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2005/04/05 第162回国会 参議院 参議院会議録情報 第162回国会 農林水産委員会 第8号
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2005/04/05 第162回国会 参議院

参議院会議録情報 第162回国会 農林水産委員会 第8号

#1
第162回国会 農林水産委員会 第8号
平成十七年四月五日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月三十一日
    辞任         補欠選任
     岸  信夫君     吉村剛太郎君
 四月一日
    辞任         補欠選任
     吉村剛太郎君     岸  信夫君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         中川 義雄君
    理 事
                岩永 浩美君
                田中 直紀君
                羽田雄一郎君
                和田ひろ子君
    委 員
                加治屋義人君
                岸  信夫君
                小泉 昭男君
                小斉平敏文君
                常田 享詳君
                野村 哲郎君
                松山 政司君
                小川 勝也君
                小川 敏夫君
                主濱  了君
            ツルネン マルテイ君
                松下 新平君
                谷合 正明君
                福本 潤一君
                紙  智子君
   国務大臣
       農林水産大臣   島村 宜伸君
   副大臣
       農林水産副大臣  常田 享詳君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       加治屋義人君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        高野 浩臣君
   政府参考人
       林野庁長官    前田 直登君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○森林組合法の一部を改正する法律案(内閣提出
 )
    ─────────────
#2
○委員長(中川義雄君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 森林組合法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に林野庁長官前田直登君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(中川義雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(中川義雄君) 森林組合法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#5
○小斉平敏文君 おはようございます。自由民主党の小斉平でございます。
 まず、さきの福岡県西方沖地震に際しまして、被災者の皆様方に心からお見舞いを申し上げたいと思います。
 森林組合法の一部を改正する法律案の背景には、森林・林業の現状に対処するために、森林組合を強化をして森林・林業の多面的機能を発揮をさせて林業の採算性を取ると、守るという願いがあります。もちろん、この改正案に期待するところは非常に大きなものがあるんですけれども、この森林組合法の改正は当然のこととして、もっと根本的な問題に目を向けなければ我が国の森林・林業、この危機的状況を救うことはできないと、このように私は思います。そういう観点から若干質問をさせていただきたいと思います。
 私の出身県である宮崎県の場合、県内の森林面積、これに占める国有林、これの割合、これが三〇・八%を占めております。隣の政務官の鹿児島県、ここでも二六・五%、大変国有林がその占める割合というものが大きい。一方、山口県を見てみると、わずかに二・七%しか国有林がないという状況にあります。
 このことに関して、私どもの地元では、郷土の大偉人である西郷隆盛翁、この人が西南の役で負けた結果こういうことになったという非常に根強い考え方がある。私はそうかなと思いまして資料を見てみますと、確かに宮崎、鹿児島もそういう状況でありますが、更にそれより大きな状況、国有林が占めておる大きいところは東北なんですよ。そうすると、これも明治維新のときの会津を中心とするいわゆる国家に対する反抗、この結果かなと。このように思えば、非常に地元で言われておる説というのには一理あるなと思わざるを得ません。
 話はちょっとずれましたけれども、その結果、我が宮崎県、鹿児島県でもそうでありますけれども、国有林が非常に大きく占めておる結果、いわゆるそのことによって民有林が分断をされておるんです。そして、しかも非常に小規模な林家が多いと、そのことによって非常に経営が苦しいと、こういう結果が出ておるわけであります。
 私、先月、ずっと県内の山間部の村を回りましたけれども、さきの台風による風倒木、これの処理も非常に遅れておりますし、いわゆる造林未済地、これも非常に多い。非常に惨々たる姿を見てまいりました。林家の収入をいかにして確保するか、あるいは国産材の需要をいかにして喚起するか、そのための供給、流通、販売、これの体制をいかにしてつくり上げるか、このような対策を今講じなければ取り返しの付かないことになるというのが実感であります。正に待ったなしの状況でありまして、このままでは山は滅んでしまうのかなと、このように思います。
 そこで、本来でありますならば、この我が国の森林・林業に対する現状の認識、これを大臣にお聞きをしたいところでありますけれども、せっかく鹿児島県森林組合連合会長をお務めになっていらっしゃる加治屋政務官が御出席でございますので、政務官の方からこの現状の認識について御見解を賜りたいと思います。
#6
○大臣政務官(加治屋義人君) 小斉平委員さんには、今までもこの当委員会で再三にわたって我が国の森林・林業・木材の施策について的確に御指摘をいただいてまいりました。また、宮崎県のこの地域産材につきましても、中国への輸出など積極的に取組をされておられまして、かねて心から敬意と感謝をさせていただいております。
 御承知のとおり、森林は国土の約七割を占めておりまして、国土の保全や水源の涵養あるいはこの地球温暖化の防止など多面的な機能を有しております。このような森林の多面的な機能が持続的に発揮されることは、国民生活、国民経済の安定に欠くことのできない重要なものであると認識をさせていただいております。
 一方、我が国の林業をめぐる環境は、木材価格の低迷あるいは経営コストの増加によって採算性が大幅に低下し、林業生産活動が停滞をしているのが事実でございます。この結果、森林の多面的な機能の発揮に支障を生ずることが危惧されておりまして、森林の適正な整備保全、林業の活性化を図っていくことが重要な課題であると考えております。
 私は、個人的にいつも思っていることがございまして、言葉では今申し上げたとおりでありますが、なかなか言葉と現実とが伴っていないものが今の森林・林業・木材の政治的な課題なのではないかと、そういうことをいつも思っておりまして、委員の先生方とこのことについても一緒に取り組んでまいりたいと、そう思っております。
#7
○小斉平敏文君 さすがに森林組合長ということで、現状を非常に正しく理解をされておると、このように申し上げたいと思いますが、更なる御努力をお願いを申し上げたいと、このように思います。
 私どもの宮崎県の場合に、造林未済地、これが急増しておるということは先ほど申し上げましたけれども、これのほかに、昭和三十六年から三十九年にかけて植林をされた山、これがもういよいよ伐期を迎えるんです。宮崎県では、毎年九十五万立方程度、素材として供給を市場にいたしておるわけでありますけれども、あと三、四年たったら、平成二十年、ここにはちょうど伐期が来まして、いわゆる百五十万から二百万出るであろうと、このように予測をされております。宮崎県の場合は、全国に先駆けて造林をしておって、今度はそのほかの都道府県、これがどんどんどんどんそれに続いて伐期のピーク、これを迎えてくると。そうなりますと、木材の供給量が現在の二倍という、こういう状態が十数年間続くと、このように思われるんですよ。
 現在、材価が低迷して、コストが賄えないために、林野庁、長伐期へ移行せざるを得ないと、このような話でありますけれども、長伐期にすれば素材生産性、これが有利になると、このように言っていらっしゃいますけれども、そんな無責任なことを言っておる場合じゃないと私は思うんです、はっきり言って。現在のいわゆる木材の自給率、これは一八%、これを三〇%か四〇%に引き上げるぐらいの対策を講じない限り、この伐期のピーク、このときにすさまじい値崩れを起こすということはもう簡単に予測されるんですよ、簡単に。
 ですから、戦後の造林というのは国の施策、国策によって行われたものであります。ですから、国が責任を持って解決をしなければならない問題なんです、これは。十年以上にわたって、先ほど申し上げましたように、続くいわゆる団塊の世代というべきこの伐期のピーク、これにどのように対処されるつもりか、長官にお聞かせを願いたいと思います。
#8
○政府参考人(前田直登君) 確かに先生御指摘のように、我が国の森林資源、戦中戦後の伐採跡地に積極的に造林を進めてまいったわけであります。特に三十年代、旺盛なる木材需要、これに対応するために針葉樹を中心に積極的な拡大造林が進められた。その結果、これらの森林、植栽からちょうど半世紀、これを迎える中で、今後、伐採が可能になる、伐期を迎える、そういった森林の面積がピークになるというふうな時期を迎えてくるものというふうに見込まれているわけでありまして、大変大きな課題であるわけであります。
 一方では、御案内のように、近年、森林に対します国民のニーズ、大変多様化、高度化してきておりまして、そういった中で、平成十三年、森林・林業基本法が制定されまして、それまでの木材生産、これに軸足を置いた林政から、言わば森林の持っています公益的な機能、国土保全ですとか地球温暖化防止等々、そういった森林の多面的な機能、これを総合的に発揮させる、そういった政策に大きく軸足を変更したわけであります。
 そういった中で、今お話にもございましたけれども、森林施業につきましても、そういった森林の機能の発揮という観点から、長伐期化あるいは複層林化あるいは針広混交林化、こういった施策を推進していくということで取り組み始めているというような状況にあるわけでございます。
 確かに、そういった長伐期化あるいは複層林化、こういったことをやりましても、ピークカット、これはある程度なされていくわけでありますけれども、それでもやはり相当程度増大していくということになるわけでございまして、そういった意味からも、生産されました木材、これがきちんと利用されて、森林資源が循環的に進んでいくと、言わば川上と川下が一体となってそういったものに取り組んでいくと、そういうことが極めて重要というように認識している次第でございます。
 このために、森林に対します国民の要請に的確に対応しながら、川上と川下、双方の関係者の幅広い合意の下に、一体となって森林の齢級構成の平準化、こういったものに努めますと同時に、多様な森林の整備、そして林業、木材産業、とりわけ木材の需要拡大、こういったものに積極的に取り組んでいかなきゃいけないというように考えている次第でございます。
#9
○小斉平敏文君 長官のただいまのお話でありますけれども、十三年のいわゆる森林・林業基本法、これが、木材生産からいわゆる多面的機能、これに基本理念を切り替えていく、これはよく分かるんです。そしてしかも、いわゆる森林の施業についてはいわゆる長伐期化やあるいは複層林化、こういうものをやっていくと、これも分かるんですが、いわゆる現場の林家の皆さんに言わせると、伐期を長くしたから、そしてそのときに、売ったときに本当にそれだけの、苦労しただけの価格になるかというと、これに物すごい不安を持っているんですよ。あるいは、複層林化しろといっても、今の材価じゃだれも汗かきませんよ、林家は。しかも、ピークが来るということはみんな知っておるんですよ。非常にこのことに現場は、現場の林家は不安を持っておるんですよ。
 ですから、川上と川下、これの一体化、これも必要、当然のことであります。しかしながら、今の長官のお話では現場は納得しませんよ。ですから、もうちょっときめ細かな、このピーク時に対する対応、対策、これを明確に打ち出さないと、本当に山は滅んでしまいますよ。ですから、もうこれ以上言いませんけれども、そのことを肝に銘じてちゃんとした政策を打っていただきたいということをまず御要望をいたしておきたいと思います。
 現在、我が国の木材価格というのは、以前は北米の価格、今は北欧のホワイトウッド、これが大体基準、これが幾らするかということで大体国内の材価決まっております。今、杉の素材、これを聞いてみますと、九千円から一万円だというんですね。これは、しかもその上に、私も初めて聞いたんですが、先日、林家の、若い林家の方とお話をしておったら、北欧で物すごい一億超すような風倒木が発生しておると、これが我が国へ入ってきたときには更に材価が、我が国の材価は落ちるんじゃないかという心配を本当に真剣にいたしておりました。まあ、それぐらい心配をいたしておるのが事実であります。
 また一方、住宅メーカー等は、乾燥の度合いの不足、あるいはロットや納期のいわゆる問題、こういう問題でユーザーの要求に即座にこたえられないと国産材の問題点を指摘いたしておりまして、市場から国産材がはじき出される傾向が多々見られるというのが現状であります。
 また、製材所や森林組合、これは少子化や住宅ローンへの支援措置、これがなくなれば、いわゆる戸数が、建築戸数が減るんではないかと、あるいは、不況の中でユーザーの信用調査、これ等もできないということから販路拡大は見込めないと、このように見込めないということで、設備投資に非常に消極的になっておるのが現状であります。このような現状では国産材の需要拡大というものは見込めない。
 今回の改正で、員外利用などによる森林組合の機能の強化、あるいは組織基盤の強化、さらには適切な事業運営の確保、これを挙げておられるところでありますけれども、これでコストの削減やユーザーが求める質とロット、これが確保できるような状況になるのかどうか、また木材製造業者や工務店に准組合員の資格を与える員外利用、これが素材価格の向上や林家の所得向上につながるのかどうか、そこの点をお聞かせ賜りたいと思います。
#10
○政府参考人(前田直登君) 先ほど、冒頭先生からもお話ございましたけれども、確かに我が国の民有林、非常に零細、分散、そういった状況の中で、材が出てくるのもぼつぼつという形になっているというのは非常に厳しい面を有しているわけであります。そういう意味で、今何といいましても求められていますのは、一定の必要な材を必要な量、必要なときに安定的に供給していく、こういったことが大変重要になっているわけであります。
 今お話ございましたけれども、今回、森林組合法の改正ということで、一つには、実は施業と一体となって行います木材の販売、こういったものにつきまして員外利用、これを緩和いたしまして地域として一体に取り組んでいけるようにしよう。あるいは、今お話ございましたけれども、准組合員という形の中で、従来の林業者だけでなくて、素材生産業者あるいは製材業者、中小の工務店、こういったところも准組合員として参加できるようにしようということを考えているわけでございます。
 そして、そういった中で、確かにこれで完璧だということにはなかなかならないとは思いますけれども、そういう措置を講ずることによりまして、零細、分散的な所有者のところから出ている、五月雨に出ている材、これがロットが少しでも大きくなり、そしてまた、先ほどの准組合員、素材生産業者あるいは製材業者等々とのパイプが太くなって、言わば川下とのパイプが太くなる、そういう形の中で安定的に少しでも供給が進む、そういったことによりまして、一歩なり二歩なり前進できるんではないかと。そういった形の中で、私どもも、質、量がまとまる、そういった中で当然コストのダウン、こういったものも図れる可能性が、余地が出てくる、そういうことがひいては林家の所得、こちらの方にも反映してくる可能性が期待できるというようなことで考えているところでございまして、こういった形の中で一歩でも二歩でも前進させていきたい、そんな思いを持っているところでございます。
#11
○小斉平敏文君 今、長官の方から量の安定確保という話が出ましたけれども、そういうことから更にお聞かせを賜りたいんですけれども、ほとんどの森林組合やら製材所、もう資本力が非常に弱くて、またこれまでも、今お話にあったように、行政も川上ばっかし見てきて川下を見てこなかったという経緯があるんですね。川下を見てこなかったという経緯があります。林野庁は、毎年その予算の半分を森林整備に投入をいたしておるわけでありますけれども、需要が拡大をしてそれなりの材価が確保されない限り森林の整備、これは進まないということをもっと肝に銘じるべきであると私は思います。
 需要を喚起し得る環境をつくるために、現在の小規模で分散的な森林所有による供給体制を見直して、地域が組織的にまとまった量の木材を全国的に流通させる仕組み、これを構築する必要が私はあると思います。今までのように流域だけ、流域だけで対応を考えるということには私は限界がある、このように思います。例えば今地元でも、宮崎と鹿児島、ここで連携しようという動きがあります。そういう連携がある中で、私はもうちょっと大きく、あるいは九州全体、あるいは東北全体、そういうまとまり、そのことによって品質やロット、これをそろえてユーザーのニーズにこたえる。そのこたえるために広域的に流通させるシステム、こういうものを構築することも考えないと、私は外材に太刀打ちできない、このように思います。
 このことに対する御見解を長官にお伺いをいたします。
#12
○政府参考人(前田直登君) 正におっしゃるとおりだろうと思っております。正に川上の方の森林整備と川下の方の木材の利用、言わば車の両輪でありまして、言わばその出口といいますか、きちっとそういった需要、利用がなされていく、そういったことがまた森林整備にもつながっていくということで、今おっしゃられました流通、そういった問題、大変大事な問題だというふうに考えております。そして、そういった中で一定のロットをまとめて、そして安定的に供給していく、こういった取組も極めて重要であると思っております。
 私どももそういった中で、実は平成十六年度からでございますけれども、言わば間伐材あるいは端切れ材等も含めまして、いわゆるB材でありますが、そういったものを大量に集めて、そしてそれを住宅建設、ハウスメーカー、そちらの方までダイレクトに直結していく。ちなみに、こういったところで名前を申し上げるのがいいのかどうかあれなんですが、例えば九州ですと、例えば中国木材などがそういった新たなる流通・加工体制、こういったものの整備に着手しておりまして、年間二十万立方とも言われておりますけれども、そういった材を多くの林家の方から集めて、そして集成材に加工し、そして全国のハウスメーカー、そういったところに安定的に供給していくと。
 こういった取組を、各地でモデル的な取組、こういったものを進めてきているところでございまして、そういった大規模な全国的な流通システム、こういったものを進めていくということに今後とも努めてまいりたい、そしてそのことを通じて木材の、国産材の安定的な供給と森林整備の推進にも資してまいりたい、かように考えておる次第でございます。
#13
○小斉平敏文君 次に、需要拡大について大臣にお聞きをしたいと、このように思っておりましたが、時計を見ますと大分時間が過ぎまして、肝心な質問ができませんので、最後に大臣には決意のほどを聞くということで、これは、この問題は割愛をさせていただきたいと思います。
 次に、林家の経営安定対策についてお伺いをしたいと思います。
 国産材価格が低迷する中で、供給、流通面でコスト削減を図る、需要を拡大していけば林家の収益性、収益向上はある程度これは期待ができます。ところが、外材が国産材の価格を抑えておるという現状では、林家の経営安定、これに直接結び付くほど材価が上がるとは思えないんですね、思えません。このままでは、もう林家は経営意欲、これをどんどんどんどん失ってまいります。林家は言わば森林整備やCO2吸収源対策の頂点に位置する山主であって、林家が山への愛情や林業への意欲、これを失えば森林政策そのものが崩壊しかねないんです。
 林家に聞いてみたんですけれども、意欲を持って林業経営に取り組むために幾らぐらい材価がしたらいいかと聞いたら一万五千円だと言うんですよ、一万五千円。これまでは政府や国は植林や間伐、こういうものを国の補助金でやっていこうとしてきたわけでありますけれども、林家はこの一万五千円が補償されれば植林やら間伐やら除伐、これは自分でやれると言うんですね、すべて自分でやれますと。しかも、後継者も確保できますと、このように言っておるんです、現場の林家は。林野庁は森林整備等に毎年大変な額を、一千八百億とか二千億とか言われる大金を投じられておりますけれども、森林・林業、これを守るどころか地球温暖化防止効果にさえ、この効果さえままならない状況であるのが現状なんですね。もはや発想そのものを大きく転換しなければならない時期に私は来ておると、このように思います。
 例えば農産物等を取ってみましても、広域流通からいわゆる地産地消、地域流通へのシフトを考えられておるわけでありますけれども、木材はやっぱり流域単位、これの需要拡大、これにも一定程度の限度、限界があるんですね、木材にも。むしろ、やっぱり品質や規格の統一、そして広域の市場流通と価格安定、このための制度をもう考えていかないといけない時期に来ておるんではないかなと私は思います。昭和四十年代に野菜の流通システムと価格安定対策、このように、いわゆる広域流通、これを前提として市場の形成あるいは市場価格を安定させるための価格安定制度、これが創設されておるわけであります。また、加工原料乳生産者補給金制度、こういうものもあります。あるいは子牛の価格補償もあります。
 このように、いわゆる林家が生産活動、これを継続できる価格、それといわゆる住宅メーカー等のユーザーが国産材を利用することにメリットを感じる価格、これがあるわけでありまして、この差をやっぱり交付金として支出するぐらいの制度を考えるべきだと私は思います。財源的に見ても、現在の素材生産量が年間一千八百万、これに現状の価格一万円とすれば、一万五千円なら意欲を持ってやれるというのであればこれを、五千円の差でありますから、これを掛けると九百億なんですよ。まあ、そんな簡単な話ではないんでしょうけれども、いろいろありますけれども単純に言えばそういうことなんです。しかも、森林組合の近代化やら林業の効率化などでコスト削減が進んでいくと素材価格の上昇、これも見込めるようになりまして、交付金の減額も可能になる、このように私は思います。
 やっぱり、今まで私もいろいろな山を見たり、いろんな現状を見ながら、やっぱり植林は、造林は国の責任でやれ、間伐はいわゆる森林組合やらいろんなところを通して補助金等でその間伐も面倒を見ろというような話を私はずっとしてきた。ところが今、現状を見てみると、もうそれじゃとても追い付かない、とても生産意欲を持たない、これが現場の実情なんですよ。ですから、造林の拡大を進めてきたのは国でありますから、責任持って、大変難しいでしょうけれども、一つのこういうような制度を、新しい制度を取り入れるべきだと、このように思いますけれども、長官の御見解を賜りたいと思います。
#14
○政府参考人(前田直登君) 確かに今の木材価格の下ではなかなか採算性、ましてその後の投資ということを考えますと非常にシビアな厳しい状況にあるというのは御指摘のとおりであろうと思います。ただ、これを制度的に、例えば価格維持あるいは価格補償、補てん、こういった形を取ろうとすればどうしてもやはりWTO上の問題等々ありまして、制度的にそういったものというのは非常に難しいと言わざるを得ないというふうに思っております。
 しかしながら、今お話ございましたけれども、こういった厳しい林業経営、こういう状況の下で手をこまねいているというわけにもいかないわけでありますし、そういった中では、やはり林家が意欲を持って、そして少しでもその採算性が向上する、そういった形の中で取り組んでいける、そういったことを志向していかなきゃいけないというふうに考えております。
 そして、そういった形で林業経営の安定を少しでも図っていくというためには、やはり基本的には木材の需要拡大、こういったものを必死になって進めますと同時に、そういった森林の造成に対する支援、更には直接払いの、一部直接払いなんかもやっておりますけれども、そういった形での間接的な支援、更には林業経営体としての生産性の向上や採算性の向上、更には経営の集約化、そういったことを進めていかなきゃいけないというふうに考えております。
 私どももそういったことに側面からいろいろ支援するということで、森林整備事業ですとか、あるいは先ほど申し上げました森林整備地域活動支援交付金、こういったものによります整備の推進を図ると同時に、作業道ですとか高性能機械の導入、あるいは金融・税制措置によります経営改善の推進、こういったものに支援していきたいというふうに考えておる次第でございまして、こういったことを通じて少しでも採算性の向上、こういったものに資してまいりたい。さらに、木材利用の拡大につきましても、バイオマス等々も含めましてはける先がないというのはいけないわけでありますんで、そういったものに全力を挙げて取り組んでいきたいというように考えている次第でございます。
#15
○小斉平敏文君 まあWTO上の問題があるということは十二分承知をいたしておりますけれども、やっぱりそこを、そのWTOの制約があるということは分かりますが、そこを何とかくり抜けて、やっぱり何とか、いわゆる現場の林家の皆さんが生産意欲を失わないように、休みには山に行きたいと、山の手入れをやりたいというぐらいの意欲を持たせるためには、そのために林野庁というのはあるんですよ、本当に。ですから、そういうWTOとかそういうのは承知の上で質問しておるわけでありますから、そこをすり抜ける道を考えるのがあなたたちの仕事なんですよ。(発言する者あり)そのとおりです。ですから、そこをもうちょっと、まあいろいろ施策を言われました。それは十二分に感謝もいたしております、現場も。しかし、それでもやっていけないと言っているんですから、もうちょっと、一歩踏み込んだ対応をお願いを申し上げたいと、このように思います。
 次に、三月の二十九日に政府の地球温暖化対策推進本部、これが環境税を先送りしたと、このように報道されておりましたが、CO2削減目標六%の半分以上を占める三・九%、これは従来のまま森林吸収源対策で実現をすると、このようにいたしております。しかも、森林・林業の荒廃が進む中、林野庁の予算は減額されております。これでは、これで目標が達成できるのか。財源はどうするんだと。経済界はこの環境税の導入、これには反対をいたしておりますけれども、環境税によって目標の三・九%が達成できれば、その分、経済界や国民の負担も少なくなるんですよ。この先送りされた環境税、これの導入、これをどうするお考えか。また、森林吸収対策による目標達成に向けた具体的取組と財源確保について、常田副大臣にお伺いをいたします。
#16
○副大臣(常田享詳君) 森林は地球温暖化を防止する上で重要な役割を果たしていることは言うまでもありません。京都議定書では、我が国の温室効果ガス削減目標六%のうち、森林による吸収量として三・九%分を計上することが認められました。私は、議長国としてこの三・九%を実現するということは、我が国にとっては国際社会に対する責任であろうと思います。議長国がそれを守れないようで、どうして世界の国々にこのことを守っていただきたいということが言えるでしょうか。私は、そういう意味で大変重要な位置付けをさせていただいております。
 この吸収量を確保するため、農林水産省としては、平成十四年に地球温暖化防止森林吸収源十か年対策を策定し、健全な森林の整備保全、緑の雇用対策など総合的な対策を進めているところであります。しかし、現状の森林整備水準で今後とも推移したならば、森林のCO2吸収量は二・六%程度しか達成することができません。目標とする三・九%の吸収量は難しいという現状であります。このため、一般財源はもとより、環境税などの安定的な財源の確保が必要だと考えております。
 もう少し詳しく申し上げたいと思います。現在、育成林、育成しなければならない育成林が、三・九%を達成するために育成しなければならない育成林の広さは一千百六十万ヘクタールであります。しかし、現実、現在それをカバーしているのは六百四十万ヘクタールしかカバーできていないわけであります。これだと二・六%。そして現在の整備国家予算は二千五百億であります。二千五百億では二・六%しかカバーできないということであります。三・九%を平成十八年から二十四年までの間、七年間で間伐等の事業でやった場合、これに必要な税源は二千億必要になります。二千五百億プラス二千億、四千五百億なければこの国際公約を守ることができません。三・九%をクリアすることができないということであります。
 なおかつ、これ一年遅れるごとに、一年遅れるごとに、環境税が平成十九年からということになりますと、一年遅れるごとに二千億が二千三百億になるんです。そして、それが二年遅れると三千億必要になるんです、上乗せ分が。ということは、ますます国際社会に対して約束したことが実現できないようになるわけでありますから、環境税の導入というのは一年も先送りできない極めて重要な問題だと思っておりますし、最後に委員が御指摘になったような林家に対する直接支払等の問題も、WTO上、価格支持政策等については困難なところがありますが、環境保全政策として考えていくということは可能か、そういう道もあるんじゃないかと、そういうことのためにも是非とも早く環境税を導入し、山に二千五百億円を入れるということが必要だというふうに考えております。
#17
○小斉平敏文君 もう、よく副大臣に質問をしたと今思いました。もう大変力強い御答弁を賜りまして、しかもこの価格安定制度についてまで触れていただきまして、誠にありがとうございます。どうか、副大臣在任中にひとつ道筋を付けていただくようにお願いを申し上げたいと思います。
 最後に、重ねて申し上げますけれども、森林組合の機能の充実、組織基盤の強化、これも大切でありますけれども、今の森林・林業を取り巻く状況、これは本当に厳しいと、このように思っております。
 私が今まで申し上げましたユーザーのニーズに応じた木材や製品の供給体制の確立、それと需要拡大のために輸出を含めたあらゆる可能性への挑戦、そして林家が意欲を持って取り組めるための経営安定対策、この三つの対策を同時に、しかも直ちにやらなければ、私は本当に日本の、我が国の森林・林業は駄目になってしまうと、このように思っております。
 大臣の決意をお聞かせを賜りまして、質問を終わりたいと思います。
#18
○国務大臣(島村宜伸君) 小斉平委員の御質問にお答えをいたします。
 先ほど来再三御指摘がありますように、我が国林業は木材価格の低迷など大変厳しい状況にあるわけであります。一方、森林は国土の保全あるいは水源の涵養、地球温暖化の防止など重要な役割を果たしていることは論をまたないわけでありますが、これらの機能を高度に言わば発揮させるとともに、林業の活性化を図ることが重要と考えております。
 私は、今のお話を伺っていて大変感銘を受けましたけれども、私たち自身も農林水産省と言っていただかないと返事をしないというくらい林業の大切さというものを常々主張しているところでありまして、今の林業をこのままでほうっておいて日本の将来は非常に問題がいろいろ多発するということで、危機意識を持ってこれに取り組んでいるところであります。
 そこで、このために、平成十三年に森林・林業基本法に基づき森林・林業基本計画が策定されましたけれども、この内容とするところは、公益的機能をあくまで重視した多様な森林の整備、あるいは緑の雇用を通じた担い手の育成、さらには地域材の利用促進と安定供給体制の整備などを積極的に進めているところでありまして、今後ともその一層の推進を図り、森林の適正な整備保全、林業・木材産業の発展に努めてまいる考えでございますので、是非その意欲のあるところを、また平素においてもひとついろんな意味で我々にお示しをいただきたいと、御協力を願う次第であります。
#19
○小斉平敏文君 終わります。
#20
○松下新平君 民主党・新緑風会の松下新平です。小斉平委員に引き続きまして、林業県であります宮崎の選出であります。よろしくお願いいたします。
 冒頭に、福岡県西方沖地震で被災されました皆様に心からお見舞いを申し上げます。私も、ちょうど一か月前ですけれども、宮崎におりまして揺れを感じました。そこで、同僚の議員とともにその日に現場に入りまして、何かできることはないかといたしたわけですけれども、玄界島の方には行くことができませんでしたが、天神、中央区の方でも避難されていらっしゃった方のところをずっと十数か所回りました。高齢の方も初めての経験と、福岡では地震がないと言われていたほどですからそうでしょう、大変ショックを受けていらっしゃいました。やはり情報が、通信手段が途絶えたことがその恐怖心を更に助長したというのを感じました。幸いテレビ、ラジオは通じたんですけれども、それがなかったらどうなったかと。現地の声を聞いて、更にやっぱり災害に強い国土づくりにもしっかり取り組まぬといかぬなと思いましたし、またこの災害復興支援にも政府としても力を入れていただきたいということを冒頭にお願いを申し上げます。
 さて、本日は、森林組合法の一部を改正、これについての審査をさせていただきます。基本的な考え方、そして今後の対策について幅広く質問をさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、この森林組合に期待する、その役割に期待する政府の考え方をお聞きしたいんですが、我が国の国土の七割を占める森林は、木材の供給を始めとして、国土の保全、水資源の涵養、二酸化炭素の吸収、保健、レクリエーションなどなど、貨幣に換算しただけでも日本の国家予算にも迫る七十兆円にも値する多面的機能を有していると言われております。さらに、人材と木材は山で育つと言われておりますが、森林を遊びの場、学びの場として成長した人間も言わば森林に育てられた林産物と形容もできます。
 今年はちょうど自然の叡智をテーマに開催されております愛・地球博、この会場でもこの大切さ、いろんなところで掲げられています。人間社会におきましても自然社会におきましても、持続的に営むこと、このような多面的な機能を有する森林を適切に管理することが重要であることは申し上げるまでもございません。
 振り返りますと、森林組合が制度化されましたのは明治四十年の森林法でありますが、戦後に民主化されて以降、森林組合は必須事業である森林管理を行いつつ、林業の発展と採算性の悪化に伴い協同組合的な機能の強化が図られてまいりました。そして、昭和五十三年、地域林業の中核的な担い手としての機能を強化するため、森林組合制度は森林法という資源政策を規定する法律から分離独立され、森林組合法が制定されるに至ったと承知しております。
 以来、二十七年がたちますが、この間の森林・林業を取り巻く状況を見ますと、ただいまお話がありましたとおり、人件費や苗木代が上昇する一方で、杉の山元立木価格、これは切り出す前の価格ですが、昭和五十五年の二万二千円をピークに長期的に下落しております。平成十二年は七千八百円となっております。これはピークの昭和五十五年に比較して三割、さらに、最近は落ち込みが激しく、平成十六年は四千四百円となってしまいました。これは同じくピーク時の二割程度しかございません。これでは切っても赤字、再造林の経費が確保できない状況なのであります。間伐も採算が合わないために必要な手入れがなされず、放置されている森林が増大しており、多面的機能の発揮に支障を来すことが懸念されております。
 林業産出額は、申し上げましたピーク時、昭和五十五年の四割に、国産材供給量は五割に減少し、自給率は実に一八%に落ち込んでおります。民有林の五割が、戦後、私の祖父の代が植えて父の代が育ててきた人工林でございますが、伐採して利用可能となる四十六年生以上の面積が二割を超えております。また、間伐材の利用可能な三十一年生から四十五年生の面積が増大しております。九州、四国を皮切りに、今ようやく利用段階を迎えようとしている時期なのに、国産材の需要が落ち込んでいるわけでございます。
 本改正案の審査の前提として、まずこのような森林・林業の状況を踏まえて、森林の管理や林家の林業所得の増大及び山村活性化において森林組合がこれまで果たしてきた役割、今後、森林組合に期待する役割について大臣の所見をお伺いいたします。そして、今回の改正案がその役割の発揮にどう役立つとお考えなのか、教えていただきたいと思います。
#21
○国務大臣(島村宜伸君) お答え申し上げます。
 森林組合は、森林所有者の協同組織として植林や除間伐の約七割の実施を果たすなど、我が国の森林整備の中心的な役割を果たしておりまして、その活動を助長することは極めて重要な言わば森林に対する施策と考えております。その意味で、今回の法改正は員外利用制限の緩和や准組合員資格の拡充などを通じまして森林組合の機能や組織基盤の強化を図るものであります。
 これによりまして、地域の森林管理や林業の中核的な担い手としての役割が十全に発揮されることを期待しておるところであります。
#22
○松下新平君 さて、都道府県段階の森林組合連合会、県森連ですね、通称、森林組合の指導を行うとともに、森林組合の規模では困難なスケールメリットを生かした事業展開を行って、森林組合の事業を補完することが役割と承知しております。この点、手前みそですけれども、宮崎の県森連は非常によく活動しております。日ごろから森林資源の充実や路網の整備に気を配り、また全国に先駆けて中国への原木の輸出を始めたりしております。
 森林組合から生産された素材を取りまとめて有利販売を行うことを事業の中心としている県森連ですけれども、木材価格の低迷や流通構造の変化等により県森連自身の経営状況も厳しくなっているようであります。役割を発揮できないところも出てきてまいりました。しかも、近年は森林組合自体の広域化が進展する中で、大阪のように一府一組合が実現し、ほかにも千葉県、埼玉県など、一県一組合を目指す動きもございます。
 そこで、政府は、今後どのような役割を県森連に期待されているのか伺います。
 また、全国段階の森林組合連合会としては全森連、通称、ございます。こちらは系統の全国組織として、販売、購買、指導の各事業のほか、林業者、山村の立場から政策の提言も行っておりますが、外材に対抗するためには全国の森林の状況と素材生産計画をネットワーク化するなどの全国的な取組が今後重要と思われますが、政府としてはこの全森連、どのような役割を期待されているのか、併せてお伺いいたします。
#23
○国務大臣(島村宜伸君) 全森連は県森連の指導を、また県森連は個別森林組合の指導を行うなど、森林組合の健全な運営を進める上で極めて重要な役割を担っております。
 しかしながら、近年の木材価格の低迷など厳しい諸状況の中で、その運営は誠に言わば厳しい実情にあり、このため自ら改革プランを作成し、組織、事業改革の推進に取り組んでいるところであります。
 全森連や県森連の果たしているこれらの役割は、森林組合の合併や運営の改革を進めている中で、従前にも増して重要なものと認識しておりまして、農林水産省といたしましてもその支援に積極的に努めてまいる考えであります。
#24
○松下新平君 私も同じ認識でございます。
 森林組合系統の役割はますます大きくなっていると伺います。しかしながら、その実態を見てまいりますと、常勤理事のいない組合は五百六十三、過半数を占めております。常勤職員のいない組合も一割程度ございます。また、出資金が一千万円に満たない組合は三割、赤字組合も四分の一ございます。組織及び経営の基盤が極めて脆弱な組合が多く、このままでは期待される役割を果たしていくことのできる組合は非常に少ないのではないでしょうか。大臣が示された本改正案の提案理由では、我が国の森林整備の中核的な担い手である森林組合が、将来にわたりその機能を十全に発揮し得るよう、森林組合の機能の充実と組織基盤の強化を図るため提出したということでございますが、果たして本改正案がそのような効果を持ち得るのかなと疑問に思うこともあります。改正とともに様々な施策が必要ではないかと思うわけでありますが、このことについては少しずつお伺いしてまいりたいと思います。
 やはり、森林組合系統自身もこのままではいけないという危機感を持っております。自主的な改革が平成十四年十一月からスタートされており、不退転の決意で臨んでいると伺っております。そこで、自主的な改革プランの進捗状況と政府の評価を伺うとともに、本改正案が改革プランにどのような効果を与えるのか、さらには政府としてどのように自主的な改革の支援を講じていくのか、お伺いいたします。
#25
○政府参考人(前田直登君) 御指摘のように、森林組合、まずは自ら改革進めていくんだということで、お話ございましたけれども、十四年に改革プラン策定されたわけであります。そして、十五年から十七年にかけてその推進を図っていくということで、例えば合併を進めていく、あるいは経営の改善を図っていく、あるいは事業の中でも販売事業等につきましてはその収支、そういったものを踏まえながら再編を図っていくというようなことで計画しているわけでございまして、そういう意味では着実に一歩一歩そのものは進められてきているというように認識いたしております。
 私どもといたしましても、そういった森林組合自らの改革努力、こういったものにつきましては積極的に支援してまいりたいということで、各種補助事業等も通じまして、合併の推進、こういったものを始めといたしまして、指導あるいは助成、そういったことを進めてきているところでございます。
#26
○松下新平君 続きまして、森林組合の合併について質疑させていただきます。
 脆弱な森林組合の組織、経営基盤を強化するために合併が進められてまいりました。昭和三十八年からは森林組合合併助成法に基づいて、平成十三年度末に助成法の期限が切れた後も企業組織再編税制において同様の合併税制支援措置が講じられております。組合系統は全国で六百に統合することを目標に掲げているようでございますが、平成十五年度末では九百七十とその目標に到達しておりません。まず、その原因は何だとお考えでしょうか。
#27
○政府参考人(前田直登君) 端的に言いますと、森林組合の合併がなかなか迅速に進展しないと、この理由といたしましては、やはり一つには、現在市町村の合併等々が進められているわけでありますけれども、そういった中で新たな市町村の枠組みが定まらないと、そういった中で組合合併を先行させるということがなかなか難しい面があると、そういうふうに考えている組合が多いというような状況があろうかと思います。また、やはり一部には森林組合同士が合併する、そういった場合のメリット、こういったものにつきまして十分な認識をお持ちでないと、そういった面もあるのではないかと思いますし、また、組合によりましては非常に経営の安定しているところあるいは経営が厳しいところ、そういった財務格差、こういったものが存在しているという、そういった様々な要因があるものというふうに考えております。
 ただ、しかしながら、森林組合の合併につきましては、組織基盤等あるいは経営基盤の強化、極めて重要であると考えておりまして、今後も積極的な合併の推進に努めていくということが必要というように考えている次第でございます。
 今回の法改正におきましても、合併手続の簡素化、こういったことも掲げているわけでございます。こういった措置も通じながら合併の一層の推進に努めてまいりたい、資してまいりたい、かように考えている次第でございます。
#28
○松下新平君 さて、本改正案では、総代会で解散又は合併の議決をしたときの正組合員の投票を不要として、正組合員への通知で足りることとしております。政府はこれを組織基盤強化のための措置の一つとしているようでございますが、この手続の簡素化が合併を促進する上でどの程度の効果があるとお考えでしょうか。
#29
○政府参考人(前田直登君) 従前ですと、例えば総代会で合併を決議すると、しかしながら実際にそれを進めるためには再度全組合員に投票をしていただいてその上で決定しなきゃいけないということでありました。そういたしますと、組合員の多い組合におきましては、例えば一回につき三百万円とか相当な金額も掛かるというような実情もございます。そういった意味では、今回のこの措置によりまして、労力的な問題のみならず、財政的な面からも相当改善されるのではないかと、そういった形の中で合併が進みやすくなると、そういった面があるのではないかというように考えている次第でございます。
#30
○松下新平君 大いに期待したいと思います。
 合併がなされた後も合併効果を発揮するためには役職員の意識改革を始め事業の見直しなど様々な工夫が求められます。組合系統の調査によりますと、合併後の組合とそうでない組合との間で赤字組合の割合がほとんど変わらないという結果が出ております。合併後の組織や事業の合理化がなされなかったことが主な理由であり、補助金を利用して建てた施設を統廃合できないため稼働率の悪いままになっていることも原因の一つであると指摘されております。また、組合と組合員との距離が生じるという声もあることから、地区懇談会の開催など組合側からの組合員への積極的な組合事業への理解を働き掛けていくことが必要であると思います。合併後の組合の合理化などの取組や運営に対する支援が必要ではないでしょうか。
 政府は中核組合を中心に支援していくようでありますが、その考え方を伺うとともに、合併を含めた自主的な改革プラン全体に対する政府の支援策をお伺いいたします。
#31
○政府参考人(前田直登君) まず、合併によりますメリット等でありますけれども、確かに、赤字組合同士あるいは赤字組合とそうじゃない組合と合併してもなかなかそこのところが効果的に発揮がされないんではないかという懸念も確かに残るわけでありますけれども、やはり合併することによりまして、例えばその多くそれぞれの組合が抱えていた事業、そういったものをまとめて一括してできるようになる、そのことによって安定的な事業量の確保が進む。あるいは、そのそれぞれの単協といいますかそれぞれの個別組合、それぞれでやっていた製材なり林産事業、そういったことが一本化することによって非常に合理的なそういった経営なりそういったものにもつながっていく。さらに、かてて加えて、その会計部門ですとか総務部門、そういったものにつきまして間接的な経費も削減できるといいますか合理化も可能になるということで、相当メリットがあるんではなかろうかというふうに思います。
 もちろん、そういった形の中であっても、更に経営の安定を図っていくという面から、更なる組織基盤の強化あるいは事業改革、こういったものの推進に取り組んでいくことが必要と考えておりまして、私どももそういった面につきまして、全森連を通じたいろんな指導の関係、そういったものに支援を行うと同時に、先ほどもちょっと出ておりましたけれども、税制特例措置、こういったものも通じて合併の推進に側面から積極的に支援していきたい、かように考えておる次第でございます。
#32
○松下新平君 続きまして、この改正案にございます行政庁の検査についてお伺いいたします。
 適切な事業運営を確保するため、本改正案では、理事に、組合全体の損益だけではなく、省令で定める事業の区分ごとの損益を明らかにした書類を総会に提出することを義務付けることとするなど、組合員への情報開示の推進が盛り込まれております。組合員にとって分かりやすい説明がなされるような省令を定めていただきたいと思っております。
 また、本改正案では、国や都道府県による組合の業務又は会計の状況に関する検査の対象に組合の子会社を追加することとされております。子会社の検査は組合運営の透明性を確保するために必要なことと考えておりますが、恣意的な検査が行われないように、また逆になれ合いとならないように適切な検査をしていただきたいと思います。適切な検査という意味では、第三者機関による検査も必要だと思います。例えば、株式会社では公認会計士、公認会計士による外部監査が実施されておりますが、森林組合において監査機能の強化をどのように進められるおつもりなのでしょうか。
 そこで、組合員への情報開示の在り方、組合の子会社の実態と改正の趣旨を伺うとともに、検査に当たっての政府の考え方をお伺いいたします。
#33
○政府参考人(前田直登君) まず、損益の明細の開示の関係でございますけれども、従来ですと、いわゆるその事業部門別に経費を張り付け、さらに間接経費がどこに行くか、それにつきましてはそれぞれの組合の自由裁量で行われると。したがいまして、それぞれの事業のその経営の収支、そういったものは明確に分からないという形でありましたので、そこにつきましてはきちっとルールを作って、それの事業部門ごとの損益、そういったものをはっきり分かるようにということで今般改正を行っておるところでございます。
 また、子会社との関係でありますけれども、やはり森林組合とは独立したものとはいいながらも密接なる関係を有するわけでありまして、その子会社の方が大きな赤字を抱える、そのことがその森林組合本体の方の経営の悪化を招くというようなことも懸念されるわけでございまして、そういった場合に、必要の限度においてそういったものにつきましては行政庁の方としても検査できるようにということで考えているものでございます。
 また、最後にございました監査の問題でございます。
 確かに公認会計士による外部監査等々もあるわけでありますが、実際にはこういったものにつきましては非常に大きな経費が掛かる。また、信用事業とかそういった大きな事業をやっているところはいざ知らず、森林組合のように信用事業も行っておりませんし、事業規模も非常に小さい、そういったところに大きなる経済的な負担を掛けるということにつきましては厳しいんではないかというような考えを持っております。
 そういう意味で、森林組合におきます監査機能の強化につきましては、言わば現在の監査役によります監査、こういったものの充実強化を図っていくということで、研修も含めましてそういった監査の推進、こういったものに努めていきたいというように考えている次第でございます。
#34
○松下新平君 はい、分かりました。
 次に参ります。
 法律上は、正当な理由がないのに一年以上事業を停止した組合に対して行政庁は解散命令を出すことができます。必須事業である森林管理もしていないような不活発な組合が存在することで、その地区内の森林整備がなかなか進まないという実態があるようです。
 このような不活発な組合に対して、解散や合併を促すなど適切な行政指導を行っていくべきと考えておりますが、不活発な組合の実態と今後の対処方針についてお伺いいたします。
#35
○大臣政務官(加治屋義人君) 地域の森林管理を適切に行っていくためには森林組合の活動の体制づくりというのが本当に必要だと、私も肌で感じさせていただいております。
 しかしながら、この森林組合のうちの一部には常勤役職員が配置されておらないとか、大変厳しい活動をしている組合がございます。それはやはり、現状の森林・林業のこの低迷の中ではどうしても単独で自立的経営を続けることが難しいと、そう思っておりまして、この一定の事業利益の確保が可能な中核組合との合併を推進すべきであると、そういうふうに思っておりまして、また森林組合自身でも、先ほど大臣が申し上げました森林組合改革プラン、これは平成十五年から十七年までのこの三か年でございますけれども、合併に取り組んでいただいているところでございます。
 国としても、このような合併の取組に対して都道府県を通じて推進に努めてまいりたいと思っておりますが、ただ、森林組合への国の支援はもちろんでありますけれども、森林組合自身の自助努力、このことも大切だよねと、そういうふうに考えております。
#36
○松下新平君 両方の立場におられる説得力のあるお言葉、ありがとうございました。
 次に参ります。
 森林の一体的整備のための員外利用規制の緩和、いわゆる組合員以外の方の規制緩和についてでございます。施業の受託の推進についてお伺いいたします。
   〔委員長退席、理事岩永浩美君着席〕
 山元に収益をもたらすために、団地化等による施業の低コスト化の実現、そして一定価格以上での林産物の売却が必要でございます。組合員と非組合員の森林が複雑に入り込んでいる中で施業の団地化を図るために、一体的に整備する場合の施業の受託等について員外利用制限を緩和する措置が昭和五十三年から導入されております。本改正案では、この緩和の対象事業に施業の受託等と併せ行う施業計画の作成事業と加工販売事業を追加することとなっております。
 そこで、非組合員からの施業受託の実態とこれまで一体的整備が進まなかった理由をお伺いいたします。また、受託の推進において本改正案がどのような効果を有するのか、教えてください。
#37
○政府参考人(前田直登君) 御指摘のように、我が国の民有林、大変小規模でかつ分散的であります。そういったことから、効率的な施業を進めていくというためには、何といいましても、こういった複数の森林所有者の方の森林を取りまとめまして、一体的、計画的に森林施業を行うと、そういった施業の団地化を進めていくということが大変重要であるというように考えている次第であります。
 このために、一体的な整備が必要な森林におきましては、今お話ございましたように、従前より森林施業の受託につきまして組合員であるか否かを問わず認められてきたところでございますが、地区内に組合員以外の者の所有森林が多い森林組合におきましては、森林施業計画の作成が員外利用制限により拡大できないと、その結果、施業の団地化が進まないというようなことで、施業コストの縮減あるいはその安定的な材の確保ができないといったような事例も出ているわけでございます。
 このために、今回の改正によりまして、一体的に整備することが望ましい森林について、員外利用の特例の範囲を施業計画の作成や木材の販売にまで拡大するということにいたしているわけでございまして、これによりまして、森林組合が組合員以外の森林所有者についても一体的に施業の実施を働き掛けて、施業の団地化を図ることによりまして、施業コストの低減、さらに生産される木材の安定的な量の確保、こういったことが可能となり、収益性の向上が期待できるというように考えている次第でございます。
#38
○松下新平君 続きまして、この組合の加入率ですね。森林所有者の割合は四九%と半数にも満たしておりません。今後は一層、組合は非組合員に対しても施業の必要性を訴えて委託を働き掛ける機会が増えるものと考えられます。
 一方で、施業の受託に関する手続について透明性が確保されていないとの指摘も平成十三年の政府の検討会でなされております。森林所有者に対して現況写真を見せながら具体的に施業の必要性を説明し、施業の方針や経費、木材販売額などを提示し、信頼を得ていくことが必要でありましょう。
 そこで、委託の手続に関する指摘を受けて、政府はどのような対処を講じているのか、また、法改正と併せて受託を促進する施策をどのように講じていく方針かを伺います。
#39
○政府参考人(前田直登君) 森林所有者に対します透明性の確保でございますが、これにつきましては、当然のことながら森林組合と組合員の信頼性を向上させると、そして組合の安定した事業基盤、こういったものを築く上で不可欠の措置であると、取組であるというように考えております。
 このために、総会等の場ですとかあるいはその組合広報等を活用しまして、施業単価を組合員に明示する、さらに、施業実施の際には基本的な費用の見積り、こういったものを提示する、そういったことの指導をしているところでございまして、一部にはそういった形で先鋭的に取り組んでいると、そういったような組合も見られるところでございます。
 今後とも、施業の実施の働き掛け、これを積極的に推進するということで強力に指導しますとともに、様々な補助金、こういったものを支援を通じましてそのバックアップを図っていきたいというように考えている次第でございます。
#40
○松下新平君 売場の確保、所有者の委託の働き掛けなどは時間も労力も掛かる仕事でございます。マーケティングや営業などの高い能力も必要でございます。
 そこで、このような業務を担える人材を育成していくことが必要であります。組合の人材育成の取組について政府はどのような支援を講じていく方針かをお伺いいたします。
#41
○大臣政務官(加治屋義人君) 山を元気にしていくためには、生産された木材を適切に売っていく必要があると、いつもこう思っておりますが、先ほどから話がありますように、現在、木材の販売状況は非常に厳しくて、従来以上にしっかりとした取組を行っていく必要があるとまず考えております。
 森林組合は、国産材の供給においても我が国の重要な一角を担っているところでございます。また、国産材の安定供給を図るためにも、一定のロットを確保するとともに、製材業者や中小工務店など、いわゆる川下の木材の需要者の動向を踏まえまして、それに対応した的確な販売を行っていくことが重要だと考えております。
 このためにも、今回の改正案で木材販売の員外利用制度を緩和するとともに、製材業者や中小工務店などに准組合員資格を付与することといたしておりまして、川上と川下の連携がより進むものと思っております。
 また、このような木材の販売に当たりましては、人材の育成や経営能力の向上を図ることが重要と考えておりまして、このための研修あるいは経営指導などの取組に強化をしてまいりたいと考えております。
#42
○松下新平君 次に、平成十四年度からスタートしております森林整備地域活動支援交付金についてお伺いいたします。
 この交付金があることで、施業の団地化が進み、喫緊の課題である所有地の境界の確認も取れることなどから、現場では大変好評でございます。この制度は平成十八年度までのものでございますが、あと五年、十年存続すれば、山の手入れが随分進むのではないかとの見方もされております。
 これまでの実績から見た交付金の効果に対する評価と存続させる意向の有無についてお伺いいたします。
#43
○副大臣(常田享詳君) 森林整備地域活動支援交付金は、森林の現況調査など適切な森林施策に不可欠な地域活動の支援措置として、今、委員おっしゃったとおり、平成十四年度から平成十八年度までの五か年間実施することといたしております。
 本交付金については、地域活動を促進するという直接的な効果に加えまして、森林所有者が森林整備に意欲的に取り組む契機となるなど、森林整備の推進に役立っているものと思っております。
 今後とも、本交付金が森林所有者に積極的に活用され、森林整備の推進が図られるよう、制度の一層の普及に努めてまいりたいと考えております。
 なお、平成十九年度以降の対応につきましては、それまでの事業の実施状況などを踏まえ、改めて検討することといたしておりますが、ちなみに平成十五年の実施状況を見ますと、実施市町村数は千九百八市町村、いわゆる交付対象市町村の八八%を占めておりますし、全交付額百五十三億円、交付想定額の七〇%を占めております。平成十六年の実施見込みでも七五%ということで、非常に高い水準をしております。できるだけ早い時期に一〇〇%に持っていきたいと、そしてその実績を踏まえて次のステップに入りたいと思っております。
 以上です。
#44
○松下新平君 是非ともよろしくお願いいたします。
 次に、緑の雇用についてお伺いいたします。
 政府は、施業の受託を増加させる方向を目指されておりますが、実際に作業を行う組合の作業班員の減少と高齢化が深刻な問題となっております。平成十四年度の作業班員数は二万七千人で、昭和五十五年度の四二%、うち六十歳以上が四四%となっております。このままでは今後の森林管理の担い手が不足するのではないか、山村の活力が損なわれないか懸念されております。
 厚生労働省の緊急雇用対策によって、森林作業員として短期雇用された者が本格的な就業を目指して、技術を習得するために森林組合等で一年間の研修を受けることを応援する緑の雇用担い手育成対策が実施されております。担い手の確保や山村の活性化に資する事業であることから、存続、拡充が望まれております。
 そこで、緑の雇用対策の効果に対する政府の評価を伺います。また、平成十六年度で緊急雇用対策が終了いたしましたが、緑の雇用については、対象者や年数の拡充などをした上で十八年度以降も実施されるべきだと思いますが、政府の方針をお伺いいたします。
#45
○国務大臣(島村宜伸君) お答えいたします。
 林業就業者の減少と高齢化が進む中で、今後の森林整備を着実に推進していくためには、担い手の確保や育成を図っていくことが重要であります。
 このため、厚生労働省の実施した緊急雇用対策により森林作業に従事した者を対象に、緑の雇用担い手育成対策事業を平成十四年度補正予算から実施しておりまして、昨年四月には、研修修了者の九割近くの約二千人が本格就業しているところであります。
 本事業の実施により、都市部から若い家族が定住し、森林作業に取り組んでいる事例も見られるわけでありまして、山村地域の活性化にも寄与しているところでありまして、これらを更に推進したいと、こう思っているところです。
 なお、本事業は平成十七年度予算においても引き続き前年度と同額で実施することとしておりまして、本事業を着実に実施して、これを継続したいと、こう考えております。
 なお、平成十八年度以降につきましてですが、これまでの実施状況などを踏まえまして、今後の担い手対策について検討してまいりたいと、こう考えております。
#46
○松下新平君 御検討よろしくお願いいたします。
 続きまして、この改正案の目玉とも言われる森林環境教育についてお伺いいたします。
 次の時代の担い手を育てる上でも、また森林の価値を理解し、整備の費用負担についても理解ある森林の応援隊を育てるという意味においても、子供たちはもとより、大人を含めた国民に対する森林環境教育は極めて大事だと考えております。実際に森林に足を踏み入れ、森林が体にもメンタルにも良いものであることを実感していただくことこそがそのような理解につながり、やがて地域の森林から生産された木材を使おう、国産材を使おうという行動へとつながっていくことが期待されております。
 宮崎の森林組合系統でも、県民の方々に森林の果たす役割や県産材を使うことが施業の循環を生み、健全な森林の維持につながるということを身を持って体験していくために様々な催物をしております。例えば、森林まつりや巨樹・古木ツアー、木工教室などを開催してございます。
 本改正案では、森林組合の事業として新たに森林環境教育事業が追加されようとしておりますけれども、事業に改めて位置付けることの趣旨及び効果、想定される事業内容をお伺いいたします。
#47
○政府参考人(前田直登君) 今お話もございましたけれども、近年、国民の環境意識の向上、こういったものを背景にいたしまして、ボランティア団体ですとか学校によります林業体験活動、こういったことが増加いたしております。そして、森林の多面的な機能の一つであります教育機能、こういったものに対します国民のニーズも高まっているというような状況にあるのではないかと考えております。これらのニーズに対応いたしまして、今回の改正によりまして、森林組合の事業として、組合員の森林の教育機能を増進させる事業、これを位置付けることといたしている次第であります。
 この森林組合が実施いたします森林環境教育の内容でございますけれども、森林組合の組合員の森林を利用した森林フィールド、林業体験学習施設の整備あるいは森林組合職員のインストラクター派遣、教材作成による森林・林業体験学習の支援、こういったものが考えられるところでございまして、これらによりまして、森林組合における何がしかの収入源の多角化あるいは森林・林業に対します国民の理解、こういったものの促進、これを期待しているところでございます。
#48
○松下新平君 その役割の重要性は共通認識でございます。
 さらに、森林環境教育は小中学校の総合的な学習の時間においても盛んでございます。植林や間伐、炭焼きなどの体験林業、野生動植物の観察などを子供たちに体験してもらっているようでございます。都市部の生徒にとっても、自然と親しむ経験は様々な育ちへの効果があると考えられます。人間形成への影響の大きさという点からも、林野庁と文部科学省とがしっかり連携して推進してもらいたいと思います。
   〔理事岩永浩美君退席、委員長着席〕
 そこで、今後の森林環境教育の推進の在り方について、文部大臣も務められた島村大臣にその考えをお聞かせいただきたいと思います。
#49
○国務大臣(島村宜伸君) 森林など豊かな自然資源や、あるいは伝統文化に恵まれた山村地域において、森林・林業体験活動の機会を広く提供していくことは、子供たちの自ら学び自ら生きる力をはぐくむ上で極めて有効であります。
 これまでも農林水産省は、文部科学省との間に協議機関を設置しまして、農林水産業の体験学習などに関する基本方針の策定とその推進に取り組んできたところであります。
 今後とも、森林環境教育の推進に向けて、文部科学省と一層緊密な連携を持ちまして、これらの実践の推進に努めてまいりたいと、こう考えます。
#50
○松下新平君 是非よろしくお願いいたします。
 続きまして、地域材の需要拡大についてお伺いいたします。
 度々お話が出ておりますけれども、我が林業県の宮崎でも、木を切っちゃいかぬと、環境のために木を残さぬといかぬという声もまだある状況もございます。先ほどから出ておりますように、そういうことがまた材価を下げることになるし、そして、それによって間伐に手が入らなかったりという悪循環でありますので、この理解を更に浸透させるようにしてまいりたいと思っております。
 地元に帰りますと、やはりこの地域材の活用、いろんなところで、ここは使えないかとか、これはどうだろうかという声をたくさんお伺いしております。都道府県段階では総合行政ですので、直接いろんなところに働き掛けて、今ではいろんなところに公共的なものを含めて地域材が使われておりますけれども、まだまだやっぱり国の方ではその声が届かないところも正直あるのではないかなと思います。そういう観点からお伺いいたします。
 森林組合を始めとする林産業全体の基盤強化するためにも、地域材の流通量、需要を増やすことが重要であると考えます。住宅を始めとする建築分野への地域材の活用の方策はどのようなものがあるのでしょうか、お伺いいたします。
#51
○政府参考人(前田直登君) 御案内のように、地域材の大宗は建築用途に向けられております。そういったことで、地域材の利用を進める上で、住宅を始めといたします建築分野への利用の推進、とりわけ重要というように考えている次第でございます。
 このために、森林所有者から住宅生産者まで関係者が一体となった家造りなど、住宅における地域材利用の推進に努めているところでございます。また、地域材を用いてコミュニティーセンターなどの公共施設、これのモデル的な整備を進めるといったようなことで、住宅以外の建築物につきましても木材の積極的な利用を働き掛けているところでございます。
 さらに、農林水産省といたしましても、隗より始めよじゃないですけれども、自ら率先して木材の利用拡大に取り組むということで、十五年八月、農林水産省の木材利用拡大行動計画、策定いたしまして、庁舎の木造化ですとか内装の木質化、そういった推進を図っているところでございます。
 今後とも、関係省庁との一層の連携を図りながら、住宅を始めといたします建築物への地域材の利用促進、これに取り組んでまいりたいというように考えている次第でございます。
#52
○松下新平君 引き続きよろしくお願いいたします。
 次に、地域材の利用を拡大するためには、その品質、お話がありましたように整備、性能が確保されたものを安定的に供給することが必要であると考えております。安定供給に向けた取組はどのようになっているのでしょうか。
#53
○政府参考人(前田直登君) 近年、お話ございましたけれども、住宅に使用されます木材につきましては、品質、性能の安定した乾燥材あるいは集成材、これが求められております。
 このために、農林水産省といたしましても、川上から川下、連携いたしてコスト削減を図りながら、品質、性能の確かな製品、これを安定的に供給する仕組みができるよう支援しているところでございます。また、これに加えまして、乾燥施設ですとか集成材の加工施設など、こういったものの整備も進めているところでございます。
 今後とも、このような品質、性能を確保した木材の安定的な供給を図る取組を通じまして、森林所有者の木材の販売収入あるいは収益性が向上するよう努めてまいりたいというように考えている次第でございます。
#54
○松下新平君 この点の最後に、品質、性能を確保した地域材を安定供給する取組と併せて、その売り先も拡大することが重要でございます。
 地域材の需要を拡大することは、一方で消費者の需要動向を把握する、ニーズを吸収することが必要であると考えておりますが、消費者対策にはどのように取り組んでおられるのか、お伺いいたします。
#55
○国務大臣(島村宜伸君) 地域材の需要を拡大するためには、木の良さやあるいは木材利用の意義について消費者へのやっぱり普及啓発することが重要であるとまず基本的に考えております。
 このため、従来から地球温暖化防止における木材利用の意義などをテーマとしたシンポジウムの実施や、あるいは地域材を利用した住宅フェアの開催などを推進しているところでありますが、その一方において、本年二月には、私以下農林水産省幹部と大手住宅供給業者との懇談会を開催しまして住宅への地域材利用について意見交換を行うなど、そちらの側の言わば関心を喚起するため、あるいは協力を得るための積極的な取組を進めているところであります。さらに、平成十七年度からは、地域材の利用に関するキャンペーンやセミナーの開催など、直接消費者に言わば訴える対策を実施することとしております。
 今後とも、あらゆる機会を通じて、木材、とりわけ地域材の利用について消費者の理解を深めるように努めてまいりたいと、こう考えております。
#56
○松下新平君 もう一点、ちょっと関連して、地元で聞いた話なんですけれども、スマトラ沖地震にこの地域材が有効に活用できないかということをお伺いしております。
 中国への輸出は、先ほど申し上げましたように、進んでいるんですけれども、海外への輸出には様々なリスクも伴います。木材関係の輸出が増加していることに対する政府の評価と輸出促進策についてお伺いしたいんですけれども、ちょっと通告しておりませんけれども、申し上げましたように、スマトラ沖地震、これはいろんな団体からも有効に使えないかという声が上がっていると聞いておりますけれども、その状況とその対応についてお伺いいたします。
#57
○政府参考人(前田直登君) 前段の方で、今、先生海外への木材輸出の話ございましたですけれども、こちらの方も先生の方がよく御存じかもしれませんけれども、近年は逆に、今まで我が国輸入国だったわけでありますが、一部杉の間伐材を中心に中国へ逆に輸出するというようなことで、例えば宮崎県などにおきましても数千立方のオーダーで輸出を開始しているというような状況にございます。残念ながら、中国等の場合、まだまだ杉に対する認識が不足しているというようなこともございまして、そういったもののPR、普及、こういったものに私どもも支援して努めているところでございます。今後とも、そういったものにつきまして、積極的な拡大に努めていきたいというように考えている次第でございます。
 また、今お話ございましたスマトラの災害関係での木材支援でございますけれども、一説には、例えばWWF、世界自然保護基金でございますが、そういったところの報告によりますと、復旧・復興に約八百万立方の木材が必要ではないかといったような話もございます。インドネシアへの木材支援につきましては、同国の方から我が国政府に対しまして木材の提供につきまして要請がある、そしてその要請が妥当であるというように政府として判断されるならば、私ども林野庁といたしましては、国産材の利用、これが我が国の森林整備の推進のみならず、インドネシアの熱帯雨林の適切な保全にも資するということで、積極的に協力してまいりたいというように考えている次第でございます。
 ただ、現時点におきましては、インドネシア政府から我が国に対しまして木材の提供につきましての正式な要請は寄せられていないというように承知しているところでございまして、今後の動静を注意しつつ適切に対処してまいりたいというように考えている次第でございます。
#58
○松下新平君 引き続きよろしくお願いいたします。
 時間も迫ってまいりました。地球温暖化防止森林吸収源対策十か年計画についてもお伺いする予定にしておりましたけれども、先ほど小斉平委員もお触れになりましたこともあります。大切な問題でありますが、次回に譲りたいと思います。
 私の質問の大きな最後の一問をさせていただきたいと思います。それは森林所有者への直接支払制度導入の必要性についてでございます。
 現在は造林、間伐などの各作業に助成が支払われる制度となっております。しかしながら、森林の公益的機能の発揮とコストの平準化、生産性の向上が期待される長伐期施業や育成複層林施業に移行することが目指されている中であって、余り手を掛けなくてよい高齢の森林が増加し、造林面積が小規模となることが予測されることから、現在の補助金制度では森林所有者や施業受託者に対する支援にふさわしくないのではないかと考えております。
 宮崎県では十三年連続で杉素材の生産量日本一を誇っております。これは、森林資源の充実はもとより、林内路網の整備、高性能林業機械の普及、中規模以上の加工工場の立地、さらには消費者ニーズに対応した乾燥材生産の増加など、官民一体となって長い間取り組まれてきた結果でもあります。しかしながら、やはり価格の低迷等によって林業経営は厳しく、特に間伐は採算が合わない場合も多いのです。このように、有数の林業県であっても苦しいという状況が我が国の産地の実態であります。もちろん、国産材の需要拡大策を図って材価を向上させることで事態が幾らか好転するかもしれませんが、今から本格的な取組を始める地域において取組の効果が出るまでに何年掛かるか分かりません。
 そこで、私は、冒頭に申し上げました七十兆円、日本の国家予算にも匹敵するこの多面的機能という外部効果を生み出している森林の造り手たちに一定の施業条件を義務付けた上で直接支払をするべきではないかと、こう思うわけであります。日本林業経営者協会なども直接支払の導入を提言しておられます。
 政府は直接支払の導入についてどのような見解をお持ちなのでしょうか。是非導入に向けて検討をしていただきたいと思うのですけれども、大臣の御答弁をお願いいたします。
#59
○国務大臣(島村宜伸君) 一ヘクタール以上の森林を保有する森林所有者のうち、林業によって家計の六割以上を賄う森林所有者は全体の一%未満にすぎません。収入を林業所得に依存している者はごく一部という状況にあるわけであります。
 また、林業は生育期間が非常に長期にわたりますので、生産活動に伴う所得も必ずしも毎年発生するとは限らないことから、直接支払制度の言わば手法がなじみにくいという面も実は持っているわけであります。
 このように、林業は他産業とはちょっと体質が異なるということから、この特性に応じて、直接所得支払の導入についてはやはり慎重に検討する必要がありますので、いろんな角度から今その検討をしているところでございます。
#60
○松下新平君 本日は、この森林組合法改正に関して、基本的な考え方から今後の取組までお伺いしてまいりました。地球温暖化防止については残してしまいましたけれども、また次回に譲りたいと思います。どうぞ、お取組、よろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。
#61
○谷合正明君 公明党の谷合正明です。
 まず、私から初めに、国産材の安定供給のために森林組合のマーケティング能力をいかに側面支援していくか、そのことについてお伺いさせていただきます。
 先月の二十二日に国産製材工場の大手二十七社が集結しまして、国産材製材協会が設立されました。含水率や強度等を明示しました品質、性能の明確な製品をプレカット工場や住宅メーカー等に安定供給しまして、国産材のシェアを拡大する、それがねらいの一つだと聞いております。この二十七社には私の地元の岡山からも複数参加しております。また、その協会の会長も岡山のメーカーの会長だということでございます。そういうわけで質問するわけではないんですけども、この二十七社の年間の原木消費量は国産原木消費量全体の一割を占めております。乾燥材につきましては同じく四分の一を占めております。森林組合サイドも、このような大規模な需要者に対しまして素材を安定供給していくことが今後必要になってくるわけであります。
 そこで、今回、森林組合法の法制度で規制を様々緩和するわけでございますが、しかしながら実際にそれを生かしていくのも森林組合でございます。このように、森林組合、先ほど話も出ておりますけども、販売面で濶達な組合がある一方で、常勤理事のいない組合が過半数を占めていると。そういう現状もありまして、地域によってはマーケティングあるいは営業活動を行う余裕がない組合が多いのではないかと心配されるわけでございますが。
 そこで、今回、政府としまして、森林組合の販売能力等につきましてどのように評価しており、また、質問が若干重複するかもしれませんが、販売能力等の向上のために人材をどのように育成していこうとするのか、その点について伺います。
#62
○政府参考人(前田直登君) 御案内のように、森林組合、我が国の森林整備の中核的な担い手でありますが、国産材の供給という面におきましても重要な一角を担っているところでございます。
 このような国産材の安定的な供給を図っていくというためには、やはり一定のロットを確保するとともに、製材業者あるいは中小工務店などいわゆる川下の木材の需要者の動向を踏まえまして、それに対応した的確な販売を行っていくということが重要であるというふうに考えております。
 このため、今回の改正案におきまして、木材販売の員外利用制限の緩和を図る、あるいは製材業者や中小工務店などの准組合員資格の付与、こういったことを行うこととしているわけでございまして、川上、川下の連携がより進むんではないかというように考えている次第でございます。
 また、今お話ございましたように、このような木材の販売に当たりましては、人材の育成、経営能力の向上を図るということが大変重要であるというように考えておりまして、このための研修あるいは経営指導、こういった取組の強化に努めてまいりたいというように考えております。
#63
○谷合正明君 木材業者等がその准組合員になることによって得られる効果もあるということで、しっかりそういった効果が発揮されるように十二分に施策を展開していただきたいと思います。
 そこで、人材ということで新規就業者のことにつきまして質問をさせていただきます。
 先ほども話がありましたが、この林業就業者は激減をしております。森林組合におきましても作業班員が減少しまして、高齢化、半数が六十歳以上ということで、そういう現実がございます。私も、昨年、この現実を目の当たりにしたのは、風倒木の処理をいかに進めるかということについて現場に入ったときに、いろいろな施策は講じられるんだけども、結局、森林組合、組合員が不足していて手が回らないと、そういう現実、直面したわけでございます。
 しかし、一方で、私のような若い世代で林業に対するあこがれというものが非常に高まっております。Iターン、また、あるいはJターン、他産業からの転職者を中心に新規の林業就業者というものは増加傾向にあると聞いております。また、林業従事者だけでなく、森林ボランティアといった、そういうすそ野もかなり広がっております。
 平成十三年の農林水産省の調査によりますと、この新規就業者の九割が就業先の経営基盤の強化を通じた通年雇用化、あるいは社会保険への加入促進、技能の早期習得等に対する支援を望んでおります。言わずもがな、この林業というのは非常に高度な専門経験を要するものでございますし、また危険度もかなり高いものでございます。そういったIターン・Jターン者が山村に定着して林業を続けていく上で重要なことは、山村全体でそういった新規就業者の不安、戸惑いといったものをどう解消していくかということが大事ではないかと思います。
 そこで、新規就業者数の推移と定着率につきまして、新規就業者を増加、そして定着させるために森林組合が果たすべき役割について、まずお伺いします。そして、山村全体で必要なハード、ソフトの受入れ対策についてどのように進めていくのか、その方針について伺います。
#64
○政府参考人(前田直登君) お話ございましたように、森林の多面的な機能、こういった機能を持続的に発揮させていくという上でも森林を適切に保全整備するということで、その担い手として新規就業者の確保、そしてその定着というものは大変重要というように認識いたしております。
 このために、平成十四年度補正予算から緑の雇用担い手育成対策事業、これを実施いたしまして、林業の担い手の確保、育成に努めているところでございます。
 こういった中で、例えば和歌山県などにおきましては、都会から三十代の若夫婦と子供さんが入ると、そういって山村自体がまた活性化していくというような場面も見られるわけでございます。そういった中で、近年、新規就業者につきましては二千名強であったものが、平成十五年度には四千三百名余りということで大きく増大したというような状況にございます。そして、そういった中で、今、森林組合のお話ございましたけれども、我が国の森林整備の中核的な担い手でございます森林組合、この緑の雇用におきましても研修生の八割を受け入れるといったようなことで、林業の新規就労者全体の中でも七割が森林組合に就職いたしておりまして、今後とも森林組合が新規就業者の確保、育成に積極的に取り組まれていくことを期待しているところでございます。
 そしてまた、これらの新規就労者等林業の担い手の定着に向けまして、今お話もございましたけれども、いろいろ就労状況の改善、就業環境の整備、こういったものを図りますと同時に、山村の居住環境の整備、こういったものを推進していくことが重要というように考えておりまして、さらには山村地域で森業、山業といったような新たな産業おこし、こういったものも含めまして就労の場を確保していく、さらに生活環境改善のためのいろんな施設整備、こういったものにも取り組んでいくというようなことで鋭意推進を図っているところでございます。
#65
○谷合正明君 続いて緑の雇用対策について質問する予定でございましたが、先ほど出ております。是非、平成十八年以降も引き続き継続していただけるように要望をさせていただきます。
 次に、森林組合の合併につきまして質問をいたします。私もその森林組合の合併につきまして、合併促進について、今後の対応について伺う予定でございましたが、この件につきましても松下委員の方からございましたので、質問を飛ばします。
 子会社につきまして質問をさせていただきます。森林組合の子会社につきまして、今回の改正案で、組合財務の透明性を確保し行政検査を充実させるため、行政庁の報告徴収や検査の対象にこの組合の子会社を追加することとしております。その子会社等の報告徴収や検査については、特に必要があると認めるときはその必要の限度においてのみ認められると書いてあります。
 この本改正案で新たに対象となった森林組合の子会社は、今、全国で五十三あると。木材製造、土木関連等となっております。この子会社につきましては一部ペーパーカンパニーとして利用されたり、あるいは赤字体質によりまして親会社の経営を圧迫するといった問題も一般的に見受けられるところでございます。
 そこで、森林組合の事業、経営にとりましてこの子会社はどのように位置付けられるべきなのか、そのことについてお伺いいたします。
#66
○政府参考人(前田直登君) 森林組合の子会社につきましては、建築ですとか土木、造園、製材加工など、こういった事業を行っているわけでございまして、その設立あるいは運営、基本的には個々の森林組合の自主的な経営判断にゆだねられております。
 このような子会社によります事業の拡大、これにつきましては、組合員ですとか地域のニーズに応じた事業の実施を通じまして、組合員の利益の増進に資するといった反面、いわゆる親会社になります森林組合の経営、これに影響を及ぼすということから、子会社の経営の健全性、これの確保には十分配慮していくことが必要というように考えている次第であります。
 このため、今回の改正案におきましては、子会社の業務・会計状況につきましても、森林組合の経営に密接に関係しているということから、その当該子会社の経営悪化、これが親会社とも言うべき森林組合の経営の悪化を招くおそれがあると、そういった場合など特に必要があると認めるとき、そのときには行政庁による検査等が行えるようにするものでございます。
#67
○谷合正明君 続きまして、話題を国産材のラベリングにつきまして、その話題を変更しまして質問に移らせていただきます。
 先日、昨日ですけれども、報道で「国内産木材に生産履歴」という見出しの記事を読みました。林野庁は、公共事業などに活用するために政府が調達した国内産木材に生産地などを明示する履歴制度を導入する方針を固めたと。海外で計画以上に樹木を切る違法伐採による木材を流通から排除するシステム開発を進めているが、政府調達でその輸入材だけにそれを、合法性を求めるのは不公平だということでそういう判断したと、そのように書かれているわけでございます。
 私は、以前、違法伐採について質問をさせていただきました。このときはこの国内のラベリングにつきましては質問していませんでしたが、このラベリングについては本当に今後の重要な施策であると、私も賛成の意を表するものでございます。
 この違法伐採対策のみならず、このラベリングによる履歴制度が国産の木材の生産地を明確にし、国内産の需要拡大につながるのではないかと、私はそのように期待をしているわけでございます。そして、何よりも日本の山、その木材を適切に使う、消費していくことが日本の山の環境を守ることができる、そういうメリットも私は期待をしているわけでございます。
 そこで、改めましてこの国産材のラベリングに対する考え方を伺います。国産材にラベリングすることが、国産材を消費していくことが国民にとってどういうメリットがあるのか、林野庁の見解をお伺いいたします。
#68
○政府参考人(前田直登君) お話にございました国産材のラベリングの問題でございますが、近年、環境ですとか安全、健康、こういったことに対します消費者意識が高まっておりまして、言わば木材製品につきまして原産地ですとか加工方法、こういった情報を求めるという消費者の声が高まっているところでございます。こういった中で、国産材の需要を拡大していくというためには、こうした消費者のニーズに適切に対応し、消費者が木材、特に国産材を選択できるよう促していくことが重要というふうに考えております。
 こういった中で、林野庁といたしましても、平成十五年度から表示すべき内容や供給体制などを検討いたします業界の自主的な取組、これを支援してきたところでございまして、このような取組を踏まえまして、本年三月三十日でございますが、木材関連業者から構成されます木材表示推進協議会、これが設立されたところでございます。これを受けまして、業界におきましては平成十七年度から自主的なラベリングに取り組むということにしているところでございまして、このためのパンフレットの作成ですとか配布、そういった普及につきまして私どもも支援してまいりたいというように考えている次第でございます。
 今後とも、消費者ニーズに対応いたしましたラベリング木材の流通の促進が図られるように私どもといたしましても努めてまいりたいというように考えている次第でございます。
#69
○谷合正明君 近年は、そのラベリングの話でございますけれども、国産の木材、木造注文住宅を注文したい、その需要拡大がございます。産地ブランド、地材地消の取組も地方自治体によって熱心に行われると、地方自治体だけじゃなくてNPO等によりましても非常に活発に行われているところでございます。国内の木材の地材地消を進めるために、とりわけ川下のグループに対して、私は今後支援をしっかりしていくべきではないかと思います。
 そこで、その支援策につきまして、まずいわゆる地域材利用の促進方策につきましてお伺いいたします。
#70
○大臣政務官(加治屋義人君) 地域材の需要の大部分は建築業でございまして、地域材の利用を進める上で住宅建築への利用の推進は大変重要なことだと思っております。
 このために、農林水産省としましては、森林所有者から住宅生産者までの関係者が一体となった家造り、地域材を低コストで安定的に供給できる体制づくりなど、住宅における地域材利用の推進に努めてきているところでございます。
 また一方では、地方自治体においても、地域材の地産地消を推進するために低利融資や柱材の提供など地域材を活用した住宅建設促進への取組が行われておりまして、最近大変成果を上げてきているのも事実でございます。これらに対して特別交付税措置が講じられているところでございます。
 今後とも、関係省庁と連携をしつつ、住宅における地域材の一層の促進に努めてまいりたいと思っております。
 また、先ほど島村大臣からお話ありましたけれども、先般、大臣の肝いりで住宅メーカーをお招きをされまして、国産材の利用拡大を何としても協力をしてほしいと、こういう会をつくっていただいて、私ども、その場に出させていただきましたけれども、感じましたことは、やはりそれを各都道府県ごとに都道府県自らがこういうこともやっていくことも必要だよね、そういうことを感じておりますので、都道府県に対してもこういうPRをさせていただきたいと思っております。
#71
○谷合正明君 その関係省庁との連携ということで現場の方から話があったのは、木材を切ってから製材所まで届けるのは林野庁と、製材所から住宅、そこは経済産業省でやっていると、住宅は建てるのは国交省が面倒を見ている、その縦割りの弊害を本当になくしてほしいと。特に、今、国交省辺りが、この木材に関して言えば、国産材に関して言えば本当に頑張っていると。私は農林水産省こそがこれを本当にしっかりリードしていただきたいと、日本の山を守っていただきたいと思っております。
 次に、森林整備の負担につきましてお伺いいたします。全国の自治体におきましては森林整備の保全のために県民税に五百円を上乗せするという動きが目立っております。二〇〇三年四月に全国で初めて導入した高知県、私の岡山県でもこの四月からおかやま森づくり県民税というものが導入されました。
 そこで、時間もございませんので、まずこの各自治体の森林整備の目的税をどれだけ、法定外の目的税がどれだけ進んで検討されているのかという状況と、そしてこの自治体の動きに対する評価、政府の評価を率直に伺います。
#72
○政府参考人(前田直登君) お話にもございましたけれども、現在、各都道府県におきまして森林整備のための財源を確保する独自課税についての取組が見られるところでございます。平成十五年には高知県で、これも住民税に一律五百円上乗せしというような形でやっているわけでございますし、また、今お話ございましたけれども、平成十六年には岡山県で、またさらに本年の四月からは鳥取県など六県で導入されているところでございます。来年度には福島県など四県で導入予定というように承知しておりまして、さらに北海道など二十七都道府県におきましては現在検討が行われているというような状況にあると承知しております。
 このような地方自治体におきます取組、この動きにつきましては、今後の森林吸収源対策を推進する上でも国民的な理解の促進、あるいはその支援意識の醸成につながるということで評価しているところでございます。
#73
○谷合正明君 最後に、大臣に伺います。
 このように地方の自治体では、この森林を守るといった動きが非常に活発になっております。一方で、国の方では、環境税の導入の議論がなかなか進まないといった現実もありますが、こういった地方自治体でここまで頑張っている、二十七都道府県で検討中でもあるという話でありましたが、最後に森林吸収源対策として環境税をどのように使う、それよりも環境税導入に対する決意を大臣に最後にお伺いしたいと思います。
#74
○国務大臣(島村宜伸君) お答えいたします。
 森林は地球温暖化を防止する上で重要な役割を果たしておることは論をまちませんが、京都議定書では、我が国の温室効果ガス削減目標六%のうち、森林による吸収量として三・九%分を計上することが認められております。
 この吸収量を確保するため、農林水産省としては、平成十四年に地球温暖化防止森林吸収源十か年対策を策定いたしまして、健全な森林の整備保全あるいは緑の雇用対策など総合的な取組を進めているところであります。
 しかしながら、現状の森林整備水準で今後とも推移した場合、森林の言わばCO2吸収量は二・六%程度と見込まれまして、目標とする三・九%の吸収量の達成は難しい状況にあります。
 このため、一般財源はもとよりでありますが、環境税などの安定的な財源の確保が必要と考えており、その実現に向けてこれからも積極的に取り組んでいきたいと、こう考えております。
#75
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。
 京都議定書達成のためにこの森林の二酸化炭素吸収目標で三・九%掲げられると。森林環境保全がかつてなく重要な課題になっているわけですけれども、しかし、その重要な役割を担っている現場の体制は非常に脆弱で、施業も進みにくい実態があります。
 例えば、市町村に森林整備計画策定など権限移譲がどんどん進んでいるわけですけれども、自治体はどこも人員削減で、林業専任ではなくて農業や商工業の担当と兼任で対応に当たらなければならないと。現場の森林組合にとっては担当者が必ずしも林業に詳しいわけではないということで、作業の流れがスムーズにいかないというような声も聞かれて、寄せられているわけです。こうした市町村の実態に林野庁として現場の研修強化にどのように対応しているのか、まずお答えください。
#76
○政府参考人(前田直登君) 確かに市町村の林務行政の体制、必ずしも万全でないという状況にあることは承知いたしておりますが、一方では、こういった森林の持っています多面的な機能、これを高度に発揮させていくというためには、特に地域に密着した行政機関であります市町村、この役割というのは大変重要であるというように認識いたしております。
 ちなみに、例えば森林計画制度におきましても、地域のマスタープランであります市町村森林整備計画、こういったものの策定、これが市町村に行われているわけでありますし、またこういった森林所有者の作成する森林施業計画、これを認定し、その達成に向けて普及指導を行うという重要な役割を担っているわけであります。
 そういった状況の下で、林野庁といたしましても、市町村森林整備計画制度のパンフレット、あるいはその担当者のための手引書、こういったものを作成いたしまして、市町村の担当者に対しまして制度の普及に努めているところでございますし、また、都道府県におきましても実務的なマニュアルの作成あるいは研修の実施、こういったことを通じまして市町村の担当者に対する指導あるいは能力向上、こういったことに努めているところでございます。今後ともこれらの一層の推進に努めてまいりたいというように考えている次第でございます。
#77
○紙智子君 北海道では市町村の指導に当たる林業改良指導員は年々減っていまして、二〇〇〇年に百五十九人だったのが、二〇〇四年には百四十五人と。だから、五年間で十四人減っているわけです。国が研修強化の掛け声を掛けても、現場の指導も手薄にならざるを得ない状況にあるわけです。
 さらに、今、三位一体改革ということで、この指導員の人件費の一般財源化が懸念されていると。ここはやはり国庫負担を堅持すべきじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
#78
○政府参考人(前田直登君) 御案内のように、林業普及指導事業につきましては、従来より交付金、こういったものを通じて進めてきたわけでありますが、昨年、十六年でありますが、十一月二十六日の政府・与党合意、いわゆる「三位一体の改革について」でありますが、これに基づきまして、平成十八年度からは林業普及指導員の人件費につきまして一部を残して税源移譲するということにされたところでございます。
 ただ、しかしながら、こういった形で一般財源化が行われましても、一つには森林法に基づきます林業普及指導員の必置規制、これは残していただいているわけでございまして、必要な事業の実施、これが法制度上は一定程度担保されていると。また、人件費につきまして、その時々の事情ですとか政策ニーズ、こういったものに対応して国として判断によって配分していく部分、こういったものにつきましては残すことといたしておりまして、さらに活動費については従前どおり国からの交付金という形で残ることになっているところでございます。
 今後とも、国と地方の連携の下で必要な事業の推進、これが図られるように努めていきたいというように考えている次第であります。
#79
○紙智子君 地元で聞きますと、林業を本当に町づくりの柱に据えようといって森林組合から商工会から町からもう一体になって、一丸となって努力をして、例えば間伐材の活用の工夫だとか地産地消で積極的な取組を行っているところでも、今年度の造林事業費というのは、昨年台風が軒並み来たというのもありまして、風倒木の処理に回る額が相当やっぱり多くて、通常の植林や下刈りや除間伐などのこの一連の保育や間伐事業に回る額というのは逆に減っているという実態にあるわけですよね。組合への委託事業費も昨年から今年にかけて二割以上減額されていると。その前年も減少だったんで、もうこの三年間、大きく減少している、減額しているんだということなんですね。
 木材の価格は低迷していて採算性も悪くなっている中で、この森林整備事業は、施業受託を柱とする造林の補助金に辛うじて支えられているというのが実態なわけです。自助努力を続けてはいるんだけれども、やっぱりもっと国としても力を入れてほしいと、予算を抜本的に増やしてほしいというのが地元の関係者の声です。是非、この声を聞いて、増額すべきだということを指摘しておきたいというふうに思います。
 それから、この点で抜本的な見直しが必要だというふうに思うのは、やっぱり大規模林道の問題なんですね。前回も質問したことがありましたけれども、それで今日は地図も配付しています。北海道でも滝雄・厚和線、それから平取・えりも線、置戸・阿寒線の三つの路線が事業の必要性を問われているわけですけれども、今日はそのうちの平取・えりも線のうちのこの様似―えりも区間についてお聞きしたいと思います。
 ここは二〇〇一年から建設を着工しているわけです。様似―えりも区間ですね。これは大規模林道事業の見直しの一環として事業評価システムで見直しをして、期中評価が二〇〇三年に行われて、事業継続が適当というふうになっているわけです。
 まず、この区間の総事業費と進捗率がどうなっているかということを伺います。
#80
○政府参考人(前田直登君) 大規模林道、今現在、緑資源幹線林道ということで正式名称になっているわけでありますが、これの平取・えりも線の様似―えりも区間でございますが、ここにおきます十六年度末の進捗状況でありますが、延長にいたしまして計画延長十四・一キロ、これに対しまして完成延長が一・〇キロメートルで、進捗率は七%であります。また、事業費の方でございますが、計画事業費九十二億一千五百万円に対しまして実績事業費六億三千五百万円ということで、これも同様、計画事業費の七%となる見込みでございます。
 このような進捗率になっておりますのは、今お話もございましたけれども、平成八年度に事業を着手したものの、環境保全調査、これを実施いたしますとともに、事業の再評価結果を踏まえまして計画路線の大幅な変更、こういったことがありまして、環境保全に配慮して慎重に事業を進めてきた、そういった結果によるところが大きいというように考えている次第でございます。
#81
○紙智子君 今、進捗率七%で距離は一キロということです。
 地元に聞きますと、昨年一年間の進捗率、進捗状況は三百メートルぐらいということだったわけです。まだ着手したばかりで、二十年掛かってできるかどうか分からないと、もしかするともっとずれ込むかもしれないというふうにも言われているわけです。しかも、事業目的は林業を中心とした地域振興というふうになっているわけですけれども、この様似―えりも区間の周辺というのは道有林なんですね。北海道は、二〇〇二年の条例でこの道有林については木材生産自体をやめているわけですね。大規模林道そのものがこれ必要ないんじゃないでしょうか。
#82
○政府参考人(前田直登君) 大規模林道、いわゆる幹線林道でありますが、この作設につきましては地元からも強い要望を受け、また今お話がございました道庁の方からも強い要望を受け、そういった中で実施しているものでございまして、確かに北海道の道有林、かなり公益林の方にシフトということにはなっているわけでありますが、そういった中でもやはり必要な間伐なり保育、手入れ、こういったものはやっていく必要があるわけでございまして、大規模林道の必要性がなくなったということではないというように理解いたしております。
#83
○紙智子君 強い要望がって言うんだけれども、どこから上がっているのかなというふうに思うわけですけれども、何も大規模林道でなくても一般林道で十分なわけですよ。この地図を配らしていただきましたけれども、ここに、この国道に沿って造られようとしていて、平取区間というのは既に台風十号のときにはもう各所で崩れてしまって、また直さなきゃいけないという状況になったわけですよね。
 それで、林野庁は林業の振興のためだと言うんですけれども、えりもの住民の皆さんはこの区間については林業のためだという認識はなくて、専らこの台風とか大雨とかそれから強風に弱い太平洋側のところというのは黄金道路と言うわけですけれども、ここのところが非常に危ないということで、災害時の迂回道路ということで何とかしたいというのがあったわけですよ。
 しかし、これも状況が大きく変化していまして、資料の地図で見ますと、今年二月に国道の三百三十六号線、目黒―庶野間に二つトンネルができたんです。それからその北部に一つ造られて、合計で三つの新しいトンネルが全線二車線で完成をしたわけですね。波をしょっちゅうこの道路かぶるということだったんだけれども、越波対策も取られたということで、大雨や高潮の影響はかなり回避できるようになったと。で、広尾に行けるルートが確保されたということで言っているわけですね。だから、本当に切実だったトンネルができたことで、住民はもう迂回路は必要ないというふうに言っているわけです。
 これ以外に、その図で見てもらったら分かるように、これにちょうど並行して黒い線で書いてあるわけですけれども、これ国道三百三十六号線と並行に内陸部を走って、道がやっている森林基幹道えりも線なんですね。これも完成が間近で、内陸部あと四百八十メートルばかり残すだけになっていて、北海道としては、平成十九年の完成なんだけれども、もっと早めてやるというふうに言っているわけです。これも林業と生活の活用に使うということで、この上まだ必要なのかということなんですけれども、いかがですか。
#84
○政府参考人(前田直登君) 最初にちょっとお話し申し上げておかなきゃいけないんですが、この様似―えりも区間、この大規模林道といいますか幹線林道、一般的には七メートル、全幅七メートル完全舗装ということなんでありますけれども、この区間につきましては、いろいろ自然環境上の問題等々もこれあり、そういった中で再評価の意見等も受けまして、五メートルということでやっているわけでございまして、そういう意味では、一般の林道と極端に大規模になっているというものではございません。
 また、確かに御指摘のように、広域基幹林道、お話にありましたのは広域基幹林道だと思いますが、こういった広域基幹林道で代替するという性格ではなくて、この幹線林道、大規模林道でありますが、それとこの広域基幹林道がまたつながれていく、そういったことによりまして、地域としての路網のネットワーク、こういったものの形成が図られていくというものであろうというふうに理解いたしております。
 それともう一点、確かによく波浪等によりましてここのところが通行不能になるという話があったわけでありますが、何もその避難といいますか、退避だけのためにこういった道路をやっているわけじゃなくて……
#85
○委員長(中川義雄君) 時間が来ておりますので、端的にお答えください。
#86
○政府参考人(前田直登君) 全般的にそういった林業の振興、地域振興、併せてそういったものにも資するということでやっているものでございます。
#87
○委員長(中川義雄君) 時間ですよ。
#88
○紙智子君 あともう一点、大臣に聞かなくちゃいけないんですけれども。
#89
○委員長(中川義雄君) 時間ですから、これで終わらせていただきたいと思います。
 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 森林組合法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#90
○委員長(中川義雄君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#91
○委員長(中川義雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時二十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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