそれを取り締まれるというふうにいたしました。したがって、これは離島などを除けばすべてこの規制を強化、四月からしておりますので、私ども、これについてかなり取り締まれると思っています。
 福山委員の御指摘は、私ども、以前から承知をしておりまして、私どもとして打てる手は四月から打たせていただいておるというつもりでございます。
#34
○福山哲郎君 私は、事務方、環境省の皆さんが努力をしてないとは申し上げません。一生懸命やられていると思いますし、産廃行政はこれまでの歴史的な経緯がいろいろありますから、それは本当に御努力はいただきながら厳しいんだというふうに思っておりますが、是非こういう大きな誤差を徐々にでも縮めていっていただいて、先ほど大臣が言われた、実態把握をより詳細につかめるような形、そうすれば、より適切な僕は行政措置ができるというふうに思いますので、そこは御努力をいただきたいというふうに思います。
 もう一つなんですが、じゃ、その実態把握の手段として大変重要だと言われている、いわゆるマニフェストなんですけれども、これもよく前から前から議論されているんですが、平成十二年八月の厚生省令の附則の経過措置によって、排出者の報告が実は適用除外になっているんですね、経過措置の中で。この排出者の報告が適用除外となっている理由は何か、お答えをいただけますでしょうか。
#35
○政府参考人(南川秀樹君) これにつきましては、残念なんですけれども、平成九年に制度化をして、そのマニフェストが排出者から都道府県あるいは市に来るようにという措置をしたところでございますけれども、全体で、オールジャパンで四千五百万件程度あるということで、一つの県に割れば四千五百万ですから約百万ですか、そういうことになるわけでございます。それで、一件につき六枚とか七枚入るわけでございますので、そういった枚数について都道府県に送ってこられても、都道府県もどうしようもないということで、何とかもう少し処理がしやすくなるまでは待ってほしいということがございました。
 そういうことで、かつて十二年に、しばらく延ばすという措置をしたと伺っております。
#36
○福山哲郎君 その理由は一義的には私も理解をしますが、それからもう実は七年もたっているわけですね。
 更に言えば、廃棄物処理業者の業務実績報告も実は廃止をされていると。その理由もちょっとお聞かせをいただけますでしょうか。
#37
○政府参考人(南川秀樹君) まず、廃棄物処理業者の業務実績の廃止につきましては、これは省令という形で、余り法律に根拠を置かない形で置かれておりました。本質的に好ましくないと私は思います。ですから、やるんであれば法律にちゃんと盛り込むべきだとむしろ思っております。ただし、これにつきましては、経緯だけ調べたところでございますけれども、これについては結局、自治体にとっても、もらっても負担になるし、事業者も負担が大きいというようなことがあったようでございます。
 ただし、これについていいますと、なかなか独立省令自身が現在、これ私、法律的に好ましくないと思っておりまして、むしろ、私どもとしては立入検査あるいは報告徴収で、できるだけ県あるいは市がもらってもらうようにと、情報を集めるようにということで督励をしたいと考えております。
#38
○福山哲郎君 そこはこれ、事情は、県がそれもらってもどうしようもないと。私もこれ、諸先生方も見られたことあると思いますが、電子マニフェスト、こんなのが百万枚も都道府県に来たって一々全部チェックできるわけではないという事情は私も理解をしないわけではありません。でも、だからといって、それが理解をされない部分、いろんな業者間での不正の温床になっていることも私は事実だと思うんですね。
 ですから、そこは是非法律上もう少し工夫をしていただくことと、だからこそ電子マニフェストという議論が出てきているんじゃないかなと思うんですけれども、そこについては南川さん、どうお考えですか。
#39
○政府参考人(南川秀樹君) 最初に、福山委員から御指摘ございました排出者のマニフェストの報告でございます。
 これは、やはりできるだけ早く、都道府県なりに報告が行くようにというふうにすべきだと私は思います。
 ただし、紙で百万枚掛ける六でもらってもなかなか確かに大変なことは事実でございますので、これについては、電子マニフェスト化が普及すれば電子情報で送れますから、非常に整理もしやすいということもございますし、また、それがすぐにできなくても、読み取りのような形で、例えば処理業者が紙ベース、紙マニフェスト情報を電子化して情報処理センターに出せば、それも含めてそこから都道府県に送るというようなことも可能でございますので、何とかそういう方向を早く出して、これについては省令を改めてできるだけ早い時期に都道府県に報告が行くようにしたいと思います。
#40
○福山哲郎君 是非その都道府県へ報告行くことの、何というか、早急に整備をしていただきたいんですけど、今部長がそこまで思い切って答えていただきました。大臣ちょっと、今の話にちょっと決意をいただきたいんですけど、大臣にもう一回、済みません、確認をしておきたいんですね、早くこれをやりたいということをですね。是非大臣お答えください。
#41
○国務大臣(小池百合子君) 以前もこの廃掃法の改正の際に電子マニフェストの普及ということについてお尋ねがあったかと思います。やはり、これは一気通貫をすることで意味が出てまいりますので、より多くの方が、いろんな段階の方々が参加をしていただくことによってその効果がより的確に出てくるということでございます。
 電子マニフェストをできるだけ早く業者の方々にお使いいただけるように、例えばソフトを工夫をするとか、それから私も、今大臣室の机の、デスクのコンピューターにその電子マニフェストの入力のアドレスも入れて、自分でやってみたりもしております。何が使い勝手が良くて悪いのかとか、そういったこともよく考慮しながら、使う人の身にもなって、そういったソフトの開発ということも一つ考え方かなというふうに思って指示をしているところでございます。
 是非ともこの電子マニフェストを、できるだけ早い時期にこれを皆さんがお使いいただけるような、そういう普及ができるようなそういう努力を重ねてまいりたいということをお伝えしたいと思います。
#42
○福山哲郎君 ごめんなさい、大臣、電子マニフェストの御決意をいただいたのは有り難いんですが、私が申し上げたのは、まずそのマニフェストにしても電子マニフェストにしても、まず都道府県に報告をするということに対してどうなのかと。今、都道府県への報告がないんですね。つまり、その分だけ紙で来たら都道府県は大変だけれども、それで電子なりいろんな情報処理センターなりを利用しようという話なんですが、今大臣が言われたのは電子マニフェストの普及なんですが、そのマニフェスト自身、排出者の報告義務みたいなものをちゃんと都道府県に介在をさせる、都道府県にちゃんと経由をするようにするということに対して南川部長も大分思い切って御答弁をいただいたので、そこについての御決意をいただきたかったのですが。
#43
○国務大臣(小池百合子君) 今年の三月三十日、都道府県などにこの電子マニフェストの普及促進方策ということも送付をさせていただいております。それぞれ……(発言する者あり)えっ、違う。
 都道府県との連携を持ってこの電子マニフェストをしっかりと行っていくということが重要だと、このことを認識をしているということをお伝えしたいと思います。
#44
○福山哲郎君 少なくとも排出者が知事に、自分の都道府県に排出者がちゃんと報告をするようなことに対して積極的にされる意思があるかどうか、これから法律の整備、義務化も含めて整備する御意思があるかどうか、お答えをいただけますか。イエスかノーかで結構です。
#45
○国務大臣(小池百合子君) 先ほど南川の方からお答えさせていただいたとおりでございまして、それをしっかりと進めさせていただくように後押しをしてまいりたいと考えております。
#46
○福山哲郎君 もういいです、それで。今日の委員の皆さんが聞かれていたと思いますから結構です。
 で、電子マニフェストについてはもう大臣が今お話をいただいたので、多分私が聞いたらまた同じ答えだと思うんですが、よく話が出ました。まだ二%という普及状況です。これ、義務化はなぜできないのか、お答えをいただけますでしょうか。
#47
○政府参考人(南川秀樹君) 二%ということでございますが、件数でいいますと現在百十四万件ということで、スタートの八千件から比べるとかなり増やしてはきております。
 ただ、義務化そのものにつきましては、やはり中小零細企業にとって、ノウハウの問題あるいはコストの問題、人手の問題ありまして、制度論としては非常に難しいと思います。ただし、業者さんも、電子マニフェストを持っている方が受注しやすいという問題意識は、私ども広めてまいりまして、相当持っております。
 それで、コスト的にも、例えば収運業者、収運で処理まで考えれば、瓦れき辺りで、例えばトン当たり四千円とかすれば、十トン積めば四万とかそういうことですし、もっと高いものであれば、十トン車で載せればそれこそ二十万、三十万になるわけですから、そういう意味では、是非その電子マニフェストを入れて信用を高めたいという業者さん多いことは事実です。必ず、かなりそういう意味で勉強される方が多いものですから、何とか易しいノウハウを早くつくって、そういう業者でなければ実際やっていけないというふうにしていきたいと思っております。
#48
○福山哲郎君 もうそれはおっしゃるとおりでございまして、電子マニフェストを使っている業者が優良業者で、そこに渡せばある程度信頼が置けるんだという実績がどんどん積み重ねれば自然にそういうインセンティブは働くと思いますから、それは是非そのようにやっていただきたいんですが、ただ、これ、僕悪いことだとは全然思わないんですけど、これ全国の産廃の協会でこの紙マニフェスト、これ、大臣、一枚幾らか御存じですか。これ、二十五円するんですよ。これ、業者に売って、これでやっているんですね。
 そうすると、四千万枚と先ほどから出ていますが、これ十億円のやっぱり協会にとっては収入源になっているんですね。片方ではそういう協会がこれを十億円で収入源にしていて、それで片方で電子マニフェストを普及しようといっても、それはなかなか、各都道府県の産廃協会にしたらこれ売った方が収入源になるわけですから。それ自身は、私は産廃の業者の方に対するいろんな知識の普及とか、いろんな国の制度の普及でこの協会の皆さんが頑張っているのもよく分かっているんですが、もう少し電子マニフェストに対して、先ほど南川部長が言われた優良だからそっちへ仕事がより増えてくるんだということにプラスアルファの何かインセンティブを渡さないと、やっぱりスピードが、普及のスピードが上がらないと思うんですが、どうでしょうかね。
#49
○政府参考人(南川秀樹君) まず、全産連のその問題でございますが、全産連、大体全部で六万五千程度業者はおります。その中で全産連加盟が約一万五千程度でございまして、どれだけその全産連が作っているマニフェストを使われているかは分かりません。ただ、私ども承知している限りでは、全産連の方はほとんどが、その金で食っている方はほとんどいなくて、むしろ広報誌を作ったりしているということでございますので、後ろめたいことではないと思います。
 それで、もちろんその上ででございますけれども、私ども電子マニフェストを是非普及したいと思っていまして、単にその方がもうかるからということだけではなくて、やはり幾つか普及策を出したいと思っております。具体的には、例えば少量排出事業者向けの料金設定とか団体加入割引など、そういった料金の体系の見直し、それから加入時の事務手続の合理化、迅速化、それから情報処理センターにおいて行政報告の簡素化の支援をするといったことで、具体的な目に見える支援というものも強めていきたいというふうに考えております。
#50
○福山哲郎君 もうそのとおりだと思います。私、別にこれが後ろめたいお金に回っているというふうに申し上げる気はありません。
 ただ、今、南川部長が言われているように、別の観点のインセンティブを与えていただきたいので是非工夫をしていただきたいし、もう先ほどから答弁として言われました都道府県の処理実績報告、今の情報処理センターを活用するという話を二度ほど今御答弁でいただいたんですが、もう一度確認をしたいと思います。情報処理センターをまず活用して、この電子マニフェストの普及について補完体制を整備するという点について、もう一度だけ御答弁いただけますでしょうか。
#51
○政府参考人(南川秀樹君) 処理業者さんたちが紙マニフェスト情報を電子化して提出するという場合には、情報処理センターにおいてこれと電子マニフェスト情報を統合して都道府県、市などへの電子報告を行う仕組みということの準備をしておりまして、可能な分野から是非平成十八年度中にも導入できるようにということで検討を急ぎたいと思います。
#52
○福山哲郎君 是非頑張っていただきたいと思います。
 それから、私は、この電子マニフェストがなかなか普及しないのに、参考人の皆さんが実はこの間の審議でよく言われた、GPSやICタグの活用の廃棄物追跡システムの導入という議論がよく参考人から出たんですが、実際としてはどの程度の現実性があるのか、よく僕には分かりません。参考人の先生方からは是非というようなお話が、多分四人のうちほとんど全員の方が言われたと思いますが、今、環境省は、そのGPSやICタグを活用したシステムについてはどのように認識をされているのか、お答えをいただけますでしょうか。
#53
○政府参考人(南川秀樹君) このグローバル・ポジショニング・システムとかICタグでございます。これは画面とセットになります。そういう意味で、どこに、例えば物を頼んだ事業者から、排出者から見れば、今自分が頼んだごみがどこにいるか、それが自分のパソコンでセンターにつなげば分かるということで、非常に、一々跡を時々抜き打ち的につけなくても分かるという意味で、大変意味があると思います。
 ただし、まだこれ自身がモデル実験中でございますし、いろいろ試験をやっているところでございます。一部、ナショナルとかそういった企業ではモデル的な施設を造っていつでも使えますということをやっておりますけれども、ちょっとまだこれを普及すると、普及してやることについて決断は至っていないというような状況でございます。
 取りあえず私どもとしては電子マニフェスト化を急いで、それがかなり普及すれば、その上にこういったものをプラスアルファするような形の普及を考えていきたいと、そういう段階だと思います。
#54
○福山哲郎君 システムとして有効なのは私も分かりますが、余り屋上屋を重ねるということがどうかとも思いますし、お金も掛かりますので、そこは実態に応じて、モデルケースとしていろんなところでやっていただくのは結構だと思うんですが、そこは優先順位をしっかり、ちょっと環境省の中でもいろんな有識者の方の意見も聞きながら進めていただければなというふうに思っているところでございます。
 それで、私は実は青森と岩手の不法投棄の現場も行ってまいりました。この間の岐阜の例もそうなんですが、青森、岩手の場合には、千葉や茨城や栃木や東京近郊の産廃が岩手や青森に行っていると。やっぱり、先ほどの話に戻りますけれども、実態把握をして、その後にはやっぱりある種、各都道府県の中で自己完結できればそれはそれで一番いいのかもしれませんが、それができない場合に、やはり東京のものを青森、岩手に持っていくというよりかは、やはり広域的に何らかの形で産廃は産廃、一廃も含めて総合的に処理できるような仕組みがやっぱり要るんじゃないかなというふうに思っているんですが、そういう広域的な廃棄物処理についての今のお考えをお聞かせをいただけますでしょうか。
#55
○政府参考人(南川秀樹君) 委員御指摘のとおり、東京のごみを例えば青森で処理するとかあるいは九州で処理するということについては、余りにも遠いと。その間にいろんな問題が生じないとも限らないと思いますし、非常に監視もしにくいと思います。そういう意味で、やはりできれば各都道府県において受皿を処理して、自県のものは自県でということが望ましいと思います。
 そのために、私ども、一部でございますけれども、県が産廃処理センターを造って、廃棄物処理センターを造ってそこで産廃処理施設の整備を行うことについての支援というものを行っておりまして、これまで最終処分場については九施設、焼却施設については七施設の支援を行ってきたところでございます。
 ただ、なかなか県だけではうまくいかないところもございます。例えば関東近辺を見ても、栃木県とか山梨県については管理型の埋立て処分場は官民含めて一件もございません。いろいろ難しい事情はあると思います。ただ、そういうことでもう少し広げて、大都市圏においてどうやって処理するかということが大事だと思います。
 近畿圏におきましては、フェニックスという形であのような神戸沖とか今大阪沖、埋立てもしていますけれども、大規模な施設を造ることについて合意ができて、埋立ても行われております。ただし、たまたま実は例外的なことでございまして、特にその問題が大きい首都圏についてはそういう体制がないということで、非常に大きな課題があると思います。
 そのため、私ども、大都市圏における産廃処理の体制をきちんと確保したいと思っておりまして、実際に最終処分場がどれだけあるか、あるいは中間処理施設がどれだけ整備されているか、それから産廃の種類ごとの排出状況、広域度状況、それから今後の処理施設の整備の動向ということの分析を今進めております。そして、その処理が遅れて処理施設がやっぱり必要というところについては、私どもも支援をしながら、余り広域にならないでやれるような体制をつくっていくように努力をしていきたいと考えております。
#56
○福山哲郎君 いや、これ、さっきからの話の続きになるんですけど、実態把握をすればするほど現状が厳しくなると。現状が厳しくなって、なおかつ処理施設を含めて、今の南川部長の話ではないですが、いろんな体制整備を含めて環境省もやっていかなければいけないと。これ、時間も人も含めてこれは相当やっぱり腹くくってやらないと、先ほど阿部委員から未来に向けてという話がありましたけれども、今までの延長線上でこの不法投棄なり廃棄物の問題というのはなかなか議論、解決に向かわないんじゃないかなと私は思っておりまして、努力は多としますが、やはりこれ大臣、やっぱり大臣の政治的な意思が重要なんですよ。大臣が、例えばいつ内閣改造になるか分からないからまあみたいな話じゃ駄目なんですよ、これはやっぱり。本当に長期的にわたって、どこかの時点で大臣が替わろうがずっとこの問題については積極的にやっていくんだという意思が要るんですけれども、大臣、いかがですかね。
#57
○国務大臣(小池百合子君) 先ほどの阿部先生のお話にもございました。先生は有料化のお話ございましたけれども、目の前のテクニックの話も重要でありますけれども、やっぱりこの国が何を向けて、そして何をすべきで、そこのフィロソフィーは何かというような、そこを先ほどもずっと問うていらしたのではないかなというふうに思います。今の御質問も同じことだろうと思っております。
 やはり、せんだってのスリーRの会議も、やはりホストをするからにはなんと言うとまたしかられるかもしれませんけれども、その気概を持ってやらなければならない。気概というのも単にモラルの話だけかもしれませんけれども、やはり大きな目標、それは循環型社会を形成するんだという大きな目標に向かって、そのためには何をすべきかというような、そういう方法論で詰めていきたいと思います。
 ただ、一方で、現実に職員数が少ないとか、あるいは予算がなかなか小さいというお話も現実にはございます。ただ、それを、先ほど申し上げたそういった目標のために最も効率的にどうすべきかということも財政当局に対してもしっかりと訴えていくことが必要かと思っております。そうすることによって私の後に続く方がまたしっかりと仕事をしていただけるものだと思っております。
#58
○福山哲郎君 まあいいです。
 また、この法案で実は重要な問題がありまして、例の、余り目立ちませんが、無確認の廃棄物の輸出に関してですが、未遂罪と予備罪の創設が規定をされているんですが、今までは無確認でいろんな輸出の申告を手続をしても、実際船に積んでも、その時点で、見付かった時点でその手続を全部やめにしたら罪に問えなかったということで未遂罪ができたと思うんですが、未遂罪はどういった状況でどういった要件で成立するのか、お答えをいただけますでしょうか。
#59
○政府参考人(南川秀樹君) 無確認輸出の問題でございます。
 従来から無確認で廃棄物を輸出した者についての罰則というのはあったわけでございまして、委員御指摘のとおり、輸出のための船舶に廃棄物を積み込んだ段階で環境大臣の確認を受けていなければ、これらについては罰則が掛けられていたわけでございます。ただ、これですと船に載っけてからしか摘発できないということがございまして、役所で言うと要するに海上保安庁の世界だったわけでございます。したがって、通関の場合は、税関にしても、通関の手続も基本的には財務省の税関で管理をしておりまして、やはりそこの段階でその取締りができないとなかなかその効果が出ないというふうに思います。
 したがって、私ども今回は、今回の法改正でございますけれども、未遂罪とそれから予備罪というものを二つ設けたいというふうに考えておるところでございます。
 それで、未遂罪といいますのは、具体的には通関手続のために輸出申告あるいは船積み開始の段階で、本来ならば環境大臣の確認を受けなければ輸出してはいけないものが、そういう手続が取られればそれで未遂罪が成立をするというふうに考えております。それから、予備罪でございますけれども、これは、違法と知りながら保管倉庫に持ち込んだという段階で、その段階で予備罪が成立するというふうに考えておりまして、これを言います。
 もう少し具体的に申しますと、税関に例えば硫酸ピッチなどを持ち込んだという段階で予備罪は成立すると思っておりますし、また環境大臣の確認が必要と知りながら申告手続を行った段階で未遂罪が成立するというふうに考えております。
#60
○福山哲郎君 今のは難しいんですけれども、保税倉庫に持ち込んだ時点で予備罪で、それを、じゃ輸出をしようとして輸出申告を税関にした時点で未遂だということですね。
 これ、その差が、法的な要件として差がどこか分からなくて、実は、じゃその保管倉庫に持ち込む前に、あるところから保税倉庫のところまで移動している最中は予備罪成立するんですか。
#61
○政府参考人(南川秀樹君) 保税倉庫に入らなければ、つまり税関の敷地に入らなければ輸出をしようという意思があるとは思えませんので、その段階では成立しないと思います。保税倉庫に一歩でも入れば成立すると思います。
#62
○福山哲郎君 そうすると、そこは未遂罪と予備罪を分ける必要性はどこにあるんですか。
#63
○政府参考人(南川秀樹君) 例えば、硫酸ピッチのようなものを輸出しようと思って持ち込んだ、倉庫に持ち込んだだけではこれは刑法の解釈の問題の延長として未遂罪は成立しないということでございまして、これはあくまで予備罪だということでございます。
#64
○福山哲郎君 いや、実は刑法の問題は、実は共謀罪の問題でも予備罪は非常に難しくて、内心の自由の問題でどこまでを構成要件にするかというのは非常に重要なんですね。
 ここで、この廃掃法の中にぽんと未遂と予備を入れて、保税倉庫に入ったら予備罪で、手続したら未遂罪で、その保税倉庫への、何というんですか、どこかの場所から保税倉庫まで移動している最中はそこは予備罪にならないみたいな話は、刑法上、こんなところでこんなの決めていいのかというのは、僕は結構危なっかしい議論のような気がするんですが、そこは環境省、法務省とどのような調整をされたんでしょうか。
#65
○政府参考人(南川秀樹君) これは、実は去年の改正の中で不法投棄の準備罪というものを入れたところ、予備罪を入れたところでございます。これは、そのときの議論としましては、未遂罪であれば何らかの具体的な手段を取った段階、つまり荷台から捨てるんであれば荷台のレバーを手を掛けた段階で初めて未遂罪が成立するということで、非常にとらまえる時間が短いということで、例えば明らかに不法投棄が横行している現場に車がずっと連なって何か待っているという段階で捕まえようとすれば予備罪しかないということで、そういったことで法務省等と検討して導入したわけでございます。
 それで、今回でございますけれども、今回についても未遂罪、予備罪、併せて検討いたしました。それで、去年までのそういう経験も合わせまして、やはり実際に手続が取られれば未遂罪に当たるけれども、単に税関の倉庫に持ち込まれただけでは未遂罪というのは成立しないだろうということでありますが、ただ、明らかに廃棄物であって、違法なものについて持ち込まれればこれは予備罪ということで成立するということで御理解をいただいて今回御提示しているところでございます。
#66
○福山哲郎君 ごめんなさい。細かいこと聞くようですが、保税倉庫に入れたら予備罪だと。ある、例えば廃プラがここにあって、ここで保税倉庫に入れるために積荷をしている最中は予備罪にならないんですね。
#67
○政府参考人(南川秀樹君) 倉庫でございますから、倉庫に持ち込めば予備罪が成立すると思いますし、あとは敷地の問題だと思います。
#68
○福山哲郎君 僕は刑法専門ではないのでよく分からないんですけれども、これやっぱり予備罪の構成要件って非常に難しいと思うんですよね。そこは慎重に運用していただきたいというふうに思いますし、是非、ここから先どう環境省さんと詰めたらいいのかも僕もよく分からないんですが、ただ、やっぱり今共謀罪の議論が刑法の問題で出てきていますから、予備罪をこういう形で導入することについてはちょっといろいろ問題があると私自身は認識をしていますので、是非環境省さん、これは法務省さんとやっぱりきちっと議論をして、運用については慎重に対応いただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
#69
○政府参考人(南川秀樹君) 御指摘のとおり、予備罪というのは、例えば偽金造りとか、かなり限定された案件に一般的に考えられまして、それ以外の場合についてはかなり要件を厳しく縛る形になっております。したがって、私ども運用についても法務省等とよく相談をしております。
 ただ、現実に、去年その法改正をさせていただいて不法投棄についての予備罪を入れた段階から、例えば、三件程度だと思いますけれども、実際に不法投棄の現場で明らかに常習犯が不法投棄待ちをしているというところを捕らえた例もございまして、そういう意味では一定の効果は上げていると思います。
 ですから、要件を厳しく限定した上で、本当に必要なことについては是非運用したいと思っております。
#70
○福山哲郎君 是非よろしくお願いいたします。
 ほか、ちょっとこの法案についての議論もまだ残っていたんですが、ちょっと残り十分、災害廃棄物のことについて質問させていただきたいと思います。
 昨年から今年にかけて、本当に例年にないほど、もう信じられないぐらい災害が発生をしています。昨年は私の地元の京都でも台風二十三号の被害がありました。私は京都の北部に災害の処理の問題で視察に行ってまいりましたし、先月、四月の終わりには新潟の地震の被災地に災害の廃棄物の処理で視察に行ってまいりました。もう委員の先生方よく御案内で、もうこの委員会でもよくありましたけれども、例えば新潟の小千谷市でいうと約十三年分の廃棄物が一遍に地震で出ています。私の地元でも、大江町というところでは六年分だったかな、一遍に出ています。つまり、廃棄物が一挙に出てくるわけですね。
 確かに、私、拝見しますと、水害と地震の廃棄物の出方というのはちょっと違いまして、水害の場合には水につかりますから、とにかくすぐ表に出さなきゃいけないということで道路が全部埋まっちゃうような状況になっています。それでさらには、災害廃棄物、地震の場合には、新潟へ行ってきたんですけれども、実は新潟の場合に、瓦れきの、家が崩れたところは雪に覆われていてなかなかまだ撤去作業が進んでいなくて、実はこれから出てくると。つまり、もう四か月ぐらいたって、五か月か、五か月たって、これから要は出てきて処理をしなければいけないと。
 それぞれ多少中身が違っていたんですが、環境省は、災害廃棄物体制として震災廃棄物対策指針というのを、例の阪神大震災の後、平成十年、一九九八年に示しているんですが、これによると、各自治体に震災、地震があったときの廃棄物処理計画の策定を、何というか、求めているんですけれども、この策定状況についてどうなっているか、お答えをいただけますでしょうか。
#71
○政府参考人(南川秀樹君) 災害対策基本法などを受けまして、私どもその計画作りを急がせているところでございますが、残念ながら、昨年四月に調査をした東海地震の対象地域二百四十九市町村を調べましたところ、二十九市町村、つまり一二%しか作っていただいていないという現状でございます。
#72
○福山哲郎君 そうなんですよね。平成十年ということは、これもう七年前に指針を作って、各自治体に震災廃棄物処理計画を作れと言っているのに、それも東海地域だけです、東海地域だけしか環境省はまだ調べていただいていないんですが、策定済みがたった二百四十九市町村のうちの二十九、一二%なんですね。
 これやっぱり、全国的に今災害が広がっています。それでなおかつ、私行ってきたところでいいますと、ばあっと一遍に廃棄物が出ますから、それを一時集積としてどこに置くかというのは大問題なんです。これは南川部長も御理解をいただいていると思いますが、私の地元の舞鶴というところでは、一時集積の場所がなくて、学校のグラウンドに実は一時集積を市長の英断でされました。後々市民から実は苦情が来なかったからよかったんですが、その後のグラウンド、子供たちが運動するわけですから、いかに覆土をして、もう一回土を埋めるか、化学物質がないかみたいなことはやっぱりここ慎重にやらなければいけないとか、新潟も行ってきましたけれども、競馬場を一時集積場にしているとか、いろんな例があるんですが、たまたまそういう場所があるところはいいです。これ、もし関東圏、東京とか都市部で地震とか水害とかが起こって一遍に、さっき言った十三年分みたいなごみが出てきたときに、どこに置くんだといったときに、全く実は想定をしていないとこれパニックになると思うんですね、もちろんにおいも出てきますし衛生上の問題も出てきますし。
 これ是非、この震災廃棄物の各自治体の策定状況、震災廃棄物処理計画の策定状況を早急に自治体に求めてというか、早く作れと、とにかく一時的な集積場所はここなんだという想定ぐらいは各自治体しておきなさいというようなことの指導をやっていただきたいんですが、どうでしょうか。
#73
○政府参考人(南川秀樹君) まず、現在行っておりますのは、その東海地震の関係する地域以外についても状況の把握を行っております。これは急ぎまとめたいと思っております。
 その上ででございますけれども、私ども、もう去年来、実は去年は二百を超える市町村が災害廃棄物が出ましてその支援の対象になっております。大変な数でございます。そういう意味では、元々が震災対策で、神戸の地震をきっかけにこういった計画を作るようになりましたけれども、やはりこれからは水害廃棄物対策ということも当然ながら中身に入れなくちゃいけないというふうに思っておりますので、水害と地震というものを対象にした計画というものを是非作ってもらうように働き掛けたいと思いますし、特に水害の場合はごみの集積場の問題が出ます、これについてもその中で検討するようにこれからはしていきたいと思います。
#74
○福山哲郎君 僕は、環境省さん頑張っていると思うから余り言うのは嫌なんですけれども、大臣、平成十年に策定をしろという指針を出して、東海だけでも二百四十九のうち二十九、一二%しか実は策定していないと。これだけ災害が起こった、やっと今年調査をしたら一二%しか策定をしていなかったと。これも東海だけですよ、日本全国ではないんですよ。こういう状態で、大臣、どう思われますか、この現状認識を。
#75
○国務大臣(小池百合子君) 今まで部長の方からも御答弁させていただきました。できるだけ早く最悪のことを想定をした、そういう対応を市町村、都道府県にはしていただきたい。これ、危機管理の一環だと私どもは考えているわけでございます。
 今年の一月―二月にかけて全国の七ブロックで、全国都市清掃会議ブロック会議というところでおきまして直接私どもも市町村に対して計画の策定を指導させていただいているところでございます。それから、これは先月ですね、四月十八日、それぞれ各都道府県でこの状況を、今どうなっているのか、どうしているのかということで、五月の中旬、まあ来週辺りまでに回答してくださいということで、そういった書面も出させていただいております。
 避難場所を決めるのは意外と早いかもしれませんけれども、ここに廃棄物の山をつくりますというのはなかなか決めていただけないと。ただ、危機管理の、全体的な危機管理とすればそれも大変重要なことだと思っておりますので、早急に計画を策定していただけるように私どもとしても促してまいりたいと考えております。
#76
○福山哲郎君 いいですか、大臣、僕は今日はちょっと冷静にやったつもりですけれども、危機管理の一環だと私どもは考えている、考えていないから平成十年から何にもやっていないんじゃないか。それを、避難場所を決めるのは結構早く決めていただけるかもしれないと。そんな無責任なことがあるんですか。大臣なら、この策定状況はどうだと考えたら、今まではなかなかできませんでした、申し訳ありませんなり、今までできなかったことに対して反省しているなりという言葉があってもいいじゃないか。各市町村の自治体は本当にこれで苦労しているんですよ。それをしゃあしゃあと、危機管理の一環だと私どもは考えている、考えていないからやっていないんじゃないか。それに、避難場所については早急に決めていただけると思っています、今まで決めてないんだよ。
 大臣、もっと、人ごとみたいな答弁しちゃ駄目ですよ、あなた責任者なんだから。今日ずうっとそうだ、あなたは。人ごとみたいな答弁していたら、与党の理事、これおかしいよ、この大臣の答弁は。
 どう思いますか、大臣。
#77
○国務大臣(小池百合子君) これまでのそういった策定が遅れているということにかんがみて、このように促進をするようにお願いをしている文書を出しているところでございます。
 やはりそういった災害というのは、そのときになってみて慌ててやるということが残念ながらこれまで多かった。私自身、阪神大震災のど真ん中におりましたので、それを痛感しているところでございます。
 そういった意味で、残念ながら、これを策定をしていただいているところが東海地方でこの数字でございます。更にそれを一層促進していただけるように、これからも促してまいりたいと考えているところでございます。
#78
○福山哲郎君 東海地方でこの数字って、ほかの地方は調査していないんだ。何言っているんだ、全くもう。
 あなた責任者なんですからね、何か人ごとで役所が、私たちはこう今は気が付いてやらしていただきましたって、役人の皆さんがやるのは、一生懸命やるのは当たり前だけれども、大臣としてあなたは責任があるんだから。
 じゃ、例えばこの集積地についてとか、この指針について法的拘束力を持たすとか、早く自治体にこういう策定をするというようなことを具体的に義務化するとか、条例作れと言うとか、そういう一歩踏み込んだことをやる意思は大臣、おありですか。
#79
○委員長(郡司彰君) 小池環境大臣、時間でございます。簡潔にお願いします。
#80
○国務大臣(小池百合子君) はい。
 こういった災害廃棄物の仮置場などの配置を含めて、策定については強く指導をしていく方針でございます。それと同時に、今おっしゃいました条例などについても、それぞれの自治体、実情を踏まえて、適切に判断されていかれるように促してまいりたいと、このように考えております。
#81
○福山哲郎君 終わります。
#82
○鰐淵洋子君 公明党の鰐淵洋子でございます。
 本日は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律等の一部を改正する法律案について質問をいたします。
 まず初めに、関連いたしまして、廃エアゾール缶の処理体制についてお伺いしたいと思います。
 これは、昨年、廃エアゾール缶の処理体制につきましては質問させていただきましたが、この廃エアゾール缶に起因する事故が発生している中で、事故防止に向けて政府としてどのように取り組んでいくのか、昨年の答弁以降の進捗状況につきまして、経済産業省の方からお伺いしたいと思います。
#83
○政府参考人(塚本修君) お答え申し上げます。
 先生今御質問のありました廃エアゾール缶につきましては、収集段階で一般ごみと混入されたものが、パッカー車といいますか、ごみを圧縮する方式の収集車により収集される際に、廃エアゾール缶がパッカー車内で破裂をして、それが一般ごみに引火をしてぼや等の火災の事故等が起きるというふうに指摘されているところでございます。
 したがいまして、事故防止のためには、収集段階においてその廃エアゾール缶が一般ごみと混入しないように分別することが大変重要ではないかというふうに認識しております。その実現のためには、市町村における安全な分別収集体制の構築と消費者の方々の分別収集への理解、こういうものが必要ではないかと考えております。
 このために、経済産業省といたしましては、容器包装リサイクル法におきまして、エアゾール缶を新たにアルミ缶ないしはスチール缶と同様に独立した分別基準適合物というものに位置付け、安全な分別収集方法の選択肢を示すということが効果的ではないかと考えられ、こういう観点から現在産業構造審議会の場で検討を進めてきているというところでございまして、当然のことでございますけれども、この問題につきましては環境省と連携を取りつつ対応を図ってまいりたいと、かように存じております。
 以上でございます。
#84
○鰐淵洋子君 ありがとうございます。
 ただいま容器包装リサイクル法のこのリサイクルシステムを活用して効果的な対応ができるんではないかということで答弁がございましたが、このエアゾール缶を適正に、そして安全に処理する上で、この容器包装リサイクル法の活用で本当に事故が減らせるんでしょうか。事故が減らないのはこの処理が困難であるからとも考えられますが、この容器包装リサイクルの活用によってどのように事故が減らせるのか、その具体的な仕組みを是非示していただきたいと思います。
#85
○政府参考人(塚本修君) 先ほど申し上げましたように、事故防止のかぎとなりますのは安全な分別収集体制の構築と、それから分別収集への消費者の理解であろうかと考えております。こういう意味で、その際には市町村の御協力というものが欠かせないわけでございますけれども、また消費者の皆様の理解を得る上で、リサイクルの一翼を担っているという意識を持っていただくことが、この分別という行動を具体化していくための上で大変こう効果的ではないかというふうに考えております。
 先ほども申し上げましたように、容器包装リサイクル法において改めてその分別基準適合物に位置付けるということで、市町村での分別収集を促進していただくと、それからその安全な分別収集の選択肢を例示をすると、示すということで対応を考えてまいりたいと思っておるところでございます。
 それからまた、より徹底しました事故防止を図るために産業界で現在自主的な取組が進んでいるというふうに理解しております。具体的なのは、廃エアゾール缶の安全性を向上させるため、中身を排出する機構の装着とともに、自治体での廃エアゾール缶の処理を確実にする観点から必要な処理機について業界負担で普及させることについて、産業界の自主的な取組が今検討を進められているということでございますので、産業界のこのようなこの問題に対します取組につきまして、経済産業省といたしましても更なる取組が促進されるように働き掛けてまいりたいと、かように考えておる次第でございます。
#86
○鰐淵洋子君 ありがとうございます。
 関係者の皆さんがしっかりと協力し合って、是非良いシステムを作っていただきたいと思いますが、その際には産業界の方には中小企業が多いと思いますので、その対策も是非併せて検討もしていただきたいと思います。
 また、本件につきましては、この適正処理困難物に指定しなくても、社会全体で協力し合って、関係者が協力し合って、より適正な処理が可能になるという一つのモデルケースにもなるかと思いますので、またこれには自治体の理解と、先ほどもありましたが、自治体の理解と協力も必要になってくるかと思いますので、安全な分別収集体制の構築に向けて環境省がこれからどのように自治体に対して対応していくのか、お伺いしたいと思います。
#87
○政府参考人(南川秀樹君) この問題、さっき経産省からもお答えございましたけれども、是非廃棄物処理の安全性を確保したいと思っておりますし、また容器包装の対象になるようなものでございますから、その上でリサイクルも進めたいというふうに考えているところでございます。
 私ども、関係業界では関係省庁と勉強会をつくりまして、そこでその適困物に指定すべきかどうかをも含めて幅広い議論をしております。まだ、これといった決め手のないのが現状でございますけれども、ちょうど今、私ども産構審あるいは中環審ともにその容器包装リサイクル法の見直しもしております。来年の国会には是非法案を提出するということで、現在作業を進めております。その中で一つ、このスプレー缶の問題も大きな議論になると思っております。
 だれがどのような形で取り扱うことが最も安全性を確保でき、そのリサイクルが容易に進むのかという総合的な観点から、是非その市町村の意見を踏まえながら関係者が適切に役割分担して進むように、内容をこれから詰めていきたいと考えております。
#88
○鰐淵洋子君 ありがとうございます。
 是非、経済産業省始め関係者の皆様としっかりと連携を取っていただきまして、この安全な処理体制確立、よろしくお願いしたいと思います。
 それでは、本題の方に入らせていただきたいと思いますが、今回質問をさせていただくに当たりまして、埼玉県の三芳町にあります不法投棄の現場と千葉県船橋市の産業廃棄物中間処理施設を視察してまいりました。
 この埼玉県の不法投棄の場所なんですが、ここは住宅街から少し離れた場所にございまして、近くにはビニールハウスや畑が広がるような大変穏やかな地域でございました。そういった中に三千三百平方メートルの土地に、約三千三百メートルと言われておりましたが、小高い丘のようなものがありまして、ここには既に草や木が覆われておりました。しかし、よく見ますと、ここには焼却されていない解体された家屋の廃材だったり、車のタイヤ、バンパー、またコンセントのコード、ペットボトルといった、もう様々なものがぎっしりと見事に山積されておりまして、また硫黄のようなにおいもしてまいりました。
 ここの事業者は、かろうじて連絡取れるそうなんですけれども、事実上倒産しているということでお金がないとの一点張りで、全然話が進まないということで伺いました。だからといって、この自治体が処理に乗り出せばこの事業者の捨て得になりかねないということで、大変に頭を悩まされているという状況でございました。本当にここまで来ますと、この廃棄物の処理を含めて対応が大変に難しいと、ほとんどもう放置状態であると実感いたしました。
 今回ここを、まあ一部ではございますが視察をさせていただきまして、改めてこの不法投棄をまず防ぐことが重要でありまして、そのためには早期発見、そして自治体などの適切な対応をしていかなければいけないということを感じました。また、この不法投棄を防ぐためには、排出事業者また処理業者に対する対策も大変に重要であると認識いたしました。
 この産業廃棄物は依然として高水準を、排出量を推移しておりますが、その中で悪質な不法投棄も多発しております。そのために十五年、十六年と法改正をされておりまして、不法投棄アクションプランというのも示されております。今回もこの法改正、不法投棄撲滅につながるものにしたいと私自身も強く望んでおりますが、この不法投棄撲滅に向けた大臣の取組また御決意を伺いたいと思います。
#89
○国務大臣(小池百合子君) 議員も埼玉の現場をごらんになられたということで、やはり私たちの住んでいるかなりそばでそういったことが行われているということに私も時折愕然とせざるを得ないことがございます。そのためにも不法投棄の早期発見、そして拡大の防止対策には万全を期してまいらなければならないと考えているわけでございます。また、不法投棄というのは生活環境の保全上の支障となるばかりではございませんで、その対策には多額の費用が必要になってくるということで、二つの意味でのマイナスということだと思います。
 そしてまた、不法投棄の撲滅というのはかねてより環境省の最重要課題の一つであるわけでございまして、このたびの不法投棄対策の強化のためにマニフェスト制度の強化などを内容とする法改正を御審議いただいているところでございます。
 また、昨年六月には、不法投棄撲滅アクションプランに基づきまして、運搬車両へのステッカーを張っていただくとか、それから処理施設整備への支援を行う、さらには、産廃アカデミーなどで国と地方の人材を育成する、そして優良な処理業者を育成するといったような形で各種の施策を推進をしてまいりたいと考えております。
 また、先ほど来お答えいたしておりますけれども、今年の十月には地方環境事務所が設置されることになりました。これによって立入検査そして報告徴収の権限を持つということになるわけでございまして、東京からそのたびに出向くということではなくて、現場に近い地方環境事務所がこの不法投棄ホットラインからの不法投棄情報などをより効果的に収集し、また活用するということが望まれるわけでございますし、またそれによって都道府県との連携を一層強化していくことができると、このように期待をしているところでございます。
#90
○鰐淵洋子君 ありがとうございます。
 この不法投棄撲滅プランというこの名称のごとく、是非、大臣中心にこの撲滅に向けて環境省全力で取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 続きまして、この事務処理体制について質問させていただきたいと思いますが、今回の産業廃棄物関係事務などを行う仕組みを見直しするということで、政令で指定する市が当該事務を行うこととする仕組みに改められております。また、この指定都市、中核市以外の八つの市につきましては、これまでの実績を考慮し、事務を行う意欲と十分な実施体制であるかどうか見直しされます。
 この大規模不法投棄で問題になりました岐阜市でございますが、これも中核市でございまして、様々ほかにも大きな問題もあったかと思いますが、この岐阜市の対応を見てみますと、保健所設置市のその市独自の判断、意欲等で適正にこの産業廃棄物関係事務が行われるのか、またこの不法投棄に対して適切に対応していけるのかどうか少し不安にもなってまいります。
 そこで、この保健所設置市が十分な実施体制を満たしているのか、また客観的に見ていけるような基準のようなものを作ってそれぞれの現場において体制づくりをしっかりと進めていくべきかと思いますけれども、環境省の見解をお伺いしたいと思います。
#91
○政府参考人(南川秀樹君) これにつきましては、特に三点ございます。一つが、許可件数あるいは監視、指導のニーズから逆算した必要な職員数でございます。二つ目が、技術的知識それから廃棄物・環境行政経験などを有する専門的な職員の配置が大事でございます。三つ目が、不法投棄などの緊急時に対応できる機動的体制の構築が重要でございます。この三つにつきまして秋までには基準を示したいと考えております。
#92
○鰐淵洋子君 ありがとうございます。
 是非、先ほども申し上げました現場の皆様も大変な思いして取り組んでいただいておりますので、安心して取り組んでいただく上でも早急な対応をお願いしたいと思います。
 また、今おっしゃっていただいたような指針を定めていただいた上で、行政主体の体制が充実強化されるように環境省も継続的にしっかりと監視というか、チェックをしていくような必要があるかと思いますが、その対応についてお伺いいたします。
#93
○政府参考人(南川秀樹君) 私ども、特に政令で定める市の体制につきましては基準を出しますが、それに適合しているかどうかについては、継続的に確認をしまして是非強化を図っていきたいと思います。
 それから、やはり資質が問題でございます。これについては、当然ながら市については人の異動もあるわけでございまして、異動があってもすぐに専門職員としてその対応ができるようにということで、まあ産廃アカデミー、ちょっと名は仰々しいんですけれども、具体的にその能力の向上を図ってその現地現地において的確な対応ができるような職員の養成を国も積極的に支援してまいります。
#94
○鰐淵洋子君 よろしくお願いいたします。
 また、この産業廃棄物の処理業者には極めて悪質な関係者が関与している事例も見受けられますので、警察との連携また情報交換を進めていく必要があるかと思います。
 先日行ってまいりました千葉県の船橋市でございますが、ここは本当に職員の方が警察の方としっかりと連携を取って対応されておりました。あるときこの船橋市の方で、市内で五百四十枚の畳が不法投棄されたということがあったそうです。そのときに職員の方が警察の方としっかりと連携取られまして、その不法投棄された近くにコンビニのレシートと飲み掛けのジュースが、飲物が、容器が置かれていたそうです。それを基に関係者が割り出せるんじゃないかということで警察の方が調べてくださいまして、その結果、東京のある区のコンビニでそのジュースが買われたということで、それが分かりまして、そこからその近くの業者が犯人といいますか、ということで、そこまで突き詰めることができたということで、そういう話も伺いました。こういう話を伺って、また改めて、不法投棄の業者を突き詰めていく上でも、また相手が悪質な関係者であることもありますので、警察の協力が大変に重要であると私も感じました。
 産業廃棄物の関係事務を行う行政主体におきまして、この警察及び、まあ警察官のOBでも結構ですし、そういった活用を含めて実効性のある監視体制、協力体制がどのように図られていくのか、警察の方の取組を是非お伺いしたいと思います。
#95
○政府参考人(伊藤哲朗君) 廃棄物の不法投棄を始め廃棄物事犯は、生活環境を破壊し人の健康に悪影響を及ぼす重大な犯罪でありますことから、警察といたしましてもその取締りを強化しているところであります。平成十六年中の検挙でございますが、三千百六十六事件、四千六百八十四人と、統計を開始した平成二年以降最多になっているという状況にあります。
 御指摘のとおり、こうした事犯に的確に対応する上では、警察といたしましても廃棄物行政担当部局との緊密な連携が重要であると認識しておりまして、全国で約百名の現職警察官を県や市、町に出向させているほか、警察官OB約三百七十名が都道府県や市町村に配置されているなど、すべての都道府県と約九十の市町村におきまして人事交流が行われ、情報交換や合同パトロールなどの連携が図られているところであります。
 警察といたしましては、引き続き、廃棄物行政担当部局との連携を図りまして、廃棄物事犯の早期発見、早期検挙による環境破壊の拡大防止に努めてまいりたいと考えているところでございます。
#96
○鰐淵洋子君 ありがとうございます。
 この警察との連携協力なくして不法投棄撲滅の取組は進まないと思いますので、是非とも今後ともよろしくお願いしたいと思います。
 また、先ほども申し上げましたが、産業廃棄物の不法投棄を防止するためには早期発見また対応が重要であろうかと思います。となりますと、住民の皆様の情報提供等の協力も必要になってくるかと思います。先ほども大臣もおっしゃっておられましたが、この不法投棄ホットライン、産廃一一〇番が昨年六月から開設されておりますが、その効果をお伺いしたいと思います。あわせまして、この不法投棄ホットラインへの情報提供、また地域住民の皆さんが本当にその協力が重要であることをもっと国民の皆様に周知することも重要であろうかと思いますが、この環境省の対応についてお伺いいたします。
#97
○政府参考人(南川秀樹君) 去年の六月、特に小池大臣の御指示で不法投棄ホットラインを私どもの部内に設けました。そして、実は去年の十二月からは携帯からのメールも受けられるようにということにいたしておるところでございます。
 この点は、実際にこれまで四百六十件、私どもホットラインに受付をしております。その中で百件程度は何か個人の作文みたいな、ごみ問題の感想とか思いとかいただきました。これをちょっと除外しますと、それ以外についてはやはり不法投棄についての具体的な情報でございました。情報は幾つかダブりますが、具体的にその事案としては百二十八件の不法投棄についての具体的な事案がそこから出てきたわけでございます。そのうち、百二十八のうち、具体的に例えば自治体が承知をしていた事案は六十九で、自治体は全く知らなかった事案が五十四あったということでございまして、意外と自治体でも知られていないという案件が多いということにやや驚いておるところでございます。
 ただ、私ども情報をいただきましたら、直ちに、一つはその自治体に連絡いたしますし、私どもの調査官事務所もできるだけ早く現地に派遣をしておるところでございます。そして、具体的な成果としましては、県が立入検査をして敷地内で医療器具の廃棄物などの埋立てが確認したということで業者にすぐ撤去させたということもございますし、また野積みされた約八百立米の建物の解体廃棄物を業者に撤去させたという例で、特に六件についてはすぐに対応したおかげで問題が明らかに改善できたということでございます。
 そういう意味で、まだまだ不十分かもしれませんけれども、やはりこういったホットラインをつくったことが、自治体でも対応できなかったことについて随分国に入ることによって対応が可能になったというふうに考えております。
#98
○鰐淵洋子君 そういったこの不法投棄ホットライン、この情報提供をしっかりと、国民の皆様にも、重要なことですので情報提供してほしいとか、そういった周知はどのようにしていくか、お答えいただけないでしょうか。
#99
○政府参考人(南川秀樹君) 失礼をいたしました。
 それで、一つは、いわゆるパソコンだけでは不十分だということで、携帯も含めてメールをいただくようにしておりまして、これについては、例えば通報がしやすいように専門紙でいろいろ紹介しておりますし、また地方環境対策調査官事務所ではそういったキーホルダーを作りまして、この連絡先を示してホットラインにその情報を入れてもらうようにという周知徹底もしております。地方事務所もできますので、私ども、各地域で頻繁に連絡会ができると思っております。
 そういったところで、できるだけ、行政だけじゃなくて多くの方にこういったホットラインがあることを示していきたいと思っておりますし、来月特に環境月間でもございますので、是非その中でホットラインを皆さんに知ってもらうということも大きなテーマにしたいと考えております。
#100
○鰐淵洋子君 ありがとうございます。
 先ほどもございましたが、関係者だけではなくて、国民の皆様の協力も必要になろうかと思いますので、是非周知徹底よろしくお願いしたいと思います。
 続きまして、この排出事業者責任について質問をさせていただきたいと思います。
 本法の第十二条五項で、排出事業者には発生から最終処分まで適正に処理されたかどうかを確認する規定がございます。排出事業者に廃棄物を適正処理する必要があるということをしっかりと意識又は責任を持たせていくことが必要であろうかと思います。
 この排出事業者を、責任を追及するに当たりまして、この本法の十九条の六で、適正な対価を負担していないときでございますが、行政側がそのことを立証することが条件になっております。その立証が非常に困難ですので行政側が行政処分をちゅうちょしているという現状があると伺っております。
 この排出事業者を厳しく追及するために環境省は、例えばこの廃棄物の適正価格のガイドラインを作成し立証しやすくするなど、どのような場合にこの排出事業者の注意義務違反があったか、具体的に判断できるような指針を作成して都道府県に提示していくべきかと思いますけれども、対応をお伺いいたします。
#101
○副大臣(高野博師君) 循環型社会の構築のためには、一般廃棄物と同様に産業廃棄物の適正処理というのが極めて重要だというふうに認識しております。先般のスリーR閣僚会議の中でも各国の取組についても報告がいろいろありました。各都市で、世界じゅうの各都市でごみの問題というのがもう最も深刻な問題の一つになっていると思います。
 先ほど阿部議員から、ごみを減らすインセンティブというのが働くような行政が求められるということでありまして、この点についてはしっかり環境省取り組んでいきたいと思っております。
 ただ一つ、ちょっと指摘させていただきたいのは、市町村の村長さんでごみの有料化を公約にしている人はほとんどいないんではないかと思っております。こういうごみの無料化をむしろ公約にしているというような実態が、なかなかこれが進まない一つの原因になっていると私は思っております。
 若干それましたけれども、産業廃棄物の問題については、これも同様に排出事業者の責任を徹底するということが基本であろうと思います。そのためにも、適正な処理の対価を負担していないというような、必要な注意義務を果たしていない排出事業者に対しては、その責任の追及を徹底することが重要ではないかと思っております。
 この措置命令制度は平成十二年の法改正によって導入されましたけれども、実際にこの命令が発出された事例はございません。その理由としましては、その背景には、不当投棄の行為者や委託基準違反等のある排出事業者の責任追及が優先されているという事情があると考えられます。今後、注意義務が果たされているかどうかについての判断を容易にしていくということも重要であろうと思っております。
 適正価格の問題については、これを設定するというのは難しいという面もありますが、環境省としましては、議員の御指摘も踏まえまして、都道府県等が排出事業者の注意義務違反を判断しやすくなるような指針の作成については検討していきたいと思っております。
 以上です。
#102
○鰐淵洋子君 是非とも早急な対応をよろしくお願いしたいと思います。
 今、排出者の責任をしっかり持っていただくということでお話しさせていただきましたが、その上で優良な中間処理業者を選ぶこともこの産業廃棄物が適正に処理されることにつながるかと思いますが、今年、平成十七年四月より、この処理業者の評価制度がスタートしております。それに対してしっかりと評価制度の活用を積極的にそれぞれにも呼び掛けていただきたいと思いますが、また優良業者ということで、私も先日、千葉県の船橋市、中間処理施設、見させていただきました。
 ここは、一台一台、トラックが運び込まれますとその中身を一台ずつ降ろしまして、そのトラックの中身、しっかりと処理できるものか、リサイクルできるものか、一台ずつ手作業で確認をされておりました。その時点でできないものは持って帰っていただくということで、もうそういう体制を取っておりまして、まとめてそのトラックを何台も荷物を処理、産業廃棄物を降ろしてしまうと、どのトラックから、どの事業者から処理できないものが出たのか分からないので、一台ずつ丁寧に手作業で確認をしているということで伺いました。
 そのほかにも大変な作業ということで、例えばタイルなどもリサイクルできるんですが、そのタイルの裏っ側に紙だったりビニールテープが張ってあるとそれはリサイクルできませんので、それも一つ一つ手で外して、はがしてリサイクルできるように取り組んでいるということで伺いまして、改めて、本当にこの徹底した細かい手作業含めて、繰り返す中でリサイクルや適正な処理ができるんだなということを見させていただきました。
 このように、優良な処理業者もございますけれども、この優良化を更に進めるためにも、この標準基準の高度化や、この評価制度の実施にとどまらずに、例えばこういう優良事業者を表彰するなど、中長期な視点から、産業処理業の優良化に向けた将来ビジョンを提示していくべきかと思いますけれども、環境省の対応をお伺いいたします。
#103
○副大臣(高野博師君) 委員御指摘のように、優良な処理業者を育成していくということは極めて重要な施策であろうと思います。
 このために、環境省として、今年度から、今御指摘ありましたような表彰制度など民間レベルの第三者の評価、二つ目は排出事業者に対する普及啓発、三つ目は産業廃棄物処理業を担う人材の育成等の方策に関する調査研究を行いまして、検討結果が得られたものから逐次実施に移すということにしております。
 これに加えて、一つは今後の産業廃棄物の排出動向の変化を見ること、二つ目は動脈産業との連携など新たなビジネスモデルの出現を踏まえて、循環型社会にふさわしい産業廃棄物処理業の将来ビジョンについても今年度から検討を開始することにしております。
 環境省としては、これらの総合的な施策によって優良な処理業者の育成を一層推進していきたいと思っております。
#104
○委員長(郡司彰君) 鰐淵洋子さん、時間でございますから。
#105
○鰐淵洋子君 はい。では、以上で終わらせていただきます。
 今日は、最終処分場の残余容量も逼迫しているということで、そういう状況もありますので、今後しっかり、産業廃棄物を減らすということとリサイクルの推進ということもしっかりと、重要な取組でございますので、そちらの方の取組も是非よろしくお願いいたします。
 以上で終わらせていただきます。
    ─────────────
#106
○委員長(郡司彰君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、竹中平蔵君及び西田吉宏君が委員を辞任され、その補欠として中村博彦君及び小池正勝君が選任されました。
    ─────────────
#107
○市田忠義君 今回の法改正の発端の一つとなった岐阜市の大規模不法投棄事件について、法改正との関係で幾つかの問題に絞ってお聞きしたいと思います。
 岐阜の椿洞の不法投棄の実行者である株式会社善商、この会社は一九八八年七月に中間処理を始めました。その約半年後にコンクリートがらの保管について苦情が出て以降、様々な角度から住民の通報、苦情がありました。廃棄物処理法だけじゃなくて税務担当による航空写真の撮影もありましたし、森林法に基づく復旧命令など多方面からチェックをしてきましたが、何ら実効ある対策は取られませんでした。一九九〇年七月三十日には、保安林にかかわって株式会社善商に対して復旧命令が出されています。それは、保安林内の産業廃棄物七万五千七百立方メートルを全部撤去すると、こういう内容でした。
 そこで確認したいんですが、保安林内に産業廃棄物を積み上げる、こういう行為が森林法上許されることなのか許されないことなのか、端的にイエスかノーでお答えください。
#108
○政府参考人(梶谷辰哉君) 保安林におきましては、土地の形質の変更に伴うような行為につきましては都道府県知事の許可を受けなければならないということになっております。しかしながら、御質問の産業廃棄物の投棄につきましては、保安林の指定目的の達成に支障を及ぼすおそれがあるということから、通常、産業廃棄物の投棄に係る申請があっても許可しないということにしているところであります。仮に無許可でこういう産業廃棄物の投棄行為が行われた場合には、都道府県知事がその中止又は復旧を命じることができるということとされているところであります。
#109
○市田忠義君 もう一つの問題として、岐阜の事態がこれほど深刻になった背景に、関係機関、関係部局の連携の悪さの問題があります。再びこういう事態を繰り返さないために、地元の県、市の関係部局、関係機関の連携、これが大事なことは言うまでもありませんが、政府部内でも、とりわけ不法投棄場所となることの多い山間を管理する林野関係などが、不法投棄が懸念される場合には環境省に情報を集中する、そういう仕組みを確立する必要があると思いますが、大臣、いかがでしょうか。
#110
○国務大臣(小池百合子君) おっしゃるとおり、不法投棄を未然に防ぐことであるとか、それから例えば今回の御質問の岐阜の場合の具体的な対応でありますけれども、廃棄物の所管部局、そして関係機関との連携はおっしゃるように極めて重要であるというふうに考えております。
 そこで、環境省としても、都道府県などに対しまして、毎年開催されます全国担当課長会議などでも関係機関との連携を求めるということ、それから、これは従来より行っておりますけれども、警察庁、海上保安庁などの取締り関係省庁を中心とした連絡会議を開催などをいたしておりまして、関係機関との連携強化、今御指摘の点につきましてはこれまでもそういった連携は取ってきたところでございます。
#111
○市田忠義君 お聞きしたのは、警察関係との協力はもちろんですが、それだけじゃなくて、林野関係などとの連携ですね。こういう不十分な点はすぐに強化すべきだということを指摘しておきたいと思います。
 時間がありませんから次に移りますが、岐阜市は今度の問題で県警の強制捜査が始まるまでに業者に対してどのような行政処分を行ってきましたか。
#112
○政府参考人(南川秀樹君) 去年の三月に警察庁が強制捜査に入りました。それまでの間については、四十数回、これは行政指導だけでございまして、行政処分というものは一切行われておりません。
#113
○市田忠義君 驚くべきことだと思うんですが、なぜ行政処分が一度も行われなかったかと、私はそこが問題だと思います。
 そこで聞きたいんですが、一九九九年四月一日から二〇〇四年三月三十一日までの五年間、岐阜県と岐阜市が善商に委託した産廃の委託件数とその量について、県、市ごとに数字だけ述べてください。
#114
○政府参考人(南川秀樹君) 善商に委託した数字でございます。岐阜県からは五年間で百十二件、九千七百八十三立米、岐阜市からは二百二十六件、七千五百五十立米でございます。
#115
○市田忠義君 岐阜市が二〇〇三年にこの業者をごみ減量に積極的に取り組んでいる業者だということでG・R事業所、ごみ減量・リサイクル推進事業所と、そう認定して、優良業者であるお墨付きを与えていたと、この事実は御存じですか。
#116
○政府参考人(南川秀樹君) 岐阜市から、そういったことがあったということは後ほど、後で聞きました。
#117
○市田忠義君 結局、県や市は善商を公共工事の廃棄物の重宝な受入先としていたと。そのために行政処分が行えなかったと見られても私は仕方がないと思うんです。
 岐阜市は善商に対して事件発覚までの間に今言われたように四十九回もの行政指導を行ってきた。しかし、行政処分は一度も行わなかったと。しかし、岐阜市が委嘱した今度の問題の検証委員会によりますと、幾つかの点で市の対応行政について裁量権を逸脱していると判断される違法可能性が強い、そう厳しく指摘しています。その一つは、九九年四月の処理業の許可更新については次のように述べています。この更新は行うべきでなく、更新許可は違法である可能性が高いと判断すると。少なくとも、更新に当たり廃棄物の除去を条件とすべきであったと。
 検証委員会報告十九ページ、今述べた違法性の可能性が高い理由として挙げている部分、その部分だけを読み上げてください。
#118
○政府参考人(南川秀樹君) 読み上げます。
 「漫然と更新したことは違法である可能性が高いと考える。 更新に当たっては、平成二年からの廃棄物が八万立米程残存していること、過去二年間善商は除去していないこと、平成十年から新たな廃棄物の積み上げの兆候があること、更に、同十一年四月一日から廃棄物の保管数量についての基準が決まり処理能力の十四日分以内に定められたこと等が勘案されるべきであった。」ということでございます。
#119
○市田忠義君 ところが、岐阜市は、善商の処理能力が焼却一日に四・八トンであったにもかかわらず、膨大な廃棄物が積み上げられていても単なる過剰保管にすぎないと、そういう認識だった。先ほど読み上げられたように、検証委員会が指摘しているように、国が一九九九年に出した保管基準ですね、この趣旨が岐阜市に対して徹底されていなかったということになると思うんですが、いかがですか。
#120
○政府参考人(南川秀樹君) 環境省では中間処理についての保管について厳しい基準を設けておりますし、またさらに、それを平成九年、十二年ということで規制を強化、拡大しているところでございます。残念ながら、これについて徹底されていなかったということでございます。
#121
○市田忠義君 岐阜市に直接の責任があるとしても、今お認めになったように、監督官庁である環境省に重大な責任があるということを今答弁されて、私、確認しておきたいと思います。
 併せて聞きたいのは、二〇〇一年五月十五日、環境省は行政処分の指針を出しています。岐阜市に対してこの指針の趣旨は徹底されていたという認識でしょうか。
#122
○政府参考人(南川秀樹君) 私ども徹底したつもりでございました。具体的に行政処分の指針を出して処分を、あいまいな行政指導に甘んじるんじゃなくて、行政処分を積極かつ厳正に実施すべきだと言ってまいりましたが、残念ながらそれが徹底されておりませんでした。いろいろ聞いてみますと、例えば岐阜市の中では、この問題について幹部あるいは担当職員が集まってどうするべきかということを真剣に議論したこともないようなことでございまして、残念ながら私どもの指導も行き渡らなかったということでございます。
#123
○市田忠義君 これ、つもりだとか残念ということで済まさないで、今度の教訓を生かしてきちんとした対応をしていただきたいと思います。
 もう一つ、椿洞の問題では体制の脆弱性ということが問題になって、産廃行政の権限移管が今度の法改正の柱にもなっているわけですが、私は、岐阜市の問題を教訓とするならば、各自治体の産廃担当の人数を増やすなど体制を強化するということが不可欠だと思いますが、大臣の認識はいかがでしょうか。
#124
○国務大臣(小池百合子君) 今数字を持っておりませんが、各都道府県においての産廃担当者というのは、数が少ない中で大変苦労しておられるということも伺っているところでございます。
 ただ一方で、これ大変活動の仕方も、夜、双眼鏡を持って、夜陰に、夜陰に乗じてというと逆な話になりますけれども、そういった大変な御苦労の中で活動もされている。これからも連携を取りながら、そういった現場で頑張ってこられている皆さんのそういった苦労も報いられるような、そういう形で連携を取らせていただきたいと考えております。
#125
○市田忠義君 全然具体的に答えていないです。体制強化のために人を増やす必要があるんじゃないかと、どう考えるかと聞いたことについて全く答えていない。大臣に、大臣の答弁について聞いているんですから。
#126
○国務大臣(小池百合子君) 各都道府県で人員の配置などを考えておられることだと思います。私どもも今回、地方の環境事務所に人も増やしていただきました。権限も高めていただきました。それぞれ都道府県の中で、そういった産廃の問題、そしてまた不法投棄などの問題についてしっかりと取り組んでいただけるものと考えております。
#127
○市田忠義君 何回聞いてもまともにあなた答えないですね。一定の目安ぐらい国が提起すべきじゃないですか。自治体の状況様々だし、いろいろ状況違うけれども、少なくともこれだけ大きな問題が全国的にも起こっているわけですから、岐阜市は例外的な問題でないわけで、一定の体制の目安を示すと、そういうおつもりはないんでしょうか。
#128
○国務大臣(小池百合子君) そういった体制が、大変御苦労されているということは重々承知をいたしております。そういったバックアップができるように示してまいりたいと考えております。
#129
○市田忠義君 最初からそうお答えになったらよかったと思うんです。
 同時に、私は、体制の目安を示すだけでは、あとはもう各自治体の状況任せと、あとは知らないよということではこれはまずいわけで、先日、当委員会での参考人陳述の際に、この間の不法投棄問題の状況を見ても、処分場が置かれている自治体の切実な要望が監督権限を持つ県レベルになかなか伝わらないと、そういう実態が多いと。本来、住民に身近なところに監督権限を持たせる、それから体制強化のための交付税措置を手厚くする、こういう支援こそ考えるべきだと思うんですが、いかがでしょうか。
#130
○政府参考人(南川秀樹君) まず交付税につきましては、私ども大変ニーズが高いということで、行政ニーズが高いということで、毎年総務省に対して要求をしているところでございます。基本的には、例えば総務省でございますと、標準自治体をベースに担当職員の数を計算して交付税に入れていただいていますが、私どもなお不十分だと考えておりまして、毎年拡充要求をしていきたいと考えております。
 それから、県あるいは身近な市町村、そういった連携も大事でございます。今度は事務所もできますので、そこでは、広域あるいはもっと狭いサブの地域について、市町村を含めて直接話が聞けるような、そういった場をつくっていきたいと考えております。
#131
○市田忠義君 昨年十一月に環境省が実施したヒアリングで多くの自治体に共通するコメントとして挙げられているのは、許可業者への監視、指導等は市レベルでやった方がきめ細かく適切にやれると。距離が近い分、住民の声には逐次対応せざるを得ず、事務としての負担は大きいが、その結果、不適正処理事案に早期に対応し未然防止がしやすいと、こういうことが挙げられているわけで、今も前向きな答弁がありましたが、こういう声に真摯に向き合って、環境省としてやっぱりやるべきことは、住民に身近な自治体が産廃行政が担えるように体制強化も財政的な措置もしていくと、こういう方向にこそ力を尽くすべきだということを申し上げて、ちょうど時間になりましたので、終わります。
#132
○委員長(郡司彰君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 廃棄物の処理及び清掃に関する法律等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#133
○委員長(郡司彰君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 谷君から発言を求められておりますので、これを許します。谷博之君。
#134
○谷博之君 私は、ただいま可決されました廃棄物の処理及び清掃に関する法律等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党及び日本共産党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    廃棄物の処理及び清掃に関する法律等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずべきである。
 一、産業廃棄物の適正処理と不法投棄の防止には、産業廃棄物の排出量や処理ルート等の実態の把握が不可欠であることにかんがみ、今後、調査の方法や制度についての検討を重ね、より正確な実態把握に努めること。
 二、必要な廃棄物処理施設の確保のため、国民の理解を得ながら安心できる施設整備を図るとともに、必要な財政的措置を講ずるよう努めること。
 三、産業廃棄物の適正処理をより一層確保するため、電子マニフェストの計画的な普及拡大の実現を図ること。
 四、廃棄物処理市場の健全化を図るため、排出事業者が信頼できる処理業者を選択することができるよう、優良な処理業者の育成を進めるとともに、処理業者に関する情報提供のシステムを充実すること。さらに、不適正処理を行った処理業者に対しては、積極的かつ厳正な行政処分と罰則の厳格な適用を行うこと。
 五、廃棄物の無確認輸出の防止を図るため、税関検査時に確実に捕捉できるよう、検査体制の強化に努めること。また、海外においても廃棄物の適正な3Rが確保されるよう、十分な対策を講ずること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#135
○委員長(郡司彰君) ただいま谷君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#136
○委員長(郡司彰君) 全会一致と認めます。よって、谷君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、小池環境大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。小池環境大臣。
#137
○国務大臣(小池百合子君) ただいま御決議のございました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして努力する所存でございます。
#138
○委員長(郡司彰君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#139
○委員長(郡司彰君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時三十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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