2004/06/03 第159回国会 参議院
参議院会議録情報 第159回国会 国土交通委員会 第21号
#1
第159回国会 国土交通委員会 第21号平成十六年六月三日(木曜日)
午前十時開会
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委員の異動
六月一日
辞任 補欠選任
愛知 治郎君 上野 公成君
小林 温君 木村 仁君
六月二日
辞任 補欠選任
狩野 安君 田村 公平君
柏村 武昭君 脇 雅史君
段本 幸男君 松谷蒼一郎君
佐藤 雄平君 谷林 正昭君
平野 達男君 田名部匡省君
千葉 国男君 弘友 和夫君
大沢 辰美君 大門実紀史君
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出席者は左のとおり。
委員長 輿石 東君
理 事
岩城 光英君
鈴木 政二君
池口 修次君
大江 康弘君
森本 晃司君
委 員
沓掛 哲男君
佐藤 泰三君
斉藤 滋宣君
鶴保 庸介君
藤野 公孝君
谷林 正昭君
大門実紀史君
富樫 練三君
国務大臣
国土交通大臣 石原 伸晃君
副大臣
国土交通副大臣 林 幹雄君
国土交通副大臣 佐藤 泰三君
大臣政務官
国土交通大臣政
務官 斉藤 滋宣君
国土交通大臣政
務官 鶴保 庸介君
事務局側
常任委員会専門
員 伊原江太郎君
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本日の会議に付した案件
○景観法案(内閣提出、衆議院送付)
○景観法の施行に伴う関係法律の整備等に関する
法律案(内閣提出、衆議院送付)
○都市緑地保全法等の一部を改正する法律案(内
閣提出、衆議院送付)
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#2
○委員長(輿石東君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。委員の異動について御報告いたします。
去る一日、愛知治郎君及び小林温君が委員を辞任され、その補欠として上野公成君及び木村仁君が選任されました。
また、昨日、千葉国男君、平野達男君、佐藤雄平君、大沢辰美君、狩野安君、段本幸男君及び柏村武昭君が委員を辞任され、その補欠として弘友和夫君、田名部匡省君、谷林正昭君、大門実紀史君、田村公平君、松谷蒼一郎君及び脇雅史君が選任されました。
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#3
○委員長(輿石東君) 景観法案、景観法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案及び都市緑地保全法等の一部を改正する法律案、以上三案を一括して議題といたします。政府から順次趣旨説明を聴取いたします。石原国土交通大臣。
#4
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま議題となりました景観法案、景観法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案及び都市緑地保全法等の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。まず、景観法案につきまして申し上げます。
近年、経済社会の成熟化に伴う国民の価値観の変化等により、個性のある美しい町並みや景観の形成が求められるようになっており、各地で、景観条例の制定や景観に配慮した都市整備により、良好な景観の形成に向けた取組が進められております。
また、国としても、観光立国を実現するという観点から、地域の個性を磨き発揮する一地域一観光を推進するための手法として、良好な景観の形成に向けた取組を進めることとしております。
このような景観をめぐる状況の変化に対応し、良好な景観の形成を国政の重要課題として位置付けるとともに、地方公共団体の取組を支援するために、良好な景観を形成するための法的な仕組みを創設することが求められております。
この法律案は、こうした状況を踏まえ、都市、農山漁村等における良好な景観の形成を促進し、美しく風格のある国土の形成、潤いのある豊かな生活環境の創造及び個性的で活力ある地域社会の実現を図るための我が国で初めての景観についての総合的な法律として定めようとするものです。
次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。
第一に、良好な景観の形成に関し、基本理念を定め、並びに国、地方公共団体、事業者及び住民の責務を明らかにすることとしております。
第二に、都市、農山漁村等における良好な景観の形成を促進するため、景観計画を策定し、景観計画区域、景観地区等における行為規制、景観重要公共施設の整備、景観協定の締結、景観整備機構による良好な景観の形成に関する事業等の支援等について定めることとしております。
その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。
次に、景観法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案につきまして申し上げます。
この法律案は、景観法の施行に伴い、都市計画法、建築基準法、屋外広告物法、都市開発資金の貸付けに関する法律その他の関係法律について必要な規定の整備を行うものです。
次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。
第一に、都市計画法の改正により、都市計画の地域地区として、景観地区を規定することとしております。
第二に、建築基準法の改正により、景観地区等における建築物の規制に関する規定を整備するとともに、条例で景観重要建造物に対する規制の緩和を行うことができることとしております。
第三に、屋外広告物法の改正により、景観行政を行う市町村が屋外広告物に関する条例を制定することができることとすること、屋外広告物の許可対象区域を全国に拡大すること、簡易除却の対象となる屋外広告物等を追加すること、屋外広告業の登録制度を創設すること等の措置を講じることとしております。
第四に、都市開発資金の貸付けに関する法律の改正により、都市開発資金による無利子貸付けの貸付対象の拡大を行うこととしております。
その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。
次に、都市緑地保全法等の一部を改正する法律案につきまして申し上げます。
都市の緑とオープンスペースは、良好な都市環境や都市景観の形成、ヒートアイランド現象の緩和、生物多様性の確保等のために極めて重要であります。このため、都市の緑とオープンスペースを効果的かつ効率的に保全し、増加させる施策を積極的に推進していくことが求められております。
この法律案は、このような状況にかんがみ、緑地の保全、都市の緑化、都市公園の整備を総合的に推進するための制度の創設、拡充等の措置を講じようとするものです。
次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。
第一に、市町村の定める緑地の保全及び緑化の推進のための基本計画の記載事項に、都市公園の整備の方針等を追加することとしております。
第二に、都道府県は、都市計画に緑地保全地域を定めることができることとし、当該地域内の建築物の新築、木竹の伐採等について届出制を導入することとしております。
第三に、市町村は、都市計画に緑化地域を定めることができることとし、当該地域内で敷地が大規模な建築物の新築等を行う場合には、当該地域に関する都市計画に定められた割合以上の緑化施設を敷地内の空地や屋上に設けなければならないこととしております。
第四に、都市公園について、土地の有効利用と効率的な都市公園の整備を図るため、立体都市公園制度を創設することとしております。
その他、地区計画等の区域において条例により緑地の保全のための規制を行う制度及び首都圏及び近畿圏の近郊緑地保全区域における管理協定制度の創設、都市公園における監督処分に係る手続の整備等所要の規定の整備を行うこととしております。
以上が景観法案、景観法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案及び都市緑地保全法等の一部を改正する法律案を提案する理由です。
これらの法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。
#5
○委員長(輿石東君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。三案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
本日はこれにて散会いたします。
午前十時六分散会