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2005/04/07 第162回国会 参議院 参議院会議録情報 第162回国会 内閣委員会 第7号
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2005/04/07 第162回国会 参議院

参議院会議録情報 第162回国会 内閣委員会 第7号

#1
第162回国会 内閣委員会 第7号
平成十七年四月七日(木曜日)
   午前十時二分開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月七日
    辞任         補欠選任
     山崎 正昭君     田村耕太郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         高嶋 良充君
    理 事
                小野 清子君
                岡崎トミ子君
                森 ゆうこ君
    委 員
                秋元  司君
                鴻池 祥肇君
                佐藤 泰三君
                田村耕太郎君
                竹山  裕君
                中曽根弘文君
                西銘順志郎君
                神本美恵子君
                工藤堅太郎君
                松井 孝治君
                円 より子君
                風間  昶君
                白浜 一良君
                近藤 正道君
                黒岩 宇洋君
   国務大臣
       国務大臣     村上誠一郎君
   副大臣
       内閣府副大臣   林田  彪君
       法務副大臣    滝   実君
       文部科学副大臣  塩谷  立君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        江渡 聡徳君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        鴫谷  潤君
   政府参考人
       内閣官房構造改
       革特区推進室長
       兼内閣府構造改
       革特区担当室長  滑川 雅士君
       内閣府規制改革
       ・民間開放推進
       室長       田中 孝文君
       内閣府市場化テ
       スト推進室長   河  幹夫君
       警察庁生活安全
       局長       伊藤 哲朗君
       総務省自治行政
       局長       武智 健二君
       法務省矯正局長  横田 尤孝君
       法務省入国管理
       局長       三浦 正晴君
       文部科学大臣官
       房審議官     樋口 修資君
       文部科学省高等
       教育局私学部長  金森 越哉君
       国土交通省自動
       車交通局次長   松尾 庄一君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○構造改革特別区域法の一部を改正する法律案(
 内閣提出)
    ─────────────
#2
○委員長(高嶋良充君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 構造改革特別区域法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房構造改革特区推進室長兼内閣府構造改革特区担当室長滑川雅士君外九名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(高嶋良充君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(高嶋良充君) 構造改革特別区域法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#5
○秋元司君 自由民主党の秋元司でございます。
 本日は、この特区法の一部を改正する法律案について何点か御質問さしていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 まず、この本題に入る前に、実は先般、私この委員会で質問をさしていただいたときにも村上大臣にお尋ね申し上げたことなんですが、正にこの規制改革を行うということ又は改めてこの規制というものを強化すること、この点についてお伺いをさしていただきました。
 それに今日は関連することであるんですけれども、私は初めてこの規制改革の民間開放推進会議、これにおける議事録等を読ましていただきました。当然この会議の目的は民間開放を推進しようという目的でありましょうから、積極的に改革という中での議論がなされているなということを改めて理解をさしていただいたわけでありますけれども、ただ私が一点気になったのは、この委員の皆さん、当然民間の会社経営をされている方も入っていらっしゃいますし、又は当然学者の方も入っていらっしゃるんですけれども、やはりどうしてもこういう会議になりますと商業主義に走りがちじゃないのかなと、そんな気がいたしております。ですから、やっぱり大臣が当然この改革会議にも御出席される中で、政治が今やるべきこと、そして開放すべきこと、こういったことを議論する中に、まあ政治でありますから、必要か必要じゃないかと、そういったバランス感を持って様々な発言をされているなということも拝見さしてもらったんですけれども。
 実は私、よく日本は当然非常に規制が厳しい国家であるということはかね日ごろから議論されているんですが、その比較としてアメリカとの比較をされるんですけれども、最近、一部、町づくりということに関しましては、まちづくり三法の見直し、こんなことも今は党で議論されておりますけれども、確かにアメリカの連邦政府におきましては非常に規制少ない、そういうことを私も拝見さしてもらいました。ただ一方、アメリカの場合は、当然州が独立しておりますから州が強いという傾向もあって、各州においては非常に規制が強化されて、ある意味日本よりは厳しいんじゃないかなというようなこともあるんですね。
 例えば、先ほど申し上げた町づくりの問題については、日本では大店舗法、こういった法律があるわけでありますけれども、中核都市に、ましてや町の商店街なんかに大型スーパーが来る、当然地元との話合いがなされるといいますけれども、最低限の駐車場の確保とか、そういったことさえクリアすればどんどんスーパー構えることができる。そうなりますと、結果的に、いろんな競争努力はあると思うんですけれども、町のコミュニティーが崩壊するまで小売店の業者が追い込まれてしまう傾向もあるわけでありまして、しかしアメリカにおいては、やっぱり町のコミュニティーの崩壊と、危機感があればそういう店は出店をさせないとか、そういった規制があるというふうに、私も何州かの州法を見さしていただきますとそういうのありました。
 そういうことを踏まえまして、やっぱり当然、私自身は規制改革することは大いに結構でありますし、特区をどんどんつくって拡大していく、私はこれはいいことだと思うんですけれども、やはり時の時代の流れ又はその地域のバランス見て、規制改革をするべきところと又は抑えるところ、これはバランスを取りながら、そしてまた商業主義に陥らないようにしていかなくちゃいけないと私は思うわけでありますけれども、大臣の所見をお伺いしたいと思います。
#6
○国務大臣(村上誠一郎君) おはようございます。お答え申し上げます。
 今委員の方からバランスの問題があったんですが、規制改革、御承知のように、経済的な規制は原則自由と、社会的規制は必要最小限とするという考え方の下に行ってきております。
 委員がいつもおっしゃっている、この間もありましたように、未成年の飲酒防止等の課題が非常に重要であると考えていますし、特に私が個人的に昨今注目していますのは興信所の問題なんですね。委員御承知のように、興信所はピンからキリまであるんですが、これに対してほとんど規制がないんですね。やっぱりこういうような問題については、正に委員がおっしゃるように、ある程度きちっとした私は規制が必要じゃないかなと、そういうふうに考えております。そういう問題について、酒類販売の規制等も含めて未成年の飲酒防止という目的をどういうふうにやったらいいかということを十分、どういう手段によってやるかということを含めて、十分議論する必要があるんだと考えております。
 いずれにしても、豊かな国民生活の実現や経済の活性化を図るため、規制改革を推進することは極めて重要でありますんで、その際には、今委員がおっしゃられるように、社会情勢の変化を踏まえ、また様々な立場からの意見を傾聴しながら進めていきたいと、そのように考えております。
#7
○秋元司君 ありがとうございました。
 是非そのような方向で、正に政治がこういった会議に出席していただいて、常に政治は国民側に近いということの中で、バランスを取って行うということの中で、大臣のこれからの御活躍をお祈り申し上げたいところであります。
 続きまして、この特区の推進による地域格差ということ、これについてちょっと触れさしていただきたいんですが、まあこれは地方分権ということも非常に大きくかかわってくる問題であると思うんです。
 確かに、地方分権、国と地方の役割を考えよう、そしてそれぞれ地域に頑張ってもらおう、大変いいことであると思うんですけれども、この裏返しとしてあることは、やはりこれ地域格差をどんどんと広げていく、こういった方向にもなりがちであるんじゃないかなということが一方で懸念される材料であると思うんです。当然、この特区でそれぞれ地方自治体又は市町村なんかが積極的に提案を上げてくれればいろいろと国の方でも規制を緩めますよと、これは当然いい方向でありましてね。こういうふうにしなければ、それぞれ競争し合わないわけですから、発展性がないということも理解できるんですけれども。やっぱりある程度進める中で余りにも格差が広がり過ぎてしまった、そういった場合において、もう一度改めて日本全体を見回したときにどうであるのか、そういった振り返る時期もどこかで必要であるんじゃないかなと思うんですが、この点について大臣にお伺いしたいと思います。
#8
○国務大臣(村上誠一郎君) 私は、長らく財政を見てきて感じていますのは、今までやっぱり財政の大きな流れというのは、やっぱり全国の一律平等主義というか前年度実績主義というのはやっぱり大きかったと思うんですね。
 それで、委員御承知のように、財政が潤沢なときはそういう形で日本全国あまねく予算を配分するということでよかったと思うんですが、御承知のように、こういうふうに財政が逼迫してきたと、そういうときに、やはり特区というのは、地域の提案に基づいて地域の特性に応じた規制の特例措置を導入することによって、構造改革を推進するとともに地域の活性を図ると。
 そこで、御理解いただきたいのは、そういう財政状況の中において、やはりそれぞれの現場の情熱というか、熱意を上にやっぱり上げてきてもらうと、特に地域の特性とか魅力というのはやはり地域の人が一番知っているんだと、そういうことで、正に地域の多様性を引き出すということが大きなねらいじゃないかなと思うんです。
 そういう中で、今申し上げたように、財政事情が厳しい中で、今までのような全国一律の政策やばらまき的な財政支援に頼るんではなくて、やはりそれぞれの地域がそれぞれの特性を、自主性を持って、自立性を目的として、自分の頭で考えるという、自主、自立、自考の一つの大きなインセンティブに私はなりつつあるんじゃないかなと、そういうふうに考えているわけです。
 そういう中で、特区はこうした地域の特性とか魅力を生かした地域活性化を進める上で我々は重要な手段だと考えておりまして、これが、この間通していただいた地域再生法やこの特区制度を車の両輪のように使っていただきながら、それぞれの支援のメニューを知恵と工夫を競い合ってそれぞれの地域のアイデア合戦に持っていけたらいいんじゃないかなと思うわけです。そして、それぞれの地域が自分たちの特性をアイデア合戦することによって、地域の違いというよりは、でなくて、特性を引き出してその魅力を開花させていくと。
 正に今日春らんまんでありますが、あの桜のように地域の特性を開花させていくということが私は今回の大きなねらいじゃないかなと、それで正に多様性を引き出す牽引力になるんじゃないかなと、そういうふうに私は考えております。
#9
○秋元司君 もう当然、おっしゃるとおりでありまして、これがやることによって、地域が今まで閉塞感があるものがこれによって活力見いだして更に発展すると、そういった引き出す要因に私は当然この特区制度はなると思いますので、そういった部分についてはどんどん積極的にやっていただいて。
 もう一つは、この特区で私が注目すべき点は、ある程度地域で実績を積んだ場合においては全国マターになる部分があると聞いておりますので、日本、非常に狭い国土でありますから、そんなに南から北まで、そんなに文化、また文化とか様々な違いがそんなにあるとは思えない日本の国土でありますから、全国マターになる部分というものをどんどん引き出していただいて、最終的には日本国土全体が上がっていくのが理想だと思いますので、是非そういった分野につきまして、ちょっと私の考えているところを述べさせていただいたところであります。
 いよいよ本題に移らせていただきたいと思うんですが、今みたいなことを含めまして、そのベクトルの中で、今回、大臣がおっしゃられたことが実現する、それへ向けての第一歩が、まあ第二歩か三歩かも分かりませんけれども、この特区法の改正の今日の議題になると思っているんですが、まずこの特区法の今回の改正の目的とその効果について何点かお願いしたいと思います。
#10
○国務大臣(村上誠一郎君) 御高承のように、今回の特区法の改正は監獄法等及び私立学校法についての特例の措置を追加を行うものであります。
 監獄法等の特例措置は、今まで国というか官が行ってきた業務を民間に開放するという大きな意義を有するものと考えております。この特例措置によりまして、まず、警備等の業務の民間委託が可能になって周辺地域における雇用が増加すると、そういうふうに考えております。また、二番目に、刑務所内の診療所を周辺住民が利用可能となり地域の医療サービスの拡充が図れるといった効果が期待されるんではないかと考えております。
 それから、私立学校法の特例措置については、地方公共団体と民間との連携協力に基づき教育を行う公私協力学校を設置するためのものでございまして、この特例措置によりまして、地方自治体の一定の関与の下で安定的な運営を確保しながら、民間のいろいろ知恵、知見を生かした地域の特色ある教育活動が実現となって、その人材育成を通じた地域活性化が期待できると。
 一言で申し上げれば、官と民のいいところを利用してうまく活用できればいいんではないかなと、そういうことであります。
#11
○秋元司君 そういった中で、今日まずスタートに話させていただくのはこの監獄法に関する特例についてであります。
 この件につきまして、私も先般この委員会の視察で川越少年刑務所を拝見させていただきました。実は私、以前にも網走刑務所を見させていただいたことがある、拝見したことがあるんで、網走刑務所を見る前は、映画で見た風景と実際行って見た風景、随分近代的になったんだなということを改めて感じさせていただいた次第でありますけれども、この刑務所の今、現状についてちょっと何点かお伺いしたいんですが、まず、受刑者の今現在の数と、そして刑務所における収容の定員、そして近年の増加率、この点をセットでお願いしたいと思います。法務省ですかね。
#12
○政府参考人(横田尤孝君) お答え申し上げます。
 行刑施設の収容人員は平成十年以降急激な増加が継続しております。特に、受刑者等の既決の被収容者にありましては平成十二年に収容率が一〇〇%を超えました。その後、収容人員が増加し続けておりまして、昨年末、平成十六年末には、収容定員は約五万五千二百人のところ、入っている収容人員は、実数ですね、約六万四千九百人でございまして、収容率は約一一八%となっております。依然として厳しい過剰収容の状況にあるということでございます。
#13
○秋元司君 非常に飽和状態であるということは今の数字見れば一目瞭然でありまして、先般の川越少年刑務所におきましても、本来、何ですか、六人入る部屋が、六人部屋が定員増加によって、定員というか収容、受刑者の数が増加したことによって八人部屋にしているとか、本来独房である部屋を二人部屋にしているとかいう、まあ努力といいますか、運用サイドの努力があって、とにかく数が増えているけれども、何とか今の、現在の施設で何とかしていこうという努力があると思うんですが、見られているところでありますけれども。
 刑務官等に話を聞きますと、やっぱり、何というんですかね、刑務所ですから、必ずしも命令に従う人間ばかりじゃない、ですからこそそういう刑務所に入れて、又は矯正をして、そして社会復帰をするためにああいった施設があると、そういうふうに私は理解しておりますけれども、かといって当然受刑者一人に対して一人の刑務官を付けるなんてことはまずあり得ないでしょうから、不特定多数の数の人間に対して一人か二人の刑務官を付けて監視をするという体制であると思います。
 当然、このままどんどんどんどん増加していきますと更に刑務所は一杯になるわけでありまして、そうなりますとどうしても監視体制というものも薄れていきますし、又は、当然受刑者でありますからそんなに待遇、施設等を良くしてまた復帰してもらっても困るわけでありますので、まあそんなに彼らの待遇を良くしようとは、そんなふうには思いませんけれども。
 ただ、聞いた話によりますと、そういった余りにも狭い空間の中でトラブルが起こって、何か暴動があるということも聞いておりますけれども、この前私も委員会の視察に行く車の中で、バスの中ですかね、ビデオを見させていただいたときに、よく外国の暴動例なんということを見させてもらいましたけれども、今、日本におきまして、暴動の数とか、例えば暴動はどういった場合に起きるかとか、この辺もし分かっていればお伺いしたいと思います。
#14
○政府参考人(横田尤孝君) お答えいたします。
 暴動というほどに規律秩序が害されたという事態は、戦後の混乱期に何件か発生したというふうに承知しております。ただ、これは昭和三十年代以降においては発生しておりません。
 今お尋ねがありましたどういうことがあるかということですが、古いものですと、例えば昭和二十一年に発生した事案がございまして、これは被収容者たちが脱出、房内から脱出いたしまして、そして錠を破壊したりして回ったというようなことがありました。これはやっぱり処遇に、まあ当時のことでございますので、主食の量が減らされたとかそういったことが一つの原因になっているというふうに聞いております。
 幾つかほかにもございますけれども、大体、グループをつくりまして、そして舎房外に出て騒擾行為を行うというケースがありました。ただ、こういったケースは、先ほど申し上げましたように、昭和三十年代以降には特段発生しておりません。
 ただ、暴行とは申し上げませんけれども、やはり委員も御指摘のように、やはり何らかこういうトラブルは、これはやっぱり起こることはあり得るわけでございまして、過去十年間に全治一か月を超える傷害が発生した事例をちょっと調べてまいりました。それによりますと、過去十年間に全治一か月を超える傷害を見た事件は、職員に対する傷害は一件発生しております。それから、被収容者に対する傷害、つまり収容者同士のことですが、これは死に至ったもの一件を含めて六十三件が発生しております。
 以上でございます。
#15
○秋元司君 アメリカなんかの例に比べれば、日本は比較的民族的に穏やかな民族でありますから、そこまでひどいようにはなっていないのかなということと同時に、もう恐らくアメリカなんかの刑務所と日本の刑務所比べると、非常に待遇、待遇と言うのはおかしいんですけれども、環境がいいというふうに聞いておりますから、そういったことの中で暴動の数も比較的少ないんじゃないかなと、これはもう私の推測でありますけれども、そう思わしていただいたところであります。
 いろんなことの中で、私も感じることは、またこの前現場に行って感じさせていただいたことは、とにかく刑務官の皆さんが本当連日頑張っていただいているという話の中で、まともな週休も取れずに、そしてある意味不眠不休とまで言っていいかどうか分かりませんけれども、それに近い形でぱんぱんになって頑張っているという話がありますから、そういった中においてどんどん、じゃ、何といいますか、刑務官の数をただ増やせばいいという話にはなかなか、公務員という制度がありますから、今は公務員をそんなに数増やすということについてはなかなか社会的理解も得られないということもあってなかなか難しいんじゃないかなと。その中に、一部民間委託をしていながら、民でできることは民でして、そして大事なつかさつかさの部分では当然刑務官ないしそういった公務員がしっかりやっていくということが今回の私は目的の、今回の特区の改正における目的の一つでもあるんじゃないかなと思わしていただいたところでございます。
 そういった中で、この刑務所の民間委託について何点か御質問させていただきたいんですが、今、既設の刑務所においても民間委託部分が今あると思うんですが、この前私が川越へ行ったときも、何か売店があったり、あと何かなあれ、床屋さんは民間とは言えないのかもしれませんけれども、そういった、一部そういった部分が見られたんですけれども、今現在、既設の刑務所において民間委託状況というのはどういうふうになっていらっしゃるんですか。
#16
○政府参考人(横田尤孝君) お答えいたします。
 既設の行刑施設における民間委託状況でございますのでお答え申し上げますが、平成十六年度に、まず数でいいますと二百十二人民間委託しております。その業務の内容でございますが、庶務、用度などのいわゆる総務系の業務、それから正門の警備、それから自動車運転とか通訳とか、そういったものを委託しておりました。
 それからなお、平成十七年度、今年度の予算におきましては六百十七人の予算措置をいただいておりまして、したがいまして前年の約三倍の民間委託数となっておりまして、委託を考えております業務といたしましては、ただいま申し上げました業務に加えまして、構外施設の外回りですね、構外の巡回警備とか、それから差し入れ窓口の受付業務であるとか、それから被収容者のカウンセリング業務だとか、そういったものを考えております。
 以上でございます。
#17
○秋元司君 同じ民間委託についての質問になりますけれども、当然、今回の特区での民間委託をする部分と、そして今当然既設で行われている民間委託の状況、そしてもう一つは、この民間開放推進三か年の計画におきまして、市場化テストモデル事業という形で今既設の刑務所において様々な民間委託部分、これは今のおっしゃっていただいたあれとイコールということでよろしいんですかね、解釈。
#18
○政府参考人(横田尤孝君) 今委員もおっしゃいました昨年十二月の規制改革・民間開放推進本部からの答申がございますが、それを踏まえまして、矯正当局といたしましては、行刑施設の庁舎警備、それから構外巡回警備、被収容者カウンセリング等について市場化テストのモデル事業として実施しようと考えております。
 これと、それからこのいわゆる特区法による業務とどう違うのか、同じか違うかというお尋ねでございますけれども、市場化テストのモデル事業として実施する事務といいますのは、これは契約により委託が可能な事務を対象とする予定でございます。それから、この本法案による構造改革特区において実施可能とする事務といたしましては、これは法律の根拠等を設けることによって初めて委託が可能となる事務、これについて行おうというものでございまして、両者においては違いがございます。
 以上です。
#19
○秋元司君 ちょっともう一度、後半部分が聞こえなかったので、もう一回いいですか。
#20
○政府参考人(横田尤孝君) 失礼いたしました。
 この本法案の構造改革特区によって実施するものは、これは法律の根拠などを設けることによって初めて委託が可能になると、そういう事務を行おうというものでございますので、いわゆるその市場化テストのモデル事業とは異にしております。
#21
○秋元司君 私、ちょっとイメージが頭の中にわかないんで、何といいますかな、特区におけるこれは法律によるということだから、法律によるものって具体的にどういうのがあるんでしたっけ。
#22
○政府参考人(横田尤孝君) これは、今般の法案の十一条の一項に各号、一号から、厳密に言うと九号まで、十号はいわゆるバスケット条項でございますので、九号までいろいろ書いてございますが、こういったことについてこの法律の根拠を定めた上で委託をするということを考えております。
#23
○秋元司君 済みません、分かりました。
 それで、今回、この特区を活用して新設のPFI刑務所、第一号は山口県で造るというふうにお伺いしておりますけれども、当然これ民間委託を行うわけでありますが、特区の、何といいますかな、既設の刑務所について、既設の刑務所についてこの特区を、ごめんなさい、言い方を換えましょう。今回はこの特区を活用しまして、新設のPFI刑務所で民間委託を行うことになっておりますけれども、既設の刑務所において当然特区を活用することができるか、また、できるんだったら、この既設の刑務所については今後どのように活用されていくのか、この点についてお伺いしたいと思います。
#24
○政府参考人(横田尤孝君) お答えいたします。
 まず結論から、できるかできないかということでございますが、これは法案が、法律が成立すればこれはできることになります。ただ、行刑施設の業務の民間委託に関するこの特例を既設の施設にも展開することにつきましては、これは、今回この特区制度を活用することにしております第一号のPFI事業の実施状況を見極めつつ、具体的に検討してまいりたいと考えております。
#25
○秋元司君 いろんなことでこの民間委託が、今言ったこういうもろもろがなされていくと思うんですけれども、当然民間委託をすれば、恐らく、警備的な仕事は恐らく警備会社がするだろうし、具体的な会社名は避けますけれども、機械警備とマンパワーによる警備、そういったものが恐らく実行されるんだろうと思うんですが。当然、今現在であれば、刑務官、これはある程度研修をされた人がこの業務に当たるわけですから、この人たちが著しく業務外行為を、悪い方に向かった場合についてはもうこれは致し方ないと、あきらめるしかないんでありますけれども、民間を信用しないわけじゃないんですが、当然民間の会社はいろんなところから不特定の人間を多数集めてきて、その中で会社は会社なりに独自の判断と基準で、この人間だったら大丈夫だろうということでこの刑務所なんかの警備なんかに派遣をしてくると思うんですが、そういったときにおいて、そういう派遣を受ける側の、民間委託を発注する側のサイドとしまして、やっぱり刑務所というのは特殊事情がいろいろとあるんじゃないかなと思う中で、民間人の雇用については、何か選定基準とかそれなりのチェック機能とか働かすものを持っていらっしゃるんですか。
#26
○政府参考人(横田尤孝君) 委員がおっしゃいますように、行刑施設の業務を民間に委託する場合は、やっぱり業務の適正な実施を確保するために、委託の相手方となる事業者の従事者につきまして、十分な資質、能力を有した者に限定することが必要でございまして、私ども、その事業者選定の要件としてこれを盛り込んでおります。
 例えば、このPFIの第一号事業でございます美祢の社会復帰促進センター整備・運営事業に係る業務要求水準書というものがございますが、その中におきましても「受託者の職員で本事業に係る業務に従事する者は、本事業の基本的理念や期待される役割を十分に理解しつつ、当該業務を的確かつ確実に行うに足りる十分な知識及び技能を有する者でなければならない。」というふうに定めておりますし、なお、本法案の十一条の第五項におきまして、不適当と考えられる職員について、行刑施設の長が委託事務に従事させない措置その他の必要な措置をとるべきことを指示することができることとしておりまして、こういったことによりまして業務の適正な実施を確保することができるものと考えております。
#27
○秋元司君 入口論としては当然そういった基準で、どういうふうにチェックをするのかはちょっと私は具体的には分かりませんけれども、基準を一応設けていると。
 ただ、当然、まあこういう言い方をすると民間の方には失礼かもしれませんけれども、こういう特殊事情のある場所での勤務でありましょうから、当然仕事に対する心構えとかいうのが非常に私は大切なことであると思うんですね。当然、刑務官の方がすべてすばらしいとはあえて言いませんけれども、彼らはそれなりの教育訓練を受けて、お互い毎日の日々の活動の中でお互いチェックし合って様々な今のこの日常業務をなされていると思うんですが、民間の方は、当然それなりに緊張感を持ってこういった仕事に携われると思うんですけれども、やっぱり当然経験的なこともないでしょうし、それで場所が場所だけに、同じモニターを監視するという仕事であっても、プロの方がある程度見ると、あれ、ちょっといつもと様子がおかしいなとか、そういったようなことを事前にチェックできるかもしれませんし、又は、当然民間から来たまだ経験がない方だと、それがただ単にモニターを見ていると異常がないから別に問題ないんだろうとか、問題ないからそのまま放置してしまうとかいうこともあるかもしれないし、いろんな、これはもう心配すれば切りがないんですけれども、いろんな心配要因があると思うんですが、そういったときにおいて、やっぱり私は、必ずそういう民間の方であってもある程度施設における教育研修というのが私は必要であると思うんですが、そういったことについて教育システム、どんなふうに考えていらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。
#28
○政府参考人(横田尤孝君) お答えいたします。
 先ほども申し上げましたように、やっぱりその民間職員につきましても十分な資質能力を備えることが必要でございますし、そこで、第一号のPFI事業につきましては、委託の相手方となる事業者に対しまして所要の教育訓練を行わせることとしております。これも先ほど申し上げた業務要求水準書の中で、この事業者は「運営業務に携わる従事者を、運営開始予定日までに国が実施する各種研修及び訓練に参加させなければならない。」というふうに要求しております。法務省といたしましても、一定の教育訓練を事業者と共同して行うことが必要と考えているところでございます。
 なお、この具体的な教育訓練の内容につきましては、今後また十分に検討してまいりたいと考えております。
#29
○秋元司君 やっぱり私は非常にこの教育システムが大事だと思うんですね。私は、もう最近、常日ごろ感じることなんですけれども、民間の会社でも、経営者の方はそれなりのアイデアと志を持ってやるわけでありますから、最終的には売上げが上がって会社が上場したというふうになり、会社としては立派な会社だなとか社長さんも立派な社長だなとか、そういうふうに言われるわけでありますけれども、どんな立派な会社でも、外食産業でも、どんな立派な法人であれ、まあこう言っちゃなんですけれども、普通に働いている方、当然アルバイトもあったり、それ正社員であったり、いろんな立場の人があると思うんですけれども、必ずしもそんな会社が要求、又は社会が要求するような、またお客さんが要求するようなレベルまで達しているかというと、ここに甚だ私は疑問があるわけでありまして、特にこういった、何度も申しますが、特殊事情がある中での勤務でありますから、このやっぱり十分なる研修というものを設ける形でやっぱり、刑務官ほどのレベルまで上げろとは言いませんけれども、心構え、志、志ね、あとは最低限の業務の内容、こういったものをしっかり把握した上で現場に送り出す。これをしていかなければ、民間委託をしても結局は最悪の結果になってしまったと、そうなりますとこの意味がなくなるわけでありますから、是非この教育訓練、これをしっかりしていただいてそれぞれの個々のレベルを上げていただく、このことに今、最終的には力を入れていただきたい、そうお願いをさせていただくところであります。
 続きまして、ちょっと諸外国の例、これをお伺いしたいんですが、アメリカなんかの場合は完全に民間が経営する刑務所があるんですね。だから日本とは全然違うんでしょうけれども、まあせっかくですから、日本ではそんなことができるのかどうかということが一点と、ちょっと日本と似たような形で今回民間委託をして刑務所を運営するというのは、諸外国でも例があれば何点かお教えいただきたいと思います。
#30
○政府参考人(横田尤孝君) お答え申し上げます。
 まず、日本で完全な民営刑務所というのが可能なのかどうかということですが、これはいろんな、何というんでしょうか、一種の法的な制度論に入りますけれども、私どもといたしましては、やはり刑の執行というのはやっぱり国家が行うべきものであるというように考えておりますので、法律的に、法律をつくればできるかどうかということとは別にして、まず一つの哲学的というと大げさですけれども、基本的な考え方としては私どもはそのように考えております。
 それから、諸外国におきましての状況ですけれども、おっしゃるように、諸外国では刑務所の整備や運営に広くPFIというものが活用されています。ただ、その内容といいますか方法が二つございまして、今おっしゃったように、アメリカも、アメリカを始め英国、カナダ、オーストラリアなどのいわゆる英米法系の国におきましては、包括的に業務の民間委託を行ういわゆる民営刑務所がございます。これは今委員おっしゃったところです。
 一方、ドイツ、フランスなどの大陸法系の諸国におきましては、給食、清掃、洗濯、職業訓練など、部分的に業務の民間委託を行う混合運営施設というものが整備されております。これは、結局、その大陸法系は、やっぱり刑の執行は国家の排他的な専権事項であるという考え方からそのようになっておりますし、その一方、英米法系ではすべての行政権限は委任可能なんだという、まずその基本的な考え方から立っていることでございます。
 以上でございます。
#31
○秋元司君 ちょっと、さっきのちょっと戻りますけれども、聞き忘れちゃったんですけれども、民間委託をされた働く警備員云々は、これ、みなし公務員規定には該当するんでしたっけ。
#32
○政府参考人(横田尤孝君) おっしゃるように、みなし公務員規定を設けさせていただきますが、それに該当いたします。
#33
○秋元司君 ということは、モラルを著しく逸脱すれば、当然そこで何らかの罰則があるということですよね。
 今ずっとお話をお伺いする中に、一番最初の話に戻りますが、やっぱり非常に残念ながら受刑者の数が非常に増えてしまった、なおかつ今後も残念ながらなかなか減少する傾向にないというのがこの数字上で私は言えると思うんですね。
 ですから、今回、PFI刑務所を第一号山口県に造られる、そしてまあ恐らくこれから二号、三号、四号、どこまで造るか分かりませんけれども造っていかれると思うんですが、当面、この増加傾向にある、又は、後で触れますけれども、外国人犯罪も、非常に外国人の受刑者の数も増えてきたということも考えますと、これからこの刑務所の数、どれぐらい増やす予定とされていらっしゃるんですか。
#34
○政府参考人(横田尤孝君) お答えいたします。
 最近の犯罪情勢などからいたしますと、収容人員の増加傾向はなお継続すると予想されまして、これに伴いまして刑務所等の収容状態は依然として厳しい状態が続くことが推測されますので、私どもといたしましては、その収容能力の拡充等に努めてまいりたいと考えております。
 どのくらいの数、今後必要かということでございますが、これなかなか一概にお答えすることは難しゅうございまして、現時点ではやはりその増加傾向続いておりますし、これが劇的に減少するであろうという状況は残念ながらないというふうに考えておりますが、ただ今後どうなるかということはまだ予測必ずしも厳格にできるものではまずないということがあろうと思います。
 それからもう一つは、刑務所を造る場合にどの程度の収容率を適正と見るかということもございますし、それから一つの刑務所の規模をどのくらいにするかということによっても随分、千人規模の刑務所もありますし、二千人規模もございますし。ですから、数で言うのはなかなか難しいんですけれども、いずれにいたしましても私どもとしては、まず現在の過剰収容状態を解消しなきゃならないと。そして、なおその後も恐らく増加傾向が続けば、やっぱりそれに対して適切な対処をしなければならないというふうに考えておりますので、そういったお答えで御理解いただきたいと思いますが、よろしくお願いいたします。
#35
○秋元司君 いずれにしても、この犯罪が減ってもらって、受刑者の数が減って、また再犯率が減ってもらうことが一番だと思いますから、そのためにこういった刑務所で矯正をして、それでできる限り社会復帰をして、安定的な一般社会での生活をしてもらう、これが目標だと思いますから。やっぱり日本の場合は、日本人の場合はそんなに、まあ私自身も含めてでありますけれども、凶悪なというか、そんな人間、私、いないんじゃないかなって思うんですけど、私、性善説かもしれませんけど。ですから、やっぱりこれ、より、中でどういうふうなカウンセリングをするかとか、また社会復帰するための研修を行うとか、こういうことにもソフトの面でいろいろと考えていく必要性もあるんじゃないかなと思う中で、できるだけ再犯率を下げる、このことにやっぱり努力をしていくべきだなと、そう思わしていただくところであります。
 ただ、今、今回のこのPFIの刑務所でありましても、できるのがこれ何年後でしたっけ、済みません。
#36
○政府参考人(横田尤孝君) 第一号のPFI刑務所、美祢に造る刑務所でございます。これは十九年四月に開所予定で今進めております。
#37
○秋元司君 ということは、今大体年四千人ぐらいの増加傾向にたしかあるという数字ですよね、前にいただいたデータあったんですが。その後、今年十七年でしょう、十八、これ二年あるわけですよね。そうすると、下手すればまあ一万近くいってしまうかもしれないということがある中で、これ、それまでの対策っていうのはどのように考えていらっしゃいますか。
#38
○政府参考人(横田尤孝君) 今委員御指摘のように、毎年、そうですね、純増でいいますと四千人前後が今増えているという状況にあることは確かでございます。
 こうした過剰収容状態の解消のために、刑務所などの収容棟の増築工事などによる収容能力の拡大を図ってまいりました、私どもは。そして、平成十六年度におきましては福島刑務所及びその福島刑務所の支所を含めまして約六千人分の収容能力増強のための工事を行ってまいりました。それに加えまして、平成十六年度の補正予算及び本年度十七年度の予算におきましても、このPFI手法を活用した刑務所の整備も含めまして、刑務所等の収容能力を七千三百人以上増強することとしておりまして、これが完成いたしました暁には、過剰収容状態の緩和に大きく役立つものというふうに期待しております。
 それから、先ほど来委員が職員の負担について言及してくださいましたので、それについて若干申し上げさせていただきますが、おっしゃるように、過剰収容によりまして職員の負担というものが大変重くなっております。そこで、職員の増員につきましても、関係各方面の御理解をいただきまして、本年度予算におきましては五百三十四人の増員が認められました。さらに、先ほども申し上げましているように、矯正施設における業務の民間委託につきましても、平成十六年度は二百十二人でありましたところが、本年度予算では六百十七人と約三倍の民間委託数となっておりまして、新しい施設が完成するまでの間は、このように増強された人的体制を活用するなどいたしまして、行刑施設の過剰収容に対応してまいりたいと考えております。
#39
○秋元司君 何度も申し上げますけども、本当に受刑者が増えないことが望ましいわけでありますけども、しかし、現在、結果的にこのように増加傾向にあって、彼らをどう社会復帰させるか、このことが一番課題でありますから。もう一つは、そういった人たちを監視する刑務官の人の仕事、大変な私は仕事であると思います。皆さん方の今後の努力を大変期待を申し上げますし、我々としても、私もこれは応援していかなくちゃいけないなと思わさしていただいた次第であります。
 次に、ちょっと外国人対策について何点かお伺いしたいんですが、外国人も近年非常に増加しているというふうに聞いておりますけれども、この外国人の収容者の増加、この原因は何だと思われますか。
#40
○政府参考人(横田尤孝君) おっしゃるように、外国人受刑者が大変増加しております。平成十年末とそれから昨年末を比べますと、約二倍になっているという増加ぶりでございます。
 で、なぜそれが増えているのかというのは、私どもは受刑者の収容処遇を所管するところでございまして、必ずしもそういった犯罪の原因あるいは受刑者の増加原因といったものにつきまして、これは調査あるいは特段していることもございませんので、なかなかお答えするのは難しゅうございますし、まず当局の権限としてもなかなか難しいわけですけれども。
 ごく一般的に感じていることを申し上げますと、やはり来日外国人による一般刑法犯の検挙件数や検挙人員、あるいは特別法犯の件数、人員が大きく増加していると、要するに犯罪が増えているということ、それから、これ外国人に限らず一般的に言えることですけれども、やはり数とそれから質の問題もありまして、それで、直接のお尋ねではございませんけれども、やはり過剰収容につながっているというふうに考えております。
#41
○秋元司君 ちょっと、今日、入管局長も来ていただいていると思うんですが、今の点で、結果的にこの外国人の来日が、増加が、これがイコールなのかどうかは分かりませんけれども、結果的に犯罪を増加してしまったということがあると思うんですが、これについてちょっと、入管局長、どんな見解を持っていらっしゃいます。
#42
○政府参考人(三浦正晴君) お答え申し上げます。
 ただいま矯正局長の方からもお話がございましたが、犯罪の発生の原因について、なかなかこれを一義的に解明するというのは難しい面もございますし、私どもも入管という立場でございますので直接の所管ではございませんが、委員御指摘のとおり、外国人犯罪、これも主として来日外国人による犯罪でございます、これが激増しているということは数値上明白でございます。
 この一つの原因といたしましては、我が国を訪れる来日外国人の数が過去に比べますと相当数増加しているということが一つ原因にはなるかと思われますが、ただ、その来日外国人の増加率に比べましても、来日外国人の犯罪の増加率の方がはるかにそれを上回って増えているという状況があることは警察等の統計を見ますと分かるわけでございまして、そのほかにもいろんな要因があるのかなというふうには思っております。
#43
○秋元司君 来日する外国人の数を増やすことは、これは決して悪いことじゃないと思っているんですよ。今、国交省でもビジット・ジャパン、これをキャンペーン張って、今観光客、五百万人から一千万に増やそうという運動も行っていますし、当然、今、まあこれはいいことか悪いことか分かりませんけども、非常に日本の市場は外国から見てある意味魅力があるというのか、安過ぎるというのか分かりませんけども、非常に外国人の企業家も投資家も、又はそれに対するビジネスマンの従業員もどんどん日本に来まして、そういった分野における外国人の数も非常に増加傾向にある。だから、こういった皆さんは、まあ恐らく、こう言っちゃなんですけども、日本には投資目的、仕事目的、言ってみれば雇用の受入先があるということの中で来ていますから、日本において犯罪を犯す、こんなことはなかなか考えにくい。むしろ、自分の母国の職場が、たまたま母国から何らかの理由によって日本に入ってきたと、日本が職場だという意図的なものがありますから、よっぽどのことがない限り犯罪性は低いと思うんですけども。
 ここでちょっと考えていかなくちゃいけないのは単純労働者ですね。これを一概に悪とも言えない部分は、日本のこの経済状況とか置かれた産業構造を見ていますと、悪とは言えない部分はあるんですけども、原則単純労働は日本では禁止されているわけでありましょうから、やっちゃいけないんでしょうけど、しかし、現状としてそれがゼロかという話になると、そうではないこともあると。
 だから、私は実はここに一つの疑問が、思うんですけども、日本はこれだけの経済発展を成し遂げている国であるから、やっぱり来たいという、日本に行けば何とかなるんじゃないかという、この需要をなかなか抑えるのは私は難しいと実は思っているんです。ですから、日本に来るために非常にハードルを高いことをする。それは、一時期これ事件にもなりましたけども、特に中国においては、日本で働くために、ある変な、悪い、何とかシンジケートとか悪いブローカーを使って、中国国内で高いお金を払って、それで偽造パスポートを買って、それで日本に入ってくると。当然母国では家族もいるし、多額な借金を抱え込んでしまったから、日本でどんどん稼いで一刻も早く国に帰らなくちゃいけないと。そのためには、まあ稼ぐといったって日本で日給一万、二万、そんな程度の仕事でありますから、何百万という金を一気に稼ぐとなれば、それはピッキングでありましょうし、俗に言われるパチンコで変ないろんなことをやったということにつながっていってしまったということがありますからね。
 だから、私は、これ入管政策の一環として、やっぱり単純労働者、そういった日本で働きたいという希望がある、一つは、受入れ側の日本としてもある意味そういう部分を受け入れなくちゃいけない部分が産業によってはどうしてもあるということをもう少し精査する中で、調整的に何かそういった、労働市場開放とまで言いませんけれども、それに近い形で入管政策として私は考えていく必要性があるんじゃないかと思うんですが。
 これは単純労働に限ったわけじゃなくて、当然技能労働者、今、日本とフィリピンの間でやっているEPAですかね、ということでも一部、看護師、看護婦の問題議論されておりますけれども、こういった観点から、入管としてはどのような見解を持っていらっしゃるのか、お伺いしたいなと思います。
#44
○政府参考人(三浦正晴君) 委員御指摘の外国人労働者をどのような形でどのような範囲で受け入れるかという問題につきましては、これは非常に大きな問題であろうかと思います。入管だけでこういう方向でいくべきということを決めるべき事柄ではないなと思います。我が国全体で考えるべき問題であろうというふうに思っております。
 ただ、これも委員ただいま御指摘ございましたように、現在の我が国の外国人労働者の受入れ政策の基本は、専門的、技術的な分野の人につきましてはこれを積極的に受け入れるという反面で、そうではない、今、単純労働者という表現をされましたが、こういう方々については受入れをしないという方針で来ておるわけでございまして、入管法もこの方針に基づいて各種規定が設けられているところではございます。
 ただ、実は先月、三月の末に法務大臣が、第三次出入国管理基本計画というものを策定いたしまして、この中で、人口減少時代における労働力確保についての問題提起、記述をしておるわけでございますけれども、現在では専門的、技術的分野に該当するとは評価されていない分野における外国人労働者につきまして、受入れに伴って生ずることが予想される国内の治安ですとか労働市場に与える影響のほか、産業の発展や構造転換に与える影響等を十分に勘案しながら今後検討を行っていくと、こういう記述がございますので、これに従って今後検討していくことになるかと思っております。
#45
○秋元司君 今おっしゃっていただいたこと、私非常にこれは大事な話だと思っているんですね。やっぱりこれは難しい、本当に議論、最終的には国民の判断によると思うんですけれども。
 やっぱり日本は単一民族なんですね。だから、これは生物学的に言うと単一民族というのはある程度限界があるんではないかなという、そんな気もしますし、やっぱりアジア全体ということを見回しますと、やはりこの日本、いろんな形で、まあそんなに移民を認めるというのは私はこれいささか抵抗、私もありますけれども、やはりある意味、日本に点でどんどん優秀な人を持ってきてもらって、日本を見てもらうことによって日本を理解するということにつながっていき、それがある意味いろんな形で技能輸出という形にもつながっていくと思いますから。
 それと同時に、今言った単純労働をどこまで認めるかという非常に大きな疑問、問題があると思いますけれども、ある局地的部分、産業によっては一部認めていくという方向を持つのも一つは私は一つの判断かと思いますから、総合的な見解で、私もこれは自分なりに、自分自身の中でまだ論点整理ができていませんから私自身ももっと考えていきたいと思いますけれども、法務省としてもしっかり考えていただきたいなと思う次第であります。
 続きまして、だんだん時間も残りわずかになってまいりましたが、私立学校法の特例関係について、何点かお伺いしたいと思います。
 まず、今回のこの公私協力学校のこの仕組みと又は特例の内容、どのようなものがあるのか又は効果はどのようなものがあるのか、お伺いしたいと思います。これ文科省ですね。
#46
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 今回御審議をいただいております公私協力学校制度におきましては、民間の創意工夫を生かしつつ、地域のニーズに的確に対応した特色ある教育が提供されることとなりますよう、地方公共団体と民間主体が連携協力して公私協力学校を設置する協力学校法人を設立いたしまして、地方公共団体が財政面での支援を行いますとともに、当該学校の設置運営に関し一定の関与を行うことといたしております。
 このうち、特区地方公共団体による具体的な支援の内容といたしましては、学校設置時におきまして必要な施設設備を無償又は廉価で貸与、譲渡などをいたしますとともに、公私協力学校の毎年度の運営費につきましても、学校法人の自己収入のみでは不足する分を特区地方公共団体が補助するものといたしております。
 また、特区地方公共団体の関与の内容といたしましては、公私協力学校の設置運営に関し特区地方公共団体が基本計画を定めますとともに、公私協力学校法人は、毎年度の運営計画や収支予算につきまして特区地方公共団体の認可を受けなければならないものとしているところでございます。
 さらに、公私協力学校につきましては、必要な施設設備や毎年度の運営費につきまして、ただいま申し上げましたように、特区地方公共団体が責任を持って支援をいたしますことから、都道府県知事が行う学校法人の設立認可に当たりましては、資産要件の審査を要しないこととする特例措置を講じることとしているところでございます。
#47
○秋元司君 今回のこれによって、これを受け入れる側の地方公共団体と又はそれぞれの各種の私立学校の受入れ方、様々と思うんですが、これ、地方公共団体側から私立学校に対して、私立学校といいますか学園に対して、一緒につくりませんかというケースが多いのか、若しくは私立学校側から地方公共団体においてちょっとドッキングしませんかというケースなのか、どちらの傾向が強いんですか。
#48
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 公私協力学校、どのようなケースに設置されることが多いのかという御指摘でございますけれども、今回の公私協力学校は、地方公共団体と民間との連携協力によりまして多様な学校の設置を促進することをねらいとするものでございます。例えば、民間のノウハウを活用して、公立学校では難しい特色ある学校をつくりたいとか、都市部以外でも公立学校以外の選択肢を得られるようにしたいとか、地方公共団体の協力を得て自分たちの教育理念を実現する学校をつくりたいなどのケースにおきましてこの制度の趣旨が生かされることになると考えております。
 構造改革特区の第六次提案におきましても、県立高校の定時制課程の廃止が決定されましたが、地元自治体と学校法人などが協力して受皿となる学校法人を設立して、キャリアデザインの考え方を取り入れた新しい定時制高校としてその機能を存続させたいという提案でございますとか、高等学校の中退者や不登校状態の生徒を対象とした高等学校、いわゆるサポート校を経営している株式会社と地元自治体が協力して設立したいといった具体的な提案がなされておりまして、今回の公私協力学校の制度化によりましてこれらの提案の実現を図ることが可能となるものと考えております。
#49
○秋元司君 具体的な運用の話なんですけれども、例えば今回この公私立学校ができたとすると、当然、つくるまでには地方公共団体側と私立学校側がいろいろ協議して決めると思うんですけれども、この教職員の交流についてなんですが、現在、公務員としてやっている教師の方がこの学校に来た瞬間、当然これある意味民間の教師となるわけですよね。そうなった場合に、その市町村、市町村や地方公共団体の事情によって、なかなかこれから普通の公立学校を増やすことは難しいから、悪いけれどもおたくこっちに行ってくれないかというふうに言われた場合において、これは派遣で行く形が成立するのか、それともいったんもう公務員辞めた形で普通の学校の雇用者として教師になる形があるのか、その辺ちょっとお伺いしたいと思います。
#50
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 公私協力学校は私立学校でございますから、公立学校の場合とは教職員の身分も異なっておりまして、公立学校に現に在籍している教職員をそのまま公私協力学校に転換することは想定していないところでございます。
 具体的に想定されるケースといたしましては、例えば、学校の統合などによりまして公立学校の廃校が予定されているような場合に、当該公立学校を廃止した上で、改めて校地、校舎などを公私協力学校法人に提供し、公私協力学校を設置することになると考えております。こういう場合には、当該公立学校の教職員は、通常の統廃合などの場合と同様に、当該地方公共団体のほかの公立学校などに再配置されることになろうかと考えております。ただ、新たに設置された公私協力学校が公立学校の教員のうち、希望する者を別途採用するということはあり得ることと考えております。それから、地方公共団体から公益法人等への一般職の地方公務員の派遣等に関する法律に基づいて職員を派遣するというような場合も中にはあろうかと思います。
#51
○秋元司君 先ほど大臣の話にもありました、民間のいいところを学ぶチャンスもこれで私はこの制度はあると思いますから、派遣ができるかどうかという部分については今できないという回答でしたっけ。いや、そうなんですね。私は、だから、できるんだったら、こういう学校ですから、一部公務員の教師の方が民間に行ってちょっと学んでみて、いいところをよく取り入れてまた学校へ戻る、そんなことも一つのきっかけになるんじゃないかなと、また交流も広がるんじゃないかと思いますから、そういった柔軟な姿勢を持っていただければと思います。
 以上で終わります。ありがとうございました。
#52
○岡崎トミ子君 民主党・新緑風会の岡崎トミ子でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 構造改革特別制度、この制度ができましてから二年たちました。全国でこれまでに五百四十九の特区が誕生しておりまして、地域振興など様々な面で成果も報告されております。特区の認定件数の伸びが今も堅調である一方で、新しい規制緩和を活用するものが減ってきておりまして、制度全体が踊り場を迎えているというような指摘もございます。規制の特例措置の数は、第一次提案から第六次提案まで、九十三、四十七、十九、十七、十二、六ですね、本当に減少してきているんですね、どんなにか大変なんだなというふうに思うんですけれども。
 こういうふうな減少をしてきて、しかも何かばらまき的なものに変質しているという批判なども一方にあるわけなんですが、省庁の反対で実現できなかった特例措置について、そのままにしないで再度検討するなどの作業も必要だというふうに思っております。もう実際に行っているというふうにも聞いておりますけれども、どのような結果が出ているのか、お知らせいただきたいと思います。
#53
○国務大臣(村上誠一郎君) 委員御高承のように、特区は、教育、農業、医療の分野を、株式参入といった非常に従来困難とされていた規制改革についての突破口として、私は非常な役割を果たしてきたというふうに認識しております。他方、経済財政諮問会議からは、特区制度については規制改革や地域再生の起爆剤となる重要な制度であり、思い切った制度の活性化が必要であるという指摘もいただいております。これらのために、これまでの特区提案のうち実現しなかったもののうちの中から重点的に検討する項目を選定しまして、その実現を図っていくため、有識者会議を開催するということに決定しております。
 今後、四月半ばより有識者会議で重点検討項目の選定、検討を開始して、有識者会議の意見を踏まえて、九月を目途に特区本部で新たな規制改革に関する政府としての対応措置を方針を決定していきたいと、そういうふうに考えております。
#54
○岡崎トミ子君 有識者会議で検討するということだったんですけれども、実際にこれ提案をして、そして知恵も一杯出し合って苦労した自治体があるわけですね。そういう関係者が実際参加するということはすごく大事だと思いますし、コメントする機会が実は義務付けられていないわけなんですね。厳しい制限が付いたり、あいまいで分かりにくい要件があったり、煩雑なルールが付け加えられる可能性があるということなんで、是非プロセスの中に情報公開で、透明化の中でこういうことが検討されていくということを押さえておきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#55
○副大臣(林田彪君) 規制改革の中で特例措置でございますこの全国展開も含めまして、今委員おっしゃいましたように、いかに透明性というか、それを保っていくかということでございますけれども、具体的にはこの構造改革特別区域基本方針にうたっておりまして、まずその視点でございますけれども、単純にいわゆる供給者のみの視点ではなくていわゆる受け取る方、消費者、需要者の立場でまず考えていくことが大事だと同時に、その規制改革の特例措置の要件、手続等につきましても、特区におけるいわゆる実施状況、実際どうなっているかという生の声を聞くようにいたしております。
 そのためには、いわゆる評価委員会、特に全国展開の是非を評価する評価委員会でございますけれども、この評価委員会では、特区で事業を実施しているすべての地方公共団体を対象として十分な調査を行うとともに、必要に応じまして、事業者あるいは先ほど言いました消費者等の意見も直接現地に赴きまして意見聴取を行うようにしております。
 また、この評価委員会は原則公開でございますし、調査結果等もすべて公表いたしております。したがいまして、透明性の高いプロセス、適切な制度設計は担保されているんではなかろうかと思いますし、今後とも、同基本方針に沿って、透明性を確保しつつ全国展開等を図ってまいりたいというふうに思っております。
#56
○岡崎トミ子君 よろしくお願いします。
 特区で直面した困難など、その知見がなかなか生かされていないという批判があります。全国展開をしていくそのプロセスにおきましては、早急にみんなの意見が入るというような、御苦労をされている人たちの知見が入っていくということを是非お願いをしたいと思います。
 ところで、その特例措置が一杯あって全国展開につながってきたわけなんです。基本的に私も評価をいたしておりますが、早期に全国展開がされてきたということでいろんな意見があるんですね。一年程度で全国展開されるのであれば、特区申請であんなに苦労する必要はなかったんじゃないかとか、せっかく特区になりましてもすぐに独自性がなくなってしまうんじゃないかとか、スピードを大事にするために一方ではそういうようなことがありまして、早期に全国展開することのメリットとデメリット、殊にデメリットの対応の仕方というのは検討すべきだというふうに思っておりますが、その点で一言お願いしたいと思いますが、いかがですか。
#57
○政府参考人(滑川雅士君) 御指摘のように、特区の全国展開についてはいろいろな考え方がございます。私どもとしては、基本的には特段の問題がなければ全国展開をするようにということで、評価委員会の評価を通じましてしていただくということを考えておりますけれども、そうした意味で、速やかに全国規模の、全国で展開を考えていくということにしておりますが、他方、御指摘いただきましたように、例えば、地方公共団体の方あるいは実際に地域でやられているような方々から、せっかく特区ということで苦労して作った特例あるいは苦労して実現した活性化というものが、そういうふうに直ちに全国展開されてしまうとその苦労が報われないというような御指摘もいただいておりますし、新聞紙上などにも書いてあることも事実でございます。
 そうした意味で、私どもそうした御意見があることは十分承知しておりますので、これ全体を通じまして、第三者でございます評価委員会の先生方に特区の全国展開についてはいろいろ御議論いただいておりますので、そうした方々にもいろいろな御意見をお伝えしながら、あるいは実際にお聞きいただきながら、全国展開の在り方、更に必要があれば検討していっていただきたいというふうに考えておるところでございます。
#58
○岡崎トミ子君 ところで、規制は緩和すれば消費者の利便向上につながるとは限らないわけなんですね。この規制緩和の弊害を新しい規制を設けてコントロールしようとする地域の試みがあってもいいと思います。
 四月一日なんですが、民主党のハイタク議員懇談会で仙台を視察をしてもらいました。仙台は政令指定都市で唯一道路運送法の特別監視地域に指定されております。大阪、札幌に次いで著しい供給過剰に遭っているということです。増え過ぎたタクシーが渋滞を引き起こしましたり交通事故につながっていると伝えられておりまして、タクシー運転手の労働条件も非常に低くて、東北地方の中心である宮城県で年収二百四十万円、これを下るような状況である、最低賃金というのもままならないという大変厳しい状況がございます。
 そこで、地元仙台ではタクシーに関する規制緩和、これは二〇〇二年二月に道路運送法の改正に伴って規制が緩和されて、仙台だけでも七百五十台タクシーが増えたんですね。タクシー労働者の生活が逼迫している一方で、消費者にじゃそれは利便性があるのかというと、必ずしもその利便性向上にもつながっていないということなんです。そこで、その業界団体が昨年十一月にその規制を実質的に強化するタクシー需給調整特区、我が民主党の櫻井議員がこれ一生懸命やりまして、逆特区提案ということなんですけれども、認定されませんでした。
 まず、この構造改革特区法が規制強化の選択肢を排除していないということを確認しておきたいと思います。
#59
○副大臣(林田彪君) 特区制度の意義はいわゆる地域活性化、そしてまた全国展開という二つの面を持っておりますし、それは取りも直さずすべて我が国の社会全体のいわゆる高度経済的な向上を目的としたものでございます。そのために、地域の特性に応じた規制の特例として規制の強化も含まれるということにしております。
 例えばこれ、飛騨高山とか奈良で実施した案件でございますけれども、違法な立て看板やのぼり等を強制的に撤去とか、そういうのもやった事例等がございます。
#60
○岡崎トミ子君 そうですね、大変厳しい状況になっておりまして、これ、タクシーの場合には市場原理が働きにくいものであると。業界の独自性が挙げられておりますけれども、ほとんどが歩合給なんですね、労働者が。ですから、事業者側の方は増車によってデメリットというのがないんですよ。ですから、全体的な収入を増加させるために増車に歯止めが掛からないという、そういう状況もあります。
 運転をされている労働市場についても、先ほど触れましたけれども、雇用が減で労働市場に参入するということは多いんです。その増車がそれを支えているということがあるんですけれども、非熟練の運転者、これは良い人材をつなぎ止めることがなかなかできないということを言っておきたいというふうに思うんですけれども、水準というのがどんどん低下しつつあるという、そういう心配などもございます。歩合給なものですから、過度な労働で健康も害していると。そういう人たちも出ていて、それが事故の発生にも結び付いているという状況もございます。
 先ほど年収二百四十万ぐらいというふうに言いましたけれども、雇用関係がますますそのひずみがあって、年金との併用あるいはパート労働が増加する。その点で、世界でも良質と言われている運転者の地位を非常に押し下げているという状況もございます。料金が多様化するということによって、じゃ消費者にとってとてもいいのかといえば、やはり労働者の低賃金が、働かざるを得ない、低賃金で働かざるを得ないということで労働者を追い込んでいるということは、利用者が安全を担保できないというようなことになっていて、余り全体的にいい状況にはなっていないんですね。
 その逆特区の提案に関してなんですが、これが駄目だというふうに言われましたときには、時期尚早ということで却下されたというふうに聞いております。しかし、一応法律の見直しも含まれるという前向きのことについても言われているんですけれども、これ、どういう時期が来れば認定の可能性が出てくるのか、教えていただきたいと思います。
#61
○政府参考人(松尾庄一君) お答えいたします。
 いわゆる逆特区提案につきましては、委員御指摘のとおり、仙台圏におけるタクシー業界をめぐる経営環境が極めて厳しい状況にあり、また駅前などの客待ちタクシーが渋滞や周辺の環境問題を引き起こして社会問題化しつつあるということが背景にあるものでございます。
 国土交通省としてもこうした状況について憂慮しておるわけでございますが、一方で、逆特区提案で求められております緊急調整措置は極めて権利制限性が強いものであり、その発動は慎重に行うべきものであります。また、仮に緊急調整地域の指定をしたとしても一時的に供給輸送力が凍結されるだけで、根本的な問題解決には至らないものと考えております。さらに、タクシー事業をめぐる厳しい経営状況は仙台圏に限ったものではなく、全国的に対応するべき課題であると認識しているため、今回特区として対応することは難しいとの回答をしたものであります。
 しかしながら、逆特区提案で提起された仙台圏のタクシーに関する諸問題については何らかの対策を取る必要があるという認識の下、仙台圏においてタクシー事業者、利用者、関係行政機関等から成る協議会を設置し、具体的な方策について検討をすることといたしました。この協議会につきましては、既に三月四日に第一回会合を開催したところであり、本年八月中をめどに検討結果を取りまとめることとしております。
#62
○岡崎トミ子君 よろしくお願いいたします。
 私が行ったその日にも仙台駅には八十台並んでおりましたけれども、一人のお客を乗せるのに一時間タクシーが待っているという大変厳しい状況でございました。今のお話で対応が必要な状況であるということを確認させていただきたいと思います。
 日本初のPFI刑務所ということで、民間の資金や知恵を取り入れたものが山口県美祢市に誕生するということで、当委員会は、この質疑を前にいたしまして埼玉県の川越少年刑務所に視察を行ってまいりました。
 そこで、この構造改革特区制度の目標として、この基本方針ですね、二つ挙げられております。一つは、成功事例を示すことによって十分な評価を通じて全国展開をする、それで全国の経済の活性化を実現していく、二つ目に、地域の今度は特性を顕在化させて、その特性に応じた産業の集積、新しい産業の創出、消費者そして需要家利益の増進のために地域の活性化につなげると、この二つが挙がっているわけなんですけれども、今回のこの監獄法の特例措置はこの特区制度のどういった目的に沿ったものであるか、地域活性化の方策としてこの特区制度を利用した刑務所を設置するということはまず適当だったのかどうなのかをお聞きしておきたいと思います。
#63
○国務大臣(村上誠一郎君) 御高承のように、特区では、地方公共団体それから民間事業者等からの提案に基づいて、非常に従来難しいとされた分野における規制改革を実現してきたわけです。御高承のように、今全国で五百四十九件の特色ある特区が認定されていると。
 今委員がお話しなされましたように、今回の、人口が約一万八千人の山口県の美祢市等の提案を踏まえて今回の特例措置を出してきたわけであります。この特区により、一つ目は、やはり警備等の業務が民間委託が可能になって、周辺地域における雇用が増大するということ、それからまた、刑務所内の診療所を周辺住民が利用可能となりますんで、地域の医療サービスが拡充されるといった効果が期待されております。これらの効果を通じて、先ほど委員がおっしゃられた地域における経済社会の活性化を図られていくと、そのように考えております。
 また、監獄法等の特例措置は、評価委員会における評価を通じて、全国的な官製市場の開放という経済社会の構造改革につながることも期待されておりまして、先ほど来御指摘がありましたが、市場化テスト法は、市場化テストの問題についても一つのデータが出てくるんじゃないかなと、そういうふうに考えています。
#64
○岡崎トミ子君 今回は大変に過剰収容というものも大きな問題になっていて、一一八%とか一二〇%というふうに言われているわけなんですけれども、その解決方法としてこの特区の活用が考えられたということなわけなんですけれども、今の大臣のおっしゃっていることと私の刑務所の不足であるということは、ちょっと何か趣旨にはそぐわないのではないかなというふうに思うんですが、なぜこれ、監獄法等の改正をするということの手法は取らなかったんでしょうか。
#65
○副大臣(滝実君) 委員御指摘のとおり、現在、監獄法、いわゆる刑事施設の法律というふうに題名を改めているわけでございますけれども、この法案を約百年ぶりに国会に提出させていただいているわけでございます。
 しかし、それは、この明治以来の刑務所の制度というものを改めて見直すと、こういうことでやっているわけでございますけれども、そのこととは別に、今回この特区法で刑務所の問題を取り上げましたのは、基本的にはこの特区の方針、今大臣の方からお述べになりましたけれども、二つの提案というものを基本に、この中でもこなせるんじゃないだろうかなと、こういうことでございます。要するに、今回のこのあれは、民間の力というものを刑務所の中に導入したいということがそもそもの出発点でございます。これによってかなり効率的な刑務所の運営が期待できるんじゃないだろうか。
 それからまた、改めて、今までの公務員だけによる刑務所とは違った発展が期待できるんじゃないか。例えば職業訓練等にいたしましても、民間のサイドからの考え方、そういうものがやっぱりこの際期待できると、こういうことが一つございます。
 それから、大臣からもお述べになりましたように、これをつくることによって地域とも連帯性が出てくる。要するに、医療部門を現地の公的な医療機関とタイアップしてこの刑務所で使わせてもらう。そしてまた、刑務所の中でも、診療所もこの外部の市民向けに開放させていただく。そういう従来発想ができなかったものをこの特区によってやる。
 しかも、それは全国的に展開するには大分問題な点が多過ぎる。したがって、この特区の中で限定的にやることによってノウハウをチェックできると、こういうような趣旨で今回特区制度に乗ろうということでございます。
#66
○岡崎トミ子君 衆議院の法務委員会では、刑事施設及び受刑者の処遇等に関する法律案が付託されまして、刑務所の在り方について慎重に審議されると思いますけれども、幾つかこの委員会でも確認をしておきたいと思いますが、アメリカの例を見ましても、箱を造るということで受刑者も増えていく、だから余り刑務所を増やすというその手法は問題だと、むしろ国がやるべき役目というのはそうした受刑者の数を減らすことであるということの指摘もございます。
 それから、民間委託という新しい手法を得て刑務所増設につながるという、こういうようなことについては慎重に十分検討すべきだというふうに考えております。利潤を追求する企業に人の拘禁あるいは社会復帰を担う職域というか職務というのはふさわしくはないんじゃないかという指摘も一方にあるんですね。
 確かに、今回経費削減、それが大きなメリットになっておりますけれども、その以外に、今おっしゃったことで尽きますでしょうか。一応、副大臣の方からもお聞きしておきたいというふうに思います。
#67
○副大臣(滝実君) この刑務所を増やすことが受刑者の増加につながる、そういう面が多分にあるかもしれませんけれども、基本的には、現在の刑務所が、例えば単独房でも大体二人になってしまっている、それから、雑居房というのは大体六人を収容しているわけでございますけれども、これが八人になっている。そうしますと、やはり刑務所の中における矯正教育といいますか指導といいますか、そういうことをしようと思っても、余りにも数が多過ぎてどうしようもない。これを何とか解消しようということでございまして、アメリカのように受刑者を増やせばいいというふうには考えていないわけです。
 アメリカの場合には、御案内のとおり、実は起訴猶予というのは余りございませんで、要するに、起訴され、いや、執行猶予ですね、執行猶予というのはありませんで、判決を受けて有罪になっても執行猶予が付くというのが日本の刑の執行の言わば特徴なんですけれども、アメリカの場合には、有罪になったらほとんどが刑務所に収容してしまうというところでは受刑者の数が多いものですから、余りそことは比較にならないとは思うんです。
 それからもう一つ、基本的に利潤を追求する企業にやらせてどうなのかという問題が今委員の方からもお尋ねございましたけれども、結局、利潤を追求するということじゃなしに、いかに効率的な刑務所運営をしていくかと、こういうことですね。
 それから、現在でも多少刑務所の外回りの警備は委託をするとか何かやっているんでございますけれども、結局、それは全くの部分的な話でございますから、民間の活力を利用するというところまで行っておりません。したがって、この刑務所の問題は、民間での問題は、やっぱり地域と一体になって、地域の協力を得ながら矯正処遇というものを充実させていくということが、基本的な私は成果として期待できるというのが大きな理由だというふうに考えております。
#68
○岡崎トミ子君 確かに今大変大きなNTTデータ、大林組グループ、美祢セコムグループと、非常に大きな企業ですよね、こういうところが競争参加をするらしいということを聞いて、競争入札されるというふうに聞いてはいるんですけれども、今副大臣がおっしゃったようなメリットを期待しているとすれば、委託する法人はどういう基準で選ぶことになるのか。財政面だけじゃなくて、これまでの日本の刑務所の弱点に取り組んで、そして日本の行政制度の在り方について、行刑制度の在り方について革新的なアイデアを盛り込んだ提案に注目してその選定を行うべきだというふうに考えているんですが、もう既にNPOも参入してこれまでの刑務所の中での仕事をされているということではありますけれども、こうしたNPO等に事務を委託すること、これも有効な場合もあるというふうに思っておりますが、この点についてどうか。
 それから、委託できる民間法人として登録する要件に、当該申請に係る事務を適正かつ正確に遂行する知識を持っている、能力がある、経理的な基礎を有する、そういう人なんだって書いてあるんです。そうすると、やはり法務省関係の行政機関のOBが当たるんじゃないかと、私はこう想像するんですが、これは天下り先をつくっているという誤解を持たれないようにしなくちゃいけないというふうに思うんですね。事実上の参入障壁になることがないように、民間の人たちがやるに当たって、そういう市民感覚のNPOなども参画できるんだということについてもお聞きしておきたいと思います。
#69
○政府参考人(横田尤孝君) お答え申し上げます。
 委託する法人の選定に当たりましては、委託業務の確実な実施を行うことができるだけの経済的基盤を有することはもちろんのこと、円滑かつ適正な実施を行うことができるよう委託業務の実績等についても勘案することとしております。
 今委員がおっしゃった、例えばOBが天下りしたようなところがなるんじゃないかというようなことでございますけれども、私どもといたしましては、これは公正、公平、適正な選定が必要と考えておりますので、一定の基準を設けまして、そして、有識者の方々にお願いをいたしまして選定の委員会というものをつくりまして、そして現在、各その申請がなされたものにつきまして様々、いろんな観点から、専門的な見地から詳細な検討を今加えていただいているところでございます。したがいまして、私どもが恣意的に、あるいは世間から疑惑を招かれるような、そういった選定は断じてしないつもりでやっております。
 それから、NPOのお話でございますが、これはやはり要件にかなうかかなわないかという問題でございますので、頭から否定しているという趣旨ではもちろんありません。問題は、事業者として適格か適格でないかという厳正、公正な審査にかなうかどうかという問題でございます。
#70
○岡崎トミ子君 本当は時間がもう少しあると、NTTデータと大林組と美祢セコムグループと、まあ大体、ほぼこう大企業で決まっているという感じですから、これ基準クリアしたのかなという、そこでまた入札が行われる感じなのかなと、これまた別な機会にお聞きするということにいたしまして。
 この委託される事務に職業訓練の実施が入っております。職業訓練で製作された商品、これは販売も行うのかどうかですね。職業訓練の実施を行う企業が販売も行うのかどうか、ここをちょっと押さえておきたいと思いますのと、職業訓練で製作された商品の販売による収入の一部又は全部を企業の収入とすることは、被収容者を低廉な労働力として使うこと、あるいは職業訓練よりも労働に重きを置いた、そういう運営になることにつながりかねないと思いますので、受託した企業の収入はあくまでも委託費のみとすべきだと考えますが、この点についていかがでしょうか。
#71
○政府参考人(横田尤孝君) 特区によって職業訓練を民間委託する場合、これはまず、今行っております山口県の美祢市の第一号刑務所、PFI刑務所におきましては、その事業選定の要件で、職業訓練は営利を主たる目的としたものであってはならないというふうにしておりまして、まず、これは営利目的ではないということをはっきりしています。
 今後、職業訓練を民間に委託する場合には、その民間の事業者、業者との間の委託契約というものを締結することになります。現在、まだそこまで至っておりませんので、これから委託契約をすることになりますので、その中で、職業訓練によって生じたというか作られた何らかの製品を販売するのかどうか、そして、それによってもし収益が上がった場合にそれをどのようにするのかということにつきましては、今後、この職業訓練の委託契約の中で決まっていくことでございますので、委員がおっしゃった御趣旨につきましては十分念頭に入れた上で契約を結んでいくというふうに考えております。
#72
○岡崎トミ子君 よろしくお願いします。
 次に、どういう事務を民間委託にするのかというので十一条に列挙しておりますよね、先ほど秋元議員の方でも質問していたようですけれども。
 委託できる事務を挙げた項目の十番目、そこには、その他各号に掲げる事務に準ずるものとして政令で定める事務というふうに挙げられておりますけれども、ここで具体的な事務を明記しないのはなぜか、ここではどのような事務を想定しているのかをお聞きしたいと思います。どんどんけじめなく拡大されては困るということですね。民間に委託できる業務とできない業務、これを明確に区別する基本方針を定めるべきではないかと考えております。
 基本的なことですので、副大臣にお聞きしておきたいと思います。
#73
○副大臣(滝実君) その他政令で定めるというふうに最後に大くくりをいたしておるわけでございますけれども、いたずらに範囲を広げるというつもりではございませんで、これはやっぱり、受託先が決まった、あるいは決めるときにその民間の方とのやっぱり協議の結果によると思うんですね。
 例えば教育、特定の教育なんかの問題はあるいは対象になるのかもしれませんけれども、現在でも、例えば外部から篤志面接委員という格好で民間のボランティアの方が入っていただいて、それで人生訓話とかそういうようなこともやっているわけです。したがって、そういうものを新しい民間で運営する方々がどういう格好でこなしていくかということも改めて協議をしていかないといけませんので、それによってこの問題は変わってくるということですから、余り幅を広げて何でもかんでも民間でいいんだというつもりはございません。
#74
○岡崎トミ子君 それで、その民間委託できる事務としてこの十一条に挙げられております事務について個別に確認をしたいと思います。
 一番目にありますのが、着衣及び所持品の検査、それと写真の撮影並びに指紋の採取の実施というふうに挙げられておりますけれども、委託を受けた人は具体的に何をするのか、これをちょっと分かりやすく説明をしていただきたいと思います。
#75
○政府参考人(横田尤孝君) お答えいたします。
 ここに列挙しました、第一号に列挙しましたことは、いずれも新たに刑務所、行刑施設に入所した者が収容されるときにいろいろ行われる手続をしているものです。最初に入ったときに刑務所でいろいろな手続があるんですけれども、その中のものでございます。
 委員、川越刑務所、宮城刑務所を御視察くださったと伺っておりますけれども、その際にそういう、新しく入った人たちの手続の部分をごらんになったかどうかちょっと分かりませんけれども、そういったときに必ず、まず最初に新しく入って、刑務所に参りますと、着衣とか所持品の検査というものをいたします。この委託をする、この法律によって根拠規定を設けた上で民間に委託をしたいと考えていますのは、そういった入所した者の衣類及び所持品を検査する、そういう手続の際の実際の衣類の検査、所持品の検査を行うということで、そのときに、入所時にやはり写真の撮影、それから指紋の採取ということをやはりいたします。そのような顔写真の撮影と、それから指紋の採取という、言ってみれば事実行為そのものを委託しようというものでございます。
#76
○岡崎トミ子君 具体的に目に浮かばないんですけれども、結局、受刑者に触れる、着衣とかそういう、脱がせるというときにちゃんとしなさいみたいな感じになるのか、それはやらないわけですよね。これだけだと何かイメージがわかないんですけれども、まず、着ているものをすべて脱ぎなさい、それはだれがやるんですか。民間がやるんですか、それとも刑務官の方がやるんですか。
#77
○政府参考人(横田尤孝君) それは刑務官が行います。
 今、先ほど申し上げましたように、あくまでも、民間の方にお願いするのは、補助的に事実行為だけを行うということでございまして、本来的に、今、触れるというとあれですけれども、一定の権力的なといいますか、そういう分が残りますので、そこは刑務官がもちろん行います。
#78
○岡崎トミ子君 そうすると、脱がせて、その着けていた洋服だけを、何か入っていないかどうかという物だけを見ると、こういうことですね。洋服を点検する、それを民間にやってもらうということですね。
 それから、指紋とか何かですね、これ取るという。これは写真撮影とかそういう、それはどうなんですか。直接、言葉で取らせるとか、これ刑務官ですか、民間、これも全部やるんですか。その違いがちょっとよく分からないんですよ。本当に全部これ民間に委託してしまえるものなのかどうなのかですね。
#79
○政府参考人(横田尤孝君) あくまでもこれは実際の実施、実施といいますか、法的な意味も含めての実施はこれは刑務官が行います。事実行為を民間にお願いするわけで、例えば、刑務官が指示いたします。指示をいたしましたときに、それに応じないということがあれば、これもまた刑務官がそれに、その指示に従わせるといいますか、あるいは反抗したようなことがあればそれを制止するとか、それをするわけでございまして、民間の方にお願いするのはあくまでも、刑務官の補助的にあくまでも撮影という事実行為とか、それから検査、例えば今は検査といっても見るだけじゃなくて例えば機械を通して見るとかいろいろございますけれども、そういった行為だけをするという、そういうことでございます。
#80
○岡崎トミ子君 結局、刑務官付いているから、何か人員削減とかそういうことにはつながりにくいんだな、一緒にいるんだなということで、民間がせっかく委託された部分、そこに刑務官も一緒、ちょっとイメージがわかなかったんですけれども、いずれ、この洋服の方に関してだけはよく分かりました。脱いだものを点検して、そしてきちんと保管しておくようなところの、全く人間に関係のないところで、受刑者の方に関係のないところでそれをやるというようなことの確認ですね。分かりました。
 それから二番目に、この分類のための調査の実施があります。これ川越刑務所でも刑務官の方にお話を伺いました。受刑者を分類して、どのような処遇を受けるのか、適切かを判断するための調査なわけなんですが、ここで言う調査の実施ですね。企画立案、実際の判断まで入るのか、面接の実施などは対象として考えられるのか、それとも単に調査用紙を配付する程度の正に補助的な作業かというので、私これ、二〇〇三年九月に元衆議院議員の山本譲司さんが「獄窓記」というものを書かれて、これを一冊読みますと刑務所でどういうことになっているのかというのがはっきりよく分かるんですけれども、この調査の仕方、こんなふうに書いてありました。
 ところで山本さん、先ほど心配事があるとおっしゃっていましたが、そのことで気持ちがふさぎ込んで世をはかなむといったことはないですか、人生が嫌になるとか、いっそ死んでしまいたいとかというふうにこの女性の審査する方は問い掛けてくるんですね。山本さんは、そんな気持ちになったことは全くありません、私は自分自身を楽観主義者だと思っていますから、そう言いながら自分が身を置く独房を思い浮かべていたと。さらに、こういうふうに心理的なものが働いて付け加えたと。それに、自分自身で命を絶つことほど愚かしいことはない、そう常々思っておりますし、自殺なんて考えられませんよと言うと、女性面接官は、書類にメモを取りながら、精神状態は安定している、そう受け取ってよろしいですね、半ば自分自身に言い聞かせるようだった。自殺を否定しただけで精神が安定しているとはこれまた安易な結論だなというふうに思いながら、あえて否定せずに、はい、結構ですと答えた。時間も限られていますので次の質問に移りますが、現在の健康状態はいいですかと。
 これ、ずっと聞いていきますと、あっさりしたもの、ですから心理的にどうかということまでは立ち入らない、そういう分類調査で、一人で面接をして聞く、知能を検査する、それ以外にみんなで作業してもらって、その作業の状況を見てこの人は細かい仕事が合うのか合わないのか、それによって刑務所をどこに行くのかというのを決めるという、これを全部民間の人に委託するということですか。
#81
○政府参考人(横田尤孝君) お答えします。
 その前に、ちょっと先ほどの衣類、所持品の検査等について、これでは人員の削減といいますか、ならないんじゃないかというふうな、ちょっとおっしゃっていた部分なんですけど、これは、現在もそれは全部刑務官がやっていることでございますので。で、これは一人でやるわけじゃございませんので、これは必ず、どんな場合であっても、たとえ一人の、入所者が一人であってもやはり二人以上掛かるわけでございますので、そういった中で民間の方にお願いできる部分を民間の方にしていただけば、刑務官がもっと別の、正に刑務官が専門家として、処遇の専門家として行える業務に振り向けることができるという意味でございますので、そこの点はちょっと御理解をいただきたいと思います。単に頭数の問題ではないということでございます。
 それから、分類のことでございますが、今委員おっしゃったように、分類といいますのは、その後の、受刑者の個々の特性に応じまして、その人に最も必要な、そしてまた適当な指導、援助を行うために、刑が確定した受刑者について様々な観点から調査をして分類といいますか、するものでございます。
 どんなことをするかといいますと、今委員の御質問の中にもございましたけども、受刑者の精神状況とか身体状況とか生育歴、教育歴、職業歴、犯罪歴、それから犯罪性の特徴、家族その他の生活環境、職業教育等の適性及び志向、それから更生意欲の程度とか将来の生活設計など、様々なことを入ってきた新受刑者に聞きます。
 そのために心理テストであるとかそれから面接とかを行うわけで、これはやはり専門的、例えば心理学とかそういった専門的な知識、経験が必要な分野でございますし、現にそれぞれの行刑施設におきましてもそういう分類の仕事はそういうような専門の教育を受けた人たちに主としてやってもらっているわけでございますので、そういった分野はやはり民間の方々にお願い、民間の方にもそういう専門の方いらっしゃいますので、むしろそういった方にお願いするのが適切であろうというふうに思われることがございますので、民間に委託をできるようにしたいというふうに考えているところでございます。
#82
○岡崎トミ子君 アンケートを作ったり判断したりするというのは公務員が行うということでよろしいわけですね。
#83
○政府参考人(横田尤孝君) 最終的な分類決定は、それは刑務官というか公務員が行います。はい、失礼しました。
#84
○岡崎トミ子君 三番目に、今度は監視ですね、施設の警備、これが委託可能になっておりますけれども、被収容者の行動の制止、そのほかの被収容者に対する有形力、つまり実際に何か起こったときにその行使を伴うものを除くというふうになっているんですけれども、この被収容者の行動の有形力の行使を伴う監視と警備、それとそうじゃない監視と警備、この線引きというのは常に明確だと言えないところがありますよね。何か物事が起きたときにどんな状況になるのかということなんですけども、例えば民間委託にされた人が逃走者を捕らえるというような場面があるのかどうなのか。
#85
○政府参考人(横田尤孝君) それは刑務官が行うこととしています。
#86
○岡崎トミ子君 そうしますと、民間の方はずっと監視的な形で行ったり来たりして、常に見て監視をされていて、何かが起きたときに知らせるということだけですか。
#87
○政府参考人(横田尤孝君) 今委員がおっしゃったのは、いわゆる巡回警備のことが例かと思われますけども、あるいは収容棟内の巡回警備ですね、外とか中の。で、それはあくまでも民間に委託するのは専ら見て回るといいますか、異常の発見、異常の有無を見るということの行為そのものでございまして、で、何らかの異常が発生した、あるいは何らかの事情が発生した場合には直ちに刑務官に連絡をする。それは、そのシステムはもちろんきちっとつくっておきますし、その後に例えば制止、制圧あるいは場合によっては保護房への収容とか、そういったことが必要な場合にはすべてこれは刑務官が行うということでございます。
#88
○岡崎トミ子君 ここのところですか、みなし公務員的なというか、何か起きたときに突発的に警備員はやらなければならない。持っているものは、何か警棒ですか、そういうものを使用するということになりますよね。それは、そのときに正当防衛は、もちろんだれでも、民間人でもできるわけですから、そうなったときには、何となく本当に物事が起きたことが想定されていないような形なので、その点に関して分かりやすく教えていただけると有り難いんですが。
#89
○政府参考人(横田尤孝君) 今、警棒を、民間の方に警棒を持たせるということは想定しておりません。
 それから、みなし公務員規定といいますのは、正におっしゃるように、それはどのような不測の事態が発生して、例えば警備員の仕事が妨害されるということがあるかもしれませんので、そういった面でいえば、それはその職務を保護するという点でやっぱりみなし公務員規定は必要であろうし、その一方では、みなし公務員によって公務員と同じ扱いになりますので、そういった場合に例えば職権濫用とか、これあってはならないことですが、仮に、仮にそれに似たようなことがあれば、それはまたみなし公務員規定によってそれが対応されるということでございますので、そういう意味でみなし公務員規定が置かれるということでございます。
#90
○岡崎トミ子君 これで時間取っていられないので、次に行きたいと思いますが。
 ちょっと飛ばしまして、七番目にあります、これは大変重要なのでお聞きしておきたいと思いますが、手紙とかはがきですとか、そういうものを出す場合のことなんですけれども、その必要な検査の補助が挙げられております。これ具体的にどういう事務なのか。
 それから、出す場合に、法務大臣が定める方法によるものに限るというふうにされているんですけれども、法務大臣が定める方法とは具体的にどういう方法であるかですね。その方法によっては収容者のプライバシーの観点で問題が発生したり、逆に、こういう方法を取ることはかえって手間が掛かってコストの削減につながらないというふうな想定を私はしておりますけれども、この点についてもやはりみなし公務員規定というのがここに掛かってくるということでしょうか。
#91
○政府参考人(横田尤孝君) この七号の信書の問題でございますけれども、被収容者が発受する信書の審査というのは、申すまでもなく通信の秘密への配慮が必要でございます。そこで、民間委託をするに当たりましては、検査の実施方法も、例えば外形検査とそれから内容検査に分けて、これはそれぞれ別の職員に実施をさせるとか、例えば封筒とそれから中身と別々の人にするとか、それから民間の職員にも刑務官と同様の守秘義務違反、守秘義務が今度お願いしてございますけども、守秘義務の規定が付きますし、それに対する罰則、これ十一条の二の三項ですね、でございます。罰則規定もございますし、そういったことで慎重に委託をすることとしております。
 この法務大臣が定める事項とは何かということでございますけれども、今申し上げましたように、やはり外形の検査とそれから内容の検査を分けるとか、それから外形の検査についてはどのようなことをどの程度するのかということ。例えば、今考えておりますのは、受信書、受けるものにつきましては、受取人が在監しているかどうかという、まずいるのかどうかということ、それから、受刑者の信書、出し受けですけども、それは発受、受けたり出したりすることが許可されている相手方であるかどうかといったようなそういうチェック、それから、その封筒の中に危険物といいますか法禁物であるとか、あるいはいろいろ秩序を乱すような何らかのものが入っていないかとか、専らそういう一見して明らかなようなものについてのその異常性といいますか、そういったものを発見する限りにおいてといいますか、そういうようなものとして想定しております。
#92
○岡崎トミ子君 個人情報保護法スタートしたばかりですので、この守秘義務、プライバシーの観点で大変問題が起きないような、そういうことで是非お願いをしたいと思います。
 それから、社会復帰教育について、これは抜本的な改善が求められているんですが、今回のこの民間委託の事務の中には社会復帰教育というのが含まれていないんですが、これはなぜでしょうか。これこそ民間ができることだというふうに思っております。
#93
○政府参考人(横田尤孝君) もちろん、これは今度、現在の監獄法では、いわゆるその処遇、処遇といいますか、改善指導ということとか、それから教科指導というものが現在の監獄法では明定されておりません。そのために、現在は受刑者の任意で行うということになっておりまして、現在国会に御審議をお願いしております刑事施設及び受刑者の処遇等に関する法律の中では、刑務作業と並びまして、改善指導、教科指導というものを含めまして、そして受刑者にもそのような改善指導、教科指導も作業と同じようにこれを受ける義務があるという義務付け規定を設けます。したがいまして、今御審議いただいている法案が成立いたしますと、それに伴ってこれは刑事施設が行うべき仕事になりますので、それに対しましてはまた民間委託ということも考えるということでありまして、現在はまだ監獄法のままでございますので、その状態でございますので、現在そこに含まれていないということでございます。
 そこで、先ほど委員が御指摘にもなった七号、七号でしたでしょうか、十号ですかね、バスケット条項その他、あれにつきましては恐らく今委員が御指摘になったような事柄を含めることになるのではないかというふうに考えているところではございますが。
#94
○岡崎トミ子君 山本譲司さんの「獄窓記」の中でも、刑務官の人たちがいろいろ話し掛けていって、本当に人を増やしてほしいというようなことがもう常々語られているようなんですけれども、そして、公務員の人たちが、民間の人たちが入ってくるようになって、やりたいことが一杯できるようになると、これまで十分できなかった仕事ができるようになるということにつながったというふうに思うんですね、つながるだろうというふうに思うんです。その人たちは、専門知識を身に付けさせるそういう研修、教育プログラムですね、外部の教育機関での学習、研究、そのほかの機関での訓練の機会、こういうものが増えていくということが、やっていきたいという強い希望が中にはおありのようなんです。これは実施できますか。
#95
○政府参考人(横田尤孝君) 先ほど申し上げましたように、現在受刑者処遇法案の御審議いただいておりまして、それによりまして改善指導、教科指導というものが矯正の大きな柱として確立いたしましたときには、当然改善更生、社会復帰に向けた様々な処遇教育といったものを考えてまいりたいと思っております。
#96
○岡崎トミ子君 民間委託を通じても、民間の方にも専門知識、資格を持った人材の活用が拡大されるべきだと思っておりまして、殊に私は臨床心理士、精神的なこの専門官は是非必要だと思っておりますが、それは想定されておりますか。
#97
○政府参考人(横田尤孝君) もとより、これは特区法によらずしても、民間委託、先ほど来申し上げている、そこによらないやつの民間委託ということも可能な分野につきましては当然そのようなお力をいろいろかりる方法を考えていますし、現に心理の専門家につきましては受刑者に対するカウンセリングという形で、十七年度予算におきましてもそういうような心理の専門家の増員あるいは民間委託というものを考えて予算措置されております。
#98
○岡崎トミ子君 次に、女性刑務官は現在、公務職、技官を入れて全部で九百四十四人と聞きました。全国、全体の五・七%だということなんですけれども、これをもっと増やさなきゃいけないと思うんですね。殊にこの美祢市の刑務所、PFI刑務所は、女性の受刑者が五百人というふうに聞いております。女性の刑務官はどのぐらい配置するということになっておりますでしょうか。
#99
○政府参考人(横田尤孝君) お答えします。
 美祢の刑務所には五百名の女性収容者を収容する計画でございますけれども、したがってそのために多数の女性刑務官を配置すること、これは必要になりますけれども、具体的にどのくらいの女性、刑務官として女性どのくらい採用するか、あるいは民間の方に、どのくらいの数の民間の方にお願いするかにつきましてはこれから考えることでありますので、現時点ではまだ確定はしておりません。
#100
○岡崎トミ子君 その発想がまず駄目だなというふうに思うんですけれども、強く申し出てほしいなというふうに思っておりますのは、平成十六年二月に矯正局が実施しました女子施設と女子職員に対するアンケートで、実は十五年十月に法務省が行いました行刑改革会議、この対象に女子施設とか女子職員を入れなかったんだそうですね。アンケートを取ってないというんですね。これはなぜかというんで怒りになっているんです。
 今日はその質問項目には入れておりませんでしたけれども、こうした人たちが女子のそういう施設だけではなくて実は男子の施設に勤務したいかというのも聞いているところがありまして、六二%の人が男子の施設にも勤務したい、場合によっては勤務してもよいを合わせて六二%だったというふうに言っているんですね。どちらでもよいを含めますと八一・二%の人が男子施設への勤務の抵抗感はまるでないということが分かったということなんです。
 私は、今、女子が五百人いるからということを言いましたけれども、あそこは全体で千人ということになりますね。ですから、全体的にも増やしていって、意欲のある人たちがいるということ、それは確認できますでしょうか。
#101
○政府参考人(横田尤孝君) そのアンケートは、もちろんこれは矯正局が実施いたしましたので内容はもちろん存じております。
 現実にも、現在男子の刑務所にも女性の刑務官勤務している場合もございますし、それからもう一つは、今度美祢に造りますPFI刑務所は、男子女子、五百五百ですけれども、これは一つの刑務所でございますので、実質的に言えばそれは女性と男性の刑務官がかなりの数で勤務すると、比率でですね、状態になります。
 それから、今度四月一日に開所いたしました福島にもまた刑務所、女性被収容者だけの刑務所ができましたけれども、それも男子刑務所と同じ敷地内といいますか、ところでございまして、そういった意味では、男女、刑務所としては別で、施設としては別ですけれども、男女混合の刑務所のような、外から見ればですね、状態でございますので、これからは女性刑務官もどんどん、そういった形も含めまして、そういう希望も入れながら人事を進めていきたいというふうには考えております。
#102
○岡崎トミ子君 この美祢社会復帰促進センターの診療所、これは地元住民も利用できて、地域になかった産婦人科、婦人科が設置されるということでした。供用にはセキュリティーの問題があるのだというふうに思っておりますけれども、セキュリティー確保のためのコストについてはどのように考えておりますでしょうか。
#103
○政府参考人(横田尤孝君) 失礼いたしました。
 これはどういうことか。例えば、その診療所の部分の設計の問題ですけれども、位置の構造の問題だとか、それから外部の人が入る、入口出口といいますか、それとこれとを画然と分けるとか、そういった形で、いずれにいたしましてもセキュリティー上も支障がないように、これはこれから設計の段階に入りますので、そういった点は十分頭に入れてやってまいります。
#104
○岡崎トミ子君 事前に考えられるのは、民間の方がいるところとそれから受刑者の方が受診されるところと廊下でつなげてお医者さんが行ったり来たりするのではないかとか、午前と午後に分けて会わないような形にするだとか、いろいろと考えられておりますけれども、別々にするという意味でいうと、これはなかなかコストは掛かっていくのではないかなというふうに思っておりますが、できたら是非それは教えていただきたいというふうに思っております。
 それから、公的医療機関への診療所の管理委託というのは刑務所の医療水準を高めることになるなと。殊に、閉鎖的というふうに言われてきた刑務所に外部の目を入れるという意味で大変意義があるというふうに思っておりますが、より多くの刑務所に拡大することもこの点では検討すべきだというふうに思っております。
 この意義を最大限に発揮するためには、診療所で働く医師、スタッフに人権教育というのが必要になってくるだろうというふうに思っております。この山本さんの「獄窓記」の中にも、診療所での対応というのを読ませてもらいましたけれども、やはり患者に対してお医者さんの数も少ないですし、それから、対応するための人権教育が基本的にお医者さんにあったのかなと思われるような部分も出てまいりました。これは民間の方にもお願いするというふうになっておりますか。お医者さん、私立病院ですね。
#105
○副大臣(滝実君) 現在も、刑務所の刑務官につきましては、具体的な、抽象的な教育というよりも具体的な事例に即した研修を行っているわけでございます。そして、特にこの御指摘のございました、例えば医療スタッフでも同じことが言えるだろうというふうに思っております。
 医療スタッフの嘆きの声は、自分は医者として全力を挙げて治療に当たってるんだけれども患者さんの方は全然それを理解してもらってないという、そういう受け取り方が圧倒的に多いんですよね。多い中ですけれども、やっぱり基本的には、この医療スタッフというのは医師の使命に基づいた仕事をしているものですから、人権という問題については十分理解をいたしているはずでございますけれども、実際の日常のやり取りの中では若干の問題があるいはあるのかもしれませんけれども、それにつきましても事例研修という格好で努めさしていただいております。
 それから民間については、これはもう当然今までと違った格好でお願いするわけでございますから、このいろんな部門部門に応じた人権教育というものをもう少し徹底してやらないといけないというふうに思っております。
#106
○岡崎トミ子君 最後の質問なんですが、人権擁護法案の中では受刑者の人権という観点からそれほど論じられていないんです。しかし、身柄が拘束されて行き過ぎた懲罰で傷害を負わされるということもあったわけですね。
 どんな悪いことをした人にも人権はあるわけで、受刑者にこだわるのは、刑務所の人権のありようがその社会の人権レベルであるというふうなことも言われているわけなんですが、これ、二〇〇三年に日弁連が刑務所職員と刑務所新設に関する提言というものを出しておりまして、実践的な人権教育を行うべきだというふうに言っているわけなんです。殊に、国連やほかの国際的、国内的なNGOと連携して、こうした人権基準を基礎に置いてやっていかなければならないという提言がされているわけなんですけれども、その後法務省として取組を進めてこられたというふうに聞いております。その試みを更に改善、拡大していくという観点から、現場で事務を担っている、そういう人々に対してでも教育を行っていくということが必要だというふうに思っておりますが、いかがですか。
#107
○副大臣(滝実君) 基本的には、今までの言わば規律保持ということが刑務所における基本的な使命というふうに考えられてきました。要するに、みだらな生活をこの刑務所の中で是正してもらう、あるいは職業という問題についてもきちんとした職を持つと、こういうような言わば生活の規制、職業の規制、規律と申しますかね、そういうものに重点を置いてきたのが刑務所であったと思います。
 そういう観点から、どうも例えば懲罰ということにすぐ結び付いて、やっぱりこの生命にかかわるような結果的には懲罰が行われたという経緯もございましたものですから、そういうようなことを総反省した上で、今回の刑事施設の処遇法案は、懲罰一つ取りましても、言わば比例原則、要するに行き過ぎたことというよりも人権ということを配慮した物事を原則として考えるということにいたしておるわけでございまして、そういう意味ではこの刑務所というものの在り方を基本概念として変えていくということを考えておりますので、今先生の御指摘のことは私どもも重々考えながらやってまいりたいと思っております。
#108
○岡崎トミ子君 終わります。
#109
○委員長(高嶋良充君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。
   午後零時五分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#110
○委員長(高嶋良充君) ただいまから内閣委員会を再開をいたします。
 休憩前に引き続き、構造改革特別区域法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#111
○神本美恵子君 民主党・新緑風会の神本美恵子でございます。
 午前中から構造改革特区法の一部を改正する法案ということで議論がされておりますけれども、主に監獄法のことが議論されてきましたけれども、私は、もう一つの特例措置であります私立学校法の特例にかかわるところを重点的に質問させていただきたいと思います。
 まず、村上行革担当大臣にお伺いをしたいんですけれども、今回のこの法案の中で、私立学校法の特例措置ということで、具体的には二つ提案があっているというふうに聞いております。この提案がどのような経緯で申請されたのか。
 午前中の御質問の中にも、株式会社の方が提案してきたのか、公共団体の方がやったのかということをちょっとはっきりした御答弁なかったようですけれども、その経緯と、それから、この提案がされてその後に、内閣府としてどのような手続と議論の中で今回のこの特例措置というふうになったのかということについて、まずお伺いしたいと思います。
#112
○政府参考人(滑川雅士君) まず、私の方から経緯について簡単に御報告申し上げます。
 今回、この特例として御審議いただいております私立学校の特例、いわゆる公私協力学校の特例でございますけれども、これにつきましては、昨年十一月に提案募集をした際に、福岡県の北九州市、それから千葉県の野田市というところからそれぞれ御提案をいただいたものでございますので、御提案主はそういう意味でいうと地方公共団体ということになります。
 この特例措置につきまして、私どもこうした御提案をいただきますと、もう御存じのように、所管している省庁にこれが実現できるようにならないかということで御相談、御検討を依頼させていただきまして、その過程で議論を重ねてまいりました結果、今回この法案に盛り込ませていただいたような形で公私協力学校の特例ということでまとまったというような経緯になっております。
#113
○国務大臣(村上誠一郎君) 大体経緯は今、滑川室長が御説明申し上げたように、本来、先生の御地元に近い福岡県の北九州市と、それから千葉県野田市から提案があったのは、やはり例えば公立学校をやるにしても、民のいいノウハウがあったらそれを使えないだろうかというような感じで最初出てきたわけですね。やっぱりなかなか、今の法律上ではなかなかいろいろな障害がありまして、結局、文部科学省と調整した結果、今回の特例を設けることにしました。
 この特例措置によって、地方自治体の一定関与の下に、安定的な運営を確保しながら、民間事業者間のいろいろなノウハウや知見を生かした地域の特色ある教育活動の実現が可能になるんじゃないかなというふうに考えております。そういうことで、こうした特例も活用することによって、地域を担う人材が育成が図られればすばらしいし、また地域活性化にとっても意義があると思います。
 一言で申し上げれば、今申し上げた官と民のいいところをうまくミックスして合体していけたらいいなと、そういうふうに考えております。
#114
○神本美恵子君 今大臣の方から、民のノウハウを取り入れるに当たってはいろんな障害があるというふうに、言葉じりをとらえるわけではないんですけれども、それが、それを障害ととらえるのか、やっぱり教育というものは、特に学校教育というのは公的機関を中心に今やっておりますけれども、それは障害ではなくて、非常に公共性の強い事業であるから、そこを担保するための様々な措置がとられているというとらえ方も一方では非常に重要だと思うんですね。
 ですから、そういう観点で見たときに、そういったこともしっかりと議論をされた上での今回の特例措置になったのかということを、私はずっとこれから具体的に聞いていきたいと思います。
 それと、今回の特例措置によって公私協力学校設立というふうになっていますが、今ちょっと人材育成とか地域の活性化というふうにおっしゃいましたが、この特区そのものの趣旨の中には、経済構造を改革する突破口にしたいということと、それから地域の活性化や経済効果を上げたいというようなこともありますけれども、それを否定するものではもちろんありません。この教育事業というものがこの経済効果というようなことに即結び付くのかどうかという点で、私は非常にずっと懸念と疑念を持っておりますけれども、今回のこの公私協力学校を設立するという、その目的はどういうことになるんでしょうか。
#115
○国務大臣(村上誠一郎君) 委員御承知のように、特区も日本語特区だとか外国語特区とありますように、比較的、私が見ている限りにおいては、教育関係の特区というのは、エコノミー的というか経済的なことよりも、やはり、何というんですか、教育における、何というんですか、特殊性というか、特徴を出すというか、そういう方の方に私は重きがあるんじゃないかなという気がしております。
#116
○神本美恵子君 そういう点では大臣にも御理解をいただいていると思いますけれども、あとちょっと最後の方でまたこの評価についてお伺いしたいと思いますので、是非、細かいやり取り文科省とやりますが、教育の今いみじくも特殊性とおっしゃいましたが、その特性というところを少し考えていただきたいなと思います。
 そこで、文科省にお伺いしたいんですけれども、もうこれは私が言うまでもなく、文科省が一番認識していらっしゃることだと思いますけれども、非常に公共性の強い事業であるということ、これを子供の最善の利益を考慮するという、これは子どもの権利条約でも日本は約束しておりますし、考慮しながら人格の完成を目指す、これは教育基本法でございます、という、そういう目的を達成するという観点から、村上大臣の言葉をかりれば障害ですけれども、安定性や継続性といったようなものが非常に強く求められる事業であるというふうに思っております。
 そのことを担保しながらも、そうすると非常に硬直化していくというような反面、そういったこともありますので、単に公が全部、公的機関でやればいいということではなくて、今の日本の学校制度が、学校法人という形で民の力も入れる、まあ学校法人という形でですね、多様性もそこで確保するということで、そういう制度設計になっているというふうに私は承知しております。
 その観点から見て、今回の公私協力学校というもう一つの枠をつくるということの目に見える顕在的な機能としてのプラス面、マイナス面、あるいは目に見えないところでのプラス面、マイナス面というようなことを一定予測しておくことが必要ではないかと思いますけれども、その点はいかがでしょうか。
#117
○副大臣(塩谷立君) 先生、今おっしゃったように、この新しい公私協力学校制度については、いろんな考え方の中で今回初めてトライをするものでございまして、特に地方公共団体と民間主体の連携協力による学校を設置したいという実際の提案を受けての特区においてその実現を図ろうとしているものでございまして、学校教育におけるまずは選択肢の多様化を図ろうと思っております。
 この公私協力学校により、民間主体のノウハウや人材を用いて民間の創意工夫を生かしつつ、地方公共団体のニーズを反映した特色のある教育を実現することが可能になるわけでございます。
 また、特区地方自治体の支援と関与の下で、安定的な経営を確保しながら特色ある学校の設置の促進が図られることにより、生徒や保護者に対してより多様な学校教育の選択肢を提供できるということでございまして、このこともある程度期待もされると思っております。
 また一方で、地方公共団体が学校設置運営に関する基本計画を定め、毎年度、運営計画や収支予算の認可等を行う本制度はこれまでになかったものでございまして、その具体的な運用の在り方や効果について今後十分な検証を行う必要があると思っております。
 あえてデメリットということは余り想定はしておりませんが、特に検討を進めていく上で、私立学校に比べて特別に優遇されているんではないかという点、これは関与と助成のどちらを取るかというような感じになると思いますが、そういった点とか、設置経費から運営費まで公費で賄われるとなると、民間サイドの運営努力が働かなかったりモラルハザードが生じるのではないかといったある程度の懸念はありますが、これは特区としての取組ということで柔軟的に試行的にやって、また、その成果を十分に検証していく必要があると思っております。
#118
○神本美恵子君 今回の特区申請の一つ、北九州市の方ですけれども、こっちは不登校や引きこもりの子供さんたちのための学校をつくりたいということでありますけれども、今副大臣の方は選択肢を広げたいと、選択肢を広げる、あるいは特色ある学校というふうにおっしゃいましたけれども、それについては、今でも公立学校も特色ある学校ということで様々な、普通高校に限らず、それぞれの特色を出す努力をしておりますし、それから、私立学校は元々そういう建学の精神でそれぞれの特色を持ってやっているわけで、子供自身、子供の目から見たときに、この公私協力学校というものが特色を持った学校として映るのかということもありますが、今回、具体的な提案は、そういう引きこもり、不登校の子供たちのためということですけれども、今現在、義務制を終了して、義務制のところで不登校であるというような子供さんたちのそこを終了した後の居場所なり行き場所なり、学校は選択、学校には行っていないけれども大学には行きたいというような子供さんたちの学ぶ場所、あるいは就職したいというときの学校教育から職業への接続というような観点から、私もこの問題については非常にどうなっているのかなと。
 不登校の子が十三万を超えてもう何年もたちますけれども、その子供さんたちが義務制が終わった後で、義務制までは学校の教職員も、それから教育委員会もしっかりとその子供たちの教育、学習権保障という観点からいろんな手だてを講じていると思うんですが、そこを終わった後は、後は本人と家族の、保護者の責任みたいなことになってしまっているのではないかという観点から、この点について文部科学省はどのようにその現状を把握していらっしゃって、そして、それに対してどういう手だてなり課題を持っていらっしゃるのかを文科省の方にお伺いしたいと思います。
#119
○政府参考人(樋口修資君) お答え申し上げます。
 今、神本先生からお話がございましたように、義務教育段階で十三万人の不登校のお子様がおられると。私ども、このことに対して各種の施策を今講じさせていただいているところでございますが、高等学校の問題につきましては、御案内のとおり、長期欠席や中途退学の問題があるわけでございますが、こういった対応に当たりましては、各設置者におきまして教育相談やガイダンスの実施等、様々な対応を行ってきていただいているところでございます。
 私ども文部科学省といたしましても、中学校における進路指導の在り方、あるいは高等学校の入学者選抜の在り方というものを改善をする、あるいは単位制高校とか総合学科など、多様な選択を可能とするような学校を設けることによって一人一人の子供たちが高等学校に進学していただけるような機会を確保していく、あるいは高等学校におきます教育課程をより一層多様化、弾力化をしていくということで、個に応じた教育指導を充実をしていこうと。
 それからまた、残念ながら中途退学等に陥っているお子さんの方々に対しては、大学への、上級学校への機会ということに関して、高等学校卒業程度認定試験というものが御案内のとおりあるわけでございまして、こういう認定試験を通じて大学進学機会を確保していこうという取組等々、様々な取組を行わしていただいているところでございますが、高等学校の問題については、取りも直さず分かる授業の実施ということが大事でございますし、個に応じた手厚い教育指導を行っていくということと同時に、一人一人を見据えたカウンセリングマインドに立った一層きめ細かな教育相談、ガイダンス、オリエンテーションというものを充実するように各設置者あるいは各学校における取組を促してまいりたいと思っているわけでございます。
#120
○神本美恵子君 今文部科学省の方から様々な取組をやっていると。
 ただ、やっていることが本当にその子供や保護者、住民のニーズにきちっとこたえられるような、それを十分満たすようなものになっているかどうかという点については評価が分かれますし、現に、そこにも、そういうところにも行けない子供さんたちを受け入れてやっている民間のNPOとかがあるということから今回の提案も出てきていると思うんですけれども。
 村上大臣、今回のこの制度設計ですね、この特例措置という、これは一体だれのものなのか。だれのニーズにこたえようとしているのかですね。
 今、公的機関として、文部科学省がおっしゃったように、高等学校段階の不登校や引きこもりの子供たちに対してはこういうふうにしたいと思っているし、しているというようなお話があったんですけれども、それでもあえてなおこういう別の法人をつくってやっていきたいという北九州の今回の提案ですけれども、それに対して、だれのニーズにこたえようとしているというふうに認識していらっしゃるでしょうか。
#121
○国務大臣(村上誠一郎君) 北九州市や野田市の皆さんがどう考えているのか、本人に聞いてないんでよく分かりませんが、私がそんたくするところ、やっぱりそういうやはり子供さんや生徒さんに合わせる、何というんですか、対応のことを考えて、私は生徒さんや子供さんのための制度として提案してきたんじゃないかなと、そういうふうに私は考えております。
#122
○神本美恵子君 私は、やっぱりこういった問題については、さっき公共性が非常に強いと言いましたけれども、公的なところで住民のニーズにはきちっとこたえるべきではないかというふうに私は思っておりますので、今回の提案がどのように、特例措置によって実施されてどのようになるかということについては、本当に子供のためになるのかという観点から具体的な質問をしていきたいと思います。
 まず二十条、この特例措置にかかわるところ、二十条の八項で、この財産、資格要件を特例措置で問わないということになっているんですが、八項でですね、ちょっと待ってください。公的な財産を無償若しくは廉価で貸与若しくは譲渡というふうになっていますけれども、簡単にその公的財産を譲渡できるものなのでしょうか。
 土地、建物も持たずに、今回は高校、幼稚園を設置できるということが特例措置になっていますけれども、これは当該議会の議決で決められることになりますよね。このことは、憲法八十九条で言う公の財産の支出又は利用の制限、公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便宜若しくは維持のため、公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならないという憲法規定に抵触しないんでしょうか。
#123
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 憲法八十九条との関係でございますけれども、憲法八十九条では公の支配に属さない教育の事業に対する公金の支出を禁じておりますけれども、学校法人につきましては、学校教育法や私立学校法及び私立学校振興助成法によりまして、法人の解散命令など各種の監督規定が設けられておりますことから、これら三法の規定を総合的に判断いたしますと、公の支配に属しており、学校法人を対象とした現行の私学助成は憲法上問題ないとされているところでございます。
 このたびの公私協力学校につきましても、私立学校法上の私立学校に当たりまして、学校法人により設置され、通常の私立学校と同様に学校教育法や私立学校法及び私立学校振興助成法の三法の規制を受けることとなるものでございますので、憲法第八十九条に言う公の支配に属しているものと理解をしているところでございます。
#124
○神本美恵子君 そうしたら、もしこの公私協力学校が経営が立ち行かなくなってつぶれるといいますか、そうなったら、例えば譲渡した場合、市の財産をその公私協力学校に譲渡しているわけですけれども、その学校がつぶれたらその所有権はその後はどうなるんですか。また戻るんですか。
#125
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 協力学校法人の設立に当たりましては、特区地方公共団体が必要な施設設備を譲渡し、又は施設設備の整備に必要な資金を出捐する場合も想定されているところでございます。
 学校法人の解散時における残余財産の帰属につきましては、私立学校法上、寄附行為の規定によりあらかじめ定めておくことが可能でございます。また、協力学校法人の残余財産処分に係る方針につきましては、特区地方公共団体の長が公私協力基本計画で示すことになっておりまして、協力学校法人はこの基本計画の定めるところにより、寄附行為を作成することとなっております。
 このような仕組みでございますので、特区地方公共団体が拠出した財産につきましては、学校廃止の際には当該地方公共団体に返還されることとなるのが通常であると考えているところでございます。
#126
○神本美恵子君 わかりました。
 次に、今度は六項で、二十条六項で、これ、いわゆる指定要件になると思いますけれども、地方公共団体の長は、この申出に係る協力学校法人の基本計画に基づいて、その運営を継続的かつ安定的に行う能力を有するものという判断ができた場合に指定をできるわけですね。この判断の基準というのは、継続的、安定的にこの株式会社が運営できるのかということの判断基準はどのようなものになるんでしょうか。
#127
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 御指摘のございましたように、第六項におきましては、公私協力学校の設置運営を行うべき者を指定する際の要件として、新たに設立される協力学校法人が公私協力学校の設置を適正に行い、その運営を継続的かつ安定的に行うことができる能力を有すると認められるときでなければ当該指定を行ってはならないものとしているところでございます。
 協力地方公共団体がこの能力の審査を行います際には、公私協力学校の確実な設置という観点から、公私協力学校を設置しようとする法人等の教育活動の実績や、当該法人等が持つ具体の学校設置計画の内容、また、当該法人等の役員等の知識、経験や社会的信望などが審査されることとなるものと思っております。
 また、継続的、安定的な運営の観点からは、一般的には当該法人等の財産的基礎が審査されることとなりますけれども、この公私協力学校の設置運営に当たりましては、協力地方公共団体から施設設備の提供や運営費の補助が行われることとなりますので、当該法人等の財産的基礎のみで私立学校法第二十五条の資産要件を満たすこととならなくても差し支えないものと考えております。
 なお、各地方公共団体が指定を行います際の取扱いにつきましては、その設置しようとする公私協力学校の教育内容や地方公共団体が行う支援の内容等によりましても異なることとなりますことから、具体的な指定の基準につきましては、それぞれの地方公共団体ごとに定められるべきものと考えているところでございます。
#128
○神本美恵子君 結局は、その地方公共団体の責任において基準を定めて、その実績や役員構成や教育内容についてはやられるということになるんですね。
 ということは、普通の私立学校の場合は所轄庁、都道府県ですよね、今回は北九州市という市になりますけれども、そこの判断で判断基準を設けてやるということになるんですか。
#129
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 これは、第六項の場合もそうでございますけれども、今回の公私協力学校の仕組みといたしましては、特区地方公共団体の支援と併せて、関与についても規定を設けているところでございまして、公私協力学校の設置運営に関しては、特区地方公共団体が基本計画を定めますし、また、公私協力学校法人は、毎年度の運営計画や収支予算についても特区地方公共団体の認可を受けなければならないというふうにしているところでございます。
 したがいまして、この公私協力学校につきましては、特区地方公共団体が財政面での支援も行いますけれども、一方、設置運営に関し一定の関与を行うことを通じて、運営が継続的、安定的に行うことができるようにしようというものでございます。
#130
○神本美恵子君 次に、七項で、地方公共団体の長は、地域における教育の需要の状況の変化その他の事情を考慮して必要があると認めるときは、協力学校法人に協議して、公私協力基本計画を変更することができるというふうに定めてありますけれども、この教育の需要の変化というものはどういうものなのか。また、これが地方公共団体と、その設立事業者の方ですかね、協力法人の方ですかね、そちらとニーズが合わない場合はどちらがイニシアを持つのか。例えば、具体的に授業料などの設定について非常に大きくここはもし意見が合わない場合、どっちが主体的にイニシアを取れるのかという点についてはどうですか。
#131
○政府参考人(金森越哉君) お答え申し上げます。
 御指摘ございましたように、第七項では、協力地方公共団体の長が地域における教育の需要の状況の変化その他の事情を考慮して必要があると認めるときは、協力学校法人に協議して、公私協力基本計画を変更できるものとしているところでございます。
 ここにおける教育の需要の状況の変化と申しますのは、例えば地域や社会の状況の推移などに応じまして地域住民の求める教育ニーズが変化することを言うものでございまして、例えば、地域の産業構造の変化に応じて新たな分野の人材育成が必要となった場合などのほか、生徒や幼児の数の変化によりまして収容定員を変更する必要が生じた場合なども教育の需要の状況の変化に当たることとなると考えております。
 なお、この七項におきましては、必要がある、協力学校法人に協議して、公私協力基本計画を変更することができると、こういうふうになっておりまして、公私協力学校の変更に際しまして協議を義務付けております。これは、公私協力学校は、協力地方公共団体が策定いたしました公私協力基本計画の趣旨に賛同する者がその設置を行い、その計画の下、両者の連携協力で運営されていくものでございまして、このようなことでございますから、公私協力基本計画の変更につきましては両者の間で必要な調整が行われる必要があると考え、協議を義務付けたものでございます。
 なお、協力地方公共団体の長は、最終的には協議が調わないままでも基本計画を変更することができないものではないだろうと思いますけれども、そのような場合には、やはりその後の教育活動に支障を来す懸念もあるわけでございますので、特区地方公共団体といたしましては、可能な限り調整を図っていくということが必要だと考えております。
#132
○神本美恵子君 この条文を読むと、主語が地方公共団体の長となっておりますので、長はその協力学校法人に協議して、とじゃなくてにになっているんで、私はイニシアはやっぱり地方公共団体、イニシアといいますか、主体と責任は地方公共団体だというふうにこれは考えていいのでは、考えるべきではないかと、それが公共団体の責任ではないかというふうに思いますけれども、そういうふうに受け止めてよろしいですね。
#133
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 御指摘のように、この公私協力学校の設置、運営に当たりましては、特区地方公共団体と民間とが連携協力して設置、運営をいたすものでございますから、例えば基本計画を変更する必要が生じたような場合には、特区地方公共団体の長が協力学校法人に協議をすることになっておりまして、両者の調整を図るということが大変重要なことと考えております。
 ただ、この公私協力学校のその基本的な教育の目標をどうするかというようなことにつきましては、四項にも規定がございますけれども、まずは協力地方公共団体の長が教育目標や収容定員などの基本計画を定め、これを公告いたしまして、それに賛同する者が申し出て指定を受けるという仕組みを取っておりますので、最終的な場合にはどうかということになりますと、先ほどのようなお答えになるわけでございますけれども、やはりこれは特区地方公共団体と民間との連携協力で設置、運営を進めていくというのが基本でございますので、十分な協議、調整を図っていただきたいというふうに考えているところでございます。
#134
○神本美恵子君 ちょっとくどく言いましたのは、結局この公私協力学校というのは、資本金はその株式会社が、北九州市の場合ですけれども、出すとして、校地、校舎は市が無償、廉価、譲渡、いずれかの方法で出すわけですよね。そして、その学校、校地、校舎は私も見ていないんですが、どうも三校あった中学校が統廃合によって二校になったので、その真ん中にあった中学校が校地、校舎が要らなくなったと、そこを活用したいということも市の側にはあるらしいんですけれども、そこが築何年ぐらいなのか、これから改築、改修が必要なのか、耐震化などを考えたときにですね、それから、今後何年かたったときに維持費も要るでしょうし、そういったものも必要な補助金を市が出すというふうになっていますね。それから、校地、校舎も貸して、貸すなり譲り渡すなりして、必要な補助金も交付して、またこれは法人ですから、私学助成の対象にもなるんだろうと思うんですね。
 そういうふうに公的支出をたくさんやっていって、しかもその授業料が高い負担になったら、保護者からすれば、税金も投入して授業料は公立学校や私立学校よりも高いわとなると、これはちょっと問題になるのではないかと思うんですけれども、この授業料の設定ということについてはどういうふうにお考えでしょうか。
#135
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 公私協力学校の授業料などにつきましては、特区地方公共団体が示す基本計画の下、住民のニーズを踏まえながら適切に定められるものと考えておりまして、さらに、その教育活動全般につきましても、毎年度の運営費の補助や運営計画の認可などを通じ、質の確保が図られていくものと考えているところでございます。
 なお、公私協力学校も含めまして、高校以下の私立学校につきましては、都道府県知事の所管に、所轄に属しておりますので、国がこれらの学校に対して直接指導などを行うことはございませんけれども、特区計画の認定の際には、文部科学省といたしましても、その計画の内容について十分確認を行い、教育の水準の確保が図られるようにしてまいりたいと考えております。
 また、国による特区の評価に際しましても、これらの点を十分踏まえて適切に評価をしてまいりたいと考えております。
#136
○神本美恵子君 是非、その適切な指導といいますか、それは必要だと思うんですね。というのが、例えば授業料だけ見ると、県立で今九千円ですか、それから定時制、通信制は約二千円ぐらい、それから私立の場合は平均して四万円ぐらいというふうに聞いております。私立は授業料のほかに入学金が必要ですけれども。この私立と県立の、せめて私立よりは安く、県立よりは高くなることがあるかもしれませんけれども、安くならないと、公的資金をこれだけ、資金といいますか、公的資金ですね、投入するわけですから、ならなきゃいけないと思うんです。そこはこれから文部科学省としても指導していくということですので、確認をさせていただきたいと思うんですが。
 次に、じゃ、そういう授業料と、あと教育条件といいますか教育水準といいますか、そういったものを確保するという観点からは、高校設置基準が改正されて最低基準になったというふうにお聞きしております。そのことによって高校設立というのはかなりしやすくなったというふうに聞いていますが、それは最低基準ですから、住民の側、受ける側からすれば、教育水準がある意味では下がったとも言えると思うんですね。
 そのような状況の中で、この公私協力学校法人の学校を設立して、高額の授業料で、水準は、水準というよりも教育条件の水準ですね、は安上がりで行われるような高校になれば、それは問題ではないかなと思うんですね。このそれこそ特区の多様な教育、民間のノウハウを生かした多様な教育、地域の活性化、住民のニーズに応じてというようなところ、本旨からも外れるのではないかと思いますので、そうならないためのモニタリングといいますか、それはどこが行うようになるんでしょうか。
#137
○委員長(高嶋良充君) どちらですか。
#138
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 公私協力学校の教育成果などのモニタリングについての御質問でございますけれども、公私協力学校の運営につきましては、特区地方公共団体が毎年度運営計画や収支予算の認可を行うことといたしておりまして、仮にも経営効率のみを優先した不適切な運営が行われることのないよう、必要なチェックを特区地方公共団体が毎年度行っていくこととなるものと考えております。
 こういうことでございますので、公私協力学校の運営に関するモニタリングにつきましては、ただいま申しましたような特区地方公共団体によるチェックがこれ基本になるわけでございますけれども、国といたしましても、特区評価などのプロセスを通じ、公私協力学校の状況について適切に把握を行っていきたいと考えております。
#139
○神本美恵子君 その地方公共団体にそういうノウハウはあるんでしょうか。チェックをする、教育水準や、教育水準がきちっと担保できているか、効果が上がっているかというようなノウハウは地方公共団体にあるんでしょうか。
#140
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 公私協力学校の設置運営に関しましては、地方公共団体の長が基本計画を定めることにいたしております。その基本計画では、教育目標や収容定員や授業料、その他公私協力学校の設置運営に関する重要事項を定めるわけでございますけれども、そういった場合、また毎年度、年度計画や収支予算の認可をするような場合がございますけれども、そういう場合には地方公共団体の長は、法案では十六項の規定になりますけれども、当該協力地方公共団体の教育委員会に協議しなければならないというふうな規定を設けてございます。
 したがいまして、教育委員会、常日ごろから公立学校を所管しておりますし、またそれぞれの地域の教育事情にも精通した者が職員として配置をされておりますので、そういった教育委員会との協議ということも通じまして、先生御指摘のような適切な評価というのも可能であろうというふうに考えているところでございます。
#141
○神本美恵子君 教育委員会がノウハウを持っているというようなお話でしたけれども、教育委員会、県の教育委員会は県立学校所管ですよね、をしていますね。それから私立の学校については知事部局の私学学事課が所管をして、それから市町村の教育委員会は義務制の公立学校を所管しているということで、この公私協力学校の所管は、北九州市でいえば市ですよね。市は、これまで市の教育委員会は市立の小中学校所管ですので、高等学校の様々な問題についてそういうノウハウがあるのかどうか、北九州は一つ市立高等学校があるというふうには聞いていますけれども、そこはどうなんでしょうか。通告していないんですけれども。
#142
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 これまでにない公立学校や私立学校をつくろうというのがこの公私協力学校でございますので、特区地方公共団体でこの公私協力学校をつくろう、そのためには基本計画などを策定するわけでございますけれども、そういう特区地方公共団体におきましては、そのためにどうすればいいかということを自分たちでも考えるだろうと思いますし、また、いろいろな方の御意見やアドバイスも踏まえながら考えていくだろうと思いますので、確かに先生御指摘のように、教育委員会、市町村の教育委員会の中には規模の大きいところや小さいところやいろいろとございますけれども、この公私協力学校法人を設立して公私協力学校をつくろうというようなところにおきましては、教育委員会などと協議しながらそれなりの御準備をしていただけるものというふうに私どもは考えております。
#143
○神本美恵子君 それでは、さっきもちょっと言いましたが、この公私協力学校が経営上閉鎖されたときに、そこに通っている生徒への責任というのはどうなるのか、それから扱いはどうなるんでしょうか。
#144
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 公私協力学校が閉鎖された場合の生徒への責任についての御指摘でございますけれども、特区地方公共団体と協力学校法人が相互の協力を解消して公私協力学校を廃止しようとする際には所轄庁の認可を要することになりますが、当該学校法人が当該認可の申請を行うに当たりましては、生徒などの修学の機会の確保につきましても十分配慮した上でこれを行うこととなるものと考えております。
 また、指定の取消しという場合もございますけれども、指定の取消しは地方公共団体から学校法人に対する協力解消の意思表明となるものでございますが、学校教育法上の認可申請を経て所轄庁の認可を受けるまでは当該学校は公私協力学校として存続することとなるものでございますので、その間におきましては、現に在学する生徒等に対しては、当該学校法人や特区地方公共団体の協力によりまして転学のあっせんなど必要な措置が講じられるものと考えているところでございます。
 なお、所轄庁が廃止の認可を行うに当たりましては、現に在学する生徒がございます場合にはその修学の機会を確保するということは大変重要なことでございますので、在学する生徒の修学の機会の確保にも配慮しながらその認可の時期を決定することとなるものと思われるところでございます。
 また、転学のあっせんなどの措置に際しましては、関係者や関係機関の協力が不可欠でございますので、所轄庁たる都道府県知事におきましては、関係機関などへの要請など必要な支援が行われることが望ましいものと考えております。
#145
○神本美恵子君 開学する前から閉鎖したらどうなるかとかいう、こういう質問は本当に私は申し出ていらっしゃる北九州や野田市には大変失礼かなと思いながら、しかし初めての試みでもありますし、もしもそういうことが懸念、もしもじゃない、私は懸念を持っておりますので、そういったときに生徒さんはどうなるのかというようなことはしっかりと、そういうことがないように、まずその前にやらなければいけないし、もしもそういうことがあっても安心してほかの学校に編入できますよとか転学できますよというようなことをきちんとこれはやっておかないと、子供にとっては取り返しの付かない、大事な修学の機会でありますので、しかも、それは自ら選択してこの学校を選んだというばかりではない子供さんももしかしたら、というのは、これ言い始めると非常に時間が掛かってしまうんですが、今の高校の在り方については、私学も含めてですけれども、公立も私は非常に疑問を持っています。というのは、本当に輪切りで、どこの大学に行くかというような入学試験によって輪切りされているというふうに言われていますよね。
 そういう、どこの学校にも行けなかった子供さんが引きこもりや中途退学や不登校というような形で、そういった子供さんたちが行く学校として、定時制や通信制ですかね、そういう県立の公立の学校が各県に一校ずつぐらいあるというふうに聞いていますが、とてもそこでは需要を満たせていないという、そういったところをこの公私協力学校でやってみようという取組ですので、私はこれは全く反対とかいうことではないんです。これが、この取組が本当に安定して継続的に行われていけばいいなという面も思うんですけれども、それに対する懸念をずっと今まで申し上げてきたわけですね。もしものことがあったときには、あってもきちっと子供たちの行き先は保障される、そこは公的機関として保障するんだということを明確にしていただいたというふうに私は今思いました。
 一方、私立、今学校法人である私学の経営もいろんな問題が言われております。多くの場合、私学の場合、ファミリー経営というふうに言われていますけれども、そのために学校財務の透明性がなかなか確保されないということで、昨年の四月からこの公開性が強く求められているというふうに聞いていますが、この公設民営、今回の協力学校の財務の公開性、透明性という点はどのようになるんでしょうか。公認会計士の監査などが必要ではないかと思うんですけれども、そこはどういうふうになるんでしょうか。
#146
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 一般に、学校法人はその収入を授業料などの生徒納付金に依存しておりまして、そういうことから申し上げますと、在学生や保護者などの関係者の理解と協力を得るためにも財務情報を公開し、説明責任を果たしていくことが極めて重要であると考えております。このため、御指摘ございましたように、平成十六年には私立学校法の改正を行いまして、学校法人が備えるべき一定の財務書類について保護者などの関係者への閲覧に供することを義務付け、今年の四月から施行されたところでございます。さらに、文部科学省では、法律に規定する内容に加えまして、各学校法人の実情に応じて、インターネットや広報誌の活用なども含め、より積極的な財務情報の公開の取組を促しているところでございます。
 今回の公私協力学校につきましても、学校法人によって設置される私立学校として、ただいま申し上げました私立学校法に基づく財務書類の閲覧を義務付けられることとなりますが、さらに、特区地方公共団体から施設設備の提供や運営費の補助を受けて運営されるものであることを考えますと、地域住民の方々に対してより一層の説明責任を果たすことが重要だと考えているところでございます。このため、財務情報につきましてもよりきめ細かな情報の公開がなされるよう、今回の法改正がなされました後には、関係地方公共団体等に対して必要な指導を行ってまいりたいと考えております。
 なお、公私協力学校の財務状況につきましては、公認会計士による監査や特区地方公共団体自らによる監査など、それぞれのケースに応じた適切な方法によりチェックがなされ、財務会計処理の適正が期されていくものと考えているところでございます。
#147
○神本美恵子君 次に、そこで働く教職員の方の問題についてちょっとお伺いしたいんですけれども、通常の私立学校と同じ設置基準になるわけですよね。
 今の私立学校の多くは非常勤の方が頑張っていらっしゃるというふうに聞いているんですね。結局、これは経営を立ち行かせるために、今少子化の中で、子供さんも減っているというような中で、経営が非常に厳しい状況というのもあると思うんですけれども、非常勤講師の方が悪いっていう意味で言っているわけではないんでそこは誤解してほしくないんですけれども、いわゆる一言で言えば安上がりといいますか、非常勤の方をたくさん雇って、それで経営、経済的な効率性を上げているっていうような私学もたくさんあるというふうに聞いておりますが、この公私協力学校も、私学と同じ設置基準でいきますと、教職員の方の雇用はどういうふうになるんでしょうか。
#148
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 公私協力学校におきましては、その教育活動を通じて十分な教育効果が上げられることとなりますように、特区地方公共団体が毎年度の運営費の補助などを行いますとともに、年度計画や収支予算の認可などを通じて当該学校の運営に関し必要な関与を行うこととなっております。
 どのような教員を雇用し、またその給与水準をどのようにするかということにつきましては、各学校の実情に応じて適切な考慮がなされるべきものと考えておりますが、いずれにいたしましても、公私協力学校におきましてはより効果的な教育活動が展開されることとなりますよう、特区地方公共団体が必要な支援と関与を行っていくこととなるものと考えております。
#149
○神本美恵子君 ここで働かれる教職員の方々の身分はもちろん公務員ではないですね。そうすると、私立の学校の先生たちと同じように給与とか労働条件に関しては公務員とは違うんで、ちょっとそこはどういうふうになるんでしょうか。
#150
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 ただいま御指摘がございましたように、公私協力学校の教職員は協力学校法人に採用、協力学校法人に雇用された職員でございますので、公務員ではございません。したがいまして、一般の民間企業と同じような労働基準法などの適用を受けるものでございます。
#151
○神本美恵子君 となると、労働協約とか服務規程などがそこでは定められるというふうになるんですね。
 私、ちょっとホームページというかインターネットで調べましたら、今ここに名のりを上げていらっしゃる事業体のところの学校ですね、学園は、校長先生はどっかの高校の先生のOBらしいんですけれども、あと先生方、非常に若い。二十九歳の方が教頭先生で、あと教務主任も二十何歳というような、非常に若い。
 それで、ほかの学校にないユニークな教育というものが、教育活動が行われるという期待も一方では持ちながら、私のようにずうっと公立学校の経験をしてきた者からすれば、教職員の何といいますか、教育活動というのは一人一人の教育活動で成り立つわけではなくて、教職員集団で成り立つわけですし、そこの教職員同士の連携や、あるいは様々な職種が学校の中には必要です。例えば、教員だけではなくて養護教諭もいれば、高校であれば実習を助ける実習の先生もいるし、図書館の司書の方も必要だしという、そういう教職員の配置基準ですね、常勤、非常勤だけではなくて。そういったものも全部公立や私立と同じ基準になるんでしょうか。
#152
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 学校における教員の配置基準などにつきましては、それぞれの学校の設置基準に従って私立学校や公立学校と同様の基準を満たさなければならないものと考えております。
#153
○神本美恵子君 それでは、もう最後になりますけれども、こういう、今、村上大臣、お聞きいただいたら、非常に何か縛りが強い。障害という言葉を最初にお使いになりましたけれども、ある意味では、縛りというよりも私は、最低の教育水準を維持する、あるいはそれ以上に充実していくというために、今文部科学省に御答弁いただいたいろんなことは、そこを確保する、担保するための私はことだと思うんですね。
 じゃ、今回の特区提案が、ほかの特区提案の状況を見ますと、大体一年ぐらいで評価がされて全国展開というふうにされているようですけれども、この教育という事業に関しては一年や二年で評価が出せるものなのか。例えば、来年開学をして、そこに生徒さんが来たと、三百人ぐらい予定しているらしいですが、それで一年たって教育効果が上がったとか、ほかよりも特色のある教育ができたとか、住民のニーズに十分にこたえたとかいうような結果というものは軽々には出せないんではないかと思いますけれども、この私学の特例措置についての評価はどのようなプロセスや基準で行われるのか、村上大臣にお伺いしたいと思います。
#154
○国務大臣(村上誠一郎君) 御高承のように、特区の全国展開は、特定地域における規制改革を全国的な規模の規制改革へ波及させる観点から、民間人で構成されている評価委員会というところで特段に問題がないと判断された規制の特例措置について、速やかに全国展開を行うということにしております。また、規制の特例措置の全国展開に当たっては、供給者の視点のみならず消費者、また生徒さんや、そういうニーズの、需要家の視点をより重視することによって評価委員会はすると思うんです。評価委員会は、教育分野の有識者始め様々な分野の有識者から構成されておりますんで、教育関係の特例措置を始め、個々の特例措置については十分な評価が行われているというふうに思っております。今後とも、評価委員会の意見を踏まえて全国展開を適切に推進していきたいと考えております。
 それから、私見を申し述べれば、私も先生とある面じゃ似ていて、ずうっと小学校から大学まで公立というか国立でした。
 ただ、私は、ずっと振り返って見ていると、教育の方もやっぱり時代の変遷というか流れに沿って、やはりいろいろなそのニーズやそういうものに対応していかないと、やはり今の公立学校というものだけで本当に適応できるのかなという気はしています。
 そういう意味で、今回はこの特区においてそういう様々な試みというかいろいろな可能性というか、そういうのを提供することによって、やはり日本の今までの教育界に新たな一石と申しますか、一つの強烈なインパクトを与える可能性は私はあるんじゃないかなと、そういうふうに考えています。
#155
○神本美恵子君 そういう可能性がゼロとはもちろん言いませんし、もうこういうふうにしてこの法案で提案されて、これから北九州市、野田市はやってみるわけですから、それについては一定のやっぱり失敗がないようにということをやっていく必要があると思います。
 ただ、評価委員会というところできっちり評価をしていくと、これを全国展開できるものなのかどうかというその評価の基準についてなんですけれども、これは評価委員会ではありませんが、昨年の十一月の、これ通告していないことなんですが、十一月十六日の夕刊、読売の夕刊で、規制改革・民間開放推進会議教育・研究ワーキングチームの委員に内定していた方が、内閣府の要請で委員就任を辞退させられていたということが報じられておりまして、私もこれ見たときにびっくりしたんですけれども、その辞退をさせられた方は、株式会社が教育分野に参入することについて反対意見というか、慎重意見を述べられたということで辞任させられたというふうに聞いたんですが、こういうことで、この事実関係をまずお伺いしなきゃいけないんですが、それはどうなんでしょうか。
 済みません、通告していないんですが、昨年の十一月十六日に報道されていたんですが。──いらっしゃらない。
#156
○国務大臣(村上誠一郎君) それは質問通告なかったんで、私の五つの分野の一つの規制担当なんで、ちょっと担当者が来ていないんで事実関係をはっきりお答えできるとは限んないですが、私の聞いている分野においては、それだけで替えたわけではないように聞いております。
 それで、特に今委員が言われたように、教育の問題について特別なあれがあるからというのでそういう規制改革の委員を、当初入る予定だったのが、そういう訳で、そういう理由で入らなかったわけではないというふうに私は聞いております、はい。
#157
○神本美恵子君 事実かどうかははっきり、通告していないのでここで確認することはできませんけれども、この方は、利益の株主還元を優先するために不適当だというふうにおっしゃっているんですね。
 これから評価をしていくときに、こういう反対意見や慎重意見を持った方も入れて、きっちりと、それから教育はやっぱりこういうふうに日本の制度設計ではやっているというところもしっかりと受け止めた上で評価をしていかないと、私はやっぱりまずいんではないかと思います。
 だから、内閣府の今後の評価の基準のつくり方や評価の検討についても、文部科学省が、私は、それの意見だけ聞いておけばいいとはもちろん思いません。文部科学省に対してもたくさん言いたいことはありますけれども、教育行政の責任庁としての文部科学省の意見もしっかり入れてこの評価をして、今後の検討をしていただきたいということを思いますので、最後に、じゃ一言。
#158
○国務大臣(村上誠一郎君) 正に委員のおっしゃるとおりだと思います。
 私は、先ほど来申し上げているように、教育関係の特区はどちらかというと、申し上げたように、英語教育特区だとか日本語教育特区のように、その教育内容についての、何というんですか、アレンジを入れた新しい方法をチャレンジするという要素が多くて、委員が御懸念するような商業ベースの動向というような、何というか、色合いは、私が見ている限りにおいては少ないと思います。
 それからまた、今委員が言われたように、そういうものの判断について、これはまあ八代委員会と我々は呼んでいるんですが、この八代委員会においてそういう問題について公平公正にきちっと評価できるように、私が在職中である限りにおいてはきちっと担保するように努力します。
 以上であります。
#159
○神本美恵子君 じゃ、最後に。
 是非ともそういう立場で、在職中と言わずにこれは、(発言する者あり)いや、本当に、結果は在職中に多分出ないと思います。ずっと十年ぐらい在職されるなら別ですけれども、そういう意味では文部科学省にも一言決意言っていただきたかったんですが、時間が来ましたので。
 ただ、教育の問題は非常に、株式会社参入は困難というとらえ方ではなくて、本当に日本の子供のためにいいのかどうかという高いところからも、それから具体的な一人一人の子供に目をやったところからも検討を慎重にしていただきたいということを重ねて申し上げまして、終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#160
○白浜一良君 村上大臣、御苦労さんでございます。
 今回の特区法の改正案に関連いたしまして、短時間でございますが、何点か確認の質疑をさせていただきたいと思います。
 まず、特区でございますけれども、第一次申請が平成十四年ですか、以来、二千三百三十七件要請があったということでございますが、そのうち五百件以上が既に特区実施されているということでございますが、昨年末の経済財政諮問会議で、まあその諮問会議で言われるまでもないんですが、まあ短期間で結論出さなあかぬから、政策的に重要なことでも、もう難しいやつはもう全部駄目と。こういう簡単に結論を出している点、面があるということで、これはもう大臣もおっしゃっていることですが、もう一度、ペケになった分で政策的に大事なものをもう一度検討し直そうと、これはまあ大臣自ら呼び掛けられていると伺っておりますが、それも第三者機関ですか、有識者会議を開いてやろうということらしいんですが、これはいつまでももたもたしていてもしようがないわけで、二点お伺いします。
 いつごろこのめどを付けられるのかと、この結論をですね、いうことと、有識者会議の答申を受け入れるということでございますが、特区の推進室として何らかの意見というかコミットメントをされるのかどうか、この二点だけをちょっと確認、大臣に確認しておきたいと思います。
#161
○国務大臣(村上誠一郎君) 白浜委員の御質問で、ちょっとこういう機会を、お時間いただいてお話ししたいんですが、我々は、何千という要望があるわけなんです。それで、よく錯覚されちゃうのは、一つは、現行法でできることでも来ているときあるんですね。それからもう一点は、公序良俗に反するのが来ているんです。そうすると、大体三千ぐらいうちの半分はそれでもうあるんですね。問題は、白浜委員が言われるように、その残りのやつを一つ一つ各省庁とやっていくときに時間が掛かると。
 ただ、我々としては、とにかく鴻池大臣、前大臣のおかげでここまで来たわけですから、各省庁で折衝して時間が掛かる場合にはなるべく可及的速やかに上の方へ上げてこいと。それで、予算措置だとか必要なときは大臣同士の折衝でやると。それが実は、誠に僣越なんですが、去年の十二月に、まあ今年の一月なんですが、外国人看護師の、救命士の国内実地研修の容認を実は尾辻さんと頂上の決裁をして、日本で資格を持たない外国人の看護師や救急救命士が研修の一環として国内で医療業務に携わることを認めるということをやったわけなんですね。
 そういうことで、我々としてはそういうふうにやっぱりやるべきだと。そして、各省庁がトップで話合いができることならいち早くやっていきたいという方向でやっていこうと考えております。
 ただ、やはり、そうは言っても一つ一つを精査している場合に、どうしても各省庁等がぶつかってデッドロックに乗り上げるとかあるわけですね。そういうことで、今まで教育とか農業とか医療分野について今回の特区が突破口としての役割を果たしてきたんですが、やはりもう一回活性化しろということで言われてきました。
 それで、有識者会議を開催することにしまして、四月の半ば、今のところ四月十五日を予定しておるんですが、有識者会議で重点検討項目を選定して検討を開始して、そういう有識者の意見を踏まえて、九月を目途に、特区本部で新たな規制改革に関する政府としての対応方針を決定したいと、そういうふうに考えています。
 ただ、委員がおっしゃるように、私としては、草加の三メートルの教室の高さを二メートル七十にするには文部省と建設省なんですが、こういうふうに予算措置をする等の支出するためには七月前のシーリングまでにやらなきゃいけないんですね。そういうものについては極力上に上げて大臣同士で折衝していきたいと、そういうふうに考えています。
#162
○白浜一良君 せっかく地域の活性化という面で地元のアイデア出しておりますので、積極的に生かすように、今おっしゃったように頑張っていただきたいと思います。
 それからもう一つは、特区で取り入れて特段支障ないのは全国展開するということでございます。それで、既に決まっているのは、私伺いました、四十六件あるということで、平成十六年度中に措置するのが二十一ですか。それから、十七年度中に措置するのが二十三、十八年度中が二と、計四十六でございますけれども。
 まあ措置するというのは非常に含みがございまして、国民にとって大事なのはいつから実施されるかということなんで、これ決まっていたら、それで年度別に、このうち幾つずつ実施されると、ここをちょっと明確にしていただきたいと思います。
#163
○政府参考人(滑川雅士君) 今御指摘のように、措置というのは法律の際だけちょっと成立時期がこれ、役所の方で決められないということでございますので、そういう意味で不明確な部分があるということで、ほかの政令以下のものについては役所で措置をしたらその年度内に措置をするということでございます。
 それで、今御指摘のその施行時期という意味で申し上げますと、平成十六年度中に十九件、既に終わっております。それから、平成十七年度につきましては二十二件、平成十八年度に二件ということで、法律上の措置を必要とするもの以外につきましては、今申し上げたような形で、全国で特区でなくても実施にできるという形になる予定でございます。
#164
○白浜一良君 速やかにお願いを申し上げたいと思います。
 ちょっと、これ具体的なケースを、総務省来ていただいておりますが、聞きたいんですけども。私、大阪なんです、住んでおりますのは。で、大阪には大阪府立病院もございますし、市立病院もございます。昨年の六月に大阪府が特区申請ということで、府立病院とクレジットカードの支払、それを申請したんですが、総務省は地方自治法に規定されていない、駄目だということなんですが、これ、考えてみたら民間は取り入れていますし、あの独法法人になった国立、前の国立病院だってクレジット決済しているわけでございます。地方自治体の病院だけそれはされないと、これ。ちょっと総務省、見解を言ってください。
#165
○政府参考人(武智健二君) ただいま先生御指摘の件は、地方公共団体においてその使用料を徴収する際の第三者支払ということになるんだと思いますけれども、これをクレジットカードによる収納をするということにつきましては、構造改革特区提案を受けて現在検討を進めているということでありますが、具体的に申し上げますと、今年の二月に研究会を立ち上げているところでございます。
 メンバーはクレジットカード会社や、その特区提案元であります大阪府というところでございますが、この会社や府から、現在のクレジットカードの仕組み、法的な位置付け又はその構造改革特区提案をいただいた背景等について説明を受け、中で意見交換をしたわけであります。そして、近々第二回目を開催する予定でございますが、ここにおきまして、クレジットカードを利用した使用料や手数料の徴収の、収納の具体的な方式について検討をするということとしておりまして、総務省といたしましては、早急にこの研究会における検討の結論を得たいというふうに考えているところでございます。
#166
○白浜一良君 もう早急にって、こんなん難しいないねんて。やる気になったらすぐできるんで、これ。もう、大臣の答弁もらうまでもないんで。
 で、大事なのは、これ特区で出てきているけれども、これ総務省として検討される場合は、これ特区を認めるかどうかいうことよりも、この全国の自治体病院のいわゆる法改正というか、そういう制度として考えるべきでしょう。
#167
○政府参考人(武智健二君) ただいま御指摘のとおりであろうかと思います。
 本件につきましては、その地域の特性ということを勘案すべき事柄ではないと思っていますので、法令的に申し上げれば、地方自治法又は地方自治法施行令の改正という形で全国共通のルールを整えることになるんだろうと思っておりまして、こういった考え方で現在検討を進めているところでございます。
 重ね重ねになりますが、その検討の際には、法制的ないしは、また技術的な諸課題がございますので、現在そういう点について検討を進めておりますが、可能な限り早期に結論を出していきたいと思っております。
#168
○白浜一良君 それ以上答えられないでしょうから言いませんけれども、本当にできるだけ早期にきちっと制度化していただきたいと要望しておきたいと思います。
 それから、市場化テストが問題になっておりまして、今年は三分野八業務のモデル事業が行われるということでございますが、これを進めていくためには、これも経済財政諮問会議で提案されているわけでございますが、そういう市場化テスト法という法律をつくった方がいいんじゃないかと、これ、大臣、いかがなものでしょう。
#169
○国務大臣(村上誠一郎君) 委員のおっしゃるとおりでございまして、市場化テストは公共サービスについて官と民が対等な立場で競争入札を行って提供主体を決定するものでありますが、民でできるものは民でという具体化する制度のためには、官が落札する場合でもそういうことができるようなやっぱり制度をしておかないといけないと思うんですね。
 ところが、今回、平成十七年度にはハローワーク、社保庁、刑務所と、三分野の八事業のモデル事業を実施することにしております。モデル事業からデータを取りながら、学ぶべき点は学びつつ、市場化テストの本格的導入に向け、委員御指摘の市場化テスト法といった法的枠組みを含めた制度の整備について精力的に検討していきたいと思っています。
 ただ、これなかなか、大変な分量のデータを処理しながら、なおかつやるということにはもうなかなか容易ではないんですが、アズ・スーン・アズ・ポッシブルじゃないですけど、可及的速やかにやっていくよう努力していきたいと、そのように考えています。
#170
○白浜一良君 経済財政諮問会議は二〇〇五年度中にということを言っていますんで、今大臣おっしゃったように、可及速やかにと、まあそれ以上は言えないというふうに……
#171
○国務大臣(村上誠一郎君) 武士の情け、ありがとうございます。
#172
○白浜一良君 はい。速やかにこの立法化を進めていただきたいと思います。
 それに関連して、今大臣おっしゃいました官と民がある程度競争して入札するという、そういうふうな理念が大事でございまして、そういう面では新しい入札制度というか、入札制度の改善というものも大きなテーマになっているわけでございますが、これはいつぐらいまでに結論をお出しになる予定でしょうか。
#173
○国務大臣(村上誠一郎君) これも先ほどお答えしたのとほぼ同じになるんですけれども、本年三月二十五日に閣議決定された規制改革・民間開放推進三か年の計画に示されているとおり、現行の入札諸手続は官が民から調達することを念頭にしておりまして、必ずしも官と民との間の競争を想定しているものではないわけです、先ほど申し上げましたように。そういうことで、市場化テストの本格的導入へ向けて、透明、中立、公正な形で官民競争が行われる条件を整備することが我々は非常に重要であると、そういうふうに考えています。
 そのために、WTOの政府調達協定をも踏まえつつ、現行入札諸手続を規定する法令等について、必要な特例措置を設ける等につき速やかに検討していきたいと、そのように考えております。
#174
○白浜一良君 これも速やかにということで、しっかりお願いしたいと思います。
 それで、今日、法務省に来ていただいておりますので、いわゆる、今回特区方式で山口県の美祢ですか、刑務所をつくられると。これは特区方式でされるわけでございますが、しかし一方で、このモデル事業として本年度中に一、二か所やろうと、こういうことにも一方でなっているわけでございますが、本年中にこのモデル事業をやると言うている割には何も発表されていない。
 ですから、どういう実施方針、人員、規模、それから入札の日程、今、今年じゅうにやるんですよ、今年度中に。決まっていることがあれば明らかにしてくださいよ。
#175
○政府参考人(横田尤孝君) おっしゃるとおり、本年度中にということでございます。
 現在、私ども考えておりますのは、本年度中に、公共職業安定所の求人開拓事業などと併せまして、行刑施設の庁舎警備、それから構外巡回警備、被収容者のカウンセリングなどについて市場化テストのモデル事業として実施することとされております。試行可能な施設といたしまして、福島刑務所及び宮城刑務所を選定いたしまして、この二所におきまして一定の業務を対象にモデル事業を実施することとしております。
 現在、その具体的な内容について検討をしているところでございますので、できる限り早く決定して、実施方針を公表してモデル事業を実施したいと考えております。
#176
○白浜一良君 今お話しになりました宮城刑務所と福島刑務所ですか、二か所、これは一応決められたと。それで、日程的なそういう、業務の内容も大体方向性は決められたと。あと、そのいわゆる日程がまだ、いつごろ入札するとか、そういう、いつごろ公開するとか、そこはまだ決まっていないということですか。
#177
○政府参考人(横田尤孝君) 委員のおっしゃるとおりでございます。現在煮詰めているところでございますので、できるだけ早急にということで御了承いただきたいと思います。
#178
○白浜一良君 今日は答弁は速やかにという言葉が大変多うございますが、しっかり、これ初めての事業なんで、これ失敗すると後々困りますので、しっかり取組をお願い申し上げたいと思うんです。
 それから、今日は警察にも来ていただいておりますので、ちょっと確認をしたいんですが、刑務官、これはもう法務省の立場ははっきりしています。民間のいわゆる警備員が入るわけですよね。それで、このいわゆる警備業法、警備業法にのっとっていわゆる警備員というのは決まっているわけでございますが、四つ分野があるんですか、警備業法上の。
 それで、当然、警備業法を作られたときは刑務所にそういう警備員が就くなんというようなことは想定されていませんわね。ということは、今すぐ警備業法を変えるというわけにもいかぬでしょうから、常駐警備というんですか、警備業法上、そういう任務としてこの刑務所の任務に当たるということになるんでしょうか。
#179
○政府参考人(伊藤哲朗君) 警備業法では、他人の依頼に応じまして警備を行う業務として四種類を考えておりまして、その中の一つにいわゆる常駐警備などを含みます施設警備というものがございまして、他人の需要に応じて事務所、住宅、興行場、駐車場、遊園地等における盗難等の事故の発生を警戒し防止する業務というもので広く見ておりますけれども、そうした意味で、刑務所におきまして、民間警備業者により実施することが想定されております刑務所内での業務につきましては、警備業法で言ういわゆる施設警備に該当するというふうに考えております。
 なお、業務の内容によりましては、警備業法で言う警備業務に該当しないものもあると考えられますので、個別具体的な業務内容により、これは警備業に当たるか当たらないかということは判断してまいりたいと考えております。
#180
○白浜一良君 もうあっという間に、もうこれ時間がないのでこれ以上議論できないんですけれども、最後に、ちょっと警察と法務省から見解が欲しいんですけれども。
 今局長おっしゃいましたけれども、当然、遊園地なんか警備するのと刑務所を警備するというのはもう全然ちゃう、全然任務がちゃうわけでね。まして、今後いわゆる原子力発電所、これは大変大事ないわゆる施設、いろんなそういう妨害行為があるかも分かりません。そういうところでもし警備員を置くとなると、相当専門的な知識とそういうノウハウが要ると。
 だから、この刑務所も、取りあえず今は初犯のところに、美祢は初犯者だということで簡単なところから始まるんですが、これから一般市場化テストでどんどんいろんな刑務所に民間人が入るかも分かりません。そういう場合も含めて、きちっとこのいわゆる警備の内容を、項目をしっかり検討してはどうかということが、これが一つです。これは警察庁。
 もう一つは、刑務官は必要な刑務所における装備を持っております。これは決められているわけで。ただ、警備員はこれは公安委員会が指定しているんですか、要するに、極めてそういう軽微なものしか持てなくなっていますよね。それで、いわゆるどういう刑務所で警備に就くかにもよりますけれども、今後その施設によってはある程度のこういう備えをした方がいいという場合もあるんですね。
 ところが、一方は警備業法で公安委員会に縛られていて、一方は刑務官は刑務官で、これはこれで完結したスタイルを持っていらっしゃると。そこはやっぱり両者で今後考えられる任務に従ってどういう装備するかということはよく話し合ってもらう必要が私あると思うんですが、この点、両方から最後にお聞きして、私の質問を終わりたいと思います。
#181
○政府参考人(伊藤哲朗君) 今お話ありましたように、警備業の中でも重要な業務を行う場合にありましては、昨年成立しました警備業法の一部を改正する法律によりまして、今後は社会の安全の上で重要な一定の警備業務について検定を実施するということになっております。例えば、原子力発電所などテロ行為の対象となるような重要な施設の警備につきましては、検定を実施することを考えております。刑務所における警備についての検定を実施することにつきましては、今後の刑務所における警備の実態等を踏まえて考える必要があると思われておりますので、そうした実態を踏まえながら考えていきたいというふうに思っております。
 次に、いわゆる、何ですか、護身用の用具でございますけれども、これにつきましても、刑務所において警備業者が行う警備業務について想定される業務の内容から見れば、現在は護身用具というのは警戒棒といったものを持てるようになっておりますけれども、そうしたものの携帯で今のところは足りるのかなというふうには思っておりますけれども、今後、業務の形態によりましては不十分だと、もっとこういったものも持たせた方がいいんじゃないかというようなことも出てくる可能性もあろうかと思いますので、法務省とも十分協議しながら検討してまいりたいと考えているところでございます。
#182
○政府参考人(横田尤孝君) お答えいたします。
 おっしゃるように、今具体的に進行しております美祢のPFIにつきましては初犯の受刑者でございますので、さほど問題は生じないだろうというふうに私ども思っておりますが、しかし、今先生御指摘のように、仮に犯罪傾向の進んだ受刑者を収容する既存の刑務所のようなところで警備をするということになりました場合には、やはりそれを民間委託するということになりました場合には、業務の適正な実施を確保するためにどのような措置が必要か、これは先生今おっしゃった御趣旨を十分に踏まえまして十分検討してまいりたいと思っております。
#183
○白浜一良君 終わります。
#184
○近藤正道君 社民党の近藤正道でございます。
 私どもの会派は、これまで特区法につきましてはかなり否定的というか、懐疑的なスタンスをずっと取ってきたと、こういうふうに承知をしておりますが、私、今回の特区法の改正を見させていただきまして、それが本当に地域の活性化になるのかどうか、そして受刑者の人権に資するのか、あるいは教育という観点で問題はないのか。私は、そこをしっかり押さえた上で丸が付くということであるならば、私はやっぱり積極的にこれを容認すべき、そういうふうに基本的に思っておるわけでございます。
 午前中もいろいろ質問がありまして、そもそも今回のこの特区法が、例えば刑務所の場合でありますけれども、なぜ刑事施設法の改正を取らなかったのか、こういう質問もございました。私は、御答弁よく理解をすることができました。
 改めて、大臣もおられますんで、村上大臣もおられますんで、午前中の答弁でも出ておりましたけれども、従来、刑務所というのはとかく迷惑施設、この刑務所の全面民営化ということであれば私も意見はあるわけでありますが、一部民営化ということになりますと、私は、やっぱり刑務所の風通しの悪さはこの間いろいろな角度で議論になっておりましたので、私は、民間の風が入るということは基本的にいいところはたくさんあるのではないかと、こういうふうに思っておりまして、そういう立場から、なぜ刑務所の一部民営が地域の経済の活性になるのか。雇用の創出にこの間の特区が余りプラスにならなかったという話、私前回させていただきましたけれども、改めて冒頭、村上大臣の方から、刑務所の一部民営がなぜ地域経済の活性化につながるのか、皆さんの確固たる御信念を披瀝をいただきたいと、こういうふうに思います。
#185
○国務大臣(村上誠一郎君) 本当にありがとうございます。
 委員御承知のように、特区では、今まで地方公共団体、民間事業者等からの提案に基づいて、従来難しいとされてきた分野における規制改革も実現してきておりまして、既に全国五百四十九件の特色ある特区が認定されています。
 特に、この委員会でも何回もお話ししたんですが、私が十年来ずっと注目してきたのがアメリカのインディアナポリスの例であります。特にあのインディアナポリスの市長さんのすごいのは、前の市長の仕事の半分を民間に委託していったと。特にその例の中で、道路の補修から監獄の委託から、場合によってはゴルフ場の経営から全部委託していったんですね。そういうことを見ながら、我々もやはり、行財政改革の一番大きな骨子はやはり国や地方の仕事を減らすということだと思うんですね。そういうことも考えて今回モデル事業の中に入っていったわけです。
 特に、今回の特例措置については、あの人口約一万八千人の山口県の美祢市等の提案を踏まえたものでありまして、今委員がおっしゃったように、警備等の業務に民間の委託が可能になりますと、やはり今まで官で独占した就職口が、周辺地域におけるやはり雇用がかなり出てくるんではないかなと。また、刑務所内の診療所で、刑務所の中にいる人だけではなくて、周辺住民の人たちが利用が可能になって地域医療サービスが拡充されるということじゃないかと思います。こうした結果を通じて地域における経済社会の活性化が図られていけるようになったらいいと、そのように我々は考えております。
#186
○近藤正道君 私自身は、この特区法改正を見たときに、さっきも言いましたけれども、これで刑務所の医療がかなり改善されるんではないかと。そういう観点から見ただけでも、私は、この改正案は意味があるんではないかと私自身は実は思ったんです。
 これは刑務所だけではなくて、今回の場合、私立学校の問題もありまして、この私立学校の問題については今ほど神本委員がいろいろ質問をされましたので、それはそちらに置くとして、私は、やっぱり刑務所の医療という点でこの特区法の改正がどういう効果をもたらすのか、そういうところに非常に興味がございます。
 と申しますのは、二年ほど前ですね、国会でも大変議論になりました名古屋の刑務所事件ありまして、短期間に大変な大量の不審死、これが問題になりまして、いろんな議論がありました。そしてその際に、過去十年間の刑務所における不審死、この実態が明らかになりました。
 平成五年から平成十五年の間の十年間に実に一千六百名近い不審死があるということを法務省の矯正局が明らかにした。これは二日に一遍、二日に一人、全国の刑務所でだれかが死因に不審があると。これは私どもが言うんではなくて、矯正局の目から見てもちょっと死因に不審な点があると、こういうふうな所見で亡くなって、命をなくしている方がおられると。これは大変な私はことだというふうに思っておりまして、その死亡原因の確定の手続だとかあるいは刑務所の医療の改善というのはやっぱり喫緊の課題に私はなったというふうに思っています。
 そういう意味で、今回の特区法改正がそこに少し風穴を空けていただけるんではないかと、こういうふうに私は思っているわけであります。
 いろいろ調べてみますと、刑務所、本当に今過剰収容が問題になっておりまして、八千から九千人ぐらいオーバーをしていると。そういう中で、受刑者が医療の必要を訴えると、まず取りあえず刑務官がその収容者の前に立ちふさがって、そして直ちに、医師とのアクセスの前にまず刑務官が立ちふさがりますね。そして我慢せいと言うことが非常に多いわけでありますが。
 そこで少し、まあそんなこと言わないで医者に見せてくれ、こう言っても、一定のレベルを超えますと、それは言わば抗弁ということで、時によってはこれは懲罰の対象になると、こういう問題もありますし、また、医師は確かに数だけは一定そろえているようでありますけれども、いろいろ実態を調べますと、常勤といっても三日に一度ぐらいしか出てこない、こういうケースが非常に多い。大学の医局からやっとの思いで来てもらう、そういう実態がたくさんやっぱりあるというふうに聞いておりまして、是非、受刑者が医師にアクセスする権利がこの改正によってやっぱり確立されるならば、私は非常に意味があるというふうに思っているわけでございますが。
 まず、その前提として、今までの刑務所の医療の実態がどうなっているのか。刑務所の医官の慢性的な不足、これは実質的な意味で慢性的な不足ということがいろんなところに指摘をされているわけでありますが、どんな実態になっているのか。是非、数の上では一般社会よりも医師がそろっているなどという御答弁は是非なさらぬでいただきたい。実態に踏まえた形で御答弁をいただきたいというふうに思います。
 そのために、どういう問題が今刑務所の中で起こっているのか。法務省の皆さんもいろいろ名古屋刑務所の事件をきっかけに御調査をされたというふうに思っておりますけれども、実態をお聞かせをいただきたいと、こういうふうに思います。
#187
○政府参考人(横田尤孝君) お答え申し上げます。
 行刑施設における被収容者の診療は拘禁を行う国が当然に負うべき義務とされておりますことから、各刑務所には医務部や医務課などが設置され、医師による診療が行われております。
 被収容者に対する医療は、患者である被収容者が医療機関を自由に選択することができないこと、国が原則として診療に要する費用を負担していること、被収容者には健康保険の療養の給付等が停止されていることなど、一般社会における医療とは全く異なることなどから、社会一般における医療と一概に比較することは困難でございますが、外部の医療機関の協力を得ることも含め、社会の保健衛生及び医療の水準に照らし、被収容者に対して適切な医療措置を講じることが必要であると考えております。
 行刑施設に勤務する医師につきましては、診療の対象者が被収容者に限られているという、そういう特殊事情や、民間の医師と比較して待遇面において必ずしも魅力のあるものとは言えないことなどの理由から、医師の確保に相当の困難が生じているのが実情であります。
 平成十六年十二月三十一日現在、全国の行刑施設におきましては十六名の医師の欠員が生じております。これら医師の欠員が生じている施設につきましては、近隣の矯正施設からの医師の応援、非常勤医師の採用、外部病院への輸送などにより、被収容者に対する診療に疎漏が生じることのないよう努めているところでございますが、長期にわたって常勤医師が確保されないような場合、速やかに診療が実施できない、あるいは外部病院への通院回数の増加等により職員の業務負担が増大をするなどの弊害が生じることも危惧されますことから、今後とも、行刑施設の医療に関する関係省庁等連絡会議や各行刑施設が開催している行刑施設の医療に関する協議会などを通じまして、関係機関との連携を強化するなどいたしまして医師の確保及び適切な医療措置が円滑に行えるように努めてまいりたいと考えております。
 今矯正医療でやっぱり一番の問題は、今も申し上げましたし、先生も御指摘のとおり、やはり医師不足、なかなか医師になっていただけないという状況がございます。
 そこで、今申し上げた中の関係省庁の連絡会議あるいは行刑施設ごとの医療に関する協議会などは、こういった現状を踏まえまして、今委員もおっしゃった、いわゆる名古屋の事案を契機といたしまして、医療問題が大変様々な観点から御批判も受けましたことから、その後にこういった協議会などをつくって、現在、医師の確保等、医療全般の、医療の充実に努力をしているという状況でございます。
#188
○近藤正道君 日本弁護士連合会も、刑務所の医療がこの特区法の改正で一歩前進するんではないかと、そういうふうに期待を寄せているようでございます。私も期待をしている一人であります。
 今ほど言いましたように、大学の医局に医師の派遣を要請している、しかしそれが非常に難しい、なかなかいろんな理由を付けて来てくれないと。そこで、言わば困って管理委託と、そういう方向に踏み出したと。実態はそういうところもある。そして同時に、地域の医療にも手を伸ばすと、そういうことで地域の活性化につなげると、そういうところが実態なんだろうというふうに思っております。
 いずれにいたしましても、刑務所では、受刑者が直接医者のところに行けないと、まず、刑務官の中で准看護師の資格を持っている人がまず話を聞くと、そして、その人のめがねにかなった人だけが医師のところにアクセスできると、こういう形になっておるわけでありますが、今度、美祢でそれがどの程度改善されるのか。刑務所の中に医師が常勤をするという形になれば、それはかなり改善されるんだろうというふうに思っておりますが、それでもやっぱり医師と受刑者の間には、刑務所ですから、刑務官が立ちはだかると、こういう実態は私は変わらぬというふうに思っておりますが。
 しかし、今までのように、刑務官の判断、裁量、これに大きく依存をする、刑務官のその日の、これは言葉が適切かどうか分かりませんが、虫の居どころが悪いと、まあ我慢しろと、そのぐらい、そういう形で放置される、こういう事態はかなり改善されるんではないかと思うんですが、どこがどういうふうに医師の常勤化によって改善されていくというふうに皆さんは見ておられるのか、見通しをお伺いいたします。
#189
○政府参考人(横田尤孝君) 今回の改正によりまして、行刑施設内の診療所の管理を公的医療機関に委託することが可能になりますと、当該公的医療機関の医師、看護師などが行刑施設内の診療所に常駐いたしまして、当該医師等による被収容者に対する診療が行われることになります。
 ただ、医師の診察に先立ちまして、准看護師の資格を持った刑務官が巡回し、医師による診察の優先順位や緊急性を一時的に判断するという、そういう取扱いは、これは行刑改革会議の提言の中でも必要やむを得ないとされているところでございまして、最終的には医療上の措置の要否の判断は医師が行うということに当然のことですけれどもなります。
 診療所の管理を公的医療機関に委託することによりまして、公的医療機関の看護師等と刑務官が連携協力いたしまして、診察を希望する被収容者への対応に当たる体制が整備されますことから、診療希望者への対応がより一層適切になされますとともに、行刑施設における医療の透明性の確保が推進されるものと考えております。
#190
○近藤正道君 次に、改正案の条文のことについてお尋ねをいたしたいと思います。
 改正案の第十一条の各項目につきまして、午前中、いろんな議論がありました。私も、十一条の一号、二号、四号、七号等については具体的にどういうことをするのか質問をしたいというふうに思っておりました。この点につきましては、刑務官を補助する事実行為であるという答弁がるるなされました。分かりましたので、私は質問をやめますが、ただ、これ午前中にも議論がありましたけれども、十一条の第三号ですね。
 被収容者の行動の監視及び施設の警備ということにつきましては、これ非常に重要なところでありますので、改めて、行動の監視及び施設の警備とは具体的にどんなことを行うのか、お聞かせをいただきたいということが一つと、これは午前中にもありましたけれども、民間人が施設内を巡回していて受刑者と接触するようなこと、こういうことは絶対にあり得ない、そういう仕事は絶対にさせないということをしっかりとこの場で確認をさせていただきたいというふうに思いますが、御答弁をお願いいたします。
#191
○政府参考人(横田尤孝君) まず、三号の被収容者の行動の監視及び施設の警備ということでございますが、これは午前中にも御答弁申し上げたところでございますけれども、委託を受けました民間の職員、これはあくまでも被収容者に対する直接的な有形力の、あるいは公権力の行使といいますか、ということではなくて、あくまでも行動をあの建物の中、外、中ですね、そういったものを見て回るというか、簡単に言えば、言葉で言えば見て回るという、そして何らか異常が発生すればそれは直ちに刑務官にその措置をしてもらうということでございます。
 ちょっとイメージがなかなかおつかみにくいのかもしれませんけれども、どう申し上げたらよろしいのか、いずれにいたしましても、直接的な力の行使というものは、これは当然のことながら、これは民間の委託にはさせないということでございます。条文にも被収容者の行動の制止その他の被収容者に対する有形力の行使を伴うものを除くというふうに限定しておりまして、そこの運用については当然間違いないようにいたします。
 それから、受刑者との接触の問題でございますけれども、民間事業者に対して委託する場合に、例えば今申し上げましたような、収容棟内の巡回警備あるいは工場周辺の巡回警備といったものにつきましては、無用なトラブルを避けますように、できる限り受刑者との接触が少なくなるように工夫したいと考えております。しかし、いつどういうことがあるか分かりません。そういった意味では、一切の接触を避けることは、これは完全に避けるということはなかなか難しい場面もあろうかというふうには思います。
 それからもう一つは、これからの委託の問題として、職業訓練、健康診断など、専門的な知識、技能を必要とする業務を委託する場合にありましては、当然にこれは業務の性質上、受刑者と接してそれを行うということにこれはならざるを得ません。
 いずれにいたしましても、既設の施設の規律、秩序の維持に支障が生じることのないように、本法案におきましては、仮に受刑者が民間職員の職務を妨害するようなことがあったような場合において、公務執行妨害罪が適用されるなど刑事罰で担保することにより、円滑かつ適正な業務の実施が確保できるようみなし公務員規定を設けることにしております。
 なお、山口県美祢市にPFI手法を活用して整備を予定している刑務所につきましては、先ほども申し上げましたように、初犯受刑者に収容対象を限定しておりますほか、刑務官により必要な応援体制も整えることにしておりますので、委員御懸念の事態が生ずるおそれはないものというふうに考えております。
#192
○近藤正道君 一点確認でありますが、十一条の三号、被収容者の行動の監視及び施設の警備ということにつきまして、被収容者の行動の制止その他の被収容者に対する有形力の行使を伴うものを除くという規定になっております。
 しかし、みなし公務員でありまして、この者に対する妨害行為は公務執行妨害ということになるということでありますが、万一、収容者が例えば逃げようとしたときに、刑務官であればそれを制止する、有形力を使ってもそれをストップさせる、こういう義務があるわけでありますけれども、この言わば民間人には、そういう、抵抗したりあるいは阻止をしたり制止をしたりする義務はないわけですよね、これは。
#193
○政府参考人(横田尤孝君) 職務としては行動の監視及び施設の警備で、有形力の行使は、これはむしろさせてはならないというふうに考えております。
#194
○近藤正道君 義務はないけれども、受刑者の妨害からは公務執行妨害等で守られていると、こういうふうに理解すればいいと、こういうことでしょうか。
#195
○政府参考人(横田尤孝君) そのとおりでございます。
#196
○近藤正道君 分かりました。
 あと幾つか質問を予定しておりましたけれども、既に質問はなされておりますので省略をして、あと二つお聞かせをいただきたいというふうに思っています。
 第十一条の二項、今回の改正案では特区内の特定行刑施設の管理は公的医療機関に委託する。つまり、公的医療機関に限定をされているわけでありますが、この委託先を公的医療機関に限定した理由は何なのか。今後これを民間医療機関に広げていく、そういう可能性はどの程度あるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
#197
○政府参考人(横田尤孝君) お答えいたします。
 本法案の十一条の二第一項において、委員御指摘のように、行刑施設内の診療所等の管理の受託者として公的医療機関に限定しておりますが、これは、公的医療機関は人的及び物的な体制が整備されておりまして、安定的に経営することができる基盤を有すると考えたからでございます。このような公的医療機関に限って、被収容者への医療の提供を委託し、さらに、被収容者への医療の提供に支障のない範囲で地域住民への医療サービスの提供を行うものであれば、行刑施設の適正な運営に支障を生じるおそれはないものと、少ないと考えたものであります。
 なお、診療所等の管理委託を全国の行刑施設へ拡大することなどにつきましては、その実施状況等を見極めつつ、構造改革推進本部の評価委員会の評価を踏まえ、被収容者に対する適正な医療の確保に資するものであるか否かなどの観点から、今後、慎重に検討してまいりたいと考えております。
#198
○近藤正道君 最後の質問でありますが、これは、実は午前中の岡崎委員の質問の中で、今回の管理委託の主体、これはかなり大きなところになっているという話がありまして、この管理委託会社に天下りがあるんではないか、その辺の人選はきちっとなされるんだろうかと、こういう質問がありました。
 私は、それに対する御答弁がかなり何かあいまいな、つまり、今基準を決めていると、それで、どういう場合にその天下りを言わば許してどういう場合に許さないのか基準を決めていると、こういう御答弁がありました。これは、言い方によっては天下りはあり得るというふうに私はお聞きしたんです。少なくともこの特区法の改正の場面ではそういう懸念はありませんと、そんなこと絶対させませんとなぜおっしゃらないのかなと。将来の話はともかくとして、この特区法改正で設けられるところについては、そういうことは絶対させませんと私は言い切るべきではないかと、こういうふうに思うんですけれども、どうなんでしょうか。
#199
○政府参考人(横田尤孝君) 私の午前中の答弁、そのようにお受け取りいただいたということにつきましては、私が不十分だったということかもしれません。
 いずれにいたしましても、そういうことと、私もう一つ申し上げましたのは、審査そのものをやっぱり外部の有識者の方から成る事業選定委員会によって多方面、あらゆる面から厳正公平に、公正に審査をするということも申し上げました。
 もう一つ、午前中に言い落としておりますので追加させていただきますけれども、現在、山口県美祢市に刑務所の整備を予定しているPFI事業では、事業契約書案というものが既にでき上がっておりまして、これは提示されております。これ、今のスケジュールでいきますと、五月には事業契約、今月中に事業者は選定されまして、五月には事業契約に至るということなんですが、前もってその契約書案は公表していることなんですけれども、この中におきまして、国家公務員法の天下り規制の規定と同様又はそれ以上の規制を設けております。
 すなわち、このPFI事業者の総括業務責任者につきまして、法務省又は法務省が主務官庁となる団体から離職後二年を経た者でなければならないというふうにしておりまして、PFI事業者が事業の発注者である法務省の天下り先となることにより、官民協働という趣旨を害することがないよう、基本的な方針を示しております。
 国家公務員法は、これは百三条の二項になりますけれども、職員は離職後二年間、これは一緒ですけれども、営利企業の地位、その解職前五年間に在籍していた云々となっておりまして、失礼、密接な関係にあるものに就くことを承諾し又は就いてはならないということで、この本件のPFIでいいますと法務省にいたことについての離職後二年以上ということなんですけれども、この事業契約書案では、法務省だけではなくて、法務省が主務官庁となる団体に勤めていて、そしてそこを離職してから二年間を経た者でなければならないということで、要件がもう一つ厳しくなっているということ、これちょっと御理解をいただきたいというふうに思っております。
 いずれにいたしましても、天下りがあってならないことは、これは当然のことでございます。天下りの企業に、何というんでしょうか、その確保につながる、あるいは天下り企業であるがゆえに事業選定者に、事業者になるということがあってはならないことは当然でございます。
#200
○近藤正道君 分かりました。
 この特区法改正は、やっぱり地域の活性化、地域雇用の創出、これがやっぱり大きな柱でありますんで、いやしくもこういう特区の制度を使ってその受託会社、あるいは受託会社の親企業という、そういう可能性もあるわけでありますけれども、天下りなどが行われることのないように御留意をいただきたい。要望を申し上げまして、質問を終わります。
#201
○黒岩宇洋君 無所属の黒岩でございます。
 私、三年前からこの構造特区法案、第一回目の改正、第二回目の改正と、ずっと質疑に加わらせていただきまして、私、本当にこの特区構想というものを一応援団として推進しているという、そういう立場だと自負いたしております。その観点から今日も質問、何点か差し上げます。
 午前中からの議論でかなり繰り返し審議されているところがあるんですけれども、やはり一点だけ確認したいのは、私も川越少年刑務所に行ってまいりました。そして、刑務官の仕事というのを目の当たりにすると、やはり被収容者の皆さんと常に接触しますし、そしてどの方がどういう職務を負っているのかというのはある意味混然一体となって大変分かりづらいという、これが率直な感想でございました。
 その中で、今回のこの特区で美祢市に新しいPFIの刑務所を造るという、その想定の下にこれは法務省の方でシミュレーション掛けたようですけれども、千人規模の刑務所では通常だと二百四十九人のいわゆる刑務官、公務員が仕事に就かなければいけないと。これをPFIに、PFI化して民間の委託を可能にすると百三十三人に減るという、これ細かいんですね、本当に。総務部が三十八人から三十人に減るとか、処遇部が百七十五人から七十人に減る、そして各係も何人に減ったという、すごい緻密な分類で、これはある意味すばらしいと思うんですが、ただ、私、今日の議論の中で、本当にこんなにきっちりとした区分けができるのか、そして支障なく業務が遂行できるのか、この点について確認させてください。法務省。
#202
○政府参考人(横田尤孝君) ただいま委員お示しのものにつきまして、私ども矯正の実務に即しまして十分検討したものでございまして、私どもといたしましてはそういった方針でこれから具体的にPFI事業を遂行しているという考えでおります。
#203
○黒岩宇洋君 先ほどの議論にもあったんですけれども、実際に同じ規模の静岡刑務所ですと、やはり一年間に約五百件の懲罰件数がございます。すると、一日に付き一回か二回ということですので、この懲罰の内容まで私精査しませんでしたけれども、様々なトラブルが起きると。そういう際に、やはり被収容者と民間の警備員の間で何らかのトラブルが起こる、その際に、先ほども公務執行妨害とかいろいろと議論ありましたけれども、やはり、要は公権力の行使で制圧できる方と、それができずに、簡単に言えば多分逃げろということなんでしょうね、こういう立場の違う方が一緒の職場にいる、これでやはり混乱というのは来さないんでしょうか。
#204
○政府参考人(横田尤孝君) お答えします。
 その点については混乱が生じないようにすべきは当然でございまして、またそのために必要なシステムといいますか体制といいますか、これはこれからまたもっともっと詰めていく。二年後の開所でございますので、その間にもっともっと詰めていく話でございますけれども、むしろそうやってきちんと分けることが必要であるわけですし、それから、繰り返しになりますけれども、まずその第一号の美祢のPFI刑務所におきましては、本当に初犯者で問題のない人を収容しようという方針でまずやっておりますので、今そこのところできちんと私どもとしてはいい形の刑務所運営をして、そしてそれをまたほかの実践できるようにしていけばいいなという、そういう考えもございますので、それは十分配慮してまいります。
#205
○黒岩宇洋君 問題のない人とおっしゃいますけれども、全く問題のない人は刑務所に入ってきませんからね。結構大変なんだと思いますよ。
 さらに、それを受けていきますと、これも先ほど議論あったんですけれども、警備業法一部改正、この内閣委員会で私も携わりましたけれども、この警備業法上の中でなくて国家公安委員会規則の中で要は幾つかの種別というものが規定されていますね。
 これ実際に五つの種別なんですけれども、これは、空港保安警備とか常駐警備、交通誘導警備、核燃料云々の警備、そのほか貴重品運搬警備という五つがあるんですけれども、これはやはり非常に警備の重要度が高い、ないしは負担が重いものを種別として規定しているんですけれども、これ警察に聞きますが、今回、これは刑務所警備としてこの規則に追加する、そのおつもりはないんですか。
#206
○政府参考人(伊藤哲朗君) 御指摘のとおり、警備員の検定は現在五つの種別について行われておりまして、今回、昨年成立しました警備業法の一部を改正する法律がこの秋には施行になろうと思っておりますけれども、その際に、今後は社会の安全の上で重要な一定の警備業務については検定を実施していくということになっているわけであります。
 このため、例えば原子力発電所などテロ行為の対象となるような重要な施設の警備につきましては検定を実施することを考えておりますが……
#207
○黒岩宇洋君 追加するんですか。予定はあるんですか。
#208
○政府参考人(伊藤哲朗君) 刑務所につきましては、今後の刑務所における警備の実態等を踏まえて考えていく必要があると思いますので、現時点ではこうした検定を実施するとは考えておりません。
#209
○黒岩宇洋君 これ局長、やはり種別に入りますと配置基準が要はきつくなったり、そのほか、今言った検定ということで、やはり地域住民の信頼を与えるという目的でこの規則作られているんでしょう。そう考えたら、あるいは私、刑務所の警備というのがこの常駐警備とか交通誘導警備に劣るとはゆめゆめ思えないんですよ。だからその点、速やかどころか私ちょっと遅過ぎると思いますよ。これ規則に加えてください。当然、まあ結構です。もう先急がなきゃいけないんです。
 それで、これ副大臣にお聞きしますけれども、今日のやり取りの中で、少なくとも特区においてはこのPFI、要するに民間に委託して、刑務官の仕事をある一部を任せるというこのことに関してはやはり支障なく行えるものという、そういう認識でよろしいんですね。
#210
○副大臣(滝実君) 基本的に、今の委員の御指摘もございますけれども、やっぱり刑務官は基本的に身の危険をさらすような業務に携わる、そういうような職場に置かれているわけでございますから、そういう意味では、受刑者の拘束する、あるいは暴行を抑える、抑制、抑圧する、そういうようなことについては積極的に取り組むということは鮮明にやっていただけるものと思います。
 そこで問題は、民間の方々をそういうような前面の仕事でなしに基本的には直接そういうような場面に至らない仕事をさせていただくと、こういうようなことでございますから、そういう基本的な物の考え方、心構えでかなりこの辺のところは円満にいくんじゃないだろうかなと、私はまず考えております。
#211
○黒岩宇洋君 では、副大臣ありがとうございます。要は、この特区は円満に支障なく行える見込みを今法務省は持っているという、これ大変貴重な認識でございます。
 私、今から一番聞きたいことを幾つか聞いていこうと思っているんですよ。私、今回の議論をちょっと法務省としながら、今までの特区と若干いい意味で違うなという認識があるんですよ。今までの議論というのは、基本的には、言葉は悪いですけれども、各霞が関の省庁が特区に抵抗する、こんなものは特区じゃできないよと、今までどおりやらせてくださいよという。これに対して我々は、もっと規制緩和をしてくださいよという、こういう議論だったんですけれども、今日、逆に、いろいろと今言った接触だとかいろんな心配を我々が苦言を呈しながらも、むしろ法務省さんが、いやいや問題なくできるんだと、円満にできるんだという、こういう議論なんですよ。これ、村上大臣、聞いていてくださいね。
 そこで、先ほど二百四十九人から百三十三人に減らしましたと、要は刑務官半分で済みますよというのが今法務省の、これ矯正局の想定ですよ。そこで、じゃ民間に任せると人件費どれだけ安くなるのと聞きましたら、今の刑務官ですと一年間一人七百二万円と、民間だと四百六十九万円と言っているんですね。これ法務省が出した試算ですよ。これ、すごいことでして、要は自分たちは二百三十三万円も割高な商売をしているという、これ法務省が認めていることなんですよ、まず。それで、この人件費がきちんと安くできるということも認めているし、公務員が半分でもいいということを認めているわけですよ。
 そこで、あえて私はこの後、議論を踏み込みたいのは、これも午前中にございましたが、決して今回の特区というのは、新しく新設のPFI方式の刑務所だけをうたっているんじゃありませんね。これこの後、第一条のこの条文、第十一条の一項を本当に読みほぐしていきますよ。今日午前中の質疑で、要は既存の刑務所もこれ自治体、特区として認められるのかということに対して、局長がイエスと、できますよという、答えましたね。その後に、ただし今回の美祢のPFI刑務所を見ながら、何ですか見極めていくとか判断していくという、こういう表現ありました。
 これね、正確に法文上読み解いていくと、いろいろな矛盾点が出てくるんですよ。まず、これ法務省に確認したいんですが、いいですか、ここ第十一条、地方公共団体云々と、特定行刑施設と認めるという表現があるんですが、これ、いろんな条文が、条件が携わっています。例えば、各関係省庁との連携、密接なものとか、法務大臣が定める要件に該当云々あるんですが、一つ聞きたいのは、少なくとも、それが特定行刑施設であるかどうかと認めるのは、これ地方公共団体ですね。局長。
#212
○政府参考人(横田尤孝君) そのとおりでございます。
#213
○黒岩宇洋君 次に、その場合、これ総理大臣に認定を申請するんですよ。ただ、もう一つ条件が加わってくるんですね。認定を受けたときは、これは、矯正管区の長の登録を受けた法人、この法人が存在しないことにはいわゆるこれ民間委託できないわけですよね。まあ美祢の場合、今幾つか手を挙げつつあると聞いているんですが。
 そこで質問します。じゃ、この登録って、どうやって今後行われるのと。これ、今のところ決まっているのは、十五万円の登録免許税だけと聞いているんですが、私、事務方に確認したら、全国各地、どこでも常に登録は受け付けるんだと。そして、登録要件、これも議論されたから触れませんが、登録要件さえ満たせばこの法人は登録されるんですよという、こういう認識でよろしいですね。
#214
○政府参考人(横田尤孝君) そのとおりでございます。
#215
○黒岩宇洋君 そうすると、今の二つの要件がそろえば、各自治体は常にこれ特区として申請できますよね。具体的に言えば、例えば川越市が、自分のところの川越少年刑務所を特定行刑施設として、ある法人が登録されれば、じゃ川越市、うち特区にしてよと、これは申請することできますよね。
#216
○政府参考人(横田尤孝君) 申請は可能でございます。
#217
○黒岩宇洋君 さあ、ここまではあれですよ、全く法務省絡んできませんね。何にも見極めも判断も必要ないんですよ。
 さて、じゃこの次に、さあ出てきました、認定ですよ、総理の認定。唯一ここで関係行政機関が出てこれるのが、ずっと私たちが以前から議論しておりました特区法第四条に示される関係行政機関の長の同意不同意というやつですよね。だから、局長のおっしゃった、法務省が何かいずれ判断するってこれ、この同意不同意のことを指しているんですか。
#218
○政府参考人(横田尤孝君) 一般化するかどうかということについて、そうですね、ちょっと私やや不正確、いわゆる市場化テストとかそういうことも含めてちょっと混同したかもしれませんが……
#219
○黒岩宇洋君 市場化テストとは全然別ですよね、これは。
#220
○政府参考人(横田尤孝君) ええ。
 おっしゃるとおり、あとは四条の同意の問題が起きるだけでございますね、はい。
#221
○黒岩宇洋君 私たちの懸念をよそに、今まで一件も不同意の例はないんですよ。そこに踏み込むということですか、この問題については。
#222
○政府参考人(横田尤孝君) 結局、私が先ほど申し上げましたのは、何といいましょうか、同意をするのは、これはまた関係の機関といいますか、個々の規制を所管する関係機関というのは、今の委員がおっしゃっている矯正施設の行刑施設におけるPFIですと、これは法務省がその同意をする、するかしないかということを決めるということになるわけです。
#223
○黒岩宇洋君 これ、やはり、局長も先ほどちょっと自分の認識は甘かったという表現なんですが、どうも新設のPFIに偏り過ぎて議論がされてきたんだと思うんですよ。で、法務省の皆さんから言わせれば、これだけ収容者が増えて、もう本当に日々の刑務官の仕事が大変だと、私も川越でよく分かりました。ですから、本当にこのPFIを認めてほしいという願望がとにかく前面に出てきているんですよね。まあ、これはこれでよろしいでしょう。
 そこで、だから何度も申し上げますが、公務員が半分要りません、人件費は公務員は一人につき二百三十三万円も民間よりもらっているということまで踏み込むとなると、これは当然、今の既存の刑務所に対して、これは民間委託して、民間導入してくるという議論はなってくるわけですよ、当然ですよね。で、美祢市がある程度成功を収めれば、各法人も、じゃおれもやりたいと、考えりゃおれのところには刑務所があるんだって、こうなってくるわけでしょう。
 ただね、こうなってくると、今一万七千何百人いる刑務官の、ともすれば半分近い人が要りませんと。そして、人件費にしますとこれは二百億円浮くわけですよ。こうなってくるとね、大臣、この後私、ちょっと大臣にお答えいただきたいんですけれども、そうなってくると、かなり法務省の皆さんとすれば話としてはかなりきつくて痛い話になってくると思うんですね。
 で、いざ具体の、こういう動きが出てくるとなれば、来る前にある程度抑止を働かせるかもしれないでしょう。そうなると、私、かなり大臣、この刑務所の、この監獄法の特例というものは大臣、闘う場面がかなり出てくると思いますね。今のこの議論を聞いて、大臣、どういった形でこれを本当の特区の構想に生かしていくことができるのか、ちょっと御所見を伺いたいんですけれども。
#224
○国務大臣(村上誠一郎君) 委員の御指摘、ごもっともの点多々あるんですが、我々は今回特区ということでこういうお願いしていますが、御高承のように、いろいろ市場化テストも始まっていきます。
 我々としては、そういうこの特区の状況やまた市場化テストのデータを集めて、そういうものが先ほど来申し上げているように官から民への移行過程としてスムーズにいけるのかどうか、どこまでが妥当であるか、そういうものを今後データを取りながらいろいろ考えていけたらいいなと、そういうふうに考えています。
#225
○黒岩宇洋君 今日最後なので大臣にいろいろとまた大臣の姿勢聞きますんで、今はこの程度にしておきますけれども、これ実は、だから何度も言いますけど、法務省としてはかなり踏み込んだ話ですので、今後行き先というのは我々もしっかりといい意味で見守っていきたいと、そう思っていますし、それ以上は今日申し上げません。
 で、私、学校の方の特例についても幾つか通告しているんで、どうしましょうかね、もう時間が限られているんですけれども、ちょっと疑問に思っている点があるんです。その一点だけですね、文科省、副大臣いらっしゃいますか、お聞きしますけれども、指定の取消しというのがございますね、指定の取消し、この公私協力学校法人の。
 そこで、今回のテーマというのは、やはり廃校になった学校を何とか、要するに遊ばせておかないで使おうという、まあそういう話だと思うんですけれども。いずれにせよ、築十年だろうが築四十年の空き校舎だろうが、いずれは老朽化してこれ使えなくなりますよね。で、今回は余り財力のない例えばNPO法人とかそういったところが地方公共団体と協力するとなっているわけですけれども、いざ、じゃハードが老朽化して使えなくなったときに、この要件で指定の取消しというのはできるんですか。もちろんあれですよ、ここはお金がなくてほかの例えば代替の校舎が持てないという仮定で、そういう場合でこれ指定の取消しというのはできるんでしょうか。
#226
○副大臣(塩谷立君) 今回の指定の取消しについては、基本的には協力学校法人が設置する公私協力学校の運営を基本計画に基づき適正かつ着実に行うことができなくなる場合ということでございまして、これはどういう場合かというと、例えば基本計画に定める教育目標が行うことができなくなったり、許可された年度の計画や収支予算に基づいた業務を実施できなくなったときということでございます。
 で、今先生おっしゃったような場合は多分この取消しには当たらないと思っておりますが、具体的にはまたそのときに協議するようになると思っております。
#227
○黒岩宇洋君 これ、ハード面では取り消せないんですよね。そうするとどういうことが起こると、どういうことが起こるかといいますと、結局は、空き校舎としてそのまま置いていたものを、ともすればこれから十年後か二十年後に新しく建て直さなきゃいけなくなるかもしれないんですよ、この財政の悪いときに、地方公共団体が。こういうことってあり得るんですか。
#228
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 いったん公私協力学校ができました後につきましても、その校舎を改築するというような場合、例えば施設設備が老朽化したというような場合には、協力学校法人が自ら校舎を増築あるいは改修を図りたいと、こういう意向を持つケースもあると思います。そういう場合には、施設を貸しております特区地方公共団体と協議をいたしまして、その同意が得られれば協力学校法人において施設の増改築を行うということになるのが通常と考えているところでございます。
 なお、そういった場合の改築の内容や経費につきましては、これは年度計画や収支予算の認可というのがございますので、それを通じまして特区地方公共団体の長の認可に付されるということになると考えているところでございます。
#229
○黒岩宇洋君 だから、結果的には、地方公共団体がこれ受け持つということですよね。
 いや、私は、この特区、もちろん推進の立場なんで、どんどんそういうものが活用されればいいと思っているんですけれども、やっぱり十年後、二十年後を見据えて地方公共団体にしっかり理解してもらってこれやってくださいね。最終的に困るのはお子さんですからね。学校の存続について多分もめると思いますよ、私、公共団体とそのNPO法人なりで。この点はちょっと問題点の指摘ということでとどまらせていただきます。
 一つ最後に聞きたいんですけれども、今回やはり高校と幼稚園に限定していますよね。私、これなぜだろうと思っているんです、疑問に。今日も、今回のこの特区のやっぱり一つの目的というのは、やっぱり不登校の皆さんや発達障害児の皆さんとか、こういった方の、不登校だった子たちの受皿だという、こういうニーズがあるということは、これ間違いないですよね。現実に、北九州市や野田市もそうなんですよ。で、不登校という事態で一番困っているのは高校ではなくて、幼稚園ではなくて、小学校、中学校ですね。もう莫大な不登校の子たちが今約十三万人いるわけですよ。だから、何でここに踏み込まなかったのか。
 で、私は、今の現在の公立でも私立でも、そういった義務教育の学校の権益とかそういったものを脅かすようなものじゃないと思っているんですよ、今回のこの公私協力学校というのは。だって、具体的に言えば、やはり地域の不登校の皆さんとかを預かっているフリースクールというようなものがやはり学校法人として認めてもらいたいと。これが実は前々回の特区法の改正で議論されましたよね。でも、結果的にはその目的があったにもかかわらず、やはりNPO法人に要は資産とかの条件を付けたがために特区申請がなかったわけじゃありませんか。それにある意味懲りて、今回また新たな改正というときに、その当時の目的に合致する分野がすぽっと抜け落ちているわけですよね。だから、これ何で小中学校、義務教育ということは分かりますけれども、ここが何で抜け落ちたのか、ちょっと御説明願えますか。
#230
○副大臣(塩谷立君) 今回の特区に関しましては、平成十五年九月の構造改革特区推進本部の決定に基づきまして、高校及び幼稚園を対象とした公設民営化方式の導入についてまず検討するということがありまして、それに基づいてまずは幼稚園と高校を対象として構造改革特区において試行的な取組を進め、十分に検証しようということでございます。
 小中学校は義務教育ということでございまして、地方公共団体に学校の設置義務が課されている、あるいは授業料等も徴収も可能である幼稚園、高校と異なっておりますので、市町村に公立学校の設置を義務付けることと関係をしまして、義務教育制度にかかわる行財政制度の全般との関係について十分に慎重な議論が必要であるということで認識しておりますので、今後小中校に対象を考えるにしても、取りあえず幼稚園と高校で検証をしていきたいという段階でございます。
#231
○黒岩宇洋君 そうね、あれでしょう、配置義務規定があるから、そんな公私協力学校つくるよりは先に公立学校つくっときゃいいですけれども。何度でも言います。それは自治体の判断ですよ。余計なお世話は結構だって。それは特区のまず理念ですからね。いいじゃないですか、どっちつくろうと、自治体に。先ほどおっしゃった、授業料を徴収できるとありますけれども、今回の高校も幼稚園も、授業料で全然足りないときにはこれ自治体が面倒見るとあるわけですよ。ということは、自治体が自ら補助金を出してもそういう学校がいいかどうかは自治体に選ばせればいいんですよ。何も文科省の判断でそこを排除する理由、特段の合理的理由は今の御答弁からは何にも見いだせないわけですよ。
 これ本当、大臣、これは本当に確認してくださいね。とにかく自治体のその自由な判断に任せましょうというのが、これ特区構想の大きな柱なんですよ。そこについて霞が関でどうこう言う必要はないと。
 これ、とにかく地域の学校の先生に聞けば、今中学校で一クラスに一人、不登校の皆さんですよ。本当にそこに手が掛かって大変だと。これ、学校の先生方だってある意味悲鳴を上げている。そこに今までのNPOの皆さんがノウハウを持って空き学校を使って、そしてそんなには、全国にこんなものはたくさんできるわけじゃありませんよ。ある特定の地域でこういったものを行うことによってやはり最終的には今のお子さんのためになるんだという、私、こういう理念を持ってこの特区を私、文科省として後押ししていただきたいですし、村上大臣としてもこの点とかをやっぱり詰めていっていただきたいと思います。
 さあ、時間がなくなりましたんで、最後に何点か村上大臣、ちょっと二人でやり合いたいんですけれども。大臣、これひとつ、抽象的ですけれども、大臣がこの構造改革特区で目指していく社会というのはどういうものを描いていますか、これをお聞かせください。
#232
○国務大臣(村上誠一郎君) まず最初に、多分黒岩委員も同じ価値観だと思うんですけれども、特区制度の意義は、やっぱり地方公共団体や民間事業者等の自発的な提案によりまして地域の特性に応じた規制を、特例を導入することで全国的にいろんな縛りのあった規制改革の突破口を開くという意味で本当に画期的な私は意義があったと思います。これによって、消費者、利用者の利便性の向上やビジネスチャンスの拡大が図られているものと期待しております。
 それからもう一点は、私自身が今回ずっと地域再生法もお願いしながら感じたのは、やはり今までと違って財政事情が厳しい中で、やっぱり地域の活性化を図っていく主体者はだれかと。やっぱりそれぞれの地域のリーダーであり、地域の人たちだと、そういうことだと思います。そういうことで、それぞれの地域の特性や魅力を引き出すアイデアを特区や地域再生法によって引き出していただきたいと。
 だから、私は、そういうことによってそれぞれの地域の多様性、特性を引き出すことが特区制度の大きな意義です。言い換えれば、自治体独自の政策形成能力を鍛える道場と思います、これは。鍛錬道場としてのこの役割というのは非常に大きかったと、そのように考えております。
 以上であります。
#233
○黒岩宇洋君 ありがとうございます。
 大臣が描く社会というのは、もう人によって価値観違うんですが、一つに、やはり規制改革というのを私トップに持ってきた、これ重要だと思っているんですよ。元々はここから始まったんですね、構造特区というのは。そもそも総理が、小泉総理が最初にこの構造特区について談話を語ったときも、規制改革のためにという、ここから入っているんですよ。
 それがなぜか、これはたまたま鴻池大臣がお辞めになった後の改造内閣のこれ初基本方針ですか、ここでは、構造改革特区、都市再生、観光立国を推進し、地方を活性化するという、なぜか都市再生とか観光立国と横並びになって、目的が地方を活性化するなんですよ。で、村上大臣が就任されたときのこれ初閣議で今度はさらに、構造改革によって地域や町の潜在能力を引き出し、地域再生、地域経済の活性化を図る、ここまで丁寧に地域活性化、ばらまきみたいな話なんですね。違いますよね。仮に地域活性化ならそのために地域再生法をつくったわけですから、私は本丸はとにかく規制改革なんですよ。
 だから、この観点に立てば、先ほどの監獄法の特例も現在の施設のある意味行政改革に資するという、こういうゴールが見えてくる。地域活性化に偏ると新しいPFIの新設刑務所という、私はここはやはりスタート地点がちょっとずれてきているんじゃないかという、これは懸念としてだけ示して、あっ、時間がないんだ。
 じゃ、最後、それで幾つか質問あったんですけれども、ただ、大臣、今六十名前後ですか、特区室のリーダーとして村上大臣率いているわけですけれども、やはり残念ながら多くの省庁から今お力かりているわけですよね。で、やはりその省庁からの出向者が自らの出身省庁を見るようになってしまったらもう終わりだという、これ、元々特区推進室の皆さんが口を酸っぱくしておっしゃっていたわけですよ。
 だから、現実にそのことができるかどうかというのは、これはもう村上大臣のリーダーシップに懸かっているとしか言えないんですよね。だから、死んだら骨を拾うなんということはできませんよ、できません。だけれども、やはりこれ、鴻池大臣のときはそうでした。やはり安心してやってこいというその後押しがあったからこそ最初切り口できたし、そして村上大臣はいみじくも常に鴻池大臣を評価されているという、その点で私は、村上大臣、大臣のリーダーシップというのは、これ具体的に聞くのは、今言った特区推進室の人間がどこまで各省庁に切り込んでいけるのかを担保できるのか、その点を具体的にお聞かせください。
#234
○国務大臣(村上誠一郎君) それは非常に重要な点であります。
 先ほども申し上げたように、この特区が本当にいくかどうかというのは、やはりそれぞれの地域の要望が可及的速やかに実現できるかどうかに私は懸かっていると思います。ですから、先ほど申し上げたように、新聞記事引用して失礼ですが、申し訳ないんですが、一月二十四日、構造改革特区第六次提案、昨年であります。村上担当相と尾辻厚労大臣が外国人の看護師や救急救命士らが日本で災害を研究する場合の医療行為を行う臨床研修が可能になるように制度改正を図ることで合意したと。
 私どもは、そういう問題で、時期的に必要だとか、それからいつも話している草加市の教室特区のように、やはり三メートルの基準を二メートル七十センチにして本年度の予算に間に合うとか、そういうときには必ず上の方に上げてこいと、それで大臣折衝でできるものなら可及的速やかに実現していきたいと、そういうふうに常に私は叱咤激励と。
 ただ、幸い、私の五つのセクションに来ている人たちは、おっしゃるとおり各省庁から集まってきています。しかし、本当に私は自信と誇りを持っておりますのは、来てくれた皆さんは非常にロイヤルティーが高くて、たとえ出身の省庁であろうとも、やはり国民や消費者のニーズに合ったことに対しては徹底的に出身省庁であろうと皆さん方のニーズや要望に対してきちっとこたえていると、それは私は誇りを持って言い得ると思います。
 以上であります。
#235
○黒岩宇洋君 終わります。
#236
○委員長(高嶋良充君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
    ─────────────
#237
○委員長(高嶋良充君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、山崎正昭君が委員を辞任され、その補欠として田村耕太郎君が選任されました。
    ─────────────
#238
○委員長(高嶋良充君) これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、直ちに採決に入ります。
 構造改革特別区域法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#239
○委員長(高嶋良充君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、森ゆうこさんから発言を求められておりますので、これを許します。森さん。
#240
○森ゆうこ君 私は、ただいま可決されました構造改革特別区域法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、社会民主党・護憲連合及び各派に属しない議員黒岩宇洋君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    構造改革特別区域法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法施行に当たり、次の事項の実施のため、適切な措置を講ずべきである。
 一、被収容者の人権の保障に資するため、法案第十一条第一項各号の事務の内容を具体的に明示するとともに、今後における行刑施設の事業の民間開放に係る特例措置の検討に当たっては、真に公務員が実施しなければならないものか民間に開放できるものか十分精査のうえ対処すること。
 二、刑務所で事務を民間委託するに当たっては、委託事務従事者に対する人権教育の徹底を図るとともに、刑務所長等の裁量によって受刑者等の人権が不必要に制約されないよう十分に配慮すること。
   また、受刑者等の個人情報の保護に万全を期すること。
 三、矯正処遇の充実を図る行刑制度の抜本的な改革がなされつつある現状にかんがみ、刑務所での事務の民間委託に伴う人員の再配置は、受刑者の改善更生に資することを基本として行うこと。
 四、地方公共団体が公私協力学校を設置するに当たっては、ひとしく能力に応じて教育を受ける機会を保障する国及び地方公共団体の責務を踏まえ、授業料負担等の経済的な面、あるいは地理的な面等の教育条件において生徒及び幼稚園児が不利益を被らないよう十分配慮すること。
 五、公私協力学校が公の財産を用いることにかんがみ、策定される公私協力基本計画により、協力学校法人の指定を厳格に行い、かつ、公私協力学校の運営を継続的かつ安定的に行うことを担保するとともに、指定された協力学校法人に対して当該指定をなした地方公共団体の長が当該学校の運営について適切な監督を行うことができるようにすること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#241
○委員長(高嶋良充君) ただいま森さんから提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#242
○委員長(高嶋良充君) 全会一致と認めます。よって、森さん提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定をいたしました。
 ただいまの決議に対し、村上国務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。村上国務大臣。
#243
○国務大臣(村上誠一郎君) ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を尊重し、本法案の実施に努めてまいりたいと考えております。
 本日は、本当にどうもありがとうございました。
#244
○委員長(高嶋良充君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#245
○委員長(高嶋良充君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時三十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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