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2005/02/01 第162回国会 参議院 参議院会議録情報 第162回国会 総務委員会 第2号
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2005/02/01 第162回国会 参議院

参議院会議録情報 第162回国会 総務委員会 第2号

#1
第162回国会 総務委員会 第2号
平成十七年二月一日(火曜日)
   午後三時四十六分開会
    ─────────────
   委員の異動
 二月一日
    辞任         補欠選任
     芝  博一君     高橋 千秋君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         木村  仁君
    理 事
                世耕 弘成君
                森元 恒雄君
                山崎  力君
                伊藤 基隆君
                山根 隆治君
    委 員
                荒井 広幸君
                景山俊太郎君
                椎名 一保君
                二之湯 智君
                長谷川憲正君
                山内 俊夫君
                吉村剛太郎君
                犬塚 直史君
                櫻井  充君
                高橋 千秋君
                津田弥太郎君
                内藤 正光君
                藤本 祐司君
                水岡 俊一君
                弘友 和夫君
                山本  保君
                吉川 春子君
                又市 征治君
   国務大臣
       総務大臣     麻生 太郎君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  山本  保君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        高山 達郎君
   政府参考人
       総務省自治行政
       局選挙部長    久保 信保君
       総務省自治財政
       局長       瀧野 欣彌君
       総務省自治税務
       局長       板倉 敏和君
       財務省主計局次
       長        勝 栄二郎君
       厚生労働大臣官
       房審議官     岡島 敦子君
       厚生労働大臣官
       房審議官     中島 正治君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    小島比登志君
       厚生労働省政策
       統括官      井口 直樹君
       国土交通省総合
       政策局長     丸山  博君
       国土交通省住宅
       局長       山本繁太郎君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○平成十六年度分として交付すべき地方交付税の
 総額の特例に関する法律案(内閣提出、衆議院
 送付)
    ─────────────
#2
○委員長(木村仁君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、芝博一君が委員を辞任され、その補欠として高橋千秋君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(木村仁君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成十六年度分として交付すべき地方交付税の総額の特例に関する法律案の審査のため、本日の委員会に総務省自治財政局長瀧野欣彌君、総務省自治税務局長板倉敏和君、総務省自治行政局選挙部長久保信保君、財務省主計局次長勝栄二郎君、厚生労働大臣官房審議官岡島敦子君、厚生労働大臣官房審議官中島正治君、厚生労働省社会・援護局長小島比登志君、厚生労働省政策統括官井口直樹君、国土交通省総合政策局長丸山博君及び国土交通省住宅局長山本繁太郎君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(木村仁君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(木村仁君) 平成十六年度分として交付すべき地方交付税の総額の特例に関する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○櫻井充君 民主党・新緑風会の櫻井でございます。
 本題に入る前に、二つ、まず一つは市町村合併に伴っての選挙区割りの話と、それからもう一つはNHKの問題についてまず質問をさせていただきたいと、そう思います。
 まあ各地域でも同じ実情かと思いますが、お手元に資料を配らせていただいておりますが、我が宮城県でも市町村合併が進んでおります。恐らく衆議院のこれに伴って区割りも変わってくるんだろうと思いますが、もう一方で県議会のその選挙区割りをどうしてくるのかという議論をきちんとしていかないといけないんだろうと、そう思っています。
 といいますのは、現在の県議会の区割りというのは、公職選挙法の中の十五条に規定されているからです。で、お手元の資料にありますとおり、元々その、例えば古川市というのが北の方の、ちょっと若干真ん中の辺りにあるかと思いますが、そこを中心に合併して今度、大崎市というのができます。この古川市というのは、選挙区でいいますと宮城四区でございまして、その左手上に玉造郡と、この岩出山、鳴子町も今度一緒になりますが、ここは宮城六区の選挙区でして、それから古川市のわきにあります田尻町というところがあるんですが、ここは旧五、これは宮城五区の、済みません、失礼しました、宮城五区の選挙区でございまして、こういったその四区、五区、六区の選挙区が集まって一つの市になってしまう。このままもし選挙を、例えば県会議員の選挙を行えるのかどうかという問題点がございます。
 で、一方、先ほど申しましたその公職選挙法の十五条の中に、元々その選挙区の規定は、郡と市を中心に考えなさいということがうたってあるだけではなくて、もう一つは強制合区とそれから任意合区というものを定めています。ところが、この任意合区のところが、要するに融通が利かないために、一人区の合区は可能なんですけれども、二人区、三人区の合区というのが難しいと。そういうこともあって、これは地元の県会議員の方々、これは与党、野党を問わずですが、もう少しこの公選法の見直しを図ってくれないだろうかと。特にもう少しその県、これは県の問題ですから、県議会の方でなるべくきちんとした形で自分たちで決められるような制度設計にしてくれないだろうかと。そして、こういうその市町村合併に伴っていろいろ区割りを考えなければいけない時期なので、この公選法そのもの自体を考え直した方がいいんではないかなと、そういうふうに思うんですが、いかがでございましょうか。
#7
○国務大臣(麻生太郎君) 今、この宮城県の例を引かれましたけれども、これは宮城県に限らず、他県にもいろいろこの種の話はございます。
 今御指摘のありましたように、公職選挙法の第十五条のところに書いてあるんですが、「郡市の区域による。」と書いてあるところが十五条の第一項に書いてあるんですが、いろいろ例外もありますんで、その他、議員一人当たりの人口っていうやつが半分に達しないときはという条項があって、いろいろそこで変えてもいいということになっておるんですが、今御指摘のありましたように、これはなかなか、御自分たちの選挙区の話なもんですから、まあ、国会議員の選挙区の区割りのときもえらい騒ぎになったのと同じように、やっぱり区の方、県もやっぱりこれは大変な騒ぎになるというのはもう事実です。
 そういった意味で、これはやれることになっているんですけれども、なかなか御当人たちの御理解が、なかなか話が付かないとか、これ言っても、あとそれから、とにかく取り急ぎこのままでいこうとか、大体そういうところで、これまでもこういった話がいろいろあっておりますんで、私どもとしてはこれはいろいろ、この四月になりますと一応、今、三千百ありましたものが大体二千三百十三かな、今。たしか、大臣署名が終わったところでそれぐらい行っておりますんで、まあ四月以降、大体二千前後のところまでに一応町村合併というのは進むであろうと思っておりますので、それがそこそこ落ち着いた段階で、もう一回ちょっとこれは検討してみる必要があるのではないかと、私どももそう思っておりますんで、改めてちょっと検討、御相談させていただけることになるんだと思っております。
 ただ、これはもう本当に宮城県の県民性じゃなくて、これは全国皆難しいです。これはえらいいろいろお見えになりますんで。
#8
○櫻井充君 おっしゃるとおりでございます。ありがとうございました。是非検討していただきたいと、そう思います。
 要するに、ルールはルールです。その後にまた、今大臣おっしゃっていることは運用上の問題だと思うんですね。つまり、県議会の方々のそれこそ皆さんの考えがありますから。ただし、これは運用上の問題であって、我々がやらなければいけないことは、運用を考えるということではなくて、ルールだと思っておりますので、是非検討いただきたいと思います。
 それから、もう一点だけ補足させていただきますと、この郡と市という考え方ですが、これだけ市町村が合併してしまうと、ほとんど郡というのが存在しなくなってまいります。県の職員の方々にお伺いしても、行政区割りとしての郡の意味というのはもうほとんどないだろうというようなお話もございましたので、ここのその郡、市を元々の基準とするというようなこと自体もこれからの中ではあっていかないんではないのかなと、そう思っています。
 個人的に言わせていただければ、もう本当に、この議員の定数やその区割りというのは条例で定めると一言決めてしまえば、あとは県の方で、県会議員の皆さんやそれから県知事さんを含めてやっていただければいいんじゃないのかなと、そう思っております。
 それから、次にNHKのことについてちょっとお尋ねしたいと思います。
 これは、私だけではなくて、恐らく多くの国民の方が、海老沢さんが、顧問をお辞めになりましたが、顧問になられるということを聞かれたときに唖然としたのではないだろうかと。つまり、NHKというのは変わったように見えて全く何も変わっていなかったんじゃないのかなと、そういうふうに思っています。
 そこで、まず一つお伺いしたいのは、顧問という方、で、もう一つ、もう一点申し上げますと、私は、これは個人的な感情かもしれませんが、海老沢さんが顧問に就任されて、例えば、もうお辞めになりましたが、我々の受信料がその人のための給料に支払われるんではとてもその受信料を支払う気になりません。この話をNHKの方に言ったら何て言われたかというと、これは決まり事ですからちゃんと払ってくださいよと笑いながら言うわけですよ。
 でも、そうじゃないと思うんですね。まず、今回のそういう人事をやったことに対して、まず謝罪されてですね、謝罪されて、これからはきちんとやっていきますから、これ決まり事ですから受信料払っていただけませんかというふうに出てこられるんなら分かりますが、そうじゃなくて、昨日もレクを取りに来た方が、私が総務省の方と話をしているときに、その人とこちゃこちゃこちゃこちゃしゃべっているんですよ、このNHKの職員が。だから、こういう態度で臨まれたんでは、とてもじゃないけれども、何にも変わっていないんじゃないのかなと、そういうふうに思っています。
 そこで、まずお伺いしたいのは、NHKにとって顧問ということがまず必要なのかどうかということと、顧問の給料というのは一体幾らで、例えばその顧問の方が秘書を雇っているのかとか、それから車はどうなっているのかと、その辺のところについて教えていただきたいと思います。
#9
○国務大臣(麻生太郎君) 今のお話を伺って、いろいろ問題点があることは事実なんだと思うんですが、まず最初に、NHKのこれ顧問の話なんで、これは正直言って私どもの、顧問というのは役員じゃありませんからね、少なくとも直接人事に介入する立場に私どもはありませんし、加えて、これ役員じゃありませんので、正直言ってコメントする立場にはないんですが。
 今の給与の件等々を言わせていただくと、この給与の件につきましては、基本的にはその都度、会長が定めるというルールになっておりまして、秘書はおりません。それから、車もない、個室もないというのが一応書いてあるというところは知っております。よろしいですか、それで。
#10
○櫻井充君 それで、一応そう書いてあるようですが、ちなみに給与は幾らぐらいで、それから常勤ではないというお話だったんですけれども、では大体どのぐらい勤務されているのかなと。その辺について、もし今数字がなければ後ででも結構ですが。
#11
○国務大臣(麻生太郎君) 週に平均して三、四日出てくるということになっておるということで、給与は、給与というのは四人で五千四百万、四人で。だから一人、一人千まあ三百万ということになるでしょうか。
#12
○櫻井充君 まあ私は高いと思いますが。
 まず、こうやってまだ雇わなきゃいけないのかどうか、そして、しかもこういうふうな給料を払うということが前提になるとすると、受信料を支払いたくないという気持ちの人たちが随分増えてくるんじゃないのかなと、そういうふうに思います。
 もう一点申し上げると、今受信料の未払の方々が多いので、今度は受信料を徴収に行かれる方がかなり強制的に、これを払わないと罰せられますよとまで言って集められているんですよということをある方からお伺いしたりしているんですけれども。でも、大事なことは、やはり払っていただけるような努力をしてくることなんだろうと、そう思います。
 そこの中に、もう一つ言うと、かなりNHKというのはどんぶり勘定的なところがありまして、地方でいろんなマスコミの方々とお話をすると、NHKの方だけがタクシーチケットを使い放題なんですよねと、そういうお話もされてきています。ちなみに、年間、NHKというのは幾らぐらいタクシーチケットを使っているものなんでしょう。
#13
○国務大臣(麻生太郎君) 全国からで、全国で、平成十五年度の実績で総額四十三億円と聞いておりますが。
#14
○櫻井充君 私は、これはもう相当多い額なんではないだろうか。今、要するに一般の企業というのはかなりいろんな面で削減してきている中で、そういった努力をするということも極めて大事なことではないのかなと、そう思います。
 それからもう一つ、NHKの中に確かに政治的な介入ができないということはこの法律上定められていることで、よく分かってはおります。しかし一方で、果たして今のような状況の中で、状況の中で、今の放送法がそのままでいいのかどうかということが私は問題ではないのかなと、そう思っています。というのは、NHKの中に、内部規定の中に、「NHK倫理・行動憲章」というのがありまして、このようにやっていただければ、このようにやっていただければ全く問題ないと思うんですが、もう本当に絵にかいたもちのような文言だけが並んでいます。
 例えば、「一人ひとりが公共放送で働く者としての自覚を持ち、高い倫理観を保持し、常に品位と節度を心がけ行動します。」と、こういうことをやっていただければ全然問題ないわけですよ。
 それから、昨日来られた方はもう一回ちゃんと読んでいただきたいと思いますが、「取材相手には誠実に接し、相互の信頼を大切にします。」とかね、こんな書かれているんですよ。書かれたって実行していないんですから。
 そうすると、もしこれが公共放送だったとすればですよ、公共放送のところに勤めている人たちに対して、ある種の倫理規定とか責務とかいうものをこの放送法の中にまず書き込むべきこと、こちらの方が私は大事ではないのかなと、そういうふうに考えているんですが、所管省庁としてはいかがお考えでしょうか。
#15
○国務大臣(麻生太郎君) 道徳とか倫理とかいうのを法律で定めるというのはいかがですかね。社会主義、全体主義、計画経済等々いうような、国家警察作ってどうのこうのという、これは自由主義な国なんですので、僕は基本的には、倫理とか道徳とかいうものは掛かって個人の大事な資質に問われているところなんだと思いますので、法律で決めちゃうというのは、いろいろ世の中かなり暗くなりませんかね。国会議員の倫理規程だって決まっていますけれども、みんなで各党申し合わせたけれども、あれ、そのとおりやっていますかって突っ込まれて、はがき一枚大丈夫ですかって、印刷したはがき絶対配っていませんねなんて言われると、なかなか結構きつくない。自分自身に照らしてそう思う。僕は自分ができそうもないようなことは余り法律にされるのはかなわぬなと思いますので、ちょっとしんどいかなと。
 言われている意味はよく分かりますよ、私どもとしては。今度の行動指針の中においても、現実上、職場研修を初めて実施したりなんかしていますから、そういった意味では今までとは変わってきたなとは正直思っていますけれども。これはもう少し見守った上での話なんじゃないのかなという感じはします。
#16
○櫻井充君 医師法なら医師法に医師の責務というのが書かれております。つまり、医師はこうしなければいけないんだということの責務は書かれています。ですから、私は、同じような形で、そういうような形で、例えば国家公務員であれば国家公務員でもそういうものが書かれて、文言が書かれていたと私は思いますが、ですが、とにかくそういった責務規定みたいなものを、いや、なぜこんなことを言っているかというと、要するに変わっていないからなんですよ。本当に自浄作用があってちゃんとやってくださるんだったらこんなこと言わないんです。そして、そうであったとすれば、受信料を支払わないなんていうことを皆さんおっしゃらないはずなんです。そういうことができないんであったとすれば、ある種、法律上書き込んでいかなきゃいけないこともあるんじゃないのかなと、そう考えているところです。
#17
○国務大臣(麻生太郎君) 御意見としては承ります。
#18
○櫻井充君 まあ、要するに、国民の皆さんがとてもじゃないけど信頼できないと、これ多分調査をすればほとんどの人たちが不信感を招いていると、持っていると思います。ですから、そういうことをやはり払拭できるようにしていくことと、それから、こういったことは、我々国民の皆さんの代表者ですから、代表者としてきちんとした形でそのNHKに物を申していかないとやっていけないところなんじゃないだろうかなと、そのように考えておりますので、是非もう少し厳しい態度で臨んでいただきたいと思います。もし駄目だということであれば、きちんとコントロールができる、ある種、ある部分では、例えば放送の内容について介入しろと言っていることではありません。ただし、問題は、そういったその職員やそういった人たちの行動やその他のことについて問題がある場合にはきちんと取り締まれるような形のものを考えないといけないのではないかなと、そう思います。
 それでは、済みません、本題に入ります。
 今回のこの法律の内容ですが、今回の交付税の、交付税は一応災害対策だというふうになってきています。ただ、この額が七百一億円という形で計上されているのは一体何なのかというと、交付税、結局、地方交付税法にのっとって、のっとって機械的にたまたま税収が増えたので計算してみたら七百一億円になったというだけの話です。
 つまり、問題は、災害対策費としてこれで本当に十分なのかどうかということなんですが、この点についてはいかがでございましょう。
#19
○国務大臣(麻生太郎君) 御存じのように、今年度は通常に比べて、台風の数は平均にしてみますと大体年三回、多い年で約六回がこれまでの歴史です。今回は上陸した台風が十回、加えて中越地震まで付いておりますので、従来になく自然災害が多かった年ということはもう間違いない事実であろうと存じます。
 その上で今回の七百一億円というのを見ますと、過去五年間の平均では約二百十四億円というのが過去五年間の平均でありますから、それに比べてみればかなりな額多いということは事実であろうと思っております。そういった意味では、今回の七百一億円というのを平成十六年度の特別交付税に上乗せして交付するわけでありますので、そういった意味では、私どもとすればおおむねこれでいけているはずだがなと思っておるんですけれども、いずれにいたしましても、今後、これは十二月までの話ですから、今回の特別交付税の補正額というものの増加分というものを補うとともに、今後、一、二、三か月で追加的に出てくる需要額というのはまだあると思うんですね、雪やら何やらもありますので。今、地震のときは残っていたけれども、雪の重さでどおんといくという可能性は、これはなきにしもあらずだと思いますので、今のところは十二月分までのところで計算をしておりますけれども、今回の災害規模というものを勘案しましても、残りの額で少なくとも三月分までを計算いたしますと、もう既に大分雪は積もってもおりますので、そういったところを見ますと、大体今回の増額により対応できるのではないかというのが私どもの試算であります。
#20
○櫻井充君 本来であれば、もっと早くに災害対策費を計上するべきだったろうと思うんですね。ですが、それまで時間が掛かってきたのは、私のこれまでの認識は、被害がどの程度だか、どのぐらいか分からないから、だから費用の総額が確定できないがためにある種時間がたったんだという認識でおりました。しかし、今回のこの七百一億円というものは、いろんなものを積算してこの額になったわけではないということです。
 今の大臣の御答弁は、前年度と比較したときに多いとか少ないという御議論だけであって、御答弁であって、本来この額で本当に足りているのか足りていないのかという内容では全くございません。ですから、そこのところに問題があるんではないのかなと。
 ですから、改めてお伺いしますが、本当にこの七百一億円で十分なんでしょうか。
#21
○国務大臣(麻生太郎君) 基本的にこの種の話は試算を上げてこられるわけですけれども、被災した本人に試算上げろといったって、そんなに、自分たちも被災者ですから、なかなか計算が、上げるのは難しいというのがまず当然のこととして御理解いただけるところだと思うんですが。そういった意味で、雪になった、道路はない、閉ざされているんじゃなきゃないというような状況で、通信網も極めて不備という状況で、ちょっと通常のところと特に中越の場合は状況が著しく違っているところでありますので、ある程度見込みでやらざるを得ないというのも事実なんですが、そういった意味で私ども、ある程度推計という部分が入っていることは事実です。
 そして、いわゆる法律に基づきまして六%を掛けることになっておりますので、その数が七百一億円ということになったという数字でありますけれども、私どものこれまでの勘から、これまでの経験からいきまして、大体通常二百十億、それプラス五百億という形で、その他いろいろ各補助金というか、いろんな形のものが出ておりますので、そういった形で少なくともこの越冬できるまでの間、三月までの間、これで常識的にはいけるはずだと、私どもはそうもくろんでおります。
 ただ、それが全然違って、また更に雪害が増えたというようなことになれば、それはまた別の話でありまして、その段階で改めて検討せにゃいかぬほどの新たな別の災害とでも言えるようなものに、起き得る可能性はそれはゼロじゃありませんから、そういった意味では、そういったことも十分に勘案しておかねばならぬとは思います。
#22
○櫻井充君 大臣、今の御答弁の中で、要するに積算していないとおっしゃっている。僕は実は、総務省の方に聞くと積算していないようなお話をされているわけですよ。要するに、六%計上しなきゃいけないから七百一という数字が出てきているだけなんですよ。本当にこれでいいのかどうかということです。そしてもっと言えば、これだけ単純に機械的に出してくるのであれば、何もこの通常国会まで待たずに、その前の臨時国会でやれたはずなんですね。
 もう一点申し上げますと、じゃこの七百一億円というお金がいつ支給されるかということなんです。これは交付税法によれば十二月とそれから三月に交付されるということになっているようなんですね。ですから、今回このものが早く予算を上げてくれと。我々の感覚でいうと、もうこれが今日通ってしまえば、そうするとあした交付できるのかというと、そういうものでもなさそうなんですね。ですから、そういったしゃくし定規なやり方で果たして本当にいいのかどうかと。この点についてはいかがですか。
#23
○政府参考人(瀧野欣彌君) 今回、特別交付税につきまして、被害の実態を踏まえながら七百億円、七百一億円の増額をお願いしているわけでございます。被災地に対しましては、これまでも普通交付税等の配分という中で、今おっしゃいましたように、できるだけ早く現金が手元に届くようにということで繰上げ交付ということもしてまいりました。それから、災害につきましては、基本的には特別交付税では十二月分におきまして見込み数字も駆使しながら既に配分をしておるわけでございます。
 したがいまして、我々といたしましては、全体として地方団体の方に災害の分につきましては一応の配分をしておるというふうに考えておりますが、今大臣からもお話もありましたように、今後、雪の問題でありますとか、あるいは見込みで算定したものにつきましての確定的な数値が出てくるということも考えられますので、そういったことを、国会の議決を経ましたら、事務的に現在もいろいろ各団体等調整はしておりますけれども、十分把握をいたしまして、三月の半ばという交付の目標に向けて調整をしていきたいというふうに考えております。
#24
○櫻井充君 ちょっと細かい話かもしれませんが、例えば国立病院の医療チームが新潟に行きました。そのときに実は彼ら薬も持たずに行ったんですね。現地で調達しようとしたんですが、これは今、国立病院というのは大手四社で談合して薬品を購入いたしました。談合とまで言い切ると問題があるかもしれませんが、かなり談合に近い状態で購入した結果、医薬品をそこの時点で調達できないという問題が起こりました。そのときどうなったかというと、その国立病院が排除した、そのネットワークに入らなかったところに結果的にはお願いして医薬品を調達しています。しかし、そのときにどうなっているかというと、まだ医薬品に対してお金払ってないんですよ。
 つまり、そういったことで結果的には本当に、例えば地震とかそれから台風とか、何が問題になってくるかというと、二次災害ですよ。つまり、そういった震災だけではなくて、その後の例えば感染症やそれから血管系のイベントで亡くなってくる人たちがいると。そういうことを防いでくることが極めて大事なことになるわけです。そこの中でのその手当てをしなければいけない中で、そういった代金すらまだ支払われていないという、そういう実態があるわけです。つまりは、本当に必要なお金が渡されているのかどうかというと、私は全然渡ってないんじゃないだろうかと、そういうふうに考えております。
 ですから、その三月の中旬云々の問題ではなくて、本来であれば、本来であればもう地震や台風の被害に遭ってから何か月もあって、そうすると、この時点でどのぐらいのものをやらなきゃいけないということが分かってて、予算が通ったらすぐに執行できるような体制を取るのがこれ当然のことなんじゃないですか。
#25
○政府参考人(瀧野欣彌君) 先ほども申し上げましたように、基本的に、十月までに起こった災害につきましての特別交付税の算定につきましては、十二月分までに数値をできるだけ把握できるものは把握し、把握できないものにつきましては見込み数字も踏まえて算定をいたしまして特別交付税の配分をしておるわけでございます。
 したがいまして、今御指摘になりましたように、一部医療品等で御指摘のようなことがあるかもしれませんけれども、我々としては、地方公共団体の方から災害につきましての数字を取りまして、それにつきましては十二月分までで一応の対応をしてきたと。しかしながら、全体として、それによりまして特別交付税全体の枠が非常に窮屈になっている状況があるわけでございますので、その中で今回、災害で十二月分で対応した部分もあるし、今後、雪等の部分もございますので増額をお願いしているということでございます。
#26
○櫻井充君 答えになってないと思いますが。
 じゃ、もう一つ別な観点からいいますと、スマトラ沖の地震で津波で被害に遭われた方がいらっしゃって、それに対して日本が支援すると、これは当然のことだと思いますし、ですが、そのときの対応の速度と国内で起こった災害に対しての対応の速度というのは僕は全然違うんじゃないのかなと、そういう気がするんですね。国内の人たちに対しては、例えば宮城県でも昨年、もう一昨年になりますが地震がありましたが、激甚だということの指定をされることにも随分時間が掛かりますし、それから、あれは町単位で指定されるものですから、本当にその町の境のところですごく悲惨な状況になった方々がいらっしゃいますが、そこの地域は激甚に指定されないという、そういった問題もあるわけですね。
 そうしてきてみると、本当に今回の対応が早いのか遅いのかというと、私はですよ、私は、相手国、国際貢献のことがどうだと言っているわけじゃないんです、あれだけ早く対応できるんだったらもっと早く対応すべきなんじゃないだろうかと。それが法律にがんじがらめにされていて、何月と何月じゃないとできないとか、だから、それこそですよ、それこそ、そうではなくて、こういった改正を特例で出してくるんであるとすれば、今回のこういったお金は三月とかに使う、使えるじゃなくて、もっと早くに適時使えるようにするとか交付できるようにするとか、そういう改正もセットでやるべきなんじゃないのかなと、そう思うんですよ。
#27
○政府参考人(瀧野欣彌君) 先ほども申し上げましたように、十月までに起きました災害につきましては、基本的に我々は特別交付税なりで算定をしているというふうに考えております。
 その後の状況につきましては、確定的な数字をつかまえるのにどうしても時間が掛かりますし、それぞれの団体での事情もございましょうから、毎回毎回交付するのではなくて、三月の中旬までにいろんな財政需要をきちんととらえて、それで三月の中旬にいっていこうということでございまして、決してその対応をゆっくりしているわけじゃありません。十二月までにきちんと対応をし、さらに、残った問題について三月にまとめて対応していこうと、こういうことでございますので、御理解いただきたいと思います。
#28
○櫻井充君 これがベストですか。これがベストのやり方だということですね。
#29
○政府参考人(瀧野欣彌君) 我々といたしましては、こういうやり方が一番現実的だと思っております。
 普通交付税なり特別交付税につきまして、できるだけ早く対応できる時期のものはそれで対応し、さらに、全体として年度間の財政状況を見なきゃいけないというものについて三月の中旬に対応していくというのが一つの方法だというふうに考えております。
#30
○櫻井充君 まあこれが最善の方法だとお考えであればそれは仕方がないと思います。しかし、私は、先ほど申し上げましたとおり、もうちょっとその使い方、使う時期であったって何だって、もっと自由度を持たせたらいいと思うんですね。
 何回も申し上げますが、これは、これは法律に従ってただ単純に決めた額ですからね。本当に必要な額なのかどうか分かりません。これがもしかすると多過ぎるかもしれませんし、少ないのかもしれませんし、それは分かりません。これはただ単純に、その税収が多くなったから、そのうちの六%を計上した、機械的にやっただけの話であって、災害対策を、本当にその被災地の状況が分かってやったものではない。この七百一億の数字はそういう数字ですからね。そこのところをちゃんと認識した上でそう御答弁されているのかどうかということです。
 あとは、今の国会での議論の中で、このようなやり方が本当に地域の方々がベストと考えるかどうかということに掛かっていると思いますが、私はこんな、こういうやり方では全く駄目なんじゃないのかなと、そう思っております。
 あと、今回のそのお金、一兆何千億か忘れましたが、そのお金が今度は十七年度に繰り入れられることになります。しかし、これ、なぜ繰り越されなければいけないのか、そこのところを御説明いただきたい。
 つまり、今の交付税の在り方を見てくると、まず税収が足りない場合には交付税特会のところで借金をして、借金をしてその交付税の不足額を補ってくるというシステムになってきているわけであって、そうすると、今年も、その交付税がどっちにしろ今累積で五十兆を超えるだけの負債を抱えてきているわけですから、そういった国債を発行しないようにしてくるためには、十七年度に繰り越すのではなくて、十六年度に繰り入れてしまって、借金の返済なりなんなり、若しくはそういったその国債の発行額を抑えるような形に回すべきではないのかなと、そう思うんですが、いかがでしょう。
#31
○政府参考人(瀧野欣彌君) 今回の国税の増に伴います交付税につきましては、今御指摘のように、十六年度で特別交付税等の増額をする以外の部分につきましては十七年度に繰り越すということにしておるわけでございますが、仮に、御指摘のように十六年度に借入金の返済というような形でこの補正額を使用するということになりますと、結果的には十七年度におきます地方団体の財源不足額が拡大するということになるというふうに考えられます。
 その結果、十七年度におきまして別途、地方公共団体は借金を増額しなきゃいけない、あるいは国の方もその部分につきまして繰入金を増やしていかなきゃいけないというような形になりまして、結果的に、この地方公共団体におきまして多額の財源不足額を抱えている状況の中で、既存のものを償還するのに優先的にこの補正財源を回すのか、あるいは十七年度の財政運営にそれを対応していくのかということになろうかと思います。
 我々は、十七年度におきます財源不足額を少しでも減らしていきたいというような立場に立ちまして、これを繰り越していきたいというふうに考えているところでございます。
#32
○櫻井充君 十六年度も足りないんですよ。十六年度も足りないけれども、十六年度は借金します。十七年度は足りなくしたくないからそれを回します。筋が違うでしょう。要するに、今の憲法なりに定められているのは単年度主義ですよ、基本的に言うとですね、基本的に言うと。単年度単年度の会計になっているはずなんですね。ですから、今の御答弁は全然筋が違っていると思いますが。
 もう一点、ちょっと先ほどの問題に戻らしていただきたいんですが、これは大臣、本当に三月中旬に交付するということでよろしいんですか。そういうことではなくて、特例を設けて、必要に応じて、本当に予算が通っていくわけですから、我々はそういう認識でおりました。我々は、この予算が通れば必要なところにきちんとした形で交付されていくんだと。──いいから、ちょっと、そこで耳打ちしなくたっていいですから。僕は大臣にお話ししているんです。大臣に質問しているんです。ここは大事なことなんですよ。我々はそういう認識なんですよ。
 補正予算が全会一致で通るということは何十年ぶりのことです。それは、みんなそういう思いで災害対策に対して国を挙げてやらなきゃいけないと思っているからです。それが、この法律に定められているから三月の中旬にやりますなんという、そういうのんびりしたことで本当にいいんですか。
#33
○国務大臣(麻生太郎君) 基本的に今までも全然金が出ていないかの認識だったら間違い、間違いですよ。これまでもうずっと十月分で決めたところは今つとに出ていっているわけですから、そこだけはちょっと間違えぬでください。今までも出ていますから、今まで全然出ていないような話じゃありませんからね。そこだけはまず頭に入れておいていただかないと、何となく今まで全然出さないで、三月まで、ぽんと出るようなように取られると、それは違いますから。これまで、十月分までできちんと計算した分は出ております。それで、今回の補正で七百一億円が更に三月までに出るということであろうと存じます。
 いろんな意味で、これは少なくとも税金ですから見込みでやるというのはかなり限界がある、これもちょっと理解をしておいていただかないと、民間の会社で取り急ぎ仮払いでやっておけとかいうような話とかいうようなことがなかなか難しいというのが国というもののお金を預かっている立場の難しさなんだと、私どもはそう理解をしております。
 病院の話が出ました。私、病院経営していたからよく分かりますよ、言っている意味は。だけれども、現実問題として民間の会社となかなか違うというのが私ども率直やって実態として分かりますんで、そういう意味ではかなり柔軟に、この特別交付税、交付税等々はかなり、他の税金に比べてみればかなり柔軟な使われ方をしている方だと、私はそう認識をいたしております。
#34
○櫻井充君 民間の会社であればキャッシュで清算してもらうのが一番いいはずなんですよ、これは。つまり、今だって同じことなんですよ。三月になると、また幾ら幾ら出るか、出る、その額も十分分かっているのかどうか分かりません。少なくとも、じゃなければそういったものが大体どのぐらいになるのかということを話をして、話をしてこれだけ使えるぐらいだというようなことになっていくんであれば、前借りしてこういうことをやろうかとか、そういう話になるんだと思うんです。
 だけれども、これは民間会社だってですよ、民間会社だって、例えば何か月後に手形で振り込まれるから大丈夫ということよりも、これはキャッシュでもらった方がよっぽどいいですね、民間会社だったら、民間会社とおっしゃるんであれば。
 だったとすると、大臣の感覚であれば、私は、逆に言えば、これが通った翌日からでもその被災地のところで必要な部分に関しては交付するというのが、これが筋ではないのかなと思いますけれどもね。
#35
○国務大臣(麻生太郎君) 重ねて申し上げるしか、何回も同じことを言うようで、あなたみたいに分かった上で聞いておられる方に言うのも何かと思いますけれども、基本的には今のルールというのはそうなっているんであって、渡し切りというような形のものはなかなか難しいというのが実態だと思いますよ。各県でもどこでも多分同じやり方をしておられるはずだと思うんですね。
 そういった意味では、少なくとも国の税金を預かっている立場で、その場で決まった、はい翌日から、はいというような形で、申請が出てくる前に金がというような話にはなかなか難しいというのは現実問題だと思いますが。
#36
○櫻井充君 ごみ処理なんかに関して言うと、もう積算して出てきているという、そういった幾つかのものはちゃんと出ているものもあるはずですから、ですから、今、僕は実は極めて残念であったのは、その法律に定められていて、それを遵守することは大事なことではありますが、しかし、だからといって、それだけを守り続けていけばいいというものではなくて、それに見合いできちんとした形で対応していくということが本当に大切なことなんではないのかなと、そう思っておりますし、これは政治家の決断なんですよ。要するに、行政の中でこういうルールを決めたからこれのとおり行政はやらなきゃいけないかもしれないけれども、そこのところを変えていくことができるのは私は政治家の決断だと思っています。
 つまり、大臣というのが行政の長として活動されるのか、若しくは国民の代表者として行って行政をコントロールしていくのかということの私は大きな差があると思っていて、今回はやはり是非その被災地の方々の立場に立って、今後検討していただいて結構ですから、是非、是非早期に交付できるように検討していただきたいなと思いますが、いかがでございますか。
#37
○国務大臣(麻生太郎君) おっしゃる意味はよく分かりますし、行政の長やられたことがないから多分言いやすい立場におられることも分かります。
 しかし、行政の長を国民の代表としてやっている立場から言うと、事の難しさもよく分かっておるところでして、全体としての帳じりというものはきちんとせにゃいかぬところなんだと思うんですね。だから、柔軟にやれるところというのは、十月までに出ました分というのは既にそこに配られているはずですから、その分でやれるところは十分にやれるところも幾つもあるのであって、何にも出ないと、何にも動かないというような状況からとは、状況は違うと思っております。
#38
○櫻井充君 行政の長じゃないと発言権ないんですか。
#39
○国務大臣(麻生太郎君) 何となく人の言葉じり、人の言葉じりとらわれたような言い方をされると、こちらも言葉じりとらわれたような答弁しかできなくなっちゃうんで、お互いに建設的な話ができるようにさせていただければと存じますが、行政の長をやった経験から言わせていただければ、言うのは、政治家の立場として両方やる立場の難しさを強調したのであって、あなたの発言権を封じたような感じにとらえるとするならば甚だ心外であります。
#40
○櫻井充君 行政の長の経験がないからというふうにお話しされました。私は、被災地の方々の立場に立って意見を申し上げているだけでございます。(発言する者あり)みんなそうだというのであれば是非もう一度、まあ結構ですが、考えていただきたいなと思います。
 もう一つ、先ほどの話、続きになりますが、結果的には地方の財政もかなり厳しい状況にございます。そこで、その十六年度の借金の返済ではなくて十七年度に繰り越すということですが、結果的にはどちらにしても同じなんです、ここのところは同じなんです。
 ただ、問題はですね、この交付税特会というのは、国が、国が借金をして、ある種、国が地方に対して交付税という形で分配する、分配という言葉が正しいかどうか分かりませんが、配分する格好になっています。そうすると、借金を今度、交付税特会で借金をする主体はだれになるのかという、本来は国が借金をするべき主体になっているはずなんですね。そして、この交付税特会の、もし今度は借金を支払っていくときの原資は何になるのかというと、結果的には国税になっていくはずなんです。
 ところが、この交付税特会は半分は地域、地方の借金になっているんですね。これ、半分は国の借金で、半分は地方の借金になっているんですよ、いつの間にか。国税です、国税で集めておいて、そしてそれを配るにもかかわらず、そういう借金の形態にしているというのは、僕はおかしな話だと思うんですけれども、その点についていかがですか。
#41
○政府参考人(瀧野欣彌君) 御指摘のように、地方財源で不足がある場合に、従来、地方交付税の特別会計の方で借金をするということをしてまいりました。現在はそこのところを仕組みを少し変えまして、国負担分は直接国の方が特別会計に一般会計から繰り入れる。それから、地方の方は、臨時財政対策債という起債を起こしてその財源不足を埋めるという形にして、仕組みが変わってまいっております。その仕組みが変わる前は、そこのところにつきましては交付税特別会計で借り入れるというような仕組みでございました。
 いずれにいたしましても、現在の仕組みにいたしましても、従前の借入れのシステムにいたしましても、そこのところは御指摘のように、国と地方がその償還につきまして半分ずつ責任を負うというのを原則としてきておるわけでございます。これは従来から、それぞれ地方公共団体と国との問題につきまして、基本的には、財源不足がある場合には交付税率の引上げということが一番望ましいわけでございますけれども、現在の国、地方の財政状況をにらみながらそういう形をずっと取ってきているということでございます。
#42
○櫻井充君 それはうそでしょう。それ、違っていますよ。今抱えている交付税特会の借金は、これは地方の半分負担じゃないですか。これは、今からここ数年間の借入れのことをおっしゃっているのであって、全然答弁になっていないじゃないか。今、ずるいですよ、答弁。
 いいですか。私が聞いているのは、首かしげて分かっていらっしゃらないようですけれども、特別会計の部分は、特別会計、今五十兆、五十数兆ある、残っているでしょう。これの半分は国の借金、この半分は地方の借金ということに振り分けているじゃないですか。地方の負担であとは返済しろということになっていますよね。
 しかし、ここのところの、ここの部分の財源は、ここの部分の財源は本来は国税ですよね。ですから、国税で本来は面倒見るべきものであって、なぜこれが地方の半分負担になっているのか、私は分からないんですよ。
#43
○政府参考人(瀧野欣彌君) 御指摘のように、従前、地方交付税特別会計で借入れをいたしまして五十数兆円の借入金がございまして、それについて国の負担と地方の負担、そのときそのときの国、地方の財政状況を見ながら、基本的には国と地方折半という原則の下で、この部分は地方が将来負担するもの、この部分は将来国が負担するものと、それぞれ法律に明記をいたしまして対応しているということでございます。
#44
○櫻井充君 法律に明記されている、その法律がおかしいから聞いているんです。そんな法律の内容知っていますよ。知っているからこうやって質問をしているんです。
 何回も申し上げますが、国が借金しているんですよ、国が借金している。国が借金して、地方に対して、これは地域間格差をなくすためにこういう形の制度を取っているわけですよね。ここのところは間違いはないと思いますけれども。
 ですから、そうすると、本来国税の一部を、一部を地域に分配する、それで足りない分を交付税特会という形で借金をして補ってきたと。これは結果的には国が、国が借りて、国が地方に対して、これは国が地方に対しての多分権限を維持したいからそういう制度をまだ残しているところもあると思いますけれども、しかし、いずれにしても国が借金をしたものなんです。そして今度は国が借金をして、今おっしゃるとおり、財政状況が悪くなったら、じゃ、あとは地方が半分面倒を見てくださいねの話なんですね。
 でも、これはだれが、だれ、どういう財源で、税源があって返せるのかというと、結果的には国税の一部からじゃないと借金は返せないんじゃないんですか。つまり、交付税特会というのは、交付税のところがこれはプラスになれば、そこの部分で返済に充てていくでしょうし、そうでなければまた更に借金が膨らんでいくという格好になるんだろうと思うんです。
 ですから、交付税特会ではなくて、おっしゃるとおり、臨財債というのを今度は作って、また別な形で担保していますよ。だから交付税特会は余り増えてないような形になっているんですが、今度は別な臨財債というのが物すごく膨らみ始めているわけですよ。形をどんどん変えていって、本当に分かんなくなっています。
 私、今回、この法律の質問に対して何日間も勉強しました。でも、まだ十分に分かっていません。ただ、ですから、今の中でも分かっていないのは、なぜそういう制度設計にしたのかと。そして、しかもそれは地方が納得するのか。地方でも財政状況が厳しくて税収が少ない中で、こういったものを、借金を背負って本当に返せるのかどうか、そこが問題なんじゃないですか。
#45
○国務大臣(麻生太郎君) 基本的には、国も地方も金がない、これが一番大きな背景だと思います。
 平成十三年度に、それまで、だった分は全部、国から全部というのはとても国ももたないと。国も出せないということになってくれば地方の交付税がどんどん絶対量が減る。いうんじゃ地方がもたない。半分ずつで折半と。基本的には、政治的判断としてはそういう判断で、平成たしか十三年度からだったと思いますが、そういう具合に折半に分けたというのが多分背景だったと記憶をします。
 そこで、櫻井先生、ここのところは、今の現状で考えればそうなりますが、仮に景気が変わってくればまた地方税も増えますし、また法人税等々、事業所税、個人住民税等々も増えてくればまた違いますから。今の現状で行って、ずっとGDPが名目でマイナスが続いているような状況が永久に続きゃ今言われたような問題は長期的には考えにゃいかぬこと。しかし、これ景気が変わってくればまた変わりますよ、その意味では。
 だから、そういった意味では、余り悲観的に、面は考えておかなきゃいけませんよ、最低限は。しかし、現実問題としてこれを解決するための手口としては今申し上げたような手口で、手口というのは品がないですな、手法、あなたの顔見たらもうちょっと品良く言わないかぬかもしらぬ。手法というものを考えねばいかぬのかもとは思いますが、現実問題として、今これ以外、いう方法で平成十三年度に事を決めた、決めてそのとおりにやらしていただいておるということです。
 おっしゃるような点は確かに、国税に押し切られたんじゃないか、それは勝の顔見て押されたんじゃないかと思われているかもしれませんが、勝というのは、そこに、一番右に座っている品のいい顔をした人ですが、この大蔵省のが押し切られたんじゃないかということにもなろうかと思いますが、少なくともこれは国と地方で対決するような話じゃありませんから、そういった意味では、国全体のことを考えて、いろいろ私どもとして対応を考えた結果がこの結論というように御理解いただく以外に方法がないと存じます。
#46
○櫻井充君 まあ、時間になりましたんで、要するに、昨日、ここしばらくお伺いしていたんですが、要するに国の、国の財政再建と地方の財政再建とどうなるんだという話をしたときに、結果的には国も地方も一緒なんですと。それは全部総括してやるんですという話になっている。ですから、これが地方の借金です、これが国の借金ですというふうに分けるべき本当に意味があるのかというと、僕はないんだろうと思っているんですね。
 そこの中で特に今回の交付税特会というのは、くどいようですけど、国税として集めてきていて、そしてそれを、地方、借金残った分だけ今度は地方が半分負担してくれというふうにすること自体が意味のないことなんじゃないだろうかと、私はそういうふうに思っているだけの話です。
 最後に、くどいようですけれども、是非、被災者の方、被災地の方々が本当に一日も早く昔の生活に戻れるような格好の支援が必要ですから、柔軟にお金を使っていただきたいと、そのことをお願い申し上げまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
#47
○吉川春子君 日本共産党の吉川春子です。
 まず、住宅応急修理制度について伺います。
 亡くなられた方が四十名、住宅の被災が十万棟以上など甚大な被害をもたらした中越地震から三か月以上たちました。豪雪地帯では雪との闘いも続いております。台風の災害も昨年は多かったわけで、補正の目的が災害対策であるということですので、被災地の現状に立って、あるいは財政難に苦しんでいる自治体のことも考えて、私たちは増額分の交付税は速やかに地方公共団体に配分すべきだと考えています。
 そこで伺いますけれども、個人の生活再建のために住宅は非常に大事なものです。災害救助法の住宅応急修理制度について、この制度の対象になる大規模半壊、半壊の戸数は幾らでしょうか。また、申請件数、そして完了数、教えてください。
#48
○政府参考人(小島比登志君) お尋ねの災害救助法によります住宅の応急修理の実施状況でございますが、まず、対象となる住宅数は今年の一月二十一日現在で一万一千五百四件でございます。申請件数でございますが、十二月末現在、去年の十二月末現在で八千八百二十八件ということでございました。それから、工事完了数は、今年の一月二十三日現在でございますが、一千六百六十四件というふうになっております。
#49
○吉川春子君 住宅の応急修理は一か月以内に完了しなければならない制度になっていますが、実際、災害に遭って一か月以内に申請して工事完了ということは難しい場合も多いのではないでしょうか。実務上の取扱いでは必要最小限度の期間は延長できるというふうになっています。
 配付いたしました資料をごらんいただきたいと思うんですが、2の応急修理制度の延長期間・過去十年間。この阪神・淡路大震災の延長期間は、これは厚労省から、三月三十一日までで区切っているけれども、八月十七日まで延長して、日数は二百三日間だと、こういう訂正がありましたので、そこは皆さん訂正してください。
 それで、阪神・淡路大震災が二百三日間、広島県の平成十一年の六月末豪雨が八十四日間、熊本県の九月台風が、十八号が七十八日間、鳥取の西部地震、六十日間等があります。
 大震災の申請の時期は大体二か月以上。阪神・淡路は二百三日間というから大幅に延長しているわけです。大工さんが足りないので期間内に工事を完了できないとか、制度を知らなかったとかの声も出ています。延長も一か月ごとだと、延長を知らなかったとか駄目だと思ったとかということもあって、現場でも混乱が起きているんですね。
 それで、大規模災害のときは申請期限を二か月にするとか、実態に合った制度にするべきではないでしょうか。まず伺います。
#50
○政府参考人(小島比登志君) 御指摘の件でございますが、災害救助法によります住宅の応急修理はあくまでも応急救助ということで、できるだけ早く地方団体が被災者の方の生活を安定させるために応急修理をするということでございまして、そのできるだけ早くという一つの区切りを一月以内というふうに限っているわけでございます。
 しかしながら、御指摘のように、非常に大規模な災害の場合にはこの一月以内というのが困難な場合も多々生じるわけでございまして、私どもとしては今のところ中越地震に関しましては一か月ずつ三回の延長をしているわけでございまして、現在のところ二月二十二日までというふうになっております。御指摘の件につきましては、今後、新潟県とまたよく相談をいたしまして、どういう扱いをしていったらいいのか相談をし、適切に対処をしてまいりたいというふうに考えています。
#51
○吉川春子君 新潟の件については、二月の二十二日までを更に延長する弾力的な扱いもする可能性もあるというふうに受け止めました。
 それで、総務大臣、お伺いしたいんですけれども、今も申し上げましたように、この制度が一か月と、応急修理といって一か月でその申請期間をまず区切っているんですが、今申し上げましたように、かなり長い期間延長している例もあるんですね。
 それで、大規模災害のときについては、やはり一か月ではなくて、もう制度として二か月以上延長するというような構えが必要なのではないかと思うんです。実際に業者が、新潟の例ですけど、業者が休みなく働いてももう人は足りないんだと、それでまた前例のない中山間地の災害なんですね、中越の場合はね。そうすると、せっかくの支援制度だけに行政側の弾力的運営が欲しいという意見ももっともではないかと思うんです。
 この制度は大変住宅の再建に役立つ制度ですので、申請期間の延長等について大所高所から今後検討していただきたいと、総務大臣にお伺いします。
#52
○国務大臣(麻生太郎君) これは災害救助法の話だと思うんですが、応急処理についてはこれは厚生労働省なんだと思いますが、私どものところで新潟県の方からいろいろいただいて、いただいたというか、要望をいただいて、今修理の箇所についてはここじゃなきゃいかぬとかいろいろありました分について、基準額やら何やらいろんなことがあって、とにかく現行制度をなるべく可能な限り弾力的に運用をしてもらいたいというお話があったと記憶しますので、それは厚生省に話をしてかなり弾力的に運用をしてもらったと、私どもはそう理解をいたしております。
 それで、今言われましたように、これは先ほどだれでしたか、櫻井先生のお話にもありましたように、これは被災者、被災をした、被災された方々のいわゆる一日も早い生活安定というところが一番大きな要素でありますので、そういった意味であると思いますので、生活を普通のペースに取り戻すためにどうするかという話が一番のポイントだと思っておりますので、その点につきまして、私どもこっちにいて現地にいるわけじゃありませんので、その現地においての市庁舎やら何やら、とにかく市庁舎丸ごといかれたところもありますので、そういったところの分も含めまして、私どもとしては、現実問題としてどこをどうしてもらいたいのかという程度の話やら何やらにつきましては、私どももいろいろ話を聞かせてもらったところでもありますし、負担分等々につきましても、私どもは、先ほど御質問がありましたように、十月までの分については十二月に出ていますから、現金やら何やらその段階で結構使えるようになっておりますし、そういった意味では被災地のいわゆる自治団体の金の使い方が円滑、潤滑、うまくいくようにいろんな形で運用を弾力化させる、役所用語では弾力化させるということなんでしょう、だと思いますけれども、財政処置としてはいろいろ今回してまいりましたし、そういった意味で、実際必要なものというんであればきちんと財政処置はしてまいりたいと思っております。
#53
○吉川春子君 大臣も積極的に受け止める方向での御答弁だと思いますので、是非この制度が本当に有効活用できるように検討していただきたいと、うなずいていらっしゃいますので、時間がないので先へ行きます。
 それで、公営住宅の問題なんですけれども、国土交通省に一言だけ伺いますけれども、これは中山間地で地すべり地帯で、そして農業もやっている、こういうようなところで都会と同じような集合住宅やら高層住宅というのはもう全く機能しないということもありますので、コミュニティーの一体化を保障するという観点が必要じゃないか。また、生業環境に配慮した住宅も必要だと思うんですけれども、一戸建てにするか集合住宅にするかは住民の方や市町村の意向を十分に聞いて行っていただきたいと思いますが、その点いかがですか。
#54
○政府参考人(山本繁太郎君) 災害によりまして住宅を失って困っておられる低額所得者のために公営住宅を整備する、整備する場合の配慮事項、どういうことに配慮するかというお尋ねでございます。
 集落ごとのコミュニティーを維持するという観点あるいは住宅の建て方等を含めまして、地域の実情を踏まえて整備していくという観点は非常に大事だと思います。事業の主体は地方公共団体でございますので、地方公共団体において今住民の方々と相談しながら具体的な計画を詰めておられるところです。その具体的な計画を踏まえて的確に運営していきたいと思っております。
#55
○吉川春子君 復興基金の問題ですが、総務大臣、新潟の場合は三千億でスタートするというふうに伺っていますけれども、阪神・淡路の大震災の基金は六千億からスタートして九千億、雲仙・普賢岳の火災は六百三十億が千七十億になっています。この新潟の場合も三千億ぽっきりということはないと思いますので、将来に向かって必要なものは増やしていただくと、そういう立場で御検討をいただきたいと思いますが、これは衆議院でも議論を私、聞いておりますが、その点について一言だけお願いします。
#56
○国務大臣(麻生太郎君) 今御指摘がありましたように、雲仙・普賢岳、設立当初六百三十億というのも確かですし、阪神・淡路大震災、設立当初六千億だったものが御存じのような形で後積み増しされたところでありますのはもうおっしゃる、そのとおりであります。
 私どもとしては、この三千億というのは、先生、これは総務省が査定するんじゃなくて、新潟県の申請に基づいてやるわけです。私どもはそれに基づいてたしか六分の五の、いわゆる交付税処置の対象は六分の五を出すことになっておりますので、そういった意味では利子の支払額も九五%たしか交付税で算入をすることになっておりますので、極めてこれは意味のあるところだと思っております。
 したがいまして、お役に立つのであれば、全体は向こうの希望に基づいて三千億ということになりましたので、実際やってみて、あともう二千億要るとか三千億とか要るとかいうことになった場合は柔軟に対応いたします。
#57
○吉川春子君 総務大臣、もう一つ伺いたいんですけれども、今一番問題になっております住宅本体への補助制度の問題なんですけれども、全国知事会、市長会、町村会、それぞれから住宅本体への建築費、補修費を支給対象にするなどの法改正の要望が御存じのように出されています。
 国民の意識も法の解釈も時代とともに変わってきております。被災者の生活再建が何よりも大事だと思います。その際の住宅の確保というのが非常に再建の基礎ではないかと思います。鳥取県の例が示していますように、早い住宅建築の補助が住民をほかのところに、ほかの自治体に転居させないということで非常に効果的であったということも報告されております。
 衆議院で我が党の議員が小泉総理に質問いたしましたところ、この問題についても非常に前向きな、検討をするという御答弁が総理からあったところです。もう今考えている時期じゃなくて、決断する時期になっていると思いますが、是非、総務大臣におかれましてもこの問題について積極的に決断をしていただきたいと、これが最後の質問になるかと思いますが、よろしくお願いします。
#58
○国務大臣(麻生太郎君) たしか総理の答弁は議論を深めるというような表現だったんで、それを積極的にというように取るかどうかというのは、これは受取方の問題なんだと思いますが、これは先生、住宅本体というものに対する公費の支援というのは、これは阪神・淡路大震災以来結構いろいろ長いこと話題になった話でもある。いろいろその復興を支援するために、周りの、住みやすくするために整地をするとか、いろいろどぶがくちゃくちゃになったやつを何とかするとか、道路がもうめちゃめちゃになったのを何とかするとかいうならそこのところはやるべきなんだろうが、住宅本体のということになりますと、途端にそれが私有地じゃないかという話、私有物じゃないかということになるわけ。そうすると、次に出てくるのは、そんなこと言ったって、田畑みんなやっているじゃないかと、畑だってやっているじゃないかという話に必ずなるんですが、これは御存じかと思いますが、これは農地法という法律で決まっていまして、あれは個人であっても簡単に売れませんし、いろんな意味で勝手に売ることはできないから、あれが果たして私有物かというと、確かに私有物ではあるんですけれども、勝手に処分はできないという種類の私有物ということになっておりますので、これは先生、なかなかいろいろ意見の分かれるところであって、これはなかなか難しいところで、個人的な気持ちは私も分からぬわけじゃないんですけれども、実際問題、これを動かそうとすると、これはちょっとなかなか簡単にいかぬなと、私自身はそう思っております。
#59
○吉川春子君 委員長、済みません。
 時間が来ました。
 これを個人の財産に援助すると憲法に抵触するとか、そういう問題じゃないんですよ。要するに、政策選択の問題であって、政府の決断一つに懸かっているので是非これを決断していただきたいと、そのことを要望申し上げまして、質問を終わります。
#60
○又市征治君 社民党の又市です。
 今回の補正が主に新潟中越地震や度重なる台風、集中豪雨等の災害対策でありますし、その関連でこの交付税法でもありますから、基本的にこれは賛成をいたしますけれども、幾つか問題点がありますので、その点ははっきりと御答弁をいただいてただしていきたいと、こう思います。
 まず第一に、最大の問題は、今年度当初予算で地方交付税を突然大幅に削られた。二兆数千億円というとらえ方もありますけれども、総務省が認めておられる額だけではマイナス一兆二千億円だということでしたね。結果、多くの自治体で、これではもう予算が組めないじゃないか、大変な反発が出た。これを総務省としてどう反省しているのかということが問われると思うんですね。
 今回の補正で、国税の増収の中から交付税財源になるのが一兆一千六百八十六億円。増収の、じゃ原因は何か、こう見ますと、自動車やIT関連などの一部大企業の増益、この陰には、解雇、賃下げ、あるいは倒産に泣いている多くの労働者や下請業者がいるわけでありますけれども、正にリストラ増益に掛かる分と、こう言っても過言でないんではないか。したがって、この増収分は、私は、一日も早く自治体を通じて雇用対策など地域経済の回復や勤労者、低所得者への再配分に配分すべきではないかと、こう思うわけですが。
 そこで大臣にお伺いをするんですが、当初予算で一兆二千億円も削ったわけですから、今回の増収の一兆円余りは当然、先ほども出ていますけれども、現行法の条文どおりでいけばこの二〇〇四年度分で直ちに穴埋めをして交付すべきだろう、こう思うんですが、今年度分というのはたった約一一%程度、たしか一千三百四十億ぐらいにしかならないんだろうと思うんですね。
 おかしいんじゃないか。少なくともやっぱり、先ほど申し上げた点からいうならば、当初予算で交付税の削り過ぎ、こういう実態があったわけですから、この点を含めるならば、なおのこと今年度分でむしろ配分をすべきではないかと、こう思うわけですが、その点、大臣からお答えいただきたいと思います。
#61
○国務大臣(麻生太郎君) 今のお考えの方法というのは、これは確かにマイナス一二%の、から、昨年の一二%の話から事はスタートしておりますので、そういった意味ではいろいろ御意見のあるところだと思います。
 二つ目。今回、こういった形で一兆一千の金ができるようになった背景というのは、間違いなく、景気が上向いてきて、法人税、住民税等々が大幅に増えたために地方分が増えた。これに比例して交付税が、地方分が、地方税の分が三十何%増えてくるわけですから、そういった仕組みになっておりますので、その分でかなり補った、この種の一連の予算も組めたという形になっておりますのは、景気が良くなってきたという、伴う税の増収がその裏っ側にくっ付いているというんだと思うんですね。
 そういった意味では、今おっしゃるところは確かに分からないわけではないんですが、一応去年のあのままな形でえらい厳しい中でもそこそこ、皆さん、各地方自治体、特に財政指数の弱いところでは対応を曲がりなりにも一応されて去年スタートして、ずうっとここまで来られてきておりますので、それはとにかく一応そこまで、取り崩されたりなんなりいろいろ苦労されたのはよく分かっておるところですけれども、されておりますので、そういった意味では、今年度たまたまそういった形で増収分がありましたが、来年はどのみちまた何兆と足らぬことは、このままで幾ら税が増えても、税収が増えても、ちょっとそれを補うまで増収するとはとても思えませんので、その分は来年度にということを考えて、やっぱり中期的に見て、そういった形で十七年度分をやらにゃいかぬなというのが私どもの考え方であります。
 手前に全部配っちゃえばいいじゃないかという御意見も一部にあったこともよう知っております。
#62
○又市征治君 その一兆二千億というのは余りにも大き過ぎるんですよね。だから、そういう意味では、予測ミスということで一律一割増しをしてもいいし、あるいは翌年度の事業を前倒しをするとかということもあってもいいだろうし、先ほども出ましたが、やはり地方債の償還のために基金に積んだりという形もできるわけであって、私は、やはり法文、法の条例、条文どおりにやる努力をするのが総務省の仕事だろうと思うんですね。
 そこで、今ほどもありましたけれども、今年の、五月に大臣は、十七年、十八年度は交付税を前年並みに確保します、こう約束された。つまり、今年度分削り過ぎたということなんですよね。それほど自治体からはもう悲鳴が上がったし、抗議が上がったということだったと思いますよ。
 そういう意味では、何かしら、今のお話聞いていると、二〇〇五年度の財源が保障されたような錯覚を与えられるわけですけれども、実際は単に一年遅れで配られるだけ、こういうことなわけですね。どうも総務省は今年度の早い時期から年度末は増収になることは分かっていたんじゃないか、それを先食いしてこういう公約ができたんではないかと疑われる、自治体の首長の中にそう言う人いますよ、大臣のしている説明に対して。
 さっき瀧野財政局長が言ったけれども、十七年度には、今これ配ると財源不足が起きますと。じゃ、この増収初めから分かっていたからそういう発言になったんじゃないのか、おかしいじゃないか、大臣の、じゃ五月の約束というのは何だったのか、こういうこともまた逆に疑いたくなってくるということです。これは時間がありませんから質問はいたしませんが。
 そこで第二番目に、そういうわけで今年度に交付されるのは法定の特別交付税六%ですね。今回、補正の七百一億円のうち、これ一体幾ら災害対策に回るのか、ここで明らかにできますか、財政局長。
#63
○政府参考人(瀧野欣彌君) 今回、補正によりまして特別交付税七百一億円の増をお願いしておるわけでございますが、これは、今年度、度重なります台風被害とかあるいは地震などの被害に対応したいということであるわけでございます。
 ただ、災害に対します需要額につきましては、先ほども申しましたけれども、十二月分で大半を算定する仕組みと、こういうことでございますので、既に十二月分で実際算定いたしました災害関係は七百億円に達しておるわけでございます。
 したがいまして、今回の増額の七百一億円、同じような額で少し混乱するんでございますけれども、今回の七百一億円がそのまま災害対策に回ると、こういうことではなくて、既に十二月分でその部分については算定をしておるわけでございます。今回は、そういった全体の状況も踏まえながら特別交付税の増額をお願いいたしたいというものでございます。
#64
○又市征治君 つまり、七百一億即災害対策じゃないということですよね。まだ、特交でいえば、今年度分としては八千七百億ぐらいあるはずですよね。
 一体何が多いか。今年の十二月算定でいえば、合併推進が七百二十六億、それから災害対策。そういうことで、七百二十六億で災害対策よりも多いわけですよ。災害については交付税法第十五条でも明記されておりますけれども、本来、合併というのは政府の方針であって予測が付くものですね。なぜ、一体、合併が普通交付税で想定できない特別の財政需要だというふうに言えるのか、この点について、局長、どういうふうにお答えになりますか。
#65
○政府参考人(瀧野欣彌君) 御指摘のように、市町村合併についてのいろいろな準備経費等につきまして特別交付税で算定しておるわけでございますが、この合併というものにつきましては、実際、そのいろいろな準備をいたしましても、途中で破談になるものがあるとか、なかなか予測の付かない部分があることも事実でございます。また、年度途中でお話が出てくるというようなものもあるわけでございます。そういった状況の中で、非常に個別性の強いものでもございますので、特別交付税の対象ということにして算定しておるわけでございます。
#66
○又市征治君 これ、ちょっとおかしいんですよ。これ、大臣にお伺いしますけれども、二〇〇二年三月二十日、今から二年前ぐらいになりますが、私、この委員会で、合併関係で特別交付税を使うと、豪雪とか災害とか、個別、特別の需要が生じた自治体に配分すべき額が削られてしまうんじゃないのか、こう質問したのに対して、当時の片山総務大臣は、これは、これというのは合併推進費のことですよね、パイロット事業で呼び水だから特別に見ているんですよと、そんなものみんな出したら見ませんよと、これが今三億、三億ですけれども、五十億、百億になるといったら我々も考えなきゃいかぬ、これが全国的に広がったら特交ももちませんよと、こう答えているんですよ。
 今、どうです、既に十二月分だけで七百二十六億出しているでしょう。片山大臣の言った限度額の七倍を超えていますよ。これ、片山さんはその場逃れで言ったんですか。こんなむちゃな、二年たたないうちにこういう格好で、前の大臣がお答えになったけれども、現実はこんなに膨らんで、本来、法の趣旨で、特別交付税の中身、支出というのは何か。本当に特別の事情、正に災害やそういうものだったんではないんですか。その点、これは大臣、どういうふうに御説明なさいますか。
#67
○国務大臣(麻生太郎君) 御質問の趣旨を、御質問をいただきましたので調べてみたんですが、当時、又市議員の御質問に対して、三月二十日、平成十四年三月二十日現在で、片山自治大臣就任時から減っております町村数は六つなんです。当時六つ。その六つという前提という固定概念に基づいてやっておられたので、私は見通しは完全に誤っておられたと、私自身はそう思います。これははっきりしているんだと思いますね。私になりましたときは三千百八十一です、私が引き受けましたときに。平成十五年九月の二十二日現在三千百八十一市町村だったんです、私のときは。今、二月一日現在、二千七百九十七になっております。
 そういった意味では、これはかなりな勢いで、いろいろな意味でやっぱり財政指数が皆悪くなった。そして、各町村、特に指数の小さい、財政指数の弱い町村においては、これは極めて現実的になったと思いますね。私のところの選挙区辺りでも、四年ぐらい前と今言っているせりふ、全く違いますから。
 そういった意味では、これは合併しなきゃいかぬという話になってきて、合併に反対した町長がリコールになったり、いろいろ今、私どもの地元でも似たようなことが起きておりますけれども、合併というのはかなり現実的で、やるなら今というような感じになってきたんだと思っておりますので、こういったのは少なくともあの当時とはもう町村長の雰囲気はごろっと変わったというのが、又市先生、私の率直な感想なんです。
 そういった意味では、あの法律作りましたときに、私、政調会長をしていましたので、片山大臣と何回かしたときに、まあと言って、なかなか進まぬじゃろうという話をしておられましたけれども、現実は一挙に進んだというのがこういった形でこの一、二年間、一年少々の間の物すごく大きな変化なんだと思いますので、おっしゃるように、確かに、この意味においては、見通しは誤っておられたと非難されたら、それは認めるよりしゃあないという感じがいたしますね。
#68
○又市征治君 私、申し上げたのは、片山さんの見通しが誤ったかどうかというよりも、問題は、この財源を特別交付税で見ることが問題ではないのかということを当時も私は申し上げた。したがって、そういう意味では、片山さんの、これだけ多く進むかどうかという見通しが誤ったかどうかということよりも、当時も特別交付税で、これが五十億も百億も行くということになったらこれは考えなきゃならぬと、こう言っていることが問題だと言っているわけですよ。そう言うのに、今は七百二十六億も今年度の特交で見ているではないか、特交の本旨と違うじゃないかと、こう申し上げているわけですよ。そこのところはやっぱりきちっと見ていかないと、全く総務省の一方的な思いだけで、そのときはこうやって進んでいるからと、何でも出してもいいという格好で特交制度が崩れているじゃないですか。そのことを申し上げているんです。
 理念上、全自治体に普遍的に適用される標準的支出が交付税の対象需要のはずだと思うんですね。合併は特定の市町村だけに出すものであって、標準的に算定できないというものであれば、そもそも交付税需要としては適切じゃないわけでありまして、特別交付税でもなく、百歩譲って奨励的補助金としてやっていくべきなんだろうと思うんですね。それが筋だと思うんですよ。普通交付税にしろ特別交付税にしろ、合併に出すことは、その分、交付税財源を圧迫をするし、そして合併しない市町村は標準的でないんだと、こういう格好でむしろ切り捨てるということと同じことになってしまう、こういうことなんだと思うんです。
 そういう点も含めて、やはりここは是正してもらいたい。そのことを強く申し上げて、これもう時間がなくなりましたから、本当は答弁欲しかったんですが、時間がなくなりましたので、一言、いいですか。
#69
○国務大臣(麻生太郎君) なかなか、又市先生、特別交付税というのは、特別だから特別なんでしょうけれども、これ正直、私自身も三千百って、幾つまで減るんだと言って、二千ぐらいまで減りますなんて言った役人は一人もおりませんで、実はもう、いや、とてもあと百とかなんとかいう話だったのが、結論もっと進んだみたいな形になりましたので、なかなか見通しを、私のときが見通しが正しかったんじゃなくて、私のときの最初のころは、正直、そんな雰囲気でもありませんでしたので、そういった意味ではこれはなかなか、どれくらいあと町村が合併するかと思ったらなかなか難しいし、自分自身のところでも実は二市八町やろうと思ったら、結果的には全然うまくいかなかったし、自分でやってみたところ見ても、そういう思いがありますので、なかなかちょっと、あらかじめこれぐらいというのができればちょっと、もうちょっとやり方はあるんだと思いますけれども、なかなか難しいがゆえに多分、特別交付税ということにならざるを得なかったのではないかというのが私どもの今率直なところです。
#70
○又市征治君 議論残りますから、後でまたやらせていただきます。
#71
○委員長(木村仁君) 他に発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#72
○吉川春子君 私は、日本共産党を代表して、平成十六年度分として交付すべき地方交付税の総額の特例に関する法律案に反対の討論をいたします。
 反対する第一の理由は、提案されている法案が本年度の補正予算によって増額された一兆円を超える地方交付税のほぼ全額を翌年度に繰り越すための法案であり、当該年度の地方交付税は当該年度に配分するという地方交付税法六条の三第一項の趣旨に反するからです。地方交付税は地方自治体の固有の財源であり、地方財政の年度間調整は地方自治体自身の手によってこそ行われるべきです。
 第二の理由は、今年度は三位一体の改革の名によって二・九兆円もの交付税が削減され、地方財政の現状は非常に厳しい事態に直面しているからです。自治体は予算が組めないという悲鳴が上がり、積立金の取崩しが全国で行われました。一月十一、十二日に当委員会として訪問した鹿児島県では、平成十六年度地方交付税が大幅に削減され、四百五十一億円の恒常的な財源不足が生じる等大変厳しい状況にある。また、熊本県においては、財政健全化への取組を強化し、投資的経費、人件費等の節減に努めましたが、平成十六年度の地方交付税が大幅に削減されたため、健全化の取組は振出しに戻った感があると県知事から直接切実に訴えられました。加えて、昨年は台風二十三号を始め、観測史上最高の十個の台風が上陸し、十月には新潟中越地震が起き、災害が集中した年でありました。
 地方自治体においては、災害復旧事業を始め、必要な財源の確保に必死になっています。こういうときだからこそ、交付税の増額分は速やかに全額を地方に配分すべきです。
 以上で反対討論を終わります。
#73
○委員長(木村仁君) 他に意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 平成十六年度分として交付すべき地方交付税の総額の特例に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#74
○委員長(木村仁君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと思いますが、御異存ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#75
○委員長(木村仁君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時十分散会
ソース: 国立国会図書館
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