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2004/11/18 第161回国会 参議院 参議院会議録情報 第161回国会 内閣委員会 第6号
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2004/11/18 第161回国会 参議院

参議院会議録情報 第161回国会 内閣委員会 第6号

#1
第161回国会 内閣委員会 第6号
平成十六年十一月十八日(木曜日)
   午前十時三分開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         高嶋 良充君
    理 事
                市川 一朗君
                小野 清子君
                岡崎トミ子君
                森 ゆうこ君
    委 員
                秋元  司君
                鴻池 祥肇君
                佐藤 泰三君
                竹山  裕君
                中曽根弘文君
                西銘順志郎君
                山崎 正昭君
                神本美恵子君
                工藤堅太郎君
                松井 孝治君
                円 より子君
                風間  昶君
                白浜 一良君
                黒岩 宇洋君
                近藤 正道君
   国務大臣
       国務大臣     棚橋 泰文君
   副大臣
       内閣府副大臣   七条  明君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        西銘順志郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        鴫谷  潤君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       松井 英生君
       内閣官房内閣審
       議官       桜井  俊君
       内閣府国民生活
       局長       田口 義明君
       総務省自治行政
       局長       武智 健二君
       総務省総合通信
       基盤局長     有冨寛一郎君
       総務省政策統括
       官        藤井 昭夫君
       財務大臣官房審
       議官       佐々木豊成君
       厚生労働省医政
       局長       岩尾總一郎君
       特許庁総務部長  澁谷  隆君
       環境大臣官房審
       議官       桜井 康好君
   参考人
       独立行政法人日
       本貿易保険総務
       部審議役     畑  幸宏君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○民間事業者等が行う書面の保存等における情報
 通信の技術の利用に関する法律案(内閣提出、
 衆議院送付)
○民間事業者等が行う書面の保存等における情報
 通信の技術の利用に関する法律の施行に伴う関
 係法律の整備等に関する法律案(内閣提出、衆
 議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(高嶋良充君) ただいまから内閣委員会を開会をいたします。
 政府参考人の出席要求に関する件及び参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律案及び民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、政府参考人として、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官松井英生君外九名の出席を求め、その説明を聴取することとし、また、参考人として独立行政法人日本貿易保険総務部審議役畑幸宏君の出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(高嶋良充君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(高嶋良充君) 民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律案及び民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案、両案を一括して議題といたします。
 両案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#5
○秋元司君 おはようございます。自由民主党の秋元司でございます。先般の質問から引き続きまして、また今日も質問に立たせていただきました。
 IT推進、これに対する私の思いというのは先般の質問で長々と話をさせていただきましたし、又は大臣からもこの分野についてしっかり推進していくという決意もいただきましたので、今日はこの質問、今日はこの法案に関する具体的な細かい各論についての質問を何点かさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 正にIT推進の時代が到来して、そして我々もこういったものを本当に生活の中でも、又は仕事の中でももう日常的に使う時代がやってまいりました。そういった中に、ようやくこの電子の保存についても今回のこの法律案とともにいよいよ実現化する、大変すばらしいことだと思いますし、今後、日本がまた世界に対する、新しいIT社会を世界に対してどんどんPRしていく一つの私はきっかけにつながっていく、そのように思っているところでございます。
 当然、今回のこの法律案によりまして、民間の文書保存に掛かるコスト、従来は紙で恐らく保存をしていたのが大半だったと思います。紙でありますと、当然、紙一枚に対するコスト、そしてまたこれを保存する場合には、それぞれのいろんな倉庫等にも、恐らく大手であれ、また銀行等、たくさん書類を使うところであればあるほど非常にこのコストというのが掛かってきたんじゃないかな、そう思う次第でありまして、ちょっと今日はこういった正にコストの問題で、年間どれくらいこのコストというのが予想されているのか。又は今回、棚橋大臣を中心に、この法律案に向けて一生懸命努力をされてきた、又は事務方の方も努力をされてきたと思いますが、これまでの政府の取組について、この二点についてお伺いをしたいと思います。
#6
○国務大臣(棚橋泰文君) 秋元委員にお答えをいたします。
 まずもって、この書面の保存に掛かるコストでございますが、民間の試算によりますところによれば、我が国全体で、いわゆる倉庫等で保存することが代表例でございますが、保存コストが大体年間約三千億円ぐらい掛かっているんではないかという試算がございます。その中で、本法案をお通しをいただければ、相当の経済活動にとってプラスとなるようなコスト削減効果が期待されるんではないかというふうに考えております。
 続きまして、これまでの特に書面の電子化につきましての政府の取組についてでございますが、これは先生重々御承知のとおりでございまして、平成十年には、当初から一貫して電子的に処理する国税関係帳簿書類、この電子的保存を容認することを目的とした電子帳簿保存法が制定されております。また平成十二年には、旅行事業者の書面交付義務、これらを民間商取引における書面交付の電子化を容認するという形でこうした書面一括法を制定しておりまして、さらに平成十三年には、改正商法によりまして、議決権の電磁的行使など会社書類関係の電子化も容認しているところでございます。そして平成十五年には、行政手続におきまして、一部の例外を除きまして申請や通知、作成・保存あるいは閲覧、縦覧等にわたって電磁的方法により行うことができる包括的な措置をすることを目的とした行政手続オンライン化法を制定しているところでございます。
 今般、民間の文書保存に掛かる負担の軽減という観点から、ただいま申し上げましたように、民間の試算によれば約三千億円のコストが年間掛かっているという試算もございますけれども、書面での保存を義務付けている多数の法令について電子保全を容認することを目的とした本法案の立案をさせていただき、今御議論をいただいているところでございますので、是非また先生方の御示唆と御指導をいただければ有り難いというふうに考えております。
#7
○秋元司君 今回のこの法律の制定によりまして、俗に言う、一般に言われる医師法でありますとか商法、様々な法律がこれに関係をしてくると思います。こういったものを今回は一括して通則法において措置するということの中で、関係の法律は二百五十本を超えるというふうにお伺いしておりますが、その中で、恐らくいろんな税務書類関係等もこういったものに含まれていると思いますし、証券関係又は銀行、すべてあらゆるものが今回のこの二百五十本の法律の中に含まれていると思うんですけれども、ただ、一部の文書についてはまだまだ対象外であるというふうに聞いておりますが、どのような書面が対象外であるのか、ちょっとお聞かせいただければと思います。
#8
○政府参考人(松井英生君) お答えいたします。
 今回のe―文書法におきましては、民間事業者等に対する書面による保存義務について、原則すべて電子保存も可能とすることとしております。
 しかしながら、制度によりましては電子保存では書面による保存に代替できない場合がございます。例えば、第一点目といたしまして、安全のために船舶に備え付ける書類など緊急時に即座に見ることを求められるもの。二つ目といたしまして、条約によりまして保存が義務付けられており、現に書面で保存することが国際的に行われている書類。第三点目といたしまして、免許証、許可証など法的地位などを第三者に標章する書類などにつきましては電子保存で代替できないことから、これらの書面につきましては電子保存の対象としておりません。
 このほか、政治資金関係書類や一部の国税関係書類など、想定している制度や現在の技術水準では個別の法目的が達成できなくなるものにつきましても、現時点におきましては電子保存の対象としておりませんが、ITの進展は急速でございます、ITの技術水準の向上によりまして、これらの中には将来的に書面保存に代替可能となるものもあるものと期待をしております。
#9
○秋元司君 本当に正にこのITの技術というのは日進月歩でありまして、もう一年又は半年たてばどんどんと進化するものであると思っております。現に私のこの持っている携帯などでは、この今、何というんですか、電子チップが入っているんですね。これで簡単にこう、いろんな店に行くと、ピッと、かざせば買えてしまうというすごい便利なものであると同時に、これを私が落としたら一瞬にして私は破産してしまうのかなと、そんなふうに思う次第でございまして、非常に、このITの普及というものを非常に喜ぶと同時に、やはりこういったものに対する防御というものも考えていかなきゃならないなと思う次第であります。
 そういった中で、ちょっと今免許証という話もございましたけれども、私はもう、今私も当然車を運転しますから免許証等持っていますけれども、正にこの携帯が財布代わりになってしまうという時代でありますから、ひょっとすれば将来的には免許証なんかも、もうもはや携帯に登録されているから、まあ検問等でどういうふうにするかという具体的な方策は別としましても、あるところで身分証明書となったら、ピッとこの携帯を通せば、ああ本人確認できましたと、そんな時代も来るのかなと希望している次第でございます。
 話はさておきまして、非常にこのITの普及、大変日本でも、日本ではもう世界をリードする、そんなふうに今言われておりますが、実は数年前までは非常にお隣の韓国がすごくITの推進が盛んであって、日本は韓国に後れている、又は欧米から見ると非常に後れている、そんなことが議論されました。
 しかし、さすが日本でありまして、そういった危機意識の中から、又は国民の意識向上とともに、本当にITは一般化する中に、またこのコスト、利用者のコスト、これも非常に低コストによりまして本当に広く普及してきた、こういったものの達成が今日の今の日本のIT社会を作っているのかなと思う次第でありますけれども。
 先般、大臣の所信でもありましたが、正にこの二〇〇五年、来年、世界最先端のIT国家になる、こういった目標を掲げていらっしゃると思いますが、今改めてちょっと大臣、私が先般御質問したことも踏まえまして、決意をちょっとお聞かせいただきたいと思います。
#10
○国務大臣(棚橋泰文君) お答えをいたします。
 委員御指摘のように、我が国は特にこのIT戦略あるいはIT革命に政府一丸となってここのところ最大限に力を注いでまいりまして、二〇〇一年の一月には御承知のようにe―Japan戦略、二〇〇三年七月にはe―Japan戦略U、これらを決定さしていただく中で、特に国の迅速かつ重点的に推進する政策をまとめた重点計画等も決定いたしまして、政府一丸となってIT革命の実現に取り組んでまいりましたところでございます。
 その結果、正に今の委員の、秋元委員の御指摘のとおり、今では我が国の高速インターネット、これは世界で最も速く、また安くなるということが誇れるような状態でございますし、インフラ面を中心に我が国のIT化は大きな進展を見ております。国の行政機関への申請や届出のほぼすべてを家庭や企業のパソコンから行えるようになっておりますし、例えば株式取引に占めるインターネット取引の割合も、二〇〇一年三月には六%だったものが、二〇〇四年三月の現在のデータでは二三%までということで、ITが暮らしも含めて大きく私どもの生活環境を変えておるところでございます。
 このような形で、着実に成果は私ども上がっているというふうに思っておりますが、一方でまた、先生お話しのように、今後更に世界最先端のIT国家としての実を上げるために取り組んでいかなければいけないことがございまして、特に私どもこれから重点を置いていかなければいけないのが、まず第一に、改めて利用者の視点に立った電子政府あるいは電子自治体を推進してまいりたい。二つ目に、特にニーズの強い医療あるいは教育など国民の身近な分野におけるIT利用の一層の促進を図ってまいりたい。それからまた、これまた秋元先生の今お話の中にも一端を触れられましたが、やはり国民が安心してITを利用できる、そういう環境を作るための情報セキュリティー対策の強化、こういったものに取り組んでいきながら、二〇〇五年世界最先端のIT国家の実現を目指してまいります。
#11
○秋元司君 本当に立派な決意を聞かしていただきました。引き続き頑張っていただきたいと思います。正に今大臣がおっしゃった世界最先端のIT国家を目指す、大変すばらしい決意だったと思います。
 そういったことの中で、ついつい我々が陥りがちなのは、日本、この首都圏とか東京、そういったところでは非常にもう携帯電話でもどこへ行ってもつながりますし、又はこのスピードの問題、正にこれ、光ファイバーもある程度東京ではほぼ引かれたんじゃないかなと。最後のラストワンマイルという議論はあるんでしょうけれども、恐らく多くの、ほとんどのオフィスビルには引こうと思えば引けると、そういった状態のインフラ整備がなされたと思うんですけれども、今後考えていかなくちゃいけないのは、正にこの情報化の格差をなくしていく、又は地域間の格差をなくしていく、こういった議論になってくる、これが私は非常に重要なことであると思うんですが。
 ITは、今携帯電話を使ってメール等又はNTTさんであればiモードとか、こういったものを使って情報伝達をする、これが本当に今の主流であると思いますけれども、ちょっと参考までに、現在、携帯電話の、何というんですか、このアンテナですね、人口でいうこのカバー率というのはどれぐらいのものになっていらっしゃるのか、お聞かせいただければと思います。
#12
○政府参考人(有冨寛一郎君) カバー率の関係でございますが、今携帯電話のサービスを受けられる地域、これについて、平成十一年度にはすべての市町村の役場の周り、これはすべて利用できるというふうになっております。これは周りでございますので、全部カバーするというわけにいきませんけれども、少なくとも市町村役場があるという地点は利用できるということになっておりまして、現時点で見ますと、全国での居住人口ベースで見ますと、人口カバー率、これが約九九%でございます。それから、過疎地域では約九〇%というほどまで進展をしております。
#13
○秋元司君 さすがに今の数字で私もすばらしいなと思ったんですけれども、確かに東京都内では、ビルの谷間とか又は地下でも相当深いところに行かなければ、行っていますとさすがに圏外ということもあるんでしょうけれども、恐らく普通一般に歩いていたり車に乗っていましてもつながる状況までなってきたのかなと、そう思う次第であります。
 ただ、そこの、最後問題となって指摘がありましたこの過疎地でございまして、やはりこれが九〇%、この多分、九九%と、何というんですか、九〇%、この差、非常に私は、九九%の中で生活している人がその九〇%のエリア行った瞬間に急に不便さを感じるのでありまして、NTTさんが民営化されて、そしてその後電話ボックス、公衆電話というのが特に過疎地域ではほぼなくなってしまったと。
 こういう状態から、やはりこの携帯電話の普及というものが恐らくこういう過疎地域に対するサービスの代替に私はつながっていくと思うんですけれども、この過疎地のインフラ整備、当然、民間ベースで考えますと、人がいないわけですから、余りそんなところにアンテナ立ててもしようがないじゃないかというふうな議論になりがちなんですけれども、こういうことに対する政府の対策というのはどういったものがあるのでしょうか。お願いします。
#14
○政府参考人(有冨寛一郎君) 今先生申されましたように、今の携帯電話というものは、固定電話と違いまして、どこでも使えるということが非常に社会活動でも経済活動でも重要だというようになってきております。したがって、これをいかにして全国どこでも使えるようにするかというのが大きな政策課題だというふうに認識をしております。
 したがって、私どもといたしましては、民間事業者ではどうしても採算が取れない、整備が進まないというところのような過疎地域におきましては、これは市町村にやってもらうというのも一つの方策ではないかと。こういう観点で、市町村が移動通信用の鉄塔施設を整備するといった場合においてその費用の一部を補助すると、俗に移動通信用鉄塔施設整備事業と呼んでおりますけれども、そういったことを今実施をしております。
 さらに、これは国の補助ということでございますので一般会計でございます。これは、財政非常に厳しゅうございますので、今、更にそれを何か補完するような手だてはないかということを含めて今検討中でございます。
#15
○秋元司君 今回の災害ですね、新潟の震災又はそれぞれの水害、こういったもので、一回災害が起きますと、我々もみんなそうでありますけれども、まず携帯に大丈夫かと安否の確認をするわけでありますが、そうしますと、当然、日本全国から電話が入るわけでありますので、必ず電話回線はパンクするのでありまして、こういったときに、今回もよく言われたのはメールですね。メールは非常に役立って、メールは全然回線がパンクすることなく、メールで安否の確認が取れたと、非常にそういった声が上がっている次第でありますので、メールを使える方、また使えない方、当然いると思うんですけれども、使える人にとっては非常に役立ったな、そんなふうに聞いておりますが。
 やはり、そういったことを考えますと、過疎地に対するこのインフラ整備、私は大変必要なことであると思いますし、今、違う話でありますけれども、三位一体の議論をなされる中にこの補助金についても一般財源化されるという話を伺っていますから、やはりこういったものに対する目も配って、財源一般化されるけれども、引き続き政府としても、緊急時、災害時になったときには必ず必要だ、そういったことをそれぞれの自治体に常に声を投げ掛けていただいて、必ず一般財源化された後でもやってくれということを積極的に声を出していただきたい。そのために私も必死に努力させていただきますので、ともに頑張りましょうというエールを送らさせていただくところであります。
 続きまして、今、災害の話もさせていただきましたけれども、まさしく先ほどから出ています世界最先端のIT国家、こうなっていくためには、この災害時の安否情報、こういったものも、やはり通信設備を更に強化する、私は、これはある意味必要なことであると思っております。
 こういった分野において、政府としては、総合的にで結構でございますけれども、どういったことを今後取組を考えていらっしゃるか、お尋ねしたいと思います。
#16
○国務大臣(棚橋泰文君) お答えをいたします。
 今お話にございましたように、災害時にいかにITを活用して情報交換等をスムーズにやるか、行うかということは非常に大切なことだというふうに私どもも認識しております。ITによる情報の共有、円滑な流通、特にこれは、今先生のお話にございましたように、非常時に必要性が求められるものでございまして、災害等にも十分耐え得るような基盤整備が重要でございます。特に、住民への迅速かつ的確な防災情報の伝達、このためには防災行政無線の整備が必要でございますけれども、その促進を今一生懸命頑張っているところでございます。
 今回の新潟県中越地震におきましては、停電によりまして一部の防災行政無線の機能停止がございましたので、自家発電設備の設置など消防庁から市町村に要請をさせていただきましたところでございますし、今後は衛星携帯電話等の障害に強い情報連絡手段が確保されるということも大変重要だというふうに思っております。また、どうしても自宅等を離れざるを得ない住民のよりどころ、これが携帯電話でございますが、今回の地震でも災害伝言板のサービスが提供されましたけれども、災害時に貴重な役割を果たしております。
 政府としましても、携帯電話を国民が広く利用できるように、今参考人からも答えさせていただきましたが、過疎地域等の条件不利地域における携帯電話等、携帯電話の基地局整備に対しても補助を行っておりまして、さらには二〇〇五年までに防災GISを整備するなど、ITを活用した災害時の住民等の避難あるいは復旧活動を支援する、こういうものを関係府省連携して進めているところでございます。
 先生御指摘のように、私も聞きましたところ、今回の例えば新潟県の中越地震の際にも、一部の会社の携帯電話におきましては、電話自体は非常に通じにくくなったけれども、メールによる情報の交換はできたということ、基地局のアンテナが倒れていたところは駄目だったそうでございますが、というようなことも聞いておりますので、そういう観点からも含めて、さらにITが防災にも実をより以上に上げるように努力してまいりたいと思っています。
#17
○秋元司君 ありがとうございました。
 ちょっと私、今、携帯電話について今、普及率をお伺いしたんですが、光ファイバーですね、これちょっと聞き忘れちゃったんですけれども、これについてちょっと、ひとつよろしくお願いします。
#18
○政府参考人(有冨寛一郎君) 先生のお尋ねは、光ファイバー網の情報格差のことだというふうに承知をしておりますけれども、この加入者系のいわゆる光ファイバー網の整備、これにつきましては、基本的には民間主導ということが大原則になって進めてきております。
 ただ、そのために民間にもインセンティブを与えなきゃできないということもございまして、平成三年度に制定をされました電気通信基盤充実臨時措置法、これにより、これに基づきまして税制優遇措置、あるいは超低利融資、こういったことを手当てすることによって民間の設備投資を促進すると、こういうことに取り組んできております。しかし、ここはあくまでも民間の採算ベースの話でございますので、携帯電話と同じように採算が取れないところはなかなかやらないと、やりづらいということでございます。
 そこで、採算性の問題から、どうしても民間通信事業者では整備が進捗しないというような過疎地域等の条件不利地域、これにつきましては大きく二つ支援を行っておりまして、一つは地方自治体による加入者系の光ファイバー網の整備に対する国庫補助事業、いわゆる加入者系の光ファイバー網整備、整備事業というふうに呼んでおりますが、それと過疎債等による地方財政措置の支援、こういったことを行ってきております。
 その結果、現状はどうかといいますと、先ほど先生も少しお話がありましたけれども、加入者系の光ファイバー網のき線点までの整備、これは全国ベースで今八〇%になっております。利用可能性あるいは可能であるというところが八〇%ということでございます。
 地域別に見ますと、政令指定都市とかあるいは県庁所在地地域では九四%が利用又は利用可能であるという感じでございますが、人口十万人以上の都市を見ますと、これが八六%に下がります。さらに、その他の地域は五九%というふうに下がってまいります。そういった形で、民間ベースでも今言ったような数字になります。それから、市町村ベースで実際に光ファイバー網サービス、俗に言うFTTH、ファイバー・ツー・ザ・ホームというこのサービスを提供している率といいますと、全国で三〇・三%、過疎地域ではわずか市町村で三・四%というようなのが今の利用実態でございます。
 今後、これをどういうふうに整備を進めるかということでございますが、現在、ブロードバンドという大きな概念で言いますと、ADSLとか、あるいはケーブルインターネットとか、あるいはFWAとかいうような他のブロードバンドサービスが今進展をしておりますので、こういったサービスの普及状況とか、先般、NTTが光ファイバー網整備をアナウンスしましたけれども、そういった民間の取組とか、こういったものを踏まえまして、今の国の財政は大変厳しゅうございますけれども、その中で格差是正のために努力をしていきたい、このように思っておるところでございます。
#19
○秋元司君 どうもありがとうございました。
 そろそろ時間もあれでございますので、最後に、先般の私の質問のときにもこのIT推進と、そしてこのセキュリティーの問題は私は表裏一体である、こういったお話をさせていただきました。
 そういった観点から、やはりどうしても心配されるのは電子による文書保存。書類ですと、百部ぐらいだったら取り出せるかもしれませんが、千、二千、万となりますと、なかなかこれを持ち出すのは一大事でございまして、なかなか一人でやってのけれるものじゃありませんから、労力も要するので、それなりのセキュリティーというものはその瞬間にある程度確保されている部分があると思うんですが、やはり電子化されますと、一枚のCDで何十万件、例えば今回の電子文書化にも含まれている医師法にありますカルテとか、こういったものが、実はこのカルテの問題については、それぞれの医者の皆さんのモラルにも係っていると思うんですけれども、なかなか、今の実際のカルテでも結構ずさんな管理をしているところもあって、だれでもぽっと病院に、病室に入ってしまえば取り出せるようなところに置いているというケースもあるらしいんですが、それはあくまで紙でありますから、盗み出すとすれば大変なことでございますからあれなんですけれども、やっぱりこれが電子化されますと、本当にCD一枚に何十万件も入っているこういったそれぞれ個人のカルテの情報が第三者に簡単に渡ってしまう。そういった私は危険性があると思う中に、今後ますますセキュリティー管理について、前にも言いましたが、ハッカー的な要素で来るものについては様々なシステム的な構築をしていかなくちゃならないわけでありまして、これはお互い競争の世界でありますから、技術者同士の話でありますけれども。
 それと、以前にやはり、このIT社会の到来に伴ってそれを享受する我々国民一人一人がやっぱり自覚を持っていかなくちゃいけない。というのも、泥棒を防止するためには、家に帰れば大体かぎを閉める、家を外出すればかぎを閉める。これはほとんど一般化されているわけでありまして、ただ、さらに、一部の外国人によるピッキング等が入ったときにはなおさら一層強化するとか、田舎においては、私の田舎もそうなんですけれども、なかなかかぎを掛けずに、お隣近所知っているから、まあかぎを掛けないで出掛けていくというのが日常茶飯事でありましたけれども、最近はやはりこういった田舎においても、強盗団又はピッキング集団が行っているということもあって、それぞれセキュリティーもしっかりしているというふうに言われております。
 同じように、やはりこのセキュリティーについては、それぞれが、我々国民一人一人が自覚をして、そして先般も申し上げましたけれども、IDとパスワードを勝手にパソコンの上に張り付けておくとか、そういったことは絶対に私はなくしていかなくちゃならないことであると思いますし、そういったことを政府としては、やはりこれからのIT化社会の到来には、セキュリティーを管理するのは個人がしっかり責務を持ってやっていかなければ、それが社会全体にいろんな悪影響を及ぼす。出た個人情報がいわゆるおれおれ詐欺等に利用されることもあるでしょうし、又はそういった情報が発覚した場合にはその会社が一瞬にして社会的信用をなくしてしまう。そういったこともあると思いますので、是非啓蒙思想的な立場で何か冊子を作ってもらって、このIT社会はイコール個人がもっともっと責任を持ってセキュリティー対策というものを、自覚を持って行動していかなければならないんだと、そういったものを各諸団体、民間団体に配布しながら、どんどんどんどん積極的にそういった分野でも活動していただきたい、そう思うんですけれども、大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
#20
○国務大臣(棚橋泰文君) 秋元先生にお答えいたします。
 先生全く御指摘のとおりでございまして、IT社会は非常に国民生活あるいは企業活動を便利にし、そのプラス面と、それから今お話のあったように、マイナス面を抱えております。
 そのマイナス面をいかに私ども小さくしていくかということが仕事でございまして、特に我が国においては、残念ながら情報窃盗的な、情報窃取的な行為に対する規範意識が必ずしも高くない方も一部にいらっしゃることは事実でございまして、そういった前提も踏まえた上で、特にそういった情報セキュリティー、個人情報の漏えい等に代表されるこういった問題については、政府としても、これまでも先生の御指摘の趣旨に従って、広報等十分頑張ってまいったつもりでございますが、更にこのIT社会が進展する中で、先生の御指摘の趣旨を踏まえて、政府もきちんと広報あるいは啓蒙に努めてまいりたいと思っております。
#21
○秋元司君 ありがとうございました。
 以上で質問を終わらせていただきます。
#22
○松井孝治君 おはようございます。民主党の松井孝治でございます。
 この通称e―文書法案について御質問をしたいと思うんですが、せっかくの機会ですので、今日は新進気鋭の棚橋大臣がせっかく張り付いていただきますから、それ以外のIT政策全般についても関連して御質問をさせていただきたいと思います。
 まず、このe―文書法案について御質問をさせていただきたいわけでありますが、このe―文書法案、一番コアになる規定というのは、この第三条にある「民間事業者等は、保存のうち当該保存に関する他の法令の規定により書面により行わなければならないとされているもの(主務省令で定めるものに限る。)については、当該法令の規定にかかわらず、主務省令で定めるところにより、書面の保存に代えて当該書面に係る電磁的記録の保存を行うことができる。」と、これが一番中核の条文だと思うんです。
 これは我々も、私個人もこのe―文書法案の趣旨には賛成であります。IT社会を形成する上で、やはりできるだけ民間の事業者の負担を軽減するためにも、幅広い領域の文書がe―文書として保存することが可能になる、選択肢を提供するという意味では、これは是非推進していただきたいと思うわけであります。
 ただ、その際、ちょっと幾つかの懸念といいましょうか、確認しておきたい点がございますので、事務的な御答弁も含めて少しまず確認をさせていただきたいんですが、これ政府参考人にまず伺いたいんですけれども、この第三条にもございますが、「法令の規定により」という、書面により行わなければならない文書ですね、これが対象になっているわけでして、なおかつ、それを「主務省令で定めるものに限る。」と、こうなっているわけですが、この法案の対象の法令の規定によるもの、具体的にこれは「定義」のところにあると思うんですが、「法律及び法律に基づく命令」と、こう書いてあるわけですね。これは具体的に言いますと、もうイエス、ノーで結構なんですが、法律、政省令までの規定と考えてよろしいんでしょうか。
#23
○政府参考人(桜井俊君) 御指摘のとおりでございます。
#24
○松井孝治君 そうすると、民間事業者が、これは確認だけなんですが、法律、政省令以下の文書、ありますね、例えば大臣告示とかあるいは通達、それに基づいて保管を義務付けられている文書というのはないんですね。確認だけです。
#25
○政府参考人(桜井俊君) 実態としては通達等で事実上文書保存というようなことをやっているケースというのが全くないとは言い難いと思いますけれども、この法律は、法令に基づいて義務付けられているものを対象として電磁的な保存を可能とするというものでございます。
#26
○松井孝治君 確認したいんですが、この法律の対象範囲分かりました。ただ、できる限り多くの文書を、いろんな事情があってそれは必ずしも電子保存に適さない文書があるというのは理解しているつもりなんですが、できる限り多くの文書をこの電子保存を可能にさせていくというのがこの法律の趣旨であるわけでありますが、これは内閣として、そういう民間に保存義務が掛かっているような文書が、法令によらないものがあるかないかは調査はされたんですか。
#27
○政府参考人(桜井俊君) 今回の法律策定に当たって、改めて調査しておりません。
#28
○松井孝治君 これは後で棚橋大臣に伺いますけれども、ないならないんでいいんです。例えば、大臣告示とか局長通達でこういう文書を保存しろと、何か根っこの法令の恐らく義務付けがあったときに、それに若干上乗せでこういう文書も参考資料として保存してくれというようなことが、これはなければいいんですよ、もしそういうものがあるのならば、これはやっぱり実際この法律を運用される後で、これが通った場合ですけれども、やはり是非そういう文書があるのかないのか、これも含めて、省令を作られるときどうせパブリックコメントも募集されるでしょうから、これは是非確認をしていただきたいということを申し上げておきたいと思います。
 それから、政府参考人に確認をしておきたいんですが、これは省令になっているんですね。ですから、今のところ大体これどれぐらいの、まあ法律は二百五十本とかいう話を聞きましたけれども、大体どれぐらいの規定が、さっきおっしゃった法律又は政省令で規定している文書、民間に保存が求められている文書は何項目ぐらいあるのか、大体それは把握されているんでしょうか。
#29
○政府参考人(桜井俊君) このe―文書法案によりまして、様々な法令で義務付けられております定款ですとか、あるいは決算関係書類などの電子保存が容認される見込みでございますが、その規定数は約千二百でございます。
#30
○松井孝治君 その千二百規定、これはそうすると、この法律が対象としてない、想定としてないものはどれぐらいあるんでしょうか。
#31
○政府参考人(桜井俊君) このe―文書法案の適用を除外される見込みの規定数というものは約百三十規定でございます。
#32
○松井孝治君 今は通則法についておっしゃったのかなと思いますけれども、それと整備法で義務付けられている、対象とされている部分を含めていくと、そうすると分母が、通則法でいうと千三百何十規定のうち千二百規定ぐらいを対象にしていくということでよろしいですね。──うなずいておられるから結構です。
 それでは、これは先ほど同僚議員の御質問にもありましたけれども、除外される、今想定されているものでいうと百三十程度除外されるということでございましたけれども、これ政務官の方から、どういうものが具体的に、この電子保存をオプションとして認めるものではないもの、どういうものがあるのか簡単に、何か三類型ぐらいあるというふうに伺いましたけれども、もう一度確認的に御答弁いただけますか。
#33
○大臣政務官(西銘順志郎君) お答えをいたします。
 先ほど秋元先生から質問ございましたけれども、容認されないものにつきましては、安全のために船舶に備え付ける書類、緊急時に即座に見ることを求められるもの、条約により保存が義務付けられており現に書面で保存することが国際的に行われている書類、免許証、許可証等、法的地位等を第三者に標章する書類等でございまして、これらは電子保存の対象にはなっておりません。
#34
○松井孝治君 素朴な質問なんですが、そういう要件が明確にあって、私もその要件を伺って、なるほどなと思いましたが、そういう要件をどうして法律上明定されないんですか。
#35
○副大臣(七条明君) 今、それについては私の方からお答えさせていただこうと思いますけれども、e―文書法そのもの自身は、民間の中で、今民間事業者等に対する書面による保存義務について、統一的な方針等の下に原則すべて電子保存を容認することとすると。いわゆる若干例外があるということもあるんだろうと思いますけれども、しかしながらITの進展は急速に進んでおりますし、ITの技術水準の向上により、将来的に代替できない範囲が縮小していくものと考えられております。
 その関係も含めまして、いかなる措置が必要かについては、保存義務の課せられている制度ごとに、その目的、罰則等による抑制力の有無、あるいは改ざんというような、今虚偽記載がなされる危険性やその影響の程度等が異なっているということなどから、ITの技術水準やら制度趣旨に応じて的確な電子保存が行えるよう電子保存の対象範囲と要件について主務大臣の判断にゆだねることとする、方法については主務大臣がゆだねることにすると、こういうような内容になろうというふうに思っています。
#36
○松井孝治君 そこがちょっと引っ掛かるところでありまして、そもそも三要件、今政務官の方から割と明確におっしゃっていただいて、それを、ただ法律の趣旨等によっても違うし、技術革新のスピードも速いので、弾力的に見直しておくためにやっぱり省令にして、なおかつ各省がその法律の運用状況を見ながら的確に対応していくべきだという趣旨は分かるんですが、それは性善説的に見ればそうだと思うんですが、悪く取るつもりはないんですけれども、せっかく内閣全体でIT戦略本部でこれは電子政府を作るという意味で大事なことだということで、電子政府のみならずIT社会をより高度にしていくということでやっておられるんですが、これ各省の省令にゆだねられてしまいますと、さっきせっかく政務官がおっしゃった三要件といっても、各省が、やっぱりこれは見読性が、緊急時の見読性が求められるといって、何でもかんでもそれは、これはちょっと電子化には必ずしも適さないというふうに解釈する余地があるんじゃないか、あるいはどんどん情報革新、情報技術の革新が進んでいるにもかかわらず、いやいや、なかなかこれは改ざん防止という意味においてはこの程度では十分ではありませんといって、やっぱり文書にしておいてくださいというようなことが起こりはしないかという懸念が一応理念上はあるわけですね。
 少なくとも、省令に落とすんであれば、政令というのもあるわけですね、内閣全体で決める、これであれば、自動的に各省ではなくて内閣全体が横のチェックができるわけですが、そういう政令でもなくて省令にしている。そうなってくると、各省ごとにばらばらに対応がなってしまうとか、非常に前向きな官庁と余り積極的でない官庁、そういうところによってばらつきが出る。現に、例えば国税なんかは扱いが違っていますね。
 これは当然守るべき法益が違うから、一律的に全部一緒のスピードでやれとはなかなか言えないわけですが、ただやっぱり全体として、このさっきの除外の三要件をどう解釈するか。これ省令で決められるなら決められるでもいいんですけれども、やはりそれは内閣全体として、各省の対応にばらつきが出ないか、あるいは余りそういうことはないということかもしれませんが、サボタージュのようなことが行われないのか、そこを十分チェックする必要があると思うんですけれども、先ほどの省令でこれは規定するということ、それから除外要件の解釈もしたがって各省が一義的には握っているわけですが、それでばらばらにならないというようなことを担保するために、これ何らかの政府として対応をされるおつもりはありますか。副大臣でも結構ですが、あるいは大臣でも。
#37
○国務大臣(棚橋泰文君) 松井委員にお答えをいたします。
 この分野は松井先生、もう第一人者的な知見をお持ちでございますし、また今の御質問にございましたように、行政組織の中も非常によくお詳しい先生にお答えするのは大変緊張いたしますが、少しお答えをさせていただきたいと思います。
 まず、硬い答弁をさせていただきますと、主務省令で、なぜ主務省令ごとに任せるのかということですが、これは御承知のように、保存義務の課されている制度ごとに必要とする電子保存に係る要件等が異なることから、各制度を所管する主務大臣が決定していくことといたしております。
 これまた先生重々御承知でしょうが、要は、文書の保存に関してどのような目的でどのような形で保存をさせるのか、あるいはそれに対して罰則等がどうあるのか。これはそれぞれの法律によって法益が正に先生のお話にございましたように違いますので、異なっておりまして、今法案は文書での保存を電磁的な保存に変えることを選択肢として認めるということでございますので、それをどのような形で、またどのような、例えば今お話にございましたように、国税でいうと、領収書の範囲を幾らまでの領収書までなら認めるのかというようなことも含めて、基本的にはそれぞれの個別法の法益、法目的に従って、主務省令が文書として、書面として保存することを求めていると。それと、ある意味ではパラレルな形での電磁的記録での保存を認めるという観点から主務省令にゆだねているというふうに私は考えております。
 ただ、おっしゃるように、やはり現実に各省それがばらばらになって、本来やはり法目的からしても、あるいは政府全体のIT化の進行という観点からしても、この部分はやはり電磁的記録による保存を認めるべきではないかというようなものが、個別の主務省令の中でそれが認められないというようなケースが生じるようでは、これはせっかくこの法案を今御審議いただき、もしお通しをいただけるんでしたら、お通しをしていただいた意味が弱くなりますので、ここの部分はやっぱりきちんとフォローしていかなければいけないというふうに考えております。
 政府全体といたしましては、今先生の御指摘の趣旨も踏まえながら、さらに、民間事業者等の意見も聴きながら、さらには民間の保存コストの削減と、それから各法令で義務付けられている書面による保存の目的、これらのバランスを考えた上で、まず必要に応じて省令のひな形を私どもとしては示してまいりたいと思います。
 それから、各府省の主務省令の規定内容の整合を図ってまいりたいと思いまして、こういった一体的な取組を推進すると同時に、IT戦略本部を中心に各府省の主務省令の制定作業の進捗状況の管理などを行ってまいりまして、先生の御懸念の問題が発生しないように努力してまいりたいと思います。
#38
○松井孝治君 御丁寧な答弁をいただいたと思います。是非そうしていただきたいと思うんですね。
 今私が申し上げた懸念以外にも、多くの共管の法律というのはあるわけですね。それで、民間事業者が、例えば国土交通省と経済産業省共管で、それぞれの大臣に文書を提出し、それを保存しなければいけない。これが、個別の省令で国土交通省と経済産業省が全然違う省令を作って、e―文書化の基準が異なっているとこれは民間事業者は混乱をいたします。
 それから、このちょっと法案を拝見をいたしまして気になったのは、当然なんでしょうけれども、省令をいついつまでに策定するという規定がないんですね。これは、私の理解としては、法律が施行されるときには当然、このさっきの千二百項目をカバーするような省令というのが各省ごとに、余りばらばらではなくて恐らく束ねて、この法律に関してはこういう条件でe―文書化は認めるというようなことを列記したような省令が出るんだと思うんですが、これも性悪説的に見ると、法律ができても省令が制定されなければ事実上効力を発揮しないということも想定されるわけですので、やはり、これは大臣から御答弁いただきたいんですが、法律の施行前に各省の省令の整備を推進すると。
 それは相互に整合的なものである、あるいは民間事業者に混乱を招かないように、やはり事前に、まあ政令とまで言わなくても、やはりIT戦略本部で、さっき大臣が正におっしゃっていただいたようにチェックをし、また督励をしていただく。その中の水準も、それは例えば改ざん防止のために、ある一定の技術は必要でしょうけれども、余りにもそれが、そのハードルが高くなってしまうと、事実上電子保存も認めないという形になってしまいますから、そこはよく中身も精査していただけるかどうか、その辺りについて大臣の御決意を伺いたいと思います。
#39
○国務大臣(棚橋泰文君) お答えをいたします。
 松井先生がおっしゃるとおりでございまして、省令がこれはできなければ意味がないわけでございまして、当然のことながら、この法案、お通しをいただけるんであれば、主務省令につきましても、来年の四月一日の法の施行を前提として、内閣官房において各府省の省令制定作業の進捗状況をきちんと把握した上で、できるだけ早いタイミングで制定されるようにきちんと努めてまいりたいというふうに思っております。
#40
○松井孝治君 よろしくお願いします。
 一点、これ衆議院の議事録を拝見しておりまして、これは税務関係の文書の改ざん防止、まあ改ざん防止は非常に大事なことだと思うんですね、特に税務関係であれば、そういうことも試みる方々もいらっしゃると思うので。そのときに、税務関係の文書保存期間が七年。今現実にタイムスタンプとか電子署名とかいうようなサービスが民間で提供されていて、そういう技術を用いてその改ざん防止をチェックできれば電子文書による保存を認めていくと。
 ところが、七年ですと、実際のタイムスタンプを今提供している事業者が、必ずしも七年のものが余りないという話があったんですね。そうなってくると、国税当局のお話も事前に伺いましたが、いや、その場合は、例えば七年だったら、もし三年までしかタイムスタンプ、今サービスが行われていないなら、やっぱり国税当局としては途中で、ローリングっていうんでしょうかね、して、それがエクスパイアするときには新たにタイムスタンプを押してもらうとかいうような形を求めていきたいとおっしゃる。これは、だからe―文書化の一つの条件として国税はそういうものを求める。若干、内閣の答えはちょっとニュアンスが違って、ほかの技術と組み合わせればうまくいけるんじゃないかという御答弁もあったように私は理解をいたしましたが、これも実際に民間でどういう改ざん防止技術が出てくるかによって変わるわけですね。
 その後、いや、七年カバーするようなタイムスタンプのサービスを提供するという事業者が出てくればそんなことも必要でなくなるわけでありまして、これは、何が私言いたいかというと、やっぱり先ほど同僚議員からの御質問にもありましたけれども、日進月歩ですから、この技術は。省令の内容も、一回作ったからこれいいということではなくて、これもある期間ごとにIT戦略本部でこの省令が本当にいいのか、やっぱり僕見直していく必要があるんじゃないかと思うんですが、その省令を、見直しも含めてきちっと各省の省令チェックしていく、そういう姿勢で臨まれるということでよろしいですね。
#41
○国務大臣(棚橋泰文君) お答えいたします。
 正におっしゃるとおりでございまして、これは、現在の技術を前提にして当然のことながら省令は定められるものですが、この分野の技術の進歩は先生お話しのように非常に早うございまして、技術的にクリアすべき問題がクリアされた段階では、これは当然のことながらその省令の見直しもあり得べきというふうに考えておりまして、そういう観点から、私どももまた、一度省令ができたからそれで終わりというわけではなくて、技術の進歩に合わせて適切にまた話をしてまいりたいと思っております。
#42
○松井孝治君 副大臣にお尋ねしたいんですけれども、これ、省令が各省から出てきて、さっきの審議官からお答えいただいた内容でいうと千二百項目とか、そういう項目にわたる省令が出てくるわけですから、相当膨大な省令が出てくるわけですね。
 普通、民間事業者にとって、省令をわっと出されてもなかなか理解しがたいわけでありまして、これについて、例えば年度末なら年度末に、大体省令が出そろったところでですよ、この法案の成立が前提ですが、何らかの形でまとめて民間事業者向けに、こういう文書については電子文書保存が可能になりましたよというような広報をされる予定はございますか。
#43
○副大臣(七条明君) 今先生、もう既によくこれお分かりいただいているから、広報した方がいいという意味のことでおっしゃっていただいているんではないかと思うわけでありますけれども、e―文書法のメリットとデメリットがあります。メリットというのは、これはもう当然のことながら、民間の皆さん方に対してできるだけ多く周知徹底をしていく必要というのは、もうこれは出てくることは事実でありますし、先ほど来話が出てきましたデメリットの方のいわゆるセキュリティーをどうしていくかという話の防除ということも、これはしていかなきゃいけないものもあります。
 ただ、e―文書法の今度の法案、通則法により、いわゆる電子保存が可能になる文書の範囲やその保存方法については、制度を所管する各府省は、府や省及び内閣官房においてインターネットを通じて国民への周知を図るとともに、必要に応じて、先ほど先生が言われました、各府省が省令を制定する段階においてパブリックコメントをする、それを求めていく等々の適切な方法等で本法案の周知徹底を図っていくことがやらなければならない、正に今先生がおっしゃられるようなことをやらなきゃならないと、こういうふうに考えておるところでございます。
#44
○松井孝治君 衆議院でも多少議論はなされたようですが、やはりこういうe―文書化を進める上で、必ずしも今そういうことに敏感な方々ばかりではないですね。中小企業の方々とかは、どういうふうにしたらいいのかとか、あるいはそもそもどんな文書がどうなっているのかというようなことも含めて周知徹底されていないと思うんですね、もちろんこの趣旨は、これからですから。今おっしゃった、インターネットを通じてという話もありましたけれども、これはいろんなやり方で、その業態にもよりますし、この千二百項目拝見すると、本当に幅広い法律に基づく文書が対象になっていますので、これはきめ細かく広報をしていただきたいと思います。場合によっては業界団体通じてある種の啓蒙普及というか、こういうやり方もできますよというようなことも含めてきめ細かくやっていただきたい、これは御要望しておきたいと思います。
 それから、このe―文書法案に関していうと、最後に棚橋大臣に伺いたいわけですが、これ、民間事業者からいうと、まあ霞が関といいましょうか、国の関係の文書はこれで進むかもしれない。でも、実際問題、国の関係の文書であろうと地方の文書であろうとも、やっぱり紙を保存しなければいけないという意味においては同じような負担があるわけですね。これはどうしても地方自治の範疇に属する話だと国が強制するわけにはいかないと思うんですが、しかし、電子政府を、電子自治体を作るということも国はトータルで計画を作っておられるわけですから、地方自治体に対しても積極的にこのメリット、あるいは技術的助言も含めて、これは指導というとちょっと言葉が古いですけれども、是非情報提供し、地方自治体の電子政府化というものを後押しされるおつもりがあるかどうか、その点、簡明で結構ですので、お答えいただけますか。
#45
○国務大臣(棚橋泰文君) お答えをいたします。
 簡明にということであれば、正におっしゃるとおりでございまして、私どもとしても、地方自治体においても同じような取組を是非していただきたいと思っております。
 ただ、正に先生が御指摘なさったように、地方自治への配慮の観点から本法律の適用対象からは除外しておりますが、しかし、これは国民ないし住民という目線から見たときには、国であろうとあるいは地方政府であろうと関係ない、同じようなやはり選択肢を与えてほしいというのが当然ニーズとして出てまいるわけでございまして、先生の御指摘の趣旨に従いながら、情報提供等、適切に努めてまいりたいと思っております。
#46
○松井孝治君 このe―文書法案に関連して、棚橋大臣は国のIT戦略本部の副本部長、小泉総理大臣が本部長ですが、事実上の私は責任者だと理解をしているわけですが、IT社会を、高度なIT社会を構築する上で若干この法案に関連して御質問をさせていただきたいと思います。
 これは以前、私が決算委員会でも取り上げさせていただいている問題でありますが、いわゆるIT調達の問題、各省庁の古いレガシーシステムと言われるこの問題の解決に向けて今政府は努力を始めていただいているわけでございますが、今日、特許庁からも政府参考人お見えいただいておりますが、特許庁は既に今年度の、十六年度の予算で残債問題を処理するためのたしか二百八十億円近い予算を計上されて、一部その残債をもう、二回に分けて、もう一回は既に、第一弾はある程度解消されたというふうに聞いております。
 そうすると、特許庁の十七年度要求のこのIT調達、特許の情報化の、機械化の予算がさぞや下がるのかなと。元々は、サービス、迅速な特許審査というのは、サービスを上げてコストを下げるためにこれ残債を解消してオープンな入札システムに変えるというふうに理解していたわけで、十七年度はじゃどんな結果が出るのかなと思いましたら、十七年度は大体今までの、十六年度は残債消化がどんと普通の単年度分に同じぐらいの金額が乗っていますから倍ぐらいの予算計上になっていたんですが、それ以前のレベルとほとんど同じ金額の予算要求になっていますね。
 これは、時間を節約するために私の理解を申し上げれば、残債を解消したからといってすぐにオープン化できるわけではなくて、そのオープン化のための準備をして、それをWTOに適合した入札をしなければいけないから、十七年度ですぐに減るわけではないというふうに理解をしているわけですが、今日、政府参考人お見えでございますので、この特許庁のIT調達というか、レガシーの解消に向けてどういうメリットがあると考えるのか。あるいは今、私、十七年度の予算は以前の平年度の水準とそんな変わらないじゃないかと申し上げましたが、むしろそれは十八年度以降、こういう調達を自分たちとしてはしたいと思っていて、それによってどれぐらいコストが下がると考えられるのか、あるいはサービスの向上につながると考えておられるのか、その辺りを御説明いただけますでしょうか。
#47
○政府参考人(澁谷隆君) お答えいたします。
 御指摘のデータ通信サービス契約につきましては、平成十六年度中にシステム開発費用の残額であるいわゆる残債を一括して支払うということによりまして、平成十七年度から脱却をするというふうに考えております。これによりまして、データ通信サービス契約で開発したソフトウエアの著作権が特許庁に帰属することになり、特許庁自らが主導的にシステム開発を行うことが可能になります。このため、十七年度以降におきましては、新規システムの開発、ハードウエアの調達等について、順次WTO協定に基づく一般競争入札を行っていくことでそのコスト削減を図ってまいります。
 ただし、平成十七年の話でございますが、さきの通常国会で通していただきました特許審査迅速化法の実施に向けまして、インターネット出願への対応、ユーザーの利便性に向けたシステム開発のための新規経費の発生が見込まれております。そのために、平成十七年度、単年度におきましては、必ずしもシステム経費総額の削減に至るものではございません。
 他方、平成十八年度以降につきましては、本年十月に公表いたしました特許業務システム最適化計画に基づきまして、現行のシステム経費につきましては、最適化計画実現後には二〇から三〇%程度、少なくとも四十億円程度の削減の実現を目指しております。
 また、サービスの向上につきましては、インターネットを使いました二十四時間、三百六十五日出願を可能とするシステムの構築などによりまして、出願人、代理人などの外部ユーザーに対しまして、より利便性の高い行政サービスを提供していく計画でございます。
#48
○松井孝治君 これは、IT調達の問題点、レガシーを解消していく、適正化していくというのは、これは口で言うほど簡単なことではないと理解しておりまして、今、特許庁のお話を伺いましたが、特許と貿易保険が先行事例、貿易保険はもう独立行政法人になられたので少し、ほかのものとは同じようには扱えないかもしれませんが、私はそう考えております。
 CIO補佐官会議というのがありまして、実はそのCIO補佐官会議は、連絡会議は、特許庁のシステムというのは、今やろうとしておられる改善というのは先進事例だというふうには言われているんですが、このCIO補佐官に言わせれば、そのグループに言わせれば、やはり経費の圧縮を検討すべきだといってまだ宿題が、これは今年の三月でしたか、特許庁が一応方針を決められた後だと思いますが、やっぱりもっともっと圧縮できるんじゃないかという宿題も出されていると思います。
 そういう意味で、今日は残された時間で特許と貿易保険の例を見ながら、どうやったらIT調達というのは適正化できるのか、そこの教訓のようなものを少し伺っていきたいと思っております。
 貿易保険の方も参考人で独立行政法人からお見えをいただいておりますが。これは既に貿易保険の方は新しい、これは第四次のシステムでしょうか、ソフトウエア、大規模なソフトウエア開発を既に開始をしておられます。それはもう落札が済んで、落札した事業者の方々と貿易保険、独立行政法人との間で新しいソフトウエア、大規模なソフトウエア開発を今実施中というふうに伺っております。私が聞いている限りでは、それを複数年度で、二か年に及ぶ開発ということで契約をして、今それを進めておられるというふうに伺っておりますが、この第四期貿易保険情報システムの開発、実際、入札手続も行われて、今現実にそのプロセスを進めておられるお立場から、参考人に、この貿易保険の場合は特許とちょっと状況は違うとは思いますけれども、どういう点が非常に重要なポイントであったのか、留意すべき点は何なのか、あるいは今後のいろんな政府のIT調達を改善していくためにもどういう点が非常に大きな課題なのか、その辺りについて御意見をいただきたいと思います。
#49
○参考人(畑幸宏君) お答えいたします。
 日本貿易保険の中期目標におきましては、次期システムの効率的な開発を行うよう定められております。この内容と経済産業省電子政府計画の趣旨を踏まえまして、今年三月に次期システムのソフトウエアに関する入札を実施いたしました。その際、質の高いシステムを調達するために以下の三点に留意をいたしました。
 第一に、良いシステムを調達するには質の高い詳細な発注仕様書が必要であることから、入札者と独立したITコンサルタント企業と共同でこれを作成いたしました。第二に、初年度は安値落札により低コストで調達ができても、翌年度以降の随意契約により最終的に高コストになるという単年度予算主義の弊害を避けるべく、二年間の開発期間全体を入札の対象とした複数年度契約方式を採用いたしました。第三に、質の高いシステムを調達するため、加算方式によります総合評価落札方式を導入し、コスト面だけではなく、品質、技術面もコストと同じ割合で評価をいたしました。これらにより、国民に対して提供するサービスの質も考慮した費用対効果の高いシステム開発が可能となるよう工夫しております。
 なお、当該システムの開発につきましては、二〇〇六年一月の稼働開始を目途に、今年四月から約二年間のシステム開発を鋭意推進しております。
 今後とも、電子政府計画の趣旨に沿って効率的かつ円滑なシステム開発に努めてまいりたいと存じます。
#50
○松井孝治君 ありがとうございます。
 幾つかのポイントがあったと思うんですね。特許庁、これから特許庁の場合は新しいものを発注していただかなければいけないので、これはもう頑張ってやっていただくしかないわけですが、貿易保険の場合は更に特許庁よりも進んでいて、実際もうその発注までしておられる。今受注されたところと一緒になって新しいシステム開発を正にプロジェクトチーム方式でやっておられるというところなんですが、特許庁の場合は、これ、一年分の予算、だから二百七十七億円でしたよね、残債の処理、これを特別会計でやったとか、あるいは一般会計繰入れはたしか今特許庁なかったですよね、最近はね。そういう状況の中で、比較的健全な特別会計の中で、本来の一年分の予算計上を残債処理ということでできた。これは普通のシーリング方式の予算編成ではまあちょっとなかなかあり得ない、一般会計ではあり得ない話かもしれません。だけれども、それを特許庁はできたから、今までの発注しておられたソフトウエアの著作権というのを特許庁に帰属させて、そしてオープン化をこれからされるということができたわけですね。
 貿易保険の場合も、これは独立行政法人で、しかもこれ、独立行政法人日本貿易保険は運営交付金を受け取っていないですね。要するに独立採算でやっておられて、それが最近黒字になったという状況もあったと思いますが、複数年度の予算で予算を組まれてやられた。
 これは何で複数年度かというと、大規模なプログラムの開発というのは、これはもう大臣よく御存じだと思いますが、そんなの一年とかでできないんですね。しかし、それを単年度でやろうとすると、初年度は安値落札をしておいて、そうするともうそこから逃れられませんから、二年目はどんと、これは本当は印刷して配るべきなんですが、最初この落札を安値でしておいて、二年目でどんとその元を取ってしまうというか元以上のものを取ってしまう、こういう形で新しいシステムを開発するという形が行われるわけですね。
 ですから、貿易保険も恐らくそういうことだと思いますが、非常に大きなプログラムの場合は、やはり貿易保険の業務をどう改善するかとか、それが最終的にそのサービスの受益者にどう伝わっていいシステムを作るかということを考えながら、二年間ぐらい掛けて、ベンダーといいましょうか、そのソフトウエアの開発者側と時間を掛けて膨大なプログラムを作り上げていくわけですね。これができるというのは、結局、独立行政法人で、いろんな意味で単年度予算ではなくて複数年度予算が許された、あるいは特許庁のようなある種の特殊な特別会計の状況にあったから私はできたと言っても言い過ぎではないと思うんです。
 今、これもIT戦略本部の大きな仕事の一つだと思いますが、各省のレガシーシステムを解消するということで、各省庁が刷新調査あるいは適正化計画というようなものを作りつつあるところだと思うんですが、私が非公式にお役所の話を聞く限りにおいては、頭抱えておられるところが多いらしいです。
 というのは、それだけの新しいもの、一回過去のものを整理する。そうすると、著作権を取り戻すところから含めて、ソフトウエアの著作権を役所に取り戻すというところからやらなければいけない。そのために、じゃ買い戻すための予算をどう処理するか。そして、新しいものを作るときに、これ、大きなプログラムであればあるほど、やっぱり単年度予算の範囲内ではできない。こういう状況の中で本当にどうしたらいいか。まして、特許庁とか貿易保険の方は、畑審議役なんかもそうだと思うんですが、ある程度プログラムのシステムのプロがいらっしゃるところはまだいいんですけれども、そういう自分たちが発注書、仕様書を書くに当たっても、仕様書書けるような人もいない。結局、そうするとコンサルタントに頼んで、またそのコンサルタントが本当に独立なのかどうかよく分からなくて、ベンダーとつながったりするわけで、その遮断をしながら一番最適なITシステムをどう作り上げていくかと、これは本当に大変なことだと思うんです。
 その意味で、これは大臣に是非御答弁をいただきたいんですけれども、特許庁の場合は、これ、昨年からモデル事業というのがあって、ニュー・パブリック・マネジメントの観点から、複数年度予算、厳密な意味での複数年度予算ではありませんが、それを認めるモデル事業というものが、十六年度に十項目ぐらいですかね、認められて、内閣として、その中に特許庁のこのシステムの予算の部分は一応入っているんですね。ですから、これから恐らく特許庁は新しいシステムを調達されるに当たっては、このモデル事業である程度弾力的な予算編成というものを求めていかれるということになろうと思うんです。
 棚橋大臣に是非ここは指導力を発揮していただきたいのは、これ十七年度のモデル事業、幾つかの、例えば警察庁の指紋業務用のシステムの更新とか、この十七年度の各省が要求しているベースのものは入ってはいるんですけれども、必ずしも、今レガシーシステムの解消ということでリストアップされているレガシーシステムがこのモデル事業に十分に入っていないと思うんですね、幾つかありますが、入っていますけれども。
 是非、このモデル事業の活用も含めまして、各省が本当に一番困っているのは、予算編成に当たっての弾力性をどう確保するかであります。そこは私は、予算を弾力化するということで、ノーズロになってはいけないと思うんですね。それから、しっかり成果は見極める。それはコストがどれだけ低下しているか、あるいはそれに伴って業務がどれだけ改善して効率化しているか、あるいはさっき特許庁が正におっしゃいましたけれども、特許の審査期間がそれでどれだけ短くなったかと。
 それをやっぱりある程度中期的、三年、四年の範囲でチェックをしながら、やっぱり予算編成に当たっては、長期にわたって物すごい税金の無駄をこのIT調達で日本政府は続けているわけでありまして、ここについて、大臣まだ御着任されてそんなに時間たっておられませんから、今後の指導力に期待したいわけでありますが、各省が財務当局とどういう予算折衝をしているのか、あるいは財務当局に対してやっぱり本当の意味での財政規律の確保が行えて、なおかつ国民に対するサービスが向上する、あるいは業務の効率化に資するようなシステムが導入できるような、これは閣内での指導力の発揮をお願いしたいと思うわけでありますが、大臣の御答弁をいただきたいと思います。
#51
○国務大臣(棚橋泰文君) お答えいたします。
 レガシーシステムの改革につきましては、松井先生が今お話しになったように多くの課題とそれからやはり越えなければいけないハードルがございます。特に単年度会計という原則の中で、私どもはやはり考えていかなければいけないという反面、正に今のお話にございましたように、システムの開発がそう簡単にあるいは短い期間にできるわけではないと。そのことが、結局、予算の効率的な執行にマイナスになっているんではないかという御指摘については、私どもなりにやはりこれはちょっと真摯に受け止めていきたいと思っております。
 今先生、モデル事業のお話をしていただきましたけれども、平成十六年度にこれは導入いたしまして、電子政府の対象事業としては取りあえず七事業を対象といたしましたが、平成十七年度予算では現在二十八事業を要求しておりまして、まずこれがレガシーシステムの改革にすべて直結するわけではございませんが、こういったものを活用しながら、一つは呼び水というか先鞭を着けてまいりたいと思っております。
 それからまた、先生が今御指摘になられましたCIO補佐官、やはりこういう専門的な観点から物を言っていただける方々のその知見も活用しながら、各省のレガシーシステムの改革にも生かしていきたいと思っております。何よりも今お話にございましたように、この分野はやはり政府一丸となって取り組んでいかなければいけないところでございますので、御指摘の趣旨も踏まえて全力で頑張ってまいりたいと思います。
#52
○松井孝治君 是非、大臣の指導力をこれから発揮していただきたいと思います。注視しておりますので、よろしくお願いいたします。
 このIT戦略本部の大事な業務といいましょうか、一つの大きな柱が電子政府構築であったと思うんですね。
 一つ、せっかく特許庁来ていただきましたので、特許庁にお尋ねしたいんですが、元々特許というものは出願を受けられてしばらくするとそれを公表しておられましたよね。それは昔は特許公報という紙の媒体があって公表しておられましたが、それを大企業なんかは、特に特許をたくさん出願するところは一生懸命データに入力して、それぞれがデータベースを持って、どういう特許が既にどういう会社からもう出願されているのかということを常に照らし合わせながら特許の開発に当たっていたというふうに理解しているんです。
 ところが、それが特許公報という紙の媒体をある時点でやめられて、というのは、紙ではなくてもうそのデータで下さいという要望が非常に強くて、ある時点からそれをCD―ROMにされて、最近ではそれをDVDにして提供を、公表をしておられるというふうに伺っています。これで非常に民間の企業、特に新しい特許を開発しているところは非常に好評だというふうに受け止めているんですが、こういう特許の、何というんでしょうかね、公報に関する予算額というのはこれに伴って増えたんでしょうか、それとも減ったんでしょうか。別にずっと数字を言っていただく必要はないんですけれども、ピンポイントで幾つか数字を紹介していただいて、公報予算が増えたのか減ったのか、それであとは、公報の内容が好評になったのか、あるいは一部苦情があるのか、その辺りについて御説明いただけますか。
#53
○政府参考人(澁谷隆君) お答えいたします。
 御指摘のとおり、特許庁では、平成五年以降、順次、それまでの紙媒体による公報からCD―ROM、さらにはDVD―ROMによる発行に切り替えております。なお、今後、インターネット公報を検討しているところでございます。
 その結果、紙媒体による公報を発行していた平成四年度の公報発行に必要な予算額は百三十五億円であったところ、公報の印刷、製本費が大幅に削減されたために、DVD―ROMなどによる公報を発行している平成十六年度の同予算額は四十三億円というふうになっております。予算面においても電子化の効果が表れていると考えております。
 このような公報の電子化による予算の効果に加えまして、ユーザーニーズに合った特許情報に関するデータベースの構築、従来技術調査の容易化など、利用者の利便性も飛躍的に向上していると評価されていると考えております。こうした取組は政府のIT戦略本部の目指す方向性とも一致しており、引き続き特許庁として公報の更なる電子化に努めてまいりたいと存じております。
#54
○松井孝治君 私は、大臣、IT化の効果ってこういうことだと思うんですよ。予算の金額でいうと百三十五億から四十三億に、三分の一に、三分の一以下に減って、なおかつ、やっぱり実際に特許の情報を利用している方々からいうと圧倒的に便利になって、それを更に前に進めようとしておられるということだと理解するわけですよ。それは、要するに予算が減って、なおかつサービスレベルを上げると。
 これは、この電子政府の構築ということで電子政府構築計画というようなものを作っておられるわけでありますが、政府全体でできているかということになりますと、私は残念ながら非常に遅れていると。その典型は何かというと官報でありまして、もう官報は、これもう大臣は官僚経験もおありですからよく御存じのとおりでありまして、ありとあらゆる政府の公式文書は官報によって国民に周知されるということになっているわけでありますが、これ、官報、今最近どうなっているか。さすがにもうデジタル化されているのかというふうに私ももう一回調べてみましたら、何と、いや、デジタル、デジタル化というかIT化されていますと。じゃ、どうなっているのかというと、PDFなんですね。デジタル情報としてテキスト情報を取り込めないわけですよ。じゃ、検索はどうなのかというと、これは印刷局が有料で検索を、サービスを行っていますと。政府の公式文書が相も変わらぬ紙媒体で、しかもそれを検索しようとしたら有料でお金取られると。これは恐らく印刷局自身の死活問題だからということだと思うんですが。
 これ、電子政府といったときに、これ官報で載せられる文書というのは、本当に法律、政令、さっきから出ている政省令、規則、告示、国会の議事日程から人事異動から白書のたぐいまで、とにかく政府の公式文書というのは基本的には官報に載ると。その官報自身が相も変わらず紙媒体で、いや、コンピューターで見れますよと、PDFですよと。しかし、画像で見たって、それは本当に自分たちで検索しようと思ってもできないわけですし、取り込めないわけですし。
 これを、これ今日実は質問しようと思ったら、いや、独立行政法人は所管は財務省ですが、それはもう言われたことをやるだけでありますと、所管は実は内閣府の官房総務課というところが見ていますということだったので、そこをいじめてもしようがないので。
 ただ、これ、大臣、これやっぱり電子政府を作るときに、政府の公式のいろんな文書を国民に知らしめるその官報が相も変わらずPDFですと、検索も有料で、お金もらわないとできません。これは是非改善をしていただきたいと思うんですが、もう時間も終わりになりましたが、最後の質問になると思いますけれども、その点についての大臣の御所見を伺いたいと思います。
#55
○国務大臣(棚橋泰文君) お答えをいたします。
 先生御指摘の趣旨、私も非常に理解できるところがございます。
 ただ、またこれも先生御承知のとおりでございますが、一つは、紙媒体の官報の購読者との均衡と、それからもう一つは、これはあくまでこれからまだ更に議論を深めていかなければいけないところではございますけれども、国立印刷局が運営費交付金によらずに独立採算で運営されておりますので、そういった正直言って部分があることは事実でございます。
 ただ、おっしゃるように、そもそも官報というものは政府の重要な情報を国民の皆様方にお知らせするものであって、その情報提供においては無料であるべきではないかという、これは多分、ITに絡むものだけではなくて、紙媒体による官報の在り方とも関係してくるんだと思いますが、御指摘は非常に私は重要な御指摘だと思っております。今ここでちょっとお答えすることはできませんが、少し内部で議論を深めてまいりたいと思います。
#56
○松井孝治君 もう時間ですので終わりますが、是非その点は検討していただきたいと思います。印刷局にお勤めの方々もたくさんいらっしゃるわけですが、印刷局を守ることが第一義目的ではなくて、国民に対してどれだけ適切な情報を低廉かつ迅速に提供できるかというのが政府の役目でありますので、是非、政府部内で棚橋大臣がこの議論を引き起こして、そして近い将来また国会で私もこの問題質問させていただくつもりにしておりますので、是非そのときに前向きな御答弁をいただけるよう御検討いただきたいと思います。
 終わります。ありがとうございました。
#57
○白浜一良君 当然、IT化の時代の流れから申しますと、今回の法律案は当然の流れでございまして、何点か基本的なことを確認したいと思いますが。
 当然、今回の法律によって、事業者側から申しますと、経営の効率化とまた利便性の向上と、こういうふうにつながらなけりゃ意味がないわけでございますが、経団連がどれだけコスト削減できるかと試算しておりまして、三千億円だと。こういう話を聞いておりますが、例えば、文書の保存量がたくさん、年間コスト払っていらっしゃる会社はまあ非常に圧縮できるでしょうけれども、余り文書の保存量もないようなところは逆に、大変コストが逆に掛かってしまうということもあるかと思うんですが、その辺の経営の効率化という面でいえば、どのぐらいのラインのところがいわゆる今回の法律によってコスト削減につながるというふうに御認識されておりますか。
#58
○副大臣(七条明君) 今先生の御質問にお答えさせていただきますが、まず、これを算出をするということでやったということがあるのは、経団連が試算をしたものについては保存コストが約三千億円ぐらいだと、それでどういう形ができるかというような話が出た数字がありましたが、本法案は、民間の事業者等に対する書面の保存等が義務、そして選択制という形が出てきております。
 その中で、電子保存をする場合に、書面で保存する倉庫の費用、あるいはそれを軽減するためにどうあるべきかということで、初期の場合にはパソコンとかスキャナーを費用として持たなければならない。そうしますと、当面は、電子保存を導入する場合には、中小の零細企業のような方々にとってはそれが負担が重くてできないと、こういうことが出てくると思います。したがいまして、先ほど言いました経団連の試算によりまして、紙文書がそれほど多くない場合、年間大体十万ないし三十万枚ぐらいのいわゆる紙文書について、現状の年間保存コストが百万円以上あれば電子保存によってメリットがあるのではないかと。百万円ということでございますから、月に直せば八万円程度ではないかと思っているところでございます。
 そしてさらに、経団連がやったり、あるいはこれたしか、私、前が大蔵省でありました関係もありまして、国税庁等もやっておるんですけれども、さらにその保存コストが百万円未満の場合に当たっても、事務所が狭隘であって、紙が保存するに当たって段ボールが非常に多くなるなんというようなことが出てきた場合には、これはメリットが出てくるということもあろうかと思います。
 それからまた、情報通信技術が進歩をする、この技術はどんどんどんどん進歩をしていくわけでございますから、その普及が進んでくることによってコンピューターが安くなったり、あるいはもう少し技術力が向上したことによって経費が安くなってくるという、低廉化ということが起こってきますと、これによってまた中小企業のような方々が電子保存をすることができてくる、効率化ができてくることはこれからは起こってくるのではないかと、将来は起こってくるのではないかというふうに考えております。
#59
○白浜一良君 それから、この法律、成立いたしまして、施行が明年の四月一日ですか、というふうに聞いておりますが、当然、これから省令を作られて、具体的にその事業者に分かるようにしてあげないといかぬわけでございますが、その辺のいわゆる主務省令をいつぐらいまでに各省が整えるような手配になってございますか。
#60
○大臣政務官(西銘順志郎君) 先生御指摘のとおり、来年の四月から本法案を、施行をスムーズに行うためには、十分な周知期間が必要であるというふうに私どもも考えております。
 しかしながら、電磁的記録の保存の要件等を定めるに当たっては、各府省において電磁的記録の改ざん防止措置の有無等について適切な検討を行うための期間も必要でございます。省令につきましては、このような検討を踏まえて、来年四月一日の施行を前提に、内閣官房において各府省の省令制定作業の進捗状況を把握するなど、できるだけ早期に制定されるように適切に進めてまいりたいと考えております。
#61
○白浜一良君 早く決めて、事業者側にも十分周知徹底されるようにお願いを申し上げたいと思います。
 それで、本来言うとこれ、主務省令になってございますが、技術的なこともございますから、各省庁によってその内容がばらばらというんじゃ本当は困るわけで、本来は政令で整えられて、その上で各省庁がそういう細かく規定するというのがこれは本来あるべきだと思うんですが、そういう面で、それは各省庁がそれぞれ独自に取り組みやすいように省令にされたんでしょう。それはそれとして、各省庁間の調整はどこかできちっとすべきじゃないかと、このように思うわけでございますが、いかがでしょう。
#62
○国務大臣(棚橋泰文君) お答えをいたします。
 先生おっしゃるように、この法案の元々の目的が各法律等に基づきます文書で保存が義務付けられているものに関して電磁的記録による保存を選択肢として認めるということでございまして、当然、それぞれの法益、法目的に従って、その保存の方法、あるいは罰則の有無等々、あるいは万一の場合改ざんされたときのそのリスク、こういったものが異なってまいりますので、それぞれの主務省令で特に文書の保存の仕方等について規定しているケースがございますので、それに合わせて本法案においても、その電磁的記録に対する、電磁的記録としての要件に関しては主務省令で基本的に規定するというふうにしたものでございます。
 ただ、一方で、おっしゃるように、これはやはり政府一丸となって、特にこのIT社会の中で取り組んでいくものでございますので、先生の御指摘の趣旨も踏まえながら、また御指摘の趣旨を踏まえた上で、まず第一に、必要に応じて各府省に省令のひな形を私どもとしては示してまいりたいと。それから、そういう形を通して主務省令の規定内容の整合を図ってまいりたいというふうに思っています。
 それから、やはりIT戦略本部を中心に各府省の主務省令の制定作業のこの進捗状況を管理してまいりまして、適切にまた措置をしてまいりたいと思っております。
#63
○白浜一良君 スムーズに調整が図られるようにお願いを申し上げておきたいと思います。
 それから、ちょっと具体的なことを、今日は厚生労働省から来ていただいておりますが、カルテの保存に関してちょっとお伺いしたいと思います。
 これは医政局長の私的研究機関ですか、検討会ですか、の中でもそれぞれ指摘されておりますが、大変これ、カルテというのは極めて大事な個人情報が記されているわけで、それを電子保存するといった場合、いろいろ留意しなけりゃならないということで、いわゆる実施計画や運営管理規程の事前作成から、スキャナー作業後に至るまでの監査を確保すると、こういうことが大事だというふうにこの中で述べられておりますが、この点に関していかがでしょう。
#64
○政府参考人(岩尾總一郎君) 先生御指摘のとおり、私どもの検討会の最終報告で、この個人情報の保護、それからカルテ改ざん防止等のために、過去に蓄積された紙媒体を電子保存するためには、実施計画、それから運用管理規程の事前作成、それからスキャナーによる読み取り作業後の第三者による監査の確保ということを検討項目として位置付けていただきました。
 したがいまして、今後、信頼の置ける外部機関による監査の確保を含めまして、国民の視点を十分踏まえながら、適切で安全なカルテ等の電子保存の実施については検討していきたいというふうに考えております。
#65
○白浜一良君 今少しおっしゃいましたけれども、この報告書によりますと、「行政機関又は第三者による関与も含めて必要な体制を今後検討する」と、監査ということに関しましてですね。このように書いてあるわけでございますが、まあこれ、行政機関なんかはそんなことまでやるような機関、ないでしょう、要するに。だから、第三者機関で例えばやるとした場合、それをどういうところがやるのかということまで含めて、ここは、そういう意味では厳正に監査されなきゃならないわけでございまして、その点に関しまして何か考えていらっしゃることがございましたら、お述べいただきたいと思います。
#66
○政府参考人(岩尾總一郎君) 報告書、九月にいただきました。それで、法律が、まあ今回法律が通ればということですが、来年から実施ということでございますので、その間に、先生御指摘のようなことも含めて、幾つか医療関係の、e―セキュリティーといいますか、e―ホスピタルですとか、いろいろな形で電子媒体を使った医療関係の認証システムなどもあるやに聞いておりますので、その辺は今後検討してまいりたいというふうに思っております。
#67
○白浜一良君 適正に進むように、よろしくお願いしたいと思います。
 それから、今回と直接関係はないんですが、地方自治体のことに関しまして、総務省来ていただいておりますので、お伺いしたいと思いますが、地方自治体でもそれぞれオンライン化を含めて進めていらっしゃるわけでございますが、その条例化をベースにして進めると、こういうふうになっているわけでございますが、どの程度進捗していますか。
#68
○政府参考人(武智健二君) いわゆるオンライン化条例の制定についてのお尋ねでございますが、総務省におきまして今年の一月に調査をしたところ、四十七都道府県におきましては、今年度末までに三十七団体、率で申しますと七九%、来年度末までに三十九団体、率にしては八三%が条例を整備する予定であります。また、政令指定都市十三市におきましては、今年度末までに三団体、率にして二三%、来年度末までに四団体、率にいたしますと三一%が整備をする予定ということになっております。
#69
○白浜一良君 それで、今おっしゃったように、都道府県の方が当然先行しているわけで、政令市で本年度末で二三%でしょう。政令市だけでもまだまだですね。ましてや、一般市まで含めたら、これなかなか。まあ進んでいるところは特殊的にあるでしょうけれども、なかなか、人材と資金が要るわけで、なかなか足並みがそろわないという現状はあると思うんですが、やっぱり地方自治体、公共団体もこういうことを足並みそろえて、そろえていくためにはちゃんと総務省で適切な調査をされて、全体が浮上していくように、進んでいくように図られるべきだと思うんですが、いかがでしょう。
#70
○政府参考人(武智健二君) 大変重要な指摘であると認識をしております。
 まず事実を把握をする必要があろうかと思うわけでありますが、私どもといたしましては、まず、先ほど県と指定都市ということでございますが、例えば、範囲も県庁所在地なども対象に含め、また、時期、これは前回の調査が今年の一月でございましたが、から一年程度空ける必要があるかと思いますが、適切な時期に、範囲なども含めて調査を拡大をしていきたいと思っております。
#71
○白浜一良君 それで、もうこれ最後で、これで質問を終わりますが、お金と人が掛かるんで、都道府県でいうとある程度レベルを担保できるんでこれだけ進むんでしょうけれども、一般市町村会まで含めれば、とてもじゃないけれどもそろわないという面で、そういうコストを下げるためにやっぱりそういう共同でアウトソーシングするということも含めて大事なんで、その辺はやっぱり総務省が音頭を取ってやらないと、なかなか任せているだけでは進まないと思うんですが、そういうことまで含めた具体的な取組に対してどのようにお考えになっているかお伺いして、質問を終わりたいと思います。
#72
○政府参考人(武智健二君) ただいまの点も大変重要な御指摘であるというふうに認識をしておりまして、総務省といたしましても、現在、共同アウトソーシングというものを推進しております。
 その内容は、重複投資を回避して低廉なコストで高い水準の電子自治体を実現するために、複数の地方公共団体で、業務、システムの標準化、そして共同化を行って、その運用を民間に委託するというものでございます。平成十五年度には、十九の都道府県と総務省が共同いたしまして電子申請等のモデルシステムを開発し、地方公共団体に無償で提供するということをしております。
 今後とも、簡素で効率的な電子自治体の構築が促進されますよう、引き続き各種の施策、支援に取り組んでまいりたいと考えております。
#73
○黒岩宇洋君 無所属の黒岩宇洋でございます。
 私も、今回のこのe―文書法案、民間事業者の文書保存のコストダウンという、こういった趣旨については大いに賛同しているところでございます。短時間ではございますけれども、その趣旨が本当に貫徹できるのかどうかという、そういった意向で若干お聞きします。
 今までの議論の中で実はもうほとんど論点は出尽くされておりますので、私としては、確認という意味も含めて、重複しますけれども、二、三問、大臣の方に御質問いたします。
 これ、第七条で、今日も議論になりましたけれども、この条例、やはり多くの、特に地方の事業者にとっては、自治体からの様々な文書保存の義務、こういったものへの対応、大変これコストも掛かるし、私は煩雑な手続をしておると思っておるんですけれども、そこでお聞きしたいんですけれども、これ、七条の二項に「その他の必要な措置」という、これ国が講ずる措置ですね、これ、具体的には一体何を指すのか、お答えください。
#74
○国務大臣(棚橋泰文君) お答えをいたします。
 黒岩先生御指摘の通則法七条二項の「その他の必要な措置」とは具体的にということでございますが、もちろん私どもとしては地方公共団体が地方自治の本旨にのっとって行政を進めているという大前提を尊重しながら、一方で、必要なIT技術の紹介、あるいは地方公共団体から御相談等を受けたときにこれに応じさせていただく等々を想定しておりますけれども、これらも含めて、特に保存文書の電子化の措置のための地方公共団体から要請される措置につきましては幅広くこれから対応してまいりたいというふうに思っております。
 ちなみに、これまた先生重々御承知でございますが、この規定を置かせていただきました趣旨は、国が地方公共団体に対して情報の提供その他の必要な措置を講ずる努力義務を通則法に規定したところもございますので、こういった背景も踏まえた上できちんと私どもなりに対応してまいりたいと思っております。
#75
○黒岩宇洋君 そこで、一点絞って、NPO法人、今回整備法の一条でもNPO法人の文書保存について触れられております。NPO法人について言うと、若干複雑なのは、単数の都道府県で活動するNPO法人の所管は各都道府県、複数にまたがると内閣府ということで、若干手続が異なるんですけれども、今回のe―文書法案に先立って行政手続オンライン化法でこれも同じような条文立てで対応が記されているんですけれども、それでは、オンライン化法に基づいて、背景に、各都道府県でNPO法人の申請のオンライン化でできるという、この条例を制定した都道府県は幾つあり、そして実際に今オンライン化が実施されているのか、この点についてお答えください。
#76
○政府参考人(田口義明君) お答え申し上げます。
 NPO法におきましては、都道府県知事が行います所轄庁事務の細則につきまして各都道府県の条例により定めることとされておりますので、行政手続オンライン化法の制定に際しまして、各都道府県においてオンラインによる申請、届出等の具体的方法などを定めました条例を整備するというふうにされております。これまでのところ、十の府県におきまして条例の整備がなされているところでございます。
 しかしながら、オンラインによる申請、届出等が可能となりますためには、条例の整備に加えましてシステムの整備が必要であるということ等の事情によりまして、現時点で実際にオンラインによる申請、届出等が可能となっている都道府県はないものと承知しております。
#77
○黒岩宇洋君 私もそれ聞いてちょっとびっくりしたんですけれども、やはり条例の制定したところがわずか十と。しかも、条例制定しても、今もおっしゃったように、実際にオンライン化はできないわけですね。
 どう聞いても、要は、そのホームページ上にアクセスしてインターネット上で登録するという、これに掛ける時間と費用というのがそんなに掛かるのか。私はこれ、どう聞いても事務方の説明が私にはちょっと理解できなかったんですけれども、こういうようなことが今の現状です。
 大臣、ちょっとお聞きいただきたいんですけれども、どんなに国が力を上げようとなかなか、地方自治の本旨というものもございますので、それが貫徹されないという現状がございます。
 そこで、NPO法人に限って、今内閣府では、これはさすがにオンライン化ができると聞いております、申請ですね。これ、でも今のところ、実際にオンラインによって申請をした例というのは幾つございますか。
#78
○政府参考人(田口義明君) NPO法に基づきます申請、届出等の手続につきましては、今年の三月二十六日からオンラインにより行うことができる体制を整えたところでございます。しかしながら、それ以降、手続が実際にオンラインで行われたケース、これはまだございません。
#79
○黒岩宇洋君 いや、これも内閣府に、詳細な数字は出ていませんけれども、少なくとも五百や六百、その三月二十六日以降本日まで申請があるわけですよね。それがすべてオフライン、要するにオンラインじゃないわけですから。このようなことが今、現状なんですよ。ですから、オンライン化法というのは少なくとも保存コストのダウンが目的ではありませんが、しかし、手続の煩雑化を何とか防止しようという、そういったものがこうまでなかなか実施されていないという状況でございます。
 大臣、この条例もそうですし、今日も議論になった各省令等様々な保存義務規定というのが膨大にある中で、本当にこの民間事業者のコストダウンというこの趣旨が貫徹できるのか。それについて、私は、大臣は関係省庁及び地方公共団体とも様々な折衝される必要があると思うんですけれども、それについての大臣の御対応のそのお考えをお聞かせください。
#80
○国務大臣(棚橋泰文君) お答えをいたします。
 黒岩先生のお話にございましたように、これはきちんと、特に、私どもはやはり国だあるいは地方自治体だというふうについつい考えがちでございますが、大事なのは利用者の視点でございまして、利用者側からすると、国であろうが地方自治体であろうがあるいは何々省であろうが関係ないわけでございますので、当然のことながら、政府の中では私どもが強力にこの方向を進めてまいりたいと思いますし、地方自治体に対しても、これ、地方自治という尊重しなければいけない大きな柱がございますけれども、その部分をきちんと尊重した上で、私どもとしても地方自治体にこの方向に向けての動きを更にお願いしてまいりたいと思っております。
#81
○黒岩宇洋君 分かりました。その前向きな姿勢をとにかく貫いていただきたいと思っております。
 それでは、最後になりますが、今回のこのe―文書法案というのは、民間事業者、むしろ経済界側から、三千億にも上る保存コストを何とかカットしたいという、こういう意向でできたものと私は承知いたしております。
 さすれば、公の、いわゆる政府の公文書の保存コストというのは今どのくらい掛かっているのか、これをお聞かせください。
#82
○政府参考人(藤井昭夫君) お尋ねの点は、行政機関における電子保存のコストということでございますが、当然、私どもの今進めております電子政府の構築というのは、国民、事業者との間のインターフェースの部分だけじゃなく、行政機関内部における文書の収受から利用、それから保存、そういう全般にわたって電子化しようというものでございます。特に、電子保存につきましては省スペースの問題等とかあるいは検索の迅速化、それから諸経費のコスト低減、そういった面で大いに効果のあるものというふうに認識して進めているところでございます。
 それで、じゃ実際どのくらいコストが掛かっていて、それへの低減効果どのぐらいあるかということにつきましては、残念ながらその全貌については把握しておりません。
 それで、ちょっとよろしゅうございますか。残念ながらと申し上げましたのは、これまでも何度かやっぱりそういう御指摘いただいているんですが、何せその行政事務というのは多種多様でございまして、これは単純な推計方法ということではなかなか実態に即した調査結果が得られないし、また全数調査ということになりますと、これは全府省の局か全局か、それからもう出先機関すべてにおいてもうシステム化されている現状においては、そのための作業には膨大なやっぱり手間暇が掛かるということで、誠に残念ながらそういうことは断念しているということでございます。
#83
○黒岩宇洋君 最後、これは棚橋大臣へのお願いで締めくくりますけれども、やはり民間はこんだけ保存コストについて三千億、そして様々なシミュレーション掛けて幾らカットできるかということをやっていますよね。
 先ほど副大臣の方の御答弁でも、例えば中小、年間百万のコストならばメリットだと。こうやって試算というのはやれば私できると思うんですよ。これは、大臣は所管大臣ではないと思いますけれども、こういった民間からの要請があったということを契機に、私、政府内でやはり我々の国民が払った税金のこの無駄遣いを圧縮するという、このコストの圧縮について議論していただきたいと、これをお願いして質問を終わらせていただきます。
 どうもありがとうございました。
#84
○近藤正道君 無所属の近藤正道でございます。
 e―文書法案、民間保存の文書等につきまして、原則としてすべての電子保存を可能にすると、こういうこの法の趣旨、賛成でありまして、十分という限られた時間の中で、そういう前提に立って二、三質問をさせていただきたいというふうに思っています。
 最初は本当に初歩的な、基礎的な質問でありまして恐縮でございますが、今回の法案によりまして原則としてすべて電子保存可能になるということでありますが、これに伴って電子保存された文書の改ざんというものが一層心配になると、こういう向きもございます。
 そこでお尋ねをいたしますが、電子保存された文書が改ざんされていないということの立証責任というものは原則としてだれが負うのか。原本、つまり紙の場合と電子保存された場合とで違いがあるのかどうか、簡潔にお尋ねをいたします。
#85
○国務大臣(棚橋泰文君) 近藤先生にお答えをいたします。
 特に、こういったものの立証責任については先生が一番お詳しい分野ではないかと思いますが、今先生の後半の御質問に正に答えがありますように、あくまでこれは紙の文書を電磁的にも保存できるというふうに、技術の進歩に基づいて、IT技術の進歩に基づいて私どもとしてはお願いしている法案でございまして、当然のことながらその法的効果は基本的には紙の文書と変わらないと、そういう意味で、立証責任についても、現在紙で保存されているその文書に関しての立証責任と基本的に私どもは同一だというふうに理解しております。
#86
○近藤正道君 二つ目の点でありますけれども、対象の文書の範囲をどこまでにするのかということが当面大きな議論だろうというふうに思っています。まあ、法の趣旨からいけばできる限り対象を拡大をしたいという思いだと思いますが、同時にプライバシーだとかあるいは改ざんだとか、そういう面もありまして、その辺のバランスが非常に議論になる。これが一つの大きな焦点になっているのが税務関係の書類、領収書のたぐいだというふうに思っておりまして、ここはいろんな議論の結果、三万というところでどうも線が引かれているようであります。
 まあ正確かどうかははっきりしませんけれども、財務省はできるだけこれを余り大きく広げたくないと、皆さんの方はできるだけ拡大をしたいと、こういうどうも議論があったようでありますが、慎重な財務省の方にお聞きをしたいというふうに思いますが、今現在三万になっております。しかし、この三万については、これではコスト削減にならないんではないかという議論が財界を通じて非常にあるというふうに聞いておりまして、まあ取りあえず三万でいくけれども、可及的速やかにこれを拡大をするという、そういう何か声もあるようでありますが、まだ法が制定されない段階でこんなことを聞くのは大変恐縮でございますが、財務省としては、この税務関係書類、とりわけ領収書の対象範囲の拡大についてどんなふうな展望を持っておられるのか、お尋ねをしたいと思います。
#87
○政府参考人(佐々木豊成君) 先ほど先生の方からお話ございましたように、税務関係書類につきましては、課税の適正公平という要請がございますので、それとのバランスをどのように取っていくかということが重要な問題でございまして、その結果、やはり領収書のような重要な、課税関係で重要な書類につきましては、スキャナー保存を行いますと、その紙の質だとかあるいは筆圧などの重要な改ざんを発見する端緒といいますか、そういうものが消失してしまうということがございますので、保存の対象にしないというのを原則としております。
 ただ、その取引金額が少額であれば執行上も支障が少ないであろうということで三万円という、未満ということになったわけでございますが、この三万円未満という基準は、業界団体などとも意見交換をいたしました上で、そのバランス上定めたということでございます。そういうわけでございますので、当面これを引き上げるということは予定をいたしておりません。
 いずれにしましても、この基準の見直しにつきましては、先ほど申し上げましたように、適正公平な課税という要請の観点、あるいは今後取引の実態がどのように変わっていくか、あるいは技術がどのように変わっていくかという点もございますので、将来必要となった場合には検討を行っていきたいと思っておりますが、当面はこれを引き上げるということは予定しておりません。
#88
○近藤正道君 最後の質問であります。
 今回のe―文書法案によりまして、電子保存が一層進む、正にITが極めてスピード感を持って進む、こういうことだろうというふうに思っておりますし、電子立国を目指して加速が進むと、こういうふうに思っております。
 しかし、今回いろいろ調べる中で、取り残しの部分があるんではないかという、そういう心配が一つあります。
 例えば、環境影響評価法、これは事業者が一定の環境に影響を与える事業をやるときに、住民がそれに対していろいろ意見を述べる、そういう手続なわけでありますが、事業者が国だとかあるいは行政、自治体の場合は、現在のオンライン化法、あるいは今回のe―文書法で一定の手当てはされるわけでありますが、いろいろな観点から見ても、事業者が民間企業の場合は、住民が意見を述べる、これが紙、従来の紙でしかできない、そういうふうにしか法が読めない、私はそういうふうに思うわけでございます。
 これはe―文書法案とは直接関係ありませんけれども、せっかくこういう電子立国を目指すということであるならば、こういう取りこぼし、あるところで法の漏れといいましょうか対象の漏れ、こういうものが起きないように、やっぱり私はきちっと処理をすべきだというふうに思っております。
 当面お伺いしたいのは二つありまして、一つは環境影響評価法の、住民が民間企業、民間事業者に対してその意見を述べる際には、これが、電子化が可能なような法的措置あるいは対応を講ずるべきだ、あるいはもう一つとして、こういう取りこぼしというか落ちこぼれがあるかどうか、この際、まあ皆さんも一生懸命頑張っておられると思うんですけれども、総点検をして、あらゆるところの意思表明が電磁的な方法で可能になるように、細大漏らさず、落ちこぼれがないように私はやっていただきたいと、こういうふうに思いますが、二つについてお尋ねをしたいというふうに思います。
#89
○政府参考人(桜井康好君) 御指摘の環境影響評価制度でございますが、その中には、制度の中に、環境影響評価にかかわります調査、予測の情報を記載いたしました方法書、あるいはその評価の結果を記載した準備書というものを書面で縦覧をし、国民や地方公共団体からの意見を受け付けるという手続が設けられているところでございます。
 御指摘のように、民間の事業主体がこの環境影響評価を行う際に、この縦覧を行う場合には、今回のこのe―文書法案第五条の規定に基づきまして縦覧を電磁的方法で行うということが可能となると考えております。
 しかしながら、この法律は民間事業者が行います書面の保存等にかかわります負担の軽減を目的としておりますので、国民からの意見の受付につきましては、この提出された意見そのものに保存義務が課されていないということから適用対象とはならないというふうに解しておるところでございます。
 いずれにいたしましても、環境影響評価制度におきましては、より良い事業計画を作り上げるために事業者と国民が十分にコミュニケーションを取るということが重要であると考えておりますので、意見の提出に係るITの活用につきましても、関係省庁ともよく調整しつつ、今後とも検討してまいりたいというふうに考えております。
#90
○近藤正道君 今の点なんでありますけれども、皆さんも、住民から民間企業者、事業者に対する関係なんですけれども、縦覧はこれでオーケーになったんだけれども、意見書の提出については相変わらずやっぱり紙でやるということが義務付けられている。これはまあ問題だからこれから検討したいということでありますけれども、これは電子化、電子的な方法で行えるように前向きに検討していただくと、こういうふうに受け取ってよろしいでしょうか。
#91
○政府参考人(桜井康好君) 委員御指摘のように、今後どのような方策を取り得るか、関係の省庁ともよく調整をしながら検討をしてまいりたいというふうに考えております。
#92
○近藤正道君 終わります。
#93
○委員長(高嶋良充君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。
 これより両案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより順次採決を行います。
 まず、民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#94
○委員長(高嶋良充君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#95
○委員長(高嶋良充君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、岡崎トミ子さんから発言を求められておりますので、これを許します。岡崎さん。
#96
○岡崎トミ子君 私は、ただいま可決されました民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律案及び民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の両案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党の各派及び各派に属しない議員黒岩宇洋さんの共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律案及び民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、両法律の施行に当たっては、ITを活用した情報処理の促進及び書面の保存等に係る負担軽減等を通じた国民の利便性の向上を図るという法の目的を十分に踏まえ、次の事項の実現を期すべきである。
 一、主務省令等の制定に当たり、民間保存文書等について、原則としてすべて電子保存を可能にするという法の趣旨に適うように可能な限り対象範囲を拡大するとともに、それらの整合性等を図るために、IT戦略本部及び省庁間において十分な調整を行うこと。また、主務省令等は、両法律の施行の前に公布するよう努めること。
 二、主務省令等の内容について、民間事業者等の経済活動及び国民生活に支障のないよう十分周知徹底するとともに、情報通信技術の発達及び民間事業者等の経済活動等の態様の変化を踏まえ、適時必要な見直しを行うこと。
 三、情報の改ざん、漏えい、不正使用等が行われないように、情報通信技術の発達に対応したセキュリティ対策及び個人情報の保護のための適切な措置が講じられるよう、民間事業者等に対して必要な助言、情報提供その他必要な措置を講ずること。
 四、税務関係書類の電子的な保存については、適正公平な課税の観点を踏まえつつ、対象範囲の拡大に向けて積極的な検討を行うこと。
 五、地方公共団体においても書面の保存等における情報通信技術の利用の促進を図るため、政府は、適切な情報提供その他必要な支援措置を講ずること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#97
○委員長(高嶋良充君) ただいま岡崎さんから提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#98
○委員長(高嶋良充君) 全会一致と認めます。よって、岡崎さん提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、棚橋国務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。棚橋国務大臣。
#99
○国務大臣(棚橋泰文君) ただいまは法案を可決いただき、ありがとうございました。
 附帯決議につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
#100
○委員長(高嶋良充君) なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#101
○委員長(高嶋良充君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時八分散会
ソース: 国立国会図書館
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