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2004/10/29 第161回国会 参議院 参議院会議録情報 第161回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第3号
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2004/10/29 第161回国会 参議院

参議院会議録情報 第161回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第3号

#1
第161回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第3号
平成十六年十月二十九日(金曜日)
   午後二時六分開会
    ─────────────
   委員の異動
 十月二十八日
    辞任         補欠選任
     喜納 昌吉君     白  眞勲君
     峰崎 直樹君     若林 秀樹君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         木俣 佳丈君
    理 事
                橋本 聖子君
                脇  雅史君
                榛葉賀津也君
            ツルネン マルテイ君
    委 員
                秋元  司君
                佐藤 泰三君
                中島 啓雄君
                西田 吉宏君
                水落 敏栄君
                池口 修次君
                白  眞勲君
                藤本 祐司君
                若林 秀樹君
                遠山 清彦君
                渡辺 孝男君
                紙  智子君
                大田 昌秀君
   国務大臣
       外務大臣     町村 信孝君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策))  小池百合子君
   副大臣
       外務副大臣    逢沢 一郎君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        江渡 聡徳君
       内閣府大臣政務
       官        西銘順志郎君
   事務局側
       第一特別調査室
       長        三田 廣行君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       堀内 文隆君
       内閣府政策統括
       官        武田 宗高君
       内閣府沖縄振興
       局長       東  良信君
       内閣府北方対策
       本部審議官    渡辺 文雄君
       警察庁刑事局長  岡田  薫君
       防衛庁運用局長  大古 和雄君
       防衛施設庁建設
       部長       河野 孝義君
       防衛施設庁業務
       部長       土屋 龍司君
       外務省北米局長  海老原 紳君
       外務省欧州局長  小松 一郎君
       文部科学大臣官
       房審議官     樋口 修資君
       国土交通省北海
       道局長      山本 隆幸君
       環境大臣官房審
       議官       桜井 康好君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する
 調査
 (普天間飛行場代替施設に関する件)
 (SACO最終報告の進捗状況に関する件)
 (宜野湾市における米軍ヘリ墜落事故に関する
 件)
 (日米地位協定の見直しに関する件)
 (沖縄における観光・リゾート産業振興に関す
 る件)
 (我が国の北方領土返還交渉に関する件)
 (北方四島での自然災害時における我が国の対
 応に関する件)
 (北方領土隣接地域の振興に関する件)
 (矢臼別演習場での米軍射撃演習と米軍再編問
 題に関する件)
 (沖縄の自立型経済発展に関する件)
    ─────────────
   〔理事榛葉賀津也君委員長席に着く〕
#2
○理事(榛葉賀津也君) ただいまから沖縄及び北方問題に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨二十八日、喜納昌吉君及び峰崎直樹君が委員を辞任され、その補欠として白眞勲君及び若林秀樹君が選任されました。
    ─────────────
#3
○理事(榛葉賀津也君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する調査のため、本日、委員会に内閣官房内閣審議官堀内文隆君、内閣府政策統括官武田宗高君、内閣府沖縄振興局長東良信君、内閣府北方対策本部審議官渡辺文雄君、警察庁刑事局長岡田薫君、防衛庁運用局長大古和雄君、防衛施設庁建設部長河野孝義君、防衛施設庁業務部長土屋龍司君、外務省北米局長海老原紳君、外務省欧州局長小松一郎君、文部科学大臣官房審議官樋口修資君、国土交通省北海道局長山本隆幸君及び環境大臣官房審議官桜井康好君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○理事(榛葉賀津也君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○理事(榛葉賀津也君) 沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○秋元司君 自由民主党の秋元司でございます。
 まず冒頭に、このたび台風と、又は新潟震災におきましてお亡くなりになられた方々の御冥福を心からお祈り申し上げますとともに、また、このたび災害に遭われた方に対しましてもお見舞いを申し上げるところでございます。
 また、海外におきましても、このたび、我々同胞の日本人が、イラクの心ない一部の武力勢力によりまして人質事件が起きました。一刻も早い人質の解放を心から願う次第であります。また、この点につきまして、恐らく町村外務大臣におかれましては不眠不休の連日だと思います。是非、お体に御留意していただいて、公務に励んでいただきたいと思う次第であります。
 私は、このたびの参議院選挙におきまして初当選をさせていただきました。全国比例代表ということもありまして、北海道から九州、沖縄まで歩かしていただきました。その中で、沖縄の皆さんには多大なるお力添えを得たと思っております。そしてまた、沖縄におかれましては、歴史的にも非常に重要な地域である中に、私も特段この県については力を入れて国会議員として頑張っていきたいと思う次第であります。
 大変今日は両大臣を前にして恐縮でございますが、まず沖縄の歴史に対する私の所見から入らせていただきたいと思います。
 当然私は戦後の生まれでありまして、戦時中の話というのは、資料又は映画、それとはまた先輩の、諸先輩方の話でしか聞いたことがないわけでございまして、その中で、この戦争の悲惨さ、又はそのときの沖縄県の方の悲痛な思い、そういったことを考えますと、想像を絶する、そんな気がいたしております。
 そういったことの中で、当然このことは世代が変わったとしても、しっかりそのことを引き継いでいかなければならないと思いますし、また過去のあのような大惨事を二度と繰り返してはならない、そのように思うところであります。
 また、この沖縄の本土復帰は昭和四十五年であります。私がこの世に生をうけましたのが昭和四十六年であります。正に、この本土復帰の沖縄の歴史というのは私の人生そのものでありまして、そういった観点からも、今なおアジアの、太平洋地域における平和と安全の維持、そしてまたそのことによりまして在日米軍の沖縄の人に対する、県民の負担、それとまた沖縄振興、こういった点は他人事のように思えない、そんな思いの中で、今日は沖縄県民の方々の立場を、そういったことも考慮しながら幾つか質問をさせていただきたいと思います。
 さて、先般、小池大臣又は町村両大臣より、沖縄に対する、この委員会に対する所信をお伺いをさせていただいたところでございますが、改めて両大臣から、大臣も、両大臣がなられましてからヘリコプターの墜落現場の視察、そしてまたこの普天間基地等々の視察も終えられて、沖縄に対する思いというものをお聞かせいただければと思います。
#7
○国務大臣(小池百合子君) 担当大臣に就任いたしまして後に真っ先に沖縄に駆け付けることをいたしました。改めまして沖縄について考える、ましてやその大きな責任を負っているということで、身が引き締まる思いでございます。
 沖縄につきましては、今委員がおっしゃいましたように、これまでのさきの大戦で苛烈な戦禍を被ったこと、そしてその後二十六年の余りにわたっての我が国の施政権の外にあったということ、それから離島の存在、本土から遠いといったようなこと、さらには広大な米軍施設・区域を抱えているなどといった特殊事情を抱えているということで、今なお解決すべき課題が数多くあるという認識を持っております。
 その意味で、沖縄の振興を図るということは国としての責務であることは当然でございますけれども、私といたしましても、これまでの沖縄振興計画などに基づいて自立型経済を構築していくということで、沖縄が更に元気になっていただけるような、そういう方向に向けまして全力を挙げてまいりたいと、このように考えているところでございます。
#8
○国務大臣(町村信孝君) 秋元委員、昭和四十六年生まれということで、ある種のうらやましさを今感じていたところでございますけれども、その若い秋元先生が沖縄問題に一生懸命取り組もうという思いに心から敬意を表したいと存じます。
 私が初めて沖縄に参りましたのは昭和三十八年でございまして、当時パスポートを持って初めて行った先でございました。日本でありながらパスポートが必要だという、そういう事実に初めて私も遭遇をいたしまして、そのとき以来、沖縄というのは大変な御苦労をしておられる、さらに、歴史を勉強いたしますと、大戦中あるいはその前、大変なこれまた御苦労をしておられるということで、沖縄の方々への思いというのが私自身も格別のものがございます。その間、私も二十回以上沖縄には行っておりますし、また諸委員先生方と同じで、私も衆議院の沖縄北方問題特別委員会の委員として委員会の視察等々で沖縄にも何度か行かしていただきました。
 しかし、今回は外務大臣ということで先般訪問をいたしまして、改めてその戦争の激しさ、またさらには、基地の、非常に大きな面積を占め、また沖縄の経済その他いろいろな分野で非常な大きな存在に、今厳然として存在しているという事実、しかもその間に大変な御負担をお掛けをしている。さらには、ヘリコプターの事故現場を見て、本当に奇跡としか言いようのない状態で大惨事を免れたといったようなことなどを考えたときに、やはり、ちょうど今、折しも米軍再編成問題があるという中で、何とか沖縄の皆様方の過重なる負担を緩和する、同時に日米安保条約に基づく抑止力というものを維持する、このなかなか両立し難いような命題をどうやって両立させていったらいいのかなという大変重い宿題を背負いながら外務大臣としての職を全うしなければいけない、そういう思いで今後一生懸命取り組んでいきたいと考えております。
#9
○秋元司君 今、両大臣のお話を伺いながら、私と同じ共通の思いであるな、そんなことを今感じさせていただいた次第であります。
 今、町村大臣がお触れになった、正にこの沖縄に対する基地への負担の問題であります。やはりこの負担というものを今後、中長期的又は短期的にでも、一刻も早く負担の軽減というものを考えていかなきゃならない、これは我々日本人であればだれしも思うところであります。
 そういった意味において、この負担軽減のために、一九九六年であったと思うんですが、この普天間飛行場の移設等を決めたSACOの最終報告の進捗状況、これは土地の返還に関するものだけで結構でございますので、御報告いただけますでしょうか。
#10
○政府参考人(海老原紳君) SACOの最終報告に基づきます土地の返還状況についてのお尋ねでございますけれども、安波訓練場及びキャンプ桑江の北側部分、これはもう返還済みでございます。住宅統合は、第一段階から進行し、第三段階に着手をいたしております。読谷補助飛行場及び楚辺通信所の二件は、返還につき合同委員会で、それぞれ平成十四年十月、平成十一年四月に基本合意済みでございます。北部訓練場の過半及び瀬名波通信施設の大部分の返還については基本合意に至っております。
 その他ございますけれども、あと、普天間飛行場の移設につきましては、実現に向けて鋭意取組中でございます。那覇軍港等についても鋭意取組中ということでございます。
#11
○秋元司君 今御報告のありました点の中でちょっと絞って御質問をさせていただきたいと思うんですけれども、この普天間飛行場についてのお尋ねであります。
 この移設の計画、これは当初どこに、そして何年ぐらいで移設しようとか、そういった計画でありますでしょうか。
#12
○政府参考人(海老原紳君) SACO最終報告におきましては、場所は沖縄本島の東海岸沖というふうに書いてございます。期間につきましては、五年から七年以内の返還ということが書いてございます。
#13
○秋元司君 正にその移設の話でございまして、この代替施設の建設、その建設予定地、恐らく、私名前をどうもど忘れしちゃって出てこないんですけれども、あると思うんですが、これは恐らく防衛施設庁だと思うんですけれども、今の現況を御報告いただけますでしょうか。
#14
○政府参考人(河野孝義君) 現在、環境影響評価法に基づく所要の手続、また代替施設の護岸構造の検討に必要な現地技術調査を実施するなど、代替施設の建設に向けて着実に取り組んでいるところであります。
 具体的には、申し上げますと、環境影響評価につきましては本年四月から、環境影響評価法に基づき、環境影響評価の方法等を決定するため、方法書に関する手続を行ったところでございます。また、現地技術調査につきましては、本年九月より地質・海象調査、いわゆるボーリング調査でございますけれども、これを開始したところでございます。
 当庁としましては、平成十一年の閣議決定等に基づき名護市辺野古沖に代替施設を建設することが、市街地に所在する普天間飛行場を返還するための最も現実的で確実的な道と考えておりまして、引き続き、一日も早い普天間飛行場の移設・返還に向け全力で取り組んでいく所存でございます。
#15
○秋元司君 本当に防衛施設庁の必死な努力、それは当然我々も応援していきたい、そんなふうに思っておる次第でありますけれども、これ、今正に環境アセス、ボーリング調査、今御報告がありましたけれども、このまま計画でいくと大体どれぐらいの期間で完成という形になるんでしょうか。
#16
○政府参考人(河野孝義君) 代替施設の建設につきましては、環境影響評価を実施した後、公有水面の埋立て承認に係る手続を取り、これらの手続が終わった後に工事に着手することとなります。環境影響評価には少なくとも三年程度、着工から完成までの工期については建設場所の特性を踏まえ具体的な検討を行った結果、現在約九・五年を見積もっているところでございます。
 このように、建設に要する期間につきましては必要最小限度の期間を見積もっているところでありますが、一日も早い普天間飛行場の移設・返還に向けて、できる限り努力を行うことが重要な課題と認識しており、工期の短縮可能性等につきまして様々な観点から検討しているところでございます。
#17
○秋元司君 今の話を総合すると、恐らくトータルで今から約十年間期間掛かるということだと思います。
 当時、この移転施設の場所、これは恐らく当時、稲嶺知事がお引き受けしたということがあったと思うんですけれども、この建設の条件を引き受けた、そのときに恐らく使用期限というものを知事は、知事から申入れがあったと思うんですけれども、それ何年というお話だったと思いますか。
#18
○政府参考人(海老原紳君) 十五年でございます。
#19
○秋元司君 正に、その十五年であります。
 このSACOの合意自身が、合意されたのが一九九六年でありますから、合意より最終的に移転施設まで掛かる期間、ほっときますとこの二十年近くも掛かってしまう、そんなことになっているのが現状であります。恐らくない、そういう、ないとは思う、正にないということを願いたいんですけれども、今後またこういったヘリコプター等の事故が、墜落事故が起きないとも限らないわけでありまして、そういったことからまた普天間基地、非常に、私も見たことあるんですけれども、危険な地域、住宅密生地、住宅が密接な地域ということを考えますと、やはりこの代替施設の工期の縮小、こういったことをやはり政府、関係役所、力を尽くしてこの縮小に向けて頑張ってもらうことを希望するところであります。
 また、これに関連しまして、最近話題となっています、そしてまた、先ほど町村大臣の方からもありました、この米国のこのトランスフォーメーション、再編問題であります。当然、このトランスフォーメーションの話は、イラク戦争が起きた、そういった九・一一のテロが起きた、このテロというのはいつ何どきどこで起きるか分からない、そういったことの中でやはりこの機動力というものを発揮していこう、もはや国の、国際間の紛争というのは主権国家だけの争いじゃなくこういったテロの脅威だ、そういったことの私は表れだと思うんですけれども。
 このトランスフォーメーションの意味合いとしては当然機動力、これは当然あるのは承知しておりますけれども、もう一つの見方として、当然この新しい最新兵器、こういったものの導入によりまして軍事力を維持していく。その結果、当然、在外基地の整理、縮小又はこの兵隊さんの削減、こんなことも恐らく同時に行われていくんじゃないかなと理解をしているわけでありますけれども、これによって、この一九九六年、正にこのSACOの合意がなされた、このことについて今後このトランスフォーメーションのことも含めましてSACO合意の見直し、こういったことに発展する可能性はあるかどうか、この点についてお伺いをしていきたいと思います。
#20
○国務大臣(町村信孝君) 米軍のトランスフォーメーションがなぜ必要になったか。大筋今、秋元委員言われたようなことを背景にして、アメリカはアメリカとして世界全体を見るという観点からいろいろな合理化、近代化、あるいは様々な変化への対応ということを考えているんだろうと思います。
 そういう中で、このSACO合意というものが見直される可能性はあるのかというお尋ねでございまして、私どもとしてはトランスフォーメーションの前の段階からこのSACOの話があります。そして、そのSACO合意は、先ほど局長からもお話をしたように、沖縄の負担を、土地の返還等々を含めできるだけ負担を軽減をしていこうということでございますから、出発の時点は違うけれども目指すところは実はそう変わりがないというか、ある部分では全く同じになってくるわけであります。そういう意味で、SACOの合意は生かしながらこのトランスフォーメーションの議論をしていこうという考えで私どもおります。
 したがいまして、私どもとしては、このトランスフォーメーションの話はありますが、SACO合意を、あるいはSACO合意を受けて、その後一つの方針転換があって今の辺野古沖ということになっておるわけでございますが、それはそれとしてしっかり進めていく必要があるのであろうと、かように考えておりまして、今SACO合意を全面的に見直すというようなことは考えていないわけでございます。
#21
○秋元司君 今私がSACO合意の見直しという話を申したのは、実はその正に沖縄に対する、基地の提供負担の話でありまして、場合によっては今ちまた、ちまたといいますか、いろんなことで可能性として言われている話として、県外の移設もあるんじゃないか、そういった含みを残したことでの質問でありましたので、改めて今補足をさせていただきたいと思うところであります。
 正に、こういった体制が維持されていく、そして引き続き沖縄県民の皆さんに対しましてはこの負担はゼロにはならないことを考えますと、やはり沖縄県民の皆さんから見れば、こういった様々な国際情勢における変化における、変化においてこの在日米軍がどのように動いていくのか、そういったことは常に不安に思っているんじゃないかな、そんなことを思うわけでありますけれども。
 それと同時に、ちょっと関連で質問をしたいんですが、先般、このイラク戦争が起きたときに、当然在日米軍の中から相当の数のこの海兵隊員がイラクの方に参戦をしているといいますか、これは移動したという議論もありますけれども、大体どれぐらいの規模の数の隊員の方がイラクに行かれたんでしょうか。
#22
○政府参考人(海老原紳君) これは米側の説明によりますれば、沖縄の海兵隊からイラクに派遣された部隊ということとしては、本年の初め、二月から三月にかけてでございますけれども、派遣をされました第四海兵隊連隊の三個歩兵大隊約三千人、そして同じく八月に派遣をされました第三一海動、海兵機動展開隊約二千二百人などがあるというふうに承知をいたしております。
#23
○秋元司君 まあ、これだけの規模の人が動くわけですから、恐らく季節的な行事の中で国に帰る、そういったことであれば住民の皆さんも、まあ地元に、国に帰るんだな、そういった理解はあると思うんですけれども、こういう当然イラクという、イラクの戦争、そういった緊迫したときにこれだけの兵隊の方が動くとなると、恐らく地元地元では密着をしたそういった生活様式がなされていると思います。そういったことから、当然、米、アメリカ側から事前にこの外務省にはそれとなくこういった規模の人数が移動しますと、それはどこどこに行く、そういった報告があると思うんですけれども、それを受けて地元への対策はどのようになされているんでしょうか。
 というのは、地元の皆さんに今それぞれいる海兵隊の皆さんはイラクに行くようであります、そのためには大移動が行われますよ、そういったことを地元の自治体に対しても知らせる、そういったことはなされていらっしゃるのか、その点についてお伺いしたいと思います。
#24
○政府参考人(海老原紳君) 施設・区域の地元の方々の御不安というものになるべくこたえるということで、我々としても必要な情報提供をなるべく最大限行うということで行ってきているつもりでございます。
 ただ、今お尋ねのイラクに海兵隊が移動をするというようなことにつきましては、これはまあ言わば軍の運用にかかわることでございまして、例えば事前にそのこれこれの部隊がいつごろにどこへ移動するというようなことになりますと、これはいろいろな意味でその安全あるいは作戦上の問題というようなことで問題が生ずることもあり得るということでございますので、一般に部隊の移動というような軍の運用については事前に地元の方に御説明をするということはできないということを御理解いただきたいと思います。
#25
○秋元司君 当然、軍の機密情報、そうなるものを一般に公開してはならない、当然のことであると思いますけれども、しかしまあ、大まか的な、細かいことは別としまして、大体の方針、そういったもの等、多少でもいいですから、そういうことが起こり得るかもしれない、そういったことだけでも地元の方にお知らせをして、そしてそういった大移動が行われました際には、ああ恐らくこのことで行くんだなと、そういったことを感じ取れるぐらいの情報の発信を私はしてもよろしいんじゃないかと思うところでございます。
 まあ、いろいろと今お話を伺った中で総合的に考えまして、現在までこのSACOが合意されたことが、まあ努力はされているんでしょうけれども、結果的に余り進展していない、停滞を考えると、実はこの在日米軍施設の七五%を沖縄に集中さしているということは、もうある意味限界に来ているのかなということを思えないところであります。ただ一方で、このアジアの、アジア太平洋地域の安全又は日本を取り巻く環境の中で、特に北朝鮮問題、そして中台間の緊張又は中国の一方的な海洋開発等々を考えると、非常に私自身も複雑な思いがするのが現状でございます。
 結果的に、今のこの体制というものを維持して、そして引き続き沖縄県民の皆さんに対して日本の安全保障、そういった観点からお願いするということは、お願いするということならば、やはり日本国民全体がこのことに対して非常に感謝をし、そしてまた、当然平和というものは単なる普通にあるこういった空気じゃなく、相互の努力と、そして言葉は悪いんですが犠牲によって成り立っているんだと、そういったことを常に政府としても国民に広報をできるだけし続けていかなくちゃならないものだと思います。特に、まあ最近の傾向でありますけれども、我々若い世代の人間はなかなか感謝という言葉から遠ざかって、そして個人主義又は突き詰めればエゴイズム、そういったことについて、そういった方向に走りがちでありますので、こういった平和、大きな観点から、是非、私自身もこれ当然努力をしていくことでありますけれども、政府としてもこの啓蒙啓発、こういったことを行っていただきたい、そのように要望をさしていただきたいと思います。
 では、時間もないので基地の問題についてはこの辺にさしていただきまして、次に沖縄の振興についてでございます。
 沖縄の、大臣の、小池大臣の所信でもございました、正にこの沖縄の自立型経済に向けてどう援助するか、これが沖縄県民に対する我々の行動でありまして、そのために今この自立経済の構築に向けた動きについてちょっと何点かお伺いしたいところであります。
 当然、沖縄は観光産業が主であり、私のイメージ的にも南に開かれた大リゾート地だということが、そういうふうに思います。当然、我々県外の人間は飛行機と船によってでしかアクセスできないわけでありまして、飛行機で行って、そして市街地に行く、これは当然道路を通るわけであります。そのためには、まあ沖縄の方はお詳しいと思いますけれども、この空港より国道五十八号線を通って市街地に入っていくわけでありますけれども、私も選挙中にも感じました、とにかく道が渋滞がすごい、これが非常に私の沖縄の道路に対する感想でありました。
 当然、沖縄もこの自立経済目指すべく、国際流通空港、国際流通港湾、これを目指すべく様々な開発を今自助努力で行っているとは思うんですけれども、結果的にこの港湾の貨物というのは、この慢性渋滞の市街地を経由していくために輸送効率が非常に低いというのが現状でございます。
 そういったことから、この渋滞における経済損失、私は高いと思うんですけれども、内閣府の試算ではどのような数字が上がっているか、お教えいただけますでしょうか。
#26
○政府参考人(東良信君) 渋滞の状況ということでございますが、先生今お話しのとおり、沖縄におきます陸上交通というのはその大部分を道路に依存しているわけでございます。特に那覇市街地を中心としました交通に、が大変集中しておりまして、全国でも有数の激しい交通渋滞ということでございますし、またこれが慢性化しているということでございます。
 データ的に正確な数字ということで、手持ちに今ちょっとございませんけれども、言われていることにつきましては、渋滞による損失時間というものは沖縄県は全国で第六位ということでございます。そして、全国の平均の約二倍以上ということでございまして、そういうデータがあるということでございます。
 以上でございます。
#27
○秋元司君 本当に渋滞がひどい、その結果非常に高い経済損失があるということの中でまず認識をしていただいて、今後、この沖縄の、対するこのインフラ整備、そのことについてやはり国としてもバックアップしていきたい、そのように思うところでございます。
 そしてまた、ちょっと時間が迫ってきたもので私の方から一方的にお話をさしていただきますが、特にこの沖縄、鉄軌道を持たないこの沖縄にとって、やっぱり今現状としてはこの道路に頼らざるを得ない現状を考えますと、早期にこの問題の解決を打つべく、この広域幹線道路ネットワーク、こういったものを確立していかなければならないと思うところであります。
 そして、私は、実は先般、この浦添市の儀間市長さんとお会いする機会がございました。そして、そうしたところ、今、浦添市ではしっかりと地元と一体となってこの臨港道路浦添線の早期整備促進会なるものを作って、一生懸命この道路を造っていこう、こういったことを、これ臨港道路を造っていこう、この運動に頑張っているところでございます。
   〔理事榛葉賀津也君退席、理事ツルネンマルテイ君着席〕
 今、聞いたところによりますと、今やっと整備費が何とか予算化された。それで、今後、市も自己努力によって、まあ何といいますか、自己努力によって自費で埋立てをしていこう、これは起債事業でありますけれども、自分のところでもしっかり努力していこう、そんなことで努力しておりますので、是非この計画について内閣府もバックアップをしていただいて、最終的には国土交通省が頑張るんでしょうけれども、この沖縄の渋滞解消に向けて是非努力をしていただきたい、そのようにお願いをさしていただくところでございます。
 本当にもう時間がなくなりましたので、最後に、今日、沖縄の問題を中心に質問をさしていただきましたけれども、やはりこの北方四島の、もちろん北方領土の問題も大事な問題であります。日本の固有の領土というものをしっかりと返還を迫って、そして北方のこの四島とそして沖縄、これは日本固有の領土でございます。そんなことから、しっかりこの領土問題につきましてはロシアに対して意見を言い、そして我々国会議員も一丸となってこのことについてどんどんと積極的に活動をしていかなければならないというふうに思っております。
 時間でございますので、両大臣におかれましては今後更に一層このことについて日本のためにまた努力をしていただいて、我々国会議員も一生懸命応援していくことを改めてお誓い申し上げまして、私の質問とさしていただきます。
 ありがとうございました。
#28
○榛葉賀津也君 民主党・新緑風会の榛葉でございます。
 人生何があるか分からないものでございまして、今朝までこういうことになるとは思っていませんで、厳しく追及する予定が少し様子が変わってまいりましたが。
 まず冒頭、度重なる地震、台風で大変現在厳しい状況にございます。新潟を始めとする全国各地の被災者の皆様に心からお見舞いを申し上げますと同時に、現在イラクにおいて拘束をされている香田さんの一日も早い無事の帰国を心からお祈りをいたしております。とりわけ、外務大臣は昨日から一昼夜外務省に詰められたということで、心からの敬意を表したいというふうに思います。
 災難は人を試すといいますが、今正にイラクの香田さん、そして新潟を始め全国で避難生活をされている方々のことを考えますと、試されているのはこの方々よりもむしろ我々一人一人が試されているのではないかという思いに駆られながらこの質問に入りたいと思います。
 さて、戦後六十周年という節目の年、町村、小池両大臣、大臣就任誠におめでとうございます。
 一九八三年の初当選以来二十年以上にわたりまして文部、外務の両分野に御活躍された大先輩の町村大臣に質問できること、大変光栄に存じておりますが、また是非御指導賜りたいと思います。
 また、小池大臣は、日露通好条約百五十周年というこれまた節目の年に沖縄北方、そして環境という重大テーマを兼務され、またバランス感覚と決断力次第では大変大きな仕事のできるポジションに、またバランス感覚が求められているこの中東問題の専門である小池大臣が就かれたと。北方四島に携わる方々、そして沖縄県の方々も大変期待をしていると思っております。
 お二人の強い政治のリーダーシップにまずもって期待をしたいと思います。
 さて、さきの閉会中審査、私は、沖縄問題でこの国民の中にある温度差について指摘をさせていただきました。沖縄問題、北方問題それぞれが国民と現場との距離が非常に遠い。それは、現地に住んでいる方々だけではなくて、我々国会議員も、そして国民の皆さんがこれを日本の国のこととしてよりも、沖縄の問題であるとか根室の問題、北海道の問題であるというふうにとらえてはいないだろうか。沖縄問題を扱うことが惰性になっては決してならない、北方問題を考えることがマンネリ化しては絶対いけない、その思いを国会議員一人一人が、そして国民一人一人がいま一度かみしめなければならないと思っております。
 日本の国土の〇・六%の土地に米軍基地の七五%、そして本島の五分の一が他国の基地で占められているという沖縄の問題。そして、この沖縄本島の三・五倍の面積を持って、千葉県と同じ面積を持っている北方四島が六十年間他国によって占領されている。そして、三千百二十四世帯一万七千二百九十一名の日本人の財産が瞬時に奪われて、ぽんぽん船等で脱出するも、多くの方が北海道に着くことなく命を落としております。旧島民の平均年齢は七十二歳になりました。
 両大臣、これは是非、沖縄の問題、北海道の問題、根室の問題ではなくて日本の問題としてお二人のリーダーシップを求めると同時に、北海道や沖縄選出の議員でないからこそ、それぞれの議員が真剣にこの問題を考えていただきたいということを冒頭強くお願いをしたいと思います。
 まず最初に、政府の危機意識についてお伺いしたいと思います。
 二十三日に発生した今回の新潟中越地震におきまして、政府の危機管理に対しましては、危機意識に対しましては大変残念な思いがいたしました。総理は、大変大きな災害が起こったということを知っているにもかかわらず映画のイベントに出ておられて、官邸に入ることなくそのまま仮公邸に入っていらっしゃる。災害発生した当日、総理も官房長官も官房副長官も官邸に入っていない。翌日になってやっと対応された。
 さきの米軍ヘリの墜落のときもそうでございます。八月十三日、発生直後ですよ、米軍ヘリが墜落したことを知っていながら総理は映画鑑賞をされ、その後六本木を散歩までしている。そして、十一日から二十三日が夏休みということで、宜野湾市長や稲嶺県知事にも会わない。そして、その間、歌舞伎やオリンピックを観戦されていたと。今回の地震と同様に、こういった国のトップの態度が、私は、職員やそして現地で暮らす方々に大きな影響を与えると思っています。そういったリーダーの気の緩みが沖縄大臣の、沖縄大使の、二十日たった九月一日に初めて現地の沖国大に行って責任者と会ったというようなことになっているわけでございます。
 町村大臣、冒頭、この総理の危機管理意識、たるんでいるとは思いませんか。
#29
○国務大臣(町村信孝君) ある局面局面だけをとらえてみると、今、榛葉議員が言われたようなことを、御指摘が全く間違っているかどうか、確かに分かりませんが、総理は政府全体を見る立場ということもありまして、それぞれの担当大臣というものもおるわけでございまして、それぞれのつかさつかさがしっかりやる、それを束ねるのが総理大臣だというような意識も相当おありになるだろうと思います。
 したがいまして、それこそ未曾有の大地震である、あるいはヘリコプター墜落という大変大きな事故である、もちろん総理大臣がそれはすべて最終的な責任を負うわけでございますけれども、しかしそれのプロセスにおいてつかさつかさの大臣が、あるいは責任者がしっかりと行動をするということが同時に大切なことなんだろうと思います。
 例えば、あの沖縄の問題について、総理はブッシュ大統領との日米首脳会談でも、あえて沖縄というものについてしっかりと取り上げ、そしてその負担軽減をしなきゃならないんだということをブッシュ大統領にもはっきり言っているわけでございまして、そういう大きな問題意識を総理が持っている、当然我々も持っている、その問題意識を踏まえながら、じゃ、どう具体的に対応するのかというのは、個々のケース・バイ・ケースの対応があるのではないのかなと、こう思っております。
#30
○榛葉賀津也君 次に普天間の問題に移りますが、我々民主党は、普天間飛行場をこの米軍のトランスフォーメーションと併せまして海外へ移していこうということを主張されておりますが、沖縄以外の国内でこれをどのようにまた負担をしていくか、いわゆるベストミックスをどう考えていくかという議論も一部であることも事実でございます。しかし、与党は、この普天間を辺野古へ移転をして、辺野古沖にヘリポートを海上建設する、先ほども同僚委員から話がありましたが、この方向に変わりがないということが分かりました。
 それでは小池大臣にお伺いするんですが、あなたもこの辺野古、普天間の辺野古への移設に賛成されていますか。
#31
○国務大臣(小池百合子君) せんだってキャンプ・シュワブの地より辺野古沖の移設予定先というものを見てまいりました。この普天間飛行場につきましては、SACO最終報告を踏まえて平成十一年の閣議決定に基づく取組を全力で進めていく、そういうことによってこの普天間の基地、これを、失礼しました。
#32
○榛葉賀津也君 端的にお願いします。
#33
○国務大臣(小池百合子君) 取組を全力で進めていくことが、早期返還につながります現実的で実現可能な方法と考えているわけでございます。そして、この辺野古沖、大変すばらしい環境にあるわけでございますけれども、一方で地域の住民生活、そして自然環境に著しい影響を及ぼすことのないように最大限の努力を行いつつ、その円滑な建設を進めるというこの政府方針につきましては、私は、そこに私のまずは任務がある、役割があると、このように感じておるところでございます。
#34
○榛葉賀津也君 私は賛成か反対かと聞いたので、賛成ということだと思うんですが、端的にお願いいたします。
 それでは小池大臣、辺野古建設につきまして、あなたはこの地元の琉球新聞のインタビューで、工期縮減による早期建設と環境保全のバランスが大事だと、また環境と経済の統合がテーマというふうにおっしゃっているんですが、この辺野古の問題を沖縄担当大臣としてSACOの観点から、そして同時に環境大臣でもいらっしゃいますから、環境大臣として環境の問題の観点からこれをどう具体的に解決していくのか、この具体的な解決策についてお伺いしたいと思います。
#35
○国務大臣(小池百合子君) 役割は二つでございますけれども、私は同一人格でございます。その意味で、経済と、そして、環境とそして経済の統合を図るという環境大臣におけます指針というのは、これはこの辺野古の問題につきましても同じことが言えるのではないかと、このように思うところでございますが、いずれにいたしましても、今様々な環境調査を行っていただいております。そういった一つ一つの環境調査におきましても、環境を守るというそちらの方のバランスもしっかりと見てまいりたいと、このように思っているところでございます。
#36
○榛葉賀津也君 その結果が出るまで答えが出ないというのは遅過ぎると思うんですね。これは地元の二十以上の自治体も、もうSACOの合意を見直さなきゃいけない、辺野古の建設反対、飛行場閉鎖求めている。このSACOの合意の支持勢力でさえも、この移設作業の遅れがもう我慢の限界だって言っているんですね。正に地元では、環境大臣がオーケーと言うんだから、これはもう環境省ももうゴーサインを出したんだというふうにとらえかねない問題でございます。
 もう一度具体的に、この二つの相矛盾する関係を、あなたは大臣としてどのような解決策を持っていらっしゃるんですか。
#37
○国務大臣(小池百合子君) これまでも環境大臣を務めておりましたときに、これまでのボーリング調査を含めまして、環境調査については十全の、何と申しましょうか、きっちりとその調査を進めていっていただきたいということで、幾つかのポイントも指摘をさせていただいているとおりでございます。現在、その調査を進めていただいているものと承知をいたしております。
#38
○榛葉賀津也君 時間もないので、次に移ります。
 地位協定についてお伺いします。
 小池大臣は、私は、十月四日ですか、この日経新聞読んで正直びっくりしたんですが、地位協定についてこう言っているんですね。日米地位協定は過去の事例の客観的な検証が必要だと、まずは運用改善で機能的に事に当たるというふうにおっしゃっていらっしゃるんですが、その考えはまだ変わっていないんでしょうか。
#39
○国務大臣(小池百合子君) 変わっておりません。
#40
○榛葉賀津也君 小池大臣は、外務大臣でも防衛庁長官でもございません。沖縄担当大臣として、正に沖縄の県民がいかに安全で安心な暮らしができるか、すなわち地位協定という大変限定されたルールをはめられている沖縄県民の身になって、時には外務大臣と、時にはアメリカ側と対立をしながらも沖縄の暮らしを守っていく立場でございます。そして、現場は地位協定の見直しを欲している。そして、その代表する沖縄担当大臣が、就任早々、地位協定はまず運用改善でやるんだと。外務大臣がおっしゃるならまだ百歩譲って分かるんですが、これ、沖縄担当大臣の発言とすると大変私は不適切な発言だと考えますが、どうですか。
#41
○国務大臣(小池百合子君) 全部の言葉を活字にしているとは思いません。私は、その前に、日米地位協定につきましてはこれまでも様々な議論がある、そしてまた、私自身、少女暴行事件なども新聞の報に接しましていろんな思いを感じるところでございます。地元各界からも改定に対しての要請が数多くなされていることも十分承知をいたしているところでございます。
 地位協定につきましては、まず、これまで、その時々の問題について運用の改善で機敏に対応という基本線があるわけでございまして、私はそこを、現実を考えますと合理的な判断ではないかと。ただし、ただし、運用の改善によってはどうしても対処できない場合には、改定も視野に入れて検討するということを考えております。よって、これまでどういうことでどういう改善がなされてどうなったのかといったような検証を続けてまいりたいと、このように考えております。
#42
○榛葉賀津也君 それでは、別な聞き方をします。
 大臣は、なぜ多くの沖縄県民が運用改善ではなくて地位協定の改定そのものを切望しているのか、なぜ沖縄県民はそのように考えているとお考えですか。
#43
○国務大臣(小池百合子君) まあ、いろいろな事例がございます。
 運用の改善がなかなか時間が掛かったり、いろんなケースがあったということもございましょう。また、今回は特に米軍ヘリの問題でその墜落の現場、そして普天間の位置に極めて近かったなどといったような、いろいろな具体的な事例が考えられるわけでございます。
 私は、沖縄の方々がそういった思いに至るということは十分理解もできるわけでございまして、そのためにもまず何をすべきか、そしてまた何が今できるのか、そういった二つの観点から現実的に対応してまいりたいと考えております。
#44
○榛葉賀津也君 地位協定と言うと言葉は硬いんですが、簡単に言ったら、日本に滞在する米軍兵を、いかに本土にいるのと同じように、日本においても円滑に暮らしたり、軍事行動、準備をしたり仕事をしたりということをしてもらうような枠組みなんですよね。ですから、これ、お互い制限や我慢がたくさんあるんです。しかし、このお互いが制限されている中でその満足度をいかに極大化していくかと、そこにやはり政治のマネジメントがあると思うんです。ところが、現在において、これだけの状況において、もうマネジメントが限界になっているんですね。いわゆる、もう運用改善では現場はもうもたないんですよ。そのことを私、強く御理解を沖縄担当大臣ですからしていただきたいと思うんですが。
 西銘大臣政務官にお伺いをしたいと思います。
 つい先月まではともに理事をやらせていただきまして大変御指導を賜りまして、政治家としても先輩としても大変尊敬をいたしておりますが、あの閉会中審査のとき二人で何回もお会いしまして、鉛筆をなめながら参議院の決議文を作らせていただきました。結局、幻の決議案になったわけでございますが、そのとき、西銘先生個人とされては、やはり現場は地位協定変えていかないともうもたないんだということを私に強く訴えてくださいました。
 大臣政務官になられた現在でも、運用ではもう無理だと、運用の改善では無理なんだと、これは地位協定を変えていかなきゃいけないんだという先生の信念に変化はないでしょうか。
#45
○大臣政務官(西銘順志郎君) 榛葉先生にお答えをさせていただきたいと思っています。
 地位協定につきましては、私も含めて、沖縄県の中にいろんな声がある、是非改定してほしいという要請があることは私ももう重々承知をいたしております。榛葉先生から言われるまでもなく、去った閉会中審査では攻める側でございましたから、いろいろ御相談をさせていただきました。
 しかし、私も今、小泉内閣の一員でございますから、大変申し訳ございませんが、政府の方針として、その方針にしっかりと対応をしてまいりたいというふうに思っています。
 ただ、沖縄県民の気持ち、その地位協定に対する沖縄県民の気持ちというのは、私はもう十分しっかりと受け止めてはおりますんで、御理解をお願いを申し上げたいと思っています。
#46
○榛葉賀津也君 西銘先生も大人になってしまったなあとつくづく思いますが、それでも尊敬は申し上げておりますので、是非沖縄県民の立場に立って御尽力を賜りたいと思います。
 外務大臣、私、先日、閉会中にマニラのASEANの会議がございまして、若手国会議員やジャーナリスト、学者の集まりだったんですが、御党の舛添先生と一緒に四日間参加をさせていただきました。大変実のある議論だったんですが、それと同様に、舛添先生と四日間政治について議論ができたことが正に至福の時間でございました。
 その舛添委員がさきの予算委員会で大臣にこういう質問をしているんですね。改定というところまで踏み込むような形でのアメリカに対しての要求を出したらどこが悪いのか、どういうマイナス点があるのかという質問をされたんです。いい質問をされるなと思いまして、私、傍聴席から大臣どんな答弁されるだろうと聞いておったら、結局最後まで答えていらっしゃらなかったんで、私はこれは是非大臣にもう一度お伺いしたいんですが、何と外務省が地位協定制定以来、一九六〇年なんですが、四十四年間、合意議事録も含めまして改定の交渉の申入れを一回もやっていないんですよ。これ何かマイナス点があるからやらないんでしょうね。
 大臣、この地位協定の改定の申入れ、考えようという、それまでやらない、そのマイナス点というのは一体何なんでしょうか。
#47
○国務大臣(町村信孝君) まあ、何がマイナス点かというのはなかなか難しい御質問でございますが、まあ一般論的な言い方になって恐縮でありますが、それは憲法だって今や見直す、憲法でさえ今見直そうかと、いろんな議論が始まっているところでございますから、ありとあらゆる法律、条約、協定、これは不断の見直しを行ってより良いものにしていく努力、これはもう必要であることは当然だと、こう思っております。そういう意味では、私も日米地位協定が不磨の大典だと考えているわけではございません。いつでも必要なときにはやっぱりそれは見直しをしていくと。そのための不断の勉強をしていくと。
 私もあの民主党のこの地位協定の見直しを求める申入れ、改正案、平成十二年五月というものを拝見をしました。逐一拝見をしながら、なるほどこういう考えもあるんだなということを改めて勉強をいたしました。
 ただ、現実に私どもは今、運用改善と言うと何かいかにもこそくな対応しかしていないのではないかというふうに受け取られがちでございますけれども、現実に例えば、特に少女暴行事件があったとき、その後、実際には凶悪犯罪を犯した米軍人等の拘禁を起訴前に日本側に移転するという道を開いた。これは正に運用改善なんですね。このことは諸外国と比べると、例えばドイツはボン補足協定というのを結んで、これは判決の確定、執行以後でなければ駄目なんです。そういう意味では、この日米地位協定、運用で、他のNATO協定、米韓協定と比べてもはるかに進んだことを実は運用改善でできているんだというようなこともございますものですから、現実、運用改善というようなことでやってきて、今のところ問題はなかったのかなと思いますが、思いますが、しかし、これだけいろんなお声もあることも承知しておりますので、よくこの辺は不断に勉強していかなければいけないテーマだと、こう思っております。
#48
○榛葉賀津也君 舛添委員に対する答弁と同じ答弁が返ってきたので、私は申入れをするマイナス点は何かと。で、マイナス点がないんだったら、これ議論することは大事だと思うんですよね。こういうことをやはりきちっと私は真剣に政治の場で考えていかなければならない。正に政治力ですから、北方領土問題、そして沖縄問題は、私は政治のイニシアチブで大きく変わってくる。そして、申入れすら四十四年間やってきていないという現状を私たちはもう一度ゆっくり考えてみる必要があると思うんです。タブー視する必要は正にない。だからこそ、私はこの問題をきっちりと考えていく必要があろうかと思います。
 閉会中審査も様々なポイントについて質問をさせていただいたんですが、当時の川口大臣は私の質問に対し、それらの問題は事故分科委員会で検証してまいりますと、常に答弁をこれで締めくくるものですから、私もそれ以上質問ができませんでした。今回、一定の事故分科委員会の結論が出てまいりましたので、それに沿ってお伺いをしたいと思います。
 まず一点目、いとまでございます。
 大臣は、米軍操縦士の技術が上手であったので被害を最小限に食いとどめ、あそこに落下することができたんだというふうにおっしゃっておりましたが、そこの、落ちるときに、この報告書を読みますと、異常を示す最初の無線連絡から衝突までの時間は三十秒以内だとあったということなんですが、これ検証していくと分かるんですが、落ちたとき、もう二十名から三十名の米軍、米兵が落下点で待っているんですね。ですから、もっと早い段階に明らかに通報が行っているんです。
 これ、いとまが本当にあったのかなかったのか、この点についてどういう議論がこの分科委員会でなされたのか、お答えを願いたいと思います。
#49
○政府参考人(土屋龍司君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のように、米側から提出されました事故調査報告書によりますと、異常を示す最初の無線連絡から墜落までの所要時間は三十秒以内であったとされております。そして、そのヘリの異常を察知してから御指摘のような通報を行うためにどの程度時間を要するかは状況にもよると考えておりますけれども、今回の事故に関して申し上げますと、報告書に添付されております管制記録などを見ても、墜落までの三十秒の間は相当緊迫した状況であったと思われ、かかる短時間の間に御指摘の通報を行うことができなかったのもやむを得なかったものと考えております。
 その点につきましての事故分科委員会における協議の有無についての御質問でございますが、今回の事故に関する事故分科委員会の場におきましては、日米合同委員会に対する報告及び再発防止のための勧告等に向け、事故原因及び再発防止策についての検討を行っているところでございまして、現在までにこれら事故原因と再発防止策について米側からの説明を受けた、受けたところでございます。
 したがいまして……
#50
○榛葉賀津也君 いとまがあったか聞いている。
#51
○政府参考人(土屋龍司君) はい。御指摘の通報の点にございましては、異常発生から墜落までの間が前述のような状況にあったこともございまして、分科委員会の中では協議が行われてございません。
#52
○榛葉賀津也君 なぜその大事なことが協議をされずに、それほっておけるんですか。大事な問題ですよ、これ。いとまがあったのかなかったのか。
 我が国の権利がどのように保障され、そして沖国大や沖縄県に対してどのようなきちっとした対応が米軍との間でされ、それが担保されているのか。三十秒と言うけれども、どうして三十秒で二十名から三十名の米兵が落ちてくるヘリコプターを待っていることができるんですか。だれでも分かる単純な疑問じゃないですか。そういった一つ一つの、国民の皆さんが思っている、難しい言葉じゃなくても、難しい法律じゃなくても、国民の皆さんが普通に疑問に思っていることをきちっと分科委員会でまとめ、それを報告して、その説明責任があるんじゃないんですか。もう一度答弁してください。
 どうして、米軍が二十名から三十名、三十秒内でそこにいて待っていることができるんですか。駄目だよ、そんないい加減な答弁じゃ。
#53
○政府参考人(土屋龍司君) まず、その二十名、三十名が待っていたかどうかということにつきましては、私ども承知しておりません。
 それで、まず、事故分科委員会でなぜこれが協議されなかったということでございますけれども、事故分科委員会はその事故の原因と再発防止策についての検討を行っているところでございまして、その先生がおっしゃったような通報の問題については別の場で議論が行われるものと考えております。
#54
○榛葉賀津也君 この調査報告書は全く意味のないものなんですか。確かに役所的にはそういう論法が通るのかもしれない。しかし、この問題、非常に感情的になっているんです。国民の皆さんに分かりやすく説明する。そのためにあれでしょう、今度またこういった現地対応の対策改善で新しく作ったんでしょう。これでは一体どういう議論がされていたのか。
 では、このいとまがあったかなかったか、どういう経過になったのか。確かにねじの一部が取れてテールローターが制御不能となった。しかし、落ちてから、テールローター、完全にそのパートが、パーツが落ちてヘリが落っこってくるまでに確かに三十秒だったかもしれない。しかし、コックピットにおいては、操縦室においては、明らかにその早い段階から異常をキャッチする何かの反応があったはずなんです。そして、それを必ず報告しているはずなんですよ。そして、その時点において、沖縄や国や沖国大等は分からないかもしれないけれども、周辺に対して報告するいとまがなかったとは考えられないんですが、その辺の議論はどのようなことがされたんでしょうか、その委員会で。
#55
○政府参考人(土屋龍司君) ただいま先生がおっしゃった通報の問題につきましては、この事故分科委員会では協議されておらないわけですけれども、それはなぜかといいますと、先ほど申し上げましたように、この事故分科委員会というのは事故の原因、再発防止策ということが目的となっているからでございます。
 それで、今先生のお尋ねになりました異常が発生したところにつきまして、米側の調査報告書の中に管制記録というのが付いておりまして、その中では、これはグリニッジ標準時になっておるんですけれども、異常が起こってから管制塔の方で墜落したというふうに言うまで三十秒というふうに書かれているというふうに承知しております。
#56
○榛葉賀津也君 非常に関係している問題ですよ。この正に直結している問題をこの分科委員会で検討されていないとしたら、この分科委員会は非常に問題があると言わざるを得ないと思います。これでは、委員の皆さんだけじゃなくて国民の皆さんも納得しませんよ。この問題は、是非今後、再度外交防衛委員会等においても私は議論をしていく価値があると思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。
 二十三条関連についてお伺いするんですが、基地外の事故についてはアメリカ側の同意があれば日本側も検証できると。これは地位協定合意議事録の十七条の十項、有名になったところでございますが、これが今回、結局検証できなかったということでございます。
 今回の事故において、日本側が機体の検証はできなかったのがなぜか。事故分科委員会ではこの問題をどのように説明されましたか。
#57
○政府参考人(土屋龍司君) まず、先生の御指摘の点が刑事訴訟法に基づき捜査機関が行う検証を指すのでございますれば、今回の事故の際の現場での対応の問題として、先ほどの通報の問題と同じく、事故現場における協力に関する特別分科委員会の場で話し合われているところであると承知しております。
 そして、それが事故分科委員会においてどのような状況かというところについてですが、現在、事故分科委員会におきましては事故原因及び再発防止策について合同委員会の勧告を行うべく作業を行っているところでございますが、この作業を行うに当たりまして、委嘱した日本側の航空機の専門家は、現地を、現地視察を三回行いまして、そして事故機の残骸、それから事故現場を観察するとともに、事故原因、再発防止策、安全点検の状況について部隊関係者と専門的、技術的なやり取りを行っているところでございます。
#58
○榛葉賀津也君 質問に答えてください。
 私が聞いているのは、なぜ検証ができなかったか、それに対してどういう説明があったかということを聞いているんです。
#59
○政府参考人(海老原紳君) 今の委員のお尋ねは、米軍の財産、すなわちヘリコプターの機体そのものの検証ができなかったことについてのお尋ねであると思います。
 これは、先ほど委員がお述べになりました地位協定十七条10(a)及び(b)に関する合意議事録で、米軍機の機体のような米軍の財産につきましては、原則として米軍がこれを取り扱うということになっているわけでございます。
 この規定は、米軍財産にはその性質上、高度な軍事性や機密性を有する場合がある等を踏まえた規定でございますけれども、この規定に基づきまして、米側に対して機体の検証を求めましたところ、米側から、このような合意に基づいてこれについては認められないという回答があったということでございます。
#60
○榛葉賀津也君 それ、私が今ずうっとしゃべったことをもう一回しゃべっているだけじゃないですか、局長。で、なぜされなかったって聞いているんですから。もうこういうのやめましょうよ、時間もったいないし。
 それで、次から次へと聞きたいことがたくさんあったんですが、この分科委員会そのものが私、大変一体どうなっているのかという思いが今、今の答弁聞いてしざるを得ませんでした。今回、沖縄危機管理官を設置して、沖縄県在日米軍事故対応に関する合同協議会というものが、まあ、受皿をこれ作って、それ自体は一定の評価するんですが、今のような感じではこれが一体どれだけ機能するのかというものは、私、大変疑問に感じざるを得ません。
 この個別具体的な、今日、私、質問通告してすべて聞くことができなくて大変申し訳ないんですが、また後日この問題については触れたいと思いますが、私は、この問題、アメリカ側と日本側のやはり認識の違いがたくさんあると思うんです。
 例えば、沖国大を閉鎖したその理由は、政府も米軍も住民の安全のためだと言うんですね。しかし、住民の安全のためだったら、どうして写真を撮ったフィルムを返せとその沖縄県民に要求するようなことをするんですか。これは、だから安全のためではなくて、やはりアメリカの機密を最優先している、沖縄の安全よりも米軍の機密、軍事行動を最優先しているというこれあかしなんですね。
 ですから、この認識の違いが、もしかして詰め切れないのであれば、私は、これきちっと認識のずれがないように明文化していく。すなわち、地位協定の運用改善ではなくて地位協定そのものを変えていく。これをやらなければ日本そして沖縄県の方々の生活は守ることができないと、そして良識ある日米関係も築くことができないということを強く言いたいと思います。
 時間があと五分になってしまいました。
 小池大臣に、北方問題についてお伺いします。
 大臣は所信で、来年は日露通好条約百五十周年の節目の年だと強調されましたが、この百五十周年の節目の年、どうして大事なんですか。
#61
○国務大臣(小池百合子君) まず、北方領土問題、正に領土問題でございます。
 領土というのは、先生もイスラエルでお勉強なさって、私はむしろアラブ側から領土、パレスチナの問題を研究してまいりましたけれども、国家の一番基本中の基本がやはり領土ということになろうかと思います。
 その意味で、この来年が日露通好条約署名百五十周年という節目に当たるということから、これまでの歴史的な経緯におきましての我が国固有の領土であるということを更にしっかりと主張もしていく。そしてまた、北方領土の返還要求運動を支える関係団体の方々ともともに連携をして、この北方領土問題を更に国民の大きな理解を得る。そしてまた、特に次世代の若い世代の方々に、こういう私どもが、我が国が抱えている重要な問題について認識を深く持っていただきたい。
 そういう意味で、この来年という機会をとらえてしっかりと活動をしていきたいと。できるだけPRの方法なども若い世代などにもターゲットを当てた、そういう形で進めていきたいと、今いろいろと計画をしているところでございます。
#62
○榛葉賀津也君 大変心強い御答弁ありがとうございます。
 百五十年前の一八五五年でございました。静岡県の下田で下田条約が結ばれまして、ロシア皇帝のニコライ一世が正に日露の国境は択捉と得撫島との間ということで、この下田条約できちっと百五十年前、国境が定められているんですね。そして、全権代表のプチャーチンも、将来の紛争を避けるため細心の調査を行った結果、得撫島は日本の領土であることが証明されたと明言されている。
 百五十年間、北方四島は一度も他国の領土になったことのない日本固有の領土であります。議論は尖閣諸島や竹島とは全然違うわけでございます。是非この北方四島をこの百五十周年に向けましてモメンタムを起こして、返還していくんだという強い意気込みで大臣、御努力をいただきたいと思いますが。
 私は、この夏に国後島に行ってまいりました。夏でしたが、恐らく涼しいんだろうなと思ったら気温が三十一度ございまして、これも環境大臣の御努力が必要なところかも分かりませんが、あのムネオハウスと言われた友好の家に泊まらせてもらいました。現地の子供たちと遊んだり、若者と議論をしたり、お年寄りとウオツカを飲んでお話をしたりしました。まあ、お年寄りといっても平均寿命が五十二、三歳でございますから、大変平均寿命が短いわけでございますが、議論をしていくと、非常に時間の経過がロシア側に味方しているなというふうに思わざるを得ませんでした。そこで感じたのは、鈴木宗男さんの恐ろしいエネルギーですね。
 私は、彼は恐ろしいエネルギーを持ってこの北方四島返還問題を取り組んでいたと、誤解を恐れずに言いますが、してくれていたんだろうと思います。しかし、そのエネルギーが間違った方に行ってしまったことと、そして朝鮮半島問題という大きな問題がこの日本の外交問題に来てしまったことによって北方問題がまた遠い存在になってしまった、北方問題に対する国民の意識が遠のいてしまったというふうに思っております。
 七条副大臣が領土問題を一日も早く解決することは全国民の悲願だとごあいさつで述べられましたが、果たしてそうでしょうか。一体どれだけの日本人が絶対北方四島を返すんだと、今年こそ返してもらうんだというモメンタムを起こし、決意を持っているでしょうか。私は正直、今、国民の心から北方四島が遠くに行ってしまっている、そして、少なからずあきらめかけている人もいるんではないかと。これは大臣、政治の責任だと思います。どうか国民運動的な北方領土返還に対するモメンタムを起こしていただいて、両大臣に御活躍を賜りたいと思います。
 そして、小池大臣もおっしゃいました。大切なのは教育でございます。ロシア人と議論をすると、よほどこちらが歴史の勉強をして理論武装をしていきませんと、やられてしまいます。様々なことを言ってきます。私は、徹底的にレクをやらせていただいて議論をしましたが、議論をきちっとすれば日本に理があるんです、我々に後ろめたいところは全くないわけでございますから。是非、日本の若い子供たちにもこの北方四島の歴史をきちっと教育をすることを、文部科学大臣としての経験もあられる外務大臣、そして小池大臣にお願いをし、最後に、この領土返還に関するロードマップを作っていただきたいと思います。
 パレスチナに対するロードマップを一生懸命やりました。しかし、この日本固有の領土をどのような手順で、どうやって返していくんだという、そのプロセスをロシア側にも日本にもきちっと提示をする、北方四島返還のロードマップを是非建設するようにお願いをしたいと思います。
 もし御答弁があったら、お願いします。
#63
○国務大臣(町村信孝君) 榛葉議員から大変、本当に貴重な全国民に対する問題提起をしていただき、大変貴重な御意見だと思って伺っておりました。
 私も、長らくこの北方領土返還運動というものに携わってまいりました。しばしば夏の札幌市の大通公園で署名運動などをやります。確かに、ボルテージが下がっているな、モメンタムが失われつつあるなということを私も実感を持っているところであります。また、そのモメンタムが失われることこそが、ある意味では長い目で見たとき、ロシアの作戦といいましょうか、戦略といいましょうか、そんな気もしております。それだけに、正に国家の基本である領土の問題について、若い人もお年を召した方も全員が取り組んでいくということが大切だろうと思います。
 来年初めにプーチン大統領が来られるということで、それに向けて十一月にAPECで両国首脳がまず会われるということにもなっております。さらには、その前後にロシアの外務大臣も来られるということになっております。
 私どもは、やっぱり基本は基本として、しっかり国境線を画定するということを踏まえた上で、より具体の返還の時期あるいは形態については、これは弾力的に考えてもいいのではないかというこの基本方針というのがあるわけでありまして、その基本方針にのっとって、しっかりとこの交渉をやっていきたいと思います。
#64
○藤本祐司君 民主党・新緑風会の藤本祐司でございます。榛葉議員に引き続きまして、幾つか質問させていただきたいと思います。
   〔理事ツルネンマルテイ君退席、理事榛葉賀津也君着席〕
 私は、秋元議員と同じように、この七月の参議院の選挙で初当選をさせていただきました。ということで、委員会での質問も全くの今日が初体験ということでございますので、是非とも皆様方の温かい御協力をいただきたいと、そのように思っております。
 また、本日は三十分という、三十分弱ということですね、限られた時間でございます。そしてもう一つ、両大臣が御就任後初めてのこの委員会での委員会ということでございますので、基本的な考え方あるいは御認識につきまして確認を中心に質問をさせていただきたいと思っております。
 まず冒頭、質問させていただきます冒頭で、この台風の風水害そして新潟県中越地震で被害に遭われた方々、皆様方にお見舞いを申し上げますとともに、命を失った方々、そしてその御遺族の方々に対しまして御冥福を申し上げます。そして、イラクで拘束された香田さんのこの問題につきまして、早期の解決につきましては是非とも国が挙げて、政府挙げて取り組んでいただきたいというふうに思っております。
 まず、私は沖縄についての質問をさせていただきたいと思います。
 また、私が今回沖縄北方の委員会に配属されたよということで地元に申し上げますと、ああ、沖縄北方、この特別委員会は、沖縄に関してはやはり基地の問題ともう一つは沖縄振興の問題なんだねという答えが返ってくるわけなんですが、ただ、沖縄振興といっても、まだまだ世間一般には、IT産業では頑張っているんだとか、あるいは金融特区の問題とか大学院大学の問題、こちらについてはいささか認識が非常に薄いなという感じはあります。
 やはり何といっても、沖縄というと最初に思い浮かべるのは、観光振興といいますか、観光リゾート産業をリーディング産業として沖縄を引っ張っていくということの認識の方が非常に強いんだろうというふうに思っております。
 基地の問題につきましては、今、榛葉議員の方から話がございましたので、私はちょっと観点を変えまして、沖縄振興、特に、まずは観光リゾートの振興について基本的な御認識と質問をさせていただきたいと思います。
 秋元議員は昭和四十五年ですか、六年ですか、に生まれたということですが、私が、本土復帰、沖縄が本土復帰あったときが私は中学生でございまして、ですから、そういう意味では結構覚えているところではあるんですけれども、それから三十年少したちまして、三次にわたる沖縄振興開発計画が策定、推進された結果、本土と、徐々にではありますけれども、格差が大分少なくなってきているということは言えるのではないかなというふうに思います。
 ただ一方で、やはりまだまだ社会資本の整備というのは遅れている、あるいは基地の経済という特殊性があるということ、あるいは交通面で考えますと、やはり不利、離島であるという意味での不利な点があると。
 これは、飛行機に乗っていかなければいけないと、二時間半から三時間掛かるということで不利ということだけではなくて、この間の台風なんかで見てもらうと分かるとおり、台風があるともう飛行機が飛ばない、船が出ないということになって、那覇空港とか那覇がもうごった返しになってしまう。ホテルも取ろうにも取れなくなってしまうということ。空港の中でもうみんなが寝転がっているという、ああいう状況というのは、かなり心理的にも沖縄にあの台風の時期は行くのをやめようかなという思いをさせてしまうというような意味でかなりの不利な点があるんじゃないかなというふうには思っております。
 ただ、沖縄も経済的な発展を少しずつ遂げてきておりまして、今までのいわゆるキャッチアップ型の振興ではなくて、沖縄の特殊性、個性、特性、これを生かした形でのフロンティア創造型へと転換をしてきている、このような時期になってきているのではないかなというふうに思っております。その三次にわたる沖縄振興開発計画、そしてその後の沖縄振興計画、県の方でも観光振興計画を作られましたし、自立型経済の長期展望ということで、本当に本格的に自立型経済を目指して今沖縄は観光リゾート業をリーディング産業の一つとして振興を進めているということでございます。
 そこで、ひとつこの観光についてお聞きしたいんですけれども、観光リゾート業というのを私もずっと研究調査をやってきているわけなんですが、観光リゾート業の基本というのは、やはりその地域がどれだけ魅力を提供できるかということに尽きるわけであります。多少交通網が発達していない、ネットワークが悪くても、本当に魅力があるところであれば必ず人は行くというのが今世界の潮流でございます。
 例えば、アマングループというのがあるんですが、ここは、元々のコンセプトは、飛行場から二時間以上離れたところにリゾート地を造るという、それで大成功して、一人十万でも平気で払うと。こういうようなリゾート地があるわけで、飛行機で行かなければいけないとか時間が掛かるということだけで観光地は振興できないということではないと。本当の魅力を作っていくためにはどうしたらいいのかというところがやはり観光リゾートの基本であろうというふうに思っております。
 そして、小池大臣にお聞きしますが、就任後の記者会見で、観光で沖縄は数回訪れたことがあるというふうにおっしゃっておったというふうに記憶しておるんですけれども、仕事でなく、観光で行かれたとき、どういう行動といいますか、どういう活動を取られたか、ちょっとお聞きしたいと思います。
#65
○国務大臣(小池百合子君) 沖縄は、何と申しましても年間を通じて暖かいということで、寒がりの私にとりましては大変すばらしい地域であると思います。今年、ただ今年の夏は、稲嶺知事がお見えになったときも、最近は沖縄に避暑に、避暑に見えるということで、東京の方が暑かったようでございますけれども、いずれにいたしましてもとても暖かいと、そしてまた、すばらしい海岸があり海がある。
 私はダイビングはいたしませんけれども、やはりあのすばらしい環境がこの沖縄にはあるということに引かれるわけでございます。そして何よりも、首里城など独特の歴史、文化に触れるということも魅力の一つかと思います。世界遺産、そしてまた、ひめゆりの塔などを含めましての戦跡への訪問なども、これも私たちにとりましては大変実際に沖縄の歴史に触れるいい機会だとも思います。最近は、ゴーヤチャンプルなどというのは新橋辺りの飲み屋に行ってもあるという、別に確認したわけではないですけれども、大変人気のある沖縄料理ということでございます。
 それから、最近、私の周りではリタイアした人たちが、ずっとこのまま住むより、今いるところに住むよりは、もう沖縄に移ろうかというような方々が、結構複数そういう声を聞いたりもするわけでございます。アメリカだったら、最後はフロリダに引っ越してなんていう、そういうデスティネーションが考えられますけれども、そういう位置付けも最近沖縄にも出てきているのではないかということでございます。
 いずれにしましても、私は沖縄担当大臣といたしまして、エコツアーを含めて、観光リゾート、この産業を沖縄の産業振興の柱に、もう既になっておりますけれども、これを更に推し進めたいと、このように考えております。
#66
○藤本祐司君 今の大臣の御発言でございますけれども、非常に観光パンフレットに書いてあるように総花的に全部言っていただいて、魅力は何かという多分一位から十位ぐらいが並んでしまったのかなというふうに思うんですが、直観的にひとつお聞きしたいんですが、この直観的というのはなぜかというと、小池大臣だったらば何が一つの一番大きな魅力かというふうにひとつお聞きしたいんですが、もし来年、大臣でお忙しいと思いますけれども、もしプライベートな時間が取れて沖縄に行った、そうしたら何をひとつやってみたいと思われますでしょうか。
#67
○国務大臣(小池百合子君) もうたくさんあり過ぎてまだ絞り切れていないので、これからしっかりと絞り込むようにしたいと、そのまた時宜を得ましたら御報告をさせていただいて、御相談も、大田先生からも是非とも推薦などいただいて、しっかりと行きたいと思っております。
 ただ、できるだけ長期滞在ということをベースにできるような、そういう観光施設なども必要なのではないかなと、またそういったところも数多く増えてきているのではないかと思います。
#68
○藤本祐司君 実は私も沖縄が大好きでございまして、仕事でもよく行っておったんですが、昨年八月から今年二月に会社を辞めるまでの半年間の間に仕事を含めて十回行きました。一昨年はちょっと行けなかったんですが、その前の年は二十二回ほど行っておりまして、結構、沖縄も北から南までいろんなところを行ってきておるんですが。
 ある調査によりますと、今の小池大臣のお話と非常に重なるところですけれども、ネットアンケートをやりまして、魅力、沖縄の魅力は何かというふうに聞いたところ、七割の人が、やはりサンゴ礁など国内の他の地域では見られないきれいな海だというふうに答えているわけであります。次いで、南国ムードでのんびりできるとか、冬でも暖かいとか、そういうお話があって、それ以外は、やはり沖縄料理、沖縄独特の料理、そして、今日はちょっと喜納さんがいらっしゃいませんが、音楽、舞踊などの本土とは異なる伝統芸能というところが順番に上がってくるわけなんです。沖縄料理というと余りダイエット気にしなくていいという部分もありまして、たくさん食べていただいても健康にもいいなというところもあって、女性に大変人気があるというふうに思っておりますが、やはり何といってもこのサンゴなどのきれいな海というのが一番回答数が多いんですね。
 つまり、先ほど冒頭で、魅力がやはり観光の原点であるということを申し上げましたが、そのきれいな海、サンゴのある海、そういう海が少なくなってしまうと沖縄の魅力は半減していく、どんどんどんどん魅力がなくなってくるということになると思いますので、これを守るということがやはり一つ沖縄の振興には重要なポイントなんであろうというふうに思っております。
 そこで、ちょっと観点を変えて一つ質問をさせていただきますけれども、先ほどから辺野古の沖の問題がいろいろ質問として上がってきております。普天間の移設に伴いまして、辺野古沖に軍民共用空港の建設計画があるわけでございます。
 この辺野古の問題というのは、基地の問題というだけではなくて、やはり環境、そして今申しましたとおり、沖縄の魅力という点では観光という側面、この本当に三つの側面で考えていかなければいけない問題になってきている。非常に複雑で、恐らく小池大臣も相当悩まれる部分だろうというふうに思っておりますけれども、この地区は、御承知のとおり、絶滅の危機に瀕する可能性が非常に高いというジュゴンの生息海域の中心部にあるということでございます。そしてまた、この地域から北の方に行くと、北部の地域に行きますと、やはり同様に、山原の森に生息しているヤンバルクイナとかノグチゲラとか、こういったやはり絶滅危惧種というものがありまして、この沖縄の開発といわゆる環境とのバランスをどう考えていくのか、基地の問題と環境の問題をどうとらえていくのかということが大きな問題点になってくるんじゃないかなというふうに思っております。
 この三種に関しましては、御承知のとおり、国際自然保護連合、IUCN、こちらからも勧告を受けておりまして、このIUCNというのは日本国政府も加盟されていますし、環境省としても加盟されているということでございますが、やはりこの沖縄の魅力というのは非常に希少性の高い自然資源というのが沖縄の魅力であるということになりますと、この問題、要するに国際自然保護連合の勧告、これについてどのようにお考えになられるのか。沖縄振興、観光で振興させる、あるいは基地としてバランスを取っていくということについて、この勧告をどのように受け止めていらっしゃるか、お聞きしたいと思います。
#69
○国務大臣(小池百合子君) 基地か環境かという、どちらを取るのかなどといった、そういう観点からも大変難しい問題ではあろうかと思います。
 これは、基地を開発という言葉に換えると全国どこにでも発生をする問題かと思います。ですから、開発と、そして環境を守るという二つの問題を、これまでもいろんな事例がございます。
 その開発の部分で私たちの生活にとって必要な部分をどうして、どのようにして確保しつつ自然を守るかというような観点からも、これまでも環境調査、アセスなどがそのためにもしっかりと行われてきて、それによって開発を進めると同時に環境も守る、若しくはもう環境の方を優先して開発はしない、そしてまた、環境はもういいから開発だけでやると、これまでいろんなパターンもあったかと思います。
 いずれにいたしましても、私は、先ほど来お話出ておりますけれども、地域の住民の生活と自然環境に著しい影響を及ぼすことのないように最大限の努力を払いつつ、そしてまたしっかりと役割を果たしていかなければなりませんし、また、今御質問の中にもございましたけれども、山原の自然環境の保全ということに対しましても配慮をしっかりとしていかなければならないと、このように思っております。
 また、御質問の後半の方にございましたIUCN、国際自然連合の会議の方で環境アセスメント、この辺野古の問題を御指摘をされて、提案がされている、勧告案が提案されているということも、これも承知をいたしております。この内容についてはまだこれから更に精査をして、関係省庁ともよく相談をして対処してまいりたいと考えております。
 いずれにいたしましても、先ほど来、観光産業ということで沖縄の振興の一番大きな柱であるということは、ここは共通の認識であろうかと思います。また、委員がこれまでシンクタンクにおかれて御研究なさったことも十分参考にさせていただいて、その意味で環境の保全にはしっかりと努めてまいりたいと思っております。
#70
○藤本祐司君 先ほども説明ございましたが、この辺野古の沖では、今、環境、何といいますか、ボーリング調査ですね、正式に言うと現地技術調査ですか、これが進められているということでございますけれども、この事前調査自体に、事前調査自体をやること、つまり、ボーリングを六十三か所打ち込むということでやっているわけなんですけれども、この現地調査自体が環境に及ぼす影響というのは防衛施設庁の方では認識されているんでしょうか。
#71
○政府参考人(河野孝義君) お答えいたします。
 私どもは、今、現地技術調査、これは護岸の構造を検討するために必要な基礎データを収集するものとしてやっておりますけれども、例えば内容としましては、ボーリング調査、これと、補完するものとしまして弾性波探査といいますか、音波を使った地盤の調査もやっております。
 こういったものがある程度環境に影響を及ぼすことも考えられますので、私どもは、この行為そのものが環境影響調査の対象とはなっていないとはいえ、地域住民の生活環境及び自然環境に与える影響を最小限にとどめることは非常に大切であるとの認識の下で、環境省などの助言を踏まえた作業計画を作成し、さらには沖縄県から示された環境配慮事項についても真摯に検討し、必要な措置を講じた上で本調査を行っているところでございます。
#72
○藤本祐司君 今、この環境事前調査については環境アセスの対象ではないというふうにおっしゃいましたけれども、これは対象ではないというのは、何か具体的な制度の中でのっとって、制度上これは対象ではないということで根拠があるわけなんでしょうか。
#73
○政府参考人(河野孝義君) お答えいたします。
 環境影響評価法において、ボーリング機材を用い海底を削孔する今回のような行為は対象事業とされていないわけであります。
#74
○藤本祐司君 これは日本の政府、日本の中ではこれは制度上対象外ということになっているんですが、先ほどお話ししましたIUCN、こちらの中では、今、正式ではないにしろ、この事前調査についてもかなり影響があるので十分配慮するようにというような意見が出てきているということでございますけれども、この辺りは環境省として何か把握されていることはございますでしょうか。
#75
○政府参考人(桜井康好君) お答えいたします。
 私ども環境省といたしましては、防衛施設庁に対しまして、ボーリング調査を含みますこの現地技術調査の実施に当たりまして、ジュゴン、海草藻場あるいはサンゴ等への影響をできるだけ回避、低減するよう助言をしてきたところでございまして、これを踏まえて適切に対処していただくということを期待しておるところでございます。
 また、先ほど大臣から答弁申し上げましたように、IUCNにおきましてそのような勧告案が提案されているということは承知をしているところでございます。
#76
○藤本祐司君 確かに、昨年の九月の十七日、環境省の方から、この現地技術調査の作業計画についての助言というのが防衛施設庁さんの方に出されているんだろうと思います。それで、環境省の方からはそのような指導というか、それがあるということで、これに対しては非常に評価をしたいなというふうに思っておるんですけれども、実際に、じゃちょっとここでお聞きしますけれども、実際にボーリング調査を始めて以降、いわゆるモニタリング調査、これは防衛施設庁並びにあるいは環境省の方で今もう既にやっているわけなんですけれども、それに対してのモニタリング調査は行っている、あるいは行う予定があるんでしょうか。防衛施設庁と環境省にお聞きします。
#77
○政府参考人(河野孝義君) 先ほども述べましたけれども、調査を実施するに当たりましては、作業計画を作成しまして、その中でも海底の状況等のモニタリングをしながら実施することとなっております。現実に海底の、潜りまして、昨年五月から六月に掛けて確認しております藻場等の海底の状況と、今回ボーリングで現地の位置確認等をやっておりますけれども、そういう比較しながら、先日にも中間報告として、昨日でございますけれども、ジュゴン、藻場等のはみ跡の調査等を公表しているところでございます。
#78
○政府参考人(桜井康好君) 先ほどお答えいたしましたように、私どもといたしましてはこの現地技術調査につきます助言をしてきたところでございますが、この実施につきましては事業者であります防衛施設庁さんにおいて、防衛施設庁において適切に対処いただくということで考えております。
#79
○藤本祐司君 是非、この観光面あるいは環境面という点では沖縄の海の資源というのが重要なものでございまして、これは沖縄だけのものではなくて世界の有数の資源でありますので、是非ともこれは徹底的にモニタリングをやって、そして事後評価も含めましてやっていただきたいというふうに思っております。
 それでは、次は北方、あと五分程度ですので、北方関連についてお聞きしたいと思います。
 九月二日、北方領土を小泉首相が海上から訪問したと、視察をなさったということで、非常に霧が多かったところでやられたようですけれども、私ども参議院の、私も視察の方に連れていっていただきまして、同行いたしまして、九月の十五日から十七日の三日間視察をしてまいりました。幸い、我々心掛けがいいものですから霧が晴れてよく見えた。よく見えまして、非常に有意義な視察であったというふうに思っておりますけれども、今まで小泉さんの前に、小泉首相の前に鈴木首相あるいは森首相がやはり視察に行かれたということでありますけれども、現地の方にお聞きしますと、やはり今まで行ったというだけで、その後のほとんど解決に結び付いていないということで、小泉首相の視察が二度あることは三度あるにならないように是非頑張っていただきたいというような話があったわけなんですけれども、町村外務大臣に、基本的なところで大変申し訳ないんですけれども、この北方四島の帰属そして返還について今後どのような形で交渉されていくのかということについてお聞きしたいと思います。
#80
○国務大臣(町村信孝君) 先ほど榛葉議員にも申し上げましたけれども、北方領土問題、日ロ間の最大の課題と言ってよろしいかと思います。日ソ共同宣言が出て以降もう随分時間もたちました。私は、先ほど榛葉議員もお触れになられました、鈴木議員の話もされました。いろんな方々が御努力をされてきたと思います。歴代総理、当然のことでありますけれども、最近で言えば橋本総理も、また小渕総理も森総理もそれぞれの立場でそれぞれの工夫をされた。どういう工夫、どういう努力をされた、これは外交交渉のプロセスなものですから、なかなか公の文書で今こういうことを提案をしたとかこういうことをやったということを一つ一つが言えないのが、私自身も実はもどかしさを感じておりますが、外交交渉というのはそういうもののようでございます。
 したがって、小泉総理も既にプーチン大統領とも会い、そして来年早々にはプーチン大統領が来るということを先般のサミットでも確認をしたと。それに向けて、一週間ほど前に、二週間前になりますか、我が方、田中外務審議官もロシアに訪れてそうした準備を始めております。十一月中旬にはAPECで再び両国首脳が会う、その後に多分ロシアの外務大臣も来る。そういうことの積み重ねの中で、次のプーチン大統領の訪日というものが十分な成果の上がるものにしたいということについては両国首脳が一致をしておりますので、そこで願わくば本当に積年のこの課題が一挙に解決できればこれにすぐる幸せはないと、こう思ってそれに向けて全力を、努力をしていきたい、傾けていきたいと、かように考えております。
#81
○藤本祐司君 国際法上のいわゆる法的拘束力がある一番近いものというのは、やはりその一九五六年の日ソ共同宣言だというふうに私は認識をしておるんですけれども、町村大臣としてはどのようにお考えになっていらっしゃいますでしょうか。
#82
○国務大臣(町村信孝君) 古くを言えば先ほどお話のあった下田条約ということになるわけでありますが、戦後の時点で申し上げるならば、今委員御指摘の一九五六年日ソ共同宣言が戦後の出発点であろうかと思います。
#83
○藤本祐司君 それでは、最後のちょっと質問でございます。
 それに関連いたしまして、そうであるならば、歯舞、色丹の二島の帰属問題はこの五六年の時点である程度もう解決済みであって、あとは返還の条件であると。あるいは、この択捉、国後の帰属問題を解決することが今後の交渉の大きな争点になるんだろうという解釈でよろしいんでしょうか。
#84
○国務大臣(町村信孝君) 平和条約というのは戦争状態の終結を確認すること、それから賠償請求権の処理をはっきりすること、それと領土問題の解決ということで、この共同宣言は、賠償請求権の問題というのはまず処理ができたと、それから戦争状態の終結。だから、一番目と二番目の条件はこの共同宣言で一応決着を見た。残る課題というのは正に領土問題の全面的な解決ということで、すなわち今委員御指摘の国後、択捉の帰属問題の解決が困難であったがゆえに平和条約まで行かなかったので、日ソ共同宣言という形で落ち着かざるを得なかったということであります。
 したがいまして、私どもの解釈は、正にこの国後、択捉の帰属問題ということについてロシア側と合意に至ればいいんだろうと、こう思っております。ロシア側がどういう言い方をするのか、これは時として少しずつ変化が出たりしているようでございますけれども、私どもはそのように考えて議論をしているところでございます。
#85
○藤本祐司君 それでは、これからロシアの国民世論というのを高めていかなければいけないし、我々日本の国民も本格的、本当に国を挙げて世論を高めていかなければいけないというふうに思っておりますので、私も全力を挙げて頑張っていきたいと思いますので、是非ともよろしくお願いいたします。
 今日はどうもありがとうございます。
#86
○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男です。
 質問に先立ちまして、度々の台風、そしてまたこのたびの新潟での地震、被災された方々に心からお見舞いを申し上げたいと思います。また、様々な形で支援をされている方々に心から敬意を表するものであります。
 また、このたび卑劣なテロによって身柄を拘束された香田証生さんの早期解放を心から願うものであります。政府としても真剣に最大の努力を払っていただきたいと思います。
 それでは、質問に入らせていただきます。
 本日は、北方問題に焦点を絞って質問をさせていただきます。町村大臣は、さきの当委員会のごあいさつで、日ロ関係、北方問題に関して、平和条約の促進に資するものとして、日ロ行動計画の着実な実施を通じて、国際分野での協力や、あるいは経済分野での協力を含む幅広い分野で日ロ関係を全体として発展していく考えと、そのように述べられたわけであります。
 そこで、日ロ行動計画に関連して質問をさせていただきます。
 まず、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震時の北方四島住民に対する人道支援について質問をさせていただきます。
 日ロ行動計画には、両国は、日本からの諸島の住民に対する人道支援の観点からの適切な支援が効果的に実施されるよう、必要に応じて協力する、日本国は、今後ともこのような支援を継続していく意向であると、そのように記してあります。
 これまで北方四島を巻き込んだ地震、津波災害時に日本が行ってきた支援の実績について町村外務大臣にお伺いをいたします。
#87
○政府参考人(小松一郎君) 事実関係でございますので、私の方から御説明をさせていただきたいと思います。
 今、御質問のございました北方四島における地震、津波等の自然災害時における我が国の緊急人道支援の実績でございますが、平成六年の十月四日に北海道東方沖地震が発生いたしまして、その際、北方四島にもかなりの被害が及んだわけでございます。その際、我が国政府が四島側の要請も受けまして、緊急援助物資を供与したという実績がございます。
 具体的に申し上げますと、地震の発生した後、四島側から要請がなされましたことを受けまして、平成六年の十月十五日及び十一月二十三日の計二回でございますが、政府関係者、それから支援委員会というものがございまして、これ御案内とも思いますが、ロシア、それから旧ソ連からの新独立国家の市場経済のための改革努力を支援するための国際機関として、協定に基づいて作っておりました国際機関でございます。これはいろんな問題がございまして本年の四月に廃止をしたわけでございますけれども、当時はこの支援委員会という国際機関がそういった支援の大きな仕組みとなっておりまして、その支援委員会を通じましてこの北方四島に対する緊急人道支援的なものもやっていたわけでございます。
 今、ちょっと注釈を付けさせていただきましたが、この政府関係者、それから支援委員会の事務局の職員でございますとか北海道庁の関係者の方でございますとか民間団体の方々、プレス関係の方々から構成されますこの支援団というものが四島を訪問いたしまして、食料品、飲料水、医薬品、テントなどの緊急援助物資、約六千万円相当でございますが、これを引き渡したということがございます。この訪問をいたしましたときには、これに加えまして地方公共団体とか民間団体から提供されました物資も供与したということでございます。
#88
○渡辺孝男君 本年三月に日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法が成立したわけでありますけれども、この法律により北方四島防災対策はどのように推進されることになるのか、内閣府にお伺いします。
#89
○大臣政務官(江渡聡徳君) お答えさせていただきたいと思います。
 北方四島周辺を含めました日本海溝・千島海溝周辺では、歴史的にもマグニチュード七や八クラスの大規模地震が多く発生しておりまして、主として津波による甚大な被害が発生してまいりました。私自身も一九六八年の十勝沖地震あるいは一九九四年の三陸はるか地震を経験し、被災に遭っております。ですからこそゆえに、この地域の防災対策の重要性というのは認識しているところでございます。
 また、昨年十月に中央防災会議に設置されました専門調査会におきまして、日本海溝や北方四島を含む千島海溝周辺で発生する大規模な海溝型地震につきまして、地震による揺れの強さあるいは津波の高さ等について現在検討を進めているところでございます。
 また、本年四月に日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法が制定されたことを受けまして、更なる検討を深めているところでございます。
 今後、想定される被害の大きさや、あるいは対処すべき防災対策の課題等について検討を進めまして、来年の秋を目途に、日本海溝・千島海溝周辺における予防対策、そして応急対策等の地震防災対策を取りまとめることとしているところでございます。
#90
○渡辺孝男君 地震時に北方領土近海で操業中の漁船もあるかもしれませんし、また北方四島交流事業中に地震が起こらないとも限らないわけでありまして、この地域も当然指定をして基本計画に盛り込んでいただければと思います。
 次に、特別措置法での対応については今お聞きをしましたけれども、まだきちんとした計画ができてないということでございますので、これとは別に、万一今後北方四島を巻き込む地震が起こった場合に、あるいは津波が起こった場合に、四島住民等の人道支援に関してどのように対応されるのか、外務省にお伺いをいたします。
#91
○政府参考人(小松一郎君) お答え申し上げます。
 北方四島におきまして地震、津波等の自然災害が発生した場合には、人道的観点から、これまでと同様にいわゆる北方四島住民支援の枠組みの下で支援をすべきであるというふうに考えてございます。
 その方法につきましては、先ほど御答弁申し上げました、この平成六年の当時には支援委員会という機関がございましたが、これがいろいろな問題がございまして廃止をされたということがございます。
 先ほどの答弁で私、間違えまして、今年、本年四月に廃止されたと申しましたが、これは誤りでございまして、昨年の四月でございました。大変失礼をいたしました。ひとつ訂正をさせていただきます。
 他方、この支援委員会がやっておりました事業の中で真に必要な事業というのは、より適切な形、透明性のある形で進めていくということで従来からも御説明をしているところでございまして、特に今御質問のございますいわゆる緊急支援につきましては、この支援委員会が廃止後は外務省の事業といたしまして、いわゆる緊急援助の仕組みを使いましてその対応をするという考えでございます。
 もう一つ、この北方四島住民支援の枠組みの中でこういった自然災害に対応をしていく、します場合に気を付けなければならないことは、先ほど申しましたように、平成六年のときも、いろいろな政府職員等が現地に赴いてそこで支援のための活動を行うということでございますので、そちらに参りますときの枠組みといたしましては、無査証でというようなことを、我が国の法的立場が守られるように定めてございます北方四島との交流のための枠組み、これを、平成六年の際にもそれを活用するということでロシア側と合意をして行ったわけでございまして、将来またそういう問題が起こる場合には、当然のことながらそういうことについても十分に注意をしなければならないと考えている次第でございます。
#92
○渡辺孝男君 本来、固有の、日本固有の領土でございますから、複雑な仕組みなしに支援ができるというのが一番だと思います。その解決に向けて最大に努力をしていきたいと考えております。
 次に、北方四島の元島民の方々が一番望んでいることを質問したいと思うんですけれども、皆さん高齢になっているということで、例のあの交流事業のときに、あるいは墓参のときに使うチャーターして使っている船のことでございますけれども、なかなか狭くて移動にも大変苦労されると。あるいは、上陸をするときにも大変苦労されるということでありまして、是非とも専用船を造ってほしいというのが願いでございます。
 この専用船の実現に向けての小池大臣の決意と、それから今後の計画についてお伺いをしたいと思います。
#93
○国務大臣(小池百合子君) 御質問にもございましたけれども、現在、四島交流などに使用している船舶は大変古くて、そして狭くて、また、最近はもうバリアフリー、ユニバーサルデザインと言われる中にありましても、高齢者を始めとする安全性、居住性などについてはなかなか問題が多いということも指摘をされているということを伺っております。
 この船舶の問題に対処するために、来年度概算要求に四島交流などに使用する船舶についてという形で調査費の、調査費を約およそ二千五百万円盛り込ませていただきました。調査期間は二年間、そしてまた必要とされる船舶の機能や規模、さらには調達の方法などの調査検討を行ってまいりたいと。まずは、これはまだ要求をしているところでございますので、先生方の御支援もいただきまして、来年度の調査費の確保に全力を挙げてまいりたいと思っております。
#94
○渡辺孝男君 本年は日露修好百五十周年、そしてまたもう一つは北方領土返還要求運動が開始されてから六十年という節目にも当たるわけで、このときにですね、ああ、来年ですね、ごめんなさい、来年がですね、こういうときにもうこの専用船ができるというような、もう希望の予算が通れば有り難いなと思いますので、そういう計画もしっかり立てていただいて、我々も応援をしたいと思います。
 次に、やはり今後、この北方領土を返還するためには次世代の方々にやはりよく知っていただくということが大事でありまして、やっぱり北方四島を実際自分の目で見ると、そういう形でそれをするためには、やはり修学旅行で当地に行ってもらいたいということがあるわけであります。
 この修学旅行での実施、北方四島学習を、北方領土学習を含む修学旅行の実施状況について、文部科学省にお伺いをいたします。
#95
○政府参考人(樋口修資君) お答え申し上げます。
 修学旅行は、御案内のとおり、学校の教育活動の一環といたしまして、集団行動を通じて自立心を養うとともに自然や文化などに親しむ体験を積むための実際的な機会として貴重な学校行事だととらえておるわけでございます。
 御質問の件につきましては、根室市の教育委員会を通じまして調べさせていただきましたところ、平成十六年の五月から十月までの間に、静岡県の中学校で一校、神奈川県の高等学校で二校、そして大阪府の高等学校で一校、計四校が根室市にございます北方館を訪れまして、北方領土を臨んだと聞いております。
 御指摘のとおり、次代を担う青少年に北方領土問題について正しく理解してもらいまして、認識を深めてもらうことは極めて大切なことであると私どもも考えておりまして、根室市などを修学旅行で具体的に訪れました際には、実際に北方領土を見ることは有意義なことであろうと考えておる次第でございます。
#96
○渡辺孝男君 これからもこの修学旅行で北方領土の学習をするということを推進をしていただきたいと。まあ、今お聞きしたらば、まだまだ少ないということでありますので、小池大臣、これをどう推進されていくのか、決意をいただきたいと思います。
#97
○国務大臣(小池百合子君) 北方領土学習を含みます修学旅行の実施について一層の配慮をいただけますよう、今年の四月一日に文部科学大臣に対しまして協力要請を行っております。また、同じ日に各都道府県知事、政令指定都市市長、そして教育委員会委員長に対しまして文書による協力要請を行ったところでございます。
 やはり納沙布岬など現地で北方領土の学習をするという修学旅行は、大変次世代の子供たちにとって自分の目で見るということは大変インパクトも強うございますので、しっかりとこの推進に努めてまいりたいと考えております。
#98
○渡辺孝男君 北方領土問題の影響、あるいは近年の漁業の低迷などで近隣地域の活力が失われているわけであります。この地域振興の対策の一つのかなめが国土交通省所管の北方領土隣接地域安定振興推進費補助金であります。この補助金、地元からの要望としましては、補助率が現行二分の一であると、これを三分の二に引き上げてほしい、あるいは補助総額を増額してほしいと、そういう要望が強いわけでございます。
 この点に関しまして、国土交通省の対応についてお聞きをいたします。
#99
○政府参考人(山本隆幸君) お答えいたします。
 北方領土隣接地域振興等事業推進費補助金についてのお尋ねだと思いますが、この地域の振興のために第五期振興計画の推進に向けた支援を図るため、この地域の一市四町が行う産業の振興及び交流の推進に係る施策に対して経費の二分の一以内を補助するものとして十六年度創設をしたものであります。
 この補助金の補助率の引上げにつきましては、地元からの要望も聞いておりますが、今年度創設をされたばかりの補助金でもあり、その事業効果や他の地域振興補助金との均衡なども含めまして、今後慎重に検討をしていく必要があると考えております。
 なお、来年度の事業費につきましては、財政状況の厳しい折ではありますが、今年度並みの確保ができるよう努力をしてまいりたいと考えております。
#100
○渡辺孝男君 まあ財政厳しき折ではありますけれども、北方領土問題はやはり国の全体の問題でございますので、御配慮をよろしくお願いしたいと思います。
 先ほどからお話ありますとおり、来年度は日露修好条約百五十周年、そしてまた北方領土返還要求運動開始後六十年という大事な節目になるわけです。この時期にやはり広報啓蒙活動をしっかり行っていくのが大事だということでありますので、町村外務大臣、そして小池担当大臣にその決意をお聞きして、質問を終わりたいと思います。
#101
○国務大臣(町村信孝君) 委員御指摘のように、来年は本当に節目の年なんだなと、こういう思いを新たにしております。今、日露修好百五十周年事業ということをいろいろ中身を検討をしている最中でございまして、必ずしも決まったわけではまだございませんけれども、盛大に記念式典をやったり、またいろんなシンポジウム、講演会の開催でありますとか、文化事業、青年交流事業、いろいろ考えていく必要があろうし、また、これは各都道府県においてもそれぞれまたそういうプランを練っていただければ有り難いなと思っております。
 いずれにしても、全体としてしっかりとしたそういう事業をやる。またそういう事業をやることが翻ってこの領土問題に対する啓発にもつながり、領土返還運動に一層弾みが付くと。そんな言わば副次的なというか、むしろそっちがメーンかもしれませんが、その効果も加味して行事を組み立てていければと、かように考えております。一生懸命努めたいと思います。
#102
○国務大臣(小池百合子君) 日露通好条約百五十周年、そしてまたプーチン大統領が来日されるというこの機会をとらえまして、北方領土問題を解決して平和条約締結に向けたプロセスを具体的かつ実質的に前進していく、させていくということが来年特に期待されているわけでございます。
 御指摘のように、広報啓発活動をしっかり行ってまいりますが、具体的には、北方領土返還の決意を改めて全国に発信するために、根室市の納沙布岬に燃え続けております祈りの火、これを全国に、聖火リレーではありませんけれども、分火、火を分けて、そしてそれで啓発活動に生かしていくという事業であるとか、それから返還運動関係者によりますシンポジウムや会議などを開催して、内外に向けての早期返還をアピールしていく事業などを進めてまいりたいと思います。
 私は、国内のみならず、海外に向けての発信ということも怠りなくやるべきではないかと思っておりますので、これもいろいろ予算もありますので、どうぞまた御支援のほどよろしくお願いいたします。
#103
○渡辺孝男君 ありがとうございました。
#104
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。
 米軍の再編問題、で、基地移転問題で質問をしたいと思います。
 沖縄の海兵隊基地の本土への移転がまないたに上がって、北海道でも矢臼別などへの移転が報道をされ、住民やまた自治体の不安の声が高まっています。私も、先日現地に訪問いたしまして、関係する四つの町の町長さんともお話をしてまいりました。
 まず、八年前から行われています矢臼別での米軍実弾射撃演習のことですけれども、地元はこの問題で毎年要請を上げていますね。
 道と四町で作る連絡会議があるんですが、今年の六月にも五項目の要請をしています。その第一に、将来にわたって在沖縄米軍による矢臼別演習場での実弾射撃訓練が固定化されないことと、在日米軍基地全体の整理、縮小に向けて国において最大限の努力を払うことと上げています。
 これに対して、札幌防衛局が文書で、防衛施設庁としては従来から米軍の運用上の所要及び地元の要望等を踏まえつつ、施設・区域の整理、統合、縮小の実現を図るため鋭意努力を払ってきたことであり、これまでと同様引き続き努力してまいりたいと、こういうふうに回答しているわけですけれども、ちょっと確認します。間違いありませんね。
#105
○政府参考人(土屋龍司君) 先生今お話ししたとおり、そのように回答しております。
#106
○紙智子君 そこでなんですけれども、この演習場に米軍基地移転ということになりますと、演習がそこで常時行われるわけです。実弾射撃訓練の固定化になって、この北海道と四町の要請の立場に反することになるんじゃないでしょうか。いかがでしょう。
#107
○国務大臣(町村信孝君) 矢臼別に米軍の基地が移転をするという前提のお尋ねと受け止めましたが、日米間でそういう具体の話をしたことはございませんので、多分施設庁としてもそういう仮定の問題には誠にお答えできないんだろうなと、こう思います。
 今、日米間では、この米軍再編成の絡みで、そもそもどういう目的でこの再編成をやるのか、また、日本としてアジア太平洋地域、極東地域全体の平和をどうやって作っていくのか、そのために自衛隊が、あるいは米軍がどういう役割を果たすことを期待するのかというような、かなり基本的な議論のすり合わせをやっている最中、ただ、抽象論ばかりではあれですから時として具体論もその中には入ってまいりますが、それはここにします、これをこうしますという話ではございませんで、そういった総論を議論する際の一つのたたき台としてそういう素材をお互いに出し合っているということでございます。
 したがいまして、今、矢臼別等々のお話ございましたが、矢臼別に移転をするということを日米間で合意した事実は全くございませんので、念のために先に答弁をさせてもらいました。
#108
○紙智子君 今そういうお答えで、それは、話し合っているということは私も聞いています。その上で、実際には、でもいろんな案が出されて話し合われているということは間違いなく行われているわけで、そこで、もし今のように、そこに演習場が移転するということになればやっぱり固定化ということにつながるんじゃないですかということを、もしですよ、来た場合はそうなるんじゃないですかと、その御認識を聞いたんです。
#109
○国務大臣(町村信孝君) この問題、日米間でこれからもっともっと話し合っていかなければならない問題であろうかと思います。その基本的なスタンスは、一つは日米安保条約による平和維持機能、抑止力というものをどうしっかりと維持をしていくのかということと併せて、沖縄の基地の負担軽減ということを一つの大きな目的にしております。
 沖縄の負担を軽くする際のいろいろなオプションがあり得ると思います。もちろん米軍が本土、米本土の方に、本国の方に引き揚げる、あるいは海外に移転をする、あるいは演習を海外に移転する、あるいは沖縄にある基地を沖縄県以外の日本国内に移転をすると、いろいろな沖縄の負担軽減に当たってのオプションがあるということでございまして、じゃ、今具体にじゃ沖縄県以外のどこにということを全く議論しているわけじゃございませんが、頭の整理としてはそういうことがあるということを議論をしている段階でございます。
#110
○紙智子君 でも、可能性としては全くないというふうに言えますか。
#111
○国務大臣(町村信孝君) 論理的な可能性としてはゼロとは申し上げません。ゼロから一〇〇%でございます。
#112
○紙智子君 ですから、その全くないというふうには言えない中で、移転ということになりますと、当然これ演習の固定化になるという、これ、だれが考えても常識的なことだと思うんですよ。だから、どうしてこの質問に答えられないのかというのが私は不思議なんですけれども。
 それで、この矢臼別への基地の移転というふうにもしなるとすれば、そこの基地拡大になって、地元の要望を踏まえて米軍の施設や区域の整理や統合、縮小の実現を図るように努力すると国が回答している、この趣旨にも反することになるんじゃないかと、もし移転した場合ですよ。どうですか。
#113
○政府参考人(土屋龍司君) 札幌の施設局長から回答をした中身は先生先ほどおっしゃったような、今もお述べになったとおりでございますけれども、これは現在行っております北海、矢臼別演習場におきます訓練につきましての申入れでございまして、それに対しましては、特定の演習場に集中することなく、五か所の持ち回り計画に基づき分散実施すると、することというふうに回答しております。
#114
○紙智子君 質問している趣旨が違うんですよ。持ち回りでやってきて、それで地元から要望が上がったと。その要望というのは固定化しないでほしいという要望なわけですよ。それから、整理、縮小に努力をしてほしいんだと。そういう言わば自治体からの要請にも、それから国が回答したことにも、に対しても、この矢臼別移転ということ自身がまだはっきり決まっているわけじゃないということですけれども、しかし、そういうことが情報としても新聞報道などでもされているわけですから、そういう動きがあるということ自体がそういう反することになるというふうに私は思うんです。やっぱり、そうした自治体の要請や国が答えた趣旨からいっても矢臼別への移転というのは絶対あってはならないというふうに思います。
 それから、町村大臣、お立ちになったんでお聞きしますけれども、毎日新聞の十月これは十七日付けなんですけれども、この中で町村外相は、再編の日米協議が停滞してきたことに対し、これまでの経過の説明をした同省の北米局幹部に対し外相が、今まで何をやってきたのかと詰問したというふうに書いているわけですね。
 大臣が外相になってこの基地移転の動きに拍車が掛かると予想されるわけですけれども、私がお訪ねをした自治体やあるいは住民は、国からは何にも言われていないというふうに言っています。全く情報がないと。実際にはこう報道でどんどん出されて、名前が出されているわけですけれども、全く何も言われていないと不満を言っておられるわけですね。
 一体全体、政府内で候補地の一つに構想として上がっているのかないのか、検討がされているのか、それとも全くないのか、情報についてはないんだったらないと知らせてくれるべきじゃないのかと。関係町長さんは、防衛は国の専管事項だというふうに言って地元を無視してやるというのは困るというふうに言っておられるんです。
 やっぱり決まるまで地元に情報を流さないで、決まってからもう動かない状態でやるということなんでしょうか。いかがでしょう。
#115
○国務大臣(町村信孝君) 毎日新聞の記事云々というのは私はあいにく見ていなかったんでありまして、私はどちらかというと温厚な人間でございますから、余り役所の人を詰問をしたりとか、まあ全くないとは言いませんけれども、余りそういうことはしないわけで、今記憶にないわけでございますが。
 いろいろな記事が出ます。誠にいろいろな記事が出るんで、私もその一つ一つを見て、まあよく書けているな、よくここまで記者さんの筆の力でここまで書いてくれるなと、唖然とすることも再三でございます。したがいまして、今、地元の自治体の首長さん方が連絡がないと言われても、一々の新聞記事に、いや、これはうそですよ、これは本当ですよというふうなことをこれ対応していると、これはとてもではないけれども、身がもちません。
 そして、現実に、先ほど申し上げましたように、日米間で例えば矢臼別という名前が挙がったか、挙がったことがあるかというお尋ねについては、それはないと先ほど申し上げたわけでございますから、それ以上、地元の皆さん方に説明のしようがないわけでありますね。
 で、しかし、さはさりながら、ある段階でやっぱり一定の案をまとめます。すると、当然いろいろな自治体に影響してまいります。私どもは、きちんと説明をし、きちんと御理解を得る努力もなしに、もうこれは国の専決事項だから、もう国が決めたことはびた一文変えられませんと、そういう姿勢を取るつもりはもとよりありません。それは最大限、地元の御理解を得ながら進めていくという基本姿勢であることは是非御理解をいただきたいと思います。
#116
○紙智子君 それじゃ、ちょっと確認の意味でずばりお聞きしますけれども、町村大臣の頭の中には矢臼別とか、それから先日も産経新聞で報じられましたけれども、東千歳、これは候補地としてはその一つにありますか。
#117
○国務大臣(町村信孝君) 先ほどお答えをしたように、ゼロから一〇〇%でございます。
#118
○紙智子君 全くないわけじゃないということかなというふうに思うんですけれども。
 我が党が道議会でも明らかにしたんですけれども、そういうふうに全く今ないと言われるようなことも出ているわけですけれども、しかし現地ではアメリカ陸軍の特殊作戦部隊心理作戦グループ、こういう名刺を持って、これ道議会で明らかにしたんですけれども、ジェフ・クリント・ヒルという人物がこの間、矢臼別で住民の意識調査に歩いているわけです。で、いろいろとその話をして、海兵隊についてどう思うかというようなことをやっているということで、地元では、非常に何か嫌な感じだと、スパイされているような気持ちだというようなことなんかも出ていまして、やっぱり水面下では着々と準備がされているんじゃないかという不安を持っているわけです。
 やはり、私は、米軍の再編というのは、やはりブッシュ大統領や政府の高官の発言からいっても、在日米軍を太平洋から中東まで、非常にこの広大な地域に機動的に展開をさせると。そのために自衛隊と一体化をして、この基地を新たに使い勝手の良いように再編強化するものだというふうに思います。海兵隊のこの一部の矢臼別移転の動きも、海兵隊の基地を新たに本土に作る基地の拡張そのものだというふうに指摘したいと思うんです。
 そして、やっぱりイラク戦争のように、これ本当に無法な根拠も道理もない、それがもう実際にはなくなったわけですし、無法なやっぱり侵略であり、そして相手国への先制攻撃を行うと、こういう最前線基地にするものであって、もう私は絶対に反対だというふうに思います。
 米軍の基地はやっぱり日本には要らないんだと、本国に持って帰るべきだということを強く主張すべきであるということを申し上げまして、時間となりましたので、私の質問を終わらせていただきます。
 小池さん、済みません。通告していたんですけれども、終わります。
#119
○大田昌秀君 社会民主党の大田でございます。
 小池大臣、御就任おめでとうございます。問題が山積しておりますので、どうか御自愛くださって御尽力くださるよう要望いたします。
 まず最初に、小池大臣にお伺いしたいのは、本委員会での所信表明で、沖縄問題と関連して、自立型経済の構築に向けた一層の努力が重要だという趣旨のことをおっしゃっていますが、沖縄の基地を抱えた現状で自立型経済が達成できるとお考えですか。率直におっしゃってください。
#120
○国務大臣(小池百合子君) アメリカ軍の施設・区域が県土利用上の制約になっていることはその集中度から申しましても事実であると、このように承知をいたしております。こうした状況も十分に踏まえた上で、沖縄の自立型経済の構築に向けて産業の振興、そして人材育成などの支援に積極的に取り組んでいきたいと、このように思っております。
 先ほど藤本委員のところでもお話、委員の方からもございましたけれども、これまでは本土との格差是正を基調とするキャッチアップ型だったけれども、これからは沖縄の特性を十分に発揮したフロンティア創造型にすべきであるということの御指摘がございました。その意味でも自立型経済、こういった感覚の下で進めていけるように、ただ米軍基地が存在するということは、これは大きな制約であるということは踏まえてまいりたいと思います。
#121
○大田昌秀君 じゃ、端的にもう一度お伺いします。
 現在のように基地を抱えている沖縄で、自立型の経済が達成が可能とお考えですかと。客観的な認識をお聞かせください。
#122
○理事(榛葉賀津也君) 小池国務大臣。
#123
○大田昌秀君 ちょっと、ちょっと失礼します。
 と申しますのは、沖縄は戦後ずっと自立型経済というのを主張してきました。そして、政府は七兆円の巨額の金を投下して三次振計を達成したわけですね。
 ところが、今、戦後六十年近くたった今日、依然として全国最下位の貧乏県で、失業率は全国平均の二倍なんですね。そうしますと、我々がその基地の、基地内部のいわゆる生産性と基地外部の生産性、言い方を変えますと、軍事基地として使われているところが返還されて民間に使われるようになったら雇用の面で十倍も確保できると、経済面でもはるかに多額の金が入るということはもう証明済みなんですね。
 それで、今のような状態で、本当に自立型の経済が達成できると客観的にお考えですか。
#124
○国務大臣(小池百合子君) そのように考えております。まだまだ勉強が足りないとおっしゃるかもしれません。これから勉強もしっかりしてまいりたいと思いますけれども。
 これまでの様々な施策の積み重ねで産業の振興、そして人材の育成などの支援を取り組んで、そしてまた、厳しい環境の中で懸命に努力を積み重ねる若い方々も多いということを承知をいたしております。今、日本の産業構造も大きく変化をしてきております。そういった新しい産業にいち早く着手をして、そしてまた、それを沖縄の地でやり遂げていこうという、そういう世代の方々も増えてきておりますし、またある意味では、本土から沖縄を目指して、そして沖縄で夢を開かせようという方々も増えてきているというふうに考えておりますので、沖縄の基地の存在がある限り沖縄の発展はないという御指摘ではございましたけれども、私は、こういったこれからの産業、日本全体の、若しくは世界全体の産業の変化にも合わせた形での振興、そしてそれが自立型になっていくようなバックアップをしていきたいと、このように考えております。
#125
○大田昌秀君 くどいようですけれども、客観的にお聞かせくださいと、客観的なお考えをお聞かせくださいと申し上げたけれども、私は経済の発展はないとは申し上げておりません。そうじゃなくて、自立的な経済を現状のように基地を抱えてできるとお考えですかと伺っているんです。
#126
○国務大臣(小池百合子君) 客観的と主観的が混ざるかもしれませんけれども、私はそう、自立型での経済の確立ということが沖縄ででき得ると、このように思っております。
#127
○大田昌秀君 どういう方策でできますか。
#128
○国務大臣(小池百合子君) 理念的には、先ほど申し上げましたように、キャッチアップ型からフロンティア型ということで、例えばですね、例えばこの平成十六年度の予算におきましても、新規事業の創出に向けた産学官共同研究、そしてIT企業のための受皿施設の整備などの事業への取組、そしてまた、先ほど来あります観光リゾート産業において企業ニーズに合致した人材の育成事業などの支援、これらは国がバックアップする形でございますけれども、そういった中から自らのテークオフができるような、そういう形を目指していきたいし、またそういう希望も持っていただきたいと思っております。
#129
○大田昌秀君 現実問題として、小さな沖縄に、今大臣がおっしゃるような新たな企業を持ってこようと思っても土地がないですよ、土地が。ですから、そこは是非お考えいただきたいと思います。
 先ほども、沖縄担当大臣として、外務省や防衛庁と同じような発想でなくて、もっと沖縄の立場に立った発想でやっていただきたいという趣旨のことがございましたが、私も全く同じことを申し上げたいと思います。
 それで、所信表明の中で、またSACOの最終報告の着実な実施を図るとおっしゃっておりますが、SACOの最終報告の辺野古に関する中身について御説明ください。どういうことが書かれていますか。──時間がありませんので、結構です。どうかお調べになっておいてください。
 これは外務大臣にもう一度確認させてください。
 先日の委員会で外務大臣は私の質問に対して、SACOの最終報告の中身と現在政府がやっていることの中身は違うとはっきりおっしゃったんですね。にもかかわらず、本委員会での所信表明ではまた同じようにSACOの最終報告を忠実に実行することが沖縄の基地の整理、縮小につながるとおっしゃっているわけですが、どちらがどうなんですか。
#130
○国務大臣(町村信孝君) そこはかなり先般丁寧にお答えをしたつもりでございます。
 釈迦に説法でございますけれども、SACOの最終報告にはいろいろなことが書いてあります。普天間以外のことも書いてあります。先ほど、たしか秋元さんの御質問だったでしょうか、SACOの合意に基づいてかなり返還が進んだもの、あるいは今進行中のもの、なかなか進んでいないものというような分類をして、幾つかの御説明をしました。それらはすべてやらなきゃならない。
 ただ、普天間については、御承知のとおり、SACO報告書の趣旨は正にあの辺り一帯の負担の軽減という趣旨で、それを北部の方に持っていこうと。その趣旨に沿ったものであるけれども、その中身は、現実にその後の沖縄のいろいろな政治状況、住民の動向等も含めて、内容は確かにSACO報告書とは違ったものになって、今現在、閣議決定が平成十一年に行われ、それによって進んでいますけれども、しかし、その趣旨といいましょうか目的といいましょうか、それはSACOの報告書の中に盛り込まれているものであると、こう理解をいたしております。
#131
○大田昌秀君 これは大変重要なことでございまして、今大臣はSACO、辺野古のほかにいろいろあるとおっしゃいますけれども、確かに、私たちがお願いしたのは十の施設を返していただくということで、普天間が加わって十一の施設になったわけですが、そのSACOの最終報告の一番の目玉は何といっても普天間の基地問題ですよね。ですから、そこでSACOの、私はこれまでも外務省にも何度もお願いしているんですが、SACOの最終報告を忠実に実行するということをおっしゃると、SACOの最終報告と現在政府がなさっていることとは全く違うわけです、辺野古に関しては。それを、その違いを明らかにしないままにSACOの最終報告を忠実に実行するとおっしゃると、県民をだますようなことになるというふうになりますよ。
 今、趣旨は同じだとおっしゃいますが、我々が求めているのは現実に基地の返還であって、理念とか趣旨の問題じゃないわけですよ。それは、先ほど申し上げました自立型の経済を作るためにも基地の返還というのは欠かせないわけでございますが、ついでに伺いますけれども、在日米軍の専用施設面積の七五%が沖縄に集中しているから軽減するとおっしゃいますが、SACOが全部今おっしゃったような実現したとして、その残りは一体沖縄にどれくらいの基地が残るとお考えですか。どなたかお答えできますか。どうぞ。
#132
○政府参考人(海老原紳君) 失礼いたしました。SACO最終報告が実施をされますと、沖縄の、失礼いたします、施設・区域の約二一%が返還になるということでございます。
#133
○大田昌秀君 それは沖縄の基地でございまして、在日米軍の専用施設の何%が沖縄に残りますか。
#134
○政府参考人(海老原紳君) 七〇%でございます。
#135
○大田昌秀君 ただいまお聞きのとおり、SACOが全部実現したとしても、在日米軍専用施設の七〇%は沖縄に残るわけですよ。それから、先日も申し上げましたように、沖縄の空域ですね、空の四〇%、沖縄の水域の二十九か所、あの小さな島の港、港を、これも米軍が管理しているわけです。私はこんな主権国家はないと思いますけれどもね。
 ですから、その辺を本気でお考えいただいて取り組んでいただかないと、先ほどから美しい言葉で自立型の経済ということをおっしゃっておりますが、実際にはそんな簡単なものじゃない、本当に厳しいということをまず御認識いただきたいと思います。
 それから、北米局長にもう一度お伺いします。
 前に、今、沖縄で大変な抵抗運動が起こって、これは県も市町村も一体となって、地域住民も一体になって反対運動に取り組んでおりますが、都市型戦闘訓練施設について、それを英語で何と言いますかとお聞きしましたところ、アーミー・トレーニング・レンジ・コンプレックスということを申し上げましたですね。ところが、スターズ・アンド・ストライプスなんかは明確にUSアーミー・アーバン・ウオーフェア・トレーニング・コンプレックスというふうに書いておりますが、二つは違うんですか。
#136
○政府参考人(海老原紳君) 今、キャンプ・ハンセンのレンジ4に建設をしようとしております施設につきましては、米軍はこれをアーミー・トレーニング・レンジ・コンプレックスというふうに呼んでおりますので、我々は陸軍複合射撃訓練場というふうに呼称しているわけでございます。
 今のスターズ・アンド・ストライプスの記事は承知いたしておりませんけれども、今申し上げましたアーミー・トレーニング・レンジ・コンプレックスというのが米軍が使っている呼称でございます。
#137
○大田昌秀君 これも非常に重要なことでございまして、アーミー・トレーニング・コンプレックスとかファシリティーズと言いますと、普通の訓練をしているようにお考えだと思います、受け取られがちですけれども、実際は、アーバン・ウオーフェア・トレーニング・コンプレックスというのは実弾射撃演習をするんですよ。ですから、今局長がおっしゃったことがもし、それじゃ違う施設になるんですか、アメリカ軍が考えている、その呼んでいるアーバン・ウオーフェア・トレーニング・コンプレックスと局長がおっしゃっているアーミー・トレーニング・コンプレックスというのとは違うんですか。中身は同じですか。違いますか、それとも。
#138
○政府参考人(海老原紳君) この件につきましては、かつてレンジの21にございました施設がクエール副大統領の訪日のときに撤去をされたと、それをきっかけにですね、ということがございました。そのときレンジ21にあった施設につきましては、米側もこれをアーバン・コンバット・トレーニング・ファシリティーと呼んでおりまして、我々も都市型戦闘訓練施設というふうに呼んでいたわけでございます。
 ただ、米側は、今回レンジ4に建設予定の施設におきましては、これは従来からキャンプ・ハンセンとシュワブにおいて分散を実施していた射撃訓練、これを統合してここで行うということでございまして、具体的には屋内において小型の武器を使って射撃訓練を行う、あるいは強行突破訓練でございますね、これは扉を壊して中へ入るというような訓練を行うというような、陸軍の言わば射撃訓練を統合して行うということを考えておりますので、これを呼ぶときには先ほど申し上げたような陸軍複合射撃訓練場というふうに呼んでいるというもので、内容的にも異なる部分があるのだろうというふうに我々は承知いたしております。
#139
○理事(榛葉賀津也君) 終わりです。時間です。
#140
○大田昌秀君 終わります。
#141
○理事(榛葉賀津也君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後四時三十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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