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2004/11/26 第161回国会 参議院 参議院会議録情報 第161回国会 本会議 第9号
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2004/11/26 第161回国会 参議院

参議院会議録情報 第161回国会 本会議 第9号

#1
第161回国会 本会議 第9号
平成十六年十一月二十六日(金曜日)
   午前十時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第九号
  平成十六年十一月二十六日
   午前十時開議
 第一 国務大臣の報告に関する件(平成十五年
  度決算の概要について)
 第二 アメリカ合衆国の千九百十六年の反不当
  廉売法に基づき受けた利益の返還義務等に関
  する特別措置法案(内閣提出、衆議院送付)
 第三 民事関係手続の改善のための民事訴訟法
  等の一部を改正する法律案(第百五十九回国
  会内閣提出、第百六十一回国会衆議院送付)
 第四 独立行政法人日本原子力研究開発機構法
  案(内閣提出、衆議院送付)
 第五 信託業法案(第百五十九回国会内閣提出
  、第百六十一回国会衆議院送付)
 第六 児童福祉法の一部を改正する法律案(第
  百五十九回国会内閣提出、第百六十一回国会
  衆議院送付)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、日程第一
 一、国家公務員等の任命に関する件
 一、日程第二より第六まで
     ─────・─────
#3
○議長(扇千景君) これより会議を開きます。
 日程第一 国務大臣の報告に関する件(平成十五年度決算の概要について)
 財務大臣から発言を求められております。発言を許します。谷垣財務大臣。
   〔国務大臣谷垣禎一君登壇、拍手〕
#4
○国務大臣(谷垣禎一君) 平成十五年度決算につきましては、国会におかれまして、早期に御審議いただくべく、会計検査院の検査報告とともに去る平成十六年十一月十九日に国会に提出したところであります。
 それでは、平成十五年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書、政府関係機関決算書、国の債権の現在額総報告並びに物品増減及び現在額総報告につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 まず、平成十五年度の一般会計の決算につきましては、歳入の決算額は八十五兆六千二百二十八億円余、歳出の決算額は八十二兆四千百五十九億円余であり、差引き三兆二千六十八億円余の剰余を生じました。
 この剰余金は、財政法第四十一条の規定により、既に平成十六年度の一般会計の歳入に繰り入れられております。
 なお、平成十五年度における財政法第六条の純剰余金は一兆五百二十一億円余となります。
 以上の決算額を予算額と比較いたしますと、歳入につきましては、予算額八十一兆九千三百九十五億円余に比べて三兆六千八百三十二億円余の増加となります。この増加額には、前年度剰余金受入れが予算額に比べて増加した額三兆二千二百七十三億円余が含まれておりますので、これを差し引きますと、歳入の純増加額は四千五百五十九億円余となります。
 一方、歳出につきましては、予算額八十一兆九千三百九十五億円余に、平成十四年度からの繰越額三兆二千二百七十三億円余を加えました歳出予算現額八十五兆千六百六十八億円余に対し、支出済歳出額は八十二兆四千百五十九億円余であり、その差額は二兆七千五百九億円余となります。このうち平成十六年度への繰越額は一兆六千六百三十五億円余であり、不用額は一兆八百七十四億円余となっております。
 なお、歳出のうち、予備費につきましては、その予算額は二千五百億円であり、その使用額は千三百十九億円余であります。
 次に、平成十五年度の特別会計の決算でありますが、同年度における特別会計の数は三十二であり、これは平成十四年度に比べて五特別会計減少しております。これらの決算の内容につきましては、特別会計歳入歳出決算のとおりでございます。
 なお、歳入歳出決算に添付されている国の債務に関する計算書による債務額につきましては、平成十五年度末における債務額は七百七十一兆六千八百十二億円余であります。このうち、公債につきましては、平成十五年度末における債務額は五百五十六兆五千二百四十八億円余であります。
 次に、平成十五年度における国税収納金整理資金の受入れ及び支払につきましては、同資金への収納済額は五十二兆九千百七十九億円余であり、一般会計の歳入への組入れ額等は五十二兆二千三百四十九億円余であります。
 次に、平成十五年度の政府関係機関の決算でありますが、その内容につきましては、それぞれの決算書のとおりでございます。
 次に、国の債権の現在額につきましては、平成十五年度末における国の債権の総額は三百四十兆五千百六十六億円余であります。
 次に、物品の増減及び現在額につきましては、平成十五年度末における物品の総額は十三兆千四百五十六億円余であります。
 以上が平成十五年度の一般会計歳入歳出決算等の概要であります。
 何とぞ御審議のほどお願い申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#5
○議長(扇千景君) ただいまの報告に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。田浦直君。
   〔田浦直君登壇、拍手〕
#6
○田浦直君 私は、自由民主党を代表して、平成十五年度決算について、総理始め関係閣僚に質問をいたします。
 質問に入る前に、去る十一月十四日、国民にとって喜ばしい報道が国じゅうにあふれました。紀宮様と東京都職員黒田慶樹さんとの御婚約内定の報でございます。
 伺いますれば、お二方を始め皇室の皆様は、豪雨や地震の災害で被災された皆さんにお気を遣われて発表を差し控えられていたとのことでした。常に国民とともにいてくださる皇室に感動いたしたところでございます。
 私ども国会もあらゆる方策を講じて復旧に努めてまいります。政府にも最大限の努力を要請いたしますが、この苦難から必ず立ち直って、来年の御結婚の儀には国民こぞって心よりお祝いをいたしたいと思っております。
 それでは、総理、APEC御出席御苦労さまでした。再選されて初めてのブッシュ米大統領や胡錦濤中国主席との会談が伝えられておりますが、これに関する総理の御所見を御披瀝お願いいたします。
 それでは、本論に入ります。
 本決算は、従来の決算に比べ約二か月早い十一月十九日に提出されました。これは参議院が永年主張し、改革の旗印に掲げてきた決算の重視がようやく軌道に乗ってきたものであり、御尽力されました参議院改革協議会の各委員はもとより、改革に努めてこられました先輩各位に心から敬意を表するものであります。
 抑制、均衡、補完、参議院の使命は衆議院の行き過ぎを抑制し、チェック・アンド・バランスを発揮し、足らざるを補うことにあると言われてまいりました。しかしながら、これではいかに審査を充実しても参議院の位置付けは衆議院の補完であります。
 我が党では、憲法改正に向け、党の調査会で草案作成作業に入っております。予算重視の衆議院に対し、参議院は決算を重視するという役割分業の観点に立ち再構築するならば、二院制の意義も見いだせると考えております。
 また、会計検査院を参議院の附属機関とし、決算のみならず政策評価も行わせる考えも持っております。
 総理、定着してきた参議院の決算審査の充実、早期審査、参議院の在り方についてどのようにお考えか、御披瀝をお願いします。
 決算の早期提出により、政府予算案の閣議決定前の決算審査が可能となりました。今後は、いかに迅速にかつ充実した決算審査を行い、予算編成に反映させるかが焦点となります。本日の本会議質疑、さらには来月二日に総理以下全大臣出席の下行われる決算委員会の全般質疑での指摘を、十二月の政府予算案に具体的にどのように反映させていくのか、この点について総理の明快な御所見をお伺いします。
 ITの普及等により決算書の作成等は以前に比較し格段に簡便かつ迅速にできるようになっておりますので、九月か十月の提出となれば更に充実した審査が可能となります。今後どの程度まで早期提出が可能か、財務大臣の御所見をお伺いいたします。
 次に、十五年度決算の概要と十五年度財政運営について伺います。
 十五年度予算は、経済活性化のため一・八兆円規模の減税を先行実施し、公共投資関係費を絞り込む一方、都市の再生や地方の活性化に重点配分するなどめり張りの利いた財政運営が行われました。
 この結果、十四年度来、回復に向かっていた我が国の経済は民間需要主導の経済成長を実現し、十五年度の実質GDP成長率は三・二%と当初予測の〇・六%を大幅に上回り、税収も予想額より一兆四千九百六十四億円増の四十三兆二千八百二十四億円となりました。
 景気が回復に向かい、税収も当初予測を上回った十五年度の経済財政運営について、総理の総括的御所見を伺います。
 当初予算に比べ、税収が持ち直した十五年度決算ですが、絶対額で見た場合、依然として税収の低迷は止まらず、財政の悪化は続いております。
 十五年度の税収は、税収がピークだった平成二年度に比べ十七兆円近く減少し、その一方で、十五年度の公債発行額は三十五兆三千四百四十九億円と過去二番目、公債依存度は四二・九%と過去最悪となっております。
 十五年度末で四百五十九兆円、十六年度末で四百八十三兆円に達しようとする公債残高と合わせて、悪化に歯止めが掛からない我が国の財政の現状をどう認識されるのか、総理の御所見を伺います。
 次に、ODAについて伺います。
 参議院は、さきの閉会中に初めてODA調査のため海外三地域に議員派遣を実施し、先般、各班から派遣報告書が提出されました。これは、参議院改革協議会の提言に基づき、決算重視の立場から、ODA経費の効率的運用に資するために実施されたものでございます。本年度は、我が国のODAの特色と位置付けられ、かつ実績に占める割合も高い有償資金協力について重点的に調査しました。
 派遣報告は、特に中国について、我が国国民感情として戸惑いを禁じ得ないさきのサッカーアジアカップでの反日行動等についても言及し、我が国からのODAが日本の顔の見える形の援助になっているのかを視点の一つとして調査を行ったとしております。
 その上で報告書は、今回の調査において対中国ODAを引き続き推進することの必要性は見当たらなかったとし、対中国円借款については廃止をも視野に入れ、当面は元本残高が増加しない程度まで縮減すべきと踏み込んだ提言をしております。
 参議院として初めての試みであり、一回の調査で結論付けるのではなく、来年以降、調査も継続して決めるものとは存じますが、この提言を政府としてどのように受け止め、今後のODA政策に反映していくのか、総理並びに外務大臣の率直な答弁を期待いたしております。
 また、外務省は十七年度予算の概算要求で対前年度比一五・三%増の五千七百六十六億円のODA予算を要求していますが、対中国ODAを始め、政府開発援助予算が省庁の既得権と化し惰性で継続していくことのないように、めり張りの利いた予算編成を強く要望しておきます。
 次に、十五年度決算検査報告について伺います。
 検査報告における指摘金額は過去二番目の四百三十億円に上っております。財政状況の悪化が続く中、かかる多額の指摘を受けたことについて財務大臣の御所見をお伺いします。
 指摘金額のうち、厚生労働省が依然として最多の百五十九億円となっておりますが、この中には、汚職事件に発展した社会保険庁の不適切な購入契約、逮捕者を出した広島労働局の不正経理などが含まれております。
 極めて遺憾な事態と考えますが、厚生労働省での不祥事の頻発をどう認識されておられるのか、再発防止策を含め、厚生労働大臣の御所見を求めます。
 また、検査報告では外務省の二十一公館における不適切な出納事務等も指摘されており、この中には現金の横領も含まれております。外務省については、報償費をめぐる不祥事以来、綱紀粛正と意識改革の必要性が再三指摘されながら、会計検査院から更なる指摘を受けたことを外務大臣はどう認識されておられるのでしょうか。
 加えて、本院のODA調査の際にも、わずかな風雨を理由に在外公館に国旗を掲揚しないなど、職務遂行に疑問を感じる点があったということであります。
 公館は、海外における我が国の存在そのものであります。在外公館における国旗の掲揚について、通達等の明快な規定があってしかるべきと考えますが、この点も併せて外務大臣の御所見をお伺いします。
 いよいよ十五年度決算の審査が開始されます。従前にも増し速やかにかつ充実した決算審査が行われ、十七年度の政府予算案の編成、十八年度の概算要求等に的確に反映されることを強く要望して、私の質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣小泉純一郎君登壇、拍手〕
#7
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 田浦議員にお答えいたします。
 ブッシュ大統領及び胡錦濤国家主席との会談についてでございますが、ブッシュ大統領とは、日米安保、日米経済を含む日米関係、また北朝鮮、イラクの課題につきまして、今後とも緊密に連携して取り組むことを確認いたしました。胡錦濤国家主席とは、二国間関係のみならず、地域、国際社会全体にとっても日中関係が極めて重要であるとの認識を共有し、未来志向の日中関係を構築していくことで一致いたしました。
 会計検査院の地位、権限をどのように定めるかについてのお尋ねでございますが、高度な立法政策にかかわることであり、慎重な対応が必要であると考えております。今後とも、会計検査院が国会と緊密な連絡協調を保ち、適正かつ効率的な行財政の執行のため更に有効に機能することを期待しております。
 参議院における決算審査の充実、決算審査の平成十七年度予算への反映等についてのお尋ねでございますが、国会における決算の審査は、予算の執行が所期の政策目的を果たしているかどうか等について審査、検討するものであり、極めて重要な役割を果たすものと認識しております。参議院においては、これまでも、特に決算審査を重視され、種々の改革を進められてきたことに対しまして、改めて敬意を表したいと思います。
 本日からの決算審査は、政府として決算の早期提出という参議院の要請にこたえたものであり、今後、この決算についての参議院における審査の結果を現在進めている十七年度の予算編成において適切に反映させていきたいと考えております。
 平成十五年度の経済財政運営についてでございますが、平成十五年度におきましては、官から民へ、国から地方へとの考え方の下、金融、税制、規制、歳出の各分野における構造改革を推進し、経済活性化や将来の発展につながる分野に重点配分する予算編成や、一・八兆円程度の減税の先行実施などに取り組んでまいりました。こうした中、日本経済は、法人税収が予算額を大幅に上回ったことに表れたように、企業収益や設備投資が改善を示し、秋以降、景気は持ち直しに向けた動きを示したことであり、その後、現在まで回復の動きは続いていると考えております。
 我が国財政の現状についてでございますが、御指摘のとおり、我が国財政は、平成十六年度末の公債残高が四百八十三兆円程度に達する見込みであり、世界の先進国の中では最悪の水準となるなど厳しい状況にあります。こうした財政状況は、財政の持続可能性を危うくするだけでなく、我が国の経済成長を阻害する大きな要因となることから、財政構造改革への取組を一層強化していく必要があります。政府としては、二〇一〇年代初頭には政策的な支出を新たな借金に頼らずにその年度の税収等で賄うよう、引き続き歳入歳出の両面から財政構造改革を推進してまいります。
 参議院ODA派遣報告書についてでございますが、本報告書は今後の国政審議に活用していくために作成されたものであり、その内容については政府としても真摯に受け止めております。御指摘の対中国ODAに関する提言も含め、よく吟味をし、今後のODAの一層の効果的、効率的な実施に役立てていきたいと考えております。
 残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣谷垣禎一君登壇、拍手〕
#8
○国務大臣(谷垣禎一君) 田浦委員にお答えをいたします。
 決算の国会への早期提出についてのお尋ねがございました。
 決算の国会への早期提出につきましては、決算の十分な審議をお願いし、決算結果を予算編成に反映させるために重要であると考えておりまして、平成十四年度決算は本年一月十九日に国会に提出したところでございますが、平成十五年度決算については、決算審議重視という観点からの参議院の御要請を踏まえまして、去る十一月十九日に国会に提出したところでございます。
 早期提出に際しては、議員御指摘のように、決算事務の電算化を進めるなど工夫を凝らしまして、会計検査院とも協力を行うなど、できる限りの努力を行ってきたものでございまして、この点について何とぞ御理解いただきたいと考えております。
 次に、会計検査院の検査結果についてお尋ねがございました。
 会計検査院の平成十五年度決算検査報告におきます指摘金額が過去二番目に多い四百三十億に上っているということは、これは会計検査院の検査の成果という面もございますが、政府としては誠に遺憾なことであると考えておりまして、検査結果を十分に踏まえて徹底した事務事業の見直しを図る、こういったことを通じて今後の予算編成に適切に反映するとともに、会計規律の保持など、適正な予算執行に一層努めてまいりたいと考えております。(拍手)
   〔国務大臣町村信孝君登壇、拍手〕
#9
○国務大臣(町村信孝君) 田浦議員にお答えをいたします。
 まず、参議院のODA派遣報告書についてのお尋ねでございますけれども、総理がお答えをしたとおりでありまして、政府としてもこれを真摯に受け止めておりまして、今後のODAの一層効果的、効率的な実施に役立てていきたいと、かように考えております。
 特に、対中国のODAに関しましては、当面、環境問題や人材育成といった互恵性、お互いに利益の高い、そうした分野に供与を行っていきますけれども、中国の経済発展が進む中で、今後我が国からの中国向けのODAの供与につきましては、これを減少をさせてまいります。そして、近い将来、中国がODAの卒業生になることが適当であると考えております。
 次に、在外公館の出納事務に関する会計検査院の指摘についてのお尋ねがございました。
 外務省は、平成十三年以降、外務省改革の一環として、規則の整備でありますとか職員への指導、研修の強化などに全力を尽くしているところであります。こういう中で職員によります公金の着服が行われたことは極めて遺憾でありまして、当該職員の解雇を含む厳正な措置を既に取ったところでございます。
 このほか、経理手続について会計検査院から受けた指摘につきましても、外務省としては厳粛に受け止め、在外公館の事情を踏まえながら一層改善に取り組んでいくことにいたしております。
 最後に、在外公館における国旗の掲揚についてのお尋ねがございました。
 昭和五十三年に在外公館に対して外務省は訓令を発出し、我が国の在外公館では、週末、祭日を含め毎日、日の出から日没までの間、国旗を掲揚することを原則といたしております。
 ただ、いずれにしても、悪天候であったという事情はあったようではありますけれども、在フィリピン大使館で国旗を掲揚していなかった点につきましては、率直にこれはおわびを申し上げます。
 今後、こういうことがないように全在外公館に対し十分に指導をしてまいります。(拍手)
   〔国務大臣尾辻秀久君登壇、拍手〕
#10
○国務大臣(尾辻秀久君) 厚生労働省の不祥事について厳しい御指摘がございました。
 厚生労働省において不祥事が度重なっておりますことにつきまして、国民の皆様に心からおわびを申し上げます。国民生活に密着した厚生労働行政に携わる者として、職員一人一人が自覚を持って身を律しなければなりません。
 現在、副大臣をトップとする信頼回復対策推進チームにおいて事実関係を徹底して調査しております。調査の内容はすべてを公表いたします。私自身、陣頭指揮を執って、不祥事を二度と起こさない体制の確立に取り組み、信頼回復に努めてまいります。(拍手)
    ─────────────
#11
○議長(扇千景君) 谷博之君。
   〔谷博之君登壇、拍手〕
#12
○谷博之君 私は、民主党・新緑風会を代表して、ただいま議題となりました平成十五年度決算について、総理並びに関係大臣に質問をいたします。
 冒頭、一言申し上げます。
 小泉総理、私の顔をよくごらんをいただきたい。私は、以前から総理にどこか似ていると言われております。小さくて細い目、あごの張った四角い顔、ライオンのような長い髪、どこか共通点があるのかもしれません。
 しかし、最近、そういうことを言われれば言われるほど、私は残念で不本意でなりません。それは総理の顔の表情が以前と大分変わってきたからであります。総理に就任した当時と現在の顔の表情は、何か感情が露骨に表れ、そしていら立ったり、投げやりになったり、時にはだんまりを通したり、正に落ち着きのない表情が随所に見られるからであります。
 人間の顔は胸の内を映し出す心の鏡だと言われております。小泉総理に一言申し上げます。どうか、好きな海外渡航や特定の国の大統領の声を聞き、得意の丸投げ投球を、力を注ぐのではなくて、もっともっと国民の声を率直に聞き、純粋に聞いて、そして自然体の素直な気持ちで国政に当たり、御自分の心を磨いていただきたい。そうすれば、以前の明るくて、そして清新な、得意の片手を上げてポーズを取る姿も似合いの総理が戻ってくる、このように私は信じております。
 そういうあなたに私がもし似ていると言われれば、大変、悪い気持ちもしないし、むしろ党派を超えてうれしくも思います。このことは私自身に、自分にも問い掛けている、そういうことであることを御理解をいただき、私のこの考え方を是非御理解を賜りたい、このように思っております。
 決算の質問に入る前に、直近の課題についてお伺いいたします。
 十一月二十一日の日中首脳会談では、総理の靖国参拝が大きな問題となりました。政冷経熱の日中関係をどうするのか、靖国参拝を来年も続けるつもりなのか、御所見をお伺いしたいと思います。
 また、今年は台風、地震と自然災害の多い年でもありました。被害に遭われた方々に心から御冥福とお見舞いを申し上げますとともに、一日も早い復旧を心からお祈り申し上げます。
 そして、新潟中越地震についてお伺いいたします。
 あの激震から一か月を経て、このたび激甚災害の指定が行われました。しかし、三兆円とも言われている被害に対し、補正予算は年明けというのでは余りにも遅過ぎますし、直ちにこの国会の会期を延長してでも年内成立を目指すべきだと考えておりますが、中越地震対策の特別立法化も含めて、総理の御所見をお伺いいたします。
 次に、平成十五年度決算に関する質問に入らせていただきます。
 今回の決算は、初めて来年度の予算編成前に提出をされました。早期提出は参議院がかねてより政府に要請してきたことであり、それなりに評価をするものでありますが、しからば、この平成十五年度決算をいかに平成十七年度予算に反映させるつもりなのか、総理の御所見を伺います。
 会計検査院の報告に国民は毎年うんざりしています。今後の不正防止と次年度予算に生かすためには、例えば会計検査院が不正や問題をつかんだ時点で公表したり刑事告発をするべきです。対象省庁が認めない限り検査報告には記載しないという霞が関の暗黙のルールも全くおかしいと思います。無駄な支出を弁償したケースの公表など、会計検査院をめぐる課題は数多くあります。にもかかわらず、会計検査院は国会法上、本会議に出席が許されておりません。今後更なる参議院改革、決算重視を進めていくために、是非とも国会法改正を行い、参議院本会議に会計検査院が出席できるようにすべきだと考えますが、総理の御見解を伺います。
 次に、イラクへの自衛隊派遣について伺います。
 今年一月、陸上自衛隊第一次隊がサマワに派遣されましたが、これには平成十五年度の予備費から二百九十六億円が支出をされました。が、しかし、この予備費は、本来、災害対策費や総選挙費用など不測の事態に備えたものであり、昨年七月にイラク特措法を強行採決して以来、十二月の派遣決定まで五か月もあったのですから、事の本質からして、閣議だけで決められる予備費からは支出せず、補正予算を組むべきだったと思いますが、総理に伺います。
 イラクの情勢は、六月の政権移譲後むしろ悪化し、自衛隊駐屯地にもロケット弾が度々撃ち込まれています。こういう状況の下で、総理は、自衛隊のいるところが非戦闘地域だと詭弁を弄し続け、さきの日米会談でもいとも簡単に派遣延長を約束してしまいました。しかし、最近の世論調査では、多くの国民が延長をすべきではないと回答しています。
 総理は、国民の声に耳を傾け、十二月十四日に期限を迎える自衛隊の撤退を英断すべきです。そのためにも、野党三党提出のイラク復興特別措置法廃止法案を堂々と採決に付していただきたいと思いますが、総理のお考えを伺います。
 対米追従の小泉方針は沖縄県民にも大きな負担を強いています。普天間飛行場の代替施設の建設については、平成十五年度までの六年間で約十六億円が支出をされ、名護市辺野古沖で現在、現地技術調査が行われています。その一環として、政府は、十一月十五日、サンゴ礁に穴を開けるボーリング調査を強行しようとしましたが、地元の人たちが抗議の船を出し、決死のダイビングで阻止しています。事業者である国は、万が一にも人命にかかわる事態とならぬよう直ちに事業を中止し、米軍とともに更なる代替策を探るべきだと考えますが、総理のお考えをお聞かせいただきます。
 平成十五年度決算では、税収は予算額より増えているものの、十四年度決算と比べると五千億円以上も下回っており、公債発行額は過去二番目の三十五兆三千四百四十九億円、公債依存度は四二・九%と過去最悪となっています。このままではプライマリーバランスの二〇一〇年代初頭での黒字化は絵にかいたもちになりかねません。
 私の地元栃木県では、自立と自助、そして互助による幸福を求める分度推譲の理念を県政改革の基本理念として改革が進んでおります。その結果、栃木県では取組三年目で既に単年度黒字決算を実現しています。
 この二宮尊徳の教えである分度推譲の理念を総理はどうお考えでしょうか。そして、是非栃木県の取組を研究して国の財政運営に当たっていただきたいと思いますが、総理の御所見を伺います。
 次に、三位一体改革について伺います。
 この改革が財政再建だけでなく地方分権の実現に真に役立つものであれば、決して異を唱えるものではありません。が、しかし、このたび政府・与党が取りまとめた改革の枠組みは、政官業癒着の既得権益を残しつつ、三兆円という数字だけを合わせた、改革とは似ても非なるものと考えますが、総理のお考えはいかがでしょうか。
 十月二十二日の経済財政諮問会議で、財務省は、平成十四年度の地方財政計画において公共事業費を中心に総額七兆円から八兆円の過大計上があったことを指摘しています。これは、一九九〇年代後半以降、民主党が糾弾してきた国の財政拡大積極策に地方を巻き込んだ負の遺産であります。今更地方に何を言える立場なのでしょうか。財務と総務の両大臣に双方の御所見を伺います。
 また、地方財政は、ここ数年大幅な財源不足に陥っており、借入金残高は十六年度末には二百四兆円と見込まれ、改善の見通しが立っておりません。地方交付税の大幅な削減を主張する財務省では、定率減税の廃止が議論され、大臣も地方独自の税を創設せよなどと発言しています。一方、総務省は、一般行政経費が不足しているのだと主張しておりますが、その不足額は一体幾らだったのでしょうか。また、なぜその内容を明らかにしてこなかったんでしょうか。
 一般行政経費の内訳を明らかにすることは、国の予算を投入する以上、当然だと考えますが、総務と財務の両大臣に、それぞれのお考えをお伺いいたしたいと思います。
 平成十五年度にスタートした障害者支援費制度は、措置から利用へと福祉を大きく変えてまいりました。そして、特に知的障害者が在宅サービスを利用できるようになるなど、一定の評価がなされてまいりました。
 しかし、サービス量が増えた結果、初年度から百二十八億円の不足となり、省内の予算をかき集めて何とかしのいできましたが、今年は更に二百数十億円の不足が見込まれており、それをどうするつもりなのか、厚生労働大臣にお伺いをいたしたいと思います。
 また、障害福祉と介護保険との統合の議論と同時に、難病患者など、いわゆる制度の谷間を生んできた縦割りの障害福祉を一体化するという障害保健福祉のグランドデザインについてもお伺いいたします。この動きはいかにも唐突感は否めず、当事者団体の間でも戸惑いと不安を生じさせております。難病対策推進法案の草案を練ってきた私の経験からも、障害者福祉サービス法で障害の定義をする限りは必ず新たな谷間を生んでくると懸念しておりますが、厚生労働大臣の御所見をお伺いいたします。
 平成十五年十二月、足利銀行は金融庁の検査をきっかけに、預金保険法第百二条三号を適用され、破綻しました。しかし、この破綻を決定した同年十一月二十八日夜の金融危機対応会議では、その議事録要旨を見ても、足銀監査法人から債務超過との報告を受けただけで、それをうのみにし、会議自体が債務超過の事実を認定しておりません。私は、この会議の答申には手続上の瑕疵があると以前から指摘をしており、三号適用による国有化は違法だと考えております。この会議の議長であった総理の見解を求めます。
 平成十五年度決算について、会計検査院は四百三十億円という二十三年ぶりの高額な無駄遣いを指摘しました。さらには、不適切な仕組みや政策により、たなざらしになった事業への支出、つまり背景金額には実に合計二兆二千四百三十二億円に達しております。地方や国民に負担を求める前に、まず政府は自らが襟を正すことが必要なのではないでしょうか。平成十六年度決算では着実に指摘金額及びこの背景金額を減らすとの総理のお約束をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 広島の労働局が不正経理、裏金作りを組織ぐるみで行っていたことが明らかになり、会計検査院は全国の都道府県労働局の検査を行っています。労働局の悪質な実態が明らかになった以上、国のその他の出先機関、例えば地方厚生局や地方整備局あるいは地方農政局でも同様の組織ぐるみの不正経理が行われているのではないかと私は疑っております。そこで、会計検査院に指摘される前に地方出先の一斉点検を行うべきと考えますが、特に社会保険庁の不正なども指摘されている厚生労働大臣の御所見を伺います。
 更にひどいのは、本来なら汚職や不正を取り締まるべき警察が、自ら犯罪行為に手を染めていたことであります。北海道警察は二十二日、道議会に対し、平成十年から十五年度の間の裏金総額が約十億九千六百万円に上ることを明らかにしました。また、北海道警察は、会計検査院に対し偽造領収書を提出するなど、組織ぐるみの極めて悪質な検査妨害を行いました。これは正に刑法上の公文書偽造又は私文書偽造罪に該当するものであり、なぜこれを摘発しないのでしょうか。国家公安委員会委員長に伺います。
 OBにも声を掛けて早急に国庫に返還させるからいいとか、内輪だから摘発できないとかというのでは正に論外です。北海道だけでなく、福岡県など次々に全国の警察で公費の着服が明らかになった今、国家公安委員会委員長が責任を取って潔く辞任をしていただくしかないと思いますが、いかがでしょうか。
 この臨時国会では、相も変わらず政治と金をめぐる与党議員の不正、不始末がたくさん取り上げられました。その最たるものが日歯連から自民党旧橋本派への一億円裏献金、迂回献金事件でありました。これに対し、民主党は十一月十六日に迂回献金を禁止する改正法案を提出しました。会期を延長してでも今国会中に政治資金規正法改正を行うこと、そして民主党の政治資金規正改正法案の内容の良さについて総理の御所見を伺います。
 また、道路公団の車両管理業務受託企業から与党議員へ運転手が無償で派遣されていることが明らかになっています。総理が唱えてきた民営化によって、果たしてこの政官業の癒着は断ち切ることができるのでしょうか。総理の御所見を伺います。
 次に、昨日、総務大臣が会長を務める財団法人が、外来生物法の指定対象からオオクチバスという魚を外すように環境省に圧力を掛けていたという報道がありました。これは事実なのでしょうか。そしてまた、公益法人改革が進められている中で、公益法人を管理する省庁の現職大臣が一公益法人の会長を務めていること自体、問題はないのでしょうか。政治と金をめぐる誤解を生みかねない問題だと思いますが、総理と総務大臣の御見解を伺います。
 最後に一言申し上げます。
 小泉総理、でたらめ丸投げ政治の小泉改革を改革しろという声が今や国民の中に巻き起こってまいりました。後継者がいないと言う向きもあるかもしれませんが、あなた程度の総理であれば、この議場にいるすべての議員が辞職をせずともその後継者になれると断言いたします。御安心いただき、そろそろ賞味期限切れになってきた総理には一刻も早く退陣をしていただくよう心からお願い申し上げ、私の質問を終わりといたします。(拍手)
   〔内閣総理大臣小泉純一郎君登壇、拍手〕
#13
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 谷議員にお答えいたします。
 靖国神社参拝も含め、日中関係についてでございますが、今次日中首脳会談におきましては、二国間関係のみならず、地域、国際社会全体にとっても日中関係は極めて重要であるとの認識を共有し、未来志向の日中関係を構築していくことで一致いたしました。今後も個別の問題が日中関係全体の発展の支障にならないよう、中国との間で引き続き大局的な観点から幅広い分野における協力を強化していく考えであります。
 今後の参拝については適切に判断いたしたいと思います。
 災害対策の補正予算についてでございますが、政府は、非常災害対策本部を中心に一体となって、被災地の復旧、被災地への支援に全力で取り組んでおります。補正予算については、まずは災害被害額の早期把握に努め、災害復旧等のための必要な経費がどの程度になるか見極める必要があります。その確定には相当時間が掛かると思われ、急いでも通常国会の冒頭の提出とならざるを得ないところであります。
 なお、緊急に必要となる経費につきましては、本日、新潟県中越地震等の災害に関する予備費の使用を決定するなど、適切に対処することとし、災害への財政面での対応にも万全を期してまいります。
 新潟県中越地震の特別立法についてでございますが、内閣府に新潟県中越地震復旧・復興支援会議を設置し、関係省庁が一体となって最大限の支援を行ってまいります。新潟県から特別立法等の要望を受けておりますので、関係省庁において具体的な要望内容を更にお聞きしながら、特別立法の必要性を含め早急に対応を検討してまいります。
 平成十五年度決算の平成十七年度予算への反映についてでございますが、決算審査は、予算の執行が所期の政策目的を果たしているかどうか等について審査、検討するものであり、極めて重要な役割を果たすものと認識しております。平成十五年度決算の検査報告事項や本日から始まる国会での審査の結果を、現在進めている十七年度の予算編成において適切に反映させていきたいと考えます。
 本会議に会計検査院が出席できるようにするかどうかにつきましては、国会運営の問題として、まず国会で十分に御議論いただくことが適当ではないかと考えております。
 イラクへの自衛隊部隊の派遣のための経費を予備費から支出したことについてでございますが、イラクでの人道復興支援活動等を迅速、円滑に実施するためには自衛隊部隊の派遣準備を急いで行う必要があり、予備費の使用によらなければ時間的に対処が難しかったことから、平成十五年度中に必要となる経費について予備費で措置したものであります。
 イラク特措法廃止法案の扱いについてでございますが、同法案については国会においてよく議論して取扱いを決めていただきたいと思います。
 普天間飛行場についてでございますが、市街地にあることもあり、一日も早く周辺住民の方々の不安を解消したいと考えており、引き続き、平成十一年の閣議決定等に従い、沖縄県等の地元地方公共団体と十分協議を行いながら、早期の移設、返還に向けて全力で取り組んでいく考えであります。
 二宮尊徳の分度推譲についてでございますが、二宮尊徳は、自分の置かれた状況や立場をわきまえ、その範囲内で生活することの必要性を分度と、節約によって余ったものを家族や子孫のために蓄えたり、他人や社会のために譲ったりすることの大切さを推譲として教えを説いたと承知しております。
 また、栃木県は、分度推譲の考えの下、県が自立し、世代を超えて譲り支え合うとの理念に基づき行財政改革を推進し、その成果として、平成十五年度決算において、新たな県債発行額を公債償還費以下に抑えるとの目標を達成したと聞いております。政府としては、こうした取組も参考にしつつ、将来世代に負担を先送りしないよう、二〇一〇年代初頭には、政策的な支出を新たな借金に頼らずにその年度の税収等で賄うべく、引き続き歳入歳出の両面から財政構造改革を推進してまいります。
 三位一体の改革についてでございますが、国の補助金を削減し、国から地方への税源移譲を進め、同時に地方交付税を見直すことにより、地方にできることは地方にという総論賛成の議論を具体化する改革であります。現在、地方団体からの改革案を真摯に受け止め、改革の具体化に向け様々な検討を進めてきており、本日中には今年度の一兆円に加え、来年度からの二年間に行う約三兆円の補助金改革、税源移譲、地方交付税改革の全体像を取りまとめてまいります。
 足利銀行でございますが、足利銀行に対する第三号措置の必要性の認定に際しては、金融危機対応会議に先立ち、同銀行からの十五年九月期決算が債務超過となる旨の報告及び破綻の申出を受け、金融庁において債務超過であることを確認したところであり、一時国有化が違法であるとの御指摘は当たらないものと考えます。
 会計検査院の検査結果についてでございますが、平成十五年度決算検査報告における指摘金額が過去二番目に多い四百三十億円となっていること及び多額の背景金額の存在については、政府としては誠に遺憾であると考えております。
 私は、既に各大臣に対し、検査報告において指摘された不当事項等を踏まえた改革に率先して取り組むよう指示したところであり、指摘を受けなかった官署等も含め、類似の指摘を受けることのないよう、関係職員の資質の向上を図り、効率的な執行及び会計の事務の適正な処理に努力してまいります。
 政治資金規正法の改正でございますが、今月二日に与党案、同十六日に民主党案が国会に提出されたものと承知しております。
 政治資金規正法の改正の内容については、各党各会派で様々な考え方があると承知しておりますが、会期延長の可否も含め、各党各会派で十分御議論いただきたいと考えます。
 道路関係四公団民営化と政官業の癒着に関するお尋ねでございますが、今般の民営化の枠組みにおいては、競争性を高める入札契約方式の導入等により、ファミリー企業を抜本的に見直すこと、企業会計原則に基づく財務諸表を作成、公表することなど、客観性、透明性を最大限確保する措置を講じているところであります。
 こうした措置を着実に実施することにより、国民の疑惑を招かない適切な業務運営の推進に努めてまいります。
 オオクチバスに関する報道についてでございますが、環境省からは御指摘の報道のような事実はないと聞いております。
 公益法人の役職員との兼職については、閣議決定された国務大臣等規範においても、報酬のない名誉職等は認められております。また、御指摘の法人を所管しているのは環境省であり、公益法人の監督に関する関係行政機関の事務の一般的な調整を行っている総務省との関係では、監督上の問題は生じないものと考えます。
 残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣谷垣禎一君登壇、拍手〕
#14
○国務大臣(谷垣禎一君) 谷博之議員から地方財政計画における過大計上についての御議論がございました。
 平成十年四月の総合経済計画までは、確かに国の経済対策で投資単独事業の追加を要請しておりましたけれども、それから後は投資単独事業の追加要請ということはしておりません。
 そこで、現在の地方財政計画でございますが、投資単独事業の計画計上額は、国の公共事業関係費に比べますと依然高い水準にある一方で、実際の執行額は計画額を大幅に下回るものとなっているわけでございます。
 こういう地財計画の過大計上と財源保障機能を通じた地方交付税の肥大化は、国民に対するアカウンタビリティーという観点からも、あるいは地方の国依存体質、国の財政赤字の拡大、こういった観点から速やかな是正が必要ではないかと考えております。
 それから次に、地方の財源不足への対応と地財計画の経費の内訳の公表についての御議論がございました。
 まず、地方の財源不足の改善については、地方歳出における過大計上の適正化など、歳出面を徹底して見直すことが重要であると考えております。歳入面では、個人住民税を含めて定率減税の見直しを検討いたしておりますとともに、地方団体において課税自主権を積極的に発揮していただくことが必要ではないかと考えております。
 次に、地方財政計画の一般行政経費については、その具体的内容が明らかにされないままに大きく増加してきておりまして、今後、地方財政計画の策定に当たりましては、国民に対するアカウンタビリティーの観点等から、経費の具体的内訳を明らかにして精査することによりまして、真に財源保障すべきものに適正化する必要があると考えております。(拍手)
   〔国務大臣麻生太郎君登壇、拍手〕
#15
○国務大臣(麻生太郎君) 平成十四年度の地方財政計画と国の積極財政との関連についての御質問があっております。
 そもそも地方財政計画は、大枠で地方財源を確保するために、閣議決定をした上で国会に提出をしているものであります。歳入に関しましては、地方税、交付税等々、いろいろ一般財源を計上しており、歳出項目ごとに見れば、決算との乖離が生じることはあるものの、過大計上という御表現がありましたけれども、過大計上ということはありません。
 また、過去の地方歳出の増加や地方財源不足との拡大は、景気対策のための公共投資の追加などによる国の施策に地方が協力してきたことも原因の大きな理由の一つであろうとは存じます。
 次に、地財計画の一般行政経費についてのお尋ねがあっております。
 一般行政経費、すなわち経常経費ということになろうと思いますが、これは地方分権という観点から、地方歳出というものに関しましては国が過度に関与することは好ましくないと、第一点であります。
 そして第二点目は、三千を超えます団体の経費を一つ一つ予算で積み上げるということはかなりの無理なことであろうと存じます。したがって、枠で計上してきたものがこれまでの経緯でありまして、他方、今開かれております決算等につきましては、詳細なデータを公表をいたしておりますので、今後とも国民に分かりやすく、かつ早期に開示ができるように努めてまいらねばならぬと思っております。
 また、経常経費は、地方団体、自治体が、ハードからソフトというような、政策転換というような、今の時代を先取りして予算を柔軟にシフトしているということから、計画計上額は実績に比べて不足しております一方、平成十四年度の一般財源で、経常経費では約二兆九千億円不足をしておりまして、この是正は検討されるべきものと考えております。
 最後に、私が会長を務めます日本釣振興会についてのお尋ねがありました。
 この団体は、生涯スポーツとしての釣りの普及などを目的とした財団法人であります。御指摘のオオクチバスにつきましては、これが青少年が釣りを始める際に適した魚であることを主張していることは事実でありますが、少なくとも環境省に圧力は掛けているといったことはないと存じます。
 また、公益法人の役職員との兼職につきましては、閣議決定をされて、今総理からも御答弁がありましたが、国務大臣規範には報酬のない名誉職は認められており、政治と金の観点の点につきましては問題はないものと考えております。(拍手)
   〔国務大臣尾辻秀久君登壇、拍手〕
#16
○国務大臣(尾辻秀久君) 障害者の支援費についてのお尋ねがございました。
 障害者の在宅サービスに係る支援費につきましては、昨年度は、お話しいただきましたように、関係予算の流用等により対応いたしましたが、今年度は二百数十億円という相当な不足が見込まれますことから、精一杯知恵を絞って必要な予算の確保に向けて最大限の努力をいたしてまいる考えでございます。
 障害福祉サービス法についてのお尋ねがございました。
 御指摘の障害福祉サービス法は、次期通常国会に提出することを検討しておる法案でございます。身体障害、知的障害、精神障害といった障害種別ごとに制度が分かれております状況を改めまして、現在の障害の定義を踏まえながら、三つの障害共通の福祉サービスについては統一的な制度の下で提供しようというものでございます。障害者の方や難病の方にはそれぞれふさわしいサービス提供を行っていくことが重要と考えておりまして、その実現に努めてまいります。
 地方厚生局における経理についてのお尋ねがございました。
 地方厚生局は、全国に七局一支局あります。平成十三年一月に発足したところでございますが、毎年会計検査院の検査も実施されておりますけれども、今後とも適正な会計処理に努めるべく、自ら常時点検をいたしたいと考えております。(拍手)
   〔国務大臣村田吉隆君登壇、拍手〕
#17
○国務大臣(村田吉隆君) 北海道警察等において予算の不適正執行があったことは誠に遺憾であります。
 北海道警察における不適正事案を公文書偽造等で摘発すべきとのお尋ねでございますが、刑事事件として取り上げるべきか否かについては、北海道警察において個別具体の事実に即して判断されるべきものであると考えております。
 また、警察における不適正経理の責任を取って国家公安委員会委員長を辞任すべきとのお尋ねでございますが、国家公安委員会委員長としては、関係者の処分など厳正に対処するとともに、警察の会計経理の適正化に努め、国民の警察に対する信頼を回復することが今何よりも重要であると考えております。(拍手)
    ─────────────
#18
○議長(扇千景君) 加藤修一君。
   〔加藤修一君登壇、拍手〕
#19
○加藤修一君 私は、公明党を代表し、ただいま議題となりました平成十五年度決算及び当面する重要課題につきまして、総理並びに関係大臣に質問いたします。
 これまでの国の会計決算は、検査報告とともに年明けの通常国会に提出されていました。このたび、会計検査院は例年より一か月近くも早く報告書を取りまとめ、決算書が予算案の編成前に国会に提出されました。これは憲政史上初めてであり、実に画期的なことであります。早期提出に熱心に取り組んできた公明党としても感慨深いものがあります。
 今や、国、地方の借金は一千兆円に迫っております。税金の一層の適正使用、効率化を図るべきであります。正に、厳正無比な決算書の反映があってこそ予算書の価値は高まると言えます。これこそ決算の参議院であり、良識の府参議院の特筆すべき役割であります。さらに、今後とも電子政府を最大限生かして、会計処理のスピードアップ等を図り、明年以降についても更に十分な決算審議ができるように、一層早い提出を行うことを強く要望します。小泉総理の御決意をお伺いいたします。
 ところで、本年六月、参議院は平成十四年度決算書の審査に関して、内閣に対して警告決議を行いました。その決議は、決算検査報告の指摘金額が過去二十年間で最悪の四百億円を超えた点を取り上げ、「予算執行をより一層厳正に行うとともに、再発防止の抜本的対策を講じ、いやしくも違法・不当の指摘を受けることのないよう万全を期すべきである。」との警告であります。にもかかわらず、本年は昨年度を超えて実に二百八十五件、四百三十億円と、過去最悪となりました。
 依然として、景気の動向は一部の地方で回復の兆しはあるものの、中小企業の状況は、給料遅配、減俸等で四苦八苦しており、その中で税金を納めております。この現実に目をしっかりと開いて、抜本的対策を立てるべきであります。一体、今後、警告決議をどう受け止めていかれるのか。周知徹底されているのか。行政に携わる者は納税者の意図を酌み、民を本とすべきであります。三たび税の無駄が記録更新とならないように、再発防止を講じ、平成十六年度の予算執行を厳正に行うべきでありますが、具体的にはどのようにお考えですか。小泉総理の御答弁をお願いいたします。
 公明党は、このような目に余る行政の無駄を省き、簡素で効率的な政府を実現するため、従来から、税の無駄にメスを入れ、さらに強化を主張してきました。小泉内閣はこの公明党の主張を受け入れて、本年二月、行政効率化関係省庁連絡会議を設置し、行政効率化推進計画を立て、取り組み始めました。これは高く評価するところであります。また、公明党のマニフェストは民間臨調などからも政策実現力を高く評価されております。このマニフェストにおいて、無駄を一掃、徹底した行革と特権を排除を掲げてきました。
 まず第一に、特別会計の合理化であります。現在、政府の財政制度等審議会の報告によれば、五十を超える具体的提案がなされております。今後は、提言の実効性を高めるとともに、事業の存廃も含めた積極的な検討が必要であります。総理の御見解をお示しください。
 第二に、総合的な公共事業コストの二〇%削減であります。政府は、平成十六年度予算編成の基本方針に公共事業のコスト削減を位置付けておりますが、適切なフォローアップが必要であります。コスト削減努力とともに、機能、品質の確保、下請企業への不当なしわ寄せ防止をどのように図るのか、総理の御見解をお伺いいたします。
 第三に、公務員の特権排除であります。公明党の強力な主張により、昨今の財政状況にかんがみて、二〇〇四年度も国会議員歳費の一割カットが継続しております。同時に、政府の各省庁等の事務次官、外局の長官以上の幹部公務員に対しても給与一割カットの実行を求めていますが、結論が出ておりません。民間企業の血のにじむようなコスト削減努力に対応して、早期に実現すべきであります。
 さらに、国家公務員の天下りについては、内閣が一元管理し、天下りやわたりに対する国民の批判に真摯にこたえる制度にすべきであります。
 以上、国家公務員の特権などの制度改革に懸ける小泉総理の御見解をお伺いいたします。
 次に、諸機関の内部監査の実態についてであります。
 外務省の特別査察が行われましたが、会計検査院が同じ対象を調査した二十一在外公館のすべてにわたり不正経理などが指摘されました。そもそも、内部監査体制が機能していないということであります。
 また、独立行政法人の監査についてでありますが、独立型監査を増やすなどの強化をすべきであります。しかし、中央監査機構の最近の監査報告によると、独立型の監査の実施は平成十三年度からほとんど前進しておりません。
 以上の内部監査等の強化に関しては、平成十三年度及び十四年度決算質疑で、それぞれ公明党の山下、山本議員がただした際、政府答弁は、積極的に対応するとの発言でありました。しかし、ただいま取り上げましたように徹底さを欠いております。より一層の成果を上げるためにも、透明性の確保、監査体制等の強化を更に進めるべきであります。小泉総理の御決意をお願いいたします。
 次に、社会保険庁の機器調達をめぐる汚職事件についてであります。
 社会保険庁は、汚職事件の贈賄業者から随意契約によって二千五百台を超える金銭登録機を購入しております。この契約に際して、一括発注を行えば節約が可能にもかかわらず、約四百の出先機関ごとにそれぞれ契約し、中には契約書を同じ日に三回、別々に交わしたり、三日連続で契約をそれぞれ行うなど、競争入札を殊更避けて随意契約に走り、合計約四億五千万円の不正経理を繰り返してきました。
 本件に対して、社会保険庁は、担当課長が収賄容疑で逮捕されて内部調査が進まないことをいいことに、会計検査院の指定した回答期限までに何ら回答せず、今もって回答がないことは、国会の決算審査を著しく軽視した実に不遜な態度であります。
 さらに、社会保険庁は同業者との間で届出用紙の印刷システムについても随意契約していますが、驚くことに九百二十一か所中約三割の二百五十四か所が全く使われておらず、さらに使っている機器についても一年間百枚程度の印刷、すなわち三日間でたった一枚程度の使用頻度で、たなざらし状態であります。そもそも不必要な発注を行い、しかも約二十三億円もの大金を支払っております。およそ民間では考えられない出来事であります。
 さらに、社会保険庁広島労働局の不正経理事件、厚生労働省の出版物監修料の受取問題等があり、内部調査を進めているとのことですが、厚生労働省は社会保険庁の解体的出直し及び今後の綱紀粛正についてどのように具体的に取り組まれるのか、尾辻厚生労働大臣の意欲的な御答弁をお願いいたします。
 最後に、会計検査院の体制整備についてでありますが、会計検査院の検査機能や犯罪の抑止効果の強化に尽きますが、次の三点を指摘させていただきます。
 第一に、会計検査院法による犯罪の通告義務に関して弾力的な運用を行うこと。第二に、納税者による訴訟提起を可能にすること。第三に、検査報告で指摘した事項について、対象機関による改善状況や不正などを行った公務員自身による弁償、弁済の有無を次年度以降に報告するなどであります。
 これらの三点を含めて、国民の期待にこたえる会計検査体制や充実した報告体制の一層の強化を行うことでありますが、小泉総理の積極的な御答弁をお願いし、私の質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣小泉純一郎君登壇、拍手〕
#20
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 加藤議員にお答えいたします。
 決算の国会への早期提出につきましては、決算の十分な審議をお願いし、決算結果を予算編成に反映させるため重要であると考えており、平成十五年度決算については、参議院の要請も踏まえ、去る十一月十九日に国会に提出したところであります。
 早期提出に際しましては、決算事務の電算化を進めるなど工夫を凝らし、会計検査院とも協力を行うなど、できる限りの努力を行ってきたものであり、御理解いただきたいと考えております。
 会計検査院の検査結果についてでございますが、平成十四年度決算検査報告に関し、本年六月に本院から警告決議を受けたこと及び平成十五年度決算検査報告における指摘金額が四百三十億円と多額に上っていることについては、政府として重く受け止めており、誠に遺憾であると考えております。
 私は、既に各大臣に対し、検査報告において指摘された不当事項等を踏まえた改革に率先して取り組むよう指示したところであり、指摘を受けなかった官署等を含め、類似の指摘を受けることのないよう、関係職員の資質の向上を図り、効率的な執行及び会計の事務の適正な処理に努力してまいります。
 特別会計の見直しについてでございますが、昨年来、すべての特別会計を対象として事務事業等の見直しを徹底的に進め、十六年度予算においては、事務事業の廃止、縮減のみならず、一般会計からの繰入れの縮減や借入金の縮減など、単純に合計すれば五千億円以上の見直しを行ったところであります。さらに、今月十九日、財政制度等審議会において、個々の特別会計の実態に即し、事業の廃止を含めた数多くの提言がなされたところであり、十七年度予算編成において、こうした提言や経済財政諮問会議での議論も踏まえ、徹底した見直しを行ってまいります。
 公共事業のコスト縮減についてでございますが、平成十五年度から五年間で、物価の下落等を除いて、一五%の総合的なコスト縮減を目標とし、毎年適切なフォローアップを行いつつ、政府一丸となって取り組んでまいります。
 これらコスト縮減の実施に当たっては、今後とも安全性、耐久性など必要な性能、品質を確保するとともに、下請企業等が不当なしわ寄せを被ることがないよう、不良不適格業者の排除や低入札価格調査制度の活用など対策を講じてまいります。
 国家公務員にかかわる制度改革でございますが、幹部公務員の給与については民間の給与水準等を勘案した累次の引下げや、先般の特別職給与法の改正など、その適正化に不断に取り組んでいるところであります。
 いわゆる天下り問題については、内閣が国家公務員の再就職を一元的に管理すべきとの与党からの申入れも踏まえ、関係各方面の理解を得つつ、公務員制度改革を進める中で再就職管理の適正化に取り組んでまいります。
 内部監査の強化についてでございますが、行政の内部監査が的確に機能する体制を構築していくことは重要な課題と認識しております。各府省において会計検査院の御指摘等を踏まえ、監査の客観性、公正性の確保の観点から、会計監査計画の策定、監査マニュアルの整備、監査報告の作成など、それぞれ具体的な取組が進められているものと承知しております。今後とも、各府省において、これまでの取組を不断に評価しつつ、更なる内部監査の充実を図っていくべきものと考えます。
 会計検査院の体制整備や機能強化についてでございますが、政府としては、会計検査院の検査機能の重要性について十分認識しており、平成十六年度予算において定員を四十名の純増とするなど、検査体制の充実強化に配慮したところであります。今後も検査活動が円滑かつ厳正に行われ、その機能が十分発揮できるよう必要な人員や予算の確保などに引き続き配慮するとともに、検査活動に対して最大限協力していきたいと考えております。
 残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣尾辻秀久君登壇、拍手〕
#21
○国務大臣(尾辻秀久君) 厚生労働省と社会保険庁の不祥事について、重ねてのおしかりをいただきました。国民の皆様に心からおわびを申し上げます。私自身の責任で、信頼回復に努めてまいります。
 社会保険庁につきましては、既に官房長官の下に設置された有識者会議でお示しをいたしました緊急対応プログラムに基づき、様々な業務改革に着手したところでございますが、今後さらに、有識者会議の議論などを踏まえて抜本的改革をいたします。(拍手)
    ─────────────
#22
○議長(扇千景君) 小林美恵子君。
   〔小林美恵子君登壇、拍手〕
#23
○小林美恵子君 私は、日本共産党を代表して、二〇〇三年度決算並びに当面の課題について質問をいたします。
 二〇〇三年度決算で最も重大な問題は、自衛隊のイラク派兵経費です。そもそも、自衛隊のイラク派兵は、戦闘状態が続くイラクに多国籍軍の一員としての派兵であり、憲法九条を踏みにじったものです。
 派兵から一年、今、イラク各地で米軍による激しい軍事攻撃が行われています。診療所を破壊し、医師、看護師、患者をも殺害。救急車も爆撃され、負傷者を運ぶこともできない。さらに、捕虜のイラク人を銃撃。水も食料もない中で、罪なき市民や子供たちが息絶えていく。私は、無辜の市民を虐殺する米軍に怒りが込み上げてきます。
 国連などが指摘するように、国際人道法では、どんな戦争でも病院や宗教施設への攻撃は許されません。総理は、米軍によるこうした無差別の殺りくが国際人道法違反だとは思わないのですか。日米首脳会談でブッシュ大統領に対してなぜ無差別攻撃の即時中止を求めなかったのですか。
 総理、先日の世論調査でも、自衛隊の派遣延長反対の声は六一%です。今、日本政府が取るべきは、自衛隊の即時撤退ではありませんか。
 次に、介護保険制度について質問をします。
 二〇〇三年度は、健康保険本人三割負担、介護保険料引上げで国民に大きな負担をもたらしました。
 介護保険制度の導入から四年半、要介護認定を受けても介護サービスを受けていない人は八十六万人もいます。利用料負担の重さがその最大の理由です。さらに、施設不足も深刻です。特別養護老人ホームの待機者は、制度導入時の十万人から三十二万人に急増しています。こうした問題が依然として解決されていないために、必要な介護が受けられない事態になっているのではありませんか。ここにこそ根本的なメスを入れるべきです。
 ところが、今、政府は、在宅サービスの利用を制限し、施設入所者に家賃、水道光熱費など、いわゆるホテルコストの名目で大幅な負担増を検討しています。私が訪ねた特養ホームの園長さんは、徴収するのは私たちです、負担能力のない人から徴収できなければ施設から追い出すことになるではありませんかと、厳しく批判をしています。こうした声にどうこたえるのですか。
 今やるべきは、国庫負担を引き上げ、利用料、保険料の減免制度を作り、在宅でも施設でも安心してサービスが受けられる基盤整備を推進することではないでしょうか。答弁を求めます。
 次に、新潟中越地震について質問します。
 一昨日、新潟県知事が、中山間地、豪雪地帯である被災地への国の財政支援は不可欠だと涙ながらに訴えました。この訴えに対して政府はどうこたえるのかが今問われています。
 県立十日町病院、厚生連病院、小千谷総合病院などの病院施設の早期の復旧、雇用の安定確保、生活の糧である農地やコイの養殖池の復旧、商店街のアーケードへの助成を求めています。この切実な声に迅速に対応し、立法も含め必要な措置を取るべきではありませんか。
 さらに、生活再建の基礎である宅地の復旧、住宅本体への個人補償に踏み切るべきです。そのために、野党三党が提案している被災者生活再建支援法改正案の早期成立を図るべきではありませんか。総理の答弁を求めます。
 最後に、来年度予算編成は、二〇〇三年度決算を教訓に、暮らしと社会保障こそ予算の主役にすべきであることを申し上げ、質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣小泉純一郎君登壇、拍手〕
#24
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 小林議員にお答えいたします。
 ファルージャの攻撃は国際人道法違反ではないかとのお尋ねでございますが、我が国としてはイラクにおける米軍の行動の詳細を承知する立場にはありませんが、イラク暫定政府及び米軍は、今回のファルージャ掃討作戦に至るまでに、ファルージャの住民に対し事前に市外に退避するよう手配を進める等、可能な限り民間人への被害を回避する努力をしてきたと承知しております。
 日米首脳会談でファルージャ攻撃の中止を求めるべきだとお考えでございますが、政府としては、ファルージャでの掃討作戦は、イラク暫定政府が駐留米軍の協力を得つつ、法の支配を回復し、明年一月末までに選挙を実施するためのやむを得ざる措置として行ったものと認識しており、治安の回復につながることを期待しております。中止を求めるべきだったとは考えておりません。
 自衛隊を即時撤退させるべきとのお尋ねですが、私は、イラク暫定政府のアラウィ首相、ハッサーニ・ムサンナ県知事やサマワ住民の方々と会談を通じまして、自衛隊による人道復興支援の活動が現地でも高い評価を受けており、引き続き駐留することへの要求も受けております。こういう認識の下に、私は、自衛隊が人道復興支援にイラク国民から評価されるような活動を今後も継続したいと思っております。
 国民世論の動向に配意するのは民主主義の基本として当然であり、また自衛隊の人道復興支援活動の意義について広く国民の理解と支持を得るため、今後とも丁寧に説明を尽くすことが重要であると考えます。
 その上で、派遣期間が終了する本年十二月十四日以降どうするかにつきましては、イラク復興の状況、現地治安情勢等を総合的に検討して適切に判断してまいります。
 介護保険制度につきまして、執行状況を見ますと、サービス利用者数がスタート時から倍増するなど、国民の間に順調に定着しつつあると考えております。その一方で、給付費の急増等により制度の持続可能性が懸念されており、また依然強い施設志向に対し、在宅と施設の利用者負担の不均衡の是正などを進めていくことが求められております。
 このため、現在取り組んでいる介護保険制度の見直しにおきましては、予防重視型システムへの転換や施設入所者の居住費、食費に係る負担の見直し等の検討を進めているところであります。
 なお、この介護予防の観点からの給付の見直しは、一律にサービスを制限するものではなく、また施設給付の見直しについては、低所得者に配慮しつつ検討を進めているところであります。
 介護保険制度の利用料、保険料の減免制度についてでございますが、既に現行制度において所得に応じた保険料設定や利用料の軽減など、低所得者に配慮してその負担の軽減を図っているところであります。
 今後とも、給付費の五割を保険料で賄い、残り五割を公費で賄うという制度の根幹を維持しつつ、必要な低所得者対策を講じてまいります。
 新潟県中越地震についてですが、内閣府に新潟県中越地震復旧・復興支援会議を設置し、関係省庁が一体となって最大限の支援を行っております。
 立法措置につきましては、新潟県からも要望を受けており、今後関係省庁において具体的な要望内容を更にお聞きしながら早急にその必要性を含めて検討してまいります。
 被災者生活再建支援法についてでございますが、この法律については、さきの通常国会の改正によって住宅の再建等を支援する居住安定支援制度を創設し、解体撤去及び整地費、ローン利子など、被災者が住宅を再建、補修する際に現実に負担する経費の一部を支援することといたしました。
 台風、地震等の災害が続く中、これらの災害による多くの被災者に対して、同法を始めとした様々な支援策の積極的な活用を図ることによって、最大限の支援を行ってきたところであります。
 なお、個人の住宅本体に対する公費の支援については、様々な議論があり、今後更に議論を深めていく必要があると考えております。(拍手)
    ─────────────
#25
○議長(扇千景君) 又市征治君。
   〔又市征治君登壇、拍手〕
#26
○又市征治君 参議院改革の一環として、決算審査の重視と予算への反映の努力が進められてまいりました。しかし、問題は、その努力が政府によって国民生活に役立つように改革されているかということであります。
 そこで、私は、社会民主党・護憲連合を代表して、小泉総理に質問をいたします。
 小泉政権三年七か月の苛烈な構造改革の下で景気は低迷を続け、昨今、景気回復の声もはや中折れ状態とこう言われて、中小企業やあるいは勤労者は依然立ち直れない、そういう状態が続いています。
 例えば、完全失業者は常時三百万人を超え、非正規雇用が一千五百万人にも膨れ上がり、過労死や疾病者が増大をし、年三万四千人の自殺者が出ています。勤労世帯の収入は六年連続で低下し、自己破産も年二十三万件に上り、生活保護基準以下と言われる年収二百万円以下の世帯が一七%にも拡大しています。他方で、年収二千五百万円以上の高額所得層が増え、社会は二極分解しています。
 そこで、総理に伺います。
 弱肉強食は資本主義経済の本質であるからこそ、今、弱者救済、経世済民に立ち返ることが政治の役割、為政者の本分ではありませんか。まず、総理の哲学を伺いたいと思います。
 次に、こうして格差の拡大、競争社会が進み、現在と将来の生活に不安を訴える人の割合がかつてなく拡大している中で、今国民の最大の関心事はやはり年金問題です。信頼を取り戻すには、税方式を強めるしかありません。その財源を何に求めるか。
 国民から遠いところで、政府が専断執行している特別会計にまずメスを入れるべきで、これは二〇〇二年度決算に対する参議院の全会一致の要請決議にも盛り込まれているところであります。政府は今年度五千億円見直したと言いますが、他方で八兆二千億円の増があり、特別会計の肥大化批判にはこたえていません。
 総理は、特別会計の見直しを度々約束をされていますが、来年度具体的にどう見直されるのか、お得意の数値目標など交えてお示しいただきたいと思います。
 第三に、私は、産業投資特別会計について繰り返し批判をしてまいりました。一昨日、二十四日の毎日新聞社説が全面的にこれを取り上げています。NTT株の売却益十兆円は、本来、国債の償還に使うべきであるのに、財政当局はこれを公共事業の融資に使い回してきました。
 総理、政策の誤りとして財政審報告も事実上の廃止を求めたこの産業投資特会について、なぜ温存を許しているんですか。明確にお答えいただきたいと思います。
 また、道路、空港などの五つの公共事業特別会計は手付かずであります。事業ごとに特別会計で囲い込む聖域化が国民の目をくらまし、無駄な公共事業の肥大化や巨額の繰越しを許してきたわけです。道路特定財源の使途を環境保全に転用するといった改善も含めて、透明化すべきだろうと思います。
 公共事業特会や電源開発特会の繰越しや不用額の縮減、そして前述の特会からの投資の廃止を合わせれば、年額三兆ないし七兆円を年金財源等に捻出することは可能だろうと思います。これは、国民福祉と財政改革を直結し、分裂した社会の再統合につなぐ本当の改革であり、国民各層がこぞって歓迎するだろうと思います。総理にこの発想はないかどうか、お伺いをしたいと思います。
 最後に、二〇〇三年度は、小泉政権がイラクに土足で踏み込んだ年としても記憶されました。四月に米軍がフセイン政権を武力で転覆し、日本政府は、七月にイラク特措法を強行成立をさせ、十二月に自衛隊派遣の基本計画を策定、二〇〇四年一月から派遣を開始し、現在まで継続しています。
 しかし、自衛隊のいるところは非戦闘地域などというのうてんきな言葉遊びどころか、イラク全土が戦闘地域というのが世界の常識であります。また、医療、公共事業、水といった自衛隊派遣の目的は既に達成されたり、ほかの主体による方が合理的であることも明らかになっています。特措法に照らしても、十二月十四日の期限に撤退をさせるべきです。それとも、自衛隊員や一般国民をこれ以上犠牲にしなければ撤退させないおつもりでしょうか。総理の勇気ある決断を求めます。
 以上、二〇〇三年度決算審査の皮切りの代表質問といたします。(拍手)
   〔内閣総理大臣小泉純一郎君登壇、拍手〕
#27
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 又市議員にお答えいたします。
 政治の役割についてでございますが、最も大事なことは、自ら助ける精神、自ら律する精神、国民のやる気、これをいかに引き出すような環境を整えるかが政治で最も大事なことだと思います。そして、自ら足らざるところをお互いが支え合う、そして国が、必要な、支え合うような制度、環境を作っていく、これが政治として最も大事な役割だと認識しております。
 特別会計の見直しの考え方、特別会計の不用、繰越し等についてのお尋ねでございますが、昨年来、すべての特別会計を対象として事務事業等の見直しを徹底的に進め、十六年度予算においては単純に合計すれば五千億円以上の見直しを行いました。さらに、今月十九日には、財政制度等審議会において、NTT株式売却収入を活用した無利子融資制度は原則廃止し、償還終了時に産業投資特別会計の社会資本整備勘定を廃止するべき等、個々の特別会計の実態に即した提言がなされました。
 今後、平成十七年度の予算編成において、産業投資特別会計についてこの提言を踏まえた対応を行うとともに、各担当大臣に不用、繰越しの発生要因なども含めた各特別会計の性格に応じて中期的な抑制の目標等を作らせ、一般会計からの繰入れも抑制するなど、温存を許すことなく一層徹底した見直しを行ってまいります。
 自衛隊をイラクから撤退させるべきだというお尋ねでございますが、私は、アラウィ首相、ハッサーニ・ムサンナ県知事やサマーワ在住の方々から直接お話を伺い、自衛隊による人道復興支援の活動が現地でも高い評価を受けており、引き続き駐留することへの期待が大きいと認識しております。
 また、サマーワ周辺については、現時点で非戦闘地域の要件を満たさなくなったとは考えていないものの、この地域を含めてイラク全土について邦人退避勧告が出されていることからも分かるとおり、現在のイラクは、民間人による本格的な支援活動ができるような状況にはないと認識しております。
 派遣期間が終了する本年十二月十四日以降、イラクにおける自衛隊の活動をどうするかについては、国会における議論、その時点における国民世論の動向にも配意しつつ、イラク復興の状況、現地治安情勢等を総合的に検討して適切に判断してまいりたいと考えます。(拍手)
#28
○議長(扇千景君) これにて質疑は終了いたしました。
     ─────・─────
#29
○議長(扇千景君) この際、国家公務員等の任命に関する件についてお諮りいたします。
 内閣から、
 総合科学技術会議議員に阿部博之君、柘植綾夫君、薬師寺泰蔵君及び黒田玲子君を、
 国家公安委員会委員に佐藤行雄君を、
 電波監理審議会委員に小舘香椎子君を、
 日本放送協会経営委員会委員に深谷紘一君、梅原利之君及び一力徳子君を、
 中央更生保護審査会委員に細井洋子君を、
 日本銀行政策委員会審議委員に水野温氏君を、
 また、労働保険審査会委員に渡辺貞好君を
任命することについて、本院の同意を求めてまいりました。
 これより採決をいたします。
 まず、総合科学技術会議議員のうち阿部博之君、薬師寺泰蔵君及び黒田玲子君、電波監理審議会委員、日本放送協会経営委員会委員、中央更生保護審査会委員並びに日本銀行政策委員会審議委員の任命について採決をいたします。
 内閣申出のとおり同意することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#30
○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#31
○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十四  
  賛成           二百二十四  
  反対               〇  
 よって、全会一致をもって同意することに決しました。
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#32
○議長(扇千景君) 次に、総合科学技術会議議員のうち柘植綾夫君の任命について採決をいたします。
 内閣申出のとおり同意することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#33
○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#34
○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十四  
  賛成            二百十五  
  反対               九  
 よって、同意することに決しました。
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#35
○議長(扇千景君) 次に、国家公安委員会委員の任命について採決をいたします。
 内閣申出のとおり同意することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#36
○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#37
○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十四  
  賛成            二百十四  
  反対               十  
 よって、同意することに決しました。
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#38
○議長(扇千景君) 次に、労働保険審査会委員の任命について採決をいたします。
 内閣申出のとおり同意することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#39
○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#40
○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十四  
  賛成            二百十九  
  反対               五  
 よって、同意することに決しました。
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#41
○議長(扇千景君) 日程第二 アメリカ合衆国の千九百十六年の反不当廉売法に基づき受けた利益の返還義務等に関する特別措置法案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。経済産業委員長佐藤昭郎君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕
    ─────────────
   〔佐藤昭郎君登壇、拍手〕
#42
○佐藤昭郎君 ただいま議題となりました法律案につきまして、経済産業委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、第一に、アメリカ合衆国の千九百十六年の反不当廉売法に基づいて損失を受けた我が国企業が、同法によって利益を受けた米国企業に対して、訴訟で被った損害の回復を請求できることとするとともに、第二に、同法に基づく確定判決は、我が国において効力を有しないとするものであります。
 委員会におきましては、損害回復措置の実効性、アンチダンピング措置の濫用防止に向けた取組、我が国の対外通商戦略の在り方等について質疑が行われました。その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑終了後、自由民主党及び公明党を代表して加納理事より、本法律案に対し、本法律の施行期日を公布の日に改めるとともに、法律施行後六月を経過した日にその効力を失うものとする内容の修正案が提出されました。
 次いで、順次採決の結果、修正案及び修正部分を除く原案はいずれも全会一致をもって可決され、本法律案は修正議決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#43
○議長(扇千景君) これより採決をいたします。
 本案の委員長報告は修正議決報告でございます。
 本案を委員長報告のとおり修正議決することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#44
○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#45
○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十六  
  賛成           二百二十六  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって委員長報告のとおり修正議決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#46
○議長(扇千景君) 日程第三 民事関係手続の改善のための民事訴訟法等の一部を改正する法律案(第百五十九回国会内閣提出、第百六十一回国会衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。法務委員長渡辺孝男君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕
    ─────────────
   〔渡辺孝男君登壇、拍手〕
#47
○渡辺孝男君 ただいま議題となりました民事関係手続の改善のための民事訴訟法等の一部を改正する法律案につきまして、法務委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、民事関係手続の一層の迅速化及び効率化等を図るため、民事訴訟手続等における申立て等を電子情報処理組織を用いて行うことを可能にするとともに、簡易裁判所における少額訴訟債権執行制度の創設、不動産競売における最低売却価額制度の見直し、扶養義務等に基づく金銭債務についての間接強制制度の創設、公示催告手続の迅速化等の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、オンライン化の対象及びセキュリティー確保の必要性、公示催告手続期間短縮の効果、最低売却価額制度見直しの理由、養育費等の支払についての間接強制制度の創設の理由と実効性確保のための方策等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対して附帯決議を行いました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#48
○議長(扇千景君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#49
○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#50
○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十五  
  賛成           二百二十五  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#51
○議長(扇千景君) 日程第四 独立行政法人日本原子力研究開発機構法案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。文教科学委員長亀井郁夫君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕
    ─────────────
   〔亀井郁夫君登壇、拍手〕
#52
○亀井郁夫君 ただいま議題となりました法律案につきまして、文教科学委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、特殊法人等改革基本法に基づく特殊法人等整理合理化計画の円滑な実施に資するため、日本原子力研究所及び核燃料サイクル開発機構を解散して独立行政法人日本原子力研究開発機構を設立することとし、その名称、目的、業務の範囲等に関する事項を定めようとするものであります。
 委員会におきましては、参考人からの意見聴取を行うとともに、原子力基本法に定める平和目的、安全確保、民主・自主・公開の基本方針を踏まえた原子力行政の重要性、二法人を統合し、独立行政法人化する経緯と業務運営上の課題、放射性廃棄物処理等の今後の在り方と新法人が果たすべき役割等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
 なお、本法律案の審査に先立ちまして、日本原子力研究所及び核燃料サイクル開発機構両施設の視察も実施いたしました。
 質疑を終局した後、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して小林委員より反対の意見が述べられ、続いて採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対して附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#53
○議長(扇千景君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#54
○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#55
○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十六  
  賛成            百二十八  
  反対             九十八  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#56
○議長(扇千景君) 日程第五 信託業法案(第百五十九回国会内閣提出、第百六十一回国会衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。財政金融委員長浅尾慶一郎君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕
    ─────────────
   〔浅尾慶一郎君登壇、拍手〕
#57
○浅尾慶一郎君 ただいま議題となりました法律案につきまして、委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、信託の活用に対するニーズへ柔軟に対応し、国民経済の健全な発展に資する観点から、受託可能財産の範囲や信託業の担い手を拡大しつつ、信託の利用者の保護を図るため、信託に関する取引の公正を確保しようとするものであります。
 委員会におきましては、参考人から意見を聴取するとともに、信託業への具体的な参入基準、信託市場の拡大の見通しと検査・監督体制整備への取組、知的財産権の客観的評価基準の在り方等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲ります。
 質疑を終了し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#58
○議長(扇千景君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#59
○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#60
○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十五  
  賛成           二百二十五  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#61
○議長(扇千景君) 日程第六 児童福祉法の一部を改正する法律案(第百五十九回国会内閣提出、第百六十一回国会衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。厚生労働委員長岸宏一君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕
    ─────────────
   〔岸宏一君登壇、拍手〕
#62
○岸宏一君 ただいま議題となりました法律案につきまして、厚生労働委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、次世代育成支援対策を推進するため、児童虐待等の問題に適切に対応できるよう児童相談所及び市町村の役割並びに児童福祉施設の在り方の見直し等を行うとともに、慢性疾患にかかっている児童に対する医療の給付を創設する等の措置を講じようとするものであります。
 なお、衆議院において、市町村の体制整備に関する規定等を加えるとともに、施行期日について修正が行われております。
 委員会におきましては、国立成育医療センター及び東京都児童相談センターの実情を調査するとともに、地域における虐待防止ネットワークの構築の必要性、児童相談所の体制整備の重要性、市町村業務の拡大に伴う国の支援の在り方、小児慢性特定疾患対策の法制化の意義と難病対策との関係等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。
 以上、御報告を申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#63
○議長(扇千景君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#64
○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#65
○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十四  
  賛成           二百二十四  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#66
○議長(扇千景君) 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時五分散会
ソース: 国立国会図書館
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