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2005/03/23 第162回国会 参議院 参議院会議録情報 第162回国会 本会議 第9号
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2005/03/23 第162回国会 参議院

参議院会議録情報 第162回国会 本会議 第9号

#1
第162回国会 本会議 第9号
平成十七年三月二十三日(水曜日)
   午後零時三十一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第九号
  平成十七年三月二十三日
   午後零時三十分開議
 第一 半島振興法の一部を改正する法律案(衆
  議院提出)
 第二 戦没者等の遺族に対する特別弔慰金支給
  法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議
  院送付)
 第三 児童扶養手当法による児童扶養手当の額
  等の改定の特例に関する法律案(内閣提出、
  衆議院送付)
 第四 山村振興法の一部を改正する法律案(衆
  議院提出)
 第五 恩給法の一部を改正する法律案(内閣提
  出、衆議院送付)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、日程第一より第五まで
 一、平成十七年度一般会計予算
 一、平成十七年度特別会計予算
 一、平成十七年度政府関係機関予算
     ─────・─────
#3
○議長(扇千景君) 会議を開くに先立ち、御報告申し上げます。
 去る十九日、清子内親王殿下納采の儀に当たり、議長は、皇居において天皇皇后両陛下並びに清子内親王殿下にお目に掛かり、お祝いの言葉を申し上げました。(拍手)
     ─────・─────
#4
○議長(扇千景君) これより会議を開きます。
 日程第一 半島振興法の一部を改正する法律案(衆議院提出)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。国土交通委員長田名部匡省君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔田名部匡省君登壇、拍手〕
#5
○田名部匡省君 ただいま議題となりました法律案につきまして、国土交通委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、最近における半島地域の社会経済情勢にかんがみ、引き続きこの地域の振興を図るため、半島振興法の有効期限を十年延長するとともに、半島振興計画の内容を拡充するほか、半島振興対策実施地域に係る農林水産業の振興、地域間交流の促進等に関する規定を整備する等、この地域の振興のため必要な措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、提出者衆議院国土交通委員長より趣旨説明を聴取した後、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#6
○議長(扇千景君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#7
○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#8
○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十七  
  賛成           二百二十七  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#9
○議長(扇千景君) 日程第二 戦没者等の遺族に対する特別弔慰金支給法の一部を改正する法律案
 日程第三 児童扶養手当法による児童扶養手当の額等の改定の特例に関する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。厚生労働委員長岸宏一君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔岸宏一君登壇、拍手〕
#10
○岸宏一君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、厚生労働委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 まず、戦没者等の遺族に対する特別弔慰金支給法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本法律案は、平成十七年四月一日における戦没者等の遺族であって、同一の戦没者等に関し、公務扶助料、遺族年金等の支給を受けている者がいないものに対し、特別弔慰金を支給しようとするものであります。
 次に、児童扶養手当法による児童扶養手当の額等の改定の特例に関する法律案について申し上げます。
 本法律案は、現下の社会経済情勢にかんがみ、平成十七年度以降の児童扶養手当等の額について、児童扶養手当法等に規定する手当額の自動改定の特例措置を定めようとするものであります。
 委員会におきましては、両法律案を一括して議題とし、審査を行い、援護行政の今後の在り方、母子家庭の現状、児童扶養手当の額の妥当性等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終局し、まず、戦没者等の遺族に対する特別弔慰金支給法の一部を改正する法律案について、採決の結果、全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、児童扶養手当法による児童扶養手当の額等の改定の特例に関する法律案について、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して小池委員より、社会民主党・護憲連合を代表して福島委員より、それぞれ反対する旨の意見が述べられました。討論を終局し、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#11
○議長(扇千景君) これより採決をいたします。
 まず、戦没者等の遺族に対する特別弔慰金支給法の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#12
○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#13
○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十六  
  賛成           二百二十六  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#14
○議長(扇千景君) 次に、児童扶養手当法による児童扶養手当の額等の改定の特例に関する法律案の採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#15
○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#16
○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十四  
  賛成             二百十  
  反対              十四  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#17
○議長(扇千景君) 日程第四 山村振興法の一部を改正する法律案(衆議院提出)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。農林水産委員長中川義雄君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔中川義雄君登壇、拍手〕
#18
○中川義雄君 ただいま議題となりました法律案につきまして、委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 山村振興法は、山村地域の経済と住民福祉の向上を図るため昭和四十年に制定され、産業基盤や生活環境の整備が推進されてまいりました。
 しかしながら、山村地域では、依然として人口の減少と高齢化が急速に進んでおり、管理の行き届かない森林や耕作放棄地の増加により、農林産物の安定的供給や国土の保全など、山村地域が担うべき役割への影響が危惧されております。
 このような状況にかんがみ、本法律案は、山村振興対策の充実を図るため、法の有効期限を更に十年間延長し、平成二十七年三月三十一日までとするとともに、都道府県知事が作成する山村振興計画を都道府県の定める山村振興基本方針に基づき市町村が作成することに改めるほか、所要の措置を講ずるものであります。
 委員会におきましては、提出者の衆議院農林水産委員長より趣旨説明を聴取した後、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#19
○議長(扇千景君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#20
○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#21
○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十五  
  賛成           二百二十五  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#22
○議長(扇千景君) 日程第五 恩給法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。総務委員長木村仁君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔木村仁君登壇、拍手〕
#23
○木村仁君 ただいま議題となりました法律案につきまして、総務委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、恩給受給者の高齢化の現状等にかんがみ、受給者等の申請の負担軽減を図るため、恩給支給事務手続の簡素合理化等を行おうとするものであります。
 委員会におきましては、恩給制度の評価と今後の在り方、一時恩給の控除制度の廃止が早期に行われなかった理由、事実婚の配偶者の恩給受給資格、中国残留孤児等への支援の在り方等について質疑が行われました。
 質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#24
○議長(扇千景君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#25
○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#26
○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十七  
  賛成           二百二十七  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#27
○議長(扇千景君) これにて休憩いたします。
   午後零時四十六分休憩
     ─────・─────
   午後四時五十一分開議
#28
○議長(扇千景君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 この際、日程に追加して、
 平成十七年度一般会計予算
 平成十七年度特別会計予算
 平成十七年度政府関係機関予算
 以上三案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#29
○議長(扇千景君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。予算委員長中曽根弘文君。
    ─────────────
   〔審査報告書は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔中曽根弘文君登壇、拍手〕
#30
○中曽根弘文君 ただいま議題となりました平成十七年度予算三案につきまして、予算委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 平成十七年度予算の内容につきましては、既に谷垣財務大臣の財政演説において説明されておりますので、これを省略させていただきます。
 平成十七年度予算三案は、去る一月二十一日、国会に提出され、二月一日、谷垣財務大臣より趣旨説明を聴取した後、衆議院からの送付を待って、三月三日より審査に入りました。
 以来、本日まで審査を行ってまいりましたが、この間、三月十日には税制・景気及び年金・社会保障に関する集中審議を、十七日には外交防衛等に関する集中審議を、二十二日には証券・金融・規制緩和に関する集中審議を、さらに本日午前には政治・政治資金に関する集中審議を、二十二日には参考人を招致し、証券・金融・規制緩和に関する質疑を行い、また三月十五日には公聴会を、さらに十八日及び二十二日午前には各委員会に審査を委嘱するとともに、予備審査中の二月十六日から十八日にかけて静岡県、愛知県に委員を派遣して現地調査を行うなど本日に至るまで終始濃密かつ熱心な審査を行ってまいりました。
 以下、質疑のうち若干につき、その要旨を御報告申し上げます。
 まず、経済・景気動向について、「最近景気は踊り場にあると言われているが、踊り場はいつまで続くのか。現在三期連続のマイナス成長が続いているが、来年度の政府経済見通し一・六%は達成できるのか。また、景気は地域間でかなりのばらつきが見られるが今後どのように対応していくのか」との質疑があり、これに対し、竹中経済財政政策担当大臣より、「昨今景気は一時的に弱い動きが出ており、まだら模様の状況にあるが、今年の半ばから踊り場を脱する動きが出てくることを期待している。現在日本の潜在的な成長力は一・五%から二%の間にあると思われ、海外要因等の条件が整えば来年度一・六%程度の成長は可能と考えている。地域間のばらつきについては、IT関連部門、輸送機械等好調な民間部門を抱える東海地域の景気は良いものの、北海道、四国等は厳しい状況にある。現在政府の中に総理を本部長とする地域再生本部を設置し、地域再生に向けて全省を挙げて取り組んでいるところである」旨の答弁がありました。
 次に、財政、税制について、「政府は今年の「改革と展望」でプライマリーバランスの黒字化を一年前倒しして二〇一二年度としているが、本当に達成できるのか。消費税を引き上げるのではなく、今回定率減税を縮減しようとする理由は何か。定率減税をやめれば景気に悪影響が出るのではないか」との質疑があり、これに対し、小泉内閣総理大臣及び関係各大臣より、「「改革と展望」のプライマリーバランスの試算については、改革も順調に進み、景気も良くなるなど様々な前提を置いているものである。財政バランスの回復は歳出の抑制か、増税か、景気回復による自然増収かの三つしかないが、試算では歳出を抑制するとともに、景気の回復で税収が伸びることを前提にしており、一つの目標として頑張らなければならないと考えている。定率減税の縮減については、財政の現状を考えると今は消費税を引き上げる環境にないと考えており、どこに増収策を求めるか、厳しい財政状況の中で財政全体のことを考えて一つの選択として今回定率減税の縮減を行うこととした。これからの高齢社会のことを総合的に勘案し、定率減税の縮減の増収分は基礎年金の国庫負担二分の一への引上げ財源に充てることになっており、負担と給付の全体のバランスを考えてとった措置である。景気に与える影響は、消費税を引き上げるより少ないと考えている。定率減税は一気に廃止するのではなく、景気の現状を見ながら、まず半分に縮減しようとするものであるが、定率減税導入当時著しく停滞していた景気も、今日、不良債権処理や産業再生が進み、また企業の有利子負債も相当低くなるなど、経済環境は大きく変わってきていると認識している」旨の答弁がありました。
 次に、年金及び社会保障制度改革について、「総理が社会保障制度改革について、三党合意に賛成し、年金の一元化を望ましいと考える理由は何か。また、公的年金一元化のためには納税者番号制度の導入は不可避と思うがどうか」との質疑があり、これに対し、小泉内閣総理大臣及び関係各大臣より、「社会保障制度は、これからの高齢社会の中で極めて大事なものであり、これを政争の具にせず、政権交代があっても維持発展できる持続可能な制度にしていくことが最も重要だと考え三党合意に賛成したものである。年金の一元化については、現在の年金制度は厚生労働省のみならず、各省に及ぶ複雑な制度で極めて分かりにくいものとなっている。現在は、人々がかつてに比べ職業を替えていく時代になり、年金制度は簡素で分かりやすいものが望ましいと考えている。納税者番号制度の導入については、現在様々な議論が行われており、まだ全体の姿が見えていない現状にあるが、できることなら納税者番号制は導入することが望ましいと考えている」旨の答弁がありました。
 次に、郵政民営化問題について、「郵政事業や郵便貯金、簡易保険事業は国民の基礎的な生活保障手段であり、本質的に民営化となじまないと思うが、どこに接点を求めようとしているのか。また、郵貯と簡保で国債の約四分の一を保有しているが、民営化した場合、国債管理政策にどのような影響が及ぶと考えているのか」との質疑があり、これに対し、小泉内閣総理大臣及び関係各大臣より、「郵政事業はユニバーサルサービスという非常に大きな公的役割を担っている。そのユニバーサルサービスを支えるために郵便局のネットワークがあり、我が国ではそこで金融の機能も担ってきたという大きな特徴があった。民営化した場合でも基本的にはこうしたユニバーサルサービスの義務は果たしてもらうが、その他のことについては、できる限り自由度を持ってやってもらう仕組みを考えている。現在、その基本的な考え方を示し、政府・与党内において真剣に協議を行っているところである。また、郵貯の国債保有については、民営化する場合には適切な移行期間を設けて対応することが必要であるが、国債市場への影響を考慮し、情報を開示するなど適切な資産運用を行うことが重要であると考えている。また、民営化後は、政府としてはマーケットと対話をしながら新商品の開発、保有者層の多様化を図るなど、適切な国債管理政策に努めてまいりたい」旨の答弁がありました。
 次に、教育問題について、「今日学校教育が荒廃し、子供の学力低下が心配されているが、どのように認識しているか。また、最近家計の収入が子供の学力や生き方に影響を与えていると言われているが、どんな地域、家庭に生まれた子供でも生きる力を最大限に伸ばすための教育の機会が与えられるべきではないか」との質疑があり、これに対し、小泉内閣総理大臣及び関係大臣より、「近年学校教育において学習指導要領が改訂され、総合的な学習の時間が導入されるとともに、基本教科の授業時間が削減されてきた。学校の現場の声を聞くスクールミーティングを通じて子供たちの実情を分析しているが、授業時間を増やさない限り子供の学力向上はないと考えている。総合的な学習の時間等についても学校の先生の力量によるところが大きく、教師の質の向上が最も重要なことと認識している。こうした観点に立って、中教審においては一切のタブーをつくることなく議論していただきたいと考えている。教育の機会均等については、家計の収入の多寡にかかわらず教育を受けたい人にはすべて教育の機会が与えられなければならないと考えている。これからの日本に最も大事な人材の育成のために、自らの能力を向上させようとする意欲のある人々に対しては、政府が全省庁挙げて対応していかなければならないと認識している」旨の答弁がありました。
 次に、三位一体改革について、「国から地方へ三兆円の税源移譲が行われることは戦後六十年の地方自治の歴史の中で画期的なことであるが、政府はこれをどのように評価しているか」との質疑があり、これに対し、小泉内閣総理大臣及び関係各大臣より、「三位一体の議論は、補助負担金の削減と税源移譲等について、四十七都道府県の知事会、市長会等、いわゆる地方六団体の代表全員が出席し、政府との間で八回にわたってかんかんがくがくの激しい議論を行い、まとめたものである。地方の意見を聞き議論を交換することは明治以来初めてのことで、ある程度の対立はやむを得ない面もあるが、今後もこうした調整を行っていく必要性を感じたところであり、おおむね評価してもらえるものと考えている」旨の答弁がありました。
 最後に、福岡県西方沖の地震について、「福岡県西方沖で大きな地震が起きたが被害の状況はどうか。また、政府として今後どのように対応していくのか」との質疑があり、これに対し、小泉内閣総理大臣及び関係大臣より、「今回の地震の被害状況は、二十二日現在で、死者一名、負傷者六百七十五名、家屋の全壊十七戸、半壊百五十九戸、一部損壊二千百十五戸に上り、約二千名が避難所に避難している状況である。地震発生の当日中に災害救助法を発動したところであり、仮設住宅の要望があれば建設していきたいと考えている。今回の地震を見ても、地震はどこでも起こる可能性があり、日ごろの備えの大切さを実感したが、被災者への支援には政府を挙げて取り組んでいきたい」旨の答弁がありました。
 質疑はこのほか、日米安全保障協議委員会と我が国の基本姿勢、国連安保理常任理事国入りへの我が国の決意、在日米軍再編問題、イラクの自衛隊活動状況、六か国協議と北朝鮮拉致問題への取組、中国残留孤児への生活保護、人権擁護法案の問題点、食料自給率の向上策、米国産牛肉輸入問題と食品の安全確保、学校の安全対策、地域づくりと住宅対策、少子化対策、男女共同参画社会の在り方、政治と政治資金、地球温暖化対策、マラッカ海峡海賊襲撃事件など、広範多岐にわたりましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
 かくて、本日をもって質疑を終局し、討論に入りましたところ、民主党・新緑風会を代表して松下委員が反対、自由民主党及び公明党を代表して荒木理事が賛成、日本共産党を代表して大門委員が反対、社会民主党・護憲連合を代表して福島委員が反対の旨、それぞれ意見を述べられました。
 討論を終局し、採決の結果、平成十七年度予算三案は賛成多数をもっていずれも原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#31
○議長(扇千景君) 三案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。辻泰弘君。
   〔辻泰弘君登壇、拍手〕
#32
○辻泰弘君 私は、民主党・新緑風会を代表し、平成十七年度政府予算三案に対し、一括して反対の討論を行います。
 予算案の国会審議が始まった二月の中旬に実施された読売新聞の世論調査、内閣に優先的に取り組んでほしい課題では、景気対策六四%、年金など社会保障制度改革五九%を筆頭に十二の政策課題が挙げられた後、ようやく十三番目にたどり着いたのが郵政民営化でありました。その他の調査もほぼ同じような結果でありました。
 このような国民が求める政策の優先順位にこたえることなく、小泉総理は郵政民営化の実現は奇跡、その奇跡に挑戦するのが小泉内閣でありますと、変人ラッパを吹き鳴らし、郵政民営化、郵政民営化と呪文のごとく唱えてこられました。しかし、奇跡を起こす決意で挑戦し、取り組むべきはむしろ少子化対策や財政再建などではないのでしょうか。
 国民の切なる要望を顧みない、国民生活に思いを致さない、日本のあるべき姿を見詰めない、悲しいほどに無責任、罪深きまでに無自覚。小泉総理ここにありであります。
 平成十七年度予算案は、そのような小泉総理の国民不在の政治の象徴とも言うべきものであり、我々は到底容認できません。
 以下、政府案に反対する主な理由を申し上げます。
 まず、第一の理由は、昨年決めた社会保険料などの負担増に上乗せして、定率減税廃止に向けた縮減を図っていることであります。
 デフレ状況が続き、GDPの六割を占める個人消費の動向がかぎを握る現在、定率減税縮減は景気回復に水を差す愚策であります。また、定率減税実施の際、税制の抜本的見直しを行うまで続けると約束していたことにも反する、正に改革なき負担増であります。
 反対する第二の理由は、年金制度の抜本改革に全く着手せず、昨年強行採決でごり押しした百年不安のプランを何ら改善しないままに予算化し、固定化しようとしていることであります。
 我が党の粘り強い主張で、総理もようやく改革の必要性に気付かれたようですが、予算案には改革への意思が全く表れておりません。のみならず、制度間格差の解消を目指す我が党の全面的一元化の主張に対し、政府は被用者年金だけの一元化、単なる財政単位の一元化だけでお茶を濁そうとしています。
 また、政府税調が公正公平な課税の実現に資すると結論付けている納税者番号制度であるにもかかわらず、本来その実現に先頭を切るべき財務大臣の消極的姿勢は全く理解に苦しむことであります。
 さらに、我が党が提案している社会保険庁と国税庁の統合につき、与党が関係省庁と呼応して既得権擁護を図り、葬り去ろうとしていることは言語道断であります。
 反対する第三の理由は、国の長期債務残高が六百兆円になんなんとする状況にもかかわらず、政府の財政再建に向けての熱意と具体的な取組方針が何ら示されていないことであります。
 財務大臣が、二〇一二年度プライマリーバランス黒字化は現実には難しいとの判断を示すばかりで、国の財政健全化への目標の設定に着手しようともしないことは無責任のそしりを免れません。
 さらに、総理が、在任中は消費税を引き上げないと強調してきたことは、歳入面からする財政再建への取組の議論に足かせをはめたと言わざるを得ません。総理の姿勢からは、自分が泥をかぶるのを避けたいとの思惑だけが透けて見えるのであります。
 これら以外にも、三位一体と言いながら抜本的な税源移譲や一括交付金化が極めて不十分であること、BSE対策において国民の食の安全確保がないがしろにされていること、特殊法人などへの歳出抑制が図られていないこと、イラクからの自衛隊の撤退を行おうとしていないことなどは、多くの国民の期待に反するものであります。
 また、予算委員会の審議における旧橋本派の政治資金疑惑解明への与党の極めて消極的な態度、農水大臣の極めて非常識な非常識発言にも強く猛省を促さなければなりません。
 昨年六月三日、総理は、今後国民に年金額の引下げを求めていくことになるマクロ経済スライドについての質問に答えられず、異例な形の強行採決につながりました。残念ながら、あれから九か月を経た今月三日の予算委員会においても、総理は、下がらないようにする制度だと全く逆に、まるで恩恵的なことでもしたかのように答えられました。あの措置により、高齢者の年金の額を二〇二三年度まで二十年近くにもわたって実質的に低下させる、それを国民に求めたのは総理、あなたなんですよ。
 結局、総理には国民生活のことなんか他人のことでしかないのです。そんな総理は日本には要らない。総理失格であります。
 石破茂前防衛庁長官は、著書の中で、小泉総理は紙が三枚以上になると一枚も読んでくれないと総理の日常について語りました。二枚以内にこだわるのは、総理が二枚目だからなのか、はたまた総理が二枚舌だからなのか分かりませんが、重要な国政にその程度の姿勢でしか臨んでいないとは、涙が出るほどに悲しいことであります。
 総理、今度我が党から年金改革の御説明にお伺いしますので、是非御招致ください。御心配には及びません。必ず二枚以内のペーパーにして、民主党が官邸に御説明にお伺いいたします。何でしたら、そのまま官邸にとどまり、政権を引き継がせていただく用意もございます。どうか総理におかれましては、後顧の憂いなく、安心して御退陣ください。
 民主党は、自民党に代わって日本の政治を担い、年金などの改革を推進し、もって国民生活安定を実現する、その備えと決意は十分に整っている、このことを強く申し上げ、私の反対討論を終わります。(拍手)
#33
○議長(扇千景君) 野上浩太郎君。
   〔野上浩太郎君登壇、拍手〕
#34
○野上浩太郎君 私は、自由民主党及び公明党を代表して、ただいま議題となりました平成十七年度予算三案に対し、賛成の立場から討論を行うものであります。
 まず冒頭に、先日の福岡県西方沖地震により被災された方々に、心から哀悼の意を表し、お見舞いを申し上げます。政府におかれては、復旧対策等に全力で取り組むよう、強くお願い申し上げます。
 さて、小泉内閣においては、改革なくして成長なしの方針の下、デフレの克服と経済の活性化を目指し、金融、税制、規制緩和、加えて歳出の改革等に果敢に取り組んでまいりました。この結果、日本経済には、企業収益や雇用情勢の改善など、景気回復に向け明るい兆しが見えつつあります。特に、今回の景気回復は、設備投資を始めとする民間需要中心の自律的回復であることに大きな意味があり、正に小泉改革の成果を端的に示すものであると言えます。
 一方、財政の現状は、歳入の四割以上を国債で賄うという大変厳しい状況が続いており、国と地方の債務残高もGDPの一・五倍にまで達していることから、政府には、将来世代に責任が持てる財政を確立することが喫緊の課題であります。このような状況下で編成された平成十七年度予算は、財政健全化に向けた積極的な取組がなされる一方で、日本の将来の発展を確実なものとすべく、研究開発や少子化対策などの分野に予算を重点配分した内容となっております。
 以下、本予算に賛成する主な理由を申し述べます。
 第一の理由は、持続的な財政構造の構築に向けて大きな一歩を踏み出している点であります。
 少子高齢化の進展に伴い、社会保障費の増加圧力が強まる状況下において、歳出削減努力を積み重ねることにより、本予算の一般歳出規模は三年ぶりに前年度以下の水準に抑制され、新規国債発行額についても四年ぶりに前年度以下に縮減されました。この結果、一般会計の基礎的財政収支は、十六年度に比べ三兆円も改善され、更なる悪化に歯止めが掛けられております。その意味で、本予算は二〇一〇年代初頭の基礎的財政収支均衡という目標達成に向けた一里塚となるものであり、政府の努力を大いに評価するものであります。
 第二の理由は、歳出改革を断行する一方で、経済社会発展の基盤となる分野に重点配分を行うなど、めり張りのある予算になっている点であります。
 本予算においては、主要経費のほとんどを前年度水準以下に抑制する中で、科学技術振興費については二・六%の伸びを確保し、研究者の実力や独創性などに基づいて配分する競争的研究資金が三〇%増額されております。また、日本経済を支える中小企業への対策についても、企業間の連携強化や人材育成への支援に係る予算が前年度に比べ三九%増額されております。これらは技術立国である日本の発展に欠くことのできない重要な分野に対して特段に配慮がなされたものであり、日本の将来を見詰めない無責任な予算などといった批判が全くの的外れであることは明らかであります。
 第三の理由は、三位一体の改革が着実に推進されている点であります。
 地方にできることは地方にの理念の下、国の関与の縮小と地方の権限、責任を拡大する改革が推進されております。本予算においては、昨年十一月の政府・与党合意に基づき、税源移譲に結び付く改革が行われているほか、交付金化やスリム化などを図ることにより、総額で一兆八千億円の改革が実施されることになっております。交付金化においては、地方の自主性、裁量性を最大限に高め、依然として厳しい状況にある地方を再生するという観点から、使途を細かく規定せずに配分する地域再生交付金が創設されており、縦割り行政の是正にも大きく寄与するものと期待されます。
 第四の理由は、国民生活に直結する施策の充実が図られている点であります。
 出生率が一・二九にまで低下するなど、少子化問題は国の根幹にかかわる重要課題でありますが、本予算には、次世代育成支援対策交付金などが新たに設けられたほか、児童手当国庫負担金も大幅に増額されております。また、フリーターやニートの増加により顕在化している若年者雇用問題への対策として、働く意欲を向上させるための取組等、きめ細かな施策が盛り込まれました。さらに、近年の治安の悪化に対応し、地方警察官を三千五百人増員するほか、不法滞在者の半減対策経費も大幅に増額されております。国民の声に迅速に対応したこれらの施策に対し、大いに賛意を表するものであります。
 以上、本予算に賛成する主な理由を申し述べました。本予算成立後、迅速かつ適切に執行されることを強く要請いたします。
 最後に、いよいよ世界約百二十か国が参加をする愛・地球博が開催されます。総理を始め政府におかれましては、日本が元気を出して頑張っているんだと、こういう姿を全世界に大いにアピールしていただきますことをお願いを申し上げまして、私の賛成討論といたします。ありがとうございました。(拍手)
#35
○議長(扇千景君) これにて討論は終局いたしました。
    ─────────────
#36
○議長(扇千景君) これより三案を一括して採決いたします。
 足立信也君外九十六名より、表決は記名投票をもって行われたいとの要求が提出されております。
 現在の出席議員の五分の一以上に達しているものと認めます。
 よって、表決は記名投票をもって行います。三案に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。
   〔議場閉鎖〕
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕
#37
○議長(扇千景君) 投票漏れはございませんか。──投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。
   〔投票箱閉鎖〕
#38
○議長(扇千景君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
   〔議場開鎖〕
   〔参事投票を計算〕
#39
○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数        二百三十六票  
  白色票          百三十五票  
  青色票            百一票  
 よって、三案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
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#40
○議長(扇千景君) 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時三十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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