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2003/04/17 第156回国会 参議院 参議院会議録情報 第156回国会 経済産業委員会 第10号
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2003/04/17 第156回国会 参議院

参議院会議録情報 第156回国会 経済産業委員会 第10号

#1
第156回国会 経済産業委員会 第10号
平成十五年四月十七日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月十五日
    辞任         補欠選任   
     直嶋 正行君     池口 修次君
 四月十六日
    辞任         補欠選任   
     池口 修次君     信田 邦雄君
 四月十七日
    辞任         補欠選任   
     関谷 勝嗣君     有村 治子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         田浦  直君
    理 事
                魚住 汎英君
                加納 時男君
                松田 岩夫君
                木俣 佳丈君
                平田 健二君
    委 員
                有村 治子君
                小林  温君
                近藤  剛君
                関谷 勝嗣君
                福島啓史郎君
                保坂 三蔵君
                信田 邦雄君
                藤原 正司君
                簗瀬  進君
                鶴岡  洋君
                松 あきら君
                緒方 靖夫君
                西山登紀子君
                広野ただし君
   国務大臣
       経済産業大臣   平沼 赳夫君
   副大臣
       総務副大臣    若松 謙維君
       経済産業副大臣  西川太一郎君
   大臣政務官
       財務大臣政務官  森山  裕君
       経済産業大臣政
       務官       西川 公也君
   政府特別補佐人
       公正取引委員会
       委員長      竹島 一彦君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        塩入 武三君
   政府参考人
       厚生労働大臣官
       房審議官     鶴田 康則君
       経済産業省製造
       産業局長     今井 康夫君
       経済産業省製造
       産業局次長    仁坂 吉伸君
       資源エネルギー
       庁長官      岡本  巖君
       資源エネルギー
       庁資源・燃料部
       長        細野 哲弘君
       環境省総合環境
       政策局環境保健
       部長       南川 秀樹君
       環境省環境管理
       局長       西尾 哲茂君
       環境省環境管理
       局水環境部長   吉田 徳久君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律
 の一部を改正する法律案(内閣提出)
○揮発油等の品質の確保等に関する法律の一部を
 改正する法律案(内閣提出)



    ─────────────
#2
○委員長(田浦直君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十五日、直嶋正行君が委員を辞任され、その補欠として池口修次君が選任されました。
 また、昨日、池口修次君が委員を辞任され、その補欠として信田邦雄君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(田浦直君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律の一部を改正する法律案及び揮発油等の品質の確保等に関する法律の一部を改正する法律案の両案の審査のため、本日の委員会に厚生労働大臣官房審議官鶴田康則君、経済産業省製造産業局長今井康夫君、経済産業省製造産業局次長仁坂吉伸君、資源エネルギー庁長官岡本巖君、資源エネルギー庁資源・燃料部長細野哲弘君、環境省総合環境政策局環境保健部長南川秀樹君、環境省環境管理局長西尾哲茂君及び環境省環境管理局水環境部長吉田徳久君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(田浦直君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(田浦直君) 化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律の一部を改正する法律案及び揮発油等の品質の確保等に関する法律の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○平田健二君 おはようございます。民主党・新緑風会の平田健二です。どうぞよろしくお願いいたします。
 昨日の連合審査会で化審法を議論いたしましたので、今日は品確法について先に御質問をさせていただきたいと思っております。
 これ、ジェームス三木さんという作家がいらっしゃいますが、彼が面白いことを実は言っておるんですね。あるテレビ画面を見てもらった、警察官が泥棒を追っ掛ける画面だったと。そのときに、見ている側は警察官を応援する、早く捕まえろ捕まえろと。ところが、泥棒の生い立ち、なぜ泥棒をしなければならなかったのか、そういったものを延々と先に流して、さあ同じ場面を見たときには、普通の人は、泥棒に早く逃げろ、捕まるなと、こういう心理状態になるんだということを何かコラムで書いておったのを思い出したんですが。
 実は、今回のこの品確法で、日本でガイアという特定の品質名の燃料がありますが、数年前にテレビで見ました。非常に品質いいんだと。排ガスも規制以下で、地球温暖化、それから二酸化炭素も出さないんだと、既存のガソリンよりもというようなテレビ報道が延々となされたんですね。私もそれを見て、何だ、そんないいものがあれば地球環境なり生活環境を汚さない、こんなものをなぜ規制するんだと、こういうふうに実は受け取っておったんです。多分、普通の人は、そのテレビを見て、やはりそちらの新しいいろんなものを含んでいたガイア、例えば商品名のガイアの方がいいんじゃないか、なぜ規制するんだ、なぜ税金問題でいじめるんだと、そういうふうに見ておったはずなんですね。ところが、今回の法改正で内容をよく見てみますと、確かにいろいろ問題がある、だから法改正するんだというふうに受け取りました。
 ですから、やはり新しい燃料を開発する場合には必ずそういった問題が起きるということを私も自分なりに理解をしました。
 そこで、まず大臣にお伺いをしたいんですが、日本の自動車用の燃料の販売量は年間約一億キロリットルというふうに聞いております。我が国にとっては燃料油は石油だけに頼るのではなく、天然ガス系、バイオマス系、植物油、水素などの多様化を図ることが特に必要だと考えております。既に、アメリカ、EU、ブラジルを始め海外でも実用化は進んでいます。今回の法改正の前提として、燃料の多様化促進や自由化にブレーキを掛けるものではないということを、まず大臣、確認をしていただきたいと思います。
#7
○国務大臣(平沼赳夫君) 今回の改正は、高濃度アルコール含有燃料のガソリン自動車への使用にかかわる安全上の問題に対応するために行うものでございます。
 このため、今回の改正では、高濃度アルコール含有燃料などの混合燃料についても揮発油等品質確保法上の規制の対象にすることにいたします。あわせて、消費者保護の観点から、車両安全上の問題のない混合物の許容量を国が明確に設けることとしておりまして、燃料多様化の取組を阻害することにはならないと私どもは考えているわけでございます。
 なお、アルコール等の許容値につきましては、技術の進展あるいは我が国におけるエネルギー事情の変化を踏まえて柔軟に対応しなければならないと思っておりますし、御指摘のように、新しい、例えば今御指摘の天然ガスにいたしましても、あるいはバイオマス関連にいたしましても、こういったものはしっかりと吟味して積極的に取り入れて多様化をするということは私どもは必要だと、このように思っております。
#8
○平田健二君 それでは、今、大臣がお答えになりましたことを前提にお伺いいたしますけれども、問題になっております高濃度アルコール含有燃料ですが、車両に対する安全上の問題点について御報告をいただきたいと思います。
#9
○政府参考人(細野哲弘君) お答えを申し上げます。
 今御指摘ございました高濃度アルコール含有燃料の車両に及ぼす影響でございますけれども、平成十三年の六月にいわゆる車両の火災事故というのが発生いたしましたことを受けまして、同じ年の九月に経済産業省と国土交通省との合同で高濃度アルコール含有燃料に関する安全性等調査委員会というものを設置いたしました。その委員会において科学的、専門的見地から検証を開始をさせていただいたわけでございます。
 この委員会では、エンジン燃料分野におきます我が国きっての碩学であり、また同時に中央環境審議会の大気環境部会長でもおありになる福井工業大学の池上詢教授に委員長をお願いをいたしまして、その下で多くの機械工学あるいは金属腐食等の専門家等にお集まりいただきまして、科学的、専門的な見地から議論、検証をしていただきました。
 具体的には、この委員会におかれまして示されました検証のための計画プログラムに即しまして、検証実験とそれから国の内外での実態調査を約一年間掛けて実施されました。その過程で高濃度アルコール含有燃料が車両に与える影響というものについて入念に検証がなされました。
 その結果、アルコールというものが、自動車の燃料系統部品に一般的に使用されておりますアルミニウムにつきましてこれを腐食させる、あるいは同じく使用されておりますゴムとか樹脂につきましては液体を吸収して膨脹が起こり、もろくなってぼろぼろになってしまう、こういった物性的な低下をもたらすということが確認をされました。
 こうした検討を踏まえまして、十四年の十月にこの委員会としての最終評価として、アルコールの使用が想定されていないガソリン用の自動車に高濃度アルコール含有燃料を使用することは、自動車の燃料系統部品を腐食、劣化させるという危険性が存在し安全上問題であると、こういう結論付けがなされたわけでございます。
#10
○平田健二君 今お話をお聞きしまして、自動車の故障は重大な事故につながるということでございますが、高濃度アルコール含有燃料は平成十一年ぐらいから流通しておるというふうに承知しております。これは品確法等には該当しません。
 ただいまも少しお話がございましたけれども、これまで平成十一年以降どのような対策が取られてきたのか、お伺いをしたいと思います。
#11
○大臣政務官(西川公也君) 十一年ごろからそういう話があったわけでありますが、先ほど御指摘のように、非常に優れた燃料だと、こういう意見もありましたし、一方ではこれは危険だと、こういう意見もあったと、こういうことでありましたけれども、先ほど報告いたしましたように、十三年の六月になって火災が発生したと。これを受けまして、経済産業省と国土交通省両省で十三年の九月に安全性の調査委員会を立ち上げたと、こういうことになったわけであります。
 政府としましては、十三年の八月に注意喚起と、こういうことで注意をしてくださいと、こういうことを国民の皆さんに知らせました。さらに、昨年の十月でありますけれども、安全性調査委員会において安全上問題がある旨検証されましたので、直ちに経済産業省と国土交通省ではこの評価結果に基づいて注意喚起のプレス発表をやりました。さらには、消費者向けのポスターを作成しまして、関係団体の協力の下、全国のガソリンスタンド、高速道路サービスエリアあるいは自動車ディーラーに対しまして提示をいたしまして危険性を周知してきたと、こういう状況でございます。
#12
○平田健二君 二十三ページ、参考資料のですね、ここに記載してありますのは、五社で二百六十の給油所が、これちょっと通告していませんけれども、直接販売しておる販売業者に対する対策といいますか、これはどういうふうにしてきたんでしょうか。
#13
○政府参考人(岡本巖君) 今、西川政務官からお答え申し上げましたように、私ども、注意喚起ということでディーラー、石油販売業者の方々に対しても高濃度含有アルコール燃料というものの危険性ということについては同様の注意喚起をしたところでございまして、これを扱っている方々についても同様の注意喚起をさせていただいたところでございます。
#14
○平田健二君 私、承知しておりますのは、対応、対策は、業者に対する、税法上の対策だけでいろいろやったというふうに聞いておりますが、そうじゃございません。
#15
○政府参考人(岡本巖君) 税法の方は、軽油引取税法上これについて課税の問題が出てまいりますので、それについて適正に処理していただくというのはこれはもとよりでございますが、同時に、私ども、今の注意喚起と、それから両省で調査委員会を立ち上げて一連の検証をし評価をするその過程において、この販売業者あるいは輸入業者の方々にも委員会に御出席をいただいて意見を開陳していただく、それを踏まえて専門家の方々とも意見交換をしていただいて、そういうプロセスを通じてこういった燃料の危険性についての認識というのを、この方々にも持っていただくべく早い段階から取組をしてまいったところでございます。
#16
○平田健二君 その時点で輸入業者、販売業者の皆さんに危険性をいろいろお話しされたと思うんですが、彼らの反論というのはあったんですか、いや、そうじゃないんだよという。いかがでしょう。
#17
○政府参考人(岡本巖君) 議論の過程におきましては、車の材料の側に問題があるのではないかとか、そういった御議論もございましたけれども、一方で専門家の先生の方々から、車に使われておりますアルミに対してアルコールというものの腐食性あるいはゴムに対する膨潤という形での影響ということが、これはもう客観的に先生方から指摘がされ、それから私どもも実際にこの委員会の審議の過程で、車の耐用年数自動車を使った場合に、どういう高濃度アルコールの場合に部材に対して影響が出てくるかというのを実際にテストをして、問題の在り方あるいは程度というものを事実に基づいて御説明申し上げて御納得いただくという、そういうプロセスを丁寧に踏んでまいったところでございます。
#18
○平田健二君 それは理解できるんです。ただ、輸入業者、販売業者は今日もまだ営業を続けておるという実態でありますね。この法律が成立しますと、何らかの対応を考えなきゃいかぬということだと思うんですね。そこらで、どういう指導をしておるのか、そのことについてもちょっとお尋ねしたいんです。
#19
○政府参考人(細野哲弘君) お答え申し上げます。
 今、長官から申し上げましたように、技術的な問題につきましてはいろいろ検討の場に来ていただいて、あるいは実際に売っておられるものについて御提出をいただいたりして客観的な検証をさせていただきました。
 同時に、今御指摘のように、今度の規制をする法律が成立をいたしますと、御指摘のように施行と同時に一定の、いわゆる先ほど申しました許容値以上のものを混ぜたものは販売できなくなるということでございます。したがいまして、その安全性につきましての御了解をお願いをすると同時に、この法律は、後でお話が出るかもしれませんけれども、法律の成立後は一定の周知期間を設けるとともに、その間に対応していただく努力をしていただくように慫慂したい。
 特に、実際にこの燃料を扱っておられる業者さん、これは今二百数十社あると言われておりますけれども、それぞれガソリンスタンドという形態でございますものですからいわゆる中小の方々が多いということで、いわゆる転業するとか、あるいは従来前提にしておりました設備等を何かしなくちゃいけないということにつきましては、そういった転業とか、あるいは設備を従来のビジネスと前提にならないものに取り替えなくちゃいけないということでございますので、そういったものについての一定の助成制度というものは御利用いただけるものだということでございますが、これはこれから法律ができました後いろいろ周知徹底を図ってまいりたいと思っております。
#20
○平田健二君 環境省にお伺いをいたします。
 高濃度アルコール含有燃料の排出ガス検査の結果についてお答えをいただきたいと思います。
#21
○政府参考人(西尾哲茂君) お答えを申し上げます。
 環境省におきましては、この高濃度アルコール含有燃料が環境に良いものであるのかどうかということに非常に関心が高まりましたものですから、平成十三年三月にこの高濃度アルコール含有燃料を用いまして自動車の排出ガスへの影響につきまして四輪車及び二輪車の実車によります試験を行っております。
 この調査結果によりますと、高濃度アルコール含有燃料を使用すると、ガソリンを使用したときに比べまして、一酸化炭素それから炭化水素というものにつきましては、総体的に排出量は減少する傾向にありましたものの、主要な汚染物質でございます窒素酸化物、これにつきましては多いものでは五倍に増加するなど悪化する傾向が見られました。また、アルデヒド類の排出量も増加すると、そういう傾向にございました。
#22
○平田健二君 今お話がありました市販のアルコール燃料はMTBE、なかなか難しいあれなんですが、を大体一七%ぐらい含んでおるというふうに言われておりまして、発がん性の疑いがある物質だというふうに言われております。
 さらに、排出ガスには今おっしゃいましたアルデヒド類を含んでいるようですが、人体への影響についてお伺いをしたいと思います。
#23
○政府参考人(西尾哲茂君) この調査で確認をされましたうち増加した物質について申し上げますと、アルデヒド類につきましては、アセトアルデヒド及びホルムアルデヒドというものが出るわけですが、これは上気道への刺激症状がある、あるいは低濃度長期暴露による発がん性等の懸念もあるというようなことでございますので、有害物質として対策すべき対象のものとしております。
 それから、大変増えました窒素酸化物、これにつきましては、高濃度では呼吸器に悪影響を与える主要な大気汚染物質ということで、この対策には私ども一番力を注いでいる、そういう物質でございます。
#24
○平田健二君 端的に環境省にお伺いしますが、普通のこれを、アルコール含有しない燃料とガソリンと、この入れた、アルコールを含有したこの燃料とは、人体にとってどちらが悪い影響を与えるというふうにお考えですか。
#25
○政府参考人(西尾哲茂君) 自動車の排出ガス対策につきましては、燃料と車体との関係が非常に大切でございまして、それぞれについて現在の技術は非常に究極まで高めて対策を取っておるということでございますので、それぞれの燃料の性状に応じまして精密なテストの上での議論をする必要があると思っています。
 それで、アルコール含有燃料といいますか、アルコールを混入した燃料につきまして、まだ例えば低濃度のものにつきましての調査などというものは現在私どもやっておるところでございますが、少なくともここで話題になっておりますような高濃度アルコールというものにつきましては、そういう高濃度アルコール含有燃料というものを環境保全上良いんだということで推奨すべきものとは考えておりません。
#26
○平田健二君 経済産業省にお伺いいたします。
 今回の改正では、揮発油などの定義を改正をしてアルコール含有燃料も規制の対象とすると、こうなっておるわけですが、その混合率や添加率は省令で定めると、こうなっておるわけです。
 一体どの程度の割合が、混合率の割合が安全上問題ないと考えておられるか、お尋ねしたいと思います。
#27
○政府参考人(細野哲弘君) お答え申し上げます。
 御指摘のように、その混合が許容される値というものは経済産業省令で定めることになっております。この値につきまして、現在、総合資源エネルギー調査会の下の燃料政策小委員会の下に、専門家によります規格検討ワーキンググループを作りまして、ここにおいて今検討をしておる最中でございます。
 現在走っておりますいわゆる既存の自動車の安全性を前提にした場合のアルコールの使用の許容量ということにつきましては、数%程度になる見込みでございます。
#28
○平田健二君 数%。例えばEU、アメリカ、ブラジル等では大体どのくらいの含有率なんでしょうか。
#29
○政府参考人(細野哲弘君) お答え申し上げます。
 諸外国におきまして、五%あるいは一〇%というような濃度でアルコールを混ぜるということを許容している国はございます。これらの国につきましては、国によって様々でございますけれども、今申し上げましたように車の部品との関係でございます。したがいまして、例えばヨーロッパあるいはアメリカにおいては五%、一〇%という許容量が認められておりますのは、それらの国においてはそういった濃度でアルコールが混合されるということを前提にした車あるいは車の部品というものを搭載した車が走っております。そういったこととの関係で、そういった程度の許容が認められている国がございます。
#30
○平田健二君 日本で作った車、外国へ出しますね。これはそういう仕様になっておるんですか。ちょっと質問通告していないんですが、どうでしょう。
#31
○政府参考人(岡本巖君) いわゆるE10とかという、そういう一〇%なら一〇%アルコールが含まれているような燃料が使われている市場向けに日本から輸出する車の場合には、部材仕様という面でそれに適合するような、そういう材料を使った車を現に作って輸出をしているところでございます。
 他方で、国内向けにはそういった材料なり仕様の車というのはありませんもんですから、今七千万台強という既販車に着目しました場合には、一〇%なら一〇%を混ぜたものに耐えられるような、そういう部材の車はないというその前提の下に、先ほど御答弁申しました許容値というものの検討を今専門家の方々でお進めいただいているところでございます。
#32
○平田健二君 そこのところなんですよね。そういう仕様でアメリカなりEUなりブラジルへ出すわけでしょう。日本でもそういう仕様出したらいいじゃないですか。やらしたらいいんじゃないですか。いかがでしょう。
#33
○政府参考人(岡本巖君) これからの検討課題の一つとして大事な点だと思っております。
 私どもも、一定の範囲内でバイオマスアルコールというものはこれから進めていくという方向で考えるべきだと思っておりますが、車の点についての今、先生御指摘のような対応、それから実際に今度はそういうものが入ったものの流通のチャネルとインフラという面で既販車が、しばらくアルコール対応ができていない既販車が結構走っている中で、お客さんが実際にどっちの燃料を使うかということで、例えばスタンドでアルコールを含んだものを扱うスタンドと、それからアルコール対応ができていない既販車向けに従来と同様のガソリンを供給するためのいわゆるスタンドの中で要るタンクとかアイランドとかと言われる部分を両方持ったようなものを流通業者の方々に用意していただくとか、そういったことを含めた一連の取組というものをこれから私ども真剣に検討していく必要があると考えているところでございます。
#34
○平田健二君 七千万台近く国内で走っておるんですが、部品を替えればいいんでしょう。部品を替えればいいんですね。いかがですか。
#35
○政府参考人(岡本巖君) これ、先生も御推察のとおり、エンジン周りの部品ということなもんですから、部品を替えるということになりますと、車の本体価格のほぼ半分ぐらいに相当する相当高価な部分の部品を取っ替えなきゃいかぬということになるもんですから、既販車についてアルコール対応に改めるというのは、その面から非常に難しいというところがありますので、実際に既販車のアルコール対応というのはスケジュールを十分慎重ににらみながらやっていく必要があるのではないかと考えているところでございます。
#36
○平田健二君 冒頭申し上げましたように、やはりこれから新しい自動車用の燃料、開発していかなければならないと思いますけれども、新しい新燃料の検証について項目の明確化、結果の公開、審議の公開など、透明性、公正性が求められると思いますが、現状はどのようになっておりますか。
#37
○政府参考人(岡本巖君) 既販のガソリン自動車及びディーゼル自動車を対象としました新燃料の安全性等の検証につきましては、バイオマス燃料として導入の可能性のありますエタノールとバイオディーゼルに関しまして、自動車の安全性等に悪影響の出ない添加許容値について、総合資源エネルギー調査会燃料政策小委員会規格検討ワーキンググループにおいて今検証しているところでございます。
 このワーキンググループは、技術専門家から構成され、科学的見地から添加許容値の検証を行っております。また、実際の審議、資料や検証実験の条件など、すべて公開としております。関係者に対しましてヒアリングの機会もまた設けております。さらに、審議会での検証結果につきましては、パブリックコメントにも付すことを予定するなど、私ども、今、先生御指摘の適正な手続ということについては十分意を用いながら運営してまいりたいと思っております。
 今後とも、新燃料の安全性の検証につきましては、公正性と透明性の確保に関しまして十分に配慮してまいりたいと考えております。
#38
○平田健二君 利用可能な新燃料はいろいろあると思いますけれども、私の先輩であり友人である衆議院議員が菜の花議連を主宰をしております。御承知のように、滋賀県の民間の皆さんで作った菜の花プロジェクトを推進しているわけですが、バイオマス・ニッポンが閣議決定される前から実践をしている団体です。簡単に言いますと、説明いたしますと、田んぼに菜種を植え、菜種油を食用油として使い、廃油にメタノールを添加してディーゼルエンジンの燃料にしておると。
 循環型社会に適した活動だと思いますけれども、大臣の御感想をお聞かせいただきたいと思います。
#39
○国務大臣(平沼赳夫君) 私も、衆議院の経済産業委員会で先輩に当たられる衆議院議員からこの件の御質問も受けたことがございます。
 滋賀県が取り組んでおります菜の花エコ・プロジェクトは、化石燃料の使用の削減を目的といたしまして、菜種をおっしゃるように栽培をしてそこから油を絞って、それをまず学校給食で活用した後に軽油代替燃料として活用するものでございます。このプロジェクトは、エネルギー・環境政策の観点から大きな意義を有するだけではなくて、菜種栽培によって滋賀県らしい風景を再現をする、それが観光資源としても活用されるという、そういう趣旨から地域の経済活性化にも非常に資するものであると私どもは考えています。
 当省といたしましても、このようなモデル的な地域の取組を支援するために、実証試験や事業可能性調査などを行う自治体や事業者に対して事業費の一部を補助することとしておりまして、現在、バイオディーゼル燃料関係で二件のプロジェクトの支援をさしていただいているところでございます。
#40
○平田健二君 新燃料の、新しい燃料の利用促進については税制の誘導策も大変重要だと思います。
 今お話しいたしました菜種油の燃料には軽油が混合されております。ということで、軽油取引税が燃料全体に課税をされています。私はこういうものに優遇措置を講ずるべきだと考えておりますが、今後の新しい燃料への税制の在り方についてお伺いをいたしたいと思います。
#41
○国務大臣(平沼赳夫君) 昨年十二月に閣議決定をされましたバイオマス・ニッポン総合戦略におきまして、このバイオマス燃料について、自動車の安全性、先ほど来御議論がありました大気への影響あるいは経済性、それから供給可能性等について適切な評価を行った上で利用に必要な環境の整備を図ることが検討されております。経済産業省におきましても、この考え方に立脚をいたしまして、今年の二月からバイオマス燃料の中期的な利用について総合資源エネルギー調査会で議論を開始をさしていただいているところでございます。
 今御指摘の税制上の措置を含むバイオディーゼル燃料の競争条件の整備につきましても、まずはこうした評価を行った上で必要に応じて私どもは検討を行っていきたいと、こういうふうに思っておりまして、私どもとしては、そういう結果が出ましたら積極的にこのことは展開をする必要があると、このように思っております。
#42
○平田健二君 新しい菜種油の燃料というのはそう、ヨーロッパでは随分以前からやられておることですので新しいことではありませんが、正に新しく自動車の燃料、自動車というか、新燃料ですね、開発する、あるいはした。もっとこの税制面だとかそういった面で優遇をする、そういったことが、政策が必要だと思いますね。是非ひとつよろしくお願いしたいと思います。
 次に、新燃料の開発、利用を促進するためには新燃料対応車の開発が不可欠だと思います。開発促進のための施策について大臣の考え方をお聞きしたいと思っております。
#43
○副大臣(西川太一郎君) 先生の御通告をいただきまして、早速調査をさせていただきました。その結果を簡単にポイントを御報告させていただきたいと思います。
 まず、現在、天然ガス自動車、ハイブリッド自動車が実用の段階にあるわけでございますが、クリーンエネルギー自動車普及策、こういうことといたしまして補助金を、導入の補助金を十五年度の予算で百五十四億円用意をいたしまして、また、ただいま御指摘のございました自動車の取得税の軽減等、これらも含めて、まず現実に使えるものを普及させると、こういうことをいたしております。
 そしてもう一つは、いまだ実用段階にはございませんけれども、次世代自動車ということで開発をいたすものといたしましては、従来の大型ディーゼル自動車に代替するものといたしまして、高効率天然ガス自動車、それからジメチルエーテルの燃料を使いました次世代ハイブリッドカー、これは約十億円の研究開発費を補助を行っております。
 そして、将来の決定的な、ある意味では究極の自動車と、こういうふうに言ってもいいと思うんでございますが、燃料電池自動車でございますが、これにつきましては、ただいま大規模な公道実証試験、性能評価手法、こういうものの標準化、要素技術の研究開発、こういうものを鋭意行っているところでございまして、大変今高いんですね、物によっては開発費が三億円掛かるとか、一台につき。実際には一億円で政府もこれを購入して、当省も一台使っておりますけれども、大変燃料も、タンク、こういうものにつきましても安全性を確保しながら、当省の中庭にこれを設置して監督をしながら今やっております。
 しかし、こういうものが普及拡大をするならば、大変自動車の問題は、大気汚染についても大いに貢献を、大気汚染解消に貢献をすると、こういうことも考えられます。したがいまして、新しい燃料に対応できる自動車の開発を鋭意努力をしてまいりたいと思っております。
#44
○平田健二君 先ほどもちょっとお聞きしたんですが、新燃料対応車の、改造をしたら、先ほども言いましたけれども、改造をしたらいいんじゃないかなと思うんですね。先ほど言いましたように、自動車の値段の半分ぐらいが掛かるんだという話でしたけれども、本当にそうなのかなという気がしますがね。ここにありますように、この資料の中にもあるんですが、アメリカやらブラジルとかの話を聞いてもそう大してお金が掛かるというふうな印象にないんですけれども、いかがですか。もう一度お聞きします。
#45
○政府参考人(岡本巖君) 新燃料の種類にもよると思うんですけれども、エンジン回りで使われている部材でアルミニウムを使っているもの、結構車が今全体として軽量化という、燃費向上のために軽量化の方向を随分目指していますので、アルミを部材として使っている車というのは随分多いんですけれども、エンジン周りのところで改造が必要になってくるということになりますと、先ほど、私どももメーカーなり車の関係の方々にお伺いしますと、新車購入価格のほぼ半分に相当する部分の取り替えをするということが必要になってくるということで、高濃度アルコールに、アルコールを相当程度混ぜたものに対応するということではやっぱりその程度の改造の費用が掛かるということでございます。
 他方で、いわゆるガソリンとそれから例えばCNGの併用というような場合に、これはまた別の車の改造ということで、その場合に二分の一というところまで大量なコストが掛かるかどうかというのは、これはまた燃料の種類によって違ってくるかと思いますが、先ほども申し上げました二分の一というのは、アルコールを相当程度含んだ燃料に耐えられるように既販車を改める場合のコストとして、コストの目安として申し上げたものでございます。
#46
○副大臣(西川太一郎君) 平田先生におわびをしなきゃいけないんです。ちょっと訂正をさせていただきます。さっき政府購入と私うっかり申し上げましたけれども、リースでございまして、済みません、月々百二十万から百三十万ぐらいのものを払ってリースをしております。済みません、燃料電池車、訂正いたします。
#47
○平田健二君 確かに今作られておる自動車のエンジン、大体アルミの合金ですね、軽量化で。でも、海外へ輸出しておるのも皆アルミの合金でしょう、エンジン本体そのものは。どこかの部品を替えればいいはずなんですよ。だって今輸出しておる、海外へ輸出しておる自動車のエンジンは大体アルミ合金ですから。
 私、何が言いたいかといいますと、今七千万台走っておる車を部品を替えさせたら経済的にも効果ありませんかと、どこかの利益代表じゃありませんよ。私、そういうことでもうひとつ考えたらどうかと、この際、検討するということはいかがですか、どうですか。
#48
○国務大臣(平沼赳夫君) アメリカですとかそういった新しい混合の燃料を使っているところに日本のメーカーが輸出していて、そのエンジンがアルミダイキャストかどうかということはちょっと私もよく調査をさせていただきます。しかし、もちろんこういう新しい燃料の場合には、先ほど環境省からもあるいは厚生労働省からもいろいろな観点から御答弁がありました。やっぱり火災等のほかにもやっぱり大気汚染というようなこともよく考えていく必要が私はあると思っております。
 ですから、そういう意味で、部品というものが割合安易に交換できると、こういうようなことであれば、それは自動車メーカーも私は取り組むべきだと、こういうふうに思っておりまして、いずれにいたしましても、この件、ちょっとよく調査をして、輸出仕様とこっちがどうなっているか、それから部品として交換した場合には実際にどのぐらいの経費が掛かるのか、そういったこともちょっと含めて私ども時間をいただいて検討をちょっとさせていただければと、このように思っています。
#49
○平田健二君 是非お願いいたします。
 将来的に燃料の多様化を図ることは我が国においては必要なことだというふうに、我が国だけじゃなくて世界的にも必要なことだと思います。自動車燃料については当面ガソリン、軽油への新燃料の配合、混合、添加で対応せざるを得ないと考えますが、将来の燃料政策をどのように展開されるのか、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
#50
○国務大臣(平沼赳夫君) 私どもといたしましては、自動車エンジン技術の進歩でございますとか環境対策の重要性等の観点を踏まえますと、国内で供給される燃料の多様化を図っていくことは基本的に望ましい方向であると、このように思っております。
 他方、先ほどの答弁でも申し上げましたけれども、新燃料の導入に当たりましては、例えば今般の高濃度アルコール含有燃料のケースのように、安全性等の面で重大な問題を生じる可能性も否定できないことから、安全性でございますとか、大気への影響でございますとか、あるいは経済性、こういったことについて十分に評価を行うことも必要だと私ども思っております。
 以上のようなことを勘案をいたしまして今後の燃料政策を展望をさせていただきますと、新燃料の使用に伴う安全性等を十分確保しながら燃料供給の多様化を促進するような政策の展開を図っていく必要があると、このように私どもは思っております。
#51
○平田健二君 是非ひとつよろしくお願いいたします。
 次に、化審法についてお伺いをしたいと思います。
 その前に、昨日も同僚の小林議員が、茨城県神栖町の旧軍隊の残したと言われております毒ガスで住民が被害を受けたという報道がされ、議論がございました。どのような対策を講じられるのか、そのことがまだ明らかになっていない、調査をするということは聞きましたけれども、そこら辺について分かれば、通告しておりませんけれども、お聞かせいただきたいと思います。
#52
○政府参考人(南川秀樹君) この問題につきましては、昨年の九月に寒川地域、神奈川県でございますけれども、道路掘削に伴いましてマスタードガスが十数本出てきたというところに問題を発しております。これにつきましては、道路関係の仕事として掘削がされておりますけれども、その周辺が旧海軍の相模工廠であったということから、その周辺どこまで埋まっているか分からないということで問題になりました。
 また、これを契機といたしまして過去のそういう軍の関係の毒ガス保有あるいは廃棄状況について調べたものを点検いたしましたが、昭和四十八年に、当時環境庁が中心になりまして各省にお願いいたしまして資料を一応整理をしております。それを基にどのような調査あるいは現地での対応を取るべきか検討するということで、私ども環境省にそういう命令が内閣からあったところでございます。そしてその中で、そうしておるうちに茨城県の方でも新しい問題が出てきたということになっております。
 これにつきましては二つ考えております。
 一つは、四十八年に行いました調査をフォローいたしまして、全国に、昭和二十年前後でございますが、どういう形で毒ガス弾が保有されてどういう形で廃棄されたのかということについて、新しいデータをきちんと得るというのが一点でございます。
 それからもう一点は、現に出てしまっている地域、問題になっている地域についてはどういう形で現地で調査をする、それについては文献調査ばかりでなくて、実際にその土壌を調査して毒ガスの埋まっている状況あるいは汚染状況を調べて、地域の住民に負担や不安を与えないような処置をするというところまで含まれると考えております。
 この二つを速やかに取ることによりまして問題の解決を図っていきたいというふうに考えております。
#53
○平田健二君 是非よろしくお願いしたいと思います。
 まず、大臣にお聞きいたします。
 科学立国でもある我が国は諸外国に先駆けて化学物質が生態系や地球環境全体へ及ぼす影響について研究を推進して、定期的に一歩進めた見直しを図るのが必要だというふうに理解をしておりますけれども、大臣の考え方をお聞きしたいと思います。
#54
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えさせていただきます。
 化学物質の管理に必要な有害性の評価でございますとかリスク評価を進める上で様々な科学技術上の課題が存在しております。こうした課題を研究開発等によって解決をしまして、科学的な知見の充実を図ることが化学物質を適切に管理する上で言うまでもなく不可欠のことであると、このように認識をいたしているところでございます。
 こういった認識を踏まえまして、経済産業省におきましては、まず一つは、化学構造式から分解性あるいは蓄積性といった性状を予測するシステム、この開発を今一生懸命努力をし、やっているところでございます。それから、二つ目としては、環境残留状況を推計するための予測モデルの開発もいたしております。さらには、内分泌攪乱作用に関するメカニズムの解明及び作用の有無を確認するための試験方法の開発などの調査研究あるいは試験評価方法の開発に取り組んできているところでございます。
 今後、さらに国際的な協力や関係省庁との連携を通じて、効率的かつ効果的に科学的知見の充実のための取組は当然推進をすべきであると、このように考えております。
 こういった取組を通じて得られた成果というのを、今後の化審法の運用に積極的に活用するとともに、こうした科学的な知見を化審法に基づく審査でございますとかあるいは規制制度の見直しに適時適切に反映をさせていく。御指摘のように、科学技術立国の日本としては、こういったことをやはり果断に、そして果断に効果的にやっていかなければならないと、こういうふうに思っております。
#55
○平田健二君 環境省にお伺いをいたします。
 生態毒性を有する化学物質の排出については、今後どのような対応をされるつもりか、お伺いをいたしたいと思います。
#56
○政府参考人(西尾哲茂君) 環境省におきましては、環境中に有害物質が排出されることによる影響を防止するという観点から、従来、大気汚染防止法や水質汚濁防止法による対応をしておりまして、これは人の健康の保護や生活環境の保全という観点でございます。生態毒性といったようなものを真正面から必ずしもこれまでとらえてきたということは言い難いわけでございますが、今日、そういったような広い視野にも立って考えていく必要があると思っています。
 目下取り組んでおりますことを申し上げますと、特に関係の深い水生生物への影響でございます。有害物質が出ました場合の水生生物への影響でございますが、これにつきましては、現在、中央環境審議会に諮問をいたしまして、公共用水域に存在する生態毒性を有する化学物質に対応すべく、水生生物の保全の観点からの環境基準の在り方、そういうことについて専門委員会で検討していただいているところでございます。
 こういう作業が進んでまいりますれば、環境基準が設定される、あるいは設定されれば、この基準に基づきまして水質汚濁防止法に基づく等、必要な環境管理施策を実施していくと、そういう段取りになろうかというふうに考えております。
#57
○平田健二君 経済産業省にお尋ねをいたします。
 化学物質の管理にはハザード評価に基づくリスク評価が必要です。諸外国ではリスク評価が管理の主流となっております。経済産業省と環境省はそれぞれリスク評価に取り組んでおられるようですが、データを共有した方が効率的だと思いますけれども、現状はどうなっておりますでしょうか。
#58
○政府参考人(今井康夫君) お答え申し上げます。
 御指摘のように、化学物質の有害性に関するデータでございますとか、化学物質が環境中でどのように動き回るか、挙動に関するデータでございますとか、化学物質の環境中への排出そのものに関するデータでございますとか、そういうデータに基づいてリスク評価が行われるわけでございます。
 これらのデータにつきましては、環境省と経済産業省が共有した上でリスク評価を進めることが先生御指摘のように大事だと思っております。そして、この結果、そういうことが共有が行われますと、データの範囲が非常に拡大いたしまして多くのデータを用いることができますので、リスク評価の信頼性が向上するということ、それから共通の情報を用いますので、リスク評価相互の比較が可能になるということだと思います。
その意味で、私ども、これからリスク評価に当たりまして、具体的な事例に即しまして両省のデータ共有について前向きに検討を進めたいというふうに思っております。
#59
○平田健二君 更にお伺いしたいと思いますが、既存の化学物質は約二万種類と言われております。今のペースでいきますとリスク評価は何十年掛かるか分からないと。今後、どのように取り組むつもりか、お聞かせをいただきたいと思います。
#60
○政府参考人(今井康夫君) 先生御指摘のリスク評価の前提となります有害性の評価でございますけれども、既存物質もたくさんございます。現在、OECDにおきまして、事業者の自主的な取組と連携協力するという形で、各国政府が協力するという形で、生産量の多い化学物質の有害性評価を進めております。こうしたことを踏まえ、官民の、国際的な官民の協力、連携、国際的な協力、関係省庁の間の一層の連携を取りながら進めてまいりたいと思います。
 今般の法律改正を審議いたしていただきました経済産業省、厚生労働省、環境省の三審議会におきましても、同じような認識で、事業者及び国が相互に十分に連携して有害性評価を計画的に進めろということで御提言をいただいているところでございますので、このような方針で進めさせていただきたいと思います。
#61
○平田健二君 厚生労働省にお伺いをいたします。
 最も心配なのは人体への影響だと思います。内分泌攪乱作用や、化学物質過敏症を始めとする人体への有害性の研究を更に推進する必要がありますが、厚生労働省、現在の研究の概要、進捗状況について御説明いただきたいと思います。
#62
○政府参考人(鶴田康則君) お答えさせていただきます。
 いわゆるこの内分泌攪乱化学物質につきましては、化学物質が直接暴露される親の世代のみならず、次世代にも及ぶことが危惧されております。その原因となる物質とか作用メカニズムについてはまだ未解明の部分が多いと、こういうふうになっておりまして、こういったことから、厚生労働省におきましては、平成十年四月に内分泌かく乱化学物質の健康影響に関する検討会を発足しております。専門家からの助言を得まして、内外の動向を踏まえ、調査研究を進めているところでございますが、十三年の十二月には、今後の調査研究に当たりまして、一つは、既に知られておる毒性を発現する濃度よりも低濃度で健康に悪影響を及ぼすのではないかと、いわゆる低用量作用の解明が必要であります。それから二点目は、哺乳動物や細胞等を用いたスクリーニングの実施、それから内分泌攪乱作用の物質の同定とか確認のための詳細試験法の検討、さらに疫学に関する情報の収集、解析とかリスクコミュニケーションの充実といった、こういった点につきまして、二〇〇五年を一つの目標年として重点的に取り組んでいくべきであるとの提言がなされております。これを踏まえまして、鋭意調査研究を推進しているところでございます。
 また、いわゆる化学物質過敏症は、微量の化学物質によって人体に何らかの過敏反応が生じるのではないかとされているものでございまして、いまだに医学的に十分解明されておりませんで、単一の疾病単位として確立されてはいません。厚生労働省といたしましては、その病態の把握とか原因の究明を含めまして、いろいろな角度からその研究に取り組んでいるところでございます。
 今後とも、国際的な枠組みとか他省庁とも積極的に協力いたしまして、化学物質調査研究を推進して科学的知見の充実を図り、適切に対応してまいりたいと、こういうふうに考えております。
 以上でございます。
#63
○平田健二君 これで質問を終わりますけれども、先ほどの揮発油の問題に戻りますが、品確法に。
 ヨーロッパでは、含有量が五%、これは既存の車で大体対応できると。アメリカが一〇%、含有率が、これは多少改造が要ると。先ほどお話がありました、車の値段の半分ぐらいは改造費掛かるというのは、ちょっと費用としては大き過ぎるなと。もう少し安くできるというのが私どもの調査といいますか、であります。ですから、限りあるガソリンを有効に使うためにも、アルコールを混入して燃料にするということは当然必要だと思いますし、地球環境にも優しいんだと思います。
 そういう意味では、是非ひとつ大臣がおっしゃいましたように検討していただきたいというふうに思います。
 以上で終わります。ありがとうございました。
#64
○緒方靖夫君 まず、化審法についてお伺いいたします。
 一九七三年に化審法が制定されてから国際的に化学物質管理に関する取組は大きく前進いたしました。一九九二年のアジェンダ21や環境と開発に関するリオ宣言、あるいは九七年のアジェンダ21実施計画等々、それを見ましても、より厳しい国際基準を作るということになっていったと思うんですね。それと比べて日本の対応、甘い対応と言っていいと思うんですけれども、それが際立ってきたと。
 その中で、特に昨年一月のOECDの環境保全レビュー、成果レビュー、化学物質管理政策、その中では、我が国の取組について次の点が指摘されたと思います。もう自明のことですけれども、一つは、化学物質管理により生態系保全を含むよう規制の範囲を更に拡大すること。二つ目に、産業界の自主的取組を強化するとともに、製造事業者に対して既存化学物質等の安全性調査への積極的役割を与えること。三つ目に、化学物質に関する公に利用可能なデータベースの整備及び有害化学物質に関するリスクコミュニケーションを強化することなどなどですね。
 大臣に総括的にお伺いしたいんですけれども、こういう指摘を受けて本改正に至っているということもあると思いますけれども、こういう私が今挙げた三点の指摘、これが今度の改正できちんと反映されているとお考えかどうか、それをお伺いしたいと思います。
#65
○国務大臣(平沼赳夫君) 御指摘のとおり、我が国の化学物質管理政策に関して、昨年の一月のOECDによる環境成果保全レビューにおきまして、生態系保全を含むよう規制の範囲を更に拡大することでございますとか、化学物質管理の効果及び効率性を更に向上させることなどが勧告されたところでございます。
 OECDの勧告というのは、詳細な措置の内容や措置の期限を定めるものではございません。審査の対象となった国がその内容を履行する義務も負うものでもございませんけれども、当省といたしましても、人の健康あるいは動植物への被害の防止に万全を期する観点から、その内容を真摯に受け止めさせていただいて、その内容も踏まえた今後の化学物質の審査の、規制の在り方について関係審議会等において検討を行ってきたものでございます。今般の法案は、環境中の動植物に着目した審査、規制を導入するとともに、審査規制制度の効果及び効率性を更に向上させることなどを内容としておりますが、これは正に勧告の内容を反映したものだと、こういうふうに考えております。
 三点おっしゃられましたけれども、今の御答弁で大体網羅されていると思いますが、生態系保全を含むように規制の範囲を更に拡大することについては、今回の法改正で私どもは対応できたと思っておりますし、それから製造事業者に対しての安全調査においてより積極的な役割を与えることに関しましては、化学物質排出把握管理促進法等によりまして事業者の自主管理の改善を促進させること、それから既存化学物質に係る安全性点検について国と事業者が連携して計画的な取組、これを行っていくことを我々としては今後重大な検討課題としてやっていくと、そういうこと、それからデータベースに関しましては、この各種データベースの整備、これは、製品評価技術基盤機構あるいは化学物質と環境円卓会議の開催、こういったことで、この勧告に基づいて我々としては真摯にやっていっているつもりでございます。
#66
○緒方靖夫君 私も、今、大臣が言われた点、基本的にやはり大きな前進があったと。しかも、この間、民間団体がやはり掲げてきた環境保全等々も含めて、それが法律に含まれたという点は大きな前進として見ているところです。
 しかし同時に、幾つか疑問が残る点があります。OECDで指摘された化学物質に関する公に利用可能なデータベースの整備や、有害化学物質に関するリスクコミュニケーションをどのように受け止め、どのように取り組もうとしているのか。その点で私が特にお伺いしたいのは、情報公開についてですね。それがどうなっているかということをお伺いしたいと思います。
#67
○政府参考人(仁坂吉伸君) 情報公開につきましては、私ども、国民の皆様にできるだけ、規制でどういうふうにやっているのか、そういうことをよく理解していただくという前提で、それを前向きに取り組んでいきたいと思っております。
 具体的には二つございまして、一つは、私ども規制当局として、事業者が規制の観点から必要だということでいろいろな試験などをいたしまして、そのデータを提出していただきます。そういうことにつきましては、その事業者のビジネス上の秘密と、そういうことがございますので、これは少し慎重にしながらも検討していきたいと、こんなふうに思っております。
 もう一つは、これに基づきまして私どもが評価をするという部分がございます。その評価については審議会の場で専門家の意見を聞きながらやっていただいているわけでございますけれども、こういう評価については、今後、その評価内容を公開していくというようなことを考えていきたいと思っております。
 また、申し遅れましたけれども、データベースについてさっき御言及がありましたけれども、化学物質の属性そのものについて分かっていることについては、NITEという製品評価技術基盤機構という私どもの関係する独立行政法人がございます。ここにかなり包括的なそういう化学物質の性状に関するデータベースを構築することを努力しておりまして、次第に充実しているところでございます。
#68
○緒方靖夫君 今、ビジネス上の秘密という話がありましたけれども、そこのところはひとつ非常に大事なところで、確かにそういう、そこもあるし、同時に人命、環境の保全というところでそこをどう折り合うのかということは非常に大事な点だと思うんですね。そこがOECDのレビューの中にある産業界の積極的な関与ということにもあると思います。
 ですから、極論すると、ビジネス上の機密があるということになると、企業側の情報というのは永久に秘密になるということになってしまうわけですね。ですから、私は、そういう考え方をやはりもう少し国際水準で折り合いを付けていかないと、やはり日本の後進性がまた生まれてしまうと。せっかくの法改正にもかかわらず、そこが克服できないという大きな問題点があるということを指摘しておきたいと思うんです。
 同時に、この間、七三年にこの法律が制定されるきっかけになったカネミ油症事件のPCBとか、水俣の水銀を始めとするトリクロロエチレンによる地下水汚染、廃棄物からのダイオキシン生成、化学工場のずさんな取扱いによる環境汚染など、化学物質による環境汚染、破壊など、事件を数えたら切りがないわけですね。情報が事前に国民に知らされていればもっと違った結果になった、このことは非常に明らかなわけですけれども、やはり私はそういうことを考えたときに、ビジネス上の機密があるからと、その一言で済ますその考え方が、やはりまた新しい後進状況を作ってしまうおそれがあると、このことを指摘しておきたいと思うんです。
 また、既存の化学物質が約二万種類、そのうち安全性点検をしたものは約千六百件。圧倒的に点検していない化学物質が多いわけです。また、検査していない少量新規化学物質は年に一万二千件近くの届出があると言われております。多くのものが安全確認されずに実際は使用されていく、消費者に流通していくということなんですね。
 私は、これは大変怖いことだと思います。もっと規制の対象とすべき毒性の対象と規制の内容を広げていく、これがこの法律の中で、せっかくの改正の機会ですから、求められていたのではないかと、そう率直に思う次第ですが。
#69
○政府参考人(今井康夫君) この法律案におきまして、生態毒性について踏み込んだ対応をするということを含めまして対応したつもりでございます。
 また、情報公開につきましても、先生御指摘がございましたけれども、私どもとしては、企業秘密ということはございます。したがって、詳細にそれを公にするものではございませんけれども、それぞれにつきましてできる限りの公開をするということを今考えているところでございます。
#70
○緒方靖夫君 この分野では規制緩和というのでは困ると、大臣、本当に率直に思うんですよね。
 また、ビジネス上の秘密という話が出ましたけれども、大臣に率直にお伺いしたいんですが、それは当然あります、企業の機密というのは。しかし同時に、社会問題、さっき言ったカネミ油症事件等々等々見ても、これだって、企業がデータを出さないためにこれだけ社会へ広がったということが起きたときに、折り合いを付ける点というのはあるんじゃないんですか、当然。
#71
○国務大臣(平沼赳夫君) 企業の秘密というのも、これはある意味では企業の固有の権利として存在しているわけでございまして、先生御指摘のように、その兼ね合いが非常に私も問題だと思っています。
 しかし、今御指摘のように、化学物質が二万あって、そして毎年新規のものが一万二千出てくると。こういうことであれば、私どもとしては、やはりきめ細かな対応をしながらそこのところの折り合いをしっかりと付けて、国民の皆様方に安心をしていただけるような、そういう体制を作っていくことが肝要だと思っておりまして、おっしゃるとおり、いかにそこのところのバランスを取っていくかと、こういうことは御指摘のとおりだと、こういうふうに思います。
#72
○緒方靖夫君 具体化が大事だと思います。これから是非どうなるかということをやはり見ていきたいと思うんですけれども。
 さらに、生態系保全という点では、有害性が難分解性、高蓄積性、長期毒性だけで十分ではなくて、本法が環境の汚染を通じて人、動植物への影響のある化学物質の製造等の規制を行うというならば、現在の三毒性にとどまらない、人、動植物を包括する生態系全体の新しい毒性評価基準を早急に設ける必要がある、そう考えますが。
#73
○国務大臣(平沼赳夫君) それは一つの大きな御提言だと思います。
 しかし、現実にこの人間社会というのはいろんな形で経済活動を行い、その中で人間が利便性を追求し、生活の快適性あるいは充足性というものを追求しています。ですから、そういう中で、私どもとしては、今回こういう法律を作らしていただいて、そしてそこで更にこれを徹底してそういうことをだんだんに広めていくと、こういうことだと思っています。
 そういう意味では、今回この法律、この化審法の改正において、我々としては、それを起点として国民の皆様方のいろいろの御意見を聞きながら、またそういう安全性の観点からもいろいろな検討を行いながら充実をさせていくと、こういうことではないかと思っております。
#74
○緒方靖夫君 物事の考え方で、体系的に考えていく、あるいはできることからやっていく、いろいろあると思うんですけれども、例えば、少量新規化学物質というのは一万二千件近くある。しかし、担当職員はわずかしかいない。したがって、国でそれをやろうとすれば、すべてできるわけではない。当然、企業の協力が必要だと。しかし、企業の機密があるからという、その理屈でいくと広大な部分で未知の化学物質が残されるという、そういう問題になると思います。
 その辺はどういうふうに考えているんですか。
#75
○政府参考人(今井康夫君) 一トン未満の少量の化学物質につきましては、現在、既知見、既に分かっている知見で非常に危険だというものは当然押さえますが、一トン以下のものについては、その知見で非常に危険であるということではないということの確認をして、生産、製造ないし輸入が認められております。それは、一トン以下であれば、日本じゅう全体で一トンでございますけれども、日本全国で総量が一トンでございますが、これであれば環境中に影響がないというふうに私どもは理解をして、環境を通じた汚染が起きないということで対応しているところでございます。
#76
○緒方靖夫君 つまり、国の責任で、存在する化学物質について毒性がないということについて、それをきちっと確認するすべ、それができますかと。できないんじゃないですかね。
#77
○政府参考人(今井康夫君) 私ども、既に物質を、危険な物質は指定しておりますし、それに極めて類似したものでありますと、それから類推ができるわけでございます。そういうものにつきましては、たとえ一トンでございましてもきちっと審査をすると。それから、そうではなさそうだというものについて、その危険性がそれほど大きくないということにつきまして、私どもは判断をした上で、そのような非常に微量な、量的に大きくないものに、少量につきましては格別の審査をしないということで対応しているところでございます。
#78
○緒方靖夫君 ですから、膨大な未知の部分が残るということは役所として認めにくいかもしれないけれども、それが現実なわけですよね。私は、それをどういう形で法律で担保できるかという、そういう方向で物事を考える必要があると思うんですよね。ですから、OECDが主張しているように、産業界の積極的な協力、取組、これが求められているわけだし、国だけでできっこないんですよ、それは。それは当然だと思うんですよね。ですから、やはりその点を率直に現状を見ていただくことが大事だと思います。
 更に不安があるわけですけれども、閉鎖系の場合、化学物質の量的な規制はあるんですか。
#79
○政府参考人(今井康夫君) 閉鎖系に用います場合につきましては、量的な概念を導入しておりません。
#80
○緒方靖夫君 たとえそれが千トンとか一万トン、更に一万トンとか、そういうところでもそうなんですか。
#81
○政府参考人(今井康夫君) 閉鎖系で用いられるものにつきましては、事前にそれがどういうような場面でどういう工場で用いられるのか、どういう用途に用いられるのか、それが閉鎖された環境下で間違いなく行われているのか、それから廃棄する場合に、それも危険な物質ではないような形できちっと廃棄されるのか、こういうものを事前に確認いたしました上で、なお事後におきましてもそれを監視をして、必要であればチェックをするという体制で、それが環境に出ないように対応していく所存でございます。
#82
○緒方靖夫君 大臣、お聞きのとおり、大変苦しい答弁だと私は思うんですよね。
 量的な規制がない、これは野放しなわけですよね。例えば、閉鎖系だといっても、例えば原発の東電の格納容器の機密性試験の漏えい、改ざんとか、そうした事件もありました。あるいは雪印で起きた事件もありました。そういうことから類推しても、閉鎖しても完璧ということはあり得ないわけですよね。
 ですから、私は、化学物質の性状や、どれぐらい量があるか分からなければ、事件が起きた、事故が起きたときにどんなことになるか分からないという大きな危険性を持つわけで、なぜこの法律で上限を決めていないのかということを率直に疑問に思うわけです。
#83
○政府参考人(仁坂吉伸君) お答え申し上げます。
 この化学物質の審査規制法と申し上げますのは、化学物質が環境中に出まして、それで環境の中でたまりまして、それがじわじわっと例えば人の健康、あるいは今回の改正で申し上げますと動植物の生息、生育に悪影響を及ぼすということを防ぐものでございます。化学物質に関しましても、そのほかに、こういう言葉はいいかどうか分かりませんが、状況対応的に例えば排出とか取扱いとかを規制するものもございます。したがって、私どもは、そういう環境の中に大量にある一定のものが出ると悪影響を及ぼすかもしれないという観点からこの法律の運用をしているところでございます。
 したがって、その観点から見ますと、先ほどおっしゃいました少量の新規のものあるいは閉鎖のもの、そういうものについては環境への放出の恐れが非常に少ないわけですから、それに最もふさわしいような規制を安全性の確保を第一にしてやっていきたいと思っているわけでございます。
 その際にも、私どもはもちろん、例えば閉鎖系でありますと、これはもう閉鎖系だと言って初めから規制の手を放すということでは決してございません。その化学物質の作られ方あるいは化学式等々からこれがどれぐらい危ないかというようなことをよく考えまして、その程度に応じて、これは本当に大丈夫かということを念には念を入れて確認をして、新しい制度を導入するときのメルクマールにしたいと思っているわけでございます。
 以上でございます。
#84
○緒方靖夫君 密閉式で使用する化学物質が、試験等によって対象化学物質が難分解性などのそういう症状があるというそういう知見が得られた場合、その場合にはどういう扱いになるんですか。
#85
○政府参考人(仁坂吉伸君) お答えを申し上げます。
 今の御質問は、例えば化学物質が閉鎖系である、あるいは中間物として確認をされ、したがって事前審査及び例えば諸々の試験を一時保留されておるというような状態の下において、その化学物質がこのぐらい危ないというようなことが分かったという場合の御質問だろうと思います。
 その際は、幾つかの場合が考えられると思います。例えば、私どもの現在の法律でもございます第一種特定化学物質というのがございます。これは難分解性、高蓄積性、それから人への長期毒性、今後は法律改正によって動植物への長期毒性も入ってまいりますけれども、こういうものがすべて危ない、すべて問題があると、こういうものでございます。
 そういうものが、そういうものの知見が我々として得られた場合は、このような第一種特定化学物質については原則として製造及び輸入は禁止をしております。したがいまして、第一種特定化学物質に指定をし、当然のことながら先ほどの確認はその時点で撤回をして、製造の方、製造及び輸入の禁止をしていくというふうになろうかと思います。
#86
○緒方靖夫君 しかし、その場合、国の側が試験をするということを、わざわざ幾つか抽出してやるならばいいけれども、そういうことは想定されないですよね、余り。実際こういうことがありましたということを実際企業が申告するとか、そういう情報が社会的に問題になって、それで何らかの形で義務付けられてそうなったとき、そういうことになると思うんですね。
 そうすると私は、結局事業者の報告、これは義務付けられていないわけですし、そしてまた事業者が提出した情報だけで判断するということでどれだけ実態をつかみ得るのかということについての、安全が果たして保てるのかと、そういうことが大きな問題になる、そのことを痛感いたします。
#87
○政府参考人(仁坂吉伸君) 今想定されているケースにつきましては、二つの段階があると思います。
 一つは、これを事前審査、当該の物質を事前審査及び各種の試験を保留して製造させていいかどうかという際には事前確認をいたします。これが本当に中間物かどうか、それから本当に閉鎖系のまま使われるかどうか、そういうことでございます。そのときは、私どもは既知見から得られている情報を基にいたしまして、その必要性に応じまして徹底的にそれが本当にそうなのかということを調べます。例えば、必要な場合はメーカーやあるいはそのメーカーが売るであろうユーザーの状況をよく調べまして、それで本当に中間物のまま消えてしまうものかどうかということを見させていただくつもりでございます。
 さらに、もう一つの段階がございます。これは事後監視をずっと続けます。普通の審査を経てシロという判定をされたものにつきましては、私どもはそれを告示いたします。そういたしますと自由に作れるわけでございますが、この場合は別にシロという判定をしているわけじゃございません。したがって、私どもはこれをずっと監視の下に置こうと思っております。必要に応じまして報告徴収もできますし、それから立入調査もできます。したがって、こういうものを機動的に運用することによって遺漏なきを期してまいりたいと思っております。
#88
○緒方靖夫君 この法案の最後に質問したい、大臣にお伺いしたいんですが、やはり私は今話を聞いても、さっきから問題になっているビジネスの秘密、そういう名の下に、やはり国の体制がきちっと整っていない、わずか、せいぜい何人でしょうか、二十名、三十名のそういう担当官がいて、しかしそれもすべて化学物質について調査し切るという体制を持っていない、そういう状況の下で、やはり私は根本的に考えていかなきゃいけないのはやはり産業界の積極的な協力、これを得るということだと思うんですよね。確かに線引きというのは、企業の私権もあります、権利もあります、ですからそれをどう引くのかということはあるんですけれども、私は結局大きな課題だと思います、率直に言って。そして、率直に言って、私はこの法律の中で企業側に対してもっと課すべきあるいは役割、人の命、環境を守るような役割、それがやはり非常に軽減されていると、非常に率直なことを言えば産業界に対して配慮をし過ぎているという、そういうことを痛感するわけですね。
 ですから、私はそこのところがやはりOECDの指摘とのかかわりでも非常に大きな問題点だということを痛感するし、実際にこの法律が実効を上げていく上でも、大きな前進をしているにもかかわらず、やはりそこに非常に、何といいますかマイナス作用する面があるということを痛感する次第です。
 ですから、その点について大臣のお考えを最後にお伺いして、ちょっと次の問題、一問だけ伺いたいと思いますので、お願いします。
#89
○国務大臣(平沼赳夫君) 先生も御指摘のように、これはどこでバランス取るか、こういう一つ大きな命題があると思います。やはり、余りにも規制を強化をしてしまって角を矯めて牛を殺して日本全体の経済の活力がなくなるということは、これもやはり選択すべきではない。
 ですから今回、OECDの勧告によってやはりそういう指摘を我々は着実に実行する、そして企業にとっても、私はお互いに協力関係を築いて、そして国民の安全というものについての共通認識の中でいかに協力体制を作って国民が安心していただける、そういう状況を構築していくかと、こういうことでございまして、私どもは今回の法改正もそういう第一歩であると、こういうふうに思っておりまして、私どもとしては、これも化審法自体も一応見直しは五年ということになっておりますけれども、そんな五年なんてことにこだわらないで不断に見直しを行ってしっかりとした体制を作っていくと、このことが必要じゃないかと思っております。
#90
○緒方靖夫君 次に、品確法についてお伺いしたいと思います。
 本改正で、私は消費者保護及び事故の未然防止という観点から妥当だと考えます。もちろん、私たちは新燃料を一切否定するものではありませんし、我が国にとって自動車燃料は、安全性の確保というだけじゃなくてエネルギーの安定供給、環境、地球温暖化対策のために日々技術革新が求められていると思います。今回の、その点で今回の規制が燃料の技術開発の妨げにならないように、そのことを希望したいと思います。
 二問質問したいと思うんです、一遍に。
 そこで一つは、今回、混合燃料の規制値が決定した後に業者がその規制値のパーセンテージを上回る、安全性も確認された新燃料ができたという場合、どのような対応をするのか、そのルール、スキームは確立されているのか、その点が第一点です。
 もう一点は、もう一つ、適正な燃料を適正に利用するということは当然なんですけれども、今月からディーゼル値の、今月からS50軽油が全国的に発売されております。もうけるために異物を混ぜるとか、おまけに脱税してもうけようという、そういうことがよくあるわけですけれども、私はこういう行為をなくす、その措置が非常に必要だと思います。
 その点で、国土交通省は今月から道路運送車両の安全基準を改正しております。経産省としてどんな措置を取られているのか、取るつもりなのか、それについて、しかとお伺いしたいと思います。
#91
○政府参考人(細野哲弘君) お答え申し上げます。
 まず、最初の御質問でございますけれども、対応ができた燃料あるいはその車との関係で十分安全性が確認できるというものが燃料としても出てきた場合におきましては、先ほどの答弁でもございましたけれども、今後、技術の進展でありますとかエネルギー事情を総合的に勘案いたしまして、当面その許容値を省令で定めることにしてございますけれども、その省令の値をそれに即しまして随時見直していくということで対応をさせていただきたいと思っております。
 それから、いわゆる通常のいろいろな問題につきましてフォローする点につきましては、適切な品確、品質確保、品質規格の設定でありますとか、あるいはそれを実際に販売いたします事業者等について適切に立入検査をする、あるいはそういったことについての報告徴収を求めるというようなことにつきまして、消費者保護の観点から万全を期してまいりたいと思っております。
#92
○広野ただし君 自由党・無所属の会の国会改革連絡会、広野ただしです。
 昨日、化審法関係は環境委員会との連合審査で質問をさせていただきましたので、今日は揮発油等品確法のことについて質問をさせていただきたいと思います。
 今回の改正は、高濃度のアルコール燃料といいますか、ガイアックスだとかエピオンと言われるそういうものが市場に出回っていて、それがどういう、環境ですとかあるいは健康、安全にどういう影響を及ぼすのか、まだ十分分からないうちに今そういうものが出回ったということが大きなきっかけになっているんだと思いますが、高濃度のものは一気にそこまでいくというのはある意味でいろんな問題点があるのかなと思いますが、先ほど平田議員からもありましたが、低濃度の方はこれは海外でも非常にやっていると。しかも、新燃料というようなことからいって、非常にある意味では再生可能なアルコールを入れていくということからいうと燃料の多様化なんかには非常に資するものではないかと、こう思われるわけですね。
 そういう中で、アメリカは一〇%トウモロコシなんかから取ったアルコールを入れるし、ブラジルはサトウキビなんかの方から取ったものを二十数%入れるというようなものがかなり出回っているわけですね。そういうものについての将来の展望といいますか、規制をがっちりやってしまいますと、そういう将来の芽を摘んでしまうということがあるわけですけれども、その点について、まず大臣の見解を伺います。
#93
○国務大臣(平沼赳夫君) 御指摘のように、米国ではアルコールをガソリンに一〇%まで混合することが認められております。この前提として、米国で走行している自動車はアルコール混合燃料の使用を前提に設計されているわけであります。例えばエンジンを含む燃料系統部品あるいは制御システム、こういったところがそういう前提で設計をされていると、こういうふうに聞いております。これに対しまして、我が国で走行している自動車はアルコール混合燃料の使用を想定した設計となっておりませんで、そのままアルコールを混合燃料として使用しますと火災が起きる、そういう安全上の問題が既に発生をしているところでございます。
 したがって、今回混合燃料も規制対象に含めることとした上で、我が国の既存の自動車の安全性を前提にしたアルコールの混合許容値を設定するものでありまして、その許容値の範囲内であれば販売は可能でございまして、今その検討をしているところでございます。
 そして、御指摘のように、そういう新しい燃料というものを利用していく、それが環境に優しいとか、あるいはまた価格的なコストの面、そういうものでプラスがあれば私は積極的にやっていくべきではないか。先ほど平田先生との御議論の中でも、そういった例えば部品あるいはそういう設計、そういった問題に関しても我々としてはこれからよく検討させていただきたいと、こういうふうに思っております。
#94
○広野ただし君 アメリカも最初からアルコールを入れていたわけじゃないんですね。ですから、アメリカも既販車があったんです。そこから一〇%まで、E10まで入れているわけで、アメリカの例によく学んで、そんなに私は大変なコストが掛かるとは思えないわけなんです。しかも、日本車は海外向けにはそういうものを対応車として出しているわけですから、これはやはりどういう考え方でアルコール燃料を考えるのかという観点から考えていくことが非常に大切なんじゃないかと思います。
 私は、農業政策上も、それこそ菜の花畑に入り日が暮れて、しかもおぼろ月が出てくるというそういう、やっぱりこれはすばらしい環境なんで、そのほかてんぷら油を、言わば廃油をディーゼル油に混ぜるというようなこと、言わばバイオマスディーゼルですとか、そういういろんな新しい燃料油ですね。そのほか天然ガスだって自動車燃料として使うという、いろんな多様化が正に技術が伴ってまいりますとできるわけで、そういう面では本当に今回の規制が、規制緩和の時世において規制を強化すると。もちろん、健康ですとか環境ですとか安全という面ではちゃんとやらなきゃいけないんですが、何かまだグレーゾーンみたいな、将来また、しかもあるところをクリアできるというようなものに対してやっぱり大きな、何というか、ブレーキを踏むというような点がやっぱりあるおそれがあると、こう思うんです。
 しかも、何か規格外れのものは直ちに販売を禁止をすると。これ、ちょっと法的な点、私もよく分からないんですが、本当にそうなっているんですか。
#95
○政府参考人(細野哲弘君) お答え申し上げます。
 現在、許容値を超えるものについては販売を御遠慮いただくという法のスキームでございます。ただし、これは従来法律的に大丈夫であったものについてそういうルールを課すわけでございますので、これは附則の方で周知徹底をし、かつその間の合理的な対応をお願い申し上げるということで、この法律が仮に御承認いただきました暁におきましても、三か月の程度の周知期間を取りまして、その中で対応していただき、その後に施行することを想定をしております。
#96
○広野ただし君 これからもいろんなそういう新燃料油が出てくると思うんですね。そういう場合に、普通、法体系からいうと、何かグレーゾーンみたいなところは、本当に安全だとか何かじゃない、安全が本当に確保されないということだったらやればいいんですけれども、グレーゾーンみたいなところは勧告をして販売というような、規制をするというような点があるんではないかと思うんですが、何か直ちに行くというところに私はちょっと規制強化余りにも行っているんじゃないかなという気がするんです。
 それともう一つ、このアルコール含有のものは初めは韓国で作られたと、それが非常に粗雑なものであったと。今度はシンガポールの方へ行ったというようなことで、非常にこんなグローバルな社会ですから、国境を越えていろんなものが入ってくるわけです。そのときに、例えばアメリカのE10というもの、あるいはブラジルのもの、そういうものは、輸出余力の問題はありますけれども、そういうものに対して、私は、規格外だとか何かという話になりますと非関税障壁になるんですね。ですから、何か規格外だから直ちに販売禁止というのは、何か私非常にやり過ぎのような感じを持っております。そのことについては、ひとつその見解はいかがでしょうか。
#97
○政府参考人(岡本巖君) 私ども、この問題について国土交通省と一緒になって専門家の方々に御議論いただき、その審議の過程に事業者の、あるいは輸入業者の方々にもお加わりいただいて、安全の観点から問題意識を持って検討しているということで、関係の方々にもこれまでの議論の様子というのは相当御認識いただいているところと思います。
 それに加えまして、今御提案申し上げております法律の制定後三か月以内の公布、施行ということで予定をさせていただいておりますが、事は安全にかかわる問題ですので、必要最小限の規制というのはこの際どうしてもやっぱりやらせていただくことが必要かと思うんです。
 その上で、先ほど来先生御指摘の新燃料油をアルコール燃料含めまして入れていくということにつきましては、車での対応それから流通インフラの方の整備、あるいはそれ以外の環境整備ということもあろうかと思いますが、そこは今、先ほど大臣から御答弁申し上げましたように、総合資源エネルギー調査会で本格的な議論を今やらせていただいておりまして、政府全体のバイオマスの大きな戦略もにらみながら、私ども、新しい新燃料油というものを入れていきやすい環境というのは、これは前向きに検討をさせていただきたいと考えているところでございます。
#98
○広野ただし君 これは例えば太陽電池ですとか風力のときもいろんな問題があるんですね。やっぱりそういう自然エネルギーのときになかなか既存の体制に入ってこない。しかし、RPS法なんかができますと、確かにこれは不安定な電源なんですけれども、それが入ってくると。こういうことになるので、やはりいろんな育てるという観点に、例えば低濃度のアルコール燃料ですよ、あるいはそういう新燃料油というものを育てるという観点に立ちますといろんな施策が展開できるわけで、何かここの規制を強化する観点だけでは、私はやっぱりせっかくの新産業を育てる、あるいは経済を活性化させる、あるいは農業政策上もあるいは環境政策上も非常にいいということになれば、別の観点があってしかるべきじゃないのかなと、こう思うわけです。
 ところで、私も車をよく使いますが、もう数年以上乗っている車なものですから、何も、レギュラー、ハイオクじゃなくて、ハイオクを入れなきゃいけないんですが、レギュラーを使うんですよ。大して違わないですね、レギュラーを使っても。実際走るんです。それでノッキングも起こさないし。昔、これは公正取引委員会が非常に頑張って、ガソリンで、わあっと車が走っていったら「オー・モーレツ」というやつで、物すごい馬力が出るような、過大広告とも言えるようなあれがあったわけですけれども、それも注意して、最近ではそういうものがなくなってまいりました。私は元々、中古車というか、かなりたった車において、レギュラーとハイオクの、今十円ぐらいの、リッター当たり十円ぐらいの差がありますけれども、そんなに明確な差があるんだろうかとかねがね思っておるんです。
 そういうことについて、大臣、余りそういうことを気にされないかもしれませんが、どのようなお考えをお持ちか。
#99
○大臣政務官(西川公也君) ハイオクとレギュラーの違いですけれども、経済産業省の方から品質でお答えしたいと思います。価格の方はまた公取の方であるんだと思いますが。
 今、先生が言われましたように、ノッキングがハイオクの方は起きにくいと、こういうふうに私どもは受け止めています、先生の受け止め方と違うかも分かりませんが。それから、硫黄分が少ないということで、窒素酸化物の出るときの触媒に影響が少ないと。
 それで、ハイオクエンジンでハイオクを入れるのとハイオク用のエンジンにレギュラーを入れたら数%違うと、こういうふうに私どもは受け止めています。しかし、じゃレギュラー用のエンジンにハイオク入れたらどうなんだと、こういうことになったら何ら変わりない、こういうことでありまして、ハイオク用のエンジンにハイオクを入れた場合は、レギュラー入れるよりも数%性能がいいだろうと、こういうふうに解釈しています。
#100
○広野ただし君 余り明確な差がないところにおいて、大体今十円ぐらい違うんじゃないかと思いますが、こういうときの例えば不当表示といいますか、どこまでそういう考え方になるのか。公取委員長にお伺いしたいと思います。
#101
○政府特別補佐人(竹島一彦君) 確かに十五年ぐらい前にハイオクのガソリンにつきまして、先生御指摘のように実際のものよりも大変あらゆる面で優れているという強調表示といいますか、誇大表示といいますか、そういう問題がありまして、時の公取は関係業界に対して指導したということがございますけれども、私どもの問題意識は、やはり実際のものよりも、ハイオクが実際に売られているものよりもこういうことで燃費についてもこれだけいいんだというのが実際よりも過大であるというような場合には、これは不当表示という問題になってまいりますので、それは個別具体的に今でも対応していかなきゃならぬと思っていますけれども、価格が十円ぐらい違うということが妥当であるかどうかということについては、公正取引委員会がそれについていい悪いを申し上げる立場にもないし、そういう仕事ではないんだろうと。これはあくまでも、カルテルでもやっていればもちろん別でございますけれども、そうじゃなくて一般の競争市場でそういう値段が通っておるということだと認識しておりますので、そのことはそれでそのまま我々としては受け止めざるを得ないと。
 何よりも大事なことは、やはり商品知識をきちんと消費者に与えると。消費者がそれに基づいて適正に判断できるということが何よりも大事なんじゃないかなというふうに思っております。
#102
○広野ただし君 私も価格差がどうのこうのということではなくて、やっぱりよく目を光らせておいていただいて、若干不当表示的なことになっては、さしたる差がないのに、先ほどおっしゃいましたけれども、レギュラーの普通のエンジンにハイオクを入れたからって伸びるわけじゃないわけで、そういう点は是非よろしくお願いしたいと思います。
 それと、元々この石油製品の価格体系は税金というものにすごく影響を受けておりまして、実際非常に複雑な形になっております。揮発油税はリッター当たり四十八・六円、地方道路税はリッター当たり五・二円、それと軽油取引税は三十二・一円。何か、私は何でこの端数が出てくるのかなというところがまずおかしいなと思うんです。それとかLPGですと十七・五円ですとか、それにタックス・オン・タックスと言われる消費税が掛かると。
 こういうことで、私は、元々歴史のある税体系でありますから、その時々のものがあって、正に道路族と、昔の建設省と通産省が綱引きをしていたりいろんなことがあって、あるところに妥協があって税が決まってきているというふうにしか思えないんです。本来、全体的な、総合的な考え方からエネルギー税制はどうあるべきか、あるいは道路関係はどうあるべきか、あるいは農業政策上どうするかという観点からはどうも決まっていないで、ただ単なる綱引きで妥協的な産物になっている。今回のものは、特に税を逃れようというような、逃れようとしたのかどうか、何しろそこは安いからということからわっと行っちゃったわけですけれども、そういうことからいって何か合理的な税体系になっていないんじゃないかと、こう思います。
 それともう一つ、こんなに車社会になっているのに、常々ありましたけれども、車に対する税というのは物すごいですね。実際、自動車工業会が出しているものでも九年間で七十万円の税負担があると、車の方ですね、という、これも取得税から自動車重量税、自動車税と、それに消費税というふうに掛かります。いろんな意味でこれもまた余り根拠のない端数の付いた税になっているんですね。
 だから、これから私はますます車社会に日本はなっていくと。もっともっとなっていくというときに、どういう税体系がいいんだろうかということがやっぱりないと、経済を活性化させる、税というのは元々最終的な規制の典型的なものなんですから、それによっていかようにでも経済社会が変わっていくわけですから、資源配分に大きく影響するわけで、そこのところをどのように考えておられるか、財務省と総務省にお伺いしたいと思います。
#103
○大臣政務官(森山裕君) 揮発油税につきましては、先生おっしゃったとおり歴史的なものもございますし、また道路特定財源についてもそのようなことだと思っておりますが、いずれにいたしましても、揮発油税を含む道路特定財源につきましては、経済財政諮問会議あるいは税制調査会等において幅広く議論、検討していただき、厳しい財政事情の下では、引き続き受益と負担の観点から納税者の理解を求めつつ、暫定税率の延長と使途の多様化を図ったところでございます。
 また、タックス・オン・タックスの問題でございますけれども、外国で言われておりますタックス・オン・タックスと我が国での一部議論のありますタックス・オン・タックスとは少し観点が違うように思いますけれども、ガソリン税に課せられております揮発油税はいわゆる製造原価を構成をしているものでございますし、消費に含まれる、最終小売価格に課税をされております消費税とはおのずと、消費税の性格上、いろんなタックス・オン・タックスの問題が生じてくるとは思いますけれども、国際的にこのような税制というのは確立をされているのではないかなというふうに考えております。
 以上でございます。
#104
○副大臣(若松謙維君) 総務省は軽油取引税を所管しておりまして、昭和三十一年度に創設されたこの軽油取引税でございますが、先ほど委員が御指摘のございました一リットル当たり三十二円十銭、これは平成五年の十二月から適用している税率でございます。
 これにつきましてどういった経過という御質問でございますが、客観的にいわゆる総務省の立場からお話をさせていただきますと、現在、道路の整備状況等考えますと、いわゆる国の一般国道の改良率というんでしょうか、これは九〇%でございまして、それに対して地方道は五三%ということで、かなり地方の道路整備は遅れていると。
 それに対して、じゃ財源的にはどうなのかということでございますが、国につきましては、いわゆる特定財源比率という、こういった観点からいいますと九七%、それに対して地方費分、これは国からの臨時交付金も含めた数字になりますと四五%ということで、極めて地方道についての整備する財源は少ないという認識をしております。
 そのようないろんな諸般の事情からの現在の税率になったということでございます。
#105
○広野ただし君 何か、取れるところから取るとか、どうも綱引きの結果として諸税が決まるということであっては、日本の将来の経済をどう持っていくかとかという観点がどうも抜けていて、実際、石油諸税は四兆九千億もの大きな金額がそこから取られているわけです。
 自動車関係税も、私もどれぐらいになるのか分かりませんが、多分、私の計算では三兆円以上になるんじゃないかという、車社会の中でそういうふうなことがなされていくと、適正な資源配分が本当に行われていくだろうか、活性化に資するだろうかというような観点からまた是非よろしくお願いしたいと思いますが、最後に大臣、平沼大臣のことをお伺いしまして、終わります。
#106
○国務大臣(平沼赳夫君) 今、両省からの御説明がありました。
 やっぱりモータリゼーション、そして道路を整備していく、あるいはエネルギー政策を円滑に遂行すると、こういう形で御指摘のような税ができてきたんだと思っております。そういう意味では、私どもはその税によって大きな効果も別の面であったと思います。
 ただ、大きな産業の発展というような観点からいいますとマイナス要因も確かにあるということはあるわけでございまして、税制というのは、非常に一般的な御答弁になりますけれども、不断に見直していくことが必要だと、このように思っております。
#107
○広野ただし君 ありがとうございました。
    ─────────────
#108
○委員長(田浦直君) 委員の異動について御報告いたします。
 本日、関谷勝嗣君が委員を辞任され、その補欠として有村治子君が選任されました。
    ─────────────
#109
○委員長(田浦直君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。
 これより両案の討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べいただきます。
#110
○緒方靖夫君 私は、日本共産党を代表して、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律の一部を改正する法律案に反対する討論を行います。
 我が党は、改正案が、新規化学物質の審査対象に動植物での毒性を入れたこと、既存化学物質リスト中の物質についても点検することで製造禁止措置ができるようにしたこと、人、動植物への影響のおそれがある物質も監視の対象としたこと、許可・製造後の明らかになった有害性情報の提供義務付けによって指定見直しの道を開いたことなど、長年求められていた内容が盛り込まれたことを大きな前進と考えています。
 それにもかかわらず、本改正案は、一つ、新規化学物質が環境に出るおそれがないという取扱方法だけで、毒性が不明のまま、製造、輸入できるようになること。二つ、事業者に事後の毒性データを求める規定も全くない。その仕組みから、毒性又はおそれがあっても、国がその製造の禁止、停止、量の制限等ができる権限が規定されていないこと。三つ、事後監視も事業者の事前確認された内容に限られており、毒性情報の提供義務も課されていないため、毒性データも、環境へ放出管理も完全に事業者任せになるなど、重大な問題点があると考えます。
 これは、研究、試薬等、使用目的を限定して例外的に免除していた毒性審査免除を産業用に用いられる新規化学物質全般に拡大するものであり、有害でないことが分かるまで製造を制限するという化審法の基本に新たな欠陥を生じさせるものであることを指摘して、反対の討論といたします。
#111
○委員長(田浦直君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 まず、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律の一部を改正する法律案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#112
○委員長(田浦直君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 木俣佳丈君から発言を求められておりますので、これを許します。木俣佳丈君。
#113
○木俣佳丈君 私は、ただいま可決されました化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・保守新党、民主党・新緑風会、公明党及び国会改革連絡会(自由党・無所属の会)の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読します。
    化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
 一 既存化学物質の安全性点検については、国際的な役割分担による有害性評価を促進するとともに、官民の連携による有害性評価の計画的推進を図ること。
 二 リオ宣言第十五原則に規定する予防的な取組方法を踏まえ、化学物質のリスク低減のための総合的管理方策の検討を進めること。
   また、化学物質の妊婦・子供等への影響について検討すること。
 三 土壌生態系を含め生態系全体への影響を客観的に評価・把握するための研究を推進し、知見の集積を図るとともに、生態毒性試験及び審査の実施のための体制の整備を急ぐこと。
 四 内分泌攪乱作用が疑われる化学物質についての科学的知見の集積を促進するとともに、いわゆる化学物質過敏症に関する知見の集積を図り、その対応の在り方を検討すること。
   なお、良分解性化学物質のリスク評価を推進し、必要な対策を講ずること。
 五 化学物質に関する情報を積極的に公開し、化学物質に関する情報を市民や関係者が広く共有できる体系的なデータベースを整備するとともに、リスクコミュニケーションの推進を図ること。
 六 事前確認により製造輸入が認められる新規化学物質について、事後監視の徹底を図ること。
   右決議する。
 以上であります。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#114
○委員長(田浦直君) ただいま木俣君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#115
○委員長(田浦直君) 全会一致と認めます。よって、木俣君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、平沼経済産業大臣から発言を求められておりますので、これを許します。平沼経済産業大臣。
#116
○国務大臣(平沼赳夫君) ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を尊重し、本法律案の実施に努めてまいりたいと考えております。
 ありがとうございました。
#117
○委員長(田浦直君) 次に、揮発油等の品質の確保等に関する法律の一部を改正する法律案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#118
○委員長(田浦直君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#119
○委員長(田浦直君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時二分散会
ソース: 国立国会図書館
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