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1947/06/01 第2回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第002回国会 文教委員会 第7号
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1947/06/01 第2回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第002回国会 文教委員会 第7号

#1
第002回国会 文教委員会 第7号
昭和二十三年六月一日(火曜日)
    午後二時十五分開議
 出席委員
   委員長 松本 淳造君
   理事 水谷  昇君 理事 西山冨佐太君
      柏原 義則君    近藤 鶴代君
      圓谷 光衞君    冨田  照君
      松木  宏君    田淵 実夫君
      伊藤 恭一君    久保 猛夫君
      武田 キヨ君    黒岩 重治君
      平川 篤雄君    織田 正信君
 出席國務大臣
        文 部 大 臣 森戸 辰男君
 出席政府委員
        文部事務官   日高第四郎君
 委員外の出席者
        專門調査員  横田重左衞門君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 六・三制予算に関する件
    ―――――――――――――
#2
○松本委員長 開会いたします。
 先般五坪茂雄君が辞任せられまして、その後任として武田キヨ君が選任せられまして、本文教委員会にお迎えすることになつたのであります。ちようど本日御出席になりましたから、この機会に御紹介申し上げます。
    ―――――――――――――
#3
○松本委員長 続いて本日は六・三予算につきましての議題で議事を進めていきたいと思うのでありますが、先般本委員会で安本の政務次官の御説明になりました八十億六千三百万円の線と、それから支部当局の七十七億の最低線とこの二つの話がありましたが、本委員会といたしましては、懇談会で大体その線でいきたいということに話合いをしてまいつたわけであります。その後いろいろうわさもありますし、また文部当局の非公式なお話でありますけれども、話が多少食い違つているようにも見受けられてきておりまして、そういうことから六・三予算が実際にどういう経過をたどつておるのか、なお不十分でわからない点があるのであります。それらにつきまして、この際今日までの経過を御説明を願い、またわれわれ委員会におきまして多少不審な点もないわけではないのでありますので、これらについて質問を展開してまいりたいと思うのであります。
#4
○森戸國務大臣 六・三予算、殊に新制中学の予算につきましては、当委員会におきまして強い関心をもつておいでになりまして、私どももまことに感謝いたして、その都度重要な点では御報告をいたしたと記憶いたしておるのでありますが、最後の段階に至ろうとしておるのであります。
 大体お話し申しましたように、文部省の案といたしましてはいろいろな変化がありましたけれども、大体國庫負担の建築費が五十億前後ということを主張してまいつております。五十億というのは新しいペースです。それから安本の査定案では三十億弱であります。もとの十九億でありますが、三十億弱というところでありまして、これではとうてい六・三制、殊に中学校の建築をやつていくということは困難であります。むしろそれでは責任は負えぬということで、実は閣議で相当の間もんでおつたのでありまするが、最後の段階に近づくに至りましていろいろ方々から何とか解決の途はないかということを、殊に総理等も考えられるようになりまして、大体両者の中間である四十億――これは新ベースでありますが、四十億くらいのところで何とか團問は解決できないであろうかという話でありました。これはなかなか困難である。私どもの目あてとしておるところよりはよほど離れておる。この形ではなかなかいかぬというふうに申しておるのでありますけれども、しかし他面財政並びに資材の面から、殊に公共事業費に割り当てられた資材等の関係から、これ以上増加するのは非常にむつかしいというような考え方が財務並びに安本の当局からの主張であります。しかしそれでは困るということで、結局それでは財源のあつた場合には――これは六・三予算並びに災害復旧の予算ですが、これを増額するということを了解のもとに、何とか早く予算をきめることを急いでおるので、そういう線でどうかというような話もあつて、この額ではなかなかできぬけれども、しかしそういうような了解事項があるならばそういうところで――私はこれは進んでは賛成しないのだが、皆さんがそう言われるならばどうもやむを得ない、こういうような状況にあるのであります。四十億につきましては、まだ内部の計算がすつかり整理されておりませんので、ただいま安定本部でその整理をやつておる段階にあるのであります。これが大体の概要でございます。
#5
○松本委員長 ちよつと私からお尋ねしたいのですが、四十億というのは、かつちり四十億ですか、二十八日の裁定によれば四十一億三十万円と聞いておりますが、その意味でございますか。
#6
○森戸國務大臣 ただいまの御質問は予算額ですか――閣議で大体の筋のきまつた総額のことですか。
#7
○松本委員長 額でございます。
#8
○森戸國務大臣 それは四十二億五千二百二十一万八千円という額でございます。
#9
○久保委員 四十二億という中に、純粋な六・三制の新制中学の建築費でないもの、たとえば直轄学校の復旧費であるとか、もう一つは二十二年度の残りの六億四千万円、あれは新制中学の建築費ではあつたけれども、片山内閣の時からの未解決のもの、それが四月暫定予算の中に組みこまれた、そうした二つのものを入れての四十二億、そうした意味でありますか。まつたく二つのものを含まない四十二億ですか、その点を明らかにしていただきたいと思います。
#10
○森戸國務大臣 今の御質問の暫定予算六億四千万円余でありますが、これはただいまお示しになつたように二十二年度に支拂わるべきものでありましたが、いろいろなことから本年度の暫定予算にはいつたのであります。しかし暫定予算にはいりますれば、形式の上では本予算に組み込まれなければならぬので、四十二億という中にはいつておるのであります。從つて残る三十六億が六・三関係に充てられるものと私は理解しておるのであります。しかしそれでは四十二億にはならぬということでありますが、軍公が利拂停止された場合、これを六・三制に五億割り当てるということが考えられておりますので、これを加えますと大体四十億になるのであります。ただその場合直轄学校その他の戰災復旧の費用がありますので、これがいかに計上されるかという問題で、その点を実はただいま計算しているという段階にあるのであります。
#11
○水谷(昇)委員 これはどうも私の聞いておるところによりますと、旧物價による当初の査定額が十九億で、これを新物價の換算額にすると二十八億八千万円、それから軍公利拂費の割当修正による捻出額が五億、それから公共予備費が一億円、四月の暫定予算額六億四千万円と合わせて四十一億二千万円、ただいま文部大臣は四十二億五千万円のように申されました。それが正しいのかとも思いますが、そのほかに六・三制以外の文部省関係災害復旧費六億円、合わせて四十七億二千万円。そこでお尋ねしたいのは、ただいま文部大臣がおつしやつたのによりますと、軍公利拂費から五億円をプラスするということでありますが、それが別にはいるのでありますか、その点をひとつお伺いいたしたいのであります。
#12
○森戸國務大臣 公共事業費四百十億がそのほかにはいります。それから四十一億とお聞きになつた場合の予備費は二十億であつたのでありますが、その中から一億をとつて十九億とし、それを学校の方に加えて四十二億になつたわけであります。
#13
○圓谷委員 新制中学校の建築費にどれだけを見るのか、はつきりしません。國庫から出すのは最初五十億とおつしやつたようですが、それが今後ほんとうに新制中学の六・三制のために出す正味のところを御説明願いたいと思います。
#14
○森戸國務大臣 先ほど申しましたように、計算のいろいろなこまかいことを言いましても、かえつて混同いたしますから、新物價で安本の査定は大体三十億弱、文部省の要求は五十億弱、それで現在問題になつて、いろいろな人々が落着点を見出そうとして、閣議でそれに近づきつつあるのは四十億であります。
#15
○黒岩委員 文部省の最低要求額五十億円というお話でありますが、その中ま四月暫定予算の六億四千万円も含めてお考えになつておりますか、いかがでございますか。
#16
○森戸國務大臣 それははいつておりません。
#17
○黒岩委員 文部省がおつくりになりました最低要求というものを、今御説明のように相当額の引下げをやつたわけでありますが、それで文部省は行政上の責任を全うすることができるお見込みがありますか。
#18
○森戸國務大臣 この予算では、完全に実行することはなかなかむつかしいと思うので、いろいろな困難が出てくるのであります。これは單に今日学校のみのことではありませんけれども、いろいろな点で困難な面が出てくるということは――文部省の要求を出して、これでも十分ではないのですが、これならばやつていけるというわけであつたのですが、それよりも少くなるということでは、これはなかなか完全には行われない、いろいろな点に障害が出てくるということは、どうしても見透されます。
#19
○黒岩委員 先ほどの御説明によりますと、不足する分については、閣議の申合せとして年度内に追加予算をもつてこれに充てるというような御意向のお話があつたと思います。総額にいたしますと概算十五億円以上というような額になるだろうと思いますが、それだけの額のものを、確実に追加予算によつて補填をするというお見込みが、文相にはおありになりましようか、お伺いいたします。
#20
○森戸國務大臣 これは新たなる財源が見出された場合ということで、財源と見合わせながら考えられるのでありまして、十五億必ず行くということを、ただいま確言いたす段階にはなつておらないのでございます。
#21
○圓谷委員 文部省が六・三制の予算として最低限度五十億を要求したのに対して、今回閣議の大体決定が四十億ということであつて、さきの五十億の中には四月の暫定予算六億四千万円ははいつてない。今度の四十億の中にはこの六億四千万円がはいつておるとするならば、差引十六億の文部省の要求に不足ができるわけですが、これについて文部大臣のお考えを伺いたい。
#22
○森戸國務大臣 新制中学の関する限り、最初文部省が要求した五十億が四十億に閣議で決定されましたら、十億の違いであります。
#23
○久保委員 今のはちよつと間違いだと思います。先ほどは、五十億の要求の中には四月の暫定予算の中にはいつた六億四千万円は含んでおらなかつたとはつきりおつしやつた。この六億四千万円を含めたら大体十六億不足だという圓谷君の言つたのが正しいと思います。
#24
○森戸國務大臣 軍公の五億がはいります。
#25
○久保委員 軍公の五億は四十億の中にはいつておるのですか。
#26
○森戸國務大臣 はいつております。
#27
○久保委員 文部省は新ベースで五十億要求した。その中には六億四千万円は含まつておらないということを、さつき御答弁になりました。そうするとそれを含めると五十六億四千万円になるわけです。そうすると、今のところ四十億は何とかかつこうがつきそうだということですが、初めの文部省の考えからすると十六億四千万円の差がある、こういうことになるのではないか。
#28
○森戸國務大臣 それは六億四千万円を除けて考えてあります。それは五十億の中にもはいつていないし、今度の四十億にも入れないで勘定しておるのです。それは四十二億の中で六・三制に充てられるのは三十六億である。三十六億に軍公の利拂が五億はいつて四十億になるというのです。
#29
○久保委員 その中には四月の六億四千万円は……。
#30
○森戸國務大臣 はいつておりません。これには出ておりますが、予算の実際を考えるときにはそれを除けて、四十二億の中から六億四千万円を除けると三十六億残る、それに軍公の五億が加わるから約四十億になる、こういうことです。
#31
○水谷(昇)委員 そうしますとそこへ暫定予算の六億四千万円を加えると、それが二十三年度の予算になるわけではないですか。
#32
○森戸國務大臣 形式的にはそういうことになるわけです。実際にはどれだけ金がはいるかということを論じておるのですから、その場合には、かりに四十六億になつても四十億しかはいらない。
#33
○水谷(昇)委員 四十二億五千万円の中には六億四千万円ははいつておる。だから六億四千万円を引くと三十六億になる。その三十六億に軍公利拂の方から五億円もつてくるのでこれが四十一億になる。そこで六億四千万円を加えなければならぬじやないですか。
#34
○森戸國務大臣 形式の上では加える。加えてもただ学校の建築費六億四千万円は役に立たない。
#35
○水谷(昇)委員 そうすると五十億というのは、國費だけで五十億ですか。
#36
○森戸國務大臣 そうです。
#37
○水谷(昇)委員 そうすると地方の負債は八十億ということでありましたから、三十億が地方の負担になるわけですか。
#38
○森戸國務大臣 そうではありません。建築費は二分の一です。
#39
○水谷(昇)委員 五十億の内訳はどういうことになるのですか。これは全部建築費ですか。
#40
○森戸國務大臣 全部です。
#41
○水谷(昇)委員 四十億になつた場合、十億違つてまいりますから、そうすると二部教授はどの程度になりますか。
#42
○森戸國務大臣 二部教授は、前の場合には二部教授と仮教室をある程度整備する、そうして新たにまた他の地方で一定の企画に從つた縱部教授をやるということです。二部教授の整理はやらないで、一年、二年について特殊の事情の所を除いて、たとえば北海道並びに寒冷地十一縣を除くとか、あるいは二万以下のところを除くとか、そういうことでそういう所に一年、二年の二部教授をやる。
#43
○水谷(昇)委員 そういたしますと、まず四十億になつた場合、地方の負担はどれだけになります。
#44
○森戸國務大臣 建築費については國庫補助と同額です。
#45
○水谷(昇)委員 そうしますと合わせて八十一億になつて、それに十二億が加わるわけですね。
#46
○森戸國務大臣 整地費と設備費というのがあります。それを加えなければ……。
#47
○水谷(昇)委員 そうすると九十何億ということになるわけですね。
#48
○森戸國務大臣 そうであります。
#49
○松本委員長 本日の委員会はこれで一應閉会いたしまして、このままただちに懇談会に移ります。さよう御了承を願います。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後二時五十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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