2004/04/23 第159回国会 衆議院
衆議院会議録情報 第159回国会 議院運営委員会院内の警察及び秩序に関する小委員会 第2号
#1
第159回国会 議院運営委員会院内の警察及び秩序に関する小委員会 第2号平成十六年四月二十三日(金曜日)
午後零時七分開議
出席小委員
小委員長 鈴木 恒夫君
江渡 聡徳君 小渕 優子君
谷川 弥一君 谷本 龍哉君
安住 淳君 大谷 信盛君
手塚 仁雄君 西 博義君
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議院運営委員 穀田 恵二君
警務部長 齊藤 正君
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四月二十三日
小委員大谷信盛君三月十八日委員辞任につき、その補欠として大谷信盛君が委員長の指名で小委員に選任された。
同日
小委員谷本龍哉君三月二十三日委員辞任につき、その補欠として谷本龍哉君が委員長の指名で小委員に選任された。
同日
小委員谷川弥一君同月一日委員辞任につき、その補欠として谷川弥一君が委員長の指名で小委員に選任された。
同日
小委員江渡聡徳君同月二十二日委員辞任につき、その補欠として江渡聡徳君が委員長の指名で小委員に選任された。
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本日の会議に付した案件
報道関係者の取材のあり方について
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#2
○鈴木小委員長 これより院内の警察及び秩序に関する小委員会を開会いたします。本日、お集まりをいただきましたのは、去る四月十六日の厚生労働委員会開会をめぐる分館第十六委員室入り口やホール内での混乱に際して、テレビカメラ等を初め、報道関係者の取材のあり方が適切を欠くものであるとの御指摘が各方面から私のところにございました。
院内での取材活動のあり方につきましては、過去、議院運営委員会理事会でも、その是正の必要性から、いわゆる取材基準を作成して、遵守方をその都度要望しておりますが、時として行き過ぎのあることが指摘されております。廊下等で他者の通行の妨げとなる取材活動はしない等、今後とも取材活動のあり方については注意喚起を続けなければならないと思います。
本日は、このような状況の中で、取材のあり方がどのようにあるべきかという問題について御議論をいただきたいということでございます。
お手元に資料を配付してございますが、院内での取材のあり方につきましては、過去数次にわたり当小委員会や議院運営委員会で議論されておりますので、そのことを踏まえて、まず事務当局の説明を求めます。警務部長。
#3
○齊藤参事 警務部長でございます。本日は、鈴木小委員長を初め小委員の先生方には、お忙しいところお時間をいただきまして、ありがとうございます。
それでは、御説明させていただきます。
院内における取材のあり方につきましては、過去にも問題提起され、御協議いただき、改善策をとってきたところでございます。
院内でのテレビカメラ取材についての取り決めは、昭和六十三年十一月に、過激する取材に対し先生方からも御指摘がございまして、常駐テレビ各社と警務部との間で、紳士協定と申しますか、取り決めを行ったのが最初でございます。
その後、国会の報道を取り上げる番組が多くなるに伴い、カメラ台数がふえるとともに、取材競争も激しくなり、過激な取材に対し、先生方から寄せられる苦情も多くなっております。
そこで、資料1でございますが、平成十四年に発生いたしました先生方への過激な取材をめぐってのトラブルにつきまして御協議いただき、同年四月二十三日付で「議院運営委員会決定事項」として、議院運営委員長並びに議院運営委員会警察小委員長名により各報道関係者あてに配付された文書が資料1でございます。
また、平成九年九月より、常駐のテレビクルー以外の自社のクルーが院内で取材をする場合、常駐の責任者から要請を受け、警務部で標識票を発行し装着させ、責任所在の明確化を図っているところでございます。
過去における院内での取材方法をめぐるトラブルは、先生方への過度の取材により、先生方の活動に支障を来すものでございました。
今回の場合は、去る四月十六日に起きました議事堂分館での厚生労働委員会の委員室前における混乱時の取材方法のあり方が問われるところでございますが、十六日当日でございますが、本会議が散会する約十分前ごろから、当該委員室前には、相当数の先生方や秘書、報道関係者あるいは公務員等が集まっておりました。
警務部では、まず、エレベーターから委員室までの先生方の通路を確保することを優先に整理に当たったわけでございますが、特にカメラの取材場所として決まった場所を指定していなかったため、秘書や公務員等の者と入り乱れた状態での取材となり、結果的に混乱に巻き込まれる形となってしまったわけでございます。
幸いにして、負傷者が出る事態にはなりませんでしたが、委員室の扉や壁に被害が出てしまう結果となってしまいました。これは、お手元の資料の写真をごらんいただければおわかりになると思います。
今回のような取材方法を今後も許すことは、先生方の身体への危害や委員室等に損傷を引き起こし、ひいては議員活動にも支障が出かねません。カメラ取材の記者はどうしても、いち早く有利な撮影場所を確保するため、早くから待機する傾向がございます。
資料1の、各報道関係者へ配付いたしました「院内における撮影取材について(要望)」にも記載されておりますが、固定取材、つまり、カメラでの撮影はとまった状態で行ってくださいとの約束になっております。整然とした取材の方が最善であることは取材する側にも理解されており、協力いただいているところでございますが、すべて完全ではございません。
また、警務部としても、あらかじめ撮影場所が確保してありませんと、積極姿勢をとるのが困難の状態になってしまうのが現状であります。
今後は、まず先生方の自由な活動ができる環境を確保した上で取材が行われるべきものとの基本に沿って、整理、秩序維持に向けて積極的に取り組むことといたしたいと思っております。
今回の件を踏まえまして、混乱が生じている場合はもちろん、通常時や予測される場合も含め、早速、秩序維持及び危険防止の観点から、必要に応じた取材場所を指定し、取材させるよう指導いたしております。
そこで、資料2でお示ししてございますが、議事堂分館の玄関前及び一階から四階までのエレベーターホールにおきましては、そこに赤色で示してございます部分を基準といたしまして、整然とした取材ができますよう、衛視が、状況に応じ場所を指定あるいは誘導するなど対処してまいりたいと存じております。細かい部分につきましては、状況に応じ、その都度、各報道カメラ関係者と調整を進めながら、最善の策をとってまいりたいと思っております。
なお、本会議場を初め議事堂本館内の委員室につきましても、同様な対応をすることといたしたいと存じております。
以上でございます。
#4
○鈴木小委員長 それでは、ただいまから小委員各位の自由な意見交換をしていただきたいと思いますが、それに先立ちまして、若干、小委員長から補足をいたします。資料1にございますような平成十四年の報道関係者各位に対する要望は、全くと言っていいぐらい守られていなかったことが今回の事態に至ったと申し上げてもいいと思います。
それから、ここにカラープリントの三枚とじの資料がございますが、これは十六日の際の損傷のぐあいあるいは損傷箇所を示したものを参考までにつけました。
それから、資料2がきょうの主なテーマでございますが、要は、こういう赤いマークの場所に、テレビカメラ、取材記者も含めて、事態が混乱した場合には衛視がここに誘導をして、場合によれば衛視が手をつないでブロックする、綱を張るとかじゃありません、衛視が抑止するということにしたいと思っております。
ペンについてもどうしようかという私の判断がございましたが、ペンを許してカメラだけはいかぬというわけにはいきませんので、ペンも含めて、取材記者は全部その抑止に応じていただくということでございます。
この件につきましては、衆議院記者クラブ、映放クラブ、それから写真クラブ、それぞれに事前の了解を取りつけてございますことを申し添えます。
これより懇談に入ります。
〔午後零時十五分懇談に入る〕
〔午後零時二十分懇談を終わる〕
#5
○鈴木小委員長 これにて懇談を閉じます。本日は、さまざまな御意見をありがとうございました。
お諮りいたします。
混乱時における報道関係者の取材のあり方につきましては、衛視が場所の指定、誘導等状況に応じて対処するということで了承したいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○鈴木小委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。本日は、これにて散会いたします。
午後零時二十一分散会