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2004/10/21 第161回国会 参議院 参議院会議録情報 第161回国会 予算委員会 第3号
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2004/10/21 第161回国会 参議院

参議院会議録情報 第161回国会 予算委員会 第3号

#1
第161回国会 予算委員会 第3号
平成十六年十月二十一日(木曜日)
   午前九時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十月二十日
    辞任         補欠選任
     沓掛 哲男君     大野つや子君
     林 久美子君     直嶋 正行君
     魚住裕一郎君     風間  昶君
     市田 忠義君     紙  智子君
     大門実紀史君     井上 哲士君
 十月二十一日
    辞任         補欠選任
     工藤堅太郎君     前田 武志君
     前川 清成君     簗瀬  進君
     井上 哲士君     大門実紀史君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         中曽根弘文君
    理 事
                阿部 正俊君
                椎名 一保君
                野上浩太郎君
                舛添 要一君
                若林 正俊君
                池口 修次君
                小川 勝也君
                福山 哲郎君
                荒木 清寛君
    委 員
                秋元  司君
                浅野 勝人君
                泉  信也君
                市川 一朗君
                岩永 浩美君
                大仁田 厚君
                大野つや子君
                岡田  広君
                世耕 弘成君
                関口 昌一君
                田村耕太郎君
                中島 啓雄君
                長谷川憲正君
                松村 龍二君
                山崎  力君
                山谷えり子君
                犬塚 直史君
                小川 敏夫君
                大久保 勉君
                大塚 耕平君
                小林 正夫君
                主濱  了君
                辻  泰弘君
                直嶋 正行君
                白  眞勲君
                平野 達男君
                前川 清成君
                前田 武志君
                水岡 俊一君
                簗瀬  進君
                風間  昶君
                福本 潤一君
                山本 香苗君
                井上 哲士君
                紙  智子君
                大門実紀史君
                福島みずほ君
   国務大臣
       内閣総理大臣   小泉純一郎君
       総務大臣     麻生 太郎君
       法務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(青少年
       育成及び少子化
       対策))     南野知惠子君
       外務大臣     町村 信孝君
       財務大臣     谷垣 禎一君
       文部科学大臣   中山 成彬君
       厚生労働大臣   尾辻 秀久君
       農林水産大臣   島村 宜伸君
       経済産業大臣   中川 昭一君
       国土交通大臣   北側 一雄君
       環境大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策))  小池百合子君
       国務大臣
       (内閣官房長官)
       (内閣府特命担
       当大臣(男女共
       同参画))    細田 博之君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        村田 吉隆君
       国務大臣
       (防衛庁長官)  大野 功統君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        伊藤 達也君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    竹中 平蔵君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(規制改
       革、産業再生機
       構))      村上誠一郎君
   副大臣
       内閣府副大臣   西川 公也君
       内閣府副大臣   林田  彪君
       防衛庁副長官   今津  寛君
       法務副大臣    滝   実君
       外務副大臣    谷川 秀善君
       財務副大臣    上田  勇君
       厚生労働副大臣  衛藤 晟一君
       厚生労働副大臣  西  博義君
       農林水産副大臣  常田 享詳君
       経済産業副大臣  保坂 三蔵君
       国土交通副大臣  岩井 國臣君
       環境副大臣    高野 博師君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        江渡 聡徳君
       内閣府大臣政務
       官        木村  勉君
       内閣府大臣政務
       官        西銘順志郎君
       防衛庁長官政務
       官        柏村 武昭君
       法務大臣政務官  富田 茂之君
       外務大臣政務官  小野寺五典君
       財務大臣政務官  段本 幸男君
       文部科学大臣政
       務官       下村 博文君
       文部科学大臣政
       務官       小泉 顕雄君
       厚生労働大臣政
       務官       藤井 基之君
       農林水産大臣政
       務官       加治屋義人君
       経済産業大臣政
       務官       山本 明彦君
        ─────
       会計検査院長   森下 伸昭君
        ─────
   政府特別補佐人
       内閣法制局長官  阪田 雅裕君
       公正取引委員会
       委員長      竹島 一彦君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        村松  帝君
   政府参考人
       司法制度改革推
       進本部事務局長  山崎  潮君
       内閣府政策統括
       官        柴田 高博君
       内閣府産業再生
       機構担当室長   藤岡 文七君
       内閣府規制改革
       ・民間開放推進
       室長       河野  栄君
       警察庁生活安全
       局長       伊藤 哲朗君
       防衛庁運用局長  大古 和雄君
       総務省自治行政
       局選挙部長    高部 正男君
       総務省総合通信
       基盤局長     有冨寛一郎君
       総務省政策統括
       官        鈴木 康雄君
       法務大臣官房司
       法法制部長    寺田 逸郎君
       法務省刑事局長  大林  宏君
       外務大臣官房国
       際社会協力部長  石川  薫君
       厚生労働大臣官
       房長       鈴木 直和君
       厚生労働省医政
       局長       岩尾總一郎君
       厚生労働省健康
       局長       田中 慶司君
       厚生労働省医薬
       食品局長     阿曽沼慎司君
       厚生労働省職業
       能力開発局長   上村 隆史君
       厚生労働省雇用
       均等・児童家庭
       局長       伍藤 忠春君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    塩田 幸雄君
       社会保険庁運営
       部長       青柳 親房君
       林野庁長官    前田 直登君
       資源エネルギー
       庁長官      小平 信因君
       国土交通大臣官
       房技術審議官   門松  武君
       国土交通省道路
       局長       谷口 博昭君
       国土交通省住宅
       局長       山本繁太郎君
       環境大臣官房審
       議官       桜井 康好君
       環境大臣官房廃
       棄物・リサイク
       ル対策部長    南川 秀樹君
       環境省地球環境
       局長       小島 敏郎君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○予算の執行状況に関する調査
    ─────────────
#2
○委員長(中曽根弘文君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 予算の執行状況に関する調査についての理事会決定事項について御報告いたします。
 本日、午前の質疑の割当て時間は五十九分とし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会四十九分、公明党六分、日本共産党三分、社会民主党・護憲連合一分とすること、また、午後の質疑の割当て時間は八十分とし、各会派への割当て時間は、自由民主党十分、民主党・新緑風会五十四分、公明党十分、日本共産党四分、社会民主党・護憲連合二分とすること、質疑順位につきましてはそれぞれお手元の質疑通告表のとおりでございます。
    ─────────────
#3
○委員長(中曽根弘文君) 予算の執行状況に関する調査を議題といたします。
 それでは、これより質疑を行います。前田武志君。
#4
○前田武志君 民主党の前田武志でございます。
 台風二十三号はどうやら太平洋に抜けたようでございますが、大変なつめ跡を残しております。今現在においても各地で被害に遭われた方々、また救出活動に励んでおられるわけでございまして、亡くなられた方々には心からお悔やみを申し上げます。犠牲になられた方々に弔意を表します。と同時に、被害に遭われた地域、また多くの方々にお見舞いを申し上げます。また、その各地域において救出活動、救援活動を頑張っておられる自治体の方々、あるいは関連の消防、水防、そしてまた出動をされている自衛隊の方々等に敬意を表する次第でございます。
 そこで、ちょっと順番を変えまして、村田担当大臣来ておられますが、たしか村田大臣の地元においても大変な痛ましい事故が起こっておるようでございます。この台風の災害の状況ですね、主に人的災害、大体どのぐらいのことになっているのかを含めてお答えを願います。
#5
○国務大臣(村田吉隆君) 前田委員の御質問にお答えいたしますが、報道等と、テレビ等の報道等と多少違いますが、私ども、七時五十四分現在で警察庁の情報といたしまして、死者が二十四名、そして行方不明者が三十五名だそうでございます。それで、そのうち死者につきましては三件、そして行方不明者については二件が今回の台風に起因するものかどうかについて今調査中という報告を受けております。
#6
○前田武志君 今年の夏はやはり異常と言うべきか、既に上陸した台風が十個もあるというふうに報道されておりますが、この今年の夏以来のこの台風災害における被害、人的な事故というのは総計、大体どの程度になっているんでしょうか。
#7
○国務大臣(北側一雄君) この二十三号を除きまして二十二号までで、死者、行方不明者が百三十六名でございます。また、この百三十六名の中には海難事故三十人が含まれておりまして、この百六人中七十人が六十五歳以上という高齢者になっております。
#8
○前田武志君 やはり、この夏の期間に十個も台風が来襲して、したがって、国土自体はもう非常に災害が起こりやすい状況になっていたと思います。こういった連続した台風の中で、今のこの人身事故と申しますか犠牲者の数を聞いておりまして、私自身はかつて国土政務次官をやったり、また政府の災害査定官なんというのを大昔やったことがございましてね、かつては専門の一人であったわけでございまして、これだけ続けばもっと大きな事故になっていてもおかしくないぐらいの今年は台風の来襲ぶりであったんだろうと、こう思うんですね。そういう中、何とか被害が多分少ない状況にできたというのは、もちろん営々として積み重ねてきた災害に強い国土づくりということもあるし、また連絡体制関係、そういったものも充実してきたのではないかと思います。
 聞きますところによれば、北陸の豪雨等においてはやはりその地元の対応が良くて、避難勧告というものを堤防が切れる直前に出して、人身事故が全くなかったというようなことも聞いております。また、私の地元、これは吉野の山奥に通ずる、奈良県から紀伊半島を貫通して新宮に至る国道があるわけでございますが、この国道が台風で大きく山崩れを起こしました。これはたまたまテレビで放映されたものですから、何か世界にまで知れ渡ったというふうに聞いております。
 なぜこういう報道がなされたかといいますと、山崩れの前、幾つか台風が来て、地盤も緩み、危ないということを察知して、直前に交通を遮断して、そして計測用のいろいろ装置を設置した、ビデオも入れたそうでございます。それにたまたま映ったということで、こういったことからしても、地道に積み重ねてこられている災害に対する避難体制であったり、あるいは国土づくりであったり、そういったものもある程度積み重ねの成果が出ているのではないかということで、率直に評価をするものであります。
 さて、そういう中で、先ほどこちらへ来る前にニュースを見ておりますと、由良川がはんらんしてバスに取り残された方々が救援をされているところを拝見いたしました。たしか舞鶴の海上自衛隊から救援にというような場面であったと思いますが、今回の台風においても、そのたびに自衛隊が出動して救援に当たっていただいておるようでございます。
 大野大臣にお聞きするわけでございますが、もちろんイラクの出動ということについても、これは自衛隊の大きな任務として、内閣の、あるいは政府の意思によって派遣されているわけでございますが、この災害出動、これについては自衛隊の、自衛隊法においてどういうような位置付けになって今こういう出動をされているか、そこのところをお聞きいたします。
#9
○国務大臣(大野功統君) 自衛隊法八十三条でございますけれども、都道府県知事等が、人命又は財産の保護のため必要があると認める場合には、部隊等の派遣を長官又はその指定する者に要請することができる、こうなっておりまして、その事態に照らして特に緊急を要する場合は、同項の要請を待たないで長官等は部隊の派遣をすることができる、こういう位置付けになっております。
#10
○前田武志君 阪神大震災のときに、地元の要請が遅れたということもあって機敏な対応ができなかったという反省があって、あの当時、国会で随分議論をして、災害対策特別措置法ですか、改正をいたしましたし、また自衛隊法もたしか、改正になっていたのかどうかよく存じませんが、自衛隊が出動しやすいような、そういう措置を取ったはずでございます。
 その後の状況についてお聞かせをください。
#11
○政府参考人(大古和雄君) 自衛隊の災害派遣につきましては、先ほど防衛庁長官から御説明しましたように、自衛隊法第八十三条の規定によりまして都道府県知事等の要請による派遣を原則としております。ただ、特に緊急を要し、都道府県知事等の要請を待ついとまがないと認められるときには自主派遣を行っているところでございます。
 今御指摘の改正の関係でございますが、平成七年の阪神・淡路大震災の教訓を踏まえまして災害対策基本法を改正いたしまして、これは第六十八条の二でございますけれども、一点目として、市町村長は、当該市町村の地域に係る災害が発生した場合等において、応急措置を実施するため必要があると認めるときは、都道府県知事に対し自衛隊による災害派遣を要請するよう求めることが可能となりました。また、二点目といたしまして、かかる要求ができない場合には、市町村長は災害の状況等を防衛庁長官等に通知できることとされております。
 この改正を受けまして、現在、都道府県知事からの災害派遣があったときに自衛隊が出ているわけですけれども、その大半が市町村長から都道府県知事に災害派遣要請の要求がなされまして、それを受けて自衛隊が派遣されることが多くなってございます。
 それから、市町村長からの災害状況等の通報があった場合につきましては、特に緊急を要し、都道府県知事の要請を待ついとまがないと認められたときに自主派遣に対応しておりまして、この法律の改正後、そのような実績もあるところでございます。
#12
○前田武志君 先ほどの長官のお答え、そして今の事務方の報告等を聞いておりまして、確かに自衛隊が随分と活躍してもらいやすい状況にはなってきているし、また自衛隊自体の任務の中に、防衛出動と並んでこの災害出動というものが大きな位置付けをされているわけでございます。
 そこで、今回の連続する台風災害等を見ておりましても、あるいは大震災のときのことを考えましても、まずはすぐインフラを復旧せにゃいかぬ。しかし、そのインフラ関係のいろんな部署が直ちにその対応ができるかというと、応急の対応、なかなか難しいと思うんですね。橋が落ちている、道がもう通れなくなっている。
 そういった意味では、自衛隊の初動出動といいますかね、インフラ整備の初動出動というものも大きな役割になると思いますが、その辺も含めまして、この災害、幾らこの災害に対してあらかじめいろんな措置を取ったとしても、災害そのものは、自然災害そのものは避けられません。それだけに、その後の対応について自衛隊が大きな役割を背負うという意味において、長官の御見解を問います。
#13
○国務大臣(大野功統君) 前田先生の自衛隊の災害救助に当たっての役割に大変大きな期待をしていただいているし、評価していただいておりますこと、感謝申し上げます。
 自衛隊の災害派遣におきましては、まず地方公共団体あるいは警察、消防等と連携いたしまして、やっぱり第一にやるべきことは迅速な人命救助、これはやはり第一にやるべきことだと認識しております。
 それから、人命救助が一段落した後、地方公共団体等による本格的な復旧活動が開始される前の応急措置といたしまして、倒壊家屋の除去作業、道路及び水路の障害物等の除去作業、堤防・護岸等の決壊箇所における土のう作製・運搬・積込み等の水防活動、断水時における被災者への給水支援活動などを実施しております。
 また、今年の夏から秋にかけまして、一連の豪雨及び台風による災害に際しましても、迅速な人命救助活動のみならず種々の応急措置を行っております。防衛庁・自衛隊といたしましては、今後とも災害発生に際して国民の生命、財産を守るために、地方公共団体、警察、消防等と連携いたしまして迅速かつ的確な災害派遣活動の実施に努めてまいるつもりでございます。
#14
○前田武志君 昨日の予算委員会あるいは衆参の予算委員会等を通じてずっと議論を聞いておりまして、小泉総理は、環境問題ですね、環境問題であったり、あるいは健康、教育問題については殊のほか関心が深いというふうな印象を受けているところでございます。
 もちろん、より良き地球環境を次の時代に残していく、緑の環境、緑の国土というものを次の世代に残すというのは大きな政治の目標でありますし、そして何よりも次の時代を作っていく若者たちのすくすく育つ環境を作っていく教育であり、あるいはまた健康であり、そういったことについて常に深い洞察と広いこの認識みたいなのを持ってあらゆる施策を講じていくというのが政治の要諦だと思うわけでございます。
 そこで、地球環境問題あるいは緑の振興、そういったことについて議論をさせていただきます。
 九月二十一日の国連総会で小泉総理は演説をされております。その中で、気候変動や環境保護等の分野で地球規模の取組を主導すると、なかなか意欲に富んだ表明をされておりますが、その具体的な内容についてお聞かせを願います。
#15
○委員長(中曽根弘文君) どなたにですか。
#16
○前田武志君 総理。
#17
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 例えば、本年九月に東京で第三回「気候変動に対する更なる行動」に関する非公式会合を開催いたしました。主要先進国及び開発途上国に対して今後更なる対策を取るように働き掛けたわけであります。
 また、私は廃棄物の発生抑制、再使用、再生利用を通じて循環型社会を構築する、いわゆる三つのRというんですかね、リデュース、リユース、リサイクル、この重要性をさきのアメリカにおけるG8サミットにおいても打ち出しました。そのため、閣僚会合を来春東京において開催する予定であります。
 このほかに、我が国は違法伐採対策あるいは水の問題にも積極的に取り組んでおります。
#18
○前田武志君 ロシアのプーチン大統領が京都議定書を批准するということを発表したわけでございますが、この京都議定書の目標値、そして現状について環境大臣、お答え願います。
#19
○国務大臣(小池百合子君) まず、我が国の温室効果ガスの排出量でございますけれども、二〇〇二年度で見ますと、京都議定書の削減約束を、残念ながら約一四・六%、失礼、約一四%上回るような状況になっておりまして、議定書の六%削減の約束は決して容易でないものと、このように思わざるを得ません。
 そのために、政府として何をすべきかという大綱の見直しを現在しているところでございまして、いずれにいたしましても、現状のままでは二〇一〇年に京都議定書の約束達成に必要な削減量に不足が生じるという暫定の推計をいたしているところでございます。
#20
○前田武志君 この京都議定書の目標達成のためには、いろんな施策を打たにゃいかぬわけでございますが、その中の一つとして環境税という話が浮上しているということも承知しておりますし、昨日、小池大臣からの答弁もありました。繰り返しは避けて、簡単に今環境庁としてどういう考えでおられるかをお聞かせください。環境省ですね、失礼いたしました。
#21
○国務大臣(小池百合子君) 中央環境審議会で昨年十二月から検討を進めていただいておりまして、そして今年の八月に中間取りまとめをしております。この中で、環境税の四つのキーワードといたしましては公平性、透明性、効率性、確実性ということで、これらをキーワードにいたしまして、ベストミックスと申しましょうか、京都議定書における世界的、世界に向けての公約を守るためにどのようなパスがいいのかということを目下審議をさせ、審議といいましょうか、検討をさせていただいているところでございます。
#22
○前田武志君 産業界を統括しておられます中川大臣、いかがですか。
#23
○国務大臣(中川昭一君) 地球温暖化対策あるいはまた環境対策というのは、もちろんこれは世界的な、そして日本にとっても重要な政策課題だと思っております。と同時に、昨日も総理から御答弁がありましたように、環境と経済の両立ということもやはり極めて大事な視点だろうと。
 特に経済産業省としては、環境を無視するつもりは毛頭ございません。経済産業省と共同で環境対策をやっている事業もございますし、いろいろ努力をしております。現に、九〇年から現在に至るまでの大まかな、例えば産業界でのCO2換算の排出量というのはマイナス一・七%でございます。運輸関係につきましては、残念ながら二〇%増えております。それから、業務用あるいは家庭用を含めた民生用が三三%、CO2が増えているという状況でございます。
 私の立場からは、産業界はそういう要請にぎりぎりこたえて頑張ってきていると思っております。しかし、これでいいとは決して思っておりませんから、更なる努力が必要だと思います。
 その温暖化あるいはCO2対策というのはいろんな方策があるんだろうと思っております。例えばCO2をできるだけ排出しないようなエネルギー、例えば石炭を一〇〇としますと石油は八〇、天然ガスは六〇というCO2排出量でございますから、そういう意味で、そういうできるだけCO2を排出しないようなエネルギーにシフトをしていくとか、あるいはまたCO2ゼロのエネルギー、例えば原子力発電みたいなエネルギーもあるわけでございます。そして、今後ますます省エネを進めていかなければなりませんし、クリーンな新エネというもの、例えば風力発電でありますとか、あるいはまたバイオマスを利用したエタノールを使ったガソリンあるいはエネルギーというもの、行く行くは燃料電池というものもこれから出てくることも、日本としてはその先頭に立っていかなければいけないと思っております。
 いずれにしても、前田委員御指摘のように、この目的を達成するためには様々な手法があり、もっと申し上げますと、国民一人一人の自覚と実行と、ささやかなことでありますけれども、国民お一人お一人の御努力というものも、私は、結果的には一億二千六百万、大きな成果になっていくんだろうと思っておりますので、そういう意味でいろんな方法があるというふうに考えております。
 そういう中の一つとしての環境税という位置付けを環境省が御主張されているということを理解をしておりますが、最初に環境税ありきと。で、環境税というのは排出している一部のところにどんと取るということは、特に産業政策としては、例えばアメリカは批准をしていない、第二の排出国である中国は義務がない、発展途上国も義務がない、インドなんかも今後大量に発生をしていくということを考えますと、産業、経済、産業競争力と、国際的競争力という観点も、環境の実現と同時にやっぱり両立する問題として考えていくべきポイントであって、環境税ありきという議論にはもう少し慎重な検討が必要ではないかと私自身は考えております。
#24
○前田武志君 既に一四%もオーバーしている状況の中で、今、中川大臣の御指摘されたそれはもう多面的なあらゆる手だてを打たないかぬということはよく分かりますが、このままでは、総理が国連演説で述べられた意気込み、とても国内の方でなかなか恥ずかしくて胸を張れるような状況でございません。
 総理においてどのようにこれを統合して、内閣の一つの政治の意思としてこの目標を達成するおつもりなのか、その総理の御見解を問います。
#25
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 環境保護と経済発展を両立させるという重要政策を掲げている日本において、この環境問題、京都議定書実現にどのような方策を取っていくか、極めて重要な課題だと認識しております。
 しかしながら、あの京都議定書に定められたマイナス六%、これが既にプラスになって、予定の目標、削減にはこれから更なる努力をしなきゃならないということについては大変厳しいということは、私もそのような認識をしております。
 今後、この目標達成に向けて、産業界のみならず国民の理解を得なきゃなりませんし、環境省では環境税というようなことも考えているようでありますが、この与える影響というのは、環境全体と経済全体、そして我が国のこの目標削減という、総合的に考えなきゃならない問題だと思っております。
 環境税一つ取ってみても、これは税制全体の観点から見なきゃならない問題でもあります。そういう点も踏まえまして、目標削減に向けて更なる努力を続けていきたいと思っております。
#26
○前田武志君 京都議定書については、米国がこれからまだ離脱しておるわけでございますが、総理の意気込みからすると、当然ブッシュ大統領なりに働き掛けて京都議定書に米国が入るようにしなければ、この地球環境、この目標というのは達成されるわけがございません。総理の御見解を問います。
#27
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 米国はこの京都議定書に参加しないということを表明しておりますが、この温暖化対策、環境保護、この重要性は認識しております。
 そういう点から、今後も、先進国も発展途上国も含めた温暖化対策に取り組むという面において日本として何ができるか、これを働き掛け続けるということは必要でありますし、仮に参加しなくても、最も先進国であるアメリカの協力は欠かすことができないという認識を持っておりますので、環境問題に真剣に取り組んでいこうという、協力していこうという姿勢は今後も堅持して、アメリカ等に働き掛けていきたいと思っております。
#28
○前田武志君 昨夏、去年の冷夏、そして今年は酷暑、台風が十も上陸する、確かに異常気候と国民一般ももう感じているんじゃないでしょうか。里にクマがどんどん出てくるという報道も随分なされております。
 これを通じて、報道されたり、あるいは私どもが地元で承知しているのは、山が荒れております。もう本当に大変な状況になっているんですね。人工林が間伐されずに放置されて、その結果、私どもは山が腐ると、こう言っておりますが、野生動物の食物となる草や灌木類の茂らない真っ暗な森林が増加している。これは、こういうような報道、いとまがないわけでございますが、山がとにかく今腐ってきております。ということは、山村がもう既に崩壊過程に入っているということでございます。
 京都議定書を、これを何とか実現していくために、森林の持っているその役割というものはどうなっておりますか、これは事務方で結構でございますから。最初のところはちょっと大臣、島村大臣、お願いいたします。
#29
○国務大臣(島村宜伸君) 森林の役割についてでありますか。
#30
○前田武志君 そうです。
#31
○国務大臣(島村宜伸君) もうあなたは専門家でいらっしゃるから釈迦に説法になるかもしれませんが、樹木が約一立方メートル太ると約〇・四%の二酸化炭素を言わば固定すると、こう言われています。
 そういう意味合いから、森林は成長過程で二酸化炭素を固定するというその役割ゆえに地球温暖化防止対策上重要な役割を果たしておりまして、先ほど来御指摘の京都議定書においては、我が国の温室効果ガス削減目標六%のうち森林による吸収量として約三・九%を計上することが今認められているところであります。
 現状はまだこの辺のいろいろ検討を進めているところでありますが、これらについては更に確かな検討を進め、約束どおりの結果につながるように努力をしなきゃいけないと、こう思います。
#32
○政府参考人(前田直登君) 御説明させていただきたいと思います。
 先生御指摘のように、森林、二酸化炭素の吸収に大きな役割を果たしておるわけでございまして、そういう意味で私どももこの森林の整備に積極的に取り組んでいるというような状況でございます。
 具体的には、平成十四年、地球温暖化防止森林吸収源十か年対策、これを策定させていただきまして、健全な森林の整備あるいは保安林等の保全、管理、あるいは木材及び木質バイオマスの利用の推進ということで、ステップ・バイ・ステップという考え方に基づいて総合的に進めているというような状況でございます。
 ただ、残念ながら、現状程度の水準で推移した場合、森林整備が現状程度の水準で推移した場合、森林吸収量につきましては、目標三・一%でありますが、そのうちの三・一%程度ということで、大幅に下回るというような見込みでございます。このため、私どもも、十七年度から始まります第二ステップに向けまして、これまでの取組状況、こういったものの評価を行いますと同時に、十七年度概算要求におきましても所要の予算を計上しているところでございます。
 なお、先ほどもお話出ていましたけれども、本対策の着実な推進を図るというためには、一般財源はもとより、新たな税財源の確保についても取り組んでいくことが必要であるというように考えておりまして、農林水産省といたしましても、環境省と連携を図りながら、十七年度税制改正におきまして環境税の創設、これを要望いたしているところでございます。
 よろしくお願いいたします。
#33
○国務大臣(島村宜伸君) ちょっとだけ訂正させてください。
 私、パーセントとうっかり言ったようですが、トンで、〇・四トンと訂正いたします。
#34
○前田武志君 今年の夏に、私どもの地元の紀伊半島、熊野古道、そして大峯奥駈道、これが世界文化遺産に指定されました。もうまさしくこれは森、木の文化、その信仰の道だったわけですね。奈良朝、平安朝、都の南の森に精神の一番の中心がある、守ってくれる中心があるというその信仰が今に続いていて、それが評価されたということでございます。木の文化でございます。
 腐っている山、これは山から材が出ないからです。間伐が進まない、木が利用されない。なぜそういうふうになってしまったか。そこを手当てすれば多分山はよみがえるはずでございます。
 今林野庁長官がいろいろ施策のことを言われました。しかし、これは単に林野庁、農林省に任せておいて直るものじゃございません。まさしく国家が挙げて、総理がそういったことを認識されて、国家の意思としてこの木の文化を再興し、森を振興するという施策を統合的に打っていかなければなりません。
 そういうつもりで二、三の質問をさせていただくわけでございますが、例えば、この間伐材というようなものは、最近はもう全く未利用で放置されますから腐るわけで、これはバイオマスとしては、木質バイオマスとしては利用の可能性、非常に大きいわけでございます。バイオマス・ニッポンというものを政府は大きく掲げておられますが、その具体的内容及び、特に木質バイオマスに限って、限定してお答えを願います。
#35
○委員長(中曽根弘文君) どなた、どなたに、どなたに質問ですか。
#36
○前田武志君 政府で結構です。
#37
○政府参考人(前田直登君) 木質バイオマスの利用の現状につきまして、私の方からちょっと御説明させていただきたいというふうに思います。
 先生御案内のように、木質バイオマスのエネルギー利用、これにつきましては、地球温暖化の防止、あるいはその廃棄物の減量化によります循環型社会の形成、さらには地域の未利用資源を活用いたしました産業の育成といったことに大きく資するものでございまして、大変大事なことではないかというふうに考えております。
 このため、私どもも、この木質バイオマスの利用推進を図っていくという観点から、木質バイオマス発電施設あるいはその熱供給施設、こういったものの整備、あるいはペレット製造施設の整備ですとか公共施設へのペレットボイラーの導入というようなことについて支援を行っているところでございまして、この中の発電施設におきましては、発生いたします電気あるいは蒸気、これを木材乾燥施設のエネルギーとして利用するというようなことで取組が進んでおるところでございます。
 今後とも、関係府省の方とも連携を密にしながら、この木質バイオマスの利用を積極的に進めてまいりたいと、かように考えている次第でございます。
#38
○前田武志君 ちょっと何か専門的な話なんで分かりづらいような感じがしますが、要するに、この利用されにくい木材をチップにして、燃やしてタービンを回して発電をするということでありますが、外国の事例、政府のどなたか、北欧なんか随分進んでいると思いますが、紹介してください。
#39
○政府参考人(小平信因君) 二〇〇三年のOECDのエネルギーバランス統計によりますと、廃棄物を除きます木質バイオマスなど、バイオマスの一次エネルギーに占めます比率は、日本が〇・七%でございまして、英国、オランダ、イタリアなども同等、同程度でございます。他方、フィンランドにつきましては一九%弱、スウェーデンにおきましては一五%ということでございます。
 また、総発電電力量を見ますと、同じく木質バイオマス等の占めます比率、日本は〇・七%程度でございますし、ドイツ、フランス、オーストラリア等も同様の状況でございますけれども、フィンランドは一一%ということになっておりまして、有数の森林国でございますフィンランド、スウェーデン等の北欧諸国では木質バイオマスの利用が積極的に行われているという状況にございます。
#40
○前田武志君 やればやれるということですし、内閣が大きなこのバイオマス・ニッポンという目標を掲げておりますので、是非内閣挙げて積極的に取り組んでほしいと思います。
 しかし、木材の利用というのは何といっても、申し上げたとおり、木の文化、木造住宅、住宅にどれだけ使われるかということが非常に大きいわけでございます。更に言えば、公共事業というのは土木事業というわけで、土と木と、木のはずなんですが、公共事業に木なんというのは最近見たことがございません。是非、公共事業に木を使っていただきたい。その促進をやってほしいんですね。あわせて、住宅とこの公共事業の木造利用について国土交通大臣の、はい。
#41
○国務大臣(北側一雄君) 今御指摘のように、住宅とかそれから社会資本整備に木材を活用していくことは極めて環境負荷を軽減するためにも重要であるという認識をしておりまして、国土交通省としては、公共事業に使ってないということではなくて、しっかり今使おうと努力をしているところでございます。
 例えば、河川事業における護岸工事だとか、それから道路における歩行者が横断を防止するための横断防止さくだとか、公園における植栽の支柱だとか、また様々な公共施設の庁舎の内装材に活用するだとか、いずれにしましても、今後とも積極的な木材の利用を推進をしてまいりたいと思っております。
 また、住宅におきましても、国民のこれ、アンケートを取りますと、国民の八割以上の方々が木造住宅を希望しておりまして、また新築の住宅を見ますと、これまた八割以上が木造住宅でございます。これからの住宅政策はやっぱり量ではなくて質、いい物を造って長く使うという住宅政策に転換したいと思うわけでございますが、長寿命で良質な木造住宅が整備できるように進めてまいりたいと思っておるところでございます。
 様々な規制がございます、建築基準法上の。そうした規制につきましても、今までも合理化をしてまいりましたが、これもしっかりと推進をして、木造住宅が建てやすい、そういう環境を整備してまいりたいと思いますし、また融資の面でも住宅金融公庫等を活用いたしまして、木造住宅に対する割増し融資をこれまでも進めてまいりました。その他中小工務店の生産体制の整備をするだとか、また担い手が非常に不足をしております、この担い手の育成のためにも今支援をしているところでございます。
#42
○前田武志君 木造住宅の話も出ました。国民の大半が木造住宅にあこがれを持っているわけでございますが、実は木造住宅あるいはマンションの一室であってもこの内装を木にしたいと思う人たちが多いわけでございますが、どういうふうにこれを発注するといいますか、工務店どこに行ったらいいのか、木はどう使ったらいいのか、値段がどうなのか分からないわけでございます。結局、もう建築の分野においても木を教育のカリキュラムに組んでいない。建築士等の教育の中でこの木造のカリキュラムがないんですね。そんなことも含めまして、それからこの木の文化ということについては、もう小学校、中学校の義務教育の段階からそれをきちっと学習をさせる必要があると思います。
 まずは高等教育、専門教育における木造の扱い、それから義務教育における木の文化、文部大臣の答弁を願います。
#43
○国務大臣(中山成彬君) こうしてここに立ちますと、前田委員とは昭和六十一年の初当選組だったなと思い出しておりまして、あのころ御一緒にインドネシアの方にエネルギーの調査団で行ったこともございました。しかし、その後、私も一回落選しましたし、前田先生も本当に苦労してこられましたけれども、こうしてまた復帰してこられたことを本当に心から喜んでおります。そしてまた、前田先生が昔から、この木造建築、木材の利用に関しまして勉強会を作ったり、いろいろやってこられたということについてもよく知っておりまして、本当に敬意を表しているところでございます。
 そこで、今、学校教育あるいは建築士の養成というようなことについて御質問ありましたのでお答えしたいと思いますけれども、先ほどのフィンランドの話が出ていましたが、私、フィンランドに行きましたとき、本当に立派な三階建てのレストランがありまして、これいつできたんだと聞きましたら、もう百年前だと話を聞いて本当にびっくりしたことがあるんですけれども、そういう意味で、日本もこういう森林国でございますから、もっと木材を使った建築というものについてはいろいろ推進しなきゃいかぬと、こう思っているんですけれども。
 今の建築士の養成のことについて御質問がありましたけれども、今、例えば京都大学の工学部の建築学科では、建築材料の科目の中で、材料としての木材の特性や木造建築の構造形式、工法及び構造設計について学ぶこととなっておりまして、これらの教育内容というのは多くの大学において必須科目あるいは選択必須科目とされております。
 また、高専におきましても、例えば明石工業高等専門学校の建築学科では、建築一般構造という必須科目の中で、木材の材料特性、工法の基礎、木構造の耐震性等について学ばせているということでございまして、御承知のように、その大学等における研究というのは、あるいは教育というのはその大学等の自主性の下に行われるものでありますけれども、しかし木造建築に関する教育は極めて重要であるということで、各大学等が今後とも社会の要請を的確に踏まえながら積極的に取り組んでいくことを期待しております。
 また、小学校のころからもっと、木といいますか森林とか、そういったものに対する教育を積極的に取り入れるべきではないかと、こういうふうな話でございますが、正にそのとおりだと、こう思っておりまして、外国に行くと特によく分かりますけれども、何といっても日本というのは、木の文化ですね、木とともに生きてきた日本民族でございますから、そういった木あるいは森林を学ぶことによりまして自然とも親しみ、また先祖の営みといいますか、そういったこともおのずから勉強できるということでございまして、例えば小中学校におきましては、社会科や理科で我が国の木の文化を伝承する歴史的な木造建造物を取り上げたり、あるいは木や森林の働き、その保護、育成の重要性とそれに従事する人々の工夫とか努力などについて指導しております。
 また、図画工作あるいは技術・家庭科におきまして木の性質を生かした物作りを行っております。さらに、総合的な学習の時間や学校行事におきましては、地域の実態等を踏まえながら木や森林に親しむ、いわゆる自然体験的なそういった活動も行われているということでございまして、文部科学省といたしましては、これからも学校において森林や木に関する教育が適切に行われるように指導していきたいと、このように考えております。
#44
○前田武志君 最後に、総理に総括してお聞きをいたします。
 今までの議論でお分かりのように、まさしく木の文化、森、これが京都議定書を守ることにもなり、持続可能な、それこそリユース、それからリサイクル、リデュースですか、その社会を作ることになります。
 総理の御見解と、そして内閣を挙げて取り組んでいただきたいということについてのお答えをお願いいたします。
#45
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 前田議員、土木工学、大学を卒業され、建設省、国土、もう専門家でありますから多くを述べる必要はないと思いますが、私も先日北海道を視察した折に、「木の城たいせつ」という会社へ行ったんです。これは、北海道産の木材しか使わないで、百年もつ住宅を造っている。これが、今まで冬は、北海道では雪が降ると工事や仕事ができなかったのを通年できるように規制緩和等働き掛けて、政治家の力を使わないで自分でやったと社長言ってましたよ。
 そして、今や本州、本土からも注文があると。ところが、幾ら注文あっても北海道以外出ないと。北海道産の木材を使って北海道で住宅を造る。百年もつ。一般の住宅よりも高いけれども、長くもつからそれだけ需要があるんだと。感心しました。もうすべて廃材も利用するような形で大事に大事に地元の北海道の木材を使っている。こういうのを見習う点が多々あるなと感じました。
 それと、先ほど前田議員から指摘されましたけれども、道路でですね、木の形はしているんです。歩道と車道を分けているさくがあるんです。しかし、中身はコンクリート。これ何だと。わざわざ木の形、木の色にして、よく見るとコンクリート。こういうのはもう直した方がいいんじゃないか。
 それと、私よく見るんですけれども、がけ地、これも緑でこうなってアスファルトかコンクリートですよ、土を。あれも醜いですね。何とかああいう、自然を保護するんだったら緑の色を付けたり、アスファルト、コンクリートでがけ崩れを防ぐんじゃなくて、もっと方法ないものかと考えているんです。これもやっぱり国土交通省に考えてもらいたい。
 それと、今バイオマス、先ほどありましたけれども、廃材、今まで解体して廃材、それを捨てていた、これを最近は廃材を利用するような技術も進んでいます。
 こういう観点から、緑の問題、環境の問題、温暖化の問題、そしてこれからの京都議定書達成の問題、環境問題、本当に大事であります。温暖化の一つ取っても、カメの卵、ワニの卵は温度によって雄雌が変わってくるということを考えますと、同じカメ、ワニが生んだ卵も、温度によって私は雄雌変わるとは知らなかったんですよ。
 いかに地球の温度、温暖が大事かと。生物に与える影響、そういうことを考えまして、私は、この問題については真剣に、地球全体、そして日本としても率先して環境保護に熱心だという体制をこれからも築いていきたいと思っております。
#46
○前田武志君 総理の意気込み、よく分かりました。是非、各関係大臣に指示をして進めていただきたいと思います。
 次に、青少年、次の時代を担う若者たちの環境が悪化してきている、薬害あるいは感染症等について議題といたします。
 これは一週間ほど前の日刊ゲンダイの記事なんですが、見出しに、脱法ドラッグが社会問題化している、東京杉並区で脱法ドラッグを服用した男が同居中の女性を刺殺する事件が発生したと。脱法ドラッグと言うからにはこれ法に触れない、したがって随分と患者が運び込まれて病院も大変だというようなことが載っておりました。
 そこで、薬物乱用の現状を、青少年が随分と乱用しているという状況が報告されております。また、北オセチアのあの悲劇、あの三十二人のテロリストというのはすべて覚せい剤の常用者であったと報道されておりますし、この間の栃木県の子供二人を川に投げ込んで殺したというのも覚せい剤の常用者であったというふうに報道されたりしております。その辺の現状について、まずお聞かせをください。
#47
○政府参考人(阿曽沼慎司君) まず、現状につきまして私の方から御説明申し上げます。
 我が国におきます薬物乱用の現状でございますけれども、平成十五年の薬物事犯の検挙数は約一万八千人というふうに高水準で推移をいたしております。また、最近MDMAといいますような錠剤型の合成麻薬あるいは大麻などの乱用が急増しておりまして、依然として深刻な情勢が続いているということでございます。
 それから、委員御指摘のように、いわゆる脱法ドラッグにつきましても、最近青少年を中心に乱用が拡大しておりまして、更に規制を強化をしていく必要があると考えております。
#48
○前田武志君 それで、まずは児童教育からこういったものはしっかりやっていかにゃいかぬと思いますが、今、政府の取組はどうなっておりますか。政府で結構です。
#49
○政府参考人(阿曽沼慎司君) お答えをいたします。
 この児童のあるいは生徒に対する教育の問題でございますが、これは厚生労働省あるいは文部科学省一体となってやっておりまして、私どもの厚生労働省のサイドで申し上げますと、薬物乱用防止のキャラバンカーを全国に走らせる、あるいは児童生徒あるいは保護者用の啓発読本の作成いたしまして、これは文部省とも協力をして、薬物乱用の問題を提起をしているということでございます。さらに、乱用防止運動等の全国的な展開をしておりますし、また児童生徒に対しましては、麻薬取締官のOBを派遣いたしまして、薬物乱用防止教室といったような教室を設けて、十分な周知徹底を図っているところでございます。
#50
○前田武志君 実際のドラッグというのは常習化するわけでございますが、これを更生させるあるいは治療をする専門の病院が必要だということが言われておりますが、この整備の状況について。政府の方で結構です。
#51
○政府参考人(塩田幸雄君) 薬物専門病床の整備状況ですけれども、最新の調査は平成十四年六月に厚生労働省が行ったものがございますが、アルコール中毒との混合病棟を含めまして、国公立病院あるいは精神保健福祉法に基づく民間の指定病院などで全国で十四病棟、七百八十六床が整備されているところでございます。
 また、薬物依存・中毒者の治療につきましては、厚生労働省所管の独立行政法人国立病院機構におきまして、下総精神医療センターにおきまして四十床の薬物専門病床を設けております。また、肥前精神医療センターで薬物依存専門外来を行っているところでありまして、薬物依存・中毒患者の受入れに国立病院機構においても努力しているところでございます。さらに、民間病院の薬物専門病棟につきまして施設整備費を設けておりまして、保健衛生施設等施設整備費補助金のメニュー予算として計上しているところでございます。
 薬物依存・中毒者のための医療供給体制の充実に今後とも着実に努力してまいりたいと思っているところでございます。
#52
○前田武志君 専門の議論はその委員会に譲ることにして、今の答弁ですが、やっているように見えてはおるんですが、実際には随分違うと思うんですね。できていないんですよ。実は子供を育てる環境、家庭にしろ地域にしろ弱くなっております。六本木であったり新宿であったり、盛り場でもう本当に中学生辺りが薬物に汚染され、それがまた不純異性交流というようなことにもつながりというような状況でございます。
 厚生大臣の、最後にこの御見解、意気込みをお聞かせください。
#53
○国務大臣(尾辻秀久君) 今先生お話しのように、この青少年の薬物問題といいますことは大変憂慮すべき状況にございます。
 そこで、厚生労働省としてどういう対策を取ってきたかとお尋ねになりますと、今申し上げたようなことが申し上げられるわけでございますが、これで十分だったとは思っておりません。キャラバンカーなども大変いいものでありますけれども、これも宝の持ち腐れにならないように大いに活用しなきゃいけない、こういうふうに思うところでございます。
 そして、今先生お話しのような盛り場の話もありますけれども、もっとよく聞いてみますと、学校辺りで友達に勧められてつい手を出す、もうそれでそのまま深みに入るというようなこともございますので、今の先生のお話なども受けまして、決して青少年が薬物に手を出さないような社会を作ることが肝要なことだと思っております。懸命の努力を続けていきたいと存じます。
#54
○前田武志君 今議題にしているような環境の中から、実は最近、この感染症、HIVであったり、あるいはB型肝炎であったりC型肝炎であったり、広がってきているという指摘がなされております。去年の十二月三十日付けの、これは一斉にいろんな各紙に報道されたわけでございますが、実は献血の中にHIV感染者の献血が紛れ込んだという事実がありました。これはもうかなり懸念をしていたことのようですね。現状ではこのHIVの感染者が、エイズ患者が、日本の場合には世界の先進国と逆にこの十年ぐらいで倍に増えているというようなことも指摘されております。
 そこで、厚生労働省にこの関係について、今、HIVのみならずB型肝炎も含めてどのような状況にあるのか、お知らせください。
#55
○政府参考人(田中慶司君) 現状について御説明申し上げます。
 HIVあるいはB型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、こういうものはいずれもこれらのウイルスに感染している人の血液あるいは体液を介して感染するものでございます。
 これらの感染症の実態を見ますと、HIV感染症につきましては、平成十五年のエイズ発生動向年報、これによりますと、二十代以下の若者の感染報告数はHIV感染者二百九件及びエイズ患者二十九件、これを合わせますと二百三十八件でございます。近年はそれほど急増という状況ではございません。感染経路としては、その九割に当たる二百十五件が性的接触による感染というふうに報告をされているところでございます。
 また、B型肝炎ウイルス及びC型肝炎ウイルスの持続感染者、これはキャリアと申しますけれども、これにつきましては、実数あるいは感染経路を把握する制度、今ございません。しかし、例えば赤十字血液センターにおきます献血者のデータを見ますと、持続感染者の割合と申しますと、十六から十九歳の者でそれぞれ〇・二%、それからCの方は〇・一%、二十から二十九歳の者でそれぞれ〇・五%及び〇・二%というふうになっているところでございます。
 なお、B型肝炎それからC型肝炎の感染経路につきましては、輸血あるいは過って針を刺した事故によります感染というのが一般的でございまして、さらに、B型肝炎につきましては母子感染によって感染することもありますけれども、性的接触による感染者はそれほど多くはないというふうに私ども考えているところでございます。
#56
○前田武志君 今の報告でも、よく聞いておりますと非常に恐ろしい背景がございます。次の時代の若者、いやいや、輸血ということになってくると、今の医療体制にも非常に大きな影響を与えるわけでございます。昭和三十九年に輸血は国内自給を目指すということで、営々と日赤、厚生省やってこられた。その成果が今危うくなっていると言っても過言ではない。
 要するに、不安を持っている人、自分がそのキャリアじゃないかと不安に思っている人が献血のところに行って検査をするというようなことはもってのほかでございまして、これをちゃんと保健所以外でも引き受けられるような、医療機関とも連携しての、もっと受けやすい体制を作るべきであります。厚生大臣の返答をお願いします。
#57
○国務大臣(尾辻秀久君) 感染症の問題も大変大きな問題でございます。特に、エイズは先進国の中で唯一その割合を増やしておるという、増加率が増えているという国でございます。したがいまして、このことは何とかしなければ今後の日本の将来が危うくなります。
 まずそこで、いろいろやっておりますけれども、今保健所のお話ございましたので、是非この際、保健所で匿名、無料の検査をやっておるということを御承知いただいて御利用いただければ大変有り難い、こういうふうに思っております。
 いずれにいたしましても、私ども全力を挙げてこの問題に取り組んでまいりたいと存じております。
#58
○前田武志君 最後に、総括して総理の御見解を問いたいわけでございますが、今の御返答、それは実態は、事実はそうなんでしょうが、実態からいうと保健所、実は非常に行きにくい形になっているんですね。まあ、保健所に行くと言ってみれば犯罪者扱いとまでは言いませんが、非常に行きにくいということになって献血の現場に行く。この献血は本当に日本人のすべての国民の善意で支えられてここまで立派にやっていただいている事業ですから、これを危うくするようなことを放置するというのはいけません。政府挙げて対応すべきであります。
 麻薬の問題、この感染症の問題、次の時代の子供たちの環境が非常に危うい状況になっております。この問題についても、ちょっと時間がなくて触れられませんでしたから、教育から地域の共同作業のことからすべて、政府各閣僚がすべて関連する問題であります。是非、小泉総理においてこの内閣を指揮してこの問題に対応していただきたい。最後に御見解をお聞きいたします。
#59
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 御指摘のとおりだと思っております。麻薬、覚せい剤、青少年に与える影響、社会全体に与える影響、極めて大きなものがありますし、教育の面からも社会全体の面からも政府一丸となって対策を強化していく必要があるという認識で、全力でこれからもこの防止に取り組んでいきたいと思っております。
#60
○前田武志君 これにて終わります。ありがとうございました。
#61
○委員長(中曽根弘文君) 関連質疑を許します。福山哲郎君。
#62
○福山哲郎君 おはようございます。民主党・新緑風会の福山哲郎でございます。
 まずは、冒頭、前田委員もおっしゃられましたが、台風二十三号の影響で、死者が二十四人、行方不明者が三十五名というふうに承っております。また、私も谷垣大臣も地元の舞鶴では、国道百七十五号線でバスが立ち往生して三十数名の方が、十七名の方か、立ち往生しまして、今第八管区海上保安本部が救助に行っていただいておりますし、海上自衛隊からも今日の朝の早朝六時十分ぐらいに救援に行っていただいていると伺っております。
 村田防災担当大臣におかれましては、是非、全国的に被害が広がっていると思いますので、迅速な対応をよろしくお願いしたいと思います。また、防衛庁長官におかれましては、自衛隊の皆さんが雨の中大変頑張っていただいております、心から感謝を申し上げるとともに、これまた迅速な対応をお願いしたいと思います。
 また、地元でございます谷垣大臣、一言、財務大臣でございますが、お互い地元のことですし、福知山も実は一万五千人にわたって避難勧告が出ていると承っておりますので、一言御決意をいただければと思います。
#63
○国務大臣(谷垣禎一君) 先ほど前田委員からも由良川の件お触れをいただきました。今、福山さんからもお話をいただきました。この部屋の中では二之湯さんも選挙区でいらっしゃるわけですが、大変な被害でございまして、今朝私も選挙区に電話を掛けましたら、昨日避難指示が出たということで私の地元の町も一万数千名が退避するということでございました。そういう中で、自衛隊や海上保安庁あるいは消防団、警察、全力を挙げて当たっていただいているのは誠に有り難いことだと思っております。
 そこで、決意を述べろということでございましたが、今年度のこの自然災害の被害も相当な額に上がっておりまして、まだこの今次の被害は私の手元に数字はもちろん来ておりませんが、十月十五日現在で、七千二百五十九億だったと思いますが、平年を上回る水準になっております。財政をお預かりする私としましても、災害復旧事業の執行であるとかあるいは激甚災害への対応と、これは迅速に的確に行われるように私の方も全力を挙げて努めなければならないと思っております。
 今のところは、今の御趣旨は財政面から大丈夫かという御趣旨であったと思いますが、今のところ、当初予算できちっと対応できると思っております。将来のことはまだ、先のことは分かりませんが、被害額も先ほど申し上げたより更にこれは増えてまいりますから、これは場合によっては予備費の使用ということも考えなければならないかもしれません。
 全力を挙げて対応してまいりたいと思っております。
#64
○福山哲郎君 大変力のこもった御発言をいただきましてありがとうございます。是非、災害に関しては与野党関係ありません、内閣挙げて是非よろしくお願いをしたいと思います。
 私、今日、また政治と金についてやらなければいけないんですが、ちょっと政治と金をやり出すと時間がなくなりますので、どうしてもやっておきたい問題について一つだけ、これもちょっと与野党関係ない課題になりますが、ちょっと重要なので御質問させていただきたいと思います。
 実は、今年の五月の十日に、P2Pというファイル共有ソフトの開発者である東大の大学院の助手の金子さんという方が著作権法侵害の幇助容疑で逮捕されまして、三十一日に起訴されるということが起こりました。
 法務省、起訴事実についてお聞かせください。
#65
○政府参考人(大林宏君) お答え申し上げます。
 お尋ねの事件の公訴事実の概要は、被告人は、外二名の者が、それぞれ法定の除外事由がなく、かつ、著作権者の許諾を受けないで、著作権者が著作権を有するゲームや映画の著作物の各情報につき、そのハードディスクにこれらの情報が記録されているパーソナルコンピューターで、インターネットに接続された状態の下、ファイル共有ソフト、ウィニーを起動させ、同コンピューターにアクセスしてきた不特定多数のインターネット利用者に自動公衆送信し得るようにし、各著作権者の著作権を侵害した際、これに先立ち、ウィニーが不特定多数者によって著作物の公衆送信権を侵害するデータの送受信に広く利用されている状況にあることを認識しながら、その状況を認容し、あえてウィニーを自分、自己の開設したホームページ上に公開し、二名の者にそれぞれこれをダウンロードさせて提供し、もって二名の者の犯行を容易にさせて、これを幇助したというものでございます。
#66
○福山哲郎君 もう非常に難しいので私も分かりにくいんですが、実は、このウィニーという共有ソフトは、世界じゅうでもう今実は開発競争をやっている非常に優れたソフトで、実はこのウィニーというのは、日本のこの技術者の方が作られまして、非常に優位性があるというソフトでございます。
 実はこれ、逮捕された後、すぐ技術者の間で支援のホームページが立ち上がりまして、カンパだけであっという間に一千六百万円集まったという状況でございます。
 そして、これ実は、総務省もIT政策大綱の中にこのP2Pという共有ソフトについて言及されています。総務大臣、総務省のこのP2Pソフトについての見解をお聞かせいただけますか。
#67
○委員長(中曽根弘文君) 総務省鈴木政策統括官。
#68
○福山哲郎君 えっ、せっかく大臣が……。
#69
○委員長(中曽根弘文君) 失礼。麻生総務大臣。
#70
○国務大臣(麻生太郎君) やります。ええ、その程度のことなら分かっておりますので。
 P2Pというのは、これ、ピア・ツー・ピアが正確なんだと思いますので、ピートップなんと言う人もいらっしゃいますので、ピア・ツー・ピアが正確なところだと思いますが。
 基本的には、これはもう十六年度IT政策大綱におきまして、書かれておりますのを読み上げさせていただければ、セキュリティーや品質画面の問題を解決したピア・ツー・ピア型公共分野高度情報流通を実現するための技術開発を推進すると決めておるんです。
 したがいまして、私どもとしては、この今でも情報通信研究所等々におきましてこのアクセスのいわゆる管理技術、そういったようなものを研究開発を行っているところなんで、このウィニーだけについて聞けと言われても、今これは係争中の話でありますし、もう既に片っ方は起訴ということになっておりますし、有罪判決も二名のうち一名は出ておりますので、その意味では、この問題についてどうかと言われると、ちょっと答弁はできません。
#71
○福山哲郎君 総務大臣の方が私よりもお詳しいかもしれません。
 経済産業大臣、このP2Pの、P2Pのソフトについての開発についてどのような御認識か、お答えいただけますか。
#72
○国務大臣(中川昭一君) 私も詳しいことはよく分かりませんが、この専門的な話はよく分かりませんが、いわゆるP2Pという、不特定個人間のファイルの共有ということ自体は、ほかにも、このウィニー以外にも今開発されておりますし、ある意味では開発競争、広い意味のこのIT時代のソフトの競争の一つの大きな成果だろうとは思います。
 したがって、今、総務大臣からもお話あったように、一般論として、非常に我々としてもこういう技術があるということはいいことだというふうに思いますが、このウィニーに関しては、今司法当局の手にゆだねられておりますので、このことについての評価については差し控えさせていただきたいと思います。
#73
○福山哲郎君 実は今の発言は総務大臣も経産大臣も問題でして、実はウィニーについての認識はお答えいただけるはずなんです、これは技術の問題ですから。要は、先ほど総務大臣が、二人逮捕者が出ていると言って、一人が有罪だと言われると非常に誤解を招くんですが、二人は共有ソフトを使ってダウンロードをして著作権を侵害したから逮捕され有罪になったんです。彼は開発者ですから、金子さんは。そこは全く違うので、そこは難しい話ですけれども、ここは一緒くたにすると非常にこれから問題になります。
 すごい分かりやすい例を言います。
 高速道路を造って、そこで百キロで車が走って、その百キロで走った人が捕まったからといって、高速道路を造った人が有罪になるかというと、有罪になりません。包丁を作って、包丁でこれは料理を、使うためだと思っても、それをだれかがそれを使って何か殺傷事件を起こしても、その包丁を作った人は有罪になりません。これは当たり前の話でして、これは開発者というレベルで御議論をいただきたいんです。
 その点で、ウィニーというものに対してどういう御認識か、お答えください。
#74
○国務大臣(中川昭一君) ですから、技術という観点だけで申し上げますと、もとより私は素人でございますが、ほかにも同じようなものは既にできているわけでありますから、じゃ、ほかの人たちも、じゃ逮捕されているかというと、そうではないわけであります。ですから、容疑は今刑事局長の方からお話ありましたが、著作権法あるいは著作権法違反幇助という容疑だそうでございますけれども、技術としてはいいということと、それから、例えばこういう問題、一般論として私どものところで今非常に関心を持っておりますが、知的財産の保護という問題、あるいはまたプライバシーの問題、こういう問題も出てくるわけでありますので、いいものを作ったから後は何をやってもいいかどうかということは、それとこれとはまた別次元の問題ですので、トータルとしてお考えをいただきたいと思いますし、今その司法の手にゆだねられているということも、技術のこと以外のことも含めた御判断を今されていることだろうというふうに思っております。
#75
○福山哲郎君 じゃ、もう一つ確認しておきます。
 P2Pの、これは確認として、P2Pの開発をこれから日本国内でやっていくということに関しては経済産業大臣としては奨励をしていくということですね。
#76
○国務大臣(中川昭一君) 不特定の個人間の情報のやり取りを共有できるというものがP2P、ピア・ツー・ピアだというふうに私は理解をしております。私もう本当に分かりませんので、間違っていたら訂正いたしますが。
 だとするならば、私はそれは非常に、先ほど申し上げた、知的財産の侵害がないとか、あるいはまたプライバシーの侵害がないとかいうその法的な、あるいはまたほかの人に対するダメージがないという前提でやれるということは一杯あるんだろうと思います。
 例えば、今、福山議員も冒頭おっしゃられた災害情報なんというのも、ある地域の災害情報、急に雨がこの地域で降りそうだから、もう家族も子供たちも早くもう外に出ないで家に帰りなさいみたいな大容量の情報を瞬時にピア・ツー・ピアで多数にばあっと送るというようなことも、正に今日のこの瞬間にも役立つようなこともあると思いますから、それ自体は否定はしておりません。
#77
○福山哲郎君 著作権法侵害幇助でこれまで逮捕、立件された例はあるかどうか、お答えください。
#78
○政府参考人(大林宏君) お答え申し上げます。
 御質問については、統計上、著作権法違反ということであれば多々例がございますが、今のようなソフトウエアの、本件のような事例というものは今回が初めてだと、こういうふうに承知しております。
#79
○福山哲郎君 いや、もう少し、幇助で立件されたことがあるかどうか、お答えください。
#80
○政府参考人(大林宏君) 統計上、著作権法違反とその幇助罪で区別したデータというものを今収集していませんので、具体的にはちょっと、今の時点ではちょっと把握できません。
#81
○福山哲郎君 ちょっと待ってください。僕、昨日、事前の質問していますから、事前の質問ちゃんとしていますから。通告していますから。
#82
○政府参考人(大林宏君) 今申し上げたとおり、幇助罪との関係で分けた統計がないものですから、今の時点ではちょっとお答えしかねるということでございまして、更に調査できるものなら調査したいと、こういうふうに考えております。
#83
○福山哲郎君 私の認識では幇助罪で逮捕、立件された例というのはないんですね。そうすると、これ民民なんですね。
 それで、先ほど経産大臣もよく言われましたように、共有できるというのはもうこの技術では当たり前の話なんです。相手は、使った側の問題なんです。
 ところが、先ほど刑事局長は起訴事実のときに、いろんな共有できるものを認識しとおっしゃいました。その認識の問題だと。だって、認識しているのは、開発している人間なんか認識しているに決まっているじゃないですか。それで、いきなり民民のものに警察が出てくるんだったら、幇助罪の成り立つ構成要件を明らかにしてくれないとだれも開発できなくなりますよ。構成要件、幇助罪の構成要件をお答えください。
#84
○政府参考人(大林宏君) まず一般論として申し上げますと、幇助罪の構成要件は刑法第六十二条にありまして、「正犯を幇助した者は、従犯とする。」というのが構成要件でございます。
 今、委員おっしゃられる御趣旨は分かりますが、私どもとしても、このようなファイルというものの譲渡についてすべて犯罪になると、あるいは幇助罪が成立するというふうに考えているわけではございません。
 本件におきましては、ウィニーの作成者の認識といいますか、それが著作権法違反に使われるかどうかという証拠判断の問題、最終的にはその問題に尽きるのではないかと。ですから、ソフト自体、その役目、先ほども大臣の方から御意見ございましたように、ソフト開発自体を捜査機関が妨げると、こういう意思は毛頭ございません。
 ただ、そのソフト、個々の性格を持っておりまして、開発者自体の認識が、そういう著作権法違反の行為が十分行い得るというような状況の下で開発されたというふうな認定がされた場合には、それは犯罪成立というふうに認められる場合があるというふうに承知しております。
#85
○福山哲郎君 いや、それなら余計問題ですよ。
 それじゃ、認識ということは内心の問題じゃないですか。内心の問題に警察がいきなり来て逮捕と、こんな乱暴な話ないじゃないですか。今まで幇助罪というのはないんですよ。構成要件も明らかにしていない。そうしたら、これから開発していこうと、世界にこの共有ソフトを、日本で知財だと言っている我が国は一体どうするんですか。これ、開発者がみんな萎縮しているんですよ。法務大臣、僕、実は昨日全部法務大臣と……
#86
○政府参考人(大林宏君) 今のことについて御答弁申し上げますが、これは先ほどから出ていますように、既に刑事裁判にかかっている問題でございます。具体的な証拠関係について言及することはできませんけれども、内心的意思にとどまっている限りという形で、それだけで刑事裁判になっているかどうかということについて具体的には申し上げられませんが、それはそれなりの証拠収集がなされているというふうに考えております。
#87
○福山哲郎君 じゃ、今回、ウィニーのどこが問題で、どうすれば開発者は逮捕されなかったのか教えてください。
#88
○政府参考人(大林宏君) 個々の事件でございます。現在、裁判中でございまして、その裁判結果を待たなければこの行為に対する評価ということは、言及することは困難だというふうに思います。
#89
○福山哲郎君 これまでの議論を聞かれて、法務大臣、どうお考えですか。
#90
○国務大臣(南野知惠子君) お答えいたします。
 この事案につきましては、検査当局において、法と証拠に基づいて適切に処理していると考えております。
 御委員の御指摘のとおり、ソフトウエアに関しましては様々な議論がございます。今後、更に勉強しながらそういった問題についても……。
 以上です。
#91
○福山哲郎君 もう時間がもったいないのであれですが、これ公判終了まで時間が掛かっている間、世界じゅうではP2Pのソフトの開発を進めているんです。
 もう一個、経産大臣、経済産業省に未踏創造プロジェクトってありますよね。何でしたっけね。未踏ソフトウエア開発事業ってありますよね。その概要についてお答えください。
#92
○国務大臣(中川昭一君) 御指摘の未踏ソフトウエア創造事業というものは、経済産業省の関連団体でございます情報処理振興事業協会というところが実施しております事業の中でこの事業がございます。
 関係あるかという御質問が次に出てくるんだとすれば、次に……
#93
○福山哲郎君 もうお答えください。
#94
○国務大臣(中川昭一君) いいですか。
#95
○福山哲郎君 はい。
#96
○国務大臣(中川昭一君) この未踏ソフトウエア創造事業に、この今回その著作権法違反幇助罪で逮捕された人を含めた人々が、複数のメンバーが申請いたしました事業に対しましてこの情報処理振興事業協会の未踏ソフトウエア事業の支援事業になっております。
 ただ、また次に御質問が来るかと思いますので。よろしいですか。
#97
○福山哲郎君 ありがとうございます。はい、どうぞ。
#98
○国務大臣(中川昭一君) この事業と今のP2Pのウィニーの開発とは全く関係しておりません。
#99
○福山哲郎君 今お話しいただいたように、実はこの金子さんというのは、経産省の平成十二年、十三年度の双方向型ネットワーク対応仮想空間共同構築システムというもののプロジェクトチームのメンバーで仕事をしている方なんです。それぐらい実はこの方は優秀な方だったんです。
 ですから、こういうときに、幇助罪という今まで例がないもので逮捕されたら、開発者はみんなうろたえるんです、動揺するんです。
 もう一度聞きます。
 この幇助罪についての構成要件をお答えいただかないと、これ、開発者がみんな注目しているんです。お答えください。
#100
○政府参考人(大林宏君) 幇助罪自体の定義は先ほど申し上げたとおり、「正犯を幇助した者は、従犯とする。」ということでございます。
 ただ、もう少し詳しく、要するに今の構成要件の問題について、違法性の問題ですけれども、先ほども申し上げたとおり、すべてのそういうソフトが、譲渡、提供が犯罪になるというものではないということが基本だと思います。
 ですから、委員御指摘のように、そういう開発行為自体を妨げるような犯罪、あえて犯罪を作ってそのようなものを妨げるという意思は私どもにはございません。個々具体的な事件において、その証拠を判断して決めるしかないというふうに考えております。(発言する者あり)
#101
○福山哲郎君 答えになっていない。僕は一般論として、一般論として、答えてない。答えてない。
 ちょっと理事、お願いします。あれじゃ答えにならない。
#102
○委員長(中曽根弘文君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#103
○委員長(中曽根弘文君) 速記を起こしてください。
#104
○福山哲郎君 じゃ、本件の違法性と構成要件に絡めてお答えをいただきたいと思います。
#105
○政府参考人(大林宏君) 構成要件について今お尋ねですので、まず著作権法違反というのは、もう御案内のとおり、著作権法に、著作権を侵害した者については、三年以下の懲役又は三百万円以下の、ごめんなさい、三百万円以下の罰金に処するというまず構成要件があります。
 それから、先ほども申し上げたとおり、幇助については、先ほどの幇助行為というその刑法の定めがありまして、幇助行為とは、一般に実行行為以外の行為であって、正犯の実行を容易にするものと、こういうふうに解されております。これが構成要件でございます。
 それから、違法の問題をお尋ねでございます。個々の行為が著作権法違反に該当するか否かは、収集された証拠に基づいて判断される事柄でございます。今の違法というのは、その構成要件、今のような、まず著作権違反の行為があります。お客さんの方というか、譲受人の方があります。それに対して、その著作権法違反を容易にするような行為についてどの程度認識していたかということが証拠上の一番問題だと思います。
 ですから、そこは、私もウィニーの詳しいことは存じませんけれども、公判中のものでございますけれども、一般的に言えば、そのウィニーの性格、あるいは作られた方の認識、これは認識は内心のものも含みますし、いろいろ御本人が第三者に対して発信されている言葉とかいろいろなものが総合的にどのような認識を持っていたのかということを最終的には判断して起訴されたものだと承知しております。最終的には裁判所の判断を待つより仕方がないと私どもは考えております。
#106
○福山哲郎君 金子さんは、自分のメルマガとか2ちゃんねるへの投稿に、人の著作物を勝手に流通させるのは違法ですので、そこを踏み外さない程度でテスト参加をお願いしますとか、このソフトにより違法なファイルをやり取りしないようお願いしますという書き込みさえしているんですよ。
 どうお考えですか、今のを聞いて。内心の問題だという議論なんですか。
#107
○政府参考人(大林宏君) 今のは正に証拠の問題でございます。委員が御指摘のような形のそういう発言があるとしたならば、それをどう見るかという、そういう証拠判断の問題だというふうに思います。
#108
○福山哲郎君 アメリカやカナダでこのファイル共有のソフトがどういう判例があったか、お答えください。
#109
○政府参考人(大林宏君) お答え申し上げます。
 お尋ねにつきましては、起訴当時、様々な報道がなされたことを承知しております。法務省として、今御質問の件を正確なところを収集しておりませんので、具体的なところは私ども分からないという状況にございます。
#110
○福山哲郎君 昨日、事前通告していた。そんなの、調べりゃしまいじゃないですか。
#111
○国務大臣(中山成彬君) お答えいたします。
 著作権侵害の幇助罪に関するアメリカ及びカナダにおける刑事裁判事例は、把握しておりません。
 なお、アメリカにおけるファイル交換ソフトの主な民事裁判事例といたしましては、ナップスター事件及びグロクスター事件が挙げられます。
 ナップスター事件は、中央サーバーを通した中央管理型のファイル交換システムを用いて著作物のファイル交換を行うことが著作権侵害に当たるとして、アメリカのレコード業界がナップスター社を提訴したものであり、連邦控訴裁判所は二〇〇一年、ナップスター社の著作権間接侵害を認めました。
 一方、グロクスター事件は、中央サーバーを介さない非中央管理型のファイル交換システムを用いて著作物のファイル交換を行うことが著作権侵害に当たるとして、米国の映画業界、レコード業界等がグロクスター社を提訴したものでありますが、連邦控訴裁判所は二〇〇四年、グロクスター社の著作権間接侵害を否定しました。その後、連邦裁判所に上訴されております。
 また、カナダにおきましては、カナダのレコード業界がインターネットサービスプロバイダーに対して非中央管理型のファイル交換システムを用いたユーザーの身元の開示を要求した事件で、連邦裁判所は二〇〇四年、ユーザーのダウンロード行為は個人使用のための複製行為であって著作権侵害には当たらないとした裁判例があります。
#112
○福山哲郎君 という状況なんですね。
 これ実は大変問題だと思っていまして、共有ソフトを使って新しいビジネスをしようとしている会社もたくさん出てきています。提訴が、この裁判というか、判決が出るまでみんな実は結構動きにくい状況になっておりまして、これ、経産大臣どう思われますか。
#113
○国務大臣(中川昭一君) 著作権法そのものは文部科学省でございますから、私の所管ではございませんけれども、私も、音楽を聴くときに、個人用に昔でいうと録音する、今でいうとダウンロードするのは問題ない、それ以外の使用にしてはいけないということが明示、書いてありますし、私はそういうふうに理解をしております。それが不特定多数の方々のところに行くということはどうなのかというところが、多分、今司法当局のところに行って判断を仰がれているんだろうと思いますけれども、経済産業省といたしましては、とにかく、先ほど台風情報、災害情報の例を申し上げましたけれども、いろんな形で有用な使い方があると思いますし、それはやはり法律に違反をしないということが前提であると思いますし、法律に違反するか違反しないかは捕まって裁判をしてみなければ分からないというものでも私はないというふうに思っておりますので、その辺のことはないようにしながら、しかしその技術の進歩、それによって利用されるユーザーの皆さんの利便というものが前進していくことを我々としてはお手伝いをさせていただきたいというふうに思います。
#114
○福山哲郎君 今の御答弁、分かるんですが、もう一度確認、確認というか、確認します。
 著作権法の侵害は違法なんです。それは私も認めているんです。開発をした人間が幇助で捕まっているんです。いいですか。著作権法で違反した人間が、侵害した人間が捕まるのは、それは当たり前の話なんです。幇助で捕まっているから、開発者が、じゃ、こういう共有ソフトをこれからどんどん開発していったら、どこでだれがそれをダウンロードして使うか分からないのに、その人が何か違法なことをしたら自分が捕まってしまうんだと思ったら開発できないだろうという話を私はしているんです。
 これ、竹中大臣はよく、お詳しいと思いますが、どう思われますか。突然振って申し訳ありません。
#115
○国務大臣(竹中平蔵君) あのナップスターの件以降、P2Pに関しては様々な議論が専門家の間にあると思います。そのための開発競争、日本もしっかり取り組まなければいけないということで、経産省もしっかりやっておられると思います。
 恐らく、これは私は全く当事者ではございませんが、今のやり取りを聞いて一つ思いましたのは、今委員が、道路を造っても罪にはならないだろう、それを違反して走った人が悪いんだろうと。ただし、もしもこの人は、例えばその先に行って放火をしたいと、そういう犯罪性を持っているということが分かっていた上でその人の逃亡を助けるような道を造ったんであるならば、それはその道を造った人はやっぱり罰せられるであろうと。恐らく、それがどういうことなのかと、それがそういう目的を持っていたのかどうかということが裁判で争われているのではないかと思います。
#116
○福山哲郎君 まあ、そういう御判断をください。
 我々は、実は一太郎というソフトがあったのが、いつの間にかマイクロソフトに全部席巻をされました。この改良、共有ソフトは、実は日本のこの金子さんの技術は世界的にも非常に優れた評価がありました。それが逮捕をされることになりました。私は金子さんをかばうわけではありません。その違法性が本当にあれば、それは公判で争えばいい話だと思います。しかし、この時期にこういうことをしていることは、私は非常に損失だと思いますし、ましてや経済産業省が開発プロジェクトチームの一員に加えていたような人を逮捕した。
 僕は、京都府警が逮捕したことに対しても、サイバー室というところが、実は一生懸命これ、今サイバー犯罪を取り締まりたいということに対して頑張っておられることも評価します。しかし、ここは総務省も経産省も法務省もみんなばらばらの対応で、どこが内閣挙げて知財立国なんですか。総理、一言最後、御感想をください。
#117
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 今、経産省が逮捕したというのは、それは……
#118
○福山哲郎君 経産省じゃないです、京都府警。
#119
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) だから、経産省、かつて協力していた方であって、別に経産省が逮捕したわけではないと思っております。
 私は、IT、これは日本のみならず、世界がいかにIT国家になろうかと今しのぎを削っている。日本としてもIT世界最先端国家になろうと努力している。同時に知的財産立国を目指している。この双方を実現する。インターネットにおける著作物をいかに保護するかと、これは極めて大事でありますので、関係省庁連携して双方が実現できるように今後適切に対応していかなきゃならないということをお話を聞いていて感じました。
#120
○福山哲郎君 最後に付け加えておきます……
#121
○国務大臣(麻生太郎君) 関連させて、関連させて、福山先生のお話ですけれども、この金子先生の話は、有能であることはもうかなり、分かってない人は全然分かってない人になるんですけれども、分かっている方においちゃ、もうこの方もう極めて有名な人です。
 しかし、その本人が五月十日のその当日に供述しておられる内容をここに、新聞報道ですが、結果的に自分の行為が法律とぶつかるので逮捕は仕方がない、コピーが簡単にできるネット社会が放置されていることに疑問を感じる、変えるには著作権法違反状態を蔓延させるしかないと考えたと供述しておられるそうです。あくまでも法律、新聞の話ですからね。新聞に書いてある話が全部本当だったら世の中あれですけれども、ここにはそう供述したと書いてあります、この新聞によれば。
 私どもの立場としてこれどうするんだと言われるんであれば、これは、便利なものができてくるとそんな、世の中便利になる、安くなる、非常に利便に供するというのは確かですが、それと同時にそれを悪用するのが出てくることもまた確かなんで、恐らく常に世の中そういうものだと思いますんで、このバランスが、このコンテンツ、コンテンツ、その使い方の、利用する人の倫理とかいろんなものが関係してきますんで、これは常に追っ掛けっこなんだとは思いますけれども、私どもとしてはこれバランスを取ることが大事なんであって、この種の便利なもののソフトというものは、これは私ども政府としては積極的に開発を進めていく、かつそれは著作権法とうまくバランスさせていくという、そこのところ、作り方が難しいと申し上げているんであって、政府としての中、何かばらばらというわけではないという具合に御理解いただければと存じます。
#122
○国務大臣(中川昭一君) 今総理からもお話ありましたが、まず一つは、ITで政府が一体となって世界一を目指そうとやっております。それから知財においても、若干アメリカ等に比べると後れぎみであった知的財産立国、つまり権利の保護と、権利、その法、価値の利用という両面をどうやって、その法制度も含めてやっていこうということもやっております。これはまあ一見矛盾するようですけれども、実は矛盾しないと私は思っております。知的財産がきちっと守られることによって更に技術の進歩があるというふうに私はとらえたいと思っております。
 そういう意味で、今回のこの不特定多数の間の個人間の情報のやり取りソフトと、大変すばらしいことだろうと思います。でも、それはそれとして、今、麻生大臣や竹中大臣からも御答弁ありましたように、やっぱり必ずその一つの政策を進めていくと何か弊害なり障害なり、また課題が出てまいりますから、それが知的財産の権利の問題である。
 つまり、知的財産を持っている方の、コンテンツをそもそも持っている方から見れば、どんどんどんどんそれでもって結果的に、結果的にですよ、大勢の人に、一枚幾らで買ってもらえたものを、ただでダウンロードされてどんどんどんどん配信されちゃったんじゃ、これはこれでまたコンテンツの問題としていかがなものかという問題が知的財産の側からの論理としてあるわけでありますから、その辺も御理解いただいて、後は司法判断を待ちたいというふうに思っております。
#123
○福山哲郎君 私は、麻生大臣や中川大臣がおっしゃられたことに対して異論を唱える気はございません。今回に関しては、別に政府を何かやり込めたいみたいな思いで言っているわけでもございません。逮捕が不当だと言っているわけでも、先ほどから申し上げているように、言っているわけでもありません。その構成要件をはっきりさせていただく、幇助というものが初めてだったと。こういうことがこれからも起こり得るかもしれないので、是非、内閣の皆さんに御認識をいただきたいと思ってお話をさせていただきましたから、知財が大切だ、それによって悪用する人間も出てくる、そのバランスをどうするかという議論は重要だと思いますが、あいまいなほど実は開発者は不安だということは御認識をいただきたいということでございますので、よろしくお願いしたいと思います。
 では次、政治と金に行きます。
 実は、先ほどからのウィニーの件は南野大臣にお答えをいただきたかったんですけれども、なかなか厳しそうだったので。
 お伺いします。南野大臣、衆議院でも聞かれたみたいですが、平成十四年度、日本看護連盟から南野法務大臣ののおの知恵子後援会には一体幾ら献金額がありましたか。
#124
○国務大臣(南野知惠子君) お答え申し上げます。
 少し長くなりますが、のおの知恵子後援会は、日本看護連盟のメンバーが私の政治活動を支援するために成立した政治団体であり、私の資金管理団体ではございません。私の資金管理団体は、南野知恵子と共に政策を考える会、これがそうでございまして、看護連盟からのおの知恵子後援会に対して寄附がされているということで、あたかも看護連盟から私のところに寄附がされているように言われておりますけれども、これは大きな誤解でございまして、のおの知恵子後援会は、形式的にも実質的にもその資金を管理しているのではありません。
 端的に言うと……
#125
○福山哲郎君 管理しているのではありません。
#126
○国務大臣(南野知惠子君) ええ、私がですね。
 端的に言いますと、看護連盟からのおの知恵子後援会に御指摘の寄附があったことについて、私自身そのような御指摘があるまでは承知しておりませんでしたが、これをどのように使ったのか、どの程度の繰越金があるのかということについても、これまた承知しておりませんので、もっとも報道などでは御指摘をいただいた、これが直接のお答えになりますが、念のため聞いてみました。
 そうしますと、平成十四年、のおの知恵子後援会は日本看護連盟から、これ、のおの知恵子後援会はです、看護連盟から二億円の寄附を受けていたと聞いております。使途、繰越金等についてはよく知りませんが、のおの知恵子後援会会員の登録作業委託費や、のおの知恵子後援会幹部の名刺などの作成、印刷費などに使われたと聞いておりますが、その多くは使われないで残っているようでございます。
 これが十四年度の分でございます。
#127
○福山哲郎君 支出総額をお答えください。
#128
○国務大臣(南野知惠子君) お答えいたしますが、その支出総額等については承知しておりません。
#129
○福山哲郎君 だって、事前通告していますから。委員長、事前通告しています。
#130
○国務大臣(南野知惠子君) 看護連盟は私がいろいろとお聞きし、お尋ねし、する会ではございませんので、私が資金管理団体として知っているのは南野知恵子と政策を共に考える会でございます。
#131
○福山哲郎君 総務省で出ているんじゃないんですか。
 だって、通告しているんですから、知らないのはおかしいんです。
#132
○国務大臣(南野知惠子君) やはり同じ答弁になります。のおの知恵子後援会は私の支援団体であって、資金管理団体ではありません。その運営や会計の詳細について口を出したり、あれこれ言ったりして、言えるような立場にはありません。
#133
○福山哲郎君 いや、昨日事前通告しているので、調べたら終わりの話ですから、お答えください。
#134
○国務大臣(南野知惠子君) 繰り返しになりますが、私がお願いして調べる立場にはありません。
#135
○福山哲郎君 何で答えられないんですか。
#136
○国務大臣(南野知惠子君) 資金管理団体ではございませんから。(発言する者あり)
#137
○委員長(中曽根弘文君) 速記、止めてください。
   〔速記中止〕
#138
○委員長(中曽根弘文君) 速記を起こしてください。
#139
○福山哲郎君 資金管理団体でないことは私も理解をしています。ただ、のおの知恵子後援会といって、南野先生をお支えいただいている後援会ですから、そこに何で、逆に言うと、昨日ちゃんと事前通告をしていますので、例えば電話一本していただいてもいいし、法務省さんの役人を使って調べていただいてもいいですし、十分それはお答えいただけると思うんですが、どうですか。
#140
○国務大臣(南野知惠子君) お答え申し上げます。
 やはり資金管理団体、私の資金管理団体ではございませんのでお答えできません。
#141
○福山哲郎君 だって通告しているのに答えられないじゃ、もう質問できないじゃないですか。
#142
○国務大臣(南野知惠子君) お答えいたしますが、幾ら通告をしていただきましても、私がそれを調べる立場にありませんので、お願いすることはできません。
#143
○福山哲郎君 だって、南野先生の後援会じゃないんですか。(発言する者あり)独立した政治団体、分かりますよ。でも、のおの知恵子後援会、南野先生をお支えいただいている後援会でしょう。
 じゃ、何で収入はお答えいただけたんですか。
#144
○国務大臣(南野知惠子君) お答えいたします。
 その全体の収入は報道にもされておりますし、(発言する者あり)ええ、そういうところでその部分については知ることができました。
#145
○福山哲郎君 さっき念のために聞きましたと言われましたよね。で、法務大臣は質問通告に対して、自分の後援会の数字を調べないで新聞報道で答えるんですか。それしか数字が把握できないんですか。
#146
○国務大臣(南野知惠子君) 先ほども申し上げました。私が知っておりますのは報道された二億円、そしてその次の年の一億五千万円というのは、調べておりますが、それ以上のことは承知いたしておりません。(発言する者あり)これは私の設立した会ではなく、運営や会計に関与しておりませんので、それについて調査してくれと言う権限はありません。
#147
○福山哲郎君 ごめんなさい。総務省のホームページに出ているそうなんですけれども、今調べてきてください。(発言する者あり)何でだ、質問通告しているのに。けしからぬこと言うな、質問通告しているのに。だって調べてくれりゃいいじゃないですか。
 何でお答えできないんですか。何でお答えできないのか、ちょっとお答えいただけますか。
#148
○国務大臣(南野知惠子君) 度々御質問いただき、済みません。
 私の設立した会でもございませんので、運営又はその会計については私が関与しておりませんし、また調査する権限は持ち合わせておりません。
#149
○福山哲郎君 南野先生、じゃ済みません、申し訳ありませんが、のおの知恵子後援会は南野先生の選挙とかはお手伝いいただいているんですか。
#150
○国務大臣(南野知惠子君) お手伝いいただいております。
#151
○福山哲郎君 そしたら、のおの知恵子後援会の会計責任者とか役員がもし万が一公選法違反で選挙違反とかしたら連座の対象になりますよ。そうですよね。法務大臣ですから分かるでしょう。お答えください。
#152
○国務大臣(南野知惠子君) 具体的な事案でございます。それについてはお答えできません。
#153
○福山哲郎君 刑事局長お答えください。(発言する者あり)
#154
○政府参考人(大林宏君) 一般論でございます。
 その連座の関係でございますと、組織的選挙運動管理者等に係る連座要件の有無に関するものでございます。最終的には連座訴訟を審理する裁判所によって判断されるものだというふうに考えております。
#155
○福山哲郎君 いや、だから、じゃ、のおの知恵子後援会ではなくてもいいですわ。その政治団体の役人、役員さんが何か選挙違反とかをしたら、連座の対象になりますよね。
#156
○政府参考人(大林宏君) 今も申し上げたとおり、後援会に所属する人という形ではなくて、組織的選挙運動管理者等に当たるかどうかということが問題となります。
#157
○福山哲郎君 もう、実は僕、これ全然入口なんですよ。別に南野法務大臣を何かやろうと思っていたわけでは全然ないんですが。
 支出は、もう申し上げます。先ほど申し上げましたように、平成十四年で収入が二億円、本年の、収入が二億円で、支出総額が何と百五十一万三千百五十五円、で、収支繰越しが二億七千八百十七万九千三百四十六円です。昨年度が、昨年度の収入は、南野先生、先ほど大臣お答えいただきましたので一億五千万、支出総額が七千三百万で、収支の繰越しが、前年、三億五千四百五十万六千二百六円です。
 別に私は、今、南野大臣に何か言おうと思ったわけではないんです。今、この臨時国会始まるときに、日歯連の問題で一億円の献金の疑惑が出てきています。この臨時国会が始まる前に小泉内閣が改造されました。そして、こういう議論が出てくる、問題になっているにもかかわらず、一政治、看護政治連盟から年間に一億五千万とか二億の献金をもらっている方を法務大臣にされている、私は小泉総理の感覚がよく分からない。
 ですから、そのことについてちょっと大臣、お答えいただけますか。
#158
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 政治団体がだれを応援しようか、だれを糾弾しようか、それは自由です。政治団体は、支援する団体もあるでしょう、あるいは非難する団体もあるでしょう、いずれもこれはもう民主主義の世界ですから自由なんです。そこで、どういう団体がある議員なり候補者を支援したり非難したりするかについて、私は、それぞれの議員が知っている場合もあるし知らない場合もある、両方ある。
 今回の看護連盟の話ですが、看護連盟自体が政治団体を作って自らの意見を政策に反映させよう、政治に反映させようというのは決して悪いことではないと思います。自由な民主主義だから、いかなる団体だって、自らの利益を考えてある団体を作るでしょう、あるいは自らの権利を確保しようと思って団体を作るでしょう。それを政治に反映させようというのは、これは民主主義で当然のことであります。それが適正であるかそうでないかというのは政党なり政治家が判断することであると私は思っております。
#159
○福山哲郎君 一般論としてはそうです。しかし、今こういう議論がなっていて、なおかつ年間に一億五千万とか二億献金をもらって、それも、のおの知恵子後援会は看護連盟だけからもらっておるわけです。要は、南野先生は選挙もやっていただいていると先ほどお認めになりました、全く丸抱えで。しかし、看護協会に加入している看護婦さんは、とにかく一生懸命、毎日一生懸命働いておられますよ。そこから自動的にというか、任意なんでしょうけれども、任意で会費を取って、そこで、任意で会費を取って、そこで集まったお金が自民党のこうやって結果としては政治団体に、のおの後援会に行くということなんです。(発言する者あり)まあ幾らでも言ってください。
 これは、KSDのときもそうでした。日歯連の話も本質的には同じなんです。これが、これは、これが問題で、私は、こういう業界丸抱えと自民党の関係というのが実はこの日本の政治の構造改革で一番重要な点だと思っています。しかしながら、全くここは、これまでも事件がいろいろあっても改善されない。挙げ句の果てには、この期に及んで南野大臣、南野さん、南野先生を法務大臣にされたと。
 総理、まあいいですわ、もう、これはもう水掛け論なので。
 これだけの額をもらっている法務大臣、今議論されている政治団体間での献金の上限についてはどのような御認識か、お答えください。
#160
○国務大臣(南野知惠子君) 先生、看護協会と看護連盟がちょっとごっちゃになっているように思いますので、そこら辺はよく精査、お願いいたします。そして、私は看護連盟から直接にその全額をいただいているわけではないということも御承知のことだろうと、いろいろお調べいただいていると思います。
 政治資金規正法は法務省の所管ではありません。私は意見を述べる立場にはないと考えておりますので、このコメント、今の御質問のコメントは差し控えたいと思います。
 ただ、現在、政党において、その上限どうしようかこうしようかということについてはいろいろな議論が行われておるものと承知いたしておりますので、その結果を、それを守り、それを遵守していくというのが私の意見でございます。
#161
○福山哲郎君 僕、非常にこういうの言うの嫌なんですけれども、今、法務大臣は、私は看護連盟から全額をもらっていないとおっしゃいました。あなた、さっき全然私の質問に答えられなかったじゃないですか、それは知る立場ではないといって。どういうことだ。もう一回言ってみてください。何で。さっき分からないと言って全然答えなかったじゃないですか。今、全額を立場ではもらっていませんとはっきりおっしゃいました。分かってるじゃないか。
#162
○国務大臣(南野知惠子君) お答えいたします。
 今、金額が出ているのは二億円ということと一億五千万が出ておりますが、それを私の政治、政治関係の団体には入っていないということでございまして、それはのおの知恵子後援会であります。私が管理しているのは南野知恵子と共に政策を考える会でございますので、お金はここに行っている、そういうことでございます。全額、全額もらっていません。
#163
○福山哲郎君 まあ、いいや。
 で、上限の議論についてはどうなんですか。どう政治家としてお答えいただけるんですか、上限の議論で。大臣のお考えで結構ですから、大臣のお考えをお聞かせください。
#164
○国務大臣(南野知惠子君) もう、今お答えした問題でございます。
#165
○福山哲郎君 もう一度答えてください。もう一度答えてください。
#166
○国務大臣(南野知惠子君) もう一度ですか。はい、分かりました。
 政党助成金、その問題について、政党……(発言する者あり)はい。私は、その上限をどうするかということについては、先ほど申し上げたように、今政党にて又は各政党間において様々な議論が行われておるということを承知いたしております。その結論に従いますということでございます。
#167
○福山哲郎君 御自身のお考えはないんでしょうか。
#168
○国務大臣(南野知惠子君) 自分の考えは、従うということで、法を守るということでございます。
#169
○福山哲郎君 看護師さん、一生懸命働かれている看護師さんからすると、年間に一億五千万とか二億後援会に入っていること自身がやはり余り常識では懸け離れていると思います。
 これだけ多額の献金をもらっていることについて、法務大臣の認識はどうですか。多額の献金をのおの知恵子後援会に入っていることに対してどういう御認識ですか。
#170
○国務大臣(南野知惠子君) 私、度々お答えいたしておりますが、今申し上げた金額の全部をいただいているわけではありません。のおの知恵子後援会において適正に処理されていると思いますし、私が管理しているのは南野知恵子と政策を共に考える会、これが私の会でございますので、別で、別団体でございます。
 で、お金のことは、看護協会の会員は約五十六万人おります。看護連盟の会員は約二十万人でございます。その人が毎年五千円出していただいている。本当に、今さっき先生がおっしゃったような浄財であるということも申し上げておきます。
#171
○福山哲郎君 分かりました。ただ、やっぱり年間一億五千万とか二億ののおの知恵子後援会に入って、そののおの知恵子後援会が選挙も含めて手伝っておられるということ自身は、普通の方から見ればちょっと私は常識に反していると思っています。
 まあ、次に行きます。
 総理、また政治と金の問題になっています。私は、毎年予算委員会になると総理がそこに座られて政治と金をやっていて、余りいい気持ちはしていません。今日もさっき南野大臣とやっていて、僕は余り、何かいじめているみたいで嫌だったんですけれども、現実には答えていただければよかった話でして、ただ、総理がいつもおっしゃっています、政治資金規正法にのっとってやればいいと、法律を守れと言いたいと、収支報告書にきちんと報告していればいいとおっしゃっていますが、そのお気持ちはお変わりになりませんか。
#172
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) まず法を守る、これは当然だと思っております。
#173
○福山哲郎君 先日来、実は総理の同志会の事務所の、二重に事務所で家賃が支払われているんじゃないかという問題につきまして、我が党の同僚の原口議員や永田議員が質問されています。随分総理もいろんな形でお答えをいただいておりますが、要は同志会と神奈川県第十一選挙区支部では家賃の二重払いはないということはもう一度確認していただいてよろしいでしょうか。
#174
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 二重払いはありません。
#175
○福山哲郎君 あの、これ実は小泉純一郎同志会の経常経費です。(資料提示)皆さんのお手元にお配りしていると思いますが、あっ、来てないか。
 実は、事務所費で問題になっているのがこの五百万の金額です。五百万の金額です。それで、実は、総理はこの事務所費の五百万について、衆議院での答弁で電話代や切手代という答弁をされていますが、それでよいでしょうか。
#176
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは収支報告書に出ているとおりでありまして、同志会は、昨年、横須賀市内にある自民党神奈川県第十一支部が入居する事務所に移転しておりまして、移転後は切手の購入費、電話代などに加え、事務所の家賃等、これはそれぞれが負担しておりまして二重払いはないということでございます。
#177
○福山哲郎君 それぞれというのはどことどこですか。ちょっと答弁が変わったんです。
#178
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 事務所には同志会と自民党支部、二つの団体ということでございます。
#179
○福山哲郎君 で、それぞれが事務所費を出しているんですか。
#180
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 事務所の家賃を同志会と自民党支部、二つの団体で明確な区分をした上で負担をしているということであります、と聞いております。
#181
○福山哲郎君 ちょっと答弁が、総理、変わりましたね。
 事務所費は出していないと、二重払いでないと、同志会は事務所を出していないと、切手代と電話代だということを声高に衆議院では言われていますが、もう一度確認します。
#182
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 全然変わってないんです。
 というのは、私の自宅の隣の建物にあった際は自宅に家賃は支払っていないんですよ。で、別の自宅以外の事務所に移転した際には、事務所の家賃を同志会と自民党支部の二つの団体で明確に区分をした上で負担をしているというところであるんです。
#183
○福山哲郎君 なぜ衆議院の答弁と変わったかお答えください。
#184
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) どこが変わったのか分かりません。
#185
○福山哲郎君 総理は明確に事務所の払いはしていないとおっしゃっています。
 また、オンレコで、総理の秘書官である飯島秘書官も、実は事務所費には払っていない、同志会からは、という話が入っています。なぜ変わったのか、もう一度お答えください。
#186
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 変わってないんですよ。
 衆議院の答弁お話ししますが、いろんな原口委員の指摘に、誠に遺憾であります。全く疑惑がないにもかかわらず、どの記事を本当にして質問しているのか分かりませんが、同志会は私の自宅の敷地内の建物にあり、当時から家賃の支出はありません。そういうことで変わってないんです。
#187
○福山哲郎君 そうですね、家賃の支出はありませんね。ありませんね。今もありませんよね。
#188
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 今は自宅以外のところに移りましたから、それは自民党支部と同志会、明確に区分した上で負担しているということでございます。
#189
○福山哲郎君 当時からないというのは、だって、そのときには家賃の支払はないとおっしゃっているんだから、引っ越しの話してないわけですから、それは答弁変わったということじゃないですか。
#190
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 同志会は自宅の敷地内の建物にあり、そのとき当時から家賃の支出はありませんと。何変わっているんですか。同じじゃないですか。
#191
○福山哲郎君 じゃ、当時は払っていなかったんですね。
#192
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは、自宅の敷地にあるものを私が家賃受け取らないということで、ほかの事務所に移ったら借主がいるじゃないですか。ただで使うわけいかないでしょう。そう思いません。
#193
○福山哲郎君 なぜ衆議院ではそのことを説明されなかったんですか。
#194
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 質問以外のことに答えちゃいけないでしょう。
#195
○福山哲郎君 引っ越しされたのいつでしたっけ。引っ越しされたのいつでしたっけ。
#196
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 今正確に分かりません、引っ越ししたのいつか。
#197
○福山哲郎君 じゃ、当時は家賃の支出はないから、事務所経費としては切手の購入費、電話などをしていたということですね。
#198
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) よく詳細分かりませんが、事務所のことであります。調べたところ、衆議院等の質問におきましては二重払いしているんじゃないかと言うから、二重払いはありませんと答えているわけであります。
#199
○福山哲郎君 完全に実は答弁がこれ変わっているんですね。
 実は、いつだったかな、引っ越しが。引っ越し調べますと、僕、実はこんなつまんないことをやるの嫌なんですよ。だけれども、つまんない答弁を、つまんない答弁をやられているのは総理なんですよ。
 引っ越しが実は去年なんです、去年。去年なんです。ということは、去年からは折半をしているということでいいですね。
#200
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 事務所の経理というのは任せていますから、今聞かれても私は分かりません。
#201
○福山哲郎君 分かりました。事務所経費で、要は、今の話でいうと、去年から事務所費折半なんです。そこは僕も理解しましょう、百歩譲って。
 じゃその前は、先ほど小泉内閣総理大臣が言われましたように、事務所経費として切手の購入費、電話代などがありましたと書いてあるわけですよ。総理はいつも、事務所の人間を信頼していると、政治家はいつもそんなことを一々一々知らないと。僕も当たり前だと思います。それはもうそのとおりだと思います。だから、今日わざわざお持ちしました。
 皆さんのお手元に政治資金法の、政治資金規正法のこのペーパーをお手元お配りしたんですけれども、事務所の経費というのは御案内のように事務所の地代や家賃や公租公課や火災保険料や電話使用料や切手購入費、修繕費なんです。で、これ、領収書要らないんです。なぜかというと、事務所の普通の経費だからです。この切手の購入費というのは、実は後援会とかパーティーの案内とかをするための切手代ではありません。それはなぜかというと、それは下の部分の政治活動費に含まれるからです。しかし、小泉総理は、切手を二万人も、二十万人も出したら一千万も掛かるんだと答弁をされました。しかし、その切手代は実は政治活動費の方に含まれるんです。
 実は総理は、二十万人に出したら一千万掛かるんだから五百万の事務所費の支出は当たり前だとおっしゃいました。しかし、実は小泉総理の同志会の会計責任者の方はしっかりと仕事をやられていたんです。
 実は、小泉総理が引っ越しをされる前です。先ほど言われた家賃を折半をする前の話ですが、平成十二年、実は同志会はちゃんと、ちゃんと別納で一万五千九百九十九通分の切手代を領収書を付けて、ちゃんと添付をしてくれているんです。小泉総理が言われたように、小泉総理のスタッフはちゃんと法にのっとって。政治活動費の中は領収書が要るんです。これ、二枚目めくってください。二枚目の政治活動費のところは、僕は丸をしました。五万円以上の領収書を添付しなければいけないと書いてあるんです。ここに先ほど言ったように切手代が含まれるんです。で、小泉総理の事務所のスタッフはちゃんと正直に一万五千九百九十九通で七十一万一千九百五十五円という切手代を使っておられるんです。つまり、事務所費はさっき言われたように当時は折半していないんです。先ほど言われたように切手代と書いてありますが、切手代と総理は言われていますが、切手代は実はちゃんとスタッフが領収書をもってこうやって計上しているんです。
 そうすると、そうすると、お手元にお配りをしたもう一枚のペーパーがあると思います。もう一枚のペーパーがあると思います。もう一枚のペーパーを見ていただきますと、経常経費というのは領収書の添付が不要なんです。地代とか家賃、先ほど言われたみたいに当時は折半していない。だからここは入らないんです。電話使用料は幾らか分かりませんが、実は、先ほど私が申し上げた平成十二年、小泉総理のところは選挙の年だったんです。それでも一月十八万ぐらいなんです。実は電話賃の領収書もちゃんと出てきているんです、六月なんですけれどもね。電話使用料は五百万も掛からない。切手の購入費は、先ほど申し上げたように、ちゃんと実は領収書を取っているんです、切手ではなくて別納郵便で。修繕費は自宅の中ですから関係ないですよね。公租公課も火災保険料も大した金額ではない。
 そうすると、毎年毎年、小泉総理の事務所費がずっと、時には平成七年一千万、平成九年が六百万、平成十年五百万、五百三十九万、ずっとこうある五百万の支出は一体どこから支出が必要だったかというのは、これは総理、明らかにしてもらわないとしようがないんです。だって切手、切手と電話だとおっしゃったんですが、切手と電話では五百万に行かないんで成り立たないんです。このペーパーでいうと、一体何をもってこれ五百なんですかと。是非お答えをいただきたいと思う。
 あのね、僕は本当にこんなことやることは嫌なんです。嫌なんですけれども、嫌なんですけれども、政治と金でいつもいつもこういう議論を繰り返すこと自身が日本の政治にとって僕はマイナスだと思っていまして、総理が法にのっとってやればいい、収支報告をちゃんと書けばいいとずっと言ってこられた、私はそれを信じてきましたけれども、どうぞお答えください。
#202
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私の事務所はしっかり管理していただいておりまして、今いろいろ御指摘の質問について、私も詳しく詳細には分かりませんが、政治資金規正法にのっとって事務所は報告しているという報告を私は受けております。
 なお、参考ですが、政治資金規正法第九条第一項の規定に基づく政治資金規正法施行規則第六条に規定する第六号様式の記載要領において、電話使用料、切手購入費など、事務所の維持に通常必要とされる経費は事務所費に分類することとされていると。なお、組織活動費、選挙関係費、機関紙の発行事業費、宣伝事業費、政治資金パーティー開催事業費などは別に計上することとされていると規定されております。規正法にのっとって適正に報告を出しているわけでございます。
#203
○福山哲郎君 それは私が今説明したことです。それにのっとってみたら、ここにちょっと五百万ぐらい穴が空くんです。この穴を説明してくださいと申し上げているんです。
#204
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 規正法にのっとって必要な事項を記載される、不必要な事項は記載しなくていいということになっているわけであります。
#205
○福山哲郎君 だから、その五百万は何に使われたのかお答えいただければすぐ明らかになるんです。
#206
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 政治活動ですから、それぞれ事務所によって違うでしょう。事務所費によってもそれぞれ違うでしょう。必要な事項を記載する、必要としない事項は記載しなくていいというのが政治資金規正法だと思っています。
#207
○福山哲郎君 必要とする事項に記入がなくて五百万が計上されているから、何に使われたんですかと聞いているんです、私は。
#208
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 記載に必要な事項以外は、記載する必要ないんです。
#209
○福山哲郎君 いや、記載しなくていいのは分かりますが、何に使われたのかと。これまでは、切手と、これまでは切手と電話賃で五百万を賄っていたと強弁をされてきたので、それは私が見たところによると違うので、じゃ、切手と電話代の代わりに、その五百万は何に使われたのかとお伺いしているんです。
#210
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 切手代や電話代などと言っているのであって、何に使ったかというのはそれぞれ事務所で違うでしょう、議員によって。どうして、そういう必要な事項以外を、政治活動、自由なんですから……(発言する者あり)いや、いろいろな、政治資金規正法にのっとってやっているんだから、その必要な事項は記載しているわけであります。必要とない事項は記載してないと。私に何をやっているのかと、私がじかに毎日何やっているのかってチェックするようなことなんかできるわけないでしょう。
#211
○福山哲郎君 済みません。私は、総理に毎日チェックしろと全然申し上げておりません。
 要は、先ごろの衆議院からの答弁において小泉総理の言われたこととずれが出てきたので、そこを明らかにしていただければそれでいいんです。
#212
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 変わってないということを再三申し上げております。
#213
○福山哲郎君 これ二つあるんです。
 一つは、衆議院と答弁が最初は折半だと変わったということです。で、引っ越ししたのは去年だと分かったら、この平成十年度の五百万は実は説明が付かない。
 で、もう一つ申し上げます、ついでに言うと。
 折半し出したんですよね、去年から。何で、去年とその折半をしてないときと値段が余り変わらないんですか。これも実はおかしいんです。
 その事務所の経費は折半すると月幾らですか。
#214
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 事務所の費用は年によって違うでしょう。みんな同じですか、議員皆さん。違って何でおかしいんですか。
#215
○福山哲郎君 全然お答えになってないんですが。
 ちょっと、官房長官、来られました。官房長官、今年の五月に、運転手さんを派遣をされて肩代わりをしていただいたといっていて修正報告されましたね。これ、修正された理由をお答えください。
#216
○国務大臣(細田博之君) 前の運転手さんが心筋梗塞で亡くなった後、この運転手さん本人がこちらに見えまして、そこで、まあ雇うといいますか、お願いしまして、そして、まあ月々二十一万円と、かつボーナス公務員並みということで、年々三百何十万かお払いしてずっと来たわけでございますが、その後、最近、春になりまして、この方が別途企業にも籍があって、そしてそこからも給料を受け取っておられたということが判明しましたので、これはやはり政治資金規正法上、届け出ておいた方がよいと判断しまして、過去にさかのぼって修正して報告したわけでございます。
#217
○福山哲郎君 小泉総理も官房長官のように、政治資金規正法にのっとって修正されたらどうですか。
#218
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 何で私が修正する必要あるんですか。
#219
○福山哲郎君 政治資金規正法にのっとってる項目では五百万が埋まらないからです。五百万が説明されてないからです。その五百万を説明していただければ、私もこんなことは申し上げません。政治資金規正法に記載をする、載ってる項目で数字を埋めていくと、先ほど申し上げたように、埋まらないからです。だって、総理は、切手と電話だとずっと言われたんですからね。
#220
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) いや、恐らく福山さんの事務所も収支埋まらないところあると思いますよ、自分で調べれば。あるときは収入が多い場合がある、支出が少ない場合がある。全部報告している事務所あれば、自由に使って、政治資金規正法、必要のない事項は記載しない。どこでもそうじゃないですか、与野党を通じて。
#221
○福山哲郎君 必要ない事項、必要のある事項。
#222
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 必要のある事項は報告をして、必要のない事項は報告する必要ない、当然ですよ。
#223
○福山哲郎君 小泉総理が言われた話と違ってきているんですよ。切手と電話代じゃないんでしょう、だって。
#224
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 全部、事務所の費用が切手と電話代の事務所なんてあり得ますか。など、ほかの活動もあるでしょう。
#225
○福山哲郎君 ほかの活動は、先ほど申し上げたように、政治活動費に計上するんです。小泉総理の事務所のスタッフの方はしっかりやられていたから、ほかの政治活動はちゃんと表記されているんです。だから聞いているんです。
#226
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 必要な事項は報告しているわけです。
#227
○福山哲郎君 全然これ明らかになっていないんですけれども、総理、説明できていないですよ。だって、衆議院とまず、まず衆議院と答弁が変わりました。それから、切手、電話代では五百万が埋まらないことも、だって切手の領収書出てきたわけですから。そうしたら、その五百万何で埋めるのか教えてください。
#228
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) まず、衆議院の答弁と違っていないということ。事務所の費用は電話代とか切手代などといって、それだけに費用使われるわけじゃありません。などが何かということに対しては、必要な事項は記載する必要があるし、必要でない事項は記載する必要もないし、これこれに使っているからと言う必要もないんです。
#229
○福山哲郎君 そのなどを国民もマスコミも我々も知りたがっているんです。使途不明になりますよ、そうしたら。
#230
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 事務所の費用が年間五百万円以内で、切手代、電話代以外に何に使っているかという御質問だと思うんですが、どの事務所だって全部収支記載、活動費報告していますか。
#231
○福山哲郎君 えっ、していないんですか。
#232
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 必要な事項は報告するんですよ。必要でない項目は報告する必要ない。必要な項目はきちんと収支報告書に出しているということでございます。
#233
○福山哲郎君 いや、その事務所費も毎年毎年、一千万円になったり七百万になったり五百万になったりしているんですよ。これは、先ほど申し上げた話でいえば、そのなどが一千万円近くになったり六百万近くになったり五百万近くになったり、これは説明する義務がやっぱり、今こうやって国民はみんなそこを知りたがって、だって総理の答弁が違うんですから。
#234
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 大体、政治家やっていれば分かるでしょう。など、収支の間、自由に活動していい費用と報告すべき事項と、それを自由に、記載する必要ないものを、ここでこういう項目に使っています、ああいう項目に使っていますと、政党にしても政治団体にしても政治家にしてもそれぞれ差があるのは、事務所によっても議員によっても私は違ってくる、当然だと思います。
#235
○福山哲郎君 差があったり、政治活動で自由に何かをすることを私は全く否定しておりません。事務所経費というのは決まった項目を記載することになっているんです。そこに決まった項目でも五百万埋まらないから、何で埋めたのか、何に使われたのかと聞いているだけです。
#236
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 何回も答えているんですけれども、政治資金規正法にのっとって必要な事項は記載している、必要ない事項は記載していない。
#237
○福山哲郎君 じゃ、一つだけ、委員長の政策秘書の方が乗られている車の運転手さんはどちらで雇われている方ですか。──あっ、総理、総理。
 委員長の政策秘書の方が──あっ総理の政策秘書が使われているセルシオの運転手さんはどちらで雇われている方ですか。
#238
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 民間会社、民間会社の、その運転手は民間会社の非常勤役員である者の用に供されているものであり、したがって、どこに雇われているかということについては公表する必要はないと考えております。
#239
○福山哲郎君 もう時間ですけれども、今、民間会社の方と言われました。先ほど正に細田官房長官も言われました。セルシオの名義は、実は小泉総理でもその政策秘書の方でもございません。今、運転手さんは民間の方からだと。それが政治資金報告書に記載をされていなければ、それは寄附をちゃんと記載しなければいけない、虚偽記載になります。それから、先ほどの事務所の話も実は虚偽記載の疑いがあります。是非、これでは明らかになりませんので、疑惑が、なおかつこの委員会等で更に継続して調査をしていくことをお願いして、私の質問を終わりたいと思います。
#240
○委員長(中曽根弘文君) 以上で前田武志君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#241
○委員長(中曽根弘文君) 次に、荒木清寛君の質疑を行います。荒木清寛君。
#242
○荒木清寛君 公明党の荒木清寛でございます。
 まず、総理に、イラクの復興支援についてお尋ねをいたします。
 私は、イラクに限らず、紛争地域の紛争後の復興支援には憲法の範囲内で最大限の貢献をすべきである、このように思っております。
 先週、イラク復興信託基金の拠出国会合が東京で開催をされました。我が国は四十四億円の支援を表明し、またイランが新たに拠出をする、拠出の表明をする等の前進はありましたが、一方で、フランス、ドイツは事前の予想に反して復興基金への拠出を表明しなかったということがございました。
 そうしたことはあったにせよ、日本の存在感というのは増した会合であったわけでありますし、さらに、来年の一月からは、日本は安保理の非常任理事国に当選をしたわけであります。この常任理事国の、常任理事国入りへの戦略を練ることももちろん大事でございますけれども、その前に、非常任理事国としてしっかり実績を積むことが私は先決だと思います。
 そうした意味では、この復興支援の問題、国連を始めとする国際機関の役割の強化ということが重要でありますし、またフランス、ドイツ、ロシア、中国という国も十分に巻き込んでいくということも大事でございます。
 そういう意味では、そうした非常任理事国という重要なポストも十分に活用して、日本ならではのイラク復興支援についてのイニシアチブを取るべきであると考えますので、総理の決意をお尋ねいたします。
#243
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 我が国はイラクに対して、自衛隊を始めとする人的支援と、それとODA等による資金協力、これを車の両輪としてイラクに必要な支援をしていかなければならないと考えております。
 先般、東京でイラク復興信託基金に関する会合を国連や世銀と協力しながら主催いたしました。その会におきましても、フランスやドイツやロシアを含めて五十三か国の参加を得ました。そして、今後とも、同会議において、国連による選挙支援に協力するため我が国も応分の支援をしようということで、既に四千万ドルの資金供与を発表しております。
 政府としては、今後とも各国、国連、国際機関と協力しながら、今イラク人自身が自らの国を自らの力でつくり上げようとして努力している、そして来年一月には選挙を実施しようとしている。それに向けて成功するように支援をしていきたいと考えております。
#244
○荒木清寛君 昨日の台風はまた大きな被害をもたらしました。
 総理にお尋ねをいたします。
 さきの通常国会で被災者生活支援法が改正されましたのは大きな前進でございますが、ただ、今年の豪雨被害というのを見ますと、その実態には必ずしもそぐわない点が多々あると思います。特に、床上浸水被害の多くが支給対象から外れているということが私は欠陥であろうかと思います。
 総理は、七月の中央防災会議で、洪水被害を受けた住宅に対する被災者生活再建支援法の積極活用を検討されたいというふうに言われておりますが、実際には、ほとんどのケース、床上浸水では適用になっておりません。
 私も三重県の現場を何回も見ましたけれども、もう二メートルも浸水をしまして、土壁は全部落ちて、家財道具も衣類も全部使えないというケースがほとんどでございました。そういう中で、各県がそうした法の不備を埋める形で独自の生活支援策を今条例で準備をして、見舞金を出しているというのが実態でございます。
 そういう各自治体の動きというのを真剣に受け止めまして、被災者生活再建支援制度の一層の充実、これは法改正も含めて、あるいは運用の改善も含めて期していただきたいと思いますが、いかがですか。
#245
○国務大臣(村田吉隆君) 先般の通常国会におきまして、委員が今御指摘の被災者生活再建支援法についての御改正をいただきました。限度額についても、あるいは対象の災害に、被災についても広げていただきました。そういう意味で、法律上条件を緩和していただいたわけでございます。
 特に、半壊につきまして大規模半壊、こういうのを加えまして、できるだけ法律制度上も広げたということでございますが、具体的な個々の運用に当たりましても、床上浸水があって土砂がたくさん入ってきて、あるいは大変汚れた廃棄物なんかが入ってきまして使用に堪えない状況になったということに、そういうような状態のケースもできるだけ全壊扱いをすると、こういう形で運用面でも個々のケースに応じて改善していきたいと、こういうふうに考えております。
 なお、法律の審議の過程でもって四年後に見直してもらいたいと、そういう規定が、そういう附帯決議がございまして、そういう意味で、私どもはこれから、今委員御指摘のようなその支援についてどうかということは四年後の見直しの過程でもって検討してまいりたいと、こういうふうに考えております。
 それから、各県でいろいろやっているじゃないかということでございますが、この法律に基づく支援に加えまして、そうした各県が被災者支援のための措置を講じていただいておりますが、各県におかれては各県のそれぞれの実情に応じてそうした制度を設けておると、こういうふうに承知いたしております。
#246
○荒木清寛君 台風が今年は十個も上陸をしまして、四年後ではなかなか間に合わない状況になっているということでございます。
 次に、国土交通大臣にお尋ねをいたします。
 高速道路の暫定二車線区間、いわゆる片側一車線で起きた事故は昨年は百七十四件、四十二件が正面衝突によるものでありまして、亡くなった方は二十四名であります。中央分離帯のある片側二車線と比べますと、死亡事故率は一・六七倍でございます。
 私は、今年の七月、岐阜県郡上市で起きました暫定二車線事故での遺族の方にお会いをしました。反対車線からはみ出したトラックと衝突をして親族五人を失ったという誠に痛ましい事故でございました。
 そこで、大臣、こうした死亡事故率の高い未整備の暫定二車線区間における早期の安全対策、また、こうした暫定の二車線という状況を早期に解消していただきたい、このように考えますが、いかがですか。
#247
○国務大臣(北側一雄君) 今御指摘の暫定二車線区間というのは全国で一千七百九キロございます。この一千七百九キロメートルのうち四車線化事業中のもの、既に事業中のものは三百十四キロございますので、あるという状況でございます。
 それで、まずは、既に事業、四車線化事業中の三百十四キロメートルにつきましては、今お話がございましたように、事業をしっかり促進をして、四車線化を早期に実現をさせていただきたいと思っております。
 問題は、この四車線化に時間を要する残りの区間でございますが、そこをじゃ当面どうしていくのかということでございまして、もちろん標識による予告だとか、それから対面通行である旨の注意喚起だとか、こういうのをやるのは当然のことでございますが、さらに、段差を付けた舗装をする、スピードを抑止するために段差を付けて舗装していくだとか、それからはみ出し走行の抑制を目的とした導流レーンマークの設置、こうしたことは実施可能でございますので、これは直ちに安全対策としてやってまいりたいと思っておりますし、さらには中央分離帯を、まだこの四車線化の事業がすぐにできないというのであれば、この暫定二車線において中央分離帯を設置できないのか、これができれば一番いいわけでございますので、その設置可能性について、技術的な問題もあるわけでございますが、しっかり検討を進めてまいりたいと思っております。
#248
○荒木清寛君 是非お願いをいたします。
 法務大臣に、交通事故に関係をしまして、業務上過失致死傷罪の罰金刑の上限の引上げについて要請をいたします。
 交通事故の場合には公判請求されるケースの九割が略式命令でありまして、全部罰金になるわけであります。この場合の上限が五十万円というのは余りにも軽いと思いますし、私はそうした遺族の悲痛な叫びも聞いております。こうした業務上過失致死傷罪を始めとして罰金刑の上限の見直しを検討すべきであると考えますが、いかがですか。
#249
○国務大臣(南野知惠子君) お答え申し上げます。
 法務省は、最近の犯罪情勢などを踏まえた上で、殺人罪等の法定刑を引き上げる刑法等の改正法案を今国会に出しているところでございます。
 先生御指摘の罰金刑の在り方につきましても、これは被害者への配慮、それは大変配慮の観点などからいろいろな御意見があることは承知いたしておりますが、このような点をも含め、今後、刑法の全般にわたり必要な検討をしてまいりたいと思います。
#250
○荒木清寛君 厚労大臣に通勤災害保護制度の見直しについてお尋ねをいたします。
 現行は、単身赴任の場合に、帰省先の自宅から単身先赴任に戻る場合、あるいは二重就職者の場合に、会社から次の会社に向かう場合の事故につきましては通勤災害として保護されておりません。これは非常に不合理であります。
 就業形態が多様化していることから、こうしたケースを中心として通勤災害が更に広く保護されるような法改正及び運用をしていただきたいと思いますが、いかがですか。
#251
○国務大臣(尾辻秀久君) 先生御指摘の就業形態の多様化の問題を始めといたしまして、労働者を取り巻く環境の変化を踏まえて、通勤災害保護制度の在り方について、平成十四年より、学識経験者で構成する労災保険制度の在り方に関する研究会において検討を行ってまいりましたが、本年七月に同研究会の報告書が取りまとめられました。
 報告書で二点御指摘いただいております。
 一点は、二重就職者の事業場間の移動でございます。これ、どういうことかというと、二つ勤めを持っておられる方がある。自宅から最初の勤め先までの、これは当然通勤なんですが、この一番目の働き場所と二番目の働き場所のこの間の移動を通勤と言うかどうかという、この問題が一つございます。
 それからもう一つは、単身赴任者の赴任先住居、帰省先住居間の移動。これもどういうことかといいますと、例えばですが、例えばですが、独身の方が自分のアパートを持っておられる。親元がある。朝、自分のアパートを出て親元のところで食事を取って通勤なさる。この自分のアパートから親元の間を通勤と言うのかどうか。こういったことなんですが、こうしたことについて、一定の条件の下、通勤災害保護制度の対象となることが適当である旨の提言がなされております。
 したがいまして、審議会の結論を踏まえ、法律の改正も含め、必要な見直しを行っていきたいと考えておるところでございます。
#252
○荒木清寛君 最後に総理、現在、シャッター通りと言われる中心市街地の空洞化が進んでおります。この活性化に取り組む決意をお聞かせください。
#253
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 時代の変化に伴って大型店が地域に進出すると、かつて繁栄していた商店街のお客が大型店に向かって、いわゆるシャッター街というのが出てきているということは、地域によってひどいところ、あるいはそういう時代の変化に対応して負けないように頑張っているところ、それぞれだと思いますが、こういう点につきまして、今町づくり三法の中で対応できること、あるいは新たに支援をしていかなきゃならない点、よく経産省を中心にして検討しておりますので、今の景気、堅調な回復を、そういう地域の不振なところにいかに浸透させていくか、こういう点についても鋭意これからも真剣に検討していきたいと思っております。
#254
○委員長(中曽根弘文君) 以上で荒木清寛君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#255
○委員長(中曽根弘文君) 次に、紙智子君の質疑を行います。紙智子君。
#256
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。
 BSEの問題で質問させていただきます。
 厚労省そして農水省は、二十か月齢以下の牛について全頭検査の対象から外すということを食品安全委員会に諮問いたしました。これは、感染牛を食物連鎖から排除すると、こういう全頭検査の意義からいいますと、これを否定するものだと、そして検査継続を求めている大多数の国民の声を無視することになると思います。
 総理は、この国内の措置を見直しをするということをおっしゃっていますけれども、この諮問どおりに実施されることになりますと、店頭には検査済みの牛肉とそうじゃない牛肉が並ぶことになります。混乱あるいは偽装ということもこれ否定できないと。これまで生産者の皆さん始め、本当に大変な思いでこの信頼を回復するということで、ようやっとこの回復されてきている、それをまた信頼を失墜することになるんじゃないかと。そういうことはないということを総理は否定できるでしょうか。
#257
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 牛肉に関してのBSEの問題ですが、これはまず食の安全、こういう問題については専門家の意見をよく伺わなきゃいけないと。この問題については科学的知見に基づいて安全か否かを判断すべきだと考えております。
 もとより、安全基準については日本と諸外国と違う点があるのは承知しております。また、日本の牛肉がほとんど全部と言っていいくらい人工授精と。アメリカはほとんどが自然放牧。そういう日本と外国との違いもあると思いますが、安全確保についてはやっぱり国際基準、これが大事だと思っておりますので、私は科学的知見に基づいて適切な判断をしなきゃいけないと思っておりますので、厚労省、農林省が過日諮問、その調査、食品安全委員会、諮問したわけでありますので、その結果を待って適切に判断すべき問題であると考えております。
#258
○紙智子君 私がお尋ねしたのは、混乱が生じるんじゃないかと。また、この失墜する、信頼が失墜するんじゃないか、そういう心配ないのかということを申し上げたんで、もう一度お答えください。
#259
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 一般消費者が心配することないように、科学的知見に基づいて判断しなきゃならないと思っております。
#260
○紙智子君 やはり、今現場ではそのことが非常に心配されているわけです。やっぱりそのことを総理は御承知ないんでしょうか。御存じないんでしょうか。私は、やはり混乱ある程度予測されるということであれば、そのことを前提にして考えるならば、やはり今無理に強行すべきでないということを申し上げておきたいと思うんです。
 今日から輸入再開に向けての局長級レベルの会議が開かれております。その焦点になる問題というのは、牛の月齢判定方法です。専門家や担当課は、米側が主張している肉質とか骨格でこれ判定できるということについては科学的根拠がないというふうに言っているわけですね。
 総理は科学的に判断することが大事だと今も言いましたけれども、この米側の主張に対して、科学的で受け入れることができるとお考えでしょうか。
#261
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは、素人の政治家が判断するよりも、専門家、科学的知見に基づいて安全か否かというのは判断するのが妥当ではないかと思っておりますので、だからこそ食品安全委員会に諮問をしているわけでございます。
#262
○紙智子君 通告していたわけで、それを調べるために日本からわざわざ出したわけじゃないですか。それでその行った担当課の農水省自身が科学的知見はないと言っているわけですから、これは報告受けていないんですか。
#263
○国務大臣(島村宜伸君) 報告は受けております。
 前々からこの種の御質問には繰り返し申し上げているんですが、農林水産省といたしましては、何より食の安全、安心を大前提にして、国内はもとより国際交渉に当たってもきちんとその趣旨を貫いておりますし、今アメリカとの交渉が始まりますが、この際にも、我が国と同じ国内措置をまず基本として求めているということが一つであります。
 それから、全国の話も出ましたけれども、全国七か所で言わばリスクコミュニケーションを実施いたしましていろんな御意見を聴取したところでございますが、私たちはあくまで、総理もおっしゃったように、科学的知見に基づいて、言わばこの肉の安全、安心というものを基本に置かないと、これはアメリカのためを思って我々仮にやろうとしても、それはかえってアメリカの肉を毛嫌いされることにもなりますから、それらについては十分このことを主張していくつもりであります。
#264
○紙智子君 科学的知見がないという現在ですから、これは今どのような合意も受けてはならないということを私は強調いたしまして、私の質問を替わります。
#265
○委員長(中曽根弘文君) 関連質疑を許します。井上哲士君。
#266
○井上哲士君 まず、総理と法務大臣にお伺いをいたします。
 日本歯科医師会と日歯連が一体となって政治家を動かしてきた、このことに対して国民の今不信の声が高まっているわけでありますが、この点についての所見をまずお二人からお伺いします。
#267
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 日歯連の事件といいますか、政治団体というのは、これは法にのっとって適切に活動をしなければならないということは言うまでもございません。また、政治団体から資金提供を受ける政治団体あるいは政治家につきましても、政治資金規正法にのっとって適切に法を遵守していかなければならないということは当然であります。
#268
○国務大臣(南野知惠子君) お答えいたします。
 私の意見といたしましては、やはり法を遵守することが大切だと思っております。
#269
○井上哲士君 法務大臣の、のおの知恵子後援会に看護連盟から昨年、一昨年と一億五千万、二億の献金というのが先ほど問題になりました。こういう資金の在り方が国民の政治不信を招いていると、こういう認識はあるでしょうか。
#270
○国務大臣(南野知惠子君) お尋ねいたします。私……(発言する者あり)お答えいたします。
 今お尋ねの件につきましては、法に基づいてしっかりとやっていこうということでございます。
#271
○井上哲士君 この間から大臣は、のおの後援会というのは自分の資金管理団体じゃないんだということで、この問題でまともな答弁をされません。
 そこで、政治資金管理団体の南野知恵子と共に政策を考える会についてお聞きをしますが、二〇〇三年に受けた寄附の総額、そのうち看護連盟本部及び支部からの寄附の額、それから清水かよこ後援会からの寄附の額、これはどうなっているでしょうか。
#272
○国務大臣(南野知惠子君) 平成十五年の、南野知恵子と共に政策を考える会におきましては、受けた寄附金総額は約三千万円でございます。そして、看護連盟及びその支部から受けた寄附の合計金額は約千五百万円でございます。さらに、清水かよこ後援会から受けた寄附の金額は一千万円でございます。
#273
○井上哲士君 この清水嘉与子議員の後援会の会長は南野法務大臣自身でありまして、しかもこの清水かよこ後援会は二〇〇一年に日本看護連盟本部から三億円の寄附を受けている。これが収入のほぼ一〇〇%なわけですね。ですから、これを迂回して結局あなたの政治資金団体に入っている。そうなりますと、結局、合計しますと二千五百四十一万円、約八割以上が看護連盟からの寄附ということになるわけですね。これは結局、のおの後援会と同じような実態になっているんじゃないですか。その点どうですか。
#274
○国務大臣(南野知惠子君) 御指摘のように迂回ということは行っておりません。看護連盟やその支部の支援をいただいているということは事実でございます。
#275
○井上哲士君 後援会も、そしてあなたの政治資金管理団体も、その大半がこういう実態になっている。そのことについての、今国民の声についてどうお考えかということを聞いているんです。
#276
○国務大臣(南野知惠子君) 大事なことは、議員として、国民全体の代表であるという自負に基づき、それにふさわしい行動をすることだと思っております。
#277
○井上哲士君 私は認識が甘いと思うんですね。大臣が厚生労働副大臣のときの平成十三年に厚生労働省が、看護協会の実名も挙げまして、公益法人の活動と政治団体の活動の峻別についてという通達を出しております。この四月にも同様のものを出しておりますけれども、この通達についての受け止めは大臣、いかがでしょうか。
#278
○国務大臣(南野知惠子君) お答えいたします。
 公益法人の活動と政治団体の活動とは、これは峻別が図られるべきであると思います。両者の活動が一体であるかのような誤解を先生、お与えしたことは好ましくないものと承知しております。
#279
○井上哲士君 看護協会と看護連盟の本部の所在地は同じです。さらに、全国で二十七の府県で協会と連盟の所在地が一緒。そこから先ほど言ったような献金が来ているわけですね。これはやっぱり通達の趣旨に反しているんじゃないですか。いかがですか。
#280
○国務大臣(南野知惠子君) 代表者も異なります。何よりも看護協会の、看護協会には約五十六万人の看護師などの、などによって構成されております。それに対しまして看護連盟は、希望をする約二十万人の看護婦等により構成されているものであり、全く異なる団体であると御認識をよろしくお願いします。
#281
○井上哲士君 現場では一体になっているんですね。一体になって連盟や後援会に対する加入の強制というのが問題になっているんです。今年の選挙でも、赤穂市、室蘭市、酒田市の公立病院で地位利用による強制勧誘で公選法違反で逮捕されております。三年前の選挙でも同じように、これは看護婦連盟推薦の清水嘉与子議員の後援会の勧誘で二か所で逮捕されています。この清水後援会の会長はあなたなんですね。
 ですからね、実態、こういうことになっているのに、なっている。あなたは選挙違反になるということは十分に周知してきたと言っていますけれども、全然改善されていないんです。こういうことになっているんじゃないですか、実態は。
#282
○国務大臣(南野知惠子君) お答えいたします。
 私の選挙で選挙違反を出したことは大変遺憾に思っております。
#283
○井上哲士君 看護部長が逮捕された赤穂市の市民病院の職員は、就職すると本人の承諾なしに看護連盟に入るようになっていたという証言もあるんですね。
 こうしたやり方が逮捕の温床になっているのに、あなたは衆議院の答弁でこういう選挙違反について、情熱余ってのことだと思うと、こういうかばうような答弁をされました。私は、法務行政の責任者としてもこういう認識でいいのかと、こう思います。
 総理、任命者としての責任はどうなんでしょうか。
#284
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 熱心に応援する方も法律を守るというのは当然でございます。
#285
○委員長(中曽根弘文君) 井上君、時間でございますのでおまとめを願います。
#286
○井上哲士君 はい。法務大臣や総理がこういう認識では国民の政治に対する不信は払拭されないと申し上げまして、質問を終わります。
#287
○委員長(中曽根弘文君) 以上で紙智子君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#288
○委員長(中曽根弘文君) 次に、福島みずほ君の質疑を行います。福島みずほ君。
#289
○福島みずほ君 防衛庁長官は、昨日、アメリカ司令部の日本移転に関して安保条約の極東を超えてもいい旨発言をされました。
 極東というのは地理的概念であり、許されないと考えますが、いかがですか。
#290
○国務大臣(大野功統君) 昨日のいわゆる極東条項に関します私の発言につきましては説明が不十分な点もあったと思いますけれども、日米安保条約第六条、いわゆる極東条項における極東の範囲についての見解は昭和三十五年二月二十六日の政府統一見解と同一であり、何ら変わるものではありません。また、事前協議に関する見解についても何ら変わるものではありません。
 いずれにせよ、今次の在日米軍の兵力構成見直しは従来の安保条約の枠内で行われることは当然であり、極東条項の見直しといったことは考えておりません。
#291
○福島みずほ君 官房長官、どうですか。
#292
○国務大臣(細田博之君) 本来、外務大臣がお答えすると一番いいんでございますが、今日は、昼、フィンランド大統領との昼食会、公式の会議がございますので私からお答えしたいと思いますが、今、防衛庁長官からもお答えいたしましたとおり、日米安保条約第六条、いわゆる極東条項における極東の範囲についての見解は昭和三十五年二月二十六日の政府統一見解と同一であり、また、事前協議に関する従来の政府の立場は何ら変わるものではありません。
 いずれにせよ、今次の在日米軍の兵力構成見直しは従来の安保条約及び国際取決めの枠内で行われることは当然でありまして、極東条項の見直しといったことは考えておりません。
#293
○福島みずほ君 昨日、防衛庁長官は基地の再編問題について極東を超えてもいい旨発言をされました。今日の答弁と違いますが、どうですか。
#294
○国務大臣(大野功統君) それでは、昭和三十五年の政府統一見解をもう一度読ませていただきます。
 一番は、国際の平和と安全の維持という観点から日米両国が共通の関心を有する地域であり、実際問題としては、米国が我が国の施設・区域を使用して武力攻撃に対する防衛に寄与し得る区域であり、大体において、フィリピン以北並びに日本及びその周辺の地域であって、韓国及び台湾地域を含み、また、この区域に対して武力攻撃が行われ、あるいはこの区域の安全が周辺地域に起こった事情のために脅威されるような場合、米国がこれに対処するために取ることのある行動の範囲は、必ずしも前記の区域に局限されるわけではないと。
 以上です。
#295
○福島みずほ君 質問に答えていません。昨日の答弁と違いますか。
#296
○国務大臣(大野功統君) もう一度繰り返し申し上げます。
 今お読み申し上げました第四、必ずしも前記の区域に局限されるわけではない。以上でございます。
#297
○福島みずほ君 いや、そうしますと、座間キャンプに米軍司令官が、司令部が来るという報道もされておりますが、司令部を日本に持ってくることは可能なんですか。これは極東を超えませんか。
#298
○国務大臣(大野功統君) 今お話のトランスフォーメーションにかかわる問題でございますけれども、様々な新聞報道がなされております。そのことは私もよく存じております。
 しかし、一つ一つのことについては、今アイデアの交換をしている段階であり、日本として、政府として特段、この何ら判断をしたり決定をしたりしていることではありません。これは、相手側の一々につきまして、相手側、米軍のこともありますから、ここで何が何ということは申し上げるのは控えさせていただきたいと思います。
#299
○福島みずほ君 日米安保条約では極東と明文で規定をされています。それを超えることになる、それについてはいかがですか。
#300
○国務大臣(大野功統君) 申し訳ございませんが、何度も繰り返させていただきます。
 極東、極東に、日米安保条約第六条における極東に関する政府見解でございます。これは、先ほど申し上げましたとおり、米国がこれに対処するため、繰り返しません、前半繰り返しませんが、取ることのある行動の範囲は必ずしも前記の区域に局限されるわけではありません。前記の区域にという、申しますのは、大体においてフィリピン以北並びに日本及びその周辺の地域であって、韓国及び台湾地域を含みと、こう書いてあります。
#301
○福島みずほ君 極東の説明をしていただいたのは有り難いですが、問題は、アメリカの司令部が日本の中に来ることがこの極東条項に反するのではないか、これについてお答えください。
#302
○国務大臣(大野功統君) お答えいたします。
 米陸軍の第一軍団の司令部のキャンプ座間への移転ということをおっしゃっているんだと思いますけれども、様々な報道がされておりますことは私も承知いたしております。
 しかし、在日米軍の兵力構成見直しの日米間の協議の現状については、米軍の軍事体制の見直しについての基本的な考え方、地域における情勢認識や日米の役割と任務といった基本的な論点について包括的な議論を行いつつ、日米それぞれの考え方にかかわる見解を深めているための意見交換を行っている段階でございます。その中で、種々なアイデア、具体的な見直しのアイデアについても議論はいたしておりますけれども、提案のやり取りを行っているわけではありません。
 したがいまして、この辺につきましては以上でございます。
#303
○福島みずほ君 協議の中身を聞いているのではなく、日本政府の態度を聞いているのです。アメリカの司令部が来るということは極東に範囲が限らない。日米安保条約を超えるじゃないですか。これについての見解を教えてください。
#304
○国務大臣(大野功統君) そういう前提でのお答えはできません。
#305
○福島みずほ君 これに関しては、日本政府の態度が極東ということについて概念を変えないのであれば、日本の中に米軍の司令部を持ってくることは日米安保条約の極東条項を超えて、許されないと考えます。
 官房長官、どうですか。
#306
○国務大臣(細田博之君) 基本的にはそう考えています。
#307
○委員長(中曽根弘文君) 時間でございますので、おまとめを願います。
#308
○福島みずほ君 日本に司令部を持ってこないよう、基地の再編の中で日本が日本のいわゆる国益も含めてきちっと主張されるよう、そして法の支配にのっとって政府が行動されるよう強く要望し、私の質問を終わります。
#309
○委員長(中曽根弘文君) 以上で福島みずほ君の質疑は終了いたしました。
 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時十五分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#310
○委員長(中曽根弘文君) ただいまから予算委員会を再開いたします。
 予算の執行状況に関する調査を議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。椎名一保君。
#311
○椎名一保君 自由民主党の椎名一保でございます。お許しをいただきまして、質問をさせていただきます。
 初めに、台風二十三号で被災に遭われた皆様方にお悔やみと心からお見舞いを申し上げる次第でございます。また、その復旧にかかわっている皆様方に感謝を申し上げ、一層のお力をいただけるようにお願いを申し上げる次第でございます。
 世界の自然災害、年間六〇%が日本で起きているということを改めて実感をするわけでございますけれども、政府におかれましては、治山治水、防災、災害対策、諸般一生懸命やっていただきたく、心からまずもってお願いを申し上げる次第でございます。
 それでは、質問に入らせていただきます。
 この災害にもかかわることでございますけれども、中山文部科学大臣にお伺いいたします。初めに、この三位一体改革の義務教育の、義務教育費の縮減、廃止に関することでございますけれども、公立小中学校の耐震性、このことにつきましてお伺い、耐震対策につきましてお伺いいたします。
 やはりこのように災害が続きますと、子供の命にかかわること、事柄がこの義務教育費の中にも入っているんだと、財務大臣も細かく分析をして仕分をしていかなければならないという御答弁を昨日されましたけれども、特にこのようなことに対しましてはきちっとやっていただきたいと思うわけでございますけれども、現在、公立小中学校十三万棟を調査いたしまして、約四九・一%終わっているんですけれども、約五一%はまだ耐震性に不安があるわけでございまして、このことについてまず所見をお伺いしたいと思います。
#312
○国務大臣(中山成彬君) 椎名議員にお答えいたします。
 正に御指摘のように、いろんな災害、地震が起こるたびに文部科学大臣としては本当にはらはらするわけでございまして、今御指摘のように、学校施設の耐震化ということについては鋭意努力しておるんですけれども、まだ半分ぐらいまだ未整備ということで、何とか早くこのことも含めて公立学校の施設整備、これからも頑張ってまいりたいと、このように考えております。
#313
○椎名一保君 三位一体改革は私も大切なことではあると思いますけれども、何せ子供たちの大切な命が懸かっていることでございますんで、この事業が遅れること、いささかの懸念があってもいけないと思います。どうか、今後これを進めていくに当たりまして、文部科学省としてひとつ格段の努力をお願い申し上げる次第でございます。
 続きまして、昨今、教員の不祥事がいろいろ続いておりまして、伺いましたところ、昨日、文部科学大臣は中央教育審議会に教員の免許の更新制を諮問されたとお伺いしておりますけれども、そのことについて御所見をお伺いしたいと思います。
#314
○国務大臣(中山成彬君) 正に教育は人なりと言われますけれども、まあ私もそうでございますし、椎名先生もそうだと思うんですけれども、小学校、中学校、高校、大学、やっぱり非常に感化を受けた先生いらっしゃると思うんですけれども、やっぱり子供たちを教える先生方の資質向上を図るということは極めて大事なことであると、このように考えているわけでございまして、今お話ありましたように、正に昨日のことでございますけれども、中央教育審議会に対しまして、今後の教員養成、免許制度の在り方について幅広い観点から御議論をいただくための諮問を行ったところでございます。
#315
○椎名一保君 教員の資質の向上は正に国家の命と言っても差し支えないと思います。諮問が、答申が出次第、早急にこのことをきちっとやっていっていただきたいと思います。
   〔委員長退席、理事若林正俊君着席〕
 文部科学大臣に最後の質問になりますけれども、教育基本法でございます。
 平成十五年の三月二十日にたしか中教審から改正すべしという答申が出ておりまして、もう一年半たっております。昨日の我が党の沓掛議員の質問にもお答えいただきましたけれども、通常ですと、答申をいただいて、本来、通常ですともう既に国会に提出をしていなければいけないことではないかと思いますけれども、もう来年の通常国会になりますと、足掛け二年になるわけでございまして、遅くとも来年の通常国会には法案として提出をしていただいて、私ども真剣に国民の議論として審議をさせていただきたいと思っておるんでございますけれども、このことについての御所見を賜りたいと思います。
#316
○国務大臣(中山成彬君) 昨日の委員会でも申し上げたんですけれども、この教育基本法というのは、我が国の教育の基本理念を確立するという観点から昭和二十二年、それこそ戦後間もないころできたわけでございまして、時代も五十年以上が過ぎているわけでございます。その間、一回もこの改正がなされなかったということでございますけれども、その間、日本の社会情勢、経済情勢、本当に様変わりいたしました。
 また、御承知のように、いろんな教育現場の問題もありますし、また教育のゆがみが社会のいろんな出来事にも大きく影響しているんじゃないかと、こういうふうな御指摘がございまして、今、教育につきまして様々な方向からいわゆる教育改革の論議が進められているわけでございますが、その中で、やはり教育の基本にさかのぼって、一体どういう日本人を、これから子供たちを養成していくんだと、そういう基本にさかのぼった教育基本法の改正が必要じゃないかと、こういうふうな御指摘がありまして、今お話がありましたように、もう去年の三月にその必要性ありという答申を中央教育審議会から承っているわけでございます。
 その後、文部科学省におきましては、この答申を踏まえまして、全国で教育改革フォーラムやあるいは政府主催のタウンミーティング等を開催して国民的な理解、御理解をいただくという、そういう取組を進めておるところでございます。また、与党におきましても、教育基本法の改正は極めて重要な課題であるという認識から、昨年の五月以来でございますが、与党教育基本法改正に関する協議会を設けていただいて、精力的な議論が行われておるわけでございまして、この六月には教育基本法に盛り込むべき項目と内容についての中間報告もいただいたわけでございまして、更にまた審議が深められていくというふうに承知しております。
 そういうことを踏まえまして、やはり何といっても国民的な議論が一番大事だと、こう思いますけれども、中教審の答申、そして与党の議論を踏まえながら、教育基本法につきましては、御指摘のように、もう本当に長くなりますので、できるだけ早く、速やかな改正に向けて精力的に取り組んでまいりたいと、このように考えております。
#317
○椎名一保君 ありがとうございました。
 中教審の、中央教育審議会の委員の皆様方に対しましてもやはり国会がきちっと責任を果たさなければいけないと思う次第でございますので、文部科学省に対しましてはよろしくお願いを申し上げる次第でございます。
 時間がございませんので駆け足でいきたいと思いますけれども、BSEの問題、島村農水大臣にお伺いいたしますけれども、科学的見地に基づいて食品安全委員会の中間報告が出まして、それに基づきまして、先ほど、午前中も議論ございましたけれども、二十一か月月齢以上の牛肉についてBSE検査、検査を義務付けるとする国内措置の見直し案を諮問されまして、アメリカや欧州と同基準と。これは、日本にこのBSEの問題が起きたときと違いまして、三百五十万頭全頭検査をし、その結果を基にした、科学的知見を基にしたことであると私は認識をしております。
 しかし、日本は、御承知のとおり食品の六〇%を輸入に頼っておるわけでございまして、アメリカや欧州よりももっともっと厳しい安全基準があってしかるべきであると思っております。そういうことで、三年間これを継続するということは評価されるべき事柄であると思います。
 それがそのとおりになったといたしまして、やはり、国内産と安い外国産が出回りまして、これが混同されてまた一部の悪徳業者による悪徳が行われないように農水省としてきちっと監視をしていただきたいんですけれども、このことにつきまして御所見をお伺いいたします。
#318
○国務大臣(島村宜伸君) お答えいたします。
 椎名先生御指摘のとおり、実に三百五十万頭全頭検査を実施しまして、一時は肉離れが激しかったわけでありますが、国民の信頼もようやく取り戻しつつある状況下にあります。
 そういう中で、国内だけではこれを十分に充足できませんので、当然に輸入に依存せざるを得ないわけでありますが、我々は、例えば、今日からアメリカと局長級の会議が始まりましたけれども、その際にも、あくまで私どもの日本の国の国内措置に言わば従ってもらうということと、安全、安心を大前提にする姿勢をもっと真剣に受け止めてほしいということ、そして同時に、何かの問題についても、我々の基準がすべてであって、相手の基準にこっちが寄り添うという感じでないものを、十分理解が得られるように今向こうとの話合いを行っているところです。
 さて、御指摘の牛肉の原産地表示につきましてですが、これはJAS法において、国内産であれあるいは輸入肉であれ、これはともに表示が義務付けられておるわけであります。
 そこで、これらの原産地表示を含む食品表示が適正であるかどうか、こういうのも余り人任せでは無責任でありますので、農林水産省といたしましては、現在、約二千名の職員を配置しまして監視指導を行っているわけであります。ちなみに、県内だけにとどまる県はこちらから行かずに県が配置していますから、二千名という数は相当な数でありますので申し添えます。
 なお、平成五年、昨年の十二月に米国でのBSEの発生以来、特に牛肉については重点的に原産表示を言わば監視するという姿勢を取っているわけでありますが、もし万が一不正表示を発見した場合には、JAS法に基づきまして言わば厳正な指示そして公表等処置が行われることになっておりまして、指示と一言に言いますが、これは公表されるわけでありますから、これはもう業者の受けるダメージはもう決定的なものになります。
 そういうことも含めて、我々は徹底しておるわけでありますけれども、今後とも消費者の信頼を回復していくというまた途上にもあるわけでありますから、そのことを大前提に、牛肉の原産表示につきましては引き続きしっかり御指示が生きるように頑張っていきたいと、こう考えます。
 以上です。
#319
○椎名一保君 BSE事件以来、発生以来、農水省も大変御苦労されてきたわけでございまして、今後とも国民の安全、安心、その気持ちが、損なうことがないようにしっかりとお願い申し上げる次第でございます。
 あと三問ありますので、急ぎ足でやります。
 NPOにつきまして、竹中大臣にお伺いいたします。
 やはり、官から民へという、その受皿としてNPOの役割というのは大変大きなものがあると、我が自由民主党もこのことをやはりきちっと勉強して、効率のいいものにしていこうということで今やっておるわけでございますけれども、いろいろ幅広いことなんですけれども、千葉県の私の地元の市川市で、この十二月に条例制定されると思いますけれども、市民税の一%をNPOに使わせようということが始まりまして、このことにつきまして大臣の所感をお伺いいたします。
#320
○国務大臣(竹中平蔵君) 官から民へ、具体的には、世の中には市場で配分されるような私的な財やサービスと、やはり市場ではどうしても扱えないようなハンディキャップを負った方々に対する問題をどうするかとか、離島をどうするかとかという、その公的な財・サービスがあると思います。
 日本は、これまでその公的な部分を政府、官が独占をしてきたという嫌いがある。しかし、公的なものでも、これは民に大いに行ってもらえればいいじゃないかと、多様な価値観を反映してもらえればいいじゃないかと。それが正にNPO、NGOのその活躍の場であろうかと思います。環境問題等々、そこが最も端的に表れている分野だと思っております。
 それに関連する市川市の試みは、大変先駆的な取組として私も大変注目をしております。やはり、これは地域に合った、地域に根差したいろんな工夫をしていただくということがこれからは大変重要だと思います。
 言うまでもなく、国としてもこのNPO、NGOの活動の場を広げたいという非常に強い思いを持っておりまして、今認定NPO法人の制度等々ございますけれども、その法律を所管する者としまして、是非、今の制度を是非活用していただきたい、そしてその活用の状況を見ながら、更に国としてできることは何かということをしっかりと考えていきたいと思っております。
#321
○椎名一保君 市川市の積極的な取組を御評価いただきましてありがとうございます。これが全国的に波及していくよう、今の御答弁にありましたように、国としても御支援をお願い申し上げる次第でございます。
 続きまして、児童虐待のことにつきましてお伺いいたします。
 私は、三十年来、幼児の教育に携わってきておりますので本当に心配なんですけれども、児童虐待が止まりません。いろいろやっていただいておるんですけれども、児童相談所の所長の役割ということが、所長の情熱とか見識ということが大変大きな役割を担うようになってまいりましたけれども、警察とそのリンクと申しますか、提携を警察も一生懸命やってくださっているわけでございますけれども、ここをもう少しということがございましたらお話をいただきたいと思います。
#322
○政府参考人(伊藤哲朗君) 御指摘のように、痛ましい児童虐待事件が続発しておりまして、警察といたしましても、警察が行っております少年保護対策の最重要課題の一つとして児童虐待を位置付けて取り組んでおるところでございます。
 今お話がありましたように、先般の児童虐待の防止等に関する法律が改正されまして、警察署長に対する児童相談所長等の援助要請に関する規定の整備が行われたところでございますけれども、警察としましては、これを踏まえまして、やはり様々な警察活動を通じて、虐待されている児童の発見に努め、これを発見した場合には速やかに児童相談所長に通告すること、更には児童相談所長より児童の安全確認等が円滑に行われるように適切な援助を実施すること、また事件という場合には、児童相談所とは直接は関係ございませんけれども、被害児童の心情にも配意しつつ事件化していくといったことをやっているところでございますけれども、やはり児童を取り巻く環境というものを見ましたときに、警察といたしましても、児童相談所などの関係機関との連携を取りながら児童というものをどのように保護していくかということを考えていくことが非常に大事だと考えております。
 こうした連携を強化いたしまして、児童虐待による悲惨な被害の防止に努めてまいりたいと考えておるところでございます。
#323
○椎名一保君 児童福祉法で児童相談所の所長の資格という、要件というのがあるのでございますけれども、要望ですけれども、私といたしましたら、もう警察庁、警察官が、現職警察官を配備するぐらいのことをやっていただけたらと思っておる次第でございます。
 ありがとうございました。
 最後になりますけれども、防衛庁長官、昨日、同僚議員の舛添議員からの御質問がございまして、一問目に、どうして、アメリカ陸軍の第一司令部、座間キャンプへということでございますけれども、これだけリークされてしまうのかと、新聞報道でしか知ることができないのかということがございましたけれども、そのことにつきましてお伺いしたいと思います。
#324
○国務大臣(大野功統君) 椎名先生からトランスフォーメーション絡みの情報管理、どうなっているんだと、こういうおしかりでございます。
 在日米軍の兵力構成の見直しというものは、米軍施設・区域にお住まいの方々の生活に直接影響する問題ですから、国民の御理解なしにはできないことでございます。したがいまして、政府といたしましては、しかるべき、しかるべく説明責任を果たすことは当然だと思っております。しかし、現在いろんなアイデアを交換しているという段階でありまして、その中身につきましては、どうして漏れるのか分かりませんけれども、絶対これは漏らしちゃいけない話で、まだまだ、まだまだ方向性も何も出ていないわけですから、またアメリカとの関係もありますので、言ってみれば意見交換をやっている段階でございます。このような段階におきまして、今申しましたとおり、米軍との関係もあり、議論の中身を申し上げることはできません。
 情報管理を厳格にすることは当然でございます。種々の報道が行われている事態は私としては極めて遺憾に思っています。着任してまだわずかでございますけれども、これまでにも二、三度情報管理をしっかりするように注意をしているところでございますが、なお一層厳格な情報管理を注意、指示したいと、こう思っています。
#325
○椎名一保君 ありがとうございます。
 昨日は長官の個人的な見解で私も大変勉強させていただきましたけれども、たしか舛添委員の質問は政府の統一見解という御質疑だったと思いますけれども、そのことについていま一度お答えいただきたいと思います。
#326
○国務大臣(大野功統君) 政府の統一見解でございます。読み上げさせていただきます。
 米陸軍の第一軍団の司令部のキャンプ座間への移転につき様々な報道がなされていることは承知しております。在日米軍の兵力構成見直しの日米間の協議の現状については、米軍の軍事体制の見直しについての基本的考え方、地域における情勢認識や日米の役割と任務といった基本的な論点について包括的な議論を行いつつ、日米それぞれの考え方にかかわる理解を深めるための意見交換を行っている段階であります。その中で、種々の具体的な見直しのアイデアについても議論してきておりますけれども、提案のやり取りを行っているわけではありません。
 いずれにいたしましても、個別の施設・区域についていかなる決定も行われておらず、米側との議論の内容につきましても、相手国との関係もあり、申し上げるわけにはいけないということであります。
 我が国と、我が方といたしましては、本件兵力構成見直しにつきましては、在日米軍の抑止力の維持と沖縄等地元の過重な負担の軽減を図るという観点を踏まえまして、米国と協議を進めていく考えであります。
 昨日のいわゆる極東条項及び事前協議に関する私の発言につきましては、説明が不十分な点もあったかと思いますけれども、日米安保条約第六条、いわゆる極東条項における極東の範囲についての見解は、昭和三十五年二月二十六日の政府統一見解と同一であります。また、事前協議に関する岸・ハーター交換公文及び藤山・マッカーサー口頭了解にかかわる政府の立場は何ら変わるものではありません。
 司令部と日米安保条約第六条との関係につきましては、仮に一般論であったとしても、我が国の施設・区域を使用して指揮統制を行う司令部が具体的にどのような活動を行うかについては様々な可能性があり得るため、安保条約第六条との関係を一概に申し上げることはできませんが、いずれにいたしましても、今次の在日米軍の兵力構成見直しは現行の安保条約及び関連取決めの枠内で行われることは当然であり、極東条項の見直しといったことは考えておりません。
 以上でございます。
#327
○椎名一保君 ありがとうございました。
 くどいようですけれども、今のが政府統一見解でございますね。はい。
 最後になりますけれども、私の思いですけれども、この極東条項そのものはやはり東西冷戦下においてのことであったというように私は考えます。当時は国会で、ソ連の意見を反映すべく主張なさっていた政党もあったように思われますけれども、積極的に日本の安全は、極東だけではなくて、もう国際社会の中でどのように図っていくかということを考えていくべきであると思う次第でございます。
 ありがとうございました。
#328
○理事(若林正俊君) 以上で椎名一保君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
   〔理事若林正俊君退席、委員長着席〕
#329
○委員長(中曽根弘文君) 次に、直嶋正行君の質疑を行います。直嶋正行君。
#330
○直嶋正行君 民主党の直嶋でございます。
 今日は、ダイエーの問題について、連日報道で大変にぎわいましたので、この間の経緯について、今日は関係大臣に御出席をお願いをいたしました。お伺いをさせていただきたいというふうに思います。
 まず、元々このダイエーの問題というのは、二〇〇四年の一月だったと思うんですが、小泉総理が記者会見でダイエーを倒産をさせないと、こういうふうにおっしゃって、政府としてもできる限りの措置を講ずるという中で経済産業省が産業再生法を適用してその再生を支援してきたということだと思います。
 新三か年計画というのも作られたわけでありますが、残りわずか、あと半年、三か年目の、三か年計画のあと半年残す段階で再生機構に支援を受けるということが決まったわけでありますが、まずこの間の、主管大臣として一連の経過の中での中川大臣の御見解、それから御認識等お伺いしたいというふうに思います。
#331
○国務大臣(中川昭一君) 今、直嶋委員御指摘のように、現在、平成十四年三月から平成十七年の二月までの再生計画の中にあるわけでございまして、現時点におきましては、総合的に見まして再生計画に沿って順調にといいましょうか、計画に沿った形でダイエーの再建が進んでいると言ったらいいんでしょうか、その再生計画どおりの状況にあるというふうに理解をしております。
#332
○直嶋正行君 ということは、中川大臣としては今の新三か年計画でダイエーの再生は可能であると、こういうふうに御判断されているということでございますか。
#333
○国務大臣(中川昭一君) 再生計画どおりに進んでいるという認識を申し上げました。他方、今委員からも御指摘ありましたように、来年の二月までの計画でございますから、次のステップをどういうふうにするのかということもございますし、また後ほどまた御議論、御質問があるかとも思いますけれども、金融機関を始めいろいろな立場の方々の状況、あるいはまた結果的にダイエーの高木社長の御判断等々があったということが現にあるわけでございますけれども、その前の状況といいましょうか、現時点においては再生計画が順調に進んでいると、再生計画に沿った形で再生が進んでいるという認識を持っております。
#334
○直嶋正行君 これは実は十八日のある新聞なんですが、取材の中で中川大臣が、過去二回の金融支援による再建策は、についてお述べになり、先送りと言われても仕方のない経緯だったことは否定をしないと、こういう発言をされたというふうに報道されていますけれども、そういう思いはおありなんでしょうか。
#335
○国務大臣(中川昭一君) ダイエーがその金融機関等のいわゆる特別な措置といいましょうか、再生手続に入ったのがたしか九八年がスタートだったというふうに記憶をしておりますから、それから六年がたっていて、その間いろいろ福岡の事業の問題とかいろいろございましたので、そういう意味で、大変時間がたっている案件であるという意味で、スタートから見て大変時間がたっていると言われれば、そういう御指摘に対してそうではないとは言えないのではないかという趣旨で申し上げたところでございます。
#336
○直嶋正行君 そうすると、その計画上に沿って進んでいたと。ただ、時間がたち過ぎだったという指摘がある中で一連の動きが出てきたわけでありますが、十月十日でしたかね、大臣がダイエーの高木社長あるいは再生機構の斉藤社長をお呼びになっていろいろお話をされたと。それから、報道の中ですから、私も真実のほどは分かりませんが、十二日、十三日には経済産業省の幹部が、これは報道ですよ、約六、七時間拉致をしたと、ホテルに監禁をしたとかですね、いろんなことが言われていますが。
 結局、なぜそういうふうに、再生計画に沿ってやってきたという認識の中で、突然状況が変わったということもあるのかもしれませんが、なぜこの経済産業省としてこの民間企業の決定にあれこれいろいろお口を挟まれたのか、ちょっとそこら辺を聞かせていただきたいんですが。
#337
○国務大臣(中川昭一君) いろいろと報道されておりますけれども、まず結論からいうと、民間のやっていることに経済産業省あるいは私が、右と考えていることに左というふうに言ったつもりはございません。むしろ、民間が考えていることを進めていくことが第一ではないかと。常日ごろ、ここ数か月間、私は折あるごとに、民ができることは民でということで、民の御判断をまず第一義的にやるということが大事なのではないかと。これはまあ、ダイエーとの関係におきましては事業所管官庁という立場で、あるいはまた再生機構に対しましては主務大臣という立場で申し上げてきたところでございます。
 もちろん、ダイエーの高木社長、あるいは再生機構の斉藤社長には、そういう関係がございますので、私自身も、あるいは省としてもお会いをしたり連絡を取り合っていることは事実でございますが、我々は官、これは、官というのは経済産業省はもとよりでございますけれども、他の政府機関も含めて、民が考えていらっしゃること、民というのはダイエーであり、民間金融機関が今一生懸命再建の話合いをしているということに対して、まあ、ああだこうだ、ああせいこうせいと言うことは慎むべきではないかということを常日ごろ申し上げ、そういう立場から最後までやってきたつもりでございます。
 したがいまして、今の直嶋委員の、例えば七時間監禁、拘束、今拉致という言葉もありましたけれども、いずれも大変あってはならない言葉、あってはならないことを表現されている言葉でございまして、実際に、多分本人の意思に反して身柄を七時間にわたって拘束したという趣旨で、七時間か何時間か分かりませんけれども、そうしたのかという御質問であるとするならば、全くそういうことではございません。
 あえて、我が省の担当、商務流通審議官が十三日、十三日かな、のお昼ぐらいに一時間から一時間半ぐらい高木社長とお会いをしたということはございましたけれども、これは拉致でも監禁でも拘束でもございません。お互いの意思でちょっと会いたいと、会いましょうということで会ったという報告は受けております。
 それから、今の直嶋委員の御質問で、決定したことをねじ曲げたという御趣旨のお話があったとするならば、最終判断は高木社長がされたわけでございまして、それに対して我々は分かりましたと、こういうことでありまして、最終的な高木社長の御判断に対しては我々はそれを御判断として承ったということでございます。
#338
○直嶋正行君 一つ不思議なのは、監禁したようなことはなかったということなんですが、それはそれとしていろんな経済産業省の方でいろんな案をまた検討されていると。それは前からあったのかもしれません。もし、経済産業省が大臣の下でその再生機構へ行くんではなくて、何らかの案がもしお持ちだったとすれば、これは私はやはり示して、あるいは今でもお持ちだった案があるんなら、私にこの場ででもそのプランをお話しをいただきたいと思うんです。そういうものを示さずに、何か何が起きているのかよく分からないという状況なものですから、余計いろんな憶測が出てくるんだと思うんですが、そういう案、何かプランというのがあったんですか、再生機構へ行く以外のことで。
#339
○国務大臣(中川昭一君) 九月の終わりだったでしょうか、初めだったでしょうか、八月の終わりだったか、九月の初めだったかに主力銀行とダイエーと、それから機構とが話合いをしてそれぞれ査定に入っていきましょうという話になったということになりまして、それによって、いわゆる民間の再生のいろいろなグループが手を挙げたという話になって作業が進んでいったわけでございます。それは、それぞれの関係での私的な作業に入っていったということでございまして、その一つとして機構とダイエーとの話合いと作業というものもあり、それから機構とそれ以外との話合いも進んでいったというふうに聞いております。
 それはあくまでも、機構はちょっと公的ですけれども、それ以外の民間とダイエーとの話は正に私的経済主体同士の、民間経済主体同士の話合いでございますから、大変結構なことだろうと。正に以前から私が申し上げていたことが複数そういう形でスタートをしたということで、結構なことだろうということで、私自身はそういう方向で進んでいくということを歓迎はいたしましたけれども、我々がこういう案を持って、こうしなさいと言ったことは一つもございません。
#340
○直嶋正行君 官房長官、再生委員長が何か抗議の書簡を官房長官あてに出したというようなことが報道されたんですが、これはそういう書簡があったんですか。
#341
○国務大臣(細田博之君) 高木委員長から、産業再生委員会の高木委員長から私あての書簡を確かにいただいております。
#342
○直嶋正行君 それはどういう内容のものか、プライバシーに関係ない部分でお漏らしいただくということはできませんか。
#343
○国務大臣(細田博之君) お出しになった方のプライベートな書簡でございますので内容については控えたいと思いますが、若干こういう社会的な問題にもなりましたから、ごく簡単に申し上げますと、経緯においていろいろな混乱があったと、そこでこういうことが今後起きないようによろしく頼みたいというような趣旨が盛り込まれておりました。
#344
○直嶋正行君 その混乱があったということは官房長官も同じ認識でいらっしゃるわけですか。
#345
○国務大臣(細田博之君) 私はそういうことはちょっと判断しかねます。
 というのは、当然ながら関係の大臣の間ではいろいろな経緯を御存じですし、長い長い歴史もあるようでございますから、私のところではむしろ、最後のぎりぎりになって高木委員長がいろいろ辞任、辞意を表明されたということと、それから民間でいろいろ、特にダイエーの方でいろいろお話しになると、十八日の応札期限でいい案ができるからというようなことをおっしゃっていたようですが、これがどうしても両方合いませんので、これがいろいろな大きな問題になっては困るなと、関係の大臣の間でもあるいは関係者の間でもよくお話しいただきたいということは要望しましたけれども、これも連休明けの十二日の閣議後にそういう、ちょっとそういうことを申し上げたわけでございます。
 したがって、その閣議後の記者会見でも、民間でいい案があるんならそれもいいだろうしということは申し上げたわけでございますが、急転直下、高木社長の方で方針をお決めになったということで、高木委員長も辞任に至らず、それではこの問題に取り組みましょうということでありますから、それで一つの解決見られたなと思った次第でございます。
#346
○直嶋正行君 実は、これも新聞報道ですから官房長官の発言もぶれているんですよね。十二日の夜のこれコメントだと思うんですが、私としては民間の協力を見守っていきたい、十八日の様子を見ないといけないと思う、つまり入札期限まで待てというようなニュアンスのことを発言されています。しかし、翌日十三日になると、民間協議を見守りたい、これは政治の介入する問題ではないんで当事者の問題なんだと、こういうふうにおっしゃっているんですが、この間何かやっぱり変化があったんですか。
#347
○国務大臣(細田博之君) これはそれぞれの主管大臣の方でお答えいただいた方がいいと思いますけれども、この最初の記者会見というのは十二日の閣議後の午前中の記者会見でございまして、そのときに十八日を応札期限にして再建計画を練っているということを聞きましたんで、そういったこともあるようだから、いい案が出てくるならばそれもいいだろうということを会見で、まあ、これはやや個人的な見解になりますが、お話をしたところですが、それに対して非常にまた再生機構とかいろんな高木委員長の御意見等があって、議論が急速にその翌日に進展したというふうに聞いております。
#348
○直嶋正行君 官房長官のその御発言がかなり、元々民間でやりたいと思っておられたダイエーさんをも刺激したし、可能性があるものを探ろうと、こういう動きになったというふうに、報道ですよ、伝えられておりますけれども、そういう面はあったんでしょうかね、やはり。
#349
○国務大臣(細田博之君) いや、特に他意はございません。というのは、このダイエーの問題がこの民間の意思で片付くといいますか、決着が付くんならそれはいい解決であると思いましたし、他方、産業再生機構も非常に大切な組織でございますからね、この双方で納得のいく結論が出ればいいなと思っておったわけでございまして、私は、まだそれは行司役というような認識もございませんので、関係の官庁でよくお話をいただく、そして、何よりもやっぱりこのダイエーとそれからその周辺の企業が、民間のことですから自主的にお決めになるのが一番いいということを思っておりました。
#350
○直嶋正行君 結論からいうと民間が決めたということなんですが、必ずしも自主的ではなくて大分不本意ながらというような、ダイエーさんからすればですね、そういう感じがあったというふうに思うんですが、その点はどうなんでしょう。
#351
○国務大臣(細田博之君) その点は私もよく承知しておりません、はい。ぎりぎりの段階で、お互いに本当にひざを突き合わせて深夜まで御協議になったと思いますので、その結果出た結論が一番いい結論だろうと推察しておりますが、それぞれの御意見がどうなのか、私は承知しておりません。
#352
○直嶋正行君 なぜ官房長官にこういうことをお聞きするかというと、さっきお話ししたように、元々は総理がダイエーを倒産させないということで始まったことですから、私は内閣としては大きな責任があると思うんですよね。そういうことで申し上げました。これまた後でちょっと議論したいと思います。
 それで、次に中川大臣にもう一つお伺いしたいんですが、これもマスコミの報道の中でのことなんですが、今その書簡の中で再生委員長は、官房長官にあてた中でこういうふうに言われているんですね。主務大臣は個別案件に介入しないのが再生機構法の趣旨であるとして、こういうことを出したと。
 これは、経済産業省の介入を受けたということで、そういう趣旨のことをおっしゃっているわけですが、この再生機構法の趣旨ということについて大臣は同じ御認識をお持ちなんですか。
#353
○国務大臣(中川昭一君) 再生機構の法律制定の参議院、衆議院での御議論の中の、附帯決議というのがよく衆議院でも議論されましたし参議院でも昨日ちょっと出たやに記憶しておりますが、附帯決議というのがあって、これは事業主体の自主的な、要するに主体性というものを重んじろというような趣旨があるわけでございます。その上で産業と金融を再生をしていくということになっているわけでございますので、私は一般論としても、自由主義経済の一般論としても、やっぱり民がまず主体的にやるべきだし、まして法律の附帯決議の中に、ある意味では立法府の附帯決議というのは、政府に法律執行に当たってのくぎを刺したような重要な附帯決議でございますから、ましてそこで確認をされているわけでございますから。
 ですから、先ほど申し上げたように、数か月前からいろいろと新聞報道で、多分あることないことだろうと思いますが、いろいろ報道をされておりますが、とにかく我々は、民が今必死になって、ダイエー七万七千人、そして取引六千社、そしてまた一兆八千億のその大きな会社、地域経済、与える影響は非常に大きい。非常に厳しい状況になっている、何とか再生が民間でできるものならいい、そしてできないときに産業再生機構があるんだろうという私は認識を持っておりましたし、今でも持っております。
 そういう前提の中で、産業再生機構の社長さんのお手紙、私は知りませんから、どうだと言われれば、知らないのでコメントは差し控えますというのが答弁になるんだろうと思いますけれども、いずれにしても、民間のビッドの段階と再生機構のビッドとはおのずから私は次元が違うんだろうというふうに思っております。
 あくまでもこれは、再生機構というのは公的な、持っているお金も公的ですし、再生機構の職員の方の身分も守秘義務とかいろんな公務員並みの身分を持っているわけでありますから、おのずから私は次元が違う。そして、それはあくまでも最後の、過去十年間ぐらいの、十数年間の異常、厳しい経済状況の中での産業再生、金融再生のための最後の守り神、守り神といいましょうか、頼りどころという位置付けで公的な機関として法律によって設立され、そしてそこに優秀な人材が公務員並みの身分を持って入っているというふうに理解しておりますので、おのずから民間のあれとはいろいろ次元が違うんだというふうに理解をしております。
#354
○委員長(中曽根弘文君) 直嶋正行君。
#355
○国務大臣(中川昭一君) いいですか。
 したがって……
#356
○委員長(中曽根弘文君) 中川経済産業大臣。
#357
○国務大臣(中川昭一君) 済みません。
 したがいまして、経済産業省が介入をしたとか、何かこの、機構が何か、ああ失礼、経済産業省が何か機構を邪魔したとかなんとかと、こういうふうにおっしゃっているんだとするならば大変心外でございまして、私は、そういうふうに民のやれることを主体にやっていこうということはずうっと申し上げましたけれども、あえて何回も付け加えましたけれども、機構を排除するというものではありません、機構も選択肢の一つですということも常に同時に言い続けていたところでございます。
#358
○直嶋正行君 もう少しお伺いしたいところもあるんですが、ちょっと時間の関係もありますので、ちょっと竹中大臣にお伺いしたいと思います。申し訳ありません、前任大臣に来ていただいて。恐縮でございますが、よろしくお願いします。
 それで、早速なんですが、先ほどちょっと中川大臣とやり取りさせていただきましたダイエーのこの新三か年計画ですが、これは主力銀行が約五千二百億円の債権放棄といいますか、金融支援をしたものでありますが、この計画について竹中大臣はどのように見ておられましたか。
#359
○国務大臣(竹中平蔵君) 流通業に属する一企業の再建の計画でございます。流通業を所管する大臣でもございませんし、ましてや個別の会社のことでもございますので、大変申し訳ありませんが、それについて意見を申し上げる立場にはないというふうに思っております。
 あえて一般論で申し上げれば、こうした問題に関しては常に債権者、債務者、そして関係者が常に知恵を絞って前向きに一生懸命努力をしてきた問題であるというふうに思っております。
#360
○直嶋正行君 それで、コメントをいただけないのは残念なんですが、その後、先ほど中川さんがおっしゃった話だと思うんですが、八月に、今年の八月ですが、ダイエーが自主再建案を新たに作った、作りましたが、これに対して竹中大臣は、八月五日の会見で、総合的な観点から先送りでないということが必要であると、こういうコメントをされているんですけれども、この後、主力三行は再生機構の方にぐっと傾いていったと思うんですが、この真意をちょっと聞かせていただきたいんですが。
#361
○国務大臣(竹中平蔵君) 八月の時点では私は金融担当大臣でございました。
 御指摘の八月五日の会見の要旨が手元にございますが、五日につきましては、その前の日に経済産業省の杉山次官がダイエーの再建問題について金融の視点だけで検討するのは本末転倒だというお話がありましたが、これについてどういうふうに感じるかという質問をいただきました。
 私は、その場では、その次官のコメントは私は承知をしておりません、しかし、一般論として申し上げれば、金融の観点からだけ議論しているような人はいないんじゃないですかね、したがって、常に総合的に勘案して総合的な観点から議論をしているんじゃないかというふうに申し上げました。
 先送り型ではいけないというふうに申し上げましたのは、その二日前の会見で、八月三日の会見で、同じくダイエーについて質問を受けております。問題の先送りじゃないかというような意見が出ているけれども、それについて、それは今御指摘のような三回目のその金融支援を受けるというようなことに関しては先送りではないかという意見が出てくるけれども、どう思うかというふうな質問をそのとき受けているわけであります。
 それに対して私は、個別の会社の再建計画でありますからコメントは差し控えさせていただく、そういうふうに申し上げまして、その上で一般論として申し上げれば、私は以前から申し上げたように、この不良債権の問題、過剰債務の問題というのはバランスシート上の負の遺産を一刻も早くやはり解消しなきゃいけないという日本経済の問題なんだ、そうした観点から先送り型ではない、透明性の高い再建計画が求められているので、債権者、債務者で努力をしていただきたいと、そのようなコメントをした次第であります。
#362
○直嶋正行君 その五日の会見の大臣の御発言の、総合的に勘案して、つまり総合的な観点から先送り型でないことというのは、今おっしゃった趣旨ですか。バランスシート上の問題ということでおっしゃったんですか、日本経済の。
#363
○国務大臣(竹中平蔵君) これは持論として申し上げておりますように、日本経済は全体としてバランスシートに負の遺産を持ってきた、それは銀行でいえば不良債権であるし、企業でいえば過剰債務とその片側にあるもう一つの不良な資産、このバランスシートの調整をしなければいけないんだ、それが象徴的に言えば不良債権の処理なんだと、それを先送りしてはいけないと。もちろんそういう趣旨で金融再生プログラムも作って各省庁力を合わせてやってきたわけですから、そういった趣旨を繰り返して申し上げたわけでございます。
#364
○直嶋正行君 したがって、今の竹中大臣のお話から申し上げますと、やはりバランスシート上の、要は銀行にとっていうと、不良債権をきれいにしなきゃいかぬ。早く、一刻も早くといいますか、目標どおりやらなきゃいかぬと。そういうことからいうと、やはり頭の中は当然再生機構へということになるんじゃないでしょうか、銀行としては。伊藤大臣、どうなんですか。
#365
○国務大臣(伊藤達也君) お答えをさせていただきたいと思います。
 個別金融機関の個別債務先の問題でございますのでコメントすることは適切ではないというふうに思いますので、一般論としてお答えをさせていただきたいと思いますが、日本経済を長年苦しめてきた不良債権問題を正常化していく、あるいは金融と産業の一体的再生というものを実現していく観点からも、債務者たる企業において、透明度が高い、そして市場からも評価されるようなしっかりとした再建計画を作って、それを着実に実施していくということが大変重要なことではないかというふうに思っております。
 そうした中で、様々な選択肢があります。もし産業再生機構というものを活用するんであればそうした考え方に沿ってしっかりとした再建計画を作り、それが着実に実施することによって企業再生が実現するということが非常に大切なことでありますし、そうしたことを私どもとして期待をしているということであります。
#366
○直嶋正行君 昨日の衆議院で、昨日でした、おとといでしたか、衆議院の質疑で、金融機関の側も株主や預金者に合理的な説明ができなきゃいけないんだと、こういう趣旨のことをおっしゃっていますが、その合理的な説明というのは結局どういうことを思い浮かべればよろしいんでしょうか。
#367
○国務大臣(伊藤達也君) 大企業に対する金融支援、債権放棄について大変厳しい御批判があると。そうした中で、金融機関にとっても、株主でありますとかあるいは預金者に対して納得ができる説明をしていくためには、より合理性の高い理由が必要ではないかというふうに思っております。
 そうしたことを踏まえますと、もし巨額の金融支援あるいは債権放棄、これを複数回にわたって求められるとするならば、より高いレベルでの透明性、そして市場からもしっかり評価されるような抜本的な再建計画というものを作って、それを着実に実施することによって再建の実を上げていくということが非常に大切なことではないかというふうに思います。
#368
○直嶋正行君 ですから、今のことを総合して言うと、やはり特に金融機関の株主説明とかそういうことを考えると、再生機構で処理するというのが一番望ましいという結論になってきますよね、当然。そうじゃないんですか。なぜそうじゃないんでしょう。
#369
○国務大臣(伊藤達也君) 繰り返しになりますが、一般論として申し上げると、再生については様々な選択肢があるわけであります。その中で、債務者である企業と債権者たる銀行で責任ある経営判断が求められています。どういう形のものが透明性が高いのか、どういう形のものが市場でしっかりとした評価が受けられるのか、どういう形のものが抜本的な再建計画であるか、これは当事者の責任において判断される問題ではないかというふうに思います。
#370
○直嶋正行君 債権者にとっても債務者にとっても合理的でしかも透明な処理といえば、どうしても、もう、しかもさっき中川大臣がおっしゃったように、公的なといいますか、官の側である再生機構が一番望ましいということになるんじゃないですか。
 ちょっとお伺いしたいんですが、さっきお話ししたように、民間で自主的にやる場合と再生機構で処理する場合と、どこがどう違うんでしょう。例えば、さっき申し上げた民間を中心にしたダイエーの自主再建案、例えば金融支援の額を再生機構まだ決めていませんが、いろいろ報道されていますから、そういうことと比べるとほとんど変わらないんです、金融支援の額自体はですね。それから、内容は多少差があるかもしれませんけれども、余り具体的な差が出ない。
 じゃ、どこがどう違うのかなと、こう思うんですが、中川大臣、まずお伺いしたいんですけれども、いや、村上さん、聞きますけれども、中川大臣はちょっとどういうふうに思われますか。
#371
○国務大臣(中川昭一君) 私は、どうしても民間の方のその話と再生機構とはその線を引いてちょっと判断をするというようなこと、さっきの前提においてですね、ですが、民間の数字も私存じ上げておりませんし、つまり十八日のビッドまで至らなかったわけでございますから、それから再生機構の方も、これまた新聞紙上の話でございますから、いよいよ大事な審査の過程に入っていくんでしょうから、これも私自身具体的な話聞いておりませんのでちょっと比較のしようがないというか、元のデータを私自身承知しておりませんので、残念ながらお答えすることができません。
#372
○直嶋正行君 じゃ、村上大臣。
#373
○国務大臣(村上誠一郎君) お答えします。
 一般論で申し上げれば、委員御承知のように、産業再生機構を活用する場合には非常にしっかりした資産査定を行うんですね、特に弁護士さん、公認会計士さんを含め二百五十人にわたるプロジェクトで。それで、客観性のある事業再生計画が作成すると。また、その金融機関の調整を円滑に実施することができる。また、公正中立な立場から適切なスポンサーを選定しやすいと。そういう透明性のある事業再生を行うことができると。
 私なりに考えてみますと、本来民間で行うべきでありますが、今まで残念ながら日本は金融機関が護送船団方式でもあって、そういう今までのそういう抜本的な再生の経験とか事例不足がありましたし、また、そのさっき言った債権者の調整において円滑にする場合、メーン寄せなどなかなか当事者間では難しかったと思うんですね。そういう面で非常にそういうものを円滑化すると。
 そういうことで、産業再生と金融再生を同時にかつスピード感を持って進めるのが産業再生機構の大きな特徴じゃないかなと、そういうふうに考えています。
#374
○直嶋正行君 ちょっと大臣おっしゃらなかったんですが、金融機関の持っている不良債権とか、債権の扱いは再生機構へ持ってきてどうなるんでしょうか。例えば、金融支援をした場合の債権の扱いとかですね。いやいや、大臣。
#375
○政府参考人(藤岡文七君) 産業再生機構の機能について御説明申し上げます。
 金融機関の債権等につきましては、正に債務超過に陥った企業、非常にたくさんの金融機関と取引をしてございます。その取引関係において、その金融機関の債権をいかに、債権放棄と申しますけれども、その債権放棄のその仕組みを組み立てていくかといったところが非常に問題になりますので、その調整をするということでございます。
#376
○直嶋正行君 私が聞いているのはそんな話じゃないんですけれども。はい。あっ、済みません。
 例えば、再生機構で、持ち込んだ案件については、その持ち込んだ当該の借り手に関する債務は、銀行の債務はどういう扱いになるんですかと聞いているんです。
#377
○国務大臣(伊藤達也君) 一般論としてお答えをさせていただきたいと思いますが、過去において不良債権に該当することとなった債権についても、実現可能性の高い抜本的な経営再建計画に沿った金融支援の実施により経営再建が開始されている場合には、当該経営再建計画に基づく貸出金は不良債権に該当しないということになっております。
#378
○直嶋正行君 つまり、正常債権ということですね。はい。あっ、済みません。
 償却をした場合はどうなるんでしょうか。その銀行が放棄した債権を償却する場合は。税法上どういう扱いになるんでしょうか。谷垣大臣。
#379
○政府参考人(藤岡文七君) 税法上、償却いたしました場合には損金扱いということになっております。
#380
○直嶋正行君 さっきの債権処理、ちょっと教えてください。債権者の債務は一律に調整するんですね、たしかね。
#381
○政府参考人(藤岡文七君) その点につきましてはケース・バイ・ケースでございますが、今までの実情から見ますと、一般的にはプロラタ方式ということで一律というところが基本でございます。
 ただ、個別の事情、ただございますので、その場合については個別の相談ということで処理をされているようでございます。
 以上でございます。
#382
○直嶋正行君 ですから、明らかですよね。債権はすべて正常債権となるということと、放棄したものは無税で償却できる。メーン銀行にとってみると、プロラタ方式を適用してもらえる可能性がある、放棄額が小さくなる。つまり、これは、もちろん抜本的な再生計画ができたという前提でありますけれども、金融機関にとっては非常に有り難いシステムだと、こういうことになるんじゃないんでしょうか。どうなんでしょう。
#383
○国務大臣(伊藤達也君) これは、すべての場合において先ほど説明させていただいたことは適用されるということでございます。
#384
○直嶋正行君 適用されるんですか。はい。
 ですから、明らかですよね。
 それで、私は別にこれが悪いと言っているんじゃないんですよ。明らかにこの仕組みは、金融機関側にとっては非常に使い勝手がいいといいますか、非常に有り難いのが再生機構へ持ち込むことだというふうに思います。さっき竹中大臣言われたように、これで不良債権の処理もうんと進むということになるわけですから。
 したがって、これは当然やはり金融の不良債権処理であるとか、あるいは金融機関の再編であるとか、こういうことを前提に置いた上でのこのダイエーの再生を行おうとしたというのが今回のケースじゃないかと思うんです。ですから、これは三年前の三か年計画がスタートしたときとは状況は全く違っちゃっていると。これは、私はこれがいいとか悪いとか言っているんじゃなくて、このことをやはりきちっと私は政府としては国民の皆さんに説明しなきゃいけないと思うんですよ。
 官房長官にお尋ねしたいんですけれども、こういういろいろ混乱を起こしたような状態の中で言いますと、さっきちょっと竹中大臣にお尋ねをしたように、やはり国民経済的に見て、あるいはダイエーという企業にとってどういうことがふさわしいんだと、どういう処理がいいんだということをやはりきちっと検証をして、一番有効な形がこれであるということをやはり政府としてはきちっとアナウンスをすべきじゃないか、じゃなかったのかと。
 何か非常に、金融機関と債務者との何か代理戦争だとか、役所の代理戦争がこれだとか、いろんな報道がなされて、私はダイエーにとっても非常に気の毒だと思うんですね。もう言うまでもなくダイエーという企業は消費者に直接接する企業ですから、こういう形で大騒ぎになりますと、私もちょっと一部お目に掛かってヒアリングさせていただきましたけれども、今一番彼ら悩んでいるのはそれなんですよ。
 ですから、ダイエーの再建が、再生がうまくいくためにも、私は、官房長官にこれはお願いなんですが、きちっと整理をして国民に説明をしていただきたい。そして、その上で再生機構できちっと、そのさっきおっしゃった透明な形で対処をさせてもらうということを改めてアナウンスしていただきたいと思うんですが、どうでしょう、御検討いただけませんかね。
#385
○国務大臣(細田博之君) 今、議員のお話も誠にごもっともな点も多いわけでございますが、他方、過去のいろいろな会社整理の案件というのは、いろいろなボタンが掛け違っていって、当事者も、私が一緒にやりましょう、救ってあげますよと言いながら、結局はぼこぼこたたいて分割して、おいしいところだけ食べるという例もあるわけですね。
 だから、これは非常に難しいので、絶対的にここ、こういう話をどんどん進めると絶対的にいいことになるのか、あるいはそうではないのかという判断は、これはやっぱり最終的に当事者が話をして、もう我が社はこれで絶対的にいくと、皆さん、これでよろしく頼むというようなことが出てこないと、なかなか政府は、今度は逆に、いや、せっかく話しているんだからといっても、その後、じゃ関係の省とか何かがもう最後まで責任持って、株主やら取引先やらそういうところに責任持ってこうやりましたとは言えない我が国の体制でございますので、そういったところは政府としては悩み大きいところだと思いますけれども、最終的には当事者がもうこれでいくんだということを決めるという決断をしていただくしかないんじゃないかということが今回私がいろいろ拝見しながら考えたことでございますけれども、それはそうじゃないんだ、いや、もしかしたらこっちの道の方が良かったかもしれないということは絶えず残りますので、これはこの産業再生機構の持つ一つの問題点ではあるなとは思っております。これは、ただ私見でございます。(発言する者あり)
#386
○直嶋正行君 そうなんですよ。今回はちょっとひど過ぎたんです、今ちょっと出ましたけれども。
 ですから、それは最後までどうなるかまだ分かりませんから、官房長官おっしゃるように。しかし、現時点で、まあいろいろ混乱はあったんだけれども、こういうことでした、皆さん温かく見守ってください、再生ダイエーをと、こういうことはどうなんでしょう。
#387
○国務大臣(細田博之君) それは正に、そういうことが方針が決まったわけですから、産業再生機構も当然、今までのノウハウや企業の力や関係者やそういったことをよく考えて、また社会的な存在でもありますし、そういう方向でやっていただきたいと思いますし、政府もそういうふうに見守ってまいりたいと思います。
#388
○直嶋正行君 村上大臣にお伺いしたいんですが、これで産業再生機構活用ということになったので、まず、今の点について村上大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
#389
○国務大臣(村上誠一郎君) お答えします。
 直嶋先生の御意見もある点もっともなんですが、ただ、私見として申し上げたいのは、私は、武士道があるようにやっぱり商人道があるべきだと思うんですね。やっぱり借りたものは返す、貸したものは回収すると、その基本がきちっとしなかったことがやっぱり一番大きい問題だと思うんですよね。特に、ダイエーさんは過去二回なんですよね。二兆円以上のうち一兆円棒引きしたんですよね。普通であったら、私は、例えば直嶋商店や村上商店だったら多分そんなことはなかったと思うんですね。
 それを前提にお話ししますと、結局我々の立場というのは、御承知のように、当事者と金融機関が話し合って、再生機構は金融機関でも何でもないわけですね、とにかく両当事者が話し合ってひとつ支援要請をしますということで、我々は受け止める立場にあるわけなんですよね。だから私は、御高承のように、最後の最後までダイエーさんと金融機関が熟慮に熟慮を重ねる対応を最後までずっと冷静に見守っていたわけなんです。
 その当事者間がやはり再生機構にお願いしようということであるんですから、我々としたら、先ほど申し上げたように、今までのノウハウや、あらゆる問題について、何というんですか、一生懸命今までの蓄積を活用して、先ほど先生が言われているように、地域経済やいろんな面に極力影響を及ぼさないように努力していきたいと、そういうふうに考えております。
#390
○直嶋正行君 今一兆円とおっしゃったので、大体いろいろ言われているようなことを考えておられるのかなと思いましたが。
 ただ、これはもういいですよ、別にその揚げ足を取るつもりはありません。ただ、今の大臣の、一言申し上げたいんですけれども、この例えば二度目の五千二百億円の金融支援も、これは国が音頭を取ったんですよ。そうでしょう。十四年のあの二月危機とか三月危機とか言われたときに、おかしくなったときに、総理がつぶすわけにはいかないということで音頭を取ってやったことですよ。だからこれは、民間は民間とおっしゃいますけれども、実はこれは皮肉な話なんですよ。総理が音頭を取って、国がかかわって何とかしようということでやってきたことが、最終段階で民間は民間は民間はと、こういう話になってくるわけで、ちょっとこれはやっぱりおかしいと思う。
 だから私は、もちろん公正中立な公的機関でありますから変なことはできないと思いますが、やはりそういう意味で責任の一端はあると、こういうふうに思いますので、是非お願いしたいと思いますが。
#391
○国務大臣(村上誠一郎君) 済みません、ちょっとまず訂正、今一兆円と言ったと思うんですけれども、まあ金融支援として五千二百億円辺りですね。
#392
○直嶋正行君 忘れましたから。どうぞ。
#393
○国務大臣(村上誠一郎君) はい。
 ただ、そこら辺も、再生機構の設立趣旨というものがあくまで当事者間の主体性を持ってということで前提としていますので、我々としたらそういう形で来た以上は、資産査定をきっちりやって、本当に国民負担が極力少なくなるように一生懸命努力していきたいと、そういうふうに考えています。
#394
○直嶋正行君 今最後に、後で聞こうと思ったことをお答えになったんですけれども、国民負担はやっぱり出ないようにしてくださいね。
#395
○国務大臣(村上誠一郎君) はい。
#396
○直嶋正行君 もし国民負担が出るんだったら、これは民間でやった方がいいんですよ、やっぱり。お願いしますよ。
 それからもう一つは、さっきから言っているように、これは国民負担が出れば、これは逆に言うと、裏口から金融機関に公的資金を入れたということにつながるんです。ですから、国民負担、出ないようにお願いします。
#397
○国務大臣(村上誠一郎君) もちろん気持ちとしては委員と同じ。ただ、資産査定がどういう結果になるか。御承知のように、多分二百五十人のプロジェクトチームは、多分これから年末年始にかけて不眠不休で、多分徹夜に次ぐ徹夜でやると思うんです。
 結局それがどういう結果になるかが一番ポイントなんですけれども、やはり今委員言われたように、我々は、機構側としては、市場原理を尊重して、買い取った債権、御承知のように三年後にはやはり市場で売却するし、そしてまた民間も、今申し上げた専門家を最大限活用することによって、やはり独立性を確保して決定していきたいと。
 最後に、本格的な事業再生、これについては、やはり事業内容や法律、契約面に踏み込んだしっかりした資産査定で、事業の選択と集中を実施して、結果として国民負担を極力最小限にするように努力していきたいと、そのように考えています。
#398
○直嶋正行君 あと一点、村上大臣に確認しておきたいんですが、産業再生機構法第二十二条、これは、特に私は雇用の問題を心配していまして、雇用の確保には全力を尽くしていただきたい、これはもう御要望申し上げておきます。
 また改めて雇用だとか中小企業の問題、今日ちょっと時間が、私は配分がまずくて時間なくなってしまいましたので、改めてまた議論させていただきたいと思います。
 谷垣大臣、何か一言ありますかね。私、今日、ずっと座って聞いておられたんですけれども、元々再生機構のときの担当大臣。
#399
○国務大臣(谷垣禎一君) 私、今、直嶋委員おっしゃいましたように、再生機構を作るとき審議も御一緒にやらせていただきました。一番大きな案件が言わば最後に回ってきたんだろうと思います。やはり真価が問われると思いますので、最善の査定と最善の計画を作っていただいて、国民経済に大きく寄与したというふうにさばいてもらいたいと思っておりますし、それからさっき村上大臣が言われましたけれども、今、国庫を預かる財務大臣としては、国民負担が最小限になるように祈るような気持ちで見守っております。
#400
○直嶋正行君 ありがとうございました。
 それじゃ、あと残る時間でちょっと独禁法にかかわる問題について、今日は公正取引委員長にもいらしていただいていますので、官房長官と公正取引委員長に御質問させていただきたいと思います。
 まず官房長官、この間、つい二、三日前も新潟の事件が上がっていました。独禁法というのは、これはあくまでも民間を規制する法律なんですが、一方で、やはりいわゆる官製談合というんですか、こちらの方もきちっとただしていかないと、結局はこの日本の談合体質というのは変わらないんじゃないかと、あるいはこの独禁法を強化しても意味がないんじゃないかと、こういうことが言われておるんですけれども、政府も骨太の方針の中でちょっとそんなことも触れておられますが、この官製談合防止法という法律、今あるんですけれども、これをより強化していこうと、こういうお考えは、どうでしょう、今お持ちですか。
#401
○国務大臣(細田博之君) まず、談合そのものの問題申し上げますが、これは度々いろいろな指摘が行われ、また談合が行われている例が発生するわけでございますので、これをできるだけ抑制するために、効果的に抑制するために今回の独禁法改正案を出しておるということで、公正取引委員会にも厳しく対応していただきたいと思っております。
 そして、官製談合につきましては、いわゆる官製談合防止法、長い名前ですから時間の関係で省略しますけれども、これの、平成十五年一月施行で、運用を今積極的に進めているところでありますが、与党におきましてもその見直し等の検討をしておるというふうにも聞いております。また、政府として、骨太方針二〇〇四におきまして、発注機関側に談合への関与があった場合の制裁の厳格化を検討するとしたところでありますので、この官製談合防止法の積極的な運用に努めつつ、所要の検討を行ってまいりたいと思います。
#402
○直嶋正行君 特にその罰則の強化のことで申し上げますと、今は違反しても損害賠償と懲戒しかないんですね。よく経済界からも、例えばいわゆる、何といいますか、唆し罪といいますか、唆した側の責任を問えるようにしてもらいたいと、あるいは罰則も強化してほしいというようなことが出ています。
 我々としても、この点を今民主党としても検討しているところなんですが、こういったことについて具体的に今後検討していくというお考えはあるんでしょうか。
#403
○国務大臣(細田博之君) 民主党においてもそのような御検討をされているということは承っております。この点については与党における検討の対象にも当然なると思いますし、政府としても、こうした要請があることも踏まえて検討を行っていきたいと思います。
 また、先般の新潟地検の方ではいわゆる刑法によりまして偽計入札妨害罪で逮捕する等の対応もありますけれども、やはりおっしゃるようなことを十分検討する必要があると考えております。(発言する者あり)
#404
○直嶋正行君 済みません。
 公取委員長、どうも今日は申し訳ありませんでした、ちょっと時間がなくなりまして。
 今の点についてコメントを一言いただければと思います。
#405
○政府特別補佐人(竹島一彦君) このたび独占禁止法の改正について提案をさせていただいておりますが、その提案に至る過程でいろんな議論がございまして、独禁法を強化、改正すれば談合、カルテルはなくなるのかというようなお話もございました。私どもは、これは必要条件であると、しかしながら一方で十分条件として、今御指摘の官製談合の問題だとか、入札・公共調達制度の在り方、その運用の在り方、この見直しがあるという認識を持っておりまして、具体的には、官製談合法につきましては、官房長官からお話ありましたように、与党においてもプロジェクトチームを作って今検討しておられると、その中に唆し罪というものも入っていると。
 ただ、これについては法律的にいろいろ、長くなりますからやめますが、難しい問題がございます。現行の刑法を現に適用していただいているわけでございまして、それとの関係で屋上屋にならぬかというような法律的な問題もございますけれども、それも視野に入れて今検討が行われているということでございます。
#406
○直嶋正行君 ありがとうございました。
 終わります。
#407
○委員長(中曽根弘文君) 以上で直嶋正行君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#408
○委員長(中曽根弘文君) 次に、簗瀬進君の質疑を行います。簗瀬進君。
#409
○簗瀬進君 ありがとうございます。簗瀬進でございます。ありがとうございます。
 南野法務大臣、まずは御就任おめでとうございます。私も民主党次の内閣の法務担当ということでございますので、今日は大臣対決ということでしっかりと議論をさせていただきたいと思っております。
 まずは冒頭の質問でございますけれども、法務大臣という大臣の仕事というのは、ほかの大臣と随分変わった一面を持っておると思います。そういう意味での、ある意味で、望ましい法務大臣とは、あるいは理想の法務大臣とはと、その辺について南野法務大臣、どういうお考えを持っておるのか、まずは聞かせていただければと思います。
#410
○国務大臣(南野知惠子君) では、お答えいたします。
 法務省の任務は、法秩序の維持、国民の権利擁護にあります。私は、法務省の長として厳正にその任務を全うする所存であります。
#411
○簗瀬進君 今、法秩序の維持、国民の権利擁護、また厳正にという言葉も出たところでございます。正に、極めて高い倫理観が要求をされるのが法務大臣だと思いますが、このたびの一部団体からの巨額献金、これ自体、正に国民の法務行政に対する信頼を基本的に損なう問題ではないかなと私どもは思いますけれども、いかがお考えでしょうか。
#412
○国務大臣(南野知惠子君) お答えいたします。
 私は疑われるような献金はいただいておりません。
#413
○簗瀬進君 お席に着かれてから質問させていただきたいと思います。
 疑われるようなということがございましたが、時間も限られておりますので、今まで私どもの仲間もたくさん質問をいたしておりますので、ここにまとめて総括をさせていただきたいと思います。(資料提示)
 お手元に南野知惠子法務大臣に対する日本看護連盟等からの寄附ということをまとめた図表を提出をさせていただいておりますが、南野さんが平成四年に初当選をする前の平成三年の届け分から平成十五年まで、これ、いわゆる官報掲載の部分を私どもでまとめさせていただきました。
 すると、看護連盟関係からのおの知恵子後援会関係に寄附された総額は何と十億八千九百九万円と、こういうふうな数字が出ておるわけでありますけれども、この事実については御認識がないんでしょうか。
#414
○国務大臣(南野知惠子君) 御指摘の問題でございますが、のおの知恵子後援会は、日本看護連盟のメンバーが私の政治活動を支援するために設立した政治団体であり、私の資金管理団体ではございません。
#415
○簗瀬進君 私のというふうな話で聞いているのではありません。御自身も、私のことを応援をする団体であるということはお認めになるんですね。
#416
○国務大臣(南野知惠子君) お答えいたします。
 支援していただいている団体ではありますが、(発言する者あり)あります。
#417
○簗瀬進君 ありますがというふうなことで、「が」というのはどういう意味なんでしょうか。ありますということはまず認めるということですね。正に大臣を応援をしている団体にこのような巨額な献金が行われたという事実は認めるということでよろしいんですね。
#418
○国務大臣(南野知惠子君) はい、私が資金管理をいたしておりますのは南野知恵子と共に政策を考える会でございますが、仰せののおの知恵子後援会は別組織でございます。
#419
○簗瀬進君 資金管理団体云々の話というよりも、私は、先ほど冒頭に質問したように、法務大臣というそういう特別な仕事というのは国民全体から公平性に対する信頼を疑われてはならないと思うんですよ。正に、その信頼を疑われるような、そういう応援関係あるいはそれに対する団体寄附というようなものが行われているんではないのかと。この信頼を損なわせるようなそういう事態を大臣として招いているんではないのかなという指摘です。これはいかがですか。
#420
○国務大臣(南野知惠子君) お答えいたします。
 大事なことは、議員が国民全体の代表であるとの自覚に基づき、それにふさわしい行動をすることだと思います。
 私自身について申し上げますと、確かに看護連盟などの御支援はいただいております。しかし、自分自身ではより広く女性の問題や弱者の地位向上などのために働いているという気概がございます。事実、DV法やら性同一性障害、児童虐待、高齢者虐待に対する取組、性犯罪の重罰化といった女性や弱者を保護するための制度の実現、そしてさらに福祉、保育、少子化対策などに真剣に取り組んでいるのです。中立性、公正性を疑わしめることは全くないと思っておりますので、御理解をお願いいたします。
#421
○簗瀬進君 大変、質問に答えてはいないんですね。
 まあ、そういうお答えが出たので、ちょっと今までの南野大臣の質問をした質問項目についてちょっと調べてみました。そうしますと、平成四年七月以来、全体で三十二回の質問を行っているということが出てまいりましたけれども、その中で、延べにいたしますと七十八項目がこの看護関係の質問なんですね。正に、そういう意味では、丸抱えを非常に質問というようなことでしっかりとお返しをしているというなのがこの質問の回数では明らかになってくるんではないのかなと思っております。
 ただ、ちょっと話がそれましたので元に戻りますと、もう一回確認をさせていただきますと、平成三年、四年でこの二つ合わせて一億九千万円と二億円がのおの知恵子後援会に入っております。それから、平成九年、そして平成十年、この両年にわたりまして二億二千万円の献金がのおの知恵子後援会に行われている。平成十四年、十五年、二億二千万、一億六千万。正にそういう意味では、この四年、六年ごとに、平成四年、平成十年、平成十六年と選挙が行われたわけでありますけれども、その選挙のときに突出して巨額な献金が行われ、そしてその合間は非常に少なくなると、こういう因果関係にあるんですね。正にそれは選挙とのこの因果関係が非常にはっきりと表れていると。ということをお認めになりませんか。
#422
○国務大臣(南野知惠子君) お答えいたします。
 こののおの知恵子後援会は、日本看護連盟のメンバーが私の政治活動を支援するために設立した団体であります、政治団体でございます。私の資金管理団体ではないことは、ありません、報道、政治資金管理団体ではありません。報道などでは、あたかも看護連盟から私に寄附がされているように言われておりますけれども、私の資金管理団体は南野知恵子と共に政策を考える会でございます。
 看護連盟からのおの知恵子後援会に対し寄附されているということで、あたかも看護連盟から私のところに寄附がされているように言われておりますが、これは大きな誤解でございます。のおの知恵子後援会は、形式的にも実質的にも私がその資金を管理している団体ではございません。端的に言うと、看護連盟からのおの知恵子後援会に御指摘の寄附があったことについて、私自身そのような指摘があるまで承知しておりませんでしたし、これをどのように使ったかについても承知しておりませんでした。
 このように、私とのおの知恵子後援会は全く違いますし、寄附の存在自体、私の知るところではなかったわけでございますから、このことをもって法務行政に対する国民の信頼を失うことになるとは思われません。
#423
○簗瀬進君 私の知るところではないとおっしゃったんですけれども、本当に知らなかったんですか。看護連盟と法務大臣の関係はどんな関係なんですか。看護連盟におけるあなたの立場というのはどういう立場ですか。
#424
○国務大臣(南野知惠子君) 顧問であるときはございましたが、関係ございません。
#425
○簗瀬進君 関係ないと言いながら顧問であるということは認めたわけですよね。そして、じゃ、顧問であった時期というのはいつですか。
#426
○国務大臣(南野知惠子君) 関与していないというのは、運営、会計に関与していないということでございまして、顧問でないときはいつかとおっしゃっておられますが、それは政務官のとき、厚生労働政務官、そして今、顧問ではありません。
#427
○簗瀬進君 だから、顧問を外れていた期間は役職に就かれていたときだけであって、あとは全部顧問であったということですね。
 一々指摘をしていますと時間なくなりますけれども、看護連盟さんのホームページには本当に南野大臣との密接な関係がいろいろなところで出てくるんですよ。これ、顧問であってその中身について知らないということは、ちょっとそれは国民のサイドから言ってみると全く理解できる話ではないと思いますよ。
#428
○国務大臣(南野知惠子君) 私が知らないと申し上げたのは、運営、何を運営しているか、そして会計がどうかということを知らないと申し上げたところです。
#429
○簗瀬進君 十億を超える金額が南野さんを応援をする団体に入っていて、それを知らないというのはちょっと、全くこれはもう信じられない話なんですよ。国民の常識からいいますと、それは法務大臣がうそを言われているとこれは思わざるを得ないと思いますよ。そういう方が法務大臣にあり続けるということ自体が法務行政への信頼を損なうと思いますけれども、いかがでしょうか。
#430
○国務大臣(南野知惠子君) 私はうそは申しておりません。事実でございます。
#431
○簗瀬進君 そこで、このようなのおの知恵子後援会が自分を応援をする団体であるということをお認めになった。その上で質問しますけれども、こののおの知恵子後援会に入ったお金は一体どのように使われたんですか。
#432
○国務大臣(南野知惠子君) 承知いたしておりません。
#433
○簗瀬進君 知らないということなんですけれどもね、ここに実は法務大臣就任当初の法務省で深夜に行われた大臣の会見のメモがあるんですよ。一言一答のメモなんで、ちょっとそこで肝心な部分読ませていただきますと、私は看護連盟がどのような形でその金を使われたかどうかについては分かりませんが、また「が」が出てくるんです。私の中に入っていると。これは選挙での問題点であろうかなと思っておりますが、その金すべてが選挙に使われたのかどうか、もう一度聞いてみなければ分からないと。分かったような分からないような答弁しているんですね。
 しかし、その中で、これは選挙での問題点であろうかなとも思っておりますがと言っているんです。これはどういうことですか。
#434
○国務大臣(南野知惠子君) 調べてみましたところ、今回の参議院選挙の資金といたしまして、のおの知恵子後援会から千三百万円の寄附をいただいていることが分かりました。それは私の選挙事務所の方にちゃんと収支報告をいたしております。
#435
○簗瀬進君 そんなこと聞いてないんですよ。あなたが答えた選挙での問題点であろうかと。御自身、この選挙での問題点というようなものを認識した言葉を言っているんですよ。そのことの真意は何かということを問うているんです。答えてください。
#436
○国務大臣(南野知惠子君) 選挙でのことではないかなということは、幾らいただいていたかなということを私は確認したかったので、今ここに千三百万ということで、お金をいただいたことを御報告申し上げます。
#437
○簗瀬進君 また同じくね、その金すべてが選挙に使われたのかどうかというようなことについてもあなたは答えているんですよ。だから、金すべてが選挙の方に行ったのかどうか、別の方に行ったのかどうかということについてもいろいろと調べてみなきゃならないというようなことを言っているんだけれども、あなたは今まで三回選挙をやっている。そのうち二回は、いわゆる自民党の比例の順番が問題になって党員獲得競争に狂奔しなければならなかった時代だったですね。
 正にそういう意味では、こののおの知恵子後援会に行ったお金というようなものは、党の方の党費立替え分に使われたんじゃないのかなと、このような推測もありますけれども、いかがですか。
#438
○国務大臣(南野知惠子君) 御推測では、お話しになっておられますけれども、そういうことはございません。
#439
○簗瀬進君 一つ聞いておきたいのは、その看護連盟に入っている皆さん、このような巨額な献金がのおの知恵子後援会に行われているという事実については、きちんと説明はされているんでしょうか。
#440
○国務大臣(南野知惠子君) お尋ねの意味が分かりませんが、承知しておりません。分かりません。
#441
○簗瀬進君 今まで、これで四日間にわたりましていわゆる法務大臣のお金の問題についての質疑がいろいろございましたけれども、非常に要領を得ないような答弁も多々あり、そして、今も政治と金の問題というようなものが日歯連の問題を始めとして非常に重要になっております。
 私は、ここで政治と金の集中審議というようなものを是非予算委員会でやっていただきたいと、このようにお願いをしたいと思います。
#442
○委員長(中曽根弘文君) ただいまの簗瀬君の要求につきましては、その取扱いを後刻理事会において協議することといたします。
#443
○簗瀬進君 今るる看護連盟とか、のおの知恵子後援会とかというふうな追及をしてまいりましたけれども、社団法人看護連盟がある、そしてその次にいわゆる届出団体としての日本看護連盟がある、さらにその上でのおの知恵子後援会があると、こういうふうな三段階の構造があるんですけれども、社団法人として広く会員を集め、そしてそれを絞り込んで政治団体化し、そしてそれを別団体の後援会にやってくるという、私どもの見方からすれば、これは三段階のマネーロンダリングをしているような、そういうふうな印象が強いわけなんですよ。
 そういう意味で、社団法人の一番基になっている日本看護協会、これを監督なさっている厚生大臣について、この辺の団体間の不明朗な関係というようなものについてしっかりと行政的にチェックをしていくお考えがあるのかないのか、聞かせていただきたいと思います。
#444
○国務大臣(尾辻秀久君) お話しのとおりに、日本看護協会はこれは公益法人でございます。また、日本看護連盟は政治団体でございますから、この両者の間は峻別されなければならない、こういうふうに考えております。
#445
○簗瀬進君 峻別するというふうな、そういうしゃくし定規なお答えでは困るんですね。実際は、それに加入している人は、自動的にそういう流れが作られてしまって、知らないうちにそういう関係になってしまうというようなことも、これ、私どもの調べではあるわけですよ。だから正にそういう意味では、社団法人を一つの隠れみのにしてまた届出団体に移行していくというふうな、そういう関係を作るということになりますと、社団法人制度を非常にある意味で隠れみのにするという関係ができるわけなんで、監督官庁としてはもっとしっかりとした対応があるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
#446
○国務大臣(尾辻秀久君) これまでも峻別すべきだということで指導してまいりましたし、また今後も指導していくつもりでございます。
#447
○簗瀬進君 総務大臣にも来ていただいておりますのでちょっと御質問させていただきたいと思うんですけれども、いわゆる政治資金規正法二十条の二というのは、言うならば資料の保存期間を三年というふうなことにしているんですね。これでは、正に南野法務大臣のように、平成三年以来ずうっとこういうふうな関係がある、これについて我々がどう判断をするのかということを、その資料を簡単に得られないわけです。だから、私は三年というのはちょっと保存期間、短過ぎるんではないのかなと思うんですけれども、これを長くするお考えがないのかと、このように聞きたい。
#448
○国務大臣(麻生太郎君) 御質問の趣旨は三年分の保存期間を延長しろということなんだと思いますが、それ何年ぐらいに延長されるおつもりかよく分かりませんが、御党のたしか提案だったと思いますが、あれは五年というように提案をしておられたと記憶をする、ちょっと記憶ですから正確じゃありません、十五年と書いておるかもしれませんし、ちょっと記憶が確かじゃないんですが、たしか五という数字があった記憶がありますので、そうだと思うんですが、これは基本的には公職選挙法におきます選挙費用のあれから多分連動しているんだと思いますが、御存じのように公職選挙法百九十二条というのの中に、読んでいただきますと、「受理した日から三年間、保存しなければならない。」というのと多分連動して、こちらの方も政治資金規正法などで報告書の要旨を公表した日から三年を経過する日まで保存しなきゃならないと、これ多分連動した上で作っておられるんだと思っております。
 そういった意味で、この今私どもの総務省で管轄しております団体が約五千団体でありますんで、一年分で十ページ、約五万ページ、三年分で十五万ページというものになろうと思いますが、加えて地方団体が約七万、七万三千数百あると思い、思いますんで、それ掛けるの三年分ということだとかなり膨大な資料なんだと思いますんで、そういった意味では報告書の保存の事業、実情とか事情等々を勘案して考えられたのが多分これのでき上がった経過だと思いますんで、御指摘のあれを私どもこれ預かる、この法律を預かっております団体でございますので、作られたのはこれ議員立法で作っておられる傾向だと思いますんで、各党各会派で十分御議論いただく以外にないんだと思っております。
#449
○簗瀬進君 まあ政治資金規正法の改正が今大変大きな各党間の焦点になってまいっておりますけれども、この南野知惠子法務大臣に対する寄附というようなものを、他団体のものと比較をして日本看護連盟関係がどの程度の占有率を占めているのかというようなことをはじいてみますと、大体八割を超えるような状況が南野さんのところに看護連盟で行っているもののパーセンテージなんですよ。
 そういう意味では、言うならば政治資金団体への寄附が青天井であるということ、また小泉総理がよくおっしゃられる、その広く浅くと、というふうなこととは全く懸け離れた献金実態が南野さんのところにあるんですね。
 その辺について、総務大臣として政治資金法等の改正をする必要があるのかないのか、御認識をお尋ねしたいと思います。
#450
○国務大臣(麻生太郎君) 一団体という勘定になっているから今みたいな数になるんだと思いますが。後援会の会員総数二十万人という後援会を私もちょっと持っておりませんので、そういった意味からいったら、二十万人の後援会掛けるの五千円、一人頭五千円の後援会会費というのはかなり広く薄くと言われるものでおかしくないんじゃないでしょうか。
 ただ、それが一つの団体にまとめてあるからであって、それがよろしくないというんだったら、その団体をばらばらに分割されたら同じようなことになりますんで、ちょっと一つの団体でと言われるのと個人で五千円ということと少し違うような感じがするかなと、今伺った限りで、通告の質問ではございませんので、伺った範囲ではそんな感じがいたします。
#451
○簗瀬進君 時間も限られておりますので、もう一つ日歯連事件について法務大臣に聞かせていただきたいなと思っております。
 これも従来の質問であったかもしれませんけれども、不起訴にも様々な類型があると思うんですね。で、今回の日歯連事件で起訴猶予と嫌疑不十分とそれから在宅起訴とかいろいろなパターンの処理がなされているわけであります。お配りしてある図表でごらんになっていただければと思うんですけれども。その中で、いわゆる不起訴の中で起訴猶予と嫌疑不十分というのはどこがどう違うのかということについてお聞かせいただければと思います。
#452
○政府参考人(大林宏君) 処理の区分の問題でございますので、御答弁さしていただきます。
 起訴は、検察官が裁判所に対し起訴状を提出して裁判所の審判を求めることをいいます。不起訴は起訴を行わない処分でございまして、その理由というものが幾つか分かれております。その一つに、起訴猶予ということで、被疑事実が認められる場合において、被疑者の性格、年齢及び境遇等様々な情状により訴追を必要としないとき、嫌疑不十分というものがありまして、被疑事実につき犯罪の成立を認定すべき証拠が不十分なときなどがございます。
#453
○簗瀬進君 起訴猶予というのは、いわゆる起訴できる状況にあるけれども諸般の事情によって猶予するということですね。
#454
○政府参考人(大林宏君) 今の、起訴ができる事情があるというのがちょっと、ややいかがかと思います。おっしゃられるとおり、いろいろな事情を考えて起訴しないことが相当であるという判断でございます。
#455
○簗瀬進君 じゃ、嫌疑不十分と起訴猶予の区別というのは分かんないじゃないですか。
#456
○政府参考人(大林宏君) 嫌疑不十分は、犯罪の成立を認定すべき証拠が不十分である、証拠がもうそもそも不十分であるということでございます。
 それから、起訴猶予につきましては、被疑事実については一応認められると、しかしながら、種々な状況により訴追を必要としないときということでございまして、起訴すべきものであるということを前提としているものではないというふうに解釈しております。
#457
○簗瀬進君 起訴できるということはお認めになりましたね、起訴猶予については。
 そうしますと、全体の流れの中で、野中広務さんが起訴猶予になって、村岡兼造さんが猶予されずに起訴されたと。この判断はどういうふうなところで判断されるんですか。
#458
○政府参考人(大林宏君) 先ほど申しました起訴できるということについてはちょっと、委員のおっしゃることとちょっと違うと思います。もう明白に、もう、委員はもうよく御存じでございますが……
#459
○簗瀬進君 いや、知りません。
#460
○政府参考人(大林宏君) 失礼いたしました。
 刑事事件におきましては、当然もう、例を挙げて恐縮でございますけれども、前科のない方がちょっと、例えばスーパーで万引きをするというような事件がございます。それについて、もうこれは起訴猶予という処分をするわけでございますが、これは、起訴ができるのにという、もう私どもからすれば、もう起訴ができる、起訴を前提としないで、それはもう起訴猶予にするというような、そういう分野、分野といいますかエリアがあるわけでございまして、その起訴ができるのにというのはやや強いんではないかというふうに考えております。
 それで、お尋ねですけれども、野中前議員の、なぜ不起訴にしたかという御説明でございますが、先ほど御説明したとおり、起訴猶予とは、被疑事実が一応認められるという場合において、被疑者の性格、年齢及び境遇等様々な情状により訴追を必要としないときにする処分でございまして、検察当局は収集した証拠に基づいてそのように判断したと、そのように承知しております。
#461
○簗瀬進君 正に判断の根拠を聞いておるんですよ。なぜ、嫌疑不十分と起訴猶予、まず違うわけですよね。それから、起訴猶予とそれから在宅起訴、同じように起訴しようと思えばできたかもしれないけれども、一方が起訴されて、一方が猶予されていると。これはどういうわけなんだと。
 しかも、この全体像からいえば、お金が一番最初に授受されたその現場にいた三人がそれぞれ不起訴になって、そして現場にいなかった村岡さんが起訴されていると。これ、全体のバランスからいえば、決して、検察、常識的な処理をしたなとはとても思えないですよ。
#462
○政府参考人(大林宏君) まず第一点でございますが、今の処分につきましては、御案内のとおり、既に検察としてその処分が正当かどうかということについては検察審査会への申立てがなされておりまして、その判断を待ちたいと。私は検察は証拠に基づいて適正に処分を行ったというふうに考えておりますけれども、今、検察審査会への申立てがありますので、今委員御指摘の事実といいますか、そういうことであるのかどうかということはその判断を待ちたいと、こういうふうに思います。
 それから、第二の点でございまして、村岡前議員がその授受の場にいる、いないという問題がありまして、私の方で詳細にそれは今の段階で申し上げられないんですが、それでなぜ起訴がされるのかという御質問だというふうに伺いました。
 一般論で申し上げますと、本件の起訴事実は収支報告書についてその寄附を記載しなかったということでございまして、そのお金の授受時点にだれがいたかという問題と、それから今度その収支報告書を記載しないという今回起訴になった事実における証拠関係というのは一応別なものというふうに区別されます。起訴されているのは、その収支報告書に記載しなかった、じゃ、その会計責任者が起訴をされているわけですが、その主体と、だれがいわゆる共犯といいますか、そういう観点から起訴されたと、そういうものだと承知しております。
#463
○簗瀬進君 正に一億円の授受が問題になっておりまして、確かにその後、その収支報告書不記載がどうというようなことは、それは今のような説明もそれは成り立つかもしれませんけれども、国民の全体、その誤りを正すという、そういうことに関しての検察への期待、それからいえば、物事の核心に触れた部分での処理をしていくというようなものは私は検察の基本的な心得だと思いますが。
 そういう意味では、一億円の小切手がまず一番最初に受け取られた方がだれなのかというそこから全体の事件の展開というようなものを、あるいは処理というようなものを考えていくのが検察としては当然の態度なんじゃないんですか。
#464
○政府参考人(大林宏君) 今御指摘の点については、当然、捜査においてそれを踏まえて捜査がなされているというふうに思っております。ただ、御案内のとおり、現在裁判にかかっておりますので、その裁判の状況を見さしていただきたい、現段階でそのことについてお答えするのは差し控えさしていただきたいと、このように考えております。
#465
○簗瀬進君 衆議院の方では、とにかく早期処理をどうも特捜の方で示唆したんではないのかなというふうな指摘も我が党の議員から行われました。私は、検察というようなものは不正を正すということでは大変国民の輿望を担っている存在だと思うんですね。
 そこで、是非心構えとして聞かせていただきたい。秋霜烈日のバッジの意味をもう一回言ってください。
#466
○政府参考人(大林宏君) 今実務を担当していなくて、しばらく離れて長いものですからちょっと私もはっきりお答えできないんですが、秋の霜のように厳しくという、日のように激しくといいますか、厳しさを表しているんだというふうに思っております。
#467
○簗瀬進君 正に大変有名なこの伊藤栄樹という検事総長が「秋霜烈日」という本を書いています。この本の中で冒頭に、秋に降りる霜と夏の激しい日差しのことが秋霜烈日だと、正に厳正さを求められる検事の理想像がそのバッジに込められていると、こういうふうな話なんですよ。
 それからいえば、何か本当にその落選をしている議員さんをスケープゴートにしたような、こういう処理というのは非常に秋霜烈日の期待と全く反するんではないんでしょうか。
#468
○政府参考人(大林宏君) 検察においては、できる限りの努力をし、適正な処分を行うようにしているものと思います。先ほども申し上げましたけれども、その結果がどうだということは公判によって明らかにされますでしょうし、不起訴部分については検察審査会において判断が示されるものというふうに思っております。
#469
○簗瀬進君 この件は、私は検察に対する国民の信頼をかなり損なったんではないのかなと、このように思っております。
 私は、やっぱりその最高責任者がやっぱり法務大臣だと思うんですよ。法務大臣に対して、特に検察庁法第十四条、個々の事件については、検察官に対して直接の指揮はできないけれども、「検事総長のみを指揮することができる。」と、ということで大変法務大臣の強い責任というようなもの、あるいは権限というようなもの、検事総長を通してではありますけれども、こういうことがこの検察庁法の十四条にうたわれておりますので、この件についてしっかりと、私は、検事総長に対してこういう扱いでいいのかと、というそういう指揮監督をするお気持ちがあるのかないのか、それを聞かせていただきたいと思います。
#470
○国務大臣(南野知惠子君) お答え申し上げます。
 検察当局におきましては、常に厳正公平、不偏不党の立場から適切な捜査処理を行ってきたものと承知いたしております。今後も同様であると信頼いたしておりますので、そのような必要は感じておりません。
#471
○簗瀬進君 このような事態になりながらその程度の指揮監督についての決意しか出てこないというようなことでございますので、私はちょっとそれは足りないんではないのかなと思っております。
 やはり、不正をただす、それが検察の役割であり、その検察を指揮するのが法務大臣である。ところが、その法務大臣が一団体の丸抱えの大臣であったと。というふうな形になりますと、これは法務行政に対する国民の信頼というようなものは全く根底から失われてしまうと思うんですよ。いかがですか。
#472
○国務大臣(南野知惠子君) 私は丸抱えではありません。中正公平に仕事をいたしております。
#473
○簗瀬進君 丸抱えについての認識は随分離れているようでございますので、時間が若干限られておりますので、司法制度改革についての議論を若干させていただきまして、私の質問はまとめたいと思っておるんですけれども、司法制度改革を進めていかなければならないその一番基本となる理念は何かと、ということを、まず法務大臣に確認させていただければと思います。
#474
○国務大臣(南野知惠子君) お答えいたします。
 今般の司法制度改革は、司法制度改革審議会の意見の趣旨にのっとって司法制度改革推進本部を中心として行われております。
 司法制度改革審議会の意見では、司法制度改革の基本理念といたしまして次の三点を基本的方針として挙げております。
 第一に、国民の期待にこたえる司法制度とするため、司法制度をより利用しやすく、分かりやすく、頼りがいのあるものにする。第二には、司法制度を支える法曹の在り方、これを改革し、質量ともに豊かなプロフェッションとしての法曹を確保すること。第三に、国民的基盤の確立、そのためには、国民が訴訟手続に参加する制度の導入などにより司法に対する国民の信頼を高めることであります。
 今般の司法制度改革は、この三点を基本理念とし、国民にとってより身近く、より身近で、より速く、より頼りがいのある司法を実現するために行われているものでございます。
#475
○簗瀬進君 国民にとってより身近と、非常に国民の司法アクセスというようなものが大変重要になると、私どももその認識は持っておりますけれども、実際、今回の訴訟費用、特に弁護士費用を敗訴者が負担をしなければならない等の改革というのは、司法アクセスとはかなり逆行するんではないのかなという認識を持っておりますが、いかがでございましょうか。
#476
○国務大臣(南野知惠子君) 今、先生の御意見ございました裁判所へのアクセスの拡充は大変重要な課題であると考えております。そのため、今回の司法制度改革におきましても、民事裁判を国民の身近なものにするための裁判所法の改正又は総合法律支援法などが成立したところでございます。
 諸外国の状況は必ずしも承知していませんけれども、いずれにいたしましても、今回の司法制度改革の趣旨を着実に実施し、裁判所へのアクセスの一層の拡充を図ってまいりたいと考えております。
#477
○簗瀬進君 私の持ち時間はもう一杯でございます。この後の議論は法務委員会の方に譲らせていただければと、このように思っておりますが、ただ、最後に言わせていただきたいのは、先ほど来のいわゆる法務大臣の立場というようなものが全国民に対して公平でなければならないし、国民からもそういう公平性についての信頼を受ける立場でなければならない。その点については大変厳しい倫理観をお持ちでなければ法務大臣には私はふさわしくないと、このように思っております。(発言する者あり)ページ間違った。じゃ、もう一回。敗訴者負担の問題聞いていました。
#478
○委員長(中曽根弘文君) 簗瀬君、簗瀬君、簗瀬君、もう一回質問してください。
#479
○簗瀬進君 敗訴者負担についての質問をしておりますけれども、彼の時間がありますので私はそれは答弁は結構でありますが、非常に答弁が私どもの質問に答えていなかったり飛んでいる。
 そういうふうな意味では、正に先ほどの話どおり、法務大臣、国民全体からの公平性についての信頼を失わせるお立場になりつつあるんだというようなことをどうか御自覚をいただきましてしっかりと今後とも取り組んでいただきたいなと、このようにお願いを申し上げまして、私の質問とさせていただきます。
 ありがとうございました。
#480
○委員長(中曽根弘文君) 関連質疑を許します。辻泰弘君。
#481
○辻泰弘君 民主党・新緑風会、辻泰弘でございます。関連質疑に立たせていただきます。時間が限られておりますので、簡潔な質問になることはあらかじめ御了解いただきたいと存じます。
 まず、冒頭ですけれども、午前中に台風二十三号の御説明がございましたけれども、時間が経過しております。現時点での、防災担当大臣、状況把握をお伝えいただけますでしょうか。
#482
○国務大臣(村田吉隆君) ただいまの時点、消防庁の情報でございますが、本日午後二時現在でございますけれども、人的被害につきましては、死者四十八名、行方不明者が三十名、負傷者が約三百名でございます。それから、住宅の被害につきましては、全壊が二十六棟、床上浸水、床下浸水、約一万五千棟などの被害が発生しております。
 今朝方からも報道がなされておりますが、兵庫県の円山川などで河川はんらんによる浸水被害が発生しましたし、また、京都市の舞鶴で由良川のはんらんによりまして乗客それから乗員三十七名の観光バスがはんらんの川の中に孤立いたしましたけれども、これは八時過ぎに全員、海上自衛隊などが全員救助したということでございます。
 まだまだ各地から情報が上がってくると思いますが、本当に被災地の皆さん方には心からお見舞いを申し上げたい、政府としても全力を挙げて被災地の救出あるいは行方不明者の救出について一生懸命努力をいたしたいというふうに考えております。
#483
○辻泰弘君 私の地元、兵庫県も今回の台風で大変被害を受けているようでございますけれども、今日は午前中も谷垣財務大臣の方から、必要に応じて予備費の支出もと、含めているとおっしゃっておられましたけれども、予備費もかなり余っているようでございますけれども、巨額になればある程度補正予算ということもあるかもしれません。そんなことも含めてのお取組の方針をお伝えいただきたいと思います。
#484
○国務大臣(谷垣禎一君) 午前中申し、御答弁申し上げましたけれども、十月の十五日段階で今七千二百五十九億円の被害額という報告を受けております。したがいまして、今次のこの台風でまた更に上乗せの額になるということは、これはもう免れないものと思いますが、私どもとしては、災害復旧事業の迅速な執行、それから激甚災害への適切な対応等を含めて、迅速に適切にやっていくように私どもも努めなければならないと思っております。
 それで、今、補正のことを言われましたが、現段階では当初予算で対応が十分可能であると考えておりますし、さらには予備費の使用ということも場合によっては考えなければならないと、そこまでは考えておりますが、補正のことまでは現在念頭にはございません。
#485
○辻泰弘君 しっかり御対応いただきますようにお願いを申し上げておきたいと存じます。
 それで、官房長官の記者会見の日程があるようでございますので、最初に官房長官にかかわる御質問から入らせていただきたいと思っております。
 三位一体改革の関連でございます。
 それで、国と地方六団体の協議が進められているということでございますが、その状況と見通しについて、官房長官からお話しいただきたいと思います。
#486
○国務大臣(細田博之君) 記者会見がございます関係で退席いたしますが、竹中大臣もずっと経済財政諮問会議を通じて三位一体改革やってきておられますので、経緯等については竹中大臣にお願いしたいと思います。
 私から申しますと、今、六団体から補助金改革の案が出まして、これは中央省庁、各省庁の意見と大分食い違っておるところがあります。それを、先週の火曜日、今週の火曜日、来週の火曜日で三回に分けまして、来週は公共事業をやりまして、それ一応終えまして、その次に総論的な議論を財務大臣、そして総務大臣、竹中大臣、私で協議をしていくということでございます。
 若干の議論の内容を紹介しますと、まだまだ関係省の御意見と地方からの御意見とが相当食い違っていると、こういう現状でございます。
#487
○辻泰弘君 衆議院でのやり取りを拝見いたしますと、官房長官が座長であられて取りまとめ役に当たられると、こういうことでよろしいですか。
#488
○国務大臣(細田博之君) これから関係省も多いわけでございますので、そのような命令を受けております。
#489
○辻泰弘君 しからば、取りまとめ役であり、内閣のかなめとしての長官というお立場にお聞きしたいと思うんですけれども、その中にかかわっております義務教育と生活保護ということになるわけですが、憲法上の位置付けというものをどう認識しておられるか、お伺いしたいと思います。
#490
○国務大臣(細田博之君) まだこの問題は、これから更に議論しなければいけません。憲法上の、例えば教育基本法の問題につきましても、義務教育費国庫負担の問題にしましても、生活保護の問題にしましても、あるいはその他の福祉関係にしましても、すべて議論は出ております。
 このような国側からしたこの国家の基本の性格、政府の基本的な在り方という議論に対しては、地方公共六団体からは非常に強く、それは地方を言わば軽視するものであるとか、あるいは国でなければやれないとおっしゃるのはもう時代が変わっているんだと、地方に自主的にこのやる能力もあるし識見もあるんだというような強いやり取りが行われております。
#491
○辻泰弘君 ちょっと昔になりますけれども、平成十年の閣議決定、地方分権推進計画では、「生活保護や義務教育等の真に国が義務的に負担を行うべきと考えられる分野」と、こういう指摘がございました。これは閣議決定でございますが。
 そうすると、長官の認識は、このときと変わっているというか、これが時代遅れであると、こういうことでしょうか。
#492
○国務大臣(細田博之君) 基本的にはよく承知しておりますし、そのような考え方で従来来ていることも承知しております。そして、今地方に問題を投げ掛け、その回答が得た段階では、またそれと相入れないような回答もございますので、この点は私ども政府でよく調整をしていく必要があると思っております。
#493
○辻泰弘君 相入れないというのは、何と何が相入れないんですか。
#494
○国務大臣(細田博之君) それは、項目はたくさんございますけれども、地方六団体から出てきました義務教育費の国庫負担金の問題につきましても、あるいはその他の問題につきましても、どうもこれを、例えば補助金においては、地方の、国の補助金はやめてそして地方に任せてほしいというような提案が出てきておりまして、それが相入れないという面がございます。
#495
○辻泰弘君 そうすると、相入れないというのは、その当該所管省庁と相入れないということですか。
#496
○国務大臣(細田博之君) この点はまだ今後議論しなきゃなりません。今までの考え方、そして今の各省の考え方、そして、もちろん政党にもいろんな考え方あることも承知しておりますが、そのことと、今、都道府県、市町村から提案されているものは相入れない内容のものもあるわけでございますから、ただ、どれがどれと言うにしては余りにも多岐にわたっておりますので一々申し上げませんけれども、その中で本来本当に大事な政府の役割は何なのかということについては、まだこれから更に一月間議論しなければならないと思っております。
#497
○辻泰弘君 この平成十年の閣議決定で、先ほど言いましたように、生活保護や義務教育等の真に国が義務的に負担を行うべきと考える分野という、これは閣議決定だったわけですから、それと相入れるか相入れないかということですけれども、地方六団体のはそれに合っているんですか、どうですか。
#498
○国務大臣(細田博之君) 財政状況とか昨今の国と地方の問題、地方分権の推進の問題というのはどんどん変化しておりますので、各省の提示の案の中にもまた違う内容を提示しておる場合もあります。
 例えば、生活保護の問題等についても、どうも、また違う考えも提起しておられるようなので、おられますので、私どもは、やはり今の時点に立って、国から地方へ、そして地方分権、そしていわゆる三位一体改革の中で内容を精査し吟味していかなければならないと思っております。
#499
○辻泰弘君 率直に言ってよく分からないんですけれどもね。しからば、その生活保護や義務教育等真に国が義務的に負担を行うべきと考える分野という、この見解は今も持っていらっしゃるんですか。それとも変わってきた、少し状況が違うんですか。
#500
○国務大臣(細田博之君) 過去の経緯はもちろんよく承知しておりますし、それは踏まえていかなきゃなりませんが、国と地方の将来の本当の改革を考えていく上で、これは変えた方がいいというものがあれば、それはやはり考えていかなきゃならないわけでございますので、それは今後の議論の経過の中で出てくると考えております。
#501
○辻泰弘君 もし変えるとすると、この閣議決定というのは変えなきゃいけないことになるんですか。どうですか、その辺は。
#502
○国務大臣(細田博之君) これらは、全体の姿が出るときには当然そういうことは考えていかなきゃなりませんし、様々な調整は行わなきゃいけませんし、それが国会において了承をされるような考え方であるかどうか、これは最終的には国会の御判断も問わなければならない問題だと思っております。
#503
○辻泰弘君 私は、改革に、対象にタブーがあってはならないと思いますけれども、しかし、その教育という、あるいは生活保護という国の憲法にかかわるような基本の問題について、財政とか地方分権の論理だけで非常に薄っぺらいままに引きずっていっているという、その部分が非常に危ういと、そのような認識を持っているわけなんです。教育についても、地方六団体に丸投げして、上がってきたのにそれが入っているからそれでやらなきゃいかぬと、じゃ、それ以外出せよと、そんなところやっているわけですね。
 だから、地方、経済財政諮問会議が中心的にやってきたわけですけれども、そこで本当に教育の議論もあったのかと、このことも大事だと思うんですね。竹中さん、どうですか。
#504
○国務大臣(竹中平蔵君) 委員御指摘のように、これは経済財政諮問会議で議論するに当たりましても、財政の観点からこういう大事なことを議論してはいけない、これは諮問会議の中でもそういう意見が強く出されております。
 したがって、例えば教育の例でございますけれども、本年の八月から九月にかけて財政の観点から集中審議をいたしましたけれども、その集中審議に先立って、そもそも教育の基本的な在り方はどうなのかというようなそもそも論を行った経緯もございます。そのときは、当然、河村前文部科学大臣にも御出席をいただきまして、そもそも論も議論する、その上で補助金改革等々の在り方を議論する。そのような手続を踏まえて、今、更にまた議論を重ねているところでございます。
#505
○辻泰弘君 今のは、最初に文科省から話を聞いて、その後、財政の見地から議論をしたと、こういうお話でございましたですね。
 やはりトータルとすれば、やはり財政の論理からやったということは免れないと思うんですね。ですから、やっぱりその辺、私は、教育の論理というのは欠けていて、結果としてその上にこういう形があるというのはあり得ると思うんですけれども、私は、財政の論理、地方分権の論理だけでやっているという、そこの部分を私は非常に危ういと思っているんです。
#506
○国務大臣(竹中平蔵君) そうではないということを先ほど申し上げたわけでございます。
 財政の論理からではなくて、そもそも論についてしっかり議論をしようという議論が諮問会議の中にもございまして、これは具体的には、麻生総務大臣始め皆さんがそのような議論を出してくださいまして、そのとおりだということで、そもそも論を正に八月の末に議論をしたと。そういうことを更に我々としては積み重ねていくということでございます。
#507
○辻泰弘君 私は、経済財政諮問会議で議論されることは結構だと思いますけれども、そしてまた、文科省が全面的にすばらしいとは思っていませんけれども、しかし、文科省の中で、教育の一番担当の省庁の中で検討がされているわけですよね。それをしのぐ、経済財政諮問会議はそれより上位に立つということはないんじゃないんですか。
#508
○国務大臣(竹中平蔵君) どこが上位、下位とか、そういう問題ではないと思います。文科省では正にいろんな観点からの御検討をしておられる。そういった検討も踏まえて、前文部科学大臣、河村さんにもおいでをいただいて議論をしている。必要に応じて今後更に議論をしていくということでございますから、諮問会議等々でも議論をする。全政府でそのような、委員おっしゃるような問題意識を持っていろいろ議論をしているところでございます。
#509
○辻泰弘君 今の話はちょっと後でやりますけれども、ここでまず財務大臣にお聞きしたいんですけれども、ちょっと視点が変わりますけれども、この間、八月の経済財政諮問会議で資料を出しておられるんですけれども、投資部門の、投資的経費ですね、これを地方財政計画で作ったときと実績とのことを示していらっしゃいますね。そのことについて御説明いただけますか。
#510
○国務大臣(谷垣禎一君) 私は損な立場でございまして、いろんな問題をやるときに、財政の視点だけで論じてはいかぬと言われる立場でございますが、財政の視点も加えて論じていただきたいと思っております。
 それで、今、辻委員がおっしゃったことは、地方財政計画において、毎年度地方自治体が標準的な水準の行政サービスを実現するために必要となる歳出を地財計画で計上するわけですが、他方、近年の決算と計画を比較しますと、一般行政経費単独事業、経常的経費については計画額を大きく上回って支出されているわけです。これ十三年度で見ますと、七・六兆円計画額を上回って支出されているわけです。
 これは、投資単独事業の過大な計画計上額、これ執行を大きく上回って計画計上されておりまして、十三年度は六兆円ございますけれども、これについて、地財計画によって過大な財源保障が行われた結果として生じた財源をほかのところに、使い回しという表現が適切かどうか分からないけれども、そういうふうになっているんじゃないかというふうに考えられるわけです。
 しかしながら、一般的な行政経費の単独事業については、地財計画上、具体的内訳の積み上げがございませんので、どのような事業が含まれるかということは余り明確にはなっていないわけです。
 こうした観点から、今般、その具体的な使い道について調査を行いました。その調査の結果については、地財計画に計上されるいわゆる標準的歳出として交付税による財源保障の対象とすべきかどうか疑問に思われる事業がかなり含まれていたというふうに承知しております。
 一、二例を挙げますと、例えばペットの不妊・去勢手術助成金といったようなものだとか、それから結婚仲介の報奨金といったようなもの、挙げ出すと切りがありませんからこのぐらいにとどめますけれども、これは国が財源保障をするような性質のものなのかどうかということなんじゃないかと思います。もちろん、この中にはそれぞれの地方、なるほど、こういうことも出して、これは地方としてはもう法律上は義務的とは言えなくても、地方の事情から見れば義務的なのかなと思うものももちろんないわけではないと思いますが、今のようなものもございました。
 こういう標準的歳出を超える今のような事業の実施は、個々の自治体で住民と向き合ってサービス水準と負担の水準を議論して決めていただくべきものじゃないかなと私は思うんですね。だから、一般行政経費単独事業に関して、実態の執行額が計画額を上回るとしましても、財源保障の対象とすべきでない歳出を地財計画に反映させるということは、これは納税者の視点から見ると果たして理解を得られるのかどうかと。むしろ、一般行政経費の単独事業は、これまでその内容がはっきりしないままに大きな、異常と言っていいかどうか分かりませんが、肥大化してきた面がございますので、現行の計画水準についても経費の具体的内容について精査して圧縮していくことが必要じゃないかと、こう考えているわけでございます。
#511
○辻泰弘君 今のは一つのポイントなんですけれども、すなわち私が言いたかったことは、地方財政計画を中央で作って、当然地方分権ですからそれと違うのはある意味では当然のことではあるんですけれども、しかし中央で意図したことと、考えられることとかなり食い違うということになるんですね。
 ですから、そういう意味において文科大臣にちょっとお聞きしたいんですけれども、やっぱり教育という大変大事な部分を、そういう状況の中で、地方に全面的にゆだねるということによって、やはり義務教育というその部分が十全に賄われなくなるんじゃないかというこの懸念を持ってしまうわけなんですね。いかがでしょう。
#512
○国務大臣(中山成彬君) 義務教育というのは、これは憲法の規定によりまして、日本人ならばどこに生まれてもひとしく、かつ一定水準以上の教育を受ける、しかもそれは無償であるという国民の権利であると同時に、これは国家の義務であると、こう考えております。
 ですから、これからの国家社会の形成者として若い人たちをどのように育てていくか、これはもう国家的な戦略として考えにゃいけませんし、また子供の方からいいますと、この世に生を受けて、そしてその幸せを十分に加味しながら、かみしめて、その一生を幸せ、かつ有意義なものに送ってもらうための土台作りをする、これが義務教育じゃないかと、こう思うわけでございまして、極めてまたそういう意味で大事なことであると、こう思っていまして、それを支えるのがこの義務教育国庫負担制度であると、このように考えております。
 そこで、これを今地方側の案のように、全部地方に任せろと、言わば地方分権型義務教育というのが果たしてあるのかどうか分かりませんが、そこのところで本当にいいのかと。これは過去も例がありまして、戦後しばらくでございましたが、地方に任せたことがありまして、そうしたら非常に県でアンバランスになりまして、これは大変だということで、今と逆でございますけれども、知事側、知事会側の決議によりまして今のように国が半分持つという制度ができたわけでございますし、また、これまでも一般財源化された、例えば資材、教材費とかあるいは図書購入費とか、そんなものが減ったり、あるいは県によって非常にアンバランスになっていると。
 そういったこともあるわけでございまして、そういうことを考えますと、やはり義務教育という形で国が少なくとも最低限のその保障をすると。もちろん教育は、それぞれの地方地方が、それぞれの郷土色あるいは伝統文化ありますから、そういったことを踏まえて、創意工夫しながらやっていただきたいんですけれども、それに掛かる費用、お金というのは国がしっかりと負担するというのが私は大事なことじゃないかと、こう考えております。
#513
○辻泰弘君 官房長官の時間限られているので官房長官に御質問させていただきますけれども、最近の一連のこれにかかわる閣議決定に関連してでございます。
 さきの六月四日に三位一体の改革ということで閣議決定されておりますけれども、その部分をちょっとお示しいただけますか。
#514
○国務大臣(細田博之君) その部分ですか。
#515
○辻泰弘君 三位一体の改革。
#516
○国務大臣(細田博之君) 六月四日の閣議決定の三位一体改革の中でございますが、若干省略しながら申し上げたいと思います。
 第一は、基本方針二〇〇三に掲げられた基本方針に、基本的な方向に沿って、三位一体の改革に関する政府・与党協議会の合意を踏まえつつ、三位一体の改革を着実に推進する。
 地方が自らの支出を自らの権限、責任、財源で賄う割合を増やすとともに、国と地方を通じた簡素で効率的な行財政システムの構築につながるよう、平成十八年度までの三位一体の改革の全体像を平成十六年秋に明らかにし、年内に決定する。その際、地方の意見に十分耳を傾けるとともに、国民への分かりやすい説明に配意する。
 全体像には、以下の点に留意しつつ、平成十七年度及び平成十八年度に行う三兆円程度の国庫補助負担金改革の工程表、税源移譲の内容及び交付税改革の方向を一体的に取り組む。そのため、税源移譲はおおむね三兆円規模を目指す。その前提として、地方公共団体に対して国庫補助負担金改革の具体案を取りまとめるよう要請し、これを踏まえ検討する。
 国庫補助金、補助負担金の改革については、税源移譲に結び付く改革、地方の裁量度を高め自主性を大幅に拡大する改革を実施する。あわせて、国、地方を通じた行政のスリム化の改革を推進する。その際、国の関与、規制の見直しを一体的に行うことが重要である。
 あとは、税源移譲については、地方交付税についてはというふうに続きますが、大体以上でよろしゅうございますか。
#517
○辻泰弘君 大事な部分が中に入っております。
 それで、一番初めにおっしゃった基本方針二〇〇三に掲げられた基本的な方向に沿ってと、このことでございます。ですから、基本方針二〇〇三に掲げられた基本的な方向というのは何でしょうか。
#518
○国務大臣(細田博之君) これも若干長いところがございますが……
#519
○辻泰弘君 整理合理化方針。
#520
○国務大臣(細田博之君) 国庫補助負担金についてはというところでもいいですかね。広範な検討を更に進め、おおむね四兆円程度を目途に廃止、縮減等の改革を行う。その際、国、地方を通じた行財政の効率化、合理化を強力に進めることにより、公共事業関係の国庫補助負担金等についても改革する。
 それから、地方交付税の改革等が列挙されておりまして、どこまで読んだらいいか、もうちょっと長いものですから。どこを読みましょうか。
#521
○辻泰弘君 義務教育、義務教育、義務教育。
#522
○国務大臣(細田博之君) 義務教育。
 ちょっとお待ちくださいね。ここのところだ。もっと後ろのところだな。ここか。ここだな。教育、文化だ、ここだ。これだ。
 失礼しました。大分後の方でございました。
 義務教育費国庫負担制度、教員給与の一律優遇の見直し。
 地方分権を推進し義務教育に関する地方の自由度を大幅に高めるため、平成十四年十二月の総務、財務、文部科学三大臣合意及び国と地方に係る経済財政運営と構造改革に関する基本方針で示された工程に従い、以下のとおり、引き続き義務教育費国庫負担金、負担制度の見直し、検討を着実に推進し、必要な措置を講ずる。
 五項目ございますが、義務、一項目めは、義務教育に関する地方の自由度を大幅に拡大する観点から、平成十六年度に義務教育費国庫負担金制度の改革、例えば定額化、交付金化のための具体的措置を講ずるべく、所要の検討を進める。
 二つ目でございますが、義務教育費に係る経費負担の在り方については、現在進められている教育改革の中で中央教育審議会において義務教育制度の在り方の一環として検討を行い、これも踏まえつつ、平成十八年度末までに国庫負担金全額の一般財源化について所要の検討を行う。
 三が学校栄養職員と学校事務職員の問題。四が退職手当、児童手当等。五が教員手当、教員給与等でございます。ちょっと省略しますが。
#523
○辻泰弘君 今の後の部分に出てきているんです。
 要はその義務教育経費に係る在り方については、現在進められている教育改革の中で中央教育審議会において義務教育制度の在り方の一環として検討を行い、これも踏まえつつ、平成十八年度までに国庫負担金全額の一般財源化について所要の検討を行うと。これが十五年の閣議決定であって、それを踏まえるというのがこの六月の閣議決定なんですよね。
 そのときに、政府・与党の協議会の合意というのもほぼ同趣旨のことが入っているわけなんですね。ですから、そのことは当然のことですけれども、踏まえられるわけですね。
#524
○国務大臣(細田博之君) こういう経緯があることについては十二分に承知しておりまして、先般の六団体の会議においても、中山文部科学大臣からも強くこの主張は出たところでございますし、また、もう今日でもこの国会議論の合間に、先ほどは有馬元文部大臣や小柴先生、野依先生がお越しになり、強く御要望ありましたし、鳥居中教審会長からも強く教育の問題の重要性等、御要望がありました。まあ、そういった御要望の中でこの教育問題全体をまた政府として考えていかなければならないと思っております。
#525
○辻泰弘君 私は、どなたがどうおっしゃったということではなくて、この閣議決定のことについてお伺いをする、しているんです。
 それで、ここのポイントとして大事なところはですよ、まあ私ども立場は違いますけれども、やはり国民を代表する政府の閣議決定なわけですからね、この中で言っていることは、中央教育審議会において検討を行い、これを踏まえるということが一つある。それから、十八年度末まで検討を行うということが書いてあるわけですね。これ、閣議決定で十五年にして、それを踏襲したのは今年六月ですね。その六月四日に、同じときに六団体に要請をして、それを踏まえて検討すると、こうなっているわけなんですよ。
 ですから、私は、どちらかといえば、経緯もあり、中身も具体性からいっても、その検討を行う、すなわち教育の論理をしっかり踏まえるという部分、それから十八年まで掛けるという、まあこれは時期的なことかと思います、そういうことを閣議決定しておきながら、同じときに、まあ丸投げして、それを持ってきて、そっちの方が優越するということは、私は論理的にあり得ないと思っているんですけれども、いかがですか。
#526
○国務大臣(細田博之君) その点が優越するとは思っておりません。ただ、地方の思いも聞かなければならない。つまり、国の政策とかあるいは交付税改革でも税源移譲でも、これを全部それぞれに議論しておると三位一体ではなく三すくみになるというのが総理の発言でございまして、それではまず地方がどう考えるのか。
 先生方も、地方にも足を、根を張っておられますし、それから国というお立場から国政を論じておられるわけですから、非常にバランス良く御議論をいただけると思いますけれども、そういった国の思いと地方の思いが、まあよくバランスが取れるということは大変大事なことであると思っております。まあ、それを更に言えば、地方の財政、この交付税その他の地方の財政の問題、昨日来非常にいい御意見いただいておりますが、正にあのとおりでございまして、私も大変な財政窮乏県の出でございますので、もちろんその教育の問題も当然のことでありますが、この地方財政、いろんなバランス論というものをよく考えていかなきゃならないと思っております。
#527
○辻泰弘君 今優越することとは言っていないと、こういうことは、そこの点は大事なことだと思います。
 それで、もう時間、お出になると思いますので一言お聞きして行っていただいたらと思いますけれども。
 やはり、これまでの経緯がある閣議決定が幾つかあるわけですね。だから、それに反することをするということは、また別の閣議決定をしてやるということはあり得るんでしょうけれども、その部分はどう考えられるのか。やはり、当然ですけれども、しっかり踏まえて、閣議決定に反することがあってはならないと思いますけれども、いかがですか。
#528
○国務大臣(細田博之君) すべての可能性はあると思っております。ただ、これは十分議論をして合意を得ながら進めなければならない。これは、正に国の役割であり、そして地方と国の関係、これから健全にしていかなきゃいけません。国から地方へというときにもそういった視点が必要ですので、そういった国の政策の考え方と地方の考え方もやはりよくすり合わせていかなければならないと思っております。
#529
○辻泰弘君 教育の問題、生活保護もそうですけれども、憲法上の規定、位置付けもございますし、やはり国にとって非常に大切な部分でございますから、財政の論理、地方分権の論理もさることながら、やはりそれは固有の論理の中で、方向性を出す中で決めていくということで、そのことは改革をするということと矛盾することではなくて、時間を掛けてやっていくということも大事なことですから、日本、国は永続するはずなんですから、だからそういう意味でしっかりと座長としてのお取り組みを御要請を申し上げておきたいと思います。
 はい、どうぞ。
#530
○委員長(中曽根弘文君) どうぞ。
#531
○辻泰弘君 それじゃ、もう一点の生活、あっ、失礼しました。
#532
○国務大臣(細田博之君) あとはまた、ここにいる担当大臣もたくさんおられますので、記者会見の時間ということでお許しいただきたいと思いますが、今の御質問のとおり、また一生懸命調整役をさせていただきたいと思います。
#533
○辻泰弘君 それじゃ、今の関連で、厚生労働大臣に一つ生活保護のことで聞いておきたいと思います。
 私も前回も坂口大臣にもこの点をお聞きしておりまして、それについて坂口大臣は、生活保護の問題はどうしても財源が必要である、地方でその財源を作り出すということは困難だ、だから財源問題というものをしっかりと押さえていきたいと、こういうことをおっしゃりながら生活保護の見直しということはおっしゃっているわけなんです。
 しかし、恐縮ながら、尾辻大臣の記者会見、九月二十八日、拝見しましても、生活保護費はきっちり見直そうと若干ぶっきらぼうに語っていらっしゃるだけだという感じがするんですけれども、その辺は坂口前大臣のお考えは踏襲されるのかどうか。
#534
○国務大臣(尾辻秀久君) 文章にしましたらぶっきらぼうな印象をお与えしたかもしれませんが、私は決してこの問題、ぶっきらぼうに説明したことも申し上げたこともございません。
 余り長々と申し上げることはいかがかと思いますからできるだけ手短に申し上げますけれども、今私たちは社会保障改革という大きな問題に取り組んでおります。これはもう待ったなしだと思っております。そして、その中で今私が言っていますのは、キーワードは自立と予防だろうと言っております。そうした考え方で社会保障全体を見直そうとしておるところであります。そうした中で避けて通れないのが生活保護の制度、こう言っておるわけであります。
 そして、つい先日も大都市市長会の皆さん方がお見えになりましていろいろ意見交換もしたんですけれども、その皆さんからも、生活保護制度、もう制度疲労を起こしておるというお話までいただきました。正にその辺の認識というのはほぼもう共通された認識だろうと思っておりますから、その中でどうしましょうかという、私どもは私どもの考え方を正に自立というキーワードで今申し上げておるところでございます。
 これ以上は余り細かいことは申し上げませんが、基本的にそう考えておるということだけをまず申し上げたところでございます。
#535
○辻泰弘君 自立の視点は大事ですけれども、要は負担の部分を、運営といいますか、その中をどう見直していくかというのはあり得るんですが、基本的にどこが責任を持つのかという部分を、国の責任はいい加減にしてはならないと、このことを申し上げておきたいと思います。また、これは厚生労働委員会等でもお話ししたいと思います。
 それから、先般、三位一体に絡んで、総理から、勘違いしている大臣と、こういう話がございまして、そのときに麻生総務大臣がそれについてコメントされておりまして、あの方の場合、総理のことですね、あの方の場合、表現にちょっと、単語の絶対量が不足している面があると、こうおっしゃっているんですが、これについてちょっと御説明いただけますでしょうか。
#536
○国務大臣(麻生太郎君) 時間に限られておられるせいもあるでしょうし、何となく、新聞記者にわんわんわんわん言われるとだんだん言葉がだんだんだんだん短くなるというのは、まあ人間としてよくあることだとは思いますけれども、単語、使われる単語のあれがぽっぽっぽっぽっと切れますものですから接続詞もかなり不足しているんじゃないかなという感じがして、よくこう、脈絡つなげるのにこうやってかなり慎重に聞かなきゃ分からぬものですから、それだけ書き写してぽっと出す新聞記者が出れば、さっきの尾辻さんほど丁寧に説明してもぶっきらぼうに聞こえる話ですから、あれ、そのまま記事にすると更につながらなくてそういうことになるんだと思います。
 それで、もう少し丁寧にされたらどうだ、僕は何回も御本人に申し上げたこともありますけれども、誤解を招きやすいということなんだと思っております。
#537
○辻泰弘君 その記者会見の後に、麻生さん、私も似たようによく新聞に書かれますから人様の気持ちも分かるところだと、こんなにおっしゃっているんです。
 ただ、麻生さんのこれまでの御発言、いろいろ振り返りますと、この十月、かけゴルフの発言があった。七月には、参議院予想外れ、千円取られたという発言があった。昨年の十二月、総務省挙げて参議院の候補者を応援したいとおっしゃった。十一月は、自民党を落とすような愛知の陳情はほどほどにせいとか、こういうこともおっしゃったようでございまして、これは同じように、語彙、単語の絶対量が不足しているというよりも、単語の絶対量が多過ぎるんじゃないかと思うんですけれども、それはいかがでしょう。
#538
○国務大臣(麻生太郎君) いろいろ記憶をたどって思い出させていただきまして、大変ありがとうございました。
 余っているというのは、使い方が、余っている割には使い方がよろしくないぞという御批判だと思いますので、拝聴させていただきます。
#539
○辻泰弘君 総理をも目指されている重要閣僚の方でございますから、どうか発言には重みを持って対応していただくように申し上げておきたいと思います。
 そこで、これも厚生労働省にかかわることですが、実は広島労働局の問題ございました。それは私も五月ごろ委員会等でかなり質問をさせていただきましたが、それがどういうわけか私の出身の兵庫県にも飛んでまいりまして、何も私が持ってきたわけじゃないんですけれども。それで、それに関連して幾つかちょっと簡潔にお聞きしておきたいと思います。
 まず、厚生労働省ですけれども、広島労働局での不正経理事件以降、現在の広島労働局での不正経理事件に至るまでの経緯、現状、御説明いただきたいと思います。
#540
○政府参考人(鈴木直和君) 今広島労働局の事件以降の経緯というお話ございました。
 広島労働局で不正経理事件がございました。その事件を契機に、その全労働局において同じような事例がないかということで、それ以降、八月にかけまして全国調査を実施いたしました。その中で、兵庫労働局において同様の不正経理があるということで、それについては、その段階では約三千万円の不正経理があるということを把握し、それに基づいて関係者の処分等を行ったところでございます。
 ただ、その後、その処分を受けた人間の一部に、一人でございますが、一人が収賄疑惑ということで逮捕され、その中でいろんな事案が報道されておりまして、それについては現在、その実態解明、これは捜査中でございますが、厚生労働省としてもその実態解明を全力でやるということで、現在調査中でございます。
#541
○辻泰弘君 八月二十七日に厚生労働省としての報告を出しておられて、その中には三千万円だった不正支出だったわけですが、今は一億七千万と言われているわけなんです。実際に行かれた担当者もですね、八月の内部調査が甘かったと言われても仕方がないと、このように言っておられるんです。なぜ、この不十分なまま終わったのか、その点について御説明お伺いしたいと思います。
#542
○政府参考人(鈴木直和君) 御指摘のように、その兵庫労働局における調査につきましては、これは本省の監査指導の中で発覚したものでございますが、その中で広島労働局に詳細を調査をさせました。その中では、御指摘のように三千万円の不正経理しか発見することができませんでした。これについては、犯罪捜査のような強制権が持たないということもあって制約はございますが、ただ、今御指摘のように、調査について結果としては甘かったと言わざるを得ないと考えております。
 そういう観点から、現在は、その労働局に任せるのではなくて、その本省として調査の体制を作って、本省自ら全貌を解明するという観点から調査をいたしております。
#543
○辻泰弘君 大臣にお聞きしますけれども、広島のこともありましたし、兵庫の経緯もお聞き及びになったと思うんですけれども、率直に言って労働省、厚生労働省の内部監査が非常に甘いんじゃないかと思うんですけれども、いかがですか。
#544
○国務大臣(尾辻秀久君) 甘いと言われても返す言葉はないと思っております。
#545
○辻泰弘君 じゃ、もう一つ、本省の職員に対する聴取をされているようですけれども、その状況をお伝えください。
#546
○政府参考人(鈴木直和君) 報道等で、兵庫県でいろんな意味で裏金を作って、その一部といいますか、その使途の一部で本省職員の接待等に使われたというような報道がございます。これについては、現在、本省職員についても調査を開始をしております。
 ただ、いずれにしても、兵庫労働局といいますか、現地での調査と併せてそこら辺も調査をしないと実効が上がらないということで、両面含めて現在調査を進めているところでございます。
#547
○辻泰弘君 大臣にお伺いしたいんですけれども、先般、信頼回復チームとか兵庫労働局不正問題調査班を設置されているわけですけれども、もう内部の人間だけでやっていったら限界あるじゃないかと、第三者も入れてと思うんですけれども、いかがでしょう。
#548
○国務大臣(尾辻秀久君) その件につきましては、今、私ども省内では、同じ部局者同士ではどうしても甘くなるから、部局を変えて徹底して調査をすると言っております。私はそれで大丈夫かと聞きましたら、必ずきっちりうみを出しますと言っておりますから、部下を信じたいと思います。
 万が一のときには信じた私が責任を取ります。
#549
○辻泰弘君 今の部局という意味は、地方に対してもということですね。
#550
○国務大臣(尾辻秀久君) 本省と出先という関係もありますが、また具体的に言いますと、職業安定行政関係職員以外の、そこで問題が発生したわけでございますから、労働基準行政関係職員及び旧厚生省の職員により調査をすると、こういうことでございます。
#551
○辻泰弘君 それは大臣、いつまでにこの件について結果報告を求められるか、めどをお示しいただけますか。
#552
○国務大臣(尾辻秀久君) これは今司直の手も入っておることでございますので、私どもとしては今申し上げられますことはなるべく早くと、これ以上申し上げられないことはお許しいただきたいと存じます。
#553
○辻泰弘君 これはおとといですか、兵庫県の産業労働常任委員会において県の産業労働部長は、厚生労働省は十二月ころには結果をまとめたいということだったという発言をされているんですけれども、そういうことじゃないんですか。
#554
○国務大臣(尾辻秀久君) 早ければ年内にも御報告をしたいと、こういうふうに考えております。
#555
○辻泰弘君 昨日、監修料についてはおっしゃいましたけれども、その中にはプールのことは入っているんでしょうか、ちょっと視点が変わりますけれども。
#556
○国務大臣(尾辻秀久君) この問題につきましては、分かった範囲ですべて御報告を申し上げます。
#557
○辻泰弘君 この点も私、何遍も聞いてきたんですけれども、役所のサイドとすれば、個人の任意の拠出による監修料のプールは組織的プールではないと、こういうふうな言い方になっているわけなんですね。だから、それは関知しないよということなんでしょうが、しかしそこが私は非常にすごい温床だと思うんです。ですから、そういう意味では、今度発表されることにも、実は大事なんですけれども、プール、資金のプールという部分ですね、そこをしっかりターゲットにしていただきたいと思いますが、いかがでしょう。
#558
○国務大臣(尾辻秀久君) まず、申し上げておりますように、私どもがつかみました実態はそのままお出しをいたします。それからまた、先生が今の御趣旨の質問を今までしてこられた、御指摘があったということは承知をいたしております。
 したがいまして、今後どうするかというのがまた問題でございますが、それは発表させていただきますときに、今後どういうことでちゃんとやっていきますということも併せて申し上げるつもりでございます。
#559
○辻泰弘君 新大臣の下でしっかりと御対応いただくように、注視させていただきたいと思います。
 それで、この件について会計検査院にちょっとお聞きしておきたいと思いますが、会計検査院としては兵庫労働局の事件をどう調査されて把握されているか、お示しください。
#560
○会計検査院長(森下伸昭君) 兵庫労働局の不正経理につきましては、厚生労働省の方から約三千万円の不正経理があったという報告を受けております。その後、新聞報道等によりますと、職員が逮捕されたり、更にもっと不正経理があるのではないかというようなことでございます。労働本省では更に詳しい追加調査をされるということでありますし、それからまた司法当局の手も入っていることでございますので、それらの結果を十分把握をいたしまして、その次の段階でどのように会計検査院として対応していくか、これは適切に判断してまいりたいと、こういうふうに考えております。
#561
○辻泰弘君 広島労働局の方は調査されて報告していただけることになっているんでしょうか。
#562
○会計検査院長(森下伸昭君) 広島労働局の不正経理につきましては、会計実地検査を実施いたしました。そして、その結果につきまして現在取りまとめを行っております。十一月に平成十五年度決算検査報告というものを取りまとめまして、公表、報告をしたいと思っております。その中で最終結論を発表できるものというふうに考えております。
#563
○辻泰弘君 中央省庁のチェックもさることながら、出先のチェックも大事だと思うんですが、出先機関のチェックというのはしっかりできているんでしょうか。
#564
○会計検査院長(森下伸昭君) 各省庁には地方の出先機関がブロックであるとか都道府県単位であるとか多数ございます。私どもの体制からいたしますとそれらを毎年検査するというわけにはまいりませんけれども、ある順位を付けまして、例えば二年に一回見るところ、三年ないし四年で一回見るところというようなものを仕分をしながら重点的に、検査勢力を効率的に使いながら検査をしているということでございます。
 労働局の関係で具体的に申し上げますと、四十七都道府県に一つずつ四十七か所あるわけでございます。それにつきましては、二年に一回ぐらいで全体を回る、毎年三十か所ぐらいを検査しているということでございます。
#565
○辻泰弘君 労働局については厚労省が全県見たと、その結果としての兵庫だったと、こういうことで広島、兵庫ということになっているんですけれども、私は、二県だけかなというのは率直に言って非常に怪しいものだと思っていまして、会計検査院として全国の労働局を調べていただきたいと思うんですけれども、いかがでしょう。
#566
○会計検査院長(森下伸昭君) ただいま申し上げましたように、一度に全部の労働局というわけにはまいりませんが、労働局に検査に行きます場合には、そのような不正経理がないかどうか、これは十分頭に置いて検査を進めていきたいというふうに思っております。
#567
○辻泰弘君 委員長にお願いしたいんですけれども、国会法百五条で、会計検査院に対して、全国の労働局の会計状況について会計検査を行い、その結果を報告するよう求めることが委員会としてできるというのがございますけれども、私としては、この労働局、全国の労働局を検査して調べていきたいということで、委員会として御協議いただきたいと思います。お願いしたいと思います。
#568
○委員長(中曽根弘文君) ただいまの辻君の要求につきましては、その取扱いを後刻理事会において協議することといたします。
#569
○辻泰弘君 時間、限られておりますけれども、財政のことはちょっと十分できないと思いますが、税制のことでちょっとお聞きしておきたいと思います。
 定率減税のことが話題になっておりますけれども、定率減税の見直しについて、それができる経済状況にあるかどうか、竹中大臣、お願いします。
#570
○国務大臣(竹中平蔵君) ちょっと御通告をいただいていない問題でございますけれども、基本的には、今我々は、経済財政諮問会議で財政の問題とマクロ経済の問題を整合的にチェックするというシステムを持っております。
 そうした中で、今後年末にかけて、予算そして税制、様々な問題をマクロ的な観点から議論をしていくつもりでおります。ここは予見を持たずにしっかりと議論をしていくつもりでおります。
#571
○辻泰弘君 今年度に税制改正で年金課税の強化がございまして、老年者年金控除が廃止される、そして公的年金等控除が縮小されるということが来年から出発すると、こういうことになっていた。それのあおりで、国保の保険料と介護の保険料がその連動で自動的に上がると、こういうことがあったわけでございまして、これについて、さきの国会において私も質問いたしまして、坂口大臣の方から、介護についてあるいは国保についてそれぞれ勘案したいということをおっしゃっているんですが、それぞれどういうお取組されているか、お伺いしたいと思います。
#572
○国務大臣(尾辻秀久君) 年金課税の件でございますが、そのことによって影響を受けられる方は年収百五十三万から百七十三万の方であります。ここのところの方が介護保険と保険料の支払に対してどういう影響を受けるかということでございますが、それによって対策を立てなきゃいかぬということになります。
 今、介護保険の見直しをやっておりますから、その中でこのことも考慮に入れざるを得ないと思っておりまして、いずれにいたしましても、坂口大臣が前向きの御答弁であります。私もそれを後退させることはいたしませんということだけを申し上げて、具体的な答えはもう少しお待ちいただきますようにお願いを申し上げます。
#573
○辻泰弘君 今の何万円から何万円とおっしゃいましたか。
#574
○国務大臣(尾辻秀久君) 百五十三万から百七十三万だと私は認識をいたしております。
#575
○辻泰弘君 それはちょっと認識が違うと思いますね。公的年金等控除と老年者控除が廃止されるわけですから、これまで課税されていた人の保険料も算出が変わってくる可能性があるわけでしょう。だから、そのところだけじゃないんじゃないですか。
#576
○国務大臣(尾辻秀久君) 私は、先ほど御質問があるということで私の計算をいたしましたので、あるいは私の、もう本当に直前に一応確認しておこうと思って私なりに計算した数字でございますので、あるいは誤り、過ちがあるかもしれません。後ほどまた精査してお答えいたしますし、先生からの御指摘もいただければ大変有り難いと存じます。
#577
○辻泰弘君 いずれにしても、坂口さんのときにおっしゃっていたことを踏まえて対応していただくように申し上げておきたいと思います、それは大事なポイントなので。
 それで、最後ですけれども、通告している混合診療のことを村上大臣にちょっとお聞きしたいと思います。
 今、規制改革ということを言われているんですけれども、私は、非常に中身がよく勉強されていないまま、吟味されないまま表面的にムードで流れているというふうに懸念をしておるんです。
 まず、大臣、基本的にこの点について、混合診療、どういう見解か、お示しください。
#578
○国務大臣(村上誠一郎君) お答えします。
 委員御承知のように、混合診療の解禁については総理から年内に解禁の方向で結論を出してほしいと、そういう要望の指示がありますもので、やっぱり我々は、技術の進歩や患者のニーズの多様化に沿うためには、患者自らの選択を尊重した患者本位の医療を提供することが重要になっていると、そういうふうに考えています。
#579
○辻泰弘君 そうすると、混合診療はどうすべきだということなんですか。
#580
○国務大臣(村上誠一郎君) 聡明な委員で、推測していただけると思ったんですが、要するに結果的には解禁の方向に持っていければいいなというふうに考えています。
#581
○辻泰弘君 聡明でなくて誠に申し訳なかったんですけれども、じゃ、混合診療の定義は何ですか。
#582
○国務大臣(村上誠一郎君) 混合診療とは、保険範囲内の診療と範囲外の診療を同時に行うことであります。
#583
○辻泰弘君 それは現行制度の中ではないわけですか。
#584
○国務大臣(村上誠一郎君) まあ何ていうんですか、まあ差額ベッドだとかいろいろ、場合場合によっては認めておられます、はい。
#585
○辻泰弘君 論拠になっている規制改革の推進会議の中間取りまとめの中に、「保険診療と保険外診療の併用(いわゆる「混合診療」)は認められておらず、」になっているんですよ、「認められておらず、」になっているんですよ。しかし、認められているんですよね。ちょっとそこ、はっきりしてください。いやいや、規制改革担当大臣です。
#586
○政府参考人(河野栄君) お答えいたします。
 特定療養費という形で限定的に認められているものと認識いたしております。
#587
○辻泰弘君 ですから、この「認められておらず、」というのは基本的事実認識として違うということを私はまず申し上げておかなきゃいかぬと。
 それから、これ文章をもう読む時間ありませんけれども、率直に言って、非常に粗雑で乱暴な議論の上に何か解禁をすべしということになっていまして、やはり医療という国民福祉の非常に重要な局面において、やっぱり新薬とか新技術の有効性だとか安全性だとかも吟味されない、あるいはその患者の負担の問題も十分吟味されないまま、何かムード的に、今の事実認識も危ういようなことですからね、そんな中で総理も本会議でやられたというのは、私は本当は噴飯物だと思っていますけれども。
 そういう流れの中で日本の国の政策が決めていかれるということ、私は非常に危ういものを感じておりまして、やはり規制というものも緩和すればいいというものじゃなくて、やはり生命だとか医療だとか労働とか安全だとか衛生とか環境とか、こういうものについてはやはりしっかり規制というものを持つものもある意味では当然だし、そもそも保険診療というのは国民皆保険でみんなから保険を強制的に徴収しているわけですから、その中においてその給付をどうするかというときは、それが規制だと考えるということ自体、本当はちょっとポイントがずれているんじゃないかと私は思うんですね。そういったことについてしっかりとお取り組みいただきますように御要望を申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
#588
○委員長(中曽根弘文君) 以上で簗瀬進君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#589
○委員長(中曽根弘文君) 次に、風間昶君の質疑を行います。風間昶君。
#590
○風間昶君 公明党の風間昶でございます。
 まず、林業・造林公社について伺いたいと思いますが、この林業・造林公社、いつ、まあ戦後だと思いますけれども、いつできて、何を目的に、今現在幾つあるのか教えてください。
#591
○政府参考人(前田直登君) 林業公社でございますけれども、これにつきましては、国土の保全あるいは水源の涵養などの森林の有します機能、こういった公益的機能を高度発揮するとともに、地域振興にも資するために、都道府県の出資によりまして全国で四十二法人が設立されておりまして、森林所有者によります整備が進み難い箇所、こういったところにおきまして分収方式により森林造成を行い、これまで四十二万ヘクタールの森林を造成してきたところでございます。
#592
○風間昶君 分かりました。四十二あるわけですね。
 昨日、おとついの新聞で、この林業公社が、四十の林業公社が借金、合計、二〇〇三年度末で一兆六百八十三億円に上って、返済のめど立たずという記事が一面に、ある新聞に載っていましたけれども、この点の事実関係を教えていただきたいと思います。
#593
○政府参考人(前田直登君) 返済のめどが立たないというのはちょっといかがかと思いますけれども、ただ、御指摘のように、多くの林業公社、造林事業の実施に必要な経費、これを借入金に大きく依存してきたという関係から、平成十五年度末で一兆六百八十三億円の長期借入金残高があるというように承知いたしております。
#594
○風間昶君 元々、だから、今お話があったように、その山林を管理する人たちがいない、少ないために、それで、その造林事業をやってきたと。まあ木材価格が高かったときは収益を分け合ってきたということなんでしょうけれども、いつごろからこれ収益が悪くなってきてこんな形になったんでしょうか。
#595
○政府参考人(前田直登君) 直接的にいつからという形に明定的には難しいんですけれども、木材価格の方が五十五年、これをピークにいたしましてずっと下落傾向で推移いたしました。この結果、現時点では、例えば立ち木、立ったままで売り払った場合にどうなのかといった場合に見ますと、五十五年を一〇〇にいたしますと、現在、二五%ぐらいまで、四分の一ぐらいまでに価格が落ちる。あるいは丸太にして出してきたものにつきましても四割弱になっているということで、価格が相当下落してくる。一方でコストの方は上がっていくということで、経営といたしましては大変苦しい状況になってきているということは御指摘のとおりでございます。
#596
○風間昶君 そうしますと、この切れば切るほど赤字という状態、価格が低いために、という悪循環で、となると、まあ整理合理化やむを得ないという思いもあるんですけれども、この記事によりますと、森林公社が借りている都府県やあるいは農林漁業金融公庫などから借り入れている借金をどういうふうに整理していくのかということでは、この金利の減免措置を求めていくというふうに書いてあります。
 この点、農水省としては認められるのかどうか。また、認めたとした場合、どういうふうにしていった方がいいと思っているのか、教えてもらいたいと思います。
#597
○政府参考人(前田直登君) 御指摘のように、確かに林業公社の経営、大変厳しい状況にあるわけでございます。ただ、まだ多くの林業公社、植栽してからその伐期、いわゆる伐採するまでの時期に到達していないということで、なかなか収入の道がないわけでありますが、将来的にはこれを伐採して、その収益をもって埋めていくという構造になるわけでありますが、そういったものを何とか少しでも助けていきたいというような思いもございまして、実は林業公社が行っております造林ですとかあるいは保育、こういった事業につきましては高率の補助、実質には恐らく今八〇%から九〇%ぐらいになっているはずでありますが、そういった補助金を出します。
 また同時に、現在持っております借入金、これにつきましても約定上の金利そのものを減免するというのはなかなか難しいかと思うんですが、借換え資金という形で、例えばその伐期を延長する、長伐期に切り替えるといった場合には、現状の低利の金利、一・八とか一・九五でございますが、そういった金利に切り替えることができるという施業転換資金、こういったものを用意いたしまして、負担、金利負担の軽減を図るというような形を取っているところでございます。
 またさらに、この施業転換資金、これに加えまして、これと併せ貸しをすることによりまして更に金利負担を軽減するという無利子の森林整備活性化資金というのがございまして、これはゼロでありますが、それを併せ貸しすることによりますと、実質の金利の方につきましては〇・七一から〇・八二に落とせるということでほとんど金利がなくなってくるというような形で、逐次そういった低金利のものに切り替えていくと、借換えを行っていくということを、措置を講じているところでございます。
 なお、このほか、農林漁業金融公庫におきましては、被災森林、これに加えまして、金利の三・五%を超えるもの、これにつきまして一定の要件を満たす場合には繰上償還ができると、そういったことを今般措置したところでございまして、これらの措置等も活用しながら、実質的な金利負担の軽減、これが図られるように取り組んでまいりたいというふうに考えている次第でございます。
#598
○風間昶君 森林公社の赤字基調というのは今に始まったことじゃないから改革は必要だというふうに、それが遅いという批判もあるわけでありますけれども、私は、でも、この今の地球環境、温暖化防止対策上も森林の持っている財産、自然財産、これを利用していくための、CO2吸収源の源でもあるわけでありますから、森林公社をやっぱり擁護していきたいというふうに思っていまして、一点目は、やっぱり今お話がありましたように、この植林によって治山あるいは水源涵養、こういうように極めて公益性の高い役割を持ってきて、それが公共事業と表裏の状態で来ていたというのは、これはあるわけでありますけれども。
 だから、そういう意味では公共事業、その収益がマイナスであったとしても公益的機能は非常に大きいということと、もう一点は、地域の若者の雇用の場にもつながってきた、今まで平成十三年度から厚生労働省がやりました緊急特別雇用調整金でしたっけ、特別交付金、それの中でも、トライアル雇用の中でたしか林野庁さんが緑の雇用、何でしたっけ、担い手育成対策事業でしたかね、今年からスタートさせて、現在まで二千人超える方々が森林組合などに就業しているということも併せてみますと、公益的側面、それから地域雇用の側面を堅持する姿勢というのを農水大臣としては、この補助金の削減、三位一体の議論の中であるわけでありますけれども、これを是非守っていって、しかも地球温暖化の防止につなげていきたいというふうな思いを私と共有してもらいたいんだけれども、その姿勢を伺いたいと思いますけれども。
#599
○国務大臣(島村宜伸君) 森林の持つ公益的機能に対して深い御理解をいただいておりますことに感謝もいたしたいし、敬意も表するところであります。
 正に、おっしゃるとおり、森林は、美しい自然を維持するためにも、また国土の保全あるいは水資源の確保、さらには言わば若年層の雇用機会等にもつながることでありまして、結果的には全国それぞれの地域を守ることにつながっているわけでありますから、当然に林業という、森林に関する我々の関心と配慮というのは不可欠のものであると、そう考えております。
 そういう意味で、今林野庁長官から御説明いたしましたように、森林所有者による整備が難しい箇所について、それらを中心として四十二万ヘクタールに及ぶ森林を造成しているところでありますが、当初は、言わば森林の生み出す価値といいましょうか、言わば樹木を、木材を売ることによって得る利益によってかなりの補てんが利くという計算に立っていたところですが、近年の木材価格のもう大変非常に極端な値下がりのために、これがなかなか数字どおりに、計算どおりにいかなくなっているところです。
 したがって、金利にいたしましても、平成四年以降、約十年余の間に四・三%から二・七%まで年々下げてきているところでありますので、我々はこれからもこの仕事がきちっとつながっていけるように、むしろこの際、今の趨勢からして大体先行きも読めるわけでありますから、国家的な見地でこれらについて対応する必要があると、そう考えております。
#600
○風間昶君 ありがとうございます。大臣から力強い姿勢を伺いました。一兆円を超える借金があったとしても、決してその赤字の垂れ流しではないということをやはり明確に国民の皆さん方にも訴えていくことが必要ではないかというふうに思っております。
 次に、全国で一年間に交通事故が、その被害に遭っているというか事故の受傷をされる方々が九十万人を突破するような状況の車社会でありますけれども、その中でもむち打ち症候群、むち打ち病と言ったらいいでしょうか、俗名でありますけれども、そういうことで悩んでいらっしゃる方が相当いらっしゃいます。
 そこで、こういう言葉が今一部の医療界の中にあります。低髄液圧症候群という言葉があります。厚生労働大臣、この言葉は知っていますか。
#601
○国務大臣(尾辻秀久君) 先ほど先生からお尋ねがあるということで説明を受けまして、初めて知りました。
#602
○風間昶君 私も余り知らなかったんですけれども、整形外科勤務時代に、簡単な交通事故でえらい症状が、不定な愁訴が多くて、立てば頭が痛くなる、横になれば良くなるということだけじゃなくて、目がかすむ、生活障害を起こすとか、いろんなことで何人かの方々診ましたけれども。
 この低髄液圧症候群という病気、ちょっとしたけが、外傷、ばんとぶつかるだけじゃなくて、くしゃみしたり、いきんだり、あるいはストレッチをするだけでも、頭の中に、骨の中に入っております硬膜という膜に包まれた脳、この脳が髄液という脊髄液の中で浮いているわけですけれども、ぶつかった拍子でそのどこかが漏れる。漏れると、髄液がしみ出ていって浮いていた脳が沈むんですね。沈むとどうなるかというと、そこの脳のところに、包んでいる静脈のところが引っ張られて、それで血管拡張が起こって頭痛が起こるということで非常に、そういうことでいろんな方々が調べて今いらっしゃるわけですけれども、最低二十万人以上の方々が、この髄液が漏れて、低髄液圧症候群ということで、治療を望んでいる方が相当いらっしゃるわけであります。
 これは専門的な話で恐縮でありますけれども、いずれにしても、その低髄液圧症候群という治療、安静にしたり、いろんなものを、副腎皮質ステロイドホルモン使ったりということはあるんだけれども、一番今多く効果上げられているのは、この漏れている髄液の代わりに自分の血液を一回十tとか十五t、硬膜外といって、硬膜の外からこう、腰椎の間から入れて、それで髄液の圧を高めるということの治療がこのブラッドパッチという治療なんですけれども、あるわけでありますけれども、どっちにしてもまだ国としてはその治験が足りない、具体的な合理性のあることを、ぶつかってないと思いますけれども、ただ困っていらっしゃる方は間違いなくいて、治っている人もいるということでありますし、事故が非常に多い状況の中で、減少、事故がしないという中で、やっぱり民間が細々と三十七人の脳外科の医師を中心に、全国ばらばらにいるわけですけれども、中心に、そこにみんな患者さんが集まっているわけですね。そういうことがあるわけでありますから、国としてはこれをやっぱり解明していく、支援をしていくべきだと思いますけれども、お考えを、というか決意を。
#603
○国務大臣(尾辻秀久君) まず、ただいまの先生の御説明でございますが、先ほどこんな図を示されて、私も説明を受けたんですが、正直に言いまして、よくは分かりませんでした。
 そこで、こうした場での先生方のお話、そして御提言というものは国民の声を受けてなさるわけでありますから、できるだけ丁寧にお答えしなきゃいかぬと、こういうふうに思っております。
 ただ、今先生既にお話しのように、この話は余りにも専門的過ぎて、医学的な話でございまして、御専門の先生に私はとてもお答えするわけに、お答えする力を持っておりません。
 もう、そこで、本当に申し訳ないんですが、ただいまのところでの厚生労働省の考え方を申し上げざるを得ませんのでお許しをいただきたいと思います。
 申し上げます。
 御指摘のむち打ち症と低髄液圧症候群との関係につきましては、交通事故等の後にむち打ち症となるのは低髄液症候群によってなっているケースが多いという主張もあるが、関係学会において認知されている状況にはないと承知をしております。
 また、御指摘のブラッドパッチ療法は、低髄液症候群の治療法として一部の医師に用いられていると承知しておりますけれども、いわゆるむち打ち症の治療法としては一般的に認知されておらず、国として研究を推進する上では、まずは関係学会における議論の動向を見定める必要があると考えております。
 これが厚生省、厚生労働省の見解でございますので、更に私も勉強させていただきたいと存じます。
#604
○風間昶君 勉強してください。
 次に、先日、衆議院の予算委員会で、高額医療費の窓口負担がえらい大きいので自己負担分で済むように、厚生労働大臣はさきの委員会で、答弁で前向きに最大限努力するというふうに答弁いただきまして、大変有り難いと思いますし、高く評価させていただきたいと思います。
 同じように、乳幼児医療も公明党の提案で、だけじゃないですけれども、乳幼児医療費については二歳までの自己負担を二割にとどめる健康保険法を改正させていただきました。これ、窓口の支払は地域によっても非常に違うわけでありますけれども、無料化といっても、償還払のところもあれば現物給付のところもありますが、高額医療費の窓口払いを自己負担の限度支払のみに済むシステムがあれば、乳幼児医療費も同じく償還払を現物給付に転換することは可能だと思うんだけれども、これ研究していってもらいたいんですけれども、大臣の決意を伺います。
#605
○国務大臣(尾辻秀久君) 今、私どもは全力で少子化に取り組まなければなりません。その一環で小児医療という問題は当然ございます。私どもがそういう意味ではきっちり対応していかなきゃならないことでございます。
 また、もう釈迦に説法になりますけれども、少子化対策の一環として、平成十四年十月より、三歳未満の乳幼児につきましては自己負担率の割合を三割から二割に引き下げたところでございます。更にこれをもう少し進めるとか、先ほどの高額医療の取組について、絡めてのお話でございますが、率直に申し上げて、余り調子のいいことを申し上げようとは思いませんので、率直に申し上げて大変厳しいことでございます。
 しかし、とはいえ、私どもはできるだけのことはしなきゃならぬと思っておりますので、以上のお答えでお察しをいただきたいと思います。
#606
○風間昶君 厚生労働大臣、もう一回、済みません。
 観点変わりますけれども、昭和四十三年に起こりました食品公害としてのカネミ油症事件、当時一万三千名の方々が申請しまして、今認定になった方が千八百七十六名で、生きている方が千三百名ちょっとです。新しい診断基準が加わることによってこの未認定者の方々の窓口を開くという観点から、今全国に三十三の都府県しか受診機関がありません。これを拡大をしていくことの方向をやっぱり見付けてあげないと、未認定者の方々にとっては大変つろうございます。是非このことについてお答えをいただきたいと思います。
#607
○国務大臣(尾辻秀久君) 副大臣に答えてもらいます。
#608
○副大臣(西博義君) 委員にお答えを申し上げます。
 先ほど委員が御指摘のとおり、三十三府県にとどまっているということは事実でございます。今後、患者の認定審査業務や油症相談員の設置を含めて、カネミ油症の対策につきましては、全国油症治療研究班に対して研究費を交付しておりますが、そのことを踏まえまして研究事業として今検診業務を、それから相談員等の仕事をしていただいているところでございますが、委員御指摘の点を踏まえまして、効果的な事業実施がいかにあるべきかということについて研究班の先生方と十分相談をしながら検討をさせていただきたい、こう思っております。
#609
○風間昶君 ありがとうございます。
 環境大臣、お待たせしました。
 ロシアが京都議定書批准の着々とした、下院、次いで上院、そしてプーチン大統領署名というふうな流れの中で、この間に至るまでの小池大臣のロシアへの働き掛けを、御努力を多といたしますが、問題は、発効した後どうなるのと、我が国としてどうするのと、ここをひとつ伺いたいと思います。
#610
○国務大臣(小池百合子君) 今御質問の中にもございましたように、ロシアは実は明日、私どもが得ている情報によりますと、明日の二十二日に下院の全体会議、本会議ですね、審議がされる予定となっております。批准が、法案が可決されますと、その後上院に移って、そして大統領が署名と、こういう流れになるわけでございまして、そしてロシアの批准が決定いたしましたならば、九十日後にこの京都議定書はいよいよ発効するという、このような運びになっております。
 国内の今後の対応でございますけれども、地球温暖化対策推進大綱、これをまず基礎といたしまして、それに関連しての地球温暖化対策推進法がございます。これに、ここに京都議定書目標達成計画、これを策定することが義務付けられているところでございます。
 今年は大綱の見直し、評価の年でございましたので、関係各方面で中間取りまとめということで、環境省とすれば八月までに中央環境審議会を始めとして、ほかにも各審議会ございます、そこで中間取りまとめを公表いたしまして、現状、その結果として、この現状の対策のままでは二〇一〇年に削減量が不足するという暫定値を、暫定推計を示されたところであります。
 ということで、このままではということで追加対策、今日も環境税という税の話ばかりが目立ってしまいますけれども、幾つかの策を考えておりまして、事業者からの温室効果ガスの算定・報告・公表制度、そして自主参加型の国内排出量取引制度、それに加えて環境税など、こういった対策を追加的に行っていこうというものでございまして、京都議定書における我が国の世界に向けての公約をしっかりと果たすべくその方法を広く議論も重ねてまいりたいと、このように思っております。
#611
○風間昶君 分かりました。国内的な問題は分かりました。
 じゃ、しからば、加入していないアメリカ、オーストラリア等を含めて、ここをどうするかというのをちょっと聞きたかったんです。
#612
○国務大臣(小池百合子君) 第一約束期間二〇〇八年から一二年ということで、我が国の責務はまずそこでマイナス六%、九〇年、基準年である九〇年と比べて、それがございます。
 御指摘のように、アメリカは、ブッシュ大統領の、ブッシュ政権になりまして残念ながらこの議定書から外れてしまいました。さらには、よく指摘されることでありますけれども、中国であるとかインドなどの温室効果ガスを今後大量に排出する国々をどうやって仲間に入れていこうかということでございますけれども、いわゆるビヨンド京都ということで京都以降の話、これをいろいろな接点がございますので、そういった国々も仲間に入っていただけるような、そういった交渉を粘り強く続けてまいりたいと、このように思っております。
#613
○風間昶君 分かりました。分かりました。是非頑張っていただきたいと思います。
 国内問題で済みません。道路工事のときにカッターでアスファルトとかコンクリートを切るわけですけれども、そのときに熱持たないように冷やす、それで水掛けるんですけれども、それが粉じんをすごく含んでいるから汚泥になるわけですけれども、問題は、そっちの方はいいんだけれども、高濃度のアルカリ物質がかなり含まれていまして、このいわゆるアルカリ物質の処理基準について環境省としてどうしているのか、またどうしていく方がいいのか、教えてもらいたいと思います。
#614
○政府参考人(南川秀樹君) 委員の御指摘の物質でございますが、それを集めて処理します場合には産業廃棄物ということで対応いたしております。その性状が泥に近い、泥状であれば汚泥として、また液状であれば廃アルカリということで、それに該当するということで基準を作って処理をいたしております。
 処理基準でございますが、汚泥に当たる場合につきましては、脱水、乾燥、あるいは焼却を行いまして、その後に埋立てを処分、埋立て処分をしていただきます。また、廃アルカリであれば、中和あるいは焼却をした後に処理をしていただくということでございます。
 以上によって、これまでのところ適切に処理されていると考えております。
#615
○風間昶君 大きいところはいいんだけれども、小さいところはカッターで業者が掛けた水を移動しながらやっていくことを新潟市とか徳山市、オーケーしているんですね。こういうことも是非、運用の部分で廃棄物行政に対するこの取組を支援していくことが環境省としては必要だと思うんだけれども、環境大臣に最後伺って、終わります。
#616
○国務大臣(小池百合子君) 環境副大臣を務められました先生だけに非常にお詳しい御質問でございます。
 お答えはでございますけれども、いわゆる道路工事などでがっとやっていってこう切っていくときに水が、水を掛けるということですけれども、固定式なのか移動式かそれは問いませんで、一定規模以上の汚泥若しくは廃アルカリの処理施設を設置するには都道府県知事の許可が必要になってくるわけですね。しかし、今よく道路で見掛けますような道路工事でございますけれども、これは小規模だということで設置許可を要するケースには該当しないと、このように考えております。
 汚水処理の、汚水などの処理については廃棄物処理基準に適合する限り現行法の下で支障なく処理ができると、このように考えておりますが、いろんな事情もおありなのでしょうから、事情をよく調べまして適切に指導を行ってまいりたいと思います。
 いずれにいたしましても、これも広い意味で廃棄物の処理の問題でございますし、どうやってその循環型社会を作っていくかというところで非常にいい御指摘をちょうだいしたと思っております。
#617
○風間昶君 終わります。
#618
○委員長(中曽根弘文君) 以上で風間昶君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#619
○委員長(中曽根弘文君) 次に、大門実紀史君の質疑を行います。大門実紀史君。
#620
○大門実紀史君 日本共産党の大門でございます。
 今日は雇用問題、特に青年の雇用問題について尾辻大臣中心に伺いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、事務方で結構ですけれども、今の青年の雇用状況、さらには社会問題化しておりますニートとは何かということとその対策について説明をしてください。
#621
○政府参考人(上村隆史君) 若者の雇用情勢でございますが、十五―二十四歳層の失業率は九・六%、これは全体の失業率四・八%に比べ高い水準でございます。一方、有効求人倍率でございますが、これは同年齢層につきまして一・三八倍、全体の〇・八三倍に比べて逆に高くなっております。求人はあるものの就職に結び付かない状況ということになっております。
 さらに、先生からお話のありましたいわゆるニートと呼ばれる層でございますが、働いてもおらず教育も訓練も受けていない若者層ということでございますけれども、平成十六年版労働経済の分析において、非労働力人口のうち十五―三十四歳層で、卒業者かつ未婚であり通学や家事を行っていない者について集計しておりますが、これが平成十五年で五十二万人となっております。
 その対策でございますが、ニートになった理由等は区々であるとは思いますけれども、この対策としては、働く意欲のある若者に対しては昨年策定をいたしました若者自立・挑戦プランを着実に推進しているというところでございますが、これに加えまして、いわゆるニート対策としてでございますが、来年度、働く意欲が不十分な若者に対し、新たに働く意欲や能力を高める対策を若者人間力強化プロジェクトとして推進するということで考えております。
#622
○大門実紀史君 この中の若者自立支援塾について説明してくれますか。
#623
○政府参考人(上村隆史君) 御指摘の若者自立塾についてでございますが、民間の、民間団体等の協力をいただきまして、合宿形式の中で生活訓練や労働体験等を通じまして働くことについての自信と意欲を付与する事業ということで考えているものでございまして、来年度の概算要求に盛り込んで、現在、要求を行っているところでございます。
#624
○大門実紀史君 ニート、大変な深刻な問題になっています。その目玉である、対策の目玉である若者自立支援塾、是非効果のあるものにしてほしいなというふうに思いますけれども、私、NPOの皆さんに聞き取りをしました。
 今、NPOの皆さんが共同生活を通じてそういう青年の支援をやっております。この合宿形式というのは、今三か月の合宿とか、利用料七万、八万とか言われていますけれども、必ずしも、今NPOが具体的にやっていることと別個のちょっとプログラムといいますか、枠組みになっていまして、それならば今やっているようなことをもうちょっと支援してほしいとか、三か月の合宿という形にこだわらないで、もう少し青年の在り方をよく見てもらって、いろんな、もうちょっと柔軟にこの自立塾の枠組み考えてほしいという要望が非常に強く出されていましたけれども、ちょっと大臣のお考えを伺います。
#625
○国務大臣(尾辻秀久君) 今、そのNPOの話初めてお聞きしましたので、是非先生御案内ください。私もまず見せていただいて、そしてそういう皆さんと話をしながら今の問題とかみ合わせていきたいと、こういうふうに思います。是非よろしくお願い申し上げます。
#626
○大門実紀史君 是非NPOの現場の意見を聞いて具体的なプログラムを決めてほしいと思います。
 ただ、フリーター、ニート問題というのは、マスコミの取上げ方、あるいはこの政府の若者自立・挑戦プランという名前にも、私、大変違和感を感じておりまして、何か主な原因が、若者が意欲が足りないとか甘えているとか働かないとか、だから自立心付けてやる、人間力を付けてやるんだと。それだけが本当の問題なんだろうかというふうに思います。
 お手元に資料をお配りいたしました。これはニートの人口比を九五年と二〇〇〇年と比較したものです。二〇〇〇年の方を見てもらえれば分かるんですが、ぐんとニートが増えているのが高校卒業時、あるいは少しまた増えるのが大学の卒業時です。つまり、今、企業が高卒、大卒の新規採用をがくっと減らしていると。六十四万からこの二〇〇〇年でいえば二十六万八千に減らしていると。これが一番のニートを作っている最初の原因だと。
 つまり、青年の雇用環境の厳しさが根底にあって、その中でも非正規雇用で働くのがフリーター、もう意欲を失って、展望を失ってこもっているのがニートというふうに思います。つまり、青年の雇用環境の悪化が根底にある原因だと思いますが、大臣いかがですか。
#627
○国務大臣(尾辻秀久君) この若者の雇用問題といいますのは、先ほど来ニートという言葉が繰り返されておりますけれども、この言葉に象徴されますように、今、そしてまた先生お話しのように、若者の方にいかにも問題がありげにどうしても言ってしまう、そこの問題はあると思います。それではまた若者も本当に、本当の意味での自立ができないだろうということは思いますから、先ほど先生がおっしゃったような名前の付け方などというのは私どもももう一工夫要るところだろう、一工夫要るなと思いながら聞いておりました。
 更に申し上げますと、今先生おっしゃったように、求人の減少というのは、これはもう否定できない事実でありますし、それからもう一つ申し上げると、やっぱり今求人側の人材の求め方というのが高度な技能、知識を要する、そういう人材も求めます。ただ、今度はぽっとこっちの方に来て、もうパートでいいよ、アルバイトでいいよという求め方、この両極端に分かれておる。ここのところが若者の雇用問題の一つの問題かなと、こういうふうには認識しております。
#628
○大門実紀史君 今、尾辻大臣言われたとおりだと私、思います。企業の責任が第一に問われるべきだろうというふうに思います。
 竹中大臣にお聞きしたいんですけれども、今つまりコストを下げると。だから、正社員は雇わないでアルバイト、派遣労働、契約社員という非正規雇用に切り替える。コストを下げるということで、今まで社内でやっていたOJTを、社内訓練をもうやらないで、今大臣言われた即戦力を求めると。こういうことを企業が続けていきますと、当面その企業の利益は上がっても、近い将来、熟練能力のある若者が少なくなるわけですから、企業の生産力、ひいては日本の経済の基盤を崩していくということになると思います。私、これ正に合成の誤謬をやっているんじゃないかと思いますが、大臣のお考えをお伺いいたします。
#629
○国務大臣(竹中平蔵君) 若者が働く機会がない、それと、まあ言ってみればコインの両面のようなものでありますが、若者の働く気力もうせているのではないか、その悪循環を絶たなきゃいけないという問題意識は持っております。
 企業の責任ということでありますけれども、企業はこれまで言わば教育投資を行って、それで終身雇用、年功序列の賃金という形でやるのが実は企業の利益を最大化させる方法であった。熟練労働力が足りない場合にはそうするのが企業にとって一番合理的であった。だから、別に政府が奨励したわけではないのに、この今までのようなシステムが日本で定着していた。しかし、今大きくそのシステム、環境が変わったということだと思います。
 企業が投資して長く雇うということは、企業が固定投資を行うことを意味しますから、そういうものに耐えられなくなった。そうした中では、企業としてはどうするかといいますと、やはり外ででき上がった人材、つまり企業が内部でトレーニングするのではなくて、外部で教育すると、外部で教育された人を受け入れるという形で新しいシステムを作っていかなければいけない。企業は先に変わり始めているわけですけれども、我々はそうした世界的な環境の変化に対応するために、外部で労働力、技術力が供給されるようなシステムを作らなければいけない。それが大学改革であるし、今正に厚生労働省、経産省と一緒に取り組んでいるこの自立プランであると、そのように私は認識をしております。
#630
○国務大臣(尾辻秀久君) 先ほど申し上げたことで誤解があってはいけないと思いましたのであえて立たせていただきましたが、先ほどの、若者の人材の求められ方が両極端になるというようなことを申しました。これは企業の側だけの話じゃなくて、若者の側もまたそういう多様な働き方になっておるわけでございまして、今社会全体の中でこういう多様な働き方にどう我々が対応するかという、このことが求められておる、そのための施策を考えなきゃいけない、こういうふうに思っておるということを改めて申し上げたいと存じます。
#631
○大門実紀史君 竹中大臣に伺いますけれども、そういう企業の変化、そういう行動を政府そのものが支援してこられたんじゃないですか、労働法制をいろいろ変えて派遣労働を増やすと、職業訓練だって増やさないと。その辺の責任はいかがお考えですか。
#632
○国務大臣(竹中平蔵君) これは正に働く方と雇う方、双方がそういった新しい時代に適応するためにもっと自由な動き方をさせるようにしてほしいという、そういうニーズがあったわけです。それを政府が縛っているのはおかしいと、そうした中でいろんな規制改革の問題が出てきたんだと思っております。
 これは政府の責任というよりは、本当に新しい世界的な経済環境が変わっている、その新しい経済環境にふさわしい国内のシステムを作っていかなければいけない、そういう問題だと思っております。
#633
○大門実紀史君 若者のニーズと言われますけれども、その結果がフリーターですか、その結果がニートですか。答えてください。
#634
○国務大臣(竹中平蔵君) だから、ニートというものが、フリーターというものがこれ以上増えないような新しいシステムを私たちは作ろうとしているわけです。
 そうした中で、今回の自立・挑戦のプランもありますし、大学を中心とした教育改革も行っていかなければいけない。これは時代に合わせて民間も変わらなければいけないし、社会のシステムも変わらなければいけない。変化するのは嫌だというふうに立ち止まっていることはできないということだと思います。
#635
○大門実紀史君 つまり、当面の利益だけを追求していくとこういうことが起こるんです。合成の誤謬が起きて今若者が大変な目に遭っているということでございます。
 資料だけ配りましたけれども、その点でいくならば、国の責任として、公共職業訓練がこんなに貧困なわけです。こういうことをきちっとやらないと、言っているだけでこういう結果をもたらしたのは、政府の構造改革路線だと思っておりますから、竹中大臣が言われた労働市場の構造改革を進めた結果であると思いますから、その責任は取らなきゃいけないし、少なくとも職業訓練制度をもっと強化しないと追っ付かないということを申し上げて、質問を終わります。
#636
○委員長(中曽根弘文君) 以上で大門実紀史君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#637
○委員長(中曽根弘文君) 次に、福島みずほ君の質疑を行います。福島みずほ君。
#638
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 三位一体改革、いや三すくみ改革、いや三位ばらばら改革について質問をいたします。
 義務教育の国庫負担の問題について繰り返し質問が出るのには理由があると思います。学校教育法は子供がどこで生まれても均等に教育が受けられる権利を保障しています。これは当たり前のことだというふうに思っています。
 ところで、この一般財源化でやり玉に上がっているのがこの義務教育費であり、そして先日、地方六団体が出したものに児童虐待、ドメスティック・バイオレンス、婦人保護事業が入っていることにびっくり仰天いたしました。これからようやく国会の努力で様々な法律が超党派でできて、これからようやく施策が立ち上がるかというときに一般財源化をしてしまいますと、もう本当に地域によって凸凹がある、命を救えない地域が出てくる。
 この一般財源化の問題、厚生労働省はどうお考えでしょうか。
#639
○国務大臣(尾辻秀久君) 今お話しのように、先日、地方六団体からの御提案がございまして、そしてその中にDV対策や児童虐待対策に関する補助金の廃止、地方に移せという、こういう御提案がされておることは事実でございます。
 まずそこで、私どもとしては、率直に申し上げて、少子化対策、国がやらなきゃいかぬと思っておりますから、是非国で責任持ってやりたいということで今地方団体の皆さんと意見の調整といいますか、議論をさせていただいておるところでございます。
#640
○福島みずほ君 ドメスティック・バイオレンスは八億円です。八億円、大金ですが、全体の国の予算からすればそんなに多額だとは私は思いません。今まで蓄積があればいいです。これからやる児童虐待、これから児童虐待やDVに力を入れなくてはいけないときに、現実に起きているのは、鳥取県の施策がいい、すると、みんな鳥取県に行っちゃう、こういうことが起きるわけですね。
 どこでDVに遭っても、どこで児童虐待を受けても、どこでも婦人保護事業、全国受けられる、命の問題ですから、厚生労働省、このナショナルミニマムを保障するために、冗談じゃないと、ここは工夫をしていただけませんか。
#641
○国務大臣(尾辻秀久君) 先ほど官房長官からも、先週の火曜日にも議論した、今週の火曜日も議論したというお話がありました。私、先週の火曜日に議論をさせていただいて、それでもう今週の火曜日はいいと言われたんですが、是非お願いをして六団体の皆さんともう一回話合いさせてくださいということで話しに行きまして、議論をさせていただきました。大体、今先生がおっしゃったようなことを申したつもりでおります。
#642
○福島みずほ君 知事の方たちと話をしますと、実は、余りDVや児童虐待にそれほど関心が実はなくて、余り議論がなく通ったというふうに実は聞きました。
 ですから、むしろ厚生労働省がナショナルミニマムでやってくれと、子供がどこでいたとしても本当に生きられるというのを作らないと駄目だと。この点、もう一頑張り、覆すことはできないでしょうか。
#643
○国務大臣(尾辻秀久君) 少子化対策全体について、是非国の責任でやりたいということを私どもは申しております。
#644
○福島みずほ君 一般財源化をする予算の中身と順番が違うと。命を削る、弱いところをまず一般財源化して削るなと。ということを申し上げ、お願いとともに、私の質問を終わります。
#645
○委員長(中曽根弘文君) 以上で福島みずほ君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 これにて質疑通告者の発言はすべて終了いたしました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時五十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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