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2003/06/03 第156回国会 参議院 参議院会議録情報 第156回国会 国土交通委員会 第17号
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2003/06/03 第156回国会 参議院

参議院会議録情報 第156回国会 国土交通委員会 第17号

#1
第156回国会 国土交通委員会 第17号
平成十五年六月三日(火曜日)
   午前十時二分開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十九日
    辞任         補欠選任
     野上浩太郎君     山崎 正昭君
     吉田 博美君     椎名 一保君
     池口 修次君     櫻井  充君
     山根 隆治君     佐藤 雄平君
     大沢 辰美君     市田 忠義君
     富樫 練三君     畑野 君枝君
 五月三十日
    辞任         補欠選任
     椎名 一保君     吉田 博美君
     山崎 正昭君     中原  爽君
     櫻井  充君     池口 修次君
     市田 忠義君     大沢 辰美君
     畑野 君枝君     富樫 練三君
 六月二日
    辞任         補欠選任
     中原  爽君     野上浩太郎君
     谷林 正昭君     櫻井  充君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         藤井 俊男君
    理 事
                鈴木 政二君
                脇  雅史君
                山下八洲夫君
                森本 晃司君
                大江 康弘君
    委 員
                岩城 光英君
                木村  仁君
                沓掛 哲男君
                斉藤 滋宣君
                田村 公平君
                鶴保 庸介君
                野上浩太郎君
                松谷蒼一郎君
                吉田 博美君
                吉村剛太郎君
                池口 修次君
                北澤 俊美君
                佐藤 雄平君
                櫻井  充君
                続  訓弘君
                大沢 辰美君
                富樫 練三君
                田名部匡省君
                渕上 貞雄君
   国務大臣
       国土交通大臣   扇  千景君
   副大臣
       国土交通副大臣  中馬 弘毅君
       国土交通副大臣  吉村剛太郎君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       岩城 光英君
       国土交通大臣政
       務官       鶴保 庸介君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        杉谷 洸大君
   政府参考人
       金融庁総務企画
       局審議官     大久保良夫君
       国土交通省住宅
       局長       松野  仁君
   参考人
       住宅金融公庫理
       事        吉井 一弥君
       住宅金融公庫理
       事        井上  順君
       日本銀行理事   白川 方明君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○住宅金融公庫法及び住宅融資保険法の一部を改
 正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○公益法人に係る改革を推進するための国土交通
 省関係法律の整備に関する法律案(内閣提出)

    ─────────────
#2
○委員長(藤井俊男君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る五月二十九日、山根隆治君が委員を辞任され、その補欠として佐藤雄平君が選任されました。
 また、昨二日、谷林正昭君が委員を辞任され、その補欠として櫻井充君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(藤井俊男君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 住宅金融公庫法及び住宅融資保険法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に金融庁総務企画局審議官大久保良夫君及び国土交通省住宅局長松野仁君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(藤井俊男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(藤井俊男君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 住宅金融公庫法及び住宅融資保険法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に住宅金融公庫理事吉井一弥君、住宅金融公庫理事井上順君及び日本銀行理事白川方明君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(藤井俊男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(藤井俊男君) 住宅金融公庫法及び住宅融資保険法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○櫻井充君 おはようございます。民主党・新緑風会の櫻井充です。
 今日は、住宅金融公庫が証券化の支援業務を行ってくる、このことは基本的に私はやらなければいけないことだとは思っていますけれども、実際に果たしてこういう業務を行っていって、その証券化した債券が市場で売買できていくのかどうか、ここにかいてある絵のとおり証券業務がきちんとでき上がっていくのかどうか、その観点に沿って質問させていただきたいと思います。
 問題は、この債券は長期ローンに関して保証を付けるものですから、結果的には三十五年の債券になります。その三十五年の債券を今のところ買えるのは、恐らく機関投資家しかいないんだろうと思います。と申しますのは、この三十五年間、個人投資家が持ち続けることが可能かというと、決してそうではなくて、じゃ市場で売買できるかというと、今そういう市場がございませんからなかなか売買することが難しいことと、それから超低金利ですから、超低金利ですから、この先、金利は上がることはあっても下がることは恐らくないと思っています。
 そうすると、必ず元本割れをしてしまうということになってくると、現時点で三十五年物を買った後に売却できるかというと、残念ながら売却できないので、恐らくは三十五年間きちんと持ち続ける人でなければこれを購入することは難しいんじゃないかと、そう考えています。
 ですから、そういうことになってきてしまいますと、銀行側がまず仮に長期間で住宅ローンを貸し出したとして、住宅金融公庫にそのものを証券化するために支援してくださいというお願いをしていったとしても、いずれ限界が来てしまうんではないのか、そのように考えております。
 そこで、まず第一に、果たしてこの先毎年何兆円、今回は二千億円程度らしいんですが、どのぐらいの規模でその証券化の支援業務を行っていこうとしているのか、まずこの点についてお答えいただきたいと思います。
#9
○政府参考人(松野仁君) お答えいたします。
 今後の証券化市場規模、どの程度かということでございますが、十五年度に開始されます証券化支援事業につきましては、準備が整い次第、年度後半から二千億円、一万戸相当の民間住宅ローン債権を買い取り、これを証券化するという予定でございます。
 今後、通年的に実施されるということになるわけでございますが、現在の段階で将来確たる何兆円規模という予測ができるわけではございませんけれども、貸出し市場あるいは資本市場それぞれの貸出しニーズ、それから証券ニーズ等を踏まえながら毎年度予算の中で設定していくことになりますが、現在の市場関係者の見方でございますが、現在のところは、年間一兆円程度の規模の証券発行については円滑に市場で販売できるという考え方が一般的でございます。将来、これを貸出し市場あるいは証券化市場、資本市場それぞれ市場拡大に向けて関係者がどういうふうに努力されるかということにかかわってはまいりますけれども、私どもとしてもこれは全力で努力をしてまいりたいと思います。
 それを考えますと、現在は一兆円程度ということでございますが、将来のかなりの規模に拡充されていくということで、中長期的には数兆円の規模になっていくものではないかというふうには見込んでおります。
#10
○櫻井充君 今、将来は数兆円の規模というお話がございましたが、これは客観的な根拠はあるんですか。
#11
○政府参考人(松野仁君) 最初に申し上げましたとおり、確たる何兆円というのを今から予測することはできませんが、かつて公庫融資が最大年間十兆円程度まで膨れ上がったことがあります。これは経済対策としてかなりドライブを掛けて実施してきた結果でございまして、これからの通年ベースを考えますと、それまでの規模には行かないにしても、長期固定のニーズが例えば五、六兆円ということはあり得ると。その中のかなりのシェアがこの証券化市場で賄われるとすれば、それなりの数兆円の規模があり得るというようなことを想定しているわけでございます。
#12
○櫻井充君 アメリカは、モーゲージローンのこのシェアが住宅ローンのシェアの中の五〇%を占めるのに三十年掛かっているわけですよ。あのアメリカで三十年も掛かっていて、日本でその数年単位で果たしてそのシェアの半分まで行くのかどうか。今お話がございました十兆円なら十兆円の規模、数兆円ということになると三〇%程度かもしれませんが、そうだとしても十五年から二十年ぐらい掛かっているわけです。その業務が数年のうちにできるとはとても思えないわけですよ。
 なぜそのようなことが言えるのか、もう一度改めて根拠を示していただけますか。
#13
○政府参考人(松野仁君) 確かに、米国では三十年掛かって今の日本円に換算して四百数十兆円という発行残高になっております。
 これも、米国も三十年掛かってきたわけですが、言わば我々も米国の手法等を学びまして、三十年掛かるとは申しませんが、少なくともその成果を得て、できるだけ早く成熟した市場に持っていきたいというふうに考えているわけでございます。
 したがって、当然、ほんの二、三年で米国並みの成熟した市場になるというふうには言い切れるわけではございませんが、できるだけの努力はしてまいりたいということでございます。
#14
○櫻井充君 努力しますというのはだれでも言えるんですよ。
 大事なことは、ちゃんと明確にこのような数字が出ているからこの計画が成り立つんですというその計画書がなかったら、このもの自体はやらなきゃいけないことですよ、やらなきゃいけないけれども、こういうのは絵にかいたもちと言うんですよ。
 じゃ、もしこれが市場でさばけない場合は一体どうなるかというと、まず一つは金利に跳ね返ってくるわけですよね。これは住宅ローンのまず金利に跳ね返ってくることになります。これは金利に跳ね返るか、若しくは住宅金融公庫がこの債券を抱え込まなければいけないことになります。
 住宅金融公庫として、もし金利が上がっても、金利を上げて売ろうとするのか、それとも住宅金融公庫としてその債券を抱えようとしているのか、どのようにお考えなんですか。
#15
○政府参考人(松野仁君) 基本的に、金融公庫が長期間抱え込むというようなことは想定しておりません。毎年の予算規模を決定する際に、市場関係者ともよく協議をしながら適切な規模を毎年度設定していくということでございまして、あり余るものを処理し切れなくなるというような事態は避けたいというふうに考えております。
#16
○櫻井充君 避けたいって、どうやって避けるんですか。今の全然答弁になっていないじゃないですか。
 要するに、じゃ、金利を上げるということですか。金利を上げて売れるんですか、本当に。住宅金融公庫が抱えないということは、そうすると、金融機関側が長期固定で長期間で貸したと、これは住宅金融公庫が保証を付けてくれるものだと想定して貸し出しましたと、しかしながら住宅金融公庫側はそれをじゃはね付けるんですか。同じ条件で、例えばある年、これは今二千億円程度、一万戸を想定しておりますと言われていますけれども、もし同じような条件で一万戸を超えてしまって、その後、なかなか今年はこの債券が市場ではさばけないから残念ながらこの先は保証を付けませんとか、そうことになるんですか。
#17
○政府参考人(松野仁君) 確かに、急激な変化が起こったときにどうするかということは別途考えなきゃいけない。急激に拡大して、一時的にホールドしなきゃいけないという事態が起こるかもしれませんけれども、できるだけそうしたことが起こらないように十分市場関係者とも相談してまいりたいというふうに考えておるわけです。
#18
○櫻井充君 じゃホールドする際に、仮にです、これはどこからお金を持ってくるんですか。
#19
○政府参考人(松野仁君) 現在のところは、ホールドする資金、これはすべて今、何といいますか、財投資金が、公庫直接融資というのは今のところはまだ公庫として存在しております。しばらく直接融資ということがございますし、また償還金として返ってくる財投資金もございますので、その間の暫定的なホールドの資金というのは財投で借りる、あるいは市場で別途の資金を公庫として調達するということも実態としてはあり得るかもしれません。
#20
○櫻井充君 そうすると、改めてお伺いしますけれども、そうなってみると基本的にはやはりホールドする可能性はあるということになるわけですね。となってくると、そうすると、ある種またその部分で、ホールドしているということによって住宅金融公庫というものはリスクを持つことになりますよね。
#21
○政府参考人(松野仁君) 基本的には長期的にホールドするということを考えているわけではございませんが、そういう緊急事態のときには一時的にホールドするということがあり得るわけでございまして、そのときのリスクをだれが負担するのかというときには、そういったリスクを公庫が一時的に負担するということはあり得ると思いますけれども、長期的にというようなことを想定しているわけではございません。
#22
○櫻井充君 長期的にホールドしない根拠を挙げていただけますか。
#23
○政府参考人(松野仁君) もちろん、長期的にホールドを絶対しないという保証があるのかと言われますと、かなりの経済的大変動があったときにそういうことが絶対ないかと言われますと、それは、一〇〇%そういうことがないということは言い切れるわけではございません。
#24
○櫻井充君 局長、今の金融機関というのは自己資本規制でもう本当に苦しんでいるわけですよ。自己資本比率を八%なり四%に維持するためにきゅうきゅうとしています。そうすると、分母のリスクアセットの部分をいかに小さくするかというのは極めて大事なことなんですね。
 そうすると、住宅ローンのリスクウエートは五〇%です。例えば、一千万なら一千万貸し出すと五〇%付きますから、分母に五百万という数字が残ってくるわけです。国債を買うとどうかというと、国債はリスクウエートゼロですから、ですからみんな国債の方に行っちゃうわけですよ、今。となってくると、住宅ローンを貸し出した際にリスクウエートを小さくするためには、リスクアセットを小さくするためには、これはもう手数料収入で得てしまって、もう証券化してもらった方が現時点で自己資本比率を維持するためには金融機関はいいと考えるんです。これは当たり前のことなんですよ。ですから、今、貸出金は実はあるにもかかわらず融資残高がどんどん減っていって、そして国債の保有率が高くなっている。それから、信用保証を取ってこいという、これはリスクウエート一〇%ですから、結局はみんな信用保証を取ってこいという話になっているわけです。そういうことを考えてくると、住宅ローンをそのままプロパーで貸し出してくるよりも手数料収入で得ていった方がいいと考えてくる場合も起こり得るんだろうと思うんです。
 ですから、そのことを考えてくると、まるで天地がひっくり返るような騒動でもない限り起こり得ないようなお話をされていますが、現実はちょっと違うんじゃないですか。そういうことも含めてどうお考えなんですか。
#25
○政府参考人(松野仁君) ですから、基本的にそういう事態を避けるために、やはり言わば予定した金額、金額といいますか全体量、これを超えるような事態があったときに、言わば買取りを途中でストップせざるを得ないというようなことは、実態としてあり得るかもしれません。それはもうかなりの大きな変化が起こった、大きなリスクが起こり得るときの話としてはあり得るかもしれません。
#26
○櫻井充君 ちょっと法律を精査していないんですけれども、そのようなことは明記されているんですか。
 つまり、住宅金融公庫として民間にこれから長期固定を任せると。そういう中でこれから、ところが、先ほどもお伺いしました、同じような条件で貸し出したにもかかわらず、時期によって貸し出せませんと、保証が付けられませんということを行ってもいいことになるわけですね。
#27
○政府参考人(松野仁君) 法律上そういうふうな文があるわけではございませんが、やはりそういった事態が起こったときにどうするかというのは、相手方の金融機関とも、買取りの言わば契約の中にそういった表現をしておく必要があるとも考えられます。
#28
○櫻井充君 現時点でそういうことを、まず問題は、そういうことを想定されないでこういう法律を出されてくることに問題があるわけですよ。いろんなことを考えて、こんな、考えられることじゃないですか。だから質問しているんですよ。それを、さも急激にこういうことが起こるような形で答弁されていますが、それは全然違うんじゃないですか。違いますか、局長。
#29
○政府参考人(松野仁君) 確かに、そういうことが全く起こり得ないというわけではないと思いますが、そういった事態のときに、それぞれ買取り金額、買取りの総量といいますか、それを予算で毎年決めるわけでございますから、その中で買取りをしていくということは、当然その予算の範囲でということになりましょうから、そういったことで適切な運用が図られるんじゃないかというふうに思います。
#30
○櫻井充君 よく分かりません。よく分からないんです。根拠がないからよく分からないんです。こんな、机上の空論じゃないですか。もう少し根拠に基づいた答弁していただけないですか。
 もう一度じゃお伺いしますが、もう一度お伺いしますが、出口のところで、出口のところの債券市場でさばけなかった場合には、これは金利として、金利を高くして売ることになるんですか。その金利は最終的には住宅の購入者のところにはね返っていくことになりますよね。そのような形で売ろうとされるんですか。それとも、若しくは年金や、年金にしましょう、年金やそういうところに、もうちょっと公的なところで、部門で買い取ってくれと、そういうことをお願いして買い取ってもらうから大丈夫なのか、どういうことになるんですか。
#31
○政府参考人(松野仁君) ですから、最初に申し上げましたように、毎年の言わば買取り量につきましては、証券市場関係者と協議をしながら予算で全体の量を決めると、予算の範囲で運用していくということでございます。その中で、例えば大きな市場の変動の中で、買取りの言わば処理する容量が急激に小さくなって、それ以上の処理を無理やりすると利回りが高くなってしまうという事態が一時的に起きたときは一時的なホールドということはあり得るという、そういうことだというふうに考えておりまして、あくまでも予算の範囲で実施していくということによって適切な運用を図っていくということではないかと思います。
#32
○櫻井充君 これは本末転倒というんですよ。住宅金融公庫法の第一条に何て書いてありますか。国民大衆が文化的で健康的な生活を営めるようにと書いてあるはずなんですよ。
 そうすると、今は、市場が、そうなってくると、市場がその住宅融資を決めてしまうことになるんじゃないですか。本来であれば買う側が、住宅を買いたいという人たちに決定権があるはずなのに、今のお話ですと、市場がまず決めるから何万戸の保証を付けますと。保証が付けられない場合には、そうすると長期の、低利になるかどうか、長期固定の方がいいんですね、長期固定で貸し出せない可能性があると。つまり、こうなってくると、国家として今まで持家政策をずっと進めてきているわけですが、その持家政策を大変換しない限りにおいては今のような御答弁にならないんじゃないのかなと、私はそう思いますけれども、いかがですか。
#33
○政府参考人(松野仁君) ですから、やはり市場でかなり言わば金利が急騰するという事態になったときに、そういう利回りでローンを発行するというような事態になっては困るわけですから、そういうときはやはり一時的にホールドして市場の言わば混乱を避けるということは十分にあり得るわけだと思います。もし、なおかつ、予算を順調に消化していって、なおかつもうちょっとニーズが本当にあるんだと、国民の長期固定のニーズがあるということで予算規模を上回るというような事態になったときは、当然補正で戸数を追加するとか、そういうことは弾力的に行っていく必要があるのではないかと思います。
#34
○櫻井充君 今の御答弁は最初の答弁と全然違うんですよ。今日の委員会の最初と全く違うじゃないですか。まずは、ホールドすることは想定していないとおっしゃった。しかも、ホールドしないだけじゃなくて、保証を付けないということもしない、そういうことはあり得ないんだと、みんな保証を付けますという最初御答弁だったじゃないですか。ところが、今になったらもう全然違ってきていますよね。これはホールドすることもあり得ると、そうなってくると予算措置が必要で、それは補正予算でやりますということになってくると、最初と今と全然違うというのは、これはどっちの答弁が正しいことになるんですか。
 そのことがきちんと想定されていないで法案提出されるということ自体、おかしくないですか。
#35
○政府参考人(松野仁君) 最初から申し上げましておりますのは、長期的にそのホールドということはそもそも公庫としては考えていないというふうに、ただし緊急事態が起きたときに、その市場の中での急激な利回りの変化が起こりそうだというときに一時的にホールドするということはあり得るということを申し上げているわけです。
 全体としては……
#36
○櫻井充君 駄目だよ。そんなの答弁になっていないよ。
#37
○政府参考人(松野仁君) 全体としては、その予算の買取りの全体量の中で運用していくということを申し上げているわけでございます。
#38
○櫻井充君 駄目ですよ。だって、想定していないことがそもそもの問題なんだから。だから、なぜじゃ想定しないんですか。どうしてそういうことが起こらないと言えるんですか。まずそのことをじゃ言っていただけますか。
#39
○政府参考人(松野仁君) そういう事態が全く想定できないのかと、想定しないのかと言われると、先ほども申し上げましたように、全く想定できないという、想定していないと、そんなことは起こり得ないと、一〇〇%起こり得ないというふうに申し上げているわけではございませんけれども、できる限り、そういった緊急事態のときには一時的にホールドするとかいうようなことで、利回りが急騰しないようなそういう措置を取っていく、そういう運用はするべきだというふうに思っています。
#40
○櫻井充君 委員長、答弁が全然違っています。取りあえず整理して文書で出していただけますか、じゃ。今はもうこれで結構です、どうせ堂々巡りで時間の無駄ですから。その代わり、委員長、これは、この文書をやっぱりきちんと出していただいた後で賛否を決めないと私はいけないと思うんですけれどもね。
#41
○委員長(藤井俊男君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#42
○委員長(藤井俊男君) 速記を起こしてください。
#43
○政府参考人(松野仁君) 委員が御指摘のような、そういう急激にニーズが拡大して証券化市場で処理できないような事態になったときに公庫がどういう対処をするのかということについて、文書で後ほどまとめて提出させていただきたいと思います。
#44
○櫻井充君 ありがとうございます。
 そうすると、もう一つやっていかなきゃいけないのは、リパッケージなりなんなりということをして新たな商品を作っていかないと私はさばけていかないんじゃないのかなと、そういうふうに思っていますが、このような市場の拡大のために金融庁としてどうお考えなのか。それについて御答弁いただけますか。
#45
○政府参考人(大久保良夫君) お答え申し上げます。
 MBS市場を含む債券市場の健全な発展というのは非常に重要な課題と考えておりまして、基本的に市場における需給バランスによって発行量と価格が決定されているわけでございますけれども、その揺籃期におきましては既発債券が少ないために、投資家が債券価格を適切に判断するための必要な情報が必ずしも十分ではないというようなことが生じないように、様々な措置を取って健全な発展を図っていく必要があるというふうに考えております。
 したがいまして、今回、住宅金融公庫の新たな証券化支援業務におきましては、市場育成の観点から、均一の銘柄の証券を計画的、安定的、継続的に発行いたします買取り型スキームを先行実施するというふうに承っております。投資家がMBSのリスク分析や投資判断を行えるよう、発行主体の十分な情報開示というようなものも重要な課題であるというふうに考えております。
 このような住宅ローンの債権の証券化につきまして、金融庁といたしましては、これまで証券市場の改革促進プログラムの一環といたしまして、例えば住宅金融公庫の債券を含む月次パススルー債につきまして流動性を向上を図るという観点から、社債等登録制度上の登録請求ができない期間を三週間から二週間に短縮するというような社債等登録法の施行令を改正いたしております。また、住宅ローン債権を含む指名金銭債権等の証券化につきまして、一つのSPCが追加的にこれらの資産を取得して証券化を行うスキームの利便性を向上を図るという観点から、流動化計画の記載方法を弾力化するというような措置を資産の流動化に関する法律施行規則の改正によりまして施行しております。
 住宅ローン向けの資金調達が円滑に行われるように私どもとしても取り組んできているところでございますが、今後とも住宅ローン証券市場化の育成を通じまして、住宅ローンの円滑な供給を促すという観点から、国土交通省との連携を図りつつ、的確に対応してまいりたいというふうに思っております。
#46
○櫻井充君 ここはきちんと連携していただかないと、債券市場が今どういう状況になっているのかとか、その辺のところは十分分かっていないんだろうと思うんですね。ですから、きちんとした形で連携していただきたいと思います。
 それから、ちょっともう時間がないので、あと、せっかく今日は日銀の方に来ていただいているので、私、冒頭申し上げましたとおり、今の超低金利のために、このような商品を今売り出してしまった後に、じゃ売買できるかというと、この後金利は下がることはほとんどないと思いますから、上がる一方であるとすると元本割れをしてしまうわけです。となってくると、三十五年という商品を売り出したときに、残り少ない余命の方はとてもじゃないけれども買えない商品になってしまうわけですね。
 これは、いずれ民間の方々がと、私にレクを取りに来た方が、いずれ売買できる市場をとおっしゃっていますが、今の商品は恐らくほとんど売買できない、若しくは売買すれば元本割れで必ず投資した方が損をされるような状況になってしまうんだと思うんです。そういう意味において、ゼロ金利政策というものの弊害というのはこういうところにも実は出てきているわけであって、今後、ゼロ金利政策をどのようにお考えなのか、その点について御答弁いただけますか。
#47
○参考人(白川方明君) お答えいたします。
 日本銀行の行っています金融緩和、量的緩和と呼ばれておりますけれども、その下で金利が今ゼロに到達しております。この金融緩和は、現在日本経済に様々ショックが加わる中で、金融市場の安定確保と、それから景気の下支えに強力な効果を発揮しているというふうに思います。
 ただ、その間に、長年の超低金利の下で、先生御指摘のように副作用も生じております。家計等の利子収入の減少、あるいは年金など機関投資家の運用難、あるいは短期金融市場での取引の減少、あるいは市場の機能の低下といったことも我々副作用として十分に認識しております。ただ、経済全体が成長し、家計の収入が増えていく、あるいは機関投資家の利回りが改善していくというためには、やはり経済活動全体が活性化していくということが基本となり、その結果として金利あるいは賃金も上がってくるということだろうというふうに思います。
 それからもう一つは、私どもが行っています金融緩和というのは、金融市場の安定を確保しますことを通じまして、企業がリストラとかあるいは事業の再構築に取り組みやすいそうした環境を作るというねらいもございます。そういう意味で、私ども、副作用の方も十分認識しておりますけれども、全体としては経済全体の活力を高めていくために現在の金融緩和を行っていくということが必要であるというふうに考えております。
#48
○櫻井充君 今衆議院で議論されていますけれども、保険業法の改正というのも実を言うとゼロ金利政策の副作用であるわけですよね、逆ざやが生じてきていると。そうすると、銀行を救済するためではないのか。確かに、民間企業は、おっしゃるとおり金利が安いですから、本来であると破綻しなければいけなかった企業も延命できてきたのかもしれないわけです。それを銀行が選別して、意図的にあなたの企業はという形で今破綻処理をしてきている現状から考えてくると、本当におっしゃっているような形のゼロ金利政策がいいのかどうかというのは改めて考えていただかなきゃいけないんじゃないだろうか。
 今日はわざわざ日銀の方に来ていただいたのは、こういう債券市場にも大きな影響があるんだ、新しいこのような分野を切り開いていこうとする、日本も債券市場を作っていかないと、間接金融だけに頼っていてはいけないわけです。ところが、ここのところにも日銀のゼロ金利政策の影響が来ているんだということを知っていただきたいわけです。改めて御答弁いただけますか。
#49
○参考人(白川方明君) 今、櫻井先生御指摘の点は、私どもの方も金融緩和の副作用として認識しております。
 しかし、この過去一年間振り返ってみましても、金融市場には様々なショックが生じまして、そういう下で、日本銀行が潤沢に資金を供給しなかった場合に今度は何が起きただろうかということを考えてみますと、今度は金融市場が非常に不安定になりまして、そこから、例えば銀行が貸出しを行っていく、あるいは企業が資金調達を行って投資をしていくということそれ自体が根っこからなかなか難しくなってくるというふうに思います。
 そういう意味で、私どもの行っています金融緩和は、金融市場の安定を確保しまして、その間に企業なりいろんな経済主体が経済の活性化に取り組んでいく、そういう環境を作っていくということだと思います。したがいまして、金融緩和だけで経済が持続的な成長軌道に復帰するということではなくて、我々は環境を作って、その下で様々な努力をしていくということだろうというふうに思っております。
 いずれにしましても、先生御指摘の副作用の点についても我々十分認識して、マーケットの状況を十分見ながら対応していきたいというふうに考えております。
#50
○櫻井充君 ゼロ金利政策というのは短期間でやるものであって、こんな長期間やるものじゃないんじゃないんでしょうかと私は思います。
 それから、日銀で金融緩和政策を行っていると言っていますけれども、マネーサプライ自体増えているわけではありません。一時的に〇・二五に引き上げたときにもマネーサプライが変わっているわけではありませんから、果たして、今、日銀が取られている金融緩和政策がいいのかどうかというのを改めて考えていただきたいなと思っています。
 済みません。また本題に戻りますけれども、もう一つ、今回の証券化の支援業務の中で、取りあえず住宅ローンの、例えば五千万円なら五千万円のうちの八〇%の四千万円のものに関していうと証券化に対しての支援業務を行いますということになっています。ただ、日本の住宅ローンの場合には、頭金であるものとか、そういうものに関しても融資している場合があるわけですが、このものに関して保証をするということはないわけですね。これは改めてお伺いさせていただきます。
#51
○政府参考人(松野仁君) お尋ねのケースでございますが、基本的には証券化支援の対象となる、買取りの対象となります住宅ローン、その融資率は八割以下とすると考えておりますが、その八割を超える二割の部分につきまして民間が独自に審査を行って、別途、これは安全であるというふうな審査をした上で、当該八割を超える部分について融資をするということはあり得るわけですが、当然公庫はその八割の部分だけ買取りをいたしますので、公庫の言わば保証対象もその八割の部分、公庫の買取りの部分に限定されるというふうに考えております。
#52
○櫻井充君 八割の部分に限定されるということは、仮にですよ、これは、五千万円の物件で五千万円もし融資したとします。その場合に、この部分で買い取ってくれといったときに、四千万円まで買い取るんですか。それとも、元々五千万円の物件に対して五千万円融資している場合には、これは買取りの対象外になるんですか。
#53
○政府参考人(松野仁君) 今お答えしましたように、買取りの対象となる部分は八割以下の部分になります。したがいまして、それを超える部分につきましては証券化支援の対象外の民間の独自ローンになるということでございます。
 当然、その際も、公庫としては、全体を含めた返済率が問題のない返済負担率の範囲内にあるということを前提に、その八割の部分も買い取って保証をするということになろうかと思います。
#54
○櫻井充君 それともう一つは、リスクの軽減策として、保証を付ける際のリスクの軽減策としてどのようなものを考えていらっしゃるんですか。
#55
○政府参考人(松野仁君) リスクの軽減策でございますが、このたびの例えば買取り基準では、当然、従来の公庫がやってきました審査と同様な審査を行うと。従来の公庫の審査でかなりデフォルトの率も大変低いということもございますので、この公庫の言わば審査基準をそのまま基本的には当てはめていくということで、基本的には返済負担率という収入との関係で返済額が年額どのぐらいになるかということを客観的な基準として考えていくということにしたいと思います。
#56
○櫻井充君 デフォルトの率は、たしかゆとりローンのように最初五年でしたっけ、六年でしたっけ、返済額が少なくていいですよと。その後にステップアップしていったような場合にはかなりデフォルトの率が高かったかと思うんですが、今のそうすると御答弁と若干違うような気がいたしますが。
#57
○参考人(吉井一弥君) リスク管理についてのお尋ねでございますが、ただいま住宅局長から答弁ありましたとおり、買取り基準等を設定して的確な買取りをしていきたいと思いますが、また併せて、金融機関との関係でございますけれども、金融機関と証券化支援事業に参画してもらう場合には契約を結ばせていただくわけですが、その中で的確に融資審査あるいは債権管理を行うことを義務付けたいと思っております。
 それの債権管理等につきましては、これまで金融公庫五百万件のデータを基にきちんとした体制ができるようにマニュアル等の整備をして、各金融機関にもそこを周知していきたいと思っています。
 さらに、的確な融資審査をしていただくことが前提でございますが、万が一債権管理等うまくいかないような場合がありましたら、場合によりましてはその金融機関に対しまして保証料相当額の引上げあるいは契約の解除等もあるというふうなことで、各金融機関にしっかりと債権管理していただきたいということを考えております。
#58
○櫻井充君 最後に、この国の住宅政策というのは、基本的に持家政策だったんだと思うんです。そのために住宅金融公庫が果たしてきた役割というのは決して小さくなかったと思っています。しかし、ライフスタイルが変わってきていて、転勤族も多くなってきたことを考えてくる。それからもう一つは、どんどん新しいものを作って壊していけばいいという社会ではありませんから、中古市場の活性化とか、それから持家に比較して賃貸住宅というのは優良なものが少ないと言われています。床面積でいうとたしか六掛けぐらいだったんじゃないかと思いますけれども。
 そういうことを併せて、今後の政府の住宅政策の在り方と、その上で住宅金融公庫の果たすべき役割をどのようにお考えなのか、最後に御答弁いただけますでしょうか。
#59
○政府参考人(松野仁君) 委員御指摘のとおり、賃貸住宅の水準は大変低い状況になっております。持家と比べますと、平均床面積、全国規模で見ますと、持家が百二十三平米でございます。借家は四十四平米ということで、大変ギャップがございます。
 こういう状況を踏まえまして、賃貸住宅に対する施策を充実したものにしていきたいということで、公団が敷地を民間事業者に貸すということで民間賃貸住宅の供給支援事業を開始する、あるいは民間によるファミリー向け世帯あるいは高齢者向け世帯の優良な賃貸住宅に対する公庫の金融面の支援、あるいは予算上の支援も実施していきたいというふうに考えております。
 また、中古住宅市場につきましても、御指摘のとおり、我が国は大変中古住宅市場が小さい、新規の市場に比べても十分の一程度の大変小さい規模でございます。欧米に比べますと、そこが大変対照的なスタイルになっております。したがって、中古を含んだ住宅ストック全体の循環をしながら有効なストックを活用していくということで良好な住宅環境の保持をしていくべきだということで、中古住宅市場の活性化も含めて今後の住宅政策として考えてまいりたいと思います。
#60
○山下八洲夫君 十分ぐらいしかございませんので、もう結論を端的にお尋ねさせていただきたい。二点質問させていただきたいと思います。
 まず、証券化支援業務が開始されますと、一つは、公庫の直接融資の住宅ローン、それから公庫の証券化支援業務の住宅ローン、それから各金融機関独自の住宅ローン、大きく分けてこの三点あろうかと思うんです。それで、融資を受ける方が窓口に行って融資の御相談をする、その場合、融資を受ける側にとってどの住宅ローンが一番有利なんでしょうか。
#61
○政府参考人(松野仁君) どれが一番有利かというのは大変難しい問題でございますが、それぞれの特徴というのを考えてみますと、直接融資あるいは証券化の民間のローン、これは基本的に同じようなものだと考えてはおりますが、したがって、大変極端な違いというのは、民間独自のローンとこの二つの直接融資と証券化ローンの違いが一番大きいかと思います。
 それは、民間独自のローンというのは、変動金利として、例えば当初三年とかそういう低い金利の設定が可能ですから、そこに着目して利用される方、つまり、返済期間が短い場合にはある程度低金利が例えば今のように続くのではないかというふうに思っておられる方はそれを選択される可能性があるでしょうし、それから直接融資と証券化のローンでございますが、当然、直接融資の場合は、こんなことを当初お考えになって借りる方は余りいないとは思いますが、返済困難者対策というのが直接融資の場合はかなりのところまで実施できるということでございますが、民間のローンということになりますと、返済条件の変更、つまり期間を延長するとか、そういったことは可能でございますが、改めて言わば税金をつぎ込まなきゃいけないような金利の減免とか、そういったところまではちょっと難しいのではないか、そういう違いがあるということでございます。
#62
○山下八洲夫君 民間の金融機関の場合は長期固定というのはなかなか難しいと思うんですね。そうしますと、証券化住宅ローンは長期固定というふうに理解しておいてよろしいんでしょうか。
#63
○政府参考人(松野仁君) 今回の証券化支援事業による民間ローンというのは、前提として、買取り基準の中でも返済期間二十年以上ということで長期固定ということを前提に買い取るということですから、長期固定のローンだということでございます。
#64
○山下八洲夫君 じゃ、次に移らせていただきます。
 私は、率直に申し上げまして、今後、特にこの法律が成立いたしましてスタートしますと、各民間の金融機関がなかなか長期固定、それに低利と付けばなお不可能だと思うんですね。そういうことを考えますと、国民、特に年収が八百万円以下の皆さん、こういう皆さんが住宅金融公庫ローンを約九割活用されていたというようなことでございますので、私は、民間が長期固定、このようなものの商品をもし拠出することができない、あるいは商品を提示することができないというようなことになりますと、本当に住宅を取得したい皆さん方がなかなか住宅取得できないというような状況になると思いますので、今から正直言いまして公庫といたしましても直接融資の道筋をしっかりと検討しておいてもいいんではないかというような気がいたしております。それにつきまして、公庫とそれから大臣にお尋ねしたいと思うんです。
 その前に、なぜそういうことを申し上げるかといいますと、五月の二十九日、参考人質疑をさせていただきました。ここで社団法人住宅生産団体連合会副会長赤井士郎さん、経済アナリストの森永卓郎さん、京都府立大学人間環境学部助教授竹山清明さん、この三名の方から参考人質疑をさせていただいたんです。三名の皆さん方は、それぞれ今日までの住宅金融公庫が担ってきたこの任務というのは大変高く評価をなさっていらっしゃいますね。大体三名もいらっしゃれば一人ぐらいは評価されない方もいらっしゃるんですが、三名とも随分評価をされたんです。いかにそういう意味では住宅政策で、それ以上に景気対策を含めて、あらゆる角度から私は住宅金融公庫は評価をしたというふうに思うんです。
 それで、私が申し上げるとなんですから、参考人の発言を、速記録を読ませていただきますと、赤井士郎参考人は、結論先に申し上げますと、住宅政策を純経済政策だけで論ずるべきではないと、こういうことをおっしゃっているんですね。中身は、住宅政策を考えるときに純粋に経済政策で考えていいのか。フランスなんかの場合は住宅政策を雇用政策の一部として考えております。そういう大工職人の雇用問題がありますよ。日本だって三百万人あるいは見方によっては五百万人のこの住宅に関連する雇用というものを維持しているわけでございまして、この分を見逃してはいけない。純粋に経済政策なら、もう住宅は足りたのだから要らないということでいいのではないかとも、まだ云々ずっと書いてありまして、大変評価をされているんですね。
 あるいは森永参考人は、民間が長期、固定、低利で代替できるのかと。簡単に言いまして、一つは民間でできることを民間がしようというためには重要な前提が二つ要るという。一つは、民間がやった方が効率になるということ、それから二つ目は、民間が完全に今まで公庫がやってきた長期、固定、低利の融資をすることを本当に代替できるか、この二つが担保されなければならない、こういうことをおっしゃっているんです。これは民間はできないとおっしゃっているんですね。
 あるいは竹山参考人は、政府のやっぱり金利支援が必要だと、このようなことをおっしゃっているんですね。今後証券化をやるにしましても、金利が上がりますと、多分それに応じて金利は上がりますね、で、負担ができない可能性があると思います。ですから、そういうところではやはり金融公庫の制度にのっとった形で、五・五%ぐらいの金利になるよう政府の支援は必要であろうというふうに思いますと。
 中にはまだいろいろといいことをたくさんおっしゃっていますけれども、時間がありませんのでもう読み上げませんが、こんなに高く評価されているんです。
 そういう中で、この住宅政策というのは、一つ住宅政策だけではなくて、日本のまちづくりの政策にもなりますし景気対策にもなりますし雇用対策にもなるんですね。だけれども、現実に年収八百万円以下の皆さん方が住宅を購入することができなくなってくるということになれば、景気対策にもあるいは雇用対策にも大きく私は変化を生じる、そういうふうに感じます。
 そういう中で、冒頭申し上げましたように、特に年収八百万円以下の皆さん方が長期固定の、せめて長期固定で融資ができないというような状況を見極める前に、もしそういう状況になったときは、住宅金融公庫が出動するぞというようなことも今から準備をしておいた方がいいと思いますが、公庫と大臣にお尋ねをいたしまして、質問を終わらせていただきたいと思います。
#65
○参考人(吉井一弥君) 金融公庫といたしましては、本法案によりまして創設されます証券化支援事業のまず定着を図っていくと。特殊法人改革の趣旨を踏まえて、民間にできることは民間にということでやっていくことがまず肝要だろうと思っています。
 ただ、しかし一面、住宅金融の現場を預かる立場といたしましては、国民の長期にわたる生涯設計に十分こたえられるような、国民にとって本当に安心できる金融システムというものが整備されていることが重要であると思っております。
 先生ただいま御指摘の独法化の際に決定されます直接融資の扱いでございますが、先生もただいまお触れになりましたが、当委員会のこれまでの御審議でございますとか参考人の方々の御意見等を私ども拝聴しながら、やはり証券化支援事業によりまして民間から長期固定のローンが本当に選別なく大量に提供されているかどうか、またあるいは高齢者の居住の安定それから密集市街地の整備等のいわゆる政策的課題に十分民間だけで対応できるのか、民間で対応できないことがないのかというようなことを十分含めて、その際に御判断いただけるものというふうに思っております。
 また、どのようなことになりましても、公庫としては対応できますよう万全の体制は取っていきたいと思っております。
#66
○国務大臣(扇千景君) ここまで論議をしてまいりまして、私も何度も申し上げておりますけれども、少なくとも今まで千八百九十万戸、そして戦後の住宅政策というものの三割を担ってきたという、しかも今、山下議員がおっしゃったように、八百万以下の収入の人たちにとってこの公庫の果たしてきた役割、そして公庫が少なくとも全体の八四・六%、民間は四八・四%ということで、公庫の役割を今まで数度にわたって皆さん方と御論議し、なおかつ今公庫に融資をゆだねている人たちに、私は総理に、この改革法案をすると、民にゆだねるものは民にゆだねるといったときに、まず今公庫を利用している人たちに不安を与えないということが私たちは保障できるような、私は安心、安定を与えるということが第一であるということを、まずこの法案のときに総理にもそのことを申し上げました。
 また、ここで今御論議いただきましたように、少なくとも今借りている人たち、そして住宅ローンの貸付け自体は民間の金融機関が行いますけれども、公的な機関としての公庫がこれを債権として買い取ってそして証券化するということなど、今までの民間金融機関による長期固定金利の住宅ローンの供給を支援しようというのが本来のこの法案の目的でございますので、あらゆる点において、私たちは住宅ローン分野に積極的に取り組むということの関係の中で、一番最初この法案を審議し始めましたときには、長期固定の金利の住宅ローンについて、以前はこれはちょうど三社しかなかったんですね、あのとき。それが今この住宅ローンを民営化して、民にゆだねるものをゆだねるといって、今既に十数社手を挙げて、図っております。
 ただ、おっしゃったように長期固定ということで引っ掛かる面は、かなり今いろいろな銀行によって差があります。五年間はいいけれども五年先は急に上がるとか、十年度まで良くて十一年から上がるというようなものもありますけれども、少なくとも十数社に増えてきたと。しかも、公庫によります証券化支援業務を前提に長期固定の金利の住宅ローンの提供を行うノンバンクが設立するというようなことまで広がってまいりましたので、私は今までここで議論されました不安というものをなくすような、それぞれの民間は一番信用が第一ですから、幾らしても、お客様がなければ民間が手を広げたってそれは何にもなりません。
 ですから、先ほどからも櫻井議員がおっしゃったように、そういう不安、最悪のときにはどうするんだという、そういう不安も私は民間に与えないように、そしてそれぞれの民にゆだねるものはゆだねて、本当に民間が競争して国民の借りたい人たちの夢を与えることが、今までの住宅金融公庫に代わって私は成し得るように、新たな二十一世紀型になっていただきたいと思っておりますし、いずれにしましても、この選択なき融資とそれから住宅の質の向上、そして災害、まちづくり等々の支援等々は民間で含めた住宅金融公庫全体として引き続き私は達成されなければならないと思っておりますので、最終的にはこうした観点から、公庫の廃止と独立行政法人の際に、法人化の際に、民間の金融機関の業務の状況を見極めて融資業務の取扱いの私たちは判断をすることにしておりますので、是非今御論議いただいておりますことは、今後に私たちは充実を期していくために努力していきたいと思っています。
#67
○山下八洲夫君 終わります。
#68
○続訓弘君 公明党の続でございます。
 ただいま審議しております住宅金融公庫法及び住宅融資保険法の一部を改正する法律案の審議のために、ただいま山下委員も触れられましたように、五月の二十九日、本委員会は、参考人社団法人住宅生産団体連合会副会長赤井士郎さん、経済アナリストの森永卓郎さん、京都府立大学の人間環境学部助教授の竹山清明さん、このお三方においでいただきまして、議論をさせていただきました。それを踏まえながら数点伺います。
 まず第一は、去る五月の二十六日、午後六時二十四分ごろ、宮城県沖を震源とする地震の被害に対し、住宅金融公庫はどのような対応を取られるのか。あわせて、三宅島の火山活動がいまだに収まらず、島民の避難生活は長期化を余儀なくされておりますが、これらに対し、今までどのような措置を取られ、今後どのような措置を取るつもりか、まず御説明ください。
#69
○参考人(井上順君) お答えいたします。
 まず初めに、今回の宮城県沖地震に関することでございますけれども、今回の宮城県沖を震源とする地震により被害を受けた方が住宅を補修したり新築したりする場合の融資につきましては、五月の二十七日から当該地域にある公庫融資取扱金融機関で融資の受付を行っておりますし、当公庫の東北支店におきましても相談窓口を設置していろいろ相談に応じているところでございます。また、この場合の融資条件でございますが、通常最も低い金利でございます基準金利を適用しまして、なおかつ融資率につきまして、通常は工事費の八割というふうなことでやっておりますが、この災害の場合には十割まで融資を行うというふうなことで行わさせていただいております。また、公庫融資を利用されている方に対して返済方法に関する相談を受け付けておりまして、必要に応じまして返済方法の変更などの措置を取ることにしております。また、公庫融資を利用されている方の中で公庫の特約地震保険に入っていらっしゃる方につきましては、できるだけ速やかに保険金の支払を行うよう努めているところでございます。
 次に、三宅島付近から新島、神津島付近にかけての地震及び噴火による災害についての御質問でございますが、公庫は、三宅島、新島、神津島の災害により被災された方に対しまして、災害救助法の適用に伴いまして、平成十二年の八月三十一日から災害復興融資の受付を行っておりまして、平成十五年三月末日までに八件、金額にして一億四千万円の融資を行ってございます。また、現在、三宅島において公庫融資を利用されている方は三十九名いらっしゃいますが、これまで八名の方について返済期間の延長あるいは据置期間の設置などの特例措置を実施しておりまして、皆様方の立ち直りの支援をしているところでございます。
 こういうことをやっておりますが、現在、島外への避難を余儀なくされていることが長期化していることから、特例措置を適用している方への返済相談を通じまして、現在適用しております特例措置の延長が必要であるというふうに判断される場合には、主務省とも相談いたしまして前向きに検討してまいりたいと、こういうふうに考えているところでございます。
#70
○続訓弘君 いろいろ細やかな対応、誠にありがとうございます。
 先日の参考人質疑の中で、三人の参考人はそれぞれ、平成十九年三月末日までに住宅金融公庫が廃止された後、民間金融機関だけの融資では、ただいま御説明がございましたような特別の事態が発生した場合、適時適切な対応が取れないのではないかという趣旨の意見が述べられました。この意見に対し、国土交通省としてはどのように考えておられるのか、お答えください。
#71
○政府参考人(松野仁君) これまで住宅金融公庫では、災害時の緊急的な融資といたしまして、滅失あるいは損傷した家屋の復旧に必要な資金を財政融資資金並みの低利、つまり財投金利並みの低利で融資するとともに、災害により支払が困難となった公庫利用者に対して返済条件の緩和枠を実施してまいったわけでございます。
 一方、本年度から実施する予定の買取り型証券化支援事業は、民間住宅ローン債権を公庫が買い取るということで、公庫がその債権の所有者になるということでございます。災害等により返済が困難になった方に対しては、返済期間の延長等の返済条件の変更を行うということを考えておりますが、災害時の緊急的な言わば超低利融資というものをこの証券化支援事業によって実施することは、これは困難ではないかというふうに考えております。
 こうした災害時の対応につきましては、民間金融では困難な分野でございまして、今後とも政策的観点から、何らかのセーフティーネットとしての対応が必要とされる分野につきましては、今後、民間金融機関による対応の状況、あるいは他の政策手法による代替可能性等を勘案しますと、直接融資として公庫が引き続き存続させる分野ではないかということは十分あり得る議論だと思います。
 いずれにいたしましても、五年たったときの民間金融機関のローンの状況等を見て、最終的に独立行政法人にどういう機能を持たせるかということをしっかりと見ていくべきだというふうに考えております。
#72
○続訓弘君 山下委員も先ほど触れられましたけれども、三人の参考人は、住宅金融公庫の廃止に関する平成十三年十二月の閣議決定は承知の上で、それぞれの意見を次のように開陳されました。
 これは私なりに要約いたしますと、まず第一、これまで金融公庫が我が国の住宅政策に多大の貢献を果たしてきたことを高く評価する。第二、現在、我が国の民間住宅は量的には充足しているが、住宅の質的な充足はこれからだ。第三、二十一世紀の住宅政策は、環境面、建築文化、住宅文化の創造面や、百年の定期借地権など長期対応型のアプローチが必要だ。第四点、五年後の証券化は、日本の金融市場の現状から見た場合、不可能に近いと思われる。第五点、これからの国民ニーズから考えても、直接融資は残すべきだ。第六点、国からの相当の支援がない限り、民間金融機関による住宅ローンは、住宅金融公庫のような長期、固定、低利の融資は期待できない。第七点、住宅金融公庫問題は、単なる財政金融政策としてとらえてはならない、社会政策、労働雇用政策としてとらえるべきだ。第八点、しかし、この問題は小泉政権の構造改革の重要なテーマの一つとして既に閣議決定されたのも事実である、したがってこの問題は政治の場で審議を尽くして解決してもらいたい。以上が私が要約した八点でございました。
 そこで、扇大臣に伺います。ただいま三人の参考人の御意見を私なりに八点に要約して申し上げましたが、これに対する感想をまず伺い、その上で、この問題に対する扇大臣の基本姿勢についてお考えを承りたいと存じます。
#73
○国務大臣(扇千景君) 今、続議員から三人の参考人のそれぞれの御意見を八点にまとめて要約をして御披露をいただきまして、ありがとうございました。
 また、少なくとも、三人の参考人の皆さん方から、冒頭に続議員が言ってくださいましたように、住宅政策において質の誘導とかあるいはまちづくりに多大な貢献をしてきたということに対して公庫の評価をしていただいたということにも私は心から御礼を申し上げ、公庫もそう言っていただけることにほっとしているだろうと思いますけれども、その後の問題で、少なくとも住宅金融公庫、先ほどからお話にございましたように、昭和二十五年に創設して以来、戦後の建築されました住宅の約三割、これを占めるということを先ほど申しました。千八百九十万戸の住宅に対して融資を行ってきて、なおかつ年収八百万以下の皆さん方にとって夢を与えてくれたということに関しては、私は大変有り難かった。
 また、皆さんがそう言ってくださること自体が良かったと思いますけれども、問題はやっぱり、今、借りている、住居している人たちの中の三割が高齢者になっていると。そういう意味では、今後、バリアフリーだとかあるいは省エネルギー化をしなきゃいけないという、住宅の質の向上というものも大きく私は二十一世紀型に変えていかなければならないという、瀬戸際に来ているんだろうと思いますけれども、一方で、今おっしゃいましたように、民にできるものは民にゆだねるということで、小泉内閣で、趣旨の下に、証券化の支援事業を導入しようと。
 また、貸付け自体は民間にゆだねますけれども、公庫がこれを支える方向へと転換することにつきましては、今も赤井参考人が、御披露ございましたように、五年間で証券化市場は大きくならないんではないかという疑問点も赤井議員から言われたということ、これも今要約していただきました。
 また、弱者の救済のためにも直接融資は残すべきではないかという森永参考人の御意見も今、続議員が要約をしていただきました。
 確かに、証券化市場の育成につきましては、私は、先ほども話が出ましたように、米国においては証券化による長期固定金利の住宅ローンが十分に供給されるようになるまで、先ほども約三十年という話が出まして、現実に三十年掛かっております。ですから、それを、その期間を要したということから考えれば、アメリカの先例に学んで、私たちは、既に資産担保保証を発行した実績を持つ住宅金融公庫が証券化の支援業務というものによって積極的に証券化市場の形成を図っていくということは、私は今後大事なことだと思っておりますので、速やかにこの育成が有効であるように、私たちも指導もし、見守ってもいきたいと思います。
 また、セーフティーネットのお話もございました。大変セーフティーネットということが、直接融資を残すべきかどうかということにつきましても、私たちは、独立行政法人設置の際には、証券化支援事業を通じて、利用者のニーズに応じた長期固定の金利の住宅ローンが安定的かつ十分に供給されているかどうか、そういうことも私たちは、国民各層に対して選別なく住宅の取得に必要な資金供給がなされているかということ。
 また、先ほど話に出ました災害等、まちづくりというものに関しましても、融資が十分に確保されるかどうかということについて検討が必要であると考えておりますので、いずれにいたしましても、今後の住宅金融公庫の改革につきましては、今回の、今御披露ありました八点に上ってまとめていただきましたこの参考人の方々からいただいた御意見とか、あるいはこの委員会における審議の議論も踏まえまして、私たちは、公庫の果たしてきた役割が、今後も、民間も含めた金融、社会、住宅金融公庫全体として、引き続きこれが民間で達成されるように、国民の皆様の選択肢が広がって、ああ良かったなと言っていただけるような、国民の皆様が安心していただけるような、そういう形に取り組んでいくということが大事だと思っております。
#74
○続訓弘君 是非よろしくお願い申し上げます。
 次、第四点は、今後は既存の住宅ストックを活用し、必要に応じて住み替えていけるような環境を整えることが住宅政策上重要な課題であり、先日の参考人質疑においてもその重要性が指摘されました。中古住宅市場の活性化は喫緊の課題であると考えますが、証券化支援事業でも中古市場を対象として取り組むべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
#75
○政府参考人(松野仁君) 委員の御指摘のとおり、中古住宅市場の整備というのは大変重要でございます。我が国がこれからストック全体を有効に活用していくということが住宅政策としても最大の課題の一つでございます。
 そういった意味で、今回の証券化支援事業も、今後中古住宅もそれを視野に入れていくべきであると思いますが、取りあえず、十五年度から開始いたします買取り型につきましては新築住宅を対象にしてスタートするということでございます。
 これは現在の住宅金融公庫が既に実施しております資産担保証券、これは住宅金融公庫の自らの直接融資の資金として調達しておりますが、ここにおきましても新築の個人住宅を対象の債権にしております。これは、中古住宅がまだ統一的な評価方法が十分に整備されていないということがございまして、その証券の、そうした中古住宅の債権に対する証券の格付がどうなるのかという不確定要因がございますので、今のところまだ見合わせておりますが、その評価手法が十分に整備されました段階ではこれは当然中古住宅もその対象にして考えていくべきということで、前向きにそのことについては検討していきたいというふうに考えております。
#76
○続訓弘君 第五問は、民間金融機関では、住宅ローンの貸付けに際し、職業や勤務先だけで融資を拒絶する、いわゆる融資選別が行われていると聞きますが、証券化支援業務において民間金融機関が融資選別するということはないのか、どのようにしたらこうした融資選別を回避できるのか、このことについてお答えください。
#77
○参考人(吉井一弥君) お答え申し上げます。
 証券化支援事業は、長期固定金利の住宅ローンを民間から金融公庫に代わりまして供給することを支援しようということででき上がるものでございまして、したがいまして、公庫が民間住宅ローン債権を買い取るに当たりましては、現行の公庫の融資基準と同様の買取り基準を定めることとしておりまして、これまでの公庫融資同様、広く国民の皆様方に御利用いただけるものと思っております。
 また、いわゆる融資選別と申しますか、職業、勤務先等による不合理な融資選別を未然に防止するというふうな観点から、個別の民間金融機関と証券化支援事業の開始に当たりまして契約を結ばせていただきますが、その際に、合理的な理由のない融資選別は行わないことといったような条件を付しまして公平な融資を求めたいと思っておりまして、この契約に基づきまして十分な指導を行ってまいりたいと思います。
 先ほども申しましたが、改善の見込みのない民間金融機関につきましては、最終的には契約の解除もあり得るというふうに思っております。
#78
○続訓弘君 第六問は、現在、住宅金融公庫の直接融資では、返済が困難になった方に対して返済期間を延長するなどの返済困難者対策を行っておりますが、証券化支援事業の対象となる住宅ローンについてはこうした返済困難者対策は講じられるのかどうか、この点もお伺いします。
#79
○参考人(吉井一弥君) いわゆる買取り型の証券化支援事業におきましては、民間住宅ローンの債権を住宅金融公庫が買い取ることによりましてその住宅ローン債権は公庫の債権となるわけでございます。住宅ローン返済困難者対策としての返済条件の変更等につきましては、基本的には直接融資と同様の対応を取るように考えているところでございます。
#80
○続訓弘君 第七問は、平成十九年三月までに住宅金融公庫が廃止され新たな独立行政法人が設置される際に、独立行政法人が直接融資を引き続き行うか否かを判断する上でどういった点に留意する必要があるのか、考え方を伺います。
#81
○副大臣(中馬弘毅君) 住宅金融公庫は、御承知のとおり、政府の特殊法人でございました。したがいまして、その業務は主として社会政策として、所得の低い人あるいはまた職業や地位によって選別、区別はしないといったようなこと、それから大邸宅とかセカンドハウスといったようなことに対しては融資をしない、こうした社会政策としてやってきた、その役割は大きく評価されているところでございます。
 しかし、条件がかなり変わってまいりました。もう戸数としての住宅はほぼ満たされたわけでございます。これからは質の問題になってまいります。それから、住宅を構成しておる町といったもの、この町が見劣りする、あるいは環境の問題等、今、委員の方から御指摘なさいましたようなことがこれからのテーマだと思います。そして一方で、今までは個人もほとんど資金を持っておりませんでしたけれども、このごろは個人金融資産が千四百兆というかなり大きな資金を持つまでになってきております。しかし、これは一方では、銀行に〇・〇三%でも眠ったままになってしまっている、これをどう生かしてくるかといったこともこれからの金融あるいは経済の課題だと思います。
 こういったことをミックスした形での今回の政策転換でございまして、しかし、それが一部誤解されておりますように、この社会的な役割を果たしてきた金融公庫をすべてなくしてしまって民間に移してしまうということに誤解をされている向きがありますが、そうじゃございません。これで五年間の猶予期間を置きながら独立行政法人に移すわけでございますが、独立行政法人もあくまでこれは公的なものでございまして、今までのように一〇〇%金融公庫がその役割を担うというんではなくて、民間とも連携しながら、しかしやはり本当に公的な部分が少なくなったとはいいながら、実際に社会ですからあるわけでございますから、これに対する配慮は、直接融資も含めて私は今後の検討課題としてやっていくべきだと。
 そして、今言いましたように、一〇〇%右から左に移すんじゃなくて、両方相まって、その役割を民間にもかなり担ってもらいながら、一つの総合的な住宅政策を国民が満足する形で達成していく、そのことはもちろん政府として責任でございますから、新たな独立行政法人の方にもそのようなことを条件を見ながらの満たされる形を作ってまいりたい、そのように考えているところでございます。
#82
○続訓弘君 最後に要望を申し上げます。
 先ほど扇大臣が、私、三人の参考人の八点にわたる私なりの要約を申し上げました、これに対して、真剣に受け止め、今後の政策に反映するということをおっしゃっていただきました。是非このことをお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#83
○大沢辰美君 日本共産党の大沢辰美でございます。
 私は、今の国の住宅政策とこの法案にかかわる問題として質問をさせていただきたいと思います。
 初めに、事実関係からお聞きしたいと思うんですけれども、住宅金融公庫の中で最大の比重を占める個人住宅への融資件数が二〇〇一年度は四十二万二千戸ですね。昨年度は三十七万六千戸、そして今年度は二十三万八千戸となっていますが、二年前に比べて約半分に今年度減少しているわけですが、これは政府が政策的に減らしている数字なのか、それとも融資希望者の推移に対応したもので、需要予測、需要を反映した数字なのか、まず説明をいただけますか。
#84
○参考人(吉井一弥君) お答え申し上げます。
 先生ただいまおっしゃいました数字は、個人住宅の各年度の計画の戸数でございます。ただいま先生おっしゃいましたように、十三年度四十二万戸から十五年度は二十三万戸余となっております。これは、一つには特殊法人等整理合理化計画によりまして公庫融資の段階的縮小を進めるということに沿ったものでございますが、また一面、所得、雇用環境の悪化等を背景に住宅取得のマインドが停滞していること、また、低金利が長期間継続しておりまして、将来の金利変動リスクはあるものの当面は金利が低く返済額が少ない民間の短期の固定金利選択型等のローンを利用する方々が増加しているというふうなことによりまして、公庫融資に対する需要が現在まで大分減少しております。そういうことにも対応したものというふうに考えております。
#85
○大沢辰美君 段階的な縮小をやっているということと、低金利、経済情勢が反映していることだと思うんですけれども、私は、調査室の法案参考資料を見せていただきまして、百十二ページになりますけれども、住宅金融公庫と国内銀行、民間銀行ですね、新規住宅ローン融資実施額の比較という資料がございます。
 この資料を見てみますと、一九九九年度には公庫が四五・八%、そして国内銀行と書いていますが、五四・二%ですね。ところが、二〇〇二年度の九月期の公庫は一二・七%、極端に下がっているわけです。そして、国内銀行が八七・三%になっています。この国内銀行の融資比率の割合が急増しているわけですが、この中の、この民間金融、民間融資の中の長期固定ローンの割合はどの程度でしょうか。
#86
○参考人(吉井一弥君) 民間金融機関の住宅ローンの内訳ということでございますが、近年、住宅ローンの分野に民間金融機関が積極的に進出いたしまして、大変いろんなタイプの商品が開発されておりますが、その大半は短期の固定金利型の住宅ローンでございまして、十年を超えるような固定金利期間のローンでございますとか全期間固定金利のローンの提供は数としては限定的だろうと思っております。
 私ども金融公庫で民間金融機関におきます平成十三年度の新規の住宅ローンについて行った調査によりますと、変動金利あるいは三年、五年といった短期の期間だけ金利が固定される商品が約全体の九割ということになっておりまして、十年を超えるような固定金利期間の商品が全体の一%、全期間固定金利の商品は一・七%というふうになっております。
#87
○大沢辰美君 非常に民間金融の固定、長期というのは非常に少ないという実態がそこに表れていると思います。
 私は、我が国の住宅事情という、今背景ですけれども、非常に大変動をしているのではないかなと思うんですね。ですから、その一つが本法案と関係があるわけですけれども、持家信仰の崩壊とか揺らぐ持家神話とか、そういう表現が使われているわけですが、持家の問題なんです。
 今、大企業さえ倒産する時代になっていますから、先行きが見えない。リストラ、雇用破壊、いつ失業するか分からないという。だから、何年か勤めていても昇給はしない、そういう事態の中で私は賃金が破壊している、破壊されていると。だから、住宅ローンを組むにも組めないと。青年たちの話を聞いていると、そういう状況の声が私たちにも返ってきています。一方では、預金や株などを持っている人たちはそれを売却したりマイホームを実現することもできまして、低金利ですから、今言っている銀行の五年とか十年程度の短期ローンでも借りて住宅は建設は可能だと思うんです。
 今、私は、この国でマイホームを、持家を持てる人と持てない人の二極分化が進んでいるのではないかと、そういうようにこの数字を見ても思うんですね。このままでは私は、家を持てない人たちが割合が増え続けることになるのではないかという心配をしていますが、その認識はいかがでしょうか、国土交通の方。
#88
○政府参考人(松野仁君) 住宅取得という面で、確かにかつての、若い人がどんどん収入が増えていくという、右肩上がりの時代でだんだんなくなってきているということがございます。したがって、年収の五倍、六倍、七倍というようなことを自らの資金だけで購入するということはなかなか難しい時代になってきていると思います。
 したがいまして、税制改正におきましても、生前贈与というような制度が新しく住宅については三千五百万というものができましたし、従来からあります五分五乗方式の五百五十万という制度も並立して存在しております。そういったことも併せて活用していかなければならないと思いますが、ともかく長期固定という、比較的、相対的に低利ということで、若い人が計画的に住宅を取得できるというような素地は、基本的な制度は提供していかなければいけないということで、この融資制度とそれからローン控除制度のような税制と併せて、若い人の住宅取得を支援していくという必要があろうかと思います。
 今回の証券化支援事業も、公庫が担ってきたような長期固定で比較的低利、これを証券化支援によって民間ローンがそういった形で出せるように今回法改正を実施するということでございまして、当面、段階的に縮小はされますが、公庫の直接融資とこの証券化支援事業による民間のローンというものを併せて、相まって住宅取得の支援をしていくと、融資の面ではそういうことになっていくわけでございます。
#89
○大沢辰美君 計画的に進めていくというわけですが、私には、この数字を一つ見てもそれが見えないという状況を予測せざるを得ません。
 そこで、私は、住宅の理念といいますか居住の理念といいますか、その問題について一点見解をお聞きしたいと思うんです。
 これは皆さんも御存じのように、一九九六年に国際連合の人間居住会議というのが開催されたんですが、人間居住に関するイスタンブール宣言と行動指針、アジェンダが日本政府も賛成し採択されたことは御存じだと思うんです。これは、もう会議が終わって七年過ぎているんですけれども、国の住宅政策を所管する国土交通省はこのイスタンブールの宣言の日本語版を持っていらっしゃるとは思うんですけれども、この内容についてちょっと関連してお伺いしたいと思うんです。
 これまで、日本政府から宣言の日本語訳が全く、外務省も訳していなかったということで出されませんでした。外務省と何度もやり取りして、先日、ようやくこれを受け取ることができたんですけれども、私は、やはり住宅政策の一つですから、外務省だけでなく国土交通省の皆さんも、この宣言の内容を軽視するようなことがあってはならないというふうに思いました。
 この宣言は、その冒頭で、国連人間居住会議に集合した我々元首又は政府首脳及び公式代表団は、すべての人々に適切な住居を確保し、人間居住を一層安全で健康的で居住に適し、公平で持続可能で、かつ生産的なものとするという普遍的な目標を支持するとうたっています。すべての人々の中には、もちろん日本国民が入ることは明らかです。最近の我が国の住宅の事情と照らし合わせてみますと、この宣言は最も重視されなければならないと私は痛感いたしました。
 宣言の第八番目ですけれども、次のように書かれています。国際文書において定められた適切な住居を持つ権利を十分かつ着実に実現するというコミットメントを再認識するという、わざわざコミットメントを再認識するといって表現をしています。すべての人々に適切な住居を持つ権利を十分かつ着実に実現することをコミットメントすると。すなわち、公約し、約束したのです。国民に対して公約した政府等の中に日本政府が含まれることは当然でありますね。
 そして、宣言の第九番目には次のように書かれています。市場が効率的かつ社会的にも環境的にも責任ある形で機能するようにして、土地や資金へのアクセスが促進されて、また、住宅市場に参加不可能な人々を支援することによって取得を可能な住居の供給を拡大するよう努力すると言っていますね。取得可能な住居というこの訳を、NGOの日本語訳では支払可能な住宅と訳しています。どちらも同じですけれども、私は、NGOの訳の方が日本語として実感を受けたわけですが。
 ですから、本法案に対するこれまでの衆参の委員会で審議を見ていますと、この法改正は、住宅政策でなくて特殊法人改革、金融改革から出発して、民間でできるものは民間へと移すという至上命令とも言うべきやり方で閣議決定されたという趣旨の御答弁を何度も聞いてまいりました。本法案が住宅ローン債権を証券化するという政府の説明が一〇〇%うまくいっても、国民の住宅取得に対して公庫融資が果たしている役割のある程度が継続されるだけで、取得可能、つまり支払可能な住宅の供給を拡大するよう努力するという政府の責任を明らかにした宣言の内容とは、私は努力の方向が逆ではないかと思うんですね。しかも、この証券化さえ短期間にうまくいく可能性などほとんどありません。
 この宣言の方向から後退するような危険性が含むこの法案に私は非常に危惧を持っておりますが、国土交通省としての見解がありましたらお伺いいたします。
#90
○国務大臣(扇千景君) 今、大沢議員がこのハビタットの話をなさいまして、私も、今手元にこのハビタットのものを持っておりますけれども、和訳したものを持っております。元々、ハビタットというのは居住という意味で、これはラテン語でございます。
 それから、今、イスタンブール宣言の一部を大沢議員が言われまして、少なくとも土地や資金へのアクセスが促進されて取得可能な住居を拡大するよう努力するといういわゆるイスタンブール宣言、これも今お読みになったとおりでございますけれども、今回のこの導入します証券化支援業務、これは、少なくともこの事業に関しましては、短期の預貯金というものを原資とするという民間金融機関では供給が困難であるという、そういう長期あるいは固定の金利の資金を大量に供給するというもので、公庫の信用力等を背景にしまして証券化の仕組みを導入するということは先ほどからも御議論があったとおりでございます。
 そういう意味では、民間金融機関においても、私は、長期固定金利の住宅ローンを供給できるようにするというもので、これによって国民の住宅金融に関する私は逆に選択肢が広がっていくのではないかと、そう思っておりますので、住宅供給拡大にこれから役立つということでは、今おっしゃったこのイスタンブール、ハビタットの、ハビタットUのイスタンブール宣言には、私は理念に沿っているとこれは思っております。
 ただ、今後市場が効率的に機能するようにするということでは、あるいは取得可能な住宅の供給を拡大するということに関しては、最大限の注目と、あるいは我々も見守っていくということ自体は先ほどからの御論議出ておりますけれども、だからといってハビタットに、イスタンブール宣言に違反しているということにはならないということだけは御理解いただきたいと思います。
#91
○大沢辰美君 私は、全く違反しているという意味じゃなくて、今、本当に、支払可能な住宅を取得する可能性を生み出すことを目をつむってしまうのではないか、逆の方向へ行くのではないかという心配をしているわけですから、是非、やはりこの国連という最高の機関の中で宣言をされたこの理念というのは日本の住宅政策にも生かしていただきたいということを強く申し上げて、次の質問をさせていただきたいと思います。
 先ほども、この法案と災害問題についての質問があったわけですが、その具体的な問題で私はお聞きしたいと思います。
 災害被災者の住宅ローンの問題なんですけれども、衆議院、参議院通じての審議の中で、国土交通省も、そして参考人で出席した銀行関係者もですけれども、住宅ローンで災害対策に対しては民間では対応できないとはっきりと言っていますね。なぜ民間では対応できないのか、その理由を説明していただけますか。
#92
○政府参考人(松野仁君) 現在、災害対策として、例えば災害復興住宅融資というのを金融公庫が実施しておりますが、その金利は、調達金利でございます財政融資資金の金利と同水準、いわゆる財投金利と同水準という超低金利で実施すると、返済に当たって元金の据置期間を設けるということも可能にしております。民間金融機関では、このような言わば採算を度外視した融資というような対応はなかなか困難ではないかというふうに思います。
 大規模な災害に対する融資につきましては、平成十五年二月の全国銀行協会の提言におきましても、民間金融機関では対応が困難なものとされているところでございます。
#93
○大沢辰美君 ということは、証券化してもできない、災害対策はできないということなんですね。
#94
○政府参考人(松野仁君) 証券化支援事業のような仕組みの融資では、今申し上げましたような災害対策は直ちには実施できるものではない、それ以外のやはり政策的な措置が必要だというふうに思います。
#95
○大沢辰美君 じゃ、事実関係をもう一度聞きたいと思うんです。
 現在、住宅金融公庫の災害復興住宅融資について、制度の概要、先ほども少し述べられましたけれども、融資の条件、金利、償還期間、これまでの実績、阪神・淡路大震災も含めて災害の被災区ごとに報告いただけませんか。
#96
○参考人(井上順君) 当公庫が阪神・淡路大震災などの災害により滅失、損傷した家屋の復旧のために、住宅の建設、購入あるいは補修を行う方に対しまして災害復興融資を行っているのは御存じのとおりでございますが、過去十年間の融資実績、これは申し訳ありませんけれども、それぞれの区分というのはちょっと現在ございませんが、過去十年間の実績として、七万三千七百八十八戸、それで、うち阪神・淡路大震災に係る実績は七万六百七十八戸というふうになっております。
 また、この災害復興住宅融資の条件でございますが、いろいろと有利な点はあるわけでございますけれども、例えば対象となる住宅の床面積の要件が緩和されている、あるいは金利が、今、住宅局長の方から御答弁ありましたが、現在の場合は財政融資特別会計から借りております〇・八%というふうな金利で融資を行っておりますし、また融資額などの融資条件についても通常の融資よりも有利なふうになってございます。また、おっしゃいました償還期間につきましても、期間全体の三十五年というのは変わりませんけれども、その中に住宅の建設又は購入をする場合につきましては三年間の据置期間を設けることができる、これは元金の据置きでございますが、そういうふうなことも行っております。
#97
○大沢辰美君 それによって起こる財政措置ですか、支援措置ですか、これは国の財政措置でやられているんですか、それとも住宅金融公庫の会計の中で実施されているんでしょうか。
#98
○政府参考人(松野仁君) 公庫の実施しております災害に係ります支援措置につきましては、例えば先ほど申し上げましたように財投金利並みの超低金利で実施している、あるいは三年以内の元金据置期間を設けるといったことがございます。
 また、公庫から融資を受け災害によりまして支払が困難となった方の返済に対する支援といたしましては、最大三年間の元金及び利息の据置き、それから据置期間中の金利の引下げ……
#99
○大沢辰美君 会計処理だけで結構です、会計の処理だけで。
#100
○政府参考人(松野仁君) ということでございまして、そういった公庫のかなり採算を度外視したその支援措置については、国として公庫を所要の財源措置により支援しているということでございます。
#101
○大沢辰美君 もう一回確認しますが、この支援措置ですね、被災者の、災害支援の場合の。国からの財政支援をしていますか、それとも会計処理は住宅金融公庫の会計の中で実施していますか。その点を確認したいんですが。
#102
○政府参考人(松野仁君) 先ほどちょっと申し上げましたように、国が結果的には災害に対する採算を度外視した支援措置については財政的な援助を、所要の財政的援助をしているということでございます。
#103
○大沢辰美君 しかし、その内容が一部含まれていますけれども、実際に阪神・淡路大震災のときも、今日の三宅島の避難している皆さんも、この住宅再建については非常に不安を持っているわけですね。
 金融公庫がそういう制度を作って三年据置き、そして阪神・淡路の場合は特例で五年据置きという制度もあったわけですが、そういう制度はこの証券化、この法案が改正されることによって適用されないということになるんでしょうか。
#104
○政府参考人(松野仁君) お尋ねのように、証券化支援事業による民間のローンにつきましては、これは今まで公庫に対して国が財政支援をしてまいりましたような、そういった特別の措置は実施できないと考えております。通常のローンの債権を買い取るということが証券化支援事業の基本だというふうに考えております。
#105
○大沢辰美君 結局こういう、今までの被災者もそうですが、これから発生する被災者の人たちが住宅を再建する場合、今度の法改正によってこの適用が受けられないということになるということを今言われたわけですが、これは大変な法改正に、法改正というより法改悪になると思うんですけれども、私は、阪神・淡路大震災のときに経験した、今も住宅が再建できなくてお金が借りれなくて困っている方たちがいらっしゃるわけで、住宅金融公庫すら借りれない状況になっていて、特に、再建したけれども二重ローンで、今までの住宅がつぶれてまた再建して、借りたけれども、今一戸住宅で、そうですね、二重ローンで苦しんでいる人は大体三千百二十万円ぐらい負担をして頑張っています。それで、マンションの方たちは二千九百四十万円の二重ローンになって苦しんでいるわけですが、今までの住宅金融公庫の制度を利用してもこういう状態で苦しんでいるわけです。
 それは公的な支援がなかったという結果がこれを生み出しているんですけれども、でも十分でない、住宅金融公庫がこの災害支援対策ができなくなるという実態をこれから作られるということは、決して災害国の日本として、住宅政策としても、災害を受けた住宅再建においても考えられない私は改悪だと思いますが、大臣、本当にこの五年で廃止をして、そして直接融資については民間の銀行がちゃんとやられているかどうかを確かめて検討するんだということを言われましたけれども、この災害の融資については今の段階でこれは必ず確保していくと、少なくとも今のレベルは確保していくということを私は確認したいと思うんですが、いかがでしょうか。
#106
○国務大臣(扇千景君) 災害に対する特別融資の実況、実績というものを今私も手元に表を持っておりますけれども、この三年間だけでも、今お話に出ましたように、有珠山があり、あるいは三宅島があり、大雨による災害ということで鳥取西部の地震があり、そして芸予地震もございました。そういう意味では、今お話に出ましたように阪神・淡路大震災、手元にありますのは七万六百七十八戸という特別融資もいたしておりますけれども、少なくとも災害時の緊急融資といった民間金融では対応が困難な融資、そういうものも私は、必要な住宅資金を供給するという機能を果たしてきたということは今も御論議があったとおりでございますし、またそれらを実行してきたというのが住宅金融公庫でございますし、政府でもございます。
 今後も、この政策的な観点から、今おっしゃったように何らかのセーフティーネットが必要であるという分野については、私は民有金融機関によります対応の状況、そしてまた他の政策手段、そういうもので代替の可能性を勘案すれば、直接融資として引き続いて存続させる分野があるというものは私は考えられるべきだろうと思っています。
 けれども、いずれにしましても、こうした金融業務を、公庫に代わって設置される独立行政法人というものを存続させるか否かは、私はこの法人の設置の際に民間の金融機関の業務の実況あるいは実施状況、そういうものを踏まえて私は最終的に決断されるものであろうと思いますので、こういう御論議を踏まえて、我々は今後五年間でこの民間の金融機関の独立行政法人設置の際の条件といいますか、そういうものをどの程度入れられるか、また五年後にはどうするのかということも見守りながら、私はその必要性を存続できるようにみんなで努力するべきだと思って、認識的にはそういう観念の下に指導していき、また見守っていきたいと思っています。
#107
○大沢辰美君 今、何らかの形で引き続いてという言葉も、必要性、存続ということも言葉には出てきたんですけれども、私はやはりこの法案を審議する以上、その担保というものをここで確認できることが法案の審議の大きな課題であると思っているんです。
 繰り返しますけれども、やはり閣議決定をされて、融資業務については民間金融機関が円滑に業務を行っているかどうかを検案して独立行政法人設置の際に最終決定するということになっていますけれども、私はこれは検案するまでもなくて、災害の関連、融資については民間銀行の当事者の方も対応できないと先日の参考人審議の中でも出されていますし、行政の答弁にも、また大臣の答弁にも出されているわけですが、私は新たに設立するやはり独立行政法人の業務として残すのか残さないのか。今、答弁は非常に、ああ、そういうふうになるのかなという感じは受けましたけれども、確認ができません。あいまいだと思うんです。だから、私は、公庫の廃止を前提にしたこの法案を国会に成立させようというのは、災害への対応、また危機管理への対応ということから見ても国民に対して余りにも私は無責任だと思うんです。
 ですから、ここで本当に大臣が言葉で、今可能性の問題を言われましたけれども、はっきりと残すということを答弁していただきたいと思うんですが、それでなければこの災害国の日本の住宅再建はできません。そのことをもう一度強く求めたいと思います。
#108
○国務大臣(扇千景君) 災害というものは、住宅金融公庫のみならず、国自体が災害列島と言われる中で、国土交通省、いつも言うことですけれども、これはすべての政府の責任として災害というものに対して政府がどうあるべきかというこれは根本問題ですから、私は住宅金融公庫だけにそのことだけを保障するというようなことではなくて、私は国が災害というものに対してどう対応するかという大原則というものがある以上、私はそれらすべてに関して配慮されるというのは、政府としては責任持って災害対応というものはいつもしているわけでございますから、今までも、このことだけではなくて、今三年間の例を申しましたように、あらゆるところで災害が起きます。しかも、これは住宅のみならず国全体の災害としても、あるいは国土交通省管轄だけでも陸海空でございますから、そういう災害に対しては内閣として国として安全、安心を保障するというのは当然のことですから、私は、金融公庫のみならず、災害の対応というものは内閣として責任持って対応していくという原則だけは、是非国民の皆さんに安心していただけるような対応をするべき責務があると認識しております。
#109
○大沢辰美君 一言だけ。済みません。
#110
○委員長(藤井俊男君) 時間ですけれども。
#111
○大沢辰美君 申し訳ありません。時間が過ぎています。
 私は今、政府として責任持つということはもう大原則、当然のことだと思うんです。でも、この住宅再建に関してはいろんな制度があると言いますけれども、住宅金融公庫しかないんです。住宅再建の支援がないんです。公的支援がないんです。ですから、そういうものも含めて作っていくということになるならば私は総合的な対策となると思います。だから、住宅の再建についてのせめて住宅金融公庫の災害対策というのは残していただきたいということも強く求めて、終わります。
 ありがとうございました。
#112
○田名部匡省君 いろんな意見を伺って、なかなか難しいなという感じを率直受けました。
 この前の参考人の森永さんも最後に私の質問に答えて、どうも与党の先生も野党の先生も今回の住宅金融公庫法の改正はおかしいというふうに思っていらっしゃるようなのに、なぜか閣議で決まったのが暴走しているというのは、私は日本の政治の仕組みから考えてどう考えてもおかしいと思うと。委員の先生方は国民に選ばれているんですから、是非今後の審議の中で国民のことを思った法改正を是非お願いしたいと。参考人の人が迷うぐらいですから、これはなかなか難しい法案だなと、こう思うんです。
 私は、いつも基本的なこと、基本が大事だと、何をやるにしても。そういうことから考えると、まず少子高齢化時代、もうこれ以上借金を子供たちに残していいのかという問題がいつも私は、何の委員会でもここでもそうですけれども随分申し上げてきたんですね。議事録をちょっと見てみたら、二〇〇一年五月と二〇〇一年の十一月にこの問題を取り上げて質問しているんですね。
 どうぞ、私は、総理が言うように、民間でできることは民間にやらせろと。どうも私はこの国を見ておって、すべての政策でも何でもそうですが、各省庁とも、これ社会主義の国かなと。これ自由主義ですよね、我々の国は。これが基本にしっかりしたものないと、議論があっち行ったりこっち行ったりする。ですから、私は、政府は余りタッチすべきでない、しかし、どうしてもできない部分というのはそれは別に考えればいいんであって、もう基本的にはそういう考え方を実は持っております。
 民間でできないから国でやるということは、リスクが大きくて赤字になる危険が高いから国がやるということでしょう。この世の中にただというのはないと私はいつも言うんです。だれかが負担してだれかがやると。ですから、いろんな意見の中で、そう、やれやれというのは分かりますけれども、この間も委員の皆さん方に言ったんですけれども、いろんな負担をさせられているというのは、これ税金で負担していますから、家建てない人たちも負担したので低利固定の長期の融資をするということは、これは私はどう見てもおかしい。だから、所得がうんと低い人、そんな人に無理して家建てさせて、それで後で払えなくなると。公営住宅だって二百億ももう払ってないという。いろいろ起きてきているんですよ。その負担もまた一般の国民が負担すると。こんなことを繰り返しておっては。
 どうぞ、国会議員というのは、ここの委員会はここのことばかりじゃなくて全体を見てやっぱり議論というものをしていかなきゃならぬなと、こう思うんです。私は、宮澤大蔵大臣にバランスシートでやってみてくれと言った。予算委員会と代表質問でやったでしょう。それで、二年はやってくれたけれども、六百兆幾ら。連結決算やらなきゃ分かりませんよと言ったら、いや、連結決算、三年目出したのは八百六十九兆円でしょう。これ見たって、私一人が、国と青森県と八戸市の借金合わせると八百三十四万円ですよ、一人。四人家族だったらどうなりますか、これ三千三百万も借金しているということ知らないんですよ、国民が。だから、私はうるさいことを言うんですけれども。
 いずれにしても、もう民間でどうしてもやれないというものについては十分議論して、やっぱり手を引くところは引くというふうにしていかなかったら、いつまでこんなことやっているんですか。
 私は、ひとつそういうことで、政府系金融機関の中でも資産規模は最大だと思うんです、住宅金融公庫は。現在の財投融資残高、どのぐらいあるんですか。
#113
○参考人(吉井一弥君) 公庫は、先生ただいまおっしゃいましたように、長期、固定、低利の資金を安定的に供給して中低所得者に健全、確実な住宅取得を支援してということから、その資金の大宗は財投からの借入れ等で行っておりまして、累次にわたります経済対策の結果、現在、平成十三年度末で七十一兆五千億、十四年度末で六十五兆程度の見込みとなっております。
#114
○田名部匡省君 こんなにあるんでしょう。ですから、もう本当にこれ考えてやってくださいよ。
 それから、長期固定の直接融資の制度上、あるいは財政制度もありますけれども、収益構造、赤字になっていると思うが、どのぐらいになっているんですか。
#115
○参考人(吉井一弥君) 収益構造の赤字ということで、先生の御質問の趣旨は補給金の状況だろうと思います。補給金は、平成十五年度で補給金三千四百八十六億円、交付金百五十八億円、合わせて三千六百四十四億円いただいております。
 赤字と申しますか、この補給金は、誠に恐縮でございますが、国の政策目的に沿って長期固定の低利融資を行うために、調達金利と貸付金利の金利差等の経費を補てんする目的で一般会計からちょうだいしているものでございまして、また交付金は、過去の財政負担の平準化、あるいは低金利を背景とした異常な繰上償還の増大に対応いたしまして後年度に損失金を繰り延べたものでございまして、いわゆる赤字というのとは若干異なるのではないかと思っております。
#116
○田名部匡省君 通常の利子の補給を受けます、それから急激な金利の差の分を受けますと、これは分かるんですけれども、これはだれが出しているんですかということでしょう。一般会計でしょう。だから、国民の税金を負担しているんだと。あなたたちがもうけた中からやっているというのなら私は分かりますよ。そういうことをさっきからもう言っているじゃないですか。これでいいんですかと。民間がやったら何もあなた、負担しないんですから、国民は。だから、やれるものはどんどんやらせる仕組みを考える。低所得者の人も無理して家を持って夜逃げするよって、そんなことをさせるようなことをしちゃいかぬと。そのために公営住宅というのはあるんですから、そういうものを活用して、所得が大きくなったら。銀行で貸すときは審査しますよ、しっかり。返せなくなった責任だってだれも取らないでしょう、あんたたちは。だから、そのことを私が言っているんで。
 それから、固定金利のために、市場金利が低下した場合に民間の銀行から住宅ローンで借換えを行って公庫に繰上げ返済することもあると思うんですが、その場合、残存期間の金利収益が入らないとどうなりますか。
#117
○国務大臣(扇千景君) これ、私が答えるのも変な話なので余り答えたくないと思いますけれども、ただ、今、田名部議員がおっしゃいましたように、私は世間の皆さん方に余り知られていない部分があるということだけはこの際はっきりさせておきたいと思います。
 今おっしゃいましたように、高金利のときに住宅ローンを借りて、今は低金利になったから借り換えて、高金利の分を低金利で借りて返すというのは当たり前ですね、これは、世上では。私ももし借りているんだったらそうします。高いときに借りて、しかも二十年前に借りて、高金利のときに借りたんだから、今低金利で借りて、よそから借りてこれを返す。これは当たり前のことなんです。
 それで、今、安い金利で借りて返しているものが住宅金融公庫にどれくらいあるかということを考えますと、これは今ざっと調べましたら、七兆二千億弱が前倒しで返済しているんです。ですから、その現金が住宅金融公庫入ってくるんです。だから、七兆二千億弱の前倒し返済したものを住宅金融公庫が財投に返そうとしたら、財投は受け取らないんです。三十年間の金利を上乗せして返しなさいと、こう言うんです。これではやっぱり、そして今度は金融公庫がその七兆二千億弱のお金返ってきますから、みんな返すんですから、前倒しで。それをそれじゃ運用しようと思うと、今度は低金利だから運用にならない。物を次出せばまた損をする。
 ですから、私は基本的には、今、田名部議員がたまたまおっしゃったので、私、口を挟むのはおかしいかもしれませんけれども、財投の在り方、しかも財投が返すというのに三十年分の先の金利も上乗せして返せという今の制度自体も我々は考え直さなきゃいけないと。
 ですから、我々はそういうことが国民の皆さん方に知られていないという部分もあるということで、改めて私は国の財投の在り方、また財投で借りるものはすべて返還未納なところにしか財投は貸さないという、そういうことになるということも私は問題だということを改めて考え直さなきゃいけない時期に来ているということだけを一言付け加えさせていただきたいと思います。
#118
○田名部匡省君 二〇〇一年の十一月に質問したときに、経済評論家の金子太郎さんのことを言いましたよね。この人は大蔵省の主計局に在籍しておった人ですけれども、穴があれば入りたいとの思いだと、自分がやったことを。そして、公庫の融資基準のおかげで一定の住宅の質が確保されるという発想は官僚の発想そのものだと。バブルのころに持家政策に夢中になって、何十万人の人たちが持家価格の暴落と元利の返済に苦しんでいることに反省し云々と、遺憾を表明すべきだと、こう言って、辞めるとこういうことを言うんですよ。いるときはもうやれやれ、それやれあれやれと言ってやっているんですから。
 それで、証券化の問題ですけれども、これ既に民間金融機関が扱っているわけですが、これ公庫が扱う必要がないという意見の人も専門家には多いんですね。むしろ民間で証券化が進むように支援した方がいいと。民間ができないような証券化業務なら、それはリスクが大きいんですから、将来赤字になる危険が高く、結局は国の借金が増えると、国の借金は国民の借金だと。それでなくても財投の残高がさっき言った六十何兆円ですか、少しだんだん下がっているようですけれども、私はそういう考えを持っていますが、これについてはどうですか。
#119
○政府参考人(松野仁君) 民間で証券化すべてすればいいではないかという御指摘でございますが、これは米国でもファニーメイあるいはジニーメイという公的機関が背景にいて、相対的に低利を実現して、それが消費者の住宅取得能力を付けているということでございます。我が国でも、公庫がその買取りあるいは保証をすることによって消費者に結果的に低利の融資を実現する、民間ローンでも低利の長期固定が実現するということで、今回こういったスキームを法改正として準備したわけでございます。
 したがいまして、民間で絶対できないのかということでございますが、やることは可能でございますけれども、米国でも民間で完全に実施している市場もありますが、それは比較的やっぱり金利が高いものになっています。やはり公庫のような公的機関がバックにいて買取りなり保証することによって国民に取得能力を付けるという、メリットが還元されるという形がやはり望ましいということで今回のスキームを考えたということでございます。
#120
○田名部匡省君 債務保証を行う業務を住宅金融公庫がやるべきかどうかという問題あると思うんですね。民間金融機関が様々な債務保証会社を設立しているんじゃないですか。公庫が取り扱う必要は全くないと思うんです。それは、民間ができないような保証業務というのは、さっき言ったようにリスクが大き過ぎて後で借金だけ残る可能性があるということから私は申し上げているんでしてね。
 次に、独立法人の設立。さっき大臣がいろいろこれから推移を見て考えると言うから、それであれば私は結構だと思うんです。見た上でもうやらなくてもいいならやめればいいので、なるたけ、総理はもうあれだけのことを言っているでしょう、もう各役所ごとに金融機関があるのはおかしいって。だから、本当にその気であるなら、どこかやめると少し残そう残そうって、残す方に頭が行っちゃっているんですよ。
 やめた場合にどうなるかという、その支援はじゃどうするかという発想になっていかないと。例えば固定資産税を免除するとか所得税でやるとか、そういうことを、貸すときだって、若い人たちは家建てるときはそんな先のことは考えていませんよ。子供は何人生まれるかも分からぬ、学費が幾ら掛かるかも分からぬ、将来いろんな交際費も掛かることも何にも関係なくて、だれか買ったらおれも買ってくるなんというような簡単な話でいきますから、最後は払えなくなっちゃうと。こういうことがあるということを考えていただきたい。
 あえて独立行政法人のことは、いずれにしてもリスクやコスト管理がずさんで将来赤字になる、国の借金が増えるんだということを念頭に置いて、五年間できちっとしたものにしていただきたい。大臣、どうですか、これは。
#121
○国務大臣(扇千景君) 今お話しになりましたけれども、小泉内閣で七つの改革をしていこうと言った七つのうちの六つまでが国土交通省関係の四公団とこの住宅金融公庫、そして都市整備公団等々、六つまで我が国土交通省関連でございまして、なぜ国土交通省だけがこんなに矢面に立つのかと。私の力が弱いから集中的に私のところへ来たのかななんてひがんだ覚えもございますけれども、私は、そういう意味で、国土交通省、四省庁統合して巨大省庁ですから、そういう意味では、二十一世紀型に脱皮する、リーディングヒッターになるべきだという思いを、思い直しまして、全職員一同とともに、この七つ改革の中の六つまでは国土交通省に当てはまっておりますけれども、でき得る限り国民の皆さん方に、より、あっ変わったな、明るい展望が出てきたな、これをなくなったら私たちの前途はないよと言われるような、不安を抱かせるんじゃ何の改革か分かりません。そういう意味では、私は、国土交通省の六つの、七つのうちの六つまでうちですけれども、国土交通省としては、国民の皆さん方に、あっ無駄をなくしてなるほどこういうことなのかと喜んでいただけるような、前途が明るくなるような改革に我々はゆだねていきたい。
 また、民間もそれだけの力が私は戦後今日まで出てきたと思っておりますので、総理がおっしゃるように、民にゆだねるものは民にゆだねるという形で、民間も活力を出していただいて、民間のノウハウが私は活用されて、あっやっぱりよかったなと言われるような、民間も私は努力していっていただきたいと、そういう時代になったんだと思っていますので、そういう意味では、国土交通省、苦しい中ではありますけれども、希望の持てる改革、そして今までの無駄を省くということに省を挙げて取り組んでいるというのが基本でございます。
#122
○田名部匡省君 借金も聞きましたけれども、補給金だ、いろんなその中に人件費だって皆入っておるわけですから。そこで三千六百幾らも掛かっているでしょう。これやめるとこれが浮くんですよ。だから、本当に、低所得者の人でどうしても家が欲しいというのは利子補給やればいい、逆に。だから、いろんなこと考えて、後に借金が残らぬ仕組みということを考えるべきだと私は思うんです。その方が、もうそれっきりで終わっちゃうんですから、だから政策というんなら。よく考えていただきたい。
 それから、さっきアメリカの話がありましたけれども、アメリカでも公社が多額の資金を集めて住宅ローンの証券化商品を取り扱って、実態として独占的で民業圧迫になっているんですよ、これも。しかも、非効率で厳しい批判が寄せられていると聞いておりますが、それにもかかわらず、アメリカの失敗の後を追うような案をこれから実施しようと。アメリカと日本は全く違うんですから。地震国であるし、国土の七割は山だし、いろんな条件が違う。アメリカ、あんな広いところの話と一緒になっていろんなこと考えたって、私はうまくいかないと思う。日本は日本のやり方で日本に向いたことを考えたらどうですか。
#123
○政府参考人(松野仁君) アメリカのファニーメイあるいはジニーメイ、いろんな批判が確かにあるということは承知しておりますが、むしろ今回、我が国は、ファニーメイあるいはジニーメイの買取りあるいは保証型の仕組みのいいところを持ってきて公庫がその役割を果たすことによって、相対的な低金利の民間ローンを、長期固定の民間ローンを実現するということを今回考えたわけでございまして、そういった意味で、米国で批判があるようなことにはならないように我々は注意して実施していきたいと考えております。
#124
○田名部匡省君 大臣に、何の法案出してもいいけれども、これ、だれが考えてだれがあれしたかという名前残してくれという、僕はあのアクアラインのときも質問しましたよね。だれが考えてやったかというのは、これ分からないんですよ。それで、後何年かたつと、みんな偉い人たちは定年になるでしょう。後、おかしくなったって、だれも責任取りやしない。そういうことを、いろいろ話をされても、私は参考人の先生方にも、その点。
 私も、イギリスとかフランスとかスイス、その国々によって住宅というのは皆違いますよ。もう町の中は町の中で、そんな高層のものはないけれども、三階建てぐらいのレンガ造りでずうっとやっている。そういう貸家制度という。あれはそれをそれぞれが持ってやってもいい、共同で。何かいろいろの多様なやり方。住宅政策なんと言ったって、台風の多い沖縄や九州の方と、雪の降る北東北、北海道じゃ全然違いますから。
 この間、テレビ見ていると、この関東周辺の住宅の不良住宅の多いこと。根太にはりがないみたいな、後から。入る人は分からないんですから。むしろ、住宅が完成したら、これは本当に大丈夫なのか、基準どおり造っているかという検査の仕組みをやってやらないと、一般の人は家できたらそんなところまで、根太の下まで潜って見ませんから。天井のはり、上がって見るとか。そういう制度、いろんな制度を考えてやらないと。我々の方は雪は降りますから、相当重量に耐える、そんな家でないといかぬですね。
 見ると、本当にバラックみたいな家が多いでしょう。アメリカへ行ったってヨーロッパ行ったって、もう頑丈な家ですよ、みんな。耐用年数が全然違うでしょう、七十年とか百年とか。日本なんか二十五年か三十五年ぐらいでしょう。そういうことなんかをもうちょっと研究して。それで価格だけは高いと。
 こういうことの方が大事じゃないですか。どうですか、局長。
#125
○政府参考人(松野仁君) 確かに我が国の住宅が、寿命が今のところまだ短い、米国に比べても半分程度、英国に比べると三分の一程度というような状況にございますけれども、これはやはり今後長もちするしっかりしたいいものを造って、それを適切に維持管理をする、それを住宅市場全体としてストックの中で循環させていく、有効に活用していくということが基本だと思います。
 したがいまして、今後そうした丈夫で長もちする住宅の建設の促進、あるいは中古市場の整備、こういったことを実現していくことが必要だというふうに考えております。
#126
○田名部匡省君 私は十勝沖地震経験しまして、家がぶっ壊れましたよ、相当頑丈な家だったけれども。農家の方へ行くと、百年たってもがっちりした、もう柱は太いし、そういうものが残っているけれども、もう近代的でないというんでみんな壊して、近代的な家建てて、地震になるとみんな壊れちゃっている。それで、がけの下の方に家なんか建てさせて、地震来たら、ここ壊れるのは当たり前ですよ。そういうきめ細かなことを、もっと国がやるべきことは一杯あるんじゃないですか。
 私はもう有り金全部はたいて、もう壊れない家というんで、今の住んでいた家を、別の、大臣、家へいらしたときの、あそこじゃない、団地できた方へ移ったんですけれどもね。木造住宅にコンクリートパイルを打ちましたよ、基礎に。だから、今ごろ、この間も地震来たといったって、私は心配していない。私の家だけは壊れないと思っているから。
 ですから、そういう地域によってみんな違うんですから。阪神・淡路大震災の経験もしたでしょう。ですから、もっとやっぱり強固な住宅、あるいは町並みに合った住宅、そういうことなんかもっともっと考えてやらぬと、もうばらばらばらばら建っていますから。
 最近は住宅団地なんて、県の住宅供給公社、あのアニータに十四億も持っていかれた住宅供給公社ですけれども、それにしても、もう大体売れなくなってきているんです、造っても。工業団地もそうですよ。もう六戸町の工業団地、昭和五十一年にできて一割しか入っていない、まだ。それで、今度は八戸の工業団地造ったけれども、これも入らない。じゃ、どうするかといったら、地域整備公団が貸し工場建てるなんて言っている。いよいよ社会主義の国になっちゃってきているんですよ。株式会社、商売やるのに、工場建ててあげますといったら、全国に建ててやらなきゃならないでしょう。
 時間が来たから終わりますけれども、いずれにしても、さっきの中古住宅の場合も、補強してちゃんと外国じゃそれを売って次の方へ行くと。雇用形態も変わってきていましてね、あっちこっち移るようになってくると、いつまでも一生物だというんで建てるというのは、若いころ、アメリカなんかそうでしょう、北の方に住んでいる人は、お年寄りになったらマイアミの方へ移りたいといったら、売る市場がちゃんとできているから、こっち売ってあっち行くというの。これは日本にはこれがない。建てたらもう一生死ぬまで入っているという感覚ですから。そういう感覚なんかも捨てて、強固でいい環境の住宅を、一人で建てれなかったら何人か組んで一緒に入るといういろんなものを考えてね。いずれにしても、最後は子供や孫に負担を求めない、これが基本ですから。家を建てる人は生まれていないんですよ、親の家を長男もらったら終わりだから、一人っ子だから。だから、そういうことも考えながら、住宅政策というものを総合的に見直したり考えたりしていただきたい。
 最後に大臣の所見だけ伺って、終わります。
#127
○国務大臣(扇千景君) 世界に類のないスピードで高齢社会を迎える日本が、今おっしゃったように出生率も減っています。持家制度から借家制度に変わる、そういう意識の改革というものも私は出てきたと、そう思っています。そういう意味で、住宅政策自体も私は転換期を迎えていると思いますので、あらゆる面で我々は二十一世紀型の環境とバリアフリーを加味した住宅というものを、質の向上というものも図りながら、今まで建てたものの環境整備、バリアフリー化というものも考えなきゃいけないので、総合的な住宅政策というものを二十一世紀型にしていきたいと思っています。
#128
○田名部匡省君 終わります。
#129
○委員長(藤井俊男君) 他に御発言もないようですから、本案に対する質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#130
○富樫練三君 私は、日本共産党を代表して、住宅金融公庫法及び住宅金融保険法の一部を改正する法律案に対し、反対の討論を行います。
 第一に、住宅金融公庫の融資の事実上の縮小、さらに五年後は廃止もあり得るという今回の法改定は、住宅建設に対する国民の要望に逆行するものだからであります。
 住宅金融公庫の長期、固定、低利の直接融資は、国民が住宅を建設するときの最も頼りになる命綱であります。委員会の審議や参考人の発言でも明らかなように、民間の銀行ローンでは公庫並みの長期、固定、低利の融資はできないということでした。選別融資の問題でも、民間の銀行ローンでは公庫並みの公平な融資はできないということも明らかになりました。住宅金融公庫の長期、固定、低利、かつ公平な直接融資は国民の強い要望であり、その縮小や廃止は認められません。
 第二に、証券化支援事業は、銀行支援にはなりますが、国民の支援にはならないものだからであります。
 利回りのいい証券にするためにはローンの金利も高くなる仕組みであって、当然リスクが伴います。そのリスクを吸収するのが公庫の支援事業ということになります。すなわち、リスクは公庫に、利益は銀行にというものであります。この結果は、アメリカの例が示すように、リスク負担に伴う莫大な公的資金の投入につながります。しかし、公的資金を投入したからといって国民が利用するローンの金利が低く抑えられるとは限りません、金利は銀行任せでありますから。今必要なことは、銀行支援ではなく国民を支援することであります。政府はやることが逆さまであります。
 第三に、今回の法改定は、民業圧迫の名の下に住宅政策を民間に任せ、政府の責任を放棄することにつながるものだからであります。
 戦後の日本の住宅政策は、公営、公団、公庫の三本柱を軸にしてきました。しかし、最近、補助金削減による公営住宅の抑制、公団の賃貸住宅建設廃止、加えて今回の住宅金融公庫の融資の縮小、場合によっては廃止、これでは三本柱を放棄することになります。
 一九九六年、イスタンブールで開かれた第二回国連人間居住会議で日本政府代表も調印した宣言、いわゆるハビタットU宣言の居住の権利という世界の流れに逆行するものであります。住宅政策の放棄は認められません。
 最後に、政府がやるべきことは、住宅の水準を量、質ともに引き上げることであって、そのための公的な融資制度の持続、拡大であります。審議の中で、公庫が果たしてきた大きな役割は今後も必要だということが確認されたと思います。住宅金融公庫にはもっともっと頑張ってもらわなければなりません。公庫の融資制度の存続を主張し、討論といたします。
 以上であります。
#131
○委員長(藤井俊男君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 住宅金融公庫法及び住宅融資保険法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#132
○委員長(藤井俊男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、山下君から発言を求められておりますので、これを許します。山下八洲夫君。
#133
○山下八洲夫君 私は、ただいま可決されました住宅金融公庫法及び住宅融資保険法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・保守新党、民主党・新緑風会、公明党及び国会改革連絡会(自由党・無所属の会)の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    住宅金融公庫法及び住宅融資保険法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  住宅政策の目的は国民の居住水準の向上にあり、政策融資もこの一翼を担うものである。住宅金融公庫の改革に当たっては、この目的が達成されるよう充分な配慮が求められる。
  以上のような観点に立って、政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。
 一、証券化支援業務の実施に伴い、公庫の直接融資商品、民間金融機関独自の商品に加え、新たに買取型商品等が市場に供給されることを踏まえ、各商品に関する正確な情報提供がなされるよう配慮すること。
 二、公庫は証券化支援業務の制度設計に当たって、民間金融機関との充分な協議を行い、職業、性別、地域等による融資選別が発生しないようにすること。
 三、証券化支援業務の対象となる住宅ローンについても、返済困難者対策が講じられるよう配慮すること。
 四、中古住宅の評価システムの普及、市況情報の提供等による市場の育成により、良質な中古住宅の流通の円滑化を図り、中古住宅についても証券化支援業務の対象とするよう検討すること。
 五、高齢者等社会的弱者の居住の安定、ファミリー世帯への賃貸住宅供給、住宅の耐久性・省エネルギー・バリアフリー性能の向上、シックハウス問題への対応、市街地再開発、密集市街地の再生等のまちづくり、マンションの再生、定期借地権付住宅の建設、災害復興等の施策が推進されるよう、公庫の政策誘導機能の維持・拡充に努めること。
 六、公庫から権利及び義務を承継する独立行政法人の業務については、民間金融機関が長期固定ローンを大量・安定的かつ公平に供給している状況を充分検討した上で、国民、特に中・低所得者の住宅取得並びに住宅政策推進の観点から支障がないように留意して決定すること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ、委員各位の御賛同をお願いいたします。
#134
○委員長(藤井俊男君) ただいま山下君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#135
○委員長(藤井俊男君) 全会一致と認めます。よって、山下君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、扇国土交通大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。扇国土交通大臣。
#136
○国務大臣(扇千景君) 住宅金融公庫法及び住宅融資保険法の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、可決されましたことを深く感謝申し上げます。
 また、今御審議中における各委員の御高見や、ただいま附帯決議において提起されました融資選別の発生防止、国民の住宅取得並びに住宅政策推進の観点から支障がないように留意した独立行政法人の業務の決定等につきましては、その趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。
 ここに、委員長を始め各委員の御指導、御協力に深く感謝の意を表して、御礼とさせていただきます。
 ありがとうございました。
#137
○委員長(藤井俊男君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#138
○委員長(藤井俊男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#139
○委員長(藤井俊男君) 次に、公益法人に係る改革を推進するための国土交通省関係法律の整備に関する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。扇国土交通大臣。
#140
○国務大臣(扇千景君) ただいま議題となりました公益法人に係る改革を推進するための国土交通省関係法律の整備に関する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
 公益法人に係る改革につきましては、平成十二年に策定した行政改革大綱に基づき、昨年三月に公益法人に対する行政の関与の在り方の改革実施計画を閣議決定し、国から委託等を受けて検査、検定、講習等の事務・事業を行っている公益法人に対する国の関与の在り方を見直すこととしたところであります。
 この改革実施計画におきましては、官民の役割分担及び規制改革の観点から、このような公益法人に対する国の関与の一層の透明化及び合理化を図るための具体的な措置を盛り込んだところであり、今般、この計画の実施の一環として、船舶安全法等の国土交通省が所管する十二の法律について、所要の措置を講ずることが必要となっています。
 このような趣旨から、このたびこの法律案を提案することとした次第でございます。
 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。
 第一に、現在、国から委託等を受けて公益法人等が行っている検査、検定、講習等の事務・事業について、国が指定した公益法人等が実施する制度を、国により登録された法人が実施する制度等に改めることとしております。
 第二に、国による登録を受けるための基準を法律に明示するとともに、登録された法人には財務諸表等の公開を義務付けることとするなど、登録制度の透明性の確保を図ることとしております。
 以上が、この法律案を提案する理由でございます。
 この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議のほどをよろしくお願い申し上げます。
 ありがとうございました。
#141
○委員長(藤井俊男君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時三十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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