2004/05/11 第159回国会 参議院
参議院会議録情報 第159回国会 国土交通委員会 第14号
#1
第159回国会 国土交通委員会 第14号平成十六年五月十一日(火曜日)
午後一時開会
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委員の異動
四月二十八日
辞任 補欠選任
加治屋義人君 上野 公成君
松山 政司君 木村 仁君
五月十一日
辞任 補欠選任
佐藤 雄平君 榛葉賀津也君
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出席者は左のとおり。
委員長 輿石 東君
理 事
岩城 光英君
鈴木 政二君
池口 修次君
大江 康弘君
森本 晃司君
委 員
沓掛 哲男君
佐藤 泰三君
斉藤 滋宣君
鶴保 庸介君
藤野 公孝君
榛葉賀津也君
藤井 俊男君
大沢 辰美君
富樫 練三君
国務大臣
国土交通大臣 石原 伸晃君
副大臣
国土交通副大臣 林 幹雄君
国土交通副大臣 佐藤 泰三君
大臣政務官
国土交通大臣政
務官 斉藤 滋宣君
国土交通大臣政
務官 鶴保 庸介君
事務局側
常任委員会専門
員 伊原江太郎君
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本日の会議に付した案件
○建築物の安全性及び市街地の防災機能の確保等
を図るための建築基準法等の一部を改正する法
律案(内閣提出)
○不動産取引の円滑化のための地価公示法及び不
動産の鑑定評価に関する法律の一部を改正する
法律案(内閣提出)
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#2
○委員長(輿石東君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。委員の異動について御報告いたします。
本日、佐藤雄平君が委員を辞任され、その補欠として榛葉賀津也君が選任されました。
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#3
○委員長(輿石東君) 建築物の安全性及び市街地の防災機能の確保等を図るための建築基準法等の一部を改正する法律案及び不動産取引の円滑化のための地価公示法及び不動産の鑑定評価に関する法律の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。政府から順次趣旨説明を聴取いたします。石原国土交通大臣。
#4
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま議題となりました建築物の安全性及び市街地の防災機能の確保等を図るための建築基準法等の一部を改正する法律案及び不動産取引の円滑化のための地価公示法及び不動産の鑑定評価に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。まず、建築物の安全性及び市街地の防災機能の確保等を図るための建築基準法等の一部を改正する法律案につきまして申し上げます。
我が国の国民の生活や経済を支えている建築物は、新規建設中心の時代からストック再生の時代を迎えております。
しかしながら、建築物の安全性と市街地の防災機能に着目いたしますと、平成七年の阪神・淡路大震災において多数の尊い命が奪われたほか、昨年の宮城県北部地震においても大きな被害が発生するなど、地震や火災に対する安全性が十分確保されているとは言えない状況にあります。
今後の大規模地震に備えた安全で安心できるまちづくりの実現には、既存建築物に対する制度面の充実強化等が緊急に必要となっております。
このような趣旨から、このたびこの法律案を提案することとした次第です。
次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。
第一に、劣化の進行を放置すれば地震により崩壊する危険性が高いなど、危険又は有害となるおそれのある既存不適格建築物に対して、建築行政を所管する特定行政庁が、勧告・是正命令を行うことができることとするほか、建築物の適正な維持保全を図るため、報告・検査制度を充実強化することとしております。
第二に、既存不適格建築物について順次改修を進めていくことなどを可能とするための、建築規制の合理化を行うこととしております。
第三に、災害が起きた場合等に多数の生命にかかわる建築基準に違反している建築物について、是正命令に従わない場合の法人重課を最高一億円とするなど、罰金の大幅な引上げを行うこととしております。
その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。
次に、不動産取引の円滑化のための地価公示法及び不動産の鑑定評価に関する法律の一部を改正する法律案につきまして申し上げます。
今日、不動産市場の構造変化に伴い、不動産の取引や投資に当たっては、リスクを考慮し、利便性・収益性といった利用価値に見合った価格を見極める必要性が高まっています。
この法律案は、このような状況を踏まえ、不動産取引の円滑化及び適正な地価の形成に資する観点から、地価公示の対象区域を見直すとともに、不動産鑑定士等が、不動産の鑑定評価の専門家に期待される役割を将来にわたって的確に果たしていくことができるよう、不動産鑑定評価制度を充実しようとするものであります。
次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。
第一に、地価公示について、現行の都市計画区域内に加えて、都市計画区域外の土地取引が相当程度見込まれる区域をその対象とすることができることとしております。
第二に、不動産鑑定士等の業務に関して、不動産の鑑定評価のみならず、不動産鑑定士等が、その名称を用いて、不動産の取引や投資に関する相談に応じる業務等についても、その適正な遂行を確保するため、守秘義務、監督等が及ぶよう措置することとしております。
第三に、不動産鑑定士の資格取得制度について、その資質の向上を図ると同時に資格を目指す者のすそ野を広げる観点から、全体としては簡素合理化を図りつつ、実務能力の修得課程を充実させることとしております。
その他所要の規定の整備を行うこととしております。
以上が建築物の安全性及び市街地の防災機能の確保等を図るための建築基準法等の一部を改正する法律案及び不動産取引の円滑化のための地価公示法及び不動産の鑑定評価に関する法律の一部を改正する法律案を提案する理由です。
これらの法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。
#5
○委員長(輿石東君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。両案に対する質疑は後日に譲ることといたしまして、本日はこれにて散会いたします。
午後一時五分散会