くにさくロゴ
2005/03/11 第162回国会 参議院 参議院会議録情報 第162回国会 災害対策特別委員会 第2号
姉妹サイト
 
2005/03/11 第162回国会 参議院

参議院会議録情報 第162回国会 災害対策特別委員会 第2号

#1
第162回国会 災害対策特別委員会 第2号
平成十七年三月十一日(金曜日)
   午後零時九分開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         風間  昶君
    理 事
                岩城 光英君
                大仁田 厚君
                小林  元君
                高橋 千秋君
    委 員
                岩永 浩美君
                小池 正勝君
                小泉 昭男君
                田村 公平君
                西島 英利君
                野村 哲郎君
                松村 祥史君
                足立 信也君
                芝  博一君
                那谷屋正義君
                水岡 俊一君
                森 ゆうこ君
                山本 香苗君
                仁比 聡平君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        村田 吉隆君
   副大臣
       内閣府副大臣   林田  彪君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        江渡 聡徳君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        伊原江太郎君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○災害対策樹立に関する調査
 (災害対策の基本施策に関する件)
 (平成十七年度防災関係予算に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(風間昶君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。
 災害対策樹立に関する調査を議題といたします。
 まず、災害対策の基本施策について、防災担当大臣から所信を聴取いたします。村田防災担当大臣。
#3
○国務大臣(村田吉隆君) 第百六十二回国会における御審議に当たりまして、災害対策に関する私の所信を申し上げます。
 昨年は七月梅雨前線による新潟・福島豪雨、福井豪雨に始まり、観測史上最多となる十個の台風の本土への上陸、そして新潟県中越地震と各地で大きな災害が発生しました。また、昨年末にはインド洋で大津波が発生し、現時点でおよそ三十万人もの犠牲者が出ております。これらの災害によりお亡くなりになられた方々とその御遺族に対し、深く哀悼の意を表しますとともに、不安で不自由な生活を余儀なくされておられる被災者の方々に心からお見舞い申し上げます。
 また今冬は、青森県等の東北地方北部や、新潟県中越地震の被災地を含む北陸地方の山間部などにおいて大雪となっております。政府としては必要な支援に取り組むなどその対応に万全を期してまいる所存です。
 私は就任以来、新潟県や台風の被災地を視察し、土砂災害の現場や全壊した多くの住宅など現地の惨状を目の当たりにし、被害の大きさ、悲惨さを改めて認識いたしました。このような災害に対し、激甚災害の早期指定や被災者生活再建支援法の弾力的な運用など迅速かつ柔軟な対応を行うとともに、台風第二十三号及び新潟県中越地震については非常災害対策本部を設置し、政府一体となって応急対策に取り組んでまいりました。
 特に新潟県中越地震については、現地支援対策室を設置し、林田内閣府副大臣と江渡内閣府大臣政務官が交互に常駐し、被災市町村のニーズを把握し、県と連携してきめ細かい支援を行ってまいりました。
 また、応急対策から本格的な復旧・復興の段階に移ったことから、新潟県中越地震復旧・復興支援会議を設置し、新潟県から要望があった補助率のかさ上げ等の財政支援措置の大半について、平成十六年度補正予算で対応いたしました。これらは、阪神・淡路大震災の際の措置と遜色のない程度のものとなっております。今後とも、被災者への支援、被災地の速やかな復旧・復興に努める所存であります。
 また、昨年の災害から得た教訓を今後の対策に生かすことは重要です。このため、豪雨災害等で明らかとなった課題を踏まえ、集中豪雨時等における情報伝達及び高齢者等の避難支援に関する検討会を設け、避難勧告や指示のマニュアル及び高齢者等の避難支援のためのガイドラインを本年度内に地方公共団体に示し、マニュアル等に沿った施策の速やかな実施を働き掛けてまいります。
 また、新潟県中越地震では、発災直後の情報収集や、土砂崩れ、道路の寸断による孤立集落の発生など、中山間地域特有の課題が明らかになりました。このため、有識者等から成る中山間地等の集落散在地域における地震防災対策に関する検討会を設けて検討し、必要な地震防災対策を実施することとしております。
 さらに、一連の災害では全国から多くのボランティアの方々が駆け付け、目覚ましい活躍をされました。今や災害対策において、行政とボランティアとの連携は不可欠なものとなっており、関係省庁、地方公共団体等と連携してボランティア活動のための環境整備に努めてまいります。
 被災者生活再建支援法につきましては、昨年、支給限度額を三百万円に引き上げ、全壊世帯に加え大規模半壊世帯も対象世帯とするとともに、住宅の解体撤去費やローン利子等、居住安定に係る経費を対象とするなど制度の拡充を図りました。また、浸水家屋の被害の認定に関しても弾力的に運用しております。今後とも施行状況について調査し、適切な運用に努め、被災者支援を行ってまいります。
 また、発災から十年が経過した阪神・淡路大震災につきましては、これまでの取組について総括、検証を行い、今後とも復興について必要な支援を行ってまいります。
 三宅島噴火災害については、先月一日、約四年半ぶりに避難指示が解除されました。三宅島帰島第一陣出発式には私も出席し、村民の皆様を激励するとともに、第一陣の船を見送ってまいりました。これまで、政府としましては、村民の安全確保や基盤整備、生活再建に向けた対策などを行ってきました。特に、廃自動車等の処理、高感受性者世帯への小型脱硫装置や小中学校、診療所等への脱硫装置の設置に対する補助など、村民の帰島に向けて必要な施策を講じたところであります。これから本格的な帰島となりますが、今後とも三宅島の復興に万全を期してまいる所存であります。
 続きまして最近の防災対策について御説明申し上げます。
 大規模地震対策については、被害想定を基に年限を区切って、例えば、「東海地震、東南海・南海地震による人的被害を半減させる。」というような具体的な減災目標を定めた地震防災戦略を今年度中に中央防災会議において策定し、耐震化の推進や観測体制、津波情報提供体制の整備等に戦略的、重点的に取り組んでまいります。
 また、首都地域において発生の切迫性が指摘されているマグニチュード七クラスの地震については、昨年十一月に震度分布等を、十二月には揺れ、火災等による建物被害、死傷者の発生等の被害想定結果を、そして先月には経済的な損失等の被害想定を公表いたしました。今後は人命救助や首都機能の確保等防災体制の総点検と体制確立について検討を行ってまいります。また、近畿圏、中部圏においても同様に直下地震における防災対策を確立する必要があり、検討を進めてまいります。
 東海地震については、建築物の耐震化や防災施設の整備を引き続き強力に推進するとともに、東海地震応急対策活動要領等に基づき、広域的な応急対策活動を迅速かつ的確に実施できるよう準備を進めてまいります。
 なお、本年三月をもって期限を迎えます、いわゆる地震財特法は、過去四回の延長と同様、今回も議員立法として期限延長に向けた検討が進められていると承知しておりますが、政府としましても、被害を最小限にするため、同法に基づく地震対策緊急整備事業を更に推進することが必要と考えております。
 東南海・南海地震につきましては、今後、東南海・南海地震対策大綱に基づき、応急対策活動要領を策定し、観測体制の強化や防災基盤施設等の整備を推進してまいります。
 日本海溝・千島海溝周辺の地震については、地震の特徴や揺れの強さ、津波の高さといった地震像を明らかにするとともに、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震特別措置法の施行に向けて準備を進めてまいります。
 東海地震等海溝型大規模地震が発生した場合、津波により甚大な被害が生じると想定されることから、海岸堤防、水門等の防災施設や避難施設の整備等のハード対策に併せ、ハザードマップの作成促進や津波避難ビル等に係るガイドラインの作成等、ソフト対策の推進に努めてまいります。
 昨年九月一日の総合防災訓練では、新たに決定した東海地震応急対策活動要領に基づき、政府本部運営訓練を行うとともに、実動省庁など関係省庁との連携を強化し、大規模かつ広域的な地震防災・災害応急対策訓練を行いました。訓練の成果は、今後の応急対策に反映させるとともに、来年度は、南関東地域直下の地震や東海地震を想定し、地方公共団体との連携の下、政府一体となってより実践的な訓練に取り組んでまいります。
 また、防災部門においても民間の活力を導入していく必要があります。このため、地域の各主体が連携して日常的に防災活動に参画する防災まちづくり、企業の取組や商品等の防災性能が市場で評価される仕組みづくり、災害時に企業が短期間で機能を再開させるための業務継続計画を策定することへの支援等について検討し、民間と市場の力を生かした防災力向上のための施策を推進してまいります。
 最後に国際防災協力について申し上げます。
 去る一月十八日から二十二日まで、兵庫県神戸市において、国連防災世界会議が開催されました。百六十八か国と国際機関、NGO等から多数の方々が参加され、私自身、議長を務め、熱心な議論が行われるとともに様々な提言がなされ、大きな成果を収めることができました。
 この会議では、災害が持続可能な開発と貧困撲滅の障害であるとの共通認識の下、今後十年間の各国の防災行動と国際防災協力の指針となる兵庫行動枠組とその着実な実施を促す兵庫宣言を採択しました。その具体化のため、我が国の知見や技術を最大限活用し、ODAを通じた防災協力イニシアティブを実践していくことが重要であり、また、アジア防災センターを通じた地域防災協力や復興過程における災害に強い国やコミュニティーづくりの推進などの国際防災協力を積極的に推進してまいります。
 また、先般のインド洋の大津波の被害については、政府として資金、知見、人的貢献のそれぞれの観点から最大限の支援を行うこととしております。さらにこの会議で、小泉総理が提案した特別会合が開催され、津波早期警戒体制の構築に向けた共通の声明を取りまとめたところであり、我が国としては、各国及び国連等と連携し、被災地域の津波対策の強化に対し率先して支援してまいります。今般、被災国の中長期的な復旧・復興を支援するため、政府調査団を派遣することとしたところであります。
 以上、所管行政について申し述べましたが、今後とも災害対策に全力を尽くしてまいる所存でありますので、風間委員長を始め理事、委員各位の格別の御指導、御鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
 ありがとうございました。
#4
○委員長(風間昶君) 次に、平成十七年度防災関係予算に関し、概要の説明を聴取いたします。林田内閣府副大臣。
#5
○副大臣(林田彪君) 防災担当の副大臣の林田でございます。
 村田大臣を補佐し、災害対策に全力を尽くしてまいる所存でございます。風間委員長始め委員の各位の御指導、御鞭撻をどうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、平成十七年度における防災関係予算案の概要につきまして、お手元に配付しております資料に基づいて説明させていただきます。
 これ、一ページは総括表でございまして、内閣府でこの四つの項目に切り分けたものでございます。トータルで二兆五千、そこに、二兆五千二百十八億となっております。
 それから、二ページ以降が、区分けしたところの概要を御説明いたしますけれども、第一に、科学技術の研究に関する経費でございますが、文部科学省においては大都市大震災軽減化特別プロジェクト、それと経済産業省では原子炉施設の耐震信頼性の実証、国土交通省では測地的方法等による地殻変動調査などに要する経費を計上しております。
 第二に、災害予防に関する経費でございますが、これは四から七ページを開いていただきたいと思います。
 重立ったものは、内閣府において中央防災無線網の整備、総合防災情報システムの整備、そして警察庁では災害警備活動用資機材の整備、同じく消防庁では緊急消防援助隊関係施設及び資機材の整備となっております。
 続いて文部省では、公立学校の改築や耐震補強、厚生省でも同じく災害拠点病院の整備を行ってまいります。あと農林省では、漁港漁村の防災対策施設の整備、六ページに入りまして、経済産業省では原子力施設等の防災対策、国土交通省では都市の防災性向上のための根幹的な公共施設の整備、安全で信頼性の高い道路網の整備を進めることとしております。
 七ページでございますが、気象庁では、気象及び地震観測施設の整備などを計上しております。
 第三に、国土保全に関する経費でございますが、八ページをお願いいたします。
 まず、農林省においては治山事業、農地防災事業、国土交通省では河川事業、砂防事業などに要する経費を計上しております。また、国土交通省では災害の再発防止に資する事業等に対し、年度途中においても機動的な対応を可能とする災害対策緊急事業推進費を新たに計上しております。
 最後に、災害復旧に関する経費でございます。九ページをごらんください。
 内閣府におきましては、被災者生活再建支援金の支給、財務省では地震再保険、農林水産省では農林水産業施設災害復旧事業、国土交通省では河川等公共土木施設災害復旧事業などに要する経費を計上しております。
 以上の予算案に基づき、内閣府といたしまして、関係各省庁との連携の下、災害予防、応急対策、復旧・復興の各段階にわたる総合的な災害対策を推進することにより、国民が安心して暮らすことのできる安全な国づくりを進めてまいります。何とぞよろしくお願いいたします。
#6
○委員長(風間昶君) 以上で災害対策の基本施策について防災担当大臣の所信及び平成十七年度防災関係予算に関する概要説明の聴取は終わりました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時二十五分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト