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2004/11/02 第161回国会 参議院 参議院会議録情報 第161回国会 法務委員会 第3号
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2004/11/02 第161回国会 参議院

参議院会議録情報 第161回国会 法務委員会 第3号

#1
第161回国会 法務委員会 第3号
平成十六年十一月二日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         渡辺 孝男君
    理 事
                松村 龍二君
                吉田 博美君
                千葉 景子君
                木庭健太郎君
    委 員
                青木 幹雄君
                荒井 正吾君
                山東 昭子君
                陣内 孝雄君
                鶴保 庸介君
                江田 五月君
                前川 清成君
                松岡  徹君
                簗瀬  進君
                浜四津敏子君
                井上 哲士君
   国務大臣
       法務大臣     南野知惠子君
   副大臣
       法務副大臣    滝   実君
   大臣政務官
       法務大臣政務官  富田 茂之君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        加藤 一宇君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○民法の一部を改正する法律案(内閣提出)
○債権譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関
 する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
○参考人の出席要求に関する件
    ─────────────
#2
○委員長(渡辺孝男君) ただいまから法務委員会を開会いたします。
 民法の一部を改正する法律案及び債権譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。
 政府から順次趣旨説明を聴取いたします。南野法務大臣。
#3
○国務大臣(南野知惠子君) まず、民法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。
 中小企業が融資を受ける際には、経営者等が保証人となって、継続的に発生する不特定の融資債務を保証する根保証契約がしばしば結ばれております。そして、現行法においては、根保証契約の内容について何らの規制もないため、保証の限度額や保証期間の定めのない、いわゆる包括根保証契約が結ばれることも少なくありません。しかし、現在の厳しい経済情勢の下で、個人の保証人が予想を超える過大な責任の追及を受ける事案が多発しており、根保証契約の内容を適正なものとするための措置を講ずる必要があるとの指摘がされております。また、明治二十九年に制定された民法のうち、第一編から第三編までの財産法部分は、片仮名、文語体の表記のまま現在に至っており、古めかしい用語や表現も多数残されていることから、分かりやすい現代語に早急に改めるべきであるとの指摘もされております。
 この法律案は、これらの指摘にこたえるため、民法の見直しを行うものであります。
 この法律案の要点を申し上げますと、第一は、貸金債務等について個人の包括根保証を禁止するなど、根保証契約の内容に合理的な規制を加え、根保証をした個人の保証人が予想を超える過大な責任を負うことがないようにしていることであります。すなわち、貸金等根保証契約において、極度額の定めのないものは無効とし、元本の確定すべき期日についても、契約締結の日から五年を経過する日より後の日を定めたときは、その定めを無効とするとともに、その定めがない場合には、契約の締結の日から三年を経過する日に元本が確定するものとしております。さらに、主たる債務者又は保証人が、債権者から差押えを受けたとき、破産手続開始の決定を受けたとき又は死亡したときも、貸金等根保証契約における元本が確定するものとしております。
 第二は、民法を現代語化することであります。民法の第一編から第三編までの片仮名、文語体で表記された条文を平仮名、口語体にするとともに、現在では一般に用いられることのない用語を他の適当なものに置き換えております。これらの措置によって、国民生活と密接な関係にある民法を、表現や形式の面でも身近で分かりやすいものに改めることにしております。
 以上がこの法律案の趣旨であります。
 次に、債権譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。
 近時、企業金融の在り方について、不動産担保や個人保証に過度に依存した資金調達手法を見直す必要があると指摘されており、企業資産のうちこれまで十分に活用されてこなかった不動産以外の資産、具体的には動産や債権を担保目的又は流動化目的で譲渡することによって資金を調達する方法が注目を集めております。しかしながら、現行法の下では、動産を活用して資金を調達しようとしても、動産の譲渡を第三者に公示する制度が不十分であるという問題があります。また、債権を活用して資金を調達する方法についても、現行の債権譲渡登記制度においては、債務者の特定していない将来債権の譲渡を登記することができないという問題があります。
 そこで、この法律案は、法人がする動産及び債務者の特定していない将来債権の譲渡についても、登記によってその譲渡を公示することができることとして、動産や債権を活用した企業の資金調達の円滑化を図ろうとするものであります。
 この法律案の要点を申し上げますと、第一に、法人が動産を譲渡した場合には、動産譲渡登記ファイルに動産譲渡登記をすることによって、対抗要件を具備することができることとしております。
 第二に、動産譲渡登記について、その申請手続や登記事項の開示方法等の登記手続を整備しております。
 第三に、法人が債務者の特定していない将来債権を譲渡し、又は当該債権を目的として質権を設定した場合にも、債権譲渡登記ファイルに債権譲渡登記又は質権設定登記をすることによって、債務者以外の第三者に対する対抗要件を具備することができることとしております。
 なお、この法律の制定に伴い、政省令の制定等所要の手続が必要となりますので、その期間を考慮いたしまして、この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。
 以上がこの法律案の趣旨であります。
 何とぞ、御慎重に審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。
#4
○委員長(渡辺孝男君) 以上で両案の趣旨説明の聴取は終了いたしました。
 両案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
    ─────────────
#5
○委員長(渡辺孝男君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 民法の一部を改正する法律案及び債権譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、来る九日午前十時に参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(渡辺孝男君) 御異議ないと認めます。
 なお、その人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(渡辺孝男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十時八分散会
ソース: 国立国会図書館
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