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2005/03/29 第162回国会 参議院 参議院会議録情報 第162回国会 総務委員会 第9号
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2005/03/29 第162回国会 参議院

参議院会議録情報 第162回国会 総務委員会 第9号

#1
第162回国会 総務委員会 第9号
平成十七年三月二十九日(火曜日)
   午前十時二分開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十三日
    辞任         補欠選任
     広中和歌子君     水岡 俊一君
 三月二十九日
    辞任         補欠選任
     景山俊太郎君    北川イッセイ君
     南野知惠子君     松村 祥史君
     櫻井  充君     林 久美子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         木村  仁君
    理 事
                世耕 弘成君
                森元 恒雄君
                山崎  力君
                伊藤 基隆君
                山根 隆治君
    委 員
                荒井 広幸君
                景山俊太郎君
               北川イッセイ君
                椎名 一保君
                二之湯 智君
                長谷川憲正君
                松村 祥史君
                山内 俊夫君
                吉村剛太郎君
                今泉  昭君
                櫻井  充君
                高橋 千秋君
                津田弥太郎君
                内藤 正光君
                林 久美子君
                藤本 祐司君
                水岡 俊一君
                弘友 和夫君
                山本  保君
                吉川 春子君
                又市 征治君
   国務大臣
       総務大臣     麻生 太郎君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  山本  保君
   政府特別補佐人
       人事院総裁    佐藤 壮郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        高山 達郎君
   政府参考人
       人事院事務総局
       給与局長     山野 岳義君
       内閣府政策統括
       官        柴田 高博君
       総務大臣官房総
       括審議官     荒木 慶司君
       総務省自治行政
       局公務員部長   須田 和博君
       総務省自治財政
       局長       瀧野 欣彌君
       法務省刑事局長  大林  宏君
       財務省主計局次
       長        勝 栄二郎君
       文部科学大臣官
       房審議官     樋口 修資君
       厚生労働大臣官
       房審議官     高橋  満君
       国土交通大臣官
       房審議官     梶原 景博君
       国土交通省住宅
       局長       山本繁太郎君
   参考人
       日本放送協会会
       長        橋本 元一君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
○行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消
 防、情報通信及び郵政事業等に関する調査
 (地方分権を推進するための地方税財政基盤の
 確立に関する決議の件)
○参考人の出席要求に関する件
○放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認
 を求めるの件(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(木村仁君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る二十三日、広中和歌子君が委員を辞任され、その補欠として水岡俊一君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(木村仁君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 地方交付税法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に人事院事務総局給与局長山野岳義君、内閣府政策統括官柴田高博君、総務大臣官房総括審議官荒木慶司君、総務省自治行政局公務員部長須田和博君、総務省自治財政局長瀧野欣彌君、法務省刑事局長大林宏君、財務省主計局次長勝栄二郎君、文部科学大臣官房審議官樋口修資君、厚生労働大臣官房審議官高橋満君、国土交通大臣官房審議官梶原景博君及び国土交通省住宅局長山本繁太郎君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(木村仁君) 異議なしと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(木村仁君) 地方交付税法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○櫻井充君 おはようございます。民主党・新緑風会の櫻井でございます。
 まず、本題に入る前に、旧日本労働研究機構における海外出張について質問させていただきたいと思います。
 これは、あるテレビ番組の中で、こういう無駄遣いではないかと、この出張自体に本当に意味があったのかどうか分からないというような指摘がございました。まず、その内容についてちょっとお伺いしたいと思います。
 本来であれば、これは何かタイでセミナーを開くためにここの理事長が出張されているわけですが、なぜかタイに行く前にアメリカとイギリスに渡っているんですね。そのアメリカの一日目と二日目を見ると全く観光でして、しかもその観光に対して外務省の車まで使っていると。公私混同も甚だしいのではないか。しかも、そのために、何人かの方と一緒に行かれているわけですが、総額として約六百七十万円が計上されているというようなことをかんがみると、こういう無駄遣い自体一つ一つ減らしていかなきゃいけないんじゃないのかなと思いますが、まず厚生労働省の認識をお伺いしたいと思います。
#7
○政府参考人(高橋満君) 御指摘の旧日本労働研究機構におきます平成十二年二月のアメリカ、イギリス並びにタイの理事長等の出張にかかわる件のお尋ねでございます。
 今委員御指摘のありました、アメリカ、イギリスを出張の日程に組んだというこのことについてでございますが、当時、日本労働研究機構におきまして、平成十二年度から新たに対日投資促進ということを目的といたしますセミナーをアメリカ及びヨーロッパにおきまして開催をすると、実施をするということを予定をいたしておったわけでございます。そうしたセミナーを円滑に実施していくためにも現地の経済団体等との協力を得る必要がございました。
 そこで、このセミナーを現地の方と共催が可能な、また協力を得られるような現地の経済団体との間で十分その意思決定権者と協議を行って合意を得る、そういうことをやっていくためには、やはりトップ自ら派遣をしまして、そうした合意を得るような努力をしていくことが必要だという判断がなされたものであるというふうに理解をいたしておりまして、私どもといたしましても、この判断自体は十分理解できるものでございます。そうしたトップ自ら参りましたことによりまして現地の経済団体との協力もスムーズに得ることができ、その後のセミナー等の開催につきましても成果が上がったというふうに理解をいたしております。
 なお、この出張中におきまして、公務のほかに、その出張用務である公務に差し支えない範囲内でプライベートな行動を行うということ自体は問題はないのではないかと思いますが、その際に大使館の車を使用しておるということにつきまして、当初、便宜供与という形で在外公館に対しましての供与を依頼をしておったわけでございますが、そうした中で大使館の車を使ったということについて私どもの立場でお答えをすべきものではございませんが、いずれにしましても、全体として日程の組み方等についてはいろいろまだ工夫する余地があったのかなとは思いますが、出張自体が問題であったとは考えておりません。
#8
○櫻井充君 出張自体が問題でないというお話ですが、じゃ、このときに、イギリスの、イギリスに行かれた後に、これは報告書の中に、これジェトロの所長が何と言っているかというと、マーケットリサーチをちゃんと行ってきてからやってくださいと。要するに、こういう類似のセミナーが少なくないことをちゃんと認識しておくことが必要だと、参加者集めは難しいと、こういうことに対して、投資をしたいという人たちは独自で情報を集めているので、こういうことをやっても意味がないという、これ報告書に書かれているわけですよ。
 もう一点申し上げると、この理事長というのはそこの団体のトップです。トップの人が行くときに、根回しも何もしないで、ただ単純にトップが行って、判こを押しに行くなんて、そういうことはあり得ないと思うんですね。根回しも何も、何もやらないで、ただ単純に手ぶらで、こういうことをやりたいんだけれども。だけれども、実際の報告書では、ここにちゃんと書かれているわけですよ、意味のないことだからやめた方がいいんだと。そういうふうにまで書かれていることからすると、この出張自体やっぱり意味がないことなんじゃないですか。
#9
○政府参考人(高橋満君) 今委員御指摘の現地関係者との打合せの際に、ジェトロの関係者がセミナー開催上の課題等について御意見、御発言があったということは事実でございます。しかし、全く事前に何も準備をせずに参ったということではございませんで、当然、現地で協力してもらうことが期待できる経済団体等、イギリスの場合は二団体でございますが、事前にそれぞれの団体との間で調整を十分行った上で一定の協力を得られるのではないかと、こういうことを踏まえて、イギリスにも理事長を始めこの関係者が出張をしたということでございます。
#10
○櫻井充君 全然答弁になっていないですよ。要するに、普通は、企業のトップの人が行ったときにこんな報告書が上がってきたら、社長、社長はこんなに赤っ恥をかかされてと怒るはずですよ、普通は。そうじゃなくて、ただ単純に物見遊山の観光旅行に行っているから、だから別に最初から目的はそこにあるので、全然違うんだと思うんですね。
 こういうその無駄な出張のために税金が使われているということが私は問題だと思いますが、改めてお伺いしますが、厚生労働省としてどう認識されていますか。
#11
○政府参考人(高橋満君) 今るる申し上げたところでございますが、私どもとしては、トップ自ら参ることによってアメリカ並びにイギリスの当該経済団体との間でセミナー開催についての協力を取り付けることができ、また結果として、その後、十二年度以降のセミナーの開催もそれぞれの経済団体の共催あるいは協力を得ることによってスムーズに開催できたのではないかと、そういう意味では成果が上がったものと認識をいたしております。
 また、旅費等につきまして、経費につきましても、当時の規定に基づきまして適正に支給をされておるというふうにも理解をいたしております。
#12
○櫻井充君 それじゃ、このセミナーを聞いた人たちの中でどのぐらいの人が日本に投資してくれているんですか。
#13
○政府参考人(高橋満君) 参加者等につきまして、その後、対日投資を実施したかどうかということについては把握はいたしておりません。
#14
○櫻井充君 どうしてそれでその評価ができるんですか。セミナーさえ開催すればそれでいいんでしょうか。結果が伴っていない、結果すら分かっていない、それで効果があったと、なぜそういうふうに判断ができるんでしょうか。その根拠を示してください。
 もう一度申し上げますが、このセミナーを開催して有意義であったという根拠を示してください。
#15
○政府参考人(高橋満君) まあそれぞれの現地の企業が日本に限らず外国等に投資をする際、どういう、決断までの過程の中でどういうことが直接の契機になるかと、なかなかそこは具体的にお答えするのは大変難しいかと思います。こういうセミナーを通じて、日本の労働事情というものがアメリカなりイギリスなりと異なる、そういうことの理解というものは大変促進できたのではないかというふうにも思っております。
 それが直接具体的な対日投資に結び付いたということについては私どもも、今申し上げましたとおり、把握はいたしておりませんが、全体としての現地企業に対します対日理解、特に労働事情の、労働事情というものについて理解が進んだのではないかと、こういうふうに私どもは受け止めております。
#16
○櫻井充君 これは理解をしてもらうために行ったんじゃないですね。ここのところの目的はちゃんと対日投資を進めるためということだったはずです。その目的を、その目的にちゃんとかなっているのかどうか、最終的な調査もしないというのはこれはおかしな話じゃないですか。これは職務怠慢としか言いようがないと思いますけれどもね。いかがですか。
#17
○政府参考人(高橋満君) まあ直接そのセミナーによって対日投資が具体的にどれだけ進んだかということを十分にフォローアップしていないという部分は確かに十分でなかった、対応としては十分でなかった面はあろうかと思いますが、まあしかし特定化するということは大変難しいのではないかというふうにも認識をいたしております。
#18
○櫻井充君 物事は、やったらその結果がちゃんと、良かったかどうかというのを振り返ってやるのが当たり前なんですよ。そういうことをやらないで、また毎回毎回同じ失敗でしょう、こんなもんは。そういうことを繰り返しているから何も変わらないんじゃないですか。
 私が不思議なのは、部屋に来られた方は、部屋に来られた方は問題はあったというふうに私にちゃんと言っておられますよ。そして、これからこういう点は改善しなきゃいけないんだということを部屋ではちゃんと言われていましたよ。しかし、委員会になると全然違うんですね。だれの言葉を信じたらいいんですか。問題があったからここはこういう点は反省してこういうふうに改めますと、そういうふうにおっしゃっていましたよ。しかし、委員会の場になってくると全然答弁が違うんですね。どうですか。本当に今までのやり方で良かったと思っているんですか。
#19
○政府参考人(高橋満君) こういう対日投資セミナーという目的を持った事業というものについて、平成十二年度当時としてはそれなりの理解が、意味があったというふうには思っております。
 ただ、いろんな機関が当然同種のセミナーをやっておるということは当然私どもも認識をいたしておったわけでございます。そうしたもろもろの事情等を考慮いたしまして、平成十五年十月のこの日本労働研究機構が独立行政法人化される際に、やはり国際交流事業全般を見直すという中で、十五年十月以降、新しい独立行政法人においてはこのセミナーを始めとした国際交流事業は以降は実施をしないということで現在まで来ておるところでございまして、私どももいろいろな事情の変化の中で施策の見直しということは努めてきておるところでございます。
#20
○櫻井充君 最初からそうおっしゃればいいじゃないですか。自分たちがやってきて、結果的に意味がなかったと。だって、それはそうですよね。政策評価をしてみたところ、残念ながら意味がなかったからこれは今はやめましたというふうにおっしゃればいいじゃないですか。
 だって、これ航空運賃だって随分ひどかったですよね。この当時は一般の職員の人たちもビジネスクラスでしょう。今はエコノミーに変えましたよね。これは当たり前のことだと思うんですね。このときの、このときの運賃の体系とかそれから日当を見ると、何でここに海外出張するたびにこれだけの額の日当が支給されなきゃいけないのか、私にはちょっと理解できないんですね。今この国というのは、この我が国はですよ、財政的に極めて厳しい状況にある中で、なぜここの天下り法人がですよ、天下り法人がこれだけ優遇されなきゃいけないのか、私には理解できないですけれどもね。
 今の、今のこの例えば出張なら出張の日当の体系ですね。宿泊料とか、それから宿泊料なんかに関していっても渡し切りですよね。渡し切りで、その人が幾らのホテルに泊まろうが何しようが何も関係ありませんよね。例えば、理事長はいまだに、少し下がって一応三万二千二百円のホテル代だと。これはそのまま丸投げして、あとは幾ら使おうが全く知ったことじゃないというような会計、まだずさんな会計を続けていますね。昼食などは、その人たちが取った分に関していうと、ちゃんと領収書を持ってこいという話になっているけれども、こういう点だって、本来であればもう少し改正すべきところはあるんじゃないのかなと、そう思いますけれども、いかがでしょう。
#21
○政府参考人(高橋満君) 航空運賃にいたしましても、あるいは日当、日当は別といたしまして、宿泊料等については言わば上限というふうな理解だというふうに私どもも思っております。そういう意味では、実際に掛かった費用等を領収書で十分チェックした上で精算をしていくということが必要かというふうに思っております。
#22
○櫻井充君 まあ改めて考えていただきたいのは、この国の財政は極めて逼迫している状況にあって、そして、だからこそ定率減税を廃止する方向になっていって、国民の皆さんに負担を求めるんであるとすれば、もう少し、もう少し身内の中で出費を防げるものはそこの、そういったものを削減していくような努力をするべきではないのかなと、個人的にはそう思います。是非、改めてこの事業が本当に必要な事業なのかどうかとかをすべて検討していただければ有り難いなと、そう思います。
 今日の、あと本題に入りたいと思いますが、まず一つ大臣にお伺いしたいのは、この交付税特別会計の赤字を今後どのような形で解消しようとお考えなのか、その方向性について教えていただけますでしょうか。
#23
○国務大臣(麻生太郎君) これは、櫻井先生御存じのように、地方財政がインバランスの状況では基本的には解消することはできない。逆に、それを埋めようと思えば片っ方の借金が増えるだけですから、そういった意味では地方財政というものの収支をバランスさせるというのが最大の問題でして、今、約合計で五十一兆だと思いますが、そのうちで、十七年度末で、今でなくて、十七年度末で五十一兆に達する予算でいきますと見込みなんですが、そのうち三十三兆六千億円が地方負担分ということになろうと存じます。それに関しまして、基本的には地方の税収が増えるか、法定率が変わって税収が増えるとか、景気が良くなって法人税が入るとか、個人住民税が入る、また逆に、地方というもののいわゆるスリム化というものが進んで、地方財政のギャップが、法人税が上がり、収入が上がり、こっちのスリム化が進んで、ここがバランスして初めてこの種の対策が出せるということになるんだと思いますので、基本的にはより一層の合理化と、景気対策等々、法人税など含めまして、いろんな意味での経費の削減等、税収入のアップというのがその一番の基本だと存じます。
#24
○櫻井充君 その景気の対策にしても、もう何年も前から景気対策景気対策と、亡くなった小渕総理のころには、桜の花が咲くころには景気が良くなるというあの名ぜりふを残されておりましたが、何回桜の花が咲いても地域の方は景気が一向に良くなっておりません。特に、我が宮城県などは相変わらず厳しい状況にございます。そうだとすると、一体どうやって、本当にですよ、政府として景気を回復させるためにどうしていくのかということの方向性を出してこなきゃいけないんだろうと思います。
 まあ、これは議論してるとかなり長くなるので、私なりの見解をちょっとだけ述べさしていただければ、この国はどういう方向に向かうのかということの方向性をきちんと出さない限り、残念ながら新しい産業は起こってこないんだろうと思います。
 私は医者だからかもしれませんが、今、病気の種類が変わってきています。昔は、昔はというか、今も増えていますが、生活習慣病と言われる病気から、今、今花粉の時期で、花粉症の方随分いらっしゃいますけれども、花粉症であるとか、そういったアレルギーの方が今三分の一いらっしゃいます。三人に一人です。それから、いわゆる化学物質過敏症、シックハウス症候群、まあそういうふうに言った方が理解しやすいかもしれませんが、そういった病気が物すごい勢いで増えてきています。これは、個人の努力ではどうやっても解決できないものなんですね。つまりは大気汚染の問題を解決しなきゃいけないとか、住宅政策を、建材のことをきちんとしなきゃいけないとか、そういったことを考えてこない限り、なかなかこの病気は解決できません。そうしてくると、この国が本当に皆さんの体の安全であるとか安心であるとか、そういったことを考えてくれば、どういうものを生み出していかなければいけないかということ自体はっきりしてくるんだろうと思うんです。
 例えば、シックハウス対策を私も党内でまとめさしていただきましたが、結果的に政府から建築基準法の改正という格好で出てきてどうなったかというと、新しい建材がどんどん生まれてくるだけではなくて、住宅の濃度を測ってこようという、そういう新しい産業も生まれてくるわけです。
 ですから、この国がどういう方向に向かっていくのかという、その方向性を示すことの方が大事なことなんだと思うんですね。これはある種規制を掛けることだと思うんです。つまり、住宅はこういう住宅でなければいけないというふうに決められるから、だからそれに合わせて産業界も付いてくるわけです。
 例えば、介護保険なら介護保険でいうと、介護をできる人たちはこういう資格を持った人たちじゃないと駄目ですよという制限をしたからこそ新しい職種が生まれてきます。規制緩和規制緩和と言われていますが、その規制緩和して本当に産業が生まれてくるのかというと、僕はちょっと違っていると思っていて、むしろこの国がどういう方向に向かうのかということを明示することによって大きく変わってくるんじゃないのかなと、そう思います。
 もう一点申し上げると、なぜデフレが続いているのかといえば、同業他社で価格競争をし続けているからです。これは将来の不安もある、現在の不安もあるからお金は使えないというところもありますが、とにかく安ければいい、だから生産拠点を中国に移そう、流通コストを削減しよう、いつまでたってもこれでは物の値段は上がりません。むしろ、大事なことは新しい付加価値を付ける商品を開発することだと思います。
 例えば、ミネラルウオーターなどは五百t百五十円です。一リッター三百円もします。つまり、ガソリンの三倍の水が飛ぶように売れるんですね。水が安全でないこと、そして体にとって害であるということを皆さんがよく理解されているから、そういったものがどんどんどんどん売れていくんだろうと思います。
 ですから、その新しい付加価値をどう構築していくのかということがこの国の課題であって、もう一つ今のを簡単に言うと環境産業なのかもしれませんが、韓国などももうシックハウスの問題が顕在化してきています。そうすると、日本が最初にこういった建材なり、それから塗料とか接着剤を開発すれば、どんどんどんどん海外に輸出もすることができますから、そういう意味において、新しい付加価値をどうつくっていくのかということが大事なことなんだと思うんです。
 残念ながら小泉政権では、なぜか民営化民営化というふうにお題目はありますが、じゃ一体何をどういうふうにしたいのかが全く分かりません。郵政事業にしてみても、民営化先にありきでして、その後のお金がどう使われるのかとか、本来であれば、本来であれば特殊法人改革のためがスタートだったはずなんですね。それがいつの間にか民営化だけがお題目のようになっていくけれども、民営化されて本当に我々の暮らしがどう変わるのかなんというのは全く分からないまま議論させられようとしています。そうではなくて、きちんとしたやはり方向性を出してくることが私は大事なことではないのかなと、個人的なそれは思いでございます。
 そこで、現実問題の中で、今いかに支出を削減するのかというお話が、支出を削減するのかというお話がございました。その点からしてみると、この市町村合併を進めていくというのは財政再建上かなり有効な手だてだろうとは思います。どの程度、どの程度この市町村合併によってこの地方交付税の特別会計の赤字が解消できると試算されているんでしょうか。
#25
○国務大臣(麻生太郎君) 今、三千、大臣に就任をいたしました一昨年の九月の二十日何とか二十何日かのときには三千百八十一市町村というのがあったんだと思いますが、今大臣が署名した段階のもので、三月二十二日付け、二千二百十五になっております。で、これが多分今月末には二千を切るところまで行くかなと思っておりますが、まあ千九百台までには行くんじゃないかと思っております。したがって、約九百、約一千近くが減ったことになる。
 千百ぐらい減ったことになるんですが、その結果何が起きてくるかと言われますと、一番分かりやすい例として言わしていただければ、人口五千人以下の町で一人頭の行政経費は約百三万円掛かることになっております、百三万円、一人当たりですよ。だから、おたくの近くとは言いませんけど、愛知県の富山村、二百九人だと思いますが、二百九人でも郵便局はあります、消防もあります。そして、もっと小さな行政は、多分東京都が一番小さいんだと思いますが、東京都の青ケ島という村が、これが二百三人、これが多分日本で一番小さな行政体ですが、これでも郵便局、消防等々あるんですが、そこらのところは百三万円掛かるのに対して、町村合併をして合併が進んでいきますと、五千人から一万になりますと六十約三万円になります。それから、一万人から二万人になりますと四十四万円ぐらいになります。そして、二万から三万になりますと三十九万といって初めてこれ三十万台になるんですが、あとは三十六、三十五、いろいろずっとだんだんだんだん下がっていくことになるんですが、大体一番下がって三十、四十万から五十万ぐらいのところで約三十四万円、これが一番、行政、一人当たりの行政経費としては一番安いと分析をされております。
 そういった意味で、今度の中で、合併をされた後、当然のこととして、いろんな意味で、まあ簡単なことを言えば、首長さんの数は減りますし、収入役、助役の数は減りますし、議員の数も大幅に減ることになりますので、そういった意味での人件費、また事務職員というものも、いろんな形で、郵便局に委託という形で、住民登録、戸籍謄本等々を委託することによってその分を削減できることになろうと思いますけれども、町役場等々において各、まあ十なら十が集まった分だけ合理化されることになりますので、そういったところをどんどんどんどんやっていった結果どれくらいのものになるであろうかというところまで、私どもとして、今これだけ下がりますとか、これだけ減りますということを申し上げる段階にまだありません。
 きちんとしたこれ出さないかぬと思っておりますが、経常経費が減少するというのは当然だろうと思いますし、人員、人件費というものも削減されることになろうと思いますんで、特別職の減少はもちろんですけれども、そういったものをトータルしてどれぐらいのものになっていくか、これはもう懸かって、町村長が自分の自治体をどれだけ責任持って経営する意欲と指導力を発揮するかというところに懸かっている部分も多かろうと思いますが、私ども総務省としては、ほかの町村に比べておたくはこんなに低いんですよと、ほかのところは実はもっとうまくやっているんですよということを、比較対照を町長自らができるように意識付けるためには、これはホームページで公開するのが最も手っ取り早いと、私どもはそう思っておりますんで、地方行政の、あれは本日だっけな、今日だっけな、今日、今日、新しい地方行革の指針というものを全市町村長に通達を出しております。本日付けで出しておりますので、あれ、役所に行っていただければ差し上げると思いますが、それに基づいて、行政はこれまで減らすべきですという指針もきちんと書いておりますので。現実問題として、このところラスパイレス指数は、この指数を取り始めて初めて一〇〇を切っております。現実問題、いわゆる団体交渉をやって特別に下げているというところは、千四十三団体は、いわゆる特別にまた更に減俸等々をやって町長自ら減らしたりいろいろしておりますし、県でもやっておるところもありますので、そういったところはこの一年間ぐらいの間にかなり意識としては変わってきつつありますので、こういった自分で自らの町、市を経営する、県を経営するという感覚をどれだけあと醸成ができるかというところは、私ども大いに、まああおるというか、押さにゃいかぬところだと、押していかにゃいかぬところだと思っております。
#26
○櫻井充君 分かりました。
 今の中でちょっと気になったところは、郵便局にその行政サービスの一部を委託しますというようなお話がございました。民営化された場合に、そこに行政サービスの一部を委託することは可能なんでしょうか。
#27
○国務大臣(麻生太郎君) 誠に正しい御指摘、ごもっともな御指摘だと思っております。
 民法で、特別送達という裁判所から送られてくるのは公務員をもって充てねばならぬと民法で書いてありますので、これは長谷川先生辺りの方が詳しいところなんだと思いますが、民法でそうなっておりますのにそれが民間人にできるかといって、仮に裁判所がまさか私ら裁判官に配達しろと言っているんじゃないでしょうねと言ってこの法律に問題があると指摘されたときに、我々は法律上戦えるかと、裁判所相手にという面、点は、この問題が出た最初から話題になっておりまして、公務員の身分というものでならねばならぬところというのがありますので、そういった意味では、配達、受付等々のところについては、いわゆる公証人、裁判所の公証人、検事とかそうそうな方々の公証人で充てるか、いわゆる公証人制度みたいなものを持ち込むか、若しくはみなし公務員にするか等々いろんなことを今研究がなされております。
 ただ、傍ら、いろいろな、いろんな意味で、何というのかしら、公務員になるといわゆる労働三権の話が出てまいりますので、民間になっておまえ労働三権がないのかという点は、これはまた別の問題として出てまいりますので、私どもとしてはこれ、郵政官署法という法律なんだそうですけれども、法律を改正して郵便局で従来どおりの住民サービスができるように、いわゆる全国会社というものはそれができるような法律を、その分だけは変えにゃいかぬとか、いろんなことをまだ検討がなされている最中と理解しておりますので、御指摘の点はごもっともだと存じます。
#28
○櫻井充君 小泉総理は民営化の定義というのを御存じなのかなと思うときがあります。つまり、民間企業というのは市場原理の中で利益を出してこなければいけないと。そうすると、不採算部門を切り捨てたり様々な努力をしてくるということになるわけであって、これが民間企業ですね。ですから、その民間企業がユニバーサルサービスを実現しろというのは、これはどだい無理な話なんですね。ですから、そのことから考えてみても、民営化するということ自体が、民営化というか、そのこと自体をまず知らないで議論されているんじゃないのかなと、私にはそう思えてならない。
 お金の使い方を変えたいんであれば、それは別に出口のところで変えれば簡単な話であって、ですから今の総務省のホームページなどを見ても、元に戻すとですが、何かがあると市町村合併が進んでいって行政サービスが落ちるんじゃないですかというそういう心配に対して、ホームページ上で郵便局にそういったものを担わせますというふうに書いてあるんですよね。だから、これは極めて不思議なことでして、本当に、もう一度繰り返しておきますが。これは、官であればそこのところにお願いするのはこれは可能だと思うんです。民営化してしまった場合に、じゃ、ほかの銀行ではやらせてもらえないのかとか、コンビニでは駄目なのかとか、そういう議論だって当然のことながら出てくるんだろうと思うんですね。コンビニだってそういうサービスをした方がお客さんが集まってきますというふうに言われた場合に、同じ民間企業同士でどういう調整を付けていくのかというのはすごく難しいことなんだろうと思うんです。
 ですから、そういうことを考えてくると、今みたいな議論はどうせ無駄ですから、もうやめてしまった方がいいんじゃないのかなと。まず公社になって、しばらくして様子を見てから、それで何が駄目なのかを検討した方がいいんじゃないのかなと思っています。まあ済みません、これは私の個人的な意見ですが……(発言する者あり)はい、ありがとうございます。何を言おうと、忘れてしまった。
 もう一点ですが、その支出のところで、確かに競争させてと、これはすばらしいと思います。ただ問題は、どの部分を、その支出を削減するのかということになるんだろうと思うんですね。毎回毎回申し上げていますが、医療費の付加給付など、要するに公務員の人たちだけが恵まれているような部分が残ってしまって、ほかの地域サービスの部分だけが削減されていくんじゃないだろうかと、そういう心配があります。
 つまり、これは大阪市とかだけの問題ではなくて、多くの行政体で公務員の方々がまだまだ民間の人から見れば給与だけではなくて様々な点で優遇されている点があります。そういったことをどうやって洗い出してそこの支出を削減していくのかというのももう一つ課題になるんじゃないかと思いますが、その点について何か考えがありましたら教えていただきたいと思います。
#29
○国務大臣(麻生太郎君) 付加給付の点につきましては前回御答弁申し上げましたが、その他、今御指摘のように、昨年の一月に特別給付等々のいろいろなものがありゃしないかというものが見えないところにありゃせぬかと。ラスパイレス指数は一〇〇切るともう知っておりましたので、ほかのところにもあるんではないかという。それがラスパイレスだけ下げておいて、実は特別手当だ、特別何とかだというんでやっておりゃせぬかという話で、各省の方から出せと、各団体から出せという話をして、私どもが集めましたのが四月だと思いますが、それ全部整理が終わって、整理をきちんとしたのが四月。それから、比較対照をずっと始めて、秋ごろになって、これをどうするかということになって、いろいろ御意見がありましたけれども公表すると。これは正直言って随分ありましたよ、いろんな県からはもちろんのこと、市からも。
 結果的に公表して、私はいろんな意味で、日本における民主主義というものの成熟というものを、やっぱり大阪市に限らずほかのところでも実は、大阪市ばっかりが取り上げられますけれども、実はほかのところでも一杯あれに似たような話というのはありまして、それに伴って、これはおかしいんじゃないかと。少なくともスリッパを替えるおばさんだけが、の給料が何でこんな高いんだと、助役の退職金とほぼ同じなんてふざけておりゃせぬかとか、まあ、例はもう何百というぐらい出ました。
 僕はそういったような話というものは、私は基本的には、何となく長い間の前任者からの引き継ぎで習慣になっている部分というのは、この間、薬の話も共同購入の話はこの間しておられましたけれども、あの話を含めてほかにも一杯あるんだと思うんですね。
 そういった意味では、いろんな形で外に公開するというのは非常に大きな要素なんだと思いますので、一々入っていって査察してこうするというのはこれは地方分権の本旨と外れると思いますので、やっぱり基本的には自分たちでどう考えるかといったときに、やっぱりほかの人たちから見られて、住民から、糾弾とは言いませんけれども、指摘をされていろんな形で身を律していくというところが大事なんであって、やっぱりそこらのところは地方を預かる首長さんの責任、自覚というものが最も要求されるところであろうと思いますので、私どもとしては、自覚のないところに、おたくはこうじゃありませんかということを今後とも指摘し続けていきたい、いかねばならぬと思っております。
#30
○櫻井充君 是非きちんとしていただければ有り難いなと思います。
 もう一つ、税金のことについてちょっとお伺いしたいんですが、税収を何らかの形で増やしていかないと地方はやっていけないと思います。その意味で、例えば公営カジノなどを認めて、公営カジノなどを認めていくようなことを考えていってはどうなのかなと、そう思っています。
 というのは、カジノのツアーの、カジノがほかの韓国やアメリカにあるために、そこにわざわざ観光目的で行かれる方々も多い。そして、そこで、はっきり言えば、胴元が大体もうけますから、ですから、そこのところで日本のお金を落としてくる人たちが多いということを考えてくると、むしろ公営カジノなどを認めさせてしまった方が地方の財政的にもいいのではないのかなと、そう思いますが、ちょっとこれは所管ではないのは重々承知していますが、ある種の財政再建の目的の中でこういったことについて、政治家としてとお伺いした方がいいんだろうと思いますが、いかがでございましょうか。
#31
○国務大臣(麻生太郎君) まだ櫻井先生が生まれる前、私らアメリカで学生していたんですが、そのときにはネバダという州だけが公営カジノというのは認められておりました。私はカリフォルニアの南のスタンフォードという田舎にいたんですが、そこから、おやじから金を送ってくるときというのは、当時はドルは極めて難しい時代でしたので、もらったときだけはそれを持ってそこに行って、あれは金を持たないと勝ちませんから、持ったときに行って、学資は大体倍ぐらいにして大体自分でやってきた経験があるんですが、ネバダまで行かなきゃならなかったわけです、あのときには、ネバダ州まで。ところが、今はもうほとんどの州でいわゆる特区になっていて、そこだけはいろんな、東部十三州、あのいわゆるアメリカのエシック、倫理と言われる東部ですらこういったものが認められて、マサチューセッツとかいろんなところでやっておりますので、そこが現実問題として、今言われたようなことからいけば、ここが州の財政を著しく貢献していることは間違いないと存じます。
 ただ、こういう面は、確かに観光資源にもなりますし、いろんな外国人をのむことにもなるんですが、財政への貢献もさることながら、やっぱり忙しい話が一杯出てくるんですよね。これ以上説明するとちょっと議事録のこと具合悪いんで。これなかなか難しいんですよ。
 だから、そういった意味では、これはやっぱり青少年対策とか、まあギャンブルというのは依存症みたいな人が確実に出てくる点もありますので、そこらのところを考えると、これよほどうまくきちんとした整理をしないとなかなか難しいという面はありますので、そんなのはしょせん個人の問題なんじゃないのかと言われれば誠におっしゃるとおりなんだとは存じますけれども、これはなかなか簡単に、即行け行けどんどんという話とは少し違うのではないかと。
 これは随分いろいろ、検討をされているところがいろいろありまして、ギャンブルの議連やら何やらいろいろ、東京都を始めいろいろされておられると理解をいたしておりますけれども、慎重な審議が必要であるということもまた確かだろうと存じます。
#32
○櫻井充君 私は、これは個人的な見解ですが、ギャンブルは子供のうちからやらせた方がいいと思うんですね。なぜかというと、負け方は分かりますから。ですから、大人になってから全財産をつぎ込むようなばかなことはしなくなるんですね。見ていると、遅く始めた者というのは大体大人になって、何でもそうですけれども、もうみんなとことんやります。とことんやっていって残念ながら破綻している人たちが一杯いらっしゃいます。ですから、ギャンブルはいかに損するのかと。私も学生時代、競馬をやって痛い目に遭いましたから、今、かけ金も随分減りました。ですが、そういう経験をするからこそ、そういう経験をしているからこそ得られるものというのはあるんだろうと思います。
 それからもう一つ、例えば場外馬券場とかができると風紀が悪くなるとかいうことをおっしゃる方々がいらっしゃいますが、むしろ逆でして、なぜならば、馬券を身近で買えない場合には、結果的には非合法的な場所から買っている方々もたくさんいらっしゃるわけですね。ところが、ちゃんと合法的な場所ができ上がってくると、そういったものがどんどん減ってくるんですよ、逆にですね。ですから、むしろそういったものを公営できちんとやっていった方が私は風紀上も余り問題にはならないんじゃないのかなと、そう思います。
 ですから、自分が、もし宮城県でということになればやはり積極的にやっていきたいと思うんです。ところが、現在の法律上では残念ながら公営カジノができない状況になっているはずなんですが、その点について法務省から御説明いただけますでしょうか。
#33
○政府参考人(大林宏君) いわゆるカジノに係る行為につきましては、刑法の賭博等の罪に該当し得るものであると考えられます。
 もっとも、今御指摘のような競馬法上の競馬のように、形式的には刑法の賭博等の罪に該当するものであっても、競馬法等の特別法により規定されている場合には法令による行為として違法性が阻却されることになるとされておりまして、いわゆるカジノに係る行為を認める法律が制定されればその違法性を阻却されると考えることはできると、こういうふうに思われます。
#34
○櫻井充君 済みません、これちょっと通告していないんで申し訳ないですけれども、例えば特区なら特区という形で申請すると、これは法律上いろんな部分で穴を空けることになりますから、これは阻却という言葉になるんでしょうか。その特区などで申請すると可能なものなんですか、これは。
#35
○政府参考人(大林宏君) 私ども特区の性質について詳細に把握しているわけではございませんが、今申し上げましたように、一般法である刑法においては賭博を禁止しております。他方、今申し上げたとおり、同じレベルの法律において一部それを、穴を空けるような法律ができるのであれば、これは競馬法と同じような解釈といいますか、そのような考え方ができるというふうに考えております。
#36
○櫻井充君 これは、もう一度繰り返しになりますが、競馬法の場合にはこれはもう全国一律でできるようになっているはずです。問題は、例えば宮城県なら宮城県で、観光の目的で、その特区でカジノをつくりたいと。その特区の申請をした場合にはどうなるんでしょうか。これは所管省庁があと議論していただくことになるので、済みません、後でで結構でございますので、教えていただければ有り難いと、そう思います。
 それからもう一つ、その地方税のところでですが、私は、常々おかしいと思っているのは、なぜゴルフ場だけ利用税が取られるのかなと。しかも、今八百円取られているんですが、平日、サラリーマンの方が休みを取って行かれると、もう今五千円ぐらいでやれるところもあるんですね。でも、その中の八百円が税金であるとすると、かなり重い課税ではないのかなと、そう思います。ですから、そのゴルフ利用税について今後どうされるおつもりなのか、私は廃止していった方がいいんじゃないのかなと、個人的にはそう思っているんですが、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
#37
○国務大臣(麻生太郎君) ゴルフ場経営者をやっておりましたので、今の御意見に関しては、おっしゃる意味はよく分からぬじゃないんですが、基本的にスポーツやったら税金取られるというのはゴルフぐらいだと思いますので、そういった意味でも、スポーツ振興議連の幹事長としてもいかがなものかと。それは全く同様に思っておりますが、傍ら、ゴルフ場の場合は、その地方で地方税が、田舎の町にとって、極めて税収の少ないところにおいて、かなりな地方税が落ちるから開発に協力した、道路を造ったという市町村というのは実はすごく多い。結果として、今県税として約六百九十一億円、収入が。そのうち、市町村に交付されるぶちは、そのうちの四百八十四億円は市町村に落ちております。そういった意味では、これは二対五ぐらいの比率になりますので、県が二、市町村が四十八、約五十取っておりますので、そういった意味ではこれは市町村にとりましては結構大きな税収入ということになろうと思いますので、筋論としては今おっしゃることはよう分かるんですが、現実問題の銭金の問題からいきますと、市町村としては、市町村の財政を私ども、監督いたします私らとしては、なかなか難しいというのが率直なところです。
#38
○櫻井充君 筋としては廃止してもいいんじゃないかなと思いながらその財源的な措置ができないからこれを継続するというのは、これこそ筋がちょっと違うんじゃないだろうかと、そう思います。
 そして、その地域によって、確かに税収の少ないところがあって、ゴルフ利用税で三分の一ぐらいですか、税収の全体の三分の一ぐらいに達しているところもあるようです。ですが、それを廃止した場合にどうなるのかということなんですが、結果的には、それを、そこのそういった部分を調整するためにこの交付税というシステムがあるはずですよね。ですから、そのことを考えてくると、別な財源をきちんと担保さえすればそのゴルフ利用税というものを徴取しなくても済むんではないのかなと、そういうふうに私は思います。
 例えば、もう少し、要するに公平性とか、税の場合には公平、中立、簡素ということが大前提になっていますから、その意味において決して中立でも公平でも私はないと思うんですね。スポーツの中でゴルフだけ、やるたびにお金を払うと。昔は確かにお金持ちのスポーツだったのかもしれませんが、今は普通の方々もみんなやられていることを考えてくると、特別にちょっととらえてくること自体がおかしな話だと思うんですね。
 ですから、もう一度お伺いしますが、別なところで、別なところで財源を確保するようなことをしていけば、こういったゴルフ利用税というのを廃止してもいいんじゃないのかなと思いますが、いかがでしょうか。
#39
○国務大臣(麻生太郎君) これは、おっしゃるように、地方税というものをより一層充実させていくということは、これは基本的には国政にとって最重要課題の一つなんだと私もそう思っておりますし、地域におけるスポーツの振興というのも、今スポーツのメッカづくりというのを今あちらこちらでいろいろスタートをさせておりますので、そういった意味からでも重要な問題だと思っているんですが、いわゆるスポーツ目的税とかいろんな形に置き換えるとか、いろんな案は出てくるんだとは思いますんですが、目的税にするとそれにしか使えないということになりますので、やっぱりこれに代わる一般税として、一般税収として出てくるのは、もうちょっとこう、地方税に関する税収入というものの今の赤字のところがもうちょっとどうにかしてくるということもならぬと現実問題としてなかなか難しいと思いますけれども、おっしゃっている意味に関しましては、基本的にスポーツを更に振興し、いろんな形でやっていく方向にあることは間違いありませんので、方向としてはおっしゃるような方向なんだと思いますが、現実問題との乖離がなかなか、役所を預かっている者としてはなかなか難しいというのが率直なところです。
#40
○委員長(木村仁君) よろしいですか、時間は。
#41
○櫻井充君 もう一つだけ。
 宮城県に球団が、プロ野球の球団ができまして、経済効果が二百億とも何百億とも言われています。私はもっとプロ野球の球団増やしてもいいと思うんですね。そして、そのプロ野球の球団を増やしていくためにはどうしなきゃいけないかというと、子供のころからきちんとした形での育成をしていくということが大事なことだと思います。男子の体操がなぜ金メダルを取れたのかというと、本当に子供のときから基本をきちんとした形で身に付けさせた、そのことがあったからこそあれだけの成果が上げられた。このことを考えてくると、やはり子供の時期からきちんとした形でスポーツができる環境をつくっていくことが大事なことなんだと思うんです。
 今、学校で、僕は卓球部でしたが、その部活をやって、その当時はまだ教えてくれる先生がいらっしゃいました。しかし、今、残念ながら、学校に求められるものが多くなり過ぎていて先生方が部活まで付き合えていない、そういった問題もございます。しかも、申し訳ないんですが、本当にちょっと自分でかじった程度の人たちが教えているという、やっている場合もあるわけですよね。ですから、そのために、本来であれば有望な選手になろうであろう、ある人たちが残念ながら伸びていかないとか、それから肩やひじを痛めるとか、様々な問題があります。
 ですから、例えば野球を志した人たちの中で、今度逆に言うと、野球で何もできなかったら、今度は全く不慣れな場所に行って仕事に就かなきゃいけないということを考えてくると、そういった人たちがもっともっと働けるような場をつくってくることが大事なことであって、そこで本当はこういった例えばスポーツ振興税みたいな形のものを、どういう形にするかはまだ漠然としていますが、そういったものの税なども考えていって、そうすると、地域自体が活性化されるようになれば、なれば、税収は必然的に上がってくるわけですから、ゴルフをやっている人たちだけが取りやすかったからそこから取りましょうというような発想はやめた方がいいんじゃないのかなと、そういうふうに思っています。
 時間が来ましたのでこれで終わらしていただきますが、やはり何といっても税収を上げていくためには地方経済を活性化するというのが一番だと思いますので、その点についてまたこれから努力していただきたいと思います。
 どうもありがとうございました。
#42
○水岡俊一君 民主党・新緑風会の水岡俊一でございます。前回の総務委員会でできなかった義務教育費国庫負担の問題、今日はやりたいというふうに思います。
 去る三月の八日の予算委員会において、私の質問に対して麻生総務大臣お答えをいただきました。義務教育費国庫負担金制度が崩れると全国の小中学校の教育に大きく影響が出るんではないでしょうかという問いに対し、総務大臣は福岡県それから佐賀県それから熊本県の高校のお話をされて答弁をいただいたところでありますが、そのお話をちょっとしたいと思いますので、恐縮ですが、もう一度その分についてお答えをいただけますか。
#43
○国務大臣(麻生太郎君) 私の記憶では、義務教育というものの話を、教師に払います義務教育国庫負担金、教師給与の約二分の一ということになりますけれども、この二分の一というものを地方に一般財源として渡した場合においては地方においては教育水準に落差ができるのではないか、その例として、たしか文教関係のいわゆる図書館、図書経費というのを例に先生は引かれたんだと記憶をしますが、私が申し上げましたのは、今地方行政を預かる知事にしても市長さんにしても、教育というのは今国民の関心の最も高いところだと思いますので、一般行政経費になったからといって、教師にそれは通り口銭なしでいきなり全部教師に渡るわけですから、国から大蔵省が文部省を通していった分ですから、これはそのまま素通りしていくお金ですから、そういったお金を県で止めて、若しくは市町村で止めて、そのお金をどこか別のものに使うなどということは、少なくとも次の選挙を考えた場合においてそれは致命的なことになります、なると常識的には考えられます。
 そういう意味では、まず常識的にはきちんとそこのところを、定員やら何やらきちんとしておきさえすれば、今ですら定員以上に教職員を割り振っているというのは、現実そういったところも一杯ありますので、そういったところを見ますと、まず問題としては、なかなかすぐどこかへこうするような話はいかがなものか、一点。
 ちなみに、県立高校は義務教育ではありませんけれども、例えば熊本の済々黌、佐賀の佐賀西高、福岡の修猷館等々、これは昔からの県立、藩校でもありますし、県立高校ですけれども、こういった学校において、県では随分いろいろ意見はありますけれども、その県立高校の質がこんなに違うという話は、これはどの県もまず認めないというぐらい競争してレベルを上げるように努力をしておられる。補助金ゼロ、国からの補助金はゼロです。にもかかわらず、やっているという現実を見た場合に、この中学を、今義務教育国庫負担金を地方に移管したからといって直ちに、非常に何だ図書館のみたいな話になるとはとても考えられぬ、たしかそういうような答弁をしたと記憶をします。
#44
○水岡俊一君 例に挙がった三校は各県のそれぞれのトップの進学校であるというふうに思います。そういった意味では、県のそのプライドを懸けて優秀な生徒を世に送り出す、あるいは有名大学に進学をさせるという意味で競っているというふうに思います。そういった意味では、その各県のそれらの高校の優劣をどういうふうに付けるかというのは、これは難しい問題だというふうに思うんですね。
 ただ、私、学校にいた人間として非常に今懸念をするところは、例えばこの福岡の修猷館高校ですが、本来、正式採用教員をすべてに配置をするということが望まれるわけですが、やむなく臨時採用教職員、教員を配置をしている例がございます。修猷館では調べたところ二名いらっしゃるということであります。ところが、福岡県の他の普通科高校を見ますと、二つの学校では七名、それから工業高校では十二名、それから養護学校では十三名というふうな臨時採用教員が配置をされているという実態があるわけです。
 こういったことの詳しい事情は御存じないとは思うんですが、一つの県内において高校を例に取ってみれば、そのトップの進学校が他の高校の犠牲の上に成り立っているというのはちょっと言い過ぎかも分かりませんが、そういったアンバランスが県内の中にあるということは一教員だった私としては非常に気になるところなんですが、その点については総務大臣はいかがお考えでしょうか。
#45
○国務大臣(麻生太郎君) 私は、すべての学校において、高校において一律、すべて一律でなければならぬとも思わない、私自身率直なところを申し上げて。それで、同じ高校の中においても、高校になりますと学校群とかいうような昔みたいな話じゃありませんから、いい学校にみんなわっと行こうとしますので、通学距離が一時間であろうと一時間半であろうと通おうとするという実態でありますから、そういった意味では、きちんとしたすべての数字が合うということも、私自身としてはそれはちょっと余り期待する方が無理じゃないかなという感じがいたします。
 問題は、小中学校だったらどうなるかという話に多分なるんだと思いますけれども、これは御存じのように、通学するというのがなかなかこれは、小学生、中学生がなに、一時間半通うとかいうのはなかなか難しいというんだということが一番問題なんだと思いますので、そういった意味では、私どもとしては、今御指摘のように、高等学校で見ますと、これは過不足いろいろありますので、トータルでは確かに、過不足でいきますと、千百三十二人教職員は規定より多い数字になっておりますけれども、県によって、例えば今言われました福岡県は百人足りませんから、マイナス、百六がマイナスになっておりますので、そうして、百九か、マイナスでありますし、熊本も百九マイナスというのが実態なんです。
 もちろんプラスのところも一杯ありまして、宮城県なんというのはさすがに櫻井先生を輩出するぐらい優秀なところですから、百二ということに、プラスの百二、プラスですよ。プラスの百二って、これはIQの話じゃありませんから、人数の話ですからね。人数で百二プラスになっておるというのが実態なんです。これは県によってかなり差があるというのも事実だと思うんですが。
 じゃ、だからといって多い方の方が圧倒的に優秀かと言われると、それはちょっと待ってくださいと。私ら少ない熊本やら福岡としては、宮城県さん、それはないでしょうと。おたくら多い割にはおれたちのが優秀なんじゃないのと言いたくなるところなんですよ。
 だから、これなかなか難しい数字の比較ですので、人数だけでどうのこうのということにはなかなかならないとは思いますけれども、言われましたように、教職員の数というのがある程度きちんと決められているというのが、基本的に国で決めるわけですから、それに全然違っているんだったら、おたく違うんじゃないんですか、その金どこに行ったんですということは当然言える話なので、そういったところをきちんとしておくということでありさえすれば、あとはいろんな使い方が地方において、現場一番知っていますので、その方々は現場の先生と話した上できちんとした対応はできるのではないかと思っております。
#46
○水岡俊一君 もう先取りをされてしまいまして、小中の方に話が答弁の中でありましたが、私が申し上げたいのは、一部の代表校を比較するということで、県、それぞれの県が教育に対してどれぐらいの意欲を持っていて、どれぐらいの費用を掛けているのかということの比較をするには少し難しいということがあるんだということを申し上げたいと私は思っております。
 今お話にもう既にありました各県の定数の配置問題については、いろいろ実態としてあります。そういった意味では、ここで改めて文部科学省に各県の公立高校の定数配置についてどんなような実態があるのかということを示していただきたいというふうに思います。お願いします。
#47
○政府参考人(樋口修資君) お答え申し上げます。
 ただいま麻生大臣からも御指摘がございましたが、いわゆる高校標準法におきましては、学校の設置者でございます各都道府県等が置くべき教職員のこの総数というものを標準として定めさせていただいております。
 二〇〇四年度、平成十六年度におきまして、各都道府県が実際に配置をしております教職員数と同法に定める定数の標準を比較をさせていただきますと、全国平均では充足率が一〇〇・五%ということで、実数が標準定数を若干上回っております。
 数的には、先ほどございました十六年度では千百三十二人分標準定数を上回っているわけでございますが、実際に各県別に拝見をさせていただきますと、四十七都道府県中、二十一県において実数が標準定数を下回っているということで、全国の約半数の県が定数を充足していない状況にあるという状況になっておるわけでございます。
#48
○水岡俊一君 二十一県もの県で実数が下回っているということですが、それは例えばどれくらい下回っている数字なんでしょうか。その点についてお答えください。
#49
○政府参考人(樋口修資君) パーセンテージで拝見をさせていただきますと、関西の某県では定数の充足率が九六・七%ということで、三・三%標準を下回っているというものがございます。また、某県では数的に見ますと百九十二人定数を下回っているということで、約二百人近く標準定数を下回っているものがございます。
 ただいま福岡の話が麻生大臣からもございましたが、福岡県でも実際には定数が百九人標準を下回っているという状況にございますが、二十一県それぞれ区々とはなっておりますけれども、数で見ますと約二百人近く下回っている県もあるという実情、パーセンテージで見ると三・三%ぐらい下回っている県もあるという実情にあるわけでございます。
#50
○水岡俊一君 ありがとうございました。
 それでは小中に話を移しまして、小中の学校における定員の充足率というのも同じ時期に調査をされたというふうに思いますので、それについて全国の実態を示していただきたいと思います。
#51
○政府参考人(樋口修資君) お答え申し上げます。
 平成十六年度におきまして、各都道府県が実際に配置している公立小中学校の教員数と義務標準法に定めます定数の標準を比較いたしますと、四十七都道府県中、四県において実数が標準定数を下回っているわけでございますが、ほとんどの県、四十三県においては実数が定数を充足している状況にございます。定数と実数を比較いたしました充足率では、全国平均で、先ほど高校については一〇〇・五%と申し上げましたが、小中学校では一〇一・六%という充足率になっているわけでございます。
#52
○水岡俊一君 小中の方の配置ができていないところ、充足していないところ、一〇〇%に達していないところは幾つ、今四十三とおっしゃったから四つですね。四つの県で足らないわけですが、その乖離幅といいますか、どれぐらい足りないのか、最大でどれぐらいなんでしょうか。
#53
○政府参考人(樋口修資君) 四県の県が標準定数を下回っているわけでございますが、人数で拝見をさせていただきますと、某県では、定数に対して二百五十六人を下回っている県がございますが、残りの三県はおおむね二十人から三十人標準定数を下回っているにとどまっているわけでございます。充足率で見ますと、一番低いのが九八・二%ということで、標準定数に対して一・八%下回ってございますけれども、残り三県はおおむね九九・四%から六%ということで、一%未満の範囲内での定数を下回っている状況にあるわけでございます。
#54
○水岡俊一君 お聞きのとおり、高等学校と小中学校の定員がどれぐらい充足をしているのかという実態の中で、やはり高校と小中と随分差があります。高校は二十一県足りていない。それから、それも乖離幅も三%を超える数値である。小中では四県にとどまっていて、乖離幅も一%台である、こういうふうな差が出ているんですが、その理由については文部科学省はどのように認識をされているでしょうか。
#55
○政府参考人(樋口修資君) 公立学校の教職員配置につきましては、各県において様々な事情があると思われるわけでございますが、小中学校と高等学校を比較をさせていただきますと、それぞれ標準法により定められている教職員の配置に必要な経費、御案内のとおり、高等学校は全額地方財源となっていることに対しまして、小中学校は、御案内のとおり、国が教職員給与の二分の一を負担する義務教育国庫負担金によって確実な財源保障がされているということが背景にあろうかと思うわけでございます。
 憲法に基づきまして教育の機会均等と水準の維持向上が要請されております小中学校につきましては、義務標準法とこれを財政的に裏付ける義務教育費の国庫負担制度が相まって教育条件の整備を図ってきたことがこのような結果になったものであろうかと思うわけでございます。
#56
○水岡俊一君 私もそういうふうに思います。
 そんな中で、今、教職員の給与費、もう最後のとりでとなりました義務教育費国庫負担制度の、その制度が今崩れていこうとしているわけであります。
 十八年度にはすべて一般財源化という案がある中で、実際それが仮に進んだとすれば、義務教育段階で全国の半数以上の県が定員を満たさないというような実態に陥るとすれば、これは本当に大変なことだと私は思うんですが、その辺りについて文部科学省としてはどのようなお考えをお持ちなんでしょうか、お願いします。
#57
○政府参考人(樋口修資君) お答え申し上げます。
 先生御案内のとおり、正に教育は人なりというように、学校現場に優秀な人材をきちんと確保するということが義務教育の成否のかぎであろうかと思っております。
 義務標準法は、教職員の配置の適正化を図り、義務教育水準の維持向上に資するということを目的として各都道府県に置くべき教職員総数の標準を示しているわけでございます。この義務標準法と義務教育費の国庫負担制度が相まって、これまで優れた教員を必要数確保しながら義務教育の妥当な規模と内容を実現してきたものであろうと考えているわけでございまして、文部科学省といたしましても、この義務教育制度の根幹というものは維持し、国の責任を引き続き堅持すべきものと考えているわけでございます。
 ただ、この義務教育費国庫負担制度の今後の取扱いは、昨年十一月二十六日の政府・与党合意に基づきまして、今年秋までに中教審できちんと議論をさしていただきまして結論を得ることとなっておるわけでございまして、こういった結論を踏まえて、文部科学省といたしましては、義務教育に対する国の責任をしっかり果たせるように取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
#58
○水岡俊一君 そこで、文部科学省にお尋ねをしたいんですが、今やはり国庫負担制度があるからこそ守られてきたという、そういうお考えに立って、しかし現実的には秋の中教審の結論を待ってというお話がある。
 文科省としては、その辺り何かもう少し意欲といいますか、何としてもこれを守りたいというその姿勢といいますか、そういったものを文科省としてはきちっと示していただきたいというふうに私は期待をするわけですが、審議官としてはどういうふうにお考えでしょうか。
#59
○政府参考人(樋口修資君) 義務教育制度の根幹であります教育の機会均等と水準確保、無償制というものを国の責任においてきちんと堅持をしていくということが私ども文部科学省として必要であろうかと、基本的な認識を持っているところでございます。
 ただ、御案内のとおり、先ほど来申し上げましたとおり、政府・与党合意に基づきまして、中教審で今年の秋までにしっかり教育論の立場に立った義務教育制度の在り方についての結論を出していこうということになっておりますので、この中教審での審議というものに対してきちんと私どもとしてフォローしてまいりたいと、その上でこの義務教育に対する国の責任をしっかりと果たせるように取り組んでまいりたいと思っているわけでございます。
#60
○水岡俊一君 いや、だからね、しっかりフォローしていくというのはどういうことかというと、今私がやり取りをさせていただいた、こういった実態をあらゆる場で大臣がきちっと答弁をして、だから心配なんだと、だから不安なんだと、こういうふうに義務教育は守っていかないかぬのやということをもっと言わないかぬのじゃないですか。何か人ごとのように、何か既定のテーブルにのっているような、スケジュールに従って進んでいくような、そういったような姿勢が私には見えて仕方がないんですよ。
 だから、総務省に対しても、文科省としてどんどんどんどんもっと強く、こういったことを考えているということをおっしゃっていただきたい、私は。審議官、いかがですか。
#61
○政府参考人(樋口修資君) 先生御指摘の趣旨は私どもも十分踏まえているつもりでございますけれども、秋までの中教審での議論というものを、正に教育論の立場に立って義務教育制度の在り方についてしっかりと議論いただけると、私どももこれをきちんとサポートをしていくということで、結論がいずれ得られるであろうと思っているわけでございます。
 国の責任をきちっと果たしていくと、義務教育制度の根幹を維持して義務教育制度の改革をなお進めていくということで、私どもも国の責任ということをきちんと踏まえながら取り組んでまいりたいと思っていますので、御理解を賜りたいと思います。
#62
○水岡俊一君 そういった気持ちを是非、大臣の言葉であらゆる場で示していただきたい。目の色を変えて、握りこぶしでも握って、強く訴えていただきたいということを要望しておきたいと思います。
 そういった中で、総務大臣、今の話を聞かれていてどんなふうにお感じになっているんでしょうか。
#63
○国務大臣(麻生太郎君) 数字というのはよくよく見ぬと、都合のいいところだけ取られますと具合が悪いので。
 ちなみに、反論してみたいと思います。
 小学校、中学校で四県と言われましたけれども、その四県の中で高校も充足していない、両方充足していない県は一県ですね。そこに数字があるでしょう。
#64
○水岡俊一君 いや、二県じゃないですか。
#65
○国務大臣(麻生太郎君) 三県ぐらいあるか、これ、両方していないところ。あっ、ごめんなさい。富山、富山と愛媛と和歌山かな、もう一県ね。多分その三県。愛媛県の知事ってだれでしたっけ。文部省の元官房長、加戸だと思うんですね。文部省、言う割には一番やっておらぬのは、三県のうちの一県は文部省出身の知事なんじゃないんですかと言われて何て答えるんだねと聞いてみたいね、と私としては、私としては、他省庁の話ですから。ですけれども、仮にも地方自治体を預かる立場とすれば、加戸というのは今知事ですから、と言えば今の点に関しては、日教組、文部省、いろいろ関係者が一杯いらっしゃいますけれども、この点はひとつ是非頭に入れておいていただかないと、何となくというのが一点。
 もう一点は、充足率ですけれども、小中学校は教職員は九千百十八人、充足率でいけば一〇〇%を超えた結果、九千百十八人、実態、標準より多いことになっている。違いますか。九千人も多いんですよ。傍ら、高校も問題あるけれども千百人多い。プラスマイナスいろいろありますけれども、充足率からいったらいずれも五%以内の話だと思いますが、傍ら九九・何%と、一〇〇%を超えているところはずらっとというのはよほど縛りがきついんだな、そう思われませんか。
 充足率というのは五%のプラスマイナス、アローアンスは認められている、法律の範囲内で。自由な高校ですら五%以内に収まっている。義務教育の方は一〇〇超えて、しかも徹底して縛りに縛って九九・何%。教職員のプラスは九千百人ということに関しまして、これが絶対というように考えることは私どもとしては、さあそれはいかがなものかなと。地方の時代と言っているときに、それほど厳しく充足率だけで徹底して縛るというのはいかがなものかと。私どもとしては、プラスマイナスの五%ぐらいのアローアンスがあって当然ではないかと、それが地方分権というものなのではないかと。それが義務教育に著しく影響を与えるというのは、ちょっと私どもとしてはにわかには信じ難いというところであります。
#66
○水岡俊一君 まあ、数字の問題をどのように分析をするかというのは非常に難しい話だというふうに思いますが、今九千人というお話がありました。全国的に考えてみると一・五六%の増だというふうに考えられる中で、縛りに縛ってやはり四県で充足していないという県がある。これはやっぱりきちっと考えていかなきゃいけない問題だと思うんですね。
 そんな中で、やはり全国の半数を超えるところで、実際には二十一の県で標準の数字を配置できていない高等学校があるということから見れば、今地方自治体で教育がどの程度の比重に考えられているのかということが、私はおのずと分かる部分があるのではないかというふうに思っております。
 次に、教材費に話を移してみたいと思います。
 一九八五年に教材費は国庫負担制度から外れました。当時、やはり地方財政計画の中で財源措置がなされていくならば教材の整備が進んでいくと考えられると、こういうふうな論議がされて、これは一般財源化をされたという実態がございます。
 これについて、実は昨年の十月の二十七日、衆議院の文部科学委員会において質疑がありました。文科省は、ここで、地方公共団体における予算措置状況は基準財政需要に対して平成十年度九三・四%、十二年度は九一・一%、十四年度は八五・五%、八五・五%ですよ、となっており、所期の目標に対して下がってきているという答弁をしているわけであります。つまり、当時は大丈夫だと、こういう問題については地財計画の中で財源措置がされると、足らない分については地方交付税もあるんだと、こういうお話の中で現実的に二十年がたった。その中で、実際に基準となった数値から比べて一五%弱もその数字を下回っているという現実があるわけですね。そういったことについて、最重要課題である教育行政を軽んじる首長は次の選挙には絶対通らないという麻生大臣のお話でありますが、実態としてこういう数字があるんですね。それについてどうお考えなんでしょうか。
#67
○国務大臣(麻生太郎君) 水岡先生よく御存じなんだと思いますが、教材費とか旅費というものは、これは法律はありませんからね。だから、教職員の配置の話とは全然別の次元の話。片っ方は法律で決められておる、片っ方は法律で決められていないんですから、全然それを一緒にするには無理、はなから無理だと、私どもはそう思っております。
 私どもは、地財計画を出しますときには、毎年文部省と話をさせていただいて所要の経費というものを基準財政需要というものの総額の中に算入をしておるというのが実態でありますんで、私どもとしては今その一五%の差がけしからぬとおっしゃるんであれば、ここに文部省おられますんで、ちょうどいいんで、文部省に、地域差を認めるべきじゃないというんであるならば、法律によって基準を設定されるように、要求されるべき相手は私ではなくて文部省だと存じますが。
#68
○水岡俊一君 私は、法律によって教材費をしっかりと確保してほしいという立場であります。しかしながら、そういった実態に今はないわけでありまして、法律で縛られている教職員の定数でさえも小中で四県ではありますが下回っているところも出てきているという実態の中でこういった教職員の給与費が一般財源化をされるという、この今道筋が示されると同じような結末をたどるんではないかという心配があるわけであります。ですから、こういったことについて、この論議は幾らやっていてもこの十年、二十年し続けられてきたわけで、結論は出ていないわけです。
 そこで、私は総務大臣にお聞きをしたいと思っておりますのは、実際には地財計画で必要な額を計上して、その額と税収の分布が一致しないところは地方交付税で補てんしますよと、こういったことで守られるという理屈でありますが、一方、そもそも地方交付税交付金は使途を特定しないという大原則がございますから、そういった意味ですると、文科省は実際に国の、指導とは言いませんが、しっかりと教職員、小中の教職員の数を確保してほしいという、そういう要望を出す中で確保していきたいというその論理、しかし地方交付税交付金は使途を特定しないという論理、これ相矛盾してきますよね。
 だから、私は総務大臣としては表立って言えないんだろうとは思いますが、私、究極的にはやっぱりこれは地方分権で国の関与することではないんだということをやっぱり声高におっしゃりたいんではないかというふうに思っておるんですが、その辺はどうなんでしょうか。
#69
○国務大臣(麻生太郎君) 人数にえらくこだわっておられる話のように先ほどからお見受けしますけれども、私どもは基本的には国のいわゆる教育の大綱たるべきものだけきちんとして、あとのその運用につきましては地方というものが、いろいろなやり方はある。教職員の給与につきましては法律で定められて、その法律で定められた額がそのまま行くわけですから、それは予定どおり渡していただいて、あとの運用につきましては、地方がその地域に合った教育プログラムを組む等々、基本的な義務としてはこういったところというものはちゃんと決められておるわけですから、そこのところをきっちりやる。それを効率よくうまくやってのける先生もいれば、全然能力のない先生もいるでしょう。しかしそれは、その先生の資質も違うでしょうし、その地域の環境も違うでしょうし、それは間違いなくいろいろ差が出てくる、今だってありますから。
 私どもとしては、そういった意味で、基本的な枠をきちんと決めておいておきさえすればよろしいとは思いますけれども、ただ、国が義務教育というものの基本に関して何も関与すべきではないというようなことを今まで申し上げたことはないと思うんですね、私どもとしては。私どもじゃない、私としては。そういうことを申し上げたことはないと思いますので、きちんとしていくべきところと実際の運用というものは、何も端から端まできちんと、国がはしの上げ下ろし全部差し込むというのもいかがなものか。少なくとも義務教育は地方自治事務と、平成十二年度の地方分権一括法で決まっておりますので、私どもとしてはそれが基本だと思っております。
#70
○水岡俊一君 実際にはこういった中央から地方への財源移譲という論議の中で、財政論から見た義務教育の将来像というのは非常に見えにくくなっていると私は今感じております。
 そういった中で、今枠をきちっと決める中で、地方にお金が回るわけだから地方の裁量の中でより良い教育を目指して地方自治体が努力をすべきだという大臣のお考えが分かるんです。私なりに理解はするわけでありますが、私たちが非常に懸念をしているのは、やはり地方自治体の中には非常に苦しい財政事情が根底としてあります。災害が突如として起きる今日であります。災害に多くのお金を、災害復興に多くのお金を費やさなきゃいけないという事態が緊急的に起こってくる、そういった地方自治体の実情も昨年は多かったように思います。そんな中で、この義務教育に掛ける財源をどの程度確保できるのかというのは、地方によって、自治体によって随分差が出てくるように私は思うんですね。
 そんな中で、また懸念をする材料が一つございます。
 今後、例えば十年間あるいは十五年間、将来を見通した場合に、教職員の給与費、それから退職をされる教職員の退職手当等々が非常にこれはゆゆしき実態が出てくるというふうに思います。
 文科省にお尋ねをしたいんですが、現在の四十人学級を維持すると仮定をした場合に、今後の義務教育における教職員の数における実像といいますか、実態を文科省として推定をされている範囲でちょっとお示しをいただきたいというふうに思います。
#71
○政府参考人(樋口修資君) お答え申し上げます。
 公立小中学校の教員の現在の年齢構成の状況が四十代、五十代の教員が約六割を超えて、六割を超えておりまして、平均年齢が小学校の場合ですと四十四歳、中学校は四十三歳となっているなど、今後も教員の高齢化、退職者の増加が私ども予想されると思っておりまして、退職者の増加に伴いまして、当然のことながら新規採用者数の増加も予想されるところでございます。
 私ども文部科学省におきまして、平成十六年の七月に公立小中学校の教員の退職者数と今後の採用者数を各都道府県に対しまして調査をさせていただいたところでございますが、退職者数につきましては、平成十五年度末では約一万七千人でございましたけれども、平成二十年度の末には約二万一千人が見込まれるところであります。一方、採用者数についても平成十六年度は約一万五千名でございましたけれども、平成二十一年度には約一万八千人が見込まれているところでございます。
#72
○水岡俊一君 これは推計の数字ですから、なかなか詳しいところは出てこないと思いますが、やはり子供の数が減ったからといって教職員の数が減っていくんだろう、こういうふうに短絡的に考えられないというのが現実としてあるわけですね。その辺りは文科省としてもっと大きな声で主張しないと私は駄目なんじゃないかというふうに思うんですね。
 つまり、平均年齢が四十五歳、つまり四十代の半ばから、それから六十にかけての非常に大きなパーセンテージを占める年齢構成であります。これから先、給与として非常に高額な給与部分と、それから退職手当をこれから払っていかなきゃいけないということが、この先、この先ですよ、すべて地方自治体にその責を負わせるということになるわけですよね。その辺り、文科省としてはどういうふうにお考えなんでしょうか。
#73
○政府参考人(樋口修資君) 今御指摘申し上げましたとおり、今後、退職者数の増加が見込まれるわけでございます。それに伴いまして、当然退職手当等の人件費の増嵩が今後見込まれるわけでございまして、私ども将来推計を今いろいろさしていただいているわけでございますが、現時点で生まれていない児童生徒数を見込みながら教職員定数を推計しているなど不確定な要素が多いことから、私どもとしては正確性を期しながら、文部科学省としても、今実際に東大の苅谷先生を始めとした関係者による推計のデータがあるわけでございますが、そういった方々とも協力をしながら長期推計というものを今やらしていただいているところでございます。そういったものを近々、中教審の議論の中でも御紹介申し上げながら御議論を賜りたいというふうに思っているわけでございます。
#74
○水岡俊一君 最後に、今、苅谷先生のお話が出ましたが、苅谷先生が算出をされるまでに文科省としてもっと早く出さないかぬのじゃないですか。だから、今後十年、十五年に退職手当が大変な額になるよ、それから年配の先生が辞めて若い先生が入ってくるから給与費は下がるんだといっても、その下がる分よりも負担をしなきゃいけない分の方が余りにも多くて、これから十年、十五年、大変な支出額になるよということをもっと文科省が声高に言わないかぬのじゃないですか。私は、そういうことを含めて、文科省のこれからの行動を、何とか頑張ってほしいと、こういうふうに思っているわけであります。
 総務大臣にも、そういった実情は重々御承知だとは思いますけれども、日本の子供たちの教育を守るという観点で是非とも御努力をいただきたいということをお願いをして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
    ─────────────
#75
○委員長(木村仁君) 委員の異動について御報告いたします。
 本日、櫻井充君が委員を辞任され、その補欠として林久美子君が選任されました。
    ─────────────
#76
○弘友和夫君 公明党の弘友和夫でございます。
 まず初めに、去る三月二十日に発生いたしました福岡県西方沖地震によって亡くなられた方、また被災された方々に対しまして、改めて哀悼の意を表し、またお見舞いを申し上げる次第でございます。
 私も翌朝一番に玄界島に伺ったんですけれども、映像で見ているよりも、実際に見ましたら、中はもうがたがただし、段々畑みたいになっている土台そのものが崩れているわけですね。ですから、これを復興するというのはどういうやり方ですればいいのかなと、本当に今後大変だなということを実感してまいったわけですけれども。
 今回のこの地震は、新潟の中越地震に続きまして、いわゆる地震の空白地と、こう言われていた。私もたまたま北九州にいましたけれども、大変な、やっぱり五弱の揺れで、北九州なんというのは官営八幡製鉄所ができるときに全国の中で一番地震がないという、可能性は少ないということで選ばれたところでございますので、そういう、福岡県全体もそうですけれども、この空白地に地震が起きたと、そしてまた都市型地震としては阪神・淡路大震災以来十年だということでございますので、また新たな危機管理体制というのが、考え方が必要なんじゃないかなというふうに思いますけれども。
 大臣も御地元におられたということで、そういうことも含めまして御見解を伺いたいというふうに思います。
#77
○国務大臣(麻生太郎君) 当日、たまたま地元に、歩行中だったものですから、地震という感じよりは、何となく今日は体の調子でも悪いのかなと思っているような感じだったんですけれども、ビルも余り揺れているというふうじゃありませんでしたので、何となく分からない、私の方では余り分からなかったんですけれども。
 とにかく着いたら地震だと言うものですから、あと県庁やら何やらに行きましたけれども、確かに建物は、外から見たら何てことはないんですが、県庁の中も上に行くと、何というのか、あれが、屋根というか天井が崩落している、間仕切りが倒れている等々の現場やら何やらは、やっぱり結構あれそんなに古いビルではありませんけれども、被害は大きかった。で、天神のやっぱりあの福ビルは一番古いビルですから、例のゴムのあれがくっ付いてない時代の玉ですから、ガラスですから、全部崩落ということになったんですが。
 また、私ども同じく筑豊に育ったところは、筑豊は震度二がないという前提で炭坑というのは掘られているんであって、震度三でもあれば間違いなく全炭坑は落盤ということになりましょうから、もし昭和二十年代、三十年代にあれが起きていたら、多分生き埋めは、十時五十三分、一番方の時間ですからまず一番多い時間だと思いますんで、一番方とすりゃ、あの辺で十万という数は生き埋めになっていたかなという感じがいたしますんで、その意味では、昭和でいえば八十年、しかも休みの日だったために、福ビル辺りの被害というものは亡くなられた方が一名だったということは、これは不幸中の幸いであったというふうに、亡くなられた方には大変申し訳なく存じますけれども、それが一点。私ども率直な、うわ、炭坑があったらこれは十万は行ったなという感じがしましたんで、それが最初に感じたことであります。
 一昨日でしたか、玄界島の方だけが九電体育館におられますんで、九電体育館に訪問をさせていただいて市長やら何やらと話をしたんですが、もうあの玄界島というのは、御存じのように、何というか、おむすびというかとんがった島なものですから、上の方にずっと家が、棚田みたいに上がっていくところ、もうよく御存じのとおりなんで、あそこで今から直すというのは、この間も一緒に、吉村剛太郎先生と一緒にそこを伺わせていただいたんですけれども、あれを元どおり直すんだったら、もっと高齢者にとっては歩きやすい、余り無理して上らなくていい下の方に、漁業者が圧倒的に多いところですから、漁業とか漁民専用のいわゆるマンションみたいなものを建てた方がよほど安全かつ将来のためにもええかなという感じをしながら、陳情の話を聞きながら、行っている人たちとも、そういう話を意見交換を時間掛けて吉村先生と一緒にさせていただいたんですけれども。
 何となく復旧という意味も少し、顔を見ましても漁民というのが圧倒的に多いという比率でもございますんで、そういったことも考えて、従来、たらたら原状復旧だけではないのではないか、もう少しいろんな知恵の出し方があるのではないかというのが率直な実感です。
#78
○弘友和夫君 実際、私も復旧そのものをやるということよりも、今言われたようなことをいろいろ考えてやらないと何か難しいなというふうに思いましたんで。
 それと、今回の地震は、市内でもそうですけれども、今ガラスの話が出ましたが、耐震基準というのが、宮城沖地震の後に耐震設計法というのが抜本的に見直されて昭和五十六年に改正されているわけですね。今回、新耐震基準を満たしているはずの築十年以内のビルというのが結構やられているという、報道にも出ておりましたけれども、これ満たしている築十年未満のマンションというのが被害が生じたということについて、国交省としてはその原因、どのように分析をされているか。
#79
○政府参考人(山本繁太郎君) 福岡市からの報告によりますと、今回の応急危険度判定の結果、危険又は要注意と判定されたマンション、九棟ございます。その中で四棟が新しい耐震基準の下に五十六年以降に造られたものでございます。これらのマンションにつきましては、壁とか柱の一部に損傷が見られまして適切な補修を行う必要があると考えられますけれども、建物全体の倒壊につながるような大きな被害は受けていないというふうに報告を受けております。
 新耐震基準は、当該マンションが通常の耐用年数期間中に何回か経験すると見込まれる中規模程度の地震、震度度数でいいますと五強程度に対しては建物がほとんど損傷を生じないと。しかし、極めてまれにしか発生しない大規模な地震、震度六強から震度七程度に対しましては人の命に危害を及ぼすような倒壊を生じないということを目標としております。
 今回の地震で被害を受けましたこれらのマンションが建つ福岡市中央区の震度は震度六弱でございました。中規模程度の地震を超える大きな地震であったことから、新耐震基準を満たす建築物でありましても一部に損傷が生じる可能性はあると考えております。
#80
○弘友和夫君 それと、去る二十三日に政府の地震調査委員会というのが、今後三十年以内に震度六弱以上の揺れに見舞われる確率という、一目で分かる予想地図というのをこう公表されたんで、これを見ましたら、福岡県西部というのは〇・一%未満の地域もありました。まあ要するに確率下の、航空機事故で死亡する危険性というのは〇・〇二、それからひったくりに遭った一・二%、それからすりに遭うというのが〇・五八%、大体そこら辺程度の確率だと、こういうふうに発表。だから、日本全国、これは一番下の方でそういう状況ですから、もうどこで地震が起こってもおかしくないというふうに覚悟しておかないともう大変なことになるんじゃないかなという気がするわけなんですね。
 これでやっぱり必要なのは、最低限、今お話しのようなそのビルが壊れて人が亡くなるというものを防ぐということが必要なんじゃないかなと。それにはやはり耐震診断とか改修が必要なんですけれども、地震がほとんど起こらないという福岡県なんかは、耐震診断、改修なんかもう全然、ほとんどやっていないわけですね。だから、そういう意味においては、この補助制度がどういう補助制度があって、またこれ積極的にPRして進めていく必要があるんじゃないかなというふうに思いますけれども、簡単にお答えいただきたいと思います。
#81
○政府参考人(山本繁太郎君) 国土交通省では、耐震基準を満たしていない住宅の耐震改修を促進するという観点から、公共団体が実施されます耐震診断あるいはその耐震改修費の補助に対しまして公共団体と連携して助成する制度を持っておりますけれども、それぞれ市街地整備の事業費でそういう工夫をしてやってきたものですからなかなか使い勝手が悪かったんですが、十七年度予算でこれを統合しまして、住宅の補助、それから建築物の補助、耐震診断の補助、耐震改修の補助、全部統合いたしまして、住宅建築物耐震改修事業というものを創設しました。
 一本の申請で、一本の交付決定で応援できるという形にしましたんで是非こういうものを使っていただきたいと思いますし、今回の公営住宅建設費補助を交付金化するということも新しい法律でお願いしておりますんで、公共団体が地域住宅計画の中で耐震改修を助成するということを掲げられましたらこの地域住宅交付金で応援できるということになりまして、これからもやっぱり地域ぐるみで取り組む、それを公共団体が前に進めるということが非常に大事だと思いますんで、公共団体のそういう主体的な取組を応援していきたいと思います。
#82
○弘友和夫君 それから、この地震の起こった直後といいますか、激甚災害の指定というお話もあったわけですけれども、なかなか難しいと。というのは、この仕組みが地方公共団体の標準的税収額の五〇%を超える復旧事業費が必要とされた場合と、こういうふうになっているわけですね。
 今回の場合は、例えば玄界島におきましては離島振興法というので、ほとんど地元の負担がなしに、実質地元負担で一、二%ぐらいで復旧ができるという、現実的には激甚災害指定された並みのこの手当てができているわけでございまして、私もここは行きまして、いや、もうあの十年前の阪神・淡路大震災と比べて、今地震とこの災害危機管理体制というか、おお、すごく進んでいるなと。翌朝行ったんですけれども、もう自衛隊から、それから国土交通省も大きな車を二、三台、そしてもう調査もきちっとやって、消防庁もやっているし警察もやっている、すごい素早い体制だなというふうに、これは大分進んできたなという実感として思ったんですけれども。
 それはそれとして、この激甚災害の指定というのが、玄界島は福岡市内なわけですわね。だから、福岡市の税収、百万都市ですから二千億ぐらいあると。だから一千億なければこの指定にならない、災害復旧の見込みが、となると非常に大きな。ところが、じゃ、これが全然違うところ、玄界島、一つの例えば村であった場合は、これは確実に局激は指定されるわけです。
 そうなってくると、今いろいろ市町村合併をやっていますね。市町村合併をやって、例えば十か町村が合併したというときに、今まで一つであれば、例えばそこの一か所で激甚災害指定ができる。十個になったばっかしにこれは指定されないということも理論的にはあり得るんじゃないかなと。そういう規模だけじゃなくて財政事情等もやっぱり激甚災害の仕組みの中に入れていかなければいけないんじゃないかなという気がしますけれども、それについてお考えをお聞かせいただきたいと思います。
#83
○政府参考人(荒木慶司君) お答え申し上げます。
 合併に伴いまして、従来の市町村の単位でありましたならば適用されていた法律が適用されなくなるというような場合でございますが、今激甚災害の指定についての御指摘がございましたが、確かにそういったことがございますと、これは合併の推進上障害にもなりますので、合併特例法におきましては災害復旧事業費等につきまして、これの中には当然激甚災害の指定につきましてもこれは合併した年度、それに続きます五年間に発生した災害につきましては従前の市町村の単位で措置をしていくという特例措置を設けてあります。
 これは、この災害に限らず流域下水道の整備でありますとか、あるいは過疎地域の指定についてもこれは過疎法の方で特例規定がございますが、従前の過疎市町村は引き続き過疎市町村として扱うということが過疎地域自立促進特別措置法の方で規定されております。
 さらに、私ども総務省としましては、合併の推進のためにこれは関係省庁にも御協力いただいて、各省の連携支援策をまとめておりますが、その市町村合併支援プラン、この中でもそのような合併市町村が不利にならないような措置を必要なものについては規定しているところでございます。
#84
○弘友和夫君 あの五年間の特例措置というお話です。災害というか地震、例えば災害が五年以内に起こるとは限ってないわけですからね。私は、その激甚災害の指定のその在り方、その仕組みそのものにそういう考え方を入れたらどうかということをお尋ねしているわけですけれども。
#85
○政府参考人(柴田高博君) 激甚災害制度でございますが、地方財政の負担を緩和するということで、特に必要と認められた災害が発生した場合に激甚災害として指定しまして、まあ指定するわけでございます。
 御指摘のとおり、公共土木施設に関します国庫補助のかさ上げ措置とする激甚災害の中でも局激ですね、先生御指摘の局激につきましては、災害復旧事業費が市町村の財政規模を示す標準税収入の一定割合、五〇%といたしてございますが、これを基準といたしてございます。
 その基準について、財政状況を踏まえたらどうかという御指摘でございますが、そのような考え方もあろうかと思いますが、政府といたしましては適時適切に見直しを行ってきております。最近では、平成十二年、個別の地方公共団体の財政状況ということではございませんが、地方公共団体全体の、総体の財政状況の逼迫状況等を勘案いたしまして、標準税収入に占める割合を、当時一〇〇%でございましたが、一〇〇%を五〇%まで緩和する改正をしたということでございます。
 今後とも、法律の趣旨に照らしまして適切な措置が講じられますよう努めてまいりたいという具合に考えております。
#86
○弘友和夫君 時間が、早く、五分ぐらい早くやめろという話でございますので、最後に、最後というか、地震の最後に、市からも県からもいろいろ要望が出ておりまして、例えば国の災害援護資金の貸付け申込み等も増えるが、これを迅速に、また額もしっかりこれもやってもらいたいとか、それからまた交付税の繰上げですね、これも是非やってもらいたい等々いろいろ要望は来ておりますので、是非こういうものに対して、もういろいろ余り細かいことを言わずに是非やる方向でいろいろ考えていただきたいというふうに、これは要望をしておきたいと思います。
 それで、もう時間がありませんけれども、せっかく資料も配りましたので、下水道をめぐる課題についてちょっとだけ触れさせていただきたいと思いますけれども、財務省は、地方財政計画七、八兆円の過大計上があると、このように、これは論議にここでなりましたですね。私、七、八兆円そのものが全部、その指摘が正しいかどうかというのはいろいろ論議があるところですけれども、ただその中で、公営企業の繰り出し金についても、下水道事業の建設費における計画と実態に乖離が生じていると。これは、例えば雨水と汚水、雨水が公費で汚水は、雨水公費、汚水私費と、こうなっている、七対三の割合。これはちょっと過大のあれじゃないかということで、実際二四%を公費負担対象にしたということで約九千億円が過大計上となっていると、こういうふうに指摘をされて、十七年度地財計画ではマイナス二千百八十三億、六・九%と、こういうふうになっているわけですね。この部分は私は結構正しい指摘だというふうに考えるわけですよ。
 汚水処理費というのは大体使用料収入によって賄わないといけないと。ところが、その経費回収率が六〇・八%。本来だったら使用料として取らないといけないのが取れない。その差額が八千三百六十八億円あるというわけですよ。これが、じゃ、どうしているかといいますと、これは地方団体が一般会計から出しているわけです。これはもう大変な額で、今お手元に資料配り、これは唐津、佐賀県の例ですけれども、真ん中の平成十四年度、例えば佐賀市は一般会計十八億、人口ここは十六万の都市ですね。不足額が十三億四千八百。唐津市、これは七万九千、約八万の都市ですよ、市です。これは毎年十七億一般会計から出さなければならないという。毎年この維持費というのが掛かってくる。下水道整備すればするほどこの維持費、マイナス部分というのが掛かる。本来だったら、例えば今の唐津、年間十四万三千二百五十一円使用料としていただかないといけないのが実際は四万二百二十八円しかいただけない、マイナス一件当たり十万三千二十二円という、これを持ち出しというか一般会計から出しているわけですよ。これはもう大変な、私は、下水道がいいとか浄化槽がいいとかそういう話じゃなくて、財政的に、これを進めれば進めるほど地方団体はもう大変な状況なんじゃないかなと。
 これ今人口五万人以下の、公共下水道管理費不足ですけれども、下水道の利用世帯が、五万人以下の地域の、二百五十九万世帯ある。管理費の総額が四千九十億円。ところが、二千八百三十億不足しているわけです。七〇%不足しているわけですよ。人口が少なくなればなるほどこの持ち出しが多くなるわけです。という仕組みになっているわけですね。
 ですから、これは、ある町村では、例えば二万人ぐらいの町、公債費率九%なんですよ。それが、だからこれは一五%危険で二〇%破産状態だと、こう言われている。九%ならまだ大丈夫だと。ところが、これの持ち出しが一三%あるんです。足したら二二%、もう破産状態になっているという。だから、どんどん、下水道、生活排水を処理する、いいことだということで果たしてどんどん進めていいのかどうかという。
 先ほど地方行革の指針という市町村長の自覚を促すためにそういう指導もされているというふうにお聞きしましたけれども、こういう実態に対して、財務省とそれから大臣の見解を伺いまして、終わりたいと思います。
#87
○政府参考人(勝栄二郎君) お答えいたします。
 先生おっしゃいましたように、下水道事業に関する公営企業繰り出し金につきましては、雨水は公費、汚水は私費の原則の下で、これまで雨水、汚水処理費用の割合は、四十一年、昭和四十一年以降七対三として積算してきたところでございます。しかしながら、雨水処理費用の割合は、調べますと平成十四年度決算でおっしゃいましたように二四%程度であったということで、その結果、公費による過大な負担ということになったものと考えております。
 そのため、十七年度予算におきましては、使用料金の適正化を図ることにより、本来その使用料金収入によって賄うべき汚水処理経費と実態の料金収入との差額を縮減することといたしまして、これを通じて過大な公費負担是正を図りました。
 ただし、先生おっしゃいましたように、急激な使用料値上げを回避する観点から、十七年度予算におきましては取りあえず一般家庭の使用料金が月額三千円程度を超えない範囲で適正化することといたしまして、今後関係者による研究会を開きまして適正な使用料水準を検討することとしたいと思っております。
#88
○国務大臣(麻生太郎君) 今、弘友先生おっしゃるとおりに、これは回収率が六〇%という状況というようなことになっておりますと、いわゆるできたばっかり、新しいところほどいわゆる負担率というか、何というかな、元利償還の負担が大きいということになりますので、そこの部分は、全部取れるかといえばなかなか取れぬというのが、さっき申し上げたような、言われたような数字になっているんだと思っております。
 そこで、御存じのように、これはお詳しいところなんですけれども、下水道というのは建設省、それから集落排水が農林省、それからもう一個あったな、環境省が浄化槽か、合併浄化槽、こういったのが三つあるのは、ばらばらになったやつをこの間のときから一本にまとめて、その中で一番その地域にとって合理的なやつを選べという話になって、いわゆる将来の使用料の水準等がいろんなものを計算して、一般会計、その地方の一般会計に当たるあれを考えて、長期的視野に立って建設費というのを考え直さにゃいかぬと。おまえ、もう建設省から決まったらずっと建設省というんじゃなくて、もう一回、一番地域に合った、これ技術も進歩しましたので、随分いろいろなこと考えろということで、その旨自治体には既に要請をしてきております。
 加えて、私どもとしては、今年度から使用費の平準化債というので、もう今わっとそれ高くなりますので、その分をずっと、今、勝さんの方から話があったように、ずっと平準化するというようなこともできるような形で、積極的にはそういった平準化債の利用というものを活用せいという話を地方自治団体には指示をいたしておるところであります。
#89
○吉川春子君 日本共産党の吉川春子です。
 まず、麻生大臣、郵政民営化問題で一問だけお伺いいたします。
 十七日の政府・自民党の郵政民営化検討会議で、政府は郵便局の全国配置を義務化で自民党と合意と、自民党と合意と報道されています。政府の昨年九月に閣議決定された郵政民営化の基本方針では、郵便局の設置は設置の義務ではなく努力義務であり、過疎地の拠点維持に配慮する一方、人口稠密地域における配置を見直すとされています。総務大臣もこの会議に御出席されていたと思いますが、十七日の政府と自民党のこういう内容と基本方針との関係について、これは基本方針の枠内なのか枠外なのか、端的にお伺いいたします。
#90
○国務大臣(麻生太郎君) 枠内だと存じます。利便に、枠内だと存じます、利便に供しておりますので。
 住民のレベルというものを、五原則というのが出ていると思いますが、少なくとも、郵便局の設置基準というもので今のお話なんだと思いますけれども、少なくとも、郵便局のサービスというものは、これは郵便配達に限らず、恩給の受取とか何とかの支払とか、いろいろ、郵便為替等々いろいろございますので、いわゆるサービス、郵便の利便に供するということになっておりますので、利便に供するという点から見ますと、これは明らかにこういったサービスを維持するということは利便を悪くしないということを意味しておりますので、そういった観点からも、これが枠内で当然考えるんだと思って、基本方針の精神には反していないと存じますが。
#91
○吉川春子君 一方は努力義務で一方は義務、一方は過疎地のみで一方は全国、これでどうして基本方針の枠内なのかという点は報道を読んだ者には全く理解できません。その点はどうですか。端的に。
#92
○国務大臣(麻生太郎君) 官から民に移って少なくとも赤字になったというのは最も具合が悪い。官で黒、民になって赤なんというのはこれは漫画ですから、こんな話は。そういったことは駄目と。
 黒字にしておけば、いわゆるそういった余力がありますので、いろんな形でもう、例えば先ほど出ました富山村でいけば二百九人、もっと極端な例でいけば青ケ島で二百三人、そこにも郵便局ありますので、そこのところに配達したらこれは全部赤字です。その赤字をどこか別のところで埋めるというのは全体の中で考えられる話なんであって、全体で黒ということになり得さえすれば、その分の赤字はそこのところで補てんができるというように、郵便配達の方もきちんとした形で黒字ができるような経営形態をつくるというのは大事なところだと存じます。
#93
○吉川春子君 この問題は引き続き、今日は別の問題を質問させていただきますが、大臣の御説明では私にはなかなか分かりにくかったわけです。
 大臣、地方交付税の問題なんですけれども、二〇〇五年度の地方財政対策について伺います。
 国会に全国の地方議会から、平成十七年度の地方交付税所要総額確保に関する意見書が寄せられています。二千六百四十三議会中、千八百十六議会、六九%、これは参議院の請願課の調査です。同じものは総務省にも届けられていると思いますが、その中心的な要望は、平成十七年度の地方交付税総額は平成十五年度の水準を確保することというものではなかったんでしょうか。
#94
○国務大臣(麻生太郎君) 多けりゃ多い方がいいというのは当然のところだと、地方団体側に立てば私もそのように思いますけれども、現状というものは極めて厳しい状況にありますし、私どもとしては、地方財政はきちんとスリム化していく以外に、先ほど御質問のあったところにも答えるためにも、スリム化していくということなんであれば、私どもは十六年度をやらしていただいて、いろいろ厳しいという御意見は多々あったのは私もよく承知しておりますけれども、少なくとも、それを乗り越えられて、何らかの形で、貯金を取り崩したり、いろんな形で乗り越えられて、少なくとも、平成十七年度分につきましては、前年度マイナス七兆だ、八兆だという勇ましい話も上がっておりましたけれども、現実はマイナスになることなく、ほぼ前年並みということを維持、プラスに出たというのをもって、私どもとしてはそれなりの御理解なり御納得はいただけるのではないかと思っております。
#95
○吉川春子君 十五年度、平成十五年度の水準を確保してほしいというのが圧倒的多数の自治体の要望であったんですが、それが維持されなかったと。
 そこで、局長にお伺いいたしますけれども、二〇〇五年度の交付税総額は二兆九千億の大幅削減で、二〇〇四年度とほぼ同額であり、法案は地方の要望にはこたえていないということになるわけです。そのために地方は大変な状況になっていますけれども、都道府県で、二〇〇四年で基金を取り崩した団体数と、総額は幾らになるでしょうか。
#96
○政府参考人(瀧野欣彌君) 二〇〇四年度で都道府県におきまして基金を取り崩した状況でございますけれども、団体数といたしましては三十二団体、その取崩し額は千七百五十五億円というような状況でございます。
#97
○吉川春子君 続いて、局長、お伺いしますけれども、財政調整基金、減債基金を崩した結果、残高がゼロ、つまり基金が底をついた都道府県は、補正予算後の二〇〇四年度末の見込みでそれぞれ何団体あるでしょうか。名前も明らかにしていただきたいと思います。
#98
○政府参考人(瀧野欣彌君) 本年度末の財調なり減債基金がゼロになる見込みの団体でございますけれども、財政調整基金につきましては、茨城県、千葉県、京都府、兵庫県、岡山県、高知県の六団体。それから、減債基金につきましては、千葉県、東京都、兵庫県、岡山県、この四団体という見込みでございます。
#99
○吉川春子君 政令市についてもお願いします。
#100
○政府参考人(瀧野欣彌君) 政令市で見てみますと、財調につきましては、大阪市の一団体、それから減債基金につきましては、千葉市、横浜市、広島市の三団体という状況でございます。
#101
○吉川春子君 二〇〇四年度については、地方財政計画で臨時財政対策債、交付税を含む一般財源総額が二〇〇三年度に比べて二兆九千億円近くも削減されて、大きな問題になりました。全国の自治体からは予算が組めないという悲鳴が上がりました。実際、その年の歳入だけで予算を組めないので、これまで積み立ててきた各種の基金を取り崩して、そして不足分の歳入に充てるというところが続出したわけです。
 大臣、伺いますけれども、災害などの支出の増加あるいは収入減、予期しないいろんな費用に備えるために地方自治法に基づいて基金を積んでいるわけですけれども、地方財政法上に位置付けられているわけですけれども、このように多くの額、自治体が崩した、基金を崩して底をつく状態に追い込んだという政府の責任は私は大きいのではないかと思うんです。
 それで、一体、この基金を取り崩してしまった自治体ですね、こういう自治体は今後どうしたらいいのか、どういうふうになっていくのか、その点について大臣の見解を伺います。
#102
○国務大臣(麻生太郎君) いろいろなときの非常事態に備えてある程度蓄えを持っておく、これは御家庭でも地方自治体でも基本的には同じなんだと存じますが、やっぱり地方自治団体におきましては、今回のによって、いわゆる取崩しというものを、自主財源で持っておられた部分を取り崩されたということなんだと思いますけれども、基本的には、何回も申し上げまして恐縮ですけれども、地方が今までやってこられたもの以上に地方の経営効率を良くしていただく、スリム化していただく、いろんな、いろんなことをやっていただいて、地方財源をきちんと作り上げるような努力を今までと同じようにしていただくのが一点。
 しかし、県やら市町村によってはちょっといろいろ特殊な事情が地域によって様々ありますので、一律同じようにいかないところも事実でもありますし、急激に産業構造が変わって人口が急激に減ったり、いろんな地域によって事情が違いますので、そういったところで、私どもとしては、これは地域によって大分違うというのを前提に、きめ細かくこれ対応しなきゃいかぬということも確かでありますので、財源処置というものはこれは地方債、いわゆる地方の再生事業債とか、ほかにも財政健全化債とかいろいろございますので、そういった処置を講じることによって、地方の財政運営というもの、そのもの自体が支障を来さないようないろいろな手当ては講じなければならないと思っております。
#103
○吉川春子君 各自治体では、あらゆることをやり尽くした結果、赤字予算を組んだりあるいは基金を取り崩すということが行われていると思いますし、民間委託とか、あるいは自治体の職員の減とか給料を下げるとか、まあ様々様々なことをやって、しかしそれでもなお予算が組めないという、その悲鳴が上がってきているわけですね。
 それで、市町村は、今は県、県レベルの数字を伺いましたけれども、市町村はもっと深刻だというふうに思うわけです。赤字予算を組まなくても基金取り崩したり、いろいろ今言いましたようなその負担増とか職員給与とか、そういうものを、なりふり構わぬ予算編成を強いられているわけなんですけれども、それでも予算が組めないと、こういう悲鳴が上がっているわけです。
 二〇〇五年度の地方財政計画の地方税の歳入見込みを見ますと、大きく伸びている税目は都道府県税も市町村民税もいずれも法人関係の税目だけというふうに言ってもいいと思います。したがって、大きな企業がない市町村、自治体では税収が期待できずに、景気の低迷も相まって財政運営というのが非常に逼迫してきているというふうに思うわけです。
 具体的な例を挙げたいと思うんですけれども、北海道の留萌市が赤字予算を組んだと聞いていますけれども、それはどういう理由で組んだというふうに総務省は把握しておりますか。
#104
○政府参考人(瀧野欣彌君) 北海道の留萌市の予算編成の状況でございますが、留萌市におきましては、長引く景気の低迷の影響などによりまして、市税など一般財源が減少する一方、ごみ処理施設など大型事業実施ということで、非常に公債費が増嵩しているという状況にあるようでございます。その結果、財政構造の弾力性を示します経常収支比率が九八%ということで非常に硬直化が進んでおりまして、そういった中で十七年度予算、厳しい予算編成に立ち至ったというふうに聞いておるところでございます。
#105
○吉川春子君 留萌市のような例は、ほかはつかんでいますか。
#106
○政府参考人(瀧野欣彌君) 私ども、個別の状況のその予算編成につきまして、現在のところまだ把握しておりませんけれども、予算がそれぞれの団体で編成し終わった後で各県から状況は聞くという予定にはしております。
#107
○吉川春子君 例えば、昨年赤字予算を組んでマスコミにも大きく報道されました平良市長、これは撤回されたわけなんですけれども、収支の合わせ方として、滞納された固定資産税の徴収率を三〇%から四〇%を見込んでいたのを八〇%にして、四億円の増収があるということを見込んだりして一応のその収支を合わせたと、こういうことをおっしゃっているわけですけれども、これは去年の例ですけれども、こういう合わせ方をしている自治体が今年度もあるのではないでしょうか。そういうことを見ると、非常に財政は、財政の危機だということは私が言うまでもなく明らかで、だから赤字予算を組まないまでも、一応入る当てもない税収を多めに組んでおいて、それでつじつまだけは合わせるけれども、年度末に行ったときは今度は予算が執行できない、こういう形になってくるということも予想されるんじゃないですか。どうですか。
#108
○政府参考人(瀧野欣彌君) 御指摘のような歳入の見込みの立たないような歳入を予算上立てて、そのまま年度末に至れば、非常に歳出の面で執行できないような状況になるということはもちろんあり得るわけでございまして、そういうことにならないように、当初予算におきましては歳入のめどが立たないまでも、年度途中でいろいろな手だてを講じながら歳入を確保し、全体としての予算の執行を図っていくということを当然努力しなきゃいけないことだろうというふうに思います。
 実際、地方公共団体の予算というのは、当初の段階ではなかなか、補助金等あるいは税収等も含めてでございますけれども、歳入の見込みの立たないものもあり得るわけでございますので、そういった意味では年度途中でいろんな歳入の手だてを講じると。あるいは使手数料あるいは財産収入、いろいろな方向あり得るわけでございますので、できるだけそういう方向に努力していただく中で財政が、歳出の執行ができないというようなことがないように私どもも十分いろんな面で御相談に応じてまいりたいというふうに考えております。
#109
○吉川春子君 大臣、お伺いいたしますけれども、国による急激な交付税の削減が地方財政を窮地に追い込んでいるということは明らかだと思うんですね。それで、地方が財政運営の見通しを持てるように交付税を確保する必要があると思うんです。今局長は年度途中でいろいろ、いろいろとかと言いましたけれども、いろいろって何をやったらいいのか、やり尽くしているというのが自治体の方の見解なんですけれども、そういう意味で、交付税がきちんと確保できるような、財政運営がきちっとできるような、そういうことに対する大臣の決意というのを是非伺わせていただきたいと思います。
#110
○国務大臣(麻生太郎君) 基本的には、先ほど御指摘がありましたように、法人税に関しましては、これは税が偏在をしておりますことは確かです。東京と沖縄と比べますと六、七倍違うんだと思いますし、そういった意味では、法人税等々はいわゆる税収が景気が良くて上がった場合においても偏在が出ます。これもうはっきりしております。それに比べて、いわゆる消費税でありますと、沖縄と東京でも一・六、七倍だと、いや八倍ぐらいだったかな、一・八倍ぐらいの差だったと思いますので、そういった意味では、税の形というものは、これはなかなか税収のみによってはその責任を果たすことはこれだけ偏在しておりますとできませんので、そういった意味では、いわゆる地方交付税というのは、財源の保障というものといわゆる財政力の格差を埋める、そういったようなものでありますので、こういった地方交付税というものの制度の本質というのは今後とも維持されてしかるべきものだと私どもは思っております。
 これは、仮に町村合併が今言うように大幅に進んだとしても地方の財政力格差は残ります。そういった意味では、私どもとしては、こういったものを今後とも、交付税の持っております二つの機能という面に対しては今後ともきちんと維持していかないとなかなかうまくいかないのではないかと思っております。
#111
○吉川春子君 これが最後の質問なんですけれども、先日、全国過疎地域自立促進連盟から三位一体の改革に関して過疎地域における財源の確保に関する要望書を受け取りました。留萌市なども含まれています。過疎地域の自治体は、三位一体改革の中で非常に、税源移譲が行われるといっても税源そのものが著しく少ないし、交付税も減らされるし、大変な危機感を持っています。要望は、地方交付税による適切な財源保障を行うとともに、地方交付税の財源保障・財源調整機能を一体として堅持し、今大臣が言われたことなんですけれども、充実強化を図ることなど四項目の実現を求めています。
 この全国過疎地域自立促進連盟の特に一番困難なところですから、大臣、この要求をどのように受け止めてくださるのか、その点を最後に伺って終わりたいと思います。
#112
○国務大臣(麻生太郎君) 今というか、先ほど申し上げましたように、仮に町村合併がこれだけ大きく進みましても、まあ極端な例が分かりやすいと思いますが、一番少ない青ケ島二百三人と一番多い横浜の三百四十二万、これが地方団体としては同じということになりますので、そういった意味では、これは格差が今後とも残るということは確かであります。
 傍ら、青ケ島という、御存じのように東京の最南端ということは日本の最南端ということなんですが、沖縄より更に南にありますので、そのところに住んでいただいているおかげで、二百三人の方が住んでいただいているおかげで、少なくとも島根県の竹島のような話は起きないと。住んでいただいているおかげで、なければもっとおかしなことになっておるわけですから、これはもう私どもとしては、そういったところに住んでいただくためには、私どもとしては、国全体の国益というものを考えたときにはこれ非常に大きなものだと思いますので、私どもとしては、この種のところの地域差というものに関しましては、先ほど申し上げました二つの機能というものは今後ともきちんと維持されなければ国がもたぬと、私どもはそう思っております。
#113
○吉川春子君 終わります。
#114
○又市征治君 まず、交付税制度について中期的な観点の問題をお伺いをしたいと思います。
 政府が交付税を計画的に切り下げてきたわけですが、いわゆる折半ルールによる財源不足額の半額、すなわち国の一般会計繰り出し分を減らしたいというのが本音だったんだろうと、こう思うんですね。しかし、そのために需要額を削るというのは本末転倒でありますし、もう自治体は限界に来ている、悲鳴を上げている、こういう状況にあります。地方税への税源移譲によって自主財源比率を高めるべきであって、交付税に頼る市町村を減らすのはあくまでもその結果でなければならぬと、こう思います。財源自立のための税源移譲はこれからが本番でしょうが、補助金削減の見返りが本筋であってはならないと思います。
 麻生大臣は、最近、人口三分の一ぐらいの市町村が交付税の不交付団体になるのが理想だというふうに御発言をされていますが、仮に全国で人口の三分の一まで大きな市から順番に取っていくと、財政力指数などでどの辺まで含まれることになるのか、これをお伺いしたいと思います。
#115
○政府参考人(瀧野欣彌君) 平成十六年度の財政力指数で高い順から見てみますと、大体二百四十八市町村程度で総人口の三分の一となりますが、その場合の財政力指数で見ますと、おおむね〇・九以上という団体がこの対象かなというふうに考えておるところでございます。
#116
○又市征治君 この数値は初めて出されたんですな。これには浜松、厚木、富士、茅ケ崎など中核市だとか特例市、こういったものが該当するようですね。こうした試算というのは、もうどんどん公開すればいいと思うんですね、私は。ただし、財政力指数という物差しは何段階も加工した数字でありますから、これを使えば税源移譲が小規模で済むからにすぎないという面もあるわけで、この点は気を付けなきゃならぬと思います。私は、もっと大胆かつ明快に、人口の大きさも加味して税源移譲して、税源自立させればいいんではないのか、こう思います。これらの市は税源となる大企業の事業所や高額所得者が多く存在するわけですから十分可能なんだろうと、こう思います。
 そこで、大臣にお伺いをいたしますけれども、税源移譲で地方税が増えて、不要になった分の交付税は、今のように国が召し上げるなどということではなくて、所要総額を維持した上で課税対象の少ない弱小市町村に厚く配分すべきであって、これこそが基本的な交付税制度のありよう、あるいはまた改革ということなんだろうと、こう思います。需要額を削り込む手法で無理に不交付団体に転換をさせ交付税総額を浮かせるというのは正に邪道でありまして、正道、つまり自立のための税源移譲を徹底をすべきではないか、このように思いますが、ここは大臣と認識が違わないんじゃないかと思いますが、改めて御見解をお伺いします。
#117
○国務大臣(麻生太郎君) 基本的には全く異論のないところで、不交付団体を増やすことだけを目的として行っているものではございません。
#118
○又市征治君 需要額を削るのは大臣のもちろん真意ではないし、自立は税源移譲によっていくべきだ、こういうお考え、これは共通認識なんだろうと、こう思います。
 そこで、次に、交付税需要額の算定の一要因、一要素でもあります地方公務員の給与について若干お伺いをしておきたいと思います。
 今、全国の自治体と自治体労働者は、賃金決定などについて大変苦渋の選択をしている、こういう実情にあります。いわゆる労使自主決定によって賃金カットが一千四百団体、額にして一千四百億円あるというふうに聞いているわけですが、最近の実情等について把握されておるとすればお示しをいただきたいと思います。
#119
○政府参考人(須田和博君) 御指摘の独自の給与削減措置の実態でございますけれども、平成十六年四月一日現在で、全国で千四百五団体、年額千四百六億円の独自の給与削減等を行っているところでございます。
 このうち、人事委員会の勧告対象となっております一般職の職員の給料につきまして独自に削減している団体は、都道府県で二十一団体、政令指定都市で四団体に上がっているところでございます。
#120
○又市征治君 今お聞きした数字は去年の四月、一年前ですな、一年前の数字なわけで、この一年でまた更に進んでいるわけですね。そういう意味で、最高が一〇%ぐらいから最低で一%カット、あるいはそれ以外にも昇給延伸措置、こういったことなど大変御苦労をいただいているわけでありますけれども、ただ、こういう問題が進んでいっていいのかという問題は疑問があります。
 地域経済に与えるマイナス影響というものもかなり大きいということがあるわけでありまして、我々はこういう論議をする場合にこういう問題点も見ておかなきゃいけないと、こう思うわけでありまして、例えば秋田県では、仮に全公務員の賃金を五%削減をした場合、波及効果で県内のGDPが五十四億七千万円減る、そして民間最終消費支出は九十七億五千万円減る、さらに経営者の景気判断が悪化をして雇用が五百人減る、そういう試算を、地元の秋田大学の助教授が試算をして公表しています。
 これはそれぞれ我々も、国会議員も自分の地元、人口規模や、秋田県と比較をしてみればどういうことになっていくのかということはあると思うんですけれども、そこで、県の職員の賃金というのは、本来、地方人事委員会の勧告で決まるわけでありますが、しかしあえてそれを下げる内容をこのように苦渋の労使合意で決めて議会も了承をしている、こういう実態が出てきているわけですけれども、その上になお国会等で政治家がもっと下げろとバッシングをするなどということは、これは逆に言うと、地方公務員の給与決定原則そのものも今ゆがめられているわけで、それにまだ更に上乗せしてたたくと、こういう格好になるわけで、たまらぬという自治体側の指摘などがあるわけですが、この点について総務省、どのようにお考えですか。
#121
○国務大臣(麻生太郎君) 御指摘のとおり、既にラスパイレス指数という指数を取るようになり始めて、初めて昨年は一〇〇を切って九七・九ということになって、初めて一〇〇を切ったことになっておりますし、既に全地方団体の九〇%以上のところの団体が国より低い水準になっております、団体数で。そういった状況でありますので、この給与の削減処置というのは、これはやっぱり財政状況が厳しいという意味によってのこれは時限的な処置と、基本的にはそう考えておかなきゃいかぬものなんじゃないのかと、私どもはそう思っております。
 いろんな意味で、引き締める意味でいろんな、これは多分それなりの経営をしておられる首長さん方のお考えなんだと思いますが。ただ、御存じのように、これは国家公務員に準じるという規則が基本でありますので、そういう意味におきましては、人事院において国家公務員のことに関しまして今いろいろ検討をされておって、これは八月ごろには民間の給与実態に即したものに見直しの検討が今されておるというのが実態でございまして、私どもは、総務省としてはこのような実態を踏まえまして、地方公務員の給与の在り方に対する研究会というのを私ども設置を既にしておりまして、今後の在り方につきましては、いろいろ民間企業との格差の取り方等々、いろいろ意見の出ているところでございますので、勉強会をスタートさせておりますが、基本的には今おっしゃられたとおりだと思っております。
#122
○又市征治君 中には、今大臣がおっしゃったラスパイレス指数で比較をしたら、国家公務員と比べて八〇%、七〇%になるというところあるわけですよ。
 これ私、前から言っているんだけれども、今も大臣がおっしゃったように、少なくとも国家公務員に準ずるということで幾らかの差はそれはあるんですけれども、これは余りにもひどい。こういう状況について、少なくとも高いところは下げろ下げろ下げろという指導は一生懸命なさるけれども、こうしたところについて余りにもひどいじゃないか。地域経済にも及ぼしている影響、こういった問題含めて、やはりしっかりとここらのところも、温かみのある指導というのか、もうちょっとやるべきだというのを前から指摘をしてきました。そういうのはもう全く総務省はやらぬわけですね。もうちょっとその点は見ておかないといけない。制度そのものもぶっ壊している、こういう状況があるわけですから、その点は、答弁要りませんが、御指摘を申し上げておきたい、こう思います。
 そこで、今日は忙しい中、人事院からもお見えいただいて、幾つか御確認いただきたい点があります。
 民間では、ここのところの長期不況の中で、猛烈なリストラ、合理化がやられて、労働者の首切りはもとよりですが、労働者の賃金が切り下げられてくる、こういう結果として社会の二極分解が起こっている。これはもう国会の中で、あちこちで随分と指摘をされていますし、私も指摘してまいりました。
 つまり、パート、臨時、アルバイト、派遣社員、契約社員などと称するいわゆる非典型労働者という数が物すごい勢いで増えている、こういう状況ですね。これはもう小泉構造改革の下で物すごい勢いで増えている、この事実はもう明確であります。一方では、二極分解の反対側、上層の部分の企業でいうならば、例えば一番よく取り上げられるトヨタ自動車などの自動車産業や銀行等の一時金に見られるように、大企業の正社員では年間総額では大きく回復をしてきている、こういう状況も今日出てきています。
 人事院の民間賃金実態調査というものもこうした部分も当然正しく反映をすべきなんだろうと思いますが、そこで、人事院はこれまでどういう規模の企業、どういう社員というものを調査をしてきているのか、改めて確認の意味でお伺いをしたいと思います。
#123
○政府参考人(山野岳義君) 現行の民間給与実態調査でございますが、全産業の従業員から、個人業種、家族従業者、それから企業の役員、それからまた国、地方公共団体、農林業等の従事者を除いた中で、企業規模百人以上、事業所規模五十人以上の事業所に勤務する正社員を対象として実施しているところでございます。
#124
○又市征治君 済みません、大体どのぐらいの労働者の数を調べているんですか。
#125
○政府参考人(山野岳義君) 全体の事業所の中から、今申し上げました事業所の中から抽出いたしました約八千の事業所を調べておりまして、調査いたします従業員数にいたしますと約三十六万人でございます。
#126
○又市征治君 人事院は日本最大の、かつ最も精密な調査機関だと、こう別名言われるわけですが、そういう点で、労働基本権を制約された公務員労働者の賃金であるとか労働条件というのはその調査結果を無条件的に適用する、こういう仕組みになっているわけでありますが、そういう点でいえば、今御指摘されたように、こうした事業所あるいは規模数、こういったものをしっかりとやっぱり調査をいただいていかないと、本当の意味でこれだけの規模の公務員の参考にする意味がないんだろうと思います。
 そこで、総裁に改めて確認をいたしますけれども、今年の民間賃金実態調査は従来どおりの企業規模で、かつ正社員についてきちっと調査を行われるのかどうか、その点について改めてお伺いをします。
#127
○政府特別補佐人(佐藤壮郎君) ただいま局長がお答えした企業規模と事業所の規模でございますけれども、これは昭和三十九年に採用されて以来、いわゆる会社組織の民間企業に勤務する正社員の過半数をカバーしているということで関係方面に定着している数字ではないかというふうに思っております。
 ただ、過去には、景気が良かった時代には、人材確保の面からもうちょっと企業規模を上げたらどうかとかいう御議論もあったやに聞いておりますし、昨今のように景気が悪くなると、もっと小さい企業まで調べろという御意見もございます。
 ただ、この企業規模というのは、私ども民間調査の際の最も基本となる基準でございますので、時々の景気の状況によってこれを頻繁に変えるというのは私ども適当ではないというふうに思っております。したがいまして、今年の調査に関しても従来どおりの企業規模と事業所規模で調査をしていきたいと思っております。
 それから、いわゆる非正規職員を調査するかどうかという問題でございますけれども、現段階では、私はやはり常勤の国家公務員の比較対照になるものとしては正社員が適切ではないかというふうに思っております。
 ただ、今御指摘のように、民間企業では非正規社員の割合が非常に増えているようでございますし、またいろんな、非正規職員にしてもいろいろな勤務形態があるやに聞いておりますので、今年の民間企業調査の際にその実態について調査をして、その上で改めて関係方面の御意見を聞いてまいりたいというふうに思っております。
#128
○又市征治君 昨年と同じ企業規模、常勤の労働者の実態を調べると、三十九万人に及ぶこういう状況を調べて反映するということですから、しっかりおやりいただきたいと思います。
 最近、自治体の使用者側から見ましても、大変頭が痛いと、こういうことがよく聞こえてきます。これからポスト団塊の世代で人口が減少に入って、人材確保問題というのが大変大きな問題になってくる、こう言っているわけですね。ただでさえ給与格差で人材が首都圏や都市部へ逃げがちなのに、とにかく公務員の賃金下げろ下げろの大合唱がある。
 こういう格好の中で、先ほど申し上げたように、自治体、使用者側にとってみても、そこに働く職員の側にしても、本来ならば、人事院勧告あるいは人事委員会勧告に基づいてやられるべきものがそういう形でかなり大幅に削り込みをやっている、こういう格好になっていくわけで、こういう格好の中で、やはり今後の中でいうならば、そういう雰囲気がどんどんつくられてくると、地方への、先ほど秋田県の例を申し上げたけれども、地方経済への影響、さらには地方の企業全体の人材確保を危うくするものだ、こういう実は指摘がなされてきている。
 こういうことについてもやはり考えていくべきだということを申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。
#129
○委員長(木村仁君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
    ─────────────
#130
○委員長(木村仁君) 委員の異動について御報告いたします。
 本日、南野知惠子君及び景山俊太郎君が委員を辞任され、その補欠として松村祥史君及び北川イッセイ君が選任されました。
    ─────────────
#131
○委員長(木村仁君) これより討論に入ります。
 意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#132
○吉川春子君 私は、日本共産党を代表して、地方交付税法等の一部を改正する法律案に対する反対の討論を行います。
 反対理由の第一は、財源不足対策について政府の責任を放棄していることです。
 来年度の財源不足は、交付税の法定額の六三%に相当する七兆五千百二十九億円と見込まれています。こうした事態は十一年間も連続しており、本来なら、法六条の三第二項の規定に従って、国の責任で財源不足の全額を負担する制度の改正又は交付税率の変更を行わなくてはなりません。ところが、政府は財源不足額を国と地方で半分ずつ補てんする、この折半方式を交付税法の制度改正と強弁し続けていることです。
 第二は、地方団体に地方自治債の増発を強要していることです。
 〇一年に導入された財源不足額の一部を赤字地方債、臨時財政対策債で補てんする方式も継続されており、来年度も三兆二千二百三十一億円の発行が予定されています。元々このやり方は、赤字地方債が地方団体の自前の借金で財源調達をするものだから財源不足の補てん方法としては採用できないとされていたものです。交付税は地方の固有の共有財源であり、これを赤字地方債の償還に充てようとするようなやり方は許されません。国の責務が果たされていないことは明白です。加えて、地方財政法で原則禁止となっている赤字地方債を財源不足対策に利用することは二重に脱法的手法であり、容認できません。
 第三は、本法案はいわゆる三位一体改革関連法案でありますが、その看板とは裏腹に、実際には国の歳出削減が優先されたものとなっています。国庫補助負担金は、削減額一兆七千六百八十一億円に対し、税源移譲は六三%にすぎません。しかも、公共事業の補助金にメスを入れるべきところ、削減対象の中心は裁量の余地が少ない義務教育費と国民健康保険であり、公教育や社会保障に対する国の責任を放棄するもので、許されません。
 以上申し上げて、反対討論を終わります。
#133
○又市征治君 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、地方交付税法等の一部を改正する法律案に対する反対討論を行います。
 反対の理由の第一は、改革の中心たるべき税源移譲について、二年間で三兆円を標榜しながら、二〇〇四年度の六千億円を含めても実質一兆八千億円の税源移譲しかないことです。反面、国民健康保険に対する新たな都道府県負担の創設など、地方が望んでいない新たな補助金削減も押し付けられています。
 反対の理由の第二は、二〇〇四年度分交付税の大幅削減が地方自治体の猛烈な批判を浴びたため、今回は一般財源の総額を確保したと宣伝していますが、これでは二〇〇四年度で交付税と臨時財政対策債で合計二兆八千億円削減された分を全く回復していないため、地方財政の深刻さは改善されていないことです。とりわけ、交付税のうち一兆円は、実は二〇〇四年度の国税増収に伴う分であり、本来、二〇〇四年度中に自治体に交付されるべきものです。これの繰越しにより二〇〇五年度分を確保したと称するのは、自治体固有の財源である交付税を財務、総務両省間の取引材料としてもてあそぶ行為と言わねばなりません。
 反対の理由の第三は、後年度の地方交付税で措置すると言われていた既往の臨時財政対策債の元利償還分について、改めて新たな臨時財政対策債で背負わせるタコの足食い状態が蔓延し、常態化していることです。これは自治体への将来の負担転嫁となり、予算措置上の約束違反です。
 反対の理由の第四は、地方六団体が、地方交付税を政府の政策誘導の手段として用いることは今後、順次縮小するべきで、あわせて、新たにこうした制度を設けたり拡大したりしないようにと批判しているのに、交付税の単位費用算定について、二〇〇四年度に続いて、二〇〇五年度は経営努力が報われる算定という恣意的な査定が加わることです。
 最近、総務省は、人口にして三分の一の市町村が交付税を不要になるような交付税改革をと唱えています。ただし、これは税源移譲によって実現するべきで、かつ、それで生じる交付税の余裕分は弱小市町村に重点配分すべきで、需要額のカットによって見掛けの収支を均衡させ、交付税財源を政府が召し上げるような改悪であってはなりません。
 補助金削減の連動にとどまらず、更なる自主権拡充のための税源移譲に向けて、政府と自治体の協議機関を設置することを提案し、討論を終わります。
#134
○委員長(木村仁君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 地方交付税法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#135
○委員長(木村仁君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#136
○委員長(木村仁君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#137
○委員長(木村仁君) 行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査を議題といたします。
 山根君から発言を求められておりますので、これを許します。山根隆治君。
#138
○山根隆治君 私は、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党及び社会民主党・護憲連合の各派共同提案による地方分権を推進するための地方税財政基盤の確立に関する決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    地方分権を推進するための地方税財政基盤の確立に関する決議(案)
  政府は、地方分権の推進に関する国会決議等を十分踏まえ、地域主権型社会にふさわしい税財政システムを確立するため、次の諸点について格段の努力をすべきである。
 一、公共サービスは住民の身近において提供されるべきであり、地方分権改革の推進は、国・地方を通ずる政府の効率化にも資するとの観点から、国から地方への税源移譲、国庫補助負担金改革及び地方交付税の見直しに係る真の改革を確実に実現することにより、地方公共団体の歳入・歳出両面にわたる自由度を一層高め、権限と責任を大幅に拡充するための具体的方針を早急に策定すること。
   また、具体的方針の策定に当たっては、国と地方の信頼関係の維持に一層の配慮を行いつつ、地方の参画を拡充するとともに、地方の総意を真摯に受け止め、地域の実情を十分反映したものとなるよう、特段の努力を行うこと。
 二、義務教育費等の負担の在り方等については、国庫補助負担金の廃止・縮減が税源移譲に直結するものであり、改革の実現を左右する重要課題でもあることから、役割分担に応じた財源負担の原則に基づき、単なる地方への負担転嫁とならないよう、地方公共団体の意見を十分踏まえつつ、地方の自主性拡大に結びつく積極的改革に取り組むとともに、必要な一般財源の確保を図ること。
 三、地方交付税については、地方公共団体の自助努力による効率化も促しつつ、地方歳出の見直しを進めるとともに、財源保障機能及び財源調整機能を堅持しつつ、地方公共団体の財政運営に必要な所要額の安定的・持続的確保を図ること。
   また、税源移譲に伴う地方公共団体間の財政力格差について万全の措置を講ずるとともに、財源の中長期的な安定確保を図るための抜本的な方策を検討すること。
 四、巨額の借入金残高が地方公共団体の財政運営を圧迫し、諸施策の実施を制約しかねない状況にあることにかんがみ、地方公共団体の安定的な財政運営に必要な一般財源総額を確保しつつ、地方財政の健全化を進めること。なお、累積する臨時財政対策債の元利償還については、万全の措置を講ずること。
   また、交付税特別会計借入金については、具体的かつ的確な措置を講ずることにより、速やかに借入金残高が増高しない状況とすること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#139
○委員長(木村仁君) ただいまの山根君の提出の決議案の採決を行います。
 本決議案に賛成の方の挙手をお願いいたします。
   〔賛成者挙手〕
#140
○委員長(木村仁君) 多数と認めます。よって、本決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定しました。
 ただいまの決議に対し、麻生総務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。麻生総務大臣。
#141
○国務大臣(麻生太郎君) ただいま御決議のありました事項につきましては、その趣旨を十分に尊重してまいりたく存じます。
    ─────────────
#142
○委員長(木村仁君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 日本放送協会関係の付託案件の審査及び行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のため、日本放送協会の役職員を参考人として、今期国会中、必要に応じて随時出席を求めたいと存じますが、異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#143
○委員長(木村仁君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#144
○委員長(木村仁君) 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。麻生総務大臣。
#145
○国務大臣(麻生太郎君) 日本放送協会の平成十七年度の収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 この収支予算、事業計画及び資金計画は、放送法第三十七条第二項の規定に基づきまして、総務大臣の意見を付して国会に提出するものであります。
 まず、収支予算について、その概要を御説明させていただきます。
 一般勘定事業収支につきましては、事業収入が六千七百二十四億円、事業支出が六千六百八十七億円となっており、事業収支差金三十七億円の全額を債務償還に使用することといたしております。
 一般勘定資本収支につきましては、資本収入、資本支出がともに八百二十六億円となっております。また、建設費が七百八十九億円となっております。
 次に、事業計画につきましては、特に、国民・視聴者の信頼回復に向けて、経営委員会の強化を図りつつ、再生に向けた体制・組織の改革等を柱とした抜本的改革に取り組むことのほか、地上デジタル放送の推進と普及発達等が盛り込まれております。
 資金計画につきましては、収支予算及び事業計画に対応する年度中の資金の需要及び調達に関する計画を立てたものであります。
 総務大臣の意見につきましては、一連の不祥事に係る信頼回復に向けた取組の途上にあって、十七年度収支予算等は、受信料収入が前年度予算を下回る厳しい状況となり、また、引き続き、受信料の公平負担等の観点から将来に向けて改善されるべき点がありますが、再生・改革に向けた各種措置を盛り込むとともに、収支均衡予算を堅持しており、やむを得ないものと認めるといたしております。また、公共放送の原点に立ち返った一層豊かで質の高い放送番組の充実、災害・緊急報道体制の強化や放送のデジタル化に関する取組等についてはおおむね適当なものと認めるといたしております。
 その上で、特に、一連の不祥事及びこれに伴い受信料の支払保留等の状況が生じていることについて、憂慮すべきことであり、誠に遺憾、再生・改革に向けて、あらゆる取組を組織を挙げて全力で推進し、国民・視聴者の信頼の早期回復に努める必要があるとの見解を付し、さらに、収支予算等の実施に当たり、受信契約の締結の徹底等、特に配意すべき八点を付記しているものであります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いを申し上げます。
#146
○委員長(木村仁君) 次に、日本放送協会から説明を聴取いたします。橋本日本放送協会会長。
#147
○参考人(橋本元一君) ただいま議題となっております日本放送協会の平成十七年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、御説明申し上げます。
 平成十七年度の事業運営に当たりましては、一連の不祥事を深く反省し、視聴者の皆様の信頼回復に向け、全組織を挙げて再生・改革に取り組んでいく所存でございます。
 事業運営の基本となる放送サービスにおきましては、公共放送の原点に立ち返り、公正で迅速なニュースや、心を和らげ、だれもが安心して見ることのできる質の高い番組を放送するとともに、デジタル放送の普及発展に先導的な役割を果たしてまいります。
 また、視聴者の皆様の声に真摯に耳を傾け、業務運営に的確に反映するとともに、コンプライアンス活動の強化と業務全般にわたる抜本的な見直しにより、効率的で透明性の高い業務運営を徹底し、視聴者の皆様に理解され、信頼される公共放送を実現してまいります。
 あわせて、公共放送の自主・自立を支える受信料制度への理解促進を図るとともに、受信契約の増加と収入の確保に努めてまいります。
 次に、建設計画におきましては、地上デジタルテレビジョン放送やハイビジョン放送のための設備の整備などを積極的に実施いたします。
 以上の事業計画に対応する収支予算につきましては、一般勘定の事業収支におきまして、受信料などの収入六千七百二十四億四千万円、国内放送費などの支出六千六百八十七億二千万円を計上しております。事業収支差金三十七億一千万円につきましては債務償還に使用することとしております。また、資本収支につきましては、支出において、建設費など総額八百二十六億一千万円を計上し、収入には、それに必要な財源として、減価償却資金など総額八百二十六億一千万円を計上しております。
 最後に、資金計画につきましては、収支予算及び事業計画に基づいて、資金の需要及び調達を見込んだものでございます。
 以上、平成十七年度収支予算、事業計画及び資金計画につきましてそのあらましを申し述べましたが、今後の事業運営に当たりましては、再生・改革に向けたこれらの施策を一つ一つ誠実かつ着実に実行し、一日も早く視聴者の皆様の信頼を回復していく所存でございます。
 委員各位の変わらざる御協力と御支援をお願いし、あわせて、何とぞよろしく御審議の上、御承認賜りますようお願い申し上げます。
 以上でございます。
#148
○委員長(木村仁君) 以上で説明の聴取は終わりました。
 本件に対する質疑は後日に譲ることとし、これにて散会いたします。
   午後零時五十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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