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2005/03/31 第162回国会 参議院 参議院会議録情報 第162回国会 国土交通委員会 第7号
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2005/03/31 第162回国会 参議院

参議院会議録情報 第162回国会 国土交通委員会 第7号

#1
第162回国会 国土交通委員会 第7号
平成十七年三月三十一日(木曜日)
   午前十時二分開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十九日
    辞任         補欠選任
    北川イッセイ君     景山俊太郎君
 三月三十日
    辞任         補欠選任
     景山俊太郎君    北川イッセイ君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         田名部匡省君
    理 事
                田村 公平君
                脇  雅史君
                大江 康弘君
                佐藤 雄平君
                山本 香苗君
    委 員
                岩井 國臣君
                岩城 光英君
                太田 豊秋君
                岡田  広君
               北川イッセイ君
                小池 正勝君
                末松 信介君
                鈴木 政二君
                伊達 忠一君
                藤野 公孝君
                池口 修次君
                岩本  司君
                北澤 俊美君
                輿石  東君
                前田 武志君
                山下八洲夫君
                魚住裕一郎君
                仁比 聡平君
                渕上 貞雄君
   国務大臣
       国土交通大臣   北側 一雄君
   副大臣
       国土交通副大臣  蓮実  進君
       国土交通副大臣  岩井 國臣君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       伊達 忠一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        伊原江太郎君
   政府参考人
       国土交通省土地
       ・水資源局水資
       源部長      仁井 正夫君
       国土交通省都市
       ・地域整備局長  竹歳  誠君
       環境省総合環境
       政策局環境保健
       部長       滝澤秀次郎君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○下水道法の一部を改正する法律案(内閣提出)
○航空法の一部を改正する法律案(内閣提出)
    ─────────────
#2
○委員長(田名部匡省君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 下水道法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に国土交通省土地・水資源局水資源部長仁井正夫君、国土交通省都市・地域整備局長竹歳誠君及び環境省総合環境政策局環境保健部長滝澤秀次郎君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(田名部匡省君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(田名部匡省君) 下水道法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#5
○小池正勝君 おはようございます。私は自由民主党の小池正勝ですが、下水道法の一部改正法案について御質問をさせていただきます。
 昨年は大きな台風に見舞われまして、十個もの台風が日本に来たわけです。そして、各地で大きな被害が発生しました。この被害が発生して、河川、確かに河川の大きな問題があって、河川整備、整備率をアップしなければならない、治水を向上させなければいけない、これは正にそのとおりだろうと思いますし、それに全力投球していかなければならないと思っています。河川、いわゆる外水というのは正に河川の対象なんですが、問題は、都市化に伴って河川に入る前の水、いわゆる内水という問題について御質問をさせていただこうと思っております。
 まず、この内水の被害というのが非常に、特に都市化に伴って頻発したわけです。私徳島ですが、徳島市でもこの内水による床上浸水等々が多数発生いたしまして、徳島市の佐古地区というところを中心にして多数発生しまして、寝たきりの老人がベッドの上で、老夫婦二人で、水がひたひたひたひたベッドのところまで来る、電話、幾ら掛けても電話つながらない、奥さんはベッドに横たわって御主人の手を握って一緒に死のうねとまで言ったというような話もありました。間一髪のところで消防団員に救助されたと、大変悲惨な事例があったわけであります。
 こんな中で、まずこの内水の被害、一体これはだれが管理者なのか、だれが責任があるのかという観点から御質問をしたいと思うんですが、この内水について、まず昨年の台風の内水被害の状況、これを把握しておられますか。
#6
○政府参考人(竹歳誠君) お答え申し上げます。
 平成十六年度は、台風の上陸数が計十個と観測史上最多を更新し、全国で二百名を超える死者、行方不明者が出るなど、記録的な浸水被害が発生いたしました。これらの被害には、河川のはんらんによるもののみならず、降雨を下水道等の排水施設や河川等の公共水域に排水できないことによって発生する浸水被害、いわゆる内水による被害も全国各地で発生しております。
 例えば東京都におきましては、昨年十月九日の台風二十二号にて最大時間雨量七十六ミリを記録し、床上床下を合わせて約千戸の浸水被害が発生いたしました。さらに、昨年十月二十日の台風二十三号では、最大時間雨量四十五ミリ、床上床下合わせて約四百戸の浸水被害が発生しております。また、横浜市におきましても、台風二十二号によりJR横浜駅西口の商店街二百三十棟において浸水被害が発生するなど、都市部において甚大な浸水被害が発生しております。
#7
○小池正勝君 外水の場合は例えば堤防をやるとか様々なことが具体的に言われておるわけですが、この内水の場合の対応というのをどうお考えなのか。
 一つの例として、先ほど申しました徳島の佐古地区の床上浸水で大変悲惨な例があったということを申し上げましたけれども、この状況を把握しておられるのか、そしてそれへの対応はどういうふうにしようとお考えになっているのか。
#8
○政府参考人(竹歳誠君) 徳島市では、台風二十三号により、昨年十月十九日から二十日にかけての累計雨量が三百ミリを超えるということで、佐古地区におきましては、床上浸水四十五戸、床下浸水六十五戸の浸水被害が発生いたしました。
 佐古の状況でございますが、五年に一回というような雨、六十ミリでございますが、佐古地区の上流部、眉山でございますが、眉山では総雨量四百七十七ミリという大変な大雨が降って、それが佐古地区のこういう浸水被害につながったというふうに把握しております。
 内水の問題にどのように対応するかと。この問題は、基本的にはいろいろな対策を講じていかなくてはいけないと思います。都市化が進んでおりますから、各戸における貯留とかございますが、内水については基本的に下水道の役割が大変大きいと、このように考えております。
#9
○小池正勝君 今のお話で、この内水の責任。外水の責任は河川管理者だと、恐らくこれはどなたも異論がないと思うんですが、内水の責任はだれなんだろうか。これはやはり、特に市街化区域と、都市化しているというところを前提に考えての場合ですが、市街化区域の内水の責任というのはこれは下水道管理者にあるんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
#10
○政府参考人(竹歳誠君) 内水被害の原因は幾つかありますが、一つは、例えば下水道から河川に排水しようと思っても既に河川の方が満杯で流れないということがあります。こういうときに責任はどちらかというと、やはりそれは河川と下水道それぞれが進めないと、下水道だけ幾らやっても河川に流れないという問題がございます。
 したがいまして、また都市に降った雨でございますから、各戸でやっぱり貯留するということもございまして、やはり都市のこの内水対策というのは、それぞれ土地利用の問題、下水道の問題、河川、それぞれの役割があると思います。しかしながら、やはり内水の問題は下水道が非常に大きな役割を果たしていると思います。
#11
○小池正勝君 正におっしゃるとおり、特に都市化した市街化区域の内水問題というのは、下水道の責任というのは非常に大きいと思うんですね。
 そこで、今回の法改正で、流域下水道で、雨水のみを排除するという流域下水道ができるようにすると、これは大変一歩前進だと思うんです。そんな改正案を読ましてもらって、下水道法の原則にもう一回戻ってもう一回下水道法を見てみると、私は、下水道というのは、水質の保全、水質を良くすると、もちろんそれも大事なんですけれども、一方で、この内水対策、浸水の防除というのも大きな目的かと、こう思って法律を読ましてもらうと、下水道法にはこの浸水防除という部分、雨水対応というのが目的に入っていないんですね。これはどうお考えになりますか。
#12
○政府参考人(竹歳誠君) 下水道法の目的でございますけれども、下水道の整備を図って、もって都市の健全な発達及び公衆衛生の向上に寄与し、併せて公共用水域の水質の保全に資することを目的とするということで、今御指摘のように、この目的を読む限りは、どこにこの浸水対策、水害対策が入っているのかという御疑問が当然わいてくるわけでございます。
 ただ、第二条をごらんいただきますと、下水の定義というのがございまして、下水というのは、生活若しくは事業に起因し、若しくは付随する廃水、汚水と雨水ということで、下水というのはそもそも生活等に起因する汚水と雨水、これが含まれているということでございます。
 そういう意味で、古来、この都市に降った雨を排除するというのが下水道の大きな役割でございまして、法律の目的という意味では、「都市の健全な発達」というところにこの下水道による雨水の排除ということが入っていると考えております。
#13
○小池正勝君 ともすれば、下水というと、汚水対策、水質保全ということがまずどなたも思い付くわけです。しかし、昨年の台風、あるいは昨年に限らず、都市化に伴って内水問題というのが頻発してくるとますます、もちろん都市河川としての河川整備の問題もありますけれども、この下水道の役割というのは大きくなる。だからこそ、今回この流域下水で、雨水だけでの流域下水を認めますよというのが今回の法改正だと思うんですね。
 ならば、むしろ下水というのは今までみたく合流式しかやらないんだという形で、汚水と雨水は一緒にやるのが下水なんだよというんじゃなくて、正に分流式にして、今回も流域下水が正にそうですけれども、雨水だけでいいというのが正にそういうことだと思いますが、こういうことをもっともっと前面に押し出してやって、やっぱり都市化した市街化区域の内水対策は下水道がもっともっと前へ出るべきだというふうに私は思うんです。そういう意味で、正に、今回法改正をするんなら、はっきり下水道の中にこの浸水防除ということを位置付けるべきだと思うんです。
 そう思って、下水道部が作成した下水道政策研究会法制度小委員会という報告書があります。これを読ましてもらいました。昨年の、十六年の九月に出たものであります。これは正に下水道部が、今回の法改正もこの法制度小委員会の報告を踏まえてこの法律を提案されたと理解しておりますが、その中でははっきりこう書いてあるんですね。「現行下水道法では、都市の浸水対策について明示的に読みとれる部分がほとんどない。そこで、まず法目的に下水道の役割としての都市の浸水被害の防止について明確に位置づける必要がある。」とはっきり、この下水道部がやられた法制度小委員会の中でこういうふうに秋に提言しておられると。にもかかわらず、今回その部分がないと。これはどうしてでしょうか。
#14
○政府参考人(竹歳誠君) 今御指摘の実は研究会におきましては、今御指摘の点以外にも、もっと下水道について幅広い目的を持たして目的から大いに改正して議論すべきではないかということがございました。
 ただ、今申し上げましたように、下水のこの雨水につきましては従来よりこの「都市の健全な発達」ということでやってきているんだということで法改正にまでは至りませんでしたが、非常に貴重な私たちは研究会の報告をいただいていると思いますので、今後ともより幅広い観点から考えていきたいと考えております。
#15
○小池正勝君 今のお話は、今の法律でも「都市の健全な発達」というのは書いてあるから、雨水対策もそこまで読めるんだと、こういうお話ですから、これは読める読めないという議論は幾らしてみてもしようがありませんから、これはむしろ私は、その雨水対策、その浸水防除にもっともっと下水が力こぶを入れるべきだということを是非お願いしたいと思っているんです。
 目的の話はともかくとして、今度は、更にこの政策研究会の法制度小委員会ではこう書いてあるんですね。下水道の認可基準、何を下水道として認めるか認めないかと、その認可基準について、この浸水被害の状況というのは考慮しないと、こうなっている。こう書いてあります。この法制度小委員会の報告書では、下水道法第六条の認可基準については、実際の浸水被害の状況について、これを考慮して計画にフィードバックすることは予定されていないと、こういうことになっているんですね、よって、浸水対策の強化と再度災害防止の観点から、認可時の考慮事項として新たに浸水被害の発生状況を追加する必要があると。ここでもはっきり、この下水道として雨水被害というのをやれということをあえて下水道部の法制度小委員会の中で提言している。
 まずは、この具体の議論ですよ、具体の。目的で読める読めないという抽象論じゃなくて、具体の議論として言われているにもかかわらず、あえて今回これも改正案に入れられていない。なぜでしょうか。
#16
○政府参考人(竹歳誠君) 今御指摘のように、我々も非常に意欲的に、下水道、責任果たすべきだという観点から、学識経験者の方々を中心に、また我々も参加して議論をしてまいりました。
 しかしながら、法改正においてはなかなか、法律技術的にどういうふうにするかという議論もございまして御指摘のようなことは盛り込まれていないわけですが、そうは申しましても、例えば条文上、今回、流域下水道の問題につきましては汚水処理と切り離して雨水処理を進めるんだということを明確に法文上も出さしていただいているということで、我々そういう気持ちで取り組んでいきたいと考えております。
#17
○小池正勝君 くどいようですから、何回言ってみてもこれは議論としては先へ進んでいきませんが。
 ただ、一つだけ、今局長がおっしゃられた、法技術的にできないとおっしゃられまして、私は専門家ではありませんからそこはよく分かりませんが、ただ河川法でははっきり、河川整備基本方針は水害発生の状況を考慮しと、こう書いてある。はっきり、河川法では水害発生の状況というのを河川法で考えろとはっきり書いてある。しかし、下水道も内水対策では、さっき局長がおっしゃったように、極めて大切だと、下水道の役割は大きいとおっしゃったにもかかわらず入っていない。一般的に、都市の健全な発展という中で読めるんだと。
 これは、読める読めないの議論は幾ら言ってもしようがありませんが、やはりここは汚水対策だけでなしに、特に都市化に伴って市街化区域の内水、この問題はやはり下水がもっともっと前へ出て対応していただきたい、できることなら私の徳島市の佐古地区も是非善処していただければ有り難い。これは陳情でございますからこれ以上は申しませんが、こんなことをお願いしたいと思っております。
 次に、これとの関連になっていくんですけれども、今回の災害、昨年の災害、あるいはここ頻発する台風の災害を契機にして洪水予報、もちろんハードな整備も大事なんだけれども、そのソフトな関係、これが大切だということが盛んに言われてきたわけです。河川の方は水防法という法律があって、今回法律を改正するそうでございますけれども、この水防法というのがあって、ソフト面の対応をしている法律なわけですが、これに当たるものが下水道、内水にはないんですね。
 具体的に言いますと、河川の災害ということについては洪水予報というのが出ます。まず洪水注意警報というのがあって、これは警戒水位まで行くと、行きましたよというようなことを警報出します。で、危ないぞということになったら洪水警報というのが出るわけですけれども、そういうことで、その洪水予報を出して避難ということにつなげていくというのが今の河川の方の水防法の体系になっているわけです。しかし、この内水について、この洪水予報に当たるものはあるんでしょうか。
#18
○政府参考人(竹歳誠君) 下水道につきましても、今おっしゃられたような法律的な形としてはございませんが、実際の行政におきましては、降雨時の雨量を観測し、その情報をリアルタイムで住民に提供するということについては、東京都、名古屋市、大阪市、神戸市などで実施しておりまして、携帯電話、またホームページによって公表もしております。で、実はそういう洪水予報とかそういう政策が今、河川局、河川行政サイドでどんどん充実してきております。
 外水と内水の被害を比較しますと、外水の問題は、ある意味では堤防がどっと切れて一挙に逃げ損なうと、非常に危険だと。もちろん、だんだんと水位が上がっていきますから、そういう形で逃げようということでございます。
 内水については、そういうどっと堤防が切れて水があふれるというよりはひたひたと上がってくるということで、人的な被害等を考えますと、内水の方のインパクトというのは、逃げるという意味では時間が更にあると思いますが、そうは申しましても非常に大きな被害が出てきているということで、我々もそういう分野に取り組んでいるということでございます。
#19
○小池正勝君 ちょっと待ってくださいよ。今のお話は、確かに河川は堤防が切れるとどっと来ると、これはそのとおりですが、内水は都市化という問題が裏にあるんですよね。正に人が密集しているところなんです。
 どっと来るのも確かに危険だけれども、ひたひた来るのだって、先ほど言ったように寝たきり老人がひたひたひたひた、それこそ悲惨な話ですよ。寝たきりで動けないんです。で、介護している奥さんは電話を掛けまくった、しかしどこにも電話は通じない、そこで奥さんは、もうあえて電話も掛けずに、もう掛けたってしようがないから、だんなさんと一緒にベッドに入って手を握って、一緒に死のうねと言った。こんな悲惨なことをもう二度と起こしてはいけませんよ。都市化していることこそ、都市化しているからこそこんなことが起こってくるわけですから。
 外水だからどっと来るからよくて、内水の方はひたひただからいいという話は少しおかしいんじゃないかと思うんですが、いかがですか。
#20
○政府参考人(竹歳誠君) 若干言葉が足りなかったかもしれませんが、例えば、これは大阪市の、大阪市が非常に熱心に取り組んでおられますが、こういうハザードマップを作っております。(資料提示)これは、この黄色いところは大体五十センチ未満の水が上がってくるということで、緑のところは一メートルぐらい行くということで、梅田の駅の周辺というのは地下街等も発達して、実は内水はそういう地下街という意味では非常に生命の危険も大きいという大きな問題がございます。
 そういう意味で、まだまだ私たちその取組が後れていると思いますが、各、こういう特に都市化が進んでいるような都市では、こういうハザードマップも作り、また住民の皆様に収容避難所、災害時の連絡先、それから浸水の深さの目安というようなことを含めまして、こういう情報提供にも今努めているところで、決して、内水だから、ひたひただから手を抜いているというわけではございませんが、そういう取組が今始まったということを申し上げたつもりでございます。
#21
○小池正勝君 今始まったということであれば、これから一生懸命やっていただくわけですが、それなら、さっき申しました佐古地区の実態はどう解消されますか。具体的に御答弁ください。
#22
○政府参考人(竹歳誠君) 佐古地区を含めまして、実は徳島市ではこの問題に大変危機感を持って取り組まれております。
 で、市内各所で被害発生、被害が発生した状況を踏まえられまして、徳島市におかれましては、平成十七年二月に徳島市治水排水対策検討会議、すなわち河川と下水道両部局が一緒にこの問題に取り組もうというような会議を設置されました。本会議では、徳島市における今後の浸水対策について学識経験者等も含めて検討を行っていかれると、このように伺っているわけです。
 実はこの問題に、例えば下水道としてどう取り組むかという話でございますが、先生一番よく御存じのように、徳島市の、徳島の下水道整備というのは全国で一番後れているというところでございます。これは汚水処理という意味でございまして、実は水洗化という意味ではもう八割、十人に八人の方が水洗化しているんですが、これはみんな単独浄化槽という意味で、汚水処理という意味では下水道の整備を進めていくという必要があります。
 ただ、徳島、四国は台風常襲地帯でございまして、雨水対策は相当頑張ってきておられます。徳島県、徳島市の都市の浸水対策達成率見ますと、これは全国で、県レベルで全国で十四位、それから徳島市の達成率は六七・一%、県庁所在都市の平均が六三%でございますから、そういう意味では非常に頑張っておられるということでございますけれども、そういう問題に市としても改めてこういう検討会をつくられて取り組んでいるということでございます。
#23
○小池正勝君 まあ細かいことは申しませんが、いずれにしても、こんな悲惨な事態を二度と起こしてはならないと、そう思っていますので、特に都市化した地域の内水問題というのを、是非下水ももっともっと積極的に取り組んでいただければ有り難いと、そう思っているところであります。
 それでは、雨水のお話は終わりまして、今回、もう一つの法改正の中身として、有害物質が出たとき、水質事故が起こったときの緊急時の措置というのがこの改正案で規定されておるわけであります。
 この緊急の事故が起こったときには、特定事業場の設置者の応急措置を講ずる義務と下水道管理者への報告義務というのが今回の改正案で書かれているわけですが、そしてその下水道管理者の命令権ということも明定され、今回の改正案に入っているわけです。さらに、罰則というのも入っている。一つの流れはでき上がったと思って、これも確かに一歩前進だと思うんですね。
 問題は、こういう緊急事態が発生した、水質事故の緊急事態をもうたちまち止めなければいけない、たちまち対応しなければならないというときに、この法体系では、今回の改正案では、特定事業場からそこにつながる一般の関連公共下水に入って、それから流域下水に入るという格好ですから、流域下水の管理者というのは県になっていて、一般のそれに関連する公共下水というのは市となるわけですから、特定事業場から市長の命令権の下に入って、県知事の命令権の下に入ると。たちまち緊急に対応しなければならないというときに、流域下水道の管理者はこの特定事業場に対して管理ができない、二元的な管理、つまり市長を経由してしか管理ができない二元的な管理になっている。緊急時のときにはたちまちこうしろああしろということが言えないと、緊急時の対応としては具合悪いんじゃないかと思うんですが、いかがですか。
#24
○政府参考人(竹歳誠君) 事業場において事故が発生した場合、公共下水道の管理者は事業者に対して応急の措置を命じるよう命令できることとしております。
 これは、事業場からの下水が直接流入するのは公共下水道が基本でございますから、その管理者たる公共下水道管理者が緊急時にああしろこうしろという、そういう事業者への命令、こういう行政処分は一元的にそういう、直接流れてくる人が命令するというのが法律としてはそういう形に整理してあるわけです。
 ただ、もちろん、今御指摘のように、流域下水道は管理者は終末処理場を持っているわけですから、そこの対策ということも緊急に必要です。
 したがって、法律では、流域の関連の公共下水道の管理者は、事業場から事故が起きたぞという届出があったときには、速やかにその流域下水道の管理者に通知するということで、処理場における対応は公共下水道の管理者から流域下水道の管理者に直ちに行くという仕組みにしておりますが、命令については、両方から来ても大変だということもありましょう、一元的に命令した方がいいということで、公共下水道の管理者が事業者に命令するという、こういう法律の仕組みにしているわけでございます。
#25
○小池正勝君 緊急時の対応ですし、とりわけ市町村には水質担当の職員というのは少ないんですね、専門家が。だから、なかなか、今おっしゃったような対応というのは、時間、緊急の対応としてはなかなか適切な対応が取れない。
 これも、先ほど申しました下水道政策研究会法制度小委員会の報告の中にこう書いてあるんです。流域関連公共下水道の管理者には水質担当職員が少なく、緊急時において短時間で多くの事業場への立入検査等の実施が困難であり、迅速な対応が取れず、被害が拡大するおそれがある。このため、緊急時においては、流域下水道管理者が流域関連公共下水道管理者に代わって、自ら迅速に必要な措置を講じられるよう措置する必要があると、こう書いてあるにもかかわらず、正にこの部分が欠落しています。これはどうしてですか。
#26
○政府参考人(竹歳誠君) 御指摘のように、下水道の管理者という意味でその技術者を見ますと、東京都とか政令市に行きますと直営で管理できるような技術者がおられます。一方、非常に小さい中小都市に行きますとほとんどそういう人はいなくて、包括的に維持管理をしているという実態があります。そういう実態を踏まえて、先ほどのような研究会の報告では御提案があったわけですけれども、先生も非常によく御案内のとおり、いろいろ法律的に詰めていきますと、やはり二つの方から、じゃ流域下水道の管理者ができるとなると一方の命令権は止めるとか、そこら辺の整理も出てくるんではないかと思います。ということで、法律上の整理としては直接に有害物質が流れ込んでくる公共下水道の管理者が命令をするという形にしております。
 ただ、もちろんこの流域下水道というのは市町村と県が一緒になってやっているものですから、そこら辺の運用に誤りがないように我々取り組んでいきたいと思います。
#27
○小池正勝君 もう時間もなくなりましたので、もうこれ以上は申しませんが、いずれにしましても、今日申しましたのは、この雨水の、都市化した雨水の対応あるいは水質事故という極めて緊急時で、しかもこれは命にかかわる問題、いずれも命にかかわる問題ですから、もちろん法制度上、法律上どう書くかという技術的な話はそれはともかくとして、いずれにしても竹歳局長は心の温かい方でございますから、是非弱い者の立場に立ってお考えいただければ有り難いと思っています。是非、決意のほどをお聞きして質問を終わらせてもらいます。
#28
○政府参考人(竹歳誠君) 御指摘のとおり取り組んでまいりたいと思います。ありがとうございます。
#29
○小池正勝君 終わります。
#30
○輿石東君 民主党の輿石ですが、与えられた時間の中で質問をさせていただきたいと思います。
 今、徳島の小池元市長さんですか、立場から、内水、外水というような言葉もありまして、堤防を挟んで河川に流れる方を外水、市街化、人間が住む方を内水と定義するならば、今回の法改正の柱は三つある。雨水対策、浸水対策をどうするのかと、こういう話だろうと。水道法、それに河川法というものがある、それとの関連というようなことも御指摘をしておられましたし、下水道の使命は汚水と雨水、この二つの処理が使命としてあるだろうと。むしろ汚水の方はやや先行しているけれども、雨水の方の都市化された市街地への被害、これが焦点になって今回の法改正も行われているだろうという認識が今のやり取りの中で私なりにとらえることができました。
 そこで、私は大臣に、この今回の法改正に至る歴史的な経過というものも踏まえて、この下水道法というのは、先ほど竹歳局長が言われましたように、昭和三十三年、大臣はたしかそのころは小学校へ上がっていたか上がっていないかぐらいの年だったと思いますが、目的は二つあって、都市の健全発達、それから公衆衛生というこの二つのねらいから下水道法が誕生したと。しかし、今のお話でも、時代とともにその下水道の役割も大きくなったし、多様化していると。この時点でこの法改正をしなければならない、その歴史的背景も含めて、下水道整備にかかわる基本的な認識をどうとらえているのか、お聞きをしたいと思います。
#31
○国務大臣(北側一雄君) 先ほど来の小池議員の御論議に関しましては非常に私も勉強になりました。非常に重要な課題について御指摘をいただいたというふうに思っております。
 先ほどの下水道法の一条ですね、ここには、今委員がおっしゃったように、都市の健全な発展及び公衆衛生の向上と、それから公共用水域の水質の保全ということが掲げられているわけでございます。一つは、この公共用水域の水質の保全というのを、環境面ですね、これが更に環境面での改善というのがより強く求められているというふうに私は思います。下水道の役割が大きいというふうに更になってきているのではないかと。
 そういう観点で、今回の改正の重要な一つとして、特に閉鎖性水域、湾だとか湖沼等の閉鎖性水域におきましてこの水質改善が必ずしも進んでいないという状況にある中で、高度処理による水質改善の必要性があると、より高まっているというふうな認識を持ちまして、それでこの流域下水道の定義規定というのを改めまして、この高度処理について更に推進ができるような改正を今回させていただいているというところでございます。失礼しました。下水道管理者が他の下水道管理者が行う高度処理をも併せて効率的に行うための処理施設を設置することができるという形で、更に高度処理を効率的に早く進めていこうというふうなことが今回の改正案の一つの柱でございます。
 もう一つの柱が安全面のやはり問題でございまして、昨年も豪雨災害、大変重なったわけでございますが、雨水の排除をやはりより効率的に早くしていくためにやっぱり下水道の役割というのは非常に大きいというふうに考えられているわけでございます。二つ以上の市町村の区域における雨水のみを排除する下水道を流域下水道として県が整備することができるというふうにさせていただきまして、より広域的な雨水排除を推進をして、そして被害を少なくしていけれる、そういう対策を取るようにしようということでございまして、先ほど来お話が出ておりますように、都市化がますます進む中で内水による洪水、内水による水害というのが増えてきていると。これからもますますその危険性が高まっている中で、こうした雨水処理のみの流域下水道を整備できるようにしようじゃないかと、こういう改正案が一つの柱でございます。
 そして、もう一点は、やはり安全面でございますけれども、事業所における事故が最近増えておりまして、下水道に有害物質や油が流入すると、このような案件が大変増えてきております。そういう中で、そうした場合に、健康面また環境面に大きな影響を与えないように事業者側にも義務をきちんと課するというふうな、また公共下水道の管理者の側から命令権をきちんと規定をするというような形で、そうした緊急時におきましてきちんとした対応ができるような改正をお願いをしているというところでございます。
 いずれにしましても、環境面また安全面でより下水道の役割が大きくなってきている、そういうことを背景にした今回の下水道法の改正であるというふうに考えております。
#32
○輿石東君 今大臣からも、時代とともに下水道の役割がますます大きくなって、それに対応できる法改正だと。先ほど小池議員からは、それにしてはこの法案は不備があるのではないかと、研究会小委員会等の答申等をきちっと受け入れた法改正になってないと、こういう指摘があったわけですけれども、それは竹歳局長の方から、法律的、技術的にちょっと難しいものがあると、今後の課題として引き続いて検討していくというふうに言われていますから、そこを改めて聞く必要はないというふうに思いますけれども、私は、今大臣が五歳ぐらいのときに、昭和三十三年から四十七年かかって法改正、五、六回やってきたと思うんですね。この歴史的な中で、昭和四十五年に公害国会と言われたそういう時代があって、それに、水銀とかシアンとかというような有害物質が川や湾へ流れ込む、これを防がなければいけないということで川の流域という概念がこの改正で入ってきたと、これが一つの大きな焦点だったと思いますし、それを受けて五十一年には、事故を起こした場合の処罰、罰則規定というものを入れたのが五十一年の、しかしこれは努力義務ということですから、努力すればいいというような程度で終わっていると。
 今回も、この三つ目の柱である事故が起きたときの緊急措置という中にきちっと罰則規定があるのかないのか、それを担保されているのかと、実効性があるのかという話もあるわけですけれども、幾つか、歴史的な中で数回の改正をしてきて、今都市化が進み、雨による、雨水の処理に困る、これで人の命を奪うという状況になった。それが外水、内水という概念でどちらへ重点を置くのか、下水道というのはどういう役割を我々の生活の中に位置付けるのかということだというふうに思いますが、今既にお話があった中で、私は、閉鎖性水域と言われるような湾とか沼とか湖とかと、これに危険なものが流れ込む、これを高度処理しようというのが二つ目の大きな柱だと思うわけですけれども、これについての現状、どのような状況にあるのか、お答えをいただきたいというふうに思います。
#33
○政府参考人(竹歳誠君) 高度処理の現状でございますが、下水道による高度処理の普及率は現在一二・二%でございます。
#34
○輿石東君 このように一つ一つ聞いていくと時間が掛かるわけですけれども、では下水道のこの普及率はどのくらいですか。
#35
○政府参考人(竹歳誠君) 下水道そのものの普及率は全国で六六・七%でございます。
#36
○輿石東君 そうしますと、今言われたように、下水道の方は、国民の三人に二人は下水道を使っていると。しかし、裏を返せば三分の一はまだ下水道の恩恵にも浴していないと、こういう人たちがいるということと、高度処理に至っては、そういう危険な余り目に見えないものに至っては一二・二%というこの落差、これはどこに原因があって、今度の法改正でこれが実行できるのか、どのくらいのペースで改善をされていくのかというその見通しについてお答えいただきたい。
#37
○政府参考人(竹歳誠君) まず、なぜこのように高度処理が遅れているかということでございます。
 下水道につきましてはいろいろな課題があるわけでございますが、とにかく汚水処理を早く進めなくてはいけないということに私たち力を注いでまいりました。三十年前には一九%の普及率でございましたが、おかげさまで現在までに三人に二人の方が下水道の恩恵に浴するという時代になりました。今、一つの大きな政策の転換点と理解しておりますが、普及促進という量的拡大の問題から質的拡大ということでこの高度処理を進めていかなくてはいけないと考えております。
 なぜ今まで高度処理が遅れたかと。これは大都市と中小都市で若干事情が異なります。大都市について考えますと、高度処理をするためには今ある処理場に、横にもう一つまた池を造っていかなくちゃいけないということで、例えば横浜市で高度処理を実施しようとすると、あるところでは一・七倍の用地が必要だと。大都市になりますと、そういう土地がそもそもあるのかということと土地が高いということで、やろうと思ってもできないという状況が一つございました。
 一方、中小都市ではこの高度処理の費用というのが総体的に割高になります。例えば、五千人規模を処理する場合と十万人規模を処理する場合の単価、建設単価及び維持管理を含め、建設単価でいっても一・六倍掛かるというようなことで、それぞれいろんな課題があるということでございました。
 今回の法改正で、高度処理の共同負担方式というか肩代わり方式を導入させていただきましたのは、こういう課題をお互いに分担すると、大都市でその処理場のところには用地がない、高い、だけれども、ほかのところには用地があるよというときには一緒にやるというようなことができないだろうかということで今回の改正をお願いしたわけでございます。
 また、この質的な問題でございますけれども、窒素、燐の水質環境基準が設定された閉鎖性海域の数というのが平成十年度以降約三倍に増加しております。やはり高度処理を進めるためには、その前提として環境の基準というのが決められなくちゃいけない。その環境の基準を守るために高度処理を進めていくわけでございますけれども、東京湾でも年間百日赤潮が出るというような問題とか、有明海の問題とか、各地でそういう窒素、燐についてより的確に取り組まなくてはいけないというようなことで、この基準自体の数が増えているということで、我々も高度処理に進めなくちゃいけない。
 今後の見通しでございますけれども、これはなかなか一足飛びというわけにはいきませんので、社会資本整備重点化計画の中で確実に推進させるということになっております。
#38
○輿石東君 今局長から話があった中では、大都市では用地の確保が大変難しいと、小さい、中小になると、用地はあるけれどもコスト高になると、だから一緒に共同で連携をしてこういうものに当たっていこうと。そうしますと、肩代わりという言葉がありました。肩代わりしてもらう方とする方と二つの立場があるわけですね。そうしますと、ここに費用の負担をどうするかという、そういうトラブルが起こる可能性はある。
 それともう一つ、平成の大合併と、こう言われる中で、その合併をしていくのにもこういう問題が障害を起こしている。現に、山梨辺りでも上水道、下水道をめぐってなかなか町村合併うまくいかぬと、あんな町村とやったらこちらが損をすると、こういう発想になるわけですね。この辺はどのように対処していこうとするのか。
 もう一つ、東京湾の話が出ました。東京湾の下水道の高度処理が実施されなかった場合、この三大湾と言われる東京、大阪、伊勢と、この辺の今の現状と、どのくらい窒素や燐の、汚染されている程度ですね、それと、東京湾辺りが一番ひどいだろうと予想ができますが、国土交通省の資料によれば、平成四年から二十年間、二十四年までの二十年間で、これをほうっておくと、その窒素や燐の汚染度が、窒素で三〇%ですか、燐の方で二〇%も増加してしまう、だから早く手を打たなければということでこの高度処理にも取り掛かったという状況があるようですが、その辺について御説明いただけますか。
#39
○政府参考人(竹歳誠君) まず第一点目の、肩代わりする方とされる方の利害関係が衝突してこういう問題をうまく処理できないんじゃないかという御指摘でございます。
 まず申し上げなくてはいけないのは、こういう高度処理をすることによって、実は、例えば東京湾でシミュレーションしますと三割コストが安くなると。一緒にやることでとにかく三割安くなりますから、肩代わりする方も、とにかく全体としては下がるということが大前提です。その上で、肩代わりする方、される方がそれぞれ費用を分担し合うということになりますから、全体は下がると。それから、肩代わりする方が負担を一方的に持つというようなことがないように計画を作っていくというのが今回の仕組みでございます。
 それから、東京湾、伊勢湾、大阪湾についてのこの問題でございますけれども、東京湾、伊勢湾、大阪湾については、先ほども御指摘ございましたけれども、目標としては、東京湾は九二・八%というのが平成十五年末では三・六%の普及率、伊勢湾では九二・七%のところが現況は一七・三%、大阪湾は九四・七%の目標を立てておられますが、これが一四・一%と非常に低い水準がございまして、今回の法改正を活用してこの高度処理というものを早急に進めていかなくてはいけないと、このように考えているわけでございます。
#40
○輿石東君 今、東京湾は三・六%という話がありましたね、現状。これを今の目標値まで、本当にいつまでにどこまで達成できるかということはなかなか難しいと思うんですがね。私の山梨なんかはこの国土交通省の調べでは〇・二%、こういう驚くような数字があると。山梨の知事以下みんな、きちんとこういうものにやってないという証拠なのか、やる必要がないのか、国土交通省、どういうふうにうちの現状見ていますか。
#41
○政府参考人(竹歳誠君) 今御指摘のように、実は各県で取組の状況は違います。非常に熱心なのが滋賀県でございます。琵琶湖を抱えていると。その琵琶湖の水は、滋賀のみならず、京都、大阪、非常に大きな影響があるということで、滋賀県では高度処理を超えて超高度処理というところにまで踏み込んでおられます。
 山梨県につきましては、富士五湖とか湖があるということで、やはりその問題があると思いますけれども、まず普及率というようなことに熱心に取り組んでおられるんじゃないかと思います。
#42
○輿石東君 今、滋賀県の先進的な事例ということで出されましたんで、全国の高度処理の現状が一二・二%と、東京が三・六という数字が出たわけですが、琵琶湖を抱えた滋賀県は、この私が調べたやつだと七四・七で間違いないですか。
#43
○政府参考人(竹歳誠君) 御指摘のとおり、七四・七%、十五年度末のデータでございます。
#44
○輿石東君 そういう影響があって、京都府が三五・一、大阪、大臣のところの大阪も大変いいですね、三九・一。これはやっぱり大阪や京都府がいいというのは、この琵琶湖、上流にある琵琶湖の水がきれいと、こういう水を使っていると、こういうことが影響しているのかなというふうにも思うわけで、この滋賀県の事例一つ取ってみても、積極的に手を打てばかなり効果があるということがこの滋賀の先進的な例であるわけでして、一刻を要するこの高度処理の対策は急がなければならないということがこういう数字からも出ていると思うわけですけれども、滋賀県が成功したこの手法というものは何で、これに学ぶという国土交通省の考えがあるのかないのか、お聞きしたいと思います。
#45
○政府参考人(竹歳誠君) 滋賀県は山梨県と一緒に海のない県でございますが、海に相当するような非常に大きな琵琶湖というものを抱えているということで、従来からこの水源対策ということ、また琵琶湖については総合開発法というような特別なてこ入れもされてきたということで、滋賀県では熱心に取り組んでおられると。ある意味では先進的なモデルということで、先ほど申し上げましたように、高度処理を更に超えた超高度処理というような実験的な取組まで行っておられるということで、我々は、そういう滋賀県に行われておりますそういう経験等も参考にしながら、この閉鎖性水域等における高度処理の問題に取り組んでまいりたいと考えております。
#46
○輿石東君 是非そういう先進県な例を取り入れて努力をしていただきたいというふうに思いますが。
 先ほど雨水対策のところで一つだけ確認をしておかなきゃいけないなという問題がありますので、一つお尋ねをします。
 都市部における浸水対策が重要だというのは小池議員の方から再三にわたって指摘をされているわけですが、昨年の五月にこの都市部の雨水対策、洪水対策について、特定都市河川浸水被害対策法というのが施行をされたと思いますけれども、この施行状況、今どうなっているのか。
#47
○政府参考人(竹歳誠君) これにつきましては、神奈川県の鶴見川で既にこれが指定されていると考えております。
#48
○輿石東君 あれ、もう実施、指定したわけですね。
#49
○政府参考人(竹歳誠君) 済みません。四月一日に鶴見川を特定都市河川として指定すると。ちょっと一日早く申し上げました。
#50
○輿石東君 局長と、もう責任ある人間が一日でも、一日日付が変わると年度が変わるわけだから。これは、実施されているというのと、これからしますというのと大きな違いですよ。まあ気を付けてもらって。
 そこでお尋ねをしますけれども、この特定都市河川浸水被害対策法と今回創設されている雨水流域下水道、これを都市部における浸水対策として総合的にやっていく必要があるというふうに思うわけですけれども、この二つの関係はどのようになるのか、お聞かせください。
#51
○政府参考人(竹歳誠君) お答えいたします。
 特定都市河川浸水被害対策法というのは、都市部の河川流域におきまして著しい浸水被害が発生しているにもかかわらず、河道の整備等による対策が困難な場合に河川管理者と下水道の管理者等が共同して計画を策定して、連携して浸水対策を推進しようとするものでございます。
 今回創設をお願いしております雨水専用の流域下水道というのは、市町村ごとに雨水を排除するよりも、隣接する市町村の排水区域を合わせて一体的に排除することが効率的だということで、都道府県が事業主体となって広域的な浸水対策を実施するものです。
 したがいまして、特定都市河川浸水被害対策の非常に重要なメニューとしてこれは活用されることが期待されているわけでございまして、都市部の浸水対策につきましては、この特定都市河川浸水被害対策法、それから下水道、河川部局等との、関係部局との連携により、ハード、ソフトを組み合わせて総合的に浸水対策を推進していきたいと、このように考えております。
#52
○輿石東君 そういう答弁になるとは思いますけれども。
 先ほど小池議員の質問の中にありました汚水対策と雨水対策、雨の方と汚れた水の方の対策で、これを、今回の法改正は雨水だけに限ってその下水道水域使って流していこうと、こういうことですから、じゃ雨水は全然害がないんだよという認識も非常に危険になるだろうと。特に市街化地域の雨水ということですから、雨水ということですから、雨水は雨水だからそんなに危険なものは混じってないという認識だけでは片が付かない、どういうものが流れ込むか分からないという危険もあるわけでして、この辺の対策等については考えられておりますか。
#53
○政府参考人(竹歳誠君) 御指摘のように、実は道路の上にはタイヤの粉がたくさんあるわけです。それから、屋根の上にも粉じんとかいろいろなものがございまして、実は雨が降って最初の時間にどっとその汚れたものが下水道や川に流れると。これは特定の場所から汚水が排出されるというんじゃないのでノンポイントと、ノンポイント汚濁と呼んでおりますけれども、こういう道路や屋根、こういうところの粉じん等で汚濁した雨水を処理するということは非常に重要なテーマになっていると思います。このため、国土交通省では、こうした問題にも国庫補助を行う制度を設けておりまして、取組を積極的に支援しようとしております。
 また滋賀県の例で恐縮でございますけれども、滋賀県ではこの制度を活用して、市街地から琵琶湖に流入する雨水を処理するための市街地排水浄化対策事業を実施しております。それから、滋賀県におけるこういう施設の運転状況等のデータも活用して、下水道において効果的に雨水の処理を行うための計画、設計手法、こういう調査検討を行ってガイドラインを取りまとめていきたいと考えておりまして、このガイドラインができましたら、この滋賀県の取組が湖沼などの閉鎖性水域を抱える地域で活用されるように努力していきたいと思います。
 先ほどから様々な御指摘がされておりますが、汚水処理、汚水も高度処理、雨水、雨水も今御指摘のような道路や屋根とか、いろいろ課題はございまして、限られた財政の中でどのようにやっていくかということが我々にとっても非常に重要な問題でございますけれども、おかげさまでだんだんと汚水処理は進んでいったと。また、汚水処理の問題については、地域再生という中で更に省庁を超えた取組もしようということで、一つの課題が終わりましたらやっぱり次のというような、前へ前へと環境対策を進めていきたいと考えております。
#54
○輿石東君 この市街化区域、特に都市部の雨水対策、内水対策ということがずっと議論をしてまいりましたけれども、昨年は「災」という言葉で一年を締めくくらなければならなかった、それだけ、台風が十個上陸したとかと先ほどお話がありました。その中で非常に、この東京でも赤坂で建設中の作業員が一人下水の修理をしていて尊い命をなくしたという事件や、地下鉄の麻布十番駅ですか、あそこでも水が流れ込んだという事故が次々に起きているわけですね。
 この全国の水害被害の、外水、内水という定義、区分けをすると、その被害額の合計から見た、外水、内水と分けた場合にどのくらいの被害、内水は被害状況になっているのか、お知らせいただきたいと思います。
#55
○政府参考人(竹歳誠君) 内水と外水に関する被害額の件でございますが、平成五年から十四年の全国の水害被害額の合計、これ水害統計というのがございます。外水、外水等の被害額が約一・三兆、内水による被害が一・一兆ということで、内水が四六%ということでございます。水害被害の半分近くが現在は内水による被害という状況になっております。
#56
○輿石東君 したがいまして、ずっと今日、スタートからそんなお話が続いたわけですが、いかに都市部の市街化された浸水対策が重要であるか、被害額の約半分はそういうところにあるというデータからもそういうことが言えると思います。
 そして、先ほど局長は、昨年五月に制定をされた特定都市河川浸水被害対策法と今回のこの法案とは連携をしてお互いにやっていくんだという、そういう答えをしてくれたわけですが、その特定都市河川浸水被害対策法の中身は、そういう被害の場合に尊い命を守るという立場から、避難計画、避難対策という要素が非常に強いというふうに思うわけですけれども、その避難の確保についての計画の作成とか公表とかというものがその法律にうたってあると思いますけれども、その辺の実効性というか、きちんとそれでもって確保できるのかという点についてお伺いいたします。
#57
○政府参考人(竹歳誠君) 先ほど鶴見川のお話をさせていただきましたけれども、鶴見川が特定都市河川と指定されますと、河川管理者、下水道管理者等が共同して浸水被害の防止を図るための対策に関する計画を速やかに策定するということになっております。その計画の中で、それに基づきまして河川整備や下水道等のハード対策、これもちろんやっていくわけでございますが、今御指摘の浸水想定区域の公表と、こういうソフト対策も総合的に進めていく必要があると考えております。
#58
○輿石東君 時間もなくなりましたので、高度処理の問題にかかわって、私は、小池議員が徳島、先ほど一番後れていますよなんて局長が言われたわけですけれども、ここの下水道管理者が高度処理についてどう判断をしていくかということも大事でしょうし、その肩代わりをしている、先ほど肩代わりされる方とする方と、こう言い、じゃ費用の分担はどういうふうにしていくのか、そこでトラブるような問題はないのかという指摘もさせていただいたわけですが、その辺についてもう一回、この実効性に疑問を持つわけですけれども、その辺はきちんとできるのかどうか、再度お伺いをいたします。
#59
○政府参考人(竹歳誠君) 法律上、下水道管理者は下水道を整備するに当たって事業計画を定めなくてはいけないということで、国土交通大臣又は知事の認可を受けることとなります。この事業計画というのは、その上位の計画として例えば流域別の下水道整備計画が定められていれば、それに適合していなくてはならないということです。
 今御議論をいただいております高度処理の問題、これは窒素や燐の削減目標量というものを流域別下水道整備計画に定めなさいという、こういう義務付けが課せられるわけでございまして、この窒素、燐の削減目標量が定められた計画に沿ってないと各自治体の下水道の事業計画ということは認可されないとなるわけで、法律的にはそういう担保になっております。
 ただ、法律的な議論と実態的にどう話を進めていくかということはまた別途の話でございまして、先ほどから御指摘ございますように、肩代わりする方、肩代わりされる方、それぞれ利害が対立する場面もあるわけでございまして、例えば都府県間の調整、そういうものを国土交通大臣に協議していただいて、そういう中で調整も図って、両方のそれぞれの御主張も聞きながら、きちっとした窒素、燐の削減目標量と、こういうものを定めていくということになります。
#60
○輿石東君 今、窒素、燐の削減目標が達していなかったら許可がされないと、そういう答弁だったと思いますが、そういう事例ありますか。
#61
○政府参考人(竹歳誠君) 今の申し上げた制度は、この法律改正によって実行しようということになりますので、これからでございます。
#62
○輿石東君 これからだからやってみなきゃ分からぬという話ですね。
 罰則規定は明確にありますか。
#63
○政府参考人(竹歳誠君) これは行政間の計画調整でございますので、罰則はございません。
#64
○輿石東君 私も罰則をどんどん設定すればいいという意味のことを言っているんでなくて、そういうふうに今言われた中でも、この実効性、果たしてどうなのかなという疑問があるということであります。
 そこで、国と県又は下水道管理者と、こういう、県になったり市町村になったりする場合があるわけですけれども、こことの関係で、ただそこは下水道管理者にお任せだと、ゆだねればいいということではないと思います、このくらいの大事な問題ですから。
 国としての役割、県としての役割、下水道管理者としての三者の役割をどのようにとらえておりますか。
#65
○政府参考人(竹歳誠君) 今回の制度改正に当たりまして、国としても、地方公共団体を技術的に支援するために、都道府県が流域別下水道整備総合計画において窒素含有量、燐含有量について削減目標量を定めるに当たっての考え方とか、それから、先ほどからお話があります高度処理の肩代わりに係る費用負担の考え方等を示すガイドラインを作成して、その周知を図ること等の措置を講じてまいりたいと思います。
 また、流域が複数の都府県にまたがるような場合におきましては、関係都府県間の調整が円滑に行われるよう、国土交通省としても、必要に応じて助言を行う等、公共団体を積極的にサポートしていかなくてはいけないと考えております。
#66
○輿石東君 流域が複数にまたがるときにはその当該の地方公共団体に、これは当然だと思いますが、もう一つ大事な視点として、住民がこういう問題にどうとらえて、どういう認識をし、各家庭から出している生活用水、これを余り汚いものを出さないというのが基本になると思います。とすれば、地域住民に対する情報公開なり認識を新たにしてもらうという、そういうのも国としての大きな役割だろうと思いますが、その辺についてはどのように考えられていますか。
#67
○政府参考人(竹歳誠君) 御指摘のように、住民の皆様の御理解をいただくというのは非常に大事だと思います。
 かつて、合成洗剤の問題とかいろいろ指摘されて、やはり各家庭での努力ということも水質を守っていく上で非常に重要であると考えておりまして、私たちも、高度処理をすると、もちろん一般会計からも税金を投入して進めていきますけれども、やはり使用料に跳ね返るという問題もございますので、やはり住民の方々の御理解をいただけるような私たちも努力をしていかなくてはいけないと考えております。
#68
○輿石東君 もう一つだけ確認をさせてもらいたいのは、私が改めて地域住民という言葉を使いましたけれども、こういう問題は、自分で出した汚水なりそういう生活用水は自分が出したという意識がある。しかし、窒素や燐が川の中へどのように流れているかというのは目に見えない。
 だとすると、受益と負担という言葉をよく使いますが、私は、これだけのものを、お金を出してどれだけのサービスが受けられているのかという、こういう認識がなければなかなかこの費用負担というものもうまくいかない。地方は非常に、地方交付税はどんどん切られていくという状況ですから、この地域間格差というのが非常に地方公共団体によって大きい。とすれば、ナショナルミニマムとしての下水道の役割という視点からすれば、そこに大きな国の役割があると思いますけれども、その辺について、大臣、どのように認識されていますか。
#69
○国務大臣(北側一雄君) 先ほど来お話ございますように、下水道というのは私たちの生活にとりまして非常に大事な、健康だとか、それから水質の保全だとか、さらには防災だとか、非常に大事な役割を果たしてくれているわけでございます。
 その下水道の普及でございますが、今委員が御指摘ございましたように、非常に地域間格差がございます。人口百万人以上の大都市におきましては、平成十五年度末時点で既に九八・三%が普及をしているというふうになっておるんですが、逆に、人口五万人未満の中小市町村を対象とした普及率は三三・九%ということで、非常に大きな地域間格差があるわけでございます。その解消をしっかり行っていくというのは今後の下水道事業の重要な課題でございますし、国の大きな責任があるというふうに思うわけでございます。
 この中小市町村における管渠の事業でございますけれども、補助対象事業と単独事業と両方ございまして、やはり中小市町村というのは財政的に厳しいところが多いわけでございますので、そういうところにつきましては管渠の補助対象、補助事業の方をしっかり拡大するだとか、それから、過疎地域におきましては都道府県が代行して下水道整備をするという制度がございます。そういう都道府県代行制度の拡充をしっかり進めていくだとか、そうした様々な手段を活用いたしまして、普及の後れている中小市町村におきましても早期の下水道が整備されますように普及拡大をしっかり図ってまいりたいと思っております。
#70
○輿石東君 今大臣言われましたように、補助事業とか都道府県が代行というような形で弱い市町村、地方公共団体にはサポートしていくということが何よりも大事だというふうに思いますので、是非配慮していただきたいというふうに思います。
 もう一つ、局長の方で結構ですから、私ども、これまで下水道下水道といって、河川の下流というか下の方のことばっかり、湾とか沼とかと、こう考えてきたわけですが、考えてみると、やっぱり命の水、水道水、上水、川上の文化というものを我々はもう一回見直す必要があるだろうと。
 ここは予算委員会でも何でもないわけですから、どうも小泉さんの改革というのは川下の文化ばっかり追い掛けるような気がしてならない。川上の文化に目を向けてきちんと、先ほど弱い立場の人にも目を向けるのが政治の責任だと、こういう視点からすれば、上水道の水源地の下水処理というのも一番大きな課題ではないかと。その点について国土交通省としてはどのような対策をお持ちか、お聞きをしたいというふうに思います。
#71
○政府参考人(竹歳誠君) 都市の重要な水源となっております河川では、上流域の終末処理場から放流された下水処理場が下流の皆様の水道水源となるということで、御指摘のとおり、水道水源域である上流域の水質保全、このための高度処理ということを進めていく必要があると思います。
 国土交通省では、平成十五年度より、水道水源域等の水質保全上重要な地域における下水道管渠の補助対象の拡充ということとか、こうした地域における高度処理を実施する場合にはより一層の補助対象範囲の拡充、こういうものを講じているところでございます。
 今後とも、水道水源域である上流域の水質保全、この高度処理が推進されるよう積極的に支援してまいりたいと思います。
#72
○輿石東君 ちょっと外れますけれども、この政治の社会、大人の社会もやっぱり川上の文化を見直すというところへ目を向けないと大変なことになると。同時に、子供の学校の中でも、私も予算委員会でちょっと触れましたけれども、貯水池というのを書かせると、水がたまる貯水池の池を、池と書かずに土地の地と書く、小学校五年生で六割はそういう誤りをする。川へ連れていった経験がないのか、川下をかわもと仮名を振ってしまう。川遊びした子供は川上、川下とこう使えるでしょうけれども、かわもと書く、貯水池を土地の地と書く、こういうような現実もあるわけであります。
 最後になりますけれども、大臣にお聞きをしたいと思います。
 二十一世紀は環境と安全というようなことがキーワードになるなんということをよく言われますけれども、この下水道政策も、この環境と安全というのは車の両輪のようにとらえられると思います。したがって、二十一世紀に向かう下水道行政をどのような方向で、どのような決意で担当されていかれるのか、最後に大臣にお聞きをして、質問を終わらせていただきます。
#73
○国務大臣(北側一雄君) 先ほどの上流と下流のお話でございますけれども、私からも一言申し上げますと、下流、私も下流に住んでいる人間でございますが、下流に住んでいる人間というのは必ずしも上流の苦労というのを理解していない場合が多いなということを最近つくづく、これは治水面でも、それから利水の面でもそうだなというふうに痛感をしております。
 私、すごいなと思いましたのは、横浜市が山梨県の道志村、ここは横浜市の水源地域になっておるんですが、そこに横浜市が基金をつくりまして、水源涵養のための基金を、その道志村の方に基金をつくりまして出しているんですね。水源の涵養をしているというふうなことは、それでまた人を出して、ボランティアで森林の整備なんかもしていると。すばらしい取組をしておりますけれども、やはりこれからはやっぱり下流に住む人間がやっぱり上流の方々の御苦労だとか、それから自分たちの水道源が上流の方々に依存をしているということを知っていただくような、そうした取組ということが教育面も含めまして非常に大事だなというふうに思っているところでございます。
 下水整備につきましては、もちろんこの普及率を、先ほど来ございますように地域間格差がございますから、普及率を向上していくという量的拡大の面も非常に大切でございます。これもしっかり進めるとともに、一方で、今は先ほど来の御議論からありますように、そういう公衆衛生面だけではなくて水質の改善、さらには防災というふうな非常に多様な役割を期待をされている下水道でございまして、そういう意味で、この下水道整備につきまして、そうした新たな機能というものもしっかりと果たせるようにこの下水道整備、高度処理だとか水害対策とか、そうした面もしっかりと推進できるように進めてまいりたいと考えております。
#74
○輿石東君 終わります。
#75
○山本香苗君 公明党の山本香苗です。
 短い時間でございますがたくさん聞きたいことがありますので、早口で行かせていただきます。
 先ほど来お話ありましたけれども、下水道政策研究会法制度小委員会、この報告が出されたときに、各種新聞報道等では抜本的な見直しがなされると、そういう感じで書かれていたわけですが、今回この法案を提出になってみて、その報告書にあった項目、これがかなり抜け落ちているところがあるんですが、この理由についてお伺いします。
#76
○政府参考人(竹歳誠君) この研究会では、我々としてもうこういうことは是非やりたいと、未来の部分も含めてたくさんの検討課題をいただいたわけですが、今回の法改正では、先ほど御説明をいたしましたように、必ずしも全部というか、むしろ小さい一歩を踏み出したにすぎなかったのかなという感じがしております。
 ただ、私たちとしては、あそこに述べられたことは是非今後も真剣に取り組んでいかなくちゃいけないということで、一つは、例えば政令の改正でございますとか、予算、ガイドライン、それから他省庁との連携等々、更に前進できるようなことを検討してまいりたいと考えております。
#77
○山本香苗君 是非小さな一歩ではなく、これからしっかりとまた連携を取っていただきまして、運用面でも大きな一歩を出していただきたいと思います。
 今回のポイントの一つでございます、先ほどのお話にもありました高度処理をより早く、またより低コストで進めていくために共同で高度処理をする新たな方法を導入するということでございますが、輿石先生のお話にありましたけれども、私も費用の在り方というのが何かトラブルを生じないかなと非常に心配しているところでございますが、第二条二の五、施設の設置、改築、修繕、維持、で、その他の管理に要する費用とございますが、具体的にその設置、改築、修繕、維持以外にどういったものが想定されているのか、また費用負担の在り方につきましては、今申し上げたような四つ、維持管理に関するものということを含むとなると、長期的に安定したような形でのこの共同という対処の仕方がなされなくてはならないと思います。そうなった場合に、すべてそれぞれの自治体の方に任せっきりというのではちょっと不安があるんですが、ある一定のこの費用負担につきましてのガイドラインというものは示すお考えはあるんでしょうか。
#78
○政府参考人(竹歳誠君) 端的に申し上げますと、今御指摘のその他の管理費用の重要なものは、公共団体が同意に先立って実施する調査とか調整、こういうものの費用を考えております。
 また、ガイドラインを考えないのかという点でございますけれども、我々としては当然その費用負担についての考え方とか、そういうものについてのガイドラインを策定してその周知を図っていきたいと考えます。
#79
○山本香苗君 今回は都道府県、そういうものを使いたい市町村の方が都道府県の方に事前にその負担をお願いするところと、同意を得て都道府県の方に申し出るという形になっているわけですが、複数の都道府県にまたがるような流域の異なる都道府県や市町村、市区町村がこれを活用することも考えると思うんですけれども、その場合の手続というのはどういうふうな形になるんでしょうか。
#80
○政府参考人(竹歳誠君) 費用を負担する、負担してもらうという関係は、一つの流域別の下水道整備計画と総合整備計画の中でやります。計画の中でやり取りをするということです。
 御指摘のように、県をまたがる、都府県をまたがるという計画も制度上は可能でございます。が、今はそういうものはございません。このそういう県を、都府県を超えてやろうという場合には、もちろん同じようにこの制度は活用できますので、私たちも今回のこういう肩代わりの制度をつくるということは、むしろそういう都府県の、今までの行政界を超えた計画の、一つ、一歩前進することに大いに役に立つのではないかと考えております。
#81
○山本香苗君 そこで、ちょっと大臣にお伺いしたいわけなんですけれども、この制度を入れるということは、いわゆる流総計画、都道府県別に今なっておりますけれども、これを導入するに当たっては都道府県をまたぐ場合も想定の中にもちろん入っていると。しかし、それで、かつその平成十二年の改正のときにそういうものができるという形で法律上担保されているにもかかわらず、今ないわけです。
 大臣の御地元のところにも大和川がありますけれども、流域全体のこの水質保全を図るという意味であれば、そういった流域全体での流総計画というものも策定していくように促していくべきではないかと思われますが、御地元の例を引きながらでも結構ですので、是非力強い御答弁をいただきたいと思います。
#82
○国務大臣(北側一雄君) これは治水の面でも多分そうだと思うんですけれども、治水や利水の面でもそうだと思うんですが、やはり川、水の問題というのは、やはり流域を単位として様々な整備をしていくということの重要性は非常に私は高いと思います。流域全体の中で、やはり様々な整備をすることによってより効率的に整備が進むわけでございまして、そういう意味で、この下水道につきましては、もちろん主体は、整備計画を作る主体は都道府県、下水でございますけれども、流域は当然、これ、大体一級河川というのは複数の県にまたがっているわけでございまして、そういう意味で、複数県にまたがる場合に複数県で、そのかかわる県で流域単位で計画を策定していくということは非常に重要であり、また意味があるというふうに思っております。
 淀川でいいましたら先ほど来滋賀県の例が出ていますが、滋賀県と京都府と大阪府、大和川でいいましたら奈良県と大阪府が一緒になってそうした整備計画を策定をしていく。その前提として下水道の面、下水道整備の面におきましても協議会をまず、そういうかかわりのある県で協議会をつくっていくというふうなことも必要であるというふうに思っております。
#83
○山本香苗君 是非、大和川の方は協議会もできているところですので、しっかりとこうしたものを御地元からでも進めていただければと思っております。
 二つ目のポイントといたしまして、先ほど小池先生の方から非常に詳しく浸水対策のところ、ございましたけれども、この今回の雨水のみの下水道を流域下水道として整備をするとなった場合に、当然のことながら、浸水被害想定区域というものが想定されていなくてはならないと思う一方で、その状況というものが余りはかばかしくないというふうにお伺いしておりますが、正確に現状をお伺いいたします。
#84
○政府参考人(竹歳誠君) 今年の三月にアンケート調査を行いました。国土交通省が、東京都や政令市を始めとする全国の比較的人口規模の大きい、都市化の進んでいる都市を選定して、七十二都市回答がありました。その中で、下水道の浸水想定区域を既に策定、公表している都市は、東京都や大阪市など八都市でございます。今後策定をするというところも含めますと、これが三十二ということになります。一方、策定予定なしと堂々と回答されてきたところも三十三ございまして、これが実態でございます。
#85
○山本香苗君 堂々と策定しないと言ってきたところがかなりあるような状況でございますけれども、その背景にはどういった理由が考えられるんでしょうか。
 また、先ほどのお話の中で、この浸水対策について下水道の役割が非常に大きいということを強調されておられましたけれども、今回の改正で、小池先生もお伺いされていましたが、具体的に、ちょっと先ほどの答弁よく分からなかったんですが、どこまで進めようとお考えになっていらっしゃるのか、もう一度お願いいたします。
#86
○政府参考人(竹歳誠君) 浸水想定区域、ハードとソフト、両方やっていかなくてはいけないわけでございますけれども、まず我々としては、先ほどもアンケートの対象七十二都市と申し上げましたけれども、都市化の激しいところからやっていくということになります。ただ、もちろんそういう大都市以外でもこういうことが必要でございます。やはりソフト、ハードの対策が必要だということで進めてまいりたいと考えております。
#87
○山本香苗君 三つ目のポイントに行かしていただきます。
 ちょっと今の答弁がよく、いまいちよく分からなかったんですが、済みません。もう一度、また改めて聞かしていただきます。
 三つ目のポイントのところで、事故時の措置の義務付けということがあるわけでございますが、ここに言います有害物質というもの、有害という観念、これはどういう基準で指定をしていく、どういう物差しでしていくことになるのか、また具体的に有害物質というものを何を念頭に置いていらっしゃるのか。
 最近、千葉県の方でも水酸化ナトリウムが工場の排水から六十トン下水に流れ込んで、それはすぐに硫酸を入れれば中和できるということで、応急措置をとったと千葉県の方が発表していたわけでございますが、これは、実際この法改正がなされたときにもうまくいく例だと思うんですけれども、幾ら報告されたとしても現行ではもう対処のしようがない、し得ないものがあると、有害物質があるというふうにお伺いしております。
 そうした場合に、どういうふうな形で対応していくのか、もうできませんという話ではなくて、きちっと対応策をお考えになっていらっしゃると思いますが、いかがでしょうか。
#88
○政府参考人(竹歳誠君) 事故により有害物質を含む下水が公共下水道に流入した場合には、これら流入した下水が公共用水域に放流されることによって人の健康や生活環境への被害が生じることが懸念されるということで、今回の規定を設けたところでございます。
 具体的には、政令におきまして、水質汚濁防止法及びダイオキシン類対策特別措置法において事故時の措置の対象となっている物質のうち、人の健康に係る被害を生ずるおそれがある物質で、かつ終末処理場で処理することが困難なものを定める予定でございます。具体的には、カドミウム、シアン、水銀、六価クロム等を予定しております。
 そして、こういう有害物質が過って流れたときの対応でございますけれども、各下水道の処理場におきましては、維持修繕のために予備のこういう処理する箇所がございまして、そういうところに誘導して希釈するとか、とにかく人の健康等に有害でない形にして公共用水域に放流すると、こういう措置をとってまいりたいと考えております。
#89
○山本香苗君 ちょっと残りの時間、関連した質問をさせていただきたいと思います。
 下水処理水というもの、水を大量に消費する都市部においては渇水時にあっても安定的に一定の水量の確保が見込める水源だと、先ほど言ったあの小委員会の方でも位置付けられておりましたけれども、最近これはヒートアイランド対策だとか、自然との共生を目指す新しい都市づくりといった観点から利用する動きが多々あるわけですけれども、まだその割合というのはほんのわずかであるというふうにお伺いしております。
 今後、こうした下水処理水を利用することを推進していくべきだと考えますが、水問題に大変熱心に取り組んでいらっしゃいます大臣にお伺いしたいと思っております。
 あわせて、先日、この問題につきまして、衆議院の予算委員会でも、また参議院の予算委員会でも答弁していただいておりますので、その答弁とは違った答弁をいただきたいわけですが、その中で、今、国交省の中で勉強会をしているということを御答弁されておりました。その勉強会の状況、また大臣がこれから具体的にどう進めていくかについて、具体的な御答弁をいただきたいと思います。
#90
○政府参考人(竹歳誠君) 勉強会の方だけ先に、事務的なことでございますので、申し上げたいと思いますけれども、下水処理水の再利用に関する技術的なガイドラインということで、この委員会を平成十五年五月に設置いたしまして、昨日の、一つは、三月三十一日まで七回の審議を踏まえて、委員会において新たな再生水利用のためのガイドラインが策定されました。一つはそういう水質に関する勉強会、再生水利用の勉強会をしておりました。もう一つは都市水路の検討会ということで、これについても中間報告を二月、いただいているというところでございます。都市の中のせせらぎをつくるという都市水路の検討会については中間報告を既にいただいているというところでございます。
#91
○国務大臣(北側一雄君) 下水処理水というのは年間百三十億立米処理をされておりまして、今下水再生水として有効利用されておりますのは二億立米、まだわずかでございます。大きく分けますと二つあるかと思うんですが、一つは環境用水といいまして、一つは、今まで水が、川でほとんど水量がないと、そういうところにこの処理水を流すことによって清流が復活すると。この近辺でいいましたら目黒川とか玉川上水はそうでございます。さらには、ヒートアイランド対策なんかで活用するだとか、それからまちづくりで今様々な地域でまちづくりの事業行われている中で、水辺空間をつくろうというような取組があちこちでなされておりまして、そういう水に下水再生水が活用されている例もたくさんあるわけでございます。
 それ以外に、もう一つは、雑用水、環境用水以外にこれ、こちらの方も様々取組がなされておりまして、トイレの用水として活用をするだとか、それから、先ほどの例でいいますと、道路の散水ですね、これはヒートアイランド対策とも関係しますけれども、そういうもので使われているだとか、様々な利用がされておるところでございます。
 こうした雑用水、環境用水等々、この下水処理水をやはり有効に活用することというのはこれから非常に大切な私はことであると。そうすることによって上水の節約をできるわけですね。ある試算によりますと、そういうその下水処理水を活用することによって上水の三割から四割ぐらいを節約できるという試算もございます。
 二十一世紀は、世界的にはこれは水不足の時代でございまして、水の時代とも言われております。そういう中で、やはり水を大切に使うという意味からは、そうした処理水を再生利用していくことが非常に重要であると思いますし、また下水道というのは、またこういう下水処理水の再活用だけではなくて資源の宝庫と言われておりまして、様々なエネルギーをそこから生み出していくというふうな機能もこれから期待をされているわけでございまして、そういう意味でこの下水処理水の活用というのはこれからもしっかりと活用できるように施策を進めさせていただきたいと思っております。
#92
○山本香苗君 是非積極的に進めていただきたいんですが、一点だけ確認を局長の方に。
 先ほどおっしゃられました、御答弁の中でおっしゃられたガイドラインというものは、今大臣の御説明の中にもありましたけれども、水辺空間だとか打ち水、大阪ではなにわ打ち水祭りって夏にやっているわけなんですけれども、そういうときにやっぱり直接触れるような機会があって、それに対して水質基準がないと、下水処理水についてはないということで、何か再生利用する場合についての基準もきちんと決めたというものですか。
#93
○政府参考人(竹歳誠君) 先ほど少し触れさしていただきましたけれども、この再生利用をする技術上の基準というものの委員会、御審議いただきまして結果を得ております。水洗用水、散水用水、修景用水、それで子供たちが触れ合う親水用水という、それぞれの用途に応じて水質基準というものを定めてガイドラインで周知していきたいと、このように考えています。
#94
○山本香苗君 終わります。
#95
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。
 本改正案は、特定の事業場から人の健康や生活環境に被害を生むおそれがある物質や油が公共下水道に流入する事故が発生した場合に、その事業者に応急措置と事故状況の届出義務を課すこととしているわけですけれども、私は、こんなことは極めて当然のことであって、どうして今まで届出義務がなかったのか、このことを強く疑問に思っています。
 国土交通省に伺いますけれども、今まで届出義務が課せられていなかった、これはなぜなんでしょうか。
#96
○政府参考人(竹歳誠君) 特定の事業場から下水道に排出される下水につきましては、除害施設と、害を除く施設を設けなさいと、そういう規定は今までございました。しかしながら、今御指摘のような届出という仕組みはございません。
 ただ、近年、これらの事業場が扱う有害物質の種類が非常に増加しておりまして、事業者の協力なくしては、届出義務、こういうものなくしては有害物質の下水道への流入に対応し切れなくなってきたという、こういうことがございまして、今回、この届出義務というのを改めて措置させていただくということにしたわけでございます。
#97
○仁比聡平君 事業活動による健康や環境の被害、これを厳しく規制するというのは、これは政治の余りにも当然の、そして最低限の私は責任だと思います。ところが、この責任がないがしろにされる中で、戦後数々の公害事件が引き起こされ、幾多の国民の命が奪われ、そして健康と人間の尊厳が踏みにじられてまいりました。
 公式発見から五十年を迎えようとしている水俣病問題をめぐって、昨年十月、最高裁は歴史的な断罪を下しました。有機水銀を排出をし続けた加害企業チッソに対して、国と県が規制権限の行使を怠った、それこそが水俣病の発生を拡大させたのだと国と県の法的責任を厳しく断じたわけです。
 水俣病被害者は、熊本、鹿児島、新潟の三県だけでも数万の単位でいると言われています。筆舌に尽くしがたいこの五十年の苦しみを思うときに、私はあくまで責任をこれまで争い続けてきたその政府の姿勢を断じて許すことができない、その思いで一杯です。
 この問題で政府・与党が保健手帳の該当者に対する医療費の全額支給の最終調整に入って、本日にも国、県別の負担割合が決着の方向かというふうに報じられているわけですけれども、これは被害者にとって最低限の要求であって、私は、今度こそただ一人の被害者の切捨ても許さない、その責任ある対策を求める立場から質問をさせていただきたいと思います。
 まず、政府が最高裁判決の重みをどのように受け止めているのか、このことをお伺いをいたします。
#98
○政府参考人(滝澤秀次郎君) 昨年十月に最高裁判決が出まして、国及び熊本県に昭和三十五年の一月以降、水俣病の被害の拡大を防止できなかった不作為の不法行為責任を認め、チッソと連帯して賠償責任があると判じされたものでありまして、厳粛に受け止めておるところでございます。
 判決当日、十月十五日でございますが、環境大臣談話という形で公表させていただいております。その中で、水俣病を発生させた企業への対応に長期間を要し、その被害の拡大を防止できなかったことについて真摯に反省し、このような悲惨な公害を決して再び繰り返してはならないとの決意を新たにしている。また、本訴訟の当事者の方々を始め、長年にわたり苦悩を強いられてこられた方々に対し、誠に申し訳ないという気持ちで一杯であると表明させていただいているところでございます。
#99
○仁比聡平君 多くの被害者は、国やチッソが責任を争い続けてきたということによって広がった差別や偏見、その中でたとえ心身に障害や異状、あるいはそれへの不安があっても、自ら水俣病ではないかと名のり出ることができずにこれまで来ました。加害企業や国の責任を明らかにしてきたのは、裁判に踏み切ってきた勇気ある原告たちの訴えですけれども、これは被害者の全体からすれば一部の方々です。政府が今おっしゃるように、国の責任を厳粛に受け止めるというふうに言うのであれば、様々な救済策の大前提になる被害の実態をどのように認識するのか、ここが今私、問われていると思うんですね。
 そこで、環境省にお伺いをしますけれども、これまで八代海、不知火海沿岸地域に居住歴があるという住民についてメチル水銀が健康に与えた影響把握のための健康調査、これ実施をしたことがありますか。そして、被害の実態の規模と深刻さ、これを今どのように認識をしているのか、このことをお尋ねしたいと思います。
#100
○政府参考人(滝澤秀次郎君) まず調査の関係でございますが、水俣病に関係します調査といたしましては、従来から不知火海沿岸の環境調査、健康調査といたしまして、公共用水域の常時監視でありますとか、地域住民の健康状況を把握するための健診事業などを実施してきておりまして、地域における健康上の不安の解消と健康増進を図る保健対策の充実を図ってきております。そういう調査を行ってきております。
 また一方、被害の実態というお話でございますが、水俣病に関係します被害といたしましては、公健法に基づきまして現在までに認定された方々が二千九百五十五名いらっしゃいます。さらに、平成七年に政治解決が行われましたが、その当時、一定の症状が認められるとして総合対策医療事業の対象となった方が一万二千三百七十四名おります。それから、昨年十月に最高裁判決の関係の原告の方々は、認容判決が確定した方が五十一名いらっしゃいます。
 このように、多数の方々に被害が生じていることは、国としても極めて遺憾であるというふうに思っておりまして、被害の拡大を防止できなかったことを改めて申し訳ないという気持ちで一杯でございます。
#101
○仁比聡平君 遺憾であるというふうにおっしゃいますけれども、今御紹介のあった健診事業というのは、これは希望者に対してその検診を行うということですよね。地域、住民のところに足を運んで行うというわけじゃないわけですから、これは置き去りにされている被害者の実態を把握するという調査とは到底言えないものではありませんか。
 それに、先ほど、今御紹介のあった数字というのは、これは甚大な被害の中で、申請だとかあるいは裁判だとか、そういったものに表れた数字なんであって、こういった数字でしか被害の実態を語れないというところに私、大問題があると思うんですね。だからこそ、有明海、不知火海沿岸地域に居住歴がある住民についての健康調査を始めとして、国が被害を拡大をしてきたというその責任、これに基づいた被害実態の調査、これが何としても必要なんじゃないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
#102
○政府参考人(滝澤秀次郎君) 確かに、昨年の十一月二十九日に熊本県が提案した考え方の中に健康調査等を実施するという考え方が示されております。目下、そのことも含めまして、大規模な悉皆調査的なことが必要かどうかという議論は熊本県と調整をさせていただいておりますが、先ほど申し上げましたように、従前からの既存の調査システムもございますので、そうしたことの活用によってかなりの部分はカバーできるんではないかというふうに我々は考えておりまして、目下検討、鋭意その調査の実施の必要性等について調整中でございます。
#103
○仁比聡平君 検討中であるというふうにおっしゃりながら既存のシステムでいいんだというふうにおっしゃるその態度、その問題に対する構え、ここが根本の問題として私問われていると思うんですよ。その検討の中で、これまで検診の希望だとかあるいは申請だとか、そういうことができない状況に置かれてきた被害者、その被害者にしっかり光を当てて全面解決をすると、そのことが今必要なんであって、最高裁判決を受けてなお、今おっしゃるような、これまでどおりでいいんだというような、そういう態度では救済の手の及ばない被害者をまたしても置き去りにすることになる、こういうことに私はなるんじゃないかと思います。
 調査が必要じゃないんだと、改めて必要じゃないんだというふうにおっしゃるのだったらば聞かせていただきたいんですが、政府はこれまでも、そしてこれからも被害救済の対応を取っていかれようとしているわけです。この対応の前提になる被害の規模、これどんな想定をしていらっしゃるんですか。救済されていない被害者が、例えば二千人ぐらいなのか、二万人ぐらいなのか、あるいは二十万人の規模に上るのか、概数でいいですから、どんな規模の被害を想定しているのか、是非お答えください。
#104
○政府参考人(滝澤秀次郎君) 先ほど申し上げましたように、十年前の政治解決の時点で一万二千人余りの方々が何らかの形で和解と、政治解決の提案に同意していただいたという経緯がございます。その後、この最高裁の判決が出まして、公健法上の申請を新たになさっている方が三月三十日現在で千三百名ございます。これは鹿児島県も含めての数字でございますが、その千三百名、あるいは今後どのような形で申請が更になされていくかということは注目したいと思いますが、全体の規模といたしましては、認定患者の約三千人、それから政治解決の一万二千人、それから最後まで訴訟で残られた関西原告の約五十名、それから今回の申請、新たに申請してきた千三百名という数字がおおよその、おおよそのその被害関係者の規模ではないかと思っております。
 その申請については、今後どのくらいになるかということはまだ予断を許さない状況ではございます。
#105
○仁比聡平君 結局、公式発見から五十年になんなんとするのに、その長きにわたって実態をつかんでいない。その場その場の小手先の対応にしかなってこなかったということをおっしゃっているのと等しいと私思うんですよね。
 政府がつかんでいる数字でお伺いしたいと思いますけれども、今千三百人とおっしゃった、最高裁判決以降の認定を求めるその申請者の激増、この実態なんですが、時間がありませんから、申請者の人数と、それからその中での年齢別の内訳、これがどうなっているのか御紹介ください。
#106
○政府参考人(滝澤秀次郎君) 先ほど申し上げた千三百名の年齢別の内訳を申し上げます。
 三十代五十二名、四十代二百三十五名、五十代三百五十名、六十代三百六十名、七十代二百四十名、八十歳以上六十三名でございます。
#107
○仁比聡平君 もう一点、初めての申請者はどれだけになりますか。
#108
○政府参考人(滝澤秀次郎君) 三月三十日現在で八百四十九名でございます。
#109
○仁比聡平君 つまり、七割近くが初めての申請なんですよ。救済されずに来た被害者が、救済されずに来た被害がそこに表れていると思います。
 あわせて、総数のうち、総数のその約千三百という数というのは、これは過去約三十年近くの間に、熊本、鹿児島両県で申請をされてきたその累積件数、これ約一万二千件ですけれども、これの一割をもう超しているわけですよね。わずか半年足らずで一割を超すと。御存じかどうか分かりませんけれども、水俣の協立診療所というところでは、申請に必要な健康診断を今待っている人たち、つまり申請の準備をしようとしている人たちがまだ四百人もいらっしゃるんですよ。
 加えて、年齢構成のそのお話でいうと、政府解決策の次の世代に当たる四十代、五十代、その若い層が全体の四五%。そして、更に若い三十代も五十人を超えているわけですね。こういった中で、この申請の実態には、実態の深刻さ、その規模と深刻さがその中に表れているというふうに私は受け止めるべきだと思います。
 政府が本当に判決を厳粛に受け止めて、被害拡大責任、これについて真摯に反省をするというのであれば、国と県の責任でともに調査をすると、はっきりそのことを表明すべきだと思います。住民の下に行政が足を運んでの調査こそが今必要だ。いかがでしょうか。再度お尋ねします。
#110
○政府参考人(滝澤秀次郎君) 先ほど来申し上げております既存の健康管理事業の実績でございますが、年間約七千名の方が実際にその検診あるいは神経内科の検診等を受けている実績もございます。そうした既存の健康管理事業につきまして、それから県の提案もございましたので、併せてどういった調査が必要か必要でないかという議論を目下進めているところでございますので、まだ結論は出ておりませんけれども、調整中という状況でございます。
#111
○仁比聡平君 結局、従来の認定基準の枠内、予算の枠内という姿勢からもし今度も抜け出そうとしないということになれば、それに合わせて救済の対象者が絞り込まれるということになりかねないと思います。私は、そのこれまでの姿勢こそが断罪されたのであって、ここの根本的な転換を今度こそ踏み出していただきたい。私は、すべての被害者の救済に国が責任を負う、一人の被害者の置き去りも絶対に今度は許さないという姿勢で政府が取り組んでいただくことができるように全力を尽くしていきたいということを申し上げて、質問を終わります。
#112
○渕上貞雄君 社民党の渕上でございます。
 下水道事業は、膨大な公共事業投資による各自治体の財政問題、それから役割及び重要性に比して維持管理において九割が民間委託されている実態など、多くの問題を抱えていると言えます。
 今回の法改正には、流域管理としての高度処理、それから流域下水道における雨水排除の推進及び事故時の措置の義務付けなどでございますが、これらの問題を解決するためには、なお幾つかの課題があると思います。したがって、そこで質問をさせていただきます。
 まずは、高度処理の問題について、計画水質基準認定と自治体の合意について流域別下水道整備総合計画における閉鎖水域の計画水質基準の設定はどのように行っているのか、また、各自治体との合意はどのように求めているのか、御質問します。
#113
○政府参考人(竹歳誠君) まず、計画水質基準の設定をどのように行っているかという点でございますが、これは閉鎖性水域の地点ごとに環境の基準がまず定められまして、その環境の基準を達成するためにそれぞれの流域で窒素、燐をどれだけ削減していくのかというような枠組みで決められます。そして、その自治体間の合意はどのようにして行うのかということでございますけれども、それはそれぞれの流域単位で都道府県と関係下水道管理者で構成される協議会を設置し、そういう場を活用して必要な調整がされることを想定しております。
   〔委員長退席、理事佐藤雄平君着席〕
#114
○渕上貞雄君 規制値と自治体財政の支出についてお伺いをいたします。
 計画水質基準はかなりの強制力を持った規制値として設定しなければ、各自治体は財政支出に対する合意は大変難しいと考えますが、いかがでしょうか。
#115
○政府参考人(竹歳誠君) 御指摘のとおり、この計画において削減目標量が義務付けをされるということになります。
#116
○渕上貞雄君 その場合の財政支出の合意についてはどのようにされますか。
#117
○政府参考人(竹歳誠君) 下水道につきましては、大きく雨水と汚水がございまして、雨水、これは公共負担、それから汚水は受益者負担と、このような原則がございますが、高度処理につきましては、それは単に、単にと申しますか、公共的な役割が非常に大きいということになりますから、それをすべて使用料でやるというわけにはまいりません。そういうことで、一般会計のお金を入れていくわけでございますが、高度処理に要するコストというのは、場所によって一概には申し上げられませんが、例えば処理人口十万人規模でございますと、建設費として五%、維持管理費として一一%の追加費用が必要となるとなります。したがって、この建設費については国庫補助を行いますし、また高度処理にかかわる維持管理費及び起債の元利償還金につきましては、当該公共団体の財政力等に応じて特別交付税による財政措置がされるということになります。
#118
○渕上貞雄君 料金負担に対する住民の合意の問題についてお伺いをいたします。
 他市に高度処理を依頼をする自治体は、財政支出を伴い下水道料金に負担が上乗せされると思いますが、住民の合意はそう簡単には得られないと思うんでありますが、いかにお考えでしょうか。
#119
○政府参考人(竹歳誠君) 今回の共同負担方式というのは、まずその流域全体の住民の方の負担を下げるというためにやるわけでございまして、全体として負担が増えるようでしたら、それは採用されないことになります。まず、全体が下がるということを前提にどのように負担をするかという話合いが行われます。
 したがって、先ほどもちょっと触れましたが、この高度処理のための費用につきましては、下水道の使用料だけではなくて、その一部を一般会計によって賄うと、こういうことを住民の方々にも十分お知らせをして、住民の方の負担も減って、また公共用水域の水質も改善されるということでございます。
#120
○渕上貞雄君 事故時の問題についてお伺いをいたします。
 監視調査体制について、事故時の措置義務付けは私は良いと思います。各自治体で悪質排水に対する監視調査の体制がなければ実効性に乏しいのではないでしょうか。全国でこのような体制を取っておられる自治体はどれほどあるか、お知らせください。
   〔理事佐藤雄平君退席、委員長着席〕
#121
○政府参考人(竹歳誠君) 下水道のまず維持管理有資格者の配置状況を見ますと、東京都、政令指定都市に行きますと非常に技術者も多くて直営の比率も高い状況です。しかしながら、都市の規模が小さくなればなるほどそういう資格者は少なくなり、そして民間事業者に委託されるという状況にございます。こういう中で、御指摘のように、きちっと監視体制を組んでいくということが非常に大事になります。
 したがいまして、あらかじめ人員配備計画や対応マニュアルなどを整備して緊急時における体制を整えると、それから今回の事故時の措置を周知徹底すると、こういうようなことでこの管理監視体制を整えていかなければいけないと考えております。
#122
○渕上貞雄君 民間委託についてお伺いをいたします。
 ほとんどの自治体が処理場の運転管理を民間委託しており、今後、民間企業に丸投げ的な委託としてやる。で、包括的民間委託の推進を国土交通省は挙げていると聞きますが、罰則ある事柄に対して民間企業が監視調査を行うのか、自治体としてどのような体制を取るのか、またどのような指導をするのか、お知らせください。
#123
○政府参考人(竹歳誠君) 平成十五年三月に規制改革推進三か年計画の閣議決定が行われまして、その中で、この民間事業者の創意工夫を生かし、事業の効率化を進めるための包括的な民間委託の推進ということがうたわれております。これを踏まえまして、下水道事業におきましても、平成十六年三月に、下水処理場等の維持管理における包括的民間委託について積極的に推進するよう公共団体に対し通知をしたところです。
 この中で、包括的民間委託において、委託できる業務は下水処理場等の運転、保守点検等の事実行為でございまして、御指摘のような罰則の適用等公権力の行使に係る事務は委託できないということにしております。また、包括的民間委託の実施に当たっては、下水道管理者側に、民間事業者が確保すべきこととされたサービス水準の達成状況の監視体制や業務実施内容等の事後評価等の体制を整備することが必要でございまして、下水道管理者に対して十分留意するよう要請したところでございます。
#124
○渕上貞雄君 下水道事業の公的管理についてお伺いをいたします。
 水環境問題は二十一世紀の最重要課題であり、政府の各報告も指摘をするとおりであります。水環境におけるサイクルの一つである下水道事業への期待はますます高まっています。しかし、今下水道事業の現場では、さきの包括民間委託や人員削減などによって技術の継承や事業運営の多くが困難にさらされております。下水道事業の公的な管理運営基盤を強化、確立することが大変重要であり、そのために積極的な施策が求められていると思いますが、いかがでございましょうか。
#125
○政府参考人(竹歳誠君) 下水道の維持管理につきまして、民間事業者の創意工夫を生かしていくと、事業の効率化を進めるというのは一つの大きな要請でございますが、一方、今御指摘のように、下水道管理者側において現場での業務に直接携わる機会が少なくなって、その結果、技術水準が低下するということも懸念されます。
 このため、国土交通省におきましては、この維持管理に関する技術水準の維持向上を図るための公共団体及び受託事業者双方の体制の在り方、技術者の育成確保のための方策などについて検討を行って、現在その結果を取りまとめているところでございます。この検討がまとまりましたら公共団体に周知いたしまして、技術水準の維持向上及び維持管理体制の整備等について積極的に取り組んでいきます。
#126
○渕上貞雄君 大事なことでございますので、よろしくお願いを申し上げておきます。
 最後になりますけれども、大臣にお伺いをいたしますが、先ほど大臣も答弁の中でも明らかにされましたように、二十一世紀は水の時代だというふうに認識されておるように答弁がございました。今回の法改正にかんがみて、改めて水行政の統合化が必要であると思います。
 衛生的で快適な生活の実現、安全、安心の確保、町の潤いと活力向上、健全な水環境の構築、そのためには、やはり水の公共性を基盤とした水行政の統合や、市民合意の在り方を求める水基本法、この策定に向けて各方面からも提起をされておりますけれども、水基本法について、策定することについて大臣としてどのようにお考えを、あるのかどうか、お願いを申し上げます。
#127
○国務大臣(北側一雄君) これから私は、水循環を健全化していくということは環境問題の中でも非常に重要なテーマに私はなってくると思っております。それは、国内的にも恐らく国際的にも水循環の健全化というのが大きなテーマになってくるというふうに認識をしております。そういう意味で、総合的にこの水の利用、水循環というものを見ていかないといけないと思います。
 今、国内でいいますと、森林整備それから農業用水、こういうのは当然農水省、そして河川、下水道は国土交通省、上水は厚生労働省、工業用水とか水力発電は経済産業省、そして水質保全等の水環境は環境省と様々分かれているわけでございますが、これはそれぞれに目的がありまして、その分野の責任、役割というものはやっぱり明確化していく必要があると思うんですが、一方で、総合的にやっぱり水行政というのは推進をしていく必要性があると私も認識をしておるところでございます。
 平成十年から、政府におきましても関係する五つの省、今申し上げた五つの省がしっかり連携を取ろうということで、水行政に関連する五省から成る連絡会議というのが設置されまして、既に二十九回この連絡会議は開かれておりまして、成果としても、平成十五年でございますが、「健全な水循環系構築のための計画づくりに向けて」、ガイドラインを、かなり分厚い本なんですけれどもガイドラインを作成し、これは公表されています。
 そういうガイドライン、この五省から成る連絡会議で作ったガイドラインに基づいて、例えば地域でも健全な水循環系の構築を目的とした様々な計画作りがされておりまして、一つ例を申し上げますと、印旛沼の流域においてこのような緊急行動計画書というようなものが作られたり、これは当然地域の市民の方々も参画して作られているわけで、こういう成果も上がっているところでございますが、冒頭申し上げたように、全体としての水循環系の健全化を図っていくためにどうしていくのかというのは本当に大きな課題でございますし、そういう流れの中で今委員のおっしゃった水基本法という制定ですね、その必要性、その内容等についてはよく問題意識を持って私も検討していきたいと思っております。
#128
○渕上貞雄君 終わります。
#129
○委員長(田名部匡省君) 他に御発言もないようですから、本案に対する質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 下水道法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#130
○委員長(田名部匡省君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、佐藤君から発言を求められておりますので、これを許します。佐藤雄平君。
#131
○佐藤雄平君 私は、ただいま可決されました下水道法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会及び公明党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    下水道法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。
 一、閉鎖性水域の水質の改善等を図るため、下水の高度処理が効果的に実施され、速やかに普及するよう技術開発の促進に努めるとともに、水質に悪影響を及ぼす物質の下水道への流入の抑制の重要性について国民への周知等に努めること。
 二、高度処理に係る排出負荷量調整手法の導入に当たっては、地方公共団体に対して、必要に応じて、助言・支援等を行うことにより、費用負担等における調整が円滑に進められるようにすること。
 三、雨水流域下水道等における浸水対策の推進に当たっては、雨水排除に関する他の事業分野との十分な連携を図るとともに、それぞれの分野においては、より実効性のある対策が行われるよう努めること。
 四、下水道事業を取り巻く厳しい財政・経営状況を踏まえ、国と地方の財政上の役割分担、受益と負担の関係を始めとした下水道事業の在り方について、その見直しを含め早急に検討を進めること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ、委員各位の御賛同をお願いいたします。
 以上。
#132
○委員長(田名部匡省君) ただいま佐藤君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#133
○委員長(田名部匡省君) 全会一致と認めます。よって、佐藤君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、北側国土交通大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。北側国土交通大臣。
#134
○国務大臣(北側一雄君) 下水道法の一部を改正する法律案につきまして、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま全会一致をもって可決をされましたこと、深く感謝を申し上げる次第でございます。
 今後、審議中における委員各位の御高見や、ただいまの附帯決議において提議されました事項の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。
 ここに、委員長始め理事の皆様方、また委員の皆様方の御指導、御協力に対しまして深く感謝の意を表しごあいさつとさせていただきます。
 大変にありがとうございました。
#135
○委員長(田名部匡省君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#136
○委員長(田名部匡省君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#137
○委員長(田名部匡省君) 航空法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。北側国土交通大臣。
#138
○国務大臣(北側一雄君) ただいま議題となりました航空法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
 我が国における航空輸送需要は、近年の東アジアの経済発展や地域間交流のニーズの高まりを背景として、今後も増加傾向が続くことが予測されております。これに対応して、平成十四年の成田国際空港の暫定平行滑走路の供用開始、本年二月の中部国際空港の開港、平成二十一年供用開始目標の羽田空港の再拡張事業といった更なる空港容量の拡大を図る一方で、我が国の空域は既に飽和状態にあり、今後の交通量増大に対応できる状況にはありません。このため、空域に関する規制を抜本的に見直して、より適切な航空交通サービスを提供することにより、限りある空域についてその安全かつ効率的な利用を図る必要があります。
 また、昨今の航空機においては、軽量で強度の高い新素材といった新技術の導入が進められてきており、また国産ジェット旅客機の開発計画も進んでおります。これらに対応して、国の検査も体制を強化するとともに、新技術への対応に重点化する必要があります。このため、航空機の設計検査の一部に民間能力を活用するとともに、民間事業者の適正な業務遂行を国が監督して安全を確保する必要があります。
 このような趣旨から、このたび、この法律案を提案することとした次第であります。
 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。
 第一に、新技術を活用した航行方式を導入するため、一定の高さ以上の空域において有視界飛行方式による飛行を禁止するとともに、他の航空機との垂直方向の間隔を縮小する方式による飛行、その他の特別な方式による航行について国土交通大臣の許可に係らしめることとしております。
 第二に、空域の適正な利用及び安全かつ円滑な航空交通の確保を図るため、国土交通大臣が航空交通の管理に係る措置を講ずるものとしております。
 第三に、航空交通の安全を確保するため、管制化されていない空港周辺を航行する航空機に対し、他の航空機の飛行情報を入手させるといった空域に係る規制の見直しを行うこととしております。
 第四に、航空機の設計検査において民間能力の活用を図るため、国の認定を受けた事業場が設計した航空機について国の検査を一部省略できることとするといった航空機検査制度の合理化を行うこととしております。
 第五に、安全規制に関し民間能力の活用を図る一方で国が事後チェックを適切に行うことができるよう、認定事業場といった安全にかかわる民間事業者に係る事後監督規定を整備することとしております。
 第六に、国際民間航空条約に基づく国際標準に準拠して、国際航行を行う操縦士に対する英語能力の証明制度を導入することとしております。
 以上がこの法律案の提案理由でございます。
 この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。
#139
○委員長(田名部匡省君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時二十分散会
ソース: 国立国会図書館
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