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2005/03/31 第162回国会 参議院 参議院会議録情報 第162回国会 厚生労働委員会 第10号
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2005/03/31 第162回国会 参議院

参議院会議録情報 第162回国会 厚生労働委員会 第10号

#1
第162回国会 厚生労働委員会 第10号
平成十七年三月三十一日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月三十一日
    辞任         補欠選任
     草川 昭三君     荒木 清寛君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         岸  宏一君
    理 事
                国井 正幸君
                武見 敬三君
                辻  泰弘君
                山本 孝史君
                遠山 清彦君
    委 員
                坂本由紀子君
                清水嘉与子君
                田浦  直君
                中島 眞人君
                中原  爽君
                中村 博彦君
                西島 英利君
                藤井 基之君
                水落 敏栄君
                足立 信也君
                朝日 俊弘君
                家西  悟君
                小林 正夫君
                柳澤 光美君
                柳田  稔君
                蓮   舫君
                荒木 清寛君
                草川 昭三君
                小池  晃君
                福島みずほ君
   国務大臣
       厚生労働大臣   尾辻 秀久君
   副大臣
       厚生労働副大臣  西  博義君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       藤井 基之君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        川邊  新君
   政府参考人
       内閣府計量分析
       室長       大守  隆君
       内閣府経済社会
       総合研究所国民
       経済計算部長   飛田 史和君
       総務省自治財政
       局長       瀧野 欣彌君
       財務大臣官房審
       議官       加藤 治彦君
       文部科学省スポ
       ーツ・青少年局
       スポーツ・青少
       年総括官     尾山眞之助君
       厚生労働大臣官
       房長       鈴木 直和君
       厚生労働省医政
       局長       岩尾總一郎君
       厚生労働省健康
       局長       田中 慶司君
       厚生労働省医薬
       食品局長     阿曽沼慎司君
       厚生労働省労働
       基準局長     青木  豊君
       厚生労働省職業
       安定局長     青木  功君
       厚生労働省雇用
       均等・児童家庭
       局長       伍藤 忠春君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    小島比登志君
       厚生労働省老健
       局長       中村 秀一君
       厚生労働省保険
       局長       水田 邦雄君
       社会保険庁運営
       部長       青柳 親房君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国の補助金等の整理及び合理化等に伴う国民健
 康保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
○介護保険法施行法の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(岸宏一君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 この際、厚生労働大臣から発言を求められておりますので、これを許します。尾辻厚生労働大臣。
#3
○国務大臣(尾辻秀久君) 三月二十九日の本委員会における質疑におきまして、山本先生から国保制度の改正内容の図に不正確な部分があるとの御指摘をいただきました。
 御審議に先立ちまして、私からおわびを申し上げまして、御指摘を踏まえて訂正した図を今お手元に差し上げてございますので、御説明をさせていただきたいと存じます。
 図をごらんいただきますと、国保給付費の財源構成というものがお示しをしてございます。まず、左の方に現行という図がございます。大きく右と左、これが、左の方が全体が保険料でございます。それから、右の方が公費の部分でございます。先日の御審議の中でもお答え申し上げましたけれども、これを一対一にしようということでは昨年も合意がされたと考えております。そうしたものを受けて、今度は平成十八年度以降の、右の方に、図になるわけでございます。したがいまして、今申し上げましたように、大きく保険料と公費負担を一対一にした図にはなっております。
 御指摘いただきましたのはこの左の方の保険料の財政安定化支援事業というところでございまして、今日訂正させていただきました図は点線にしてございます。先日まではここを実線でお示しをしておりました。
 これは、まず財政安定化支援事業というのは何かといいますと、左の現行の方のところの図で御説明申し上げておりますけれども、市町村が一般会計から繰り入れている分がございます。すなわち、保険料で取る分だけでなくて一般会計から繰り入れている分がございます。それに対しまして交付税で措置をいたしておるものでございまして、実は十七年度までの時限立法でこれを行っておるところでございます。失礼しました、立法じゃございません、時限の措置でございます。措置でこれを行っておるところでございます。
 したがって、十八年度以降これをどうするかというのはまだ決まっておりませんので、実線でお示しをするということは適切でない、あくまでも十八年度以降はこれから決まることでございますので点線でお示しをすべきだということで、この御指摘をいただきましたから、今日訂正をさせていただいた図をお示しをしておるところでございます。
 以上御説明を申し上げました。おわびを申し上げます。
    ─────────────
#4
○委員長(岸宏一君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国の補助金等の整理及び合理化等に伴う国民健康保険法等の一部を改正する法律案及び介護保険法施行法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省保険局長水田邦雄君外十四名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(岸宏一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#6
○委員長(岸宏一君) 次に、国の補助金等の整理及び合理化等に伴う国民健康保険法等の一部を改正する法律案及び介護保険法施行法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#7
○家西悟君 皆さんおはようございます。民主党・新緑風会の家西悟でございます。
 私は、今回、尾辻大臣に対しまして、国の補助金の整理並びに合理化等に伴う国保保険法等の一部を改正する法律案に関連し質問いたします。
 質問は、先週の三月二十五日に、質問に先立ちまして、先週の三月二十五日に判決が出されました無年金障害者訴訟、そして控訴審判決について、そして同じ日に判決がありました薬害エイズ控訴審、いわゆる厚生省ルートの判決について、また、変異型クロイツフェルト・ヤコブ病、vCJD問題に関連して、また、血液事業に関する問題、それからまた、肺がん治療薬イレッサ問題などについて順次質問をさせていただきたいと思います。
 先週の三月二十五日金曜日午後の早い時間に、私の国会事務所に「未加入者年金訴訟の判決について」というペーパーが年金局年金課課長並びに社会保険庁運営部年金保険課長の連名で届けられました。恐らく本院の委員、先生方の事務所にも届けられたものと思います。
 私はこのペーパーを見て、厚生労働省の姿勢というか体質が変わっていないという思い、そして国民の気持ちとは大きく懸け離れている、もうどうしようもない体質なのかということを、尾辻大臣、本当にこれでいいのかということを改めてお伺いしたいと思います。
 この無年金障害者訴訟の判決についてというペーパーは、この表題に続けて、本日、東京高等裁判所において未加入年金訴訟の判決について控訴審判決が言い渡されましたので、判決の内容、概要について取り急ぎ御報告申し上げますとして、判決の概要、そして、一つ、訴訟に係る原判決を取り消す。一つ、障害基礎年金不支給処分取消し請求について請求を却下。一つ、国家賠償請求について請求を却下。現時点では判決の具体的な内容を十分掌握したものではありませんが、国のこれまでの主張が認められたものと考えていますと記載されています。
 尾辻大臣、昨年の十二月一日、本委員会において、この問題に対して立法府の判断で議員立法という形で特定障害者に対する特別給付金の支給に関する法律が審議され、全会一致で採決されました。この法律の趣旨からいえば、今や、国民の立場からいえば、厚生労働省はこの議員立法の意味を全く理解していない、国の立場からです、ごめんなさい。からいえば、議員立法の趣旨を全然理解をしていない。国の主張が認められたと取り急ぎ報告する神経に私はあきれました。年金制度のはざまの中で、国の対応は余りにも遅過ぎた、ようやくその一歩として昨年末法律ができたわけです。
 尾辻大臣、本当にこのような姿勢でよいのかお伺いしたいと思いますけれども、これがペーパーです。各皆さんの事務所にもお届けをされたというふうに聞いています。そして配られた範囲は、厚生労働委員会の委員の先生方の事務所、それから無年金障害者問題の議連の各委員の部屋に、各委員の先生方のお部屋に配ったということをお聞きしています。
 しかしながら、十二月一日に特別措置という形で、我々議員立法という形で全会一致で採択したわけです。にもかかわらず、自分たちは、こういうふうになっています、判決はこうなりました。何かおかしいんじゃないかということ、思えてならないんですけれども、大臣、いかがお考えでしょうか。
#8
○国務大臣(尾辻秀久君) まず、コメントを出しましたこと、それからコメントをお配りしたことについてお答え申し上げたいと存じます。
 厚生労働省の施策にかかわりがあり、また厚生労働省が所管する法律等の違憲性や違法性などが争点になっております訴訟が幾つかございます。そうしたものにつきましては、判決が出るたびに報道関係者から当省としてのコメントを求められる場合が多いものでありますから、必要に応じてコメントを出さしていただいておるところでございます。
 このたびの、三月二十五日に東京高裁において判決がございました無年金障害者訴訟につきましては、今申し上げましたように、当省が所管する国民年金法の規定の違憲性が争点になっておるものでございますので、年金制度を所管する厚生労働省としてコメントを発表したものでございます。
 更に申し上げますと、こうしたコメントというのは、そしてまた先生方のところにその内容についての御説明申し上げておりますようなものというのは、訴訟の判決の勝ち負けにかかわらず、その都度、負けた場合でも必ずお出しをしておるものでございますので、そのように御理解をいただきたいと存じます。
#9
○家西悟君 それでは、私は、この問題に関連して、もう一つ、同じ日、三月二十五日に東京高等裁判所におきまして、同日に薬害エイズ控訴審判決、いわゆる厚生ルートについての判決が同じように言い渡されました。
 政府委員室を通じて資料請求を同じように私は行ったわけです。そして、未加入無年金障害者の問題についての判決についてはペーパーの用意があるのだから、当然、薬害エイズ控訴審判決についても報告ペーパーはないのかと尋ねました。そしたら、原局の医薬品局総務課医薬品副作用被害対策室から電話がありました。政府委員通じてお尋ねしたわけですけれども、そうしたところ、電話が掛かってきて、判決に関するペーパーの用意はありません、そして、本件は、松村元被告、元課長ですね、元課長を被告とする刑事訴訟であり、国は当事者ではありません、HIV事件の、刑事事件の判決についてのお問い合わせについてというものはないということを最初言われました。そして、口頭で、電話で言われたわけですけれども、それをペーパーにしていただきたいということを申し上げました。HIV訴訟に関する判決についてという、問い合わせについてというペーパーがその後こういう形で出てきました。そして、HIV事件の、簡単な文書なので少し読み上げたいと思います。
 「東京高裁の判決について」、「本件は松村元生物製剤課長を被告とする刑事訴訟であり、国(厚生労働省)は当事者でないため、判決については、最高裁判所事務総局にお問い合わせ願いたい。」、「注」として、「障害者の無年金問題に係る訴訟は、国が被告となった民事訴訟であり、国は当事者。」と書いてありました。
 これは何だと。薬害エイズ控訴審は一課長の問題を問うているわけでは私はないと思います。生物製剤課という、生物製剤課課長という国の責任者ではないのか。それを争っているのであって、国は当事者ではないという問題ではないと私は思っています。
 別紙でこのようなコメントを出されているわけですけれども、そしてまた別紙でマスコミに対して阿曽沼医薬品局長がコメントを出されています。これには言い逃れの姿勢や考え方があるとすれば大変問題があると思いましたけれども、局長の方は、国が二度とこのような過ちを繰り返さないため私はいま一度質問しているわけですけれども、ここは御理解いただきたいと思います。
 九年前に和解が成立した薬害エイズ事件でありましたけれども、その後、厚生行政において教訓としてどのようにしていくのか、この判決について尾辻大臣としてどのようにお考えになっているのかをどうしてもお聞きしたい。
 そして、この判決の、阿曽沼局長は、本日高裁において松村元生物製剤課課長に対する判決の言渡しがありました。判決内容は有罪とのことですが、詳細についてはいまだ承知しておりません。厚生労働省としては、血液製剤によるHIV感染の問題を真摯に受け止め、医薬品の安全確保のために、取組に全力を尽くしているところであり、今後とも万全を期してまいりたいと考えますというふうに局長は答えられている。
 しかし、先ほど言いました医薬品副作用対策室の方からのコメントで、下さいということを言ったときに、無年金障害者は国が被告となった民事訴訟であって国は当事者ではない。これおかしいんじゃないですか。勝とうが負けようが本来出すと、コメントを出すとか、こういうペーパー物をお配りしたというふうに先ほど大臣は言われたわけですけれども、問い合わせをするまではこういったものはないと言っていたんです。そして、年金の問題、無年金障害者の問題については用意をしていたと。
 一体どうなっているんだと。自分たちが勝ったものについては浮かれて勝った勝ったと騒ぎ、自分たちがある種当事者になっている刑事事件に関しては、コメントはして、マスコミに対してコメントをしているわけですけれども、ほかのものについてはそういった文書も用意をしない、この姿勢が問題だということを言っているんです。御理解いただけますでしょうか。
 大臣、どのようにお考えになるのか、是非とも御意見をお聞かせください。
#10
○国務大臣(尾辻秀久君) まず、最初にお答えいたしましたその理屈の部分だけは改めて申し上げておきたいと存じます。
 今のお話の中でも言っていただいておりますけれども、まず無年金障害者訴訟、これは私ども国が被告でございます。それに対して、このHIV訴訟の方は、こちらは個人が被告になっておるという、その違いがあるので、その違いを前提にした対応をさせていただきましたということでありまして、また、したがって判決文も被告のところにまず参りますから、国が被告になっているものは直接判決文が参りますけれども、個人が被告でありますと、判決文は私どもにはありません。改めて問い合わせて入手をする、判決文にしても。そういうところが違うという、まず理屈を申し上げたわけであります。
 しかし、それはそれとして、今先生が一番基本で言っておられるHIV訴訟の判決を、ただ個人の話としておいておくのかと、国としてどうとらえ方をするのかということは、これは私どもはやっぱり真摯に受け止めなきゃならないことでありまして、局長もその旨のコメントは発表させていただいたと思っております。それもお手元にありますように、そのコメントも、きっちり判決が出た後すぐ局長から出させていただいたものでございますから、私どもの考え方はそのとおりでございます。
 改めて申し上げますと、この判決を厳粛に受け止めまして、そして、医薬品の安全確保の取組に今後とも全力を尽くしたい、そのように考えております。
#11
○家西悟君 是非ともお考えいただきたいと思います。
 確かに民事訴訟は国を相手にされました。刑事訴訟という形では、元生物製剤課課長を相手にした、被告とした話かもしれません。しかしながら、薬害エイズでなぜ逮捕されたのか。これは一松村個人というふうな考え方があるやに、あってはならない。なぜかというと、当時の最高責任者、あの当時の責任者、最高とは言いませんね、責任者として問われたわけです。松村被告自身の贈収賄や収賄容疑で逮捕された問題ではなくて、行政としてなすべきときになさなかったことに対して刑事事件として、刑事被告として逮捕されたわけです。やるべきことをしなかったということが問題になっているわけです。一個人のレベルの問題ではなかったということを改めて認識をいただきたい。
 そして、行政というものは、何もしないということは罪に問われるんだと、被害を発生させた場合は刑事事件でもう問われるんだということを今回改めてそのように司法は判断をされたと思います。ここは大きく違うんだということを御理解いただきたい。単なる個人の犯罪であったとかいうレベルの問題ではないということをどうぞ御認識いただきたいと思います。そこが抜け落ちているんではないかなというふうに疑問に思えた点でありますので、御理解いただければと思います。
 それでは次に、変異型クロイツフェルト・ヤコブ病、vCJDに関連して御質問をさせていただきたいと思いますけれども、変異型クロイツフェルト・ヤコブ病、通称vCJDと言われます。小さなvにCJDの問題に関連して、血液事業に関する問題を質問をさせていただきたいと思います。
 三月十八日の委嘱審査でも質問しましたけれども、私は血友病患者として、血液製剤を必要とする者として、また血液を必要とする者として大変深刻な不安を覚えています。今回、変異型クロイツフェルト・ヤコブ病として、一九八〇年から一九九六年、イギリス、フランスに一日以上滞在した人の献血を中止する暫定措置を決められたようにお伺いをしております。私はこれは慎重で非常に有り難いことだとは思うわけですけれども、この処置によってどれぐらいの献血者が減ると予測をされているのか。献血者は今、前回の委員会でも質問をさせていただいたように、減り続けてきているわけですけれども、どのようにされるのか。最近の献血者数、献血量、血液事業の概要を教えていただきたいと思います。
 そして、昨日、今皆さんのお手元にもお配りをしています血対課の方からいただいた資料もこのようにあるわけですけれども、皆さんのお手元に配っております。在庫の量が七〇%を切れば危機的な状況に陥っているというふうに言われるわけですけれども、この表を見ていただいても分かるように、東京ブロックというところはもう七〇パーを切っているのが現状。そして、全国でももう一番高いので北海道が九八%、しかしながら総体的に見るとかなり低くなりつつあると。そして、もう一枚のペーパーをごらんいただいたら分かるように、これ献血者数です。三月十一日現在ということでかなり数字がここへ来てがくんと下がっているというのが現状です。これ私の方で今資料を配らせていただいているわけですけれども、この実情について御説明をいただければと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
#12
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 血液の献血の状況についてのお尋ねでございますので、私の方から御説明をいたしたいと思います。
 現在、献血者数は大体五百六十万人ぐらい、年間でございますが、今家西委員からお手元にお配りいただきました資料をごらんいただきますとお分かりいただけると思いますが、本年の三月十八日現在で、赤血球製剤、これが一番緊急を要する事故なんかのとき使う製剤でございますけれども、全国平均の在庫量はお手元の資料の家西先生の資料の合計の欄の過不足率というのを見ていただくと八一%ということでございます。一日平均的な供給量の二・四日分という在庫が今あるという現状でございますが、全国的に見れば今直ちに支障が出るという水準ではありませんが、御指摘のように、東京ブロックでは六九%ということで、七〇%を切っておりますので適正在庫をちょっと切っているという面もございます。そういう意味では大変注意を要することだというふうに認識をいたしております。
 それからもう一点、変異型クロイツフェルト・ヤコブ病対策といたしまして、本年三月七日に英仏滞在者の献血制限を行おうという方針をお示ししておりますけれども、その影響でございますけれども、日本赤十字社の調査をお願いしましたところ、このまま実施をいたしますと、全国平均で約五・五%献血者の数が減るんではないか、また東京地域、東京ブロックにおきましては九・八%の減が見込まれると、そういう状況がございます。
 したがいまして、こういう形で今、血液製剤の在庫量がかなり減少している中でございますので、英仏滞在者の献血制限をどういうふうに実施していくかということにつきましては、血液製剤の安定供給に支障が生じないということを十分考える必要がございますので、今、本日十時から血液事業部会の運営委員会、安全技術調査会も今開催している最中でございますけれども、日本赤十字社の調査結果あるいは医療への影響、更には変異型クロイツフェルト・ヤコブ病の発症リスクなどを総合的に考慮してどう対応するか検討をいただいていると、そういうことでございます。
#13
○家西悟君 在庫率七割を切っている地域もあることを認めていただいているわけですけれども、そのような過不足というか在庫不足が生じていることに対して、今後の対策として何かお考えがあるのか、またその辺について、こういうことをやっていきたいとか、何かそういうものがあるならば是非とも教えていただければと思います。
#14
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 大臣からも御答弁があると思いますけれども、私の方から申し上げますと、取りあえず当面国民に常に呼び掛けをしていくということを強化をすると、今まで以上に献血者を確保する取組を日赤と一体となって私ども推進をしたいということがございます。
 それからもう一点は、医療機関サイドにも適正使用の推進をお願いするということで徹底をしていきたいというふうに思っております。
 先ほど申し上げましたように、今、十時から血液事業部会の運営委員会、安全技術調査会合同委員会を開催しておりますので、その中でも具体的な実効性のある献血者確保の対策についても御議論いただきたいと思っておりますので、厚生労働省としてもそれを受けて着実に推進をしていきたいというふうに思っております。
#15
○家西悟君 本気になって献血への呼び掛けなどをしていただきたいということをお願い申し上げたいと思います。
 それと、あわせて、後で質問しますが、今回国民健康保険法の改正で、疾病予防対策事業の補助金の一部が地方への移譲対象となっていることを考えなければならないと思います。
 元々、国が力を入れてやるべきではないかというふうに私はこういった問題は考えていたわけですけれども、これ移譲対象になっています。血液事業の対象というものも、そういうふうに書かれているような部分もあるわけですけれども、この辺について大臣、いかがお考えになっておいでなのか、併せてお聞かせいただければと思いますけれども。
#16
○国務大臣(尾辻秀久君) それではまず、血液対策どうするかという御質問、局長からもお答え申し上げましたけれども、改めて私からもお答え申し上げたいと、まず思います。
 この血液の適正在庫というのは、一日平均の供給量の三日分に対してどのぐらい過不足があるかという数字で示しておりまして、先ほど来先生がお述べいただいた数字もそのとおりであります。そして、適正在庫の七割を割ると大規模な事故等に対応できないと言われておりますから、やっぱりこの七割を切るというのは大変危険だという数字であります。それに対して、これもう先生からお話しいただきましたように、今全国平均が八一%ですから、まあ全国平均でいうとまあまあにしても、もう東京が六九%とか七割を割っている。大変深刻な状況にあるという認識をいたしております。
 そこで、今日も、じゃ何をするんだということでございますけれども、実は今日、今日じゃございません、今日三十一日ですから、明日、四月一日ですけれども、私が本部長になりまして献血の推進本部を立ち上げたいと思っております。もうそうした、言わば非常事態宣言みたいなことをやって対策を取らないと大変厳しいという認識をいたしております。したがって、私自ら先頭に立ちまして献血の呼び掛けを行います。
 それから、献血推進本部においては、関係省庁、それから関係機関との連携により、やっぱり若い人たちに働き掛けるというのは大変重要なことですし、それから企業とか官庁辺りでの集団献血をお願いするといったようなこともやろうと思っていますし、また、政府広報等を活用した効果的な献血の呼び掛けを一層強化をいたしたいというふうに思っております。
 とにかく全力を挙げて取り組んでまいりますということをまず申し上げます。
 次の質問、もう一つ御質問ありましたが、じゃそこまでのまずお答えにしておきます。
#17
○家西悟君 対策本部長としてやっていただけるということで、ひとつ安心をしているわけですけれども、やはり全般的に、皆さんこの表見ていただいたら分かるとおり、O型はかなり不足をしているんではないかというふうに思えます。O型という血液の供給というものを考えていただければ、皆さん御案内のとおり、A型の人にでもO型の血液、B型の人にもO型の血液は輸血できるわけです。逆の場合はできませんけれども、O型の人からほかの人には提供できるわけですから、是非ともこのO型の推進もしていただきたいなと。
 そして、いろんな形で広報されると思いますけれども、是非とも、私の提案です、スポットコマーシャルを是非とも流していただきたいなと。なぜかというと、紙物を配ったり、ティッシュに献血しましょうなんというものを配ったところで、じゃ献血者が増えるんだろうかというふうに思えてなりません。
 私は、こんなことを言って恐縮ではございますが、私事になって申し訳ありません、選挙の期間中、献血所があった場合、私は自分の政策を訴えるよりも、皆さん献血に行ってくださいというようなことを言いながら選挙運動をやっていたと。駅のターミナルの近くで献血をお願いしますというふうに日赤の方々が呼び掛け、呼び込みをされている姿を見たときに、血液事業法という法律ができました、そして是非とも、薬害エイズを二度と起こさないためにも、外国に依存をしないためにも是非ともお願いしたいということを言って、自分でも、おれはこれは選挙運動をしているのか日赤の献血推進運動をやっているのか何なんだろうと思いつつも、そういうことをやっていたということを思い浮かべます。
 是非ともそのように、必要とする人たち、ここで少しの血液があれば助かるという命、それをみすみす助けられないというような悲劇、そして昨今言われています大震災云々の話がマスコミをにぎわして、連日にぎわしている報道がありますけれども、ましてやスマトラ沖での問題が発生したわけですけれども、ああいうような被災をされた。これがもし日本で起きたというふうになったときには、大量の血液、血液製剤は必要になることは周知の事実ではないでしょうか。是非ともそういったことを起こさないためにも、潤沢に安定的に血液確保しておかないといけないんではないかという思いが私自身は痛烈に思えてなりません。どうぞその辺をお含みおきいただきたいなということもあります。
 そして、あわせて、厚労省の方にお願いをしたいんですけれども、委員会を始めとした各先生方に、これの表のもっと詳しいデータ、もしお出しいただけるんならば、各都道府県別のこういったものをお出しいただければ幸いかなと、お配りいただければ有り難いなというふうに思っています。なぜかというと、皆様の地元ではどういう状況があるのかということを是非とも知っていただきたい。
 私は、ある種、その辺の情報をつかみました。教えていただいたわけですけれども、目が点になりました、正直言って。余りにもすごいなと。足らないなと。これでいいんだろうかという思いもあったということを御理解いただきたいと思いますけれども、その辺、資料とか配っていただけるのかどうかも含めて御答弁ください。
#18
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 大臣からも御答弁申し上げましたように、献血につきましてはもう全力を挙げて厚生労働省として取り組んでいきたいと思っております。
 それから、御指摘のありました資料でございますけれども、県別の資料につきましては、日赤ともよく相談をしまして、できるだけ速やかに提出できるようにしたいと思っております。
#19
○家西悟君 ありがとうございます。是非ともお配りください。
 それでは、平成十八年度医療保険制度の抜本改革の論議が途中段階にある中で今回の案が出されているわけですけれども、唐突に出てきたと昨日の浅野知事も言われていたようですけれども、知事個人の意見ではなく、他の多くの知事さんや首長さんも同じ思いをしているということです。改めて、国民健康保険に対する国の役割はどういうことなのかお伺いしたいと思います。
 特に、今回、疾病予防対策事業の補助金の一部が税源移譲対象になっていることから、正に疾病対策予防は国が責任を持ってしっかりやってほしい。今回、地方六団体からは、SARS等の感染症対策や疾病対策、予防対策事業が移譲対象の事業に取り上げられた。SARS等の感染症対策や高額医療費の共同事業は現状維持で国が引き続きやることになっているわけですけれども、疾病予防対策事業の一部は移譲した。この過程というか経過について、厚生労働省のお考えを是非ともお聞きしたいと思います。
#20
○政府参考人(水田邦雄君) それでは、まず私の方から国保につきまして、今回の都道府県負担を導入するということの理由を申し述べたいと思います。
 国民健康保険制度におきましては、これは何度も議論がございましたけれども、そのものにつきましては、やはり高齢化の進展、失業者あるいは低所得者層が増える、こういうことで財政基盤が脆弱、不安定であるといった問題をまず抱えているわけでございます。この問題を解決するために、社会保障審議会の医療保険部会等におきまして平成十五年三月の医療保険改革の基本方針に即しまして様々検討を進めているわけでございますけれども、そこでも既に、この市町村国保において保険者の再編統合を進める、それによりまして保険運営の広域化、医療費の適正化、保険料徴収の充実、そういった保険者機能の強化を推進して効率的で安定的な運営を図るということが重要であるという認識はそこで示されているわけでございます。
 これらの改革を進めるべく、医療保険の改革の議論として言ったわけでありますけれども、その第一歩として、今般、財源移譲が行われるという三位一体の機会に都道府県に財政調整機能の権限の一部を移譲いたしまして、ただいま申し上げました課題に都道府県が主体的に取り組んでいただくということを私どもとしてお願いをしたものでございます。といいますと、医療保険制度改革における一つの流れと、それから三位一体の流れと、その交差点のところにこの法案、今回の法案があると、このように私ども考えております。
#21
○家西悟君 この税源移譲、税源の移譲を含めた問題について、ここにこれ、皆さんもお持ちの国保の、厚労省から配られたやつですけれども、これの百五十八ページ、疾病予防対策事業費等の補助金の一部ということで一億円という形で、その下に、都道府県が行う献血推進を図るための啓発事業に対する補助ということで一億円。
 これ、各都道府県に計算すると二百万円程度にしかならないということだと思うんですよね。そうすると、何をするんだろうなと、ある意味。もっと大胆にやるべき税源移譲であったりとか権限も移譲さしてほしいというのが各都道府県知事さんの思いだったのではないかなというふうにも思います。そして、二百万円程度ということを考えていただいたら分かるとおりで、ポスターもどの程度できるんだろう。デザイン料や紙代、印刷代等々を差し引いていくと一体何枚できるんだろう。それで推進だというふうに言われてるんですけども、これは、まあvCJDの問題が起こる前にこういうことを言われてたんだろうとは思うんですけども、余りにもお粗末ではないのか。
 そして、ある種、今、柳田委員の方からも御指摘があったわけですけども、これ減ってどういうことになるのか、皆さん御理解いただけないかもしれない。減るとどういうことが問題になるのかということを、説明を是非とも厚労省からしてもらった方がいいんじゃないかと。在庫不足は何を起こすのか、献血が不足するということは何が起こるのかということを是非とも、一点、皆さんにも御理解いただくために御説明をいただきたいと思います。
 医師の方、医師出身の方も多いわけですけども、当然そういう人たちだったらすぐに分かる話ですけども、一体どういう現象が起こるのか。そして、私自身は、半年、一年後に血液製剤不足が必ず起こると。そうするといま一度海外から輸入をしなきゃならない、不足分に対しての、不足量を安定的に供給するためには輸入に頼らざるを得なくなる、場合によっては全血、血液を含めて海外へ依存をしなければならないということになるんじゃないかっていう危惧をしているんです。
 日本ほど血液検査はされてません、海外は。NAT検査を導入したのは日本が一番最初です、HIVエイズに対しての。諸外国では、NAT検査、エイズに対するNAT検査、核酸増幅検査というやつですね、こういったものは多くの国々はまだまだしていない、費用も掛かるからとかいろんな理由で。そういった血液、安全と確証が持てるものではないものを依存に頼らざるを得なくなる事態が発生するかもしれないということを危惧しているということを私自身は思っているわけですけども、厚労省としてのお考えを含めて、どうぞ皆さんに御説明いただければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。
#22
○国務大臣(尾辻秀久君) まず、基本的に、昨年の三位一体の改革の中で私どもが申しましたことを御説明申し上げたいと思います。
 地方六団体の方々から、いろいろな補助金をもう地方に任してほしいという御提案がございました。非常に多くのものが御提案として出てまいりました。
 私どもがまず申し上げましたことは、社会保障の国と地方との関係っていうのは、まず国が一定の、全国民に対して一定水準のサービスをしなきゃいけないという責任がある、そのことを保障するということをやらなきゃいけない、その立場があります。そして、その立場の中で我々なりの役割を果たしますけれども、実際今度は、実施していただくというのはもう地方の団体の方が多いわけでありますから、市町村を主体として、都道府県もそうですけれども、その役割を担っていただく、手を携えてやっていかなきゃ社会保障っていうのはうまくいきませんよねということを申し上げました。
 ただ、そうした中で、もうこれは、私どもは同化定着っていう言葉を使いましたけれども、市町村、都道府県、地方団体が御提案なさったものの中から、私どもが同化定着をしたものというふうに判断させていただいたものについては、これはそれではこの際ですから税源移譲対象にさせていただきましょうということを申し上げて、今この話題にしていただいております疾病予防対策事業費等補助金の一部も、そのような地方団体の御提案を受けて、私どももそうさせていただきますということを申し上げたものでございます。
 まず、全体、基本的な考え方を申し上げまして、それで今、具体的な話につきましては局長から御答弁を申し上げます。
#23
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 大臣からお話がございましたように、その献血推進の啓発の経費につきましては、各都道府県で昭和三十九年から四十年以上にわたって献血推進のための啓発活動を行っておりまして、既に都道府県の業務として十分定着しているということ等を勘案して、今回地方六団体の要望を受け入れたものでございます。
 それから、家西委員からお話のございました血液製剤が不足するというときの最大の問題でございますけれども、いろいろ問題はございますけれども、一番大きな問題は輸血用血液製剤の中の赤血球の製剤、先ほど来表が出ておりますけれども、赤血球製剤が本当に在庫がないという事態になりますと、交通事故などで大規模な出血があった場合に、その方について止血のために緊急に赤血球製剤を使うということになるわけですが、それがありませんと、残念ながら死亡に至ってしまうということがありますので、私どもとしても大変その赤血球製剤は、まあ二十一日の保存期間ということでございますけれども、この需給がタイトになるというのは大変大きな問題だと思っておりますので、常に在庫状況を慎重にウオッチしてしかるべき対策を打っていかなければならないものであるというふうに考えております。
#24
○家西悟君 事故っていうことで言われましたけども、事故だけじゃないと思います。手術もそうだろうと思います。予定を組める手術なら自己輸血等々で可能だと思いますけども、例えば心臓の手術、心筋梗塞等々を起こされたり、脳梗塞を起こされて頭を開けなければならないとかなったときには、やはり出血を防ぐためには血液というものが大量に必要になる可能性がある。ましてや、現在、生体肝移植等々も進んでいるわけですけども、そういった手術を行えない。ここで血液さえあればこの人の命は助けられるのに、血液がないためにその命は、どう言うんでしょう、言葉が、適正な言葉がなかなか思い当たらないんですけども、死に至らしてしまう。そうしたときの医療関係者のショックも大きい。当然、御家族が御遺族になってしまう。そういったことを防ぐためにも、是非ともこれはやっていただきたい。
 そして、先ほど言いました、これ税源移譲ということで一億円という形で挙げられています。実際にはもっと大きな額をということを六団体を始めとした要請があったはずです。そして、それが実質的には一億円とかいうような形、そして全体では七千億円程度っていう金額が出てきたわけですけども、私は、これ、三位一体の構造改革というものの今回やられた処置というものは、あくまでもこれ数字合わせじゃないのか。本来、大胆かつ、税源移譲をしていこう、権限も移譲していこうっていうことが三位一体ではなかったんだろうか。にもかかわらず、何か今回その点について疑問が残ってしまう、このやり方はっていうふうに思えてならないっていうところです。
 そして、今回の問題に関してですけども、各都道府県の導入することによって、国保の負担の見直しで、定率国庫負担が四〇パーから三四パーに減る分、新たに都道府県が七%の財源調整機能を持つとか、国財政調整交付金は一〇パーから九パーに減るが残るとか、地方からすれば収入の不透明性、不透明な財源が一〇パーから一六パーに増えることになるとか、それだけ国と地方の仕事の責任はあいまいになるのではないかというふうに私は考えますが、この点についていかがお考えなのかということをお聞かせいただければと思います。
#25
○政府参考人(水田邦雄君) 今回の国保給付費の財源構成がただいま先生おっしゃったとおり変わるわけでありますけれども、考え方といたしまして、国におきましては全国レベルでの所得でありますとか医療費に基づいた調整を行う、都道府県においては都道府県内の市町村間の格差について調整を行うということでございまして、具体的には、これも何度も出ている議論ですけれども、各市町村で条例を作る際に、その参考としてガイドラインの策定というものを知事会それから市長会、町村会、それから総務省と厚生労働省、そこで相談をして定めることになっておりますので、昨日御披露になった知事会の御意見というものも踏まえながら、まずこのガイドラインというものを、作成作業というものを急ぎたいと、このように考えております。その議論を通じて、ただいま先生御指摘のあったそれぞれの関係というものも見えてくるんであろうと、このように考えております。
#26
○家西悟君 もっと多くの質問をしたいと思って用意をしていたわけですけれども、あと残り三分程度しかありませんので申し上げます。
 この譲渡の中で高額療養費の問題等々もあるわけですけれども、私自身、血友病で高額療養費使っています。今ひざの調子非常に悪くて車いす生活しているわけですけれども、今大体一日、血液製剤、五千単位と言われる単位ですんで、金額に直すと五、六十万ぐらいを使わないといけない。治療を受けようと思ってもなかなか、病院等の関係もあります、準備の作業があるのでしばらく時間が掛かるというふうに言われているわけですけれども、これ、本当に市町村びっくりするだろうと、この請求が行ったときに。
 こういった問題で、七十万円以上の分については出すというふうに言われているわけですけれども、本当に莫大な費用が掛かる疾病もあるということを御理解いただきたいと思いますし、尾辻大臣には是非とも、そういった問題については是非とも国が積極的に取組をしていただきたい、今後も。
 それから、あわせて、二十一世紀と言われる時代は感染症の時代だとも言われているわけです。私は、血友病として生まれてきてこの間、痛みに耐えながらずっと生きてきたわけです。そして、治療の過程でHIVやC型肝炎に罹患をさせられた。こういったものをやはり未然に防ぐことを全力で取り組んでいただきたい。そして、イレッサの問題も後で言おうと思っていましたけれども、これ時間がありませんので改めて質問させていただきたいと思いますけれども、病に苦しむ者は本当にわらをもつかむ思いで、いいと言われるものは何でもやりたい。そして、治療ができるんならば早急にやりたいという思いはだれもが持つんです。そして、痛みというものは、人の痛みは百年でも我慢できる、しかし自分の痛みは三日として耐えられないというのが、これが現状じゃないでしょうか。
 こういった優しい厚生行政であってほしい。そして、痛みを分かち合えると言ったら語弊があるのかもしれないけれども、人の痛みを理解できる、そして今回の三位一体が本当に成功するようなやり方をしなければならないんじゃないのかなと。そのためには大胆かつ積極的な取組をしなければ本当の意味での地方へ移譲していくということは不可能ではないのかということを私自身思うわけですけれども、大臣、最後にどのようにお考えになられているのか、御意見をお聞かせいただければ幸いです。
#27
○国務大臣(尾辻秀久君) 昨年来、三位一体の改革についても地方団体の皆さんと随分議論を重ねてまいりました。そうした議論を今後とも重ねながらお互いにより良いものを目指していきたいと、三位一体の改革についてはそう思っております。地方分権という一番の目標に向かってしっかりと進んでいかなきゃならぬと、こういうふうに思っております。
 そして、私どもの厚生労働行政についてもお触れいただきましたけれども、正に先生言っていただきましたように、人の痛みを我が痛みにするような、そういう厚生労働行政を目指して頑張ってまいりたいと存じます。
#28
○家西悟君 ありがとうございました。
 時間が来ましたので、質問を終わります。
 ありがとうございました。
#29
○柳澤光美君 おはようございます。民主党・新緑風会の柳澤光美でございます。
 今日は介護保険制度の見直しについて質問さしていただきたいと思いますが、質問に入る前に一言お礼を申し上げたいと思います。
 実は、三月の十七日、二回目の質問で、ハローワークの開庁時間の延長、あるいは土曜開庁、そしてまた相談業務に関して見直してほしいという問題提起をさしていただきました。尾辻大臣から、ハローワークに対する勤務体制については新方針を三月三十一日までに出すという大変明快な御答弁をいただきました。
 ところが、三十一日どころか二十九日に新しい方針を出していただきまして、尾辻大臣が言われている、行政に任せておかないで本当に政治主導でスピードを持って変えようということを即実行していただきましたことに、この場をかりまして心から、尾辻大臣だけではなくて、西副大臣も、今日は衛藤副大臣もいらっしゃらないんであれですが、御礼を申し上げたいと。また、この法案審議で本当に忙しい中を厚生労働省の皆さん、大変な対応で御苦労をされた、そのことに関しても併せて感謝を申し上げたいと思います。
 実は、岸委員長からも、おまえ、新人の割には頑張ったじゃないかという声を掛けていただき、私は参議院議員になって本当に、良識の府で、特に党派を超えていいことはいい悪いことは悪いということがきちんと確認できる、さらに厚生労働委員会に所属ができて本当によかったなと心から思っております。
 どちらにしても、私の立場は、民間の中小零細を中心に、職場に働く者の声を、職場の現状とそれから働く者、生の声を率直にこの場で問題提起を今後もさしていただきたいと。どちらにしても、おかしいことはおかしいし、悪いことは悪いときちんと確認することが大事だと思います。
 甘えついでに一つお願いをさしていただきたいんですが、実は私、山本議員を中心に民主党の方で自殺対策のプロジェクトを議論さしてもらっているんですが、二月の二十四日に、本当にこれは皆さんの配慮、特に野党の皆さんの特別な御配慮をいただいて参考人質疑も行われました。このことは本当にできるだけ早い機会に超党派で自殺予防の総合対策というのを取るということも是非実現をしていただきたいなということをこの場をかりてお願いをしておきたいと思います。
 どちらにしても、介護保険制度の問題もそうなんですが、今、行政に今一番求められているのは、利用者本位にどう制度といわゆるハードとソフトを変えていくかということだと思います。
 私は、先回も問題提起さしてもらったんですが、尾辻大臣も一部そうだねというふうにおっしゃっていただいたように、大体、開庁という言葉に僕は大きな隔たりがあるだろうと。むしろ、営業日と営業時間というふうにそっくり変えられたらどうかなというふうに率直に思っています。決してハローワークの問題ではなくて、地方自治体も引っくるめて、役所の営業日と営業時間というのは抜本的にもう一回見直していく必要があるだろうという問題提起を是非さしていただきたい。そうはいっても簡単には、地方の問題がありますから。
 ただ、家西議員も先回、質問の中で言わしていただいたように、例えば血液検査のエイズ検査でも、保健所が非常に営業時間が短いという問題提起がありました。少なくとも厚生労働省が所轄する役所というか組織の中では、もう一回その辺が、あえて言いますが、営業日だとか営業時間というのをもう少し柔軟に対応できないかと、利用者本位に変えれないかということを是非検討していただきたいと。
 今回、新方針にも私が言ったとおり入れていただいたんですが、シフト制って言葉が入りました。営業時間と個人の就業時間は切り離せるんですね。だから、営業時間が延びることによって残業が膨大に増えるとか、土曜日開庁によって休みが取れないということではないんですね。交代でやっていけば、働いている方に大きな労働条件の変化はないわけです。とすれば、ハローワークだけではなくて、行政の組織というのは柔軟に対応ができると。是非尾辻大臣に、厚生労働の所轄のところだけでももう一回その辺の検討がしていただけるかどうか、ちょっと御見解をお聞かせいただきたいと思います。
#30
○国務大臣(尾辻秀久君) まず冒頭、お褒めをいただきまして痛み入っております。
 先生方の御意見というのは正に国民の声を背負っておられるわけでありますから、それを尊重するというのは私どもの当然の立場だというふうに思います。そして、このたびのお答えを出さしていただくに当たりましては、武見理事、山本理事、両理事を始めとする、また改めての先生方の大変な御指導をいただいたことを申し上げて、むしろ私の方からも御礼申し上げたいと存じます。
 そうした中で、今のお話でございますが、具体的にどうするかということは今直ちにというわけにはいきませんけれども、また申し上げるわけにもいきませんけれども、大きくは検討させていただくべき事項だと思いますから、検討させていただきます。
#31
○柳澤光美君 是非よろしくお願いしたいと。この後も、できるまでまた問題提起をさせていただこうというふうに思っています。
 それから、どちらにしても、今回質問に立たさしていただいて、何か変えるときに法案を作らなきゃいけない、あるいはそれによって予算付けをしなければいけないということではなくて、法案を作ったり予算付けをしなくてもすぐ変えれることというのはたくさんあるわけですね。
 そのハローワークの変更にしても、私は是非お願いしたいのは、先回、JOBカフェOSAKAの新しい取組のお話をさしてもらいました。それから、これから民間開放とか市場化テストも進みます。そのことが全く別のことではなくて、その良さを既存のハローワークに取り入れるものは全部取り入れて、その良さの拡大を既存のところに図るということを同時並行で進めないと本当に効果がないというふうに思っています。それをどこまでスピードアップできるか。
 先回提案さしてもらいましたように、特にこの失業対策というのは、二〇〇六年から人口減少になる、で、もっともっと労働力が必要になる、女性の方も高齢者の方も、もっと言えば障害者の方もたくさん働いていただくという意味でいくと、大変大事な取組だというふうに思います。私の方も、これからも、全国、組織がありますし、現地調査も含めて具体的な問題提起をずっと続けていきたいというふうに思いますので、是非よろしくお願いしたいと思います。
 介護保険制度の見直しについて質問したいと思うんですが、どちらにしても法案の本格審議というのはこの後になってくると思います。ですから、今日は私の方では、制度見直しの基本的な考え方と、特に今回の変更で人にかかわる部分について質問をさしていただきたいと。
 二〇〇四年度で、厚生労働省の方から、年金、医療、介護、生活保護を含めて、社会保障給付費がもう八十六兆円になると。しかもこのままいけば、私もそのど真ん中にいるんですが、団塊の世代が大きな塊で高齢化をしますから、二十年後には八割以上増えてくる。先ほど言いましたように、人口減少社会に入って逆ピラミッド型になる。とすると、一番やはり避けて通れない問題というのは財源問題だというふうに思います。今回の制度の見直しは、その財源問題に対して真正面から取り組んでないと私は思うんですね。財源をどうするか。足りないわけですから、従来の、うんとたくさん財源があればどんな制度も作れますし、給付も増やせるんですが、足りないとすれば、方法は二つしかないと。入ってくるのを増やすか、出ていくのを減らすと。
 一つは、ですから、二十歳まで、二十歳以上まで拠出を広げようというテーマ、これは見送りになりました。保険料を上げる、これは順次現場で上がってきますが、という方法。それから、もう一つは支出を減らす。どう減らすかと。無駄遣いをどうなくすかということをやらざるを得ない。ところが、真正面から取り組まないで、いわゆる利用料でいえばホテルコストみたいなところへ行きましたし、それから支出を減らすというのは、非常に見えにくい介護予防によって増やしませんと。じゃ具体的にどうするんですかという辺りが見えない中で問題提起をされている。大変言い方は悪いんですが、非常に狭い分野の議論になってしまっているというふうに思っています。
 このことはちょっと今回の議論から外さしてもらいますが、ただ、財源問題を除いても、今回どうしても介護保険制度を見直さなければいけないのは、この五年間、量的な拡大を進めました。このことは必要だったわけです。急激に高齢者が増えてきますから、事業者も事業所も増やさなきゃいけない、あるいはホームヘルパーさんも拡大しなければいけない。ただ、この五年間たって、今後の五年間、本当にそのサービスの質をどう変えるかというのは、財源の問題とは全く別にあるというふうに思っています。
 その中で一番議論になるのは、私は人の問題だろうと。今回はちょっと、今回の、社会保障審議会介護保険部会の介護保険制度の見直しに関する意見というのが昨年の七月末に出ていますが、これをじっくり読ましていただいているんですが、問題提起は私は非常に正しくとらえられていると。ただ、それが具体的になったときに非常に、なかなか思うようにいかないというのが今回の法案の中身だというふうに思うんですが。
 実は、人の問題でいいますと、簡単に言ってしまえば、ケアマネジャーが本当にきちんと利用者に最適なプランをまず組む、そしてそのプランに基づいて、いわゆる訪問介護の責任者になっているんですが、サービス事業所では肝心かなめになるんですが、サービス提供責任者が本当にその役割を十分果たして実行のところの責任をきちんとする。さらに、職場で、現場で働かれるヘルパーさんの皆さんが生き生きと働けるということが一貫して行われたら、これが一番サービスの充実につながるというふうに思います。
 今回はケアマネジャーさんの件は外します。今回この報告書で書かれているように、介護保険制度は、事前規制から事後規制へという規制改革の大きな流れの下で事業所とヘルパーの数を量的に拡大したと、この目標はある程度達成できたと、しかし最大の課題はサービスの質だと。このサービス改革をしなければならない。
 実は尾辻大臣も、衆議院の厚生労働委員会で、民主党の城島議員の質問に対して、介護というのはマンパワーの世界だと、ホームヘルパーに限らず介護事業所における人材の確保の必要は極めて高いという答弁をされています。私もそのとおりだろうと。人材の資質の向上とその人が働く労働環境の改善、これも不可欠だというのが報告書に出ています。このことをきちんとしていくということが、今回五年間、介護保険制度を見直す大きな柱になってくるという前提でちょっと具体的に、特に今回在宅ケアを中心に充実しようという中では、訪問介護のところを中心に具体的にちょっとお聞きしたいと。
 今、ホームヘルパーさん、導入以降、二級、一級、介護福祉士、これが今何名いらっしゃるのか、実際に働いている方は何名なのか、教えていただきたいと思います。
#32
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。
 まず、訪問介護サービス従事者の数でございますが、今働いておられる方は平成十四年十月時点で二十六万四千人になっております。このうち介護福祉士が二万六千人、それからヘルパーの研修ございまして、一級課程の修了者が一万八千人、二級課程の修了者が十八万七千人、三級課程の修了者が七千人ということで、二十六万四千人のうち二級課程の修了者の方が全体の約七割を占めている状況でございます。
 養成の研修の状況で申し上げますと、ただいま申し上げましたように、御説明が前後いたしましたけれども、ヘルパーさんの養成研修一級課程、二級課程、三級課程ございますが、平成十五年度に修了された方は一級課程で二万人、二級課程で三十一万人、三級課程で一万七千人となっておりまして、十五年度一年間で一級から三級の合計での数は三十五万人の方が修了されております。
 研修修了者の実数把握を始めましたのは平成三年度からでございますが、十五年度まで研修修了者の累計は、一級から三級まですべての累計いたしますと二百三十五万人という数になっております。
#33
○柳澤光美君 実は私もこの数字を聞いてびっくりしたんですが、量を増やすということがあったとしても、二百三十五万人も多くの皆さんがやはりホームヘルパーの資格を取ろうと、ヘルパーの資格を取ろうと。これは決してただではなかったわけだと思います。費用も掛かったし、時間も掛けて取られている。でも、実際に働いている方は二十六万人しかいらっしゃらないと。早く言えば一割だと。
 この一番大きな原因は何だと思われていますか。
#34
○政府参考人(中村秀一君) 私ども、先ほど申し上げましたように、現在の統計を取り出しておりますのは平成三年度から、また、このようにヘルパーの研修を、一級、二級というような研修体系をつくってまいりましたのも平成三年度以降でございます。
 いろんな動機でヘルパーの研修受けられる方がおられると思いますが、一つは、やはりホームヘルパーとして就業されたいという動機がかなり大きいと思います。また、地方公共団体の方では、在宅での御家族の介護、そういったことにも、そういう研修受けておけば非常に適切な介護ができると、そういうようなことも目標にされておりますので、資格として取っておく、あるいは現実問題、自分のところの要介護の親御さんなどを介護するために研修受けられたという方もあるのではないかと思います。
#35
○柳澤光美君 いろんな事情があると思いますし、その介護に関する理解を持っている方がたくさん増えていくということは決して悪いことではないというふうには思いますが、費用を掛けてせっかくその研修を経て認定を受ける。ところが、いざ働こうと思っても、逆に言えば、二百三十五万人もいて今二十六万人で足りているわけですから、働くところがなかなかない。そういう意味では、ヘルパーさんの労働条件が、働きたい人が多くて働くところが少ないわけですから、処遇として決して高まらない。それから、事業主の方も非常に人を扱いやすいというか、都合のいいように使えるという実態が現実としてあるというふうに思います。
 ですから、人を育てるときに、今回ホームヘルパーさんの実態を見ると、一番問題は、非常に離職率が高いんですね。勤めてもすぐ辞めてしまう。とすれば、その質を高めるということがどうにもならない。いつでも代えれる。これはいろんな要件あります。本人の問題もあるんですが、事業主が勝手に代えるというのもあるかもしれません。
 この一番離職率が高いというのは、どこに原因があるというふうに今とらえられていますか。
#36
○政府参考人(中村秀一君) その離職率の問題、私どもも非常に気にしているところでございます。
 そういうことで、そういうことでと申しますか、申し上げたいことは、介護にとっては介護従事者の質の向上が大事であると。それは、今、先ほど先生が引用されました介護保険部会の報告書でも書かれていると。そういうことで、私どもも介護サービス従事者の研修体系の在り方なども専門家も入れまして検討しているところですが、そこのところでも、今、先生から御指摘ありましたように、毎年三十万人近いヘルパーさんにつきましては大量の養成が行われているにもかかわらず、能力のミスマッチや不十分な処遇条件によって就業率が一割から二割程度にとどまり、さらに、短期間の離職が多いなど、労働力の使い捨てとなっている実態があるのではないかと、こういうふうに分析しております。
 つまり、一つの問題点としては、現在のヘルパーさんの養成研修のストライクゾーンが、現場なりそういったところの、先ほどその介護の質というお話がありましたけれども、これからの高齢者介護に必要な能力が今の研修で十分なのかどうか。量の拡大ということを目指してやってまいりましたけれども、そろそろそこのところを変えなければならない。また、需給関係がございますので、御指摘がありましたように処遇の条件もやや問題があるのではないかと。そういう認識から、ヘルパーの養成課程の普及によりまして介護に対する国民的な理解や参加のすそ野は大きく拡大した成果がございますが、本来の目的である専門的な労働力の確保、サービスの質の確保という面では私どもも様々な問題があると考えておりますので、ここのところはこれからの方向として見直しをしてまいりたいと思っております。
#37
○柳澤光美君 済みません、今働いている方でいいんですが、ホームヘルパーさんの賃金水準がどのくらいで、ほかのサービス産業とかを中心にしたところと比較して高いと思われていますか、安いと思われていますか。
#38
○政府参考人(青木功君) まず、賃金構造基本統計調査による数字を御報告申し上げます。
 ホームヘルパーの賃金水準につきましては、平成十五年の賃金構造基本統計調査によりますと、パートタイマーを除いた一般労働者では平均時給で約一千百六十円、またパートタイマーの方では平均時給約一千百九十円でありまして、一般労働者とパートタイマーの間で賃金水準が余り変わっていないということが一つございます。
 そして、同じ調査によりサービス業全体を見ますと、一般労働者では平均時給が千八百十円でございます。パートタイマーでは平均時給千三十円となっています。サービス業とのかかわりは今のとおりでございます。
#39
○柳澤光美君 本当にこれから介護保険制度を見直して、そこに働く人、人が中心になるとすれば、その実態をもう少し別枠できちんと把握をしていくということが必要だと思うんですね。
 それからもう一つは、労働基準局長名で昨年の八月の二十七日に「訪問介護労働者の法定労働条件の確保について」という通達が送られています。このことは大変良かったんですね。事業主等もなかなかこの辺の、これは労働条件というのは、法定労働条件を守りなさいという当たり前のことを当たり前に出した通達なわけですが、でも、これを出した原因というのは、逆に言えば、非常にその辺があいまいになっていて、法定労働条件も守られていないから私は出したと思うんですが、その辺の見解と、これを出した以降何がどう変わったか、その辺、具体的にお話しいただきたいと思います。
#40
○政府参考人(青木豊君) 今御指摘になりました通達でございますが、これ平成十四年、十五年に、大変、訪問介護事業所においては訪問介護労働者の法定労働条件が確保されていないんじゃないかということで調査をいたしまして、そのときにはやはりそういうことでありました。
 例えば、労働条件の明示、これは労働条件の基本中の基本でありますけれども、この明示というものをしなくちゃいけないというわけでありますが、これが明示されていないものが五割を超えるというような状況でありましたし、それから勤務時間につきましても、例えば利用者宅間の移動時間は通常労働時間となると思われますけれども、これを労働時間としていないというようなものが七割を超えるというような状況でありましたし、あるいは事業所と利用者宅間の移動時間、これも通常は労働時間となると思いますけれども、これを労働時間としていないというのが八割近くに及んでいるというようなことでありましたり、あるいは、そういった労働者に対しまして業務報告書作成を義務付けているような場合に、その作成して報告をしなくちゃいけないわけですが、その作成時間なども労働時間としていないというような状況がありました。あるいは、業務命令によって研修をするというようなときに、その研修する時間を労働時間としていないというようなものも多く見られたというようなことでございましたので、今の委員が御紹介ありました通達を出したところであります。
 そこの通達では、こういったまず訪問介護労働者につきまして、おっしゃいましたように、法定労働条件をきちんと確保するという観点から、労働条件の明示を徹底するでありますとか、あるいは労働時間、特に移動労働時間についての適正な管理と適正な把握というようなことを、あるいは、急に利用者からキャンセルがあったときに急に休業となるわけですが、休業手当を支払うというような問題でありますとか等々のことにつきまして明確にするということで通達を出しまして、それに基づいての指導をいたしておるところでございます。
 これらにつきましては、私どもとしてはそういう、これは平成十六年に、先ほどお触れになりましたように八月に出しましたものですから、これを今、これを基に指導をいたしておるという状況でございます。
#41
○柳澤光美君 これを出していただいたことは大変感謝をしていますし、ただ、お願いしたいのは、こういうものは出すのが目的ではなくて、出した後、再度調査をして、どう変化してきたのか、それから問題がどこにあってどうするのか、具体的な指導を県の方と連携するなりなんなりしてもう一歩突っ込んだ取組をするということが大事だと思います。
 どちらにしても、今回制度見直しの中で非常に部分の細かい、じゃ介護支援はどういうふうにやるんだとかという議論になっていますが、是非お願いしておきたいのは、実際今介護の職場で働いている皆さんが、どういう人たちがどういてどこにいるんだと。で、そこに働いている人たちの労働条件は、賃金、労働時間ひっくるめてどうなっているんだと。それから、たくさん増えた事業所が実態としてどうなっているんだ、事業所ごとにどういう問題があるんだということを整理をして、この五年間でこの部分をこう変えていきますというようなその提案が併せて出てこないから、議論がとっても部分のところへ行ってしまっているというふうに私は思いますので、この後、いよいよ法案審議本格になっていく中で、この辺、更に更に私の方ではまた質問させていただきたいと思いますが。
 その中で一つ、この報告書の中でも、「雇用管理の在り方」で、在宅サービスの主たる担い手であるホームヘルパーの実労働者の八割は非常勤であり、登録型ヘルパーが多いと、これが問題だという問題提起が明確にされています。
 この件に関しては、二月の二十三日に衆議院の厚生労働委員会で民主党の城島議員の質問に対して、実は青木職業安定局長がそのときにどういうふうに答えたかというと、ホームヘルパーの雇用形態を調査したことはありません、ただ、民間の介護労働安定センターの調査結果を基にしますと、ホームヘルパーの雇用形態について、正社員が五三・五%、パートタイマーが二九・二%、いわゆる登録ヘルパーが一六・一%というふうに答えられています。でも、報告書は八割が登録型、いわゆる実労働者で非常勤だというふうになっていますが、これはどっちが正しいんですか。
#42
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。
 常勤、非常勤というような分類の仕方と、それからその中で、登録ヘルパーはそういった意味では非常勤でありますけれども、登録型というのはもう一つ定義を入れませんとくくり出せませんので、今先生から御指摘のありました介護労働安定センターの分類によりますと、登録ヘルパーというのは、所属先に登録しておいて仕事があった場合に本人の都合の良いときだけに勤務する方という分類で、これが全体を一〇〇といたしますと四割になっていると。で、この介護労働安定センターの雇用形態の分類では正社員と非正社員、登録ヘルパーと、こう三分類になっておりまして、正社員が二八・七%、非正社員が二九・七%、登録ヘルパーが四〇・一%というふうになっております。
 私、今の先生の八割という数字は、推測でございますのでまた精査いたしますが、どちらかというと正社員の方の中にも短時間労働者の方がおられる、それから非正社員の中の方でも常勤労働者の方もおられるので、その入り繰りを整理いたしますと常勤労働者が二割、非常勤労働者が八割。で、登録型かどうかの定義は調査によって異なると思いますが、非正社員の中でもあるいはその形態としては登録型でされている方もおり、八割という数字がもしあるとすれば、その短時間労働者、非常勤の方をほとんど登録ヘルパーとみなしている認識ではないかと思っております。
 今の根拠といたしました出典の財団法人介護労働安定センターでは、全体を一〇〇とした場合、登録ヘルパーは四〇・一%となっております。
#43
○柳澤光美君 済みません、ちょっと余計なことなんですが、先回もお願いしたんですが、私、先生と呼ばれるのが大嫌いなものですから、是非、委員か議員に変えていただきたいというふうに思います。
 私は、もう一回この辺の、さっきも言いました、いわゆる介護で働く、働いている皆さんの実態を、賃金や就業時間等の労働条件もひっくるめて、あるいは雇用形態もどうなっているかというのは厚生労働省できちんと把握をしないと私は駄目だろうと思っています。そうじゃなければ戦略が立てられないですよね。
 その中で、今回、やっぱりこの登録型のヘルパーさんというのが、本当に人材を育成するというときには非常にネックになってしまうんです。
 元々ヘルパーのお仕事というのは決して知識だけではないんですね。やっぱり実際経験をして、経験を積み上げて、そのいわゆる経験が積み上がっていかないと能力が高まっていかない。ところが、登録によって、もっと言わば直行直帰型なんですね。職場へ行ってそのまま帰っちゃう。ですから、指導を受ける場もなければ情報交換もないしという非常に乱暴な働き方になる。
 で、この登録型のヘルパーさんというのをどう変えるか。私は、今回、研修して育てます育てますと言っていますが、現実的に最も大事な研修というのはオフJTじゃなくてOJTなんです。職場で仕事をする中で指導をしてあげる、あるいは先輩の経験をきちんと伝えてあげる、本とか何かではつかめないんですよ。このことをやらないと人材の育成というのはできないんですね。
 とすると、その登録型というのを、私は、今後厚生労働省としてどうとらえていくのか。考えがあれば簡単にお願いします、時間がないんで。
#44
○政府参考人(中村秀一君) 簡潔に申し上げます。
 ここのところは悩ましい点でございまして、登録型ヘルパーさんの欠点といたしましては、事業所に寄らず直接利用者宅に訪問する、先生から御指摘のあった直行直帰型が多くて、そういった意味ではチームでの対応に欠けるという問題がありますし、専門性の集積とかそういった面で、技能の集積といった面で問題があるということはよく存じております。
 ただ、ヘルパーさんのこの拡大してきた歴史を見ますと、有償ボランティアなり、そういった方々を吸収するという流れがあり、そういった中でこの登録型ヘルパー制度が非常に大きな役割を果たしてきた歴史的な流れもございますので、その辺もよく考えながら、参加される方の中にはいろんな働き方を希望する方もおりますので、一概に決め付けもできませんので、欠点を直しながらできるだけ良い方向に持っていくというのが基本的な方策ではないかと思っております。
#45
○柳澤光美君 今回、介護保険制度のこの五年間の見直しというのは、ここが大事なテーマなんですね、人の問題が。とすれば、もう即、僕は入ってほしいんですよ、どういう形でやるんだと。とすれば、登録型ヘルパーが直行直帰型にならないで、必ず事業所を経由して行く。その行かれた先の状況。
 なぜかというと、今回変えますよね、介護支援に。従来みたいに生活支援じゃないと切り替えるわけでしょう。今まではどうしてそれができたかといえば、食事を作ってあげたり、場合によったら掃除だとか庭の草むしりまで、言われたとおりやってきなさいということだからできたんですよね。今度はそれを断らなきゃいけないんでしょう。ですよね。
 ということを考えると、大至急この辺の仕組み、枠組みづくりをやらないと駄目だと。あえて問題提起にとどめますが、今回の法案審議の中に人の部分では是非その辺、同時並行で進めていただきたいなというふうに思っています。
 その中で、この中には今のいわゆる資格、二百三十五万人も取った方が僕は大ショックを受けるし、今働いている二十六万人の人も一番大ショック受けているのは、いわゆるこの介護職員というのは今のままではもう駄目です、切り替えます、考え方としては介護福祉士を基本としますというふうに明言しています。
 そうすると、じゃいつまで、もう前向きな人はじゃいつまでに介護福祉士を取ればいいんだと。それを取るには、仕事をしながらどこで取るんだと。今持っている能力が本当に駄目になっちゃうのかと。介護予防導入によって、じゃ今までの働きがどういうふうに変わるんだという、そのハードのことばっかし言っているんですが、ソフトの部分が具体的な流れが一つもありませんから、今回の法案審議の中に、それ同時並行で動かないと議論がとっても隅のところへ行ってしまう、全体の問題ではなくて。
 この辺の介護福祉士にしていくというその大枠、どのくらいの人数。私は先ほど言いましたけれども、団塊の固まりが行くとすれば、今二十六万人の働いているうち一割ぐらいが介護福祉士さんですよね。少なくとも、介護福祉士さんに切り替えるとすれば、二十六万人、大至急やらないと間に合いませんよね。なぜかといったら、介護はがんがん増えていくんですよ。その辺の全体の今流れ、簡単にお答えいただきたいんですが、どのくらいの人数を介護福祉士まで持っていくのかどうか。その前段階に今の二級、一級とは違う対応をするのか、ちょっとお聞かせいただきたい。
#46
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。
 方向性としては、これから介護に従事される方は介護福祉士を基本とするという方向性を出しておりますが、これは将来の姿というふうに打ち出しております。したがいまして、例えば二〇一五年、団塊の世代の人たちが六十五歳になり切る時期までにどのくらいのホームヘルプサービスが必要になるか。その際に、介護福祉士の人たちが中心になるようなふうに持っていかなければならないというふうに考えました場合に、現実問題として、今ヘルパーさんの十人にお一人しか介護福祉士さんでいらっしゃらない。九割の方、七割の方がヘルパー二級の方でありますので、そういった方々の資格を土台にした上で、さらに経過的にそういった人たちのキャリアアップの仕組みも考えていくと。今資格を持っていらっしゃる方が働けなくなるということではなく、これから入る方々はできるだけ介護福祉士に向かってやっていくという、現行から当面の移行措置、そして将来の在り方としては介護福祉士を基本としていくと。ニューカマーについては介護福祉士さんが例外を除いて中心になると、そういったシステムを考えておりますし、それを実施に移していかなければならないと考えております。
 まだ検討中でございますので、平成十七年度に具体的なカリキュラムや実施方法について私ども検討をさせていただき、早ければ介護保険法の改正案が施行される十八年度以降、姿をきちんとお示しし、当面の措置、それから将来的に、それも五年、十年というようなスパンが必要だと思いますので、そういうスパンの中でやっていく。その際、当然のことながら、現在実務に就いておられる方については引き続き従事可能であり、かつスキルアップが図れるような手はず、手順を整えていくということを考えております。
#47
○柳澤光美君 言われていることがよく分からないんですが、要は、何かまだまだ先送りされていくのかなと。ただ、その辺を僕はもう少し先行して、同時並行でもう少し具体的に示していかないと本当に混乱が起きますし、今日はこれ以上言いませんが。
 もう一つ、私、今回、問題提起したいのは、先ほど言いましたケアマネジャーさんがケアプランを作ります。ですから、このケアマネジャーさんは本当に大事なキーマンですから、この人の処遇をどうしていくかといったらこれは大きな課題で、大切にしていただきたい。そこが公正で公平でなければどうにもならなくなりますから。しかし、実際、職場に下りてくるとどうなるかというと、サービス提供責任者というのがいるんですね。
 これは質問でもう答えてもらうよりも僕の方で確認しますと、配置基準では月間のサービス提供時間が、簡単に今大体四百五十時間を超えたときに一人、あるいは訪問介護等の数が十人を超えたところにサービス提供責任者を付けるという表現になっています。
 私は、是非お願いなんですが、このサービス提供責任者という方は、今度はケアプランに基づいて実際に介護を行うときのキーマンなんですね。ホームヘルパーさん一人一人にどういうお宅でどういう介護をしてもらうかというマネジメントの中核になっていくわけです。ところが、この方の位置付けが非常に不明確なんですね。実際、この方は全部、労務管理もひっくるめて作業計画が全部あって、しかもヘルパーさんの指導、教育、報告書の作成まであるんですが、実質的には本人がいわゆる介護の仕事に大きな時間が割かれて、本来あるべき作業になっていない。
 ここのところを今回の制度見直しの中で、サービス提供責任者を、もっと資格だとか作業だとか、位置付けを明確にして、場合によっては私は、介護報酬もちょっと明確にするぐらいのことをするのが、今回、人の部分でいくとここが一番大きな課題になってくるのではないかというふうに思うんですが、これに対してどう今考えられているか、お聞かせください。
#48
○政府参考人(中村秀一君) 先ほど委員からケアマネジメントの在り方、ケアプランをきちんとすること、それが今度はホームヘルプ事業所の方で的確にサービス管理がなされ、良いサービスが利用者さんに提供されると、その流れが大事だという御指摘がございました。私どもも正にそのとおりだと思っております。
 サービス提供責任者の在り方については、十五年四月に介護報酬を見直す際にもいろいろ御意見もちょうだいし、議論もあったところでございます。十八年四月に介護報酬の見直しなり基準の見直しがございますので、今委員の方から御指摘があったサービスの質の向上の観点から、サービス提供責任者について、よりその権能を発揮する方向、それからサービス提供責任者たる人の要件、そういったものについて見直すことが、検討いたしまして、対処できることが成案が得られましたら、それは、また関係の方々、支払の側もございますし、いろんな問題がございますので、理解も得ながらコンセンサスを得て、得られれば実施してまいりたいと思います。
#49
○柳澤光美君 行政の私一番問題なのは、いつも指摘させていただいているんですが、スピードアップだというふうに思っています。先ほど言いましたように、法案を整備したり、予算付けをしなくても、すぐでもやれることはたくさんあると思っているんです。
 そうすると、先ほどありましたように、調査、いわゆるこういう通知を出していただきますよね。これだけでも事業主の方が大きく変わってくる。あるいは、サービス提供責任者というのは付けなさいということになっているわけですから、それがどうなっているかと。できるだけその人にいわゆる介護の現場の仕事ではなくて本当に与えられているマネジメントの仕事を、特にその人員配置、僕らで言うと人員配置なんですが、そして、しかも教育ですね、先輩としての、という仕事をきちんと今からでもしなさいというところを同時並行で動かす。今度は、介護報酬も踏まえて、その中でどう位置付けるかというのは後からでもいいですが、その辺のところは、私は動けるところから動いていくということをお願いしたい。
 実は介護報酬の在り方も何点か本当に指摘をしたいというふうに思っていたんですが、時間がありませんので、これからまた法案審議の中で、私の場合には、特に今回、私は、やっぱり施設介護よりは在宅介護で、訪問介護というのは大きなウエートになっていきますし、そこのところをうんと大事にしていく。それには今回の改革は大きな柱で財源問題ではなくて人の問題があると。ですから、厚生労働省として、そこに働く人たちの賃金から労働条件から処遇、あるいはその人たちがどういう今、もっと言えば何時間教育を受けているか、どれだけ実績持っているかというのだって僕は測れるというふうに思いますし、それには、ある意味で、これは言い方悪いかな、急激に増やしましたから、僕は事業主だとか事業所の中にも非常に問題の多いところ多いと思うんですね。今日は質問しませんが、不正請求等でも指定取消しありますよね。特に、市町村で決めている問題もありますから、それはやっぱりばらつきもひっくるめてトータルで厚生労働省の本省として把握をしていく。どのくらいの規模でどうやったときに働く人のところにしわ寄せが行かないで事業としても成り立つかと。
 実は、連合の連合総研の調査でも、このままきちんと賃金を払ったほかに、この通達で出た法定労働条件を守って、しかも、入って当たり前な社会保険の制度にきちんと、年金とか介護だとか、雇用保険もそうですよね、入れたらほとんどの会社はつぶれてしまうというような問題提起もあるんですね。
 だから、今の状況はどういうことかといいますと、本当に働く人たちに非常に大きなしわ寄せが行っている。だから、もちろん訪問介護だけではなくていろんな多角的に事業を広げてトータルでは何とかやっていますが、訪問介護だけでいくとなかなか利益が出てこない。そうすると、労働条件、働いている人に強いしわ寄せが行く。だからなかなか育ってこないという悪循環に私ははまっているんだろうというふうに思っています。
 ということで、今回は人の問題を提起させていただきました。もう大臣はお疲れですから、もう特別答弁は求めませんが、是非政治主導で、本当にこの介護保険制度というのは日本の国にとっては大変大事な柱になりますし、五年過ぎて、これからの五年間というのは今までの五年以上に大切なときだというふうに思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 質問を終わります。
#50
○足立信也君 民主党・新緑風会の足立信也でございます。
 先週の本会議質問で、特に国保の問題でしたので、そこでやはり医療とは何だと、医療における裁量とは何だと、そしてその中で三位一体というのはどういうふうに考えるんだということを、私の思いを伝えさせていただきました。
 それに対して党の中からは、質問に比べて答弁がお粗末だという意見もございます。そしてまた、大臣本人から、言葉足らずであったので委員会の席できちんと議論をしてくださいということを伺いました。本日はもちろんもっと突っ込んだ議論をしようと思っておりますが、今審議されている法案の中で、もう一つ介護保険施行法の改正案というのがございます。この点、この法案についてはなかなかデリケートな部分があって触れられない部分が多いと思いますので、私はその法案に対してまず質問したいと思います。
 これは何が問題になっているかというと、措置入所ですね。措置入所というのを考えた場合に、特別養護老人ホームと、それから養護老人ホーム、市町村にとって二か所措置入所したわけですね。保険の管轄としては、特別養護老人ホームが介護保険で養護老人ホームが老人福祉法、そういう違いがあるわけですけれども、条件を見ると、六十五歳以上で身体上若しくは精神上又は環境上の理由、経済的理由とかいろいろあります。結局ほとんど同じなんですね。平たく言いますと、特別養護老人ホームが、介護が必要なんだけれども居宅では見られない人、養護老人ホームが、養護は必要なんだけれども居宅では見られない人、それぐらいの違いしかないわけです。
 実際それで、平成十二年の四月以前に措置入所になった方が両方の施設にいる。どちらも当然のことながら、五年間の時限でありましたから、もちろん養護老人ホームの方は要介護認定をしていったわけですね。養護老人ホームの方々も、これは介護三施設の話じゃないですよ、養護老人ホームの話です。養護老人ホームの方も年齢を重ねるにつれて要介護認定者が増えていった。これ同じような状況なわけです、比率の違いはありますけれどもね。その点について議論したいと思います。
 まず、今回の法改正について、なぜ同じような条件なのに特別養護老人ホームのことだけが殊更取り上げられて、そこに対する軽減措置というのを延長を図ろうとしているのかということがポイントです。まずその前提条件といいますか、前段階として特別養護老人ホームと養護老人ホームの、まず入所者、それから要介護認定者数ですね、それがどれぐらいの割合なのか。そしてもう一つ、その中で、生活保護、被保護者数がどれぐらいいるのかということを前提条件として教えてください。
#51
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。
 特別養護老人ホームでございますが、入所者数、平成十五年十月一日現在三十四万一千二百七十二人になっております。特別養護老人ホームは要介護認定を受けた方でないと入れないということでございますので、例外がございます。旧措置入所者ということで、要支援非該当の方は五年間だけですが、今もうほとんど百人くらいになって、みんな行き先も決まっているということでございますので、理論的に言いますと、三十四万一千二百七十二人が建前としてはその要介護認定全部受けていると、こういうことでございます。
 生活保護の被保護者数につきましては、平成十五年十二月末現在、特別養護老人ホームで入っておられる方の被保護者数は一万二千六百九十八人でございます。
 養護老人ホームについて申し上げます。
 同じく平成十五年十月一日現在、養護老人ホームの入所者数は六万三千八百三十三人でございます。要介護認定の状況につきましては、養護老人ホームは、念のために、確認のために申し上げますが、介護保険の施設ではございません。要介護認定を受けておられる方は入所者の二一%でございまして、要支援の方が二・四、要介護の一、七・九、要介護二、五・〇、要介護三、二・六、要介護四、一・二、要介護五、〇・四という形になっております。
 それから、生活保護の被保護者数でございますが、養護老人ホームの方は措置入所でございまして、養護老人ホームに入りますと収入に応じた費用徴収が行われるということで、収入のない方には費用徴収が行われないと。生活保護は他法他施策優先になっておりますので、養護老人ホームに入っておられる方はそこで生活がなされていると考えまして、基本的には生活保護を受けている方はおられないと、こういう構造になっております。
#52
○足立信也君 質問の通告の仕方が僕は悪かったのかもしれません。
 今何を比較しているかといいますと、旧措置入所者、同じような条件の措置入所であった人がその後要介護状態あるいは生活保護になっているか、その比較をしたかったので、僕の方からいいますと、旧措置入所者、これは時点の問題もありますが、去年の四月の時点で特別養護老人ホームは六万八千五百九十七、そのうち要介護認定者は六万八千四百五、ほぼ九九%ですね。それから、生活保護相当の収入の人が四万四千ですが、生活保護の認定を受けて被保護者になっている人は千人程度、これはその認識でよろしいかと思います。
#53
○政府参考人(中村秀一君) はい、そのとおりでございます。失礼いたしました。
#54
○足立信也君 それで、先ほどから問題にしているのは、措置入所者で要介護状態になった人、これは養護老人ホームには六万三千八百三十三人、さっきおっしゃいました。要介護認定になった人は、要支援を除くと一万九百十五人いるんですね。この方たちは介護を受ける権利はもちろんあるわけです、介護保険料を払っております。その方たちの介護の給付、これは、あるいはそれに対する特別養護老人ホームと同じような軽減措置ですね、これはどうなっているんですか。
#55
○政府参考人(中村秀一君) 養護老人ホームにつきましては、介護保険をつくりますときに様々議論がございましたが、養護老人ホームにおいては生活支援が中心になされていると、その中で介護部分を取り出すことは非常に困難であると、こういうことから、養護老人ホームの方々は、御指摘のとおり、六十五歳以上の方でございますので介護保険料をお支払はしていただいておりますが、基本的には介護保険のサービスは受けれないと、そういう構造になっております。
#56
○足立信也君 要点を言いますね。措置入所であった人が二つの施設に入っている。で、要介護者、どちらの方々も保険料、介護保険料は払っている。で、養護老人ホームの方は、要介護認定を受けている方は一万人以上いるんだけれども介護は受けられないという、端的に言うとそういうお答えだったわけですね。
 今回の施行法の一部改正で、更に五年間と区切っていたけれども、十月から食費の負担はありますが、延長しようと、でもまあ食費の負担があると。先ほど、措置費という形で全額見ているからこれはいいんじゃないかと。それは介護もその中に含めているという意味でおっしゃっているんだと思いますが、単純に比較した場合に、養護老人ホームと特別養護老人ホームに入っている方で随分差があるという印象をだれもが抱くと思うんです。この差はどうして出てきたんですか。
#57
○政府参考人(中村秀一君) 申し上げました経過でございますが、介護保険制度をつくるときに、介護施設としてどういう施設があるか、その他の制度としてどういう施設があるか、そういうことの整理をいたしました。現行の介護保険制度は、老人福祉法に基づく特別養護老人ホーム、老人保健施設、介護療養型医療施設を介護保険施設にしたわけでございます。今施行法で問題になっておりますのは、その特別養護老人ホームを介護保険施設にしたときに伴う利用者負担の変更があったと。旧措置制度のときの利用者負担と介護保険の一割負担との間にギャップが出るので、そこのところの負担軽減の特例措置を講じた世界になっております。
 養護老人ホームは介護保険の制度に入りませんで、措置制度として、老人福祉法の措置制度として残っておりまして、この老人福祉法の措置施設と介護保険の適用関係の問題になったわけでございますが、介護保険つくったときには、介護サービスについては、措置費の中で生活支援サービスの中に軽度の方の介護の部分は入っているんではないかと、その部分は措置費で見ているので介護保険サービスの適用はしないと、そういうことで整理されて今日に至っているということでございます。
#58
○足立信也君 分かりにくかったと思うんですが、私なりに整理しますと、介護保険料は払っていると、でも施設が違うから介護は受けられない。だとしたらですね、ヘルパーさんあるいは介護福祉士の方でも訪問していただいて介護を受けてもらう、あるいは通所、デイサービスでも通って介護を利用すると、そういったことは当然可能じゃないかと思うんですね。なぜ、保険料を払っていて、当然の権利として介護の給付受ける権利があるのにそれが可能にできなかったのか、今まで。この点についてはどうですか。
#59
○政府参考人(中村秀一君) 繰り返しのお答えで恐縮ですが、介護保険法をつくりましたときの整理として、養護老人ホームにおきましては、養護老人ホームにおきましては、施設の機能といたしまして、生活指導などのサービスとともに生活援助サービスを提供している部分があり、その生活援助サービスは、施設サービスの中で一体的に措置費により提供されておりますので、養護老人ホームの入所者は在宅給付の対象としないという整理が行われたところでございます。
#60
○足立信也君 まあ、そうなんですね。だから、介護の専門の方も配置はされているわけじゃないし、軽いからこれはそこにいる職員でできるだろう、そういういい加減なことですよね。
 で、言わしていただきますと、先ほど介護保険法の施行のときから、ときにという話がさんざん出てきますので言いますが、衆参両院とも附帯決議で、「法施行後における養護老人ホームの在り方については所要の検討を行う」という附帯決議になっています。この五年間、どういう検討をしてきて、どうしようとしているんですか。
#61
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。
 今委員から御指摘がございましたとおり、平成九年十二月二日の参議院の厚生労働委員会あるいは平成九年五月二十一日の衆議院の厚生、当時、厚生委員会でございました、厚生委員会でそれぞれ、「法施行後における養護老人ホームの在り方については所要の検討を行うこと。」と、こういう整理がなされました。
 介護保険法の見直しを検討してまいりました社会保障審議会介護保険部会の昨年七月の報告でも、現行は介護保険の対象となっていない養護老人ホームにつきましても、介護保険制度、もう保険料が払っているという御指摘もありますので、関係どうするかについて検討を進めて、早急に結論を得るべきだという御指摘いただきましたので、その後も私ども検討会で検討を重ねまして、昨年十月結論を得ました。
 一つは、措置施設としての性格を維持すると、養護老人ホームは。しかし入所者の重度化に伴う介護ニーズに対しては外部の介護保険サービスの利用を認めるということで、今委員から御指摘のあった割り切れない感じがするというところについては解消をすると。それから、いろいろ地域の実態を見ますと、入所者の方々の実態などの中でも、契約施設であるケアハウスに転換するという道も開くということで、養護老人ホームがケアハウスになること、そうしますと、介護型のケアハウスになりますと、介護保険でサービスの、介護保険上の特定施設になることも認められますので、更に介護ニーズにこたえられることになります。
 それから、一つの養護老人ホームの中で措置施設と契約施設の二部門を有する施設への転換も認めると、こういう方針を出しまして、今回の改正の中で、これらの点につきまして対応できるような法改正を提案しているところでございます。
#62
○足立信也君 検討会を持って、それから検討、で、今回の改正でという話ですので、これからは考え方ということで尾辻大臣に伺いたいと思います。
 今のお話で流れは十分御理解いただけたと思うんですね。今回の施行法の一部改正、五年間延長するということではあるんですけれども、それは、衆議院の委員会の議事録を読んでおりますと、データを出しながら、五年間延長することによってほとんどの方が亡くなるであろうというニュアンスが非常に強いんですね。でも、介護する側の人間あるいは介護されている側の人間からいいますと、措置で入所していても、中には元気になって家に帰りたいと思っている人は必ずいるんですよ。亡くなっていくことが前提の話ではないんですね。介護する側の人間も、少しでも良くして家に帰してあげたいと、それが現場の気持ちなんですよ。それが全然感じられないですね。それが、措置入所になった二つの施設で対応が全然違ってきているということに僕は表れていると思うんですよ。
 厚生労働省が自慢の、自信を持ってつくった介護保険制度ですね。これはやっぱり社会保険の在り方をそのまま表している。だとしたら、生活保護が必要な人にはちゃんと生活保護を与えて、そして介護保険料きちんと払う、その払っている人たちにはきちんとした介護の給付を与えるんだと、これが当たり前の感覚だと思うんですね。
 そして、最後になります、もうおなかすいている方も多いと思いますので。
 今の検討段階で、これからやるということなんですが、大臣に、養護老人ホームに措置で入っている方々、この方々にどうやったら介護を正当な権利として受けることができるのかと、これを是非考えていただきたいし、そう実行してもらうしかないと思います。(発言する者あり)そういうことになるんですよ。ただ取りになるんですね、やっぱり。
 是非、この点についてお考えですね、できれば、介護保険法の改正はどうなるか分からないという結論を言ってしまうとどうしようもないですけれども、これは別の話ですよ。これはただ取りになっているんだと思うんですね。そこを是非、今後どうするか、いつまでにどうするか、その点をお答えください。
#63
○国務大臣(尾辻秀久君) 今お話しいただいておりましたことは、これは附帯決議にもございますように、介護保険法を作ったときからの課題でございまして、そしてそれが、その間五年たったわけでありますから、御指摘いただきましたように、五年間何していたんだということはございます。
 ただ、そうしたことの経緯はございますけれども、先ほど局長からもお答えいたしましたように、今後の在り方として、入所者の重度化に伴う介護ニーズに対しては外部の介護保険サービスの利用を認める、こういうことで今回の改正をお願いいたしておりますから、このことによって今後は解決される問題だというふうに考えております。
#64
○委員長(岸宏一君) じゃ、いいですね。
#65
○足立信也君 時間ですので。
 もうだれもが疑問に思うことなんですが、措置で入った人たちの軽減措置はそこでちゃんと、きちんとやるのかという話も出てきますし、まだまだ今後に続く課題だと思います。
 ですが、一回中断して、午後にまた回したいと思います。
#66
○委員長(岸宏一君) 午前の質疑はこの程度とし、午後一時まで休憩いたします。
   午後零時五分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#67
○委員長(岸宏一君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、草川昭三君が委員を辞任され、その補欠として荒木清寛君が選任されました。
    ─────────────
#68
○委員長(岸宏一君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国の補助金等の整理及び合理化等に伴う国民健康保険法等の一部を改正する法律案及び介護保険法施行法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に鈴木厚生労働大臣官房長を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#69
○委員長(岸宏一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#70
○委員長(岸宏一君) 休憩前に引き続き、国の補助金等の整理及び合理化等に伴う国民健康保険法等の一部を改正する法律案及び介護保険法施行法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#71
○足立信也君 午前の終わりに、自分自身ちょっといささか不穏当な言葉かなと、あるいは自分にそぐわないという気がしまして、ちょっと本意が伝わっていないような気がしますので、一言だけ言わせていただきます。
 それは、ただ取り、ただ払いという発言なんですけれども、私はそれに対しては、生活保護費、実は特養に生活保護相当者が四万四千人いて、でも生活保護の被保護者になっているのは千人程度しかいないんだという事実。でもそれに対しては、措置費として介護の分も居住の分も食費の分も全部面倒見てあげてるんだというような発言を中村局長がしなかったのは正しいと思いますし、そういう発言すべきじゃないと実は思っておりまして、でも、それはやはり依存と分配の政治そのものなんですね。
 私の言いたかった本意は、生活保護の受給権のある人はやっぱりきちんとそれをもらって、そして保険料、介護保険料をきちんと払って、そして自分の当然の権利として介護を受けるんだということが自立した社会であって地方分権なんだと、そのことを伝えたかったのが私の本意です。
 その流れで、本会議の質問に対する答弁でちょっと不十分と思われる点について、特に国保について順を追って質問したいと思います。
 都道府県等の健康増進計画及び医療計画、介護保険の計画に対して、国に今度新たにできました財政調整交付金、これ、このことが県の計画にどのように反映させられるんかという質問をいたしました。それに対しまして答弁は、医療費適正化をしてもらいたいということがございました。
 当然、国保は無職者の占める割合がもう五割超えて五一%、当然老人加入率も高くて、保険に関係なく、政管健保も組合健保も全部含めて、年齢が高くなればなるほど医療費は高くなると、この現実はもう間違いなくあるわけですね。ですから、国保の部分が一番老人医療費という問題に関しては苦しい状況になっているという認識はもう間違いなくあると思います。
 その中で、国保の部分に県の、裁量とおっしゃるんですが、裁量じゃないと私は思いますが、県の財政調整交付金を持ってくること、そしてそれが医療費の適正化をしてもらいたいというその論法からいくと、医療費の適正化というのは一体どういうふうに考えているのか。それは、医療費を抑制してくれと、県が率先して抑制してくれということですか。そのことをまず確認したいと思います。
#72
○国務大臣(尾辻秀久君) 医療費の適正化という言葉でございますけれども、これは単に医療費の量的な縮減という側面だけではございません。良質かつ効率的な医療サービスの提供を通じて、正に医療費を適正なものにするという意味で医療費の適正化という言葉を使っておるところでございます。
#73
○足立信也君 これは医師会の方からなども盛んに言われていることだと思うんですが、社会保障費が二〇〇四年度、国民所得に対して二三・五%だと、そのままいくと二十年後には二九%になるんだと、特に医療と介護が増えていくんだ、これを抑えなきゃいけないという、それを金科玉条のように言われるわけですね。
 ところが、国際比較をしてみると、仮にそのままいって二九%になっても、二九%という値がどうなのかと。それより低いのはイギリスぐらいしかなくて、それも二七%ちょっとで、ブレア首相は医療費を一・五倍にしようという方針も立てているわけですね。となると、仮にそのままいって二九%になっても、先進諸国といいますか、OECDの中でやっぱり一番低いという認識はきちんと持ってもらいたい。
 でも、でも私は医療者ですから、我々が目指すのは、だから抑制していくんではなくて医療の質を変えていくんだという思いです。質を変えることによって、決して二十年後に二九%にはしないと、その思いが強くあるということをまず、そして日本の医療が進むべき道はそれしかないんだということを是非肝に銘じていただきたいと、そのように思います。
 そして、国と都道府県の(「同意見」と呼ぶ者あり)ありがとうございます、国と都道府県の財政調整交付金、これをもう盛んに委員会のたびに議論になっております。一体どういう役割分担をするのかと。これに対しては、答弁は、国は医療費や所得格差等を全国レベルで調整する、それで県は都道府県内の、あっ、地方はですね、都道府県内の格差を調整するんだと。言葉で言えばそうかもしれませんけれども、やっぱり全く理解できないんです。
 ですから、まず根拠として、財政調整交付金、これはいつ交付されるんですか。国は僕は概算払いが十一月で年度末に最終的な交付があるという認識ではおりますが、県の場合、県が市町村に交付する場合、それは一体いつを考えているんですか。
#74
○政府参考人(水田邦雄君) 国の財政調整交付金の交付につきましては、先生ただいま御指摘のとおり、毎年第三・四半期、十一月ごろに前年度の交付実績の三分の一相当額を概算払いとして交付をいたしまして、最終的には年度末に交付額を確定しているという流れになっているわけでございます。
 今御質問のありました都道府県の財政調整交付金の交付をどうするかということでございますけれども、これにつきましては、都道府県がやはり県内市町村の意見を踏まえつつ決めていただくものという根本的な性格ございます。
 私どもとしては、市町村の資金が不足しないように、また調整交付金の交付事務等の面で市町村に混乱が生じないように決めていただきたいと、このように考えてございます。
#75
○足立信也君 交付時期も含めて都道府県が決めてもらいたいという回答、答弁だったと思いますけれども、国が平準化するために各市町村に財政調整交付金を配る、そして都道府県は都道府県の裁量でそこに財政調整を加えてほしいと。これは、国からも調整が加わってある金額が渡っている、それに加えて県で裁量を発揮してほしいという論法に聞こえるわけですね。
 でも実際は、都道府県の財政調整交付金がいつ配付、交付されるのか全く分からないわけですね。そうすると、県が裁量を持って、都道府県が裁量を持って国保における県の役割を大きくする、そういうことになりますか、交付のタイミングを考えて。やっぱりそれは私ならないと思いますし、例えば国保の収納率が低い場合、財政調整交付金、これ国のですね、減額措置がありますね、三割以上。これペナルティーですよ。でも、それでは市町村がやっていけない。じゃ、県としてはそこは厚く交付しようと。国の意向と合わないわけですね。国がペナルティーだってやっていることに関しては、県としてはそれは平準化してあげないとかわいそうだという思いがあるわけですね。となった場合に、全く相反する方向に行く可能性の方がはるかに多いわけですよ。
 そもそも、財政調整を行う機能が二つもあるということ自体が、当然違った基準、違った概念で交付すると思うわけで、その国と県の関係というのをもう一度お聞かせ願いたいんですよ。どっちが財政調整の裁量を持っているのかと。それはやっぱり交付されるタイミングに大きく影響されると思いますし、国がペナルティーを科しているようなところに、県としてそれは手厚くしてあげないとかわいそうだということは許されるんですか。そう考えているんですか。その点をお聞かせください。
#76
○政府参考人(水田邦雄君) なかなかきちんとした形で現段階ではお答えできないのが残念なんでありますけれども、ただ、これは今回のこの都道府県の財政調整交付金という性格からして、なかなか国としてすべてを説明するということができるものではないということはまず御理解賜りたいと思います。
 先ほどの、その配り、配分時期についてどうするか。これは、安定的にこの事業をするという意味からは今までどおりの形でしていただいた方がいいなという願望はございます。ただ、そこのところは私どもが決めることではなくて、やはりそこは県の方でよくよく市町村の意見を聞いていただいた上で決せられるべきものと考えております。
 それからもう一つ、その大きな流れといたしましては、県の役割の拡大ということの中身でございますけれども、再三申し上げているように、私どもとしては、国保におきます広域化、運営の広域化でありますとか医療費の適正化、そういった方向に向けての市町村の努力というものを例えば評価するということも、私どもとしてはそういう願望というものは持っております。ただ、それにつきまして決定的なことを申し上げるには、やはり都道府県と、知事会ないし市長会、市町村会、総務省と共同してガイドラインを作った上でお示しをすると、こういう手順になろうかと思います。
#77
○足立信也君 大臣に、じゃお伺いします。
 先ほどのペナルティーの話も含めて、国の考える財政調整の意向と都道府県が独自に考えた対市町村に対する財政調整の在り方が全く違った事態になった。国としては、これは都道府県に対して指導が行くんですか。あるいは、なぜそういう反した行動を取るのかという説明を求めることになるんでしょうか。
#78
○国務大臣(尾辻秀久君) そうしたことがありますから、まずガイドラインで大きく考え方をお示しする、そして都道府県は、またそのガイドラインに沿ってといいますか、ガイドライン見ながら県の条例、都道府県の条例で定めていただく。そうした過程がありますから、その中でお決めいただければ、申し上げておりますように、ガイドラインに法的拘束力があるわけでも何でもありませんから、基本的には県の条例がしっかりした定めですし、それに基づいて交付される。このことについてだれも、そのこと自体にとやかくは言えない、こういうことになります。
#79
○足立信也君 とやかくは言わないということだったと思います。
 だとしたら、私の質問の中で、当然、これはどちらも財政調整交付金でありますから、国も都道府県も不確実ですよ。不確実な財源。これはもうお認めいただけると思うんですね。市町村の財源が不足する可能性が高い、そうした場合はどうするんですかという質問に対して、急激な変化がないように県に見てもらいたいんだという答弁、急激な変化がないようにです。水田局長の衆議院での答弁でも、これ当然、不交付団体、不交付自治体ございますね、これに対しては国からの財政調整交付金は出ない。都道府県からも出ない可能性があるのかという質問に対して、それはあり得ると。つまり、先ほど言いましたけれども、二重の不確定要因で、県の財政が底をついたからやっぱり出せないんだよということもあるわけですね。
 そうすると、最低限確保されているのは、定率国庫負担が四〇%から三四%に減った、その三四%分しかないわけですね、確実なのは。で、大臣が、急激な変化がないように県に見てもらいたい。これは、市町村としては不確実な要素が増えて、確実なのは六%減ったんだと。急激な変化がないようにするためにはどうしたらいいか。できるだけ四〇%に近付けてもらいたいという、それしか結論はないんですよね。そういう使い方を、もちろんこれは県の裁量になるわけですからそういう使い方もしていいよという答えになるんだと思うんですが、やはり市町村にとって大事なことは、安定した財源としては四〇%に非常に近い、あるいは四〇%のものをちゃんと確保してほしいということと、先ほどからの議論で、これ堂々巡りになるんでもうこれ以上は財政調整のことはちょっと言いたくはないんですけれども、やはり調整するのは一か所ですよ。裁量を持ってそこに調整を加えると。僕は、これから先、医療制度改革ありますけれども、その財政調整の機能に関しては僕は都道府県が持ってもいいと思っているんです。でも、それが一か所であるべきだと思うんですね。
 その考え方に対しては、御意見いかがでしょうか。
#80
○国務大臣(尾辻秀久君) 都道府県間の格差というのもあります。都道府県間の格差があります。そこの部分を見ながら国が全国調整をするという面と、やはり都道府県が、あくまでも都道府県内だけのことで市町村の調整をするという、これは両面あってもいいのではないかと私は思っております。
#81
○足立信也君 財政調整交付金の交付先は市町村ですよね、全国の市町村、数は減って二千足らずになるかもしれませんが。平準化を目指して国は財政調整交付金を交付する予定ですよね。それが、今の答弁は、やはり都道府県の格差をまず国があたかもやるような答弁なんですが、交付先、受け取る先はいつも市町村であって、そこに二重の裁量が加わっているから話がややこしくなる、おかしくなる、見えない。そのことを僕は言っているわけですね。
 ですから、先ほどの答弁は本会議での答弁とほとんど同じ内容でしたが、やっぱりそれは間違っているんじゃないかと私は思うんですけれども、どうでしょうか。
#82
○政府参考人(水田邦雄君) 若干補足をさせていただきますと、ただいま、その都道府県の格差自体を都道府県が調整することは、これはできないわけでありまして、国の役割というのは残ると。現に、知事会におきましても、アンケートに答えて三十の県が国の調整を残してほしいと、こう言われているという事実はございます。
#83
○足立信也君 今あえて局長が代わりに答弁されたんですけれども、でも、大臣は多分お分かりになっていると思うんです。交付先は市町村なんですよ。それが都道府県の格差を是正するんだ、あるいは平準化するんだということにはならないわけですよね。そこを聞いているんですけれども。先ほどお手を挙げられたので。
#84
○政府参考人(水田邦雄君) どういうふうに申し上げたら分かっていただけるかなんですけれども、確かに国の調整交付金も市町村に行くわけでありますけれども、先ほど私が答弁いたしましたのは、都道府県間の格差を都道府県の調整交付金で調整することはできないということを繰り返しになりますが申し上げているわけでございます。
 ある一つの県が、その当該県の中の市町村間の是正はできますけれども。それじゃ、東京と沖縄の調整を東京ができるのかということでございます。
#85
○足立信也君 それでは、国の財政調整交付金の目的は都道府県の格差をなくすことなんですね。
#86
○政府参考人(水田邦雄君) 繰り返しになりますけれども、私は都道府県が都道府県間の調整をできないという一点を申し上げているんで、国は、そういう都道府県間の格差の要素も含めて、市町村に対する、例えばほかの要素もございます、所得調整だけでなくてほかの様々な要素もございますので、市町村に対して調整をしているということでございます。
#87
○足立信也君 解決の方向には向かわないと思うので、なんですが、まるでA県の市町村全部がB県の市町村全部よりも高い医療費になっている、あるいは財源が不足している、どちらか。まるでA県全体が同じような、全体として同じような格差がまずあって、そこのことを話しているような気がしてならないんですよ。A県の中には高いところ低いところ全部あって、B県の中でも混在しているわけですよ。その中で一回平準化しようと国が言っているわけですね。それは都道府県の格差調整ではないじゃないですか、対象は市町村なんですから。
 都道府県が都道府県の格差調整できるわけないというのは、それはだれが考えても当たり前ですよ。でも、市町村に対する格差是正を考えているわけですから、先ほども、繰り返しになりますが、その県に属している市町村がすべて同じ傾向にあるわけじゃないわけですよね。そこを聞いているんです。
#88
○政府参考人(水田邦雄君) これも実態に即して申しますと、例えば沖縄県という例を先ほど申しましたけれども、所得面でおきまして、実際問題といたしまして総体として、もちろん沖縄県の中での市町村様々ございますけれども、総体として見ますと例えば東京に比べて低い水準にあるわけでありまして、その部分の調整というのは、都道府県間と申しましたのは、それぞれの市町村を取り上げても全体として見たときにかなりの差異があるということを申し上げたわけでございます。
#89
○足立信也君 何か市町村それぞれの交付の話が、市町村全体を見てという訳も分からないところに行ってしまったような気が僕はします。もう堂々巡りだと思いますので、次に行きます。
 医療における地方自治体の裁量についての私の質問で、答弁は、国保の基盤、体力の強化が図られ市町村の保険者機能が強まる、地域の実情に応じた保健事業などの展開が可能になるという答弁です。保険者でもない県が国保の財政調整を行うことが、どうしてほかの組合健保、政管健保あるいは共済保険の県民の、県民のですよ、健康増進計画や医療計画に裁量を発揮できるんですか。国保の財政調整交付金に対する県の、県の財政調整交付金ができたことが、県民全体のいろんな保険に加入している人たちの健康増進計画、裁量を発揮することにどうしてつながっていくんですか。それを教えてください。
#90
○国務大臣(尾辻秀久君) 先日の本会議で、地域の実情に応じた保健事業などの展開が可能になると、こういうふうに申し上げました。具体的にそれどういう中身だと、こういうことでございます。
 まず一点目は、都道府県の財政調整を通じて国保の広域化が図られ、そして国保の運営体制が強化される、要するに国保の運営体制が強化されるということになるのでと、こういうことであります。なれば、保険者たる市町村が地域の実情に応じ、被保険者に対する保健指導等の保健事業を充実させることが可能になる、こういうことでございます。これがまず一点目であります。
 それから二点目は、医療費に地域差がある中で、健康増進計画、医療計画等の作成主体であります都道府県、これはもう都道府県がこうした計画は作るものでありますから、その都道府県が市町村の保健事業等の取組を考慮しつつ財政調整を行うことで、これまた保険者たる市町村が都道府県の方針に沿った形で地域の実情に応じた保健事業等をより積極的に展開することが可能になるというふうに考えておるところであります。
#91
○足立信也君 あたかも市町村がすべての保険の保険者であるような錯覚を覚えます。だとしたら、県の、都道府県の財政調整交付金を国保以外の、国保の財源以外に使うことは認めるんですか。
#92
○国務大臣(尾辻秀久君) 調整交付金は国保の財政を調整することを目的としておりますから、国保財政と関連しないものに対して交付することはできません。
#93
○足立信也君 だとしたら、国保の加入者、まあ四割弱、そこに対する財政調整の機能を持っている、それによって県民全体の医療計画、それをやっていけるんだという説明と僕は合わないとどうしても思うんですね。
 で、私なりの国保に対するまず問題点の解決の仕方からじゃお話ししたいと思います。
 何といっても、国保の保険料、保険税、どちらの言い方もいいんでしょうが、ことなんですけれども、端的に言いますと、政管健保、それから組合健保に比べて、上限ですね、負担の上限、その上限の設定が五十三万円と定額になっている。ほかの保険は保険料率で決まっていると。具体的に言いますと、大体課税対象、所得ですね、所得に換算すると四百万ぐらいで、収入に換算すると七百万、そういったところでもう上限に達しているわけですね。それ以上の人たちはすべて上限の支払で済んでいるわけですね。上限限度を払っている人の割合が五・四%。で、政管健保は、これは先ほど言いました保険料率でいきますから、収入が約千五百万、千五百万まで行くと上限となって、これが大体年間六十五万。十二万円の差があるわけです。そして、政管健保のその上限を払っている世帯の割合が一・七%、組合健保が一・三%です。上限を払っている人の割合が国保は四倍あるいは四倍以上になるんですね。
 そして、現実の問題として、どうしても中間層、所得の中間層が負担が非常に多いという現状、現実の問題が生じてきているもう一つの原因として、これは所得の低い国保の世帯に対しては軽減措置を行っている。ですから、収入の少ない方に対しては、それで、軽減措置によって本来得られるはずの保険料、保険税が少なくなっているわけですね。
 そこで、ちょっと考える手段、材料として、その軽減措置を行っている世帯の数、それとその保険料額ですね。それから、上限措置によって、上限措置に掛かっているといいますか、その世帯はどれぐらいあって、そのままの率というか、保険料率の考え方でいった場合にどれぐらいの保険料が払われなくて済んでいるかという点について、ちょっと数を教えてください。
#94
○政府参考人(水田邦雄君) 国保の保険料の軽減措置を行った世帯の、まずそれについてお答えしたいと思いますけれども、平成十四年度におきます保険基盤安定事業の実績によりますと、軽減世帯は七百六十七万世帯でございまして、一般世帯数に対する割合は三七%程度となってございます。また、保険料の軽減額の総額は三千億円でございます。
 それから二つ目に、上限額を超えた世帯の数の割合、それからその影響額ということでございますけれども、平成十四年度の国民健康保険実態調査によりますと、保険料賦課限度額を超える世帯数は百二十五万世帯でございまして、全世帯数に対する割合は五%程度となってございます。
 それから、この保険料の賦課限度額を超えているために実際には賦課されていない保険料額、これは具体的には制度を前提としなきゃいけないんでなかなか計算できないんですけれども、仮にその上限撤廃の効果額というものを機械的に計算をいたしますと、約一兆一千億円ということになろうかと思います。
#95
○足立信也君 まあ単純に足してはいけないんですけれども、足すと一兆四千億円、上限と軽減を合わせると一兆四千億円という話になるわけですね。
 国保の、働き盛りの中間所得層といいますか、これはもちろん子育てにもお金は掛かる、介護も見ている部分がある、そういう世帯、四割弱のその中間所得世帯が保険料全体の七割を負担しているんですね。だからこそ収納率低くて延納、未納が多いわけですね。そこで、国民年金と同じように空洞化、あるいは破綻しているというわけですよ。
 片や、上限設定で、これ以上は幾ら所得があっても払わなくていいという方の数が四倍以上あると。その負担を中間層だけに強いている。ここをまず改めないといけないんじゃないか。先ほどの計算でいきますと、所得四百万以上は、四百万円の人であろうが一千万、二千万の人であろうが保険料の負担は五十三万で決まっているわけですね。これはどう考えてもおかしいことだと私は思います。
 先ほど、中間層へ負担を強いているんだと、それを解決するためには、軽減措置もありますけれども、その上限設定というものを考え直さなきゃいけないんじゃないかという提案に対しては、いかがでしょうか。
#96
○国務大臣(尾辻秀久君) 医療保険でありますから、たくさん保険料を払えばたくさん返ってくるというものではない。したがって、上限を設けるというのは、これは考え方として当然だろうと思っております。ただ、その上限をどこで定めるかという議論でございます。
 そして、この国民健康保険というのは被保険者間の所得のばらつきが大きいものですから、大体一番上の上限のところで納める方の割合をどのぐらいにするかということでこうしたものを、上限額を今逆算して定めておるというのが今のやり方でありますけれども、そうした中で、大体国保の場合は五%ぐらいになるようにと、一番上限で納める方の割合が五%ぐらいになるようにというのを基準にして今額を出しておるわけでありますが、それが今五十三万になっている。それを、妥当なのかちょっと低いのかという、こうした御議論であります。
 そして、もうこの御議論というのはいろいろあることも私どもも承知をいたしておりますし、今の先生のような御意見もあるわけでございます。したがって、今、保険者が市町村でございますから、こうした保険料の賦課というのをどうするかというのは、市町村の御意見も踏まえながら今後の見直しが必要であろうというふうに考えるところであります。
#97
○足立信也君 保険料の設定の仕方については本当に難しい計算式がございまして、その目標、上限額の目標が大体五%に設定しているんだと、それはおっしゃるとおりです。その設定が間違っていませんかということなんですね。それが政管健保、あるいは組合健保に比べるとはるかに多くの層がそこに該当してしまっているということを申し上げたかったんですね。
 今回の国民健康保険の、国から県への負担の転嫁というふうに私はとらえますけれども、やはり今できることから取り組んでこれを改善して、その次に医療制度全体の改革があるんだと、そういう考えで臨まないと、やはりこの国の将来を見通した正しい医療制度設定というのは僕はできないと思いますし、これから、秋、来年にかけて大いにそのことに関しては議論していきたい、そのように思っておりますので、今法案に対しては私は反対の立場で質問させていただきました。
 以上で終わります。
#98
○辻泰弘君 民主党・新緑風会、辻泰弘でございます。
 ちょっと花粉症でございまして、日ごろの美声がお届けできず、また精彩を欠いた質問になるかもしれませんけれども、厚労省におかれましても、花粉症対策頑張っていただいているようですが、今後ともお取り組みいただくように御要請申し上げておきたいと思います。
 さて、最初、内閣府に二点お伺いしておきたいと思っております。
 予算委嘱審査の折にも聞ければと思っておりましたんですけれども、ちょっと聞くチャンスを逃し、今回の国、地方を通ずることにもかかわりますし、医療、年金、介護も法案の中にあるわけですからかかわってくるので、二点お伺いすることから始めたいと思います。
 まず、経済財政諮問会議に提出された内閣府作成のいわゆる「改革と展望」ですけれども、その中の二〇〇四年から二〇一二年度の基礎的財政収支というやつですけれども、それの国、地方のSNAベースの実額と、国の一般会計の実額、これをそれぞれお示しください。
#99
○政府参考人(大守隆君) お答え申し上げます。
 御指摘の参考試算におきます国、地方の基礎的財政収支の実額でございますが、二〇〇四年度は二十二・二兆円の赤字でございます。以下、二〇〇五年度以降の赤字額を順に申し上げます。二十・五兆円、十六・三兆円、十四・二兆円、十一・八兆円、八・六兆円、五・一兆円、次が二〇一一年度になりますが、二・二兆円のこれも赤字でございます。二〇一二年度は黒字に転じまして、〇・三兆円の黒字となっております。
 また、この試算におきます国の一般会計の基礎的財政収支でございますが、これは公債金収入と国債費の差額として試算、計算されますが、二〇〇四年度は十八・三兆円の赤字。以下、二〇〇五年度以降の赤字額を順に申し上げますと、十五・九兆円、十五・四兆円、十七・三兆円、十六・五兆円、十五・二兆円、十三・六兆円、十一・八兆円、次が二〇一二年度になりますが、こちらの方は二〇一二年度も赤字でございまして、十一・四兆円の赤字ということでございます。
 なお、参考試算の公表資料の中でも述べておりますが、計算は誤差を伴っており、相当の幅を持って見るべきであること、特に収支につきましては税収の動向等不確実な要素が多いことに留意が必要であるということを申し添えさせていただきます。
 以上です。
#100
○辻泰弘君 予算委員会でも質問させていただきましたけれども、今回の「改革と展望」は、昨年度に比べて数値を少し付加していただいている部分があって、それは前進だと思うんですが、今おっしゃった部分も昨年もお聞きしておりますし今年もお聞きしておりますので、来年以降、参考資料の中にこのことも入れていただくように、竹中さんにも申し上げたと思いますけれども、是非そういうことをお取り組みいただくように申し上げておきたいと思います。
 それからもう一点、社会保障負担のことなんです。
 昨年、これ、私、予算委員会で指摘をしておった点ですけれども、いわゆる組合管掌健康保険における調整保険料が社会保障負担の統計の対象になっていないということで私が御指摘を申し上げて、それは、昔、所得統計部長をされていた方が、統計がないから入れられないんだ、本来入れるべきだけれども入れられないんだということをおっしゃっているんだけれども、統計あるんだということで申し上げて、お調べいただいた結果かと思いますけれども、今後の社会保障負担の統計にはそれを計上するというふうになったと聞いておるんですが、その経緯、簡単にお答えいただきたいと思います。
#101
○政府参考人(飛田史和君) お答え申し上げます。
 組合管掌健康保険の調整保険料の計上の問題に関しましては、SNAでは、従来、調整保険料に類似する制度について具体的な取決めがなされていないということがございまして、従来におきましては、健康保険組合間の財政調整に関するプール金であると、それに対する負担であるということを勘案いたして、SNAの取引記録の原則である発生主義に基づきまして繰越金として記録しておりました。したがいまして社会保障負担に含めておりませんでした。
 先生が今おっしゃいましたように、昨年、委員より、社会保障負担として計上すべきではないかという御指摘がございました。海外における取扱いの調査とか専門家の意見聴取などを行いました結果といたしまして、制度全体で見れば保険料相当額が最終的に給付金として配分されていると、そういうことを重視いたしまして、昨年末に公表いたしました平成十五年度国民経済計算確報より社会保障負担として計上いたしております。
 以上でございます。
#102
○辻泰弘君 これは、過去の統計にはどうやってさかのぼるのか、過去全部さかのぼることをするんですか。
#103
○政府参考人(飛田史和君) 過去の数字にもさかのぼって計上いたします。
#104
○辻泰弘君 そうすると、それは社会保障負担の統計自体を全部塗り替えることになりますけれども、そこまでやるということですね。
#105
○政府参考人(飛田史和君) さようでございます。
#106
○委員長(岸宏一君) 許可を得て、飛田部長。
#107
○政府参考人(飛田史和君) 失礼しました。
 そういうことでございます。
#108
○辻泰弘君 それは一歩前進といいますか、またの機会にやると思いますけれども、社会保障負担あるいは国民負担には統計上の、何というんですか、魔術といいますか、あるいは二重計上があったりということで統計的限界もあるんですけれども、そういった意味で、今のことは、政府としての御説明はそういうふうにおっしゃったけれども、元々、私はミスといいますか足らざる部分だったと思うので、そのことは、より精緻な統計につながるという意味で結構なことだと思っております。
 内閣府の方は以上ですので、もしあれでしたら御退出いただいて結構です。
 それで、厚生労働マターに直接的にかかわることなんですけれども、最初に、この本法に入る前に、昨日発表があったものですから、これは多分今日聞いてくれということの意向だというふうに受け止めざるを得ないものですからお聞きするわけでございます。
 昨日、兵庫県の労働局の処分が上司の方に下されたというのがあったんですが、そのことについて簡潔に御説明ください。
#109
○政府参考人(鈴木直和君) 兵庫労働局の不正経理に関しまして、当時の管理監督者の中で本日付けで定年退職となる者について、昨日、部下職員の非違行為を黙認していたとの処分理由で停職一か月の処分ということにしたものでございます。
#110
○辻泰弘君 これは大臣、私、昨年、このことについては何度か御質問をさせていただきまして、できれば、早ければ年内にも御報告をしたいというのが昨年の十月二十一日の尾辻大臣の御答弁でございまして、その後、年内というのが少し、当事者も、資料を押収されたり、当事者も必ずしも十分聞けないということの状況ということで、私はあえて御質問もしないままに来て、それなりに理解していたつもりなんですけれども、しかし、報告もないままに処分だけできるということだと、ちょっとこれは話が変じゃないのと。要は、こういう処分ができるのならば、一定の結論があったからできるんだろうから、そうであれば、最終報告でないにしてもやはり報告はあってしかるべきじゃないかというふうに思うんですけれども、いかがでしょう。
#111
○政府参考人(鈴木直和君) 兵庫労働局の不正経理事案につきましては、捜査自体も長くなった等の関係もございまして、現在、まだ全容解明に向けて全力を挙げている段階でございます。
 調査の中身としては、いろんな人から、いろんな方からヒアリングをし、そのヒアリングを基に更に事情聴取すると、そういう格好で現在続けております。早急に全容解明をしたいと考えております。
 今回、全容解明ができない中で一名について処分したといいますのは、その本人が定年退職を迎えているということもありまして、残念ながら全容解明ができない中での処分になったということでございます。
#112
○辻泰弘君 これは一か月の停職ですけれども、実質、昨日今日ということでございますので二日間ということで、しかも、その御本人は三十一日に退職されるということで、何なんだというふうな感じもするわけでございます。
 大臣は、これは事前にお聞きになっていたんでしょうか。
#113
○国務大臣(尾辻秀久君) 承知をいたしてはおりませんでした。
 それで、まず、何でだと、こういうことを言いましたら、実は処分の決裁が事務次官までだそうでございまして、したがって私に上げてこなかったと言いましたので、まあそれは、今までの決まりがそうであればやむを得なかったのかもしれませんけれども、しかし、今後こうしたことはまかりならぬと思っておりまして、ちゃんと上げてくるようには指示をしたいと思っております。
 本人が、今申し上げましたように定年退職なんでどうしようもなかったということでありまして、大変申し訳ない、私が今まで申し上げてきたことについて言いますと、大変申し訳なかったというふうに考えております。
#114
○辻泰弘君 大臣も御存じなかったというのは、何か同情するような感じもするわけでございますけれども。
 しかし、私は、この二日前というのがちょっとよく分からないのは、この方退職されること分かっているわけですから、もっと前にやるならまた一つのあれかもしれませんし、あるいは退職された後に結果が分かって、それでこうしようと思うけれども本人は辞めているんだという状況があるというのなら、またこれも、いい悪い抜きにしてそれはあり得ることだと思うんですが、二日前にこういうことをやる、それで一か月と決めたというのは何の根拠があるのだろうと。何か結果が出ていなかったら一か月ということを下せないと思うんですね。だから、これはどう見てもよく分からないんでございます。
 大臣、率直な御感想いかがですか。
#115
○国務大臣(尾辻秀久君) 私も、まず軽過ぎるという印象を持ちました、今日、話を聞きましたから。
 それで、いろんなことを聞いてみました。私が今日聞きまして確認いたしましたことをまず申し上げますと、私が言いましたのは、本人まだ今日まで現職だろう、今日なら改めての処分が間に合わないかと、こういうことを言ったわけでございますが、そのことに対しましたら、人事院に確認したところ、期日さかのぼっての処分はできないと、こういうことだそうであります。それからまた、人事院の指針では、監督者責任関係で非行の隠ぺい、黙認は停職又は減給となっておると。要するに、過去の例に倣うとこのケースは停職又は減給なので、停職というのが軽いという判断ではないということを言っております。
 そこで、それじゃ何かできないかということを今聞いたわけでありますけれども、じゃ、実際上にできることといいますと、自主的に退職金の一部返納、給与の一部の返納とか、要するに、もう自主的に何かやってくれということしかないようでございます。
 繰り返し申し上げますけれども、私も大変遺憾に思いますし、申し訳ないと存じます。
#116
○辻泰弘君 私も実は午前中に知ったものですから、お昼に急遽通告をしたようなことでございましたけれども、大臣はそのときにお知りになったということでしょうか。
#117
○国務大臣(尾辻秀久君) 今日の昼休みにこの話を聞きました。
 したがって、今確認したのは、昼休みに急遽、こんなことはどうなんだといって確認をしたことを申し上げたところでございます。
#118
○辻泰弘君 すなわち、私が十二時過ぎに通告をしたことを受けて大臣に御報告があったということだと思うんですね。
 これだけで時間を使うことが本意ではありませんけれども、こういう大事なことで、国会でも議論になっていたわけで、尾辻大臣はこのことについて非常に責任ある発言までされているようなことにあるにもかかわらず、事務方として耳にも入れないという、私が質問しなかったら多分入れないままずっと行ったんでしょう。そういうことというのはどうなんですかね。官房長、どう思っています。
#119
○政府参考人(鈴木直和君) この問題については、決裁上は次官までということになっておりますが、その兵庫労働局の事案、これは重大な問題でございますので、当然、大臣に事前に上げるべきであったと反省をしております。
#120
○辻泰弘君 この問題もこれあり、この間の福島さんも言っていらしたし、私も去年取り上げた監修料の問題もこれありでございます。
 実は、ちょうど一年前の四月にこれらの問題について、プラス中医協の問題について、日歯連のこともございましたものですから中医協のことで集中審議も、中医協のこともやったし、それから、あのとき情報漏れがございましたですね、年金の情報の、小泉総理と福田官房当時長官のこともございましたけれども。そういったもので集中審議をやったという経緯がございます。
 そのときも、私はそのことについて、例えば年金の情報について調査せよということを申し上げて、結果として今日までここの場においての御報告がないままに終わっておりますが、新聞等によりますと、二月の段階で二百八十七人が処分されたとか、業務外閲覧が千五百人だったというのが今月でしょうか、出ていたりするわけでございまして、そういったこと。それから中医協も改革をするということで来られていて、先般は大臣が前倒しをしようというふうなことまでおっしゃっているということがあるわけでございます。
 すなわち、昨年の四月ごろにこの委員会において、厚生労働省にかかわるいわゆる不祥事ということで、労働局のことがあった、それから監修料のことがあった、それから中医協にかかわることがあった、それからその年金の、社会保険庁の情報漏えいといいますか、そういった問題があったということがあるわけですけれども、それぞれに今に至る、それぞれまだ引きずっている問題ではあるわけでございます。
 そういう意味におきまして、私、今の兵庫労働局のことももっと今から聞きたいところではありますけれども、今日はそのことがテーマではございませんのでまたの機会を持ちたいと思いますが、是非そのことについて、まず厚生労働省からそのそれぞれについて、それ以外のテーマがあったらそれも入れたらいいと思いますが、少なくともその四点についてはこれまでの経緯を御報告をしていただいて、それを踏まえてそのことについての審議をするという場を持つように、是非、委員長、お取り計らいをいただきたいと思いますので、理事会で御協議いただきますようにお願いしたいと思います。
#121
○委員長(岸宏一君) 後刻理事会において協議いたします。
#122
○辻泰弘君 では、一応この点についてはここで区切らせていただいて、今回の法案にかかわる問題について入らせていただきたいと思います。
 それで、今回の法案は、地方六団体がおっしゃってきた、それに対して厚労省が別案を出したとか、こういうことから出発しているわけでございますけれども、その過程で、地方六団体が廃止、移譲すべき補助金という部分が一つある。それからもう一つはすべきでないものというのがあるわけですが、まず一つは、すべきでないといったものについて一つお伺いしておきたい。
 すなわちそれは生活保護のことでございます。生活保護のことで、昨年厚労省は四分の三から三分の二に下げるんだというふうな御議論をされていたということがあったわけでございます。そのときも御質問しましたし、先般もここの場でも議論があったと思うんですけれども、そもそも、あのとき私らよく分からなかったんですけれども、負担割合を変更することの意義というものをどのように考えた上での御主張だったのかなということなんですね。そのことによって何が得られるのかということを、例えば四分の三を三分の二にした場合ですね、そのことについてどうお考えの上にああいう提起をされていたか、御見解をお示しください。
#123
○国務大臣(尾辻秀久君) 生活保護制度につきましては、かねていろいろな御意見をいただいております。そうした御意見の中に、特に大きなものは、経済的給付に加えて自立就労支援策を実施する制度に転換することが必要である、特にこうした御意見強くて、こうした方向で見直しを進めていくことということで、かねての方向は私どもも申し上げておるところでありますけれども、この自立就労支援策の実効性を上げるためには、まず地方自治体の裁量の幅を拡大していただかなければならない、それから地方自治体に一層の役割、責任を担っていただくことが不可欠である、こう考えておりますので、その考え方の下に御提案を申し上げたところでございます。そして、地方自治体に財政的にも相応の責任を果たしていただくことが妥当であると考えまして、昨年秋の御提案を申し上げたところでございます。
#124
○辻泰弘君 そうすると、地方に応分の負担という意味合いは、税源移譲が前提となっていたお考えなんでしょうか。
#125
○国務大臣(尾辻秀久君) 三位一体の改革でございますから、当然税源移譲というのがその中に含まれておる、それを前提にした議論であるというふうに私どもは考えておりました。
#126
○辻泰弘君 そのことは、要は、今回も所得譲与税で手当てしたということもありますけれども、どういう形であるかは別にして、国が今まで負担した分をカットすることなく地方に渡すという、基本的な考えはそうだという理解ですか。
#127
○国務大臣(尾辻秀久君) 税源移譲された分は地方に御負担いただくという考え方でございます。
#128
○辻泰弘君 そうすると、これから協議会を持つということでやっていらっしゃるわけですが、その負担割合も議論になるかもしれませんけれども、その場合もあくまでも、実は去年の秋の段階は必ずしも、税源移譲といいますか、もう純粋に地方に転嫁するというような感じも見えなくはなかったんですね。
 そこで、はっきりさせたいと思うわけですけれども、この協議会の今後の行方もありますけれども、大臣のお立場では、この生活保護の部分の国庫負担金ですか、その分については、補助金については税源移譲があくまでも前提であると、これはもうよろしいですね。
#129
○国務大臣(尾辻秀久君) 三位一体の改革の中での議論でありますから、そのことは当然だと考えております。
#130
○辻泰弘君 三位一体といいましても、必ずしも全部を保障するとは限らないということもあり得ますんで、そのことを確認したいという意味で申し上げたわけです。
 それから、これは元々憲法の規定からきている。また、生活保護法の中にも、第一条に、憲法二十五条に規定する理念に基づきということまで書いた法律でございますけれども、そういう意味においては国が健康にして文化的な生活を送る最低限の生活を保障するというところからきているということになるわけですが、そのことについて、地方分権という中で、国としての考え方はそうであるけれども実態は地方にゆだねる、すなわちこれをどんどんどんどん割合を下げて地方に全面的にゆだねるということも視野にあるのかどうか、そのことをお聞きしたいと思います。
#131
○国務大臣(尾辻秀久君) 今憲法二十五条にもお触れいただきましたけれども、国の責任は当然果たさなきゃなりませんので、地方に全部お願いしますと、生活保護を。こういうことにはならないと考えます。
#132
○辻泰弘君 私、運営といいますか、運用は地方でいろいろやっていただくべき部分があると思うんですけれども、こういったもの、基本の部分は国がやはりやるべきだと思っているもんですから、単純な負担割合の変更といいますか、それを税、充てるといったら、結局、本当に意味があるのかなというふうにも思うところがございまして、また今後の協議もあるわけですから、その過程でまた議論したいと思いますけれども。単なる、結局数字合わせみたいなそういう感じに、要は、幾らか厚生省として金出さにゃ、一兆円ぐらい集めにゃいかぬから、その中のやつにそれを入れたというふうな、そういうこともあったのかもしれませんけれども、やはり生活保護といういわゆるナショナルミニマムといいますか、その部分にかかわることですから、やはり基本の議論をベースにして取り組んでいただくということでお願いしておきたいと思うわけであります。
 それで、次に、これは六団体がどっちとも示していない、いわゆるその他補助金にかかわることになるわけですけれども、いわゆる特定疾患治療研究事業、難病の部分についての国庫補助のことでございます。
 これはかつて私もこの委員会でも質問したことがあったり、予算委員会でも聞いたことがあるんですけれども、最近の数字を入手いたしました。といいますのは、すなわち、昭和四十八年からでしたか、難病の方々に対する医療費の自己負担分の半分は国が補助すると、こういうことでずっと来ていたわけですけれども、それは厳密に言えば予算補助だったわけですけれども、最近の財政厳しき折柄ということで、予算で組んだところしか払いませんということで、結局は、本当は、それまでの流れから見れば、地方から見れば半分もらえると思っているのにもらえないままに来ているということで、これは昨年でございましたが、尾辻大臣が予算のキャップで視察に行ったときも、どっかの県の知事からの要請があったことでもあったわけでございますけれども、いわゆる地方に超過負担というものが発生しているということがあったわけでございまして、それが最近、数字どうなっているかといいますと、平成十四年度が百十八億円、平成十五年度が百二十九億円、約百三十億と。
 この分が、それまでの従前の約束事といいますか、難病については国が半分自己負担分を見ようと、こういった約束が守られないで、地方に純粋にこの百三十億かぶせていると。これは交付税で見ているわけじゃございませんので、ネットで地方の負担になっていると、こういうことになっているわけなんですね。予算補助だからそうだよと言ってしまったらそれはそれまでの一つの言い方ではあり得るんですけれども、しかし、やはり小児慢性特定疾患の場合はそういうことじゃ問題だということもあって、法的な背景をつくろうということでの対応もあって法案化があったと思うんですけれども、もっとも、それであっても財務省との折衝の中で義務的経費にはならないんだというような御説明もあったわけではありますけれども、しかしやっぱりそれに向けての努力があったと思うんです。
 私が言いたいのは、難病についてやはり国が半分責任を負うんだというふうなことでずっと来たということを、一方的に何か国が、地方から見たらだまし討ちみたいな形でカットしている、続けている、それがまた拡大し続けているというのは、やはりこれはちょっとやるせないなというふうな思いがございます。
 そういう意味で、これもほっておけば拡大していく一方になるかもしれませんけれども、これはやはり国としてもしっかりと対応していっていただくと。それが大臣がおっしゃった谷間の部分にもかかわってくることでもあると思いますもんですから、ですから、小児慢性のときにこっちの特定疾患の方も法的なものを考えるということが出された上で、小児慢性だけだったのかもしれませんけれども、こちらについても法的な背景をつくるとか、そういった財政的にしっかりと従来の流れを守っていけるような、そういった枠組みを、制度的枠組みをつくるということが大事だと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
#133
○政府参考人(田中慶司君) 御承知のとおり、国の財政構造改革の流れの中で、この難病の補助金は制度的な補助金ではないという位置付けになりまして、平成十三年度以降、カット、カットということで都道府県の負担が非常に増えてきたところでございます。ただ、十五年度、十六年度は制度改正も行いまして、また、つまりそれによって事業の適正化を図るとともに、少しずつ前年度比、例えば十七年度は十億円増というようなことで予算要求をさせていただいておりますし、今後とも、事業の安定的な実施に必要な予算の確保に今後とも努めていきたいというふうに考えているところでございます。
#134
○辻泰弘君 今のは、その年度年度の予算で、概算要求をして予算折衝の中でできるだけ取っていくということで、基本的に予算補助という、今のカットの対象という状況を脱するということは考えていないということになるわけですけれども、大臣、私が申し上げるのは、今すぐ答えを出せるということではないんでしょうけれども、やはりこの部分も、やはり大臣御自身が谷間とおっしゃった部分、私は非常にうれしく思いますけれども、やはり難病対策というものについて、この予算措置は、今のままでいったら御答弁のとおりその年度で頑張るしかないという、そういうことの世界でしかないわけなんですね。
 だから、やっぱり小児慢性も抜本的に財政的に健康な形をつくったかとはちょっと分からないところはあるんですけれども、しかしその努力をされたことは良く思うんです。それによって、財政当局との折衝で少し、何といいますか、手掛かりを得たみたいなところの御説明も聞いておるわけですが、少なくともこのことについてもっともっとそういうお取組をしていただきたいと思うんですけれども、いかがでしょう。
#135
○国務大臣(尾辻秀久君) まずは、今局長からお答えいたしましたように、毎年の予算で事業の安定的実施に必要な予算額の確保に努めたいと思います。
 御指摘のように、それはそれとして、今後制度としてもう少し充実させる方向で考えるべきだというお話でございますが、私もその努力を、更にそうした面での努力も続けたいというふうに考えております。
#136
○辻泰弘君 前回、私質問しましたときに、いわゆる難病対策について尾辻大臣は福祉からのアプローチと医療からのアプローチが必要だと思っているということで御答弁いただいているんですが、今後具体的にそのことをどう取り組んでいかれるか、その御方針をお示しいただきたいと思います。
#137
○国務大臣(尾辻秀久君) 今、事務方にもそのことをどういう方法があるか検討するように指示をいたしております。
#138
○辻泰弘君 その点については御期待を申し上げたいと思います。
 それから、次のテーマに移らせていただきますが、この法案にあります国保に絡んででございます。
 それで、国保関連で幾つかお伺いしたいと思いますけれども、まず、この委員会でも昨日もいろいろ議論があったわけですけれども、医療計画のことについて、厚労省として見直しの案をいろんなところで出していらっしゃるようなんです。国会でお示しになっているかどうかちょっとあれですけれども。それで、今具体的に出していらっしゃる医療計画の見直しの内容、役割、作成手法、こういったものでの見直しの方向性についてのお考えをお聞かせください。
#139
○政府参考人(岩尾總一郎君) 現在、医療計画の見直しに関する検討会を局の中で開いております。医療計画制度自体は昭和六十年に創設されたもので、地域の体系的な医療提供体制の整備を促進するということで、各都道府県にその計画を定めていただくというものでございます。
 私ども今数回議論をしておりまして、六月末ぐらいをめどには中間的な取りまとめをしたいと考えておりますが、この十八年度に予定している医療制度改革では、一つは、こういう計画というのが、地域に住む住民の医療の提供体制の現在がどうなっており、将来どうなるのかというようなことを具体的に住民、患者に分かりやすく説明できるような計画であってほしい。それから、原則として日常生活圏域で急性期、回復期、それから在宅医療というような、一連のサービスが切れ目なく地域で提供できるような、主な疾病ごとに診療ネットワークをつくっていただきたいとか、そして、そのような医療計画の内容に関する住民への情報提供、あるいはこういう医療計画の作成に当たっては、都道府県に自主性、裁量性が発揮できるような役割を強化したいというような方向で議論をしております。現在検討中ということでございます。
#140
○辻泰弘君 私が持っているのは、三月十八日にお示しになったやつがあるんでそれを見ながら言っているんですけれども、その中で厚生労働省という名前で出していらっしゃるんですが、今は局で議論しているということですけれども、一応これは厚生労働省としての見直し案として出していらっしゃるんですね。
#141
○政府参考人(岩尾總一郎君) 基本的には法律事項もあるかと思いますので審議会の中の部会の方に提出させていただきますが、それのたたき台として検討会を開き、その中でお示ししている案ということでございます。
#142
○辻泰弘君 だから、そういう意味においては、厚生労働省という名前を付けて出しているわけですから、局の中の議論ではないというふうに私は受け止めざるを得ないし、そこはいいですね。
#143
○政府参考人(岩尾總一郎君) 結構でございます。
#144
○辻泰弘君 それから、当然かもしれませんが、医療保険制度改革の中でそのことについての制度化が図られると、こういう理解でよろしいですね。
#145
○政府参考人(岩尾總一郎君) そのとおりでございます。
#146
○辻泰弘君 それからもう一点、同じような資料の中で医療費適正化計画の策定というのが出ておりまして、これもちょっと私も十分勉強できてないところがあるんですけれども、これの策定主体、内容、時期、それからまた、今後法的に根拠を持たせていくということになるかもしれませんが、そういった現状と今後の方針についてお伺いしたいと思います。
#147
○政府参考人(水田邦雄君) ただいまお尋ねの医療費適正化計画についてでございますけれども、幾つかの御質問ございました。
 考え方といたしましては、これは医療費水準、都道府県ごとに大きな格差がございますので、この点に着眼しつつ、関係者が連携して医療費の適正化に取り組む必要があると、こういう認識の下にこの計画を立てていただきたいと思っているわけでございます。
 まず、策定主体でございますけれども、これにつきましては、都道府県が既に健康増進計画、医療計画、それから介護保険事業支援計画、こういった計画の主体になってございますので、これらとの相互に整合性を確保しながら、保険者、医療機関、市町村等の関係者による協議の場を設けた上でこの医療費適正化計画を策定していただくということについて、現在検討を行っているところでございます。
 その内容でございますけれども、この計画におきましては大きく分けて三つのことをお願いしようと思っておりまして、一つは生活習慣病予防を中心とする保健事業の推進、二つ目が医療機能の分化、連携、推進、それから平均在院日数の短縮、それから三点目が地域における高齢者の生活機能の重視、こういった点を特に重視いたしまして、都道府県ごとの目標を設定していくということを考えてございます。
 それから、最後にお尋ねのありました策定時期、見直しの頻度、法律上の位置付け等につきましては、これは、次期医療制度改革の取りまとめを行っていく中で、関係審議会等の意見も伺いながら、具体化へ向けて引き続き検討をしていきたいと、このように考えてございます。
#148
○辻泰弘君 それで、それにも絡んでくることなんですけれども、昨日も議論がありましたけれども、保険者協議会というものが各都道府県で設定されつつあるという状況があるわけでございます。それがそういった計画についても意見をしていくということになるかと思うんですけれども。
 それでこの保険者協議会ですけれども、まず、その根拠といいますか、昨年の七月から始まっているようですけれども、その保険者協議会の出発点といいますか、それとその権限、構成ということについて御説明いただけますか。
#149
○政府参考人(水田邦雄君) 保険者協議会につきまして幾つか御質問ございました。順次お答えしてまいりたいと思います。
 まず、設置根拠でございますけれども、一昨年三月に閣議決定されました医療保険制度体系等に関する基本方針におきまして、地域における保険者による取組といたしまして、「被保険者相談、」、これ引用いたしますと、「被保険者相談、地域の医療サービス等に関する情報提供、きめ細かな保健事業について都道府県単位で共同実施を推進する。」というくだりがございます。これを具体化するために、国民健康保険法それから健康保険法に基づく保健事業の実施等に関する指針を定めまして、都道府県ごとに保険者協議会を設けることを明確にしたところでございます。この指針は厚生労働大臣の告示でございます。
 それから二つ目に、期待される機能、役割でございますけれども、この協議会は、先ほど申し上げましたとおり、都道府県ごとに健康水準あるいは医療費の水準に大きな格差がある中で、生活習慣病対策につきまして、職域保険、地域保険の枠を超えて各保険者が共通認識を持ち、連携して医療費の調査、分析、評価、保険者間の物的及び人的資源の共同利用など、地域の特性を踏まえた細やかな保健事業の共同実施をしていただくということを目的にしてございます。
 それから、参加者でございますけれども、当然ながら、都道府県内の国民健康保険、政府管掌健康保険、健康保険組合等の保険者によって構成されるものでございますけれども、事業の実施に当たりましては、都道府県、医療関係団体等幅広い参加と助言を求めるということになってございますので、こういった幅広い参加をお願いしたいと、このように考えてございます。
#150
○辻泰弘君 共済も入ることはあるんですか。
#151
○政府参考人(水田邦雄君) 失礼いたしました。
 共済ももちろんこれは健康保険関係でございますので、参加を呼び掛けていくということになります。
#152
○辻泰弘君 呼び掛けるということで、元々の想定にはなってないということですか。
#153
○政府参考人(水田邦雄君) 失礼いたしました。
 医療保険者としてこれも当然参加を想定しているものでございます。
#154
○辻泰弘君 これ、だけど、開催要領というのがありますよね、昨年の十二月に出された保険協議会の。開催要領の、構成等は次の者をもって構成すると。国保、健保連、政管、国保組合ですか、それから国保連、これ五つになっていますよね、次の者をもって構成すると。いや、入って駄目だという意味で言っているんじゃなくて、元々の想定にはなってないんじゃないかという、そのことだけですけれども。
#155
○政府参考人(水田邦雄君) ちょっと補足をいたしますと、今各県で共済に対して呼び掛けているわけでありますが、私どもとしては、これは医療保険者でありますので参加をしていただきたいと思っておりますけれども、具体的にはやはり共済組合の御判断というのがありますので、呼び掛けをしているということでございます。
#156
○辻泰弘君 だから、一点なんですよ。私が言ったように、次の者をもって構成するというのが入ってないから、厚生労働省として一義的に入れていたものではないと。そのことの確認をしているだけのことなんですね。さっきの御答弁だと、同じように入れているというふうな御趣旨だったじゃないですか。そのことを確認したいということです。
#157
○政府参考人(水田邦雄君) 先ほどの文書を出したときには、まだ共済の方の対応というものが、私ども、参加の意思というものを確認できていなかったものですから書いてなかったということでございます。
#158
○辻泰弘君 いや、それだったら、確認できたら、これはもう一つ出し直すことになるんですか。もう確認できたんですか。
#159
○政府参考人(水田邦雄君) 恐縮でございます。
 まだ全体的な確認はできておりません。
#160
○辻泰弘君 だから、さっき第一義的には対象でないとおっしゃればそれで済んだ話を、入れたとおっしゃるからややこしくなったわけでございまして、それはお取り組みいただいているということでひとつ了としておきますけれども。
 それで、さっきおっしゃったように、生活習慣病対策ということは大事なことだと私も思うんですけれども、それに関連して、健康診断というものがどう位置付けられているかということで、現行の老人保健で実施義務がある、労働衛生対策という意味で労安衛法で実施義務があると、こういうことがあるわけですけれども、その他を見ますと、どうも、母子保健の部分と児童生徒の部分も実施義務があるところあるんですが、その他が努力義務になっているというようなことがあるわけでございます。また、とりわけ、被保険者には行くかもしれないけれども被扶養者には直接には行かないだろうと、こういうふうなことを、そういう結論に至らざるを得ないようなことがあるわけでございます。
 それから、健診の項目もばらばらでございまして、必ずしも統一した基準がないというようなこと、あるいは費用負担についても統一的なルールがないとか、健診の回数についても任意であるというふうな規定があったり、そういった意味で、その部分、やはりそういった部分、資料はいただいておりますけれども、全部見渡して、やはり健康診断、健康診査というものをしっかりと位置付けるということが法的にも求められると思うんですけれども、そのことについてこれからの医療保険制度改革の中でお取り組みいただきたいと思うんですけれども、大臣、いかがでしょう。
#161
○政府参考人(水田邦雄君) ただいま先生から御指摘がありましたとおり、健康診査の実施につきましては、被保険者、被扶養者ともに、医療保険各法におきましては保険者の努力義務ということになってございます。
 その結果ということでもありませんけれども、例えば健康保険組合におきます被扶養者に対する一般健診の実施率は八・六%と大変低いものにとどまってございます。もちろん、被扶養者でありましても、四十歳以上の方でありますと、老人保健法において市町村が実施する、健診を実施することになっておりまして、相当数はカバーされているとは思いますけれども、ただ、両者を通じました健診の実施状況が把握できないということがございます。それから、先生御指摘のありました健康診査の項目をどうするかということもございます。
 そういった職域と地域における健診の連携、役割分担が不明確となっているのは私どもとしても課題として認識をしているところでございまして、当面は、この先ほど来出ております保険者協議会を活用すること、これも含めて、効果的な健診、事後指導を行うように努めていきたいと思っておりますし、さらに、全体的な取組といたしましては、医療保険改革に向けまして全体的な整合性を図っていくべきだと、このように考えております。
#162
○辻泰弘君 抜本的な改革にそれが込められるというのはある意味では当然だと思うんですけれども、それに至る前においても、とりわけ被扶養者の部分、四十歳以上は老人保健で見ることになるわけですけれども、それ以前の若い方々についての部分が空白になっていると思うんで、そういった意味で、法的整備のところに行く以前にも、運用の中でそういうことについても、やはり本人の名前で行くということが大きいんじゃないかと私は思うんですけれども、そういった意味でのお取組を求めておきたいと思うんですけれども、一言お願いします。
#163
○政府参考人(水田邦雄君) まず、全体的には、おっしゃいましたとおり、次期医療保険制度改革の中で検討していきますし、それ以前でもできますことは、繰り返しになりますけれども、先ほどの保険者協議会等の活用によりまして整合的なものを実施をしていきたいと、このように考えております。
#164
○辻泰弘君 次のポイントに移りますけれども、これは負担金補助金の廃止という部分ですね、そのことについてになるわけです。国保じゃないところですね。それで、老人福祉法、母子保健法、麻薬等の法改正、その部分にかかわることです。
 この部分について、所得譲与税で手当てすると、国保の方も所得譲与税で手当てするということになっているわけですけれども、国保の方はいろいろ議論があったわけですけれども、国保でない部分のその負担金補助金の廃止の部分を所得譲与税で手当てするということについて、所得譲与税自体は人口で配分すると、こういうことになっているようですけれども、しからば、それらについての所得譲与税の、それに、今回の廃止に伴う所得譲与税の配分について、自治体にどういう形で配分されるのかについて御説明を総務省からお願いします。
#165
○政府参考人(瀧野欣彌君) 今回の三位一体改革に伴います補助負担金の廃止、それに対して所得譲与税での財源措置ということの中に、配分基準が異なるわけでございますので、事務執行に支障がないかどうかというような御趣旨かと思いますが、その点につきましては、我々といたしまして、交付税の算定の中で工夫をしていきたいというふうに考えております。
 第一に、需要面におきましては、改革部分に係ります全額を基準財政需要額にまず算入をすることとしております。その際、一般的には標準的な経費を設定いたしまして、単位費用の中にその額を算入するということが基本ではございますけれども、財政的に影響の大きなもの、例えば、今回議題になっております国民健康保険の関係の費用のほか、養護老人ホームの負担金、あるいは、これは厚生労働省の関係ではございませんけれども、公営住宅の家賃の対策補助金の部分、そういった部分につきましては、従来の国庫補助負担金の算出基礎に準じまして補正係数を立てまして、実績に応じてきめ細かな算定を行いたいというふうに考えております。
 また、交付税の場合には、需要と収入両面から算定するわけでございますけれども、収入におきましては所得譲与税と税源移譲に伴います増収分につきまして基準財政収入額に一〇〇%算入すると、こういう手だても講じたいというふうに思っておりまして、以上のような需要と収入を両面で的確に算定をいたしまして、全体として地方財政の運営に支障がないようにしていきたいというふうに考えておるところでございます。
#166
○辻泰弘君 確認ですけれども、国保の場合と養護老人ホームの場合なんかは実績に応じた算定すると、それ以外については一応人口に応じて算定すると、こういうことですか。
#167
○政府参考人(瀧野欣彌君) それは、所得譲与税については基本的に人口でやるわけでございますけれども、片っ方、交付税の中でどんなふうに需要を見るかということにつきましては、御指摘のように、国保等につきましては実際の補助金の算定に準じますけれども、それ以外のものについては基本的に単位費用を、標準的な経費を想定いたしまして、それで交付税の中で計算していきたいというふうに考えております。
#168
○辻泰弘君 だから、要は国保だけその実績額に応じて算定すると、それ以外は一人単価でやっていく、算定するんだと、そういうことですね。
#169
○政府参考人(瀧野欣彌君) 国保だけではございませんで、養護老人ホームの負担金というものも厚生省関係ではございますし、ほかの補助金につきましても、実際に財政に対する影響の度合いというものを見ながら項目を拾っていくというふうに考えております。
#170
○辻泰弘君 必ずしも区分けがあれですけれども、一応ここで区切らしていただきます。
 それで、もう一点、今度のもう一点のポイントで、負担金・補助金の交付金化等という部分についてでございます。
 今回、昨日も議論ありましたけれども、地域介護・福祉空間整備等交付金と次世代育成支援対策交付金と、こういった形ができているわけでございますけれども、この計画の策定、そういったものをいつ作るのかと、それから、交付されるのはいつかと、この点について簡単に御説明ください。
#171
○政府参考人(中村秀一君) 介護関係でございますけれども、法律ができましたら、国の基本方針の告示や実施要綱の作成、地方自治体における計画の策定を経て、五月上旬から中旬に計画を提出していただき、五月中には交付の内示を行いたいと、こういうふうに考えております。
#172
○辻泰弘君 それで、この二つの交付金は新たにできているわけですけれども、これはトータルとしては社会福祉施設整備費という項の中にある目が二つできたのかなと、こういうふうに思うわけですけれども、これはいわゆる公債発行対象経費ということになると思うんですけれども、この社会福祉施設整備費の中でこの二つの交付金ができたわけですけど、こういった意味での、ある意味では交付金化されたもの、包括化といいますか、そういったものというのはほかにあるんでしょうか。
#173
○政府参考人(小島比登志君) 社会福祉施設整備費の中で、今先生おっしゃいましたように、高齢者関連施設につきましては地域介護・福祉空間整備等交付金、それから、児童関連施設につきましては次世代育成支援対策施設整備費交付金ということでございまして、その他の主な障害児関連施設や生活保護法に基づく保護施設については引き続き国が主導的に取り組む必要があるということから、今後とも従来どおり補助負担金により対応をすることにしたいというふうに考えております。
 それから、厚生労働省関係の建設国債対象経費といたしましては、医療施設及び保健衛生施設整備費補助金というのがございます。これにつきましては、三位一体改革の趣旨に基づきまして、地方の自主性、裁量性が高まるよう、平成十八年度より交付金化をいたしまして、必要な対応を行っていくこととしております。
#174
○辻泰弘君 今回初めての部分があるんですけれども、やはり包括化といいますか地方にできるだけ裁量を広げていこうという方向性はそれなりに私はいい部分はあると思うんで、今の社会福祉施設整備費の中でも、それ以外の額が一千億近くあるんでしょうか、それについても、そういったことも含めて今後ともお取り組みいただくように申し上げておきたいと思います。
 それで、最後、もう五分ほどしかありませんけれども、もう一つ、基礎年金のことがあるわけでございます。今回の措置で、元々の三分の一と昨年の千分の十一、それにプラス千百一億が上乗せになったわけですけれども、その結果として、率としてはどれだけ国庫負担割合になるのかお示しいただきたいと思います。
#175
○国務大臣(尾辻秀久君) 今回の引上げ分はあくまでも定額でありますから、割合で申し上げているものではありませんけれども、これは割合に直しますと約〇・七%に相当いたします。平成十七年度の基礎年金の給付に要する費用の約〇・七%に当たります。したがいまして、三分の一と千分の十一、さらに加えて、割合を申し上げますと、約三五%になります。
#176
○辻泰弘君 もう時間が余りないんですけれども、年金のことで三月十日に総理が入られての審議も、集中審議がございまして、大臣にも私十分お伺いできずにそのときは悪かったんですけれども、いずれにしましても、民主党として、社会保険庁と国税庁を統合して歳入庁をつくって、しっかりと、やはり豊かな福祉社会の基盤は公正な国民負担であるという前提の下で主張し、また納税者番号制についても言っているわけですけれども、そのことについて今度は社会保険庁の組織の見直しをやっていらっしゃるわけですが、あのときの答弁でも五月ごろに案を出そうということになっているという話だったわけですね。
 私はそのときも申し上げているんですけれども、五月でもう結論出してしまったんだったら与野党協議する意味がないじゃないかと、しなくてもいいじゃないかということになるわけでございまして、私どもとしては、その点はやっぱり一つ大きな、どういう結論になるかはいずれにしても私どもとしては一つの大きなポイントだと思っておりますので、ですから与野党協議が始まるんだろうと思うんですけれども、その帰趨を見ずにしてもう決めてしまうという、今の流れだと五月に答えを出してしまうようなことが伝えられているものですから、そこはやはりそうではないよというふうに私は大臣のお立場でも明らかにしておいていただきたいんですが、いかがでしょうか。
#177
○国務大臣(尾辻秀久君) 今有識者会議で御議論いただいております。そして、正に今日なんですが、三月中にと言っておりますグランドデザインを会議を開いて決めていただきます。その後五月に有識者会議としては答えを出すと言っておるところでありますから、それはそのとおりのスケジュールどおりで進めていただきたいと思います。それは有識者会議の答えでありますから、じゃそれを受けてどうするかというその先の話になりますと、当然、今の与野党協議の中で議題になって御議論が進んでおれば、それをおいておいて私どもが答えを出すというのは大変僣越なことにもなろうと思いますし、それは今後のそうした大きな流れの中で決まっていくものだと考えております。
#178
○辻泰弘君 もう残り時間わずかですけれども、基礎年金番号のことで申し上げておきたいと思うんですけれども、基礎年金番号ということで一九九八年でしたか導入して、私はそれなりに大事なポイントだったと思うんですけど、十分それが機能していないという現実があるんじゃないかと思うんですね。これは、端的なことが、共済との連動が全くないものですから、全く分かんない世界がそのまま残っていると、社保庁から見たときですね、国年、厚年は分かっているけれどもと。しかも、国年、厚年も、実人員が必ずしも把握できないということを私知ったりして非常にびっくりしたようなこともあるわけでございますけれども、そのことの議論はまたさせていただければと思いますけれども。
 いずれにしても、基礎年金番号というものを、納番制を何によってやるのかということはまた先の議論かも分かりませんけれども、少なくとも今ある基礎年金番号をしっかりと魂を入れていくということですね。総務省なんかはそれと住基ネットの住民基本台帳番号制度と連動させて、突合させてというような議論もあるわけですけれども、党としてはともかくとして、私個人はそこまでいかないと未加入者のチェックはできないだろうと思うんですけれどもね。
 そういったことについて、とにかく基礎年金番号制度をしっかりと見詰めて、もう一遍十分その機能が十全に発揮できるようにお取り組みいただきたいと思うんですけれども、そのことについて大臣、一言お願いします。
#179
○国務大臣(尾辻秀久君) 今お話しのように、基礎年金番号は活用しなきゃならないと考えておりまして、その活用により年金加入記録の事前通知を行い、被保険者記録の確認が行われた方々については、六十歳到達の目前に、あらかじめ氏名、住所及び年金加入履歴などを記載し、裁定請求書を本人あてに送付し、速やかに裁定請求を行っていただくことを考えておりまして、平成十七年十月の実施に向けて現在検討を進めております。
#180
○辻泰弘君 以上で終わります。
#181
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 介護保険法施行法の方について最初に聞きたいと思うんですが、これはいわゆる発足時の特別対策のうち、介護保険法施行前からの特養ホーム入所者の負担軽減という措置ですが、今回、一方で、旧措置入所者で非該当要支援入所者の継続入所の経過措置を打ち切られます。これ、該当者は現在で何人で、どういう対処をされようとしているのか、お答え願います。
#182
○政府参考人(中村秀一君) 要支援あるいは非該当であっても、介護保険法施行法によりまして猶予措置として特別養護老人ホームへの入所が認められている方は、平成十三年四月には約二千八百人でございましたが、徐々に減少し、平成十六年十二月末には百九十一人となっていたところでございます。
 その後も退所計画等々受入先の調整を行いました結果、各自治体による退所後の受入先の調整が済みまして、現時点ではお二人の方が現在入院中でございまして最終調整が済んでおりませんが、そのお二人を除きますと最終調整が済んだという状況でございます。
#183
○小池晃君 行き場のない高齢者、たとえ一人であっても生まれてもいけないと思いますので、ここは最後まで責任持って追い掛けていただきたいというふうに思います。
 あわせて、ホームヘルプサービス利用者の負担を、これは制度発足最初は三%、二〇〇三年度から六%に軽減していったわけですが、これいよいよ廃止すると。四月から一〇%になると。この在宅の軽減措置を受けている対象人数は何人でしょうか。端的にお答えください。
#184
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。
 委員の方から御指摘のありました経過措置の対象人数でございますが、平成十二年に二十六万四千二百六十八人おられました。平成十六年度は十一万二千九百二十六人という状況になっております。
#185
○小池晃君 十一万人超える方が対象となっているわけです。この方々が六%負担が一〇%負担になると、平均するとどれだけ利用者負担が増えるのか、一人当たりの平均と及び総額の見込みをお示し願いたいと思います。
#186
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。
 現在、訪問介護の受給者一人当たりの一月の費用額の平均が約五万円でございます。現在の六%負担では一月当たり約三千円の利用者負担でございます。この措置が本年度をもって終了いたしますので、一〇%負担になりますと一月当たり約二千円程度の御負担の増となります。利用者負担の総額でございますが、先ほど申し上げましたように、年々利用者の方減少はいたしておりますので正確に見込むことは非常に困難と思われますが、平成十六年度の対象人数をそのまま当てはめれば、おおむね二十億円程度と考えられます。
#187
○小池晃君 二千円とはいえ、低所得の高齢者の現状というのはこの負担に耐えられる状況にあるのか。
 あわせて、国の対策が不十分なために多くの自治体が国の軽減措置に上乗せした制度をつくってまいりました。例えば、東京では十九の自治体が在宅の特別対策のいわゆる横出し、上乗せを行っております。そのうち九自治体が横出しということで、かつてからの利用者だけでなく新規利用者も対象にした。十自治体は国の所得制限よりも緩和をした。四自治体は上乗せとして六%負担を三%に据え置いている。しかし、今回の国の特別対策の打切りに伴って、十九自治体のうち十二自治体が利用者に一〇%負担を求めると、独自対策やめるというふうに言っているようです。
 局長にお伺いしたいんですが、今回の国のこの在宅利用料の減免を終了ということが、自治体の独自の減免制度の縮小や打切りにどういう影響を与えるのかということを把握していらっしゃいますか。
#188
○政府参考人(中村秀一君) 今回終了されます負担軽減措置は、元来、平成十二年度から予算措置として五年限りという計画でやってまいりまして、先ほど委員から御指摘ありましたように、最初の三年間は三%、平成十五年度以降二年間は六%と、段階的に上げてきているところでございます。
 予定どおり経過措置を終了するということで、地方自治体の取組は正に委員御発言のとおり独自の取組でございまして、本措置の終了とその独自の取組の関係ということについては、自治体それぞれの御判断ではないかというふうに思っておりますので、私ども承知していない状況でございます。
#189
○小池晃君 私、そういうことでは本当に厚生労働省として責任果たしていることになるのだろうかと思うんです。やっぱり、住民にしてみれば、国の制度と自治体の制度が両方合わさって軽減されている。国がやめればやっぱり自治体にそういう影響が出てくるということを、やっぱりそこまで見てこれ考えるべきだと。
 先ほどのお話では、あらあら計算で利用者の負担増というのは事業費ベースで二十億円ということですから、これは国の負担というのは介護保険でいえば二分の一なわけですから、これはざっと計算すれば、国庫負担というのは十億円あれば六%の軽減措置を継続できるというふうに考えてよろしいわけですね。
#190
○政府参考人(中村秀一君) この軽減措置自体は、委員の方から介護保険だというお話がございましたが、この措置は予算措置として埋めておりますので、二分の一でございますので、十億円というのは委員そのとおりでございます。
#191
○小池晃君 大臣、今までの議論を踏まえてお聞きしたいんですけれども、これ激変緩和ということで始めて、五年間の措置だったとは言うけれども、やはり低所得高齢者の生活実態というのはこの五年間でむしろ悪化しているわけです。医療費が負担増えていますし、年金も下がってきていると。これは六%を一〇%に上げると実態としてどうなるかというと、例えば、一日二時間の訪問介護を週五日間利用して、六%負担だと月九千八百円、これ一〇%になると月一万六千三百円になるわけで、こういう方だと六千五百円負担増になる。これ、本当に非常に重い負担になっていくわけですね。
 先ほどお話あったように、国庫負担十億円あればこれ継続できるわけですから、私は、今の経済情勢考えれば、本当であればやっぱり私、三%、あるいは低所得者はもっと軽減する必要があると思うけど、せめてやっぱり今やっている六%の措置というのは継続していくということが必要なんじゃないですか。いかがですか。
#192
○国務大臣(尾辻秀久君) 今お触れになっております軽減措置といいますものは、介護保険法の施行の前に利用をしていた方々の利用者負担の激変緩和のために、これも局長から申し上げておりますように、予算上の措置として講じられたものでございます。したがいまして、これは激変緩和のための措置でございますから、本年度末をもって予定どおり終了をすることになっております。
 そうなりますと、その方々も施行後に初めてサービスを利用なさる皆さんと同様の取扱いになるわけでございますから、そうなると、改めてその対象の方の所得状況の変化を踏まえて措置をするということになるわけでございまして、そうした措置は続くわけでございますから、十分私どもとしてはそうしたことにも考慮をしたものと考えておるところであります。
#193
○小池晃君 いや、私は、やはり在宅の方はこれ、負担軽減始めたけれども継続するというわけですよ。やっぱり今の経済情勢考えれば、良くなっている要素は恐らく、高齢者の介護を受けているような生活の方には、今の経済指標見たって良くなっているような指標一つもないと思いますよ。だから、そういう実態考えれば私はこれを継続するということがあっていいのではないかと言っているんです。決めたんだから五年で終わるんだじゃ、これじゃ政治の責任というのは果たせないわけですから、ここのところは、やっぱり今の経済情勢とか高齢者の置かれている実態考えて、特養ホームだけではなくて在宅も負担軽減措置を継続すべきだということを検討すべきだというふうに思います。
 引き続いて、今回、国庫負担金一般財源化、廃止する、養護老人ホーム、一歳六か月児、三歳児の健康診査、それから麻薬取締員等に関する経費について聞きますが、これらは法律上は特別な位置付けがあったわけです。わざわざ列挙して地方財政法第十条で規定している国庫負担金で、これらの国庫負担金は奨励的な補助金とは明確に区分される負担金なんですね。これを一般財源化するということであれば、私はその影響について十分な検討必要だと思いますが、これ、十分検討されたんですか。
#194
○副大臣(西博義君) 今回の補助負担金の廃止に関しましては、昨年、地方六団体の提案を受けまして、私どもも一つ一つ検討してきたところでございます。その考え方は、既に各市町村に同化し、また定着した事務について、これは負担金の廃止をしようと。また、かつ、その代わり財源移譲の手当てをきっちりと行おうと、こういうことでございます。このことに伴いまして、各法における負担の規定、それから地方財政法第十条における関連部分を削除させていただきます。
 養護老人ホームの措置、それから一歳六か月児の健診等、また麻薬取締員の設置等につきましては、法律上、市町村又は都道府県の責務ということでこれは引き続き法律上残っておりますので、各自治体で適切に行っていただけるものと考えております。
#195
○小池晃君 これはやっぱり一つ一つについてちゃんと影響を踏まえて検討したのだろうか、私はそこは極めて疑わしいというふうに今の説明聞いても思うんですね。特別な位置付けを持ったものを廃止するのであれば、それに対して影響をしっかり検討する必要あるはずだ。
 加えて、廃止される補助金の中で養護老人ホームについて、これは大臣にお伺いしたいんですが、この制度は市町村の措置制度として行われておりますが、これは本当に大事な事業で、今後ともこれ措置制度として維持していくということでこれはよろしいわけですね。
#196
○国務大臣(尾辻秀久君) これ、今も副大臣にお答えいただきましたけれども、同化定着をしておるという、市町村の事務として同化定着をしているというものについては市町村に税源を移譲したわけでございますけれども、そのうちの一つが養護老人ホームのものでございます。したがって、十七年度からその運営費に係る国庫負担金を廃止して市町村に税源移譲をいたします。
 したがいまして、養護老人ホームの入所について市町村が措置するという基本的な仕組みはこれまでと変わらないものでございます。
#197
○小池晃君 養護老人ホームは、社会的不適応の方も含めて一人では生活できないいろんな課題を持った高齢者に対する支援の場です。最後のセーフティーネットでありますから、これは今後とも措置制度を維持するように強く求めたいというふうに思います。
 続いて、放課後児童健全育成事業についてお伺いをします。
 これは、三位一体改革の一環で、地方自治体の裁量を高めるというような理由で補助金の組替えが行われる予定ですが、その内容、長時間加算、障害児加算、土日祝日開設加算は廃止するということを聞いております。
 これ、簡単に御説明願いたいんですが、どういう組替えやるのか、廃止される三つの加算額は一学童当たりそれぞれ幾ら出されているのか、お答え願いたいと思います。
#198
○政府参考人(伍藤忠春君) 今回のこの放課後児童クラブの改正の考え方でありますが、三位一体改革で、地方に対する補助金交付等につきましてはできるだけ簡素化をして使いやすいものにすると。そういったことと軌を一にして、こういう特別会計でやっております事業についても自由度を高めるということから見直しをしようというふうに考えたものでございます。
 今回、取りあえず課長会議でお示しをした基準単価でございますが、全国の放課後児童クラブの加算部分を従来の基本部分と一括をして基準額を設定するということにしておりまして、一つのモデルで申し上げますと、利用児童数が三十六人から七十人の放課後児童クラブの場合、長時間加算として従来入っておりましたのが五万二千円、それから障害児の受入れ加算として九万二千円、それから土日祝日開設加算ということで十七万八千円、こういったものが一クラブ当たりの加算部分になりますが、これを基本部分と一括をして、トータルで年間二百七十八万七千円という基準額で交付をしたいと、こういうことを、考えを示したところでございます。
#199
○小池晃君 これによっていろんな被害が出てくると。実際にはその補助金額が減らされる学童出てくるんですね。
 例えば、この長時間加算、障害児加算、土日祝日開設加算、こういう加算なくなる。この三つの加算すべて受けていた学童保育では、これまで合計百二十一万八千円の加算があったのに、それが廃止されて、増額分は一律三十二・二万円しか出ない。九十万円近い差額が生まれてしまうというわけです。これ、本来、本当に頑張って長時間開設やあるいは障害児の受入れやってきた、もう頑張っている学童保育を応援するというのが制度の加算の趣旨だったはずなのに、こういったところの加算が大幅に減らされる。こういうことあっていいのかと。
 私、ちょっと財源についてお聞きしたいんですが、補助金の原資となっている厚生年金特別会計児童手当勘定の積立金幾らあるか。これ、二〇〇五年度予算の積立てからの受入額と二〇〇四年度の受入額示していただきたいと思います。
#200
○政府参考人(伍藤忠春君) 児童手当勘定の積立金でありますが、十六年度当初七百三十四億円の積立金がございました。予算上は、この十六年度中にこれを百二十七億円取り崩すということで予算を組んでおります。したがいまして、これがそのままいけば自動的に十六年度末には六百七億円の積立金になると、こういうことになる予定であります。これは予定でありますから未確定でありますが、そういう計算になります。
 さらに、十七年度予算におきましては、健全育成事業のためにこれを更に百十八億円取り崩すと、こういう予算を組んでおるところでございます。
#201
○小池晃君 ですから、積立金からの受入れ約十億円減らしているわけで、私、その子育て支援を充実させるためにも、この積立金を本当に有効に使うべきだというふうに思うんです。
 大臣、とりわけ重大な影響予想されるのは、これ障害児加算がなくなることで、この障害児の今学童保育への入所希望が非常に増えている。受け入れる学童も急増していると。二〇〇四年度でいえば、補助金の対象となっている学童のうち一割以上の千三百三十九か所が障害児加算を受けているんですね。これ、障害児の受入れには態勢手厚くしなきゃいけないから、指導員の加配がどうしても必要だと。しかし、加算がなくなると、もう現在受け入れているところでも困難になるということを言われている。
 大臣、昨日の衆議院の厚生労働委員会でも、この問題で見直すという御答弁があったということで、私も質問しようと思って準備していて、このことは非常に歓迎をしたいと思っているんですが、これどのような形で見直すように方向として考えておられるのか。あわせて、障害児加算だけではなくて、あるいは長時間加算や土日開設についても、これはやはり全体としてやっぱり見直していくということが私は必要になっているんじゃないかと思うんですが、今回のこの学童保育に対する補助金の在り方、全体としてやっぱり見直していくということも含めて私は考えるべきだと思いますが、大臣、いかがですか。
#202
○国務大臣(尾辻秀久君) 今お話しいただいておりますように、この制度は今日まではそれぞれに加算をしてきました。それを一括してお渡ししようということでございますけれども、そういたしますと、今までのこの障害児受入れ加算というここの部分は非常に、今いろいろお話しいただいたような面での問題もあるというふうに考えますので、それでいろいろ今御意見もいただいておりますから、そうした御意見も踏まえて、また地方自治体等の御意見もいただきながら検討をいたしますということを昨日申し上げたところでございます。具体的な中身までは、今まだ申し上げる段階ではございません。
#203
○小池晃君 私、いろいろと実態聞きますと、本当に非常にわずかな予算の中で頑張っておられる。働いている指導員の方の労働条件なんかも本当に大変なんですね。そういう意味では、やっぱり細かい問題もちろんありますが、全体として抜本的に財政的な支援を強めるということを含めて検討するべきときなんだということを是非大臣には検討していただきたいというふうに思いますが、そういうことでいかがでしょうか。
#204
○国務大臣(尾辻秀久君) 昨日、衆議院の厚生労働委員会で申し上げたのは、少なくともまず障害児の加算の部分だけは検討いたしますということを申し上げたところでございます。
#205
○小池晃君 是非そこにとどまらずにやっていただきたいということを重ねて申し上げたいと思います。
 続いて、国民年金法のことですが、今回の法改定の中身は、昨年の年金課税の見直し分に加えて、定率減税の縮小による増収を充てるということで、この手当てのやり方には我々反対です。今日は運用上生じている問題をちょっとお聞きしたいんですが、公的年金受給者への課税と扶養親族等申告書という、この問題です。
 今年の二月に、公的年金等控除、老年者控除の見直しで、何でこんなに税金増えたんだという問い合わせが私の事務所にもたくさん参りまして、月額一万円も源泉徴収されているという声もありました。そういう中の人で、例えば都内の六十三歳の男性で年金月額十四万五千円の方、この方、本来課税額は三千五百円なのに一万円以上源泉徴収されている、おかしいなと思って問い合わせてみたらば、扶養親族等申告書を出してなかったからだということが分かりました。この方は、去年御夫人が亡くなって独居世帯となったので、扶養親族等申告書は出さなくてもいいと思ったというふうに言っていらっしゃるんですね。
 これ、年金受給者で税金を源泉徴収される人は、扶養親族いない人も含めて扶養親族等申告書を出せと社会保険庁から求められておって、提出しなければ基礎控除も受けられないし、公的年金等控除も一部しか適用されないし、定率減税も適用されないと。その結果、今日資料でお配りしましたけれども、この申告書を出さないと年間十万円から十二万円ぐらい税金取られ過ぎになる人が出るわけです。この例でいえば、六十五歳以上の独り暮らしの方で年金月額十四万円の方で、この書類出さないと年間十二万一千二百円の取られ過ぎになる。あるいは、年金月額十万円の場合では八万四百円になる。国税庁、財務省か、おいでだと思うんですが、この計算で間違いないですね。
#206
○政府参考人(加藤治彦君) 結構でございます。
#207
○委員長(岸宏一君) 財務省加藤審議官。
#208
○政府参考人(加藤治彦君) 失礼しました。
 今御指摘の点につきましては、資料の計算のとおりでございます。
#209
○小池晃君 社会保険庁にお聞きをしたいと思うんですが、これ、今年度、扶養親族等申告書の送付数と高齢者から返ってきた数は幾つでしょうか。
#210
○政府参考人(青柳親房君) 平成十七年にお支払をする年金に係ります公的年金等の受給者の扶養親族等申告書につきまして、その送付件数六百六十八万件になっております。また提出件数は、三月二十三日現在ではございますが、六百五十万件となっております。
#211
○小池晃君 十八万件ぐらい返ってきていないわけです。
 サラリーマンの場合は、これ出さないと経理部辺りからこれ出してくださいというふうになるわけですが、年金暮らしで、例えば独り暮らしの高齢者の場合、扶養親族等申告書出しなさいと言われても、扶養家族いないからというふうに思っちゃう人出るの、私、これあり得ることだと。実際そういう相談来ているんですよ。
 これ財務省にもう一回お聞きしますが、年金暮らしの高齢者の場合に、提出を督促するような仕組みというのはあるんでしょうか。
#212
○政府参考人(加藤治彦君) 税法上はそういう督促する制度というのはございません。
#213
○小池晃君 大臣ね、この仮に十八万件のうち、いろんな事情があって出さない人もいるんですね。だから、誤解によって出さなかった人が一万件だったとしても、これ一年間で十億円ぐらいの取り過ぎになるわけなんですよ。一人一人にとってみると、これ十万円税金を取られ過ぎちゃうというのは私は深刻なことだと思うので、これ、社会保険庁が送っているこの手引が二十ページぐらいあるんですが、これ、本当によく読まないと分かんないんですね、特に高齢者にしてみると。扶養親族がいない人も対象だと、なかなかそういうふうに分かりにくい仕組みになっていて、提出しないと十万円以上税金取られ過ぎちゃいますよなんということはもちろん書いてないわけです。
 大臣ね、これもっと、私、相談受けて実感したんですが、分かりやすくしないといけないんじゃないかと。提出しない場合どういう損害が起こるのかとか、あるいは未提出の方にちょっと何らかの形で呼び掛けるとか、あるいは、そもそもこの扶養親族等申告書という名前がこれでいいのかということも含めて、これ検討した方がいいんじゃないかと思うんですが、大臣、いかがですか。
#214
○国務大臣(尾辻秀久君) 今のお話でありますけれども、現在、社会保険庁におきましては、年金受給者の皆様から扶養親族等申告書を正しく提出していただくために、記入方法等を記載した冊子を扶養親族等申告書に同封してお送りをしております。今のお話であります。
 しかし、それが分かりにくいというお話でございますので、この冊子についてもっと分かりやすく解説してほしいなどの御意見もいただいておりますから、できるだけ分かりやすいものになるように工夫をしてまいりたいと思いますし、今のどう呼ぶかという呼び方も、分かりやすくした方がいいということもあるかもしれません。そうしたこと全部、できるだけ分かりやすくという立場から検討を、努力をさせていただきます。
#215
○小池晃君 財務省にもう一回お聞きしたいんですが、これ、取られ過ぎちゃったということに気付いた場合に救済する制度はあるんでしょうか。
#216
○政府参考人(加藤治彦君) 今御指摘の税につきましては、いわゆる源泉徴収の税でございますので、最終的には、これ、確定申告によって還付を受けることができます。かつ、その還付は確定申告をすることができるときから五年間できますので、その間に申告をしていただければ当然本来の税額に戻るということでございます。
#217
○小池晃君 この高齢者に税負担を広く求めるということ自体に我々は賛成しているわけじゃないですが、こういうことをやる以上、やっぱりきちっとその権利を保障するような広報、周知徹底すべきだし、この名称については財務省、国税庁の方にも是非検討していただきたいというふうに思います。これ、やっぱりこういう名前で誤解生まれるということを真剣に検討すべきだというふうに思います。
 残り時間、交付金の問題についてお伺いをしたいと思うんですが、今回創設される介護地域空間整備等交付金、次世代育成支援交付金ですが、これは自由裁量なんだ、自主性、裁量性を尊重した柔軟な対応が可能なんだと言うけれども、結局、国の方針に沿った計画かどうかを採択するのは、これ厚生労働省なわけですから、私は、自由といってもおのずから限界があるということになるんじゃないかと思いますが、この基本的な考え方について、大臣、いかがですか。
#218
○副大臣(西博義君) 今後、高齢化が進行する中で、介護サービス基盤の整備、大変重要なことでございます。
   〔委員長退席、理事武見敬三君着席〕
 その中で、高齢化の状況、それから介護基盤整備の状況を見てみますと、委員も御承知のように、まだまだ地域間の大きな格差が存在していると、こういうことがございます。また、基盤の整備は、これ、介護費用の増大に大きく直結するということもございまして、全国的にバランスの取れた整備を進めていくということが今後とも必要だというふうに考えておりまして、そういう意味で国の助成制度を存続するということにさせていただきました。
 今回の交付金によって整備が進んでいない地域に対しては重点的な支援を行うということで、在宅サービスと施設サービスのバランス、それから地域に密着したサービス、これ、今後広めようとしておりますが、そういうサービス。それから、広域的なサービス、特養等のサービスでございますが、そういうもののバランスなどに配慮した整備が進められていくようにということで、そこの部分が今後大事だというふうに考えております。
 そういう面におきまして、今回の交付金化によりまして、自治体の創意工夫、それから裁量、これがかなり幅広く可能性が存在するということと、それから、事務量等につきましても、国とのやり取りが基本的には往復を何回もするというような事情がこれからはなくなってまいりますので、そういう意味では、自治体の裁量性が大きく前進するのではないかというふうに考えているところでございます。
#219
○小池晃君 霞が関と行ったり来たりするのが減るから裁量が増えるということにはならないわけでね、これは仕組みそのものにも私大変な問題があると思いますが、問題は、その金額がこれまでに比べて大幅にこれ減っているわけですね。
   〔理事武見敬三君退席、委員長着席〕
 今回、介護施設整備費補助金に替わって介護地域・空間整備等交付金になって、これ新年度の交付額は八百六十六億円。二〇〇四年度は予算不足が大問題になって、このときが九百三十一億円。更に六十五億円減っているわけです。
 二〇〇四年度、どんなことが起こったかというと、これは通知で前年実績の三分の二しか認めないということになって大問題になったわけですね。例えば東京では十七件、これ、実際もう自治体のところでは合意に至っていたけれども、駄目だというんで、結局八件だけになった。例えば東京の足立区でいうと、待機者は二千百七十四人いるんですが、昨年予定していた四か所のうち二か所しか採択されない。
 新たな整備進まないと、待機者解消のめど全く立たないという実態で、こういう金額で、これ厚労省、局長、安心できる介護保険の基盤整備ができるんですか。
#220
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。
 予算額につきましては、ただいま委員からお話がございましたように、十七年度、交付金として八百六十六億円計上いたしております。十六年度、社会福祉施設整備費で介護関係の部分が九百三十一億円でございまして、そういった意味では約七%減額いたしておりますが、これは、非常に厚生労働省予算厳しい状況の中で、公共投資関係経費が前年度一一・二%減になる中で何とかこの予算を確保したと、こういうものでございます。
 整備量につきましては、平成十五年度、十六年度、新規の整備量が年間一万四千五百人程度となっておりまして、十七年度においてもこの一万四千五百人程度の新規の整備量が確保されると、こういうふうに考えております。
#221
○小池晃君 とてもこれで大丈夫とは言えないと思うんですね。厳しい予算の中で頑張ったんだということにしか御説明できないと思うんですが、加えて、その八百六十六億円のうち二百二十五億円は介護予防の拠点整備の予算とされていますから、実際に今までの補助金との関係でいえば六百四十一億円ということになって、これでは前年の七割以下の整備しかできないということになりかねない。
 しかも、この単価も下げているわけですよ。二〇〇四年度で小規模生活単位型特別養護老人ホームでいうと、一人当たり、国、二百五十万円ですが、これ、新たな交付金の基準額は一人当たり二百二十五万円ですから、一割カットであります。このほかにも加算がなくなる例があって、例えば、デイサービス併設百人規模の特養の整備を予定していた事業者が、これ計算してもらいますと、国と都から来るはずだった補助金が一億五千万円マイナスになると、そういう説明も聞きました。
 こういうふうに、全体もそうですが、単価そのものも減らしていくということになれば、これは地方の整備に水差すことにならないんですか。
#222
○政府参考人(中村秀一君) 現在、交付金に替わることに伴いまして、準備のために都道府県の方に様々な資料を配付し、準備を進めていただいております。
 今委員御指摘の配分基礎単価が、特別養護老人ホーム等については一人当たり二百二十五万円でございますが、これを単価といたしまして、建設工事の地域格差等については調整率を掛け、高いところ低いところをつくるとか、様々加算あるいは減算、そういう制度をつくっておりますので、基本的には従来の建設単価と乖離が少ないものと、こういうふうに考えております。
#223
○小池晃君 そんなことないわけでね、あるところを増やせばあるところを減らすわけで、全体として基準額減らしているんですから、これ、全体として減額はこれは動かし難い事実であると思うんですね。
 大臣、今日は資料で配付させていただいて、これは予算委員会で使ったものをもう一回ちょっとお示ししておりますが、特養ホームの待機者数はどんどんどんどん増えている、その一方でその施設整備費予算削ってきた。大臣、昨年の臨時国会で私質問して、待機者数の調査をしていただくということで、三十三万八千人というふうに御報告がありまして、これは介護保険スタート前の十万人から三十四万人まで増えている。正にバッテンで、特養ホームの待機者増える一方、予算はどんどん減っていく。こうした実態に照らしても、私は予算を削減していくという今回の中身は国民の願いからいっても逆行ではないかと思いますが、いかがですか。
#224
○国務大臣(尾辻秀久君) 昨年十一月に先生からお尋ねがございましたので、調べてみましたところ、各都道府県で把握をしております特別養護老人ホームへの入所申込み者数を単純に足しますと、三十三万八千人になります。そこで、そのようにお答えを申し上げたところでございます。
 ただ、この三十三万八千人の中身でありますけれども、複数施設に申し込んでおられる方もあります。それから、実は要介護度三以下の方が六割おられます。そういうことを見ますと、この三十三万八千人という人数が直ちに入所を必要とする方の人数を示すものではないと考えておるところでございます。まず、そのことを一点申し上げます。
 それからまた、高齢者御本人あるいは家族の方ともできる限り在宅での介護を望む方が多いことを考えますと、これからの介護サービスの基盤、介護サービス基盤の整備についていいますと、地域密着型サービスを含め、居宅サービスに厚みを持たせていくことが重要だと考えております。
 しかし、とはいえ、施設の整備ももちろん必要なことでございますから、今回の交付金化に伴いまして、限られた予算の中でも、今お話しいただいておりますように、予算額は確かに減っておりますけれども、その限られた予算の中でも地域の創意工夫を生かした効率的な基盤整備が進められると考えておりまして、そのことによりまして介護サービス基盤の施設の方の整備も進むものと考えておるところでございます。
#225
○小池晃君 待機者の数は、これ、緊急に入所が必要だという、厳選して発表している県もあって、そういったものの積み上げでできている数字ですから、何かこれが正確でないかのような言い方は私はおかしいと思う。もしそういうことをおっしゃるんであれば、きちっと調べるべきだし、現時点である数字、これだけなんですから、やっぱりこれを基礎に考えていくべきだというふうに思うんです。
 それから、在宅、できるだけ在宅で、もちろんそれは願いだと思いますが、それができる環境がつくられていないからこそ今こういう事態が起こっている。地域密着型サービスのお話もありました。今回のこの交付金というのはそこにも充てられるわけです。
 しかし、都道府県や市町村は、非常に名目としては、掛け声としては何か地域密着型と言われているけれども、実態を見ると、どれだけお金来るか分からないという声が出てきていて、地域密着型サービス進めると言われても、めど立たないという声が圧倒的に自治体からは聞こえてまいります。
 その点では、特養も含めてですが、今回の交付金というのは地域密着型サービスなんかも含めて全体としてやるわけでしょう。これがこんな水準でいいのか。もっとやっぱり在宅を、できる限り在宅での暮らしができるようなということであれば、それに見合う十分な予算をやっぱり確保してから言うべきことではないかと思いますが、その点いかがですか。
#226
○政府参考人(中村秀一君) 今回の交付金制度、市町村の今お話のございました地域密着型サービスの基盤整備、それから、特別養護老人ホームなど広域型の入所施設の整備、手を携えてやっていくと。地域の実情を踏まえたバランスの取れたサービス基盤整備をつくっていくことが必要であると考えております。
 介護保険の事業計画は三年単位で制定されておりまして、十八年度四月からまた新たな事業計画が始まりますので、またそういった地域のニーズ、御要望というものも十分踏まえながら、国としても必要な予算の確保に努めてまいりたいと考えております。
#227
○小池晃君 国からどれだけ交付金来るのか分からないということで、自治体独自の上乗せをカットする動きも出てきています。横浜市ではグループホーム整備を進めるために行ってきた市の上乗せ補助金三億円を削減すると。
 結局、こういう中で整備が進むのだろうか。本当に住み慣れた地域で暮らしていける体制をというのであれば、それにふさわしい特養にしても地域にしても抜本的な財政支援をしていくことが必要だというふうに思います。
 最後に、次世代育成交付金について幾つかお聞きしたいんですが、これは、保育所の待機児童は六万二千百六十四人、〇二年の十月から〇四年十一月の六万八千四百二十人と増えている。先ほどのグラフのもう一つの方ですが、どんどん増えている。にもかかわらず、予算額は〇二年度の三百六十六億円から〇五年度の百六十七億円と減っているわけです。待機児解消だと言いながら予算を減らすということで、どうやってこの問題を解決していこうとお考えなんですか。
#228
○政府参考人(伍藤忠春君) 今回の施設整備でありますが、百六十七億円ということで児童関係の施設整備を行うということにしておりますが、当初予算の経費としては必ずしも今まで、過去の数年に比べて小さいものではないということでありますから、私どもは限られた財源を非常に有効に使っていかなきゃいかぬということで考えております。
 一つは、できるだけ待機児といった緊急を要するような自治体に有効に使っていただくということで、単なる改築とか修繕といったようなこと、若干我慢していただけるところは我慢をしていただいて、非常にニーズの高い、そういった新しい定員の増あるいは創設といったようなところをできるだけ重点的にこの整備の交付金を充てていきたいというふうに考えておるのが一つであります。
 それから、保育所の定員を拡大するということもこの数年やってまいりましたが、それと併せて幼稚園の預かり保育という、これは文科省の施策でありますが、これによってもかなりの定員増といいますか、人員を吸収しておりますから、こういったことも併せてやっていきたい。
 それから、施設整備だけではなくて、保育所の弾力化、定員の弾力化ということで、できるだけ、最低基準を満たす限りにおいてはできるだけたくさんの子供を受け入れていただくように各施設にお願いすると、こういった三本柱で今までも進めてまいりましたので、今回の財源を有効に使うということと併せて、そういった施策を並行して進めていきたいというふうに考えております。
#229
○小池晃君 いろいろやっていて待機児減っているんだったら、ああそうですねと言ってもいいんだけれども、増えているわけですから解消されていないわけです。そういう中で予算を減らすということが、これはおかしいじゃないかと言っているわけですね。
 しかも、この厚労省の通達を見ますとこう言っているんです。交付金により、従来の施設ごとによる補助が整備計画に対する交付となり、自治体の裁量で柔軟な執行が可能になると。これ読むと何か希望がわいてくるわけですが、その後何て書いてあるかというと、平成十七年度の協議予定額は予算額を大幅に上回ることが見込まれており、極めて厳しい調整をせざるを得ない、こういうふうに通達に書いてあるんですね。これが実態です。
 整備計画の策定基準にはこう書いてあるんですね。単に待機児童数の把握にとどまらず、入所等の必要性の調査など実態を的確に把握し、中長期的視点から真に必要性が認められ、かつ施設整備の目的、計画等が具体的であること。
 結局、こういうやり方では、各自治体の自由な裁量に任せる交付金だって言いながら、柔軟な対応が可能だっていうふうに言いながら、一方では抑制しなさい、極めてぎりぎり、必要性を把握してやりなさい、これ、こういうやり方じゃ自由どころか抑制なんじゃないですか、局長、いかがですか。
#230
○政府参考人(伍藤忠春君) 先ほど来申し上げておりますように、いずれにしても全体の財源の枠内で予算というのを編成するわけでありますから、児童分野に充てられた金額、その中でも、こういった保育、待機児童対策に充てられる財源にもおのずから限界があるわけでありまして、過去は補正予算といったような形でこれを補うというような措置も一時とったこともありましたが、そういったことは別にして、通常予算としては今この金額が当初予算でぎりぎり編成をできた数値でございますから、これをできる限り工夫していくということに私どもは尽きるわけでありますので、この有効な財源の活用と併せて、いろんな先ほど申し上げましたような各種の施策を総合的にやっていきたいというふうに考えております。
#231
○小池晃君 補助金を交付金と変えたからといって自由度や裁量が拡大するわけじゃないんだと。現場のやっぱり要求というのがあって、それを本当に下回るような規模の財源しか用意されていなければ、本当に、運用というのは本当に制約的にならざるを得ないわけで、やっぱりこの名前変えるだけじゃなくて、規模の問題、本当に真剣に考えなきゃいけないと。
 厚生労働省、常々少子化対策は国を挙げて取り組む責任があるんだということを言って、その一方で予算額を削るということをやっているわけですから、私は、少子化対策の責任があると言うのであれば、国民の要望にしっかりこたえる、待機児が増えているのであれば、それに対して予算も増やしていくという当然のことをやっていくということを是非求めたいというふうに思います。
 以上で質問を終わります。
#232
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 まず初めに、これは衆議院でもこの委員会でも議論になっておりますが、昨日参考人の中から、極めて今度の法案が唐突であったという意見が述べられました。社会保障審議会の医療保険部会で医療保険制度改革の議論が始まっていた、しかも議論はまだ煮詰まっていない、十分に積み上がっていなかった。そこで突然、三位一体改革の補助金改革として、国保の都道府県負担の一部導入ということが財政調整交付金という形で入ってきた。それが唐突であるという意見が昨日参考人から述べられました。
 この唐突であるという意見に関して、厚生労働省、どう答えられますでしょうか。
#233
○国務大臣(尾辻秀久君) 今、唐突であるというお話でございますが、これ、生活保護の議論でありましょうか。それとも……
#234
○福島みずほ君 生活保護です。
#235
○国務大臣(尾辻秀久君) 生活保護の方ですか。生活保護の……
#236
○福島みずほ君 いや、違う。国保の方です。
#237
○国務大臣(尾辻秀久君) 国保の方ですか。
#238
○福島みずほ君 はい。
#239
○国務大臣(尾辻秀久君) 国民健康保険については将来こうするということで、今手元に資料がございませんが、たしか平成十五年にまず閣議決定している方向がございます。したがって、平成十五年にまず大きく閣議決定して方向をもう既に定めている。そして、その平成十五年の閣議決定に基づいて方向を定めて、そして地方の団体の皆さんもお入りいただいてずっと協議を続けてきた。その続けてきた中での今回の話でありますから、私どもとしては決して唐突だというふうには思っておりません。
#240
○福島みずほ君 衆議院でも大臣はそう答えていらっしゃるんですが、ただ、私はやっぱり、知事会の方から唐突であったという意見が出てくることは重要であるというふうに考えています。
 この健康保険、国保の問題を議論するに当たって、医療制度が本当にどうあるべきか、あるいは医療保険制度がどうあるべきかということの全体枠があって初めて国保がどうあるべきかという議論が出てくるようにも思います。その点についていかがでしょうか。
#241
○国務大臣(尾辻秀久君) 申し上げておりますように、平成十八年度に私どもはすべての健康保険がどういう形で見直すかということは御提案を申し上げようと思っております。そうした中で、先ほど申し上げたことの繰り返しですけれども、国民健康保険については平成十五年に大きく方向を定めて、既にその平成十八年度に向けて検討も開始してずっと協議を進めてきた、こういうことでございます。
 したがって、大きな流れはもう既にあって、そしてその流れの中で今度の三位一体改革ということが出てきましたから、税源移譲というちょうどいい機会でもありますし、税源移譲というのが前提になっていますから、その機会に一歩前進をさせよう、こういうことで私どもは御提案を申し上げたわけでございます。
 私が申し上げているのは、大きな流れの中での議論だということを改めて申し上げたところでございます。
#242
○福島みずほ君 ただ、知事会の方からも、全体の議論を待たずに都道府県負担の導入を進めるのは拙速ではないか旨の指摘があることは大きいというふうに思います。
 昨日付けで出された全国知事会の基本的考え方の中で、例えば、「配分基準の暫定的な措置について」という文章があります。ちょっと読み上げさせていただきます。三ページ目ですが、「国民健康保険を含む医療保険制度の在り方については、国の社会保障審議会医療保険部会等で審議中であり、平成二十年度を目途とする医療保険制度の全体像が未確定であることから、今回の改革への対応は暫定措置とする。」と、こういう要望が出ておりますが、大臣、いかがでしょうか。
#243
○国務大臣(尾辻秀久君) 先ほど来申し上げておりますように、大きな流れの中での一つの見直しということでございますから、私どもは今度のことを暫定的なものだとは考えておりません。
#244
○福島みずほ君 総論があって各論があるわけですから、総論としてある程度、ジグソーパズルをやった結果どういう全体像の地図になるかということが明らかになった上で、個別の制度というものがあり得るというふうに思います。
 大臣、もし、二十年度を目途とする医療保険制度の全体像が、社会保障審議会医療保険部会等でこのスキームとは若干違うことが提案された場合はどうなるのでしょうか。
#245
○国務大臣(尾辻秀久君) 余り仮定の話にどうお答えしていいのか分かりませんけれども、申し上げておりますように、まず基本は平成十五年に閣議決定した大きなもうスキームがありますから、それに向かってやってきておる、これが基本的に崩れることはないということを私どもは前提にして今考えておるところでございます。
#246
○福島みずほ君 大臣の答弁は衆議院、参議院一貫してそうなんですが、ただ、私はやはり審議会の重さというものもあるように思います。もし私が例えば審議会のメンバーでしたら、十分議論した上で、全体像があった上でというふうに思うのではないか。是非、知事会の方からも唐突であるという指摘があることを是非重く受け止めていただきたいというふうに思っています。でないと、審議会というのは何のためにあるのか、自分たちが議論している最中にばんと閣法で法案が出るのであれば、頭越しというふうに思うのではないでしょうか。
 次の質問に行きます。
 自治体は財政的に非常に厳しいため、地方の負担が増えればその利用が抑制的になるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
#247
○政府参考人(小島比登志君) 生活保護、児童扶養手当についてのお尋ねだと思いますが、先生今、地方の負担が増えることになればということで御指摘になりました。私ども、一昨年、昨年と、生活保護費及び児童扶養手当の国庫負担の見直しについて御提案を申し上げたわけでございますが、その際、税源移譲、地方交付税改革を含む三位一体改革の中で、地方自治体の必要とする財源が確保されることを前提として私どもはこの提案をさせていただいたところでございます。
 この提案を、この前提を撤回するという気はないわけでございますが、ただ、そもそも生活保護制度が三位一体改革の対象として適当かどうかということにつきましては大変議論の分かれているところでございまして、今後、国と地方の協議機関におきまして国と地方の役割分担や費用負担の在り方について幅広く議論を行い、その結果を踏まえて必要な見直しを行ってまいりたいというふうに考えております。
#248
○福島みずほ君 しかし、知事会の四ページ、例えば「保険基盤安定制度(保険料軽減分)について」というところは、「保険基盤安定制度における都道府県負担の拡大は、都道府県の役割や権限強化とは無縁の、単なる国庫負担の転嫁である。」と。「保険基盤安定制度についても医療保険制度改革の中で議論されるべきであり、なお単なる国庫負担の転嫁に止まるならば、従来の負担割合に戻すべきである。」という厳しい指摘がなされております。
 この「国庫負担の転嫁である。」という指摘について、どうお考えでしょうか。
#249
○国務大臣(尾辻秀久君) これは、三位一体の改革がそもそも税源移譲を前提にしております。三位一体の中の一つが税源移譲でありますから、それを、税源移譲されたものが都道府県のまた負担になるといいますか、都道府県側が今度はそれを、税源移譲を受けたものを都道府県としてまた使うという形になる、こういうことであります。何も国庫負担の転嫁という話では基本的にないというふうに考えておるところでございます。
#250
○福島みずほ君 都道府県に対する税源移譲は所得譲与税として御存じ人口に応じて配分されることになっております。所得譲与税自体は平成十八年度までの暫定措置ですけれども、所得譲与税による税源移譲では都道府県間の所得や国保、医療費の地域格差は考慮されないため、適切な配分が行われないことが懸念をされます。平成十九年度以降は住民税のフラット化による税源移譲が有力化されておりますが、財源の在り方については、特に人口の多くないところが非常に負担増になるのではないかと思われますが、いかがですか。
#251
○国務大臣(尾辻秀久君) 税の在り方につきましては、これは私が申し上げる立場でございませんので、私どもとしては財源が確保されるという前提で、そして今度であれば税源が移譲されるということを前提にしてその先の議論をしたところでございます。
#252
○福島みずほ君 しかし、十分な財源がなく、税源移譲についても人口比ですから、いわゆる問題が起こり得ると、ここが一番ポイントであるというふうに思います。
 では、この知事会の要望が、「国への要請」が四項目あります。それについて改めてお聞きをいたします。
 財源の確保というのが二番目に挙げられております。「今回の制度改正にかかる都道府県負担は、平成十七年度及び平成十八年度における税源移譲が前提となっているが、医療費の伸びに伴う負担の増大は確実である。」と。そのとおりだと思います。「こうした都道府県負担に対しては、地方財政措置を講ずる等、確実な財源措置を求める。」。厚生労働省に対して財源措置と言っても、ちょっと財務省に言えと言われるかもしれませんが、こういう要請について、厚生労働大臣、どう思われますか。
#253
○国務大臣(尾辻秀久君) 先に私が申し上げるべきことを言っていただいたところでもございますけれども、これ前回でしたか、総務省も来ておられて、きっちり交付税措置含めて手当てしますということをお答えになったと思います。したがいまして、私どもとしては財源が確保されるということを前提にして申し上げておりますということを改めて申し上げるところでございます。
#254
○福島みずほ君 この厚生労働委員会でこの法案を審議しているのですが、議員として非常に不安定な気持ちになります。つまり、将来に白紙委任をしているところが余りに大きい。どういうふうになるのか、ガイドラインがどうなるのか、配分基準がどうなるのか、税源移譲がどうなるのか。それから、例えば国の財政調整機能の在り方についても、都道府県と市町村の関係が一体どうなるのか。実は聞いても、これからによりますというのが答えであって、はっきりしておりません。税源移譲がどうなるかよく分からないまま、私たちは、頑張ります、やりますという言葉を信じてこの法案の審議をし、重要な国民健康保険などについて決めなくちゃいけない。これ余りに白紙委任ではないかというふうに私は思います。
 話題を変えます。
 昨日、参考人の意見、参考人の皆さんからも出ましたし、私も聞きましたけれども、ナショナルミニマムということが議論になりました。ナショナルミニマムを確保するための国の役割、浅野史郎参考人は、生活保護や児童扶養手当といったことは、格差が地域であるのはよくないので、ナショナルミニマムという概念は必要だろうという旨お答えになったように思っております。
 厚生労働省としては、ナショナルミニマムとして国が責任を持つべきではないか、特に生活保護や児童扶養手当についてはという点についてはいかがお考えでしょうか。
#255
○国務大臣(尾辻秀久君) 生活保護、それから児童扶養手当につきましては、国が給付水準など制度の基本的な枠組みを設定をいたしております一方で、保護の認定、保護費や児童扶養手当の支給等は地方自治体に行っていただいておるところでございます。社会保障全体に言えることでございますけれども、すべて国と地方が協力して実施をしていく、このことが極めて肝心なことでございます。
 そこで、この三位一体改革の中で、国と地方の協議機関においてこれらの制度の在り方については幅広く議論を行うということになっておりますから、その結果を踏まえて必要な見直しを行っていくことといたすところでございますけれども、厚生労働省といたしましては、生活保護制度や児童扶養手当制度が的確に実施されるよう国として果たすべき役割を引き続き果たしてまいる、これが私どもの考え方でございます。
#256
○福島みずほ君 的確に支給されるように努めるという答弁ですが、的確に支給されると同時に、やはり必要なところにきちっと支給されること、それから、これ命の問題、最低限度の文化的生活を営むために国は保障の責任を負うということが憲法二十五条ですから、国の責任としてということを是非、特に児童扶養手当や生活保護については大事にしていただきたいというふうに思っております。
 話を都道府県調整交付金の方に戻します。
 まず、今回の改革により都道府県が七%の財政調整交付金を持ちます。これにより保険者間の財政格差が緩和されるというふうにも言われておりますが、配分基準については、厚労省、総務省、地方三団体、国保中央会、政令指定都市の市長会による検討の場を設けてガイドラインをつくることになっております。ところが、衆議院の議事録を見ても、参議院の今までの議事録を点検しても、ガイドラインをつくるということはおっしゃっているんですが、具体的なガイドラインの中身については厚生労働省から言及がありません。
 これについて、もう一つ踏み込んで、ガイドラインをつくると。しかし、具体的な中身についてもう少し説明してください。
#257
○国務大臣(尾辻秀久君) ガイドラインについてでございますけれども、これはまず申し上げておりますように、いつもこれ申し上げておりますけれども、ガイドラインの作成に当たりましては、地方三団体、これ全国知事会、全国市長会、全国町村会でございますが、それから総務省、厚生労働両省等によるこれらの検討の場を設けて作成することといたしております。
 したがいまして、どの程度の内容にするかということは関係者の御意見を踏まえて調整をされるものでございます。
#258
○福島みずほ君 衆議院で大臣はそのように答えていらっしゃるんですが、私は昨日、市町村会、県知事会、それぞれ話を聞きまして、やはり法案をつくるときにある程度もう少し知事会などといろいろ詰めるべきではないかと率直に思ったわけです。そのガイドラインをつくると言われても、知事会の方としては大変不安に思うのではないか。どういう基準でどういうガイドラインか、もし今話していただけるのであれば、お願いいたします。
#259
○国務大臣(尾辻秀久君) お答え申し上げておりますように、全国知事会も入っていただいて、そして一緒に検討の場を設けて作成するわけでございますから、当然知事会の御意見も十分そこには組み入れられるはずでございます。また、現実に今ガイドラインについては知事会が御意見をまとめようとしておられるところでもございますから、十分知事会の御意見というのは組み入れられるものと考えております。
#260
○福島みずほ君 是非、地方の裁量拡大に資するガイドラインをお願いしたいと思いますが、いかがですか。
#261
○国務大臣(尾辻秀久君) 再三申し上げておりますように、皆さんがお入りになってお決めになるものでありますから、当然そのようになるはずでございます。
#262
○福島みずほ君 昨日、参考人の方にもお聞きをしたんですが、市町村は国からと都道府県からと両方から調整交付金をもらうと。その二つの財布からもらうという形なんですが、これが県で一本化されるのかどうか、あるいは二つのポケットから別々にもらうのか。一本化されるのではないかという意見もありましたけれど、昨日の参考人の意見だと、県に一本化して、その後若干調整機能を果たした方がいいのではないかという意見もありましたけれど、この二つのポケット、国から、都道府県からという調整交付金に関して、現時点での厚生労働省の立場を教えてください。
#263
○国務大臣(尾辻秀久君) たしか午前中でしたか、先ほどこの件で随分御議論をいただきました。御意見もちょうだいいたしました。ただ、今私どもが考えておりますことは、国と都道府県とそれぞれ調整交付金を持って調整をする。したがって、今のお話でありますと財布は二つということが言えると存じます。
 そこで、この辺はもう先ほどの議論でぐるぐる回ったような部分でありますけれども、私どもとしては、都道府県間の格差もありますから、そこまで見込んでまずは国が国としての調整もさせていただきます。これも先ほどの御意見で、といっても行き先は市町村じゃないかと、こういうふうにおっしゃるわけでありますけれども、私どもは、大きく都道府県がどういうことかということも見ながら、その中のまた市町村であるという考え方の中で国の調整をさせていただく、また都道府県の方は必ず自分の都道府県の中での市町村のことを考えながら調整していただく、この両方のやり方で調整するのがいいというふうに考えておるところでございます。
#264
○福島みずほ君 昨日で出ました知事会の「国への要請」の三、「都道府県調整交付金の配分基準について」、四ページ目ですが、「都道府県調整交付金を市町村に対し配分する方法については、政令で定めるところにより条例で定めることが予定されているが、配分基準の決定については、三位一体の改革の趣旨に鑑み、都道府県が最大限の裁量を発揮するために、政令等による制度的制約は設けないことを求める。」という要請がなされております。
 厚生労働省は、この要請をどう受け止められるでしょうか。
#265
○国務大臣(尾辻秀久君) これもいつも申し上げておることでございますけれども、ガイドラインをまず定めさせていただくというか、決めさせていただく、その中で、それを受けて今度はそのガイドラインの考え方の中でそれぞれの都道府県が条例でお定めになるわけでございますから、これはもうそのとおりでございます。
 したがって、都道府県が自らの条例でお定めになるということを申し上げれば、この御要請に対しては十分なお答えになるんじゃないかなというふうに考えております。
#266
○福島みずほ君 ありがとうございます。
 市町村の財政安定化ということの立場からお聞きをいたします。
 市町村の立場から見ると、定率国庫負担は確実な収入源です。定率国庫負担が四〇%から三四%に減少する一方、新たに都道府県が七%の財政調整機能を持ちます。これは、財政調整機能を果たす財源、すなわち収入が不透明な財源がむしろ一〇%から一六%に増えたという見方もできます。市町村の財政安定化への疑問ということで、これについてはどうお答えになられるでしょうか。
#267
○国務大臣(尾辻秀久君) 調整交付金が、今度新しく変わりますのは国の方が九%、都道府県が七%、足して一六%、その一六%についてのお話でございましょうか。そこは、したがいまして、そこで国が九%、都道府県が七%調整交付金を持ってそれぞれ調整するわけでございますから、決してそこの部分が、今どういう表現でおっしゃったか正確に記憶しておりませんが、例えば不透明になるとかなんとかというようなことには全くならないと考えております。
#268
○福島みずほ君 私の言い方が不親切だったらごめんなさい。市町村の立場からすると、お願いをしなくちゃいけないわけですよね、その分。その分、国が責任を持ってこの分ちゃんとしますよと言っていたのが、新たに都道府県の持つ分もあって、市町村からすると少し不透明というか、裁量の幅が大きい分、都道府県の分が増えるわけですから、そういう財政安定化への不安に関してはどうお考えでしょうか。
#269
○国務大臣(尾辻秀久君) 県が七%持って調整をする、そこの部分をどう表現するか。あるいは、今まで県には頭を下げなくて済んだのに、その分のために県に頭を下げなきゃならぬという表現をすりゃ、まあそういうこともあるいは言えるのかもしれませんけれども。
 しかし、私どもが考えておりますのは、どうしてもやっぱり都道府県の裁量という部分を持っていただきたい。そして、これもいつも言っていますけれども、医療計画その他の計画というのは都道府県で作っていただいているわけでありますから、そうしたことも含めて是非県の裁量を大きくさせていただいてそれなりの役割を演じていただきたい、こういうふうに考えております。
#270
○福島みずほ君 もし地方分権というのであれば、もう全部任せてしまうか、あるいは、というのが一番簡単明瞭、というのが一番簡単明瞭だと思うんですね。
 ところが、今回の改革は、国の責任が減縮するというか、放棄をするように見えて、しかしひも付きはそのままという、こういう状況で、私から見ますと何か非常に中途半端というふうに思うんですね。思い切って税源移譲をしてしまうか、でも今は税源移譲は完全には、というか縮減する形でしか渡さないわけですし、それから、ひも付きと言うと言葉が悪いですが、国の責任は残るが国の責任の若干放棄というふうにも見えるわけですが、このような指摘についてはどう思われますか。
#271
○国務大臣(尾辻秀久君) この議論は、昨年来、三位一体の話が始まってからずっと一番基本の部分で議論をしてきたところだとも言えます。
 すなわち、私どもがずっと言ってまいりましたことは、社会保障全般についてでありますけれども、国は国の役割があります。そして、その役割を果たさなきゃならない。同時に、地方団体の方がまた実施をする立場からその役割を担っていただかなきゃならない。大きく言うとそういうことになりますけれども、したがって、国と地方とが手を携えて社会保障というのは取り組まなければうまくいかないということを申し上げました。
 したがって、今回も、国と地方が手を携えてそれぞれ役割分担をする、その役割の果たし方がどの程度がいいかなということを議論したわけでございまして、私どもの御提案を申し上げたのも、今、今日の状況ということでいうとこのぐらいのお互いの役割分担の仕方がいいのだろうということで御提案申し上げたと、こういうことでございます。
#272
○福島みずほ君 生活保護、児童扶養手当の国庫負担割合の扱いについて、地方団体関係者が参加する協議機関を設置して検討を行い、平成十七年度秋までに結論を出し、平成十八年度から実施することになっております。
 この協議機関の議論は現在どのような状況でしょうか。
#273
○政府参考人(小島比登志君) 生活保護及び児童扶養手当の国庫負担の在り方につきましては、昨年十一月の政府・与党合意に基づきまして、地方団体関係者が参加する協議機関を設置して検討を行うということにされているわけでございまして、私ども、昨年来、関係各省あるいは地方団体の方々と協議機関の設置について鋭意相談をし協議を進めているところでございまして、今まだいつというわけに、決まっているわけではございませんが、できるだけ早期の開催に向けて関係者は鋭意努力しているところでございます。
#274
○福島みずほ君 今どのようなことが議論になっているか教えていただけますか。
#275
○政府参考人(小島比登志君) まず、協議機関を設置するとなると、まずその構成員の在り方でございまして、その構成員のレベルと範囲というのがまず最初に決めなければ協議が進まないということでございまして、その点について地方団体、関係各省交えて協議をしているという状況でございます。
#276
○福島みずほ君 なぜ協議会が余り進んでいないのでしょうか。
#277
○政府参考人(小島比登志君) 私どもといたしましては、昨年来、協議を重ねてきたわけでございまして、現在、地方団体の方々にも、地方団体にも鋭意相談に乗っていただいております。
 ただ、国庫負担の見直しについてはそもそも大変に意見の違いのあるところでございまして、それぞれが慎重に検討をしている状況だということでございます。
#278
○福島みずほ君 児童扶養手当の関係からちょっと、若干母子家庭についてお聞きをいたします。
 世帯収入の減少が一般世帯に比べて大きくないということですが、元々の収入が小さいので、世帯収入の減少が生活に響く大きさは一般世帯に比べて非常に大きいと言えるのではないか。今貧困化ということが言われておりますが、母子家庭の生活は年々厳しくなっており、将来的にも厳しくなるのではないかという予想ができると思いますが、いかがでしょうか。
#279
○国務大臣(尾辻秀久君) 母子家庭の生活状況でございますけれども、前回の全国母子世帯等調査と比較をいたしましても、平均収入、それから常用雇用割合が減少をしております。そうしたことなど、一般世帯と比べて平均収入額の減少率は、減少率だけで言うと小さいんですけれども、依然として厳しい状況にあるということは認識をいたしております。
 そうした中での母子家庭への支援についてでございますけれども、就業自立に向けた支援を展開しているところでございますが、申し上げましたように母子世帯、母子家庭が置かれている状況等も十分踏まえながら、特にその自立に向けた取組を更に進めてまいりたいと考えております。
#280
○福島みずほ君 以前この委員会でも議論になりましたが、母子家庭等就業・自立支援センター事業、自立支援教育訓練給付金事業、高等技能訓練促進事業費はどれぐらい利用されているのでしょうか。
#281
○政府参考人(伍藤忠春君) 母子家庭等就業・自立支援センター事業でございますが、平成十六年度で全国で六十八か所、これは対象になる自治体が九十五自治体でございますが、その七割程度の自治体で実施をされておるということでございまして、予算額が八億用意しておりますが、四億程度が執行されておるということでございます。利用件数は二万八千二百四十二件、平成十六年一月から十二月までで、そのうち二千七百二十三人が就業に結び付いたということでございます。
 それから、自立支援教育訓練給付金事業、これは平成十六年度で三百十五か所の自治体で実施をされておりまして、予算が十億、利用件数が千三百七十六人で就業実績が五百八十人となっております。
 それから、高等技能訓練促進費事業でありますが、これは二百五十九か所の自治体で実施をされておりまして、利用件数が七百五十六人、就業に結び付いた実績が百二十一人と、こういう状況でございます。
#282
○福島みずほ君 以前、この委員会で蓮舫さんが質問をされましたけれども、今日改めてまたお聞きして、頑張っていただいているとは思いますが、掛けたお金、例えば八億予算があって四億執行。例えば、最後の施策ですと何百人単位でしか自立支援がというか高等技能訓練促進ができていないと。是非、是非、厚生労働省はせっかく厚生省と労働省が合体をしたわけですから、この自立支援に向けてもう少し実効的に頑張ってほしいと。
 それから、実は母子家庭だけ応援するのではなく、非正規雇用の人たちの均等待遇等、全体的な女性の就業の中に位置付けて法制度等必要だと考えますが、いかがでしょうか。
#283
○政府参考人(伍藤忠春君) ただいま申し上げました実績でありますが、この多くの事業が、自立支援というのが法改正をされまして、十五年から実施をされた事業がほとんどでありますから、十五年度は非常に自治体もなかなか予算化できずに惨たんたる実績でありましたが、今申し上げた十六年度はかなり十五年に比べれば着実に実績は向上しておるというふうに私ども評価をしております。
 ただ、事業によってまだなかなか浸透していないものもありますから、それはこれから頑張っていきたいと思いますし、労働関係と一緒になったからという御指摘に対しては、十七年度予算では新規に、公共職業訓練、こういう枠組みを使っても母子家庭への対策を実施をするということで、六億五千万の予算を計上しておるところでありますから、こういったいろんな施策を総合的に実施をしていきたいというふうに考えております。
 それから……
#284
○福島みずほ君 均等待遇。
#285
○政府参考人(伍藤忠春君) あ、均等待遇。そういう幅広い施策についても、母子家庭対策、女性の就労という、そういった側面があることも事実でありますから、雇用均等政策とか非正規雇用の均等待遇、こういったもの、昨年も育児休業の制度を改正いたしましたが、そういう幅広い視点からの取組ということが必要ということは私どもも十分認識をして進めていきたいと思っております。
#286
○福島みずほ君 先ほど大臣からもありましたが、全国母子世帯等調査結果報告を見ますと、この二十八ページ目で、福祉関係の公的制度等を多くの母子世帯は利用していない、七九%が「利用していないまたは利用したことがない」、これは、この数値をどう厚生労働省は評価されますでしょうか。
#287
○政府参考人(伍藤忠春君) 私どもは調査で、いろんな施策を知っているかとか、あるいは利用したことがあるかとかということを調査の一環で把握しているものでありますが、その中でも、今申し上げましたような、いろんな給付金事業でありますとか十五年度から新たに始まったような事業につきましては、確かに、まだ母子家庭の方々に対する浸透度といいますか、周知度が足りない面がこういう結果にも現れているんじゃないかというふうに思っております。
 そういった点から、例えば児童扶養手当を申請する際に、こういう施策がある、いろんな施策がどういうふうなところで講じられているかということを周知をしていくということが大変重要だと思いますので、一つの機会としては、多くの方が申請をする児童扶養手当の申請時にいろんな施策の概要、あらましを分かっていただくというのが早道かなと思いますので、そういった観点から、都道府県の福祉事務所でありますとか市町村の窓口に、一つの試みでありますが、十五年度に新しくこういう、新しい生活を始めるためのガイドブックというのを作りまして、これを幅広く自治体に活用していただいておりますし、まだそうしていないところには是非働き掛けて、こういうのを活用を図るように、またこれからも進めてまいりたいと思っております。
#288
○福島みずほ君 今回の調査には進学希望についての質問がなくなっています。大学に行きたくても断念する子供たちが多いと聞いています。このような実態を把握するためにも復活をさせるべきではないでしょうか。
#289
○政府参考人(伍藤忠春君) これは母子家庭の母親の方々にいろいろな調査をすることでありますから、優先度の高いものから、是非とも把握をしたいというような項目を、毎回調査時に検討して決定をしているところでありまして、今回いろんな各項目を追加した反面、御指摘のこの進学希望調査というものは今回の調査につきましては落としたわけでございますが、次回の調査、これは三年後を一応、今までは五年後でありましたが、自立支援ということが五年後に発足をいたしますので三年後には調査をしたいと思っておりますが、そういったときに、母親の記入の負担とかいった面もございますが、全体の中でどういう優先順位でこういったものを位置付けるかということで、そういう総合的に見直しをしてみたいと思っております。
#290
○福島みずほ君 是非よろしくお願いします。
 次に、性感染症予防及び性教育について若干聞かせてください。これは家西さんがエイズなどで一生懸命この委員会で聞いていらっしゃいますが、私もちょっと聞かせてください。
 G7の中で日本だけがエイズの患者が増加し続けております。事実ならば、なぜこのような状況になっているのか、状況をどう分析されているんでしょうか。
#291
○政府参考人(田中慶司君) 御指摘の点でございますけれども、HIV感染者まで含めてみますと、例えばイギリスにおいても増加傾向が見られるところでございますけれども、エイズの患者に限りますと、確かに御指摘のとおり、日本においてのみ患者数が増加しているという状況でございます。我が国でHIV感染者あるいはエイズ患者が増え続けているということは事実でございまして、これは予断を許さない状況ではあるというふうに認識しております。
 その内容を見ますと、発生動向調査によりますと、HIV感染者あるいはエイズ患者の感染原因が主に性的接触によるものでございます。また、二十代あるいは三十代からの感染報告が非常に多くを占めております。
 こういうことを踏まえてこれからの対策を考えていかなくちゃいけないというふうに考えているところでございます。
#292
○福島みずほ君 性感染症も増加をしておりますが、この事態をどう分析していますか。
#293
○政府参考人(田中慶司君) 性感染症の発生動向につきましては、定点把握の四疾患でございますけれども、これ平成十二年と十五年を比較いたしますと、淋菌感染症は一万七千件から二万件強、二五%の増。性器クラミジアは三万七千件から四万一千件、一〇%の増。性器ヘルペスは八千九百件から九千八百件、一〇%の増。尖圭コンジローマは四千五百五十件ぐらいから六千二百五十件ぐらい、四〇%の増ということになっておりまして、いずれも増加の傾向が見られております。
 なお、梅毒につきましては、これは全数報告でございますけれども、平成十二年と十五年で比較しますと、七百五十九件から五百九件へと減少しているところでございます。
#294
○福島みずほ君 増えているという報告ですが、対応として、対策としてどういうことを厚生労働省はやっていらっしゃるでしょうか。
#295
○国務大臣(尾辻秀久君) 今、局長からお答えいたしましたように、エイズのことでございますけれども、HIV感染者、エイズ患者は極めて増えておりまして、予断を許さない状況にございます。
 したがいまして、その対策でございますけれども、エイズの感染拡大防止のためには、我が国における最大の感染経路が性的接触であることを踏まえまして、引き続き正しい知識の普及啓発に努めますとともに、利用者の利便性に配慮した検査体制の充実に向けた取組などを進めていくことが重要だと考えております。
 また、性感染症でございますけれども、これは若い男女における大きな健康問題の一つでございまして、重要な課題だと認識をいたしております。発生動向調査の結果によりますと、これも今お答えいたしましたけれども、増加傾向にある性感染症も認められますことから、今後も発生動向の的確な把握に努めますとともに、正しい知識の普及などを積極的に進めることが重要であると考えております。
#296
○福島みずほ君 十代のためのリプロダクティブヘルス・ケアに掛かる経費ですが、スウェーデン、フランス、カナダ、イギリス、アメリカはクリニックの利用は無料、アメリカも大体無料ということですが、日本は全額個人負担です。開業医の利用も、スウェーデン、それからカナダ、イギリスは無料で、ピルの処方についても諸外国の方が安かったり、イギリスはクリニックの利用も開業医の利用もピルの処方も無料であると。
 日本の場合はまず原則全額個人負担ということなんですが、この経費について厚生労働省どうお考えでしょうか。
#297
○政府参考人(伍藤忠春君) どういったことを十代の性感染症とか思春期保健ということで取り組んでいるかということを申し上げたいと思いますが、思春期保健相談事業として、モデル的に全国十八か所で思春期クリニックといった事業を実施をしております。
 それから、研究でありますが、いわゆるピアカウンセリングというのが有効であるというようなことで、こういったものの研究も十四年度から三年計画で今続けておるところでありまして、こういった施策を幅広く、こういう十代、思春期、こういった方々に浸透していくということがまず必要なことではないかというふうに考えております。
#298
○福島みずほ君 是非よろしくお願いします。
 十代の妊娠を見ると、妊娠の理由が、避妊をしていない、それから何も分からなかったというのが割と高くて、私は本当にちょっとびっくりいたしました。
 インターネットやテレビや雑誌や漫画や映画や、いろんな媒体からは非常に情報は来るわけですが、避妊や妊娠や性感染症や、そういうシビアな問題は漫画や映画にはもちろんなかなか出てきません。そうしますと、やっぱり不正確な情報で子供たちが思うと。で、純潔教育を今やっても乗り越えられない。情報はもう浴びるほど浴びているわけですから、学校の中できちっとした性教育をきちっとすべきだと考えますが、いかがでしょうか。
#299
○政府参考人(尾山眞之助君) お答え申し上げます。
 学校における性教育につきましては、学習指導要領にのっとりまして、児童生徒の発達段階に応じて性に関する科学的知識を理解させるとともに、これに基づいた望ましい行動が取れるようにすることをねらいとしておりまして、体育科、保健体育科、特別活動、道徳等を中心に学校教育活動全体を通じて指導することといたしておるところでございます。
 また、性感染症の予防の上でも、学校教育における性教育の果たす役割は特に重要だと認識しておるところでもございます。感染症の観点からいたしますと、中高等学校の保健科を通じまして、その疾病概念、感染経路及び予防方法のほか、予防には社会的対策とともに個人の適切な行動が必要であることについて理解できるようにすることといたしております。
 また、文部科学省では、性感染症に関します教師用の指導資料を作成いたしますほか、中高校生を対象としたエイズを知るためのパンフレット等を作成、配布しております。
 さらに、学校の要請によりまして各診療科の専門家医の派遣を行うなど、学校と産婦人科医とが連携しながら児童生徒の心身の健康相談や健康教育を行うために、学校・地域保健連携推進事業を平成十六年度より開始しておるところでもございます。
 文部科学省といたしましては、今後とも、性感染症の予防の重要性にかんがみまして、厚生労働省と連携しながら学校教育における性教育の充実に努めてまいりたいと考えておるところでございます。(発言する者あり)
#300
○福島みずほ君 もう時間ですが、家西さんの方から、性教育ちゃんとやってないからだとかいうやじ、言葉がありましたけれども、是非防ぐために、あるいは自分の体は大事だとか人の体も大事だとかそういうことを、あるいは避妊もするとか、重要なことですので、エイズ予防や性感染症のことも含めてきちっと取り組んでくださるよう要望して、私の質問を終わります。
#301
○委員長(岸宏一君) ほかに御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。
 次に、国の補助金等の整理及び合理化等に伴う国民健康保険法等の一部を改正する法律案について討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#302
○山本孝史君 民主党・新緑風会を代表して、国の補助金等の整理及び合理化等に伴う国民健康保険法等の一部を改正する法律案に対し、反対の討論を行います。
 反対する第一の理由は、提出法案が、地方分権の理念に基づいた税源の移譲、国庫補助負担金の削減、交付税改革といういわゆる三位一体の改革に沿った内容となっていないことです。そもそも三位一体の改革が目指したのは、地方財政の確立による地方の自立、自治の尊重であったはずです。ところが、提出法案の内容は、小泉政権の下で破綻状態に陥った国家財政の再建を進めるため、国民健康保険の安定的な運営における国の責任と役割を放棄し、これまでの国庫負担を一方的に地方自治体に押し付けるだけの内容にすぎません。
 しかも、国と都道府県と市町村の間で国民健康保険にかかわる役割や給付財源についての合意がなされないままに法案は提出されました。このため、新たに導入される都道府県財政調整交付金については、国財政調整交付金との関係を含めて何ら具体像が固まっていません。これは政府が打ち出した国庫負担の削減目標額の帳じりを合わせることを優先したからですが、このようなやり方で地方分権の確立などと口にするのもおこがましいのではありませんか。
 反対の第二の理由は、財政安定化支援事業は十七年度限りの地方財政措置であるにもかかわらず、厚労省は十八年度以降も恒久的な財政措置があるかのように説明をしてきたことです。本委員会での審議過程の段階となって、私の指摘により、必ずしも確定している措置ではないことが明らかになりました。国と地方の財源負担を含めた役割分担を議論する法案においてこのように意図的に説明を回避する厚労省の姿勢は、国会軽視も甚だしいと言わざるを得ません。厚労省に猛省を求めるものです。
 反対する第三の理由は、国民健康保険を含む健康保険制度の改革が、今正に、地方自治体も参画した社会保障制度審議会医療保険部会において、平成十八年度の制度改正と平成二十年度からの実施を目指して審議されており、この夏には全体像が示されるにもかかわらず、唐突に本法案が提案されたことです。
 反対する第四の理由は、負担金、補助金の交付金化として創設される地域介護・福祉空間整備等交付金、次世代育成支援対策交付金制度の創設についてです。提案されたような枠組みでは、国のチェックに受からないと交付金が出ないため、現在の補助金制度と何ら変わるところがありません。この間、小泉内閣の下での中央省庁は、地方に任せると格差が広がるとか、重要な事業が行われない可能性があるとか主張し、地方を信用できないという姿勢を示してきました。これでは真の地方分権は進みません。
 最後に、法案の提出方法についても大いに問題があることを指摘します。
 本法案は、タイトルに「国の補助金等の整理及び合理化等に伴う」との文言が頭に付いているにもかかわらず、定率減税の縮減分を基礎年金の国庫負担率引上げの財源とする国民年金法の改正案を含めて、十本の改正法案が一括して提案されています。この点についての我が党の朝日委員からの指摘に対して尾辻大臣は、平成十七年度の社会保障分野全体における国の負担の在り方を見直す一環として行うものでありますから一括して法案としてお願いをしていると答弁しましたが、そうであれば、もうこれからは厚生労働省予算関連法案として一括して一本提出すればよいということになってしまいます。これまた、国会軽視と言わずして何と言えましょうか。
 以上、国の補助金等の整理及び合理化等に伴う国民健康保険法等の一部を改正する法律案への反対討論とします。
#303
○小池晃君 日本共産党を代表して、国の補助金等の整理及び合理化等に伴う国民健康保険法等の一部改正案に対する反対討論を行います。
 国庫補助負担制度の改革は、本来、確実な税源移譲と地方交付税などによる確実な財政措置を伴うことが必要です。また、地域格差なく社会保障を行うことは憲法二十五条に基づく国の責務でもあります。
 ところが、今回の三位一体改革なるものは国の歳出削減を優先する立場から行われるもので、補助金の廃止額に見合う税源移譲額になっていない上に、国民生活に与える影響もまともに検討さえされていません。これでは、住民福祉の増進を図る地方自治体の仕事が困難になることは明らかです。ましてや、三位一体改革と直接関係のない国民年金法の改悪まで持ち込み、十本の法律を一括処理するようなやり方は到底容認できません。
 反対する第一の理由は、国民健康保険の給付費に占める国庫負担の割合を五〇%から四三%へ引き下げることなど、国民皆保険を支える国の責任を後退させることになるからです。国民健康保険制度が抱える諸問題を解決するためには、国庫負担割合を計画的に引き上げ、国保法が改悪された一九八四年以前の水準に戻すことが必要だと考えます。
 第二の理由は、本来国の責任で充実させるべき養護老人ホーム等負担金、一歳六か月児健康診査及び三歳児健康診査負担金、麻薬取締員等補助金を廃止するからです。これらは、地方財政法で、その事業の円滑な運営を期すためには、なお国が進んで経費を負担しなければならないとわざわざ明記されている負担金であり、国の責任を後退させることは許されません。
 第三の理由は、国民年金法の改正が、年金課税の強化や定率減税の縮小、廃止と引換えに基礎年金の財源を手当てする方法になっているからです。基礎年金の国庫負担を二分の一に引き上げるための財源は、道路特定財源の一般財源化など、歳出の徹底的な見直しで生み出すべきです。
 第四の理由は、新設される交付金は、各自治体の自由な裁量に任せ、柔軟な対応が可能だと言いながら、厚生労働省による制約と干渉を温存し、金額的にも求められる水準に遠く及ばないからです。
 以上で反対討論を終わります。
#304
○福島みずほ君 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、ただいま議題となっております国の補助金等の整理及び合理化等に伴う国民健康保険法等の一部を改正する法律案に対し反対の立場で討論を行います。
 本法案は、いわゆる三位一体改革の名の下に、国民健康保険に都道府県負担を導入して国庫負担を引き下げ、各種の国庫負担金などを廃止するものです。
 まず第一に、本委員会で、参考人からの意見聴取も含めた、審議された国民健康保険にかかわる約五千四百五十億円の税源移譲は、政府、厚生省並びに地方六団体との交渉の経緯から見ても余りに唐突です。
 第二に、定率国庫負担の四〇%から三六%、さらに来年度は三四%への削減は、国保制度における国の責任を放棄するものとなりかねません。
 第三に、本来であれば、どのような医療体制を組むべきか、医療保険制度はどうあるべきかが議論され、さらにきっちりとした国民皆保険のための仕組みをいかにつくり直すかの議論こそまずあるべきです。しかるに、今回、税源移譲三兆円の帳じり合わせに使われた国保関連の補助金の廃止のみになっております。地方からの声の積み上げと併せ、医療制度、医療保険制度の将来像の国会での十分な議論こそ必要です。
 以上です。
#305
○委員長(岸宏一君) ほかに御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 国の補助金等の整理及び合理化等に伴う国民健康保険法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#306
○委員長(岸宏一君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、介護保険法施行法の一部を改正する法律案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 介護保険法施行法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#307
○委員長(岸宏一君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#308
○委員長(岸宏一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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