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2004/10/28 第161回国会 参議院 参議院会議録情報 第161回国会 外交防衛委員会 第2号
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2004/10/28 第161回国会 参議院

参議院会議録情報 第161回国会 外交防衛委員会 第2号

#1
第161回国会 外交防衛委員会 第2号
平成十六年十月二十八日(木曜日)
   午後四時四分開会
    ─────────────
   委員の異動
 十月二十七日
    辞任         補欠選任
     白  眞勲君     福山 哲郎君
     荒木 清寛君     遠山 清彦君
 十月二十八日
    辞任         補欠選任
     喜納 昌吉君     藤末 健三君
     福山 哲郎君     白  眞勲君
     遠山 清彦君     荒木 清寛君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         林  芳正君
    理 事
                浅野 勝人君
                三浦 一水君
                山本 一太君
                齋藤  勁君
                榛葉賀津也君
    委 員
                岡田 直樹君
                柏村 武昭君
                福島啓史郎君
                山谷えり子君
                今泉  昭君
                佐藤 道夫君
                田村 秀昭君
                白  眞勲君
                藤末 健三君
                荒木 清寛君
                澤  雄二君
                緒方 靖夫君
                大田 昌秀君
   国務大臣
       外務大臣     町村 信孝君
       国務大臣
       (防衛庁長官)  大野 功統君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  山崎 正昭君
   副大臣
       防衛庁副長官   今津  寛君
       外務副大臣    逢沢 一郎君
   大臣政務官
       防衛庁長官政務
       官        柏村 武昭君
       外務大臣政務官  福島啓史郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        泊  秀行君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       増田 好平君
       防衛庁防衛参事
       官        大井  篤君
       防衛庁防衛局長  飯原 一樹君
       防衛庁運用局長  大古 和雄君
       外務省北米局長  海老原 紳君
       国土交通大臣官
       房審議官     井手 憲文君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○外交、防衛等に関する調査
 (テロ対策特措法に基づく対応措置に関する基
 本計画の変更に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(林芳正君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、喜納昌吉君が委員を辞任され、その補欠として藤末健三君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(林芳正君) この際、大野防衛庁長官から発言を求められておりますので、これを許します。大野防衛庁長官。
#4
○国務大臣(大野功統君) サマワにおけるロケット弾発見事案について御報告申し上げます。
 イラク・サマワにおいて活動いたしております陸上自衛隊イラク復興支援群は、現地時間十月二十二日午後十一時ごろ、何らかの爆発音及び飛しょう音を確認したため、必要な退避措置を取りました。
#5
○委員長(林芳正君) 長官、お座りになって、お座りになられたままで結構でございます。
#6
○国務大臣(大野功統君) じゃ、失礼をいたします。
 この事案を受け、翌二十三日朝、宿営地内及び周辺の捜索を行ったところ、現地時間同日午前六時三十分ごろ、宿営地内南端の空き地においてロケット弾一発を発見いたしました。このロケット弾は信管が付いておらず、不発弾であり、宿営地の北の方向から発射されたものと思われます。
 現地部隊の人員、装備等に異状はありませんが、現地部隊においては現地治安機関等と密接に連絡を取り、情報収集・分析に努力することといたしております。
 隊員の安全確保は極めて重要であり、現地部隊においては今後とも細心の注意を払いつつ人道復興支援活動を実施してまいります。
#7
○委員長(林芳正君) ありがとうございました。
 この際、町村外務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。町村外務大臣。
#8
○国務大臣(町村信孝君) お許しをいただきまして、今般、イラクにおきまして発生をいたしました邦人人質事件につき報告を申し上げます。
 二十七日早朝、イスラム過激派組織を名のるグループがイラクにおいて邦人一名を人質とし、四十八時間以内に自衛隊を撤退させるよう要求しているとの報道がありました。その直後より、外務省としては私を本部長とする対策本部を立ち上げ、総理官邸対策室とも緊密に協力して情報収集を開始いたしました。また、谷川副大臣が日本時間の本日早朝にヨルダンに到着し、既に現地対策本部で指揮を執っております。
 人質の生命・身体の安全にかかわる事柄がありますので、詳細にわたって述べることはできませんが、事実関係につき申し上げます。
 政府といたしましては、二十一日、現地時間二十日より、香田証生という邦人男性がイラクに滞在しているという情報を入手していました。同氏の父親が当該邦人は映像より香田氏に間違いない旨述べたこと、同氏の映像の画像分析等を総合的に判断した結果、イラクにおいて拘束されたとする邦人は香田さんの可能性が極めて高いと考えております。
 その後入った情報によれば、この邦人はバグダッドで滞在予定のホテルに到着したが宿泊を拒否された由であり、その後の足取りは分かっておりません。
 拘束された可能性のある香田氏の御家族には、二十七日午前及び本日午後に私が香田氏のお父様に電話で連絡を取ったほか、外務省より累次にわたり御家族と連絡を行っています。
 犯人グループにつきましては、イラクで多くのゲリラ活動、自爆テロ、誘拐等を首謀してきたと言われるザルカウィ氏が率いると見られるイスラム過激組織による犯行声明が出ております。
 政府としては、二十七日、事件発生の情報を得た後、速やかに在イラク日本国大使館よりイラク政府に対して、またバグダッドや各首都にて主要国政府に対して本事件につき把握している情報を提示しつつ、関連情報の提供及び人質の解放についての協力、助言を要請しました。また、私からイラクのアッラーウィー首相やズィバーリー外相、パウエル米国務長官、ストロー英外相に対し直接協力要請を行ったほか、鈴木在イラク大使からアッラーウィー首相等イラクの各方面に対して協力する要請を行いました。
 また、私は、アラブ、欧米の主要メディアとのインタビューを通じ、武装グループに対し、日本がイラクの復興努力を支援しており、自衛隊もこうした努力を支援するために派遣されている、日本人人質の速やかな解放を求めるとのメッセージを伝え、このインタビューはアルジャジーラで放送されました。各国からは、事件に向け、可能な限りの支援を行うとの反応が寄せられています。さらに、ヨルダンの現地対策本部でも、ヨルダン政府に対し協力要請を行っています。
 政府としては、人質の救出に向け、引き続き関係各国政府と緊密に連携しながら、最大限の努力をしてまいります。
 イラクの治安情勢については、駐留多国籍軍と武装勢力との衝突や民間人の殺害、拘束事件が発生する等、全般として予断を許さない状況が続いております。イラクへの渡航はどのような目的であれ見合わせるよう、また、同国に滞在している方については安全な方法で直ちに退避するよう、改めて強く注意喚起を行ったところであります。
 以上をもちまして、本件に関する私からの報告とさせていただきます。
#9
○委員長(林芳正君) ありがとうございました。
    ─────────────
#10
○委員長(林芳正君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に内閣官房内閣審議官増田好平君、防衛庁防衛参事官大井篤君、防衛庁防衛局長飯原一樹君、防衛庁運用局長大古和雄君、外務省北米局長海老原紳君及び国土交通大臣官房審議官井手憲文君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○委員長(林芳正君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#12
○委員長(林芳正君) 外交、防衛等に関する調査のうち、テロ対策特措法に基づく対応措置に関する基本計画の変更に関する件を議題といたします。
 まず、本件について政府から報告を聴取いたします。大野防衛庁長官。
#13
○国務大臣(大野功統君) テロ対策特措法に基づく対応措置に関する基本計画の変更について御報告申し上げます。
 テロ対策特措法に基づく基本計画の変更が、十月二十五日の安全保障会議を経た後、十月二十六日、閣議で決定されました。具体的には、基本計画上の協力支援活動等を外国の領域で実施する自衛隊の部隊等の派遣期間を六か月間延長し平成十七年五月一日までとするとともに、インド洋において行われている不朽の自由作戦の海上阻止活動の効率的な運用に資するとの観点から、艦船用燃料に加え、艦艇搭載ヘリコプター用燃料及び水の艦船に対する補給も行い得るよう協力支援活動の内容を変更することとしました。
 なお、あわせて、私が定めている実施要領についても、基本計画に沿った所要の変更を行いました。
 次に、今回の基本計画の変更に係る背景について御説明申し上げます。
 約三年にわたる国際社会の様々な分野でのテロとの闘いの取組の成果として、世界各地で多数のアルカイダ構成員と、アルカイダ幹部として知られている者の約四分の三が死亡又は拘束されております。また、軍事面での成果のみならず、テロリストの温床であったアフガニスタンにおいては、今月九日には大統領選挙が行われ、また来春には議会選挙が予定されるなど、統治体制整備のプロセスが着実に進展しており、同国の復興に向けた成果が上がっているところであります。
 しかし、依然としてウサマ・ビンラーデン、ムラー・ムハマンド・オマルといったアルカイダ、タリバーンの指導者はいまだ捕捉されておりません。また、アフガニスタン国内におけるテロ攻撃も発生しているほか、昨年十一月のトルコにおける爆弾テロ、本年三月のスペインにおける列車に対する爆弾テロなど、アルカイダの関与が疑われているテロが世界各地で発生しており、依然としてアルカイダの脅威は高いものと考えております。
 先般、米国のラムズフェルド国防長官は、テロとの闘いは、その期間という点において、第二次世界大戦よりも冷戦に近いものになるとの見解を示しており、我が国としても、国際社会のテロとの闘いの取組は相当の期間にわたるものになると認識しております。
 このようなテロの脅威に対し、米軍等は、アフガニスタンの南部から東部の国境地帯を中心にアルカイダ、タリバンの残党の追跡、掃討を継続しております。また、国境のパキスタン側では、パキスタン軍は、政府の統治の及びにくい部族地域に往来、潜伏していると見られるテロリストに対する掃討作戦を強化しております。さらに、米軍等は、アラビア海等において、テロリストや武器弾薬等の関連物資が海上を移動することを阻止することによりテロの脅威が拡散することを防止するための活動、すなわち前述の海上阻止活動を継続いたしております。
 約三年間に及ぶ海上阻止活動は、これまでアルカイダと関連の疑いがある乗組員の拘束、テロリストの資金源となる武器や麻薬類の押収などの具体的な成果を上げるとともに、海上におけるテロリスト等の活動を阻止する抑止効果を果たしてきました。このように、インド洋上におけるものを含め、テロとの闘いは依然として続いており、各国が足並みをそろえてこの問題に取り組んでいる状況にあります。
 政府としては、このような状況にかんがみ、残存するアルカイダ等によってもたらされている国際テロの脅威が今も除去されていないことから、国際テロ根絶のための取組に引き続き寄与すべきものとの考えの下、冒頭に申し上げましたとおり、基本計画について所要の変更を行ったところであります。
 次に、これまでに実施したテロ対策特措法に基づく自衛隊の活動実績について申し上げます。
 協力支援活動につきましては、現在、海上自衛隊の補給船「はまな」及び護衛艦「きりしま」、「たかなみ」がインド洋北部において活動中であり、これらの艦艇を含め、派遣された艦艇はこれまで延べ三十八隻に上ります。これらの艦艇により、平成十三年十二月二日以降本年十月二十五日までの間に、米、英、フランス、カナダ等の艦艇に艦船用燃料を四百三十二回、約三十七万五千キロリットルを提供し、その総額は概算値にして約百四十三億円となっております。
 また、航空自衛隊については、C130H型輸送機等により、平成十三年十一月二十九日以降本年十月二十五日までの間に、計二百五十二回の国内及び国外輸送を行っております。
 なお、このような自衛隊の活動につきましては、政府広報、防衛庁ホームページ等を通じて広く国民にお知らせしているところであります。
 このようなテロ対策特措法に基づく我が国の努力は、国際的なテロリズムの防止や根絶のための国際社会の取組に積極的、主体的に寄与するとの意義を有することはもちろん、日米安保体制を緊密かつ実効性のあるものとする上でも極めて重要な意義を有するものと考えております。また、本年九月の日米首脳会談を始めとする様々なレベルの様々な場において米国等から謝意の表明がなされる等、国際社会からは高い評価と賞賛を得ているところであります。
 最後に、防衛庁としては、テロ対策特措法に基づく基本計画が今般変更されたことを受け、更に一層国際テロ根絶のために国際社会の一員として責任を果たし得るよう、また国民の期待にもこたえることができるよう、全力を尽くしてまいりたいと考えておりますので、本委員会皆様におかれましても、御理解、御協力のほどをよろしくお願い申し上げます。
#14
○委員長(林芳正君) 以上で報告の聴取は終わりました。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#15
○白眞勲君 民主党・新緑風会の白眞勲でございます。
 冒頭、ちょっとだけ立ち上がって御説明、あっ、座った方がいいですか。
#16
○委員長(林芳正君) 御着席で。
#17
○白眞勲君 じゃ、はい。
 まず、度重なる台風、地震によりまして命を落とされた方々に深い哀悼の意を表するとともに、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
 さらに、連日不眠不休で頑張っていらっしゃる自衛隊の皆様に対しましても、心より敬意を表します。
 さて、今回、日本人の人質事件について、テロ特措法基本計画の変更に関する質問の前に二、三御質問させていただきたいと思います。
 外務大臣にお聞きしたいんですけれども、政府はいつどこでこの事件の情報を知ったんでしょうか。
#18
○国務大臣(町村信孝君) 二十七日午前六時十分、イラクにおいて一人の邦人が人質に取られたという内容の報道に接し、直ちに情報収集を開始したところでございます。
#19
○白眞勲君 それ以前に通信社からの問い合わせなど、そういう人質が取られたとかいうような情報というのはなかったということですね。
#20
○国務大臣(町村信孝君) ありません……
#21
○委員長(林芳正君) 町村外務大臣。
#22
○国務大臣(町村信孝君) 済みません。
 ございません。
#23
○白眞勲君 この種の事件が起こり得るということを予想していらっしゃいましたでしょうか。
#24
○国務大臣(町村信孝君) 具体に起きるということではございませんが、大変危険な地域であるということ、そして既に二度にわたって人質の事件が起きているということは国民周知の事実でございますし、私どももありとあらゆる手段を通じて、もう既に六十回を超える回数危険情報を発しておりますし、また、メールあるいはファクス、ラジオ、テレビ等々、あらゆる手段を通じてここは危険な地域ですよと、渡航しないようにということは情報として発し、退避勧告というのももとよりそのベースとして出されているところでございます。
#25
○白眞勲君 小泉総理は、今回の事件に関しまして、自衛隊をイラクから撤退しないということを昨日の朝の時点で明言されていらっしゃいますけれども、この発言というのは外務省と綿密な打合せをした形で出た発言なんでしょうか。
#26
○国務大臣(町村信孝君) この点は、私が、七時五十分ごろ外務省から既に被災地の視察に出ておりました総理と電話で連絡ができたので、こちらからその時点で分かっている範囲のことを総理に御報告をし、総理の方からは、既に官房長官に指示をしてあるがという前置きがございましたが、最大限の情報収集をするようにと、そして救出に全力に当たるようにと、同時に自衛隊は撤退をしないということを前提に今後活動していこうと、こういう方針をその段階で総理から私に対してもお示しがありました。
#27
○白眞勲君 そもそも民主党としましては、イラクへの自衛隊派遣には反対していたわけですけれども、事件が起こった以上は、この日本人の生命が脅かされているという状況ですので、是非政府におかれましては事件解決に一刻も早く御尽力されるよう、全力で取り組むことを強く要望いたします。民主党としましても、この件につきましては協力する所存でございます。
 次に、テロ特措法に基づく基本計画等の変更について質問させていただきます。
 先日、十月の二十六日の日に町村外務大臣は外交防衛委員会における冒頭のあいさつの中で、自衛艦のインド洋派遣を始めとするテロとの闘いに対する協力も引き続き行ってまいる所存ですと述べられました。
 このテロとの闘いという言葉なんですけれども、よく、闘う闘うという言葉をよく最近耳にするわけなんですが、元々、テロに対処するとかテロに立ち向かうというなら分かるんですけれども、闘いという言葉になりますと、これ勝ち負け、勝敗というような形になるわけなんですけれども、そういった感じでいいますと、外務大臣とされましては、どうなったらこの闘いに勝つんでしょうか。
#28
○国務大臣(町村信孝君) 赤勝て白勝てという、あるいは勝った負けたという感覚で闘いと言っているわけではないんですが、もちろん最終的にはテロリストのいない世界を作ろうと、それの段階を勝ったと、こういうことになるんだろうと思います。
 しかし、テロリストというのは、それは率直に言っていろいろな条件といいましょうか、いろいろな要素から起きてくる、宗教間の対立、民族、部族の対立、貧富の差などなど、いろいろな状況から今の世界を見るだけでもテロリストは、起きてくる。だから、そう簡単にこれは勝った負けたというすぐ答えが出る性格の闘いではないと思いますが、しかしテロは許さないという強い気持ちを表し、かつその根っこになるものをできるだけ取り除いていこう、少なくともテロリストを自称するアルカイーダ等々のそういう人たちをできるだけ逮捕する、あるいはその根っこを絶つような様々な活動をやっていくということを総称してテロとの闘いと、こう私は言っているつもりでございます。
#29
○白眞勲君 そうしますと、大野防衛庁長官にもお尋ねしたいんですけれども、やはりテロとの闘いということを防衛庁長官もおっしゃっているんですけれども、防衛庁としましてはどういう闘いというものを考えていらっしゃるんでしょうか。
#30
○国務大臣(大野功統君) テロとの闘いというのは、私は、まずテロの脅しには屈しない、こういうことだと思います。それから、テロの闘いに勝つというのは、町村大臣もおっしゃっておられましたけれども、一般的に申し上げますと、やはりこの世の中から、二〇〇一年九月十一日に起きたようなテロの脅威、このテロの脅威をなくしてしまう。それが国際社会の一員として、テロというのは国籍、領土持っていませんから、やはり国際的な協力でもってこのテロを追放していく。私は、それができればテロの闘いに勝てた、このように思います。例えば、テロの組織を撲滅する、テロの資金源を断つ、こういうことでございます。
#31
○白眞勲君 テロの資金源を断つとか、あるいは強い意志だとかいう今御答弁でいらっしゃいましたけれども、テロとは結局闘えば闘うほど逆に今テロが増えているというのが私の認識だと思いますし、現実の社会ではないんだろうかというふうに私は思っております。ですから、今正にテロがそういうふうに強力な形で、こちらが強い力を発すれば発するほどその恨みが恨みを呼んでしまうというふうにも私は思っておりますので、その辺はやはり考え方が少し違うんではないのかなという私は認識をしているわけでございます。
 次に、テロ特措法に基づく自衛隊派遣の期間延長について質問させていただきたいんですけれども、今回の基本計画の変更内容にヘリコプター燃料の補給を始めるというふうになっているんですけれども、このヘリコプターの燃料というのは、例えば戦闘機、F16とかあるいは爆撃機とか、そういったものにも使えるものなんでしょうか。
#32
○国務大臣(大野功統君) 結論から申し上げます。使えます。
#33
○白眞勲君 ということは、新たに日本が給油を始めるそのヘリコプターの……
#34
○委員長(林芳正君) 白君。
#35
○白眞勲君 あっ、済みません、はい。
 ということは、新たに日本が給油を始めるヘリコプターの燃料というのは、例えば航空母艦の艦載機とかあるいは爆撃機などにも使われるということで、可能性はそれは否定できないということですよね。
#36
○国務大臣(大野功統君) 艦艇搭載ヘリコプター用燃料の種類はJP5というものだそうでありますけれども、もちろん今申し上げましたように、ヘリコプター以外の航空機においても使えます。自衛隊が、しかしながら自衛隊が供給するこのヘリコプター用燃料というのは、直接ヘリコプターに給油するわけではありません。艦船に供給する、艦船に供給する、したがってその艦船がヘリコプター用に使う、このようなことでございます。そういうことでありまして、直接にヘリコプターに供給するというわけではありません。
#37
○白眞勲君 艦船に入れるとしたって、別に艦船が使うわけじゃなくて、結果的にはヘリコプターなりそのほかのものに使用するということですよね。
#38
○国務大臣(大野功統君) それはお互いの国際的信義の問題ではないでしょうか。
#39
○白眞勲君 国際的な信義の問題であると言っても、使われる可能性があるということは、その目的が逸脱していく可能性があるということですから、それは信義の問題だけではやはり済まされないんではないだろうかというふうに私は思うんですけれども、いかがでしょうか。
#40
○国務大臣(大野功統君) この今回、ヘリコプター用の燃料というものは、くどいようで申し訳ございません、くどいようで申し訳ありませんけれども、今までは、今まではこのヘリコプター用燃料あるいは追加されました水、水は問題にされておりませんけれども、これは当該艦船が、受ける方の艦船がほかの国から、ほかの国から受けていたものであります。そういうニーズが大きくなって、そしてそれではということで一度に、今まで二度も三度も受けていたんですね。日本からは艦船用の油をもらう。それから、ほかの国からは、あるいは寄港してヘリコプター用の燃料をもらう、あるいは水をもらう。二回も三回も手間が掛かっていた。それを一回にする。こういうニーズがありますから、現場のニーズというのはもう一杯あって、そういうニーズが出てきているわけであります。それにこたえて効率的にこのヘリコプター用燃料、水を供給するためにこういう措置を取っているわけでございます。
#41
○白眞勲君 私が申し上げているのは、向こうのニーズではなくて、この法律の範囲では、ヘリコプターの燃料といっても、実際にはそれが、場合によっては航空母艦にある艦載機になってどこでも飛んでいっちゃうわけじゃないですか。艦艇の、船のその燃料、いわゆる航空機用の燃料タンクに幾ら注入したって、それは最終的には、いわゆるポリタンクに入れておいて、燃料を、それをポリタンク持っていってどっかでそれを使われて、どっかでそれが戦闘行動として使われるということもあり得るんじゃないのかということを私は言っているわけなんですね。
 ですから、それについて、やはりこれは今、大野防衛庁長官は信義の問題だというふうにおっしゃいましたけれども、その信義をどうやって担保するんでしょうか。
#42
○国務大臣(大野功統君) まず、この問題は現場のニーズ、つまりヘリコプターを飛ばすというニーズがあるわけですね。ヘリコプター、何をやるか。それは、海上監視活動、情報収集活動、その他監視活動をする、こういう意味であります。そのヘリコプターの油はほかの国から供給を受けていた。つまり、艦船用の油は日本から、そして、くどいようですが、このヘリコプター用の油はほかの国から受けていた、二度でやっていた。だから一回でやれるということで、効率化という意味が一つあります。
 この自衛隊が補給した燃料を戦闘機を含む各種航空機に使う、問題じゃないかと、こう今おっしゃっているわけですけれども、その燃料の性質上、それは可能であります。しかし、そういうような意味でのニーズはないし、そういうことに対しては、やはり私は国際的な信義誠実の原則、これが当てはまって、そんなことはあり得ない、このように思っています。
#43
○白眞勲君 私の質問に対してきちんと答えられていらっしゃらない私は気がしてしようがないんですけれども、いわゆる現場のニーズにこたえるからやるんだといっても、その実際の燃料が、戦闘機とか何かにも使える燃料を、それを補給、あげるということですよね。ということは、結局それが幾ら信義の問題としても、それが使われてしまったといったらどうやって、例えばその燃料が何か色でも付いているんですか、日本製の燃料だからといって。そうじゃないですよね。旗が、旗が入っているわけじゃないですよね。
 ですから、その燃料を、いかにそれを担保にするのか、それをどうやってそれが使われていないのかというのが分かるんですかということを私は聞いているわけでございます。それをもう一度お答え願いたい。
#44
○副長官(今津寛君) 先ほどから御説明しておりますとおり、今回のニードは、例えばヘリコプター用燃料につきましてはアメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、イギリス、パキスタン、水についてはパキスタンと。今問題になっているのはヘリコプター用燃料ですけれども、今ニードがあるのはヘリコプター用の燃料を供給してほしいと、こういうニードで話し合って、それでお互い了解したわけですから、ほかのものに使用するというニードで話しているわけではありません。
#45
○白眞勲君 ですから、今まではそれがなかったわけですよね。今回改めてヘリコプター用の燃料が追加されてこの法律の中に入れられたわけですよね。ですから、そこでそのヘリコプター用の燃料が向こうから欲しいからといっても、その燃料がほかの用途に使われる可能性があるからといって断ることだってできるんじゃないでしょうか。
#46
○副長官(今津寛君) あくまでも、国際間の信頼の中でヘリコプター用燃料に提供してくださいよと言われたら、要求した方もそれ以外に使わないと思っているわけです。
#47
○白眞勲君 ですから、それをどうやって担保するのかと、どうやって証明してくれるんですかということを私は言っているわけです。
#48
○国務大臣(大野功統君) 何度も申し上げております。それは、そういうニーズがあるから新しく供給する、効率的な処理の仕方でありますし、それをどうするかという証明はと、そこまで言われますと、それは証明できないかもしれない。しかしながら、それはそういうニーズがあって、それにおこたえして国際協力をしている、国際上の信義誠実の原則ですから。
 これについて何か、運用局長、あればどうぞ。
#49
○政府参考人(飯原一樹君) 具体的に想定しているケースをお答えさせていただきます。
 今、副長官の方からもお答えありましたとおり、英、米、独、仏、伊、パキスタンの方から要請があるわけですが、これは比較的小型といいますか、空母なんかと比べると比較的小型の、日本でいえば護衛艦タイプにヘリコプターを搭載している船に艦船用燃料を補給するのと同時にヘリコプター用の航空燃料を補給しようと、こういうことでございまして、大量に例えば航空母艦とかなんとかに航空燃料だけを供給するということを想定しているわけではございませんし、今回の趣旨、海上阻止活動参加部隊等による具体的な現場のニーズというのは、あくまでこれはヘリコプターを飛ばしてあの辺りの海を哨戒すると、そういうニーズを目的としております。その旨はまた英、米、独、仏、伊、パキスタンとも十分に説明をして、それを受けて私ども今回基本計画の変更を閣議決定したと、こういう次第でございます。
#50
○白眞勲君 質問の趣旨にちゃんと答えていないような私、感じがしてしようがないんですけれども、今回の自衛隊が提供する物品及び役務については別表一という規定があるということで、その中の三条に、戦闘行動のために発進準備中の航空機に対する給油及び整備を含まないものとすると明記してあるわけですね。そうしますと、この今言った、結果的には、艦船に幾ら注油をしたとしても結果的にはそれは航空機に対する給油になってしまうんではないのかということからして、これは法律的に矛盾があるんじゃないのかと私は思うわけなんですけれども、いかがでしょうか。言っていること分かりますか。
#51
○政府参考人(飯原一樹君) 正にそこの読まれた部分は、いわゆる同じ補給行動といいましても、発進準備中の戦闘機等にすればいわゆる戦闘行為と一体化するんではないかと、こういうことからできた規定でございまして、私どもが行います補給というのは、あくまでそれはヘリコプターに直接なり行うということではなくて、一回艦船に補給をするということを念頭に置いております。また、その艦船、ヘリコプター自体も哨戒、いわゆる警戒監視用のヘリコプターでございますので、直接戦闘行為に参加するというようなことは想定いたしておりません。
#52
○白眞勲君 もしそういうことであるならば、それまできちんとその文章の中に明記すべき問題ではないのかと私は思います。そうしませんと、大量に油を補給する可能性だってあるわけだと思うんですね。ですから、その辺はきちんとそういうふうな形で、艦船の少量の、例えばヘリコプターの燃料ということも書くべきではないのかなというふうに思うわけでして、これじゃまるで誤解を招くんではないのかなというふうに私は感じるわけでございます。
 それと同時に、もう一つちょっと御質問したいんですけれども、昨年一月の時点で防衛庁長官だった石破長官が、アメリカとは交換公文を交わしており、日本から受けた支援がテロ特措法の目的に合致した活動に用いられなければならないことを十分に認識しているというふうに発言されて、その四か月後に今度は参議院外交防衛委員会で、同時に二つの任務を持った艦船があったとしても、それを理由に目的外ということにはならないというふうに発言されているわけですけれども、これって矛盾していませんか。給油を受けた国はテロ特措法の目的だけを、使うことを交換公文で確認しておきながら、でもほかのミッションを同時に持っていたとしても構わないということを言っているわけでして、つまりこの両方の発言というのは正にこれは矛盾を持っているというふうに思うんですけれども、これについていかがでしょうか、防衛庁長官。
#53
○政府参考人(飯原一樹君) 米軍の艦艇が基地を出まして二つのミッションを与えられるということは、それはあり得ることだと思います。そういうことをまた石破防衛庁長官、当時はおっしゃったと思いますが、あくまで私ども自衛隊が補給する燃料は、この場合ですと、テロ特措法の目的に従って使用するということを交換公文の形で米軍、アメリカも約束しておりますので、その趣旨に沿った形で使われると、決して他の、二つの目的があった場合にテロ特措法と関係のない方の目的に流用して使うことはないと、これが交換公文で約束した国際的約束ということでございます。
#54
○白眞勲君 交換公文で幾ら約束しても、この燃料は日本からもらったからそれはここしか使いませんよということを、どうやってそれを担保するんでしょうか。今さっきと同じような質問になりますけれども、お答え願いたいと思います。
#55
○政府参考人(飯原一樹君) そこは、最終的、究極的には信頼関係ということになるわけでございますが、例えば一番よく言われますのは、アフガニスタンとイラクと二つあると、こういう例が出されますが、その場合、海域がかなり離れております。正確なちょっと数字、ちょっと手元にございませんが、千キロ近く離れていたと思いますが、そうしたことから、私どもとしては十分区分できるし、またアメリカ側もそれを約束しているということであるというふうに考えております。
#56
○白眞勲君 米国が中心となっている今のこの作戦、不朽の自由作戦というんですか、について、最近離脱している国がある。ギリシャやスペイン、またカナダ、これが今年七月にフリゲート艦を帰国をさせているわけですね。つまり、この中で何でこの三か国はこれ艦船離脱させたんでしょうか。大野防衛庁長官、お答え願いたいと思います。
#57
○副大臣(逢沢一郎君) 今委員御指摘のように、当初、海上阻止活動に船舶を派遣をしてきた国のうち、確かに現時点で派遣を行っていない国はカナダ、ギリシャ、スペイン、事実関係としてそのとおりであります。
 ただ、各国のいわゆる艦船のローテーションの関係、その他訓練ですとか、そういった事情がございます。いろいろ出入りがございまして、例えばニュージーランドは今年の四月に再派遣をした、パキスタンは七月に派遣、スペインは逆に七月に帰国、カナダも七月に帰国、そしてオランダは十月、つまり今月でありますが、再派遣ということで、いろいろなローテーション、動きがある。その一環として今現在はカナダ、ギリシャ、スペインは派遣をしていない状況になっておると、こういうことでありまして周期的に、周期的に行われるという計画をカナダとは持っているというふうに伺っておりますし、ギリシャはオリンピックの関係で警備を強化する、そういう、まあ言ってみれば特殊な事情もあったということも報告として承っているところであります。
#58
○白眞勲君 カナダの場合には、私が現地の新聞などを見たところ、しばらくの間派遣計画はないというふうな記述もあったわけなんですけれども、そうしますと、今の副大臣のお話ですと、また来るということですね。
#59
○副大臣(逢沢一郎君) カナダについてでございますけれども、いわゆるこの海上阻止活動、行動への船舶、艦船の派遣は今後も周期的に行われると。その周期の長さがどのくらいの周期かということについてはカナダ側に十分問い合わせる必要も場合によってはあろうかと思いますが、周期的に行われるというふうに承知をいたしております。
#60
○白眞勲君 そうすると、また来る……
#61
○委員長(林芳正君) 白君。
#62
○白眞勲君 はい、済みません。
 また、そうすると、また来るということですね、その三か国につきましては。
#63
○副大臣(逢沢一郎君) カナダにつきましては派遣を今後も周期的に行われるということでございますから、いずれまた再派遣というタイミングを迎えるというふうに理解をいたしております。
#64
○白眞勲君 外務大臣にお聞きしたいんですけれども、日本は今後どういう時期に帰国をするというふうに考えて、帰国というんでしょうかね、撤収というんでしょうか、一体どういう条件があれば参加をやめるのかと言った方がいいんでしょうかね、いわゆる出口戦略、それを持っているんでしょうか。一般国民に分かりやすい言葉で説明いただきたいと思います。まさか、アメリカのブッシュ大統領の言いなりでやっていますなんということは言わないと思いますけれども。
#65
○国務大臣(町村信孝君) どういう条件になれば撤退をするかというお尋ねでございます。
 今、明示的にこれこれこれこれ、一、二、三、四の条件が満たされればやめるということをあらかじめ決めているわけでございませんが、六か月ごとに、その都度真剣に諸要素を考慮して判断をしようということでございます。
 今回は派遣の延長ということで、もちろん論理的には派遣を延長しないという選択もあったと思いますが、先ほど防衛庁長官言われたようなもろもろの理由から延長を決めたということでございまして、あらかじめこれこれの条件が達成されれば、あるいはこれこれの条件になればやめるということを内閣で決めているわけではございません。
#66
○白眞勲君 ちょっと変だなと思うのは、これこれの条件でというのが決めていないということは、これ本当に未来永劫ずっと続くということになるという御発言だとも取られかねないんですけれども、その辺はいかがでございますか。
#67
○国務大臣(町村信孝君) 誤解があったらお許しをいただきますが、これはもう元々時限法であるということから、恒久法ではございませんので、未来永劫続けるということを前提にしたものでないことは法律の性格上明らかだと思います。
#68
○白眞勲君 現在、我が国の防衛体制というものを見たときに、何かちょっと変だなというふうに私は考えているわけなんですね。アメリカのイージス艦が今、日本に来ている、日本海沿岸に来ている。レイクエリーという船です。このレイクエリーという名前の船は、アメリカでミサイル防衛の実験に加わった船だと、イージス艦です。そういうイージス艦が二隻も今、日本の近海で動いているというふうにも聞いているわけでして、片や日本はイージス艦を、インド洋に出掛けていっている。何で日本の船はインド洋に出掛けていって、日本の防衛をアメリカが守っているような形を取っているのか。それだったら、インド洋に行っている例えばイージス艦とかそういう艦船を日本に戻していくのが普通じゃないかなと。日本の周囲をまずそういう自分の船で固め、自分の国の船で固めるというのが当たり前じゃないのかなというふうに思うんですけれども、一般論として大野防衛庁長官、いかがでございますでしょうか。
#69
○国務大臣(大野功統君) まず、米軍、米海軍のイージス艦レイクエリーでございますけれども、まず防衛庁といたしましては、米軍の運用の一々については詳細申し上げる立場にありませんので、この点はお答えいたしませんが、お答えを控えさしていただきますけれども、なぜイージス艦をインド洋へ給油活動の補助としてやっているのか、サポートとしてやっているのか。
 この点につきましては、まず申し上げたいのは、我々は自衛隊の本来の任務である我が国の防衛、これについては遺漏なきを期しております。これは当然のことであります。そこで、自衛隊の任務遂行に支障を生じない限度において協力支援活動を行う、これが自衛隊法附則第十七、十七項及び十八項でおることは委員御存じのとおりでありますけれども、これまでインド洋への艦艇部隊の派遣に当たっては、我が国周辺の国際情勢も踏まえ、我が国の防衛上支障を生じない範囲で実施しているところであります。
 具体的には、整備所要を踏まえつつ計画的な部隊運用、訓練に努める等、御指摘のイージス艦派遣についても、今現在イージス艦四隻ございますけれども、必ず最低一隻は日本海、日本の近辺に所在しておりますし、そういう意味で一定の練度を保った艦船を必ず一隻国内に配置しておる、そういう意味では我々は我が国の防衛上支障を生じないよう配慮しておるところであります。
#70
○白眞勲君 以前、百五十七国会、参議院のテロ特別委員会で石破防衛庁長官が、例えば北朝鮮情勢が、これ仮に挙げられるとすれば、我が国の平和と独立に直接影響が生じるような事態が生じた場合には、当然そちらの方に割くというふうに言っているわけですよね。
 ですから、今イージス艦が、アメリカのイージス艦が日本海沿岸まで、それも二隻も来ているという状況の中で、我が国は一隻ありますから大丈夫ですよと、そういう悠長なことを言っている場合なんでしょうか。
#71
○国務大臣(大野功統君) 先ほども申し上げましたとおり本来の任務、本来の任務、防衛上、我が国の防衛上支障を生じない範囲でやっているわけでございます。したがいまして、四隻あるイージス艦のうち、我が国が保有している四隻のうち一隻をやっている。まあ二隻護衛艦付けているわけでありますけれども、一隻イージス艦が行っている場合もあるし行ってない場合もある、こういう状態であります。
 いずれにしましても、今申し上げましたような自衛隊の任務遂行、自衛隊の任務というのは本来の任務、主たる任務は我が国の自衛であります。その自衛の任務遂行に支障を生じない限りで協力活動を行っている、こういう意味で御理解をちょうだいしたいと思います。
#72
○白眞勲君 私が思いますには、今回のようにテロ特措法の基本計画、何度も何度も延期、延期ということではなくて、この際やはりもう法律を廃止して、きちんと自国の防衛にまず力を注いだ方がいいんではないんだろうかと。
 先ほども外務副大臣からお話もありましたように、実際に、まあそれは範囲内かもしれないけれども、少なくとも空白がある、そういう国々まで今出てきている。ローテーションだというふうに外務副大臣はおっしゃっていますけれども、少なくとももうそういうような状況になって、当初のテロ特措法ができた時点とは大分様相が異なってきているというふうに私は見えるわけでございます。
 その中で、先ほどもお話ありましたように、ヘリコプターの燃料といっても実際には戦闘機だって爆撃機だって使える燃料です。その燃料を相手に、相手が使わないと言っているから、はい、そうですかと言って渡すと。そもそも日本は、今これいろいろと調べてみると、どうも国会の答弁等で、大分外国から感謝をされているというふうな話もあります。
 もう感謝されているんだったら、それでいいじゃないですか。それ以上、ますますそんなヘリコプターの燃料まであげる必要は一般論として余りあり得ませんよ。それを一々そうやって出してあげるということについては、これはどうも何か変だなと。
 そんなことをやっている、日本国民の税金をそこに使うんだったならば、日本の防衛に力を注ぐことをまず第一として考えるべきなんじゃないのかなというふうに思いますけれども、内閣の御意見はいかがでございますか。
#73
○内閣官房副長官(山崎正昭君) お答えを申し上げます。
 今までの御質疑でございますが、現在、米軍等は、アフガニスタンの南部あるいは東部にかけての国境地帯を中心にアルカイダの、あるいはタリバンの残存勢力の掃討作戦を実は実施をしておるわけであります。国境のパキスタン側におきましては、パキスタン軍が政府の統治の及ばないところ、いわゆる部族地帯に潜伏していると見られるテロリストに対する掃討作戦を強化しております。また、今まで御質疑がありました海上におきましては、アラビア海を中心にアルカイダやタリバンの残党が海路を経て移動するなど、国際テロの脅威が拡散することを防ぐための活動を継続をいたしております。
 このように、九・一一テロから、テロにもたらされた脅威というものは諸外国は依然ございまして、我が国としても引き続き、かかる国際社会の取組に積極かつ主体的に寄与していくことが重要であるということを考えながら、今般、自衛隊の部隊等の派遣期間を延長すると、そういった使命を持っておると、このように判断したものでございます。
#74
○白眞勲君 今、内閣副官房長官からのお話で積極的かつ主体的にと言いながら、ヘリコプターの燃料にまで、場合によってはその飛行機が別の用途に使われるというふうに、法律に逸脱したような行為が行われる可能性、素地があるというものをそのまま含んだこういった法律案について、いかがお考えなんでしょうか。
#75
○内閣官房副長官(山崎正昭君) 今までの防衛庁長官始め皆さんからお答えがございましたように、やはり国際的な信頼関係というものをやはり私どもは大切にしていかなきゃならぬ、こう思っておりまして、そういった目的外使用というものはあり得ないというような判断の中でございますだけに、私は、そういった意味からしても妥当ではないかと、このように判断をいたしております。
#76
○白眞勲君 以上、質問は……
#77
○委員長(林芳正君) 白君。
#78
○白眞勲君 済みません。
 以上、質問は終わりますけれども、三年経過しまして現在の世界情勢というものを考えますと、その日本の平和とか安全の確保という大きな国家目標というものに対しての費用対効果というものを考えると、やはり今のこの基本計画を漫然と、私の感覚からすると漫然と変更し、延長し延長し、かつだんだんその内容が膨らんでいくというものにつきましては強く反対をするということで、質問を終わらせていただきたいと思います。
#79
○田村秀昭君 引き続き質問させていただきますが、外務大臣は本日は質問がありませんので、お退席、お休みになっていて結構です。わずか十五分ですから、次の荒木さんは質問があるそうですから。
 防衛庁長官と副長官に質問をさせていただきます。
 同僚の議員が質問をしていることですが、イラクの自衛隊は、まあ軍を出すというのは非常に簡単なことですけれども、引くことは非常に難しい。昔からそうです。それで、その撤退については、私はオランダが引き揚げたときに我が国も引き揚げるべきだったというふうに思っておりますけれども、長官は正直なところ、テロとの闘いって言っておられますけど、じゃ、テロがずっと永遠に続いたらずっと派遣するんですか、どうなんですか。そこのところをきちっと指揮官として御答弁願いたいと思います。
#80
○国務大臣(大野功統君) 我が国の自衛隊はイラクのサマワ地区におきまして、つまり非戦闘地域というところでイラクの復興、人道支援、民生の安定に努めているわけでございます。
 したがいまして、この自衛隊の人道復興支援とそれからODAによる資金協力、我々はいつも言っておりますけれども、これを車の両輪と言っているわけでございます。したがいまして、いつ撤退、こういう要件、目的を達成するのか。目的を達成すれば撤退してもいいわけですけれども、まずイラクの復興の状況がどの程度にあるんだろうか、こういう問題が一つあろうかと思います。
 それからもう一つは、我が国自衛隊がもし撤退しても、イラクの復興、人道、民生の安定というのはその他の国及び国際機関等でやっていけるんだろうかどうだろうかと、こういう問題があると思います。
 また、三つ目には、やはり新しい政権がこの問題についてどう考えるんだろうか、そしてまた国際連合やその他の国際情勢がどうなっていくんだろうか、こういういろいろな要素があると思います。
 しかしながら、我が国としては、やはりイラクの復興がどの程度まで達成できているんだろうか、そして現地の治安情勢がどうなっているんだろうか、この二つを主体にして今後延長なり、いつの段階で撤収するのか、これを判断すべきだと思っております。
#81
○田村秀昭君 十分に指揮官として、この問題は重要ですので、今後とも慎重にお考えになっていただきたいというふうに思います。
 それから、せんだっての十月二十六日の大野防衛庁長官の参議院外交防衛委員会でのごあいさつ、所信の表明の中で防衛庁の省昇格について述べておられますけれども、これは役人が書いたと思うんですが、国政における防衛の重要性にかんがみ、防衛庁の省移行につきましては、政治の場において議論され、早期に実現が図られることを期待いたしますって、まあ役人みたいなことを言っておられますが、長官として何が何でも私の在職中に防衛庁を省に昇格する決意だという決意をお述べになった方が、所信ですからね、何かそうなることを期待しておりますなんて、そんな他人事じゃなくて、もっと情熱を込めた言い方というのはできないもんだろうか。
 本当に長官は省昇格を職を賭しておやりになる決意があるのかどうかお聞きして、長官の質問は終わりにいたします。
#82
○国務大臣(大野功統君) 今、言い方が、省昇格への決意が、決意表明が生ぬるいじゃないかとおしかりでございます。
 私は、省昇格へ向けての強い意思を持っておりますけれども、何といっても一番目に申し上げたいのは、政治の要諦というのは安心とか安全であります。この問題は基本的にしっかり政治家が取り組んでいかなきゃいけない。逆の言い方をすれば、基本として何をどうするか、これから入っていくのがこの防衛問題である、金目から入っちゃいけない、このように思っておるところでございます。
 二番目に、やはり国際的に見まして……
#83
○田村秀昭君 ちょっと簡潔に、長官。
#84
○国務大臣(大野功統君) はい、分かりました。
#85
○田村秀昭君 決意だけなんですから、私が聞いているのは。
#86
○国務大臣(大野功統君) はい、じゃ。
 国際的に見て、国際的に見て、日本だけが庁と言っております。
 三番目に申し上げたいのは、やはり私は決意を持っておりますけれども、この問題は国民的な議論があって、そして国会でも十分議論していただいて是非ともそういう方向で達成していきたい、このような決意でございます。
#87
○田村秀昭君 よろしく、期待しておりますので、頑張っていただきたいと思います。
 それでは、副長官に質問をさせていただきます。
 せんだって、イラクに派遣されている自衛官番匠幸一郎群長以下が帰ってまいりましたですね。で、そのときに、羽田空港ではなくて、成田空港では制服を着ないでくれと、私服に着替えて帰ってきてくれと。それで、クウェートで買いたくもない洋服を買わされて、自費でですよ、それで成田空港を通過したという事実がございますけれども、副長官はこの件についてどのようにお考えなのか。
 その前に、ちょっと成田空港課、運輸省じゃなくて国土交通省の局長さん来ておられるんですね、どうなっているんですか、その事実は。
#88
○政府参考人(井手憲文君) 事実関係を御説明申し上げます。
 成田空港につきましては、いろいろ建設過程でのいろいろな問題とかございまして、今用地問題を地元との話合いで解決していく必要があるという若干複雑な状況に置かれてございます。また、これまでも自衛隊の方が成田空港からイラクに出発した場合に地元からの抗議を受けたといった経緯もございます。
 こういった経緯もございまして、状況にございましたので、成田空港を管理しております成田空港、成田国際空港株式会社が、自衛隊の方に対しましては地元に刺激の与え、刺激がないような私服での利用が望ましいのではないかといった御理解を求めた経緯があったというふうに聞いております。
#89
○田村秀昭君 そうすると、制服では、これ軍事利用をしないということを協定書で結んでいるんですね。その成田空港公団が協定書を結んでいますね、過激派と、反対同盟と。そのときに軍事利用をしないということで書いてあるから自衛隊が制服で通らないでくれということなんでしょう。それはそういう理解でいいんですね。いいとか悪いとかだけ答えてください。
#90
○委員長(林芳正君) 簡潔にお答えください。
#91
○政府参考人(井手憲文君) 事実関係だけお話しします。空港会社の方はそういう、望ましいという、希望をお伝えしたというふうに聞いております。
#92
○田村秀昭君 それじゃ副長官、それ、どう、国の要請でイラクに行って、背広なんか持っていってないわけですよね、隊員は。それで、みんなクウェートで買っているわけですが、自費で買っているんですね、これ。
 国の要請で背広を着ろということであれば国が支給すべきなんじゃないかなということも含めて、副長官は、私の最も信頼する副長官ですから、どういうふうに考えておられて、防衛庁はなぜ向こうの言うとおりにしたんですか。
#93
○副長官(今津寛君) まず、前提としてお話を申し上げたいと思うんですが、自衛隊はイラクには戦闘行為に参加しているわけではありません。軍事を目的に派遣をされているわけではなくて、人道復興支援に参加をしているということで、前提としてお話をさせていただきたいというふうに思います。
 規則ではきちっと制服を着なさいと書いてあって、しかしやむを得ない場合はそうでなくてもいいと。やむを得ない場合に、今国土交通省の方から御説明があったというふうに私は思うんですけれども。
 先生も旭川第二師団での隊旗授与式に参加をしていただきまして心から感謝を申し上げますけれども、あのときにお感じになったと思うんですけれども、最初に派遣されるとき、やはりいろんな心配があって国会でも議論をいたしました。それで、懇親会のときに、私も地元ですからあいさつで回っていますと、今津さんちょっと写真を撮りましょうと、こういうことあるわけですね。それで、隊員と隊員の息子さんや娘さんと私と写真を撮る。写すのはその派遣される隊員のお父さんだったりするわけですよ。お父さんは涙を流して写真撮っておるわけですよ。それは、まあ簡単に言うと、立派に無事に帰ってきてほしいという気持ちを持ちながらも、しかし万が一のことがあるか分からぬと、自分の息子とこれで最後かもしれないというような気持ちがあって、私は、涙を流して写真を撮っていたと、そんなふうに思うんです。
 しかし、そのときの隊員の人たちの顔つきを見たら実に凜としておりまして、そしてどういうことがあったとしても自分は日本の名誉とイラク人道復興支援のために無事に仕事を果たしていくと、万が一の覚悟をしながらと。やっぱりそういう、我々としてみたら、自分たち政治家がそれだけの気持ちを持っているのかと。もう本当に自分たちが恥ずかしくなるような立派な姿勢で出掛けていっていただいて、先生がおっしゃるとおり、国のために頑張ってくる、命を懸けて頑張ってくるこの自衛隊を、制服を着て通るならば空港を使用させないなどというようなことは、私はその反対派同盟、空港の反対の派の人たちのお考えも私は間違っていると思うし、それを重く、やっぱり空港、まだ半ばですから、早く造っていきたいという空港の気持ちも分からないわけでないけれども間違っている。そして、さらに、それに屈服したというか、その説得に応じてしまった自衛隊の幹部の方々も間違っている。
 だから、今大事なことをきちっと議論をして、そして決めて、粛々とやっていくのではなくて、今問題が起きたら困るから先送りする、こういう私は日本人の悪い体質がそこに出ているように思いまして、非常に残念な状況の一つであります。
 ちなみに、今日の先生の御質問にはありませんでしたけれども、例えば先遣隊などが、だったと思いますが、業務隊の先遣隊だったか、ちょっと今確かではありませんけれども、移動するときに日本の国産の飛行機に結果として乗ることができなかった。これは費用のこともあると思うんですが。費用のことを言えば、この間、ジェンキンスさんを乗せた空港は、日本の航空で、飛行機だったですけれども、随分信じられないような安い値段で乗せている。費用のことがあったのかもしれませんけれども、入札に参加をしないし、それから、結果として私は、日本の日の丸を付けて飛んでいる飛行機は、是非こういうときは採算ではなくて、この日本の国のために頑張っている自衛隊の諸君を、自ら進んで、採算を度外視をして、そして貢献をすると、こういう姿勢にできるだけ早くなってもらいたいものだなと、そういう気持ちを申し上げたいと思います。
#94
○田村秀昭君 時間がありませんので、まあ副長官の気持ちは十分分かりました。
 自衛隊が、どこの国でもそうですけれども、海外に出ていくときには自国の飛行機で出ていくんですよ。民間機に自衛隊とか軍人さんが乗って移動なんかしている国は防衛体制の完備していない我が国だけだということを肝に銘じて、自衛隊の大きな飛行機を、大型機を早く買うなり造るなりしてくださいよ。形の上でもきちっとしないと、中身はうまくいっても結局長続きしませんよ。
 以上で終わります。
#95
○荒木清寛君 大臣、お疲れさまです。
 邦人人質事件についてお尋ねいたします。
 人質となった香田氏の行動には疑問が多く、自己責任が問われる事態だと思います。しかし、今はその議論は棚上げにしても、人質の救出にあらゆる手だてを尽くすのが政府の責任であると考えますが、いかがですか。
#96
○国務大臣(町村信孝君) 荒木先生御指摘のとおりでございまして、私どももその基本姿勢で全力を尽くしているところでございます。
#97
○荒木清寛君 イラクで邦人が人質となりましたのはこれで三件目でありまして、なぜ過去の教訓が生かせなかったのかという思いも率直にございます。この点、同国における邦人保護策に不十分な点はありませんでしたか。
#98
○国務大臣(町村信孝君) 確かに再三のことでございまして、私どももどうしてこうなるのかなという思いでございます。昨年の二月以降、現地の治安情勢を踏まえまして、イラク全土に対する、危険情報で言うところの退避勧告というのを出し、それ以降六十数回にわたっていろいろな機会にそうしたメッセージを出しているわけでございます。
 また、この危険退避勧告であるような状況だということをテレビあるいはファクス、メール等々、あらゆる方法、あるいは旅行会社等にもそういうもし相談があったらば必ず控えるようにと、退避勧告出ているんですよというようなことを申し上げたり、さらには、例えば隣のヨルダン経由でイラクに入る方も多いということなもんですから、ヨルダンの大使館も、邦人が多く利用するホテルというのがあるわけでございまして、そういうホテルにも、渡航しないようにというような大きな掲示を出したり、あるいはホテルの人に頼んで、邦人が来たらばそれは是非行くのをやめるように話をしてもらうといったような手を打ってきているわけでございますが、基本的には立入禁止といったような措置までを取るにはなかなか至らない。憲法で保障された移動の自由というものがあるもんですから、そういうことにはなっていないのが今の姿でございます。
#99
○荒木清寛君 大臣の報告によりますと、三ページ、「ザルカウィ氏が率いるとみられるイスラム過激組織による犯行声明が出ております。」。私はテロリストに氏を付けるのは非常に違和感がありますし、この人間はヨルダンで有罪判決も受けていると承知をしております。
 そのことはおいておきますが、いずれにしましてもこの組織による犯行であると考えられるんですか。
#100
○国務大臣(町村信孝君) インターネットの画像で見てお分かりのとおり、私もアラビア語は全く読めないわけでありますが、犯人が三人立って、後ろに黒い旗に白い太陽だか何か分かりませんが、マークみたいのが付いている。その後ろに字が、アラビア語が書いてございます。そこにいろいろ書いてあるわけですけれども、メソポタミアのジハード基地組織という字がございまして、これはイラクで今ゲリラ活動、自爆テロ、誘拐などを首謀しておりますザルカウィを首謀者とする組織が最近になって使用している名称だということでございます。
 この組織は元々、一神教と聖戦団という名称でやってきたのを、どういう事情か分かりません、人が多少出入りがあったのかもしれませんが、メソポタミアのジハード基地組織というふうに改称したのではないかと、こう私どもは判断をしたわけでございます。
#101
○荒木清寛君 このメソポタミアのジハード基地組織は地元の部族や宗教指導者との関係が薄いと言われておりますが、現時点でその犯人グループとの接触に成功しているんでしょうか。
#102
○国務大臣(町村信孝君) 現在、人質が拘束をされているという状況でございますので、人質の生命・身体の安全にかかわることということでございまして、恐縮でございますが、そうした今のお問い合わせのことについてはお答えを控えさせていただきたいと思います。
#103
○荒木清寛君 このザルカウィというのは九〇年代末に頭角を現しまして、ヨーロッパを中心にテロ組織のネットワークを構築したと言われておりまして、今やこのネットワークがヨーロッパを超えて北アメリカに至るまで最も差し迫ったテロの脅威であるという指摘も私は読んでおります。そうした認識でいいんでしょうか。
#104
○国務大臣(町村信孝君) 今委員御指摘のそのネットワークでございますけれども、御指摘のようにかなり強力なネットワークになっているのではないかと。詳細が必ずしもこういうテロリストグループのものでございますからなかなか分からないところがありますけれども、御指摘のようなことではないだろうかと思っております。最近でも、スペイン、サウジアラビア、インドネシア、エジプト、こういうところでいろいろな形で、全く同一人物かどうかは別として、ネットワークとしてはそういう形で活動をしているということでございます。
 それであるだけに、私どもも国際的な治安当局等々と連携、相談を密にしながら、国際的にテロ撲滅のために国際社会が手を携えてあらゆる手段を講じていくということが必要であろうと、こう思うわけであります。
#105
○荒木清寛君 九・一一以降、先ほどの御報告のありました不朽の自由作戦も含めて、国際社会はテロとの戦いをしてまいりました。しかし、アルカイダあるいはタリバーンの残党の追跡、掃討ばかりに照準を絞った結果がザルカウィのネットワークの台頭を許したという、そういう指摘もあるんですが、この点はどうなんでしょうか。
#106
○国務大臣(町村信孝君) ちょっと私も、いかなるテログループがどういうふうに全世界で活動しているのか、その全体像をきちんと把握をしているわけじゃございませんのでなかなか申し上げるのも難しいんでございますけれども、新しいものがどんどんできたというよりは、むしろ既にあるものが形を変えて変質をしていくという性格のものなのかなというような見方もございます。
 いずれにしても、いろいろなグループ、ネットワークができたり消えたりするんだろうと思いますので、そういったものをしっかりと把握できるような、そういう努力の一端を日本も担わなければなりませんし、国際的にもそういう努力をしていくことが必要なんだろうと思います。
#107
○荒木清寛君 今回、小泉首相がいち早くテロに屈することはできないと表明したことは誠に正当であります。
 テロは犯罪でしかなく、いかなる意味においても同情の余地はなく、共鳴すべき点は何らありません。したがって、国家として道義的に正しい在り方というのは、テロを明確に犯罪として評価をし、テロリズムとテロ組織を処罰をする行動に参加し続けることであると考えますが、いかがですか。
#108
○国務大臣(町村信孝君) 私も、委員御指摘のとおり、テロというのは、もうそれはいかなる理由があったとしても正当化してはならないし、許すことができないし、また断固として排除していかなければならないという意味で委員の御指摘のとおりだと、私どもも同じ認識を持っているところでございます。
 これまで国際社会は、ハイジャックとか人質行為とか爆発物の設置でありますとかテロ資金の供与など、こうした典型的ないわゆるテロ行為に該当する一定の行為について、これを犯罪として処罰するための法的な枠組みを整備するという対応を積み重ねておりまして、現在、十二本のテロ防止関連条約が存在をしておりまして、日本もこれらの条約をすべて締結を完了してその誠実な履行に努めておりますし、諸外国にもその締結促進を働き掛けていると。
 いろいろな手段、いろいろな方法を通じてテロの根絶に最大限の努力をこれからも払っていきたいと考えております。
#109
○荒木清寛君 防衛庁長官、あるいは副長官でも結構ですが、特措法に基づく基本計画の変更について一点だけお尋ねをいたします。
 今回、新たにヘリ、艦船搭載ヘリコプター用の燃料の提供をするわけです。二回に分けてやるよりは一回でやった方がいいということは当時からそれは分かっておった話でして、当初やらなかったことを今回、基本計画を変更して行うことになった。要するに、何か憲法上の議論があって当初はそうした補給をしなかったのか。
 そういう意味で、ヘリコプター用の燃料の提供について憲法第九条に抵触をするということはあるのかないのか、御説明願います。
#110
○国務大臣(大野功統君) 憲法九条等との関係は全くございません。これは先ほどからも累次御説明申し上げておりますとおり、正に必要度、ニーズの問題でございます。
 今回特に、アメリカ等数か国からヘリコプター用燃料を供給してほしい、それから、パキスタンだけでございますけれども、水を補給してほしい、このニーズにこたえて基本計画を変えたわけでございます、追加したわけでございます。
#111
○荒木清寛君 終わります。
#112
○緒方靖夫君 日本共産党は、テロ特措法に基づく対米戦争協力のための自衛隊海外派兵に反対してまいりました。初めに、活動を延長する閣議決定に反対であるという立場を述べておきたいと思います。
 また、イラクで発生いたしました日本人人質事件の問題についてですけれども、いかなる理由があれ、人質を取り、要求が入れられないならば殺害するなんということは絶対に許されない行為だと考えます。政府として、もう再三その決意の表明がありましたけれども、何よりもまず人質の身柄の安全確保と解放のために全力を尽くしていただくよう強く求めておきたいと思います。
 さて、まず最初に私は、イラク問題に関連してなんですけれども、サマワの治安情勢についてお伺いしたいと思います。
 先日、陸上自衛隊の宿営地内に、百七ミリロケット砲が初めて宿営地内に撃ち込まれました。これは大変重大なことでありまして、しかも信管が抜かれていたということも逆に不気味だと思われるんですね。今、サマワでの治安の状況というのは以前よりは悪化しているのではないかと思いますが、その点いかがでしょうか。
#113
○国務大臣(大野功統君) 基本的にサマワのございます南東部、イラクの南東部は、それ以外の地域に比べて治安は良いと言われております。
 せんだってロケット弾一発が宿営地内で発見されました。この問題につきましては、どういうねらいで撃ってきたのか、信管が外してあるというのはどういう意味なのか分かりません。この情報収集、その背景等を今調査しているところでございます。
 なお、昨日、現地の自衛隊の隊長、松村一佐と話をしましたけれども、これにつきましては、隊員は全く動揺していない、それからサマワの子供あるいは一緒に仕事をしている人たちは本当に自衛隊が通るたびに手を振ってくれる、それからよく話合いができる、こんなことを言っておりました。いずれにしましても、現地の隊員は情報収集に頑張りますと、こう言っております。
 それからもう一つ、あっ、それでよろしいですか。
#114
○緒方靖夫君 ほかと比べれば治安は良いという話ですけれども、やはりサマワの情勢については、私は治安任務を、任務とするオランダ軍の対応、またどういう認識かということが非常に大事だと思うんですね。
 そこで私は昨夜、オランダ政府に直接電話で聞いてみたんです。こういうことを述べていました。イラクの治安は著しく悪化しており、これがサマワにも影響を与えている。これまで相対的に治安が安定していたサマワも今年に入って、特に春以降、状況は悪化してきている。我が軍への攻撃に対する厳重な警戒が必要となっている。治安が悪化しつつあることを考えると、来年三月十九日までに撤退と決定したことは良かったと思うと。そういうことを述べておりました。サマワの治安の悪化はあるということをやはり認めていると思うんですね。
 同じサマワで活動しながら、日本政府には危険についての認識状況、ほかと比べれば良い、確かに良いかもしれませんけれども、やはり悪化しているという認識はないんですか。私はちょっと甘いんじゃないかと思いますが。
#115
○国務大臣(大野功統君) 先ほど申し上げましたとおり、八月に四回ありました。それから、自衛隊が発案して、そしてイラクのデザイナーがデザインして造った記念碑も壊されました。
 しかしながら、その自衛隊宿営地内に入って、飛んできた弾が、ロケット弾がどういう目的を持っているのか、これよく分かりません。そして現地では、度々申し上げて恐縮ですが、イラク、サマワの人は本当に自衛隊の活動を評価してくれている。こういう状態の中で自衛隊が人道復興支援に活動する、これは大事なことだと思っています。
#116
○緒方靖夫君 どうやら大臣は悪化しているとか悪い傾向にあるということを認めたくないらしい、そういうふうに思います。
 ところで、じゃ、お聞きいたしますけれども、オランダ軍への攻撃はこれまで何回あって、どのぐらいの死傷者、死傷が、死者が生まれているんでしょうか。
#117
○国務大臣(大野功統君) オランダの場合、死者二人ということでございました、ございます。
#118
○緒方靖夫君 もっと多いんじゃありませんか。
#119
○国務大臣(大野功統君) 我々の情報では二人ということであります。
#120
○緒方靖夫君 もっと多いと思うんですね。もっと多いと思うんですね。私、それで、やはり一緒に現地で活動しているわけですから、分担しながらですね。やはりきちっと連携取って、よくその実態を、まあ状況ですね、意見交換してほしいと思います。やはり随分ちょっとずれているということを、今大臣の答弁を聞きながら痛感いたしました。
 それから、三月といえばあと五か月ですよね。あっという間にやってくると思います。その後サマワでの治安任務はどうなるのか、これが問題だと思うんですね。この間、一々挙げませんけれども、随分、十ぐらいの国々が撤退を決めた、そして実際撤退している。そういう中で、実際にその治安を引き受けるというのは米軍ぐらいしかないんじゃないかと言われています。どこが引き受けるんでしょうか。
#121
○国務大臣(大野功統君) 今後具体的に、まず第一点はオランダがどうなっていくのか、この辺がまだ明確に意思表示されているわけではありませんけれども、今後そのオランダが主体的に判断するものと思います。
 その後どうなるか。もし仮にという前提でお話をしますと、これはもう安全確保というのは総理大臣並びに防衛庁長官の責務でございますから、その点は十分に配慮してまいりたいと思っています。
#122
○緒方靖夫君 具体的に聞きたいんですけれどもね、例えば米軍がイギリス軍に対して、中部に再配置をしてほしいという要請があったと。で、イギリスはそれを受け入れたと言われていますね。この間、前石破長官が、イギリスの国防相に対して、が引き受けの、そういう方向の示唆を行ったという、そういうことを述べられておりますけれども、イギリス軍が入るということになるんじゃありませんか。
#123
○国務大臣(大野功統君) その点はまだ申し上げられる段階ではありません。
#124
○緒方靖夫君 いずれにしても、選択肢はほとんどないと思うんですね。イギリス軍が来るか、アメリカ軍が来るということは今考えられません、別の作戦に従事していますから。そうすると、私はやはり、今でさえも自衛隊というのは占領軍の一員として見られている、だから自衛隊も攻撃の対象になる、あるいは日本人もねらわれる、そういう問題だと思うんですね。
 今度、米英軍のどちらかでも、あるいはどちらでも、両方でもそうですけれども、やはり直接の占領軍が治安を担当するということになったときに、一体サマワの情勢というのは一体どうなるのか。私、激変すると思うんですね。ですから、その点で自衛隊の活動というのはやはり非常に危険をはらんでいると、そしてそれが増大する、そういう可能性があるんだということをやはり責任者としてきちっと自覚していただきたい。
 今日お話を伺っておりますと、サマワの状況についてはほかよりはいい、ほかよりはいいでしょう、確かに、みんなそう言っています。相対的に安定している。しかし、そこが危なくなったというのが、そこで活動しているオランダの政府の話でした。ですから、そこをしっかりと踏まえてやっていただきたいということを、踏まえていただきたいということを述べておきたいと思います。
 次に、私は、イラクのグラウンドの問題に加えて、やはり根本的な問題としてやはり戦争の是非ですね、これがどうなのかということはやはり非常に大事な問題だと思うんですね。やはり国連憲章と戦争のかかわり、これが非常に大きな問題でありますし、これが検討されるべきだと思っております。
 その点で、九月の十七日ですけれども、川口当時の外務大臣が興味深い発言をされているのを私読みました。それは、戦争の法的な問題と日本の解釈、それについて問われて、国連安保理内に対立があったということを認めながら、同時に、米英が行う解釈は有権的な解釈である、日本も国連のメンバーとしてそのように解釈している、そういうふうに述べて、アメリカの解釈支持を表明したわけですね。
 これは外務省でも検討されてきた見解だと思いますけれども、確認するまでもないと思いますが、町村大臣その、このつまりアメリカの解釈が有権的な解釈と、これはそういうことですよね。
#125
○国務大臣(町村信孝君) 有権解釈を行うのは安全保障理事会そのものでございます。したがいまして、安保理事国のもし意見が一致すれば、それはもう正に全体の解釈というふうになるでしょうし、意見が分かれた場合でも、それぞれの国が今度は解釈権を有すると、こういうことになるんだろうと思います。
#126
○緒方靖夫君 そのとおりだと思います。ですから、この場合には、やはり川口大臣も述べていますけれども、やはりこの解釈が分かれたと、そう述べられているんですね。
 ですから、アメリカが行っている解釈、これも有権解釈でしょう。そうなると思いますね。そうでしょう。それをお尋ねしているんです。
#127
○国務大臣(町村信孝君) アメリカの解釈も有権解釈に、であります。
#128
○緒方靖夫君 そのとおりだと思います。
 で、同時に、国連の中で意見が分かれたわけですね。そうすると、フランスやロシアや中国が行った解釈、これも有権解釈ですね。
#129
○国務大臣(町村信孝君) 論理的にそういうことになるはずであります。
#130
○緒方靖夫君 そのとおりですよね。私、これが非常に大事だと思うんですよね。つまり、日本政府はこれまで繰り返し累次の国連決議によって云々云々ということを述べながら、国連憲章にもそれからまた国際法にも基づいた、そういう、基づいてこの戦争が行われたという説明をされてきたと思うんですね。しかし、国際社会の中では、国連の中では、明確にアメリカも有権解釈としたら、フランスやその他の国々も有権解釈だということになる、今大臣認められたとおりです。
 そうすると、どういうことになるかというと、この戦争については、国連でまとまった、一致した、一致した有権解釈というのはなかったということになるじゃありませんか。大臣、いかがですか。
#131
○国務大臣(町村信孝君) 国連として要するに米英の解釈と違ったものでもし一致があるのならばそれは別として、要するに一致がないということでございますから、安保理としての特段の決定はないと、こういうことになるわけでございます。したがって、米英の判断、解釈というものが違法である、行動も違法であると、国連憲章に沿ってないということにはならないということであろうと思います。
#132
○緒方靖夫君 今、大臣は大変重要な答弁をされたと思うんですね。そのとおりなんですよ。ですから、この問題をめぐってはやはり国連の中で、正確に言えば国連安保理の中で、そして常任理事国の中で意見が真っ二つに分かれて、一致がなかったわけです。ですから、この国連安保理の決定に基づいてこの戦争がどうしたこうしたということは言えないということになりますでしょう。
#133
○国務大臣(町村信孝君) そこは私どもも、安保理の常任理事国ではございませんが、国連の一員として私どもなりの解釈をし、その中で累次この戦争の、安全保障理事会、安全保障理事会としての累次の決議を踏まえての行動であり、したがって、今回の武力行使というのは私どもとしては支持するに足る十分な論拠があると、かように考えているわけであります。
#134
○緒方靖夫君 ですから、大臣の今の御答弁に私の言葉から付け加えますと、そういうアメリカの有権解釈を支持したということになるんですよね。ですから、国際社会が真っ二つに分かれたこの議論に対して日本政府の表明というのは、アメリカの有権解釈、これを支持したことになるわけですね。これは川口大臣も述べておりますし、今、正に町村大臣も述べられたとおりです。そうすると、やはり私はこの戦争の違法性を問う声というのは国際社会に非常に多く上ると思います。
 そこで、私、大変興味深いと思うのは、国連でこの審査をつぶさに知っているアナン国連事務総長が、九月の十五日にBBCとの会見で、要するに米英が主導したイラク戦争について国連憲章に照らして違法だと、そう述べているわけですね。当たり前の話ですけれども、この国連憲章の真髄は何かといえば、やはり私は平和解決を原則している、そう思いますけれども、それは大臣、間違いありませんよね。憲章に書いてある。
#135
○国務大臣(町村信孝君) アナン事務総長のその発言というものを今ちょっと手元に全部あるわけじゃございませんが、要旨だけは頭に入っているつもりであります。
 その上で申し上げますれば、事務総長の立場といいましょうか、確かに重要な役割であります。国連の言わば行政職員の長という意味での言葉の重さはあると思います。ただ、事務総長には解釈権は私はないと、こう考えておりまして、有権解釈ができるのはあくまでも安保理の各国あるいは総体としての安保理だと、こう私は思います。
#136
○緒方靖夫君 私がお尋ねしているのは、大臣……
#137
○委員長(林芳正君) 緒方君。
#138
○緒方靖夫君 申し訳ありません。
 私がお尋ねしているのは、国連憲章の定めによると、紛争の平和解決、これは憲章の原則ですよね。そのことを、つまりアナン事務総長は手続論を述べて違法と言っているんですよね。
 ですから、私、大臣にお尋ねしているのは、国連憲章に基づけば、紛争の平和解決というのはその基本中の基本ですねと、原則ですねとお尋ねしているんです。そうですよね。
#139
○国務大臣(町村信孝君) それは、いつの場合でも平和的に解決できるのが望ましいというのは、それはだれしも否定しない原理原則だろうと思います。
#140
○緒方靖夫君 その点で、結局そうすると、イラク側が従前の決議に従ってこなかったということを挙げて戦争をしたわけですけれども、しかしアナン氏は、国連憲章に照らして言うと、イラクに対して取るべき措置を決定するのは安全保障理事会であると、そして安全保障理事会には一致したそれについても決定はなかったと、だから違法だと言っているんですよ。これは非常に明快な論理なんですね。
 例えば、フランスのシラク大統領は、アメリカがイラクに最後通牒したときに、我々にとって共通の法である国連憲章の精神に忠実であるフランスは、武力行使は他のあらゆる選択肢が組み尽くされたときの最後の手段であると、したがって戦争には反対だとはっきり述べているわけですよね。
 そうすると、こういう論理からすると、国連の中には、国連安保理の中には一致した結論はなかったということになる。そして、日本がアメリカを支持しているというのは、国際社会の中の二つある有権解釈の一方を支持しているとなるじゃありませんか、大臣。
#141
○委員長(林芳正君) 緒方君、時間でございますので、まとめて述べてください。
#142
○国務大臣(町村信孝君) それは確かに、アメリカあるいはイギリス等の解釈を私どもは支持しているという意味で、今お話のあったフランス等が別の考えがあったということは、それはやり取りを見ていても明らかなんだろうと思います。
#143
○緒方靖夫君 非常に明快です。つまり、日本の立場というのは国際社会全体に通用する立場じゃないんですよ。まして、アメリカの中でも、ブッシュ政権には通用するかもしれない、あるいは世論の半分には通用するかもしれない。しかし、アメリカ全部にも通用しない立場なんですよね。そういう立場だということをきちっと踏まえて、これからも外務大臣としての職務を進めていただきたいということを願って、質問を終わります。
 以上です。
#144
○国務大臣(町村信孝君) 委員長、一言だけ。
#145
○委員長(林芳正君) 町村大臣。
#146
○国務大臣(町村信孝君) ただ、私どもとしては、国連決議一四四一というのが一番重要な、言わば最後の右か左かというときに出された決議、これは全会一致なんですね。この最後の機会を与えると、この最後の機会とは何ぞやということでまあ解釈が分かれたかもしれない。しかし、この国連決議一四四一を全会一致で決めたというところの重みは私は非常にあるものだと、こう考えております。
#147
○緒方靖夫君 委員長、済みません。今大臣の発言がありましたので。
#148
○委員長(林芳正君) もう時間が参っておりますので。
#149
○緒方靖夫君 大臣、それは全会一致ですけれども、その解釈が分かれているんですよ。そこが問題です。
#150
○大田昌秀君 社民党・護憲連合の大田でございます。
 イラクにおける日本人人質事件で、外務大臣を始め関係省庁の皆さんの御労苦に対し心から敬意を表します。一刻も早く無事に事件が解決されることを願ってやみません。
 さて、社民党は当初から自衛隊のイラク派遣については反対でございましたけれども、イラク戦争が泥沼化する懸念がございますので、できるだけ早く自衛隊の撤退を要望いたしまして、質問させていただきます。
 先ほどの御報告で町村大臣は、アラブ、欧米の主要メディアとのインタビューの内容がアルジャジーラで放送されたとおっしゃっておりましたけれども、その後、何らかの反響といいますか、反応がございましたでしょうか。
#151
○国務大臣(町村信孝君) 具体的に申し上げたい部分もあるんでありますが、これは人質の言わば生命・身体の安全にかかわることということで、この部分についてのお答えは、恐縮ですが、差し控えさせていただきたいと存じます。
#152
○大田昌秀君 テロ対策特措法に基づく基本計画の変更について防衛庁にお伺いいたします。
 過去においてテロ特措法の基本計画に基づく米英艦船等への給油活動について、二〇〇一年十二月から今年の十月十七日までの月別給油実績表を見ますと、二〇〇二年三月の四万キロリットルをピークにして、それ以後は次第に減少して、昨年十一月はわずか二千キロリットルになっています。今年は一月から九月までで月平均四千キロリットル程度になっています。
 ところが、今回の基本計画の変更では、新たに艦船搭載ヘリに対する燃料と水の補給の支援も行うとなっていますが、どうしてこれを自衛隊が特にしなければならないのか、お答えください。
#153
○副長官(今津寛君) 先生、先ほども議論になっていたところでございますけれども、御承知のとおり、我が国は艦船による、艦船用の燃料の補給を今までやってまいりましたけれども、その過程の中でヘリコプター用燃料、これ水について同時に補給をしてもらいたいと、そういう要望があり、またそれにこたえることがその補給の作業そのものが効率的になっていくと、こういう判断でそのようになりました。
#154
○大田昌秀君 今回の基本計画の変更でインド洋に派遣する自衛艦船のリストに今年の三月に就航したばかりの海上自衛隊の最大の艦船、一万三千五百トンの補給艦「ましゅう」も付け加えたとのことですが、給油実績が目立って減っている中で、なぜ大型補給艦をインド洋まで派遣する必要があるのですか、お答えください。
#155
○副長官(今津寛君) これも先ほどから議論に出てきているんですけれども、今までは四艦を、で一艦がおりましたから、三艦を常に交代で回していたということになりますと、人員に限られておりまして、一人の人が三回、四回と行くということになって非常に大変だなという判断もあり、「ましゅう」という大きな艦船ができたものですから、それを付け加えることにしたわけであります。
#156
○大田昌秀君 一昨日、二十六日にイラクで発生した日本人人質事件は、今年四月の二件の日本人NGOメンバーらの人質事件とは背景が違うのではないかと報道されておりますけれども、外務大臣はその背景について何らかの違いというのを認識されておられますか。
#157
○国務大臣(町村信孝君) その実行している犯人というものがどういう性格のものであるのかということについて、先ほど今回の犯行グループというものが確かに従前とは違っていると、しかも、かなり過去の活動歴というのを見ると大変悲惨な結果を招いているような事態を起こしているグループによるものと思われるということからしますと、従前のものとは確かにそういう意味で違いがあるのかなという気はしております。
#158
○大田昌秀君 イラクに派遣している航空自衛隊による支援活動の内容について防衛庁にお伺いいたします。
 今年の六月十一日のイラク・武力攻撃事態特別委員会で空自による支援活動について質問させていただきました。その際に、防衛庁はクウェートとイラクとの間の物資輸送のほか、米兵を輸送していることを明らかにされました。十月二十六日付けの毎日新聞によりますと、百人の米兵を輸送したと報じています。もしこれが事実だとしますと、これは一人や二人運ぶのとは違って米軍部隊を輸送したということになりかねませんが、これが事実だとすると、集団的自衛権の行使にもつながるおそれがありますが、この辺について事実の認識と、この点についての防衛庁のお考えをお聞かせください。
#159
○政府参考人(大古和雄君) イラク人道復興支援特措法に基づくC130機の輸送活動につきましては、基本計画に基づき人道復興支援活動を中心とする方針の下、我が国からの人道復興関連物資、陸上自衛隊の補給物資の輸送を優先して実施するとともに、関係各国、関係機関等の物資、人員から適切なものを選択して実施することとしており、今お尋ねのように関係各国の人員の輸送を実施したことは事実でございます。
 この関係各国の人員の中には米国の兵員が含まれることも当然でございますけれども、でございますが、その詳細な内容につきましては保全上の問題もございますので、この場では答弁を差し控えたいと、こう考えてございます。
#160
○大田昌秀君 関連して、今の部隊の輸送というのはできるんですか。
#161
○政府参考人(大古和雄君) 人員の輸送はできるということで考えてございます。ただ、兵器や弾薬の輸送はしないということで考えてございます。
#162
○大田昌秀君 現在イラクに派遣されている自衛隊員の法的地位について外務大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
 御案内のとおり、派遣隊員はこれまで米英占領当局CPAの指令第十七号に基づきCPAの一員の扱いで保障されてまいりましたが、今年の六月末のイラク暫定政府への主権移譲に伴ってその法的地位はどのように変わったのでしょうか、変わらないのですか。
#163
○国務大臣(町村信孝君) ちょっと済みません、もう一度、恐縮でございますが。
#164
○大田昌秀君 イラクに派遣されている自衛隊員の法的地位についてお伺いします。
 派遣隊員は、これまでは米英占領当局CPAの指令第十七号に基づきCPAの一員の扱いで身分を保障されてまいりましたが、今年六月末のイラク暫定政府への主権移譲に伴ってその法的地位が何らかの変更がなされたのかどうかについてでございます。
#165
○国務大臣(町村信孝君) どうも失礼をいたしました。
 各国の部隊が統治権限移譲後のイラクで活動を継続するためには、イラク暫定政府の同意を得るとともに活動に当たっては法的地位を確保するということが必要であるということは、先生の御指摘のとおりでございます。
 イラクにおける統治権限移譲後、多国籍軍の枠外で活動する外国軍隊は見当たらないわけでございまして、かかる状況を踏まえると、日本の自衛隊が統治権限の移譲まで、あるいは、それと同時に、個別の同意や法的地位をしかるべく確保することは、イラク暫定政府にかかわるいろいろな不確定要素の存在で実際問題として不可能だったと。すなわち、かの政府の状態で、日本なりそれぞれの国と本当、本来であれば、いろいろな条約、協定を結んでこういう法的地位ですよとやればいいんでしょうけれども、現実に彼らの今の政府の状態で、そういう個別の例えば日米間にあるような協定、条約あるいは地位協定といったようなものを結ぶことが現実できないという状態にそもそも先方政府がまずあるということが一つであります。
 それと同時に、統治権限移譲後に多国籍軍がイラクにおける安全及び安定の維持、そして人道復興支援に貢献することが、イラク暫定政府の要請を踏まえた、踏まえて採択をされた安保理決議一五四六、これに基づいて今いろいろな復興活動等が行われているわけでありますが、この一五四六によって国際社会の総意となっていることから、日本が統治権限移譲後に多国籍軍の中で活動しないことを前提にイラク側と交渉することはやはり適当ではない、これは政治的に見てそういうことは適当でないと、こういうふうに考えたということであります。
 したがいまして、自衛隊が多国籍軍の中で活動し、所要の同意及び法的地位に関する問題を解決することが必要かつ適当であったと、こういうふうな判断に立ったわけでございます。
#166
○大田昌秀君 防衛庁長官にお伺いいたします。
 年内に防衛計画の大綱の見直しをなさるというふうに報じられておりますが、新聞各紙は防衛計画の大綱の見直しにおいて自衛隊の国際協力活動を自衛隊の主任務に格上げさせることになるというふうに報じていますが、間違いございませんでしょうか。
#167
○国務大臣(大野功統君) 新しい国際安全保障環境というのは変わっております。
 御存じのとおり、二〇〇一年九月十一日に安全保障という世界では二十一世紀が始まった。つまり、従来の国対国の戦争だけでなくて、国又は国に準ずるもの、あるいはテロという国籍も領土も持たないもの、これが新しく脅威になってきた。したがって、この脅威に対してどう対処していくのか。それが国際協力によって、そういうテロ行為とか犯罪的集団、これを撲滅していかなきゃいけない。しかし、その後、やはりこの事件が起こった後もその復興支援はやらなきゃいけない。
 したがって、国際協力というものが今まで日本としては国際貢献というような意味合いで使っておりましたけれども、世界の平和はやっぱり日本の平和じゃないか、新しい国際安全保障環境の変化の中で、やっぱり私は、世界の平和、日本の平和、リンクしている、連係している、そしてまた争いのあった後、復興に携わっていく、これも重要な日本の責務ではないか、こういう意味で、総理大臣の下に設けられました私的諮問機関でございますけれども、安全保障と防衛力に関する懇談会、この懇談会が報告書を出しました。
 その報告書の中で、やはり一番は自分自身の防衛を考える、二番は同盟国との問題を考える、三番は、やっぱり国際協力ということをきちっと考えていこうじゃないか、そういう意味で本来任務に格上げしたらどうか、こういう示唆がございます。この問題はこれから安全保障会議等で十分議論した上決定される問題であり、私自身としては大いに示唆に富む報告書だと思っております。
#168
○大田昌秀君 外務大臣にまたお伺いします。
 十一月二日に迫ったアメリカ大統領選挙の結果いかんによって、今問題になっておりますトランスフォーメーションに何らかの影響があると御認識されておられますか。
#169
○国務大臣(町村信孝君) どこの国でもそうですが、やっぱり選挙になりますと、やっぱり相手と違うということを非常に強調する、これはある意味じゃどこの国の選挙でも同じなんだろうなと思います。
 しかし、やはりこの全世界レベルで見た米軍の軍事体制の再編成、だれがどう見てもはっきりしているのは、例えば軍事技術が非常に変化をした、輸送力も変化をした等々、いろいろなまず技術的な変化、それから脅威の変化、これはいつも防衛庁長官言っておられるようなテロ、核、そうしたものの拡散という事態があります。
 そういう事態を踏まえたときに、結果として私は、出てくるこの再編成は、どなたが大統領になってもやらなきゃならないだろうし、そういう事態に対処してやっていくためにはこういう体制がいいだろうということは、実はそう結果において違いがないのではないだろうかと、私はそう考えておりまして、したがって、ブッシュ政権が続いても、あるいはケリー政権になっても、この再編成問題、もちろん全く同じということは、それはないかもしれませんが、そう、もう百八十度違う方向が、例えばケリーさんが大統領になったとしても出てこないのではないだろうかと、私は個人的にそう見ております。
#170
○大田昌秀君 最後の質問になりますが、防衛庁、どなたでも結構ですのでお願いいたします。
 いわゆるトランスフォーメーションという言葉が独り歩きしておりますが、一般の人にはなかなか理解しにくいわけでございますが、簡潔に、今問題になっているトランスフォーメーションというのがどのような内容のものかというのを簡潔に御説明いただけますか。
#171
○国務大臣(大野功統君) このトランスフォーメーション、これは新しい、一つは、新しい防衛・安全保障分野における環境の変化、これに対応していく、これが一つの問題点であると思います。
 二つ目の問題点は、町村大臣もお述べになっていらっしゃいましたけれども、科学技術、軍事技術の発展によりまして相当な機動力なり対応力が変わってきた。したがって、いろいろな脅威に対して米軍を再編成していく、こういう意味合いでございます。
 例えば分かりやすい例で言いますと、冷戦時代、ロシアに対して、ソ連に対して対応していた軍隊をどう変えていくのか、こういう問題と理解しております。
#172
○大田昌秀君 ありがとうございました。
 終わります。
#173
○委員長(林芳正君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。
   午後五時五十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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